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1989/09/14 第115回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第115回国会 石炭対策特別委員会 第3号
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1989/09/14 第115回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第115回国会 石炭対策特別委員会 第3号

#1
第115回国会 石炭対策特別委員会 第3号
平成元年九月十四日(木曜日)
    午前十一時開議
出席委員
  委員長 上草 義輝君
   理事 尾形 智矩君 理事 古賀  誠君
   理事 鳩山由紀夫君 理事 渡辺 省一君
   理事 中沢 健次君 理事 藤原 房雄君
   理事 小渕 正義君
      愛野興一郎君    北村 直人君
      古賀 正浩君    竹内 黎一君
      谷垣 禎一君    三原 朝彦君
      岡田 利春君    中西 績介君
      細谷 治嘉君    鍛冶  清君
      吉井 光照君    児玉 健次君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  松永  光君
        労 働 大 臣 福島 譲二君
 委員外の出席者
        科学技術庁研究
        開発局宇宙企画
        課長      中村 方士君
        通商産業政務
        次官      石原健太郎君
        資源エネルギー
        庁長官     山本 雅司君
        資源エネルギー
        庁石炭部長   長田 英機君
        労働政務次官  石井 道子君
        労働省職業安定
        局高齢・障害者
        対策部長    七瀬 時雄君
        自治省財政局調
        整室長     澤井 安勇君
        商工委員会調査
        室長      倉田 雅広君
    ―――――――――――――
八月十日
 一、石炭対策に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 石炭対策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○上草委員長 これより会議を開きます。
 この際、松永通商産業大臣及び福島労働大臣から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。松永通商産業大臣。
#3
○松永国務大臣 このたび通商産業大臣に就任をいたしました松永光でございます。
 石炭対策特別委員会の御審議に先立ちまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 我が国石炭鉱業をめぐる環境には厳しいものがありますが、最近におきましても、北炭幌内炭鉱の閉山が会社側から提案されるなど一層その厳しさが増しつつあります。
 このような中で、集中閉山の回避を基本とし、地域経済・雇用に及ぼす影響をできる限り緩和して、生産体制の集約化を円滑に行うとの考え方に立つ第八次石炭政策の着実な推進が求められており、私といたしましては、その実施に全力を尽くしてまいる所存であります。
 また、炭鉱の閉山や規模縮小により影響を受ける産炭地域の振興につきまして、関係省庁・自治体とも連携をとりつつ、各般の支援を行うとともに、鉱害対策の着実な実施にも努めてまいりたいと考えております。
 今後とも、委員長初め委員各位の御指導、御協力を賜りながら、石炭行政の推進に努めてまいる所存でありますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)会議録第三
#4
○上草委員長 福島労働大臣。
#5
○福島国務大臣 つい先年まで当委員会の委員長といたしまして皆様方と御一緒をさせていただいておりましたが、このたび労働大臣に就任いたしまして、新たな立場で皆様方とも御一緒に石炭産業を取り巻く諸問題について仕事を進めさせていただくことになりました。どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
 石炭対策特別委員会の開催に当たりまして、一言ごあいさつ申し上げます。
 今日、石炭鉱業は、第八次石炭政策に基づき、生産規模の縮小が進められ、これに伴い多数の離職者が発生し、さらに北炭幌内では閉山問題が労使間で協議されており、また、三井三池では大規模な合理化がなされるなど、厳しい環境のもとに置かれております。
 私は、離職者対策こそが石炭政策のかぎであるとの認識に立ちまして、全力を挙げてこれに取り組んでまいりたいと考えております。
 また、労働行政に密接なかかわりを持つ産炭地の振興問題等の重要な課題についても努力してまいりたいと存じます。
 委員長初め委員各位の一層の御指導、御鞭撻をいただきますようお願いを申し上げまして、就任のごあいさつとさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
#6
○上草委員長 次に、石原通商産業政務次官及び石井労働政務次官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。石原通商産業政務次官。
#7
○石原説明員 このたび通商産業政務次官を拝命いたしました石原健太郎でございます。
 松永大臣のもと、甘利政務次官と力を合わせて、微力ではありますけれども、石炭政策の遂行に全力を挙げてまいる所存でおります。
 何とぞ、委員長初め委員各位の格別の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#8
○上草委員長 石井労働政務次官。
#9
○石井説明員 このたび労働政務次官を拝命いたしました石井道子でございます。
 政務次官に就任いたしましてから一カ月近くでございますけれども、新しい時代のニーズにこたえられる労働行政の重要さというものを改めて認識させていただいているところでございます。
 ただいま大臣からもお話がありましたように、石炭鉱業を取り巻く環境は大変厳しいものがあるわけでございまして、離職者対策また産炭地の振興問題の解決のために全力を尽くして責務を全うさせていただきたいと存じておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げる次第でございます。
 委員長並びに委員各位の皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願いを申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
     ――――◇―――――
#10
○上草委員長 石炭対策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鳩山由紀夫君。
#11
○鳩山(由)委員 時間を与えていただきまして、ありがとうございます。
 御承知のとおり、北炭の幌内炭鉱は、先月、八月三十日に閉山提案がなされたわけでございます。つい昨日、これも御承知のとおり、炭労側がいよいよ条件闘争もやむなしに至ったと伺っております。
 三笠の山が閉山するといううわさは、実はことしの夏ごろからございました。私のところにことしの七月届いた一冊のわらの半紙刷りの、ごらんような「幌内 わたしたちの町」という小冊子がございます。これは三笠の幌内中学校の国語の文集として発行されたものでございます。ちょっと読ませていただきたいと思います。
  幌内炭坑は、今年閉山すると決まっています。
 まだあまり表ではそういう話はしていないよう
 ですが、ほぼ決まっているそうです。
  私は炭坑が閉山するなんて絶対いやです。こういう書き出しで、五十嵐さんという二年の中学生の方が書いておられます。
  最近は、やはり閉山のことをみんな気にしているせいか、町が少し暗くなってきている気がします。共同浴場でも閉山の話が出たり、学校の中でも友達同士でそんなことを話したりすることが多くなりました。いくらいやでも、最後にはしようがないとため息がきこえるようです。
  私の家でも父と母が炭坑の話をしますが、あまり私はそういう話は聞きたくないです。今、私達は閉山を止めるほどの力はありませんが、暗くなった幌内をにぎやかにすることはできると思います。だから私達の手でこの幌内を明るくしていきたいと思います。それから閉山のことを考えるとやはり私自身、父母に迷惑をかけぬように努力していきたいです。
こんな文章がございました。
 この三笠の幌内中学校の生徒さんの文集を読ませていただいて、切々たる思いが私にも伝わってまいりました。しかし子供たちも、本当に悩んでいる中で、閉山は嫌だ、しかし自分たちの力ではどうしようもないんだ、だからせめて私たちの手で幌内を明るくしていこうじゃないか、そしてくれぐれも両親には迷惑をかけないようにいろんなことが起きても頑張ろうじゃないか、そんな子供たちに私は大きな未来を感じた次第でございます。こういった子供たちの未来を私たちの手でそれこそ大いに支えていかなければならないと思っております。ごらんのような閉山提案が出ましたか、通産省としてどのようにお考えになっておられるか、基本的な対処の方針をお伺いしたいと思います。
#12
○松永国務大臣 鳩山委員御指摘のように、今回の閉山提案に伴って関係者の方々、子供たちにまで大変な心配をかけておるということだと思いまして、実は私どもも深刻に受けとめているところでございます。
 今回の提案によりますと、北炭幌内炭鉱株式会社及び親会社の北海道炭礦汽船株式会社は、第八次石炭政策のもとで幌内炭鉱の経営のあり方についてさまざまな検討を重ねてきたもののようでありますが、同炭鉱の極めて厳しい資金状況、そして今後の見通し等を踏まえて、閉山をせざるを得ないという結論に達したものと聞いております。
 今後、労使間の十分な話し合いを経て、みずからの責任と判断により結論が見出されるように見守ってまいりたいと思っておりますが、もし閉山の事態に至る場合には、未払い退職金を初めとする労務債、一般債等の債務処理について、会社を挙げての自己努力によって問題の解決が早急に図られるよう、当省としても、労働省と連携をとりつつ、会社側を強力に指導していくとともに必要な支援をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
 また、大事な雇用対策及び地域対策につきましても、最善を尽くすよう会社を指導してまいりますとともに、通産省としても、関係省庁とも密接な連絡をとりつつ、遺漏なきを期してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#13
○鳩山(由)委員 ありがとうございます。
 最初に、労働大臣にも基本的な方針をお伺いしたいと思います。
 御承知のとおり、閉山というものが現実のものになりますと、多くの離職者が出てまいるわけでございます。組合側は、未払いの退職金を初め労務債を完済してほしい、そして離職者の完全雇用を実現していただきたい、そんな切々たる思いを持っておるわけでございますが、ぜひ企業側に対してもこれからが守っていかれますように監督、御指導をよろしくお願いしたいと思います。労働大臣の基本的なお考えをお述べいただきたいと思います。
#14
○福島国務大臣 今回の北炭幌内の閉山によりまして、約千二百人に上る離職者が発生すると見込まれておりまして、私どもも大変憂慮をいたしておるところでございます。なかなか地元に雇用の場が大変少ないということでありますし、また北海道全体も、全国的な雇用情勢の中で最も厳しい地域の一つでございまして、全体としてこの離職者問題をきちんと対処していくには、大変厳しいものがあるわけでございますが、私どもといたしましても、全力を尽くしてでき得る限り雇用の場の確保にお力添えをさせていただきたいと思っております。
 なお今、未払い労務債のお話もございましたが、閉山に伴ってまた新たなる必要な経費もかなり高額になると思われます。これをきちんと支払っていただくのは、経営者としてこれは当然の義務でございまして、私どももそのような方向におきまして関係会社に積極的に指導をいたしてまいり、離職者の皆様方に御不安のないような形で全力を尽くしてまいる決意でございます。
#15
○鳩山(由)委員 ありがとうございます。
 ただいま通産大臣並びに労働大臣からお話がございました。閉山、それこそしないにこしたことはありませんが、閉山というものが現実になった場合に、それこそ直接の離職者だけでも千九十名、さらに下請の企業の方々、関連の企業の方々を含めると千二百名、大きな発生する退職金の問題も出てまいります。そういった未払いの労務債の問題で、通産省といたしましても、また労働省といたしましても、最善の措置をぜひおとりいただきたいと思います。
 と同時に、先ほどの五十嵐さんという中学二年の女の子が、明るい幌内をつくっていきたい、それに私たちが一生懸命協力をしていきたい、そういうお話があったわけでございます。それこそ明るい幌内をつくっていく、明るい三笠をつくっていくために一番必要なのは、私は、地域振興のプロジェクトをきちっと地元につくり上げる、これにかかっていると思います。
 それこそ地元で離職者が新たな就職先を見出し得ないという話になった場合に、その方々が存在しているから商業が成り立っている三笠の町でございます。関連して、それこそ間接的ではあれ、多くの方が三笠を離れなければならないという状況にならざるを得ないと思います。そんなことは絶対に避けなければならないだろう、そのために地域の振興対策としていろいろなことを積極的に考えていただきたいと思います。どのようなことを現在考えておられるのか、そして通産省としてどのようにそのプロジェクトを支援していただけるのか、お話を伺いたいと思います。
#16
○長田説明員 御質問の地域振興策の点でございますが、仮に閉山をしたといたしますと、三笠市は非常に深刻な打撃を受けることが予想されるわけでございまして、通産省といたしましては、雇用対策あるいは地域振興策に最善を尽くしていくつもりでございます。
 この地域振興策につきましては、基本的にその地域の創意と工夫を生かしてその地域の活性化を図っていくということが非常に重要なことだと考えておりまして、このため、現在案としてございますのは、鉄道村の拡張計画というようなのがございますし、これにつきましては、いろいろ私どもとしてもフィージビリティー調査に協力をしたりあるいはその後の事業の実施に当たって協力をしてまいりたいと思っているわけでございます。
 またさらに、空知全体地区の問題といたしまして、いろいろな各界から知恵を集めまして、いわゆるOZ計画と申すものもあるのでございますが、こういう点、まだアイデアの段階でございますが、これから今年度フィージビリティーを詰めまして何とか地域のためにその実現を図っていく、こういう努力をしてまいりたいと考えております。
#17
○鳩山(由)委員 その一つ一つのプロジェクトこれからもう少しお話を伺いたいと思いますが、それとあわせてお願いをしたいことがございます。
 それは、あと二年後の一九九一年に期限が来てしまいます産炭地域の振興臨時措置法でございます。この臨床措置法は、大変に産炭地域にとりまして有効に機能をいたしておりました。従業員の再雇用あるいは地域対策という点において大変に有用な措置法であったわけでございますが、今のままで参りますと二年後に期限が参ります。私はこの措置法は、まだそれこそ三笠のような地域は存在しているわけであります。それこそこの法がつくられたとき産炭地であっても、もう二十年近く、廃鉱になってから新たな道を進んでくる市町村はたくさんございます。そんなところの見直しも含めて、さらに内容の充実を図りながら再延長をぜひ強くお願いしたいと思いますが、御意見を聞かしていただきたいと思います。
#18
○長田説明員 産炭地域臨時措置法につきましては、御案内のとおり、昭和三十六年からやっておりまして、延長を繰り返し今日まで来ておりまして、平成三年の十一月にその期限を迎える、こういうことになっているわけでございます。
 御案内のとおり、三十年くらいの期間にわたりこの法律がございまして、非常に長い期間やっている。その期間内に産炭地域の現状がどうでありどのように変わってきたか、そういうことを私ども今事務的にもいろいろ勉強しておりまして、この法律の延長問題につきましては、そういう勉強を経てまたさらに産炭地域審議会に諮るということになると思いますが、そういう場を通じて検討を経て結論を得てまいりたい、こういうふうに考えております。
#19
○鳩山(由)委員 ぜひ再延長される方向に、御検討を積極的にお願いしたいと思います。
 先ほどの地域振興のプロジェクトでありますが、私は九日の日に三笠に入りました。その三笠の市民の一番関心を持っておることは、三笠の工業団地の拡張の計画をぜひ遂行していただきたいい、このことでございました。いわゆる第二工業団地という話でございます。公団でつくられた空知の中核工業団地がなかなか思うように進まない、あるいは隣接する岩見沢市の岡山の工業団地もまだ多く売れ残っているという状況を伺っておりますが、先ほど申し上げたように、自然を愛する三笠市民にとって三笠市を離れるということは断腸の思いでございます。でき得る限り三笠市民は一生を三笠市の中で、どんなに苦しい状況が現出しようとも住みたい、その欲望がございます。その要求を満たしていただくために、造成面積は四十四ヘクタール、相当の規模でございます。三十三億円という費用がかかるとも伺っておりますが、積極的にこの第二工業団地の計画を進めていただきたいと思います。公団単独で無理だという話になれば、市、道と連携をしながらお進めいただきたい。
 ただ問題は、せっかくつくっても企業が入ってこないという状態になったら、全く意味もなくなってしまいます。きちんと企業が入っていただくためには、土地の分譲価格もそこそこでなければならないと思いますし、また企業誘致に対するインセンティブを与えるという意味において、設備資金や運転資金に相当な低利融資のスキームを与えていただきたい、かように思っておりますが、御見解を通産省よろしくお願いいたします。
#20
○長田説明員 工業団地の件につきましては、三笠市とされまして地元に雇用機会を確保するために非常に強くその造成を要望している、こういうふうに私ども認識しております。私どもとしましても、この問題は非常に重要な問題だと考えておりまして、現在三笠市初め関係の方面でもいろいろと検討を進めておりますので、私たちも一緒に相談をしながら可能な限りその支援をしてまいりたい、こう考えておるわけでございます。
 今先生からお話ございました地域公団直轄団地といいますのは、空知団地との関係がございまして、私どもはなかなか難しいと判断しておりますが、来年度予算要求に当たりましては、いわゆる地域公団の出資要件を緩和しましてこれによって団地造成ができないか、あるいは誘致するために企業に対する融資、この条件を緩やかにいたしまして積極的な企業誘致をしてくる、こういうような要求をしておりまして、ぜひとも私ども御支援のもとに頑張りたいと思いますのでよろしくお願い申し上げたいと思います。いずれにしましても、この工業団地の件については非常に重要な問題として積極的に我々も支援していきたい、こういうふうに考えております。
#21
○鳩山(由)委員 積極的な御支援、本当に心からお願いを申し上げます。
 北炭側が出されました雇用対策を見せていただいても、八百十七名募集人員があると伺っておりますが、三笠市の中で雇用が現出できるのは四百五十一名と伺っております。千二百名もの離職者が出る中で四百五十一名では、まだ圧倒的に足りません。不足をしております。そんな意味でも、ぜひ三笠の第二工業団地拡張計画に最大の力をお与えいただきたいと思います。
