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1988/06/21 第114回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第114回国会 商工委員会 第9号
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1988/06/21 第114回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第114回国会 商工委員会 第9号

#1
第114回国会 商工委員会 第9号
平成元年六月二十一日(水曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 与謝野 馨君
   理事 糸山英太郎君 理事 浦野 烋興君
   理事 尾身 幸次君 理事 小杉  隆君
   理事 額賀福志郎君 理事 奥野 一雄君
   理事 二見 伸明君 理事 青山  丘君
      逢沢 一郎君    井出 正一君
      石渡 照久君    小川  元君
      奥田 幹生君    片岡 武司君
      古賀 正浩君    佐藤 信二君
      高橋 一郎君    谷  洋一君
      中川 秀直君    中山 太郎君
      林  大幹君    原田昇左右君
      穂積 良行君    森   清君
      渡辺 秀央君    井上  泉君
      小澤 克介君    上坂  昇君
      城地 豊司君    関山 信之君
      水田  稔君    森本 晃司君
      薮仲 義彦君    北橋 健治君
      工藤  晃君    藤原ひろ子君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  梶山 静六君
 出席政府委員
        通商産業大臣官
        房総務審議官  内藤 正久君
        通商産業大臣官
        房商務流通審議 
        官       高橋 達直君
        通商産業大臣官
        房審議官    横田 捷宏君
        通商産業省通商
        政策局次長   南学 政明君
        通商産業省産業
        政策局長    児玉 幸治君
        通商産業省立地
        公害局長    高木 俊毅君
        通商産業省基礎
        産業局長    畠山  襄君
        通商産業省機械
        情報産業局長  棚橋 祐治君
        工業技術院長  飯塚 幸三君
        資源エネルギー 
        庁長官     鎌田 吉郎君
        資源エネルギー
        庁次長     植松  敏君
        資源エネルギー
        庁長官官房審議
        官       向 準一郎君
        資源エネルギー
        庁公益事業部長 堤  富男君
        中小企業庁次長 三上 義忠君
        運輸省港湾局長 奥山 文雄君
 委員外の出席者
        内閣総理大臣官
        房参事官    藤井紀代子君
        警察庁刑事局保
        安部保安課長  平沢 勝栄君
        経済企画庁調査
        局内国調査第一
        課長      土志田征一君
        環境庁企画調整
        局環境管理課長 中橋 芳弘君
        法務省刑事局青
        少年課長    馬場 俊行君
        大蔵省主計局主
        計官      杉井  孝君
        厚生省生活衛生
        局食品保健課長 松田  朗君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部環 
        境整備課長   藤原 正弘君
        労働省労働基準
        局監督課長   氣賀澤克己君
        建設大臣官房審
        議官      河原崎守彦君
        建設省道路局路
        政課長     鈴木 省三君
        消防庁予防課長 海老 忠彦君
        商工委員会調査
        室長      倉田 雅広君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月二十一日
 辞任         補欠選任
  田原  隆君     高橋 一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  高橋 一郎君     田原  隆君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備
の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律
案(内閣提出第七二号)(参議院送付)
 通商産業の基本施策に関する件
 経済の計画及び総合調整に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
     ――――◇―――――
#2
○与謝野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小澤克介君。
#3
○小澤(克)委員 本日は法案審議でございますが、何か最初の三十分大臣がいらっしゃらないということですので、関連して、ちょっと最近気になっていることを二、三、伺いたいと思います。
 法務省の方に来ていただいているのですが、法務省の方に売春防止法の解釈論について少し教えていただきたいのです。
 売春防止法にいう売春には、ある一定期間継続が予定されるような、最近はやりの言葉で言えば愛人契約というのでしょうか、こういうものもカテゴリーとして含まれ得るのでしょうか。
#4
○馬場説明員 お答えいたします。
 御承知のとおり、売春防止法にはそういった用語は使っておらないわけでございまして、ストレートにそういったものについての規制はないわけでございます。
    〔委員長退席、浦野委員長代理着席〕
 売春防止法でいう売春というものは、条文にありますとおりに、不特定の人と対価を得て性交渉を持つということでありまして、必ずしも継続性の有無といったことが問題になっているわけではございません。おっしゃる継続的愛人関係というものの実態が必ずしもよくわかりませんので、一般的にこれが売春防止法の規制の対象になっているかどうかということについては必ずしも明確にはお答えできる状況ではない、要するに継続的愛人関係というものの実態がどうも私どもよくわかりませんので、それが売春防止法でいう売春に当たるかどうかについては、一般論としてはなかなか申し上げかねるということでございます。
#5
○小澤(克)委員 売春というとき、典型的には一晩つき合うというのが普通だろうと思うのですが、一定の期間お手当をいただきながら継続的にときどきおつき合いをするというような関係、これも場合によっては売春に当たり得る、そういう判例も出ているのではありませんか。
#6
○馬場説明員 繰り返しになりますけれども、売春防止法の上では、不特定の人と対価を得て性交渉をするということが売春の問題となっておりますので、継続的であるとかないとかということは、ストレートには問題にならないわけでござい
ます。
#7
○小澤(克)委員 ということは、継続的な愛人契約関係でも、その態様いかんによっては売春に当たり得る、こういうことになるわけですね。
 判例の方を私も若干調べてみましたが、これは大阪高裁、昭和三十四年二月十七日判例、
 売春防止法第二条には、「同法にいう売春とは、対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することをいう。」と規定されているのであるが、ここにいう「不特定」とは、不特定の男子のうちから任意の相手方を選定し、性交の対償に主眼をおいて、相手方の特定性を重視しないということを意味するものと解すべきであるから、一口に妾又は二号の周旋といっても、その周旋する男女間の関係が右にいう不特定性を帯びるときは、同法第六条第一項の売春の周旋と認められることもやむをえないものといわなければならない。
 なお、同趣旨の最高裁の判例もあるようでございます。これは最高裁昭和三十二年九月二十七日判決。ここでも特定性が問題になっているのですが、
 しかし、ここに「不特定」ということは、もとより性交するときにおいて不特定であるという意味ではなく、不特定の男子のうちから任意に相手方を選定し性交の対価に主眼をおいて、相手方の特定性を重視しないということを意味するのであって、たとえ、その相手方との関係が相当の期間に及んでいても、その相手方との関係が終了すれば更に不特定の男子のうちの任意の一人と同様の関係を結ぶであろうことが想像される場合においては、なお、相手方は右にいう意味において不特定であると解するを相当とする。
こういうことで、一定の期間継続するいわゆる愛人契約であっても売春に該当する。そして、この事案は結婚相談所と称して女性に対していわゆるだんなをあっせんしたというケースなんですけれども、これが売防法にいう売春の周旋に当たる、こういう判例もあります。
    〔浦野委員長代理退席、委員長着席〕
 それから、もう一つ法務省にお尋ねするのですが、これは比較的最近だったと思いますけれども、いわゆる愛人バンクが摘発されて有罪になったケースがあったと思いますが、これはどういった事例だったのでしょうか。
#8
○馬場説明員 お尋ねの愛人バンクという事件は、全国愛人バンク、夕ぐれ族、エコー社という名前の売春組織に関する判例であったわけでございまして、これも不特定の一般の人との間の売春の周旋等を行ったという事例でございます。
#9
○小澤(克)委員 これも継続的な愛人関係になることを周旋したというケースだったと思います。
 そこで、警察庁の方にお尋ねしますが、こういう類型の売春形態について、これまでに捜査の対象としあるいは摘発してきたケースがいろいろございますでしょうか。あるいは今後もこの種のものについても売防法できちんと対応していくお考えがありますでしょうか。
#10
○平沢説明員 売春とは売春防止法第二条に「対償を受け、又は受ける約束で、不特定の相手方と性交することをいう。」と規定されているわけでございまして、警察としては、具体的な事案に基づきまして、その内容、実態が売春に当たるかどうかということで、もし当たるとなれば所要の措置を講じているところでございます。
 具体的な事例としては、今、夕ぐれ族の事例が法務省さんの方から御紹介ございましたけれども、もう一件御紹介いたしますと、本年の五月、東京で検挙した事例でございますけれども、まじめに交際を希望される方の会員を募集中といったことで、男女交際のあっせん形態を仮装した広告宣伝をしまして、売春させることを目的として男女会員を募りまして、応募してきた男女会員をそれぞれ相手方として紹介していた事例、これを売防法違反で検挙したという事例がございます。
#11
○小澤(克)委員 前の法務大臣の高辻さんは、捜査は、その対象が何人であるかによって左右されるものではないということを繰り返しおっしゃられました、これはリクルート事件に関してですけれども。
 そこで、最も一般的な捜査機関である警察に再度お尋ねしますが、捜査に関してその対象がどうであるかによって左右されることはない、これは法務省のみならず警察も同様であると伺ってよろしいでしょうか。とりわけ、例えば高級料亭であるとか置き屋が舞台になっているような場合、あるいは先ほどから申し上げているような類型の場合に、その相手方、いわゆるだんながだれであるかというような社会的地位等によって捜査が左右されることはないかどうか、この点いかがでしょうか。
#12
○平沢説明員 これは先ほど申し上げましたとおり、あくまでその愛人契約の実態、中身が売春防止法で言う売春に該当するかどうか、その点を検討しまして、所要の捜査を行うわけでございます。
#13
○小澤(克)委員 ということは、捜査の対象がだれであるか、舞台がどこであるかによっては左右されない、こう聞いてよろしいわけですね。
#14
○平沢説明員 あくまでも売春に当たるとなれば所要の捜査を行う、こういうことでございます。
#15
○小澤(克)委員 厚生省の方にお伺いいたします。
 我が国には芸者さんという方がいらっしゃいます。芸者さんというのは、伝統的なお座敷の芸を保持し、継承する、いわばエンターテイナーである、決してプロスチチュートではないというふうに私も認識しておりましたし、そのように海外等にも紹介されていると聞いているのですけれども、最近、ある元芸者さんであった方が、料亭のおかみさんを通じて、私のいた置き屋のお母さんに、ある人がだんなになりたいと言ってきた、そこで二百万円もらってだんなになってもらった、そして、しきたりによって料亭と置き屋に一割ずつの二十万円ずつを払ったというようなことを申し立てているようでございます。
 そこで、厚生省は料亭の営業許可をする立場にあるわけですけれども、料亭を舞台に、そして料亭のおかみさんがこのような周旋行為をしていたという実態がもしあるとすれば、これは大変重大な問題だろうと思いますが、厚生省はいかがでしょうか。
#16
○与謝野委員長 ちょっと待ってください。
 浦野さん、社会党の理事と相談して、この種の問題は法務委員会とか社会労働委員会の問題なので、ちょっと理事間で協議してください。民活法をやっているのだから。
#17
○小澤(克)委員 質問が終わっているのですが答弁がないのですが、これは私の時間が食われたら困りますよ。(発言する者あり)大臣が来たら質問します。
#18
○松田説明員 料亭につきましては、食品衛生法に基づきまして、飲食に起因する衛生上の危害発生の防止の観点から許可をしておるわけでございまして、先生御指摘の点につきましては、私どもの所管外でございますので、御理解いただきたいと思います。
#19
○小澤(克)委員 そうすると、厚生省としては所管外であるからいかんともしがたい、このように伺っておきます。
 そうなると、これは総理府にお伺いすることになるのですが、その前に労働省にお尋ねいたします。
 芸妓と置き屋の関係というのは雇用関係であるという東京高裁の昭和二十九年八月十六日の判例があるようでございます。そうしますと、この置き屋のお母さんというのですか、その人が継続的な愛人関係の仲介をしたということは、これが売防法に当たるか当たらないかはともかくといたしまして、甚だ穏当を欠くのではないかと思いますが、この点について労働省はいかがでしょうか。
#20
○氣賀澤説明員 ただいまの御質問につきましては、直接労働関係の問題ではないと思いますので、お答えを差し控えきせていただきたいと思います。
#21
○小澤(克)委員 雇用関係ですよ。雇用関係で金をもらったけれども、着物を買った借金の返済に充てたので手元にはほとんど残らなかった。着物というのは、芸者さんにとっては営業用のコスチュームですね。それを個人が負担させられた。その借金に払ったために金が残らなかった。あるいは先輩から、着物代の借金もあるでしょう、この世界では行く行くはだんながっくものよ、と言われて決心をした。それから、この愛人契約の成立したときに、儀式として、そのだんなさんと料亭のおかみさん、置き屋のお母さん、それと本人とで、タイとお赤飯を食べた、こういう実態を放置できますか、労働省。これはいかがですか。着物の借金で縛りつけて、こういう愛人契約を結ばざるを得ないような立場になっている、こういう慣行がある。これは前借りで縛るかつてのと変わらないのじゃないでしょうか。労働省、いかがですか。これは関係ないと言って答えもしない、放置するということでよろしいのでしょうか。
#22
○氣賀澤説明員 置き屋と芸者さんの関係につきましては、いろいろな関係があろうかと思いますが、労働関係がある場合につきましては労働法の適用につきまして厳正に対処していきたいと思っております。
#23
○小澤(克)委員 大臣が来られたら法案に移りますが、まだ来られないのですか。――それでは、もう一つだけお尋ねします。
 総理府にお尋ねいたします。総理府には、売春対策審議会というのが総理大臣及び各大臣の諮問機関として置かれておりますし、それから、婦人問題企画推進本部というのも設置されていて、担当室というのが存在しているようでございます。したがって、この問題については、総理府の活動に期待するわけでございますが、総理府の御見解はいかがでしょうか。
#24
○藤井説明員 政府におきましては、婦人の地位向上を目指しまして、昭和六十二年五月「西暦二〇〇〇年に向けての新国内行動計画」を策定し、総合的な推進に努めているところでございます。
 性の問題につきましては、人間の尊厳にかかわる問題と認識しており、新国内行動計画においても、性の商品化傾向の是正と性の尊重についての認識の浸透を基本的施策の一つとして掲げているところでございます。今後とも関係省庁との連携のもとに性の商品化傾向の是正に一層努めてまいりたいと存じます。
#25
○小澤(克)委員 婦人問題企画推進本部でつくられた「西暦二〇〇〇年に向けての新国内行動計画」の「基本的施策(六十二−七十五年度)」によりますと、「性の尊重についての認識の浸透」「ア 人間の尊厳にかかわる「性の商品化」傾向等を社会全体として戒めるとともに、婦人がかかわり、又は被害者となるような性犯罪、売春事犯等に対して、適切な措置を講じる。」そして「具体的施策」といたしまして「性の尊重についての認識の浸透」「ア 風俗営業等適正化法、売春防止法等を厳正に適用し、婦人がかかわり、又は被害者となるような性犯罪、売春事犯等に対する取締りを強化する。」こうなっております。大変結構な計画だろうと思います。これはぜひ強力に進めていただきたいと思います。とりわけ、この婦人問題企画推進本部の本部長は内閣総理大臣が当たることになっております。内閣総理大臣は、人倫にもとるようなことは一度もしたことがないと公的な場で言っておられる大変人格高潔な方でございますので、推進本部長として極めて適任者であろうかと思います。この総理大臣を本部長にいただいている推進本部でございますので、ぜひ強力にこの基本的施策あるいは具体的施策を推し進めていただきたい、かように考えますが、いかがでしょうか。
#26
○藤井説明員 今後とも関係省庁との連携のもとに一層努力してまいりたいと存じます。
#27
○小澤(克)委員 大臣来てないようですが、それでは、法案の審議に具体的に入ります。
 まず、民活法と略称させていただきますが、民活法の対象施設として指定されると、具体的にどのような助成措置が受けられるでしょうか。
#28
○児玉(幸)政府委員 民活法の対象施設になり、具体的な事業についての認定を受けました場合には、税制、無利子融資、出資及び融資、さらには補助金等による具体的な政策支援があるわけでございます。
 やや具体的にこれを申し上げますと、まず、税制でございますけれども、国税の分野では初年度に一三%の特別償却を行うことができるようになっております。また、地方税上の措置といたしましては、不動産取得税、固定資産税、特別土地保有税、さらには事業所税につきまして、軽減措置が講じられることになっております。
 さらに、これに加えまして、日本電信電話株式会社の株式の売却益収入を活用いたしまして無利子融資を行う道が開かれておりまして、これは地域によって差はございますけれども、地方の場合には、融資比率五〇%以内、償還期間は十五年以内というふうなことになっておるところでございます。
 さらに、日本開発銀行及び北海道東北開発公庫からの出資及び融資もございまして、これらにつきましては特利五、つまり現在のこれらの銀行が行っております融資のうちの最優遇の金利による融資でございまして、ただいまの金利体系の中では四・八五%に相当するわけでございます。
 さらに、今年度からは、これらの融資に加えまして、三大都市圏以外の地域で実施されますプロジェクトについて、いわゆるスーパー特利融資と言われるものを設けることになっております。これは、NTTの無利子融資の対象になりますのは、事業を行います主体が第三セクターである場合に限られているわけでございます。ところが、実際に行っております事業を見ますと、事業主体が必ずしもすべて第三セクターではないケースがあるわけでございますので、そういった事業主体が民間事業者であるためにNTTの無利子融資が受けられないような事業につきまして、ただいま申し上げました最優遇の特利からさらに〇・二%低い金利で融資する制度を設けようとするものでございます。
 次に、補助金がございまして、これは事業の実施に必要な経費のうちの土地取得費等を除きました部分の特定施設建設事業費の五%につきまして、民間能力活用特定施設緊急整備費補助金という形での補助金の交付をいたす制度があるわけでございます。
 以上のようなさまざまな手段を動員いたしまして、民活プロジェクトの推進を行っているところでございます。
#29
○小澤(克)委員 今の御答弁の中にも、三大都市圏以外を対象とする助成措置も何か具体的な例として摘示されました。それに関連してお尋ねするのですが、民活法による特定地域の整備は大変結構なのですが、このことがますます大都市への機能集中が促進されるおそれがないかということが危惧されるわけでございます。それで、これまでの民活法による特定施設について、三大都市圏とそれ以外とでどのような件数あるいは金額ということになりましょうか。どういう指標を使えばいいのか、その比率等実績がありましたら御紹介いただきたいと思います。
#30
○児玉(幸)政府委員 三大都市圏とそれ以外とに分けてみて、民活のプロジェクトがどういうふうに進んでいるかというお尋ねでございます。
 まず、これまでに認定を受けておりますプロジェクトは全部で三十五件ございまして、三十五件のうちの三大都市圏以外のものというのが二十二件でございます。例えば、既に地域でスタートしております事業を見ますと、北海道の恵庭リサーチ・ビジネスパークというのもございます。さらには、新潟県の柏崎ソフトパークあるいは富山県宇奈月の国際会館等があるわけでございます。
 それから、事業規模でございますけれども、金額といたしましては、この法律ができましてからスタートいたしました当初の段階におきましては、いわゆる三大都市圏のプロジェクトが多かった、地域の関係はむしろこれからだということもございますので、ただいままでのところで申しま
すと、三大都市圏の事業が金額では全体の八六%くらい、三大都市圏以外が一四%、こんなふうなウエートになっているところでございます。
#31
○小澤(克)委員 今数量的に三大都市圏とそれ以外との実績を御紹介いただきました。件数及び金額をとりましても、三大都市圏以外への配慮がある程度なされているなという感じはお受けするわけでございますが、そのような結果、本当に各地域の活性化が推進されているかどうか、これについてはどのようにお考えでしょうか。これまでの実績あるいは今後の見通し等でも結構でございます。
#32
○児玉(幸)政府委員 民活法に基づく施策につきまして、先ほどもお答え申し上げました中にも触れましたが、できるだけこの民活プロジェクトというものが地域でどんどん展開されていきますようにという配慮をいたしておるところでございまして、NTTの無利子融資等の融資比率についても、融資比率が地方の方に傾斜をいたしておりますし、先ほど触れました開発銀行のスーパー特利にいたしましても、むしろ三大都市圏以外のところしか対象にしないというふうなことになっているわけでございます。
 法律ができまして既に三年たつわけでございますが、やはり当初のうちは、ある程度既にその機運の盛り上がっていたようなところからプロジェクトが具体化してまいりまして、そういったことで、先ほど金額でも触れましたけれども、三大都市圏が多いわけでございますけれども、その後、この法律に基づきます制度が逐次地域の方でも理解をされまして、また、さまざまな形での準備も整ってまいりましたので、最近では、先ほどプロジェクトでも触れましたように、今三十五件のうちの二十二件は三大都市圏以外ということでございますので、これらが逐次具体化をしてまいることによりまして、私どもとしましては、この民活プロジェクトというものが地域におきましても相当活発に盛り上がってくるものと期待をしているところでございます。
#33
○小澤(克)委員 その御期待のとおりになることを私も大変願っているわけでございますが、物的な施設整備のためのハード面の助成といいますか、要するに結局は金ということになるのでしょうが、それも結構なんですけれども、特に地域、地方においては、金よりもいわゆるソフト面、情報であるとか人材あるいはノーハウ、このノーハウと情報は余り区別はつかないかと思いますが、そういったものが不足していて、これが地域の活性化を妨げている一つの要素でもあるし、また、各種の助成措置の制度があってもなかなか活用し切れない、そういう状況があるのではないか。したがって、そういったソフト面の助成が必要なのではないかと思います。
 この点については、これまでの実績あるいは今後のお考え等はいかがでしょうか。
#34
○児玉(幸)政府委員 これまでの民活プロジェクトの準備の状況等についていろいろ調べてみますと、確かに、先生が御指摘になっておりますような、人材の面でさまざまな問題があることが見てとれるわけでございます。もちろんこれは民活プロジェクトだけについての現象ではないわけでございまして、地域開発を進めていく場合に、やはり人材の面でいろいろ壁にぶつかっているケースはあるわけでございます。したがいまして、広い意味ではもっと大きなベースでこの人材問題を考えなくてはならないわけでございまして、現に、先般も当委員会で御審議をいただきましたけれども、地域の情報化のための人材育成といったような問題も重要な政策対象になっているわけでございます。
 ところで、この民活をうまく進めていくためにということで、それぞれ地方の皆様方の状況も承りながら、人材の面でどういう応援ができるだろうかということで、これまで鋭意検討を進めてきたわけでございますけれども、いろいろ話を聞いてみますと、例えば、その地域にぴったりしたようなアイデアを出してくれる人、まあアイデアマンとでもいうのでしょうか、そういった人が欲しいなとか、あるいは、全体としてそのプロジェクトを進めていく場合に、いろいろな手順を含めたシナリオが要るわけでございますけれども、そういったことをきちんと組み立ててくれる人がいないなとか、あるいは、そういった事業を推進していく場合に、地方自治体あるいは国を含めまして、官と民との関係でさまざまな手続が出てまいるわけでございますけれども、その辺のことについて精通している人が欲しいなとか、さらには、民活プロジェクトと申しますのは公共的な性格を持った社会資本でございまして、プロジェクトそのものは公共性が高いわけでございますけれども、事業自身はあくまでも長い目で見ての採算がとれなければならないわけでございまして、そういった分野でいわば十分な経理的な分析能力を持つ人が欲しい、こういったような声が非常に強くなっているわけでございます。
 そこで、私どもは、この平成元年度から民活アドバイザー制度というものを創設することにいたしました。民活アドバイザーといたしましては、ただいまも申し上げましたような、アイデアの出せる人あるいはシナリオを組み立てることができる人、さまざまな手続の進め方について精通している人とか、あるいは事業全体の採算性の分析についてすぐれた能力を持っている人とか、あるいは事業そのものを完成後運営していく場合にはまたそれなりのノーハウが必要なわけでございますけれども、そういった運営についての経験のある人、こういったようなことを基準にいたしまして、これまでそういったそれぞれの分野で経験を積んでこられたような方を登録をいたしまして、各地域で必要とされるようなタイプの人材につきましてあっせんをいたそうというようなことを考えまして、民活アドバイザー制度というものを今年度からスタートさせることにしたところでございます。私ども、この新しい制度が、先生が御指摘になりましたような、地域におきますソフト面での問題に対しまして、できる限りお役に立つことを期待しているところでございます。
