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#1
第108回国会 逓信委員会 第6号
昭和六十二年五月二十六日(火曜日)
   午前十時四分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         高杉 廸忠君
    理 事
                岡野  裕君
                竹山  裕君
                宮田  輝君
                大木 正吾君
    委 員
                長田 裕二君
                志村 愛子君
                添田増太郎君
                永田 良雄君
                成相 善十君
                西村 尚治君
                山内 一郎君
                小川 仁一君
                及川 一夫君
                鶴岡  洋君
                原田  立君
                山中 郁子君
                橋本孝一郎君
                青島 幸男君
                平野  清君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  唐沢俊二郎君
   政府委員
       郵政大臣官房長  成川 富彦君
       郵政省通信政策
       局長       塩谷  稔君
       郵政省電気通信
       局長       奥山 雄材君
       郵政省放送行政
       局長       森島 展一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
   説明員
       文部省高等教育
       局企画課長    遠山 敦子君
   参考人
       日本放送協会専
       務理事      林  乙也君
       日本放送協会理
       事        尾西 清重君
       国際電信電話株
       式会社代表取締
       役副社長     児島 光雄君
       日本電信電話株
       式会社常務取締
       役経営企画本部
       長        草加 英資君
       日本電信電話株
       式会社経営企画
       本部営業企画部
       長        井上 秀一君
       日本電信電話株
       式会社電話企画
       本部営業推進部
       長        西脇 達也君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○電気通信事業法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○放送法及び電波法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○電波法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○違法有線音楽放送事業者に対する法的対策に関
 する請願(第一三〇六号外五件)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(高杉廸忠君) ただいまから通信委員会を開会いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 電気通信事業法の一部を改正する法律案、放送法及び電波法の一部を改正する法律案及び電波法の一部を改正する法律案、以上三案の審査のため、本日の委員会に国際電信電話株式会社代表取締役副社長児島光雄君、日本電信電話株式会社常務取締役経営企画本部長草加英資君、同社経営企画本部営業企画部長井上秀一石及び同社電話企画本部営業推進部長西脇達也君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(高杉廸忠君) 次に、電気通信事業法の一部を改正する法律案、放送法及び電波法の一部を改正する法律案及び電波法の一部を改正する法律案の三案を便宜一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○及川一夫君 明日の国会の会期末を前にいたしまして、先週から集中審議みたいに、しかも連日、法案の議題が要するに変わるということで、必ずしも十分な時間を与えられての審議ということにならないことは非常に残念であります。与党の先生方も大変だと思うんですが、問題を提起をし質問する方も正直言って大変でありまして、検討すればするほど大きな問題点を感じながらも、衆議院の審議の経過などもこれありということの意味を含めて審議に臨んでいるわけですけれども、ぜひこういった点を考えていただきまして、大臣以下事務局の皆さんには明確なひとつ答弁をお願いしたい。
 しかも、この法案としては三つなんですが、いずれも電気通信情報産業全体を包んでの問題でございますし、単に法律を認めれば、あとはもう安心などというものではないと私は思っています。むしろこれからが大変なんでありまして、そういう立場に立ちますと、今回提起されている三つの法案自体は、ささいなような感じもいたしますが、決して私はそうでないと。それこそ前国会まで論議をされてきた通信主権という問題を含めての論議をしていかなければならないんじゃないか。そこにまた基本を置いてこの法案自体についてどう理解し、また皆さん方に執行していただくかということになるのではないかというふうに思っております。そういう立場に立ちまして、法案の順序に基づくというよりも、三つの法案を一括して御質問申し上げるような形になりますので、質問の仕方も順序は不同になりますが、その点御理解いただいてお答え願いたいというふうに思います。
 まず、私は、第一にKDD問題に絡みまして、第二KDD問題について御質問したいというふうに思うのであります。
 昨年の半ば以来ですか、第二KDD問題が具体的に動き出しました。一時は第二KDD二社ではなくて一社に統一をして、日本国内にあっては光通信は二社でもって争うと、競争体制をつくると、こういう基本的な立場を踏まえながら郵政省がおまとめにかかっているように思うわけでありますけれども、その後のマスコミを通じての情報によりますと、必ずしもまとまっていない現状にあるようにお見受けをいたします。放置しておけば自然に解決をするというものだとは私は思っていませんから、そういった点で、まずもって第二KDD問題についての経過とそれから現状、そうして郵政省がお考えになる問題点というものをこの際明確にしていただきたいというふうに思います。
#6
○政府委員(奥山雄材君) 国際電気通信分野における新規参入、これはいわゆる第二KDD問題と言われているものでございますが、これにつきましては、少なくとも法制的には六十年四月一日の電気通信事業法の成立と同時に自由化されたところでございます。それを受けまして、まず基本的に郵政省としては、国際電気通信分野における新規参入を歓迎するという立場をつとに表明したところでございます。
 ところが、昨年の夏以降特に顕著になりました二グループによる新規参入の希望の動きを受けまして、両グループ間でさまざまな折衝、接触が持たれました。その結果、両グループの発起人代表から、その両グループに出資を希望している民間の各社大半が一本化されることが適当であろうというような御判断から、渡辺経団連情報通信委員長にその調整を依頼されたところでございます。
 郵政省といたしましても、KDDとの有効な競争を確保するということ、あるいは諸外国の例等から見まして、当面第二KDDについては一社が適当であろうということから、その渡辺調停というものを見守ったところでございますけれども、最終的に本年四月二日に至りまして、渡辺委員長から調停案が示されました。
 その調停案の中身は三点ございまして、一点は両グループから、それぞれ四社を中核社として選び出して、合計その八社が中核会社として第二KDDの株式については均等な保有をする、また新会社にその八社が役員を派遣する。それから、新しい太平洋ケーブルの取り扱いについては新会社が直ちに検討を開始するという、その三点でございました。
 この調停案に基づきまして、省といたしましては、これは、それまで参入を希望しておりました数多くの内外の企業の要望にこたえた適当な妥当な案であるということから、これを支持するという表明をしたところでございます。
 その後面グループの間では調停案を受けまして、これまでに二回テーブルに着いて合議、協議がなされております。一回目が四月十五日、二回目が五月一日でございます。三回目が近く開かれるように伺っております。それらの協議におきましては、今申し上げました三点について、鋭意率直で真剣な検討がなされているという状況でございますので、郵政省といたしましては、今この八社の協議の成り行きを多大の関心を持って見守っているという状況でございます。
#7
○及川一夫君 最後の結びが見守っているということなんですが、見守っているだけでよろしいのですか。
#8
○政府委員(奥山雄材君) 新規参入の問題は、基本的には国内国外を問わず民間の自主的な判断によるものが大前提であることは申し上げるまでもございません。その過程で郵政省といたしましては、先ほども申し上げましたような、その節目節目において省としての方針を内外に鮮明にしたつもりでございます。そうした中で渡辺調停案が出て、省としてもこれを支持するという表明をし、それを省の現在の方針として私どもは堅持しているところでございます。
 そうした中で今話し合いが行われている状況でございますので、その成り行きを現在見守っているということでございます。
#9
○及川一夫君 話し合いが行われてはいるのでしょうが、時系列的に見た場合に、三月の三十日までは今電気通信局長がおっしゃられた郵政省の基本的立場ですね、この立場を堅持をされてきて、三月の三十一日になって役員派遣を認める問題とか、あるいはその出資の割合については日本の中核企業並みとか、そういったことで一定の妥協の方針が示された。その段階では太平洋ケーブルの敷設の問題についではあかぬ、こう答えられているように私が調べた限りではそうなっているわけであります。
 そうして四月の十七日、総理訪米前ということになるのでしょうが、多くのマスコミはそういう意味合いでどうもとらえているようですけれども、太平洋ケーブル敷設問題については唐沢郵政大臣が歓迎の発言をされていると、こうなっているわけであります。そして、総理が訪米された後一体どうなったのか、この問題についで。さらには五月の訪米前、四月の二十二日には、一方の第二KDDを設立したいという旗頭であるITJが太平洋ケーブルの敷設に対して反対の表明をする、もしこれが入れられなければあくまで単独設立てある。つまり、今のKDD以外に二社方式でいいじゃないか、認めるべきだと、こういう基本的な立場に立ち返るという意味合いを含めて、このITJが郵政省に対していろんな行動を起こしているというふうに見えるのであります。
 電気通信局長のお話を聞いていると、譲歩したこと自体についても私は議論をしなければいけないし、問題意識を持つんですが、とりあえず国際間の問題ですから、自由化された中での議論ですから、話し合いをする以上はお互い譲り合うということがなければいけない。この限りでじっと見ておったんですけれども、しかし四月の二十三日になったときに、まあいわばITJが開き直った形でこの第二KDD問題に対して注文をつけると、こうなっているわけでして、それを見守るというふうにこられますと、一体何を見守るんですかと、これは。相手が譲歩することを待っているんですかというような具体的な質問に発展をしていくんですけれども、そんなに軽々しい問題としてこれは郵政省として見ておられるんですか、それをお聞きしたい。大臣にお願いしたいと思う。あなたがこれを推進してきたんだ。
#10
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 第二KDD問題の経緯はただいま電気通信局長が御答弁申し上げたとおりでございますが、電気通信改革をやりまして、おかげさまで今まではNTTにしても新規参入にしても非常に順調にまいりまして、今度このような国際電気通信の分野で新規参入が行われようとしておりまして、これは私は我が国の電気通信分野における大変重要な問題であると、このように認識をいたしております。
 ただ、先ほど局長も申しましたように、基本的にこれは民間の関係者が自主的にお話し合いでお決めになるものでございますので、我々も非常な重大な関心を持ちつつ見守っておるところでございます。
#11
○及川一夫君 いや、その重要性を認識しつつというのは、これは私もそういう観点に立っているものですから、今の郵政大臣のお答えそのものは、それはそれでいいんですけれども、しかし、それで終わるんですかと、これは。本当に終わるんですか。
 だから、私は郵政大臣にお聞きしたいのは、二十二日以前ですな、いずれにしてもあなたは出資の問題にしても役員派遣の問題にしても太平洋ケーブル敷設の問題についても歓迎をする、了解をする、こういう立場をとられたわけですから、それも閣議で報告をしてということも一つには聞いておるわけですね。それなら訪米する中曽根総理に対して、あるいは閣僚全体に対してそういう御報告をなされたし、また了解を得たんでしょうから、しからば、まず四月二十二日のITJの話は横に置くとして、一体アメリカとの関係、それから英国も当然関係してくるわけですが、一体この辺の話はどうなっているんですか。
#12
○政府委員(奥山雄材君) 大臣の先ほど御指摘がございました御発言、あるいは方針の表明の中でもはっきり申されているわけですが、ケーブル敷設の問題は、日本並びにその陸揚げ地点であるアメリカ側の動向も十分に重視しなければいけないということを申されておりますので、当然のことでございますが、こういう新しい太平洋の横断ケーブルにつきましては、米側の動向というものも私ども十分関心を払っております。また、既にこれに先立ちまして、大西洋においていわゆるPTATと申しておりますが、プライベート大西洋ケーブルにつきまして、アメリカのFCCの許可がおりておりますけれども、アメリカ並びにイギリスのそれらの問題の取り扱いにつきましても、私どもは十分現在研究をし、検討をしているところでございます。
#13
○及川一夫君 要するにあれですか、郵政省が了解し合った線で国内でもアメリカ、イギリスを含めてまとまると、まとめることができると、こうおっしゃられているんですか。
#14
○政府委員(奥山雄材君) ただいま申し上げましたように、第三回目の会合が近く持たれるということでございますので、この三回目の会合におきまして株式のシェア、あるいは役員の派遣、あるいはケーブルの問題等の議題がさらに掘り下げて検討されるように伺っております。
 特にケーブルの問題につきましては、IDC側の構想について、ITJは十分それを聴取したいという意向のようでございますので、IDC側の説明に対してITJがどう受けとめるかは、これはかかって彼らの経営判断にかかわる事項でございますので、これの帰趨につきましては、私ども現在の時点でどのようになるかということを判断する材料を持ち合わせておりません。
#15
○及川一夫君 そのケーブル敷設の問題にしても、ATTと日本のKDDが近く同じようなケーブルを敷くと、しかも技術水準の高い、容量の大きいもので敷くというような報道もされておりますし、そういうことがあるだけに、果たしてこのIDCにしろITJにしろ、単独の回線を敷いて六百億から七百億もかかるような資金が必要なだけに、果たしてペイされるのかどうかという問題を含めて大きな課題として横たわっているし、それはもうお互い競争だから、敷くか敷かないかという問題について我々がとやかく言う必要はないのかもしれませんけれども、問題は郵政大臣、はっきりお答え願いたいと思うんですけれども、郵政省が描いている日本国内における国際電信電話の競争社は二社であると。この筋道をきちっと通すことができるというふうに判断を持ち、同時にまた、そう志向していきたいという基本的な立場というのは変わらないのかどうかということについて、明確にしていただきたいと思います。いや、郵政大臣、ちょっと答えてよ。それは無理だよ。
#16
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 先ほど奥山局長が御答弁申し上げましたように、今の国際電気通信事業の規模ですか、あるいは外国の例等も勘案いたしまして、大多数の方が一社が適当だろうと考えていらっしゃる。そういう関係で、二つのグループの発起人の方が渡辺経団連の情報通信委員長にその調整を依頼されたわけでございますので、その調停案が出まして、今それをもとにいたしまして中核八社で話し合いが行われている。二回行われたけれども、非常に友好的であり、かつ活発な論議が交わされたと、このように聞いておりますので、私も先ほど申しましたように何とかそのような調整が、この調停案を基礎といたしまして、関係者ができるだけ早く最終的な合意に達せられるということに期待を置いて待っておるところでございます。
#17
○及川一夫君 その期待という言葉が最後にくっつくものですから……。一体郵政省が国内の法律に基づいて、同時にまた行政官庁、監督官庁という立場から見て、国際電気通信にかかわる日本国内における市場というのは六千億である。そして現実に、今KDDがその中で国際通信として掌握しているのは、金額にすればおおむね三千五百億ぐらいというふうに予算を見てもなっていますね。
 ですから、それだけに三社も会社が出てくれば、それこそ共倒れというようなことになるし、法律条文にある過当競争はいけませんよと、その場合には調整しなければいけませんよと、それに基づいて郵政省が二社方針を打ち出したと私は理解しておりますから、それ自体はやはり行政監督官庁としては権威のあるものだと私は思うわけですね。ですから、それが国際的な通信業が国内への通信競争に参加をされて、そして共倒れになってしまうということになってしまうと、これはまさに言葉は適当でないかもしれませんけれども、法律上から見ても、また郵政という行政監督官庁から見ても好ましいことではないわけですから、やはりKDDの事業そのものは、日本の国民とともに歩むということになれば、その立場をきちっとやっぱり堅持をしていただくということが私は基本であってしかるべきだ。そういう意味で郵政省が出された方針というものは私は私なりに支持できるんであります。このことをしっかり私は踏まえて、期待じゃなしに、個々の問題での妥協はあったにしても、二社か三社か四社がという問題では、やはり競争会社は一社、KDDを含めて二社と、こういう原則というものをきっちりと通すということを踏まえて^これからの調整、話し合いにも臨んでいただかなければならないんじゃないかというふうに私は思うんであります。そういう立場で私は郵政大臣の先ほどの答弁を確認してよろしいかどうか、お伺いいたします。
#18
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 及川先生御専門の分野でございますが、大体先生の御意見が何と申しますか、国民の大多数の抱いている意見ではないかと私は思っております。
 基本的なスタンスをお尋ねでございますので、我々は、大きな人口を抱え資源の乏しい国であって、自由貿易が国の存立の基本であると、このように考えておりまして、今後ともやはり国際化、自由化ですね、こういうものには我々は積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
 しかしながら、一面、この電気通信の特殊性というものがございまして、一種、二種とお分けになった、ここにも非常に意味があると思うんですが、カナダのマクドナルド大臣が過日見えまして、あそこもいよいよ自由化を考えている、新しい法律をつくりたい、いろいろ各国の法制を勉強したんだけれども、やはり電気通信施設、設備を持つかどうかで分けるのが一番いいと思うので、おたくの法制を参考にしてと、向こうも何か二つに分けるというようなことを言われておりました。
 そういう意味で、先生方が慎重審議をしておつくりいただきました電気通信事業法、有効、適正な競争をして、できるだけ安い、よいサービスを国民に提供するようにということでおつくりいただきました電気通信事業法の精神を尊重いたしまして、あくまでも具体的な案件につきましては、法に従いまして、厳正、公正に処理をさせていただきたい、このように考えております。
#19
○及川一夫君 そのことはそれとして確認をしておきますが、ぜひ大臣初め郵政省にも考えていただきたいし、本来総理大臣である中曽根総理にもお聞きしたい点も率直に言ってあるんですけれども、どうもこの電気通信にかかわる問題、他の問題でもそうだと言われているんですが、何かアメリカに言われると、どんどんどんどんと後ずさりをするという感じがしてならないんですね。しかも、今回のこの第二KDD問題でも、四月二十二日後の時点だろうと思うんですけれども、三社ほどの新聞記事の中に、この問題は総理大臣訪米を意識して、政治的判断で対処することになるのではないかと。その中に一社、二社という議論が前面に出て、もう二社を認めると、認めますということを中曽根総理は約束をするのではないかという推測記事も実はあるのであります。
 しかも、これだけではなしに、私の体験からいっても、アメリカの技術陣というか、あるいは政府首脳にとってはおもしろくないことかもしれませんけれども、恐らく通信技術ということになりますと、もう既にアメリカを超している、こういう実態に私はあるというふうに思っているのであります。それだけにこの通信機器そのものが、国内で生産されるものが技術水準は極めて上で、しかも安いと、こうきているものですから、アメリカに売るだけでなしに、国内の通信機器を日本の通信機器メーカーが独占をしている、こう見えるわけですね。
 この点唐沢郵政大臣はお聞きになったかどうか知りませんが、今の真藤社長が電電公社総裁として一月六日に、あれは四年前でしたか、一月に就任されて、たしかその翌年の一月の新春放談の中で、通信摩擦の問題もあるし、アメリカから意図的に買わなきゃいかぬかなという気持ちでおったんだけれども、何せ通信機器は、レベル的に見て下であって、値段的に言うと三倍だというんですね。これは彼自身が発言しておったんですからね。これではどうにもなりませんと。つまり国際関係ですから、経済摩擦とか貿易摩擦とかいろんなことがあると。そういう中で国の事業だけに、時と場合によれば国際的配慮、政治的配慮というものを加えて、買わぬでもいいものを買うときがある、あるいはレベルダウンであっても、値段が折り合えばという気持ちですね。具体的に言えば、二割ないし三割ぐらいの高目ならば購入することも決断できると。ところが、三倍も違うということになると、どうしても買うことができないんだと、こういうことを新春放談の中で、五、六人ぐらいの対談の中で話をされたことを今もって私は覚えているんです。
 そして最近では、電報を送信するのに、もう昔のようなモールスであるとか、印刷鍵盤であるとか、そういうものはありません。使えることは使えるけれども、もうそんな時代ではない。電話というものを主体にしたTXASという名前なんですけれども、そういう機械が、あれも私は無理やり購入したんだろうと思う。使ってみて、日本の国情に合わない。合わないから今度それを運用でもって、それを操作する方法によって何とかしようということになると、そのたびに金がかかる。こういうような機械を今全国的に入れて、もう既に終わろうとしている。職場では非常に評判が悪い。
 事ほどさように、アメリカを非難するわけではないんですけれども、どうも技術の面と値段の面が、高かろうが技術が悪かろうがという、全くそういうことがあってはならないとは申し上げませんけれども、どうもこの通信技術あるいは通信機器購入問題をめぐっては、アメリカに言われると二歩から三歩、三歩から五歩というふうに妥協していくという、これは一体よろしいものかどうかですね、私は篤とお考え願いたいという気持ちなんです。
 今、日本の国は国際問題を軽視しておるわけにはいかない。経済摩擦にせよ貿易摩擦にせよ、すべて解決をしていかなきゃいけない。そのためにはある程度我々は犠牲を払わなければならぬということがあったとしても、やらなきゃならぬことがあると私は思っています。しかし問題は、これまで論議をされてきたように通信主権、これだけ言うと何のことかようわからぬのですけれども、またわかるような気もするが、私が具体的に言えば、日本国内にある情報の問題である。要するに通信の秘密というものが保たれるかどうかという、通信の秘密が保たれないために、我が国の運命というものが他国によって左右されるというようなことがあっては私はならないというふうに思うんですね。そういう私は議論だと思うんです。そのことをお互いに理解し認識をするならば、やはり通信主権確立のためにも、この問題については軽々に妥協すべきものであるのかどうかということが一つ問題になります。
 それから、私は、大きな話に持っていくつもりはないんですけれども、やっぱり自由貿易の問題と、それから保護主義という問題、どうも今、日本国内には自由貿易がよくて保護主義がいけないと、アメリカは善で日本は悪だと、こういう雰囲気があるように思うんですね。それは何も我々政治家と言われる人たちだけではない。エコノミスト自体にもそういうような論陣を張られる方がいるんですけれども、どの国にあっても、自国の国民の生活を守らない、みんな犠牲にしてしまって、他国の言うことを聞くなんということは、僕はあり得ないと思うんですな。守るためには、時と場合によれば、保護主義と言われるようなことが国策としてとられることが私はあると思いますよ。日本だけがそれを主張するんじゃなしに、今現実、アメリカが主張されているわけでしょう。あれだって私は非難だけできないと思う。率直に認めるところは認めた方がいいと思う。その上に立って世界経済や国内経済をどう考えていくか、あるいはそれぞれの国の産業構造、経済構造の問題点は何かということを問い合いながらお互いに協力し合って、その経済が立ち直るようにするのが道筋だと私は思うんですね。
 そういう立場からいってもこのKDD問題というのは、先ほど言った通信主権の問題とやはり国民生活というか、我が国の課題ということから言えば、私はそんなに何社もあってしかるべきなどというふうになるはずがないような気がするのであります。特に外国からの参入というのは、そういう意味では日本の国に限らず、他国でもあるわけですから、しっかり踏まえていただきたいということと同時に、そういった国々と話しをするときには、我が国からもアメリカに、イギリスに、それこそKDDの営業所というか、第二KDDでもアメリカにつくってみようじゃないか、多少乱暴な話ですけれども、そのくらいの迫力を持ってこの種の問題に対応しませんと、第二、第三、第四と、どんどんどんどんと譲歩を迫られるだけじゃないか、こんな気がしてならないんですが、郵政大臣、いかがですか。
 この点、多少抽象的な議論かもしれませんけれども、お互いへその置きどころをどこにするかという問題だと思いますので、大臣から御答弁願いたいと思います。
#20
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 御専門の及川先生から、国際電気通信の基本に関する重要な問題をまとめて今御質問というより御意見があったわけでございますが、私も本当に先生のおっしゃるとおりだと思っております。
 まず、通信の秘密という問題でございますが、やはりこれは高度情報社会を担う電気通信がその先導的、中核的な役割を果たさなきゃいけないのですが、そのときやっぱり一番問題になるのが通信方式の標準化と並んで通信の秘密の問題であろうと、私もそのとおりに思っております。それから、いみじくも最近の郵政行政で、予算委員会や何かを通じまして先生方から寄せられました御意見は大きく分けて二つありまして、郵政省が余り口出すなという御意見と、やはり国民のため、通信主権を守るためにきっちりとするところはちゃんとしろという、分けるとそういう二つの御意見がございました。
 それから、貿易につきましては、これは優秀な製品の輸入を拡大をしていただこうということで、例えば昨年ですか、NTTがアメリカとECヘミッションを派遣してセミナーを開かれたんですよ。ちょうど私、その直後に参りまして、何といいましても通信機器でも日本の輸出と向こうからの輸入でこんな差があるんです。しかし買い付けにミッションを出すということはちょっとないでしょうということを向こうに申し上げまして、NTTがそれだけの努力をしていただいたと、たまたま私はそのときベルギーのECにおりまして、あそこにテリンダスという会社があって、そこの何かあれはいいというので、NTTさんが輸入されたこともあるんで、それをドクレルクさんに言ったら非常に喜んでおられた。やっぱりそういう努力をするということはやはり認めてもらえるということで、私も今後ともそういう方向でやらしていただこうと思っております。
 それから、いよいよ最後の問題でございますが、その第二KDDにつきましていろいろな新聞報道がなされておるわけでございます。これはそれぞれの見方でお書きになるので、それ御自由でございますが、やはり自由化といいますのは、アメリカはもともと自由だと、それから五十九年にイギリスが自由化に踏み切った。日本は一年おくれて六十年でございますが、しかし自由化した後が、日本は第一種通信事業者だけで既に十四社参入している。第二種というともう三百数十社になっている。それから、先生が言われました高い技術があるということで、もう世界は日本の電気通信事業を注視しておるわけですね。ですから、私が郵政省に参りましてから、かれこれ二十カ国くらいの通信大臣が見えましたが、みんなそれぞれ考えているんですね、どうやったらいいかということで。おたくはテストケースだ、ぜひやった経過を教えてもらいたいということでございます。
 そういうことで、日本が自由化の旗手として最先端におるものですから、句かアメリカの言うことを聞いておるような感じをあるいはお持ちかもしれませんが、そんなことはございませんで、我々は前向きに自由化、国際化の先頭に立ってやってまいろうという気持ちでございます。
 しかしながら、さっきお話がございましたように、やはり国民あっての、国民のための通信でございますから、できるだけ国民の皆様に安い、よいサービスを提供しなければいけない。そのためには有効かつ公正な市場を構築してまいらなければならない。そのためにやっぱり郵政行政の基本は、先生方が慎重審議してお決めいただきました電気通信事業法の精神を尊重して、この法律に従って具体的には処理をさしていただきたい、このように考えております。
#21
○及川一夫君 この問題は非常に重要な問題ですし、これからの事態の発展というものについて私も大きな関心を持っておりますので、そごのないように対応していただくようにお願いをして、次の質問に進ましていただきます。
 これだけの論議をいたしますと、今度は内なる立場をどうするかの問題だと思うんですね。どちらにしても自由化され、また自由競争の中で大いにお互い発展をしようと、そして国民生活に寄与していこうということなんですから、それを嘆いていただけでは話にならないんだろうと、こう思うんですね。
 きょうは参考人という立場ですけれども、KDDの副社長においでいただきました。大変お忙しいところ恐縮でございます。
 そこでお伺いしたいんですけれども、KDDの民営化というのは、もう昭和二十八年からですから、それこそ三十年はとうに過ぎてしまっているわけでして、そういう意味ではもう万全なる体制と、こう見ていいのかと思うんですけれども、しかし経過を振り返ってみますと、やはり国際電気通信事業一社事業でしたから、そういう意味では、身は民間にあっても体質的にはどうなのかなということについてやっぱり幾つか問われる問題があるし、やはり問題一つ提起しますと、それに対する反応というのは一般の民間企業と違って、まず最初にこの壁を張るといいますかね、ちょっと待ってという、そういう感じがする体質というのはまだまだ抜け切っていないんじゃないかなというふうに勝手に私は判断をするわけです。
 しかし、これから先はもう問答無用ということに実はなるわけでしてね。今提案をされている国際VANの問題もこういう形で争っていくということになると、今現在KDDが扱っているのが十三億ですからね、十三億程度のVAN事業で終わるはずがないし、むしろ将来的な見通しがあるからこそ国際的な目でも、国内的な目でも競争会社が出てくる、こうなるんだろうと思いますね。政府事業とは私は言いませんけれども、いずれにしても従来一定の役割を持ってこられたKDDが新しい一つの競争体制にどう対応されようとしているのか。企業秘密は結構でございますから、どんなお考えでこれから臨まれようとしているのか、それをひとつお聞きをしたいというふうに思います。
#22
○参考人(児島光雄君) ただいまの御質問にお答えさせていただきます。
 先ほど来お話に出ておりました第二KDDとしまして、既に企画調査会社ができておりますけれども、これらの会社には、いわゆる大口の有力なユーザーも出資しておりますし、また先ほど来お話に出ました有力な電気通信事業者も中に加わっております。そういう意味におきまして、新しい第二KDDは、当初は無論そう大きな影響を与えないかもしれませんけれども、ごく近い将来におきまして最も採算のいい分野に参入するということが予想されるところでありまして、その点におきましては、KDDといたしましても非常に大きな影響を受けるということは覚悟しなければならないところと存じております。その意味におきまして、私どもの方としましても競争体制を一層強化しようということは心がけております。
