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1990/05/31 第118回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第118回国会 逓信委員会 第10号
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1990/05/31 第118回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第118回国会 逓信委員会 第10号

#1
第118回国会 逓信委員会 第10号
平成二年五月三十一日(木曜日)
    午前九時三十一分開議
 出席委員
   委員長 上草 義輝君
   理事 井上 喜一君 理事 大野 功統君
   理事 鈴木 恒夫君 理事 園田 博之君
   理事 前田 武志君 理事 上田 利正君
   理事 武部  文君 理事 草野  威君
      赤城 徳彦君    金子徳之介君
      小林 興起君    佐田玄一郎君
      吹田  ナ君    真鍋 光広君
      森  英介君    森  喜朗君
      秋葉 忠利君    上田  哲君
      田中 昭一君    山下八洲夫君
      吉岡 賢治君    遠藤 和良君
      菅野 悦子君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 深谷 隆司君
 出席政府委員
        郵政大臣官房長 白井  太君
        郵政大臣官房経
        理部長     木下 昌浩君
        郵政省郵務局長 小野沢知之君
 委員外の出席者
        郵政大臣官房審
        議官      新井 忠之君
        郵政大臣官房建
        築部長     戸田 道男君
        逓信委員会調査
        室長      辛島 一治君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 簡易郵便局法の一部を改正する法律案(内閣提出第三八号)
     ────◇─────
#2
○上草委員長 これより会議を開きます。
 簡易郵便局法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小林興起君。
#3
○小林(興)委員 このたび皆様の御許可をいただきまして初めて委員会で質問させていただく機会を得まして、大変光栄に存じます。このたびの簡易郵便局法の改正につきまして御質問をさせていただきたいと存じます。
 まず最初に、今私どもが知っております郵便局の種類としましては、普通郵便局があり、また特定郵便局というものがあり、そして簡易郵便局があるわけでございますけれども、このたび簡易郵便局法を改正しようということに当たりまして、まず現行制度におきまして普通郵便局と特定郵便局とそして簡易郵便局とがどのような役割を持ってどう違うのかについて御説明いただきたいと思います。
#4
○小野沢政府委員 郵務局長でございますが、小林先生の初質問にお答えすることを非常に光栄に思っております。
 今、郵便局の種類として普通郵便局と特定郵便局と簡易郵便局がどういう役割を果たしているかというお尋ねでございますけれども、これらの三つの種類の郵政窓口が全部相互に補完し合って郵政事業のサービスを一体的に推進しておるわけですが、まず普通郵便局というのは、大体集配を中心に、大きな窓口とか大都市で根幹となるようなサービスだとかネットワークを構成している。それから特定郵便局は、地方を中心とした、あるいは大都市でも小規模でやっている。それから簡易郵便局というのは、現行制度でいいますとへんぴな土地、業務の量が非常に少なくて郵便局まで設置するに至らないところに簡易郵便局というものを置いている。大ざっぱに言うとそういうことでありますが、これらが全部相互補完しながら一体として郵便局のネットワークを構成している、こういうふうにお答えできるのではないかと思います。
#5
○小林(興)委員 今伺っておりますと、簡易郵便局というのは、へんぴなところにおいて、そして委託事業にした方が経済的だというようなところについて認められたということでございますが、今度考えております簡易郵便局法はむしろ大都市を中心にやるのだというような話を伺っているわけです。そうしますと、今度簡易郵便局の目的が抜本的に変わるような気がするわけでございますが、そこまでの改正を考えられました以上はそこに十分な背景とかそういうものがなければいかぬと思うわけでございます。そこで改めて、この簡易郵便局法を改正する本当の理由、真の理由、そして改正の内容について御説明いただきたいと思います。
    〔委員長退席、前田(武)委員長代理着席〕
#6
○小野沢政府委員 今先生おっしゃったように、こういう制度改正をするに当たって、何十年たっておりますから背景として時代の変化というものがございます。そういうことで、理由等改正内容についてお答え申し上げます。
 まず改正の理由でございますけれども、大都市、特に東京でございますけれども、郵政窓口サービスに対する需要が非常に増加しておりまして、かつ多様化しております。例えば、午後五時以降も郵政窓口事務を取り扱ってほしいというような要望が今しきりに私どもに寄せられております。そういう状況でありますけれども、東京等におきましては、地価が高騰してオフィススペースの確保が極めて困難であるということで郵便局が著しく不足しているということでございます。
 昨年夏、初めて郵務局長として郵務局に着任したのですが、私が郵務局長になったということで友達が、郵便局は便利だというけれども、東京でいうと郵便局がどこにあるかわからない、足りない、行ってみると混んでいるというような声が本当に多いのだということを初めて肌で感じて、こういう問題の解決に着手したのでございます。
 そこで、そのような観点から、平成二年度の郵便事業関係予算要求におきまして、業務委託方式による小規模店舗の設置という制度改正を重要施策として掲げまして、関係省庁と真剣に折衝した結果、大臣折衝で、平成二年度予算案に所要経費、十局、一億一千六百万円という計上が認められたのでございます。
 そこで、法律改正ですから根拠法のことについて触れますと、郵政窓口事務を委託する場合の根拠法として、簡易郵便局法、昭和二十四年制定でありますけれども、同法では、今先生も触れられましたように、郵政窓口事務を委託できる場合が、事務の量が著しく少ない場合、つまりへんぴな地方に限定されておりまして、相当の事務量が見込まれる大都市においては郵政窓口事務を委託することができないという仕組みになっておりました。そこで、先ほど申し上げたような需要と制度とをどうマッチさせるかということでこの改正を思いついたわけでございます。
 そこで、簡易郵便局法の一部を改正しまして、郵政窓口事務を委託することができる場合を、事務の量、取扱場所または取扱時間から見て委託することが経済的である場合に拡大するとともに、大都市における最近の実態にかんがみまして、受託者の資格に法人を追加する所要の改正を行い、大都市においても郵政窓口事務を部外委託できるようにしよう、こういうものでございます。
 以上が改正の理由でございますが、そこで、主な改正内容はどういうことか申し上げますと、次の五点に整理されようかと思います。
 まず第一に、目的規定を、現行の、郵政事業の役務をへんぴな地方にまで広めることから、郵政事業の役務の一層の普及を図ることというふうに改めるということです。
 第二点が、郵政窓口事務を委託する場合は、現行法上、事務の量が著しく少ないため、委託することが経済的である場合に限られているのを、事務の量、取扱場所または取扱時間から見て委託することが経済的である場合に拡大すること。
 第三点として、受託者の資格につきまして、現行法上は、地方公共団体、農業協同組合、漁業協同組合、消費生活協同組合、それから、十分な社会的信用を有し、かつ、郵政窓口事務を適正に行うために必要な能力を有する個人となっておりますけれども、大都市における最近の実態にかんがみまして、その受託者の資格に、十分な社会的信用を有し、かつ、郵政窓口事務を適正に行うために必要な能力を有する法人を追加すること。
 それから、委託事務の監督を行う郵便局長でございますが、現行法上は、郵便物の取り集め及び配達の事務を取り扱う郵便局長となっておりますが、それを、地方郵政局長等の指定する郵便局長に改めるということ。
 それから第五点目として、取扱手数料でございますが、現行法上は委託事務の取扱量に応じて定めることとされているのを、委託事務の取り扱いに要する費用を勘案して算定する額とする。
 以上が主要な改正点を整理したものでございます。
#7
○小林(興)委員 今まで簡易郵便局について、委託先は、漁協とかいろいろありますけれども、個人となっていたわけですね。それを、個人を法人に変えるというふうに今言われたわけですけれども、大都市における法人というものは、例えば今のお話ですと人のたくさん集まっているようなデパートとか、具体的に言えばそういうところなんでしょうか。
#8
○小野沢政府委員 今先生の御指摘にありましたように、大勢の人が集まって、郵便サービスあるいは貯金のサービスとかそういったものを受けたいという方々が大勢いらっしゃる駅周辺のデパートとかショッピングセンターとか、そういったことを想定しております。
#9
○小林(興)委員 そうしますと確かに一見、利用者から見ますと、デパートに買い物に行ってそこに郵便局がある、大変便利にはなると思うわけですが、問題は、今まで郵政省は大都市においては普通郵便局以外に特定郵便局をできるだけ設置して利用者の便宜にこたえようということで、特定郵便局の皆さんも頑張ってこられたと思うのですね。そうしますと、そこへ何か特定郵便局以外に、本当はへんぴなところで本来頑張ってもらうはずであった簡易郵便局が突然出てくるということになりますと、特定郵便局と今度の大都市向けの簡易郵便局との間の関係みたいなのはどうなっていくんでしょうか。
#10
○小野沢政府委員 後ほど大臣にきちっと締めていただくかもしれませんが、私どもこの制度の改正を考えましたとき、やはり今先生御指摘のように特定局制度との関連、この調整をどうするかということが最大の問題でございました。そこで、まずその辺を整理しなければいけませんので整理したのですが、郵政事業というのはやはり国がみずから役務を提供することが原則だ、そこで今後とも特定郵便局の設置を原則とする。ただ、先ほど申し上げましたような諸事情がございますから、今度の制度改正に基づく簡易郵便局はそういったものを補完するような役割として位置づける、こういうことで考えております。
 そこで、そういった考え方の具体的なあらわれとして、大都市型の簡易郵便局というのは、郵便局が著しく不足している地域で郵便局を設置すると著しく不経済になる場合に限定して設置するとか、それから具体的な設置地域としては、予算要求でもそういう考え方を示しましたけれども、東京都区とか横浜市とか名古屋市とか大阪市などの大都市のうち郵便局が不足しているターミナル駅周辺等に限定する、そういうことでもって、考え方としてもあるいは私ども今考えておる計画としても、先ほど申し上げましたように、原則は特定局の設置で、それの補完的な役割として簡易郵便局を、新しい型のものをつくる、こういう位置づけで整理しております。
#11
○小林(興)委員 ここは極めて大事な問題だと思いますので、特に大臣の所見を伺って確認をしておきたいと思います。
#12
○深谷国務大臣 小林委員のような熱心な行動派が郵政行政に参加することをうれしく思います。
 今まで局長から答弁いたしましたように、本来ならばこの簡易局というのは過疎地に設置するということをそもそも原則としておった。しかし近年、御案内のように都市にあらゆる機能が集中して、ビジネス街、昼間の人口も多くなって、実際問題として本当に業務に差し支えるというような状態になってしまいました。しかも土地も高い、新たに特定郵便局を設置するにはとても不経済でできない、そういう意味でやむなく大都市にも簡易局を置こうということに今回相なったわけであります。ですから具体的な設置地域としては、東京地区、横浜市、名古屋市、大阪市などの大都市のうちの郵便局が不足しているターミナル駅周辺など、そういう地域になってまいると思うのであります。
 そして特に大事な、多分小林委員が確認を求めたいのは、特定郵便局が今まで中心になってやってきた、こういう人たちに逆にマイナスになるようなことになりはしないかという点でありますが、郵政事業はあくまで国がみずから行う役務でございます。この原則は一切変わりません。したがいまして、今後とも特定郵便局の設置を原則として、あくまでも簡易郵便局は補完的な役割である、これだけはきちんと基礎に置いて判断していきたいと思っております。
#13
○小林(興)委員 基本的な考え方はわかりました。
 ということは、特定郵便局との間も十分に意思疎通を図りながらやっていくということでございましょうけれども、今私の、まあ東京といっても広うございまして、自分が知っているのはどうしてもよく歩いております選挙区ということになるわけですが、私の選挙区、東京第五区、例えば練馬区、豊島区なんかでは一番人口の密集しているような、昼間の人口ですね、大きなところは池袋なんかあるわけですけれども、現在とにかく、簡易郵便局はもちろんここには一つもないわけですね。そして今東京にも設置しようと言われたわけですけれども、例えば池袋みたいなところは今郵政省の頭の中に対象地域としてあるのでしょうか。
