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1947/11/06 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 司法・治安及び地方制度連合委員会経済査察官の臨検検査等に関する法律案に関する小委員会 第2号
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1947/11/06 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 司法・治安及び地方制度連合委員会経済査察官の臨検検査等に関する法律案に関する小委員会 第2号

#1
第001回国会 司法・治安及び地方制度連合委員会経済査察官の臨検検査等に関する法律案に関する小委員会 第2号
  付託事件
○經濟査察官の臨檢檢査等に關する法
 律案(内閣送付)
――――――――――――――――
昭和二十二年十一月六日(木曜日)
   午後一時五十八分開會
  ―――――――――――――
  本日の會議に付した事件
○經濟査察官の臨檢檢査等に關する法
 律案
  ―――――――――――――
#2
○委員長(山下義信君) 只今から開會いたします。かねて小委員會に付託されてありまする經濟査察官の臨檢檢査等に關する法律案の御審議をお願いいたします。
#3
○鬼丸義齊君 先般本案に對しまする参考資料として頂きました食糧管理法、それから臨時物資需給調整法と隠退藏物資處理法のこの三法案の臨檢檢査に關する摘録されたものを参考資料として頂いたのでありますが、これらの法案に書かれてある臨檢檢査の規定は現在ではやはりそのまま實際に適用されておるものと政府の方ではお考えになつておるのでありますか、その點を伺いたいのです。
#4
○政府委員(田中己代治君) 只今でもその権限は存続しておるのでありますが、實際はいろいろな人員の關係とか、事務の都合とかで行われておるということは申上げ兼ねるように存じます。
#5
○鬼丸義齊君 ここにいわゆるこの臨檢檢査というのは言葉を換えて申しますると、やはり一つの承諾を得ずして家宅の捜査までもやはりでき得るという趣旨なのでございましようか。
#6
○政府委員(田中己代治君) これは大體犯罪捜査とは違うのでございまして、向うで拒絶いたしますれば、これを押切つて中へ入るというようなことはできない建前でございます。いわゆる間接強制と申しまして、これを拒絶いたしますると、本法律案に決めてある罰金刑に處せられるという間接強制の建前になつておるのであります。今までの殊に法律規則に定められておるのも同様であると思います。
#7
○鬼丸義齊君 私の伺うのは勿論この經濟査察官の臨檢檢査に關しまするこの法律書にありまする臨檢檢査の趣旨と、それから食糧管理法並びに臨時物資需給調整法と隠退藏物資處理法のこの三法案の中にありまする臨檢檢査の規定と同質なものと見てよろしいのでしようか。
#8
○政府委員(田中己代治君) さようでございます。大體同じです。
#9
○鬼丸義齊君 そういたしますると、ここにいわゆる臨檢檢査のこの規定を作りまして、そうしてこの管理者の承諾なきにも拘わらず臨檢をするということは、この規定ができまする限りは當然その管理者の承諾がなくとも、事務所或いは屋内その他に入つて檢査をすることもできなければならん趣旨だと思いますが、如何でしようか。
#10
○政府委員(田中己代治君) その承諾ということもなんでございますが、押切つて拒絶をした場合に入るというわけには参りませんのですが、一應向うで承諾をした場合には檢査をする權能があるということに相成るかと思います。これを拒絶された場合におきましては、まあ引下るより仕方がないことだと思いますが、それが間接強制と言われるわけなんでございます。
#11
○鬼丸義齊君 學問上の用語は別といたしまして、苟くも法律に規定いたしまして、その法律が適用されまする場合に、相手方の承諾を得るにあらざれば臨檢ができないということになりますれば、法律を規定いたしましてもいたさなくても同じ結果になるかと思います。苟くも法文で以て臨檢檢査の規定を設けられました限りにおきましては、相手方の承諾の有無に拘わらず、これを勵行されるところのものでなければ法律の威嚴もないのでありますから、私に間接強制とかそういうようなものでなくして、當然ここに規定を設けまする限りは、一つの證票ですか、その證票を示して査察官であることを證したならば、相手方はこれを拒み得ないのである。假りに拒むとしても當然この規則の結果としてそれを強行することでなければ、法律の私は威信に關すると思うのですがそれはどうでしようか。
#12
○政府委員(田中己代治君) 御尤もなお話でございまするが、この臨檢檢査權はいわゆる犯罪捜査と全く違うわけなのでございまして、行政措置としての臨檢檢査でございまするが故に、これを妨害著しく拒絶を排除してまでこれを強行するというわけには行かない次第なんでございます。これはつまりそういうことがありますると、罰則によつて處罰されるということになる次第なのであります。
#13