 しばしば申されますように、国際電気通信事業といいますのは、世界各国の電気通信事業者、主管庁あるいは私企業の共同事業と言われております。したがいまして、KDDも過去におきまして世界各国の主管庁または私企業をパートナーといたしまして、共同で電気通信事業を行ってきたわけであります。したがいまして、私どもとしましては目下、従来長年のおつき合いといいますか、共同してまいりました各国の主管庁あるいは私企業との提携、協力を一層強化しまして、これによってサービス面あるいは設備面でも改善を進めていくべく活発な動きを示しておるところでございます。
 例えば、設備をいたしますにも将来の需要を突き合わせまして、それに基づいた設備計画を設定していく。それから、販売体制にいたしましても、それぞれがばらばらに顧客と接するのではなく、手をつなぎまして、私どもワンストップショッピングなどと申しておりますけれども、お客がどこにアプローチいたしましても、一つの会社と折衝しているかのごとく商売ができるという体制を固めるべく話し合いを進めております。そのようにいたしまして、今後ともこれらのパートナーの事業者と一層協力体制、連携を密にしてまいりたいと考えております。
 また、社内体制といたしましては、何と申しましても現在のKDDの料金は競争に十分耐え得るというレベルにはなっておりません。既に過去七回も大幅な値下げをいたしておりますけれども、最近におきます円高も大きく影響いたしまして、今日なおKDDよりも高い料金で国際通信を提供しているというところはごく数少ないということを申し上げなければならないかと存じます。したがいまして、KDDとしましては財務の許す限りにおきまして、経営の許す限りにおきまして、今後とも機会あるごとに料金を適正なものにし、競争に十分耐え得るものにしていきたいということを念願いたしておるわけでございます。
 そのように申し上げましたけれども、何といいましてもKDDは、過去におきまして我が国の国際電気通信を独占してきたと言われております。したがいまして、我が国の国際電気通信におきますノーハウはKDDが持っているではないか、そのようなノーハウは競争をする相手側にも十分提供すべきであるということがよく申されます。KDDとしましても新しい調査企画会社にもいろいろな面で協力をいたしておりますし、またインテルサットの回線の設定とか、あるいは海底ケーブルのIRUの購入とか、そういうものにはフェアな立場で協力をしていくということを心がけております。あくまでも競争はフェアでいくということは今後とも心がけてまいりたいと存じます。
 もとより海外、先ほど先生が申されました海外への進出というようなことも、それは将来の戦略というようなことではあるいは考えられるかもしれませんけれども、これはやはり国際政治に関係するものでありますし、極めて慎重な配慮を要するものと存じます。また、タイミングの問題もあります。先生の御示唆は十分心にとどめますけれども、さしむきKDDといたしまして、このようなことを考えておりますと申し上げるようなことは持っておりません。今後ともいろいろな面において御指導を仰ぎたいと存じております。
#23
○及川一夫君 ありがとうございました。
 いずれにしても競争に対応する体制の確立というのは物理的なことよりも、まずもってやはり意識そのものが極めて大切だというふうに思います。
 同時に、働く者と経営者の関係では、経営者自身がその気にならないと、なかなかもって働く者に意識の改造を迫っても、そう簡単に私はいくものではないというふうに思っているんであります。NTTの場合には全くもう初めての体験、しかも有無を言わさずという、時間的にはですね、とにかくやらなければいかぬという関係からいきましたら、ある意味ではKDDには恐縮なんだけれども、KDDを通り越してしまったんじゃないかというような感じがしないわけでもありません。いずれにしても、国際通信の競争関係もかなり大きな問題として登場してまいりますから、十分ひとつ経営側の皆さんも心して対応されもことを希望して、この問題について終わっておきたいというふうに思います。
 さらに第三の問題としては、直接法案にかかわる問題なんですが、時間の関係もありますから確認にとどめたいというふうに思うんでありますが、今回の法案を成立させることによって、問題点として意識している点、二つほど実はございます。そうかそうでないのかということを明確にしていただきたいと思います。
 それはまずもって米国と、それから日本の場合を例に挙げますと、アメリカでは区分けの仕方が基本サービスとそれからVAN事業という、この二つに分けておられると思いますね。日本の場合は一種、二種ということなわけですが、しかも分けただけではなしに、役割、任務がアメリカの場合にはもうはっきりしている。基本サービス部門というのは、電話、電報通信ということで、これはこれだけの役割、VAN事業の場合にはVAN事業だけの役割、こうなっている。しかし、日本の場合には一種、二種ともそれこそ何でもやってもいいと、こういうことになっているものですから、VAN事業の特別二種の方々が例えばATTと契約をして、電話基本サービスのグループと契約をして、その回線を通して電話事業というものをやることがこの法律の成立によって認められるんだということはあってはならないことだというふうに私は思うんですが、いかがでしょうか。
#24
○政府委員(奥山雄材君) ただいま御審議をいただいております電気通信事業法の一部改正を可決成立さしていただきますと、確かに第二種電気通信事業が国際VANを行う道が開かれるわけでございます。そうした中で、例えばアメリカの電気通信事業者と日本の特別第二種電気通信事業者との間で国際VANを行う合意が成立し、協定が成立した場合に、ただいまお示しになりましたように、アメリカのATTのような、いわゆるコモンキャリアと日本の特別第二種との間の関係につきましては、アメリカの昨年五月の第三次コンピューター裁定で、アメリカのATTも高度サービスを行う道が認められておりますので、その際に、日本の国際電気通信事業を行う特別二種との間で、例えば電話事業というような基本サービスを行う懸念があるではないかという御指摘かと思いますけれども、これは今回の法制上の枠組みから申し上げますと、国際第一種電気通信事業を行おうとする特別第二種電気通信事業者は、KDDという一種事業者との間の個別の合意に基づいて約款外の契約を結ぶ仕組みになっております。
 その際、ただいま御指摘になりましたような事例でございますと、第一種事業者でありますKDDといたしましては経営に重大な支障を来すという見地から、その合意を与えることはないだろうと思いますので、そのような御懸念には至らない。したがいまして、電話サービスが今回の国際VANサービスとして行われるようなことにはならないというふうに考えております。
#25
○及川一夫君 わかりました。
 もう一つですが、今度VAN事業者がKDDから回線を借りまして、専門語では、国会でも何か言われているようですが、単純再販という言葉が残っているようでございますが、いわゆる回線を借りて、それをばら売りにする。KDDからは五百万で借りたと。しかしそれをばら売りして、自分はもうVAN事業をやらずに回線だけをばら売りすると。一回線それこそ百二十万とか、百三十万とか。それで、八つとか十に回線をばら売りする。そうすると、黙っていてもうかるという仕組みなんですが、そういう単純再販というものについても、この法律の制定によってできると私は思わないんですが、いかがでしょうか。
#26
○政府委員(奥山雄材君) 御指摘になりました、いわゆる単純再販売につきましても、これは先ほど来の電話サービスの場合と同様に、一種事業者の業務の的確な遂行に重大な支障を来すおそれがあるというふうにKDDが判断をすることが想定されます。その場合には、KDDとしては約款外役務としてそれを合意をすることにはなりませんので、そういう約款外役務というものの認可申請が郵政省には出てこないであろうというふうに考えております。
 また、そのような単純再販売が行われますと、これは単に一種事業者という、その事業者自体へのダメージもさることながら、一種事業を利用するユーザーの方々にも、これはひいては支障を及ぼすことになりますので、ユーザー保護の観点からも適当ではないだろうというふうに考えておりますので、今回の改正三十八条に基づきます認可を行う際の私どものガイドラインとしては、今御指摘になりましたようなことの御懸念はないような形で行われるだろうというふうに考えております。
#27
○及川一夫君 わかりました。
 それじゃ次の質問に移らしていただきます。
 まず、今回、電通三法という呼び方になっているんですけれども、いずれにしても事業法の法律であることは間違いないと思うんですが、この事業法については三年後に見直すという見直しの問題。特にNTTやそれから第二種関係を含めて事業法を見直すという私は認識に立っているんですが、もう既に三年ということになりますと、三年後とは来年の三月三十一日までということになりますので、もう一年ないと、こういう状況であります。しかし、今回法律で出てきましたのは、ここに出ているだけのものでありまして、ずばりNTT、あるいはまた第二種事業全体について見直しをするというものは一切出ておらぬ。出ておらぬことはそれなりの理由があるんでしょうが、どちらにしてもこれは一年を切っているという現状ですからね。しかも、VAN事業を含めると大変大きな範囲にわたっているわけですから、もうそろそろ中間的なというか、あるいは総括的なといいますか、そういったものが、法案でなくとも問題提起というものがあってしかるべきではないかなという感じを持っているんですが、いかがなものでしょうか。
#28
○政府委員(奥山雄材君) いわゆる電気通信事業法の見直しという言葉で俗に言われておりますのは、正確には電気通信事業法附則第二条に規定されております「この法律の施行の日から三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」というものであることは先生も御承知のとおりでございます。
 ところで、今回御提案さしていただいております事業法の一部改正は、この問題とは別に、昨今における急速な国際VAN事業に対する内外の需要動向にこたえることが急務であるということから提案をさしていただいたものでございます。
 ところで、施行後の今日までにおける状況でございますが、先ほど来お話のございますように、一種事業につきましては既に十四社が新規参入を果たしておりますし、二種事業に至っては三百五十社を超える企業が活発な企業活動を行っている状況でございますので、その意味では、当初法律が予定いたしました競争原理の導入というものはまず順調に行われているのではないかというふうに私どもは判断をしております。
 ただ、しかしながら、これらは昨年の秋から一部において専用線のサービスが始まりましたけれども、国民生活に最も重要かつ密着したサービスでございます電話サービス、あるいは新しいポケットベルサービス、自動車電話サービス等はこれからの状況でございますので、真にその競争状態が現出するのはこれからではないかと思われますので、そうした状況がまだ流動的であるというようなことがありますので、私どもといたしましては、この法律の附則三条の精神に基づいて、引き続いてこの法律の施行状況については十分検討を加えていくつもりでございます。
#29
○及川一夫君 時間があればもう少し突っ込んでという気持ちもあるんですが、いずれにしても来年の三月で三年目を迎える。同時に、この事業法と会社法というのは私は密接な関係だと思うんで、何かこう五年後があるから一種の方は適当でいいという、二種だけでいいんだなんというふうなことでは私はないと思う。
 もちろんここに速記録がありますから、私も速記録を読んでいるんですが、きつくきつく、もう文字どおり文字どおり説もうとすれば、何かこう三年後の見直しというのは第二種だけであって、第一種は関係ないやなんというふうな説が出てくるかもしれませんけれども、やっぱり議論の経過というものを見たときには、確かに第二種というのは、もうとにかく細かいものがいっぱい集まるという意味で大変だと。だから途中途中でやらないと、という意味合いのものがにじみ出ているんですけれども、だからといって第一種が別問題だというふうな、そういう発想ではないというふうに私は思うんであります。しかも、ことしの秋からさらに具体的なサービスを始める、第一種関係はですね。そういう事情もありますから、私は少なくとも事業の収支の問題であるとか、サービスに対する評価の問題であるとか、あるいは関連事業が一体どうなんだろうとか、労使関係とか、どちらにしてもNTTに移行してよかったのか悪かったのか、問題点はあるのかないのか、法律事項でないにしろ、そういったことを広く国民にも明らかにするというか、あるいはまた論議を早めに行っていくということ等から見ても、ぜひ郵政省の側としても準備をされるように私は期待をしたいと、こういうふうに思っていることを申し上げておきますが、政策局長、いかがでしょう。これは電気通信局長になるんですか、どっちなんですか、これは。
#30
○政府委員(奥山雄材君) ただいま及川先生がまさしく御指摘になりましたように、電気通信改革三法の審議の過程では、確かに政府部内の調整の結果等もこれあり、いわゆるVAN事業を意識しての三年の再検討という条項が置かれたことは事実でございます。
 これはやはりVAN事業というものがただいまお話ございましたように、非常に多彩多様なサービスが期待できるということも全く未経験の分野であるということ、あるいは技術革新も非常に今後期待できる分野であること、あるいは未成熟の分野であることといったような不確定要素があったからであるというふうに私どもも論議の過程を通じて承知をしておりますが、だからといって私どもは、附則第二条に基づきます必要な措置につきましては、今後の実質的な事業者間の競争の現出の状況、あるいは事業の今後の、特に新規参入者における事業の今後の見通し、事業収支の見通しといいましょうか、そういったようなものも的確に把握をし、かつまたユーザーの御意向、あるいは事業体の御意向というものを幅広く吸い上げながら検討を加えてまいりたいというふうに考えます。
#31
○及川一夫君 それじゃ、そういう立場に立ってぜひお願いをしたいと思います。
 私の持ち時間は過ぎているんですが、同僚議員の御理解をいただきまして少しオーバーすることをお許し願いたいと思います。
 最後の御質問になろうかと思いますが、日本放送協会の方、おいでになっておりますか。――御質問申し上げたいというふうに思います。
 まず、社会部長さんの自殺という問題が報道されました。私もNHKの番組編成などにかかわってきた一人でございますから大変ショックを受けましたが、ただこの問題は、自殺の是非を問うてみても私は始まらぬというふうに思います。しかし、NHKに対する期待度、信頼度という面からいいますと、やはり社会的にも一瞬であれかなりショックを受けたというふうに私は思います。そういう面で恐らくNHKも会長をして何らかの社会的な措置といいますか、それをされているというふうに思うんですが、とりわけ定例とはいいながら記者会見もされたというふうにお聞きするんですが、大体どんな意味のことを、また問題のとらえ方としてNHK自体がされているのか、それをお聞きしたいと思います。
#32
○参考人(尾西清重君) まず、神戸さんは長い間私どもの同僚として同じかまの飯を食べた方でございますし、私にとりましては先輩でもございます。その方がああいう形で問題提起をされ、さらにああいう形で命を絶たれたということについては大変残念に思っております。
 ただ、神戸さんが提起されている問題、私どもに寄せられた質問状、あるいは週刊誌等々で拝見する限りにおいて、私が申し上げれば、やはりかなりの事実誤認あるいは誤解というようなものが見えまして、そういう誤解あるいは事実誤認を出発点としてNHKに対する非難を展開されているわけでございます。私どもとしては、こういう冷静さを必ずしも十分に持っていない、冷静さを欠いたというべきてありましょうが、そういう批判に対して、もし仮に我々が反論をする、あるいは質問に答えるという形になれば、それを歪曲され、あるいはかえって誤った形で世間に伝えられるということを考えたわけでございます。したがいまして、我々としてはこの対応には慎重にならざるを得なかったし、あえて質問にはお答えしなかったわけでございます。
 記者会見でどういう答え方をしたかという御質問でございますので申し上げますと、NHKの川原会長が記者会見の席で、神戸氏の自殺を一言で言って残念だということを頭に申し上げて、NHKに対する考え方がスタートの時点で間違っており、一方的な見方をされ、誤解が多くあったと、その誤解を早く解いてほしかったのに、あのような形になったことは大変残念だというふうに答えております。
 提起された問題の国家機密法につきまして、NHKが特に消極的だというふうには思っていない。NHKの場合には、電波の割り当てを受け、三千万以上の視聴者から受信料をいただいている立場でございますので、その取り上げ方があるいは新聞や雑誌と違うことも大いにあり得ることであって、NHK特集で取り上げないからこの姿勢が引けているとか、あるいは腰が引けているとかというようなことはあり得ない。NHK特集で取り上げるかどうかは演出上の問題であって、NHKの姿勢の問題ではないと。
 またもう一つ、経営の情報公開につきましては、経営委員会についても、また番組審議会につきましても重大な問題については必ず公表しているつもりでございます。議論の内容について逐一発表することは、かえって公平で自由な議論をするためにむしろ邪魔だという委員の方々の共通の認識がございまして、私どももこのやり方が正しいというふうに思っておりますが、情報公開のあり方については、もっとほかに方法がないかどうか、検討は絶えずしているところでございます。
#33
○及川一夫君 私は、この問題では、少なくとも死人にむちを打つようなことはすべきではないという前提に立ちたいというふうに思っているのであります。具体的にはそれぞれ言い分はあるんだろうと思うんですが、やはり提起された問題については謙虚に受けとめながら、今おっしゃられた誤解とか、あるいはそのスタート時点で間違っているとか、あるいは見解の相違であるとか、そういったものを私はただしていくべきだろうというふうに思っております。ですから、皆さん方の責任を問うなどというような立場で御質問を申し上げるわけじゃないということをまず前提にしながら、二、三お聞きしたいというふうに思うんであります。
 今、あなたのお言葉の中にもあったんですが、特集というものを組まないから取り組みの姿勢がいいかげんだと言うのは当たらないという御意見がありました。NHKの立場としてはそうだろうと思うんです。しかし、世間一般、私ども放送事業などに対して素人の目から見れば、やはり特番というのは、何といっても大きな意味合いがあってつくられるんだと思うんですね。それでなければ、何のための特番だということになるわけですから、ただ時間が長いだけかと、こうなるわけでしょう。やはり広く深く掘り下げると、それだけ問題意識を持つからというところにやっぱり力が私は入るんだろうと思うんですね。
 だから、世間一般からいえば、そういうことが仮にNHKの場合になかったということになると、一体NHK何やっているんだというふうに私はなると思う。恐らくNHKは、特別番組というか、こういうものを組んでいる数は、民放を含めて私は一番だと思っていますよ。私は私なりに満足をしているんです、NHKの報道していく番組の組み方についてですね。恐らくほとんどそういう方々多いと思いますよ、民放に対して。
 そういう意味で、これは、私なりに皆さん方の御協力をいただいて調査をしたものを今委員長の御了解をいただきまして配らしていただきました。これは資料としていただいたのは昭和五十一年から六十一年までですから、十一年間の特番の番組ですね。これをもとにいたしまして、ずっとこういうものなんですけれども、検索をした結果、中間には割合と政治の問題の特番がほとんどないと言ってもいいものですから、大体あった年度を取り上げて集計をいたしたものを皆さんのお手元にお配りをいたしました。
 これによりますと、五十一年から五十四年までと、六十年と六十一年にじの政治にかかわる特番番組が実は組まれているわけであります。そしてこれは、こういう分け方がいいのかどうかということはあるんですが、おおむね皆さんの御意向を聞いた上で、また私もそういう体験をしているもんですから、紀行から始まって科学、文化、スポーツと、これを分けました。それでトータルをとってみますと、この六年間に政治にかかわる特番の番組の数は二・一%、つまり全本数で六年間で五百七十二本の特番を組んでおられますが、そのうち二百六十六が海外のものであります。海外のものが三九・四%ということでございますから、それを除きまして整理をいたしますと、いずれにしてもこの政治にかかわる問題については二・一%という割合になっているわけでありまして、その中でどんなものが一体番組として組まれているのかということになりますと、「誰が支払うべきか〜政党政治の請求書」とか、「対決!福大夏の陣」とか、「総裁候補に問う」とか、「二人の総裁候補−予備選から本選挙へ」「地方統一選 新知事決まる」「われら新人代議士」「二十五年目の自衛隊―有事への対応」「買収千葉二区大量違反を追う」「今こそ話そう行革の舞台裏」というようなものになっているわけです。
 これはこれとして結構な話だと私は思うんですけれども、問題はどうも政権にかかわる問題になってくると、一つとしてとらえられていないということがこの中から実は明らかになってくるんですね。一体何だろうと、じゃ他の民放では取り上げていないかということになりますと、取り上げているわけですよ。もちろん特番では取り上げてないが、NHKはそれなりに報道はしているんですよ。全く報道していないとは思っておりません。
 特にこの売上税の問題などについて、もう民放とは格段の差が実はあったと私自身も感じている一人なんです。だから、それを直ちにNHKの報道姿勢のあり方ということにつなぐかどうかは議論のあるところでしょう。あるいはまた、一度は法案として提案をされましたが、国家秘密法のような問題、過去の体験があるだけにいろんな疑問がある、問題点があるじゃないか。それは反対する者、賛成する者、中とって何と、いろんなことの報道の仕方はあると思うんですが、例えば国家秘密法のような問題などについて取り上げたことがあるんだろうかどうだろうかと。こういうふうに見てみますと、民放との関係では残念ながら、要するに取り上げておられるという事実はないわけです。私はこれをもってNHKけしからぬなどというふうに直ちに申し上げるつもりは実はないんであります。
 ただ、神戸さんが指摘をされたということの意味のたとえ十分の一でもあるいは三分の一でも、何か我々として考えさせられる、あるいは考えるべきことがあるんじゃないかというようなことを実は思ったりするわけです。責めているんではないんですからね。ひとつそういう意味でとらえていただきまして、素直な気持ちで私は自分で調査をしてみてそんな感じがするんですが、いかがでしょうか。
#34
○参考人(尾西清重君) NHK特集という名前をつけておりますので、一般的にはあるいは先生のおっしゃるように、特別番組だというふうにお考えになる方があるいは多いかと思いますけれども、私どもの番組の位置づけというのは、NHK特集という定時番組でございまして、月、金、日という定時的にやっている番組でございまして、基本的にはドキュメンタリー番組でございます。番組のほとんどすべてがドキュメントでございます。したがいまして、そのドキュメント形式の扱いにふさわしいテーマについては、私どもとしてはあらん限りの知恵を絞って番組をつくっているつもりでございます。
 ただ、政治上の問題、政治的な対決があるような問題につきましては、やはり放送法でも言われておりますように、なるべく多くの論点を明らかにすることが必要なことだろうというふうに思っておりまして、そういうテーマについてはいろいろな討論番組、あるいはシンポジウム、あるいはニュースセンター特集という、これは特に定時でございませんので、あるいは御記憶にないかもしれませんけれども、何か大きなことがあるときには、ゴールデンアワーの時間をつぶしてニュースセンター特集というのをやっておりますが、そういう番組で問題の所在を明らかにするというようなことをやっておりまして、NHK特集というのは一つの演出形式を持った、一つの性格を持った番組でございまして、私どもの姿勢を示す番組ではございません。
 先生の言われるような意味で、NHKの報道姿勢というものが、もし仮に疑われるとしたら大変残念なんでありますけれども、私どもはあらゆる問題についてタブーはないと思っておりますし、あらゆる問題を今後とも取り上げて問題の所在を明らかにしていきたいというふうに考えております。
#35
○及川一夫君 別に右か左かはっきりせいと、こう申し上げているつもりはないんですよ。つまり政治の問題は全く取り上げてないわけじゃない。八本であれ十本であれ取り上げている事実はある。そのときにNHKが右か左かはっきりして報道をしたらいろいろ議論になるんじゃないですか、これは。だから取り上げ方はあるでしょう、取り上げ方は。そういう前提に立ったときに、政治的な関心の多い問題について、NHKだからと言うんじゃないですよ、民放だってみんな同じですよ、そういうものを知らせるという、問題を整理してあげるという、そういう役割、任務はもともと私は持っているものだというふうに実は思っているわけなんです。
 ですから、中央番組審議会も法律に基づいた権威あるものですから、ああいったところの議論でさえ、こういう問題をとらえて、もっと広く深く掘り下げてほしいなあという意見がある。なるほどそうだという、大半の人たちが賛成をすれば、NHK側としては検討さしていただきますということで大体終わるでしょう。そうして次の機会には、何カ月後になりますが、そういうことをやりましょうとか、いや、これはかくかくしかじかで非常に取り上げ方が難しいということで、再度論議をする場面もある。
 ですから、私は個々の問題を言うというよりは、特別番組というのは、いずれにしても広く深くということが前提になっているときに、国民全体が関心を持っていることがわかっておられるならば、それ自体を取り上げる、編集の仕方は、それは中立という立場を守らなきゃいかぬでしょう。そういうふうにやはり取り上げることが、あえて我々から言えば、報道の姿勢としていいか悪いかと、こういう私は議論になるものだと思っているんです。
 まあ、時間がありませんから、これ以上深く突っ込むことは難しいんでありますけれども、少なくとも参考人にもわかってほしいのは、皆さん方がラジオ年鑑というものを発行されておりますけれども、これは昭和二十二年版ですが、この中の事業概観というものに歴史を振り返ってという項があります。戦前のことについて、マスコミというのは戦前はもう政府の代弁機関、言論の自由は全く認められなかったと。NHKの性格も軍と政府の御用機関であったと。NHKは、伝えるべきことを伝えず、語るべきことを語らず、真相も明らかにし得なかった、正しい見通しも提起することはできなかったという反省をしっかりなされているわけです。その上に立って、今後のあり方として、少なくとも軍国主義であるとか、反動的であるとか、封建性に対しては厳重な検討を加えながら、根絶のために役割を果たさねばならぬと書いてある。さらには、中立の立場をとりつつ、反動的思想の打破、民主主義の確立のためには決意を持ってやらなきゃいかぬというふうにも書かれているわけであります。
 先ほど私が感じたような気持ちからいえば、何かこれらのことが四十年にして風化しているんじゃないか、こんなふうにも受けとめる面があるものですから、私はここでは何々をせいなどという注文をつけるつもりはございませんけれども、神戸さんの自殺の問題はともかくとして、一つの石が投げられているわけですから、人を痛めるための石なのか、問題を解決するための石なのか、いろいろあるでしょう。しかし、こういったものを契機にして、謙虚な気持ちでひとつこれからの放送番組編成に当たって参考にされるように、特に私は期待をしてこの問題について終わりたいと思います。
 以上、時間超過いたしましたので、この辺で質問を終わりたいと思います。何かおっしゃることありましたら……。
#36
○参考人(尾西清重君) NHK年鑑に書かれていることが風化しているんじゃないかという御懸念でございますけれども、私どもは先生のおっしゃるように、そういうつもりで今後とも仕事に当たりたいと思います。また、神戸さんに限らず、あらゆる視聴者の方々のあらゆる意見を参考にして番組の向上に努めてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
#37
○小川仁一君 電気通信事業法その他二法は次の大木さんに譲って、私の方から簡単に幾つかの問題を質問いたしたいと思います。
 さて、民放の放送免許の問題でございますが、現在十七県のいわゆる三局目の空白地帯といいますか、こういうもののうち七県だけ三局免許が出ておりますが、現状このうち東北が四つ入っているわけです。これはその地区の経済的条件、あるいは県民所得、そういったようなもの、現在の民放の収支関係といいますか経営状況、こういったようなものを御調査の上おやりになったと思いますけれども、現状どういうふうになっているか、お聞かせ願いたいと思います。
#38
○政府委員(森島展一君) 民放のテレビジョンの放送のチャンネルが、先生おっしゃいますように、十七の県におきまして二チャンネルしか視聴できないというような状況がございましたので、昨年の時点でございますが、既に全国の世帯の八割は四チャンネル以上の民放の視聴ができる、こういう状態になっておりますので、民放テレビの受信格差の是正、こういう観点から目標といたしましては民放のチャンネルが四波受かるように、こういう目標を掲げたわけでございますが、そのうち二チャンネルしか見えない地区、この十七県につきまして新たな三波目のチャンネルを割り当てるに際しましては、基本的な考え方といたしましては、その地区ごとの周波数の事情、それから経営基盤、こういったことを総合的に勘案しましてチャンネルを割り当てる、こういう方針でございまして、昨年の一月に七県につきまして民放テレビの三波目の割り当てをいたしましたときには、先生おっしゃいますように、経営基盤という観点から、その地区の人口とか県民所得、それから現在放送しております民放の経営状況、こういったことを勘案して新たなチャンネル割り当てを行ったのでございます。
#39
○小川仁一君 そのうち東北四県の経営基盤、それぞれの局の収支状況等を大ざっぱでも結構ですからお知らせ願いたいということ、特にその県ごとの地元の広告の収入というふうなもの、需給といいますか、そういう状況はどうなっているだろうか。さらにはその県の県民所得というものが一つの経営基盤の基礎になっていると思いますが、東北四県、実は私も岩手出身でございますが、経済基盤非常に弱いわけでございますから、そういったような状況、経済的な基盤の状況がおわかりでしたら、御検討の結果があったらお知らせ願いたいんです。
#40
○政府委員(森島展一君) 東北の四県と申しますと、青森、岩手、秋田、山形でございますが、この四県におきます既存の民放テレビ局、二局ずつ各県ございます。そのうちの第一局目は、これはラジオも兼営している局でございますが、青森県につきましては、第一局目が六十年度の総収入が七十五億、それから第二局目が三十八億、それから岩手県につきましては第一局目が六十三億、それから第二局目が四十三億、それから秋田県につきましては第一局目が五十五億、第二局目が四十三億、山形県につきましては第一局目が六十二億、第二局目が四十二億、こういったような収入がございます。
 それから県民の平均所得、これは経済企画庁の最近の数字でございますが、一番最近のものが昭和五十八年度でございますけれども、青森県につきましては平均の県民所得が百四十万円、岩手県につきましては百四十八万円、秋田県につきましては百五十四万円、山形県につきましては百五十七万円、こういった数字になっております。
#41
○小川仁一君 ちょっと電気通信事業法その他で大事な質問が後に控えておりますので、この問題は後で資料をいただきながら勉強させていただきたいと思います。と申しますのは、確かにチャンネルの格差その他がございますけれども、今の不況時代、それからもう一つは電波が非常に、電波というよりも放送技術その他が進歩している中で、あえて第三局をつくらぬでもCATVですか、ああいった形での放送が可能になっている時代にこういうものを強行すると、いろいろな経済的な混乱が起こるだろうという心配をしたから申し上げただけですから、じゃ後でお話を聞くことにして……。
 大臣、何かうわさによりますと、大臣在任中には一局か二局は必ずおやりになる習慣があるんだそうでございますが、そんな習慣は、これはございませんでしょうな。
#42
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ございません。
#43
○小川仁一君 はい、わかりました。
 それから、文部省の方に来ていただいておりますので、放送大学と郵政省とのつながりで一つお聞きしますのは、まずこれから文部省、放送大学拡大するつもりですか。
#44
○説明員(遠山敦子君) 放送大学は、現在関東ブロックだけに電波が届いておりますけれども、その大学の性格上、これは広く国民がいつかの時点で利用できる形にするというのが目標になっております。
#45
○小川仁一君 その場合の電波、これは郵政省の方では、間違いなく全国的に提供できるという状況があるでしょうか。
#46
○政府委員(森島展一君) 放送大学の放送につきましては、具体的な全国普及の場合の計画を文部省、放送大学学園からお聞きして具体的に検討してまいりたい、こういうように考えております。
#47