#14
○小野沢政府委員 お答え申し上げます。
 認められた箇所が十カ所でして、それでこれは実験的な意味を持ちますから、この辺しっかりしたものをどういう形でつくっていくかということが大事な将来の展望につながります。そこで、東京は間違いなく置けると思いますが、名古屋とか大阪とかいろいろありますので、東京の中でどこに置くとかその辺はまだそういった具体的な検討には入っておりません。
#15
○小林(興)委員 とりあえず十カ所ということのようですけれども、将来的にどの程度のものを、例えば今の人口の、もっとも人口も変動していきますけれども、現時点を見たときに日本全体でどの程度の――今予算が限られているから十カ所ということであっても、毎年毎年このくらいはふやしていって、何カ年でこのくらいは置きたいというようなそういう将来展望は現時点であるのでしょうか。
#16
○小野沢政府委員 私自身としましては、郵便局のサービスを今後長きにわたって展開していく場合に非常に核になる施策だという確信を実は持っております。しかし、初めての制度ですので、いろいろ関係する面も出てくると思いますが、その辺をこの初年度にじっくり見きわめて、その上で確たるものをつくりたい。まだしっかりと歩き出していないのに何年先ということを今から私の口から言うということなしに、初年度丹念に十分勉強して、それから二年度の予算要求の八月末ぐらいまでにその辺の結果を固めていきたい、こういうように考えております。
#17
○小林(興)委員 そうすると、現時点では何となく、必要性は十分にあるわけですから、それによって実験的に十カ所置いてみて、そしてその中から調査をしながら将来展望を図っていきたいというような感じに受け取るわけでございますが、その場合に、今度都市部に置かれます簡易郵便局の業務は、その周辺の特定郵便局の業務と比較して全く同じようなことをするのか、それともこの程度ここの部分だけはやるのかというような業務の内容の区別というのはお考えなんでしょうか。
#18
○小野沢政府委員 先ほど御質問にありましたように、普通郵便局とか特定郵便局とか簡易郵便局とありますから、今おっしゃったように、業務の切り分けの面からもその辺整理した方がいいだろうということで整理してございますが、申し上げますと、まず特定郵便局ですが、原則として郵便、為替貯金、簡易保険、郵便年金など郵政窓口事務のすべてを取り扱っている、これが特定郵便局でございます。
 そこで、一般的に簡易郵便局では、需要が多くて取り扱いが比較的容易な郵政窓口事務に限って取り扱っているのですが、例えば具体的には郵便切手類の販売、速達、書留、小包の引き受け、通常貯金、定額貯金等の預払い、郵便為替の振り出し、払い渡し、簡易保険、郵便年金の新規契約、保険料の受け入れなど、こういう事務を扱っているのですが、その中から今度大都市型の簡易郵便局についてはさらにそれを限定しようというふうに考えております。
 そういうことで、新たに今度大都市に設置する簡易郵便局につきましては、取り扱う事務の範囲を基本的でかつ取り扱い容易なものに限定していこうということで、そういう意味からも特定局との差が鮮明に出てくるというふうに考えております。具体的に申し上げますと、郵便切手や収入印紙の販売、それから書留、小包等の郵便物の引き受け、郵便貯金の預払い、簡易保険料の受け入れ、こういったような基本的でなおかつ取り扱いがすぐ習熟できるようなものについて業務を行いたい、こういうふうに考えております。
#19
○小林(興)委員 わかりました。本当に大都市に住む、私なんかそうでありますけれども、そういう利用者に向けて大変思い切って簡易郵便局法を改正して、そして利用者の便宜に当てようという基本的な考え方に私も賛成を申し上げます。ぜひ特定郵便局との調整をきちんとしながらこれを進めていただきたいと考えております。
 与えられました時間が若干残っておりまして、なかなか国会質問の機会もないわけでございますから、残りの時間を使わせていただきまして、郵政事業のほかのことについても質問してもよろしゅうございますか。――
 今は私、郵便事業について大変関心を持っているわけですね。といいますのは、ほかのいろいろな国営的な事業が非常に赤字を出して財政的な負担を重くしていく中にあって、かつて我が国の郵便事業もややそういう危機に見舞われたということがあったのでしょうが、その後関係者の献身的ないろいろな合理化努力等によりまして、最近は郵政事業の財政は非常に好転していると伺っているわけでございますが、平成元年度についての収支の見通しはどんなものなのでしょうか。
#20
○木下政府委員 ただいま先生お尋ねの郵便事業の平成元年度の決算の見通しでございますが、決算につきましては七月中旬をめどといたしまして現在取りまとめ中でありまして確たることは申し上げられないのでございますが、見通しといたしましては、収入支出の状況からいたしましてかなりいいのではないかというふうに思っております。
 まず収入でございますが、積極的な郵便局の職員の営業活動の展開によりまして、あるいはまた各種の制度改善の成果が上がりまして引受郵便物数が前年度より十二億通多い二百十五億通になりました。そういう増加したことによりまして郵便業務収入も前年度より一〇・七%増加しておりまして、大変好調でございます。もっとも元年度は御承知のとおり消費税分が若干入っておりますので単純な比較はできませんけれども、六十三年度が五・一%の増であったことに比べますとかなり好調であるということが言えようかと思います。
 それから費用でございますが、費用につきましても実は引受郵便物数が増加いたしますと、それに伴いまして超過勤務手当の支出がふえたり、集配運送のための経費が増加いたしましたり、あるいは仲裁裁定の実施に伴いまして給与改定が行われて、そういうことで支出の方も増加するわけでございますが、これは前年度より約一〇%増加の見込みでございます。
 いろいろ収入支出の状況を総合勘案して考えてみますと、元年度の損益計算見通しにつきましては、実は昭和六十三年度は百三十九億の黒字でございましたが、この百三十九億の黒字を若干上回る黒字が計上できるのではないかというふうに予想いたしております。
#21
○小林(興)委員 今伺いましたとおり、ここのところ郵政事業が極めて好調だということで、私としても大変うれしく思うわけでございますけれども、そんなこともあって、日本ではとにかく郵便事業に対する信頼は国民から見ても極めて厚いものがあると私は思うのです。安心して郵便物もちゃんと着くということで利用者も増大して、そしてこういう黒字基調にあるんだと思うのですが、私がこの国際化の時代に心配をしておりますのは、日本から外国に出さなければいかぬ、外国に我々が行ったときにも日本にいろいろと便りを出さなければいかぬ、こういうときに、本当に日本から出したものが外国へ着くのか、あるいは外国から出したものが日本に着くのか。
 つまり、日本の郵政事業は極めて信頼性が厚くても諸外国の郵便事業の中にはこういう事業収支が赤字になっている国もたくさんありますし、またストライキの問題とかいろいろな労働問題もありまして外国で大変問題が出てきているわけでございますが、外国のことについては内政干渉にもなって日本としてはなかなか言いづらい点はあるのでしょうけれども、郵便の先進国としての日本としてそうした諸外国に向けて郵政事業がきちっと国際的なネットワークが張れるようにうまくやっていくための何か仕組みを提唱するなり、リーダーシップを発揮しているというようなことはあるのでしょうか。
#22
○小野沢政府委員 個人的なことを申し上げて恐縮ですが、私の職業経歴で国際関係の経験というのは余りなかったのですが、昨年郵務局長になりましてからあることをきっかけに徹底的に今国際関係の施策を講じております。
 そのきっかけとなりましたのは、実は昨年の秋、十一月中旬からワシントンで開催されました第二十回の万国郵便大会議に日本代表として出席したのですが、そのとき非常に感銘を受けましたことは、あのとき東欧圏を中心として動乱期だったわけですね。毎朝見るテレビニュースにかたずをのむような感じだったのですが、あの中で、世界各国から実にほとんどの国、百六十二カ国、当時いろいろな事件があった国の人たちも、郵政庁の代表が全部集まって、それを見て郵便というのはやはり安心のよりどころなんだな、これがしっかりしていれば世界の大事なコミュニケーションの道が確保されるのだという強烈な印象を受けました。
 それが、それ以後国際関係の施策を徹底的にやるきっかけになったのですが、五月の初めに今度は執行理事会ということでベルンへ行ったのですが、郵便の発祥の地ですから、そこで極めて印象的なシンボルを見たのです。それは五人の人が空を泳ぐようにして手をつなぎ合っているのですが、それは五大陸を代表する五人の人の輪が地球を取り巻いて諸国民間の通信、人々の心との結びつきを保証する郵便のシンボル、そういうことでございまして、これが今先生がおっしゃったような国際的なネットワークの確保だろうということになります。
 要するに、先ほどの簡易郵便局の話に戻りますけれども、特定局長さん方、この簡易郵便局の制度改正で非常に心配なさったのですが、そのときに申し上げたのは、日本の中でも辺地同士だけ郵便が結ばれても意味ないでしょう、大都市と、かちっと結びついていて、それで初めてみんな安心するんじゃないでしょうか、それに今着手するのです、今着手しなければできません、こういう話をしたのですが、同じことを当然世界でも言いまして、日本の郵便がしっかりする、ほかの国のAという国がしっかりする、Bという国がしっかりする、そうして初めてネットワークができるという意味で先生の御趣旨に全く我が意を得ているわけです。
 そこで具体的な御質問の回答に入りますが、さっき申し上げましたワシントン大会議ですが、我が国が理事国選挙に立候補したのが執行理事会と郵便研究諮問理事会、この両方、二つに立候補したのですが、実は世界じゅうびっくりしましたが、両方とも世界トップ当選をいたしております。つまり国内で評価されているよりも国際的に、こういう電気通信とか競争的な手段がいろいろ発達している中で郵便事業というのを確保することは非常に難しいわけですが、その中でかつて赤字でもって大変だった日本の郵便事業が何でこういう奇跡的に回復したのか、これが驚異のようです、話し合ってみると。そういった評価と、それにつながって我が国が世界の郵便の発展にどう貢献していけるか、そういう期待でもって日本が立候補したいずれの選挙においても世界トップ当選を果たしたのだというふうに考えております。
 そこで、私どもとしましては、そういった期待にこたえるために懸命に努力しなきゃいけないということで、今お話のありました国際的なネットワークづくりの面ですけれども、既に前任者たちが努力していてくれまして、昭和六十三年十月から国際ビジネス郵便追跡システムというのをアメリカとの間に構築し、それから昨年七月に同システムをフランスとカナダとの間に拡大しております。
 そこで、それを一層促進するということで、国際郵便ネットワークの情報化をさらに推進するということで、予算要求で郵務局として初めて重要施策の中に国際化への対応というのを掲げました。今までの郵務局だったら考えられなかったと思いますが、郵務局でさえもと言うと恐縮ですけれども、郵務局が国際化への対応ということを重要施策に掲げた、それが省内全体にも影響を与えた、こういうふうに考えております。
 私どもが要求しましたのは、国際ビジネス郵便追跡システムの拡充、外国郵政庁との郵便情報ネットワークの構築、国際小包・国際書留郵便物の追跡システムの構築、これを要求したのですが、大蔵省の理解を得まして全部認められました。
 そういった具体的なことをやっておるわけですが、そのほかどうしても、国際的なネットワークをつくるに当たりましては、特に開発途上国というのは人材が足りませんから、したがって人材育成の面でも御協力しようということで、研修員の受け入れとか専門家の派遣、そういったものにこれからますます力を入れてまいりますが、先ほど申し上げましたスイスの執行理事会で、私が出席しまして発表したのですが、これが各国から非常に感謝をされたのですが、開発途上国の郵便関係職員で、将来、各国の郵便事業の幹部として期待される、そういった人材をことしの秋から私の方へ受け入れて、それで本省、地方郵政局、郵便局、そこでいろいろ勉強していただき戻っていただく、それで国際郵便のネットワークづくりに邁進していけるという人材に各国で育っていただける、こういう施策を秋からやることになっております。そういうような感じでもって国際化への対応ということで、徹底的にいろいろな施策を講じていきたい、こういうふうに考えております。
#23
○小林(興)委員 今、小野沢郵務局長の方から国際化に向けて力強い御答弁をいただいたわけですが、局長は、私も拝見したことがあるのですが、俳句をつくられて、そしてそれを翻訳されて海外の友人にも配っていらっしゃるという、大変文人かつ国際化時代にふさわしい、すばらしい局長さんだと思うわけでございますけれども、どうぞ積極的にリーダーシップをとってこの事業に邁進をしていただきたいと思います。
 最後に、一分ほど時間があるようでございますが、たしか昨年末の予算要求におきまして、郵便局用地の高度利用ということで、我々のこの大都市部においては郵便局だけでは余りにも空間利用がもったいない、その上にほかの機能を持った施設もあわせてつくっていくことの方が、郵便局もうまく機能し土地も利用できるというような話があったわけですけれども、その後それについてはどんなふうになっているのか、また郵便局において住民票等を取り扱って利用者の便宜に充てようというような話もありましたけれども、そういう問題についてその後どんなふうになっているのか、ちょっと教えていただきたいと思います。
