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#1
第108回国会 建設委員会 第3号
昭和六十二年五月十四日(木曜日)
   午前十時三十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     久世 公堯君     遠藤  要君
 四月二十五日
  委員服部信吾君は逝去された。
 四月二十八日
    補欠選任        馬場  富君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         鈴木 和美君
    理 事
                井上  孝君
                石井 一二君
                福田 宏一君
                大森  昭君
    委 員
                井上 吉夫君
                植木 光教君
                工藤万砂美君
                沓掛 哲男君
                志村 哲良君
                服部 安司君
                堀内 俊夫君
                一井 淳治君
                馬場  富君
                三木 忠雄君
                上田耕一郎君
                山田  勇君
                青木  茂君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  綿貫 民輔君
   政府委員
       国土庁長官官房
       長        清水 達雄君
       国土庁地方振興
       局長       澤田 秀男君
       厚生大臣官房審
       議官兼内閣審議
       官        佐々木喜之君
       林野庁次長    松田  堯君
       通商産業大臣官
       房審議官     末木凰太郎君
       運輸省国際運輸
       観光局長     塩田 澄夫君
       運輸省港湾局長  藤野 愼吾君
       建設大臣官房審
       議官       中嶋 計廣君
       自治大臣官房審
       議官       森  繁一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        荒木 正治君
   説明員
       環境庁自然保護
       局企画調整課長  鏑木 伸一君
       環境庁自然保護
       局施設設備課長  井上 昌知君
       文部省初等中等
       教育局中学校課
       長        辻村 哲夫君
       文部省体育局体
       育課長      吉田  茂君
       農林水産大臣官
       房企画室長    入澤  肇君
       中小企業庁小規
       模企業部サービ
       ス業振興室長   長沢 光男君
       労働省労働基準
       局賃金福祉部企
       画課長      小島 迪彦君
       建設大臣官房審
       議官       福本 英三君
       自治省財政局指
       導課長      松本 英昭君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○総合保養地域整備法案(内閣提出)
○建設事業及び建設諸計画等に関する調査
 (派遣委員の報告)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(鈴木和美君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 委員が一名欠員となっておりましたが、去る四月二十八日、馬場富君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(鈴木和美君) 議事に先立ち、一言申し上げます。
 本委員会委員服部信吾君は、去る四月二十五日、逝去されました。まことに哀悼痛惜にたえません。
 ここに、皆様とともに謹んで黙祷をささげ、哀悼の意を表しまして御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
 御出席者全員の御起立をお願いいたします。黙祷を願います。
   〔総員起立、黙祷〕
#4
○委員長(鈴木和美君) 黙祷を終わります。御着席を願います。ありがとうございました。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(鈴木和美君) それでは議事に入ります。
 総合保養地域整備法案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。綿貫国土庁長官。
#6
○国務大臣(綿貫民輔君) 総合保養地域整備法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 近年における国民の余暇時間の増大、生活様式の多様化等に伴い、余暇における活動に関する国民の需要は増大しており、これに伴ってその内容も多様化しております。すなわち、自然との触れ合い、健康の維持増進、創造的活動、地域・世代を超えた交流等に対する国民のニーズが高まってきているわけであります。
 また、今後の地域振興を推進していくためには、経済のサービス化の進展等産業構造の変化に対応して、地域の資源を活用しつつ、第三次産業を中心とした新たな施策を展開していくことが必要であります。
 本法律案は、こうした見地から、国民がすぐれた自然条件の中で滞在しつつスポーツ、教養文化活動などの多様な活動を行うことができる地域の整備を、民間事業者の能力の活用に重点を置きつつ進めるための総合的な措置を講ずることにより、ゆとりのある国民生活のための利便の増進並びに当該地域及びその周辺地域の振興を図り、もって国民福祉の向上並びに国土及び国民経済の均衡ある発展に寄与することを目的とするものであります。
 次に本法律案の主要な内容について御説明申し上げます。
 第一は、本法律案により整備の対象となる地域についてであります。
 本法律案により整備の対象となる地域は、
一、良好な自然条件を備えた相当規模の広がりを有する地域であること、二、用地の確保が容易であること、三、民間事業者による関係施設の整備が相
当程度行われる可能性があることなどの要件を備えた地域としております。
 第二は、基本方針の作成についてであります。
 主務大臣は、整備に関する基本的事項、対象地域の設定等について、都道府県の作成する基本構想のための指針となる基本方針を定めることとしております。
 第三は、基本構想の作成についてであります。
 都道府県は、主務大臣の定めた基本方針に基づき、特定地域について基本構想を定め、主務大臣の承認を申請することができることとしております。基本構想においては、対象地域、整備の方針、当該地域に整備される特定施設に関する事項、公共施設の整備の方針に関する事項、整備の一環として推進すべき産業の振興に関する事項、土地の確保に関連した農用地の整備に関する事項、自然環境の保全との調和、農林漁業の健全な発展との調和、居住機能との調和、観光業の健全な発展、地価の安定等について定めることとしております。
 第四は、基本構想の実施及びそのための税制その他の助成措置についてであります。
 基本構想に基づいて実施される地域の整備は、民間事業者の能力の活用に重点を置いて行うこととし、税制、財政、金融上の措置などを講ずることといたしております、すなわち、基本構想に従って民間事業者が設置した一定の施設等については租税特別措置法による特別償却、地方税法による特別土地保有税等の減免措置を講ずるほか、必要な資金の確保に努めることとしております。
 さらに、地方公共団体が民間事業者の設置した一定の施設について固定資産税等の不均一課税を行った場合には地方交付税による減収補てん措置を講ずるほか、民間事業者に対して出資、補助等の助成を行ったときは当該助成に要する経費を地方債対象経費として特例的に扱うこととしております。
 また、国及び地方公共団体は、基本構想を達成するために必要な公共施設の整備の促進に努めるとともに、農地法等による処分についての配慮、国有林野の活用、港湾に係る水域の利用についての配慮等所要の措置を講ずることといたしております。
 なお、本法律案は国土庁長官、農林水産大臣、通商産業大臣、運輸大臣、建設大臣及び自治大臣が協力して実施することといたしております。
 以上がこの法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#7
○委員長(鈴木和美君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#8
○一井淳治君 ただいま提案理由の御説明をいただきまして、その中でこの法案の目的に関する御説明もあったわけでございますけれども、やや抽象的でございましたので、この法案の目的について、より具体的な御説明をお願いしたいと思います。
 そして同時に、この法律が我が国の経済社会、国土利用の将来の中でどのように位置づけられるのか、また将来の我が国にどのような影響や効果をつくり出していくのか、四全総とも関係するのではないかと思いますけれども、そのあたりのことにつきまして国土庁長官にまずお伺いいたします。
#9
○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま提案理由で御説明申し上げましたが、近年において自由時間の増大とか生活様式の多様化などに伴いまして、国民の中には自然との触れ合い、健康の維持増進あるいは創造的活動とか地域、世代を超えた交流のニーズの高まりが起きておることは御存じのとおりでございまして、さらに人生八十年時代にふさわしいゆとりのある国民生活の実現をするということを目指しておるのが一つの大きな目標でございます。
 第二番目には、経済のサービス化の進展等産業構造の変化に伴う第三次産業を中心とした新たな地域振興、これについての展開をしようというのが目的でございます。
 また三番目には、今御存じのように内需振興が叫ばれておりますけれども、この内需振興の要望にもこたえていきたい。
 この三つを目標としてこの法律案を提出させていただいたわけでございます。
 なお、四全総におきましても、この問題につきましては十分調整をとってまいりたいと考えておる次第でございます。
#10
○一井淳治君 この法律の適用が始まりますと、日本で余暇に利用できる自然条件を有する土地はほとんど地域指定がなされるのではないかというふうに思われます。また、この法律が将来のリゾート地域の形成をリードしていくのじゃないかというふうに思いますが、ただいまの御説明では、大きく分けますと国民生活の向上とそして景気の問題と、二つの目的があるようにお聞きしたわけでございますけれども、経済効果とか景気対策というそちらの方ばかりを余りに重視なさいますと、自然破壊だけが目について、過度の商業主義的な観光地ばかりができていく。例を言いますと、海岸にスラムのような別荘が建ち並ぶというふうなことにもなりかねないのじゃないかというふうに思います。
 やはり日本の自然環境や歴史的な遺産を大切に保存しながら、国民が将来五十年、百年でも利用できるような良質なリゾートを形成していくように努力いただきたいと思うわけでございますけれども、そのあたりのことにつきまして、もう一度国土庁長官の御意見をお聞きしたいと思います。
#11
○国務大臣(綿貫民輔君) この問題につきましては、この法律案の内容にも書いてありますように、地方公共団体とデベロッパーとが話し合いをいたしまして、可能性のある地域、しかも採算性の持てるような地域というものをある程度選んでこの計画を出していただくようにしておりますので、それらの内容を十分吟味いたしましてそれらを逐次承認していくということでありまして、これらの需要供給のアンバランスのためにそれらが共倒れになるというような御心配のないようにしたいというふうに考えております。
#12
○一井淳治君 経済的な問題も、あるいは地域振興という問題も非常に大事であることはよくわかるわけでございます。しかし、何といいましても国民に豊かな生活をつくっていくというそこのところを一番大切にしていかないと、重ねて申し上げますけれども、自然破壊ばかり起こるとか非常に悪い側面ばかり出て、将来五十年、百年も利用できるような良質なリゾートの形成ができないようになるのではないかという心配が非常にあるわけでございます。そういう意味で、非常に最近景気も悪うございますし、また地域の経済的な振興ということが非常に問題になっておるわけでございますけれども、やはり本来の目的を忘れないで、本当に良質なリゾート形成ということで御努力いただきたいというふうに思うわけでございます。その点いかがでございましょうか。
#13
○国務大臣(綿貫民輔君) ただいまおっしゃったような点は十分留意してまいるつもりでございます。
#14
○一井淳治君 この法案の対象でございますけれども、今まで私どもの日本での観光といいますと、素通りの物見遊山とかあるいは温泉場に行ってお酒など飲んで騒ぐというふうなタイプが多かったわけでございますけれども、そういったふうな従来型の観光地ではなくて、リゾートを積極的に整備していくのだというふうなことが言われておりますけれども、長期滞在型とも言われるこのリゾートという概念、これまでの観光地と今回のこの法案がねらいとしているところの基本的な違いというものについて御説明をお願いしたいと思います。
#15
○政府委員(澤田秀男君) この法案で考えておりますリゾートは、広く国民が良好な自然環境の中で滞在しながらスポーツ、レクリエーション、教養文化活動、休養、集会等の多様な活動を行うことのできる、いわば生活の場としての地域という
ふうに考えております。
 したがいまして、従来の観光地との違いとしては、従来の観光地はどちらかというと、今先生も申されましたように、通過型あるいは一過性型のものが多くて滞在型というのは非常に少ないとか、あるいは単一機能型が多くてリゾートが目指しておりますような複合型機能とはちょっと異なるとか、あるいは息抜きとか気晴らしというようなことを中心にしておりますのに対して、このリゾートでは人間性回復、自己実現の場としてライフスタイルの中に位置づけられるべきものだというような考え方をいたしております。
#16
○一井淳治君 建設省の方にお尋ねしたいわけでございますけれども、このリゾートに関して外国のいろんな場所について調査をなさったというふうに聞いております。この法案のお手本となるような外国での模範的な事例でもあればそういったものについて御説明をお願いしたいというふうに思います。
 特に、主管官公庁がどういうふうになっておるのか、それから国や自治体はどういうふうな関与をし役割をしているのか、民間をどのようにリードしているのか、それから国民の側の利用の仕方、利用料金、それからその地域の運営の方法、このソフトが非常に重要だと思いますけれども、そういった問題について御研究の成果をお聞かせいただきたいと思います。簡単で結構でございます。
#17
○説明員(福本英三君) 建設省は、昨年の秋、ヨーロッパとそれからアメリカ大陸に視察団を派遣したわけでございますが、学識経験者あるいは地方公共団体、民間企業の方などにもいろいろ加わっていただいたわけでございます。
 そういうことで、先生のお話にもありましたように、いろいろ調べてきたわけでございます。いろいろなリゾートございますが、規模とか地域の実情とかあるいは各国の行政の仕組み等からいろいろな態様がございまして、今のお話のような官民の分担とかそういうものについても随分違っておるわけでございます。
 ただ、共通して言えることは、各国のリゾートが国民の新たな生活空間として定着しているというようなこと、あるいはまた道路等の基盤的なものは国とか地方公共団体が整備して、リゾート整備の建設、運営は民間事業者によってやっていくということで、官民の役割分担がはっきりしているというようなことなどが非常に参考になったわけでございます。
 そういうようなリゾートの例といたしましては、例えば海洋性のリゾートでございますとアメリカのカリフォルニア州のサンジエゴのミッションベイとかあるいはフランス南部にございますラングドック・ルシオンというようなものがございますし、山岳タイプといたしましては、アメリカの中央部でございますが、コロラドのスノーマス、アスペンというのがございます。あるいは温泉保養地タイプとしては西ドイツのバーデンバーデンというようなものがございます。そういうものがございますが、非常にいちいろな態様がございまして、一言でちょっと簡単に説明ができないようなことでございます。
#18
○一井淳治君 なかなか多様なようでございますけれども、先ほどちょっと個別に質問を申し上げました、主管の官公庁がどのようになっておるかとか国や自治体と民間との関与のあり方、それから利用料金、現地の運営の方法、そういったものについて簡単に御説明を願いたいと思います。
#19
○説明員(福本英三君) いろんな例ございますが、一番リゾートで有名なのは、南フランスにございますラングドック・ルシオンというのがございます。これは南フラン人の地中海沿岸にございまして、延長二百キロぐらいのところに七つぐらいの大きな核を持ってやっておる非常に大規模なリゾートでございまして、フランスではバカンスというようなものもございまして、国民の利用も非常に多いというようなことでございます。できまして、現在では五百万人ぐらいの人が利用しているというようなものでございます。
 そのラングドック・ルシオンの例で申しますと、開発の主務官庁は大臣を長といたします産業開発局というような組織がございまして、DATARと言われておるのですが、その下に関係省庁から成る連絡会議を設けましてやっておるというようなことになっております。現在は地方自治体ベースの協議会におりておるようでございますが、そういうものが運営しているという格好でございます。
 それで、開発に当たりましては、国が用地を先行取得いたしまして、それを地方自治体レベルの第三セクターに処分する、そして第三セクターが土地造成等の整備を行いまして民間事業者に分譲をする、そしてそこに民間事業者がリゾートのいろんな施設をつくる、施設運営は民間が行う、こういうようなことでございます。
 それから、料金のお話もございましたが、これもリゾートの中にホテルから賃貸マンションあるいはキャンプ場といったようなものまでいろいろあるわけでございますが、そういうところに泊まりますと食事とかレクリエーションの費用とかを含めまして大体一日で一万円程度あれば暮らせる、こういうような状況になっておるようでございます。
#20
○一井淳治君 時間もありませんので、また後ほど時間があれば聞かせていただくようにいたします。
 それで、いわゆる従来型の観光地ではなくて、リゾートの形成というために具体的に地域や施設等においてどのような違いをつくり出していかれるのか、どのような施策によってこのリゾート型にリードしていくのか。特に、相当安い料金でないと国民大衆の利用ができないのではないか、そのために料金面も相当配慮してもらわなくちゃならぬのじゃないかというふうに思いますけれども、そのような政策上どのようになさっておいきになるのか、大臣から直接お聞きしたいと思います。
#21
○国務大臣(綿貫民輔君) 滞在型のリゾート地帯というものを形成するために、先ほどもお話し申し上げてありますように、民間のある程度の創意工夫、経営力、こういうものを利用していきたいということでありますし、またそのために必要な説あるいは財政、金融上の措置なども講じて、それらが円滑に運営されるように期待しておるわけでございます。この基本方針にも広く国民が利用できるよう施設の運営に配慮することということが決められてありますように、一般の国民大衆が低廉に利用できるような方向を目指すように指導してまいりたいと考えております。
#22
○一井淳治君 具体的にそのような方向にリードしていく何らかの方策というのがあるんでしょうか。
#23
○政府委員(澤田秀男君) 具体的な措置としては、例えば一定の民間リゾート施設について法人税の特別償却を通常の償却に上乗せをすることを認めるとか特別土地保有税の減免措置、あるいは固定資産税や不動産取得税の不均一課税、つまり軽減措置を行うというようなこと、その他地方団体や民間事業者が行う建設事業に対して補助金を交付するというような新たな措置も講ずることによって民間事業者のサービス提供のコストの引き下げを期待するということをねらっておるところでございます。
#24
○一井淳治君 よほど強力な施策をもってリードしないと在来型の商業主義的な観光地になってしまうと思いますので、その点くれぐれもいろいろと御配慮お願いしたいというふうに思います。
 次の質問に参りますが、労働省の方にお尋ねしたいんです。
 一定期間滞在してレクリエーション等にふけるとなるとすれば、やはり連続した休暇をとるということが前提ではないかと思います。我が国では、言うまでもございませんけれども、欧米に比べて非常に労働時間が長い、オイルショック以後もほとんど労働時間は減少していないというのが現実でございまして、そういうことになりますと、せっかく場所をつくっても来てくださるお客さん
がおられないというふうになってしまいはしないかというふうな心配がございます。
 そこで第一に、この企画に対して労働省の方ではどのような協力関係をお持ちになろうとしておられるのか。第二に労働時間の問題でございますけれども、一つは長期間の連続休暇をどのようにして確保するようにしていかれるのか。二つ目には、週休二日制などの労働時間の短縮について将来どのように対処しておいきになるのか。三つ目には、我が国の現状は正月やゴールデンウイークやお盆に休みが集中しておりますけれども、これではいわゆるリゾート型の休養施設では採算が合わないので、やはり休暇を平準化していくという努力が必要じゃないかと思いますけれども、そういう問題について労働省としてはどういうふうな御方針をお持ちなのか、御説明をお願いしたいと思います。
#25
○説明員(小島迪彦君) まず、この法律につきます労働省の関与と申しますか態度でございますが、これはリゾート施設をつくるという法律でございますので、直接労働省としてこの関係官庁ということではございませんが、ただ非常に労働時間と余暇というのは密接な関連を持っておりますので、その点で、この法律の第四条で基本方針を定めることになってございます。その中で、第四項に「主務大臣は」ということで、「関係行政機関の長に協議しなければならない」ということになっておりますので、当然私どもこの協議に入りまして御意見を申し上げてまいることといたしたいと思っております。
 それから、長期の休暇についてどう考えるかということでございますが、私ども労働省といたしましては、長期休暇はもとより、労働時間短縮ということにつきまして、これは労働者の福祉の向上はもとよりでございますけれども、最近とみに重要になってまいりました内需拡大の点からも重要な問題でございます。その点で大いに進めていこうということにしております。特に連続休暇につきましては、我が国に年次有給休暇という制度がございます。これが全体で付与されている日数、いわゆる労働者が権利としてとれる日数でございますが、これが十五・二日、調査いたしますと十五日程度あるわけでございます。ところが、使っておりますのは八日弱しかとってないということでございます。言ってみれば半分ちょっとしか消化されてないということでございまして、まずこの年次有給休暇を効果的にとるということが肝心かということでございます。
