くにさくロゴ
1987/09/10 第109回国会 参議院 参議院会議録情報 第109回国会 運輸委員会 第6号
姉妹サイト
 
1987/09/10 第109回国会 参議院

参議院会議録情報 第109回国会 運輸委員会 第6号

#1
第109回国会 運輸委員会 第6号
昭和六十二年九月十日(木曜日)
   午前十時六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 九月四日
    辞任         補欠選任
     宮崎 秀樹君     吉川 芳男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         田代富士男君
    理 事
                真鍋 賢二君
                吉村 真事君
                安恒 良一君
                中野  明君
    委 員
                伊江 朝雄君
                木村 睦男君
                倉田 寛之君
                高平 公友君
                野沢 太三君
                二木 秀夫君
                森田 重郎君
                山崎 竜男君
                吉川 芳男君
                青木 薪次君
                穐山  篤君
                田渕 勲二君
                小笠原貞子君
                田渕 哲也君
   衆議院議員
       発  議  者  細田 吉藏君
       発  議  者  津島 雄二君
       発  議  者  関谷 勝嗣君
       発  議  者  小里 貞利君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  橋本龍太郎君
   政府委員
       大蔵省主計局次
       長        斎藤 次郎君
       運輸大臣官房長  棚橋  泰君
       運輸大臣官房国
       有鉄道改革推進
       総括審議官    林  淳司君
       運輸大臣官房国
       有鉄道改革推進
       部長
       兼内閣審議官   丹羽  晟君
       運輸省運輸政策
       局長       塩田 澄夫君
       運輸省地域交通
       局長       熊代  健君
       自治省財政局長  矢野浩一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        多田  稔君
   説明員
       国土庁長官官房
       審議官      山田 幸作君
   参考人
       日本鉄道建設公
       団総裁      内田 隆滋君
       日本国有鉄道清
       算事業団理事   池神 重明君
       財団法人鉄道総
       合技術研究所理
       事長       尾関 雅則君
       東日本旅客鉄道
       株式会社副社長 山之内秀一郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹
 線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団
 への引継ぎに関する法律案(衆議院提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(田代富士男君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る四日、宮崎秀樹君が委員を辞任され、その補欠として吉川芳男君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(田代富士男君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団への引継ぎに関する法律案の審査のため、本日の委員会に日本鉄道建設公団、日本国有鉄道清算事業団並びに東日本旅客鉄道株式会社の役職員及び財団法人鉄道総合技術研究所理事長尾関雅則君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(田代富士男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(田代富士男君) 旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団への引継ぎに関する法律案を議題といたします。
 発議者衆議院議員津島雄二君から趣旨説明を聴取いたします。津島雄二君。
#6
○衆議院議員(津島雄二君) ただいま議題となりました旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団への引継ぎに関する法律案の提案理由について御説明申し上げます。
 新幹線鉄道は、昭和三十九年十月の東京−新大阪間の開業以来、その高速性、安全性、大量輸送能力、快適性等によって、国土の開発、地域社会の発展、国民生活の向上等に寄与してまいり、東海道、山陽、東北、上越の各新幹線を合わせると営業中の路線は約二千キロに及んでおります。
 現在、建設が計画され、整備計画が決定されている新幹線鉄道の路線は五路線、約一千五百キロとなっておりますが、これらのいわゆる整備新幹線については、国土の均衡ある発展と地域格差の是正に寄与すること大なるものがあると期待され、建設に対する地域住民の要望は極めて強いものがあります。
 これらの整備新幹線については、全国新幹線鉄道整備法により、日本国有鉄道あるいは日本鉄道建設公団に対し建設の指示が行われていましたが、昨年十一月に成立した日本国有鉄道改革法等施行法において、国鉄の分割・民営化に伴う経過措置として、日本国有鉄道に対し建設の指示が行われていた新幹線鉄道については、関係の旅客鉄道株式会社に対し建設主体の指名及び建設の指示が行われたものとみなされたところであります。
 しかしながら、日本国有鉄道改革法等施行法成立後の諸情勢の推移等を踏まえ、今後の新幹線鉄道の建設の効率的かつ円滑な実施の体制を整備するためには、これらの整備新幹線の建設に関する事業については関係の旅客鉄道株式会社から日本鉄道建設公団がこれを引き継ぎ、同公団が一元的に行い得るものとする必要があると考えられるところであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、日本鉄道建設公団は、旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業を、旅客鉄道株式会社の同意を得て引き継ぐものとしております。
 第二に、新幹線鉄道の建設に関する事業を日本鉄道建設公団が引き継ぐ場合には、旅客鉄道株式会社に対し行われたものとみなされた建設主体の指名及び建設の指示は日本鉄道建設公団に対し行われたものとみなすとともに、旅客鉄道株式会社が行ったものとみなされた工事実施計画の認可申請は日本鉄道建設公団が行ったものとみなすこととしております。
 第三に、これらの場合において、旅客鉄道株式会社は、遅滞なく、関係する事務を日本鉄道建設公団に引き継ぐとともに、その有する権利及び義務は日本鉄道建設公団が承継するものとする等所要の規定を整備することとしております。
 以上が、この法律案を提案する理由及びその概要であります。
 何とぞ御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
#7
○委員長(田代富士男君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#8
○穐山篤君 今提案をされました法律案の質問に先立ちまして、この際ですから、青函トンネル、海峡線のことについて運輸大臣並びに公団総裁に伺いたいと思っております。
 公団法制定以来大変御苦労をいただいておりまして、心から感謝をしております。来年四月の開業に向けていろんな準備作業が行われていると思いますが、これからの手順、これを最初に説明をいただきたいと思っています。
#9
○参考人(内田隆滋君) この一元化法案についての手順でございますか、青函トンネルでございますか。
#10
○穐山篤君 青函トンネルの。
#11
○参考人(内田隆滋君) 青函トンネルにつきましては、ただいま列車の運行に関する設備はほとんど完了をいたしております。現在行われておりますのは、部内の工事の竣工監査等を現在行っております。それが終わりますと十月の下旬ごろからJR北海道が試運転を行うことになっておるわけでございます。したがいまして、本年度末の青函トンネルの開業というものは間違いないというように私たちは確信をしておる次第でございます。
#12
○穐山篤君 わかりました。それから、この運輸委員会でもしばしばトンネルの設備あるいは保安防災設備という問題について、非常に各委員から問題の指摘がされておりました。私も、安全輸送、防災対策というのを非常に重視しているわけですが、今回のトンネル内外の防災設備につきまして非常に工夫がされておりまして、これで万全とは言いがたいとは思いますけれども、ぜひ防災、安全輸送については最大の配慮をしていただきたいということを申し上げておきたいと思っております。
 それから、いよいよ来年の四月に鉄道事業として営業を始めるわけですが、建設にかかりました債務、借金ですね、これは清算事業団に承継をする、こういう法律になっておりまして、特別委員会でもその当時の状況で目の子勘定の継承額というものが述べられていたわけですけれども、今の見込みでいきますとどの程度になるでしょうか。
#13
○政府委員(林淳司君) 現在まだ工事中でございますので確定的なことは申し上げられないわけでございますけれども、現時点で、完成時の見込みで約一兆一千億弱という数字になるものと考えております。
#14
○穐山篤君 海峡線につきましては、施設そのものは公団の所有になる、しかし輸送についてはJRが受け持つ、こういうことになるわけでありまして、そこで当然問題になることですが、施設の維持管理というものは当然公団側としてやっていかなければならぬというふうに法律上なるものと思うんですけれども、この場合、この維持管理についての考え方はどういうものを想定されているんでしょうか。
#15
○政府委員(林淳司君) いわゆる資本費に関しましては、ただいま先生御指摘のとおり、これは無償ということになるわけでございますが、その後の維持管理費でございます例えば租税公課といったようなものにつきまして、あるいは鉄建公団が支弁をいたしますトンネルの点検のための実費というものにつきましては旅客会社に貸付料という形で負担をしていただくという必要があろうかと考えております。
 さらに具体的に申し上げますと、軌道設備とかあるいは変電設備とか電車線、信号通信設備といったような通常の列車運行に要する諸施設、それからそれと直接関係するような路盤といったような構造物、これらにつきましては、ほかの鉄建公団からの貸付線、例えばCD線でありますとか、その他と同様に、貸し付けを受けます旅客会社が維持管理を行っていくということになろうかと思います。
 しかし、青函トンネルの特殊性ということを考えまして、トンネル本体の構造物の監視でありますとかあるいは測定業務といったような、鉄建公団が所有者として行う方が適当だというふうに考えられるような維持管理業務というものは鉄建公団においてこれを行うという方向で現在旅客会社と鉄建公団との間で協議を進めておるところでございまして、開業時までに結論を得たいというふうに考えております。
#16
○穐山篤君 膨大な金がつぎ込まれているわけですが、当然来年四月営業開始をする段階で問題になりますのは、公団からJRに貸し付けをする、そういう意味で貸付料という、貸し付けにかかわる諸問題が出てくるわけです。この場合に、当然のことでありますが、有償部分と、客観的に言えば政府の出資、無償の部分も出てくるわけでして、その扱いをどうするかということもJR側にしてみると非常に大きいわけです。それが当然のことでありますけれども運賃にかかってくる。今までかかりました資本費というものをそのまま運賃に転嫁しますと膨大な運賃料金を払わざるを得ないということになりますので、その辺の問題について今検討している方向、これをひとつ伺っておきたいと思います。
#17
○政府委員(林淳司君) 青函トンネルの建設に要した費用、これは先ほど申しましたように約一兆一千億弱でございますが、これは清算事業団にすべてこの債務は承継をさせるということになりますので、これはJR北海道会社のいわゆる資本費負担という形でははね返ってこない、いわゆる無償でございます。それから、維持管理につきましては先ほど申しましたような区分に従いましてJR北海道会社が一部維持管理を自分で行う、あるいは租税公課等については貸付料という形でこれを支払うということになるわけでございますが、これは資本費に比べれば額は極めて小さな額になろうかと思います。
 いずれにしましても、それらを踏まえて具体的にその区間の運賃をどうするかということにつきましては、北海道会社におきまして輸送の動向でありますとか、それから公団に支払います先ほどの貸付料といったものを考えながら現在検討中でございまして、まだ具体的な認可申請もございませんし、現段階で具体的にどういう運賃になるかということは申し上げにくいわけでございますが、いずれにしましても現在北海道会社の方でその辺の状況を踏まえて検討中ということでございます。
#18
○穐山篤君 今話の出ている運賃の体系の問題ですね、従来JRの運賃の体系というのは一定の法則を持っているわけです。しかし、巷間伝えられているところによりますと、このトンネル内の運賃、料金は特別なものにしたいというふうな話もあるわけですが、この点について従来のJRの運賃体系を基本に物を考えていくのか、それとも海峡線だけは特別なものを設定をするのか、どちらにウエートを置いて勉強をされているんですか。
#19
○政府委員(林淳司君) 先ほど申し上げましたように、トンネル本体の資本費、これが極めて大きな額でございますが、これは全くの無償でございますので、これは利用者負担にははね返らないというまず大前提がございます。したがいまして、そういうものが仮に利用者負担になるとすれば、これはかなりの特別運賃というものを設定する必要があろうと思いますけれども、そういう実態にはないということがまず大前提としてあろうかと思います。
 したがいまして、これからの検討でございますけれども、基本的には現在JR各社が、それぞれの路線に例えば幹線運賃、地方交通線運賃というようないろいろな区分がございますけれども、そういう形で適用しております運賃というものを基本にして考えていくということになろうかと思います。
 ただ現段階では、具体的にどういう形になるかというのは、まだ北海道会社自体も検討中でございますので御答弁をしにくいわけでございますけれども、基本はそういうところにあろうかというふうに考えております。
#20
○穐山篤君 それでは本論に入っていきたいと思っております。
 提案者にお伺いをいたしますが、従来自民党さんの交通関係の合同部会の申し合わせというものがありましたね。昨年の八月でしたか、その申し合わせの中に、整備新幹線の建設主体として鉄道総合開発整備機構(仮称)を新設する、このため法案を早急に準備する、こういう一応の申し合わせがあったわけですが、これを提案をしておりますように鉄道建設公団に建設主体を置きかえる、すべて任せるというふうになった特別の理由は何でしょうか。
#21
○衆議院議員(津島雄二君) お答え申し上げます。
 穐山委員御指摘のとおり、従来私どもの検討におきまして、整備新幹線建設のための一体的な建設主体を設置すべきであるという議論がございまして、それが一定の独立した建設主体である場合も想定した議論が行われておったことは事実でございますが、その後与野党間の議論が積み重ねられてまいりまして、そしてまた鉄建公団のあり方についての議論も進められてまいりました中で、昨年の十二月の政府、与党間の話し合いの中から、この際鉄建公団を一元的な建設主体とすることが適当であるという結論が出たことが今回提案をいたしまするこの法律案の基礎になったわけでございます。
 しかしながら、先生御指摘のとおり、従来ございました一体的な建設主体を設けるという考え方は、このような大規模な建設事業を進めていく効率性あるいはその資金調達の便宜等から申し上げまして、今回のこの考え方でそのようなこれまでの議論に示された考え方が実現できるというような認識に立っているものでございます。
 以上が御答弁でございます。
#22
○穐山篤君 この整備新幹線五線と同時に、新幹線建設についての基本法というんでしょうか、その別表の中には整備五線以外にも若干の線区が挿入をされているわけですが、この提案でいきますると、建設主体が公団でありますよというのは、この整備五線に限って建設主体にするんですよという意味でしょうか。それとも、新幹線建設という全体のものについて経営主体に公団を充てるんだと、こういうことを意味しているんでしょうか、その点どうでしょうか。
#23
○衆議院議員(津島雄二君) 御質問にお答え申し上げます。
 先ほどの提案理由で申し上げましたように、これは整備計画が決定をされております新幹線鉄道について規定をしていただくということでございますから、法律の中に含まれているのは当面整備五線であるということでお考えいただきたいと思います。
#24
○穐山篤君 整備五線を対象にする。わかりました。当面というような言葉がありましたが、ここのところはいいでしょう。後で質問します。
 この法律案を検討されるに当たりまして、鉄道建設をするのは公団でありますよという単純なものではありますけれども、しかしその法律案をつくるに当たりましては、どのくらい金がかかるのだろうかとか、あるいは財源をどうしたらいいのだろうか、いろんなことを勉強されたと思うんですね。当然政府と党の間に財源問題等検討委員会がありますからそれはそれにいたしましても、立案者としてはどういう気持ちを抱きながら、あるいは今申し上げたような問題をどういうふうに隆路を克服しながらいったらいいだろうかという勉強をされていたのかどうか、その点について伺っておきたいと思います。
#25
○衆議院議員(津島雄二君) 御案内のとおり、整備新幹線の建設につきましては、その建設主体の問題のほかに、財源をどうするかとか、非常に大きな問題がたくさんございます。そのような議論の積み重ねの上で今後の方針が決定されてまいるわけでございますが、財源等につきましては財源問題等検討委員会において現在鋭意検討中でございます一方、建設主体につきましては、昨年の十二月に政府、与党間の話し合いによりまして結論が生まれ、鉄建公団を一元的な建設主体とするという決定がなされ、その線に沿って今回御提案を申し上げている次第でございますが、自余の大きな問題については目下鋭意検討中であると申し上げるのが妥当ではなかろうかと思います。
#26
○穐山篤君 それから、盛岡−新青森間、これにつきましては六十年の十二月に認可申請を行っております。以下、六十年十二月二十五日には北陸新幹線高崎−小松間の工事実施計画認可申請も行っておりまして、その資料はいただいております。
 さて、この法案を立案をされた皆さん方としては、従来の国鉄側から申請をされたおおむねこの示方書に基づいて、言いかえてみると、上越新幹線、東北新幹線のスタイルで建設工事をやってほしいな、あるいはやるものだということを想定をしながらこの法律案を提示をされたのかどうか。つけ加えて言いますと、こういう申請が出ているけれども、その後いろいろ技術の開発などもあるので、必ずしもこれによらないでもいいのではないかというふうなことも念頭に置きながら勉強されたんでしょうか、その点いかがですか。
#27
○衆議院議員(津島雄二君) 穐山委員御指摘の点でございますが、工事実施計画の認可の申請は、今回の法案の三条二項にございますように、これは日本鉄道建設公団が行った認可の申請というふうにみなすことになっておりますとおり、私どもは既に行われた認可の申請の内容を前提として今回の検討をさせていただき、このような結論をお願いをしておるところでございます。
#28
○穐山篤君 そこで、三線出ているわけですが、前二線の方につきましては五十九年度価格で工事経費というものを見積もっているわけです。これを六十一年度価格に全部引き直したと仮定をして、それぞれの整備新幹線は幾らぐらいになるんでしょうか。
#29
○政府委員(林淳司君) 現在、整備五線につきましていずれも五十九年度価格、約五兆三千億程度という一つの試算があるわけでございますが、五十九年度価格での見積もりはいたしておりますけれども、その後の物価騰貴その他の状況での見直しというものはやっていないということでございます。
#30
○穐山篤君 ざっくばらんに言いますと、工事主体が公団に決まる、いずれは財源問題等検討委員会というもので一定の方向が出る。そうしますと、それぞれ地元では期待をするわけです。それと同時に国民全体としては、そのかかるお金はだれがしょうことになるんでしょうか、すぐそういう問題に発展をしていくわけであります。そういう意味では、五十九年度価格で申請されたものでありますから、毎年毎年一応金額の改定を行ってみて、国民全体のコンセンサスを得る必要があると思う。全く国民に無関係につくられるというならばともかくとして、税金ということになるのか運賃になるのか、あるいはどういう形になるかはわかりませんけれども、すべてこれはお客さんと同時に国民にかかってくる、そういう意味では、古い資料だけではとても新幹線問題というのは議論するのに非常になじみづらいと思うんです。勉強されていると思いますので、もう一度伺っておきたいと思うんです。もし数字が出せないというならば、今私が申し上げたような気持ちを十分に尊重していただいて、すぐこれが着手になるわけではありませんけれども、年々の改定作業をして
 もらいたいと思うんですが、どうでしょうか。
#31
○衆議院議員(津島雄二君) 財源問題等検討委員会において財源問題のあり方等の検討を進めておりますことは先ほど申し上げたとおりでございますが、その検討に当たりましては十分国民の理解が得られるような適切な結論が得られることを私どもは強く期待をしておるところでございます。
#32
○穐山篤君 運輸大臣も細田先生も財源問題の委員をやっておられますのでお伺いするわけですが、この委員会ではどういう勉強をどういう速度で進められているんでしょうか。現在までにおわかりのところをひとつ発表いただきたい。
#33
○国務大臣(橋本龍太郎君) 整備新幹線につきましては、六十年八月の政府、与党間の申し合わせによりまして、同月、政府、与党間に整備新幹線財源問題等検討委員会を設置をいたしました。そして、財源問題、並行在来線廃止の具体的内容等の着工の前提条件についての検討を行うこととされておりまして、検討委員会を今日までに七回、検討委員会の下部機関として設けられました関係省庁の局長クラスで構成される幹事会を十八回、さらに課長クラスで構成されておりますワーキンググループを三十回開催いたしまして、これらの課題に対しての検討を鋭意行っている最中でございます。
 また、三月二十六日に開催されました第七回の財源問題等検討委員会におきまして、財源問題などの検討課題につきましての基本的な方向づけを政府、与党から成る少人数のグループで早急に行うということが確認をされまして、現在その方針によって検討がされております。
 なお、この七月十日にこの小委員会を開催をいたしまして、旅客会社などの意見を聴取すことについての方針が決まりましたので、同日付で旅客会社等に対し意見の照会を行っておるところでございまして、状況としては以上のとおりであります。
#34
○穐山篤君 この前の国鉄改革法の審議のときに私も総理に確かめたわけですが、当時は、改革法を成立させることが急務である、したがって少しお待ちをいただきたい、少なくともこの改革法が成立をして四月に発足する段階になればこの財源問題等検討委員会で相当綿密な議論が進んでいくであろうと、その当時、昭和六十二年四月ごろまでにはという説も議事録には残っているわけです。まあ、それは無理だと思うんですけれども、この検討委員会では何を問題にされているんでしょうか。単純に財源問題だけではないというふうに私は見えるわけでありますが、言いかえてみますと、今も言われましたように幹事会とワーキンググループがあるわけですね。少なくともそれはそれぞれの特定の問題について勉強しているはずなんですが、それは何を対象に勉強されているんですか。
#35
○国務大臣(橋本龍太郎君) 初めからを全部拾い上げますと大変長くなりますので、六十二年に入りましてからのワーキンググループのテーマを拾ってまいりますと、六十二年、第十八回のワーキンググループは整備新幹線財源問題等検討委員会における検討課題の取りまとめをし、第十九回は収支試算の前提――当時は売上税問題がございましたので、売上税等の導入等の変化を踏まえての収支の再検討、また三菱総研報告における収支試算等の分析を行っております。二十回目には、並行在来線廃止の具体的内容、また在来線活用型についての論議が行われております。二十一回、二十二回は、公的助成のあり方及び国と地域の負担のあり方についての議論がされており、二十三回は当面の検討内容を取りまとめております。二十四回は、第七回の検討委員会結果に対する今後の対応について、二十五回は第七回検討委員会における検討課題の取りまとめについて、第二十六回はイギリスにおけるコンソル債、永久国債について、また開発利益の調査概要について、第二十七回は開発効果について、第二十八回は当面の検討内容について、第二十九回は新幹線収支予測、試算について、第三十回は地方公共団体の意見聴取についてといったようなテーマで勉強を続けております。
