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1988/03/27 第114回国会 参議院 参議院会議録情報 第114回国会 本会議 第7号
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1988/03/27 第114回国会 参議院

参議院会議録情報 第114回国会 本会議 第7号

#1
第114回国会 本会議 第7号
平成元年三月二十七日(月曜日)
   午後一時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第七号
  平成元年三月二十七日
   午後一時開議
 第一 地方自治法第百五十六条第六項の規定に
  基づき、労働基準監督署並びに公共職業安定
  所及びその出張所の設置等に関し承認を求め
  るの件
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、請暇の件
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、租税特別措置法の一部を改正する法律案
  (趣旨説明)
 一、国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時
  特例等に関する法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ―――――・―――――
#3
○議長(土屋義彦君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 粕谷照美君から海外旅行のため来る三十日から九日間の請暇の申し出がございました。
 これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。よって、許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(土屋義彦君) この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、公害等調整委員会委員に海老原義彦君を、
 中央更生保護審査会委員に内山喜久雄君を、
 また、日本銀行政策委員会委員に草場敏郎君をそれぞれ任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
 まず、公害等調整委員会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#6
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、これに同意することに決しました。
 次に、中央更生保護審査会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#7
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、全会一致をもってこれに同意することに決しました。
 次に、日本銀行政策委員会委員の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#8
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、これに同意することに決しました。
     ―――――・―――――
#9
○議長(土屋義彦君) この際、日程に追加して、
 租税特別措置法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。村山大蔵大臣。
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(村山達雄君) ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
 租税特別措置につきましては、税制改革の円滑な実施に配意する措置及び地域の活性化、社会政策上の配慮等の当面の政策的要請に対応するとの観点から早急に実施すべき措置を講ずるほか、租税特別措置の整理合理化等の改正を行うこととしております。
 以下、その大要を申し上げます。
 第一に、土地税制につきましては、公共事業用地の確保の困難性等にかんがみ、譲渡所得の特別控除を収用等の場合にあっては現行三千万円を五千万円に、農地保有合理化等の場合にあっては現行五百万円を八百万円にそれぞれ一年間限りの措置として引き上げることとするほか、不動産登記に係る登録免許税の課税の特例を廃止する等の措置を講ずることとしております。
 第二に、地域活性化のための税制上の措置として、多極分散型国土形成促進法に基づいて整備される一定の施設について新たに特別償却を認めることとする等の措置を講ずることといたしております。
 第三に、社会政策上の配慮等として、一定の寡婦に対する寡婦控除の特別加算措置、中小企業等事務処理円滑化促進税制の創設及び農業の国際化に対応するための必要な措置等を講ずるとともに、消費税に係る確定申告期限を時限的に延長する等所要の措置を講ずることといたしております。
 第四に、企業関係の租税特別措置等につきましては、平成元年度におきましても、政策目的と政策効果との観点から見直しを行い、石油ガス貯蔵施設の割り増し償却制度を廃止するほか、特別償却制度及び準備金制度等の整理合理化を行うとともに、交際費等の損金不算入制度の適用期限の延長を行うことといたしております。
 その他、中小企業者の機械等の特別償却制度等適用期限の到来する特別措置につきまして、実情に応じその適用期限を延長する等の措置を講ずることといたしております。
 以上、租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を申し上げた次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#12
○議長(土屋義彦君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。鈴木和美君。
   〔鈴木和美君登壇、拍手〕
#13
○鈴木和美君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案に関して、総理及び関係大臣に対し質問を行うものであります。
 平成という名の元号とは裏腹に、今日の世情はまことに騒然とし、中曽根前総理国会証人喚問を初めとするリクルートの徹底解明と消費税の中止を求める国民の声は津々浦々に満ちております。竹下総理、あなたが心中の動揺を抑えて平静を装えば装うほど、国民の不信は募る一方なのであります。
 今、政府に求められているのは、ただじっと黙ってあらしの通り過ぎるのを待つという竹下流手法ではなく、リクルートの疑惑を徹底的に解明し、そして消費税の実施を取りやめ、その上で総辞職、解散、総選挙を行い国民の審判を受けることであります。国民が竹下総理に期待しているのはこれだけなのであります。冒頭に総理の勇気ある決断を求め、所信を伺いたいと思います。
 さて、税制問題はリクルートと並ぶ国民の最重要関心事であり、総理府の行った国民生活に関する世論調査でも政府に対する要望のトップに位置しております。ところが政府・与党は、税制改革の名のもとに最も拙劣な消費税を強行してしまいました。その上、法案成立後わずか三カ月を置かずしてこれを実施しようとしているのでありますが、総理自身国民との乖離があったと認めておられるように、政府が最も気配りしたはずの中小企業者はもとより、多くの面で混乱が生じているのであります。
 この事態に当たって私は、取引高税の故事を引き合いに総理の注意を喚起したいと思うのであります。
 消費税と同種の帳簿方式である取引高税が成立したのは昭和二十三年七月であり、実施はその二カ月後の九月からでありました。しかしながら、取引高税は国民の商取引状況を十分勘案せず拙速に行われたため、その後昭和二十四年十二月には、政府みずからの手で、本文たったの四行という簡単な廃止法によって葬り去られたのであります。
 したがってこの際、歴史の教訓を酌んで、とりあえず消費税の四月実施を取りやめる措置を再度強く要求します。総理大臣の誠意ある答弁を求めるものであります。
 消費税には数え上げれば切りがないほど欠陥がありますが、今回はその特徴的なものについて質問を行います。
 まず、前段階の税額を控除する方法としての帳簿方式についてであります。
 今まで政府は、大型間接税導入のメリットとして、事業者の所得把握がより明瞭になることを挙げておられました。ところがどうでしょう。消費税は帳簿方式を採用するのでかえって不透明になり、事業者と消費者との対立が生ずるなど、新たな懸念を生じさせております。政府税調もこの問題について帳簿方式から伝票方式への移行を示唆しておりますが、総理自身の明快な見解をお伺いしたいのであります。
 さらに、小規模事業者の免税制度そして簡易課税制度であります。
 政府は、免税事業者にも価格の三%値上げを認めるというよりは奨励することにより、値上げ分と仕入れにかかる消費税との差額が事業者の手元に入ることを容認するとともに、簡易課税制度や限界控除制度適用の事業者にも、その差額を懐におさめることを政府みずからが認めているのであります。これでは国民各層からの批判が集中するのは当然でありましょう。ところが政府は、新しい制度に伴う摩擦熱にすぎないとか、たかが四千八百億円の税収減に目くじらを立てるのは木を見て森を見ない議論であるなどとうそぶいているのであります。しかし、このようなやり方は、税への国民の信頼を根底から揺るがすものであって、それこそ政府自身が木を見て森を見ないものと言わざるを得ません。
 このような先進諸国に例を見ないような制度は到底容認することができないのでありますが、総理及び大蔵大臣の所見をお聞かせいただきたい。
 次に、中立性であります。
 消費税の創設による価格変更は本来事業者の判断にすべて任せるべき問題であるにもかかわらず、政府主導で郵便料金、電話料金などの公共料金に消費税の転嫁を行わせ、また、東京都を初めとする多くの地方公共団体が従来の価格を引き下げることによって消費税実施後の料金の据え置きを決定しようとしていることについて、政府はこれに干渉するありさまでありますが、一部の自治体首長と与党自民党が近づく選挙を意識して転嫁を忌避するほどに消費税が国民の合意を形成していないことを反省すべきだと思います。
 このような公共料金そのものへの不当な介入、そして地方自治体への干渉をやめるべきであると考えますが、総理、経済企画庁長官の所見を求めます。
 さらに、消費税は経済取引の中立性にも影響を与えております。
 免税事業者や簡易課税制度適用事業者を多くしたことによって、事業者間取引においてさえ、小規模な下請事業者への値引き要請など、消費税による弊害が生じているようであります。その実態がどのような状況にあるのか、また、政府としてどのような対処方針を考えているのか、通産大臣の見解を伺いたいのであります。
 価格転嫁は、その必要性ばかりがひとり歩きしてしまい、最終消費者には何ら配慮がなされておりません。消費者はなるべく安い価格の商品を求めているのであります。それを政府は、不当景品表示法を盾に、免税業者であるという事実の表示さえ認めない意向のようであります。政府としては価格表示、店内表示などに対して不当な諸制限を行うべきではないと考えますが、総理の見解を伺いたいのであります。
 次に、我々は、税制改革に当たっては、現在の経済状況及び税収動向を考えた場合、性急に新たな財源あさりに走ることなく、まず不公平税制の是正を根本的に行うべきであるとして、その具体的検討項目をさきに政府に要求してきたところでございます。それは、資産課税の強化、法人税制の見直し、医師課税、公益法人課税、赤字法人課税、みなし法人課税及び政治資金パーティー課税でありました。加えて、キャピタルゲイン課税、そして利子課税の問題もありました。
 この問題については、それぞれ国会審議において平成四年をめどに見直しを行うこととされており、その際、総合課税への移行問題、納税者番号制度導入も同時に検討することを義務づけております。これらの問題についての検討の手順、手だてについて、大蔵大臣の所信を伺いたいのであります。
 次に、土地税制についてであります。
 地価が高騰すれば国民生活にはかり知れない則響を及ぼすことから、さきに野党が共同でまとめた土地基本法案は、土地は公有物との概念のもと、公共的利用を図り、投機的取引などを規制することにより適正な地価の形成を図ることに重点を置いて提起いたしました。今回政府が提案する土地基本法ではこれが十分に期待できるのかどうか、法案提出の趣旨を含めて国土庁長官の見解を伺いたいのであります。
 そして、これを受けて大蔵省としては土地税制の根本的見直しを行うと思われますが、保有課税と譲渡課税のバランスのとれた課税のあり方、所有期間の長期、短期あるいは超短期の区分の妥当性など、政府としてはどんな点に重点を置いた土地税制の改革を、どのようなスケジュールで行う予定なのか、大蔵大臣にも所見を伺っておきます。
 さらに、平成元年度の税制改正にかかわるものでございますが、個人事業者に係る確定申告の提出期限の三月末日までの延長は、必要なら消費税本体の修正があってしかるべきところであるし、消費税の二重課税問題への配慮から行われる石油税の還付措置は当然のものであり、一年間と期限を切る必要のないものと考えます。
 このように、政府には消費税法の改正につながるような措置は一切拒否し、一時的な特別措置で事を済ませようとの姿勢が一貫してうかがえるのであります。この点について大蔵大臣の前向きな答弁をいただきたいのであります。
 これまで述べてきた税制改革をめぐる問題点は、税制だけにとどまらず、政府の財政経済政策一般にも通ずるものであります。
 中曽根内閣では、現下の厳しい財政事情及び将来の高齢化社会での財政需要を考慮した場合、税制改革の増減税同額は譲れないとしていたはずであります。ところが、竹下内閣では、約二兆六千億円の純減税を大いに宣伝し、その一方で、消費税の税率は五%から三%に引き下げております。我が国の財政事情はその間にそんなに急改善したのでありましょうか、それとも消費税の税率を数年後に引き上げることを意味しているのでありますか、総理の明快な答弁をいただきたいのであります。
 また、特例公債からの平成二年度脱却は確実とされていますが、その後の財政の対応力回復のためにはどのような目標を考えているのですか。
 大蔵大臣の財政演説では、公債残高のGNPに占める割合あるいは国債費の予算に占める割合などを財政状況を示すメルクマールとして挙げられておりますが、これらに一定の目標値を置く所存なのでございましょうか。それとも、連年実施されてきた歳出繰り延べ策によるいわゆる隠れ借金の解消をもって次なる財政改革の目標とされるのか、大蔵大臣の明確な答弁をいただきたいのであります。
 最後に、四月以降の物価動向にも注意が必要であります。
 日銀短観によれば、現在の景気状況は予想以上の好調で、昭和四十年代のイザナギ景気のピーク時並みであるとされており、四月の消費税導入によるインフレ発生が懸念されております。政府としてどのように考えているのか、経済企画庁長官に見解を伺いたい。
 以上述べてまいりましたように、政治不信が蔓延する中で、不公平を一層醸成し経済秩序を錯乱する消費税の導入は百害あって一利なしとつくづく感じます。高齢化社会に対応した財政基盤の確立には、国民合意の舞台である政治の場をクリーンにすることが不可欠であります。
 ともあれ、消費税は一たん撤回し国民の洗礼を受けることを最後に強く求めて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(竹下登君) まず、最初と最後の御意見を交えた御質疑についてお答えをいたします。
 すなわち、消費税を白紙撤回すべきではないか等の御意見でございます。
 消費税の導入に当たりましては、国民の不安や懸念を払拭いたしまして、国民の皆様の御理解と御協力を得るべく、最大限の努力を行って、その円滑な実施を図ることが何よりも必要であります。このために先般新税制実施円滑化推進本部を設置したところでありまして、今後とも、きょうもその会合に午前中時間を割いておりましたが、私自身陣頭に立って新しい税制の円滑な実施に向け、きめ細かな、しかも実効ある総合的な対策に万全を期してまいる所存であります。
 消費税、これはいろいろな御議論がございました。しかし、国会における議論を経て創設することとされたものでありますので、撤回する考えはございません。そして、総辞職あるいは解散、総選挙を行えと、こういうことでございますが、その考えも全くございません。
 次に、具体的な御質疑がございました。帳簿方式から伝票方式への問題であります。
 いわゆる帳簿方式は、伝票方式に比較いたしまして相互牽制効果の点で幾分劣る面があることは否定するものではありません。この種の税の経験が初めての我が国で、売上税に対する批判をも踏まえ、納税者たる事業者の事務負担の軽減に配慮したものであります。消費税につきましては、まず円滑な実施を定着させる、これが私どもの払うべき最大限の努力であろうと思います。その上で不都合な点があれば、税制改革法の見直し規定の趣旨をも踏まえて各方面の意見に耳を傾けながら適切に対処していくべきものである、このように考えております。
 次は、簡易課税制度の仕組みを利用して事業者が利益を上げることができる制度は問題だという御趣旨の御質問でございました。
 簡易課税制度、それから事業者免税点制度、これは若干制度の精緻さを損なう要素はあるということは申しておりました。しかし、それ以上に消費税の納付に関する中小零細事業者の方々の事務負担に極力配慮することが重要であるという、まさに政策的観点から認められたものであると、このように考えます。