#24
○小野沢政府委員 お答え申し上げます。
 昨年病気が治って郵務局長に復活して考えたことは、今までだれも予想しないようなそういったことだけを郵政省とかあるいは世の中に残したいという気持ちで仕事に着手したのですが、長年郵政省の他省庁折衝の先頭に立っておりましたから、そういう意味で身にしみて感じているのですが、やはり大きな施策を実現する場合に各省庁の守備範囲というか権限、この辺をどうしていくかということが大事なわけで、そこであえて大きな仕事に身を投じるという気持ちでもって、先行きどうなるかわからないけれども、いろいろな施策を要求したのです。
 そのうちの二つが、今先生がおっしゃったように、今郵便局というのは全国で安定して運営されていて、そういった窓口を有効に活用すれば随分国民の皆さん方は安心されるのではないかということ。それから、今土地の高度利用というお話がありましたけれども、かつて臨調答申や行革審答申にその辺の公共用地の有効活用ということが言われているけれども、実際にその辺を予算要求で各省一致して要求したということはございませんから、その辺をやってみようということ。これはいずれも郵政省の守備範囲、権限ということではなくて、全部ほかの省庁にまたがっているわけですが、あえてそういったことを問題提起して、これはちゃんと世の中の流れをつかみ取っているつもりですから、そういう問題を提起して厳しいやりとりをしながら妥当な線におさめていきたい、こういうことを念頭に議論をやったのです。
 結果的に御理解いただきまして、両方とも調査研究費がついております。一つは、「郵便局の土地の高度利用の在り方等郵便事業運営基盤の整備に関する調査研究の経費」ということで一千百万円、郵便局の窓口サービスのあり方に関する調査研究の経費六百万円ということでついておりますが、調査研究費がついたということは、私の常識として、私の考えていたことが世の中に即しているという確信を得ております。
 したがって、これから関係方面とよく詰めていってその実現を図りたいということで、今郵政省の中で、この仕事に関係しそうな部局の幹部が全部集まった勉強会、協議会を開いております。あと、今度の国会で予算成立した場合には、その後直ちに今の調査研究を生かして部外者、郵政省のひとりよがりじゃなくて、部外の有識者でもって構成する調査研究会をスタートさせて妥当な結論をいただく、そしてそれに基づいて、各省庁に相談しながら来年度の予算期に備えたい、こういうふうに考えております。
#25
○小林(興)委員 いよいよこれで時間がなくなりました。張り切っておられる深谷郵政大臣の陣頭指揮のもとに、今後とも我々利用者の便宜を目指して、ひとつ郵政事業の拡充強化に努めていただきますようにお願い申し上げまして、初質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#26
○前田(武)委員長代理 山下八洲夫君。
#27
○山下(八)委員 簡易郵便局法の改正で、大都市部にでも簡易郵便局を設置できる、こういう法律にしようということでございますから、利用者の方にとりますとより便利の促進につながるわけでございますが、その点から考えますと大変喜ばしいことであると率直に思うわけでございます。そういう中で、特定郵便局と簡易郵便局の違いについてお尋ねしたいなというふうに思っておるわけでございます。
 簡単に申し上げまして、特定郵便局は、いろいろと集配がある特定郵便局から局長さんと職員二人という三人局、こういうところまであるわけでございます。少なくとも国家公務員でいらっしゃる。もちろん局長さんを含めて国家公務員でいらっしゃるということだろうと思うのです。それに対しまして簡易郵便局といいますと、一応委託契約で三年間、お互いの合意で更新をしていく。そのほか業務内容につきましては細かいことが若干あろうかと思いますが、今申し上げました私の認識で正しいのかどうかお願いしたいと思います。
#28
○小野沢政府委員 先生の御認識で結構でございますが、その辺をちょっと整理して申し上げますと、まず両者の制度上の根拠の違いですが、何事も法令の根拠にさかのぼりますから、まず特定郵便局というのは、郵政省設置法の第六条に基づく地方支分部局である郵便局のうち、特定郵便局長を長とする郵便局でございます。これに対して簡易郵便局は、簡易郵便局法第七条の規定によって郵政窓口事務の受託者が委託事務を行う施設ということで、わかりやすく言うと郵便局ではないということですが、それからさっき先生がおっしゃいましたように、地域だとか業務内容について先ほどまた私が小林先生に御答弁したように違いがある、こういうことでございます。
#29
○山下(八)委員 現行法での簡易郵便局につきましては、特に過疎地等の皆さんの利便を高めるというのが一つの基準であったろうと思います。同時に、局間距離がおおよそ八百メートル以上、そして二百戸以上の住宅を抱えているところに設置していこう、そういう中で、設置に当たりましては本標準に適合したもののうち必要度の高いところから実施をしていく、このようになっていると思います。
 今回の大都市型の簡易郵便局ですけれども、住宅というのはたくさん狭い地域にございますし、また人口も昼間人口と夜間人口との大きな違い、そういう問題であろうかと思いますが、この局間距離というのはどのような扱いになっておるのでございましょうか。
#30
○小野沢政府委員 新しい型の簡易郵便局も、現在ある簡易郵便局の設置基準に適合するかどうかということで判断することになりますが、実は昨夜よく調べたのですが、この簡易郵便局の設置基準が郵政省の内規としてできましたのが昭和三十七年だということに気がつきました。
 そこで考えてみますと、その八百メートル、それぞれその当時意味もあったし、また今もあると思いますが、例えば車社会が到来したのでこの距離がどうかとか、一方で歩行でもって行く人がいらっしゃるとか、いろいろな問題があると思いますが、私に言わせますと、とにかく三十七年にできたのだということですから、これからどういう方向かは別として、簡易郵便局の設置基準を十分勉強して、新しい型の簡易郵便局ができる際にそのあり方をいろいろ勉強したい。まだ詳しく勉強しておりませんが、そういう直感を抱いております。
#31
○山下(八)委員 この法律案を私は大変いい内容だと思っておるのですよ。今のような大変重要な問題をまだ何ら検討しないで、そしてとにかくひとまず大都市部に簡易郵便局を設置できるという法律だけを先行させよう、また後ほど触れようと思ったわけでございますが、そうではないと思うのですね。
 一応大都市部十カ所ということで、この法律が成立以降三月後ですか、そこからスタートさせるということになっているわけでございますし、そのことを考えますと、私は先ほどの答弁を聞いておりまして、東京では大体何局ぐらい、名古屋では何局ぐらい、あるいは大阪では何局ぐらい、そして東京ではどの辺の駅の周辺あたりと、かなり具体的に作業に入っていると思うのです。そういう問題と今申し上げました局間距離の問題というのはかなり整理がついていると思うのですが、本当に今の御答弁のとおりなんですか。
#32
○小野沢政府委員 今申し上げました設置基準ですが、八百メートルという原則を書いていますが、これは原則ということですので、したがって、新しい状況に対応してどうするかというときにセービングクローズがございますので、それをどういうふうにするかという問題になろうかと思います。 それからもう一つは、全国で十カ所ですから、したがって基準というのは、いっぱいいろいろなものがあったときにその統一性あるいは妥当性ということになるのですが、今のところは、こういった新しいものをつくっていく過程の中でそれをどういうふうに変動させていくかという段階になろうかと思って、それが先ほど舌足らずの答弁になって申しわけございません。
#33
○山下(八)委員 その辺につきましてはまた後ほど、関連いたしますので触れていきたいと思います。
 今回の法律改正の前の簡易郵便局法といいますのは、創設理由が、郵政事業の独立採算維持の上からその新設が極めて困難な状況にあった、そこで、窓口機関を必要とするが、取扱事務の量が著しく少ない場合において、郵政大臣との契約によって国の郵政事務の一部を委託する云々というふうに、昭和二十四年の六月に簡易郵便局法が制定をされまして、これが基礎になっておるわけでありますが、今回の改正要旨の一番重要なところは、大都市型簡易郵便局を設置するため、郵政窓口事務を委託する場合の根拠法である本法を改正するということだと思うのです。
 その中で、昭和二十四年当時から今日までは社会状況もあるいは大きく変わっておりますし、また住民のニーズも大きく変わってきておりますから、このこと自身は、先ほどから申していますように、私は何ら問題にはいたしておらないのですが、ただ、今までの現行法と今日の改正法、この整合性が一番大切だと思うのです。今後、この法律が仮に成立しました後、大都市部にも簡易郵便局、だんだんと一生懸命力が入っていくと思うわけですが、同時に、それに関連しまして過疎地の簡易郵便局とのバランスというのはどのようなお考えでいらっしゃるでしょうか。
#34
○小野沢政府委員 行政を預かる私どもに一番要求されるものはバランス感覚であります。したがって、今先生の御質問の趣旨をやはり法律上きちんとしようということで、目的規定を変えましたのは、目的規定の中に、今おっしゃったような過疎地域も、それから大都市も両方が対象になるということを明確にしようということで設けてございます。
 あと、過疎地域に対する私どもの姿勢でございますが、平成二年度の予算要求に当たりまして、重要施策の中に過疎地域の振興、支援、こういった項目を設けております。したがって、地域社会の振興という場合に、地域社会の振興というと一見辺地対策だとかそういうイメージが浮かびますが、私の解釈では、地域社会の振興の「地域社会」というのは辺地から大都市まで全部、そのときどきの世の中の要請に従っていろいろな需要にこたえていく、そういう方針、そういう姿勢でもって臨んでおります。
#35
○山下(八)委員 それでは、簡易郵便局の設置、それから廃止もなさっているようでございますから、その状況について若干お尋ねしたいと思います。
 無集配の特定郵便局につきましても、簡易郵便局につきましてもそうであるわけでございますが、先に無集配の特定郵便局で申し上げますと、予算措置の承認局数が昭和六十一年九十五、六十二年九十、六十三年九十、平成元年九十、平成二年九十ときております。簡易郵便局につきましては、六十一年度から平成元年度まで百局、同時に平成二年度につきましては、大都市型十局、そして従来型が九十局、こういう目標で今日まで取り組んできていらっしゃるわけでございますね。
 そういう中で、普通郵便局、特定郵便局、簡易郵便局それぞれあるわけでございますが、その中で普通郵便局というのは大変困難なわけでございます。また、そんなにたくさん設置する必要もないわけでございますが、六十年度末までで千二百六十四局が六十一年度末までには五局、そして六十二年度末までには五局、六十三年度末までには九局、平成元年度末までには七局と、全国的に本当に努力で、少しずつではございますが普通局も設置がふえてきているわけです。特定郵便局につきましても、六十年度末で一万七千九百八十一が六十一年度末で四十三局、そして六十二年度末で四十六、六十三年度末で四十九、平成元年度で六十二局、これも大変な努力で、それぞれ毎年特定郵便局も設置箇所がふえてきているわけでございます。簡易郵便局につきましても、昭和六十年度末で四千三百八十八局が六十一年度三十二、それから六十二年度二十九、六十三年度三十五、平成元年度末三十九と、それぞれ努力で設置箇所はふえてきているわけでございます。
 ここで私がお尋ねしたいのは、無集配特定郵便局につきましても、先ほど六十一年度は予算措置では九十五局、その中で統廃合なんかでの廃局分が二十五局、平成二年度まで一応それぞれの年度の廃局分が二十五局というふうに、これも予算措置上行われているわけでございます。これを引きましても大体七十局ないし六十五局毎年ふやしなさい、その予算措置もされているわけですね。それに対しまして努力は認めるのですけれども、特定郵便局は目標の半分ぐらいではないかというような気もしているわけです。数字的に出てくるわけです。
 また、簡易郵便局につきましては平成元年度までは毎年百局、契約更新をなさらなくて廃局の方もいらっしゃると思いますが、おおよそ、目の子でいきますと各年度三分の一ぐらいずつしか設置が伸びていないというふうに私は判断をしているわけでございます。そういう中で、努力は認めますけれども、この乖離というのはかなり大きいと思うわけでございますが、どこに大きな原因があるのでしょうか。
#36
○小野沢政府委員 今先生がおっしゃられた、指摘された数字、そのとおりでございます。そこで、簡易郵便局が当初の計画どおり設置できない理由を考えてみたのですが、次の二点が挙げられると思います。
 一つが、受託者の確保が困難になってきているということでして、近年地方公共団体や農協等の組合が簡易郵便局の受託を希望するケースが以前に比べると少なくなってきているということ、また個人受託についても、設置を必要とする地域に適切な受託者が確保できない場合が生じてきている。また、簡易郵便局の受託を希望する者があった場合でも、当該地域が将来発展していく可能性がある場合にはその辺を見込んで特定郵便局の設置を検討しているために簡易郵便局の設置を見合わせるとか、調べてみますと、そういったケースが原因になっているようでございます。