 そういう点で我が国で休みやすい時期と申しますと、先ほど御指摘のお盆とかお正月とかということでございますが、その辺にひっつけて前後なるべく長くしかも計画的にとるようにということで慫慂しているわけでございます。特にゴールデンウイークにつきましては、この間もあったわけでございますが、大いに間の休みを年休で埋めてとってほしいということでキャンペーンをいたしたわけでございますし、また、もうすぐ参ります夏につきましても夏休みをとっていただこうということで、昨年からホットウイークというキャッチフレーズを申しまして大いに慫慂しているところでございます。
 ただ、そういう点で夏とかお盆とかゴールデンウイークに集中するということでございますけれども、私どもは、その辺が使いやすいから、まず年休を消化するのにその辺でとっていただきたいということで言っておりますので、何もそこに特に集中させようということではございません。特に、業種によりましては夏とかゴールデンウイークとかその辺で非常に忙しいものもございます。とらないものもございますので、その辺は暇なときに大いにとっていただこうということにしておりまして、特に計画的にとるということになりますとやはり有効な活用の仕方が必要でございますので、あらかじめ計画的に労使間でよく話し合ってとっていただくようにということで、その辺も含めましていろいろ指導等をやっておるわけでございます。
 それから、週休二日制の点も御質問あったわけでございますけれども、週休二日制も当然我が国の現在の国際的地位から考えまして進めていかなければならないということで、これもあわせまして大いに私ども指導に努めているわけでございます。
 それからまた、今国会には労働基準法の改正ということで週四十時間制を目標とする改正法案を提出しているところでございます。
#26
○一井淳治君 現在のこの円高不況の中で、休養をとる、レジャーの問題を言うこと自体が非常に言いにくいような零細企業もあるような状況の中で、労働省のお立場もよくわかるんですけれども、よほど強力な行政指導でもしていかない限りはかえって労働時間が延びてしまう、労働省の方が押されてしまうような現状があるのじゃないかと思います。最近、休暇をとるのに勇気が要るということがありますけれども、労働省の方でもよほど勇気を持って行政指導してもらわないとどうにもならないと思うんですけれども、そのあたりいかがでございましょうか。
#27
○説明員(小島迪彦君) 確かに、年次有給休暇をとるというふうな格好になりますと、同僚に迷惑がかかるとかあるいは職場の雰囲気がとりにくいというような点もございます。何とかその辺は労使ともに考え方を改めていただくようにということで、その辺含めまして大いに進めるようにまたいろいろ知恵を絞って、その辺の機運の醸成を図ってまいるようにいたしたいと思います。
#28
○一井淳治君 大臣がおられませんので余り言ってもいけないことかもしれませんけれども、本当に幾ら場所をつくりましても休養をとれるだけの時間的な余裕がなければ、あるいは経済的余裕がなければどうにもならないわけでございますので、その点をよくお帰りになりまして大臣にも申し伝えいただきたいというふうに思います。
 次の質問にまいりますけれども、この法案が成立した後の進行でございますが、基本方針をどのようにしてつくっていくのか。官公庁だけで一方的につくられるのか、それとも学識経験者などの意見もお聞きいただけるのかどうか。それから、大体いつごろこの基本方針ができあがって、県の基本構想の提出がいつごろになるのか。そうして、この基本構想の提出というものは一度きりで打ち切りになるのか、ある程度時期を置いてまた追加提出もできるのかどうか、そのあたりについてお尋ねしたいと思います。
#29
○政府委員(澤田秀男君) 基本方針につきましては、この法案の成立後速やかに関係省庁間で協議をして作成してまいりたいと考えておりますが、私どもとしては必要に応じて実際にリゾート開発の仕事に携わっている人やその他有識者の御意見等も十分に拝聴しながら、基本方針の策定の中にそれらを反映させていきたいというふうに考えております。
 また、基本構想については、主務大臣が策定した基本方針に基づいて都道府県が自主的に作成するものでございますので、その提出時期を国の方で一方的に決めるわけにはいかないわけでございますが、準備の比較的進んでいるところでは、基本方針の策定後、ある程度の時間の経過後提出があるものというふうに考えております。また、この基本構想の提出は、それぞれの地域の熟度に応じて順次出していただくということになっておりますので、一度にまとめて基本構想提出及び承認をすればそれで終わりということではないような扱いをしたいと思います。また、特定の地域で一度基本構想を出した後に諸般の情勢の変化があって内容の変更が必要である場合には、この法律の定める手続に従って変更するということを考えております。
#30
○一井淳治君 基本構想は都道府県が提出するようになっておりますけれども、現実の自然状況というものは山や海で県境を切るという場合が多いように思います。特定地域を二県にまたがって設定しようというふうな場合、その立地がそれに適しておればこういったものも認めるべきではないかと思いますけれども、そういった場合についてはそういったものは可能なのかどうか。可能な場
合、手続的にはどうなるのか。簡単で結構でございますけれども、お願いしたいと思います。
#31
○政府委員(澤田秀男君) それは可能でございます。リゾート地域が二県にまたがる場合には両方の県が共同で基本構想を作成して主務大臣に承認を申請するということになります。
#32
○一井淳治君 手続的には地方自治法の普通の方式によってやったらいいということなんでしょうか。
#33
○政府委員(澤田秀男君) 必ずしもそのような制度に乗って行うということではなくて、事実上両県が協議して共同で、つまり連名で主務大臣に申請するということで足りるというふうに考えております。
#34
○一井淳治君 都道府県知事からの主務大臣に対する基本構想の承認申請でございますけれども、全国各地から大量に出されてくるのじゃないかと思いますけれども、基本方針に適合する地域がなければこの法案の保養地域の整備に当たれない、すなわち一カ所も認められないような府県も起こるでしょうし、また非常に良好な諸条件を確保できる、そして民間活力も十分期待できる地域が同一県内に二カ所以上あるような場合、一県に二カ所という、ただそれだけの理由で承認しないということはできないはずではないかと思いますけれども、そのあたりいかがでございましょうか。要は、この法案の目的にかなう有望な地域がどうかが重要ではないかと思うのでございますけれども、いかがでございましょうか。
#35
○政府委員(澤田秀男君) リゾート整備については、この法律では最大規模千五百平方キロというかなり広い面積を考えておりますから、比較してみれば東京都二十二区の二倍半、大阪府の八割程度のかなり広い面積を考えております。これは最大の場合。と同時に、そういう広がりの中で民間による整備が確実であるという見通しがあることが基本構想承認についての不可欠の条件になっておりますので、そのような民間による施設の整備の熟度の高い地域が当面それほどたくさん出てくるというふうには必ずしも思っておりません。いずれにしても、基本構想の承認に際しては今申し上げましたような要件に該当するかどうかを十分に審査して慎重に厳選してまいりたいというふうに考えております。
#36
○一井淳治君 一都道府県から二カ所出ておるというそれだけの理由で拒否することはないというふうにお聞きしていいでしょうか。
#37
○政府委員(澤田秀男君) 北海道等、広大な面積を有する県については、そのような場合も長期的に見ればあり得るというふうに考えますけれども、当面、やはりかなり広い地域を設定するわけですし、一つの県でそのような広い地域が複数にわたって存在し、かつその中で民間企業による施設の投資が確実に行われるという確かな見通しがあるというような程度にまで条件が熟するというようなことはそれほど多くないのではないかというふうに考えておりますので、そういうことで御理解いただければと思います。
#38
○一井淳治君 ですから、今言われたような条件が整えば民間活力をどしどし利用できるし、それから大いに国民が保養できるわけですから、そういうふうな条件が整えばいいのじゃないかというふうに思うんですが、いかがでございましょうか。問題は、条件が整うかどうかという点ではないかと思います。
#39
○政府委員(澤田秀男君) 現在のところ、私ども原則として一都道府県につき一カ所程度というふうに考えておりますが、北海道等の地域もございますし、また極めて長期的に見れば、条件の具備等客観情勢の推移に伴って対応するということになろうかと思います。
#40
○一井淳治君 この法案というのは、国や公共団体よりも民間の資本の活力というものに期待しておるわけでございますので、そういう点を考えながら、できるだけ地方自治体の自主性を尊重しながら弾力的な適用というものをお願いしたいというふうに考えております。
 それから同じ趣旨で、一つの県の相当な部分を特定地域に設定してしまうということも起こり得るのじゃないかと思いますが、どうでしょうか。要するに内容が妥当であるかどうかということが問題であって、一つの県の大部分が地域に入り込んでいるというそれだけの理由で拒否するということはよくないのじゃないかと思いますので、御質問する次第でございます。
#41
○政府委員(澤田秀男君) このリゾート地域の広さについては、先ほど申し上げましたように、いろいろな複合的な機能が総合的、一体的に整備されるのにふさわしいような広がりということで、一応の目安として最大十五万ヘクタールというふうに考えているところでございます。したがって、比較的規模の小さな県では一つの県の相当部分が特定地域、リゾート地域となることも、それが条件を具備するという場合にはあり得るというふうに考えております。
#42
○一井淳治君 特定地域の範囲の設定についてお尋ねいたしますが、自然的、社会的、経済的な条件によって多種多様な場合があることが想定されると思います。これまでちらほら聞かされております説明によりますと、形状については四十キロ四方ということで正方形に聞こえるような御説明が私、耳に入っております。また、面積については十五万ヘクタール程度以下という御説明もなされておるところでございますが、これはあくまで仮定の例としての質問でございますけれども、例えば海の沿岸とかそれから一連の温泉地帯を設定する場合は相当長い帯状の形状になるのではないかというふうな場合が想定されますし、また内海とか湖の対岸や中間の島を船で往来するような形での構想を持つとすれば、面積的にも十五万ヘクタールより相当大きくなるというふうなことも考えられるところでございます。
 そこで、この特定地域の設定でございますけれども、対象となる自然的、経済的、社会的な条件によって多様な場合が想定されますので、将来の活力ある発展のためには弾力的に対応していかなくちゃならないのじゃないかと思いますけれども、その点のことはいかがでございましょうか。
#43
○政府委員(澤田秀男君) 多様なリゾート施設が総合的かつ一体的に整備されるために必要と思われる場合には、それぞれの地域の特性を踏まえながらある程度は弾力的に対応していきたいというふうに考えております。
#44
○一井淳治君 それから、特定地域の区域の設定に当たって境界を何を基準にして引いていくかという問題でございますけれども、現在の市町村は広範な合併が起こっておりまして、今の市町村の境界でいくと適切でないことも多いと思いますけれども、境界は何を基準になさるお考えなのか、御説明願いたいと思います。
#45
○政府委員(澤田秀男君) リゾート地域の区域は、社会的条件の一体性の確保という観点から、原則として市町村単位ということを考えております。
#46
○一井淳治君 しかし、現在の市町村というものは非常に合併によって広い範囲になっておりますので、場合によっては地図でもって線を入れて区切かということも考える必要が起こるのじゃないかと思いますが、その辺のことについてはいかがでございましょうか。
#47
○政府委員(澤田秀男君) 原則としては市町村単位ということでありますけれども、地域の実情によって、例えば今御指摘のありました広域合併等によって非常に広くなった市町村等で、社会的な一体性の確保を損なわないという条件を満たす範囲において市町村の一部がリゾート地域の中に含まれるということも状況によってはあり得ないことではないというふうに考えております。
#48
○一井淳治君 特定地域の指定でございますけれども、これまで例えば新産都市の地域指定を受けているという地域もあると思いますけれども、そういう地域を一部含んでおっても基本構想全体がすぐれた内容であれば一向に構わないというふうに思いますけれども、その点はいかがでございましょうか。ほかにも幾つかの地域指定の法律がございまして、指定を受けている地域が今回の法律の対象の中に入ってくる場合もあると思いますけ
れども、過去の地域指定を受けているかどうかということは余り考えないで、この法案の適用ということを主に考えてケース・バイ・ケースに考えていけばいいのじゃないかというふうに思いますけれども、そのあたりのお考えはいかがでございましょうか。
#49
○政府委員(澤田秀男君) 法定の地域要件に該当するものであれば、新産都市の地域指定を受けているような地域であってもリゾート地域の対象地域となり得るというふうに考えております。
#50
○一井淳治君 全部の法律を一々調べるわけにはまいりませんけれども、大体今おっしゃったような考え方でほかの法律の適用地域も考えていけばいいんでしょうか。
#51
○政府委員(澤田秀男君) そのとおりでございまして、この法律の地域要件に該当する限りは、ほかの法律に基づいて地域の網をかぶっているものについても含まれるというふうに考えております。
#52
○一井淳治君 この法律の第三条一項四号に政令がございますけれども、この内容はどのようなものを御予定になっておるのか、お聞かせいただきたいと思います。そして、将来この特定地域の指定に当たりまして、施設の整備や内容の充実という観点から既存の観光地を入れるとかあるいは都市部を組み込む必要が起こると思いますけれども、そのあたりについてどのようなお考えなのか、差し支えない範囲で御説明願いたいと思います。
#53
○政府委員(澤田秀男君) 今御指摘になった法律第三条第四号の政令というのは、産業及び人口の集積の程度が著しく高い地域であって政令で定めるものはリゾート地域の対象から除外すると、こういう規定でございますが、その趣旨は、既に産業及び人口の集積の程度が著しいところは、この法律が地域活性化を図る、地方振興を図るということを主眼にしておるという観点から除外するという趣旨のものでございまして、具体的に政令でどういう内容を定めるかについては現在検討中でございますが、現在のところ首都圏の既成市街地、近畿圏の既成都市区域等を想定しております。
#54
○一井淳治君 地方での既存の観光地、これはかなり高度の集落を形成しておりますけれども、そういったものや地方都市部を包含した方が有効であるというふうな場合には包含して差し支えないのじゃないかと思いますけれども、そのあたりはいかがでございましょうか。
#55
○政府委員(澤田秀男君) 基本構想は地方団体の自主性、主体性に基づいてつくられるものでありまして、その作成の過程で既存観光地の集積を活用しながらリゾート地域の整備を図ることが望ましいという判断に立って、既存観光地をこのリゾート地域の中の例えば重点整備地区として指定するというか、含めるということが望ましいという都道府県知事の判断であるならば、他の要件等も総合的に判断しながら、それは尊重していきたいというふうに考えておりますし、同じようなことは地方都市についても言えることでございます。
#56
○一井淳治君 全国的に見ますと、自然的、経済的、社会的条件から見て、この法案の適用を当然受けた方がいいのじゃないかというふうに思われるけれども、不幸にしてこの適用を受けられなかった、しかし整備だけは非常に強く期待されておるという地域が非常に多く出てくるのじゃないかというふうに思いますけれども、もしもこの適用対象から漏れた場合、何か次の立法をお考えになっておるとか、何らかの対策があるのか、そのあたりについてお尋ねしたいと思います。
#57
○政府委員(澤田秀男君) リゾート的な要素を、将来の可能性も含めての意味でありますけれども、若干有しながらも諸般の事情でリゾート地域から漏れた地域については、今御指摘のような、この法律とは別の新規立法を考えているかということについては、現在のところ考えておりません。既存制度の活用が考えられるというふうに思います。
#58
○一井淳治君 先ほどもお尋ねして、重複して失礼でございますけれども、まだ時期を見て追加の申請ということも可能なわけですね。
#59
○政府委員(澤田秀男君) この基本構想の承認は、地元のリゾート地域形成についての諸般の条件面での熟度が熟したものから内容審査の上順次承認をしていくということでございますから、地元における客観情勢、諸般の情勢の変化によって熟度が高まれば、地域によっては追加ということもあり得るのではないかというふうに思っております。
#60
○一井淳治君 それから、この法律の適用に当たりまして、例えば一定の箇所に建物を建築するような場合、自然的な条件にマッチしたような建物にさせていくというふうな、建物の形状についての指導とか業務内容についてのいろいろなリード、そういったふうな民間に対する具体的な指導、特に料金面で非常に重要だと思いますけれども、そういった問題について現在どのような方針をお持ちなのでしょか。
 それから、官と民の分担、相互調整、特に運営につきましては、各地域でそれぞれ特性のある運営といいますか、ソフトが大切じゃないかというふうに思いますけれども、そういったふうな問題についての現在の御方針をお聞かせいただきたいと思います。
#61
○政府委員(澤田秀男君) まず最初の、景観の保持と良好な環境の形成という点については、基本構想の中でそのようなことを定めていただきたいというふうに指導していきたいと思います。
 また、施設の利用料金については、税の減免措置その他の措置によってコストの引き下げが図られて低廉なものとなることを私どもは期待しておりますが、国が定める基本方針の中でも、広く国民一般が利用できるよう施設の運営に配慮するように定めていきたいと思いますし、地方団体に対してもそういう考え方で基本構想を策定するように指導していきたいというふうに考えております。
 また、施設運営の面でございますが、そういう面についてはやはり何といっても富よりは民の方がはるかに進んでおりますから、民間の持っている経営能力を十分尊重していきたいというふうに考えております。
#62
○一井淳治君 建築物の形状などについてまでは指導しないで、例えばその地域内で民間業者が建物を建てようと思えば民間業者に任せてしまっておくというふうなことなのか、それとも一つの地域においては自然とか環境にマッチしたような建物にするように指導していくとか、どの程度まで規制というか、指導が及んでいくんでしょうか。
#63
○政府委員(澤田秀男君) 建築物等の建築についての規制は現行のいろいろな法律によって行われるということになると思いますが、それぞれのリゾート地域が大勢の人々を呼ぶためには、それぞれの持っている地域資源を十分に活用しながらよそと違った独特の個性を持ったものにならなければお客さんが来ないわけでございますから、例えば建築物の構造とか色彩とかデザインとか、そういったようなものについて地域において統一したコンセプトで形成するというような方向での指導というのは当然各自治体も考えるでありましょうし、それによって魅力あるリゾート地域を形成するという努力が行われるものというふうに期待しております。
#64
○一井淳治君 一番最初の打っ立てが非常に大事でありますので、その点の十分な御配慮をいただきたいというふうに思います。
 それからまた、地域内でのいろんな運営でございますけれども、関係者の運営委員会のようなものをつくっておくとか、何らかのものを最初からつくっておかないと、やはり国や地方公共団体の指導というものは限界がありますので、そういったものも必要ではないかというふうに思いますけれども、そのあたりのお考えはいかがでございましょうか。
#65
○政府委員(澤田秀男君) 私どもとしては、それぞれの地域が基本構想をつくる前の段階で、進出を考えている民間企業も含めて都道府県及び関係地元市町村等も構成員とする何らかの形の組織、
例えば協議会というような組織を設けて、その地域をどういう特色を持ったリゾート地域としてつくっていくかというようなことについての基本的な方向づけ等についての議論を初めとして十分な御討議を願い、それらを基本構想の内容として反映させていくことが望ましいというふうに考えております。
 また、基本構想の実施についても同様でありますし、リゾート施設の運営面についても、基本的には当該リゾート施設をつくった民間事業者のノーハウなり経営力、企画力を尊重しながらやるわけですけれども、地方自治体としての立場から意見を申すというような場は当然つくられるものと考えておりますし、またそれを期待したいというふうに考えております。
#66
○一井淳治君 これまで地域の振興に関する法律はかなり立法がなされておりますけれども、私は余り経験はありませんけれども、この法律の助成というのは余り大したものではないような感じを受けるわけでございます。この程度の助成措置で果たして国民が本当に楽しんで利用できるような高度の品質のいいリゾートの形成に持っていけるのかどうか、本当に民間投資が期待できるのかどうか、そのあたりにつきまして大臣の御所見を伺いたいと思います。
#67
○国務大臣(綿貫民輔君) この法律の助成措置といたしましては、一定の施設に対しまして特別償却あるいは特別土地保有税の減免措置、必要な資金の確保、不均一課税を行った場合の地方税に対する減収補てん措置等の措置が予定されておるわけでございますが、特に従来なかった措置といたしまして、民間事業者に対して出資、補助等の助成を行ったときは当該助成に要する経費を地方債の対象経費として特例的に取り扱うということになっておりまして、これらのことは相当の効果を生むものと期待をいたしておるわけでございます。
#68
○一井淳治君 それから、この法律の適用に当たりまして一番の心配といいますか、問題点は、地方の安い土地が特定地域に指定されると、最近の地価ブーム、金余り現象の中で買い占めや地価の暴騰が起こりはしないかという問題でございます。確実にそれが予想されるのではないかというふうに考えられます。
 国土庁長官は、ちょうどこの東京の地価の暴騰の折に主管でおられたわけで経験をお持ちだというわけでございますけれども、この今回の総合保養地域整備法の施行に当たりまして、関係地域の地価対策というものについてよほど事前の十分な対策が必要ではないかと思いますけれども、そのことについてどのような対策をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。
#69
