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1987/09/17 第109回国会 参議院 参議院会議録情報 第109回国会 逓信委員会 第2号
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1987/09/17 第109回国会 参議院

参議院会議録情報 第109回国会 逓信委員会 第2号

#1
第109回国会 逓信委員会 第2号
昭和六十二年九月十七日(木曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 八月二十六日
    辞任         補欠選任
     及川 一夫君     八百板 正君
 八月二十七日
    辞任         補欠選任
     永田 良雄君     北  修二君
     八百板 正君     及川 一夫君
 八月二十八日
    辞任         補欠選任
     北  修二君     永田 良雄君
 九月二日
    辞任         補欠選任
     永田 良雄君     大塚清次郎君
 九月三日
    辞任         補欠選任
     大塚清次郎君     永田 良雄君
 九月七日
    辞任         補欠選任
     橋本孝一郎君     藤井 恒男君
 九月九日
    辞任         補欠選任
     及川 一夫君     高杉 廸忠君
 九月十日
    辞任         補欠選任
     高杉 廸忠君     及川 一夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         上野 雄文君
    理 事
                岡野  裕君
                竹山  裕君
                宮田  輝君
                大森  昭君
    委 員
                長田 裕二君
                志村 愛子君
                添田増太郎君
                永田 良雄君
                成相 善十君
                西村 尚治君
                山内 一郎君
                及川 一夫君
                大木 正吾君
                鶴岡  洋君
                原田  立君
                山中 郁子君
                青島 幸男君
                平野  清君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  唐沢俊二郎君
   政府委員
       郵政大臣官房長  森本 哲夫君
       郵政大臣官房経
       理部長      山口 武雄君
       郵政省郵務局長  田代  功君
       郵政省貯金局長  中村 泰三君
       郵政省簡易保険
       局長       相良 兼助君
       郵政省電気通信
       局長       奥山 雄材君
       郵政省放送行政
       局長       成川 富彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
   説明員
       警察庁刑事局保
       安部防犯企画課
       長        長倉 眞一君
       総務庁行政監察
       局監察官     瀧上 信光君
       郵政大臣官房首
       席監察官     加宮 由登君
       郵政大臣官房人
       事部長      白井  太君
   参考人
       国際電信電話株
       式会社常務取締
       役        大山  昇君
       日本電信電話株
       式会社代表取締
       役副社長     山口 開生君
       日本電信電話株
       式会社常務取締
       役電話事業サポ
       ート本部長    高橋 節治君
       日本電信電話株
       式会社取締役人
       事部長      吉田  實君
       日本電信電話株
       式会社労働部長  朝原 雅邦君
       日本電信電話株
       式会社経営企画
       本部企画部長   木塚 修一君
       日本電信電話株
       式会社経営企画
       本部マーケティ
       ング企画部長   井上 秀一君
       日本電信電話株
       式会社データ通
       信事業本部企画
       部長       桑原 清人君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (国際電気通信事業の競争体制の在り方に関す
 る件)
 (電気通信事業法の見直しに関する件)
 (NTTと新電々との公正競争確保に関する件
 )
 (NTTの市外通話料金の値下げに関する件)
 (シルバープラン貯金の創設要求に関する件)
 (少額貯蓄非課税制度の廃止に伴う郵便貯金へ
 の影響に関する件)
 (放送衛星開発費とNHK経営との関係に関す
 る件)
 (総務庁の郵便事業に対する現状認識に関する
 件)
 (郵便局における防犯対策に関する件)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(上野雄文君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る七日、橋本孝一郎君が委員を辞任され、その補欠として藤井恒男君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(上野雄文君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、本日の委員会に国際電信電話株式会社常務取締役大山昇君、日本電信電話株式会社代表取締役副社長山口開生君、同社常務取締役電話事業サポート本部長高橋節治君、同社取締役人事部長吉田貴君、同社取締役電話帳事業部長櫻井國臣君、同社労働部長朝原雅邦君、同社経営企画本部企画部長木塚修一君、同社経営企画本部マーケティング企画部長井上秀一君及び同社データ通信事業本部企画部長桑原清人君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございま
せんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(上野雄文君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(上野雄文君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○及川一夫君 本委員会ではとりたてて法案、案件がありませんが、しかし、所管事業全体を見ますと、さまざまな問題が山積をしているような気がいたします。そういう立場から、まず第一点として大臣にお伺いしたいわけですが、大臣に就任されて約一年二カ月ということになりましょうか、この間さまざまな問題に大臣も対応されて、郵政事業あるいは電気通信事業の何たるやについてはかなりの勉強もされたと思いますし、それこそ問題意識も豊富ではないかというふうに私は考えます。
 かてて加えて、六十三年度に向けて、とりわけ郵政事業を中心として概計要求をする時期ということにもなっておりますし、現実に新聞報道によれば、各種の予算要求の内容が大ざっぱでありますけれども報道もされているわけであります。こういう立場に立ちますと、これまでの体験と、今立たされている現状の上に立ちまして、郵政事業、電通事業あるいは情報産業、国際電信電話、NHKという放送関係、これらひっくるめまして、今日の時点で、郵政大臣として今取り組まねばならない重要課題というのは一体どんなものがあるのでしょうか、御所見をお伺いしたいと思います。
#7
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ただいま一年二カ月たったのでその感想と、いよいよ来年に対する取り組みについてのお尋ねをいただきまして、まず第一に、私は、大変浅学非才、不明不敏でございますが、及川先生初め参議院の逓信委員の先生に非常に御懇篤なる御指導をいただきましたことを大変に感謝を申し上げております。
 私は、郵政省の仕事は二つのネットワークである、郵政のネットワークは古くて新しい、しかも心の通ったネットワークであると申しておりますが、これも大変な転換期を迎えておりまして、おかげさまで六月三十日から長年の悲願でございました郵便貯金の自主運用も始めさせていただくことができました。また電気通信行政、これは時代の最先端を行く電気通信のネットワークでございまして非常に重要だと思っておりますが、これもおかげさまで七月四日から衛星の独自番組が放送されるようになりましたし、今月の四日からは新電電の電話サービスも開始させていただくことができました。
 また、前国会では法案がたくさん、九本出させていただきました。郵政省は六つの局がございますが、それぞれの局の基本法、いわば郵政基本六法と申すべきものをすべて改正案を提出させていただきました。これも先生方の御指導と御協力によりまして通過をさせていただいたわけでございます。
 今後の問題でございますが、郵政事業につきましては、急速に進展している金融自由化と長寿社会の到来、国民ニーズの高度化、多様化等社会経済環境の変化に積極的かつ的確に対応してまいりますために各種制度の改善、サービスの充実を図りまして、国民経済生活の安定向上に取り組まさせていただきたい。
 それから、電気通信行政につきましては、情報通信基盤の整備を図ることが目下の急務であります。これは国土の均衡ある発展あるいは基盤技術の開発、さらにこれが内需振興にもつながるわけでございます。さらに我が国の電気通信は世界のトップランナーでもございますので、国際社会の発展にも貢献をしてまいらなければならないと考えておりまして、具体的には来年度予算に向けまして、NTT株式の売却益による無利子融資制度の活用を含めました昭和六十三年度予算、税制、財政等の諸要求の実現に向けて努力をさせていただくつもりでございます。
 郵便の父の前島密先生のお教えを私なりに解釈いたしますと二つありまして、前島先生が考えておられたのは、改革するときは思い切って新しくということであります。もう一つは、前島先生の精神は、常にわかりやすく親しみやすくということを念頭に置いておられました。それがはがきとか切手とか振替とか、大和言葉を使われたんではないかと思いますが、こういう前島精神をさらに前進をさせまして、電話、放送あるいは電気通信といった国民の日常生活に直接関係するサービスをできるだけ向上させてまいりたいと考えている次第でございます。
#8
○及川一夫君 過去的に見て大変結構ずくめというお話なんですが、反省なさる点は一つもございませんか。
#9
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 私は、最初に申しましたように浅学非才、不明不敏でございまして、反省することはかり多いわけでございますが、おかげさまで先生方の御指導、御支援によりまして、電気通信の改革もまあまあ順調に来ているのではないか。また、郵便事業も三事業とも二年にわたりまして黒字決算をさせていただいたということは非常に感謝にたえないわけでございますが、まだまだ我々として至らない点は多々ございますので、今後ともいろいろ御指導いただいて、さらに努力をしてまいりたいと考えております。
#10
○及川一夫君 私は郵政大臣の能力を疑って反省ということを申し上げているわけではないわけでありまして、郵便事業、電気通信事業を初め所管事業について、郵政省として、大臣としていろいろ主張されてきた点が実はあるわけですね。それらがすべて実現をしたというふうに郵政大臣は最初お答えになっているんですけれども、私はそう思わない。
 一つの例としてKDD問題、第二KDDの一本化の問題がございます。一体これはどうなったんでしょうか。一本化については断念というのが巷間言われている状況でございまして、断念するということは、問題点として挙げた幾つかの問題についてどう処理されるのかということにも実はなるわけであります。したがって、第二KDD一本化の問題について、現状どうなっているのかということについて、まずお伺いしたいと思います。
#11
○政府委員(奥山雄材君) いわゆる第二KDD問題、つまり国際電気通信分野における新規参入の問題につきましては、ただいまもお話がございましたように、昨年以来二つのグループが経団連の情報通信委員長に一本化の調整を依頼されて、一本化に努力をされてまいりました。経団連情報通信委員長の調停案が四月二日に出ました後も、数カ月にわたりまして真摯な打ち合わせ、討議が何回も行われたところでございます。役員レベルあるいは部長レベルにおきまして、たび重なる協議が持たれたところでございます。しかしながら、諸般の事情によりまして、最終的に八月の四日に至りまして、両グループから、一本化が不調になったという報告を郵政省としては受けたところでございます。
 その不調になりました原因は幾つかございますが、関係者からの報告によりますと、一つは、ケーブルの敷設をめぐりまして、一つのグループは三カ月間FSを行った上で結論を出したい、一つのグループは数年間はケーブルが必要がないという主張であったそうでございます。もう一点は、役員の構成あるいは出資比率等について両グループの折り合いがつかなかったというふうに承知をしております。
#12
○及川一夫君 それでどうなるんですか。
#13
○政府委員(奥山雄材君) 二つのグループのうち、一社は既に八月の二十八日に企画調査会社から事業会社に衣がえをしております。また、もう一つのグループも近々事業会社に移行する旨私どもに報告をいただいているところでございます。したがいまして、今後はそれぞれのグループが個別に事業許可申請を郵政省に対して行ってくることになるであろうというふうに予想をしておりま
す。申請がございましたならば、これは電気通信事業法の定めるところにのっとりまして、公正かつ透明、迅速に処理をするという考えでございます。
#14
○及川一夫君 大臣、どちらにしても当初二社体制で行くというのが三社体制で、国際電気通信関係は競争体制ができ上がるというふうになりますね、これは。ならないんですか。
#15
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 何社体制になるかということはなかなか申し上げにくいわけでございますが、国際化時代の我々の電気通信の政策というものは簡素、透明、内外無差別ということをもう以前から宣明しておるわけでございます。したがいまして、現在申請が出ておらない段階で許可の見通しについてお答えすることは大変難しいわけでございますが、私は、一般論としては、電気通信に関しては自由化、国際化には前向きに対処をしてまいりたい、しかし具体的な事案につきましては、電気通信事業法にのっとりまして公正、透明かつ迅速に処理をしてまいりたい、審査をしてまいりたい、このように考えております。
#16
○及川一夫君 確かに申請が出てきていませんから、認可するとかしないとかと言えないでしょう。ならば私ははっきり申し上げるんだけれども、郵政省が郵政大臣をして、とにかく市場というものを考えたときに二社体制でいくべきだ、三社体制では共倒れになる、だから例の条文を適用して、いわば市場でのやりとりについていろいろ調整していこうという観点に立って二社体制を打ち出してきたことは間違いないですよ。そのための調整工作が行われたことも事実でしょう。そしてまた断念したということも事実ですね。しかも、どうもこれはベネチア・サミットにおいて、サッチャー首相とかあるいはレーガン大統領とか、中曽根総理が直接お話をし合ったのが契機になって、いわば断念の道をたどったということだけは時系列的に見てもはっきりしているわけですから、私は、今認可するとかしろとか、そういうことを言うんじゃなしに、少なくとも郵政省の主張されていることは通らなかった。申請されれば、結果的には認可をしてでも、いわば国際電気通信の競争体制というものは認めざるを得ないということに私はなるんだろうと思いますから、そういった点では少なくとも唐沢郵政大臣が強く、政治生命をかけたかどうかわかりませんが、主張されていることは挫折をしたということだけは私は明確に言えると思うんですね。
 それと同時に、マル優問題でもそうではないでしょうか。逓信委員会であれほど我々に対して協力を呼びかけながら、いつの間にかマル優はあきらめたと、こうなっているわけでして、そしてそれが現実のものに今なりつつあると、こう言われているわけです。まだ成立はしていませんよ、誤解されちゃ困りますけれども。成立するかどうかもそれはきょうあすじゅうに決まるんでしょうけれども、どちらにしても郵政省の意思としてはマル優廃止に、非課税問題について廃止することを賛成をしたということ。その後一体どうするんでしょうか、これ。反対をしておいて賛成して、一体どうなるんですか、これ。そこが私は非常に国民の目から見てもわからないし、あなたはいろんなことをやってこられたと言うが、この二点をとらえたら、よく見ても五分五分じゃないかと、むしろマイナス点だぞと、こういうように言われかねない私は問題があるように思う。その点をそうしないためにはこれから何をすべきかというのが私は大きな問題だと思うんです。そういう点でひとつ郵政大臣、明確なお答えをお願いしたいというふうに思います。
#17
○国務大臣(唐沢俊二郎君) まず電気通信についてでございますが、確かに公正かつ有効な市場の形成というものも大変必要だと思いますが、やはり私は最初申しましたように、電気通信分野におきまして国際化、自由化には前から積極的に対処はしてまいりたいと考えております。しかし、先ほど申しましたように、具体的な事案につきましては、これはできるだけ公正、透明、迅速に審査をしてまいりたいと考えております。
 また、マル優の問題につきましては、先生方から大変御支援をいただきまして、原則的に非課税の制度が廃止されるという案が出ましたことは、私として力足らずだったかもしれませんが、おかげさまでいろいろな例外を広く認めていただきましたしいこれからはできるだけ国民の皆様のニーズに合った新しい商品、サービスでもってできるだけの国民の皆様に対する御奉仕をしてまいりたい、このように考えております。
#18
○及川一夫君 そういうことを求めているんじゃなしに、郵政大臣も議院内閣制の中の一人ですから、内閣がお決めになればそれに従わざるを得ない、不満でも。というのはあるんですよ。それは私は否定しない。しかし、少なくとも郵政大臣としてマル優の非課税については廃止はできない、それを廃止すると貯金事業にこんな影響が起こる、日本経済にもこんな大変な打撃を受ける、それが貯蓄性向がどうだとかで、いっぱい並べてあるわけですよ。そういう問題には全然手をつけずに、説明もせずに、ただ単にやむを得ないで済むかということなんですね。済ましておけば、それは私は政治不信に転化する道だと思うんです。
 ですから、非課税制度が廃止をされたら、廃止に反対をしてきた理由についてそれを一つ一つ取り上げて、私たちはこれからこうしますと、廃止をされたけれども、こうしますという、そういうものがなければ、納得するしないは別にして、私は政治家としての、また内閣の一員としての正しい態度につながっていかないと、こう思うんですね。
 だから、KDDの問題でもそうなんですよ。市場規模がどのくらいかという意見を出しましたよね。経団連は一兆二千億と、こう言うが、郵政省は三千五百億と、こう言っておるわけ。何でこんなに違うんだろうという気持ちもしますが、いずれにしても三千五百億とか四千億と言われる市場なんだと、どう見ても。そんなところに三社も四社も入ってきて競争したら共倒れじゃないかと、それはできないと。したがって、需給調整事項というものを適用して、二社体制でというふうに言われたわけでしょう。ところがそれが三社になると、今のところは四社になるような様子はないかもしらぬが、少なくとも三社の際にそういうふうに言われたら、三社になったときにその規模というものからくる問題点というのはなくなったのか、こうするから心配ないというのか、そういう立場に立って私は解明されるべきだと思うんですよ。それを総理大臣が決めたから仕方がないからかどうかしらぬけれども、ほおかぶりしていると、それでは唐沢郵政大臣の人格を私はむしろみずから否定しているようなことになりゃせぬかというふうに思うんです。
 私は政治というのはそういうものじゃないかと、主義、主張いろいろある、多数で決まりますから、自分の意見が通らないときがある。通らなかったときにはその関連をどうするかということを、常にやはり回答を与えるということがあってしかるべきだと私は思っているわけですよ。このように考えるんですが、いかがですか。
#19
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 第二KDDの問題は、先ほど奥山局長が御説明申し上げました。また先生の方がよく御承知のとおりでございますが、これは民間で話し合いが進められてまいりましたものでございまして、郵政省が積極的にいろいろこれに関与する問題ではないわけでございます。ただ、我が国の国際化時代の最重要事である国際通信につきまして、電気通信行政を担当する郵政省といたしまして、基本的な見解は表明してきたところでございますが、大変申しわけないんですが、まだその申請が出ておりませんので、今後のことにつきましては大変恐縮でございますが、差し控えさしていただきたいと思う次第でございます。
#20
○及川一夫君 大臣は、きょう午前中他の委員の方々の御質問の関係もありますから、私も時間限られているので、この問題もう少しやりたいんですが、終わりたいとは思いますが、私はそういうことを郵政大臣に求めているわけじゃないんで
す。現実に二社体制で終わらないという状況がある。それは郵政省の主張から見て違った形になったではないか。しかも違った形になるということは、指摘した問題点が解明されてなったわけではない。その問題点をどうするのかという、そういう解明というものがなければ、三社でも二社でも納得ができないということになるんじゃないでしょうかと、みずからの発言に責任を持ってもらいたい。その責任を持つ態度としてそういったことが必要ではないかということを指摘したつもりですから、よく考えていただきたいというふうに思うんです。
 そこで、KDDの方は来ておられますか。
 そこで、いずれにしてもKDD一社で独占的に国際通信が行われるわけではない。どんなに少なく見ても二社体制になることは間違いないわけです。それがさらに三社体制になるかもしらぬと、こういう状況を踏まえて、KDDとしてこの事態に対する対処の基本的な姿勢というか、考え方というか、対応というか、そういうものについてお考えがあればお聞かせ願いたいというふうに思います。
#21
○参考人(大山昇君) ただいまの御質問についてお答え申し上げます。
 電気通信事業法が施行されまして二年余が経過いたしました。既に国内電気通信分野におきましては新規参入事業者がサービスを開始しておりまして、国際通信分野におきましても新規の参入事業者であるところのITJ及びIDCの二社が今月中にもそれぞれ事業許可の申請を行うやに聞いております。また、それとは別に先般の事業法の一部改正に伴いまして国際第二種による国際通信事業、いわゆる国際VANも業務を開始いたしまして、一部のサービスについては競争が展開をされるという情勢になっております。
 我が国の国際通信をこれまで独占的に提供してまいりました当社にとりましては、このような実に厳しい環境が出現しようとしておるのでございます。したがいまして、これに対する適切な対応が求められておるところでございます。その一環といたしまして、現在社内の意識改革運動を実施し、経営体質の改善に努めておるところでございます。また、料金面でも新規参入事業者に十分対抗できるように経営の効率化に一層努めたいと考えております。さらにサービス。面におきましても、従来に増して良質で、かつ安定したサービスの提供を継続していざたい、こういうことでこの競争環境に対応してまいりたいというふうに考えております。
#22
○及川一夫君 準備おさおさ怠りなくやられているというふうに受けとめておきたいというふうに思うんですが、競争というのは、競争相手が実際に入ってまいりませんと、なかなか実感的につかめないものだと私は思っています。私自身もNTTの民間化に伴って、競争だ競争だとこう言っていたが、〇〇七のパンフレットが回ってみて、初めて競争という現実を体で感ずるような気がするわけですね。したがっていまだ、国際VANの方は確かに競争相手はあらわれていますけれども、一種関係について、これから国際電電の場合も競争相手が具体的に参入をしてくるということになりますと、参入をしてない段階での競争というものを意識するのと、具体的に参入されてからの競争の意識というものは全く違ったものが、予想しないものが出てくるというふうに私は思っています。そういった点では、NTTも、二年余りいずれにしても競争体制の中で具体的に九月四日迎えたわけですから、ひとつそういった体験も踏まえながら万全を期すように希望しておきたいというふうに思っております。
 で、そろそろ私の割り当て時間が来ておりますから、最後に一つだけ御質問しておきたいのは、事業法の見直しの問題ですね。国際VANのときも事業法の見直しということであったわけですが、事業法の見直しは決してそれだけではないだろうと、こう思っております。とりわけNTTが二年を過ぎているという問題、それから、NCC関係が専用線に、さらには第一種の事業に具体的に参入してきているという事実、しかも技術上の問題があって、結果として料金がもう二本立てになっているという問題、さらには諸制度というものを二年間実行してみて、いろんな問題が私はあるやに思うんですけれども、そういう現状というものを踏まえたときに法律的に、法律論争の中で約束をしている三年後の見直しという問題について、当然見直すべき作業が進められるべきだというふうに思っているわけですが、この点いかがでしょうか。
#23
○政府委員(奥山雄材君) いわゆる電気通信事業法の見直しと呼ばれておりますのは、申し上げるまでもなく電気通信事業法附則第二条に規定されております「政府は、この法律の施行の日から三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」という条項に基づくものでございます。したがいまして、この条文に則して私どもが検討を加える際にも、やはり六十年四月の電電改革の趣旨、根源にさかのぼって検討する必要があるだろうと考えております。つまり、臨調答申にうたわれておりますように、電気通信技術の急速な発展、あるいはニーズの高度化、多様化に対応する見地から、NTTを一層活性化するとともに競争原理を導入したという、その原点にさかのぼる必要があるであろうと思っております。
 ただいまお話がございましたように、確かに制度改革後二年経過いたしましたが、実際の電気通信事業の参入状況を見てまいりますと、昨年の夏以降専用線サービスが東京、大阪、名古屋において始まっておりますが、電話サービスが、ことしの九月四日から新電電三社によるサービスが東名阪において実施をされるという、緒についたばかりというのが現実の姿であろうというふうに考えております。したがいまして、このような状況を考えますと、今後そうした実態面に即してこれらの状況をつぶさに分析検討をした上で、詳細なかつ多面的、実態的な分析をも加えまして、最終的に必要な措置について結論を出していくという考えでございます。
