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#1
第108回国会 決算委員会 第3号
昭和六十二年五月二十三日(土曜日)
   午前九時一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 一月二十六日
    辞任         補欠選任
     神谷信之助君     橋本  敦君
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     宮崎 秀樹君     平井 卓志君
 三月二十六日
    辞任         補欠選任
     平井 卓志君     宮崎 秀樹君
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     沓掛 哲男君     森山 眞弓君
 五月一日
    辞任         補欠選任
     森山 眞弓君     沓掛 哲男君
 五月七日
    辞任         補欠選任
     佐藤 昭夫君     上田耕一郎君
 五月八日
    辞任         補欠選任
     沓掛 哲男君     名尾 良孝君
     宮崎 秀樹君     北  修二君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     永野 茂門君     林 健太郎君
     北  修二君     宮崎 秀樹君
     寺内 弘子君     森山 眞弓君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     名尾 良孝君     沓掛 哲男君
     林 健太郎君     永野 茂門君
     宮崎 秀樹君     寺内 弘子君
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     福田 幸弘君     名尾 良孝君
     森山 眞弓君     宮崎 秀樹君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     名尾 良孝君     福田 幸弘君
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     中曽根弘文君     鳩山威一郎君
     福田 幸弘君     田中 正巳君
     及川 順郎君     鶴岡  洋君
     上田耕一郎君     佐藤 昭夫君
     橋本  敦君     近藤 忠孝君
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     寺内 弘子君     坂野 重信君
     宮崎 秀樹君     中曽根弘文君
     近藤 忠孝君     橋本  敦君
     抜山 映子君     勝木 健司君
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     坂野 重信君     寺内 弘子君
     永野 茂門君     福田 幸弘君
     鳩山威一郎君     宮崎 秀樹君
     鶴岡  洋君     及川 順郎君
     佐藤 昭夫君     近藤 忠孝君
     勝木 健司君     抜山 映子君
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     田中 正巳君     永野 茂門君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     斎藤栄三郎君     本村 和喜君
     福田 幸弘君     鈴木 貞敏君
     近藤 忠孝君     佐藤 昭夫君
 五月二十三日
    辞任         補欠選任
     河本嘉久蔵君     青木 幹雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         菅野 久光君
    理 事
                石井 道子君
                大島 友治君
                鈴木 省吾君
                松尾 官平君
                梶原 敬義君
                田代富士男君
    委 員
                青木 幹雄君
                井上  孝君
                板垣  正君
                沓掛 哲男君
                杉山 令肇君
                鈴木 貞敏君
                寺内 弘子君
                中曽根弘文君
                永野 茂門君
                真鍋 賢二君
                宮崎 秀樹君
                本村 和喜君
                守住 有信君
                久保田真苗君
                佐藤 三吾君
                山本 正和君
                及川 順郎君
                刈田 貞子君
                佐藤 昭夫君
                橋本  敦君
                関  嘉彦君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  宮澤 喜一君
    ―――――――――――――
       会計検査院長   辻  敬一君
       検  査  官  中島  隆君
    ―――――――――――――
   政府委員
       内閣参事官
       兼内閣総理大臣  河原崎守彦君
       官房会計課長
       警察庁長官官房
       会計課長     井上 幸彦君
       北海道開発庁予
       算課長      寺本  泉君
       法務大臣官房会
       計課長      則定  衛君
       法務省民事局長  千種 秀夫君
       法務省刑事局長  岡村 泰孝君
       大蔵大臣官房会
       計課長      増田 煕男君
       大蔵大臣官房審
       議官       新藤 恒男君
       大蔵省主計局次
       長        斎藤 次郎君
       厚生大臣官房会
       計課長      多田  宏君
       農林水産大臣官
       房経理課長    草野 英治君
       運輸大臣官房会
       計課長      井上徹太郎君
       運輸省航空局技
       術部長      大島 士郎君
       自治大臣官房会
       計課長      滝   実君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小島 和夫君
   説明員
       警察庁刑事局捜
       査第一課長    小杉 修二君
       会計検査院事務
       総局第一局長   疋田 周朗君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和五十九年度一般会計予備費使用総調書及び
 各省各庁所管使用調書(第百七回国会内閣提出
 、第百八回国会衆議院送付)
○昭和五十九年度特別会計予備費使用総調書及び
 各省各庁所管使用調書(第百七回国会内閣提出
 、第百八回国会衆議院送付)
○昭和五十九年度特別会計予算総則第十一条に基
 づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額
 調書(第百七回国会内閣提出、第百八回国会衆
議院送付)
○昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(その1)(第百七回国会
 内閣提出、第百八回国会衆議院送付)
○昭和六十年度特別会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(その1)(第百七回国会
 内閣提出、第百八回国会衆議院送付)
○昭和六十年度特別会計予算総則第十二条に基づ
 く経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調
 書(その1)(第百七回国会内閣提出、第百八
 回国会衆議院送付)
○昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(その2)(内閣提出、衆
 議院送付)
○昭和六十年度特別会計予備費使用総調書及び各
 省各庁所管使用調書(その2)(内閣提出、衆
 議院送付)
○昭和六十年度特別会計予算総則第十二条に基づ
 く経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調
 書(その2)(内閣提出、衆議院送付)
○国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調
 査(派遣委員の報告)
○継続審査及び継続調査要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(菅野久光君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨二十二日、斎藤栄三郎君及び福田幸弘君が委員を辞任され、その補欠として本村和喜君及び鈴木貞敏君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(菅野久光君) 昭和五十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、昭和五十九年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、昭和五十九年度特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書、昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、昭和六十年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、昭和六十年度特別会計予算総則第十二条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、昭和六十年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、昭和六十年度特別会計予算総則第十二条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)、以上九件を一括して議題とし、審査を行います。
 まず、これらの説明を聴取いたします。宮澤大蔵大臣。
#4
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま議題となりました昭和五十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書外二件、昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件並びに昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、昭和五十九年度一般会計予備費予算額一千七百億円のうち、昭和五十九年四月二十七日から昭和六十年三月二十九日までの間において使用を決定いたしました金額は、一千二百八十七億二千四百九十九万円余であります。
 その内訳は、災害対策費として、緊急治山事業に必要な経費等の六件、その他の経費として、国民健康保険事業に対する国庫負担金の不足を補うために必要な経費等の四十件であります。
 次に、昭和五十九年度各特別会計予備費予算総額三兆六千八百七億八千四百六十万円余のうち、昭和五十九年八月十五日から昭和六十年三月二十九日までの間において使用を決定いたしました金額は、一千五十一億五千八百六十六万円余であります。
 その内訳は、食糧管理特別会計輸入食糧管理勘定における調整勘定へ繰り入れに必要な経費等四特別会計の六件であります。
 次に、昭和五十九年度特別会計予算総則第十一条の規定により、昭和五十九年九月十四日から昭和六十年三月二十九日までの間において経費の増額を決定いたしました金額は、二百二十五億五千四百八十万円余であります。
 その内訳は、食糧管理特別会計輸入食糧管理勘定における返還金等の他勘定へ繰り入れに必要な経費の増額等八特別会計の九件であります。
 次に、昭和六十年度一般会計予備費予算額二千億円のうち、昭和六十年四月二十六日から同年十二月二十日までの間において使用を決定いたしました金額は、四百十九億九千三百十二万円であります。
 その内訳は、災害対策費として、河川等災害復旧事業に必要な経費等の九件、その他の経費として、主要国首脳会議の開催準備に必要な経費等の十七件であります。
 次に、昭和六十年度各特別会計予備費予算総額三兆七千九百五億四千九百五十九万円余のうち、昭和六十年八月二十七日から同年十月四日までの間において使用を決定いたしました金額は、二百九十七億二千八百七十五万円余であります。
 その内訳は、食糧管理特別会計国内麦管理勘定における国内麦の買い入れに必要な経費が二件であります。
 次に、昭和六十年度特別会計予算総則第十二条の規定により、昭和六十年九月十日から同年十一月二十九日までの間において経費の増額を決定いたしました金額は、百十八億六千三百二万円余であります。
 その内訳は、食糧管理特別会計国内麦管理勘定における国内麦の買い入れ増加に伴い必要な経費の増額等五特別会計の七件であります。
 次に、昭和六十年度一般会計予備費予算額二千億円のうち、昭和六十一年一月十日から同年三月二十八日までの間において使用を決定いたしました金額は、一千六億五千八百七十八万円余であります。
 その内訳は、災害対策費として、農林水産業共同利用施設災害復旧に必要な経費及び災害による廃棄物処理事業に必要な経費の二件、その他の経費として、国民健康保険事業に対する国庫負担金の不足を補うために必要な経費等の二十三件であります。
 次に、昭和六十年度各特別会計予備費予算総額三兆七千九百五億四千九百五十九万円余のうち、昭和六十一年三月十四日から同年三月二十八日までの間において使用を決定いたしました金額は、一千六百五十三億五千二百七十一万円余であります。
 その内訳は、食糧管理特別会計輸入食糧管理勘定における調整勘定へ繰り入れに必要な経費等五特別会計の七件であります。
 次に、昭和六十年度特別会計予算総則第十二条の規定により、昭和六十一年三月十四日から同年三月十八日までの間において経費の増額を決定いたしました金額は、二百六十億七千八百六十万円余であります。
 その内訳は、郵政事業特別会計における収入印紙収入繰り入れ及び買い戻し金等に必要な経費の増額及び道路整備特別会計における豪雪に伴う道
路事業に必要な経費の増額の二件であります。
 以上が、昭和五十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書外二件、昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件並びに昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件の事後承諾を求める件の概要であります。
 何とぞ御審議の上、速やかに御承諾くださいますようお願い申し上げます。
#5
○委員長(菅野久光君) 以上をもちまして説明の聴取は終わりました。
 それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○梶原敬義君 大蔵大臣、早朝から御苦労です。持ち時間が非常に短いわけでありますので、私も短く質問をいたしますが、できるだけ簡潔に御答弁をお願いいたします。
 一つは日本銀行法の関係でございますが、先般日銀の方に私も党の決算部会で調査に行きましたが、そのときに日本銀行法というのが一体どうなっておるのか、ちょっと読んでみたんですが、大変現実にマッチしてないようなことが条文にいっぱい出てきておりますから、幾つか指摘をいたしまして、御答弁をお願いします。
 一つは、日本銀行法はいまだ片仮名で、これは法文の中にはそういうのがたくさんあるんですが、まず一つは片仮名になっているということ。もう一つは、第四条でございますが、「日本銀行ハ本店ヲ東京市ニ置ク」と。これは東京都と読みかえの規定があるようでございますが、「東京市ニ置ク」と、こうなっておる。それから、「支店若ハ出張所」云々というのが出てきております。それから第五条は、「日本銀行ノ資本金八一億円」、「一口ノ出資金額ヲ百円トス」と。どうも現行は四十万円ぐらいこれはしているんではないかと思うんですが、そういうことになっている。同じく第五条で、「政府ハ勅令ノ走ムル所ニ依リ」云々とこうなっている。第九条までの間に「勅令」という言葉が三つも出てくるわけです。これも読みかえがどうもあるようでございますが、非常に現状にそぐわないような状況になっておりまして、これをいつまでこのような状態を放置していくのか、この点も一緒に御答弁をお願いします。
