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1989/12/13 第116回国会 参議院 参議院会議録情報 第116回国会 外交・総合安全保障に関する調査会 第3号
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1989/12/13 第116回国会 参議院

参議院会議録情報 第116回国会 外交・総合安全保障に関する調査会 第3号

#1
第116回国会 外交・総合安全保障に関する調査会 第3号
平成元年十二月十三日(水曜日)
   午後二時八分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         中西 一郎君
    理 事
                斎藤 文夫君
                下稲葉耕吉君
                和田 教美君
                上田耕一郎君
                猪木 寛至君
    委 員
                井上 吉夫君
                井上  孝君
                木暮 山人君
                田村 秀昭君
                永野 茂門君
                成瀬 守重君
                宮澤  弘君
                翫  正敏君
                岩本 久人君
                北村 哲男君
                堂本 暁子君
                森  暢子君
                矢田部 理君
                山田 健一君
                吉岡 吉典君
                平野  清君
   政府委員
       環境庁企画調整
       局長       安原  正君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        荻本 雄三君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○外交・総合安全保障に関する調査
 (地球環境問題に関する件)
○継続調査要求に関する件
    ─────────────
#2
○会長(中西一郎君) ただいまから外交・総合安全保障に関する調査会を開会いたします。
 外交・総合安全保障に関する調査のうち、地球環境問題に関する件を議題といたします。
 本日の議事の進め方でありますが、地球環境問題について政府から説明を聴取した後、懇談形式で質疑を行いたいと存じます。
 それでは、まず政府から説明を聴取いたします。環境庁安原企画調整局長。
#3
○政府委員(安原正君) 地球環境問題につきまして、お手元に配付いたしております資料により、御説明をさせていただきます。
 まず、地球的規模の問題、すなわち地球環境問題につきまして、内外における関心が大変高まってまいっておるわけでございます。この地球環境問題の背景といたしましては、御案内のとおり、先進国におきます高度の経済活動、特に化石燃料の大量消費ということがかかわっているわけでございます。また、開発途上国におきまして人口増加が著しいものがございまして、このことが貧困につながっておる。そして、そのことがまた間接的には都市への人口集中という現象を生じておるということでございまして、こういう要因が大きな原因になっておるということでございます。
 そこで、地球環境問題とはどういうものをいうのかということでございますが、私ども一応定義として、そこに掲げておりますように、二つのカテゴリーに当たるものをとらえているわけでございます。第一のカテゴリーは、被害・影響が一国内にとどまらず国境を越え、ひいては地球規模にまで広がる環境問題というのが一つでございます。第二のカテゴリーは、我が国のような先進国も含めた国際的な取り組みが必要とされる開発途上国における環境問題でございます。
 そこで、このような問題といたしまして、政府として特に今取り組みを進めているものが九項目ございます。そこにございますように、第一はオゾン層の破壊の問題、第二は地球の温暖化の問題、第三は酸性雨の問題、第四が有害廃棄物の越境移動の問題、第五が海洋汚染の問題でございます。以上の五項目がさきに申し述べました第一のカテゴリーに該当するかと考えられます。そして第二のカテゴリーに属するものとしまして、第六の野生生物の種の減少の問題、第七が熱帯林の減少、第八が砂漠化の進行の問題、それから最後の項目といたしまして開発途上国のいわゆる公害問題があるわけでございます。
 そこで、これらの問題について簡単に触れさせていただきたいと存じます。
 まず、オゾン層の破壊の問題でございますが、御承知のとおり、特定フロンという化学物質がございまして大変有用な物質でございます。用途といたしましては、洗浄用、発泡用あるいは冷媒用、エアゾール用ということで、各方面で使用されてまいっておるわけでございますが、この特定フロン等が大気中に放出されまして、かなりの長い期間をかけまして徐々に対流圏から成層圏へと上昇いたしまして、成層圏にございますオゾン層が破壊されるということが問題になっておるわけでございます。成層圏のオゾン層は、太陽から参ります有害紫外線を遮へいする作用を持っております。この成層圏のオゾン層が破壊されますと、地上に到達いたします有害紫外線が増大いたしまして、それによりまして例えば皮膚がんがふえる等の健康影響、あるいは生態系への悪影響をもたらす、あるいは後に述べます気候への重大な影響をもたらすことが懸念されているわけでございます。