#24
○及川一夫君 今の局長の御答弁は、どの程度のものになるかはともかくとして、法律が成立に当たって約束をし合った事業法の見直し、会社法の方俸五年後ということになっていますから、とりあえずそれは横に置くとしても、三年後と言われた事業法の見直し問題については、ずばり言って見直し作業を進める、その上で具体的な内容について明らかにしていくということだろうと私は受けとめたいというふうに思っているわけですが、それでよろしいですか。
#25
○政府委員(奥山雄材君) あくまでもこの法律の施行後の状況について検討を加えるということでございますので、臨調答申並びにこれに基づく行革大綱に示されているさまざまな考え方に照らして今日の電気通信事業の競争原理の状況、発現の状況、あるいはNTTの自由化後の状況等を子細につぶさに検討する必要があるというふうに考えております。その結果に基づいて、必要な措置について考究してまいるというスタンスでございます。
#26
○及川一夫君 終わりたいと思いますが、局長、大臣もそうなんですが、ぜひ素直に受けとってほしいと思うんです。実はこの質問をするに当たりましては若干経過がございまして、局長さんは、全く事業法の見直しは必要ないというような意味での非公式な御発言をされてきたと私は受けとめているものですから、それはちょっと違うんじゃないかなということで、今こう出しているわけです。
 ですから、私は、とにかく大企業だということを強調する、しかも初めての民間化であると言うからには必ず問題点が出てくるし、ないとは絶対に言えないんですね。もちろんそれは法律を改正すべき問題点なのか、行政指導上で間に合う問題なのか、いろいろありますよ。しかし、これだけのことをやって、いや、見直しの対象は第二種だけであって、第一種は関係ないみたいなようにとれるような御発言というのは、僕はよくないんじ
ゃないかという気持ちで実はいっぱいだったんです。
 局長がきょうおっしゃられたように、いずれにしても実施後の状況というものをよく把握をして、分析をして、それで見直しが必要であれば当然のこととして、見直しとしての具体的な提案をしますということを言われているわけですから、私はそれで一応きょうの段階は了解をいたしますけれども、ぜひ素直な意味で、まじめにひとつ検討していただくようにお願いいたしまして、私の質問をとりあえず終わっておきます。
#27
○大木正吾君 ちょっと準備しました都合で順序を変えまして、今の及川委員の質問に関連いたしまして、引き続き伺っておきたいんですが、今及川委員の最後の発言の中で、いつか見直しをすると、こういう話がありましたけれども、最初に伺いたいのは、NTTは特殊法人ですわね。第二電電は、立脚するものは一体、法律的には商法上の会社、こういうふうになるわけですか、その辺はどういうふうに理解してよろしゅうございますか。
#28
○政府委員(奥山雄材君) NTTと新規参入の第一種電気通信事業者との関係についてのとらえ方でございますが、電気通信事業法上は、NTTと新規参入の第一種事業者は全く同一の取り扱いを受ける仕組みになっていることは御案内のとおりでございます。ただ、NTTの場合にはその長い、それまでの前身である公社、あるいはさらにそれ以前からの資産の総体、あるいは技術力、あるいは人的、物的設備の全体を引き継いで設立されたという、いわば日本の電気通信界における基幹的な通信事業者であるということでございますので、そうした特別な地位を持っているということでございます。
 そこで、御案内のとおり、日本電信電話株式会社法という特別の法律を設けまして、全国への電話の役務の提供の義務、あるいは事業計画の認可、あるいは利益金の処分等最小限の国の関与を設けているという違いがございます。
#29
○大木正吾君 特殊法人であるNTTにいたしましても商法に基づく第二電電にいたしましても事業法の、いわば法律の規制を受けることは同じだ、こういうことでいいわけですか、これは。ただ、特殊法人といいますと大蔵省が株式を持ち、また反面では二十兆近いものを、大変な赤字の企業なりあるいは国鉄のようなものもある中で、NTT御自身は、機械だけが仕事をしたわけじゃない、人間も働いた――私たちも働いたんだから、そういった中で国に大変な財政関係のお助けをしている、こういうふうに考えてもいいわけですけれども。ただ私、今おっしゃった中で、今後の問題として、競争体制ということは当然の問題として、料金を安くしなければならぬという問題がある。新しい商品を開拓しなければならぬという問題がありますね。サービスをよくしなければならぬ問題がありますね。
 ですから、そういった面を通じまして、結果的に新しいものを開発し、国民のために、市民のために、いわばサービスを拡大していこう、あるいはいいものを売り出そう、そういう観点で物をとらえていきますと、これは事業法の法律改正か省令問題事項がわかりませんけれども、いずれにしてもこれはどこかでもってそういった問題について何らかの見直し、あるいは改正等が必要な時期が来ることは間違いないと思うんですが、その辺はどういう御認識ですか。
#30
○政府委員(奥山雄材君) 制度改革後二年半の間にNTTとそれからNCCとの実質的な競争関係がどうなったかとか、あるいは改革後NTTの経営状況はどうであるかといったようなさまざまな事象を実証的に私ども把握する必要があろうと思っております。そうした上で、それらをつぶさに検討、分析した上で、この事業法の附則二条に基づく措置については、必要な措置について検討してまいりたい、こういう考え方でございます。
#31
○大木正吾君 ちょっと抽象的でわからないんだけれども、さっき及川委員が質問した中で、例えばの話が事業法附則第二条ですね、これを見ていきましてもこう書いてありますよ。「この法律の施行の日から三年以内に、」ですよ。きょうから始まって来年の三月三十一日までは三年以内ですね、これ。となると、相当郵政省御自身は、現時点でもってこの問題については検討しておかざるを得ない。あるいは新電電の発足が九月四日でありましたにいたしましても、現状では相当こういう問題が起こるなということについて幾つかは検討していなければおかしくないかと、こういう問題ですね。別に第二電電が幾つできるかということについて当時論争したわけじゃないんだから。第二電電ができますという議論はありましたよね。幾つの会社がどうのこうのという議論を当時したことは僕らは覚えがない。
 ですから、そういった点からしますと、この附則二条からいっても、今の答弁ではやっぱり僕は納得できない面もあるし、同時に極端なことを言いますと、きょうここに新聞をちょっと、きのうきょうぐらいのやつを持ってきたんですが、いいですか、これ日経新局の十七日の朝刊ですが、ICカードにパソコン機能でNTTも参加をしてVISA、東芝と開発、こういう問題が起きてきますね。それから同時に、もう一つは毎日新聞ですが、テレホンサービス問題が出ていますね。こういった問題については、許認可事項の中に入るんですか入らないんですか。これはどうなんですか。
 うわさによりますと、例えば伝言ダイヤルとか会議用電話とか、そういった問題について、すべて許認可事項だと、こういうふうに郵政省は省令、政令等でもって抑えている、こういうふうに感じますが、そんなことがすべて要するに許認可事項の中に入ってしまうんですか、どうなんですか、その辺は。
#32
○政府委員(奥山雄材君) これはNTTの取り扱う業務の種別によって、法律の定めるところにより許可のもの、あるいは認可のもの、あるいは届け出のもの、あるいは何も必要でないもの等々ございます。
 今御指摘のきのうの毎日の夕刊でございましたか、私も拝見したんですが、NTTがテレホン情報事業者というんでしょうか、から料金の徴収代行をしてほしいという要望があるといったようなことにつきましては、これはNTTの附帯業務になるということになろうかと思いますので、附帯業務の場合は届け出が必要になってまいります。
 ただ、その新聞を読む限りでは、それはどのような形態が想定されているのか、いま一つはっきりいたしませんのでわかりませんが、例えば、キャプテンの料金の徴収代行のようなものであれば附帯業務という形でとらえられると思います。したがって、それはあくまでも実際の内容によって、ケース・バイ・ケースということになるかと思います。
#33
○大木正吾君 そういうことだからあんた、競争体制とか効率化とかうまいこと言ったってだめなんですよ。
 郵便料金は、今、基本料金とは何を言うんですか。郵便料金の基本料金とは何を言うんですか。担当じゃないから答えられないということはないでしょう。大臣、郵便料金の基本料金とはどの料金を指しますか。――だれか担当いるでしょう。感覚が麻痺しちゃっているんだよ、いずれにしても。ただ抑えればいい、抑えればいいと言って、一方では競争せい、競争せいと言っているんだからね。まあ、後で調べて返事してもらえばいいですよ。
 例えばの話が、電話の例で申し上げますれば、一般的には、これはもう市内の十円というのは今ありますわね。これは、円高になったからアメリカ的に直せば十六円になっちゃうかもしれぬけれども、結果的にはこの辺が大体基本料金と言っていいんでしょうね。それ以外の附帯関係の仕事――市外がどっちになるかということは、まあ基本料金と若干関係しますがね。私たちが見た目では、やっぱり基本料金については国民生活に極めて関係深いから、大臣がよろしいと、こうしなきゃできないということはわかりますよ。
 しかし、一方では大臣もおっしゃったように、合理化をせいとか競争せいとか効率化をせいとか、そういったときに一生懸命にあんた、通研その他が頭をひねって考えて、全部あんた、苦心をして出す新しいサービス、商品を国民は欲しがっている。そのときに三月、半年といえども、郵政省が許認可しないからできないなんて、そんなばかなことがありますか。現に幾つかあるんですよ。
 きょうは時間がありませんから余りやりませんけれども、そういった問題について、これは局長に聞きたいんだけれども、じっくりNTTあるいはこの委員会の理事等との間でもって詰める気持ちはありますか、どうですか。
#34
○政府委員(奥山雄材君) 事業法施行後の状況につきましては、確かに各般にわたっていろんな大きな影響といいますか、動きが出ております。これは、NTTとNCCとの関係なんかはその最たるものでございますが、それ以外にももちろんさまざま料金問題あるいは経営問題等については意見が出ておりますので、私どもといたしましては、法律の附則二条に基づく施行後の状況について検討を加える作業自体は私どもとしても資料を集める等の方法でやっておりますし、また広く関係の方々の御意見をも拝聴しなければならないと思っておりますので、いずれ適当な時期には、キャリアとしてのNTTももちろんそうでございますし、その他ユーザーサイドの方の御意見、あるいは二種事業者の方々、あるいは経済関係の団体の方々等々できるだけ幅広く私どもとしては御意見を徴した上で判断をしたい、こういうふうに考えております。
#35
○大木正吾君 基本料金以外のものについては、会社になったら会社になったらしく、しかも株でもってさんざん国にNTTは、言えば貢献しているわけでしょう。第二電電と競争――第二電電にも全部これ事業が絡むんですからね。第二電電もいい商品をつくったら、どんどん売ったらいいんですよ。双方が切磋琢磨して売っていったらいいんですよ。
 そういった問題、しかも法律の附則の中で三年以内と書いてあるんだよ、局長。そのことを適当な時期にとは何ですか、適当な時期にとは、一体。あなたのおっしゃる適当な時期というのは、三年以内を指しますかどうなんですか。
#36
○政府委員(奥山雄材君) 適当という意味は適切な時期にと、こういう意味で申し上げたつもりなんでございますが、したがって来月あるいは再来月、いずれにいたしましてもことしじゅうの適切な時期にそのようなヒヤリングの場を設けたいというふうに考えております。
#37
○大木正吾君 私が申し上げているのは、どれがいい悪いということじゃないんですよ。要するに三年以内に、言えば状況について見直しを、いろんなことを出し合って調査をして、こういったことは許認可にしては少し厳し過ぎるなとか、法律を改正しようとか、あるいは省令を変えようとか、どれがどれにはまるかわからぬですよ。材料だけは全部集めなければならないんですよ、いずれにしたって。それを法律違反して三年以降、極端なことを言ったら五年も先になってから、競争体制がしっかりしてきたからやろうと言ったって――何か最近の新聞では、建設省が関東一円でもって今度は郵政省とけんかしようと構えているんですか、何か大分市内関係は別にいたしましても市外関係でもってやろうという話が新聞に出てましたけれどもね。
 私は、そういった点を展望しますと、非常に郵政省が監督する郵便業務以上に今の電電の仕事に対する許認可事項は厳し過ぎる、はっきり申し上げて。それで一方ではけつをたたいている。そういった矛盾を感じますからね。ぜひこれは検討した事項について、もし局長の方で出せなかったら私の方で出しますから、出した項目について理事会なりあるいはNTTの関係者も含めてもいいですから、検討する機会を持ってもらいたいことを約束できますか。
#38
○政府委員(奥山雄材君) 当委員会でいただきました御議論ももちろん私どもも重要なこれは検討の材料であるというふうに考えております。また、当委員会としてこの問題についてどうお取り扱いになられますかは、これは当委員会においてお決めいただくのが至当であろうというふうに考えております。
#39
○大木正吾君 いずれにしても理事会で、これは委員長にお願いしておきますが、言えば競争体制、どんどんどんどん日進月歩進みますからね。その際に、私の方からも項目を挙げて、こういった問題について、一々役所が三月も半年も検討していてはかないませんからね。そういった問題を差し上げますから、その際に理事会等でもって検討してもらいたいことを注文として、理事会あるいは委員長にお願い申し上げておきます。
 さて、その次の問題ですが、これ時間が余りありませんから、雇用問題について伺いたいんですが、大臣は、今のNTTの要員数についてはどういうふうなお考えをお持ちですか。
#40
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 電電改革後、NTTも事業部制を採用されましたり、企業意識を徹底されて順調に来ておられるんじゃないかと思っております。さらに基幹的な電気通信事業者でございますから、今後とも合理化努力はしていただかなければならないわけでございますが、今後電話収入にすべて依存をする体質から転換することによりまして、電話料金の引き下げを図るとの方針のもとに積極的に子会社づくりを行って、新たな雇用分野を拡大してきているというふうに承知はいたしております。
#41
○大木正吾君 NTTの関係者来られておられたら、ちょっと具体的に説明していただきたいんですが、これは子会社の数、会社発足以後の子会社の数、出向者の数、あるいは移籍者も含めてで結構ですから、そういったものを含めて幾つの子会社をつくられたか、何名の方々が出向されているか、それについて答えてください。
#42
○参考人(朝原雅邦君) お答えいたします。
 現在、新規事業約百十社、二千名出向しております。
#43
○大木正吾君 つけ加えまして、毎年定年でやめていく方と新規採用者とのバランスはどうなっていますか。
#44
○参考人(朝原雅邦君) お答えいたします。
 平年ベースで申し上げますと、大体約九千名退職が出まして、採用の方は約四千名、したがいまして差し引き五千名の減というのが平年ベースでございます。
#45
○大木正吾君 大臣に伺いたい問題でございますけれども、大臣は、どっかの新聞記者か、だれかの話の中で、ちょっときょうは資料持ってまいりませんでしたけれども、NTTは少し要員が多過ぎる、もっと減らしなさいと、こういったことを言った覚えはございませんか。――ありませんか。私は実は少し多いと思うんです。本当は子会社にもっとたくさんの方々が出ていくことを期待している一人なんでありまして、やっぱり第二電電その他との関係からしますれば、どうしてもそういう関係が出てくることは、会社として経営するからにはそういったことがなくてはいけない、こう考えている一人なんです。だから、遠慮せずに答えてもらえばいいんですけれども。
 そこで伺いますけれども、実はこれ、私の仕事の関係もございますが、本院の産業・資源エネルギー調査会長という仕事を担当させられたんですよ。
 現在、日本の産業というものは、言えば鉄鋼とか造船とか、その他自動車とか、そういった割合にハードな産業の分野の方が外国との貿易摩擦等もございまして、人減らしあるいは造船のごときは惨たんたる状態になっているわけでありますが、きのうも実はその委員会で石炭の問題、閉山の問題もちょっと話があったんですが、要するに重厚長大ですから、そういったようなどっちかといえばハードな産業、この方の人は、ふやせる条件というやつは、ほぼ臨時工等を景気のよしあしでもって入れるみたいに、六兆円の景気政策とったときには穴掘りぐらいの人がふえるということ
はあり得ましょうけれども、言えば安定した雇用として、そういったところに就職が拡大する可能性はまず薄いと私は判断をしているんですよ。
 今一番頭を痛めている問題は、そういったときにあなたのお孫さんとか子供さん方が一体どういう仕事にこれからついていくのかという問題なんです。この中の全部の方々に関係する問題なんですよ。そのときに私たちが期待しているものは、やっぱりソフト、サービスですね、この関係。例えばNTTあるいは輸送関係、あるいはデパートとか電力とか、ガスとか、たくさんありますよね。しかし、どの産業を見ても結果的には、そういった中で雇用の吸収のできる産業分野というのは極めて限られていますね。そういった問題点との関係でもって非常に心配なことは、やっぱりNTT御自身が最近結ばれた雇用政策に関する覚書というものもございますが、なるべく円満に、さっき朝原部長が答えたような形の退社あるいは出向等やっているようですけれども、そういったことに絡んで、ぜひこの問題について大臣の見解を聞きたいんですが、大臣は一体日本の大きな産業、ミスマッチという言葉がはやっていますけれども、ミスマッチが企業内にもあるし、同時に産業全体にもある。こういった中で、NTTあるいは第二電電等含めて、要員問題等については、仕事もサービスも商品もふやさなきゃいけませんね。同時に、人の数もふやさなきゃいけない。そういった問題についてどういう御認識ですか。これをひとつ大臣に聞きたいんです。
#46
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 我々は情報通信の基盤整備ということに全力を注いでおるわけでございます。これは一つは、国土の均衡ある発展のために必要である。情報格差のために、さらに中央と地方の格差がつくということは、これは世界じゅうの問題になっている。そういう意味で、テレトピアに外国の皆さんが注目をされている、こういう点もございますが、もう一つ情報通信基盤整備で力を入れておりますのは先端技術の開発、これが私は内需拡大につながる。
 先生おっしゃるとおりに、だんだんやっぱり日本の主力となる産業というものも時々刻々、年々変わっていくものと思っておりまして、今後とも電気通信分野の我が国の産業のために果たさなければならない役割、貢献というものは非常に大きい。国民の非常に多くのニーズにこたえて、さらに国民生活を向上させ、また一方、産業を発展させるために電気通信分野に課せられた責務というものは大きい、また可能性もあるということで、非常にわかりやすい話ですが、例えばハイビジョンですね、どのくらい普及するか知りませんが、三千五百万世帯で五十万のもし受像機を買えば、これで十七兆五千億の売り上げではないかということを本当の一例として申しておりますし、また、ポケットベルも今数字が出るようになりましたが、これもいよいよ片仮名が出るようになる。これも新しい何と申しますか、製品でございます。
 そういう意味で、私は電気通信産業分野でさらに多くの方に従事をしていただくということは非常に必要だと思っております。また、特殊法人であるNTTに関しましても、特に合理化もしていただかなければならないという観点から、その業務範囲につきましては公益上支障のない限り大幅にこれを認めて、弾力的に投資活動を行っていただく、これは臨調の精神でもございまして、私も先生のお考えと同じでございます。
#47
○大木正吾君 臨調の精神にのっとってNTTがやっていないというふうに大臣まさか考えていないと思いますが、毎年毎年四千人か五千人の方々の新陳代謝やっているわけですからね。むしろ私が期待に反したのは、子会社が百社余りありまして、なのに二千名余りしか結果的には雇用できないんですね。
 実はいろんな経済誌を読んでみますと、言えばさっき申し上げたハードからソフト、サービス産業は大転換しているんだと。ミスマッチという言葉が出ているけれども、私は大臣が何と言ったって、ミスマッチの問題は片づかぬと思っているんですよね。そうしますと、ソフト、サービス関係における基幹部分の産業として、むしろ私たちは、第二電電を含めた全体の情報通信産業としてもっと安定した雇用というものを、NTTは若干減るかもしれませんが、ほかはふえるかもしれませんね。そういったことを含めて結構ですから、そういった観点で雇用問題をとらえませんと、どうも日本の役人の方々とか、あるいは政治家の方々の一部でもそうですが、雇用問題ということからおっ始まって、恐慌問題については反省があったんでしょう、昭和の初期には。経済計画の真っ先に雇用問題が出てくるわけなんでしょう。無責任な学者が、大体この情報化社会とか国際化社会になった場合には、四、五百万の雇用がふえるだろうと書くけれども、何にも中身がないじゃありませんか。
 だから、そういったことを考えていただいて、私はどうしてもこの問題につきましては、やっぱりさっきの問題の見直し問題とも関係をするのですが、思い切ってとにかく事業部制とか、いろんな問題でもってNTTは苦労してきていますよ、保全部の問題とかね。全部現場の組合員、山岸君を長として、みんなが話しに行って、泣く泣く仕事のみんな意識改革をやっておるのですよ。そういったことについてやっていながら、しかも合理化をしながらやってきている問題をしっかり把握していただきながら、同時に、私はやっぱり見直し問題については、そういったことも含めて、思い切って手足を伸ばせば、国民に大きな影響を与える基本料金だけを抑えても、それ以外はやはりぴしっとある程度もっと自由闊達に、言えば自助努力において国民サービスができるんですね。そういった状態にしてあげなければ、雇用問題も片づかない。こう考えて見ているのですよ。
 ですから、そういったことを含めて大臣にもう一遍聞きますが、とにかく中曽根さんかわれば、あなたもかわるかもしれませんけれども、次期大臣にこういったことは十分に引き継いでおいてもらいたい問題でございますから、言えば情報通信産業全体としまして、雇用というものを七年計画でもって、何十万人ぐらい、何割ぐらい拡大しなきゃならぬというぐらいの気持ちでもって、私はこの問題については引き継いでおいてもらいたいことを大臣にお願いしたいし、御答弁をお願いしたい、こう考えます。
#48
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 先生おっしゃるように、私は許可、認可というのはできるだけ少ない方がいいと思うのです。昔、お役所というと、判こを押すところという感じがありましたし、許認可行政が大きな行政の一つの要素でございましたが、行政改革によりまして、その点大分是正されてまいりました。私はもともとレッセ・フェールということを言っておりまして、できるだけやっぱり自由にした方がいいということを基本的に考えております。
 電話料金につきましては、世界じゅう全部これは認可になっておりまして、先生もその必要性をお認めになっていらっしゃいますが、私はできるだけ何でも自由にやっていただいた方がいい、そういうことで私は臨調の先生のお考えのとおり、NTTにつきましても、業務範囲については公益上支障のない限り大幅にこれを認めて、弾力的な投資活動を行っていただくのがよろしいのではないかと考えております。
 また、雇用政策につきましては、常に新しい雇用をつくり出していかなければならない。私はその意味で一番重要なのは電気通信ではないかと思っておりますので、雇用吸収力のある産業として電気通信というものが大いに発展するように、一生懸命情報通信基盤の整備等に努めてまいりたいと思っております。
#49
○大木正吾君 終わります。
#50
○鶴岡洋君 最初に、新電電三社の新規参入についてお伺いをいたします。
 九月四日に新電電三社の営業開始によって、東京、名古屋、大阪、東名阪の市外電話サービスは、今までのNTT料金よりも、場所によっては二〇%から二五%安い料金で利用できるようになった
わけでございますけれども、この新電電含む三社について、申し込み数とか、それから登録数、また現状、まだ始まって半月ですけれども、御説明をお願いしたいと思います。
#51
○政府委員(奥山雄材君) 新電電三社の営業開始時におけるお申し込みの状況でございますが、三社合計で八十七万回線の申し込みがあったそうでございますが、実際に登録されたものは四十九万回線、約五十万回線というふうに承知をしております。この差の大半は、IDクロスバーの登録数の制限のオーバー分とか、それから、現在、新電電でコンピューターへ入力作業を行っているというもので、処理中のものというふうに伺っているところでございます。
#52
○鶴岡洋君 そこで、今回の営業開始に当たって、この新規参入業者の加入希望者の一割、約十万人、これが交換機の個人識別信号の発信能力に限界があるために、加入してもすぐ利用できない。利用できても、今までの例えば東京から千葉の場合は、最初〇四三四の四けた、それに向こうが三けた、そして四けた、こういうことだったわけでございますけれども、ダイヤル操作がいわゆるそういう装置のために、二十五けたから三十けたダイヤルをしなければ通じない。また二十六けた、二十七けたやっても、その後五十秒待たないと出てこない、こういう不公平が生じているわけでございますけれども、我々の今いる議員会館もそういうことになっているわけですが、六十二年九月にスタートというのは、これは私、前々からわかっていたわけだと思います。ましてや、NTTは電話屋さんですから、何十年も電話やっておって、そのぐらいのことはわからないはずはない。
 だから悪く解釈すれば、故意にそういう処置をとったのか、悪く解釈すればですよ、そういうふうにもとれないわけでもない。特別の理由でこのような不都合が生じたのか、どうなのか。利用者の立場に立ってサービスするのが、これが本来の目的ではないかと、こういうふうに思うんですけれども、監督官庁の郵政省として、この点についてどうなのか、御感想をお伺いしたいと思います。
#53
○政府委員(奥山雄材君) 新電電三社がサービスを提供するためには、その前提といたしまして、NTTの交換機との接続という問題が当然のことながら出てまいります。その過程でただいま御指摘ございましたように、ID登録によるサービスを受けようとする場合に、ID、つまり利用者識別信号を出せない旧式の交換機のエリアに収容されている加入者についてはそういうサービスを受けられないという不都合がございました。これにつきましては、IDクロスバー交換機のID登録数、登録の問題につきまして事前にわかっていたのではないかという御指摘でございますが、確かに私どももNTTも、それから新電電三社もそういう状態のものがあるということは承知していたところでございます。