#35
○小澤(克)委員 まだ大臣はお見えにならないですね。
 それでは、もう二、三聞きますが、今回追加されるのは、港湾に係る水域をレクリエーションに利用する場合における当該水域の適正な利用及び港湾を拠点とする海底の鉱物資源の開発に関する研修施設及び展示施設、これが一つ。いま一つは、高度な電気通信機能を有する施設と一体的に整備されたいわゆるインテリジェントビルということになっております。
 それで、第二の方はわかるのですが、第一の方なんですけれども、レクリエーションに利用する場合における当該水域の適正な利用とそれから海底の鉱物資源の開発、これはちょっとどう考えても余り関係のない異質のものをくっつけているような感じを率直なところ受けます。どこかつながる点があるかというと、結局、港湾に係る水域を利用するというのと、港湾を拠点とするということで、まあ港湾ということで接触点があるだけということなんですね。これなんか木に竹を接いだような感じがするのですが、この二つを一緒にしたというのは、何か理由があるのでしょうか。
#36
○植松政府委員 今の御指摘の点でございますけれども、条文にございますように、いずれもこれは港湾の有する機能及び能力を活用するための研修施設及び展示施設でございまして、それぞれ海洋性レクリエーションのための水域利用に関する研修、あるいは港湾を拠点とします海底鉱物資源の開発に関する研修等、いずれも港湾の利用の高度化を図るために現在特に必要性が高いと考えられるものでございます。
 なぜこれを一つにまとめておるかということでございますが、これは、このいずれも、その研修をいたします場合、研修のための教室あるいは視聴覚設備、こういった研修は実地体験あるいは模擬体験というものも一緒にやることによって効果が上がるという面もございますので、シミュレーター等を使いました視聴覚設備あるいは模擬体験装置等を備える研修施設が想定されるわけでござ
いますが、こういった設備はいずれに使う場合にも共通性がございます。
 また、研修の内容という点で申しますと、港湾におけるさまざまな経済活動やあるいは気象、海象に関する講座等が研修内容の中に入ると思いますが、こういったものは海洋レクリエーションの適正な水域利用の面におきましても、また海底鉱物資源の開発に関する理解を港湾を拠点としていたすわけでございますが、こういったものに類似性があるということでございます。類似性があるということで、むしろこういった施設は一体として整備いたしました方が、別々の施設とする場合に比べますと効率的な整備が可能になるという点がございます。また、一たんできました施設の利用効率を上げるという面からも効率の向上が期待できるということで、両方を一体的に整備するという形で提案がなされておるわけでございます。
#37
○小澤(克)委員 二つ別々につくるよりは経済的だというところはわかるのですけれども、それ以上に積極的に二つくっつけたというのがいま一つよくわからないのですが、察するに、これは恐らく運輸省、それから通産省、それぞれからのアイデアがあって、二つ別々につくるのもむだであるし、一つにまとめてはどうかということになったのではないかなというように思うわけでございます。
 いずれにしても、できますとこれは運輸省と通産省の共管ということになるようでございます。したがって、無用な縄張り意識があると、運用の妙を得ないということがあっても困るわけでございますが、その点についていかがでしょうか。運輸省、通産省、それぞれから円滑に共管で運営をしていくというお考えや決意があるのかどうか、それぞれについて伺いたいと思います。順序はどちらからでも結構でございます。
#38
○植松政府委員 御指摘をまつまでもなく、一体的な運用をしたいということで、運輸省と十分連携をとりながら運用してまいりたいと存じます。
#39
○奥山政府委員 ただいま通産省の方からお答えがありましたが、私どもも港湾の高度化ということにつきまして、重要な政策の柱として進めている段階でございます。この政策にもマッチしているということでございますので、今後通産省とも十分連絡をとりながら円滑に進めてまいりたい、さように考えておるところでございます。
#40
○小澤(克)委員 大臣お見えになりましたが、大臣に対する御質問はこの後にさせていただいて、もう一つだけ。
 これはもし御答弁の御用意がありましたらお願いしたいのですが、この民活法プロジェクトについて必ずしも進捗していない、若干おくれているのではないかということも聞きます。それは事実なのか。もし、おくれているとすれば、その理由はなぜなのか等について、おわかりでしたら、ひとつお願いいたします。
#41
○児玉(幸)政府委員 御案内のように、この民活法、六十一年五月末に施行されたわけでございまして、その後の年別の整備計画の認定件数を見てまいりますと、初年度は二件でございました。六十二年度には十五件、六十三年度には十四件、そうして平成元年度は今日までで四件、合計三十五件ということになっているわけでございます。法制定後三年ということでございまして、やはり当初は全体の構想をまとめるというようなところにかなり時間がかかったのではないかと思うわけでございます。あるいは法律が制定されましたとき非常に急いでたくさんのプロジェクトをやるという感じがあったかと思いますし、また、そういった期待も強かったのではないかと思いますが、現実にやはり一件十億円以上の規模のプロジェクトを推進していくということになりますと、ある程度時間がかかったのはやむを得なかったのかなということでございまして、ただいまも申し上げましたような年次別のプロジェクトの認定申請を見てまいりますと、逐次プロジェクトも軌道に乗ってきつつあるのではないかというふうに私どもとしては認識いたしております。
#42
○小澤(克)委員 年度別に見てみますと、年を追うごとにふえているといいますか、二年目と三年目は余り変わりませんけれども、いずれにしても二年目以降はある程度ふえているということでございますので、今の御説明のとおりだろうと思うわけでございます。こういういろいろな制度を用意しても結局うまく活用されるかどうかというところに、これが生かされるかどうかがかかってくるわけでございます。それでソフト面でも新しく助成の制度をつくったりとか、いろいろ工夫をしておられるのは先ほどからの御答弁でよくわかりました。
 そこで、最後になりますが、大臣いらっしゃいましたので、この民活法の施策に対する今後の取り組みについて、大臣の基本的な御姿勢、お考えあるいは今後の予定等についてお願いしたいと思います。
#43
○梶山国務大臣 民活法制定以来三年余りが経過をしたわけでございますけれども、認定済みのプロジェクトは三十五件になりましたし、特にそのうち二十二件のプロジェクトは三大都市圏を除く地域に認定をされておりまして、地域の具体的な要請に応じた施設整備が進められていくものだというふうに認識をいたしております。民活法の対象施設は地域経済の活性化、経済社会の基盤の充実を通じて内需拡大に大いに貢献をしていくものということから、民活法対象施設の整備を推進していくことは引き続き重要な課題であるという認識を持ちまして、地域の多様なニーズにこたえつつ今後とも民活法関連施設の推進に一層の努力を払ってまいる決意でございます。
#44
○小澤(克)委員 終わります。
#45
○与謝野委員長 薮仲義彦君。
#46
○薮仲委員 ただいまも大臣の御発言ございましたけれども、私も重ねて同じような趣旨を大臣にお伺いしたいわけでございますけれども、大臣は前任は自治大臣でございまして、やはり多極分散という四全総の重要な課題を地方の立場から真剣に取り組まれた大臣でございます。
 今度大臣が通産大臣になられまして、当面するのは貿易のインバランス、世界の国々とどうやって良好しかも友好な関係の中で経済社会をグローバルな地球という視野の中で発展させていくか、これは非常に重要な課題であろうと思うのでございます。かつての前川レポートで約束したように、日本の国は外需主導から内需主導への重要な政策の転換を図って国際社会の中でその役割を果たしてまいります、こういう約束を果たしてきたわけでございます。ですから、この内需拡大、いわゆる多極分散への経済の活性化というのは、これは単にと言っては大変語弊がございますが、国内的な重要政策だけではなくて、国際的な立場に立っても重要な約束事であろうかと思うわけでございます。
 そういう観点から民活というものをもう一度眺めてみますと、民活以後の成否ということは我が国の経済運営上非常に重要な位置に位しているのかな、こう私は思うわけでございます。よって、この法案の審議をするに当たりまして、まず大臣の御決意を承ってから、具体的な問題に入らせていただきたいと思います。
#47
○梶山国務大臣 薮仲委員御指摘のとおりでございまして、まさに民活、内需振興というものはいわば国是ともいうべき手法でございます。
 と申しますのも、私は、けさ、民間の貿易関係の方々をお呼びいたしまして、輸入の要請集会を開いてまいりました。それは、経済的な合理性、採算性、それのみで日本の経済が今日まで伸びてきた。ですから、今その主張のみで国際世論に対抗するには、残念ながら日本の黒字幅は余りにも大きくなりつつあります。そういうことを考えますと、やはり経済大国としての責任を果たすためには、拡大基調の中で輸入をもっと図っていかなければならない。そのためには内需を振興しなければならないことは当然でございますし、その内需の振興は、一極集中のみではむしろ東京の地価高騰を初めとする弊害も出ておりますし、また本当の意味での内需振興は、地域、多極分散をいたしまして面的な広がりを持ちませんと、継続的、
持続的な内需振興にはつながり得ないわけであります。
 そういうことを考えますと、これからの内需振興というものは多極分散にして上がる手法でなければならない。しかも、考えてみますと、公的な財政出動を中心として行えば、これはまた完全なものができるかもしれませんが、我々が過去味わってきたいわゆる赤字克服と申しますか、財政状況の悪化をいかに食いとめようかという、これまた大切な次代に借金を残さないための手法でもございますので、そういうことを考えますと、この輸入をふやすという条件が、いわば民活をただ単に規制緩和で、民間の力のみでやれば、結果として需要の多い、資本の集まっている、あるいは人材の集まっている一極に集中することは理の当然でございますから、これからの民活は、民間の活力を利用しつつも政府が誘導政策をとり得る多少の公的な財政出動を伴いながら、この多極分散、地方の力を伸ばしていくという、いわば誘導政策を伴った民活というものがこれから一番重要な施策でございますし、息の長い展開をしてまいって、これからの日本の国際社会における安定した地位を築いてまいりたい、このことの一環でございますから、私が前の自治大臣時代に考えたふるさと創生というものと、いわばこれからの内需の振興の核になる民活法というのは、まさに表裏一体をなすというか、同時並行的に進めていく重要な課題であると認識をいたしております。
#48
○薮仲委員 今大臣も申されましたけれども、大臣が自治大臣当時に、ふるさと創生、各地方自治体は一億円のプロジェクトに何を持ってこようかと夢とロマンを持ちながら、また自主的に地域の活性化のために努力をしているわけでございます。いわゆるふるさと創生、あるいは多極分散法もあるわけでございますが、そこに民活法が重なっておるわけでございまして、これは今大臣がおっしゃったとおりでございます。
 ここで私は具体的な案件の審議を進めさせていただきたいと思いますので、これは要点だけ簡潔にお答えいただければありがたいわけでございますが、現在までの進捗状況、これはただいまもお答えがございましたので、要点だけで結構でございますが、やはり民活事業というのは、本質的にNTTの無利子融資をお借りしました。これは三年据え置きの十五年で償還いたします。いわゆる施設利用料等によってペイしていかなければなりません。そうしますと、ほとんどが株式会社形態で発足しておりますので、やはり利潤追求といいますか、借りたお金をきちんと返せるかどうかという見通しは非常に重要な政策の視点だったと思うのです。何カ所か事業が完成して、いよいよ操業に入っておるわけでございますが、その実態等も含めて、見通しはいかがなものか、その辺をお答えいただきたいと思います。
#49
○児玉(幸)政府委員 これまでにこの法律に基づきまして認定を受けました整備計画は全部で三十五件ございます。年を追って申しますと、六十一年度、つまり法制定の当初は二件でございましたが、その後六十二年度が十五件、六十三年度が十四件、平成元年度が現在までのところ四件ということでございます。
 さらにこれを既に完成しているものと建設工事中のものというふうに分けてまいりますと、でき上がりまして運営を開始しているものが五件ございます。また建設工事に着手しているものが二十三件でございます。なお、調査、設計の段階にあるものが七件でございまして、通観いたしますと各プロジェクトともおおむね順調に進んでいると考えていいのではないかと思うわけでございます。
 それから、もう運営を開始いたしております五件についての利用状況でございますけれども、もしあれでございましたら詳しく申し上げますけれども、一般的に申しますと、例えばリサーチコア、これは久留米のテクノ・リサーチ・パーク、恵庭リサーチ・ビジネスパーク、さらには柏崎のニューメディアセンター等々、実際に既に多くのベンチャー企業やソフトウェア開発企業が利用をいたしておりまして、ただいまお話もございましたように、このプロジェクト、基本的には収支が償わなくちゃいかぬということでございますけれども、さしあたり発足時におきます利用状況を見ますと、おおむね順調に運営が行われているのではないかと考える次第でございます。
#50
○薮仲委員 そこで、先ほど来大臣のお話もあったのですが、地域活性化の一つの大きな目玉ということで、現在まで完成されたものを含めて調査段階まで三十五件というお話でございますけれども、ここに日本列島を府徹した資料を通産省からいただいております。北海道の釧路フィッシャーマンズワーフから始まりまして、三十五番目はテレコムプラザ、熊本のテクノプラザ等、四国、九州まであるわけでございますが、日本全体にあるわけでございます。これを地図の上で眺めてみますと、やはり開発されているのが特定の地域に偏っているのかなという感じは一つございますし、また全くプロジェクトに乗ってこれない、全くゼロの県があるのではないか。東北六県の中でもゼロの県もあるなということがこの地図の上からも推測されるわけですが、ゼロの県であるとかプロジェクトに乗りにくいところは、なぜなんだろう、もう少し検討する必要があるのではないか。先ほども三年を経過しているというお話でございます。なぜ乗れないのか。コアとなるべきものがないのか、あるいはノーハウを知らないのか、いろいろあるかもしれませんけれども、このゼロのところをもう一度平均にプロジェクトに乗れるような方向の方がむしろ好ましいのではないか。もしも乗れないと、これが五年あるいは十年たちますと地域間の格差がある意味ではまた広がってしまうのかな、そちらへ吸収されてしまって、新しいコアができたところが、それがもしも大成功すれば、その周辺の経済というものは吸収されて、本来望んだ多極分散の均衡ある国土の発展とは違って、あるブロック、ある地域だけに特定した開発が進むというようなことは、本来のこの政策のコンセプトに反すると思うのです。
 そういう意味で、ゼロの県に一体今後、先ほどそういうものについても何か検討なさるような話もございましたけれども、これは向こうから言ってくるのを待っているのではなくて、むしろこちらから乗り出していってどうなのかという手法も考えていかなければならないように思いますけれども、いかがでしょうか。
#51
○児玉(幸)政府委員 ただいま三十五件のプロジェクトの全国的な展開の状況についての見方をお示しいただいたわけでございます。
 確かに三大都市圏以外で二十二というふうにはなっておりますが、それぞれの県を点検いたしまして、すべての県に、ではプロジェクトがあるかといいますと、そういうことにはなってないわけでございまして、今日までのところでは、この民活法のプロジェクトがあります県が十九県、全くない県が二十八県あるわけでございます。
 そういうプロジェクトがないのは、非常に立地的に難しいからかなといいますと、私この地図を見ましても、実は日本海側の方の各県でも相当プロジェクトをまたやっておられるわけでございますし、また、九州等でもかなりやっておられるわけでございます。したがいまして、恐らくと申しますか、これまでいろいろ聞いてみたところでも、まだ手がついていないようなところというのは、なかなか、こういうある程度の大きな規模のプロジェクトを手がけます場合に、構想の練り上げあるいは建設とか運営といったようなプロジェクトの各段階におきまして、結局十分な知識と経験のある人材が不足しているということがあるように思うわけでございます。
 したがいまして、私ども、このことに関連して今二つのことをやっておるわけでございます。
 一つは、既に昨年から始めたわけでございますけれども、民活講習会というものを全国の各地で開催をいたしまして、プロジェクトについて実際にやってきた経験をお持ちの方あるいは政府の方からも出まして制度の説明等々を行いました。これには随分大勢の方が話を聞きに来ていただいて
おります。平成元年度におきましても、民活講習会を全国三十カ所でやる計画を立てているところでございます。
 もう一つは、民活アドバイザー制度でございます。人材の足りない点をカバーしていくために、これまでそういった民活的なプロジェクトについていろいろな経験を積んでこられた人材というのがあるわけでございますので、こういった方々を登録いたしまして、各地域で必要とされるタイプの人ごとにあっせんをさせていただいている。これによりまして、人材不足に対しましても少しでもお手伝いをさせていただいて、民活を円滑に進めてまいりたいと考えているところでございます。
#52
○薮仲委員 きょうは時間がございませんから、この問題は指摘だけにとどめさせていただきますけれども、私はお話しになった二点は非常に大事だと思うのです。と同時に、認定されたプロジェクトを見ますと、どうしてもやはり時代に即したといいますか、先端技術にシフトしているのかなという感じがするわけですね。マルチメディアとかテクノ・リサーチ・パークとかテクノプラザとか、大体先端産業の方向へいっているのかなと感じますけれども、しかし、日本の国というのは、決してこういうすばらしい先端技術だけではなくて、伝統的な文化もあれば継承されたすばらしいものがその各地域地域には残されていると私は思うのですね。むしろそういうものもこれから、ふるさと創生というお話もございましたけれども、これは重要な宝物だと思うのですね。こういう先端技術だけではなくて、そこへ行かなければ見られない、そこへ行って本物が見られる、そういうオリジナリティーといいますか、そういうものをもっととうとびながら、それも民活に乗れるんだよというような方向で、これを先端産業より以上に各地方自治体が乗りやすい方向でこれから検討をしていただきたいと思うのです。
 これはきょうはやりませんけれども、今度はもう少し具体的にちょっとお話をさせていただきたいのですが、これは総務庁の行政監察の指摘があるわけでございます。これはほとんど関係省庁はその問題をクリアなさったとは思うのでございます。でも、指摘されていることは、あながちこれは的を外れたものではございませんし、今後のために私は重要な指摘かなと思うわけでございます。総務庁が一番最初の「民活推進上の当面の課題」として挙げられておるのは、大規模民活プロジェクトの調整が必要ですよということを言われておるわけでございますが、特に、今お話しのように、首都圏にいろいろなものが集まってきております。首都圏の大きなものは何かといいますと、大体国際とつく展示場や会議場施設がメジロ押しに並んできておるわけでございます。ざっと挙げただけでも、みなとみらい21、幕張メッセ、それから、さいたまユーアンドアイというプランがあるわけです。これはもうすべて実施段階になっております。
 先ほどのように収支が均衡するということを当然見通しではいらっしゃると思うのでございますけれども、やはりこういう、例えば幕張メッセに行くにしてもある程度の距離があるわけです。アクセスという問題は避けて通れない問題なんですけれども、では今度東京都がどういう計画を持つかといえば、東京都の臨海副都心構想をきちんと持っております。そうすると、距離的には非常に近いところに、恐らくこれもすばらしい展示場や会議場施設というものを東京都が考えてくるでしょうし、あるいは東京駅周辺の地区の再開発をしようということもございます。これは汐留というところがあるわけでございますから、大きな開発が恐らく進むであろう、どうするかはこれからの問題ですけれども。あるいは東京都の移転に伴いまして、東京国際フォーラム構想というものもございます。そうしますと、この東京駅を中心に至近な距離に、こういう国際会議場や展示場が次から次へと出てくる可能性は持っているわけでございます。当然そのことを前提にして、今申し上げた幕張メッセにしましても横浜のみなとみらい21にしましても、十分対応できるという計画で進められたことだとは思うのでございます。しかし、これがいざ使えませんよということになりますと大変なことになりかねない。今から計画変更云々ということ、私はそんなことを申し上げるつもりは全くなくて、やはりプロジェクトの役割と分担というものは機能別にあるいは特殊な施設等をつくって、確かにそれは国際会議場であるかもしれないあるいは展示場であるかもしれない、いろいろなそういう施設があるかもしれませんけれども、役割分担というものをもっともっと地に足のついた感じで分析をする必要があるのじゃないかな、こういうことがこれから非常に重要じゃないか、私はこう思うわけでございますが、この総務庁の指摘はクリアされたと思いますので、そのことは置いておいて、今後のためにやはりこういう役割分担等も含めた施設の建設計画を推進する必要があるように考えますが、いかがでございますか。
#53
○児玉(幸)政府委員 御指摘のように、総務庁の行いました行政監察の中で、民活法の施設整備のあり方についての御意見をちょうだいいたしているところでございます。実はこの法律に基づきます基本指針というものがあるわけでございますけれども、その基本指針の中でも、それぞれの施設の整備につきましては、当該地域の文化的な条件とか自然的条件あるいは経済的条件、既存の施設の存否といったようなものを考えまして、新しくつくります。その施設についての需要が十分見込める地域であることというのは常に念頭に置いた上で対応しなければならないことになっているわけでございます。確かに、御指摘のように、この東京周辺におきまして国際的な施設の整備がどんどん進んでいるのはそのとおりでございますが、一方では、東京という町の性格が非常に、ある意味では日本の町というよりも国際的な都市といいましょうか、そういったふうな発展も遂げてきておりまして、物すごい勢いで国際交流が拡大していることは事実でございます。したがいまして、少なくともこれまでやってまいりましたような各種の施設の整備につきましては、そういった大きな流れを見ました場合には、それなりに事業の運営ができていくものというふうに私どもは考えるわけでございますが、いずれにいたしましても、基本指針にもきちんとそういう考えが示してあるわけでございますし、また、総務庁の監察もいただいているわけでございます。今後とも、こういった事柄を念頭に置きまして、個別の施設の整備については、あくまでも施設の安定的な運営が確保されますように十分審査をした上で認定を行ってまいりたいと考えております。
#54
○薮仲委員 私は当然そうであろうと思うのです。今なぜこう申し上げたかというと、これから東京のそういう駅周辺、東京都庁の移転等も含めまして、東京が国際社会に対応した二十四時間態勢の国際都市化をしていくと思うのです。新しい施設ができてくるときに、どうか既設の施設がそれによって非常にマイナスを、ダメージを受けるということについて、これは国全体の民活法のプロジェクトでございますから、省庁間あるいは地方自治体との話し合いがうまくいかないということではなくして、これは十分調整をとっていただきたい。これはあながち通産省に言っただけのことではなくして、政府全体として、これは将来のために心にとどめて、そういう問題をクリアしていただきたいと私は思います。
 それから、二番目に指摘されているのは、いわゆる港湾部局と都市部局との協議が必要ですよということですね。これは確かにウオーターフロント等が出てまいりますから、具体的には竹芝の埠頭の再開発事業と神戸のハーバーランドの整備について、あそこは港湾地域であるのに都市局との協議がうまくいっておりますかという懸念をここで言っておるわけでございます。これは総務庁から指摘されましたから、建設省は港湾局と協議をなさって、それぞれの立場できちんと整理をなさって竹芝埠頭の再開発も神戸のハーバーランドも進んだこととは思うのでございます。私はそれを
今取り上げて云々ということではなくして、これからの民活というものは、何もウオーターフロントというのはシーサイドだけじゃないわけでございまして、リバーサイドもあればレークサイドもあれば、いろいろなところでこの民活というものが進んでくるわけでございます。
 私は静岡でございますけれども、建設省の建設経済局が、CCZといって三保半島にかけます。そうしますと地元で何が困るかというと、文化庁がかけている名勝の指定がかかわってくる。高さ制限十三メートル。滞留型のリゾート施設をつくろうとしても建てられません。あるいはその名勝の指定を取っ払ってもそこには自然公園法がかかわっておりまして、同じく十三メートルです。これを地方の小さな地方自治体、これは市ならばまだそれだけの交渉能力を持っておりますけれども、村とか町の小さなところへ行って、専門的な法体系の中で文化庁、あるいは自然公園ならば県と、国立、国定公園ですと環境庁と話し合わなければならない。そうしますと、このプロジェクトをやるために幾つもの越えなければならないそれ以前の、これはアメリカさんが言う非関税障壁とは言いませんけれども、そのプロジェクトにたどり着くまでにやらなければならない余計なことがたくさんあって非常に困っているのです。ですから、さっき私がゼロの県がありますね、そこのできない地域をよく見ていくといろいろな網がここへ十重二十重にかかっているのですよ、それを考えて取っ払うだけでももう嫌になってしまうよということがあるわけです。
 ですから、私がここで申し上げたいのは、上級官庁と言うのはおかしいですけれども、建設省とか運輸省とか通産省とか環境庁とか文化庁とか、それぞれそこの地域に網をかけているところが話し合って、私の方でこれを阻害している要因はありませんかと言って取り払ってあげるような協議機関をつくってあげないと、ただ通産省が民活の種はないか種はないかと探したところで事柄はうまくいかないと思いますので、これは関係省庁でその解決のために努力をしてくださるかどうか、その点を運輸省と建設省からお答えをいただけば結構です。具体の案件についてはそれなりに理解をしているつもりでございますので、今私が指摘したことについて、どう対応なさるか、御答弁いただきたいと思います。
#55
○奥山政府委員 先生御案内のとおり、臨海部の開発につきましては、一般的に陸域と港湾区域といいますか海洋を包含するいわば総合的なプロジェクトとして展開される性質がございます。それだけにまた行政上の所管も複数にわたるということも多くあるのは実情でございます。
 御指摘の点に関しましては、昨年六月の総務庁勧告等も踏まえまして、臨海部開発プロジェクトの円滑な推進を図るために運輸省と建設省の間におきまして、昨年七月でございますけれども、臨海部開発推進協議会というものを設置いたしまして、港湾機能と一体となる一定の陸域、臨港地区と言っておりますが、それらの指定、変更であるとか、その地区内の開発問題に関しまして具体的に調整を要する案件ごとに連絡、協議を行ってきておるところでございます。まだ実績は少のうございますが、既に幾つかの案件にかかっておりまして、すべて円滑に処理してきておる、さように考えておるところでございます。