 二番目が地球の温暖化の問題でございますが、これにつきましては、御承知のとおり、ガソリン等の化石燃料の大量消費によりまして大気中の二酸化炭素の濃度が上昇しつつあるという現象がございます。二酸化炭素だけではなくて、フロンガスあるいはメタン等のいわゆる温室効果を持っているガスの大気中の濃度が徐々に上昇しつつある現象が今観測されておるわけでございます。これらのCO2等のいわゆる温室効果ガスの大気中の濃度が徐々に上昇いたしますと、それに伴いまして地球が温暖化していくというおそれがあるわけでございます。今のまま推移をいたしますと、CO2当量ベースで産業革命前の濃度に比べまして二倍の濃度になるのが約四十年後の二〇三〇年ころと言われております。もしそういうことでCO2当量で産業革命前の濃度の二倍程度になりますと、地球の平均気温は、これは学説によって幅はあるわけでございますが、一・五度ないし三・五度程度上昇いたしまして、その場合海面は二十センチないし一メートル十センチ程度上昇するのではないかという予測が出されております。海面上昇だけではございませんで、その場合には、地域によりましては異常気象が発生するのではないかというおそれが指摘されております。その場合、農業生産あるいは生態系、国土保全等への影響が懸念されているわけでございます。まさに人類の生存基盤にかかわる問題であるという認識がされております。
 三番目の酸性雨でございますが、これにつきましても、化石燃料の燃焼に伴いまして硫黄酸化物あるいは窒素酸化物が排出されまして、それが雨に溶け込みまして酸性度の強い雨が地域によっては降るわけでございます。特に今問題になっておりますのは、ヨーロッパ地域、あるいは米国とカナダの国境地域、特に東部の方でございますが、五大湖付近の地域におきまして酸性雨が観測されておりまして、これらの地域におきましては具体的な被害が生じておるということで、大変な問題になっているわけでございます。被害は、例えば酸性雨によりまして森林が枯れるなどの影響が出始めておりますし、湖沼が酸性化いたしますと魚類が死亡するというようなことが見られるわけでございます。我が国におきましても酸性の雨は現に観測はされておりますが、幸い今までのところ酸性雨による被害は確認されておりません。しかしながら、酸性雨につきましては今後我が国におきましても十分な注意をもって監視していくことが必要であるという状況にございます。
 それから四番目の有害廃棄物の越境移動でございますが、これにつきましては、先進国から開発途上国への有害廃棄物の不適正な輸出とそれに伴う環境問題が懸念されておりまして、これにつきましては国際的な対応が今検討されておるところでございます。
 第五番目の海洋汚染でございますが、これにつきましても、世界の海洋全般に及びまして油だとか浮遊性の廃棄物、有害化学物質による汚染の進行が懸念されておるわけでございます。
 第六番目の野生生物の種の減少の問題でございますが、その次に出てまいります熱帯林の減少等とも関連するわけでございますが、生息地の破壊等によりまして野生生物の種が学説によりますと二〇〇〇年までに五十万ないし百万種程度絶滅するのではないかとの予測がされており、懸念されておるわけでございます。これらは遺伝子資源としても重要な資源であるわけでございます。
 第七番目の熱帯林の減少でございますが、これは、原因は焼き畑移動耕作とかあるいは薪の過剰採取、農地への転用、過放牧、商業材の伐採等が原因であるとされております。焼き畑移動耕作とか薪の過剰採取等につきましては、これは人口増加と深く結びついているわけでございます。これらの原因によりまして毎年熱帯林が約千百三十万ヘクタール、これは本州の約半分の面積に相当いたしますが、その程度のテンポで減少しているということが推測されておるところでございます。熱帯林が減少いたしますと、先ほどの野性生物の生息地が損なわれるという問題がありますだけではなくて、開発途上国の産業とかその地域住民の生活基盤が損なわれるということでございますし、あるいはもっと大きく言えば、世界の気候変化とも関連いたしますし、土壌流失等の影響も生じることになるわけでございます。
 それから第八番目の砂漠化の問題でございますが、これも過放牧や薪の過剰採取等が原因でございまして、世界各地で砂漠化が進行いたしております。毎年約六百万ヘクタール程度の砂漠化の進行が見られると言われております。これはほぼ四国と九州の合計面積に相当いたします。これによりまして食糧生産への影響とか薪炭材の不足によりまして周辺住民の生活が脅かされるほか、気候への影響も懸念されているわけでございます。
 それから最後に開発途上国の公害問題でございますが、途上国におきましても工業化や人口の都市集中の進展が見られまして、それに伴いましていわゆる公害問題が発生しているわけでございます。途上国の現在の状況から見ましても、国際協力なしにはなかなか解決できない問題になっているわけでございます。
 以上のように九項目いずれも相互に関連をしておりまして、いわば人類の生存基盤にも関係する問題でございます。世界各国が協調いたしまして対策をとることによってのみ解決できる問題であるわけでございます。
 そこで、地球環境問題をめぐります世界の動きがどうかというのを二番目に簡単に取りまとめております。
 まず、国連の動きでございます。
 一九八四年に日本の提唱によりまして国連に環境と開発に関する世界委員会というものが設置されました。これはノルウェーの前首相のブルントラント女史が委員長でございまして、日本からは大来佐武郎委員が参加されたわけでございます。この委員会が一九八七年に報告書をまとめまして、将来の発展の基盤である環境を損なうことなく開発を進めるということで、「持続可能な開発の概念」を提唱いたしまして、この考え方に基づきまして、その実現のための諸方策を提示したわけでございます。これを受けまして国連総会でもこの問題が議論されまして、決議が行われております。それによりますと、各国政府及び国際機関に対しましてこの報告に即しまして必要な対応策を進めるようにというものでございます。今やこの「持続可能な開発」の考え方というのは世界の共通の認識となっておるところでございます。これが一つの大きな契機となりまして、地球環境問題への取り組みが世界各国で始まっておるということでございます。
