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#1
第108回国会 逓信委員会 第2号
昭和六十二年五月十四日(木曜日)
   午後零時二十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十七日
    選任          小川 仁一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         高杉 廸忠君
    理 事
                竹山  裕君
                宮田  輝君
                大木 正吾君
    委 員
                志村 愛子君
                添田増太郎君
                永田 良雄君
                山内 一郎君
                小川 仁一君
                及川 一夫君
                鶴岡  洋君
                原田  立君
                山中 郁子君
                橋本孝一郎君
                青島 幸男君
                平野  清君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  唐沢俊二郎君
   政府委員
       郵政大臣官房長  成川 富彦君
       郵政大臣官房人
       事部長      森本 哲夫君
       郵政大臣官房経
       理部長      山口 武雄君
       郵政省郵務局長  富田 徹郎君
       郵政省貯金局長  中村 泰三君
       郵政省簡易保険
       局長       相良 兼助君
       郵政省通信政策
       局長       塩谷  稔君
       郵政省電気通信
       局長       奥山 雄材君
       郵政省放送行政
       局長       森島 展一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (郵政行政の基本施策に関する件)
○郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金村部
 便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(高杉廸忠君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本委員会は、委員一名が欠員となっておりましたが、去る三月二十七日、新たに当選されました小川仁一君が本委員会の委員に選任されました。(拍手)
    ―――――――――――――
#3
○委員長(高杉廸忠君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 郵政行政の基本施策について所信を聴取いたします。唐沢郵政大臣。
#4
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 逓信委員会の皆様には、平素から郵政行政の適切な運営につきまして格別の御指導をいただき、厚く御礼を申し上げます。
 この機会に、所管業務の当面する諸問題について、所信の一端を申し上げ、皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
 まず、郵便事業について申し上げます。
 今日、郵便は、年間約百八十億通の利用があり、国民の基本的な通信手段として、将来にわたって重要な役割を果たしていくものと考えております。現在、業務運行はおおむね順調に推移しており、昨年末年始においても、元旦に約二十四億通もの年賀郵便物を配達するなど、円滑に運行することができました。
 また、昨年の通常風会では、郵便法等の一部を改正する法律を成立させていただき、各種郵便サービスの改善を行ったほか、年賀はがき以外に初めてくじ引き番号つきの暑中見舞いはがき等を発行し、大変好評を得たところであります。今後とも、利用者のニーズに即応した付加価値の高い郵便サービスを提供し、国民の期待にこたえるよう努力してまいる所存であります、このため、第一種及び第二種郵便物の料金の特例の範囲を拡大するほかくじ引き番号つきの郵便切手を発行すること等を内容とする郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、為替貯金事業について申し上げます。
 為替貯金事業は、国営事業として百十余年にわたり、貯蓄、送金決済等の国民生活に密着したサービスを提供し、広く国民の皆様に利用されてまいりました。その結果、郵便貯金資金は百十兆円に達し、社会資本の充実や国民の福祉の増進に大きく貢献しております。この間重要な役割を果たしてきました郵便貯金非課税制度につきまして、私は、各方面から御支援をいただき、その存続のために努力を重ねてまいったところであります。
 しかしながら、今回の税制改正案におきましては、お年寄りや母子家庭、障害者等には依然として郵便貯金非課税制度が存続されること、所得税減税が実施されること等から、大局的見地に立って、郵便貯金非課税制度の改定について決断したものであります。
 なお、税制改正につきましては、衆議院議長のあっせんにより、衆議院に設けられる協議機関で検討されることとなっております。
 私は、かねてからの重要懸案でありました郵便貯金資金の自主運用、郵便局での国債の販売、郵便貯金の預入限度額の引き上げ等の施策を実現することによって、預金者の利益の増進と事業経営の健全性の確保を図り、郵便貯金に寄せる国民の期待にこたえていくことが、今後の私どもに課せられた責務であると考えております。
 こうした観点から、今国会に、郵政大臣が資金運用部から借り入れた資金を運用できるようにすること、郵便貯金の一般の貯金総額の制限額を三百万円から五百万円に引き上げること等を内容とする郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵便局において、国債等の募集の取り扱い、買い取り及び元利金の支払い、国債等を担保とする貸し付け等ができるようにすることを内容とする郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案及び郵便為替及び郵便振替の利用者に対するサービスを改善すること等を内容とする郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案を提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、簡易保険・郵便年金事業について申し上げます。