#37
○山下(八)委員 私は簡易郵便局法を自分の机の上に忘れてきましたから、ちょっと正確な言葉は覚えていないのですが、個人の場合の資格はたしか信頼の持てる人というふうになっていたと思うのですが、そういうことで間違いないですね。――今日までの現行法での簡易郵便局といいますのは、要するに寒村型と言った方がいいと思うわけですが、どちらかといいますと利便のために田舎の方へ設置をしていく。そういう中に適当な人材がないというのではなくて、かなり人材はあるというふうに私は認識をするわけです。
 と申しますのも、私は岐阜県二区の出身なんです。私の岐阜県二区といいますと、市町村が五十五もあるわけですね。東京あたりから議員に立候補される方は多分二つか三つの行政区のところが大体一選挙区になっているわけですが、私のところは五十五の市町村長さんがいらっしゃるのです。そういう田舎ですから、そういう点ではやはり、随分郵便局もございますけれども、まだまだ欲しいなというところがたくさんあるわけです。そういう意味で申し上げますと、そういう地方へ行けば行くほど簡易郵便局を求める方は多いと思いますし、そういう農協でありますとか地方団体でありますとか、そういうものはなくても信頼できる個人というのは、流動人口の少ない、定着型人口のところでありますからなお高いと思うわけでございますが、その辺の基準についてもう少し教えていただきたいと思います。
#38
○小野沢政府委員 法律上の基準としましては「十分な社会的信用を有し、かつ、郵政窓口事務を適正に行なうために必要な能力を有する個人」ということでございますが、今先生の御質問をお聞きしていて、過疎地における簡易郵便局を開設していける人材探し、適材探しについてさらに研究して対策を講じたい、勉強したいというように考えます。
#39
○山下(八)委員 その人材ですけれども、社会的地位が高くなければだめだということではないと思うのですね。やはり信頼度の問題だと思うのです。例えば、昔からずっと住んでいらっしゃいまして資産をお持ちになっている立派な方は田舎へ行けば行くほどたくさんいらっしゃるわけですね。そういう方というのはまたその地域におきましては大変な信頼を持たれている。私はなぜこういうことを申し上げるかといいますと、大変努力をなさっていることは認めているのです。だけれども、余りにも予算措置の局数と実施された局数の乖離が大き過ぎると思うのですね。また後ほど大都市部のことで関連して触れたいわけでございますが、せっかく毎年毎年百局、それが毎年毎年三十数局、あと六十局強は開設できるわけですから、そうすればそれだけ住民の利便も高まるわけでございます。私はこの間の努力というのは認めますけれども、さらに努力が必要ではないかというふうに思うわけですが、いかがでしょうか。
#40
○小野沢政府委員 今先生がおっしゃったような乖離を埋めることに全力を尽くしたいと思います。
 あと、社会的信用の問題ですが、さっき申し上げた法令上の表現に当該地域におけるという感覚で臨めばかなり地方においても人探しその他でもって新しい視野等が開けるのではないかという感じがいたしております。
#41
○山下(八)委員 視野が開けると考えておりますではなくて、やりますということでないとだめですね。今のは人ごとの答弁じゃないですか、どうですか。
#42
○小野沢政府委員 そういうふうにやります。努力いたします。
#43
○山下(八)委員 それでは、ちょっと大都市部の方に移らせていただきたいと思いますが、先ほどから私も若干触れているわけでございますし、前にもお話があったわけでございますが、大都市部におきます郵便局の設置状況、私も郵政省の方から東京都区内の特定郵便局数の一覧表をいただいたわけです。これにつきましても、千代田区が三十六、全部は読みませんが、新宿四十一とか渋谷二十九とか、二十三区合計で八百九十局数、特定郵便局の数だけでそれだけございます。これに普通郵便局を加えますとかなりの郵便局数というのがあるわけでございますね。その上に立ちまして、先ほどから出ております大都市部の簡易郵便局の設置、これが本当に必要度が高まっているのか。ないよりあった方がずっといいのですよ、私はそれは認めているわけでございますが、それと先ほど距離間の問題をちょっと触れたわけでございますが、本当に必要度を増しているのか、その辺を再度お尋ねしておきたいと思います。
    〔前田(武)委員長代理退席、委員長着席〕
#44
○小野沢政府委員 大都市において特定郵便局あるいは簡易郵便局を設置する必要性というのは、先ほど申し上げましたように増大しているわけですが、今郵便局の数が案外あるじゃないか、勢いがついてくるじゃないかという御指摘がありましたけれども、これについて触れさせていただきます。
 大都市、特に東京都市部におきまして郵政窓口サービスに対する需要が極めて大きいにもかかわらず、郵便局が著しく不足しているために郵便局の窓口が混雑してお客様の要望にこたえられない、そういう状況にあるのですが、これを民間金融機関との対比でもって数字を申し上げさせていただきますと、東京における民間金融機関につきましては、店舗政策ということで、昭和六十一年度から六十二年度の二年間でもって店舗数百三十七店舗設置しております。これに対しまして郵便局の方は、同じ二年間でもって四局しか設置できていないということで、今各金融機関が競って大都市の店舗政策を講じている中で、明らかに郵政省の郵便局の設置というのは立ちおくれているように私は判断しております。そういう意味で、特に郵便局がほかより目立って勢いづいて設置するという状況には残念ながらなっておりません。
 そこで、一方業務量から見てその辺がどういう問題があるかということですが、五十九年度から六十三年度までの過去五年間における取扱事務量の推移を見ますと、物すごく東京の業務量がふえております。例えば、窓口で記録扱いをしている書留通常郵便物の引き受けでございますが、東京都では四四・六%伸びているのですが、東京都を除く全国の地域では一三・八%ということで、東京都では物すごい勢いで情報、金融、物流が盛んな首都ですから、そういった書留通常郵便物の引き受け実態にもそれがあらわれている。
 それから一方、通常貯金の受け払い件数ですけれども、東京都を除く全国の地域では二七・七%の伸びなんですが、東京都では四〇・六%伸びている、こういうふうに東京都における郵政窓口の取扱事務量の伸びは全国に比べて非常に著しい。それに備える郵便局の設置ですが、さっき申し上げたように民間の金融機関に比べて非常に立ちおくれている、こういう状況でございますので、私なんかの判断としては、むしろ郵便局の設置が立ちおくれているのじゃないかというふうに考えて真剣に対処しなければいけないと考えております。
#45
○山下(八)委員 郵便局は全国にすばらしいネットを持っておりまして、郵政省一手で進めている事業でございますね。ほかの金融機関でいいますと、確かに東京には郵便局よりほかの金融機関の窓口の方が相当量あると思うのです。だけれども、一銀行でそれを引き受けているわけではございませんでして、いろいろな銀行間の切磋琢磨した競争の中で行われているわけですね。確かにどこの駅前に行きましても、どこの商店街の一等地に行きましても、多分銀行がどんと座っているという状況であることは事実です。私の記憶では店舗数の一番多いのが勧業銀行だったと思うわけでございますが、それと郵便局とを比べればもう月とスッポンくらいの店舗数であるわけでございますから、そういう意味では郵便局というのは、窓口は今日でも利用者に対して相当いい場所に設置をされている、進められていると自分では思っているのです。
 例えば東京駅へ行きましても、あの丸の内側には昔から大変立派な中央郵便局をどんと構えているわけでございますし、大きな駅へ行きますと、東海道新幹線を眺めると一番よくわかると思うのですが、大体一等地にどんと、中央郵便局を中心としたような普通局が設置されているわけでございます。ただ、今日郵政省の努力あるいはまた全逓信労働組合なんかの努力によりまして、それは銀行も顔負けするようなすばらしい局舎も随分できておりますし、また外から見ますと、その町並みに合ったユニークな建物の郵便局も随分ふえてきております。これには私も利用者の一人としても大変感謝申し上げるわけでございます。
 ただもう一つ、郵便局の前には必ずポストがある。ポストが目印にはなっておりますが、それ以上に、今日ございます郵便局がほかの金融機関と比較をしまして地味で目立たないのではないか。ですから近くにあっても意外に利用者が知らないという状況があるのではないかなという気もいたしているわけです。ですからそういう点ではもう少し何か、一遍に改築しようとしたら大変なことでございますからそれはできませんので、何か表から目立つようなそのようなアイデア等を考えられたらもっと利用者を引きつけるのではないか、私はそのような気がしております。その辺のお考えというのはございませんでしょうか。
#46
○小野沢政府委員 お答えいたします。
 先生がお考えになっていることは全く私同感でございまして、変に派手に目立つ必要はありませんけれども、スマートに明るく目立つ、そういったことはやはり仕事に自信を持つようにする必要がありますから、そういったことを関係の官房建築あたりとも連携をとりながら心がけていきたいというふうに考えております。
#47
○山下(八)委員 私は、基本的には大都市部に簡易郵便局を設置をしていく、このことには賛成であるわけです。今日これだけ店舗数もございますし、それからそれこそ労使の皆さんの大変な努力によりまして、郵便三事業というのは、先ほどのお話ではございませんが、すべて業績も立派で黒字展開をしているわけです。それに、特に貯金や保険の問題等がなお一層飛躍をしていきますと、今度は銀行でありますとか保険会社でございますとか、そういうところとのあつれきも出てくるという心配もするわけでございます。ですから、一つは今日ございます既存の特定郵便局あるいは普通局を中心とした郵便局を中心にそこへより利用者の皆さんに来ていただく、こういう窓口業務と申しますか、そのような努力をぜひしていただきたいというふうに思うわけです。
 先ほど申し上げましたとおり、二十三区内だけでも特定郵便局は八百九十局もあるわけでございますから、この八百九十局が、私は、渋谷と新宿の特定郵便局と普通局の点を打っていただいたのですけれども、こうやって打っていただくと本当にたくさんあるわけですね、地図の上に載せますと。私もびっくりするくらいたくさんあるわけでございますから、ここへ利用者の皆さんにどんどん来ていただく、こういう環境づくりが、今日では大都市部の簡易郵便局を設置する以上にもっと力を注いでいただきたいな、私はこのことを通じて強く感じた次第でございますので、ぜひその辺の努力をお願いをしておきたいと思います。
 それから、今日までの簡易郵便局にとりましてもそうであったわけでございますが、これから大都市部に簡易郵便局を設置をなさる、それはそれとしまして、どうも簡易郵便局という呼び名、呼称、余り響きがよくないのですね。今日の時代に合った、やはり簡易郵便局ではなくて、何かスマートな呼称等を考えてより利用者に来ていただく。これは簡易郵便局だけではなくて、今日ある郵便局ももうそろそろそういう時代に入ったのではないかというような気もするわけです。ただ郵便局というのではなくて、郵便局の何とかという、頭へつけるか後ろへつけるか、何かスマートなものを考える時期に来たのではないかというふうに思いますが、その辺もしお考えがありましたら、披瀝をいただきたいと思います。
#48
○小野沢政府委員 おっしゃる御趣旨、一番わかる一人のつもりでございます。かつて簡易保険局の管理係長をやっておりましたときに、五反田の「ゆうぽうと」という名称をつけた、今は各役所ともそういう片仮名、平仮名をつけるのが平気になっていますが、当時としては全く新しい試みだったつもりでございます。「ゆうぽうと」のゆうは郵政省のゆう、友人のゆう、ユーアンドアイのゆうとか、こういうつもりで担当係長としてそういう決断をしたわけですが、そういう感覚はあらゆる分野の仕事についても必要だと思います。
 ただ、今法案を審議しているものですから、簡易郵便局法の改正案ということでしきりにその言葉をつかいますので、余計そういう印象を与えたのかもしれませんけれども、今おっしゃられたような御指摘を踏まえまして十分研究いたしまして、特に若い職員だとか女性職員も入れて、どういう愛称がいいか、あるいは部外の方の意見も聞いて皆さん方に親しまれて浸透するようなそういう愛称づくりもこれから工夫していきたいというように考えております。
#49
○山下(八)委員 銀行でもトマト銀行でありますとか、ある労働組合ではメロンちゃんというような愛称で呼び合う労働組合も出てきている時代でございますので、ぜひ今日的な明るい、また利用者に楽しい気持ちを与えるような郵便行政といいますか郵便局づくりも一方ではお願いしたいと思います。
 それから、先ほどの質問者の中でも出たわけでございますが、私自身も触れたわけでございますが、大都市型郵便局の設置箇所、一応法律案が成立をしますと本年度後半からかけて十局予定をなさっているわけでございます。大都市部でございますから、先ほどのお話ではまだ何らそのような計画はきちっと立てていない。きちっと立てていなくてもおおよそ東京では何局くらい、名古屋では何局くらい、そして大阪では何局くらい、このような構想はもう私はでき上がっていると思うのです。