○小川仁一君 時間の関係でやめますが、放送大学というのは生涯教育上非常に大事な問題で、しかも、今東京と群馬中心だけで、中曽根さんの地元はちゃんとありますけれども、私の方の田舎の方にはないわけでございます。むしろ、こういうのは遠隔の離島とか僻地の中でやろうとする人たちにこそ恩恵を与えていただきたい、こう思いますので、文部省、郵政省お話し合いをして、全国的な規模で電波も割り当て、放送も開始すると、こういう形になることを希望して、私からの質問を終わります。
#48
○大木正吾君 最初に、日米MOSS協議の経過についてお伺いいたしたいんですが、これはアメリカが随分と何遍も何遍も貿易摩擦に絡んで日本政府に迫ってきたことはよくわかるんですが、ちょっとこれ大臣からか、あるいは大臣についてきた方に伺うのですが、どういうような経過でもってこういうような形のものが、言えば今度の国際VANの根拠になっているわけですが、何でこんなに急いでやったんですか。そのことについて、改めて聞かしてください。
   〔委員長退席、理事岡野裕君着席〕
#49
○政府委員(奥山雄材君) いわゆるMOSS協議と言われておりますものは、分野別の市場開放に関する日米間の協議でございますので、御承知のとおり電気通信のみならず医薬品あるいはエレクトロニクス等もございますが、恐らくただいま御指摘の点は、今回の事業法の改正に絡んでのMOSS協議の関連だろうというふうに理解申し上げまして、その点に絞って申し上げることにさしていただきたいと思います。
 日米MOSS協議で、電気通信に関する市場開放全般の問題が一昨年の一月以降行われてまいりました。その過程で、主として基準・認証の問題等が論議をされたところでございますが、そうした中で国際VAN、当時は国際VANという言葉が別に使われていたわけではございませんが、国際電気通信事業についての開放体制の問題についても議論がなされました。
 昨年の一月に安倍外務大臣とシュルツ国務長官との間でMOSS協議に関する共同声明が発表されまして、その中で、電気通信に関しては、これまでに提起されたすべての問題を成功裏に整理することができたということと同時に、国際VANの問題については今後スタディーをしていく、研究、検討をしていくということで、その時点では整理をされたところでございます。
 日本側といたしましてはその後、最近における内外の国際VANに関する需要の急速な増大にかんがみまして、省内に俗に国際VAN問題研究会という研究会を設けまして、内外の有識者から成る研究の場を設けたところでございます。
   〔理事岡野裕君退席、委員長着席〕
その報告は昨年九月に提出されまして、そうした学識経験者による御提言、さらには私どもにおける研究の成果、結果等をベースに日米間でこの国際VANの問題に関する具体的なやり方について協議を重ねてまいりました。最終的にことしの二月に至りまして、事務次官レベルで今回の法律改正の考え方の骨子とでもいうような基本的な合意に達しましたので、そのような経過に基づいて今回法律改正をさせていただいているところでございます。提案させていただいたところでございます。
#50
○大木正吾君 いずれにしても、個別物品協議という問題はあちこちいろんなことがあるんだけれども、結局この中にありますたった一つだけ取り上げて聞きますけれども、データ通信網の相互接続という項がありますが、日本からNTTなり、あるいは日本のKDDがアメリカに行って、こういういわば国際的なVANというものをやるという計画がありますか、ないですか、どうなんですか一体。相互性でしょう、これは。そういうことはあるんですか、ないんですか。
#51
○政府委員(奥山雄材君) 日米合意で織り込まれております相互接続と申しますのは、国際VAN事業が外国の電気通信事業者との共同事業であるということから、相互に合意が成り立つことが前提であるということになっておりまして、まずは関係国の国際VAN事業を行う事業体と日本の国際VAN事業を行う事業体との間で合意が成立して接続が行われるということが必要であるということを言おうとしたものでございます。
#52
○大木正吾君 私が聞いているのは、このことの意味の背景を聞いているんだよ。要するに、アメリカの国際VANを認めるんだ、日本で今度この法律案が。我が方からアメリカに対して行くというような業者はおりますか、どうですかと、こう聞いているんです。もっと明快に、余りごちょごちょやらなくていいから、すぱっと答えてもらいたいのです、時間がないから。
#53
○政府委員(奥山雄材君) もちろん両当事者の合意を得なければなりませんので、日本の国際VAN事業に進出しようとしている事業体は、既に外国の対応すべき相手と非公式な折衝を始めているというふうに伺っております。
#54
○大木正吾君 ということはあれですか、非公式に重ねているということは、日本のNTTとかあるいはKDDがアメリカに行って、日本に今度敷かれますところのアメリカのATT、あるいはその他の二つの会社が来るようですけれども、その会社がやるようなことについて、日本で現在アメリカに上陸して、アメリカがVAN事業をやるという計画があると、こういうことですか。
#55
○政府委員(奥山雄材君) 今回の事業法の一部改正の内容は、特別第二種事業者が国際VANを行うという仕組みの道を開くことになるわけでございます。
#56
○大木正吾君 そんなことわかっているの。日本でもってやるかと聞いているんだよ。
#57
○政府委員(奥山雄材君) したがいまして、日本の国際VAN事業を行う事業者が、アメリカの国際VAN事業を行おうとする事業者との間で相互に話し合いが、これまでも非公式に行われているようでございますし、今後も行われるであろうということでございます。
#58
○大木正吾君 大体、私、二年前に逓信委員長をやったときの議論も大分あったのだけれども、あなたはこう答えているんですよ。片山君のこの参議院の、衆議院の方の記録もここに持っていますが、片山君の質問に対しまして、要するに、CCITTの勧告なりD1に違反するということの質問があって、「世界的に国際VANを認められるように連動していきたいというように思っておるようでありますが、」と、こういうふうに片山君が聞いているんですよね。これに対してあなたはどう答えたかといいますと、あなた御自身は、このとき通信政策局長だったから、ちょうどぐあいよく、もう上がってきているからいいわけだけれども、いいですか、「しかしながら、現在御審議いただいております法案の中にもございますように、国際関係には条約の遵守その他さまざまな規定があり、また相手国との協定その他の合意事項等もございますので、国内の電気通信事業体制が複数化されることが非常に近い将来に予見されるに至った今日、いずれ将来国際的な電気通信の態様がどうあるべきかということについて幅広く検討する」――この辺からが大事なんだけれども、「必要があるということで、予断を抱かないであらゆる角度から多角的に検討するということで、現在、大臣の私的諮問機関として検討しているところでございまして、」と、こういうふうに答えているんですよね。
 これは、片山君の質問に対して、あなたは国際VANを認めるとは言ってないんですよね。まあ何か言葉の中に、ニュアンスをそこへちょっと隠してあるわね。そういう答弁になっておるんですよね、これ。そのこととこの法案の審議について矛盾を感じませんか、あなたは。どうなんですか。
#59
○政府委員(奥山雄材君) このときのことは私も明快に覚えておりますが、当時、電電改革三法が御審議中でございました段階では、国際VANが将来実施されるその可能性があるということから、法律に定義だけをとりあえず設けさせていただくと。しかしながら、その時点では、CCITTによる勧告という制約があるので、現時点ではその道は開かれていないと。で、将来これをどうするのかという御質問に対しまして、先ほど御引用がございましたようなことを私、確かに答弁しておりますが、それはまさしく先ほど私が引用いたしました大臣の私的諮問機関というものが、俗に言う国際VAN問題研究会でございまして、その研究会の中で、国際VANを実施するための御議論を幅広くしていただきました。それが昨年の九月に報告書が出たところでございます。その検討結果並びに最近における内外の急速な国際化の情勢等を総合的に勘案いたしまして、今回の法案を提出させていただいているところでございます。
#60
○大木正吾君 もっと基本的な問題として、電気通信審議会というものがありますね。これは六月にたしか答申が出るはずなんですけれども、事業法改正問題等も幅広く多分この中で議論されると思いますがね。そういったこととの関係で、要するに国会の方では、そんなことについては余りはっきり物を言わないと、そして研究会の方を勝手につくって、勝手にそれをやらせておいて、そしてそれらしきものを何か答申させて、誘導して答申させて、もっと基本の大事な電気通信審議会の方の答申が六月に出ると、こういうロジックでもってずっときているんですよね。国内的な問題だけを見ていきますとね。しかも国際的には、これはたしか主管庁といいますか、要するに担当官庁のことを言うんでしょう、国際用語ですからね。それの方の審議も、今国際通信に関して――いずれにしても、これはもう日進月歩でもっていくんですからね。私たちみたいな頭の古い人間にはわからぬわけだから、技術問題は特に。
 だから、そういった問題について、ずっと進んでいくわけだけれども、おたくの方でなぜこのときにもっとはっきりと国際VANをやりたいんですと、やるんですと答えないで、そしてこういった研究会をつくって、それらしき方向を山さして、それともう一つは、電気通信審議会というものが六月に答申されるんですよね。大臣に悪いけれども、七月に何か臨時国会、暑いから余りやってほしくないんだけれども、そういったことも勘案しまして、結局そんなにこの法案というものは急ぐ必要があるんですか、あるいは七月の臨時国会でもってやったって別に構わないんじゃないですか。
 奥山さんという人は正直な人だからさ。あなた、ジョギング一生懸命やっておられるし、いつも走っているのを僕は見ているんだよ。ジョギングやる人には、そんなに悪い人はいないと私は思う。私もやっているけれどもさ。そう思うけれども、しかし、これはちょっとおかしいよ。こういう答えでもって片山君を怒らせておいて、そしてあなた、今度はぼんと。しかもみんなどんどん整理されてくるのがもう近いんですよ、この問題については。それをしゃにむにこの国会でもって押し通そうということは、これはどういうふうに考えているのか。大臣、どうなんですか、この問題。あなたはこの経過を知っておりますか。
#61
○政府委員(奥山雄材君) 経過がございますので、先に私の方から御答弁させていただきたいと思いますが、電電改革三法の御審議は、先ほどの議事録もこれは五十九年の十二月のものでございます。その時点では、明らかに日米双方ともまだ国際VANが確実に実施できる枠組みについての基本的な考え方の整理ができていなかったところでございます。したがいまして、この時点では、先ほど引用されましたようなのが私ども日本政府としての考え方であったわけでございます。
 しかしながら、その後アメリカの方におきましては、昨年の五月にアメリカの法制に即応した形での国際VANができる裁定をFCCが下しました。それでまた日本の方におきましては、先ほどもお話し申し上げましたが、日米合意の経緯並びに国際VAN問題研究会の報告、さらには庁内における検討結果、こういった新しい情勢を私どもとしては総合的に勘案したところでございます。
 一方、外から申しますと、これは例えば経団連の情報通信委員会から大臣の方にも、昨年大臣御就任直後でございましたけれども、ぜひ早急に国際VANを実施してほしいという要望がなされました。そういうふうに国内の事業者、あるいはユーザーの方々も国際的に新しいニーズに沿ったサービスを享受したいという動きが急速に高まってまいりましたので、その後における検討結果を経て、今回の提案をさせていただいているところでございますので、ひとつその間の経過を何とぞ御理解賜りたいというふうに考えます。
#62
○大木正吾君 いずれにしましても、財界がどう言おうと、業者がどう言おうと、国会は国会なんですよ。国会で法律をつくり、ルールをつくって、政治はまとまっていくんですよね。業者――さっきのあなた、岩手のFMの話じゃありませんけれども、群馬県というところには立派なものがつけられましたと、もっと必要な岩手の方々が、冬の雪の中でもって楽しんでいるその団らんのときに、やっぱりFMを聞きたいという方々はおられるはずなんだよ、相当多数。そういったところは全然面倒を見ていないということ。そういったことなんかのケースがあるけれども、私たちは、やっぱりそれは業者が何とかかんとか言ってこようとも、経団連が何と言おうと、国会は国会なんだからね。経団連の言うとおりになるんだったらあなた、今度庫出税というやつを出そうと思ったところが、がちんときたからやめたんでしょう、結局政府は。それで売上税にかえたんでしょう、中間の流通業者に。そういったことが気に食わないんだ、本当を言ったら私自身は。まあ予算委員会じゃないから余り大きな声を出したくないけれどもね。いずれにしてもこれは委員長納得できませんよ、こんなことは。国会の答弁等やってることは、全く私たちを小ばかにしたような形でもって、ロジックをつなげながら持ってきて、そしてしゃにむに押し通そうということについては、これはひとつ保留させておいてください。
 続けてもう一つ、難しい、これも私は納得できない問題ですが、さっき及川委員が質問した問題に絡んで少しく伺いたいわけでございますけれども、これも第二KDDに絡む問題なんですが、これは及川委員が大分質問していますから、私の方からはなるべく簡潔にいたしますが、大臣、結局これは整理できるんですか、どうなんですか。二社も三社も手を挙げちゃっているし、それで会社をつくるといった場合に、第二KDDというものは、第二NTTと一体どういうように様相が違ってくるのかということも僕ら知りたいんですよ、本当を言って。しかし、今の第二電電というものと、よく話に出ますけれども、横綱と十両、あるいはもっと下っ端の序三段ぐらいのやっと比べる話と第二KDDというものはそうじゃないと思うんですよ。相当なやっぱりシェアというものを持っていると思うんです。そういった問題等考えたときに、大体予想として郵政省自身は、第二KDDがもしも仕事を始めた場合には、今はケーブル問題でもってがちゃがちゃやっていますけれども、もし発足のときには一体どういうような状態に、シェア問題を中心にして伺いたいんですが、どれぐらいのものが今のKDDから移っていくというようにお見通してございますか、それを聞かしてください。
#63
○政府委員(奥山雄材君) その点につきましては、現在まだ関係者間で協議がなされておりますし、申請自体ももちろん出てきておりませんので、どういう計画でこれが練り上げられて出されてくるのか、私どもとしてはまだ把握しておりません。
#64
○大木正吾君 しかし、いずれにしましても、これは勝手に第二KDDというものはでき上がってよろしいという、こういう御判断ですか。郵政省は一切関知しないで、お勝手にどうぞ御相談してまとめて持っていらっしゃいということなのか、それも言わないのかですね。大臣のこれは許可が要るんじゃないですか。それに対して、そういう担当局長の答えではこれは困るんでね。もうちょっと私が聞いた、例えば第二KDDが、仮に三年後に仕事を大体こういうふうに始めると、ケーブル工事は二年か三年かかると。仕事を始めましたと、始めてから二年か三年、五年後ぐらいになったときに一体、KDDの仕事はどれぐらいそっちに移っていくんだろうかということについて、ある程度シミュレーションなりあるいは見通し等について、あなた方御自身がやってないというのは、これは不親切きわまりないんじゃないですか、そういったことはやったことないんですか。
#65
○政府委員(奥山雄材君) この点はちょっと現時点で、まだ事業会社も設立されていない状況でのお話し合いが進んでいる段階でございますので、どういう計画で、どういう陣容で計画を出してこられるのか、私どもはまだこれは承知しておりませんので、今の段階ではどの程度の影響があるかということを的確に申し上げることは非常に困難でございます。ちょっとこれは難しいと思います。
 ただ、KDDの現在の市場規模が二千億円強であるということでございますので、そういたしますと、やはり新規参入は、設立されました当初の間はまだ、これは国内でも同様でございますけれども、そんな大きなシェアを獲得することは難しいであろうということは常識的に考えられます。
#66
○大木正吾君 余りはっきりした答えになっておりませんが、これに絡んでケーブル関係の会社、特にケーブルが先行するわけでございますけれども、三つほど手を挙げた会社がそれぞれ仕事を始めようかという状態のようになっていますが、どうも何か見ていると、結局、大臣も困ってどっちに手を挙げようとしているのか、あるいはIDCグループか、どっちかに寄せようとしているのかよくわかりませんから、余りここでもって大臣にまだそんなくだらぬことを聞くこともありませんけれどもね。
 いずれにしても、これ四国の橋じゃありませんけれども、あそこに僕は本当のことを言って、中国と四国の間に、あるいは近畿圏との間に三本の橋が要るかどうかという問題は、本当は私自身は実は経済性から見たら疑問の立場を持っておりまして、長野県の方々はおとなしいから、新幹線が長野駅を通らなくたってずっと辛抱して、ゆったりゆったり景色を眺めてくる、勉強してくるわけですが、立派な方が多いんですよ。
 しかし、いずれにしましても、この三本が準備を仮に始めるといって、先手必勝といって、仮に鋼材や器材とか線材とか、そういったものだとか、地質の調査とか、そういったことを勝手に始めちまったときに費用がかかりますよね。ですから、そういったものが始まる前にこれは話をつけてあげなければ、大変な国家的な損害といいましょうか、損失にもなるというふうにも感じるわけだし、同時に容量としまして、情報通信産業というものが相当大きなシェアを拡大していくことは間違いありませんでしょうけれども、六十一年には大体二千ぐらいのものであって、それが七十年には五千か七千ぐらいと、こういうふうに大体利用者の数の見当はついていますがね、大まかには。しかし、追っかけて、例えば光ファイバー入れたときに、その光ファイバーが三年たったらまたがばっと、今五千しか容量としては収容できないものが二万収容できるものに、これは三年後ですよ、仮に最後に回線を通すときになったときにですよ、今は地質調査だと、その次は今度ケーブルを一応、言えばパイプをこう持っていくか、あるいは光ファイバーだからもうそんなの要らないということになるのかわかりませんけれども、そういった問題について、二年間、三年間にもっとすごい立派な光ファイバーができてしまったら、二万回線も収容できたら、これはもう完全に四国の橋と違って、もっと別の角度からの検討も必要ですよ。とすると、これについては相当早目に調整してあげないと、大臣、大変にむだな投資があったり、あるいは言いたくはないんですが、余り裏話が多過ぎますと、いい話が出てきませんからね、そういったことも私も心配ですけれども、調整方法としては一体どういうことをお考えですか。
#67
○政府委員(奥山雄材君) 調整方法は、あくまでも現在両グループの発起人代表の依頼を受けて調整案を出されました渡辺調停案の線に沿って行われておりますので、やはりそれに沿って行われることが適当であろうというふうに私どもとしては考えております。
#68
○大木正吾君 どうもわからないんだな、はっきり。ちょっともう一遍答えてください、はっきりと。何かわからないんだ、もやもやしていて。
#69
○政府委員(奥山雄材君) 四月二日に出されました渡辺調停者の案は、郵政省にとってもこれは支持できるものであるという考え方を表明したところでございますので、今、中核八社がその調停案をペースに話し合いをしておられますので、それを私どもとしては現在援護、支持をしているという状態でございます。
#70
○大木正吾君 見通しはどうですか。
#71
○政府委員(奥山雄材君) 見通しにつきましては、まだ今のところ私ども出口について把握するに至っておりません。と申しますのは、過去二回会議が行われたようでございますが、その間で率直な話し合いが行われましたけれども、なお両者間にそれぞれいろんな御意見がある。近く三回目が行われるように聞いておりますけれども、やはり事は関係各社の経営の基本にかかわる問題でございますので、やはり経営面から見てそれぞれの会社、それぞれのグループがどうなるかというのが最大の関心事でございまして、これについては私どもはまだ結論を把握する状態には至っておりません。
#72
○大木正吾君 てんなことは言いたくないけれども、談合的なことは起こらないように指導してくださいますか。
#73
○政府委員(奥山雄材君) 率直な話し合いが民間ベースにおきまして純粋に経営上の問題として行われているようでございますので、私どもはそれが現在時点では一番適当であるというふうに考えております。
#74
○大木正吾君 大臣、これは一言答えてもらいたいんですが、私も実は株式問題等なども中心としながら、逓信委員会でもって、会社ができましたときにも随分と何遍もくどく竹下さんにも言ったんですが、万が一株式問題なり、あるいは言えばNTTが民間に移行した際、業者間の資材の購入とか線材の購入とか、そういったものに対して急激な移動があったときには何か裏があるということは必ず情報として入ってきますよと何遍も注意をし、随分とお願いもしたんですがね。
 私が一番心配しますことは、やっぱりこれは大変な工事ですよね、アメリカまでケーブルを敷くんですからね。もちろん苦みたいに、パイプでもって中に通すのと違うから、光ファイバーですから、よっぽどしっかりしたものだったらそういうふうに、言えば割合に昔よりは楽かもしれませんけれどもね。しかし、怖いのは、そういったものを中心にしてやっていただくのは結構だけれども、問題はその影にやっぱりある。昔、工事協会の談合の話がありましたね。そういったようなことがあると、これは大変な問題で、この問題は非常に、大きな工事ですからね、そういったことは絡みがちなんですよ、結局。そういったことについて、厳重に大臣からはきょうここで一言御返事をちょうだいいたしたいんですが、ないように、言えば見詰めるというか見守るというか、そういったことをぜひ御返事をちょうだいしたいんですがね。
#75
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 国際電気通信、またケーブル問題についていろいろ先生から御指摘をいただきまして、我々にとって一番頭の痛いのは、電気通信関係の見通しを聞かれるということは非常にお答えするのに困るんですがね。例えば、去年佐藤前大臣がこのくらいのポータブルのショルダーホンを持ってきて、今度こういうのができましたと。ただ、これは電池を小さくするのは難しいから、なかなかこれは小さくならないんだと言っていたら、一年たったら今度は小さなショルダーホンができました。
 本当に私はこれは日進月歩だなという感じがしておるわけでございますが、そういうことで御説明する暇もなかった、非常に慌ただしい議案の提出で、その点は大変恐縮に思っておりますが、国際VANも、アメリカが去年の五月ですね、イギリスがことしの三月ということで、当初予想もしてなかった、非常に早く技術の進歩といいますか、ニーズの高まりと申しますか、そういうものが来ておるということで、先生方よく御存じだと思いますが、ひとつその点御了承いただきたいと思います。
 それから、今のケーブルの問題でございますが、中核八社を渡辺委員長に指名していただいて、その八社で今一生懸命協議をしていただいております。そこでは先ほど申しましたように、非常に友好的にやっていると。しかも活発な議論が闘わされておるということでございますので、そこで最終的な結論が得られることを希望しておりまして、これはやはり一義的には民間の当事者が協議して決めるものだろうと、そのように考えております。
 そして何か利権絡みのことはないかと、そういうことはあってはならない、それは当然のことでございますが、これはそういうことで民間で話し合っていただいている問題でございまして、こういうのは申請が出たときには、それこそ法に従いまして厳正公正に処理をさせていただくつもりでございます。
#76
○大木正吾君 それでは次の問題に入らしていただきますが、国際VANがもし今国会でもって、あるいは次の国会になるかもしれませんが、仮に法案として国会を通過したときには、アメリカ以外の国では、大体こういう関係を持つ国はどういう国が予定をされますか。
#77
○政府委員(奥山雄材君) さしむきこの法律が制定いたしました時点以降直ちに国際VANの取引が可能になりますのは、まずアメリカでございます。アメリカの方は既に法制的な整備が行われているところでございます。そのあと、それ以外の国につきましては、現在の動向は、イギリスが、先ほど大臣もちょっと触れられましたけれども、ことしの三月に新しいVANの免許方針を決めましたので、イギリスが非常に関心を持っておりますので、恐らく何らかの接触が持たれるというふうに想像されます。
 で、そのほかヨーロッパの主要諸国につきましては、例えばフランスあるいは西ドイツ、それからオランダ、ベルギー等がやはり国際VANの自由化につきましては非常に関心を持っておりますので、これらがいずれ国際VANの具体的なやり方について、まずその国内的な法制の検討に着手するのではないかというふうに考えております。
#78
○大木正吾君 国際VANの場合に、これ国によって定義なりあるいは選別というか、いろんな定義の仕方が違ってくると思いますけれども、そういった問題についての予想が一つと、それから日本ではそういったものについてどういうふうな定義をしていくのか、この法律に入った後の問題ですよ、政省令でもってどういうふうにするのか。
 それから同時に、日進月歩をします、これVANですから、サービスが非常に多様化していきますよね、付加価値をどんどんつけているわけですからね。そうしますと、一種があって、二種があって、特別二種があってと、こうなっているわけですね。それで、この特二種というものが突っ込まれたのが私たちもどうも不愉快でしょうがなかったんだけれども、やっぱりアメリカさんの後押しというか、知恵があってつけたと、こういうふうに当時、今から二年半ほど前ですけれども――大臣非常に不愉快な顔をしているけれども、本当にそうなんですよ。これ途中から突っ込んだ。準備過程はそれはわかっているんだから、そんなもの。
 結局だから問題は、要するにそういうふうにしていろんな付加価値がどんどん増殖するといいましょうか、我々の研究でふえていきます。ふえていったときに一体、さっき三百五十の二種の申請がありましたと、こういうふうに言っておりますが、この二種、単純な二種の場合は申請だけでいいはずなんだけれども、これは一体、こういったVANとはどういうふうにして区別をするのか。あるいは、もしやっちゃったらどうなるのか。絶対やっちゃいけないことになるのかどうなのか。その辺のことはどうなんですか、これ。何か特別なんという言葉は要らないという感じがするんだけれども、それでみんな、もう恐らく十年たったら、私はこれはもう戦国時代とは言わないけれども、種類なんかどっちでも構わずに何でもかんでもみんなやっちゃうんだと、こういうふうな時代が米やせぬかという気がするんですが、その辺のお考えはどうなんですか。
#79
○政府委員(奥山雄材君) まず前段の各国の法制の違いでございますが、これはまさしくそれぞれの国にはそれぞれの国の法制で電気通信が運営されておりますので、さまざまな違いがございます。一番よく知られておりますのが、アメリカの高度サービス事業者と基本サービス事業者という区分でございます。で、日本は一種事業者と二種事業者という区分でございます。ヨーロッパ諸国も昨今のこうした電気通信事業の急速な国際自由化の潮流の中で、例えばイギリスにおきましても、多少日本とは違うんですが、いわゆる大型VANと小型VANに分けるような、むしろ日本に似たような法制上の枠組みを講じようとしております。
 それから、ヨーロッパの諸国は、まだ各国とも非常に熱心ということではございませんが、今検討されている方向としましては、西ドイツ、フランス等におきましても、基本サービスとそれからVANサービスについては区分をして、そちらの後者の方は自由化していくというような体制をとろうとしているというような状況でございます。
 それから、二種事業とそれから国際VANとの関係でございますが、当然のことながら現行の電気通信事業法二十一条の規定によりまして、国際VAN事業を行う二種事業は特別第二種として登録をする必要がございます。で、しかし今後、ただいま御指摘ございましたように、現在の一般二種は国際VAN事業を行うことはできないのかということになりますと、これはもちろん所定の条件が満たされることを条件に、つまり国際特別第二種事業者として登録されるような条件、あるいは外国との協定、あるいは第一種事業者との協定の約款外役務の認可といったような所定の条件が満たされましたならば、これは二種事業者としても国際VAN事業を行う道は開かれます。また、さらにいわゆる一般二種事業者が直接外国と取引をするつもりはない、しかしながら国際VAN事業によってもたらされるサービスだけは享受をしたい、あるいはお客様にサービスをしたいという一般二種事業者も出てくるかと思いますので、そういった人は国際VANを直接行う特別第二種事業者と接続をすることによって、そういうサービスの恩典にあずかるという道が開かれるようにしてございます。
#80
○大木正吾君 これは電話サービス、一般の電話サービスもやらすんですか。それはどうなんですか。
#81
○政府委員(奥山雄材君) 今回の法律を可決成立させていただきますと、国際VAN事業の道が開けるわけでございますが、その際、法律で書いてございますとおり、国際VANを行う特別二種事業者と一種事業者、端的にはKDDになるかと思いますが、その間で個別の合意が必要になります。その際に、KDDは、業務の適切な遂行に支障を来すようなものについては合意をすることはないというふうに判断をされます。ということは、端的に申し上げますと、電話事業のようなものについては、合意がそもそも成立しない、したがって、これは実行できないというふうになるだろうと思っております。
#82
○大木正吾君 ということは電話サービスはさせないということか、あるいはできないということで理解してよろしゅうございますね。
 さて、問題は国際的な問題との関係なんでございますが、国際的な勧告、勧告の方はこれはそんな厳しいものじゃないですが、しかし、D1という問題との関係におきまして、どういうような意味合いで結果的にはこういったものをアメリカからおしりたたかれて導入する気持ちになったんですか。その経過についてちょっと説明してください。
#83
○政府委員(奥山雄材君) 今回の法改正を検討する過程におきましても、ただいま御指摘のございましたD1勧告との整合性というものが一番大きな問題の一つでございます。御承知のとおり、D1勧告は、国際専用回線を利用者が電気通信事業の用に供してはならないという厳しい禁止規定を置いております。これまでは第二種事業者は、第一種事業者からの国際専用回線を借りる利用者としての立場でございましたので、このD1勧告に抵触をしたところでございます。今回、私どもが提案をさせていただきましたこの法律上の枠組みといたしましては、それとの整合性を保つために、先ほどもちょっと触れましたが、まず第一に、第一種事業者であるKDDとの間に合意に基づく一つの個別の契約をしていただく、合意を成立するということが第一点。
 したがって、もしKDDの方で、これが自己の業務の適切な遂行に影響を及ぼす場合には合意が成り立ちません。そして、もしこれが仮にそのような、仮定でございますが、KDDの業務の遂行に影響を及ぼすような状態になりました場合には、これは電気通信事業法第三十七条の規定によりまして、郵政大臣は、第二種事業者に改善命令を発することができる仕組みになっております。具体的には、法律上は、第一種事業者が電気通信回線設備を経営上保持することが困難であるというような状態になった場合には、郵政大臣は二種事業者に改善命令をかけることができるという仕組みになっております。
 以上申し上げましたように、一つは約款外役務という個別の合意事項に関する枠組みをつくったということが第一点でございまして、それからあとは、国際電気通信事業を行う以上、仮に第一種電気通信事業であっても国際条約を遵守してもらわなければいけないということで、国際条約を遵守する義務を課した、それについて法律上の担保措置を講じたということによりまして、D1勧告との整合性を保ったということでございます。
#84
○大木正吾君 要するに、KDDとの話が合意すれば、これはKDDと全く対等、同等の立場でもって仕事ができる、こういうふうに考えていいんですね。ということは、言えばひさしを貸して母屋をとられるということ、VAN事業についてですね、ということに理解してもいいんですか。
 同時にもう一つ、国内における特別二種の場合の三十八条絡みの問題についてはどういうふうに扱うんですか。国内関係のいわゆる特別第二種の方々の問題がもう一つありますね。これは一体どう扱うんですか。
#85
○政府委員(奥山雄材君) KDDとそれから国際VAN事業を行おうとする特別第二種電気通信事業者との関係は、これはKDDとしては提供義務はございません。その点が約款と基本的に違う部分でございますので、KDDとそれから特別第二種事業者との間の自主的なネゴシエーションという形になります。そのネゴの結果に基づいて合意が成立いたしましたならば、これはKDDの回線をあくまでやはり借ります。で、借りることについては、賃借形態であることは事実でございますけれども、これは合意に基づいたキャリア間のリースということでございまして、しかもその中で行う業務については、それぞれの合意の中で整理をされたものが約款外役務として郵政大臣の方に認可申請が出てくるというふうな形になるだろうと思います。
 それから国内の特別二種事業につきましては、現在の法制上の枠組み並びに国会の附帯決議をつけていただきました千二百ビット五百回線といったような基準を変えるつもりは毛頭ございません。
