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1988/02/15 第114回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第114回国会 予算委員会 第1号
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1988/02/15 第114回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第114回国会 予算委員会 第1号

#1
第114回国会 予算委員会 第1号
本国会召集日(昭和六十三年十二月三十日)(金
曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の
とおりである。
  委員長 奥田 敬和君
   理事 近藤 元次君 理事 野田  毅君
   理事 山下 徳夫君 理事 上田  哲君
   理事 村山 富市君 理事 池田 克也君
   理事 吉田 之久君
      愛野興一郎君    伊藤宗一郎君
      池田 行彦君    稲村 利幸君
      上村千一郎君    衛藤征士郎君
      越智 伊平君    大野  明君
      海部 俊樹君    梶山 静六君
      倉成  正君    小坂徳三郎君
      後藤田正晴君    左藤  恵君
      佐藤 文生君    志賀  節君
      砂田 重民君    田中 龍夫君
      高鳥  修君    浜田 幸一君
      林  義郎君    藤尾 正行君
      細田 吉藏君   三ッ林弥太郎君
      村田敬次郎君    綿貫 民輔君
      井上 一成君    井上 普方君
      上原 康助君    川崎 寛治君
      菅  直人君    佐藤 敬治君
      辻  一彦君    大久保直彦君
      坂口  力君    水谷  弘君
      宮地 正介君    田中 慶秋君
      楢崎弥之助君    岡崎万寿秀君
      金子 満広君    不破 哲三君
    ―――――――――――――
昭和六十三年十二月三十日
 奥田敬和君委員長辞任につき、その補欠として
 大野明君が議院において委員長に選任された。
    ―――――――――――――
平成元年二月十五日(水曜日)
    午後五時八分開議
出席委員
  委員長 大野  明君
   理事 越智 伊平君 理事 近藤 元次君
   理事 田名部匡省君 理事 野田  毅君
   理事 山下 徳夫君 理事 綿貫 民輔君
   理事 上田  哲君 理事 村山 富市君
   理事 宮地 正介君 理事 吉田 之久君
      相沢 英之君    甘利  明君
      粟屋 敏信君    池田 行彦君
      稲村 利幸君    上村千一郎君
      大坪健一郎君    海部 俊樹君
      熊谷  弘君    倉成  正君
      小坂徳三郎君    後藤田正晴君
      左藤  恵君    佐藤 文生君
      志賀  節君    鈴木 宗男君
      砂田 重民君    田中 龍夫君
      高鳥  修君    浜田 幸一君
      林  義郎君    原田  憲君
      細田 吉藏君    村田敬次郎君
      井上 普方君    上原 康助君
      川崎 寛治君    菅  直人君
      佐藤 敬治君    辻  一彦君
      野坂 浩賢君    坂口  力君
      日笠 勝之君    冬柴 鉄三君
      水谷  弘君    楢崎弥之助君
      米沢  隆君    岡崎万寿秀君
      野間 友一君    矢島 恒夫君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  竹下  登君
        法 務 大 臣 高辻 正己君
        外 務 大 臣 宇野 宗佑君
        大 蔵 大 臣 村山 達雄君
        文 部 大 臣 西岡 武夫君
        厚 生 大 臣 小泉純一郎君
        農林水産大臣  羽田  孜君
        通商産業大臣  三塚  博君
        運 輸 大 臣 佐藤 信二君
        郵 政 大 臣 片岡 清一君
        労 働 大 臣 丹羽 兵助君
        建 設 大 臣 小此木彦三郎君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     坂野 重信君
        国 務 大 臣 
        (内閣官房長官 小渕 恵三君
        )