 もっと突っ込んだお話を申し上げますと、東京ではどこどこにつくろう、設置しよう、そうしませんと、東京とかこの大都市部というのは大変時間と労力がかかると私は思うわけですね。私はそのことを考えますと、確かに利用者のニーズにこたえるためにこの法律案の改正、これはわかります。同時に、これを提出されましたときには、かなりそのような下調べというのもなさいまして、そしてまた後ほど触れたいと思っておるわけでございますが、予算措置もこれくらいあれば何とかやっていける、そういうこともすべて出されていると私は思うわけです。
 その上に立って考えますと、ある程度の、設置場所とまでは言いませんが、例えば東京に幾つとかあるいは名古屋に幾つとか、その程度はもうお話しできる段階に十二分に来ているのではないかというふうにかたく信じているわけでございますが、どのようなお考えでしょうか。
#50
○小野沢政府委員 まず私どもの作業状況ですけれども、具体的な委託先でございますが、まず基本的な考え方として、利用者の利便の向上ということで、大勢の人が集まるデパートやターミナル駅周辺のショッピングセンター、こういうふうなことを考えているわけですが、目下内部でいろいろな調査を進めておりまして、この法律案を御可決いただきました後直ちに、今一生懸命問題を詰めておりますけれども、取扱手数料をどうするかとか取扱事務をどうするかとか、そういったことの省令をきちんといたしまして、それから事務取扱手続、そういったものを整備いたしまして、そういったものを携えて本施策の趣旨に沿った法人に対して打診を具体的に開始したいというふうに考えております。
 それから、今御質問のありました何カ所、どの辺かというお話ですが、初年度ということで十カ所ですから、それであと予算編成の過程等で大蔵省の折衝のときのやりとりとして大都市ということで、東京とそれから大阪と名古屋と横浜、これを考えておりますから、そうしますと少なくともそれぞれ一カ所にはなりますが、そうすると残りのかなりがいろいろな状況から見て東京が中心になっていくのではないかという判断をしております。まだ決めているわけではございません。
#51
○山下(八)委員 その辺で了解しておきます。
 それともう一つは、今のお話にも出たわけでございますけれども、例えば百貨店とかあるいはスーパーとか、人の大勢いらっしゃるようなところの方が利用度も高まりますし、大変いいことだと思うわけでございますが、お店によっては土曜日とか日曜日を開店しておりまして、そして月曜日が休日であるとかあるいは火曜日が休日であるとか、そのようなところもあろうかと思うわけでございます。土曜、日曜営業しておりまして月曜日休みの百貨店に簡易郵便局を設置をさせていただいたと仮定をいたしますと、それとの休日の関係は、デパートならデパートに優先させて事務の遂行を行っていくというふうに判断していけばよろしいでしょうか。
#52
○小野沢政府委員 今回の制度改正による新しい型の簡易郵便局の設置でございますから、営業時間とか営業日につきましても委託先の時間に合わせる、これを原則にする考えでございます。
#53
○山下(八)委員 時間がありませんので先へ急ぎますが、取扱手数料等の問題について若干触れさせていただきたいと思います。
 今回の予算措置では、一億一千六百万円。都市型のこれにつきまして基本額が百三十万円、これは建物の借り入れ、人件費、光熱水料など。取扱料、加算額が六十四万円。そして、一局当たり平均いたしまして百九十四万円の予算措置がなされているわけでございます。私はいろいろと自分なりに判断しまして、基本額の百三十万円というのは高いのか安いのかあるいは妥当なのか。たしか郵政省の念頭にありますのは大体五十平米ぐらいの面積を必要としてという考えがあるようでございますが、それからしますと、結局、取扱料、加算額までを含めまして二百万円弱ということになってくるわけでございますが、これだけ地価やテナント料の高い東京で現実に簡単に見つかるのかな、私は余分な心配をしなくてもいいのかもわかりませんが、審議をする際には大変心配をいたしますので、これで見つける自信はございますか。
#54
○小野沢政府委員 御心配いただいてありがたく思っておりますが、この金額を算出するに当たりまして、実際に東京都区内の某デパート、そういったところで調査した上ではじき出しております。その場合に、いわゆる役所にかかわる仕事なものですから、幾ら土地が高いといっても、無鉄砲な数字を出すわけにはいきません。そこで、リーズナブルな数字をどの辺で出すかということで、いろいろなことを考えた上で今のような数字が出まして、大蔵省との間でこういう折衝結果になっている、こういうことでございます。
#55
○山下(八)委員 そのお話を聞きまして、安心したところです。
 そうしますと、私は郵政省をかたく信じまして、予算措置されましたときには速やかに十局設置をするという最大の努力をしていただきたいと思います。と申しますのは、今日まで、特定郵便局にしましてもあるいは簡易郵便局にいたしましても、せっかく予算措置がされましてもそれが実行に移されなければ絵にかいたもちであるわけでございますから、ぜひ実行に取り組んでいただきたいというふうに思うわけでございます。
 それから、従来型の簡易郵便局でございますけれども、これにつきましては先ほども触れましたように、予算措置から考えますと大体三分の一程度しか設置ができない。五割ぐらいしまして、あと二割ぐらい廃局で減っているかわかりませんよ、結果として数字的には大体三分の一強程度しか設置ができない。もう一つ、従来型の簡易郵便局につきましては、基本額にいたしまして九万円、取扱料、加算額にいたしまして十五万円、平均いたしまして一カ月二十四万円という予算措置で行われているわけでございますね。私はここに一つは大きな、なかなか、簡易郵便局を設置しようという協力者が逆にないのではないか、そのような気もするわけです。このようなことで、経費その他を引いてきますとわずかなものしか残ってこないと思うわけです。こちらにつきましては、私は、基本額にしましても、あるいは取扱料、加算額にいたしましても、もっとふやすべきではないか。そうしますと予算措置のあの百局、あの目標により近づく環境ができるのではないか、このような考えを持っているわけでございますが、その辺についてはいかがでしょうか。
#56
○小野沢政府委員 お答えいたします。
 現在の簡易郵便局の取扱手数料でございますが、毎年、物価とか賃金とかそういったものの動向を踏まえて所要の改定を行ってきております。例えば数字で申し上げますと、平成二年度の予算政府案におきまして、平成元年度、前年度に比べまして、基本額は五・二%増の八万八千八百円、取扱料の単価も、郵便が三円増しの六十七円、年賀はがきのお年玉等の交付が一円増しの七円、貯金、保険が五円増しの百十円というふうに毎年アップしてきております。
 この結果、一カ月の一局当たりの平均的取扱手数料は、平成元年度に比べまして郵政職員の人件費のアップ率よりもむしろ高いくらいの六・二%増加しまして、二十三万六千七百円となっているということで、私ども、現在の取扱手数料の改定に当たりましては、物価、賃金の動向を踏まえて、委託事務の取り扱いに必要な費用を償うものとなるよう配意してきておりますし、また、今先生の御指摘がありましたので、一層その辺は配意しながら臨んでいきたい、このように考えております。
#57
○山下(八)委員 わかりました。
 時間がありませんので話題をがらっと変えまして、この機会に若干ほかのことを一、二点お尋ねしておきたいと思います。
 特定郵便局長会についてお尋ねしたいわけでございますが、それに入る前に、特定郵便局長さんというのは国家公務員で間違いございませんね。
#58
○白井政府委員 間違いございません。
#59
○山下(八)委員 特定郵便局長会というのがございますね。全国特定郵便局長会、私は岐阜県ですけれども岐阜県の特定郵便局長会、その下にまたブロック別の特定郵便局長会がございますけれども、ここには当然規約やらそういうものがあろうかと思うわけでございますが、この特定郵便局長会と郵政省の関係というのはどのような関係ですか。
#60
○白井政府委員 特定郵便局長会というのは任意団体でございまして、俗に言う公益法人ではございませんので、局長さん方が任意に集まってつくっている団体だということでございまして、そういう意味では、特別組織的な意味で郵政省と関係があるということではございません。
#61
○山下(八)委員 そうしますと、特定郵便局長業務推進連絡会規程、この組織と大変酷似していると思いますけれども、そうではございませんか。
#62
○白井政府委員 業務推進連絡会の方は私ども俗に特推連などと呼んでおりますけれども、その特推連と局長会の組織というのは大変よく似ておると思っております。
#63
○山下(八)委員 それで私は、今お話がございましたとおり、特定郵便局長会というのは任意団体だ。きちっと規程のあるのは特推連ですか、こちらがある。これをうまく時と場所によって使い分けているのではないかなというふうに思うわけです。そして、特定郵便局長会にはいろいろと顧問制度が置かれているのですね。同時に、その顧問には、どうも偏った顧問制度になっているのじゃないかと思っておりますが、郵政省としては掌握しているでしょうか。
#64
○白井政府委員 多少前段を申し上げますと、特推連と申しますのは郵便局の仕事をしていく上での組織としてつくってもらっているものでありますので、これはいわば官製の組織ということになりますので、ここら辺のところは省としては当然掌握していなければならないわけでございますけれども、局長会の方は先ほども申し上げましたように、局長さん方の任意の団体ということでありますので、公益法人などの場合と違いまして定期的に郵政省の方に報告をちょうだいするとかいうような仕組みになってないものですから、必ずしも正確なことを私どもとしては承知してないことをお許しいただきたいわけですが、ただいま先生お話しのように局長さんのOBとか、あるいは議会の議員の先生方を顧問ということでお願いをしているということがあるようでございまして、ただこれは全国に二百数十あります地区会というところでそれぞれ顧問をお願いしているというのがどうも実態のようでございます。
#65
○山下(八)委員 本日は時間がありませんのでこの問題に余り深く入りたくないわけでございますが、まだ次も次もたくさん今国会は質問の機会があるようでございますので、きょうはお願いしておきます。
 すべての地区というのは大変でしょうから、特定郵便局長会の全国の規約と全国の役員と顧問、それから私は岐阜県ですから岐阜県の郵便局長会の役員と顧問の名前と、それからもう一つ狭めて申しわけないのですけれども、岐阜県の中に恵那地区というのがありますから、恵那地区の特定郵便局長会の役員と顧問の名簿をぜひ取り寄せて私にいただきたいのですが、いかがですか。
#66
○白井政府委員 大変お答えしにくいのでございますけれども、先ほど申し上げましたように局長会というのは局長さん方の任意の団体でありまして、郵政省との間に特別の関係があるということではありませんので、私どもの方でその局長会の方から資料を取り寄せるということについてはなかなか難しいのじゃないかと思いますが、どんな感じなのか、またいずれかの機会に何らかの形で先生の方に御報告をさせていただきたいと思います。
#67
○山下(八)委員 きょうはもう追及しませんけれども、ぜひ早急に、期待をしておりますのでお願いしたいと思います。もしなければ私また自分なりに取り寄せていきたいと思いますのでお願いしたいと思います。
 ある局長人事のことでちょっと質問をしたかったわけですが、きょう人事部長さんが都合が悪くておいででないようでございますので次の機会にさせていただきまして飛ばしておきたいと思います。
 それから暑中見舞いのはがき「かもめーる」これについてももう時間がないからちょっとやめます。
 もう一つ飛ばしまして、大口の切手やはがきの購入について触れさせていただきたいと思います。例えば現行の郵便で第三種郵便は大体大口で割引があるとかあるいは定期的に三種の認可をとって割り引く、普通の一種よりは大きく料金が低価に抑えられているというシステムになっていると思うのです。そういう中でもう一つ市内特別郵便というのがありまして、信書の場合でも六十二円が六十二円ではなくて割引率がある、また小包につきましても、そういう点では十個以上持っていきますと二割の割引率があるというような状況になっているわけでございます。
 今せっかく質問に入ろうとしましたら、質問時間が終わりましたというメモが来まして、では次の委員会に引き延ばして、積み残しておきたいと思いますが、せっかくでございます、ここまで言いかけたものですから大臣にちょっとだけお尋ねしたいと思うのですが、切手販売所というところがあるのです。切手販売所は一カ月に十万円未満の切手やらはがきの売り上げをしますとそのお店に九%の手数料が入るわけです。そうしますと、もっともっと利用者の人に信書やらはがきを利用していただくということを考えますと、多分大臣なんかは後援会でどーんと通信切手など相当利用されている大口利用者じゃないかと思うわけでございますが、ある程度まとめてはがきあるいは切手を大口で買いますと割引をする、こういう制度をそろそろ考えてもいいのではないか、そのように私は思いますが、大臣いかがですか。もう時間がありませんので大臣だけで終わっておきます。
#68
○深谷国務大臣 先生の御指摘のように、そういう意味では私も郵政省に貢献している一人だと思っております。