#36
○穐山篤君 大体問題意識はわかったような感じがするわけですが、監理委員会の答申にもありましたように、需要の状況、それから投資の効果以下、在来線との共存共栄の体制とか、そういった問題を対象に勉強されているわけですが、何といいましても、基本的にいえば国がすべての財源を持つ方向で行くのか、いやそうじゃない、それ以外の道を模索するかどうかというところに問題の比重がかかっていると思うんです。まだ結論は出ていないと思いますけれども、方向的にはどういう議論でしょうか。
#37
○衆議院議員(細田吉藏君) 先ほど運輸大臣から御説明がありましたように、いろんな角度から検討しておるわけでございますが、私ども自由民主党の立場といたしましては、これは各線によって多少状況が違いますけれども、全体的に見まして、借入金でこれを建設するということでは、これは成り立たないという考え方でございまして、できるできないはこれからの相談でございますけれども、公共事業費でこれを行う、なおその際に地方ではおおむね一〇%を負担していただこう、こういうことで、しかしこれは詳細が決まっているわけじゃございませんから、大きな方向としてはそういう方向でなければこれは成り立たないのじゃなかろうかということで、財源問題等検討委員会にこれを我が党の大筋の考え方としてぶつけてある、こういう格好でございまして、その点についていろいろな議論が行われておるということでございます。
#38
○穐山篤君 この工事実施計画認可申請というのは、言ってみますと工事計画そのものでありまして、一番問題になりますのは、財源のことも非常に重要でありますが、それと同時に在来線がどういう形で運行されるのか、あるいは在来線の経営がどうなるかということが非常に問題であります。
 そこで、昭和六十一年度の旧国鉄の決算が出まして、それをいろいろ私も調べさせていただきました。
 東海道新幹線は御案内のように非常にいい成績を上げているわけですが、整備五線というのは、ある意味で言うと東北新幹線、上越新幹線というものと非常に似ている、あるいは在来線と似ている。こういう意味で調べてみますと、東北新幹線の収支五十八、五十九、六十、六十一年度、最初の年が千三百三十四億円の収入で、経費が二千八百九十五億円かかって赤字が千五百六十一億円。昭和六十一年度を見ますと、東北新幹線の収入が二千百八十五億でありまして、支出が三千六百三十四億、赤字が千四百四十九億円で、営業係数が一六六となっているわけであります。相当の努力はされているわけではありますけれども、当分の間赤字が続く。林審議官及びかつての国鉄側の説明によりますと、七年ないし十一年で収支はとんとんになる見込みだと、こういうふうに過去説明がされているのを考えてみますと、果たしてそうなるだろうか。
 そこで、在来線について東北新幹線に並行する線を調べてみますと、昭和五十八年の収入が八百二十一億円、経費が千七百六十八億円で赤字が九百四十七億円になっております。六十一年度決算で言いますと、在来線は千六百五億、経費が二千四百三億、赤字が七百九十八億で、それでも営業係数一五〇なんです。東北新幹線よりもずっと営業係数が低いという結果がこの四年間で出ているわけです。
 上越新幹線で調べてみますと、昭和六十一年度の決算で収入が八百四十億、経費が千九百四十一億、赤字が千百一億で営業係数二三一。在来線について言いますと、昭和六十一年度決算で収入が六百十四億、経費が九百四十三億で三百二十九億円の赤字、営業係数が一五四。
 こういうふうに両方、新幹線も在来線も大いに努力はしておりますけれども、当初見込んでおりましたように、数年の間で在来線を含めて収支は展望があるというのにはいささか問題が多過ぎる、こういうふうに数字の上から判定ができるわけであります。
 そこで、例えば九州新幹線というふうな場合を考えてみますともっと落ち込むというふうに思うわけであります。今、私が申し上げました東北新幹線あるいは在来線、上越新幹線並びに在来線はいずれも都心並びにその近郊の路線でありまして、言ってみますと、交通事情からいいますと相当有利な条件を持ちながらこういうことになるわけです。したがって、東北新幹線あるいは北陸新幹線、九州新幹線につきまして、新幹線そのものの需要、収支、それから在来線の経営というものについて非常に懸念をするわけであります。
 そこで、大臣並びに細田先生にその辺の議論を本当に財源問題等検討委員会で勉強されているのか、地域に夢があるからというようなごく抽象的なお話でなくして、もっと現実的なお話でお答えをいただきたいと思うのですが。
#39
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、委員から御指摘を受けましたように、整備新幹線財源問題等検討委員会におきまして、さまざまな仮定を置きながらさまざまな作業を行っております中で需要の予測を立ててみますと、今委員が例示をとられました九州を考えますと、鹿児島新幹線の場合一日一万二千人ぐらい、長崎ルートの場合が約一日一万一千人ぐらい。六十年度の既存の新幹線の実績でまいりますと、東北新幹線が四万二千人ぐらい、上越新幹線でも二万九千人ぐらいでありまして、そうしたことから考えますと、大変厳しい問題があろうことは、私どもも御指摘のとおりであると思います。それを決して否定はいたしません。
 ただ、私どもの立場からまいりますと、鉄道というものの将来を考えます場合に、やはり高速鉄道の整備というものは、国として将来を考えますときに総合交通体系の中で必ず必要なものだということは御認識をいただけておると思っております。問題は、その必要性と、新たに発足をさせましたJR各社がそのために経営の不振に陥るようなことのない、一体どういうやり方をすればその双方を両立させることができるかということでありまして、今その点についての作業を継続しつつJR各社に対しても意見を求めておるという状況であります。
#40
○穐山篤君 先ほど細田先生からは、建設についての財源というのを借金でやることはやめたい、党の側の考え方としては公共事業方式によりたい、こういうお話なんです。
 運輸大臣、当の責任者ですから公式にはなかなか言いづらいと思いますけれども、これは国家百年の大計にかかわる問題ですから、運輸大臣、その辺の気持ちをのぞかしてもらいたいと思います。
#41
○国務大臣(橋本龍太郎君) 整備新幹線の建設方式につきましての自由民主党の御方針につきましては十分承知をいたしております。
 私どもの立場からまいりますと、整備新幹線が従来の新幹線に比べまして輸送需要などの面で差があることを考え、財源問題を含めてその取り扱いについて検討を加えておるところでありまして、最善の結論を導き出したいという努力をいたしておるところでございます。
#42
○衆議院議員(細田吉藏君) ただいま御指摘になっておりますことがすなわち整備新幹線問題の難しい点でございまして、おっしゃるとおりなんでございます。
 それで、一体経営的に成り立つかどうかというのは、在来線も含めての話でございます。
 それから、もう一つ御質問の中にございましたが、東北、上越については借金でつくっているということで赤字が出ている、こういうことももちろん御存じのとおりでございます。そこで、であればこそ非常にやかましい問題になって、簡単に決まらない。財源問題等検討委員会も長引いておる、こういうことなんでございます。
 先ほど運輸大臣が高速交通ということを言われましたが、私ども党の立場では、やはり将来に向かって、これは単に会社の経営ということ、営利ということだけでは考えられない問題である。大きく言いますと、今度の四全総にも関係するわけでございますが、国土開発的な意味、こういうものをどう考えていくかという考え方を入れないと、この問題は経営だけから考えますと非常に難しい、ほとんど悲観的な結論が出るということになるわけでございます。そこで、そういう国土開発的なものと経営とをどうマッチさせていくかというものを見出していこうという努力をしておる、こういうことなんでございます。
 簡単に申し上げますと、例えば東北、上越が最近開通した新幹線でございますが、これはおっしゃるとおり赤字が出ております。これは借金の問題は別にしましても、かなり経営が苦しいことは事実だと思います、在来線を含めましてね。しかし、考えてみますと、上越沿線あるいは最近に見られておる東北の発展あるいは栃木県の発展といったようなもの、宮城の状況が非常に変わっておる状況、こういうものを考えてみますと、それによって得られておる利益というものは計算不可能に近いほど大きいものではなかろうか、こう私どもは考えるわけなんです。
 これは例えば上越の温泉郷なら温泉郷が新幹線開通によってどれだけ変わったかということを考えてみますと、これは国鉄の経営の問題と別に、それによって得られた利益は莫大なものなんです。いや、そんなものはないのだとおっしゃる方があれば、これは間違いであって、やはり公平に見て大変大きな利益が国家的には、国民的にはあるのだということだと、かように思うわけでございまして、そういう見地から、非常に難しい中をどうして調和点を見出していこうかというのが財源問題等検討委員会の苦心のあるところでございますし、私どももただ単に陳情があるからやれ、やれと言っているわけではないのでございまして、そういう点をすべて勘案して将来の日本の鉄道、日本の交通、日本の国土計画、こういうものを考えながら、どこへ落ち着けるかという苦労をいたしておる、率直に申しまして、そういうことでございます。
#43
○穐山篤君 JRの関係者もおりますから、私、自分の考え方を申し上げておきたいと思うんです。それは、現在あります上越あるいは東北新幹線の経営のあり方、あるいは山陽新幹線でもそうでありますが、私はかってこういう提案をしたことがあるんです。国鉄の関連事業あるいはサービスの一環として、中距離あるいは長距離ないしは新幹線の中で最近はやりの缶コーヒーだとかジュースだとか、そういうものを手間をかけずに売る方法があるじゃないかという提案をして、最近ようやく中央線の特急なんかに設備をされました。これは人から言われてやるようなのではいかぬじゃないかというふうに私も少し注文をつけたことがある。
 それから、これは大臣よく聞いておいてもらいたいのですが、博多に車両基地があります。あの車両基地の裏側は物すごい住宅地に変化しているわけです。私も調べに行ったことがあるわけですが、あそこから博多まで出る通勤者が物すごく多いんです。バスを使い、マイカーを使い、いろいろな交通手段で行っているわけですが、地元の自治会長からも、あるいは町長からも、列車を指定をして朝晩回送にお客さんを乗せてくれないか、乗せようじゃないかという私ども提案をして、もう四、五年たつんです。私は、局長がかわるたびに手紙を出したり会いましてそういう問題提起をしておるわけですが、いまだに実現をしない。それは安全規則がどうのだとか車両が汚れるとか、随分つまらぬことに非常に気を使っておりまして、せっかく収益にもなるし地域住民のためにもなることをやっていない。これは非常にうまくないことだ。
 それからもう一つ、東北新幹線でも上越新幹線でもそうでありますが、ある特定のダイヤを民間に売ると民間の人たちが、旅行会社でも何でもいいですよ、その列車に全部旅行を組織をする、国鉄の能力だけで全部やってしまおうなんということはそもそも無理があるんですから、需要を喚起するためにはもっと大勢の知恵をかりる必要がある。そういう意味で、JR各社もやる気にはなっていますけれども、まだまだ私は不足だと思うんです。意見だけちょっと申し上げておきたいと思っております。
 さて、そこでまた本論に戻りますが、来年度の概算要求書を見ますと、整備新幹線費用につきましては未定というふうになっております。六十二年度が百八十億、六十一年度が百十四億と、こうなっていたわけですが、全部これはお使いになったんでしょうか。昭和六十一年度分、まあ六十二年度も今使っている途中なんですけれども、これは不用にならずに完全に支出されるものでしょうか。それから、六十三年度は未定になっています。これは十二月の折衝に任されるだろうと思うんですけれども、相当の費用を計上しないと対応ができない、こういうふうに私もそれなりに考えているわけですが、その点いかがでしょう。
#44
○政府委員(林淳司君) 六十年度あるいは六十一年度、さらに六十二年度と、いわゆる建設費としての金額の計上と、それから六十一年度までは調査費でございますが、六十二年度にはこれが建設推進準備事業費という形で計上されている経費と二種類ございます。そのうち建設費として計上されている部分につきましては、これは基本的には財源問題等検討委員会の結論が得られてから執行するということになっておりますので、原則としてこれは執行いたしておりません。いずれも不用と申しますか、これは借入金でございますが、いわゆる借り入れをせずに済んでおるということでございます。
 ただ、例外的に六十一年度におきまして駅周辺環境整備事業というのを行っております。これは在来線の駅につきまして若干の改良をいたしまして、これは在来線としての駅の改良であると同時に、将来仮に整備新幹線ができた場合、それにも活用できるというたぐいのものでございまして、これについては例外的に建設費を一部流用しております。
 それから、調査費あるいはことしは建設推進準備事業費でございますが、これについては基本的にこれは全額国の補助金でございまして、基本的な調査にこれを充当して使っております。そういう執行状況でございます。
 それから、来年度の概算要求につきまして未定要求といたしておりますのは、これはまさに現段階でまだ財源問題等検討委員会の結論を得られておりませんので、項目としては整備新幹線の建設費を要求しておりますけれども、金額は現段階では確定しがたいということで未定にしておりまして、これは年末の予算編成の段階において検討される内容ということでございます。
#45
○穐山篤君 今いみじくも言われたわけですが、言ってみますと、六十三年度の新幹線費用というのは財源問題等検討委員会との絡みがあると、こういうふうにしかと承ったわけです。
 そうしますと、政府なりの準備作業としては、おおむねことしじゅうぐらいには財源問題等検討委員会の結論を得たい、あるいは出そうじゃないかという感じがするわけです。軽々に言えない話だろうと思いますけれども、従来のように調査費とごく簡単な建設費程度の話ならこれは別でありますけれども、多少大型の予算を要求しようということになるとすれば、財源問題等検討委員会とのかかわりが非常に出てくる。そういうことは当然だろうと思うわけですが、今の答弁から推測をしますと、ことしの年末まで、あるいは今年度中、来年の三月ぐらいまでには財源問題等検討委員会というものは一定の答えを出すことになっているでしょうね。変な詰め方で恐縮ですけれども、どうもそういう感じがする。
#46
○国務大臣(橋本龍太郎君) 直接のお答えになりませんけれども、先刻申し上げましたように、JR各社に対して私どもは今意見を求めております。そして、昭和六十三年度予算編成の時点までにJR各社の意見がわかるようにしてもらいたいという注文をつけて意見を求めております。言いかえれば、六十三年度予算編成に支障なき時期にお答えをいただきたいというお願いをいたしておるわけであります。
 その結果どういうお答えが出てくるかわかりません。しかし、それを参考にして六十三年度予算というものには取り組んでまいりたい、私どもは今そう考えております。
#47
○衆議院議員(細田吉藏君) 党の立場から補足をしてちょっと申し上げたいと思いますが、実は昨年の十二月三十日の政府と党との予算編成に際しての整備新幹線に関する申し合わせというのがございます。その中には何項目がございまして、今回の法律もその中の一項目になっておるわけでございますが、今御質問のところだけ申し上げますと、原則的には逐次着工するという原則を立てまして、財源問題等検討委員会の結論をおおむね六十二年三月三十一日、六十一年度末をめどに立てるということに申し合わせはなっておるわけでございます。しかしながら、国会の情勢や財源問題等検討委員会のその後の進行状況等によりまして、三月三十一日というものは延びております。六十二年度に入ってしまっておるわけでございます。
 そこで、私ども党の立場としましては、当然これは六十二年度の予算執行にも関係しますが、少なくとも六十三年度予算にはもう一遍同じことをやるというようなことを考えておりませんので、六十三年度予算をつくるまでには結論を出してもらいたい、こういう立場で臨んでおるわけでございまして、先ほど運輸大臣からお話しの、JR各社の意見を聞くというのもできるだけ早く私どもは答えを出してもらって、その上で検討しよう、こういうことでございますので、おおむね御質問になっておりまするような、年度末というようなことは私ども考えておりませんので、六十三年度予算編成には少なくとも何とか間に合うような形にできればしていただきたいものだなと、こういうふうに思っておるわけでございます。
#48
○穐山篤君 またもう一度もとに戻りますけれども、かつて国鉄が工事実施計画認可申請をしたものは公団が申請したものとみなすと、こうなっているわけです。この中を見ますと、工事方法の概要の中に、電車線の電気方式とか、技術的なことに多少触れているわけです。この申請でいきますと、巷間伝えられておりますような、例えば在来線をもっと強化をして高速鉄道にするというふうな話、それからこの際リニアモーターカーに切りかえたらどうかという話、それからこの工法に基づくものというものが想定をされるわけですが、先ほどお伺いしたところによると、この申請をしたものは公団から申請したものとみなすという限りでは、この輸送の新幹線方式というのは東北・上越新幹線並みの新幹線であるなど、こういうふうに受けとめているわけです。
 そこで、四全総の問題について国土庁にお伺いをします。時間ありませんから多くのことを申し上げるつもりはありませんけれども、この四全総の中に抽象的には高速交通機関あるいはリニアモーターカーという程度の話はあります。それから、もう一つ固有名詞で出てきておりますのは、「中央新幹線」という名前がこの四全総の中には入っているわけです。そこで国土庁に伺うわけですが、国土庁のお気持ちとしては、それはそれぞれのところが地理的条件に合ったものあるいは技術開発の程度を考えながら高速鉄道を建設すればいいということになるのでしょうけれども、この四全総の中にはリニアモーターカーの導入活用というものを相当意識をしているわけです。その点について国土庁の考え方いかがですか。
#49
○説明員(山田幸作君) 四全総におきましては、交通体系の整備の進め方といたしまして全国一日交通圏の構築という目標を掲げて、その考え方を述べているところでございます。この全国一日交通圏の構築のために、高速交通の施設の整備といたしまして道路、鉄道、空港、こういったものにつきましてそれぞれ具体的に示しているところでございます。
 新幹線につきましては、整備計画五線につきまして「国鉄改革の趣旨をも考慮して、逐次建設に着手する。」といたしているところでございます。
 ところで、その方式の問題でございますが、四全総をつくります際に念頭に置きました形態といたしましては在来型の新幹線でございますが、この四全総の中でも記述をいたしておりますが、新しい技術の開発や建設コストの低減のための既存技術の高度化を進めまして、質の高い鉄道システムの実現を目指していこうという考え方を打ち出しているわけでございまして、今後の具体化の段階で技術開発の成果を踏まえまして適切な形態が採用されていくものというふうに考えている次第でございます。
#50
○穐山篤君 この前の国鉄改革の特別委員会でもリニアモーターカーの議論がされました。その答弁も承知をしているところでありますが、四全総の中に「中央新幹線」という固有名詞が正々堂々と出てきたわけです。これについての運輸大臣としての御見解はいかがでしょうか。
#51
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、委員から御指摘がありました前の御質問にも触れながらお答えをいたしたいと思いますけれども、私どもは、在来線改良型は、本委員会におきまして前に安恒委員からも御指摘がありましたような在来線の線形改良でありますとか、また標準軌の共用化などによっての高速化、同時に既存の新幹線との直通化を行おうということを考えておるものでありまして、いわゆる時速二百キロメートル以上の新幹線鉄道ではないという位置づけをいたしております。
 また、今御指摘になりましたリニアと申しますものが、現在の整備計画の走行方式が今委員御指摘のように粘着駆動方式による電車方式と定められております状況であることと、また現在技術開発中であり、まだ実用化の目途がたっていない状況にありますわけでありまして、現時点におきましてこの辺は新幹線と別途のものと一応私どもは考えざるを得ません。
 そこで、四全総におきまして中央新幹線について長期的な視点から調査を進めるとされておるわけでありますが、中央新幹線は全国新幹線鉄道整備法による基本計画が定められておりますけれども、この取り扱いというものは、私どもは整備新幹線の見通しをつけた後の問題と考えております。そういう位置づけにあることはどうぞ御理解をいただきたいと存じます。
#52
○穐山篤君 運輸大臣と公団総裁に伺いますが、この法律が成立をいずれかの日にするわけですが、成立をしますとどういう作業をお始めになるんでしょうか。運輸省並びに公団総裁からお伺いします。
#53
○政府委員(林淳司君) この法律が成立、施行されるということになりますと、この法律の第二条の規定によりまして、現在旅客会社が建設主体とされております東北、九州の両新幹線の建設に関します事業について鉄建公団が関係旅客会社の同意を得た上でこれを引き継ぐということになります。これらの引き継ぎが行われました場合には、同じくこの法律の第三条第一項の規定によりまして東北及び九州の新幹線につきましての建設主体の指名、それから建設の指示というものは鉄建公団に対して行われたものとみなされます。そして、整備新幹線の建設に関する従来の旅客会社の地位、これを鉄建公団が承継いたしまして、同公団が一元的に建設を行う体制が整備をされることになります。
 なお、その整備新幹線の運営につきましては、東北、九州両新幹線を含めて、すべて関係の旅客会社が営業主体とされておりますので、これに関してはこの法律の成立、施行によりまして特段の変化は生じないわけでございます。
 以上でございます。
#54
○参考人(内田隆滋君) ただいま運輸省の方から御説明のあったとおりでございまして、私の方といたしましては法律に基づきまして実務的な作業を行っていくということになろうかと思います。実際にはJR各社との協議、同意をいただきまして、その後要員の手配あるいはただいままでJRが行っていた作業を継承して、継続してこれを行うということになろうかと思います。
#55
○穐山篤君 清算事業団に伺いますが、清算事業団から新幹線の仕事で公団に派遣をしている、こういう方々は、要員規模はどのくらいになっているんでしょうか。
#56
○参考人(池神重明君) お答えいたします。国鉄職員から鉄建公団への採用の決定者の総数は二百四十二名ございました。この中で七十九名が国鉄職員からストレートに公団に採用していただきました者で、現在百六十三名が内定中でございます。このうち今先生から御指摘ございましたJRの方に派遣で行っております者が三十三名。内訳を申し上げますと、東日本に十四名、九州に十九名でございます。残りの百三十名につきましては、現在公団の方に実務研修で行っております。
#57
○穐山篤君 公団の総裁、今お話がありますように、鉄道側から派遣をされて応援をしているわけですが、この方々の本採用というのはいつごろを予定をされているんでしょうか。
#58
○参考人(内田隆滋君) 今清算事業団の方から御説明があったとおりでございますが、問題は現在清算事業団に所属して同公団で実務研修をしている百六十三名の問題だと思いますけれども、これは本法律が成立をいたしまして東北、九州の新幹線につきまして業務を引き継いだ時点で、ただいまJRに出向している分を含めて本採用をしてまいりたいというように考えております。しかし、全体の採用をいたしますのは本年度末というように、それまでには全部終了いたしたいということで考えております。
#59
○穐山篤君 公団の総裁、今新幹線の工事主体の議論をしているわけですが、それを含めて公団の将来展望といいますか、これについては何か特別なお考え方があるでしょうか。
#60
○参考人(内田隆滋君) 公団の将来につきましては、ただいま整備新幹線の問題につきましては政府並びに自民党の皆様方で真剣に御検討をいただいておりまして、我々としては大変いい結果が得られるものというように考えております。
 しかし、それ以外の問題につきましても、日本の交通体系の将来というものを考えますと、通勤輸送の問題あるいは地方のローカル線の問題、幹線輸送の問題等、今後日本の均衡ある国土の発展のために鉄道が果たすべき使命というものは相当にある。そういう意味では、公団の使命も十分にあるのだというように考えております。
