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1947/11/21 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 電気・農林・鉱工業・運輸及び交通連合委員会 第1号
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1947/11/21 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 電気・農林・鉱工業・運輸及び交通連合委員会 第1号

#1
第001回国会 電気・農林・鉱工業・運輸及び交通連合委員会 第1号
  付託事件
○綜合燃料、動力対策に関する件
――――――――――――――――
  電氣委員
   委員長     佐々木良作君
   理事      石川 一衞君
   理事      飯田精太郎君
           原口忠次郎君
           水橋 藤作君
           清水 武夫君
           下條 恭兵君
           加藤常太郎君
           重宗 雄三君
           西川 昌夫君
           松嶋 喜作君
           木檜三四郎君
          橋本萬右衞門君
           赤澤 與仁君
           大山  安君
           岡本 愛祐君
           加賀  操君
           宿谷 榮一君
           和田 博雄君
           栗山 良夫君
  農林委員
   委員長     楠見 義男君
   理事      木下 源吾君
   理事      柴田 政次君
   理事      高橋  啓君
           太田 敏兄君
           門田 定藏君
           田中 利勝君
           羽生 三七君
           北村 一男君
           森田 豊壽君
           西山 龜七君
           平沼彌太郎君
           岩木 哲夫君
           木檜三四郎君
           小杉 繁安君
           佐々木鹿藏君
           竹中 七郎君
           石川 準吉君
           宇都宮 登君
           岡村文四郎君
           河井 彌八君
           島村 軍次君
           寺尾  博君
           徳川 宗敬君
           藤野 繁雄君
           松村眞一郎君
           山崎  恒君
           板野 勝次君
           廣瀬與兵衞君
  鉱工業委員
   委員長     稻垣平太郎君
   理事      下條 恭兵君
   理事      小林 英三君
   理事      川上 嘉市君
   理事      中川 以良君
           大畠農夫雄君
           カニエ邦彦君
           清水 武夫君
           濱田 寅藏君
           荒井 八郎君
           大屋 晋三君
           木下 盛雄君
           平岡 市三君
           堀  末治君
          池田七郎兵衞君
           入交 太藏君
           橋上  保君
           林屋亀次郎君
          深川榮左エ門君
           鎌田 逸郎君
           楠見 義男君
           小宮山常吉君
           佐伯卯四郎君
           宿谷 榮一君
           玉置吉之丞君
           田村 文吉君
           藤井 丙午君
           帆足  計君
           細川 嘉六君
           佐々木良作君
  運輸及び交通委員
   委員長     板谷 順助君
   理事      丹羽 五郎君
   理事     橋本萬右衞門君
   理事      小野  哲君
           内村 清次君
           小泉 秀吉君
           鈴木 清一君
           中村 正雄君
           若木 勝藏君
           淺岡 信夫君
           大隅 憲二君
           水久保甚作君
           植竹 春彦君
           境野 清雄君
           小林 勝馬君
           高橋  啓君
           飯田精太郎君
           尾崎 行輝君
           新谷寅三郎君
           早川 愼一君
           北條 秀一君
           村上 義一君
           中野 重治君
           西園寺公一君
――――――――――――――――
昭和二十二年十一月二十一日(金曜
日)
   午後一時十四分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○綜合燃料、動力対策に関する件
  ―――――――――――――
   〔佐々木良作君委員長席に着く〕
#2
○委員長(佐々木良作君) それでは第一回の電氣、鉱工業、農林運輸及び交通連合委員会を開会いたします。議事に入る前にちよつと御了解を得たいと思いますが、議院運営委員会の申合せによりまして、連合委員会を開きます際の委員長としまして、その連合委員会を請求した委員会の委員長が、大体当るという申合せになつております。從いまして電氣委員長がこの委員長の席を汚さして頂きます。御了解願いたいと思います。
 尚、次に本日の議事につきましてお諮りいたしますが、次のような順序で議事を進めたいと思います。
 第一に、本連合委員会を開くに至りました経緯、並びに理由につきまして私から簡單に申上げたいと思います。それから二番目に本委員会が、今日から開始しようとするところの燃料及び動力の綜合対策につきまして、政府に対して質問がしたいという申出が大分ありますので、これらの通告の質疑をやつて頂きまして、同時にこれに関聨しまして、本委員会が行わうとするところの調査を進めるに当つて、予め必要と思われる一般の御質問をお願いしたいと思います。そうして、最後三番目に、本委員会の今後の運営の方針についてお諮りしたいと思います。以上の三つの方針によつて今日の委員会を運営したいと思いますが、御異議ありませんでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(佐々木良作君) それでは最初に私から簡單に本連合委員会を開くに至りました経緯並びに本委員会開催の理由につきまして御説明いたします。
 從來、電氣委員会におきまして、特に八月の末から來るべき今年の冬を迎えるに当つて、特に綜合的な燃料不足、特に電氣の停電を中心として、最も大きな燃料不足が來るだろうということを予測いたしまして、電氣委員会ではこの問題を取上げて協議しておつたわけであります。その間政府の関係者並びに事業者の方々もまじえまして、或いは正式の委員会におきまして、或いは研究会におきまして、或いは実地の檢証におきまして綜合的な燃料対策について協議いたしておつたわけであります。併しながら最近に至りまして、我々の電氣委員会でやりました大体の結論的なものを把握したわけでありますけれども、この問題の解決のためには、ひとり電氣委員会だけでなくて、関係の委員会に連合して頂きまして、そうして綜合的な檢討を加え、尚政府を鞭撻しなければならない、或いは対策を立てなければならないという結論に至りましたので、それに必要な手続を取りまして、綜合燃料並びに動力対策の調査承認を議長に出しまして、そうしてそれの許可を十三日に頂いたわけであります。從いましてこの綜合燃料並びに動力対策の調査を主眼といたしまして、三つの委員会の委員長にお願いいたしまして連合委員会を開いたわけであります。
 尚簡單に附加えたいと思いますのは、電氣委員会におきまして、審議の中途に、これまでの会議の間に大体得ました結論的なものを、ちよつと御紹介して置きたいと思います。それはその要点自身が、又本委員会のこれからの調査審議の中心点になるのじやないかと思われますので、参考的な意味で申上げて置きたいと思います。
 尚お手許に電力危機突破対策要綱という資料と、それから数字が一ぱい書いてあるこういう資料とがお配りしてある筈であります。若しお持ちにならなかつたならば、事務の方にお申出を願いたいと思います。電氣委員会が到達いたしました最近の要点について簡單に申上げますと、電力の需要を中心といたしましたこういう電氣の事情が、非常に逼迫して來ておる。本來普通の年では心配の要らない四月から六月に亘る豊水期におきましても非常に制限をしなければならんという状態になり、最近に至りましては、緊急停電であるとか、その他いろいろな支障が生じて参つて來ておるわけでありますが、この電力不足の主なる原因につきましては、大体におきましては、これは直ちに、電力の生産の低下が原因となつておるものではないということ、それはこの資料によつて、後で一つ十分御承知置きを願いたい思います。電力の生産の低下が直接の原因ではなくて、むしろ電力需要の構成の変化が電力需要の増加であり、電力需要の構成の変化であるというふうに考えられたわけであります。そうしてその電力需要がなぜ減らなくて、現在のようになつておるかということにつきましては、これまでいろいろおかしい問題がありますけれども、要するに鉱工業関係の需要につきましては、鉱工業の一般の生産が戰時中あたりに比較いたしまして、三分の一ぐらいに低下しておるにも拘わらず電力の需要は殆んど減少していないという事実、それから鉱工業以外の一般の電力需要につきましては、特に中心的なものは家庭用の電熱需要が非常に激増しておるという点であります。要するに電氣需要が非常に殖えておるというのは、鉱工業関係の生産の低下にも拘わらず消費が減つていないということと、それから家庭用の電熱が非常に殖えておる、この二つのものが中心的に見出されるわけであります。なお鉱工業の電力需要がなぜ減らないか、家庭の電熱がなぜ殖えたかということにつきましては、一般に皆さん御承知の通りでありますから、詳しい御説明は抜きにいたしますが、要するに結論といたしまして、石炭であるとか、石油であるとか、薪炭そういつたものを含む全エネルギー源の絶対的な不足それらすべてを寄せました絶対量の不足が、その不足の穴をそのまま電力が被りまして、そうして電氣は鉱工業におきましても、家庭におきましても非常に足りないという現象を來しておる。