        国 務 大 臣 
        (総務庁長官) 金丸 三郎君
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)
        (沖縄開発庁長
        官)      坂元 親男君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 田澤 吉郎君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      愛野興一郎君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      宮崎 茂一君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 青木 正久君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 内海 英男君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 味村  治君
        経済企画庁調整
        局長      星野 進保君
        大蔵省主計局長 小粥 正巳君
        大蔵省主税局長 尾崎  護君
        大蔵省理財局長 足立 和基君
 委員外の出席者
        予算委員会調査
        室長      右田健次郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
昭和六十三年十二月三十日
 辞任         補欠選任
  藤尾 正行君     渡辺 栄一君
  井上 一成君     野坂 浩賢君
  池田 克也君     日笠 勝之君
平成元年一月二十五日
 辞任         補欠選任
  愛野興一郎君     熊谷  弘君
二月八日
 辞任         補欠選任
  伊藤宗一郎君     相沢 英之君
  衛藤征士郎君     大坪健一郎君
 三ッ林弥太郎君     田名部匡省君
  渡辺 栄一君     渡辺 秀央君
同月九日
 辞任         補欠選任
  田中 慶秋君     米沢  隆君
同月十日
 辞任         補欠選任
  上原 康助君     五十嵐広三君
同日
 辞任         補欠選任
  五十嵐広三君     上原 康助君
同月十五日
 辞任         補欠選任
  奥田 敬和君     鈴木 宗男君
  梶山 静六君     粟屋 敏信君
  熊谷  弘君     原田  憲君
  渡辺 秀央君     甘利  明君
  大久保直彦君     冬柴 鉄三君
  金子 満広君     野間 友一君
  不破 哲三君     矢島 恒夫君
同日
 辞任         補欠選任
  甘利  明君     渡辺 秀央君
  粟屋 敏信君     梶山 静六君
  鈴木 宗男君     奥田 敬和君
  原田  憲君     熊谷  弘君
  冬柴 鉄三君     大久保直彦君
同日
 理事佐藤信二君昭和六十三年十二月二十七日委
 員辞任につき、その補欠として綿貫民輔君が理
 事に当選した。
同日
 理事宮下創平君昭和六十三年十二月二十八日委
 員辞任につき、その補欠として田名部匡省君が
 理事に当選した。
同日
 理事池田克也君昭和六十三年十二月三十日委員
 辞任につき、その補欠として宮地正介君が理事
 に当選した。
同日
 理事野田毅君同日理事辞任につき、その補欠と
 して越智伊平君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
二月八日
 昭和六十三年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和六十三年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和六十三年度政府関係機関補正予算(機第1
 号)
 平成元年度一般会計予算
 平成元年度特別会計予算
 平成元年度政府関係機関予算
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 公聴会開会要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 平成元年度一般会計予算
 平成元年度特別会計予算
 平成元年度政府関係機関予算
 昭和六十三年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和六十三年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和六十三年度政府関係機関補正予算(機第1
 号)
     ――――◇―――――
