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#1
第108回国会 社会労働委員会 第2号
昭和六十二年五月十四日(木曜日)
   午後零時三十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     柳澤 錬造君     藤井 恒男君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     山口 哲夫君     千葉 景子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         佐々木 満君
    理 事
                岩崎 純三君
                田代由紀男君
                糸久八重子君
                中西 珠子君
    委 員
                石井 道子君
                石本  茂君
                田中 正巳君
                前島英三郎君
                宮崎 秀樹君
                千葉 景子君
                対馬 孝且君
                浜本 万三君
                沓脱タケ子君
                内藤  功君
                藤井 恒男君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  斎藤 十朗君
       労 働 大 臣  平井 卓志君
   政府委員
       厚生政務次官   畑 英次郎君
       厚生大臣官房長  北郷 勲夫君
       厚生大臣官房総
       務審議官     長尾 立子君
       厚生大臣官房審
       議官       川崎 幸雄君
       厚生大臣官房審
       議官       代田久米雄君
       厚生大臣官房審
       議官
       兼内閣審議官   佐々木喜之君
       厚生大臣官房会
       計課長      多田  宏君
       厚生省健康政策
       局長       竹中 浩治君
       厚生省保健医療
       局長       仲村 英一君
       厚生省保健医療
       局老人保健部長  黒木 武弘君
       厚生省生活衛生
       局長       北川 定謙君
       厚生省薬務局長  森  幸男君
       厚生省社会局長  小林 功典君
       厚生省児童家庭
       局長       坂本 龍彦君
       厚生省保険局長  下村  健君
       厚生省年金局長  水田  努君
       厚生省援護局長  木戸  脩君
       社会保険庁長官
       官房審議官    花輪 隆昭君
       社会保険庁医療
       保健部長     内藤  洌君
       社会保険庁年金
       保険部長
       兼内閣審議官   岸本 正裕君
       労働政務次官   松岡滿壽男君
       労働大臣官房長  岡部 晃三君
       労働大臣官房会
       計課長      伊藤 欣士君
       労働大臣官房審
       議官       野崎 和昭君
       労働大臣官房審
       議官       佐藤 仁彦君
       労働省労政局長  小粥 義朗君
       労働省労働基準
       局長       平賀 俊行君
       労働省労働基準
       局賃金福祉部長  若林 之矩君
       労働省婦人局長  佐藤ギン子君
       労働省職業安定
       局長       白井晋太郎君
       労働省職業安定
       局高齢者対策部
       長        新村浩一郎君
       労働省職業能力
       開発局長     野見山眞之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        此村 友一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関
 する調査
 (厚生行政の基本施策に関する件)
 (労働行政の基本施策に関する件)
○外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練に係
 る医師法第十七条及び歯科医師法第十七条の特
 例等に関する法律案(内閣提出)
○社会福祉士及び介護福祉士法案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(佐々木満君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
 議事に先立ちまして一言御報告を申し上げます。
 本委員会の定例日増の問題につきましては、今国会におきまして理事懇談会等を開いて数回協議を重ねてまいりましたが、本日の理事会におきまして予備日を設けることに決定いたしました。
 後ほど文書をお配り申し上げますが、以上、御報告を申し上げます。
 委員各位の御協力をお願いする次第であります。
#3
○委員長(佐々木満君) 社会保障制度等に関する調査及び労働問題に関する調査を議題といたします。
 まず、厚生行政の基本施策について、厚生大臣から所信を聴取いたします。斎藤厚生大臣。
#4
○国務大臣(斎藤十朗君) 社会労働委員会の御審議に先立ち、所信の一端を申し述べたいと存じます。