 二番目に掲げておりますのは、先ほど申しましたオゾン層破壊の問題につきまして実は国際条約が締結されておるわけでございます。もうこれも御案内のとおりでございます。
 一九八五年にオゾン層保護のためのウィーン条約という枠組み条約が締結されまして、その条約に基づきまして一九八七年に具体的な規制措置を定めましたオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書が採択されたわけでございます。この議定書によりますと、特定フロンの生産、消費を段階的に削減していくということをうたっておるものでございます。内容は、一九八九年、ことしの七月から一九八六年の水準に引き下げるというものが第一段階でございます。第二段階は、一九九三年の七月から特定フロンの生産、消費をさらに二〇%削減するというものでございます。そして第三段階は、一九九八年七月から五〇%削減するという内容でございます。これが採択されたわけでございまして、我が国もこれに参画をしておりまして、昨年この法律が成立を見まして、我が国もこの議定書のとおりことしの七月から規制を実施しているわけでございます。
 それから第三番目には、特に世界で関心が高まりました、この契機になりました現象に触れております。
 御承知のとおり、昨年の夏米国の中西部で異常気象、干ばつがございました。これが地球温暖化と関連があるのではないかということで関心を引いたわけでございます。さらに、北海でアザラシの大量死があったことも御案内のとおりでございます。そのことは、北海の海洋が相当汚染が進んでおるのではないかということで関心を引いたわけでございます。そこで、そういういろんな現象がございまして、昨年の秋国連総会におきまして各国の首脳が地球環境問題の重要性を強く訴えました。それ以降頻繁に地球環境問題に関係する重要な会議が開催をされております。
 そこで、二ページをごらんいただきますと、その主なものを列挙いたしております。
 まずは、今オゾン層の保護の問題につきましては国際的な対応が進められているわけでございますが、その後の最大の問題は地球温暖化の問題でございます。この問題につきまして昨年の十一月に、国際的に専門的な立場から検討をしていこうということで、政府間パネルが設置されました。IPCCと略称しております。この政府間パネルのもとに現在三つの作業部会が設置されまして、鋭意検討作業が続けられております。第一の作業部会は科学的知見を集約する作業部会、第二の作業部会は経済的、社会的、あるいは環境への影響を評価する作業部会、第三がその対策と戦略を検討する作業部会というものでございます。そしてことしの三月にロンドンで、オゾン層の保護に関する閣僚級会議が開催されました。ここで、現在行われておりますモントリオール議定書の規制では不十分ではないかということが議論になりまして、この規制をさらに強化し、特定フロンにつきましては全廃というのが究極の目標であるべきだという方針が示されたわけでございます。
 その次の地球大気に関する首脳会議がロンドン会議の一週間後、やはり三月にハーグで行われました。ここでも地球温暖化の問題に対応する方策につきまして検討が行われまして、特に国連の枠内における新しい制度的権限の必要性等をうたった宣言がまとめられたわけでございます。それから有害廃棄物の越境移動の問題につきましては、ことしの三月、バーゼルの会議で条約が採択をされたわけでございます。そこで、この条約はいわゆるバーゼル条約と呼ばれております。今各国でそれの参加のための準備が進められておるわけでございます。そしてことしの五月になりまして第一回のオゾン層保護条約議定書の締約国会議が行われまして、ロンドン会議を受けましてこの会議の機会にヘルシンキ宣言というものがまとめられたわけでございます。それによりますと、特定フロンにつきましては今世紀中のできるだけ早い時期に全廃すべきであるというものでございます。今、このヘルシンキ宣言を受けまして国際的な検討作業が続けられておるわけでございます。
 そして、ここには掲げてはおりませんが、もう一つ重要な会議が五月にナイロビでございました。それはUNEPの管理理事会でございます。ここで気候変動の問題についての議論がされまして、先ほどのIPCCの検討の結果、来年の秋までには報告書がまとめられることになっておりますので、その報告書を受けて地球温暖化の対策を進めるための枠組み条約につきまして条約交渉を開始しようということが決議されているわけでございます。
 その後七月になりまして、もう御承知のとおり、フランスのアルシュでサミットが開催されまして、ここでも地球環境問題が当面する世界の主要問題の三つある中の一つであるということで取り上げられまして、経済宣言の三分の一強が地球環境問題に割かれたわけでございます。ここで、参加いたしました首脳が地球環境問題につきまして詳細にわたってその認識を明らかにしているわけでございます。そしてさらにそのサミットの後、これも御承知のとおり、日本政府とそれからUNEPの共同主催によりまして、世界の有識者を集めまして地球環境保全に関する東京会議が開催されました。ここで取り上げられましたテーマは、大気変動の問題と、そして開発途上国における開発と環境に関する問題、この二つのテーマが取り上げられたわけでございます。そこで議長サマリーがまとめられまして、その中で今後の対応策につきましての提言がなされているわけでございます。数々の提言があるわけでございますが、特に注目されますのは、先進国の生活様式を含む社会経済活動を改めていくために環境倫理の確立が唱えられたわけでございます。