 しかし、具体的な問題につきましては、今すぐどうなるというような基本的な計画を明らかにすることは非常に難しい。ただ、数年たてば恐らくそういうようなものが具体化してくるであろうという事態でございますので、ただいまのところは苦しいけれども、現在の要員規模で何とかしのいでいって将来の展望に備えたい、また将来そういうような仕事がふえてきたときには、その時点に対応して公団の充実を図っていきたい、そういうように考えております。
#61
○穐山篤君 六十三年度の概算要求で公団の予算書を見ますと、今年度の財投計画の資金よりも来年度は非常に落ち込んでいるという数字が出ているわけです。今年度の財投は二千四百五十億円、ところが来年度は千七百五十六億円というふうに、数字の上でいきますと落ち込んでいるわけです。私も関係者の一人として、将来公団の健全な経営というものを考えてみた場合にどうなるだろうかという点を懸念をするわけですが、今総裁の御意見はわかりましたが、大臣としては公団に将来を含めてこういうものを期待をするというふうな決意の表明をひとつしてもらいたい。
#62
○国務大臣(橋本龍太郎君) 来年度の概算要求と本年度予算を対比をいたしました場合に、青函関係の工事が完全に終了するということから数字の変化が出ておりますことは委員御指摘のとおりであります。また、当面の問題につきましては、今公団総裁がそのお立場からの決意を述べられました。私は今、委員の御質問を伺いながら、ちょうど鉄建公団の改廃が大変論議をされ、他との統合を図るということが閣議決定をされる前後のことを思い出しておったわけであります。
 その当時、むしろ鉄建公団に対して海外からの技術協力の依頼というものは相当なものがあったことを今思い起こしております。私は、これから先の鉄道建設公団が日本国内のみを対象とし、日本国内のみでその将来を築いていくのではなく、当時やりましたような例えばソビエトにおけるシベリア地区の大規模掘削工事に対しての技術協力とか、そうしたものに積極的に取り組んでいかれることによってみずからの将来を切り開いてもらいたい。我々もまたお手伝いすべきところは十分にしていきたい、そのように考えております。
#63
○穐山篤君 この法案につきましては、建設主体を公団にするという意味では、専門的な技術集団ですから、私ももろ手を挙げて賛成したいと思います。問題は、先ほどから議論をしておりますように、財源問題等検討委員会で議論をされているものが国民の合意が得られるものであるかどうか、それも積極的に賛意を国民が表すようなものでないと禍根を残してしまう。そういう意味では、運輸大臣並びに細田先生初め、関係者の最大のひとつ御努力を心から期待をしまして、私の質問を終わります。
#64
○安恒良一君 午前と午後に分かれますものですからちょっと質問がしにくいですが、本質的な問題は午後少しお聞きをすることにして、それに関連のありますところのリニアモーターカーの状況についてまず少しお聞きをしたい。
 リニアモーターカーの開発状況ですが、プロト車がもう既に実験の段階に入っていると思いますが、この点について鉄道技術研究所から簡単に現状を説明してください。
#65
○参考人(尾関雅則君) 鉄道総合技術研究所の尾関でございます。
 ただいま先生の御質問ございましたリニアモーターカーのシステムの開発の現状について御説明を申し上げます。
 ただいま九州の宮崎県におきまして、約七キロの実験線を使いましてプロトタイプのMLU002という車を使いまして走行実験を継続中でございます。
#66
○安恒良一君 超電導の研究が世界的競争で展開されていますね。ですから、これが常温において超電導が得られるようになれば、リニアの開発は飛躍的発展が期待されるように私は考える。そこで、これらの問題を含めて鉄道総合技術研究所としては将来をどういうふうに見ているのか、説明をしてもらいたいと思います。
#67
○参考人(尾関雅則君) 昨年の半ば過ぎから新しい超電導材料の研究というものが世界的に盛んになりまして、最近では常温で超電導状態があらわれる材料が続々と発見をされております。しかしながら、その物質は現状ではまだ大変不安定でございまして、すぐ特性が変わるというようなことがございまして、まだ実用になるとは思われませんが、ただ、比較的近い将来液体窒素の温度、すなわち絶対温度で七十七度でございますが、それ以上で超電導の状態を実現するようになる物質、こういうものが安定して得られれば非常にリニアの開発も有利になるし実用が非常に近づくと考えております。
 しかしながら、まだ線材に加工しにくいとか、あるいは電流密度が非常に低いとか、現状ではまだ使えませんけれども、このような物質の開発が進むということは我々のリニアモーターの研究に明るい希望をもたらすものであるというふうに考えており、非常な関心を持って注視をしているところでございます。
#68
○安恒良一君 今、理事長が言われたような点がありますと同時に、現在、超電導を発生させるためには大きな冷却装置がついているんです。これが研究によって不要になって軽量化、小型化が図られることが私は考えられると思うんですね。そうしますと、これは実用に非常に大きな役割を持つ。そこで科学のことですし、今世界がみんな血眼になって研究していることなんですから、断定は難しいと思いますが、常温で超電導が得られると、そうするとこれが交通機関に実用化が見込まれるのは大体何年ぐらい先になるんでしょうかね。そこのところをちょっと聞かしていただきたい。
#69
○参考人(尾関雅則君) お答えいたします。
 どうも私どももこういう材料の研究というのは、ちょうど錬金術みたいなところもございまして非常に難しゅうございますが、今までの半導体の歴史などと比較してみますとそんなに遠い将来ではないというふうに考えられると思っております。
#70
○安恒良一君 そこで、二十一世紀まではあと十三年ですね。今理事長のお言葉を聞いても、いろいろ勉強しても少し無理かなという感じがしますが、二十一世紀までにはもう十三年しかありませんが、しかし二十一世紀には私はこの超電導の実用化時代に入る、こういうふうに見てもいいのではないだろうか、私も科学者じゃありませんからわかりませんけれども、そういうふうに思いますが、そこはどう考えられますか。二十一世紀には実用化できると。
#71
○参考人(尾関雅則君) お答えいたします。
 二十一世紀の交通機関としてリニアモーターカーのシステムが非常に有力であるというふうに考えております。しかし、このシステムがすべての鉄道にかわり得る、自動車にかわり得るというものではないかもしれませんけれども、非常に重要な輸送機関の一翼を担うであろうということは確かなことであるというふうに考えております。
#72
○安恒良一君 そこで、大臣と細田先生にお聞きをしたいんですが、以上のやりとりをお聞きくださいました上で、整備新幹線、これ速度二百五十キロですね。それで、これにいつ着工、ゴーサインが出るか。これは午後の質問でもいろいろ聞きたいんですが、早いような遅いような、お二人の御答弁聞いておってもなかなかぴんとこないんですね。ですから、どのくらい先に完成できるかということになると、いろいろあっても少なくとも二十世紀内には完成して開業されるんじゃないだろうかというふうに、いろいろ午前の穐山さんとのやりとり、それから私が予算委員会でもこのことを聞いていますから思うんです。
 ところが一方、リニアモーターカーも、今私が理事長とやりとりしましたように、大体二十一世紀になると実用化される。そうすると、これは時速五百キロなんですね。そして、実は整備新幹線で鹿児島ルートについて現在では幾らかということですが、五十九年度の建設価格がわかっていますから、これをリニアモーターカーで建設するときに鹿児島ルート、博多−鹿児島間でどれだけかかるかということを調べてみたら、一千億多ければできるわけです。ところが、博多−鹿児島間はこのリニアになりますと四十五分でもう行ってしまうんですね。
 そうなりますと、どういう方式でやるかというのは、穐山さんの財源についてもなかなかはっきりした御答弁なかったんですが、せっかく巨額の投資をした、そしてでき上がった。でき上がったが、それからしばらくしたらリニアモーターカーが実現した。そうしますと、片っ方は二百五十キロ、片っ方は五百キロですから約倍です。そうすると、せっかくつくった整備新幹線が陳腐化しやしないか、そういう危険性が非常に高いわけです。
 ですから大臣、そういう面から見てもやはりある程度凍結を続けて科学の研究をよく見きわめる、こういう配慮も必要ではないかと思います。それが五十年も百年も先ということになるととても大変ですが、今申し上げたように、大体建設にも相当に時間がかかり、営業開始するごろになると、今の科学の発展の力でいくとリニアモーターカーというのが現実の問題になってくる。より速くというこの交通のニーズからいって約倍だと、こういうことになりますからね。そこらの点について、大臣どういうふうにお思いになりますか。
 それからまた、元大臣でもあります、交通の専門家でもあります細田先生としては、あなたもおっしゃったように、日本の国土発展のために真剣にお互いが考えた場合に、リニアというものが目の前に来ているわけなんですから、それらを考えて、今これから新幹線をここで急いでつくることがいいのかどうか。急いでつくることになかなかならぬと思います。後から聞きますが、財源その他の問題もある。ですから、そういう点についてその関係をどうお考えになっていますか、聞かしてください。
#73
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、今鉄道技研の方からお述べになりましたように、超電導というものに対しての将来、そしてその超電導を利用したリニアモーターカーというものについては大変大きな夢をかけ得るものだと考えております。ただ同時に、現在、先ほど鉄道技研の方の報告にもありましたように、営業用のプロトタイプ車両のようやく今実験に入った段階であります。また、高速分岐の技術その他これから開発をしなければならないものも残っております。そうなりますと、私は非常にすぐれたものだとは思いますし、将来非常に立派なものができるであろうと期待はいたしますけれども、実用化までには、確かに委員が御指摘のように、ある程度の期間を必要とするものであろうと思います。
 今検討中の整備新幹線の整備計画は、御承知のように走行方式として粘着駆動による電車方式を定めておるわけでありまして、私どもは、これはこれ、そしてリニアの将来は将来、そう思いながらこの御議論を伺っておるところであります。
#74
○衆議院議員(細田吉藏君) 大体運輸大臣と同じ考え方でございますが、リニアについては将来私どもは大きな期待を持っておるわけでございます。ただ、これはいろんな点でまだ大変距離があるということと、それから私は、もし完成して実用化をされるならばこれは使い道がほかにあるのではないかというふうに考えておりまして、今の整備新幹線の場所が直ちにリニアにかわる云々という問題ではないというふうに思っております。
#75
○安恒良一君 この法案を一生懸命通そうということで言われていますから、そう言われるわけはわからぬわけじゃないけれども、穐山さんの質問にも前段あったように、青函トンネルが二十余年の歳月を経て開業にやっとこぎつけましたね。ところが、この採算性が非常に危ぶまれているんです。いろいろ穐山さんが午前中私の前に、巨額投資の効果が疑問視される、こういう点が一つ青函トンネルでありますね。一時この中でシイタケつくるかなんてはかな話が出たぐらいですからね。二十年かけてやっとできたが、さて採算はということになるとこれは大変な問題だ。
 そこで、整備新幹線も早晩陳腐化する、歴史上の産物に陥ることが今言ったように科学の発展ということになって必定である。そうしますと、整備新幹線問題というのは、これから建設するんですから、科学の急速な進歩の中で我々は考えていく。政治の力がごり押しをする、これは避けるのが我々の理性のあるやり方だと思うんですね。
 実は、この法案をなぜ議員立法で出さなきゃならぬかということも後から聞きたいと思いますが、もともと国会は議員立法で出すのが当たり前だからというような橋本さんの答弁を聞いても腹が立つだけだから、その入り口は避けているわけです。そんなばかなことはないわけです。本来ならこの法案も、後から議論しますが、私は政府が国鉄改革法をやった国会で出されてしかるべきだったと思うんです。
 そのことは後からにいたしまして、やはり科学の急速な進歩が今進んでいる中で、単に政治の力だけでごり押しをしていくというやり方が本当に理性のあるやり方だろうか。我々はもっともっと二十一世紀の日本を考え、二十一世紀の日本の交通体系を考えるときに、応用できる科学というものもやはり採用する。それはまた別に使い道あるじゃないかと細田さんおっしゃいますけれども、これから建設する場合にそういう場面の理性というものを持たないと、地元の要望は超党派ですよ、率直に言って。九州だったら、私は福岡ですから、安恒君、おまえのところまで来ているが、おれのところから先ほどうなるかということで、これは全く超党派でつくれつくれの大合唱であることはよくわかっています。わかっていますが、政治というものはやはりそういうものについて理性を持たなきゃいかぬのじゃないか、こういうふうに考えるわけですが、そういう政治の理性についてどうお考えになりますか。
#76
○衆議院議員(津島雄二君) 安恒委員の御指摘に対しまして提案者の一人としてお答えを申し上げます。
 これからの高速交通体系を考えますときに、都市間交通を相当の高速で確保していくということが緊要であるという点におきまして、私ども国民の間にも合意があると思っております。また、御案内のとおり、ヨーロッパ等におきましても、現在の二百キロを超える高速鉄道網を極めて積極的に建設をしてまいりたい、これが二十一世紀に向けての高速交通体系の基幹になるという考え方が基本になっていると考えております。そのようなことから私は、現在提案されております整備新幹線の建設というものは、我が国にとっても、また国土の均衡ある発展という立場から申しましても、極めて必要性の高い事業であると考えておるところでございます。
 もとより、これを建設してまいる上におきまして、先ほどから御指摘のございましたいろいろな問題点、その費用負担をどうするか、また企業に対する影響、こういう問題点につきましては十分に検討を進め、国民の合意を得る方法を得なければならないと思っておりますけれども、先ほどの先生の御指摘に対しまして、私どもは整備新幹線についてどのように考えているかということを一言お答えさせていただきました。
#77
○安恒良一君 後でまた中身は少し聞くことにしましょう。
 そこで、一つはリニアの関係でこれも聞いておかなきゃならぬのですが、整備計画の前の段階で、基本計画路線の中で、中央新幹線という問題が今リニアで建設促進の働きが強まっているように思いますが、何か自民党では調査費を六十三年度予算に要求するとの報道をちょっと新聞で見たんですが、この点は運輸省はどういうふうに考えられてますか。
#78
○国務大臣(橋本龍太郎君) 中央新幹線の調査につきましては、基本計画路線であります同新幹線のうちで甲府市周辺、名古屋市周辺の山岳トンネル部にかかる区間につきまして、地形、地質などについての調査を昭和四十九年以降国鉄において行ってまいりました。本年の三月末国鉄からこの調査につきましての調査報告書の提出を受けたわけであります。その報告書の中で、さらに詳細な調査検討を行いその精度を向上させる必要があるという指摘がありまして、その指摘を踏まえて、六十三年度の概算要求におきましては鉄建公団で調査費の要求をいたしております。
 ただこれは、将来どういうことがあるかわかりませんが、例えば最急勾配が千分の四十、あるいは最小曲線半径一万メートルといった特殊規格が想定され得ることも想定をしての調査ということになっておるわけでありますので、委員が御指摘になりますような、例えばリニアを採用した場合どうなんだと言われれば、確かに特殊規格の一つにはリニアも該当をするということであります。調査自体としてはなるほどリニアが採用される場合にも対応できるものになるかと思います。しかし、それはリニアを前提として調査をするということではございません。
#79
○安恒良一君 次に、JR東海は実は東海道新幹線の収入に大半を依存している会社ですね。ところが、東海道新幹線はパンク状態が近く来るであろう、こうJR東海が言っているわけです。そこで東海道新幹線を考える必要がある、今の新幹線のほかにもう一つ考える必要がある、今から用意しておっても早過ぎることはないと極めて熱心にJR東海は言っているわけですが、例えば整備新幹線の問題は、今穐山さんとのやりとりの中で、財源問題、採算性で難しい局面になっていますね、率直に言って。これは午後私は詰めていきますが、財源問題から考えても採算問題から考えても、今考えられている整備新幹線は非常に難しい局面にある。ところが、この東海道新幹線の場合には、もう今の新幹線がパンク状態になるだろう、こういうことですから、そうしますと東海道新幹線の方を早く建設する必要があるんじゃないか、そんな可能性があるんじゃないかと思いますが、これらの問題について、整備新幹線を規定する全国新幹線鉄道整備法のもとで、今申し上げたJR東海なんかが希望しているような問題については、これは建設できるのでしょうか。それからさらに、その次の段階には今大臣もお答えになりました中央新幹線の問題もございますね。そこらの関係はどうなりますか。
#80
○国務大臣(橋本龍太郎君) 東海会社がそうした希望を述べておるというのを私も伝え聞いたことはございますが、東海会社からその要望は直接私はまだ聞いたことはございません。
 ただ、東海道新幹線の輸送量は、一昨年の御承知の日航機事故の影響等がありましたものの、そのときには多少ふえましたけれども、ほぼ横ばいで推移をしておりまして、東海道新幹線の輸送力が逼迫するといったような事態は当面考えられません。むしろ長期を考えました場合には、例えば高規格道路等高速自動車道の整備による、また東名高速自動車道等の一部混雑区間の拡幅等による自動車輸送に対抗するためにも、あるいは航空機輸送の発展に対抗するためにも、私は東海道新幹線は非常に努力を必要とする時期がむしろ来ると思っております。そして、むしろ逼迫して急遽中央新幹線を建設をしなければならないというような状態は、鉄道とすれば大変これは幸せなことでありますが、そういう状態をにわかに想定するという感じではないと思います。また、中央新幹線は基本計画が定められておりますけれども、先ほどもお答えをいたしましたように、この取り扱いにつきましては整備新幹線の見通しをつけた後の問題と考えておりまして、現時点におきまして御指摘のような状態は私は想定をいたしておりません。
#81
○安恒良一君 これも見方ですが、私は例えば新幹線のさらに速度アップその他を考えまと、例えば東京−名古屋とか東京−大阪というのは飛行機よりも絶対強いと思うんです。今、飛行機の場合、御承知のように空港に至る時間が相当かかりますからね。そうしますと、私は率直に言って、五百キロを大きく超しますと飛行機というのはあり得ると思いますが、せいぜい大阪圏内ぐらい、東京を中心とする大阪圏内、例えば新潟一つを見ても仙台一つを見ても、新幹線ができてから航空というのは廃止せざるを得なかった。名古屋もそうですね。そういう意味から言うと、今大臣がおっしゃったように、東海道新幹線が飛行機や高速道路の開通によってそれで大変なことには僕は逆にならないと思うんですね。そこの点は、これは見込みの違いですから、お互いに。
 そこで私は、午後からまたさらに質問を続けますが、少し総合的に一遍御検討願っておきたいというのは、整備新幹線の建設問題がございますね。それからいま一つは、他方で中央新幹線が叫ばれておりますね。それからいま一つは、リニアモーターカーの開発状況について私は時間をかけて議論をしました。さらに、在来線であります東海道新幹線の今後の需要増に基づくところのあり方等々を含めて、私は運輸行政としては総合的に一遍ぜひ御検討を願っておきたい。
 そしてまた改めて、これは検討するのに時間がかかると思いますが、そういうものを含めて将来の四全総に基づく日本の鉄道網の整備ということ、これは私はこの前の運輸委員会でも、大都市周辺における鉄道網のあり方なり、それから今度は逆に過疎地域における線形変化の問題なり、いろんなことを申し上げました。それらを含めて私はやはり総合的にそこらをぜひ検討して、もちろん政策省に生まれ変わった運輸省ですから検討しておると思いますけれども、そういう点について、今お考えを聞こうと思いませんが、総合的な政策、あり方というもの、特に二十一世紀に向けて日本の鉄道網を整備する、いわゆる首都圏集中型から地方へ分散をさせるという問題を含めてやはり交通の、例えば何百キロ以内は鉄道なら鉄道、何百キロ以上は航空の分野であるとか、そしてそういう総合的な僕はあれがないといけないと思いますが、どうですか。そういう点について研究を続けていただけますか。
#82
○国務大臣(橋本龍太郎君) 委員御承知のとおり、私は完全なアマチュアの運輸大臣ですが、事務方の諸君はプロでありますし、そういう検討は十分しておると思いますが、なお一層そうした点の研究を続けるように指示したいと思います。
#83
○安恒良一君 それじゃ、この問題は午後一時からまた詳しく聞きますが、その前に午前中の時間ございますからちょっとお聞きしたいんですが、実はこの前の予算委員会で首都高速のあり方について私は、大臣が認可をされる前に、いわゆる渋滞の解消をどうしてくれるのか、それから今の料金体系のあり方、いわゆる均一制を区間制に改めるとかもしくは二段階を三段階に改めるとか等々いろんな問題を指摘をしたわけですね。その後、高速道路公団が説明に来ましたけれども、大したあれはありませんでした。
 そしてその結果、いわゆる運賃上がったら、私ここに新聞の切り抜き持ってきましたけれども、みんなこれは怒ってますね。これは朝日の社説「ドライバーは怒っている」と書いてあるんですね。それから、これは読売ですが、「首都高速渋滞解消に本腰を」と、こうなっているわけですね。ですから私は、今回はもうこれでやむを得なかったんですが、大臣、次のようなことをやっぱり検討されるべきじゃないかと思う。
 私もこの前言ったように、一片の通告だけではんと上げる。それは運輸大臣と建設大臣の共管事項で認可ができる。この点について、きょうの朝日の新聞の社説にも書いてありますように、この値上げについて、お手盛りでやるんじゃなくて、利用者の意見を聞く、こういう機会が設けられてしかるべきではないか。例えば今回の値上げ分の内訳は、建設費が二十七円、利息が三十八円、残り三十五円が維持補修費、職員の給与、委託等の人件費、管理費だと。建設費よりもこれが上回っているとは何事かと書いてあるんですね、合理化の余地もあるんじゃないかと。そういう意見をやはり聞く必要があるんじゃないかということが指摘されている。それから、私が指摘したと同じことが出ている。
 第二番目には、三十キロぐらいのやつが二百キロになった、そしたら料金について均一制でいいのかどうか、距離制をとったらどうか、そのことも検討すべきではないか。さらに、今の二段階制についても改めるべきではないだろうか、そういうようなこと。それから償却のあり方にしても、これだけ地価が上がったとき三十年償却というやり方がいいのかどうか、こういう問題。さらに私も指摘しましたが、もう渋滞じゃなくて首都自動車置き場になっている。これをどう改めるかということについても、いろいろ公団がその後私の部屋に説明に来ましたが、なかなか簡単に改められるような状況にありません。
 ですから、少なくとも私は、現実にすぐやれること、例えば渋滞を避けるために逃げ道をつくるとか、それから高速道路に入ってからの掲示板を何かいろいろ考えているようですが、入ってから掲示板見たって遅いんですよ、これは。入る前に込んでるか込んでないか分けて、込んでいるならやめておこうというのが当たり前ですが、今のところは高速道路の入口に入ってしもうて、一歩入ってほっと見たら何キロ渋滞と書いてあるんですが、それからもう引き返すわけにはなかなか構造上いかないんですからね。そういうやれるような問題がたくさんあるんですね。そういうことについて大臣、やはり僕はこれだけ国民の世論があるときには政治というのは真剣にこたえなきゃいかぬと思うんです、すぐできることとできぬことあると思いますが。
 ところが、私があれだけあの委員会で指摘したんですが、何のことない、予定どおりあなたはさっと認可されてしまっています。これでは何のために委員会で一生懸命言ったかということで僕は自分で実は情けなくなった。しかし、あきらめたらいかぬですからね。政治がやらなければ、与党がやらなければ、政府がやらなければ私たちが何回も何回もこのことを追及してやはり変えていかなきゃならぬだろう。どの新聞も一斉に書いてますよ、何だ、このやり方はと。これは私は国民の声だと思うんです。こういうものにやはり真剣にこたえるということが、大臣としてまた運輸省としては必要なことじゃないですか。そこらの点についてどういうふうに今後されようと思うのか、お考えを聞かせてください。
#84
○国務大臣(橋本龍太郎君) 委員から御指摘をちょうだいをいたしましたのに、結果としてそうならなかった点のおしかりは甘受をいたします。
 今回の料金改定の申請は、首都高速道路公団から料金額の算定の事業費として新しく供用の路線等の建設にかかりました約四千二百四十三億円、既に供用いたしております路線の改築に要する事業費約三百五十億円、合わせて四千五百九十三億円が追加されたことに伴って、現行料金では三十年以内の償還が不可能となるために行われたものでありまして、申請内容を審査した結果、現行のルールの中で料金改定はやむを得ないということで認可をいたしたわけでありますので、おしかりは甘受をいたします。