#2
○大野委員長 これより会議を開きます。
 この際、一言ごあいさつ申し上げます。
 このたび、皆様方の御推挙により、予算委員長の重責を担うことになりました。まことに光栄に存ずる次第であります。
 もとより微力ではございますが、練達堪能なる委員各位の御協力を賜りまして、公正かつ円満なる委員会運営を図ってまいりたいと考えております。
 何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
     ――――◇―――――
#3
○大野委員長 まず、理事の辞任の件についてお諮りいたします。
 理事野田毅君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任並びに委員の異動に伴い、現在理事が四名欠員となっております。この際、補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、理事に
      越智 伊平君    田名部匡省君
      綿貫 民輔君    宮地 正介君
を指名いたします。
     ――――◇―――――
#6
○大野委員長 平成元年度一般会計予算、平成元年度特別会計予算、平成元年度政府関係機関予算、昭和六出二年度一般会計補正予算(第1号)、昭和六十三年度特別会計補正予算(特第1号)、昭和六十三年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上の各案を一括して議題とし、審査に入ります。
 まず、各案の趣旨について政府の説明を求めます。村山大蔵大臣。
     ――――◇―――――
 平成元年度一般会計予算
 平成元年度特別会計予算
 平成元年度政府関係機関予算
 昭和六十三年度一般会計補正予算(第1号)
 昭和六十三年度特別会計補正予算(特第1号)
 昭和六十三年度政府関係機関補正予算(機第1号)
   〔本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
#7
○村山国務大臣 平成元年度予算及び昭和六十三年度補正予算の大要につきましては、先日、本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その内容を申し上げます。
 まず、平成元年度予算の編成の基本方針及びその概要について申し述べます。
 平成元年度予算は、内需の持続的拡大に配意しつつ、財政改革を強力に推進することとして編成しました。
 歳出面におきましては、引き続き既存の制度・施策の見直しを行い、経費の節減合理化に努めるとともに、限られた財源を重点的・効率的に配分するように努めることといたしました。
 一般歳出の規模は、三十四兆八百五億円となり、これにNTT株式の売り払い収入に係る産業投資特別会計への繰り入れ、国債費及び地方交付税交付金を加えた一般会計予算規模は、六十兆四千百四十二億円となっております。なお、消費税の影響額につきましては、適切に計上したところであります。
 また、補助率等につきましては、昭和六十三年度まで暫定措置が講じられてきましたが、改めて、最近における財政状況、国と地方の機能分担・費用負担のあり方等を勘案して見直しを行うこととしております。厚生年金の国庫負担金の繰り入れにつきましても、所要の特例措置を講ずることといたしております。これらにつきましては、別途、国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案を提出し、御審議をお願いすることといたしております。
 国家公務員の定員につきましては、行政機関職員について、三千六十九人に上る大幅な縮減を図ることとしております。
 一方、歳入面におきましては、税制につきまして、抜本的な税制改革の円滑な実施に配慮しつつ、当面の政策的要請に対応するとの観点から早急に実施すべき措置を講ずることとしております。
 公債発行予定額は、七兆千百十億円であり、その内訳は、建設公債が五兆七千八百億円、特例公債が一兆三千三百十億円となっております。特例公債の発行等につきましては、別途、平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案を提出し、御審議をお願いすることとしております。
 また、財政投融資計画につきましては、資金の重点的・効率的な配分を行うこととし、その規模は三十二兆二千七百五億円となっており、このうち資金運用事業を除いた一般財投の規模は二十六兆三千四百五億円となっております。
 次に、まず、一般会計の概要を申し述べます。
 歳入予算の内訳は、租税及び印紙収入五十一兆百億円、その他収入二兆二千九百三十二億円及び公債金収入七兆千百十億円となっております。
 まず、租税及び印紙収入について申し述べます。
