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#1
第108回国会 石炭対策特別委員会 第4号
昭和六十二年五月二十五日(月曜日)
    午後二時三分開議
出席委員
  委員長 竹内 黎一君
   理事 愛野興一郎君 理事 久間 章生君
   理事 古賀  誠君 理事 野田  毅君
   理事 中西 績介君 理事 藤原 房雄君
   理事 小渕 正義君
      金子原二郎君    古賀 正浩君
      自見庄三郎君    鳩山山紀夫君
      松田 九郎君    三原 朝彦君
      岡田 利春君    中沢 健次君
      細谷 治嘉君    鍛冶  清君
      吉井 光照君    児玉 健次君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  田村  元君
        労 働 大 臣 平井 卓志君
 出席政府委員
        資源エネルギー
        庁長官     野々内 隆君
        資源エネルギー
        庁石炭部長   高橋 達直君
        資源エネルギー
        庁公益事業部長 岡松壯三郎君
        労働大臣官房審
        議官      野崎 和昭君
        労働省職業安定
        局高齢者対策部
        長       甘粕 啓介君
        労働省職業能力
        開発局長    野見山眞之君
 委員外の出席者
        労働省職業安定
        局雇用政策課長 廣見 和夫君
        自治大臣官房企
        画室長     吉田 弘正君
        自治省財政局交
        付税課長    小滝 敏之君
        商工委員会調査
        室長      倉田 雅広君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十九日
 辞任         補欠選任
  児玉 健次君     柴田 睦夫君
同月二十一日
 辞任         補欠選任
  柴田 睦夫君     児玉 健次君
    ―――――――――――――
四月八日
 石炭鉱業及び産炭地域振興対策に関する陳情書
 (東京都千代田区丸の内三の五の一東京都議会
 内若松貞一外九名)(第一〇二号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 石炭対策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○竹内委員長 これより会議を開きます。
 石炭対策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中沢健次君。
#3
○中沢委員 三月の二十四日に石炭対策特別委員会がございまして、その際にも質問をさせていただきました。きょうは余り時間がございませんので、できるだけ要約をして質問したいと思いますので、御答弁も簡潔に、そして率直にお願いをしたいと思います。
 通産大臣が参りました時間帯で基本的な問題をお伺いをするのでありますが、その前に具体的に四つ五つ通産そして労働の方にお伺いをいたします。
 まず最初に通産の方に質問いたしますけれども、貯炭問題でございます。
 八次の政策がこの四月からスタートをいたしまして、懸案でございました貯炭対策にっきましては新共同石炭株式会社が発足をいたしまして、具体的な業務が開始をされている、こういう状況でございます。
 そこで、お尋ねをするのでありますが、一つは、四月あるいは五月の貯炭の買い上げの実績がどうなっているか、そして関連をいたしまして、三月現在の貯炭につきましては三百九十万トン、こういう数字が公表されておりますけれども、それがこれから先どういう貯炭の増大の傾向にあるのか、こういう数字的な内容について関連をしてお尋ねをさせていただきたい。
 そしてもう一つ、貯炭の買い上げにつきましてはかねてから枠の制限がございまして、今までのいろんなやりとりをやってまいりまして、三百四十五万トン前後、こういう数字でありますけれども、この数字で果たして十分な貯炭買い上げ、つまりスローダウンという政策効果が上がるのか上がらないのか。必要であればこの枠の拡大、これにつきましても関連して、三点まとめてお答えをいただきたいと思います。
#4
○高橋(達)政府委員 まず第一点の、新共同石炭株式会社の四月、五月の買い入れ状況でございますが、四月につきましては数量で百八十三万トン、金額では三百十九億円となっております。
 本来、この会社の方針といたしまして四半期ごとに過剰貯炭を買い入れるという方針でございますが、今回は業務の開始時期でございますので、四月に全部第一・四半期の初めの分を買い上げるわけにはいきませんで、数量の確認等の準備もございましたので五月にわたるわけでございますが、五月にっきましては七十七万トン、金額で百四十五億円程度を買い入れることとしております。これは合わせますと二百六十万トンになるわけでございまして、現在の過剰貯炭のほぼ全量を買い入れることと相なるわけでございます。