#56
○河原崎説明員 運輸省と建設省の間におきまして調整を進めておりますことは今港湾局長が申し述べたとおりでございまして、私どもも、今後同協議会の場を通じまして運輸省と十分協議、連絡いたしまして、ウオーターフロントの開発等がスムーズにいきますように努力してまいりたいと思います。
#57
○薮仲委員 産政局長にお願いしておきますけれども、今申し上げたのは建設省と運輸省だけでございます。しかし、小さな町、小さな村に行って、自分の町をどうしようかと言いますと、本当に十重二十重にこれは困ったなと首をかしげて思い悩む問題が数多く出てまいりますので、どうかそういうプロジェクトをやりたいという気持ちが消えないように、いろいろとその問題についての解決方法は教えてあげていただきたいと私はここで重ねてお願いをいたしておきたいと思います。
 それからもう一点、非常に大事であり、これは当然通産省としても改善なさったと思いますけれども、民活法に係る指定要件の見直しをした方がいいですよという御指摘でございます。いわゆる特定施設というのは、業務施設とか研修、会議、展示等の共同利用施設、事務室、駐車場、福利厚生施設、こういうものがありますよ、こう指定しておりますけれども、この特定施設の規模要件、特定施設の最低必要面積が全国一律に設定されておりますね、これは必ずしもそうしない方が各地域によって便利ですよ、こういう指摘がここでなされております。きょうは時間がないので、これらの指摘にとどめておきますけれども、当然これはクリアしていただいていると思うわけでございます。
 私は、きょうは本当はもっと深刻な話を数多く持っているのですが、時間が参りましたから飛ばしまして、結論だけやります。
 これは大臣と大蔵省にお伺いしたいのでございますけれども、民活の根っこにある財源は、NTTの株の売却益によってこの民活は運用されるわけでございます。特に無利子融資は三大都市圏を除いた地方においては五〇%ということでございますので、各地域においては非常に期待の持てる財源措置であろうと思うのでございます。しかし、最近の村山大蔵大臣の発言の中に、NTTの株の売却について非常に微妙な発言があるわけでございます。株の値段が非常に下がっておるということですね。売り出し価格でございますけれども、百九十万くらいのが今は百四十万台、最高のときは三百万台に行ったわけでございますが、最近株の値段が非常に不安定な状態である。そうすると、もしも民活をこれから平成二年、三年、四年と、確かに大蔵省さんは当分の間と言いました、こういうことをあるいはここで言うかもしれませんけれども、先ほど来お話しのように、いよいよこのプロジェクトは緒についたばかりです。緒についた途端に、財源が不安であれば、この民活の法案は消えてしまう。さっき大臣も、この民活は国策として重要課題であると御発言があったわけです。その大蔵大臣の発言によって、財源は大丈夫かな、各地方自治体あるいは地方の衝に当たっている方は多少不安に思ったと思うのです。この点本当に大丈夫かどうかをきょうは事細かにお伺いしたがったのでございますけれども、私が言っておきたいのは、これだけの施策をやった以上は、だめですよということは今の段階では言えないと思うのです。御答弁を聞いていてもよくわからないことの方が多いのですけれども、大蔵省さんの御発言というのは、論理は非常に明快にしゃべっているようなのですけれども、意味が全くわからなくて困るわけでございます。本当にプロジェクトを続けて大丈夫かどうかをはっきり言っていただいた方がいいと思うのです。国の重要な施策が内需拡大という地域経済の活性化、多極分散という重要課題の中で、株の売却益に基づいてこれほど重要な施策を今後遂行することが果たしていいのかどうかという懸念を私持っているわけでございますが、そのことは天下の大蔵省さんは十分大丈夫だと見通されてこれを各省庁と協議をなさって予算措置をなさったわけでございますから、この辺は今さらになってどうのこうのと言われると私は大変困るわけでございまして、かいつまんで言いますと、平成二年、三年、この事業がこれからだんだんと今のようにアドバイザーもできて各地域で芽を吹いてくるわけでございますから、安心して民活を遂行しなさいと言えるような体制を財政当局として断じてやっていただきたい、こう思うわけでございます。このことについて、有力閣僚である通産大臣が、この民活は、財政的にも財源的にも大丈夫であるという御決意だと思いますので、大臣にはその辺の御確認を私はいただきたいと思いますし、先ほど来申し上げましたように、まだまだ芽を吹いてない地域の活性化の芽を、どうか大臣の力によってこのプロジェ
クトがますますすばらしく推進するような方向へ推進方をお願いしたい、この二点を伺って、私の質問を終わります。
#58
○杉井説明員 お答え申し上げます。
 先生御指摘の平成元年度におきますNTTの株式売り払いにつきましては、これはあくまでもNTTの株式というのは国民共通の財産でございますので、それにふさわしいように、大臣も答弁しておりますように、今後の金融市場あるいは証券市場の動向も踏まえまして、慎重な検討を行っていかなければいかぬと考えているところでございます。
 一般的にNTT株式売り払い収入を財源といたします無利子貸付制度の取り扱いにつきましては、今申し上げましたようなNTTの株式売り払いの動向でありますとか、あるいは国債整理資金の金繰りの動向あるいはその時点における経済情勢、あるいは一般的な財政事情といったようなことを総合的に勘案して今後検討することになると考えておりますが、その際には、あわせまして、先生御指摘のようにプロジェクトが動いておりますので、この制度が目指しました地域の発展、開発などの目的が図られるように留意してまいる所存でございます。
#59
○児玉(幸)政府委員 大臣がお答えする前に、私どもの決意も申し上げたいと思いますが、民活法に基づきますプロジェクトというのは、非常に公共性の高い社会施設の整備でございまして、プロジェクト自身基本的に収支を償うといいますけれども、かなり長期にわたって考えなければならない性格のものでございまして、そういったこともありましてNTTの無利子融資というものが現在設けられているのが私どもの理解でございます。
 したがいまして、先ほどから御説明申し上げておりますように、やっとプロジェクトが年々数もふえてまいりまして、いよいよこれから各地域で本格的にこれらのプロジェクトが進んでまいると思いますので、そういったプロジェクトに支障を起こすことがないように、今後とも大蔵省とも十分話し合いを続けてまいりたいと思っております。
#60
○梶山国務大臣 全力を尽くして万全を期してまいりたいと考えております。
#61
○薮仲委員 終わります。
#62
○与謝野委員長 北橋健治君。
#63
○北橋委員 民社党・民主連合の北橋でございます。
 民活法の質疑に入ります前に、一問大臣に見解をお伺いしたいと思いますが、それは中国に対する今後の投資のあり方についてであります。
 最近、米国政府の方におきましても、知識人に対する中国政府の対応いかんによっては国交断絶もあり得るというような厳しい局面に直面をしております。その中にありまして、日本政府はこれまで中国との問題につきましては、歴史的そして地理的な経緯も十二分に踏まえて慎重な態度で対応されてきたわけでありますが、今後の中国情勢というのは予断を許しませんけれども、これまで日本政府が続けてまいりました中国に対する積極的な経済協力、この姿勢について今後中国の国情の推移いかんによっては見直すこともあり得るのかどうか、基本的な現在のところの対処方針についてお伺いをしたいと思います。
#64
○梶山国務大臣 我が国の対中経済協力の基本方針というものは、中国の近代化、それから開放化の努力に対して、できるだけ協力を行ってまいるという基本姿勢に変わりはございません。ただ、昨今の情勢、具体的にはどう進めてまいるかということがございますが、中国のいわば国内情勢の落ちつき先を見きわめながら、慎重に対応をしなければならないという気がいたします。
 いずれにいたしましても、中国の現実を考えますと、貿易をするいわば民間、そういうものにやはり認識の違いが出てまいったこともこれは否めない事実でございます。どちらかというと中国というのは、今までまさに安定をした相手先だという認識があったわけでございますけれども、昨今の状況を見ますと、大変それは予測をすることができない状態になっているわけであります。
 ただ、私たちが考えなければならないのは、中国との間、四十数年前に忌まわしい戦争という思い出がございますけれども、長い歴史を考えてみますと、我々日本人の混合文化というものは、朝鮮半島やあるいは中国大陸を経て遠く西側からまで、いろんな文明、文化や産業が東進をしてこの日本という国に定着をしたというか堆積をして今日の混合文化ができ上がったわけであります。その恩恵ははかり知れないものがあるわけでございますから、古くしかも近い仲間だということを絶えず念頭に置きながら、今の政情その他というものも局部的には対処をしなければなりませんけれども、長い意味ではそういう感じでこれから進めていかなければならない大切な隣国だという認識を持っております。
#65
○北橋委員 当初はアメリカの大統領を初めとしましてアメリカ政府首脳の中には、経済制裁に対しまして、結局は中国の人民を苦しめることにもなりかねないということで、経済制裁については必ずしも積極的ではなかったというような感がいたします。ただ、アメリカの市民の間の世論が、やはり中国はけしからないということで、最近は経済制裁の方にかなり傾いてきているということであります。私は、やはり慎重な対応で臨むべきであると思いますが、当初、これは正式なコメントではないかもしれませんが、アメリカ大統領筋におかれましては、安易な経済制裁によって内政に対して一定の関与をするということは、結局のところ中国人民を苦しめる、かえって経済の混乱を招くという、こういった議論があったように聞いておりまして、これは注目すべき議論だと思っております。その意味で、今後、中国の政情いかんによっては、西側先進国の中にも経済制裁に同調していく動きが高まるかもしれませんけれども、日本政府としては、海外に追従するというような姿勢ではなくて、日本政府の今大臣がおっしゃったような方向につきまして、中国との関係を大切にするということで冷静かつ慎重な対応をしていただきたいと思います。
#66
○梶山国務大臣 長期的にはまさに御指摘のとおりであります。ただ、今の中国の置かれている立場を見ますと、自由化、民主化の方々のいわば学生ないしは一般の労働者に銃口が向けられたというあの忌まわしい事実は、これは冷静に受けとめなければなりませんし、その対応については甚だ遺憾だという気持ちもいたしますし、早くそういうものが修正をされて冷静に立ち戻ることを我々は期待をするわけでございます。アメリカやヨーロッパその他の国々で制裁論も起きているわけでございますが、我々は近くて古い隣人だという意識のもとにこの問題に対応してまいらなければならないと考えております。
#67
○北橋委員 この問題につきましては、もうしばらくの間、中国の情勢を見きわめまして、また夏に臨時国会も開かれるでありましょうから、そのときにはた質問させていただくことにいたしまして、今回の民活法の質問に入らせていただきます。
 まず第一に、今回の改正によりましてハーバーコミュニティーセンター、そしてインテリジェントビルというのが新たに追加の施設に加えられたことは歓迎すべきことだと思います。ただ、この六号施設の場合につきましては、これまでの施設ともかなり類似したような側面もございまして、今回新たに追加されることは歓迎すべきことではありますが、今回の法改正によって追加施設が出てくる、これによって実際今後の見通しとして、ハーバーコミュニティーセンターやあるいはインテリジェントビルというのが今後どれぐらい認定をされて実現をすることになると見通しを持っておられるんでしょうか、通産省の見通しをお伺いしたいと思います。
#68
○植松政府委員 お尋ねのハーバーコミュニティーセンターの方についてお答えをいたしたいと存じます。
 本法案が成立をいたしました後、各民間事業者
によりましていろいろな計画されております構想が国に出されて認定をされるわけでございまして、現段階で確たることを申し上げることはできませんけれども、現在私ども伺っておりますところでは、例えば新潟県の柏崎市あるいは岩手県の釜石市、福岡県福岡市等におきまして、地元を中心といたしましてハーバーコミュニティーセンターに関連するプロジェクト構想が計画中であるというふうに承知いたしております。
#69
○北橋委員 今回追加の施設になりました案件を今後円滑に実現していくためには、これからの行政当局の御努力を大いに期待するわけでありますが、中でも今回の法改正の一つの目玉はアドバイザー制度の導入であると思います。
 私も地方都市の出身でございますけれども、これまで地方においてこのような民活事業を進める場合に、やはり一番大きな難点の一つは、そういったアイデアマンといいますか、企画立案をして実際アイデアを実現していく人材が不足をしていたということでありまして、今回の法改正によって、地方民活プロジェクトの泣きどころであった点について一つの光を当てたことは大いに評価をできると思います。ただ、実際どのような形で活用できるのか。確かに多くの学識経験者初めアイデアマンを登録されて派遣をされるということでございますけれども、申し込みがあった場合には迅速にそれに対応できるのかどうか、具体的な仕組みについてお伺いをしたいと思います。
#70
○児玉(幸)政府委員 これまでの民活プロジェクトの実施状況あるいはその実施の過程で発生しております問題点等を踏まえまして、平成元年度から新たに民活アドバイザー制度についての予算上の手当てをいたしたわけでございます。
 この仕組みでございますけれども、まず、各種の民活プロジェクトにこれまで従事し、すぐれた企画力、構想力あるいはプロジェクトにつきましての豊富な知識、経験などを有するとともに、民活プロジェクトの推進に熱意のあります民間企業あるいは地方公共団体等の優秀な人材をそれぞれ、例えばそのアイデアでございますとか事業のフィージビリティーでありますとか全体のシナリオの組み立てでございますとか、さまざまな分野、得意分野ごとに発掘、登録をいたすわけでございます。
 それから、他方におきましては、実際に事業を進めていく場合に、人材の面で困難に直面している民活プロジェクト事業者がいるわけでございますので、そうした事業者の要望に応じまして登録済みのアドバイザーの中から適当な人材を紹介して所要のアドバイスを行おうというものでございまして、この全体の仕組みはただいま申し上げましたようなことでございますが、いずれにいたしましても、あっせんについて依頼がありましたときに、それに迅速、的確に対応できないようなことでは、せっかくの制度が生きないわけでございます。仕組みにつきましては十分これから検討いたしまして、地域の御要望に対して迅速に対応できますようにこの仕組みをつくってまいりたいと考えております。
#71
○北橋委員 ぜひその点についての御努力を期待申し上げたいと思います。
 さて、この民活プロジェクトを今後積極的に支援していく場合に、今申し上げましたアイデアマンの不足という問題については一定の前進が見られるわけでありますが、と同時に、資金調達の問題があると思います。特にスタートアップ段階、計画段階から実施に向けての創業期の段階におきまして、なかなか資金というものの確保が難しいというのが地方の民活プロジェクトに関係している方々の共通した悩みと聞いております。そういった意味で、地方におきましてこの民活プロジェクトを推進する場合に、資金調達の困難を克服するような適切な対策が十分に講ぜられることになりますれば、現在では認定まで至らない計画段階のものもあるわけでありますが、認定申請に至らない多くのプロジェクトも、今後資金面での手当てがされますと、申請、実施に至るものが数多くあるのではないかと思うわけであります。政府としては、この点について、何らかの措置を考えていらっしゃるのでしょうか、見解をお伺いしたいと思います。
#72
○児玉(幸)政府委員 民活法に基づきます各種の支援措置の中には、NTTの無利子融資、それから開発銀行等によります最優遇金利による融資、さらには三大都市圏以外につきましては今年度からスーパー特利による融資も始まるわけでございます。今お話がありましたように、資金調達についていろいろ難しい問題が起きるケースがあるということでございますけれども、先ほどもちょっと触れたわけでございますが、具体的な民活のプロジェクトを進めるにつきましては、やはり実際に問題に直面しておられる方々と私どもの間での意思の疎通といいましょうか、意見の交流と申しましょうか、そういったことが非常に重要でございます。実は昨年度から民活講習会という名前で、この民活問題に取り組んでおられる方々と私どもとの間でのいわば情報の交流ということを進めておるわけでございますが、これから先も、実は今年度もそういうことを三十回もやろうというような計画も立てているわけでございまして、そういったことの中で各地で抱えておられます問題につきましては十分に状況を聞かせていただきまして、その内容に即して私どもまた適切なアドバイスもし、また関係先にもあっせんをさせていただければと考えるところでございます。
#73
○北橋委員 私も、通産省の予算を見るたびに思うのですが、他の省庁の予算に比べて額としては極めて小さい、もっと通産省のアイデアに基づいて予算がたっぷりとつけば、相当程度日本の内需拡大が進むのではないかとかねがね思ってきた一人でございます。その意味で、今回、一般会計を見ましても、民間能力活用特定施設緊急整備費補助金ということで十一億円強の予算が計上されておりますけれども、例えば農林水産省の予算一つを見ましても何兆円という単位の補助金があるわけであります。ほかの省庁についても全然通産省の額とはけた違いの予算がつけられている。今後の日本経済社会の推移を見通しますと、やはりこういった民活に関するような助成費だとか、そういったものについて、もっと抜本的な予算の比重を高めるべきであると強く感ずるものであります。その意味で、この程度の予算で本当に間に合うのかなという気がしてならないのですけれども、どんなものなんでしょうか。
#74
○児玉(幸)政府委員 通産省の予算の少なさというのは昔から有名でございまして、実は余りお金で仕事をしてこなかったわけでございます。しかし、どうしても必要なところにつきましては、これまた必要最小限のことにつきましては財政当局の理解も得、また国会の御承認をいただいて対応してきたところでございます。
 今御指摘をいただきましたこの民活の補助金と申しますのは、施設の整備につきまして土地等の取得費を除いた特定の施設の部分について五%の補助金を出すことにしたものでございますが、このプロジェクトの全体の性格というものが公共的な性格を持った社会施設である、しかしながら長期的に見て採算も合わせなければならない、そうはいってもほっておいたらなかなかうまく進まないというぎりぎりのところでの突っかい棒という形でこの補助金が効果を持つように期待されているわけでございます。
 そういった意味合いで、私どもといたしましては、必要なだけの予算は計上をしてまいったつもりでございます。たまたま今度の平成元年度の予算案をごらんいただきますと約十一億五千万円でございまして、前年度に比べますと実は減少をいたしているわけでございます。しかしながら、前年度の予算につきましては繰り越しがございますものですから、その繰越分を含めて平成元年度に使用可能な予算を見ますと、おおむね二十五億円程度になるわけでございます。そういった事情がございますので、民活のプロジェクトを逐次本格化してまいってはおりますけれども、平成元年度について申し上げれば、この二十五億円の予算をもちまして当面の補助金事業は賄えるのではない
かと考えているところでございます。
#75
○北橋委員 ぜひ、今後、来年度の概算要求に向けまして、緩やかなインセンティブというよりはむしろ強烈なインセンティブをもって、この事業の所期の目的が達成されますように御努力をお願いしておきたいと思います。
 時間が参りましたので、最後にもう一問だけお伺いします。
 この民活法というのは毎年のように改正をしております。六十一年の法律制定以来、六十二年、六十三年、そしてまた本年と改正が行われているわけでありまして、そのたびごとにその情勢に応じた新しい施設の追加が行われてきたところでございます。もちろんこの民活法というのは時限立法でありますし、そのたびごとに法律で改正をするという必要性については、一定の理解はできるものでありますが、毎年度改正を必要とするものであるかどうかについては甚だ疑問であります。この点については、昭和六十二年の改正のときに私どもの米沢隆委員が政府に対して質問をしておりまして、政府の方は、そのときには、近い将来は追加をお願いするようなことになるものはないという趣旨の答弁をされておられたと聞いておりますが、今後の経済社会情勢の変化に応じまして的確に対応できますように、思い切って政令に移管してはどうかと思いますが、政府の見解をお伺いしたいと思います。
#76
○児玉(幸)政府委員 これまで十二号にわたりましてさまざまな施設を指定をし、また追加をお願いしてまいったわけでございます。ただいまも御指摘のありましたように、これまでも国会の審議の過程で、施設の追加について政令に委任をしてはいかがかという御意見をいただいたことも十分承知をしているところでございまして、実は今回、法案を御提出するに際しましても、私どももこの問題について再度検討をしてみたわけでございます。もちろん最終的な結論というわけではございませんけれども、この民活法に基づいて行われておりますさまざまの助成措置といったものは、やはり法律に基づいて対象施設がきちんと限定されるということを前提にして展開されてきたのだといういきさつ論のようなものがありまして、それはそれなりに非常に重みが実はあるわけでございます。
 それからもう一つの点は、しからば、たくさんありますこの施設について、政令委任という場合にも、全く何も条件のない政令委任というのはないわけでございまして、施設の追加について一般的な考え方、基準をきちんと法定をした上で、その範囲内での政令委任ということになるわけでございますけれども、一体これから先、まだ地方の方でさまざまな知恵が出てきて新しいプロジェクトが出現する可能性があるわけでございますが、そのときに何とかそういったものを全部うまく拾い上げられるような、上手な政令委任規定の書き方ができるのだろうかというような立法技術面の問題もございまして、結局、今回法案を提出するまでには、関係の省庁間で十分に調整することができなかったというのが正直なところでございます。
 したがって、従来どおり法律改正という形で施設の追加をお願いしたわけでございますが、せっかくの御指摘でもございますし、私どもも今後とも政令委任による施設の追加方式というものが何とかできないものかどうかという点につきましては、関係省庁と十分連絡をとって検討してみたいと考えておるところでございます。
#77
○北橋委員 時間が参りましたので、これで終わります。
#78
○与謝野委員長 工藤晃君。
#79
○工藤(晃)委員 最初に、民活法認定プロジェクトの事業主体、第三セクターが多いわけですが、それぞれの資本金の出資状況について、民間が一〇〇%、五〇%以上一〇〇%未満、三〇%以上五〇%未満、三〇%未満、こういうふうに分けると、それぞれ幾つありますか。
#80
○児玉(幸)政府委員 民活法認定プロジェクト、全部で三十五件でございますが、ただいまのお尋ねに即しまして分類をいたしますと、まず民間企業の出資割合が一〇〇%のプロジェクトが五件で全体の件数の一四%、民間企業の出資割合が五〇%以上一〇〇%未満のものは十七件で全体のうちの四九%、民間企業の出資割合が三〇%以上五〇%未満のものは八件で全体のうちの二三%、それから三〇%未満のものが五件で全体の一四%、こういうふうになっております。
#81
○工藤(晃)委員 これは後の質問とも関係しますが、ともかく五〇%以上が件数で六三%になっているということが確認されます。
 そこで次に、先ほどもちょっと問題になりましたが、八六年にこの法律が制定されて、翌年改正ということで追加され、またその翌年追加され、さらに今度また追加するというぐあいで、最初の七施設がこれまでに二十三施設と言われます。この数え方、いろいろあるので私もよくわからないのですが、今度二つ加えるというわけです。なぜ毎年対象施設を加えていくのか。法律としてみれば大変伸縮自在というか伸びるばっかりなんですが、その理由がどこにあるのかよくわからないのです。
 私の考えを、時間もないので先にちょっと申し上げますと、これは結局、それぞれのプロジェクトを進めている、そこに民間の大きな企業集団が入っているのですが、そのプロジェクトの進捗状況に合わせて、そろそろこういうのをつくってくれという注文が出されて、それでそれに合わせて追加が行われているのじゃないでしょうか。例えば横浜のMM21についても、これは最初、八六年のときの国際見本市場、国際会議場、これがちょうど昨年の一月に認定された。しかし、次のコミュニケーションセンターが進み出しているというので、今度のインテリジェントビルをそろそろつくろうか、そういうのが要るのじゃないか、こういうふうになったわけでしょうね。それからまた、幕張のプロジェクトを見ましても、最初の五号イ施設というので幕張メッセが認定されまして、その次に幕張テクノガーデン、これが翌年の改定で追加になった七号イ・ニ施設ということであります。この幕張テクノガーデンは、新日鉄や清水建設などがやっている、きつき最初に出てきた一〇〇%のものですね。それからさらに、今相談中ということですが、ワールドビジネスガーデンが国際ビジネス交流基盤施設として今度認定されそうだという話も聞いております。これも三井不動産なんかが中心になっている一〇〇%型のものです。そうこうしますと、関西新空港の建設も進んできて、りんくうタウンで、いよいよ分譲準備の年になったというので、また今度の施設がそれにかかわってくるように思われる。つまり、最初にこういうプロジェクトの進行ありで、それでそのつど民間企業などが中心になっていろいろ追加していくと、それに合わせて法律も変えなきゃいかぬ、そんなことになっているんじゃないかと考えざるを得ないわけなんです。
 それを極めて端的にあらわしているのが経団連が出している提言で、これは「地方民間活力プロジェクトの推進に関する提言」、八七年七月に出しておりますが、この中で、もっともっと民活法の「対象施設に関する詳細な基準を見直すとともに、助成対象の幅を拡げる等の措置を講ずべきである。」というようなことが入ってきております。だから、結局民活法の毎年の改正というのは、こういう財界の要求とかプロジェクトがどんどん進んで、そこでこうやった方がいいというのが出てきて、それに合わせていっているのではないか、そう思わざるを得ないのですが、いかがでしょうか。
#82
○児玉(幸)政府委員 この法律は昭和六十一年五月に施行されたわけでございますが、その前の国会審議の過程で、当時地方各地で民活の対象になりそうなタイプのプロジェクトについては、それなりにできる限りの情報を集めまして、それを法律上に掲げ、民活施策の対象にいたしたわけでございます。
 それで、ただいま工藤先生お話しになっていらっしゃいますことの中には、二つの事柄が入って
いるように思うわけでございます。
 既に指定されております法律上の特定の施設につきまして、その後逐次準備が整ってまいりまして、認定の手続に入ったものが一つあるわけでありますが、それとは別に、当時私どもが十分考えが及ばなかったような新しいタイプのプロジェクトがその後各地域から出てまいったわけでございまして、それらにつきましては、今振り返ってみますと、結局毎年のようにこの施設の追加をお願いするということになってきたわけでございます。
 しかしながら、あくまで民間活力の活用という性格自体に即して考えてみますと、地方からそういった形でプロジェクトがだんだん熟して上がってまいりました場合に、この法律の対象にできないというのでは甚だ遺憾なわけでございまして、私どもといたしましては、できるだけ先を見ながら、そういう実情が生まれた場合には早目に手当てをすべきだとは思っておりますけれども、結果的には毎年いろいろな知恵が出てきたものに対して対応しながら今日にまで進んできたということでございます。