 そして十月になりまして、東京におきまして地球環境保全国際議員フォーラムが開催されました。世界各国から関心のある関係の国会議員等五十七人が参加されたわけでございます。さらに十一月になりましてオランダのハーグ近郊にございますノールトヴェイクというところで、大気汚染と気候変動に関する閣僚会議が開催されました。これにつきましては参考資料を付しておりますのでごらんいただきたいと思います。そこにございますように、十一月の六日から七日にかけまして閣僚レベルの会議が行われまして、地球温暖化への国際的な取り組みの推進を目指して検討が行われたわけでございます。参加いたしましたのは約七十カ国の環境担当大臣と、関係のある十一国際機関の代表でございます。我が国からは志賀環境庁長官が代表として出席されました。そこにございますようにノールトヴェイク宣言というものがまとめられたわけでございまして、宣言の重要なポイントだけ五項目そこにお示しをいたしております。
 一番重要な点は、その一番にございますように、二酸化炭素等の排出抑制を図る問題でございます。この点につきましては、世界経済の安定的な発展を図りつつ二酸化炭素等の温室効果ガスの排出を安定化させる必要性を、この会議参加国すべてがその必要性を認識したというのが第一点でございます。この必要性の認識を踏まえまして、そのうち先進国は、先ほど触れましたIPCC、それからその後来年の十一月に開催が予定されております世界気候会議で検討されるレベルにできるだけ早期にその排出を安定化させることに合意するということになったわけでございます。この点は非常に重要な事柄でございます。二酸化炭素等の温室効果ガスの排出を安定化させることに合意する。ただ、そのレベルにつきましては、約一年程度の検討期間を置きまして、来年十一月の第二回世界気候会議等で検討される、こういうことになったわけでございます。
 それから、関係の深い熱帯林等の森林の問題でございますが、これにつきましては、今の減少傾向に何とか歯どめをかけ、増減をまずバランスさせ、さらに二十一世紀初頭からは純増に持ち込むことを目指すということで合意されたわけでございまして、その純増の暫定目標としまして年間千二百万ヘクタールということを掲げましたが、この目標につきましては、その実現可能性の検討をこれもIPCCに要請することになったわけでございます。
 そのほか開発途上国に対する対策の支援の問題、あるいは研究、モニタリングの強化、技術開発や移転の促進というようなことにつきましても宣言の中でうたわれているわけでございます。
 そして最後に、先ほど申しました気候変動に関する枠組み条約の条約交渉開始を来年秋をめどにやろうということになっておりますが、その採択を可能であればもう一九九一年にやろうではないか、どんなに遅くとも一九九二年までには締結することにしたいということで合意されたわけでございます。そういう意味で気候温暖化の関係では非常に重要な会議であるわけでございます。
 もとに戻っていただきまして、こういうことで地球環境問題の国際的な取り組みがどんどん進められておるわけでございます。我が国の経済と地球環境問題は非常な大きなかかわり合いがあるわけでございまして、我が国としましても、このような国際的な動向を踏まえまして国内の取り組みを積極的に推進していく必要があるわけでございます。
 そこで、我が国の最近における取り組みということで以下まとめております。
 第一は、そこにございますように、昨年の五月に出しました環境白書におきまして、地球環境問題をメインテーマとして掲げまして国民の理解を求めたわけでございます。そして同じく昨年の五月に、先ほど申しましたモントリオール議定書を国内で実施していきますために必要なオゾン層の保護に関する法律が制定されたわけでございます。これはことしの七月からこの法律に基づく具体的な規制が実施されております。そして、先ほど申しました世界委員会の報告がございますので、我が国としてどういう取り組みをすべきかということで環境庁としましても検討を進めまして、そこにございますように「地球環境問題へのわが国の取組」と題する報告書を懇談会報告書という形で取りまとめを行っております。
 それから政府全体の取り組みでございますが、本年の五月になりまして、関係する省庁が非常に多くございます非常に幅広い問題でございますので、政府一体の取り組みを強力に進める必要があるということで、地球環境保全に関する関係閣僚会議というものが開催されることになりまして、その第一回会合が本年の六月三十日に行われました。そこで、我が国の地球環境保全に関する施策の当面の基本的な方向についての申し合わせが行われたわけでございます。
 参考資料2をごらんいただきますと、我が国といたしまして、「世界に貢献する日本」の立場から、国際的地位に応じた役割を積極的に果たしていかなければならないという認識を明らかにしました上で、そこにございますように六項目の当面の基本的な方向を示しておるわけでございます。
 第一が、国際的な枠組みづくりに積極的に参加し、施策の推進を図るということでございます。第二が、地球温暖化等につきましてはまだ不確実性が存在するわけでございまして、その不確実性を逓減していく努力をしなければならないということで、そこにございますように、地球環境に関する観測・監視、そして調査研究を積極的に推進しなければならないということでございます。それを進めていこうということでございます。第三が、地球環境保全に資する技術開発を積極的に進めまして、その技術を普及し移転を進めていかなければならないということでございます。第四が、途上国の環境保全に積極的に貢献するという見地から、環境分野の政府開発援助を拡充していくということでございます。第五が、政府開発援助の実施に際しましては、途上国の環境に対する配慮を強化しなければならないということでございます。その点はODAのみならずその他の政府資金による協力、あるいは民間企業の海外活動についても同様の環境配慮が払われなければならない、そういうことが行われるように政府としても努めていくということをうたっております。そして第六が、非常に範囲が広いわけでございますが、省資源、省エネルギーの推進等によりまして、地球環境への負荷がより少ない方法で経済社会活動が営まれるように努力していく。そのためには、国民各界各層の理解と協力が不可欠でございますので、普及啓発事業を積極的に推進していくということでございます。