詰り全エネルギー源の不足が電力不足という形で現わされておるのじやないかというまあ電氣委員会としては結論的なものに達したわけであります。從つてこの表示されておるところの電力不足ということは言い直せば外の全エネルギー源の不足であり、これの使い方がうまくいつていないという点にあるので、これを克服するためには唯電力不足だけで対策を考えるだけでは殆んど不可能に近い。光、熱、動力の全エネルギー源をどのようにして力一ぱい動員し、供給し同時にこれをどのような組合せで使い、そうしてそれをどのように適正に配給するかという綜合的な燃料、動力対策が絶対に必要であるという結論に達したわけであります。なお冬に向いまして、熱源を繞つての國民の不安は激増して、昂つており、同時に電力不足に因る産業不安は極めて増大しつつあります。こういう意味から本委員会を要請いたしまして、電氣委員会が持ちました大体の結論を各関係の委員諸公に御檢討願いまして、今言いましたような綜合的な燃料対策、綜合的な動力対策の本筋をつけて頂きたい。そうして当面の冬に向いつつある冬の一番危險なる状態を少しでも緩和するような方法で以て克服したというのがこの電氣委員会の到達した結論であり、同時にこの連合委員会を要請しました結論であるわけであります。そのような意味でありますから、どうか切迫しておる問題につきまして眞劍な御討議、御調査をお願いしたいと考えます。先程申上げましたように、本連合委員会を開くに至りました経緯並びに理由を簡單に説明いたしましたが、特に私の今の説明について御質問がなければ、直ちに政府、大臣その他に対する御質問をして頂きたいと思いますが、二番目の質問事項に入つてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(佐々木良作君) それでは予め御連絡がありましたので、総理大臣並びに商工大臣、それから農林大臣、運輸交通大臣、安本長官、その他関係の次官、局長の出席をお願いして置いたわけでありますが、現在見えておりますのは商工大臣だけであります。なお総理大臣はあと三四十分したら……衆議院との関係がありますから……こちらに参るというお話であります。それから他の、安定本部長官はいずれお見えになると思います。それから運輸大臣は急に差障りができたので次官がお見えになることになつております。その他政府委員として安定本部の動力局長、それから商工省の電力局長、石炭廳の亞炭局長が見えております。まだ見えてない大臣につきましては、今御質問して置いて頂いて、答えは後に廻して頂いても結構でありますが、今申上げましたような関係の官廳の方が見えておりますから、御質問を願いたいと思います。なおちよつとお諮りいたしますが、初めてでありますので、まだ名前も十分承知していない委員もありますから、発言の際、予めお名前を言つてから発言願いたいと思います。
#5
○栗山良夫君 電氣委員の粟山でございます。総理大臣に御質問いたしたいのでございますが、政府委員の方がおいでになつておりましようか。そうすれば総理からあとでお答え願うということにいたしたいと思います
#6
○委員長(佐々木良作君) 今申上げましたようにですね、あと三、四十分すれば見えるそうですが、最初御質問して頂きまして、その返事をあとにして頂いて結構ですが……。ではどうぞ……。
#7
○栗山良夫君 私はこの際光、熱、動力のエネルギー源の危機打開の問題に対しまして、総理大臣に御質問を申上げたいのであります。我が國の現状はどの角度から打診いたしましても満身これ創痍の一語に盡きるのでございますが、これこそ無謀なる戰爭の当然の帰結と申されております。併しこの創痍と雖も具さに檢討いたしますと、長年の戰争が生みました不可避的な原因も多々ありましようが、その過半は食糧の不足の問題といい、ンイフレーシヨンの問題といい、流通秩序の紊乱の問題といい、國家財政の実質的な赤字の問題といい、そのいずれもが施政よろしきを得ますならば、当然回避し得た問題でありましたし、又現在もそうであると確信して疑わないのであります。片山総理は野におられたときには、これを可能といたしまして、時の政府に酬ゆるに厳しい批判を以てせられましたが、それあつたがために國民の信任を得て内閣の首班にお就きになつたものと信ずるのであります。然るに片山首相の治政に関しましては、折角の御努力にも拘わらず事志と異なり、國民の失望は実に深刻なものがございます。併し以上の諸問題の外に更に今冬の厳寒を控えまして燃料問題、動力問題を中心とする光、熱、動力の全エネルギー源の確保に関しましては、國民は斉しく堪え得ざる不安と苦脳とを訴えて、政府の無策を歎く一方、藁をも掴む氣持で、強力なる政治力の発動による解決を要求しておるのであります。國民生活における衣食住の安定は、その基礎的要件として、光と熱のエネルギー源の確保が絶対的裏附とならなければならないのでありまして、只今薪炭及び電氣の危機の深刻化が、いかに社会的不安を醸成しつつあるかは、首相も十分お分りのことと存じます。又生産増強が日本経済再建の基礎的要件であるとして、労働大臣は勤労階級に向つて、生産復興の運動展開を大きく呼びかけておられますが、いかに勤労者が奮起いたしましても、只今の如く光、熱、電力源の枯渇のため、操業率低下の状況におきましては、いかんともなし得ない状況でございます。從來政府は、石炭が不足すれば石炭、電力が不足すれば電力、薪炭が不足すれば薪炭と、問題を個々別々に取上げ、個別解決への途を歩まれて來たのでありますが、エネルギー源の問題は、このような方法では差迫る危機の打開はできないと思うのであります。電力の不足には石炭、薪炭、石炭の不足には電力等々、同じ系列にあるところのエネルギー源のみを見ましても、麻のごとくからみ合つておる実情でありまして、本問題の解決は、光と熱と動力との三者の綜合的な確保を目途といたしました強力なる政治力の発動のみが唯一つの解決の途であると存ずるのであります。衆議院の電力危機突破決議に、綜合燃料対策の樹立が叫ばれ、又参議院において、今冬の電力危機乘切りの鍵が、綜合燃料対策の樹立にありと結論せられておりますが、これに対する政府の御所信を承りたいのであります。
 本日参議院において農林、鉱工業、運輸及び交通、並びに電氣の四連合委員会が、この問題の解決のために活動を展開せざるを得なくなつたのも、所詮この理由に外ならないのでありまして、私はこの見地より次の点について、問題の重要性に鑑み、今冬の危機乘切りに対する政府の所信を直接首相よりお伺いいたしたいのであります。お断りいたして置きますが、去る十四日閣議決定のあの抽象的な電力危機突破要綱には、國民は期待が大であつただけに、その失望は極めて深いのであります。これは國会の本問題に関する意図と、政府の意図との間に大きな喰違い、端的に申上げまするならば、政府の認識不足の結果と推断せざるを得ないのであります。從つてこの機会に必ず責任を以て御実行相願えるところの明快な、具体的な御答弁を以て所信を鮮明にせられたいのであります。
 質問の第一点を申上げます。衆議院の電力危機突破の決議に対しましては、國民は内心非常な信頼と関心とを寄せると共に、政府が必ずや速かに具体的な対策を樹立、発表し、直ちに実行せられるものと期待しておつたのでありますが、去る十四日発表の閣議決定の電力危機突破要綱は、從前の例を打破ることなく、作文的行政の構想を出です、國民をして納得、了解、協力せしめるために、実質的な力が欠けておるのであります。すでに申述べましたごとく、私共は今冬の電力危機は電力オンリーでは解決し得ない。電力の総生産量は戰前より上廻つておる現在であります。この危機を打開するには、綜合燃料対策の一環としてできなければ、不可能であると力説して参りました。衆議院の電力危機の決戰に、綜合燃料対策の樹立が特記せられておるのもこのためであります。若し政府が両院の意図を眞面目に且つ眞劍に措置するお考があるならば、政府の電力危機突破こそは、この観点よりして、廣汎な薪炭、石炭、電力を綜合し、且つ光、熱、動力を確保するために、それぞれのエネルギー源が持つところの特質を十二分に發揮せしめ得るごとき綜合的企画でなければならなかつたのであります。この要点が政府に徹底いたしておりましたならば、少くとも関係各省の力を総動員したより具体的な要綱が作成せられた筈であります。然るにこの要綱はその綜合的把握を怠り、商工省立案に係る旧態依然たる電力オンリーの要綱であつて、特に不満なのは他の光、熱源の具体的対策を怠り、ただ電力制限にのみ重点を置いたものであるということであります。電力の送電上の安定は成る程、強度の制限を以て臨めばその目的を達するのでありましようが、光、熱、動力源を奪われた國民生活、産業経營はどうしろというのでありましようか。食糧問題でこのような状況となりまするならば、社会的暴動すら予想し得る由々しき重大事態でありまするが、このエネルギー源の問題と雖も決してこれに劣るものではありません。光を奪われた社会は不安の極に達し、熱を奪われた國民生活は生命の維持問題にさえ発展し、動力を奪われた企業は崩壊せざるを得ない。実に容易ならざる問題であります。そこで首相は果して光、熱、動力、エネルギー源問題の解決についてこの切実感、緊迫感と責任感を持つておられるかどうかということをお伺いしたいのであります。そうしてこの際、若し持つておいでになるとするならば、綜合的な計画及びその計画を断行することを必要とせられるかどうかという点をお伺いいたしたいのであります。
 質問の第二点を申上げます。綜合燃料対策の樹立実行並びに電力危機突破のためには、私共は安定本部、農林省、商工省、運輸省間における強力なる聯繋が必要であると力説して参りましたが、これに対しまして安定本部の政府委員は、関係各省の連絡協議会を以て当ると言明せられました。從いまして私共はこの協議会の活動に大きな期待を持つておりました。故に協議会の性格、機能、及び活動状況はどうなつておるか、この際明らかにして頂きたいと思うのであります。又この度の政府発表の突破要綱に具体的にどの程度の役割をこの協議会が演ぜられたか、それを伺いたいのであります。又危機突破要綱は極めて抽象的でありまするが、就中電力問題が主となつておりまして、燃料の確保等はさしみのつま程度のものでございます。何故各省の所管について、例へば農林省は薪炭の生産について、運輸省は滯貨の輸送について、電力部門と同等以上のそれぞれの所管部門に対して積極的な具体策が決定されなかつたか、以上三個の点についてお尋ねをいたします。
 質問の第三点を申上げます。若し第一の質問のときに申上げました光、熱及び動力、エネルギー源の綜合的施策の重要性をお認めになるとするならば、何故今度の突破要綱の中で明らかにせられましたところの電力危機突破対策本部なるものを、一商工省の中に置くこととし、電力問題オンリーのごとき軽視した取扱ひをせられたかということであります。内閣の下に直属せしめられなかつたか。質問の第二点の中で申上げましたごとく、関係各省綜合燃料対策協議会との関係が明らかにせられておりませんが、これとはどのような聨繋を付ける積りでおいでになつておるか、この点を伺いたいのであります。