 特に全国的なレベルで申しますと、大変に景気がよろしい、人手が足りないというのがほとんどの地域ではないかと思います。今こんな状態、むしろチャンスである、私たちはそうとらえたい。労働力を三笠市から流出するのではなくて、労働力というものを貴重な武器としてこの地域に企業がやってきやすい雰囲気をつくっていくこと、それが今何が上にも必要なことだと私は考えておりますので、通産省を初め皆様方の積極的な対応をお願いしたいと思います。
 さて、一言触れておきたい問題がございます。それは、今三笠市あるいは市内の七団体も総論的には賛成をしてくださっております競艇場の設置の問題でございます。
 競艇場の話になりますと、昭和三十三年の閣議了解事項というものがどうしてもあり、「公営競技場というものの今後の新設は一切認めない」という事項がございます。これが大変な縛りになっ年の日本の状態と三十年たった今とは、公営競技というものに対する認識も大きく変わってきていると私は信じております。
 もともと、法というものは人のために存在するものでありまして、私どもの生活が変わってきているということを考えてみれば、法あるいは閣議了解というものも人のためにあるわけでありますから、変えることも可能ではないかと思っております。
 一部では、このような産炭地が閉山になってしまう場合に、人の心がすさんでいる、そのすさんでいる心をますますギャンブル性のあるものを誘致するということで高めてしまうのではないかという懸念がございますが、私は地域の活性化という観点から考えてみても、それこそ仕事がないままこの地域におられる方がどんどんふえてしまうことの方がはるかに人の心がすさむものだと思います。そんな意味もございまして、ぜひ通産省の御見解を伺いたいわけでありますが、競艇場の問題に対してどのように考えておられるのか、応援をしていただけるか否か、お伺いをしたいと思います。
 私は、三笠の市民がこぞって一致してこの競艇場の問題に賛意を示していくのならば、そして現在は横路知事がかなり消極的な姿勢をとっておられるわけでございますが、道が考え直していただいて、よしわかったど言っていただけるのならば、この競艇場の問題は積極的に推進していってよろしいものだと信じております。そんな意味で通産省の御見解をお伺いしたいと思います。
#22
○長田説明員 この競艇場の建設につきましては、三笠市が非常に希望していらっしゃるということでございますが、競艇場の建設自身は通産省の問題というよりも他省の問題でございますが、私ども産炭地域の振興ということを任務としております立場から、これについては非常に重大な関心を持っているわけでございます。
 この競艇場の建設につきましては、先生から御指摘がございましたように、三十三年の閣議了解というものがございます。いろいろ経緯を振り返ってみますと、また五十四年に公営競技問題懇談会の意見書が出まして、それを閣議了承したりしておりまして、一連の経緯をどういうふうに判断すべきなのか、こういう問題があると思うわけでございます。
 そのほか、事業についてフィージビリティーがあるかとかいろいろな問題がございますが、こういう問題はこれから詰めてまいるといたしまして、今先生が御指摘になりました地域としていいかどうかという問題がまた別にあるわけでございまして、この点につきましては、地元の関係者が一致して建設に賛同する、さらにこのプロジェクトが産炭地域の振興のために非常に資するものである、そういうことであれば、本件につきまして通産省としては側面的に支援をするという態度で取り組んでまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#23
○鳩山(由)委員 ありがとうございます。
 一部には採算性の問題等々で疑念を持っておられる方もいると伺っておりますが、もし競艇場の問題が閣議了解が外れて現実のものとなった場合に、実際にこの仕事をやってもいいぞという企業体もあらわれておるわけでございますので、そんなこともぜひお考えいただく中で、これからは運輸省あるいは自治省などとお諮りいただいて、三笠の市のためにこれが本当に資するものであるとお考えいただいたときに、応援をしていただきたいと思います。
 あと、またこれもとっぴもなく大きな話で恐縮でありますが、実は先日、私のところに深部地下開発技術検討委員会、これは委員長が石島洋二北大工学部教授でございまして、学会の方々を中心としたメンバーでつくられている委員会でありますが、この中で「新しい深部地下開発に関する提言」というものがまとめられております。中を伺ってみますと、幌内炭鉱は千メートル級の立て坑が二本ある、これは世界的にも類例を見ない大変に貴重な財産である、この貴重な財産を、石炭がもし掘れなくなった、閉山をするという場合においても、閉じてしまって不用のものにしてしまったらもったいないではないか、何かこれを利用できる計画はないのか、そういう方向から検討をされた提言でございまして、話を伺っていますと、圧縮空気を貯蔵して、電力というものの貯蔵、大変にこれは大きなプロジェクトだと思いますが、そして、それを含めて圧縮空気の噴射によってロケットの発射の模擬実験場にしようじゃないか、そんな話でございます。
 これは話としては大変に大きい話でございますが、一笑に付してしまうほどのものでもない、一考の余地があるのではないかと私は思いましたので、通産省並びに科学技術庁の御見解を伺ってみたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
#24
○長田説明員 科学技術開発事業団、設立準備中の団体の構想でございますが、私も早々に読ましていただきました。私ども石炭といいますか炭鉱の将来を心配する立場といたしましては、こういうようないろいろな構想、実験施設というものが本当にできれば、それが産炭地域のために役に立って非常に結構なことじゃないかなと一般論としては思うわけでございます。
 ところで、そういう意味で、本構想につきまして、私どももまだ内容の研究が足りませんし、保安上の問題だとか本当に産炭地域のために役に立つのかとか、いろいろそういう問題がございますので、私どもとしてもいろいろこれから勉強をしてまいりたいと思うわけでございます。また特に研究開発、こういう分野の研究をやる方にもまたよく研究をしていただきたい、こう思うわけでございます。
#25
○中村説明員 我が国のロケットの打ち上げ場につきましては、現在宇宙開発事業団が鹿児島県の種子島に、また文部省の宇宙科学研究所が鹿児島県の内之浦にそれぞれ施設を整備いたしまして、ロケットの打ち上げに供しておるところでございます。我が国におけるロケットの打ち上げにつきましては、今後ともこの両打ち上げ場で対応できるものと考えておるところでございます。
#26
○鳩山(由)委員 閉山提案のときの閉山の時期等々考えてみますと、このような問題は大変に大きなプロジェクトで簡単に論ずる問題でもないと思いますが、それこそ立て坑という貴重な財産をむだにしてしまうことの方が日本の科学技術の発展の上でより惜しい気もいたしますので、ぜひ積極的にお考えをいただければありがたく思う次第でございます。
 時間がなくなりましたが、労働省に一言お伺いしたいと思います。
 企業誘致という話になりますと、労働省側は支援する立場という話になろうかと思いますが、側面的な支援も強力にぜひお願いをしたい。特に、御承知の幌内の炭鉱の従業員は平均年齢が四十六歳、若干高目でございます。また、職業的な意味でもミスマッチが生ずる可能性が十分にございます。そんなことも関連いたしまして、一極集中から多極分散へというかけ声は大変に大きくあるわけでございますが、こういった地域の人口減にまだ歯どめが十分にかかっていない状況でありますので、ぜひ地域に根差した、また高齢という人口的な配分も熟慮をしてくださる御支援をお願いしたいと思いますが、一言御見解をお述べいただきたいと思います。
#27
○福島国務大臣 御指摘のように、かなり高齢の皆様方と承っております。企業誘致との関連におきましても、適切な職業訓練をきちんと積み重ねていくことは大変大切なことでございまして、幸い岩見沢にも訓練施設もあることでございますし、できる限りの職業訓練について全力を尽くしてまいりたいと存じます。
#28
○鳩山(由)委員 ありがとうございます。
 時間がなくなりましたので、最後に、この八次策があと二年、多分九次策というものが出てくると思いますが、この九次策以降においても、石炭という世界的に貴重な資源をすべて世界に求めるという方向は明らかに間違ったものだと思います。全面的に石炭を撤退するなどということは、到底許されないものだと私は信じております。九次策以降においてもこのような方針が、八次策のぎりぎりの限度の方向が維持されますように強くお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
#29
○上草委員長 中沢健次君。
#30
○中沢委員 きょうの石炭対策特別委員会は、委員長初め関係大臣ごらんのように、ふだんの委員会と違いまして非常に数多くの傍聴者の方がお見えでございます。改めて詳しい御紹介はいたしませんが、いずれにしても先月の三十日に残念ながら幌内閉山提案があった、したがって地元の三笠の市長あるいは議会の議長以下市会議員の皆さん、閉山提案を直接受けております労働組合や職員組合あるいは家族の代表の皆さん、あるいは二十二億に上る未払いの退職手当、直接関係をされておりますそれぞれ多くの皆さんがお見えでございます。
 私は、三笠のち‘うど隣に夕張市がございまして、同じ産炭地の夕張の出身でもございまして、今度の幌内問題で言いますと、非常に心の痛む問題でございます。五十分のわずかな時間でありますけれども、質問は端的に申し上げます。お答えは、大勢の傍聴の方がお見えてあるという状況も政治的にも御判断をいただきまして、誠心誠意しかも簡潔明快にお答えをいただきますように、まず冒頭お願いを申し上げたいと思います。
 さて、幌内の閉山問題の具体的な質問に入る前に、第八次の石炭政策の基本的な問題につきまして幾つかお尋ねをしたいと思います。
 まず、事実関係も含めてお聞かせをいただきたいと思います。第八次政策がスタートをいたしましてちょうど折り返し点、残るのはあと二年六カ月、こういう今の状況だというふうに、私だけではなくて、石炭関係者は認識をされていると思うのです。そこで、具体的に確認の意味でお尋ねをしたいのは、昭和六十一年、つまり七次政策の最終年度、そして八次政策に入りまして国内全体で生産体制が急速に縮小になっているという事実、これはもうだれも否定ができないと思いますけれども、まず、数字的に簡単にお示しをいただきたいと思います。
#31
○長田説明員 昭和六十一年から六十三年度までを見てみますと、昭和六十一年度におきます供給、これは生産のみならず雑炭、そういうものも含めまして千七百十万トンでございます。これが六十二年度に千四百三十五万トン、六十三年度に千二百七十五万トン、先生御指摘のとおり、六十一年から六十二年度にかけましては二百七十五万トンの減、六十二年度から六十三年度にかけましては百六十万トンの減、こういうことになっております。
 なお、補足させていただきますが、八次策の考え方といたしましては、この六十一年度の千七百十万トンを平成三年度におおむね一千万トンの供給に持っていこうということでございまして、貯炭が当初からある点も考えますと、大体私ども当初から年間二百万トンぐらいの供給の減というのがある、これが八次策の考え方、推移ではないか、そのように考えているわけでございます。
#32
○中沢委員 そこで、大臣にぜひお尋ねしたいと思いますが、今石炭部長から生産体制の縮減の数字をお示しをいただいたわけです。もっと言いますと、平成元年度は折り返し点でありますので、平成元年度の見通しを含めて、資料もいただいて私なりに分析をいたしますと、平成元年の見込みで言いますと、百八十六万トンの削減になりそうだ。そうなると、平成元年度、つまり来年の三月末現在で言いますと、この三年間で生産体制で実に六百二十万トンを超える縮小になる。これは若干の見通しを含めてでありますが、そういうことになると思うのです。
 そうしますと、八次政策の基本論争をやりますと時間がありませんからそこのところは別にいたしまして、少なくともこの生産体制に限定をしてお尋ねをしたいのは、八次政策の根幹をなす生産体制はおおむね一千万トン、正確に言えば九百七十万トン。五年後の姿を想定をして八次政策がつくられていると思うのです。しかし、三年間で既に六百二十万トンを超える生産体制が縮小になる。具体的に言えば、二つの山が既に閉山になっている。各山とも存続のためには大変な犠牲を払って生産体制を縮小している。そして先月、幌内の閉山提案が具体的に示されている。
 こういう事実などを総合的に判断をすると、端的に言いまして、八次政策の一千万トン体制というのを維持することが極めて難しいのではないか。今までと同じようなテンポで縮小していきますと、やや個人的な見解も含めて申し上げますと、結果的に八百万トン体制になりはせぬか。ですから、この際幌内の提案ということは一応横に置きましても、ぜひひとつ雪崩閉山、雪崩縮小ということについては通産大臣の責任でブレーキをかける、きちっと軌道修正をして、最低でも第八次の一千万トン体制というのは維持をする、こういうことを私は期待をしたいと思うのです。その辺につきまして大臣の基本的な認識と見解をぜひお聞かせいただきたいと思います。
#33
○松永国務大臣 先生御指摘のとおり、八次策の目標、一千万トン体制であるわけでありますが、昨今の状況は、御指摘のとおり大変厳しいものがございます。しかし、どうしても集中閉山は回避したいというのが私どもの基本的な考え方でございまして、もし閉山する等の事態があった場合には、地域経済及び雇用に及ぼす影響をできる限り緩和していく、そして生産体制は集約化していく、こういう考え方でありますが、八次策の目標である一千万トン体制は着実に、供給量からいえば一千万トン体制、需要がそれに合うように関係業者への努力もして、一千万トン体制にしたいというふうに基本的に私は考えておるわけでありまして、そういうことでこれからも努力をしていきたい、こう考えております。
#34
○中沢委員 今の大臣のお答えにつきましては、私自身は大臣の一般論として積極的に受けとめて、今後ともそういう立場で一千万トンのキープをする、こういうことで努力もぜひお願いしたいと思うのです。
 それに関連をいたしまして、原料炭問題で具体的にお尋ねをしたいと思います。
 例えば六十一年の鉄鋼の原料炭の量で言いますと、百七十万トンございました。年々それが削減になりまして、平成元年は残念ながら四十万トンと大幅に減っている。ガス、コークスを取り出して考えますと、六十一年が四十七万トン。これも年々減りまして、平成元年が二十九万トン。これを八次政策の一つの柱に、僕らは容認はしておりませんけれども、原料炭ゼロという政策がその背景にあって、一般炭と違いまして、急速にしかも大幅にその量が減っているというのが事実だと思うのですよ。
 そこで、具体的にお尋ねをしたいのは、八次政策が策定をされる石鉱審の段階、最終的に国会論議を含めて六十一年あるいは六十二年の春の段階は、今考えましても、いわゆる鉄鋼という業界全体が国際的にも競争力が大変落ち込んでおりまして、あるいは国内的にもさまざまな問題がありまして、不況産業に指定をされるような実態だったわけです。しかし、この二年くらいの間に急速にそれがまた持ち直しをして、今日はもう相当好景気というふうに言っていいんではないか。そうなると、政策を決定した段階の経済情勢、鉄鋼を取り巻く状況、具体的な中身は指摘をいたしませんけれども、総論的に考えましても今日と比べて相当変化がある。
 そうなると、八次政策の折り返し点でありますけれども、この際そのことにきちっと立脚をして、原料炭の需要問題について新しい経済情勢ということをとらえ直しをして、少なくとも鉄鋼向けの原料炭、ガスというのは公共事業でありますから、そういう問題も含めて原料炭の全体的な引き取りがゼロという政策を根本的に見直すのが当たり前の話だ。話をする相手はいろいろありますけれども、政策をつくる通産側として、それをたたき台として議論をする国会として、そういう政治責任は今日新しく生まれているんではないか、このように私は考えるのでありますが、その辺はいかがでしょう。
#35
○山本説明員 原料炭の引き取りにつきましては、ただいま先生御指摘のように、特に鉄鋼についてはその数字のとおりな実績になっているわけでございます。ただ、これは第八次策を決めます段階で、これは先生の方がよく御存じでございますけれども、供給サイド、需要サイド、大変な話し合いをした結果、いろいろの要素を勘案しまして、八次策の最終年度では原料炭をゼロにするということが一応決められておるわけでございます。その基本的な話し合いの結果に基づきまして、需要業界、それから生産業界が話し合いをしながら各年度の引き取り量を決めてきておるわけでございます。
 確かに、今先生御指摘のように、鉄鋼業界を取り巻く経済環境というのは、業界自身の努力もございますしあるいは世界的な需給バランスとかいろいろございまして、大変変わっていることは事実でございます。ただ一方、国内炭の価格と輸入炭の価格につきましても、それぞれいろいろの状況で変化がございます。輸入炭につきましては、やはり為替の問題とか原料炭そのもののドル価格の問題とかございまして、相当低水準にあるというのも事実でございます。さらに、今後を見ましても、やはり鉄鋼業界そのものもいろいろの問題を抱えているようでございまして、輸出の減少とかさらには輸入製品との競合とかいろいろあるようでございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、やはり八次策を決めましたときのあの血のにじむような供給業界、需要業界の話し合いを踏まえまして、現在の八次策の間はあのとおりの基本的な線は、やはり需要業界、供給業界が話し合って、基本的に業界同士で決めていただきたいというように考えているわけでございまして、通産省あるいは資源エネルギー庁といたしましては、その業界の話し合いを注意深く見守りながら必要な措置をとっていきたい、こういう基本線で現在やっておる段階でございます。
#36
○中沢委員 今のエネ庁の長官のお答えにつきまして、正直言いまして私は納得できません。また改めてやりたいと思います。ただ、八次政策を決定した時点と今日の経済環境が違うんだという見解については、評価をして受けとめておきたいと思います。
 さてもう一つ、過剰貯炭問題について具体的にお尋ねをいたします。
 八次政策の中では通産側の目玉政策と言って過言でないと私は思いますが、あれからずっと時間が経過をして、過剰貯炭の実績がどうなったか、その後の推移がどうなったか、分析をしてみますと、どうも当初のような政策的な効果が余りないのではないか。もっと言うと、過剰貯炭そのものの量は減らないで、傾向としてはだんだんふえてくるし、これはやはり何とかもう一つ角度を変えて、少なくとも九次政策に行く以前に、八次政策の期間中にこの過剰貯炭の解消に向けて特別な措置が必要ではないか。
 かねてから私どもの関係者としては、通産大臣がかわるたびに、失礼ですけれども、そのことにつきましても具体的に申し入れをしてまいりました。改めてそのことを指摘したいと思います。簡潔にお答えをいただきたいと思います。
#37
○山本説明員 過剰貯炭問題につきましては、今中沢先生の御指摘のように、現在の石炭政策の中で大変重要な課題になっておることは事実でございます。
 たしか六十二年度末は約三百五十万トン、六十三年度末は三百三十七万トンと、やや減少傾向には来ておりましたけれども、現在の時点では、これが必ずしも予定どおりの削減になっていない事実は認めざるを得ないと思います。
 したがいまして、私どもといたしましては、本来的には八次策の最終年度ではこれを何とかゼロにしたいということでやってきておるわけでございますが、現在のところ大変難しい事態かと思われます。しかしながら、これからこの過剰貯炭問題は、何とか全力を挙げて取り組みたいというのが現在の基本的な態度でございます。
#38
○中沢委員 この問題については、お答えがありましたように非常に難しい問題であるということについては、私自身も余り見解は異にしておりません。しかし、難しいけれども何とかしなければならぬ、こういう思いでいっぱいなわけです。またいろいろな場面でこの問題についても具体的に提言をしながら、この問題の解決に向かって私どももそれなりに努力をしたいと思いますけれども、エネ庁の方としても、重要な課題である、したがって積極的に受けとめて八次政策の中で何とか解消したい、こういう決意でございますので、引き続き全力を挙げていただくようにお願いしたいと思います。