 以上の六項目が定められまして、それぞれ今各省庁におきまして重点的な取り組みが進められているわけでございます。
 それから、もとに戻っていただきまして、六番目でございますが、本年の七月になりまして、関係行政機関の所掌します事務の調整を行うことといたしまして環境庁長官が地球環境問題担当大臣に指名されております。政府部内の調整役ということになったわけでございます。そして、ことしの十月の三十一日でございましたか、第二回目の関係閣僚会議が開かれまして、調査研究、観測・監視、技術開発の総合的な推進についての申し合わせが行われました。
 これにつきましては参考資料3をごらんいただきたいと存じますが、そこにございますように、六月三十日の申し合わせで、特に観測・監視、調査研究そして技術開発を積極的に推進することになっているわけでございます。そこで、関・係各省庁におきましてそれぞれ施策を立案いたしまして取り組みを進めていくということにしておるわけでございますが、そこのところは政府部内で十分調整をとりまして、バランスのとれた形で一体的な取り組みを進めていく必要がございます。そういう意味で、政府といたしましては、調査研究、観測・監視、それから技術開発につきまして、各年度当初に当該年度の総合推進計画を立てる、この計画に即して実施していくことにするという方針を決めたわけでございます。それからもう一つは、窓口部署の明確化を図ったということでございます。
 以上、最近における取り組みの主なものを御紹介申し上げました。
 今申しましたように、関係省庁におきまして、六月三十日の申し合わせに即しまして、地球環境保全対策を重要な施策と位置づけまして、今、地球環境保全に関係する予算編成が進められているわけでございます。
 今後の予定といたしまして重要なものを御紹介いたしますと、先ほども触れましたように、来年の秋までにはIPCCの検討の結果が報告書にまとめられるということでございまして、この報告書を受けて来年の十一月に第二回世界気候会議が地球温暖化対策についての検討を行うということになっております。そして、オゾン層の保護の問題につきましては、来年の六月にロンドンで第二回締約国会議の開催が予定をされておりまして、ここでヘルシンキ宣言を受けましたその改定の問題が議論されることになっておるわけでございます。
 地球環境保全対策につきましての最近の動きをかいつまんで御紹介申し上げました。
 政府といたしましては、地球環境保全対策につきまして関係省庁一体となりまして重点施策と位置づけまして、積極的に取り組んでいく方針でございます。当調査会の諸先生方におかれましても、地球環境保全対策につきましてよろしく御指導、御支援をお願いする次第でございます。
#4
○会長(中西一郎君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 皆さんにお諮りいたします。
 本日は理事会で、説明を聞いて後三十分ほど質疑の時間をとろうということでしたので、三時十分ぐらいまで質疑を行うということで御理解いただきたいと思います。また残りました質疑につきましては、適当なときに同様の時間をとって行う、そのときにはまた安原局長に来ていただくということにいたしたいと存じます。
 それでは、これから懇談に入ります。御発言は自席で御着席のままで結構でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
 なお、私も若干質問したいことがありますので、もし時間を与えられれば……(「どうぞ会長、真っ先にやってください」と呼ぶ者あり)恐れ入ります。じゃ、お許しいただいて、意見も若干入るんですけれども。
 ペーパーの中にもありますが、ライフスタイルとか産業構造にかかわる大問題だと、こういうことなんですね。物の考え方なんですけれども、エコロジー、自然というものに対する人間の畏敬の念といいますか、あるいは自然とともに生きるんだとか、自然に対していかに奉仕するかとか、これは言い過ぎかもわかりません、何かそういった物の考え方にかかわる問題が大分出てくるんじゃないかなという気がしてならないんです。
 そこで安原さんに聞きたいのは、オランダで最近エコロジー派とエコノミー派というのですか、GNPは余り伸びなくてもいいからエコロジーに気をつけてくれよというようなことが選挙で論争点になった経過が新聞に出ていましたが、そのことについて情報が入っておればお話しいただきたい。
#5
○政府委員(安原正君) もう新聞等でも報道されておりますので御案内かと存じますが、オランダの場合は国土が非常に低地でございますので、地球温暖化によりまして海面が上昇した場合に大変な影響を受けるということで、特に地球温暖化の問題につきましては関心が高いわけでございます。そこで、この間のハーグ会議あるいはノールトヴェイク会議をオランダで開催されたというようなことにつながっているのかと存じます。