 平成元年度の税制改正におきましては、税制改革の円滑な実施に配意する措置及び地域の活性化、社会政策上の配慮等の当面の政策的要請に対応する措置を講ずるほか、租税特別措置の整理合理化等を行うこととしております。
 なお、関税率等についても所要の改正を行うこととしております。
 NTT株式の売り払い収入の活用に係る国債整理基金特別会計受入金につきましては一兆三千億円となっております。また、税外収入につきましては、可能な限りその確保を図ることとしております。
 次に、歳出の主要な経費につきまして、順次説明いたします。
 社会保障関係費については、今後おける経済・社会構造等の変化に対応して、各種施策が長期にわたり安定的かつ有効に機能するよう、制度・運営面において不断の見直しが必要であります。このような観点から公的年金制度の見直しを行うとともに、在宅福祉施策の大幅な拡充等緊要な施策については重点的な配慮を行うこととして、前年度当初予算に対し四・九%増の十兆八千九百四十七億円を計上しております。また、雇用対策につきましては、六十歳代の前半層を中心とする高年齢者の雇用・就業機会の確保等の施策の充実を図っております。
 恩給関係費につきましては、恩給年額の改定等を実施することとし、一兆八千五百五十八億円を計上しております。
 文教及び科学振興費につきましては、教育環境の整備、初任者研修の本格実施、生涯学習の振興、基礎的・創造的研究の推進等の施策の充実に努めることとし、四兆九千三百七十一億円を計上しております。
 公共事業関係費につきましては、内需の持続的拡大に配意するとの観点から、NTT株式売り払い収入の活用を含めて前年度当初予算と同水準の七兆四千二百七十四億円を確保し、社会資本の整備を促進することとしております。その配分に当たっては、生活環境の向上のため、下水道・公園等の事業に特に配意しており、また、地域の実情に十分配慮がなされるよう対処する所存であります。また、住宅金融公庫の貸付限度額の引き上げ等住宅対策の拡充も図っております。
 中小企業対策費につきましては、環境の変化に適切に対応し得るよう、構造転換を促進することとし、特に地域経済の活性化に資する中小企業の育成、支援等の施策の充実を図ることとし、一千九百四十二億円を計上しております。
 農林水産関係予算におきましても、内外の情勢変化を踏まえ、需要動向に適切に対応し、生産性の向上を図るため、生産基盤の整備等の施策に重点的に配慮しております。
 経済協力費におきましては、政府開発援助予算について第四次中期目標の着実な達成を図る観点から、内容の一層の改善にも配意し、前年度当初予算の伸びを上回る七・八%増の七千五百五十七億円を計上しております。
 防衛関係費につきましては、厳しい財政事情のもとで、他の諸施策との調和を図りつつ、中期防衛力整備計画を踏まえ、その質的充実に配意することとし、前年度当初予算に対し五・九%増の三兆九千百九十八億円を計上しております。
 エネルギー対策費につきましては、中長期的な需給見通しをも踏まえ、安定的なエネルギー供給の確保等の施策を着実に推進することとし、五千二百七十五億円を計上しております。
 国債費につきましては、前年度当初予算に対し一・三%増の十一兆六千六百四十九億円を計上しております。
 なお、平成元年度予算におきましても、定率繰り入れ等を停止することとしております。
 地方財政につきましては、地方税及び地方交付税等の大幅な増加が見込まれることから、中期的な地方財政の健全化等を図るため、交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金の返済等の措置を講ずることとしております。
 また、補助率等の見直しに伴い、新たにたばこ税を地方交付税の対象税目に追加することとし、税制改革に伴い創設された消費譲与税等とあわせて、地方団体の歳入に見込んでおります。
 この結果、地方団体に交付する地方交付税交付金は、前年度における未交付額を含め、総額として前年度当初予算に対し一七・三%増の十二兆四千六百九十億円を確保することとしております。
 なお、この際、私は、地方団体に対しましては、引き続き、歳出の節減合理化、定員及び給与についての適切な管理等を行い、地方財政の一層の健全化を進めるよう要請するものであります。
 以上、主として一般会計について申し述べましたが、特別会計及び政府関係機関の予算につきましても、財源の重点的・効率的配分に努め、事業の適切な運営を図ることとしております。
 財政投融資計画につきましては、内需の持続的拡大に配意しつつ、社会資本の整備、地域の活性化、資金還流措置の推進など、政策的な必要性を踏まえ、住宅、生活環境整備、中小企業等の分野に重点的に配慮することとしております。
 また、資金運用部資金による国債の引き受けにつきましては、国債の円滑な消化に資するため、二兆三千億円とすることとしております。
 次に、昭和六十三年度補正予算について申し述べます。