 ただ同時に、これは運輸省の運輸政策局長と建設省道路局長名で首都高速道路公団の理事長あてに、こうした点について留意をし改定後の状況について適宜報告をすることということで、事業の効率化に一層努めること、また都心環状線の混雑緩和に資する中央環状線板橋足立線、十二号線、湾岸線(一期)八潮連絡路等の早期整備を図ること、交通の円滑化に資する混雑区間の拡幅、ランプの増設を早急に行うこと、図形表示板、情報板、路側放送等の各種情報提供装置の整備を行い、迅速かつ的確な交通情報の提供に努めること、また利用者の利便向上を図るため公衆電話、公衆便所等のサービス施設の充実に努めることという申し入れを既に指示をいたしました。これらについては適宜報告を求めることとしておりまして、委員の御指摘の御趣旨に沿うように努力をしたいと考えております。
 ただ、委員から御指摘をいただきました中で、例えば料金体系の区間制の採用でありますとか、あるいは車種区分の見直しというものにつきましては、現在大量の交通を円滑に処理するという視点から、東京圏、神奈川圏それぞれ均一料金制を採用しているわけでありますが、現時点でなかなかこれを変えるということは困難なようであります。そして、その説明として私どもが受けておりますのは、新たな料金所の設置を必要とし用地取得等に非常に困難がある、また料金支払い回数の増加を招いて料金所の渋滞等の問題をもたらす可能性があるといったことが今言われております。ただこれは、私自身もう少し勉強させてみたいと思うことでありまして、現時点における事務方からの報告はこのとおりであったということを御報告を申し上げると同時に、もう少し検討をさせてみたいと思います。
 ただ、車種区分の問題につきましては、これは私もまさに非常に徴収が煩雑になるということを事実問題として感じますので、一体負担の公平を損なわない限度でその区分がどの程度がいいか、これも勉強させてみたいと思います。
 ただ、委員の御提案の中で、今後私自身が考えてみろということを申しておりますのは、こうした料金改定等に際していわゆる利用者である方々の意見を聞く場を何らかの形で工夫をすべきではないのか、これは私自身もそう思うよということで事務方に指示しておりまして、検討させたいと思っております。
#85
○安恒良一君 私も前委員会で言ったことがこの料金値上げにすぐ間に合うなどと、そんな性急なことを言っているわけではありませんので、やはり今言われましたように、例えば料金値上げをするときに利用者の意見をどういうふうに聞くのかということを、それから車種区分もそんなに細かく分けろと言っているんじゃないんです。すなわち、今トラックが一つになっていますから、物すごい戦車のような大きいトラックも走っているわけですから、これをいわゆるAとBぐらいに分けることはそんなに難しいことじゃないんです、トラックの重量によって。そういうようなこと等々。それから今言われましたように、二、三十キロのとき均一制だったのが、二百キロに及んだときに本当にそれでいいのかどうか、公平なのかどうか。なるほどそれをするためには新しい料金所の設置等いろいろありますが、そんないろんな声が、しかも何もこれは私が言っているだけじゃなくて、いろんな学識経験者の声としても今までもたくさん出ています。
 それから、今回の値上げをめぐって各新聞社が一斉にいろんなことを指摘していることについては、私はやはり真剣に検討をするということがないと、この前も公団の理事長には大変失礼な角度から言いましたけれども、よほどこれは大臣がその気になって進めてもらわないと、公団側は難しいという理屈だけが先に出るんですよ。それに対するドライバーの怒りということなんです。努力したけれどもここはこうだったということならば、これはある程度利用する側もわかるんですが、どうもまず最初に難しいということが頭に来て、私からこの前言いましたように、おまえさんたちのやっていることは単なる現状維持じゃないかと、もう第二の人生だからつつがなくやっておけばいいと、これでは公団は困るわけですね。
 ですから、これだけいろんな声が出たらそれに対して、それから私は、いろいろ研究した結果について広報したらどうですかと、このことはこういうふうに改善します、これはこういうふうにしますと一般にわかるように、利用者にわかるように広報したらどうですかということもこの前提起をしたんです。これは今直ちにできません、これは例えば来年度なら来年度にこういうふうに便所なら便所をこれだけつくりますというようなことを少なくとも広報する親切がないと、何のことはない、はんと上げただけですからね、これ。それだから一斉に世論からたたかれるのは当たり前の話です。そういうことを強く希望しておきます。
#86
○委員長(田代富士男君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時六分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二分開会
#87
○委員長(田代富士男君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団への引継ぎに関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#88
○安恒良一君 それでは午前に引き続いて質問をしたいと思いますが、六十二年度の整備新幹線の建設費と建設推進準備事業費、建設費が百五十億、それから事業費が三十億、計百八十億が計上されていますが、この財源の内訳は、大臣どうなっているでしょうか。
#89
○政府委員(林淳司君) ただいま先生おっしゃいましたように、六十二年度につきましては鉄建公団の予算としまして、建設費が百五十億円、それから建設推進準備事業費が三十億円、これを計上されております。このうち建設推進準備事業費三十億円は全額国庫補助金でございます。それからまた、建設費の百五十億円につきましては、とりあえず財投が百億でございますが、それから利用債五十億、合計百五十億で、財投、利用債を財源といたしております。
 さらに、この利用債につきましては、まだ鉄建公団では発行した実績はございませんが、それを発行する場合には、国鉄の発行事例等から考えまして、一般的には沿線の地方公共団体等に引き受けてもらうということになるんであろうというふうに考えております。
 以上でございます。
#90
○安恒良一君 質問もせぬことを答えてくれたんだけれども、質問通告しておるものだから先まで言われた。
 利用債というのは、今言われたように、地方公共団体に負担をしてもらう、こういうことなんですが、この利用債、地方公共団体の引き受けはいいんでしょうか、自治省のお考え。
#91
○政府委員(矢野浩一郎君) 整備新幹線につきましては、先ほど運輸省の方からお答えがございましたように例がございませんが、従来国鉄の在来線と申しますか、そういうような場合にはこういった利用債を発行された場合が多いようでございます。その際には、例えば期成同盟会などをつくってそこが自主的に、最終的には金融機関ということでございますけれども、持つと、あるいはそれを地方公共団体が購入するというような例はあるようでございます。そういった例に徴しまして、このケースの場合にはまだ例がございませんので、その点は実例をもってはちょっとお答えしにくいんでございますが、従来の例から考えますと、そういったことはあり得ると考えます。
#92
○安恒良一君 あり得るということじゃ、国側は、五十億は利用債だ、それは地方公共団体に引き受けてもらいたい、こう言っているわけですから、どうもあなたのお答え聞くと大変歯切れが悪いわけだ、あり得ると言って。どうですか、これは今後の新幹線つくるに当たっていろいろ関係しできますから。今言った五十億の利用債というのはどうしても運輸省側としては地方公共団体に引き受けていただきたいんだ、こう言っているんですが、自治省の方はどうですか、もう一遍歯切れよく答えてください。
#93
○政府委員(矢野浩一郎君) 運輸省側のお答えも、従来の例に徹すれば地方公共団体が引き受けてもらえるであろう、こういうお答えでございます。それは地方公共団体の判断によろうかと思います。
#94
○安恒良一君 そうするとあれですか、運輸省、従来の例によればということですが、なかなかちょっと歯切れが悪いんですが、この五十億、どこにどう持たせるつもりですか、今。いいですか、三十億は一般会計、百億は財投、五十億は利用債と、こう言われましたね。その利用債はもう少し運輸省側としてはきちっとしたことを言っておかないと、従来の例によればなんて言っておったら、片一方の方は引き受けるか引き受けぬかわからぬような話になる。これどうしますか。運輸省は大臣どうされるんですか。ここのところはっきりしてください。
#95
○政府委員(林淳司君) 利用債という借金の一つの範疇でございますが、こういう範疇というのは、従来、国鉄におきましては、一般的にその沿線の地方公共団体等によって引き受けてもらうというのが通常のやり方でございまして、したがいまして今回、六十二年度に計上しております利用債五十億につきましても、従来の例に沿った消化をしていくということになろうかというふうに考えております。
#96
○安恒良一君 そこで、これは大臣と細田さんにもお聞きしますし、大蔵省にも自治省にもお聞きしたいんですが、自民党としては公共事業方式で整備新幹線はやっていきたいんだ、こういうことをおっしゃいましたね、財源問題は。そうしますと、今のやつはたまたま計算してみますと、六十二年度百八十億の内訳で一七%が一般会計から国が補助で持っている。そうして二八%が地方債に当たりますね。この百八十億の残りの五六%が財投ですね。財投といってもこれはやはり問題は借金になるわけですが、しかし今言ったように、国、地方、財投、何となく私は公共事業方式に移行の形ができ上がっているように今年度の予算を見ると思えるんですが、ここのところはどうなんでしょうか。
#97
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私の立場からは、検討委員会の結論をまって対処しますという以上のことを現段階において申し上げる状況にございません。まさに検討中でございます。
#98
○衆議院議員(細田吉藏君) 党の立場からいたしますと、これは財政投融資でなくて、いわゆる国費でお願いしたい、公共事業費でお願いしたい、こういう立場なんです。ところが、そのこと自体がひっかかっておるものでございますから、それじゃ引っかかっておればその予算の形はどうするかという相談になったわけでございまして、これはやむを得ずといいましょうか、私どもの方の立場から言うと、やむを得ず前年のような同じような方式で新幹線については火を消さないでおこう、こういう形で予算が計上されたと、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
#99
○安恒良一君 大蔵省どうですか。結局、大臣は盛んにいわゆる検討だとこう言う。しかし、これは後からいたしますが、私が予算委員会で質問をしたときに、官房長官、大臣が、今度新しく発足したJRの各社の負担になるようなことは困ると、こういうことは明確に答弁されておるわけですね。そうすると、大体整備新幹線問題、今検討委員会で検討しています、検討していますと、こう言われておっても、いつまでも明らかにならないですね。それで自民党側としてはこれは財投では困るんだ、一般公共事業費でやってくれ、これは自民党の強い希望だと、こう言われるんですね。
 ですから、大蔵省として、きょうは本当は宮澤大臣にも来てもらいたいと言っておったんですが、税法審議が並行的に行われていますからどうしても大臣がお見えになれないわけですが、ここのところのこの負担問題について、少なくとも一般会計というものがどれだけこれについて負担を考えられているのかどうかということは、今たまたま六十二年度分を分けてみると一七と二八と五六、これは計算の結果ですから、なって、こういう公共事業方式の形ができ上がっているのかなあという感じがこれはたまたま本年度分については思ったんですが、ここのところをやはりどうされようとしているのかということについて、少し大著の考え方を――例えば、いや大蔵省はそんなことは、もう建設国債なんか絶対まかりならぬということも一部出ていますね。自民党側は国がつくるべきだ、こう言っているわけですが、考え方を大臣にかわって聞かしてください。
#100
○政府委員(斎藤次郎君) 先ほど橋本運輸大臣がお答えいたしましたとおり、現在政府、与党間に設置されております財源問題等検討委員会というところがございまして、財源問題をいろいろ検討しているわけでございます。その過程でいろいろ議論はありますわけですけれども、私どもとして最終的にどうするかということについてはまだ何にも決まっていないというか、今後の検討課題というぐあいに受けとめて今問題点を洗っているという状態でございます。
#101
○安恒良一君 自治省どうですか。例えば今言ったように今年度分はたまたまこういうぐらいになっていますが、やはり新幹線の整備についての要望が強い。その場合、自民党さんは国がと、こう言われているんですね。どうも大蔵省はなかなか今言ったように結論が出ていない。肝心の運輸大臣も検討中でございます、検討中でございますと逃げられているんですけれども、例えば一部地方債等を含めて、やはり細田さんが言われましたように地域振興にも非常になるんだから、そういう点についての地方自治体の整備新幹線建設に当たっての財政負担ということについてはどう考えられていますか。
#102
○政府委員(矢野浩一郎君) 先ほど来御指摘の本年度の事業費につきまして五十億の利用債負担が考えられる、これは場合によりまして地方団体が引き受けることもあり得るという御指摘でございますが、ただ、これは利用債でございますので、地方債ではございません。あくまでも地方団体が債券を購入するという意味でございますので、そういう意味ではこの例をもって地域負担の一つの例ということには私は相ならないと、こう考えます。
 基本的なお尋ねでございますが、先ほど来、両省からもお答えもございますように、基本的にはやはり財源問題等検討委員会における結論、その議論の推移を見きわめて対処をしていきたいと考えておるわけでございます。
 地域負担についてどうかと、こういうお尋ねでございまして、地域負担につきましても従来から議論が出ておることは事実でございます。ただ、一般的に考えますと、私どもこういった国土の基幹的な幹線交通網というような場合においては、やはり基本的には国で御負担をいただいてやるのが建前である、こう考えておるわけでございますけれども、ただ、あくまでも問題は検討委員会において論議をされておるところでございますので、その推移を見て対応をしてまいりたいということでございます。
#103
○安恒良一君 幾ら聞いても検討委員会、検討委員会ですね。しかし、土の法律だけは議員立法で早くつくってくれと、ここらが私はどうしてもわからぬわけですよ。
 そこで、もう少し中身を聞きたいんですが、六十年度末の国鉄分割・民営化前の長期負債残高は幾らですか。それから、六十一年度末ではそれがどうなってますか。さらに、今六十二年ですが、これは六十二年度ではどういうふうに変わっていきますか、そこらの長期債務について少し答えてみてください。
#104
○政府委員(林淳司君) お答え申し上げます。
 六十年度末の長期債務残高でございますが、これは二十三兆五千六百十億でございます。それから六十一年度末、この国鉄の長期債務残高、これが二十五兆六百五十二億でございます。六十二年度は、この六十一年度末の長期債務につきまして新しく発足しました旅客会社、貨物会社等、それからさらに清算事業団というふうに振り分けをいたしましたので、国鉄としての長期債務残高につきましては、この六十一年度末の決算数値が最終的な数字ということになるわけでございます。
#105
○安恒良一君 私が聞いているのは全体の債務じゃなくて、長期債務残高で六十年度末四兆四千二百億という数字がございますね。こういう数字ありませんか、六十年度四兆四千二百億という。
#106
○政府委員(林淳司君) 六十年度末の国鉄の長期債務残高は、先ほど申しましたように、二十三兆五千六百十億でございまして、先生御指摘の四兆という数字は、ちょっと私どもわかりかねるわけでございますけれども。
#107
○安恒良一君 鉄建公団の債務はどうですか。
#108
○政府委員(林淳司君) 鉄建公団の六十一年度末の長期債務残高でございますが、これは約四兆六千億でございます。
#109
○安恒良一君 六十二年度はどうなりますか。これ青函トンネルなどにかかる債務等抱えているから、六十二年度にはさらに鉄建公団は膨れ上がるんじゃないですか。私の考えでは五兆六千億ぐらいに鉄建公団がなりはしないかと思うんですが、そこはどう思われますか。
#110
○政府委員(林淳司君) 鉄建公団のまずは六十一年度末の債務残高は、先ほど申しましたように、約四兆六千億でございますが、そのうち、この六十二年の四月一日をもちましてこの四兆六千億のうちの二兆一千億、これは鉄建公団から新幹線保有機構と、これは上越新幹線分でございますが、それから清算事業団に承継をされております。したがいまして、四月一日現在で考えますと、二兆五千億というものが鉄建公団の債務として残るわけでございますが、さらに六十二年度を経過いたしますと、このうち青函トンネルの債務、これが約一兆一千億でございまして、その他若干ございますので、一兆二千億というものがさらに清算事業団の方に承継をされてまいります。したがいまして、鉄建公団はそれを差し引いた、二兆五千億から一兆二千億差し引いて一兆三千億、この一兆三千億の債務が最終的に今年度末には鉄建公団の方に残るということになるわけでございます。
#111
○安恒良一君 それぞれの負債の状況について今説明をしていただいたんですが、問題は、今回公団の存続を行って、整備新幹線の建設の主体となって、これから一手に工事が行えるようになるわけですね、この法律が制定されると。ところが、私が心配しているのは、今も聞いたように、幾ら財源問題を聞いても検討委員会で検討中でございますということで、午前中の穐山さんの意見を聞いても、回数はやたらにたくさんやってますね。こういうのを小田原評定というんじゃないかと思いますが、回数だけは大臣の答弁聞くとたくさんやっているんですが、ところがざっくばらんにお話を聞かせてくれと言ったら検討中と。これ皆運輸省もそう言っているし、大蔵省もそう言っているし、自治省も言っているわけですね。
 だから、どうも財源問題というのはなかなか容易に決着をすることが不可能じゃないかという感じがするんですが、ところが自民党側からは、議員立法で前国会からこの国会へと強い要請でこの法案を成立さしてくれと。そうすると私は、今のようなやり方でいくと、この法律が成立すると財源問題が結論が出ないうちにゴーの方になってしまいはしないかという懸念がされてならないわけです。
 だから、大臣にお聞きをしたいんですが、少なくとも財源問題の結論が出ない限り今の凍結状態を解くということありませんね。そこのところ明確にしてください。
#112
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、委員凍結というお言葉を使われましたが、六十二年度の予算編成時におきまして逐次建設をしていくという方針を決めておるわけであります。ただ、そのためには財源問題を初めとする前提条件をクリアしなければならないということでありまして、今その前提条件の解決に努力をしておる最中でありますので、これが済まないうちに飛び出すということは私は無理ではなかろうかと考えております。
#113
○安恒良一君 ですから、私が一番心配しているのは、今あなたがおっしゃったように、これから前提条件何点か後で指摘しますが、そういうことを解決しないままなし崩し的にどんどん工事の方だけを進めていくということの心配を実はしているわけです。それはなぜかというと、この法律は二百四十人の技術者を事業団に入れるんだ、このことは国鉄の技術者を救うことになるし、整備新幹線の建設とは別の制度上だけの扱いだから賛成してくれ、共同提案にならぬか、与野党満場一致でいこうじゃないかと、こんな甘い言葉を投げかけられたんですが、共同提案になるのはお断りしたんですがね。ですから私は、本法は、制度の整備、特にこの基本的条件の整備を後送りにしたままなし崩し的に着工を図るてこになるとしか思えない。そうされてはいけないんです。ですから、ここのところを正直に発議者、大臣の真意はどうなんだろうか、発議者、大臣の真意を正直に話をしてもらいたいですね。でないと非常に困るわけですね。
 私は、これは閣法と議員立法の関係にもなるんですが、もともと新幹線整備というのは議員でやったんだからこういうものは議員立法の方がなじむんだなんて言われていますけれども、私から見ると、政府提案になると基本的条件の整備について突かれたときに答弁に困る。検討中で逃げなきゃならない、答弁に困る。そこで、自民党の方に泣きついて、これはおれの方でちょっと出せぬから、大蔵省と運輸省と自治省の間でもまだ結論出てないから、とりあえずひとつこれを議員立法でそっちから出しておいてくれと。そしてこれが成立すればなし崩し的に着工を図るためのてこにこれを使う、こういうやり方ではないだろうかと。まあ私の見方がうがったというふうに言われるかもわかりませんが、どうも前国会の会期末になって突如として参議院側に連絡があって、早く通してくれ通してくれという大陳情を受けまして、そんなところから見ると、何となくそういう隠された真意があるのではないかと思いますが、ここのところはどうですか。
#114
○衆議院議員(津島雄二君) まず、安恒先生の御指摘に対しまして提案者の立場から一言申し述べさしていただきたいと思います。
 先ほど法律案の提案理由で申し述べましたように、私どもは新幹線鉄道がその高速性、安全性、大量輸送能力等におきまして非常に高く評価をされ、私どもも評価をしておるところでございまして、国土の開発、地域社会の発展のためにこれはぜひとも進めなければならない事業であると確信をしておるところでございます。これを進めてまいります上で多くの問題が残っております中で、その建設主体につきましては、昨年末の政府・与党の申し合わせによりまして、一体的に鉄建公団において進めることが適当であるという結論を得られましたので、この法律によりましてそのような整備をお願いをいたしておるところでございます。
 なお、残りまする問題点、財源問題等につきましては、私どもとしてはできるだけ速やかに財源検討委員会の結論を得て、この事業が円滑に進めてもらえるような強い希望を持っていることをこの際申し述べさせていただきます。
#115
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、安恒委員から種々御心配の向きがございましたけれども、先刻来申し上げておりますように、私ども今本当に検討委員会の検討中でありまして、逃げるも何もこれ以上のお答えのしようがないんです。ただ、その中で運輸省としては、その検討に当たって都市間交通、都市間輸送の高速化を図っていくことが今後必要なことである。交通体系の整備及び新会社の経営基盤を強めていくためにも必要だと本当に感じております。しかし、同時にそれが新会社の経営に悪影響を及ぼさないことも必要であるということで論議に臨んでいるわけでありまして、旅客会社からの意見を徴することにしておりますのもそうした点からの努力であると、御理解をぜひいただきたいと思うのであります。
 議員立法について、私は、衆議院で既に可決をされ、現在参議院に送付をされております案件でありますが、その議員立法に対して、その提案理由を政府側が云々すること自体が本当に不謹慎だと私は思います。そして、むしろ僣越であると思っておることも事実であります。ただ、委員自身が今お口の上に上らされましたように、衆議院でも強いてこの点について考えを述べると言われましたので、全国新幹線鉄道整備法というものがもともと議員立法でスタートをしたものであった、そして国鉄改革法等施行法による改正のときを除きましては、その後の改正というものも議員立法によって措置されてきているという経緯から、私は今回の議員提案による立法措置というものがその辺の事情から出てきてあるものであると理解をいたしております。そして、政府としても今回の議員立法の内容については賛成の立場に立っておるということも事実でございます。
#116
○衆議院議員(細田吉藏君) ちょっと補足して申し上げたいんですが、先ほどこの法案をまずやって、そしてこれを何か促進剤というか足がかりにして一歩前進させるんじゃないかと、こういうような大変御自分でもうがっておるというお話がございましたが、そういうお話がございましたが、これはそうではございません。この法案が通ることによって財源問題が片づくほど財源問題簡単な問題じゃない、かように思っております。
 それで、昨年の十二月三十日の政府と党の打ち合わせで、基本的には逐次やっていくんだと、大きな方向としてはやっていくんだということは政府と自民党の間では話が一応できておるわけです。今橋本運輸大臣がいろいろ話された将来の高速度交通体系というようなことから大きくは合意している、こういうことなんです。ただ、その財源については新会社に迷惑がかからぬようにいろいろ今後の経営のことも考えながらやるから財源問題等検討委員会でやれと。そして、その申し合わせのもう一つの項目の中でこの今日提案しておる法案のことが一項目としてうたわれておる、こういうことでございまして、決してこれによってこれだけを何かごまかし的に光やっておいて、後のことはというような、そういう意味ではございません。それはそれ、これはこれでございますので、ちょっと念のために申し上げておきます。