○鬼丸義齊君 それはちよつと私の方では理解ができないのですが、先般もちよつと伺つたのでありますが、この提案理由の一つとしまして、司法警察官の職務を行うのであるということになつております。經濟統制に關しまする犯罪についてのみならず、假りにこの提案理由の如何であろうとも、苛くもここに經濟査察官に對して臨檢檢査の權力を付與いたしまする法律までできました以上は、當然この法律の勵行威力を以ていかなければ、法律の威嚴に關することになる。そういう趣旨には私共は理解ができない。そこで私は先般來新聞等の報道によつて見ますると、隠退藏物資の摘發について各所で以て安本の方で始終……安本かどちらかそれは私は的確なる根據を今記憶いたしませんが、各所で以て隠退臓物資の摘發に臨んでおるということであります。そこでこれは結局隠退藏物資處理法に基く私は法的根據に基く行動であると理解しております。そこで憲法の規定の三十三條とそれから三十五條によりまするというと、裁判官の令状なくして臨檢檢査というものは絶對にできない。これは憲法の上において明確に保障いたしておるところでありまするから、令状なくしてただ證票だけを示して臨檢檢査をなすということになりましたならば、明らかにこの憲法の三十五條に抵觸するものと思います。更に又この食糧管理法とそれから臨時物資需給調整法並びに隠退藏物資の處理法のおのおの臨檢檢査の規定がありまするが、食糧管理法は昭和十七年の十二月二十一日に公布になつておりまするし、臨時物資需給調整法の方は二十一年の十月一日に公布になつております。同日施行、それから隠退藏物資の處理法の方は昭和二十一年の二月十七日それぞれ發令されておりまするが、その後に御承知の通りに憲法が施行になつたのであります。すでに新憲法下におきましては、當然この三十五條の規定に基く以前におきましては、断じて我々の居住權を侵されることはあり得ない。若しこの臨檢檢査、即ち家宅の捜索をいたして検査をしようというようなふうな場合におきましては、當然令状がなければ私はできんと思います。でありまするから、先般も伺つたのでありまするが、このいわゆる憲法の規定のある限りにおきましては、少くとも本法案のごとき經濟査察官に對しまして、臨檢檢査權を、こういう證票だけを示して臨檢檢査をなすというようなことになりましたならば、明らかに憲法に抵觸するものであるのみならず、参考資料として出されましたるこの食糧管理法以下三法案の臨檢檢査の規定は憲法の發布と同時に、施行と同時に無效に歸しておるものだと私共解釋いたします。その點に對して政府の御所見を伺いたい。これは大臣に伺えますれば、大變幸せであります。
 ちよつと附加えておきますが、憲法の三十五條以前におきましては、少くとも公權力を以て本法案に書いてありまする事務所、その他の場所に管理者の承諾を得ずして入ることは、絶對に憲法は許さないものだと理解しております。
#14
○國務大臣(和田博雄君) 私からお答えいたしまして、足らないところは一つ政府委員から答えさして頂きます。お話のように、憲法三十五條では、令状がないと臨檢檢査というものができないようになつておりますが、これは憲法の學者に解釋を伺う必要もあると思うのでありますが、我々の方といたしましては、やはり犯罪捜査に關する規定というふうに考えなければならんのではないかと思うのであります。そこで犯罪があつたときに、それはやはり令状がなければ到底いけないと、こう私どもは思つております。併し一方から行きますと憲法の十三條で、やはり國民は個人としては尊重されなければなりませんが、生命、自由及び幸福その他のことについて最大の尊重を必要といたしまするが、併しやはり「公共の福祉に反しない限り、立法その他の國政の上で、」というふうないろいろな限定もそこにありまするので、この査察官の監査は何も犯罪をそこに摘發するということではありませんで、經濟の統制がうまく行つておるかどうか、そういう點についての行政監査をやると、こういう建前で考えております。又もう一方から言いますと、この行政監査をやるにいたしましても、これは勝手にやるというのでなしに、やはり査察官の權限をこの法の目的から言つて最小必要限度にそこに限定いたしまして、その範圍内でこれをやつて行くという建前を取つておるわけでございますので、憲法の三十五條とは、その意味におきましては直接にこれは牴触するものではないと、我々としてはこういう解釋を下しまして、この經濟査察官に、その査察官が査察官の職務といたしまする事柄を十分に行いまするように臨檢檢査の權能を與えたと、こういうふうに我々としては考えて本法案を出した次第でありまして、その點につきましては、衆議院におきましてもいろいろの御質問があつたのでありますが、一應我々としては、今のような解釋の下に立つて提案いたした次第であります。
#15
○鬼丸義齊君 憲法の三十五條は、必らずしも犯罪捜査ばかりではないと思います。犯罪の捜査以外におきましても、家宅捜索を要します場合におきましては、やはりこの令状を求めれば得られるのじやないかと思いまするが、犯罪捜査以外の場合において、そうした家宅捜査の令状を司法官憲が發することができるかということにつきましては、これはおのずがら別に考えなければならんと思います。併しながら少くともこの三十五條の規定というものは、裁判所の發しまする令状を用うるにあらざれば、如何なる者でありましでも家宅内にその管理者の承諾なくして入り得ないということの嚴格なる規定になつておるものだと私は解しております。今假りに御説のごどくに、經濟査察官の職務を遂行する上におきまして、そうした必要な場合は勿論あるでありましよう、あるでありましようが、併しながらそういうことにおいて、若しも證票だけを示して我々の住居に侵入することができるといたしましたならば、我々の権利の安全は期し得ないということからしてこの三十五條というものは、一般、すべて何人も、如何なる理由であるともいけないという嚴格なる規定であると私は思つております。その點についての大臣の御所見を重ねてお伺いしたいと思います。
