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1986/05/22 第108回国会 参議院 参議院会議録情報 第108回国会 逓信委員会 第4号
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1986/05/22 第108回国会 参議院

参議院会議録情報 第108回国会 逓信委員会 第4号

#1
第108回国会 逓信委員会 第4号
昭和六十二年五月二十二日(金曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     添田増太郎君     関口 恵造君
     大森  昭君     小川 仁一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         高杉 廸忠君
    理 事
                岡野  裕君
                竹山  裕君
                宮田  輝君
                大木 正吾君
    委 員
                長田 裕二君
                志村 愛子君
                関口 恵造君
                添田増太郎君
                永田 良雄君
                成相 善十君
                西村 尚治君
                山内 一郎君
                小川 仁一君
                及川 一夫君
                鶴岡  洋君
                原田  立君
                山中 郁子君
                橋本孝一郎君
                青島 幸男君
                平野  清君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  唐沢俊二郎君
   政府委員
       郵政大臣官房長  成川 富彦君
       郵政省郵務局長  富田 徹郎君
       郵政省貯金局長  中村 泰三君
       郵政省簡易保険
       局長       相良 兼助君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
   法制局側
       法 制 局 長  浅野 一郎君
   説明員
       大蔵大臣官房企
       画官       田谷 廣明君
       大蔵省理財局資
       金第一課長    米澤 潤一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵便貯金法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関
 する法律及び簡易保険郵便年金福祉事業団法の
 一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
 )
○簡易生命保険法及び郵便年金法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(高杉廸忠君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、大森昭君が委員を辞任され、その補欠として小川仁一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(高杉廸忠君) 次に、郵便貯金法の一部を改正する法律案、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案及び郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案の三案を便宜一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○小川仁一君 まず、郵便貯金法の一部を改正する法律案の趣旨説明の印刷物をいただきました。きょうはその方は御説明なさらないんですか、特に、この趣旨を。私は特に要求しませんでしたけれども、この趣旨は。――とすれば、これは郵政省の提案というふうに受けとめて質問をしてよろしゅうございましょうか。どうですか、郵政省。
#5
○委員長(高杉廸忠君) ちょっと速記とめて。
   〔速記中止〕
#6
○委員長(高杉廸忠君) 速記起こして。
 じゃ、続けてください。
#7
○小川仁一君 これについて、大臣所信表明を含めて、郵便貯金非課税制度という言葉が幾つも出ております。郵政大臣の所信表明の中では、「郵便貯金非課税制度の改定について決断した」と書いておられる。それから、この修正案については施行期日を特定せず、非課税貯蓄制度が改定される場合の施行日を踏まえ実施することが妥当であると判断し、政令で定める日から施行すると修正するものであります。
 こういうふうに非課税制度問題が出ていますが、大臣はこの非課税制度というのを政府が提案をした、いわゆる今回廃案になった中身と同じはうに理解をしておられるでしょうか、どうでしょうか。
#8
○国務大臣(唐沢俊二郎君) そのとおりでございます。
#9
○小川仁一君 そうしますと、売上税、マル優を含めて、今回私の選挙を含めて国民がこの問題に総反撃をした。地方統一選挙でも圧倒的に売上税反対の声が強くて、自民党が推薦をしておられた知事、県会議員の皆さんもみんな売上税に反対と、こういう態度表明をなさっている。もちろんこの売上税反対の中には、マル優、非課税制度も一緒に含まれておりますから、一緒に廃案になったという経緯がある。こういう政治的な国民の声、こういうものに対して、やっぱり修正案でも非課税貯蓄制度が改定される場合の施行日を踏まえということになりますと、政府原案が生きているもの、こういうふうに考えてお話をしておられるような感じがしてなりませんです。
 大臣は、こういった議長あっせんによって税制協議会に移された、いわゆる非課税制度、これを、非課税制度が前の原案のように実施されるべきとお考えなのか、それとも、あれだけの国民からの総反撃を受けたことを前提にして、国民の声に耳を預けて、これは同じような中身で実施すべきでないとお考えになっているのか、その点をお伺いしたいと思います。
#10
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 衆議院議長のあっせんによりまして税制問題を取り扱う協議機関が設立されることになりまして、そこで、その協議機関では税制改正問題全般について検討をせられるということでございますので、当然この非課税問題も含まれると思うわけでございまして、そこにおきます御審議の成り行きを現在見守っておるところでございます。
#11
○小川仁一君 あなたの考えを聞いているんです。どうするのかということを聞いているんじゃないんです。
 廃案になった政府原案が実施されるということが前提で、協議会の中でですよ、それでこういう修正案の文言をそういう立場でお受けとめになったのか、それとも一般論としての非課税制度というものを、修正案を出された場合にそういうふうな形で受けとめたのかどうかということをお聞きしているんです。
#12
○国務大臣(唐沢俊二郎君) そこの協議機関でどういうふうに決まるかということは、もちろんその協議機関でお決めになる問題でございます。そしてまあ国権の最高機関である国会、その衆議院において協議機関が設けられて、各党の英知が集められてそこで御検討いただくということでございますので、我々政府といたしましてはいろいろ申し上げる立場にない、また申し上げることは大変僭越にもなりますので差し控えさしていただきたいと思う次第でございます。
#13
○小川仁一君 そうしますと、廃案になった政府原案、これはもう考えていないということですね。
#14
○国務大臣(唐沢俊二郎君) それはどういうふうな御論議が進みますか、今のところ我々としては何も申し上げられないわけでございまして、その成り行きを見守らさしていただいておるところでございます。
#15
○小川仁一君 成り行きを見ておるのはわかるんですよ。郵政大臣としては、廃案になったんだし、新たに各党から集まった協議機関が税制問題について話をする。それぞれの党の立場が仮に違うとしても、もう政府原案は死んでしまっていると。新たに協議会で話をする。その場合の中では各党から持ち寄ることがあったとしても、政府原案というのはもうないんだと、こういう認識で考えておられるかどうかということなんです。
#16
○国務大臣(唐沢俊二郎君) もちろん一般論といたしまして、審議未了になれば、これは廃案になるということはもう決まっておるわけでございまして、それはそのとおりでございますが、その協議機関でいろいろ検討され、議論をされましてどのような結論に達するか、それは我々の予測の限りでございません。今それを見守らしていただいておるところでございます。
#17
○小川仁一君 そうしますと、この修正案の中にある文章も、「衆議院議長のあっせんにより、今後、衆議院に設置される協議機関において検討されることとなっております。」と、ここまではいいです。「このため、貯金総額の制限額の引上げについては、施行期日を特定せず、非課税貯蓄制度が改定される場合の施行日を踏まえ、」ということになっているのは、この非課税制度という言葉は、政府原案の趣旨だとさっき御答弁になったら、実際問題として、前の廃案になった政府原案が通らないうちは、これは施行にならないと、こう考えでいいですか。
#18
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今、先生おっしゃいました、詳細はまた事務当局、政府委員から御説明申し上げますが、非課税制度が改定される場合ということでございまして、どういうふうに改定されるかということは何も決まっておるわけでないわけでございます。これが協議機関で御検討される内容だと思っております。
#19
○小川仁一君 だから私、最初に、ここに書いてある非課税制度というのは政府原案と同じかどうかとお聞きしたんです。同じだという御答弁があったから今のような質問をしているわけで、そうすると、修正案にあるところの、「非課税貯蓄制度が改定される場合」という、この非課税貯蓄制度というのは、今の御答弁だというと、それは中身が決まったものではないと。そうすると、決まらないかもしれないということもあり得るわけですね。
#20
○国務大臣(唐沢俊二郎君) そのとおりでございます。
#21
○小川仁一君 じゃ、非課税制度が決まらない場合は、この修正案でいくと、いつ実施することになるかということを郵政省としてはどう受けとめておられますか。
#22
○政府委員(中村泰三君) 衆議院で改正が提案をされ可決をされました内容は、あくまでも昭和四十年法律第三十三号に定められております所得税法第九条の二の規定が改正される場合における同条の改正規定の施行の日を踏まえ政令で定める日ということになっておりますので、現在の所得税法の第九条の二の規定が改正され、しかも、その改正規定の施行の日を踏まえまして別途政令で定める日というふうに理解をいたしているところでございます。
#23
○小川仁一君 それはわかっているんですよ。しかし、大臣は改定されない場合もあり得ると答えられたから、改定されなかったら、これは施行日が決まらないということになるから、結局はその場合には施行期日が決まらないまま、現行のまま進んでいくと、こういうふうに理解しておられるわけですか。
#24
○政府委員(中村泰三君) 所得税法九条の二の規定が現行のままである限りにおいては、この政令で定める日がございませんので、現行のままの状態が続くというふうに理解をいたしております。
#25
○小川仁一君 そうしますと、もう一遍念を押しますが、その文章の中の非課税貯蓄制度というものは、これは一般論としての非課税貯蓄制度であって、いわゆる廃案になった政府原案の非課税貯蓄制度法案という中身とは違うと、そう理解してよろしゅうございますか、この言葉の受けとめ方を。
#26
○政府委員(中村泰三君) 衆議院修正の趣旨説明にございます非課税貯蓄制度改定の施行予定日というのは、所得税法の一部を改正する法律で現在政府が提出しております。その施行予定日というふうに解釈をいたしておるところでございます。
#27
○小川仁一君 そうすると、これは廃案になった政府原案ですね、今おっしゃった案というのは政府原案ですね。それが通らないうちは施行を決めないと。部分的な非課税制度、例えば、仮に五百万が八百万とか幾らとかというふうな金額の違いとか、いろいろなものがあった、一般論的なものとしての場合は、もう施行日は決まっていかないと、こういうことですか。
#28
○政府委員(中村泰三君) あくまでもこの修正案で、衆議院において修正されたところの条文は、昭和四十年法律第三十三号の所得税法九条の二の規定が改正される場合でありまして、現在政府が提出している所得税法の一部を改正する法律案とは別のものであるというふうに理解しております。
#29
○小川仁一君 そうすると政府はあくまでも、あるいはこの修正案の趣旨はあくまでも前の案が実施されることを前提にしておられるし、郵政省も前の案が実施されることを前提にしていると、こう理解していいでしょうか。
#30
○政府委員(中村泰三君) 改正を前提にいたしているとかというものではございませんで、その扱いは、今後税制協議機関においてどのような取り扱いになるのか、その扱いによろうかと低います。
#31
○小川仁一君 いろいろ御苦労して御答弁しておられることはわかりますけれども、とにかく国民は、マル優を含めて全部反対という意思表示をしているんです。自民党の議員さんの中にも、この法案反対の大きなグループがある。それから、自民党の党員、または公認、または推薦の知事さんも、みんな売上税からマル優を反対をしておられる、県議団ももちろん、市議団までもそうなんです。そういう状況がある中で、政治的な立場あるいは国民の声を聞くという立場から、依然として非課税制度を貫こうという考え方、マル優反対を含めてですよ、という考え方はどうなんですか。国民の声を聞くんなら、もうマル優廃止反対、非課税制度廃止反対という、この声に沿って行動をされるのが政治家としての、あるいは大臣としての役割だと思いますが、その点についてお考えをお聞きしておきたいと思います。
#32
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 確かに税制改正の問題というのは、最近における、また今国会における大変大きな問題であろうと思っております。そういう意味で議長のあっせんで協議機関が設けられたわけでございまして、そこで各党の英知が集まられましていろいろ御検討いただいて御審議をされるというふうに承っております。そういう状態でございますので、我々としてはその御審議の内容を見守ってまいりたい、これが国民の皆様のために一番のことだと思っております。
#33
○小川仁一君 じゃ、国民の声を非常に大事に考えて、こういう問題についてお扱いを願いたい、こう申し上げておいて次に移ります。
 それで、実施の時期というのはもういつになるかわからないわけでございますが、実施時期がいつになるかわからないような法律案を何で今審議しなきゃならないんですか。
#34
○政府委員(中村泰三君) 郵便貯金の預入制限額につきましては、そのときどきの経済状況等を勘案をいたしまして引き上げに努めてまいったわけでありますが、現在の三百万円という預入限度額の引き上げは、昭和四十八年の十二月に引き上げられたわけでありますけれども、その後十数年も三百万円のままという状況に据え置かれていたわけでございます。そういう状況にかんがみまして、私どもは、これまでもしばしばこの預入限度額の引き上げについて努力をしてまいったわけでありますが、当面、国民一人当たりの貯蓄目標額が約五百三十万円ぐらいになるという日銀の調査結果もございますし、また、私ども郵政省でいろいろとアンケート調査などをいたしましても、約六割近い方々が五百万円に引き上げてもらいたいという強い要望もございます。そういった情勢を踏まえまして、郵便貯金の預入限度額を五百万円に引き上げさせていただくということをお願いしているわけでございます。
#35
○小川仁一君 いや、それが実施時期がはっきりしているのなら、その考え方を私否定しているつもりはない。実施時期がわからないものを今なぜ法律、がたがたして討議しなきゃならないかと、こういうことなんです、私の聞いているのは。その理由の方を聞かしてもらいたい。増額しなきゃならない理由の方はわかっています。
#36
○政府委員(中村泰三君) 実施時期につきましては、衆議院の委員会におきまして修正動議がなされましたとおり、所得税法九条の二の改正の施行日を踏まえまして、別途政令で定める日というふうにさせていただいているわけでございます。
#37
○小川仁一君 それは何年後に来ると予想しているんですか。
#38
○政府委員(中村泰三君) 今の時点では予見できませんが、今後の国会の御審議にまつということでございます。
#39
○小川仁一君 期日が予見されないものを法律案として出して決定しておいて、一体どういう責任を議員が負うんですかね。何か目先においしいものをぶら下げて引っ張り回されるような感じでだけ存在しているみたいな感じがする。期日が未定のものを決めなきゃならないという、私はそのこと自体がどうしても納得できないから、そこのところを納得させてくれと言っているんだ。
#40
○政府委員(中村泰三君) 法案の成立時におきまして、この実施時期を特定しがたい場合にこれを政令にゆだねるという、その立法は一般的に行われているところでございまして、今回の修正案におきましても、この税制改正につきましては今後税制の協議機関において検討されることになっておりますために、私どもとしましても民間金融機関とのバランスを考慮するという立場から、施行期日を特定せずに、所得税法九条の二の規定が改正される場合の施行日を踏まえて政令で定めるという修正案につきまして、今日の情勢、現下の情勢を考えてみますと、これはやむを得ない措置であろうというふうに考えておるところでございます。
#41
○小川仁一君 私にはよくわからないんです、そのお話が。法律的に可能だということの必要性はわかりましたよ。そのことと、現在の政治情勢の中でいつ決まるかわからないものを、今のうちから金額まで決めてやっていくということ自体のやり方というのは、これは結局は実効のないものを郵政省が提案していると、こう考えでいいですか、大臣。
#42
○政府委員(中村泰三君) 税制協議機関におきます今後の推移を見守らない限り、この実効がないというふうに決めてしまえる状況ではなかろうかと存じます。
#43
○小川仁一君 こういう押し問答しておってもしようがないが、はっきりしていることは、限度額が三百万でずっと続いていく保可能性だけはあると。五百万という金額は法律には出たけれども、しばらくは実施されないでいると、こういう事実だけはわかりました。
 なかなか納得できませんが、時間の関係ありますから次に移りますが、なぜ五百万と決めたんですか。
 例えば、さっきあなたは、三百万を決めてから十四年になるとお話しになった。そうだと思います。それで、この制限額を調べてみましたら、昭和三十八年四月に五十万、同四十年に百万、これは二年で倍額ですね。四十七年に百五十万、四十八年に今度は三百万、ここも二年で倍額です。そして十四年たってから三百万が五百万。これも物の本にありましたが、国民所得を調べてみますと、昭和四十八年を一〇〇としますというと、昭和五十九年で二二六です。六十二年になるともっと上がっているはずです、国民所得が。国民所得をもし例にして今までのような増額を考えてきたら、五百万なんという数字じゃなくて、大体七百万近いお金になるのが至当だと思うんですが、なぜ五百万で遠慮なすったんですか。
#44
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおり、国民所得の推移等を見ますと、昭和四十八年を一〇〇といたしまして、昭和六十一年は二四九ぐらいでございますから、二・五倍という指数もございます。私どもが五百万円に引き上げることといたしましたのは、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、貯蓄に関する世論調査というのが貯蓄増強中央委員会で毎年なされておりますが、この昭和六十一年の調査によりますと、国民一人当たりの平均貯蓄目標額が約五百三十万円であること、それと郵政省の実行しましたアンケート調査によりますと、五四・三%の人が郵便貯金の制限額の引き上げの要望で五百万円までという希望が出ていると、こういった預入限度額の引き上げに対します御利用者の要望等の実態を踏まえますと、当面五百万円というのは預金者のニーズにこたえられる金額であろうというふうに考えております。今後の郵便貯金の預入限度額の引き上げにつきましては、また経済情勢の変化等あるいは預金者のニーズ等踏まえまして、今後とも適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
#45
○小川仁一君 次の実施日のときには、政令でお決めになるそのころの時点には、五百万というのを七百万なり八百万なりに直して、また制限額を解除した法律をお出し願いたい。と申し上げますのは、例えば私は岩手でございますが、他の金融機関が少ない、郵便局しかその付近にないといったような地域が随分あるんです。あるいは地域の鉱山等が廃山になったために、他の金融機関が撤退して残ったのが郵便局、こういう状況もあるわけでございますから、私はそんなに限度額を遠慮している必要はないと思うんです。他の民間金融機関とのいろいろな話し合いとか関係があると思いますが、これは政府がやっておるんです。しかもそういうふうに実際に必要な地域があるとすれば、五百万に何も拘泥する必要はないだろう、七百万だって、八百万だって構わぬじゃないか。こういう国民の利益という観点を考えて、ぜひ次の機会には、次の機会と私が申し上げているのは政令施行日の時点、そのころにはその金額を引き上げて御提案をくださるようお願をしておきたいと思いますが、いかがでございますか。
#46
○政府委員(中村泰三君) 先生の御要望の趣旨は十分承っておきたいと思います。
#47
○小川仁一君 次は窓販される国債についてちょっとお伺いいたしますが、あれは税金がかかるんですね、あの国債は。そうすると、民間では税金のかからない三百万の国債を売る枠があるわけですね。個人にとって同じ国債で、郵政省がお売りになる国債は税金がかかる、普通の民間の銀行その他の金融機関が売る方には税金がかからない。それで郵政省、これ一兆円もお売りになる自信ありますか。
#48
○政府委員(中村泰三君) 政府が御提案をしました段階での政府の方針といたしましては、いわゆる少額公債の非課税制度、特別マル優と言っておりますが、その特別マル優が廃止をされるということが決定されていたために、その実施期を同じくいたしまして郵便局の国債等の販売をいたしたいということで提案をいたしたわけでありますが、今後租税特別措置法がどのようになるかということにつきましては、税制協議機関における全般の税制のあり方に関連するところでございまして、将来の時点におきます租税特別措置法がどうなるかということは、現在の時点ではちょっとお答えしかねるところでございます。
#49
○小川仁一君 将来の問題じゃなくて、こっちはすぐ実施するでしょう、売り始めるでしょう。そうすると、非課税制度全般の問題が解決しない商売らないというわけじゃないから、結局売るときは、これから売りに出すときはやっぱりどうしても税金のかかったものを売らなきゃならないという、同じ商品並べておいてこっちは税金がかります、こっちは税金がかりません、こういうのを売りに出すと、私はしばらくの間大変苦労なさると思うんですが、どうなんです。
#50