 ただきょう御質問がおありであることを承知して私なりに調べてみたのですけれども、やはり今までの郵便料金の割引制度というのは、例えば郵便番号ごとに区分けして差し出されるなど一定の利用条件を満たしている場合、需要拡大が見込まれる場合、あるいは処理作業に与えるコストの軽減とかあるいは増収等の効果があるとか、そういうものを勘案しておおむね決めているわけであります。
 切手やはがきを大口に購入した場合の割引制度の導入については、郵便物の処理についてコスト軽減は期待できないとか、あるいは割引を受けて大量に購入した者が定価より安く第三者に販売する危険性があるとか、切手類の販売の制度そのものの基本にかかわるさまざまな問題にかなり関係してくるのじゃないか、そういう部分が多くて、私も利用する立場としては本当は先生の御意見と同じような考えがあるのでありますが、現時点ではなかなか困難と言わざるを得ないかなというふうに感じました。
 ただそういう大口購入に対する割引を求める利用者の声もあることは確かでありますから、割引を実施した場合の予想される問題点の解決策が見出せないかどうか、ひとつ勉強させていただきたいと思っております。
#69
○山下(八)委員 時間になりましたのでこれで終わらせていただきたい。どうもありがとうございました。
#70
○上草委員長 次に、武部文君。
#71
○武部(文)委員 私はこの簡易郵便局法の一部改正には基本的に賛成の立場でありますが、これから大都市に簡易郵便局を設置するという今までにないような状況をつくり出そうというわけでありまして、したがって、大都市に置かれる簡易郵便局が、今後郵政サービスの大変大きな目玉として新しい窓口というものが国民の間でどんどん利用されて親しまれるようになる、これを大いに期待するわけであります。
 そこで第一点、この法律に関係する問題としてお伺いいたしますが、今回の法改正の第一条、この簡易郵便局法の第一条には「法律の目的」と書いてあるわけでありますが、この第一条の目的規定を改正するということは余り例がないことでありますが、これを改正する理由は一体何なのか、ここからお伺いしたい。
#72
○小野沢政府委員 お答え申し上げます。
 今回の法律改正の趣旨と申しますのは、大都市においては地価が高騰してオフィススペースの確保が困難である、したがって郵便局の設置の必要性があるにもかかわらず、その設置が進んでいないため、郵便局が著しく不足している大都市、特に東京に簡易郵便局を設置しようとするものでございます。したがって今後の簡易郵便局の役割というのは、郵政事業の役務を郵便局のないへんぴな土地にまで広めるとともに、郵便局が著しく不足している大都市において郵政窓口サービスに対する需要にこたえていくことだということで、社会情勢の変化に従いましてニーズに的確に対応するということで、この簡易郵便局法の現在の目的規定ではそこをきちんと処理した方がいいだろうということで、そういう趣旨に基づきまして、現行の第一条の目的を「郵政事業の役務を辺ぴな地方にまで広め、」という限定的な規定から「郵政事業の役務の一層の普及を図り、」というふうに改めるというものでございます。
 昭和二十年代の初頭に簡易郵便局法を設けました時代に比べまして、世の中の社会情勢、経済情勢が変化しておりまして、それに的確に対応しようということで、そうなると目的規定自体をこの際明確に二つの柱ということで大都市対策と辺地対策、それを両方とも掲げる。それが簡易郵便局の設置の新しい意味づけになるのじゃないか、こういう判断で目的規定の改正を提出させていただいた、こういうことでございます。
#73
○武部(文)委員 簡易郵便局法が法律として成立いたしましてから長い年月がたったわけですが、確かに今度の改正は、そういう面から見ると大変大きな意味を持つ改正だというふうに思うのです。後でまた申し上げますが、そのことが、同僚の議員からもお話があったように、本来の過疎地における特定簡易郵便局をおろそかにするようなことがあってはならぬ。そういう面では特に配慮をしていかなければならぬと思いますが、いずれにしても時代がここまで変わったわけでありますから、それに即応してまず目的から変えていったのだ、こういうことが今の御説明でわかりました。
 この受託者というのは、今まで公共団体なりあるいは個人なりというものが対象になったわけですが、一般の会社、法人、いわゆるそういうものまで郵政事業の委託者としてこれができるのだということにした理由、これは一体何なのか。
#74
○小野沢政府委員 この簡易郵便局法が設置された当時の状況でございますけれども、簡易郵便局設置の対象として、事務量の著しく少ないへんぴな地域においては会社等の法人が存在することはまれであった、こういう事情で法人というのが委託先の対象として掲記されてなかったのだろうと判断いたします。
 ところが、さっき申し上げましたように、社会情勢の変化に的確に対応して郵政窓口サービスを提供するという観点からいうと、大都市においてはそういった委託先として考えられるというのは、やはり繁華街におけるショッピングセンターとかそういうことですから、一般的に会社等の法人になるだろうということで、その辺をカバーするという意味で委託先に法人を加えた、こういうことでございます。
#75
○武部(文)委員 わかりました。わかりましたが、公共性の非常に高い郵政業務を民間会社に委託する、こういうことでありますから、郵政省としてこの委託する法人いわゆる民間会社、そういうものを選定する場合慎重に検討する必要があるということは言うまでもないと思うのですが、どのような点について郵政省としては留意をして民間の会社、法人を選ぶつもりなのか、この点をひとつお願いします。
#76
○小野沢政府委員 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、抜本的制度改正を行うわけですから、委託先の選定に当たっては慎重の上にも慎重を期したい、特に初年度でございますから、そう考えております。
 そこで、具体的に選定に当たってどういうことを配意するか、選考基準にするかということですが、改正後の簡易郵便局法第三条第一項第五号の規定に基づきまして、十分な社会的信用を有し、かつ、郵政窓口事務を適正に行うために必要な能力を有する法人であるかどうかということは、厳しくといいますか厳正に審査する方針でございますけれども、現在その審査基準の作成を進めているところでございます。
 具体的に申し上げますと、法律に規定しております受託者の欠格事由に該当しないかどうかとか、当該法人は経営的基礎がしっかりしているかどうかとか、そういったことについて詳細に調査検討いたしまして、適当と思われる場合に初めて委託することといたしております。特に初年度で十カ所ですから、その辺については念入りに検討ができるものかというふうに考えております。
#77
○武部(文)委員 法人に委託する場合は、この契約の相手は当該の責任者ですから、そこの社長であるとかそういうものと契約を結ばれると思うのですが、実際に仕事をするのはそこの職員であって、窓口でお客さんと対応するわけですね。今のところ、幸いにして簡易郵便局に大きな犯罪とか事故があったというようなことを余り聞かないので、それは大変結構なことだと思うのですが、実際に今の地方にある過疎地帯の簡易郵便局の窓口とは全く様子が違って、大変な人たちがそこに利用に出かけていらっしゃるということは当然予想しなければならぬ。したがって、職員は郵便貯金、保険、ありとあらゆる業務に精通した者でなければ仕事にならぬわけでありますが、そういうものの訓練、これはもうしっかりとやっていく必要があると思うのですが、そういうことについてはどう考えているのですか。
#78
○小野沢政府委員 お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、新しい制度の発足ですから、実際に簡易郵便局で窓口事務に従事する職員に対しまして、事前に十分な訓練を実施するということにいたしております。
 先ほど簡易郵便局で犯罪、事故等が少ないという御指摘を受けて非常にうれしく思っておりますが、やはりそのベースとして、従事する者に対して一生懸命関係のところが訓練してきた、それが効果があったのだろうというふうに考えております。そういう訓練をたび重ねてやっておりますが、今度はそういった実績も踏まえて、さらにそれ以上に新しい制度に意味づけを与えるとか業務知識、具体的な事務能力の向上に努めるということでさらに念入りにやりたいというふうに考えております。
#79
○武部(文)委員 簡易郵便局の取扱事務の範囲というのは、特定郵便局よりも限定されたものになっておる。これはもう確かにそのようになっているわけでありますが、大都市につくられる簡易郵便局の取扱事務の範囲、これは従来のような田舎の簡易郵便局のような取扱事務であるのか、それとも特別にこの業務については郵政省から何かの指示をして範囲を定められるのか、その点はいかがでしょうか。
#80
○小野沢政府委員 お答えいたします。
 簡易郵便局自体が特定郵便局に比べて事務量を限定しているわけですが、簡易郵便局の中でも今度新たに大都市に設置する簡易郵便局につきましては、とにかく郵政窓口サービスに対する需要が極めて多い、そういう場所に設置するわけですので相当な事務量が予想される。そういった事務を円滑に処理するということで、基本的でなおかつ取り扱い容易な事務に限定して行わせたいというふうに考えております。具体的には郵便切手、収入印紙の販売とか書留、小包等の郵便物の引き受けとか、郵便貯金の預払いとか簡易保険料の受け入れとか、そういった基本的かつ習熟しやすい業務に限定して行わせたいというふうに考えております。
#81
○武部(文)委員 すると、大都市の利用者のニーズにこたえるような、そういうものに限定してやっていこうということでございますね。
#82
○小野沢政府委員 御指摘のとおりでございます。
#83
○武部(文)委員 今回の簡易郵便局法の一部政正というのは、冒頭申し上げるように、こういう法律の改正によって初めて大都市に簡易郵便局を設置することができる。大臣は東京出身でありますからよく御存じだと思いますが、今予算は十局ですね。これは設置が行われますと相当な希望が出てくるような気がしてならぬのであります。
 今の窓口の状況から見て、また地価の問題から見て、とても無集配特定局を個人が改修するようなことは不可能だ、あるいは互助会なり国費の建築も全く不可能だ、こういう状況の中で、これからこの都市部における簡易郵便局というものは大きなウエートを持ってくるであろうし、それに期待しておるわけですが、十局ではどうにもならぬわけでありまして、今後これの拡大についてどのような決意を持っておられるか、それをお伺いしたい。
#84
○深谷国務大臣 武部先生御指摘のように、近年大都市での郵便局がすっかり不足いたしまして、各種の郵政サービスが行き届かないというところから非常に心を痛めてまいっておったのでありますが、今度大都市型簡易郵便局を、大都市での郵便局不足の解消の突破口として、皆様の御賛同をいただいた上でつくり上げてまいるわけでありますが、これは平成二年度予算要求の中でも極めて重要な項目だというふうに理解しております。
 大都市対策のための新しい制度のスタートでございますから、実際にどのぐらいの要望が出てくるか定かでありませんので、当面は十局をめどにしてスタートいたしますが、御指摘のように恐らくさまざまなニーズが出てくるであろうと思います。それらの御希望と現状を十分に勉強いたしまして、せっかくできた制度でありますから、しっかりと生かされて、郵政サービスが都市においてあまねく行き届くように努力をしたいと思っております。
#85
○武部(文)委員 法案に関係をする点については、私は以上で質問を終わりますが、この際、郵便事業について、ぜひ郵政省の見解を聞いておきたいと思う点を何点かお尋ねをいたしたいのであります。
 去る二十四日の、大臣の所信表明に対する一般質問の際に私は申し上げたのでありますが、郵便事業が始まって来年で百二十年、そういう長い歴史を持った郵便事業、大変いろいろな困難を経てきたわけでありますが、大変な努力によって黒字になった。しかも物の数は、二百十五億通というかつてない郵便物が流れ始めた。小包郵便については、これは地方自治体とのいろいろな協力関係が実を結び、皆さんの御努力によって去年ついに二億九千八百万個ですから、今度は恐らく三億個を超えるだろう、こういう想定も成り立つわけでありまして、大変郵便事業がさま変わりをした、こういうことを認識しておるわけでございます。
 こういうことになった背景にはいろいろな問題点があったと思うのです。したがって、このような状態に持っていった、郵便事業が全くさま変わりをしたという背景にあるいろいろな御苦労があったと思うのですが、こういう点について、郵務局長から具体的な問題について見解を聞いておきたいのであります。
#86
○小野沢政府委員 お答え申し上げます。
 私、郵政省に勤務してちょうどことしで三十年になるわけですが、郵政行政、郵政事業、特にその中でも郵便事業の推移、変遷をずっと見てまいりまして、御発言をお聞きしておりまして感無量でございます。
 御指摘のとおり、今現場の諸君の表情も、言動も非常に明るく前向きになっていましてうれしく思っているわけですが、そういう意味で今、郵便事業を中心として各事業が各面で一気に明るい実績を上げつつある、話題になってきているということを郵政省としても、郵政省職員としても自負していいのではないかという気持ちがいたしております。私自身、かねてから郵便は郵便局の中心だ、郵便事業がしっかりしなければだめだ、郵便事業が郵政事業の根幹、ひいては郵政行政の基本であるということをずっと言い続けておりまして、それを各種施策の実行にあらわしてきたつもりでございます。本省のこうした考え方、姿勢が、現場を中心として郵政全体に広まって徹底してまいりまして、一生懸命仕事に取り組んでくれた、その成果が今先生のおっしゃられたような評価につながっているというように考えております。