 ただ、NCCの営業区域の中で、NTTの交換機のID送出ができない旧式交換機がどのぐらいあって、さらにまた、ID装置がついていても、キャパシティー上の制限からどれぐらいのものが利用できないかといったようなことを把握するのに時間がかかったところでございます。いずれにいたしましても、そのような状況の中で、NCC三社の社長が真藤社長にも会われて、この辺の解決の要請をされ、また、私どものところにお見えになりまして、同じような要請を受けたところでございます。
 NTTにおかれましては、こうしたNCC側の要請を前向きに受けとめておられまして、既にNCC分についてのID登録数の分配について特別の配慮を加えるとか、あるいは工事を急ぐとかといったような当面の応急措置を既に実施しているところでございます。しかしながら、最終的にはこの問題は、交換機のディジタル化という問題が解決することによって最終的な解決に至るわけでございますので、最終的な解決としては、NTTにおいても、また私どもとしても、これからの高度情報社会に向けて、ISDNを目指したディジタル化の促進に向けて努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#54
○鶴岡洋君 それじゃ、NTTの方はこの件についてはどうお考えですか。
#55
○参考人(高橋節治君) ただいま郵政省の方からお答え申し上げたとおりでございますけれども、私たちの方としましても、利用したいというお客様に対して、ID送出ができないからなかなかその利用が不便であるということのないようなことについて今後考えていきたい。実際にじゃどうしてこういうものが起きてきたかということは、これは局別にクロスバー交換機がまだ相当残っているところと、それから割合にディジタル化の推進の伸展しているところが局別に大分違います。
 したがいまして、クロスバー交換機でも、本来的にはそういうID送出機能がないんですけれども、付加機能を特別につけましてIDが送出できるようにする、こういうような手だてを打っておりまして、事前にその地域において、このくらいお客様が出てくるということが的確につかめますと、手の打ちようが割合にあるわけなんですけれども、割合にその辺のところが非常に不確定な点が多分にあった。それがふたをあけた途端に非常に加入数、申し込みが多くなったために、設備が急にそのときになって対応できなかった。そういうようなことがございまして、私たち自身の方も新規参入業者に対して申しわけないし、利用される加入者に対しても申しわけない。今後こういうことのないように、郵政省の御指導を受けながら、新規参入事業者もそれからうちの方も、お互いに常に相談しながら地域の需要というものを向こうの方から、新規参入業者の方から確定を早くしてもらって、先行きどうなるかということを知りながら対処をしていきたい、このように思っております。
 それで、じゃ実際、現状ではID送出機能がその地域においてどのくらい出てくるのか。というのは、今七〇%でございます、加入数の割合にして七〇%のところが対応できる。ところが、六十二年度末には八〇%に、それから六十二年度末には八五%、六十五年度末には九四%ぐらいに持っていきたい、こういうような形でできる限りお客さんに御不便をかけないような努力をしていきたい、このように思っております。
#56
○鶴岡洋君 郵政省とNTT同じような答弁でございますけれども、加入者がどの程度あるのかということが予測がつかないからという理由も今述べられましたけれども、いずれにしてもやることによって国民に対するいわゆる不公平、不都合、これについての責任ということをあんまり感じでないような答弁なんですけれども、加入者だって東京都内にはいろいろあるわけですから、どういう人が加入するかわからない、予想がつかない。例えば国会の五〇八、この中には加入者は恐らく何人もいないだろう、こういうふうに判断したのかどうなのか。いずれにしてもあんまり責任のない、我々申しわけなかったというような答弁じゃないんですけれども、この辺はどうなんですか、NTT。
#57
○参考人(高橋節治君) 私の方に非常に申しわけなかったという気持ちが全然ないというようにお受けとりになったら、非常に私の説明が不十分でございまして、そういう利用されるお客様に対して御不便をかけているということは非常に申しわけない、こういうことは重々思っております。ただ、この地域における新規参入業者、うちのお客さんはこれだけですよという数が確定してきますと、早く確定しておりますと、うちの方の設備の対応というものが割合にとりやすかったということを申し上げているわけでございます。
#58
○鶴岡洋君 それでは、今お話しになった六十二年の九月四日に始まったわけですけれども、七〇%利用できると。六十二年には八〇%、六十三年には八五%、六十五年には九四%、こういう答弁でございますけれども、じゃ六十五年までに九四%利用可能というけれども、この九四%可能というのは、今回営業開始をした東名阪のこのエリア
におけるいわゆる九四%なのか、この辺はどうなんですか。
#59
○参考人(高橋節治君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
#60
○鶴岡洋君 そうすると、東名阪は九四%、これは改善してもらわなきゃもちろん困るし、そういう予定でいる、これは結構ですけれども、今後の問題として、やっぱり県庁所在地は広島もある、それから福岡もあるということで、全国にこのエリアは拡大されていくと思うんです。全国にエリアが拡大されていくこの計画ですね、それとその計画のでき上がった段階においてまた今のような問題が、先ほど言ったような問題が起こらないのかどうなのか、この辺はどうなんですか。
#61
○参考人(山口開生君) 先生御指摘のように、今回の第一回といいますか、九月の当初のサービスには、先ほどから説明申し上げておりますとおりに、ユーザーさんの確保と、それから私どものこの工事そのものが一年半以上の実は工事期間でございましたので、一年半前に本当に確定することが難しかったということもございました。そういうことを踏まえまして、私どもは現在持っているIDの装置につきましては、当面は例えばファクシミリだとか国際自即だとか、そういうものに使う少しの余裕分をなるべく新規の加入者さんに向けてまいりたいと思いますし、それから長期的には、先ほど先生が御指摘ありましたように、六十五年なり六十七年、こういった時期の対応につきましては、新規参入業者さんのサービス開始時期と、それからただいま申しましたように、それに要する工事期間がございますので、そういうものを見ながら、お互いに情報を交換しながらやっていけば、今回のような御不便をおかけすることはないと存じております。
#62
○鶴岡洋君 わかりました。
 もう一点、NTTと新規参入業者の回線設備の接続交渉ですけれども、この点でございますが、双方の利害が絡んでスムーズにいってない、こういうふうに私は聞いておりますが、今回九月四日からサービスの始まった東名阪のエリア内でも、いわゆる双方の交渉が難航した例が幾つかあったようでございます。それも開業間際だ、間に合わない、こういうことでやむを得ず新規参入業者の方が譲歩をしたというのか、仕方がないということで譲歩したと。十七県中三県しかいわゆる新規参入業者の希望は入れられなかったようですけれども、現在、新規参入業者の中国地方、それから九州地方への拡大についても、また同様に双方の話し合いができない、こういうことを聞いておりますけれども、この話し合いができない、新規参入業者の希望どおりにならない、この原因は端的に言うと何なんですか。
#63
○参考人(山口開生君) ただいま先生の御質問の件は、回線接続のためのPOIと私どもは申しておりますが、恐らく接続点、例えば一県で、千葉県でございますと、新規参入業者さんと私どもの回線の接続点が千葉でございますが、そういったことで各県で一つしかない。今回は全国的に各県で一つ、新規参入業者さんのサービスエリアで各県で一つ、一カ所で私どもの回線と接続をしておりまして、恐らく先生の質問の御趣旨は、その点がもう少し、一県で一つじゃなくて、一県で二カ所なり三カ所なりあった方がお客さんのために便利ではなかろうか、こういう趣旨の質問がと存じますが、実はその点に対しましては、私どもの方のネットワークといいますか、全体の全国的なネットワークの構成が、市単位あるいは県単位といった回線構成法をとっておりまして、新規参入の業者の方は、一県の中で一体どこに回線の接続点を設けた方が営業上有利であるかというようなことでございまして、両方のやはり意見、私どもが持っておりますここを中心にすれば、従来のNTTのネットワークから最も効率的に使えるという点と、それから新規業者さんの営業上はどこがいいか、こういう点をいろいろ交渉いたしました。
 お互いのどちらがいいかという、これはもちろん主張がございますけれども、話し合いの結果、さしずめ今回は現在のような一県一点ということでスタートしてございますけれども、私どもは別にこれが一県一点でなければいけないというふうには考えておりません。現に新規参入業者さんからの要請によって二カ所なり、あるいはそれ以上の要望がありますところにつきましては、私ども回線設定ができるように考えてまいっておりますし、こういったことはすべて私どもと新規参入業者さんじゃなくて、やはり加入者さんの立場で解決すべき問題だとも考えておりますので、必ずしもそういった点について、かたくなに考えているわけではございません。
#64
○鶴岡洋君 かたくなに考えてないと言うけれども、私が言うのは、一県で二カ所か三カ所、そういうこともあるでしょうけれども、それよりも接続点が東京に近い、例えば市川の場合、市川から千葉へ戻して東京と、それよりも東京の方が市川の方は近いわけですから、そういう方法をとったら料金も安くなるわけですから、それがなぜわざわざ千葉まで持っていってまた戻さなきゃならないのか、これを私は言っているわけなんですけれども、何かこれについて技術的にだめなのか、それとも時間が間に合わなかったからそういうふうにしたのか。その辺は技術的にだめなんですか。
#65
○参考人(山口開生君) 現在、今御指摘がございました市川は直接東京に入れてございます。その他の御指摘の点につきましては、もちろん回線設定上近くの方に入れれば好ましいことは当然でございまして、それは御指摘のとおりでございます。ただ、私どもの内部の回線の設定の仕方、あるいは交換機の容量、動作状況、こういったものを考えまして、お客さんには料金上もサービス上も御不便をかけないように、私どもの内部的な技術的な条件で若干迂回するということはございますけれども、基本的には先生のおっしゃるようなことで設定をしてまいりたいと思っております。
#66
○鶴岡洋君 あなた、市川が東京に近いから東京にしたと。これは十七県交渉をして、そのうちの三県の一つなんですよ。だから市川は東京になっている、これは当たり前なんです。例えば新電電三社は、下関地域は三分間三十円ですよね。それの隣接料金となるいわゆる北九州のPOI、ポイント・オブ・インターフェース、接続点ですね、北九州のいわゆるPOIと接続したいと、こういうふうにしているわけですけれども、あなたのNTTの方は、下関地域というのは、これは山口県だと。確かに山口県ですね。行政区単位を尊重するのかなんか知りませんけれども、山口県なので山口市のPOIと接続すべきだと、こういうふうに主張しているわけですよ。そうすると、下関−山口間は六十キロ、ですからこれは三分間九十円になるわけです。だから、三分間三十円のところが九十円におるわけです。そういうことで、下関から新電電を利用しようとする場合には大変不利になるわけですね。どこのPOIと接続するかについては、これは利用者の立場に立って考えなきゃいけないことでしょう。
 そういうことで、私が勘ぐればですよ、今言ったように、行政区単位を固執して、どうしても行政区単位でやらなきゃいけないのか。県内で二カ所、三カ所と言いますけれども、近い方が私はずっと利用者にとっても有利だし、またこれが民営化のいわゆる競争原理の導入のやっぱり趣旨ではないか、こういうふうに思うんですけれども、なぜこの下関の場合はこういうふうにしなきゃならないんですか。
#67
○参考人(山口開生君) 北九州のといいますか、下関の件につきましては、まだ決まった問題ではございませんので、先ほど御説明申し上げましたように、一県で一つといえば、私どもの回線設定、ネットワークの関係でいけば山口で接続するのが一番回線の効率がよろしいんですけれども、新規参入業者さんが下関でつないで、それ相当のトラフィックがございまして、そこでつなぐことがやはりお客さんのためにいいということになりますれば、私どもはその話し合いによって下関にもつけていくことは考えていきたいと思っております。現在まだ話し中でございます。
#68
○鶴岡洋君 そうすると、近い方の料金の少ない
方にやると、こういうふうに解釈したいと思いますけれども、もう一遍お聞きしますけれども、そういうふうに話し合いのついたのは前回十七カ所のうち三カ所ですよね。そういうことで始まったわけですけれども、これは今言ったように、やはり料金の低い方へ、こういうことで接続点を設けていきたいと、こういうふうにしてもらわなきゃ私たちも困りますけれども、そういうふうにしなきゃならない。またそこでいざこざが起きるというこの最大の原因というのは、これは私技術的にはわかりませんけれども、技術的なのか、それとも、まあもうけるのは結構ですよ、NTTがもうけるのは結構ですけれども、そういうふうに料金をたくさん取ればもうかるわけですからね、そういうふうに考えているのか。まさか考えていないと思いますけれども、どうしても技術的にだめなのかどうなのか、その辺はどうなんですか。
#69
○参考人(山口開生君) 御指摘のとおり私どもはこれでもうけなきゃいかぬと思ってやっておるわけじゃございません。むしろ技術的といいますか、現在私ども持っております設備を、今度のタイミングに合わせるためには一体どの設備を使った方が最も効率的かつ工事が早くできるかということを前提にやったわけでございますので、これから先はやはりこういったことを反省いたしまして、新規事業会社がサービス開始ということも恐らく事前に私どもに御連絡いただくと思いますので、そういった十分の時期を見ながらやっていけば、お客様のサービスのために一番いい点でそういった回線接続ができるものと思っております。
#70
○鶴岡洋君 あなた効率的と言うけれども、あなたの方の効率的であって、我々から見れば、技術的にこれはできないと言うならば私もそれなりに納得するんですけれども、それじゃ効率的というのはどういうのを効率的と言うのですか。
#71
○参考人(山口開生君) 先ほど申し上げましたように、既設の設備があるところはなるべくそれを利用した方が、私どもももちろんそれで効率的でよろしいんですが、全体としても、もし設備のないところに新たに設備を引くということになりますと、新しい工事をやはりしてまいらなければならない。ということは、私どももそれに対して設備投資を新たにしなければならないということになりますと、その設備投資分をいろいろ考えますと、やはり既設設備を使った方が私はトータルとしてお客さんには安くサービスできるものだと、こういうふうに考えておりまして、そういったことで今回のものはやってまいったわけでございます。
 したがいまして、これから先のサービスにつきましても、やはり話し合いと申しますのは、もちろん新規参入者さんの利便も都合も考えますし、私どものNTTも、じゃそのために特別に新しい設備を引くということは、やはり全体としてむだだというふうにも考えられます。その辺をやはり話し合いしながら、また、どこに置くかということは加入者さんのために、先生御指摘のように、安いところにもちろん持っていくのがよろしいわけですが、新しいお客さんが一体どういう分布で出てくるかということも一つの大きなファクターになるわけでございますので、そういうことを新規参入者の方の販売活動といいますか、お客さんを募集されます。その結果どこに集中してくるか、私どもの持っている設備とどこでつなげばいいかということは、やはり今すぐそれが決定できる問題ではないと思います。したがいまして、新規参入者の方と私どもはやはり話をしながらどこに決めるかということが最も適切ではないかと考えております。
#72
○鶴岡洋君 私は、NTTに設備投資をどうしてもやれなんて、そんなこと言っているわけじゃないんです。あなたの方では効率的にと言って、その上に立って交渉しているにもかかわらず、設備投資しなくたって今のポイント地点でこれはできるわけですから、料金が安く。そうでしょう。それがごちゃごちゃするということは、悪く解釈すれば、NTTというのは高姿勢であり、ひとりよがりであり、ちょっと飛躍し過ぎますけれども、私はそういうふうに思うんです。
 大体、今のNTTをそれじゃつくったのはだれなのか、今までのいろいろな御意見を聞いてもそういう傾向が非常に強い。NTTを今日まで育て上げたのは、これは国民であり、もちろん国民のつくられたこの大きなNTT、それがもうかったら還元すると。国民に還元するというのは、これは私は当たり前だと思うんです。それを考えずに、まあ我々の言うことは聞けというような、私はどうもそういう姿勢が強いような感じがしてならないわけです。
 まあ今まで公社であった、特殊会社だった、そういうこともあるかもしれませんけれども、確かにそのNTTの、財源的には先ほどもお話ありましたけれども、今度法案が通って、いわゆる社会資本に大きな寄与をしたと、貢献をしたと、これはわかりますけれども、その裏には今日までいわゆる国策でNTTは大きくなった、また国民のいわゆる長い間の努力によって大きくなった。もちろん職員、今では従業員ですか、従業員の力によって、努力によって大きくなったことはわかりますけれども、いずれにしても今日まで国の国策によってこれまでになったんだから、それは当然還元すべきである。ところが、そういうもうけるのは私は結構ですよ、もうけるのは結構ですけれども、今日ここで民営化になって新規参入業者が入った。だから公平にすべきであるし、また国民に還元するのは当たり前であると、こういうふうに私は思うわけです。こういう点について、大臣はどういうふうにNTTの現在の姿勢、これについてどう考えられますか。
#73
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今先生言われましたように、以前は電電公社でございましたが、今民営化されまして、いろいろ私のところへ伝わってくるのは、民営化されてサービスがよくなったというお話はあるわけでございます。まあ今後も、何と申しましても、民営化されても基幹的な我が国の電気通信事業者でございますから、やっぱり公共性も持っておるし、大きな使命を持っておられるわけでありますから、国民のためになお一層のサービスをしていただきたい、このように考えております。
#74
○鶴岡洋君 それじゃ、次の質問に入ります。
 九月六日の日経新聞によりますと、郵政省はNTTの値上げ申請があれば認可の意向との見出しで報道されておりますけれども、真藤社長も、時期はわからないが、新電電の影響が出てきたら、NTTも中長距離料金を値下げするとのコメントを出しておりますが、新規参入業者は、料金の割引率のメリットがあるから新事業に踏み切ったわけでございますが、それがまた始まったばかりでございますので、今の段階は新規参入業者の育成の時期であり、料金値下げの競争は難しいと、こういうふうに思われますけれども、この点について郵政省はどういうふうに考えておられますか。
#75
○政府委員(奥山雄材君) 電気通信制度改革の大きな目的が、効率的な経営に基づいてよりよいサービスを、そしてまた、より多様なサービスをより安い料金で提供しようということにあったことはもう御案内のとおりでございます。そうした中で、NTTが経営の効率化あるいは全体的なコストダウンを図る、そういうように努める中で、制度改革の趣旨に沿った形で遠距離料金を初めとして料金全般を低廉化していくということは非常に期待されるところでございます。もしNTTの方から遠距離料金についての具体的な申請がございましたならば、郵政省といたしましては、もちろん積極的に対応していく所存でございます。
#76
○鶴岡洋君 そうすると、郵政省はNTTの料金引き下げを歓迎すると、こういうお答えだと思いますけれども、NTTは中長距離料金の引き下げをいつごろ、どの程度下げるつもりなのか。国内の遠近格差の推移を見てみますと、昭和五十六年では一対七十二、それが五十八年では一対六十、五十八年から以降一対四十と、こういうふうに推移をしているわけでございますけれども、新規参入業者の最遠距離料金とNTTの市内料金を比較すると、一対三十であるわけです。NTTはこの
新規参入業者と同じくらいの料金の値下げはできないのかと、こういうふうに思うんですけれども、この点はNTTさん、いかがですか。
#77
○参考人(山口開生君) 中長距離の料金問題につきましては、具体的には私ども、いつのときからどの程度ということはまだ検討してございません。仰せまだ新規参入者の方がサービス開始されまして一カ月たっておりませんので、私どもとすれば、それがどれだけの影響が私どもにあるかということについてはまだ確実につかんでおらぬわけでありますので、これから何カ月かの恐らく実績を見て、私どももそういったものについて真剣に考えなきゃいけないのかと思いますけれども、いずれにしましても私どもとしましては、この料金問題については、長距離料金を仮に値下げするとしますと、その値下げができるようなやはり私どもの内部の体質合理化、経費の削減、こういったものに努力をしてまいらないと、現在の状態では恐らくいろんな問題が出てくると思うわけでございます。
 したがいまして、現時点におきましては、まだむしろ内部の合理化なり経営の効率化に努めることが先決でございまして、いつ幾日から長距離料金の値下げをどうするということについてはまだ申し上げる段階ではございませんし、こういった段階になりますと、郵政当局の御指導を得ながらやっぱりやっていくべき問題だと考えております。
#78
○鶴岡洋君 そうすると、影響が出れば値下げをすると真藤社長言っておりますけれども、これはこのとおりに受けとる。しかし財源がない、合理化ができていないと、こういうあなたの言い分だとすると、これは矛盾してくるわけですよね。だから、真藤社長の言うように、影響が出ればその時点で考えて値下げをすると、こういうふうにこれを真に受ける、そのまま素直に受けると、こういうことでよろしいでしょうか。
#79
○参考人(山口開生君) 両方の考えがあると思うんですが、やはり長期的に見ると、いついつの時期でということはわからないと先ほど申し上げましたし、私どもがやはり経営の合理化を進めて、料金値下げのやっぱり活力を持つということが大事だということを私申し上げましたのですが、両方ともそんなに矛盾したことではないと思っております。
#80
○鶴岡洋君 それから、提案になるかもしれませんけれども、郵政省にお伺いしますが、アメリカの電話をほぼ独占していた世界最大の電話会社ATT社が、長距離部門を受け持つ新ATTと七つの地域持ち株会社などに分割されました。これは一九八四年ですか。それから三年後の一九八七年には、全米の主ないわゆる空港、駅、ホテル等、公衆電話でも公平に好きな会社を選ぶことができるようになったわけでございます。普通のプッシュダイヤルの下に十二個の銀色のボタンがあり、そのボタンで長距離会社を呼び出すというこのシステムでありますけれども、日本の場合でも公平な競争ということを目指すならば、こんな措置も必要ではないかなと思いますけれども、この点については郵政省はどういうふうにお考えになっておりますか。
#81
○政府委員(奥山雄材君) ATTの分割に際しての新規参入に対する番号の付与の仕方と私ども日本でやった方式とは若干異なっておりまして、アメリカの場合には新規参入者、MCIとかUSスプリントのどこと契約をするかという、特定の者との契約を結ぶことによって特定の者を選ぶと、したがって、それ以外の会社を使う場合には、二十けたとかといった非常に大きなけた数を回さなきゃいけないという不便があります。日本の場合は先生御案内のとおり四けた、〇〇七七といったような数字を付加することによって、どの三社の事業者をも同様に扱えるという利点がございます。そうしたどちらをとるかといったような違いはございましたので、その点の仕組みの違いがあるということをひとつ御理解賜りたいと思います。
 それから、ただいま御指摘のございました、公衆電話において新規参入者とNTTとが同じけた数で、ダイヤルけた数で利用できるようにと、そういう機器を開発すべきではないかという御提案につきましては、私どもも大変結構な御提言だというふうに受けとめております。現在の時点では、まだNCC三社も公衆電話の利用についてさほど認識がございませんので、これは行政として少し旗を振る必要があるんではないかと考えているところでございまして、来年度の予算の概算要求の中で、NTTも新電電も同じダイヤルけた数で電話が利用できるような、事業者が共用する公衆電話の開発というものを考えてみたいということで、目下大蔵省の方に概算要求中でございます。できるだけこの予算を確保いたしました上で、所期の効果が上げられるように私どもとしても努力をしてまいりたいと思っております。
#82
○鶴岡洋君 それで市内電話でございますけれども、現在三分間十円、日本は三分刻みになっているわけですね。
 NTTさんにお伺いしたいんですけれども、アメリカ、イギリス、西ドイツ、フランスの諸外国の例を見ますと、三分間であれば諸外国の方が高い。今度それ以上になると、日本より諸外国の方が安い。例えば一時間電話を市内電話でかけた場合には、日本の場合は三分間の一時間ですから二十倍で二百円、こうなるわけですけれども、アメリカの場合には小刻みに上がっていきますので九十七円、一時間で。西ドイツの場合は百四十五円、フランスは百七十四円、こういうふうに安くなっているわけです。
 そこで、諸外国の場合は夜間とか深夜とか、市内電話の通話についてもいわゆる割引サービス、これをやっているようでございますけれども、NTTの方も夜間割引とかそれから深夜割引、こういうのをやってはどうかなと、こういうふうに思うんですが、大体一日二十四時間中この市内回線が使われているのは、統計でいくと二十三、四分、このように聞いております。ですから端的に言えば、二十四時間の二十二、三分ですから、約二十三時間三十分というものは遊んでいる勘定になるわけです。そういうことで、利用をふやす、需要をふやす、こういう意味で、パソコン通信等のいわゆる需要増が私はこれから大いに見込まれるんじゃないか、こういう点で割引をされたらどうかなと、こういうふうに思うんですけれども、この点はどういうふうに考えておられますか。
#83
○参考人(山口開生君) 市内通話に関します夜間割引のお話でございますが、私ども先生御案内のように、現在で申しますと、市内電話の料金の収入と市外電話の料金の収入を考えますと、市内料金の収入によって収支といいますか、市内電話サービスに要する費用に対する収入としては赤字の状態でございます。したがいまして、これを夜間割引を考えますと、なおその収入が減るんではないかという懸念がございますので、現在は夜間割引を特に考えておりませんけれども、先ほど先生の御指摘のように、夜間割引をすることによって、パソコン通信とかあるいはそれ以外のいわゆるコンピューター絡みの通信がふえて、かえって収入がふえるんではないか、こういうようなお話でございます。まだ私どもパソコン通信なりあるいはコンピューター絡みの利用がどの程度あるかということの把握も実はしておりませんので、お話とすれば理解できるわけでございますが、現在まだそういった状態でございますので、今の時点で夜間割引を私どもするという考えはございません。