○政府委員(中村泰三君) 仮定の話でございますけれども、民間の金融機関等にいわゆる特別マル優の適用があり、それから郵便局の販売する国債等についてはその特別マル優の適用がないといった状態でありますれば、確かに三百万円までにつきましては商品にアンバランスが生ずるという意味でなかなか難しい面もございます。そういった情勢でありますれば、やはり販売方法等につきましては、私ども国債のどういう種類にどういった販売方法をするかというようなことについて慎重に検討してまいらなくちゃならないというふうに考えております。
#51
○小川仁一君 私は当分売れないと思うんですよ。同じものを買ったって、とにかく税金がついたのとつかないのとあるんだから。もし売れなかったらその間どうするんです。
#52
○政府委員(中村泰三君) 募集の取り扱いをいたしまして、その募残が出る、完売できないというものにつきましては、金融自由化対策資金をもちまして郵政省が買い取るということになっております。
#53
○小川仁一君 それで、これは局やその他へ割りつけといいますか、あるいは一定予定額といいますか、ノルマみたいなものを課すという状況で売りに出るわけですか。
#54
○政府委員(中村泰三君) 募集に満たないものというものは、郵政省のいわゆる金融自由化対策資金をもちまして、運用対象として買い取るわけでありますから、それをまたノルマを課して売りに出すといったことはございません。
#55
○小川仁一君 郵貯でも簡保でもかなり局や職員にノルマを課しているという実態は御存じですね。
#56
○政府委員(中村泰三君) 私どもノルマを課すという意識じゃございませんが、やはり販売目標額というようなものをいろいろな指標から決めまして、そういうものをそれぞれの職員の自主的な努力によりまして販売をしていくという方法をとっているところでございます。
#57
○小川仁一君 その販売目標額、我々は普通ノルマと言っておりますが、これが実施できなかった職員や何かについて配転とかあるいは指導と称して不利益な扱いをするという状況があるやに聞いておりますが、そういう状況はございますか。御存じですか。
#58
○政府委員(中村泰三君) 目標が達成できないから即配転といったようなことはなかろうと思いますが、やはり職員の職務の分担といいますか、配置につきましてはそれぞれの適材適所主義をとっておりますのでいろいろ指導もし、支援もし、そういった結果、その担務が不適当であるということであるならば、その職員に向いた担務がえというものは行われることがございます。
#59
○小川仁一君 同じように、悪い商品の国債をノルマに課してやられたんじゃ、これは職員が大変だろうと思うんです。郵政省の本省の皆さんが今まで他の金融機関から買っておられたのを郵政省のやつに、税金のかかる方に買いかえられるなどという措置でもすれば何とかもつかもしれませんが、とてもじゃないけれども大変だ。それにノルマを課して、指導だなんていって、即ではないにしても配置転換されたりなんかするという実態が存在するようになれば、これはむしろ指導したり、あるいはこういうことをやろうとした皆さんの方の責任が問われるべきなんだ。同じ物を出して、それで売り方が悪いというんじゃないですよ。悪い物を出しておいて、売らなきゃならないといって目標額を与えて、ノルマ課して、それでおいて後から指導食らったんじゃかなわない。大体、指導というのは言葉では立派ですけれどもね、具体的にあらわれるときは、職員の業務の配転とかいろんな形であらわれてきている。そういうきれいごとの言葉じゃなくて、やっぱり職員に採用したら、大きな目で見ながら物をやっていくという形をとってもらわなければ、私は職員がこんなもの売って歩く状況がないと思います。よって、この際、ノルマ問題と指導問題については、またいずれ後で事実を明確にしながらお伺いすることにして、こういう欠陥商品とあえて申しませんが、大変困った商品をお売りになるのに職員に無理をかけるなど、これだけは申し上げて、時間が来ましたので質問を終わります。
#60
○及川一夫君 先ほどから小川先生の御質問をお聞きしながら、どうも貯金局長、一番美男子でスタイルも非常によろしいんですが、お答えの方は、どうもそっけのないお答えが多いようでございまして、私はそれでは困る。我々は、今皆さんが提起をされている自主運用とか限度額を引き上げようということ自体について反対を申し上げているわけではないのでありまして、ただ決められた法律というものを実行していく上に、それが国民の期待に反するとか、政治的な謀略が組まれているとか、あるいはまた、法律論的においても悪例を残したとかいうことになったら大変だという思いから申し上げていることをぜひ御理解願いたいというふうに思うのであります。
 もちろん、このことは衆議院段階での議論のあったことは承知の上であります。しかし、衆議院は衆議院、参議院は参議院、いずれにしても行き過ぎとか、やはり問題点があればただすというところに二院制の一つの大きな目的があるわけでして、それをなすために問題をとらえる、どうしてもこの点はいかがなものかという、こういう観点で小川先生も御質問されているわけでして、そういうことですから、私はもう一度だけお聞きしたいんですけれども、今度のこの法律に絡んで問題点だと思うのは、小川先生も指摘をされ、私もきのう指摘をしましたが、とにかく不確定要素があるということなんであります。三百万から五百万に引き上げても、それが実行に移されないのであります。移せるんですか、これは。移せないでしょう。しかも移せるという要素があっても、それを認めても、いつこれが実行されるのかということについても明確でないんです。所管大臣である郵政大臣が答えられないじゃないですか。私たちは執行者じゃありませんから、ましてや答えることができない、これは。そういう法律を一体決めるということは、我々逓信委員として、国会議員として責任を負うことができるのかどうか、これをひとつお聞きしたいと思うんです。
#61
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のように、現時点でその実施期を確定できるかと言われれば、所得税法の九条の二の改正がいつになるかということは、一にかかりましてこの税制協議機関の御協議にまつ状況でございますので、そういう意味で確定ができないということでございますが、法律の建前といたしますれば、そういう改正の時期を踏まえまして、政令で定める日にぜひとも五百万に国民の要望も強い郵便貯金の限度額を引き上げさせていただきたいということで改正をお願いしたいと思う次第でございます。
#62
○及川一夫君 答弁にならないんですよ、局長。皆さん方も長い間郵政省という行政官庁におられ、いろんな法律をつくられてきた。そして郵政事業に尽くしてこられた。そういう立場からいって、このような法律をあなた方今までつくったことありますか。
#63
○政府委員(中村泰三君) 私の記憶ではまだ経験はございませんが、こういった要するに、法律制定期に実施期が確定できないものにつきまして政令で定めるという法律は他にもございます。
#64
○及川一夫君 今お答えになったとおりだと思うんです。私は郵政大臣、ぜひお聞きいただきたいし、考えていただきたいし、我々自体も社会党なら社会党の中で反省をしなきゃいかぬと私は思っています、この問題の扱いをですね。
 実はいろいろ調べさせていただいたんですが、これは別に政府が出したとか、政府が出してないだけにどれだけ責任あるのかということにもなるかもしれませんけれども、一応「法制執務」などという大きなまとめたものがございまして、ワークブックです。そして前田さんという法制局の先輩なんでしょうね、こういった方が多くの法制を扱ってこられて、そういう人たちといろんな法律の経過をたどりながら、一つの問答集を実はつくっているわけです。その中で、この「法令の施行期日を他の法令に委任する方式がとられるのは、どのような場合か。」というのがありまして、そうしたらここに書いてあることは、法律の中身がはっきりしていると、もう施行期日さえ決まれば運用がすぐ決まる。ただその法律を実行していく上に当たって準備期間が必要なんだが、その準備期間を何日と判断をして、何月何日と決めることができないという場合に、要するに政令で定めるというのがあるし、そういう事例は多く存在をする、こう言っているわけです。白紙委任をするような、そんなものありませんと言うわけ。ましてや法律の中身が決まっていないで決めるなどということは論外ということにこれからするとなるんです。
 しかも、政令で定めるというのは、二カ月か六カ月か一年か二年かという話があります。これによりますと、やはり準備期間といったって一年も二年もとは言えないだろうということで、六カ月を原則にすべきだというふうに書いておられますし、そういう例もあります。例えば環境法なんというのがそういうことがあったそうであります。それから全く例外の例外で二年というのがありました。これは労働者災害補償保険法の一部を改正する云々と。こういう中で、しかしこれも二年以内にはやらなきゃいかぬよという前提がついて、その上で政令で定める日と、こうなっているわけでして、やはり法律というものは厳粛なものだと思うんです。そういう前提に立つと、一体この郵貯法でいう三百万から五百万ということはいいが、いつ実施をされるんですかということに対して郵政大臣もお答えできない、実行部隊の貯金局長がお答えできないということになったら、一体これはどういうことになるんですか。私はどういう責任をとったらいいんでしょうか。そこが私は大きな問題だと思う。しかも国会内のきのうの出来事ですから、ぜひこれも同僚議員の人たちがやっていることとして十分参考になるではないかというふうに思うんですけれども、同じような問題が財形問題に存在しているんです。財形貯蓄の問題ですね。これもマル優廃止の問題が絡んでいるものですから、マル優廃止を前提にして、一〇%とか二〇%とか税金を課する話が出ているわけですな、これ。この扱いは郵政大臣、どういう扱いになったか、御存じですか。
#65
○政府委員(中村泰三君) 勤労者財産形成貯蓄制度の改善につきましては、先生御指摘の税に関する点については、今国会での扱いは審議をしないというふうに伺っております。
#66
○及川一夫君 そうでしょう。それも一つの政治的な配慮で自民党の先生方を含めて合意したんであります。それだけでありません。その中に勤労者にとっては大変歓迎すべきものがありました。マル優に関係してない部分です。簡単に言えば、貸付倍率の引き上げの問題なんです。これはマル優に関係してない。マル優に関係しているけれども、現行制度が残されていますから、それでもってこの貸し付けの倍率の引き上げ、こういったものが行われる。しかしこれは政府提案によらない、議員の皆さんの提案ということで、社労委員長が提案した形において昨日採決をして、満場一致で決めているわけです。マル優の問題であるとか、非課税の問題というのは売上税にかかわってきた問題ですから、神経が過敏に働くのは当たり前ですよ、こんなのは。私もその一人だと思っています。それだけに少しでもそういう要素を残しておく、しかも法律論的にいっても問題を残すということでは、どうしても了解することができないという気持ちでいっぱいなんです。
 今までの郵政大臣や貯金局長のお答えでは納得ができないということを表明せざるを得ないんですけれども、後ほど私どもの先輩議員である大木議員の方からも御質問あろうかと思いますから、私はこの問題はこの辺で打ち切っておきますけれども、非常に私は大切な重要な問題だというふうに理解をしておりますので、そういう立場から今後受け答えをしていただきたいということを申し上げておきます。
 次に移りまして、自主運用のことについてお聞きしたい。
 まず、自主運用という定義についていかなるものなのか、どういう定義を下されて自主運用と言っておられるのか、それをお聞きしたい。
#67
○政府委員(中村泰三君) 自主運用と申しますものは、みずからの責任におきまして運用の資金を直接管理運用することであるというふうに考えております。
#68
○及川一夫君 大蔵省の方おいでになっていると思いますが、大蔵省はいかにお考えですか。
#69
○説明員(米澤潤一君) お答え申し上げます。
 自主運用という法律的な定義があるものではないと思っておりますが、お尋ねのいわゆる自主運用と今呼ばれておりますのは、正確に申し上げれば郵便貯金特別会計の、今お願いしております法案で、新たに創設をお願いしております金融自由化対策資金の運用ということで、原資は郵便貯金の資金運用部預託金が原資になるわけでございますけれども、それを郵政大臣が直接市場において運用されるということであろうというふうに思っております。
#70
○及川一夫君 そうすると、今回の郵政との関係で、貯金で集められたお金を資金運用部に回しますわな。回す場合には全額と私は受けとめています。そして資金運用部から改めて郵政省にことしの場合には二兆円おろすと。一兆円は国債、一兆円は勝手にせいということなんですか、要するに回せということになるわけですが、これも自主運用というふうに理解をするんですか。
#71
○政府委員(中村泰三君) 金融自由化対策資金の制度というのは、先生今おっしゃいましたように、郵便貯金の資金をひとまず全額資金運用部に預託をするわけでありますが、この預託金の一部を原資としまして資金運用部から融資を受けたものを、この資金を郵政大臣が直接管理運用するというものでございます。したがいまして、郵政大臣がこの金融自由化対策資金を自己の責任によりまして直接管理運用するという意味におきまして、自主運用という定義に当たろうかと思っております。
#72
○及川一夫君 わかったようなわからないような話なんですがね。私は自主運用の問題については、大蔵関係の臨調答申ではまかりならぬという答えがあって、そしてむしろ郵貯自体について非課税問題を見直せというのが答申だったと思います。郵政審議会の答申はそれと逆ですね。見直しをしてさせろと、こう言っているわけですね。非課税についても存置という答申が出て、その上に立って政権与党である方々の知恵も出し合ったんでしょう。一定の結論が出て、どうやらこうやら郵政自体が回せる資金を生み出すことができたということなんですね。しかもいろんな条件がついている。それでもって郵政大臣、これはもう郵政省としては満足ですか。ちょっと大臣答えてくださいよ。
#73
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 制度というものは、大体小さく産んで大きく育てるというのが原則でございますので、まあこの程度からスタートさしていただきたいと思っております。
#74
○及川一夫君 大蔵省の方に聞けばまた別の答えが出てくるような気がするんですが、余り意地悪しても悪いですからやめますけれども、できればこれはやっぱり大蔵大臣と郵政大臣で逓信委員会で議論してもらわなきゃならぬ問題だと。私は自主運用ということを認められるんなら、何ですか、一回取り上げてまた渡して、あげくの果てにいろんな条件をつける、こんなものは私から言ったら、自主運用と言えるとは思いません。ただ、長い間の懸案であったと、全くできないことが少しでもできるようになったという意味の、それは満足感みえたものがあるかもしれませんけれども、私はそれで一体この問題は済む問題がどうかということなんです。
 そこで次の質問が出てくるんですけれども、特別会計というものを見てみますと、まあ未収金というのは、いろんなこれは会計技術上の問題で一定の日にちを切りますから、そういったもので出てくるんだと思いますから、殊に問題にはしないと思いますが、本年度損失金というのがございますね。六百九十六ページにあるんですが、七十億ということに実はなっているわけであります。損失金というんですから、これ赤なんだろうと思うんですね。しかもこれは郵便貯金特別会計金融自由化対策特別勘定貸借対照表ですからね。これ自体で実は生まれたものだと私は思うんです。初めてやって、喜び勇んでやったところが、予算自体が七十億の不足という、赤ということになっているんですが、これはどういうことですか。
#75
○政府委員(中村泰三君) 昭和六十二年度の予算の積算上におきましては、資金運用部資金の貸し出し利率は六・〇五%で見込んでいるのに対しまして、国債、地方債等への運用利回りは平均五・四四%ということに相なっております。したがいまして、御指摘のように、〇・六一%の逆ざやになっているために約七十億の赤字が生ずる見込みとなっているところでございます。しかし、市場の金利というのは、そのときどきの金融情勢によりまして流動的なものでございまして、当面確かに金融緩和期であるだけに、この市場金利が非常に低下をしておる状況でございますけれども、長期的に見れば、やはり適切なポートフォリオを組むことによって預託利率よりも有利、高利に運用することが十分可能であろうというふうに考えております。
#76
○及川一夫君 大蔵省の方にお聞きしたいんですけれども、予算ですから、予算どおりにならずによくなるということもあるかと思います。ただ、予算というのは常にプラス・マイナス・ゼロ、これが一番ベターなはずでありまして、そういう建前からいえば財政を主導し、統制し、執行していく、そういう立場にある大蔵省が、初めて始められるこの金融自由化対策としての自主運用、これに当初から七十億の赤字が出るような形でお認めになるというのはどういう神経なんでしょうか。
#77
○説明員(米澤潤一君) ただいま貯金局長から御答弁ございましたように、あくまで予算は見込みでございまして、特にこういう運用収益の見込みというのは、金利情勢の見込みいかんによるわけでございますけれども、当初予算におきますところの金利の計上、積算というのは全く機械的に、過去の一定期間の金利を機械的に適用して積算いたしておるものでございますから、そういう数字が出ておりますけれども、それはそういうことでいいとか、そういうふうにしろということではございませんで、あくまで金融自由化対策資金の設置の目的は法律案にもございますとおり、「金融自由化に適切に対応した健全な郵便貯金事業の経営の確保に資するため、」のものでございまして、その現実の運用というものについては、最もよいポートフォリオで運用が郵政省において図られていくものと思っております。
#78
○及川一夫君 私も自主運用やるからには甘えがあったらだめだと思いますよ。ですから、予算上も厳しさがなければいけない、そういう立場には立ちます。しかし、現状の金利状況というごとになるとどうなんでしょうかね、これ。何か大蔵省がこのお金を郵政に移す場合には、厚生年金も同じようですけれども、五・二%の利子というものを納めるように、そういう当然条件づけられますわな。それに基づいて、それを確保しながらそれ以上のものを自主運用で求めていこうというのが郵政省の立場でしょうから、しかもことしの場合には一兆円ですからね、事実上動かせるのは。私は大変だと思いますよ。
 そういうことを考えますと、やはり現実の今の金利の状況ということになりますと、低いだけじゃないですわね。一歩誤ればという状況も見られるわけでしょう。しかも、もう一つ郵政省は、一定の枠組みの中でしか投資ができないことになっているんですわね。今、市場の金融はどこにどう動いているかということになれば、やむにやまれない気持ちもあるでしょう。ドル買いの問題から始まって、しかし紙くず同然かもしらぬという心配もあって株に手を出して、それでも足らずに土地に対して投資をしているんじゃないでしょうか。そして大きな政治的な問題になっているんですよ。
 そういう条件の中で、お役人の体験しかないと言ったら失礼だけれども、郵政省の皆さんが頑張って、この七十億というものを消して、いやプラスにするんだという意気込みは買いますけれども、果たしてな、はてなというふうに私は首を曲げざるを得ないという気持ちなんです。したがって、一体どんなことをしてそれを補おうとするのか、具体的なことをお聞きしないと、なるほどそうかと、頑張れやと、こう一言かけることがなかなか難しいというふうに思うんですが、貯金局長いかがですか。
#79
○政府委員(中村泰三君) 先生おっしゃるとおり、最近の超低金利時代といいますか、非常に金余り現象の中で運用先も非常に難しい、特に外国債等については高利でありましても、為替相場の不安定な変動等を考えますとなかなか手が出せないといったような状況もございますので、そういう意味では先生の御心配も私ども非常によくわかるわけでございます。しかし、金融自由化対策資金の運用対象といたしますれば、貸し付けはできませんけれども、その他債券運用といたしましては、簡保の資金と同じ運用範囲を運用対象にさせていただいておりますし、また簡保でも少なくとも数十年の運用の実績がございますし、私ども運用のスタッフにそういった簡保資金の運用の経験者等も加えまして、また簡保の資金運用とも連携をとりつつ、できるだけ最適のポートフォリオを組みながら、この運用に実績を上げるよう準備をいたしておりますので、先生の御心配にならないように一生懸命やらしていただきたいというふうに考えております。
#80
○及川一夫君 お気持ちはわかりますが、それでは皆さんの方から出された資料の中で、金融自由化対策資金の運用対象というのがございます。一号から十一号まで出ているんですが、これは大蔵省から見た場合には、大蔵省が持っておられる資金運用ですな、これの対象物とはどっか違いますか。
#81
○説明員(米澤潤一君) 違います。
 それはなぜかと申しますと、それぞれの資金の性格が違うからでございまして、ちょっと長くなりますけれども、一応お答えさしていただきますと、この金融自由化対策資金の資金運用事業は、先ほど申し上げましたように、法律にもありますとおり、「金融自由化に適切に対応した健全な郵便貯金事業の経営の確保に資する」というためで、その事業の性格という意味で申し上げれば、いわゆる有利運用のための資金運用事業でございます。したがいまして、国の会計として現在考えられる運用対象として最も広い規定だと思っております。
 これに対しまして、資金運用部資金は、これは資金運用部資金法にもございますとおり、確実かつ有利な方法で国に集まってくるお金を運用することによって公共の利益の増進に寄与するということが目的でございまして、現実にこの資金運用部資金の運用と申しますのは、昭和四十八年に国会からの御指摘で制定されましたいわゆる長期運用法という法律で、その運用対象が具体的に予算によって国会の議決にかからしめられているという、そういう運用になっております。そういう意味で、資金運用事業という面ももちろんないわけじゃないんでございますけれども、公益的な資金の配分という要素が非常に前面に出ているものでございますから、その対象は限定されておりまして、この郵便貯金法で現在列挙されておりますものよりは狭くなっております。
#82
○及川一夫君 恐らく第六号の社債あたりが中心で運用益を出していくということになるんだろうと思うんですね。ただ、郵政大臣ね、二十五日の議論になりそうですけれども、簡保の方では、資金運用について何かどこかの事業団にお出しになるお話がありますね。確かに膨らんできたということもあります。金利の事情をございます。しかし、簡易保険自体で資金運用をやるのは危険なのかどうかわかりませんが、どちらにしても、もっと自由なというところでやることについて法律の提案もありますね。だから簡保の皆さんのお力を得てというお話、先ほど貯金局長されているんですけれども、そんな簡単なものじゃ私はなさそうに思う。しかし、問題点はしっかりつかまえた上で、どういうふうに対応するかという心構えとその体制をどうしくかということが私は問題だろうと思いますから、やるなとは言いませんけれども、かなりふんどしを締めてかからなかったら大変だなあということを感想として申し上げておきたいと思う。