 質問の第四点を申上げます。片山首相はその施政方針演説において電力開発問題を大きく取上げられましたが、この度の要綱にはこの問題には一言も触れられておりません。私は今冬の危機をどうして突破するかということに問題を集中しておりまするが故に、新規發電所の開発のごとき将來の問題を云々するのではありませんけれども、今一歩というところで工事を中止となつておりまする未完成發電所で、若干の資金と資材を投ずればこれを完成させ、今冬の危機に利用し得るものも相当に上るのでありまするが、これに対してすら一言の言及もないのであります。ただ被災害発電所とか、出力低下發電所の復旧のみに局限しておられまするが、政府はこの未完成發電所に手を著けないつもりであるか、これを承りたいのであります。
 質問の第五点を申述べます。政府において十一月十日より十一月一ぱいを限つて実施せられました電力緊急制限要綱は、例えば家庭用熱源として薪炭が極度に不足しておるために、その不足をすべて電氣が賄つておる実態を無視し、薪炭の確保に徹底した手を打つことなく、非常な強度の電氣使用の制限を行いまして、非常な無理を、実行不可能に近い無理を國民に強制しておるのであります。このことはすでに電氣委員会でも強く指摘し、成功の公算の薄いことを予見しておりましたが、果せるかな予見の通り政府のお考えでは、十日以後は日本全國より緊急停電の重苦がなくなる筈でございましたのに、依然として停電が續行せられておるのであります。これは國民の堪え得ない限界にまで國民の認苦を強い、当然破綻すべきものに対してその破綻の責任を國民に轉嫁しておるのであると言いたいのであります。このままでは緊急停電は今冬も更に深刻に継続されることは不可避的でありますが、これに対して政府は第一としまして、光を奪われたところの國民にどれだけの蝋燭と油の確保をしておられるかということ、第二としまして、熱源を奪われたところの國民にどれだけの薪炭を確保配給するところの用意をしておられるか、第三番目に、現在農村は晝夜とも非常に強度の停電が行われておりまして、恰も米穀調製期を控えまして、農民の苦難は加重せられ、ついには米の供出にも重大なる支障を招來する虞れがあるのであります。これに対する具体的な対策をどういう工合にお考えになつておられるか、殆んど現在の農村は機械化されております。重油もなし油もないときに電力を奪いましたならば殆んど米の調製は不可能に近いのであります。
 以上第一の質問におきまして、二点、第二の質問におきまして三点、第三の質問におきまして二点、第四、第五の質問におきまして三点について質問を申上げましたが、具体的な且つ責任ある答弁をお願いする次第であります。
#8
○委員長(佐々木良作君) 栗山委員にお伺いいたしますが、今総理は先程申上げた通り見えておりませんが、総括的な答弁は総理から伺うことといたしまして、関係方面について関係大臣の答弁をお願いして差支えありませんか。
#9
○栗山良夫君 差支ありません。併しあとで総理のこの問題に対する根本的な考え方をお聽きしたいと思うのでありまして、そういうおつもりで御留意を願いたいと思います。
#10
○國務大臣(和田博雄君) 私に關係しますことだけをお答えいたしますが、第一点の、今度の電力の危機突破の本部を商工省に置いたのはどうかというお話でありますが、これは御承知のように、電力の点についての実施官廳は商工省でありますので、やはり商工省内部において行うということにいたしたのでありまして、軽視したというのじやなくして、むしろ実際上この運動そのものを実施官廳である商工省がやはり本当にやつて行くという意味で置いたのでありまして、その点は御了承願いたいと思います。
 それから電力の復旧個所でありますが、これは我々の方といたしましても発電設備の復旧整備計画は、水力代替に七十五ヶ所、火力十三ヶ所を予定いたしまして、これに重点を置いております。ただもう少し資材と資金さえやれば未完成のものが直るじやないかというお話でありますが、それはその通りでありますが、只今の段階におきましては、そういう方にいろいろの資材を廻すというような程度にはなかなか行き兼ねるのでありまして、我々としては是非それはやりたいのでありますけれども、なかなかそういう所まで手が廻り兼ね、資材なり資金なりにおいてなかなか行き兼ねるという点もあると思うのでありまして、その点においては我々としてはそういう事柄についての覚悟を放棄しておるというわけでは毛頭ないのでありまして、機会を見て是非やりたいというので、関係筋といろいろの折衝もし、努力をいたしておる点を御了承願いたいのであります。それから発電所の復旧につきましては、第四四半期の資材の配当につきましても、セメントその他の配当につきましてもやはり重点的に考えまして、この方面への資材は優生的に廻すというような第四四半後の計画も策定をいたして、今日閣議の決定を経たということになつて、それを以て関係方面と交渉しようということになつておる次第でありまして、この点につきましては、我々としても今の條件の下においてできるだけ優先的に資材をやつて行く、こういうことであります。
#11
○栗山良夫君 今の御回答の第一点の方は、私の申上げておる質問の本筋が十分にまだお分り頂いていないのでありまして、これは総理からもう一遍お伺いしたいと思うのでありますが、要するに電力問題だから商工省に置くのが便利だという考え方が、今まで電力問題の解決も、燃料の問題の解決もどちらもなし得なかつた最も大きなポイントであります。從つてそれをもう一度飛躍して、大きく政府として綜合された政治力の発動をなし得るような所までおやりになる意思はないかどうかということをお伺いしたのでありまして、今安定本部の長官のお答えの程度のことならば、我々はもうすでに十分承知をし、且つそれを非常に不満に思つておることでありますので、それだけ附加えて置きます。
#12
○委員長(佐々木良作君) お諮りいたしますが、質問の通告がありますので、再質問は通告の質問が終つた後に、尚餘りました時間で、再質問並びに一般の質問に入つて頂きたいと思いますが、よろしうございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(佐々木良作君) それでは次に高橋君……それでは竹中七郎君……。
#14
○丹羽五郎君 運輸交通委員会の方におきましては、運輸大臣が來られてから質問をいたしたい、かように考えております
#15
○委員長(佐々木良作君) 先程申上げましたように運輸大臣は見える筈でありましたが、急な用事ができましたので次官その他局長が見えるそうでありますが……。
#16
○丹羽五郎君 では次官が來られてから運輸交通委員の方の委員の質問をいたします。
#17
○委員長(佐々木良作君) 通告質問者の高橋さん並びに竹中さんが見えておりませんし、それから早川さんの方は運輸交通の次官が見えてからという話であります。從つて今まで次官が見えておりませんが、直ぐ見えるそうでありますが、その間に一般の質問がありましたならば伺いたいと思います。
#18
○田村文吉君 私通告してあつた筈であります。
#19
○委員長(佐々木良作君) 失礼しました。田村委員。
#20
○田村文吉君 安本長官は退席されたようでありますが。お見えにならんのでありますか。
#21
○委員長(佐々木良作君) 今出掛けておつて、局長が見えておるからそれにしてくれという話なんですが……。
#22
○田村文吉君 私の質問の要点は総理大臣に御出席の上で申上げたいのでありまするが……。
#23
○委員長(佐々木良作君) 総理はもう少ししたらお見えになると思いますが……。
#24
○田村文吉君 それでは暫く総理がお見えになるまで待ちます。
#25
○委員長(佐々木良作君) 栗山委員にお伺いいたしますが、先程の御質問の中に、農林関係の質問があつたのですけれども、総理大臣が見えてからお答えするか、今関係の笹山次官が見えておりまして、お答えしてもいいということでありますが、いかがでございましようか。
#26
○栗山良夫君 私は先程申上げましたように、今安定本部の官長ですら問題の私の質問に対してのピントが合わなかつたのでありますが、そういうような今までの合わない問題をそのまま御回答願つても意味ないと思いますので、総理がお出でになるまでお待ちしたいと思います。
#27
○委員長(佐々木良作君) それで今も申上げたのでありますが、商工大臣がお見えになつておりますから、特に商工大臣に対して御質問がありましたらお願いいたします。
#28
○飯田精太郎君 簡單な問題ですから、これは各方面でもう既にいろいろ問題になつたことと思うのでありますが、燃料の最も大きな石炭について政府はどういうわけで石炭の量ばかりを熱心に言われるのか、石炭の質の改善ということについて努力をなさらないのですか、どういふ理由で質の方は置き去られておるのか、この点をお伺いしたい。御承知のように熱量が一割減れば使用量は二割殖える。從つて最近のように六千カロリー以上あつた熱量の石炭が五千そこそこというようなことになつたために、発電所の石炭、又は鉄道の機関車に使つておる石炭なども殆んど戰前の使用量の倍ぐらい使つておる。從つて質を一割上げれば使用量は二割減る。非常にその点から申しましても量を殖やすよりも質の方に力を入れた方がこの際非常に能率を上げる上において有効ぢやないか。石炭の質が惡いために各方面で非常な労力を余計使い、又機械をそのために壊す。それから一方においては鉄道の輸送しておる石炭の量が非常に殖えておる。言い換えますと、灰や泥を余計運んでおるというような結果になつておる。質の改善ということをこの際大いに力を入れれば、乏しい石炭を最も有効に利用することになります。國家全体からいいましても非常に有効ぢやないかと思うのであります。どういうわけで質の改善の方に御努力にならないのか、その点を一つお伺いしたいと思います。
#29
○國務大臣(水谷長三郎君) 只今の飯田さんのお尋ね誠に御尤もでありますが、我々といたしましても御趣旨の線に沿うて努力をしておるつもりでございまして、それが或る一定の期間そういうようなことがやや行なわれなかつたようなことも認めておりまするが、御案内のように、今度の炭價の決定に当りましても、カロリーが一つの大きな重要な要素をなしておりまして、只今のところでは一時落ちましたカロリーが大体の平均五千六百カロリーにまで戻つて來たような状態であります。更に昭和二十三年年度から五ヶ年計画を立てておりまするが、これを單に出炭高だけを目安にしておるのではなくして、昭和二十三年度は出炭高三千三百万トン、カロリーは五千六百。二十四年度には出炭高三千六百万トン、カロリー五千八百。二十五年度には出炭高三千八百万トン、カロリー五千九百。二十六年度には出炭高四千万トン、カロリー六千。二十七年度には出炭高四千二百万トン、カロリー六千という工合にいたしまして、絶えず出炭高とカロリーとを合せて考えてやつておるような次第でありまして、或いはどこかの場所で一時的に只今御指摘のありましたようなことが起つたことは私も絶対に認めないというわけではございませんが、そういう方向に向にて進めて参りましたので、只今のところでは大体五千六百カロリーまで行つておるという工合に御了承願いたいと思います。