#84
○鶴岡洋君 時間がないんで、きょうあと幾つかあるんですけれども、先ほど及川委員の方から話あった第二KDDについて二つだけちょっとお伺いしたいと思います。
 第一種電気通信事業は、我々の国民生活、また経済活動に通信の面で大きな影響を及ぼしているわけでございますけれども、このため、その事業運営において国の独立性、それから自主性が損なわれることのないように事業法はいわゆる外資の規制をしているわけです。外資比率が三分の一以上のいわゆる外資系企業に事業許可をしてはなら
ないとしておりますけれども、これだけでは電気通信ネットワークが外国に支配されないためのいわゆる的確な措置、これは法改正しなければなりませんけれども、とは言えない、こういう批判があるんですけれども、この点について先ほども御質問ありましたけれども、三年後の見直しで検討されてはどうか、こういうふうに強く思うんですけれども、大臣はどんな考え持っておられますか。
#85
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 外資の規制、三分の一ということになっておりますが、この制限は、資本構成の面で外資による経営の重大な影響を防止するために設けられたものでございまして、これだけで国益が担保されるとは考えておりません。
 また、この法律では、国民利用者の利益保護という観点から種々の課題を事業者に課しておりまして、事業者がこれらの課題を遵守して、真に国民の国際通信の要望にこたえてくれるよう、行政として見守りながら適切に対処してまいることが必要であると考えております。
 電気通信事業法の施行状況の検討につきましても、このような観点に立ちまして、法施行後の実態を踏まえて総合的、多面的に実施してまいりたいと考えております。
#86
○鶴岡洋君 これも先ほどお話ありましたけれども、第二KDDの件ですが、一本化が不調に終わったということで、この点については及川さん詳しいので、また後、話あるでしょうけれども、国際化、自由化時代、国民の嗜好、そういう面を十分に考えていけば、やはりいわゆる第二KDDの進出といいますか、新規参入といいますか、それは私はすべきではないか、こういうふうに思うんですけれども、いろいろ会社の意向があって、結論的には不調に終わったと。しかし、この九月末ですか、二社が申請する、こういう話も聞いておりますけれども、申請された場合、大臣としてどういうふうに対処されるのか、簡単にお答え願いたいと思います。
#87
○国務大臣(唐沢俊二郎君) この問題につきましては先ほどもお答えしたわけでございますが、電気通信分野におきましては国際化、自由化には前向きで対処してまいりたい。しかし、個別的な事案につきましては、電気通信事業法にのっとりまして公平、透明かつ迅速に対処してまいりたい、このように考えております。
#88
○鶴岡洋君 じゃ最後、六十一年度の決算の概要についてでございますけれども、郵政三事業の六十一年度の決算は、予想を上回る好決算というふうに聞いております。これは非常に私、結構なことだと思うんです。それにはやはり職員の努力もあったし、また経営努力もあったればこそ、こういう好決算になったんじゃないかなと、こういうふうに思っておるわけでございます。非常に結構なことでございますので、この郵政三事業は二年続けて好決算になったわけです。この黒字の原因について大臣としてどういうふうに分析しているのか、これが一点。
 それから、郵政省、国の機関でございますから、これは利益を公共福祉、国民福祉のために大いに還元をすべきである、こういうふうに思うわけですけれども、どんな方法で国民に還元していくのか、この二点をお伺いしたいと思います。
#89
○政府委員(山口武雄君) 六十一年度の郵政三事業の決算の概要並びにただいまお尋ねのこの黒字の原因等についてお答え申し上げます。
 六十一年度の郵便事業の損益計算の状況でございますが、予算で四百三十三億の欠損を見込んでいたところ、決算では六十億円の利益となりました。これは郵便業務収入が何と申しましても目標に対しまして四百三十七億ほど増収となった、これが一番大きな要因でございます。
 それから、郵便貯金事業につきましては、予算では四千八百三十九億円の利益を見込んでおりましたが、決算ではこれが五千六百十四億円の利益と相なりました。これにつきましては、郵便貯金は予定に対しまして、約六千七百億円ほど増加したこと、これが大きな要因でございます。
 それから、簡易保険・郵便年金事業の収支につきましては、予算では簡易保険事業で二兆三千七百六十六億円、年金事業で一千四百十億円の収支差額を見込んでおりましたところ、決算では保険事業で三兆四千百七十一億円、年金事業で一千六百十八億円の収支差額と、いずれも予定を上回っております。これは、保険の新契約が目標に対しまして二〇%を超える増加となったということ、それからまた、失効解約が減少したこと等によるものでございます。
 今後の見通してございますが、郵便につきましては、六十二年度まだ執行中ということでございますが、八月までの郵便の業務収入の状況等を見ますと、対前年同期比五%増と、順調に目下のところ推移しておりまして、欠損の解消に向けて努力中であるという状況でございます。
 貯金、保険、それぞれ金融経済情勢極めて流動的でございまして、確たることは申し上げられませんが、貯金につきまして、現在一般勘定で五百二十億ほどの損失を見込んでおりますが、これは一時的なものということでございまして、傾向としては黒字基調を維持できると考えております。また、簡保、年金につきましても引き続き黒字基調は堅持できると、こういう見込みでございます。
 それで、利益の還元というお話ございましたが、私どもといたしましては、郵便、なかなかこういう事業体質でございまして、黒字幅を非常に拡大していくということは難しいわけでございますが、少しでも料金の改定等をお願いせざるを得ないというような事態が来ないように、今後とも頑張っていくということが一番のポイントかと、このように考えております。
 郵便貯金、簡易保険につきましては、それぞれこれから金融自由化、高齢化社会の進行ということで、事業に課せられた課題が多いわけでございますけれども、財務体質を厚くしながら経営の基盤強化を図って、よりよいサービスがお客様方に提供できるようにいたす、これをもっていわば利益の還元という考え方になろうかと思いますが、努力をしてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
#90
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今経理部長がお答えしたとおりでございますが、郵政三事業というのはなかなか難しくて、厳しい条件のもとに置かれておると思います。全国あまねく平等なサービスをしなければならないという公共性もございますし、しかし、何と申しましても事業でございますから、そこに企業性もなければなりません。効率的な経営をしていかなければならない、そうかといって民間の経営を圧迫するということも許されないという、そういう中で努力をしていかなければならない。
 最大限国民の皆様にサービスを申し上げてまいりたいと思っておりますが、幸いのことに二年続きまして三事業とも黒字を出させていただきました。そういう厳しい環境に置かれておりますが、またおりますがゆえに一層国民の皆様に新しい、また皆様の御要望に沿ったサービスを次々と考えていかなければなりませんし、先生御承知のように、大変苦しい中でありますが、郵便物も十月一日からは、大量にお使いいただく広告郵便物につきましては、たしか最高三〇%の割引もさしていただいたわけでございまして、いろいろ先生方の御指導を得ながら今後ともいろいろ検討させていただきたいと考えております。
#91
○山中郁子君 私も初めに、九月四日からサービス開始をされましたNCC、新規参入通信業者の問題に関連して、二、三質問をいたします。
 初めに、このサービス開始に伴いまして、各NCCの社長による共同記者会見が行われましたが、その席上、六十二年度売り上げについて、以下のように見込みを発言しておられました。
 TWJ、つまり日本高速通信は三十数億円、DDI、つまり第二電電三十五億円、JT、つまり日本テレコム五十億円、この見込みを合計いたしますと百十五億円になります。
 ところが、この問題に関連してNTTは、事業
計画では、このNCCのサービス開始に伴うNTTの減収見込みとして四百億円見込んでおりました。内訳は、電話サービス中心に三百億円、専用サービスで百億円、合計四百億円の減収になるということで見込んでおられました。かなりな違いになっているわけです、結果的には。結果的にというよりはNCCの自身の見込みですね、売上見込みの金額とは。三・五倍になるんでしょうか、それ以上になるんでしょうか、そういう金額の開きが出ているわけですね。この違いが何から生じているのかということをまずNTTにお尋ねをいたします。また郵政省からも見解をお伺いしたい。
#92
○参考人(井上秀一君) お答えいたします。
 NTTが事業計画で見込みました四百億でございますが、これは先生のおっしゃったように電話が三百億、専用が百億ということで見込みました。
 これは、六十二年度事業計画を立てたときに、まだ料金も決まってない、そういう中で非常に大胆な推定をしまして、こんなところかなというふうに決めたものでございまして、その後料金が決まりました。したがって、これらの影響がどう出るかというものについては正確にこれから動きを見てつかんでいかなきゃいかぬというふうに思っていますが、何分立ち上がり期なものですから、まだ先行きの見通しについて、こういうふうになりそうだとか、ああいうふうになりそうだとかいうことを改めてここで確定して見通すということはなかなか難しい段階であります。
 しかしながら、東名阪というのは高トラフィック地域なものですから、料金格差も平均二割というふうに発表されているように、それなりの影響が出てくるというふうに我々はつかんでおりますが、どの程度になるかは、今言ったようにまだ立ち上がり期であるのでわかりません。
 それからまた、新規参入事業者の方たちの収入見込みにつきましては、我々として中に入って研究するという立場にございませんので、比較というのはなかなか難しいという状況でございます。
#93
○政府委員(奥山雄材君) ただいまNTTの方から御答弁がありましたことと同じになるわけでございますが、やはりNTTがこの数字をはじかれました段階では、事業計画策定の時期でございますので、NCC三社が具体的にサービスをどのような形で、どのような料金体系あるいは距離区分、料金区分でやるかということが決まっておりませんでしたので、推定値で四百億という数字が計上されたやに伺っております。
 したがいまして、現時点で、スタートいたしました段階でのNCC三社の百二十億円という数字と四百億円との間では、前提条件あるいは諸条件が違っていたというふうにお受けとめいただきたいと思います。
#94
○山中郁子君 私がここで問題にしたいのは、現実にこういう見通しを立てることによって、NTTがどういうことをしてきたかという問題なんです。
 大胆な推定をしたというふうにおっしゃいました。だから、何のために、何を考えてそういう――大胆もいいところだと思うんですけれども、そういうことをしたかというと、現実の職場の状況を見ればすぐわかるんですけれども、そういうものを立てて経営の危機感をあおって、そして競争に負けない企業体質をつくるんだということによって、俗に言う労働者にハッパをかけて、さまざまな施策を進めてきた。
 ここのところが私は問題だと思います。出向、配転、あるいは賃金体系の改悪問題、業務集約、その他いろいろの問題を経営危機に、四百億円も減るんだぞと、NCCがサービスを開始すれば我々のところは四百億も減るんだという、こういう企業の経営の危機をあおり立てて、今私は一つの事例として申し上げましたけれども、そういうことを職場で働く人々に押しつけてきだということが一つあることを私は指摘をせざるを得ない。そういうやり方はおやめにならなきゃいけないし、それは今後慎んでいただきたい、企業の姿勢としてもです。法律によって設立される特殊法人としてのNTTの、これは民営化の過程でたくさん議論をされました。一口に言えば、公共性の問題です。そういう立場をしっかりと肝に銘じて、今私が申し上げましたような点については、きちんとした姿勢を確立していただきたいし、その点については、郵政大臣からも御見解を伺っておきたいと思うところであります。
#95
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今、収入の予測についての見込み違いについては、NTTと奥山局長からお話しのあったとおりでございますが、今までは独占でやっていた、そこへ新規参入してこられるということになると、それは大変だと思うのは当たり前じゃないかと思うんです。別に故意にハッパをかけたためにこういう数字を出したとは私は思っておりませんけれども、NTTはいずれにいたしましても基幹的な電気通信事業者ですから、そういう公共性も持っておられるわけでありますから、さらに今後広くあまねく国民に対するサービスをさらに徹底していただくようにお願いをするわけです。私は故意にやられたとは思っておりません。
#96
○山中郁子君 私は、そういうことを利用してNTTとしてはするべきではない、職場における俗に言う労働者にハッパをかけるなどということは、してはならないということを申し上げております。
 それで、故意にハッパをかけたのではないとNTTも言い、郵政大臣もそのようにかばい立てなさるならば、たったわずかなこの期間、あなた方が自分たちの本当の重要な仕事としてずっとやってきたものを、何で百十五億と四百億の乖離が生まれるんですか。そんないいかげんな推測しかできないんですか。そういういいかげんな見通しを、あなた方は自分の最も重要な仕事でしょう、そしてたくさんの人間がそこに力を投入していろいろやってきているわけでしょう、そのNCCの問題にしても民営化の状態からずっとね。こんな三・五倍もの乖離が生み出されているのに、それについて、結果的にそうなったんだなんという、そんないいかげんなことを、それは強弁というものだということを指摘をしておきます。
 次の問題ですけれども、NCCの今後の事業展開についてですけれども、各企業ともさまざまなこういうパンフレットをいろいろ出しまして宣伝をしております。DDIは六十三年秋福岡、六十四年末仙台、六十五年以降札幌と鹿児島、TWJは六十三年四月群馬、栃木、茨城、六十四年三月長野、以後中国、九州、四国、東北、北海道の全国展開だという宣伝ですね。JTは六十三年福岡、六十四年から六十五年にかけて盛岡、新潟、以降全国展開をすると。それぞれそうした全国展開を展望していることをPRしています。
 この問題は、率直に言って、実際専門家、関係者の中でもそうはいくかなと、そうはいくまいという見方も強くあるわけです。これらNCCの拡大の宣伝なり計画というか展望、そういうものについて、郵政省としてはどういう方針をお持ちになっていらっしゃるのか、お伺いしたい。
#97
○政府委員(奥山雄材君) 行政の立場から申し出を受けて、既にはっきりと意思表明を受けておりますのは日本テレコムでございまして、日本テレコムは御承知のとおり旧国鉄系でございますので、国鉄の沿線、つまり山陽新幹線、東北新幹線、上越新幹線の沿線沿いに電話サービス、あるいは専用線サービスを来年度以降逐次始めたいという計画を有しております。それ以外については、まだ私どもの方に具体的にはお話はございませんが、他の二社につきましても、日本テレコムに追随するものというふうに見込まれるところでございますので、いずれにいたしましても早晩サービス区域の拡大が図られるであろうというふうに推測はしておりますので、私どもといたしましては、具体的な申請を待って審査をして処理をしたいというふうに考えております。
#98
○山中郁子君 この問題の本質的な動機というか、つまりNCCの参入は、それはよく言うところのクリームスキミングですよね。それを本質的
な動機の一つとして参入してきているわけですから、全体としてそういうものも展望しながらこれらの計画が進められてきているというふうに言って間違いないと私は思います。
 ですから、今後不採算地域への展開を宣伝はしているけれども、それは果たしてそうなるのかという大方の見通し、見解としては、そういう見解が強く現実にあるということは皆さんもお認めになると思う。そうしますと、これらの宣伝は、つまり不採算地域への拡大ということは、結果的には絵にかいたもちに終わるという危険性もある。そうすると、問題としては、地域格差がやはり固定化するというところにつながらざるを得ないということは無視できないのじゃないですか。そういう考え方は、見方は無視できないのじゃないですか。その辺のことについて郵政省はどういう見解と、それからそれらについてどういうふうな行政指導をしていらっしゃるのか。
 今の御答弁だったら、申請が出た段階で考えるというふうなお話だったけれども、具体的には申請が出ないかもしれないですよね。もっと単純に言うならば、不採算地域へ展開していくということはないかもしれないですわね。そういうような、つまりそれはイコール地域格差を固定化するということにつながっていくわけだけれども、そういうことはどういうふうに考えていらっしゃるのか、どういう指導をなさろうとしていらっしゃるのか、お伺いをしたい。
#99
○政府委員(奥山雄材君) NCCに対しまして私どもの方から、政府の方から営業区域を拡大するようにといった命令あるいは要請をすること自体は、これは法律上できないことになっております。ただ、やはり通信事業というものは、NTTのみならずNCCにおいても、ネットワークが広がることによるメリットというものもあるわけですし、また事業者においてもそのことは十分意識をしている、認識をしているというふうに私どもとしても把握をしておりますので、国民の要望と、それから事業者側のそうした経営判断とがうまくマッチをして、私どもはできるだけ早く営業範囲が広がっていくことを期待をしているということでございます。
#100
○山中郁子君 期待どおりにいかない可能性はいろいろな点で非常に強くあると私は思っていますけれども、そうすると、やはり東京――関西、いわゆる東海道地域、ここの部分と他の地域との地域格差が固定化するという事態が引き起こされることはお認めになりますか、そういうふうに判断されますか。私はそうならざるを得ないというふうに思うんですけれども。
#101
○政府委員(奥山雄材君) これは固定化されるかどうか、まだ九月四日に新電電三社が東名阪でサービスを開始したばかりでございますので、何とも申し上げる立場にはございません。三社ともとにかく意欲を持って今後のサービス提供地域の拡大ということを検討していることは事実でございますので、私どもとしては、しばらくそれを見守ってまいりたいというふうに考えております。
#102
○山中郁子君 大臣にちょっとお尋ねしたいんですけれども、今私が申し上げたことはおわかりいただけると思うのだけれども、NCCが不採算地域にそう勇躍してどんどん拡大していくとは思えないわけで、そうすると、いわゆるクリームスキミングの現象ですよね、そういうことが固定化していくと料金の地域格差、そういうものが生まれざるを得ないのじゃないだろうか。私は、そのことについて、今郵政省にどうこうしろと言っているわけじゃないのだけれども、そういう認識はどうなんでしょうかというふうにお伺いしているので、ちょっと大臣の御見解を伺いたい。
#103
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今我が国のみならず世界で一番問題になっているのは国土の均衡ある発展、特に高度情報社会になりますと、情報格差によるまた中央と地方の格差がつくんではないかということで、各国とも是正といいますか、均衡を図ることに非常に力を注いでおります。
 そういう意味で、我々のやっておりますテレトピア計画というのは、諸外国の非常に注目を集めておるわけでございまして、ですから我々はできるだけ地域の均衡ある発展を願っておるわけなんですが、一概に中央がよくて地方がいけないとも言えないのです。
 私は松本に家がありまして、こちらは九段宿舎にいるんですが、松本にはCATVがありますから、あそこでは衛星放送が見られる。残念ながら東京のど真ん中の衆議院の議員宿舎では衛星放送が見られない。まあパラボラアンテナをつければいいわけですがね。だから必ずしも、これは気をつけなきゃいけませんが、先生の言われるとおりとも言えない。わけてあります。
 しかし、いずれにいたしましても、NCCの電話サービスが始まったわけでございますが、今挙げられました中に長野県が入っていないんです、残念ながら。そういうことでございまして、やはり何とか……
#104
○山中郁子君 長野県一ついっているよ、TWJが。
#105
○国務大臣(唐沢俊二郎君) いや、それは長野県の一部なんですよ。私の方まで来ないんです。一〇山中郁子君 ああそうですか、松本がないわけですね。
#106
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ないんですよ。
 そういうことで、サービス地域の拡大ということは、今奥山さん言いましたように、不採算地域とかなんとか言われると問題があるんで、私はやっぱりそれなりのメリットがあると思うんですね。会社側のそういうメリットと国民の要望がマッチして、そういうサービス地域が拡大されることを期待をいたしております。
#107
○山中郁子君 お伺いしたところの問題の焦点と範囲がかなり広がったりずれたりしているので、ちょっとかみ合わなくて残念に思っておりますけれども、時間がないので次に進みます。
 新聞その他テレビでも報道されておりますけれども、NCCの参加に関連して、便乗して電話機の詐欺商法が横行していますね。これは私、前にもNTTが、今度民営化されたから、電話はレンタルがなくなって全部買ってもらわなきゃいけないんだよみたいなことをかなり強制的にあちこちでやって、トラブルを起こしてきているということを何回か指摘をいたしました。同様なことが今度はNCCの各社によって、こういう事態になったから、NTTの電話機じゃだめなんで、自分のところのを買いなさいって、十万も二十万もするような電話機を買わなければ電話がつながらない、できないみたいな、そういう詐欺商法がまかり通りました。
 それは一つは、やはり何回も私たちも指摘をしてきた、NTT自身がやっていたそういうことのつながりがあると思うのね。そこに結局つけ込まれているという面だってあると思うんです。だから私は、そういうことは、やはりNTTは、きちんと襟を正して企業姿勢を確立しておかなければいけないというふうに改めて思っていることでございますけれども、こういうような問題、つまり詐欺商法的なものを今後とも防止をするという点についての方策をお伺いをしておきたいと思います。一つはNTTに、それから郵政省からもお答えがあれば伺っておきたいと思います。
#108
○参考人(井上秀一君) 我々としましてもお客さんに、できるだけ今回の新規参入者との接続の具体的な内容でございますね、これについては事実をきちっとお知らせするということで今努力しております。そういう中で、こういう問題は、そういうことはあり得ないんだということは御理解していただけるんじゃないか、企業の立場としてはそういうことで取り組んでおるところでございます。
#109
○政府委員(奥山雄材君) こうした便乗詐欺商法につきましては、悪知恵の発達した者がいて根絶することが非常に難しいんですが、NTT並びに新規参入者においても、このような商売に対して正しい周知にこれ努めた、現在も努めているというふうに承知をしておりますので、私どもとしてもぜひ今後ともそうした努力を続けてもらいたいというふうに考えております。
#110
○山中郁子君 NTTにもう一点お尋ねをしたいことは、最近データ通信本部の分離、これが問題になってきているように私ども受けとめておりますけれども、余り細かく立ち入るきょうは時間はありませんから、大まかなところで、私が疑念を抱いているのは、例えば端末機の多機能化みたいなのがどんどんまた進むわけです、これからね。その場合に、データ通信本部の分離というのは、むしろデメリットが大きいし、これがどういう計画に今のところなっているのか、あるいはそういうことがもし将来実際に進むとすれば、一体どういうメリットを目指して進めようとされておられるのか、簡単で結構ですけれども、ちょっとお答えいただきたい。
#111
○参考人(木塚修一君) 御説明します。
 データの分離については現在検討を社内で行っておるところでございます。
 まずその目的なんですけれども、やはり企業マインドをできれば一層充実させまして、それからあと業務の効率化、それからお客に向いたいいサービス、こういったような観点を実現しようとしますと、分離という形が一番いい方法ではないかと私ども考えております。
 また、マーケットの活性化、このシステムインテグレーションといいますか、そういった分野ですね、この辺の問題とか、あるいはかって世の中から私ども言われていたのは、電信電話事業の中で一緒にデータ事業をやっていくと、どうも不公正取引になっているんじゃないかというようなことで御指摘をいただいてきたわけですが、こういった公正競争の条件を確保する観点からも分離していくことがいいんじゃないかということで検討をしているところであります。
 なお、先生御指摘のいわゆるこれからの多機能の端末あるいはネットワークの高度化、こういうのはどういうふうにして担保していくのかということにつきましては、私ども従来以上にユーザーのニーズの把握というものを十分やっていかなきゃいかぬし、それから同時に研究開発ですね、この体制の充実というものも最近七月にも第二段を実施したところなんですが、そういう形で研究開発の充実ということに努め、その二つを行うことによって端末の多機能化の問題であるとか、あるいはネットワークの高度化の問題ということについても従来どおり責任を果たしていきたいというふうに考えております。
#112
○山中郁子君 検討中ということでもありますし、私も先ほど例えばということで申し上げました以外に意見を持っております。問題点も多々あると思っておりますので、また機会を得て詰めてみたいと思っておりますので、必要な報告をお願いしたい。
 最後に郵政大臣にお尋ねをいたしますというか、お約束をお願いしたいわけでありますけれども、これは新聞、テレビでかなり大きく報道されました郵政互助会と小会社の弘信商事の問題に関してであります。
 ことしの三月期決算で、弘信商事は百九十四億円の貸し倒れを計上していることが広く報道されました。そしてこの九〇%以上がサラ金、アクタスへの融資であるというふうに言われています。事案内容とこの貸倒金を出した経過について説明していただくと同時に、もう一つは、私自身もこれ数年前に当委員会で問題にいたしました。そのほかにも予算委員会、決算委員会、その他多くのところでこれは問題にされてきたわけです。そのたびに郵政大臣も、小会社も含めてその指導を約束されてきたわけですけれども、事ここに至って一体どういう指導がされてきているのかということを改めて私は、郵政省のかなえの軽重も問われるし、やはりまた、こういう点について当逓信委員会が何も明らかにしない姿勢でいるということは大きな間違いであるというふうに思いますので、あえて質問させていただくわけでありますけれども、今の二点、経過はどうであったか、今後の郵政省としての指導していくという、本当に責任ある姿勢はどういうものなのか。
 それからもう一つは、互助会の会員が実際にどういう迷惑を受けるのかというような問題について、郵政省の責任と誠意のあるお答えをいただきたい。簡潔で結構ではありますけれども、責任と誠意のあるお答えをいただきたい。