#117
○安恒良一君 念のためにと言われたんですが、例えば、私は九州の出身ですが、JR九州の経営は非常に苦しいわけです。一万五千人の従業員の先行きにかかわる重大な問題なんです、この整備新幹線問題は。ですから、さっきから何ぼ聞きましても、できるだけ早く検討委員会で結論を出したい、こう大臣も言われるわけです。
 ところが、財源問題だけじゃなくて、国鉄の監理委員会の意見に言われている条件は、一つは財源問題、二つ目にはJR各社の経営の問題、三つ目は並行在来線の扱いをどうするか、四つ目は技術開発によるコスト低減方策など、こういうことが新幹線の建設に当たっては指摘がされているわけなんです。
 ですから私は、例えば今JR各社から意見を聞いている。私も九州に行って聞いてきたんですが、九州JRの社長はこういう意見をお持ちであります。博多−鹿児島間はこれは何とかペイできますが、しかし長崎ルートは全然ペイできませんと。むしろ長崎線であるならば現在の線を拡幅してスピードアップした方がいい、長崎線はどう考えても結論が出ない、こういう意見も言っています。
 それから、いまさっき私がなぜリニアモーターカーを言ったかというのは、建設の完了の時期が遅ければ一千億あと上積みをすればリニアモーターカーができる。そうなると、世界で初めての長距離リニアモーターカーということで、日本国内はもちろんのこと、諸外国からも来て乗ってくれるだろう。それは採算性にもかなり寄与するはずだから、やはりリニアモーターカーによる建設ということも真剣に考えてもらいたい、こういうことを、私は実は九州ですから、九州に行って聞いてきました。
 ですから、少なくとも今言ったような四つ、五つの条件について、やはり国民が納得できるような結論が出なきゃいかぬと思う。全部が全部できなけりゃそのうちのせめて一つぐらい結論が早く出て、それからやっていく。ところが、どうも聞いていると、そっちはそっちで議論しているけれども、なし崩し的といいますか、一部こっちはこっちで建設を始めるんだというふうに聞こえるわけです。私は、やはり国民が心配しているんですから、少なくとも監理委員会からも指摘をされている点の一つや二つぐらいは結論を出して、それから着工していくということでも決して遅いことではないというふうに実は思うんですが、大臣、以上のところをどういうふうにお考えになりますか。
#118
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先日私は青森にお邪魔をしまして、それこそ党派を挙げて新幹線、新幹線と一日半さんざん御陳情を受けました。しかし、そのとき大変地域の方々にはおしかりを受けましたけれども、私はついに甘いことを申し上げずに帰ってまいりました。
 それは、今まさに委員が御指摘のように、監理委員会答申の中で「予想旅客需要と投資の均衡」ということが言われ、また「在来線の収支に与える影響」あるいは「財源問題」「技術開発によるコスト低減の可能性」、こうしたものを「考慮に入れて慎重に判断する必要があると考える。」という御提言を受け、それに基づいて検討委員会における論議を行っておるわけでございます。それだけの慎重さを持って私は対しておるつもりであります。
#119
○安恒良一君 そこで、さらに話を進めていきたいのですが、今も林総括審議官が、公団の債務は国鉄改革で二兆二千億円程度軽減になったと言われていますね。
 そこで、これだけ軽減になったからまた新しく借金がしやすくなったというわけで、この借入金を枠にして財投等の借金で建設にゴーを出すようなことがあってはいけないと思いますが、その点はどうですか、大臣。
#120
○政府委員(林淳司君) 先ほど申し上げました鉄建公団の債務については、今回の国鉄改革に伴いまして債務の適切な仕分けをした結果でございまして、その結果鉄建公団の債務残高は確かに大幅に減少いたしました。しかし、これは整備新幹線の今後の問題とは全く無関係でございまして、整備新幹線につきましてはあくまで財源問題というものが中心でございますから、この財源問題についての検討委員会の結論が得られて、その財源をもって建設をするということでございますので、鉄建公団の債務とはこれは全く無関係でございます。先生御指摘のように、債務の枠が減ったから借金で整備新幹線をやるというようなことは全然考えておりません。
#121
○安恒良一君 そうでしょうね。でないと、もともと今日の債務の一つの行き詰まりが鉄建公団をつくり、鉄建公団がどんどん新線を建設をしてきた。そして、それが今日の国鉄赤字ローカル線の一つの原因をなしたことは事実なんですから、またその二の舞いをここでおやりになることは、私は断じてならぬと思う。
 ですから、少なくとも整備新幹線建設というのは大規模投資ですから、これを借金によってやらなきゃならぬという場合に、これは現ナマでなかなかやるわけにはいかないということになりますね。
 そうすると、その償還をどうするかということをきちっと考えないままこれをやることは、またかつて国鉄がたどってきた道を私はたどることになると思うんです。でありますから、今申し上げたように、大規模な投資ですからかなり財源的に難しい点がある。しかし、少なくとも借金をする場合に償還計画というのが十分考えられないまま行って、そしてこの借金のツケを再び公団に回すようなことは新幹線整備に当たってはないでしょうね。もう一回そこのところは明確にしておいてください。
#122
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今回の措置というものが、新たな借り入れを行い建設費に充当することを考えているものではございません。
#123
○安恒良一君 そこで、この問題の締めくくりになるんですが、私は今さっきも申し上げたように、監理委員会の意見で問題点が四つ指摘をされている。ですから、本当なら私は、この法案を上げるときにこの四つの問題について、財源問題、JR各社の経営問題、並行在来線の扱いの問題、技術開発によるコスト低減方策など、こういう問題について大臣から明確なお答えを聞いて、その上でこの法案を通す、こういうことが一番いいんじゃないかと思うんです。この法案は、鉄建公団がいよいよ新幹線建設を一手に引き受けてやれるということにこの法案が通ればなるわけですから、そうすると、本当に政治が理性を持っておるということならば、今言ったようなことについて政府の考え方を明らかにする。
 それから、皆さんは発議されておるのですから、発議されておる方としても、少なくとも財源問題はかくかくでございます、JR各社の経営問題はこういう問題でございます、並行在来線の扱いはこういうふうにしたらいいと思います、それから技術開発によるコスト低減方策などはこういうふうに取り入れますということを、発議者もやっぱり我々に明らかにする。そういう中で、この法案にひとつ賛成をしてくれと、こうおっしゃるのが普通だと思いますから、以上の問題点について発議者、それから大臣のお考えをお聞かせください。
#124
○衆議院議員(津島雄二君) 安恒委員の御指摘でございますが、全く御意見どおりでございまして、監理委員会の答申において指摘されましたもろもろの点は、これからのこの仕事を進めていく上で非常に重要な避けて通れない問題点であろうと思っております。
 そのような意味におきまして、例えば私どもが公共事業方式で建設を進めていただきたいということをかねがね主張しておりますのは、経営主体に対する不当な圧迫にならないということを頭に置いてのことでございますし、また、このたびJR関係各社の意見を問われたというような検討委員会の進め方におきましても、経営主体への影響ということが十分配慮されているというふうに理解をしておるところでございます。
 私どもとしては、御指摘のような点が十分考慮された上で適切な結論が速やかに検討委員会で出されることを強く希望しておるところでございます。
#125
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先刻申し上げましたように、監理委員会から四点にわたっての指摘を受けております。そして、それぞれについて今検討委員会として鋭意検討を加えております。こうした作業を最善を尽くして結論を出すようにいたしたい、かように考えております。
#126
○安恒良一君 どうも僕の質問を的確に発議者も大臣もおとりになっていないですね。
 この法案を提出し成立させる前に、こういう問題については発議者としては結論を持ち、政府としても結論を持つ、そしてその上に立ってこういう法案ということを考えるのが物事の順序じゃないでしょうか。ですから、全部が全部できなけりゃせめてその中の一つぐらいについてと、そしたらお答えはみんな早く政府が結論を出すことを望むと、こう言うわけですね、発議者は。ただ一つだけ公共事業方式と言われている。これもこの次聞きますが、公共事業方式の中身がまるっきりまた政府と皆さんの違いがあるんですが、私から言わせると、こういう法案をお出しになるときには、少なくとも新幹線建設に当たって重要なファクターである四つぐらいの要素についてはこういうふうにしたいということの解決の方向を示し、そしてその中で鉄建公団が国鉄の技術陣も引き受けて建設を一手でやっていく、こういう順序があっていいんだと。
 ところが、皆さん方は、肝心の要素については今検討中でございますとか一日も早く結論を出すことを望むと言いながら、この法案だけお急ぎになるんですね。そこの理由がわからぬわけですよね。これは一体のものじゃないですか。特にこういう前提条件というものがきちっとしないと一こういうものが出てこない前にこの法案だけ通すことのメリットはどこにあるんですか、お急ぎになる理由が。メリットというか、えらいお急ぎになりますが、その理由はどこにあるんですか。私はこういう問題の結論が出ないとゴーにならぬ、ゴーしてはいけないと思うんですが、そこはどうなんですか。
#127
○衆議院議員(細田吉藏君) 今、安恒先生がおっしゃったように、前段のいろんなことが整ってからということはこれはもう理想でございまして、私どももぜひそう願いたいと。あわせて監理委員会の御指摘に対してはこういう回答ですと、こういうことでやりましょうという結論を得てやるという、あなたのおっしゃったまさしくそれを私ども党としては望んでおるわけです。ただ、そこまで話がなかなかいかないということになっておることは、もうるる先ほど来御説明申し上げたとおりでございます。
 それで、これをなぜ先にやるかというお話でございますが、じゃ、これやっちゃいかぬのかという話と、またこれをやることによって私どもはJRの技術者、JRと鉄建公団の技術者を統合することによるメリットがあるということで考えておりますから、どちらにしても将来にわたって鉄道建設に関する技術者というのは一本にしておく方が合理的である、またJRにとってもこれは経営の合理化になる、こういうふうに考えましたのでこれだけは光やろうと。さっき申し上げたように、これをやって後推進しようという考えじゃありません。推進しようという方が先なんです。そういうことでございます。
#128
○安恒良一君 細田さん、そこまでおっしゃるなら、なぜ国鉄改革法のときに一緒にやらなかったんですか、国鉄臨時国会のときに。あなた方がおっしゃったように、国鉄の技術陣は鉄建公団に一緒にしておくことがメリットがあると、それならなぜ去年の秋おやりにならなかったんですか。あれだけの大改革で、国鉄国会でやろうと思えば一緒に当然やれたことじゃないですか。債務の引き継ぎから全部やったんですからね。人をどこに持っていくかまでやったんですから。そうおっしゃるならばあの国鉄改革法のときに、今おっしゃった国鉄の技術者を鉄建公団に一緒にするということをあのとき一緒にお出しになれば何のこともないことじゃないですか。それをどうしておやりにならなかったか。
#129
○衆議院議員(細田吉藏君) 私がお答えすることがどうかと思うんでございますが、私も衆議院の特別委員長をやらしていただいたわけでございますけれども、もちろんあの大改正のときにもこの議論はあったわけでございます。ありましたけれども、詰めができなかったということでございますし、一方はもう時間が限られておりますから、そこでこの問題は預かったままで進行した、率直なところそういうことでございます。話はあったわけです。
#130
○安恒良一君 大臣、そういうふうにとっていいんですか。正直なところ一緒にやりたかったけれども時間が足らなかったからできなかったというふうに、今与党側が言っておられますからね。私なんか、もう本当に今言ったことでおやりになるなら、国鉄改革法のときに、債務をどこがどう継承する、人員はどこにどう配分する、清算事業団がどう引き取る、こういうことがあったんですから、私は一緒におやりになった方が非常によかったと思うんです。細田さん正直に、やりたかったけれども、ちょっとあれもこれもやったらとても野党も反対するから、荷物も重たいからと。この法案は私たちは賛成するんですからね。これ、一緒にすることに反対しているわけじゃないんですから。私どもは、社会党はこれ後から採決のときは賛成という立場をとるわけですから、大臣、そこらはどうなんですか。
#131
○国務大臣(橋本龍太郎君) どうも議員立法の経過あるいは内容等につきまして政府に御質問をいただくというのは大変これ困る話でありまして、私は与党の代表としてのお考えを今提案者が述べられましたものを素直に承っております。
#132
○安恒良一君 わかりました。それじゃ、それを正直に、やりたかったんだけれども、ちょっとやれなかったから慌てて後から出したということだろうと思います。
 それじゃ、それらはそれらとしまして、少なくともこの法案を通すに当たって、私の理性から考えますと、財源問題ぐらいについて何かまだ検討中だけでこの法案を通すのに私は大変苦しむんです。
 そこで、もう一遍財源問題で聞きますが、与党側から公共事業方式ということを盛んに言われています。どうも全額国庫負担という意味かもわかりませんが、私は公共事業方式の場合でも、それは一番いいのは国家が建設国債でも発行してやるという方法も一つの方法ですね。しかし、場合によれば、いろんな意見、一部地方負担という意見も出ているわけです。それから、一部はやっぱり財投からの借金という意見も出ていますね。
 ですから、せめて国、地方、財投、こんなところで負担割合ぐらいはこうしたい、こんな考え方をやはり主管大臣として、それを検討委員会で議論しております、議論しておりますばっかりではちょっと能がないと思うんですね。少なくとも運輸大臣としては、自分の意見としてはこういう考えを持っているんだというようなことは、せっかくこの法案を寸これから最終的には各野党質問が終わったら通すわけですから、それぐらいの考え方をひとつ運輸の所管大臣として、財源問題については検討委員会の検討の結論を得てと言っているんですが、あなた自身としてはどういうお考えをお持ちか。
 それから、自治省からもきょう来ていただいておりますから、地方負担ということについて、あなたもきょう自治大臣のかわりに来てもらっているんですから、どういうお考えをお持ちなのか、ここのところについてちょっと聞かしてください。
#133
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私の考え方は単純明快でありまして、JRが後で返さなければならないお金は困るということであります。
#134
○政府委員(矢野浩一郎君) 先ほどお答え申し上げましたように、検討委員会での論議を踏まえてその結論が出さるべきものでございます。その結果によって対応してまいりたいと思いますが、ただ地方負担あるいは地域負担という言葉が使われておりますけれども、私ども、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、こういった国土全体にわたる基幹的な交通網でございます。そういった性格にかんがみ、あるいはこの通過の地方公共団体いずれも平均ないしはそれ以下の財政力しか持たないいわば貧弱なところでございますので、そういった点を踏まえて地域負担の問題については議論がなされるべきではないか、このように考えておるところでございます。
#135
○安恒良一君 そうすると、最後は大蔵省に聞かなきゃならぬですが、どうも今大臣の意見聞いても、自治省の財政局長さんの御意見聞いても、自民党さんの意見を聞いても、これは全部大体何となく国に出してもらいたいというふうに聞こえるわけですね。JR各社が借金になることは困る、こう運輸大臣も言われるんですね。自民党はもっとはっきりしている。公共事業方式で国の負担だ、こう言っているわけですね。自治省は、地方財政はもう大変なんだから、しかも今度走るところはかなり過疎地域も含めているからとても負担がと言う。
 そうなりますと、財源問題については国がどうするかということの考え方を示さぬ限り、いわゆる小田原評定のように回数だけやたらに多くて何回も何回もやることになりますが、きょうは宮澤さんにかわって、いわゆる新幹線の建設について与党側からも国が持てと言っているんですが、そこらはどうですか。
#136
○政府委員(斎藤次郎君) 財源問題についてまだ検討中でございますけれども、国が全額負担をするといいましても、御承知のとおり国の財政というのは実はマクロで見ました場合には地方財政よりも苦しい状況にあるわけでございます。赤字国債を出しておりますし、国債残高は百五十兆を超える状態ということでございますので、建設国債でそういう財源を充当するという考え方に大問題があるというぐあいに私ども大蔵省全体としては考えておるわけでございます。したがいまして、そういう難点がありますものですから、財源をどうするかということについてなかなか結論が出ていないというのが正直なところの現状ではないかと思います。
#137
○安恒良一君 結局、お聞きをすればお聞きをするほどわからなくなっちゃうんですね。ですから、これより以上この問題をやってもあれですから、私はやはり検討委員会、関係大臣お集まりですから、これは十分議論を進めてもらいたいと思うんですね。そうしないと、何となく結論が出ないままだんだん既成事実が固まっていくことは私は一番いけないことだと思います、この問題に関しては。もう再び国鉄の二の舞はしたくありませんし、せっかく新会社にそれぞれが分割になって意欲に燃えてこれからやろうというときですから、大臣もおっしゃったように、それに水を差すようなことは絶対まかりならぬと私は思う。しかしながら、一方においては建設促進の声が非常に高いということでありますから、こういう点についてはひとつできるだけ早く結論を出していただくことをお願いをしておきたい。
 そこで、残された時間次の議題について、地域交通局長お見えになっているし、大臣もお聞きいただいていると思いますが、今貸し切り観光というのはもうかなり飽和状態にあるわけですね。ところが、今度九州の運輸局長が中小型事業者に対して、これは大型免許じゃないが、しかし国民の要望が強いから車両の長大化をやろう、こういうことで近く通達を出そうということになっているわけですが、九州の貸し切り業を営んでいるところの各会社、労働組合、これは大変なことだということで、この話はことしの四月ごろから起こっておったんですが、これより以上競争激化することはかなわぬということで、労使挙げてこれに対する反対陳情等を私は実は受けておるわけです。
 そこで、まず確認しておきたいことは、車の長大化ということであって、いわゆる五十人乗り以上の大型へというふうにこの中小型事業者が変わっていくことは絶対ない、またさせないと、この点をひとつ明確にしてください。
#138
○政府委員(熊代健君) 先生御指摘のように、九州の運輸局におきまして、中小型の保有事業者に対して、現在は定員四十九人以下、九メーター以下というふうな長さの制限をしたものをもってやってもらっております。これは先生先刻御承知だと思いますが、業種としましては一般貸し切り事業ということで、大型保有の事業者と同じ種類の免許種別でございます。しかし、大型と中小型の場合に需要のニーズのあり方がかなり違っているということで、同じ業種ではございますが、運用上区分してやってきておるわけでございまして、今回の車両の九メーター以上のものにつきましては、お客さんのデラックス志向ですとか、あるいは車がかなり長距離に動くというようなことに対応いたしまして、一部車両数等の制限を付した上で、九メーターを超える車両で定員四十九人以下のものを一部持ってもいいということにしたいということでございまして、最初に申し上げました貸し切りにつきまして、大型と中小型を区分した運用をやっておるということについて、それを修正するとか、今後中小型専業事業者に対して大型のものをどんどん認めるという趣旨ではございません。今後もそういう運用でやっていくつもりでございます。
#139
○安恒良一君 そこで、この通達を見るとちょっと気になる文句があるんですがね。「自動車運送事業経営免許申請事案の審査基準により、当該事案を処理することとなるが、長大化を認めることは限定的にではあっても、中小型事業者の一部格上げを認めることとなるので」云々という表現がありますね。
   〔委員長退席、理事真鍋賢二君着席〕
今あなたがおっしゃったように、免許ではいわゆる中小型と大型と分けて運営上きちっとされていますね。それが車をただ大きくするだけだと言われていますが、「一部格上げを認める」、こうなるんですが、これはどういう意味ですか。
#140
○政府委員(熊代健君) まだ原案の段階ですので、最終的にそういう文言になるかどうか問題があると思いますが、この趣旨は九メーター以上のものにつきましては四十九人未満でありましても大型の運賃を適用する、貸し切り運賃につきまして大型、中型、小型という運賃種別を設けてございますが、四十九人以下であってもこのものについては大型運賃の適用だという趣旨でございます。
#141
○安恒良一君 この文章は適当ではありませんね。これはまだ試案の試案だというから、紛らわしいようなことは削除した方がいいと思いますから指摘しておきます。
 そこで、その次のことでお聞きをしたいんですが、少なくともこの事業というのはやはり公正競争というのがなきゃならない。公正競争というのは何かというと、まず賃金、労働条件、こういうものが九州なら九州の一般において貸し切り観光業をやっているものとこれが見合っていくということでないといけないと思うんですね。ところが、今往々にして中小型の経営者を調べると、非常に長時間労働が多い、もしくは賃金が世間水準、九州なら九州のこういう貸し切り観光をやっているところに比べますと賃金が半分以下であるなどという状態で、そしてバスだけはデラックス化する、こういうことがあってはいけない。あくまでもやはり公正競争ということになると、世間並みの労働時間、世間並みの賃金、そういうものをきちっと精査をされないといけないと思いますが、この認可に当たってそこらはどうされるつもりでありますか。
#142
○政府委員(熊代健君) 先生御指摘のように、今回の措置に従いまして車両の長大化を申請をされた場合には、運送法上の法規だけじゃなくて、労働法規あるいはその指導基準でございます二七通達といったようなものの遵守状況等につきましても調査をし、これらの規定に違反があった場合には長大化を認めないという方針を明確にしてあるところでございます。
 なお、先生御指摘の賃金問題につきましては、基本的に労使間の交渉で決められるという性格からかなり難しい面もあるとは思いますけれども、御指摘のように、安全で良質なサービスを提供するために必要な適切な原価が償われているかどうかという観点から、そういう点についても配慮を行うように運輸局を指導してまいりたい、このように思っております。
#143
○安恒良一君 大臣、以上のやりとりをお聞きくださって、実は今九州に起ころうとしている問題点について御理解をいただいたと思います。ですから、どうぞ今申されましたように、労働条件や賃金等についても、何も一番高いところに合わせろ、こう言っているわけじゃないんですから、やはり公正競争の観点から、これを許可するに当たっては十分な精査をしていただきたいということと、それから今も何回も読みましたように、とりあえず四十九人乗り以下であるがそれを大型デラックス化するということでありますが、今まで免許行政のあり方を見ますと、こういう中小、わかりやすく言うとマイクロバスなら二十五人乗りとかそういうものの需要が多くなった。ところが、既存の経営者は大型だから、なかなか中小型を持たないからこれを許可すると、こういうことにまずなるわけです。そうすると、今度は中小型をやっている諸君は、それをやっているとやはり大型のメリットに目をつけて今度は大型の方向へとさらに事業を拡大をしようとする。そうなりますと、これは需給状況を調べていただくとわかるように、非常に競争が激しくて、これまたダンピング等が起こり、そのことが労働条件にしわ寄せが来て、そして今度は観光貸し切りが大きな事故を起こすという悪循環にこれがなりがちなんです。
 そういう意味から言うと、今でもそういうふうにかなり問題がある業界でありますから、さらに私は、やはり自由主義社会ですから公正な競争というそのものを否定しているものではありません。ある程度あると思いますが、しかしあくまでもそれは乗客に対しいいサービスがきちっとできる、安全で快適なサービスができる、そしてそこで働いている人もやはり安心して働いていけるという、こういう条件のもとで競争というのが許されるのでありますから、この問題を認可されるに当たって、ひとつ十分その点については大臣としてもしかと、今地域交通局長が答弁した点についてはこれをきちっと厳守させるということについて、大臣のお約束をいただきたい。以上です。
#144