#7
○政府委員(新藤恒男君) ただいまの御質問に対しましてお答えを申し上げたいと思います。
 四条において東京市に云々とございますけれども、先生御指摘のとおり、これにつきましては地方自治法附則第二条あるいは東京都制第百九十一条におきまして、東京都と読みかえるというふうになっておるわけでございます。
 それから、勅令の問題につきましても、日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律の第二条により、政令と読みかえるということになっておりまして、その点では現行法の中で読みかえ規定がきちっとあって読みかえているわけでございます。それから資本金につきましては、御指摘のとおり資本金一億円ということでございますけれども、問題はこの資本金の一億円ということもさることながら、日銀の資本の充実という観点から見てみますと、この資本金のみでなくて、準備金やその他の広義の自己資本の充実ということが重要であるわけでございます。その点から申しますと、六十一年度末で二兆二千七百七十四億円ということで、そういう点から申しますと、充実した内容になっているということでございます。
 片仮名の法律でございまして、これも字体は古い形になっておりますけれども、現在のところ、それによって今申しましたような読みかえがございますし、また、資本金につきましても充実が図られているということで、特段の問題はないというふうに考えておる次第でございます。
#8
○梶原敬義君 勅令。
#9
○政府委員(新藤恒男君) 勅令につきましては、先ほど御答弁申し上げましたけれども、日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律の第二条によりまして、「「勅令」とあるのは、「政令」と読み替えるものとする。」というふうに規定がございます。
#10
○梶原敬義君 大臣、日本銀行というのは今一番大事な時期でありまして、世界の金融業界の中で大変大事な位置を占めております。それに、勅令ということは読みかえがあったとしても、あるいは東京市というのがずっと出てきているわけですよ。だから、私が言ったのは、一言でいいんですが、このまま放置するのかどうなのか、こういうことを言っているんです。勅令という意味は何ですか、一体。これがどんどんどんどんさらに続いているということはどういうことですか、大臣。
#11
○国務大臣(宮澤喜一君) 従来この法律は、昭和十七年の法律でございますから、梶原委員の御指摘になられましたようないろいろ読みかえをしたりなどを必要とする、今世の中が変わってまいりましたので、そういう問題がございます。金融制度調査会等におきましても、金融法を改正すべきかどうかという議論があった段階もございましたようでございますが、結局結論としてはこの法律のもとに、現在日本銀行がうまく機能をしている、こういう判断としては結論に落ちつきました。と申しますのは、これを改正するとしますと、日本銀行というものはいかにあるべきかという基本論にどうしても立ち返らなければなりません。といたしますと、そこからいろいろな議論を誘発をするわけでありますが、翻って考えて、現在日本銀行が中央銀行として機能をしている、その機能の仕方は特に支障がないと申しますか、むしろ非常にうまく機能をしているという判断に落ちついたものでございますから、この際この法律を変えるとすれば抜本的に書き直すことになるわけでございますが、それによっていろいろ問題を誘発する必要はなかろう、こういう判断に落ちついたという経緯がございますことを御理解いただきたいと思います。
#12
○梶原敬義君 だから勅令という言葉はずっと生かすかどうか、これはどうですか。残しておくかどうか。大臣。
#13
○国務大臣(宮澤喜一君) それは先ほど政府委員が御説明をいたしましたとおり、日本国憲法が施行されましたときに、日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律というのを出しまして、この「勅令」というのは「政令」と読みかえるということに法制的には処理がついております。
#14
○梶原敬義君 これはもう時間がありませんから、あと決算委員会の総括のところでまた詳しく日銀法の問題点については質問を継続していきますので、きょうは留保いたします。
 次に、予備費の関係ですが、(その1)につきましては、十二月の末までの分を約一カ月半たったときに提出をしているようでございますが、(その2)については一月から三月末までの間は大体その後の国会に出すようになっておるんですが、これは(その1)のようなやり方をすれば国会中にも(その2)も出せるわけです、予備費は、努力すれば。一カ月半で(その1)を出しているわけですから、(その2)も出せるわけですが、私はそのような努力をすべきだと思うんですが、大臣いかがですか。
#15
○政府委員(斎藤次郎君) 予備費の使用調書につきましては、実は財政法第三十六条第三項という規定がございまして、その規定におきまして「次の常会において国会に提出して、その承諾を求めなければならない。」というぐあいに規定されておりまして、私どもはその規定に従いまして次の常会である十二月というものに提出をさせていただいているわけでございます。
#16
○梶原敬義君 だから、(その1)については十二月に締め切って翌々月の二月半ばに出せるわけですから、(その1)についてはそういうことをしているんですから、実際やれるんですから、だから(その2)についても三月末に締めたら五月の中旬にはこれは物理的に出せるはずでしょう実際は。予備費の審査もやりやすいわけですね。だから、そのことを言っておるんです。努力してくださいよ。
#17
○政府委員(斎藤次郎君) 実は、この問題は過去に一遍五十七年当時でございますか、議論がございまして、その段階で、(その1)(その2)ということに分けたわけでございます。その段階で実は法制局とも詰めて議論をいたしまして、財政法三十六条の「次の常会」ということでございまして、一−三月につきましては常会が既に開かれておるものでございますから、財政法三十六条の解釈としてどうしても次の常会ということで、次の国会の冒頭に出すということにならざるを得ないということで現在の取り扱いになっておるわけでございます。
#18
○梶原敬義君 ということは物理的には可能だということですね。
#19
○政府委員(斎藤次郎君) そういう解釈でございますので、まだ子細に検討しておりませんけれども、私ども一生懸命努力すれば物理的には不可能ではないというぐあいに考えております。
#20
○梶原敬義君 時間がありませんから、時間的には可能かどうか、この問題については次回の総括質問で恐らくするようになると思いますので、その点についてははっきり答えられるようにしてください。
 次に、予備費の内訳でございますが、伊豆大島噴火に係る緊急観測監視体制等の関係で、政府が出しました予備費から使った金額について、大体あらましていいんですが御報告をお願いします。
#21
○政府委員(斎藤次郎君) 私からまず総括的に御説明いたしますけれども、三原山噴火に係る予備費の使用総額は十一億二千三百万円でございます。その内訳は科学技術庁四千百万、文部省二億九千七百万、通商産業省一億七千三百万、運輸省六億二百万、建設省一千万ということになっております。詳細は国土庁の方から、もしよろしければ。
#22
○梶原敬義君 今の内容でわかりましたので質問を続けますが、中曽根総理が総理大臣になりまして今日まで、大変外遊といいますか首脳外交の展開が激しいわけでございますが、私はその効果についても必ずしも評価をしておりません。しかし、一体総理がこの予備費から外遊費に充てたこれまでの金額について、それが一つ。それから、サミットもその中に含まれておるわけですが、サミットの分は一体どうなっておるのか。この二点について御報告をお願いをいたします。
#23
○政府委員(河原崎守彦君) お答えをいたします。
 中曽根総理大臣が各国首脳との会談等のために外国を訪問いたしました回数は、この四年半ばかりの間に二十回でございまして、その経費は総額十四億八千九百万円余でございます。うち主要国首脳会議、いわゆるサミットで外国を訪問されました回数は三回でございます。昭和五十八年五月はアメリカ、それから五十九年六月はイギリス、六十年四月はドイツでございまして、その三回の予備費を合計いたしますと二億七千六百万円余でございます。なお、六十一年五月はいわゆる東京サミットでございまして、主催国でありますということもありますし、またヘリコプターの購入等もございまして七十七億余を支出しております。
 以上でございます。
#24