○国務大臣(綿貫民輔君) この法律を立案するに当たりましてその問題が一番やっぱり皆さんから心配をされておる問題でございます。したがいまして、この基本構想におきましても地価の安定に配慮すべきことということをうたってあるわけでございまして、十分指導していかなければならないと考えております。
 現在の地価に対する土地利用法の法制のいろんな問題を適用してまいりますが、ただいまこの国会にも国土利用計画法の改正案を提出させていただいております。この中では、地方の自治体で地価の暴騰等が心配される場合には監視区域というものを地方の自治体の長が定めまして、その中における土地取引についてこれを届け出制その他を用いまして十分監視していくということにもなっておりますし、これらの問題等も援用させていただかなければならないのではないかというふうに考えております。
#70
○一井淳治君 昭和四十七、八年当時、いわゆる日本列島改造論というものが出まして、一億総不動産屋という言葉もございましたけれども、大変な地価高騰を招いたわけでございます。今回も、全国各地で地域指定がなされますとやはりリゾートブームというふうなものが起こって、東京での地価上昇が全国に拡散するということも十分に考えられるわけでございますけれども、先ほど国土庁長官の方から一応お考えの御説明あったんですけれども、具体的に何らかの法律を適用して何らかの手を打つということをお考えでございましょうか、いかがでございましょうか。
#71
○国務大臣(綿貫民輔君) ただいまの土地の問題につきましては、税制面あるいは国土利用計画法、それらを適用することによりまして地価の暴騰あるいは投機的な取引というものに対応してまいっておるわけでございまして、先ほども申し上げましたように、地価暴騰につながるということは最も恐れておるところでございますので、十分それらの法律等も適用するような方向で地価の暴騰にならないような方向に努力をしてまいりたいと考えております。
#72
○一井淳治君 しかし、もしも地価の高騰が起こりますと低料金で国民が楽しむということができなくなってしまいますし、何のためにこのリゾート法をつくったのかというふうなことになってしまいかねないと思いますので、特に私、非常に失礼でございますけれども、東京の地価の高騰に対してなかなか有効適切な対策が打たれていないという、私はそういうふうな評価をしておるわけでございますけれども、そういうふうな評価をする人が起こらないように、ぜひとも事前に強力な施策を地価高騰に対しましてはお打ちくださるようお願いしたいというように思います。
 それから、自然環境を保護していく、これが非常に大事な問題ではないかというふうに思います。環境庁の方にお聞きしたいんですけれども、この点についてはどのような対策をお持ちでございましょうか。
#73
○説明員(鏑木伸一君) 先生御指摘のとおり、環境の問題は大変大切であると認識しております。本法案では、基本構想におきまして自然環境の保全との調和に関する事項が盛り込まれております。したがいまして、これらが作成される際には自然環境の保全にも十分配慮されるものと考えております。
 また法案では、主務大臣が基本方針を策定しあるいは基本方針を承認するに当たりましては環境庁の協議をお受けするということになっておりますので、その際には当該地域におきます自然環境の保全上支障のないように適切に対処してまいりたいと思っております。
#74
○一井淳治君 最近の開発時点での関係業者の考え方は、例えば道路を切り開くために山を切り開いて赤い山肌がむき出しになっておっても余り何とも思われないような、そういうふうなことが放置されておるように思いますけれども、外国の方に行きますとそういったことは絶対に許されないようでありますが、もう少しきめ細かなといいますか、例えば山肌を切り開いたような場合には半年以内には芝を植えるとか、何らかの処置をするような、そういうふうな具体的な細かい指導をお願いしたいというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
#75
○説明員(鏑木伸一君) ただいまの御質問、今回の法律の対象地域と私ども環境庁の所管しております地域との関係の点がございますけれども、少なくとも私どもの所管しております自然公園、国立公園でございますとか国定公園でございますとか、こういったところにおきましては一方で利用という面を図りつつ保護の面も一体的に考えておりまして、そういう観点から従来から行政を行っておるわけでございますので、今後とも引き続きこういった方面の対応を十分やっていきたい、このように考えております。
#76
○一井淳治君 この法案の目的として地域の振興ということが挙げられておりますけれども、そのためにも大いに役立つことを希望しておりますが、具体的にどのような方策をお考えなのか、そしてどのような効果を期待なさっておられるのか、御説明願いたいと思います。
#77
○政府委員(澤田秀男君) 地域の振興の方策は、まさにこのリゾート地域がこの法律の意図したとおり整備されて運営されるということであります。
 それから、リゾート地域の整備が地域振興にど
のように役立つかということでございますが、大きく分けて一つは経済的な効果がございます。もう一つは非経済的な効果がございますが、まず経済的な効果としてはスポーツ、レクリエーション施設、教養文化施設などのいわゆるリゾート関連施設の整備に伴う直接的な建設投資が期待されます。それから二番目に、整備された後は地域の雇用が拡大するとともに、滞在者等が消費をそこで行いますから、そういう消費需要の拡大の波及効果として、地域のリゾート産業、農林水産業、一・五次産業あるいは地場産業等の地元の関連産業が振興されることにつながるということになろうかと思います。
 それから、非経済的な効果としては、このリゾート地域の整備によって地域イメージが向上するとか、あるいはイベントやコンベンション等の開催が一層そのリゾート地域で行われる、それを通じて人的交流が盛んになるということによって地域社会全体が活性化されるというような効果が期待できるというように思っております。
#78
○一井淳治君 文部省の方にお尋ねしたいんですけれども、この法案の四条三項を見ますと、主務大臣は「文部大臣の意見を聴かなければならない」ということが記載してあります。この運用に当たっては、意見を述べられると他の主務大臣も聞かざるを得ないのじゃないかということが起こりますが、どういうふうな趣旨でこの法律の条項ができておるのか、どういうふうにこれを運用していくのかということについてお尋ねしたいわけでございます。
 質問する趣旨は、都会に住む人にとりましては、田舎の新鮮な空気、太陽光線、それから樹木の緑や大自然の景観、それだけでもう十分でございまして、文化とか学習とかいうことは忘れることが、こういったものがない方がかえって有意義な地域もあるのじゃないかというふうに思います。いわゆる文部省特選型というふうになりますと若い人がなかなか来にくくなって、本当に活力があって気楽に行けるという地域にならぬと非常にぐあいが悪いというふうに思いますので、そういうことで御質問するわけでございますので、よろしくお願いいたします。
#79
○説明員(吉田茂君) 文部省におきましては、御案内のとおり、体育あるいはスポーツ、レクリエーション、社会教育、文化、こういった面の振興普及ということを任務としておりまして、これらの活動に係る企画、援助、指導ということを行っているところでございます、このため、スポーツあるいはレクリエーション、教養文化活動その他多々あるわけでございますが、そういった活動に資するための総合的な機能の整備を図るといたします本法案におきましても、基本方針を作成するに当たっては、基本方針がスポーツ、文化、学習活動の振興の観点から適切なものとなるよう文部大臣が意見を述べるということになっておるわけでございます。
 したがいまして、四条の規定によりまして文部大臣に協議がなされた場合でございますが、具体的には基本方針の内容にもよってくるわけでありますが、一般的には例えば各リゾート地域におきますスポーツ施設あるいはレクリエーション施設あるいは文化施設等の種類なり位置なり規模、こういったものが当該地域の地理的条件などの諸条件あるいは国民のスポーツ、文化に対するニーズ、こういったものに十分こたえたものとなるよう、あるいは文化財の保護あるいは活用というものに配慮がなされたものとなるということを踏まえまして、御指摘のように快適なリゾート地域の形成ということに資するための御意見を申し上げるというふうに考えておる次第でございます。
#80
○一井淳治君 スポーツや文化について文部省が多くの御経験を蓄積なさっていることは十分理解しているわけでございます。しかし、行く人の立場にとっては遊びに行く、気晴らしに行くわけでございまして、余り社会教育にかかわる学習活動の施設がないから許すべきでないというふうになっても非常に困るわけでございまして、そのあたりはどのようにお考えなんでしょうか。
#81
○説明員(吉田茂君) 御指摘のように、スポーツ、レクリエーション、文化というものを所管する面からの私どもの持っておりますいろいろな資料等に基づきまして、あるいは経験等に基づきましていろいろ助言なり申し上げるということになっておるわけでございますが、その立場を踏まえつつ、さらにこの法律全体の趣旨でございます快適なリゾート地域の形成ということに十分資するような考え方に基づきまして意見を申し述べるということで進めてまいりたいというふうに考えております。
#82
○一井淳治君 この特定施設、いろんな目的の施設が考えられるようでございますけれども、教養文化施設とか集会施設というものは、これはペイしないといいますか、採算がとれないということで、民間業者にこれをつくれというのは非常に無理ではないかと思う、そこで、公共団体がつくる必要があるのかというふうになりますと、公共団体の方も、これは一たんつくりますと維持費や運営費が非常に多くかかって、現在の公共団体の財政力からすれば、赤字の垂れ流しのような施設をつくることは非常に困難ではないかというふうに思います。
 そこで、こういうふうな教養文化施設あるいは集会施設を持たない特定地域を認めるのかどうかです。特定地域には必ず教養文化施設、集会施設を設けないといけないのかどうか、そのあたりはいかがでございましょうか、
#83
○政府委員(澤田秀男君) それぞれのリゾート地域がこの第二条に列挙しておりますスポーツ、レクリエーション施設とか教養文化施設、休養施設、集会施設、これらの中のどういう施設をその地域で整備するかという構想については、地域の主体性、自主性を尊重していきたいというふうに考えております。
#84
○一井淳治君 文部省の方にお尋ねしたいんですが、最近の貿易摩擦が起こる中で、日本人が国際的にいろいろと批判を受けていることはここで言うまでもないことでございますが、余り働き過ぎにならないで、人間らしい余裕が持てるように、余暇の利用を身につけた豊かな人間になっていくことが、子供のころからそういうふうに育っていくことが必要ではないかというふうに思いますけれども、小学校、中学校、高等学校において、将来学校の週休二日制を実施していくお考えがあるのかどうか、この将来のお考えと夏季の休暇、長期休暇ですが、これの取り扱いについて何かお考えをお持ちかどうか、その他につきまして文部省の御方針をお聞きしたいと思います。
#85
○説明員(辻村哲夫君) 学校の週五日制の問題あるいは夏休みの増加、ただいま現在春夏冬等の長期休業日を総合いたしますと年間百二十日程度休みがございますけれども、そういった休みをさらにふやすかどうかというような問題は、最近の社会情勢の変化の中でさまざまな角度から御意見をちょうだいしている問題でございますけれども、この学校の週五日制の問題あるいは学校の休業日の増加の問題は、教育課程あるいは学校運営のあり方等、学校教育の基本にかかわる問題でございます。そういう意味合いから、ただいま教育課程審議会に御検討をお願いしておるわけでございまして、その検討を見守りつつ慎重に文部省として検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
#86
○一井淳治君 それから、この法案によりますと、非常に多くの官公庁が施策の実施にまたがっておりまして、主務大垣の方だけでも六人になっております。船頭多くしてとなることを非常に心配しておるわけでございますけれども、この各省庁間の調整をどのようになさっていかれるのか、具体的なお答えをお願いしたいと思います。
#87
○政府委員(澤田秀男君) この法律の円滑な実施を図るという観点から、国土庁事務局として主務省庁六省庁から構成される総合保養地域整備推進連絡会議というものを設置しておりまして、その場で基本方針の策定とか基本構想の承認等の調整を行うこととしております。
#88
○一井淳治君 具体的に言いますと、どういう部
署の方々が御担当になるのでしょうか、例えば局長クラスとかですね。
#89
○政府委員(澤田秀男君) 国土庁では地方振興局長、農林水産省は大臣官房総務審議官、通産省は産業政策局長、運輸省は国際運輸・観光局長、建設省は建設経済局長、それに自治省は大臣官房長、以上が構成メンバーでございます。
#90
○一井淳治君 先ほどもちょっと御質問を申し上げたんですが、労働省の関係はどのようになっていくのでしょうか。やはり労働行政と非常に緊密な関係を持たないと、このリゾートのよき成果は上がらないと思いますが、いかがでしょうか。
#91
○政府委員(澤田秀男君) 私どもも、労働時間の短縮に伴う余暇時間の増大についてはリゾート地域の整備の推進のためにも極めて重要な課題であるというふうに関心を持っておりますし、基本方針を作成する過程で必要に応じて労働省の御意向も聞くことになろうというふうに考えております。
#92
○一井淳治君 外国では余暇の利用等につきまして独立の官庁もあるようでございますので、そういったふうなことも考えながら、組織面についても今後ともよろしく御配慮いただきながら進めていただきたいというふうに思います。
 それから、最近非常な円高が急速に進行する中で、海外旅行をする人がふえておるようでございます。このゴールデンウイークだけで二十数万人の人が海外に出たことが報じられておりますけれども、国内で遊ぶよりも外国に行った方が安くて楽しいというふうな傾向はだんだんこれから強まっていくのじゃないかというふうな気もいたしますけれども、それに対抗して国内のリゾートをよほど魅力のあるものに、そうして料金も安くしていただかないと対抗できないのじゃないかというふうに思いますけれども、そのあたりについてはどのように対応していかれる御方針なのか、御質問いたしたいと思います。
#93
○政府委員(澤田秀男君) おっしゃるように、近年の円高傾向によって海外に出かける日本人の数が大変ふえております。海外旅行には知的な好奇心を満足させてくれるというさまざまな魅力があることは確かでございます。
 しかし、他方国内でも、地方には日本人の心のふるさとを感じさせる豊かなやさしい自然が存在しておりますし、土地の人々との交流を通じて心の触れ合いを認識するとか、あるいは安心して過ごせる治安のよさ等もありますから、そういう海外よりもすぐれた要素もありますので、それぞれの地域が最大限にその持てる特性を発揮しながら海外のリゾートに負けないような魅力ある地域を形成していくようにすることが必要でありますし、私どもも大いに努力していきたいと考えております。
#94
○一井淳治君 先ほど建設省の方に外国の研究成果について途中までお聞きして失礼いたしたわけなんですけれども、ちょっと追加してお尋ねさせてもらいたいと思います。
 ただいま主管官公庁について建設関係が当たっている事例を御説明になられましたけれども、私がいろいろ調べてまいりますと、レジャーとかあるいは余暇の利用については独自の省庁を持っておる国もあるように聞いておりますけれども、そのあたりはどうなっておりますか。
#95
○説明員(福本英三君) 先ほど申し上げましたように、フランスはそういうリゾートを特につくるような役所を設けておるようでございますが、私ども調べたアメリカなどは逆に地方に全く任じておりまして、その地域の地方の州あるいは市町村といったようなものが主体になって、それと民間と一緒になってやっておるというような状況でございます。あるいはまた、スペインも調べたわけでございますが、これも国などはある程度融資とかそういう面で協力しておるようでございますが、これも地方レベルと民間とが一緒になってやっておるというようなことでございまして、リゾート地域の整備そのものはかなりそういう地方レベルでやっておるのじゃないかというように思っております。ただ、レジャーとかレクリエーションとか、そういう一般の話といたしましては、何かそういう役所もあるというようにも聞いております。
#96
○一井淳治君 この利用料金でございますけれども、先ほど、食事つきで一泊すると一万円ぐらいというふうな事例についての御説明もございましたけれども、いろいろ料金については事例も多いようですけれども、三千円とか四千円ぐらいでゆっくりできるのだというふうなこともいろんな資料に書かれておりますけれども、そのあたりはどういうふうになっておるんでしょうか。それからまた、どうしてその安い料金が実現できるのかどうかということについても、おわかりになればお教え願いたいと思います。
#97
○説明員(福本英三君) 先ほど一万円と申し上げましたのは、例えばラングドック・ルシオンの例で申し上げますと、ホテルなどは一泊いたしますと五千円から一万四千円ぐらいでございますが、賃貸のマンションなどを借りますと、大体一週間で二万四千円ぐらいになる。さらにまた、キャンプで泊まるというようなことをいたしますと一泊千円ぐらいで済むというようなことでございまして、必ずしも高いものじゃなくて、そういう非常に低廉な宿泊施設を利用するという方も多いようでございまして、いろいろその方の好みと申しますか、そういうようなことでいろいろ選択できるというようなことになっておるようでございます。
#98
○一井淳治君 そういうふうな低料金を外国で実現できておるということは、どういうことでできるんでしょうか。
#99
○説明員(福本英三君) やはり、その地域を開発していく民間事業者でございますが、その民間事業者がそこを利用する方のニーズに応じまして、そういういろんな宿泊施設を順次そのニーズに応じて整備していくというようなことじゃないかと思っております。したがいまして、宿泊施設といたしましてもそういうホテルとか賃貸マンションとかキャンプ場とか、あるいはペンションとかいろんなものがあるわけでございまして、そういうものを多彩に民間の活力を利用しながらつくっていく、整備していくということじゃないかと思っております。
#100
○一井淳治君 もう一つお尋ねしたいのは、各地域での運営の方法でございます。例えば民間団体が何らかの委員会をつくっておるとか、そのあたりについて御研究であればお願いしたいと思います。
#101
○説明員(福本英三君) 先ほど申し上げましたように、フランスではそういう地域につきまして協議会のようなものをつくってやっておるようでございます。あるいはまたアメリカの例などでも、そういう地域ごとに公共団体、公的なセクターと民間の事業者がいろんな協議会をつくってやっておるというようなことでございまして、やはりそういう地域によりましていろいろ例があるわけでございますが、そういう公的セクターと民間とがいろんな協議会のようなものをつくりながら共同でやっていくというようなことになっておるようでございます。
#102
○一井淳治君 ちょっと質問が変わりますが、やはり建設省の方にお尋ねしたいんですけれども、大都市の居住者について、普通は都内に住んでおる、しかし週末等をリゾートのセカンドハウスで日を送るというふうな構想が最近進んでおるようでございますけれども、今回のこの法案との関係で何らかの方針をお持ちであれば御説明願いたいと思います。
#103
○説明員(福本英三君) 今先生もおっしゃいましたように、この総合保養地域は国民がそこに居住、滞在して憩い、安らぎ、交流等のいろんなニーズに応じた過ごし方を行うという新しい生活空間だというように思っております。したがいまして、そこに建設されるセカンドハウスなどの住宅というのは非常に大事な基幹的な施設じゃないかというふうに思っておるわけでございますが、そういうようなこともございまして、建設省といたしましては国民の多様なニーズに対応した住まいづく
りを進めていくというふうな一環といたしまして、昭和六十二年度の新規施策というようなことで都市・田園複合居住用住宅融資制度というものを公庫融資のメニューとして加えようとして考えておるわけでございます。これは、今お話のありましたような都市の居住者がそういうリゾートなどのところに住宅をつくるといういわゆる二つ目の住宅につきましても公庫融資の道を開いてやっていくというようなものを新たに加えようとして考えておるわけでございます。
#104
○委員長(鈴木和美君) 午前の質疑は以上をもって終了いたします。
 午後一時再開することとし、休憩いたします。
   正午休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二分開会
#105
○委員長(鈴木和美君) ただいまから建設委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、総合保養地域整備法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#106
○石井一二君 石井でございます。
 それでは、総合保養地域整備法関連の質問をいたしたいと思います。なお、あらかじめ質問は通告いたしておりますが、午前中の一井委員の質疑の中で御答弁をいただいた面等は省略をいたしまして、大きく逸脱しない範囲で若干角度を変える三とがあることもお含み置きを願いたいと思います。
 さて、六省庁が主管していろいろおやりいただくわけでございますが、私の地元でございます兵庫県のあたりの役所で、どう思うかねという質問をいたしてみますと、書類の持ち回りとかあるいは各省庁間の意見の違いとか、やはり午前中も若干質問が出ましたけれども、その辺の相互連絡がうまくいくのだろうかといったような心配があるようでございます。けさの答弁で局長より、基本方針とか基本構想については連絡会議で決めるのだということでございましたけれども、それぞれの省庁が行うディシジョンメーキングの内容は、やはりそれぞれの省庁独自のものがあろうかと思いますけれども、そういったことも踏まえて、連絡の密あるいは不統一性がないという観点から御所見を伺っておきたいと思います。大臣、最初だからお願いしたい。
#107
○国務大臣(綿貫民輔君) 今回のこの法案には六省庁並びにその他また協議する役所もかんでおるわけでございまして、それらのいろいろの関係で縦割り行政になるのではないかということで御心配をいただいておりますが、そのことがないようにひとつ留意をしていくということを前提にしてこの法案を提出させていただいております。
#108
○石井一二君 ありがとうございました。
 ところで、現在漏れ聞くところによりますと、約七十カ所ぐらいの候補地が挙がっておるようでございます。それぞれ風聞の域を出ないものもございますし、具体的な策定を急いでおるところもあるようでございますが、けさの答弁では、ほぼ一府県で二つは認めにくいといったようなニュアンスを私は感じたわけでございます。北海道の場合は例外的だと考えていいのでございましょうか、局長いかがですか。
#109
○政府委員(澤田秀男君) そのとおりでございます。
#110
○石井一二君 先ほど大臣より、特に意思の疎通が欠けないようにというお言葉をいただきましたけれども、省庁間だけではなしに、地方と特に窓口省庁である国土庁との間にそういったことをお願いしたいんですが、そのような格別の御配慮をいただけると、そう解していいんでしょうか。