#16
○國務大臣(和田博雄君) やはり三十三條との關係で讀むべき條文であろうかと思うのでありまして、三十三條は、結局現行犯として逮捕される場合を除いては權限を有する司法官憲が發し、且つ理由となつてみる犯罪を明示する令状によらなければいかんと、この場合を除いては、三十五條に來て、令状がなければ云々と、こういう規定であります。一應犯罪の捜査と言いますか、犯罪との關係においてこういう規定がはつきりあるのだと私どもとしては解釋しておるのでありまして、勿論個人の自由といつたようなものが勝手に蹂躙されるということは、これは到底許すべからざることであつて、今度の憲法がその點をはつきりと指摘しておる點は、私共といたしましても、非常に立派な、又非常に憲法の精神としては見事なものであり、まあ私も或る意味ではその被害者でありますから、この點よく分るのでありますが、ただ我々の方といたしましては、そういう犯罪捜査という關係でこの法律を見ますると、そう解釋できまするので、今言いましたように、經濟査察という仕事を行なつて行く上に必要な限度において、これは犯罪の捜査ではないのでありますから、臨檢檢査を、身分をはつきり示す證票を以てできるという權能を與えますことも、この憲法の精神と反することもなかろうと、こういうふうに解釋いたした次第であります。
#17
○鬼丸義齊君 そういたしますると、犯罰捜査でない以外のものでありましたならば、法律によつて我々の住居或いは事務所を、ここに示されておりまする證票とかなんとかいうもので、管理者の承諾なくして、苛くも法律で定めたならば、犯罪捜査以外のものであるならば、自由に侵入し得ることを規定して差支ないと解釋してよろしゆうございますか。
#18
○國務大臣(和田博雄君) 私は、自由に規定してよいとは申上げられないと思うのであります。やはり憲法の精神がありまするから、その憲法の精神に反しない限りにおいて、やはりはつきりとした限定がそこに要るのであろうと思います。その行爲自體について限定が要るであろうと思います。
#19
○鬼丸義齊君 その限定されました範圍というものを一つ御説明頂きたいと思います。憲法の精神が、どの意味において限定されておるか、どういう場合ならば犯罪捜査以外においてもよろしいか、それが憲法の精神に適うかということに對しまする、限定ということの御解釋を伺いたいと思います。
#20
○國務大臣(和田博雄君) この場合におきましては、行政監査と、それから隠退藏物資の摘發と、こういうはつきりとしたここに限定があるわけであります。
#21
○鬼丸義齊君 苛くも法律に定めまする場合において、具體的の限定のないものはないのです。故に行政査察という一つの限定、これが限定だとするならば、恐らくは法律によつて規定されますもので以て、限定せざるものはないのです。そうして結局いかなることがあつても、犯罪捜査以外の分野において自由に法律で定めて、我々の居住權を侵すことができるということでありましたならば、それ自體が私共は絶對にこの憲法に眞正面から牴觸するものだと實は考えております。況んやこの三十三條と三十五條の關係におきましては、私は必らずしもそうでないと、であるから、若しそうしたようなふうに事實必要でありまするならば、むしろ令状の發行を請求する權限を與えて貰うということの規定であるならば、私は憲法には牴触せんと思いますが、本法案のごとく、經濟査察官が一つの證票を持つて行つて、それのみによつて自由に我々の居住權を侵し得るということでありましたならば、到底私共の居住權というものに對しまする安全は期し得ないと思います。その點について、重ねて御意見をお伺いしたいと思います。
#22
○國務大臣(和田博雄君) 私は、個人の權利というものを尊重しなければならないということは、憲法にもはつきりいたしておりますが、憲法の條文の上におきましても、「公共の福祉に反しない限り、立法その他の國政の上で、」と、こういうやはり限定があるのでございます。やはり個人と同時に、公共という一般の社會というものがそこにあるわけでございますので、その意味におきまして、個人の自由というものはこれは憲法の精神で、十分に尊重するという點でいろいろの規定があるのでありましようが、又一面からそれに對してそれが放恣になされるのでなくて、或る程度の公共の福祉という限定がされるということも豫想されておるというようにも考える次第でございまして、從いましてこの今の行政査察という點は、例えば隠退藏といつたようなものを摘發いたしまするのについて、その隠退藏の物資が、實際これを國の經濟の回復の上に本當に使いまするならば、一般の公共の福祉というものが、當然それによつて促進されて來る面があることは明らかであるのでございまして、今度のような場合においても、ただ無制限にこれをやるということは勿論許されないことでありまして、この法律案におきましても、そういう意味におきまして査察官の權限というものにつきましては、やはり最少限度の、これは制限をいたしまして、憲法の精神そのものを尊重して規定いたすということに、我々としては考えた次第でございます。
#23
○委員長(山下義信君) この際お諮りいたしますが、委員長の席を代理者に代つていただきたいことがありますので、委員長の指名いたします者に、假委員長になつて頂きましてよろしゆうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(山下義信君) それでは岡本君に委員長の席を代つていただくことにいたします。