 ごく最近でございますが、この対策を強力に実施していこうということで、オランダでは環境政策計画というものが策定をされておりまして、その実施のための財源をどのように調達するかということが大きな問題になったわけでございます。その際、連立内閣になっているわけでございますが、与党で意見が分かれました。それは、通勤費用の税額控除をやめて財源を捻出するかどうかという問題でございます。恐らく、自家用車による通勤をした場合のガソリン、燃料費等がございますが、これの税額控除ができる仕組みになっているのではないかと思いますが、その問題について特に意見が分かれまして、環境問題全体が大きなテーマになって総選挙が行われたわけでございます。そして総選挙の過程で、この地球温暖化の問題につきましてそれぞれの党でこういう対策を構ずべきたということで提議をいたしまして、議論が行われました。そのときに、ある政党の場合にはCO2等の温室効果ガスを八%削減すべきだとか、あるいは一〇%削減すべきだとかいう提案を行ったりしておったわけでございますが、ある党はその点は明確にしなかったとかいうことがあるわけです。その結果、非常に積極的に安定化のための方策を打ち出した党が票をふやしまして、そして結果としまして連立の組み合わせが変わったわけでございます。そして内閣改造が劇的に、ちょうどノールトヴェイク会議の終わった直後、会議が終わったのが一時ごろでございましたが、二時半に内閣改造が行われたということでございます。
 そんなことで、特に地球温暖化の対応策をめぐりまして非常に議論がされ、その結果総選挙が行われ、内閣改造が行われたというような経緯をたどっております。
#6
○会長(中西一郎君) ありがとうございました。
 もう一つ伺いたいんですけれども、よろしゅうございますか。
 水と大気と食べ物が悪くなっていて、特に昭和三十四年以降悪くなっている。三十四年以降生まれた子たちの平均寿命は劇的に短くなるのじゃないかということを言う学者もたくさんおるんです。
 そこで、水と大気というのは国際会議でも問題になっているんですが、食べ物が余り議題になっていないんですよ。まあ環境庁も関心は持ってくださっておると思うし、農水省も関心は持ってくださっておると思うんですけれども、もとは土が悪くなっているんですよね、劣化して。かちかちになる。それで微生物が死ぬとかね。こういう問題を環境問題の中で取り組む必要があるんじゃないかと思うんですが、まだ、閣僚レベルの集まりなんかではどこの国からもそんな話は出てこないように思うんです。だからそういう点、これからいろいろ、この場でも結構ですし、我が国において研究を深め調査も深めて、そういう点についての議論を国内でもしなきゃいけませんけれども、国際的な場でも広がっていくように、当調査会としてもいろいろ議論をしていただければ幸いだなと思っているんですが、この問題については、環境庁自身にお聞きするのもどうかと思うんですが、今まで余りやってこられなかったということに私は理解するんですが、いかがですか。
#7
○政府委員(安原正君) 今会長の御指摘の問題につきまして、環境庁といたしましては、ただいままで農薬の問題とそして化学物質の問題ということで対応をしてまいっておるわけでございます。農薬を新たに使用する場合に、それが農薬として適正なものかどうかということにつきまして環境庁としても審査をいたしまして、そして農水省に意見を申し上げるというような形で対応をいたしてまいっております。そして、化学物質につきましては、たくさんの化学物質があるわけでございますが、これにつきまして、年次計画をもちまして重点的に審査、チェックをいたしまして、環境に悪影響を与えるようなことがないかどうかの点検調査をやっておるわけでございます。そしてまた、特にそういう疑いのある物質につきましては重点的な審査をやりまして、有害化学物質による環境汚染というものの未然防止ということでそれなりの努力をしているわけでございます。
 土壌ということになりますと恐らく主管省は農水省かと思いますので、農水省におきましてまたそれなりの対応をされておると思いますが、会長の御意見につきましては、私どもの方からも農水省の方によく連絡はさせていただきたいと思います。国際的には、土壌の問題は、まさに熱帯林が減少をいたしますと土壌が流失するという問題がございます。そして、その熱帯林地域におきましてまた森林が再生するというのはなかなか難しいという問題がございます。そして、砂漠化の進行というのはまさに土壌問題でもあるわけでございまして、そういう見地からも国際的にはこれからいろいろ検討が進められるものと理解いたしております。
#8
○矢田部理君 開発途上国の環境保全問題が東京会議でも出ているようでございますが、時間がありませんから一、二だけ質問しておきたいと思います。
 この関係閣僚会議の申し合わせの中で「環境分野の政府開発援助を拡充する」と言っておられますが、現状はどうなっているのか。予算規模とか内容とか、それから拡充の具体的な計画についてもう少し詳しくお話しいただきたいというのが一点。
 あわせて、開発途上国に対する環境配慮の手続の制定、あるいはガイドラインの整備というふうに言われておりますが、どんなことが考えられているのか。
 もう一点。民間企業の海外活動についても同様の配慮をしていくということでありますが、この指導の中身とか方向性みたいなものがあれば、簡単で結構ですから御説明いただきたいと思います。
#9
○政府委員(安原正君) ただいまの点につきましては、ODAの環境分野のごく最近における三年間の実績、平均をとりますと、年間約六百億円でございます。政府といたしましては、今後これを拡充するということで、今後三年間につきまして三千億ということをめどに拡充の努力をしていきたいという方針を内外に明らかにしているところでございまして、これの確実な実施に努力をしてまいりたいということでございます。
 第二点の環境配慮につきましては、これはOECD等でも勧告がございまして、各国それぞれ真剣に取り組もうということになっております。我が国におきましても、それを受けまして環境庁でもいろいろ検討しまして検討会報告をまとめ、そして関係省庁に対しまして環境配慮が適切に行われるように働きかけをしてきたところでございます。現在ODAの実施機関でございます海外経済協力基金とかあるいはJICA等におきまして、具体的なその審査に当たりましてのガイドラインの策定作業が進められております。そしてまた、その審査が適切に行われるような体制の整備というのが図られているわけでございます。そういうことで、ODAに関係いたします環境配慮の徹底ということで今鋭意進めているという状況でございます。