 それから、経団連からの意見書ということでございますが、経団連という団体は、いろいろな分野でいろいろな政策提言をしている団体でございまして、こういう地域開発の問題につきましてもまた地方のそれぞれの意見を吸い上げながら意見を申しているわけでございます。一方、私ども自身もまた地方の意見を聞きながらこの法律の改正について考えているわけでございますので、結果的に同じ方向を向いて政策が進んでいるということはあるかと思うのでございますけれども、別に、経団連の話を聞いて、それによって法律の改正をいたしているわけではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
#83
○工藤(晃)委員 最初に、認定された三十五のプロジェクトのうち、民間資本五〇%以上が六三%あるということで確認されたように、まさに民間の大きな資本主導で進められている。それが毎年毎年彼らの都合で加えられていくというのは問題がありますが、これと関連した問題で、八六年の法案審議のとき商工委員会で私が挙げた問題について確認しておきたいことがあるわけです。
 私が八六年四月九日の質疑で取り上げたのは、MM21について、三菱地所が「丸ノ内」という社内報を出しておりました。この社内報が八五年陽春号というのですから、そのころです。この中を見ますと、三菱みらい、MM21ですか、これはよく三菱みらいと言う人もいますから、つい言ったわけですが、二十五街区一二・八ヘクタールについて、こう言っているのです。今は容積率が二〇〇%だが、本年度中には必ず四〇〇%に変更指定される。まだなってないときから言っている。この中に書いてあるわけです。それから、横浜駅周辺が八〇〇%であることから、「当地区は近い将来、あらためて高容積率に変更されることが予想され、先の建物規模もそれを前提に計画している。」こういうときに、三万八千平米の敷地面積におよそ三十万から四十万平米の建物が建つ予定だ。ここに出てきたわけなのです。そして今度、これは昨年の一月ですが、みなとみらい21という計画が出てきたわけですが、それを見ますと、ちょうど延べ床面積が四十一万二千平米ですから、到底四〇〇でも建たない。実はこの後、容積率が四〇〇に変わってしまったのです。変えられたわけです。ところが、今四〇〇なのに、到底四〇〇ではおさまらないし、一〇〇〇でも恐らくおさまらない、そういう計画が出てきているわけなのです。ですから、八五年に三菱が予告したとおりに動いているのじゃないか、三菱地所はどうしてそういうことを前もって知ることができるのか。一般市民の場合、家を建てるとき、間もなくここは容積率四〇〇になるだろうなんて到底知らないし、そういうことは考えもしないことですね。家を建てられないはずです。三菱だけがどうしてできるのか。なぜこういう変更を不思議にも三菱地所は予見することができるのか、それについてお答え願いたいと思います。これは前に取り上げた問題でもあります。
#84
○河原崎説明員 お答えをいたします。
 御承知のように、MM21の地区は従前造船所とか埋立地とか鉄道ヤードというようなところでございまして、ここを土地区画整理事業等によって整備しまして、新たな都心、都市の拠点をつくるということで事業をしておるということは承知しております。
 その過程で横浜市が事業の進捗に合わせて容積率を見直すという話があるということは聞いておりますけれども、今の段階でその詳細については私どもも承知しておりません。ただ、一般論として申しますと、地域の実情によりまして、公共施設が整備されましたり用途地域の見直し等が行われまして、それに伴って土地の有効、高度利用を図るということは、良好な町づくりを進めます上で必要なことだと考えております。
#85
○工藤(晃)委員 それは横浜市がという話なのですけれども、八五年に早くも二〇〇から四〇〇になって、それから一〇〇〇を超えるだろう、こういうことがどうして三菱地所に伝えられているのか、あるいは三菱地所というのはおれの言うことは何でも思いどおりになると考えているのか一どっちなのか、こういう大変不思議な問題がこれについて回るわけですが、もう一問だけ聞いておきたいと思います。
 そもそも民活法が出たのは、経済対策閣僚会議、八五年十月十五日、それから十二月二十八日にもありますが、内需拡大に関する対策という名前で出てきております。そして、その中で公共的事業分野への民間活力の導入として関西国際空港、東京湾横断道路、明石海峡大橋などが挙げちれたわけです。また、これに連動したような格好で民活法が出てきたわけなのですが、空港とか橋とか道路はまだ公共的な事業だと言えそうに思うのですが、先ほども挙げました幕張なんかの幕張テクノガーデンもなっているのですね。これなんか一〇〇%民間の資本がやっておりまして、新日鉄、清水建設その他がやっておって、この中を見ても、完全にオフィスビルですよ。いろいろあれがあると思いますが、要するに研究開発施設、事務所、教育センター、研修センター、完全なオフィスビルなのです。こんなものがどうして公共的事業と言えるのか。あるいはまた、今度対象になろうとしているワールドビジネスガーデン、これも中を見ると、この中で国際的な取引をしたり、外国企業に対する税務、法律などを初めとするガイダンスとかセミナーを開くとかいろいろ言っておりますが、こんなものは商売のことですから、民間ベースでやられることなんですが、何でこういうのが公共的と言えるのか。そのことを最後に伺って、私の質問を終わります。
#86
○児玉(幸)政府委員 この民活法の対象プロジェクトというのは、民間事業者のノーハウあるいはアイデアを活用いたしまして経済社会の基盤の充実に資する施設の整備の促進を図ることを目的といたしております。したがって、公共性、基盤性、新規性を有する施設をその整備の対象としているわけでございまして、ただいま出資の形態によってその事業の性格が違うのではないかというような御批判があったわけでございますけれども、私どもの考え方は、公共性、基盤性、新規性といったものはあくまでも施設の性格とか運用の形態によって定まるものでございまして‘出資の形態によって定まるものではないと考えておるところでございます。
#87
○与謝野委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#88
○与謝野委員長 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。尾身幸次君。
#89
○尾身委員 私は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合を代表して、本法律案に対し、賛成の討論を行うものであります。
 御高承のとおり、我が国経済は内需を中心とし
て持続的な拡大を続けておりますが、中長期的にも内需主導型経済構造への転換とその定着の実現が強く求められております。このためには、構造調整を円滑に推進するとともに、二十一世紀に向けての安定的な発展基盤を構築していくことが不可欠であります。
 いわゆる民活法は、こうした我が国経済社会の発展の基盤となる施設の整備を、民間の活力を導入、活用して行おうとするものでありまして、既に施行後三年を経過し、全国で三十五件のプロジェクトが認定を受け、推進されてきております。こうした基盤施設の整備は、地域経済の高度化、活性化に大きな役割を果たすものであり、各地域の民活法への期待は一層高まってきております。
 民活法の対象施設は、これまで、社会環境の変化や地域のニーズに対応して追加されてきておりますが、本改正案によりまして新たに追加される二つの特定施設も、いずれも産業経済の高度化と国民生活の向上に資するものであり、特定施設の一段の整備を図ろうとする本法律案は、まことに時宜にかなった適切なものであります。
 以上の諸点から、私は本法律案に賛成の意を表明し、討論を終わります。(拍手)
#90
○与謝野委員長 藤原ひろ子君。
#91
○藤原(ひ)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部改正案について、反対の討論を行います。
 反対理由の第一は、本改正案が、住民の要求とは無縁の、特定大企業や大企業グループが推進する大規模プロジェクトを促進するためのものであるということであります。
 今回対象施設に追加される特定電気通信基盤施設と一体的に整備されるインテリジェントビルは、横浜の「みなとみらい21」や大阪府泉南の関西新空港予定地の前島の「りんくうタウン」で計画されているものであります。横浜のみなとみらい21は、別名三菱みらい21と呼ばれているとおり、三菱グループが中心となって、地方自治体を巻き込んで推進しているものであります。既に民活法で国際会議場など二つの施設が対象施設に指定され、税、財政、金融上の支援措置がとられています。また、りんくうタウンでのインテリジェントビルの建設は、住友グループや三和グループ、三菱グループなどが競い合って計画を進めているものであります。
 これらはいずれも衛星通信を利用して二十四時間の国際情報通信が可能な大企業向けの業務用ビルであります。三菱や住友など日本を代表する大企業グループがそのもうけのために推進するこれらの計画に対して、国と地方自治体が手厚い助成措置をとることは全く必要ありません。
 第二は、新潟県柏崎市で計画されているハーバーコミュニティセンターが柏崎・刈羽地区での東京電力の原子力発電所七基の建設を前提とした地域振興計画の一環となっているということであります。
 ことし一月の東京電力福島第二原発三号機を初め、原発の重大事故が多発しており、今改めてその安全性が厳しく問われています。住民の安全あっての地域振興であり、まず柏崎・刈羽での世界一と言える原発の異常集中計画をやめさせることが先決であると思います。
 第三は、本法案の対象プロジェクトが首都圏を初めとする大都市圏に集中し、地域間格差を一層拡大することです。
 これは我が党が民活法制定時から指摘したとおりで、今では総務庁でさえ民活事業が大都市圏に集中している問題点を認め、是正を勧告しているほどです。
 以上、こうした内容の法案には断固反対することを表明し、討論を終わります。(拍手)
#92
○与謝野委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#93
○与謝野委員長 これより採決に入ります。
 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#94
○与謝野委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○与謝野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#96
○与謝野委員長 この際、暫時休憩いたします。
   午後零時八分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時四十九分開議
#97
○与謝野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上坂昇君。
#98
○上坂委員 初めに、流通の規制緩和問題についてお聞きをいたしたいと思いますが、今回の通産省が流通をめぐる当面の方向として打ち出したいわゆる流通規制の緩和について、まずこの基本的視点についてでありますが、これは日米貿易摩擦の解消ないし緩和を念頭に置いてこのような方向を打ち出すことになったのではないかと私は解するのでありますが、どうでありますか、お答えをいただきたいと思います。
 大店法による出店規制が欧米商品の輸入を阻む原因だなどというのは、全くこれは筋違いの論法であると私は思います。というよりは、貿易摩擦という外圧を利用してますます大型店の出店に拍車をかけようとする、通産省の本来持っているいわゆる大資本奉仕のあり方を一層促進しようとするものと言わざるを得ません。私の考え方はこういう考え方でありますが、これに対するお答えをいただきたいと思います。
#99
○高橋(達)政府委員 大店法の問題でございますが、ただいま上坂委員から、海外からの圧力で、今回の大店法の問題についてのいわゆる適正化措置でございますが、それがとられたのではないか、こういう御指摘でございますが、お言葉を返すようでございますけれども、そういうことはないわけでございます。
 確かに、アメリカあたりは、大店法があって、これが輸入品をより多く扱っている大型店の出店を抑制しているというような指摘があるわけでございますが、これについては、私どもとしましては、毎年大体三百ぐらいの大型店が出ておるし、また、全体の販売額に占める大型店の割合も約三割を占めておるということで、欧米の水準に遜色ないという形で反論をしているわけでございます。
 ただ、大店法につきましては、十五年ばかり期間も経過をしておりますし、昨今の運用実態を見ますると、法律の調整の手続に入る前に地元の商業者との間で調整あるいは合意が行われたり、いたずらに調整が長期化するというような事例も見られますので、また、ライフスタイル等も多様化するというような、経済社会情勢も変わってくるということでございますので、今回、産業構造審議会、中小企業政策審議会の合同会議の場で御答申をいただいたわけでございます。いわゆる九〇年代の流通ビジョンの中で、大店法の法本来の趣旨から逸脱した運用を適正化するべきである、あるいは、出店調整のあり方につきまして、社会経済の情勢の変化に対応したものにすべきであると
いう問題意識から御答申が出されたわけでございまして、そういう線で私どもも運用の適正化をするということでございまして、決して海外からの圧力で今回の措置になったのではないというふうに御理解を賜りたいと思います。
#100
○上坂委員 外圧でないということになれば、こういうビジョンはつくる必要がないというふうに私は思います。外圧があるからこそ、こういうものが必要になってくるのだろうというふうに思うのです。今までの出店の問題について、いろいろ紛争がいたずらに長期化をしているというお話でありますが、これはいたずらに長期化しているんじゃない、当然長期化すべき理由があるからそうなっているだけの話であります。
 かつて百貨店法を廃止して大店法を制定する際、我々は許可制をとるべきだと主張したのであります。ところが、通産省は、事前商調協を十分活用することによって、許可制に近い効果を上げることができるから、届け出制で結構である、こういう主張をされまして、ついに届け出制に決まったのであります。
 その結果、届け出制を利用したナショナルスーパーの店舗拡大戦略が功を奏して、むしろ通産省の後押しともいえる出店の助長政策によって、集中豪雨と言われた大型店の出店ラッシュが展開をされたのであります。その結果、地域商店街あるいは小売商店はそのシェアを奪われて、地域経済の停滞がもたらされたのであります。
 このことを流通革命ととらえたのは、ほかでもない通産行政であったと私は思います。そのために、出店規制を行政に任せることのできない地域小売商業者は、自衛のため近代協というような組織をつくらざるを得なかった。その結果、各地で大型店の出店に対する長期的な紛争が発生したのであって、決していたずらに発生したものではないのであります。そこのところをよく考えて行政をやらないと、中小商店街の命運に大きく影響すると同時に、通産省に対する恨みの声というものが非常に大きくなってくるだろうと私は思うのであります。それでなくても余り信用されていないいわゆる通産省のこの大資本本位の行政に対して、中小企業は非常に多くの懸念を持っているということを指摘しなければなりません。
 したがって、私は、この大型店舗は今までどおりやはり規制の対象にして、そして中小商工業者をあくまでも救っていく、こういう立場に立って通産行政を進めるということに徹していただきたいというのが私の考え方でありますが、これについて大臣のお考えを承りたいと思うのであります。
#101
○梶山国務大臣 今政府委員からもお答えをいたしましたように、今般、産構審並びに中政審の答申は、商調協も含めた大店法の運用について、その本来の趣旨を逸脱した運用実態を適正化するとの観点から、改善を図る必要があるという提言を行っているわけでございます。
 ですから、どちらかというと大店法のいわば趣旨を拡大あるいは変則運用をしている現在が果たしていいのかどうなのか、それから、結果として消費者の利益にもとるところがないのかどうなのか、それから、私たちも大変心配をいたしている、既存の地域の中小小売店との利害の調整をどうするかということでございますので、片方を立てれば片方が立たずということではなくて、私は、この大店法が今まで、地域エゴというかその既存の方々のみの主張で、どちらかというと消費者が軽視をされていた、そういう問題をひっくるめ、なおかつ今、いろいろな競争条件を考えながら構造改善を進めてまいったわけでございますので、さらにそういう機運を助長するために、むしろこういうことが大店法の運用が適正化をされることによって、両々相まった政策の展開ができることを確信をしながら、頑張っていかなければならないというふうに考えております。
#102
○上坂委員 日本の商店街なりいわゆる町の商店というのは、これは先発なんです。大型スーパーというのは大体後発なんです。その後発が先発のところへむやみやたらとやってきて、集中豪雨的に進出をして、そしてそのシェアを奪ってしまう、その状況というものの中からいろいろな紛争が出てくる。したがって、その紛争を何とかしなければならない。それによって起こるところの地域の中小商工業者に与える影響というものが非常に大きいということが考えられる場合には、大臣みずからがこれに対する調整の役をとるというのが大店法の趣旨になっているわけです。そのためにいわゆる勧告制度もあるし、意見を出すこともできるというふうになっているわけですね。ところが、大臣がそれにそのままストレートにタッチできないから、そこで商調協というものを置いて、それにその制度のあれをゆだねたということだと私は思うのです。
 元来、商調協というのは、何にも法的な根拠を持たない任意の機関であります。それにもかかわらず、事前のいわゆる調整機能というのが非常に重要だということで、この商調協に今の大臣の権限というものをゆだねて、これを調査、審査をし、あるいは調整をするという機能を与えたのでありますから、これは非常に私たちは不満ではありますけれども、今までの状況の中からやむを得ないだろうという形で、一応黙認をしてまいりました。その結果、あるところでは、商調協ですらが、ここにはもう商店を出店させてはいけないといって、ゼロの回答をしたのにもかかわらず、大店審はそれに対して二度も突っ返して、そして強引に店舗を開かせてしまったという過去の事例すら承知しているのであります。それを今度は通産省はそのまま認めておるという形になるのでありますから、私から言わせれば、通産省はスーパーマーケットなり大店舗の後押しをしているというふうに言うしかもう言いようがないということを私は申し上げたいのであります。
 したがって、大型店の進出が地域の既存の商業集積に与える影響を客観的に明らかにし、そのために十分な時間をかけた調査と調整によって地域の合意を取りつける、その上に立って必要な措置を講ずるということが保証されるとき初めて任意の団体であるところの商調協の役割というものが果たされることになるのであります。しかも、大型店の出店による地域に対する影響というものは、出店の地域それぞれ全部違うのです。いろいろな条件があるのです。条件があるからこそ、なかなか簡単にはいかないということを考えなければなりません。それにもかかわらず、今度のこのビジョンなるものは、そうではなくて、何でもかんでも早くおさまりつけてしまえばいいという気持ちのあらわれ、それ以外の何物でもない。これでは商店街はたまったものではありません。
 きょうも仙台から近代協の人たちが来て、そして通産省の調整官に交渉しているはずであります。地域の本当に生々しい声というものを十分反映をすべきであると私は思いますが、そういうことができないのかどうか、この点をお聞きしたいと思うのです。
#103
○高橋(達)政府委員 今回の大店法の適正化措置がいたずらにスピードアップだけをねらっている、こういう上坂委員の御指摘でございますが、そういう趣旨ではございませんで、先ほど私御答弁申し上げた、いたずらに時間がかかり過ぎるというのは,標準的にはそういうことではございませんで、そういうケースもあるということでございます。今回の適正化措置につきましては、そういういたずらに長期的にかかっている案件については、どういう理由でそれがそうなっているのかというのを関係者で集まって原因をチェックする。その上で、合理的な理由があり、かつ、さらに審議を続けることが適当であるという場合には、いわゆる事前商調協につきましてはさらに審議を続ける、こういうことに今回の答申でもなっておるわけでございます。必ずしも見切り発車をしていくとか、そういう感じではないわけでございます。
 なお、商調協につきましては、通産省の省令におきまして、商工会議所または商工会の諮問機関ということで位置づけられているわけでございますので、全くの任意機関ではないということも御
理解いただきたいと思います。
#104
○上坂委員 いたずらに長くなっているのは本当に例外的なものだということであるならば、今までどおりでいいじゃないですか。どんなに長くなっても、いろいろな地域でそれなりの結論というのが出て、それなりのおさまり方をしているわけです。それを、いたずらにという言葉を演繹して、そして広げてしまって、そして今あなたが言ったような少数の例ではなくて大方の例のようなことを言って、それに籍口してこういうビジョンを出すということは、これは非常におかしな行政であると私は言わなければならないと思うのです。
 今、地域の商店街がどういう状況に置かれているかということ、これは大きな危機に直面していると言っても差し支えありません。その大きな原因というのは、やはり大型店の無差別な出店であります。しかも消費者ニーズの多様化に対するところの対応、これはなかなか中小店ではできません。あるいはまた、金融面にしても税制面にしても、さらに人材面においても、非常に困難性を持っているのです。それに今度は消費税という追い打ちがかかっているのです。ですから、商店街は今売れ行きが停滞をしている。むしろ減退をしているというのが実態なんです。大型スーパーであるとか百貨店等はそれなりの伸び方をしているかもしれませんけれども、中小商店街においてはそういう状況にはないのでありますから、そこのところを考えてもらわなければならないと思うのであります。
 そういう状況に来ている折から、さらに今回のような流通規制の緩和が打ち出されたら一体どういうことになるのか、地方の小売商業者が心配するのは当然のことであります。私は、今こそむしろ大型店の自粛によって地域小売商業者との共存共栄を志向すべきである、そして地域経済を活性化していく、このことが日本の経済復興にとって一番大切なことである、こういうふうに思うのです。私が考えていることに対して、あなたが反論できるならば反論してください。
#105
○高橋(達)政府委員 大型店と中小小売商店が共存共栄の形で消費者の利益、利便を増大していくという先生の御主張には全く賛成でございます。
 ただ、先ほど、例外的な措置だけを問題にして、それにたがをはめて時間的にスピードアップするというようなお話があったわけでございますけれども、御案内のとおり、現在の制度では、法律の手続に入る前に事前説明というのを出店者側がするわけでございまして、その後に、店舗新設の届け出をした後に、いわゆる事前商調協で調整する、こういう仕組みになっているわけでございますが、その法律の手続に入る前にもかなりの時間がかかって、事前説明の、説明という名称のもとに、実は協定書とか合意とかいうようなことまでいっている例もあるわけでございまして、今回の答申ではあくまでも法律の枠の中で調整をしていくということで考えておるわけでございます。そういう意味では、事前商調協については一応標準的な八カ月という時間がございますが、その後いわゆる四者と言われます通産局、都道府県、市町村、商工会議所または商工会、それに商調協の会長の五者が相談をして、必要があればさらに検討していく、審議をしていくという構えになっておりますので、中小小売業者の小売事業活動の機会の確保という点も十分に考えながら今後とも運用をしてまいるつもりでございます。
#106
○上坂委員 私の意見に反論しないで、ただ、今のは運用の上でそういうふうに進める、そういうことであるならば今までどおりで結構じゃないですか。幾ら長くかかったっていいじゃないですか。中小小売商業者がそれなりに生存ができていく、地域の消費者のニーズにこたえていくことができるような態勢をみずからつくり出す、そういう方向をこそむしろ通産省としては助長すべきであって、大型店をそこに進出させて、いたずらに競争させて、そして既存の商店街等を痛めつける必要はないと私は思うのです。そういうことをやる前に、そういうところに厚い手当てをして、商店街がみずから、大店舗が進出をしてきても、それに耐え得るようないわゆる態勢というものをつくり出してやる、それを指導することがやはり通産の行政の根幹でなければならないというふうに私は思うのです。
 だから、今のような答えが出るから、私が先ほど申し上げたように、この大型店舗法が制定をされるときに、事前商調協によって許可制と同じような効果あらしめるんだということのために私たちは一応納得してこれを認めたのであります。したがって、時間をかけて本当に地域の合意を得るということによって、先ほどから申し上げているところのいわゆる消費者を中心とした共存共栄というものが大型店と商店街との間になし得るということを私は考えているのであります。そうでないとするならば、どうしても今のはやはり貿易摩擦、これに名をかりて、籍口して、そしてむしろ今度のビジョンを考えますと、国会の休会中にこのビジョンをもとにして通達を出して、そして我々に議論もさせないうちにこれを実施してしまおうという魂胆がありありとうかがわれるので、腹が立って仕方がないのであります。
 「九〇年代流通ビジョン」第二部、「当面の課題」とされている「大店法の運用等の適正化」の「対応策」というところに、いわゆる事前説明あるいは商調協、それから大型店の閉店時刻、休業日数あるいは地方公共団体独自の規制等十一項目にわたって多くの問題が出ておりますけれども、これらはいずれも多くの問題を含んでいるのであります。我々は十分な討論の場を要求したい。したがって、これは当分凍結して、今度の参議院選挙後には恐らく臨時国会が開かれるだろうと思うので、その際我々は国会議員として大型店舗法を制定した時点に立って十分な意見を聞いてもらい、また言わなければならないと思うのです。そういう機会をぜひ持ってもらいたいと思うのが私の考え方です。
 そういうことが一体できるのかできないのか、この点についてお答えをいただきたいと思うのです。
#107
○高橋(達)政府委員 委員今御指摘がございましたけれども、今回の答申の第一部では、中小小売商業対策が非常に重要である、これなくしては今後の流通政策はあり得ないというようなトーンで書いてあるわけでございます。今御指摘の第二部の「当面の課題」のところも、お読みいただきますと、流通構造の現状では大店法の基本的な枠組みは維持する必要があるという認識でございまして、その法律をいじるとかやめるとかいう認識は全くないのでございます。むしろ必要であるという認識でございます。ただ、運用の面で、先ほど来申し上げておりますように、十五年余りの中で一部法の趣旨を逸脱した部分あるいは経済社会情勢に合わなくなっている面、そういう面を直したということでございまして、基本的な認識においては、大型店対中小小売業の調整の枠組みというのは今の大店法の中でやるというのが必要であるという認識でございまして、私どもとしても、その認識に立って、中小小売商業の立場を十分に尊重しながら今後の流通政策の運営をしていきたいと思っているわけでございます。
#108