#113
○説明員(白井太君) 事実関係を中心にいたしまして私の方からお答えを申し上げたいと思いますが、御指摘の弘信商事の貸倒引当金につきましては、実は同社が、かねてから同社の取引先の会社を通じまして消費者金融の会社に融資をしておりましたわけでありますけれども、これを撤退する際に代物弁済ということで、取得をしておりましたローン債権等のうち、取り立てがかなり難しいというふうに判断されるものについて、実は貸倒引当金という形で決算に載せたわけでございます。
 実はこれにつきましては、既に昨年の五月に関係の会計監査法人の方から、貸倒引当金を計上すべきであるという監査報告がなされておりましたわけでありますけれども、六十年度決算でこれを処理するということができなかったために、ことしに閉めました六十一年度の決算において、正規の貸倒引当金計上という措置をとったというようなものでございまして、最近になりまして新たな事実が判明したとかいうようなことでは特にないわけでございます。
 それから、この問題に関連いたしまして、互助会の会員にどういう影響があるのかというような御覧町であったかと思いますけれども、ただいま申し上げましたように、貸倒引当金を計上いたしましたのは弘信商事株式会社でございます。ただ、この郵政互助会は、この弘信商事株式会社に対して、ほとんど一〇〇%に近い出資をいたしておりますので、そのような意味で互助会とは関係があるわけでございますが、ただ、この弘信商事の状況というのが、直ちに互助会の会員の特に給付に直接の影響を及ぼすということは直接はないわけでございまして、非常に悪い事態の上に悪い事態が幾つも重なりますと、そういうことも全くないとは理屈の上では申し上げにくいわけでありますけれども、事実問題といたしましては、この弘信商事の赤字計上というのが直ちに会員に直接の影響を及ぼすということではないわけでありますが、ただ郵政互助会というのは、いわゆる公益法人でもございますし、それから郵政省の職員のかなり多くの者がこれに加入しておるというようなこともございますので、先生の御心配なさっておられますように、このようなことが結果的に互助会の会員の不利益に結びつくというようなことはあってはならないと考えておりますので、この点については互助会を通じて厳しく指導していかなければならないというふうに考えております。
#114
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ただいま白井人事部長が御答弁申し上げたとおりでございますが、郵政互助会の出資会社である弘信商事の不良融資につきましては再々御指摘をいただいておりますが、本当に遺憾に存じております。今も答弁にありましたように、郵政省といたしましては、同会の退職給付事業の加入者が多数の郵政職員でありますので、同会の運営いかんについて私も重大な関心を持っております。
 また、弘信商事につきましては、今後かかることがあってはなりませんし、また、公益法人の出資企業としてふさわしい節度ある事業活動を行うよう郵政互助会に対して指導、監督を強化するよう指示をいたしておるところでございます。
#115
○山中郁子君 終わります。
#116
○青島幸男君 せっかくの機会ですので、ただ一点、日ごろ疑問に思っておりますことを郵政省並びに大臣のお考え等をお伺いしたいと思うんですけれども、最近特に著しい傾向としまして、各テレビ局で二十四時間放送体制というようなものがとられ始めたようですけれども、これについて郵政省はどういうふうにお考えになっていらっしゃるわけですか。
#117
○政府委員(成川富彦君) 最近といいますか、現在二十四時間放送をすべく計画しているところが二、三あるようでございます。放送番組の問題につきましては、放送法三条に基づきまして、放送
事業者に放送番組編集の自由が保障されておりまして、免許の際にも放送の運用、許容時間につきましては特段の制限をしておりません。それで二十四時間するのがどうかというお尋ねでございますが、国によって実情が異なりますし、日本の視聴者のニーズに合わせて放送事業者が考えてやっているんじゃないかというふうに私どもは理解しております。
#118
○青島幸男君 今さらのようで大変恐縮なんですけれども、放送法では大体何時ごろまでにしなさいとかということは定めていないわけですね。ただ各民放局が、もし採算ベースに乗れば、夜中やったって法的には問題はないということで、ただ従来の慣行上、やっぱり昼間起きて夜寝ているという、一般社会通念の上から、夜中にそんなに大勢の人が見ていると思いませんし、ですから夜中に放送したからといって、それだけセッツ・イン・ユースの数も上がらないだろうし、多くの視聴者に影響力を与えて、その影響力の上にのっとって放送効果を考え、民放局というのは成り立っているわけですからして、〇・幾つというようなオーダーの視聴率で、果たして企業として採算ベースに乗るか乗らないかというのは各放送局が勝手に考えればいいわけでありますということなんですね。
 しかし、私としては、風俗営業の話は例にならないかもしれませんが、十二時以降はやってはいかぬとか、そういうのはありますよね。何か夜中じゅう放送しているというのは、夜中じゅう見ているというのは不健全だからやめた方がいいのじゃないかというような考えをお持ちの方もおいででしょうし、それから二十四時間やっているコンビニエンスストアというのは、最初は私は、夜中じゅう朝までずっと商売、店あけていて、果たしてそれが採算に乗るのかどうかと疑問にも思っておりましたけれども、利用者は大変多いようですし、あれはあれなりにかなりの利用者に利便を与えているし、企業としても採算に乗っているようですし、夜中じゅう放送――まあ当然のことながら地球には時差がありますし、世界的なスポーツがある場所で行われている、それをどうしてもそれに関心の高い人が見たいという要求があるからといって一おおむね向こうが昼間ならこっちは夜中ということは当然あるわけですから、通常の放送時間帯を超えて深夜とか早朝に放送をして、それを多くの方々が享受しているという事実ありますね。
 しかし夜中、健全とか不健全とか、道徳的かそうでないかということは別にして、夜中じゅう放送を続けているということが、文化論みたいになって大変恐縮なんですけれども、果たして国民の何といいましょうかな、ニーズに合ってさえいればそれはやっていいんだということなのか、あるいはおおむね十二時にやめた方がいいのじゃないかと、賛否両論あるんでしょうけれども、その辺はどういうふうに省はとらえていらっしゃるんでしょうね。
#119
○政府委員(成川富彦君) 外国の実情を見てみましても国によって放送時間がない差が、ございます。アメリカの場合は日本と同じような民間放送をやっているわけですが、二十四時間放送を実施しておりまして、英国、フランスの場合には二十四時間やっているところはないようでございます。国によってその状況が異なるんじゃないかというふうに思いますし、また放送事業者としては、ニーズがあった場合にはそのニーズに対応して選択の幅を広げるといいますか、そういうことを考えるんじゃないかというふうに私ども思っておりまして、別に免許の際に時間的な制限をしているわけでございませんので、内容的に国民の批判にたえ得るような中身の充実した放送をしていただくように私どもは期待しているところでございます。
#120
○青島幸男君 その辺が私にもよくわからないんですけれども、私はおおむね、今さら恐縮なんですけれども、大体十二時、一時までで放送やめた方がいいんじゃないかという暗黙の了解みたいなものが各局にあったような気もするし、一時石油ショックのときに電力節約の意味で十二時以後の放送はやめようじゃないかという申し合わせがあったことがありましたですね。あれは省エネのためだけの目的で行われたんだと思うんですけれども、夜中じゅう何らかの格好で放送が行われているということに対する国民への文化的影響ですな、そういうのは大臣どのようにお感じになります。
#121
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 私も何とお答えしていいか非常に困るわけでございますが、例えば日本が夜ならどっか外国が昼間なわけですね。そこで、例えばデビスカップのテニスの試合とか、あるいは全米オープンのゴルフの試合とか、これを生中継で見られるということは大変幸せなことだとも思うんですね。しかし、何かいつか深夜の放送がありまして、明くる日会ったら皆さん眠そうな顔をしているんですね。そして明くる日の仕事やなんかに差し支えてもどうかなという気もしないではないんですが、しかしながら、先生もう百も御承知のように、我が国は放送番組自由の原則がございますので、各放送事業者が放送の公共的使命を十分自覚して、視聴者の要望や批判にも十分こたえ得るような放送を実施していただくことを期待すると、期待をいたしておりますという答弁をさしていただきます。
#122
○青島幸男君 私もかつてはラジオ放送なんかでも十二時、一時過ぎに放送が行われていて、しかもそれを聞いている人間がそんなにいるのかなという疑問を持ったことがありましたですね。一時、農耕民族じゃないんだから、明るくなって表へ出て行って、夜になったら帰ってきて寝ちまえばいいんだというふうに簡単にはいかないと。今の社会生活の中では非常に組織も複雑化しておりますし、どうしても夜中起きていなきやならないという職業上とか、あるいはそういう要請を持たれておる方もたくさんおいでになるわけですね。ですから、当然放送も行われてもいいんだという気はしていましたけれども、最近ではかなりの数の方々が夜型人間といいますか、ちょっと我々の常識では考えられないような時間に、そうですね、一時過ぎてから、車がそんなにびゅんびゅん走っているというのはつい最近のような気がするんですけれども、これからはそういうふうになるということは、これ変に法をもって規制してもいかぬし、それから放送法にもそのようにあるんでしたら何が行われてもいい。
 それから、建前として省が今おっしゃられました、放送事業者として一応健全な常識範囲の枠で国民の方々に寄与できると、文化面でもというような放送だったら、夜中にやろうと朝やろうといいじゃないかという姿勢は一応そのままにしておいていただくのは結構だと思うんです。しかし、それを営利目的にして夜中じゅう、例えば大変憤慨な気が一時したんですけれども、チャリティーに名をかりて二十四時間やっていて、ちゃんとその時間帯スポンサーに売っていて、しかも一般の民衆の方々のそういうボランタリーネスとか、あるいは貢献しようという精神にのっとって、これを商売に利用するというやり方はいかがなものかという認識はあったんですけれども、夜型の人間もふえていくということも考えあわせれば、ある線を逸脱しない限り行われてしかるべきだという認識を私も持ちます。
 私もどういう結論を持ってこの話を始めたのかというわけでもないんです。ただ何となく夜中に起きているのは不健全で、昼間働いているのは健全だとか、そういう通念で物をくくられては困るんだという感じがありましたので……。
 それからもう一つは、一般の方々の社会に貢献しようというような精神を逆手にとって、これは夜中の放送で営業採算を上げるというような考え方もまたいかがなものかというような点で甚だ疑問に思っておりましたので、きょうこの場でお尋ねしたわけですけれども、どうあってほしいという気持ちは今申し上げたようなことで、なるべくなら自由であってほしいというのが大原則ですけれども。
 以上、郵政省のお考えをただしてみたというだ
けでございましたので、終わります。
#123
○平野清君 まず、お人柄の大変いい唐沢郵政大臣にクイズめいた質問で大変申しわけないんですが、「生活の、オッパイです。○○○」というコマーシャルがあるんですが、御存じでしょうか。
#124
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 残念ながら存じません。
#125
○平野清君 これ、郵政省のテレビコマーシャルなんですね。さすが宣伝大臣と言われる大臣も御存じないんですが、「生活の、オッパイです。郵便貯金」というコマーシャルがテレビで盛んに流れております。これは郵便貯金をしておくと、いざというときにおいしいおっぱいがどんどん出てくるという意味に私、自分なりに解釈しているわけですけれども、今回マル優が廃止になります。政府の方は見直し、改善という言葉を使っていますけれども。そうしますと、いざというときのおっぱいが庶民、サラリーマン家庭にとっては大変苦いおっぱいになってくるわけです。そういう意味で、貯金制度の私たちにとっては改悪なんですけれども、郵政大臣としては、諸外国から日本人の根強い貯金意識に対する攻撃といいますか、抗議というか、そういうことが発端になって、このマル優が廃止されてしまうというふうに思うのは大変残念なんです。
 これからの高齢化社会を迎えるに当たって、どんな減税があってもサラリーマン家庭は、政府が望むような内需拡大に回さないで、やはりマイホームの夢を持ち、教育費の心配、老後の不安ということで、せっせせっせとやっぱり貯金していくんじゃないかと思うんですね。そういうことになりますけれども、郵便貯金がこういう苦いおっぱいになってきますと、その貯金がほかに逃げてしまうというような心配だって出てくると思うんです。そういう意味で、これからの郵便貯金というものの理念ですか、そういうものを大臣どういうふうに解釈されていますか。
#126
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今マル優制度のお話がございましたけれども、原則的にマル優制度が廃止、マル優制度が改定されるということになるわけでございますが、皆様のおかげで、本当に特に非課税の必要な方には私は存続はできたと思っておるわけでございます。
 それから、この問題を通してやはり郵便貯金が重要である、小口貯蓄が重要であるという認識もはっきりしたと思いますね。これは一つは公的資金を供給するという使命、これは相変わらず非常に重要なものである。それからもう一つは、今先生が指摘されましたように、長寿社会を迎えて、国民一人一人に対してもやっぱり小口貯蓄というものは非常に重要であるということで、その面でやっぱり小口貯蓄の重要性というものはむしろはっきりしたんではないか。そういう意味で公定歩合の引き下げがありましたときも、何といいますか、引き下げの幅が据え置かれたり、引き下げの幅を縮小したわけでございますが、またそのほかいろいろな小口貯蓄に対しましては新しいサービス、新しい商品、こういうものを検討いたしまして、ちょっとおっぱいの味は変わるかもしれないが、相変わらずおいしいおっぱいを提供することが我々の責務ではないかと考えております。
#127
○平野清君 マル優廃止、見直しによって、郵政省は郵貯の自主運用二兆円、それから預け入れ限度額の五百万円引き上げとか、窓口の国債販売とか、非常に長年の念願を果たされたわけですけれども、何かこういうのを見ていますと、私たち庶民には余り関係ないんですね。マル優を廃止されちゃったことの方がはるかに打撃が大きい。
 それで衆議院の税制協議会では、このマル優廃止は五年後に見直すという条件がついているように聞いております。あしたマル優廃止が正式に決まってしまうような運命になっているわけですけれども、五年と言わずに、郵政省の方は、きょうからでもあしたからでも少し郵便貯金の推移を厳重に見ていただいて、三年ぐらいたったら、こうこうこういうような貯蓄情勢になってきていを、やはり庶民のマル優貯蓄というものは大切なんだぞというようなアドバルーンをどんどん揚げてもらいたいというふうに思うんですけれども、いかがなものでしょうか。
#128
○政府委員(中村泰三君) 郵便貯金の非課税制度の改正の時期に合わせまして、自主運用であるとか国債の窓販であるとか、あるいは限度額の引き上げといったような制度改正も同時期に決着をしたわけでありますが、これもこれからの郵便貯金をめぐります金融自由化が進展していく中で、郵便貯金の御利用者にできるだけ有利な商品なりサービスなりを提供していくための基盤をつくるものであって、目に見えて余り預金者の利益に還元されないじゃないかと言われるような御批判もあろうかと思いますが、私どもはそういう制度改善を通じまして、今後商品面、サービス面でよりよいものにしていきたいというふうに考えているところでございます。
 それから、税制のあり方についての見直しの論議というのは、現在所得税法の改正案の御審議の中でいろいろと御議論をされているやに伺っておりますが、それは国会の結論にまちたいというふうに考えております。
#129
○平野清君 マル優の廃止の中で一番被害を受けたのが、六十歳から六十四歳までの谷間のサラリーマンと呼ばれる人々だったと思うんですね。そういう意味で、そういう人たちを救うようなこれからの政策アピールをぜひお願いしておきたいと思います。
 そこで、高齢者の問題ですけれども、私、前の逓信委員会でも御質問したんですが、私たちサラリーマン新党は長いことシルバー預金ということで、ある一定の条件を設けて、例えば三十歳から六十五歳まで老後に備えて貯蓄をしていく、そして六十五歳になったら、それが一定金額でおろしていける制度を御提唱申し上げました。そうしましたら、郵政省の方も、ここ一、二年ですか、去年の売上税のときにもシルバー貯金というようなことを御提案になったようです。それが売上税とともに廃案になってしまった。六十三年度の予算の概算要求の中を見てみましたら、このシルバー預金ということがまた載っているようです。六十五歳になって、夫婦が生きていくためには幾ら必要なのかという御質問を申し上げたときに、郵政省の方は、二千六百万円要るんだというふうなお話がありました。この間の予算委員会では、大蔵省の水野主税局長さんは、最低見積もっても一千五百万円は要るとはっきり御答弁になりました。今度のシルバー預金の概算要求を見てみますと、何か一千万円という想定にお聞きしているんですが、そうでしょうか。そうしましたら、一千万円という金額を定められた理由と、それからそのシルバー預金はどういう内容なのかをお聞かせいただきたいと思います。
#130
○政府委員(中村泰三君) シルバー貯金の内容につきまして申し上げますと、私どもシルバープラン貯金あるいはシルバー貯金というようなことで、既に数年この新商品を開発すべきであるということで要求もしてまいったわけでありますが、六十三年度に要求をいたしておりますシルバープラン貯金につきましては、三十歳以上の個人を対象にしまして郵便貯金の限度額、すなわち今度五百万に引き上げていただいたわけでありますが、五百万の別枠としまして一千万円の預入限度額を設けて、長期に積み立てて老後に備えようという考えでございます。したがいまして、新しい長期、高利の定期性の貯金をつくるということで、現在の定額貯金よりも利率を高くしたいというふうに考えているところでございます。
 なお、税制の面につきましては、一般の郵便貯金と同様、原則課税ということを考えておるところでございます。
 次に、なぜ一千万円という限度額を設けたかということでございますけれども、私ども最近のデータをもとにしまして、一世帯どのくらいあれば老後が安心して暮らせるだろうかという観点から試算をいたしますと、前回、どのくらいあればいいんだろうかという御質問がありましたときに、私は約二千六百万円と申し上げましたが、それは一昨年の予算要求時点での計数をもとにして算定
をしておりまして、新しく最近の計数に基づきまして一世帯どのくらい必要かという試算をしますと、約三千万円という数字が出ているわけでございますが、そうしますと、夫婦二人で、五百万までの一般預入枠プラス一千万ということで、お一人郵便貯金だけを御利用いただいても一千五百万までは貯金をすることができるということで、一人当たり一千万という限度額が適当であろうということで、現在商品開発を要求しているところでございます。
#131
○平野清君 今お聞きしますと、限度額が五百万円になって、それに新しい一千万円が創設されるとすれば、一人一千五百万円まで郵便貯金ができるということがわかりましたけれども、何か税制上はやっぱり普通の預金と同じように二〇%とられてしまう。ただ利率の点でなるべく高くしたいというお答えのように聞きました。この一千万円については、できれば何といいますか、途中で引いてしまうようなときには大きなペナルティーをかけて、そのかわり六十五歳なら六十五歳までは一銭も引かない人にはもっと低利の税金にするということがやっぱり老後に備える一つの大きなメリットだと思うんです。ぜひそういうふうに頑張っていただきたいと思います。これはお願いしておきまして、次の質問に移ります。
 簡易保険のことなんですが、私なんかもたまに家におりますと、オートバイに乗って簡易保険の集金に参ります。私の場合、半年掛けをしております。半年掛けていますと、〇・五カ月分ですか、安くなる。一年分一遍に払うと一カ月分安くなる。これはちょっと数字、私自信がありませんけれども、多分そのように考えています。毎月払う人は自動的に口座から引き落としていただける、大変便利だと思うんです。
   〔委員長退席、理事大森昭君着席〕
そのかわり半年払い、一年払いになりますと、必ずオートバイに乗って来たり自転車に乗ってわざわざ取りに来られる。そうすると、半年払いですと十何万円になったり、一年間になると二十何万円になるわけですね。そうすると、私の場合、仮にきょう来てくれるぞとなれば、郵便局の窓口へ行って、そのお金をおろしてきて、郵便屋さんを待っている。もしくは銀行へ行って、おろしてきて待っている。銀行の場合だったら、まだ理屈がつきますけれども、何で郵便局へ私が行って、おろしてきて、郵便局さんがわざわざ取りに来て、郵便局さんがかばんに入れてまた郵便局へ届けるのか、ちょっと非常にサービスをよくして勉強しているという郵便局、郵政にしては何かおかしいんじゃないかと思うんです。〇・五カ月なり一カ月分なりサービスするぐらいのあれだったら、同じことなんだから、自動引き落としにしたら、労力的にも非常にお金が、郵便局からおろしてきて、また郵便局へ戻るなんというような不都合がないように思うんですが、この点はどういうわけで、わざわざ半年払い、一年払いをしている人が不便をこうむっているのか、ぜひお聞かせいただきたいと思います。
#132
○政府委員(相良兼助君) 先生から今お話がございましたように、現在の取り扱いを申し上げますと、六十一年、昨年の六月から、全国の郵便局で各月払い込みの保険料あるいは年金の掛金につきましては自動払い込みを実施いたしたわけでございます。これは全体の契約で対象になりますもののうち大多数が各月払い、毎月お払いをいただくという点で、まずはこの取り扱いを実施いたしまして、その利用の動向等も勘案しながら順次段階的にというふうに考えておりましたわけでございまして、その結果、私どもといたしましては現在、来年新年度になりまして、六十三年四月から半年払いあるいは一年払いの前納の払い込みにつきまして、この振替口座からの自動的な払い込みの取り扱いをいたしたい、現在その準備をいたすということで取り運んでおるわけでございます。
   〔理事大森昭君退席、委員長着席〕
大変お待たせをいたしまして申しわけございませんでしたが、どうかひとつよろしくお願いしたいと思います。
#133
○平野清君 来年度準備をなさっているということで安心をいたしました。どうもおかしな話だなというふうに思っておりました。例えば、半年に一遍ですから、二十五日に来てくれということになっていますと、その日にぐあいが悪くていないと、月を越しちゃうとその特典が解除されちゃうんですね、特典が受けられなくなってしまう。せっかく半年払おうと思っても、たまたま二、三日留守にしたからといってその特典がだめになってしまうというのはこれは本当におかしいんで、なるべく早く実施をしていただきたいと思います。
 それから、この間逓信委員会で横浜の中央集中郵便局を見せていただきまして、大変に小包郵便物のいろいろな発送体制とか集配体制とか、非常に効率的によくなってまいりました。だけれども先般新聞等で見ましたら、総務庁から、小包が非常に原価計算上採算に合わない、本当ならやめるべきだというような意見さえ出たように聞いています。そういう意味で、小包の原価計算方式というのはどういう形でやられているのか、ちょっとお聞かせ願います。
#134
○政府委員(山口武雄君) 小包郵便の原価の計算の方法でございますけれども、これはあくまでも私ども原価計算ということで、事業上の必要ということでやっておりますのは全体の原価ということで、これは郵便事業全体のコストを計算するということをいたしておりまして、そのほか手紙、はがきでございますとか、それから小包でございますとか第三種、いろいろございます。それにつきましては、あくまでもこれは内部的な経営管理上の資料ということで、いろんな原価計算の方式につきましては学問的にも御論議があるわけでございますけれども、いろんなよかれと思う方法を内部的に選択しながら試みにやっておるという現状をまず御理解いただきたいと思います。
 その上で申し上げますと、小包の原価につきましては、郵便事業の損益決算の数字を基礎にいたしまして、まず小包郵便に専ら要しました費用、これをまず出します。それに加えて郵便事業全体の共通的な費用部門、これを郵便の物数、容積、それからまた重量等を調べました上、それに基づく一定の推計方法、ちょっと細かいので省略さしていただきますが、推計方法によりまして配分した郵便事業全体の共通費のうちの小包分として出したものを合わせまして算出をする、そういうやり方を現在とらしていただいております。
#135
○平野清君 何か素人にはわけのわかったようなわからないような御答弁なんですが、そうしますと、きちっと原価計算をやってあれば、総務庁からとやかく言われる筋合いないと思うんですね。きちっと小包も大幅に、例えばふるさと郵便物というんで、地方産業を興そうということでどんどん伸びていらっしゃる。先ほどの黒字のことでもあれだけ立派な成績を上げていらっしゃるわけですから、こういう省庁として、手紙なり小包なりの原価計算というものを総務庁からとやかく言われない、何か数字的根拠というものをはっきりもうそろそろお持ちになった方がいいと思うんですよね。確かに一般郵便物と小包を一緒にかばんに入れて持っていったりしますので、宅配便と同じような原価計算というのは非常に難しいと思いますけれども、ああいう格好で報道されますと、何か非常に郵政省だらしがなくて、もう郵便物なんかやめちゃえというふうに見出しを出した新聞社もありまして、ちょっと現実と違うんじゃないかということでびっくりしました。
 そういう意味で、近代郵政省としては、もうちょっとどこからも何も言われないような原価計算方式をきちっと明示するように希望して、質問を終わります。
#136
○委員長(上野雄文君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時再開することとし、休憩いたします。
   午後零時五十六分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時二分開会
#137
○委員長(上野雄文君) ただいまから逓信委員会
を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#138
○及川一夫君 午前中に引き続きまして御質問をさせていただきたいと思います。
 まず第一点は、郵貯の自主運用にかかわる問題でございますが、税制の改正問題ともいろいろと関連をして今日まで経過をしてまいりましたが、自主運用問題はいずれにしても具体的に踏み込んでおられるわけでして、一体その自主運用の体制をどのようにおしきになって、そして現状は大体どんな状況にあるのか、まずそれをお伺いしたいとというふうに思います。
#139