   〔委員長退席、岡本愛祐君著席〕
#25
○鬼丸義齊君 これは私はまだ確實に直接聞いたのでありませんから、根據は甚だ曖昧でありまするが、先般この隠退藏物資の摘發に當りまして、静岡縣だと記憶しておりまするが、家宅に臨んでおりました。ところが辯護士の方が出られましてすでにこの隠退藏物資の規定中臨檢檢査の規定というものは當然憲法に牴觸する。故に效力を失つておるのである。無效の法文である。故にこの家宅の捜査は承引することができないということでもつて拒絶されて、遂に家宅の捜査ができ得ずして歸つたというようなことを聞いております。すでに食糧管理法といい、物資需給調整法といい、隠退藏物資の處理法といいましても、あの臨檢監査の規定というものは、その後に發令されましたる新憲法によつて、明白にこの規定中にありまする臨檢監査の規定というものは效カを失つておるものだと私も解釋いたします。先程政府委員の方にその點について伺つたのでありますが、なお念のために大臣よりこの點に對する御見解をお願いいたします。恐らくはこの三法案を私共に特に参考資料として出されましたる趣旨は、この三法案において、すでに臨檢監査の規定があるのだから、同様にやはりこの經濟査察官の臨檢監査も差支ないものだと解される意味において、私共は参考資料として出されたものだと解しておりますが、ところがその参考資料として出されましたるこの三法案自體がすでに憲法に牴觸して無效だと思います。恐らくはこのことは大臣も、固より私は、新憲法の趣旨は當然御理解になつておることと思いますが、先程來からの御答辯では私共は到底納得ができませんし、又大臣自らといたしましても、御良心的に私はどうだろうかと思います。どうかその點に對しまする、三法案にもありまする臨檢監査の規定の執行の效力は依然としてあるものなりや否や、又同時にこれがすでに依然として、やはり效力あるものとして勵行されておるものであるかどうか、この點も一つ併せて伺いたい。
#26
○國務大臣(和田博雄君) 私憲法學者でありませんから詳しいことは何できませんが、やはり私は當然無效になつていないと思いますが、そこらは一つ憲法學者の何をはつきりと、司法大臣その他に聞いてみたいと思いますが、當然そういう臨檢檢査の規定が今度の憲法によつて無效になつて、食管の方で何があるに拘わらず、臨檢檢査ができないというふうになつていないと思いますが、尚その點はよく聞きまして……。
#27
○齋武雄君 私もこの點についてお伺いするのでありますが、隠退藏物資の摘發をして、そうして国民に平等に配分するということは極めて重大なことであり、必要なことだと考えておるのでありますが、その法案を作るには憲法に牴觸しないように作らなければならないのであつて、我々が第一國會から憲法違反の法律を作つたということになつては非常に問題でありますので、非常に愼重に考慮しなければならないと考えておるのであります。先程憲法三十三條は犯罪人についての規定であるというお話でありますが、私も鬼丸委員と同じに、犯罪人のみに關するものでない。三十三條には「何人も」ということが書いてあります。如何なる人もということが書いてあるのであります。假りに一歩を讓つて犯罪人についてのみであるということを言いましても、この類推解釋から犯罪人であつても、司法官憲の特別の令状が、格別の令状がなければならないのであるから、一般の人に對してはできないということは明らかであるのであります。犯罪人に對してもそういう嚴重な規定があるのであるから、犯罪人でない善良な一般人に對しては、できないことは誰が考えても當然のことであります。そういう意味におきまして、私はこの規定は、査察官の規定は、必要であると考えるのでありますが、その憲法に違反しない方法を何とか考えることができないか、こういう考を持つておるのでありまして、この點については、今直ちにと言いましても見解の相違で容易に解決できないと思うのでありますが、この次までに、大臣並びに關係員の方は御研究を願いたいと思います。我々も研究したいと思います。私はそういう希望を申上げて置きたいのであります。
#28
○山下義信君 私は小さいことを一つ二つこの際伺つて置きたいと思うのであります。第一はこの法案が提出されまして我々小委員會に特に付託を受けたのでございますが、相當日籔が經つておるのであります。併し委員會の開會は諸般の事情で遅れたのでございますが、一方政府の方におかれましてもこの法案に對しまして、やはり十分熟しておいでにならぬ點があるのではないかと思うのであります。それで我々といたしましても、實はそれの邊も睨み合せておつたのでありますが、只今齋君からもその點に觸れての發言があつたのであります。この法案の提出の理由がはつきりしない。昨日でございましたか、提案理由の正誤表が我々議員の文書凾に配付を受たのでございます。而も粗當な、單なる一文字の訂正ではなく、先刻鬼丸委員が質疑をいたしましたそれらの點、この法案の提出理由の中の相當重要な部分が削除されることの正誤表が昨日になりまして、我々の文書凾に配付せられたというようなことでございます。これはその提案理由の正誤をなされましたる理由が承りたいと思うのであります。それからいま一點は九月二十日に政府委員から御説明になりましたこの法案の説明によりますというと、安本長官の權限として、この經濟査察官にこういう權限を附與したいのであるという説明になつております。然るに法案の方では、安定本部総裁の權限ということが冒頭に出されております。總裁の權限という法案になつておりまして、説明は長官の權限にしたいのである、こういうことの御説明でありますが、それらの關係はどういうふうになるのでございましようか。