○上坂委員 ここには当たり前のことが書いてあるだけの話であって、だれだってそう考えざるを得ない。そんな答申を受けて、これがおかしいと思わなかったら、通産省はない方がいい、本当のことを言えば。だから、当たり前のことなのです。なぜそんなに急いで大型店舗ばかりどんどん出店できるような方向に進めていくのか、そういう必要はないではないかということを私は言っているのです。
 それは運用だと言っても、運用で都合が悪いのは、通産省だけではないですか。それなら、通産省の、都合が悪い点をここに並べてください。どこが悪いのだ。
#109
○高橋(達)政府委員 私どもの手元の統計によりますと、出店を表明してから開店いたしますまでに平均的な数字で三年ばかりかかっているわけでございますが、その内訳としましては、法律の手
続に入ります前の事前説明に平均十五カ月、その後の手続に入ってから正式の小売の届け出をするまでに事前商調協の審議として十五カ月、そして届け出をしてから開店まで五カ月ということで、三年ばかりかかっているわけでございますが、それぞれの事前説明なり事前商調協の期間の中でも、平均的にはそんなところでございますが、それぞれ二年、三年あるいは五年、十年という事例もかなりございまして、これは幾ら何でも時間がかかり過ぎる。そして原因を見てみますと、調整のための審議に参加しない、いわゆるボイコットでございまして、商業者代表の委員がボイコットすることによって審議ができない。そういうことは正常ではないという認識でございまして、そういう例も少なからずあるわけでございますし、それらに今回対処したということでございまして、正常なものは従来どおりの形でやっていただけばよろしいのではないか、また、そういうふうに運用していきたいと思っております。
#110
○上坂委員 平均で三年だったら、三年たってもいいじゃないですか。三年で十分討議が尽くされ、地元の合意が得られるならば、それで結構な話じゃありませんか。その間に中小商店街はみずからが生きる道を考え出すあるいは計画をしてこれを実行する、そういう方向にむしろ進めていって、大型店舗が出てきても地域の商店街、商業者が十分やっていける、営業ができるような状況をつくり出していくことに全力を挙げて指導すべきだ、これが通産省の役目であろうと思うのです。それをやらないから、いわゆる大資本奉仕の通産省の行政であると言われるのです。
 こういう意見を持っている人はたくさんいるし、私たちはこの中身についてもっともっと議論をしたいわけです。我々は法律を制定して今まで議論をしてきたのです。そこで、勝手にこんなビジョンをどんどん推し進めるのではなくて、臨時国会なり何なりの際に、この内容について十分討議する時間と場を我々に与えてもらいたい、私はこのことを特に要望して、大臣のお考えをいただきたいと思うのです。
#111
○梶山国務大臣 上坂委員御指摘のとおり、私も地元に幾つかのこういう問題を抱えております。ですから、切実なことがよくわかるわけでございますが、場合によっては地域エゴ的なもののために、地域の中でも進歩的というか大変前向きに対応しようとする方々ですら、そういう機運に乗れなくて、むしろ御苦労なさっている方もあるわけでございますから、今先生御指摘の地域主義というか既得権主義、そういうもののみで経済の合理性あるいは前進性、こういうものを阻害することはいかがなものかという感じもいたします。両々相またなければならないということは私も実感としてよくわかります。
 ですから、これからも、先生御懸念になるような点ではなくて、むしろ完全なエゴ的なものだけでストップされる状況があっていいのかどうか、そういう極端な場合でございまして、今までと同じ話し合いが持たれてスムーズにいくことが望ましいわけでございますし、今までの経緯を踏まえて、これだけ内需が振興したこの段階で過去の商店街と同じであっていいのかどうか、そういうものも両々相まってやれる方式をこれからさらに進めてまいりたいと考えております。
#112
○上坂委員 どういうふうな方針をこれからとられるか定かでありません。しかし、どんな方針をとられようと、私どもは、今申し上げたことを踏まえて、この問題についてはこれからも政府を追及してまいりたいと思うので、その覚悟でいてもらいたい。
 この点については終わります。
 次に、原発の問題でありますが、東京電力の福島第二原発の三号炉の事故についてまずお聞きします。
 原子炉の心臓部ともいわれる再循環ポンプ内の軸受け部分の破損脱落事故は、地域住民に大きな不安を与えていることは御承知のとおりであります。このような事故発生、これは全く予想されなかったものなのかどうかということであります。これが第一点。
 二番目は、資源エネルギー庁原子力発電運転管理室の発表によりますと、問題になった再循環ポンプは、日本製ではあるけれども、全体の設計はアメリカの完全コピーであり、日本での耐女性については十分技術的チェックがなされていなかった、こういうことを言っているのでありますが、これは事実かどうか。
 第三点は、この事故発見は本年一月六日午前四時二十分に異常振動が記録計の範囲を超えるほど大きくなってアラームが鳴り始めたのでありますが、夕方の十八時五十五分まで実に十四時間半にわたって運転が続けられたのであります。一体このようなことが許されてよいのかどうか。もしこれがさらに運転を続けていたとしたら、八本のボルトが全部外れてしまうようなことになったかもしれないと私は考える。そうなったら、三百九十キロの軸受け本体が落下、破損するという大事故につながったのではないかということも考えられるのであります。こういう予想は間違いであるかどうか。そういうことは起きないのかどうか。私は、この際起こり得るあらゆる可能性というものを冷徹に見通して初めて万全の安全性が確保されると思うのでありますが、このことについてひとつお答えをいただきたいと思うのです。
#113
○向政府委員 お答え申し上げます。
 まず、今お話のありました第一点の、発生がまれかどうかということでございますが、実は再循環ポンプの水中軸受けの損傷例といたしましては、昭和五十九年十一月、それから昭和六十三年七月の二度にわたりまして、福島第二原子力発電所の一号機で水中軸受けの損傷が発生しております。それで、今回は一月一日に振動が出まして、一月六日に再度振動が出て、とめて点検しましたところ水中軸受けリング等が破損していたというのが福島第二の三号機で発見されたわけでございます。そういうことで、こういう事象がまれかといいますと、今お話し申し上げましたように福島第二の一号機で発生しておるということでございます。
 それで、我々、本事象につきましては安全を考える上で大変重要な事象であるという認識のもとに、通産省の原子力発電技術顧問会というのがございますが、その中に調査特別委員会を設置いたしまして、特別に原因、今後の対策というのを現在やっているところでございます。現在まで五回会合をし、現地調査も二回ということで、原因究明等を鋭意やっているという段階でございます。
 第二点の御質問の、ポンプがアメリカの設計と同じかどうかということでございますが、これはアメリカのバイロン・ジャクソン社がつくりましたポンプと同じ設計で日本のメーカーがつくっておるということでございまして、設計的には同じでございます。溶接その他組み立て、つくるのは日本でつくっておりますので、そこら辺で日本の差があるかどうか、あるいは設計的な問題か、そこら辺もやはりこの調査委員会で十分調査をしたいと考えております。
 それから、運転をアラームが鳴っても継続したということで、一月一日に振動が出てアラームが鳴りました。それから一月六日に再度振動が出て、とめて点検して損傷が発見されたということでございます。この一月一日に振動が出ましたこと、これはやはり回転体の重要な異常を示す信号でございます。それから、先ほど申し上げましたように、五十九年、六十三年の二度にわたりまして、福島第二原子力発電所の一号機で再循環ポンプの水中軸受けの損傷が起こっておるということをあわせ考えますと、やはりこの対応というのは問題があったのではないかということで、そういう運転管理の面からも現在調査をしている段階でございます。
 それから、ボルトの折損の件でございますが、八本のボルトで水中軸受けがとまっているわけでございますが、開放点検しました結果五本が折損してとれていたということで、三本でもっていたわけでございます。そういうことで、このボルトが三本でそのものを支えることができたわけでご
ざいますが、全部外れていたらどういうことになるかということでございますが、これは仮定の問題でございますし、こういうポンプの損傷がどのようなメカニズムでどのように発展していくかということの評価も、ここら辺この調査委員会でやりたいと思っておりますので、今お話のありました全部壊れたときの影響というのは、ちょっとここでお答えできませんので、御容赦をいただきたいと思います。
 以上でございます。
#114
○上坂委員 ボルトの問題ですが、八本のボルトは、トルクレンチを使って手動で締めたということになっておりますね。八本のうち五本が脱落してしまったということで、この分析をこれからやるのだと思います。私は、ボルトの緩みはどうして起こったのかということを考えるのでありますが、ボルトが緩んだために軸受けが振動して、それがいわゆる羽根の部分にも及んで破損につながったのかというふうに解釈せざるを得ないのです。軸受けの方が先に振動して、それによってボルトが緩んだというようなことはちょっと考えられない。ボルトの方が先ではないかというふうに思うのです。
 そうなりますと、このボルトというのは機械を使ったけれども人間が締めたという点では人為的なものなんです。ところが、従来、科学技術庁にしても通産省にしても、日本の原子力発電所に勤めている労働者は非常に大変な教育をやっておるので、そんなことは絶対ないんだ。それで、チェルノブイリの事故が起きたときも、ああいうのは教育も悪いし、管理がずさんだからそういうことになるのであって、日本に限ってはそういうことは絶対ないというような、過信に満ちたと感じられるような答え方しか科学技術庁はしないのですよ。これでは私は安全性というものを過信する中からいろいろな問題が発生してくるのではないかというふうに考えざるを得ないのです。私は、人為ミスというのは必ずあり得るんだというふうに考えますから、そういうことを考えながらこれからの対策に取り組んでいかなければならないのではないかと思います。余り過信し過ぎないように、ひとつ通産省も科学技術庁によく言ってもらいたいと思うのです。
    〔委員長退席、浦野委員長代理着席〕
 それから、ジェットポンプから噴き出された鉄片が核燃料集合体七百六十四セットあるいは燃料棒の被覆管を損傷しているということも考えられるのでありますが、損傷している場合にはどういう反応が起きてくるのか、どういうものが考えられるのか、そのことについて答えていただきたいと思います。
 それから、もう一点でありますが、この三号機は出力百十万キロワットでありますね。八〇%にしても約九十万キロ出るわけですが、それが停止したときは、それに見合う電力は何によって補っていくのか、お答えいただきたいと思うのです。
 最後にもう一つあるのは、二月十三日に第一原発の三号機、これは七十八万四千キロワットアワーですね、この原子炉給水ポンプ軸封水用の配管のストレーナー部から水が漏れたと発表されているのであります。新聞をよく読んでみますと、三十分間に二十五トンの水が流れ出たとなっていますね。それでも水漏れと言うのです。私は、ぼたっぼたっと落ちるのが水漏れだと思うのです。私のうちのふろに水を入れるときには、蛇口を全開にして十五分かかっていっぱいになる。ところが三十分の間に二十五トンの水というと、ふろの一体何倍になるのか。これを何で水漏れと言うのか。
 こういうごまかしをするからおかしくなっちゃうんじゃないかと私は思うのです。これは明らかに流出ですよ。じゃあじゃあ出ているのと同じだ。十五分間に二十五トンもの水が出るということはまさに流出と言わなければならない。このバルブを閉めたのが人間だということになると、これも人為ミスなんですよ。そういうことを全部ごまかして、そして外部にはあたかもぼたぼたっと、何だかそれがぬれたようにしか考えられないような言い方をしてごまかしてしまう。そういう発表をするから、だんだん原発に対する不信が国民の間に高まってくるのです。だから、これは用語から変えてもらわないとだめだね。水漏れなどという言葉を一切使ってもらっては困る、こういうものは流出とはっきり言う気構えがないと、国民を納得させたり何かすることはとてもできないと私は思います。これらの点についてお答えをいただきたい。
#115
○向政府委員 お答え申し上げます。
 何点か御質問をいただきましたが、まずボルトの締めつけの件でございますが、これは八本のボトルで取りつけられているわけでございますが、これにつきましては、その締めつける力の管理ができますトルクレンチという工具を使いまして、この福島第二の三号機のポンプの場合九・七キログラムの力で締めているということで管理されているわけでございます。
 それで、今これが人の手による、人為的なということでございますが、トルクレンチによって事前に力を設定しておりますので、それ以上の力はかからないわけでございます。それで、今お話のございました福島第二の三号機のポンプの損傷の件が、ボルトが先か、あるいは水中軸受けのリングの折損が先かということでございます。確かに、そういう両方の考え方があるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、現在調査委員会で調査をしておりまして、損傷メカニズムにつきまして模擬実験あるいは応力解析ということをやっておりまして、そういう中でどちらであったかというのを十分解明していきたいというふうに考えております。
 それから、そういうように折損が起こって燃料に損傷を与えるとどういうことになるかということでございますが、運転中燃料につきまして健全性を見るために炉水の放射能濃度というのを監視しております。それで、こういうような異物が燃料に当たりまして万が一燃料の表面に傷がつきますと、中に入っている放射能が炉水の中に出てくるわけでございまして、放射能濃度が上がるということで監視できるわけでございますが、福島第二の三号機の件では、炉水濃度を監視しておりますが、そういう事象はなかったわけでございまして、これから燃料の健全性も厳重にチェックするわけでございますが、そういう炉水濃度の面から見て問題は出ておりませんでした。
 それから、今最後にお話がございました福島第一の三号機のストレーナーの件で、水漏れの量でございます。水漏れということではなくて、もっとたくさん漏れているのではないかというお話でございますが、事象としては水が漏れていたということでございますし、本件をよく解明いたしますと、ストレーナーの上に、ふたにパッキンというのがございまして、このパッキンの締めつけが不良であったということで原因は究明され対応策はとったわけでございます。そういうことで、本件は水漏れということで公表し、原因、対応策も発表したわけでございますが、今後とも適切に事象を表現し得るような発表文ということについては努力していきたいと考えております。
 以上であります。
#116
○鎌田政府委員 ただいま向審議官が御答弁申し上げました以外のことを私から御答弁させていただきます。
 福島第二原子力発電所三号機の停止による電力需給に与える影響でございます。御案内のとおり電力需要が最大となりますのは夏の時期でございます。そこで、ことしの夏が問題になるわけでございますが、東京電力のことしの夏の供給計画では、ただいま停止しております福島第二の三号機は供給力としては見込んでおりません。そのかわりと申しましょうか、火力発電設備を最大限に活用する、それから、必要な場合周辺地域から適宜融通を仰ぐ道を開く、こういった措置をとりまして、ことしの夏につきましても安定的な電力供給が確保されるというふうに見込まれております。
 具体的に申し上げますと、対前年度比四・七%の最大電力需要の増加に対しまして八・八%程度
の予備率をなお持てる、こういう見込みになっております。
#117
○上坂委員 やはり今もお答えの中で使っているのは水漏れということだ。何で水漏れなのだということをさっきから言っているのです。流出じゃないか。だって、常識的に漏れるというのは本当にぼたぼたと垂れるのがそうでしょう。それが一時間に二十五トンの水が流れているなんというのは、ぼたぼたなんてやっていたのでは三日も四日もかかってしまう。一週間ぐらいかかっても二十五トンにならないよ。そういう言葉を使ってはだめだと言っている。その言っている先からそういう言葉を使っている。これは水漏れじゃないのです。これは完全に流出なのです。そういうようなことをきちんと言うことがいかに大切であるかということを反省してもらいたいと思うのです。これは科学技術庁にもよく言っておいてください。おかしい。そういうような言葉がたくさん出てくる。例えば事故にしても、トラブルという言葉にしても、みんな、そういうことで、大した事故ではない、大したトラブルではないということを何とか国民に認識をさせようという万全の努力を払っているとしか思えな,いのです。これではだめだ。行政というものは正直にやらなければならない、このことを強く注意を喚起をいたしまして、私の質問はこれで終わりますが、大臣に所信を承りたい。
#118
○梶山国務大臣 私も、同様、東海のまさに周辺に住んでいる門前の徒でもございます。大変関心の深い問題でございますから、まさに安全の上に安全を重ねながらやれるような対策を十二分に講じてまいりたいと考えております。
#119
○上坂委員 終わります。
#120
○浦野委員長代理 小澤克介君。
#121
○小澤(克)委員 原発の事故についてずっと質問が続いていたようでございます。私ちょっと所用で席を外しておりましたので、あるいは重複するところがあるかもしれませんが、それは御容赦願うことにいたしまして、私もまた最近の原発事故について何点かまずお尋ねしたいと思います。
 ただいまも問題になっておりました福島第二の三号機の再循環ポンプ損傷事故でございますが、原因その他については今既に質問がありましたので、重複は避けまして、紛失した金属片がどのくらいあるのか、そして現在どの程度回収に成功したのか。逆に言えば、どの程度まだ残っているのか。今後この回収の見込みはあるのか、技術的にそもそも可能なのか、その辺についての見通しをお願いいたします。
#122
○向政府委員 お答え申し上げます。
 福島第二原子力発電所三号機の原子炉再循環ポンプの損傷に関しまして、どのぐらい回収すべきものがあるかということでございますが、これはこれから厳密に構造物の寸法等から割り出す必要があるわけでございますが、我々、現在は三十キログラム程度と考えております。それで、現在回収している状況でございますが、現在までに原子炉圧力容器の底部それからジェットポンプの中から二十三個の金属小片、それから燃料集合体の下部から百六十三個の金属小片を回収しております。それから、座金三個とその破片三個などを回収しているわけでございます。それから金属粉、金属の摩耗の粉でございますが、これらしきものが現在までに原子炉圧力容器の底部、それから内部構造物等でその存在が確認され、まだ未回収の状況にあるわけでございます。
 そういうことで、数量的なバランスということは現状ではまだ言えないわけでございますが、通産省といたしましては、東京電力に対しまして、こうした摩耗粉も含めまして、時間を限らず異物の徹底した除去、回収に努めるよう指導している状況でございます。
#123
○小澤(克)委員 今お答えの中で、どれだけ回収できたのか、あるいは逆に言えばどれだけ残留しているのかについて、数字のお答えがなかったのですが、いかがですか。
#124
○向政府委員 今申し上げました回収されたものを足しますと百数十グラムというオーダーでございまして、先ほど申し上げました三十キロということに比べますと、まだ相当量がこれから回収あるいは調査すべき量だと思っております。
#125
○小澤(克)委員 けたに間違いないですね。百数十グラムですね。そうすると、三十キロ程度噴出して、回収済みが百数十グラムということになりますと、九十何%かちょっとわかりませんが、ほとんどはまだ未回収ということになりますね。これは、粉になっているものをどうやって回収可能なんですか、技術的に。
#126
○向政府委員 お答え申し上げます。
 燃料に付着したもの等まだあるわけでございますが、現在予備的な回収状況でございます。それから、本格的にはこれから回収作業をするということでございまして、今のような摩耗粉等も、炉の中を洗い、それでサクションポンプで吸い上げて回収していくという方法で現在進めつつあります。
#127
○小澤(克)委員 原子炉の圧力容器の下部というのは、いろいろ、例えば沸騰水型は制御棒などが下から突き出る構造にたしかなっておりますので、かなり複雑といいますか、そんなつるんとしたものじゃないだろうと思いますね。その細かいところに紛れ込んでいる金属片を回収するというのは、今何かおっしゃいましたが、素人にわかりやすく言うと、かきまぜて浮かび上がらせてすくい取る、こんなことになるのでしょうかね。
#128
○向政府委員 お答え申し上げます。
 水中ポンプでノズルを入れまして、それで吸引をする。底の方に吸引口を入れまして、そこから吸引をして回収するということでございます。
#129
○小澤(克)委員 それから、原子炉容器の内部のほかに、いろいろな、再循環系だとか、冷却材浄化系であるとか、残留熱除去系であるとか、物すごくたくさんのパイプがありますね。この冷却水が行く場所というのは非常に複雑になっているかと思うのですが、そういったところにも流れ込んでいるのではないかと思うのですが、その辺についてはいかがなんでしょうか。
#130
○向政府委員 今先生お話しのように、いろいろなところに回っているということで、今各機器のあるいは配管等のサンプリング調査をやっておりまして、それで今後全体をつかみ回収を進めていくということになろうと思います。
#131
○小澤(克)委員 この間、東京電力から伺いましたら、残留熱除去系の一番最後の再循環系に最終的に戻るのですけれども、その戻るところのバルブのところで座金が発見されたということなんですね。そういたしますと、この残留熱除去系をずっとぐるぐるっと回って、最後に再循環系に戻るところで発見されたということになると、これはまた大変なことなんじゃないかと思うのですが、こんなことがあり得るのでしょうか。
#132
○向政府委員 最近発見されました座金の一部は、残留熱除去系のバルブの中で約三分の一の大きさで回収されたわけでございます。それで、ここを一生懸命回収作業をやっているわけでございますが、それからさらにRHR系統とかずっと行っているわけでございまして、ここも徹底的に回収するあるいは調査することによって、入り口ということで大分それ以降の様子もわかるんじゃないかと思っております。
#133
○小澤(克)委員 私が聞きましたのは、残留熱除去系の最後のいわば出口の付近で発見されたようなんで、除去系の中を全部ぐるぐる回って最後のところでひっかかっていたということなのかというのをお聞きしたのです。
#134
○向政府委員 先生がおっしゃった今の系統は、最後は給水系統に戻るという系統になっておりますので、そこら辺ずっと一連のループになっておりますので、そこの出口のところを、給水系のそこを見ることによっても全体がある程度わかるというふうに考えております。
#135
○小澤(克)委員 答えになっていないんで、もう一遍言いますよ。私が聞いているのは、残留熱除去系の水の流れの一番最後の再循環系に戻るあたりのバルブで座金が発見されていると聞いたのですよ。そうだとすると、この残留熱除去系をぐる
ぐるっと全部回って最後のところでひっかかっていて発見されたということなのかどうか、こう聞いているのです。
#136
○向政府委員 今のお尋ねの件でございますが、今のどころのバルブで閉めております。通常、運転中は閉めておるということで、そこにたまりやすいということで、そこを点検して見つかったということでございます。
#137
○小澤(克)委員 だから、ぐるっと回った結果なのかどうかと、それを聞いているのですがね。
#138
○向政府委員 お答え申し上げます。
 入り口のバルブのところで今回見つかったというふうに我々は報告を受けておりますので、そこでというふうに我々は考えております。
#139
○小澤(克)委員 いや、違いますよ。東電から聞いたところでは、出口のところですよ。水の流れが矢印で書いてありますが、出口のところですよ。入り口じゃないですよ。そういう報告を受けているんですか。
#140
○向政府委員 今の件は、我々は今はそう聞いておりますが、大事な点でございますので、調査をしたいと思っております。
#141
○小澤(克)委員 私どもでさえ聞いていることを監督官庁の通産省が聞いていないなんていうことは、これはどう見たっておかしいですよ。これは後で見せてあげますから。
 これは東電からもらった系統図ですが、残留熱除去系の一番最後の出口のところのバルブに座金がひっかかっているのが見つかったというのですよ。だから、僕はこれはちょっとびっくりしているのです。ずうっとぐるぐる回って、最後のところでひっかかっていたんだとすると、これは大変なことだなと思うものですから、それはよくお調べください。
 そうしますと、今のところはほんの予備的に調査する過程で回収したにすぎない、わずか百数十グラムであるということになると、今後三十キロゲラムを全部回収するのは時間的にも技術的にもなかなか大変なんじゃないかと思うのですが、どの程度予定されるのでしょうか。それとも、回収されなくても見切り発車するなんてことは、まさかお考えでないでしょうね。その辺はいかがでしょうか。
#142
○向政府委員 お答え申し上げます。
 今お話しのように、炉内に入りました金属片の異物、現在一生懸命回収しておりますが、未回収の分が多いということでございまして、我々といたしましては、東京電力に対しまして、時間を限らずこれらの異物の徹底した除去、回収に努めるよう指導していくことにしております。
#143
○小澤(克)委員 この事故の原因については、もういろいろなところでいろいろ質問が既にあったかもしれませんが、私のような素人が見ても、これは一月一日だかに再循環ポンプが振動を起こしたんだけれども、マニュアルに従って回転数を落としたら振動がとまった、だからなお運転を続けて、六日でしたか、それまで運転を続けていったら急に壊れちゃった、こういう話を聞いているのですよ。そうなりますと、素人判断でも、マニュアルが妥当でなかったのじゃないか、振動が起こったら回転数を落とせばいいなんていうのじゃなくて、やはりとめるべきだったのじゃないかな。というのは、振動というのはいわゆる共振現象なんかで回転数によって急に振動してみたり、ちょっと回転数が変わればぴたっととまるというようなことはあることですので、その辺、マニュアル自身がちょっと問題があったのではないかなと思うのですが、その点いかがでしょうか。
#144
○向政府委員 お答え申し上げます。
 今先生おっしゃったように、一月一日に事象が発生して振動が出て、マニュアルによりまして対処したわけでございますが、我々といたしましては、五十九年と六十三年に福島第二原子力発電所の一号機で類似のトラブルが発生しているということを考えますと、振動が上昇して後、運転を続けたということに対しましては、結果としてはやはり慎重を欠いていたのじゃないかというふうに考えております。
 それから、我々、この故障にかんがみまして、電力会社に対しましては、原子炉再循環ポンプの振動の監視の強化と、それから警報が発信した場合は速やかに当該ポンプを停止するような措置を指示しております。
#145
○小澤(克)委員 ちょっとはっきりしなかったのですが、慎重を欠いたとおっしゃいましたが、マニュアルどおりではあったのですか。それとも、マニュアルに違反していたのですか。そこのところが問題なんです。私が聞いたのは、マニュアルが妥当だったかどうかと聞いたのですから、そこのところは、ごまかさないで、はっきり答えてください。
#146
○向政府委員 マニュアルにつきましては、当時そういうような出力を下げるなり何かして振動の状態を見るというようなことになっているわけでございますが、やはりこのマニュアル、今から考えますと訂正すべきあるいは修正すべき点があるというふうに考えておりまして、そのマニュアルのあり方についても、現在通産省の調査特別委員会の中でも運転管理の面ということで議論しつつございます。