#30
○田村文吉君 総理がお見えになりましてからお尋ねいたしたいことがありますが、それは留保さして頂きまして、商工大臣にお尋ねいたしたいと思います。電力問題の対策といたしましては恆久策と應急策とあるのでありますが、應急の対策に対しては燃料綜合対策をお立てになりまして、それぞれの政策をお立てになつておるようでありますが、その中で燃料綜合対策の中のガソリンの輸入問題であります。これは私機会あるごとにお尋ねもいたしたのでありますが……、中途でありますが総理も見えられましたから、総理もお忙しいと思いますので、取敢えず総理に対する質問を先にやらして頂きたいと思います。
#31
○委員長(佐々木良作君) お諮りいたします。総理がおえ見になりましたが、田村委員から御指摘もありましたように、非常にお忙しく、直ぐ宮中に呼ばれておるそうでありまして、三十分くらいで一つ御了承願いたいということであります。でありますから他の大臣その他に対する質問は後廻しにいたしまして、総理に対する質問を三十分以内でやつて頂きたいと思いますが、よろしうございましようか……。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○田村文吉君 総理におかれましては時局艱難の場合に非常に御苦心でおられることと考えております。その点につきまして私共は深い同情と敬意を表しておる次第でございますが、私は今日の差迫つて参りますインフレーシヨンを克服いたします途は一に電力問題の解決にあるとこういうことを考えておるのであります。それはいかなる金融上の措置をいたしましても、物が不足いたしておりましたのでは、到底このインフレーシヨンを克服するということはできないのであります。でありますから、今日は何といつても生産第一主義で、将來よりは今年、明年よりは今年というように生産が殖えるというところに國民は安心して、そうして物價の将來の値上りというものに対する懸念を拂拭して、そこで財界が安定する、こういうふうに私は考えておりますので何といつても生産第一主義でなければならん。從つて政府におかれましても石炭に対しては特殊のお考を持つておやりになつて、現在問題も出ておるのでありますが、私は余りに目先の問題に囚われすぎまして、無論石炭の重要なことは勿論でありますけれども、石炭よりはもつと重大な問題がネグレクトされておるのは電力の問題である、こう私は考えております。私の永年の産業人としての経驗からいたしまして、又今日鉱工業の委員の一人といたしまして、非常に誤りが政府において考えられておるじやないか、本日も頂きました閣議決定事項の第二の要領には、資材の入手等については石炭に次いで優先的に取扱う。こういうふうになつておりまするように、石炭が第一でその次が電力だ。こういうふうになつておるのでありますが、産業人の経驗から申しますると、実は熱がなくても紡績機械は廻るのであります。又肥料もできるのであります。又機械工業もできるのであります。無論若干の燃料を必要とする場合もあるのでありまするけれども、大部分の今日の平和産業の工業は、熱がなくてもやり得る産業が多いのであります。況んや電氣がありますれば、これを熱に変えて仕事を進めることもでき得るのでありますから、一番大切な物は電力であるのでありまするが、たまたま終戰後、電力が非常に余る恰好にあるという非常な不幸な誤認からいたしまして、電力問題についてはすべてがこれをネグレクトして参つた。こういうために過去慎重な二ヶ年間をみすみすこの電力に対して看過し去つたということが、今日のインフレの根本に又なつておるかと考えるのでありまして、この問題が解決されない限りは、到底今後のインフレを解決せしめるという方法はないのである。それほどこの電力の問題が何よりも必要な状況になつて、差当りのインフレを克服いたしまするにも、亦今後の日本を再建いたしまするにも、すべてが電力によつて初めてできる。而もこの電力というものは、御承知のように限られた資源ではないのでありまして、恐らくは日本の國内の水力電氣を全部開発いたしまするなれば二千万キロぐらいは出る。こういうふうにいわれておるのでありまして、漸く今日は水力電氣が四百万か六百万、多くて六百万キロぐらいまでしかないのでありますが、そういう未開発の資源を持つておるのでありますから、先ず何よりもその点に向つて進んで行くということが、即ち産業界の安定となり、從つて物資の沢山生産されることになりまして、インフレに対する問題も解決する。こういうふうに考えておるのでありますが、これに対して、電力に対しては過去においてどうもこれを軽視されておるような点が甚だ遺憾に考えておるのであります。私共はこの電力問題が、今後の日本の再建の全く基準であり、又差迫る経済危機を突破する唯一の方法であるということを考えまする点から行きまして、この点について政府ではどういうふうにお考えになつておられますか、この点を第一にお伺いいたしたい。
 次にこの電力の問題が今申したような非常に重要な問題でありまするので、既設の発送電会社及び配電会社がございまするが、この会社を國家が買収して、國有にいたしまして、又はこれを公有にいたしまして御経営なさる御方針がありますかどうか、お考えを伺いたいのであります。発送電会社及び配電会社の資本金は、私は計算を寄せたこともございませんからしつかりしたことは分りませんけれども、恐らくは七十億か百億近くの金がありましたならば買収ができるのではないか。今日の株の値段等から推算いたしまして、さようなものではなかろうか。而も今日の株主の状態から申しますると、殆んど配当もないような状況に相成つておるのでありますから、これに対して政府が相当の利潤の附く公債を発行することによりますならば、必ずしも持つておる人たちも大なる不平もなかろうかと考えるのであります。尚この國有の問題につきましては、石炭やその他の企業とは性質が違いまして、今日は一方キロの発電所を造るにも何十億という金が要るような状態に相成つておるのでありますから、今後の電力の開発はどうしても國家、或いは公共團体等によつて経営されねばならない点があると思うのでありますることからしもて、現在の既設設備を國家がこれを國有にするということについてのお考えがあるかどうか。從いまして國家は今後の電力の開発について、大規模のものは所詮國家が或いは公有により公営によつてやらなければならんのでありまするが、それに対するお考えはどうでありましようか。伺ふところによりますると、電力の開発についてはその筋から余り望ましくないようなことも伺つておつたのでありまするが、こういう点につきまして、できるならば我々は一日も早く電力の大きな開発が必要な点からいたしまして希望しておる次第でありまするが、その点についての事情をお伺いしたいのであります。
 それからもう一つは、この大きな発電所もさることでありまするが、今日の應急対策といたしましては、縣或いは村、町等にございまする小さな水力を利用いたしまして小発電所を市営でも、自家用でも、或いは公營にいたしても構いませんが、三百キロでも五百キロでも、水車を廻し電燈を點け、或いは精米機を運轉できるというような、小さな発電所を開発することについてのお考えがおありになりますかどうかということをお伺いいたしたいのであります。尚綜合対策等につきましてお示しになつた点もありまするが、先刻も御質問があつたように甚だ漠といたしておりまして、あれもやる、これもやる、これもする、あれもするというようなことを仰しやつておいでになるのでありまするけれども、どうもぴつたりとその仕事が地に附いてこない。こういうことが非常に國民が憂慮いたしておりまする問題でありまするが、その綜合対策をお立てになりまして、強力に御遂行なさる御意思をお持ちになつておりまするかどうか。この点を総理にお伺いいたしたいのであります。
#33
○國務大臣(片山哲君) 只今田村君よりお話しの電力問題の重要性は、政府といたしましても十分考えておるところでありまして、お説は誠に御尤もと存ずるのであります。ただ電力危機突破対策におきまして、石炭に次いでということを現わしておるので、石炭より第二に置いておるのではないか、こういう意味の御意見がありましたが、それは重要性において甲乙を付けておるのでは決してないのでありまして、先ず石炭に対しまして、最初手を著けて、石炭の増産を我々は極力推進したいということに、手を著けておるという、順序の関係でありまして、重要性において電力を第二、第三というふうに下位に置いておるわけじや決してないのであります。この電力の重要性につきましては十分考え、殊に我が國における諸種の事情を勘案いたしてして、是非とも電力の開発、その産業の利用、その増強等につきましてはできるだけ力を入れておるのでありまして、御趣旨に副うべく十分なる努力をいたしたいと存じておるのであります。
 第二の水力電氣の開発等につきましての御意見がありまして、私共といたしましても、我が國の情勢、地形、天然の関係から申しまして、水力に力を入れなくてはならないという点については全く同感であります。ただ現在の情勢においては、水力開発の施設等に多大の資材を要することでもありまして、その資材の関係から十分なる設備をすることができないのでありまして、その点において遺憾に思つておるのであります。併しいろいろと計画を考えまして、資材が十分に整いましたるときにおいて、この問題に対して直ちにその実績を挙げ得るようにしたいと考えておるのであります。尚この問題は只今田村君御指摘の通り、現下我が國の情勢においては甚だ窮屈でありまして、思う通りの事柄を直ぐ実績に現わして行くといふわけには参つておりませんので、この点は各方面の事情を睨み合せてやつて行かなければならない建前にあるということを御了承願いたいと存ずるのであります。そこで電力に対しまして綜合対策を立てて行かなくてはならないのではないかという点につきましては、全く政府といたしましてもさように考えておるのでありまして、産業の発展、産業の隆盛を來すことはインフレを克服する上において最も必要なるところである。その意味において石炭、電力、こういう方面に非常に力を入れて、インフレを克服して行かなければならないということを考えて、綜合対策を考えておるのであります。この電力危機突破対策は商工省において所管しておるのでありますが、農林、安本、運輸等各省に関聨を持つことでありますから、その関聯の関係において効果を挙げ、綜合的な対策を立てるための一つの施策を考慮いたしたいということを考えて、目下いかなる方法で、いかなる内容で直ぐ綜合対策を立てるべきかということについては考え中でありまするから、できるだけ早い機会に御趣旨に副うようにいたしたいと存じておるのであります。
#34
○田村文吉君 國有問題についてお考えを……。
#35