 そこで、最近の郵便事業の運営の具体的な例を一、二申し上げます。
 郵便の利用状況を見ますと、平成元年度は総物数が約二百十五億通で、対前年度比五・七%の増を示しておる。中でも、民間との競争に立たされて、数年間、これは昭和五十五年度から五十八年度までですが、減少を続けて、一時、昭和五十八年度には、最も取扱数の多かった昭和五十四年度に比べると六割にまで一気に落ち込んでしまった。再起不能ではないかと言われた郵便小包が、ふるさと小包の成功等を契機にいたしまして増加に転じて、平成元年度は史上最高の約三億個となりまして、対前年度比で二六・六%増という大幅な伸びを見せております。
 それから業務運行面でございますが、例えば昨年末には史上最高の約三十九億枚の年賀はがきを発行いたしまして、また郵便小包も史上最高の約四千七百万個を引き受けたのですが、みんな頑張ってくれまして、年末年始の最繁忙期を無事乗り切りまして業務の正常運行を確保した。また、先般の総選挙における選挙はがき、投票所の入場券等も処理したというようなことで、やればやれるんだということで、今現場も自信に満ち満ちてきている、こういう状況でございます。
 そこで、そういったことは郵便事業の財政面にも反映いたしまして、先ほど経理部長も触れておりましたけれども、平成元年度の決算については現在取りまとめ中ですが、昭和六十三年度の黒字約百三十九億円を若干上回る見込みだということでございますし、こういうように順調に推移している我が国の郵便事業の運営の現況というものを最近各国が、勉強したい、研究したい、参考にしたい、どうしたらそういうふうに回復したのかということを勉強したい、そういうケースが最近非常にふえてきております。
 ところで、このように郵便事業は、利用状況、業務運行面、財政面とも極めて順調に推移してきたわけでございます。この間には、先ほど先生が御指摘になりましたように、非常な苦労をしたり、眠らないで夜を過ごしたり、そういう思いをした人が郵政省関係者にいっぱいいるわけですが、臨調答申対策とか民間宅配便の進出をきっかけとして、労使双方が過去の不幸な時期を真剣に反省し合いまして、お互いに率直に意見を交換する、力を合わせる、丹念で、地道で、かつ大胆に郵便事業の再建を期することを誓いまして全力を傾注したという事実、これが基盤にあろうかと思います。私もそうした厳しい歴史の生き証人の一人というつもりでございます。
 そして、近年の日本経済の好況下で高度化、多様化する国民のニーズに合わせまして、郵便のスピードアップや地域に密着したサービスの提供のために全職員が一丸となって取り組んできている、それが今日の成果をもたらしているというふうに考えております。
 しかし、こういったときに気をつけなければいけないわけでございまして、郵政省としましては、今こそ事業運営基盤を確固としたものにすることが必要な、そういう大切な時期に入っているというふうに考えておりまして、現況に甘んずることなく、人の心を伝え生活の利便を支える郵便事業の一層の発展を期しまして、先を見据えた手を休まずに確実にどんどん打ち出していくということをモットーとして、郵便事業が国民生活にとって利益するように、大事な施策をどんどん実行していきたいと思っております。そうすることが郵政事業全体、ひいては郵政行政全体によい刺激を与えまして、また本省から郵政局、そして郵便局へとその雰囲気が伝わりまして、それがまた郵政局、本省へと返ってくるという状況が見えてまいりまして、非常にうれしい限りでございます。
 また、郵便事業が一たん順調に運営されるようになりますと、労使双方とも、また職員全体も改めて現在の状況を大切にしていきたいという気持ちがますます強くなってくる、そういう状況が見られるようになってまいりました。かつて郵便事業は、赤字が生ずれば値上げを行う、つまりかえって郵便離れを招くという悪循環の経営だと言われたことがあるのですが、今の状況は、このまま維持発展していきますと良循環の経営という言葉で表現できる、そういう状況になる可能性があるというふうに判断しております。そういう意味で、ただいまの先生の御指摘、叱糟励というように受けとめまして、さらに努力したいと考えます。
#87
○武部(文)委員 確かに郵便がずっと順調に進んできたということは否定できない事実でございますし、大変結構なことだと思うのです。
 私はこの間ちょっと沖縄へ行ってきたのですが、沖縄の二、三の郵便局を回ってみたときにこんなことを聞きました。民間は簡単に撤退することができる、引き受けてもとてもだめだからお断りだ、こんなことを簡単に言う、そうするとそれがどさっと郵便局に回ってくる、郵便局はお断りというわけにはいかぬ、持ってこられたらみんな引き受けなければならぬ、そういう苦労が地方の郵便局にはありますね。ふるさと小包というのはみんな競争していろいろなアイデアを研究しながらやっておるわけですから、三億というふうな膨大な個数になったと思うのですが、そういう努力は確かに買わなければならぬし、それが今日の郵便事業が黒字に転じた大きな原因だと私は思うのですが、相手は生ものであっても何でも郵便局へどさっといく、片やうちの方はもうお断りだ、こういうようなことを簡単にやるのですよ。
 そんなことをやられた郵便局はそれじゃうちもお断りだというわけにいかぬから、そういうことを考えると、沖縄の例は別にいたしまして、今の物の量の流れから見て、特に関東、東京、近畿、東海という四郵政局が扱う郵便物、小包の七割を占めておるということは郵政省が前回もお認めになったとおりなのですが、そこではもうほとんど限界にきているじゃないか。そういうときにこの業務運行の確保ということがこのままいってできるだろうか、私どもは昔を知っておるがゆえにそういう点を大変心配するのですが、そういう点についていかがですか。
#88
○小野沢政府委員 お答えいたします。
 今先生からまさに正鵠を得た御提言をいただいたわけですが、昨年七月に郵務局長に着任いたしまして、今先生がおっしゃったような面での対応措置を早急に打たないと深刻な事態に陥ってどうしようもなくなるという不安を直感的に抱きましたので、直ちに有効な郵便物数増加対策に真剣に取り組む必要があると感じまして、翌日からこの課題の解決に着手いたしました。私の仕事というのは、予算要求はどういうふうに扱われ、どういうふうに編成されるか、これが基本です。
 そこで、先生が今御指摘になりましたような状況に対応するために、具体的に申しますと、まず要員面については、郵便事業運営基盤の整備充実という大きな柱のもとに郵便物の増加に対応する要員の配置という項目を初めて重要施策として掲げまして、関係省庁の大蔵省、総務庁等と真剣な折衝を行ったわけですが、臨調以来のいろいろな雰囲気がありますから、こういったこと自体を堂々と正面に掲げて要求するというのは初めてのケースなのですが、やはり大蔵省等もその辺の状況、また郵便の大切さ、困難さをよくわかってくれまして、結果的に要員関係は前年度を大幅に上回る定員、前々年度に比較すると十一倍、前年度に比較すると二倍以上の八百五十二人を認めてくれた。それから、非常勤職員の雇用経費、これが対前年度比で二四・七%増になっております。それから、超過勤務手当原資が対前年度比で九・四%増、それから、職員の意欲向上を図るための新しい手当の創設ということで、郵便物完全区分等手当というのが創設されました。こういう意味では今先生がおっしゃったような趣旨と軌を一にした手を早々に打ったわけですが、初年度としてかなりの成果が上がっておるというふうに考えております。
 そういう意味で、予算成立後に新規に成立する定員につきましては、平成二年度予算が実効あるものとなるように、郵便物数の増加が著しい大都市、それから近郊発展地に所在して正常な業務運行の確保が困難となっている郵便局、この辺を今各郵政局に丹念に調査させておりますから、そういったところに重点的に配置をするということを計画中でございます。
 それから、施設面でございますけれども、郵便局舎の整備ですが、前年度を大幅に上回る二二・四%増となっております。それから、郵便の機械化の推進ですが、対前年度比八三・五%増ということで、私どもは必要だと思われる要求はすべて理路整然と要求いたしておるわけでございまして、それが結果的に今申し上げた数字になっているわけでございます。
 それから、これから話題になるかと思いますが、ハードの面で、東京における郵便物数の急増に対処して、首都圏の郵便ネットワークの整備充実をするためにことし八月六日に営業を開始すべく、江東区の新砂に通常郵便物を処理する新東京郵便局と小包郵便物を処理する東京小包郵便局を建設中でありまして、それができますと今後有効に機能するだろうと考えております。この両局には世界最高水準、最新鋭の機械、機器を導入することといたしております。
 こういうことで、要員、施設面、現場の声あるいは世の中の流れ、そういったことを踏まえながら一生懸命努力いたしまして、東京、関東、東海、近畿などの大都市を中心として郵便物数の増加に適切に対応して正常な業務運行を確保していくため、平成三年度予算編成のための準備に目下着手しているところでございます。
 以上でございます。
#89
○武部(文)委員 今、定員の増員を八百とかおっしゃっておったわけですが、前回も申し上げましたように、定員問題というのは郵便は人なんですよ。そういう点から考えると他の事業とはいささか内容が違うのです。そういう意味で定員問題はちょっと後に回しまして触れます。
 今郵務局長の発言の中に、郵政事業が、郵便事業がここまで伸びてきたという中に労使関係のことをお触れになりました。確かに過去いろいろなことがあって、私もそれぞれよく承知をしておる者の一人なんですが、国鉄の二の舞にならぬようにしなければいかぬというようなことが言われ、確かに労使関係は正常な方向に向かっていると私は思うのですが、郵政事業のような人を中心とした事業については、これは特に重要なことだと思うのです。したがって、現在の労使関係及び今後の労使関係について大臣としてはどういうお考えで臨まれるつもりか、これをちょっとお伺いして、あと定員の問題に触れたいと思います。
#90
○深谷国務大臣 近年の郵政行政が非常に順調にいっている背景には、郵政の労使関係の安定があるということは全く武部先生のおっしゃるとおりでございます。労使関係の現状は、労使が郵政事業の発展のために、健全に安定した労使関係の確立維持が必要でございまして、そうした考え方のもとに、事業に対する共通認識、問題の解決に当たってお互いに話し合いを中心として理解し合って協力していくということが大変大事なことだと思っています。
 私は、今後とも労使間で率直に意見の交換を行い、より一層の信頼関係を高めながら今日の労使関係の円満な状況をさらに伸ばし、その結果が郵政行政の円満な進展につながるように努力をしてまいりたいと思っております。
#91
○武部(文)委員 郵便物の七割を四郵政局が占めておるということはたびたび申し上げておるわけですが、今まで何回かいわゆる伸び率の高低によって、少ない郵政局の定員を抑えて多いところに持っていくとかいういわゆる定員調整、そういうような努力をされておるようですが、これは私はもう限界に来ていると思うのです。また非常勤の職員を相当ふやしたとおっしゃるが、今日非常勤の賃金の枠というものが今の郵政の予算の中では全くお話にならぬほど低い。これは地方に行ってみてもよくわかるのですが、その非常勤の確保が現在では非常に困難だ。しかも身分が安定しておるわけではありませんし将来性があるわけではありませんし、そういう面から見るとこれは非常に不安定な要素だと言わざるを得ないのです。
 そこで、先回の委員会でも私は国家公務員の一律定員削減のことを申し上げたわけですが、これは後に譲りまして、そういう中で今これだけの実績が上がった、これは労使関係の正常化もさることながら、第一線の職員が本当に苦労して努力をした結果だと私は思っています。そういう意味で、貯金や保険と収入の面において現場では三者の間に大変大きな開きがある、こういうことを今までにも何回かこの逓信委員会で論議をしたこともありますが、この黒字になった郵便事業の特別会計の中から、たとえその一部分であっても、業績手当というような形で郵便の第一線に働いておる諸君に還元をしていくということをやるべきではないか。
 確かに都会と大、中、小都市、過疎、いろいろな違ったところがございますが、それぞれ特殊事情があるのですよ。これは私は郵便の諸君について歩いてみてわかったことですが、たとえ中小都市であっても、例の雇用促進事業団が経営されておるところのアパート、それには五階建てであってもエレベーターがないのですよ。ここだけはエレベーターがないのです。そういう建物がたくさんある。今一々全部小包を持って上まで上がっていかなければならぬ。そうして、行ってみたら留守だった。それをまた提げておりなければいかぬ。やはりそういう苦労はやった者でなければわからぬと私は思うのです。それから、小包が全く規格が変わってきまして、これは今外のことを言ったのだけれども、内勤だって昔は郵袋を積んで、郵袋を踏んづけて上まで上がってやったものですよ。小包だって山のようにこうなっておった。今そんなことはできませんね、もう規格が全く違っているのですから。それから生ものがあるでしょう。投げたり踏んだり、そんなことはできないですよ。昔と違ってそういう苦労が現場に大変ある。これは普通局の状況ですね。