#86
○大木正吾君 ちょっとよくわかりませんが、大体しかし、この法案を出すときに、あなた、KDDに対して、会社側の幹部呼びつけて、こういうものをつくらざるを得ないよということは、話はもうしたんでしょう。だからKDDが都合悪いから断るだなんて話、そんなばかなことはないんでしょう、実際問題として。建前としてあなたそうおっしゃっていても、大体こんな法律を出してくるということ自身が、網の目をくくった形でもって出してくる法律、しかも二年半前にはうそをついておく、そしてあなた、今度は国際的には、国際法上の問題としては網の目をくぐってくる。前提としては当然KDDの会社の幹部に了解を得て、必ずこういった問題をやるときには合意してあげなさいよ、こういうことがなければ、この法案なんか出してくる根拠は何もないじゃないですか。
 だから、あなたは要するに提供義務はないと、こうおっしゃっているけどさ、これは建前の問題なんです。建前の問題であって、建前はそうかもしれぬけれども、KDDは当然の問題として、これはもし法律が成立し、同時にこういった新しい会社がどんどん入ってくれば、それはあなた、当然あなた方が仲立ちするかどうかわからぬけれども、いずれにしてもやらざるを得ぬなと、こういうふうにやっぱりいくのが筋じゃないんですか。
 余りその辺のことをきれい事言ってほしくないんですよ、僕らね。ざっくばらんに話をしてもらいたいんだよ。提供義務がないということは、KDDは断っていいということなんですよ、仕事について。合意しなくたっていいということですよ。合意せぬでもいいというものをなんで法律にしなきゃならないんですか。建前と本音をはっきりわきまえて、その答えがはっきりしなければ、私はここでもって委員長に休憩を要求して、まだ時間若干残ってますからね、明確な回答をしてもらうまで私はこの法案については納得できませんよ。
#87
○政府委員(奥山雄材君) KDDを含む国際VAN事業にいろいろかかわり合いのある方は、先ほども申し上げました省内の研究会にもずっと参画をしていただいたところでございます。で、今回法案を出すに当たりましても、もちろんKDDとも意思疎通をしております。
 それで、今回の法律ができた暁に、KDDがこの法律に従って国際VAN事業を行いたいという、特別第二種事業者から回線提供の申し出があったときは、当然のことながら、これはネゴによってそれは合意が成立すれば、そういう国際VAN事業を行うことは、これはもう法律が成立いたしたならば当然のことでございます。
 ただ、その際にぜひとも御理解いただきたいのは、先ほど来申し上げておりますように、例えば電話事業とか単純再販売のようにKDDの業務の的確な遂行に支障を来すようなものについては合意が成り立たないであろう、あくまでもしたがってこれはそういうようなサービスを目途とするのではなくって、国内で行われております多様なVANサービスを国際的にも国民に供給することが目的でございますので、その点をひとつぜひとも御理解を賜りたいと思います。
#88
○大木正吾君 単純再販なんてことについて云々てあなたおっしゃったけれども、聞かないことを答えているんだけれども、そんなことをあなたこれ認めたら、とでもじゃないけど、初めからもう法律は通りませんからね。だから結果的に私たちに言わしめれば、やっぱり何だかんだ言ったって、先行きの三年、五年後の状態について僕らはわからぬわけじゃないんですよ、これはもう。国際的にも恐らく先進国、EC、アメリカ、日本等を中心にしながら国際VANはずっと広がっていくと思いますよ、いずれにしても。しかし、法律の出し方とか、アメリカが一言言ってきたから、しゃにむに何か知らぬけれど細い道を、針に糸を通すような形でもって、網の目をくぐって出してくることが気に食わないんですよ、本当言ったら、もう。もう一遍筋道を立てて、要するにNTT法案が通ったときからの経緯について、同時にD一に触れないという問題について、もう一遍私は整理して回答してもらいたいし、できればメモにしてもらいたいんですよ、このことについては。委員長にそのことを要求して、質問時間あと十分くらいしかないから、これを保留します。
#89
○委員長(高杉廸忠君) ちょっと速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#90
○委員長(高杉廸忠君) 速記を起こして。
 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時四十分より再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三十三分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時四十三分開会
#91
○委員長(高杉廸忠君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、電気通信事業法の一部を改正する法律案、放送法及び電波法の一部を改正する法律案及び電波法の一部を改正する法律案の三案を便宜一括して議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#92
○原田立君 午前中いろいろと大事な質問がありました。法案でありますので重複する点が多々出ると思いますが、前に答弁したから、もうそれで了解しろなんというふうな粗雑な答弁にならないように、それだけはまず始まる前に注意だけはしておきたいと思います。大臣もよろしくお願いします。時々あなた頭を下げて、そのまま終わりになる場合があるから、よく注意してもらいたい。
 電気通信事業法の一部改正の法案は、国際電気通信サービスを行う特別第二種電気通信事業、いわゆる国際VANの実現を図るためのものであるが、国際VAN事業は、専用回線の顧客はその専用回線を再販売してはならないという国際電信電話諮問委員会、CCITTのD1勧告によりできなかったのだが、改正法案はなぜD1勧告に抵触しないのかどうか。抵触しないというような答弁を先ほどから盛んになさるけれども、抵触するのではないかと思うが、その点はいかがでしょうか。
#93
○政府委員(奥山雄材君) ただいま御指摘がございましたCCITTのいわゆるD1勧告と言われますものは、日本では国際私用電気通信回線賃貸の一般原則という名前で呼ばれておりますが、その中に国際専用回線の使用につきまして、さまざまな制約がございます。
 その中で今回の法案に直接関連いたしますものといたしまして、その国際専用通信回線を利用する利用者が、これをもって国際電気通信事業を営んではならないという一種の禁止条項がございます。そのために、今日までいわゆる国際VANが実施できる道が閉ざされておったところでございます。しかしながら、最近における国際VAN事業に対する急速なニーズの増大、あるいは急激な国際取引の活発化等から、事業者はもちろんでございますが、一般ユーザーの方からも速やかにこの国際VANができる道を開いてほしいということで、今回考えましたような事業法の一部改正という形でD1勧告に抵触しない道を開いたところでございます。
 それは、そのポイントは二つございまして、一つは先ほど申しましたように、D1勧告が国際電気通信回線の利用者である第二種業者である限り、国際電気通信事業を行えないということになっておりますので、単なる回線の利用者ということから、そういう地位から国際電気通信事業者として国際VANを行えるような地位に持っていくことが必要でございますので、そのためにITU条約で決められております、四十四条でございますが、さまざまな国際条約を遵守する義務をこの法律で課すことにいたしました。その法律の義務を課すと同時に、それに対しましては法律で、それが履行できない場合の担保措置を講じたところでございます。
 もう一点は、その回線の利用関係でございますが、やはり利用者という形でこれを利用しておりますと、先ほど申し上げましたように国際VANができない関係上、これは単なる利用者という形ではなくて当事者間の、当事者といいますのは国際VAN事業者と第一種事業者、つまりKDDでございますが、それとの間の個別の合意に基づいて回線の融通をし合う仕組みをつくったということでございます。それによりまして、これまでいわゆるタリフと言っております約款、KDDの契約約款でないとサービスの提供を受けられなかったものを、約款外役務という一つの新しい法律概念を設定いたしまして、それによって合意が成立したならば、認可を経ることによって国際VANが実施できる道を開いたということでございます。
#94
○原田立君 局長の答弁をそのままわかったと了解するわけではありません。
 この制度改革というのは十分時間をかけてしっかり議論してやらないと、とんでもない結果を招来する過去の例が幾らもあります。そういう心配の上に立って申し上げているわけであります。
 国際VAN事業者を一般利用者と区別することによって、D1勧告にふる専用回線の利用規制の適用外とするようだが、第一種電気通信事業者の立場から見れば、それが契約約款による提供が、約款外役務の提供かにかかわらず、国際VAN事業者も一般利用者と同様に回線を借りたことに対して料金を支払う責任を有するのであり、まさにD1勧告に言う「顧客」の定義に国際VAN事業者が当てはまるのではないかという疑問は、今の局長の説明でも理解しがたいのでありますが、再度御答弁願いたい。
#95
○政府委員(奥山雄材君) D1勧告に触れております「顧客」、これはカスタマーという表現になっておりますが、カスタマーというものには一つの定義がございまして、この定義をそのまま読み上げさせていただきますと、主管庁、日本で言えば郵政省あるいはKDD、日本の場合は郵政省がやっておりませんのでKDDということになりますが、KDDから国際回線を賃借する自然人または法人であって、そのKDDに対して料金または賃借料の支払いの責任を有する者というふうに定義をされております。つまり、先ほど申し上げましたように、この「顧客」という勧告上の概念は、一般の利用者として回線を借りる立場にある者ということになっております。
 ところで、今回の法律改正案の中では、その回線の利用形態を、利用者間同士の回線の融通をし合う形をとりまして、それでD1勧告との抵触問題を生じない形にしたところでございます。それがいわゆる約款外役務と私ども呼ばせていただいているものでございますので、そういう約款外役務という形で合意が成立し、それが認可にかけられることによって、D1勧告の適用対象外ということになるというふうに観念をしております。
#96
○原田立君 この改正案の提出までの経緯については、六十年九月の日米MOSS協議での共同中間報告における国際VANに関する検討開始の要求を皮切りとしたアメリカからの再三の強い要求に基づいてできたということが言われておりますが、国際VANに関する日米MOSS協議の経緯は僕はある程度了解しておりますけれども、言ってみれば、先ほど大木委員からも提起があったけれども、要するに、アメリカが言うと、どうしてもそれにこびへつらうように法を改正して取り入れようとする。そういう姿勢は、日本としての通信事業にはマイナスを来すのじゃないか。これは大臣、これは日本の政治姿勢、アメリカに対する政治姿勢という問題につながるんですよ。だから、局長から最初は答弁もらって結構だけれども、あなたの所信もお聞きしたい。
#97
○政府委員(奥山雄材君) 日米MOSS協議の経緯についてのお話もございましたが、先生これについては御承知ということでございますので省略をさせていただくことにいたします。
 日米MOSS協議でこの問題が取り上げられたことは事実でございますし、また、日米双方の次官級レベルで基本的な事項について合意をしたということも事実でございます。ただ、私どもが法律改正案を提出させていただきました一番基本的な理由は、やはり最近における国際VANのニーズというものが急速に実際に顕在化をしてきたということでございまして、それを受けて私どもとしては、ぜひとも早期にこういう国民の御期待におこたえ申し上げたいということが主因でございますので、御理解を賜りたいと思います。
#98
○国務大臣(唐沢俊二郎君) ただいま奥山局長がお答えしたのと同じようなあれでございますが、確かに国際化、自由化が著しく進展をいたしておりまして、一日二十四時間のうちに世界のどこかで替為市場、いろいろ金融市場が開かれておるわけでございまして、国際通信、特に国際的なデータ通信に対するニーズが高まっておりますものですから、各方面からそういう御要望をいただいておりますので、こういうニーズに対応するためにいろいろ検討いたしまして、成案を得て、これを御提出し、御審議をお願いしておる次第でございます。
#99
○原田立君 日本も世界的見地から物を判断しなければならないと思う。それで、アメリカという相手があると同じように、ヨーロッパのいわゆるECもあります。ECを無視するわけにはいかないんじゃないかと思うのでありますが、ECの反論に対してどう考えるか。このような諸外国から、日米間で二国間協定を締結することにより、CCITT勧告に反して、協定当事者間で国際VAN事業を可能にしたものと疑念を持たれるおそれはないか。
#100
○政府委員(奥山雄材君) 御指摘のとおり、アメリカのみならずEC諸国との間でも国際VAN問題に関する協議は密接に行われなければならないと思っておりますし、また現に、CCITTの場におきましても、国際VANの問題がさまざまな角度から現在取り上げられております。そうした中で、既に国際VANを行うことができる国内法制的な整備をいたしましたのは、昨年五月のアメリカとそれからことし三月のイギリス、これは一部改正でございますが、そういうことでございます。それに今回、私どもが日本においてその法制を新しく成立さしていただくようにお願いをしておるところでございますので、さしむきはそういった形で、アメリカ、次いでイギリスあたりが国際VANが可能になる相手国であることは間違いございません。
 しかしながら、国際会議等における動向、これを率直に私どもも見ておりまして、カナダあるいはフランス、西ドイツ、ベルギー、オランダ等の諸国におきましても、基本サービスの国営あるいは公営というものは堅持しながらも、VAN事業並びに国際VAN事業については自由化していく方向が非常に顕著でございますので、今後逐次そうした潮流が大きくなってまいると思いますので、EC諸国から反発を招くようなことはないだろうというふうに考えております。
#101
○原田立君 国際VAN実現の要望が強いことは承知しておりますが、今後一層の技術革新によりその効用はさらに高くなることが予想されるわけでありますが、しかし、その実現のための制度が国際的合意を得られなければ、国際通信は国際協調に基づくものであるという点からすると、かえってマイナスとなるのではないか。この改正案が果たして国際的な合意が得られるのかどうか。改正案に対する各国の反応等がこれから決まる問題だから、先の話を聞いていかがなものかと思うけれども、各国の反対の声が上がるのではないかと心配するが、その点はどうか。
#102
○政府委員(奥山雄材君) 率直に申し上げまして、国際会議においてすべての国が国際VANに直ちに乗り出すという体制にはなっておりません。しかしながら、CCITTの総会、あるいは来年行われます世界電信電話主管庁会議、WATTCと言っておりますが、こういった場において国際VANの問題が近年各国の合意のもとに取り上げられつつございます。まだこれらにつきましては最終的な結論は得ておりませんけれども、こうした国際的な合意を得る場におきまして、VANの問題が急速に取り上げられておりますので、いずれにいたしましても最終的にはこういう場で全世界的に国際VANの問題についても一定の整理がなされると思います。その際、もし今回の体制がそれに抵触するようなことがあってはこれは大変でございますので、先ほども申し上げましたが、国際約束を遵守することを担保するような規定を置きまして、将来、仮にITU等の結論がどうなりましても、それは遵守するということを前提に今回の法案の御審議をいただいているところでございます。
#103
○原田立君 来年の世界電信電話主管庁会議に向かって現行の業務規則にかわる新しい国際電気通信規則の作成作業が進んでおり、その中に国際VAN事業の位置づけについての検討も入っていると聞いております。また、CCITTの研究委員会でも、国際VANについて議論されているやに聞いております。その現状について説明を聞きたいと思いますし、また、国際VAN実現へ国際的合意が得られるためにも、まずその結論を待って、それにのっとった国際VAN実現のための改正案を提出しても遅くはなかったのではないかと、こう思うが、どうか。
#104
○政府委員(奥山雄材君) まず国際会議における検討状況でございますが、実は一九八四年の十月にスペインで開催されましたCCITTの第八回総会でこの問題が初めて取り上げられております。多少私事になりますが、実は私がその会議に日本代表団を率いて団長として臨みましたので、その場の空気は私は如実に承知をしているものでございます。初めてこの問題が第八回総会で取り上げられました際に、確かに国際VANについて非常に前向きの者、前向きの者、あるいは中庸の者、あるいはまだ時期尚早とする者等々いろいろございましたが、最終的には全会一致をもちましてスタディーグループをつくりまして、その中で付加価値業務、VASと言っておりますが、バリュー・アッデッド・サービスを向こう四年間の研究課題にするということが決まりまして、今日までその研究が行われてきているところでございます。これはしたがいまして、いずれにいたしましても最終的には来年の、先生が御指摘になりました世界電信電話主管庁会議に向かって次第に集約されてまいると思います。
 それから、一方、世界電信電話主管庁会議の方でございますが、これも新しい電気通信規則をつくるということで、実に十五年ぶりにこの会議が持たれる予定になっておりますが、これにつきましてもその準備会議が再三持たれまして、その中で一定の整理がなされてきております。この一年有余にわたる準備会合の中で、さまざまな国の意見を集約いたしまして、一応今日時点における案というものを出しておるところでございます。しかしながら、その案は両論併記といいましょうか、両案併記といいましょうか、ということでございまして、まだ一本化されるには至っておりません。
 そういう状況ではございますけれども、今回私どもがこの法案を提出さしていただきましたのは、やはり先ほど来述べておりますように、国際VAN事業に対する非常に強い国民のニーズにおこたえをすることがまず適当であろう。世界のまず先導的な役割を果たす日米間でこういう道を開くことによって、国際的にも国際VANの道が次第に開かれていくであろうというふうに期待をして御提案を申し上げたところでございます。
#105
○原田立君 一九七六年にCCITT総会でD1勧告が採択されたのだが、その採択の理由として、国際専用回線の再販売が行われれば、既存の国際電気通信事業者の存立を危うくし、ひいては国際通信サービスを安定的に供給できなくなるとの国際的な共通認識があったからであると承知しております。国際VANが実現されて、それによって第一種電気通信事業者の経営が脅かされる危惧を持つが、その点はどうか。
 また、先ほども話ありましたが、約款外役務の提供は当事者間の交渉のもとに行われるものであるが、郵政省としてはその契約の認可に当たって、国際VAN事業者に対し、どこまでサービス範囲を認めていくつもりなのか、郵政省の対応方針をお伺いしたい。
#106
○政府委員(奥山雄材君) 本来のD1勧告の趣旨が主管庁、つまり国際電気通信事業を行う国、あるいはそれにかわる、日本で言えばKDDの業務の保護にあることは事実でございますし、それは変わっておりません。それを前提にいたしまして、今回国際VANサービスというものを新たに実施するためには、やはり第一種事業者と第二種事業者間の業務の調整というものが確かに大事なポイントになってまいります。
 そこで、今回の法律改正案の中では、これまでKDDが提供をすることを義務づけられております約款のほかに、約款外役務という両当事者の合意による回線の利用形態を設けたところでございまして、もしKDDの業務の的確な遂行に支障を来す場合には、KDDとしてはこれに合意を与えないということが認められておりますし、また仮にもしそれが実際に起きたといたしますと、これは単にKDD自体が困るだけではございませんで、私ども行政の立場から見ましても、KDDを利用するお客様にも迷惑がかかりますので、それは適当でないというふうに考えているところでございます。
#107
○原田立君 国際VANを認めているイギリスでも、国際VAN事業者に単純再販サービスを禁止しております。このことについて郵政省はどういうふうに考えているか。
 また、国際VAN事業に進出しようとしているVAN事業者は、競争導入政策を進める上で回線コストを安くすることが不可欠として、割安な回線提供を希望しておりますが、それが一般利用者の利益を極端に損なうような低料金では問題があると思います。認可に当たっての郵政省の基本方針は何か。
 また、国際VANが本格的に発展するためには、制度的課題のほかに国際データ網識別番号の割り当てという技術的な課題があると思いますが、現在、我が国に割り当てられている網識別番号の数とその使用状況。これは日本には十割当てられて、KDDで二ですか、それからNTTで一というふうに承知はしておりますが、その電波を利用したいという希望者がどんどんふえてくれば、たった十しかないわけでありますから、当然足りなくなる。
 報道によると、国際VAN事業者の登録が始まると、網識別番号が不足するおそれがあるのではないか。郵政省は割り当て番号がふやせるかどうか、CCITTに打診しているという話も聞いておりますが、そのような事実があるのかどうか。その事実があるのならば、打診している内容についてお聞かせ願いたい。
 また、現在CCITTのD1勧告では、専用回線を使用した国際VAN事業を認めていない。そうした状況下において、国際VAN事業の完全自由化を背景にした網識別番号の増加の要請が通るかは甚だ疑問であります。こういうような基本問題が未解決のまま、一方的に国際VAN事業を進めようとするには無理があるのではないかと、こう危惧いたしますが、その点はどうですか。
#108
○政府委員(奥山雄材君) 四点ばかりございましたので逐次御回答申し上げたいと思います。
 第一点は、イギリスにつきましては御指摘ございましたとおり、国際VANにおいて単純再販売を禁止しているというふうに承知をしております。
 それから、第二点の認可に当たって郵政省はどういう点に着目をしてやるのかということでございます。これは、この本法の改正案の趣旨でございます国際第二種電気通信事業が円滑に、一種事業者、二種事業者にとっても円滑に行われるようにするために約款外役務の認可に当たりましては、一方の当事者が著しく不利になるようなことは、これは避けなければならないということ。
 それから、逆にまた特定の者だけに、逆にといいましょうか、特定の者だけをねらい撃ちにして不当な差別的取り扱いを行ってはならないと思いますし、また一種事業者にとっても、先ほども申し上げましたように、これが業務の遂行に支障を来すようなことになってはならないといったような点を一つの判断基準にして、ケース・バイ・ケースでその合意内容を判断してまいりたい、こういうふうに考えております。
 それから、料金の問題についてのお尋ねでございますが、確かに新しく国際VAN事業を行おうとする者は、KDDに対して回線を利用する際に、利用の申し込みをする際に、料金問題もそのネゴシエーションの一つの重要なファクターになるだろうと思います。これは第一義的には両当事者間の合意でございますので、私どもがこれについて直ちに今ここで料金水準について申し上げるには至りませんけれども、両当事者間の合意が成立することが条件でございますし、また仮にその料金が非常に、例えばダンピングみたいな形で行われることによってKDDの業務の円滑な遂行に影響を及ぼすような場合には、KDDとしてはそれに応じないというところが担保されているところでございます。
 それから、四点目のDINCの関係でございますが、データ・ネットワーク・アイデンティフィケーション・コードというデータネットワーク識別符号と呼んでおりますが、国際VAN事業を行うためには、日本と諸外国の国際VAN事業者との間で、このDINCに基づく回線の接続というものが行われなければなりません。ところで、ただいまお話ございましたように、現時点で日本に割り振られているDINCは四四〇〇から四四〇九までで十個でございますが、お話ございましたように、既に三個使っておりますので、あと七つでございます。
 しかし巷間伝えられるところによりますと、国際VAN事業が自由化された暁には、日本の業者で国際VANを行いたいという意思を表明する者は、恐らく二けたに上ると思います。その意味でただいま御指摘ございましたように、あるいはその網番号が不足することによって円滑な事業ができないんではないかという御懸念かと思いますけれども、この国際網番号はITUが一元的に管理をしておりまして、各国の必要に応じて追加割り当てを認める道が開かれております。しかしながら、まだ法案が成立していない段階で、私どもはさらに追加要求をITUにしたというようなことは全くございません。これは、もし法案を成立さしていただきました暁には、新しい国際VAN事業者の名のり出てくる数等も見ながら適切にITUに対しては申し出をしたいというふうに考えております。
 なお、世界的に見ますと、私ども客観的に言いまして、ITUから番号の追加が全く期待できない状況ではないというふうに思いますし、現にアメリカも先般まで四十であったものが既に六十になっていますから、私どもはその余地はあるのではないかというふうに考えているところでございます。
#109
○原田立君 法案が三本ありますので、電気通信事業法についてはひとまずこれでおいて、放送法及び電波法の改正案について若干質問したいと思います。
 先日の委員会の私の短波ラジオの質問に対する大臣の答弁によりますと、この四月から新たにガボンからの南米向けの国際放送の海外中継が拡充されたとのことでありますが、これにより南米の受信状況はどの程度改善されたのか。
#110
○政府委員(森島展一君) 本年の四月一日から、ガボンの送信所で、五百キロワットの送信機で南米向けに一日四時間中継放送が開始されておりますが、これの南米におきます受信状況は、現地のモニターからの報告によりますと、特にブラジル等の東部の方では非常に受信状況が改善され、よく聞こえるというふうに報告されております。南米でも西の方は多少聞きづうい点はありますが、それにしても今まで国内の八俣から出していた南米における受信に比べますと格段に改善されているというふうに聞いております。
#111
○原田立君 一昨年十月からのカナダからの海外中継によって受信の改善が図られているとのことでありますが、そちらの方はどうなのか。
 さらに受信改善を目的とした相互交換中継方式を導入する理由についてお伺いしたい。
#112
○政府委員(森島展一君) 昨年十月からカナダのサックビルで中継放送を開始いたしておりますが、これの受信状況は、北米のやはり西海岸を除いては良好ということでございます。
 それで、カナダで既に国際放送を中継しておるのに加えて、今度は相互交換中継を導入したいというその理由でございますが、カナダとの昨年の交渉過程におきましても、カナダの送信所を日本に貸すというだけでなくて、カナダ側も日本の送信所を借りてアジア向けに国際放送をしたいと、こういう希望が強くございました。
 そこで、ただいま御提案中の相互交換中継ということが可能になれば、カナダとこの放送の実施時間において、いろいろと交渉でお互いに時間を調整し合うということが可能になりますので、格段にその実施時間帯も我が方の希望が入れられると思っております。
 それから、中継のための費用も、これも相互交換中継することにより多少安くなるというふうに考えております。
#113
○原田立君 相互交換中継方式はほかの国でも実施されているそうでありますが、どのような国々の間で行われているのか、またそれらの国々で採用されている方式は、今回の法改正で我が国が採用しようとする方式とは異なるのか、あるいは同じなのか、その点はいかがですか。
#114
○政府委員(森島展一君) 諸外国の例といたしましては、カナダと西ドイツの間、それからカナダとイギリスの間、アメリカとイギリスの間等々で行われているというふうに聞いておりますが、これらの国の間の相互交換中継につきましても、やはり両者の合意に基づいて番組を中継し合うということでございまして、今回の法改正で御提案申し上げている相互交換中継と同様というふうに考えられます。
#115
○原田立君 相互交換中継により、外国の放送事業者の制作した放送がそのままNHKの中継国際放送として放送されることになるわけでありますが、外国人等による無線の利用を制限するいわゆる外国性排除原則とのかかわりはどのようになっているのか、また、諸外国でも外国性排除原則があると聞いておりますが、相互交換中継を行っている先ほどの国々の場合はどのようになっていますか。
#116
○政府委員(森島展一君) 今回御提案申し上げております相互交換中継で、我が国が外国の放送事業者の委託により中継する放送は、これは放送局といたしましては、NHKが免許状の主体ということでございますので、したがいまして、電波法で定めますこの外国性排除原則ということには抵触しないわけでございます。外国におきましてもやはり同じように、他国から委託を受けた場合でも、その無線局としての主体はその国の放送局ということで同様になっていると考えられます。
#117
○原田立君 今回の改正案では、NHKは、相互交換中継による外国の放送事業者の制作した中継国際放送について番組編集の権限がない体裁となっているように解されますが、NHKが行う中継国際放送の番組についての責任はどのようになっていくのか、責任の問題。
 それから、中継国際放送は、NHKの放送があるのに番組の編集等に全く介入できないし、逆にNHKが外国の放送事業者に委託して中継してもらうNHKの国際放送についても、中継を行う外国の放送事業者は、NHKの国際放送の番組編集に一切介入できないということは相互交換中継の趣旨からして当然のことだろうと思いますが、しかし万が一、中継国際放送の内容について、第三国からクレーム等が出されるなどのトラブルが生じた場合にはどのように処理されるのか。
#118
○政府委員(森島展一君) 相互交換中継と申しますのは、外国放送事業者の委託によって、その番組をそのまま放送するということでございますので、先生おっしゃいますように、放送番組の編集責任は委託する側にございます。したがいまして、NHKが外国に中継してもらっておる国際放送の番組の編集責任もこれはNHKでございますし、逆にNHKが外国の放送事業者の委託によって行う、今回御提案申し上げております中継国際放送というものの番組の編集責任は、その外国の放送事業者にございます。そういうことでお互いに相手の放送番組の内容には介入しない、こういうことになっております。
 そこで、お尋ねの、万一中継放送の内容にほかの第三国からトラブルが生じてクレームがついたというようなときにどうするかということでございますが、この場合は委託者たる外国放送事業者が責任を負っておるものでございますので、NHKにクレームがあった場合には、NHKはそういったクレームを委託しておる外国放送事業者に通知いたしまして所要の措置を講ずる、こういうことになるわけでございます。
#119
○委員長(高杉廸忠君) NHK来ていますよ。
#120
○参考人(林乙也君) ただいま放送行政局長の方からお答えがあったとおりでございまして、NHKの行います国際放送につきまして、国内から送信いたします国際放送につきましては、編集上も番組の終期には、いわゆるラジオ・ジャパンの番組の終了という形で放送をするわけでございまして、その後中継国際放送などが行われた場合におきましても、それは外国の放送事業者の行う中継国際放送であるということが番組の上でも明らかになるような形で編成をするということになるわけでございます。扱いとしましては放送行政局長からお答え申したとおりでございます。
#121
○原田立君 NHKが中継国際放送の実施について外国の放送事業者と協定を結ぶ際には郵政大臣の認可が必要であり、さらに大臣の認可については電波監理審議会への諮問を義務づけておりますが、その趣旨はどのようなことなのか。
 相互交換中継の相手国、相手放送事業者の選び方には慎重さが必要であるということだが、それでは現在のところどのような国、放送事業者との相互交換中継を予定しているのか、これはNHKの人ちょっと前に来て引き続き答弁してください。
#122
○政府委員(森島展一君) NHKが相互交換中継をいたしますときに大臣認可が必要ということでございますが、これは中継国際放送というものが外国放送事業者の委託によってその放送番組をそのまま放送するという非常に特別な性格を持ったものでございますので、こういった放送は国際放送の受信改善のためにどうしても必要な場合に限って認めるということが適当ではないかということで、大臣の認可ということにかかわらせる御提案をしているわけでございますが、このような認可は重要な行政の案件でございますので、その処分に当たっては事前に電波監理審議会に諮問して、その議決を尊重して郵政大臣が措置するということにいたしたいということでございます。
#123
○参考人(林乙也君) これは放送法の改正が御承認いただきました後でのことでございますけれども、現在NHKといたしましては、カナダの中継所を借用いたしまして行っております国際放送につきまして、これを交換中継の形で今後進めていくというような考え方を持っておるわけでございます。
#124