 それから、民間企業の海外進出に当たりましても同様の配慮が行われることが極めて重要でございます。そこで、この閣僚会議の申し合わせでそのことを明らかにしておりますので、それを受けまして環境庁からもあるいは通産省からも経済団体に対しまして要請をいたしております。経済団体も今海外投資行動指針というものを持っておりまして、その中で環境配慮に努力していくということをうたっておりますが、さらにそれの徹底が図られるように具体的な検討を経済団体に要請しておる。それで現在経済団体で検討が進められているというのが状況でございます。
#10
○矢田部理君 その程度のことは知っているので、もうちょっと具体的な中身に立ち至った議論をしたいのでありますが、きょうはやめておきます。結構です。
#11
○会長(中西一郎君) あとまだお三方おられるので、往復で三分ずつということで……
#12
○上田耕一郎君 じゃ、僕も二つ伺います。
 一つは、七年ぐらい前横浜で地球の緑を守る基金の国際会議があって、国連の代表やそれから東南アジアの代表なんかが来たんですけれども、一番問題になったのは、日本の企業による南洋材の伐採で熱帯雨林がなくなってくると非常に厳しい批判があったんですね。そして、八五年のデータで、日本の木材輸入というのは今世界一で、二四%のシェアで、そのうち四割が大体南洋材なんですね。それで、フィリピン、インドネシアをつぶして今やマレーシアで、マレーシアの森林資源も九〇年になくなる。これは有名な専門家で石さんが岩波新書にも書いているんだけれども、きょういただいたこの資料にも、それから関係閣僚会議の叙述にも、まあ難しい問題なんだけれども、そういう日本企業の木材伐採による熱帯雨林の崩壊に対してどうするかということについて何も書いていないわけね。そういう問題について何をどう考えているのかというのが一つ。
 それからもう一つは、今矢田部さんも言われたODA、公害輸出問題ね。この間の読売のODAの連載の中でも、フィリピンの銅精錬工場の公害問題が出ていて、大体日本にアセス法がないのが問題なんだと書いてあるわけね。環境庁はアセス法をつくろうとして、もう断念しちゃっているわけだ。さてこういうときに、閣僚会議も環境配慮の手続の制定なんて書いてあるけれども、一番問題になっている日本におけるアセス法の制定を、こういう公害輸出を防止するためにも必要なんだか、どう考えているのか。
 以上二点です。
#13
○政府委員(安原正君) 熱帯木材の輸入の問題は大変議論をされている問題であるということはそのとおりでございますが、これをちょっと数字で御紹介いたしますと……
#14
○上田耕一郎君 いや数字はいい。もう時間もないし、わかっているんだから。関係閣僚会議で、あるいは政府は、そのことについてどういう方針を持っているのかということ。それを何も書いていないから。
#15
○政府委員(安原正君) 一点だけ申しますと、熱帯林減少の大きな問題は……
#16
○上田耕一郎君 そういうことはわかっているんだよ。焼き畑とかなんとかそういうことじゃなくて、だから日本企業の木材伐採、これをどうしようとしているのかということ、それだけ言えばいい。
#17
○政府委員(安原正君) それにつきましては、この間のノールトヴェイクのところで御紹介しましたように、何とか世界的に、熱帯林も含めてでございますが、森林の減少を食いとめて……
#18
○上田耕一郎君 いや、だから日本が一番積極的に何をしようとしているのかということを言えばいい。
#19
○政府委員(安原正君) そういうことで、日本としても国際的なそういう対策に積極的に貢献していきたいと考えております。その場合、各国で、各国別の熱帯林行動計画というのがFAOを中心に策定をされているわけでございます。その策定作業を支援すると同時に、熱帯林行動計画に基づく具体的な施策について、日本も積極的に貢献していきたいというのが一点でございます。
 それから、横浜に国連の熱帯林木材に関する国際機関、ITTOというのがございますが、これの活動を日本としても積極的に支援して、熱帯林保全にできるだけの貢献をしていきたい、そういうのが具体的な考え方でございます。
 それから第二の点でございますが、国内の環境影響評価につきましては、御案内のような経緯をたどってまいりまして、法律は制定されませんでしたが、その内容をできるだけ取り込みまして、閣議決定という形で環境影響評価が実施されるようになっておりまして、現在、その閣議決定に基づきますアセスが必要な事業につきまして適切に行われているところでございます。私どもとしましては、今その実施状況を見きわめながら、引き続きその改善に努力をしていきたいというのが考え方でございます。
#20
○木暮山人君 今ちょっと熱帯雨林の問題でお話があったようですけれども、実際今の日本の現状から見まして、熱帯雨林に対する問題というのは、平たく言いますとこんなことだと思うんです。
 私は、今から四十年ぐらい前からミンダナオからセレベス、向こうの方をずっと歩いてみました。一番いいところは、今、東マレーシアのラーダタンを中心にしまして、だんだん奥に入っておりますけれども、結局は、何かみんな日本が切ったようなことを世の中では言っておりますけれども、これはそうじゃなくて、あの現場にいる、イスラムのサルタンというのがいるわけです。このサルタンが、結局ミニスターになるわけですね、本国の。大臣級になるわけです。それで権利を売る、それを華僑が買う、華僑が日本に売り込む、日本の商社がそれを買うと、こういうプロセスになっておるわけです。切るのは全部マレー人が切っておるんですね。そして、売りつけられて買っているのは日本で、運搬しておるのは東元貿易。日本では東元貿易といいまして、香港では益大公司。これが一生懸命華僑の船で日本に運んでおるわけです。それで日本が悪いというのはこれはちょっと、もう一度最初から見直した方がいいと思うんです。私は最初から四十年間ミンダナオからあの辺を全部見て歩いていますからね。それはひとつ考え直してください。