○政府委員(中村泰三君) 金融の自由化が着実に進んでいく現状の中におきまして、この郵便貯金事業がこういった流れに的確に対応していくためには、これまでの郵便貯金資金の資金運用部への一括預託の制度以外にぜひ高利、有利に資金を運用するための自主運用の道を開かせていただかなくては対応ができないということでこれまで努力をしてまいったわけでありますが、ことしから先生方の御支援によりまして、郵政大臣が直接運用できる道が開かれたわけでございます。
 現在、運用の体制といたしましては、貯金局の中に資金運用課を設けまして、運用計画を担当する係、それから国内債の運用を担当する係、外国債を運用する担当の係、それと資金決済等を担当する係の四つの係を設けまして、現実には去る六月三十日から運用を開始しているところでございます。
 今年度は二兆円という資金運用の枠でありますけれども、八月末までの段階で四千二百億円の運用を行っておりまして、対象は国債、地方債、公庫公団債、それから若干の外国債等に運用しておる現状でございます。
#140
○及川一夫君 自主運用に踏み切って日が浅いわけですから、結果についてとやかく言うことはできないというふうに思いますが、ただ自主運用というものが今後スムーズに行い得るのかどうかということに関連をして、とりわけ金利の自由化の問題との関係はかなり大きな私は問題ではないかというふうに思っているわけなのであります。
 その金利の自由化に立ち向かう前提として、非課税制度の廃止が関係があったかどうかは私は知りませんが、中村局長がどっかの雑誌のインタビューを受けたかどうかも知りませんけれども、かなりこの非課税制度の廃止の問題は、小口の金融の金利の自由化というものを民間の銀行との関係でしやすい条件をつくったと、もう既にスタートをしている、こういう意味の記事が載って、あなたの写真も立派にこう写っておりまして、それを拝見したのでございますが、別にそれを聞こうとしているんじゃないんですが、問題は、一つとしては、非課税制度を廃止をしたということになると一体どんな問題が出てくるのかということを、従来の郵政省の主張というのが現実に残っているわけでして、例えば日本経済の成長の源泉となる資金の確保に重大な支障がある、こういうことも言っておいでになったし、廃止をするということ自体が貯蓄率の低下につながっていく、また国民は大変不安に思っておる、その解消策も具体的に示さずにやるのは無責任だ、国民の自助努力に水を差す、郵便貯金制度の基本を揺るがすものというような意味のことがずらっと立派に並べ立てられて実はいるわけです。
 だから、これを一口に言えば、果たしてこの非課税制度というものをなくすことによって、従来どおり貯蓄率、郵貯の方に国民の多くが預貯金をしてくれるのかどうかという心配は当然郵政省としてあると思うし、その原則が崩れてしまうと、果たしてこの自主運用という問題と一体どうつなげて考えるべきなのか。しかも当面は二兆円、五年後には十五兆円、それ以上のお話はないんだが、それ以上のものを求めて、なおかつ自主運用を図りながら、郵貯というものについて国民の利用拡大をし、国民の期待にこたえていく。高い金利でということになるのかどうかということが私は非常に問題があるんではないか。みずから指摘したことについて、廃止をされるという前提に立ったら、どうそれこそ対策を立てるのかということが答えとしてなければ、結果的には今まで言ってきたことは全部うそだった、うそを言ってきたということにもなるわけですから、この辺の関連を含めて、貯蓄非課税制度廃止ということになったときの貯蓄あるいは貯蓄率、こういったものが現状維持あるいは上昇、下降、いずれにしても何かの現象が出るわけでして、その辺の判断をどう持っておられるか、お聞きしたいと思います。
#141
○政府委員(中村泰三君) 利子課税に対する方法といいますか、手段というものが現状におきましては、大変いろいろの議論を通じまして、現在所得税法の改正ということで非課税改定の全貌が明らかになっているわけでありますけれども、昨年の時点で申し上げますと、利子非課税制度だけの改定であるのかどうかという税制改正の全貌が明らかでありませんから、利子に対して郵便貯金というものが従来ずっと非課税であった、原則非課税であったということが郵便貯金を利用していただく上に大変有利な状況になっていたということは私は否めない事実であろうと思います。
 そのときに、例えば金融商品の中で、たくさん節税商品と言われるような、例えて申し上げますと、最近非常に伸びております一時払い養老保険のような、こういった節税商品に対する課税のあり方を現状のままにしておいて、単に郵便貯金の利子に課税をするといったような税制が組まれるとするならば、非常に資金シフトも起こり得る可能性があるというようなことで、郵便貯金の利子に課税されることによって、郵便貯金の利用の面において大きな影響を受けるんじゃないかという心配を私どもしていたわけでありますが、そういった税制のあり方が、節税商品も含めまして一律に課税をされるということになってまいりますと、税制の決め方が、いわば貯蓄手段に対して中立的な方法というものがとられておりますので、私ども従来の非課税が課税になるという心理的な影響というものはあるとは思いますけれども、節税商品も含めて一律の税制がしかれるということでありますと、大きな資金シフトは起きないのではないかと。といいますのは、郵便貯金をやめて、より有利な貯蓄手段があるかといいますと、やはり現行有利だと目されるものも今度は二〇%の一律分離課税による課税がなされるということでありますと余り魅力がないといいますか、貯蓄手段としてのメリットは現状と変わらないわけでありますから、それほど大きなシフトは起きないのではないかというふうに考えております。
 ただ預金者の面、預金者の立場から考えますと、従来の非課税による利子というのはそれだけ手取り額が減るわけでありますから、私どもとすれば、将来の問題として、できるだけ早く規制されている現在の小口金利の状況を自由化をいたしまして、できるだけ預金者の利益になる金利をつけられるようにしていただきたい、なおかつ郵便貯金にも自主運用といったような道も開かれることになったわけでありますから、できるだけ運用の面におきまして高利、有利な運用を図って、そのことによるメリットを預金者の方に、あるいは商品の面で、あるいはその他金融サービスの面でお返しするように努力をしていかなくちゃならないというふうに考えております。
#142
○及川一夫君 そうすると、貯金の積立状況といいましょうか、今現在、昨年、おととしに比べて貯金をする預託の率は上がっていますか、下がっていますか。
#143
○政府委員(中村泰三君) 現在は金利が、先生御承知のように、昨年から急激に下がってまいりました。預金の金利も五回にわたって引き下げられたというような状況でございまして、非常に低い金利になっております。そういう金利水準から申しまして郵便貯金、定額貯金のような規制金利の預貯金というものに対する伸びというのは非常に鈍っております。郵便貯金の場合で申し上げますと、大体受け入れから払い戻しを引きました差
額、私ども純増加額、略して純増と言っておりますが、この純増の伸びを見ましても、昨年より三割方下がっている。これは郵便貯金だけが下がるということではございませんで、民間金融機関のいわば定期預金のようなものも下がっておりまして、そういったものに比べますと、投資信託であるとかあるいは一時払い養老保険であるとか、そういった利回りのいいものが伸びていっているという状況でございます。
 したがいまして、もう少し郵便貯金の内容、例えば、もうこれから課税になるんだから、魅力がないから今まで積んでいたものを取り崩すと、そういった状況が顕著にあらおれているかという面で見ますと、そういう状況はございません。大体昨年並みの払いの状況でありますし、預入につきましても六月以降、七月、八月あたりは大分伸びてまいりましたし、私ども余り現状においては郵便貯金離れといったような現象ではないというふうに判断をいたしております。
#144
○及川一夫君 実態については局長がお答えになったとおりだと思うんですが、評価の面になってくると、私はやや見解を異にするわけです。とりわけ最近は、マネーゲームという言葉にあらわされるように、金利が低いと同時に、マネーゲームでもっていろんな外国に投資をされたり土地に投資をされたり、時と場合によればドル安というものが、それがパンク状態になれば、それこそ日本の紙幣そのものが、外国に行っている紙幣そのものが紙くずになってしまう、それこそ銀行の倒産騒ぎが起きてくるんではないか。こんなことにあおられできますと、やはりお国がやっている郵便貯金は安心という安心感が出ますよね。どちらかというと、市中銀行からおろして、郵便貯金にというふうに私はなってくるんじゃないかと。過去の例からいってもそういうことが常態ではなかろうかと考えますと、やっぱり三割落ち込んでいるというのは、トータル的には確かに金利全体の問題がありますけれども、やはり何らかの非課税問題というのが影響をしているように思えてならないのでありますが、これはもう少しトータルしてみないと、現実に今なくなったわけではありませんから、なくなってから一年ぐらい見なければわからない状況かもしれませんが、そういう見解を異にしているということを申し上げまして、さらにこれから金利の自由化という問題、大体局長の判断ではいつごろから具体的にこれが制度として発足するというふうに考えられますか。
#145
○政府委員(中村泰三君) 預金金利の自由化の問題につきましては、一昨年の六十年の七月末に政府・与党対外経済対策推進本部がいわゆるアクションプログラムの骨格を決定したわけでありますが、その中で、大口預金から順次預貯金金利の自由化を進めていきますというようなことで、まず大口預金から金利の自由化が始まったわけでございます。
 現在、大口預金につきましては、ことしの四月から、大口定期については十億から始まった預入単位が一億になりましたし、それからMMCも五千万から始まったわけですが、それも二千万に下がってまいりました。それからCDの預入枠といったようなものも随分ふえてまいったわけでありますが、おおむねMMCの二千万の預入単位がこの十月五日からは一千万に引き下げられるというようなことで、大口の金利の自由化はおおむね終了したというような段階に至っております。
 そのアクションプログラムの中では、小口の預貯金金利は、大口の預金金利の自由化に引き続いて小口預貯金の自由化を推進するということになっておりますので、これからは小口預貯金金利の自由化が具体的なスケジュールに上ってくるであろうというふうに判断をしておりますと同時に、私どもも郵便貯金の金利につきましては、できるだけ早い時期に自由化の方向をとるべきだというようなことで大蔵省とも協議をしている段階でございます。
#146
○及川一夫君 いずれにしても年内には実施はされないが、やはり来年、六十三年度中には実施をされるという見込みになりますか。
#147
○政府委員(中村泰三君) 私どもの希望からすれば、年内にはやはりまず具体的なスケジュールを立てて、それに従って着実に実施をしていくべき問題だというふうに考えておりますので、でき得ることなれば具体的なスケジュールは年内に示せるようにしようではないかということで大蔵と話し合っていることは事実でございますが、実施のめどはどうだと言われますと、できるだけ早い時期を希望しているということでございまして、ちょっと具体的に申し上げられる段階ではございません。
#148
○及川一夫君 きょうは限られた時間ですから、余り細部にわたって論議はできないというふうに思うんですけれども、どちらにしても市中銀行とは郵政省は違う。特に自主運用の面では、無差別自由という言葉があるとすれば、決して無差別自由で二兆円とか十五兆円の自主運用ができるようにはなっていませんね。市中銀行の場合には法律はあるけれども、それに抵触をしない限りは、要するに無差別自由でいろんなことができるということになるし、預金金利の自由化ということは、金利の高いところにお金が寄っていくということになるわけですから、金利引き上げ競争になりかねないことは、もうどなたも承知しているはずですね。それだけ郵政省の自主運用の方も、それこそかなりの成果を上げないと、そういう競争についていけないという問題が私は出てくるというふうに思います。
 そういう前提に立って競争して、仮に郵政省が勝って、市中銀行が負けるようなことになると、今度はどんな議論になってくるかというと、どうも民営化の問題などに発展しかねないのじゃないか。つまり公正競争じゃないという話ね。少なくとも郵政省ほど窓口を全国ネットで持っている銀行というのはまずないんじゃないでしょうか。お互いに手を組み合ってネットをつくっているというところはあるにしても、一つの銀行で、郵政省の特定局を含めた窓口ですな、こういうネットを持っているところはないわけですから、必ず競争に勝った負けたの話になると公正競争の問題が出てきて、我々と同じように、金利の自由化で郵政省がやるとするならば、今の国の形をとった事業体では問題があると、こういう議論になりかねないというふうに思うんですが、その辺はいかがですか。
#149
○政府委員(中村泰三君) 確かに先生御指摘のように、例えば資金運用の面にとりましても、民間の資金運用の範囲とそれから郵便貯金の資金運用の範囲では全然異なっておりまして、私どもの現在の資金運用の範囲というのは債券の購入、しかもそれは、安定的に長期に保有することを前提にした債券投資しかできないという形になっておるわけでございまして、これから自由化に的確に対応するためには、先生御指摘のとおり、これは預金金利をできるだけ有利につけられるかどうかという競争になることは間違いございませんし、なおかつ自由化をすれば、現行の規制金利の水準が必ず上がっていることは間違いないわけであります。
 したがいまして、それだけ有利に資金運用ができるかどうかというところに競争力が出てくるわけでありますから、そういう意味では先生の御指摘のとおりであろうと思いますが、同時に私どもとすれば、郵便貯金の国営事業としての性格、今後自由化が進んだ場合におきましても、自由化が進めば進むだけにこの国営事業による郵便貯金制度というものもますます存在意義があるというふうに考えております。というのは、民間の金融機関でありますと、それだけ自由化が始まりますれば、どうしても採算に合わない店舗を縮小するとか、あるいは小口のサービスを切り捨てるとか、あるいは従来よりも手数料をたくさん取るとか、結局、採算重視の競争になってまいります。
 そういう中で、全国津々浦々に店舗を構えた郵便局を利用される郵便貯金の利用者に、やはり自由化によるメリットをひとしく均てんをしていくというためには、郵便貯金制度というものが自由化の中でも立派に頑張っていかなくてはその役目
が果たせられないわけでありますから、そういう意味で、まだまだ資金運用の面におきましても、より運用範囲の多様化といったような問題にも取り組んでいかなくちゃならないというふうに考えているところでございます。
#150
○及川一夫君 大変な問題があると思いますし、とりわけ労使の中でも協力し合わないとその目的は達成できないという課題もあると思いますし、そういった点を含めて論議をしていかなければなりませんが、きょうは時間の関係もありますので、一応問題の提起だけに終わらせていただきます。
 次いで、NHK関係で衛星放送について御質問申し上げたいわけです。
 午前中の論議の中でも青島先生の方から二十四時間放送の話が出ていましたが、まず私は、現在、試験放送をやっているということになっているんですが、この試験放送というのは一体いつまでやるのか。そして、その試験放送の結果のよしあしにもよるんでしょうが、試験をやるからには期待としてはいい結果が出ると。いい結果が出たら一体どうされようとしているのか。その辺のことについてお伺いしたいと思います。
#151
○政府委員(成川富彦君) 先生のお話にございましたように、現在NHKでは独自の番組を一つではつくりまして、もう一つでは難視聴解消のために試験放送を実施しているところでございます。
 それで、BS2による現在の衛星放送でございますが、当面は試験放送で実施しているところでございますが、これが受信機が十分行き渡ったような状況になりましたとき、あるいは視聴者の要望、それからBS3への放送の継続性といったものを十分見きわめませんと本放送への転換はできないわけでございまして、NHKの意向等もございますが、それらも総合的に勘案して実用化放送への移行を検討していかなければならないと思っております。現時点では、その時期というのは見通し得ない段階でございます。
#152
○及川一夫君 試験放送を見ている方々ですね、視聴者というのはどのぐらいいるんですか。
#153
○政府委員(成川富彦君) 今確かな資料を手元に持ち合わせておりませんが、七月四日に独自番組の試験放送を開始した時点では十四万から十五万ぐらいでございまして、その後がなり毎月視聴者の数がふえておりますので、十六、七万ぐらいにはいっているんじゃないかというふうに思います。
#154
○及川一夫君 数字の問題なんですけれども、衛星打ち上げというのが五十三年、五十九年に行われていますね。そして六十五年にさらに打ち上げようと予定されている。こういう実態にあると思うんですが、五十三年に打ち上げた衛星は国の負担ということになっておって約二百九十億だというふうに理解しますが、さらに五十九年度はBS2a、b含めて六百十億、これをNHKが四〇%、国が六〇%ということで経費の負担をしたと記憶しているんですが、さらに六十五年度のBS3のa、b、これは七百九十億と予定されているというふうに私は記憶しています。それと地上設備の費用ですね、今試験放送やっておられますけれども、これはお伺いしたことがない。
 それから、番組の制作費は試験放送だからかからないというふうには思いませんので、実際にどのくらい番組編成にお金がかかっているんでしょうか。
#155
○政府委員(成川富彦君) 六十二年度NHKの予算での衛星放送実施経費は五十一億円でございまして、そのうち番組経費は三十五億円を予定しております。それから施設運用経費がその残りの十六億円というふうに聞いております。
#156
○及川一夫君 前の方の数字はいいですか。
#157
○政府委員(成川富彦君) 番組経費三十五億円でございます。
#158
○及川一夫君 いや、衛星打ち上げの方。
#159
○政府委員(成川富彦君) 打ち上げの経費は、BS3の関係は七百九十億円というふうに予定されています。
#160
○及川一夫君 前の方もいいね。
#161
○政府委員(成川富彦君) 今手元に確かな数字がございませんものですから……。
#162
○及川一夫君 そこでお伺いしたいんですが、試験放送の期間が判定できない、決めることができないと、こうおっしゃるんですが、この間は、このテレビを見ている十四万ないし十五万の人たちは無料でしょう。有料ですか。
#163
○政府委員(成川富彦君) 試験放送の段階では、特別な負担を追加して求めるというようなことは考えておりません。
#164
○及川一夫君 しかも、この試験放送の期間がいつ終わるかわからぬというお話を私は前提に論議をしたいんですがね。仮に推定をするとすれば、六十五年度の衛星の打ち上げ、これが成功して、その上でさらに打ち上げたBS3のテストをやって、そしてこの本放送に移っていくということになるんでしょうね、これは。そうじゃないですか。これは別に、常識的に言っているわけでしてね、あなたわからぬと言うわけだから、わからぬものを無理無理認めるとは言いませんけれども、今出ている現象からいえば、そういうことにしかならないんですが、それとは違うんですか。
#165
○政府委員(成川富彦君) 先ほど申し上げましたように、試験放送を現在実施しているわけでございますが、それが実用化する段階というのは、いろんな要素を総合的に勘案しなければ決められない状況でございます。
 先ほど申し上げましたように、受信機の普及状況とか、あるいは視聴者の要望とか、BS3への継続性とか、NHKの意向等も判断材料になるんじゃないかというように思いますが、これはBS2の段階、状況でございます。
 それがBS3、先ほど先生のお話にもございましたように、六十五年度BS3のaを上げまして、六十六年度にBS3のbを、aとbを六十五年、六十六年にかけて打ち上げる予定でございますが、その段階に実用化になっているかどうかというようなことにつきましては、現時点においては何とも申し上げられない状況でございます。
#166
○及川一夫君 新しいサービスだからそういう投資もやむを得ない、あるいはむだになっても仕方がないんだという割り切りをすれば大した問題でないかもしれません。しかし、そういう割り切りでいいのかなということを率直に言って私は感ずるんですね。そして、来年は一体どうなるんでしょう、これ。NHKの料金そのものについて予算上問題になってこないんですか。どうもくるように思うんですがね。そういう場合に、今やっていることは、将来に対する投資とは言いながら余りにも投資額が大き過ぎるんじゃないかと。民間企業だったら、三年、四年たってもその実用化の見通しがつかないという、今の時点ですね、こんな論理は通りますか、これ。私はどうも通るように思えないんですよ。
 まあ相手は衛星ですからね、世界でも優秀な技術を持ち、打ち上げに一〇〇%の自信は持たなくとも、少なくとも八〇、九〇の自信を持っている国と言ったって、かなり少ないんですから、そういう意味では失敗もあるかもしれないということを前提にはしますがね。それにしても計画として、いつ打ち上げて、どのくらい試験をやって、そこでいい結果が出ればこうしていきたいというようなことが全然白紙だということについては、私はどうもあなた方のNHK問題に対する対応、もちろんNHK自体にも聞かなきゃいかぬことですけれども、ただ、あなた方は試験をやることをとにかく一応了承した立場にあるんでしょうから、そういう意味では全く責任がないわけではないわけでして、しかも行政指導の立場にあるわけでしょう。こういうものをやる場合には、やっぱり一定の計画というものがあって初めてそれでいくと。だからこのぐらい金がかかるというふうに私はなるんだと思うんですが、一切合財そういうプランというのはないということになりますと、来年の予算あるいは料金というものについてどういうふうに国民に対して説明をしたらいいのかなということが、むしろ今から私は深刻なんですよ。いかがでしょうか。
#167
○政府委員(成川富彦君) 先ほど申し上げましたようにBS2、今の放送は試験放送でやっておりますが、六十五年度、BS3では、私どもの希望としては、実用化放送をそれによって実施していきたいということで取り組んでいるところでございます。
 御案内のとおり、BS3につきましてはNHK二チャンネル、JSB一チャンネルで、BS3のaを使ってやっていただこうということで現在考えているところでございます。
 それから経費の面でございますが、現在の衛星放送の関係、衛星放送の実施経費関係でございますが、これにつきましては、当たり前の話でございますが、六十二年度NHK予算の枠内で実施しているところでございます。郵政省といたしましても、現在のNHKの大変厳しい経営状況にかんがみまして、衛星放送の試験放送についても効率的な実施の上で実施してもらいたいということで、そのことを六十二年度予算の郵政大臣の意見としても付しているところでございます。できるだけ効率化を図って経費の節減を図り、それによって収入の確保を図って、これらの新しい放送にも取り組んでほしいということで期待しているところでございます。
 それから将来のことでございますが、将来のことにつきましても、できるだけNHKとしては経営の効率化を徹底して経費の節減を図って、極力長期間受信料の値上げを行わないようにしていただきたいということで私ども期待しているわけでございますけれども、ずっと将来の話になりますと、衛星放送をするには経費がかかることは先生のお話のとおりでございます。ずっと将来ということになりますと、いつというようなことにまたお話がなるのかもしれませんが、受信料全体の体系を見直さなければならない時期もいつかは来るかというふうに考えております。
#168
○及川一夫君 大森先生の御了解を得て私の持ち時間延ばしていただいたんですが、それにしても時間が来ましたので終わりますけれども、もう聞けば聞くほど民放の皆さんからは親方日の丸と言われるやっぱり態度なんですね。私は三年かかるからけしからぬ、五年かかるからけしからぬとは言わないんです。物によってはそうかかる物もあるんです、どっちにしたって。しかし、そういうプランがないということについて、そして金だけは出ていっているということについで、確かに放送番組だけをとらえれば、年間三十億だからNHK予算の一%にもなるかならないかだと答える人がいますけれども、冗談じゃないですよ。三年たてば百億ですよ。放送番組費一つ見たって、一銭も入ってこないんですよ。
 それで国が負担したやっと、それからNHKが負担し、また六十五年打ち上げるやつは、五分五分で民間との負担だそうですが、そういったものを除いて経費を計算したって六百億ぐらいになるんですよ。衛星打ち上げに、あの機械打ち上げるのに。利子もあるでしょう、恐らく借りてもきているんでしょうからね。そんなこんなを見ると、何かまとめて料金値上げたみたいな話に受けとられかねないという問題もあるんですよ。
 きょうはNHKの経営者の皆さん呼んでいませんからこれ以上やりませんけれども、ぜひ郵政省という立場で国民に説明できるように私はしていただきたい。こんなべらぼうな話はないと思いますよ。一億だって二億だって大金ですよ、どっちにしたって。それが三十五億であり、六百億だ、七百億だということになったんなら、一体どういうふうにこの責任をとるのか。少なくとも六十五年打ち上げの問題だって、成功するかしないか、六〇%だという説を唱えている人もいるんですよね、これ。しかも全く経験のないところに今度はお頼みになるというお話もあって、しかもそれが今まで打ち上げたのと同じように片肺飛行になってみたり使い物にならなかったら、一体本当にだれが責任をとるのかという問題にまで私は明確に発展するというふうに思いますから、どうかひとつそういうことのないように、もう一回NHKのこの種問題について見直していただきまして、そして新たなひとつ指導をお願いをしたい。次の機会にもぜひ問題にさしていただくというふうに申し上げて、私の質問を終わります。
#169
○大森昭君 午前中にちょっと出ました行政監察についての問題を取り上げたいと思いますが、総務庁見えていますか。
 こういう勧告を出したのは郵政省が悪いという平野委員のお話がありましたけれども、出すには出す、しっかりした監察をされて勧告を出したんだと思いますから総務庁にちょっとお伺いいたしますが、郵便事業の現状についてくどくど申し上げませんが、最近における郵便事業の現状認識についてどういう見解を持っておりますか。
#170
○説明員(瀧上信光君) お答えいたします。
 総務庁の郵便事業についての現状認識ということでございますが、この点につきましては勧告文にも書いてありますように、郵便事業は明治四年に創設されて以来、今日に至るまで国民の基本的な通信手段として、また小型物品の運送手段としても国民生活や産業経済活動に多大な、重要な役割を果たしてきているというふうに認識をいたしております。
 また、郵便事業につきまして、郵政省では、これまでに郵便番号制の導入、区分作業の機械化、輸送業務等の民間委託、こういった各種の近代化施策を実施し、増加する郵便物の正確かつ迅速な送達と事業運営の効率化を実施してきておりまして、最近におきましては「ふるさと小包」等の新サービスの実施による郵便需要の拡大とこれによる収入の確保に努めてきておられるというふうに承知しております。