 尚第三には、この安定本部は、言うまでもなく臨時の官廳であります。明年の四月三十日には設置の期限が來るのであります。そうしますると、この經濟査察官のこれらの權限の法律も、これはやはり安本の官廳が存置しておりまする間の、その間だけ施行する法律案となさるお考でありますか。安本はなくなりましても、どこかに經濟査察官というものがあつて、こういう權限を持つた者がどこかにおることに、これは恆久の法律になさるお考えでありまするかどうか。若し臨時のものであるということになりまするというと、それらが原案に示されなくてはならないように思うのでございますが、それらの點を伺いたいと存じます。
 さて、この機會に私は和田國務大店に伺いたいと思うのでございますが、只今申上げましたように安本の存置期間はすでに目睫に追つておるのでございます。併しながらこれがその期間の終了と同時に廢止せられるというようなことは常識上考えてもいないのでございまするが、現在の安定本部の組織並びにその立場、その任務そのままでよいと考えておいでになりましようか。やがて相當安本の性格というものにも再檢討御吟味になりまして、何らか將來の安定本部のあり方というものについて、新らしく構想でも廻らしておいでになるのでありましようかどうか。このままの安定本部でずつと明年の、いわゆる期日が参りましても、やはり繼續してこういうあり方でお進みになるというお考えでありましようかどうか。私はその點を伺いたいと存じます。と申しまするのは、言うまでもなくこの法案いよいよ本院が可決いたしまして實施するということになりますと、これは先般の第一囘の委員會の當初におきましても論議せられたことでございまするが、安定本部が一つの實際の行政事務をやるということになりまして、元來がこの安定本部令によりまする本来の任務としての、いわゆる經濟參謀本部という任務から少しく手足をお伸しになりまして、その經濟査察官の地位は相當重くお考えになつておられるようでありますが、いろいろと實際の行政事務に携わつておるということが、この法律の實施によつてなされるのでありまして、それから關連いたしまして、安定本部というものがあくまでも企畫本部という任務に立籠りまするか、それと關連いたしまして、實際の行政事務までにもずつと關係するところには觸れておいでになるという性格に變るのでありましようか、こういうことを伺いたいと思うのであります。私どもの自己の考えはこの際申し上げる限りではございませんが、長官に伺いたいと思いますることは、安定本部というものは内閣がどう送りましても、これは送るべきものではないと思うのであります。従つて安定本部長官という地位は、これはそのときの内閣の閣員として連なつてありまするけれども、どつちかと申しますというと、内閣が送りましても安定本部長官というものは、この経濟企畫本部というものは送るべき性質のものではない。従いまして、政府の經濟政策の注文を受けて、それに合せるようないろいろな理論づけをしてみたり、いろいろの小手先の細工をするものではなくして、安本でずつと計畫いたしましたような綜合的な一つの方針というものが、これがどの内閣になりましても、ずつと筋金を通して實行されて行くというような面がなくてはならんということを思うのでございます。そういたしますると、いわゆる以前の勅令によつて作られてありまする安定本部が期限が來ましたるときには、これは安定本部法というような法律によりまするか、そういうものによりまして確乎不動な立場を持つというようなことも考えられるのじやないか。例えば會計檢査院のごとく政變に煩らわされないで、そうしてずつと一つの經濟政策を進めて行くというような、企畫の根本になるような任務を持つものではあるまいか。そういうことを考えるのでございます。それで安定本部の將來のあり方、そういうものにつきまして御意見をお示し願えまするならば、この經濟査察官の法案を審議いたしまする上におきましても、私たちに大變考えるところがあると思うのでございます。と申しまするのは、この法案に對しましては、これは小さい法案のようでございまするが、併しながら本院におきましても、重大にこれを考えておりまして、他の委員會の人たちも、實は本日の委員會にも出席を希望しておられた委員の方々も多数ありまして、決算委員の同僚諸君もぜひこの委員會には委員外の議員として列席したいというような希望もあるくらいでありまして相當重大にこの法律案は考えておるのであります。それらの安定本部の將来のあり方というようなものにつきまして、お考えがありまするならばこの際承わりたいと存じます。
#29