○梶原敬義君 十四億八千九百万円。サミットの場合、サミットが終わるときに次のサミットの開催地というのは決まるわけですね。それで、三回過去も予備費からずっと出していることについて、大蔵大臣、これは当初予算を組む段階でもうわかっているんです。それを三回も予備費から次々に出してきたということは一体どういうことですか。
#25
○政府委員(河原崎守彦君) サミットの出席の経費につきましては、まだ予算編成時では実は開催日程等が詳細にわかっておりませんので、これを想定して当初予算で組むことが困難でございまして、いわゆる予見しがたい経費ということで予備費から支出をさせていただいております。
#26
○梶原敬義君 それじゃ三回のサミットの関係で、予算編成時に次の開催地、日程が決まっていないところを教えてください。
#27
○政府委員(河原崎守彦君) 開催国は決まっておると思いますが、そこで行われます会議の日程と申しますか期間、あるいは随行者とか、あるいはその際、関係国をどういうふうに訪問されるかというような詳細について決まっておらないということでございます。
#28
○梶原敬義君 だめですよ。大臣、あなた方が今組んでおります当初予算を組むときも、結局ずれはあるでしょう。前に見込んだやつがちょっと足らなかったり、あるいはふえたりすることがあるでしょう。大なり小なり、ベネチアでやるといったらベネチアまでの経費とか、一番大きいのは運賃でしょう、運ぶ。今答弁は、開催地等が決まらぬと、こう言っているけれども、聞いてみますとちょっとおかしいんですよね。今度は日程とかどうするか、随行員の問題もちょっと調べていますから言ってもいいですが、時間ないですけれども、大臣、これはどこからいっても一般予算の中で、今度は六月でしょう、ベネチアで。そのときにどこにするかというのはもう決まるんですからね。しかも日程は大体常識で考えればわかるじゃないですか、そういうことを言わぬでも。当初予算の中にこれは組むべきじゃないですか、いかがでしょうか。しかも、各大臣が行く場合には、これは各省庁が行くのは一般予算でやっているんですよ、随行員は。
#29
○国務大臣(宮澤喜一君) 次の開催国というのは、このごろのサミットでは大体終了のときに決めるわけでございますが、それが習慣になりつつございますが、その国のどこということはその後に決まりますし、何日間ということもかなり後まで折衝して決まります。それからどういう随員をどれだけ連れていくかということもかなり接近しませんとわかりませんし、もう一つは、サミットの会議の際に兼ねて周辺国を訪問をするということがしばしばございまして、それも寸前になりませんと決まらないといったようなことから、予備費で処理をさせていただいております。
#30
○梶原敬義君 大臣、予備費の性格というのは一体どういうことですか、それじゃ。ガンジーさんが亡くなった、チェルネンコさんが亡くなったときに飛んでいく、これは予備費でしょう。あるいは三原山の噴火あたりに緊急に金が要るのは予備費でしょう。しかし、こういうはっきりしたやつまで予備費の概念に入りますか、今言うような。これは後で続けますけれども、大臣もそんなことを考えているとすれば、大蔵大臣一体何を考えているのかさっぱりわからぬですけれどもね。後でこの問題続けます。この問題は後へ残します。
 政府が、これは五月二十日の新聞によりますと、貿易摩擦解消のために、アメリカから二機、政府専用機を買うというんですね。一機が百四十億円ぐらい、今の相場でいくと、大体そうなるんです。これはサミットヘ行ったり何やらで使うんでしょうけれども、これは一機百四十億円。何ぼの金利がかるかわからぬけれども、金利と減価償却、あるいはこれを日常置いておくための固定費等を入れたら一体どのくらいになるんですか。
#31
○政府委員(河原崎守彦君) この問題につきましては、貿易摩擦の解消を図るという緊急措置の一環といたしまして、政府部内で検討を開始しているところでございまして、過去の経緯等を踏まえまして、目下どういう管理運営体制で進めていくか等につきまして詰めを急いでおるところでございます。
#32
○梶原敬義君 今、いいですか、先ほどこの予備費の中で使われている三原山の噴火で、船でこっちに島民を十一月の二十一日に移送したり、あるいは糧食費の主なものやなんかというのは東京都が相当出しているんですね。政府が予備費で出したのは四億八千八百万円。いいですか、地震の予知関係で今予算を組んでいるのが六十一年度実績が五十三億三千九百万円。これいつどんな地震が起こるかわからぬ。それを的確にやっぱり予測するために今支出している金額五十三億。総理が外遊で使ったのは十四億。しかもさらに今度は摩擦解消のために政府専用機一機百四十億。これ金利だけでどのぐらいになりますか、あるいはそれに
対する日常の固定費あるいは減価償却費なんか入れたら大変な金額になる。一体どういうことになっているんですか、この政府の金の使い方は。ここが一番甘いんじゃないですか、大蔵大臣どうですか。私は逐一この問題を掘り下げて質問したいんですが、三十二分までです。きょうはもう本当ずっとおってやりましょうよ、大臣どうですか。
#33
○国務大臣(宮澤喜一君) その御質問の趣旨は今政府が専用機を買うということを考慮しているようだが、そのメリットはどうかというお尋ねかと思います。それはもともと総理大臣等々が外国を訪問されるときに、総理大臣に限りませんが、そういう場合に一々民間の飛行機に乗って参るということは、殊に日程が急ぎましたときには非常な不便がございます。例えば過去にそういう例はたくさんありますわけでございますが、そもそも国を代表するそういう立場の人は自分の国の自分の飛行機で行くということはかなり国際的な慣例でもある、またその方が実際いろんなことを考えまして大事な会談、大事な仕事を持っている人にとっては、そのことのメリットは相当実は大きいということは容易におわかりいただけると思います。
 そのことのほかに、実は過去の経験で申しますといろいろ緊急な問題ということがございます。現実にございましたのは、例えば一九七五年であったと思いますが、サイゴンが失陥いたしましたときに邦人の多数の引き揚げをする必要がございましたが、このときに現実の問題として民間の飛行機を使うことができませんでした。なぜできなかったかと申しますと、一つは非常に差し迫って危険が日とともに大きくなったということで、民間の飛行機の乗員が勤務をいわば拒否する状態、ほとんど拒否でございますが、そういうことがあったということと、民間の会社としては万一の場合の危険の保険が非常に大きかったわけでございます。ロイズがほとんど再保険を拒否するというような状況に近くなりまして、結局御記憶のようにサイゴンの邦人引き揚げというのは我が国は全部アメリカに頼ったことは御記憶のとおりであります。似たようなことはその後に中東においてまた起こっておりまして、あのとき私どもが考えましたことは、もしこの際政府の責任でそういうことができるとすれば、他国にああいうふうに依頼をしないで済んだという、そういうまた経験もございました。
 それから例えばこれも現実にあったことでございますが、サウジアラビアのファイサル国王が亡くなりましたときに、御承知のようにああいう国は葬儀というものをほとんど翌日行います。したがってこれに間に合うための方法というのは非常に困難でございまして、この場合も専用機を持っていれば処理ができた、こういう経験もございました。そういうわけで、今問題になっておりますのは、まさに政府首脳が外国訪問の際にやはり専用機があったらいいということが発想点でございますけれども、そのことは過去の経験からいたしますと、そういう調えがございますといろんな役割を果たし得るというそういう問題もありますことを御理解いただきたいと思います。
 ただ、この問題はそうではありましても、実は財政の問題より先に、そのような飛行機を仮に持ちましたときにどうやって管理をするか、どうやって運営をするかという大変に、御承知かと思います、いろいろ難しい問題がございまして、その方の問題を解明いたしませんと、現実のテーマとして取り上げることにならないので、まずその問題点の整理をこれからいたさなければならないと思っております。
#34
○梶原敬義君 それでは大蔵大臣、何でもやったらそれはいいにこしたことはない、持つものは。だが、今さっき言いましたように地震の予知観測関係の年間の予算が六十一年で五十三億円ですね、五十三億円です。これはひょっとしますと、これがもし間違っておれば、この東京周辺部で大変な大地震を予知できなかった場合というのは、それははかり知れないやっぱり人命あるいは財産に対する被害をこうむるわけですよね。だから問題は金が少ない中で一体どこに優先的にどう政府の資金を使うかということですね。だから当面二機、そして三機というような、今言われました確かにサイゴンの例もあるでしょう、そういうこともあるかもわからない。一体どこに重点を置いて使うかという問題。だから次のときでいいですから、要するに一機百四十億円で買った場合の要するに金利、減価償却あるいはそれにかかわるいろんな固定費、管理費、そういうやつの合計をひとつここで出していただく、それから議論をしたいと思います。もちろんパイロットは防衛庁からそれを出向させるか云々かそれは難しい問題、これもあるでしょう。それはまた別な議論でございます。要するに今お金の話でございますから、それをひとつ出していただくことを約束していただくなら私これで終わりたいと思うんですが、委員長どうですか。いいでしょうか。