#147
○小澤(克)委員 このマニュアルというのは、ちょっと私、不勉強なんですが、どういう手続をもってつくられ、あるいは監督官庁としてはこの作成の過程でどのように関与されるのでしょうか。
#148
○向政府委員 原子力発電所の運転中の監視という面では、我々は保安規定というのを認可しております。これは電力会社が運転中に遵守すべき事項が記載されております。それをさらにブレークダウンしまして、通常の発電所の運転をします運転マニュアルというのを事業者でつくるわけでございます。そのマニュアルの中に今のような措置が書いてあったわけでございまして、電力会社としましても、そのマニュアルを全面的に今、自分自身でもリバイスしている、レビューしているという段階でございます。ですから、法律的には我々は保安規定を認可し、それを踏まえた細則という感じでマニュアルが存在するわけでございます。
#149
○小澤(克)委員 そうしますと、管理規定までは監督官庁として目を通し認可をしていた、その細則については電力会社に任せていた、こういうことになるわけですね。マニュアル自身に問題があったということになりますと、これは人為ミス以前、広い意味では人為ミスなのかもしれません、ソフト面のミスということなんでしょうけれども、こういうところにも盲点があるのではないかということを指摘しておきたいと思います。
 それから次に、福島第二の二号機の原子炉冷却材浄化系の再生熱交換器付近からの漏洩というのもあったようですが、これについては、これは先ほど上坂先生が質問されたのとは別ですね。同じだったら重複になるのですが、あのぼたぼたとこれは別ですね。これについて、どんなふぐあいで、現在どうなっているのか、御報告願いたいと思います。
#150
○向政府委員 お答え申し上げます。
 福島第二原子力発電所の二号機、これは六月三日でございますが、原子炉冷却材浄化系、これに三台についております再生熱交換器のうち、二台目の熱交換器の入り口配管の溶接部に亀裂が発生いたしまして、冷却水が約一立方メートル漏れたという事象でございます。
 それで、この原因調査をいたしたわけでございますが、溶接施工不良に起因する割れが配管の内面から徐々に進展いたしまして、表面に出てきて冷却水の漏れにつながったということでございます。対策といたしましては、当該部分を取りかえますとともに、念のために類似の溶接部につきましても点検を行うことにしております。
 以上でございます。
#151
○小澤(克)委員 一立方メートル、千リットルばかり漏れたというんですが、これはどのくらいの時間をかけて漏れたんでしょうか。
#152
○向政府委員 お答え申し上げます。
 約八時間かかって一立方メートルの水が漏れたということでございます。
#153
○小澤(克)委員 そうすると、これはぼたぼたですな。漏洩という表現でもいいかもしれません。それで、これは現在どうなったんですか。原子炉はもちろんとめたんでしょう。
#154
○向政府委員 お答え申し上げます。
 原子炉はもちろんとめて、現在当該部分を調査し、それで取りかえということで、実は昨日この調査結果をまとめまして公表したところでございます。
 それで、これはどうも当該部分をいろいろ調べてみますと、補修溶接が製造過程中になされていたというようなこともございまして、先ほど申し上げましたような溶接施工不良に起因する事象であったということで、我々対策等も先ほど申し上げました対応をしているところでございます。
#155
○小澤(克)委員 そうしますと、原因はわかったことだし、部品を取りかえていずれ動かすということになるんでしょうが、いつごろから動くことになりますか。
#156
○向政府委員 早ければ来週早々でも運転を開始する、発電を開始する段階になるというふうに考えております。
#157
○小澤(克)委員 そうすると、福島第二は現在のところ、たしかあれは四号機まであるんですね、半分とまったまま、百十万が二つとまったまま、こういうことになるわけですね。
 それから、今度は同じく東電、これは福島第一の方ですが、五号機において再循環ポンプの主軸に何か傷があったということが報道等されているようですが、これについては、どういう事故で、現在どうなっておるか、御報告願いたいと思います。
#158
○向政府委員 お答え申し上げます。
 福島第一原子力発電所五号機は、本年二月から定期検査中でございます。それで、各部点検しましたところ、原子炉再循環ポンプ二台の主軸、軸でございますが、これの表面に微細なひび割れがあったということでございます。このひび割れ、実は過去にも同機あるいは他のBWRにおいても発生しておりまして、この原因というのは、主軸の表面近くにおいて低温の軸封部のシール水と高温の冷却水がまじり合うというようなことになっておりまして発生いたしました熱疲労割れということでございます。
    〔浦野委員長代理退席、小杉委員長代理
    着席〕
 それで、本件も調査いたしましたところ、熱疲労割れということでございまして、それに対する対応をしているわけでございますが、このひび割れば温度差による影響でございますので、主軸の内側に入るほど温度差の影響ということは少なくなるということで、表面近傍以上は進展しないものであるということと主軸の強度、軸の太さでございますが、それも必要太さ以上に十分あるということでございまして、この主軸のひび割れというのは安全上問題になるものではないということでございますが、一台につきましてはポンプの軸を取りかえ、もう一台につきましては、こういうような事象でございますので、次の定期検査のときに取りかえるということにしております。しかし、本件、安全上問題になるということではございませんが、念のため、取り出した主軸につきましては、さらに詳しく調査をすることにしております。
#159
○小澤(克)委員 ちょっとよくわからなかったのですが、熱変化の激しいところなので、熱疲労によって微細な傷が表面につくということのようです。それで、今言ったような原因で発生するものであるから、内部の熱変化の余り激しくないところには、このひび割れというものは進まないんだ、したがって直ちに危険はない、こういう御説明だろうと思います。しかし、ひびがあれば、そのひびの中に水やお湯が入り込むわけでございますから、内部というのは、そのひびの表面といいますか、ひびの谷のところから新たにどこまで金属が熱変化するかというのははかり直さなければならないわけです。そういう意味で、やはり少しずつ少しずつ奥に進んでいくのじゃないかなというのが素人から見ての一つの疑問です。
 それからもう一つは、二つの、Aポンプ、Bポンプ両方にこの傷が発見されて、一つは取りかえたが、一つは次の定検までというのは、いかにも何か中途半端な感じがするのですね。全く心配ないということならば一台だけ取りかえる必要はないわけですし、逆にちょっとどうかなというのなら、やはり慎重を期して二つ取りかえるべきだろうと思うし、どうもちょっと中途半端な感じがいたします。
 先ほどのこの福島第二の三号機は、回転を落として様子を見ているうちに壊れてしまって、えらい大変な騒ぎになってしまったのですけれども、こういうことから見ますと、こんなところでけちって、またひどいことになると、またまた大変なのじゃないかなという感じが、老婆心かもしれませんが、するのです。
 この二点、素人から見ての疑問、素人といいますか国民一般の疑問だろうと思いますので、二点について重ねてお尋ねいたします。
#160
○向政府委員 お答え申し上げます。
 今申し上げました事象といいますのは、温度差ということで、熱疲労ということでございますので、以前発見されましたときにもいろいろモックアップ試験その他をやって、熱疲労がどのくらい内部まで進展するかという試験をやっておりますが、それによりましても表面から六ミリぐらいの深さしか進展しない。それは応力拡大係数等いろいろな工学的、力学的な計算をしてチェックしましてもそういう感じになっておりまして、これは事象として表面にとどまるひびということが確認されております。
 それから、先ほども申し上げましたように、この主軸の強度といいますのは相当の太さを持っておりまして、仮に限界であります六ミリが全部進展したといたしましても、必要最小直径、それに比べまして相当余裕があるわけでございます。そういうことで、本事象というのは六ミリ以上の進展はしないというふうに我々考えております。
 それからもう一つ取りかえということでございますが、事象がそういうことで確認されておりまして、この場合予備品が一台あったわけでございます。そういうことで取りかえるわけですが、次回の定検のときには本件も取りかえておくということで、この事象は先ほど申し上げましたように過去にも起こっておりまして、そういう事象はわかっておるということと、予備品を可能な限り用意して、それで対応するということでございます。そういうことで、福島第一の五号機につきましては、安全上では問題なくて、今お話しのように次の定期検査で一台取りかえるという判断をして進めているものでございます。
#161
○小澤(克)委員 二台のうち一つはたまたま予備が手元にあったから取りかえたというのは、何かいかにも御都合主義的な感じがするのですけれども、それで十分なのだとおっしゃるからには、これ以上は水かけ論になりますから、この程度にいたします。
 それと、もう一つ、表面から六ミリ程度までしか進まない、これは経験的にそういうことがわかっているのだということのようです。そう言われれば、そうですがと言うしかないのですけれども、これまた素人的な心配なのですが、単純に傷が一本入ったというのではなくて、網目状に入ったと聞いております。そうすると、六ミリまではいずればいくわけでしょうが、六ミリ程度の傷が網目状に入った場合、かけらがカメの甲状にはがれてしまうということはあり得ないのでしょうか。確かに物すごく大きいものですから、六ミリ程度減ったからといって強度には直ちに影響はないというのはそうだろうなと思うのですが、ひび割れた部分がはがれて、これは軸受け部ですからかなり精度の細かいところだろうと思うのですけれども、こういうところに挟まり込んだりすれば、またまたかなり大きなトラブルを起こすのではないかという感じがするのですが、そういうおそれはないのですか。
#162
○向政府委員 お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、今まで何機か発見されておりまして、当該部分をいろいろ調査しておりますが、そういうはがれた事例というのがございませんので、我々としましては、先ほど申し上げましたような判断でいいというふうに考えております。
#163
○小澤(克)委員 専門家がそうだと言われれば、それ以上反論する材料を悲しいかな持たないのですけれども、これは率直に申し上げて懸念を持ちます。一台についてはそのままで次の定検までやって本当に大丈夫なのかな、強い懸念を表明させていただいておきます。
 それから、この福島第一の五号機というのは出力がどのくらいかというのを、次の質問と一緒についでに答えてください。
 今度は東電ではなくて中国電力ですが、島根の二号機は運開したばかりだと思うのですが、再循環ポンプが急に回転数が落ちて、それでそういうふぐあいが起きていろいろ調査をして、現在もう再開しているようですが、このケースについて御報告を願います。
#164
○向政府委員 お答え申し上げます。
 まず、福島第一原子力発電所第五号機の出力は七十八万四千キロワットでございます。
 それから、第二点目の、島根原子力発電所二号機の件でございますが、これは四月十日でございますが、原子炉再循環ポンプの一台が回転数が低下したということで原子炉を手動停止したものでございます。それで原因調査をやったわけでございますが、原子炉再循環系の一つのリレー、この接点に異物が付着いたしまして接触不良を生じまして、速度制御用の信号が変化したものということが判明しております。
 それで、対策といたしましては、当該リレーを新しいものに取りかえました。そういうことで原子炉再循環流路制御が正常に機能するということを確認いたしました。それから、リレーに異物が入らないようにということで、防護対策も強化するということでございまして、その後五月十二日から発電を再開しているということでございます。
#165
○小澤(克)委員 リレーに異物が入ったというのですが、私が中国電力から聞いたところでは、わずか百分の五ミリですから五十ミクロンということになりますか、珪素を主成分とするごみだということですから、これは珪素というのですから砂でしょうね、砂粒、ケシ粒よりも小さい砂粒がリレーの接点のところにほんのちょっとついた、これで制御系が狂ってしまった、こういうことのようでございます。このリレーなどという非常に電気制御系の精密な部分が十分に密閉されてなかったというのも、どうも素人から見ても不可思議なんですが、それはそれといたしまして、たったケシ粒のような目にも見えないようなごみ一つで巨大な原子炉がいきなりふぐあいを起こすということが、いかにも巨大技術の弱点を示しているように思うわけです。
 それからもう一つ、浜岡の、これは質問通告になかったかもしれませんので、省略いたします。
 そういたしますと、どうもこの原発というのは、非常に脆弱性があるような印象を受けるのです。一基何千億もかけて大変なパワーを持っている、百十万とか持っているわけですから、大変な技術の粋を集めたものなんでしょうけれども、それがちょっとした水漏れでいきなりとめざるを得ない、あるいは五十ミクロンの砂粒が電気リレーのスイッチのところにちょっとくっついただけでふぐあいを起こして何週間もとめなければならない、こういう脆弱性というのは、電力の安定供給という面から見ると非常に問題があるのではないかという気がいたしますが、資源エネルギー庁、いかがでしょうか。
#166
○向政府委員 お答え申し上げます。
 まず、原子力発電所全体で見ますと、六十三年度全体の稼働率が七一・四%ということで、我が国のエネルギーを原子力で相当供給している実績があるわけでございます。しかし、今お話ございましたように、原子力発電所故障、トラブル、年間に約五十件くらい起こるわけでございます。それで我々、多数の部品で構成されております原子力発電所につきましては、やはり品質管理、QCあるいはQA、クォリティーアシュアランスというものを徹底して、少しでも故障の起こる、損傷が起こる確率というのを減らす必要があろうというふうに考えております。そういうことで、そういう方向の徹底というのも今後進めていきたいと考えております。
 もう一点は、やはり発電所で故障が起こりました場合に、他の発電所も、その事象をよく評価して、予防保全ということで対応策をとるということも重要でございます。
 そういうことで、今申し上げましたQA、QCの徹底あるいは予防保全ということを通じまして、原子力発電所の信頼性というのを今後とも確保していきたいというふうに考えております。
#167
○小澤(克)委員 ソフト・エネルギー・パスを書きましたエモリー・ロビンズが、その後、たしかアメリカの国防総省からの委託を受けましていろいろ調査研究して、その結果を「ブリトルパワー」という本に著しているのですが、巨大技術というのは、動いているときは非常に便利といいますか、いいんだけれども、逆にちょっとしたことで動かなくなる、非常に脆弱性を持つというような指摘をしているんですね。これは国防省の委託ということですから、国防的な観点からなんでしょうけれども、その国防上云々はともかくといたしまして、この種巨大技術における脆弱性ということは、やはり極めて問題ではなかろうかということを指摘しておきたいと思います。
 時間があと五分しかなくなりました。きょう、ちょっとコジェネに関して少しお尋ねをしたいと思っていたんですが、時間が五分しかありませんので、お尋ねできるだけお尋ねしたいと思います。
 コジェネレーションにつきましては、非常に省エネルギーという意味で効率的である。省エネといっても、けちけちではありませんで、少ない資源で大きな効果を得るという意味での効率向上の技術として極めて適切なものではないかなというふうに思うのですが、最近かなり普及してきているようでございます。現在の普及状況、それから、このコジェネについて通産省としてはどういうお立場なのかということ、それから、いろいろ、例えば電気事業法等を場合によってはいじらなければならないんではないかというようなこともあるわけでございますが、その制度面について十分な手当てが届いているのかどうか、その辺について見解をお尋ねいたします。
    〔小杉委員長代理退席、浦野委員長代理
    着席〕
#168
○堤政府委員 お答え申し上げます。
 コジェネレーションと申しますのは、電気を起こすと同時にその廃熱を利用するという意味で大変効率的な熱の二次エネルギーをつくるものでございます。最近の状況でございますが、現在では二百七十七件、十二万二千キロワットの能力を持っております。これはちなみに全日本の電力の中では〇・〇七%ということでございますから、最近の効率のよさを反映いたしまして伸びているとは申し上げますが、まだ十分な大きさになっていないわけでございます。
 そのコジェネレーションについて、我々は非常に効率的な熱を供給できるものであるというふうに基本的には考えておりますが、先ほど申し上げましたように、電気とあわせて熱を一緒につくり出すということでございまして、電気の場合でありますと、日本じゅうどこへでも電線があると持っていけるというメリットがあるわけでございますが、熱の場合には場所と時間を大変選ぶわけでございます。熱を遠くの方まで運んでいくうちに熱がなくなってしまうという可能性もありまして、熱の発生したところと熱の使用する場所が非常に近くないといかぬ。したがいまして、最近コジェネレーションが置かれている場所を見ますと、ホテルですとか病院ですとか、大変熱を常時使う、そういうところにあわせて電気の発電機を
置けるという状況になっておるわけでございます。
 それから熱は、もう一つ、冬と夏、冬は暖房、夏は冷房という形で、熱の需要を要求するわけでございますが、春、秋につきましては熱需要が落ちるということがございますが、これの全体の稼働がどのくらいできるかというところが一つの経済的な問題点でもございまして、東京では電力はやや不足ぎみだけれども、熱需要については、熱の供給はごみも含めましていろんなところか承り廃熱がございまして、むしろ東京のようなところでは熱をどうして使うかというところが重要なポイントになってこようかと思っております。
 そういう意味では、コジェネレーションといいますのは今後の効率化が求められるエネルギーの中では一つの重要な要素でありますが、一方でそれなりの問題点を持っているというふうにも感じております。したがいまして、今すぐに法律の改正というようなところまで考える状況にはまだなっていないと思っております。
#169
○小澤(克)委員 時間がなくなりましたので、一問だけ聞いておしまいにしたいと思います。
 今のお話の中で二百七十七件というお話でしたが、私が調べたところでは、去年の九月時点で民生用二百三十九件、産業用百七十七件、これは日本コジェネレーション研究会の集計なんですけれども、ちょっと数字が違うような感じがいたしますので、その点御確認を願いたいのが一つ。
 それから、今、比較的熱需要の大きい病院とかホテルじゃないと今のところ適しないというお話がありましたが、確かに熱電比が二対一くらいのところでは現在の技術ではそうですが、例えば燃料電地方式が導入されるのも近いことだろうと思います。たしか大手ガス三社が商用の燃料電池、たしか五十キロワットでしたか、もう発売間近いというような情報も聞いておりますし、燃料電地方式だと熱電比が大ざっぱに言って大体一対一程度ですから、かなり普通のオフィスビルなどにも導入され得るのではないかということで、ちょっと消極的過ぎるのではないかという感じがいたします。この点を指摘しておきたいと思います。
 それで、せっかくきょう消防庁さんと建設省さんに来ていただいておりますので、それだけ質問して終わりたいと思うのです。
 このコジェネを設置してあるところを私も何カ所か見学したのですけれども、せっかくのコジェネ用の装置を三台ぐらいつくっておいて、そのうち一台は、これは非常用電源ですということでとめてあるとか、あるところではコジェネ用の機械のそばに、その三倍ぐらい大きい発電装置が置いてあって、これは何だと聞いたら、いや、これは非常用電源でございます、消防法上設置が義務づけられておりますというようなことを何度か経験しました。消防法の法制がどういうふうになっているのか私はよく知りませんが、これはいかにもむだなような気がするのですね。何も消防用の非常電源というのはスタンバイしておくことに意味があるのではなくて、系統からのほかに独立にもう一つ系列をつくるということがその危険を分散させるという意味じゃなかろうかと思うわけで^どうもその辺がちょっとぴんとこなかったものですから、何か消防庁さんには、消防用の非常電源というのはあくまでスタンバイで、日ごろはとめて、動かしているんじゃだめなんだというお考えがおありなのかどうか、あるいはそういう法制度がおありなのかどうか、それを伺いたいのが一つ。
 それからもう一つは、コジェネだけには限らないのですが、今後都市などで熱供給事業というものがかなり発展するのではないかと思います。そうすると、道路に蒸気あるいはお湯のパイプを通さざるを得ないケースというのがいろいろ出てくるのではなかろうかと思いますが、その場合に、道路を管理しておられる建設省としては、これについてどういうお考えなのか、どういう基本方針でお臨みなのか、この二点をお尋ねして終わりたいと思います。
#170
○海老説明員 お答え申し上げます。
 ビル等に設置されます消防用の非常電源は、常用電源が停電となった場合におきましても消防用設備等が正常に機能するように設けられるものでございます。これらの非常電源には、非常電源専用受電設備あるいは自家発電設備、それから蓄電設備の三種類があるわけでございますけれども、このうち自家発電設備について申し上げますと、要求されます条件がございまして、その主なものを申し上げてみますと、まず、常用電源が停電となった場合において、自家発電設備が起動し、自動的に非常電源に切りかえられ、一定時間以上電力を供給できること、それから、非常用としての燃料が一定量確保されていること、三番目が消防用設備等の負荷に対し十分な発電能力を有していること、それから適正な維持管理が行われていること等が条件になっておるわけでございます。
 このコジェネレーションシステムで使用されております自家発電設備につきましても、ただいま申し上げましたような要件を満たすと認められる場合にございましては、当然消防用設備等の非常電源として使用することができるというふうに考えているところでございます。
#171
○鈴木説明員 お答え申し上げます。
 道路地下空間の占用につきましては、道路の敷地外に余地があるかどうか、それから道路地下の空きスペースの状況、それから占用物権の公共性、安全性等を考慮いたしまして占用許可を行っているところでございます。
 お尋ねの熱供給事業のパイプラインにつきましては、躯体として比較的大きなものでございますし、また、施設形態も地域的なものであるということから、具体の地域ごとにその占用の可否について判断してまいりたいというふうに考えております。
#172
○浦野委員長代理 薮仲義彦君。
#173
○薮仲委員 私は許された時間の範囲内で大臣並びに関係省庁にお伺いしたいことが四つございます。一つは地球環境保全の問題、それからエネルギーの長計、それからいわゆる産業廃棄物の問題、もう一点は九〇年代の流通ビジョン、この中で、かいつまんで何点かをお伺いしたいと思います。
 最初に、大臣に、地球環境保全の立場から御意見をお伺いしたいわけでございますけれども、最近フロンが一番問題になっているわけでございます。これは御承知のように、一九七四年、アメリカのカリフォルニア大学のF・シャーウッド・ローランド教授の、成層圏のオゾン層がフロン類によって破壊されるという論文が発表されて、今日十五年たっておるわけでございます。
 このことによりまして、最近とみに地球環境の保全という高まりは急速なものがあるわけでございますが、本年の四月二十六日からヘルシンキで、ウィーン条約第一回締約国会議、そして五月二日から五日にかけましてはモントリオール議定書第一回締約国会議が開かれまして、そこで、大臣先刻御承知のヘルシンキ宣言といたしまして、特定フロンを今世紀末までにできるだけ早い時期に全廃する、この合意を参加国において見たわけでございますが、地球環境保全という、運命共同の我々地球に住む人類にとっての重大な事柄に対しまして、通商産業大臣の御決意を冒頭お伺いしたいと思います。
#174
○梶山国務大臣 御指摘のように、地球環境問題は現在及び将来の人類の生活環境を守るために極めて重大な課題であるという認識をいたしております。まだまだ未知の世界でございますが、各国とも英知を結集して取り組むことが必要でございまして、我が国としても、本問題の解決に積極的に取り組み、貢献をしてまいる所存であります。
 本問題の解決の方向としては、健全な経済成長と環境保全との両立を図ることが重要だという認識をしております。このため、技術的な制約の打開を目的とした技術開発等を国際的協調のもとで推進をしていくことが不可欠の要素でございます。
 特にフロン問題については、フロン等規制法の円滑な実施に努めるとともに、本年五月取りまと
められたヘルシンキ宣言に従って、代替品技術の開発、普及の促進、発展途上国への協力等に努めて、問題となっているフロンを今世紀末までに全廃をすることといたしているところでございます。
 また、地球温暖化問題については、IPCC等の国際会議の場における議論を踏まえつつ、省エネルギー、再生可能なエネルギーの開発導入、原子力発電の着実な推進等に取り組んでこの対処をしてまいりたいと思います。
 いずれにしても、今後とも、本問題は大変未知な分野が多いわけでございますが、国際的な協議に積極的に参加をいたし、公害防止、エネルギー等に関する技術開発や技術協力等に積極的に取り組んで、この問題に対処をしてまいりたいと考えております。
#175
○薮仲委員 我々も、大臣がおっしゃられるように、フロンという言葉も最近になって身近な問題として認識をした一人でございますが、我々がふだん日常使っておりますスプレー、エアロゾル、そういうものにフロンが使われているんだなというのも、最近身にしみて認識をしておる一人でございますけれども、このフロンについて、我々がここで大臣初め関係の方々と論議をするときに、まず我々がはっきり認識しておかなきゃならないのは、このフロンというのは、成層圏を破壊するまで、オゾンホールができるまで約十年はかかってその上層へ上がっていく、下層の大気中では破壊されないということが大きな問題になっているわけでございます。
 もう一つは、このフロンというものの残存年数でございますけれども、今放出したフロンというものは、二十一世紀からやがて百年、二百年、二十三世紀ぐらいまで残存するのじゃないか、百年は残存するということが言われておるわけでございます。そうしますと、この視点で考えますと、今直ちにというか極力早い時期にゼロにすることが最も肝要かなと思うわけでございますが、さはさりながら、環境庁初め関係省庁が厳しい規制をかけてまいりますが、大臣所掌の通産省というものは、やはりフロンを製造する、またフロンを使わなければならない業種、業界団体も数多くあります。特に消防庁、きょうは呼んでおりませんけれども、今の消火剤の中でハロンの特性というものが非常にすぐれております。ほかの消火剤ですと、それを火にかけますと消えるということは逆にそこに住んでいる人間、生物にも窒息というような事態が起きるわけでございますが、ハロンのすぐれた点は、火は消しても人体に影響を及ぼさない。しかし、このハロンというのは、フロンよりもはるかに成層圏に対する影響が甚大であります。こう考えてまいりますと、やはり便利さ、また必要性ということはわかりますけれども、今大臣御発言のように、代替品をつくっていかなきゃならない。しかし、我々の身の回りを見回しますと、多くのものにこのフロン、ハロンが使われておるわけでございますが、このことについて、やはり通産省として、何はともあれ今世紀の末までにゼロにするという今の大臣の御決意のとおりタイムテーブルをつくりながら、徐々に影響を少なくしながら、慢性毒性あるいは急性毒性等も調べながら、このフロンにかわるすぐれた製品を開発しなきゃならない、これは私、非常に重要だろうと思うのでございます。そこで、やはり通産という業務の中からこのフロン、特に電子部品、IC等は、洗浄が非常にすぐれておりますので、こういうものがソフトランディングできるような形で代替品ができるかどうか、この辺を本日は確認をさせていただきたいと思うわけでございます。