○國務大臣(和田博雄君) お答えいたします經濟安定本部は、御承知のように、まだ短いのでありますが、これができまするのには、一つの歴史をやはり持つておるのでありまして、終戰後いろいろの内閣ができましたが、その經濟のいろいろな施策というものが、一つは關係方面の内容の充實とともに、やはり日本側におきましても、經濟安定のための施策が一本になつて、そうして關係筋と交渉もし、又お互いに意思が疎通されて、そこに立派な政策が行なわれて來る必要が出て來たのでありまして、最初のころはとかくばらばらでありまして、こちら側も困りましたし、或いは關係方面も又困つたのが事實であります。これは卒直に申上げて、そういうような状況であつたわけであります。そこでG・H・Qの方としましては、やはりなにかこういう機構が日本政府の方にあつて、そうして十分そこに統一の取れた政策なり行政なりが行なわれて行くことが必要であらうということも考えておりましたし、又實際經濟安定のためには、そこにその安定の政策を綜合的に立案をし、そうしてそれを各實施廳において實施して行くという體制が整のいますことが必要となつて來ましたので、それで經濟安定本部というものが吉田内閣のときにでき上りまして、そうしてそういう趣旨で發足いたしたわけでありますが、初期の頃は十分に思うような活動がいろいろな點で缺けておりまして、機構の點から言いましても不十分であつたのであります。そこで機構の改革の問題が起りまして現在のような機構になつたわけでありますが、併しそのときに經濟安定本部が綜合的な計畫立案官廳である、經濟安定のための緊急施策を立案する所の官廳ではあるが、それと同時に從來のそのときまでの經驗によりまして、折角立案しました政策がどう實施されておるかという點についての、謂わば監査の仕事、監査の權能を何も持つておりません。言い換えれば子供の生みつ放しのようになりまして、實案をなかなか掴むというわけにはいかない。そこでどうしても本來は立案官廳であるが、その立案そのものを十分に活かしていくためにも、實際それが實施官廳に行われているかという、その監査の仕事が必要であろうということになりまして、謂わば監査の仕事がそれにくつ付きまして、監査局というものをつけまして、そこに一人の長官を置き、主としてここに司法省或いは内務省の方々に來て頂きまして、行政監査の仕事をもやるようになつたのであります。そういう經過を持つておるわけでありますが、經濟安定本部はやはり經濟安定という何がありまするので、一年々々に期限を決めていつて、一年經ちますると、そのときの情勢によつてこれを存續するかどうかということを結局決めていくということに相成つておるのであります。初めのときは一年という期限を決めまして、日本の經濟も本當に力を注いでやるならば、一年というものによつて勿論私は安定するとは到底考えられませんが、安定の方向を迫るであろうということで、期限を長い間にせずに暫定的なものとして、一年の期限として發足いたしたわけであります。それが又一年延びたということになつておるのでありまして、經濟安定本部が今後續くかどうかということは、結局經濟安定のための綜合的な施策を依然として必要とするかどうかということに繋つておるのであろうと思います。經濟安定本部の機構が今のままで宣いかどうかという點につきましては、私個人としては或る一つの構想を持つております。今のような組織でなくして、もつと能率的な組織のことも考えられます。ちよつと速記を……。
#30
○委員長代理(岡本愛祐君) ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#31
○委員長代理(岡本愛祐君) 速記を始めて……。
#32
○國務大臣(和田博雄君) これをどういう機構にするかということは、結局經濟安定のためにこういう組織が今後尚必要であろうかどうかということと、それから經濟の安定と言いますか、そのときの經濟状態によつて採るべきいろいろの方策というものによつては、おのずと違つて來るのではないかと思つておりまして、私も或る程度經濟安定本部の今後の在り方につきましては、個人的の意見は持つておりますが、それは今どうこう言うべきときではありませんので差控えますが、今の組織が非常に惡いということではなくて、今の組織というものはむしろでき上つて活躍し始めた、言わば地方の機構も相當できたものでありますから、始めたものでありまするので、この體制において暫くやつて行くことも、亦今の日本にとつては必要なりと言えるんじやないか、斯様に考えております。今の日本の經濟を見ますると、勿論この一、二年で日本の經濟が安定に達するということは考えられませんので、やはり今後三年なり五年なりの期間というものを要するだろうと思うのであります。併しその間において採られます經濟の施策というものは、おのずと日本の經濟關係の變化、例えば貿易囘轉賃金が動いて來るとか、又それによつて日本の生産が殖え、或いは外國との關係が變つて來るというようなことによりまして、おのずと政策自体の重點も變つて参るのでありますから機構の中でその中心が自然移つて來ることもあらうかと思います。併しいずれにしても、ここ暫くは經濟安定のための何らかの綜合的な施策、制度というものが、やはり少くとも或る程度要るのではないだろうかということも考えられると私は思います。