○原田立君 今後NHKの相互交換中継の相手がふえれば国際放送の受信改善の目的はある程度達成されると思いますが、本年度の郵政省予算には、海外中継局確保のための調査費が五千万円計上されておりますが、そこでお伺いするんでありますが、相互交換中継方式の導入と海外中継局の確保のための方策とはどのような関係であるのか、また五千万円の予算、調査費で十分賄えられるのかどうか。
#125
○政府委員(森島展一君) 現在海外中継を行っておりますのがガボンとカナダでございますけれども、海外の受信状況の中で特に西アジア方面それから中米等、こういったところがまだ受信改善の必要がございますし、それから、既に海外中継を行って受信状況が改善された地域におきましても、さらにそれを先ほど申し上げましたように経済的にやる方法とかいろいろ考えなければなりませんので、今年度の調査費を有効に活用いたしまして、先ほど申し上げたような地域を重点的に調査するということにいたしておりますが、その中におきましても、相互交換中継が今後可能であるような国の調査も、これも兼ねて行うことによりまして、今後の海外中継の充実ということを図っていきたいと思っております。経費につきましては、有効に使用することによって成果を上げたいと思っております。
#126
○原田立君 放送法施行令が免じろ改正されたわけでありますが、今回の改正の概要について、また、今回の施行令改正によって、具体的にはNHKは新たにどのような会社に出資ができることになるのか、お伺いしたいと思います。
#127
○参考人(林乙也君) 御質問は、出資の対象という御質問というように理解するわけでございますが、今回の放送法施行令の改正によりまして、NHKが出資を行うことができる対象といたしましては、まず放送に必要な施設を建設し、もしくは管理する事業、従前は保守する事業というように限定されておりましたけれども、それを管理する事業というような業務であるとか、あるいは協会の委託によりまして、また協会と共同して放送及び受信の進歩発達に必要な調査研究を行う事業というような事業でありますとか、さらには協会が放送することを主たる目的とする公開演奏会その他の催しを主催する事業というような、さらには放送の普及発達に必要な周知宣伝または出版を行う事業、そういうような業務につきましては、今回の政令の改正によりまして、NHKの業務に密接な関係のある事業として出資をすることができるものと考えております。
#128
○原田立君 大臣、この前も指摘したんだけれども、今はラジオの時代よりかテレビの時代であると、だから短波ラジオによる国際放送、それよりかもテレビの画面による報道というものが諸外国に対してもなされていいんじゃないのか、夜のNHKのニュースなんかでも、ワイドニュースとかいうので、たしか晩の十一時ごろにロンドンとかワシントンとか、ああいう外国からの直接のニュースということで画面が流れておりますけれども、そういうようなことがもう日本でも外国に向けて行われてしかるべきではないか、またそういうようなことを研究されてしかるべきじゃないかと思うが、これは郵政省として、大臣の今後の方針として、またNHKはどういうふうにしているのか、お伺いしたい。
#129
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 国際放送の問題は郵政省の重要施策の一つでございまして、ただいま原田先生おっしゃるとおりでございます。国際放送、一つは海外で活躍する在留邦人に我が国のニュースを早くお伝えするということ、一つは今貿易摩擦とかいろいろ騒がれておりますが、ややもすると外国の人から見えにくい日本を正しく理解していただくという意味で、特に国際理解促進のために非常にお役に立っておるわけでありますが、もう今度はラジオだけではなくてテレビの時代であるぞというお話は承っておりますので、やっぱりテレビ番組等の映像を活用することは重要な課題であろうと思って、できるだけ早く積極的に進めてまいりたいと思います。
 ただ、テレビになりますと、茶の間に入りますんで、こうやっぱり国によりまして非常に風俗習慣も違うので、いろいろ配慮しなければならない点もあるんじゃないかという御意見があります。何か外国と日本では、おいでおいでが逆なんですね。我々のおいでおいでをやると、向こうはさようならだと思っちゃうらしいですね。いろいろな問題もございますが、具体化のためには非常に解決すべき問題が多うございますので、現在映像交流懇談会を開催いたしまして、実施方策などについて検討中でございますが、これはもう積極的に前向きに取り組んでまいる所存でございます。
#130
○参考人(林乙也君) ただいま先生からも御指摘いただきましたように、国際的な情報の交流、文化の交流の上で現在行っております短波による国際放送のみでは十分を期しがたいという状況にありますことは、NHKとしても十分認識をいたしておるところでございます。
 したがいまして、今後は映像によります国際的な番組の交流ということに努めていかなければならないわけでございますが、その場合に、一つには外国語、現地語による番組の周知といいますか、交流ということと、特に在留邦人向けの日本語による番組の周知というような、そこらあたりはどういうように考えるべきか。さらにはまた、NHKが事業の立場において行うべき映像の交流と、それから、いわば郵政省を初め政府御当局において公的な立場から御検討いただく、いわゆる映像の交流というものをどういうようにそれぞれの責任、役割の中で取り組んでいくかというような、いろいろ難しい問題もあろうかというように考えておるところでございまして、NHKは、公共放送の立場の中で十分積極的に取り組んでまいりたいというように考えておるところでございます。
#131
○原田立君 大臣の答弁の中に懇談会ですか、それをつくって今検討しておるということでありました。NHKは、なかなか難しい問題だなんて言って逃げているけれども、そういうへっぴり腰じゃなくて、もっとしっかりした態度であってもらいたい。大臣、懇談会の模様等は公開なんですか、非公開なんですか、そこら辺はまだお話がなかったけれども、当委員会において逐次機会がある際には公表して、その進展状況等を通知してもらいたい、これはお願いしたいんであります。
 それでNHKでですね、シルクロードの旅、中国のやりましたよね。あれ非常に僕感銘深く拝見しました。本当に陰の人たち御苦労さんだなと思いました。あれを見て、中国とはどういう国なのかということを本当によく身にしみて感じ入りました。こういうような感じを持つということは、隣の国同士なんかの場合には特に大事なんじゃないかとも思うんです。だから、テレビの画面による訴えというのは、ラジオの声による訴えよりも物すごい影響力があるわけですから、中途半端な姿勢でなしに、もっと積極的な姿勢で臨んでもらいたい。
#132
○参考人(林乙也君) あるいはやや消極的なようにお受けとりになったかと思いますが、決してそのような気持ちで御答弁を申し上げたつもりではございません。ただいまシルクロードの点につきましてもお話がございました。これなどまさに公共放送としての放送事業として行うべき最も効果的な国際交流の場ではなかろうかというように考えております。
 NHKといたしましては、特に番組の企画の段階、制作の段階、それから制作された番組のいわゆる国際的な交流というような各段階万般にわたりまして、国際的な関係を緊密にしてまいりたいというように考えておりますし、また、そのようなことを行うことが番組の制作のコストの面におきましても効率化にもつながるといいますか、経費の抑制にもつながるというように考えておりまして、この点につきましては積極的に取り組んでまいっておりますし、今後ともそのように努めたいと考えております。
#133
○政府委員(森島展一君) 映像の国際交流に関する懇談会は非公開でやっていただいておりますが、近くこの報告をいただけるということでございます。
 そこで、この映像の国際交流につきましては、先ほど大臣から申されましたように、相手の国でそういう映像がすんなり受け入れられるかどうかというような問題、大きな問題もございますし、それから、そういう映像の交流をするための事業主体、これはNHKやそれから民間の放送事業者も、それぞれの事業の立場で既にいろいろの御努力がされておりますけれども、これを国全体として何かうまいそういうシステムができるかどうか、そういう場合にそれに必要な財源をどうするかといったような問題をいろいろ懇談会で御議論いただいておりますので、近くその報告をいただけるものと思っております。
#134
○原田立君 法案が三本で与えられた質問時間がわずかで、質問がしり切れトンボの質問ばっかりになるんでありますが、電波法の一部を改正する法律案、これが一本残っている。これもほかの方々もこれから質問があるだろうと思いますが、最終的にこの問題について若干お伺いして終わりたいと思います。
 最近における電波利用の増加等の状況に対応して、行政事務の簡素合理化を図ることが法改正の一つの目的でありますが、まず割り当で周波数の数、主な無線局数等最近の電波利用の現状を説明していただきたい。
#135
○政府委員(奥山雄材君) 昭和二十五年に電波法が施行されまして、電波が国民に開放されまして以来、昨今における電波の利用の拡大は目覚ましいものがございます。
 お尋ねの六十一年度末における周波数並びに無線局数の数でございますが、ちょっと煩わしいかと存じますけれども厳密に申し上げますと、割り当て周波数の数が一万三千六百九十七、無線局の数は四百十五万五千五百五十四局でございまして、特に無線局につきましては年間一〇%近い伸び率を示しております。
#136
○原田立君 私がもらっている資料とはちょっと数が違うのでありますが、無線局数が五十六年には二百十二万一千二百四十七局、六十年末が三百八十一万三千六百四局、こういうふうに電波利用の急増に対応して郵政省が電波監理上十分対応できないという一面があるので今度の法改正を出したんではないか、こう思うんですが、どうですか。
#137
○政府委員(奥山雄材君) ただいまの御質問にお答えする前に数字の問題で申し上げますと、先生が引用になられましたのは、六十年度末では合っております。私が先ほど申し上げましたのは、最近把握いたしました六十一年度末の数字でございますので、その分だけ一年間にふえたということでございます。
 それから、お尋ねの今回の電波法改正の目的でございますが、確かに無線局の著しい増加に伴いまして、予算あるいは要員等が非常に限定されておりますことから、行政事務にいろいろ不便を来していることは事実でございますので、それにつきましては昨年もお願いいたしましたけれども、電波法の簡素合理化のための一部の改正を実現させていただいたところでございます。ところで、今回御提案申し上げております内容は、単に無線局のそうした増加に対応困難になったということにとどまりませんで、昨今における不法な電波、無線局の増大に対応するための措置を強化するのが一点と、それからもう一点は、既に百三十万局も普及しておりますパーソナル無線といったようなものに対して、有効期間を延長することによって国民の利便に資するということ、さらには非常に微弱な電波については無線局の免許を不要にすることによって、これも国民の方々の負担を軽減したいといったようなことでございます。
#138
○原田立君 政府が進めている行政改革や国の財政事情から、電波行政に必要な人とお金を確保するのには困難な点があるのか、電波行政に必要な人と金はどのくらいの予算と人員が必要なのか、現在の状態でいいのかどうか、また、次年度予算確保に向けての大臣の基本方針をお伺いしたい。
#139
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 詳細の数字につきましては事務局から御説明いたしますが、郵政省は従来から厳しい財政事情のもとではありますが、大事な電気通信行政の充実には必要な予算の確保を図ってきたわけでございますが、来年度以降も要員事情、予算事情も引き続き厳しいものがあると見込まれますが、必要性、緊急性の高いものにつきましては可能な限りその確保に努め、適切に対処してまいりたいと考えております。
#140
○原田立君 免許を必要としない無線局として、電波法四条一号及び二号にいう、発射する電波が微弱な無線局、市民ラジオの無線局に加えて、今回、空中線電波が微弱な無線局を規制するようになっておりますが、その理由は一体何なのか。具体的にどのような無線局が想定されるのか。
#141
○政府委員(奥山雄材君) 今回免許を不要にいたします無線局は、免許を不要にする以上やはり他に混信、妨害等を与えては困りますので、そのような措置が十分講じられることが大前提でございます。
 そこで、電力につきましても〇・〇一ワット以下というような微弱、微弱といいますか、非常に小さいものにさせていただいております。また、混信を起こすことのないように一つの識別番号、IDと言っておりますが、これが必ず発出されるような措置が講じられるものということになっておりまして、具体的にどのようなものかというお尋ねにつきましては、一番端的な例がコードレス電話でございまして、これは最近御家庭等でもかなり普及してまいりましたけれども、電話機を各部屋に持ち歩いて通話ができるようなものでございます。
 あるいはまた、これに類しましたものといたしまして、家庭用リモートコントロールというものがございまして、離れた部屋から、例えばセキュリティー、施錠といいましょうか、そういったものに対してコントロールできるようなものもございます。一見これらは、例えばテレビの最近はやっております自動スイッチに非常に似ているんでございますが、御承知のとおり、テレビのあれは超短波あるいは赤外線ですので、同じ部屋でないとテレビをつけたり消したりできません。ところが、家庭用リモコンでございますと、〇・〇一ワット以下の電力を確保することによりまして、他の部屋からさまざまなコントロールができるという利点がございます。
 あるいはまた、これは病院で使われるケースでございますが、医療用テレメーターと申しまして、ナースステーションと言うのでしょうか、看護婦詰所と患者さんがいる部屋との間の、例えば心電図の送受信といったようなことのコントロールを行うもの、こういったものは看護婦さんが直接そこに行かなくても患者さんの状況が判断できるといったような、こういったものが典型的な例だと思います。
#142
○原田立君 アメリカではコードレス電話の利用によって誤課金、間違ってお金を払う、誤接続等が多数発生し、いろいろと社会問題化していると聞いております。我が国においても以前コードレス電話による混信などが問題となったことがありますが、コードレス電話の免許を不要にしても電波監理上支障を来すことはないのかどうか。また、コードレス電話はNTTが一括して免許を受け、市場は事実上NTTの独占となっておりますが、コードレス電話はどの程度普及しているのか。今回の措置によってコードレス電話の市場が開放されることになるが、将来的にどの程度の需要が見込まれるのか。
#143
○政府委員(奥山雄材君) 御指摘がございましたように、確かにアメリカではコードレス電話が非常に普及しているようですが、一時期、誤接続、誤課金という問題がかなり大きな問題として取り上げられたようでございます。これはアメリカの社会の特性かもしれませんが、日本のように、他に混信や妨害を与えない措置をきちっとやる機械でないと使ってはならないというようなことになっていなかったようでございまして、具体的には先ほども申し上げましたID、識別符号を自動的に送出できるような措置が講じられていなかったようです。日本ではNTTが行っております現在のコードレス電話におきましても、既にIDの措置が講じられておりますし、それから今回の法改正によりまして、IDのみならず空中線電力並びに周波数も特定いたしまして、それから技術基準適合証明という一定の技術基準が完全に確保されるという機器についてのみこれを免許不要にするわけでございますので、誤課金、誤接続の心配はないというふうに考えております。
 それから普及状況でございますが、現在はNTTが独占的に行っておりますので、約二万台の普及状況だそうでございますが、電気通信技術審議会で御議論いただきましたものによりますと、西暦二〇〇〇年には七百万台ぐらい普及するのではないかというような大きな数、需要も想定されております。
#144
○原田立君 私ちょっと難しい問題はわからぬのだけれども、電信電話公社がNTTになった。で、今まで電信電話公社から受話機を借りていますわな、あれはあのままでいいんでしょう。何か最近、私は福岡なんだけれども、要するに、何かうちへ来てですね、家内は何にもわからないんだけれども、家内に何か新しく買った方がいいんですよとかなんとか言って、そういう話が来ているんです。まだ詳しいことはよくわからない。本当はこの委員会で発言するのもどうかなと思ったんだけれども、何かそういう面でちょっと不愉快だなと、こういう思いをしたんです。まあひとつそんなことがないようにしてもらいたいと思うんでありますが、そういう点いかがですか。
#145
○政府委員(奥山雄材君) 六十年四月の電電三法の成立によりまして、サービスの自由化と同時に、端末機器市場の自由化も行われましたので、それまで一台目の電話機についてはNTTのものでないと接続できなかったものが民間にも開放されたところでございます。しかし先生がおっしゃいますように、もちろん現在あるNTTの電話機、従来から使っておられますものはもちろんそれで結構なんでございますが、売り切り制度も認められておりますので、恐らく先生のおたくに、先生の現在の電話機が何をお使いになっているのかわかりませんが、恐らく営業セールス活動の一環として、もうそろそろお取りかえになるのでしたら新しい売り切りの方がお得ではないでしょうかということで積極的に営業に回ったのではないかと思いますので、その辺は私どもNTTにも十分、その辺お客様のニーズに応じて対応するようにという指導を申し上げているところでございます。
#146
○原田立君 後段にあなたが言った点の方が大事なんです。非常に誤解を与えるようなことのないように現場の人たちによくそれは注意してもらいたいと思うんです。NTTの方だれか来ているんでしょう、幹部の人。来てないか。来てなければ、じゃ局長の方からその点はまたしっかり伝えてもらいたいと思う。
 五十七年の電波法改正により、市民ラジオの無線局の免許が不要となり、今回はコードレス電話等についても免許を要しないとする措置を講じようとしておりますが、今後とも免許を要しない無線局の範囲を拡大する意図はあるのかどうか。
#147
○政府委員(奥山雄材君) 結論的に申し上げまして、今後とも免許を不要にするに足りるといいますか、十分な要件を備えた無線局がございましたならば、これは範囲を拡大するつもりでございます。ただし、その際にはもちろん他に混信や妨害を与えない等々、先ほど申し上げました若干の要件が担保されるようなものに限ると、そういうものを検討してまいりたいと思っております。
#148
○原田立君 パーソナル無線は不法市民ラジオ対策として昭和五十七年に制度化されたものでありますが、その後モータリゼーションの進展に伴い機動性、即時性を占める国民の通信ニーズに合致し、広く利用されるようになったわけでありますが、現在どのくらい普及しているのか。六十年以降需要が低下しているのではないか。また、パーソナル無線についてのみ免許期間の延長を図る理由は一体何か。パーソナル無線の耐用年数が九年程度であることも免許期間延長の理由であると聞いておりますが、十年目にして再免許を得た無線機は向こう十年、すなわち新免許時から二十年間免許上は効力を有していることになるわけであります。耐用年数が九年であることを考慮すれば、無線機器の性能に不都合を生じるおそれはないのかどうか。
#149
○政府委員(奥山雄材君) まずパーソナル無線の普及状況でございますが、五十七年の末に導入いたしまして以来、不法市民ラジオ対策として非常に有効な手段として活躍をしております。ただいまの普及状況は百四十万局に達しております。さまざまな例えばトラック業務あるいはレジャー、あるいは小売店の配達等、あるいは工事現場における運用等、社会の市民生活のあらゆる面で使われていると言ってもいいくらいでございます。これが五十七年以降急速に普及いたしましたのは、やはりそういった簡便性、利便性というものが一番大きな理由だと思います。しかし、大体ほぼ需要のあるところには、伸び切るところは伸び切ったということから、最近ではちょっと需要が鈍化いたしております。
 で、この免許有効期間を延長する理由でございますが、パーソナル無線に限って申しますと、九百三メガヘルツから九百五メガヘルツという、わずか二メガヘルツの間に百四十万局もひしめいて、しかもそれが非常に平穏に有効に利用されているという、電波の有効利用の見地から一つの模範生であるということと、それから国際周波数割り当て計画上もこの周波数帯については当面国際的に問題になるような、あるいは移動を生ずるようなおそれがないといったような事情、それから技術的にも既に開発され尽くしておりまして、当面これ以上の技術開発も期待できないという、つまり既に成熟した無線機であるということから、今回免許期間を有効五年を十年に延ばしても問題がないというふうに判断をしたところでございます。
 耐用年数との関係でございますが、耐用年数と申しますのは今さら私が申し上げるまでもなく、一般的、平均的な機器の一応の命脈を保つ期間でございますが、それが一応九年と法定耐用年数は規定されておりますけれども、実際の利用経済から申しますと、もちろん利用頻度にもよりますけれども、保守、運用の適切さのよろしきを得れば、さらに十年以上もつケースが非常に多いというふうに伺っておりますので、免許の有効期間の延長とあわせて国民の利用者の方々の利便に資したいというふうに考えているところでございます。
#150
○原田立君 あと何問がありますけれども、時間がなくなってきましたので、これ一つで終わりにしたいと思うんでありますが、大臣、最後に聞くんですが、放送政策懇談会報告書では、無線局の中でも特に重要な放送局について免許有効期間三年の延長を提案しております。今回の法改正は、パーソナル無線についてのみ無線局の免許期間の延長であるが、他の一般の無線局の免許期間についてどう考えているのか、大臣の見解をお伺いして、私のこの質問を終わりにしたいと思います。
#151
○国務大臣(唐沢俊二郎君) パーソナル無線につきまして免許の有効期間を延長いたしましたのは、ただいま奥山局長が申し上げましたように、その公平かつ能率的な利用がかなりの程度で達成されておること、周波数の割り当てが国際的に決定される周波数の分配による影響をほとんど受けないということ、また採用されている技術も最新であるということ等々の理由からで、その有効期間を延長しても電波管理上支障がない、こう判断したからでございますが、ほかの一般の無線局につきましては、こういう条件がいまだ整っておりません。したがいまして、ほかの無線局につきましては、免許の有効期間の延長を行うことは今のところ考えておりません。
#152
○山中郁子君 私は初めに、去る二十一日の当委員会におきましてテレマーケティング問題、NTTが推進しておりますこの問題についてお伺いをした折に、時間が足りなくて残してある問題がありますので、その点を先にお尋ねをしたいと思います。
 先日の委員会でも申し上げたんですけれども、NTTが今推進をしておられるテレマーケティングというのが国民のプライバシーの侵害というおそれを持っているということと、それから現状でも大変サービスが悪いということで問題になっている、そういうサービスの改善をしなければいけない。例えば東京市外番案、一〇四番から、それぞれ五十名ずつそこに人間を投入するというふうな計画がある。つまり、サービスの問題からも、それからまた新しい電番台が入った後、労働者の労働条件は大変きつくなってきて、健康が損なわれるという危険が、心配が日に日に増しているという問題ともさまざまに関連して、ぜひともNTTにサービスを維持し、さらに改善し、労働者の健康を守るという観点から姿勢をただしたいと思っているものであります。
 端的にお伺いをいたしますけれども、私は、このテレマーケティングの問題に今申し上げた問題点があるわけですが、具体的に一つは、サービスの問題として、人をそのように大勢一〇四番などから動かすことは大変問題だと思いますし、さらに絞りますと、長いこと交換手として働いてきた人たちが、ここへ来て新しい、しかも先日も申し上げましたように大変問題のある、つまりデータサービスを企業に売り込むというふうな、そういうところに移されることによって、やはり仕事が続けられない状態になって職場をやめざるを得ないという、そういうところに追い込まれるという危険。現実に今までもテレマーケティングに直接関係しなくてもそういうケースがしばしば出ているわけなので、ぜひとも最低でも、本人の意思を無視して強制的にこのようないわゆる強制配転、職場を変えることを強要することがないようなお約束をいただかなければならないというふうに思っております。
 それからもう一点は、そういう点で一一五番だとか一〇四番だとか、大変サービスが今悪くなっているということを先般指摘いたしましたけれども、これも総括的に、ぜひともNTTとしてはそうした国民に対する、利用者に対するサービスをよくしていくということが基本的な姿勢の一つであるということを確認していただき、改善に積極的に当たるというお約束をあわせてしていただきたいと思っております。
#153
○参考人(西脇達也君) お答え申し上げます。
 ただいまの先生の御質問にございましたテレマーケティングでございますが、先般の委員会におきまして、私どもの常務の高橋が御説明申し上げましたように、お客様に電話その他の電気通信の手段を使っていろいろ営業面で成果を上げていただくということを目標とし、また、実際このサービスをお使いになるお客様でございますが、お客様にとっても非常に便利である、また私どもにとっても通話の利用によって収入がふえるという、三万にとりまして有益な手段としてテレマーケティングというものを進めておるわけでございますが、先生の御質問にございましたように、データベース云々のお話につきましては、私どもはそれぞれの企業などが御自分でお討ちのいろいろな資料をどういうふうにお使いになっておやりになると効果が上がるかということについてアドバイスをし、また御相談を受けてやっていくわけでございまして、その企業のデータを私どものところに取り込んだり、かるいは私どもが日常の仕事の中で蓄積をしておりますいろいろなデータを企業にむやみに公明をしたりというようなことをやっていくつもりはさらさらございません。
 それで、今先生のお話の市外電話局あるいは東京電話番号案内局から人を出してこういう仕事につかせるということでございますが、先ほどのお話にございましたように、電子番号案内台を導入いたしました結果、私どもの市内の案内一〇四番でございますが、比較的サービスが向上してきております。そういう状況を見ながら、サービスの確保も図りながら、ある程度人を出して、この方々に新しい分野を体験していただいて、なおかつこの分野は、テレマーケティングといいますのは、これまで電話運用という部門でお客様に対応しておられたそれぞれのノーハウが生きる場面でございますので、そういうところに転出をしていただいて、あるいは研修に出ていただいて、ますます腕を磨いていただく、こういうことを私どもは考えておるわけでございます。
 なお、サービスにつきましては、私どもはやはり一番大事なことを考えておりますので、以前のように本社で直接管理をするということはいたしませんが、それぞれの持ち場持ち場におきまして、お客様から満足をしていただけるような水準に保つように努力をしてまいることは当然でございます。これはお約束をいたしたいと思います。
 なお、そういう場面に、そういう新しい仕事にそれぞれの方にかわっていただく場合には、もちろん御本人の御希望、あるいは向き不向き、あるいは私どもの方から見まして、どういうような業務上の必要があるか、そういうものを総合的に見ながら決めさせていただいておるところでございまして、先生のお話にありましたように、首に縄をつけて持っていくような、そういうような形では考えておりません。これからもテレマーケティングというものを、私どもの通話量をふやす、あるいはお客様にも喜んでいただけるサービスとして伸ばしていきたいと考えております。
 以上でございます。
#154
○山中郁子君 考え方の違いはいろいろありますけれども、これに時間を余りとれませんので、もう一点だけNTTにお尋ねします。
 先日も私提起しましたけれども、新しい電番台の導入で、いろいろと作業が合理化されて人が動かせるんだという御見解なんだけれども、今、労働強化の状況は大変な状態になっているわけです。それで、労働者の中からは、以前の機械の機能であった、坪が入ってくる間の四秒をあけるということをぜひ回復してほしいとか、それからいわゆる動作率が九〇%を超えて九九%にまでなるようなそういう状態が今あるから、せめて動作率をもっと下げるということを考えるとか、そういうことによって労働者の、職員の健康を守るということについてはぜひ積極的にお考えをいただきたいという声があるわけであります。
 一つ一つについて細かく時間をとったやりとりでなくて結構でございますので、基本的に労働者の健康を、特に新しい機械が入ってきて、新しい労働態様が今出てきているわけですから、労働者の健康を守るということについて積極的な留意をされるという、そういう基本的なお考えを伺っておきたいと思います。
 前に一度私もこのことも申し上げたわけですけれども、やはりあれから一定の時間がたちまして、新しい交換台が入ってからそれなりの結果が出ている状態でございますので、ぜひその点は積極的に働く人たちの健康を守るという立場をお示しいただきたい。細かいことは要りませんので、その点だけ。
#155
○参考人(西脇達也君) ただいまの御質問でございますが、今の新しい電子番号案内台を採用するに当たりましては、いろいろ作業に携わる社員の方々の御意見も聞きながらやってきておるものでございまして、当面現在の形でいきたいと思っております。
 なお、これは実際作業をしていただく場合には、それぞれそのときそのときの体調の問題等もあろうかと思いますので、その辺につきましては十分社員の方の御意見といいますか、お申し出を伺いまして適切に対処をしてまいっております。
#156
○山中郁子君 前の委員会でも申し上げましたけれども、現実にもう既に今仕事が始まって、いろいろな労働者の健康が損なわれる状態が出ているわけですから、大きな社会的責任を持つNTTが、過去の頸肩腕症候群という労働者の健康の問題で大きなやはり問題を残したという過ちを再び繰り返さないためにも、本当に誠意ある、責任ある対応をすべきだということを重ねて私は申し上げて、そういう態度がないままにこのままずるずるいくことは、先ほど申し上げた過ちをまた繰り返すもとになりますということを強く指摘せざるを得ないわけであります。
 それから、この点に関して郵政大臣に一点だけお尋ねをしたいんです。
 先日もこのテレマーケティングのNTTの推進されるものというのが、例えば経費節減だということで、ダイレクトメールの印刷代とか郵送料と比べれば、こっちの方が一対十で安くできるんですよという宣伝をしているというようなことも御紹介したんですけれども、それはともかくといたしまして、お客様のデータ、つまり職業や家族状況、家屋状況などを活用して行うという、そういう内容のものであります。
 それで、今問題になっている個人情報、つまりプライバシーとの関連で大変問題があるというふうに私どもは考えておりますけれども、郵政大臣としては、かなりプライバシーを保護するということで、かかわりの深い仕事というか、職務にあられるわけです。これは今までもNTT、つまり電電の民営化の時点からもいろいろ議論されてきたわけですけれども、現在発達した資本主義国においては、個人情報に関する保護法制が全然ないのは日本ぐらいなものなんですよね。それで、昨年末の総務庁の研究会の報告書が出ましたけれども、いまだに所管庁も決まらない。そしてまた法制定の段取り、日程なども決まっていないという、こういう状況があります。
 私は今指摘したテレマーケティングの問題について、NTTと私とはこのプライバシーの問題に関して見解が異なるわけなんですけれども、そのことを今一から議論するわけではありませんけれども、郵政大臣として、このプライバシーの保護との関連において、ぜひとも積極的なイニシアチブをおとりいただきたいということで、御見解を伺いたい。
#157
○国務大臣(唐沢俊二郎君) プライバシーの保護のあり方につきましては、OECD理事会の勧告や総務庁に設けられましたプライバシー保護研究会報告等において指摘されているように重要な問題でございます。これは今先生言われたとおりでありますが、しかし、プライバシー保護のあり方は、同時に表現の自由、情報公開とのかかわり等、広範多岐にわたる問題を含んでおりまして、現在、総務庁を中心といたしまして、政府全体として取り組むべき問題であると考えております。
 郵政省といたしましてもこの問題の重要性、また高度情報社会において電気通信が果たす中枢的役割にかんがみまして、電気通信政策の観点から積極的に協力してまいりたいと思っております。
#158
○山中郁子君 この点に関してのNTTに対する質問は終わりました。
 次に、電気通信事業法の一部改正に関連して、二、三お尋ねをいたします。
 午前中から議論がありましたけれども、CCITTの勧告によれば、D1勧告、専用線の使用目的は顧客の本来業務に限ると定められています。それで郵政省にお尋ねしたいんですが、専用線を借りることになる第二種電気通信事業者は、KDDにとって顧客ではないということになるという御見解でしょうか。
#159
○政府委員(奥山雄材君) いわゆるCCITTのD1勧告における顧客という概念につきましては、厳密な定義がございまして、顧客とは、主管庁から国際回線を賃借する自然人または法人であって、その主管庁に対し料金または賃借科の支払いの責任を有する者を言う、こういう定義になっております。