 簡易保険・郵便年金事業は、創業以来、簡易に利用できる生命保険、個人年金を全国の郵便局を通じて、あまねく普及することに努めてまいりま
した。今日、簡易保険、郵便年金の契約件数は五千八百万件を超え、国民の皆様の経済生活の安定と福祉の増進に大きく寄与しております。また、その資金は三十二兆円に達し、その多くが学校、道路、住宅の建設などに活用され、国民生活の向上と経済の発展に大きな役割を果たしております。
 現在、我が国は人口の高齢化が急速に進んでおり、長寿社会における経済生活の安定を図る自助努力の手段として、簡易保険、郵便年金に対する期待は、ますます高まってきております。
 私は、この事業に寄せる国民の皆様の期待と事業としての使命を深く認識し、その一層の普及を図るとともに、時宜にかなった新商品の開発と加入者サービスの向上に努め、豊かで活力ある長寿社会建設の一翼を担ってまいりたいと考えております。
 そのための施策の一端として、今国会に、当委員会で附帯決議をいただいており加入者の皆様から強い要望があります資金運用制度の改善を実現するための簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律及び簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部を改正する法律案及び簡易保険・郵便年金制度の改善を図ることを内容とする簡易生命保険法及び郵便年金法の一部を改正する法律案を提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。
 ところで、郵政事業は、三十万人を超える職員に支えられており、人力に依存ずみ度合いが極めて高い事業でありますので、その円滑な運営を図るため、人材育成や能力開発を推進し、明るく活力に満ちた職場をつくるとともに、信頼感に裏打ちされた正しい安定した労使関係を確立、維持していくために、さらに努力を払ってまいる所存であります。
 また、郵政犯罪の防止につきましては従来から省を挙げて努力してまいりましたが、今後とも防犯意識の高揚と防犯体制の一層の充実に努め、事業への信頼の確保に万全を期する所存であります。
 次に、電気通信行政について申し上げます。
 電気通信に対する需要の一段の高度化、多様化に対応し、ニューメディアや先端技術の開発、振興を初め、電気通信の一層の高度化を推進するための諸施策を適切かつ着実に進めていくことが肝要と考えます。
 このため、郵政省が中心となって推進中であり、これまでに全国六十三地域をモデル地域として指定しているテレトピア構想について、その計画を着実に推進するとともに、きめ細かく、かつ適切な支援を行ってまいる所存であります。
 また、いわゆる民活法に基づく地域社会における情報化推進の拠点としてのテレコムプラザ及びテレコムリサーチパークの整備につきましても、円滑な推進が図られるよう関係地方公共団体等を指導してまいる所存であります。
 さらに、東京、大阪等において具体化しているテレポート計画の関連施設を、民間能力を活用して整備、促進したいと考えており、これを民活法の特定施設として追加すること等を内容とする民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を関係各省と共同して、今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。次に、電気通信技術開発についてでありますが、私は、電気通信分野は、技術先導性の極めて高い分野であり、来るべき高度情報社会を実現する上で、電気通信技術の研究開発は大変重要なものであると考えます。とりわけ我が国においては、従来からその立ちおくれが指摘されております基礎的、先端的分野の研究開発なくしては、将来、我が国が技術立国として経済的繁栄を享受することは不可能であると考えます。
 このため、郵政省といたしましては、基盤技術研究促進センターの活用等によって、民間における基礎的、先端的分野の研究開発の促進を図っていくことといたしております。特に、昨年設立されました国際電気通信基礎技術研究所におきましては、既に知的通信システム、光・電波通信システム、自動翻訳電話等の研究を推進しており、今後ともこれら研究について積極的に支援してまいる所存であります。
 また、宇宙通信につきましては、本年夏に打ち上げる予定の技術試験衛星五型による諸実験を通じ、航空、海上等の移動体衛星通信の技術開発を推進してまいる所存であります。また、今後打ち上げられる第二世代の実用衛星である通信衛星三号及び放送衛星三号につきまして、それぞれ所要の準備を進めるとともに、昭和六十三年度から始まる本格的な衛星通信時代に向け、衛星通信の利用環境の整備を図るための諸施策を推進してまいる所存であります。
 さらに、先進諸国においては急速な高度情報化が進展している一方で、多くの開発途上国では基本的な電気通信サービスすら十分に受けられないという状況にありますことから、世界のトップレベルの電気通信技術を持つ我が国といたしましては、その技術を生かして、開発途上国の電気通信の整備に積極的に協力してまいる所存であります。
 ところで、電気通信制度の改革が実施されてから二年が経過いたしました。この間、第一種及び第二種電気通信事業分野の新規参入が活発化するとともに、電気通信端末機器市場も活発化し、また、利用者側においても自由闊達なシステム構築が進展いたしております。
 今後とも公正かつ有効な競争状態が確保され、活力ある電気通信市場の形成が図られるよう、新規参入事業者の活動の支援、電気通信料金のあり方の検討、ネットワーク化の円滑な推進、電気通信システムの安全性、信頼性の確保等の諸施策の推進に努めてまいる所存であり、国際通信分野におきましても、第二種電気通信事業者による国際通信業務を可能とすることを内容とする電気通信事業法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。
 また、各方面における電波利用に対する需要の増大に対応するため、電波を利用した各種のサービスの提供を容易にするとともに、電波の効率的な利用技術の開発を推進し、電波利用の促進を図ってまいる所存であり、その一環として、無線局の免許可手続の簡素、合理化等を図ることを内容とする電波法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。
 次に、放送行政について申し上げます。
 放送は、即時に、広範囲に、かつ、経済的に情報伝達ができる代表的なマスメディアとして、国民の日常生活に不可欠な役割を果たし、大きな影響力を有するものであります。今後、進展する高度情報社会におきましても、放送は、情報伝達の基幹的役割を果たしていくものであり、その健全な発達と最大限の普及が重要な課題であると考えます。
 近年の急速な技術革新により、衛星放送、多重放送、都市型CATV等の放送ニューメディアが実用に供されつつあり、これと相まって、国民の放送に対する需要も多様化しております。このため、技術革新と国民のニーズに即応した適切な放送行政を推進してまいる所存であります。