#35
○政府委員(斎藤次郎君) 大臣がお答え申し上げましたように、今そういういろんな面の問題の検討をしておりまして、いずれそういうことの詳細が決定して予算支出が現実に行われるという事態になりました場合には、そういう資料を提出いたします。
#36
○梶原敬義君 ちょっと済みません。いずれといっても、次に今度この一カ月以内ぐらいに大蔵省の関係の決算委員会があるわけですよ。それまでに私が言う具体的に今お金の話ですから、一機購入した場合のかかる全部の経費、年間、それを項目別に出してくださいということです。大臣いかがですか。
#37
○政府委員(河原崎守彦君) ただいまの問題でございますが、まだこれから機種もあるいは管理体制もこれから検討してまいりますので、ただいま主計局の方からお答えがありましたように、その辺が詰まりました段階で報告と申しますか、知らせさせていただきたいと思います。
#38
○梶原敬義君 仮定でいいよ、仮定で。だめだこんなことじゃ。
#39
○委員長(菅野久光君) ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#40
○委員長(菅野久光君) 速記を起こして。
#41
○田代富士男君 まず最初に、予備費の審査に入ります前に大蔵大臣に予算に関する基本的問題について確認をしたいと思います。
 すなわち、憲法以下財政法に基づきまして当初予算、補正予算、そしてこの予算制度の例外をなします予備費についていかなる原則に基づいて運営に当たっていられるのか。特に予備費についてはどのような考え方に基づいてその額を決定しておるのか。その支出についてはどうであるのか。まずお答えをいただきたいと思います。
#42
○国務大臣(宮澤喜一君) 当初予算及び補正予算の執行に当たりましては、予算に定められた目的に従いまして、適正かつ効率的な執行に全力を尽くしておるところでございます。
 また、予備費に関しましては、憲法第八十七条に「予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。」と書いてございますとおり、予見しがたい予算の不足と思われますそれに該当する経費につきまして、内閣の責任におきまして節度のある使用に努めてまいっておるところでございます。
#43
○田代富士男君 そこで、この十年間におきます当初予算額と予備費の額及びその割合についてまず報告をしていただきたいと思います。
#44
○政府委員(斎藤次郎君) 五十三年度から申し上げますと、当初予算に対する予備費の計上割合でございますが、五十三年度一・四六%、五十四年度一・四二%、五十五年度〇・八二%、五十六年度〇・七五%、五十七年度〇・七〇%、五十八年度〇・六九%、五十九年度〇・六九%、六十年度〇・六七%、六十一年度〇・六五%、六十二年度〇・六五%というぐあいに推移しております。
#45
○田代富士男君 ただいま御答弁をいただきましたとおりに、今から十年前は大体総予算の一%であったのでございますが、特に昭和五十五年度よ
り六十二年度まで予備費の総額が御承知のとおりに三千五百億円に固定されております。それで、当初予算が多少とも増額をしていることから、予算総額に占めます予備費の割合は、昭和五十五年度の〇・八二%から六十二年度の〇・六五%、年々低下傾向にあります。ただいまの御答弁のとおりでございますが。それで、五十五年度から予算に計上される予備費の額が三千五百億円に固定された中で、一番使用額が多い年度が五十五年度の二千五百二十億円でございます。それ以降の年度は千二百億円から千八百五十八億円、いずれも補正予算の財源として年度途中で減額しております。したがって、五十六年度以降使用額合計が一番多い年で千八百四十七億円、これは五十八年度でございますが。これらの状況を見る限り、当初予算に計上する予備費の総額は幾ら多くを見ましても二千億円あれば十分ではないかという、そういう気がしてなりません。ところが、三千五百億円に固定されている理由は何であるのか。まず、このことを明確にお答えいただきたい。
 それで、予備費というものの性格からいたしまして、予備費に計上する額を決める尺度なり基準というべきものを、だれもがわかるように明確にした方がよいのではないかと私は思うのでございますが、また災害を考慮しても三千五百億円というのは多過ぎるのではないかと思うんです。
 そこで、財政民主主義の立場から、一たんはこれを減額をいたしまして、そしてその後は一定の基準で計上するようにしてはどうかと。そうしまして、もしも足りなければ補正を組むべきではないかという、こういうような考え方を持っておりますけれども、これに対するお答えをいただきたいと思います。
#46
○政府委員(斎藤次郎君) 予備費は予見しがたい予算の不足ということの規定でございまして、その基準につきましては私どもとしましては相当と認める金額ということで、実は具体的な基準は今田代委員から御指摘のとおり実はないわけでございます。それで、そういうことで実は三千五百億円ということで計上をいたして、私どもはそれはいわば当初の予算規模に対しておおむね〇・七%弱ということで何とか対処し得るのかなということで計上しておるわけでございます。
 それで、今御指摘のように、実際の使用実績は二千億で足りるじゃないかという御指摘は、予備費の使用実績をごらんいただく限りではそのとおりでございますが、実は私どもは補正予算の編成の機会がある場合には、本来予備費で支出可能ないわば義務的経費の精算その他の義務的な予備費使用可能な経費につきましても、できるだけ補正予算に計上をして国会の審議をいただくのが筋であるという考え方で、その時点で見込み得る追加財政需要というものをすべて織り込むという形で補正予算を編成するものでございますから、もし補正予算がなければ予備費で対処するような経費も補正予算に計上さしていただいているという事情で、実際には予備費が二千億程度で足りると、支出としてはそうなるという実績になっておるわけでございまして、予見しがたい予算の不足に充てるという憲法、財政法上のいわば予備費の性格からいきますと、やはり三千五百億円程度は私どもとしては確保していきたいということの考えに立っておるわけでございます。
#47
○田代富士男君 今の御答弁はわかりますけれども、二千億でも過去の結果の数字から見ますとそれで可能だというんです。これを一度減額をしまして、そして私はその後は一定の基準で、それはそれ以上ふやすなとは言ってない。今後は一定の基準で計上するようにしてはどうなんだと言っているんですが、大蔵大臣どうでしょうか、この考え方は。
#48
○国務大臣(宮澤喜一君) 現実の問題といたしまして、このところ補正予算を組むことが何度かございます。それで、できればこの追加財政需要は予算という形を通して国会の御審議を仰ぐことが筋道でございますから、そういう場合にはできるだけこの補正の形でごらんをいただいて、そして予備費の方はそれに頼らないような努力を私どもずっとできるだけいたしております。いたしておりますが、しかしそれはそういう努力がございまして現実に予備費を三千五百億は使わずに残しておるということでございまして、だからといって三千五百億を二千億にしてということは、私ども最善の努力を過去においていたしてまいっておりますだけに、使い残しというか、追加財政需要があればできるだけ補正の場を通じて御審議を仰いでまいりましたし、今後もそういたしますので、予備費そのものにつきましては多少の余裕をお与えいただきたいと思います。
#49
○田代富士男君 じゃ、予備費の具体的な内容についてお尋ねをしたいと思いますが、六十年度の概算要求では経費部門はマイナス一〇%、投資部門はマイナス五%で、社会保障関係では、医療費、生活保護費についてはマイナスの対象外でありました。しかし、成立しました六十年度予算では国債費と地方財政関係を除いた一般歳出は三年連続マイナスであります、御承知のとおり。社会の高齢化が進む中で当然増加する社会関係経費のような場合、前年同額あるいはマイナスを続けることは困難であります。事実、六十年度厚生省関係の予備費の中で金額の大きいものを見てみますと、結核医療費、生活保護費補助金、老人医療給付費補助金、国保の療養給付費補助金と財政調整交付金、それから児童保護費補助金などがありまして、この中で結核医療費は別でありますが、その他はいずれも閣議決定でなくして大蔵大臣決定で予備費を使用できる義務的経費でございます。この義務的経費に予備費の支出が多いのは何であるのか。また、もう一つ申し上げるならば、今私細かく申し上げましたこれらの経費というものは資料もそろっておりますし、当初予算で十分計上し得るべきものではないか、私はこのように思うのでございますが、これらの現象というものを見てみますと、厳しい財政事情下にありまして、予算編成上でのテクニックを弄し、形だけのマイナスシーリングが行われているからではないのかという、こういう見方すらもされる点でございますけれども、この点についてどういうお考えであるのか、お聞かせいただきたいと思います。