 これらの制度は、制度の精緻さをどこまで追求するかということと特に中小零細事業者の納税事務負担に配慮を行うという問題、二つの価値の間で現実的にどのようにバランスをとっていくかという政策判断の問題でありまして、少なくとも現時点における必要性については御理解いただけるものと私は考えております。
 なお、簡易課税制度等の中小事業者の事務負担等に配慮した諸措置につきましては、消費税の仕組みの定着状況等を勘案しつつ将来その見直しを行うものとする旨の規定が税制改革法の議員修正により追加されたところでありまして、その趣旨を踏まえて適切に対処すべき問題である、このように考えます。
 それから政府主導での公共料金等の問題、地方公共団体の問題についての御質疑がございました。
 消費税の導入に伴います公共料金の改定につきましては、その円滑かつ適正な転嫁を原則としつつ、物価及び国民生活に与える影響をも十分考慮して適切に所要の改定を進めてきたところであります。
 地方公共団体が事業者として、また新税制の円滑な推進に資する役割を担う当事者として、消費税の円滑、適正な転嫁を行うことは当然でありまして、政府としては税制改革法の趣旨に沿ってこの旨を指導してまいっておるところであります。
 さて、表示問題にお触れになりました。
 消費税導入の際の価格表示等につきましては、公正取引委員会においてガイドラインを公にいたしまして不当な表示の未然防止に努めているところであります。それによりますれば、免税事業者という表示自体が直ちに問題となるものではなく、その表示にあわせて、根拠があいまいなままに価格が実際よりも安いと一般消費者に誤認されるおそれのある表示は景品表示法上問題となり得ることと、このようにされておるところでございます。
 そうして次に、財政事情に対する常日ごろからの厳しい認識に基づいてのお尋ねがありました。
 平成元年度末の国債残高は百六十二兆円と見込まれております。国債の利払い費が歳出予算の二割を占めるなど財政は依然として極めて厳しい状況にあると、私もそのように理解をいたしております。
 消費税の税率水準につきましては、所得税等の負担軽減の規模、それから既存間接税の廃止、子の他の負担調整等との関連、さらには売上税の際の税率をめぐる議論、反省、これらを踏まえて三%としたものであります。施政方針において申し述べましたとおり、竹下内閣としてその引き上げを提案する考え方はございません。
 以上で私のお答えを終わります。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#15
○国務大臣(村山達雄君) お答え申し上げます。
 私に対する質問の第一は、パーティー課税、それから公益法人課税、赤字法人課税、その他いわゆる不公平税制の処理をどうするか、こういうことでございます。
 この点につきましては、与野党間の協議が行われまして、それぞれ我が党からお答えしているところでございますので、政府におきましても、与野党の協議の線に従って適正な処理を図るつもりでございます。
 二つ目の御質問は、キャピタルゲイン、それから利子課税について納税者番号をどうするのか、総合課税をどうするのか、こういうことでございます。
 利子課税につきましては、一昨年の九月に少額利子非課税制度から老人等の弱者に対する非課税措置に修正されました。ただ、そのときに附則で五年後、つまり平成四年には総合課税にすることについて見直しますと書いてあります。また、今度のキャピタルゲインにおきましても、所得税法の附則におきまして、これも利子課税とあわせて見直すということが明定されておりますので、納税者番号の、今各省庁間で協議を始めております。そういうものの定着を待ちまして、総合課税の方向に法律の定めるところに従って着実に前進してまいりたいと思っております。
 それから三番目のお話は、土地基本法との関係で今後の土地税制についてどうするのか、こういうお話でございます。
 今まで土地税制につきましては、各改正の都度土地税制をやってまいりました。一つの方向は優良宅地の増進等の方向で考える、もう一つは土地の仮需要を抑えるということで、各国会のたびに御提案申し上げたのでございますが、今度この国会で土地の基本的な性質を明らかにした土地基本法が設けられる予定でございますので、その理念に従いまして関係施策との関連を図りつつ必要な土地税制を前進させてまいりたい、このように考えております。
 それから四番目の御質問は、消費税について、野党の方が言っておる改正をさっぱりゃらないで一時的な処理に済ましておるのはどういうわけか、特に、国内産ナフサの一年限りの石油税の還付、一年限りとはどういうわけかと、こういうお話でございます。
 この点につきましては、与野党協議の結果、十七条の第二項で弾力的運営ということで法律の規定が設けられております。すなわち、これによりまして九月まで計算事務、納付の手続、申告・納付を延期いたしますので、納税者の方は十分時間的余裕ができるということで、それはそれなりの私は意味があると思うのでございます。
 国産ナフサの問題につきましては、これは輸入ナフサが一年限りの免税になっておりますので、それと期間的なバランスを合わしたものにすぎません。
 それから平成二年の赤字公債脱却後の財政再建の目標をどうするのだと、隠れ国債はどうするのだ、あるいは百六十二兆に及ぶ公債残高、これはどうするのか、こういった問題と財政再建との目標の関係でございます。
 おっしゃるように、これは大変大きな問題になると思っております。国会の論議その他各方面の論議を踏まえまして、財政審議会に諮問いたしまして、一年間ぐらい十分な論議をしてこれからの財政再建の基礎をなしますこの目標を定めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣愛野興一郎君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(愛野興一郎君) 私に対する御質問は、政府主導で公共料金の消費税転嫁を行わせようとしているが、これは公共料金への不当な介入ではないかということでございます。
 既に総理から御答弁があったとおりでございますが、消費税の導入に際しましては、公共料金等につきましても、消費税の基本的性格及び事業経営の健全性を維持する観点から、税を円滑かつ適正に転嫁することが必要であると考えております。このため、政府といたしましては、昨年十二月二十七日の物価担当官会議におきまして公共料金等への消費税の転嫁に関する基本的な考え方を申し合わせておるところでありまして、これまでこの方針に従って引き続き引き下げるべきものは引き下げ、全体として公共料金等にも消費税が円滑かつ適正に転嫁されるように所要の手続を進めてきたところであります。
 政府としては、公共料金等について従来から経営の徹底した合理化を前提として、物価及び国民生活に及ぼす影響を十分考慮して厳正に取り扱ってきたところでありまして、消費税の導入等に伴う公共料金等の改定に当たっても同様の方針で臨んできておるところであります。
 また、消費税の導入によりインフレ発生が懸念されるが、政府としてはどのように考えているかという御質問でございました。
 我が国経済は、御承知のように内需が堅調に推移し、企業収益が一段と増加するなど、景気は拡大局面にあるわけでありますが、我が国の物価はこれまでのところ落ちついた動きを続けておりまして、当面景気が過熱してインフレとなる懸念は少ないと考えております。
 ただ、物価をめぐる情勢を見てまいりますと、円高のテンポは緩やかなものとなってきておりますし、原油価格の動向もこのところ強含みで推移をいたしております。また、企業の人手不足感等も広がりが見られるわけでありますから、この物価の安定を息の長い景気拡大でとっていくためには、これらの動向を十分注視しつつ、今後とも物価の安定のため一層の努力を図ってまいりたいと考えております。
 特に、消費税導入に際しましては、これが引き金となって必要以上の物価上昇圧力が生じたりすることのないよう、便乗値上げの防止等に万全の対応を図っていく所存であります。
 以上で答弁を終わらせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣三塚博君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(三塚博君) 免税制度、簡易課税制度が設けられたことに伴いましての問題があるのではないかということでありますが、本制度は中小企業者、特に零細小規模事業者の事務負担に特に配慮をいたしまして設けられたものでございまして、消費税になじみの薄い我が国におきましてその円滑な導入を図るために設けられたものでありますので、御理解を賜りたいと存じます。
 免税事業者や簡易課税制度を選択した事業者も消費税の円滑かつ適正な転嫁が行われるべきでありますことは当然でありまして、当省としては消費税の円滑かつ適正な転嫁が図られますよう国民、事業者に対しPR、要請を実施いたしてまいっておるところでございます。
 特に、下請企業について、親事業者が取引上の地位を不当に利用することによりまして下請企業等の円滑かつ適正な転嫁が妨げられることのございませんよう、公正取引委員会とも十分連携をいたし、下請代金法の厳正な運用等によりまして対処してまいる所存でございます。
 また、最近、親企業が下請企業に対しまして免税事業者か否かなどのアンケートを行いまして、下請企業等の不安を惹起いたしております事態がございます。本院におきまして予算委員会におきましても指摘をされたところでございますが、この点を踏まえまして通達を発出いたし、特に本問題の指摘をちょうだいいたしたことにつきましては、本省及び通産局一体となりまして事情聴取を行うなどいたし、所要の指導を行っておるところでございまして、万々一さような下請いじめのございませんように、さらに万全の体制をとってまいる所存でございます。よろしくお願いを申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣内海英男君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(内海英男君) 総合的な土地対策を推進するためには、土地についての基本理念を明確化いたしますとともに、土地に関する施策の基本方向を定めることが必要と考えております。このため、今国会に土地基本法案を提出いたしたいと考えているところでございます。
 本法案におきましては、土地についての基本理念の一つとして、土地は投機的取引の対象とされてはならないことを明確化いたしますとともに、土地に関する基本的施策の一つとして、国土利用計画法の改正案とあわせて、投機的取引を抑制するため土地取引の規制等に関する措置を講ずることといたしており、その点につきましては野党から御提案なされております土地基本法案と共通の考え方に立ったものと考えております。
 以上でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#19
○議長(土屋義彦君) 和田教美君。
   〔和田教美君登壇、拍手〕
#20
○和田教美君 私は、公明党・国民会議を代表し、ただいま議題となった租税特別措置法の一部改正案と、さらに、当面緊急の政治問題となっている消費税の四月実施強行について、竹下総理並びに関係大臣に質問いたします。
 あと五日後に迫った消費税の四月一日実施を前に、日本列島は今消費税狂騒曲とも言うべき混乱に陥っています。最近のマスコミの世論調査によると、竹下内閣の支持率は急速度で下降し、朝日新聞一五%、日経一三%など戦後歴代内閣に比べても最低水準の支持率となっております。リクルート事件の進展による国民の怒りがこの支持率急落の一因であることは言うまでもありません。
 しかし、欠陥消費税の強行実施に対する消費者と事業者双方の広範な反発がもう一つの原因であることを直視しなければなりません。マスコミ各社の調査を見ると、大体国民の四人に三人が強行実施に反対しています。反対の火の手は昨年末の臨時国会における強行成立以来、弱まるどころかますます燃え広がっているのです。
 我々は税制改革法案審議の段階から一貫して消費税導入に反対してきましたが、このような世論の圧倒的反発を背景に、改めて消費税の撤廃、廃止を政府に強く要求するものであります。
   〔議長退席、副議長着席〕
 租税特別措置法改正案の中にも四月実施強行を前提とする消費税関連項目が幾つか含まれていますが、我々はそのような前提そのものを認めることができません。総理は、国民大衆の怒りがこれほど強い消費税について、なぜ四月実施に固執されるのか、見解をお聞きしたいのであります。
 竹下総理自身、消費税について九つの懸念を口にしています。総理の懸念が法律の施行後も減るどころかますますふえていること自体、この税制がいかに仕組みが複雑なのにずさん、あいまいで、新たな不公平を生む欠陥税制であるかを端的に示しています。消費者の間には、簡易課税制度、免税業者との関連で、我々の払った消費税の一部が国庫まで届かず業者のポケットに入ってしまうという過剰転嫁、さらには便乗値上げの不満が渦巻いています。
 その一方、立場の弱い中小の下請業者などに対しては、大企業による買いたたきゃ支払い代金の値切りといった悪質な下請いじめが横行しそうです。このように、消費者の側には過剰転嫁の不満、一部業者の間には過小転嫁の不安と、正反対の不満、不安が高まっていることにも消費税の仕組みの矛盾があらわれています。この点をどう考えるか、総理、大蔵大臣の見解を求めます。
 言うまでもなく、消費税制の最大の本質的な欠陥が、金持ちには有利で低所得層に過大な負担を強いるという逆進性の問題にあることは我々がしばしば指摘してきたとおりです。政府はさきの税制改革による所得税減税を盛んにPRしますが、課税最低限以下の収入の人々は所得税減税の恩恵はゼロで、新たな消費税負担がもろにかかってきます。また、身体障害者が買う小型乗用車にはこれまで特例で物品税が免除されていましたが、物品税の廃止でこの特典がなくなり、逆に消費税六%分だけ高くなるなど、社会的に弱い立場の人々の新たな負担は、とても総理の言う歳出面での配慮だけで中和できるものではありません。
 物品税の廃止などによって値下がりが予想さしるのは、宝石、貴金属、毛皮、大型テレビ、大型冷蔵庫、高額な外食、グリーン料金など高級品が中心。一方、これらの高級品と無縁の低所得者、生活保護世帯、母子家庭、身障者などにとってほとんどの日常生活必需品にかかる消費税の重圧をどうして救済するつもりか、なぜこれを埋め合わせる税制上の特例措置をとらないのか、総理、大蔵大臣に具体的な答弁を求めます。
 出産費用にも消費税がかかり、葬儀も火葬代、飲食費、祭壇、墓石などに消費税がかかります。広く薄くという政府の水平的公平論が弱者いじめの論理以外の何物でもないことは、消費税法の施行令などが決まるにつれて一層明らかになってきました。
 さらに、消費税の導入が迫るにつれてますます露骨になってきたのは、政府の消費者無視の姿勢であります。
 東京都が水道料金など公共料金への転嫁を実質的に見送ったのを初め、公共料金への消費税転嫁にノーの態度を決めた地方自治体が激増してきました。この地方自治体の反乱の多くは、消費税そのものを払わないというのではなく、企業努力によってコストを切り下げたりして、それに消費税を加えても料金は上がらないという方式ですから、完全に民意に沿った地方自治権の範囲内の選択であり、政府が四の五の文句を言う筋合いではありません。ところが、自治大臣は、自治体は民間事業者の模範として率先して消費税の円滑転嫁をやれという談話を発表し、地方自治体に圧力をかけています。また、自治省財政局長は、自治体
への制裁は制度的にはあると衆議院で答弁しています。
 このような不当な圧力は自治権の侵害であるばかりか、税金を取り立てる権力側の論理だけに終始して、消費者の立場を全く無視したものであります。転嫁見送りの地方自治体はどれくらいに達したかの報告も含めて総理、自治大臣に答えていただきたい。
 消費者無視の態度は、運輸省が所管するタクシー料金への転嫁問題にも典型的にあらわれています。
 個人タクシーは、ほとんど年商売上高三千万円以下の免税業者ですから、三%の消費税分を料金に上乗せすればその多くの部分が懐に入る勘定で、業者には値上げを見送る動きが出ていました。ところが運輸省は、最近まで同一地域同一連賃の原則を盾に、課税業者である法人タクシー並みに値上げさせる行政指導を続けてきました。結局この問題は、個人タクシーについては、新メーターの設置が間に合わないという理由で四月中は値上げ見送りになったようですが、運輸省は同一地域同一連賃の原則を変えたわけではありません。一体、業者が値上げをしなくてもやれるというのに、なぜ運輸省は事実上の便乗値上げを奨励するのか、運輸大臣の考え方をお聞きしたい。
 ところが、同じ免税業者の三%上乗せについて、建設省は運輸省と違った見解を出しています。
 建設省は、民間住宅家賃への消費税転嫁について、免税業者の一律三%転嫁は必ずしも適当ではないという通達を出しました。私は建設省の態度を非難するつもりはなく、借家人の反発に配慮すれば、むしろ適切な指導だと思います。問題は、同じ政府部内で見解がばらばらで不統一が見られるということです。総理、建設大臣の答弁を求めます。
 東京都杉並区の商店会連合会は、最近理事会で、このまま消費税実施を強行すればたちまち店頭は混乱しトラブルが続出するとして、消費税の実施中止を求める決議を採択しました。租税特別措置法改正案には、中小企業や卸小売業者などが消費税の導入に対応するため電子式金銭登録機や電子計算機を買う場合、一時に損金算入を認める規定があります。しかし、このような新型の計算機の買いかえが四月までに全国的に間に合うのですか。お客とのトラブル、レジの渋滞など大混乱は必至です。