 その結果、郵便事業の収支は、昭和五十六年度以降毎年度黒字を計上し、累積欠損額も年々縮小しているというふうに承知をいたしております。しかしながら、郵便事業につきましては、近年における電気通信技術の飛躍的発展の中で、通信手段相互間の競争というものが激化してきておりまして、また小包の部門につきましては、民間宅配便との競合も見られるということで、経営環境は一層厳しさが増加しているというふうに考えております。このため総務庁としましては、郵便事業の一層の効率化、適正化等を推進することが必要であるというふうに考えております。
#171
○大森昭君 あらゆる事業がそうなんだけれども、より一層の能率化、効率化ということはもう追求されるのは当たり前な話で、そのことはよくわかっているんですが、これ、よくわかりませんが、新聞紙上、当時の六月の十七日、「能率悪く赤字続き 小規模一千八百三十八局の統廃合も」というのは、これは朝日。各社の名前は言いませんが、いずれにしても「廃止含め検討を 赤字、六十年度二百九十億円」「郵便小包見直し 宅配便に押され、赤字体質に 「廃止含め検討を」」、全部こういう見出しなんですね、当時の新聞。そうすると、あなたが言うように、より事業を効率化して、合理化を進めてより能率的にということはわかるんですが、冒頭あなたが言われた中には、今、郵便事業というのは大変苦しい状態であったけれども、ふるさと郵便だとか、いろいろ工夫をしながら事業の改善を逐次図ってという話があったわけでしょう。それと大分違うじゃないですか、言われていることと。あなたが今、郵便事業の現状認識についてはと言われたことと、勧告が出された結論と当時のマスコミが報道している報道と違うと思いませんか。
#172
○説明員(瀧上信光君) 私どもの方、郵便事業の中で、例えば郵便小包につきましては、最近における「ふるさと小包」等の営業努力ということによりまして、その物数を増勢に転じさせるというふうなことも見られておりますが、例えば郵便小包部門につきましては、その収支が長期間にわたりまして、収入が支出をカバーできないという、状態で、毎年度相当額の赤字となっているというふうに推定され、このような状態が今後とも続いた場合には、郵便事業全体の収支に悪影響を及ぼすということで、国民負担を増大させるおそれがあるということで、その改善ということで勧告をしたものでございます。
#173
○大森昭君 あなた専門家なのかどうなのかわからないから、余り何かいじめるような格好だというと悪いからね、僕も気が引けるんだけれども、小包は赤字と言いますけれども、郵便事業というのは御案内のように、一種、二種、三種、四種と、こうあるわけでしょう。そうすると、三種だけつかまえて見たときに、これは赤字か黒字がといったら、三種が赤字だから、これやめちゃえというわけにはいかないでしょう。だから、あなたが言うように小包が、郵政省のとっているのは、さっきの答弁では総体的に原価計算やっているんだと、いいか悪いかといういろいろ議論あると思いますがね。そうすると、あなたの話によると、小包は赤なんだからやめた方がいいということになると、そうすると、三種なんかはどういうふうに判断したのか、一種はどう判断したのか、二種はどう判断したのか。一種、二種、三種というのは、郵便というのは総体的総合原価主義でいいけれども、小包は原価主義じゃいけないんだと、そういう総合ではという判断なんですか、総務庁は。
#174
○説明員(瀧上信光君) 郵便小包についての考え方でございますが、これはあくまでも能率的に業務を遂行し、安い料金で郵便の役務を提供するという郵便法の趣旨、それからあと企業的な経営というふうなこと、それから昨今におきます経営環境の厳しさというふうなことから経営の合理化、効率化というふうなものを求めたものでございます。
#175
○大森昭君 いや、だから経営の合理化とか効率化とかというのはいいと言うんですよ。ところが、あなたの方はそういう気持ちかわからぬけれども、「廃止含め検討を」とか書いているでしょう、マスコミが。これは間違いなわけですね、こういう書き方は。廃止まで言っていないんだと。小包はもうちょっと効率的に、能率的に運営してもらいたいと、こういうのが趣旨なんですか、総務庁は。
#176
○説明員(瀧上信光君) 今回の郵便小包に関する勧告の趣旨は、あくまでも業務運営の効率化を図り、収支均衡を達成することにより国民負担の増大を来すことのないようにということが監察の趣旨でございます。
#177
○大森昭君 じゃ、そうすると、だから私が言っていますように、このマスコミに書いてある廃止だとか抜本的見直したとかなんとかというのは、これはそこまでは総務庁は考えてないということでしょうって、こう聞いているんですよ。あなたの言っているのはそうなんでしょう。廃止だとかなんとかというのは考えてないと言うんだから。
#178
○説明員(瀧上信光君) 郵便小包の勧告につきましては、郵便小包部門については、まず目標年度を定めて計画的な業務運営の効率化により収支均衡を図るべきこととし、さらに勧告は、もしどうしても収支均衡を達成できない場合には民間宅配サービスの動向等を踏まえ、経営のあり方について抜本的見直しをすべきこととしておりますが、廃止を趣旨としているものではございません。
#179
○大森昭君 今のやりとりで郵務局長、何を考えていますか。
#180
○政府委員(田代功君) 先ほどいただきました総務庁の勧告は、私どもは廃止を勧告されたものではないと受けとっております。
 ただ、今御指摘のような新聞記事が当時非常に大きな見出しで出ましたために、私どもの職員あるいは郵便局に与える影響は非常に大きゅうございまして、皆さん方は大体新聞の見出しを見て判断をするものですから、そういう意味で大変大きなショックを受けております。
#181
○大森昭君 まあこれ以上言いませんが、例えばいろいろ勧告が出ていますが、例えば一行政区画で一局にした方がいいとか、総務庁というのはいろいろ言いたいことを言うのも結構ですが、正直申し上げまして、行政区に合わせて郵便の集配だとか配達業務をやるというわけにはいかないところにこれは郵便事業の難しさがあるんで、言われることはそれは自由ですからあれですけれども、今も郵務局長が言いましたように、例えば統廃合するにしても、そこに働いている労働者がどういうぐあいになるのか、そういう問題が全部あるわけですよね。
 そうすると、やはり一つのそういう勧告を出されるときに、まず前提条件は、今郵務局長も言ったけれども、多くの人が働いているというやっぱり状態の中で、こうあってほしいというあれがないと、ただ普通の、言っちゃ悪いんですけれども、分離官庁だからいいというわけじゃないんですけれども、どこか直せばいいというだけじゃないんですね、これ。現業官庁ですから。だから、これからまたいろんな意味合いで監察をやられるときには、どうかひとつそういう趣旨合いで行政監察をやっていただきたいと思うんです。
 それで、実は貯金の問題だとか何とか大分出ていますが、私はこれ以上もう申し上げませんが、いずれにしても、これも今の郵便事業と同じで、これからどういう格好になるかわかりませんが、どういう状態が出てもこれ一生懸命貯金の外務員の方は奨励活動やらなければいけないんですね。今さっきからずっと中村局長の話を聞いておりましても、正直申し上げると、少し庶民性の感覚がないんじゃないかという感じがするんですよ。
 きょうはこれでやめますが、例えば税務の問題でも、マル優制度廃止になって税金がかかるといったときに、今一般の中小企業から庶民の人が、一番何があなたは嫌いですかといったら税務署なんだよ。税務署というのは嫌で嫌でしょうがないんだよ、これ。我々は給料からぱあっと引かれちやうでしょう。勤め人の人はね。まあ別にどうということはないんです。大企業の社長なんて言ったって、会計士かなんか、インチキ会計士とは言わぬけれども、要領のいい会計士だ、それにやってもらっている。ところが、この税務署というのは、物すごく嫌なんですよ。そうすると、これが今度税金引かれるでしょう、二〇%なら二〇%ね。そうすると、それが税務署に通知が行くのか行かないのか、非常に心配するんですよ、貯金した人が。そうすると、ただマル優廃止で、金利の自由化でいい商品を出したなんというだけでは簡単にいかないですよ。これ、その心理状態というのは。いかなることが起きるかというのは、今ここで議論しているような状態じゃないと私は見ているんですよ。しかも貯金の奨励に行くと、何よ、郵便局の人は、マル優廃止したのに何やったのよということから始まってくるわね、正直言って。それは三百万が五百万になったから、少しは今度は上がちょっと伸びたから成績が上がるんじゃないかとか、自主運用が許されたから少し金利をよくしていい品物、そんなことを、まあそれはそう考えざるを得ないのでしょうけれども、それではやっぱり現場で働く貯金の労働者というのは、そうはいきませんよ。そんな高邁な話をしたって、貯金してください、ああそうですか、じゃ、あなたのところは、これからいい商品が出るから貯金してあげましょうなんて、そう簡単にはいかないですわね。
 だから、どうかひとつ、きょうはこれ以上質問もしませんし、回答も要りませんが、とにかく大勢の人たちが郵政事業の中で意欲的に働いているということをやっぱり総務庁の方も、これからまた貯金事業をやるのか、保険事業をやるのか知りませんが、そうしてぼおんとこれ出されたって、局長の言うとおりですよ、もう現場で働く労働者は物すごい勢いで今苦労しているんですよ。あの宅配便がぐっと伸びたやつにそれに対抗して競争しているなんというのは大変なもんですよ、今。もっと僕に言わせれば、もうこれだけ、きょう午前中に三事業は非常に成績がいいなんて言ったって、一体成績がよくて、金でも何でもね、さっき平野委員が質問したって、何も特にいいものを出しているわけじゃないんだから、正直言って。これはもうしっちゃかめっちゃかで苦労しているのに、こういう勧告をお役所的に出されたって、これとってもじゃないけれども、現場じゃもう大変ですからね。ひとつこれからまたいろんな事業を監察されて勧告するんだろうと思いますが、どうかひとつ小包を廃止するということが本旨じゃないと、もっと能率的にやってもらいたいというこ
とが趣旨であるということですから、そういうことには一段と現場の労働者も頑張ると思うんですが、どうかひとつよろしくお願いして、質問を終わります。
#182
○原田立君 最近、現金輸送車が襲撃される事件というのがいろいろと報道されておりますが、実は本日の委員会の質問の整理を九月十一日の日にやっておった。それで、テレビつけて見ておりましたら、十一日の三時のテレビでしたかね、東大阪市の岩田町阪奈信用金庫の現金輸送車襲撃事件が報道された。そのテレビを見てびっくりしたんですが、その前に最近起きた事件はどんなのかと思って見ましたら、七月十三日、大阪市北区の住友銀行で一億六千万円を積んだ現金輸送車が襲撃されている、こういうのがあって、二つ重なったんで実はびっくりしたんでありますが、警察庁来ていますね。新聞、テレビあるいは放送等によると、現金の授受が路上で行われておったり、あるいは多くそういうところがねらわれているんでありますが、授受の体制の不備が目立ち、余りの非常識に実は驚いているわけでありますが、事件が起きちゃってから弁解ばっかり聞いたって何の意味にもなりません。警察庁としても、最近、現金送金の車の強盗が多発している原因をどのように分析しているのか、この点をまずお伺いしたい。
#183
○説明員(長倉眞一君) お答えいたします。
 現金輸送に当たっての現金の授受につきましては、金融機関の建物内で行うことを原則として指導しております。建物外で行う場合には、警戒員を増強配置するように指導しているところでございます。最近これらの指導が生かされなかった事案が発生していることにつきましては、まことに遺憾に存じているところでございます。
 それから、現金輸送車が襲撃される事件が発生する原因についてどのように分析しているかと、こういう御質問でございますが、社会経済活動の活発化に伴います現金輸送の需要の高まりとか、あるいは一獲千金をねらう者の格好の標的であるとか、その他さまざまの要因がありまして一概に申し上げることはできないところでございますが、警察といたしましては、金融機関の防犯基準を策定いたしまして、各都道府県警察を通じまして金融機関を指導するほか、各方面に対しまして指導を強化しているところでございます。
#184
○原田立君 九月十一日の朝日新聞でありますけれども、これに「調べによると、午前九時二十五分ごろ、同金庫の各支店に搬送する現金を積んだワゴン車が同支店裏路上に到着。同支店貸し付け係の荒井晃明さんら二人が現金を受け取った。現金を搬送してきた」云々、ここで襲撃されている、こういう報道があります。それから七月十三日、住友銀行の現金輸送車が襲われたのも、泉センターサービス会社というところに委託をしたり、あるいは日本通運に委託をしたり、これもまた路上で事故が起きております。これについて、今十分注意を喚起していると言ったけれども、幾ら注意してもだんだんだんだん頻発するようでは非常に世の中の不信を増大することになりますから、こういうことは再発しないようにもっと厳重にやってもらいたいと思うんです。いかがですか。
#185
○説明員(長倉眞一君) お答えしたいと思います。
 防犯対策をどのようにやっているかという御質問がと思います。警察といたしましては、金融機関の防犯対策につきまして、現金輸送を含めました金融機関の防犯基準というものを策定しておりまして、これにはいろいろ書いてございますが、二、三お話ししますと、現金輸送車両には通信機材を搭載する。また、現金搬送用トラックを輸送車に固定させるなどの奪取防止方策を講ずること。また、輸送経路の選定に当たりましては、運行の画一化を避けるために輸送時間、輸送経路の変更に配意する。また、現金搬送用のトラックの積み込みなり積みおろしは路上で行うことなく、附属の駐車場等構内で行うよう努めること、この場合におきましても所要の専従警備員等によって必要な警戒をさせるなどの防犯体制の確立を図ること。こういった内容に沿いました防犯対策が講ぜられるよう各都道府県警察を通じて指導いたしているところでございます。
 また、金融機関を所管いたしますところの関係省庁に対しましても、この基準に沿いました指導を行うよう要請してきているところでございます。今後ともこの防犯基準に沿った防犯対策がさらに徹底されるよう指導を強化してまいりたいと、かように考えております。
#186
○原田立君 その点は十分お願いしたい。
 この日本通運ですね、あるいは住友銀行の場合には泉センターサービスというところに下請に出して、そして多額の現金を送金しているようなんです。警察庁はその現金を送金するこういう警備保障会社とか、これには十分な指導はしているだろうとは思いますけれども、なお手落ちのないようにぜひしてもらいたい。
 それからまた、我々が乗るような車と異なり、現金送金車は犯人から現金を守るために必要な施設、我々素人で考えると防弾ガラスみたいなもの、特殊装置を備えたものとか、先ほどもちょっと話があったけれども、定期的に現金送金車の運行経路が決まっているものなんかについては、事故発生時に早期発見されるような、そういうような施設も当然設定されているだろうと思いますけれども、これは一つの会社というわずかなものならあれですけれども、全国的にこういう手配というものを十分していかなければ、堤防もアリの一穴によって崩れるようなことで、こんなような事件が再発することによってその威信を問われることになりますから、くどいようでありますけれども、再発がないように十分注意をしていただきたいと思います。
#187
○説明員(長倉眞一君) 金融機関が自前でと申しましょうか、みずから現金輸送をやっている場合ももちろん、ございます。
 それから、先生御指摘のように、他に委託していると申しましょうか、主として警備業者ということになりましょうが、警備業者に委託している場合もございます。後者の場合についてどのような対策を立てるかということについてお答えしたいと、こう思います。
 現金輸送警備業務を行っております警備業者に対しまして、現金輸送警備業務を実施する際の具体的な防犯対策につきましても、先ほどお答えいたしました金融機関の防犯基準に基づきまして指導をしておるところでございます。
 また、現金輸送警備業務に従事いたします警備員に対しましても、教育や指導監督を徹底するように詳細に指導してきたところでございますし、指導しておるところでございます。具体的な方法といたしましては、警察庁といたしましては、全国警備業協会を通じまして、全国の警備業者に対しまして文書等によりまして指導を行っているほかに、各都道府県警察におきましても県の警備業協会を通じまして、あるいは直接業者を指導する等の方法によりまして、年末等のボーナスの支給時期に現金輸送業者の防犯対策会議を開催したり、あるいは事件が発生した際には、その都度具体的な指導をするなど、警備業者に対するこれらの業務の適正な実施に努めているところでございます。今後ともさらに努めてまいりたいと、かように存じます。
#188
○原田立君 九月三日の日に当委員会で視察をやりました。横浜集配場を視察してきたわけでありますが、あのときに非常にすばらしいビデオで場内の紹介がありました。小包やあるいはまた郵便物等が、それが事故があっていいという意味ではありませんけれども、運送、搬送状況が、事故があってはならないというような意味で見ておったわけでありますが、国民の大切なお金を預かる郵政省としても万全の輸送体制をしいていると思いますけれども、郵便局で預かったお金はどういう経路で郵政会計に納められているのか、その点はいかがですか。
#189
○政府委員(山口武雄君) 郵便局におきましてお客様から受け入れいたしました現金でございますが、これは運送便によりまして、ある程度大きな郵便局で取りまとめをいたしておりますけれど
も、その取りまとめ郵便局、私どもの用語で言いますと、日本銀行便局と申しておりますが、そちらへ送付することにいたしております。そこで、この取りまとめ郵便局におきましては、日本銀行の本店、支店あるいは代理店等に対しまして資金を交付いたします。これが直ちに日本銀行の本店の方へ通知されまして、郵政事業特別会計全体の主任出納官吏といいますか、郵政省の経理部の課長でございます主計課長でございますが、この出納官吏と日本銀行の本店との間で口座決済をいたすということになっております。
 それから、この本省の主任出納官までございますが、これは同時に、証拠書の流れが、やはりこれは調査局というところを経て、別のルートでまた本省に上がってまいりますので、そういう郵便局において取り扱いました計数に基づきまして、郵便貯金特別会計あるいは簡易生命保険、郵便年金特別会計等関係する会計との間で決済をいたす、こういう仕組みに相なっております。
#190
○原田立君 今のお話ですと、郵便局から取りまとめ郵便局へ、それから日銀の支店へと輸送するんだということでありますが、その使用する車両とか、あるいはまた局員とか、そういうのはどういうような方がやっているのか。郵便局独自で所有する車で行っているのか、または民間警備保障会社などに下請に出しているのか。また、その責任体制は一体明確になっているのかどうか。先ほども冒頭に申し上げましたように、現金輸送車の襲撃事件が頻発していることからいって、やはり同じお金を扱う郵便局、そこに事件が起きてからではしようがありませんので、郵便局でそういう搬送の場合の事故は今まであった保のかないのか、その点はいかがですか。
#191
○説明員(加宮由登君) 郵便局関係の資金の輸送につきましては、郵便物の一環として輸送するほか、ただいま経理部長から御答弁申し上げましたように、日本銀行便があるわけでございますが、これらの輸送につきまして、過去五年間にただいま先生御指摘のような事件は一件もございません。ちなみに、さらに十年までさかのぼりましても発生いたしておりません。
#192
○原田立君 それは非常に幸いなことだと思うのであります。唐沢郵政大臣いないけれども、今度のマル優問題や何かで郵政省は非常に評判がよくない。それでまた、今度はこのような事件がもし起きたならば、なおさら国の郵政省は何をやっているのかということまでも言われるようなことになると思うのであります。最近発生している強盗事件を他山の石として、今後も国民の郵便局に対する信頼を裏切ることのないように万全の運送体制の確立をぜひきちっとしてもらいたい、こう思うのであります。
 それで、余り時間がないものだから続けて言いますけれども、防犯カメラとか防犯ベルとかという、そういうような設備が人手が手薄な特定郵便局なんかはちゃんとできているのかどうか。人手が手薄な特定郵便局をねらう強盗事件が最近多発しているように思われるのであります。輸送のときにはそういう事故はなかったにしても、郵便局がねらわれるというのは、銀行とか農協とか信用金庫などの発生から比べてみると多いと言っても過言ではない。郵便局の方がかなり多いと思いますが、その点はどういうふうに思いますか。
#193
○説明員(加宮由登君) この郵便局の強盗事件につきましても、最近の五年間をちょっと見てみますと、確かに最近五年間で郵便局について二百四十二件、これに対しまして銀行が百八十六件、農協三十一件、信用金庫百五件ということで、件数だけを見ますと確かに郵便局は多いように思われますけれども、店舗の数との比較においてその発生率を見てみますと、銀行の場合には千店舗当たり二・六店発生しておりますのに対しまして、郵便局の場合は二・一局ということでございまして、そういう意味では必ずしも郵便局における強盗の発生率が多いとは申せませんし、また、五年前に発生しました件数は郵便局の場合六十五件でございましたけれども、六十一年度にはこれが二十三件と三分の一程度に減っておるわけでございまして、この間いろんな対策を講じておるわけでございますが、先ほど先生御指摘ございました防犯カメラ、さらには防犯テレビというようなものを急激に充実してまいってきておる次第でございます。
 今後とも強盗対策につきましては、現在全国的に対策本部も設けておるわけでございますが、何といってもいざというときの対策でございますから、日ごろから訓練等も実施をして指導いたしておるところでございます。
#194
○原田立君 去年の七月四日、大田区で二十六万円を取られていますね。それから七月二十一日に長野県中野市で二十六万五千円、中学生風の男に取られている。それから、同じ七月二十六日には江戸川区で、これは何か木刀で応戦したので、強盗を撃退して、これは取られなかったということでありますが、八月の十一日には埼玉県の坂戸市で千二百七十二万円取られている。それから十月八日には川越市大袋新田というところで、ガソリンをまき火をつけられて取られている。それからまた、十一月十一日には横浜市港南区下永谷町西港南台郵便局ですか、これはジュースビンにガソリンを入れて火をつけて、カウンターの中に投げ入れられた。こういうような事件が続いておりますけれども、こんなことは実は私は余り調べてなかったもので、郵便局はそんな事件なんかあるわけなかろうと、こういう気でおったんですが、調べれば調べるほど事件があるので、実はびっくりしている次第なんです。
 防犯カメラなんかは僕はそういう事件を未然に防ぐとか、あるいは後で事件の捜査をするときなんかについても非常に大事な証拠物件になるんじゃないかと思うんです。何か私聞いた話によりますと、大きな局では、男子局員が大勢いるので防犯カメラは設置しないとかというような話を聞いたのでありますけれども、それは本当なのかどうか。犯人の姿かたち、顔、犯行の様子を直接映し出す防犯カメラというものは非常に大事であり、一刻も早く大小の局にかかわらず設置を完了すべきだと思いますけれども、その今後の見通しはいかがですか。
#195
○政府委員(森本哲夫君) 御指摘のとおり、防犯カメラはいわば予防の上で大変力を発揮するであろうということで、私どもでも過去の強盗事件の発生状況に照らし合わせまして、比較的これまでは人口密集地、都会地、しかも小人数の無集配局を中心にねらわれておるものでございますから、そこを重点的に整備をいたしまして、現在無集配局約一万 千余のうち九千局まで配備を終えておるわけでございます。
 このほかにCD、現金の自動預払い機でございますが、これは全国現在五千二百ついてございますが、こうした局には全局つけておるわけでございますが、なお今後も予防効果、そして防犯体制をしっかりする、こういう意味で、これから先行きは御指摘のような大きな局、いわゆる普通局でございますが、ここらのところは正直言って余り過去事例はございませんでしたが、なお万全を期する上で今後計画的な配備を進めてまいりたいと考えておる次第でございます。
 なお、先ほどもお話の出ました自動防犯ベルという設備がございますが、これは昼間は非常ベルということで近隣に異常事態発生を通知いたしますとともに、一一〇番に自動的に連絡するとか、あるいは隣の局に連絡するとか、こういう設備、夜間は自動センサーをつけまして侵入等に備える、こうしたさまざまな設備をいたしまして防犯いたしておるわけでございますが、いずれにいたしましても御指摘のような線に沿ってなお万全の体制を進めてまいりたいという考えでおるところでございます。
#196
○原田立君 問題変えますけれども、郵便貯金は残高が百兆円を超える資金額を誇っておりますが、財テクブームを反映して貯金額が伸び悩んでおり、金融の自由化が進む中、ますます厳しい状況にあると思うのでありますが、今後の推移をどういうふうに考えておりますか。
#197
○政府委員(中村泰三君) 郵便貯金が今後どのよ
うな増強状況になるかということにつきましては、これからの金融自由化の進展、あるいは経済社会情勢の変化というものとの関連が非常に強いものですから、なかなか難しい見通しになると思うのでありますけれども、私どもとすれば、確かに預貯金金利の自由化というものは避けて通れない時期に来ておりますし、そうした預貯金金利の自由化に郵便貯金事業としても的確に対応できる制度的な道筋は一応づけることができたということを踏まえまして、今後はできるだけそうした情勢の変化に対応できるような商品開発とか、サービスの改善というものに努めてまいらなくちゃならないというふうに考えております。
#198
○原田立君 先ほど大森委員からも質問がありましたけれども、少額貯蓄、その利子非課税制度の存続を当委員会で唐沢大臣は公約して、約束しておきながら、郵政省はどうしてその廃止を受け入れたのか。郵政省は国民の権利である非課税制度と交換に、郵政省が長年要求していたものが受け入れられたということで大蔵省と妥協して公約違反をしている。それを私は憤慨しているのでありますけれども、これらについての事情を説明されたい。
#199
○政府委員(中村泰三君) 私ども郵便貯金の非課税制度の堅持ということにつきまして最大限の努力をしてまいったわけでありますけれども、先生御承知のとおり、昨年末、税制の抜本的な改革の論議が与党におきましても十一月、十二月にかけまして大変な議論が行われたわけでございます。
 そういう中で、所得減税を含みます税制改革の実施が避けて通れないという与党の結論が出ましたものですから、そういった今後の税制のあり方、所得減税を含む税制改革の中で、老人等真にやむを得ない方に対する非課税制度は存置するといったようなもろもろの条件整備がなされた結果、三役裁定が出されたものでありますから、私どももそういった方針に従わざるを得ないというふうに判断をしたわけでございまして、決して大蔵省と取引をして、条件整備ができたから廃止に踏み切ったんだという事情ではございません。
#200
○原田立君 六十五歳以上の高齢者あるいは寡婦者などを対象とした少額貯蓄非課税制度を存続することになっているから前のとは違うのだというようなことを本会議で総理も強弁しております。大蔵大臣もそんなことを言っておりますけれども、要するに貯金をしようという、そういうのは貯蓄増強中央委員会の調査によりますと、貯金目的は老後の生活安定ということを挙げているわけでありますが、現在受け取っている年金だけでは決して安心できる生活ができない。貯金を文字どおり食いつぶしているのが現状であります。