○國務大臣(片山哲君) 水力電氣開発についての國有は、私共といたしましては重要産業をできるだけ國有にいたしまして、國家が眞に産業の発展のために、國民生活の向上のために、一面においては國家各般の文化水準の向上のために、國家が率先して事業を統轄し、その主体となつてやつて行かなければならない、こういう所見を持つておるのであります。ただそれをいつどういう形で行なつて行くかということになつて参りますると、現実問題といたしましてなかなかむずかしい問題が出て來るのであります。先程もお話いたしました通り資材の関係から申しまして、又現在の我が國のおかれておりまする敗戰國としての建前から申しまして、今直ぐ電力施設を國有にする、水力発電を國家が経營するということには非常な困難を覚えておるのであります。併し方向といたしましてはできるだけそういう方向に向いたいと思つておるのでありまするが。現在の事情これを許さないということを御了承願いたいと思います。
#36
○委員長(佐々木良作君) 栗山さん先程留保されました質問、簡單に一つ再質問お願いいたします。
#37
○栗山良夫君 再質問でなくて……まだお答え頂いてないのですが……。
#38
○委員長(佐々木良作君) 先程総理大臣に対する質問でまだ総理大臣聽いておられませんから、その要点を簡單に……。
#39
○栗山良夫君 もう一遍繰返して申上げます。
#40
○委員長(佐々木良作君) 時間がありませんから一つ質問の要点だけを……。
#41
○栗山良夫君 質問はちようど五問お願いしたわけでありますが、その一つは、現在の電力危機の突破ということは、綜合燃料対策の一環としてでなければ解決し得ない、こういう結論に衆議院も参議院も殆んど達しまして、そうして衆議院においてはあの決議が政府の方へ出されたわけであります。それに対して政府の方では電力危機突破要綱を御発表になりましたが、これはただやはり電力問題を中心にして、電力問題オンリーを取上げて解決策をお採りになつておる。そこで燃料対策のことも若干は触れられておりまするけれども、それはただ一つの体裁を整える程度の考え方より出でないと、こういう工合に考えたわけであります。國会が考えておる意思と、政府がこの問題を受けてお取扱いになりましたところの考え方というものは、相当なギヤツプがある。それも政府の方で、もう少し綜合的に、この問題を食糧以上に重要な問題として、國民生活の面におきましても、産業の再建の面におきましても、是非とも政治の綜合的な力を以つて解決しなければならない焦眉の問題であるという切実感と緊迫感と責任感とをお持ちになつていない、首相はそういうものをお持ちになつていないかどうかということをお伺いしたわけであります。それで、若しお持ちになつておるとするならば、どういうようなその計画なり、或は実行なりをおやりになる決意があるかどうかということをお伺いしたわけであります。
 それから質問の第二点でございますが、第二点は、綜合燃料対策の実行並びに電力危機突破のためには、私共は安定本部農林省、商工省、運輸省その他関係省の強力なる聯繋がなければできない、こういうことを申上げたのに対しまして、参議院の電氣委員会の席上において、安定本部の政府委員の方は、関係各省の連絡協議機関を以て十分にその忠実なる実行に当つて行きたいと、こういうことを言明されたのでありますが、その協議会なるものの活動に私共は非常な期待を寄せておるわけであります。そういつたものの性格、機能、活動状況はどうでありますか、それから今度の突破要綱を拝見いたしますると、この協議会の活動は、殆んどその中に現れていないように思うのでありますが、どの程度に役割を演じせしめられたかということであります。それからもう一つ、突破要綱の中で、廣汎な、綜合的な対策を、國民の前に発表されると國民は期待しておりましたが、燃料の生産或は滯貨の問題、輸送の問題、そういつたような他の省の問題が殆んど明確にされていないのでありまして、なぜこういうような綜合的な、具体的な発表がなされなかつたかということの三点をお伺いしました。
 それから質問の第三点は、この内閣の下になぜ電力危機突破本部、商工省の内部に今度置かれまするところの電力危機突破本部というものを直属せしめて、そうして綜合的な光と、熱と、動力源、エネルギー源の窮乏解決の問題を取上げるようにせられなかつたか、それから安定本部の政府委員がよくいわれますところの、綜合燃料対策協議会との関係はどういう工合になつておるかということを申上げたわけであります。
 それから質問の第四点は、今電源開発の問題が起きましたが、その中でも恆久的な大きな問題は別といたしまして、少くとも戰爭中に殆んどもう完成一歩手前のところで工事中止になつておりまする発電所が相当沢山あるわけであります。そういう発電所については、今資金と資材の問題をお述べになりましたが、極めて僅かな資金と資材とで今年の冬に間に合うように工事ができる筈であります。そういうものに対して、突破要綱の中で殆んどお触れになつておりません。災害の発電所或いは能率低下発電所の補修のことのみに局限されておりますが、どうしてこのような極めて僅かな資金と資材で今年の冬に間に合うところの電源開発の問題について言及されなかつたかという点であります。それから質問の第五点は政府は十一月の十日から十一月一ぱいを限りまして、電力の緊急制限要綱を発表になりました。いろいろの制限要綱が熱、光の代償物もなし、又電熱の代償とする薪炭も十分補給されていない、そういう場合に、強度の制限を加えましても、殆んど実行不可能であろう。緊急停電をしなくても行けると、こういう工合に御発表になりましたけれども、それは必至であろうということを電氣委員会では強く指摘をいたしたのであります。然るに私共が指摘しました通りに、十日以後におきましても、全國的には緊急停電はちつとも止つていないのであります。その後ますますひどくなりつつあるのであります。この場合に、私はまあ極言いたしまするならば、一應机上の制限要綱を作つて、政府としては責任を一應果たされて、これを協力しなかつた國民に責任があるように、責任の轉嫁をおやりになつたのではないかという工合にまで言いたいのであります。これについて政府はもはやああいうような要綱では今年の冬の無停電の電氣送電ということはできないのでありまして、光を奪われたところの國民には、どれだけの蝋燭と燈油とを御用意になつておるか、それから熱源を奪われたところの國民にどれだけの薪炭の御用意があるかということ。
 最後に最も重大なことは、現在農村は殆んど晝も夜も強度の停電を受けております。そうして供出を控えまして、刈取りを終えましたところの農家は米穀の調製に最も重要な時期に際会しております。この場合、電氣が停電し、しかも重油がないというので、殆ど機械化されたところの米穀調整用の農業機械は動かない状態であります。そうしてこのことは米の供出にも非常に大きな、時間的にも、あるいは農民の熱意にも非常に大きな影響を與えると思いますが、こういう問題について、具体的にどういうふうに施策をお持ちになつておるか、今申し上げました点を先程御質問申上げました次第であります。
#42
○國務大臣(片山哲君) 綜合燃料といたしまして、電力の外に薪炭及びその他家庭燃料について十分努力しておるのでありまして、これには生産、運輸、配給というようないろいろの細かい問題も関係いたしまして、非常に困難を覚えるのであります。何とか家庭の燃料を十分に廻るようにいたしたいと努力しておるのでありまするが、誠に経済的に困難であり、且つ又戰爭のために、今いろいろの不自由を國民全体が体驗しなければならないような状態になつて、政府といたしましても、その点を日夜苦慮いたしておるような次第であります。つきましては次官会議を毎週開きまして、この問題に対する各省の連絡を図り、運輸の点においても、配給の点においても、亦農林省担当の地方の生産の関係におきましても、電力の足らざるところを十分に補うようにしたいと非常な馬力を掛けておるのでありまするが、思う通りその実績が挙らないのを非常に遺憾に思つておるのであります。但しこれは万止むを得ないと黙しておるわけにも行きませんけれども、現下我が國の情勢といたしましては、誠に悲しいことでありまするけれども、止むを得ないような状態でありまして、國民の理解と國民の協力を求めなければならないと思つておるのであります。これは今栗山君から仰せになりましたように、國民になすり附けて、政府はなすべきこともしないで、平氣でおる、こういうようなことではないのであります。政府といたしましては、一生懸命にやるのであります。電力の問題につきましても、晝間の電力は生産へ、夜間の電力は家庭へ、こういうように努力いたしておるのでありまするけれども、政府の努力、役人が奮闘するというだけではなかなかその実績が挙らないのでありまして、家庭の協力、國民の全体の理解ということを求めて、初めてその実績が上つて來るのであると思つて呼び掛けておるような次第であります。そういう意味の國民運動を展開しまして、そうして國民の理解を求めたいと考えておるような次第であります。こういう観点から、綜合燃料につきましてもできるだけのことはいたします。御意見のあるところは十分に尊重いたしまして、その方法を取るのであります。又連絡会議も生かしまして十分各省セクシヨナリズムに堕することなくして、本当に虚心坦懐な心持を以て國家本位に、國民本位に國民の便益本位ということでやろうと考えておるのであります。この電力危機突破対策の主体といたしましては、商工省が主となつて、電力所管という建前からやるのでありまするが、各省はこれに協力いたしておるのでありまして、商工省のやることだから、外の省は知らない顔をして、そのまま過ごすというような、今までのやり方は全然させないつもりでありまして、事実の上において綜合的な協力体制を取ることに十分に力を入れておるような次第であります。
 尚水力発電所の問題を重ねて御質問でございましたが、僅かの資材で努力すればでき上るような水力発電所の関係もあることはあると存じまするが、これも目下我が國の情勢におきましては、それをそのまま使うわけにはいかないのでありまして、十分了解を求めて後にそれを着手しなければならない、こういう建前になつておりますから、その点は何卒御理解を願いたいと存じます。十一月の十日出しましたこれも、こういう建前に立つて、窮屈な我が國の資材とすべての点において行き詰つておる我が國の状態におきまして、何とかして乘り切つて行かなければならない、そういう建前であります。蝋燭を用意する、その他の家庭の光をどう補充するかという点につきましては、全く相済まないと思つております。併しすべての点において不自由をしなければならない我が國でありまするから、この点は指導的な立場に立つておられるところの各位の十分なる御了解を得まして、そうして今暫くは辛抱して、産業発展のために御協力をわ願なければならない状態である。一つの問題にのみ力を入れて、そこへ全部の資材を入れるわけには行かない。農民の御意見を聽くと、米價を高くしたいのでありますけれども、そうも行きませず、消費者大衆の御意向も聽きますると、消費者本位になりまするけれども、そうも行きませず、綜合的に考えまして、あらゆる方面に窮屈な思いをして、いわゆる耐乏生活をお願いして行かなければ、この危機は乘り切れない。そういう状態になつておるのでありまするから、何とぞこれらの窮屈なる状態を勘考せられまして、できるだけのことをやつておると、又乏しき中より割いて、各種の積極的な対策に、これから乘る出そうとするという建前を御了承仰ぎたいと思う次第であります。