 それで、現行の電気通信事業法では、第二種電気通信事業者は、いわゆるここで言う顧客、一般の利用者として契約約款でKDDからの回線を借りる形になっておりますけれども、今回の法改正によりまして、これは単なる顧客の地位から脱したというふうな内容の改正にしたわけでございます。
#160
○山中郁子君 無理というか、いかがわしいというか、そういう内容だと私は思うんですけれども、その回線を用いて電気通信サービスを提供すること、つまり再販売することもCCITTの勧告に反することになると思います。このCCITTの禁止の目的が公平、低廉な料金とサービスを図る、つまり公衆網優先の原則、それから安定的な国際通信の提供を図るために決められている、つまり、これに違反するということは、単に条約上とか勧告上違反するという形式的なことを言っているんじゃなくて、勧告の理念に照らして違反するということは、やはり問題だろうということを申し上げたいわけです。それで、電気通信分野における世界の中の日本を考える懇談会の報告書などにもそのことは明記されているわけです。
 それで、今度の法案がこれらの原則と勧告の趣旨、つまり目的、これを全く否定するものになるというところに問題があると思いますが、その点はいかがでございましょうか。
#161
○政府委員(奥山雄材君) D1勧告の規律対象は、主管庁とあくまでも顧客との専用回線の利用関係を律したものでございまして、したがって、新しい法律概念を設定することによってその顧客の概念から脱したといいましょうか、新しい国際電気通信事業者としての地位を取得した者については、このD1勧告は抵触しないという枠組みでございます。もちろん、D1勧告の基本原則というものは、主管庁が果たすべき業務について、これを保護するという思想が模本になっております。
 それらのことをも含めて今回の法改正に当たりましては総合的に勘案いたしまして、これまでのKDDが提供しております約款としての提供義務のあるサービス内容とは別に、約款外役務という形で、特別第二種電気通信事業者と第一種電気通信事業者であるKDDとの間で約款外の役務が合意されれば、それは顧客としての概念から脱するということが法律的にも正当化されるものであるということでございますし、D1勧告が禁止をしております、いわゆる国際専用線の再販売の規定にもこれは抵触しないという結論に達したものでございます。
#162
○山中郁子君 専用線の利用に関する国際的な規制をすり抜けるというか、クリアするというと少しきれいな言い方になり過ぎると私は思うんですけれども、そのために郵政省自身もかなり特異な解釈をするということはお認めになっていらっしゃると私は思うんですよね、今までいろいろお話を伺った過程でも。こういう特異な解釈が国際的な合意を得られるというふうに思っておられますか、見通しを持っておられますか。
#163
○政府委員(奥山雄材君) 国際VANに関する諸外国の関心あるいは動向につきましては、各国の電気通信事業の自由化の体制、あるいはその成熟度のいかんによってさまざまでございます。既に国際VANを実施する体制が国内法制として整理されておりますのがアメリカ並びにイギリスでございますし、私どもも今その道が開かれるべく御提案申し上げているところでございます。
 さらにまた、ヨーロッパ諸国におきましては確かに電気通信というのは国営が大半でございますので、日本やイギリス、アメリカ、カナダのように、電気通信全般について自由化体制は進んでおりませんが、そうした中にあっても、事VANにつきましては、西ドイツ、フランス、ベルギー、オランダ、さらには南米のブラジル等に至るまでWAN問題については非常に積極的な取り組みを行っておりますので、今回このようなスキームができることによって、国際VANがまず日米間から始まって、次第に世界的にこれが広がっていくことになれば、これはむしろ国際的な電気通信の世界では非常に国民に、全世界の国々に裨益をする道が開かれることだと思いますし、また国際的にこれが合意を得られるかということでございますが、最終的にこれが国際的な約束でございますITUの条約、あるいは業務規則等の形で国際VAN問題が最終的に織り込まれた暁には、今回の法律はそれを遵守する義務を日本の国際VAN事業者に課しましたので、それと抵触をするような形にはならないという措置を担保してあることを申し添えさしていただきます。
#164
○山中郁子君 先ほどもどなたか指摘をされておられたと思うんですけれども、来年CCITTの総会が開かれる。それからまた、世界通信主管庁会議、WATTCですね、こうしたところで国際VANの取り扱いが議論されることになっています。それを待たないでこの法案を成立させるとすれば、かなり強引なことをやると。日、米、英、これらの国の間の国際VANづくりを既成事実にしてしまって、そして強行突破を図るという、いわばそういうやり方になるわけですよね。こういう態度は国際的な信義をやはり危うくするものだと言わざるを得ないと思います。そういう重要な問題点を持っているということから、私どもはこの法案について問題提起もしつつ、また反対もするわけでありますけれども、重ねてそのことを主張して、指摘をしておきたいと思います。
 次に、NTTの方に電話料金問題についてお伺いをいたします。
 郵政省と両方なんですけれども、郵政省は売上税をめぐる経過の中で、当初、電話料金にも課税しようとしている大蔵省や政府・税調の意向には反対して、非課税とするための努力をしておられました。NTTは、この郵政省の努力とは別に、課税の実施を六十四年一月からすることで、課税とすることに賛成する。それは売上税の課税を機に料金体系の是正、つまり市内料金の引き上げ、一〇四の有料化などを図ろうとしたのではないかとする観測が数多く報じられました。そのあたりを、これは一月の六日の日経新聞でありますけれども、このように報じています。「確かにNTTは表面的には、郵政省と歩調をそろえて課税反対を唱えたことになっている。しかし、実際には「課税賛成といわんばかりの動きが水面下であった」」と、これは郵政省の首脳が言ったというふうに括弧つきで書いてありますけれども、このような報道があります。そのほかたくさんありますよ。
 そこで、大臣にお伺いしますが、課税賛成と言わんばかりの動きがあったと。まあ郵政省の首脳が言ったというふうな報道なのでありますけれども、十二月の二十二日、大臣が真藤社長の面会申し入れを断ったというようなこともあわせて報道されておりますけれども、これらのことは事実でありましたでしょうか。
#165
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 以前のことでよく記憶しておりませんが、事実でないと思います。
#166
○山中郁子君 お忘れになるような事柄ではないと思います。
 NTTにお伺いしますが、そのような働きかけを、つまり、市内料金の引き上げなどの料金改定の必要を政府や自民党などの政党に対して行ったのでありましょうか。
#167
○参考人(井上秀一君) 売上税の問題につきましては、あくまで政府それから国会の方でお決めになる問題ということで、NTTとして云々という立場にありませんので、そのような形はとっておりません。
#168
○山中郁子君 じゃ重ねてNTTにお伺いいたしますけれども、これも新聞報道の論調なんですけれども、料金引き上げを疑問あるいは否定的な郵政の態度に業を煮やして、郵政の頭越しに後藤田官房長官に会って、これは十二月十一日だと報道されておりますが、市内料金の引き上げ等の要望を行ったというわけでありますけれども、その際に、売上税の課税問題に関していかなる意思表示をされたのか。これはその後のNTT真藤社長の記者会見によれば、例えば十二月二十四日の会見では、売上税の負担がかかるので、六十四年三月後はわからないと言って、料金値上げの必要を示唆したものとして報道されています。そのとおりであるならば、売上税の課税を口実に市内料金の引き上げ等の料金改定を訴えたものと受けとられている向きによってさまざまな報道がされたわけですけれども、そういうこともある意味では言えると思いますけれども、その辺の経過並びにNTTのとった態度、お考え方はいかがだったのでしょうか。
#169
○参考人(井上秀一君) 新聞に出ました十二月の官房長官の件でございますが、これにつきましては、官房長官を訪ねまして、NTTの事業概要を説明した。その際に、NTTの抱えている料金体系上のいろんな基本的問題については確かにお話ししたと聞いておりますが、いずれにしても、この問題は郵政省と相談しながら進めていく問題でありまして、慎重に今検討するということで、具体的な改定の問題について問題にしたということは聞いておりません。
#170
○山中郁子君 もう一度はっきり言ってください。要するに、これらの報道は、後藤田官房長官に料金改定を訴えた。そして官房長官は、それについては、「「報告は聞いたが了承したわけではない」と答えた。」と、このようなことがそれぞれ報道されておりますけれども、料金改定の必要性を訴えたのではないという御答弁ですか、今の。ちょっと確認します。
#171
○参考人(井上秀一君) 料金問題に対する基本的な問題、これについではお話ししましたが、具体的な料金の改定問題をお話ししたというふうには聞いておりません。
#172
○山中郁子君 もう一度お尋ねします。
 料金問題についての基本的な考え方を述べたとおっしゃる中には、料金改定の必要という問題が入るわけですか、あなた方の基本的な考え方の中には。市内料金のね。
#173
○参考人(井上秀一君) NTTになりまして、従来の独占から競争になったときにいろいろな問題を抱えていると、その点についてお話ししたというふうに聞いております。
#174
○山中郁子君 この点で最後に郵政大臣にお尋ねいたします。
 郵政大臣は、これらの問題について、例えば市内料金の引き上げは軽々に口にすべきではない。あるいは売上税に関連して、仮に課税されたとしても料金抑制の姿勢は変わらない。さらには、単純に電話料金の値上げを認めるつもりはないなどという発言を再三されております。私は、これはもちろん当然な態度だというふうに思っておりますけれども、そのお考えに変わりはないものと受けとめてよろしゅうございましょうか。
#175
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 先生方御苦労して実現をいたしました電気通信改革、これは世界の注目の的になっております。その目的は、できるだけ安い料金で、しかもできるだけよいサービスを国民に提供することでございます。したがいまして、NTTにおきましても、利用者から見て、民営化して本当によかったと、これが行革の成果であると喜ばれるような料金体系をお考えいただくことを期待をいたしております。
#176
○山中郁子君 最後にNHKの報道姿勢の問題について、放送法改正の審議の機会にお尋ねをいたします。
 三月二十六日の逓信委員会で、私は、NHKの報道姿勢について、政府・自民党と癒着して果たして公正な報道ができるのかという点についてただしました。しかし、その後のNHK報道を見ても、国民が知りたいと望んでいることについて、NHKの報道が極めて不十分だという面を指摘せざるを得ません。
 具体的に特に問題としたいのは、明らかに政府・自民党に気兼ねして報道内容を変えたと、計画を変えたと思われるところがある点であります。この点については、ぜひきょうの機会にNHKからはっきりとした経過、事態をお伺いしたいと思っております。
 四月十九日、日曜日、当初NHKは国会討論会を行う予定でありました。各党の国対委員長と政府側代表が出席して、仮タイトルを強行採決と今後の審議として討論を進める予定だったと聞いております。ところが、出席者の都合がつかないとのことで企画が変更されました。
 私は、ここで明らかにしていただきたいのは、先日も繰り返し申し上げましたけれども、国民の皆さんの前に隠しちゃいけない、全部やはりちゃんとみんな示すべきは示すべきだということ、そういう立場で今伺います。どの党がどういう理由でこの出席を断ってきたのか、明らかにしていただきたい。
#177
○参考人(尾西清重君) 先生御指摘のように、国会討論会はそのときどきの状況に最も適したテーマを取り上げて放送してまいっております。
 この週、御指摘の四月十九日でございますが、当初、先生おっしゃるように、テーマの一つとして、各党の国会対策責任者と政府代表による企画を考えたわけでございます。ところが最終的に各党の調整がつかなかったので、そのテーマを断念いたしまして他の企画で放送をしたということでございます。これはたまたま並行して企画しておりました半導体問題について、アメリカの報復措置が発表されましたので、経済座談会として、この半導体報復のテーマを取り上げて放送したわけであります。
 どの党がどういう理由で断ってきたかという御質問でございますが、従来から取材、制作上の経過については一切公表しないことにしておりまして、申し上げるわけにはまいりません。
#178
○山中郁子君 だから、そういう態度がまずいんじゃないですかということを私は先日もかなり時間をかけて申し上げたはずです。出席予定者が何らかの故障で不可能なら、それにかわる人は各党、どの党だっているんですよね。いるはずですよ。出席不能などということはあり得ないんです。
 何に照らしてそれをまず第一に考えるかというならば、そのとき視聴者である、あなた方がよって立つべき視聴者がその政治討論会で、国会討論会に何を望んでいたかということに照らして考えるべきでしょう。四月十九日という日は、その一週間前、四月十二日に統一地方選前半の投票がありました。主に売上税、マル優制度廃止に対する国民の批判が、それによって自民党が大敗するという、そういう結果が生まれたんです。そしてその一週間後に、つまり四月二十六日には後半の投票日を控えていました。さらに四月十五日には、六十二年度予算案が衆議院予算委員会で強行採決されたことで、これから事態がどうなっていくのかというところに国民の関心が寄せられていたんです。それはNHKはよく御存じで、だからこそこういう企画をされたんでしょう。
 だからこの企画については、この問題をこういうテーマでもって十九日に企画したのは当然のことで、私はタイムリーなものであったと思っております。ですから、この国会討論会への出席を断ったということは、どこの党が一体どういう理由でこれを断ったのか、大体察しがつく方もたくさんいらっしゃるわけだけれども。そういうことをやっぱり明らかにしてもらいたいというのが国民の願いであり、視聴者へのNHKの責任ではないですか。つまり、売上税問題でいろんな批判があった、そういう批判がぐあいが悪いから、しかも選挙の最中で、ぐあいが悪いから出たくないとか、あるいは出ない方がいいとか、そういうようなことがあるとすれば、それは視聴者の大きな怒りであるわけです。そういうことをあなた方は国民の前に隠してはならない。この際、はっきりさせるべきではないかというのが私の主張です。
 あわせてもう一つお伺いをいたしますけれども、この問題は、出席を要請されたある政党が、自分たちの党利党略で出席したくないというふうに考えて、しかも自分たちが出席をしないことで、自分の党が出席しないことでこの企画が当然つぶれるということを百も承知でそういう態度をとったということなんですよね。どこか一党が出られないと言えば、それは政党討論会できないというふうにあなた方は扱われるわけでしょう、当然。私どもはもちろん都合がつかないと申し上げた覚えはありませんし、多くの政党は都合がつかないとはおっしゃらなかっただろうと私は思います。そういうことがまかり通るならば、今後の問題だって、自分の都合の悪いことがああいう形で公開で討論会が行われるときには自分が出席しない、都合が悪いということを言うことによって、企画全体がつぶれて国民の知る権利が、視聴者の聞きたいという番組が成立し得ないという問題を惹起していくわけだ。今までそれもありました。今後そういうことを引き起こさないという保証にはならないんですね。そういうことをさせないためにも、どういう経過で、どの政党が断ってあの計画がつぶれたのか、企画がつぶれたのかということを国民の前に明らかにすべきではないか。
#179
○参考人(尾西清重君) ただいま申し上げたとおりでございまして、取材、制作上の経過については従来から一切公表しておりません。これは報道機関として、取材対象との信頼関係から取材上の秘密を守るためにも放送機関としては当然のことだと考えております。政党との交渉経過というものを公表するようなことは、たとえ相手がどの政党であれ、私どもは考えておりません。
#180
○山中郁子君 そうしたら、こういうことが今後行われないように、国民の知る権利が、タイムリーなそういう計画がNHKにおいて実行し得るんだという保証をどこに求めることができるんですか。何回だって繰り返されてしまうじゃありませんか。そういうことができないようにするというのは、国民がその経過を知ることだと、それ以外にないじゃないですかということを私は申し上げているのです。こういう秘密主義はやめて、事の経過を明らかにする、そして公共放送たるNHKが国民の信頼を得るように努力することこそがあなた方のとるべき道であるということを私は重ねて強調をしておきます。
 もう一つ加えまして、NHKにただしておきたいことがあります。
 これは先ほど及川委員も指摘されたところでありますけれども、先日のNHKの予算の際に、私は次のように申し上げました。「国家機密法の問題、その他政治的な重要な課題に、あちらに気を兼ね、こちらに気を兼ねというような」「態度は振り払って、NHKが真に国民、視聴者の立場に立って、自律したその放送の事業の実態を示してくださるように強く期待をし、また要求もする」ということを申し上げました。これは私だけではなくて、かなり多くの視聴者の人たちが感じておられるところだということをよく知っております。
 で、先ほど及川委員の指摘がありましたけれども、NHKの元の社会部長の神戸四郎さんという方が自殺をされた。これが大きな問題になっています。で、さまざまな報道がされました。神戸さんという方は、かねがねNHKの報道姿勢について意見を述べていた方のようでありまして、私もその神戸さんが書かれたものをいろいろ読ませていただきました。書かれたものを読んだ限りにおいてはかなり共鳴することが、私自身も共鳴することが多いことを主張をしておられました。
 人間一人が自殺を決断するというところまでに至る細かないろんないきさつについては私どもは知り尽くす曲もありませんけれども、少なくとも国家機密法などを、例えばNHK特集で取り上げるべきだというような強い主張などが、彼の主張に貫かれていたことは事実であろうと思います。川原会長に対しても何度も文書で意見を述べ、また意見をおっしゃったということも書かれています。しかし、NHKはこれに対してなかなか対応をしなかった、答えがなかった、黙殺をした。で、私は、そういう風通しが悪い――最低ですよ、亡くなった方のいきさつがどういうものかというのはすべては知り尽くせないから、私はその自殺と結びつけて何事も言うわけではありませんけれども、でも、最低でもそういう風通しの悪い状況、まして現職の社会部長をやっていらしたそういう方ですよね、NHKの中心的なところで働いていらした方ですよね、そういう方のこういう意見がやっぱりなかなかくみ上げられないとか、あるいは退職されてからのいろんな、在職、退職後の状況の多少の変化があるのかどうかわかりませんけれども、そういうものを黙殺するに等しいような態度をNHKがとるというようなことは、やはりかなり風通しの悪い状況がNHKにあると言わざるを得ないと私は思いました。それで、それは単に職員、あるいは元職員との関係だけでなくて、NHKと視聴者、国民との間の問題でもあるわけです。
 それで私は、先ほど政党討論会の問題についても申し上げましたけれども、この神戸さんという方が自殺されたことによって大きな社会的な問題になったこのNHKが、例えば国家機密法、その他のそういう問題に力が入ってないじゃないかという、そういう指摘や批判に対してはやはり率直に耳を傾けて、NHKとしても自分たちの報道姿勢を振り返ってみるべきものではないかと私は考えておりますけれども、いかがでしょうか。
#181
○参考人(尾西清重君) 神戸さんに限らず、先生の御指摘されますように、視聴者の皆さんからのNHKに対する御意見、御批判に対しては私どもは常に謙虚に耳を傾けているつもりでございます。もしそこに反省すべき点があれば反省し、改めるべき点があれば改めるつもりでございます。しかし、神戸さんの問題提起につきましては、記述の中に誤解や事実誤認があって、その誤解や事実誤認をもとに一方的にNHKを批判しているところがありまして、私どもは大変残念に思っているところでございます。今後とも公正な報道を目指して我々は全力を挙げて努力するつもりでございます。
#182
○山中郁子君 もしあなたがおっしゃるように、そういうことがあるなら、それはそれで明らかになすったらいいじゃありませんか。何か先ほどの及川委員の質問に対しては、だけれどもそれを言い出すといろいろまた問題が大きく広がっていくから何も言わないでいるんだと、こういう趣旨のことをおっしゃったけれども、私はそれはやはりまじめにそうした提起に対して耳を傾ける、積極的にそのことについて取り組んでいくという姿勢ではないと言わざるを得ないと思うんです。あなた方にもし何か事実と違うよとか、そういうことがあるならそれはそれでおっしゃったらいい。だから私は、これは神戸さんという方の主張だけでなくて、私自身もいみじくもこの前の委員会で国家機密法についての報道が少ないじゃないかということを申し上げたばかりだったものですから、余計私はそういうことを痛感いたしました。
 それで、先ほど資料としても及川委員の質問との関連で配られましたけれども、NHK特集のこの中身を見ても、政治問題については大変少ないということもこれ一目瞭然ですよね。そういうことはやはり心ある視聴者の共通した意識であるし、NHKに対する願望でもあるし、要望でもあるし、批判でもあるということを率直に受けとめて、そしてみずからの報道姿勢に対して振り返り、視聴者の意見を受けとめるべきだということを重ねて私は申し上げまして、ぜひともNHKがそういう態度に前進してくださることを要望して、私の質問を終わります。
#183
○橋本孝一郎君 私はいささか強電の方は経験しておるんですけれども、弱電には全く弱くて、先ほどから大木先輩、及川委員のお話を聞きながら感じたんですけれども、大体国際通信というのは、これまで秩序第一というか、もちろん各国の経営形態も違いますけれども、いわゆる余り競争原理というものを持ち込まないという風潮で来られたように感じておるわけなんです。それだけに、今度世界で通信の自由化が最も進んでおります日米両国で実験されるということになって、非常に注目をされておるというお話でございますけれども、メリットもあればリスクも出てくると思うんですが、その国際VANの問題で、この需要想定というのは必ずやるわけなんですけれども、大体どのくらいの需要を見込んでおるのか、恐らく国際VANのユーザーにはおのずと限界があると思うんですけれども、どのように見られておるか。
 それから、特にこのVANのような開かれたネットワークでは、ハッカーの侵入による安全上の問題もあるんじゃないかと思うんですが、そういった問題についてまずお尋ねしたいと思います。
#184
○政府委員(奥山雄材君) 国際VANの実施が可能になりました暁の需要想定でございますが、これにつきましては結論だけ申し上げますと、私どもまだ正確な数字を予測するに至っておりません。と申しますのは、現在KDDがいわゆるVENUS−Pとして提供しております国際公衆データ伝送サービスの売上高が約十二億円でございます。それに設備サービスを加えましても大体五十億円程度がKDDのいわゆる現在のVAN業務に相当するかと思われます。
 ところで、今回の特別第二種による国際VANサービスが廃止されました暁には、当然のことでございますが、現在国内で行われておりますような各種のいわゆる付加価値通信が民間の創意工夫によって相当出てくるだろうというふうに想定されます。したがって、今KDDのVENUSIPという形で行われております国際公衆データ伝送以外に新しい形態で国民に利便をもたらすようなサービスが続々登場することを私どもとしても期待をしているところでございますので、これが果たしてどの程度になるかということは、今の時点ではちょっと私どもまだ明確に申し上げる段階には至っていないということでございます。
 それから、このようにVAN社会と申しますのは、国内、国際を問わずネットワーク化社会でございますので、コンピューターが介在することによって、コンピューターと電気通信回線の接合された通信形態でございますから、そこにハッカーの危険性というものが非常に増大してくることも事実でございます。先般ございました筑波の高エネルギー研究所あたりがその典型的な例でございますけれども、こうしたハッカー対策につきましては、私どもといたしましても、電気通信事業法の中にも既にそのためのさまざまな危険防止の規定を置いておりますが、郵政省の告示という形で最近新たに情報通信ネットワークの安全性、信頼性のための規定を設けまして、これをガイドラインとしてこうした業者、需要者の方々がそれに準拠した形でハッカー対策を行っていただくように私どもとしては期待をしているところでございます。
#185
○橋本孝一郎君 午前の話の中でも、制度的には日本の業者が米国にネットワークを張って、国際VANサービスを提供することも可能であると。将来対米進出を実施した場合、今起きているような日米間の問題に発展する懸念はないのかどうか。具体的に日米国際VAN自由化合意時における米国の日本に対する姿勢及び米国の他国との国際VANサービスの状況について、ひとつ御説明願います。
#186
○政府委員(奥山雄材君) 我が国が国際VANに進出できる道が開かれた段階で、まずその取引相手として想定されるのはアメリカでございまして、これは過去二年間アメリカといろいろ協議を重ねました過程で、アメリカはアメリカなりにその国際VANを受け入れる法制を整備したところでございます、FCCの裁定という形でございますけれども。したがいまして、アメリカ側と日本との間では何ら法制的な障害はなくなったということでざいます。
 しからばその他の国、例えばアメリカとヨーロッパ諸国、あるいは日本とヨーロッパ諸国につきましては、これはまだヨーロッパの場合、イギリスを除きまして国内法制の整備が進んでおりませんので、逐次、日、米、英と、あるいは次に続くであろうカナダといったようなところから、国際VANサービスが開始されることによって、これが一つの誘因になって国際的な新しいVANサービスが広がっていくだろうというふうに考えております。
#187
○橋本孝一郎君 国際的にはそういうふうにして一つのモデルケースというんですか、広がっていくのはわかるんですけれども、それまでの段階で、日米間で技術的問題でも、私ちょっとよくわからないんだけれども、先ほどの及川先生のお話でも技術水準というんですか、機器性能も含めてだと思うんですけれども、差があるとか、そういうようなお話ちらっと出てましたので、そういった問題で、日米間でそういったことについてのトラブルは起こらないかということです。
#188
○政府委員(奥山雄材君) 国際VANサービス自体については、そのような日米間の摩擦問題というものは起こらないということでございます。
#189
○橋本孝一郎君 国際VANの事業者はKDDの国際通信回線を借りることになるわけですけれども、郵政省はKDDの回線貸し出し料金についてどのように考えておりますか。
#190
○政府委員(奥山雄材君) 国際第二種電気通信事業を行おうとする事業者は、KDDとの間で、個別の合意に基づいて約款外役務というものをネゴする必要がございます。その協議が調いましたならば、郵政省に認可申請してくるわけですが、その協議の対象といたしまして、ただいま御指摘ございました回線料金というのも一つの大きな要素になることは、これは疑いを差し挟む余地がないところでございます。
 しからばどの程度の回線料金の設定になるかということは、これは両者間のまず合意に基づくネゴシエーションでございますので、私どもの方で現在これがどの程度になるということは想定することは困難でございます。ただしかし、もしかりそめにもその料金の設定によって、KDDの業務の遂行に支障を来すような料金設定の申し込みがあったような場合には、これはKDDとしては合意をしない、その協議は不成立ということでございますので、国際VAN事業というものは、その事業者間では行われないという形になります。
#191
○橋本孝一郎君 ちょっと国内VANの問題でお尋ねしたいんですが、先ほどからのお話聞いておりましても三百を超す業者ですか、素人目に見ると非常な過当競争が心配されるような気がするんですけれども、そういう心配はしなくてもいいのかどうか、VAN業者の育成策として郵政省はどのように考えておられるのか、ひとつお尋ねしたいと思います。
#192
○政府委員(奥山雄材君) 確かに過去二年間に三百五十社を超える国内の第二種電気通信事業者が進出をしたことは競争原理導入に伴う一つの大きな成果であったと思います。これは過当競争にならないかという御懸念でございますが、これら三百五十社を分析、検討してみますと、それぞれかなり創意工夫を凝らしておりまして、確かに幾つかのパターンには分類できるかと思いますが、例えば宅配便運送業を行う事業者がその荷物、貨物の輸送、配送についての情報を伝送するもの、あるいは卸売店と小売店の受発注データのやりとり、あるいは俗に言われる金融VANといったような金融機関における伝送サービス等々非常に多様な形態がございますので、その意味では、いわゆる第一種事業者のように回線をみずから保有することによってネットワークを張りめぐらす基盤的ないわば大規模な設備と違いまして、それに乗っかった形で非常にきめ細かく、あるいは局限されたといいましょうか、それぞれのニーズにマッチした形でVANサービスというものを提供できるという特性がございますので、その意味では現在はまず非常に共存をしながら競争しているという状態であるというふうに判断をしております。
 次に、お尋ねの育成策でございますけれども、このように割合一種事業者に対して小ぶりで行えるという利点はありますけれども、それにしましてもやはり初期投資かなりのものを要すると同時に、先ほど先生から御指摘ございました安全性、信頼性の対策を講ずるためにはこれはかなりの経費がかかりますので、どうしてもその方面に対する対策がおろそかになりがちでございますので、やはり育成策の一番基本は、相互間の公正競争の状態を現出するためにできるだけ経営が安定的に確立するように税制上の優遇措置、あるいは財政投融資による支援措置といったようなことを講ずる、あるいはハッカー対策等につきましては先ほどもちょっと触れましたけれども、私どもの方で一定のガイドラインをつくって、それによって御指導申し上げる。さらにやはり新しいサービスでございますので、人材の払底という問題が深刻な問題になっておりますので、やはりVAN事業を行う人材育成ということが共通の悩みのようでございますので、私どもも業界の方々と御相談申し上げながら、VAN事業の運営並びにその保守管理等に十分力を発揮できるような技術者の養成ということにも今力を入れているところでございます。
#193
○橋本孝一郎君 次に、コンピューターの相互を接続するための基準の研究状況について御説明願いたいと思います。
#194
○政府委員(奥山雄材君) コンピューターと電気通信回線が一体になって高度情報社会というものが現在構築されつつございますが、その中に介在するコンピューター同士を接続する技術基準、これはやはり今後の高度情報社会の動向を左右する一番重要な問題の一つであろうというふうに私ども認識をしているところでございます。日本のみならず国際的にも同様な認識でございまして、CCITTの場におきましても、そうした国際的な標準化作業が精力的に行われております。いわゆるこれが、俗に言う通信プロトコルという通信規約の標準化の問題でございます。ところが、新しい分野でございますので、CCITTの場におきましても、なかなかその意見がまたすべての面において一致するに至っておりません。
 日本といたしましては、先ほどもお話ございましたが、非常に高い技術水準を持っているということを背景に、ぜひともむしろ国際的な標準づくりに対して積極的に貢献をしたいということで私ども考えております。これもやはり国がむしろ主導でやる場合にはさまざまなトラブルを起こしがちでございますので、むしろ民間の方々の手にゆだねた方がいいということで、民間に電信電話技術委員会という、内外の関係者がたしか三百社ぐらい集まっておられるんじゃないかと思いますけれども、そういった非常に大がかりな有識者の方々のお集まりの中でその標準化を検討してまいりまして、例えば現在のコンピューターに関するネットワークの標準化については、日本は世界の中でもむしろトップクラスに行っているというふうに自負をしているところでございます。
#195
○橋本孝一郎君 じゃ次に、電波法関係で二つほどお尋ねしたいんですが、基準不適合設備の問題ですけれども、従来基準不適合設備の製造または販売を行う悪質業者については、業者名及び違法な無線局の名称を報道機関に公表しているそうですけれども、公表による効果はあったのか。
#196
○政府委員(奥山雄材君) 確かに過去一度だけ、五十九年五月でございますが、防災行政無線にハイパワーの市民ラジオ等違法な無線機器が妨害を与えまして、これを見るに見かねまして、その機器の製造業者名等を公表したところでございます。その結果は、一定の効果はございまして、幾つか違法な機器を製造あるいは販売している業者の中で自主的に自粛をしたところもございますが、仰せこれは法律的な根拠に基づかない我が行政措置でございましたので、大多数のものはむしろ開き直って、何の根拠でそんなことをやるんだというふうに私どもの方では非常な反発を食らったところでございます。
 しかしながら、その後の状況を見ておりますと、やはり依然として重要無線通信に対する妨害が絶えないのみならず、減らないということから、今回新たに基準不適合設備の製造または販売を行う悪質業者については法的根拠を持って公表等の措置をさせていただくような法案を準備させていただいたところでございます。