 老後の生活安定のためにも、若いうちに積み立てを行っておきたい、こういうのが貯金の進んでいく方向になっている。正直言って、我々がまだ若いころは、お金といえば郵便局、現在は銀行が非常に身近になってきておりますけれども、昔は銀行なんというのはとんでもない、向こうの方の金融機関というふうに思っておった。だから、老後の生活安定をするためにも、この少額貯蓄というものが国民に大いに重要視されてきたわけであります。これに対するわずかの利息までもそれを課税の対象にするというのは余りにもおかしいんじゃないか。
 少額貯蓄利子非課税制度を悪用している人がいると、こういうふうな話も本会議でありました。じゃ一体それは幾らぐらいあるのか。ごく一部の違反者のために制度そのものを廃止するのでは国民の理解は得られないと思うのであります。
 郵便貯金の全額についても、コンピューターで限度額の管理を、いわゆる名寄せを行えば、年齢を入れて名寄せを行えば、この制度は存続しても、その悪用している者をピックアップすることは十分できると思うのであります。
 これは意見ということで申し上げておきますけれども、この少額貯蓄の非課税制度を悪用している人は一体どれぐらいあるのか、それはどういうふうに掌握しているのか、その点はいかがですか。
#201
○政府委員(中村泰三君) 郵便貯金の限度額管理につきましては、従来からオンラインシステムを利用しまして限度額の管理に当たっているわけでございます。現在では郵便貯金をなさる方の氏名、住所、それから生年月日を記載しております公的書類をお出しいただいて本人確認をいたすことといたしておりますから、決して過去において言われましたような架空名義での預入ということはもうできないことになっておりますし、また、そうして確認をされました各人の貯金につきましては、名寄せということで全国一本で、これは東京の貯金事務センターにおきまして、全国一本で名寄せをして限度額管理に当たっているところでございます。
 ちなみに、昭和六十一年度におきましては、限度額をオーバーした件数というのは十一万七千件、額にしまして一千百二十六億円の限度額の超過の貯金があるわけでありますが、これは御本人に通知をいたしまして減額の措置をいたしているところでございます。
#202
○原田立君 実は郵政事業の問題で、あるいはまた総務庁が出した勧告等について質問しようと思って通告はしておきましたけれども、私も時間が参りましたので、きょうはこの程度にとどめておいて、先ほど大森先生からも質問がありましたから、その答弁で了解という意味じゃありませんよ。だけれども、時間がないので、時間厳守という意味で、このぐらいで質問をやめにしておきたいと思います。
#203
○山中郁子君 NTTが行っております同和研修をめぐる問題につきまして伺います。大変限られた時間ですので、誠意のある答弁をいただきたい。
 NTTの関西総支社傘下の各局所で同和研修なるものが現在も進められております。改めて言うまでもありませんけれども、私ども日本共産党は、部落差別撤廃の問題については戦前戦後一貫して闘い続けてまいりました。近年の一部団体と結びついた不公正な目に余る同和行政の是正のためにも闘ってきているところであります。これは多くの方に既に知られているところであります。また、NTTの進める同和研修なるものが多くの問題点を含むものであることについても、院内外で今まで指摘し続けてまいりました。
 そこでお伺いいたしますが、まず初めに、今NTTが進めている同和研修がどういう立場で行われているのかということをまずはっきりしていただきたい。
 御承知のように、これらの問題については、矢田中学事件や八鹿高校事件などに典型的に見られる暴力的糾弾の問題があります。これらは本当にひどい暴力、人権侵害であって、裁判でも明確にその責任を追及され、既に結着を見ているという、そういう事件も多くあります。こういう暴力的な糾弾や人権侵害を認める立場から研修を行うのか、そんなことはあり得ないと思うけれども、毅然とした立場で、こうしたことが行われてはならないという反対する立場に立っておられるのか、明確にまずしていただきたい。
#204
○参考人(吉田實君) お答え申し上げます。
 私ども当社といたしましては、同和問題の解決は国民的課題であると同時に、私ども特に全国的規模の大企業にとりましては一つの社会的な責任であるという認識のもとに、全社員を対象といたしまして、同和問題について深い認識を持つように指導しているところでございます。
#205
○山中郁子君 暴力的糾弾を是認するのか、人権侵害を是認するのかどうかはっきりしてくれとお尋ねしているんです。一言でいいんですから、ちゃんと答えてください。
#206
○参考人(吉田實君) 私どもとしては、暴力とかそういうことに関係なく、部落差別を、同和問題を解決しようという立場から取り組んでいるところでございます。
#207
○山中郁子君 暴力や人権侵害は認めてないんですね、認めないんですね。ちゃんと答えてください、そらさないで。
#208
○参考人(吉田實君) 私どもとしましては、国民
的課題である同和問題の解決に向けまして、社を挙げて真正面からまじめに取り組んでいるところでございます。
#209
○山中郁子君 私は、参考人に御出席いただいたことは労を歩といたしますけれども、委員長からも御注意をいただきたい。私は、暴力的糾弾や人権侵害は、NTTとしては認めてない立場なのかどうかということをお尋ねしております。そうだというのか、あるいはそうでないというのか、ちゃんと答えてくださるように委員長から御注意をいただきたい。
#210
○参考人(吉田實君) 私どもとしましても、暴力行為は認めているところではございません。
#211
○山中郁子君 暴力行為、人権侵害と、二つのことを言っております。
#212
○参考人(吉田實君) 人権侵害ももちろん認めていないところでございます。
#213
○山中郁子君 どうしてこれだけのことにこれだけの時間がかかるのか、そこに今私が取り上げている問題の本質があります。
 ところで、同和研修の実施についてのNTTの指示文書では、同和対策審議会答申並びに地域改善対策特別措置法の精神にのっとりという、そういう旨を第一に述べておられる。ところで、ここで言う地域改善対策特別措置法は既に三月に廃止になっています。これにかわる新しい法律として、地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律が施行されています。
 そこで伺うんですが、NTTはなぜ今に至っても旧法名を挙げているんですか。旧法の方がいいというお立場なのですか。そこをはっきりしてください。
#214
○参考人(吉田實君) 一部の地域におきまして、今先生御指摘のように誤った表現をしたところがあるようでございますけれども、これは私どもの事務的な過ちでございますので、早速訂正をいたしたいと思っております。
#215
○山中郁子君 そこで、現実に暴力的糾弾や不公正、利権あさりの乱脈同和行政がさまざま行われてきている、こういうことに関して事実もたくさんあります。証拠もたくさん挙げることができます。こういう事実を見知っているNTTの職員が、あなた方が行うこういう、地方自治体の指導を受けて行おうとするこういう研修についていろいろな問題で意見を持ち、あるいはそういう暴力的な糾弾だとか、あるいは人権侵害などについて、NTTがどういう考え方を持っているのかなとということを明らかにしてほしいという態度をとることは当然のことであると私は考えておりますけれども、NTTは、仕事だから行け、業務の一環だから行け、まさにそういう出席を強要する事態が今頻発しているわけです。
 例えば、大阪の関目ネットワークセンターで七月二日、ある職員が、同和研修が強制でないというならば、作業配置を変更してほしいという申し出をしたところ、交換課の事務室に呼ばれて、そして交換課長から、そのいすに座っとけ、トイレに行くときは管理者の了解をとれ、そう言われて夕方まで、半日にわたって仕事を与えられないで、衆人環視の中に座らせ続けた、そういう問題が起きました。また、そのときに第三回線運営課の課長が、こいつはあほだとか、あほやこいつ、ぼけ、聞こえぬのかなとと言って、机をたたいて暴言を吐く、威圧的に。そういう事態が起こっています。
 私は一番最初に、だからあなた方に確認をしたんだけれども、あなたはどうしても、何回言っても確認をしようとなさらなかったけれども、こういう暴力的行為が行われ、そして人権侵害が行われていることを御存じだから言い渋ったのかどうか知らないけれども、こういう問題はあってはならないわけであって、その点はどのように把握されておりますか。
#216
○参考人(吉田實君) 私どもといたしましては、ただいま全社員を対象といたしまして研修を行っておりまして、今年度で三十万職員大体一巡をする予定になっておりますけれども、その過程で、ただいま山中先生御指摘の関目の問題が起こったのではないかというふうに考えております。
 私ども調査をいたしました結果、管理者が同和研修を受けるようにと言うことに対して、一部社員が不参加の意思表示を行ったということで、双方でいろいろやりとりがあったようでございまして、その過程で感情的に若干エスカレートした面があったということは聞いております。ただその中で、ただいま先生御指摘のような暴言を吐いた、人権侵害に当たるような暴言を吐いたということはなかったというふうに聞いておりますし、また長時間にわたって自席に座らせたということについては、その訓練開始の直前まで管理者が参加するように説得をした、最終的に本人ががえんじなかったということで、本来であれば訓練を受ける勤務線表になっているところを急遽変更したということで、作業待機といいますか、待機をするように指示をしたということはあったように聞いております。
#217
○山中郁子君 大変限られた時間でありますから、私はたくさんの事実と、現実に動かしがたい証拠その他を今ここであなたとお話しする時間がありません。しかし、一つだけはっきりさせておきたいのは、何らかのトラブルがあったということはあなた方今お認めになった。そして、そのトラブルというのは、私が先ほど申し上げたような具体的な内容です。もっといろんな中身があります。私は、同和研修を現在のような形でNTTが行うこと自体、抜本的に検討されるべき問題点を内包しているというふうに思っています。そういうたくさんのことも指摘できます。
 しかし、それは今時間がありませんから機会を別に得ることとして、最低今確認したいことは、今私が申し上げたようなそういう暴力まがいの暴言、あるいは人権侵害にわたるようなそうした見せしめ的なやり方、そういうことはあなた方は是認されていないはずだと思うけれども、今後ともそういうことは絶対に起こってはならないし、そしてまた、こうした事態については当然NTTとして反省もし、本人に対して謝罪もする、そういう率直な姿勢に立つべきだと思いますけれども、そこの確認をしたい。
 それから、本人がさまざまな意見を持って、あなたは、がえんじないという言葉をお使いになったけれども、そういう状況にあっても、あくまでも強制的に同和研修を受けさせるというような態度を貫かれるのか。そうすれば、やはり今申し上げたようなそういう人権侵害にわたる事態が生まれてくるわけです。そういうことではないはずだと私は思いますので、そこの点もあわせて確認をしたい。お約束をしていただきたいと思います。
#218
○参考人(吉田實君) 私どもとしましては、最初に申し上げましたように、全社員を対象として研修を行うという方針を社で決めておりまして、それで若干意見の違う社員がおりましてもできるだけ本人を説得しまして、それでその上で参加をしてもらうということで下部を指導しているところでございます。
 今回の場合、その過程で若干のトラブルがあったということでございますけれども、先生御指摘のように、人権侵害にわたる事実というのは少なくともなかったと思いますし、それから私どもとしましては大変大事な人権問題ということでございますので、今後とも説得をしながら全国的な研修を進めるという立場に変わりはないということを申し上げたいと思います。
#219
○山中郁子君 一つは、そういう事態はなかったとおっしゃるけれども、あったと私は認識をしておりますので、この点については、さらに具体的な今の事例に即して調査をしていただいて御報告をいただきたい、それが一つであります。それはよろしいですか。いいか悪いかだけでいいです。
#220
○参考人(吉田實君) はい、再度調査をすることはお約束いたします。
#221
○山中郁子君 そしてもう一つ、私は、あなた方が言うような研修の内容はたくさん問題点がある、抜本的な検討が必要だという立場に立ちつつも、今のあなたの言葉の上で、当面の問題として、説得という形で強制にわたるというようなことは
あり得ない、その点については確認をしておきたい。本人の意向を無視した強制的な研修を受けさせるということではない、そういうことははっきりそのように承ってよろしゅうございますね。
#222
○参考人(吉田實君) 山中先生御指摘の今回の関目の件につきましても、最終的には本人の意思が通りまして、研修を受けなかったということが事実でございまして、私どもとしては今までも強制はしてこなかったというふうに考えておりまして、今後とも、ただ説得だけは続けていきたいというふうに考えております。
#223
○山中郁子君 この説得が、あほだとかぼけだとか、そういうことを言って、それでさらしものにして人権侵害の事態が起きた上の話で、それで本人が受けなかったんだから強制してないなんて、それは私は言い方に事欠いて不誠意きわまることだと思います。つまり、じゃ強制しないんだったら、何でこういうことを言わなきゃいけないんですか、半日もそこへ座らせて。そういうことをNTTがおやりになっているから問題になっているんだということを私は重ねて強調せざるを得ません。
 いずれにいたしましても、最低当面の問題としても、人権侵害もちろんだめ、暴力的なそういうことは当然やらない、NTTとしては。そして本人の意向を無視する強制的なそのような行動はとらないというお答えは問題はないんでしょう。そういうふうに考えてよろしいんでしょう。そこのところだけちょっと、本当にそうならそうと。説得云々ということの中身について争いがあるから、それはまたいずれしかるべきところで私もやりたいと思うけれども、言葉の上で、あなたがおっしゃったこと限りで受けとるならば、本人の意向を無視する強制的なことはやらないと、そのように承ってよろしいわけですね。
#224
○参考人(吉田實君) 私ども今回の関目の件につきましては、必ずしも人権無視があったとかということは考えておりませんし、今後につきましては、もちろん人権侵害ということもするはずはございませんし、ましてや暴力行為などということは一切あるはずもございませんし、また最終的には説得はいたしますけれども、本人の意思にこれはもう従わざるを得ないと思っております。
#225
○山中郁子君 時間ですので、やむを得ませんが、終わります。
#226
○平野清君 質問に入る前に、一つ感想を述べさせていただきます。
 ある調査によりますと、公共的機関の窓口のサービスの好悪度ですね、いい点悪い点ということで発表がありました。ベストワンは福祉事務所、ベストツーは郵便局ということで、国民の皆さんが、郵便局の人たちが一生懸命窓口でサービスをやっているということがわかって、大変好ましく思いました。以前、特定郵便局にお客様用のトイレがないということがおかしいんじゃないかというような御質問を申し上げましたところ、このたび新築されました埼玉県鳩ケ谷市の本町郵便局というところで、お客様用のトイレが併設されまして、委員会のおかげだということで大変お礼を言われました。いいことは、皆さん方にとって大したことじゃないなと思うことも、第一線では大変お客様の接点として喜ばれるわけですので、ぜひこういうことはどんどん進めていただきたいと思います。時間がありませんので、質問に入ります。
 簡易保険の宿泊休養施設がございますけれども、加入者と被加入者との利用料金の差が余りないものですから、どなたでも割と簡単に申し込みができる。しかも半年前に申し込みができますので、いつでも遊びに行けるとわかっている高齢者の方や比較的自由に休めるOLの人たち、これはちょっと語弊があるかもしれませんが、そういう人たちが期限が来ると、もう六カ月先の申し込みをするわけですね。一般の加入者が日、祭、土などというときに申し込みをしますと、ほとんど便利なところはもう超満員、全部利用ができない。比較的平日はすいてしまっている。何か不公平な気がするんですけれども、何かゴルフ場と比べたら、ちょっと語弊がありますが、会員番号でもって年に何回とか、それから大勢の人が公平に利用できる方法を考えていただく必要があるんじゃないかと思うんです。大分何回申し込んでもちっともとれない、一カ月前に夏休みが決まったけれども、申し込んだら、もうどこもない、数の問題もあると思いますけれども、公平な利用という点で何かお考えがありましたら。
#227
○政府委員(相良兼助君) 簡易保険、郵便年金の加入者の福祉施設につきましては、代表的なものが簡易保養センター、全国に七十九カ所設置をいたしております。そのほかに加入者ホームも十三カ所、それから東京と京都に会館を設置いたして加入者の御便宜を図っているところでございますけれども、この利用につきましては、原則といたしまして六カ月前の一日から全国の郵便局の窓口で受け付けをいたすというシステムにいたしておるわけでございます。
 六カ月という、この期間の設定につきましては、他の同じような公的な類似の施設等も大体六カ月前後でございますし、もう一つは、従前、期間の定めを設けずに御要望を承っておったんでありますけれども、中には一年前とか二年前からの御要望もございまして、その御要望の状況を見ますと、六カ月ごろに非常に集中をしておると、こういう事態がございましたので、六カ月前の一日からというふうにさしていただいておるところでございます。
 それで、先生御指摘のように、特定の季節によりまして、あるいは週の土曜、日曜等の休日前、夏休み、ゴールデンウイーク、あるいは最近は年末年始、このようなときには利用を希望されるお客様が非常に多いわけでございまして、所によりましては六月一日、全国からお申し込みの御要望を集めまして、抽せんをいたして決定をしておるわけでありますけれども、これが十倍ないし二十倍になるような状況もございまして、実は大変これ苦慮をいたしておるところでございます。
 全国の郵便局二万有余の窓口で、できるだけ公平に全国の施設について御利用を承るという点から現在のようなシステムになっておるわけでございますけれども、特定の日でありますとか、シーズン等に集中をするということは御指摘のとおりでございます。また、四カ月前からは全国の郵便局の中で端末機を設置しております、現在六千近くの郵便局が端末を設置しておりまして、集配事務を取り扱っている郵便局はすべて端末を持っておりますけれども、そちらの方で四カ月前からはお問い合わせに応じて全国の施設の空き部屋の状況、利用状況についてお答えを申し上げるということをやっておるわけでございます。なお、その後まだ空室がありますれば、一カ月前からは当該施設で直接利用申し込みを承るということにいたしておるというのが現在の状況でございます。
 六十一年度の施設の利用者が一千百万を超えておる、大変好評をいただいておるのはありがたいわけでありますが、一千百万を超えるような状況でございますので、国民の皆様、加入者の皆様にできるだけ均てんと思いながらも、結局最も公平なのは、お申し込みを一定のその日にやっていただいて、最後は抽せんということにせざるを得ないというのが実情ということでございます。
#228
○平野清君 現状として仕方がないと思いますが、なるべく前向きに御検討願います。
 今、郵便年金と簡易保険が急速に伸びておりまして、また新しい老後対策というものを郵便局も一生懸命考えられているようですけれども、郵便年金、郵便保険、簡易保険をあれだけ集められているんですから、今の高齢社会に備えて、今の休養施設の空き地を利用するとか、いろんなことでもって老人用の何といいますか、看護施設というんですか、そういうものを郵便局としてもう既に考え始めていい時代が来ているんじゃないかというような気がいたします。これ単に厚生省の所轄だからというようなことでなくて、年金と簡易保険とを直結した今後の老人看護施設というものが利用者に対する還元の道でもあるんじゃないかというふうに考えますけれども、そういうお考えは
ないでしょうか。
#229
○政府委員(相良兼助君) 本年もおとといの九月十五日、敬老の日が参りまして、新聞あるいはテレビ等で老人問題が大きくクローズアップをされておるわけでございますが、これはNHKを初めとしますテレビの放映等を見まして大変やはり高齢化社会の到来、それも急速な到来というものが私どもにとりましても大きな課題であると痛感せざるを得ないわけでございます。もちろん、一簡易保険、郵便年金のなし得るところは、本来は保険・年金業務でございますので、直接老人福祉の問題にどれだけ力を注ぐことができるかということは、これは大変大きな問題でありますけれども、国営保険といたしまして、こういう現状に対して無関心であってはならない、努力をすべきであるというふうに考えております。
 ただ、本当の問題としましては、実際は介護に当たる方とか医師とか、そういう人的な医療の制度面、もしくはその設備面等が、特に人的な問題についてウエートが大きいわけでありまして、私どもといたしましてもそこら辺をよく検討しなければ、おっしゃるような介護の施設等についてはなかなか踏み切れないということになるわけであります。できるだけこの問題については各般から検討を必要といたしますので、私ども福祉事業団との間にもこれらの問題を検討するためのプロジェクトチームをつい最近設けたわけでございまして、今後ともこの問題には前向きに取り組んでまいりたいと、このように思っております。
#230
○平野清君 今の問題は、私たちのサラリーマン新党の婦人部でこの郵便年金、簡易保険の問題が出ましたときに、もう郵政というものはそこまで進んでいいんじゃないか、私たち取り残される未亡人対策としても、ぜひ年金、簡易保険の部分で、いろいろなところと手を結んでやってほしいというのが全員一致した意見だったということを申し添えておきます。
 それから最後に、今回、郵務局長さんがヨーロッパを御視察になったようです。その視察の理由に、ヨーロッパの郵便翌日配達システムへの日本参加ということと、新規国際郵便業務の創設についてというふうなことを承っておりますけれども、これ、見ただけでちょっとわかりませんので、どういう意味の郵便翌日配達、日本の参加なのか、また新規国際郵便業務というのはどういうものか、御説明いただきたいと思います。
#231
○政府委員(田代功君) 先週お許しを得まして、デンマークのコペンハーゲンで開かれました各国の郵務局長会議に出席してまいりましたが、その会議の議題が、一つは、ヨーロッパの翌日配達システムへの参加問題でございますが、ヨーロッパは地域的に狭いところに多くの国がありますために、各国間の国際郵便が非常に多うございます。
 ところが、最近、国際郵便につきましても、民間企業間の郵便につきましては非常に速いスピードを要求されております。従来の郵便のやりとりのシステムでは必ずしもそういった企業のニーズにこたえ切れない。また、そこに民間宅配便の進出する余地も出てきて、郵便の強敵にもなっておると、こういう事情がございまして、数年前からヨーロッパ内ではベルギーの郵政庁が代行という形で、ヨーロッパ内の超特急郵便をすべてベルギーに集中して、そこで各国の仕分けをして、また持って帰る。その間を夜中の十二時から二時、三時にかけての夜間の飛行機のチャーター便を利用して受け渡しをしようと。そうしますと、夕方までに出された郵便を夜中の間にベルギーで仕分けをして、翌日自分の国に持って帰って配達をするということで、国際郵便の翌日配達が可能になります。
 現在、それを試行的に実施しておりますが、もっとそれを徹底して効率的に実施するためには、ベルギーにベルギー法人をつくりまして、そこをお互いの国が利用するという形をとりたい。ついては日本も、日本とヨーロッパの間、それからもう一つ、ヨーロッパとしてはアメリカともありますが、アメリカ、カナダ、日本、できればオーストラリア、こういった大きな国もこの仕組みに参加してほしいという希望が、ございます。
 私ども検討いたしましたが、日本とヨーロッパの間は、今のように超特急郵便の量が非常に少のうございまして、チャーター便を出す量になりません。一般の航空郵便を入れましてもチャーター便を出すほどの容量がございませんので、結局は在来の航空機の定期便の中にコンテナ何個分かの容量を私ども買って、やりとりしております。そうしますと、定期便ですと、ベルギーとの間は週に数便、必ずしも毎日便が出ておりませんで、逆にこの便を使いますと、遅くなってしまうおそれがございますために、そういった事情を私の方で説明いたしまして、このヨーロッパと日本との間の郵便を全部ベルギーを通すというのは、非常にうちにとって不利になる、ヨーロッパにとっても同じでございますが、不利になるので、この仕組みに直接的な参加は効率的でないと考えまして、直接的な参加はいたしませんが、お互い各国の郵便がこうやって効率的にスピードアップすることは世界的に見ていいことですので、私どももそれなりにいろいろな知恵をお互いに出し合ったり力はかしましょうということで、帰ってきました。この新しい会社が十一月の中ごろ発足することになりました。
 それから、もう一つの新規の国際郵便でございますが、今のような動きもその一つでございますが、国際郵便もやはり民間との競争に勝っていくためには、今行っているような翌日配達以外にも新しい郵便サービスを各国で共同してつくっていこうではないかということでございまして、これまで具体的に、じゃどこをどう直すかという結論は今回出ませんでしたけれども、これから頻繁に各国の専門家が集まって、これは一つの国だけで突出したサービスを実施いたしましても効果はございませんもので、各国歩調をそろえて、少なくとも先進国の間では民間に負けないような知恵を出し合っていこう、そのためにタスクフォースといいますか、アーキンググループみたいなものをつくって研究し合おうというところで今回は終わってございます。
 以上でございます。
#232
○委員長(上野雄文君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#233
○委員長(上野雄文君) 次に、継続調査要求に関する件についてお話しいたします。
 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#234
○委員長(上野雄文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#235
○委員長(上野雄文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#236
○委員長(上野雄文君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、閉会中に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#237
○委員長(上野雄文君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#238
○委員長(上野雄文君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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