 しかも、このような欠陥消費税を無理やり強行しなくとも、所得税の総合課税化、法人税課税ベースの拡大、大法人所有土地の増価税を初めとする資産課税の強化など不公平税制の是正を軸に、好調な税の自然増収を組み込むことによって、消費税にかわる財源確保は十分できます。公明党はこの観点に立って、先週消費税抜きの平成元年度予算修正要求を政府に提示しました。総理、大蔵大臣の見解をただしたい。
 最後に私は、竹下総理が消費税実施強行に対する圧倒的な国民大衆の反対に謙虚に耳を傾け、混乱を避けるため、直ちに消費税の廃止を決断するよう強く要求して、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#21
○国務大臣(竹下登君) まず最初のお尋ねは、消費税の四月実施の問題についてでございます。
 今次の税制改革は喫緊の課題でありまして、またその趣旨等から見て、改革全体として整合性を持って包括的かつ一体的に行われるべきものである、このように基本的に考えております。消費税につきましても、こうした考え方を踏まえ、平成元年四月一日から実施する、このようにいたしておるところでございます。
 およそ新制度の導入に当たりましては、その移行期にはいささかの摩擦が生ずることは避けられません。また、完全な制度として成熟させるためには年月のかかる部分もあるであろうというふうに私も思います。政府としては、そうした摩擦を最小限に食いとめるため可能な限りの努力を払う必要があると考えております。それが、現に推進本部を中心として政府を挙げてこれが暮らしの中に定着していくための努力をささげておるゆえんのものであります。
 さて、私の挙げました懸念についてお触れになりました。
 消費税に対する国民の皆様方の理解を求めるため、昨年来、私はあえて各種の懸念というものを取り上げてまいりました。今日までその一つ一つにこたえるべく最大限の努力を積み重ねてまいっております。消費税は我が国になじみの少ない税であるだけに、これを負担する消費者にも、また納税者となられます事業者の方にも、転嫁についての不安があることは事実であります。政府としては、その円滑、適正な転嫁の実現に今後とも万全を期していくつもりでございます。
 さて、逆進制にもお触れになりました。
 たびたび御議論があったところであります。所得に対する逆進制の問題につきましては、本来、税制の所得再配分機能は一つの税目のみを取り上げて議論すべきものではないと考えます。税制全体、さらには社会保障制度等を含めた財政全体の中で考えるべきものであると考えます。こうした観点から、今回の改革では、税制面における所得税、住民税の課税最低限の大幅な引き上げ、それから歳出面におきましては、御指摘もあっておりましたが、臨時福祉給付金の支給等、真に手を差し伸べるべき方々に対する措置を講じてきたところであります。
 それから地方公共団体の問題であります。
 御指摘にもありましたが、事業者として、また、新税制の円滑な推進に資するための環境の整備に配慮すべき者として、消費税の円滑かつ適正な転嫁を行うことは当然のことであろうと思います。政府としては、税制改革法の趣旨に沿ってこの旨を指導してまいる考え方であります。
 転嫁問題についての所管官庁の具体的な問題にお触れになりました。
 免税事業者の場合であっても、仕入れのときには消費税を負担してその分は当然価格に上乗せすることが必要である、このように考えます。
 仕入れは平均的には売上高の八割ありまして、三%の値上げをしても過大と言われる分は〇・六%、そういうことになります。零細事業者に厳密な計算をさせようというのは無理がありますので、同業者に合わせて三%上げることがあっても、それを便乗値上げたと、こういう指摘をすることは酷であると思います。しかしながら、売り上げに比べ仕入れの額の小さいケースの場合は、小幅の値上げでカバーする例が多いというふうに考えられます。また、公益的見地から政策的に価格を同一としておるものもございます。
 このように、取引によっていろいろな事情があります。各省庁において、取引の実態等を勘案し、適切な対応をしておるものと私は考えておるところであります。
 それから新型レジの買いかえの問題を御指摘になりました。
 政府としては、今般の消費税導入に際し、小売業等のユーザーにおける電子レジスターの買いかえまたは改造が円滑に行われますよう、レジスターメーカー各社に対し増産等の体制をとるよう指導を行ってきたところでございます。メーカー各社によりますと、おおむねユーザー側の需要にこたえられる体制になっておる、このように聞いておるところであります。
 貴党が予算修正等をお出しになっております。これは、かねてからの御意見であります税制改革基本法あるいは二十一世紀の福祉のトータルプラン等々を下敷きとして工夫された内容であるというふうに考えておるところでございます。
 政府としては、今、平成元年度予算を現状における最善のものとして御審議をお願いしておるところでありますので、これの速やかな成立を心から期待を申し上げておるところでございます。
 以上で私のお答えを終わらせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(村山達雄君) ほとんど総理からお答えいただきましたので、消費税を四月導入すると大変な混乱が来るのじゃないか、税収が非常に好調なのでそんな必要はないのじゃないか、この御質問に対してお答えいたします。
 昨年の十二月に消費税法を通していただきました。これが初めての税であり、そして税制改革の一つの中心をなす税でございますので、政府におきましては、実施本部をつくりまして、適正な転嫁あるいは過剰転嫁を、便乗値上げを監視する、あるいは強い業者が弱い業者をいじめてそして小さな業者が過小転嫁しかできない、こういうような不安につきまして、公取を初め、あるいは独占禁止法、それから下請代金遅延防止法、こういうことで対処しているわけでございます。そしてまた、独占禁止法の例外規定を二年間設けまして、共同行為による転嫁あるいは表示の共同行為を認める等鋭意努力しているところでございますので、予定どおりやらせていただきたいと思っております。
 それから税収が非常に好調じゃないかという話でございますが、これは税収とは関係ないのでございまして、御案内のとおり今度の税制改正は今後の国際化、高齢化を目指しまして、二十一世紀の日本のあるべき租税体系あるいはあるべき国民負担との関係において計画されたものでございますので、税収が好調であるのゆえをもってこの消費税の導入をやらないというわけにはまいらぬと思います。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕
#23
○国務大臣(坂野重信君) 地方公共団体の公共料金の消費税転嫁問題の質問がございましたので、これは担当大臣である私の方からお答えいたします。
 地方公共団体は、税制改革法に基づきまして、消費税を適正かつ円滑に転嫁すべき事業者であるとともに、今次の税制改革の円滑な推進に資するために環境の整備にも配慮しなければならないということは総理が御答弁になったとおりでございますが、自治省といたしましては、このような税制改革の趣旨に沿いまして、消費税の適正な転嫁を図るよう地方公共団体に対し指導しているものであって、地方自治の侵害には当たらないと考えております。
 なお、地方公共団体における対応の状況につきましては、地方議会開会中の団体もございまして的確に数量的に把握しておりませんが、多くの地方公共団体で適切に転嫁の措置が講じられるものと考えている次第でございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣佐藤信二君登壇、拍手〕
#24
○国務大臣(佐藤信二君) 私に対しましては個人タクシーの運賃についてお尋ねがございました。
 今回の消費税の導入に当たってタクシー運賃についていろいろ御指摘があることはよく存じております。しかし、同一地域同一連賃の必要性、免税事業者となる個人タクシーについても仕入れに係る消費税の負担があること、個人タクシーは零細な事業経営のため法人タクシーに比べコストが相対的に高いこと等を考慮し、個人タクシー事業者の申請に基づき、法人事業者と同様に運賃の改定を認めたものでございます。
 以上です。(拍手)
   〔国務大臣小此木彦三郎君登壇、拍手〕
#25
○国務大臣(小此木彦三郎君) 免税事業者となる家主の経営する賃貸住宅の家賃につきましてでございますが、修繕費などの仕入れに含まれる消費税を円滑かつ適正に転嫁することが必要になると考えており、その旨指導してきたところでございます。
 その際、家賃は継続的な契約関係に基づき決定されるものでありますから、消費税転嫁のための家賃の改定を行うに当たりましては、当事者間の信頼関係の保持に十分配慮するように指導したところでございます。
 以上であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#26
○副議長(瀬谷英行君) 内藤功君。
   〔内藤功君登壇、拍手〕
#27
○内藤功君 私は、日本共産党を代表して、租税特別措置法改正案について総理並びに関係大臣に質問いたします。
 まず、実施時期を五日後に控えた消費税導入問題であります。
 昨年の臨時国会で質疑打ち切り、採決強行の上成立させ、今また国民の多くの反対を無視して消費税を実施することは、大型間接税は導入しないとの選挙公約を真っ向から踏みにじるものではありませんか。総理、明確にお答えください。
 政府は多額の国費を使い宣伝、説明を行っていますが、聞けば聞くほど疑問や反対が強まっています。転嫁カルテルを公認したことから、大企業を初め次々とカルテルが結成され、特に建設関係の資材の便乗値上げは著しいものであります。政府は諸物価の便乗値上げの実態をどのように把握し、歯どめをかけようとしているのか。
 一方、中小企業や町の商店では、消費者への転嫁ができるだろうかという心配が広がっています。
 例えば、足立区の商店街では三%の転嫁をしないということを決めております。また、杉並区の商店連合会理事会は、消費税は著しく精緻を欠き問題の多い税制である。その上、準備期間が極めて短く、このまま実施を強行するならばたちまち店頭は混乱しトラブルが続出するとして、直ちに実施を中止することを求める緊急決議を採択しております。
 一方、消費者の側では物価高騰の不安、支払った消費税分が本当に国に入るのだろうかとの疑念が生じるなど、混乱はますます広がる一方です。
 多くの地方自治体が公共料金への転嫁を見送る方針を決め、多くの地方議会で消費税廃止決議をしているのは、消費税が国民生活に受け入れがたい証明にほかなりません。このような状況のもとであくまで強行しようとするならば、国民経済の大混乱は必至であります。この際政府は、消費税の廃止を決断すべきであります。総理の明確なる答弁を求めるものであります。
 さらに、消費税は、政党の政策、見解を国民に伝える最も重要な活動である機関紙活動にも課税しようとするものであります。機関紙誌代の収入は政党の政治活動の資金であり、政治資金規正法の規定するように、「民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財」であります。消費ではなく、国民の健全な政治参加であります。これを新たに課税対象とすることは、民主主義への課税と言うべき不当な税制ではありませんか。総理の見解を求めます。
 しかも、大型間接税、消費税を推進した中心人物の少なからざる人が、リクルート事件での株式譲渡の疑惑を指摘されております。リクルート事件について東京地検は、真藤NTT前会長、加藤元労働事務次官などを今明日中に起訴の方針と聞きますが、国民は政界関係者らの逮捕、起訴が当然であると怒りの声を上げています。まして、リクルート疑惑発覚後、リクルートの江副らが総額四千万円を政界関係者に配り、事件のもみ消しをたくらんでいたことも明らかになり、国民の怒りは一層強くなるばかりです。これらの捜査状況と今後の基本方針を明らかにされたい。
 あわせて、検察権の厳正な行使に対して、指揮権発動その他政府が制肘を加えることなど断じてあってはならないと思いますが、法務大臣の明確な答弁を伺いたいのであります。
 世論調査に見られる竹下内閣の支持率は、日を追って低下し、わずか一二・三%、不支持率八五%という調査結果まで出ております。さきの千葉県知事選挙で我が党推薦の石井候補が七十八万六千票余、四五%の得票を得て大いに善戦した事実も、消費税廃止、リクルート徹底究明の世論の大きな広がりを示しております。総理はこれら国民世論の動向についてどのように考えているか、率直に答えられたい。
 今大切なことは、総理自身に関するリクルートコスモス株の問題について明らかにすることであります。さきの予算委員会で我が党の不破副議長が、株式譲渡について竹下事務所に赴いたのはリクルート社の間宮常務ではないか等具体的な質問をしたのに対し、いまだに明確に答えておりません。この場で明確に答えていただきたい。
 さらに、株式譲渡にかかわる売買約定書、株式購入代金払込証明書、株式売却代金振込証明の文書、いわゆる三点セットを進んで国会に提出すべきであります。また、未公開株売却益金の使途を証明する文書を提出すべきでありますが、そのお考えはないのか、総理の答弁を求めます。
 また、我が党を初め国民の多くが要求する中曽根康弘前総理の国会への証人喚問を竹下総理みずからが積極的に求めるべきではないか。
 総理、国民の怒りがあなたには聞こえないのですか。忍の一字で逃げ切ろうとするのですか。もはや内閣総辞職、または解散、総選挙で国民の審判を仰ぐ以外に道はないと思いますが、総理の明確な答弁を求めるものであります。
 さて、本法案の第一の問題点は、このような欠陥だらけの、廃止するしかない消費税を円滑に実施するためと称して、弾力的運用などの措置をとろうとしていることであります。
 これらの諸措置や一時金の支給などでは、消費税の持つ基本的な矛盾を何ら解決することはできません。総理、一体あなたはこのような措置によって消費税の諸懸念を解消できるとでも考えているのですか。
 第二の問題点は、消費税という財源を導入したことから、租税特別措置の縮減や不公平税制の是正という方針すら放棄して、むしろこれを拡大しようとしていることであります。
 多極分散型国土形成促進法に基づいて大企業が大都市に建設する建物についても、新たに特別償却を認め、減税措置を講じています。これでは一極集中に拍車をかけることになり、地価暴騰の要因を残すことになるのではありませんか。また、海外に進出する大企業に対して、新たに二〇%の積み立てを認める準備金制度を設けています。そのほか、基盤技術促進税制など特別措置を軒並み温存拡大し、また期限の延長をしているのであります。
 総理、あなたは国民には消費税の負担を押しつける一方、このような専ら大企業が利用する特別措置については、今後とも維持拡大を図っていくというおつもりなのか、明確に答えていただきたい。あわせて大蔵大臣の見解を求めます。
 しかも、昨年、大企業に適用される法人税率は大幅に引き下げられたばかりであります。税率、課税ベースの両面にわたって大減税の恩恵を受けることになります。アメリカでも西欧諸国でも、法人税率を引き下げた場合には、特別措置は抜本的に整理をし、課税ベースを広げるというのが共通のやり方であります。総理並びに大蔵大臣、このような国際的な流れに反するやり方を固執するのはいかなる理由か、明確にされたい。
 政府は、今回有価証券先物取引に対する課税をまたもや見送りました。株価指数先物については、昨年九月から東京、大阪の両株式市場において取引が始まり、その取引額も月を追ってふえ続けています。本年一月までに百二十兆円にも達する勢いとなっておりますが、この巨額の取引が非課税のまま野放しにされるのであります。さらに、本年六月には東京に新たに金融先物取引所が設立され、通貨や金利の先物取引が本格的に始動しようとしています。総理、消費税では食料品を含めあらゆるものに課税をしながら、現行税制でもすぐ課税できる金融商品に対してはなぜ課税を見送ったのか、これこそ最大の不公平ではないか、その理由を説明されたい。
 以上、国民には消費税の負担を押しつけ、大企業には減税の恩恵を与えるという不公平税制に断
固反対し、消費税廃止、リクルート疑惑徹底追及のため闘う決意を表明して、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#28
○国務大臣(竹下登君) まず最初は、消費税の導入の公約違反問題についてのお尋ねであります。
 昭和六十一年六月の選挙の際の前総裁発言は承知いたしております。また、それに先立ちます昭和六十年二月六日の衆議院予算委員会における前総理の発言、これは時の内閣の総理としての発言であって、その重みも十分認識いたしております。
 今回の消費税は、それらの発言というものの原点から出発いたしまして、従来からの経緯とか論議等すべてを踏まえて、国民各界各層の御理解を得られるよう衆知を集めて工夫した苦心の作であります。その意味で前総理発言の延長線上に存在する、このように御理解いただきたいと思います。
 建設資材の便乗値上げ問題にお触れになりました。
 先ほども建設大臣からお答えがあっておりましたが、消費税の導入に当たって消費税の転嫁を口実とした便乗値上げをしないよう、既に関係業界に対して所管大臣から徹底を図っております。建設資材についても便乗値上げがあってはならぬことはもとより当然であります。今後とも価格動向を把握しますとともに、便乗値上げ防止のための十分な監視体制を維持していくよう政府を挙げて対処してまいります。
 また、価格カルテルによる便乗値上げの防止につきましては、公正取引委員会において十分指導、監視を行いますとともに、違反行為に対しましては厳正に対処してまいります。