 今日、我が国の経済社会は、高度情報化、技術革新の進展、厳しい国際経済環境のもとでの経済の構造調整といった大きな変化の局面の中で、世界にも例がない本格的な長寿社会に向かって着実に歩みを進めております。こうした未知への歩みの中で国民すべてが健康で生きがいを持って暮らすことのできる明るい福祉社会をつくり上げていくことは、私どもに課せられた最も大きな任務であります。
 幸いにも、二十一世紀に至るここ十数年は、人口構造から見て社会全体として働き盛りの方々が多く、将来の超高齢社会にふさわしい経済社会システムの構築の準備に最も適切な時期であると考えます。
 この好機を生かし、長寿社会の基盤となる社会保障について、将来を見据えた長期的な観点に立ちながら、国民の方々すべてが安心して頼ることのできる公平、公正な制度となるよう見直しを行い、国民の信頼と期待にこたえていかなければなりません。
 また、今後増大し、多様化すると見込まれる要
介護老人等のニーズに対応し、福祉と保健医療の連携、調整を図り、最も適切なサービスをきめ細かく提供できる体制を整備していくことが必要であり、これを支える十分なマンパワーを養成、確保していくことが重要であると考えております。
 私は、このような見地に立ち、厚生行政の新たな展開と着実な推進を図ってまいりたいと考えております。
 以下、昭和六十二年度における主要な施策について申し述べます。
 まず、昨年六月に閣議決定された「長寿社会対策大綱」を指針として、高齢者について総合的な対応に努めてまいります。
 明るい長寿社会を築いていくためには、国民一人一人の健康が基本であります。このため、第二次五カ年計画による老人保健事業の充実等生涯を通じた健康づくりに積極的に取り組んでまいります。
 また、介護等を要する高齢者が可能な限り住みなれた地域や家庭において暮らすことができるよう、デイサービス事業の格段の拡大、ホームヘルパーの増員等を図るとともに、保健医療面の機能訓練、訪問指導を充実する等在宅サービスを拡充することとしております。在宅での介護等が困難な方々のためには、引き続き特別養護老人ホーム等の施設を整備するとともに、医療サービスと生活サービスをあわせて提供する老人保健施設を全国的に整備してまいります。
 さらに、深刻化している痴呆性老人問題に対処するため、総合的な施策の推進について検討を進めてまいります。
 このような施策が有効に機能するためには、福祉と保健医療が一体となって推進されることが不可欠であります。このため、都道府県に高齢者総合相談センターを設置し、幅広い情報の提供等を行うとともに、市町村に高齢者サービス調整チームを組織し、施策相互の連携を図ってまいります。
 また、マンパワーの面でも高齢化の進展による介護ニーズの増大等に対応するため、社会福祉士及び介護福祉士の資格を定め、国民が安心してこれらのサービスを受けることができるようにいたしたいと考えております。
 高齢者に関する施策と並んで重要と考えておりますのは、児童、障害者などに対するきめ細かな対策の推進であります。
 このため、来るべき長寿社会を担う児童が健やかに成長するよう健全育成対策等の児童福祉対策の充実に努めるとともに、障害者対策についても、本年が国連障害者の十年の中間年に当たることから、特にその推進強化に努めてまいります。
 公的年金制度につきましては、長年の懸案でありました積立金の自主運用が実現の運びとなり、このための法律案の御審議をお願いいだすとともに、年金額の特例スライド等を行う所存であります。さらに、長寿社会にふさわしい年金制度の確立を図る観点から、公的年金制度の一元化等につき所要の検討を進めてまいります。
 また、医療保険制度につきましては、引き続き医療費の適正化を徹底して進めるとともに、将来にわたり制度全体の安定した運営を確保していくため、国民健康保険の改革に取り組み、また、社会保険審議会において医療保険制度の一元化を見据えた基本的な問題について幅広く検討していただくこととしております。
 次に、保健医療の分野における施策について申し上げます。
 まず、緊急の課題となっているエイズ対策につきましては、我が国では患者の発生は少数にとどまっているものの、最近の動向を見ると感染の拡大が懸念される状況となっております。このため、政府としてもエイズ対策関係閣僚会議を開催し、「エイズ問題総合対策大綱」を決定したところであります。これに基づき、広報活動、感染予防、治療薬の開発等の対策を強力に推進するとともに、予防等のための必要な法的措置を講ずることといたしております。
 次に、懸案の精神保健医療対策につきましては、精神病院入院患者の人権擁護の推進と社会復帰の促進を図るため精神衛生法の改正法案を今国会に御提案申し上げているところであります。今後とも、広く国民の精神保健の向上に資する施策を展開してまいる所存であります。
 さらに、国立病院・療養所につきましては、国立医療機関にふさわしい医療を担っていけるよう、その機能の充実強化を図るために、再編成を着実に進めていくこととしております。このための国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律案が継続審査となっておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。
 また、医療の高度化と国際化に対応して、臨床工学技士等の新たな資格制度を設けるとともに、外国医師の研修のための特例措置を講ずることとしております。
 健康の維持確保のための科学技術研究の推進につきましては、引き続き、対がん十カ年総合戦略に基づくがん対策に積極的に取り組むとともに、新たに、老化メカニズムの解明等を行うシルバーサイエンス研究に着手するほか、先端的科学技術を活用して民間で行われる医薬品、医療用具等に関する技術開発を振興するための出融資制度を創設することといたしております。
 次に、中国残留孤児対策につきましては、訪日調査をおおむね終える運びとなりましたので、この機会に中国を訪問し、孤児対策の推進に多大の御協力をいただいた中国政府並びに長年にわたり孤児を養育していただいた養父母を初め中国国民に対して改めて心からの感謝の気持ちをお伝えするとともに、引き続き御協力をいただけるようお願いしてまいったところであります。これから多くの孤児が帰国する時代となりますので、希望する孤児の一日も早い帰国受け入れと定着自立促進に全力を挙げて取り組む所存であります。