  一般会計につきましては、歳出面におきまして、災害復旧等事業費、給与改善費、消費税創設等税制改革関連経費、農産物輸入自由化等関連対策費、貿易保険特別会計への繰り入れ、厚生保険特別会計への繰り入れ等及び地方交付税交付金等、特に緊要となった事項について措置を講ずることとしております。歳入面におきましては、税収について三兆百六十億円の増収を見込むとともに、前年度の決算上の剰余金二兆九千七百四十五億円を計上するほか、税外収入の増収を見込んでおります。また、建設公債五千六十億円を追加発行することとしております。この結果、特例公債を一兆三千八百億円減額することといたしております。
 以上によりまして、昭和六十三年度一般会計補正後予算の総額は、当初予算に対し、歳入・歳出とも五兆千五百二十億円増加して、六十一兆八千五百十七億円となっております。
 また、特別会計予算及び政府関係機関予算につきましても、所要の補正を行うこととしております。
 以上、平成元年度予算及び昭和六十三年度補正予算につきまして、その内容を説明いたしましたが、なお、詳細にわたる点につきましては、政府委員をして補足説明いたさせます。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
 なお、本日、本委員会に「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」等を提出いたしましたが、これらについて一言申し上げます。
 政府は、「平成二年度特例公債依存体質からの脱却」及び公債依存度の引き下げという努力目標のもとに、従来から懸命の努力を重ねてまいりましたが、引き続き、財政の対応力の回復を図ることが緊要な課題であると考えております。このため、「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」にございますように、今後さらに財政改革を推進し、歳出・歳入構造の合理化、適正化に最大限の努力を重ねてまいりたいと考えます。その背景にある中期的な財政事情を示すものとして、従来と同様、後年度負担額推計をもとにした「財政の中期展望」を添付しております。
 また、この「中期展望」に関連して、「国債整理基金の資金繰り状況等についての仮定計算」も、従来と同様、あわせて提出いたしております。
 なお、一定の仮定のもとに、機械的な手法により、平成二年度までの財政収支の状況を試みに計算した「中期的な財政事情の仮定計算例」は、平
成二年度を翌年に控えた本年は作成しておりません。
 提出いたしました資料について、よろしくお目通しのほどをお願いいたします。
#8
○大野委員長 これにて大蔵大臣の説明は終わりました。
 大蔵大臣以外の大臣は御退席いただいて結構です。
 引き続き、補足説明を聴取いたします。小粥主計局長。
#9
○小粥政府委員 平成元年度予算及び昭和六十三年度補正予算につきましては、ただいま大蔵大臣から説明いたしましたとおりでありますが、なお、若干の点につきまして、補足説明いたします。
 まず、平成元年度予算につきまして申し述べます。
 初めに、歳入について御説明いたします。
 歳入のうちその他収入につきましては、総額二兆二千九百三十二億円を見込んでおります。その主な内訳は、日本銀行納付金二千五百四十億円、日本中央競馬会納付金二千四百八億円及びNTT株式の売り払い収入の活用に係る国債整理基金特別会計受入金一兆三千億円であります。
 なお、大蔵省証券及び一時借入金の最高額につきましては、国庫の資金繰りを考慮し、予算総則において十二兆九千億円と定めております。
 次に、歳出について、順次御説明いたします。
 社会保障関係費につきましては、まず、現役世代との負担の均衡に配慮した安定的な公的年金制度を構築するための見直しを行うとともに、老人や障害者に対する在宅福祉施策の大幅な拡充等、真に必要な施策については重点的な配慮を行うこととしております。
 雇用対策につきましては、高年齢者の雇用・就業機会の確保、地域雇用開発等の施策の充実を図ることとし、一般会計、特別会計合わせて労働省に二兆四千九百九十億円を計上しております。
 文教につきましては、公立小中学校等の教職員定数について、第五次学級編制及び教職員定数改善計画に基づき、引き続き所要の改善措置を講ずるほか、初任者研修の本格実施のため所要の定数を措置する等諸施策を推進することといたしております。
 科学技術の振興につきましては、我が国社会経済の今後の一層の発展を図るため、基礎的・創造的研究を推進するほか、宇宙開発等時代の要請に即した科学技術の研究開発に努めることとしております。
 公共事業関係費につきましては、NTT株式売り払い収入の活用一兆二千三百億円を含め総額として七兆四千二百七十四億円を計上しておりますが、その内訳は、治山治水対策事業費一兆三千百七十億円、道路整備事業費二兆一千七百十七億円、港湾漁港空港整備事業費六千四十七億円、住宅対策費八千四百十六億円、下水道環境衛生等施設整備費一兆一千九百十七億円、農業基盤整備費一兆二百七十六億円、林道工業用水等事業費一千九百四十七億円、調整費等百十七億円及び災害復旧等事業費六百六十七億円となっております。