 さて、幌内の閉山提案に伴う幾つかの問題につきまして、これからお尋ねをさせていただきたいと思うわけであります。
 まず最初に、通産大臣にお伺いをしたいと思いますが、大臣が就任をされまして、八月二十四日に社会党の石炭関係者がそろいまして大臣にお会いをして、いろいろな問題をお話ししましたけれども、この際に、正確に言いますと幌内の閉山の提案はされておりませんが、いろいろな状況からいいまして閉山が憂慮をされる段階である、このように私どもは政治的に判断をいたしまして、あのとき大臣に、閉山の回避について大臣としてぜひ努力してもらいたい、こういう申し入れをした記憶がございます。大臣もそのように御記憶をされていると思います。
 確かに三十日、閉山の提案がありまして、しかも炭労を中心にして条件について話をせざるを得ない、こういう若干の局面の変化はありますけれども、閉山回避の努力の余地、大臣としてはどのように考えておられるか、そして最悪の場合には、労使交渉を中心にしていろいろぎりぎりやるのでしょうけれども、仮に閉山という最悪の事態に立ち至った場合に、雇用の問題や労使間の交渉の問題や三笠の地域振興等々の問題について、非常に多くの難問が現状では山積をしている、このように言わざるを得ないと思うのです。雇用で言えば、労働省と当然連係プレーをとるということなんでありましょうけれども、所管の通産大臣として、その辺についての基本的な認識といいましょうか、あるいは基本的な幌内問題についての大臣としてのこれからの決意といいましょうか、そのところをまずお聞かせをいただきたいと思います。
#39
○松永国務大臣 先生御指摘のとおり、何とか回避できないかという陳情を受けたわけでありますが、私自身も、閉山という事態になった場合の関係者の苦労、地域の雇用問題あるいはまた地域経済に及ぼす影響等々を考えますと、何とか回避できないかという考え方で関係者にも申したこともあるわけでありますけれども、しかし、幌内炭鉱の極めて厳しい資金状況、それから今後の見通し等々の話を聞きますと、これまた大変なことなんでございまして、ぎりぎりの経営判断として閉山の提案がなされたものだというふうに受けとめておるような次第でございます。
 これから会社側と労働組合との側で相当な折衝がなされるものと思いますが、万が一閉山という結果になった場合におきましては、それに伴ういろいろな問題につきましては通産省としてもあらゆる努力をしていきたい、こう考えておるわけであります。
 一番大事なのは労務債でございますので、労務債の完全な履行、それから一般債の処理、こういったものが適切になされるように企業を指導すると同時に、さらに大事なのが雇用の問題、それから地域の対策でございますので、これらの点につきましても、通産省として関係省庁、労働省等とも十分な相談をしながら、そしてまたその他の方面につきましてもいろいろな御相談に応じながら、今申した雇用問題、それから地域がひどく落ち込まないようにするための施策等の展開に万遺漏なきを期してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
#40
○中沢委員 今大臣の方から総論的にわたって決意のほどのお話がございました。具体的な中身はまたこれ以降幾つかお尋ねをしたいと思いますけれども、率直に申し上げまして、北炭の幌内炭鉱というのはいろいろなハンディをしょっておりまして、今日まで通産省がさまざまな問題について指導をしたり、あるいは各関係方面に支援要請をしてきた事実は私なりによく承知をしているつもりです。
 例えば労務債で言えば、かつて未払いが六十七億ありました。それが、現役の皆さんが一生懸命働いたということを大きな柱にして、通産が側面的にこれまたいろいろ協力をしていただいて、今日では二十二億ということに大幅に未払いは減ってきている。ただ、本来労使問題であるべき賃金だとか一時金について、正直に言いまして、通産の指導のもとで現実的には物事が決着をしてきたという事実もあるのです。ですから、今度の閉山提案のことを考えますと、純粋には労使問題ではあるけれども、その背景にはやはり通産省の、僕なりに言えば、いい意味でも悪い意味でも指導ということが厳然として存在をする、これは否定できないと思うのです。ですから、直接的には労働省の所管とはいいながらも、未払い労務債の問題、発生労務債の問題、雇用の問題、通産側も今日までの故事来歴を含めてしっかり責任ある立場で、労働省と連携をとって、会社にも十分いい指導をしていただいて、強力なてこ入れをお願いをしたいと思います。これはお答え要りません。
 そこで、具体的にお尋ねをしたいのは、先ほど同僚の鳩山委員の方からも御指摘がございました。地域振興策で言うと、三笠的に言うと、まあこれが目玉だというのが構想としてはありますけれども、具体的なプロジェクトとしてはまだまだ時間がかかるのではないか。私は率直に思わざるを得ません。しかし、当面の緊急的な重要課題としては、やはり企業を誘致する、そのための工場団地を早急に造成をして、雇用の受け皿としてあるいは地域振興の一つの目玉としてやっていく、これはもう当たり前のことだと思うのです。
 もともと地域公団というのは、特別に閉山地区に限定をしたわけではありませんけれども、そういう緊急性だとか産炭地の地域振興のために工場団地を造成をするということが大きな目的で設置をされたはずなんですよ。私から言えば、何で三笠に地域公団が責任を持って団地をつくろうとしないか、理由はいろいろ聞いておりますが、承服できないです。通産省、その辺どうですか。
#41
○長田説明員 地域公団は、三笠市の非常に近くの場所に空知団地というのを造成しておりまして、これを空知地区の一つの中核的な団地、こう位置づけまして、そこに企業を誘致して近隣の地域の雇用対策に寄与させる、こういう考えでやっておりまして、既に団地は完成しているのでございますが、非常に残念ながら、そこに入ってきている企業はほんのわずかにすぎないという現状を考えまして、地域公団の行うべき団地造成事業としては、その周辺すぐのところに直轄で団地をつくるのはやはり問題ではないか、こういうふうに私どもは考えているわけでございます。
#42
○中沢委員 今のお答えは、正直言いまして極めて官僚的なお答えでありまして、一般論ではそうだと思いますよ。しかし、片や三笠という自治体で考えますと、下請を含めると千三百人を超える離職者が出る。いろいろやったにしても、閉山ということになればそういうことが現実問題として出てくる。しかも、現在三笠がやっている工場団地というのはほとんど売れているわけですね。その隣接に第二工場団地四十四ヘクタール、三十三億をかけてやろう、地域公団にやってもらいたい、これは非常に緊急性があるし、極めて切実な地域要求だと僕は思うのです。ですから、公団のバランス感覚みたいなことからいえば今の部長のようなお答えなのでしょうけれども、閉山が目の前にある三笠にとっては死活問題だと思うのです。そこのところを私は、答弁としては受けますけれども、納得できません。
 そこで、もう時間的には切迫をしておりますから、百歩譲って改めてお尋ねをしたいと思いますが、公団がどうしてもできないのであれば、勢い地元の三笠市としては何らかの新しい知恵を絞って、それにかわる第三セクターでもつくって団地を造成せざるを得ない。そういう形で追い込まれていると僕は思っているんですよ。その場合に、平成二年の石炭会計の通産原案が今大蔵省に持ち込まれている。内容としては、公団に対して出資、融資の具体的な拡大が、金額的にも四億円前後で増額が要求をされている。いろいろ承知をしております。
 そこで、具体的にお尋ねをしたいのは、仮に第三セクターをつくる場合にしても、地元の三笠と、それから広域行政で責任を持つ北海道と、石炭に責任を持つ通産省あるいは地域公団あるいは民間の会社、これがそろって、どういう責任分担をするかという中身は別にして、この際、すべてのことに最優先をして三笠の第二工場団地をつくる。通産もそのことについて真剣に、単に言葉だけではなしに、具体的な予算だとか制度の応用も含めて、ここまでやるんだということをこの際具体的にお答えいただきたいと思います。
#43
○長田説明員 今先生から、地域公団の直轄団地をつくらないのは納得がまいらない、こういうお話がございましたけれども、私どもからいたしますと、地域公団の直轄団地をつくるのは非常に困難である。しかしながら、片一方で、仮に閉山になった場合、相当大量な方が職を失い、かつ現地に職を求めなければならない。したがって、そういう状況に対処してどうするのか、率直に言って私どもも随分悩むわけでございます。
 そこで、私どもが考えましたのは、自治体の方とも一緒になって、何とかしてそこに団地をつくれないだろうかというようなことを考えたわけでございます。具体的な進め方としましては、今三笠市の方でいろいろ団地の構想を持っております。また、道もいろいろ関連すると思います。そういうことで、私どもとしては関係の方々とこれから相談してまいりたいと思いますが、いずれにせよ、この工業団地をつくるということは非常に重要なことであるということで、我々も積極的に支援をしていかなければならない、そう考えているわけでございます。
 具体的には、先生御指摘ございましたけれども、一つの方法として、今まで地域公団が持っている出資機能をもう少し弾力化いたしまして、第三セクターなどに出資する、みんなでやっていこうじゃないか、こういうような方式にしたらどうかということで来年度の予算要求をしているわけでございます。
#44
○中沢委員 今若干の部分につきまして具体的な部長のお答えがございました。私としてはそれをもってすべて了解ということにはなかなかまいらないと思いますけれども、いずれにしても、地元や道の出方を待つということではなしに、この際、石炭部あるいは産炭課を含めて共同作業をやるようなつもりで、市と道と通産挙げてこの問題については文字どおり積極的にしかも繋急にやっていただくように、改めて強くお願いを申し上げておきたいと思うのです。
 さて、もう一つの問題は、閉山提案がありましてから、三笠の地元、市長を先頭にいたしまして、これは大変なことだと。先ほど鳩山議員の方から子供さんの作文の紹介がございました。もちろん私のところにも届いております。人に言えないようなさまざまな苦労がこれから物すごくあると思うのですよ。とりあえず三笠の行政としてはぜひこれはやってもらいたい、こういう陳情が相当分厚い資料も含めて届けられております。もちろん、通産や労働にも同じような趣旨でこれからも本格的に陳情がされると思います。
 そこで、二、三の点についてお答えをいただきたいと思います。
 一つは、仮に閉山をした場合に、あそこは北炭の幌内炭鉱が社有地をたくさん持っておる。既に市が社有地を借りて、公共施設や改良住宅を建てて市民サービスに提供している。私の聞いている話では、まだ非公式の折衝だというふうには聞いておりますけれども、市側としては、この社有地を八十五ヘクタールぐらいぜひ売ってもらいたい、そして三笠のこれからの振興策も含めて考えたい。
 しかし、これはざっくばらんに言いまして、あの会社というのは莫大な負債を持っておりまして、全部担保に入っている。普通の関係者間の話であれば、担保を抜くこと自体が非常に難しい。これはもう通産省も百も御承知の話だと思うのです。
 ですから、これから先この水面下の話がどういうふうに表面化をしてくるか、タイミングの問題もあると思うのであります。債権者というのは、民間の銀行が一つはありますけれども、政府金融機関もかなりあるわけです。もっと言えばNEDOも含めてあるわけであります。とりわけNEDOの場合は、表現は乱暴かもしれませんけれども通産省の外郭団体でありますから、そこのところは、同じ身内とは言いませんけれども、通産の本省側として、この問題に限らず土地の有効活用について、もっと率直に言えば担保抜きの具体的な手段方法あるいは政治的な配慮について、大臣も含めて関係政府委員の積極的な協力をぜひお願いしたい。これが一つ。
 それからもう一つは、一千三百人雇用された基幹産業がある日突然なくなる、それにかわるような産業構造の転換は全然進んでいない、これは非常に大きな問題だとは思います。この産業構造を転換するために何をやるかということは、三笠の行政で今一生懸命模索をしている最中でありますけれども、その前に緊急性が極めて強いと思うのは、所管は建設省等々の現場だと思いますが、やはり国の公共事業をほかの事業に優先的に三笠に誘導する、陳情書にもたくさん書いてあります。奔別ダム、桂沢ダムのかさ上げ等々の問題も含めて道路港湾、港湾は別にして道路その他を含めてたくさん出ております。
 この公共事業の関係で言えば、いずれにしても各省庁の連絡会議というのをつくっているわけでありますから、通産の産炭課が事務局をやっているわけでありまして、今まで以上にもっと各省庁の連絡会議の実が上がるように、建設省だって入ってきているわけです。自治省も入ってきているのです。そういう関係省庁を私流で言えばしりをひっぱたいて、どんどん公共事業を三笠に入れてくれ、これは恐らく大臣もいろいろな意味で政治力を発揮していただかなければできない話かもしれません。そういうことも含めてぜひひとつ積極的にやっていただきたい。
 三笠の場合は、国の施設、道の施設というのは残念ながら一つもございません。道に対しては私なりにいろいろお願いをしておりますけれども、この陳情書の中に、国の施設についても、例えばあそこは化石が非常に有名でありますので国立の化石博物館をぜひ誘致したい、これも一つあるわけです。ですから、こういう問題を含めて、所管はほかであっても、環境庁だとか文部省であっても、今言いましたように各省庁の連絡会議があるんだから、この中で地元の積極的なそういう問題については受けとめて、通産大臣も労働大臣も含めて政治的に、あるいは官僚は官僚で行政能力を十二分に発揮をしていただいて、ぜひ地元のそういう問題提起についてこたえていただくようにお願いをしたいと思うのです。
 具体的にもしお答えをするような材料があれば、今段階でお答えをいただきたいと思います。
#45
○長田説明員 まず一点の土地の利用の件でございますが、幌内炭鉱は現在百七十ヘクタールの用地を三笠市内に有しております。これらの用地につきましては先生御指摘のとおりでございまして、抵当権の設定がされておりまして、なかなか自由には動かないという状況がございます。したがいまして、その用地を使うことを考えるといたしますと、その用途もいろいろ関係してくるとは思いますが、金融機関との間で十分な話し合いをしなければならないということでございまして、特に法律的な問題も絡むものでございますから、なかなか難しい点がございます。私どもといたしましては、そういう関係者の話し合いが十分行われるように側面から大いに支援をしていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
 それから、先ほどの公共事業の優先配分、あるいは例えば国立化石博物館の誘致、いろいろプロジェクト等私も三笠市の方から聞いております。こういう点につきまして、これも先生御説明のとおりでございまして、各省の連絡会がございますので、そこでいろいろ相談をしていくことになると思いますが、私ども事務方としまして、先生がおっしゃるように、これから実が上がるように一生懸命やってまいりたいと思います。
#46
○中沢委員 もう残り時間が余りございませんので、労働省の方に、大臣以下関係者にお尋ねをしたいと思います。
 先ほど通産大臣のお答えもいただいて、八次政策の生産縮小問題についていろいろやりとりをやりました。それと同じようなことにもなるのだとは思いますが、八次政策がスタートをしましてから二つの山が閉山、各山とも大幅な縮小合理化、結果的に大量の離職者、しかも全国的には雇用情勢は急速に好転をしておりますけれども、産炭地の場合は、例えば有効求人倍率は、私の出身の夕張職安では〇・五ぐらい、全く低迷状態。そうなってまいりますと、八次政策の犠牲を受けて大量の失業者が出る。労働省もいろいろやるけれども、その就職状況はせいぜい半分ぐらい、半分は職をまだ探している状態で、産炭地域の雇用情勢は厳しい。これは非常に大変な問題だと思うのです。
 全国レベルで言うと、くどいようですけれども雇用情勢は非常にいいですよ。仕事がなければこちらに来なさい、ミスマッチをそこで解消する、労働省はそういう言い方をしますけれども、正直言いまして、炭鉱をやめた方はもう三代にわたってそこに住んでいる、そう簡単に三笠から離れるわけにいかない。しかも、今度の求人がいろいろあったにしても、本当にそういう条件なのか、その条件が何年間保障されるか、極めて不安である等々含めて、結果的には滞留者が半分くらいいる、こういうことだと思うのです。
 私はそういう認識をしているのでありますけれども、労働大臣、大臣は先ほどのごあいさつでみずから御紹介されましたように、この前までは石特の委員長をされておりました。しかも、産炭地の熊本県の出身でございます。この問題については非常に実感としていろいろな認識をお持ちだと思いますし、そういう問題についての認識と、労働大臣としての、こういう現状をどうやって打破していくか、この辺の基本的な見解をまずお聞かせをいただきたいと思います。
#47
○福島国務大臣 御指摘のように、第八次石炭政策がスタートいたしましてから、六十一年の十一月の三菱高島砿業所の閉鎖から、全体として閉山あるいは合理化に伴いまして約九千五百人に上る離職者が発生をいたしております。今御質問の中にもありましたように、まだ残念ながら約半数程度の職場を確保するにとどまっておるということは、まことに残念なことでございます。
 かつ、今お話がございましたように、それらの方々といたしましては、やはり今まで生活の根拠をお持ちの近くにおいて家族とともどもに生活をしながら職場を得たいというお気持ちは、これもまことにもう当然のことでございますし、そういう意味で、できる限り関係官庁、格別通産等の先ほどから大臣も御答弁がありましたような地域の産業の振興についてお努めをいただくと同時に、また今委員御指摘のように、公共投資等につきましても、産炭地の閉山等についての現実というものに着目しながら、やはり予算の配分、執行等も十分に考えていかなければならない。それによって雇用も、そこに多くの雇用がまた生まれ出てくるわけでございまして、関係省庁並びに地方自治体、道、市町村とも密接な連絡をとりながら、今後とも全力を尽くしてまいりたいと思っております。
 なお、今申し上げたように、地元で雇用というのはまさに関係者の心からなる御希望であろうとは思いますし、またもっともなこととは思いますが、一面、当面御指摘もありましたようなミスマッチの解消ということもあわせてお考えをいただき、可能な方については北海道の場合には道外にも、あるいは九州の場合には九州から本州へという形で、適切な御本人に向く職場があるときには速やかにその職場が見出し得るように、今労働省といたしましても全国的にオンラインを強化いたしまして、それぞれ人を求めておられる職場がどこにどういう形であるかということも、それぞれ地元のお近くの職業安定所で簡単に短時間でそれを見出すことができるようなそういう制度もつくり、努力をいたしておるところでございますので、全体として今申し上げましたような努力のもとに、できるだけ早くにこの離職された方々の職場が確保できるように、今後とも私どもといたしまして全力を尽くしてまいりたいと考えております。
#48
○中沢委員 最後の質問になると思いますが、今度の会社提案では八百十七名の雇用の受け皿を一応用意をされているわけです。しかし、少なくとも労使関係のある直轄の従業員は千九十人いるわけです。あるいは間接的ないろいろな責任を持つ下請関連を入れると千三百を超える。そうすると、だれが考えましても、八百十七名という数は、一つは絶対量が不足をする。もう一つは、八百十七名は三年計画で、そのうち地元はわずか四百五十なんですよ。数が絶対量不足をする、内容的に非常に問題がある、私はそのように指摘をせざるを得ません。
 そうなると、おのずから企業もこれから労使交渉でいろいろ努力をしながら誠意を持ってやると思いますけれども、やはり労働省が今、既に離職をした人でも九千五百いて、半分ぐらいしか再就職をしていない。こういう大変なことが現実に存在をする。幌内も仮に閉山になった場合は、改めてそれにまた上乗せをして大変な問題が出る。これは会社の企業責任は我々も問いますけれども、同時に、閉山という私から言えば政治災害だと思うのです。