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、局長から御答弁申し上げましたとおりの方針を持ってきっちり物事を進めてまいりたいと思います。
#145
○中野明君 きょうは大臣も出席をしていただいておりますので、けさほどからただいままで、いろいろ今回の法案につきまして質疑が交わされました。私も極力重複は避けたいと思っておりますし、確認したいことだけ確認をさせていただいて質疑を終わりたいと思います。
 最初に大臣にお尋ねをするわけですが、五十四年の大平内閣のときに鉄建公団を他との統合を図るとして廃止を決めた閣議決定を本年の一月三十日に変更をされたわけですが、これはいわゆる重大な政策転換、このように私どもも思いますが、その閣議決定について大臣の御説明を改めてお聞きしたいと思います。
#146
○国務大臣(橋本龍太郎君) たまたま鉄建公団の存否につき、五十四年十二月の閣議決定で「青函トンネルの本体工事が完了した時点において、他との統合等を図る。」というものを決めました時点で、私は党側の行政改革の責任者で、これに関与をいたしておりました。そして、この時点では鉄建公団にさまざまな問題が世間で提起をされ、厳しい批判のあらしを浴びていたわけであります。青函トンネルの工事という非常に大きな事業を遂行中でありましたために、その事業の完成を一つの終点として鉄建公団の存廃を決しようということでこういう案文をまとめたと記憶をいたしております。
 ただ、その時点におきましては、当時関係いたしました私どもとしては、国鉄に対してこの鉄建の持つ技術を付与する、言いかえれば国鉄に鉄建公団を統合するという考え方を持っておりました。ところが、その後の状況の変化の中で、御承知のように国鉄自身が分割・民営という新たな道筋をたどることになり、同時に鉄建公団もその後においてその体質を変更し、非常にすぐれた技術者集団として今日に存しております。そうした中で私どもといたしましては、これまで培われてまいりました鉄道建設に対する技術、殊に大規模工事についての技術的蓄積というものを維持していくために鉄建公団の存続を必要とする状況になり、同時に、他との統合を図ると考えた相手側の国鉄というものが既に分割・民営という状態に立ち至っている状況を勘案し、閣議決定の変更に至ったと、私はそのように理解をいたしております。
#147
○中野明君 それで、提案者にお尋ねをするわけですが、この鉄建公団の存続ということが閣議で決まって、これはもう国の方針、こういうことになったわけですが、この鉄建公団を存続する閣議決定と、そして今回のこの提出されている法案との関係、率直に申し上げますと、閣議で鉄建公団の存続が決まったわけですから、当然鉄建公団の今回のこの法律は政府が出されるのが至当ではないか、私たちもこのように一応理解をしておるわけなんです。それが議員提案として出されている理由ですね。結局、たびたびお聞きしておるとおりに、政府・与党一体という形で現在あるわけですから、そうすると、閣議決定で鉄建公団の存続を決めた、そうしたらその鉄建公団に関する問題はやはり政府が責任を持って提案されるべきが至当じゃないだろうか、私たちはこういうふうに思うわけです。それが議員提案で、しかもいわゆる自民党さんの提案、こういうことになっているわけですので、その関係、それは一体どう理解をしたらよろしいのか、そういうことでございます。
#148
○衆議院議員(津島雄二君) 中野委員御指摘のとおり、今回の立法措置につきましては、昨年末の予算編成に当たっての政府・与党申し合わせがございまして、そこで整備新幹線の建設を鉄建公団によって一元的に行わせるということが申し合わされたわけでございます。
 しからば、この立法措置を今回の私どもの提案でさせていただく理由は何かと申しますと、御案内のとおり、その基礎になっております全国新幹線鉄道整備法自体が実は議員立法で制定されておりまして、その後の改正も議員立法によって行われてまいっておるわけでございます。こういう意味におきまして、今回も議員立法によって御提案をさせていただき、また昨年の暮れの政府・与党の間の申し合わせの際においても、議員立法によって処理するのが適当であるというふうに申し合わされたと承っております。
#149
○中野明君 そこで、けさほど来からの議論で大体私も理解をしているわけなんですが、やはり今回のこの議員提案によりまして、いわゆる整備新幹線の着工といいますか、それの突破口を開くのじゃないかという心配をかなりの人が持っております。そういう面について、それはもう全然別個だ、この法案はそういうこととは関係なしに財源問題等検討委員会の結論が出て初めて整備新幹線の着工問題はそれからの問題だということで明らかになってまいりましたので、その心配は一応ないと、私はこのように理解をしますが、今回のこの法律は純粋に、先ほどから御答弁があるように、いわゆる清算事業団の職員の人たちの異動後の身分の安定、そういうことをまずやっておいてあげたい、こういう趣旨でお出しになっている、そのように承ってよろしいですか。
#150
○衆議院議員(津島雄二君) 本法案の提案理由におきまして申し上げましたように、新幹線鉄道の建設につきましては高速性、安全性、大量輸送能力等におきまして非常に高い評価を受けており、国土の開発、地域社会の発展のためにぜひとも肝要であると私ども考えておる、そのことが今回の法律案の提案理由の一つになっていることは事実でございます。しかしながら、これまでの御審議で明らかになってまいりましたように、整備新幹線の建設の前提条件でございます財源等につきましては、中野委員の御指摘のとおり、極めて大きい問題を含んでおりまして、その問題についての検討委員会の結論を得なければ到底はっきりした見通しができないということも事実でございます。しかし、その見通しが明らかになるまでの間におきましても、政府・与党間の申し合わせに従って、鉄道技術者を一体的に鉄建公団に置いて運用していくということがいろいろな意味で適切であるという判断に立つで御提案を申し上げていることは先生御指摘のとおりでございます。
#151
○中野明君 ですから、一応私どもの理解としては、整備新幹線の着工問題とは切り離して、純粋に今後段に言われたそういうふうに受け取ってよろしいんですねと、こういうことです。
#152
○衆議院議員(細田吉藏君) 切り離してということかどうかわかりませんけれども、これは実は非常に大きな問題とやや小さい問題とあるわけです。今度やろうとしているのはやや小さい問題でありまして、やはり一番大きな問題は、財源の問題をどうするか、どこから金を出してどういう経営になるかということが一番大きいわけでございます。ですから、これをやったからこっちができるのだというものではないと私は思います。
 ただ、今後考えていく場合に、今のままでもやれないかといったら、今のままだと片一方はJR、片一方は鉄建公団と、こうなっているわけでございますね。北陸は鉄建公団、東北と九州は今まで国鉄、とりあえず今の法律ではJRと、こうなっております。これが今度は一本になるということですから、何というか、整理された形にはなります。なりますけれども、これによって非常に片一方の話が促進できるかどうかという話は直接のつながりはない。しかし、これは全然整備新幹線を進める上のものと無関係がとおっしゃると、それは必ずしもそうでもないと言わざるを得ないと思っております。
#153
○中野明君 私そんなに皮肉って物を考えているつもりじゃないんです。整備新幹線の着工ということになりますとこれは大きな問題が横たわっていますので、それはその問題が解決がつかなければ、これは大臣あるいは発議者の先ほどからの答弁で私どもも理解しているものですからそれはそれとして、これは将来の問題として、この法案を出された一つのねらいというものは今おっしゃった小さな問題かもしれませんけれども、鉄建公団に将来行かれる人のそういう身分の安定をまず図っておいてあげたい、そういうことをこの法案の趣旨として一応私どもは受け取って、それならばまずこの法案は通すべきじゃないか、こういう考え方で審議をしておるわけでして、何かこれが通ることによって、先ほど安恒先生もおっしゃっておったように、この法律が通ることによって整備新幹線の促進の突破口にされようとしているんじゃない、それはそれとして別問題だと、こういうふうに理解してよろしいですかと、こういう質問なんです。
#154
○衆議院議員(津島雄二君) 中野委員の御指摘のとおりに御理解をいただいて結構でございます。
#155
○中野明君 それで、政府の方にお尋ねするんですが、穐山先生も議論なさっておりましたが、要するに整備新幹線の着工というのは財源問題が片づかないとなかなか短兵急に進まないだろうと私も理解をしておりますので、そうしますと、この鉄建公団の経営、これが非常に気になります。それで、ちょっと説明をしてもらいたいんですが、鉄建公団の現在の職員数と、そして今青函トンネルはもうほとんど終わったわけですので、主な工事、これはどれぐらいなさっているのでしょうか、その辺ちょっと説明をしてください。
#156
○政府委員(林淳司君) 六十二年度の鉄建公団の定員でございますが、これは二千二百三十六人でございます。
 それから、鉄建公団の主な仕事でございますが、新幹線あるいは青函トンネルといったものを別にいたしまして、現在行っております建設工事といたしましては京葉線のような旅客会社線、いわゆるCD線と呼んでおりますが、こういうものの建設、これは六十二年度の予算で申し上げますと、このCD線は五百十億でございます。それから、さらに東武鉄道とか西武、小田急といったところの大手私鉄の建設でございます。これはP線と呼んでおりますけれども、六十二年度に千百二十億円、そのほか北総開発鉄道とか東葉高速鉄道といったような線の建設、それからさらにもう一つは智頭線とか宿毛線といったようないわゆる第三セクター新線というものの建設、これは工事費で申し上げますと百五十億でございますが、そういったものが現在の主な建設工事でございます。
#157
○中野明君 そうしますと、この整備新幹線の財源問題等後ほどちょっと確認をしたいと思っておりますが、監理委員会が言っているこの四項目、それが一応満たされて着工に至るまでというのは、私がなり時間がまだかかるのじゃないかという気がしているんですが、この鉄建公団の経営というものについて、今御報告いただいた仕事もいつまでもというわけにいかぬでしょうから、本当に経営が成り立っていくのだろうかどうだろうか。その辺の見通し、将来展望というのはどういうふうに運輸省は見ておられますか。
#158
○政府委員(林淳司君) ただいま申し上げましたような建設、いろいろございまして、その中で例えば民鉄線なんかにつきましては、これは年々やはり工事量がふえてきております。それからさらに第三セクター線につきましても、これは百五十億という額はここ数年固定されておりますけれども、いわゆる凍結をしておりましたAB線の解除というものも若干最近行っておりますので、工事量としてはかなりふえてきておるということが言えるかと思います。
 こういうふうな今まであります制度にのっとったいろいろな建設工事というものが一つベースとしてあるということは言えようかと思いますが、そのほかに、やはり今回国鉄改革に伴いまして国鉄がいわば民間会社という形でスタートをしたわけでございまして、残る鉄建公団がある意味で唯一の技術的な鉄道技術集団ということになります。そういう意味合いから申し上げますと、これからのいろいろ地下鉄その他の計画もございますし、そういうふうなものを例えば委託を受けてこれを行っていくとか、あるいはその他いろんな技術面については非常に高度の技術を持っておりますので、そういう技術面につきまして海外その他の面でその技術を生かしていくというふうな道もあろうかと思います。そういうふうな点をこれから探りながら、鉄建公団というものが本当の意味の優秀な技術集団として育っていくように私どもとしては十分留意してまいりたいというふうに考えております。
#159
○中野明君 それはまた機会を見て議論もさせてもらいたいと思っております。余り財源問題等が片づかないと、それが長引くと鉄建公団の経営が非常に苦しくなってぐるのじゃないかという気もしないでもございません。それはまたの機会に譲りたいと思います。
 そこで、大臣にお尋ねをいたしますが、先ほど来議論になっております監理委員会がいわゆる整備新幹線にゴーを出す場合の最低四つの条件というんですか、予想旅客需要と投資の均衡、これが一つですね。二つ目は在来線の収支に与える影響、三番目が財源問題、四番目が技術開発によるコスト低減の可能性、この四つの条件を示して建設ゴーのサインを出すべきだというニュアンスで話があるわけですが、この四つがすべて解明されないとゴーのサインは出されないのかどうか、その辺、大臣どうでしょう。
#160
○国務大臣(橋本龍太郎君) と申しますよりも、まさに監理委員会が御指摘になりました四つの項目、その指摘事項というものが検討委員会におきます着工の前提条件としての検討テーマでありまして、その適切な結論が得られるように努力した結果として着工に至る、言葉を言いかえるようでありますけれども、そう御理解をいただく方が正確ではなかろうかと思います。
#161
○中野明君 そうしますと、この四つのうちの優先順位というのはあるのでしょうか、どうでしょう。
#162
○国務大臣(橋本龍太郎君) 特に、その四つの項目について優先順位をつけがたいものであるとは思いますけれども、やはり財源問題、また在来線の収支と予想旅客需要と投資均衡という問題は、ある意味では同じ延長線上のものというふうに私は感じますが、こうした点が中心として非常に大きなテーマになっておる、検討委員会のテーマになっておるということは事実であります。
#163
○中野明君 それで、整備新幹線財源問題等検討委員会は、営業主体であるJR各社に意見を聞くことを決めて、目下幾つかの諸条件について検討を求めておられる、そして十月ごろに中間報告なんかが出てくるというようなことも聞いているのですが、仮にJR各社が営業費の補助を建設の条件に持ち出してきた場合は、大臣はどうお考えになりますか。
#164
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今回、検討委員会の御意向を受けまして運輸省からJR各社に対して意見聴取を行うに当たりまして、運営についての助成はないものとするという前提を置いて意見を聴取をいたしております。ですから、今委員の御指摘になるような意見というものは出てこないと考えておりまして、むしろ運営費助成なしという前提で一体どういう形の答えが出てくるか、私どもとしては極めて注目をしておるところでございます。
 いずれにいたしましても、その出てきた意見というものを踏まえて私どもは適切な結論をまとめなければならぬわけでありまして、できるだけ早い時期にそうしたことができるようになってほしいものと願っておる次第であります。
#165
○中野明君 これもけさほど来議論になっておりましたように、整備新幹線の収支予測が五十九年度価格で建設費を見られて出ているわけなんですが、これを拝見しますと、北陸だけがいわゆる全額国費で建設をした場合の収支で何とか黒字が見られる。他は皆赤字。これ五十九年の建設価格でそういうことになっていますね。そうしますと、JR各社がどういう答えを出してくるのか、恐らくJR各社としてはとても喜んで賛成でございますというような結論は出てこぬのじゃないか、この数字を見た限りこう思われるんですが、そういう点で今JR各社としてもその対応に苦慮しているのじゃないかという気がするんですが、JR各社の方でノーというようなことが出てくる心配はないんですか。大臣、どう思いますか。
#166
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは可能性としてはいろんな可能性が考えられると思います。ただ、今まで試算をいたしました中におきましては、例えば並行在来線と新幹線を合わせまして借入金がなしと仮定をいたしました場合には、昭和七十年度を想定いたしますと四百二十四億円の黒字が出るという試算もございます。
   〔理事真鍋賢二君退席、委員長着席〕
 ただ、その場合におきまして、施設更新費用を生み出すという観点から、助成金に係る部分にも減価償却費を計上しなければいけないという仮定を置きますと、これはその場合でも実は六百三十一億が赤字になるといったような数字がありまして、要するに仮定をどうとるかということによって状況には相当大きな変わりがあるわけでありますから、借入金がなく、減価償却費の計上を助成金に係る部分には行わないという場合には黒字が出てくるという数字もあるわけでありまして、今それこそJR各社がみずからの判断によって作業をいたしておる、そのように私は理解をいたしております。
#167
○中野明君 非常にこれ心配でして、私どもが一番心配しておりますのは、やはりけさほど来議論に出ておりますように、国民に二度と再び国鉄の破綻状態をつくらないということがはっきり納得できるような整備新幹線の推進が必要である、こう思うわけであります。同時に、JR各社の営業に悪影響が及ばない方法も、国鉄改革のときの精神というものを体して、わかりやすい整理をしていただかないと、これは国家の将来に大きな影響が出てくるものですから、ぜひその点は大臣として、先ほど来の答弁にありますように、からっとした財源問題等検討委員会の結論が出るまではゴーサインは出されない、このように私ども議論の中で理解をしているんですが、もう一度確認をしたいんです。それでよろしいですか。
#168
○国務大臣(橋本龍太郎君) 同じことを裏側から言いかえさせていただいた方が私は楽なんですけれども、財源等の着工条件、前提となる問題を処理し終わって後結論を出すということでありまして、その結論が出ないうちに既成事実の積み重ねということは私はあり得ないと信じております。
#169
○中野明君 もう一点だけ確認をさせていただきますが、リニアモーターカーの問題でございます。これも安恒委員から御議論が出ておりました。必ずや近い将来これは実用化になる、こう思うんですが、提案者は、先ほど御答弁がありまして、これはもう整備新幹線とは別に切り離して考えているということなんですが、やはり結論が長引けば長引くほど、リニアモーターカーの問題を避けて整備新幹線は議論できないのじゃないかという気がしてなりません。その点について、リニアモーターカーについてどの程度まで研究というか、検討というか、これをなさって、結論としてこれは、もう別に整備新幹線とリニアモーターカーは全然切り離して考えるのだという経緯になったのか。その辺はどういうふうに理解したらよろしいでしょう。
#170
○衆議院議員(津島雄二君) 提案者としてのお答えでございますけれども、このたびの法案の中では整備計画が既に申請をされておりますものを当面の議論の対象といたしましたので、リニアモーターカー等、新しい技術についての問題については、私どもはまだ率直な議論の対象にはいたしておりません。
#171
○中野明君 これは将来、財源問題等検討委員会としては、リニアモーターカーの将来展望といいますか、実用化は、近々にといってもそれは一年や二年のことじゃありませんけれども、近々に来る。そのときにやはりリニアにしておいた方がよかったというようなときが反省として出てきてはもう本当に取り返しのつかぬことですので、やはり財源問題等検討委員会でリニアのことについても検討、勉強の一つの課題にされたらいいのじゃないだろうかという気がするんですが、その辺は全然、先ほど来の答弁のように、もう問題外にしてやっていかれようとしているのか。やはり両面お考えになっておかないといかぬのじゃないか、そういう気がするんですが、その辺どうでしょう。
#172
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、今の委員の御指摘は一つの御見識として伺っておりました。ただ問題は、実用車両のプロトタイプがようやく今走行実験に入りましたところでありまして、これから先、むしろ長距離路線に適用するための高速分岐装置あるいは変電所の制御装置などの開発に着手したばかりということでございます。また、それ以前の問題として、このしばらくの間の極低温物理の世界における超電導の研究というものの異常なまでの進展ぶりというものもございます。こうしたものを見てまいりますと、どの時点で一体論議の対象として取り上げればいいのかとなりますと、これは技術のことでありまして、私は必ずしもそう簡単に、今の時点で整備新幹線と絡めて検討委員会が取り上げて論議をするというのには、なりにくいのではないかという感じを持っております。
 しかし、御指摘もありましたので、こうしたものも、必要な時期がありましたならば、検討の対象にすることにやぶさかではございません。
 ただ、やはり整備新幹線の建設が進められる時代に、リニアモーターカーが長距離走行の対象としての技術開発が終了しているかどうかということは、技術者たちの意見を十分聞いてみた上でないと何とも私も判断がつかないところではなかろうかと思います。
#173
○中野明君 ただ、私議論を聞いておって、余計な心配かもしれませんけれども、財源問題等検討委員会というものの結論はなかなか出ぬのじゃないだろうか、難しいのじゃないかと、こういう感じを受けておりますので、そうしますと、当然そういう状況の推移の中でやはりリニアの問題も重要な検討課題の一つにされておくことが必要じゃないかと、こう思って申し上げているわけでして、それは財源問題等検討委員会でずっと結論が早く出るにこしたことはないでしょうけれども、先ほどからの御答弁をずっと聞いておって、なかなかこれ大変な、結論がすぐ早急に出ぬのじゃないかという気がしてなりませんので、あえて申し上げておるわけであります。
 他の問題は大体重複をいたしますので、皆さんの御意見を聞いて理解が深まったところもあります。また、気になるところもありまして、先ほど申し上げましたように、この財源問題、一番問題なのはやはり監理委員会の四つの条件の中で特に財源問題が片づかないのに、新幹線はこの法律が通ったからといってこれはもうゴーに進む推進力にされてはたまらないというものがあります。それだけは御答弁のように確認をしっかりもう一度お願いをして私の質問を終わりたいと思いますので、大臣よろしくお願いします。
#174
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は今、だんだん整備新幹線問題を抱えている各地に足を向けるのがおっくうになるくらい各地で責められ続けております。やはり責任を持ったお答えのできる状況が来るまでは慎重を期すのが私の役割であると考えて今日までまいりました。これから先もこの検討委員会の最善の結論を得るように努力をし、その結論に従って最善の方向に問題の解決をゆだねたい、このように考えております。
#175
○小笠原貞子君 国鉄が百十四年の歴史を閉じて、そして民営・分割化されるという、国鉄国会と言われたあのときのことを私はもうまだこの間のことのように思い出すんです。それだけの大仕事をするのだといろんな角度から慎重にいろんな問題を検討しなければならないのではないかと私たちは主張したけれども、いや、これは最高のだと言って強引に押し通してしまわれた。まだそのほとぼりが冷めないのに今これ改正しなければならないというこの事実は、まさにあれが矛盾に満ちていたものの一つだと言わざるを得ないということを私は最初に言わざるを得ないんです。
 この法律の中身というのは、新幹線の建設主体を旅客会社から鉄建公団に一元するというものでございますよね。その理由は何なのだといえば、一つには技術要員の効率的運用、一つに集める方がいい、そしてまた資金調達の円滑化のためだという。
 具体的に言えば、九州会社では技術要員もない、そして資金の調達も無理だと。一つずつで考えてみれば、JRが持てるはずがないことですよ。もともと無理なことを分割・民営化で決めちゃったんですからね。だから、新幹線のような莫大な費用がかかる設備投資というその問題を、私はここのところで、国鉄時代にやったようなああいうどんどん借金しちゃってそして後は野となれ山となれというような国鉄の二の舞をしてはもう絶対にいけないということをまず最初に言いたいと思うわけなんです。
 結局、国鉄もあとの方は全部国鉄に借金かぶせちゃった。今度民営会社になった、あら大変だということでこの問題が出てきたわけですけれども、そういうことをしっかりと反省の土台の上に立ってこれがどうなるかということについて具体的に伺っていきたいと思います。
 そもそもこの整備新幹線というものの建設費は何年度に幾らで始まって、そして現在ではおおよそどれぐらいの事業になると見積もっておられますでしょうか。
#176
○政府委員(林淳司君) 整備新幹線の五線全体でございますが、この建設費につきましては現在詳細について検討中でございますけれども、五線全部で五十九年度価格で五兆三千二百億円程度という試算を私どもとしては持っております。
#177
○小笠原貞子君 五十九年度で五兆何ぼ、これからという今どんどんもう上がったりしていますよね。だから約二十兆だとか言われる数字も出てきておりますけれども、それについてはその後、今の時点でどれくらいというふうに考えていらっしゃいますか。
#178