 それと同時に、この問題につきましては、これは先行きの問題もありますから私は言うんですけれども、非課税という要素がなしに金が集まるんだろうかということも心配なんです。自主運用は結構だけれども、金集めてこなきゃ大蔵省は認めないんですから。それは毎年五千億円ずつ上積みして二兆五千億円、さらには翌年は三兆円と積み重ねて五年で十五兆と、こうなっています。半分の七兆五千億は国債だと、したがって自由に動かせるのは七兆五千億だと、こういうことをお聞きはしていますけれども、私は果たしてそんなに金が集まるんだろうかと。特に非課税なくしたらね。仮に非課税がない、廃止されたということを考えたときに、今度一体どうするんだろう、何の魅力があって郵便局なんかに金納めるかい。それにはやっぱり金利ですわね、最後は。その金利を高くするために自主運用とつながっていくわけですよ。だけれども一兆円であるとか三兆円であるとか。七兆五千億ね、今現在一番高いところで。百二兆円の中で、わずか七兆程度の金利の運用で、郵便貯金の金利は民間の金利よりも高いよと言われるような、たとえ〇・五%でも、〇・一%でもというようなことを維持しよう、実現しようといったら、それは郵政大臣、あなたはいつおやめになるかわからぬが、そんな問題が出るときには、まあ国会議員ではおられるかもしらぬが、郵政大臣であるかどうかは非常に疑わしいんですよ。疑わしいんだが、私は、郵政の人たちがあの非課税問題に示した、このぐらい、五十枚ですな、私が見たのは。ざら紙大の、要するに非課税制度反対の論理ですよ。ありとあらゆる統計を持ってきて、これは廃止をしてならぬということを盛んに強調されておる。私、大事に持っている。ここに持ってきています。皆さん配られたものですから。立派なものですよ、これ。それが一夜にしてチャラですからね、これ。そして、金を集めて自主運用する道だけは開いたわけですよ。本当にそれだけのことができるのかどうか、国民の期待に寄与できるのかどうか、非課税問題だって絶対これは無関係ではない、切り離して考えられるものじゃない、こういうふうに私は思っているということ、そのことをしっかり私は受けとめていただきたいというふうに思うんであります。
 そこで、時間も参りましたから最後になるかと思いますが、体制の問題なんです。どういう体制をつくられるおつもりですか。もう既に何か準備室とか何かつくられておるんですか。
#83
○政府委員(中村泰三君) 現在もこの金融自由化の流れに郵便貯金事業が的確に対応するための準備といたしまして、対策室を設けましていろいろと勉強もし、準備もしているところでございますが、この金融自由化対策資金の制度が認められますと、組織といたしましては、貯金局の中に資金運用課を設置していただくように予算上もお認めをいただいておりますので、そういう体制をつくると同時に、資金運用の衝に当たります職員の訓練でありますとか、あるいはもろもろの経営データ、市場データを分析し、また活用するシステム等についても準備をしてまいりたいということで、現在検討もし、準備をいたしているところでございます。
#84
○及川一夫君 今、郵政省の簡易保険局で資金運用やられる方というのは資金運用課長以下、私なりに数えてみますと約二十数名ということにこれはなっているようですね。恐らく同じぐらいの体制でいくのか、簡保とは歴史が違うからもっと小さいものでいくのか、要員要求やっているのかどうか私わかりませんが、どちらにしても今のお答えでは、物の考え方があるだけであって、ちっとも踏み出していない。もちろん法律ができ上がらぬうちにそんなことをやったら、どうのこうのということも御懸念されてかもしれませんけれども、他の省でも同じような問題を抱えていますわね。そういう省ではどんな準備状況になっているか、御存じですか。
#85
○政府委員(中村泰三君) 他省庁がどういった準備をしているか、私はつまびらかにはいたしておりませんが、私ども資金運用課の要員といたしましては十六名を予定をいたしておりまして、そういった職員の養成ということにつきましては十分心がけているつもりでございます。
#86
○及川一夫君 言葉の上の心構えだけではやっぱりだめだなあというふうに思うんですよ。実は私は、ここに持ってきたのは、私初めて記事を使って話をするんですけれども、「厚生省もついに財テクですか」というやつで、「実結ぶか?厚生省版武士の商法。」、こういうタイトルで準備状況を書いてあるわけですよ。体制の準備というよりは、このことに携わる人の訓練をもう既に始めておられるわけですな。第一期は終わったというぐらいのスピードですよ、これ。しかもそれでもなおかつやっぱり心配があるらしいですね。したがって、若手のばりばりをというようなことで、二段、三段というふうにどうも考えているようなんですが、まあこれはこれとして結構でしょう。それに比較をして郵政省は、心構えの話は話としていいんだが、具体的に一体これから対応するに当たって、全く新しい分野だと思うんですよ。まあ簡易保険局という、そういう一つの体験があるからと言ってしまえばそれまでですが、一体これどうなんだろうと。一体今局長が話しされた程度の話で、この金利情勢に対応していくことができるのかどうか、そこが私は問題のような気がしますが、いかがですか。
#87
○政府委員(中村泰三君) 職員の研修につきましては、私どももそういった準備は着々やっておりまして、基礎研究等につきましては数十時間、それぞれ債券市場の現状から売買の基礎訓練、実務等につきまして一応は終えておりますし、実際の運用、実務研修につきましても、既にそういう研修は終了いたしております。
#88
○及川一夫君 以上をもって私の質問を終わりたいというふうに思いますが、新しい制度を実施をしようというときには、どなたでも明るい展望を持って、意気込みをつけながらいかれるわけですから、そういう面からは何も問題点が出ないような気がするんですけれども、物によりけりですが、この問題ではそんな簡単なものではない。しかも当初から赤字を一応見込まざるを得ないというような状況の中で発足をするということなんでして、これが来年になっても改善の兆しさえ見られない、それこそ三年たっても泥沼に落ち込んで、どうにもこうにもならぬというようにならないように、私は全力を挙げてやっていただかなきゃならぬと思います。ただ、問題の法律の基本的な部分につきましては、この後大木先生がおやりになると思いますので、その点では私はどうしても納得できない気持ちがあるということを最後に申し上げまして、終わりたいと思います。
#89
○大木正吾君 異常中の異常国会ということでございまして、我が党の山口書記長に言わせますと、十八年ぶりだという話もございまして、結局そういう中で、売上税あるいは売上税絡みの税制改革問題中心で終わったという感じがするんですけれども、他の法案もたくさんございますが、そういう中で郵政と大蔵との折衝の関係等が非公式にありまして、結果的には前回の大臣答弁、あるいは及川委員の提案がありまして、本委員会でマル優を守るための決議をしようということを自民党の先生の方からもおっしゃられて、しかし理事会でもって、ちょっとそのことについては時間をおこうと、こういう話になった経過もございまして、この問題に論議が集中したことについて、私はやむを得なかった問題もあるし、同時に当然でもあろうと、こういうふうに考えておるわけですが、大臣のこれ最終的な御答弁をちょうだいしないと、ちょっと理事会でも開いてもらって、もう一遍相談しなきゃならぬということにもなるかもしれませんが、その前に少し具体的なことについて、これは大蔵省にちょっと聞いておきたいんですけれども、大蔵省は、この自主運用とかあるいは国債窓販とかそういった問題について、特にこの自主運用について、いわば大蔵省の答え、正確には全部理解しておりませんが、要するに預貯金の一元化というような言葉が出てくるわけですがね。一元化という問題がどういう理由でもって一元化しなければならないかについて説明できますか。
#90
○説明員(米澤潤一君) 今、預貯金の一元化とおっしゃいましたけれども、公的資金の管理の一元化ということでよろしゅうございますか。
#91
○大木正吾君 あなたの知ってることをみんな答えてください。
#92
○説明員(米澤潤一君) おっしゃる意味が公的資金の管理の一元化ということでありますと、かねてから私ども申し上げていたところでございますけれども、国の制度あるいは国の信用に基づいて、国に集まってくる有償資金というものにつきましては、やはりこれを統合的に管理して、公的な目的に一元的に管理するのが国の資金の管理のあり方として適切であろう、こういう考え方に立っていることは事実でございます。
#93
○大木正吾君 公的一元化、公的に国に集まってくる金は一元化するということをおっしゃるけれども、実はこの中に非常にいわば資金的に質的な違いが幾つかあるものがありますね。それについて説明してください。
#94
○説明員(米澤潤一君) 確かに国はいろいろな事業を行っておりますし、いろいろな制度がございます。したがいまして、それぞれの制度に基づいて集まってくるお金でございますから、その原資の性格というものが違っていることは確かでございます。
 年金につきましては、これは保険料という形で強制的に徴収するもの、それが将来の給付の財源、たまたま今、年金の成熟が完成していないということがございますために、将来の年金の給付財源を確保するために現在積み立てられているお金がある。それから一方で、郵便貯金のようにいわば任意の貯蓄、国がそういう貯蓄事業を行って、国にその資金が集まってくる、性格の違うものがあるということは承知しております。ただ、いずれも国の制度あるいは国の信用というものを背景としている国の会計のお金であるという点では共通していると思っております。
#95
○大木正吾君 国の国の国のとあなたは何遍も繰り返すけれども、保険とか貯金の場合には、これは恣意的にやっぱり入っているんですよね、郵便貯金とか何かの場合にはそうでしょう。私が例えば三万円貯金しますと言ったって、私が自分の意思でやる、あなたに命令されてやるわけじゃないんだ、そうでしょう。同時に、社会保険料とかあるいは年金とか、厚生年金、国民年金等は法律で制定されてますね、これは義務づけられていますよね。そういった問題の違いについて、一体これはどういうふうに考えているんですか。国がとにかく関係しているからというだけでもって、そういった恣意的な、個人だよ結局、自分の気持ちでもって、幾分余裕があるからないからといって預けている金を、国が関係しているから全部、金の質の問題については別にして、税金みたいなものも自由な貯金も全部一緒くたにしてやっていくということについていいと思いますか、どうなんですか。
#96
○説明員(米澤潤一君) 税金はいわば経常的な収入で、経常的な支出の財源に充てられるものでございますから、これは別だと思っておりますけれども、貯蓄の性格、つまり国の事業の性格というものは、おっしゃいますとおり任意の個人の選択によりますところの結果として郵便局に貯金されているという、そういう制度に基づく金であるということはそのとおりでございますけれども、しかし、やはり郵便貯金法にもございますとおり、その支払いについては国が最終的に元利保証をしているわけでございまして、やはり国の信用というものを背景にして、これは言わば仕組みの側から見まして国の制度であると。何度も繰り返して恐縮でございますけれども、そこが民間の貯蓄事業とは本質的に違う点であろうと思っております。
#97
○大木正吾君 これは逆に貯金局長に聞きますが、あなたは今度、大蔵省といわば郵政省と妥協した中で、中身は一番詳しい方の立場の方ですけれども、私に言わしめると、この程度のことはやらなかったら、実際問題として郵便貯金はパンクするんじゃないの。パンク寸前の状態ではなかったの、これ。というふうに考えていないのですか。
#98
○政府委員(中村泰三君) 私どもが一番自主運用の道を開かなくちゃならないということを強く要求をいたしましたのは、何といいましても金利の自由化というのが非常な勢いで大勢になってきております。この金融自由化に郵便貯金事業が的確に対応するためには、今のような仕組みでは到底対応できないであろう。既に大口の金利は、ほとんど自由化が完了したといってもいいくらいの段階にまいっておりますし、大口に引き続いて小口の金利の自由化というものも目前に迫っております。
 そういたしますと、やはり金融機関相互においてその商品の優劣がはっきり出てくるようでは、とてもお客様の利益を守るわけにはいかない。そういう預貯金の金利面だけの自由化が進んで、一方その集めた資金の運用面における市場実勢を反映したような金利が得られる、運用面での市場実勢を反映する仕組みというものをつくっていかないと、貯金の金利を自由化に対応せしめるわけにはいかないということで、この自主運用の制度を要求をしたところでございます。
 そういう意味ではおっしゃるとおり、今までの預託利率規制下に置かれておりましたこの預託利率だけに頼って、これからの金融自由化のもとにおきます郵便貯金の経営に当たるというのは非常に難しいという危機感を持っていたことはそのとおりでございます。
#99
○大木正吾君 自主運用を要求されたのは五年前ぐらいからですよね。それから同時に、国債の窓販問題の要求をされたのは、たしか二年か三年前の話だと私は記憶しますがね。
 そこで大蔵省にまたもう一遍聞きたいのだけれども、きょうは局長クラス、まあ大臣もいないからこれはしようがないけれども、あなた本当に責任持って――国の信用だとさっきおっしゃったね、いいですか、国の信用でということの裏返しは何かというと、私が郵便貯金に預けたときにですよ、郵便貯金として預けた利子が、例えば富士銀行に預けた貯金の利子よりも損をしないと保証をしてくれるの、あなたは。どうなんだ、そこのところは一体。
#100
○説明員(米澤潤一君) 金利水準の問題というのは、これは……。
#101
○大木正吾君 そんなことじゃないんだよ。もっとざっくばらんな話をしてくれよ。
#102
○説明員(米澤潤一君) お約束をしている元利につきましては、そのお支払いについては国が保証しているということでございます。
#103
○大木正吾君 余り役人らしい理屈を言ってもらったら困るんだけれども、いずれにしたってあなた今財テク時代というか、めちゃくちゃにいろんな形でもってアメリカの債券買ったり、株式も異常な上昇を示しているし、土地問題もあるし、最近ではもうお札じゃ当てにならぬから、金の延べ棒を買おうという話がどんどんまた広がっているでしょう。そういった中の問題だから、余り国、国、因って、中曽根内閣じゃ余り僕らも信用しないけれどもね。とにかく大臣に悪いです。大臣は立派な方なんだけれどもさ。とにかくそういった中でもって、結局国の信用でという、でかいことを言うけれども、万が一この問題でもって、今局長はしなくも言ったけれども、苦しい中でやってきて、一生懸命差し繰りしてきながらやってきた。しかし、結果的にはどうしても預金者に不利な扱いになってしまう。利息はたくさん払えない、並みには払えないという問題の責任はだれがしょうかという問題と裏腹の関係になってくるんですよ、結局。だから、割合にお金持ちの方とか、あるいはこういった問題に敏感な方は郵便貯金の貯金を下げて、どんどん財テクでもって有利な商品の多い民間の会社に回しているんですよ。
 日本でもって銀行の倒産の例が最近ありますか。たった一つあったね。相互銀行の例があった。それ以外にないでしょう。アメリカは幾つあると思う、一年間に。わかりますか。資料がないからきょうはわかりませんか。相当多いですよね。しかし、日本の場合には銀行相互間における保険を掛けたりしていますから、アメリカの銀行とは違うんだよ、本当言って。そうでしょう。日本銀行といえどもこれはやっぱり国とは関係が深いけれども、国の金融関係について大きな影響を与えるけれども、しかし、国のものじゃないことは明らかなんだよ、これはもう。中央銀行ということは言えるけれども。だから、余り国が国が、信用、信用ってさ、まあ言えばあなた、国民に損を与える信用なんというものは見たことないから、そういうことを言ってほしくないんであって、私がはっきりしたいことは、句といったって、この財投資金の中にある恣意的に預けている預貯金というものと義務的に取っている厚生年金、国民年金、共済年金、そういったものとの違いを全部ごたごたにして、そして威張りくさって、上の方から郵政省が陳情していっても、五年間も足運んでも全然あなた方は理解しようとしなかったことについて反省はありますか、どうですか。
#104
○説明員(米澤潤一君) 先ほども御答弁申し上げておりますとおり、今回の金融自由化対策資金によりますところの資金運用事業と申しますのは、金融自由化の進みます中で郵便貯金事業が健全に経営されるように、もうちょっと平たく言えば、民間と金融自由化のもとにおいて、新しいそういう時代の局面のもとで市場金利の利回りが享受できて、金融自由化に対応できるようにということで、郵政省と合意いたしましてお願いしている制度でございまして、これによって郵便貯金のそういう使命が達成されていくものと思っております。
#105
○大木正吾君 どうも相手が悪いから、これ余り質問しても理解できないんですね。
 さっき及川委員も質問したんだけれども、中村さんにまた逆に伺いますが、これは親切な図解をいただいておるんですが、一遍預かった貯金を運用部に預託いたしまして、さらに今度借金をして金融自由化対策特別勘定、こういうものをつくるんですね。これほどあれですか、あなた大蔵に信用ないんですか。大蔵省は逆にまた信用していないんですか、こっちを。何で三段もこう回っていくんですか。
#106
○政府委員(中村泰三君) 確かに今回の金融自由化対策資金制度の資金が生まれるルートにつきましては、先生お手元にお持ちの図式のとおり、ひとまず郵便貯金資金というものが資金運用部に全額預託をされた中での一部をこの対策資金の融資として受けまして、これを郵政大臣が直接管理運営するというシステムにいたしているところでございます。
 私どもの制度要求をいたしましたものは、郵便貯金資金を直接郵政大臣が運用をしたいということで、六十二年度の予算要求につきましては三兆五千億お願いをしたわけでありますけれども、これにつきましては大蔵省ともよりより調整をいたしまして、やはり先ほど来澤課長も答弁をされましたように、当面国の資金というものは統合運用が望ましいといった臨調答申の御答申にもありますし、そういう趣旨にのっとりまして、ひとまず統合運用の仕組みにのっとるという形で金融自由化対策資金をつくることといたしたところでございます。
#107
○説明員(米澤潤一君) この郵便貯金の資金運用事業は、郵便貯金が金融自由化に対応していくという非常に重要な事業でございます。そういう重要な事業、やはりこれも一つのいわば国の政策目的に沿った大切な事業であるというふうに認識しております。
 一方、国のそうした政策目的に基づく大切な事業というのは、例えば社会資本の整備でありますとか、中小企業対策でありますとか、事業の内容は違いますけれども、いろいろな政策があるわけでございまして、その政策の一つとして、郵便貯金の金融自由化対応というのも大切な事業でございます。
 やはりそういう国の諸般の政策というものの需要を一列に並べて、公的資金をそれにバランスをとって配分していくということが、国の諸般の政策を円滑に推進していくゆえんではないかということで、こういう仕組みがとられてきたものと考えております。
#108
○大木正吾君 予算に絡む財投の問題について、きょうここで議論しようとは思わないんですが、問題は、さっき及川委員も質問したんだけれども、ここに八五年の資料で、これはダイヤモンドですか、これに出ていますが、割合に金融商品でもって利のいいやつが中期国債ファンド、五・四七五%、公社債投信七%、そして外貨預金八・一%、さらに利付金融債六・五〇%、公社債投信利率七%、三年平均と。こういうのがありますわね。こういった問題等々があるわけですが、結果的には二兆から始まって十五兆までいくわけですけれども、中村さんどうなのかね、これ。結局これ本当に二兆程度のところから始まって、そしてどの点までいったら一体――今大蔵省大分自信を持っておっしゃっていたようだけれども、本当に心配なく、まあ言えば損じないで、そして国民へのサービスが、今並べたんですが、大体六%、五・五から六%前後のところまでいけるような状態で運用できますか、どうですか。
#109
○政府委員(中村泰三君) 将来の金融情勢等も含めましてその判断をしろということになるわけでございます。大変難しい御質問ではございますが、私どもこの金融自由化対策資金制度の運用のみならず、預託利率自体も市場実勢を反映した仕組みに、この三月の資金運用部資金法の改正によりましてそういった仕組みができましたから、そういうもろもろの仕組みを今後運用することによりましてどの程度金融自由化が実態的に進んでいくのか、あるいは郵貯会計の財政状態がどうなっていくのか、あるいは金融情勢もどう変化していくのか、そういったものを運用実績等も兼ね合わせて今後検討してまいらなくちゃならないというふうに考えております。
#110
○大木正吾君 三年間ぐらい続けて六、七兆の建設国債を発行するとか、あるいは減税もそうで、間接的にはこれは消費が拡大しますからね。要するに、内需が広がっていけば資金は黙っていてもそっちの方に、銀行を介在しまして工場建設や古い機械の取りかえ等に回っていくわけですよね。民間企業は全然今不透明状態でもって先行き見えないから、しようがないから財テクに手を回しているという良心的な経営者も中には多くおるわけですね。やっぱりそれは自分の本業を棄てて、何か社員の三分の一か半分ぐらいが銀行屋さんみたいになっちゃったんでは、これは本当もう実際問題として困るわけだ。本業を細々赤字でもこらえながら財テクでもって稼いで埋めている、これが大体日本の企業の半分以上を占めているでしょう。そうすると、やっぱりこれは基本問題、予算委員会の問題になるかもしれないけれども、問題の根幹というものは三年間ですよね。
 私はだからあえて申し上げますけれども、NTTの株式、全部じゃなくでいいですよ、法改正が必要ですけれどもね。例えば一兆五千億円の減税がすぐできます。戻し減税で結構です。しかし、戻し減税と言うと、これは無難を言い方だけれども、一兆五千億円の減税を三年間やって、景気の浮揚策をとれない政治家はやめたらいいんですよ、本当言ったら、私を含めて。建設国債を五兆か三兆か出して、プラス二兆程度の減税ができて、そういったことを三年間ぶっ続けていってもなおかつ景気が浮揚できないような政治家はもうやめたらいいんですから。
 近藤経企庁長官もそそっかしいよね。杉山商事なんて名古屋の怪しげな商社、あれを皆さん知っていますか。あそこのワンルームマンション、五反田の逓信病院と大げんかして、私が中に入ってカットさせて話をつけた。大変な悪徳業者ですよ。まあ郵政大臣はそんなことはありませんから心配ありませんけれどもね。近鉄さんはあれを知らないんです、そのことをね。そういった形のことなんかも平気でもってやるんだけれども、とにかくそういったノーマルな、ある程度正常な経済状態を持たぬ限りは、これはやはりこういった問題でもって非常に中村局長の苦しみは続くと思いますよ。
 ですから、そういったことにちなんで、やっぱり私たちは、さっき及川委員も指摘していたけれども、民間の業者の場合には全部、投信を中心といたしまして、結果的には株式の売買がバックに、三十何%もあるというような状態でしょう。しかし、今度の運用の範囲の中には株は絶対手を出してはいかぬ、こういうふうに書いてありますわね。大蔵省さんにも聞きたいけれども、御承知の上でもってそういうことをやったんですか。すべてそういったことは御承知でもって――私たちは預金者として、郵便局になじみが深いから、郵便局長さんもたまに来てくれるから、しようがないから、損だけれども貯金する、こうなるわけです。少しは、一分ぐらい損をしても構わないからさ。そういったことを承知でもって大蔵省は運用の枠についても非常に厳しい。別に、私は特に株を持てということは言わないんですよ。株式を買っていいとは言わないんですよ。せめて信託程度のところまでは何らかの方法でもってやれないかということも含めて、もうちょっと枠を拡大する方法はなかったのかどうなのかということもこれは大蔵から聞きたいのだ。
#111