 では、特定局なんか物が少なくてのんきなものだ、そんなわけにはいかないのです。豪雪地帯や台風地帯になってくると、恐らく本省の方は御存じだと思うのですけれども、やれあしたは台風だとなったら、新聞配達の営業所は全部帯封して、それをみんな郵便局に持ってくるのですよ。郵便局は引き受けなければならぬでしょう。豪雪が来た、もう新聞配達やめてしまうのですよ。みんな帯封して郵便局に持ってくる。郵便局は配達せざるを得ないでしょう。そういう過疎地帯の特定局の苦労というものは今日ありますよ。私ども過疎地帯の選挙区ですからよく知っていますが、そういう苦労をこの目で見ますと、小は小なりに、過疎は過疎地帯なりに苦労があるのです。
 一軒でも離れたところでもどうしても持っていかなければならぬのですよ。バイクだからいいじゃないか。バイクは石段を通って上がれませんよ。都会のように門口から門口へ配達するところと、石段で一軒でも、離れたところでも持っていかなければならぬ。それをみんな新聞配達までさせられておるのですよ。そういう苦労が実ってこの二百十五億通という膨大な郵便物になったと私は思うのです。小包が三億個になった。そういう苦労にこたえるためにも、せっかく黒字になったのですし、従業員に対して何らかの形で労に報いる、そういう配慮があってしかるべきだ、こう思うのですが、そういう配慮は今後郵政省にはないでしょうか、ひとつお考えを伺いたい。
#92
○新井説明員 お答え申し上げます。
 今日、郵政三事業とも順調な経営を続けておりますのは、先ほど先生からも御指摘いただきましたけれども、労使関係の安定と職員のさまざまな努力、苦労に負うところが大きいものと私どもも理解をいたしております。
 こういった観点から、そういう職員の努力あるいは苦労が反映するような手当といたしまして、六十三年度に郵便販売促進手当というものを新しく創設したところでございます。また今年度につきましては、郵便の業務連行に着目した新しい手当、先ほど郵務局長が申し上げましたけれども、郵便物完全区分等手当というものを創設することといたしておりまして、そのための原資を予算に計上しております。その内容につきましては、今後労使間で十分話し合っていきたい、こういうふうに考えているところでございます。なお、今後とも額に汗する職員に報いる方策につきまして、幅広く関係の向きと議論を重ねてまいりたい、このように考えております。
#93
○武部(文)委員 これ以上のことは申し上げませんが、郵政省の三十万の定員のうちで十四万一千名を超す職員が郵便事業に携わっておるわけですね。それはまさに第一線でお客さんと、利用者と顔を毎日合わせるような、そういう人がそのうち半数外務員でいるわけですね。そういう人たちの努力にこたえるような施策をぜひとってもらいたい、このことを特に要望しておきたいのであります。
 そこで、私が申し上げるように、要員問題がこれからの郵便事業の中で非常に大きなウエートを持つということを申し上げ、今八百名、去年は四百名ですか、わずかな定員増になったが、物のふえ方から見ると全くお話にならぬ。前回言ったように、十年間で三三%郵便物がふえて、定員がたった一・三%しかふえていない。こういう現状を何とか解決するためには、例の国家公務員の一律削減から現業は枠外として外すべきだ、これをぜひ大臣に政治的に配慮してもらいたいということを要望し、大臣もこれを努力する旨を約束されたわけです。
 私は、昨年の九月から実施された例のカタログ小包に大変大きな関心を持っておるのですが、郵便物のカラー管理システム、いわゆる色分け、これは非常にいい発想だと思うのですが、これは物数が非常に少ないのですね。ほとんど数にならぬような内容でして、それと比べますと、現在の広告郵便物、これは全くお話にならぬほど大量ですね。したがって、これから取り扱う郵政省の郵便物の中に、一律に取り扱うのではなくて、そういうお客さん、利用者の了解を得て、例えば郵便物は今翌日配達というのがキャッチフレーズで国民の大きな期待にこたえて利用がふえておるわけですが、あしたでなくたっていいところがあるのですよ。あさってだっていいところがある。土曜日だっていい月曜日だっていい。こういう郵便物だってあるのですよ。何もあしたにどうでも配達してもらわなければならぬということはない。しかし、それは料金問題とも関係するわけですから、さっきのカラーの色分け、こういうことと連動して、利用者との間に了解をつけて、こういう料金とセットにしてやっていけば要員問題もこの面で解決するのではないか、こういう発想が出てくるように思うのです。
 したがって、第一種とか第二種とかという郵便物と違って、今申し上げたような、現実に今おやりになっておるカタログ小包、これにさらにプラスをして広告郵便物もそういう制度を研究していけば、例えば夜間の勤務、深夜勤務、早朝勤務、大都会ではこういうものはもう既に限界に来ておるわけですから、それが解決の方向に向かっていくのではないだろうかという考え方があるのですが、これについて郵務局の見解をお聞きしたいと思います。
#94
○小野沢政府委員 今先生から各面にわたって御指摘いただきました点を十分検討してまいりたいと思います。
#95
○武部(文)委員 このことは、定員がふえるのを待っておったって問題は解決しないわけですから、すぐにでもできるようなそういう体制、これは特に大都市の郵便関係の職員の定員問題あるいは労働条件を緩和するのに役立つような気もするし、私はぜひひとつ検討を加えていただきたいと思うのです。
 先ほど局舎の問題が出ておりましたが、確かに建てたときは立派な郵便局舎ができて相当広いように思うのですが、大体二十五年たたなければ普通局は新しいのに建てかえませんね、普通局も特定局もそうですが。現実に、先ほど申し上げるように、小包の内容ががらりと変わったのですね。したがって、そこで局舎がすぐ狭くなる、こういう状態があらわれております。特に、五十九年二月に鉄道郵便局が廃止されてから局間輸送が全部自動車になった。この自動車の出入りが大変な数になっておるのですよ。
 私は、沖縄中央郵便局へ行ってみてびっくりしたのですが、自動車が入れないのですよ。沖縄本島の各地から全部自動車で配送しておるわけですから、それも大型で、しかも沖縄空港から入ってくるものは、もう全部JALやあるいは全日空が積んだのがそのままおりて大型のトレーラーで入ってきたらもう入れない、局の庭に入ってこれないのですよ。待っておるのですよ。そういう状況が随所に見られるのですね。これは能率の点から見ても大変問題なのです。
 ですから、さっき申し上げるように、郵袋を山ほど積むようなそういう時代の局舎ではないのですから、そういう点から見ると床面積を非常にたくさんとる、局舎が非常に狭隘だ、これが労働条件の点から見ても能率の点から見ても大変問題があるのです。したがって、予算上も大変御苦労が多いと思うのですが、これからの局舎の増設あるいは敷地、そういうものについて格段の努力をする必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
#96
○戸田説明員 お答えいたします。
 先ほど郵務局長からも一部お答えがございましたけれども、平成二年度の予算案におきましては、郵便局舎の新増築、さらに先生おっしゃいました郵便局舎用地の取得、あるいは我々が最近力を入れております既設の郵便局の窓口施設の改善など、局舎関係の予算といたしまして九百八十五億円、対前年百六十五億円の増、二〇・一%増というこれまでにない大型の予算を計上しているところでございます。郵便局舎の改善については、今後とも郵便物数の増加あるいは郵政事業の発展に適切に対処し得る予算の確保に努力してまいりたいと思っております。
#97
○武部(文)委員 施設問題は、急激に郵便物がふえ、小包がふえてきたわけですから、従来のような考え方では全くお話にならぬのですね。これはごらんになっていただければわかるわけですから、郵務は施設があるわけですし、建築もそうですが、ぜひ現場を見ていただいて、五十九年以降の郵便物の配送の状況、そういうことをお考えになっていただいて、この面についての一段の解決をぜひお願いをしておきたいと思います。
 時間が来ましたから、最後にボランティアの問題で私の意見を述べ、協力をお願いしたいのであります。
 先日郵政大臣が、身体障害者の皆さんの御要望にこたえられて、はがきについての対策を直ちにお立てになった。これは大変結構なことだと私は思うし、ぜひこれからもそういう気持ちは持ち続けてやっていただきたい。そこで申し上げたいのは、これも新聞に報道されまして大変関心を呼んでおるのですが、当委員会でも、議事録をずっと読んでみますと過去二回ばかり、ふれあい郵便とかいろいろなことで論議がされているようでございまして、私はそれについて具体的に提案をしたいのであります。
 これは私の隣の県でありまして、島根県の江津というところで大変立派なはがきボランティアというのを現実に実施をしておられる事実が全国的に報道されたのであります。それより前に同僚の阿部委員から九州の実態がここで取り上げられた記事を読んだのでありますが、島根県の江津はもう一歩進めまして、往復はがきをひとり暮らしの寝たきり老人やそういうところに届けて、郵便物の配達に行った郵便局員が安否を尋ね、そしてそこで老人に希望や要望や体の状況を書かせて、またそれを投函させていく、こういうやり方をして大変喜ばれ、老人対策として評価を呼んでおることが報道されたのであります。
 そこで、このはがき代をどこから捻出しておるかといって調べてみましたら、赤い羽根募金の中から要請をしていただいておるとかというような話でございましたが、それにも限界があるし、今全国でひとり暮らしの老人が推定百二十万人だそうですが、その中の特に過疎の中の過疎、こういう人たちが大体三万人と推定されるということのようであります。この人たちに一週間に二通の往復はがきを民生委員会の協議会から発送する。この費用が、今百二十円でありますから、大体年間にして一万一千五百二十円になる。これに三万人掛けて、年間約三億ちょっとの金が必要だ。これで約三万人のお年寄りが、都会の人たちはそこまで要望されませんから、それこそひとり暮らしで――この江津はお年寄りが死んで一週間たってようやくわかったというところからこういう問題が発生したそうでありまして、郵便局の人がそこで声をかけて見つけたということから問題が発生したわけでありますが、大変いいことだと私は思うのです。
 特に、九州と中国の組合が局側と話し合いをして、愛のふれあい郵便として、毎日配達のときに、いかがですかというような声をかけて帰っておるというのがここへ表として上がってきておりますが、大変喜ばれ、一分か二分か三分のことですし別に仕事に差し支えるわけではございませんし、そういう面では私はいいことだなと思う。特に、郵政事業の第一線で毎日だれも行かないところへ郵便物を配達している人が、一声そういう声をかける、これは大変いいことだし、地域の皆さんからも大変喜ばれるしと思っておったのですが、今の江津の話を聞きますと、はがきを利用するわけですから、お年玉の寄附金つきの金の中からそういうものを支出してもらえぬものだろうかという話を、当委員会で私どもの同僚でありました戸井田三郎さんにも声をかけられたようであります。厚生大臣になられたわけですから、そこへも話をかけた。
 ところが、向こうは赤い羽根募金の方だし、そこで、これは郵便の問題があるから郵政省の担当ではないだろうかというような話も出たそうであります。きょうは時間の関係でこれ以上のことは申し上げませんが、わずかの金でございますがそういうものをぜひお年玉の寄附金の中からでも支出をしてもらって、それがまた郵便はがきになって、行ってまた帰ってくる。お年寄りがそれで大変喜ばれるし、地方自治体も大いに望んでおるということを私は聞きました。近く江津へ行ってみたいと思っておりますが、そういうことがありますのでぜひひとつ検討をしてみていただきたい。来年の一月のお年玉の寄附金の使い道のことですから別にそうすぐ急いだことではございませんが、大臣のこの間のお話もございましたし、私は、中国や九州で今やっておられる愛の一声運動以外に、具体的な問題として郵便はがきとこれが結びついたらどうだろうか、こういう点をひとつ提案をして、お考えをいただいて、終わりたいと思います。
#98
○深谷国務大臣 武部先生から本当に心温まる内容を含んだ御質問をいただいて、先生のお人柄がしのばれて胸が熱くなったような思いがいたします。
 中国郵政局管内で、郵便配達の途中にひとり暮らしのお年寄りに一声声をかけて差し上げる、これはまことにすばらしことでありまして、私どもはこれからひとつ二万四千の郵便局のネットワークを活用いたしまして、行政機関等の目や手の届きにくいところに、つまり過疎地域の高齢者の方々を対象に積極的にさらに実施を広げていきたいと思っております。
 また、先生から御指摘のあった往復はがきの購入の問題につきましては、お年玉寄附金の配分についての御意見も出されたわけであります。現在のところ直接郵政省に要請があるわけではないようでございますが、御指摘の内容によれば、私は、寄附金の配分の目的に沿う事業と考えられますものですから、早速当方からも関係団体に寄附金制度の概要も御説明いたしまして、申し出があれば早速実施計画等について検討させていただき、前向きに対応させていただきたいと思っております。
#99
○武部(文)委員 終わります。
#100
○上草委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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