#50
○政府委員(斎藤次郎君) 御指摘のように六十年度で見ますと、国民健康保険で六百二十二億円とか生活保護費で五十五億円とかいうような予備費の支出があることは確かでございますが、こういうものは非常に大きな額になります医療保険の例で申しますと、根っこの額が実は二兆円を上回る大きな額でございます。その中で私どもとしましては最新のデータを用いて過去の医療費の伸び等を勘案して積算をいたすわけでございますけれども、予測し得ないような例えばインフルエンザの流行があったとか、それから医療保険の加入者の変動等が予測とちょっと違っておったとかいうことで、何しろ根っこの額が非常に大きいものでございますので、どうしてもそういうことで変動が生じるわけでございます。そういうことでやむを得ずどうしても医療費が出ますと、それは政府がその一定割合を助成するという法律上の義務費になっておる関係で、そういう支出を予備費の面でお願いをしておるわけでございます。
 そういうことで、予算編成時において予見しがたかった事由でそういうことになるわけでございますけれども、今後も私どもとしてはできるだけ当初予算で適正な見積もりを行って、予算の過不足が生じないようにいろいろ予算執行面における努力も含めて極力努力をしてまいりたいというぐあいに考えておるわけでございます。その点御理解をいただきたいと思います。
#51
○田代富士男君 御理解いただきたいといいましてもちょっとその点は理解できませんが、きょうは時間がございませんから、それはまた後日に回したいと思います。
 最後に財政再建についてお尋ねをしたいと思いますが、政府のこれまでの立場は御承知のとおりに昭和六十五年度赤字公債発行ゼロを目指すということでありますけれども、一方では内外の経済環境から積極財政策が求められております。現に今取り組みつつある補正予算はそれを反映したも
のであると思われるし、これに異論はお持ちではないと思うのでございますが、昭和六十五年度という財政再建の目標がもう事実上遠のいたことは否めないにもかかわらず、いまだに政府はこの点を明確にされていない。そこで、財政再建の目標そのものを見失うことは許されないと思うのでございまして、この機会に財政再建の新たな目標について改めて宣言をすべきではないかと思いますけれども、宮澤大蔵大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
#52
○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のように、昭和六十五年度に赤字公債依存の体質を脱却するということは大変に困難になってまいりました。そのことは御指摘のとおりでございます。
 そこで、この目標を見直してはどうかという御説がございますことは無理でないお話だと思いますけれども、ただ、そのような新しい目標を掲げますためには、これからの我が国の経済あるいは財政の展望、それからこの節は御承知のように国際経済、為替等から非常に影響を受けますので、そういうことについてのある種の見通し、展望等に立ちませんと、どのような新しい目標を設けるべきかということが定かになりません。それにはかなりの実は作業も必要といたしますし、また実は見通しがたい要因も相当あるということでございます。六十五年度までにはまだ多少の時間がございますのでそのような新しい展望を持つことができ、それによって新しい目標を掲げるということができるようになりますと、この見直しということを考えなければならないと思っておりますが、ただいままだそういう新しい展望について自信を持つことができないでおりますので、この看板をただおろすだけおろすということでは、田代委員が言われましたように財政再建というものの目標を失いますので、ただいまとしては困難は覚悟しつつなお努力をしておるというのが実情でございます。
#53
○橋本敦君 私は、日航機墜落事件に関連して若干の質問をしたいと思います。
 この大事件の原因究明と犠牲者遺族への賠償責任を早く果たさせるということは急がなくちゃならぬ問題であることは言うまでもありません。その点で先ほどボーイング社がアメリカの裁判所におきまして、隔壁の修理ミスと事故原因につながる自分の責任を認める陳述を正式にしたということが報道されておりますが、そうだとしますと、民事裁判の問題に限って言うならボーイング社の損害賠償責任は法的にはほとんど確定的になったと言えるのではないか。法務省民事局長のお考えはいかがでしょうか。
#54
○政府委員(千種秀夫君) ただいまのお話は、アメリカの訴訟のことのようでございまして、アメリカの訴訟につきましては私よく存じませんけれども、不法行為の一般の理論といたしまして原因がはっきりしたということを被告の方が認めたということは、その損害賠償責任のかなり重要な部分がはっきりしたということは言えると思います。
#55
○橋本敦君 運輸省はこのボーイング社の陳述についてどう受けとめていらっしゃるか。これまでの経過からして当然だというお考えがあるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
#56
○政府委員(大島士郎君) 日航機の当該機体の五十三年におけるしりもち事故後の修理の際に、ボーイング社の作業員が作業ミスをしたということは、ボーイング社において既に公表しているところでございまして、私ども、今回のこれはボーイング社が発表という形ではなく、民事訴訟の場において当事者間で明らかにされた事実と理解しておりますが、私どもとしてはこれまでの見解と何ら変わるところがない、特に係争中の問題でございますのでコメントすることは差し控えたいと考えます。
#57
○橋本敦君 答弁の結論の趣旨がよくわからぬのですが、事故原因は事故原因として運輸省としては徹底的に追求する、これは当然ですね。しかし、その追求する過程で正式に裁判所でこのような陳述をしたというその内容は、十分参考に値するというように見ていいのではないですか。その点はどうですか。
#58
○政府委員(大島士郎君) 事故原因につきましては現在航空事故調査委員会で調査中でございまして、近く調査結果が公表されると聞いております。したがいまして、この事故の原因との関係については航空事故調査委員会の結論にまちたいと考えておるところでございます。
#59
○橋本敦君 近くとおっしゃいましたが、六月中にと私は聞いておるんですが、そういうことですか。
#60
○政府委員(大島士郎君) 実は私、航空局の職員でございますので、航空事故調査委員会の正式な見解について御答弁する立場にないわけでございますが、事故調査委員会の発表あるいは談話によりますと、そのように聞いております。
#61
○橋本敦君 ボーイング社がみずからの民事賠償責任は認めたからといって、逆に今度は日航やあるいは場合によっては運輸省の責任がそれによって軽減されるということにはならない、これも当然だと思いますが、どうお考えですか。
#62
○政府委員(大島士郎君) 先ほど申し上げました当該機体の五十三年の事故後の修理作業におきまして作業ミスが存在した、また、この作業ミスが事故の原因に関係した可能性が強いということは私どもも予測しておるところでございます。そういったことが国の修理改造検査の期間中にあったというような点につきましては、まことに遺憾であると考えておる次第でございますが、私どもの調べている範囲としては、運輸省が行いました国の検査においては検査としてなすべきことはやっているというふうに考えておりますので、検査自体に問題があったとは考えておりません。
#63
○橋本敦君 それはあなたの方の抗弁であってこれから調べるべき課題であるんですね。あなたがそう言ったからといってそこで決着するわけではない。それはもう明らかです。
 次に刑事責任の問題ですが、ボーイング社が民事責任を認めた、こういうことでそれだけで済ませる問題ではない。実に重大なことで、あの隔壁の修理ミス、これがあって、そしてそれが根本原因となってあれだけの人命が失われたということになりますと、この刑事責任、つまり業務上過失責任の存在の有無というのはボーイング社についても厳しく問われねばならぬ、こう思うのですね。その点であの隔壁の修理が日本で行われておる、そしてまた墜落という結果も日本国内で発生しておる、こういう事実が明らかですから、したがって、ボーイングの関係者に過失があるということになりますと日本刑法が当然適用できる、こういうケースだと私は思いますが、刑事局長、いかがですか。