 さて、消費税は我が国にとってなじみの薄い初めての税制であります。国民の皆様方の不安や懸念を払拭して円滑な実施を図ることが必要であるといつも申し上げておるとおりであります。消費者や事業者に転嫁の不安があり、一部の地方公共団体の対処に適切さを欠くことは事実であるにいたしましても、政府としてはそういう事態が解消するようにさらに最善を尽くす、これが私どもの果たすべき役割であり、その廃止などは全く考えておりません。
 政党機関紙への課税問題でありますが、事業者が対価を得て行う物品、サービスの提供等に課税するのが消費税であります。政党も、人格のない社団として、経済団体や業界団体のような団体と同様に事業者に該当いたします。購読料等の対価を得て新聞、機関紙を売る場合には課税となる、こういうことであります。消費税においては、各種団体の機関紙なども含め対価を得て売る新聞一般を課税しておりますので、制度の趣旨を御理解いただきたいと思います。
 次は、千葉県知事選挙に基づいての御議論がありました。いつの場合でも選挙の結果というのは厳粛に受けとめるべきものであると、このように考えておるところであります。
 さて、不破議員の質問にお触れになりました。この問題、不破議員が調査されたと言われることについて、一々コメントする考えはございません。
 いわゆる三点セット問題、これは目下熟慮中であります。
 さらに、中曽根喚問、総辞職、解散というお尋ねがありました。中曽根前総理に私が何々を求めるという考えはございません。総辞職、解散などという考えは全くありません。
 消費税の持つ欠陥や懸念の解消につきましては、これは間接税については国民一般に懸念を生んでいる点といたしまして私が最初六項目を申し上げた。その後、転嫁問題、地方団体の財政運営の問題、そうして簡易課税、免税点の問題、これをつけ加えたわけでございます。とにかくこれらの懸念や不安を解消するというためには、税制全体あるいは歳出問題等いろいろ努力を行っておりますが、さらに、もうあとそれこそ五日しかございませんので、この間、円滑化推進本部をフル回転いたします。そしてまた、弾力的運営、税制改革法の議員修正、このことをよく考えまして将来また適切な対応をすべきこともあろうと思っております。
 それから法人税の課税ベースにもお触れになりました。
 従来から税負担の公平化、適正化の観点から、引当金、租税特別措置等について実情に即して見直しを進めてきたところであります。今回の税制改革においても課税ベースの拡大を図ってきたところであります。
 以上で私のお答えを終わります。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(村山達雄君) お答えいたします。
 私に対する質問は、今度は消費税を負担させる反面租税特別措置の拡大を図っているではないか、こういうお話でございます。
 租税特別措置、これは言うまでもございません、そのときどきの必要に合わせて政策的に税制をやるわけでございます。拡大もありますし、縮小もございます。今回は二つの租税特別措置を廃止し、三十項目について縮減を図っております。ここに言われたことにつきましては、これは今必要だということでやっているわけでございます。ただ、海外進出の大企業の準備金制度、大企業と書いてありますが、このうちの一部は小企業、中小企業に限定している部分もありますので御承知おき願いたいと思います。
 それから法人税率を引き下げるときに課税ベースを広げるべきであると。それはやっているわけでございます。代表的なものは、受取配当の益金不算入制度、これを思い切って縮減しているところでございます。
 それから最後に、消費税では食品など生活必需品を課税する反面、有価証券先物取引、それから金融商品などに対してなぜ課税を見送ったのか。
 これがもし消費税の話であるとすればこれは当然でございまして、消費には該当しないのでございます。やはり物とかサービスでございまして、これは資本取引でございます。ですから、これは該当はいたしません。もし取引所税のお話であるならば、まだ金融資産のうち金利先物、通貨先物が実施されておりません。これが大体ことしの六月ごろを想定されておりますので、その状況、これを見まして、株式の指数取引とあわせて、平出二年度でバランスのとれた適正な負担率で課税を実施したいと、かように考えているところでございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣高辻正己君登壇、拍手〕
#30
○国務大臣(高辻正己君) 最初のお尋ねは、いわゆるリクルート事件についての捜査の現状と今後の方針いかんということでございましたが、東京地方検察庁は厳正公平、不偏不党の立場から引き続き捜査を継続中でありまして、捜査の現状でありますとか、捜査の今後の見通しとかいうような捜査の内容にかかわる事柄につきましては、遺憾ながらお答えすることができません。
 ただ、この際申し上げることができますのは、捜査による事案の解明というものは、その結果の及ぶところが何人であるかによって左右されるものではないということでございます。
 次のお尋ねにありました指揮権の発動と申しますのは、検察庁法十四条ただし書きの検事総長に対する法務大臣の指揮を指して言われるものと思いますが、この検察庁法十四条の趣旨は、一般に、国の検察事務を分担管理し、その機関の事務を統括する法務大臣の行政責任と、司法権と密接不可分の関係にある検察権の独立性の確保の要請との調和を図る点にあるものと考えられております。
 そういうことからしますと、法務大臣がいわゆる指揮権を発動する場合は、検察権が不偏不党、厳正公平の立場を逸脱し、その他、検察事務を所掌し遂行する法務大臣がその責任を全うし得る限度を超えて運営されるというような特殊例外的な場合に限られるべきものであり、そのような特殊例外的な場合においては、法務大臣はその行政責任を全うするためにその指揮権を行使して正すべきものは正さなければなりませんが、そのような場合でないのに法務大臣がいわゆる指揮権を発動することはなすべきでないと考えております。その意味で、法務大臣は検察庁法第十四条ただし書きの検事総長に対する指揮権をむやみに放棄するわけにはまいりません。
 しかし私は、検察が今後ともよくその職責を果たし、法務大臣が指揮権を発動したりその他これに制肘を加えなければならないような事態が生じることはないものと信じております。
 以上でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#31
○副議長(瀬谷英行君) 橋本孝一郎君。
   〔橋本孝一郎君登壇、拍手〕
#32
○橋本孝一郎君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま提案のありました租税特別措置法の一部を改正する法律案について、竹下総理並びに関係大臣に質問を行うものであります。
 まず、消費税についてお尋ねいたします。
 我々は、シャウプ勧告以来の抜本税制改革を今世紀に残された重要課題の一つとして位置づけ、国民の合意を得て、世論が求める手順に従って改革を進めるよう求めてきました。すなわち、まず第一段階として、所得税などの大幅減税を進め、国民各層から不公平、不公正と言われておる税制度について抜本的改革を実現し、その上で行財政改革の計画、高齢化社会の福祉ビジョンを明らかにし、理解を得た上で、しかる後に国民の合意を得て、時間をかけて間接税の改革を進めるという二段階の改革を提唱したのであります。
 しかるに、竹下内閣は、この国民的要求を無視し、我々の強い反対にもかかわらず不公平税制の是正が不十分なまま消費税導入を柱とした税制改革関連法の成立を強行しました。これは国民世論を裏切り、我が国の将来に禍根を残したものと断ぜざるを得ません。
 我々は、税制改革関連法の原案どおりの成立という最悪の事態を回避するため、さらに議会政治と国民の利益を守るために粘り強い努力をいたしました。その結果、消費税の半年間の弾力的運営や見直し規定の創設、退職金や通勤費等に係る減税の拡充などを修正することができました。しかし、依然として消費税は多くの欠陥、矛盾に満ちており、国民生活に不安を与え、さらに企業経営を圧迫するおそれが残されております。
 好景気と比較的安定の中で幕があけた平成元年も、消費税の暗い影が差しています。消費税は、転嫁を保証する仕組みがないため、このままでは第二事業税となる可能性が極めて大であります。立場の弱い下請業者や競争力の弱い中小零細企業等では、消費税を自分でかぶらなければならないとの声が出ております。
 さらに、消費税は、三千万円の免税点、簡易課税及び限界控除制度を採用したため、業種や企業規模などによって損得が生じるなど、新たなる不公平を拡大させるという欠陥を持ち、そのために混乱が生じております。他方、消費税の導入にかこつけて便乗値上げが行われることを最も警戒しております。消費税とは無関係に価格が引き上げられ、物品税等の廃止で安くなるはずの商品価格が引き下げられないのならば、消費者の家計は大きな打撃を受けることは必至でありますし、また、インフレが起こるのではないかと恐れられております。
 そこで我々は、まず半年間の弾力的運営を厳正に行うことを強く求めるとともに、消費税導入に際して業者が税を転嫁できないとか便乗値上げべ頻繁に行われるなどの混乱が生じた場合は、見直し規定に沿って直ちに消費税の仕組みそのものを改めるよう主張するものでありますが、竹下総理にこの場でその約束をしていただきたいのであります。
 また、公共料金への消費税転嫁をめぐって地方自治体の足並みがそろわず、各所で大変な混乱を起こしております。公的機関である自治体の転嫁見送り、先送りであります。四十七都道府県のうち、四月一日から転嫁するのは二十県にすぎない。政令都市では横浜、名古屋のように転嫁のための条例改正案審議を先送りする例もあります。また、消費税を地方に割り戻す消費譲与税を歳入に計上しない自治体もあります。
 このように自治体が次々に転嫁見送りを決めたのは、消費税が地域住民の支持を受けていないという判断によるものであり、地域住民の支持を受けていないということは、消費税が政府・自民党の強引な押しつけ税制であるということであります。地方自治の精神からいえば、中央政府が何を決めようと、これを受け入れるか否かは自治体の裁量次第であります。自治省は、自治体がこれだけ消費税に消極的な理由をよく考えるべきだと思います。いたずらに制裁のおどしをかけるだけが能ではないと思います。
 この事態に対する責任をどう認識し、今後いかなる対策を講じていくのか、総理及び自治大臣の御所見を求めるものであります。
 ところで、消費税はそのまま税率引き上げによって安易に大衆増税ができるという危険な性質を持っております。民社党と自民党で行財政改革
の強力な推進なくして消費税率を引き上げない合意をしておりますが、竹下総理は自分の在職期間中には税率を引き上げないと主張しているのにすぎません。今のうちに消費税率が安易に引き上げられないための歯どめをつくっておくべきと考えますが、竹下総理の明快なる御答弁を求めるものであります。
 質問の第二は、不公平税制是正についてであります。
 竹下税制改革のもう一つの欠陥は、不公平税制の是正が極めて不十分なものにとどまっていることであります。
 最近の土地と株式の高騰によって資産保有のアンバランスが社会的な問題となっております。持てる者と持たざる者との格差は日ごとに広がり、平等と公平さを誇ってきた日本の社会は根底から崩れつつあります。歴代自民党内閣の怠慢により骨抜きになってきた資産課税の適正化に、今こそ本腰を入れて取り組むべきだと考えます。まず、自民党が我々に約束したように、土地基本法の制定はもちろんだが、土地税制を新たな視点から抜本的に洗い直し改革を進めるよう強く求めるものでありますが、総理及び大蔵大臣の見解を伺いたいのであります。
 さらに、国民のプライバシー保護と金融市場の安定化に配慮しつつ、国民の合意を得ながら納税者番号制度を導入し、総合課税体制の整備を図ることが不可欠であります。
 政府税制調査会の小委員会は社会保障番号を活用した米国型が望ましいとの報告をしておりますが、政府としてはこの方向で準備をしていくのかどうか、総理及び大蔵大臣の御所見を求めるものであります。
 我が党の提言により、昭和六十三年分は約一兆三千億の所得減税が先行実施され、また抜本改革の中でも所得税率の大幅緩和、人的控除の引き上げ、教育費軽減に配慮した割り増し扶養控除の創設、配偶者特別控除の引き上げなどによる所得減税、地価高騰に対応した相続税等、大幅減税が実現しました。しかし、我々は今後、サラリーマンの実効ある申告納税制度の導入、物価調整減税の創設等、きめ細かな政策の実現に重点を置いて取り組んでいく決意であります。
 現行税制における不公平の一つとして、事業所得者と給与所得者との税体系が大きく異なっていることを指摘せざるを得ません。既に特定支出控除というサラリーマンの申告制度は存在していますが、経費の対象がごく狭い範囲に限られており、ほとんどのサラリーマンはこの制度の恩恵を受けることはできません。勤労者から要望の強い背広や靴の費用、労働組合費、冠婚葬祭費用なども対象に含め、実効ある制度に改めるよう主張するものであります。
 昭和六十三年の給与所得者から特定支出控除が適用となりましたが、近いうちに、どれだけのサラリーマンがこの制度を利用できたか明らかになります。この制度の恩典を受けたサラリーマンが余りにも少なかった場合は、我々の要求に基づいて制度の見直しをすべきだと考えます。総理及び大蔵大臣にこの約束をしていただきたいのであります。
 税率構造が簡素化されたとはいえ、累進構造をとっているため、物価上昇に伴う所得増加による所得税額がふえ、増税となる点は全く解決されておりません。これを解決するために所得税においても物価スライド制度を導入するよう強く求めるものでありますが、総理及び大蔵大臣の見解を明らかにしていただきたいのであります。
 また、我が党の提案が受け入れられ、通勤費の非課税枠が月額二万六千円から五万円に引き上げられた点は一応評価できます。しかし、地価の高騰や大都市圏への人口集中により住居が職場からますます遠くなる傾向にあります。この際、新幹線通勤、自動車通勤も含め交通費全額を非課税とすべきではありませんか。
 さらに、現行制度では、交通費が勤務先から支払われず、自腹を切らなくてはならない場合には非課税とはなりません。これは余りにも不合理であり、直ちに是正すべき問題だと考えます。
 最後に、消費税の実施が五日後に迫ってまいりました今、消費税の第一線現場では地方自治体を含む事業者も消費者も大混乱が起きております。総理は、先日の十六日の各地通産局長との懇談会で、いざ導入となると国民との間に乖離があることを認めるとおっしゃられました。乖離があるからこそこうすると言わなければならないのではないでしょうか。との答えがないことは全く無責任ではないでしょうか。
 以上、総理及び大蔵大臣の答弁を要求して、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#33
○国務大臣(竹下登君) まず、見直し規定の点にお触れになりました。
 消費税の導入に当たりましては、国民の不安や懸念を払拭して国民の皆様方の御理解と御協力を得るべく最大限の努力を行い、その円滑な実施か図る、これが大前提でございます。したがって、新税制実施円滑化推進本部を設置したところでおりまして、これは今後も引き続ききめの細かい実効ある総合的対策を行ってまいります。
 そこで簡易課税の問題、これは中小事業者の事務負担等に配慮した措置でございます。消費税の円滑、適正な転嫁の実現の状況、それから消費税の仕組みの定着状況等を勘案しながら、今御指摘になりましたように、将来その見直しを行うものとする旨の規定が税制改革法の議員修正によって追加されたところでありますので、その趣旨を踏まえて適切に対応するのは当然のことであると思います。
 次が、地方自治体の問題でございます。
 地方公共団体は、新税制の円滑な推進に資するための環境の整備に配慮すべき者という立場と、いま一つは事業者としての立場と、この二つを持っておるわけでございます。消費税の円滑、適正な転嫁を行っていくということは当然のことであろうと思っております。引き続き地方公共団体をそうした考え方で指導すべきだと考えております。
 それから、歯どめ問題にお触れになりました。
 施政方針におきまして、私の内閣におきましては税率の引き上げを提案する考えのないことを明らかにいたしました。そして、税率の歯どめとはどこかと、こう言えば、これは法律に規定してあるわけでございますから、まさに国会こそが税率の歯どめの最大限の役割を果たすものであると思っております。
 税率を引き上げるか引き下げるか、こうした問題は結局、財政需要と税負担について将来の国民がそのときどきに与えられた条件のもとで選択する問題でございますので、未来永劫にそれを縛るという考え方には立ちません。
 そして、一方、三%というものは長い間の議論の末コンセンサスを得られた水準でございますので、安易に引き上げることは考えられないというふうに思います。
 なお、御指摘がありましたように、引き続きお約束どおり行財政改革を粘り強く続けていかなければならないということは御指摘のとおりである、このように私も考えます。
 次は、土地税制と土地基本法についてお触れになりました。
 土地基本法につきましては、いわゆる総合土地対策要綱、これに書いてあります基本的認識を踏まえて、今国会に提出すべく準備の最終段階に入っております。したがって、土地税制のあり方については、この土地基本法制定に関する作業をも踏まえて、土地対策全般との関連において今後とも検討すべき課題である、このように考えております。