#111
○政府委員(澤田秀男君) 主務省庁が六つもございますので、政府部内において連絡会議を持つと同時に、地方団体に御迷惑を極力おかけしないようにということから、地方との関係でも国土庁を窓口として一元化しておりますので、その趣旨を十分生かすように努力してまいりたいと考えております。
#112
○石井一二君 さきに四全総の概略が発表になったようでございますが、一時は東京中心型というものからまた全国、地方も含めて考えるというような考えに変わってきたように思いますが、この総合保養地域整備と東京という観点から見て、東京も今おっしゃっているような指定の対象になり得ると思われますか、やはりこれは大都市圏であるということで全然考えていないか、その辺いかがですか。
#113
○政府委員(澤田秀男君) 先ほどもちょっと御答弁いたしましたが、この法律では産業及び人口の著しく高い地域は対象地域から除外されるということになっておりまして、具体的にどういう地域を除くかということは政令に委任されております。政令でどういう地域を書くかということについては現在検討中でございますが、首都圏の既成市街地は現在のところ除くというふうに考えております。したがって、東京都全域が対象外になるということでなくて、そのうち首都圏の既成市街地に含まれる地域は除かれるということになろうかと現段階では考えております。
#114
○石井一二君 仮にこの法律ができたとして、もちろん国民は法律にのっとっていろいろと事業が進められることを期待しておると思いますが、過去、例えば地域振興法等を見ても、法律はできたけれども絵にかいたもちであったという事例が幾つかございます。そういった意味で、先ほど来私は答弁を聞いておりまして、今から私の質疑の中で順次私が疑問に思う点を明らかにしてはいきますけれども、絵にかいたもちで終わらない、そのような法律であると、そう理解きしていただいていいんですか、局長いかがですか。
#115
○政府委員(澤田秀男君) 絵にかいたもちにならないように十分、国、自治体、民間企業含めて努力してまいりたいというふうに考えております。
#116
○石井一二君 絵にかいたもちにならないためにも、地域を指定した、そこへ民間事業者がいろんな施設をつくる、その施設がペイしていくということが私は非常に大事だと思うんです。そういった意味で、まだこの法律ができていない、したがってこの法律に基づくものではありませんけれども、同様なリゾート地域の現況というものは企業者から見てペイしておるかどうか、十分その機能を果たしておるかどうかということを調べてみる必要があろうと思います。例えば北海道の占冠村、岩手県の安代町、静岡県の伊豆、山口県の豊浦町、京都府の弥栄町、俗に言うスイス村、この中で、先ほど局長は全国いろいろ見て回ったとおっしゃいましたけれども、あなたはこのうちのどれをごらんになりましたか、皆リゾートの地域ですが。
#117
○政府委員(澤田秀男君) たまたま今お挙げになった地域の中では、伊豆等は見ておりますが、その他近ごろ非常に評判の高い、北海道の占冠とか岩手県の安比高原については実際に現地で企業経営をやっておられる方のお話を直接お聞きして、大いに参考にさせていただいているところでございます。
#118
○石井一二君 行ってはいないが意見を聞いておると、そういうことですね。
 ところでペイするためには、私は人がたくさん来るということと安くできるということが必要だと思います。ほかにもいろいろ要件はございますけれども、そういったことは忘れることができないと、そう思うわけでございます。そういった意味で私は、こういったところへ企業進出でき得る規模の会社の社長さん数名に、今リゾート法案を審議しかかっておるのだけれども、あなたのところはやる興味がおありでしょうかと、こういう質問をしたわけでございますが、絶対にやらない、もうからないという意見が非常に強いんです。
 それで、そこら辺の理由をよく調べてみる必要があろうと思いますが、まず最初にお伺いしたいのは、俗に言う役所関係の外郭団体等がやっておるいろんな施設が今ございます。例えば国民休暇村、ふるさと自然公園、昭和の森、いこいの広場、自然休養村、青少年旅行村、簡易保険年金関係のものが加入者ホームとか総合レクセンターとか、
いろいろございますが、これから指定されるであろう地域に既にこういったものはあると思うんですけれども、こんなのがあるからのけるというわけにもいかない。また、スペースがあるからぜひ来てくださいといったようなことに将来なると思うんですけれども、この構想と今申したような政府系のいろんな外郭団体がおやりになっておるいわゆるリゾートエリアに向くような施設、こういったものとの関係はどうお考えなんですか。
#119
○政府委員(澤田秀男君) 今回のリゾート法に従ってリゾート地域をそれぞれ整備していくわけですが、それとは別に、今先生がお挙げになったもろもろの公的機関による施設の新規の立地は、そちらの視点でまた別途行われることはあり得ると思います。また、両者の関係については、既に公的機関によって設置されている今お挙げになった諸施設の立地している場所がリゾート地域の中に組み入れられて、重点整備地区の中の一施設として、既存の施設の機能を活用してリゾート地域全体にいい影響を与えていこうという形の活用も地域によってはあり得るであろうというふうに考えております。
#120
○石井一二君 昨今、この種の施設が余り立派になり過ぎておるという一つの批判があるんです。そして、本来そういったものをつくり得た財源の背景にある団体以外の一般にも広く開放されるこういったものと一般の企業が採算ベースで競争しようと思うと非常に難しいという一つの論議がございます。それと、先ほど来出ておりますように、一つの指定の範囲が非常に広い、しかも多数指定される可能性がある。なぜならば、四十七都道府県ある中で、東京も含めたとしたならば、この県は認めたけれども、こちらの県はだめですよということがだんだん言いにくくなってくると思うんです。ましてや、おっしゃるその熱度という言葉の定義があいまいでありますから、そうなってくると、果たしてだれが生き残れるのかということを我々は事前によく考えてやる必要があろうかと思います。
 日本は、いろんな雑誌も出ており、いろんな意見も自由に言える国でございます。例えば最近の週刊東洋経済は「リゾート産業革命」、「誕生する巨大ビジネス」なんということをテーマに、「休み、遊ぶ欲求に応えることが、新しい巨大産業を創り出す」、一つのあふり記事ですよ。ところが、どうでしょうか、皆さん、新聞を見てください。「拙速気味リゾート開発」、日経四月二十六日付の「視点」であります。また、リゾートの過熱が心配だと、同じような論説もございます。私は、こういった中でとにかく法律をつくったのだから、物ができないと困るのだという実績至上主義で役所が走らないように特に要望をしておきたい、そのように思うわけでございます。大臣、御所見いかがですか。
#121
○国務大臣(綿貫民輔君) 今回の法律は、御存じのように民間事業者によってフィージビリティースタディー等がなされた上で具体的な整備計画が出されてそれを承認するという形になっております。先ほど、民間の方が余りやりたくないというようなお話もございましたが、地域によっては既にそういう準備をしておるところもあるやに私も聞いております。
 それから、私も自分の県のことを申し上げますが、私の県をこの間あるデベロッパーに見てもらいましたところが、余り魅力がないと言うんですわ。これはミニ開発をし過ぎている、やっぱり開発をしてない未開の分野の多いところが非常に魅力がある、こういうふうに言っておりますので、そういうところは、やはり半島振興法に当たるところとかあるいは北海道とか、まだまだあるのじゃないかというふうに考えておりますので、これから民間の皆様方がそういう経営をしてこれはペイするのだということがやはり一つの柱になっていくものだというふうに私どもは考えておりますので、地方自治体と十分に協議をして計画を出してもらいたいというふうに考えております。
#122
○石井一二君 大臣から御答弁いただきましたが、局長もほぼ同じお考えであると解釈していいんですか。
#123
○政府委員(澤田秀男君) 同じ考えでございます。
#124
○石井一二君 私は先ほど進出企業がペイすることが大事だということを申し上げましたけれども、その中で安くできるということ、これは一井先生も地価に絡んで午前中おっしゃったことでございますが、じゃ果たして利用者があるかないかということをもう少し我々は検討してみる必要があろうと思うんです。
 そこで、労働省にお伺いしたいのですが、ゴールデンウイークとか週休二日制だけではなかなか私は追いつきにくいと、そのように思うわけでございますが、概略こういった面から労働省の御見解をまず伺いたいと思います。
#125
○説明員(小島迪彦君) 私ども、先生がおっしゃられましたような休暇をとること自体非常に結構なことだと、労働者の福祉はもちろんですが、昨今いろいろ問題になっております内需拡大の点もあわせまして、大いに進めていこうと努力しております。
 そこで、先ほど夏休みとかあるいはゴールデンウイークで不十分ではないかということでございますけれども、まだ我が国では有給休暇のとり方が不十分であるわけでございます。そこで、夏休みとかゴールデンウイークとか、そういう機会をとらえまして何とかこれを完全消化させていきたいというふうなことでやっておるわけでございます。もちろん、こういう機会だけじゃなくて、業種によっては非常にとりにくい時期というものがございまして、そういう場合にはあらかじめ計画を立てて、ほかの時期にもとれるようにということで考えておるわけでございます。
 ただ、計画的にとるという場合にも、個々人の労働者、なかなかとりにくいという側面もございます。あるいは企業が忙しいということもございますけれども、周りの同僚に気兼ねするというふうなこともございます。そういう点で、やはり計画的にとることが大事であろうということで、今回労働基準法の改正案提出されておりますが、これは労使協定によって計画的にとれる道もつくろうという規定を設けておるわけでございます。そういう点で法律の規定面でもそういう手当てをしていくわけでございますが、まずは皆さん方が休みをとろうという、そういうような気持ちになることが肝心でございますので、いろいろな機会をとらえてそういうキャンペーンを進めてまいりたいと思っております。
#126
○石井一二君 休みをとろうという気持ちになってほしいとか、なるであろうとかおっしゃることは結構ですが、休みをとった方がこの法律に基づいてつくられたリゾート地域に行くという因果関係が必ずしも保証されない、私はそう思うんです。例えば私はここに一つの新聞記事を持っております。一月二十八日付の日経ですが、去年の旅券発行は最高の一一・六%増、円高で海外旅行ブーム加速。若い方にいろいろ聞いてみましても、固まって休みがとれたら海外へ行った方がよっぽど楽しいと、そういう気持ちなんです。だから私は、そういった面でよっぽど長期的な企画を立ててうまく誘導していかないと、金は出してつくったけれどもペイしない、そういうことになり得るのではないか、そのように思います。
 それと、私はこれはあえて反対しませんが、労働省は先ほど来、休みを余計とってもらったらいいというようなことを言っていますけれども、私はここに「なぜ欧米は落日か」という本を持っておる、ヨーロッパの国々が今経済的にも日本にかなり差をつけられつつある中で、一つの章があって「休暇中心に働く西洋人の生活」ということで、やっぱり休み過ぎというものは必ずしも国のためによくないという面もある。したがって、私の言わんとしていることは、一足飛びにこれだけたくさんのリゾート地域ができたからといって、今まで十日しか年休をとらなかった者が三十日とって、その連中が皆ここへ行くということはありませんよということを特に認識しておいてもらいたい、そう思うわけです。
 それで、ついでに私は局長にお聞きしておきた
いのですが、先ほど一井委員が同じような御心配をされたとき、あなたは答弁の中で、日本にはやさしい自然がありますというぐあいのお答えをされたんです。同じように自信満々、客が来るんだということですけれども、今世界の領土の〇・三%が日本です。人口は三%。その中で、日本の森がやさしいという根拠を私は一遍あなたに説明してもらいたい、ほかの国の森と比べて。答弁願います。
#127
○政府委員(澤田秀男君) 大変感性的な言葉を使いまして恐縮でございましたが、ヨーロッパの荒々しい自然がそれなりの魅力があるという反面、日本人には自然は父であり母であるというような日本人固有の心情がございますので、そういう自然の魅力を再発見して、それを新しい資源としてリゾートの整備に活用するということが必要ではないかということで申し上げたわけでございます。
#128
○石井一二君 今カンセイ的な表現と言われましたけれども、どんな字を書くんですか。
#129
○政府委員(澤田秀男君) 感覚的な表現ということでございまして、日本人の……
#130
○石井一二君 いや、漢字だけ言うたらいいんです。「感ずる」という字と「性」ですか。
#131
○政府委員(澤田秀男君) そういう意味でございます。
#132
○石井一二君 次に移りたいと思いますが、法案参考資料を見ておりますと、「地方債の特例措置」という言葉が出てまいります。いわく、「地方公共団体が民間事業者に対して出資、補助等の助成を行った場合は、当該助成に要する経費を地方債の対象経費とする措置を講じる」ことができると、こう書いてあるわけですが、ちょっとこの文言を御説明願いたいんですが。
#133
○説明員(松本英昭君) お答え申し上げます。
 第十三条におきまして、地方公共団体が民間事業者に対しまして出資、補助その他の助成をすることができると一項でいたしまして、そして二項で「前項の助成を行おうとする場合において、当該助成が特定民間施設の設置又は当該施設の用に供する土地の取得若しくは造成に係るものであるときは、当該助成に要する経費であって地方財政法第五条第一項各号に規定する経費に該当しないものは、同条第一項第五号に規定する経費とみなす。」といたしております。すなわち、地方公共団体が特定民間施設の整備をいたします民間事業者に対しまして助成を行います際に特に特例的に地方債の対象とする。これは、現在の地方財政法第五条第一項各号の規定によりましては、補助金等につきましては一般的には地方債の対象とならないものでございますが、しかしながらこの法案の趣旨等にかんがみまして、特に特例規定を設けて、当該助成事業をする経費について地方債の対象とすることができる道を開いたものでございます。
#134
○石井一二君 簡単に言うならば、地方債で出資金、補助金の返済ができるということですよね。そうなりますと、まず出資金をして会社の株主になると、それが地方債で面倒は見てもらえる。出資者だから役員を送り込ましてもらおう。これは民活じゃなしに官活プロジェクトになってくる可能性があるんじゃないか。出資者になっても、役員を送り込むということとは関係ないんですか。そういうケースはあり得ないんですかあり得るのですか。その辺をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
#135
○説明員(松本英昭君) お答えいたします。
 地方団体が出資をいたします場合に、多くの場合はいわゆる第三セクターと言われているようなものであろうかと思います。したがいまして、そういうケースにつきましては民間の活力、それから公共性、双方を勘案しながら地方団体が地方の議会において審議をして出資金を支出するということに相なってこようかと思います。
 しかし、いずれの場合におきましても、この法律の大前提でございます民間能力の活用ということは、これは貫かれるべき性格のものでございます。
 なお、その出資に際しまして人を派遣するようなことがあるかどうかというようなことは、これは個々の地方団体の問題になってこようかと思いますが、ケースによりましてはそういうケースもあろうかと考えております。
#136
○石井一二君 自分が法律をつくっておいて、それは地方団体のことだからそういうケースもあるとおっしゃいますけれども、ここは篤と私は考えてみる必要があると思うんです。もちろん、長年御苦労になって老後はどうのこうのということもございますけれども、やってきた企業の役員の少なくともその一部を出資者である役所の方々が占める、全企業に対して。私はよくないことだと思います。
 それともう一つ、その後に、補助等の助成を行うという言葉がございます。午前中の答弁で、澤田局長、あなたの言葉を一字一句申し述べますと、民間事業者の建設工事に対して補助金を出すと、こう言われたわけですが、これは中央政府じゃなしに地方政府がという、公共団体がという言葉を入れさしていただいてお差し支えございませんか。
#137
○政府委員(澤田秀男君) そのとおりでございます。
#138
○石井一二君 そうなりますと、業者が例えばホテルをつくると補助金が出る、補助金の決裁をするのはやはりかなり偉い方だと、これは天下りの持参金になりませんか。ならないという理由をちょっと一遍御説明願いたい。
#139
○政府委員(澤田秀男君) この十二条一項で地方団体が民間事業者に対して補助をすることができると書いてある規定は、リゾート施設の中でもスポーツまたはレクリエーション施設とか教養文化施設とか休養施設というような比較的公共性の高い施設を民間事業者がつくるような場合に公共性があるという視点で地方団体が補助するというようなケースを想定しているものでございます。
#140
○石井一二君 いずれにしても、補助金の対象となる建物なり施設は会社に所属するものである、その会社に対する補助金が役所から出る、その財源は地方債で賄われる、そういうことですから、あなた私の質問にお答えになっていませんよ。私の質問を御理解いただいておりますか。
#141
○政府委員(澤田秀男君) 民間事業者に対して地方団体が補助をする場合において、例えば経営権に自治体が介入することになるというようなことをこの規定は考えておりませんし、やはりあくまでも補助はするけれども公共的な視点で補助をするわけでありまして、経営については民間事業者のノーハウなり企画力なり経営能力なり経営責任に基づいて経営すべきものであるというふうに考えております。
#142
○石井一二君 ちょっとその論議おいでおいで、先を急ぎたいと思いますが、この地方債の特例措置の中のAというところに「基本構想を達成するために行う事業に要する経費に充てるための地方債」という言葉が出てくるわけですが、この事業に要する経費というのは例えばどんなものを指すんですか。
#143
○説明員(松本英昭君) 基本構想を達成するための事業というものは、法律に定めております特定民間施設の整備が中心になってこようと思います。
#144
○石井一二君 次に環境庁にちょっとお伺いしたいと思いますが、俗に言う六省庁からお外れになっておる。環境庁のお立場という面がそういう性格のものであるということだろうと思いますが、ちょっとその理由について御理解のほどをお聞かせ願いたいと思います。
#145
○説明員(鏑木伸一君) 環境庁は、申すまでもないことでございますが、公害等の未然防止や自然環境の保全を初め、環境の保全を総合的に推進するという役割、使命を担っておる官庁でございます。そうした観点から今回の法案につきましても対応していきたいと考えておるわけでございます。
 御指摘の点でございますが、現在環境庁は自然公園法等の法律を所管しておりますけれども、その基本的な考え方は国立公園等におきましてすぐ
れた自然の保護と適切な利用を一体的に推進するということであろうかと思います。これに対しまして、今回の総合保養地域整備法におきましては、民間事業者の能力の活用でございますとか地域の振興といったことなどをねらいとして、極めてスケールの大きい、先ほどのお話でございますと十五万ヘクタールということでございますが、そういったリゾート開発を行うということであるわけでございますので、その目的、規模、施設の種類等、かなり違っておるのではないかと、こう考えておるわけでございます。こういった点も総合的に勘案いたしまして今回の判断に至っておるということでございます。
#146
○石井一二君 総合保養地域整備法と自然公園法の中で競合部分が出た場合に、特別法と一般法の関係、前法と後法との関係から見て、特に差し支えなくクリアできるかどうか、その辺、逐一各条ごとの検討という面じゃなしに、大局的な観点から御所見をお伺いしたいんです。
#147
○説明員(鏑木伸一君) 御質問の一般法、特別法、後法、先決、こういった観点につきましてのいわば法律的な見解というのは私ども正確に申し述べることがなかなかできないわけでございますが、いずれにしましても、各省庁が調整いたしました結果がこういう法律案になっておるわけでございます。また、法律の中におきまして協議規定等ございます。こういった中で調整が図られていくというように理解いたしております。
 本法案では、先ほども申しましたけれども、基本方針や基本構想におきまして自然環境の保全との調和に関する事項が盛り込まれることになっております。これらが作成される際には、地域の設定等も含めまして、自然環境の保全にも十分配慮されるものと考えております。
#148
○石井一二君 いずれにしろ、徐々に熟度の審査があって地域の指定がなされる、一つ当たりの範囲は非常に広い、その中で幾つかの国立公園、国定公園あるいは都道府県自然公園が入ってくる、そういうことになろうかと思うんですが、現在の国立公園管理事務所を見てみますと全国で十カ所、定員百九名だと思うんですが、こういうものができてたくさんの人がその近所を出たり入ったりし出すと、いろいろ火事が起こったとかその他含めて忙しくなると思うんですが、行政改革の折から、こういった組織の増員というようなことについても御検討を始めておられるんですか、その辺いかがですか。
#149
○説明員(鏑木伸一君) 先生御指摘のとおり、現在いわゆるレンジャーと言いまして各国立公園に張りついております環境庁の職員は百九名しかございません。国立公園の管理官、レンジャーは、現場の実情を把握いたしまして適切な国立公園の管理を行うという職務を持っておるわけでございますが、今回の法案に伴いましてどういう任務を負うかということが一つあるわけでございますけれども、本庁との十分な連絡を保ちつつ、基本構想を作成されます都道府県等との相談や指導に携わっていくことになるだろうと考えておりますけれども、その定員の問題につきましては、大変厳しい情勢にございますので、毎年増員の要求はいたしておりますけれども、急速に増加するということになるかどうか、そこら辺はなかなか難しい問題もあろうかと思いますが、ぜひとも御支援をいただきたいと考えております。
#150
○石井一二君 いずれにしろ、こういうリゾートエリアができてくると当然開発をしなければならない。そこには緑がある。
 最近、開発行為に対して、原因はそれぞれ言い分はあるわけですが、法的な紛争というものも顕著になりつつあるのではないかという懸念を私は持つわけです。例えば青秋林道のケースあるいはまた知床国有林のケース、こういったことを含めて、それなりのやはり対応、理論武装、事前のいろいろな協議、いろいろ配慮がなされるべきと思いますが、この辺のところについて、林野庁、御意見があればお聞かせをいただきたい。
#151