#64
○政府委員(岡村泰孝君) あくまで一般論としての答えになるわけでございますが、犯罪構成事実の一部分が国内で行われましたときは、国内犯として処理されるというのが刑法の解釈でございます。
#65
○橋本敦君 したがって、事実を調べていくならば、日本の刑法の適用ということでボーイング社に対する責任者の捜査も当然必要だということが明らかであります。そういう点では今度のボーイング社の陳述で、ボーイング社関係を調べれば私が今指摘をした日本の刑法に言う業務上過失致死による刑事責任の究明も、一層明白になり得る可能性があると私は見ておるんですが、この点でロッキード事件のときには御存じのように司法共助協定、これがつくられまして、そしてまたコーチャン等のアメリカの裁判所における嘱託尋問も行われました。私は、日本国民の多数の命がこのボーイング社の修理ミスというとんでもないことから起因をして、これだけの被害が起こっていることを考えますと、ボーイング社の刑事責任を厳しく追及するのは日本の主権にかかわる当然のことであって、検察庁としては、今捜査は警察でやっていますけれども、この課題としては今私が指摘をした司法共助協定やあるいはボーイング関係者の嘱託尋問、こういったこともロッキード事件の経験に照らして理論的にはおやりいただける状況
があり得ると思うのですが、どうお考えですか。
#66
○政府委員(岡村泰孝君) 具体的事件につきましては現在捜査中でございますので、具体的にどうするかということは申し上げかねるところでございます。
 ただ、一般論として申し上げますならば、捜査上必要であるならば外国の関係者につきまして捜査共助によって取り調べその他の捜査を依頼することができるということにはなっているのでございます。
#67
○橋本敦君 私は徹底的な捜査を要求するわけでありますが、この問題の刑事上の過失責任は隔壁の修理ミス、それがあった。それを見逃して日本航空に引き渡し、それを運航さしたボーイング社の責任は重い。しかし同時に、日本航空もそれを受け取って注意義務を十分払うならば当然発見し得たという状況があるなら、あるいはその注意を尽くさなくて日航の整備体制基準に適合しているとして飛ばしたとしたならば、あるいは運輸省が厳重な検査を、今おっしゃって抗弁されていますけれども、注意を十分尽くさずに耐空証明を出されたとするなら、ボーイング社の関係者と競合して業務上過失致死傷罪の責任というものは免れない、その点で今警察が捜査をなさっておるはずでありますが、この警察の捜査について今度のボーイング社の法廷陳述というのはやはり一定の重要な参考資料になるのではないか、早速これを正式に取り寄せて検討すべきだと思いますが、いかがですか。
#68
○説明員(小杉修二君) 御指摘の事実につきましては報道で私どもは承知をしているわけでありますが、報道されたボーイングの陳述と申しますか、申し入れと申しますか、これは御案内のように米国における事故に係る損害賠償請求の過程においてなされたものでありますから、事故の原因を解明して刑事責任の有無を問いただす私どもの立場からいたしますと、必ずしも同一に論じられるものではないとは存じますけれども、その申し入れがおっしゃられるように事故の原因と因果関係にかかわる内容を含んでおりますことから、警察といたしましてはこれに十分な関心を持ちまして裁判の経過を見守っているところであります。
#69
○橋本敦君 先ほどもあったように、日本の事故調査委員会は六月中に報告書を出す、ボーイング社はこの裁判でこういった事故責任を明らかにし、因果関係もみずから認める方向での陳述を正式にしているとなれば、事案の究明には非常に前向きの状況が出てきておる、そう思うんですが、一層捜査を厳重に遂げていただきたいということと、今言ったような状況を踏まえて今後の捜査の見通しについてお伺いして質問を終わります。
#70
○説明員(小杉修二君) 御指摘の事件については前回も御答弁申し上げましたように、群馬県警で捜査本部設置以来一貫して約五十名の捜査員の態勢をもって関係者からの事情聴取とか、あるいは証拠品の再点検等所要の捜査を鋭意進めているところであります。
 一方、これと並行しまして、御指摘のように運輸省の航空機事故調査委員会に対して、私どもの立場からいたしますと鑑定ということでお願いをしているわけであります。今後はこの委員会の鑑定に基づくところの専門的、科学的な意見、判断を踏まえましてさらに所要の捜査を尽くしてまいる所存でございます。
    ―――――――――――――
#71
○委員長(菅野久光君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、河本嘉久蔵君が委員を辞任され、その補欠として青木幹雄君が選任されました。
    ―――――――――――――
#72
○委員長(菅野久光君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○委員長(菅野久光君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより予備費関係九件を一括して討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#74
○佐藤昭夫君 私は、日本共産党を代表して、予備費等承諾案件について我が党の態度を表明いたします。
 我が党は、今回承諾が求められている九案件のうち、昭和六十年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)と、昭和六十年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、及び昭和六十年度特別会計予算総則第十二条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)の三案件については、承諾いたします。
 その理由は、いわば義務的必要経費が主なる内容になっているからで、やむを得ないものと認めます。
 しかし、昭和五十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書等、その他の六件については不承諾であります。
 その理由は、災害経費、社会保険関係費等、国民生活に不可欠の経費も多く使用されていますが、その反面、国土総合開発事業調整費等には大企業本位の大型プロジェクト推進のためのものも含まれており、また、項目未定で当初予算に計上し年度途中に配分するやり方は、国会の予算審議権を狭める不当なものであり、これらを承諾することに反対であります。
 以上で態度の表明を終わります。
#75
○委員長(菅野久光君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○委員長(菅野久光君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 まず、昭和五十九年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、昭和五十九年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書、昭和五十九年度特別会計予算総則第十一条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書、昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)、昭和六十年度特別会計予算総則第十二条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)、以上五件を一括して採決を行います。
 これら五件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#77
○委員長(菅野久光君) 多数と認めます。よって、これら五件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。
 次に、昭和六十年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)の採決を行います。
 本件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#78
○委員長(菅野久光君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。
 次に、昭和六十年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)の採決を行います。