 納税者番号、そして総合課税制度。この問題は、これは御指摘にもありましたように、平成元年度の税制改正に関する答申、これにおいて、納税者番号制度の導入の問題については、その前提となる番号制度についての政府部内での検討並びにプライバシー問題及び適正、公平な課税の実現のための負担に関する議論を通じた国民の合意形成の状況を見守りつつ、さらに検討していくことが適当である、こういう御指摘がなされてきたわけでございます。
 まさに、この答申そのものに示された点に従って誠実に対応してまいりたい、このように思います。
 特定支出控除にお触れになりました。
 特定支出控除制度は、勤務に伴って通常支出を余儀なくされる支出項目のうち、支出額が相当程度となりまして、その負担が担税力を減殺することになるような支出をしんしゃくする趣旨からそもそも設けられたものでございます。これによってサラリーマンに申告納税の道を開いた、とのことは私は画期的な前進であったと思います。
 しかし、これはいずれにいたしましても、特定支出控除制度については、今も御指摘のありましたように、昭和六十三年分から導入されたばかりであります。制度の定着状態、適用状況を踏まえながら、引き続き検討を要するべきものは検討しなければならない課題だというふうに思います。
 それからインデクセーションの問題にお触れになりました。
 いわゆるインフレによる所得税の負担増を自動的に調整するという物価調整減税、この制度の導入には、インフレによって同様に影響を受けます減価償却費やキャピタルゲイン等、他の分野についてもこの物価調整制度を導入しなければ税体系全体のバランスを損なうという基本的な問題がございます。
 したがって、インデクセーションを導入することにつきましては慎重であるべきでありますが、所得課税の負担については、社会経済情勢の推移に即応しながら適宜今日までのように見直しを行っていくというのが現実的な問題であろうと思います。
 さらに、通勤費にお触れになりました。
 通勤手当全額を非課税とする、これは税制のあり方として困難であるとお考えいただきたいところでございます。
 自己負担している通勤費を控除の対象とすべきではないかという御指摘につきましては、一つには、給与については概算的な控除としての給与所得控除がまず基本的に存在しておるということ、二番目には、通勤費が特定支出控除の対象とされておること等にかんがみてみますならば、自己負担の通勤費を控除する制度を創設するということは不適当ではなかろうかと思います。
 さらに、私がいわゆる乖離があるというようなことを申し上げたことを御指摘になりました。
 確かに、私自身は昭和五十四年からこの税制そのものを議論してまいりました。しかし、国民全体が昭和五十四年から議論してきたというふうには私も思いません。そこに幾ばくかの乖離があるということは事実であると思っております。したがって、いかにこれを接近さしていくかということが、御指摘にもありましたあと五日の大きな課題であり、そしてその後引き続き国民の暮らしの中に定着させていくための努力をすることこそ、この乖離を埋めるための必要な行政行為であろうと考えております。
 以上でお答えを終わります。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇〕
#34
○国務大臣(村山達雄君) 私からつけ加えるべきものはございません。(拍手)
   〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕
#35
○国務大臣(坂野重信君) 地方公共団体の公共料金への転嫁問題につきまして、先ほど総理がお答えになりましたように、地方公共団体は二つの立場がございます。消費税を転嫁すべき義務者であると同時に、またそういう環境づくりの指導的な責任の立場にあるという二つの立場でございます。
 自治省といたしましては、消費税法が既に昨年の十二月三十日から公布、施行されておりまして、地方公共団体が消費税転嫁のための所要の措置を講ずるか否かにかかわらず四月一日から消費税の納税義務者となるという事実を前提にいたしまして、法律の趣旨にもとることのないよう、適切な対応を引き続き粘り強く指導してまいりたいと思っております。
 以上でございます。(拍手)
#36
○副議長(瀬谷英行君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#37
○副議長(瀬谷英行君) この際、日程に追加して、
 国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○副議長(瀬谷英行君) 御異議ないと認めます。村山大蔵大臣。
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#39
○国務大臣(村山達雄君) ただいま議題となりました国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特
例等に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
 平成元年度予算は、内需の持続的拡大に配意しつつ、財政改革を強力に推進することとして編成いたしました。歳出面においては、引き続き既存の制度、施策の見直しを行い、経費の節減合理化を図るとともに、限られた財源を重点的、効率的に配分するように努めたところであります。
 国の補助金等につきましては、累次の臨時行政調査会の答申等の趣旨を踏まえ、昭和六十一年度の国の補助金等の臨時特例等に関する法律により補助率等に係る暫定措置を講ずるなど、これまでもその整理合理化を推進してきたところであります。平成元年度予算の編成に当たりましては、これらの暫定措置の期間が昭和六十三年度末に終了することに伴い、改めて一体的、総合的な見直しを行い、補助率等につき所要の措置を定めることとし、また、厚生年金の国庫負担金の繰り入れ等につきましても、引き続き所要の特例措置を講ずることとしたところであります。
 本法律案は、以上申し述べましたように、昭和六十一年度の国の補助金等の臨時特例等に関する法律により措置が講ぜられてきた事項について、財政資金の効率的使用を図り、あわせて国及び地方の財政関係の安定化に資するため、所要の立法措置を定めるものであります。
 以下、その大要を申し上げます。
 第一に、昭和六十三年度まで暫定措置が講ぜられてきた事業に係る補助率等について、まず、生活保護、措置費等に係る補助率等を定める改正を行うこととし、さらに、義務教育費国庫負担金のうち共済長期給付、恩給等に係る補助率等の取り扱いを定めることとしております。また、公共事業等につきましては、平成二年度までの暫定措置として、昭和六十三年度に適用されている補助率等を適用することとしております。なお、今回の補助率等の見直しに伴い、別途、地方交付税法の改正によりたばこ税を地方交付税の対象とするほか、地方公共団体の事務事業の執行及び財政運営に支障を生ずることのないよう財政金融上の措置を講ずることとしております。
 第二に、厚生年金保険事業に係る一般会計から特別会計への繰り入れ等について所要の特例を定めることとしております。
 以上、国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案について、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#40
○副議長(瀬谷英行君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。渕上貞雄君。
   〔渕上貞雄君登壇、拍手〕
#41
○渕上貞雄君 日本社会党の渕上貞雄でございます。
 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案について、総理並びに関係閣僚に質問をいたします。
 まず、竹下総理及び政府閣僚の皆さんに強調し、申し上げたいことは、私がこの参議院に議席を得ました最大の原因の一つは、皆さん方が国民との約束を破られ、国民がその公約違反に対して鋭い批判の意思を表明した事実があるということであります。みずからはリクルート株で大もうけしたのではないかと疑惑を持たれ、国民から強い政治不信が表明されているにもかかわらず、国民には公約違反の消費税を押しつけるとは何事ぞ、絶対に許せない、こうした声は我が福岡県だけでなく、宮城県、千葉県を初め全国に巻き起こっております。私は、竹下総理の反省を促し、過ちを悔い改めることは今からでも遅くないことを強調しておきたいと思います。
 さて、地方財政は地方税、交付税、国庫支出金、そして地方債を主たる歳入としており、当然消費税問題は地方財政対策問題として、補助金問題とも切り離して議論できない問題であります。自治省等は、昨年来再三にわたり全国の自治体に消費税転嫁に関する通達等を出し、価格転嫁は自治体の責任としておりますが、全国の自治体において、相次いで一部または全部の転嫁見送りが決定され、消費税の廃止、延期の決議、意見書が続々と採択されております。自治体ばかりではありません。高速道路のように政府関係特殊法人においてすら、転嫁の一部見送りを決めております。
 政府及び与党は、法案修正までして価格転嫁が消費税の前提であると強調してきましたが、少なくとも四月からの転嫁ができないことがはっきりいたしました。竹下総理が表明されている九つの懸念も何一つ解消されておりません。昨年の税制改革においては、地方財政は交付税、譲与税を含めても差し引き八千八百億円の減収となっており、消費税の混乱には耐えられません。少なくとも消費税の四月実施を凍結ないし延期すべきと考えますが、総理の見解を問います。
 また、自治体が価格転嫁できないのは、その成立の経過と消費税自体の構造的欠陥に原因があり、自治体に責任があるのではなく、政府に責任の全部があります。東京都の場合は、与党の政調会長が転嫁見送りに関与すらしています。政府内においては、転嫁しないのは自治体が裕福であるからだとか、交付税率の変更を示唆し恫喝するような言動が見受けられますが、言語道断であります。自治大臣は、地方自治を擁護する立場にありながら、国の無理を地方に押しつけ、ペナルティーの議論まで黙認するのでしょうか。明快な御答弁をお願いいたします。
 政府の約束違反は、消費税だけではなく、このいわゆる補助金カット法案もそうであります。当初は一九八五年度限りとされ、政府は地方公共団体とかたく約束したはずであります。それが八六年度からは三年間限りと延長され、八七年度にはさらにカットが拡大し、ようやく三年間が終わったら、国の負担金の多くはカットが恒久化され、負担金と補助金の一部は再び暫定措置として延長されるということは、明確な約束違反ではありませんか。竹下総理は消費税導入による逆進性の中和は福祉などにかかわる歳出の充実で行うと明名されてきましたが、生活保護を初めとする福祉や文教関係の国の負担金のカットの恒久化はその約束にも逆行するものではないですか。この点についても総理の明快な答弁を求めます。
 さらに、補助負担金のカット法案が国会に提出されるたびに、政府に対して立法府である国会は明確な要請を行い、政府も努力すると約束をしているはずであります。それは、第一には、一括法案という常任委員会制度を無視した法案提出のやり方を改めること、第二に、国会の審議権、とりわけ参議院の審議権を保障することであります。
こうした過去の立法府との経緯に対して全く口をぬぐい、一括法案として提出し、わずか二日間の審議しかできないような仕掛けをつくるというのは極めて遺憾であります。このようなやり方は、国会の権威を形骸化し、立法そのものの権威をも低めるものにほかなりません。総理並びに大蔵大臣は、このような立法府軽視に対して、どう謝罪し、今後どうするおつもりなのか、明快にお答えをいただきたいと存じます。
 次に、私は国と地方の財政関係について伺います。
 まず、なぜ補助負担金をカットしなければならないのか、不思議でたまりません。一九八五年度以来、税の自然増収の伸びは順調に続き、政府はその都度当初予算で予定されていた赤字公債の発行を縮減しております。つまり、国の財政再建は順調に進んでいるのであります。ところが、地方に対しては平然と財政負担の転嫁を行っております。一九七五年度以来の地方財政の財源不足額は、その大半を財源対策債など地方の借金で手当てをされ、さらにこの五年間における補助負担金のカットによって地方財政においては一般会計だけでも約五兆円の影響が出ております。
 国は借金を順調に減らし、地方には借金を強要することをどのように説明するのでしょうか。大蔵省は金が現実にないからと言いますが、地方にもないのです。なぜ、国の借金を減らし、地方がいわれもない借金をしなければならないのか、大蔵大臣、自治大臣の明快な見解を求めます。
 また、竹下内閣の内政の柱の一つとしてふるさと創生が提案されており、一市町村当たり一律一億円の臨時交付を行うとされていますが、五年間で五兆円、八九年度はさらに一兆三千八百億円余の補助金カットを行うことはふるさと創生、地域振興と明らかに矛盾いたします。一億円は、言葉は悪いですが、自治体への慰謝料なのでしょうか。竹下総理御自身に御説明を願いたいと存じます。
 さらに、具体的な問題についてお伺いをいたします。
 第一には、生活保護については、八四年度負担率八〇%であったものが八五年度から八八年度にあっては七〇%とされていましたが、八九年度からは七五%で恒久化されることとなりました。その財源措置として国のたばこ税の一部が地方交付税の対象税目に算入されたことは承知しておりますが、補助金というものと国庫負担金というものの性格が混同されているのではないでしょうか。どのように整理されて七五%という数字が出てきたのか、はっきりお示しを願いたいと存じます。
 第二に、児童福祉、老人福祉、身体障害者福祉、精神薄弱者福祉等の負担率については、八九年度以降は五〇%で恒久化されることとなりました。機関委任事務の整理合理化によって団体事務となったから復元は難しいという説明がなされております。もしそうであるなら、機関委任事務と団体委任事務、そして団体事務の確固たる定義、性格の違い、国と地方の普遍的な負担関係について自治大臣からお示しをいただきたいと存じます。
 第三に、義務教育費の負担率について、共済長期負担金は八七年度から三分の一とされていたものが、八九年度は八分の三、九〇年度以降は二分の一に復元されることとなりました。また、恩給は一般財源化されることになりました。恩給もそうですが、共済費用は給与費の重要な構成要素です。明確に義務教育費は国庫負担の対象でもあるものを、なぜ区別し、重大な国と地方間の負担変更を行うのか、大蔵大臣、自治大臣に明快な答弁を求めます。
 第四に、投資的経費については今後二年間の暫定措置として補助負担率カットが延長されることとなり、今後、関係省庁間で検討会を設置することとされました。ただし、八七年度の補助負担率の引き下げ分については九一年度から復元するとしております。また約束が破られるのではないかという心配は当然であります。本当に二年間でカットが中止されるのでしょうか。また、農業関係の基盤整備も随分とカットされています。農業の構造改善事業の推進のためにも自由化対策、基盤整備に対する補助を拡大すべきと考えますが、農林水産大臣の所見を問います。
 さらに、国と地方間の事務事業の見直しと権限移譲問題もそのまま残存しており、新行革審、国と地方の関係に関する小委員会で審議中と聞いております。自治体への権限移譲は、総務庁が行ったアンケート調査でも強い要求があります。今回の措置がこれまでの暫定措置の固定化を意味することを考えれば、少なくとも国と地方間の事務事業の見直しと権限移譲が同時に提案されるべきでありますが、竹下総理の決意と見解を求めます。
 最後に、最近の内閣支持率の急落を見ましても、国民の竹下内閣に対する批判はもはや不信任と言ってよく、国民は総理にただひたすら忍耐することではなく、政治的決断を求めております。日本の宰相として賢明な進退を選択されることを求めて、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#42
○国務大臣(竹下登君) お答えをいたします。
 まず、消費税の四月実施の問題でございます。
 たびたび申し上げておりますように、国民の皆様方の不安や懸念を払拭して、国民の皆様の御理解と御協力を得るべく、今後とも最大限の努力を行ってまいります。
 したがって、新税制実施円滑化推進本部を設置しておりますが、この五日間、精力的に適切なる指導、親切な相談、こういう立場で行政を進めていきたいと思っております。それは今後とも私どもに課せられた使命でございます。
 しかし、基本的に消費税は国会における議論を経て創設されたものであります。凍結、延期などの考えは全くありません。
 次に、補助金カット法案の中身にお触れになりました。
 確かに私は、消費税導入に際しまして、いわば税体系全体の中、あるいは歳出面において中和をしなきゃならぬというようなことを申し上げてきたことは事実でございます。
 昭和六十三年度まで暫定措置が講じられてきました生活保護、措置費等に係る補助負担率につきましては、今回改めて最近における財政状況、国と地方の機能分担、費用負担のあり方、これらを勘案しながら、他の分野の補助負担率とあわせ一体的、総合的に検討を十分行いまして、たばこ税を地方交付税の対象とする地方財源措置を講じながら、その見直しを行ってきたところでございます。御指摘のあったこともその点でございます。
 この補助負担率の取り扱いは国と地方の費用負担に係る問題でありまして、また、所要の地方財源措置を講じておるところからいたしまして、社会保障制度や行政サービスの水準そのものに何らの影響を与えるものではありません。社会保障制度の運営に支障をもたらすものではありません。
 なお、消費税導入をも踏まえまして、真に手を差し伸べるべき方々に対する施策につきましては、既に議了いただきました六十三年度補正予算、これらにおきまして、いわゆる臨時福祉特別給付金を支給し、平成元年度予算におきましても、生活扶助基準の適切な引き上げを行いますほか、老人、障害者に対する在宅福祉施策の充実などにきめ細かな配慮を行ってまいります。