 まず、具体的にこの電子部品の洗浄剤、これは現在主にフロン113が使われていると思いますが、発泡剤として使用されておりますフロン11、こういうものの代替品の見通しはどうなのか。それから、冷却用のフロンも大型の工業用の冷凍機等にはフロン11、我々が家庭で使っております冷蔵庫あるいは自動車のカークーラー、こういうのはフロン12が使われておるとよく言われております。こういうものの代替品のめどはどうなのか、この点まず冒頭お伺いしておきたいのですが、いかがでしょう。
#176
○畠山政府委員 まず、御質問の洗浄用のフロン113の代替品の開発状況でございますが、これはなかなか、はっきり申し上げまして、適当な、みんなが合意してこれがいいと言っているようなものが今のところ見つかってないという状況でございます。ただ、日本のメーカーがフロン225というのがいいのではないかということを発表をいたしまして、今それの安全性と申しますか、そういう研究に着手をしようという段階でございます。
 それから次に、発泡剤として使用されるフロン11でございますけれども、これはフロンの代替品といたしましては123、それから141bというものをフロンの関係のメーカーが、これが代替品として有力なのではないかということで今研究を進めております。そこで問題は、今御質問の中にもございましたような安全性、長期毒性、そういった問題でございまして、そこで長期毒性について世界じゅうの有力メーカーが共同で研究をいたしております。ただ、この長期毒性があるかどうかということの研究は、研究成果が得られるまでに数年かかるという報告を受けているところでございます。
 それから、最後にお尋ねでございました冷却用のフロン、これはやはりフロン123とかそういうものでございますので、フロン123というものでございますから、先ほどございましたような長期毒性を今研究している段階でございます。したがいまして、その成果が出てくるまで数年は必要であるという状況でございます。
#177
○薮仲委員 私も何人かの方にこの問題を聞いてみますと、いわゆる試料といいますかサンプルといいますか、今おっしゃられたような長期毒性、いわゆる慢性毒性というたぐいのケースは、おっしゃられるように三年、四年、五年という長期にわたって毒性を調べなければならない。あるいは催奇性、いわゆる発がん性でございますけれども、そういう問題まで調べてまいりますと、これは非常に長期にわたるということが一つの問題点であろうかと思いますし、また、実験に失敗するともう一度またゼロから三年、五年という時間をかけなければならない、こういうことも私は聞き及ぶといいますか、そのとき話が出ておりました。そういうことで、その辺の対応はゆめゆめ怠りなく十分行われておると思いますけれども、これが二十一世紀という終わりが決まっておりますので、どうか最大限努力をしていただくようにお願いをしておきます。
 それから、さっきちょっと聞き漏らして恐縮でございますが、アメリカなどは、最初のローランド博士の論文が発表された直後といいますか、一九七四年の時点で、エアゾールの噴射剤としての使用をやめよう、こう決めたようでございます。日本は最近いろいろなそういうエアゾール系の噴霧剤がございますけれども、フロンからどのような形で撤退なさるのか、その見通しはいかがでしょう。
#178
○畠山政府委員 御指摘のように、アメリカでは、エアゾールヘのフロンの使用を、医薬用ですとか特殊なものを除きまして、禁止するという措置をとっております。我が国の方でございますが、エアゾール業界に一九八〇年から指導をいたしておりまして、そこに使う特定フロンの使用を減らしていってくださいということをお願いいたしてきております。その結果、確かに五十五年以降エアゾール用のフロンの生産量はその需要の減退を反映して減ってきております。ただ、これでは基本的な解決になりませんので、ことしの七月一日から、これは去年でございましたか通していただきました例の俗称フロン規制法、あの割り当てが始まります。その一環として当然エアゾール用のフロンも規制の対象になるわけでございますので、実際問題といたしましては、一九八六年のレベルに現在のフロン生産量を抑えることになりますので、したがって三割カット、当時から三割ぐらい生産量がふえておりますから三割カットということになるわけでございます。
 そういうこともございますので、ことしの七月を俗称フロン月間ということにいたしまして、梶山通産大臣も出席をしていただいて、エアゾール業界等を含めましたユーザー業界に使用削減の呼びかけを行っていただくというようなことも考えさせていただいているわけでございます。
#179
○薮仲委員 たびたび出ていただくのも恐縮ですので、まとめてお伺いいたしますけれども、消火剤のハロン、これは国民生活にとって非常に影響の大きいといいますか、ハロンの持っているすぐれた特性といいますか消火能力は極めて強力でありますけれども人体に影響がない。このハロンの代替品の開発は我々にとって非常に重要だと思うのです。と同時に、このハロンは、量は少なくてもオゾン層破壊の力は相当なものだというふうに聞いておりますので、この見通しについてまず一点。
 それから、先ほど大臣が、国際社会の中で日本の国が果たす役割は重要であるという御発言がございました。そうしますと、いつも日本の国が言われますのは、どんなときでもベーシックな部分での研究、基礎研究が非常におろそかだぞ、いつも先方の研究をすぐもらってきてうまく使ってしまうということを言われますけれども、基礎研究ただ乗りということが言われますが、こういう地球環境の保全ということも、フロンやハロンにかかわらず非常に重要なことでございます。本当にオゾンホールというのは一体どうなっているのだろうとか。例えば、きょうは私は環境庁を呼んでおりませんけれども、環境庁から資料をもらうのですね。そうしますと、国内のデータで説明するよりも、どこどこの、どこどこのという、よその国のデータを引用なさるケースが多いかなという感じすら受けます。オゾンの問題についても、日本の国はこれだけの気象庁あるいは各省庁のすぐれた技術があるわけでございますから、代替品の開発も含めた基礎研究にやはり相当力を入れる必要があるのかな、これがまず第一点考えられるわけです。
 それから、代替品を開発するために、やはりそれなりのいろいろなリスクもあり、あるいは投資も、あるときにはむだな投資という部分もあるかもしれません。そういうものが開発できるように、代替品の開発を支援するということも通産省として当然考えていらっしゃる事柄であろうかと思いますが、そういう代替品の支援について、やはり積極的な取り組みをしていただいているかどうか。
 それから、やはり企業が、フロンというものを、今のようにだんだんとフロン規制法によって使うのを制限していこうということに努力をしていかなければなりません。そうなってまいりますと、例えば現在使っているフロンについてはクローズにして、いわゆる大気中に発散させない、あるいは工業技術院等の研究もちょっと聞いておりますけれども、新しい技術開発によって大気へ放散する前にフロンを分解することができるぞというような施設等がだんだんできてくると思いますが、そういうものに対して、やはり通産省として誘導して、あるいは支援していくといいますか、そういうような措置も当然これから考えていただきたいと思いますけれども、その辺はいかがでございましょう。
#180
○畠山政府委員 第一に、ハロンでございますが、御指摘のように、非常に有効な消火剤でございまして、かつ残念なことにまだ代替品として有力な候補が見つかっておりません。そういう状況でございますので、先ほど御指摘のモントリオール議定書その他でも、フロンとはやや取り扱いを異にいたしておりまして、規制の開始を三年後ということにしているわけでございます。そういう状況でございますので、私どもといたしましても、この代替品の開発に全力を傾けてまいりたいと思っておるところでございます。ハロンは御指摘のようにオゾン層の破壊効果が非常に多うございまして、この間のヘルシンキ会合でも、その破壊係数が六というふうに決まりました。普通のフロンですと、一とかいうようなことでございます。そういう状況でもございますので、規制の必要性は非常にあるわけでございますから、代替品の開発を急ぎたいと思っております。
 それから、基礎研究の重要な点、御指摘のとおりでございまして、環境庁、気象庁その他でもいろいろやっておられます。通産省でも、例えば代替フロンが成層圏に行く前にどの程度対流圏で分解するか。逆に言えば、その分解が多ければオゾン層の破壊は起こらないわけでございまして、そういった研究を公害特別研究として公害資源研究所あるいは化学技術研究所、こういったものの共同研究で実施をいたしているところでございます。今後とも基礎研究、この分野を私どもとしても努力をしてまいりたいと思っております。
 それから、代替品の開発、回収、こういうものについての企業への助成の点はどうなっているかという御指摘でございますが、この点に関しましては、フロンの回収再利用装置につきまして開銀、中小公庫、国金、中小企業事業団、こういったそれぞれの機関に特利融資の枠を設けまして、そういう回収再利用装置を設置なさる企業あるいは中小企業、そういった方々に特別な条件で融資をするということを用意しておりますほか、税制の面におきましても、その回収再利用装置を設置なさいました企業には特別償却、初年度二一%でございますけれども、その特別償却を認めておりますし、また、固定資産税も、三年間でございますが、五分の三に軽減をするという措置を講じているところでございます。
 それから、フロンの破壊、分解、これも大事なことでございまして、公害資源研究所でその研究を行っておりまして、相当の成果を上げつつある段階でございます。ただ、御指摘のように、破壊をする方はまあいいんでございますけれども、破壊するまでに回収をしてまいらないといけないものですから、その回収の方が非常に重要なポイントになってきております。
 以上でございます。
#181
○薮仲委員 この問題はこのぐらいにしておきますが、大臣にお願いしておきますけれども、OECDの閣僚会議、そして近々開かれますサミットにおいても、この地球環境の保全という問題、なかんずくこのフロンの問題は非常に重要な課題にはなろうかと思います。やはり今大臣が、心を痛めております貿易のインバランス等、そういう中で日本が世界に貢献するとなれば、こういう地球環境の保全にすぐれた科学技術を生かして、先進国も、これから発展途上の国々も喜ぶような、こういう技術の開発こそ最も得意とする分野であって、そのためにも世界の国から称賛されるようなまた御努力を大臣のもとでお願いしたい、このように希望して、このフロンの問題は終わりたいと由心います。
 次に、エネルギーの長計について、ちょっと懸念されるケースがございますので、何点かお伺いをしたいわけでございます。
 我々、石油危機という言葉を何回か経験いたしました。それから十数年、かれこれ十五年はたっているわけでございますけれども、あのときの石油ショックといいますかオイルショックの危機感あるいは経済的な痛み、教訓というものを少し忘れかけているのかなと懸念されるケースが最近、ここ一、二年、見られるわけでございます。特に最近は、エネルギーの需要というものも、景気の拡大といいますか、外需から内需拡大へというようなこともございましたし、レジャーということで国民の生活のより豊かさ、快適さということを求める生活のパターンも変わってまいりましたので、どうも最近エネルギーの消費の増高が著しいものがあるように思われるわけであります。
 特にオイルショックのときに我々は、ふだん使っている油断という言葉を、改めて油が断つということは大変なことだな、油断という言葉をもう一度自分の身にしみて思ったわけでございますし、日本の国というものは、この島国は油の中に浮かんでいるのかな、我々の国民生活、家庭生活というものも油の中に浮かんでいるのかな、こういう感じを今さらのように実感しまして、省エネ
の必要性というものをあのとき我々としては改めて身にしみるほど感じたわけでございますが、昭和六十二年、六十三年あるいは本年のエネルギー消費を見てまいりますと、どうも私は心配されます。きょうはそのことで大臣に、どうかこの問題を早いうちにどうするかということを通産省として考えていただきたい。
 これをもうちょっと数字を挙げて言うならば、通産省はいわゆる長期エネルギー需給見通しを持っておられます。これは年率一・三%で最終エネルギー需要を見ておるわけでございますが、そのトレンドしていったあれでいきますと、現時点においては約八年ほどエネルギーの最終消費が先行しているのではないか、こういう感じがこの数字の上で出てくるわけでございます。
 通産省からいただいた資料でございますけれども、六十二年の伸び率は最終エネルギー消費量でいきますと四・八%、これは先ほど申し上げましたように、当初のエネルギーの長計の中では、一・三%に対して四・八、六十三年は一・三に対して五・四でございます。これは単純に倍率にするのもおかしいですが、三倍あるいは四倍という伸びでございます。特に石油に限っていいますと、エネルギー長計の中の見通しでは一・二でございましたが、実際の六十三年の伸びは五・八でございます。五倍ほど伸びているわけです。このエネルギー長計のグラフを見ていくと、こういうトレンドになっているわけでございますが、六十二年から急激にアップしているわけですね。確かに石油の値段が安定しているあるいはOPECも増産の方向ということもありまして、エネルギー、中でも石油の価格が安定しているかもしれませんが、簡単にこういう方向へ行くことは危険だと思うのでございます。原因は後ほど御専門のエネルギー庁長官から御答弁いただきますが、まず、この方向性について、このままでいいのかどうか、省エネの方向へ、この貴重な地球上の資源を大切にし、しかも国民生活の豊かさを満喫できるような社会経済構造になるように大臣にかじ取りをお願いしたいという気持ちで、大臣の御決意、所信をお伺いしたいと思うのでございます。
#182
○梶山国務大臣 まさに委員御指摘のとおりでございまして、第一次、第二次オイルショックのころを思い出しますと、備蓄を進めるあるいはNEDOを新設する、省エネ、代エネに全力を挙げてまいったわけであります。確かにその成果は上がりましたし、その後のGNP対比のいわばエネルギー消費量、三〇%も節減というか新しいGNPの伸び方の方向に求めることができるようになったわけでございますから、それなりの効果はもちろんあったわけでございます。
 しかし、近年の円高、原油安、こういうものに加えて、この省エネ、代エネというものの気構えが、あの当時から見るとうせたような感じもします。恐らくあの当時、ここの電灯も半分ぐらいとめたことを覚えているわけでございますが、そういう必要がないというか、そういう状況にまで今はなっているわけでございます。しかし、近年、我が国も最近の経済の活発化に伴いまして、需給見通しよりはるかに大幅なエネルギー、特に石油の消費量がふえております。それ以前に、発展途上国で先進国以上にエネルギーの消費量が増大いたしております。
 そういうことを考えますと、中長期的にはエネルギーの需給状態は大変悪化する、という表現がいいのかどうかわかりませんが、タイトになってくるという感じがするわけでございます。ですから、一昨日も総合エネルギー調査会に御参集いただきまして、今までのエネルギーの需給見通しの改定をし、これから省エネ、代エネに向かってどういう方向でやっていかなければならないか、こういう問題の研究討議をお願いしたところであります。
 いずれにしましても、我が国の一番脆弱な分野はエネルギー源でございます。中長期的に一番弱いと思われるエネルギーをどう補強していくか、そういう問題にこれから全力を傾けて取り組んでいかなければならないという決意をいたしております。
#183
○薮仲委員 どうするかということで大臣とともに一番心を痛めているエネ庁長官にお伺いしたいのですが、こういうことになったからには、エネ庁としてもいろいろな消費動向の分析をしていらっしゃると思うのですね。なぜこんな急激にふえてしまったのか。これをどうすればいいかと言う前に、原因がはっきりしませんと、大臣が今おっしゃった対策も立てにくいかと思いますので、なぜこんなに急激にふえたと解析していらっしゃるか、その辺を教えてください。
#184
○鎌田政府委員 ただいま先生御指摘がございました点は、現在なお私ども部内で分析作業中でございますが、とりあえずの考え方をこの際申し上げさせていただきたいと思うわけでございます。
 御指摘のとおり、ここ数年大変な勢いでエネルギーの需要がふえているわけでございますが、これは基本的には内需主導型の経済成長が順調に行われていることの反映ではないかと思うわけでございます。ただ、従前の、輸出に依存した経済発展と違いまして、内需主導型の経済成長というのは、公共投資であり住宅建設でありということで、素材産業の再活性化を含めましてエネルギー多消費型になるのではないかという御指摘がございます。
 それからもう一つ、国内経済面でも波及効果が相当違ってきている。例えば物が国内でよく動くというようなことで、トラック輸送が最近非常に活発でございまして、その燃料でございます軽油の需要が大変な勢いで伸びている、こういったことがございます。
 そういったことで、内需主導型の産業活動というのは、ある程度エネルギー多消費型になっていくのじゃないか、こういう考え方が一つあるわけでございます。
 それからもう一つは、国民のライフスタイルの変化でございます。ワンランク上というのが最近の消費者行動の基本的な考え方になっているようでございまして、より豊かな生活実感を求めて、自動車にいたしましても家電にいたしましても一段と大型化しつつある、こういう事情が一つあろうかと思います。
 それからもう一つは、ただいま大臣からもお話し申し上げたわけでございますが、エネルギーが総体的に非常に安くなっているということで省エネ意識が低下している、あるいは産業でいいますと省エネ投資が採算に合わなくなっている、こういった事情があるのじゃないかと思います。
 いろいろ申し上げれば切りがございませんけれども、時間の関係がございますので、この程度にさせていただきます。
#185
○薮仲委員 これからエネ庁を中心に原因の解析を行っていっていただきたいと思うのでございます。資料をたくさん持っているのですけれども、時間がないので、きょうは、はしょって、細かいことはやめまして、ただ希望を申し述べておきます。
 オイルショックのときに、これからの生活はどちらかというと耐乏といいますか窮乏の方向へと言うと嫌な表現でございますけれども、省エネというのは即生活の快適さ、豊かさ、そういうものを少しレベルダウンしておかないといかぬぞというような感じで受けとめたわけでございますが、我々国民が望んでいることは、そういう耐乏生活をというような暗いイメージじゃなくて、それを現在持っている科学技術なり人類の英知で切り開いていくのが大事なことだと私は思うのです。立ち向かっていかなければいかぬと思うのです。
 一つは、大臣がさっきおっしゃったように、原子力にかわるあるいは代替エネルギー、すばらしいものの開発もあってほしいと願っております。でも、そういかなかったら、社会のシステムの中で何とかならないか。例えば今若い方々が朝シャンプーをしますよというようなこともございます。それから、大臣の御家庭は存じ上げませんけれども、普通の御家庭に行きますと、今まではテレビが一台だったのが複数台入ってまいりました。あるいは冷蔵庫も、最近のテレビのコマーシ
ャルを見ておりますと、二百リットル、三百六十リットルぐらいだったものが、今四百リットルという新製品がどかっと各社で並んできます。そうしますと、ああいうものに対する電力の消費量も変わってまいります。また、これは決して変な意味で言うのじゃないのですけれども、NHKを初め衛生放送で二十四時間番組を組んでまいります。そうしますと、好むと好まざるとにかかわらずいろいろな意味での電力の消費、エネルギー消費を多くする。しかも、レジャーと言って家から一歩飛び出しますと、ガソリンの消費から始まっていろいろなことでエネルギー消費は増高するかもしれません。
 しかし、私は、これからの通産行政の中でどうしてもお願いしておきたいのは、我々のライフスタイルも変わる、それから、いろいろな経験なんかも変わって、生活様式が全部変わってくるのかもしれませんけれども、豊かさ、快適さ、こういうものは失いたくないとだれしも思っていると思うのです。
 そこで、豊かさや快適さ、その満足度の中に、エネルギーが非常に少なくて済みますよ。先ほど私の前に先生がコジェネレーションの話をしておられましたけれども、ああいうことも非常に重要な省エネの一施策であることは間違いございません。きょうはそういうことには触れませんが、また、先ほど大臣が地球環境の保全と言いました。地球の温室化の問題も、CO2でございます。二酸化炭素の発生量を減らすということは、これはIEAから我々は、先進国は化石燃料の消費を減らしなさい、こういうことを言われているわけでございますから、エネルギーを少なく使いながら、しかも快適な人生が送れますよということをもし日本の国がやったら、日本は本当にいいことをやってくれたと世界じゅうから絶讃の拍手を浴びる。これこそ、多少の貿易インバランスなんか吹っ飛ぶほど、世界じゅうから喜んでもらえるような、みんなが望んでいるクォリティー・オブ・ライフだと思うのです。また、これが緑の地球を守る最も大事な要素でもあろうかと思います。
 最近の石油の消費量をずっといただいておるわけでございますけれども、二億キロリットルを超えるということはやはりちょっと心配も出てまいります。社会がどうなってくるのか、構造上の問題もあります。きょうはもう時間がなくて、その他の問題はこの次に譲りますけれども、私はエネルギー問題については通産大臣に心からお願いをいたしまして、国民が望んでいる快適な生活、これは全人類がと言っても過言ではないと思うのですが、快適な生活を営みながらエネルギーは非常に少なくて済む、これほどすばらしい社会はないと思いますので、大臣にどうかそういう方向でのかじ取りを心からお願いいたしまして、残念ながらこの問題はこれぐらいにしておきます。
 次に、大臣が自治大臣を経験なさっておりますので、どうしてもこれはお願いしておきたい課題なんでございますが、大臣が自治大臣のときに東京都が東京湾フェニックス計画という計画を持っておられたことは、先刻御承知だと思うのです。今、日本の国はもちろんのこと、世界じゅうで一番問題なのはいわゆる一般の廃棄物、それからもう一つは産業廃棄物の問題であるわけでございます。
 これを、時間がございませんから要点だけお話しいたしますと、最近の新聞に、これはテレビでもやりましたからもう御承知だと思いますが、厚生省にお伺いしたいので見出しだけちょっと読みますと、「二〇〇五年の首都圏 ゴミあふれドーム二・五杯分 内陸部では処理不能」二〇〇五年度にはパンクという、見出しだけ読むと非常にショッキングな内容で書かれておるわけでございます。見出しはいかんともあれ、このように首都圏においてはいわゆる一般廃棄物の処理は非常に困難さを増加しておるぞという現実、この表現は正しかどうか、現状はこうなのかどうか、ちょっとお伺いしておきます。
#186
○藤原説明員 お答えいたします。
 現在我が国で発生しております一般廃棄物の量は年間四千五百万トンでございますが、最近の消費活動の拡大や多様化に伴いまして、ごみの排出量は年々増加いたしておるわけでございます。また、ごみの質も多様化いたしております。現在我が国では焼却方式でもってごみの処理を推進してきておりまして、この焼却施設の整備もかなりのレベルにまで達しておるわけでございますが、しかし、ごみは焼却処理を行ったとしましても残渣、つまり灰が発生しまして、埋立処分が必要となるわけでございます。この埋立処分場の確保は、大都市圏を中心にしまして非常に困難となってきておるわけでございます。
    〔浦野委員長代理退席、委員長着席〕
 先ほど先生御指摘の首都圏のごみの状況でございますが、去る十二日に、首都圏の地方公共団体の廃棄物担当部局長から成る首都圏廃棄物対策協議会におきまして議論しまして、調査した内容を報告したわけでございます。その結果、十年後、二十年後ということで将来予測をしておるわけでございますが、平成七年度及び十七年度において、かなりのごみについて資源化、減量化に努めても、市町村の自区域内の内陸部で処分することが困難である、そしてこれらのごみについて都県内の市町村間での広域処分を前提としても、なお埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の四都県では都県内の内陸部で最終処分することが困難であるという予測をいたしておるのでございます。
#187
○薮仲委員 時間がありませんから、はしょって、まとめて大臣と局長の御答弁をいただいてこの問題を処理したいと思うのでございますが、今大臣お聞き及びのとおり、首都圏、もちろん首都圏に限らず人口の多いところは、ここに書かれておるとおり、非常にごみ処理に厳しい情勢が出ているわけでございます。ここに出ているのは、今申し上げたうちの一般廃棄物、いわゆる生活関連のごみです。それがあれだけ捨て場に困っておるという問題であります。当然これは東京湾フェニックス計画等が出てくると思いますが、それはおいておきまして、ここに書かれていないもう一つの問題は産廃、産業廃棄物なんです。これも新聞に書いてございますが、こっちの方はもっとひどい書き方でございまして、列島が廃棄物に埋まる日というような書き方で産廃のことを書いておるわけでございます。
 これはなぜ大変かといいますと、今一般廃棄物は年間四千万トン台のことでございます、こうおっしゃっております。ところが、産廃の方は何と年間三億トン出るのです。もちろんこれは再資源化、再利用、いろいろなことをやりますから、トータルで三億トンでございますけれども、今おっしゃられたように一般ごみは四千万トンでございますから、その約八倍ぐらい出ているわけでございます。この産廃というのは、大臣先刻御承知のように、零細な産廃業者が山間地へ持っていって埋めてくるとか、いろいろなことで問題が起きておりますが、これは大変なわけでございます。人口集中地、特に東京都がこれからウオーターフロントで都心の開発をしますと、その残土処理をどうするか。東京都の中にはまず捨てるところがないわけでございます。現在でも東京都は一日十万トンの産廃が出るわけでございますが、そのほとんどを東京都で処理できませんで、大方は今お話しの千葉、茨城、福島まで持っていって処理しているわけです。中にはその問題が大きな社会問題になっていることもございますけれども、もう首都圏では山間部で産廃を処理すること自体非常に困難である。一般のごみもさることながら、産廃の方も目を開いてみますと大変だ。内需拡大、そしてより豊かな国民生活といって経済の活性化を図ってきますと、出てくるごみの量もどんどん増高してくるわけでございます。
 私はここで何を大臣に考えていただきたいかというと、先ほど大臣は地球環境の保全というお話をしてくださいました。この産廃も捨て方によっては大変な事態が起きてくるのです。魚が死に稲が枯れるということはもう近所によくある話題でございます。これを単に、ごみ処理の方は厚生省だ、こういう考え方では、日本の国はもちろんの
ことグローバルな地球環境の産廃はもう処理できないのではないか。そこで私は通産大臣に、これは国、政府の課題として取り組んでいただく必要があるのではないか。とかく我々野党は低レベルの原子力発電所の処理の問題を言いますけれども、むしろ生活の周りに出ている一般の廃棄物あるいは産廃の処理の地球環境に与える影響、破壊する影響というものは大変なものがあるわけでございますから、私たちがここでどうするかということは非常に重要なことである。