○政府委員(松田堯君) 大変森林・林業厳しい状況にあるわけでございまして、その打開を図るべく、これからの林政の基本方向につきまして、昨年、林政審議会から報告をいただいたところでございます。森林の持つ多面的な機能と国民の多様なニーズのどのような結びつき合いの中で森林を守り育て、そして生かしていくかということでございまして、従来の狭い意味の林業からもっと広い意味の林業、こういう方向で森林・林業政策を展開すべきであると、こういう方向づけをいただいているところでございます。
 私どもといたしましては、森林の多面的な機能をいかに生かしていくか、また、それは森林をいかに守り育てていくか、そういった面からの調和を図りながらこの総合保養地域につきましての対応をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
#152
○石井一二君 当然のことながら、指定地域の中には保安林が相当含まれてくると思いますが、保安林に対してはとかく厳しい規制をされてきた結果、今日それが確保されておると、そういう観点から見て、この地域指定と保安林の規制、今後どのような方針で臨んでいかれるのか、お聞きしたいと思います。
#153
○政府委員(松田堯君) 全森林面積の三割を超す地域が保安林に指定されております。当然のことながら、この地域に保安林が入るということが考えられるわけでありまして、都道府県知事が基本構想を策定する段階におきまして特に重点整備地区の設定箇所に保安林が入るということになりますと、森林の持つ保安機能と施設整備の調整の問題が出てまいりますので、その段階から調整を図るような形で進めてまいりたい、このように考えております。
 また、具体的に保安林の解除等の申請が出てまいりました場合には、保安林の解除要件に適合するものにつきまして解除という形で対応してまいりたい、このように考えております。
#154
○石井一二君 ということは、解除要件に適合しない場合は例外を認めない、そういうぐあいに解釈していいんですか。
#155
○政府委員(松田堯君) 通常の保安林の解除要件と同一に取り扱ってまいりたいと考えております。
#156
○石井一二君 それでリゾートができるか心配いたしますが、しかと聞いておきたいと思います。
 さて、本年二月に林野庁はヒューマン・グリーン・プランというものを御発表になっておる。このプランと本リゾート構想との関連性についてちょっと御説明願いたいと思います。
#157
○政府委員(松田堯君) ヒューマン・グリーン。プランは、国有林の経営の一環といたしまして、先ほど申し上げましたように、これからの森林管理のあり方の中で国有林の事業として取り組んでいくことにいたしております。施設計画といたしましては、各種スポーツ施設あるいは文化教養施設、さらには保養的な施設等々の施設整備をいたしたく考えておりまして、全国で百二十カ所等、林野庁の国有林野事業として現在予定をいたしているところでございます。総合保養地域の中にそれらが含まれる場合、当然その一環として位置づけていきたいと考えておりますし、私ども考えておりますヒューマン・グリーン・プラン以外の箇所にこの保養地域の重点整備地区等が設定される場合には、ヒューマン・グリーン・プランの一環としてそれも位置づけてまいりたいと、このように考えております。
#158
○石井一二君 御承知のように、林野特別会計というのは非常に大きな赤字を出しておる。こういった中で今国有林その他いろいろ御管轄の分野の論議をしておるわけでございますが、非常に大きな地域が指定されてそこに国有林があると、その一部をいっそのこと売られる、国鉄でも跡地を売って赤字を少なくして国民の負担を軽くし、過去の累積赤字に対するおわびを申し上げるという精神にのっとっているわけですが、そういうおつもりが若干でもあるのか、あるいはまた土地を貸して使用料を取るというような線でいっておられるのか、その辺ちょっと御意見をお聞かせ願いたいと思います。
#159
○政府委員(松田堯君) 国有林は大変大きな赤字を抱えておりまして、その改善につきましては現在改善計画を組みながら努力をいたしておるところでございます。収入確保対策といたしましては、昨年度六本木の林野庁宿舎跡地を処分いたしました。あのような高地価地域についての土地処分は収入確保のためにいたしておるところでございます。この総合保養地域におきまして国有林を活用される場合も出てくるわけでございますが、これは国有林野の事業として進めていきたいと、そのように考えておりますので、適正な対価で貸付方式ということを基本にしながら進めてまいりたいと、このように考えておりまして、国有林の赤字対策とは別の問題と、このように考えているところでございます。
#160
○石井一二君 国有林の赤字対策とは別の問題というところが特に力が入っておったように聞こえるわけですが、貸された場合も金取るのでしょう。その場合の使用料の算定方式について、あるいはそのレベルをどうするかということも一つの大きな論議の的だと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。
#161
○政府委員(松田堯君) お使いいただくわけでありますから、当然のことながら、そこに適正な対価が必要でございまして、売り払いの場合もございますし貸し付けの場合もあるわけでございます。私どもといたしましては、総合保養地域におきます国有林の活用につきましては貸付方式でやっていきたいと、このように考えておりまして、現在、貸し付けに当たりましては収益分収方式といいますか、そういうような方式で料金をいただいているところでございます。それぞれの事業が展開されるわけでございますが、売上高が損益分岐点に相当する売上高以下の場合、あるいは大変利益が上がっている場合、それぞれ使用料率の違った形の中で対価を算定いたしまして活用をお願いをいたしているところでございます。
#162
○石井一二君 いろいろ林野庁を中心に農水省も御尽力をいただく、あとまた農地転用の場合があろうかと思いますけれども、極めてこれは抹消の質問で恐縮ですが、六省庁の連絡会議を見ておりますと、農水省だけ局長が出てこないで審議官が出てきておるんですが、何か特別な理由があるんですか。
#163
○政府委員(澤田秀男君) 農水省の方の御都合で総務審議官を御提示いただいたものと理解しております。
#164
○石井一二君 農水省関係者、一言おっしゃってください。
#165
○政府委員(松田堯君) 幾つかの内局、外局双方にわたる関係の事業でございますので、その全体を調整する担当審議官が出席をする、そういうことに相なっていると考えております。
#166
○石井一二君 地価の上昇防止について若干質問をいたしたいと思います。
 けさ一井委員からの御質疑である程度の論議がなされたわけでございます。今、国土利用計画法の改正案の中で監視区域の設定という論議がなされておる、こういったことだけで果たしてうまくいくのだろうかという心配もするわけですが、昨年の十月十三日に地価対策検討委員会が地価対策を国土庁に提言しております。その中で当面の緊急的措置として超短期重課制度の創設を提言しておるわけでございますが、こういったことも含めて、先ほど申し上げましたように、安く物をつくらないと人は来ないよ、人が来ないとペイしないよという論議から見て、地価対策について大臣、一言決意のほどなり御発想のほどをお聞かせ願いたいと思います。
#167
○国務大臣(綿貫民輔君) 地価の形成は、適正な需要と供給によって適正な地価が生まれてくることが最も望ましいわけでございますが、供給の不足とか需要の急増とか、あるいは短期の思惑によりまして、金余り現象を背景にした短期譲渡による利得とか、いろいろな現象があるわけでして、そういうことを正常な形に戻していこうというのが国土政策の基本でございます。そういう意味におきまして、今回国土利用計画法の中に監視区域というものが設けられるように規定してあるわけでございまして、これは各自治体におきましてそれぞれ御判断をいただくということになっております。
 したがいまして、今回のこのリゾート法も自治体が主力になっていただくわけでございますので、その辺のことも御勘案の上、今度の国土利用計画法も成立させていただきたいと思いますが、これらも十分その中に取り入れて土地の安定を図りつつリゾート地域の振興を図ってもらいたいというふうに考えておる次第でございます。
#168
○石井一二君 地価対策というのは、私の所見では地元に任せる問題ではない。なぜならば、やはり法的な規制という面から縛っていかないとうまくいかない。そのために今改正案もお出しになっておる。過去努力もしてこられた。乱そう理解しておりますので、やはり中央からいろいろ法的な面あるいは強力な行政指導でもって御指導いただきたいということを要望しておきたいと思います。
 続いて、金融措置についてお伺いしたいと思いますが、提案されておりますこの法律の中で、資金の確保について一連の金融措置をなすというような趣旨の文言があるわけですが、具体的にこの資金の確保について何をなさるんですか。
#169
○政府委員(澤田秀男君) 当面民間のリゾート施設に対して日本開発銀行及び北海道東北開発公庫の低利融資の措置が講じられることになっております。資金の確保というのは、現在のところ、そういうことを内容にいたしております。
#170
○石井一二君 金利と融資枠を若干申し述べていただきたい。
#171
○政府委員(澤田秀男君) 資金を借り入れる側の立場で申し上げますと、融資金利は開銀及び北東公庫で特利一から特利五まであるわけですが、特利四というところの五・二%の金利で、現在のところそうなっております。
 それから、借りる側の借入限度額については特にございません。
#172
○石井一二君 まことに失礼ですが、局長、今公定歩合は幾らか、御存じですね。
#173
○政府委員(澤田秀男君) 二・五%というふうに記憶しております。
#174
○石井一二君 今、特四が五・二%、公定歩合二・五%。政府関係金融機関の金利を見てみますと、住宅公庫一般住宅四・七%、農林公庫農業基盤整備補助四・七、非補助一般四・七五、農林漁業構造改善三・五%、輸銀輸出プラント四・九、輸出入特定品目五・○、公害防へいきましても、四・五、四・八五、ここらをうろうろしているんですよね。こういった中で、せっかく六省庁の幹事庁として国土庁いろいろ御答弁いただいていますが、もっともっと私は工夫の余地があるのじゃないかと思うんですが、今私の申したこういった金利を御承知の上で五・二%というものをお決めになったわけですか、いかがですか。
#175
○政府委員(澤田秀男君) 開銀及び北東公庫の融資については当該金融機関の他の分野に対する融資との均衡等の事情を考慮した上で決定されることになっておりまして、現在の五・二%は確かに先生のおっしゃったほかの金融機関の政策金融金利と比べれば高こうございますが、現在の長期プライムレート並みの率になっております。ただ、民間金融機関と比べますと貸付期間が圧倒的に長いということと、それから貸付時点での金利で長い間固定されるということでございますから、現在の低金利時代の中での融資についてはかなりのインセンティブがあるのではないかというふうに考えております。
#176
○石井一二君 再検討項目として、今後公定歩合の推移を見て御検討願いたいということを要望しておきます。
 次に運輸省にお伺いいたしますけれども、法律案の中で港湾に係る水域の利用についての配慮がなされるという文言があるわけですが、具体的にこれはどのような配慮をなされるつもりなのか、十五条の二項だと思いますが、お聞かせ願いたいと思います。
#177
○政府委員(藤野愼吾君) 海洋性のレクリエーションがこのたびの法律によって整備されますリゾート地域の整備ないしは活動におきまして非常に重要な意味合いを持つというふうに思っておりますが、その場合の中核になります港湾におきまして、水域の利用等におきましてのいろんな規制を弾力的に運用したり、あるいはまた各種施設の積極的な整備が図られることによってこの海洋性レクリエーションというものが安全で快適なものとして機能するよう、そういった基地ができ上がるようということを意図するものでございまして、いわばプロジェクトを積極的に推進していこうという私たちの姿勢のあらわれとして御理解をいただければ幸いだというふうに思います。
 さて、今具体的にはどういうことかと、こういうお尋ねでございますが、例えば基本構想に基づきましての特定施設の整備のために水域を占用するとか工作物を設置をするとかということに関連して一定の許可手続もあるわけでありますが、そういったことの行政事務の推進、それからまた港湾計画をつくるというような場合があるわけでありますが、そういった場合に基本構想の中に盛られた思想というものをそんたくして港湾計画をつくりますとかあるいはまた帆走水域などを設定をしなきゃならぬというふうな場合におきまして、そういった周辺との調整といったようなことについても一定のお手伝いと申しますか配慮をしていこうと、こういったふうなことが当面考え得る内容かというふうに思っております。
 ただ、今後このプロジェクトが進み、いろんな活動が進んでいく過程で起こり得る諸問題については、やはり積極的、弾力的な対応をしていきたいというふうに考えております。
#178
○石井一二君 今局長のお言葉の中の港湾という意味ですが、これは素人論議で恐縮ですが、港湾法二条二項に定める重要港湾のみを指されるのか、あるいはまた地方港湾あるいは避難港も含めて同じようなひっくるめた論議と解釈していいのか、ちょっとお伺いしておきたい。
#179
○政府委員(藤野愼吾君) ひっくるめております。
 ただ、一言実務的なことで補足をさせていただきますが、ただいま港湾計画のことについて申し上げましたことにつきましては、これは港湾法が重要港湾以上ということで定めております関係上、重要港湾に限定されるということをちょっとお含みおきいただきたいと思います。
#180
○石井一二君 既存のマリーナプロジェクト構想というのが約四十カ所指定されていますね。これと新しいリゾート構想との特別な関係というものありますか。関係ないですか、どうですか。
#181
○政府委員(藤野愼吾君) 私たち、従来から公共事業の方式をもって公共マリーナの整備に努めてまいりましたし、今後そういったことが重要な意味合いを持つという認識を持っております。そういった意味で、ある時期ある時期に何十港かのマリーナ整備の構想を持っております。ただ、それらのうち、今回のこのようなリゾート法に基づきましての地域ないしはマリーナの選定がたまたま一致するものがあれば、それはこのリゾート法の体系の中でやっていくということになると思っております。
#182
○石井一二君 私、通告しておってまだ聞いてないこともあるし資料もたくさんありますが、最後の質問になると思いますけれども、法案の中で公共施設の整備として道路、下水道等の「公共施設の整備の促進」という文言があるわけです。
 そこで私は建設省にお伺いしたいわけでございますが、既に策定されております第六次下水道整備五カ年計画あるいは第四次海洋事業五カ年計画、こういったたぐいのいろんな計画がございますし、予算的な数字ももう既に出ております。例えば第五次道路整備五カ年計画は実に三十八兆円、こういったものは変えずに新たにこの法律ができていろんな事業が施行される場合に促進されるのか、その辺をちょっとお伺いしておきたいと思いますが、建設省いかがですか。
#183
○説明員(福本英三君) 今先生の御指摘のありましたように、このリゾート整備につきましては、公園でございますとか道路でございますとか下水道の整備とか、そういう基幹的な施設を整備することが大変重要をことじゃないかと思っております。そういうことで建設省も、このリゾートの整備に関連したいろんな整備を進めていきたいと考えております。
 ただ、今先生も御指摘のございましたそういう事業につきましては現行のいろんな五カ年計画の枠内で十分やっていけると思っておりますので、今御指摘のような、特にこのために計画を改定するというようなことは考えておりません。
#184
○石井一二君 最後の質問になると思いますが、六十二年度の予算の中で建設省絡みで複合リゾートカントリー整備計画調査として四千五百万円がなっておる。これは計画策定のため地方公共団体に交付する三分の一の補助率の金額だと思いますが、これが十分消化されるのか、あるいはこれでは足りないからまた補正でもってふやそうと思っておられるのか、これについての建設省の御所見を伺っておきたいと思います。
#185
○説明員(福本英三君) 今御指摘のございましたように、六十二年度の予算で複合リゾートカントリー整備計画調査という調査費がついてございます。これは、国費で四千五百万、三分の一の補助でございますので、事業費一億三千五百万になるわけでございます。ただ、まだ予算も成立してございませんし、執行もこれからでございまして、どのような執行をするかは決めておりませんが、私どもといたしましては、この予算はいろいろ先ほど申し上げましたリゾート地域の中核となります都市公園ですとか道路とか河川とか下水道等の関連公共施設などにつきまして総合的かつ効率的な整備計画をつくらなきゃいけない、そういうことのために使いたいと考えておるわけでございまして、今後予算の成立あるいはこの法律の施行を待ちまして執行していきたいと考えております。
#186
○三木忠雄君 けさほど来からの質問を伺っておりまして、なるべく重複したところは避けたいと思っております。いずれにいたしましても、このリゾート法案、主務官庁が六省庁にまたがるということで、調整あるいは連絡ということが非常に重要な問題になってくるのじゃないか。
 この法案提出までにいろいろないきさつはあっただろうと思いますけれども、国土庁が主務官庁としてリーダーシップをとって、経済官庁の建設や運輸や農水とか、そういうところはこれからちょっと伺いたいと思っておりますけれども、おのおのの今までのレクリエーション計画と調整が十分できるのかどうか、まずこの点についての国土庁長官の決意を伺っておきたいと思います。
#187
○国務大臣(綿貫民輔君) 従来国土庁はいろいろの省庁にまたがる諸問題につきまして調整をするという目標もあるわけでございますが、特に今回のこのリゾート法につきましては、時代の趨勢によりまして各省庁がこの方面に着目をしてまいったわけでございますが、あくまでも国民の保養地域として大きく育てていかなければならないということから、それらの意欲を持っておられます省庁を調整しつつ一本化いたしまして目的が達せられるようにということで、国土庁が窓口になってこれを取りまとめることになったわけでございまして、そのような方向について私どもはぜひ努力をさせていただきたいと考えております。
#188
○三木忠雄君 調整はいいのですけれども、これは主体が地方自治体であるし、特に民間でございましょう。そうなったときに、申請をしてくると、開発に伴う許認可事項が非常に複雑になってくる。それとまた、申請から許可がおりて開発に伴う行為までの間に相当な時間が経過するのではないか、こういう問題は、せっかくいい法案であって、いいものをつくろうと考えても、二十一世紀ぐらいまでにつくればいいのだというような、あるいは二十一世紀後半でもいいのかどうか知りませんけれども、長い雄大な計画でこのリゾート計画をやっているのであれば、内需振興だとかあるいは第三次産業の育成とか、そんなことを言ったところで始まらない問題だと思うんです。
 こういうところについて、実際に許認可の問題
は今までの民活法でむしろできるのじゃないかというような考え方もあるわけです。こういうことについての簡素化の問題、そして石井先生も先ほど質問されておりましたけれども、私は決して天下りが悪いとは言いませんけれども、許認可権をフルに使う、そういう行政機関の介入というものがかえって民間活力をそぐような結果になってくるのじゃないかということをむしろ心配するわけです。この点についてはっきりした所見を伺っておきたいと思います。
#189
○政府委員(澤田秀男君) リゾート地域の整備に関連しての許認可が必要になる場合に、その許認可権は関係するそれぞれの省庁が持っているわけでございますが、基本的にリゾート地域の整備に向けて協力し合うという思想では一致しているわけでございますし、また法律の中でも、例えば十四条で「農地法等による処分についての配慮」その他、もろもろの法律の規定による許可その他の処分について例えば手続の迅速化とか簡素化とか、そういう方向で国としても必要な支援を行うという趣旨の規定がございます。そういう趣旨に沿って極力支援措置を円滑に講じてまいりたいと考えております。
#190
○三木忠雄君 私は国有地の払い下げの問題をいろいろ陳情も受け、担当もしてみましたけれども、わずか小さな畦畔一つの払い下げで何年もかかるような問題があるわけです。
 例えばこのリゾート地域にいろんな畦畔が入っている、こういう問題になったときになかなか調整ができないという各省庁間のぎくしゃくした問題というのは、これは相当強力なリーダーシップを持たなければ、こういう開発の問題世なかなか民間が期待するほど迅速に許認可がおりないとか、あるいは開発行為ができないとか、問題がいろいろ出てくると思うんです。この点についてはひとつ十分監視をし、あるいは権限強化をしていただきたい、こう思っておるんです。
 それで、先ほど石井先生も言っておりましたけれども、私も議員になって以来十八、九年ずっといろいろ見てきましたけれども、ちょっときょうは聞きたいと思っているんです。
 建設省あるいは環境庁、農水、運輸、林野、厚生各省庁がいろいろリゾートに対する、あるいは国民休暇村であるとか年金保養基地であるとか、こういうものをずっと計画を立ててきているわけですね。これをさらにこれからも進めていくのか、あるいはこのリゾート法案の中でどういうふうな対応をしていくのか。まず、いろいろ今進めていること、それとこの法案との関連をどうしていくのか、これを各省庁に聞きたい。建設、それから環境、農水、運輸、林野、厚生、これはまだ郵政からいっぱいあるのだけれども、やったら時間がないので、この重立ったところの今までやってきた計画あるいは金額をどれだけ投じてきたのか、これから将来どうするのか、端的に言ってもらいたいと思うんです。
#191
○説明員(福本英三君) 建設省といたしましては、こういったリゾートに関連する主な施策といたしましては、まずレクリエーション都市というものがあるわけでございます。これは、広域的なレクリエーション需要にこたえるために、非常に大規模な都市公園を核といたしまして民間活力を活用しながら一体的な施設整備を行うというようなことでございまして、現在まで全国で三重県の熊野灘など五カ所やっております。また、そのほか都市公園でございますとか大規模自転車道の整備とか、さらに海岸、河川敷、ダム周辺におけるいろんな公園、広場等のレクリエーション施設の整備等というようなことで、そういった公共的な事業、公共事業などを鋭意進めておるところでございます。
#192
○説明員(井上昌知君) 環境庁が実施しておりますレクリエーションに関する施設整備は、主として国立公園あるいは国定公園等の自然公園の利用施設の整備でございます。
 国立公園等は自然の風景地を保護するということとともに適正な利用を図る、それが自然公園法で規定されておりますので、この趣旨にのっとりまして、歩道であるとか公衆便所であるとか駐車場であるとか、そういった公共施設の整備をしているわけでございます。
 今回のリゾート整備と環境庁が従来実施しております整備との関係でございますけれども、ただいま申し上げましたとおり、自然公園の適正な利用を図るという目的から、国立公園あるいは国定公園の公園計画に基づきまして必要な公共施設の整備を行っているものでございます。このために、自然公園を利用する場合の事故の防止であるとか自然保護思想の普及啓蒙とか、そういったことに資しているわけでございまして、民間事業者の能力の活用に重点を置きつつスポーツ、教養、文化活動等の総合的な機能の整備を促進することを目的としておられます今回のリゾート地域整備とは異なるものである、そういうふうに考えております。