 中小企業対策費につきましては、総額として一千九百四十二億円を計上しておりますが、このうち主なものは、国民金融公庫及び中小企業金融公庫に対する補給金六百二十三億円、小規模事業対策費四百六十億円であります。
 農林水産関係予算につきましては、食糧管理費について四千百八十二億円を計上するとともに、農業の生産性の向上、林業活動の促進、沿岸漁業の振興等のための所要額を計上しております。
 経済協力費につきましては、前年度当初予算に対し六・七%増の七千二百七十八億円とし、重点的に財源を配分することとしておりますが、このうち主なものは、二国間無償援助二千七億円、二国間技術協力一千四百九十億円、国際機関分担金・拠出金等一千七十億円、海外経済協力基金出資金及び交付金二千六百四十六億円であります。
 エネルギー対策費につきましては、中長期的な観点に立って、施策の推進に努めておりますが、このうち主なものは、一般会計から石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計へ繰り入れ三千六百六十億円、原子力平和利用研究促進費一千五百六十二億円であります。
 国債費十一兆六千六百四十九億円の内訳は、国債償還費四千四百六十五億円、国債利子等十一兆一千三百二十一億円及び国債事務取扱費八百六十二億円となっております。
 地方財政につきましては、中期的な地方財政の健全化等を図るため、交付税及び譲与税配付金特別会計の借入金を一兆一千三百六十億円返済するほか、財源対策債償還基金の設置、地方債の発行の縮減等の措置を講ずることとしております。
 次に、昭和六十三年度補正予算につきまして申し述べます。
 まず、一般会計予算の歳出の補正につきましては、追加する経費として、災害復旧等事業費四千百八十六億円、給与改善費千四百四十四億円、消費税創設等税制改革関連経費千六百二十五億円、農産物輸入自由化等関連対策費千四十六億円、貿易保険特別会計への繰り入れ九百億円、厚生保険特別会計への繰り入れ等一兆五千七十八億円及び地方交付税交付金二兆千二百五十六億円等合計五兆九千二十億円を計上しております。
 他方、歳出の修正減少額としては、既定経費の節減五千九百九十九億円及び予備費の減額千五百億円の合計七千四百九十九億円となっております。
 次に、歳入の補正について御説明いたします。
 租税及び印紙収入について三兆百六十億円の増収を見込むとともに、前年度剰余金二兆九千七百四十五億円、税外収入三百五十五億円を計上するほか、建設公債五千六十億円を追加発行することとしております。
 この結果、特例公債を一兆三千八百億円減額することとしております。
 特別会計につきましては、交付税及び譲与税配付金特別会計、厚生保険特別会計など二十六特別会計について所要の補正を行うこととしております。
 また、政府関係機関につきましては、国民金融公庫、中小企業金融公庫、北海道東北開発公庫及び沖縄振興開発金融公庫について所要の補正を行うこととしております。
 以上をもちまして、所管する事項についての補足説明を終わらせていただきます。
#10
○大野委員長 次に、尾崎主税局長。
#11
○尾崎政府委員 平成元年度予算及び昭和六十三年度補正予算のうち、租税及び印紙収入予算につきまして、補足説明を申し上げます。
 平成元年度一般会計の租税及び印紙収入予算額は、五十一兆百億円であり、昭和六十三年度の当初予算額四十五兆九百億円に対し、五兆九千二百億円の増加となっております。
 この租税及び印紙収入予算額は、現行法による収入見込み額五十一兆三千九十億円から、平成元年度の税制改正による減収見込み額二千七百九十億円を差し引き、さらに、関税の石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計への振替見込み額二百億円を差し引いたものであります。
 現行法による収入見込み額は、政府の平成元年度経済見通しをもとに、最近までの課税実績、収入状況並びに昨年十二月に成立した消費税法及び所得税法等の一部を改正する法律による税制改正等を勘案して見積もったものであります。
 また、平成元年度の税制改正におきましては、抜本的な税制改革の円滑な実施に配慮しつつ、当面の政策的要請に対応するとの観点から早急に実施すべき措置を講ずるとともに、租税特別措置の整理合理化を行う等の改正を行うことといたしておりますが、これらの改正による内国税関係の初年度減収額は二千六百四十億円と見込まれ、この額に関税率の改定等による減収見込み額百五十億円を加えました二千七百九十億円を税制改正による減収見込み額としております。
 なお、特別会計に所属する諸税二兆二千七百六十一億円を加えた平成元年度における租税及び印紙収入予算の総額は、五十三兆二千八百六十一億