 また、国際放送につきましては、本年四月一日、カナダから北米地域向けの中継放送を拡大するとともに、アフリカのガボンから新たに南米向けの中継放送を実施したところでありますが、引き続き海外中継放送の拡充に努めてまいる所存であります。
 さらに、かねてから進めてまいりました国際放送の受信改善策の一環として、外国との間で相互交換中継が可能となるよう措置するとともに、放送ニューメディアの一つとして技術開発を進めてきたFM多重放送の実用化に対処するため、これらを内容とする放送法及び電波法の一部を改正する法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしくお願い申し上げます。
 以上、所管業務について、所信の一端を申し述べましたが、その裏づけとなります郵政省所管各
会計の昭和六十二年度予算案について御説明申し上げます。
 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は二百四十五億円で、前年度予算額に対し、三億円の増加となっております。この歳出予定額には、ニューメディア及び先端技術の開発、振興と宇宙通信政策の推進を初め、電波資源の開発と利用の促進など、多様化する情報社会と増加の著しい通信需要に対応した施策のほか、国際放送の充実を含む放送行政、国際協力の推進等に必要な経費を計上しております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入、歳出とも予定額は五兆一千三百八十二億円で、前年度予算額に対し、三千九百八十五億円の増加となっております。この歳出予定額におきましては、重要施策としております郵便の需要拡大と郵便ネットワークの拡充に必要な経費を初め、金融自由化と長寿社会への郵便貯金の積極的対応に必要な経費、長寿社会へ向けての簡易保険、郵便年金の改善、充実に必要な経費、郵便局舎等施設の整備及び事業経営効率化のための機械化の推進に必要な経費その他所要の人件費等を計上しております。
 以上が、予算案の概略であります。委員各位におかれましては、郵政省所管業務の円滑な運営のために、一層の御支援を賜りますよう切にお願い申し上げる次第でございます。
#5
○委員長(高杉廸忠君) 以上で所信の聴取は終わりました。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(高杉廸忠君) 次に、郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。唐沢郵政大臣。
#7
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主な内容を御説明申し上げます。
 この法律案は、郵便事業の現状等にかんがみ、利用者に対するサービスの向上等を図るため、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の特例の範囲を拡大するとともに、郵便に関する料金の口座振替による納付を可能とする等の措置を講ずるほか、くじ引きによりお年玉等として金品を贈るくし引き番号つきの郵便切手を発行できることとする必要があるので、郵便法その他関係法律について所要の改正を行おうとするものであります。
 まず、郵便法の一部改正の内容について申し上げます。
 第一は、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の特例の範囲の拡大についてであります。
 現在、第一種郵便物及び第二種郵便物につきまして、同時に三千通以上区分等して差し出された場合に、最高一五%までの料金減額ができることとされておりますが、省令の定めるところにより、その内容が、専ら商品の広告等を目的として、同一内容で大量に作成された印刷物であると認められた第一種郵便物または第二種郵便物で、省令で定める差し出し等に関する条件を具備するものの料金につきましては、同時に差し出されたものの料金の合計額または一定の期間内に料金後納として一定の数量以上差し出されたものの料金の総計額につき、それぞれその合計額または総計額の百分の三十、往復はがきにあっては、百分の十五に相当する額を超えない範囲内において、これらを減額することができることとするものであります。
 第二は、郵便に関する料金の口座振替による納付方法の実施についてであります。
 現在、郵便に関する料金を納付する場合には、郵便局または銀行に出向いていただいておりますが、これを、その納付が確実と認められる場合等一定の場合に、金融機関の預金口座または貯金口座からの振替の方法により納付することができることとするものであります。
 このほか代金引きかえについて、書留とする郵便物のほか書留としない郵便物についても、これを取り扱うこととすること、あて名変更料及び取り戻し料について、省令で定める場合には納付を要しないこととすること、郵便私書箱の使用料を廃止することとすること等を内容といたしております。
 次に、お年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部改正の内容について申し上げます。
 この法律の題名を「お年玉付郵便葉書等に関する法律」に改めることとするほか、現在、くじ引きによりお年玉等として金品を贈るくし引き番号つきの郵便はがきを発行することができることとされておりますが、これを、郵便切手についても、くじ引き番号をつけて発行することができることとするものであります。
 なお、この法律の施行期日は昭和六十二年七月一日といたしております。ただし、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の特例の範囲の拡大関係につきましては同年十月一日から、お年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部改正については昭和六十三年四月一日から施行することといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び主な内容であります。
 今後とも郵便事業の使命を果たすため、安定した郵便の送達を確保するとともに、利用者のニーズに即応したサービスの改善を図り、国民各位の期待にこたえるよう努力していく所存でございます。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#8
○委員長(高杉廸忠君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十四分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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