 ですから、やはり労働省も、その辺ひとつ直接的な責任はないにしても、労働行政総体にかかわって大変な責任があるというふうに私は思いますので、今まで以上に、例えば三笠に職業訓練校を誘致したいという地元の願いがある。もっと言えば、できるだけ地元で雇用ができるような、そういう働き場所を確保してもらいたい、こういう問題もある。もっと言えば、労働省が目玉として大規模雇用プロジェクト、平成元年は全国で四カ所、北海道二カ所という話を聞いております。これは百名炭鉱離職者を雇用しなければ対象にならないということはよく知っておりますけれども、しかし、あれはあれで非常に大事な政策だと思うのですよ。これも継続をしてもらいたい。あるいは、夕張あたりは単独で公共事業を発注をして、結果的に真谷地の離職者を何名か受け皿で用意をせざるを得ない。
 例を挙げれば切りがございませんけれども、非常に現地的にはいろいろな期待やあるいはいろいろな知恵を絞ってやっておるわけです。ですから、その辺はひとつ労働省も、今までももちろんやっていないとは私は言いません。しかし、それ以上にもっともっと事の重大性に思いをいたしていただいて、具体的な指導、そして具体的な政策、これをぜひひとつ確立をしていただきますように、これは大臣でも事務方の皆さんでも結構でありますけれども、お答えをいただきたいと思います。
#49
○七瀬説明員 ただいまの御指摘についてお答えいたします。
 会社側の提案、会社側の再雇用の計画が御指摘のとおり八百十七名で、仮に閉山を余儀なくされた場合の予想される離職者千二百名程度をかなり下回るわけでございますが、私どもといたしましては、再雇用の問題について労使間で協議中であるということは十分承知いたしておりますが、ともかくそういう事態を迎えた場合に、会社自身の再雇用に関する態勢なりなんなりについて万全を期すように指導をしてまいりたいと思っております。
 また、私どもといたしましては、離職者の再就職のために安定所の機能を最大限に生かしながらやってまいりますとともに、御指摘の地域雇用の開発につきまして地域雇用開発促進法の精神を生かしながら、こういう炭鉱の閉山ということで構造転換を迎える地域にフィットするような形で法の精神を生かしながら適用していくということで、そういった面でも万全を期したいと思っております。
 また、職業訓練の重要性については十分認識いたしておりますので、地域の施設の最大限の活用を図りますとともに、離職者の方々のニーズ、希望、また地域の産業、雇用事情に適合した職業訓練をできるだけ機動的に実施できるように、十分検討を進めてまいりたいと考えております。
#50
○中沢委員 以上で終わります。ありがとうございました。
#51
○上草委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時三十二分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三分開議
#52
○上草委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。中西績介君。
#53
○中西(績)委員 午前中に引き続きまして、私は、第八次政策はこれからどうなっていくかについてお尋ねをしたいと思います。
 八次政策の結果は、もう私が申し上げるまでもなく、かつて三山、そして今また改めて幌内、そして三池の縮小、さらにまた新聞等でも報道されておりますように、南大夕張の閉山等が取りざたされておるわけであります。
 こうなってまいりますと、特に私は三池を中心にしてお聞きしたいと思うわけでありますけれども、三池で働く従業員を初め、地域周辺の関係者並びに自治体等、大変不安定な状況に置かれておるわけであります。そこで、三池炭鉱は将来どうなるだろうかということを多くの皆さんは大変心配なさっておるわけです。こういう状況ですから、今私たちは、政策として一応曲がりなりにも地域の皆さんに不安定な状態を脱却できるような中身を提示するか、あるいはそれに対するこたえ方をしなくてはならぬのではないかと思っております。したがって、今までのように地域社会に対する無責任と言ってもいいぐらいの状況があるわけでありますから、石炭政策はどうなるだろうか、こうした点についてお答えいただきたいと思います。
#54
○長田説明員 御案内のとおり、第八次石炭政策は、昭和六十一年度約千七百万トンの供給規模を平成三年度におおむね一千万トンにしていこう、こういうことでやっておりまして、本年度、平成元年度がちょうど中間年でございますが、貯炭を抱えて八次策に入ったということも考えますと、大体年間二百万トンぐらいのベースの規模の縮小ということはやむを得ないのではないか、こういうふうに考えているわけでございます。
 御指摘の三池の点につきましても、三池は過去三年間にわたりまして、六十二年度、六十三年度、そしてまた本年度、大量の人員の合理化をやっております。今申し上げましたような八次策全体の流れの中にあって、これから三池がどういうふうな位置づけになっていくか、これは役所が三池はこうだということを頭から決めつけるわけにはいかないわけでございまして、三池が八次策というものを見ながら自分の経営判断で決めていくわけでございます。ただ、これだけ大量の合理化をやっておりますプロセスで私どもが三池からかろいろ話を聞いておりますのでは、とにかく必死になって生き残るための努力をしているというふうに私どもは認識しているわけでございます。
#55
○中西(績)委員 それにしても三年連続の縮小政策というものは、労働者にとっては耐えがたいものだと私は思うのですね。このような状況からいたしますと、今言われたように三年度には一千万トン体制ということを言っておりますけれども、このような縮小が、そしてさらに北海道を含めて閉山がということになってまいりますと、これを超えることになるんじゃないかと私は危惧をするんですけれども、そういうことにはなり得ないのですか。
#56
○長田説明員 今お答え申し上げましたように、八次策におきましては大体平均いたしまして年間二百万トンぐらいの生産の減少、これはもちろん生産にはいわゆる坑内炭だけではございません。露頭炭も入りますし、いわゆる雑炭も入りますけれども、そういうもの全部含めて六十一年度には千七百万トンあったわけでございますが、これがおおむね一千万トン、すなわち平成三年度におきましておおむね一千万トンの需要量でございますので、その需要量に対応した供給量がその時点で行われる、こういうことでございまして、そういう点から考えますと、この三池の三年間にわたる合理化が八次策から離れているというふうには私どもは判断していないわけでございます。
#57
○中西(績)委員 ということになってまいりますと、こうした三年連続というこの事態、今言われるように、二百万トン減ということで毎年繰り返していくということで答弁をされておるわけでありますけれども、その体制の中で本年度の分、三百十二万トン六十三年度、それを四十七万トン減少して二百六十五万トンというこの体制というのは外れてないということを言っておるわけですね、今のお答えは。
 そうしますと、これから後一千万トン体制ということになってまいりますと、二年後になるわけですね。そうなってまいりますと、これから後はしばらくはないというように考えていいんですか。
#58
○長田説明員 八次策の考え方をもう一度繰り返させていただきますが、千七百万トンございまして、今ちょっと議論になっておりませんでしたが、六十二年度当初に貯炭量がございました。過剰貯炭が二百七十万トンぐらいあったと思います。過剰貯炭を持ちまして、しかもその当時の供給規模が千七百万トン、それで八次策に入りまして、八次策の最終年におきましては需要がおおむね一千万トン、供給も一千万トン、その間に貯炭もゼロにしていかなければいけない、八次策の考え方はそのようにできているわけでございます。したがいまして、そういうことを全体として計算してみますと、毎年平均大体二百万トンぐらいずつ規模が縮小していくというのが八次策の考え方ではないか。
 そういう意味で直接お答えいたしますと、まだ、これから閉山とか、閉山というのはちょっと言葉がなんでございますが、規模縮小というものがこれから起こらないということはないんではないか、そのように考えるわけでございます。
#59
○中西(績)委員 なぜ私はそのことを強調するかというと、今図らずも言われました六十二年二百七十万トンの貯炭があったということが出てまいりましたし、そうなってまいりますと、今現在二百六十万トンを超える貯炭があるということになってまいりますと、それを加えて今度は論議していくということにならざるを得ないのかどうか。そうなってくると、また再びこの分が加わるわけですから、私たち一番心配をしておる生産縮小ということがまた出てこないとこれを解消できないんじゃないかということを私たちは心配をするわけですね。ですから、この貯炭の分が、過剰炭の分がここである程度解消されるという見通しなりが立つということになればその心配は薄らいでくるわけでありますけれども、その関連はどうなんですか。
#60
○長田説明員 貯炭のお話でございますが、貯炭は、八次策に入りますときに過剰貯炭が約二百七十万トンございました。五年間を展望してみますと、その持ち込んだ過剰貯炭を解消し、かつ供給は当然減少になりまして、そういうことを八次策の間に行いまして、最後に過剰貯炭がゼロになる、これが八次策のイメージでございます。
 そのためには、ラフに計算してみますと、大体年間二百万トンベースぐらいの供給の減になるだろう。供給の減と申しまして、その中には生産のみならず雑炭もございます。したがいまして、私どもは、なるべく坑内炭に影響を与えないように雑炭を減少させていくというようなことに取り組みながら、この八次策、貯炭を最後にゼロにするということは非常に難しいことだと思いますが、一生懸命取り組んでまいりたい、そう思っておるわけでございます。
#61
○中西(績)委員 一生懸命というけれども、私は、そうしたこれからの生産縮小とのかかわりが、この中から出てくると仮定をいたしますと、これは今大変な重荷を背負っていっておるわけですから、この分をどのようにしていくかということが大変重要だと思うのですね。
 そこで、貯炭の問題、過剰炭の問題ですけれども、先ほどエネ庁長官が、需要者側と生産者側とが話し合いによってできるだけこれを解消する、こうしたことを期待するような話をしておりましたけれども、特別対策がなければこれはもう到底不可能だと私たちは感じるわけですね。生産者側なりが死に物狂いでこれに取り組んで、そして需要者側の皆さんと話し合いがつけばこれは別なんだけれども、そういう形態にどうしたらなり得るかということを今私たちが追及していかないと、八次政策そのものが破綻をしてしまうのではないかということを私は懸念するわけです。ですから、その分はどのような見通しを持っておられるか、もう一度お尋ねしたいと思います。
#62
○山本説明員 この問題は、今先生御指摘のように、大変大きな重荷になっているわけでございます。基本的には、先ほどもお答え申し上げましたように、供給者側と需要者側が話し合いをし、その中には供給者側の大変な自己努力も必要かとは思いますが、その中で何とか解消をしていっていただきたいというのが私どもの基本的な立場でございます。
 ただ、今おっしゃいましたように、スタート時点で二百六十万トン、現在では全体を合わせますと、たしか三百七十万トン近い過剰貯炭になっておるかと思われますが、それをあと二年半でゼロにするということは大変難しいことでございます。現在、これにつきましては買い上げの制度とかいろいろやっておりますけれども、果たしてそれだけでうまくいくかどうか、大変難しい問題でございますが、私どもといたしましても、需要側、供給側の懸命な努力あるいはいろいろの方策を側面からよく注視しながらできるだけのことを考えていきたい、また、そういうことをぜひやらなければならない時期に来ているのではないかというように感じておる段階でございます。
#63
○中西(績)委員 したがって、先ほど同僚の質問にもございましたけれども、原料炭問題は、鉄鋼がもともと原料炭に切りかえてほしいということで政策転換をした時期もあるわけですから、そうしたことを考えますと、史上空前の好景気だと言われる現状の中ですから、第八次策が立てられた時期、最悪の状況の中でこうした論議がなされたわけですから、ある程度この変更なりなんなりが論議できないかどうかということが私たちの期待をするところなんです。したがって、今お答えありましたように、最大の努力をすると言われる中に、この鉄鋼問題等を含めてある程度原料炭なりで補っていける体制がつくられればということを期待するわけであります。これはもう答弁は要りませんけれども、とにかくそうしたことを十分お含みおきいただいて、どう対応するかについて御検討を願いたいと思います。
 そこで、これは最後になりますが、三井、企業側の努力がどのようになされたかということであります。特に地域で今問題になっておりますのは、離職者対策と企業所有土地政策がどうなっておるかということが大変重要な課題になっております。
 これは資料を見てみますと、三池における土地の状況を見ますと、三井石炭が七百五ヘクタール、それから三井鉱山が百五十八ヘクタール、合計八百六十四ヘクタールと言われています。こうしたことに対する開放問題は、この地域対策なりあるいは石炭政策を推進する上におきまして地域では最もこの点が今問題になっておるし、そのことが期待されておるわけです。
 ですから、こうした問題についてはぜひ開放に向けて、ある程度徐々には考え方なりが出そうになっておるやに聞いておりますけれども、そうした点が十分対策できるように行政の側の努力も必要ではないか、こう思っております。したがって、この土地問題だけについてでもちょっとお答えいただきたいと思います。
#64
○長田説明員 先生御指摘のように、三井鉱山と三井石炭が大牟田、荒尾、高田、その地区に非常に大きな土地を持っておりまして、しかも町の中の土地ということで、各自治体の方でもそれを有効に活用したいというお話がございます。この点につきましては、また土地に抵当権が設定されているとか、またそれぞれ各炭鉱には同様な問題がございまして、非常にその法律的解決とかなかなか難しいわけでございますけれども、私どもとしては、債権者それから三井の方とよく話し合って本件について解決を見出してほしい、これはできるだけ用地が地域のために使われることが望ましいと思いますので、そういう点から我々としても側面からその話し合いをプッシュしていきたい、そういうふうに考えております。
#65
○中西(績)委員 このことは、地域の皆さんあるいは地方自治体が今産炭地の活性化を図るための施策の中での最重要課題になっておるわけですから、この点、特段企業側に対しましてもいろいろな点での示唆をしていただければと思います。
 次に、鉱害復旧について簡単に質問を申し上げたいと思います。
 石炭勘定の概算要求額を見ますと、来年度に向けまして鉱害復旧事業費五十四億五千五百万円減少しておるわけでありますが、予算額は減少したが、これによって地域の被害者の受ける影響あるいは心理的なものは大変大きなものがあるわけですね。私たちが一番心配する不安定な状況が出てくるわけであります。したがって、鉱害事業量が実際にこの要求額減少によってどのようになっていくかがこれから大きな課題になるだろうと思っています。したがって、事業量についてどうなるのか、この点、簡単でよろしいからお答えいただきたいと思います。
#66
○長田説明員 鉱害対策費につきましては、いわゆる石特会計の借入金との関係で、詳しくは今省略させていただきますが、借入金との関係でどうしても鉱害復旧費を減額しなければならなくなった、鉱害復旧の補助金を減額しなければならなくなったということでございまして、これは鉱害の重要性を何ら軽視するというつもりはさらさらないわけでございます。
 それで、先生御質問の現実の工事費でございますが、この鉱害対策予算につきましては繰り越しというものがございまして、繰り越されてくる金もかなりございまして、これによりますと、平成二年度の現実に実施し得る鉱害事業の規模、これは平成元年度の五百四億円の予算をベースとした事業量、それは工事を行おうとすれば同様のベースは十分可能だというふうに考えております。
#67
○中西(績)委員 今答弁ありましたように可能性があるといたしますと、この点、私たちが地域なりいろいろなところで質問をされたときに、そうした中身で私たちが答弁をしてよろしいと私は判断するのですが、よろしいでしょうか。
#68
○長田説明員 平成元年度の予算規模がついていると同様の工事は現実に行おうとすればできる、こういうことでございます。
#69
○中西(績)委員 次に、法律の臨時石炭鉱害復旧法並びに石炭鉱害賠償等臨時措置法、この両方ともこれから二年後にはいろいろ論議されることになってくるわけでありますけれども、私たちが地域をずっと回ってみて感じますことは、残存鉱害量というものがまだまだ多く存在するものだというように考えます。したがって、もしこの法律が期限切れでそのままということになってまいりますと、このことによってまた大きな不安と動揺が起きますし、そのことによって今度は被害者は、私たちが一番従来から指摘をし、問題にしておりました鉱害ボスのところに走っていくという傾向がなきにしもあらず。したがって、こうしたことをなくしていくといたしますならば、大臣からでもぜひ、こういう残存鉱害量がある限りこうした問題については措置をしていくんだということをお答えいただかないと、この分については将来大きな問題を引き起こすであろうということを指摘せざるを得ないわけであります。したがって、ぜひそうした点について、被害者の皆さんが安心できるようなお答えがいただければと思っています。
#70
○松永国務大臣 先生よく御承知のとおり、鉱害復旧につきましては、計画に沿って鉱害復旧事業が進んできておるわけでありまして、大体法の期限内に完了を目指して努力しているところでございます。
 平成二年度では、鉱害量の調査を実施すべく予算要求しておるわけでありますが、したがって、その予算に基づいて、復旧すべき鉱害がどうなるか、これは調査をするわけでありますが、その調査の結果、仮に法期限内にすべての鉱害を解消することができないで、復旧すべき鉱害が残存するということが判明すれば、これらの鉱害は適切に復旧するという基本方針には何ら変わりがありません。必ず復旧するようにする方針であります。
#71
○中西(績)委員 鉱害があればそれを復旧する、これは当然のことでありまして、概算要求を見ますと、調査をするということになっていますね。それによって、いろいろ今までの認定作業がおくれておるとか、いろいろなことがたくさん出ておるわけですね。したがって、これから後、この調査をするに当たっての内容等を含めまして、そのやり方、方法によってまた大きな食い違いが生じたり、いろいろ問題が出てくると私は思います。
 したがって、今大臣がお答えいただいたように、鉱害が残存する限りこのことは継続をしてやっていくということだろうと思うのですけれども、こうした問題等が多くの住民の皆さんに不安が起こらないようにどのようにしてやるかについては、きょうは時間がございませんから討論できませんけれども、また後日、十分そうした点についても皆さんの不安を取り除くような方法なり考え方を明らかにしてほしいと思いますが、その点、よろしいでしょうか。
#72
○長田説明員 平成二年度の予算要求として調査費を要求しているわけでございまして、この予算がつきますと、どういう調査の仕方をするか、今先生の御意見もよく承りまして、具体的な調査のやり方を考えてまいりたいと思います。
#73
○中西(績)委員 この分について最後になりますけれども、鉱害復旧事業団の移転先が福岡にということを発表されました。東京から離れることが被害者の心配になって出てきています。鉱害復旧行政縮小とならないか、こうしたことが大きな問題になってきております。そうしたことにならないという保証なりなんなりはどうした点で明らかにできますか。
#74
○長田説明員 鉱害復旧事業団につきましては、先日の八月二十四日開催されました連絡会議におきまして福岡市に移転場所が決まったわけでございますけれども、これは、鉱害復旧事業の九割以上が九州の地域に集中しているというようなこと、あるいは事業団の全職員の四分の三ぐらいは既に九州にいるということ、さらに通産局との連絡も密接にやる、そういうことで、むしろ仕事がそちらへ行った方がうまくいくのではないか、そういう角度から我々は福岡市に場所を選んだわけでございます。
 なお、鉱害が軽視されないかという点につきましては、先ほど大臣から御答弁申し上げましたとおり、我々は鉱害を軽視するというつもりはございませんし、この移転に伴いましてそのようなことが行われるということはないと考えております。
#75
○中西(績)委員 最後になりますが、労働大臣にお答えいただければと思います。
 三池の合理化に伴って、先ほども申し上げましたように三年にわたって行われるわけではございまして、離職者の帰趨状況は、労働省からの資料によりますと、就職率は現在まで、六十二年度、六十三年度分を含みまして、三五・六%にしか達してないわけであります。現在も求職活動されている皆さんが九百四十三名残っておる。これに加えて今度は七百名プラスの、下請けの人を入れますと一千百二十名程度になると思いますけれども、こうした状況がある限り、企業側の就職対策を含めて特に御指導いただきたいと思いますし、そして、これに関しましてこれから後どのようなお考えに立っておられるかについてお答えいただければと思います。
#76
○福島国務大臣 三井三池の合理化に伴う大変多数の離職者の対策につきましては、地元からも、私も労働大臣就任早々、市長さんあるいは議会側、商工会議所等々たくさんの方々にお見えをいただきまして、直接るるその窮状についてお訴えをいただいたところでございまして、私も、地元出身の議員の一人としても、地域の問題として大変心を痛めておるところでございます。
 今お話がございましたように、残念ながらまだ就職率は大変低い状態で、さらにこれからかなり多数の離職者が生まれるということで、私も労働大臣就任以来、事務当局を督励をいたしまして、でき得る限りの対策を講ずるように十分に指示をし、また今後とも配慮をいたしてまいりたいと思っておるところでございます。
 そのためには、地域の職業訓練校も二つあるわけでございまして、その訓練校を十分に活用をいたすと同時に、今また会社自身が地域の雇用に全力を尽くしていただくように会社も督励をいたしておるところでございますが、さらに労働省といたしまして、地域雇用開発等促進法の中でもこの地域は特定雇用開発促進地域に該当しておるところでございまして、格別一層手厚い措置を講じながら、一定の要件、条件が合致した場合に事業主の雇用拡大の努力を促進するための助成の措置もあるいは講ぜられるのではないかなということで、現在事務当局でも寄り寄り協議中のところでございます。
 いずれにいたしましても、大牟田、荒尾地区にとっての死命を制するともいうべき大変大きな問題でありますので、私も今後ともできる限りの労働省としての力を尽くすために意を用いてまいりたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。
#77
○中西(績)委員 終わります。
#78
○上草委員長 鍛冶清君。
#79
○鍛冶委員 私は、三井三池炭鉱合理化問題、それから、それに関連しての石炭六法の延長の問題についてお尋ねをいたします。
 北海道幌内等の問題につきましては同僚委員の藤原議員から質問があると思いますので、よろしくお願いいたします。
 また、今の中西委員の質問を含めて午前中の質疑の中で、私がお尋ねしたいと思っておりました内容についてお尋ねされている部分が随分ございました。したがって、重複はなるべく避けるつもりでございますが、多少重複することがありました折には、ひとつ御容赦を願ってお答えいただきたいと思っております。
 時間が限られておりますので要約してお尋ねしてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
 この三井三池炭鉱の合理化問題は、これは私ども公明党といたしましても大変重要視いたしまして、この合理化案が提案されたときに、我が党で調査団を編成いたしまして現地にも参りました。いろいろと関係者の方々から状況を伺い、また、その実情等も見てまいりました。大変な問題でございます。
 その中で、特に三井三池炭鉱は創業以来ちょうど百年目に当たるそうでございまして、本来ならばこれはおめでたいときとして一つはお祝いをするというような状況にあるのが当たり前なんでございましょうけれども、それが合理化という、しかも三年連続合理化という流れの中で大変な状況下にございます。特に円高による石炭の内側価格差の拡大ということを背景にしながらこういう状況にだんだん陥ってきたということはもう私が申し上げるまでもないわけでございますが、そういう流れの中で、従来の生産重視の方式から需要によって生産を縮小する需要重視のあり方に大きく変換がされてきたと思うのです。
 このあり方についての議論は、やりたいところでございますけれども、時間がございませんので省略いたしますが、そういう中で、この三井三池炭鉱につきまして、働く方々を含めて、また地域の方々を含めて、特にこの存続について果たして本当に歯どめがかかるのかどうかということについて大変な心配をいたしておるわけでございまして、まずこの点について、歯どめが実際にかかるものかどうなのか、見通しについて当局の方からのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
#80
○長田説明員 三池炭鉱におきましては、過去三年間、大幅な人員の縮減をやってきておりますが、これは、まさに先生おっしゃいました需要を見て供給を決めるという八次策の物の考え方、こういう中にありまして、八次策全体として規模が縮小していく中にあって、経営者がみずからの将来を展望した判断として生産規模を縮小してきているということが言えると思うわけでございます。その場合、経営者といたしましては、規模を縮小することによりまして何とか企業としての存続を求めていきたい、こういう気持ちで取り組んでいるのだと思います。
 先生の御質問の、これで歯どめがかかったらこれで終わりかと申しますと、八次策はまだ二年強ございます。また、その間も全体としては規模の縮小ということもございます。そういう点を考えて、これからさらに合理化をするかしないか、三池の将来の展望を経営者が考えて判断をしていくということでございまして、役所がこれでとまりとかとまらないとかいうようなことを申し上げるのはなかなか難しいわけなのでございます。
#81
○鍛冶委員 これについては役所自体が判断をすべき問題ではないということは重々承知しておりますが、やはりこれに歯どめをかけ、生き残りができていくという形でひとつ当局でも力を入れていただきたい、こういうふうに思うものでございます。
 こういう生き残りが極めて難しいという条件の中の一つに、これも先ほどから議論されておりました貯炭の問題があろうかと思います。三池鉱業所に私どもが行きましたときに御意見もいろいろと伺ったわけですが、幹部の方からも、生き残りを期待して血のにじむような思いでコスト削減、合理化をしているのだ、いつまでこういう状態が続くのか、会社側にしてみれば自分たちの意思でそういったところを決めなければいけないのでしょうが、この言葉の裏には、やはり一つの大きな時代の流れみたいなものの中でどうやっていくのか、特に貯炭問題等については相当にいろいろと苦慮しておられたようでございます。
 具体的にこの貯炭問題について、先ほどから御答弁も大枠の中ではございましたが、この三井三池の貯炭等についてどういうふうに対応をしていくというふうなお考えであるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#82
○山本説明員 貯炭問題につきましては、先ほどもお答え申し上げましたように大変大きな問題でございます。特に現在、七月末の貯炭量を見ますと、いわゆる過剰貯炭量と見られておりますのは約三百七十万トンでございますが、そのうち二百六十万トン強が実は三井三池の分でございます。現地ではその過剰貯炭が非常に大きな場所を占めて、大変な重荷になっているというのが物理的にもわかるような大変な状態であるということを私どもも伺っておるわけでございます。したがいまして、この問題につきましては、何としてでも本来の目的である八次策の最後までにはゼロにしたいという希望を強く持っておるわけでございます。
 ただ、現在のところ、なかなか明るい見通しが持てないのが実情でございますけれども、これは何とか供給者、企業の最大の努力とともに、需要側にもいろいろの働きかけをしまして、基本的には需要と供給の関係者の努力でございますけれども、私どもといたしましても側面から、何とかこれが打開できないかということで最大の努力をしていきたいということを現在考えております。
#83
○鍛冶委員 先ほど長官が御答弁いただいた中で、今のような御答弁ではあったのですが、先ほどのときには、これの買い取り等を含めてそのほかにもできるだけのことをやりたい、できるだけのことという抽象的な表現であったわけですけれども、大変突っ込んだ御質問で恐縮ですが、できるだけという内容で具体的なものを何かお考えの中にお持ちなのかどうか、ちょっとお尋ねをいたしたいと思います。
#84
○山本説明員 実は、先ほどお答え申し上げました買い取り等というのは、現在新共同石炭でやっておることを指したわけでございます。そういう八次策の中で決められました貯炭問題の対策というのは、引き続きやっていきたいと考えております。これは当然のことといたしまして、そのほかに何らかの当面の対策というものがあるかどうか、これは八次策の途中ということで、制度をつくるということは大変難しいと思います。しかし、制度をつくらないでも、何とか事業者の努力を側面からサポートし、それを推進する方策があるかどうか、そこをこれから懸命に努力してみたい、こういうことを考えている状況でございます。
#85
○鍛冶委員 これは余り厳しくやりとりをしても、とにかく考えるということでございますから、具体的に本気になってお考えをぜひお願いしたい。心から御要望を申し上げておきます。
 それからもう一つ、貯炭の問題等と絡んで、三井三池の問題に絡んで、これはどこでも同じかもわかりませんが、考えなくてはならないことは、地域の浮揚ということでございます。かつては炭鉱に支えられておりました地域でございますだけに大変な打撃でございまして、現地でお話を聞きましたところが、大牟田というところでは例年夏祭りが行われているようでございますが、その夏祭りの名物の一つに、三井石炭チームが毎年出てキャップランプ姿で豪快に炭鉱節を踊っておった。これが地域を象徴されておったわけですが、ことしの七月の夏祭りにはとうとうこれに出ることもできなかった、こういう流れもございます。こういう表現ではございましたけれども、地元の皆さんのそういう言葉を聞きますと、本当に悲痛な思いが、いろんな思いがこの言葉の中に隠されておるなということを私は思うわけでございます。
 そういう意味合いで、地域の皆さんが安心願えるように、地域浮揚ということを合理化と絡めながら真剣に力を入れるべきであると思いますが、これの具体的な取り組み等についてお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
#86
○長田説明員 三年度引き続きの合理化でございまして、大牟田市など有明地区のいわゆる地域問題というのが非常に重大な問題だと我々も認識しております。この地区の活性化のために各界からもいろいろなアイデアを募集するようなことも私どもはやっておりますし、さらに現実にアジアランド構想とかコンコルディア・プラネット構想あるいはネイブルランド構想というふうに地元の方からのいろいろなアイデアも出てきております。こういう地元から出てきておりますアイデアにつきましては、私どもも産炭地の臨時交付金の対象にしたり産業基盤整備基金から出資したり、いろいろな措置を講じながら支援をしておるわけでございまして、これからも引き続きこういう措置を通じまして地元の活性化のために我々も大いにやっていきたいというふうに思っているわけでございます。
#87
○鍛冶委員 この地域浮揚ということに関連いたしまして、産炭地域振興臨時措置法が石炭六法と言われる中では一番早く、再来年ですか、十一月の終わりには期限切れになります。
 これは三井三池のみではなく、北炭の幌内炭鉱、これは閉山の提案がなされておるわけでございますけれども、この案の中を見ましても、今後三年間の中で従業員や地域対策等を図るというような提案もなされているわけでございまして、こういうことを考えてみますと、三年先といえばこの臨時措置法が本来ならばもう期限切れになってしまうという中で、こういう対応というものが極めて厳しくなるということもございます。さらには、旧産炭地域もまだ地域振興という形での状況が軌道に乗ってないという向きもございます。
 そういうことを考えますと、私どもはこの産炭地域振興臨時措置法をぜひまた延長する中で地域の浮揚を図っていくべきであるというような考えも持っておるわけでございますが、この点についてどのようなお考えでございましょうか、お聞かせいただきたいと思います。
#88
○長田説明員 産炭地域臨時措置法は、先生御指摘のように平成三年の十一月に法期限を迎えるわけでございます。その意味におきまして、当省としましても、この産炭法の後どうしたらいいか、産炭法をどういうふうに取り扱ったらいいか、検討を開始しなければならないと思っております。
 このため、今私どもとしましては、産炭地域の現状を分析いたしまして、今までの産炭対策の効果がどれくらいあったのか、そういういろいろな調査活動を行っております。この調査活動を経まして今年度中にも産炭地域振興審議会という審議会を開催いたしまして、これから産炭地域対策、産炭法をどうするかも含めて産炭地域対策を検討してまいりたい、そう考えております。
#89
○鍛冶委員 これも延長の方向でのお考えと受けとめてよろしいだろうと思いますが、これは最終的には大臣にもお答えいただきたいと思いますが、この点についても延長という方向で御検討をぜひお願いをいたしたいと思っております。
 あと時間がちょっとなくなってまいりましたので簡単に申し上げますが、離職者対策がございます。これも先ほどから御答弁がございました。
 今度閉山予定ないしは今度の三井三池の合理化を含めると万を超すという人数になるわけですが、八次政策を施行した当時と比べますと、山で働いていた皆さんの方の約半数ぐらいがやめていく、こういう状況になるようでございます。離職者対策、これは遅々として進まない面も随分あるようでございますが、非常に大切な問題であると思います。再度のことでございますが、これについての現況、対策、これを簡単にお聞かせをいただきたいと思います。
#90
○七瀬説明員 合理化あるいは閉山で離職を余儀なくされた方々の再就職対策でございますが、やはり何と申しましても、生活の安定のために、炭鉱離職者手帳を発給いたしまして当面の生活の安定に資するという制度が根幹でございますが、何にも増しまして再就職のための職業訓練の充実、さらに機動的に求職者のニーズにこたえるあるいは地域の需要に合う、そういう訓練の機動的な実施ということが中核になろうかと思いますし、また地域における雇用の開発、私どもは地域雇用開発等促進法を活用いたしまして、助成制度なども含めまして地域の雇用開発にも最大限の努力をすることといたしております。
 また、そうは申しましても、地元あるいはその周辺でなかなか再就職が困難な方々につきましては、本人の御希望あるいは御理解を得ながら広域職業紹介という形で雇用の不足している地域に再就職を願う、十分な情報を提供しながら御理解を得てそういう措置を講ずるということもいたしております。
 以上でございます。
#91
○鍛冶委員 この離職者対策でございますが、これは午前中から、また先ほどまでいろいろこれについて質疑もございました。そういう中で、その地域で離職したならば、そこに家もありいろいろ愛着もあるという中から地元での就職並びにいろいろな生きる道を探りたい、こういう方、情においては本当にそうだと思うし、この対応策を十分にしなければならぬと思いますが、同時に、今あちこちで私も聞いておりますと、やはり就職ということの大枠で言いますと、大変に求人難といいますか、人が欲しいという会社、特に中小の関係では多いようでございます。特に手に技術があるとかいうことは抜きにしまして、本当にまじめにしっかりそこで腰を据えて働いてくれる、こういう人であればもうもろ手を挙げて少々の待遇をしてもいい、将来もしっかり見てまいります、そういう人はおりませんかというようなことを私自身もあちこちでよく聞かされるわけですし、そういう情報もございます。
 そういう意味で、就職されてその土地を離れ遠くに行かれた方の中でも、聞くところによればいい形で成功していらっしゃる方もいるようでございまして、地元での対応策、これはもう繰り返して申し上げるようですが十分やっていただかなければなりませんけれども、同時に、そういう方面での新しい分野での新しい立場での就職した後の問題とか状況とかについて、これは啓発活動は十分するとはおっしゃいましたけれども、私は、具体的になさりながら本当にその皆さん方が新しい再出発ができるような対応を十分またお考えいただいてもいいのではないかなというふうな思いもいたしておりますので、あわせて御要望申し上げておきます。
 時間がちょっと参りましたが、鉱害問題については先ほど中西委員からやりとりがございました。私がお聞きしたいことは、やりとりございましたのでそれは避けますが、この鉱害復旧に関するいわゆる鉱害二法と言われる法律もいよいよもう期限切れの時期を迎えることになります。この二法については、私どもの地元は特に旧産炭地域でございまして、いろいろと鉱害復旧については問題も多く、また残存鉱害も、今までの予算ペースの中で消化してきた鉱害復旧ということでは、この法の期限内には復旧は難しいのではないかという実情がございます。そういう意味を含めて、来年、再来年二年にわたって行われると御答弁がございましたが、残存鉱害の実情の把握については正確になさっていただきながら、やはり基本的には残存鉱害があるうちはこの法を延長し、その対応をする、財源も確保する、こういう考え方でいくべきたと思いますが、この点についてお尋ねをいたします。
#92
○長田説明員 残存鉱害の調査を平成二年度に実施いたしまして、その調査した結果の鉱害の状況をよく調べまして、その後鉱害二法をどうするかということを検討していくということになると思います。その場合には、大臣からも御答弁申し上げましたように、復旧されるべき鉱害があれば必ず復旧する、そういう考え方、基本的精神に立って、具体的にはどうしていくかを検討していくことになると思います。
#93
○鍛冶委員 最後に、これは通産大臣の方からで結構でございますが、こういう法の再延長の時期が来ております。いわゆる六法と言われる法の再延長の時期が次々と参りますが、これに対して午前中来いろいろ質疑、やりとりがございました。さらにはそれ以外にも、大臣には実際に山で働いておるところ、また旧産炭地域を含めての実情はお耳に入っておると思いますが、私どもはこれを延長する中でしっかりと取り組むべきである、こういうふうに考えております。最後にこの点についての大臣の御決意のほどをお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#94
○松永国務大臣 先生御指摘のとおり、石炭関連の法律ざっと六本でしょうか、二年ないし三年のうちに期限が来るわけであります。その期限が来るまではもちろんのこと、この法律に基づいてもろもろの施策を展開していくわけでありますが、法期限後をどうするかということにつきましては、産炭地の実情、我が国の石炭鉱業の状況等々を十分勘案した上で、産炭地域振興審議会あるいは石炭鉱業審議会等々の場を活用して、法律の延長の要否を含めて今後の施策は十分検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
#95
○鍛冶委員 終わります。ありがとうございました。
#96
○上草委員長 藤原房雄君。
#97
○藤原(房)委員 午前中からいろいろお話がございましたが、私もこのたびの北炭幌内鉱の問題につきましていろいろ御質疑を申し上げたい、こう思うわけでございますが、まず最初に、六十二年度から始まりました八次政策、このことをやっていますと非常に時間がかかりまして、与えられたわずかの時間の中での質疑というのは非常に難しいのでございますが、一言だけ申し上げておきたいと思うのであります。
 これは、先ほど来同僚委員からもいろいろお話がございましたとおり、今日までの、先ほど来お話ございます三井三池の三年連続の大幅な合理化、それから北海道の三井砂川、北炭真谷地、これらの閉山、また各山の合理化、そこへ今度は北炭幌内の閉山の提案、さらにまた過日発言がございました三菱南大夕張鉱の問題等を勘案いたしますと、先ほど来数字を挙げていろいろお話になっておりましたが、八次策は急激な閉山があってはならぬということが基本にあるはずであります。最終年度には一千万トン体制維持ということでありますが、どうもここのところを見ますと、なだらかなということよりも急激な閉山が相次いで、当初の見込みよりも非常にスピードが速いのではないか、こんな感じがしてならないわけであります。そのことにつきまして、通産省としましてはどのように見ていらっしゃるのか、これをまずお伺いしておきたいと思うのであります。
 この八次策の中にはいろいろなことが明記されておりますが、やはり国内炭の安定供給ということや、それから国内エネルギーとしての位置づけやいろいろなことを言われておりますし、さらにまた技術の継承や開発、こういうこと等も明記しておりますが、国際情勢の需給の緩和という諸情勢や円高、こういう中でこういう政策を進めなければならぬということが言われております。もう今日までここ藤参りますと、八次策も、貯炭がある、また会社の判断することだということではありますが、行政としても一度ここで全体として、国内唯一のエネルギーがこういう現況にあることを勘案しなければならぬ大事なときを迎えているのではないか、こういう気がしてならないわけであります。
 これらのこと等もあわせまして、八次策の根本、確かに国際情勢のいろいろなことがありますけれども、今日ここに至っては、この八次策の折り返し点という時点で、非常に難しいことなのかもしれませんが、見直すといいますか、考えるといいますか、この八次策の進行状況についてどう考えていらっしゃるのか、また今後についての取り組み、こんなこと等もあわせてお伺いしておきたいと思うのです。
#98
○長田説明員 先生から二つ御質問がございまして、八次策というものがいろいろ状況が変わってきたのではないかという点と、それからペースが速いのではないかというお話でございました。
 この八次策といいますものについて、私どもは次のように考えているわけでございますが、内外炭格差が非常に大きい、しかも海外からいろいろ産業調整の要請も非常に強いというような状況下において、片や国内の石炭はエネルギー政策上の意味を持っておりますし、そしてさらに、規模を縮小していけば地域雇用問題も生じます。そういうようないろいろな問題を総合的に勘案しまして、需要業界とぎりぎりのいわゆる交渉を持って成立した結果がこの八次策でございます。その意味におきまして、この八次策を我々としては何とか円滑に推進していかなければいけないのではないかということで、一生懸命取り組んでいるわけでございます。
 この八次策の考え方におきましては、当初六十一年度の供給量、これは生産も雑炭も入っておりますが千七百万トン、これに当初の過剰貯炭が二百七十万トン、ここから出発いたしまして、五年後に過剰貯炭はゼロにする、供給量はおおむね一千万トンにする、こういうのを五年間でやるわけでございますが、この五年間でそれをやるといたしますと、毎年おおむね二百万トンの供給の減になる、こういう計算になるわけでございます。
 さて、実績はどうかと申しますと、昭和六十二年度、前年に比べて供給量はマイナス二百七十五万トン、これは二百万を上回っております。六十三年度マイナス百六十万トン。そして、平成元年度はまだ、幌内の閉山問題もございますし、生産量の見通しがトータルとしては立っておりませんから、何とも申し上げられませんけれども、総じて流れといたしましては、年間平均二百万トンぐらいの流れのもとにいるのではないか、こういうふうに判断しているわけでございまして、その意味において八次策の流れというものを踏み外ししてはいないというふうに考えているわけでございます。
#99
○藤原(房)委員 オーストラリアからガットのウルグアイ・ラウンドの提起やいろいろなことがあったことも承知はいたしておりますが、西ドイツやイギリスから見ますと、日本の状況というのは非常に少のうございますし、それから、もう石炭産業が風前のともしびという言葉はどうかわかりませんが、そういう中にありまして、障壁云々という範疇の中にはないのじゃないか。
 需要は一億トンを超す、国内生産が一割にも満たないような状況の中にある、こんなこと等考えますと、八次策をつくったときは確かに景気のどん底というかそんな状況の中であったわけでありますし、また見通し等につきましても、国際情勢の変化、それから国内的な産業の景気の動向、こんなこと等もあわせまして、今の御答弁ですと年間二百万トン、こういうことで推移をしておるということでありますけれども、今後も注意深く見守っていく必要があるのではないか。
 それは、今後どう見ていくかということについては、その推移の中から判断しなければならないのかもしれません。また、八次の次にどういう方向性を見出すかということ等もあわせて、折り返し点では重要なときを迎えておる、こんなことを提言を申し上げておきたいと思うのであります。
 さて、会社からの閉山の提案がございまして、それを受けまして山元ではいろいろな交渉が行われてまいりました。過日も炭労の大会におきまして、条件闘争というようなこと等お決めになったようでございます。そういうことになりますと、一義的には、働いていらっしゃる方々に対してどうするかということが一番の問題でありますが、今までの三井砂川鉱とか北炭真谷地鉱とは違って、大変に条件の厳しい中での対応が迫られる、こんな気がするわけであります。
 そういうことからいいますと、今日までの労務債二十二億ぐらいに減ったとはいいながら、また新しいものを加えますと大変な金額になるわけでありますし、そのほかの債務等につきましても膨大な状況でありますし、これらのこと等を考えますと、閉山交付金その他通産省でいろいろ措置をすることになっております諸対策、それに相当な今までにない御努力をいただかなければ、この対応というのは進まないのではないか、こんな気がしてならないわけであります。
 数字的なことは別にいたしまして、ひとつ一層の御努力をいただかなければならぬ、こんな気持ちを持っておるのですが、通産省としてはどんな御見解を持っていらっしゃるでしょうか。
#100
○長田説明員 幌内炭鉱の閉山に仮に至った場合といたしますと、債務の残高は、未払い退職金を含めた労務債が八十三億円、これに一般債などを加えますと百四億円になります。さらに、公租公課、金融債を加えますと、全体としましては約三百八十億円に上るわけでございます。
 この債務の取り扱いにつきましては、考え方といたしまして、労務債と一般債は最優先して取り扱わなければいけない、そういう考え方で金融機関の協力を仰ごう、こういうふうに考えておりますが、そういう考え方に沿って、会社としても何とかして労務債と一般債は支払うということで努力をしている状況でございます。
 具体的には、山元貯炭の処理などによって資金を捻出するということが中心でございますが、私ども役所といたしましても、閉山交付金というものの交付を行うというようなことで、何とか労務債、一般債は支払われるように頑張っていきたい、こういうふうに考えております。
#101
○藤原(房)委員 八次策の中にも、地方自治体とか都道府県、政府がそれぞれの地域振興のために努力することを明記されておるわけでありますが、いずれの山も市町村、地方自治体の相当なパーセントを占める労務者を抱えておって、地域に大きな影響力がある、そういうこと等の上で地域振興のためには特段の努力をすべきであるということが明記されておると思うのであります。
 今、一義的には労務債や一般債、こういうことで御努力をいただくのは当然でございますが、午前中からお話ございますように、地域振興ということのためにいろいろな提起がありますが、その中心になって運営する、企画立案そしてまた中核になるのは、やはり地方自治体、三笠市であると私は思うのであります。こういうことからしますと、市の財政ということが非常に重要なことになるのだと思いますが、過日の提言で、またその後の処理のことにつきましても、地方自治体に対する公租公課、市に対しましておよそ十億円を超す、土砂川町とか夕張にはなかった大変大きな金額になると伺っております。過年度の滞納分三億五千万とか貸付金三億五千万、延滞金も三億八千万、こんなオーダーでございますから、十億を超すようなこういうことになりますと、地方自治体が中核となってこれからの地域振興、またいろいろな後処理等につきましては地方自治体が命まで見てまいりますと一番大きな役割を果たすわけでありますが、その中で地方自治体のこういうものがきちっと財政的な裏づけがございませんと、そういう地域振興やいろいろなものが進まないということになる、こういうこと等を深く憂慮するわけであります。
 自治省の方、お願いしてあるのですが、この間のことにつきましてどのように対応を考えていらっしゃるのか。今日までもいろいろな制度があることは私どもよく存じておりますが、そういうものをフルに生かして地方自治体の財政、そしてまた公租公課につきましての処置、こういうものについて明確にひとつ御答弁いただきたいと思います。
#102
○澤井説明員 産炭地域の地方公共団体に対しましては、従来から生活保護、失業対策、鉱害復旧等の分野におきます産炭地域特有の財政負担につきまして、特別交付税を含みます地方交付税、さらには地方債の配分について特別の配慮をいたしております。今回、閉山ということになりますと、地元市の財政運営にもいろいろと重大な影響が及ぶものと懸念されておりますので、今後とも関係省庁に対しまして財政援助措置の充実強化を要請いたしますとともに、自治省といたしましても、三笠市の財政状況を踏まえまして、道庁と密接に連絡をとりながら、三笠市の財政運営に重大な支障が生じないよう、適切に対処してまいりたいと考えております。
 お話にございました公租公課の問題につきましては、現在なおその処理の方法等について関係方面で御検討中と聞いておりますので、今後とも慎重に見守ってまいりたいと考えております。
#103
○藤原(房)委員 市内の社有地等につきまして代物弁済、こんなこともいろいろ言われておるようでございますが、先ほど同僚委員からもお話ございました。いろいろな担保が二重、三重になっておりまして、これも地方自治体としてはすぐ対応しなければならない。予算の中に組み込まれておる、そういう中での対応ということで、担保をとったり、また代物ということになりますと時間がかかってその対応がおくれる、こういうことでは十分な活動ができない、こういうこと等も考え合わせますと、自治省としましても、今お話のありましたような特別交付税または起債、いろいろな制度の相当の上積みといいますか、こういうものをひとつフルに拡大して対応していただかなければならぬ。それからまた、通産省としましてもこういう地方自治体の公租公課のことにつきまして十分な配慮をしていただかなければならぬと思うのですが、どうでしょう。
#104
○長田説明員 仮に閉山がございますと、産炭地域の臨時交付金がその地方公共団体に交付される、そういうような措置を私どもやっておりまして、私どもの方から見ましても、何とかしてその地域が早く復活し、活性化するということを望んでおる次第でございます。
#105
○藤原(房)委員 代物弁済というようなことじゃなくて、できるだけ早くにこの公租公課の対応がなされるように、ひとつ特段の御配慮をお願いしておきたいと思います。
 これは、自治省は内容等については十分御存じのことだと思うのです。その辺については各省庁間のいろいろな連携もあるのかもしれませんが、市の財政の運用、年度半ばにこういうことが起きて、そしてまたすぐ対応しなければならない問題が出てくる、こういうことからしまして重ねて申し上げておるわけでありますが、自治省、どうですか。
#106
○澤井説明員 ただいま御指摘の問題も含めまして、今後とも財政事情の実情の把握に努めまして、またさらには、関係省庁との協議の場におきましても遺憾のないように対処してまいりたいと考えております。
#107
○藤原(房)委員 それから、離職者対策につきましても午前中からいろいろなお話がございました。
 先ほどお話ございましたように、土砂川、夕張を見ましても、高齢者の方がなかなか就職できない。平均年齢が非常に高いということ等からいいまして、札幌に非常に近い三笠、高速道路で五十分くらいで行けるようなところにある、こういう立地条件等もございまして求人倍率は高いのですが、業種的に高年齢の方々がつけるようなお仕事というのはなかなかないという現状の中にありまして、この離職者対策につきましては非常にきめ細かな対策が要求されるのではないか。今は多様化して、いろいろな業種につきたい、いろいろな業種で人を必要とする時代ですから、一つの会社で何十人も何百人も、こんなことはないだろうと思います。いろいろな業種についてひとつきめ細かに御配慮いただきたい。
 今日までも、就職等につきましては労働省も出張して大変頑張っておることは私もよく存じておりますが、今回につきましても、数字だけ見ますと特段に景気がいいとすぐなるみたいですけれども、実態は必ずしもそうじゃないということで、ひとつ御努力いただきたいと思いますが、いかがでしょう。
#108
○福島国務大臣 高齢者の雇用問題については、一般問題としても労働省としては最重点の施策の一つと考えておりますし、今御指摘のように、炭鉱離職者の場合に平均年齢が四十六歳というふうなお話が先ほどございまして、今後とも訓練等にも十分な意を払ってまいりますし、また、平成二年度予算といたしましても、高齢者の雇用についての助成の諸施策の充実に一層努めておるところでございます。
#109
○藤原(房)委員 そういうことからいうと、先ほどお話もございました三笠の工業団地、第二団地とでもいうのですか、これに対しまして同僚委員からも強い要請がございましたが、地元へ行ってまいりますと、今日までのところについては大体企業が張りついておる。現在十数社要望があって、そういう団地があればぜひ来たい、こういうこと等も言われておるわけであります。そういうことからしまして、三笠にできた団地でそれなりの企業が張りつくということになりますと、それが一つの呼び水になって、また空知の中核団地の方にも企業が行くようになるのかもしれない。まあ相互作用、いろいろなこと等を考え合わせまして、立地した時点がちょうど景気の余りよくない時代であるということ等も考えますと、それだけの需要があるところにはそれなりに力を入れて施策を進めるということが大事なのではないでしょうか。
 もちろん、先の見通し等を考えなければならないのは当然でありますが、旭川空港とか千歳空港がもう臨空地帯みたいな三笠という状況等を勘案しますと、高速道路、そういうもので利便さということを考えますと、企業としては三笠というのは非常に魅力のあるところなのかもしれません。また、価格が非常に安いということ等もあると思うのでありますが、そういう状況がありながら、それをさておいてこっちが埋まらないからということでは、対応としてはちょっとまずいのではないか。それは第三セクター、いろいろ方式があるだろうと思いますけれども、ぜひこれは最大の御努力をしていただきたい。これは通産省の所管になるだろうと思うのでありますが、大臣、これはひとつよろしく御努力いただきたいと思います。
#110
○松永国務大臣 地域の振興のためには常々通産省、努力をしているところでありますが、仮に閉山という事態になったことに伴う地域の振興策については特に意を用いて努力をしていただかねばならぬ、こういうふうに考えておりますのでしっかりやってまいりたい、こう思っております。
#111
○藤原(房)委員 あと、地域の振興策として公共事業をふやしてもらいたい。具体的にどこの路線とどこの路線をという、こういう陳情等につきましても地元からいろいろ出されております。
 それから、桂沢ダムのかさ上げとか奔別ダムの建設とか、こういうこと等についても具体的に要請があったろうと思いますが、ぜひひとつ、これは十四省庁の連絡会議というところで各省庁でいろいろなお話をするだろうと思うのでありますが、事務局といいますか、中心になっております通産省としましても、これはひとつ念頭に置きまして、ほかのところよりは立地条件の非常にいい産炭地の状況の中にあるということで、地域発展をぜひ進めていただきたい。
 それから、中小企業者につきましてもいろいろな制度がございますが、これらの方々に対しましても特段の貸付条件の緩和等をひとつ御配慮いただかなければならぬだろうと思います。
 それから、幌内鉱も合理化を進めてまいっておりますので、下請業者等につきまして合理化された方々もいらっしゃるわけでございます。それらの方々等も含めまして、ひとつ十分な対応策をしていただきたい。
 また、地元からいろいろ言われておりますけれども、土地利用計画、用途地域の見直しに伴いまして農業振興地域、これは指定解除というのは非常に難しい。私も農林水産委員会に所属しておりますが、非常に厳しい条件やいろいろなことがあるのですけれども、こういう産炭地の現状を踏まえまして、十四省庁の連絡会議等でこの点につきましても十分御配慮あるお話し合いをしまして、これの促進方、緩和状況、こういうこともあわせましてひとつ御検討いただきまして、地元の要望にこたえていく、幸い今景気のいい、求人の非常に多い状況の中にあるということで、そのときにある程度の基盤を築いておくことが必要ではないか、こんなことで通産省初め労働省、各省庁、ぜひひとつ力を合わせて進めていただきたい。
 松永大臣は、文部大臣で文部省の方を御担当なさっておったと思うのでありますが、現在も多くの大学へいらっしゃっている方の奨学資金を市が出しておったり、それから高校、こういう学卒者の方々に対しての問題とか、一つの地域が四分の一近い人口の方々が関連する、そしてまた関連を入れますと人口の半分と言われておりますが、いかに大きな影響力があるのかというこんなこと等については、お話を十分お聞きになっていらっしゃると思います。
 この幌内の問題につきましては、今までもそうだったのですけれども、非常に厳しい状況の中でこの施策を進めなければならぬ、こういうことを考えますと、これは大臣も各地をお回りになって十分に御存じなんだと思いますけれども、人のいい北海道の方々、大臣がいらっしゃると大変に歓迎して、そして現状についていろいろお話をなさって、またいろんな要望が出るんだろうと思うのですが、臨時国会まで時間もございませんでお忙しいだろうと思うのですけれども、できれば現地にいらっしゃって、またつぶさに諸対策についてのお考えもすることも必要なことではないか、その御努力もひとつぜひ賜りたいものだと思います。それを一つ見ておきますと、また今後の施策につきましてもいろいろなことが思い浮かんでくるんではないか、こんなこと等も考えておるわけでございますが、そういう点、ひとつ大臣、最後にお伺いをいたしまして、終わりたいと思います。
#112
○松永国務大臣 産炭地域の振興、特に先ほども申したとおり、もし北炭幌内が閉山になった場合の措置等につきましては、関係省庁で構成されておる関係省庁連絡会の場等を通じて、先ほど先生が御指摘になりましたような幹線道路網あるいは一級河川の改修等々のいわゆる公共事業の重点配分等所要の施策について優先的な措置をしていただけるように積極的に連絡会議等の場で要請してまいりたい、こういうふうに考えております。
 なお、先ほど奨学資金等の問題についても話がございましたが、これはよく調査をいたしまして適切な対応ができるように関係省庁に要請したい、こう思います。
#113
○藤原(房)委員 大臣がいらっしゃるのはどうですか。忙しいですか。
#114
○松永国務大臣 時間が許せば行きたい、こう思っておりますが、それは事務方と日程の調整をしたい、こう考えております。
#115
○藤原(房)委員 来たぐらいの気持ちで、ひとつよろしくお願いします。
#116
○上草委員長 小渕正義君。
#117
○小渕(正)委員 この石特委が開かれたのが昨年の十二月です。約十カ月ぶりでやりますので、八次政策のいろいろな問題がある中で極めて大事な時間ですが、極めて限られた時間ですので、問題を絞って御質問申し上げたいと思いますが、まず最初に、先ほどから当面の最大の課題である幌内炭鉱の閉山の問題であります。
 未払い労務債ですが、世間一般常識から考えられないような退職金未払い等が二十二億まだ残っている。これは北海道炭鉱独自のこういう特性があるわけでありますが、先ほどの御答弁では、こういったもし閉山された場合における労務債八十三億、一般債百四億、いろいろ含めて三百八十億と言われておりましたが、その中で労務債並びに一般債というのは極力重点的に何とかしたいということで、一応のめどがついたかのようなお話がありましたが、これは会社側の説明をただそのままここで発表したのか、通産省としては、会社のそういうめどのついているということについての話を十分吟味し、検討した上今のような答弁になったのか、その点はいかがですか。
#118
○長田説明員 一般債、労務債合計百四億でございますが、これにつきましてどう処理するのか、会社からもよく承り、かつ我々ができることも検討をしておりまして、その結果何とかしなければいけない、これは百四億の資金手当てはして支払わなければいけない、そういうふうに考えておるわけでございます。
#119
○小渕(正)委員 何とかしなければならぬということは、これはもう当然のことでありますから、これだけはきちっとするということをひとつぜひ確約していただきたいと思います。
 それでは、一般問題へ移りますが、今回の八次策の前提は、何といいましても需要家側の協力が前提になっておるわけであります。そういう意味で、本年度の需要については電力用炭が約九百五十万トンというふうな計画でありますが、現状から見てこれは間違いなく当初計画どおり達成される、需要者側としてこれは引き取ってもらえる、そういった点についてのめど、その見通し等についてはどういうふうになっているか、その点をお尋ねいたします。
#120
○長田説明員 平成元年度の電力用炭の引き取り量は、先生お話ございましたように九百五十万トンでございます。この引き取りは現在着々と行われているわけでございまして、九百五十万トンにつきましては、その実現が確保されるというふうに考えております。
#121
○小渕(正)委員 それでは次に移りますが、昨年もエネ庁にいろいろ御相談に行った際にも話題になったわけでありましたが、雑炭という問題が、これだけ生産量が縮小されてくる中で非常に大きなウエートを示すようになってきました。したがいまして,この雑炭の実態等についてもせ。托指してみたいというのが、当時の、昨年度のエネ庁長官のお約束でもありましたし、極力これを減少させていくということも一つの方針として我々としては承っておったわけでありますが、この雑炭について現在の状況と今後その実態的なものについてどの程度その内容が解明されておるのか、そのあたりも含めてひとつ御説明いただきたいと思います。
#122
○長田説明員 雑炭につきましては、本委員会でも御指摘がございまして、実は私どもも昨年の九月に調査を開始いたしまして、ほぼ本年の二月ごろに大体の全容はわかったのでございますが、調査した結果では、雑炭として判明したのは約百三十万トン、実は雑炭は、昭和六十三年度は百六十六万トンございますので若干の差がございますが、ぎりぎりまで雑炭というものを追及してまいりまして、百三十万トンぐらいまでのところは大体わかった、そういうことでございます。
   〔委員長退席、古賀(誠)委員長代理着席〕
 雑炭につきましては、私どもとしましては、取引が非常に複雑でございまして、なかなかこれを減少させていくのは難しい面もあるのでございますけれども、いわゆる坑内炭との品質調整のために必要なものというようなものは必要だと思いますけれども、極力坑内炭に影響を与えないように雑炭を減らしていこうという態度で、これからも努力を続けていきたいと思います。
#123
○小渕(正)委員 これからも引き続き努力されるということでありますが、どうなんですか。これは、先ほどの説明の中では、実態把握の中でかなり調整的ないろいろな役割を果たす面もあるようなことも言われておりますが、ゼロにするということは不可能だということがどうしても前提になりますか、それともある程度、例えば三十万トンなら三十万トン、五十万トン程度まで何とかなお今後努力したいというふうな一つの目標というか、めどというものが立てられるものかどうか、そこらあたり、いかがですか。
#124
○長田説明員 これは実態が非常に難しゅうございまして、個々の取引を通じてそれを解明しながら少なくしていく、こういうような状況でございまして、最初からこれとこれは切るというわけにはなかなかいかない面があるのでございます。
 それで、私どもこの雑炭を減らす努力を今しておりまして、例えば平成元年度、今年度でございますが、今年度は何とかして前年よりも六十万トンぐらい減らせないだろうかということで考えておりまして、まだはっきり約束しては申し上げられませんけれども、何とかしてそれぐらい減らせないだろうかといって取り組んでいるわけでございます。さて、それを減らしますと、次にまた具体的な取引を通じてどこまで減らせるかというのにチャレンジしていく、こういうようなことでございまして、今の段階でどこまで切れるかということは、恐縮でございますが、なかなか申し上げにくい状況でございます。
#125
○小渕(正)委員 雑炭のいろいろな性格からいって、極めて複雑で難しい面があろうかと思いますが、やはりこれだけ生産量が減少されていくわけですから、実態解明に極力努力されて減少させるように、ゼロということはあり得ないことだと思いますが、ぜひその点では努力をお願いしたいと思います。
 次に、これからの石炭火力発電所の新設計画等は、今年度から五年先ぐらいまでの中で大体どの程度のものが見込まれておるのか、大まかで結構ですから、まずその状況を説明いただきたいと思います。
#126
○山本説明員 新規石炭火力発電所の計画でございますが、これは毎年度電力施設計画というのができております。今年度の電力施設計画によりますと、今後十年間で新設が十七基、能力といたしましては千二百十一万キロワットが運転開始するという施設計画になっておるわけでございます。
#127
○小渕(正)委員 これは十年で十七基、約一千二百十一万キロワットということですが、この数字が決められている計画の場合は、これはいつの年代ですか。昨年ですか、本年ですか。
#128
○山本説明員 これは年度初めに電力施設計画というのをつくりまして、その施設計画で現在建設中のものでいつ運設開始するか、それから現在着工準備中でいつ運転開始するか、さらに今後着工してなおかつこの十年間で運転開始するものが幾らあるか、全部個別に積み上げまして、そのトータルがこの数字になっているわけでございます。
#129
○小渕(正)委員 それでは、一応大まかなものとして理解いたしますが、結果的に、電力需要の伸びとかいろいろそういう状況の中で、また若干これについては変化が起こり得るということに考えていいかどうか、その点はいかがですか。
#130
○山本説明員 この中で準備中のもの、それからこれから着工するものというものは、確かに計画でございますから多少のずれはございます。しかし、発電所をつくる場合には、用地の取得から計画、さらには着工、非常に長期間の準備が必要でございますから、現在の施設計画は、基本的にはこの十年間で石炭火力はこの程度はいけるのではないかということでございます。ただ多少のずれはございますが、基本的にはこのような数字がいけるものであるというように考えております。
#131
○小渕(正)委員 それでは次に、先ほども話題になりました過剰貯炭対策についてもう少し質問したいと思いますが、過剰貯炭と現在言われている数量は、現状大体幾らぐらいというふうに言われているのか、そのうち第七次政策遂行中に過剰となったと言われているのが幾らぐらいというふうに見ているのか、この点をもう少し具体的に説明をいただきたいと思います。
 そして、過剰貯炭対策の中で、先ほど長官の御答弁の中でなかなか予定どおりいかないという御発言がされておったわけでありますが、この予定というのは、どういう形の中のものを予定されておるのか、その点も含めて御説明いただければと思います。
#132
○山本説明員 過剰貯炭問題は、いろいろの時点で数字が変わってまいります。今お尋ねの八次策開始時点、具体的には六十二年三月でございますすが、この時点で過剰貯炭と見られていた数字は二百七十四万トンでございます。現在の過剰貯炭というのがどうなっているかというのは、七月末の時点では約三百七十万トンになっているというように私どもは把握しておるわけでございます。
 それで、八次策の検討の際はこの過剰貯炭問題は非常に大きな問題でございまして、検討の過程でいろいろ貯炭が積み上がるというような実態もございました。そこで、先ほど石炭部長からも御答弁申し上げましたように、八次策の最後の時点では、通常の貯炭は別にいたしまして、過剰貯炭の方はゼロにしたいということで計画も組んであるわけでございます。
#133
○小渕(正)委員 今の御説明の中で、要するに八次策の終了時にはこの過剰貯炭をゼロにするというのが一つ目標ですね。それをもって予定どおりなかなかいかないということで先ほどの御答弁をなされたと今思うわけでありますが、先ほどの石炭部長のこの過剰貯炭問題についての答弁の中では、供給側にも努力してもらうということを言われたわけですね。ところが、この過剰貯炭対策について、要するに八次策が最終年度のときゼロにするということは、八次策の最終年度では電力用炭は大体八百五十万トンになるという計画があるわけでありますが、この中ですべて消化するということでゼロにするということなのか、それじゃなしに、これはこれとして八次策の終了までにこの過剰貯炭をゼロにするということなのか、どうも先ほどの石炭部長の説明を承ると、供給側にも努力してもらうということは、何か八百五十万トンの電力が引き取るその数字の中にすべて過剰貯炭も入れてしまって、トータルで八百五十万トンで過剰貯炭ゼロだということになるような感じもするのでありますが、そのあたりを含めて、ひとつもう少し詳細に御説明いただきたいと思います。
#134
○長田説明員 今の先生の御質問の点でございますけれども、八次策の考え方は、最終年度の需要量がおおむね一千万トン、そのうち電力が八百五十万トンでございますが、その時点において電力等が一千万トン引き取るといたしまして、それで過剰貯炭がゼロになっているということは、これからの推移いかんにもよるのでございますが、その一千万トンの需要業界の引き取りの中には、過剰貯炭と今言っているものが入っていくということはあり得るということでございます。
#135
○小渕(正)委員 問題の一番大事なところはそこなんですがね。だから、最終的な一千万トン、その中の内訳として電力用炭八百五十万トンですね。その一千万トンの中に現在の約三百五十万トンあるこの過剰貯炭もすべて含めて、その中で消化するということになると、結果的にはこの電力用炭の八百五十万トンですか、その中にこの過剰貯炭も入っていく可能性が非常にあるわけで、そうなると、現在の考え方でいくならば、結果的には生産量としては六百万トンですか、約三百五十万トンとすれば五百万トンぐらいしか、実際の最終年度における生産者側としてはそれぐらいしか掘れないということになりかねない感じがするものですから、くどいようですけれども、その点、聞いておるのです。
 だから、本来ならばその三百五十万トンの過剰貯炭は一千万トンの枠外だ、しかし場合によって努力しながらなお残る場合もあり得るというのはまだ理解はできるのですけれども、それも含めて、ただもう一千万トンの中に過剰貯炭も入れてしまうということになると、どうしても実際の供給側としては今よりなお一層供給減を強いられる、生産量を削減することを強いられるということになっていくわけで、今まで以上になお一層、一千万トンという最終目標の中にプラス三百五十万トンが入ってしまうということになれば、最終年度においての実際の規模はかなり小さくならざるを得ないようになってくるわけです。
 そういう意味で、この過剰貯炭対策というのがどこを念頭に置いてこれをやろうとしているのか、これが一番大事な問題なので私はあえて再度質問しているわけですが、私の言っている質問の意味はおわかりでしょうか。
#136
○長田説明員 私の理解によりますと、八次策というものの考え方は、仮に過剰貯炭が平成二年度までに解消されていなければ、平成三年度の一千万トンの需要量の中に過剰貯炭の残っている分が入る、こういうふうに理解しておる。それで入って、入る場合、入らない場合がございますが、それまでに過剰貯炭がなくなっていなければ入って、そして過剰貯炭がゼロになる、これが八次策の考え方だというふうに理解しております。
#137
○小渕(正)委員 それでは、努力はされるでしょうけれども、過剰貯炭対策の努力をなさってなお結果的に余り大きな削減ができなかった場合には、最終年度一千万トンの中にその過剰貯炭の分も入れて一千万トンということになれば、今まで以上に、もちろん今からあと二年度ありますから、その中でそれぞれの生産規模をなおなだらかに縮小せざるを得ないような状況のところもいろいろありましょうけれども、それ以上になおその分だけ、また新たな削減のための合理化その他あらゆるものをしなければいかぬということで、目標を少し変えざるを得ないような形に実際問題としてならざるを得ぬのではないか、私はそこを一番危惧しておるわけでありますが、そこらあたり、どうですか。
#138
○長田説明員 まさに先生の御指摘の点がございますので、この貯炭問題は非常に難しい問題だということで先ほど長官からも御答弁申し上げたことでございます。
 そういう意味で、今私が八次策の考え方だと申し上げたその考え方に沿って私どもはなおこれからも努力をしてまいりたいと思いますし、また企業サイドも、ユーザーの協力を得ながら一生懸命その販売に努力をしてもらいたい、こう思っておるわけでございます。
#139
○小渕(正)委員 過剰貯炭対策が、特に九州、三井三池とか松島の池島とかが一番大きな問題になっておるわけですね。今のような考え方で処理するとなれば、過剰貯炭対策といっても、何のことはない、結果的には最終年度の一千万トンの中にほうり込んでしまって、あと生産希望するところだけがどんどん縮小すればいいのだということになりかねぬわけですから、少なくとも考え方としての目標は、一千万トン体制までの間に過剰貯炭は処理するというぐらいの決意を持って対策に取り組んでもらわぬと、よりなだらかどころか、より大規模な合理化、縮小をますます強いられるということに結果的にはなるわけですから、その点を特に、今後のあと残された期間でありますが、非常に困難な問題がありましょうけれども、経済環境はかなりいろいろと、状況の変化も八次策のときよりも変わっておりますから、そういう意味で、ぜひそういう目標の中で、そういう決意の中で取り組みをひとつお願いしたいと思うのですが、その点はいかがですか。
#140
○山本説明員 今小渕先生御指摘のように、この過剰貯炭対策というのは、八次策の実行の中で大変難しい問題になっておるわけでございます。八次策の基本的な考え方は、先ほど石炭部長から申し上げたとおりでございますが、ただ、過剰貯炭が今三百七十万トン前後あるという現実の姿がございますから、これについて、何としてでもこの一、二年の間でどういう形でやるか、最大限の努力をしていきたいというのを先ほどから申し上げてあるわけでございます。ただ、この点は企業努力、それから需要家の努力も前提でございますけれども、何らかの形でうまくいかないか、今頭をひねっている段階でございます。
 特に、御指摘の三井三池の場合は、これは釈迦に説法でございますけれども、石炭が割合いい石炭といいますか、原料炭に近いものでございまして、一般炭として使う場合の問題点もいろいろあるようでございまして、ここらも含めまして、技術的な点も含めてこれから鋭意検討したいという考え方におるわけでございます。
#141
○小渕(正)委員 わかりました。
 ともかく、先ほどからも例を申し上げましたように、例えば三池を例に挙げましても、五百万トンを二百五十万トンにも削減しておるのですね。二分の一にしておるのです。人員が五千人が千九百人までに削減されておるのですよ。その中で何とかこの一千万トン体制に見合うという体制づくりを今ようやくやられておるのに、またそれに過剰貯炭の分もほうり込まれたら、これはとんでもないことになってしまうわけですから、そういう意味で、考えてみてもこれは大変なことですけれども、それだけに困難でありましょうけれども、やはり一千万トンの八次策の最終年度のときには、少なくとも過剰貯炭がその一千万トンの中にそのままのああいった数量でそれがほうり込まれないように、大変これは難しい問題でしょうけれども、先ほどもお話ししましたように、経済環境が好転いたしましてかなり内需拡大のためのいろいろな状況でありますから、ひとつ一段の努力による御指導をぜひお願いしたい。
 あわせて、今お話がありました三井三池のああいった炭についても、これからももっともっと利用技術の開発に、もちろんこれは通産省としてもやられておりますが、ひとつもうちょっと力を入れていただいて、そういうものとの並行する中でこの問題の解決をぜひ図っていただきたいということを特にお願いしておきたいと思います。
 時間がもう参りましたので、離職者対策について申し上げますが、離職者対策についていろいろ労働省としてはそれなりの努力をなされていることについては、これは十分我々としては理解しておるわけでありますが、御承知のように、残念ながらやはり住居を移ってまで新たに転職していくというのが非常に難しい。特に産炭地域はそれぞれの地域、それぞれの社会を形づくっている関係もあり、それぞれ年代も長い、二代、三代ずっと続いている、そういういろいろな状況の中で、全国的な雇用情勢はかなり好転しながらも、なかなか新たに住まいを移してまでの新たな転職というのは難しいというのが現状ですね。だから、ひとつここらあたりでもう少しそういった問題にもメスを入れていただいて、例えば、これは例えばの例ですよ,新たに地域を離れて転職される場合の奨励金というか加給金、そういうものをもう少し思い切ってふやしていただくとか、せめて一年に一回帰郷する場合における帰郷の旅費か何かいろいろありますけれども、それぞれの企業に就職された場合に、帰郷休暇でもいいですが、三日なり四日なりは国がそういった面で保障してやるとか、何かそういう新たな発想を入れて、離職者対策についてもそういう方向でもう少し新たな角度から、今まで随分努力されてなおこれだけいろいろな制度を持ちながらも、それが余り生かされていないという面をひとつ十分お考えいただいて、そういう意味で前向きな御検討をいただきたい、かように思います。そういう点について、いかがでしょうか。
#142
○七瀬説明員 ただいまの先生の御質問でございますが、地元に雇用の機会を確保する、開発するという問題が前提にございますが、先生がおっしゃいました広域的に移転する方々につきましては、現在もそれについていろいろ御援助、お助けをする制度は持っておりますが、今後求職者の御理解を得ながら、ほかのところに住んでおられたところから動いていただくケースも出てまいろうかと思いますので、そういう方々のためにどういうふうなことができるのか、そういった点については十分、財源の問題はございますけれども、いろいろな角度から検討いたしたいと思います。
#143
○小渕(正)委員 ぜひそれを期待して、私の質問を終わります。
#144
○古賀(誠)委員長代理 次に、児玉健次君。
#145
○児玉委員 これまで幌内鉱の労働者、家族、そして三笠の住民や市当局は、何としても山を守りたい、こういった一心で、多くの犠牲を払いながら頑張ってきました。
 先日、閉山提案を聞いて緊急に集められた山の存続を求める千五百人分の署名は、山本長官を通して大臣にお届けした、そう思います。閉山は、これまでもそうでしたが、労働者、家族から職を奪い、地域経済に回復不能の打撃を与えますから、何としてもこび閉山は回避しなければならない、そういう立場で私は質問をします。
 最初に、雇用対策についてですが、閉山の際に企業が提出する雇用計画がどのように実施されたか、または実施されなかったのか、これを一昨年十月、同じ企業である北炭の真谷地鉱の場合で検証してみたい、こう思います。
 北炭は、真谷地鉱閉山に際して、労働組合に対し、北炭関係によるもの四百八十八名、夕張市関係の協力、支援によるもの三百二十五名、計八百十三名の雇用計画を示して、そしてそれをもとに、労使は一昨年十月六日、妥結をした。労働省はこの事実を確認していただきたい。
#146
○七瀬説明員 ただいまの件でございますけれども、北炭真谷地の閉山に際しまして、労使間で再就職問題について協定ができまして、八百十三名の雇用について協定ができたことは御指摘のとおりでございます。
#147
○児玉委員 その雇用計画が個別にどのようになっているか、それを私たちかなり苦労して調べてみました。この点は労働省にも御努力を願ったわけです。
 まず、北炭関係の部分、四百八十八名分ですが、ことしの三月三十一日現在で、この計画に従って職を得ている人は二百十七名です。率は四四・五%にしかすぎません。その中で計画に非常に接近しているのは真谷地鉱電力所、計画八十名、就労が七十六名です。極めて遺憾なのが三井観光です。ここは計画に対してほとんどさしたる努力がされていない。この点を私はまず指摘をしておきたい。
 次に、夕張市関係です。ここでは、全体として計画が三百二十五名、現に就労しているのが百八十二名、五六・〇%。ここでやはり見なければいけないのは、計画で公共事業関係と言われていた百五十名で、ことし三月末、現に就労している人はわずか一名です。そこが全体の数字をかなり引き下げていますが、これらの事実についても労働省の御確認を願いたい。
#148
○七瀬説明員 私ども、ただいまご指摘がございました三井観光開発あるいは真谷地電力所等の計画と実績については、同様の状況を把握いたしております。
#149
○児玉委員 そこで、通産省にお尋ねしたいのです。
 過去の閉山に際してでもそうでしたし、そして私たちはそれを承認しませんでしたが、八次策の論議のときにも我々が中心的に議論した課題ですが、閉山に際して石炭企業、そして親会社、関連企業、これらに雇用対策について特別な重い責任があるということについて我々は議論をしましたし、通産省もそのことについては強調されておった。
 そこで、私は伺いたいのですが、北炭の真谷地鉱の場合、依然として就業状況は極めて不十分です。しかしその中でも、さっき指摘しましたように、夕張市関係に比して北炭関係の方の努力が際立って不足している。関連企業、親会社ともいうべき三井観光開発の場合、七十人の計画に対してわずか六人しか就労していない。通産省は、真谷地閉山に際して巨額の交付金や補助金を交付しております。現状を放置しておいていいのかどうか、通産省に伺います。
#150
○長田説明員 通産省といたしましては、閉山とか規模縮小があります場合に、企業に対しまして、ちゃんと再雇用先についていろいろあっせんなり手配をするようにということは指導してきておるわけでございますが、今先生のお話、私も今突然伺ったばかりでございますが、この三井観光について七十人が実際は六人しか採ってないという点でございますが、何か特殊な事情があるのかどうか、よく調べてみたいと思います。
#151
○児玉委員 これは、企業の責任から七十人の計画を提出して、六人しか採用していない。特殊な計画も何もないので、そこのところは通産省の厳しい追跡を私は要望しておきます。
 そこで、北炭は、今回の幌内鉱の閉山提案に対して、今度も同じ範疇で雇用計画を提出しています。北炭関係三百七十九名、地元関係者四百三十人名です。まず、その北炭関係の方なんですが、「北炭への求人」という欄がありまして、二百五十五名となっている。それから市の公共事業、恐らくこれは三笠市のことだと思うけれども、六十一名となっている。先ほど言いましたように、夕張では公共事業関係百五十名、現在の就労わずか一名です。この六十一名は三笠市が確約したものなのかどうか、そしてこの六十一名はどのような雇用形態を予想しているのか、これをおわかりであればお答えいただきたい。
#152
○七瀬説明員 閉山問題の関係で労使交渉がなされておりますが、その際に会社側から八百十七名の雇用計画が提案されたことは承知いたしておりますが、現在労使間でいろいろな角度から話し合いがなされている最中でございますので、それに関連する具体的なただいまの問題については状況を把握いたしておりません。
#153
○児玉委員 それではもう少し言いますが、私は、この九月の一日に、地元の代表、そして幌内鉱で現に働いている労働者とともに、北炭本社に出向いて神沢社長にお会いしました。そこで、今度北炭が提起した雇用対策の一つ一つについて社長に確かめました。そうしたら社長は、北炭が提起している雇用対策、正確に言えば雇用対策ですね、雇用対策についてさらに詰めていかなければならないと私たちに答えまして、それが計画であって、実行を伴うものであるということについて確言することを避けました。
 たとえ労使交渉の最中であろうと、現に提出されている雇用対策の中身がどのようなものか、そしてその企業が一昨年出している雇用計画がどのように実施されているのか、その実施が十分であるかどうかというのは、今度提出されている雇用対策の信頼性を確かめるものです。そういう立場で厳しい吟味が必要です。現状のままで幌内の閉山を認めることは決して許されないと思いますが、この点、いかがですか。
    〔古賀(誠)委員長代理退席、委員長着席〕
#154
○七瀬説明員 閉山の問題を含めまして労使間で交渉がなされているわけでございますが、仮に閉山ということに立ち至る場合には、やはりそういう離職者を発生させる企業において十分責任を持って再就職、雇用対策を尽くしていただきたいというのが私どもの希望でございます。したがいまして、会社側が提案された以上、責任を持って検討されて提案をされたのであろうかと思いますが、私どもの目からそういう事態に立ち至った場合には十分精査いたしまして、必要な要請なり指導はさせていただきたいと思っております。
#155
○児玉委員 この点は通産大臣にもお伺いしたいのですが、先ほど通産大臣の最初のごあいさつを承りまして、八次策について言及されました。八次策のときにこの閉山のときの雇用をどのようにするかということについて論議の焦点であったということは、大臣よく御存じだと思うのです。そして、過去の同一企業の閉山が、先ほど私が指摘したような形でしか実際には行われていない。そこのところの責任が十分果たされないまま、今また幌内について新しい雇用計画が出されようとしている。そして、それについては社長自身がさらに詰める必要があると私に明言されている。この段階で通産省として会社が経営上困難だからやむを得ぬのじゃないかという立場で臨むことは許されないと思うのですが、大臣、いかがですか。
#156
○長田説明員 この雇用対策の会社が考えております八百十七名のリストでございますが、労働省も当然なことだと思いますが、私どもも企業から聞いております。会社としましては一生懸命これをつくられたということと、さらにこの八百十七名にこだわることなく、また求人もございますし、いろいろそういうことでまたこれを改善していく努力はしていると考えますが、いずれにせよ、会社に対してちゃんとした計画をつくるように我々も指導してまいりたいと思います。そして、閉山があるかないか、これはまだ閉山と決まったわけではございませんので、この雇用対策の点も含めまして労使間で閉山問題についてよく協議が行われていく、こういうふうに理解しておきます。
#157
○児玉委員 この点は、さらに引き続いて私たちは論議をしていきたい、ここがポイントだということを厳しく指摘しておきます。
 次に、現在北海道空知管内に関連して、先ほど言った過去の閉山計画の際出された雇用計画が実施されていない、そこから出てくる求職中の数、八七年四月以降の離職者が五千四百七十三名、本年七月現在求職中の方が二千四百三十名いらっしゃいます。これは北海道の調査です。この人たちにとって職業訓練が非常に重要なよりどころであることは言をまちません。
 そこで、労働省に伺いたいのですが、職業訓練で大型特殊自動車の免許取得などについて、比較的働き盛りでそしてその後の生活について強い意欲を持っている方々から非常に熱烈な要望があります。皆さんはこれまでも努力されてきております。私はこの際、過去の離職者を含めて離職者の希望を最大限生かした職業訓練を充実発展させることと、当然のことですが、離職者の職業紹介、職業訓練に当たって下請労働者と直轄労働者は一切区別せず、全く同等に扱う、その点について労働省のお考えを伺います。
#158
○七瀬説明員 こういう場合の職業訓練の重要性は言うをまたないところでございますので、求職者の御希望、ニーズ、そういうものにできるだけこたえるような形で十分検討し、制度を運用してまいりたいと思っております。
 それから、ただいまの直轄、下請を職業紹介あるいは職業相談に当たって差別をしない、それはおっしゃるとおりでございます。
#159
○児玉委員 次に、炭鉱下請離職者の退職金補助制度の運用についてです。これはこれまで実際に運用されたことがございません。炭鉱下請離職者問題検討委員会が昭和六十三年の六月に報告書を出されております。その中で下請労働者の就業実態の多様性、ばらつきについて言及をされて、そして下請労働者が勤続年数が短く、かつ同一の勤務年数の直轄労働者に比して賃金水準が低いという傾向がある、こういう指摘もされています。大体実態に合っていると思います。
 そこで私は、この制度の実施に当たって、通産省のせっかくの御努力の結果ですから、制度の趣旨を生かして、下請労働者の実態に即した温かい血の通った運用をしていただきたい。強く要望したいのですが、いかがですか。
#160
○長田説明員 下請離職者退職支援金制度につきましては、国会でもいろいろ議論がございまして、それを踏まえまして本年度より新しい制度として予算措置を講じたものでございます。
 まだ細部について、その運用については決まってない点もございますが、いずれにせよ、制度創設の趣旨にかんがみましてできる限りきめ細かな運用を図るように、そして実効を上げてまいりたいと考えております。
#161
○児玉委員 それでは次に、北炭真谷地鉱電力所の問題について伺います。
 電力所は、幌内鉱に対して発電量の七割を供給しています。閉山は、過去の真谷地のときに職を奪われた労働者七十六名の職を奪うことにつながりかねません。この問題の持っている特殊な意味を私は強調したいのですが、過去の閉山の際にいろいろな努力があって、そしてともかく就労の場をつかんだ、その人たちの就労の場を新しい閉山が奪うことになりかねない、こういう性格の問題です。
 真谷地鉱の電力所が存続していくために、今仮に閉山になった場合ということで、電力所は北海道電力に対して電力の買い取りを求めています。ところが、北海道議会における道庁の答弁によれば、北海道電力は買電価格が高過ぎるという理由で引き取りを今の段階では渋っているという状況です。この点について通産省のお考えを聞きたいと思います。
#162
○山本説明員 今回の北炭幌内炭鉱の閉山に関連いたしまして、北炭の真谷地電力所をどのように扱うかというのが一つの大きな問題になっているということは、私どもも了解しております。
 具体的にこの問題がどうなっているかにつきましては、現在この北炭真谷地電力所の会社と北電との間で話し合いがなされているというのが私どもの了解事項でございまして、具体的な商談の内容については、まだ報告を受けておりません。
#163
○児玉委員 私は、今手元に北海道電力の工務部がことしの六月十九日に作成した文書「北炭の操業計画に関する対応経過について」、こういうものを持っております。先日入手しました。その中で、関係各官庁の対応が列挙されています。北電の側が整理されたものです。その中に、エネ庁作田開発課長のコメントとして、「これに関しては、通産が介入すべき事項ではなく、あくまでも民間の当事者同士がコマーシャル・ベースで解決するべきであると考えている。」こう述べられたと紹介しています。
 コマーシャルベースということになりますと、現に北海道電力は、北海道企業局から十二円四十四銭、これは時間当たりのキロワット、それで明年三月三十一日までの買電契約をしているのですよ。そして、これも北海道の議会答弁によれば、この電力所は、北電に対して売電単価を九円七十銭で提案している。コマーシャルベースで言えば、十二円四十四銭で買っているのですから、九円七十銭なら買って当たり前だ、そう考えるのですよ。
 それで、私はエネ庁に聞きたいのですが、作田課長がこういう発言をなさったということが事実なのかどうか、事実の有無について聞きます。
#164
○山本説明員 私どもの公益事業部に開発課というのがございまして、その開発課で電源の開発とかその電気の売買の問題を扱っておりまして、その担当課長が北電の担当者の問い合わせに対しまして、具体的な自家発電の余剰電力の売買については第一義的には当事者間の話し合いにお任せする問題であるというように答えたのは事実でございます。
#165
○児玉委員 そこで、それが事実であることはよくわかりました。
 作田課長は、先ほどの発言に続けてこうおっしゃっているのです。「どんな場合でも泊原子力に影響しないようにして欲しい。このことは石炭部にもクギをさしておいた。」一方では、コマーシャルベースで、介入するなと言っておきながら、他方では、どんな場合でも泊原発に影響しないようにしろ、まさしくこれは介入じゃないですか。事は重大ですよ。空知の石炭を泊の原発の犠牲にするのですか。それが通産省の方針なのかどうか、私は伺いたい。
#166
○山本説明員 私が担当課長から報告を受けましたのは、北炭真谷地電力所の問題に関連いたしまして、その余剰電力の売買については、これは基本的にはコマーシャルベースの問題であろうということを答えておいたというところの報告は受けております。しかし、今委員御指摘の後段につきましては、全く報告を受けておりません。したがいまして、必要がありますれば、後刻そういう事実があったかどうか確かめてみたいと考えております。
#167
○児玉委員 そういうこともあるかと思って、私は、きょう作田課長にこの委員会への出席を直接求めました。そうしたら、午後大蔵省に対する説明があるとおっしゃったから、それではあなたがなさった行為について責任ある答弁ができるように準備をしておいてくれ、そう言ってきょうの昼前にお別れしたのです。
 私が入手しているこの資料は、皆さんにお示ししても結構です。
 もう一遍読みますが、「どんな場合でも泊原子力に影響しないようにして欲しい。このことは石炭部にもクギをさしておいた。」石炭部はどんなくぎを刺されたのですか、お聞きしましょう。
#168
○山本説明員 ただいまのその泊原発との関係でございますが、私の了解するところでは、泊原発の発電の関係とこの北炭真谷地の電力所のいわゆる余剰電力の売電の問題とは基本的には全く関係がないと考えております。と申しますのは、具体的にその発電量というのが全く違いますし、これはせいぜい五万キロワット程度ではないかと考えておりますが、そういう問題で泊原発がどうこうなるというような大きな問題には全くならないというように考えております。
#169
○児玉委員 じゃ、時間の関係もありますから、この点は事実を確かめて私に御報告いだだきたいと思います。
 最後に伺います。
 先ほどの小渕委員から御質問のあったことに関連してですが、石炭火力発電所の建設計画、一九八九年、平成元年から七年というふうにくくりまして、我々が承知しているのでは運転開始予定が十二基、七百四十一万キロワット。これによる一般炭の需要増はどのくらいと見込んでいらっしゃるか、お答え願います。
#170
○山本説明員 先ほど十年の施設計画でお答えいたしましたけれども、これを元年度から七年度までに限りますと、十二基、七百四十一万キロワットでございます。これを一定の前提で使用石炭量に換算いたしますと、十二基ベースで見ますと、年間約千六百万トン程度かと考えられております。
#171
○児玉委員 その点が、私は、今後の日本の石炭産業を考える場合の非常に重要なポイントだと思うのです。新たな火発の建設計画で約一千六百万トンが新しい需要として提起されてくる、ここに対して国が政策的な援助を与える。
 前にもこの委員会で議論したことがありますが、国内炭と海外炭の価格差はよく三倍だと言われます。この委員会で私が事実を挙げて指摘をしたのですが、今度も私は北炭幌内に出かけまして経営者からも伺いましたが、山元価格はトン当たり一万二千円から一万三千円です。そして、内陸の火発に運搬する経費というのはさしたるものではありません。海外炭の方は輸入の諸掛かり、コールセンターの貯炭費、内陸運搬料、それらを考えたら、高橋元石炭部長の御答弁によれば、北海道の内陸火発の場合、トン当たり三千五百円前後の差であるというふうに述べられたことがあります。大体私たちの計算と一致しています。そうであれは、この際、この新たに建設される石炭化発に国内炭の一定部分を向けていく、そのことについて国として特段の政策を提起していく、それができれば日本の石炭産業に活路が開けると思うのです。この点については、事が重要ですから、大臣の御答弁を求めたいと思います。
#172
○山本説明員 基本的には、これは公益事業部がやっております電力料金の問題と、それから石炭部がやっております石炭の政策の問題かと思われます。その間の調整は、いろいろの観点から、今までも関係者、単なる役所だけではなくて、まさに先生方とか関係の企業、関係の労働組合の皆様方、非常に御苦労されながら、今まで何らかの妥協点といいますか、一致点を見出すことに努力してこられたわけでございます。これからの石炭火力、これは、私どもは電力発電源の多様化ということでいろいろ努力してまいりたいと考えておりまして、その中の一つの有力な手段として、石炭火力が今申し上げたような施設計画になっているわけでございます。
 それでは、その場合の具体的なたく炭につきましてどういうものを使うかということについては、これはやはり基本的には私企業のベースで選択する問題でございまして、仮に今委員の御指摘のように国内炭の方が安ければ、これは当然国内炭を使うことになるかと思いますが、現在の国際的な石油事情、それに連動しております石炭の需給バランスからくる価格の問題、さらには為替の問題等を考えますと、今委員たしか三倍と御指摘がございましたけれども、それがやや開いているのが実情でございます。したがいまして、仮に山元で本当に経済ベースで使えるものであれば当然国内炭を使うことになると思いますが、今予想される将来の形といたしましては、やはり経済ベースでいきますれば輸入炭の方がすぐれているのがどうも事実ではないだろうかというのが一般の予想でございます。
 したがいまして、そういうときにどの程度電力業界が国内炭を引き取れるかというのは、これはあくまでも基本的には私企業でございますが、今までの経緯、戦後の状況、すべてを踏まえまして、今は八次策の最終年度で約一千万トン、電力の場合は八百五十万トンということで基本的な合意ができておるわけでございますが、これが将来にわたりましてどういう形になるかは、また改めて関係者が真剣に議論してみなければならないという非常に重要な項目ではないかと考えております。
#173
○児玉委員 時間が来ましたので最後の発言にしますが、八次策の議論のときに比べて、海外炭のCIF価格は約千円上がっていますね。今度私たちは委員長に率いられながら海外のエネルギー視察にも行ってきたのですが、エネルギーに対する独立国としての責任の問題、私は長官に申し上げたいのだけれども、今の瞬間で純粋に国内炭と海外炭の価格を競り合わせて対等だとは言っていないのですよ。さっきから言っている国の特別な対策を加えてその点の展望を開くことが必要ではないかというふうに述べているわけで、この点についての議論はさらに続けていきたいということを述べまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
#174
○上草委員長 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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