 このほか、業務行政につきましては、医薬品の安全性確保に万全を期すとともに、献血による血液確保対策、覚せい剤等の乱用防止のための官民を通じての予防啓発活動等に積極的に取り組んでまいります。
 生活衛生行政につきましても、化学物質の安全確保の総合対策に着手するとともに、引き続き環境衛生関係営業の振興、指導、食品の安全確保に努め、水道、廃棄物処理施設の整備及び合併処理浄化槽の整備を進めてまいる所存であります。
 また、地方事務官制度の廃止を内容とした厚生年金保険法等の一部を改正する法律案についてもよろしく御審議をお願い申し上げます。
 以上、所信の一端を申し述べましたが、厚生行政の課題は、このほか、いずれも国民生活に密着した、ひとときもゆるがせにできないものばかりであります。私は、皆様の御理解、御協力を得ながら諸問題の解決に取り組んでまいる所存であります。何とぞよろしくお願いいたします。
#5
○委員長(佐々木満君) 次に、労働行政の基本施策について、労働大臣から所信を聴取いたします。平井労働大臣。
#6
○国務大臣(平井卓志君) 社会労働委員会の御審議に先立ち、今後の労働行政について所信を申し述べ、委員各位を初め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 これまでの急速な円高の進展を背景として、広範な産業構造の転換が進行しております。このため、特に造船、鉄鋼等の構造不況業種及びその関連地域を中心に雇用調整が本格化し、失業者が増加するなど雇用面への影響は看過できない事態となっており、本年一月には完全失業率が史上初めて三%を記録しております。今や雇用の安定の確保は、国政の最重要課題の一つであり、私としましても最大限の努力を傾注してまいる所存であります。
 また、労働条件の向上と勤労者福祉の増進は、雇用の安定の確保と並んで、経済社会の安定、発展と豊かな国民生活の実現のための基本的課題であります。
 私は、このような見地に立って、労働行政を積極的に進めてまいる所存であります。
 第一は、産業構造の転換等に対応した総合的雇
用対策であります。
 現下の厳しい雇用失業情勢に対処するため、政府は、昨年十二月に政府・与党雇用対策推進本部を設置し、経済政策、産業政策と一体となった総合的な雇用対策の推進に取り組んでいるところであります。また、地域雇用対策推進協議会の開催により、地域の雇用動向を的確に把握し、地域の実情を十分踏まえた対策を進めることとしております。
 労働省におきましても、産業構造の転換等に対応した緊急対策として三十万人雇用開発プログラムを実施し、失業の予防、能力開発及び雇用開発に重点を置いた雇用対策を強力に推進してまいります。
 また、地域における厳しい雇用情勢に対処するため、先般成立した地域雇用開発等促進法に基づき、各種助成制度の活用による雇用開発の促進を中心に能力開発の推進等を内容とする総合的な地域雇用対策を推進してまいります。
 さらに、炭鉱離職者対策につきましても、第八次石炭政策に基づく石炭鉱業の合理化等に対応した施策の推進に努めてまいります。
 第二は、労働条件の向上と勤労者福祉の増進のための対策であります。
 週休二日制の普及等労働時間短縮は、勤労者福祉の観点はもとより、長期的に見た雇用機会の確保や内需拡大等の観点からも重要であり、続き引き、社会的、国民的合意形成の促進と労使の自主的努力に対する指導、援助に努めてまいります。
 労働基準法につきましては、中央労働基準審議会の建議に沿い、法定労働時間の短縮、年次有給休暇の最低付与日数の引き上げ等、社会経済情勢の変化に対応した改正を行うこととしており、今国会にそのための法律案を提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上げます。
 また、豊かで安定した勤労者生活を実現するためには、持ち家の取得等を促進することが極めて重要であります。
 このため、勤労者財産形成持家融資制度の充実等を図ることとしており、今国会にそのための法律案を提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上げます。
 第三は、障害者等特別な配慮を必要とする人々の職業生活援助対策であります。
 本年は、国連障害者の十年の中間年に当たっており、障害者対策の一層の強化が求められております。
 このため、精神薄弱者対策の充実強化、身体障害者の雇用の安定のための施策の拡充、職業リハビリテーション体制の整備等を内容とする法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上げます。
 また、本年四月一日を期して国鉄の新経営形態への移行が実施されましたが、清算事業団職員の円滑な再就職を促進するため、さきの国会で成立した再就職促進法に基づく諸施策に全力を挙げて取り組んでまいります。
 このような労働行政の展開に加え、我が国の経済社会におけるさまざまな構造変化に的確に対応するため、高年齢者の雇用就業対策、男女の雇用機会均等の確保等、女子労働者対策、職場における健康と安全の確保対策、職業能力開発対策等を積極的に推進するとともに、良好な労使関係の維持発展を図るための環境づくりに努めてまいります。
 また、臨時行政調査会の答申を受け、職業安定関係地方事務官制度の廃止、都道府県労働局の設置等を内容とする法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上はまず。
 以上、当面する労働行政の重点事項について私の所信の一端を申し述べました。委員長初め、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。
#7
○委員長(佐々木満君) 以上で所信の聴取は終わりました。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(佐々木満君) 外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練に係る医師法第十七条及び歯科医師法第十七条の特例等に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。斎藤厚生大臣。