○政府委員(林淳司君) この財源問題等検討委員会が設置されたのが昭和六十年の八月でございまして、その時点から検討を始めたわけでございますが、その時点での作業としましては、五十九年度価格というものをベースにいたしまして建設費をはじきまして、あと収支計算その他をいろいろやったわけでございます。その後六十、六十一、六十二というふうに経過いたしておりますけれども、その間の物価上昇分というものについては、これは現段階でそういう修正した数字というものは持っておりません。これはどの程度になるかということでございますけれども、現在物価の情勢はかなり鎮静化しておるということでございますし、それから整備五線の地域におきましては地価についてもそれほど大きな上昇はないということでもございますので、全体として採算というものを検討する場合にはこの五兆三千億円程度という五十九年度価格をベースにして検討しても大きな狂いはないということで、この数字をベースにして現在いろいろな検討をしておるということでございます。
#179
○小笠原貞子君 わかりました。
 それで、検討委員会というものの一つの試算ですけれども、これで建設費の助成がゼロというふうになった場合の試算として、開業後三年には在来線含めると七千七百億の赤字になる、そして八年後には在来線含めると九千八百億の赤字だということが一つの試算として出されていたと思いますが、そのとおりですか。
#180
○政府委員(林淳司君) ただいま先生御指摘の数字は、これはすべて借金でやった場合という前提での数字かと思います。
#181
○小笠原貞子君 そうですね。助成ゼロといった場合だから、すべて借金になるということ。そうすると、すべて借金してこんな大変な赤字になる。ずっと調べてみると、九〇%の助成をもらっても整備五線で四百三十三億の赤字、在来線を含めてというふうになるわけですけれども、それもそれでいいですね。
#182
○政府委員(林淳司君) そのとおりでございます。
#183
○小笠原貞子君 そうすると、九〇%助成もらっても四百三十三億の赤字になる。そうしたら、何%もらったら赤字出さないで済むというふうに考えたらいいですか。
#184
○政府委員(林淳司君) 私どもが検討委員会で作業をしております一つの試算値といたしまして、全額助成、すなわち借入金がないという前提で計算いたしました場合、新幹線と並行在来線を合わせまして昭和七十年度で四百二十四億、五線全体で四百二十四億の黒字が出るという試算をいたしております。
#185
○小笠原貞子君 全部助成一〇〇%でやってもらうとやっと黒字になる、九〇%だと四百億からの赤字になる、そういうことですよね。そうすると、全部一〇〇%助成してもらえるかもらえないかという、さっきから出ているそこの財源の問題がどうしても避けることができないということですね。全部一〇〇%出してもらわなかったら黒字にならないということをしっかり頭に入れておかなきゃならない。一体、一〇〇%もみんな出してくれる、出してほしいというそんな何か希望的観測は、発議者の方もいろいろと、こうあってほしい、こういうふうな御意見おっしゃいましたけれども、そんな願望ではちょっと私は頼りないと思うんです。
 さっき大蔵省も斎藤主計局次長がおっしゃいました。衆議院では大蔵省の田谷主計官も言ってらした、建設国債、現段階では到底それは出すことができない。結局、一〇〇%出さなきゃ黒字にならないんだけれども、どこも出してくれるところがないんだよということになると、一体これどうなんですか。出してくれない、そうすると鉄建公団がみずから借金して建設ということにならなければならない。こういうことになると、まさに公団は第二の国鉄になるということですよね。どこかに、ここに活路が開かれそうだといろいろ検討されて、そういう希望的観測ではなくて、もうちょっとなりそうだというのが具体的にあるかどうか、発議者の方に伺ってみましょう。一〇〇%出してもらわなきゃ黒字にならないんですよ。それはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
#186
○衆議院議員(津島雄二君) お答えいたします。
 確かに非常に難しい問題でございますが、例えば今一〇〇%補助でなければなかなか黒字になりにくいという点について一言申し上げますと、この問題についてはいろんな視点がございます。現実に今の在来線で運行を続ける場合に、その在来線自身が赤字を出しておりますね。そうしますと、新幹線をつくりました場合に、在来線のその後の運行方法にもよりますけれども、トータルで赤字ではあるけれども、つくらない場合よりも赤字は減るという視点もございます。
 それからもう一つ、具体的なあれで申しわけございませんけれども、例えば盛岡−青森間をとって計算をすると赤字だ、しかしそれによって盛岡から上野までの乗客はふえるというフィーディングの機能がございます。これは計算に入っておりません。そういういろいろな点を考慮に入れた上で、これは恐らく運行会社は運行会社なりの結論を出してくるのであろうと私は思っておりますが、いずれにしても非常に大きい問題であることは論をまたない。その点は与党・政府一体となって適切な結論を検討委員会で出していきというふうに思っております。
#187
○小笠原貞子君 私も、いろいろと試算がある、きっと検討していらっしゃると思う。私はその検討した結果を出してくださいと言っていただいたわけです。そうすると、こっちはちょっとプラスになるだろう、こっちはこうなるだろうと今言葉でおっしゃったけれども、それじゃ具体的にきちっとした試算というものがあって、そしてそんなに心配することはないよと言われるのなら、私はそれでああよかったなと思うんだけれども、具体的に数字として出された問題から見たら、これはもうまさに大きな借金を抱えなければならない。
 それで、全体でもってどうなるかということよりも、より具体的にそれぞれの各JRの会社、その五つの会社で分かれた場合に赤字はどれだけになるかという問題です。それから、一〇〇%出してもらって運行する、そうすると何とかやれるかもしれない。だけど使いっ放しというわけにはいきませんね。やっぱり減価償却していかなければならない。そうすると赤字が出るのはどれくらいで、減価償却を考えた場合にはどれくらいになるか、各五つの整備新幹線の数字を教えてください。
#188
○政府委員(林淳司君) まず合計で申し上げますと、昭和七十年度で新幹線、並行在来線合計で見た場合に、全額補助という形で計算をいたしますと、ただいま御指摘の減価償却費を計上いたしますと合計で六百三十一億の赤字でございます。
 各線別に申し上げますと、東北が二百四十の赤字、北海道が二百二十二億の赤字、北陸が百四十九億の黒字、それから鹿児島が百六十五億の赤字、長崎が百五十三億の赤字、こういう数字に一応試算上はなっております。
#189
○小笠原貞子君 もうそれこそ各線、今何百億という減価償却当然しなきゃなりません、これ使いっ放しで後は知らないというわけにいかない。そうすると、この何百億という赤字を考えた場合に、これは公共事業として金出してくれというわけにもいかない。とにかく一〇〇%出してもらわなきゃ動きがつかないよということになるわけですから、この辺のところが私はどうしても心配だ。垂れ流し赤字の第二の国鉄にならないという保証がどうしてもない。やっぱり新幹線ができて日本の技術というのは進んでいます。そして高速で安全性があって、新幹線、私も本当につけてほしいと思う。住民が要求するのは当たり前だと思う。だけど、つくってほしいわというだけでは、これはもう済まないですよ。その後の費用は一体どうなるのだ、どこも出してくれるところがない、そうすると垂れ流しになっちゃうじゃないかということ、これを何としても私はここのところで指摘しなければならないんです。五十九年度の価格で五兆三千億と見積もりました。しかし、それがその後どうなるかというこれもはっきりしない。財源は出してもらえません。経営の見通しも、在来線はふえてよくなるか、新幹線できてとられたら在来線減るのが今までの問題だと思う。その在来線も今度は廃止しましょうということになると、私は余りにもずさんなところを今お出しになったなと。これを出して整備新幹線進めようという気がないのなら、もうちょっと慌てないで、慌てたらろくなことないんですから、慌てないでしっかり私は検討さしていただきたいと思うし、そうすべきではないかと私はそう思います。
 重ねて言いますけれども、国鉄の二の舞、赤字の垂れ流し、これがあったら大変なことですから、この点だけはもうしっかり押さえておいていただきたいと思います。発議者の方もそして大臣も、先ほどから何回もおっしゃって、もう嫌だとおっしゃるかもしれないけれども、そのときになってあのときと情勢が変わりましたなんてやられるのが今までの例なんだから、そういうことがないようにということを私は最後にくぎ刺したいと思う。
#190
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は先日青森に参りましても北海道に参りましても、整備新幹線について一言半句いいことを言わないためにしかられております。これからも同じような状態であろうと思います。
#191
○衆議院議員(津島雄二君) 小笠原委員の御指摘のような点は検討委員会においてしっかりと検討して適切な結論が早急に出されると期待をしております。
#192
○小笠原貞子君 期待していますというのは私心細いんですね。期待するのは当然だと思うけれども、発議者として名前を出してここに来て答弁された立場をしっかり考えて、後続けてやっていただきたいと思います。
 それじゃ、ちょっと別の問題に入りたいんです。この前JR東日本の信号通信区関係の資料をもとにして、コストの切り詰め、そして具体的に検査体制の合理化、検査項目の見直し、検査周期の延伸など、安全上重要な問題をはらんでいるということで、私は具体的に資料をもとにして質問をしたわけです。とりわけ、そのときもおっしゃったけれども、信号通信区というのは踏切、信号を担当していますから、非常にこれは安全対策上キーポイントを占める部門である、こうおっしゃった。私もそう思ったから質問した。ところが、私が心配していたとおり、今踏切事故というのが非常に大きな問題になっているわけです。特に秋田の五能線、奥羽線の踏切の異常というのが相次いで起こっている。その実情を簡潔に報告してください。
#193
○参考人(山之内秀一郎君) お答えをいたします。
 御指摘の点についてでございますが、まず五能線におきましては先月、八月の十九日の七時六分に向能代と北能代の駅の間にございます向ケ丘踏切というところで、列車が近づいてきたにもかかわらず踏切遮断機が開きまして、折から踏切に入ってまいりました軽自動車とぶつかりまして、まことに遺憾でございますが、軽自動車を運転した男性の方が亡くなられたという大変残念な事故があったわけであります。
 その後この種の事故、こういった大きな事故にはならなかったのでありますけれども、一週間ちょっと後の八月二十七日に、この近くではございますが、田上踏切というところ、それから大間越街道踏切というところ、それから第二大間越街道踏切という三つの踏切、同じときにやはり遮断機が上がるという事故がございましたし、それから数日後、九月一日には中村川踏切というやや離れたところでやはり同じような現象が出ております。幸い、この後の申し上げた四回のケースには列車と自動車が衝突するという事態にはならなかったわけでございます。
 そのほか奥羽本線についても、若干内容が違うんではございますが、八月二十九日に十文字と睦成という二つの踏切で、これは逆に、遮断機がおりたまま汽車が行ってしまっても上がらないということの通報が、通っている方々からの御連絡がありまして、私ども係員が急行いたしまして調べたんですが、その時点では異常がないという状態でございます。
#194
○小笠原貞子君 奥羽線一つだけ。
#195
○参考人(山之内秀一郎君) 奥羽線は私どもが一般と唱えている公衆の方から八月二十九日に、十文字踏切というところと睦成踏切という二カ所で遮断機がおりっ放しという、さっきのところと逆の現象でございまして、むしろ安全なわけなんですけれども、一種の異常という通報がございました。私ども確認をして、それでそのときは異常なかったので、実は最終確認をいたしておりませんが、そういう情報を承っております。
#196
○小笠原貞子君 ちょっと伺いますけれども、布石と書いた踏切、これは今おっしゃったどれかに当たるんですか、八月二十九日、それから八柳という踏切、これは今のに入っていませんね。今おっしゃったのは……。
#197
○参考人(山之内秀一郎君) 私どもが今ここで把握しているのは一応この二カ所把握いたしております。
#198
○小笠原貞子君 十文字と睦成と……。
#199
○参考人(山之内秀一郎君) 両方ともそういう事態があったということを歩行者の方から御連絡を受けております。
#200
○小笠原貞子君 わかりました。
 今お聞きになったと思うけれども、遮断機というのはとめなければならないのに、一たん下がったのが上がっちゃった、上がりっ放しというこれは大変な事故ですよ。これが八月十九日でしょう。八月二十七日に三カ所、そして九月一日と、全部では五カ所なんです。そして、本当に残念なことに初めは一人亡くなっちゃったんです。あと四つは事故で死ぬ人がいなかったというけれども、遮断機が上がっちゃって行って死んだなんというのがもう全部秋田県にニュースになったから、あとはみんなもう本当におっかなびっくりでこうやって見たから、上がりっ放したけれども死傷者は出なかった。だけれども、遮断機が上がりっ放し、一たん下がったのに上がっちゃったなんという、こんなことは本当に私は大変なことだと思います。その後の奥羽線は、これは私の調べでは布石というのと八柳と十文字、今おっしゃった睦成とか四カ所、これは上がるのじゃなくで下がりっ放し。下がりっ放しの方が、これは突っ込まないからいいですね。だけれども、とにかくこんなことがあってはならないことですよ。せめてみんな下がりっ放しというふうになっていればいいけれども、下がって上がったなんというのは、これは本当に大変なことなんです。だから、もう地元なんかでも本当にパニック状態。車で走っている人は不安で不安でと。警報機やなんかがあって、そして遮断機があってこれが上がるということは、これは本当に一つでもあってはならないことです。これについて徹底した究明と再発防止をしていただきたいということ、それについてどういうふうに御調査なすっていらっしゃるでしょうか。
#201
○参考人(山之内秀一郎君) まことにおっしゃるとおりでございますし、私ども責任を持って鉄道を運営している立場からいたしましてまことに遺憾な事故でありますし、私ども自身といたしましても、技術的な観点、安全上の観点から大変衝撃を受けておりまして、現在本格的な調査を警察並びに財団法人鉄道総合技術研究所の専門家の方を加えまして鋭意原因の究明に取り組んでいるところでございます。
 具体的には、八月十九日に最初の痛ましい事故が起きましてから、早速警察の方並びに我々も現地に入りまして詳細に踏切の動作状況あるいは車両に異常がないかどうかを検討いたしております。ただ、現時点までで一回、二回調べた結果では踏切の技術的な動作状況については今のところ異常が見つかっておりませんが、起きたことは事実でございますから、今我がJRの本社並びに地域本社、技術研究所とも総動員いたしまして、本日現在も試運転列車を走らせる等、技術陣の総力を挙げまして、なぜこういった異常事態が起きたか、鋭意究明を急いでおるところでございまして、原因がわかり次第、私ども必要な対策をとって、こういった事故が二度と起きないようにしていきたいと考えております。
#202
○小笠原貞子君 鋭意御検討、当然やっていただかなければならないと思うんですけれども、緊急対策として私これはすぐ何とか手を打ってもらいたい。ということは、普通だったら踏切の大分前に、汽車が進行してきたら、これが直流の電気が通る回路がありまして、それで遮断機が下がると、こういうふうになっているわけですよね。調べてみたら、初めの秋田の五能線というのは全部車種が一つの車両なんですよ。八月の向ケ丘も田上も大間越とそれから第二大間越というこの四つの踏切が上がりっぱなしというのは、キハ四〇の一つの車両が四回やっているんですよ。そうすると、この車両が一つは大きな問題だということで調べていただかなければならないし、通過してそして遮断機が下がるようにというときに電流が流れますよね、それの力が今どうなんだというふうなことを考えますと、これをもっとバッテリーのパワーアップをしてというふうなことも考えていらっしゃるのかなというふうに伺いました。だから、具体的にそのキハ四〇という車両、これは調べてみましたら、秋田だけじゃなくて、私の北海道でも百五十あるんです。全国で三百九十一あるんです。東日本全体、お宅の管轄では百十七。そうすると、たまたま一つで済めばいいけれども、その後また別のが出ているわけでしょう。そうすると、この同じ車両が全国各地に三百九十一あります。おたくの管轄だけで百十七両ありますから、だからこれを調べてもらいたい。全国的に大臣も調べるように御指導をいただきたい。キハ四〇というわけですよね。
 それから、さっき言ったような電流が通ったか通らないか、この辺が上がった下がったに作用すると思うんです。そうすると、よく今問題になっています海岸近く、塩害で高圧線がさびて停電だとかなんだとかというのがありますね。そうするとその塩害との関係もあるし、それからパワーアップしなきゃならないというふうな、そういうことも検討されなければならないのではないか。直流軌道回路方式というもの、このものについて具体的に私は御検討いただきたいと思います。いかがですか。
#203
○参考人(山之内秀一郎君) 確かに今回は私どもやや衝撃を受けた、踏切があいたこと自体大変衝撃的な事件でございますけれども、相前後して起きた、しかも御指摘のように同じ車が同じようなところで起きたということはちょっと特異な現象でございまして、御指摘の視点というのは私ども強く持っておりまして、そういった観点からも今鋭意調査をしているところでございます。
 ただ、いろんな視点が私どもあり得ると思っておりますのは、確かに同じ車両が起きたことも事実でございますが、これが全部初列車で起きているという視点もございます。全部朝の上りの一番列車に限って起きておりまして、同じ列車が二番列車以降では起きない、あるいはよその踏切では起きないということを考えますと、車両のせいなのか一番列車のせいなのか、要するに夜間長時間列車が走らない間に例えばさっき御指摘の塩風のせいで何らかの格好で絶縁が強くなっちゃったのではないか、いろんな考え方がございますし、その辺は今技術研究所の専門家の方々も、いわばホシが何人か浮かんでいますどれが真犯人か、今捜査線上にあるという状態でございまして、ちょっとそれによって対策も変わってまいりますので、今それを詰めている段階と御理解願えればありがたいと思います。
 御指摘の点で、車両につきましても、あるいはレールの電流の問題、専門的に言いますと車両が通った後なおかつ残っている残留電圧がどのくらいあるのか、それから信号保安設備がこの保守基準の中に十分入っているかどうか、今のところのデータではきちんと入っているようでありますけれども、そういった関係から調べますと同時に、人工的にもさびをつくってみたり、あるいは車両にもしか異常があって電流が漏れた場合、果たして異常ができるかどうかということを人工的につくってみまして、今鋭意試験をやっている最中でございますから、その結果を踏まえて抜本的対策をとっていきたいと考えておるところでございます。
#204
○小笠原貞子君 本当にそれが結論出るまでやっぱり走っているのだから、これは心配です。いつごろ大体結論が出るんですか。今の事故が起こったのは八月十九日ですね。いつごろになったら結論出るのか。
#205
○参考人(山之内秀一郎君) これは、ちょっと今ここで大変率直な言い方で申しますと、難しいテーマでございまして、開き直りととられると恐縮ですが、やさしければ答えが出ているわけでありますけれども、大変難しくて、本来私どもその踏切があくつもりでつくったわけでございませんので衝撃を受けておりますので、なるべく早く答えを出したいと思っておりますが、ただほっておくわけにもまいりませんので、それはそれとして暫定的に安全を保つ対策はとらなければいかぬということで、これは本当の緊急対策でありますけれども、とりあえず問題の起きた踏切に近づいた場合には列車を徐行いたしますとかその踏切で警報を鳴らしますとか、あるいは係員を立てますとか、そういった対策を今暫定的に立てまして、はっきりした原因がわかり対策を打つまでそういったことによって万全を期していく次第でございます。
#206
○小笠原貞子君 私もその専門家じゃないからよくわからないんだけれども、直流軌道回路方式というんですか、それのバッテリーのパワーアップをすればこれは大きな効果があるというふうな考え方も伺ったんですけれども、それはやっぱり必要だというふうに見ていらっしゃいますか、今の時点で。
#207
○参考人(山之内秀一郎君) 先ほど原因がはっきりいたさないということを申し上げましたんですが、御指摘のように車両という疑いもゼロではございません。
 なぜバッテリーの電圧を上げるかということが今の段階において挙がってくるかということは、当然原因がこうではないかという推測のもとにそういう対策が議論になるわけでございまして、バッテリーの電圧を上げるということはむしろ車両の異常ではなくて、例えばレールの上にさびがあるとかごみがたまるとなぜ踏切が動作するか、やや難しくなりますが、常時踏切のところへ電流を流しておりまして、車両が通るところへ車輪が乗っかるので、車軸の鉄で結んでいます。その間がいわばショートをするわけですね。そうすると、そこで本来流れておる電流が車軸を通ってもとへ戻っちゃって、その先に行かなくなってこっちは無電流になる。そうするとここにリレー、継電器がありますから、電流が来ているときには踏切が閉まっていますけれども、列車が入ると電流が来なくなりますから遮断機がおりるというのが、簡単に申し上げますとこの原理でございます。
 したがって、その遮断機が上がっちゃったということは、何らかの格好でリレーに、電流が来ないはずのところに来ちゃったというふうに考えざるを得ない。ということは、原因としては、何かどこか異常な電流が流れ込んだのか、レールから流れてきた電流が車輪との間の絶縁が急に大きくなっちゃって、例えばさびがあるとかごみが入ることによって車軸の方に流れていかないで、そのまますっとレールを伝わっていっちゃったということが一番あり得るのではなかろうか。その場合に、車両の異常ではなくて、さびとか何かの理由で車輪と車軸の間の絶縁が強くなった場合に、電圧を上げておけばここがもっと伝わりやすくなるわけでありますからこういう対策が浮かび上がってくるわけでありまして、これはあくまでも原因がそっち側だということが明確になった場合とる対策でございまして、その原因いかんによってはこの対策は意味がない。それはやはりもうちょっと専門家の判断を待ってから決めさせていただきたいと考えております。
#208
○小笠原貞子君 本当に私も心配で、そうかといって、かえって遮断機なんてあるから安心して打っちゃうんだからなければいいというわけにいかないし、これは本当にしっかり早くお願いしたいと思います。こういう事故が万が一でも起こったらもう二度と起こっては困るけれども、そのためにもやっぱり検査というようなものを十分に手を入れてやってもらいたいというのがこの間も私委員会で質問した趣旨なんです。具体的に八月十九日の一番初めに亡くなった近藤さんとおっしゃる方、この方が亡くなったおかげで次々と続いたのが亡くならないで済んだかもしれない。死んだ大損ですね、一番先にぶつかっちゃったんだから。そういうことをいろいろ伺ってみて、上がってはならないおりたものがまた上がっちゃったなんというのだったら、もうどうしようもないことですよ。そういうようなことから、今おっしゃったように、もう徹底した原因究明をやっていただくということと同時に、亡くなられた御遺族の方に対して、その御要望も十分にお聞きになって補償なども考えていただきたい。やっぱりあってはならないことが起きたんだから、それに対しての対策、補償というものは誠意を持って当たっていただきたいと思うんですけれども、やっていただけますでしょうか。
#209
○参考人(山之内秀一郎君) おっしゃるとおり、今回の事故は大変遺憾な事故でございまして、亡くなられた方に対する補償につきましては、私どもも誠意を持って対処いたしたいと思います。と同時に、いろいろと御質問のありましたとおり、この原因をはっきり究明いたしまして対策をとることも亡くなられた方に対する一つの償いかと思っております。全力を挙げて対処をしてまいりたいと思います。
#210
○小笠原貞子君 ありがとうございました。もう一つやるつもりだったけれども、ちょっときょうは事情があってやれない。きょうは早くこれで終わります。
#211
○田渕哲也君 鉄建公団は五十四年の閣議決定で統合・廃止することになっていたのを、ことしの一月の閣議決定において存続を決定いたしました。もちろんその当時はまだ国鉄が分割・民営されていないときでありまして、事情が変更したこと、それから国鉄の持つ技術集団をこういう形でまとめることが必要だ、こういうことはよく理解できるのであります。ただ、これは公団として残す必要があるのかどうか、この点若干疑問に感じますので、この点について運輸大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#212
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、委員からお述べになりましたような、また先刻中野委員にも御答弁を申し上げましたような経緯で、私どもは鉄建公団につきまして青函トンネルの本体工事が完了した時点で他との統合等を図ると考えておりました従来の閣議決定を変更いたしました。それは、やはりこれだけの技術者集団というものを散らしてしまうということは大変もったいないことでありますし、国鉄の分割・民営という中で新たに国鉄からも技術者を迎え入れることによって、非常にレベルの高い大規模な工事能力を持つ技術者集団を今後ともに持っていきたいということを考えたということであります。