○説明員(米澤潤一君) 実は国の会計の資金運用の事業の対象の範囲につきましては、昨年の四月に当委員会で大木先生に私の前任の石坂が御答弁申し上げているところでございまして、非常にそのときもおしかりを受けたわけでございますけれども、頭がかたいとおしかりを受けるかもしれませんけれども、やはり今大蔵省といたしましては、国の会計が直接資金を運用するという観点で見ますときには、元本保証のあるものというところがぎりぎりのところであろうと。したがいまして、金銭信託についても元本保証のあるものというところで、その意味で一番広いのが簡保でございますので、その一番広いのに、今回新しくつくります郵便貯金の金融自由化対策資金も国としてできる最も広いところにそろえたということでございます。
#112
○大木正吾君 これ以外にも事務的なことでもって聞きたいことが幾つかございますが、省略いたしまして、大臣と局長に最後に詰めてお伺いいたしますが、これは与野党国対委員長合意事項でございますから、大臣が答えるような代物じゃないと言われればそれまでのことなんですが、政党間のこれは合意事項でございますからね。政党間の合意事項四項ありまして、結果的には今通常国会の会期延長については考えておりませんと。第二に、売上税等関連法案は、議長あっせんの文言や質疑のやりとりを念頭に置いて考えれば、各党の合意が得られなければ廃案になりますと。ここは大事な問題ですね。第三に、廃案になる売上税関連六法案は臨時国会に再提出することは考えておりませんと。なお、財政法上生ずる問題があれば税制協議機関において協議をする。四として、税制協議機関は会期内発足を前提として、国対委員長岡で話し合うものとする。こういうものが、これは正式に議長のあっせんの中で与野党国対間でできたものですね。
 そこで、問題として伺いたいことが一つございますのは、大臣御迷惑だと存じますが、実はこの間の日曜日のNHKの国会討論会をたまたま見る間がありまして拝見いたしたんですがね。渡辺さん、こう言っておるんですよ。要するに売上税、売上税ばかりしゃべっておったものだから、マル優問題はこれはもう別です、あのままのものです、やるんですと、こういうような発言をなさっているんですよね。こういった発言は、これはあなたはきょうは国会議員じゃないんだから、行政府の方の長ですからね。だから行政府の長の同僚としまして、そういう発言があったことについて御存じですか。
#113
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 私は残念ながらこの間の日曜日見ておりませんので、よく存じません。
#114
○大木正吾君 見ておらなければあれですが、もしそういう発言があったとすれば、大臣はどうお考えですか。
#115
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 昨日来申し上げておりますように、衆議院に協議機関が設けられて、そこでは税制改革問題全般を御検討、御討議されると承っておりますので、当然この非課税の問題もそこにおいて御審議されるものと考えております。
#116
○大木正吾君 これは法案の中身もっと質問を準備しておったんですが、その方はもうやめますが、結果的にはずっときのうの一般審議の大半の時間を我が会派はこの問題に費やしたことも御承知のとおりでございまして、結果的にはやっぱり税法の根底という問題を直さなくちゃいけない。例えば我が党の中にありましても、不公平税制を直そうじゃないかといったときに、じゃ不公平税制の物差しは何だと、こうなったときに、私は三十七年から税調の仕事を六年間やりましたから、だれかからも教わったかもしれませんけれども、シャウプ勧告を一生懸命勉強したんですよ、本当を言って。税制の本だけでもって五十冊ぐらい買ったんですよ、自分でもってね。たしか昭和三十六年か八年かにサラリーマンの税金酷書って書いて、これは百二、三十ページの小さなものですが、これが初めて日本で出た、サラリーマンにひどいじゃないかという、いわば問題なんですね。
 私は、我が党の今度の代表者にも、二名出るんですが、言っているんですが、一遍シャウプ税制というものを洗ってみると。シャウプ税制をずっと並べてみて、その後にずっと枝葉がついた問題が、ずっと税制をもうめちゃくちゃにしてしまったんだから、そこから根源を問わないと、あなた方不公平税制といって、どっかの学者がつくったものを借りてきてこうやってみたって、そんなものあなた、別なものを持ってきてやられたらすぐおしまいですよと。不公平というものは中心に何か公平の哲学がなきゃならないわけだから、そういった話もしているんですがね。自分のこと申し上げて申しわけありませんが、問題は結局この逓信委員会における、要するにきのうからずっと議論をお聞きいただいたわけでございますけれども、郵政、大蔵が話し合った問題ですね、これ。大分当時、さっき申し上げましたけれども、最初の逓信委員会のときには、野党だけじゃなしに与党の方々からもけしからぬという話もございまして、マル優守れのむしろ決議をする寸前までいったことも御承知ですから、そういったこととの関係でもって、結果的にああいった大蔵、郵政のお話し合いを内々にされたことはけしからぬということは何回か私の方から、あるいは同僚議員から追及された問題でございますので、これについてもう一遍ひとつ中村さんの方からお答え願いたいことが一つ。
 もう一つは、これは行政府の方が絡んだ問題じゃありませんので、ちょっとこれ話としては回りくどくお答え願うしかないと思いますが、大体衆議院におけるこの問題の扱い方の問題、三百万と五百万の扱いの問題ですね、この立法の仕方についてさっき及川委員も質問しておりましたが、手続というか、そういった面で法制局の方で無理やりに与野党がねじ込んできたからという話を、俗っぽく言いますと、せんない、やむなしやったと、こういうふうに、ある意味ではこれは速記録消した方がいいかもしれませんけれども、そういったお話などもあるわけでして、この問題について、二つ目にひとつお答えいただきたい点があります。
 それから第三の問題として、今後の問題として、これは共産党さんに対しての扱い方まだ最終的に決まっていないようですが、一応原議長調停案を受けた与野党については、要するに税制改正に関する協議機関がスタートする、こういうふうな段取りまでいきまして、メンバーも大体決まりつつあるようでございますが、これ等を通じて今後ともに、やっぱり郵便貯金に入っている方々は、私の調べでは、たしか四年ほど前の話でありますけれども、六十歳前後で年金生活に入る方々のところの平均でも三百何十万ぐらいしか平均して貯金がないですから、そういったことを含めて、結果的には今後の努力の方向について、早く終わればいいですけれども、とにかく二月や三月はかからざるを得ない、こういう私は判断持っていますから、そうすると、やっぱり景気対策の臨時国会が先になったとしても、税制のこの問題については、それがつかなければ臨時国会やらないということでは、とてもじゃありませんが日本の経済はもっと狂ってきますから、そういったことを含めて、三点について、大臣と関係局長の答弁を最後にお願いいたしたい、こう思います。
#117
○政府委員(中村泰三君) 先生から三点のお尋ねがあったわけでありますが、まず最初に、自主運用あるいは国債窓販についての大蔵省と郵政省で合意に至った経緯といいますか、その点について申し上げます。
 私どもは、郵便貯金資金の自主運用につきましては、先生御案内のとおり、要するに金融自由化に的確に対応するためには、資金調達面ばかりではなくして、資金運用面における市場実勢を反映したような仕組みをつくることがぜひ必要だというようなことで、昭和五十七年度の予算要求からずっと運用制度の改善を要求していたところでございます。
 また、郵便局の国債販売につきましても、これからの長寿社会の到来等、社会経済情勢が変化する中で、国民の健全な資産形成に資するために、ぜひとも郵便局の窓口を通じて広く国民の皆様方に国債を保有していただくことが大変時宜にかなった施策ではないかというようなことで、六十一年度の予算要求からお願いをしていたところでございます。
 そういった過去の経緯を踏まえまして、たまたま昨年、この非課税制度の改定問題というのが大変大きな議論になりまして、最終的に政府税調も踏まえ、あるいは与党の税制論議の中で非課税制度の改定がやむなしというような結論になりまして、こういった郵貯の制度をめぐる問題につきましても、そのとき三役裁定が出されたわけであります。そこで資金運用制度あるいは国債の窓販、郵便貯金の総額制限の引き上げというようなことについて早急に大蔵省と協議をしろという裁定をいただきまして、昨年末政府の中で調整をした結果、この金融自由化対策資金の創設と、それから郵便局の国債販売の再開が実現することになったわけでございます。まあこれが経過でございまして、巷間言われるところのマル優廃止とこういった制度改善を取引したんじゃないかというようなことは決してございません。
 それから三百万から五百万の引き上げの施行日につきましては、私どもことしの十月一日から実施をしたいということで御提案を申し上げていたところでございますが、衆議院の方で、所得税法の改正の施行日を踏まえて政令で定める日に施行しろということになったわけでありますけれども、これも民間金融機関とのバランスを考えますればやむを得ない措置ではないかというふうに考えているところでございます。
 また、今後の非課税制度の問題につきましては、衆議院に設けられます税制改革に関する協議機関の御審議にまつ以外はないわけでありまして、私どもとしましては、その協議を見守ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
#118
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 先ほど来先生方から本当に郵便貯金者のためを考えて将来の郵便貯金のあり方、また特に自主運用についての疑問点、問題点を御指摘をいただき、また御指導をいただいて、また御激励までいただきまして本当にありがたく思っております。
 ただいま大木先生の御質問の三点につきましては、私は第一点につきましては、逓信委員会の御意思は、郵貯の非課税制度堅持にあったということは十分認識しておりましたが、諸般の事情により、そのとおり実現しなかったのは遺憾に存じております。したがいまして、今回の結論はやむを得ざる選択であったことを御理解をお願い申し上げたい。私といたしましては、あくまでも非課税制度の存続とともに自主運用、限度額引き上げを求めたものでございます。非課税制度と限度額引き上げは全く別のものであるとの理解に立ちまして御了承をお願いをいたします。
 第二番目に、先生のおっしゃいました預入限度額の引き上げに関します附則第一条につきましては、期待感を含んだ不確定要素を法律化するような形で施行期日を定める措置は一般的には好ましくないとの先生の御意見は十分承っておきます。
 次に、第三点につきまして、第三点は税制改正につきましてでございますが、今後衆議院に設置されます協議機関において検討されることになりましたので、私としては重大な関心を持って見守ってまいりたいと存じます。
 小口預金者の金融の利益の増進を図るために今後とも全力を尽くすつもりでございます。
#119
○原田立君 今も大木委員からもありましたが、大臣、去年の十月二十一日当委員会において、私を初め多くの先生方から、少額貯蓄非課税制度の存続についての質問があった。その際、私が質問したことに対して、「今限度額管理につきましては、中村局長が申しましたようなわけで、本人確認と名寄せの両面で」と、こういうような前置きがあって、それで、「さらにもともと郵便貯金は当初から実質的には非課税でございまして、この制度を変えるということは財政投融資の原資である郵便貯金事業そのもののあり方にも大きく影響するわけでございますので、そこで郵政審議会に諮問を申し上げましたところ、郵政審議会からは相変わらず非課税制度は存続を断固堅持すべきであるという御答申をいただきましたので、私といたしましては、この趣旨を体しまして郵便貯金の非課税制度存続に努めてまいりたい、このように考えております。」と、あなたはこうやって非課税制度存続のために先頭切って頑張るって、あなたここの席で約束したことは覚えているでしょうね。もう忘れたなんということは許しませんよ、そんなことは。
 それで、大臣のあのときの並氏並みならない決意をお聞きして、郵便貯金非課税制度が存続できるのではないかと安心したのも私一人ではないと思うんであります。しかし、公約されてわずか二カ月もたたない十一月五日に、先ほどから問題になっている政府と自民党の間で非課税制度廃止、一律分離課税制度導入を決定してしまった。大臣はなぜこういうふうに心変わりしちゃったんですか。閣議決定で、あるときには各大臣がいろいろ所信を述べるはずなんだ。中曽根さんがばあっと一言言って、へへえとおさまってやるんじゃないはずですよ。当委員会で約束したことも十分念頭にありながら、なぜ心変わりをしたのか。そこいら辺をはっきりとお伺いしたい。
#120
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 確かに先生仰せのように、そのような御答弁を申し上げた。そして、先生初め委員会の先生には大変な御支援をいただきまして、私も努力をしてまいったわけでございますが、郵便貯金の非課税制度につきまして原則的に改定されることになったわけでございます。これは与党の税制調査会だけでも二百時間近い時間をかけまして審議をして、大激論が闘わされたわけでございます。そして、その結果もございますし、その結果、いろいろ激論の末、初めはお年寄りは七十歳以上というのが非課税存続の対象になっておりましたが、これが六十五歳まで引き下げられた。また、真に手を差し伸ぶべき弱者の方々も、初めは母子家庭というものが含まれることになっておりましたが、その後、郵政と申しますか、逓信関係の先生方の御努力によりまして、身体障害者までその枠を広げていただいたというのが第一点でございます。
 もう一つは、国民のやっぱり所得税の減税に対する要望というのは非常に強い。やはり私は、中曽根さんが税制改正を覚悟した一番大きい要因は、国民の皆さんの所得税減税の要望にあった。どうしてもやっぱり不公平感というんですか、そういうものがありまして、やっぱりシャウプ税制以来もう三十年以上税制が続いているということで、このような機運が盛り上がってきたわけですが、一番大きい要因は所得税の減税にあった。そして、予算審議の最終場面では、毎年、野党の先生からも所得税減税について強い御要求、御要望が出されておりました。そういう所得税減税を実施する、そういうものを含む税制改正の一環として最終的に決断をさせていただいたわけでございますので、その点何とぞ御理解をいただきたいと思う次第でございます。
#121
○原田立君 理解しないから、これ質問しているんですよ。あなた大臣として、政治家としてここで発言したことは公約なんですからね、あなた。それを変えちゃって、それでこうやって質問されれば、どうか御理解をなんて、そんなへまなことを言っちゃいかぬですよ。国民の大切な権利である郵便貯金非課税制度を、国民の声を無視して廃止しようとしていることは絶対に認めるわけにはまいりません。大臣も自分の政治信念を死守してほしかったと私は思うんであります。
 郵政省が長年の懸案だった郵便貯金資金の自主運用、国債の窓口販売、そして郵便貯金の預入限度額の引き上げ等、こういうふうなことを言っていることは承知していますよ。それらと交換したのではないかと巷間言われている。先ほど局長の答弁の中には、決してそんなことと交換したんじゃないと、こういうふうに言うけれども、世間はそうとは見ておらない。こんなことを言うと失礼になるかなと思うけれども、郵政大臣が少し腰のつき方が弱かったから大蔵省にねじ込められちゃって、どうしても聞かざるを得なかったと、これが真相じゃないのかというふうなことまでも言われている。いかがですか。
#122
○国務大臣(唐沢俊二郎君) いろいろな見方もあろうかと思いますが、先生方の御支援のおかげで、十数年来の念願でありました郵便貯金の限度額は引き上げが認められましたし、また五十六年以降我々が要求しておりました自主運用も認められる。それから、これは二、三年来でございますが、国債窓販もこれも認められるということで、こういうものを経営の基盤といたしまして、できるだけ預金者の利益の増進に今後とも一生懸念努力をしてまいりたいと思います。
#123
○原田立君 私は、国民の皆さんから反対の声が強かった売上税導入以上に少額貯蓄非課税制度廃止、一律分離課税導入に対する反発が非常に大きかった。そのためにいろんな変化をもたらしているわけでありますが、大臣はこの非課税制度廃止、一律分離課税導入が統一選挙等に与えた影響を一体どういうふうに認識なさっていますか。大臣、四月の統一地方選挙の結果を見ても、全国で自民党の候補者は千六百十人、当選したのは千五百二十四名、八十六名も落っこちてますよ。この傾向は、あなたの地元の長野県だってそういう傾向が出ている。大臣の地元の長野県でも同じような状態にあるんですが、こういう統一選挙に与えた影響というのは非常に甚大であったと、こう私は見ているんです。それとも大臣はそんなに影響はないんだと、こういうふうに判断なさるんですか。いかがですか。
#124
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 原田先生、御親切にわざわざ長野県のことまで御言及いただきましたが、私は自由民主党の長野県連会長もただいまいたしておるわけでございまして、さきの統一地方選挙の結果につきましては厳粛に受けとめておるわけでございます。そして税制改正につきましては、今後衆議院に設置されます協議機関で検討されることになっておりますので、その検討結果を見守ってまいりたいと存じでおります。
#125
○原田立君 現在、売上税法案並びにマル優、郵便貯金の利子非課税制度廃止を含む税制改革関連六法案は会期末をもって廃案となるわけでありますが、総理は、マル優廃止は金持ちの悪用を防ぎ、不公平税制を是正するためならば、政府が一度決めてみずから葬り去ったグリーンカード制を導入し、限度額をコンピューターで厳重に管理すれば不正は発生しないのではないか。グリーンカード制の導入は一体どうなのか。大臣としてどうお考えですか。
#126
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 私どもといたしましては、公的証明でもって本人確認をし、名寄せをいたしまして、我々は限度額をきちんと管理することに努めてまいったわけでございます。
 先ほど申しましたように、私が決断をしたというのは、国民から非常に御要望の強い所得税減税をするためにこれはやむを得ないと、こういうことで決断をしたわけでございます。
#127
○原田立君 先ほどの大臣の答弁の中に、六十五歳以上の老人については非課税制度は存続していると、こういうお話があった。それはそれで評価しますよ。だけれども、六十五歳になるまでに、若いうちに一生懸命働いて貯金しておかなければならないわけでしょう。だから、六十五歳以上の人もそれは必要ではあるけれども、若いうちに貯金をしているその者に対して、貯金に対して非課税制度を全部取っ払うというのは、これも国民感情を逆なでするようなものと言わざるを得ない。だから六十五歳以上をやったからいいだろうという考えはやめてもらいたいと思うんです。大臣――その前に、じゃ一応局長から答弁をもらいましょう。
#128
○政府委員(中村泰三君) 大臣もお答えいたしましたように、昨年の段階で郵貯非課税制度の改定やむなしと判断をせざるを得なかったことは、たびたび申し上げるようでございますが、やはり税制改正につきまして、与党におきまして、二百時間近い時間をかけまして大激論が行われたわけでありますが、そういう中で、所得税減税を含みます税制の抜本改正がやむなしということになったわけでありますが、非課税問題につきましても、真に必要のある老人とか母子家庭、障害者等にも存続されることになる。一方また、大幅減税等も含まれているといったようなもろもろの税制改革の全体から見てやむを得ないという判断に立ったわけでございます。
 私どもとすれば、貯蓄の重要性は何も老人だけじゃないという意味では先生のおっしゃるとおりだと思いますし、そういう非課税制度が改定されるからといって、貯蓄の重要性がなくなったんだという気持ちは毛頭ないところでございます。
#129
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今中村局長が御答弁申し上げましたように、貯蓄の重要性は何もお年寄りだけではない、私も全くそのとおりだと思っております。きょうずっとお話を伺っておりますと、先生方は非常に小口の預金者のことをお考えいただいておる。私も全くその意味では同じ考えでございまして、金融機関というのは、どちらかといいますと大口先を大事にする。特に金融自由化になりますと、大口定期とか、CDとか、MMCとか、ますますもって大口の預金者は大事にされる。しかし、私は忘れてはならないことは、それ以上に小口の預金者の利益というものを考えていかなければならないということで、これは本当に先生方が御指摘されたのと全く私は同じ考えを持っております。したがいまして、二月に五回目の公定歩合が引き下げられました、〇・五%。そのときも通常貯金とか福祉定期、こういうものは据え置きにした。そして定額貯金も公定歩合は〇・五%下がったけれども、〇・三七%の引き下げにとどめるように大蔵当局と折衝をいたしたわけでございます。
 そういうことで、今後とも小口の預金者の利益の増進のために一生懸命努力をさしていただくつもりでございます。
#130
○原田立君 少額貯蓄非課税制度を利用して現金を預金する場合、本人確認はどのように行われておるのか。また、本人確認を厳しく行うようになった目的は一体何なのか。
#131
○政府委員(中村泰三君) 少額貯蓄非課税制度の適用を受けようとする場合には、預入の場合に本人であることの確認は、健康保険証等の公的証明書を提示することになっております。これは昭和六十年の所得税法の改正によりまして、昨年の一月一日からいわゆる住所、氏名、生年月日の記載された公的証明書類を提出することになっております。もちろんこういった公的書類を求めまして、本人確認を行うことになりましたのは、架空名義を防止し、あわせて限度額管理の厳正化を図る必要があるという目的のためでございます。
#132
○説明員(田谷廣明君) お答え申し上げます。
 ただいまも郵政省からお答えありましたとおりでございますが、現行のマル優制度を利用する場合の本人確認につきましては、非課税枠の設定のための申告書を提出されます際に住民票の写してございますとか、あるいは運転免許証でございますとか、そういった住所、氏名、それから生年月日の記載のある公的書類の提示を求めるということを行っておりますし、また金融機関が本人確認をした場合には、申告書にその確認をしたという旨の証印をしなければならないということにされております。
 このようなマル優や郵便貯金等の非課税貯蓄制度における本人確認、あるいはその限度管理の厳正化措置と申しますのは、昭和六十年度の税制改正で講じられたものでございますが、これは郵便貯金を含みます非課税貯蓄制度の利用につきまして、さまざま内容の事実でございますとか、あるいはその限度管理が適正に行われてないのではないかといったような疑いが増したものでございますから、税制に対する国民の信頼を回復するということを主眼として措置されたものでございます。
#133
○原田立君 あなたね、これは新聞記事なんだけれども、「預貯金本人確認簡略に」ということを大蔵省方針で決めだということが、一月二十七日の日経新聞の記事で出ています。
 それで聞くのだけれども、今厳しくした状態を聞いたわけなんだけれども、片方ではこういうふうに簡略にするということなんだが、本人確認制度を、住所と氏名を申告するだけで済む方法を考えていると言われておりますが、一体どうなのか。これでは偽名などによる隠し預金が急増し、脱税を助長することになるのではないか、新聞にもそういうふうに報道されているし、僕らもそう思うけれども、どうなの。
#134
○説明員(田谷廣明君) ただいまの御指摘の新聞記事を見ておりませんので、はっきりわかりませんが、先ほど申し上げましたように、今回の限度管理、本人確認ですね、厳正化措置と申しますのは、六十年度の税制改正で講じられたばかりでございますし、その後簡略化のための措置はとっていないと存じますが。
#135
○原田立君 身近な郵便局の窓口で十月から国債が売りに出されるわけでありますが、今までと異なって、田舎の方に住んでいる人々でも購入できるようになるが、郵便局の窓口で売り出す理由は一体何なのか。
 それから、郵便局で販売する国債一兆円の内訳は、十年物が六千五百億円、中期国債が二千七百億円、二十年物が四百億円と、こういうふうになっておるようでありますが、これはその数字、間違いないでしょうか。
#136
○政府委員(中村泰三君) 郵便局で国債を販売する理由でございますが、これはやはり今後国債の発行というのが、毎年二十兆円を超えるような状況で大量にまだ国債の発行が続く、国の立場からしましても、円滑、安定的にこの消化をさすためには、できるだけ個人保有に努めるということが大切でありましょうし、また一方、御利用者の皆様から考えてみましても、資産選択の幅を広げるといいますか、国債を買いたい、保有したいという方々も非常にあるわけでございまして、そういったもろもろの要望、情勢を考えてみますと、やはり全国二万というような店舗を持っている郵便局で販売することは大変意義のあることであろうというふうに思っております。
 それから、六十二年度の販売予定の国債の種類別の内訳でございますが、一応中期利付国債につきましては二千七百億、五年割引債につきましては四百億、十年の利付国債について六千五百億、二十年利付国債について四百億、合計一兆円を販売いたしたいというふうに考えております。
#137
○原田立君 大臣、あなたも国債購入されているだろうと思うけれども、また郵便局から売られるようになったら、郵便局から買う気もあるだろうと思うけれどもね、私も逓信委員で郵政省関係やっているから、売り出したらば買おうとは思っているけれども、大臣のお考え、どうですか。
#138
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 国債窓販が実現されました暁は、私もぜひ郵便局で購入いたしたいと考えております。原田先生も郵便局で購入しようと、してやろうというお話でございまして、まことにありがたいお言葉だと思っておりますが、どうぞ逓信委員の先生もよろしく御利用のほどをお願い申し上げます。
#139
○原田立君 それは個人的な見解を言っただけだからあれだけれども、郵政省としても少しでも多くの国債を売りたいんでしょう。そして大臣も多分購入されると思うが、大手都市銀行筋では、事実上の開店休業となるんじゃないかと、こういう指摘がある。その理由は、その原因は、この法律がマル優の廃止を大前提につくられているため、現行のままでいくと、証券会社や民間金融機関から買えば特別マル優が利用できるのに、郵便局から購入すると利子に二〇%の源泉課税されるのであります。こういうようなことだから、売るようになったとしても開店休業になるんじゃないかと、こういう指摘がある。局長、あなたどう思う。
#140
○政府委員(中村泰三君) これはいわゆる特別マル優、租税特別措置法四条に規定されております特別マル優の適用があるかないかという問題になるわけでございまして、この税制の問題につきましては、衆議院に設置されます協議機関の検討にまつ以外にないというふうに思っております。
#141
○原田立君 だから開店休業になるんじゃないかという指摘があるんだけれども、そういう心配はありませんか。
#142
○政府委員(中村泰三君) まあ仮にの話になりましても、民間金融機関で売り出す場合と郵便局で売り出す場合に、そういった税制上の差異があるということになりますれば、販売推進上に問題もあろうかと思いますので、その場合の販売方法等につきましては、十分慎重な検討を加えていかなくち。やならぬというふうに考えております。
#143
○原田立君 十分検討をして、そういう欠陥は除いていくという努力をすべきだと思いますね。だから、こういうふうなことがあっては、幾ら身近な郵便局で売り出されても、特別マル優枠を持っている人は従来どおり銀行等に行って買うことになるだろうと思うんですよ。だから、そうならないためにも、郵便局から購入する場合でも三百万円の特別マル優を利用できるようにすべきではないか、こう思うが、どうか。
#144
○政府委員(中村泰三君) 先ほども申し上げましたとおり、税制改革に関する協議機関の審議を見守ってまいりたいというふうに考えております。
#145
○原田立君 特別マル優が利用できないと多額の国債が売れ残り、そして担保融資等で新規国債の引き受け分の残りの自主運用資金はなくなってしまうのではないか、これでは本当の自主運用ができないのではないかと、こう心配するけれども、その点はどうですか。
#146
○政府委員(中村泰三君) 仮に金融自由化対策資金で引き受けることになりましても、国債は市場金利を反映した債券でございますから、特段自主運用上問題があるというふうには考えておりません。
#147
○原田立君 郵便貯金の総額制限額が昭和四十八年、現行の三百万円に引き上げられてから十三年間も据え置かれており、今回五百万円まで引き上げられることは、これは前進であろうと思うんでありますが、総務庁の行った貯蓄動向調査を見ると、サラリーマン世帯の平均貯蓄額は七百三十三万円であります。
   〔委員長退席、理事大木正吾君着席〕
全体の三分の二近くが平均を下回っております。要するに一人三百万円という制限額があるとすれば、三人家族だと九百万ということですよ。だけれども七百三十三万円という、全体の三分の二近くが平均を下回っております。五百万円まで引き上げた理由は一体何なのか。
#148
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおり、総務庁の調査によりますと、勤労者一世帯当たりの貯蓄保有額は七百三十三万円、一人当たりに直しますと約二百三十一万円ということになっております。しかし、貯蓄増強中央委員会の貯蓄に爵する世論調査、これは昨年実施した資料でございますが、この資料によりますと、国民一人当たりの平均貯蓄目標額、このくらい貯金を持ちたいという国民の目標額は、一人当たり五百三十二万円という数字が出ておりますし、また郵政省のアンケートによりましても、利用者の約五五%の方から三百万円から五百万円に引き上げてもらいたいという希望も出ているわけでありまして、そういった国民の平均貯蓄目標額でありますとか、御利用者の要望等を踏まえまして、ぜひ五百万円に引き上げさせていただきたいというふうに考えた次第でございます。
#149
○原田立君 将来においても国民の貯蓄目標額の推移に応じて制限額を適時引き上げていくという、そういうような考え方があるのかどうか。さらに制限額撤廃も考えていいんじゃないか。まあ逆のような言い方でありますけれども、限度額を決めても限度額にまで至っていない、そういう方々が多いわけでありますから、制限額の撤廃も考えていいんじゃないかとも考えるわけであります。将来においても国民の貯蓄目標額の推移に応じ制限額を適時引き上げていく考えがあるのかどうか。さらに制限額撤廃も考えていいんではないか。いかがですか。
#150
○政府委員(中村泰三君) 国民の健全な資産を形成するための手段としまして、この郵便貯金の果たす役割は非常に大きいものがあろうと思いますが、やはり経済情勢の推移でありますとか、あるいは御利用者の要望等十分踏まえまして、将来必要に応じて制限額を引き上げてまいりたいというふうに考えております。
 撤廃をしてしまえばいいじゃないかという御意見もあろうかと思いますけれども、やはり郵便貯金事業というものが、簡易で確実な貯蓄手段をあまねく公平に国の機関として御利用いただくという手段であることを考えますと、何億も何十億も預けられるというような、制限額を取っ払うということは必ずしも適当ではないんじゃないかというふうに考えております。
#151
○原田立君 郵便貯金資金の一部を直接運用しないで資金運用部資金を運用するという回りくどい方法をとった理由は一体何なのか。こういう制度だからといえばそれだけのことなんだけれども、非常に回りくどい方法をとっているんじゃないかというふうに私は思えるのでありますが、郵政省並びに大蔵省、両方からお伺いしたい。
#152
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおり、回りくどいじゃないかという考え方は私どもも持っておりまして、郵便貯金資金の運用につきましては、直接郵政省が集めました郵便貯金の資金の一部を運用できるようにしたいという要求をいたしたところでありますが、やはり国の資金という性格を考えまして、臨調答申にもありますように、当面その統合運用の原則を守った方がいいという御判断もありまして、政府内の調整によりまして、ひとまず資金運用部に全額預託をし、その中から融資を受けて郵政大臣が直接管理運用するという仕組みをとったわけでございます。
#153
○原田立君 昭和六十二年度から二兆円でスタートする金融自由化対策資金は、五年間で十五兆円までになるわけでありますけれども、総預金額の一割ぐらいで有利な運用が本当に可能なのかどうか、運用利益はどのくらい見込んでいるのか、この点はいかがですか。
#154
○政府委員(中村泰三君) 今後の金融情勢を的確に見きわめることが非常に困難でございますので、五年後に運用規模十五兆円になった場合のそれまでの運用益はどのくらいになるんだというお答えにつきましては的確にお答えできないわけでありますけれども、やはりそのときどきの金融情勢に応じまして適切な運用対象の組み合わせ、ポートフォリオを組むことによりまして、できるだけ自主運用の実が上がるように運用に努めてまいりたいというふうに考えております。
#155
○原田立君 六年目以降の金融自由化対策資金はどのように推移していくと考えられておりますか。五年目までは決まっているやに聞いておりますけれども、財政投融資制度の見直しが必要となるのではないかと思うんでありますけれども、いかがですか。
#156
○政府委員(中村泰三君) 昭和六十七年度以降どうするのかというお尋ねであろうと思いますけれども、将来の運用規模につきましては、それまでの運用実績でありますとか、あるいは郵便貯金事業の経理状況あるいは資金運用部資金の資金需要、その他自由化の進展状況等を総合的に考慮いたしまして、その運用規模につきましての検討をいたしたいというふうに考えております。
#157
○原田立君 郵便資金による自主運用は郵政省としてもほとんど経験が今までないわけでありますが、そのために債券市場の専門知識を持っている人材もいないんじゃないか、こう心配するわけでありますが、法律の実施とあわせて新たに資金運用課と改組させ、専門の職員を配置させるというようなことのようでありますが、職員の教育等は十分に行われておりますか。
#158
○政府委員(中村泰三君) 郵政省としましては、既に簡保資金の運用につきまして数十年、戦後におきましても三十年を超える期間、現在三十二兆円の規模の自主運用をやっているわけでございまして、郵政省内にはそれなりの人材も確保してございます。私ども簡保の自主運用の経験者等の人材も既に確保しておりまして、同時にまた、新しい職員の養成に取り組んでおるところでございます。
#159
○原田立君 簡保の運用姿勢は他の機関投資家とは異なり、流動性より表面利率の高いものを運用していたため、証券会社は表面利率のいいものを簡易保険に売り込んでいた。しかし、簡保の運用担当者の言葉では、最大のライバル登場ですと、こう言っているそうでありますが、簡保と郵貯が身内で有利な商品を奪い合うことで、肝心の利回りが低下することのないよう気をつけるべきであると思いますけれども、いかがですか。
   〔理事大木正吾君退席、委員長着席〕
#160
○政府委員(中村泰三君) 先生おっしゃるとおり、私どももそういった形で市場に悪影響を及ぼすことのないように簡易保険局とは十分連携をとりながら運用に当たってまいりたいというふうに考えております。
#161
○原田立君 郵便局の国債窓口と同時に国債担保融資が行われることになるようでありますが、銀行の場合、利率が九%と高いため担保融資を利用する人が少ない。郵便局で行うときはこの点を十分注意して、利用しやすいようにすべきであろうと思うんでありますけれども、その点はいかがですか。
#162
○政府委員(中村泰三君) おっしゃるとおり、民間の担保融資の利率につきましては、銀行と証券会社でも相当の開きがあるわけでありますけれども、私どもとしましては、その資金コストを賄えるだけの利率、あるいは貸し付け事務のコストであるとか、あるいは金融自由化対策資金の運用として貸し付け担保の利率を考えなくちゃならぬというふうに考えております。
 いずれにしましても、民間金融機関や証券会社の利率を参考にしながら適正な担保の利率を決めていきたいというふうに考えております。
#163
○原田立君 金融の自由化、特に金利自由化は世界的にもかなりのスピードで進展しております。欧米における金融自由化の状況はきちっと把握をなさっておられるだろうと思いますが、御説明いただきたい。
#164
○政府委員(中村泰三君) 欧米諸国におきます金利の自由化は、それぞれもう既に完了いたしているわけでありますが、各国別に見ますと、アメリカにおきましては、一九七三年の五月に、いわゆる大口定期預金、十万ドル以上でございますけれども、大口定期預金の金利が自由化されておりまして、十万ドル未満の小口預金金利は、一九八二年の五月に三年半以上の定期預金の自由化を皮切りにしまして、段階的に小口預金の金利が自由化されております。そして、一九八三年の十月に預貯金金利のほぼ完全な自由化が完了いたしているのがアメリカの事情でございます。西ドイツにつきましては、一九六三年の三月から期間二年半以上の預金金利を自由化しておりまして、一九六七年の四月に全部預金金利が自由化になっております。イギリスでは、一九七一年の十月に大手市中銀行の預貸金利協定を撤廃するという形で預金金利の自由化が実施をされております。いずれの国におきましてもほとんど大きな混乱なく比較的スムーズにこの金利の自由化が進んだというふうに承知をいたしております。
#165
○原田立君 我が国においても六十年十月から段階的に進められ、大口定期、MMC、CDといった大口預金金利の自由化は第四次まで完了し、日米首脳会議の共同発表により、この秋、第五次自由化措置を実施することになったと報道されておりますが、第五次自由化措置は具体的にどういう内容なのか、お伺いしたい。
#166
○政府委員(中村泰三君) 既に大口定期預金につきましては、ことしの四月六日に一億円に下がっております。大口定期は六十年の十月からスタートしまして、当初は十億であったものが、この四月から一億という状況になっております。
 それから、MMCにつきましては、五千万円からスタートしまして、この四月六日で二千万円にまで下がっているわけでありますが、新聞の報道するところによりますと、この秋に一層の引き下げ、一千万程度にまで引き下げるんじゃないかという模様でございます。
#167
○原田立君 第五次の自由化措置が実施されると、今後は大衆の貯蓄も含めた小口預金の金利自由化が焦点となってまいります。郵政省の郵便貯金に関する調査研究会、これの報告書もありましたが、今後どのように進めていかれるのか、お伺いしたい。
#168
○政府委員(中村泰三君) 預貯金金利の自由化につきましては先ほど申し上げましたように、大口預金から順次進展をしていっているわけでありますが、一昨年のアクションプログラムによりましても、大口に引き続いて小口の預貯金金利の自由化に取り組んでいくということになっておりまして、小口預貯金金利につきましてもその自由化は目前に迫っているというふうに私どもも考えております。
 また、やはり金利が自由化されますと、金利は若干高目になっておりまして、預金者の利益の増進にもなりますし、またそのことが金融の効率化を促進することにもなるわけでありますから、私どもとすれば、小口預金者の利益を増進するために積極的にこの小口預貯金の自由化に取り組んでまいらなくちゃならぬというふうに考えておりまして、大蔵省とも具体的な展望を明らかにすべく協議をいたしているところでございます。
#169
○原田立君 郵便貯金法の改正によって預金者貸付制限額が二百万円に引き上げられ、さらに郵便局扱いの国債等を担保として貸し付けを行う制度ができるのでありますが、一体その理由は何か。また法人その他の団体を除くとした理由は一体何なのか。
#170
○政府委員(中村泰三君) 郵便局でお売りをいたしました国債を担保にしまして貸し付ける場合、なぜ法人や団体を除いたかというお尋ねであろうと思いますが、国債を担保とする貸し付けは、いわば郵便局の場合、個人消化の促進を図るということで郵便局で荒らしていただくわけでありまして、購入をしていただいたお客様の緊急かつ一時的な資金需要におこたえする道として、お売りした国債の付加価値を高める意味で国債の担保貸し付けをいたすことにしておるものでございますから、そういう観点から貸し付けの対象者は個人に限定さしていただいたわけでございます。
#171
○原田立君 貸付制限額は一人二百万円までとなっておりますが、貸付金額は担保とする国債等の額面金額の何割とするのか、その点はいかがですか。
#172
○政府委員(中村泰三君) 担保掛け目の問題であろうと思いますが、利付国債につきましては額面金額の八〇%、それから割引債につきましては額面金額の六〇%とする予定でございます。
#173
○原田立君 進学積立貯金についてお伺いします。
 五十三年七月に創設され、はや九年になろうとしていますが、発足当初から郵便局による進学貸し付けの実績を見ると、年々減少をしております。六十一年四月期入学は五十四年と比べると三分の一までにもなっております。いろいろ研究をされているだろうと思いますが、こういう減少の傾向にある郵貯貸し付け、どういうふうに御認識なさっておられるか。また、国金の方は、五十四年四月から見ると、現在はもう三倍以上にもなっている。これは制度的に見て少し欠陥があるんじゃないかと、こう思うが、その点はいかがですか。
#174
○政府委員(中村泰三君) 郵便局の進学積立貯金の利用は確かに減少傾向にあるわけでありますけれども、その原因といたしましては、積立金額の範囲内で貸付金額が決まるわけで、同額の貸し付けが決まるわけですが、最高五十四万円でございまして、制度創設以来貸付限度額が据え置かれているというような事情もございますし、また進学積立貯金制度を創設した前後から民間金融機関におきましても教育ローンというのが非常にたくさん創設をされまして、民間の場合には利用者は積み立て不要、あるいは無担保で三百万円程度借り入れができるというようなことで、非常に民間金融機関での利便が向上しているといったようなことが郵便貯金の利用の減少を招いているように思います。私どももできるだけ内容の検討をいたしまして、この改善方に努めてまいりたいというふうに考えております。
#175
○原田立君 改善する方に努力すると、結論的なところそうはっきり聞きましたから、これはそういう方向で今後研究してください。
 積立期間が一年から三年以内、一回の積立金が一万円から四万五千円までとなっておりますが、積立額は最高五十四万円までで、融資額は五十四万円、学校入学時には最高百八万円までの準備ができることになっておりますが、積立金と融資額をさらに引き上げられないのかどうか。要するに制度発足当時と比較すると諸般の値上がりが大きくて、入学金、授業料等の大幅アップがあり、現在、大学入学にも百五十万から二百万円というふうなお金がかかっております。九年前の発足当時と比較しても、入学金、授業料等大幅にアップしておるわけですが、それにもかかわらず融資額が引き上げられないのでは、進学積立郵便貯金に対する魅力が低下するのは当然であると思うのであります。
 既に民間金融機関では、最高三百万円ぐらいまでの教育ローンが手軽に借りられるなど教育ローンにも力を入れております。郵便貯金でも百万円積み立てて二百万円借りられるような魅力ある融資を導入すべき時期に来ているのではないか。さらに積立期間を長期に、一回の積立額を少なくするように検討すべきではないか、こんなふうに思うのでありますが、先ほど局長から十分検討する、研究するというお話もあったけれども、また再度今申し上げたようなことを含めて御答弁をいただきたい。
#176
○政府委員(中村泰三君) 現在の入学金がどのくらいあればいいかというようなことにも関係してくるかと思いますけれども、六十一年度の私立大学の入学者にかかる初年度の学生納付金の調査によりますと、医科系とか歯科系を除きますと、おおむね百万円の用意があれば平均的な大学への初年度の納入金が賄えるというデータもあるんでありますが、先生御指摘の前もございますし、確かに利用が減りつつあるという実態を踏まえて、できるだけこの積立額だとか貸付額の引き上げ等につきましても検討をさせていただきたいというふうに考えております。
#177
○委員長(高杉廸忠君) 大臣からいいですか。
#178
○原田立君 大臣から、じゃがっちり所信を聞いておこう。
#179
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ただいま先生から御指摘がありました件でございますが、今後とも先生御指摘の積立額、貸付額の引き上げを含め、引き続き利用の実態や利用者のニーズに配意をしながら幅広く制度の改善に努めてまいりたいと存じております。
#180
○山中郁子君 今回の貯金法の改正の一番の焦点は自主運用問題であると思いますけれども、この問題も含めて貯金法の改正、それから国債窓口販売法によって預金者、つまり国民が具体的にどのような利益、まあメリットがあるのかということを端的にお尋ねしたいわけであります。
 私は、預金者貸し付けの限度額が二百万円に引き上げられるという点を除けば、具体的なそのような預金者、国民にとっての利益がこの法案にあるとは到底思えないのでありますけれども、御見解をまずお伺いいたします。
#181
○政府委員(中村泰三君) まず、自主運用の制度でございますけれども、この点につきましては、金融の自由化が急速に進んでまいっておりますし、既に大口の預金の金利の自由化というものはほとんど完了しようという段階に至っております。
 やはり金利の自由化が実施されますと、金利は高目になっておりまして、預金者の利益につながっていることは間違いのないところでございます。そうなりますと、小口の預貯金の金利の自由化というのも早晩これは避けて通れない道であろうと思いますし、そうなりますと、民間の金融機関と郵貯との間におきましても、サービス、商品内容に差を設けるというわけにもまいりませんし、我々としましても小口預金の利用者にぜひともできるだけ有利な商品サービスを提供していかなくちゃならないというふうに思っております。
 そういう金融自由化に対応するためには、金利の自由化に対応するために運用の面におきまして、やはり市場実勢を反映した金利が収納できるようなシステムをつくらなくちゃならぬということが、この自主運用の道を開く最大の目的でございます。
 それからまた、国債の販売につきましては、現在国債は非常な勢いで売れているわけですが、それだけやはりお客様の要望も強い。長寿社会を迎えるに当たりまして、個人の金融資産がだんだん豊かになりますれば、郵便貯金の利用者もできるだけ自分の金融資産の選択の幅を広げていきたいという要望も強いわけでありますから、そういった意味で国債等の販売も郵便局で取り扱わせていただきたいというのが趣旨でございます。
#182
○山中郁子君 端的に、具体的なメリットがないということがわかる御答弁だったと思います。税金つきの国債につきましては後ほどまた触れます。
 それで、今回の改正で貯金総額の制限額が五百万円に引き上げられることになっていたけれども、それが衆議院では所得税法第九条の二の規定、すなわち郵便貯金の利子非課税が決めてある規定でありますけれども、これが改定される日を踏まえて決めるというふうに修正されました。
 私は、昨日来これらの問題について多くの委員の方々が問題とされ、そして多くの質疑が行われたことはよく承知をしております。その上で、大変重要な問題でありますので、改めて伺うわけでありますので、そのようにお受け取りください。
 これは一体どういうことですか、わかりやすく答えてください。五百万円にするんですか、しないんですか。で、どういうときになったら五百万円にするということなのか。郵政省の御見解を、くだくだ長いこと言わなくていいですから、私に与えられた時間大変短いですから、わかるように端的に答えていただければ結構です。
#183
○政府委員(中村泰三君) 長年据え置きをされました預金総額の引き上げでございまして、私どもとしては五百万円に引き上げさせていただきたいというふうに考えております。ただ、その施行日に当たりましては、民間金融機関とのバランスに配慮しなくちゃならないという事情がありますので、所得税法の改正の日を踏まえて政令で定めることといたしたわけでございます。
#184
○山中郁子君 大臣にちょっとお答えいただきたい。一体、それじゃいつするのか。見通しとしてはできないのか、どのように考えていらっしゃるのか。
#185
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 今税制改正、所得税の税制改正でございますから、税制改正につきましては、今衆議院に設置されます協議機関で検討をされるということになっております。そういうことでございまして、その結果を、成り行きを今見守っておるところでございます。
#186
○山中郁子君 昨日来から大臣がしばしば、今もそうですけれども、口にされる衆議院における税制協議機関なるものは、共産党を排除するなどして国民の声を広く反映できないものであります。到底国会の正規の機関とは言えないものであると私どもは判断をしております。もし議長あっせんに賛成した会派だけで院の機関を設置するなどということがまかり通るならば、議会制民主主義の全面的な否定につながりかねないものであるということを、余り大臣がしばしばそのようにおっしゃるから、私はそれを言わざるを得ない。全くの私的協議の場にすぎないではありませんか。私はしたがって、この協議機関の結果待ち、そして、この協議機関の成り行きを見ながらと繰り返される大臣の答弁は道理に合わないばかりではなく、無責任きわまる姿勢であるということを強く指摘しておかざるを得ない。あえて申し上げます。
 それで、利子非課税制度が廃止されなければ五百万円には引き上げない。言いかえれば非課税制度の廃止と引きかえに五百万円にするという、そういうマル優制度の廃止が前提になった修正案だということは疑問の余地がないと私は思いますけれども、そのように理解してよろしいか。
#187
○政府委員(中村泰三君) 法案の内容には一切触れておりませんので、先生御指摘のような御理解はいかがかと思っております。
#188
○山中郁子君 いかがかと思うというのは、いかがだと思うのですか。つまり私が今伺ったのは、マル優制度の廃止、つまり施行期日を特定せず非課税貯蓄制度が改定される場合の施行日を踏まえてと、こうなっているのね。非課税貯蓄制度が改定されるというのは、課税になるということでしょう。非課税じゃなくて課税になるということでしょう。それ以外の理解の仕方がほかにありますか。いかがですか。
#189
○政府委員(中村泰三君) 法文上の解釈は、改定の内容にまで触れているものではございませんから、先生のような非課税制度の廃止が前提になっているというものではないというふうに考えております。
#190
○山中郁子君 それでは非課税貯蓄制度が改定されるというのは、どのように改定されることなのですか。
#191
○政府委員(中村泰三君) 仮定の問題でございますので、ちょっとお答えは控えさせていただきたいというふうに思います。
#192
○山中郁子君 そんな無責任なことがありますか。私が言っているようなことではないといいながら、それじゃどういうことなのかと聞けば、仮定の問題に答えられない。そんなばかばかしい無責任な答弁がありますか。大臣答えてください。あなた、いいですよ、大臣に。そんな答弁何回聞いたってしようがないんだから、いいですよ。委員長、私は大臣の答弁を求めています。
#193
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 結局また同じことを申し上げて恐縮でございますが、衆議院に設置される協議機関で今後御検討をいただくということでございますので、その御審議の成り行きを見守らせていただきたいと思っております。
#194
○山中郁子君 私は、その衆議院に設置される協議機関なるものについて先ほど申し上げたことをもう一度大臣に反すうをしていただくという以外にありません。まさにマル優制度の廃止が前提になっているという以外のどのような理解だってできないですよ。あなた方も有効な合理的な反論だってできないじゃないですか。つまり、この事実を見ても、今回の貯金法の改正は、マル優廃止と一体のものになってつくられた法案であるということは、だれが見ても疑問の余地のないものなんです。
 国債の問題はどうか。このことについてもお伺いをしたいと思いますけれども、これも既に御論議がありました。国債は特別マル優制度、すなわち三百万までは無税という制度の適用を受けているわけですけれども、この租税特別措置法で決められている適用を、郵便局で売り出される国債が適用を受けるのですか、受けられるのですか。
#195
○政府委員(中村泰三君) 郵便局で販売する国債につきましては、租税特別措置法第四条の特別マル優の適用の対象とはされておりません。
#196
○山中郁子君 適用がなければ、他の金融機関の窓口で販売されるものと比べて大きなハンディがありますよね。大変売りにくいものであるし、売れない。これはもう常識的に推察ができるものですけれども、どうしてこういうことになるんですか。
 もう一度それでは、私はあわせて先ほどの局長の答弁との関連でもお伺いしたいけれども、あなた方は、他の金融機関とのバランスの問題もあるから、だから三百万から五百万にするという、その金額の実施をこういうふうに延ばす。つまり、他の金融機関とのバランスを失してはいけないから延ばすんだと、こういうふうにもおっしゃっている。だけれども、これはバランスがとれないことになりますよね、大変バランスがとれないことになる。どうしてこういうことになったのか、あるいはこれらのことについてどういうふうにお考えになるのか。
#197
○政府委員(中村泰三君) 国債窓販、郵便局で売り出します国債につきまして特別マル優の適用の対象とされていないということにつきましては、政府の方針としまして、今国会へ提出しました所得税法の一部改正法案によりますと、特別マル優の廃止が決定をされて、それを内容としたものを御提案をさせていただいているわけであります。そういう経緯がございますので、郵便局の窓口販売を予定しております国債につきましても特別マル優の対象とされていないものであります。
#198
○山中郁子君 そのバランスが欠けるわけでしょう。金融機関は税金がつかない。そして郵便局で売り出すのは税金つき。先ほどあなたは国債を郵便局で買えることが国民のニーズにこたえることで、国民のメリットだなんということをおっしゃったけれども、税金つきの国債を買わされるのが何でメリットなんですか。改めてもう一度、その最初の質問に立ち返って、あわせてちょっと合理的な答弁をお願いしたい。
#199
○政府委員(中村泰三君) 現時点におきまして税金つき国債であるかどうかということはまだわからないわけでございまして、これは衆議院で設置されます協議機関の検討の審議を見守ることといたしておるところでございます。
#200
○山中郁子君 それでは十月一日から売り出すことになっているわけでしょう。そうしたら、それまでに特別マル優制度はなくなるという判断をなさっているんですか。
#201
○政府委員(中村泰三君) そういった判断をしているということではございませんで、今はこの税制改革に関する協議機関の審議がどうなるのか、それを見守る以外にないという立場でございます。
#202
○山中郁子君 見守る、見守らないというのは全然別の話で、私が伺っているのは、十月一日から売り出すことになっているけれども、それまでにそれではマル優制度がなくなるんですか。郵便局から買う分だけはやっぱり税金がつくんですか。郵便局の場合も適用されるような制度改正が行われるというふうに考えていらっしゃるんですか。つまり、それらのことについてあなた方はどういうふうに考えておられるのかということを伺っている。そういうことについてあなた方のちゃんとした見通しなり見解がなければ、国債の窓口販売を郵便局ができるということが国民の利益になるんだと言えないじゃないと言うの。
 もう一度改めて聞くから、大臣からもちゃんと答えていただきたい。
 つまり、この特別マル優制度がなくなるという判断が、十月一日までに。あるいはそれとも郵便局の場合も適用されるような制度改正、つまり租税特別措置法の改正か何かが行われるはずだと思っておられるのか。それとも両方とも不可能だということなのか。だとすれば、なぜそれが国民の利益になるのか。そういうことをちょっとまとめて、納得のいくように、説得できるように答えてください。
#203
○政府委員(中村泰三君) 郵便局で国債を販売させていただく意義につきましては、先ほど申し上げましたように、それが課税であるとか非課税であるとかという論議を別におきましても、やはり国民の金融資産選択の幅を広める、国債を購入したいというお客さんの希望も非常に強いわけでありますから、そのこと自体は私は大変意義のあることであるというふうに考えているところであります。
 一方、税制の問題がどうなるかということにつきましては、あくまでも税制に関する協議機関の検討にゆだねられている段階でございますので、私の立場からどうなるのかということについてはお答えできない立場にございます。
#204
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 国債の窓販というのは、もう局長がたびたび申し上げておりますように、預金者の金融資産形成の選択の幅を広げるという意味で、数年来郵政省の重要施策として要求しておった問題でございますので、一日も早くこれを実施させていただきたい。ただ、税制に関しましては、売上税関連六法案、その中に所得税が一本入っておりますので、これはやはり今行政府がいろいろ口を出す問題ではなくて、その協議機関でお決めになるわけでございますので、その結果を見守っておるところでございます。
#205
○山中郁子君 税金つきであっても、よそはそれが無税になるようなものが仮に税金つきであっても、郵便局で売り出せば国民の利益になるのだという、こういう大変理解に苦しむ御見解以外に何も聞けないというのは全くどうかと思います。
 もし十月一日までに特別マル優制度が廃止されないで残る、これは国民にとって大変喜ばしいことでありますけれども、そうしますと、郵便局から売り出す国債にはそれが適用されない。そうなれば、売りに出た商品は他の金融機関の売り出す国債よりも、買う方からいえば不利な商品になるわけですから、そういう商品は売れ行きが悪いということが当然考えられるわけであります。売れ残るとこれは郵政省が買うことになるというようなお話でありましたけれども、そうですか。
#206
○政府委員(中村泰三君) 郵政省としまして募集の取り扱いをしてできるだけ完売に努めたい、また完売できるものであるという考えでございますけれども、そういう募集の残が生ずれば金融自由化対策資金でこれを引き受けるということにいたしております。
#207
○山中郁子君 大騒ぎして国債の販売をやるとか、そういうことでもってふたあけてみたら全額税金つきの国債で、そして大量に売れ残って、それで買い取らなきゃならない、一体何をやってきたのかという結果になるんですが、これは結局、国債の窓口販売そのものが特別マル優制度の廃止を前提にしていたから、そういうことに結局帰着するんですよね。そうじゃないんですか、大臣。
#208
○政府委員(中村泰三君) しばしば申し上げていますように、国債を郵便局で販売をさせていただきたいということにつきましては、国民の御要望、それからまた国の立場から考えましても円滑な消化、安定的な消化ということを考えまして、この制度をぜひ実施したいというふうに考えているわけでございまして、先生御指摘のような万一という仮定のお話でありますと、そういう事情が生ずる場合には、確かに民間と郵便局の国債との間に商品性の差異があるというようなことにもなりますので、その販売方法に当たりましては、私ども慎重に検討していかなくちゃならないというふうには考えております。
#209
○山中郁子君 万一の仮定なんて言っているんじゃないんです。関係があるんでしょうって伺っているのね。関係があるからこそこんな問題が起きてくるんですよ。あなた方が苦しい答弁をしなきゃならないような事態が出てくるわけでしょう。この法案が国民が反対するマル優制度の廃止を、それを前提にしてつくられたものであるから。だからそのとおりに事態が、あなた方が望んだように、あるいはシナリオを書いたように進行していかないとこういう矛盾が出てくるんです。それが今まさに、この問題をめぐって立ち起こっている事態なんですよ。私はこのようなマル優制度の廃止前提の法案で、また小口預金者に大変しわ寄せがさまざまな形でいく、これは既に衆議院でいろんな面から明らかにいたしましたけれども、こういう金融自由化前提の貯金法とそれから今申し上げました国債の窓口販売法には反対であることを申し上げておきます。
 大臣にこれはきっちりとお答えをいただきたいんですけれども、これも多くの委員の方がおっしゃいました。売上税などの税制関連法案が廃案になろうとしているわけですけれども、これは大変結構なこと。だけれども、中曽根さんは直間比率の見直しなどと称して間接税をまた持ち込もうとしている。これがまた重大な問題だし、それではマル優制度がどうなっていくのかということが昨日来からの議論になっている、これもまた重大な問題である。
 そこで、私は大臣にはっきりお伺いをしたいんだけれども、大臣は、昨年の同時選挙のときに、あなた自身候補者の一人として、選挙公報にも大型間接税は反対だと、少額貯蓄優遇制度は維持するという公約を掲げておられました。その公約にさかのぼって今私が申し上げるまでもなく、昨年来の委員会でもその先頭に立って闘うということを何回も披瀝をされました。それがころっと変わっちゃってね、賛成になったと、非課税制度の廃止も認めるという態度をとられたわけでありますけれども、今この大事な時期に当たって、あなたはその二つの公約、この委員会でも繰り返し約束をされた立場、そうしたものはどういうふうにどこで変わったのか、あるいは変わってないのか、今後もマル優制度は守っていくように頑張るというふうにおっしゃるのか、ここのところはっきりしていただきたい。
#210
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 去年の選挙の公約のお話が出たわけでございますが、確かに今言われましたように、私はいわゆる大型間接税の導入に反対する、それから少額貯蓄優遇制度を維持すると、このように申しております。大型間接税につきまして、私はいわゆる大型間接税と申しておりまして、当時私は忠実なる官房副長官でございまして、私の申しておりますいわゆる大型間接税というのは、総理の申しております、国民の大多数や自由民主党の反対するような大型間接税を意味しておりまして、そういうものには今後とも反対であります。
 それからもう一つの方は、少額貯蓄優遇制度ということでございまして、この中には確かに税制も入るでございましょうが、もっと広い意味で言っておるわけでございます。先ほども先生方が少額の預金者を大事にしろというお話でございまして、全く私も同じ意見でございまして、その例といたしまして、三月の金利引き下げのときも通常貯金や福祉貯金は、福祉定期はこれを据え置いて、そして定額貯金も公定歩合の引き下げよりも幅の狭い〇・三七%の引き下げにとどめたわけでございますが、今後とも少額貯蓄の優遇制度というものは私は今後とも守っていくべきであるし、少額貯蓄の預金者の利益の増進には今後とも一生懸命努力をしてまいりたい。今度お認めいただきます自主運用、こういうものも大いに活用さしていただいて、高利、有利に運用いたしまして、小口の預金者の利益の増進に邁進をしてまいりたい、このように考えております。
#211
○山中郁子君 あなたは、あれだけ中曽根さんが公約違反をしたということで大きな国民の怒りを買って、うそとペテンの中曽根政治と言われて、それであの地方政治の結果が生まれたということを一体どういうふうに考えているんですか。中曽根さんと同じうそとペテンでやりますということを今あなたおっしゃったのよね。まさにそうでしょう。中曽根さんの言ったとおりのそういう大型間接税、いわゆる大型間接税には反対であると、ほかの間接税なら賛成であると、それはもう中曽根さんの言い分と同じことじゃありませんか。それは今様に置きます、ここは逓信委員会だから。少額貯蓄優遇制度はマル優制度とは違うということを今あなたおっしゃったのね。そうでしょう。少額貯蓄優遇制度は維持するというふうに言ったけれども、それは選挙の公約のときそう言ったと、優遇するということにはね。だけれども、よく思い起こしていただかなくちゃなりませんけれども、逓信委員会でマル優制度の廃止が問題になったときに何回も皆さんがおっしゃっていましたでしょう、そのマル優制度の廃止の問題についてはどうなのですか、いつ変わったのですかというふうに私は申し上げているの。ちゃんと答えてくださいよ、いいかげんなこと言わないで。
#212
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 厳密に申し上げますと、私は少額貯蓄優遇制度と申しております。その中には確かに税制も入りますが、税制だけではないわけでございます。それから郵貯の非課税制度の問題につきましては、先生方の御支援と指導をいただきながら、私もこの制度の存続に努力をしてまいりました。しかしながら、税制問題を審議する過程におきまして、何と申しますか、非課税制度を存続するその範囲が次第に広がりまして、六十五歳以上のお年寄りとか母子家庭、身体障害者にまで広げていただいたということが一つ。もう一つは、国民から非常に強い御希望、御要望のありました所得税の大幅な減税をすると、そのためにはいたし方ないという観点から、結果的に私はそのように決断をした次第でございます。
#213
○山中郁子君 それに関連してでありますけれども、昨日社会党の及川委員の質問を仄聞しましたところ、十二月の五日付で党と――自民党です、それと政府の合意ということで、こういう文書が来たというお話がありました。要求もしないのに持ってきたという御発言だったと伺いました。私どもそういうのを余り見たことがないから、どういうものなのかと言って、郵政省に見せてくれと言ってこれをいただきました。「郵便貯金非課税制度の改定に際しての政府・党合意」となっておりまして、「郵便貯金の非課税制度が改定され、一律分離課税制度が導入されるに当たっては、国民生活、財政・金融・経済の安定及び郵便貯金事業の健全な経営を図るため、左記の措置を講じることとし、そのために必要な関係法律案を次期通常国会に提出することとする。」と、こうなっておりまして、そして自由民主党幹事長以下ずらっと、内閣官房長官、大蔵大臣、郵政大臣唐沢俊二郎と、こうなっている文書でありました。この中身について、今私はつぶさに細かく郵政大臣並びに郵政省に伺う時間の余裕がないのが大変残念でありますけれども、それはまたいずれかの機会に譲るといたしまして、一つだけはっきりさせていただきたいことがある。
 こういう文書は、郵政省として一部の政党にだけ渡すのでありますか、それとも一部の政党にだけ渡さない、そういうことをおやりになって、これからもそういうことをおやりになると、そういうことなのでありましょうか、はっきりお答えいただきたい。
#214
○政府委員(中村泰三君) そういった考えはございません。
#215
○山中郁子君 考えがなくても現実にこの問題は、事態ありました。私どもは少なくともこれはいただいておりません。どういうことなんですか、これは。
#216
○政府委員(中村泰三君) 十二月の何日でございましたか、十日前後だったと記憶しておりますが、社会党の逓信部会の方から経過の説明をしろという御要請がございましたので、その周の経過を説明するための資料といたしまして配付をさせていただいたわけでございまして、その政府・党合意につきましては、これはマスコミ等にも報道されておりまして、記者クラブにも配付をされているものでございます。したがいまして、御要望がありましたから資料として配付をしたものでございます。
#217
○山中郁子君 要望もしないのに持ってきたという御発言でありました。そのことを私とやかく今言うつもりはありません。マスコミで中身が報道されているなんということも百も承知です。そんなこと言ってないんですよね。じゃ、社会党にだけ渡したんですか。私はもうこれ以上このことについて時間をとるつもりはありませんけれども、申し上げましたように、この問題は、この当時逓信委員会で大きな議論になっていたんですよ、何回も皆さんがおっしゃるように。そして決議をするしないということで理事会でもたくさん論議があったんです。その時期に各党がそれぞれみんな説明も要求しておりました。私どもも要求しておりました。そういうことをなさるということは、郵政省としてしてはならないことだと思うんですよ。こういうことを社会党に、特定の一部の政党にお渡しになるなら、何で各委員に全部渡さないんですか。今後の問題としてだけでまず区切って結構でございますから、郵政大臣からきちんとした御見解を伺いたいところであります。郵政大臣からちゃんとした御見解を伺いたい。
#218
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 私はよく事実関係を存じませんけれども、今後とも御要望のありました皆様に対しまして資料はちゃんと配付してまいりたい、このように考えております。
#219
○山中郁子君 これで終わります。
 私が申し上げているのは、郵政省がこういう重要なものを、あなたが方針転換したという、こういう声明書みたいなもんですよね。これで勘弁してくださいというようなものでしょう、きっとね。そういう重要なものを、あの政治的状況のもとで一部の政党にだけ配るというようなことは今後ともおやりになるのですか。そんなことをしてはならないでしょうということを私は申し上げているんで、誠意がある御答弁を聞かせていただかなければなりません。
#220
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 私はいろんな事実は知りませんけれども、そのような考えは毛頭持っておりません。
#221
○山中郁子君 終わります。
#222
○橋本孝一郎君 この三法に限っていきますと、我々はもう落ち穂拾いみたいになるんですけれども、ちょっとくどいようですが、ちょっとわからぬ点がありますので、三百万円から五百万円への限度引き上げの問題についてお尋ねしたいわけなんです。
 自主運用と国債窓販ですね、それから限度引き上げ、長年のそれぞれ独立した省としての主張であったと。がしかし、事実上少額非課税貯蓄制度の廃止との絡みで二つが実現して、一つが実現しなかったと。絡みではないとおっしゃる御答弁もありましたけれども、事実経過からすればそう見ざるを得ないと思うんです。
 そこで、限度額引き上げの理由について、今までの御答弁でもよくわかっておりますので、それ以外の重要な理由があったのかどうか。あったならば教えていただきたい。今局長は、金融機関との云々というお話もちらっと出ていましたけれども、あるいは事務処理だとか、いろいろなその他の要素があってできなかったのか。ただ単に力関係だけにおいてできなかったのならば、もうそれはそれでよろしいのですけれども、それ以外の要素があってできなかったのか。あったら教えてください。
#223
○政府委員(中村泰三君) 衆議院におきまして修正をされました趣旨というのは、民間金融機関とのアンバランスが生じることによって、金融秩序に無用の混乱が生じることを避けるための調整の意味でこのような改正が行われたというふうに私ども承知をしておりまして、郵政省としましてもやむを得ない措置であったというふうに考えております。
#224
○橋本孝一郎君 金融との調整と、こうおっしゃるんですけれども、じゃ五百万円に引き上げたときには金融との調整はどうだったんですか。いわゆる原案のときの五百万円は金融の調整は否定しなかったんですか。肯定していたわけでしょう。だから五百万円という案ができたわけでしょう。だから、それだって理由にならないわけなんですよ。このあとの二つは初めて実現したと。前のいわゆる限度額というのは、経済環境の変化によって、実績として変えてきておる実績があるわけなんでしょう。しかも、今度は経済環境が変化したということにおいて五百万円を決められた。まだ足らぬという御意見もありますけれども。だからこれ厳然たる非常に何ですか、バックデータを持った法案なんですよ。単なるそういう絡みで変えられるという、私問題じゃないと思う。しかし、こうなったんだからしようがありませんから、私は、そういう何にもバックグラウンドの変化がないならば、もう次の機会に早急に引き上げやるべきだと思う。事務的にできないというなら私は無理言いません。それは理由にならない。金融機関との調整はもう済んでおるはずです。五百万円に引き上げたときに済んでおるはずでしょう。ただ、今度はマル優との関係でと、これややこしい、ちょっと私らにはわかりにくいような話になるだけであって、問題は何にも理由はありませんよと、できたらば国民の願う限度額の引き上げをやるというのが、私は郵政省としてとるべき態度ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
#225
○政府委員(中村泰三君) 昨年の暮れ五百万円に引き上げることが決まりました政府部内での調整におきましては、民間金融機関におきましても、マル優制度の改定が行われるということで官民の間に税制上のアンパラが生じるという事態ではございません状態でありましたから、そういった金融秩序に無用のトラブルが生ずるような状態ではないということで問題はなかったというふうに御理解をいただきたいと思います。
#226
○橋本孝一郎君 これはもう明らかに見解の相違というか、むしろ矛盾ですから、もうこれ以上私言いません。問題は、出せる機会があったら、この分だけは私出すべきだと思う。それが毅然たる郵政省の態度だと思う。
 それから、ちょっとあとの郵便事業の関係で、二、三意見も申し上げたい関係で、郵便局の用途別利用状況というのを、これ通告してありませんから、いきなり言っても、事務局跳び上がっちゃいけませんので、私ちょっと持っておる、これ全郵政のあるんですけれども、これでちょっと状況を言っておきますと、これは実施対象は郵便局、局が選定したお客様ですが、対面調査でやっております。それで六十二年一月の間に二日間実施するということで、地域別では県庁所在地の都市とそれから地方都市、それから過疎都市、この三つに分けてやっておりますが、郵便局の用途別利用状況からいきますと、一番多いのが、どの地域でも郵便貯金なんです。ちなみに申し上げますと、県庁所在地で郵便貯金のいわゆる利用率というのが二九%。これ圧倒的に高いです。その次が切手、印紙、はがき購入が二五%。この三地域をトータルしますと、郵便貯金関係の利用が一番多くて二九・二%、こういうふうになっておりまして、それだけに郵便貯金というものを中心にした郵便局の果たしている役割、あるいはまた国民の期待というものもそこら辺に一つの視点を当てて見ていかなければならぬと思うんです。
 そういう点からまいりまして、貸付限度額の引き上げですが、これは定期預金を担保にしてやる非常にかたい貸し付けでありまして、今までは百万円だったんですが、二百万円にした場合のいわゆる貸付金額増加による増加額というのはどの程度見込んでおられるんですか、前の百万円との比較において。
#227
○政府委員(中村泰三君) 預金者貸し付けの利用状況でございますけれども、六十年度のデータで見ますと件数で一千二百万件、金額にして一兆四千八百億円の御利用がございました。その貸付限度額を二百万円に引き上げた場合にはどの程度増加が見込まれるかという御質問でございますけれども、ゆうゆうローンというのは、従来の貸付額の引き上げは何度がございましたが、この貸付額の引き上げの際には顕著な利用の増加は見られておりません。安定的に増加をいたしているわけでございまして、預金者の方がいろんな目的にこのゆうゆうローンを御利用になっているものですから、どの程度、二百万円に引き上げることによって増加が見込まれるかということの推計は正直申し上げまして困難でございます。
 ただ、六割くらいの利用者が二百万円に引き上げてくれという御要望もありますし、また、現在の貸付限度額百万円に近い額の利用が多い。七十万円以上の利用者が一五%も占めるといったようなデータもございます。また、今は大変低金利でございます。だから、高金利の時代の定期性の貯金はそのままにしておいて、一時的な資金需要には、ゆうゆうローンを利用しようといったようなお客様も多いと思いますので、二百万円に引き上げることによりまして利便性が増し、利用が促進されるのではないかということは予想されるわけですが、具体的にどのくらいかということについては推計困難でございます。
#228
○橋本孝一郎君 貸し付けだけに絞っていきますと、もう一つ国債担保貸し付け、これもやはり国債窓販との関連で新設されていくようでありますが、非常に国債、余り今の見通してはよくないような状況でございますけれども、少しでもそれをカバーできるとするならば、貸付限度額の問題が一つ出てくるんじゃないかと思うんです。特に郵便局は全国でもう二万三千という店舗があって、市町村の中心部以外にも散在しておる。庶民にとっては、銀行とかあるいは証券会社より郵便局の方が利用しやすいというのが非常に実態でありまするし、それぞれの局員の方の努力によってそういう状況が出てきておるんだと思います。したがって、長期の国債を購入した場合の国債担保貸付制度を利用する可能性が大になってくるんじゃなかろうか。また、それを一つの引きかえというと変ですが、そういう利便性も見るとするならば、二百万円じゃなくて、もっと貸付金額の引き上げをすべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。
#229
○政府委員(中村泰三君) 担保貸し付けの制度というのは郵便局で国債を買われる人の、お客様の利便に大変役立つものだというふうに考えております。
 先生御指摘の二百万円でなくてもっと増額すればいいじゃないかという御意見でございますが、やはりこれも民間金融機関の担保貸し付けというのが二百万円でございまして、その辺のバランスを考えて二百万円という制限額にさせていただいているわけでございます。
#230
○橋本孝一郎君 民間絡みもそうでありますけれども、ハンディがついているんなら、こういうところではね返すような方法も一つではないかと思います。
 貸し付け関係で、ちょっとこれは法案とは関係ありませんけれども、意見として申し上げておきたいのですけれども、一般貸付制度をもっと拡大したらどうか。これは御意見だけお聞きしておきたいんですけれども、例えば住宅貸し付けあるいは普通貸し付け、これは郵便局を利用しておる人が対象ですね。今でもありますけれども、もっといろいろなよい商品をつくって、いわゆる一般貸付制度によって、このごろ大分下火にはなっておりますけれども、あのサラ金のああいう対策の一つとしても、庶民金融としてある一定の枠が預けてあれば、それの倍額ぐらいはある一定年限借りられるといった、それこそ国家がやっているわけですから、国民救済という意味においてですね、そういう新しい商品を研究なさっておる実績なんかはございませんでしょうか。
#231
○政府委員(中村泰三君) サラ金の問題が非常に世間をにぎわせたときにも盛んにそのような御提案もございましたし、個人金融分野におきまして郵便貯金の果たす役割というものが大変大きい意義を考えますと、個人に融資する道はないかというのは、これからの大きい私、検討課題であるというふうに考えております。
 ただ、新しくそういう貸付業務を行うということになりますと、担保の保全の問題でありますとか、貸し付けに際しての審査の問題でありますとか、いろいろ慎重に検討をしていかなくてはならない難しい問題がございますので、先生御指摘の点も踏まえまして、今後の検討課題にさせていただきたいというふうに思っておるわけであります。
#232
○橋本孝一郎君 国債の販売についてちょっと私も触れておきたいのですが、販売方法を教えていただきたいのですが、郵便局の窓口においてやられると思うのですが、局も普通からいわゆる地方都市の特定郵便局というのですか、大小、規模が違いますので、それぞれ局別に割り当てをするというような方法もありますし、あるいは大きいところならば国債消化を専門にする部署ができるのかできないのか。この点はいわゆるノルマとの関係で非常に影響してくる問題が出てくると思いますので、その点ちょっとお伺いしたいと思います。
#233
○政府委員(中村泰三君) 国債の販売につきましては、郵便貯金業務を取り扱います普通局、特定局の窓口及び外務員によって販売の事務に当たるということにしております。
 ただ、気をつけなくてはならないのは、お客様に勧めたけれども、実際タマがないといいますか、申し込みがオーバーして御期待にこたえられないというようなことになっても大変でございますから、そういったトラブルのないように、もちろん一定の枠を各局に一応割り当てて、その範囲でそごのないような販売方法ができるように現在検討をいたしているところでございます。
#234
○橋本孝一郎君 郵便局に限って国債の購入限度額を一回五百万円とされていますね。ですから、これは例えば個人がA郵便局へ行って買って、それでB郵便局へ行って買えば一千万円買えるということになるわけですね。そういうやり方になるわけですね、結果としては。そのように売れていけば結構なんでございますけれども、実は私はその逆が生じた場合にちょっと感ずるんですけれども、国債は今非常に売れ行きはいいとは言われておりますけれども、そういったハンディもあるし心配してお尋ねするんですが、例えば自動車のセールスマンというのは、売るということが本来業務でありますから、どれだけ課せられようと、それを売ることが本来業務ですから問題ない。ところが、周あるいはポジションがない、本来業務でない、いわゆる郵便局としては売る一つの商品、買っていただく商品なんだけれども、はっきりしたチームごとで競われるということになってくると、必ずそこにノルマを達成できない場合における職員、おれはいわゆる窓口においてこういうことをやるのが本来業務であって、それを売るのは、国債は本来業務でない、そうなってきますと、非常に職場間でノルマに向かっての私はトラブルが出てくるような気がするんです。そういうことのないようにやると上ではおっしゃるんですけれども、現場へいくと実際そういうものはそうなっちゃうんです。
 大臣も一番宝は従業員だとおっしゃったんですが、せっかくの従業員が、しかもやる気を出してやろうとする職場空気を非常にややこしい憂うつなものに持っていくということは、これは最初は必ず出てきます。恐らく十年ぐらいしないとそういうものは消化できないと私は思いますよ。だから、そこのところはうまくやらないと、せっかくやる気になっておっても、そのこと一つによって職場空気が悪くなって、ややこしくなってくるような気がしますので、実際現場の実態というものを見て、そういういわゆるノルマで厳しくなるというようなことのないように配慮をひとつお願いしておきたいと思います。特にこれは意見ですから答弁要りません。
 最後に、社会福祉事業を行う法人等に対する寄附金について、通常払い込み及び通常振りかえの料金を免除する必要は一体何なのか、また料金免除の対象とする法人または団体は具体的に何を考えておられますのか、お尋ねしたい。
#235
○政府委員(中村泰三君) 現在通常払い込みの料金を免除いたしている場合は、災害、天災等の場合に限られておりまして、社会福祉活動が活発に行われているにもかかわりませず、そういった配慮は現在のところはないわけでございます。これから長寿社会を迎えまして、こうした国民の善意から発するさまざまな福祉活動を積極的に支援していくためにも、社会福祉増進を目的とした寄附金を送付するという場合には、通常払い込み等の料金を免除することが適切であるというふうに考えているところでございます。
 料金免除の対象とする法人または団体といたしましては、共同募金会、共同募金会連合会、それから日本赤十字社、その他社会福祉事業法の六十九条によりまして寄附金の募集について厚生大臣の許可を受けた法人または団体ということで、例えば日本盲人福祉研究会といったような団体の行います寄附活動について料金の免除を考えていきたいというふうに考えております。
#236
○橋本孝一郎君 ありがとうございました。終わります。
    ―――――――――――――
#237
○委員長(高杉廸忠君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、添田増太郎君が委員を辞任され、その補欠として関口恵造君が選任されました。
    ―――――――――――――
#238
○青島幸男君 本日議題になっておりますこの三法について、まず私の賛否を明らかにしたいと思いますが、各党の委員の方々の御質問で実に明らかになったんですけれども、郵便貯金法の一部を改正する法律案と郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案、この一一案は、海のものとも山のものともわからない、あいまいもこたる税制改革に深くかかわり合っておりまして、その点各委員の御質問についても正当で合理的な答弁が一つもなされないということで、こういうものは法案として出てくること自体私は理解に苦しむわけでして、これは明確に反対をいたす立場でございまして、それから郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案につきましては、一般の方々へのサービスを増すという意味から賛成をいたします。
 それで、大変に残念なことでございますが、大臣がマル優制度につきまして、ここで胸を張って約束せられたことが、ころりとひっくり返ってしまったことについて、私は大変遺憾に思っておりますし、それから、大臣の中曽根内閣の閣僚とし保ての政治的責任と、閣議における大臣の責任などを追及して、再びここで論議を深く闘わしますと、ややこしい問題になりそうなので、非常に不愉であるということだけを申し上げて、これ以上質問はいたしません。
#239
○平野清君 きょうの三法につきまして質問に入る前に、きのう御質問申し上げました中で、ひとつ大学新聞の第三種郵便ぐらいは、ダイレクトメール並みに少し基準を緩めたらいいんじゃないかということを申し上げました。そうしましたら、大学でつくっております総合大学広報連絡会議というのがあるそうなんで、早速意見を聞いてみました。そうしましたら、四十年代には郵政省の方から各大学の広報室に一生懸命第三種郵便物をとるように、郵便物をふやしてほしいという大変な勧誘があったそうでございます。ところが、五十年代に入りまして郵政の方の赤字もふえ、郵便物もふえてきた。大変なかなか中身が厳しくなってきた。それで、その一番大きな理由は、公共性がないということだったそうでございます。大学新聞に公共性を持たせると言われましても、大学が父兄や同窓生や何かに送る新聞に一々公共性のある記事を一生懸命探して書くというのは大変困難だろうと思うんです。そういう意味で、厳しくなってしまって、十に及ぶ大学が第三種を取り消されてしまったという経過があるそうです。そこへもってきて、今度ダイレクトメールには三〇%の割引をするということを私きのう申し上げましたら、びっくり仰天いたしまして、何という郵政省の態度だ、これすべてお上の発想であって、大変役人的な発想だというふうに言っておりました。これはお答え要りませんが、ただ各大学の広報連絡会議というものがそういう見解を持っているということをちょっとお知らせ申し上げておきます。
 それに続いて、いま盛んに各都道府県から自動車税、軽自動車税、いろんな税金の納付書が来ております。この間のお話ですと、信書とダイレクトメールとの差がいろいろ論議されました。例えば自動車税の通知書は、あけてみますと、通信玄何にも書いてありません。自動車税の納付通知書は、自動車番号が書いてあって、金額が書いてあって、それを郵便局もしくは金融機関へ持っていって振り込むようになっている。これは信書なんでしょうか、ダイレクトメールなんでしょうか、ちょっとお聞かせください。
#240
○政府委員(成川富彦君) 担当の局長が……あ、今参りました。済みません。
#241
○平野清君 それでは、質問も聞いていませんし、後にお答えいただくことにして、次の質問をさしていただきます、時間もありませんから。
 いわゆるマル優制度の問題、売上税の問題、それによっていろんな論議がなされまして、もうきのうといい、きょうといい、大臣も局長さんも非常に答弁に窮するような質問が相次いでおりますけれども、私の方も先ほど共産党の先生がおっしゃいましたとおり、協議機関に入れていただいておりません。しかも、この税制問題協議機関は衆議院だけでございます。本来なら参議院の独自性を守る意味においても、ここで言う問題じゃないかもしれませんが、参議院においてもいわゆる税制問題の協議機関をつくって、両方を煮詰めて、衆参が最後に同時に協議をする、しかもミニ政党、ミニ会派についてはどうしても入れてもらえないなら意見を文書で出させるとか、そういうものが民主的政治のあり方だと私はあえて私見を述べて、マル優の問題に入りたいと思います。
 中曽根さんは売上税反対のあらしの中で、総理府広報を使って、大変な新聞広告を連日のように全国紙に展開をいたしました。例えば一読売新聞をとりましても全七段、九百万近い部数ございますから、広告料金、私、在社中の計算をいたしますと一回千七百万円になります。それを全国紙に出しております。恐らく何億円かの税金を使って、売上税の問題を報告しておる。一つの問題を自分の総理府広報を使ってやるのはけしからぬという見解を総理府に申し上げましたら、あれは自民党の問題ではなくて政府の問題であるから、民放を使い、新聞を使い、多額の金額を投入して国民に理解を得ようと思ったということを言っておりました。結果的には大きな税金のむだ遣いをしたと私は解釈いたしますが、じゃ、マル優存続に当たって、郵政省は独自の広報活動をどの程度されたのか、ぜひお聞きしたい。
#242
○政府委員(中村泰三君) 私ども郵便貯金の非課税制度の存続につきましては、郵政審議会の御答申をいただいたり、あるいは各種の団体、また当委員会等の御審議等を踏まえまして、貯蓄の重要性にかんがみて、ぜひ存続をいたしたいということで、いろいろのPRに努めてまいったわけであります。特に今、総額幾らのPRをしたかということにつきましては手元に資料がございませんが、私どもとすれば最善を尽くして努力をしたことは間違いはございません。
#243
○平野清君 そうしますと、総理府は国家的な政治的なPRをできると、こういうふうになっておりますが、マル優の方をそれだけ広報するなら、郵政省としては、総理府の予算にぜひマル優存続の広報を出してくれというようなことはやらなかったんでしょうか。
#244
○政府委員(中村泰三君) 私ども広報の媒体といたしまして、テレビとか新聞とかラジオとか、そういうマス媒体は使っておりませんし、政府の一体的な広報ということにはなかなか、まだ政府内で当時の状況からいたしますと調整ができていなかった問題でございますから、総理府にお願いするという性格のものではなかろうというふうに考えております。
#245
○平野清君 多分そういうお答えだろうと思っていましたけれども、今後大きな問題のときには、手紙、文書、広報を担当する郵政省ですので、もっともっと国民に早くから理解が得られるように、広報活動に力を入れていただきたいと思います。
 例のいわゆる大臣の変心につきましては、大方の方が大臣を責めていらっしゃいます。これ仄聞で大変申しわけないんですが、二百時間に及ぶ自民党の討議だとか、いろんなことがあったからやむを得ずあれしたんだ、でも仄聞しますと、大臣は中曽根さんから怒られたという説があるのでございます。要するに、政党内閣なんだから、内閣で決めたことはたとえ郵政大臣、自分の所信があっても、そこで反対することはけしからぬと何かおしかりを受けたと聞いておりますが、本当でしょうか。
#246
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 私は先生方の御指導と御支援のもとに郵便貯金の非課税制度存続のために努力をしてまいりましたが、先ほど申し上げました経緯で最終的な決断をいたしたわけであります。
 総理は非常に穏やかな人で、余り人をどなるということはいたしませんので、私もどなられたといったことはありません。
#247
○平野清君 まあ朝から、きのうからずっとあれですので、大変お気の毒ですので、この辺にしておきます。
 そこでお聞きしたいんですけれども、普通のサラリーマンが定年になります。定年後二、三年働いて仮に六十五歳といたしますと、今の高齢社会になりまして、夫婦で平均年齢まで生きるとして、どのくらいの貯金額があったら最低限生きていけると大臣お考えでしょうか。
#248
○政府委員(中村泰三君) まあ生活水準にもよりましょうから非常に難しいところでございますが、夫婦そろって安定した老後生活を送るためには二千六百万程度の貯金が必要であろうという試算もございます。
#249
○平野清君 総理府発行物及び国民生活白書には最低二千万円と書いてございます。先ほど来非課税問題が論議されておりますけれども、じゃ六十歳になり六十五歳になって、定年になって二千万円の退職金をもらえる人というのはごく限られていると思うんですね。その二千万円をためるのには、恐らくもう勤めて五、六年ぐらいから意識を持ってやっていかなければ、とても二千万円たまらないと思います。その上に子供を育て、マイホームをつくり、老後の問題を考えたら、とてもじゃないけれども、サラリーマン二千万円たまらない。そこへもってきて、わずか三百万円の貯金さえ非課税から外されてしまう、まことに非情な文化国家だろうと私は思います。
 そういう意味で、サラリーマン新党としては、長年にわたってシルバー預金、老後に備えて貯金をした場合、総額二千万円までは非課税にしろ、そのかわり絶対に老後の問題に限定しない限りそれはおろせないぐらい厳しい規制を設けて、シルバー預金をやれということを公にもし、闘ってまいりました。ところが郵政省がお出しになりました郵政行政要覧を見ましたら、六十一年度版に初めてシルバー預金というのが出てまいりました。この中に、一千万円を目標としたシルバー預金をつくりたいというようなことが書いてございました。その一千万円にはやっぱり税金かけるんでしょうか、それとも一千万円にされた根拠はどこにあるんでしょうか。
#250
○政府委員(中村泰三君) 昨年郵政省としまして、シルバープラン貯金を要求いたしたわけでありますけれども、これは夫婦二人の平均余命等を勘案いたしまして、年金もいただきますし、その不足額を利子で補うというようなことを考えまして、お一人一千万までの非課税の貯金を設ければ大体生活費に不足することはないんじゃないかという考えで要求をいたしたところでございます。
#251
○平野清君 確認いたしますけれども、今一千万円は非課税とおっしゃいましたが、本当ですか。
#252
○政府委員(中村泰三君) 昨年の要求は非課税で、シルバープラン貯金を一千万円要求をいたしたところでございます。
#253
○平野清君 そうしますと今度協議機関、いわゆる与野党協議によってこの非課税問題が、マル優の非課税問題がパアになりますと、その一千万円非課税プランというものはどうなりますか。
#254
○政府委員(中村泰三君) 昨年の予算要求におきまして、このシルバープラン貯金一千万円を要求いたしたわけでありますが、結果的にはお認めいただけなかったということで実現をしておりません。したがいまして、税制の関係とはかかわりがない状況になってございます。
#255
○平野清君 御存じのとおり、高齢化社会、高齢化社会といって政府にばかり老後の問題を要求したって、これはなかなか国家が全部面倒見てくれるわけじゃないんですよね。だから老後に備えての自助努力というものを助成することが、それこそ若いうちからそういうことを訓練することがこれからの高齢化社会に備える国民的な要望だと思うんです。何だか三百万円のマル優もパアになっちゃう、せっかく一千万円目標のあれをしたら、今度の税制改革でポチャンになっちゃう。それじゃ何のための高齢化社会に備えて長々とこういう問題を出されるのか、僕にはちっとも理解ができない。だから何としても、今度の協議機関どう変わろうとも、一つの新しい政策として一千万円を二千万円ぐらいにふやした新しい――仮にですよ、ほんの少し税金取っても、老後に備えるこのシルバープランというものを推進しようという御決意は大臣ないでしょうか。
#256
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 先生おっしゃるように、長寿社会を迎えて大事なのは、公助とお互いが助け合う互助、一番やっぱり中心になるのは自助であるということでございますから、そういう意味で急速に高齢化が進展していく中で、豊かな長寿社会の建設はやっぱり国政の重要問題の一つでございます。そういうことで郵政省といたしましても、長寿社会にふさわしい商品の開発に今後とも努めてまいりたいと思っております。
#257
○平野清君 せめて一千万から二千万努力していただきたいと思います。
 これ以上言ってもなかなからちが明きそうもありませんので、次に国債の問題に移らさせていただきます。
 皆さんからもいろんな意見が出ました。郵便局で買えば税金がつくとか、いろんな問題がありましたから、そちらの方は諸先生のお述べになった見解と私ほぼ同じですから、その取り扱いについてちょっと申し上げたいと思います。
 ちょっと調べていただきましたら、私、この法案を見ますと、郵政省が初めて国債を販売するような形の法案になっていますけれども、調べていただきましたら、明治二十八年から昭和二十六年まで郵便局の窓口で国債をちゃんと発行していたわけですね。特に戦時国債というものは郵便局が大きな役割を持って、戦争国策の遂行のために果たした役割は大きいと聞いています。二十七年からなくなったわけだそうですが、その戦時国債を含めて申し上げたいんですが、全国に一万八千あるか、一万九千あるかのように聞いています特定郵便局長さんは、既に御存じのとおり、大変地方の名士であり資産家でありますので、郵便局長さんが言われたことは、今までずっと言われたとおりやっていくと、資産、財産の形成その他に大変役に立ってきている。局長さんの言うことを聞けば間違いはないということで、簡保の方も年金の方も六十年、七十年のあれだけの成績を上げたと思うんです。
 今度また改めて国債を扱う。特定郵便局長さんが、勧めた皆さんに頭を下げたことが一回だけあると聞いたのは、いわゆる戦時国債。一生懸命局長に頼まれて買ったけれども、戦い終わってインフレが来て、ほとんど金銭的な価値がなかった。そのときにはさすがの特定郵便局長さんたちも、みんなに謝って歩いた。そういう歴史を持っているわけです。今度郵便局で、特定郵便局長さんもある程度の国債を売る義務といいますか、いろいろな圧力が来ると思うんですけれども、最後まで持っていれば元本は保証されますが、御存じのとおり、国債は途中で売ってしまえば、そのときの金利とかいろんな面で元本を割ってしまうことが多々あるわけです。そうしますと、今、特定郵便局制度がだんだんと変革しているときに、無理に特定郵便局長さんが一生懸命国債を売って、その国債を買われた方が病気その他でどうしても国債を売らざるを得なくなったようなときに、特定郵便局のせっかく築き上げた地域との信頼感、局長への信頼感というものが失われはしないかというような危惧があるんですが、そういう点はいかがでしょうか。
#258
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のように、国債といえども債券市場の動向によりまして元本割れというような状態にもなり得るわけでございまして、償還時まで保管されれば確定利付で、これほど国債以上に安全な担保のかたいものはないわけでありますけれども、そういった途中で換金の必要が生ずるというような場合になりますと、時価によって買い取りをするというようなことで、金融情勢いかんによれば不測の事態も生じかねないということでございます。
 そういう意味では、特定郵便局長ばかりじゃなくして、郵便局の職員、国債の販売に当たります職員に十分な証券知識を持っていただくと同時に、お客様との間に将来国債の売買につきましてトラブルの起きることのないように十分研修も積み、訓練も積みまして、そういう事態の起こらないように気をつけてまいりたいというふうに考えております。
#259
○平野清君 ぜひそうしていただきたいと思います。
 次の質問に移りますけれども、厚生年金、それから厚生年金基金というのが二つあるわけですけれども、きょうは厚生年金基金についてお伺いしたいわけですけれども、全国に対象者はどのぐらいおありになるんですか。
#260
○政府委員(中村泰三君) 六十二年五月一日のデータによりますと、全国で厚生年金基金数は一千百五十九基金でございます。
#261
○平野清君 大変な数だと思うんですけれども、お聞きしましたところ、その厚生年金基金を郵便局で受け取っている企業がわずか四十というふうに聞いております。それはなぜかと申しますと、銀行を使いますと、月初めに銀行から、あなたの金額はどこどこ銀行に振り込みましたと一通のはがきが来れば済むわけです。郵便局にお願いしておきますと、まず月初めにその内容のはがきが来る。手紙が来る。その中に金額の書いたはがきが入っている。また来る。書留郵便が来る。その書留郵便を持って郵便局の窓口へ行って、判こを押して自分の口座に入れてもらう。大変ややこしい制度になっていると聞いております。なぜ郵便局だけがそういう面倒くさい処置をとらなきゃいけないわけですか。せっかくそれだけの多くの数の年金基金の加入者がいるんなら、すぐ近くにある特定郵便局で済むのを、面倒くさいという理由だけで電車やバスに乗って銀行まで出向くというようなことになるわけですが、もっと句か積極的に一回で済むような方法がないものでしょうか。それから、企業に対してもっともっと違った形でPRをして、郵便局を活用していただければ、ついでに何といいますか、小包も持っていくでしょうし、切手も買うでしょうし、郵便局の人と口もきくでしょうし、何か私は商売上手の割にはおかしいような気がしますが、どうでしょうか。
#262
○政府委員(中村泰三君) 郵便局におきましても、郵便貯金のオンライン網が五十九年の三月に完成をいたしましたので、現在の状況ですと、この厚生年金基金を扱う企業が郵便局を御利用いただければ自動受け取りの方法がございますので、民間金融機関と同一のサービスができることになっております。そういう意味では、オンラインシステムの完成が民間金融機関に比べましておくれた事情もございまして、こういう自動受け取りのサービスができたのが五十八年の七月からでございまして、しかも全国展開をするのに非常に時間がかかったという状況になって、現在のところまだ導入基金数は四十基金しか導入されていないという状況でございます。先生御指摘のとおり、郵便局におきましても、厚生年金基金を扱っている企業が御利用いただければ、その受給者の方も郵便貯金の口座に直接的に振り込まれるというサービスが受けられますので、郵便局も積極的に勧奨に当たってまいりたい、利用を広げてまいりたいというふうに考えております。
#263
○平野清君 余り時間がありませんので、ちょっとつけ加えますけれども、企業の経理担当者といいますか、給与担当者が、退職者に対して銀行の方が便利ですよと言うんだろうと思うんです。だから、個々に当たられてもとても数がふえるわけじゃありませんので、給料は何々銀行だったら、こういう年金の方はひとつ郵便局の方にお願いをしたい、そういう大企業、中小企業の給与担当者とか、そういう者に積極的に働きかけるという努力を続けていただきたいと思います。
 それから、次にちょっともうけ話なんですけれども、公共料金がどんどんどんどんガス、水道、NHK、その他学校の授業料、自動振り落としというのですか、振替口座になっております。一つの盲点は日刊紙だと思うんです。一番日本で大きい新聞、実に日刊紙九百万部を持っているわけです。ごく最近、埼玉県のある町で、わずかまだ一万五千の販売店ですけれども、郵便局にお願いをしたら、購読科の自動引き落としをやってくれるようになった。購読者の方も大変便利だと喜んでいるわけです。私、これは日本で初めてかと思って聞きましたら、静岡とかなんかで、ところどころでやっていらっしゃると聞きました。朝日、読売合わせたって、二つだけでも千五百万部あるわけです。全国の新聞合わせれば、恐らく日刊紙三千万部か三千五百万部あると思うんです。普通料金二千八百円で、多分引き落としに郵政省がお取りになる金額は、ちょっとよくわかりませんけれども、二十円か二十五円もうけられるのではないかと思うんです。その金額をお掛けになればどれだけの収入になるか、莫大なものだというふうに私は考えます。そういう収入の新しい分野にもっと積極的に進めば商売繁盛ということもあるのではないかと思いますが、その点御検討いただければと思います。いかがでしょう。
#264
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおりでございまして、私どももまだまだ御利用いただいていない販売店がたくさんございますので、もっと先生の意を体して利用勧奨に当たってまいりたいというふうに考えております。
#265
○平野清君 あと二分しかありませんので、先ほどのお答えをいただいて終わります。
#266
○政府委員(富田徹郎君) 都道府県の納税通知書のように大量に出します大口の利用の郵便がございますが、こういうふうな納税通知書というものは、これは信書に該当するかどうかといいますと、これは信書に該当いたします。というのは、特定の者にあてた特定の内容の通信文というのは信書に当たるわけでありまして、特に納税通知書なんかは一人一人納税額が違うというような意味で、非常にその内容に特定性がございますので、信書に該当すると思います。
 こういうふうな大量に出された郵便物では、現在一〇%までの事前区分等の条件で割り引いておりますけれども、なお先生御指摘のように割り引けるかどうかについては今後とも検討してまいりたいと思いますが、現在御提案申し上げた郵便法の改正では、広告郵便物に限ってということにしておりますので、このカテゴリーにはこの場合は入らないわけでございます。
 なお、こういうような広告郵便物に限った趣旨は、広告郵便物は価格弾力性が働いて、安くなればそれだけまた量がふえるというメカニズムがあるだろうということを想定しているわけでありますが、こういう納税通知書のような郵便物はいかに大量でありましても、料金が安くなった分だけまたたくさん出してもらえるというようなことにはまいらないという意味がありますので、苦しい郵便財政のことを考慮しながら慎重に検討さしていただきたいと考えておるわけであります。
#267
○平野清君 一分しかありませんので、ちょっと言及させていただきますが、例えば自動車税見ても、六百万埼玉県に人口があります。恐らく二百五十万台ぐらいあると思います。そこへ全部通知が行くわけですね。その納金先は郵便局でもいいわけです。そうしたら、行きっ放しじゃなくて、当然郵便局にもその事務取扱料というのは入ると思いますし、地方自治体に少しサービスしておけば、大概地方自治体というのはお役所同士で、何か郵政省がやられるときには必ずお返しをするものだと思うんです。そういう気持ちで、全国で大変な数になると思うので、その日稼ぐことも結構ですけれども、将来稼げることもお考えになった方がいいんじゃないかということを申し上げて、終わります。
#268
○委員長(高杉廸忠君) 他に御発言もなければ、三案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#269
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより三案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#270
○山中郁子君 私は、日本共産党を代表して、郵便貯金法の一部を改正する法律案と郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案に対する反対の討論を行います。
 反対の第一の理由は、この二法案が、いずれも国民が強く反対しているマル優制度、特別マル優制度の廃止を前提にしているからであります。
 マル優制度の廃止については、郵政大臣の諮問機関である郵政審議会でも、昨年十月十六日の答申で、「現行の少額貯蓄非課税制度は、今後とも堅持していくべきである。とりわけ、国の機関である郵便局を通じて、国民に非課税貯蓄の利用の機会を提供することは、国としての最低限の責務であり、郵便貯金の利子非課税制度については断固これを堅持していく必要がある。」と述べているように、この利子非課税制度を守ることは、国民本位の郵便貯金を維持していくための、まさに必要条件なのであります。
 今回の二法案が、このマル優制度を廃止することを前提にしていることは、本委員会の審議を通じても明らかになったところであり、断固としてマル優制度の存続を主張する我が党としては、到底容認できるものではありません。
 反対する第二の理由は、この二法案が、いずれも金融の自由化とか民間金融機関への接近を意図した内容のものであり、現在横行している投機機運をさらに助長しかねず、国営貯蓄機関としての本旨に反するものだからであります。
 この金融の自由化が、大口利用者の利益には沿うが、小口利用者の利益は損なうものであることも、我が党は既に衆議院の審議を通じても明らかにいたしましたし、アメリカの実例によっても明白になっているところであります。
 このような小口預金者、すなわち国民に不利益をもたらす金融自由化を助長するという点からも、本二法案には賛成できません。
 なお、郵便為替法と郵便振替法の改正については、利用者サービス向上に資するものであり、賛成するものであることをつけ加えて、私の討論を終わります。
#271
○委員長(高杉廸忠君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより三案について順次採決に入ります。
 まず、郵便貯金法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#272
○委員長(高杉廸忠君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大木君か石発言を求められておりますので、これを許します。大木君。
#273
○大木正吾君 私は、ただいま可決されました郵便貯金法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、自本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・国民連合各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたしまして提案にかえます。
 郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、衆議院に設置される協議機関において協議されることとなった少額貯蓄非課税制度について、郵便貯金を所掌する立場から重大な関心をもつとともに、現下の為替貯金事業をめぐる厳しい諸情勢に適切に対処するため、次の各項の実現に努めるべきである。一 金利自由化の恩恵を広く国民が享受できるよう、郵便貯金を含む小口預貯金金利の自由化の早期実現を図ることとし、当面、市場金利連動型郵便貯金を早急に導入すること。一 金融自由化時代における為替貯金事業の健全な経営を確保するとともに、社会資本の充実等を図るため、地方公共団体への直接貸付など、資金運用制度をさらに改善充実すること。
一 多様化する国民のニーズに適切に対応するため、郵政三事業の各種サービスを組み合せた新商品などを早急に開発し提供するとともに、郵便貯金の預入限度額等の一層の引き上げを図ること。
一 金融の自由化・国際化、長寿社会の到来等、時代の新たな要請に応えるため、個人金
融に関する調査研究体制を一層強化すること。
 右決議する。
 以上でございます。
#274
○委員長(高杉廸忠君) ただいま大木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#275
○委員長(高杉廸忠君) 多数と認めます。よって、大木君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、唐沢郵政大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。唐沢郵政大臣。
#276
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 慎重な御審議をいただきまして、ただいま郵便貯金法の一部を改正する法律案を御可決いただきましたことに対し、厚く御礼を申し上げます。
 この委員会の御審議を通じて承りました御意見につきましては、今後為替貯金事業を運営していく上で十分生かしてまいりたいと存じます。
 また、ただいまの郵便貯金法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、今後その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。
 まことにありがとうございました。
#277
○委員長(高杉廸忠君) 次に、郵政官署における国債等の募集の取扱い等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#278
○委員長(高杉廸忠君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#279
○委員長(高杉廸忠君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#280
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#281
○委員長(高杉廸忠君) 次に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律及び簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部を改正する法律案及び簡易生命保険法及び郵便年金法の一部を改正する法律案の両案を便宜一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。唐沢郵政大臣。
#282
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 最初に、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律及び簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、最近の我が国の経済情勢の動向にかんがみまして、簡易生命保険及び郵便年金の加入者の利益の増進を図るため、簡易生命保険及び郵便年金特別会計の積立金について、その運用の範囲を拡大するとともに、簡易保険郵便年金福祉事業団において、これを借り入れて運用し、その利益を同特別会計に納付することとすること等を行おうとするものであります。
 まず、簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部改正の内容について申し上げます。
 第一は、簡易生命保険及び郵便年金特別会計の積立金を簡易保険郵便年金福祉事業団に貸し付けることができるようにするため、同事業団をその運用範囲に加えようとするものであります。
 第二は、社債及び外国債に運用する積立金の額の限度は、それぞれ積立金総額の百分の十とされておりますが、これを百分の二十にしようとするものであります。
 次に、簡易保険郵便年金福祉事業団法の一部改正の内容について申し上げます。
 第一は、簡易保険郵便年金福祉事業団に新たな目的を加えることであります。
 現在、同事業団は、簡易生命保険及び郵便年金の加入者福祉施設の設置及び運営を適切かつ能率的に行うことを目的としておりますが、これに簡易生命保険事業及び郵便年金事業の健全な経営に資するために必要な業務を行うことを加えようとするものであります。
 第二は、同事業団の業務に、簡易生命保険及び郵便年金特別会計から借り入れた資金の運用を行うことを加えようとするものであります。
 第三は、その資金の運用については、国債等の有価証券の取得、預金もしくは貯金または金銭信託の方法により、安全かつ効率的に運用しなければならないこととしようとするものであります。
 第四は、新たな業務に係る経理及び簡易生命保険及び郵便年金特別会計への納付であります。
 新たな業務に係る経理については、現在の業務と区別して勘定を設け、この勘定において利益を生じたときは、これを簡易生命保険及び郵便年金特別会計に納付することとしようとするものであります。
 なお、この法律の施行期日は昭和六十二年四月一日としておりましたが、衆議院においてこれを公布の日とすることに修正されております。
 以上が、この法律案を提出いたしました理由及びその内容の概要であります。
 次に、簡易生命保険法及び郵便年金法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、最近における社会経済情勢の推移及び保険需要の動向にかんがみまして、簡易生命保険及び郵便年金の加入者に対する保障内容の充実または利便の向上を図るため、終身保険の制度を改善するとともに、証券等を貸付金の弁済に充てることができることとすること等を行おうとするものであります。
 まず、簡易生命保険法の一部改正の内容について申し上げます。
 第一は、終身保険について、最近の長寿社会の進展にかんがみ、被保険者の常時の介護を要する身体障害の状態が一定期間継続したことにより保険金の支払いをすることができることとするものであります。
 第二は、疾病傷害特約について、保障の充実を図るため、被保険者の疾病を直接の原因とする常時の介護を要する身体障害の状態に対し保険金の支払いをすることができることとするものであります。
 第三は、加入者の利便を図るため、証券等を保険契約者に対する貸付金の弁済に充てることができることとするものであります。
 次に、郵便年金法の一部改正の内容について申し上げます。
 これは加入者の利便を図るため、証券等を年金契約者等に対する貸付金の弁済に充てることができることとするものであります。
 なお、この法律の施行期日は、終身保険及び疾病傷害特約の制度の改善については公布の日から起算して一年六月を、証券等を貸付金の弁済に充てることができることとすることについては公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日からといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#283
○委員長(高杉廸忠君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四十分散会
ソース: 国立国会図書館
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