円となります。
 次に、平成元年度の国税収入全体の構成を見ますと、所得税の割合は三四・一%、法人税の割合は三四・五%になるものと見込まれます。
 また、直接税の割合は七二・一%、間接税等の割合は二七・九%になるものと見込まれます。
 以上申し述べました平成元年度の租税及び印紙収入予算額を基礎として国民所得に対する租税負担率を推計いたしますと、国税におきましては、一七・六%になるものと見込まれます。また、国税・地方税を合わせた負担率は、地方税の収入見込み額が確定しておりませんので一応の推算でございますが、二七・三%程度になるものと推定されます。
 次に、昭和六十三年度補正予算における一般会計歳入予算のうち、租税及び印紙収入につきまして増収見込み額を三兆百六十億円としております。これは、最近の経済情勢、現在までの収入実績並びに昨年成立した昭和六十三年分の所得税の臨時特例に関する法律及び所得税法等の一部を改正する法律による税制改正等を勘案して、申告所得税、法人税、物品税、有価証券取引税及び関税について四兆千六百九十億円の増収を見込むとともに、源泉所得税、相続税及び印紙収入について一兆千五百三十億円の減収を見込んで計上したものであります。
 以上をもちまして、租税及び印紙収入予算につきましての補足説明を終わらせていただきます。
#12
○大野委員長 次に、足立理財局長。
#13
○足立政府委員 平成元年度の財政投融資計画等について補足説明を申し上げます。
 平成元年度の財政投融資計画の策定に当たりましては、内需の持続的拡大に配意しつつ社会資本の整備、地域の活性化、資金還流措置の推進など政策的な必要性を踏まえ、資金の重点的・効率的な配分に努めたところでございます。
 この結果、平成元年度の財政投融資計画の規模は三十二兆二千七百五億円となり、前年度当初計画額に対し九・〇%の増となっております。なお、資金運用事業を除いた一般財投の規模は二十六兆三千四百五億円となり、前年度当初計画額に対し三・九%の増となっております。
 資金配分につきましては、住宅、生活環境整備、中小企業等の分野に重点的に配慮することとしております。
 住宅対策につきましては、住宅金融公庫の貸付戸数の確保を図るとともに、貸付限度額の引き上げ等貸付制度の改善を行うこととしております。
 生活環境整備につきましては、下水道等の生活環境施設の整備を推進することとしております。
 中小企業対策につきましては、国民金融公庫及び中小企業金融公庫において、所要の貸付規模を確保するとともに、中小企業金融の一層の円滑化を図るため、特別貸付制度の充実等貸付制度の改善を行うこととしております。
 経済協力につきましては、国際社会に積極的に貢献するため、日本輸出入銀行及び海外経済協力基金による資金還流措置の推進に的確に対応することとしております。
 地方公共団体につきましては、地方財政の円滑な運営に資するため、所要の政府資金を確保することとしております。
 産業投資特別会計につきましては、技術開発、中小企業対策等の推進を図ることとしております。
 さらに、資金運用部資金による国債の引き受けにつきましては、国債の円滑な消化に資するため、二兆三千億円を予定しております。
 以上申し上げました財政投融資計画及び資金運用部資金による国債引き受けの原資に充てるため、産業投資特別会計八百五十二億円、資金運用部資金二十六兆八千七百十三億円及び簡保資金五兆六千百四十億円を計上するほか、政府保証債二兆円を予定しており、これらの合計は前年度当初計画額に対し四・四%増の三十四兆五千七百五億円となっております。
 次に、平成元年度の財政資金対民間収支につきましては、提案されております予算を前提として推計いたしますと、食糧管理特別会計及び外国為替資金の散布超過を主因に、四兆一千二百四十億円の散布超過と見込まれます。
 昭和六十三年度財政投融資計画につきましては、今回の予算補正において、年金福祉事業団に対する資金運用部資金の追加、地方公共団体に対する資金運用部資金の減額等により総額八百八十七億円の減額を行うこととしております。
 また、このほか、資金運用部資金による国債引受額を七千百九十一億円減額することとしております。
 以上をもちまして、平成元年度の財政投融資計画等についての補足説明を終わらせていただきます。
#14
○大野委員長 次に、星野調整局長。
#15
○星野政府委員 予算の参考として、お手元にお配りしてあります「平成元年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」について御説明いたします。
 まず、昭和六十三年度の経済について申し上げます。
 昭和六十三年度の我が国経済は、外需が引き続き減少するものの、個人消費が堅調に推移し、設備投資が増勢を強めるなど、内需は引き続き増加しており、拡大局面にあります。また、鉱工業生産は増加傾向にあり、雇用情勢も引き続き改善しております。一方、経常収支は依然として水準は高いものの、輸入が製品類を中心に増加していること等から黒字幅は縮小傾向にあります。