 さて、次に法案の一括化の考え方にお触れになりました。
 これは、私が大蔵大臣をしておりました昭和六十一年度の補助金特例法に盛り込まれたすべての措置につきまして、再度、一体的、総合的な見直しを行った結果によるものであります。共通の性格を有するものであることから六十一年度の例に倣って一括化をした、こういう中身でございます。
 一括法の形式でお示しすることは、立法の趣旨を明らかにする上でも、また、その立法趣旨に基づいてとられる措置を総合的に把握する上でも適切と考えております。国会の審議権を制約するなどということは全く考えたこともございません。
 いずれにせよ、法案の国会審議の問題は最終的には国会でお決めいただくことでございます。政府として国会の審議権を制約するというような考え方はさらさらないということは重ねて申し上げておきます。
 次に、補助金カヅトとふるさと創生という角度からのお尋ねでございます。
 地域づくりは地域の自主性、主体性をもとに推進されることが基本と考えます。したがって、ふるさと創生の起爆剤となるよう、みずから考えみずから行う地域づくり事業につきまして地方交付税の措置を行ったわけでございます。これはもとより地方独自の財源である交付税の措置であります。
 したがって、補助負担率につきましてはこれはまた別の問題として、改めて、最近における財政状況、国、地方の機能分担、費用負担のあり方等を勘案して検討し、適切な見直しを行ったものでありますから、これとこれとの関係は別でございます。
 次に、国と地方の間の権限移譲にお触れになりました。
 国、地方を通じます行政の簡素効率化及び地方自治尊重の観点から、また多極分散型国土形成等の観点からも、住民に身近な事務は住民に身近な地方公共団体において処理できるように国、地方間の役割分担と費用負担のあり方について幅広く検討を行うべきだという考え方に基づきまして、先般の行革大綱、平成元年一月二十四日閣議決定でございます、これにおきましても、国と地方との関係等について行革審の審議を求めながら幅広い見地からこの機能分担のあり方と費用負担について検討をいたします、などを決定したところでございます。本年内には行革審の答申をいただけることを期待しておりますので、一層積極的に進めてまいりたい、このように思っておるところでございます。
 以上で私からのお答えを終わります。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#43
○国務大臣(村山達雄君) 私に対する御質問は、税の自然増収の伸びが順調であって、政府は赤字公債の発行を縮減しているのに、なぜ地方に対して補助金カットという形で財政負担の転嫁を行っているのかと、これが第一の質問でございます。
 もちろんこれは、財政負担の転嫁をやっているわけではございません。かねて言われておりますように、旧臨調、新臨調等におきまして、国、地方の財政状況あるいは国、地方の機能分担、それに伴う費用負担のあり方等、これについて効率的な財政運営をすべきであるということは累次にわたって言われているところでございます。
 そういう観点から見まして、今度は補助率でございますが、答えから言いますと、六十三年度の補助率より下げたものはございません。上げるものがあっても下げたものはございません。そしてまた、たばこ税を交付税の一つの対象にいたしているところでございます。したがって、この問題は転嫁という問題ではないのでございます。もちろん、地方財政におきましても今若干余裕ができましたので、交付税特会の借入金の返済をしている、これは事実でございます。
 それから第二のお話は、生活保護費について、国の負担義務を整理して七五%にしたのはどういうわけかと、こういうことでございます。
 確かに生活保護の問題は、これは社会保障の一つの根幹をなすわけでございますが、これができたときから比べてみますと、今、社会保障の本流と申しますか、これは年金、医療費、福祉、これが大きな流れになっております。
 そういう意味で、相対的に社会保障費の中で占める――まあ昔は救貧、防貧という角度で取りしげられたわけでございますが、生活保護の相対的のウエートは少し下がっているということ、それからもう一つは、やはり先ほど申しましたこおに、国と地方の財政状況とか機能分担ということを考えていきましたときに、この辺でもうそろそろ交付税の処理をやってそしてピリオドを打つたらどうかということで、関係省庁の間で事務的に折衝の結果、そしてまた、編成のときに大臣折衛を経まして、まずこの辺であろうということに合意を見たところでございます。
 それから義務教育費の負担率で、恩給と共済費用の取り扱いを別にしたのはどうかと、こういうことでございます。
 これもやはりいろいろ比較検討いたしましたが、それぞれが国庫補助の対象になった経緯、それから恩給については、言うまでもございません、恩給期間中のものでございます、共済は、追加費用を含めて、いずれも現行動いております共済制度と関係あるわけでございますので、それらのことを総合勘案の上、それぞれ適正と思われるところに関係省庁の意見が一致いたしましたので、それで適正な措置をしたと、こういうことでございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕
#44
○国務大臣(坂野重信君) 大体総理大臣と大蔵大臣がお答えになりましたので、残っている問題につきましてお答えいたしたいと思います。
 自治体の消費税の転嫁問題でございますが、これは先ほどお答えしたとおりでございまして、私どもはこれからも引き続き指導を行ってまいりたいと思います。
 また、地方財政は多額の借入金残高を抱えていることは御指摘のとおりでございまして、多様な財政需要の増大に対処する必要があり、このためには、いろいろ意見はございますが、私どもとしては地方財源の充実確保というものが何よりも大事だという観点に立って物事を考えてまいりたいと思う次第でございます。
 補助率カットの問題でいろいろ御指摘がございましたが、私どもはいろいろ、先ほど大蔵大臣がおっしゃいましたように、各省とも相談をしながらこの補助率カット問題についての対応をしたわけでございます。
 名目的な補助率の復元もさることながら、問題は地方の自主的な財源の確保ということが非常に大事でございますので、その辺を総合的な立場で踏まえて今回のような措置をとることにしたわけでございます。国庫負担率の暫定引き下げの措置は、御案内のとおりに国の厳しい財政事情や内需拡大の要請等を背景として行われてきたものでございますが、しかし、これに伴う地方財政への影響額に対しましては、御案内のとおりに地方交付税への加算あるいは地方債の増発等によって補てんしてきたわけでございます。
 特に、地方債の元利償還の相当部分については国が負担することとしておりまして、地方交付税についても、さっき話が出ましたように、たばこ交付税等の一部を転用することによって地方財政の運営に支障がないようにということを総合的に考慮しながら所要の措置をとったところでございます。
 なお、投資的経費の負担率の復元問題、まだ触れられておりませんが投資的経費に係る補助負担率につきましては、平成三年度以降の補助負担率の取り扱いにつきましては関係省庁間で検討会を設置して総合的に検討を行うこととしておりますが、その際、御指摘のように、昭和六十二年度引き下げ分については平成三年度から復元することとしておるような次第でございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣羽田孜君登壇、拍手〕
#45
○国務大臣(羽田孜君) 渕上議員の方から御質問がございましたまず農産物の自由化の問題でありますけれども、ガット並びに日米関係におきまして議論をした結果ぎりぎりの選択をしたものでございます。これらのそれぞれの農産物につきましては、地域におきましても、あるいは日本全体にとりましてもやはり基本的なものであるということでありまして、各品目の需給あるいは生産等の実態を踏まえまして足腰の強い体質強化を図っていくとの基本的考え方にのっとりまして、生産、流通、加工、消費等の各般にわたりましてきめの細かい国内対策を進めているところであります。
 このための財源措置といたしましては、緊急に推進すべき対策については、さきに御審議をいただきました六十三年度補正予算で千四十六億円を措置したほか、別途畜産振興事業団の指定助成対象事業についても二百八十六億円を計上したところであり、さらに、計画的に実施すべき生産対策等につきましては、平成元年度予算等によりまして所要の経費を計上しまして万全を期していきたいというふうに考えております。いずれにいたしましても、私たちはこの推移をきちんと見守っていきたい、また支援していきたいと思います。
 また、農業構造政策の推進を図るためには、その基盤的条件であります農業生産基盤の計画的な整備が肝要でございます。このため、平成元年度予算案におきましても、国営事業の再編、見直しなど、その内容につきまして重点的な拡充を図って必要な予算額を計上し、事業の積極的な推進を図ることにいたしております。
 以上であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#46
○副議長(瀬谷英行君) 太田淳夫君。
   〔太田淳夫君登壇、拍手〕
#47
○太田淳夫君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案に対して質問を行うものであります。
 昭和六十年度に国の財政悪化を理由として強行した補助率一括引き下げは、地方自治体の強い反発を無視して、一年間の暫定措置としてとられた地方への負担肩がわりの措置でありました。しかるに、それが六十一年度においてさらに三年間緊急避難として継続され、また特に公共事業については、国際的公約にもなった内需振興による景気拡大の要請もあり、六十二年度にさらに一段の引き下げが行われたのであります。
 この間、地方自治体は約四兆九千億円の負担増を強制されてきたのであり、当然、暫定期間終了後の平成元年度における補助率は昭和五十九年度の水準に完全復元するものとかたく信じていたのであります。ところが、本法律案において政府は地方自治体の信頼を裏切り、完全復元はおろか、一部については引き下げたままの低率で恒久化し、他の一部についてはさらに二年間延長しようとするものであります。このことは、国と地方自治体との間の信頼関係を損ない、国、地方自治体間の財政秩序を混乱に陥れるものであります。総理の御所見を伺いたい。
 周知のように、平成元年度の国の財政は、好況を反映した税収の大幅な自然増収により、財政再建の一年繰り上げさえ可能な状況にあります。
   〔副議長退席、議長着席〕
しかしながら、防衛関係費の突出、さらに整備三新幹線の同時着工に象徴されるように、過去数年の歳出抑制の努力は水泡に帰する感さえ呈しているのでありまして、補助率引き下げを始めた当時の国の財政事情や経済情勢とはさま変わりし、それを必要とした根拠は全く失われているのであります。にもかかわらず、多くの問題点の指摘を無視して、あえて補助率を引き下げたまま恒久化し、あるいは再々延長しようとするのは一体いかなる理由でありましょうか、総理及び大蔵大臣の見解をお伺いしたい。
 政府は、従来一貫して、補助率の変更に当たっては事務の性格や国、地方自治体間の権限配分の検討が前提だと主張してきました。ところが、今回、生活保護費の補助率を引き下げ前の十分の八に復元することなく、十分の七・五で恒久化しようとしております。言うまでもなく、生活保護行政は国の社会福祉行政の根幹であり、国、地方間の権限配分を見直す余地は全くない事務であります。にもかかわらずこれを変更したのは政府の従来の主張に全く背反するものであります。また、
恒久化に伴う自治体の負担増については恒久的な財源措置を講じたと言われておりますが、それは完全なものとはなっておりません。一体、この補助率の変更はどんな論理によるものでしょうか。論理抜きの補助率変更は財政に対する国民の信頼さえ失わせるものではないでしょうか、自治大臣、厚生大臣の見解を伺いたい。
 また、公共事業については、事業量確保の要請とその補助率の総合的な検討の必要を理由に、さらに二年間の延長となっております。しかしながら、景気過熱さえ懸念される今日、事業量の単純な維持の是非については十分検討されたのでしょうか。また、財投、NTT資金等の活用次第では、補助率復元が直ちに事業量の減少に連なるものでないことも明らかであります。この際、大蔵大臣及び建設大臣に二年間延長の明確な根拠をお伺いしたいのであります。
 次に、本案の構成についてお伺いいたします。
 本法律案では社会保障、文教、公共事業などの八省庁の所管に属する各法律四十七本を一括して、しかも一部は恒久化など一般財源化し、残りは暫定措置を継続するという複雑な取り扱いをすることとしておりますが、このような性格の異なる各法律を、しかも取り扱いを複雑にして一括改正しようとする法案提出の方法は国会の審議権を無視したものと言わざるを得ませんが、これについての総理並びに大蔵大臣の御所見を伺いたいのであります。
 また、旧行革審の答申では、補助率のあり方について、負担を国と地方が等しく分かち合うべきものは二分の一、より国が多く負担すべきものは三分の二など具体的な指針を示したところでありますが、老人福祉法等の負担率を二分の一にするなど、本来国がより多く負担すべきものについて恒久的に地方への負担肩がわりを強要していることは、国の責任を放棄したものと指摘せざるを得ません。老人福祉法等にかかわるものも昭和五十九年度の水準に復帰すべきであると考えますが、自治、厚生両大臣の御所見を伺いたいのであります。
 次に、国及び地方財政への影響についてお伺いいたします。
 本案による歳出節減額は、当然のことながら地方への負担増となるわけでありますが、このための地方自治体に対する財政金融上の措置についてどう対処するのか、自治大臣に伺いたいのであります。
 また、政府は平成二年度に財政再建目標がほぼ達成されると公言しておられますが、国が五十七年度以降実施してきた特例的歳出削減による負担のツケは巨額に達し、今後の財政に重い負担となってのしかかることは必至であります。したがって、赤字公債依存体質からの脱却の次なる財政再建目標を国民の前に明らかにすることが政府の責務であります。総理並びに大蔵大臣の御所見を伺いたい。あわせて、ツケ回しされた後年度負担に対する返済計画を明らかにしていただきたいのであります。
 さて、総理はふるさと創生を提唱しておられます。その理念や政策体系はいまだ明らかではありませんが、生のいわゆる一億円事業などから判断すると、地方が知恵を出し、中央が支援する仕組みをつくろうとされているようであります。もしそうなら、その仕組みを動かすためには、ふるさとに近い地方自治体の権限と財源が強化されなければなりません。今回の補助率を引き下げたままの恒久化や再々延長は、ふるさと創生と地方自治体の権限や財源が強化されるものではありません。今回の措置は総理の言うふるさと創生に対立するものではないでしょうか。総理の御所見を伺いたいのであります。
 この機会に、消費税をめぐる地方自治体の反発について伺います。
 周知のように、東京都に端を発した地方自治体の消費税転嫁事実上拒否の動きは、今や燎原の火のごとく全国に広がっております。地方自治体の消費税分を転嫁するかしないかは自治体の政策判断に任されているのであって、住民負担、自治体の財政カ等を考慮して自治体がみずから決めるものであります。こうした自治体の住民の消費税に対する反対の意向を酌んでの転嫁見送りに対し、一方的に、その自治体は財源に余裕ありと見て、交付税率云々と制裁のおどしをかけるのは余りにも短絡ではありませんか。自治大臣の所信を求めます。
 最後に総理に伺います。
 総理みずからが認められるように、消費税に対する国民の懸念、反発は極めて大きく、それが地方自治体の反乱とでも言うべき動きに具体化されているのであります。ふるさと創生を主唱し地方自治体を重視する総理であれば、この際、民主主義を基盤としての地方自治体の動きを謙虚に受け入れ、消費税法の撤廃をすべきではありませんか。総理の御所見を伺い、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#48
○国務大臣(竹下登君) まず最初は、補助率引き下げへの所見をお尋ねになりました。
 昭和六十三年度まで暫定措置が講ぜられてまいりました事業に係る補助負担率につきましては、前にも申し上げたことがございますが、最近における財政状況、国と地方の機能分担、費用負担のあり方、これらを踏まえて改めて検討を行いまして、国、地方の財政関係の安定化に配慮しながら適切な見直しを行ったと、こういうことでございます。
 今回の見直しは、たばこ税の二五%を新たに地方交付税の対象とするなどの財源措置を講じつつ行うものでありまして、地方公共団体の自主性、自律性についても配意をしてきたところでございます。
 それから法案一括化の考え方。この問題は、六十一年度の補助金特例法に盛り込まれたすべての措置について、再度一体的、総合的な見直しもを行った結果によるものでございます。共通の性格を有するものでありますことから、六十一年度の例に倣って一括化をしたということでございます。
 一括法の形式でお示しすることは、立法の趣旨を明らかにする上でも、またその立法趣旨に基づいてとられた措置を総合的に把握する上でも適切であると考えております。したがって、もとより国会の審議権を制約するなどということは全く考えておりません。
 さらに、財政再建目標、これにお触れになりました。
 当面、まず平成二年度特例公債依存体質脱却と