 先日も、ある人が、こういう話をしておりました。我々の地球というのは親からあるいは先祖から譲り受けたものではないぞ、むしろ後世代のかわいい赤ちゃんや子供さんから地球を借りているんだ。そういうつもりで地球環境というものを大事にする姿勢が現在生きる者にないといけない、こういう指摘も対談の中でされたわけでございますが、私は非常に大事だと思うのです。
 そこで、何が言いたいかといいますと、再資源化であるとか再利用ということもございますし、最後は埋めるという処理はやむを得ませんけれども、やはりここで考えておかなければならないのは、リサイクルということはもう一度私たちの社会の中で必要なことかな、リサイクル社会というのはどうしても我々の人間社会の中では必要なことだ。ということは、地球環境が出たものを優しく受け入れてくれる、こういうことが必要なんじゃないか。
 これはきょうは問題だけ言っておきますけれども、水産庁の海洋汚染の調査があるわけです。これは海に浮遊している物質を調べたのですね。大半がプラスチックの製品です。一番多いのは発泡スチロールあるいはナイロン、ビニール類、これで大体六一・三%ございますけれども、六割方が海洋をふらふら消滅しないで浮遊しているわけです。生き物が食べて死んでしまうという悲惨な記事も出ているわけでございますから、特にプラスチックのようなもの、石油からつくった自然界になかったものが出てきて、今度は自然界に入っていかない。これがだんだん蓄積してまいりますと大変なことかなと私は思うわけでございます。ですから、便利さ、使いやすい、値段が安い、これだけではもうこれからの社会は成り立たないのじゃないか。それプラス地球環境を苦しめないような製品をつくっていこう、そういう優しさが物をつくる側に求められるのじゃないか。ですから、これからは、最終製品が自然界の中に返っていってくれる、地球が優しく受け入れてくれるようなものをつくりましょうというような姿勢でつくっていきませんと、今厚生省は短いスパンのごみが大変だと言いましたけれども、五十年、百年の間自然環境へ戻っていかないものをためるほどのゆとりは、日本の国にはもちろん地球上にはないと私は思うのです。今、輸入量でいいますと三億トン近く入ってくる。輸出は八千トン。だから、その差の二億数千トンは日本の国にたまります、こういうことも言われておるわけであります。
 きょうは、はしょった話で大変御理解いただけない面があるかもしれませんけれども、要は物をつくるときから最終処理をする、地球が優しく受け入れてくれる、こういうような製造の姿勢というものが、二十一世紀の地球全体なかんずく小さな島国の日本にとっては、単に厚生省の問題だけではなくして、通産大臣に、物をつくる側から処理する側までのサイクルの中で住みやすい日本の国をつくっていただきたい。そうしていただかないと非常に困るかな、こう思っておるわけでございまして、その辺御答弁をいただきたいと思っております。
#188
○梶山国務大臣 まさに大切な企業の取り組み方の姿勢でございますし、通産行政のいわばこれからの重要な課題であろうかと思います。入り口があれば出口があることは当然であります。我々が物を使わないということは、快適な生活を営むという前提からいえばなかなか難しゅうございます。ですから、逆に、そういう使ったものを自然に受け入れられるような、再処理というか再生技術というか還元技術というものをこれからこの中に組み入れてやっていかなければならないと考えております。
#189
○薮仲委員 これで終わりますけれども、最後に一つお願いは、大店法の改正等も九〇年代のビジョンで行われたわけでございますが、どうか消費者も商工業者も、それから出店を計画なさる方も、すべての人が納得できるような方向への指導をお願いして、私の質問を終わります。
#190
○与謝野委員長 工藤晃君。
#191
○工藤(晃)委員 きょうは民間活力政策と関連して幾つか質問したいと思います。
 午前中の法案の審査のときに、まとめた形で答弁があったのですが、認定プロジェクト三十五件が大都市圏にどれだけ集中しているかというので、三大都市圏まとめて言われました。私のいただいている資料がそのとおりだと思いますが、もう少し分けて言いますと、首都圏が八件で全体の五〇・一%、近畿圏が五件で三六・〇%、その他が二十二件で二二・九%ということになると思いますが、これはちょっと確認してください。よろしいですね。
#192
○横田政府委員 ただいま先生のおっしゃったとおりの地域分布になってございます。
#193
○工藤(晃)委員 これは同時に、いわゆる開発の大型プロジェクトと言われるもの、例えば東洋経済新報社がいろいろ出しておりますが、事業費が五千億円以上のを見ますと、東京圏中心に全体の事業費で恐らく半分ぐらいが集中しているということの反映でもある。つまり、民活法で特定施設を支援するわけですが、それは大抵この大型プロジェクトとかなり関連を持っているというよりもその中の中心的事業である、こういうことから、こうなっていると思うわけです。
 そこで、きょうは環境庁にちょっと伺いたいのですが、三月に「東京湾地域の開発と環境保全に関する基本的方策について(中間取りまとめ)」というのを発表されました。いろいろ注目されていると思うわけですが、これを調査した動機ですね、なぜ調査したか。それから、その調査結果は一番何をこの中で提言したかったか、アピールしたがったか。まとめてちょっと述べていただきたいと思います。簡単で結構です。
#194
○中橋説明員 お答えいたします。
 この調査の背景でございますが、先生御承知のように、一昨年の夏ぐらいから東京湾臨海部におきましてかなり大規模なプロジェクトが多々打ち上げられるようになったわけでございます。一方、東京湾というものを環境的に見ますと、保全、創造していかなければならない環境的な価値がまだかなり残っているということ、また、東京湾の水質あるいは大気の状況などを見ますと、まだまだ環境的に厳しい状況にあるというようなこともございます。そのような幾つかの条件を考えてみますときに、これから東京湾というものは開発と環境の上でどのように整理していったらいいのかということを環境庁なりに考えてみる必要があるのではないかというようなことから、学識経験者の方々にお集まりいただいて、検討を進めておるというものでございまして、その最終報告は平成二年度末ぐらいを予定しておるのでございますが、とりあえずの中間のまとめということで御提言をこの三月にいただいたものでございます。
 そのものの中で申しておりますことは、一つは、非常に大きく哲学的に申しますと‘やはり今後東京湾との共生を図っていくという視点が非常に大事ではないのだろうかということでございます。すなわち、一つは、生態系の再生を基本とする環境改善、いわゆる環境資源のキャパシティーをこれからもさらに保全、創造していくということが必要でございますし、その資源を今後利用していくという場合には、再生能力を損なわないで、しかもその利用によりまして与える影響を最小限度とするというような、最近はやりの言葉で申しますと環境資源の持続的利用が必要である、そういうようなことが相まちまして、東京湾との共生が必要ではないかということを提言しているというふうに思います。具体的には、例えば東京湾の環境と開発との関係で申しますと、東京湾の
環境資源を我々の世代で使い切ることなく、むしろその価値を高めて将来の世代に残すべきではないのだろうか、あるいは東京圏の機能の分散を促進し、東京湾への開発圧力を軽減する必要があるのではないだろうか。さらに、開発を進めるといった場合でも、未利用地や再開発地を活用して東京湾への埋め立てをできるだけ抑制した方がいいのではないのだろうか。あるいは、どうしてもやむを得ず東京湾を埋め立て、活用していく場合には、環境に十分配慮をして慎重に進めるとともに臨海部の開発はその既成市街地における環境改善にも寄与するような計画であってほしいとか、東京湾の大部分を埋め立ててしまうような規模の開発については、現在環境的な面からの知見が不十分な分野がまだ多々残っているのでちょっといかがかと思う、というようなことを中間のまとめとしていただいているところでございます。
#195
○工藤(晃)委員 私も読ませていただきましたが、なかなか考えなければいけない幾つかの指摘があったと思います。例えば、東京湾岸の開発でオフィスビルがふえることによって自動車の交通量がどれだけふえるか。それで自動車の方の排気ガス規制、特にNO2の関係の規制が進んだとしても大気汚染が大変心配される、そういう問題、それから、とりわけ温度が高くなるのじゃないか。私も読んでびっくりしたのですが、都心の三区の放射している人工熱は、太陽の放射収支、入ってくるのと出ていくの、それを上回るから、第二の太陽がここにある、そういう指摘もあるのですが、そんなのがどんどんふえていったらどうなるのか。それから、東京湾全体がさらに埋め立てられるときの問題、幾つか指摘されていて、大変大事な視点だと思い注目しているのですが、特にその中で、これは二十九ページにあるのですが、「東京湾の開発は、安易に行われれば東京圏への一極集中に伴う防災面や水資源面での問題を一層深刻化させるだけでなく、東京湾沿岸の都市地域における交通公害問題や廃棄物の最終処分場の確保難などの環境問題を悪化させることとなる。」今の開発が安易に行われている、明らかに環境を悪化させるという、こういう指摘は大事だと思います。
 それからもう一つ、これは提言にあるわけですが、「良好な都市環境の形成に配慮した開発の全体計画の策定の提唱」、全体として六十とか七十とかいわれるプロジェクトが、ある雑誌の表現によりますと突貫工事をやっている。それがわあっとやられてしまったら、その後どうなるのかということについて、全体として、地域の良好な環境を守るためには、待てよ、この計画に対してどういう注文をつけるか、どういう整理をするか、こういうことが必要だということを、これは私なりに考えているわけです。
 そこで、もう一つ、今度は経済企画庁について伺いたいことがあります。それは随分昔の話になりますが、以前、経済白書が、オフィスビルがつくられて千人従業員がふえると、社会資本、つまり交通機関、道路、住宅、住宅の周りの環境、いろいろな施設、それをつくるのに三十四億円かかるだろう、こういうことを指摘したことがあります。これは一九七二年の経済白書です。私が土地特別委員会の質問のときに、ちょうど経済企画庁の白書が使ったそれぞれの価格を今に伸ばしてみたら、今だったら千人ふえると大体二百億円を下らないんじゃないか、そういう試算も示しました。この額が絶対的にいいとかなんとか、そういうことを言っているわけじゃありませんが、そのときよりはるかに大きいことは確かであります。
 そこで、四全総などを背景にして土地特別委員会でいろいろ審議があったときに、恐らく二〇〇〇年までに東京二十三区のオフィスビルの面積が千六百ヘクタールから千九百ヘクタールふえるだろう、これを霞が関ビルなどのことを頭に置いて計算すると、霞が関ビル十五・三ヘクタールで七千二百人ふえておりますから、従業員が約八十万人ふえるであろう。従業員が八十万人ふえるとすると、さっきの計算からいうと恐らく十五兆とか十八兆とか、そういう社会資本が必要になってくる。
 とすると、ここで出てくる問題を考えなければいけないのですが、経済企画庁としては、白書で発表されて以来そういう問題について試算をされているかどうか。
 それと同時に、やはり今もそういうオフィスビルがどんどんできるに伴って、そういう見積もりを立てておかなければいけないとお考えになって何か提言されているかどうか、そのことをついて伺いたいと思います。
#196
○土志田説明員 お答えいたします。
 先生御指摘のように、四十七年度の経済白書におきまして、東京の都心に千人就業者が増加するというときに、都心の混雑を激化させないという想定に基づきまして社会資本のコストというのを試算したものを掲載してございます。申し上げましたように、したがいまして、鉄道を敷いたり、道路をつくったり、あるいは住宅、生活環境施設というものも含めまして、当時で合計三十四億円という計算をしております。これにつきましては、今申し上げましたようないろいろな過程がございますし、積算の基礎に使っておりますデータというようなこともございまして、その後につきましては、特に積算はしておりません。定性的にはかなりふえているだろうという想像はつきます。そういう状況でございます。
 また、その点についての政策提言というようなことも、全体といたしましては経済計画等で一般的な考え方を四全総等に整合的に述べておりますが、具体的な形で企画庁として出しておるということではないと思います。
#197
○工藤(晃)委員 それでは、大臣に伺いたいのですが、もちろん通産大臣の及ぶところでこの問題全部が包まれるということじゃないことはわかっておりますが、やはり、さっき言いました民活法というと特定施設で、特定施設はそこに大型プロジェクトがある。やはり関連がありますし、また、内閣として、さっきの環境庁の中間報告ですが、それにあったように、このまま乱開発していくともう環境が大変悪くなる、もっと全体的な視野で調整が要るのじゃないかと言われたことです。それで、この場合、悪化するというのは二つの意味があったと思うのですね。一つは、環境庁が指摘されましたように、大気汚染がひどくなる、水質汚染がひどくなる、気候がどんどん悪くなる、自然は失われる、そういう主に自然に着目した環境と、それからもう一つ、都市環境というときに、それこそ今のように都心に一般の人は住めなくなる、住宅はますます高くなる、地価が高騰する、環境は悪くなる、そういうむやみやたらなビルラッシュからそういうことが起きてくる。そういう二つがあると思うのですが、それをどこで今のこの六十幾つとか七十という乱立するプロジェクトを交通整理するのか。大臣、これはちょっとお考えになっていただきたいことだと思ってきょう質問したのですが、その点について伺いたいと思います。
#198
○梶山国務大臣 委員御指摘のとおり、必ずしも私の主管すべき分野ではございませんし、あるいは余分な口出しということになるかもしれませんが、政治家としての私個人あるいは逆に国務大臣としての立場から申しますと、ようやく最近、東京ないしは東京周辺というのは限界に近づきつつあるなという感じを持つわけであります。それは必ずしも停止をすべきだということじゃございません。そこには東京都という自治体もございますし、その中にそれぞれ息づいている数多くの住民の方がおるわけですから、その方の意向が必要でありますが、マクロに見れば、東京というのは必ずしも大きくなることだけが望ましいことではない。ただ、自然環境というか経済環境とかそういう社会的な環境からいいますと、東京というのは確かに東西日本の中心でもありますし、長い三百年、五百年の集積がございます。しかも東京湾という良好な自然港湾があるわけでありますから、特に経済的な優位性に立っていることは当然であります。そういうところを求めて経済あるいはその他の機能が集中をすることは、これはやむを得
ない状況であろうかと思うのですが、その集積を許す自然環境、都市環境であればいいわけでございますが、ようやくその限界に達しつつある。
 それは二つの面があると思うのです。
 一つは、都市工学的にいえば、人間は、投資はもちろん採算というものを見なければなりませんが、投資をしていけば、その面積と人口というものは一時期、我々が考えるよりもはるかに高い数値になってもやっていけると私は思うのです。それはまた、奪うべきところもあるかもしれません。そういうことの犠牲の上にというか、科学の進歩、技術の進歩によって補える点があるかと思いますが、ただ一つ困りますことは、本当の意味で災害に耐えられる都市であるかどうかということが一つの懸念材料であります。
 それからもう一つは、経済その他の機能が集中することによって、日本全体の中で地方自治やあるいは地方に住む人たちの機能を奪ってしまうのではないかという、この二つの側面があると思いますので、私どもは、むしろ今言ったその側面を見きわめながら国の政治というものは展開をしていかなければなりませんから、地方自治のいわば本質的な選択の仕方はあるとしても、国全体として見れば、その二つの側面というか懸念、これが最近顕著にあらわれてまいりましたので、それに対応する政策を展開してまいりたい、かように考えております。
#199
○工藤(晃)委員 今大臣は懸念ということを言われましたし、確かにこれはこのまま進んでしまえばこういうことになる。そうすると、それをどうやってとめるかというので、それを私は広域的な計画とかあるいは交通整理という言葉で言ったのです。
 私の考え、もう一つちょっと述べるだけにさせていただきたいのですけれども、今の民活方式というのは、実態を見ますと、さっき言いましたように一つはJAPICというのができまして、鉄鋼や大きな建設会社が、特に不況だったせいかもしれませんが、集まって大型プロジェクトをいっぱいつくろうと相談して、これはIISIという国際鉄鋼協会の年次総会でも、日本ではこのJAPICをつくっていかに大型プロジェクトをはやらせて、いかにそれで鉄鋼がふえたかという自慢の報告がされるぐらい国際的にも知られている、これが一つある。
 それからもう一つは、最近は興業銀行を初めとしてプロジェクトファイナンスというのをとり出しまして、これはそれぞれ銀行がいろいろつくわけですが、興業銀行が一番力を持っているようです。要するに、そのプロジェクトで採算を上げていって、そしてリスクは返ってこないようにしようというのですから、どうしても一つ一つのプロジェクトを見るとある合理性があるように見えて、しかし、そこでそういうふうに採算を図らなければいけないというのでやる。どこのプロジェクトも同じくする。そうすると、それが全体で、雨後のタケノコじゃないですけれども、こうなってしまうと竹やぶみたいになってしまってどうしようもなくなるわけなんで、今の民活方式というものが負っているそういう宿命的な進み方があるがゆえに、特別に調整とか事前に計画を整理する必要が出てきていると私は思うわけです。これは私の意見として述べるだけにして、あと次に、これは通産省関係の補助金の分配を含めて少し伺っておきたいことがあります。
 これは、前に私がやはり法案審査のとき、ある懸念を表明したことがありましたので、それで伺うわけです。
 最初に伺うわけですが、航空機工業振興法で航空機国際共同開発促進基金、これは財団法人です、これがつくられまして、それで開発助成金を、これはエンジンですね、V二五〇〇の国際共同開発を行っている協会と、YXXの国際共同開発を行っている協会に交付する。それで、この二つの協会から各メーカーに分配されるという格好で、八六から八九年度で百四十億円ということになっております。
 これは航空機国際共同開発促進基金の役員名簿ですが、助成を受けている側の日本航空機開発協会役員のメンバーあるいはもう一つの日本航空機エンジン協会役員のメンバーと同じ会社から出ている人が何人いるだろうか。基金の役員の名簿について伺うわけです。
#200
○棚橋(祐)政府委員 お答えいたします。
 財団法人航空機国際共同開発促進基金の役員には、常勤役員三名の中には航空機メーカー関係者はおりませんが、非常勤役員二十七名の中には六名航空機メーカーの関係者が、その経験等必要な知識を買われて理事に就任をいたしております。
 それから、日本航空機エンジン協会、ここの役員は常勤役員五名及び非常勤役員八名でございますが、この二つ合わせました中に航空機メーカーの関係者が七名入っております。
 それから、航空機本体の開発を行います日本航空機開発協会の役員には、やはり常勤役員五名と非常勤役員十五名の中に航空機メーカー関係者が十名入っております。
#201
○工藤(晃)委員 具体的な名前で見た方が大変わかりやすいと思うのですが、例えば日本航空機開発協会の理事長の飯田三菱重工業社長は、同時に、今言ったのは交付金を受け取る側ですね、配る側の基金の中にも理事として入っておられます。それから長谷川川崎重工会長、この受け取る側もやはり基金の役員の名簿の中に出てまいります。それから、田島富士重工社長、この方も副理事長として基金の中に入ってくるわけです。あと稲葉石播の社長は、基金の方では理事長として入ってくるわけです。そのほか、真島日本エアシステム社長とかあるいは玉河新明和工業社長、こういう方が入っておられます。
 ということは、この制度で、補助金と同じようなものだと思いますが、交付金を受け取る側の企業の代表が、交付金を配る機関であるところの基金の役員に続々入っている。それこそ配る側の理事長が石播の社長であり、副理事長が富士重工の社長であるということだけ見ても、どこを切ったって同じ、金太郎あめみたいなものなんですね、主要航空機メーカーの役員が入っている。もちろん現職であります。
 なぜこれを今私が持ち出すかというと、ここに私の前の質問のときの会議録がありますが、そのとき、残念ながらかどうか知りませんが、棚橋さんではなくて機情局長が杉山さんだったですね。それで私が非常に心配をあらわしたんです。
 今度、財団法人にする。そうすると、これまでNEDOなんかのやはり国家的な資金を分配する機関は、特殊法人になっていることもありますが、少なくともそういう営利会社の役員と兼務してはならない、こういう厳しいあれがありますが、財団法人だということで、この基金の役員についての適格、不適格の問題というのは非常にルーズになっているのじゃないか。そこで私が、この中に補助金を受け取る側の航空機メーカーの代表が大勢入るようになったら一体どうするんだと聞いたら、杉山さんが答えていわく、
 その役員の中に一人助成対象になる企業の役員が兼務という格好で入っていたからこの十三条三項三号の要件に該当するというのは、余りにも窮屈な考え方なのではないか。あるいは役員のうちの大多数がそういう補助対象の事業を行っている企業の役員で占められるという場合には、もちろんこの基準の発動というのがされるかと思いますけれども、一人でもいたらいかぬということには必ずしもならないのではないかと思います。
と言って、これではともかく一人、二人ぐらいは認めてくれ、それ以上大勢にはしないんだということでその答弁をして、このときは法案が通っているわけです。
 ところが、結果を見ると、このように一人や二人じゃない。先ほど六人と言いましたけれども、あと二つの開発に関する協会の中の企業メンバーということからいうと、もっと数が多くなって九人になるわけです。これは全日空とか日航とかそういうのも合わせますと九人になるわけですから、ほとんどと言っていいわけなんですが、こう
してみると、今の補助金の交付のあり方というのは、実態としても助成を受ける側が助成金の交付を行っている。こういうことだと、特定の大企業となると国からの助成金というのはフリーパスみたいになっているんじゃないですか。これはその当時の答弁からいってもちょっと異常な現象だと思いますが、こういうのは少し是正する必要があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
#202
○棚橋(祐)政府委員 先ほどお答えいたしました助成を受ける方の日本航空機エンジン協会あるいは航空機開発協会の方は、国際共同開発を具体的に実施するメーカー等業界の集まりでございますので、ここに航空機メーカーがかなり入っておることはよろしいといいますかある意味では御理解いただけると思いますが、この航空機国際共同開発促進基金の役員の中に六名というのは、法律制定時の答弁等から考えても少し多過ぎるのではないかという御指摘につきまして、私どもは、この常勤役員、非常勤役員含めまして三十名の中の六名でございまして、かつ会長は岩田弐夫氏でございまして全く関係のない純粋の民間人でございますし、先生もこれは御承知のことかと思いますが、銀行、商社あるいは学識経験者等も入っておりまして、この公平性は十分に、お金を渡す方の基金の理事構成としては、担保されているのではないかと私どもは考えております。
#203
○工藤(晃)委員 そんな答弁は絶対に認められませんよ。というのは、これまで通産省の関係のこういう基金を分配するところは、NEDOみたいなタイプでそういうのが入れないことになっていた。これが初めてのケースで、それで私は危惧して、入ることはないかと言ったら、一人や二人は勘弁してくれというような話で、それできたのですよ。そうしたら今度はどっと、六人というけれども、さっき言ったいろいろな民間のいわゆる受け取る側の企業ということから合わせると九人入ってきますよ。そういう人が三菱重工の社長さんだとか石播の社長さんだとか富士重工の社長さんとかあるいは川重の社長さんとか、そういうのが堂々と入ってきて自分たちで分けているわけですから、これは補助金行政の公正ということからいっても、こういう姿になってくると一体何やってんだろうか、私は何も疑惑とかそんなことは言ってないけれども、疑われてもしようがない仕組みになっているわけです。
 それで、もう一つこれに似たケースとして、基盤技術研究円滑化法で基盤技術研究促進センターがつくられ、そしてそこで民間の試験研究に出資、融資を行う。もとはNTTの株の配当、そういうものが入ってくるわけですが、これも経団連の現職の会長が会長になっているのですね。それから監事には政治献金の元締めなどと言われている経団連の花村さんが入ってきている。評議員を見ると、その中にはそうそうたる財界のメンバーが入ってきて、そして受け取っているプロジェクトを見ますと、その中には今新日鉄の会長をやっている斎藤さん、新日鉄関係が少し多いのじゃないかとか、それから真藤NTT前会長も入っていましたね、今度かわったようですが。それで、NTTへのプロジェクトがやたら多い。こういうのを見ると、一体何やってんだということになるのですね。
 きょうはもう時間がありませんから、私は大臣に要望しておきたいのは、今民活民活ということですが、開発のあり方とか補助金のあり方とか、そういうのは清潔な公正な政治という立場からどうしても再検討、見直していく一つのポイントになっているということを指摘しまして、最後に大臣の御意見を伺いたいと思います。
#204
○梶山国務大臣 今後とも、公平、厳正な人事、それから投資を行ってまいりたいと考えております。
     ――――◇―――――
#205
○与謝野委員長 この際、御報告申し上げます。
 本委員会に参考送付されました陳情書は、中小企業対策の充実に関する陳情書外六件でありますので、念のため御報告申し上げます。
     ――――◇―――――
#206
○与謝野委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。
 第百八回国会、二見伸明君外四名提出の官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律の一部を改正する法律案
 及び
 下請代金支払遅延等防止法の一部を改正する法律案並びに
 通商産業の基本施策に関する件
 中小企業に関する件
 資源エネルギーに関する件
 特許及び工業技術に関する件
 経済の計画及び総合調整に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
 鉱業と一般公益との調整等に関する件以上の各案件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#207
○与謝野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中審査案件が付託になり、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣委員の人選、派遣期間等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#208
○与謝野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後四時四十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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