 なお、金額でございますけれども、六十一年度の実績でございますと、事業費ベースで四十六億七千九百万円という事業費になっております。
 以上でございます。
#193
○説明員(入澤肇君) 農水省のレクリエーション施設整備関連につきましての説明を申し上げます。
 私どもは現在二つやっておりまして、一つは新農業構造改善事業の中で、自然資源を活用いたしまして学童とか都市住民に農業と農村生活を体験する場を提供しながら都市と農村の交流を深めて、あわせて農村地域における就業の機会の確保に資するという事業でございまして、これは五十九年から六十七年までの計画として九土地区予定しております。六十二年度、今予算要求しておりますけれども、三土地区ございます。総合案内所だとか研修館あるいはキャンプ場、体験農業園地あるいは特産の民芸品の加工展示施設、こういうものを整備する事業でございます。
 もう一つは森林レクリエーション事業でございまして、四十七年から六十一年までの計画でございますが、自然景観がすぐれて野外スポーツ等に起した国有林を活用して国民の保健休養に供する、こういうことでございまして、スキー場、野営場、山小屋、展望台、こういうものを整備する事業でございます。
 それから、六十二年度以降、予算が通りましたら新しくやる事業としましてヒューマン・グリーン・プラン、これは先ほど御説明があったとおりでございます。
 もう一つ、水産庁といたしまして、漁港利用調整事業としまして、漁港での生産活動を円滑化させるために遊漁船等を分離収容する専用施設の整備を行うということでございます。六十二年度からやる予定にしておりまして、当面三地区予定しております。
 これらの事業は、このリゾート法ができまして、そのリゾート地域の要件にかなうものにつきましては、その中で実施するように配慮してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#194
○政府委員(佐々木喜之君) お尋ねのございました厚生省関係の大規模年金保養基地について御説明をいたします。
 全国に十二カ所設置する計画でございまして、そのうち十カ所は既に開業いたしております。残りの三地域は今年度中に整備をするという予定でございます。この保養基地は、厚生年金、国民年金の受給者の方々や加入者の方々のための総合的な保養施設として設置をしているものでございまして、そのような施設として機能を果たしておるわけでございます。十二カ所の計画のほかに、さらに今後新設するという考えは今のところございません。
 以上でございます。
#195
○政府委員(塩田澄夫君) 運輸省が従来行ってまいりました観光レクリエーション施設整備とリゾート法の関係について申し上げます。
 運輸省関係で整備をしております観光レクリエーション地区、これは家族旅行村と申しておりますが、主として家族旅行村の当該地域や周辺市
町村の住民を対象として、手軽に楽しめる日帰り観光レクリエーションの場を整備するということを主な目的としております。したがいまして、規模も三十ヘクタールから五十ヘクタールという比較的小規模な地域に、当該地域の固有の自然条件を生かしながら、ピクニックの緑地ですとか遊歩道、管理棟など比較的採算性の低い施設を中心に、公的主体によってこれを整備するものに対する補助制度でございます。このような地区の整備によりまして、地域住民の余暇活動の促進、地域経済の活性化などの効果を発揮しているものでございます。
 他方、この総合保養地域整備法に基づきます地域の整備は、国民の観光レクリエーションに対します需要に対応して多世代にわたる人々が長期にわたって楽しめるような多種多様な機能を備えた大規模なリゾート地域でありまして、これは性格を異にするものであるというふうに考えております。
 また、整備の手法につきましても、運輸省の行っております家族旅行村、公的主体が整備をするものに対する補助制度でございますのに対して、この総合保養地域整備法につきましては民間の能力を積極的に活用するという点に重点があるものでございますので、二つの制度は違うものと考えておりまして、運輸省はこの家族旅行村につきまして引き続き整備をする所存でございます。
#196
○三木忠雄君 あと労働省とか各省あるんですけれども、大臣、このリゾートについては行政監察の報告でもいろいろ言われている。私もいろいろな実態はよく知っているんです。ここできょうは言う時間はありません。しかし、今回リゾートの法律をつくった以上、やはり調整すべき問題ではないかと私は思っているんです。
 労働省は朝ほどから聞いているから私も余り労働省のことは聞きませんけれども、そんなに人間余暇とれるわけじゃないし、長期休暇をとれるわけではない。長くとれるのであれば海外へ行っちゃいますよ。確かに今海外の方が宿泊費が安いんですから。こういう点から考えたら、各省でばらばらにつくっている保養基地と、これからまた市町村、民間がつくるこういうものをもう少し調整しながら、もっと実質的な内容を伴ったリゾート施設にした方がいいと思うんです。したがって、今までやろうとしている計画も一遍この時点で見直す。
 先ほど石井先生からもお話ありましたけれども、年金の金を使ってやったら民間やる必要ありませんよ。正直言って、対抗できませんよ。それで安くやられれば、民間業者金出す必要はないと思うんです。そういう点をやはり連絡機関等で調整してやはり方向づけをすべきではないか、私はこういうふうに思うんです。財団法人が全部あるわけですよ。あるいはもう二十年、三十年たって、国民宿舎なんか建てかえなきゃならないところがいっぱいある。むしろこういうものは民活で、あるいは場合によっては払い下げをするか、リゾート地域になったらもう一遍建て直すために活用するとか、そういうやはり利用の仕方をいろいろ検討すべきじゃないか。既存のものも含めてどうするかということを検討するように連絡機関でいろいろやればいいと思うんです。
 今の運輸省の話聞いておっても、自分の方はマイペースでいく、林野庁は百二十カ所ゴルフ場をつくるとかスキー場をつくるとか言っているわけですよ。それは限られた予算の中で、おのおのの省はおのおのの省の考え方があるかもしれないけれども、もっとお客さんが集まるかというと、集まりはしませんよ。あるいはゴルフ場をつくるといったって、やはりゴルフ場も大分民間ができているわけでしょう。これはまだ足りないところもいっぱいあります。会員権が高いとかといういろんな問題あります。しかし、やはり客が来るのかどうかということも主体に考えて、ここでこの総合レクリエーションの問題としてやはり考え直す、あるいは見直す、検討する、こういう考えがあってもいいのじゃないかと思うんですけれども、大臣どうですか。
#197
○国務大臣(綿貫民輔君) 三木さんおっしゃいますように、民間の中でも、ああいう官活的なレクリエーション施設は払い下げてもらえれば我々もっとうまくやるがなあというような声も私ども聞いております。いろいろと経済性の問題等もございますが、民活というのはやはりそれに創意工夫をし、また経済性を考え、ペイを考え、またよりサービスを考える、そういう非常にすぐれた点があると思いますので、これらの既設の施設あるいは運営しております諸問題等につきましても十分またその内容等も検討する機会があると思いますが、今おっしゃったような方向はやはり国としても考えていかなければならない点ではないかなというふうに考えております。
#198
○三木忠雄君 これは、私たちは行政改革で中央省庁の統廃合をうたっているわけですよ。行革から全然中曽根内閣は進んでいないわけです。こういう問題が統合できればもっと効率的にできるんですね。もっと調整ができるわけですよ。そういう時代じゃないかと私は思っているんです。それをいつまでも意地を張ってやっているようなやり方、これはやはりいろいろな問題点がこれから出てこようと思っております。
 したがって、この地域を指定する場合に、これから都道府県でやはりこういうレクリエーションセンターだとか各省が持っているところをどうするかということが一つの私は懸案になってこようと思うんです。こういうときにだれが調整をするかということですね。これはこういう連絡機関で調整機能が果たせるのかどうか。例えば自治体が持ち込んできた場合に、あるいは民間が例えば国民休暇村でもあるいは国民宿舎でも、もっといいホテルをつくった方が安くていいものができるというようなアイデアがあると思うんですが、その前にこれがあるから邪魔になるような問題が私は出てくるのじゃないかと思うんです。こういうところの調整機能はだれがやるのかということなんです。どうですか、これ。
#199
○政府委員(澤田秀男君) 今、三木先生がおっしゃったような問題は地域のレベルでは十分予想される問題でございます。基本構想は関係市町村と協議の上で都道府県知事が作成するということになっておりますから、その基本構想策定の段階で既に立地している公的な宿泊施設がある場合には、それらの立地する場所をリゾート地域の中の重点整備地区の中核的な施設として取り入れるということも地域によってはあり得るのではないかというように思います。
 いずれにしても、既にあるそういう公的な宿泊施設とのかかわり合いをどのようにリゾート地域と結びつけていくか、どのように活用するかというような点については地方のレベルで十分協議していただくと同時に、また国のレベルでも関係六省庁の推進連絡会議の場を通じて十分協議してまいりたいというふうに考えております。
#200
○三木忠雄君 これを推進するために、駆け込み寺じゃないけれども、やはりどこかで調整する強力な機能、あるいは地方自治体や民間が困らないようなやはり調整機能をしっかり持つべきじゃないか、またそうしてもらいたいということを強く要求しておきたいと思います。
 それから、地域の問題ですけれども、総合保養地域整備法の第二条の「「特定施設」とは、次に掲げる施設(政令で定める公共施設」の、「政令で定める公共施設」というのは何ですか。
#201
○政府委員(澤田秀男君) 第二条一項本文の「次に掲げる施設(政令で定める公共施設であるものを除く。)」という点の御質問かと存じますが、政令で定める公共施設というのは、道路とか公園とか緑地とか広場、そういうものを考えております。
#202
○三木忠雄君 もう一点、この法律の第三条第四号の「政令で定めるもの以外の地域」、これはどういう地域ですか。
#203
○政府委員(澤田秀男君) これは地域から除外すべき地域の規定でございまして、産業及び人口の集積の程度が著しく高い地域であって政令で定めるものはリゾート地域から除く、こういうことでございまして、政令でリゾート地域から除くべき
地域を具体的に定めるということになりますが、現在検討中でございます。現在のところでは、例えば首都圏の既成市街地とか近畿圏の既成都市区域のように既に人口及び産業の集積の顕著な地域はリゾート地域から除くということで考えております。
#204
○三木忠雄君 そこで、先ほども問題になったんですけれども、東京都は例えば二十三区とかいろいろありますけれども、離島振興の問題も含めまして、例えば八丈島とか大島とか、海洋も含めたこういう地域はこの法律案は適用しない方向で今考えているんですか。
#205
○政府委員(澤田秀男君) リゾート地域から除くものとして現在考えておりますのは、今申し上げました首都圏でいえば既成市街地でございますから、東京都のうち既成市街地に該当しない地域、例えば伊豆諸島等の島嶼部は既成市街地に該当しませんのでこの法律の対象にはなり得る。したがって、地方自治体がどのように考えるかということにかかってくるものと考えています。
#206
○三木忠雄君 これはやっぱり離島振興とも絡み合わせて、各都道府県に一つずっということでいろいろな問題もあるでしょうけれども、離島振興の意味もやはり幾分あるのじゃないかと思うんです。交通問題等もあるでしょう。これは運輸省にも関係あると思うんです。港湾を利用するとかあるいはヨットハーバーだとか、いろんな問題になってくると離島との問題も絡み合ってくると思います。あるいは離島振興法との絡みも出てくると思いますから、やはり何か十五万ヘクタールというそういう規模一つの考え方だけではなしに、離島にもこれを大きく適用していくという方向に考えたらいいのじゃないか、こう思うんですけれども、いかがですか。
#207
○国務大臣(綿貫民輔君) そのようないろいろのエリアの設定につきましておおよそのめどとしておるところでありまして、例えば先ほどの北海道だとかあるいは海洋の多い沖縄はどうするとか、そういうような問題が残っておりますので、今のような問題も含めて検討していくことになろうかと思います。
#208
○三木忠雄君 地方の自治体では離島は当然入らないのじゃないかという考え方が何か先行しておったのか、私たちのところにも陳情が来ておるのは東京都を除く――私は東京ですけれども、離島関係は余り力が入ってないような感じを受けるわけです。したがって、これはやはりそういう地域も含めると規模が大規模という点は当然あるでしょうけれども、水面を利用するあるいは海洋を利用するという、こういう点から考えたりすれば、やはり離島の問題も大きく考えられるんじゃないか。特に、八丈島なんかは観光でいろんな施設があるけれども、交通の関係がだめだとか港湾がだめだとか、やはり船が一社になっているからなかなか開発しようとしても交通機関の問題でだめであるとか、そういう点を総合的に考えて、今回のリゾート法じゃないけれども、交通問題等も絡ませてくればもっと振興はできるのじゃないか、こういう点を考えますので、この点はもう一度いろいろ考えていただきたいと思うんです。
#209
○政府委員(澤田秀男君) 離島の振興については、御案内のように離島振興法に基づいて各種の公共事業の重点的な配分を行って整備が着実に進んでいるところでございます。また、離島には離島特有のすぐれた自然環境もありますし、島によっては歴史や伝統、文化の遺産もございますので、地域によってはそういうもろもろの資源を活用することによって新たにリゾート基地としての可能性の開けてくるところもあると思います。
 ただその場合には、今先生がおっしゃったように、交通条件の改善というような前提条件の整備が必要であろうと思いますか、そういうコミューター等も含めて、もろもろの措置を講ずることによって離島のリゾート基地としての展開の可能性というのは開けてくるのではないかというふうに考えております。
#210
○三木忠雄君 リゾート地域に複合機能を持たしていくという、こういう考え方はあるんですか。レクリエーションとか文化施設とか教育施設とか、この程度で考えておりますけれども、通産省に後でちょっと聞かしてもらいたいんです。例えば、これからソフト産業ですね、海外から来ていろいろ国際交流を図って、電子工学とかいろんなソフト産業等、コンピューターの問題を含めていろんな技術開発、そういう問題の研修所とか研究所とか一あるいはそこで就業し、休みのときはそこで休暇をとっていろいろスポーツやあるいは体を鍛えるとか、そういう複合機能を持った地域を設定するというのが私は必要じゃないか、こう思っているんですけれども、いかがですか。
#211
○政府委員(澤田秀男君) リゾート施設の中にはスポーツ、レクリエーション施設とか教養文化施設、休養施設のほかに集会施設というものも含めております。その集会施設というのは、中身としては例えば研修施設とか会議施設等も含めておりますので、地域によってはそこに先端技術産業の研修所ができるということもあり得るでありましょうし、また国際会議場として運用されるような可能性も出てくるかと思います。したがって、余暇活動と同時に、そのすぐれたリゾート機能に着目して高度の技術者等のいわゆるパイタレントといいますか、そういう人材がそのリゾート機能の魅力に引かれて先端技術産業がその周辺に立地するというようなことは、諸外国には極めてしばしば見られる例でありまして、私どももそういうリゾートと一種のリサーチといいますか、そういったものの複合的な地域として成長するということになれば望ましいというふうに考えております。
 また、この法律の中で「余暇等を利用して」ということを一条の目的規定の中に書いてあるわけでございますが、この余暇等の「等」というのは、例えば国際会議その他の仕事でリゾートの研修所なりあるいは会議場へ来て、そのままの延長でそこで滞在しながら余暇活動を楽しむというようなこともこれからはあり得るということでそのような規定を置いているわけでございまして、いずれにしても、先生の言われたような意味での複合的な機能というのは大いに期待したいというふうに考えております。
#212
○三木忠雄君 通産省、これから第三次産業育成に当たって、このリゾートの施設等の活用、あるいはその地域に優秀な技能の育成機関をつくるとか、そういう問題についてはどういうふうに考えていますか。
#213
○政府委員(末木凰太郎君) 通産省は、ゴルフ場業とかそれから古くは映画とか、そういう古典的と申しますか、余暇に関連した産業を大分前から所管してきておりますけれども、御指摘のように、余暇活動の充実それから量的拡大に伴いまして新しいタイプのサービス業がいろいろ発展してくる可能性が大きいと思います。その中には、今先生おっしゃいましたようなことで、国際的な事業を展開していくというのも大きな成長分野だと考えております。
 私どもといたしましては、ちょっとこれは話が大きくなりまして、五年や十年の話じゃないかもしれませんけれども、日本が置かれた国際的な立場を今考えて、どういう産業構造にこれからなっていくかということを考えた場合に、そういう意味からも三次産業の発展をぜひ期待したいわけでありますし、それから午前中の御質問にもありましたけれども、国民が少し働き過ぎの傾向がだんだん改まっていって、これは時間がかかると思いますが、余暇活動の量をふやしていくに伴って需要面からもその裏打ちが出てくるわけでございますから、いろんな種類の三次産業を所管している立場から、こういう施策を通じて産業の発展を期待しているわけでございます。
 ただし、基本はこれはもちろん産業のためのリゾートではございませんで、あくまでそれは利用者本位でございますけれども、その二つは決して対立するものとは考えておりません。
#214
○三木忠雄君 中小企業の経営者なんかも、先端産業を経営している人たちも、これからあと五年先、十年先にはやっぱり六十万とか七十万とかハ
イテク関係ではいろんな技能者が足りなくなってくるわけでしょう。そうすると、中国やあるいは台湾からもいろんな人たちがそういう訓練を受けに来るとか、あるいはまたいろいろ交流を図らなきゃならないとか、あるいはアメリカ、カナダからもそういう人たちを養成しなきゃいけないとか、交流しなきゃいけないといういろんな問題点が出てこようと思う。そういうときに、こういう複合機能を持った施設、あるいは会議場とか宿泊施設とか、こういうものを持っているところがやはり人も集まりやすいし、そういうものを活用できる企業というのは人も集まってくる可能性があるわけですね。
 そういう点で、ただ余暇を利用して遊ぶとかスポーツをするという程度のものではなしに、もっとやはり活力あるというか、その地域が何か遊びに行くだけで、遊びに来る人がいなきゃだめなんだというような、そういうふうなリゾートではなしに、もっとやはり多角的な複合機能あるいは生活機能を持ったリゾート施設であってもらいたいと、こういうように考えているわけでありますけれども、局長、どうですか。
#215
○政府委員(澤田秀男君) 全くおっしゃるとおりでございます。私ども、このリゾート地域は滞在型で非日常的な生活圏での新しい生活様式をつくり出していき、そこへ行けば何か新しい生活を味わうことができる場として、いわば一種の生活の場としてとらえていきたいというふうに考えているわけでございますと同時に、滞在型でなくて、そのリゾート機能に引かれて半ば定住する、東京にも住みこのリゾートにも住むという、四全総でマルチハビテーションというような言葉を使っておりますけれども、半ば定住するようなスタイルの居住様式というのもいずれは出てくる可能性もあるのではないか。さらには、それが進んでそこに定着するというような定住型の新しいコミュニティーが形成されるという可能性も長期的には開けてくるのではないかというふうに思っております。
#216
○三木忠雄君 これは、これからリニアモーターだとか交通機関の発達とともに、いろんな点が出てこようと思うんです。例えば筑波まで三十分でリニアモーターで走れるということですから、そういう体制がいろいろ計画もされているわけですし、いろいろ考え方もあるわけですから、そういうリゾート施設とあるいは研究施設あるいは定住型と、いろんなものを複合的に組み合わせたいろんな施設をつくり上げていく、こういう問題が新しい方向じゃないか。私はそういう点についてもいろいろこれから関係省庁が配慮を払ってもらいたいと思うんです。
 余り時間がありませんが、先ほどから問題になっております地価の高騰の問題で、これはやはり開発に伴う昭和四十七、八年の日本列島改造論、ふるさと改造論にならないように、ひとつこの点は十二分な地価抑制をどういうふうなリーダーシップをとってやっていくかということは、国土庁のこれは大きな問題だと思うんです。
 その点で、国土庁長官として、恐らく国有林の払い下げ等の問題を含め、国有地の払い下げやあるいはまた先買いですか、いろんなもう先行投資で土地の買いあさりというような問題が、私はこれはまた恐らく出てくるのじゃないかと、こういうふうな問題を非常に危惧するわけです、そういう点に対する地価抑制についての国土庁長官の決意を伺って、私の質問を終わりたいと思うんです。
#217
○国務大臣(綿貫民輔君) 御存じのように、現在は東京等の一部で地価の暴騰の現象が見られますが、国土全般に見ますと地価は安定いたしておりますし、むしろ地価の下がっておる県も出ておるというような状況でございます。今回、このリゾート法の成立によりまして、いろいろの僻地がリゾート開発をされますことによって活性化してもらいたいと思いますが、同時に、それにつれて土地が暴騰するというようなことがないようにぜひ心がけてまいりたいと思います。
 いろいろの法案、先ほど申し上げましたように、今回国土利用計画法の改正の中にも、各自治体におきましてこれらについてのある程度の歯どめをしていただくような方向も打ち出しておりますので、各自治体とも協力をいたしまして、そのようなことがないように努力をしてまいりたいと考えております。
#218
○上田耕一郎君 私は、きょう時間二十一分でございますし、いろいろ問題点ありますけれども、重複を避けて質問したいと思いますので、答弁もなるべく簡潔にお願いしたいと思います。
 法案をいろいろ研究してみましたが、個々には肯定的、積極的な要点もあると思うんですけれども、まず第一に、列島改造論のリゾート版という基本性格を持たざるを得ないというふうに思うんです。
 悪名高い新全総は、大規模な自然観光レクリエーション地区、大規模海洋レクリエーション基地の建設整備、これを打ち出したわけですね。しかし、これはほとんど手はつけられませんで、列島改造論が地価暴騰を引き起こして、その中で一定の反省が加えられ、それで三全総が出るわけです。
 三全総には、レクリエーションという項目にこう書いてある。「特に、日常生活圏における身近なレクリエーションの持つ意味が大きくなり、日々の生活の中で、より積極的に位置づけられることとなる。このため、身近なレクリエーション環境の整備、既存諸施設の活用、管理、運営等が重要な課題となる。」、こう三全総では中心的に打ち出されたわけです。