いう目標に向けて最大限の努力を払う、これは喫緊の課題であります。そして、その平成二年度に脱却が達成されたとしましても、財政の対応力の回復を図ることはこれは引き続き緊要な課題であります。そういうことを考えて、特例公債依存体質から脱却した後の財政運営につきましては、各方面の意見を聞いて、それを十分参考にしながら今後鋭意勉強を進めてまいりたい所存でございます。
 なお、現状において、財政支出の繰り延べや定率繰り入れの停止等がなお継続されておるということから見ましても、財政再建努力はそれこそ継続していく必要のあることは言うをまたないところでございます。
 それから最後にお話しになりました消費税の実施延期問題でございます。
 それこそ、これから残された五日間でございます。四月一日からは執行されるわけであります。その間に、一生懸命推進本部のフル回転をいたしまして、国民の皆様方の理解と協力を求める努力をいたしてまいります。そしてその後にもなお親切な相談、適切な行政指導等を続けることによりまして、国民の暮らしの中に定着していきますよう引き続き努力を行っていかなければならないと思っておるところであります。
 そして、議員修正等もございます。こうした問題につきましても十分その趣旨を踏まえて、これが後世代、大型減税とともに税制改革をしてよかったと言われることに確信を持ちながら努力を続けてまいりますので、これを撤廃する考えなど全くございません。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#49
○国務大臣(村山達雄君) 私に対する質問は、公共事業費の補助率を二年間なぜ据え置いたのかということでございます。
 これは、今後の財政を見通しますと、やはり二年間ぐらいは厳しい財政運営を迫られると思います。それから公共事業について事業量の確保というのは引き続きやはり大事なことである、こういうふうに考えまして、二年間据え置くということにいたしたわけでございます。
 それから赤字公債脱却後の財政再建目標と、あわせて繰り延べされた後年度負担、これの返済計画をどうするのだということでございますが、一番大きな厚生年金の繰り延べでございますが、これは赤字公債を脱却した後におきましては極力速やかに返済に入るべきものである、繰り戻しをすべきものである、このように考えているわけでございます。それから住宅金融公庫の利子の繰り延べでございますが、これは法律の規定に従って適正に運営してまいるということになりましょう。それから健康保険の繰り延べでございますが、これは事業の運営に支障を来すようなことがあれば直ちに繰り入れなくてはならぬ、このようにそれぞれの繰り延べの対象の性質の違いによりましてそれぞれ適正に運営してまいる所存でございます。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕
#50
○国務大臣(坂野重信君) 第一問は、生活保護の問題でございます。
 厚生大臣からまた詳しく御答弁があると思いますが、暫定補助率十分の七を引き上げまして四分の三で恒久化することにいたしましたけれども、地方団体の財政運営等については支障を来さないように地方交付税の対象税目の拡大等によって恒久財源を確保していく、そのように措置いたしたいと思っている次第でございます。
 老人福祉の問題も同様でございまして、厚生大臣から御説明、御答弁があると思いますが、これにつきましても、恒久化に伴う財源措置として地方交付税対象税目を拡大する等、地方公共団体の財政運営に支障を来さないように措置してまいりたいと思っております。
 補助率の見直しと地方財政の問題でございますが、地方財政への影響の問題につきましては、今後の補助負担率の取り扱いにつきましては、国のたばこ税の二五%を地方交付税に繰り入れるということにいたしまして、国から地方への恒久財源の移譲による地方一般財源の充実を図りながら、総合的な見地から国庫補助負担率の見直しを行うということにしたわけでございまして、名目的な国庫負担率は必ずしも一〇〇%いかなかったわけでございますけれども、地方財政の面からいいますとむしろ自主財源というものを確保でき、そして地方財政の運営に支障がないように措置するつもりでございます。
 それから最後に、地方自治体の消費税の転嫁問題でございます。
 これは再々御答弁いたしましたように、地方公共団体の立場が二つございまして、一つは事業者の立場として消費税を転嫁すべき義務がある、もう一つは指導的な立場に立って環境整備をやらなければならぬという公共団体の責任というものがあるわけでございますので、そういう立場に沿って今後も指導してまいりたいと思う次第でございます。
 また、いろいろ制裁措置とかなんかお話が出ておりますが、私どもといたしましては、地方財政というものは多額の借入金残高というものを抱えておりますし、多様な財政需要の増大に対処するためには地方財源の充実というものが何よりも大事である、そのためには地方交付税の活用というものを十分考えていかなければならぬと思っている次第でございます。(拍手)
   〔国務大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#51
○国務大臣(小泉純一郎君) 初めに、生活保護の補助率変更についてでございますが、生活保護につきましては、戦後の制度創設時に比べ社会保障におけるその役割が相対的に変化していることや、国と地方の財政状況も変化していること、また生活保護制度についての国の責任にかんがみ、その補助率は一般の補助率の体系の中で最高水準に位置づけられる必要があること等の諸点を踏まえ、補助率の全体的な見直しの中で今回四分の三で恒久化を図ることとしたものです。
 なお、地方の行財政運営に支障が生じないよう所要の恒久財源措置を講じることとされており、生活保護の円滑な実施が確保されるものと考えております。
 次に、老人福祉法等の負担率の復元についてですが、補助率は、補助金問題検討会の報告にあるように、国として当該行政にかかわる関与の度合いやその実施を確保しようとする関心の強さ等を総合的に勘案して決められるべきものであります。社会福祉施設についても、昭和六十一年度において、入所措置事務を地方自治体の自主性、自
律性を尊重し独自性を発揮させるという観点から見直し、団体委任事務化することに伴い、暫定的に二分の一としたところであります。
 今回の補助率の恒久化に当たっては、以上のような団体委任事務化及び最低基準の簡素化のための改正を踏まえ、改めて関係省庁間において、最近における財政状況、国と地方の機能分担、費用負担のあり方等を勘案しながら他の補助金と一体的、総合的に検討を行った結果として二分の一としたものであります。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣小此木彦三郎君登壇、拍手〕
#52
○国務大臣(小此木彦三郎君) お答えいたします。
 立ちおくれた社会資本の整備を着実に進めるとともに内需主導型経済成長の定着等を図るためには、公共事業の積極的な推進がぜひとも必要であり、少なくとも、平成元年度における公共事業関係の事業費につきましては、昭和六十三年度を上回る規模を確保する必要があると考えております。
 このような観点から見ますと、国の厳しい財政事情を踏まえた建設省関係の平成元年度予算のもとでは、NTT株の売り払い収入の活用等を含めましても、事業費確保のためには平成元年度の補助率等を昭和六十三年度の補助率等のままとせざるを得ないと判断したのでございます。
 なお、今回の措置は、財政再建期間が平成二年度までとされていること等を考慮いたしまして、同年度までの暫定措置として行うものでありまして、建設省としてもやむを得ないものと判断したのでございます。よろしく御了承のほどをお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#53
○議長(土屋義彦君) 吉井英勝君。
   〔吉井英勝君登壇、拍手〕
#54
○吉井英勝君 私は、日本共産党を代表して、国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案について、総理並びに関係閣僚に質問いたします。
 中曽根、竹下内閣の八年間に軍事費は一・五一倍と急増したのに対して、社会保障費はわずか一九%、文教・科学技術振興費はたったの一%の伸びで、まさに軍事栄えて福祉、教育は枯れたというのがこの間の事実であります。また、これを進めた臨調行革、補助金打ち切り、民活政策とさらにリクルート疑惑とは表裏一体のものであります。
 今日、竹下内閣の支持率が史上最低の一二%に落ち込んでいるのは、リクルート疑惑と消費税の強行実施にとどまらず、長年にわたる対米軍事・経済協力、大企業奉仕優先で、国民生活安定向上を敵視し、これに必要な予算と補助金等を削減してきた自民党政治に対する国民の批判と怒りの結果であります。
 ところが、竹下総理、あなたには国民の怒りや批判に謙虚にこたえる姿勢が全く見られません。国民のことを考えれば、忍の一字というこんな政治がありますか。その一方で、政治改革を口にしながら、竹下総理以下全閣僚が名を連ねて、きょうも大阪で自民党政経懇談会実行委員会主催の政治資金集めの五万円パーティーを開催するとは何事ですか。今からでも直ちにやめるべきであります。総理の見解を伺いたい。
 今必要なことは、内閣総辞職と国会解散、総選挙で国民に信を問うことであります。総理の責任ある答弁を求めます。
 以下、具体的に質問いたします。
 まず第一に、国会答弁を繰り返しほごにしてきている問題です。
 この法案は今回で三度目、公共事業に関しては四度目であります。政府は繰り返し、国民生活に直接影響はない、この措置は一年限りだと言ったり、三年限りなどと言ってきました。昨年梶山自治大臣も、原則としてもとの補助負担率に戻すべきものであると答弁し、八七年には天野建設大臣が、朝令暮改的に去年約束したのをすぐ破るなんということは甚だこれは申しわけございませんと、陳謝までしています。それなのに今度は補助金削減を恒久化しているのであります。
 このような、議会制民主主義を無視しても構わないとするのが竹下総理の政治姿勢なのですか。私は、今こそ本法案を撤回し、国民生活にかかわる補助金を完全に復元することこそ急務であると考えますが、総理の見解を求めます。
 第二は、地方財政への深刻な影響についてであります。
 本法案による国庫補助負担金削減の八九年度地方財政への影響額は一兆二千八百九億円でありますが、これに消費税導入に伴う地方自治体の減収と歳出増の合計一兆五千四百五十四億円とをあわせて考えると、地方自治体は補助金カットと消費税のダブルパンチで約三兆円という深刻な影響を受けます。
 これまで、一律カット以来の五年間の削減額六兆一千八百四十八億円に対して国のとってきた財源補てん措置というのは、たばこ消費税率引き上げによる直接の国民への負担転嫁が一七・三%、地方一般財源や地方債による地方負担が七八・五%と、ほとんど国民と地方に負担を押しつけ、国の財源措置は交付税特別措置によるわずか四・一%にすぎませんでした。地方自治と地方財政への圧迫、侵害は明白ではありませんか。
 総理、地方財政法で「国が進んで経費を負担する必要がある」としているものまで国民や地方に負担させ、それを法律で恒久化することは断じて許せません。まして、ふるさと創生なる一億円のばらまきで問題が解消しないことは明白ではありませんか。それでもなお国民を欺こうというのですか。明確にしていただきたいと思います。
 第三に、補助金カットが国民生活に与えた重大な打撃についてであります。
 生活保護費についての国の補助金削減額は、八五年度から八九年度までの五年間で六千八百七十二億円に上っています。この影響は極めて深刻で、厚生省資料によっても、削減開始前の八四年度と八八年度を比べると、一カ月平均の被保護世帯数は九万四千百三十六世帯の減、被保護実人員では二十五万一千六百十三人もの減少となっております。これは、適正化の名によって窓口で保護申請を容易に受け付けない、病人や高齢者にも無理な就労の強制、民法上の扶養義務者でない人にまで扶養せよと強要したり、生保辞退を強要したりといった余りにも目に余る切り捨てが行われているからであることは明らかではありませんか。
 養護老人ホーム、特別養護老人ホームヘの入所者は年々増加してきている一方で、国の老人保護措置費は十分の八から十分の七、そして十分の五へと削減され、一人当たりの措置費は一九八四年には千三百七十一円であったものが、八七年には九百三十六円へと激減しています。その結果、特別養護老人ホームにおける入所者からの徴収金は一カ月十六万円にも上っています。
 さらに、保育所運営も大変です。この十年間を見ると保育料国庫負担と父母負担の割合は完全に逆転し、父母負担は国の負担の実に倍以上になっています。一九七九年、国庫負担四八%、地方負担一二%、父母負担が四〇%でありました。ところが、十年後の八八年には、国二四%、父母五一%と逆転し、地方負担も二四%と倍増しています。この高い保育料と、入所基準を厳しくしたこと、保育内容を抑え込んできたことが、保育所入所を希望しながらベビーホテルなどにしか行けない子供をふやしてしまった。これが定員割れ問題を引き起こし、八四年から八七年の四カ年に百一カ所の保育所が廃止されるという事態を生み出したわけであります。
 総理並びに厚生大臣、これでもあなた方は国民生活に影響はないと強弁されるのですか。明確にしていただきたい。
 第四に、国の補助金等の削減が子供の教育に冷たい仕打ちを加えたことであります。
 この五年間に教育費の補助金削減は五千五百六億円にも達し、そのほかに教材費の国庫負担廃止による影響額は七百五億円に上っています。実際、学校給食の補助金削減、四十人学級の凍結や抑制措置、私学助成の抑制、教員の身分保障のための共済年金・恩給の補助金削減など、枚挙にいとまがありません。しかも、教育基本法の理念に反する教科書無償制度の廃止をもやろうとしているではありませんか。
 教育の補助金を直ちにもとに戻し、さらに充実させることこそやるべきであります。総理と文部大臣の答弁を求めます。
 以上述べてまいりましたように、政府は軍事費拡大の一方で福祉、教育など国民生活にかかわる予算を無慈悲に切り捨ててきたのであります。従来からアメリカは、日本を含む同盟国に対して、軍事費の財源は社会保障分野こそその源であると言ってまいりましたが、まさにそれを地でいっているのがこの法案であります。国会の審議をないがしろにする一括処理方式で出してきた本法案を撤回し、福祉や教育など国民生活にかかわる補助金を完全にもとに戻すことを重ねて要求いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#55
○国務大臣(竹下登君) まず最初は、忍の一字しか考えないのか、こういうことでございます。
 現下の政治不信に対するみずからの責任を痛感して、それを避けて通ることのできない政権政党の立場でございます。今後とも謙虚に、心を新たにして、よりよきあすをつくるための努力をすることが責任のとり方であると考えております。
 次に、大阪で行われる政治資金集めの。パーティーを中止せよと。中止する考えはございません。
 それから総辞職、解散して国民の信を問えと。たびたび申し上げますように、総辞職、解散という考えは持っておりません。
 さて、具体的な問題、補助金カットの問題でございます。
 六十三年度まで暫定措置が講ぜられてきました事業に係る補助負担率につきましては、最近における財政状況、国と地方の機能分担、費用負担のあり方、これらを踏まえて検討を行った結果、国、地方の財政関係の安定化に配慮して措置したものであるというふうにお考えいただきたいと思います。
 地方財政につきましては、その円滑な運営に支障のないよう従来から配慮しておることは当然のことであります。たばこ税を地方交付税の対象とする等の財源措置もその一つでございます。
 福祉関係の補助金カットの問題でございます。
 生活保護等の補助率の変更は国と地方との費用負担の変更でありまして、国民に対する福祉水準を変更するものではない、まずこれが基本的な考え方でございます。今後とも生活保護の適正な実施や老人福祉、児童福祉等の推進に努めてまいるのは当然のことであります。
 さて、義務教育費国庫負担金及び公立学校施設整備費補助金に係る補助率の見直しを行うに当たりましては、国と地方との役割分担を踏まえて、地方における教育施策の実施に影響を及ぼさぬよう所要の財源措置をそれぞれ講じてきたところでございます。今回の措置を行うに当たっても同様な措置を講ずることとしておるところでございます。
 以上でお答えを終わります。(拍手)
   〔国務大臣坂野重信君登壇、拍手〕
#56
○国務大臣(坂野重信君) 私に対する御質問は二点ございます。
 補助率恒久化の考え方でございます。
 まず、今回の補助負担率の取り扱いについてでありますが、補助負担率の復元、地方交付税対免税目拡大等地方一般財源の充実を図りながら、総合的な見地から国庫補助負担率の見直しを行ったわけでございまして、これによって国と地方との安定的な財政関係を確立するという観点に立つで本法律案を提出いたしまして、国会の御審議をお受けしたいところでございます。
 第二番目の、補助金カットによる地方住民への負担の転嫁という御指摘でございます。
 地方財政への影響の問題でございますが、今後の国庫補助負担率の取り扱いにつきましては、さっき総理からもお話がありましたように、国のたばこ税の二五%を地方交付税にするなど、国から地方への恒久財源の移譲による地方一般財源の充実を図りつつ、総合的な見地から国庫補助負担率の見直しを行うこととしたわけでございます。
 そういう立場からいいますと、むしろ地方一般財源の充実がこれによって図られるような結果になったわけでございまして、地方財政の運営に支障がないように今後措置してまいりたいと思っているところでございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣小此木彦三郎君登壇、拍手〕