 それともう一つ、もっと大事なことは、今、公害の問題でお話し中私入ってまいりまして、ひとつお伺いしたいと思いますのは、在来型の公害に対する対応策、これはこれでいいと思うんです。確かにやっていかなきゃだめですが、もっと大事なことは、日本人のカロリーの問題と栄養素のバランス、こんなのも大事ですね。しかしもっと大事なのは、御存じと思いますが、ハイブリッド法ですね。それからミチューリン、それからルイセンコ系の近代的ないわゆるバイオテクノロジーの農法からくるところの生態に及ぼす影響ですね。これはもう大変なことになっておるんです。これをやはり取り上げていかなきゃ、従来型の公害だけではしようがないと思うんです。これは今すぐ御返事とは私申し上げませんけれども、もうここまでひとつ議題を広げてその対応をしていただきたいということ、まずこれが一つです。
 それから、最初に言った材木の問題ですね。これもちょっと狂っておるんです。外国から言われてから初めて、ああ日本が悪いのだ――日本は悪いことないですよ。これは一番最初切ったのは(「日本が買わなきゃ切らないよ」と呼ぶ者あり)いや、そうじゃなくて、売り込んできたのだから、どんどん。それで華僑の船で運んでいるんですよ。ここら辺をちょっと見直してください。
 大体この二点。これは答弁は必要ございませんけれども、ひとつこれを中に取り入れていただきたいと思います。
#21
○政府委員(安原正君) ちょっと第二のバイオの問題でございますが、御指摘のとおり、大変重要な問題と我々も認識しております。技術の進展に伴いましてバイオ技術をできるだけ使っていこうということで研究がどんどん行われております。それが環境、生態系に悪影響を与えることがあってはならないということは非常に重要なことでございまして、私どももその観点から鋭意今検討を進めているところでございます。
 今のところは実験室の中におけるいわゆる閉鎖的な実験の段階で、それにつきましても関係省庁できちっとした安全確保のためのガイドラインを設けまして、それに則して非常に安全性に注意を払ってやっておりますので、問題になるようなケースはないと思いますが、これからそれを乗り趣えて開放型利用にだんだん移る場合には、それ以上に安全の上に安全を確保していかなければならないということです。
#22
○木暮山人君 ハイブリッドですね、ルイセンコ、これが大事なんです。
#23
○会長(中西一郎君) 木暮委員、一応そのぐらいにしておいていただいて、田村さん、一分でやってください。
#24
○田村秀昭君 地球環境の保全に日本が世界に貢献するというのは非常に結構なことだと思いますが、日本人は環境、自然に対してお友達という感じですけれども、外国ではアゲンストネーチャーで自然を征服するという考え方を持っておりますので、こういう会議を開くときに食い違うのではないかということを思うんです。その点が一つ。
 それから酸性雨の問題が出ていますが、これは化石燃料を使うからであって、原子力発電をすればこれはなくなるというふうに思いますが、いかがなものでしょうか。
#25
○政府委員(安原正君) 確かに西欧と日本で自然に対する従来のいろいろな考え方の違いはあろうかと思いますが、地球環境問題に関しましては絶えず意見交換をしながら進めておりますので、特に大きな考え方の相違というのはないわけでございます。各国とも、重要な問題と位置づけて真剣な取り組みをしようということで、今鋭意協調が進んできておるというぐあいに認識しております。
 それから第二点の、酸性雨に関連しましての原子力の問題でございますが、確かにそういう原因になっておりますSOXだとかNOXを出さないということはございます。それからもう一つ、温暖化で問題になっておりますCO2を出さないということはございます。ただ一方で、御承知のとおり放射性の問題があるわけでございますので、私どもとしましては、原子力につきましてはもう大前提は安全性の確保というのをきちっとやっていかなければならないということでございます。そういうことで、原子力も今後の重要なエネルギー源のオプションの一つである、そしてほかのエネルギーとベストミックスの形でエネルギーを確保していかなきゃならないと考えております。国際的にも安全性の確保を前提とした原子力の利用というのが国際的な考え方でございまして、その線で我が国も進められていっているものと理解をいたしております。
#26
○会長(中西一郎君) 手を挙げた先生方がたくさんいらっしゃるんですけれども、今理事の方々とも相談したんですが、次回は三時間か四時間とって、各省にも来てもらってやろうということにいたしましたので、本日はこれにて御勘弁をいただきたいと思います。
 予定の時間になりましたので、本日の調査はこの程度にとどめます。
    ─────────────
#27
○会長(中西一郎君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交・総合安全保障に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○会長(中西一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○会長(中西一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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