 政府は、主要国との政策協調を推進し、為替レートの安定を図りつつ、内需を中心とした景気の持続的な拡大を図るとともに、対外不均衡の是正、調和ある対外経済関係の形成に努めるため、機動的かつきめ細かな経済運営に努めてまいりました。
 この結果、昭和六十三年度の実質経済成長率は四・九%程度になるものと見込まれます。また、物価は引き続き安定した状態で推移し、消費者物価は〇・七%程度の上昇となる見込みであります。
 平成元年度の我が国経済を取り巻く国際情勢を見ますと、原油価格の安定、物価の落ちつき、低水準の金利、技術革新の進展等を背景として好調に推移してきた先進国の景気は、今後とも、テンポは鈍化すると見込まれるものの、引き続き緩やかに拡大するものと期待されます。一方、雇用情勢は、欧州諸国を中心に依然として厳しい状況が続くものと予想され、主要国間には大きな対外不均衡が存在し、保護主義的な動きも引き続き根強いものがあります。また、発展途上国は、景気の緩やかな拡大が期待されるものの、一部の諸国では多額の累積債務を抱えるなど困難な状況にあります。
 国内的には、昭和六十年秋以来の円高を背景に経済構造調整が着実に進展しつつある中で、内需主導型の経済成長が実現しておりますが、この過程で生じる関連事業者、雇用、地域経済へ与える影響には配意する必要があります。一方、我が国財政は改善傾向にあるものの依然として大幅な不均衡の状態にあります。
 平成元年度の経済運営に当たっては、以上のような情勢を踏まえ、新しい経済計画「世界とともに生きる日本」に沿って、次のような基本的態度で臨むこととしております。
 第一に、内需を中心とした景気の持続的拡大を図るとともに、雇用の安定及び地域経済の活性化を図ること、
 第二に、我が国が国際経済社会に占める地位にふさわしい役割と責任を担い、自由貿易体制の維持・強化に向け率先して努力するとともに調和ある対外経済関係の形成と世界経済活性化への積極的貢献とを行うこと、
 第三に、行財政改革を強力に推進すること、
 第四に、引き続き物価の安定を維持すること、
 第五に、豊かさを実感できる多様な国民生活の実現を図ること、
 第六に、国土の均衡ある発展や新たなフロンティアの開拓等により、将来に向けて我が国経済
社会の発展基盤の整備を図ることの六項目であります。
 このような経済運営のもとにおいて、政府は、平成元年度の経済について、内需を中心として、実質四%程度の成長を見込んでおります。また、物価は引き続き安定的に推移し、消費者物価は、消費税の導入等の影響を含め、二%程度の上昇と見込んでおります。
 雇用については、就業者総数の伸び率は一・二%程度と見込まれます。
 国際収支については、貿易収支、経常収支とも黒字幅はかなり縮小し、それぞれ十兆九千億円程度、八兆七千億円程度、対名目GNP比二・二%程度となるものと見込まれます。
 なお、以上申し上げました諸数値につきましては、我が国経済は民間活動がその主体をなすものであること、また、特に国際環境の変化には予見しがたい要素が多いことにかんがみまして、ある程度の幅をもって考えられるべきであります。
 以上、平成元年度の経済見通しと経済運営の基本的態度につきまして御説明した次第であります。
#16
○大野委員長 以上をもちまして補足説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#17
○大野委員長 この際、参考人出頭要求の件についてお諮りいたします。
 ただいま説明を聴取いたしました各案の審査中、参考人の出席を求める必要が生じた場合、その人選等諸般の手続につきましては、委員長に御一任を願うことといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
#19
○大野委員長 次に、公聴会の件についてお諮りいたします。
 平成元年度総予算について、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 なお、公聴会の開会日時及び公述人の選定等諸般の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#21
○大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次回は、明十六日午前十時より開会し、総括質疑に入ります。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後五時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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