#43
○委員長(佐々木良作君) 先程申上げましたように、お約束の時間が來ておるのですが、特に一分か二分かで済むやつがありましたら……。
#44
○栗山良夫君 商工省の内部に、電力の問題は主として商工省が扱うのであるから、商工省に対策本部を設けてあるというお話でありましたが、私が先程安定本部の長官からも、今首相と同じようなお答えを頂いて、不満を表明したのでありますが、今度私が質問しました要点は、電力の危機を乘り切るという題目だけでは、もうこの問題は解決しなくなつた状態に現在の段階はある。光、熱、動力のこの三つのエネルギーを綜合的にいかに確保し、危機を打開するかという問題に発展させなければならない。そのためには、食糧問題であれ程政府が努力され、石炭問題について、國家の殆んど総力を挙げて開発に当られた、ああいうような熱意を現在首相みずからがお持ちになつて、もう少し強力なる綜合的な政治力を発揮し得るような機関を持つて、光と、熱と、動力のこの三つのエネルギー源確保の問題を取扱う機関を作り、そうしてここで処理するような方法をお取りになる御用意はないかということをお聽き申上げた次第であります。
 それからもう一つ、國民の協力を先程要請せられました。併し國民は十一月のあの制限の内容でも、実際具体的に末端までよく知られていないのであります。政府がこれ程國民が困つておる現在の動力の問題にしても、熱の問題にしても、光の問題にしても、困つておる実情を本当によくお考えになり、解決する熱意をお持ちならば、一片の電力危機突破要綱が新聞に出るというような程度でなく、もう少し掘り下げた、國民の中へ根を下し得るような具体的なこの三つのエネルギーの窮乏の状態を明らかにせられまして、そうして國民みずからが協力し得るような体制をお取りになるのが必要ではないかということを先程考えて、その御所信を伺つたわけであります。今度の電力危機突破要綱に対しましても、ただ電力危機の眞相を発表するということでありましたが、もはや電力問題は電力問題のみの解決ではできなくなつて、もつと飛躍した、大きなエネルギー源の開発に向わなければならないという私の意見に対しての御所信をもう一度お伺いしたいと思うのであります。
#45
○國務大臣(片山哲君) 綜合的エネルギー対策については、非常に御熱心な御意見でありまして、賛成であります。目下は安本においてこの対策を立てつつあるので、これらを基本といたしまして、できるだけ御意見を尊重いたしまして、考えることにいたしたいと思います。
#46
○委員長(佐々木良作君) それでは御質問はまだあると思いますけれども、先程申上げました理由で、時間も参つておりますから、総理大臣の退出に対して御了解を願いたいと思います。なお同時に、商工大臣も御同行の予定だそうでありますから、商工大臣の退席も御了解を願います。それから運輸省の政務次官並びに陸運監理局長、鉄道総局の資材局長並びに同業務局長が参られておりますから、先程の早川さんの御質問。
#47
○早川愼一君 現在の電力危機を救うためには、先程來御指摘のありました通り、どうしても綜合燃料対策を立てて行かなければならんという、全くその点にあるのであります。今回この委員会が、合同委員会ができました趣意もそこにあるのであります。私は主としてこの薪炭、この問題でありますが、薪炭は最も輸送に関聯が深いのであります。從いまして運輸交通の立場におきまして、主として輸送の問題から、どう打開して行くべきかというような点について、政府のお考え方、御計画を承つておきたいと思うのであります。
 先ず現在國有鉄道ては、各四半ごとあるいは又各月ごとに輸送計画をお立てになつております。最近の十一月の輸送計画を拝見いたしますというと、大体輸送要請に対して、一〇〇%の輸送を御計画になつておるものは、米麦、小麦粉あるいは甘藷、馬鈴薯、大豆、味噌、醤油、酒、石炭、こういう物は一〇〇%の輸送を御計画になつておる。これは勿論当然のことと思うのであります。更に九〇%以上の物を挙げますというと、魚介類、塩、煙草、肥料、石油及び酒精、八〇%以上の物になりますというと、砂糖、油脂、及びその原料、コークス、セメント、紙、パルプ、工業薬品、機械、車輛類、こういうふうになつておりまするが、木炭につきますというと、七六%の輸送要請に対しての計画しかお盛りになれない状況であります。これは勿諭物によりましては、極く崇高の低い物もありましようし、鉄道輸送の上におきまして、木炭が七六%であるということ自体が甚だ不都合だというわけではありませんが、とにかく輸送要請に対しては、鉄道の現在の輸送計画が既に七六%しか御計画になれない。更にこれが実績を檢討して見ますというと、この輸送計画に対して、更に下廻ることになつておるのであります。特にこの木炭の生産地が、おうむね東北地方というような、あるいは又全國にいたしますれば自然山間地が多いのでありまして、從つてそれらの制約上、実績は更にこの輸送要請に対しますというと、半分あるいは六〇%以下というような状況であるのであります。かような状況では、到底この冬の電力危機を救うために、家庭へ木炭を配当するというような計画、即ち一世帯に十月から三月までに、少くとも九俵の木炭を東京におきまして配給し得るという数字には、凡そ遠いものではないかと思うのであります。それで今少しく、又この現在の緊急な状態の上におきまして、この数字はあまりに低い計画である。もう少しこれを上げることができないであろうかどうか。聞くところによりますというと、最近、これは十一月二十日の東京新聞の報ずるところによりますと、特にこの木炭の生産地でありまする仙台の鉄道局管内におきまして、非常な貨車の停滯があるということを新聞が報道しております。そういたしますというと、今後の木炭の東京へ來る上におきまして、非常な障害があるのではないか、かように考えられるのであります。特に岩手縣或いは福島縣といような、最も大きい産地、これらの面にできるだけの貨車をつぎ込みまして、緊急輸送をされるという場合におきまして、かような状態で仙台の鉄道局管内の貨車事情が、非常に輸送が逼迫をして來て、最早貨車を注入することのできないような状態になつておるとしますれば、今後ますます都市における、特に東京における輸送の面から見ました計画数量というものは甚だ心細いように感ぜられるのであります。これらに対しまして、鉄道当局におかれましていかなる御計画がありますか。若しくは現在の状態で市民は満足しなければならんような状態なのか、こういうようなことになりますというと、決して今日の電力飢饉は救われないと思うのであります。特にこれはお伺いして置きたいと思いますのは、新聞の報ずるところによりますというと、十一月における國有鉄道に対する石炭の割当が非常に減つております。これが若し十二月こういう状況が、現在の石炭事情からどうしても國鉄の石炭の配当が落ちるということになりまするというと、ひとり旅客列車のみならず、貨物列車の削減も前途にあるのではないかということが非常に心配されるのであります。こういうようなことについて私共は石炭が昨年度よりも増産になつておるに拘らず、昨年より以下に國有鉄道の石炭の割当が減つたということについては、私共はどうしても納得がいかないのであります。この間の事情について御説明が願えたらば、又それに対する対策或いは見通し等についてお伺いして置く必要があるのではないかと思うのであります。次に只今までの我々の得たる資料によりますというと、大体この本州におけるものはまだややよいのであります。縣によりましては一〇〇%以上の計画輸送ができておるところもあります。併し北海道には木炭が現在まだ相当送り不足になつております。今後木炭を大都市、即ち東京に入れようとするのには、どうしても北海道の木炭の供給を仰ぐより以外に手はないように思います。然るに青函間の連絡は極めて輸送量が少いのでありまして、この点に望みをかけることができないとするならば釧路、室蘭等から船によつて東京にこれらの木炭を運ぶより以外に方法はないと思うのであります。然るに從來この海陸……、運輸省に一貫して御所管になつておりはますけれども、我々の見るところでは、この海陸の綜合輸送計画というものは甚だ不円滑のように思えるのであります。これを是非綜合的な計画に乘せて、一日も早く東京へ北海道の炭を取寄せるということが今日の危機を救う一つの方法でなかろうかと思うのであります。
 以上三点につきまして、私共が疑問に思つており、又計画を伺いたいのでありまして、私の質問に対しまして、何卒御答弁を願います。
#48
○政府委員(田中源三郎君) お答えいたします。國鉄の総輸送量に対する薪炭輸送のことが御質問の第一点の要旨だつたのでありますが、大体におきまして早川委員の御了承のごとくに、三十六品目に対する主要の物資に対しましては、それぞれ消費者関係、その他関係各位の御参集を得まして、大体の月別輸送計画を立てまして参つておるのでございます。この上輸送を増強いたしまするということにいたしまするならば、必然的に起りまするのは貨車の増強と熱量の増配をいたさなければならんのであります。尤もこれに対しまするところの從業員の労務状況も伴わなければなりませんが、主たる要点はそれが伴つて参るのでありまして、各関係方面との協議をいたしましたパーセントを、只今これより増加をいたすということにいたしまするならば、必然的にこれらの他の計画輸送数量を減少いたさなければ、特に薪炭だけを多く輸送するということは困難な実体にあるのでございます。併しながら目下貨車の修理及び機関車の修理等もできるだけ能率を高めまして、生産地帯に対する配車及び運行状況を増強せしめたいと考えて、これに手を打つておるようなわけでありまするが、一面何と申しましても容積の高いものでございまして、これを今日のごとき貨車数量におきまして、あるいは制限された燃料におきまして、多く輪途をいたそうということを考えまするならば、主としてこれを港頭に送りまして、海陸輸送をいたすより外にいたし方がないのであります。これをいたしますのには、小運送面におきましても、大体増強いたす必要もございまするし、港湾荷役の施設につきましてもこれを改善いたして行かなければならんと考えまして、先般三陸地方におきまするところは、努めて港湾の荷役状況を円滑ならしめる施設をいたしますると共に、主として八戸でありますとか、或いは釜石でありますとか、大船渡でありますとか、塩釜、石の巻等に送る輸送機関を増強いたしまして、陸上におきまする容積量の多いものは、努めて短期間に貨車輸送を行い、これを海上に落して、海上轉移をいたす計画を立てまして、先般私も参つたようなわけでございまして、それに対する手を打ちつつあるのでございまするが、遺憾ながら現在の状況といたしましては、今申しましたように、貨車量及び燃料並びに他の物資を切らなければ、薪炭を多く消費地に向けて、東京中心に送付するという、計画の輸送量を増強するということは困難な実態にあるのであります。現在駅頭にありまする木炭の滯貨状況は、二万三千九百トン余り、薪におきまして十万七千三百トン程の滯貨量がございます。その関係からいたしまして、十一月二十日現在の東京に送つておりまする薪は、大体に輸送計画の一五〇%を送つておりまして、これは計画量よりも遙かに五割増しになつております。遺憾ながら炭におきましては六八%より今日送つていない実態でございます。冬季を控えまして何とか輸送量に対する予定のパーセントだけはいたしたいと考えまして、目下それぞれの配車その他のことにつきまして格段の留意をいたす処置を講じつつあるような状態でございます。