#57
○国務大臣(小此木彦三郎君) お答えいたします。
 たびたび申し上げますが、立ちおくれた社会資本の整備を着実に進めるとともに内需主導型経済成長の定着等を図るためには、公共事業の積極的な推進がぜひとも必要でございます。他方、国の厳しい財政事情を踏まえますと、社会資本整備の
要請に的確にこたえていくためには公共事業の事業費を確保することが不可欠でございます。国庫補助率等の取り扱いに当たりましても、事業費確保の観点に十分留意しながら適切に対処する必要があるのであります。
 このため、公共事業に係る補助率等につきましては、建設省といたしましても、財政再建期間が平成二年度までとされていること等を考慮いたしまして、同年度までの暫定措置として、昭和六十三年度に適用されている補助率等のままとすることもやむを得ないと判断したものでございます。
 以上でございます。(拍手)
   〔国務大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕
#58
○国務大臣(小泉純一郎君) 私に対する質問は福祉関係の補助金カットについてですが、先ほど総理の答弁で尽きていると思いますので、私からつけ加えるものはございません。(拍手)
   〔国務大臣西岡武夫君登壇、拍手〕
#59
○国務大臣(西岡武夫君) お答え申し上げます。
 義務教育費国庫負担金に係る共済年金及び恩給等に要する経費につきましては、昭和六十一年度から六十三年度までの三年間、補助率の引き下げを行ってきたところでございます。こうした措置をとりましても、共済年金及び恩給等の支給水準は地方公務員等共済組合法等により定められていることから影響が生ずることはなく、また、これに伴う地方財政への影響については所要の地方財政対策を講じてまいりました。今回も同様の措置を講ずることといたしており、教育現場に影響はないものと考えます。
 公立学校施設整備費補助金につきましても、これまで、二分の一を超える高率補助等について補助率等の引き下げを行ってまいりました。この措置に伴う地方負担額の増分については全額臨時財政特例債の対象とし、その元利償還費については地方交付税で措置してきたところでございます。今回も同様の措置を講ずることといたしており、施設整備に支障が生ずるということはないと考えております。
 以上でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#60
○議長(土屋義彦君) 小西博行君。
   〔小西博行君登壇、拍手〕
#61
○小西博行君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま提案のありました国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案について、竹下総理並びに大蔵大臣に質問を行うものであります。
 我が党は、抜本税制改革については生活先進国づくりの重要な柱と位置づけ、国民の合意のもとに正しい手順に従って行うよう、再三にわたって主張してまいりました。すなわち、第一段階としては所得税等直接税の大幅減税を進め、不公平税制の抜本改革を実現し、その上で行財政改革、高齢化・福祉ビジョンを策定すること、そしてその後に国民の合意を十分得た上で間接税の改革を進めるという二段階の改革手順を提唱いたしました。
 しかし竹下内閣は、我々の強い反対にもかかわらず、消費税導入を柱とした税制改革関連法の成立を強行いたしました。これは国民世論を裏切り、我が国の経済、社会に大きな禍根を残したものであり、断じて容認できるものではありません。とりわけ、新たな大衆増税が課せられるというのに、当の行政府はみずから汗をかかず、行政改革を棚上げしていることに国民は大きな憤りを感じております。
 我が党は、これまで行政改革の先頭に立って政府・自民党の怠慢な姿勢を厳しく批判し、行革の徹底を求めてきました。しかしながら、行政改革はいまだ道半ばであり、政府・自民党が進めてきた改革は、国鉄等三公社を除き、ほとんど成果が上がっておりません。依然として財政のつじつま合わせによる一律歳出削減が先行し、国民にとって真に必要な福祉が後退し、中央官僚主導型の行政機構にも抜本的なメスが入っていない状況であります。
 竹下内閣は、昭和六十年度から行われてきた国庫補助負担金の削減措置を恒久化し、地方へのツケ回しを制度化しようとしておりますが、これは行革精神を踏みにじるものであるとの批判を免れるものではありません。国庫補助負担金の削減措置は国の財政負担を軽減するための方便としかとれないのですが、総理の御見解を伺います。
 また、消費税率を安易に引き上げないためにも、中長期的な行財政計画を明確に示すべきです。まず、既に役割を終えたものを中心に補助金を大幅に削減するほか、類似補助金の整理統合などにより、補助金行政全般にわたって根本的に見直すことが不可欠であります。さらに、地方出先機関の非現業部門の原則廃止、中央省庁の再編合理化、特殊法人の整理合理化等を着実に進めることが必要であります。以上の内容を盛り込んだ行政改革五カ年計画を策定するよう強く求めるものであります。竹下総理及び村山大蔵大臣の明快なる答弁を求めます。
 さらに、行政改革と並行して、財政再建についても総合的な計画を作成すべきであります。政府・自民党では、一九九〇年度の赤字国債脱却について目途がついたと主張し、それ以後の財政再建には積極的に取り組もうという姿勢が見られません。政府保有の莫大な土地や株式資産の売却計画を盛り込んだ新たな財政再建計画を早急に策定されることを竹下総理及び大蔵大臣に約束していただきたいのであります。
 さらに、行政改革や財政再建に消費税率の歯どめの措置をどう織り込むのか。この点については、国民の不安にこたえる意味からも、具体的に示していただきたいのであります。
 次に、このたびの法案について数点にわたり具体的にお尋ねいたします。
 昭和六十年度から行われてきた国庫補助負担率の削減措置は、地方公共団体の国に対する不満と不信を増大させてまいりました。地方六団体が国に対して、五十九年度水準への補助率の復元を繰り返し要望してまいったことは総理もよく御存じのとおりであります。今回、国庫補助負担率の取り扱いについて、恒久化するものと暫定措置を継続するもの、また恒久化する場合にあっても、完全に復元するものと一部復元するもの、一般財源に振りかえるものなど、さまざまに対応が分かれております。我々はすべての補助率を五十九年度水準に戻すべきだと考えるのでありますが、政府はなぜ事業ごとに異なった対応をとられているのか。今回の国庫補助負担率の取り扱いの基本的考え方について大蔵大臣の答弁を求めるものであります。
 政府はまた、生活保護等について、本来昭和五十九年水準の十分の八にすべきところを十分の七・五といたしております。
 御承知のとおり、憲法第二十五条には国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を保障しており、第二項にはそのための国の努力義務が規定されております。社会保障の根幹である生活保護については本来国がその全額を負担すべきではないかと思うのですが、総理の御所見を承りたいのであります。
 また、聞くところによれば、予算編成の過程において、十分の八を主張する自治省と十分の七を主張する大蔵省との綱引きの結果、妥協の産物として十分の七・五に落ちついたとのことであります。国の重要な施策である生活保護負担率の水準がこのような形で決められることがあってはならないと考えるのでありますが、大蔵大臣からその経緯を説明いただきたいのであります。
 この法律案の中身を見ますと、経常経費については、内容は十分とは言えないまでも、それなりの手当てが講じられております。しかし、投資的経費につきましては、引き続き今後二年間補助率カットを続けるということでありますが、その理由は何なのか。また、暫定期間終了後の取り扱いについては、関係省庁間の検討会を設置して総合的に検討が行われることになっておりますが、その具体的なスケジュール、さらには平成三年度から復元するという政府の約束に間違いはないのか。以上三点について総理から明確なる答弁をお願いしたいのであります。
 今回、経常経費の一部を一般財源に振りかえる措置を講じておられますが、公共事業関係の補助金こそ一般財源化すべきものであります。地方公共団体は、事業費補助を獲得するための陳情に始まり、申請から交付に至るまで膨大な事務手続と出費を迫られております。事業の具体的な中身や細かい箇所づけまで中央省庁の判断にゆだねられ、地方の自主性や独自性を大きく阻害するものと言わなければなりません。
 この際、公共事業関係の補助金を一般財源として地方に一括交付し、地域の実情に即した町づくりを地域が自主的に行える体制を整備する必要があります。これは竹下総理の言われるふるさとづくりにも資するものであります。検討会を設置するのであれば、この点についても十分御検討いただきたいと考えますが、総理の御所見を最後にお伺いして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#62
○国務大臣(竹下登君) まず最初のお尋ねは、補助金カットの恒久化と行革に関する問題でございました。
 昭和六十三年度まで暫定措置が講じられてきた事業に係る補助負担率につきましては、最近における財政状況、国と地方の機能分担、費用負担のあり方、これを踏まえて改めて検討を行って、そうしてたばこ税等を新たに地方交付税の対象とするなどの財源措置を講じて見直しを行ってきたものでございます。
 しかしながら、今おっしゃいますように、行政改革というのはこれはいささかも後退してはならないものでございます。そこで、貴党からかねていろいろ御鞭撻をいただいておりますが、具体的に行革五カ年計画を策定すべきだと、こういう御意見もございました。
 この問題は「行財政改革の推進について」、こう申しまして、昭和六十三年十月二十五日に国会へいわばそういう計画を御提出申し上げたところでございます。それに基づきまして、平成元年度予算案の決定に合わせて、極力中期的な課題についても盛り込んでまいりました。それが今度は平成元年度行革大綱と、こういうことになっておるわけでございます。
 この大綱におきましては、御指摘の補助金整理や行政組織の整理合理化、特殊法人の見直しとか改革等について具体的な実施方針を決定しているところでありまして、現時点で、今おっしゃいましたリジッドな五カ年計画をつくれということには、率直なところ、これ以上のものをお示しするのは困難だというのが実態でございます。
 今次の税制改革に当たりましても、行政の効率化に努めるということは絶えず申し述べておるところでございます。
 そこで、目下どうしておるかということになりますと、新行革審におきまして、国と地方との関係等についての調査、審議に加えて行政改革全般の推進状況について御審議をいただいておるところでございますので、その動向をも踏まえて、引き続き御指摘のとおり手綱を緩めることなくこれに対応していきたい、このように考えております。
 それから財政改革について今後引き続き強力に進めるべきである、これは当然のことであるし、政府もそのような決意を持っております。そのための基本的考え方につきましては、政府保有の土地、株式の売却についての考え方も含め先般国会にお示ししたというところでございます。
 しかしながら、どのような時期にどのような内容の改革を実施するか、これはそのときどきの経済社会情勢を踏まえまして、毎年毎年の予算編成過程等において最大限の努力をした結果として決まるものであります。将来にわたる具体的方策を織り込んだ財政改革の計画をお示しするというのは、いつも申し上げますように、非常に難しい問題であると言わざるを得ません。
 なお、特例公債依存体質から脱却した後財政運営をどうするか、こういうことにつきましては、各方面の御意見を参考にしながら今後鋭意検討すべき課題であるというふうに考えております。
 それから生活保護の国庫負担の問題にお触れになりました。
 生活保護は国民の生存権保障の最後のよりどころである、これは基本的な考え方でございます。同時に、地方公共団体も、地域住民の福祉に責任を有する。その観点から費用の一部負担をしていただこうと。したがって、国がその費用の全額を賄うべきものであるとは限りません。昭和二十一年以来のいろいろな議論を読んでみましても、五割のこともございました、あるいは全額のこともございました。それらやはり総合的な判断に立って今次の補助率を決定いたしたものでございます。
 さらに、投資的経費、あるいは暫定期間後の検討の具体的スケジュール、それから平成三年度から復元するという約束というような三点の御質問がございました。公共事業に係る補助率等につきましては、平成二年度までの暫定措置として、昭和六十三年度に適用されておる補助率を、これと同じものを継続していく。これは、最近におきます財政状況及び
公共事業の事業費確保、この要請に当面基本的な変化はないと考えられることから、平成二年度までは暫定措置として現行補助率を適用する、こうしたわけです。
 暫定期間終了後の取り扱いにつきましては、今後引き続き検討することとして、関係省庁間の検討会を設置して総合的に検討を行うこととしております。この検討会の具体的な運営等については、今般の国会の御議論等を踏まえて、今後関係省庁間で協議していこう。今までいろいろな手法がありましたが、やはり国会での議論というのを参考にして検討会の運営に資したい、このように思っております。
 この検討を行う場合、昭和六十二年度引き下げ分については、平成三年度から昭和六十一年度の補助率等の水準に復元するものとしているところでございます。
 それからいつもの貴党からの御提言でございますが、公共事業費の補助金を一般財源として地方に一括交付するというこの御提言でございます。
 補助金の交付に当たりましては、従来から採択基準の改定、零細補助金の整理合理化等によりまして効率的、効果的な執行に努めているところでございます。
 公共事業関係の補助金を地方に一括交付するという考え方については、国と地方との役割分担の基本にかかわる問題でありますと同時に、全国的な観点からの公共施設の整備等、政策遂行の上での補助金の重要な機能を損なうおそれがあるということでございますので、やはりみずから考えるふるさとづくりを今度は中央政府がこれをサポートしていくという姿で対応すべきではなかろうか、このように考えておるところでございます。
 以上でお答えを終わります。(拍手)
   〔国務大臣村山達雄君登壇、拍手〕
#63
○国務大臣(村山達雄君) ただいまの御質問のうち私が補足すべき問題は、今度の補助金の整理の基本的な考え方はどうなっているのかと、これだけを御説明すべきかと思います。
 先ほどもお話し申しましたように、国、地方の財政状況、あるいは機能分担それから費用負担のあり方、こういったものを基本にして六十年、六十一年、続いて六十三年と改正してまいりました補助率をこの際一括的に処理しようというものでございます。その場合に、できるだけ恒久化措置をとりたいというのが一つでございます。そして、それにあわせてたばこ税の交付税を二五%つくってそれで恒久化に対応しようじゃないかということでございます。
 それからもう一つは、もちろんのことでございますが、その経費の性質に応じまして総合的に考えていくということ、それぞれ取り扱いを別にしていくということでございますが、公共事業に関しましては、先ほど申しましたように、やはり内需拡大という要請、それからして事業費をなかなか減らせないということ、それから財政状況は引き続きやはり厳しいであろうということからいたしまして二年間の延長をした、こういうことでございます。
 以上でございます。(拍手)
#64
○議長(土屋義彦君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#65
○議長(土屋義彦君) 日程第一 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、労働基準監督署並びに公共職業安定所及びその出張所の設置等に関し承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長前島英三郎君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔前島英三郎君登壇、拍手〕
#66
○前島英三郎君 ただいま議題となりました承認案件につきまして、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本件は、労働省の所掌事務の円滑かつ効率的な遂行を図るため、労働基準監督署並びに公共職業安定所及びその出張所の設置等を行うことについて国会の承認を求めるものであります。
 委員会におきましては、労働行政における基本的姿勢、行政サービス水準の確保等の諸問題につきまして質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。質疑を終了し、採決を行いましたところ、本件は多数をもって承認すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#67
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#68
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、本件は承認することに決しました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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