 だから、大規模なレクリエーション基地よりも身近なレクリエーション施設、これが重要だという認識で、私どももこれは賛成です。もっと身近なスポーツ施設だとかレクリエーション施設、これをつくることがまず日本国民にとって先決じゃないかと思うんです。ところが、内需拡大なんかと結びついたんでしょう。六省庁が六十二年度としてさまざまな構想を打ち出す。
 国土庁長官が昨年九月設置した国土政策懇談会の議論の概要、これがことしの三月六日、「明日の国土政策を考える」というので公表されているんですけれども、これになると三全総のこうした視点はなくなってしまって、こう書いてある。「近隣地域の人々だけが訪れるような規模の小さいものでは、地域の経済が衰退すれば、それに連動して衰退してしまうおそれがある。全国から人々が集まるような特色を備えたものとして大規模に整備することが望まれよう。」ということになって、またもやこの新全総的大規模レクリエーションが一挙に復活してきたんですね。
   〔委員長退席、理事大森昭君着席〕
 さっきからお伺いしていると、各県に原則として一つつくる、全国から人々が集まるようなものを各県に一つずつつくるということで、これは僕は非常に空想的なものだと思うんです。僕は、やっぱり新全総の二の舞、また大空振りをおやりになるのではないかと思うんですけれども、そうならないという保証はどこにありますか。
#219
○国務大臣(綿貫民輔君) 各県に必ず一つつくるというようなことは言っておりません。しかも、これは今度は地域指定をするのではなしに、それぞれの計画を出していただきまして、これは実現性があり、しかもまさに国民の休暇を得るために適切であるというものに対しまして承認をすることによってこれが形成されていくというものでございます。しかもこれは、先ほどから絵にかいたぼたもちになるんじゃないかと言われておりますが、既に申し上げておりますように、フィージビリティースタディー等を繰り返しまして民間と各地域が適切な計画を出していただきまして、それを承認して実現していこうというものであります。
 また、新全総と三全総あるいは四全総のかかわりについてでございますが、最近出されておりますものの中に、観光地とリゾートとはどう違うのか、こういうのがあるのでありますが、いろいろ書いてございますが、やはり観光地というのは一人、短泊、一回限りとか、リゾートというのは多人数で滞在、繰り返し来訪とか、あるいは言いかえ
ますと、観光地というのは父親的なものであるけれども、リゾートというのは母親的なものである。いろいろのことが書いてございますが、こういうやはり時代の流れとともに、余暇あるいは長寿社会を迎えまして観光という面からリゾートという大きな幅のものに変わってきた、それを今度は取り入れよう、私はこういうことだと御理解願いたいと思っております。
#220
○上田耕一郎君 またもや感性的表現が大臣からも出たようです。
 福本審議官の先ほどからの説明の中にも、フランスのラングドック・ルシオン地方ごらんになってきて、これが大きなモデルだと言われているんですね。私も大都市圏整備局計画課の論文を見たり、それから月刊ロアジールに載っているラングドック・ルシオン地方のあれを見たりしました。
   〔理事大森昭君退席、委員長着席〕
日経の去年の十二月十一日に建設省建設経済局調整官瀬野俊樹氏が「期待高まる複合リゾート」ということを書かれた。ここにもこのラングドック・ルシオンのことが書かれているんですけれども、最後の方に「欧米のリゾート地の発展にはその前提として、気候風土、国民性、休暇制度など日本とはそもそも異なった要因が働いている。フランス、スペインの一般国民はバカンスを一年の生活の中心に据えているが、」とあるんですね。バカンスというのが、フランス、スペインなどで夏になると二週間以上の有給休暇をとるということが一般的になっているようですが、国土庁長官、フランスなどでバカンスがどうしていつごろ生まれたか御存じですか。
#221
○政府委員(澤田秀男君) フランスでバカンスが制度化されるに至ったのは、一九三六年、レオン・ブルム内閣時代に二週間の有給休暇制度が与えられたということが皮切りだというふうに理解しております。その後、一九五〇年代に三週間、一九六〇年代の最後に四週間というように、随時長期有給休暇制度が制度化されて今日の状況になったというふうに理解しています。
#222
○上田耕一郎君 局長言われましたように、社会党、共産党を中心にした人民戦線政府のときにマティニヨン協定というのが結ばれて、そこで労働者の権利としてこのバカンスの制度が初めてつくられたんですね。だから、自民党政権に任せておいたのでは、これはなかなかできない。
 先ほどから日本の労働者の休暇問題出ていますが、労働時間は二千百時間と西ドイツより三百時間も長い、週休二日も横ばいだ、年休もお粗末なんですね。社会主義国へ行くと大体一カ月、夏の休暇とりますから、大変うらやましいのだけれども、フランス、スペインでも、人民戦線内閣ができて労働者の権利を守ろうというので初めて生まれた。何もフランス人が休みが好きだからあそこに生まれているというのじゃないんですね。そういうものなので、長官言われたリゾートを日本の国民が滞在で長期に例えば夏にとろうというのは、本当に政治の変革とつながっているんですね。だから、もし六省庁が本気でこういうリゾート地をつくろうと思われたら、本当は本気で政治の改革に取り組まにゃいかぬのだけれども、これは答弁求めてもお答え出ないでしょうから、歴史的事実を指摘するだけにとどめておきます。
 しかし、フランスのラングドック・ルシオン、これは一九六三年から非常にしっかりした計画のもとにつくられておりまして、論文その他見ますと、例えば計画自体は国がつくる、それで開発特別委員会に土地の先行取得権を与えて、十五年間基準価格を設けて地価を凍結しているんですね。地価を凍結して、国の予算で土地取得を行う。買った土地は各県の第三セクターに無償で渡す。この第三セクターには民間企業の資本は直接参加させない。そして三番目に、土地を民間企業に分譲して施設をつくらせるのだが、この際、やっぱりすべて承認なんです。非常に厳しいやり方をとっているんですね。だから、海岸線二百キロで、去年は五百万人利用した、外国からも来るようなああいう施設ができているんです。
 日本のこの法案のように、国はただ計画を立てるだけ、それで民間活力導入で企業にやらせる、あと地方自治体は関連公共事業をやるというようなやり方では、このフランスのラングドック・ルシオンのようなものにはもう絶対なり得ないと私は断言してもいいものだと思わざるを得ないですね。こういう点で私は、三全総の視点が消えていることが第一の問題点なんだが、第二番目に、やっぱり民間活力導入、民間企業にごってり仕事をやらす、それで関連公共施設を自治体でというこのやり方、これは二番目に非常に大きな問題点を引き起こさざるを得ないだろうと思うんです。
 先ほどから、一つは、こうするとまず自然破壊の問題が起きるのじゃないか、それから地価暴騰が再びというか、東京に起こっている地価暴騰がこういう地方の美しい自然環境の残っているところにも及んでいくのではないか等々という問題点が委員会でも指摘されておりますし、新聞でもまずその点をみんな危惧しているんです。
 環境庁にお伺いしますが、環境庁は環境庁長官との協議を入れるということを主張されて、三点について覚書をつくられたということの報道がありますね。この三点の覚書が守られ、それで協議が行われれば、先ほどの話での、日本の美しい優しい自然環境を守り得るという確信をお持ちですか。
#223
○説明員(鏑木伸一君) 覚書というお話がございましたけれども、私ども、法案協議の過程におきまして、環境の保全の面につきまして、いわゆる覚書といいますか、役所間の話し合いを事務的に整理をいたしたことがございます。三点と先生おっしゃいましたけれども、その内容はお示しするというような性格のものでもないわけでございますけれども、要は環境保全という観点から今回の法の運用がどのように行われるのか、適正に行っていただけるのかという点を整理させていただいたものでございます。もちろん、覚書だけでもってそういうことが十分確保できるかどうかということはあるのでございますけれども、今後、法律に規定されております自然環境との調和の条項でございますとか、法定協議の場におきまして自然環境の保全が保たれるように私どもは鋭意努力してまいりたい、このように思っております。
#224
○上田耕一郎君 どうも優し過ぎる声なので、もうちょっと強くやらないと日本の環境は守れませんよ。環境庁長官にも強く言っておいていただきたいと思うんです。
 僕らは大企業というとすぐ目のかたきにするとよく言われるのですけれども、大企業も、まじめな人がやっていても、システムとしてこれは利潤目当てでしょう。だから、幾ら社長さんがまじめで善意で優しい人でも、利潤目あてのシステムでこれに乗り込んでもうけようとすると、極めて非人間的なことが起こらざるを得ないんです。地価暴騰だってそうですよ。これはもう各企業が競争して、さあ特定地域指定になった、大規模になる、おれのところも行かないと負けるといってみんな入って、そこで手を打とうとすると、地価凍結なんてなっていないんだから、どうしても買うために競争が起きて地価暴騰が広がるのですよ。
 それで、私が一つ具体的な問題を取り上げたいのは、大企業がこういうところに入り込んでどういうことになるかという一つの例にペンション問題というのがある。ペンション・システム・デベロップメント、PSDという日本のペンションの草分けのコンサルタント会社がある。これは大企業です。筆頭株主は日本長期信用銀行、新日鉄、古河電工、これら八社ぐらいが入って、帝国ホテルに事務所をつくってなかなか出だしはすごかった。三百万から四百万円指導料を払えば、脱サラの方はペンションオーナーで全部やってあげるということになって始まったんです。長野県の峰の原だとか、あるいは原村なんかそうなんですね。
 実は、ちょっと個人的なことになりますが、中学の同級生で、脱サラでこのオーナーになった人が被害を受けて、結局彼はうまくいかなくなって譲らざるを得なかったのだけれども、去年そのクラス会で私は原村へ行ったんです。それで、そのとき、いやもう詳しく聞かされて、これはなかな
か大変だなと、僕はそこでメモをとった。ちょっと豊田商事由法みたいな驚くべき被害を受けておるんです。被害を受けて離婚者も出ている。灯油をかぶって自殺した人も出ている。あの寒冷地なのに寒冷地に合わない設計で建てさせられた。ボイラーも全然不良品で、全部だめになるとか爆発しちゃうとか、これはもう驚くべき被害を受けている。
 それで僕は、そんなことが一体大企業がやっているところにあり得るのかというので、中小企業庁が五十八年に出した「ペンション経営の現状」というのを去年帰ってきて読んだのです。そうすると、これは全部が全部失敗じゃなくて、アンケートをとって、六割ぐらいは指導を受けてよかったという人がありますから全部だめだったというのじゃないけれども、恐らく当初だろうと思うんだけれども、本当に利潤目当てのめちゃくちゃなやり方でかなりの被害が出たことは事実だろうと思うんですわ。これにも書いてあります。一九・六%は指導を受けたメリットがなかったと言っている。それで、十一軒が指導会社に対して規制を加えてほしいと行政に要望している。行政に規制してくれということを被害を受けた人たちが要望しているんですね。
 それで、中小企業庁の方にお伺いしますけれども、例えばこういうPSDについては一体どこが監督官庁として責任を持っているんですか。この被害を受けた人たちは裁判になっているのだけれども、その裁判のことまで、ここは立法機関ですから僕は触れるつもりはございませんけれども、こういうPSD、大企業が行っており、またペンションのオーナーたちに被害を与えているというような場合、一体どこが責任を持っているのか、それをお伺いしたいと思うんです。
#225
○説明員(長沢光男君) 今、御質問ございましたPSD自体は、実は私ども現段階では余り実態がよくわかっておりませんので、どこが所管しているかというのは今御答弁できないわけでございますが、ペンション自体につきましては旅館業法の適用を受けるものでございますので、これは厚生省の所管であると思います。
#226
○上田耕一郎君 そうすると、この中小企業庁のを見ますと、四十三ページにはこう書いてある。「ここ一、二年の間に大手のコンサルタントが総合建設会社の支配下に入ったこともあって、特定の設計業者や総合建設会社の設計委任や工事の発注を前提とする経営指導や、土地販売のアフター・サービスのようなコンサルタントに対する不信感は増大する一方である。」というんですね。PSDはその後飛島建設が事実上責任を持つように変わっているらしいんです。調べてみると、このPSDも宅建業法の認可を受けているし、飛島建設が事実上かかわりを持っているということになると、PSDのそういうどこかの面については建設省の指導監督があるのかなとも思うんですが、建設省いかがでしょうか。
#227
○説明員(福本英三君) 先生のお話でございますPSD、ペンション・システム・デべロップメントという会社でございますが、そのPSDがペンションの開発とか経営指導をやっている会社であるということは承知しておるわけでございますが、建設省としてペンションの開発とか経営指導というようなことについては、実は十分実情を把握していないわけでございます、
 ただ、先生からのお話もございまして調べましたところ、そのPSDとペンションの経営者いわゆるオーナーとの間に訴訟が起こっている。PSDの方からは工事代金の滞留債権の支払いをめぐってやっている、片一方のオーナーの方からも損害賠償請求をめぐってそれぞれ訴訟を起こしているというように今聞いておるわけでございます。PSDが開発したペンションの一部は御承知のように飛島建設が施工したということも一応聞いておるわけでございます。
 ただ、この案件につきましては現在訴訟中でもございますし、しかも飛島建設が施工を一部担当いたしたとしてもその訴訟の当事者でもございませんので、ちょっと行政として現在ではどういうような格好をとるかというような一つの意見を述べるのは差し控えさせていただきたいと思います。
#228
○上田耕一郎君 私も裁判には関心を持っているけれども、裁判問題をここで取り上げようとするのじゃなくて、これは一つの具体的な例なんだが、こういうリゾートということで脱サラでペンションオーナーになろうとする方が出たときに、最大の大手の日本の草分けのPSDがこういうトラブルを起こしている、これにまで書かれているということがあるんですね。これからリゾート法で大規模なのがいろいろできる。やはりペンションでも、地価暴騰だけでなくて、さまざまのトラブルも起きかねないんですね。その点で僕は責任の所在を明らかにしておく必要があるだろうと思うんです。
 厚生省が旅館として担当しているところは衛生行政で担当しているんですな。経営問題としては中小企業なので中小企業庁が見ているけれども、必ずしも突っ込んではいない。建設面では建設省がということでは、こういうPSDなんというコンサルタントができてこれだけの事件を起こしても、一体被害者はどこに相談したらいいかというのがはっきりしないような面があるので、ここら辺は、このリゾート法がもし執行されていく際には予期しない問題も起きかねないので、ぜひ検討しておいていただきたいというふうに思います。
 もう時間も参りました。私、第三番目の問題としては地方自治体の財政負担、これがやはり大きなことにもなるだろうと思うんです。この手法だとか法律の骨格はテクノポリス法と共通面があるんですね。テクノポリスについても国の補助、援助が非常に少なくて、財政的には地方自治体が非常に大きな負担を持つというので問題になっておりますけれども、これもやっぱりそうだと思うんです。地方自治体は実際に地域指定を受けてやることになると巨額な投資をやらなきゃならなくなる、しかし国の援助はもう本当にスズメの涙というようなことになりますと、事志に反することが多いだろうと思うんです。そういう点で、我々この法案は大きな問題点を含んでおりまして賛成できないと思いますが、以上質問しまして、時間がございませんので、終わりたい。と思います。
#229
○国務大臣(綿貫民輔君) 上田さんは悪い点ばかりを御指摘になりましたが、現実に……
#230
○上田耕一郎君 個々にいい点もあるというのは冒頭ちょっと言ったんです。
#231
○国務大臣(綿貫民輔君) 現に北海道の占冠のトマム計画などは非常にうまく成功しておりまして、地元の方でも喜んでおりますし、税収もふえておりますし、非常にいい形態をとっておるところもございます。安比高原などもそうでございまして、私どもはそのような前向きのいい方向に行くようにこの法案を提出させていただいておるということも御理解願いたいと思っております。
#232
○山田勇君 この法案提出の背景にはいろんなことがあると思いますが、近年、国の財政危機、また円高不況等で、これまで地域経済を支えてきた公共投資や企業進出に期待を持てなくなってきた自治体などが地方の豊かな自然を生かしてリゾート開発をし、地域経済の活性化を図ろうとしている点にあると思います。
 そこで、まず本法案の目的を見ますと、スポーツ、レクリエーション、また教養文化活動等の多様な活動に資するための総合的な機能の整備、また国民生活の利便の増進を図る、さらに当該地域の振興を図る、そして国民の福祉向上に資するようにと目的が列挙されております。目的自体は大変結構なものと私には思われるんですが、実際にはこれによってどの程度の保養施設ができると考えておられますか。また、それは法律の目的と合致したものであるかどうか、どういうふうにその点をお考えになっておられますか、御答弁をいただきたいと思います。
#233
○政府委員(澤田秀男君) あるいは先生の御質問の趣旨に十分そぐわないことになるかもしれませんが、もしそうでありましたらまた答弁し直しますが、このリゾート地域として整備しようとして
いる地域は、法律の二条に書いてありますように、多面的な施設をそこへ総合的、一体的に整備して、滞在しながら大勢の人がそれぞれの好みに応じて楽しむことができるような地域にしていこう、こういうことであります。
 この法律の目的は、今御指摘がありましたように、そういう国民の余暇需要にこたえて豊かな国民生活の実現を目指していくということと同時に、受け入れる地域においてリゾート整備を契機として、地場産業、農林水産業、一・五次産業等々既存産業の活性化を図り、さらにあわせて新規の産業の育成、立地を図っていく、こういうことでありまして、その目的のためにさっき申し上げましたようなもろもろの施設を整備することは極めて効果的ではないかというふうに考えております。
#234
○山田勇君 現在でももう既にこの法律の目的や趣旨に合っていると思われるリゾート地域があると思いますが、本法律によって保養地として整備される場所と差別的な扱いにはならないか、この点はどうなんでしょうか。また、既存施設と法律の適用を受けた後での施設との扱いはどのとうになるのでしょうか。
#235
○政府委員(澤田秀男君) このリゾート法に基づいてリゾート地域をどういうふうに地域として設定するかというのは、地方自治体の自主性と主体性を尊重してやるわけでありまして、地域資源を活用してリゾート地域を整備することによって地域の活性化が図られる、そういう戦略的な意味のある地域を知事及び関係市町村長が協議の上設定するわけでありまして、設定された地域にはこの法律に基づくさまざまな支援措置がなされるわけでありますし、どちらかと言えば、工場誘致によって地域の活性化を図っていこうということについて限界があるような地域を中心にした地域が選ばれるという公算が極めて大きいわけでございまして、そういうこのリゾート地域による地域活性化を通じて、国土全体としてそれ以外の地域との均衡ある発展を目指していこう、そういうことで、結果として国土政策の目標が達成されるのではないかというふうに考えております。
#236
○山田勇君 本法律の適用を受ける地域は、法案の第三条によると「良好な自然条件を有する土地を含み」となっておりますが、近年、自然環境保全への国民の強い要望もあり、この点から保養地域の整備と環境保全をどのように合致させるお考えでしょうか。
 今ちょっと事務局に計算してもらいますと、十五万ヘクタールといいますと四億五千万坪になるのでございますね。そうしますと、かなり広範囲な開発をやらなければいけない。それだけの条件の土地が果たして日本に、それは探せばあるのでしょうが、そうなりますと、ある意味では国有林の土地をかなり開発しなければいけない。
 そこで、思い方ですが、それを乱開発と決めつけてしまうとこの開発はできにくい。しかし、乱開発でなく緑多きを残してのいわゆるリゾート地域の開発ということ、その点どのようなお考えを持っておられるか、あわせてお尋ねをしておきます。
#237
○政府委員(澤田秀男君) 十五万ヘクタール、千五百平方キロというとかなり広い面積になるわけでございますが、それ全体に対して開発の手を加えよう、こういうことではございませんで、そういう広い地域の中で重点整備地区というのを数カ所設定して、そこに広く国民が利用する滞在施設とかその他のもろもろの機能施設を重点的に整備しようということでございまして、その重点整備地区以外の地域は豊かな自然を十分に保全していくという考え方でございまして、豊かな自然というのは国民の共有財産でございますから、その共有財産を重点整備地区での余暇活動を通じて国民がその共有財産である森林等の機能を享受できるようにしよう、こういうことでございます。
#238
○山田勇君 法案についての概要を見ますと「民間活力の活用等により内需の拡大を図り」、また「緊急の政策課題である」などとなっておりますが、この法案に基づく整備は緊急の政策課題にこたえられるほど即効性のあるものとお考えでしょうか。また、整備をすることによって内需拡大にどの程度の効果があるとお考えになっておるのでしょうか。
 さきにも申しましたが、この法案の目的にうたわれているように本当にリゾート地域の整備が必要であるなら、もっと将来を展望した計画なり、また現在策定中の第四次全国総合開発計画、いわゆる四全総とも整合性のあるものとすべきでありますが、この点についてどのような認識でおられるか、お答えをいただきたいと思います。
#239
○政府委員(澤田秀男君) このリゾート法のねらいとしておりますのは三つの事柄がございます、一つは、ゆとりある国民生活の実現を将来における自由時間の増大に対応して図っていくということ、それから二つ目は、地域の活性化を従来の工業開発主導型に加えて、さらに第三次産業を中心にした方策で図っていくということ、それから内需拡大を民間能力の活用をてこにして図っていくという三つのことを目的としているわけでございまして、それらはいずれも今日における緊急かつ重要な政策課題であるというふうに考えております。
 このリゾート地域の整備は短期間のうちになされるものではございませんけれども、今申し上げました緊急課題に最も効果的に対応し得るものの一つとして強力に推進する必要があるという認識を持っております。
 また、四全総との関係でございますが、今後地方圏を中心とする地域の振興を図って国土の均衡ある発展を達成するための一つの方途として、リゾート地域の整備を初めとする多様な産業振興策を地方に展開するということが必要であると考えております。
 現在策定作業中の四全総においてもリゾート地域の整備をそのような新たな地域活性化の有力な戦略の一つとして位置づけてまいるということになろうかというふうに考えております。
#240