 第二点の仙鉄の問題でございまするが、御指摘の通りの現状にあることは誠に遺憾なことでありまするが、実態はその通りでございます。併しながらこれにつきましては、今日におきましては、臨時列車を増発いたしますると共に、更に各方面との修理車及び剰余貨車量をやり繰りいたしまして、できるだけ仙鉄関係におきまする滯貨量を一掃いたすというふうに、今折角努力をいたしておるのでありまするが、過般來局長並びに関係官吏が寄りましてとくとこの滯貨状況の打開、列車運行状況につきましての手段をとつたようなわけでございます。遺憾ながら現行輸送面におきましては古間木の施設にいろいろの貨車を取られますことと、又正直に申しますならば、輸送面の上におきましての今一段の從業員の努力を要する点があるかに見受けられるのであります。從つてこの面につきましても特に注意を促しまして、各從業員の薪炭その他滯貨輸送に対して格段の努力を拂うように懇願要請をいたしておるようなわけでございます。北海道の問題につきましては、実は遺憾ながら陸上と海上との綜合輸送の面について不十分であるとの御指摘につきましては誠に恐縮いたすのでありますが、現行運賃の上から参りますというと、非常に海陸の運賃の差額がございます。併しながら私共は努めて石炭、鉱石、木材、薪炭、亞炭等の輸送に対しましてはこれを海上に轉移をいたしまして、成るべく貨車の運行能率を高めたい手段をとつておるのであります。前年も関門におきまする九州の石炭輸送に対しましては、非常に冬季玄海の好天続きで海上轉移に満足な結果を得たのでありまするが、本年は毎月二十万トンの海上輸送を倍加いたしまして、この関門通過の貨車量を減少いたしますると共に、総体面におきまして、北海道及び廣く生産地におきまする、先程申した物資に対しては海上轉移を計画をいたしてこれに努めておるのであります。九州の方におきまするのは、聊かその結果の上におきまして、私共の期待を裏切らずに進展せる状況を見ておりまするが、北海道におきましては遺憾ながらまだ十分なる結果を見ておりません。併しながらこれは一つは種馬鈴薯の輸送計画を倍加いたしまして八万トンを出したいという希望を持ちましたのと同時に、十一月二十日までにこの種馬鈴薯を輸送を終えたいという日にちを限つた関係もございまして、多少この薪炭の輸送量を阻んでおる点もあろうかと考えます。併しながら船の面から申しまするというと、室蘭にいたしましても、小樽にいたしましても、非常に繋船期間が長いのでございます。この例から申しますというと、船は余つておるといつた恰好になるのであります。船の輸送力が余つて、陸上の輸送力が足りない、こういう結果を生んでおります。例えば八月におきましても延べ二十一隻の船が小樽において繋船をし、室蘭において六隻の船が繋船をいたしておる。十月におきましては延べ十七隻が小樽において滯船いたしたのであります、こういうような総計におきまして七十六隻の滯船を全國の沿岸において見ておるのであります。殊に北海道のごときは港頭分の荷物が十分でないために、こういう滯船をして荷物待ちをいたさねばならんという実態にあるのでございます。これは石炭船におきまする統計でございまするが、かよう実態をなくいたしますことに努めなければならんと考えまして、釧路港におきまする浚渫も一時も早くいたさなければならん。釧路、室蘭、小樽、函館その他の主要港に対する港頭分を先程申上げましたように努めまして、これによつてできるだけの海上轉移を行い、滯貨を一掃いたしたいと考えまして、今それらの手段を講じておるようなわけでございます。
 以上概括でございまするが、お答えを申上げた次第でございまするが、尚詳細な点につきましてはそれぞれの局長より数字的にお答えをいたしたいと存じます。
#49
○早川愼一君 私の質問に対して漏れておることがあります。今後の輸送力の見通しにつきまして先程ちよつとお尋ねしたのでありますが、その点が一つと尚海陸綜合輸送についてのお話はよくわかりました。ただ海陸運賃の非常な違いがあるために、海上轉移が思うように行かんというお言葉もあつたようでありますが、この木炭に関しての農林省のお立場から、どういうふうにしたらば一番スムースに海陸相應じて御計画が立てられるか、この点についての御所見が承わられたらば結構だと思います。
#50
○政府委員(田中源三郎君) 今後の輸送力の見通しでございまするが、大体理想といたしましておりますのは、月千二百万トンという考えを持つておるのであります。併しながら現状の輸送力を考えて見まするならば、一千万トンを割らないで、何とかこれを確保して行きたい、これを目標といたしまして、現在の輸送力の各種の施設をいたしておるようなわけでございます。農林省との綜合対策でございまするが、これは主として山間部から出て参りました炭を小運送の面で、自動車及び荷馬車の増強をいたしまして、これが駅頭に参ります場合には、勢い駅頭から港頭にまで早く送るという、主として私の方の輸送の責任になるのでありまするが、私の運賃の面で申上げましたことは、これは炭の運賃が、海上運賃が高いから炭が出ないのだという意味ではございません。綜合的に見まして、今日の海上運賃と陸上運賃との差が非常に大きゆうございます。これらも海陸の輸送の面におきまして調整をいたして行く必要があると考えておると申上げたのでございまして、木炭の輸送と直接にそこに影響を今直ちに持つということを申上げたのではないことを御了承願います。
#51
○早川愼一君 ちよつと重ねてですけれども、輸送力の問題について、私共は新聞で拝見いたしますというと、十一月の配炭が四十九万何千トンでありましたかに減つておる。更に今後かような状況で続いて行くとすれば、昨年も非常な旅客列車の制限はもとより、貨物列車までも制限されたにがい経驗を持つておりますが、本年の石炭量は絶対の量は殖えておる。然るに國鉄の配炭が何故かように減らされつつあるのか、又今後も減らされるのか、この点をお伺いして置きたい。これが同時に先程計画輸送で七六%以上は無理だ、薪炭についての計画は七六%以上は無理だと仰つしやいますが、これは綜合した全体の輸送力の枠内においての無理だというふうに考えられるのであります。從いまして今後石炭が更に減りますということ、これはますます減つて來る。こういうようなことで、只今の御見通しとして今後列車を打切らなければならんかどうか、そういう点についてお伺いしたわけであります。
#52
○政府委員(田中源三郎君) その点お答えを洩らしまして誠に恐縮いたします。成る程御指摘の通りに、石炭の配炭に関して今日要求減炭量は、約月九万トンぐらいの減少を要求されておるのでありまするが、本月は何とかいたしましてこの量を維持して行きたいと思つております。今日の走行キロを旅客ともに維持して行きたいと思つております。今後におきましては少くとも月七十万トンを私共は冬場におきましては希望いたすのであります。三ヶ月少くとも最低量二百万トンというものを希望いたすのでありまするが、併し仮にこれがいろいろ他の面から見まして、今日のところではまだその見通しにつきましては、確実に現在通りということは私共はなかろうと考えておりまするし、又今におきまして少くともこの今の数字を何とか省内において、幾分その他の方面は減すといたしましても、貯炭等を保留いたしまして、何とか現状の走行キロ、旅客並びに貨車の走行キロ数は維持して行きたいと、かように考えております。從つてこれに対しましては関係筋並びに関係当局に対しまして、私の方は現在の線よりも一歩も退くことはできない。これを減らすことはできないという強い数字的な根據を示して了解を求めておるようなわけで、飽くまでもこれだけは維持して行きたいと考えております。尚炭の問題でございまするが、仮に石炭がお示しの通りに減少する事態が生じましても、木炭の輸送量に対しましては絶対に減らさない、輸送量をそれだけは減らさないつもりでおります。
#53
○委員長(佐々木良作君) 次に竹中君の質問を許したいと思いますが、この際ちよつと申上げて御了解を得たいと思います。運営委員会におきましても委員長懇談会におきましても、特に速記能力の点から成るべく時間通りに始めて時間通りに委員会をしまつてくれという要望がありましたが、今日は開会が大分遅れましたから少し延長しても止むを得んじやないかと思いますけれども、できるだけそういう方針に御協力願いたいと思います。竹中七郎君。
#54
○竹中七郎君 前委員の方々から相当御質問がありましたので、私は簡單に申上げたいと思います。結局國民生活の安定というものがなくては、日本再建はできないのであります。政府におかれてはいろ尊重点配給或いは何々重点、何々重点とやつておいでになりますけれども、國民生活の安定、いわゆる家庭の安定がなければならないのでありまして、冬場になりますと、食糧におきまてもカロリーを沢山要求する。そうして燃料も必要になつて來る。政府におきましては電氣の緊急対策をやられましても、これが燈用になり、先程いろいろお話になりましたが、燃料はその面におきましてもどうしても薪炭の方で一時どうしても補わなければ、本当の重点産業にいそしんでおられます方々も、家庭に帰りまして、燃料の不足のために、又食糧の不足のために、不安な状態にありましては、日本再建はできない、かようなことを考えますと、実にこの冬場の燃料問題は、我々國民といたしまして、又我々地方から出て参りました者におきましても、代表といたしまして、本当に心を痛めておるものでありまして、各府縣の議会におきましても、この問題は冬になると皆問題になるのであります。いろいろ輸送の面その他について御説明がありましたのでございますが、一体政府におかれましては、この冬を一家庭五人の家族におきまして、どれだけの燃料があつたらば本当にやつて行けるのか、政府におきましても千八百円ベースでやつておる。併しこれが闇の燃料を買い、そうして電氣が使えない、こういうようなことになりましては、到底千八百円バースもやれないし、外の現在の政府の御政策が皆根底から覆えるのじやないか。盗用問題にしましても、これ程水がないときにおきましては、あの高い蝋燭或いは代用品というもので本当に困つておるのであります。こういう点を考えますときにおきまして、先ず燃料になりまする薪炭を、これを緊急用として出す、それは輸送の方面におきましても、滯貨が相当あるのでありますが、これの都市への配給の工合が、遠方からこつちへ持つて來るのでなく、配給の面におきまして可なりうまくできると思うのであります。もう一つは府縣のブロツクでありまして私は愛知縣でございますけれども、愛知縣から岐阜縣に貰いたいと思いましても、自分の府縣には出しますが、なかなか他の府縣には出さない。却つて遠方の方から入つて來る、こういうような状態であります。こういう点に対して、近いところがありましたならば、汽車でなくていわゆるトラツク輸送などにつきましてはどういうお考えを持つていらつしやいますか。この点も伺いまして、本当にこの冬は、如何に耐乏生活と申しても、燃料なく、食糧がなくて、どうしてこの冬を送ることができましようかと思うときにおきまして、政府のいろいろのお心遣いは承知しておりますけれども、私といたしましてその点につきましてお伺い申上げたいと思います。