#197
○橋本孝一郎君 この程こういう機器にはいろいろなレアケースが出てくるんですけれども、今度初めてそういう法的根拠をつくられるんですけれども、これに従わない場合には一体どうするのか、郵政大臣が業務報告徴収権を発動しても、悪質業者が業務報告を行わなかった場合には十万円以下の罰金に処する、こういうことになっておりますが、これで実際十分規制できるのかどうか。今回の法改正で規制が不十分な場合、アメリカのような罰則規定を設けるのかどうか、お尋ねしたいと思う。
#198
○政府委員(奥山雄材君) もし勧告をいたしましても従わない場合には、今回の法律を運用いただきますと、法的根拠に基づいて公表することができますので、どういう公表にするかはまだすべて決定しているわけじゃございませんが、例えば一般紙にこれらを公表すれば、これは相当な社会的な制裁としての意味を持つのではないかと思います。しかし、それでもなおかつ幾ら公表されてもあえて辞せずと、販売、製造を辞せずという悪徳業者がいるとすれば、これはやむを得ず罰則という刑事的な手段に訴えざるを得ないと思っております。
 罰則は先ほど御指摘ございましたように、現在十万円ということでございますけれども、この罰則でもし万一それでもなおかつ効果があらわれないというような事態になりましたならば、これは刑罰の問題でございますので、軽々に私がここで提案もしていない将来のことを申し上げるのは不謹慎でございますので、差し控えさしていただきますけれども、また次にどういう措置をとるかは十分検討してみたいと思います。
#199
○橋本孝一郎君 次に、NTTの方、参考人の方がお見えになっておりますのでお尋ねしたいと思うんですが、その前にきょうの新聞で、六十二年三月期決算が前期比五・一%の増、増収増益と、経常利益は当初予想の三千四百五十億円を上回る二けたの伸びを達成したと、売り上げの主力である電話収入は三%の伸びにとどまったが、非電話系のデータ電送収入は五二%増、無線呼び出し収入も一二%増と順調で、これは非常にこの秋に予定される電電、新しい三社の電話サービスの参入に向けて、脱電話サービスというんでしょうか、偏重型の収益構造の転換ということで、すばらしく当事者の労使の方々が努力された私結果だと思って、これは敬意を表したいわけでありますけれども、いろいろとこの競争が出てくるとどうしても料金の問題というのは関心を持ってくるわけでありますけれども、これはまず郵政省の方にお聞きしたいんですけれども、第二電電というのですか、第二電電との競争上からもNTTの中距離料金の引き下げを検討すべきだというようなことがちらちら出ておるんですけれども、どのように考えていられるのか。
 また、中距離料金の引き下げを検討した場合、中距離料金の引き下げ範囲、全国レベル、または第二電電との競全部分のみなのか、それをどのように考えていられるのか、これをまず郵政省の方にお聞きしたいと思います。
#200
○政府委員(奥山雄材君) 先生の御指摘の中距離料金と言われますのは、恐らく東京−大阪−名古屋といったような、今回この秋以降新電電がサービスを開始する区間のことではないかというふうに理解を申し上げます。で、この秋以降東名阪において第二電電グループ、第二電電等が電話サービスを開始いたした場合に、NTTの料金の取り扱いにつきましては、これはNTTの経営責任においてまず第一義的に検討すべきことはもちろんでございます。その場合に、NTTとしては、単にその区間の電話料金だけを見るのではなくって、NTTの経営全般の問題として、この地域に新規参入があった場合にはどのような状況になるかということを把握した上で判断を下されるであろうというふうに考えております。同様に、これは値下げが行われるか、行われないかということは、やはりNTTのそうした全体的な経営状況、あるいはその新規参入との競争、競合の状態等を十分勘案した上でこれは検討がなされるべきであるというふうに考えております。
#201
○橋本孝一郎君 NTTの方、何かお考えありますか。
#202
○参考人(草加英資君) お答えいたします。
 ただいま先生から第二電電との競争が、NCCとの競争が起こった場合に、中遠距離料金をどのようにするつもりかというお話がございました。
 まず最初に、私どもといたしましては、現在NTTが民間会社になりまして、電電公社時代のような独占的提供ということから、競争の中で通信サービスを行っていくというふうに環境が変わったわけでございますので、独占的提供を前提といたしました現在の料金体系を、競争にふさわしいものに見直していく必要があると考えております。そのためには、私どもといたしましては今後とも最大限の経営の効率化、コスト削減を実施しながら、競争の進展によるNTT財務への影響を分析して料金体系の見直しを検討し、郵政省の御指導を得ながら進めたい、このように考えているところでございます。
 そこで、先生の御指摘のような、中遠距離料金についてどのように考えているかということでございますが、中遠距離料金は、世界的に見ましても遠近格差の高い料金であるということにつきましては認識しているところでございますので、それを踏まえつつ、先ほど申し上げましたような基本方針の中で今後検討を進めさせていただきたいと、このように思っておるところでございます。
#203
○橋本孝一郎君 とにかく問題は、私もよくわかりませんけれども、いわゆる中距離、つまり東京−名古屋、あるいは名古屋−東京−大阪と、この東海道ベルト地帯のいわゆるもうかるところというのでしょうか、利用度も高くていいところ、恐らく今のNTTの場合は全国一本ですから、当然いわば赤字線というのでしょうか、それもお持ちだろうと思いますので、このいいところだけを私は主張するわけじゃありませんので、総合的にそういうことは検討された上で、どう単価を決めていくかということになると思いますけれども、問題はそういう競争相手がふえるわけでありますから、その結果をやっぱり国民にできるだけ分かち合えるというのですか、そのメリットを出していただくようにひとつお願いしておきたいと思います。
 それから次に、新電電各社、日本テレコムとか日本高速通信、第二電電、これとNTT間で提携する市内通話のための接続料金について、郵政省はどのような考えを持っておられますか、お尋ねいたします。
#204
○政府委員(奥山雄材君) 新電電各社とNTT間で締結をされます接続料金でございますが、この相互接続に伴う両社間の料金につきましては、それぞれがみずからの設備、使用料金をそれぞれで設定いたしまして利用者から徴収をするという、いわば差し継ぎというのですか、乗り継ぎというのですか、私鉄と国鉄、あるいは他の私鉄との乗り継ぎみたいな形での料金設定をするということになっております。
   〔委員長退席、理事大木正吾君着席〕
また、その接続に伴う費用の負担につきましては、現在、両当事者間で話し合いが行われているというふうに承知をしているところでございます。
#205
○橋本孝一郎君 次に、自動車電話のことについてお尋ねしたいのですけれども、もちろん自動車電話の普及を図るためには、電話料金を安くするということは必要でありますけれども、日本高速通信及び第二電電の電話料金は、NTTの現行料金よりどの程度安くなると郵政省は聞いていられるのか。新聞では何か一〇ないし二〇%というようなことがちらっと出ておりましたが、また今後日本高速通信及び第二電電とNTT間で締結する接続料金について、先ほどちょっとお話がありましたけれども、これについてもどうなるのか、特に一般電話と自動車電話とでは性格が異なるので、接続料金に対する考え方も異なると思うんですけれども、どうなんでしょうか。
#206
○政府委員(奥山雄材君) 自動車電話につきましては、実はまだ新規参入二社が会社を設立したばかりでございまして、具体的な事業許可申請には至っておりません。したがいまして、私どもの方もまだ具体的な料金の検討状況についてのお話も伺っていないところでございます。新聞紙上等では何か取りざたがされているようでございますが、それが正しいものであるのかどうか、私どもまだ承知をするに至っておりません。
 ただ、御指摘ございました接続料金等につきましては、NTTが既に自動車電話サービスを現実に行っていることは御指摘のとおりでございまして、これらは公正競争を確保する見地からも、いずれにしても慎重な検討をしていかなければならないというふうに考えております。
#207
○参考人(草加英資君) 自動車電話の新しい会社が幾つか出てきた場合、私どもといたしましては、当然私どもの設備との間に相互接続をする義務もございますし、私どもといたしましても当然接続するつもりでございます。
 ただ、今郵政省からお答えがありましたように、どのような方式で、どのような技術で、どのような制度で入ってくるかにつきまして、まだつまびらかでございませんので、新しく入ってくる方々と十分に話し合いをしながら一番最善の方法をこれから検討し、郵政省の御指導を得て接続に持っていきたい、このように考えているところでございます。
#208
○橋本孝一郎君 最後に大臣にお尋ねしたいんですが、簡単な質問です。
 NTT株の問題ですけれども、この売却益の取り扱いについていろいろ出ておるんですけれども、郵政省はどのようにお考えですか。
#209
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 政府が売却することのできるNTT株の三分の二でございますか、これにつきましては、今は国債整理基金特別会計法によりまして国債の償還に充てるように定められておることは先生よく御存じのとおりでございますが、仮にNTTの売却益が国債償還以外の目的に使われる場合、例えば内需振興に使われるというような場合には、郵政省といたしましては、我田引水もいかがかと存じますが、NTTの資産形成の経緯、例えばこのもとは国民が払った電話科なり設備料であるというようなことや、電電改革のこれは果実であるというような資産形成の経緯とか、国会のこの委員会等の審議の経緯等を踏まえながら、財政当局と協議してまいることになると思っております。
#210
○橋本孝一郎君 最後に意見みたいになりますけれども、いわゆる国際自由化に向かっていく、国内でも競争相手もできてやられるわけですから、そういった競争にやはり十分耐え得るといいましょうか、そういうことはやられておると思いますけれども、そういった部分へのやはり投資といいましょうか、そういったものをやはり私は十分確保していくべきだと思います。
 それとこの競争ということは非常にいいことなのでございますけれども、一般製造業の競争と違って、これは特殊な事業体でありますから、必ずしもそれと同じようには言えませんけれども、いろいろな合理化なり効率化のための労使問題を含め、あるいはその他問題を含めて問題が出てくると思いますが、できるだけそういったことについてはやはり十分な配慮をして、トラブルのないようにひとつお願いをして、私の質問を終わります。
#211
○青島幸男君 まず、私は、国際放送の問題からお尋ねをいたします。
 国際放送が国際間の理解を深めるのに大変役立つから、貿易摩擦だのあるいは国家間のトラブルなどを引き起こす前に、相互の理解を行き届くようにするために充実していかなければならぬというのは当委員会でも再々出ておりまして、郵政大臣もこれには強力にお骨折りをいただいておると評価をさせていただいております。
 今度また相互交換中継方式などと呼ぶものも取り入れまして、拡充しろ拡充しろと言いながら、お金の方が伴っていかないから、そう一遍に皆さんの要望にこたえるようなわけにいかぬ。それで、金のないところからない知恵を無理に絞って、割合けちなことでもしていかなきゃしようがないということで、こういうことになったんだと思うんです。やったこと自体について非難する筋合いも私は持ち合わせておりませんし、少しでも安い経費で相互理解が行き届く方向に協力ができれば、それにこしたことはないと思っております。しかし、金があればこんなことをしないでも済むのになという思いはするんですけれどもね。
 それで、基本的には日本の国際放送は、これは昔からの経緯だと思うんですけれども、ほかに放送局はなかったし、外国放送でNHKがどうせ放送しているんだから、おまえのところの電波を外へ届くようにした方がいいんじゃないかというような簡単な話からスタートしたような気がするんですね。それで、いまだにNHKが大きな負担を担って放送をしている。郵政大臣の命令によって行う放送もしなきゃならぬ。NHKの自主放送もせにゃならぬ。金は出してもらっているけれども、放送内容の編集権などについてはNHKが持っていて、国は一切これに関与していないと思いますが、この点まず明らかにしたいと思います。
#212
○政府委員(森島展一君) 国際放送はNHKが行うわけでございますが、先生おっしゃいますように、NHKの業務として放送法の九条の二によって行う業務と、それと命令放送という形で放送法の三十三条で行うこの二本立てになっておりますが、これの実態としては、これは一体として放送するということで効率的にやっております。ただ、それの財源といたしましては、受信料をもとにするNHKの自主放送と国の交付金による命令放送、こういうことで財源が二本に分かれておるというのが実態でございます。
 これはいろいろ経緯がございまして、こういうことになっておりますけれども、外国でこのNHKの国際放送というものが非常に成果を得ておりますので、NHKが今後やっていくのが、受信料をもとにして、相当自主的な面でも苦労する、それから国の交付金もなかなか国の財政事情等からふえないという点で、ほかに方法はないのかというような議論もございますけれども、NHKが長年やってまいりました国際放送が得ておる成果ということ、それから実際にこういった放送番組をつくります上におきましては、国内の放送番組をつくる体制と同じ機関で効率的にやる、こういった面がございますので、こういうやり方は適当なんではないかということが、最近の放送政策懇談会でも、こういうことで適当である、また、その財源等いろいろ問題があるから、そういう点の今後の充実策についてはいろいろ考えなきゃならないというような御指摘をいただいておるところでございます。
#213
○青島幸男君 今のありようについて私は非難をしたりするつもりはないんです。例えば、これが国で金を出しているから、別途放送枠を設けて、そのときの政府が自分のところで自主制作した番組を外国に流すというようなことがもしあったら、それはやっぱりそのときのその政府の考え方で外国と対処するわけですし、外国向けにだけ放送される放送だったら、それは我が国の視聴者は聞けないわけですから、時の政府が頭越しに、勝手によその国へ自分の考え方だけを伝えてしまうというようなことになりますと、これまた別途大変な問題を生じてまいりますし、また、NHKの受信をしている方々の受信料によってNHKは成り立っているわけですし、それが充実された豊かな放送内容になって、我々が聴取できる範囲のみであって、それ以外のことをしなくてもいいんだと、その負担はNHKの受信者は認めないぞという声も出ていないようですね。
 また、海外へ放送される内容が、我々が是としているNHK、我々が見られる放送と大体同程度、同内容のものが外国へも日本の意見として伝えられているということであるとすれば、受信者にとっても割合安心なわけですよね。全く我々が見るのと違う内容の放送が外国向けに出されているということになると重大な問題ですからね。外国向けに流れている放送も我々が見聞きしている放送も同じものだと。その姿勢に恣意的に何かが加えられたりしているケースがないということになれば、これは安心していられるというケースもありますしね。
 ですから、負担の問題とか、あるいは効率の問題を別にしましても、今のやり方は私は割合適当だと思っているんです。ですから、その割には、大臣お骨折りの割にはお金が余り出ないなということは言えるんですよね。
   〔理事大木正吾君退席、委員長着席〕
二億円増加の十四億四千万ですか、出でいるわけですし、国際交流基金から一千万とか八千万とかという金が助成金として出ているようですけれども、放送の費用としては、これ間違ったら教えていただきたいんですけれども、年間五十六億八千万、大体五十七億ぐらいかかるわけですか――よろしゅうございますか、五十七億ぐらいかかってやっていると。そのうちの十四億あるいは十五億が交付金、または国際交流基金の助成金ですね。割合からすると大体十五対五十七ということで、五十七の中の十五ということで割合はまだまだ低いし、NHKに負担をかけている部分が多いんじゃないかという気がしますけれども、ここまで来て今申し上げましたような内容で行われることについては私は割合妥当だと思うんです。
 もう一つ、今度新しく相互交換中継方式というのが考えられて、お互いに編集権を侵さない程度に相互に多国間に向けて放送しようという考え方は適当だと思います。
 それから、前の質問者の話の中でも出ましたけれども、ただ単に音声のみに頼っているよりは映像にもこれを当てはめて、少なくとも映像による放送にした方がより効果的であるということもよくわかりますが、しかし、外国に中継放送する場合の送信所なり、アンテナを立てるなり、いろいろ協力をいただくということになると、とにかく相手のあることですから、なかなか難しいということで、ここまで進んだだけでも私は評価しますけれども、これをテレビの画像でやりますと、テレビの方はまた足が短くなったりして、中継局をふやしたり、手間もかかったり金もかかったりということになるかもしれませんけれども、方向としては、将来的展望の上からすれば、映像でもって相互に見たり見られたりできるようにした方がインパクトも違いますし、相互理解力も深まると、大臣先ほどおっしゃっておられましたが、私もそのとおりだと思います。
 現に、私ども今でも衛星中継などを通じまして、国際放送とは話は別ですけれども、スポーツであるとか、例えばオリンピックなどは大変いい例ですけれども、同時に世界じゅうで模様を見られる。そしてその各国の選手の活躍などを見ながら、スポーツに国境はない、思想も信条もないというふうなことで、ほかの雑念を取り払えば十分肝胆相照らしてつき合っていける人たちなんじゃないかというふうなことを相互理解として深めていけるわけですから、大変結構だと思うんです。これが行われていることの評価というのは私は高いと思いますね。
 ですから、相互中継方式という考え方をもっと広げて、国民的な行事であるとか、あるいは伝統芸能であるとか、あるいは風土の紹介とか、そういうものを国際放送の枠とは別に、国際放送を全部映像化するというのはまだ随分先の話だと思いますね、お金の面でも設備の面でも。ですから、それとは別途にそういう交流のための枠を設けて、ただ単に民放の営利目的のための放送ということを越えて、例えばNHKの放送の中なんかでも、外国の放送を適宜取り入れて、放送に加えたりしていらっしゃるのも拝見するんですけれども、別枠でおつくりになって、これは相手国のあることですから、これを相互にうまく交換ができるように、効率的に行えば割合できない話じゃないというふうな気がするんですけれども、そういうことも図ってもいいんではなかろうかという気がしますが、この私の提案というのは、実現についてはどんなものなのかという、御意見をまず承りたいと思います。
#214
○政府委員(森島展一君) 先生おっしゃいますように、ラジオによります国際放送は、これは短波でございますので相当遠くまで、地球の裏側までも届くと。地球の裏側へ行く場合には非常に弱まりますので、海外中継ということも必要になるわけでございますが、その中継の方法につきましても、今回のこの相互に交換中継するという方法は経費面でも多少経済的でございますけれども、しかし、経費的に言いますと、また相手側からの放送を出すための経費も要りますから、それほどは違わないんでございますが、ただ、お互いの放送時間等の調整が非常にしやすくなるということで、中継の合意が得られやすい、こういう点に非常にメリットがあるんじゃないかと私ども考えております。
 それから、映像の放送番組の交流ということで、これは相互にいろいろやるというようなことは、現に放送事業者間でいろいろ番組交換というようなことは今やっておりますけれども、もっと広い意味での映像交流の時代になったんじゃないかということで、先ほども申し上げましたような懇談会で今検討をいただいておるところでございますが、まず、先生もおっしゃいます足が短くなると。映像ですと、やはり相手の国の辺で一カ所中継すれば済むというふうなものではなくて、相手の国のテレビ局で放送一体してくれるかとか、CATVのネットワークに乗せられるかとか、そういう場合に、その番組が一体その国に受け入れられるものであろうかとか、そういうソフト面、それからシステム的にも大変検討しなければならない問題がありまして、これもいろいろ調査しながら、今後も早くそういうことがうまい形で実現する方向に努力しなければならないと思っておりますけれども、まずはさしあたりは、大きな問題点をいろいろ有識者の方に整理していただいた報告書が近く出していただけるという予定になっておりますので、その辺を踏まえまして、さらに今後に向けての努力をしていきたい、こういうように思っております。
#215
○青島幸男君 なお一層の御努力を期待しますし、大臣、再三この国際放送の拡充充実には骨を折っていくという御決意を御表明になっていますので重ねては伺いませんが、そのようによろしくお願いします。
 次に、電波法の方に移りますけれども、空中線電力の微弱な無線局のうち郵政省令で定めるものについては無線局の免許を不要とするということを改めてうたっているということは、前は免許が必要だったんですか、これは。それだけまず伺います。
#216
○政府委員(奥山雄材君) 今回無線局免許を不要にしたもの以外はそのとおりでございます。
#217
○青島幸男君 それとコードレス電話のお話も伺いました。
 それから呼出符号または呼出名称、このIDというのはそれを意味するわけですね。ということは、新たな技術開発によって、電波にかぎをかけて特定の縛りをするというような意味なんでしょうね、これ。だから、よそに混信の迷惑を与えたりしないようになったから、少しぐらいの音では迷惑にならないからいいんじゃないかというようなお話らしいんですが。
 それから技術基準適合証明というのを、その意味からも、いいかげんな機器で、雑音のひどいようなものをだれか一人が使うと周りじゅうの人間が迷惑をするということから、こういうことだろうと思うんです。これは、そういう機器を市販するようなメーカーが、設計図なり製品なりを持ってきて省で認可を受けるとか、そういう手だてで規制をするということでしょうか。
#218
○政府委員(奥山雄材君) 免許を不要にいたしました今回の対象無線局の条件といたしまして、ただいま御指摘ございましたようなID、識別信号、識別符号並びに技術基準適合証明を受けた機器といったようなものがございます。それで、そのIDの方は、そのIDというものを組み込むことによりまして、これを特定の無線局同士間でないと、機器の間でないと通信ができないというような仕組みになる装置でございまして、したがって、それを自動的に発出できる機能を持った機器に限るという趣旨でございます。したがって、そのほかの機器には妨害を与えないということでございます。
 それから、無線設備の技術基準適合証明でございますが、これは既に電波法の中にその規定がございまして、これまでも電波法の簡素合理化の見地から既に適用さしていただいているわけでございますけれども、電波法に基づく無線設備規則の中で一定の条件を定めまして、それに合致したものにつきましては、無線設備検査検定協会という財団法人を国が指定いたしまして、これがその技術基準に適合しているという証明をいたします。で、その証明を受けたものを市販する場合には、これは郵政大臣の免許は不要になる、こういうことでございます。
#219
○青島幸男君 わかりました。つまり、その機器がそこの基準に合っているかどうかということを条件に認可するということですね。
 それからコードレス電話というのは、現在NHKが一括して免許を受けておって、二万三千も普及をしておるというんですけれども、専ら自動車用電話のことを意味していると思うんですね、この数は。違いますか。
#220
○政府委員(奥山雄材君) コードレス電話と申しますのは自動車電話とは違いまして、家庭あるいは事務所、あるいは最近は料理屋さんなんかでもよく使われているそうでございますが、六機がどっかに一つありまして、それとは別に持ち運びできる子機がございまして、その子機の方をどっか別の部屋に持っていっても通話は可能であるというシステムでございます。
 したがって、例えばどっかホテルで会合していて、それで外から君話がかかってきた場合に、六機にかかってきたといたしましても、その会合の場所がどこの部屋であれ、その子機さえ持っていけば、そこから通話ができるというものでございまして、これは自動車電話のような全国、今NTTの場合は全国一円でございますが、あのように全国一円につながるようなシステムではございませんで、あくまでも〇・〇一ワット以下という微弱な電力、出力のもとに認められる非常に小範囲の到達距離を対象とした無線局でございます。
#221
○青島幸男君 これ、私が誤解していました。私もそれ使ったことありますし、現物もよく承知しております。それはそれで結構なんです。
 それから、今ちょうど話題になったから言いますけれども、自動車電話の方は大変便利に使われていて結構なんだけれども、あれはちょっと料金がまだ高過ぎるじゃないかという批判がありますね。これからもっと安くすればいいじゃないかという方向で検討されつつあるようですけれども、私もこの間拝見しましたが、自動車電話というような自動車に積んで歩くということを特定するのではなくて、ゼロサム発信で肩から下げて歩くような電話機も拝見しましたし、またその一段進んだのでおおむね携帯用ラジオぐらいのもありますね、私もびっくりしましたが。近年の技術開発の進歩の早さというのは、まさに目まぐるしいようなものでして、最初にポータブルの電算機が出たときには、それでもうびっくりしたんですけれども、今やカードのように薄くなって、しかも数百円とかという、パチンコ屋の景品に出るぐらいになっていまして、あのぐらいのテンポでいきますと、もう十年、十五年という間には、もっと軽くて、携帯に便利で、しかも性能の高い送受信機が電話の場合もできるような気がするんですけれども、そうなったときのことを想定して、料金の問題でも、あるいは電話の使用頻度の問題でも、需要でも検討していかなきゃいけない時期に来ているんじゃないかという気がしますけれども、その辺の行き先への展望はいかがなものですか。
#222
○政府委員(奥山雄材君) 御指摘がございましたとおり、自動車電話につきましても、単に車に固定した、車載型と言っていますけれども、そういった自動車電話の形態から、車から取り外して、ショルダーホン型に使えるものも既にございますし、それで先月半ばからはNTTがもっと小型化いたしまして、ポータブル型とでもいいましょうか、携帯型の自動車電話も既に実用発売をしております。技術開発はそのように、自動車電話もさまざまな形態で小型化し、軽量化されております。
 で、ただ、その料金の問題につきましては、これはやはり設備費そのものに一番の金がかかるわけでございまして、先生御承知のとおり、自動車電話は、東京から札幌の車にでもかかるわけでございますので、そうした設備費が非常に莫大にかかることから、コストの回収上今のような料金になっております。しかし、技術開発等にかんがみまして、NTTも先般基本料金を若干、まだ高いと言われていますけれども、若干下げたところでございますし、今後新規参入者が来年の秋以降この分野にも参入してまいりますので、今度は相競う中で、さらに料金の引き下げというようなことも次第に行われていくであろうというふうに期待をしております。
#223
○青島幸男君 それからずっと後段にまいりますと、現在無線局の運用において、免許状に記載された事項のうち、目的外使用、指定周波数外使用等について罰則が適用されることになって、それから指定外空中線電力の運用についても罰則を適用する。つまり一般の無線局で、送信に際して使用される最大の電力値を超えましてやたらに大きなものを、まあ外国向けというようなものなんでしょうか、あれをトラックに積んで相互に交信をしたりして、それが他に及ぼす迷惑が大きくなってきている。だから罰則を設けて対応しようと、こういうことのように読みましたけれども、この辺はそれでよろしいんですか。
#224
○政府委員(奥山雄材君) 五十四条の改正で、空中線電力を二つに書き分けまして、「免許状に記載されたものの範囲内であること。」と、「通信を行うため必要最小のものであること。」というふうに言い改めましたのは、おっしゃるとおり罰則をかけるための規定の整備でございます。
#225
○青島幸男君 確かに目に余るものがあるので、それはそのように厳しく対応していかなきゃならないというところもあるんだと思うので、発達してくればくるだけ、便利になればなるだけ、そのまたデメリットも出てくるわけでして、またそれを悪用しようという人も出てくるわけで、それはやっぱりきちっと規制をしていかなきゃ一般の方々に迷惑が及ぶことはもう明らかでありますから、それはそれでお願いをしたいと思います。
 それから、電気通信事業法の方なんですけれども、率直に申し上げまして大変に専門的でありまして、私ども素人にはなかなか理解を行き届かすのに骨が折れているという実情でございまして、最前から質問者の質問内容、あるいは答弁者の答弁内容など間いておりましてもなかなか理解が行き届かない。それでなくても機械関係に弱いといいますか、頭の働かない人間はなかなかついていけない。そういう不勉強でありながら当委員会の席で発言をするなどというのは甚だおこがましいとみずから思って恥じてはいるんですが、極めて基本的なことだけまずお伺いしたいと思うんですけれども、電気通信事業者が国際電気通信事業に関する条約その他の国際条約により課された義務を誠実に履行しない等のため公共の利益が著しく阻害されるおそれがあると認めるときというのは、私どもにわかるように、ごく簡単に申しますと、わかりやすい具体例などを挙げて説明していただけるとありがたいんですが。
#226
○政府委員(奥山雄材君) 国際VANを行う事業者が出現した暁に国際条約を遵守する義務を課したのが今回の改正の一つの内容でございますが、それを担保する仕組みにしてございます。それの中身が、国際約束を履行するその中身でございますが、これは具体的にはITU条約の中で決められておりまして、その中でさまざまな義務規定がございます。例えば人命に関する通信は優先的に取り扱わなければならないとか、あるいは電気通信回線設備の保持あるいは運用、保守については十分配慮しなければならないとかといったようなこと、あるいは一定の条約上の決まりに基づいて国際的な料金の計算をしなければならないとか、さまざまな内容がございます。
#227
○青島幸男君 これ以上追及してもなおかつ理解が行き届かなくなるんじゃないかというおそれを抱いておりますので、この程度で終わります。
#228
○平野清君 NHK関係の方お帰りになってしまったと思いますので、郵政の放送関係の方にぜひちょっと聞いておいてほしいんですけれども、先ほど山中先生から政治討論会の話がありました。そのときにNHKの方が、取材の秘密の上からそういうことは、従来も今後も一切公にしないということを言っておりました。私、ちょっとそれはおかしいと思うんですね。いわゆる取材源の秘密を守るということは、これもうマスコミの大原則でございますから、例えば閣議でだれだれがしゃべった、唐沢郵政大臣がしゃべったということをよその大臣から取材をしたときに、これはだれがしゃべったんだということは裁判にかかってもしゃべらないのがマスコミの責務だと思います。だけれども、今度の政治討論会の場合、これ全然別ですよね。要するに、みんなで政治討論会やろうといって国民に公表しておいて、ある党だけが来なかった。それを取材、報道の秘密の原則でやらないということは、ちょっと勘違いじゃないかと思うんです。例えば、今回、番組の中に決めておいた政治討論会は、○○党の欠席によって事実上不可能であった、僕はそこにもう既にニュースが発生していると解釈するわけです。そういう意味で、これは質問しても仕方がありませんので、ぜひマスコミの原則の問題としてお伝えいただければと思います。これは、NHKがあくまでも自分の方はそう思っていると言われれば仕方がありませんが、私、三十五年間の記者生活の原則からいって、取材源の秘密の遵守ということは、そういうことを意味するものだというふうに解釈をいたします。
 したがって、順番が変わってしまって、放送のことを続けてちょっとお聞きしたいんですけれども、いわゆるハードとソフトの分離の問題があります。これは放送法上認められていないわけですけれども、番組の編集権と編集責任のないのが今回問題になっております中継国際放送だと思うんですね。そうしますと、放送の自由を有しない放送をNHKがやるということが果たして放送法に適合しているのかどうか。例えば放送局の免許は、単なる電波を発射するのではなくて、内容を持って電波の発射を許すことであり、したがって、いかなる内容のものも発射することについては責任を負う者が国が許可するとあるわけです。カナダから送ってきたものをNHKが東南アにただ中継するんだから、これは電波の発射には当たらないのか、じゃ、国際放送という、放送という名前を使っていいのかどうか、ちょっとお聞きしたいんですけれども。
#229