○山田勇君 週休二日制が完全実施されると年間二百八十時間の余暇時間が生まれます。その半分が長期休暇に向けられます。経済企画庁の試算ではこういう計算もあるようですが、これからはレジャーというものに対する見解、この見方といいますか、遊び方などもマイナスに考えずに、人生の中で積極的な大切な部分と考えるようにならなければならないと思います。遊びに税金を使うわけにはいかないというような古いお考えもまだ一部官公庁の中にはあるようですが、これは頭の切りかえが必要でございます。
 この法案の説明を受けたときに、我々お役人サイドばっかりで物を考えていくとどうしてもハードな面になってしまう、そこで民間活力とか内需拡大という総合的なものを考えてハードを考えてソフトを民間レベルヘという形でいくという御説明を受けて、それはもっともだと思ったわけですが、先ほど来、各委員が質問なさっている六省庁にまたがるものですから、正直言いまして、こういう言葉は適当かどうかわかりませんが、どうしても縄張り的な問題も出てくるので、その辺はしっかりとした窓口を持って、いや、うちはこれは許可するけれどもこれは許可できないというぎくしゃくした行政をやったのでは、これはまた民間の活力にも支障を来すんですから、その辺が六省庁にまたがる問題だけに、ひとつ大いにその点を御留意いただきまして、ぜひ六省庁間の窓口としてしっかりとした窓口になってほしいと思います。
 リゾート構想の大型レジャーとともに、日常の運動や娯楽にもこれから非常に配慮が必要な時代を迎えると思います。そういう点を含めまして最後に長官の御意見を伺いまして、私の質疑を終わらせていただきます。
#241
○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま山田さんからいろいろ御指摘の諸点につきましては十分留意をして法律を運用してまいりたいというふうに考えております。
 特に、省庁間の問題につきましては先ほどからも御指摘がございましたが、縄張りが表に出ない
ように十分配慮してまいるつもりでございます。
#242
○委員長(鈴木和美君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#243
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#244
○上田耕一郎君 私は、日本共産党を代表して、総合保養地域整備法案に反対の討論を行います。
 本法案は、国民の余暇活動のニーズにこたえると称して、民間業者に大規模なリゾート開発を行わせ、関連公共施設の整備や税制、金融上の支援をしようとするものです。それは既に破綻した列島改造型開発を、内需拡大、民間活力活用という新たな名分をかぶせて復活させようとするものであり、そのリゾート版にほかなりません。リゾート開発を新たなもうけ口としてねらう大手不動産業者や鉄鋼、造船などの構造不況業種の大企業の戦略に奉仕する本法案には賛成することはできません。
 従来の列島改造型開発がもたらしたものは、第一に大規模な自然破壊、環境悪化であります。ましてリゾート開発という本法案の目的からすれば、これまで辛うじて残されてきた良好な自然環境に重大な影響を及ぼすことは疑いがありません。政府関係の多数の構想や報告などが、リゾートの採算性確保のために自然保護、環境保全を目的とした各種規制の緩和を強調していることからもそれは明白です。
 第二に、再び土地買い占め、地価上昇を招かざるを得ないことです。本法案では、基本構想の中で、配慮すべき事項として、地価の安定についても定めることになっていますが、それ以前に確実に進行する土地買い占めに対して全く無力であることは自明であります。
 第三に、関係自治体に多大な財政負担を押しつけ、現在の困難な地方財政をより深刻なものとすることです。大規模なリゾート開発が道路や上下水道などの公共施設整備を必要とするものであり、しかも対象地域の多くが財政力の乏しい自治体であることが十分想定されるにもかかわらず、国の特別な財政援助は何ら具体的に定められていません。他方では、民間リゾート施設にかかわる特別土地保有税、事業所税、固定資産税、不動産取得税の減免が行われようとしています。これまでの幾多の工業用地開発関連の法律が使い道のない広大な空き地と自治体の巨額な借金をもたらした誤ちを再び繰り返す危険が極めて大きいと言わざるを得ません。
 日本の労働者は、西欧諸国に比べてはるかに長時間の労働をさせられています。週休二日制の普及は遅々として進まず、有給休暇の消化も半分ぐらいにとどまっています。まして長期休暇などは、国政の革新なしには多くの労働者にとって夢にすぎない実態です。
 日本列島の景観地が立派な施設で埋まったはいいが、運営に四苦八苦するという事態が十分想定されるのであります。
 先進諸国に比べて著しくおくれている都市公園の整備や日常生活圏においていつでも安く利用できる身近なスポーツ施設、レクリエーション施設の整備拡充こそ強力に推進すべきであることを強く主張し、私の討論を終わります。
#245
○委員長(鈴木和美君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#246
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 総合保養地域整備法案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#247
○委員長(鈴木和美君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大森君から発言を求められておりますので、これを許します。大森君。
#248
○大森昭君 私は、ただいま可決されました総合保養地域整備法案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合、及びサラリーマン新党・参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   総合保養地域整備法案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、ゆとりある国民生活の実現を図るため、労働時間の短縮等余暇時間増大の施策を積極的に推進すること。
 二、総合保養地域の円滑かつ効率的な整備を図るため、関係行政機関の緊密な連絡体制を確立すること。
 三、地域の設定及び整備に当たっては、地元の実情をふまえ弾力的に対処するよう努めるとともに、地元自治体の自主性を尊重すること。
 四、地域の設定及び整備に当たっては、土地利用の適正化に努めるとともに、地価対策に万全を期すること。
 五、地域の整備に当たっては、自然環境の保全との調和に十分配慮するとともに、生活環境対策に努めること。
 六、国民保養地にふさわしい良質な施設の整備に努めるとともに、適正な料金で利用できるよう十分配慮すること。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#249
○委員長(鈴木和美君) ただいま大森君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#250
○委員長(鈴木和美君) 全会一致と認めます。よって、大森君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、綿貫国土庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。綿貫国土庁長官。
#251
○国務大臣(綿貫民輔君) 総合保養地域整備法案につきましては、本委員会において熱心な審議の上、ただいま議決され、深く感謝申し上げます。
 審議中におきます委員各位の御意見や、ただいま議決になりました附帯決議の趣旨は十分に体してまいる所存でございます。
 本法案の審議に際し、委員長初め委員各位から賜りました御指導、御協力に対し深く感謝の意を表して、ごあいさつといたします。ありがとうございました。
#252
○委員長(鈴木和美君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#253
○委員長(鈴木和美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#254
○委員長(鈴木和美君) 次に、建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題とし、自然休会中に行いました委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。
 まず、第一班の御報告をお願いします。石井君。
#255
○石井一二君 去る一月十六、十七の両日、鈴木委員長、沓掛、堀内、山田の各委員と私、石井は大阪府、兵庫県における建設事業の状況を調査してまいりました。以下、その概要を御報告いたします。
 近畿圏は、近年、東京圏が国際化、情報化の進展を背景に、高次の中枢管理機能、金融機能等の集積を強めているのに対し、その相対的地位の低下が指摘されており、経済的地位の回復が求められております。特に、近年の首都圏への一極集中化現象は一層の過密化、災害等に対する安全性、地価高騰等種々の問題を惹起しており、均衡ある国
土利用という観点からも近畿圏の担う役割は大きく、現在、策定中の四全総計画において、東京圏に代替し得る経済圏としての位置づけを明確にすべきとの意見が出されております。
 このような中で、関西地区では、現在、新関西国際空港、関西文化学術研究都市、明石海峡大橋の建設が、また、六十五年には、国際花と緑の博覧会の開催が決定しており、関西の復権に向けて、これらの大型プロジェクトの推進に地域の熱い期待が集まっております。
 他方、鉄鋼、造船等の構造不況業種及び円高不況下の輸出関連中小企業を中心に深刻な雇用への影響が心配されており、内需拡大による景気浮揚の観点からも、公共事業の確保が地元白滝体の強い要望となっておりました。
 次に、視察いたしました事業の概要について申し上げます。
 まず、国際花と緑の博覧会会場となる鶴見緑地を視察いたしました。鶴見緑地は大阪市の都心から約八キロメートルの至近距離に位置し、百五ヘクタールという市街地の中では有数の広さを有する都市公園でありますが、一面の低湿地であったところを、地下鉄工事の残土や都市ごみ等を埋め立てて起伏に富んだ緑地公園として整備されたもので、現在は市民の憩いの場として、また、災害の際には百万人の避難地としての機能も有する貴重な都市緑地となっております。
 三年後の博覧会開催への準備は、博覧会協会、地元自治体、国等の協力で順調に進んでいるとのことでありますが、開催期間六カ月で入場者二千万人を見込んでおり、会場の整備のほか、アクセスとなる地下鉄や道路の整備等総額千八百五十三億円と見込まれている関連事業を残された期間に完了することが不可欠であり、これらの事業の円滑な促進が強く望まれておりました。
 次に、東大阪市における雨水貯留施設について申し上げます。
 東大阪市は、低湿地帯という地形に加えて急激な都市化の進展により、豪雨に伴う浸水がたび重なり、市民生活を脅かしておりましたが、雨水貯留施設は、その対策として雨水を一時的に地下の貯留池にため込み、河川の流下能力に合わせて放流することによって浸水被害を防止しようとするものであります。全体計画では貯留量六万二千トンとなっておりますが、当面、浸水被害の激しい八戸の里駅周辺区域を一期計画として、約一万四千トンの貯留量を有する貯留管の建設が六十年度より進められております。貯留管はシールド工法で施工され、直径三・五メートル、延長六百五十メートルという大規模なものでありますが、ポンプ等の施設整備とあわせ、六十四年度には供用開始が予定されております。これにより、現在は時間雨量二十から二十五ミリで浸水していたものが四十から四十五ミリまでの雨量に耐えることができることになり、今後、浸水被害の大幅な軽減が期待されます。
 次に、阪神高速道路の整備状況について申し上げます。
 阪神高速道路は三十七年に公団が発足以来、路線延長を順次伸ばし、現在までに建設二百二十六キロメートル、うち、供用済みは百三十キロメートルを超え、一日の平均交通量は七十万台を数えております。阪神高速道路は阪神地域の経済、生活を支える重要な幹線道路となっておりますが、事業を進める上で当面する大きな課題は、都心部の渋滞対策と六十八年に開港が予定されている関西新空港へのアクセス道路の整備促進であります。特に、大阪湾岸線は空港アクセスの中心道路であり、また湾岸都市群を短距離で結び、都心部の渋帯対策にも大きな効果が期待できる道路として重点的に整備が進められ、現在、安治川橋梁等の大規模な工事が進められておりました。しかし、その早期完成のためには、港湾地区に集中している既存工場の用地取得、関連する埋立事業の進捗、一部海浜の景観問題等の問題が残されており、また、厳しい財政事情のもとでの事業費確保が最大の課題となっております。
 次に、芦屋浜シーサイドタウンは、関西における代表的な住宅地である芦屋市の埋立地約百二十五ヘクタールに、住宅五千四百五十二戸と既成市街地では用地難で確保できなかった教育施設、コミュニティー施設、公園等の都市施設をあわせて整備する計画人口一万八千人の海浜ニュータウン建設事業であります。この都市づくりの最大の特色は、住宅の三分の二を占める高層住宅の建設について、工業化工法による芦屋浜高層住宅プロジェクトコンペを実施し、その入選作を中心にユニークな住宅団地が形成されていることであります。高層住宅の五階ごとには空中公園が設けられており、また、真空ごみ収集システムや地域暖房給湯システムの採用なども特徴となっております。住宅建設は昭和五十年に始まりましたが、現在では入居戸数四千三百六十四戸、人口一万四千四百八十一人となっており、高層住宅を中心に周辺に中低層住宅を配し、公園、散策用緑道など豊かな緑を確保したシーサイドタウンとして評価されているとのことであります。
 次に、神戸サーバーランド計画は、神戸駅前に広がる国鉄湊川貨物駅の廃止に伴い、その跡地十・七ヘクタールと周辺地区を含めた約二十三ヘクタールにおいて神戸市の西の新しい都市拠点を整備しようとするものであります。計画ではインナーシティーの再活性化、高度情報化社会への対応を目指して文化、情報、商業、業務、住宅、教育、福祉等の複合的な施設を土地の高度利用を図りながら整備するとともに、水際環境を生かした景観形成を図り、特色ある町づくりを目指しております。この事業は、新都市拠点整備事業、特定再開発事業、特定住宅市街地総合整備事業の各事業を組み合わせて実施されることとなっており、六十年度に事業着手、六十七年度に完了が予定されておりますが、施設の建設についてはコンペ方式による民間活力の活用も計画されております。現在、貨物駅施設の撤去も終わり、整地された跡地に神戸市の総合児童センターが完成しておりましたが、事業の円滑な進捗のためには関連する公共施設整備の促進が必要で、国鉄神戸駅と連絡する地下街の建設を急ぎたいとのことであり、事業費の確保が望まれておりました。
 最後に、明石海峡大橋の建設について申し上げます。明石海峡大橋は四十八年の石油ショック以後、建設が凍結されてまいりましたが、行財政改革推進のもとで民間資金を大幅に導入することとし、また、社会、経済情勢の変化を勘案して道路単独橋に変更することによって、六十一年度に工事着工が認められたことは御承知のとおりでございます。現在はまだボーリング調査の段階で、完成までには十年以上を要するものの、これにより、地元の悲願であった神戸−鳴門ルートが全通する見通しとなり、四国、阪神間の交通は抜本的に改善され、関連地域の経済、文化の交流促進に大きな期待がかけられております。
 明石海峡大橋は、神戸市の舞子の浜と淡路町の松帆の浦の間にかかる橋の長さ三千九百十メートル、中央スパン千九百九十メートル、橋を支える塔の高さ三百三十三メートルに達する世界最大のつり橋であり、加えて明石海峡の水深、潮流、地盤等の条件も厳しく、その建設には難工事が予想されますが、技術的には十分対応できるとされております。しかし、同時に建設される陸上部は住宅地を貫き、騒音、大気汚染等沿道の環境への悪影響が心配されており、トンネル部分の延長、緩衝緑地の造成等の十分な環境対策の実施が強く要望されておりました。
 以上、簡単でありますが報告を終わります。
#256
○委員長(鈴木和美君) 次に、第二班の御報告をお願いいたします。福田君。
#257
○福田宏一君 御報告申し上げます。
 去る一月十二日から二日間、大森理事、一井委員、三木委員、上田委員、青木委員と私、福田は、本州四国連絡橋児島−坂出ルート及び大鳴門橋の調査を中心に、岡山、香川、徳島三県における建設事業の実情を調査してまいりましたので、その概要を御報告いたします。
 まず、本四架橋建設事業について申し上げます。
 児島−坂出ルートの瀬戸大橋は、道路・鉄道の
併用橋で、道路は岡山県早島町で国道二号バイパスから分岐し、坂出市までの三十七・三キロメートル、鉄道は倉敷市で宇野線茶屋駅から分岐し、香川県宇多津町までの三十二・四キロメートルとなっております。このうち、鷲羽山から番の州までの海峡部十三・一キロメートルが道路・鉄道の共用部分でありまして、三つのつり橋及び二つの斜張橋とトラス橋の六橋で本州と四国が結ばれることになっております。
 総建設費は五十九年度価格で約一兆一千三百億円、五十三年十月の着工以来、工期九年、いよいよ来年三月には完成の予定で、工事は既に仕上げ段階に入っており、道路単独部では舗装工事、鉄道単独部では開業施設工事、共用部では補剛げた架設工事、橋画工事が進められておりました。また、去る一月十七日には世界でも例のない二階建て構造の鷲羽山トンネルが貫通するなど、工事は順調に進んでおり、本年度末の進捗率は八八%に達するとのことであります。ぜひ、当初の計画どおり、六十三年春に供用できるよう、安全面に留意しつつ、一層の工事促進を期待いたします。
 さて、完成後の交通量は一日約二万五千三百台と予測されております。架橋の効果は、これら利用者に輸送時間の短縮と輸送費用の節減をもたらすほか、地域における一体的な経済圏、生活圏の形成を通じて、生産所得の増加、また、人口の地域定着に大きく貢献するものと期待されております。しかし、その一方で、多くの旅客船事業に深刻な打撃を与えることになりますので、特別措置法による各種対策、特に雇用対策に万全の措置が望まれます。
 次に、大鳴門橋は、淡路島と鳴門市大毛島を結ぶ全長一千六百二十九メートルの長大つり橋であります。構造は上部デッキが自動車専用道路、その下側が新幹線規格の鉄道という併用橋で、風速五十メートルの風、マグニチュード八程度の地震にも十分耐えられるよう設計されております。完成は六十年六月、現在、暫定施工分の道路四車線で供用されております。通行状況は開業後の半年間は、一日七千四百台と計画交通量六千五百台を大きく上回り、昨年は七千台と若干減少したものの、通行車種で大型トラックが増加し、地域の産業、経済の発展に大きく寄与しているとのことであります。
 なお、この神戸−鳴門ルートにつきましては、六十年十二月に明石海峡大橋の着工が決定されております。六十一年度は設計、調査等が行われ、本格的な工事に入るのは六十三年度からになります。工期は十年と予定されておりますが、いずれにせよ、今世紀中に阪神圏と四国東部が陸路で直結されることになります。しかし、大鳴門橋が道路・鉄道併用橋であるのに対し、明石海峡大橋は、道路単独橋として建設されることになっており、今後、本州と淡路島間の鉄道計画をどうするかが大きな課題として残されております。
 次に、道路整備事業について申し上げます。
 四国の高速自動車国道は、縦貫道、横断道合わせて整備計画延長二百七十四キロメートル、路線発表延長二百二十三・八キロメートルとなっておりますが、供用延長は伊予三島―土居間のわずか十一キロメートルにすぎず、他の地域に比べ大きく立ちおくれております。特に、本四連絡道路が接続する四国横断自動車道につきましては、六十二年度中に善通寺―伊予三島間三十八・四キロメートルの供用が予定されておりますが、本四架橋の結節点となる坂出インターを含む高松―善通寺間は、中心くいの打設が完了したにとどまり、供用開始までにはまだ数年を要します。このため、瀬戸大橋完成後の通過交通の受け皿として、国道十一号線の坂出―丸亀バイパスの四車線化が直轄事業で進められておりますが、本州と四国の一体化を図るためにも、四国横断自動車道の早期完成、特に、高松―善通寺間の建設促進が強く望まれます。
 一方、大鳴門橋関連道路につきましては、吉野川バイパスの二次改築事業が進められております。このバイパスは、十一号線の徳島市と鳴門市を結ぶ延長十六・九キロメートルのバイパスで一徳島東部の地域開発の基幹施設として三十八年度から事業化されたものでありまして、一部六車線区間を含め、既に、十四・二キロメートルが供用されております。しかし、吉野川バイパスは、四国縦貫自動車道、本四連絡道路が接続し、幹線道路として重要な役割を果たすものでありますので、引き続き事業の促進が望まれます。
 なお、香川、徳島両県から、高松市と阿南市を結ぶ東四国横断自動車道を高規格幹線網計画に組み入れていただきたいとの強い要望がなされておりました。
 以上が調査しました道路整備事業の概要でありますが、本四架橋の効果は、接続する高速道路や関連アクセス道路の整備状況に大きく左右されますので、四国全体の道路整備をより整合性のあるものにしていく必要があると痛感いたしました。
 次に、瀬戸大橋時代の中核となる都市づくりを目指して、地域振興整備公団が行っております新宇多津都市開発整備事業について申し上げます。
 本事業は、児島−坂出ルートの香川県側の最初の駅となる新宇多津駅を中心とした塩田跡地百九十ヘクタールを造成して、商業や工業、住宅地や公園など総合的な都市機能を備えた計画人口八千七百人の新しい都市をつくろうというものであります。事業期間は五十三年度から六十五年度までの十三年間、六十一年度末までの事業進捗率は約七五%となっております。瀬戸大橋完成を一年後に控えた現在、幹線道路はほぼ既成し、街区の構成もでき上がり、既に昨年三月には、一部業務用地の分譲が行われております。関係者の説明によりますと、結果は予想を上回る二十二社の申し込みがあり、調整の上で十三社の進出が決定したとのことでありますが、今後は、商工業施設のほか、シティーホールやリゾート施設等をも積極的に誘致したいと、意欲を燃やしておりました。
 最後に、吉野川水系の水資源開発について申し上げます。
 四国中央をほぼ東西に貫流して紀伊水道に注ぐ吉野川は、昭和四十一年に水資源開発水系に指定され、それに基づき四十二年三月に基本計画が閣議決定されて、早明浦ダムの建設事業が開始されたのでありますが、その後、池田ダム、香川用水、新宮ダム、旧吉野川河口ぜき、高知分水の各事業が基本計画に追加され、それぞれ完成しております。
 私どもが今回調査いたしました旧吉野川河口ぜきは、従来あった潮どめ樋門が老朽化したことと、周辺地域の都市化に伴って、工業用水、上水道用水の新規需要が要望されてきたため、四十五年に多目的の河口ぜき建設事業が計画され、四十六年六月に今切川河口ぜき、続いて四十八年六月に吉野川河口ぜき建設に着手し、四十九年七月及び五十年十月にそれぞれ完成したものであります。この河口ぜきの新設によって、海水の遡上防止と各種用水の安定供給が図られ、また、旧吉野川の河川改修と相まって、洪水の疎通能力が増大し、流域を洪水から守るのに大いに役立っているとのことでありました。
 以上、御報告を終わります。
#258
○委員長(鈴木和美君) これをもって派遣委員の報告は終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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