#55
○委員長(佐々木良作君) 竹中委員の御質問、安定本部関係の方でよろしうございますか。生活必需物資局の次長。
#56
○説明員(木村武君) 只今の御質問でございますが、これは過日の委員会でも申上げたと思いまするが、これは昭和十四年の薪炭の統制をいたしましたときに、実驗的な一つのデーターを取りまして、その際に大体五人世帰で年間十六俵程度のものが、木炭に換算してあればどうやら……朝、晝、晩と晝は湯を沸す程度やる、冬になれば座敷で炭を炊くといふような程度のことをやります。その程度でどうやら行くという実驗的なデイターはできております。そこでそれを上半期、下半期に分けまして、上半期六俵半、下半期九俵半という数字が、出るのであります。ところが、今年は御承知のような事情でございまして、只今早川委員からお話のありましたように、特に輸送の事情からで、大体薪炭の生産の事情は好轉しておるのであります。輸送の事情から折角駅頭に集つておつても送られないというような、こういうような事情もあるわけでありまして、そこで九俵という程度のものを下半期の目標として建てたわけであります。それから今年からの特別な考え方といたしまして電熱を綜合的に考えたというところに実は問題があるわけであります。そこで電熱を木炭に換算して全体として九俵ということにいたしたのでありますが、御説のように電熱まで入れて九俵と考えたというところに、而もガスなどはこれはなかなか今計画的に出て参らんというわけでありまするので、無理であろうということを考えまして、是非年内に東京の例を取りますと、木炭は一俵、薪五束、木炭換算一俵になります。煉豆炭一袋半、木炭で三俵ということになります。御承知のように今の停電の状況でありますので、いわば実際問題として電熱器などは殆んど相手にならんというふうに見なければなりませんし、從つてそういうふうなことで、年内に是非木炭一俵、薪五束、煉豆炭一袋半、一月には木炭一俵、薪は木炭一俵分、それから煉豆炭はでき得れば一袋半までもつて行きたい。これはこの前、御説明申上げましたように、四万トン程度の煉豆炭を山口、北九州地方から持つて來るという計画は立つておりますので、それをやりまして、一月にはその程度のことは是非したい、こういたしますと目標は九俵ということにいたして、電熱まで入れるということになつております。十一月、十二月、一月というところは大体五俵木炭系統で行くということになるわけであります。後の二月、三月は薪炭が、非常に出て参ります時期であります。詰り蛇足でありますが、一番必要とします十一月、十二月は薪炭の生産の端境期になりますので非常に辛いのであります。二月、三月は申上げるまでもなく十分に行ける。問題は一月までどう切り抜けるかというところにあるのであります。併し今の十二月までに木炭一俵、薪五束、煉豆炭一袋半というものを確保いたしますのに一番隘路は先程御指摘になりましたように輸送なのであります。只今特に運輸省の御配慮で岩手縣から四十四輛の臨時貨車、二十五輛の木炭又は薪、二十輛を亞炭と薪炭の混合の臨時列車、それから福島縣から会津田島方面から三十輛の薪炭の臨時貨車というものを十一月一日から確実に入るということでやつて頂いておるのでありまするが、これは先程からお話のような仙鉄管内の事情によりましてなかなか計画通りに参つておらぬ、非常に遺憾なことでありますが、計画通りに行つておりません。併しそれが、行くという前提で実はそれをやつております。現に駅頭、その背後に陸続き詰かけております。実はそういうわけになつておるのでありまして、輸送の問題で大いに馬力をかけて頂くということに問題があるのであります。
#57
○竹中七郎君 今の問題も二月、三月が最盛期の問題ですが、私は実に政府のやり方は割合に正直にうまくやつて行きますけれども、物がいつも遅れる。二月、三月のやつを早く渡してやれば各家庭においてストツクするというのでありますが、冬になる大騒ぎをする、こういうことが官僚政治の惡いところじやないかとこう考えるのです。こういうようなのは一年計画で、私達農村委員会におきましても今度農地調整法なんというものができて年間のことをやつておる。この薪炭におきましてもそういう計画をやられていつも冬になつてからこういうふうになりますというと、いろいろな問題がありまして、本当に不安な状態で我々待つて送らなければならんという点におきましては、どうしても再建はますます遅れる、こういうことを考えますので、どうか一年の綜合計画を立てられまして、本当に火事泥の政策をやられないように特にお願い申上げたいと思います。
#58
○説明員(木村武君) ちよつと申上げますが、只今の点は私共も同感で、又そういう点におきましてもいつも冬になてから薪炭の問題が非常に騒いで來る。而もその時期には食糧と競合いたしますので、輸送の関係が……。その点は私共重々経験を積んで承知をしておるのであります。それで今年は是非東京に木炭を百万俵程度積んで置くという計画で進んだのであります。ところが只今三十四万俵しかそれが積まれていない。これもやはり輸送事情からずつと引つ張つてそういうふうになつておるのでありまして、決して弁解がましく申上げるわけではありませんが、そういう程度にしか行かないという輸送事情でありました。
#59
○委員長(佐々木良作君) これで通告した質問は終了いたしましたわけですが、先程申上げましたように、時間も來ておりますので、でき得れば質疑はこれで打切つて、三番目の本委員会の運営方針について御相談したいと思いますが、御異議ありませんか。
#60
○楠見義男君 私質疑があるのですけれども、これは速記がなくなつてからでも結構ですから一つお許し願いたいと思います。
#61
○委員長(佐々木良作君) それは委員会の終了後ということでよろしうございますか。
#62
○楠見義男君 結構です。
#63
○委員長(佐々木良作君) それでは質疑はこの辺で打切りましてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#64
○委員長(佐々木良作君) それでは三番目の、本連合委員会の今後の運営方針についてお諮りいたしますが、今後の運営方針につきまして御意見がございましたら伺いたいと思います。
#65
○岡本愛祐君 この際本連合委員会に小委員会を設けられまして、その小委員の数は十六名、その割当は各委員会より四名ずつとせられて、委員長において指名せられんことの動議を提出いたします。
#66
○委員長(佐々木良作君) 只今岡木君の動議に御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○委員長(佐々木良作君) それでは御異議ないと認ます。從いまして私から小委員を指名したいと存じます。先ず農林委員会から楠見義男君、徳川宗敬君、平沼彌太郎君、廣瀬與兵衞君、次に鉱工業委員会から稻垣平太郎君、荒井八郎君、大畠農夫雄君、田村文吉君、運輸及び交通委員会から板谷順助君、中村正雄君、丹羽五郎君、早川愼一君、電氣委員会から佐々木良作君、飯田精次郎君、石川一衞君、栗山良夫君、以上の十六名に指名したいと存じます。
 それでは予定の議事はこれで終了いたしましたが、特に緊急な御発言がなければこれで終了いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#68
○委員長(佐々木良作君) それでは第一回の連合委員会はこれて散会いたします。
   午後四時十九分散会
 出席者は左の通り。
  電氣委員
   委員長     佐々木良作君
   理事
           石川 一衞君
           飯田精太郎君
   委員
           重宗 雄三君
           西川 昌夫君
           松嶋 喜作君
           大山  安君
           加賀  操君
           栗山 良夫君
  農林委員
   委員長     楠見 義男君
   理事      木下 源吾君
   委員
           太田 敏兄君
           門田 定藏君
           北村 一男君
           平沼彌太郎君
           竹中 七郎君
           岡村文四郎君
           島村 軍次君
           徳川 宗敬君
           藤野 繁雄君
           松村眞一郎君
           山崎  恒君
           廣瀬與兵衞君
  鉱工業委員
   委員長     稻垣平太郎君
   理事      下條 恭兵君
   委員
           大畠農夫雄君
           カニエ邦彦君
           清水 武夫君
           荒井 八郎君
           平岡 市三君
           堀  末治君
           入交 太藏君
           鎌田 逸郎君
           小宮山常吉君
           佐伯卯四郎君
           宿谷 榮一君
           玉置吉之丞君
           田村 文吉君
           藤井 丙午君
           細川 嘉六君
  運輸及び交通委員
   委員長     板谷 順助君
   理事      丹羽 五郎君
   委員
           内村 清次君
           中村 正雄君
           大隅 憲二君
           新谷寅三郎君
           早川 愼一君
           北條 秀一君
  國務大臣
   内閣総理大臣  片山  哲君
   商 工 大 臣 水谷長三郎君
   経済安定本部長
   官       和田 博雄君
  政府委員
   運輸政務次官  田中源三郎君
  説明員
   経済安定本部生
   活物資局次長  木村  武君
ソース: 国立国会図書館
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