○政府委員(森島展一君) NHKが放送いたしますものにつきまして、番組編集上の責任を負わないというのは極めて特殊なことでございます。放送を行う放送局というのは、当然番組編集の責任を持つはずでございますが、ところが、この国際中継につきまして、NHKがほかの国の放送事業者に中継を委託するその見返りとして、その放送事業者の委託でNHKがそのまま外国の放送番組を送信するという、非常に特別な性格を持った放送でございまして、これを今回中継国際放送と、こういう定義でNHKの業務を新しくしていただく提案をしているわけでございます。これはですから、国際的にもそういう相互交換中継という一種の慣行がありますので、我が国でも、我が国の国際放送を外国で中継してもらうのに、これを非常にやりやすくするための方法としてこういう特殊な性格の放送を位置づける、こういうことでございまして、その場合におきましては、放送番組の編集の責任は、もともとの番組をつくったそれぞれの放送事業者にある、こういう仕組みでございます。極めて特殊なものでございますので、その点を御理解いただければと思います。
#230
○平野清君 そうすると、何か放送という言葉自身がおかしくなるような気がしますけれども、将来見直していただくことがいいんじゃないかと思いますけれども……。
 じゃ、今度は放送法施行令の改正について伺いたいんですけれども、今回の施行令改正によってNHKは報道部門も下請機関に、何といいますか、頼むことができるようになっていると思うんです。例えば特集番組とかドラマとか、そういうものをいわゆる関連部門に発注することはいいと思いますけれども、報道番組まで下に流す、人に頼むということになりますと、先ほどのいろいろな報道の自由の問題も絡んできて、大変私たち危惧するんですけれども、その点はいかがでしょう。
#231
○政府委員(森島展一君) 今回NHKが出資の対象として、この放送法施行令の改正によりまして新たに出資できることとなりました七つの対象がございますが、その中に御指摘の、「協会の委託により、放送番組の編集に必要なニュース及び情報を収集し、又はこれを協会以外の者と交換する事業」こういうことがございます。これはNHKの経営の効率化とか、NHKの持つノーハウの活用とか、そういった点での出資の対象の拡大ということで、この放送法施行令の改正がなされたわけでございますが、あくまでもこの放送番組の編集の責任は、先ほども申し上げましたように、NHKが放送しますものについてはNHKが責任を持つものでございますので、その点出資の対象のところにいろいろな業務を委託したりする上において、その番組の編集責任ということについてはあくまでもNHKの責任であるということで行われなければならないというふうに思っております。
#232
○平野清君 スポーツ放送とかドラマとか、そういうものならいいと思うんですけれども、一つの事件を報道するときに、長いこと教育されたカメラマンなりディレクターなりが取材するのと、急に頼まれた――急に頼まれたじゃおかしいですが、訓練の積んでない下請部門がやるのとでは大分違うと思うんですね。例えば新聞記者が目で見、耳で聞いたニュースと、ニュースカメラマンが写してきた同じ現場で、全然視聴者にとっては違う場面も出てくるわけです。そういう意味で、できれば報道番組、いわゆるニュースについてはNHKが責任を持って自分で取材に当たるというのが基本的な原則じゃないかと思います。これは私の意見ですから。
 次いで、最近いろいろ聞いてみますと、先般のNHKの予算のときにも、会長が六十二年度ぐらいからは値上げを覚悟せざるを得ないかもしれないというようなことを盛んに申されておりまして、委員の先生もどうなんだ、どうなんだというようなことで大変NHKの予算を心配していました。ところが、いろんな話を聞きますと、NHKは、中継放送はやらなきゃいけない、FMの多重放送はやらなきゃいけない、文字放送はやりなさい、何といいますかね、これもやれあれもやれと物すごい責務を負わされるわけですね。それでもって目の前に値上げ問題が来る。ちょっとNHKのこれからあるべき規模の大きさといいますか、限界といいますか、一部にはNHKの肥大化説ということもあるわけなんで、国としては何でもかんでもNHKにやらせるんじゃなくて、私は、例えばFMの多重放送、国際放送なんてものは、第二NHKというものをつくって国が国際放送の方は責任を持ってやるとか、何かどこかに歯どめがないと、物すごい肥大化したNHKができてしまって、とんでもないことになりはしないかというような危惧があるんですが、そういう点はどうでしょう。
#233
○政府委員(森島展一君) NHKの事業の適正規模、事業の範囲、こういったことにつきましては、その財源問題とも関連いたしまして、大変公共放送のあり方の基本に関する大きな問題でございます。この委員会でもいろいろ御議論いただいておりますし、また郵政省といたしましても、このニューメディア時代におきまして、いろいろ公共放送の中でどういうニューメディアが位置づけされるべきかという大きな問題を考える大変重要なタイミングでございますので、放送政策懇談会という場でもいろいろ御議論いただきまして先般報告をいただいておりますが、そこでも公共放送の事業規模ということについてはいろいろな御示唆をいただいております。確かに衛星放送とか、文字放送とかいう新しいメディアにつきまして、単に事業をふやし肥大化するというようなことは問題がございますし、これは受信料という点で国民にはね返ってくる問題でございますので、いろいろ検討しなければならない問題が含まれておるわけでございますが、しかし、ニューメディア時代に向けてNHKがこのノーハウ、その力を放送界の発展のためにいろいろ尽くすべきであると、先導的な役割というふうな言葉で言われておりますけれども、そういった役割が期待されていいんではないか、こういうこともございますので、その辺を十分考えながら、いろいろ今後の公共放送のあり方ということについての検討をしなければならないと思っております。
 さしあたっての問題といたしまして、今回御提案申し上げておりますFM多重放送につきましては、その多重放送の内容としまして、文字多重放送とそれと音声多重放送と二つ可能なわけでございますが、FMの文字多重放送だけに限ってNHKの業務といたしたいということでございまして、これは、現在のFMの設備の有効活用という点からしまして、文字放送だけに限れば、FM多重放送をNHKがやることについても余り負担にならない、しかもこれはFMの本体の方の、例えば番組名を文字で表示するとかいうふうなことで便益が非常に国民にも返っていくというようなものてございますので、そういった形で認めていったらどうかと。ただ、FM多重で音声まで多重放送をやりますと、これは既にNHKが中波二系統、それからFM一系統持っておりますものに加えて、音質はちょっと落ちますけれども、新たな音声メディアということになりますので、これは設備面でも文字放送だけよりは費用がかかりますし、番組の制作ということも負担になりますので、これは、むしろNHKは、FMの音声多重放送は業務としないで、そのFMの設備をその部分について第三者に貸与することによって副次収入を得る、こういう道を開きたい、こういうことでございます。
#234
○平野清君 次にFMの多重放送をお聞きしようと思いましたら、ある部分を先にお答えいただいたんですけれども、その貸すということですね、そんなに借り手が予想できるんでしょうか、FMの方で。
#235
○政府委員(森島展一君) FM多重放送は電波のすき間を利用するということでございまして、FMの設備を基本的には使いまして、それに多重のための付加設備を加えることによって、割に手軽に多重放送が可能になりますので、したがいまして、これを第三者という形で利用できるようにすれば、割に手軽なメディアとして利用できる、その辺はいろいろ今までになかった創意工夫というようなことで利用する道が開けるんではないかというふうに思っております。
#236
○平野清君 続いてFMの多重放送についてお聞きしますけれども、いわゆるマスコミの集中排除原則というのがございますね。普通ならメディアの将来性からいって、ラジオとテレビと違った形だからこそFM多重放送ということを言えると思うんですけれども、マスコミの集中原則には反しないようにお考えなんですか。
#237
○政府委員(森島展一君) マスコミの集中排除の原則の適用の仕方にいたしましても、多重放送というようなもの、多重放送にもいろいろ先ほども申し上げましたように種類がございますけれども、割にメディアとしてはマイナーなメディアというような言い方もしておりますけれども、そういったものにつきましては、マスコミの集中排除ということを余り強く適用しなくても、マスコミ集中による弊害が少ないんではないかと、こういった観点で、先ほど申し上げました放送政策懇談会の報告にも述べられております。また多重放送につきましては、むしろそれの普及促進という面から、マスコミの集中排除の点は緩和する方向で考えていっていいんではないかというふうに思っております。
#238
○平野清君 FM多重放送をやる場合ですね、新しく専用受信機が必要なわけなんですけれども、いつぐらいから製造可能で、どのくらいの期間たったらどのぐらいの価格で市販できるような計画、計画といったって郵政省に聞いてもしょうがないでしょうが、この法案が通れば業者は早速手をつけると思うんですが、どのくらいの需要が見込めて、よく郵政大臣が言われる、こういうものが出ると内需拡大になると、こういうふうにおっしゃっているんですが、果たして本当に、短期間のうちに、どの程度のもので大衆に普及されると思っていらっしゃるんですか。
#239
○政府委員(森島展一君) まだFM多重放送を御提案中のものでございますので、その確たる計画というようなものは聞いておりませんけれども、予想ということでございますと、来年の一月一日からこの法案が成立さしていただいて施行されれば、来年じゅうにはこのFM多重放送が受信できる受信機が製造されるだろうというふうに期待されております。
 で、どんなスピードでそれが普及していくかということにつきましては、何をこのFM多重放送で放送するかという、そのニーズとの兼ね合いでございますけれども、まず考えられますのは、文字多重につきましては先ほど言いました番組の表示とか、あるいはFMの本体の方で音楽をやっております場合は曲名の表示とか、そういったことができますし、それから音声多重の方では道路交通情報とか教育番組、そういったことができますので、その辺のニーズにうまくマッチしたソフト、番組が放送されるということになりますと、自動車なんかですと非常に台数が多うございますから相当な普及を見るんではないか。その場合の予測は、もう本当に確たる根拠はありませんけれども、私ども十年間で世帯の三割ぐらい、あるいは自動車の一割ぐらいとか、その辺は全くの仮定でございますけれども、その辺の仮定を置きますと、内需拡大効果が四、五千億ぐらいになるようなことも計算できますので、うまく国民のニーズにマッチすれば、内需拡大効果というのも大変大きなものではないかと思っております。
 受信機の価格につきましても、これも本当に台数次第でございますけれども、相当程度普及した、何十万というようなことになれば、現在のFM受信機よりも二、三千円上乗せするぐらいの価格で販売されるんじゃないかというふうに期待しているところです。
#240
○平野清君 テレビの文字放送なんかもなかなか機械が売れないということで発展がおくれているわけです。ちょっと目的が違いますからあれですけれども、なるべく早い機会に安い専用受信機ができて内需に役立つように望んでおきます。
 次の問題ですけれども、各地でテレポート計画というのが盛んに行われています。東京湾の近くだけでも東京テレポート計画、横浜では、みなとみらい21、千葉市では幕張メッセ、要するに東京湾を挟んで三県が同じようなことをやっているわけですね。こんなに近隣のところで三つが競い合って果たして需要が合うのかどうか、そういう点郵政省はどういうふうに見ていらっしゃいましょうか。
#241
○政府委員(奥山雄材君) 通政局長がただいま不在のようでございますので、私、前任といたしましてお答えさせていただきたいと思います。
 テレポート計画と申しますのは、高度な通信網サービスをある一定エリアに張りめぐらして、さまざまな高度通信サービスをその地域全体に普及させようという構想でございますが、その際の特徴といたしまして、衛星地球局を置くというのが一般的なケースでございます。
 これにつきましては、御指摘ございましたように、東京湾テレポート、それから大阪もそうでございますが、みなとみらい、あるいは幕張メッセ等々の各地域において名のりを上げておられます。しかしながら、それらはいずれもそれらの自治体並びに地域住民の方々が地域のニーズに応じた形で、どういうテレポート計画を構築するかということを十分練り上げられまして、現在計画を進めておられます。
 ただ、関東圏域でありますと関東圏域、東京湾周辺はいずれも非常に高緊密に密接をした地域でございますので、それらの計画との間の計画がそごを来さないように、現在、ことしのたしか二月ごろだったと思いますが、東京湾地域の広域にわたる自治体の関係者並びにそうした事業について関心を持つ者が集まって協議会を開催しております。その協議会の中で、さらに具体的な計画を、いわば東京湾マリネット構想といったようなものを組み合わせることによって、全体として整合性のとれた計画にしていきたいということで現在計画が進んでおります。
#242
○平野清君 いみじくも今東京湾マリネット計画が出たんですけれども、それは郵政省がおやりになっていらっしゃるわけですね。それと同時に、インテリジェントビルネットワーク構想というのを建設省がやっているわけです。通産省は情報化未来化都市構想。今度は国土庁の方は、アーバンテレコム産業推進会議とかいうのをやっている。各省庁がこの東京の中でもって入り乱れて縄張り争いやっているわけなんですが、この間も国民生活調査会のときにも申し上げたんですが、国が何か統一的な哲学といいますかね、未来図を持つのか、東京都なら東京都という自治体にはっきりとお任せになるのか、どちらかの方針をとらない限り、前のテレポート計画と同じように、東京湾の開発計画にしたって将来大混乱が起きるんじゃないかというような気もするんです。その点はいかがですか、これはぜひ大臣にお伺いしたいんです。
#243
○国務大臣(唐沢俊二郎君) その点につきましては関係省庁と十分連絡をとって、懸念されるようなことのないようにさしていただきたいと思います。
#244
○平野清君 何かいつも模範的な御回答をいただきまして……。
 ちょっとそれじゃ、がらりと話題変えます。
 豊かな高度情報社会を求めてということで、三鷹でしたか、武蔵野市を中心として、INSのモデル地区推進実験計画というのがあって、一年でしたか二年間でしたか、おやりになって、終わったと思うんです。終わったことを私ちょっと知りませんで、きのうお話を聞きましたら、ごく最近に立派なこの本が出ているということなので、たったきのう数時間しかありませんでしたから、パラパラっとしか見られなかったんですが、大変よくうまくいったということばっかり書いてあって、今後の課題というところにも大して課題が書いてないんですけれども、本当にそんなにうまくいったんでしょうか。それとも、それだけ本当にうまくいったとすれば、今後大阪でももう一回実験をやるとか、福岡でもう一遍実験やるとか、それとも将来、早急に何年計画で日本じゅうに広げていこうと思っていらっしゃるのか、この三鷹、武蔵野ですかの成果を踏まえて、よかった点、悪かった点数えていただければと思います。
#245
○政府委員(奥山雄材君) 電気通信ネットワークのディジタル化、つまり国際用語で言えば、ISDN化でございますが、これは世界の趨勢でございます。
 NTTにおいては、既に公社時代からこれに意欲的に取り組んでおられまして、INSという名称で、五十九年の九月から二年半の予定で実験を始めたところでございますが、二年半が経過いたしまして、ことしの三月実験は終了いたしました。その結果まとめられたものが先ほど先生がお触れになりました報告書でございます。
 この三鷹、武蔵野の実験の中では、さまざまなサービスが、将来的に可能になると想像されるサービスがいろいろ提供をされました。ディジタルキャプテンとか、ディジタル電話機とか、ディジタルファクシミリとかといったようなことを通じまして、さまざまなアプリケーションといいましょうか、利用形態を御体験いただいたところでございます。その結果集約いたしまして、確かに技術的には将来的可能性として、もうここまで可能になるというような点については相当明らかになったというふうにNTTも私どもも判断をしております。
 ただ、しかしながら、その実験の過程でも指摘されたところでございますが、非常に使いづらい、使いにくいというようなこと、あるいは実際の利用を考えた場合に、三鷹、武蔵野という局限された地域ですと、本店、支店の利用といっても、本店、支店がないわけですから、もう少し広域で実験をしないと、実用の場合にどういう形になるのか判断しかねるとかというような利用面についてのいろんな御質問なり、ある意味では御不満の点が指摘されたところでございます。
 そこで、実験が終了いたしました後、NTTにおいては、さらに実験地域を拡大するということで、東京それから大阪といったような、いわば企業の本支店間を結んでやるようなことも可能になるようなこと、それから筑波も対象になっておりますが、そうした三エリアを中心にして拡大実験、これはもう実用を前提としての実験でございますが、現在続けているところでございますし、また一方、ISDNという網の方が、ネットワークの方が構築されましても、その受け手のユーザー側がこれに抵抗感があるということでは定着いたしませんので、私どもはその受け手であるユーザーがこれを使いやすいように、実用化された暁に、NTTのISDNが実用化された場合にいつでもすぐ即応できるような形で、ソフトランディングできるように、現在その端末の開発について、NTT並びに関係のメーカー等も含めた形で協議会を設けまして、両々相まって現在次のステップに向かって検討を続けているところでございます。
#246
○平野清君 はい、どうもありがとうございました。
 もう余り時間ありませんけれども、新規第一種事業者のケーブルの問題ですけれども、新幹線の側道に線路に沿うもの、高速道路に沿うもの、いろいろあるわけですけれども、新幹線というのは割と高い塀で囲まれておりまして、防犯上もなかなかしっかりしていると思うんですけれども、高速道路の場合なんか、まあ過激派テロ、通信ケーブルをねらおうと思えばわけなく破壊ができると思うんですけれども、そういうような防犯上の問題というのはどういうふうになっていらっしゃるんでしょうか。
#247
○政府委員(奥山雄材君) 新幹線あるいは高速道路というような高速、大容量の輸送機関につきましては、その通信ケーブルにもし万一のことがあった場合にははかり知れない大事故あるいは大惨事を引き起こすことになりますので、私どもは全般的に、基本的には安全性、信頼性対策ということを平素から十分指導をしているところでございます。
 特に、今御指摘ございました新幹線につきましては、確かに高いところに比較的安全な形でケーブルが敷設されておりますし、また、高速道路につきましても、一応一般の道路に敷設する場合に比べますと、かなり手の込んだといいましょうか、工夫を凝らした形で管路というものが埋設をされるという形にはしてございます。しかしながら、昨今さまざまなケーブル切断等の事故が時として起こりますので、私どもこうした関係の事業体とは平素から密接に連絡をとりながら、できる限りの防御措置、防護措置を講ずるように御相談を申し上げているという状況でございます。
#248
○平野清君 あと国際通信関係、民活関係で幾つかあるんですが、ちょっと質問が全部関連しておりまして、一つをあと五分というわけにいきませんので、午前の質疑の十二分という問題も残っておりますので、質問をこれで終わります。
#249
○大木正吾君 午前中の私の方から出しました問題、重要な問題で二つございましたけれども、これについて慎重に関係の方とお話し合いをいたしまして、結果的にはまだまだ議論しますと深い問題がたくさんあるわけですが、しかし、臨時国会、あるいは法案がなくても一般質疑等でもできますので、一応大臣の方からしっかりした答弁をちょうだいいたしまして、本法案については最終的に賛成をする、こういう立場をとりますので、ぜひ大臣の方から、まあ言えば、出しました二つの重大な課題についての御答弁をちょうだいいたしたい、こう考えています。
#250
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 大木先生から五十九年十二月当時の委員会の答弁と、今回の電気通信事業法の改正につきまして御指摘をいただいたところでございますが、この点について、まずお答えを申し上げます。
 現行の電気通信事業法も将来における国際VAN導入の可能性を踏まえて立案したものでありましたが、当時はD1勧告による制約もあり、国際VANの具体的実現方策について明確な見通しを持ち得ない状況にありましたため、国際VANに関する当時の政府答弁が必ずしも明確でなかったことは先生御指摘のとおりでございます。
 今回の事業法の改正は、産業経済全般にわたる急速な国際化の進展、国際VANに関する諸外国における対応状況等、その後の諸事情の変化を踏まえましで、D1勧告との整合性を図りつつ国際VANの実現を図るための措置を講じようとするものでありまして、この点に関しましては、事業法立案当時とは異なる状況の中で国際VANの具体的な実現方策を立案したものであることにつきまして、ぜひとも御理解を賜りたいと存じます。
 なお、このような事情の変化につきまして御報告を申し上げることにつきましての配慮に欠けていたではないかとの御指摘につきましては、真摯に受けとめてまいりたいと存じます。
 次に、国際VANの導入に伴う第一種電気通信事業に対する経営上の影響についての御指摘がございましたので、これにお答えを申し上げます。
 今回の改正案におきまして、D1勧告との整合性を確保するため、第二種電気通信事業者が第一種電気通信事業者から約款外役務の提供を受けることができるよう措置いたしましたが、約款外役務の提供によりまして、第一種電気通信事業者の電気通信業務の的確な遂行に著しい支障を生じさせるような事態が生じることは、第一種電気通信事業者の利用者の保護の観点から問題があると考えておりまして、したがいまして、約款外役務の提供の認可に際しましては、これによって当事者たる第一種電気通信事業者の電気通信業務の的確な遂行に支障を及ぼすおそれがないことを担保する考えでございます。
 また、仮に国際VANの導入によりまして、第一種電気通信事業者の電気通信回線設備の保持が経営上困難となるため公共の利益が著しく阻害されるおそれが発生するような場合には、第二種電気通信事業者たる国際VAN事業者に対する郵政大臣による業務改善命令も措置されておりますので、この点からも改正法案保の運用に際しましては、第一種電気通信事業者の経営の安定確保に十分な配慮を行い得るものと考えております。
#251
○大木正吾君 まだ私の申し上げたいことに対しましての問題点が解明されたわけとは考えておりませんが、この程度でもって本法案については賛成をいたしますが、ただ、後段の方の問題についての今の大臣の御答弁、これはD1勧告は非常に厳しいものでありまして、先ほど私申し上げたんですが、針の穴に糸を通すような形でもって今度の法案の作成過程も大分苦労された感じが、苦労といえば、一応説明すれば説明は通る、国際的にも。こういう感じがやっぱりしている部分がたくさんございまして、ただ考えてほしいことは、アメリカと日本だけじゃないということですよ。ヨーロッパ、EC各国があって、さらに言えば国際、もし電気通信条約加盟国が百カ国ぐらいもありますと、この問題について言えば、南北問題とは言いませんけれども、開発途上国等から意見が出ることなどもないとは言えません。そういった点で、十分今後運用上注意をしてもらいたい、こういうふうに考えています。
 それから、ちょっとつけ加えまして、時間があと二、三分ございますので申し上げさせてもらいますが、これは別問題でありまして、今後の電気通信事業の見直し問題が、先ほど及川委員からも発言がありまして、当時私が逓信委員長をしていたときに、大体三年目に事業の見直しという、五年後に改正案の見直しという、これは常識になって、まあ常識用語になっておりまして、法律用語じゃないんですけれども、そういうふうにみんなとっているわけでありまして、ちょうど今五月でございますから二年と一カ月、ことしの秋ぐらいからはぼちぼち、やっぱり六月には電気通信審議会の答申も出るそうでございますから、質問したかったこともたくさんあったんですが、三百五十社を超える二種業者、あるいは第二電電ですね、そういった面との関係等について言えば、設備が過剰にならないかとか、あるいはいわば競合状態について不適正なものはないかどうかとか、そういった点等を含めて考えてもらいたいし、これは大臣にぜひお考えおき、頭にしっかり入れておいていただきたいことは、五十九年十二月十三日、本委員会における総理の答弁がございます。これは郵政省の管轄ではありません。労働省管轄でありまして、労調法の言えば適用撤廃をする、こういうふうに明確になっておりますので、この辺の問題につきましても、三年後の見直しというふうにあのときにはたしか質問者は申し上げているはずでありますから、そういった点もぜひこういった見直しの際にはお考えいただきたいことを申し添えさせていただきたいわけです。
 以上でございます。
#252
○委員長(高杉廸忠君) 他に御発言もなければ、三案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#253
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより三案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#254
○山中郁子君 私は、ただいま議題になりました電気通信事業法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
 反対する第一の理由は、本法案が国際電信電話諮問委員会、すなわち、CCITTの専用線に関するD1勧告で禁止されている専用線の再販売を行えるものとしている点にあります。CCITTの勧告は、電気通信における国際的な規律をはかる基本法である国際電気通信条約で、各国が従うべきものである旨が定められているものであるだけでなく、これらの勧告は、すべての参加国と認められた私企業が満場一致で採択したものなのであります。
 ところが、政府は、契約約款以外の特別契約を第一種事業者との間で結ぶのであるから、国際VAN事業者は顧客ではないという特異な解釈でこの勧告をすり抜けようとしており、到底国際的な合意を得られるものではないと言わざるを得ません。
 反対する第二の理由は、本法案が国際的にはクリームスキミングを合法化するもので、各国の地域的格差を一層拡大することになるからであります。日本では、KDDが国際VAN通信を行っていますが、料金は従量制であり、これを使っていては国際VAN事業者がふえていかないから、定額制の専用線を再販売する事業を許可しようとするもので、まさにクリームスキミングを保障するものと言えます。もともと再販禁止の勧告は、世界的に公衆通信サービスを優先し、公正、低廉な料金で提供し、各国の共同事業としてそのサービスの安定的な提供を保持するために出されたものであります。
 ところが、今回の法改定が行われれば、国際VAN事業者の進出を認めている特定の国及び特定国の企業のみが高度の通信を安く行うことができるようになり、国際的な地域格差を拡大することになることは明らかであります。
 反対する第三の理由は、本法案が初めに述べたように満場一致を慣行とするCCITT総会の勧告を、日、米、英による既成事実づくりによって形骸化し、国際的信義を危うくする内容を含んでいるからであります。来年に予定されているCCITT総会と、それに続く世界電信電話主管庁会議での議論を待たず、国際的合意を得る努力も放棄して既成事実をつくることは、国際的な電気通信秩序を破壊するものになりかねません。
 以上が本法案に反対する主な理由でありますが、同時に審議された電波法の一部改正並びに放送法及び電波法の一部改正については、その必要を認め、賛成するものであることを表明して、私の討論を終わります。
#255
○委員長(高杉廸忠君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより三案について順次採決に入ります。
 まず、電気通信事業法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#256
○委員長(高杉廸忠君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大木君から発言を求められておりますので、これを許します。大木君。
#257
○大木正吾君 私は、ただいま可決されました電気通信事業法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合、二院クラブ・革新共闘、サラリーマン新党・参議院の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    電気通信事業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、この法律の施行にあたり、我が国の電気通信事業及び国際的な電気通信事業の秩序ある発展を期するため、次の各項の実施に努めるべきである。
 一、国際電気通信条約等国際約束を遵守し、我が国の通信主権を確保するとともに、国際電気通信事業が外国通信事業体との協調を基本として遂行されていることにかんがみ、国際電気通信サービスを行う第二種電気通信事業においても、その精神が守られるよう配意すること。
 一、約款外役務について、第一種電気通信事業者の経営に与える影響を考慮し、専用線の単純再販を目的とする第二種電気通信事業者の契約締結の申込みが行われた場合、第一種電気通信事業者が承諾しないことを認めること。
 一、国際電気通信連合において、新しい国際電気通信条約附属業務規則が採択された場合には、その円滑な履行が確保されるよう配意すること。
 右決議する。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
#258
○委員長(高杉廸忠君) ただいま大木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#259
○委員長(高杉廸忠君) 多数と認めます。よって、大木君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、唐沢郵政大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。唐沢郵政大臣。
#260
○国務大臣(唐沢俊二郎君) 慎重な御審議をいただきまして、ただいま電気通信事業法の一部を改正する法律案を御可決いただきましたことに対し、厚く御礼を申し上げます。
 本委員会の御審議を通じて承りました御意見につきましては、今後電気通信行政を運営していく上で十分生かしてまいりたいと存じております。
 また、ただいまの附帯決議につきましては、今後その趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。まことにありがとうございました。
#261
○委員長(高杉廸忠君) 次に、放送法及び電波法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#262
○委員長(高杉廸忠君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、電波法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#263
○委員長(高杉廸忠君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#264
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#265
○委員長(高杉廸忠君) 次に、請願の審査を行います。
 第一三〇六号外五件の違法有線音楽放送事業者に対する法的対策に関する請願を議題といたします。
 これらの請願につきましては、理事会において慎重に協議いたしました結果、採択すべきものにして内閣に送付することを要するものとすることに意見が一致いたしました。
 以上のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#266
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#267
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#268
○委員長(高杉廸忠君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りをいたします。
 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査につきましては、閉会中もなお審査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#269
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#270
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#271
○委員長(高杉廸忠君) 次に、委員派遣に関する件についてお諮りをいたします。
 閉会中の委員派遣につきましては、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#272
○委員長(高杉廸忠君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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