 本件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#79
○委員長(菅野久光君) 多数と認めます。よって、本件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。
 次に、昭和六十年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)、昭和六十年度特別会計予算総則第十二条に基づく経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2)、以上二件を一括して採決を行います。
 これら二件について承諾を与えるべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#80
○委員長(菅野久光君) 多数と認めます。よって、これら二件は多数をもって承諾を与えるべきものと議決されました。
 なお、これらの案件の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#81
○委員長(菅野久光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#82
○委員長(菅野久光君) この際、会計検査院長辻敬一君及び検査官中島隆君からそれぞれ発言を求められておりますので、これを許します。会計検査院長辻敬一君。
#83
○会計検査院長(辻敬一君) 先般、会計検査院長を拝命いたしました辻でございます。
 微力ではございますが、全力を尽くして職責を全ういたしたい所存でございますので、何とぞよろしく御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
#84
○委員長(菅野久光君) 次に、検査官中島隆君。
#85
○検査官(中島隆君) このたび検査官を拝命いたしました中島でございます。
 もとより微力でございますが、最善を尽くしてこの職責を全ういたしたいと存じております。何とぞよろしく御指導、御鞭撻のほどお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#86
○委員長(菅野久光君) 国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を議題とし、派遣委員の報告を聴取いたします。鈴木省吾君。
#87
○鈴木省吾君 本委員会の委員派遣につきまして御報告いたします。
 今回の委員派遣は、菅野委員長、大島、松尾、梶原、田代の各理事、それと私、鈴木の六名で、一月十六日、十七日の両日、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する実情等を調査するため、福岡県及び大分県に参りました。
 調査の日程を申し上げますと、一月十六日は、大蔵省福岡財務支局において、まず、管内の概況の説明を聴取いたしました。同支局は九州全域のうち福岡県、佐賀県及び長崎県を所管しておりますが、管内経済は、非製造業は堅調に推移しているものの、製造業では停滞感が広がっており、企業の景況感も先行き慎重な見方を脱し切れないなど、総じて見れば景気の足取りは重たいものとなっております。
 次に大分県庁に参り、県勢全般について説明を聴取いたしました。同県の経済は、六十年秋以降の急激な円高の進行によって、電気機器や繊維等の輸出関連産業には、六十一年初めから影響があらわれ、ICや精密機械等は順調でありましたが、円高が進むにつれて基幹産業である鉄鋼、セメント等も輸出の減少や内需の不振等で操業率は低下し、県内景況は全般的に停滞感が広がっているとのことであります。県政の当面する課題は、円高不況に伴って必要とされる雇用対策、及び高速交通体系の整備等であります。
 同県は、一村一品運動を早くから推進し、この種の地域活性化の先駆者的役割を演じてまいりました。
 一月十七日は、まず九州電力八丁原地熱発電所に参りました。この地熱発電所は、五十二年六月営業を開始いたしましたが、その出力は、五万五千キロワットで地熱発電所としては、日本最大であります。二号機が六十四年十月運転開始を目指して、昨年十二月電源開発調整審議会の議を経て、目下、着工に向けて準備中とのことであります。
 次に、大分県立九重少年自然の家に参りました。ここでは、義務教育諸学校の児童生徒を、自然に親しませ、自然の中での集図宿泊生活を通じて、情操や社会性を豊かにし、心身を鍛練し、健全な少年の育成を図ることを目的とした社会教育施設で、かなりの利用状況でありました。
 次いで、泉水地熱利用花き生産組合に参りました。ここでは五名の生産組合員が五十八年度に、果樹・花き総合振興対策事業のうちの省エネルギーモデル対策事業の申請をし、国庫補助金を受けて、地中にある熱水を利用して、ガラスの温室でバラの栽培を行い、主に大分県内、福岡及び大阪市場に出荷しているということでありました。
 さらに、有限会社二階堂酒造に参りました。ここで主に生産されたしょうちゅうは、一村一品運動の一つに数えられ、県内の他業者とともに全国的に愛飲されており、近年急速に生産が伸びている状況にあります。
 最後になりましたが、今回の委員派遣に当たりましては関係各機関に大変お世話になりましたことを申し添え、御礼を申し上げたいと存じます。
 以上で口頭報告を終わりますが、委員長には別途派遣報告を提出してありますので、本日の会議録に掲載させていただけるように、委員長においてお取り計らいをお願い申し上げます。
#88
○委員長(菅野久光君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、ただいま御要望のございました詳細にわたる報告書につきましては、これを本日の会議録の末備に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(菅野久光君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
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#90
○委員長(菅野久光君) 次に、継続審査及び継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 昭和五十九年度決算外二件及び昭和六十一年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その1)、以上四件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査につきましては、閉会中もなお審査及び調査を継続することとし、継続審査要求書及び継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○委員長(菅野久光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○委員長(菅野久光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#93
○委員長(菅野久光君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 昭和五十九年度決算外二件及び昭和六十一年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その1)、以上四件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、閉会中必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、日時及び人選等につきましては、これをあらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(菅野久光君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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#95
○委員長(菅野久光君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#96
○委員長(菅野久光君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十時二十三分散会
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ソース: 国立国会図書館
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