#9
○国務大臣(斎藤十朗君) ただいま議題となりました外国医師又は外国歯科医師が行う臨床修練に係る医師法第十七条及び歯科医師法第十七条の特例等に関する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 近年、医療分野における我が国と諸外国との間の交流は、ますます活発になってきており、これに伴い、アジア地域を中心に、多数の外国医師、歯科医師が医療研修を目的として来日しております。しかしながら、我が国の現行の医師法、歯科医師法のもとにおいては、これら外国医師、歯科医師は診療を伴う研修を行うことができず、その目的の達成に大きな障害のあることが指摘されております。
 そこで、この法律案は、医療研修を目的として来日する外国医師、歯科医師が研修において診療を行うことができる道を開くことにより、その目的を十分に達成することができるよう、医師法、歯科医師法の特例等を設けるものであります。
 これにより、我が国が、医療分野における国際交流の進展と発展途上国の医療水準の向上に一層寄与することができるものと考えております。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、外国医師、歯科医師が、医療に関する知識及び技能の修得を目的として入国していること、必要な医学または歯科医学に関する知識及び技能を有すること等の一定の基準に適合している場合には、厚生大臣の許可を受けて臨床修練を行うことができるものとしております。なお、許可の有効期間は、二年を超えない範囲内で厚生大臣が定めることとしております。
 第二に、臨床修練は、その適切な実施を図るため、厚生大臣の指定する病院において、臨床修練指導医または臨床修練指導歯科医の実地の指導監督のもとにおいてのみ行い得ることとしております。
 第三に、臨床修練指導医または臨床修練指導歯科医については、医学または歯科医学に関する専門的な知識及び技能を有することなどの一定の基準に適合している医師または歯科医師を、厚生大臣が認定することとしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内で政令で定める日から施行することとしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#10
○委員長(佐々木満君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#11
○委員長(佐々木満君) 社会福祉士及び介護福祉士法案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。斎藤厚生大臣。
#12
○国務大臣(斎藤十朗君) ただいま議題となりました社会福祉士及び介護福祉士法案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 我が国におきましては、世界に例を見ない急速なスピードで人口の高齢化が進行しており、後期高齢人口が大幅に増加することに伴い、寝たきり老人等介護を要する老人の急増が確実視されておりますが、一方で、世帯規模の縮小、扶養意識の変化等に伴い、家庭における介護能力の低下が見られるところであります。
 こうした状況の中で、増大する老人、身体障害者等に対する介護需要にいかに適切に対応していくかということは、国民生活上の重要な課題になっております。
 このため、だれもが安心して老人、身体障害者等に対する福祉に関する相談や介護を依頼することができる専門的能力を有する人材を養成、確保して、在宅介護の充実強化を図ることとし、この法律案を提出することとした次第であります。
 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一は、この法律の目的であります。
 この法律は、社会福祉士及び介護福祉士の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって社会福祉の増進に寄与することを目的とするものであります。
 第二は、社会福祉士の業務及び資格要件であります。
 社会福祉士は、専門的知識及び技術をもって寝たきり老人等の福祉に関する相談、指導等を行うことを業とする者であり、大学において一定の社会福祉に関する科目を修めて卒業した者等であって社会福祉士試験に合格した者が、登録を受けることにより、資格を取得できるものであります。
 第三は、介護福祉士の業務及び資格要件であります。
 介護福祉士は、寝たきり老人等の介護等を行うことを業とする者であり、高校卒業以上の者であって一定の養成施設を卒業した者、介護等の業務に三年以上従事した者等であって介護福祉士試験に合格した者または介護等に係る一定の技能検定に合格した者が、登録を受けることにより資格を取得できるものであります。
 第四に、社会福祉士及び介護福祉士の試験及び登録は、厚生大臣の指定する者に行わせることができることとしております。
 第五に、社会福祉士でない者が社会福祉士の名称を用いること及び介護福祉士でない者が介護福祉士の名称を用いることを禁止しております。また、社会福祉士または介護福祉士については、信用失墜行為を禁止し、守秘義務を課すとともに、その業務を行うに当たっては、医療関係者との連携を保たなければならないこととしております。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内で政令で定める日としております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#13
○委員長(佐々木満君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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