 それから監査の點は、私は今までの統制經濟をやつて行きまする上で、一番やはり缺けていた所は、經濟關係廳が計畫しつ放しで、その實行について監査を何らやらずに、反省の機會がなかなかなかつたという點もやはりあつたと思うのであります。片つ方から言いますと、これは經濟査察官の臨檢檢査といつたような憲法上の疑義の出るような權能を與えることは、非常に行き過ぎのようにも思いまするが、一面から言いますると、本當に政策が實際に行われておるかどうかという行政的な監査をやりまして、經濟の政策そのものを又立案しまする時に、その状況によつて反省をして、實際宜いものをやつていくという點から言いますると、それでは實施する前に監査の期間があつたらいいじやないかと言いますが、それだけではやはり足りないのでありまして、實施官廳そのものも、やはり第三者的に責任を持つて監査していくのが、今までの經驗からも必要であろうかと、かように考えて、今の經濟安定本部の機構が出來上つたし、又それを我々としては運営しておるのであります。現に私共は、この間蕨菜の配給についての監査を東京なり、神奈川なり、方々についてやつたわけでありますが、それらも實際やはりやつて見まして、なかなか面白い結果も出、それによつて今度は政策の今までの足らなかつた所を補い、間違いを改めて、政策というものを本當にやり易い、又效果の舉り得るようなことに持つていくことが實際出來るのでありまして、缺點が本當にはつきりして來るという點から言つても、非常に效果があつたと考えておるわけでありまして、その意味で、この經濟査察官というものが、大きな役割を緊急政策の實施については、實際上なし得る立場に置かれるものでありまするので、これは山下さんの仰しやるような簡單な法律ではありまするがなかなか重要な效果を持つておるものだと、かように考えております。
#33
○政府委員(田中己代治君) もう一つ御質問の點を申上げます。削除の點につきましては、前囘も私御説明申上げた時に、削除のことをお願い申上げたような次第で、ございましてこれは事務當局の全く誤りの結果から來たのでございまして、この點御了承を願いたいと思います。又總裁の權限を總務長官の權限というふうに申上げたかも知れませんですが、左様なことを申上げましたとすれば、それは私の言い間違いでありまして、その點誠に申譯ない次第であると思います。以上よろしくお願いいたします。
#34
○山下義信君 お間違いであるということで了承いたしました。あれは口で御説明なさつたのではなく説明書の中にあつたのでありますが……。尚この査察官の法律案はやはり安本の存續機關と同じ期限になさいますか。これはこのままの體裁にしておかれますか。それからもう一つ序でございますが、經濟査察官というのは官名でございますね。それに今一つ内務省系統でございますか、經濟監視官というのがございましてこれは職名のようでございます。地方に多数おります。身分は地方事務官何事務官と、こうなつております。この經濟査察官のあなたの方の査察官というのは官名で、そして相當高い地位の人が携つておるようであります。大變その邊が混亂するようでありますが、なにかその邊に混亂しないような方法でもあるのでありましようか。その邊をちよつと伺つておきたいと思います。
#35
○政府委員(田中己代治君) 經濟査察官の點につきましては、經濟査察官はまあ安定本部に附いておりまして、これは安定本部の存續する間存續するものと考えております。それから經濟監視官との関係におきましては、經濟監視官の方は經濟安定本部とは直接の繋がりはないのでございまして、あれは縣警察部の方に属しておる職名でございます。査察官の方は經濟安定本部の官名であり、職名でもあると存ずるのであります。その點御了承願います。
#36
○村尾重雄君 この法律案に關連いたしまして、丁度和田長官が見えておられますので、一、二念のためにお聽きしたいのですが、御承知の政府では警察制度の根本的な改正が今度採り上げられております。その警察制度の改正に伴つて從來の經濟警察が、他の機關に外して入れるということに顧慮されているというように伺つているのですが、その點どうでありますかお伺いしたい。聽くところによると、安定本部に從來の經濟警察が設置されるというようなことにも伺つているのですが、どういうふうになつておりますかお伺いしたいと思います。
#37
○國務大臣(和田博雄君) 今度の警察制度の改正では、經濟警察をどうするかということはまだはつりきりしておりません。それで今どうするかということにつきましてうまあ關係方面といろいろ折衝いたしているわけでありまして、まだ政府としましてそれをどこに置くかどうするかということについては最終の結論に至つておりません。その點で政局としては成案があるわけではありませんが、或いはいろいろなことを向うの方でも言つておりまして、例えば總理廳の中に入れたら宜いのじやないかとか、或いは經濟安定本部でやつたらよいというようなことをいろいろ言つているわけでありまして、こちらとしては經濟警察というものは今の實情から言いますと、どうしてもこれを廢めていくわけにもいきませんので、經濟警察の制度の改正と同時にどういうふうに調和して、どういうようにやつていくか、一應別個のものとしてやつていきたい。それで今急いで成案を作つている次第であります。いずれこれもはつきりしたものができますれば…。まだ閣議にも掛けておりません。そういうわけであります。
#38
○岡田喜久治君 この査察官臨檢檢査の件につきましても、私は非常に大事な問題だと思います。先程鬼丸、齋兩君から随分御尋ねがあつたと思います。十分にその納得のいかない質疑の要點を指摘してお尋ねになつておるはずだと思います。然るに不幸にしてどうも和田長官と政府委員のお答えは伺つている私に全く納得がいかないお答辯をしておられる。一應は言われたことはよく分りました。分りましたが、なんと考えましてもこれは非常に重大な憲法の解釋に關する問題であります。憲法の解釋の如何によつてこの立法が憲法の最も尊重する人権の侵害になる。かような重大な立法問題に觸れておりますために、政府におきましてはもつとこれは十分明快な理由ある説明があつて然るべきだと思いますから……。なんと申しましてもお答えについては聽いている我々から見ましても不思議千萬に思うのであります。少しも分りません。殆んど要點を申上げたから繰返して私から申上げませんが、併し今お答えになつたような點であつたならば到底私共は了解できません。要するにこの臨檢監査に關する憲法第三十五條の規定が犯罪捜査に關する場合を限定しているのであるというようなお答え振りであります。併しこれに對して若し假りに犯罪捜査に限定したとするならば、最前のお話のように、況してや一般の類推解釋としてもこの權能を大いに尊重せねばならんはずでありまして、當然ではないかと思います。これが法規解釋の通念であります。然るに現行犯の場合であるとか、或いは犯罪捜査に關する場合、その場合においてさえ尚且人權を尊重せんがために當事者の承諾なくして強制檢査はできないということになつております。況んや犯罪の容疑もない、こういう場合において一般の經濟行爲に對しまして、尚且それ以上の人權蹂躪の處置をなしておるということは言う迄もなく考えられません。これはどうもどういうものか、不思議千萬の御答辯のような氣がいたします。私としては到底納得できないと思います。
 一體この問題は先般の會議の際にも非常に重大な憲法牴觸の嫌いがあるではないか、從つて政府においてはもつとこれは十分な責任を與えてくれと申しまして、當時松村委員から可なり嚴重な警告を發しました。來るべき次の委員會においては十分政府は調査の上明瞭な理由を説明してくれという頼みがあつたはずであります。然るに本日こうして委員會を開いてみますと、申上げた通りどうも意外なお話であります。和田長官のごときも、自分は憲法學者でないから憲法の解釋は分らないが云々。さようなどうも手軽に扱い得る問題じやないと思います。でありますからもう一度これは政府において十分な理由説明を與えられんことを私は希望して止みません。この席で以て同じ問題を繰返そうとは思いませんから、どうしてもこれは次の委員會までに十分な理由を附して我々の納得のいくような御説明を與えられる必要があるのではないか、かように存ずるのであります。
 もう一つ申上げたいことは、かような憲法牴觸の嫌いある立法をするよりも、むしろ鬼丸委員からもお話がありましたが、或いは司法警察官の同伴要求權と申しましようか、かような規定を設けるか、或いは又經濟査察官なるものを司法警察官たらしめまして、同様に機敏な警察的行動即ち犯罪捜査に關する權能は勿論、人權査察に關する十分な權能を與えるというような處置に出ずるか、いずれかニつの方法によることであるならば言う迄もなく憲法牴觸の問題はありません。どうしてそういう處置に出でずして眞向からかくのごとく憲法牴觸の嫌い十分にあると我々は信じまする、かような方針に出たのか、私としては不思議に思いますから。尚後段申上げました二つの點についていずれかの解釋を見出すことについても御考慮を願いたいと存じます。大體の御意向を伺いまして、これ以上それに對する結論について御答辯を得ようと思いませんから、ただこの點についての御意見を伺いたいと思います。
#39
○國務大臣(和田博雄君) いろいろ御意見承りまして、我々といたしましても一應の解釋は申上げたわけでありまするが、尚十分研究いたしまして御納得の行くように一つ御説明申上げたいと、かように考えます。
#40
○委員長代理(岡本愛祐君) 皆様にお諮りいたします。只今岡田君からも御發言がありました。その前に齋君からも御發言がありました。この法案につきましてこれが憲法違反でありはしないかという疑義を皆様が持たれておるようであります。委員長におきましてもその危惧を多分に持つておるものであります。和田國務大臣の御答辯によりましても法律家でないからという餘り御自信のあるようにも見受けられない御答辯でありました。よつて今日はこのくらいの程度にいたして置きまして、この次の委員會には和田國務大臣は勿論のこと、法制局長官も出席をして貰いまして、十分明快な御答辯を與えて頂きたいと思います。
#41
○山下義信君 只今の委員長の御宣言に全く同感でございますが、尚次會の委員會までに、政府委員の當局の方にお願いして置きたいと思いますのは、實は先程私質問いたしておりましたのは、只今の岡田委員の御發言、實はあの含みを持つておつたのでありまして、經濟警察というものとの關連をどうなさいますかという根本的な問題、只今和田國務大臣からその點にお觸れになりましたから、序でにお願いして置くのでございますが、その點を政府の方で御計畫がございましたならば、次會に一つはつきりお示し願つたら、審議上非常に好都合であると思いますので、どうかその點をお含み置きを願いたいと思います。
#42
○委員長代理(岡本愛祐君) それでは本日はこれを以て散會いたします。
   午後三時八分散會
 出席者は左の通り。
   委員長     山下 義信君
   委員
           齋  武雄君
           村尾 重雄君
           吉川末次郎君
          大野木秀次郎君
           岡田喜久治君
           鬼丸 義齊君
           岡本 愛祐君
           小野  哲君
  國務大臣
   國 務 大 臣 和田 博雄君
  政府委員
   經濟安定本部副
   長官
   (第四副長官) 田中己代治君
   内務事務官
   (警保局長)  久山 秀雄君
ソース: 国立国会図書館
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