 そこで、これが特殊法人でなければいかぬのか。確かに例えばこれを民間企業のような形にすることも考えられないではありません。しかし、やはり鉄建公団が現在まで取り扱ってまいりました事業というものは非常に公共性の高い工事、同時に民間企業としては採算のとれにくい工事というものを特殊法人という経営形態を生かして仕事をしてきたということでありまして、今後とも私はそういう状況というものは起こり得るものだと考えております。したがって私は、特殊法人として鉄建公団を存続させることに対して異論はございませんでした。
#213
○田渕哲也君 公共性が高く採算がとりにくい工事というのは、具体的にはどういうことが想定されますか。整備新幹線はその一つかもわかりませんが、他にありますか。
#214
○国務大臣(橋本龍太郎君) 例えば今まで鉄建公団が行ってまいりました事業をお考えいただけばまさにそのとおりでありますし、そのほかに現在例えば第三セクター線等の建設を鉄建公団が行っておりますが、これらも同等のものと考てております。
#215
○田渕哲也君 そうすると、そういう場合の費用というのは何らかの形で国が支出をする、鉄建公団に対して助成を与えるという形になるわけですか。
#216
○国務大臣(橋本龍太郎君) 従来鉄建公団のしょっておりました債務には二通りのものがあったと私は考えております。そして、国鉄の分割・民営に際しまして清算事業団に移しかえることを決めました例えば青函等の工事の結果出てまいりました赤字、そのほかに、その時点において借入金で行われるあるいは他の資金によって行われるが将来返還されてくる、いわば将来返してもらうお金で工事を行う、その時点においては債務として立つが将来それは償還されるというもの、二通りがあろうかと思います。
#217
○田渕哲也君 今回、旅客会社でなくて鉄建公団を建設主体とするということでありますけれども、この場合の建設主体というのはどういう定義でありますか。
#218
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大変恐縮でありますが、これは法案を提出された方に御質問いただきたいと存じます。
#219
○衆議院議員(津島雄二君) 田渕委員の御質問にお答えいたします。
 建設主体という場合に、主として二つの意味があると思います。その一つは技術的に建設工事を進めていくということでございまして、このような意味におきましては、こういう大規模な鉄道建設工事を担当する技術者を集合しておくということに大きな意味があると私どもは着目したわけでございますが、もう一つは建設に関する資金調達ということがあると思います。先ほど大臣が御答弁で述べておられましたように、大規模で公共性の高い事業でございます場合に当然政府の助成が必要である。その助成を受け入れる対象といたしまして公共性の高い企業体が適当であるということを私どもはやはり着目したわけでございます。建設主体という場合において、私どもは今の二つを主として念頭に置いたものでございます。
#220
○田渕哲也君 建設主体というのは、建設するに当たってみずからがその建設をやるという意味ではないわけですね。建設の工事の発注先を決めたり発注したり、あるいはそれを監督し指導する立場ということではないかと思うんですが、いかがですか。
#221
○衆議院議員(津島雄二君) 大体委員が申されたとおりであろうと思いますが、技術的にかつ経理的に責任の主体になるという意味ではなかろうかと思います。
#222
○田渕哲也君 国鉄が民営化された場合、本来なら新たな投資というものでありますから、これはやっぱり建設主体は旅客会社、例えば旅客会社がなるというのが原則ではないかと思うんです。そして、鉄建公団が持つ技術が必要ならば、建設主体は旅客会社であるけれども、その技術指導とかあるいは工事の監督とか、そういうものを鉄建公団が請け負うということになるのではないかと思うんです。もしそれでないとするならば、鉄建公団が建設主体になるというのにそれ以上の何か意味があるのかどうか。この点はいかがですか。
#223
○衆議院議員(津島雄二君) ただいままでに私どもの方から申し上げましたように、建設自体の技術的かつ経理的な責任の主体というものを私どもは着目したわけでございますが、これはその建設された鉄道の運営主体と同じである場合もございますし、また別である場合もある。それぞれの場合が考えられるわけでございますけれども、私どもの考え方としては、このような大規模な整備新幹線の建設という仕事については建設主体を明らかにして、そしてこれを運営いたします運営会社は別に運営の方に専念していただくということが至当ではないかという判断に立ったものでございます。
#224
○田渕哲也君 そうすると問題は、新しい鉄道路線が建設された場合にそれの所有関係、これは鉄建公団が建設主体となった場合には、旅客会社はそれを借りるということになってその運営をするということになるということですか。
#225
○衆議院議員(津島雄二君) 現在のこの提案をいたしました法案の検討の段階では、将来運営する場合のあり方についてまで問題は詰め切っておりません。その点については今後の政府の御検討にまつべきではなかろうかと思っております。
#226
○田渕哲也君 そうすると、借りる場合もないではないけれども、それでない場合は鉄建公団が建設主体となって建設した鉄道を譲渡するということになるわけですね。
#227
○政府委員(林淳司君) ちょっと補足さしていただきますと、今回の提案されておりますこの法律におきましては、建設主体についてこれを鉄建公団に一元化するということでございます。それで、この建設されたものについての営業主体というのが、これは既に昨年の改革法で各それぞれの旅客会社が営業主体とみなされておるということでございます。したがって、その建設主体は鉄建公団、営業主体は各JRの会社ということにはなるわけでございまして、その場合に、建設された鉄道そのものの所有権をどうするかというのはこれからの検討課題でございまして、鉄建公団が所有してこれを貸し付けるというやり方もございますし、あるいはこれを譲渡するというやり方もございますし、それについては今後の検討課題ということでございます。
#228
○田渕哲也君 ことしの一月三十日の閣議決定において、鉄建公団の存続とともに、整備新幹線の着工は当面見合わせるという五十七年の閣議決定が廃止をされました。私は、この廃止の手続上、若干問題があるのじゃないかと思うんです。
 というのは、これはもちろん政府・与党の申し合わせに関係することでありますからなにですけれども、六十年の八月二十二日に政府・与党の申し合わせがあります。この中に、「財源問題、国鉄分割民営化後における建設主体・運営主体のあり方、並行在来線の廃止の具体的内容等について合意を得るため」「検討機関を設ける」、これがいわゆる財源問題等検討委員会だと思います。そして、その次に「工事実施計画の認可は、上記検討機関の結論が得られた段階で、五十七年九月の閣議決定を変更したうえ、行うものとする。」、つまり上記検討機関の財源問題とか並行在来線の廃止の具体的内容等について結論が得られた段階で閣議決定を変更した上となっているわけですね。ところが、先ほどの論議を聞きましても、またこれらの結論は得られておりません。それに先行して閣議決定を変更したというのは一体どういうことなのか、お伺いをしたいと思います。
#229
○国務大臣(橋本龍太郎君) 整備新幹線の計画につきましては、確かに五十七年九月の国鉄再建のための当面の緊急対策を定める閣議決定で当分見合わせるとされてきたところであります。しかし、その後国鉄の分割・民営という大変大きな情勢の変化が起こりまして、新たな取り扱い方針を定める必要が生じておりまして、その中で昨年末の政府・与党申し合わせに沿いまして本年の一月三十日に新たな閣議決定を行ったわけであります。
 この新たな閣議決定におきましては、国鉄改革実施後の新たな状況、将来における鉄道の高速化の要請、さらには厳しい財政事情などを踏まえまして、整備新幹線計画につきましては分割・民営化後の新会社の判断の尊重、財源問題、収支見通しなど、前提条件の慎重な検討を求めております六十一年六月十日付の臨時行政改革推進審議会の答申に従って適切に対処するとするのが適当だと判断をしましたので、そのとおり定めると同時に従来の閣議決定の関係部分を廃止したということでございます。
#230
○田渕哲也君 御説明のとおりだと思います。しかし、そういう問題が全くまた結論が出ないのに閣議決定を廃止したということで、余計これがわかりにくくなっているわけですね、国民の側からすれば。閣議決定を廃止したからゴーサインが出たのかというと必ずしもそうでもなさそうだ、一体どうなるのかさっぱりわからぬというのが今の現状であります。それから、現在の段階でも私はその状態が続いておると思うんですね。
 それで問題は、次は六十三年度の予算編成というのが一つの問題だと思いますけれども、これも大臣の先ほどの御説明では、JR各社の意見を今聞いておる、六十三年度予算編成に間に合うようにそれを求めるということであります。これは整備新幹線の計画推進についての意見だと思いますけれども、前提条件というのがもちろん大きな問題になるわけです。先ほどからの御説明によりますと、この前提条件としては運営経費の助成は含まないということが一つの前提だと。そうすると、建設費は公共事業とするということは前提条件になっておるのかどうか、それから先ほど議論になっておりました減価償却費はどうするという前提をつけておるのか、この辺のことをお伺いしたいと思います。
#231
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私の意見と仰せられましたけれども、私の意見ではございませんで、検討委員会の今の論議の状況の中からJR各社に対して意見を求めておるということでございます。
 今その成案が得られておらない段階でありますので、六十三年度の概算要求については金額も未定という。中で項目のみの要求を行っております。したがって、これらの点につきましては、これからの検討委員会の検討状況などを踏まえながら、年末に要請される六十三年度の予算編成において、その時点における状況を踏まえて六十三年度予算についての結論を得ることとしておるわけでございます。
 細部にわたりましては政府委員の方から補足をしてもらおうと思います。
#232
○政府委員(林淳司君) ただいま大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、前提条件と申しますのは、この財源問題等検討委員会で検討すべしとされておるものを私どもは前提条件と申しておるわけでございます。
 先ほど先生御指摘の、運営費の赤字は見ないとかというのは、それぞれ旅客会社に対して意見照会をした時点で、こういう前提で各会社の方で検討していただきたいという意見照会に当たっての前提条件ということでございます。
#233
○田渕哲也君 そうすると、整備新幹線をつくることに賛成するか反対なのかということを聞くわけだと思うんですが、ただその場合に前提条件、じゃどういう条件なら賛成してくれるかとか、そういうこともあわせて聞いているわけですか。
#234
○政府委員(林淳司君) 意見照会の仕方としては、そういう聞き方はいたしておりません。この整備新幹線について各会社の意見をひとつ出していただきたい、その場合に、例えて申しますと、現在整備計画として決定されておるこの路線を前提にしていただきたいとか、あるいは先ほど来出ておりますようなそういう赤字運営補助というものは一応ない、こういう前提で御検討いただきたいとか、そういう諸般の条件というか前提のもとに御検討いただきたいということでございまして、そのような形で各会社が検討した結果どういう回答が出てまいるか、これはまだわからないわけでございますけれども、その場合に会社としてはこういうふうな点に留意してというか、こういう点をクリアにしていただければ建設することも可能であるというふうな意見も、それは場合によってはあり得るかと思います。そういう意味では先生おっしゃったようなことも考えられるわけでございますけれども、意見照会の仕方としては、そういう照会の仕方はしていないわけでございます。
#235
○田渕哲也君 自民党は全額公共事業としてやることを主張しておられるようですけれども、私はそれ自体も非常に大きな問題を含んでおると思うんです。例えば他の交通施設はどうか。やっぱり交通施設というものがどうであるべきかということを踏まえての論議でないといけない。例えば他の新幹線鉄道に競争するものとしては航空機が挙げられる、あるいは短距離では自動車が挙げられるということでありますけれども、それなら空港整備費用はどうなっておるか。これは大体一般財源が一割程度しか入っていない。それも通行税の見合い分だというふうに言われております。道路財源はどうか。国費はほとんど特定財源である、地方費は半分ぐらいしか特定財源は使われておりませんけれども、他に地方税の自動車税とかそういうものとの関連はどうかとか、いろいろ論議がある。
 それから、そういうことと別の観点からも国民のコンセンサスが得られないといけないと思うんです。コンセンサスを得られるためには、国民が全く平等にとはいかないでしょうけれども、ある程度全国的にその新幹線網が敷かれるという前提がないとなかなか国の税金でやるということは納得がいかないだろう。それならば、整備新幹線にとどまらず、新幹線をもっともっとたくさんつくるのかという問題がやっぱり出てくるわけですね。そうすると、その費用はどうなるかという問題があるわけでありまして、全額公共事業方式といっても、私はそれはそう簡単にいくものではないだろう。あらゆる角度からの論議をもっと深める必要があるのではないか、このように考えるわけですけれども、この点についての自民党の先生並びに大臣の見解を伺いたいと思います。
#236
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、委員の御論議を真っ向から否定するつもりもございません。しかし同時に、丸々賛成でございますと申し上げる気にもなりません。
 と申しますのは、鉄道事業というものが、確かに事業者みずからが資金を投入し、それを利用者からの運賃収入等で回収していくことが基本であるということはそうですけれども、必ずしもそうでなければならないという性格のものでもないと私は思うんです。その果たす役割あるいは収支採算等を考えまして、従来からも例えば地下鉄の助成など種々の公的助成というものを行っているわけであります。
 ですから、整備新幹線につきましても、国土の均衡ある発展などに対するその果たす役割というもの、またその収支採算性というものから一定の助成を行うことが特段交通施設の整備を行っていく上でのバランスを崩すというものでもないと思うんです。
 これは、あくまでもまだ検討委員会の結論が出ておりませんから、一般論として私は申し上げたいのでありますけれども、結局、交通施設の整備に対する負担については国民の合意の問題に尽きるのではないか。その点では私は委員の御指摘もそのとおりだと思いますけれども、全くいかぬという性格でもないかな、そう思うんです。
#237
○衆議院議員(津島雄二君) 提案者としてお答えを申し上げますが、田渕委員の御指摘の問題点は非常に重要な問題点でもあり、また難しい問題であろうと思います。これについて私ども党内においても、もとよりいろいろな議論がございました。しかし、せんじ詰めれば今大臣が御答弁のように、国民の負担のあり方として国民の合意の形成ができるかどうか、そういうこともわきまえつつ検討委員会での結論を待ちたいという立場でございます。
#238
○田渕哲也君 大臣は私の言ったことをちょっと誤解されている面がある。私は、全くそういう助成がいかぬとは言っておりません。やっぱり均衡が必要だろう、それも全く同じにそろえるといかぬということではない、やっぱり政策目的によってインセンティブを厚くするあるいは薄くする、そういうことは当然あってしかるべきだと思うんです。ただ、民営会社が使うべきものを全額公共事業費でやるというのはちょっと乱暴ではないかという気がします。
 それから、やっぱり鉄道といっても、何ぼ敷いても不公平というのは残るわけです。先ほど細田先生も言われましたけれども、上越新幹線が敷かれて、温泉とかあるいはスキー場とか、いろいろその地元の利益が、鉄道の採算だけではない、あるのだと言われますけれども、反面、新幹線の駅から遠いところが非常に寂れてしまっていることもあるわけです。駅の近いところは潤っているけれども、駅から離れているところは逆に寂れておる、そういうことがあるわけですから、簡単にいくものではないのではないか、このように考えるわけであります。
 それから、国鉄が民営化されたという趣旨から見て、私は新幹線の論議に関する限り、本当に国鉄が民営化されたのだろうか、疑問に感ずる面が多々ある。もっとも全国新幹線鉄道整備法は国鉄が分割・民営化される前にできた法律ですから、いまだにその趣旨をそのままやろうとするとやっぱり無理が起こるのではないか。
 臨調の答申や監理委員会の答申に言っておりますように、私は、民営化された旅客会社にしても、新幹線というのは最も魅力がある、また最も経営のしがいのあるテーマだと思うんです。それかる、将来はやっぱり新幹線時代が来ることは、これは間違いがない。そういう一番重要なことについて、自分たちの発意や創意工夫じゃなくて、国からのお仕着せ、政治のお仕着せによってやらされるというのは、私は、民営会社としてはどうかなという気がするんです。もっとも、現在の旅客会社の社長がそういう答えをされるかどうかわかりません。私は、今の会社はまだ完全には民営化された状態まではきていない、まだ始まったばかりだと思うんです。そういう意味で、私はもう少し民営旅客会社の育つということとあわせて考えるべきではないか。たまたまリニアモーター等の新しい技術革新もあるわけであります。
 先日、東日本の労働組合委員長の松崎さんが言っておりますね。整備新幹線には反対する、航空機など他の輸送機関との競合を考えれば採算が合わない、自民党は票稼ぎのために問題点を無視してかたくなに建設しようとしていると批判したと、これは新聞記事であります。そして、これに対してこのセミナーに出ておった元国鉄再建監理委員長の亀井さんが、航空機に対抗できるリニアモーターカーなどの先端技術のめどがついてから考えるべきだという意見を述べられた。また、現在の行革推進審議会の会長の大槻さんは、松崎さんの意見には全く同感だと、こういうこともあるわけです。それと、東日本鉄道の社長の住田さんは、路線の変更も検討したい、それから在来線の上に新幹線を走らせることも考えたいと。
 本来はやはりその会社独自がまず考えるべきことなんです。それで、いろいろ創意工夫を出させれば、私は全額公共事業費でやらなくたって採算がとれる方法は幾らでも出てくるんじゃないか、それからもっといいアイデアも出てくるんじゃないかと思うんです。この点について御意見をお伺いしたい。
#239
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今さまざまな方の御意見を引用されてのお尋ねでありましたけれども、私の実感からいたしますと、自民党が票稼ぎでごり押ししておられるというのはいかがなものかなと思うんです。というのは、私どこへ行きましても新幹線を希望しておられるところに参りましたときには、超党派で責められておりまして、その中には民社党所属の県議さん方もおられるんです。もちろん共産党の方もおられたこともございます。そうなりますと、何も自民党の話じゃございませんで、これは地域の方々すべての御要望であろうと思っておりまして、そのどなたの御意見であるか、今引用されました中ちょっと忘れましたが、その自民党が云々というのはちょっと事実関係と違うなと、それが実感でございます。
 それと同時に、運輸省の立場からいたしますと、都市間鉄道の高速化ということは、確かに間違いなしに将来にとって必要なことだと考えております。鉄道事業の将来を考える場合、私どもは高速鉄道の必要性は必ず重要なポイントであると考えております。ただ、それと新会社の経営に悪影響を及ぼさないことが必要だということは、私の立場からすれば同列のテーマでありまして、だからこそ検討委員会においても苦労を重ねておるわけでありまして、どうぞ党派を抜きにしてこの問題についてはいい知恵をお出しいただきたいとお願いを申し上げます。
#240
○衆議院議員(細田吉藏君) 今いろいろ御指摘になりました点は、これはもうみんなごもっともなんです。であればこそ、これは大変決まらないまま今日に至っておるということなんでございまして、もちろん我々がそういう今お考えになっているようないろんな点や反対者の御意見なんかを抜きにしてこの話を進めておるわけではございません。こういう問題をどう考えていくかということですね。特に整備新幹線については、今までの鉄道、明治以来の鉄道をつくった方式とは別な考え方でいこう、新しい考え方でいこうとしておりますから、当然そこにいろんな問題があるわけなんで、今までどおりやるならどんどん進んでいるわけですけれども、今までどおりではとにかくいかぬ、こういうことは先ほど来の答弁でおわかり願っておるということでございまして、こういう点もいろいろ考えて、難しいところだけれども、ひとつ何とか結論を出したい、こう言っておるわけなんであります。
 ただ一点気になりますことは、私は先ほどの発言の中で、例えば仙台が栄えたってほかが寂れれば同じことだというような、温泉地でもどこか新幹線の通ったところが栄えればほかが寂れるんだというお話は、これは基本的におやめいただかないと、そんなことを言えば、飛行場ができて便利になったってそのほかの方はより不便になるとか、いろいろな問題がございまして、ちょっと私どもそれはいただけないのでございます。ほかの方がその影響を受けてどうなるという話は、私どもはこれは別な方途を講ずべきであるというふうに思っております。
 それからもう一つ、整備新幹線がローカルの問題だというようなふうに聞こえる、そう思っていらっしゃらないかもしれませんが、私どもはそれはローカルとは考えておらないのでございまして、例えば盛岡から青森までがローカルなら仙台から盛岡まではローカルじゃないのかということになるわけでございます。あるいは下関から博多まではローカルじゃなくて博多から熊本はローカルなのかということにもなりますので、例えば四国に橋が三つかかる、これは四国のローカルであるのかないのか、全国の道路網のあれになるのかどうかといったような問題とも関連しますので、私たちは整備新幹線を考える場合にはやはりあくまでも日本の将来の交通体系としてこういうものであるという考えでございます。もちろん地方での要請が非常に強いことはよく承知しておりますけれども、ただ地方の要請があるからというふうにこれを理解すると、話を進行させることが非常に難しいというふうに考えておりますことをつけ加えて申し上げさせていただきます。
#241
○委員長(田代富士男君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#242
○小笠原貞子君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっています旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団への引継ぎに関する法律案に対して反対の討論を行います。
 我が党は、鉄道の近代化は技術革新の成果であり、国民の足の利便の増進からも、新幹線建設そのものについて賛成の立場を明確にしています。しかし本法案は、政府・自民党による資金計画や経営見通しなど、将来のきちっとした展望も全くないまま見切り発車するという、全体として従来の無責任なやり方による建設着工への受け皿づくりであり、容認できません。このことは、分割・民営会社では建設財源が確保できないことを前提に、結局鉄建公団の借金による建設を推し進めようとするもので、公団が第二の国鉄になりかねない不当なものです。このように政府・自民党みずからがつくり出した建設財源問題や分割・民営化との矛盾を棚上げしたまま本格着工を策するものです。
 先送りされている諸問題の建設財源について、自民党は建設国債の増発充当を主張しています。しかし、これ自体もいまだに未解決であり、建設国債の増発自体、国家財政の危機を一層深刻にするものであります。
 また、整備新幹線そのものの採算見通しを政府自身明確にできないまま、しかも並行在来線の運営について自民党は廃止を主張しています。しかし、地域住民の合意を得られるものではないことから、その処理を先送りしていることです。
 このように肝心の諸問題をすべて先送りの中、無責任で乱脈な財政計画のまま建設着工に道を開くもので、容認できないのであります。
 以上述べてきたことから、我が党は本法案に反対し、討論を終わります。
#243
○委員長(田代富士男君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団への引継ぎに関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#244
○委員長(田代富士男君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#245
○委員長(田代富士男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト