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1988/04/11 第114回国会 参議院 参議院会議録情報 第114回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
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1988/04/11 第114回国会 参議院

参議院会議録情報 第114回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

#1
第114回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
平成元年四月十一日(火曜日)
   午後一時一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     板垣  正君     田辺 哲夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         守住 有信君
    理 事
                川原新次郎君
                中村  哲君
                及川 順郎君
                市川 正一君
    委 員
                伊江 朝雄君
                岩本 政光君
                大城 眞順君
                大浜 方栄君
                志村 愛子君
                田辺 哲夫君
                高木 正明君
                大森  昭君
                鈴木 和美君
                井上  計君
                木本平八郎君
   国務大臣
       外 務 大 臣  宇野 宗佑君
   政府委員
       北方対策本部審
       議官       鈴木  榮君
       外務省欧亜局長  都甲 岳洋君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        荻本 雄三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (北方領土問題の解決促進に関する決議の件)
 (派遣委員の報告)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(守住有信君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、板垣正君が委員を辞任され、その補欠として田辺哲夫君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(守住有信君) 次に、沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のうち、北方領土問題の解決促進に関する件を議題といたします。
 この際、便宜私から自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、二院クラブ・革新共闘、サラリーマン新党・参議院の会の各会派共同提案による北方領土問題の解決促進に関する決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    北方領土問題の解決促進に関する決議(案)
  わが国固有の領土である歯舞、色丹及び国後、択捉等の北方領土の島々が、戦後四十年余、日ソ共同宣言による国交回復から数えて三十年余を経た今日もなお返還されず、日ソ両国間に平和条約が締結されていないことは、誠に遺憾なことである。
  昨年十二月の日ソ外相間定期協議等及び今般の平和条約作業グループの討議において、北方領土問題について歴史的事実関係にさかのぼって率直かつ有益な話し合いが行われた。政府は、北方領土問題に関するわが国の基本方針に基づき、このような話し合いを今後も更に積極的に行うとともに、両国外相会談を中心として準備作業が進められることとなったゴルバチョフ書記長の訪日による両国最高首脳間の直接対話の実現を図り、日ソ間の政治対話の進展に最善を尽くすべきである。
  北方領土の返還実現は、長年にわたる日本国民すべての悲願である。かかる国民の総意と心情に応えるため、政府は、北方領土において継続されているソ連の軍事的措置の撤回を求めるとともに、北方領土問題を解決して平和条約を締結し、日ソ間に真の安定的な平和友好関係を確立するよう全力を傾注すべきである。
  右決議する。
 以上でございます。
 なお、決議案の作成の過程におきまして、北方領土の概念、アジアの平和確保等につき意見がありましたことを申し添えます。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
 それでは、これより本決議案の採決を行います。
 本決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#4
○委員長(守住有信君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、宇野外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。宇野外務大臣。
#5
○国務大臣(宇野宗佑君) ただいまの御決議に対しまして所信を申し述べます。
 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を十分に体しまして、近く予定されます日ソ外務大臣間交渉等を通じ、北方領土問題の解決と日ソ平和条約の締結のため、全力を傾注しつつ一層粘り強くソ連との交渉に当たる所存でございます。
#6
○委員長(守住有信君) どうぞ御退席なさって結構でございます。
    ―――――――――――――
#7
○委員長(守住有信君) 次に、先般本委員会が行いました北方領土及び周辺地域の諸問題に関する実情調査のための委員派遣につきまして、便宜私から御報告申し上げます。
 去る二月一日から三日までの三日間、北方領土及び周辺地域の諸問題に関する実情調査のため、北理事、川原理事、中村理事、市川理事、中野委員、井上委員、木本委員及び委員長の私、守住の八名が北海道に派遣されました。
 戦後の日ソ関係は、昭和三十一年の日ソ共同宣言による国交回復以来既に三十年余の歳月を経ておりますが、我が国の長年にわたる返還要求にもかかわらず、いまだに北方領土問題の解決を見ていないことは、両国国民にとってまことに遺憾な状態と言わねばなりません。
 最近の日ソ関係は、北方領土問題に対する内外の関心が高まる中、昨年十二月、二年七カ月ぶりに行われた日ソ外相間定期協議において、北方領土問題について歴史的経緯や条約論に触れ突っ込んだ議論が行われ、また平和条約締結へ向けて常設作業グループを設置することが合意されるなど、両国間の対話の拡大の兆しが見られます。
 このように北方領土を取り巻く国際情勢がようやく変化を見せ始めた中で行われました今回の委員派遣は、厳冬期にもかかわらず多くの委員の参加をいただき、また現地では北海道初め地元の関係者の皆様から懇切な説明と貴重な御意見、御要望を伺うことができました。
 第一日目は、釧路及び根室支庁からの概況説明の後、納沙布岬にて歯舞群島を展望するとともに北方館等を視察いたしました。との日の根室地方は薄曇りの中、時折晴れ間ののぞく穏やかな天気で、気温も零度近くまで上がり、岬から貝殻島、水晶島等を間近に見つつ、今さらながら北方領土の近さと理不尽な占拠に対する怒りを感じたのであります。この後さらに根室市内において地元市町、漁業者、北方領土居住者の代表の方々からの御要望をちょうだいいたしました。
 第二日目は、根室市水産加工振興センター、北洋サケ等の加工、製品化を行っている株式会社カネヒロ、標津川サーモンパーク整備事業、中標津空港整備事業につき視察等を行い、また別海北方展望塔及び標津北方領土館を訪ねました。
 第三日目は、北海道及び北方関係団体より御要望をいただくとともに、北方領土問題の早期解決へ向けての北海道の取り組み、特に海外への使節団派遣や道外への啓蒙活動等について説明を聴取いたしました。
 今回の委員派遣において地元からいただいた要望の主なものは、内閣総理大臣の現地視察、北方領土の早期返還へ向けての世論結集等の諸施策、北方領土隣接地域振興等基金の目標額早期造成、北方領土旧漁業権者に対する救済措置、北方領土問題対策協会融資事業の対象範囲と融資枠の拡大、北方墓参の継続実施と地域の拡大、日ソ漁業関係の発展、学校教育及び社会教育における北方領土教育の実施などであります。
 近年、北方領土返還を求める国民世論は日ごとに高まりを見せ、全都道府県に結成された都道府県民会議等において活発な運動が展開されております。しかし一方、返還要求運動の原点である北方領土隣接地域を取り巻く実情には、北洋漁業の漁獲割り当て量激減による水産業への打撃、これに伴う経営・雇用不安からくる人口流出など、大変厳しいものがあります。
 多岐にわたる地元の要望を短期間に解決するのは容易ではないと存じますが、現地の切実な実態にかんがみ、当委員会としても今後の審議等を通じて問題を掘り下げ、その解決の道を熱意を持って模索し、可能なものから対策を進めていくとともに、北方領土問題の早期解決へ向けて不退転の決意を持って一層努力していかなければならないと改めて痛感した次第であります。
 最後に、今回の委員派遣に際し、多大な御協力をいただいた北海道を初め関係庁及び地元市町、関係団体等の皆様に対し厚く御礼申し上げます。
 以上、私から委員派遣の概要について簡単に申し上げましたが、調査の詳細につきましては、別途報告書を提出いたしておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(守住有信君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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