 次に、三月末の貯炭の状況及び今後の動向でございますが、お話ございましたように三月末では三百八十七万トン、約三百九十万トンという数字でございまして、四月にはさらに五十万トンばかりふえておりまして、四百三十六万トンの貯炭となっております。四月は季節的に貯炭がふえる時期になっておりますので、必ずしも異常なふえ方ではないというふうに判断をしております。
 今後の動向でございますけれども、現在生産側では、会社の中あるいは労使で合理化計画を検討しているものが多うございまして、また需要業界との引き取りの協議もこれからという段階でございますのでなかなか確たる見通しを行うことが困難でございますが、供給側が仮にぎりぎりの合理化をいたしましても、需要側も全体としましては漸減ということでまいりますので、やはり今後一定量の在庫がさらに積み上がるというふうに想定されるわけでございます。ちなみに、六十二年度の予算では約百万トンの増加を見込んでいるわけでございますが、現時点でも大体そんな範囲でふえていくのではないかというふうに思っております。
 それから第三点の予算上の枠の問題でございますが、お話ございましたように年度平均では三百四十五万トンの枠というふうになっているわけでございます。これにつきましては、供給側を、一応第八次答申の線に従いまして段階的縮小ということでトータル二百万トンくらいの減少を見込んでおります。需要の方につきましては、電力、ガスの需要は横ばい、そのほかは漸減ということを仮定をして積算をしたものでございますが、実はこの数字は先ほど申し上げました今後の貯炭の増加を百万トンくらいと考えている上に、さらに六十二年度末の過剰在庫を三百六十万トンのほぼ二割程度を変動分と申しますか余裕分として計上してございますので、仮にさらに在庫がふえたとしましても現在の予算で資金的には十分に対応できると考えておりまして、現時点では枠の拡大は十分であるというふうに考えております。
#5
○中沢委員 今の答弁では枠の拡大はやらなくても予算的には十分に対応ができる、こういうことであります。そのことについては理解をいたしますが、通常貯炭を超える過剰在庫については買い上げる、こういう基本方針がございますので、今後そういう方針に基づきましてひとつやっていただきたい、このように考えます。
 次に、二つ目の問題でありますけれども、原料炭を中心にいたしました需給問題について具体的にお尋ねをしたいと思います。
 これもかねての委員会答弁にございますように、六十一年度末の原料炭の貯炭は九十万トンだ、六十二年度の原料炭の生産計画についてはまだ完全に煮詰まっていないと思うのでありますけれども、問題はさきの委員会で私も指摘をいたしましたように、六十二年度の全体的な原料炭の取引、つまり百七十万トンが鉄鋼連盟の意向によるとその半分の八十万トンに大幅に削減をする、こういうことを一部報道機関を通じまして伝えられているわけでございます。
 三月の委員会では、通産としてはそういう意向は全く受けていない、こういう御答弁でありましたけれども、それから二月経過をしておるし、恐らく四月ないし五月の原料炭の国内の取引というのは具体的に進んでいるんではないか、このように考えておりますので、この辺の状況についてお尋ねをまずしたいと思います。
 それからもう一つは、関連をするのでありますが、ついこの間の日米首脳会談で、アメリカ側としては貿易摩擦の解消ということを至上命題にしてアメリカの石炭を一千万トンぐらい日本で引き取ってもらいたい、こういう提案があったということがこれまた新聞報道で伝えられております。問題はこの真偽のほどが一体どこにあるのか、そういうことが事実あったのか、ないのかという問題。それと関連をいたしまして、例えば北海道でいいますと、北海道電力が道内の火力発電所については残念ながら縮小、撤退の方向にあるわけなんでありますけれども、今申し上げましたアメリカの要請という関連もあって、この際、国内炭の需要の確保を図る、こういう観点でいいますと火力発電所の新設ないし増設が政策的にも必要になってくるんではないか、こういうことを率直に持っているのでありますが、その辺の事実関係と火力発電所の新設、増設についての今日時点の通産側の見解、これを明らかにしていただきたいと思います。
#6
○高橋(達)政府委員 初めの原料炭の鉄鋼業界の引き取りの状況でございますが、御指摘もございましたように八次策期間中、漸減の方向で両業界が話し合うということで現在今年度の分について話し合いが始まったところでございます。
 需要業界である鉄鋼業界の方の意向としましては、八次策を合意したときから比べて、さらに円高等経営環境が一段と厳しくなっているので非常に大変であるというような意向でございまして、引き取り協力の問題は今後さらに話し合いを続けていく見込みでございます。当省といたしましても、当面は両業界の交渉状況を見守ることといたしますが、必要に応じまして石炭鉱業審議会などの開催等いろいろな措置を講じてまいる所存でございます。
 次に日米問題でございますけれども、確かに先月末に中曽根総理が訪米されましたときに、いろいろなレベルでアメリカの石炭を、特に原料炭を引き取ってくれるように要諦が出たことは事実でございます。
 この問題はかねてからアメリカ側の要求がございまして、実は一九八三年の日米共同政策表明の中で、レーガン・中曽根声明の中で、もしそれが競争力があるものであればそれを引き取るよう慫慂するということで日本側も応じておるわけでございまして、今回の一連の日米の会談の中でもそのようなライン、すなわち競争力をまずつけてほしい、価格がトン当たり十ドルも十五ドルも高い状況ではどうにもならぬということでございまして、それが競争力をつけることがまず第一であるというような応対をしたところでございます。
 それに関連いたしまして北電の問題でございますけれども、これはそういうことで、日米問題は競争力をつけることがまず第一ということでございますので、国内の問題とは一応切り離した問題というふうに御理解いただいていいわけでございますが、今後火力発電所で国内炭をたくようにすべきではないかという点につきましては、御案内の第八次石炭政策策定時におきまして直接田村通産大臣と電事連の那須会長との間で、今後の姿につきましては引き取り協力の中で合意ができているわけでございますので、最終的に八百五十万トンということで電力は協力するというラインができておるわけでございますので、その中で対応していくというふうに御理解をいただきたいと思います。
#7
○中沢委員 きょうは時間がございませんので、この問題はまた次の機会に譲りたいと思います。
 次に、今全国で石炭を実際に掘り出しているのが十山あるわけです。八次政策がスタートいたしまして既に閉山提案がされているのが三井砂川、そして合理化提案がされて妥結をしたのが三山、交渉中が四山、こういう状況でございます。まずそのことを前提にしてお尋ねをしたいのであります。
 第一には、今度の石炭予算の中で規模縮小交付金、こういう制度を新設いたしました。金額でいうと八億八千九百万、およそのトン数のめどでいうと六十万トン、こういうめどで予算がつくられている。ところが、まだ妥結をしていない山の提案内容も含めてずっと数字を積み重ねていきますと、閉山については七十七万トン、縮小につきましては驚くなかれ百四十万トン、こういう数字が既に明確になっているわけです。
 そこで通産の方にお尋ねをしたいのは、八次政策、スタートしてまだ二月足らずという状況の中で、合理化提案のされてない山を除きまして、提案をされた山で縮小する規模が百四十万、一応の予算上の目安は六十万、この数字を一体どのように受けとめるか。つまり私の言いたいのは、かねてから主張してまいりましたけれども、雪崩閉山あるいは大型の縮小ということが今度の新政策によってやはり非常に起きてくるのではないか、そういう危険性を指摘しておりましたけれども、残念ながらその指摘が現実の問題として立証されている、こういう事実について通産としてはどのように認識をされているのか、まずこのことをお答えいただきたい。
#8
○高橋(達)政府委員 現在までの石炭各社の合理化提案に基づきまして本年度の生産量を推計いたしますと、昨年度よりおおむね二百万トンぐらいの減少が予想されることになっております。御指摘のようにこの中で規模縮小によるものがほとんどでございまして、予算の積算では確かに規模縮小につきましては六十万トンという前提をしておるわけでございます。しかし予算の方につきましては閉山の方の枠がございますので、現在の各社の合理化の提案に基づきまして試算をしてまいりますと大体予算の範囲内におさまるというふうに私どもは考えておるわけでございます。
 そこで、全体が予想を上回るペースではないかということでございますが、実はこの二百万トンにつきましては高島分が三十万トン分くらい六十一年度の計算には入っておるわけでございますので、生産能力ベースでまいりまして、高島が閉山ということになったわけでございますので、高島を除いて考えますと二百万トンさらに下回るというような規模になるわけでございまして、予算のときに御答弁申し上げましたが、大体二百万トンというのが一つのめどであるという計算をしておったわけでございますから、そういうぺースから見て外れているという数字ではないんじゃないかというふうに思っておりまして、いずれにしましても、再三申し上げておりますようになだらかな縮小を確保する必要があるわけでございますので、今後とも注意をしていきたいというふうに思っております。
#9
○中沢委員 この問題につきましては、通産大臣が出席された段階でまた改めて質問をしたいと思います。
 通産に対する最後の質問になりますけれども、三井砂川に対する閉山提案がこの十八日に正式に出されました。私も北海道の四区から選出をされておりますので、選挙区内の問題でございまして、先週の土曜日に社会党の石炭対策特別委員会、こういう組織から派遣をされまして現地に行ってまいりました。三井の本社から副社長もお見えでございました。当然、地元の町長さんそして炭鉱労働者の組合あるいは商工会、多くの関係者からそれぞれ事情を聞きまして、私なりに相当具体的な問題を把握してきたわけなんでありますけれども、今度の三井砂川の閉山提案というのは第八次の石炭政策始まって以来の第一号でございます。まだ労使交渉がこれから本格的に展開をされる、こういう状況でございますので、私自身はもちろん今度の閉山提案には反対、白紙撤回を求めたい、こういう気持ちは重々あるのでありますけれども、しかし最悪の事態もやはり今から考えながらいろいろ備えておかなければいけない、こういう判断も持っております。
 そこで、質問をするのでありますが、十八日の会社提案内客はいろいろありますけれども、最後の結びの言葉として、炭鉱離職者、そして産炭地土砂川の振興については三井グループ総体として責任を持つ、こういり言葉にはなっているのでありますけれども、その具体的な内容について、例えば三菱高島のときのように十億円を三菱が町に拠出をする等々の問題を含めて私どもは会社の方から答弁を求めたのでありますけれども、まだそこまで十分煮詰まっていない、こういうことでございました。通産当局としてはそういう内容について恐らく正確に把握をされているのではないかと思いますので、そのくだりについて具体的に把握をされていればお答えをいただきたいと思います。
#10
○高橋(達)政府委員 お話ございましたように、五月十八日に臨時中央労使協議会におきまして、砂川鉱業所につきましては閉山提案が行われたところでございまして、会社側の提案内容としましては、今先生からもお話がございましたけれども、一般的な方針としまして、就職あっせんについて親会社の全面的な支援を受けながら精力的にその確保に努める、また特別の支給金の支払いも行う。第二に、地域対策については町との協議を踏まえて労使で別途協議をするというようなことが方針として述べられておりまして、私どもとしても基本的なラインとしては、今後地域対策については町との協議あるいは労使との協議、それから就職あっせんについては労使の協議ということの中で具体的な問題が決まっていくということで認識をしておりまして、それらの協議を注意深く見守るということにしてまいりたいと思うわけでございますけれども、これまでいろいろな機会に会社側から事情を把握している中では、地域対策としましては、露天炭については生産を継続したいということ、それから現在ございます発電所につきましても発電を継続いたしたいということ、それから幾つかの新会社をつくって幾つかの事業を行っていきたいということ、これらの点を報告を受けているわけでございますが、八次答申の中にもございますように、やはり雇用問題あるいは地域問題については、第一には石炭会社、親会社、グループを含めた企業の責任がまずあるわけでございますので、私どももできるだけの支援をしてまいりたいと思いますけれども、基本的に企業側にそういった責任が全うされますように十分に今後指導していきたいというふうに思っております。
#11
○中沢委員 この問題についても後ほどまた通産大臣に改めて質問をしたいと思います。
 労働大臣も出席をされたようでございますので、最後に労働大臣の方にお尋ねをいたします。総体的な議論は三月の委員会でも一定程度やっておりまして、日切れ法案を成立をさしたわけでございます。
 そこで、大臣に質問するのでありますが、今三井砂川の問題についていろいろございました。もちろんまだ最終的に閉山が決定したわけではございません。しかし、そのことを一つの前提にしながら関連して三つほどまとめてお尋ねをしたいと思います。
 一つは、炭鉱離職者に対する黒手帳の関係なんでありますけれども、かねてから、関連労働者についても無手帳の対象にする、こういう範囲の拡大を要望してまいりました。しかし結果的にはなかなかそれが困難、こういうことで、今度の新法に沿いまして緑の手帳を交付をする。これは当然だと思います。そして改めて就職促進手当を一年間特別に炭鉱離職者の関連の方々には支給をする、こういう連絡があったのでありますけれども、これはいつから具体的にされるのか。恐らく高島を含めてということになると思うのでありますが、それをまずお尋ねをしたいと思います。
 それからもう一つは、三井砂川が閉山になりますと、およそ八百五十から八百六十、一遍に炭鉱から離職をするという状況になるわけです。そうしますと、再就職のこともありますけれども、その前に職業訓練、避けて通れない重要な問題があると思います。現在この土砂川には職訓校はございません。近隣の職訓校に通うにしても若干距離があるわけでございまして、そういう便利さからいいますと、最終的に最悪の事態になったことを想定をして質問をするのでありますが、職訓校の分校ないし臨時職業訓練校、これをこの土砂川に設置をすべきではないか、このように考えますけれども、これについてどのように一お考えであるか。
 いま一つは、国鉄が民営・分割になったあの時点で、過不足はありましたけれども国の機関あるいは地方自治体で一定程度そういう人たちの雇用の場を提供したわけですね。そういう場を提供するように政府が関係機関に働きかけをした、こういう具体的な事実があるわけでありまして、炭鉱労働者についてもそれと同じようにやはり労働省が中心になりまして国や各地方自治体に対する雇用の協力について積極的に働きかけをするべきではないか、このように考えますけれども、関連してこの三つお答えをいただきたいと思います。
#12
○平井国務大臣 順次お答えを申し上げます。
 最初にお尋ねの支給問題、これは昭和六十一年十一月二十七日以降昭和六十二年十一月二十六日までの間に離職した労働者であって、三十五歳以上の特定不況業種離職者で求職手帳の所持者ということ。ですから、昭和六十一年の十一月二十七日以降ということであります。
 それから、二番目にございました御要望の職業の訓練校の分校の設置問題でございますけれども、これは訓練受講希望者の数とかさらには実施すべき訓練の内容また既設校への通校の利便等、個々の条件を十分に考慮しながら、北海道とも十分に協議した上で前向きに検討してまいりたいと考えております。
 いま一つ、自治体関係の問題でございますが、やはり御案内のように炭鉱離職者の方たちの再就職につきましては、これは一般論で申し上げて広く各界の御協力を得ることが必要でございまして、これはもう当然のこととは申しながら、このたびの石炭鉱業審議会の第八次答申におきましても、当該会社の責任はもとより、親企業及び関連企業グループ、こういうことで協力をいただき、最大限の努力をいただくことは、私は、指摘もされておりまするし、また至極当然であろうと考えております。労働省としましてもこうした指摘を踏まえまして、石炭会社、また地方自治体等関係者と十分に連携を図って、職業訓練の機動的な実施とか炭鉱離職者の求職手帳制度に基づく再就職の援助措置の活用により、これはもう総力を挙げて再就職の促進をやらなければいかぬと考えております。
 なお、御指摘の地方自治体の問題でございますが、これはそれぞれ自治体において財政状況にも差があります。ただ、御案内のように、昨今の地方自治体の財政状況、非常に厳しいものがございまして、それなりに受け入れてまいるだけの余力があるかどうか、この判断もまた大変難しいところでございますが、炭鉱離職者を受け入れられることが可能なところはもう今後できる限り受け入れていただくというと、これは大変望ましいしありがたいことだと思っておりますし、さらにまた、第三セクター的なものの設立の可能性も含めて状況に応じて逐次御相談を申し上げていきたい、こう考えております。
#13
○中沢委員 最後に、実は先ほど来申し上げておりますように、全国的な閉山あるいは縮小合理化、離職者の数だけで優に三千を既に超える、こういう数字です。新たな提案がされるところはまだ三つほど予定はされてますが、それを除いても今度の八次政策スタートと同時に閉山、縮小で三千を超える離職者。しかもこの三井砂川では今、労使交渉いろいろやっておりますけれども、およそ八百六十の離職者のうち会社側が責任を持って地元雇用ができるというのはわずか百六十名前後なんです。こういう状況なんです。ですから、大臣おっしゃるように、今御答弁ありまして、いろいろ難しい問題がある、それは我々も百も承知なんでありますけれども、ひとつそういう難しい問題を乗り越えて、雇用元年と言われております今の具体的な課題についてひとつ全力を挙げて頑張っていただきたい、このことを特にお願いを申し上げます。
#14
○平井国務大臣 現在、高島礦問題と取り組んでおるところでございまして、御案内のようにやはり幾つかポイントがございます。一つには、従来からお願いしておりますけれども、こういうふうな閉山を含めての規模縮小というのはできる限り当該会社になだらかにやっていただかなければいかぬ。いま一つは、万やむを得ずそういう形になります場合には、ただいまも御答弁申し上げましたように、当該会社、さらには関連企業、親企業グループにおいて、これは企業の社会的責任と申しましょうか、再雇用、再就職、さらには出向等々も含めて最大限の御努力をしていただくということ。それで三つ目には、これもまた至極当然と言えば当然でございますけれども、政府において今後どれだけきめの細かい対策が現行制度の中でやっていけるか。それにつきましてはしゃくし定規なことではなくて、実態に即して効果的な方法を見出す限り見出して、現行制度をできるだけ柔軟に、効果が上がるように対応していく。ただいまるる御指摘の点はまことにごもっともである、かように考えております。
#15
○中沢委員 では、時間が参りましたので以上で終わります。
#16
○竹内委員長 次に、細谷治嘉君。
#17
○細谷委員 最初に、労働大臣いらっしゃっておりますが、通産省も含めて、きのう夜九時から長崎県の高島炭鉱の問題を中心としてドキュメントがあったのですが、ごらんになったかならなかったか、まずお伺いしておきましょう。
#18
○高橋(達)政府委員 たしか九時から九時四十五分ぐらいまでの放送かと思いますけれども、九時十分ぐらいから終わりまで拝見をいたしました。
#19
○細谷委員 労働省は。
#20
○甘粕政府委員 私は、所用があって出かけておりましたので、九時半ぐらいから拝見させていただきました。
#21
○細谷委員 完全じゃないですけれども見ておるようでありますが、その見た印象をひとつ率直にお聞かせいただきたい。
#22
○高橋(達)政府委員 報道は、星野町長を中心にします高島町の皆様方がその高島町をどうやって閉山という中で維持していくかということとの関連において、高島町の住民の方々の悩みや今後の不安というものを浮き彫りにしておったかと思うわけでございますが、町の方の問題といたしましては、今までに炭鉱を中心に存続をしてきた町だけに、その炭鉱が閉山した後の町の維持というのがいかに難しいかというようなことについて、私どもも従来も了解していたわけでございますけれども、さらにその思いを新たにさせられたわけでございます。また、住民の方々、炭鉱というものがなくなりまして、今後生活をするということにいろいろな不安なり悩みを持っているということを、改めて思いを知らされたわけでございます。
#23
○甘粕政府委員 高島の人口がたしかあの番組では約二千六百人という報道がなされておったというふうに思っておりますけれども、私どもの行政という面からまいりますと、どういう地域でどういうふうに離職者の方々の就職を確保し、生活の安定を図っていくかということにつきまして、私どもの対策の難しさ、それから島の事情等、いろいろ考えながら拝見させていただきました。
#24
○細谷委員 私は率直に申し上げますと、確かに対策はございますけれども、八次政策も含めて今の労働省なり通産省がとっておる対策、これはだめだ、不可能だという印象を受けたのですよ。あなた方は難しいという印象のようですけれども、不可能だ、こういうふうに印象を受けましたが、あくまでもやれるというのですか。いかがですか。
#25
○高橋(達)政府委員 確かに、今度の閉山の問題に関連いたしましては、離職者問題と地域問題ということがあるわけでございますが、離職者問題については、その離職された方々にどのように職を確保していくかということで、これは必ずしもその地域に限定した問題ではないかもわかりませんが、一方の地域問題というのは、まさに高島町をこれからどうやって振興していくかということでございます。
 私ども、産業を所管している通産省といたしまして、この雇用を確保するような産業をそこにどう根づかせていくかということにつきまして申し上げるとすれば、不可能ではないけれども、かなり難しいという印象は持っております。ただ、不可能ではないということは私ども思っておりまして、現在、海洋開発ということで、ヒラメや何かの養殖であるとか、あるいはシーテックスという株式会社の名前で今後の高級魚養殖を研究するとかいうことでございますが、この間、高島町がつくりました海洋開発を中心にしたビジョンの中で考えているようないろいろな海洋関係の産業というものを興していくということについて、地元、県それから国も協力をしてやっていけば必ずしも不可能ではないというふうに考えております。
#26
○細谷委員 確かに不可能というのはあり得ないと思うのだけれども、まあしかし不可能に限りなく近い問題だ、こう思うのですよ。今、第三セクターあるいはヒラメ養殖とかありましたけれども、新聞等によりますと何か二名の雇用をしたというのですよ。きのうのNHKの放送でもありましたけれども、そんな程度で、だからいいんだというようなことにはならないんですよ。
 そこで、先ほども三井砂川の問題がありましたけれども、砂川、三池、芦別と三山あるわけですね。これが五月の十五日と十八日に合理化計画というのが出てまいりました。それによりますと、現在三池の場合に四百十四万トンぐらい出ておるものを、大体において三百五十万トンに減らしていく、こういうこと。砂川は閉山だ。芦別はとにかく九十六万トンぐらいのやつを五十万トンぐらいに減らす。こういうふうに言われております。ちょっと拾ってみますと、三井の三つの山で大体千四百名の人員の整理が行われるわけですよ。私の住んでおる大牟田市においても大体四百三十名ぐらい、荒尾も含めますとそれくらいの人員整理や合理化が行われる、こういうことになっております。
 そこで労働大臣にお尋ねしたいのですけれども、この春以来、日本の失業率が三%になったということで大変問題になっております。ところが、私の住んでおる大牟田市の失業率というのは、市の調査によりますと七三%、こういうことになっておりますね。北九州市が六%ぐらいでしょう。有効求人倍率といいますと全国平均〇・六何がしというときに、大体において福岡県は〇・二ぐらい。そうして旧産炭地である筑豊なりあるいは私の住んでおる大牟田、荒尾あたりでは大体〇・一五から一八、その程度ですよ。皆さん方は平均値で見ているでしょう。有効求人倍率は幾らかと大臣に聞いたら、大体〇・六か六二くらいだろう。だけれども、現実には深刻なところは〇・一五とか、失業率は七を超している、こういう深刻さなんですよ。そういう深刻さに対して確かに特定不況地域なり特定業種の指定はなさっておりますが、これではそういう特定の不況地域に対応するようなものじゃないんじゃないか。だから私は、不可能に限りなく近い、こう言っているわけですよ。そう思いませんか、いかがですか、大臣。
#27
○平井国務大臣 大変痛烈な御指摘でございます。おっしゃるように一月は失業率三%、二月、三月と二・九%、依然高い水準で、数にして百九十万超しているという事態で、さてその中身ということになりますると、御案内のように、北海道地区、またただいま御指摘のございましたこの北九州地区、これはもう全国平均を相当大幅に切り込みまして、大変な数字として出ておるわけでございます。
 その中で不況対策として、労働省がただいま国会でもお認めいただいた制度をもって、それそれ三つに分けて不況業種の手当てをすべく指定しておる。その程度の認識感覚でいかがかということでございますけれども、一応労働省としましては、当面三十万の雇用開発ということでやっておりますことについていろいろの御意見もあり、三十万程度の、あの程度のやり方で今後の本当に深刻な問題に対応できるのかというふうな御指摘、私は一面でなるほどなあという感じも持ちました。しかしながら、特に御理解いただきたいのは、四月一日から施行になっておりますこの地域対策でございますが、私、決してただいますぐ効果が出ているとは申しません。やはり相当部分は半年程度の常用雇用の実績を見た上ということですから、四月一日からすぐにやったといたしましても、実質そういう助成金等々が出ていくのは半年以上ずれるという実態もございます。
 ただ、これだけの制度でございますから、全国の職業安定所の関係者もすべて集めましたし、十分に趣旨を理解してもらって、この問題については地方自治体、各企業の申請等々についても十分に打ち合わせをして、この制度自体をまず一番によく知っていただく、そして多少のところは、よく弾力的と言われますけれども、余りしゃくし定規な、窮屈な解釈をせずに、この制度の趣旨が生きるように全員総力を挙げてやってもらえぬか。また、全国を七ブロックに分けまして、とにかくこの制度を周知徹底さすということで、ただいま各地方の安定所が全力を挙げておるところでございます。この制度、政策というのが果たしてどの程度の効果があるのか、さらに強化すべきでないか、さらにはその程度の予算で足りるのかどうかという問題、これは中間点で総括をいたしまして、それなりに見直しの時期も参ろうと思いますけれども、現実はまだそれだけの期間が経過いたしておりませんので、とにかくもう最大限に御利用願って、その上でもう一遍見直すべきところがあれば見直してまいるということで、かなりの程度有効に働くものと私は考えております。
 ただ、御案内のように、何分にも一部業種さらには地域に特定された雇用問題が深刻化しておるわけでございますし、日本全国、相当広範囲になっております。数の実態も百九十万を超えるということでございますると、これはもう私かねがね申し上げておりますように、労働省だけの環境づくりないしは手当て等々で抜本的に解決されるべきような内容のものでは決してない。御案内のように、為替がこのまま推移いたしますと、この為替の水準等々が今後関係が出てくる前のタイムラグがこれまた相当ありますので、雇用問題は非常に流動的だと私は思うのでございます。でございますから、産業政策もすべて合わせて当面全力を挙げる、また見直すべき問題があれば見直すということであろうかと思っております。
#28
○細谷委員 労働省がこの春、三十万人雇用政策というものを打ち出した。私は、従来の労働省の雇用政策というのは悪く言うと通産省の傘の下で通産省の政策の後追い、こういうような感じを持っておりましたけれども、今度三十万人雇用政策という形でやや一歩進んで、何とか雇用対策を労働省らしいものにしようという意図が見えたことを評価しておるわけですが、そのヒアリングのとき私はその意見を言いました。言いましたけれども、残念ながらやっぱり幻になる可能性のある政策だ、私はこう見ております。
 そこで、私どもの方ではおたくの方の政策にプラスして、地域主導型の、その地域に即応するような、さっき大臣がおっしゃったような形で自治体がそれを推進していく、担っていく、こういう雇用対策をプラスすべきだという五十万人雇用政策というのを提案いたしておるわけです。これで十分だとは思いませんけれども、そういう点からいってもっと竿頭一歩を進めていただきたいと思います。時間が十分ありませんから、それだけ要望いたしておきます。
 そこで、自治省おいででありますからお尋ねしますが、きのうの高島の町長さんの最後の言葉、高島町としては、ピークのとき二万人おったのが、一千人の町民を確保しようということをターゲットにしてやっておりますけれども、もはやそれすらもできません。端的に言えば長崎市の一部にしていただくか、長崎県の直轄地にしていただく以外にございません、ずばりこう言っておりました。私はそれを聞いて涙が出ました。
 自治省、あれを聞きましたか、また聞かぬとするならば、高島町長の御意見はどう受け取りますか、お聞かせいただきたい。
#29
○吉田説明員 高島町の問題でございますが、昨年の十一月以来の鉱山閉山によりまして人口が急激に減少いたしておるわけでございます。こういう地域の地域経済の活性化というのがまことに重要な課題になっているわけでございまして、自治省といたしましてはこのために地域経済活性化対策というものも推進しているわけでございますが、きのうのテレビで、御指摘のありました問題につきましては、だんだん人口が減ってきて、町として存続するのがなかなか難しいから合併をしたらどうかというようなお話もあったのを私も拝見いたしております。
 合併をするかどうかという問題につきましては、やはり市町村の合併につきましては基本的には当該関係市町村が地域の実情を踏まえて合併するかどうかを自主的に判断すべきものだろうと思います。現在、町の方では国の関係省庁とか県ともども地域振興のビジョンをいろいろ考えているようでございます。それを踏まえて今後どうするか、町として存続するのか合併するのかという問題を詰めていくことになろうと思いますが、今後それがさらに具体化いたしましたら、その段階で積極的に相談に応じてまいりたいと考えております。
#30
○細谷委員 必ずそこへ逃げてしまうわけだな。答弁はそれでいいでしょうけれども、それでは何も実はないのですよ。高島の町長さんが長崎県の直轄地にしてもらいたいということ、今の自治法ではできないわけでしょう。それで長崎市の一部に編入するのも、住民投票とか要るわけですからなかなか難しい。しかしそこまで言わなければならぬ深刻さを持っておる、私はこう思うのです。
 ところで、通産省なり労働省の予算それから自治省がこういう産炭地について対応しておる財政措置、結論だけ挙げていきますと、通産省は八次政策を踏まえて予算を一生懸命組んだ、こう言っておりますけれども、産炭地域振興対策費は六十二年度は七十八億円、五十六年度は八十六億円、六十一年度は八十億円、へこんでいるのですよ。産炭地振興臨時交付金、活性化対策、こういうものは幾らかといいますと、五十六年度が四十億円、六十二年度は三十八億六千万円、利子補給が十八億と二十一億、十年一日のごとく変わっておりません。整備公団の出資金、これも五十六年度が十一億円で六十二年度は七億五千万円。中身はちょっと違っておりますけれども、へこんでおるのですよ。これでは八次政策に対応できる可能性を持った予算だとは、良識ある人は言えないのじゃないでしょうか。
 もう一つ自治省の方に申し上げますが、産炭地域の財政問題について自治省でもいろいろ御苦労されておることはわかります。例を挙げますと、大体九十億円前後、毎年特別交付税措置を産炭地に対してやっております。それから、事業費補正として産炭地補正を大体五十五億前後やっております。それからもう一つは人口急減補正というものがありまして、三十五年の人口と三十年の人口、そこに差が、急減が起こっておりますから、その辺を何とか救済しておるようでありますけれども、まあ焼け石に水でしょう。加えて、産炭地補正五十五億円というのは、六十二年度からは六十一年度の〇・九かかってくるのですよ。六十三年度になれば〇・七になるのですよ。だんだんなくなって、あとはゼロになってしまうのですよ。これから必要なとき、これから深刻なときに逆に減っていくのですよ。これはまたどういうことですか。今までの物差しでやれとは言いませんよ。例えば炭鉱離職者等の数、これが一つの物差しになって交付税の財政需要額が計算されておりますから、それはそのとおりじゃなくて現状に合うような物差しを持って、要素を盛って需要額を算定するということが当たり前じゃないでしょうか。少なくとも今までのものが、一・〇が〇・九になるわけですから、その穴を埋めてなおかつプラスをつけてやるというのが現状とるべき最小限度の政策じゃないでしょうか。これについて詳しくやりとりしたいのですけれども、時間がありませんから一言だけお答えいただきたい。
#31
○小滝説明員 御指摘の普通交付税の産炭地補正にっきましては、細谷先生つとに御承知のとおり、五十一年度設定以来長い経緯の中で六十六年度まで継続するということになったわけでございますが、この補正の性格が一種の数値急減補正的な性格を持っておることにかんがみまして、六十二年度以降漸減するという仕組みをとっておるわけでありまして、この趣旨は既に五十六年度以降普通交付税の算定省令にも掲げ、関係地方団体も十分御承知いただいているところでございます。
 そういう経緯にかんがみましてその漸減の仕組みを変える考えは持ってございませんけれども、いろいろ御指摘がございました、最近における大幅な減産あるいは閉山が今後見込まれる、そういうような地域におきます市町村の財政運営につきましては今後いろいろと大きな影響が出てくるものと見込まれます。これらの団体につきましては、関係道県等とも十分相談を申し上げながら、それらの市町村の財政運営に重大な支障が生じないように、地方債の配分あるいは地方交付税の配分等に当たりましても考えてまいりたいと思っておるところでございます。
#32
○細谷委員 交付税課長、去年の暮れの補正予算の際に私が今のようなことを財政局長に言ったのですよ。考えておりませんと言った。それからずっと今の八次政策が動いてきておるのですよ。事態は具体的に進んでおるのに、まだ考えておらぬとかいうことじゃなくて、新しい状況に対応できるように何らかの検討をします、研究しますぐらいは答えなさいよ。どうですか。
#33
○小滝説明員 普通交付税の産炭地補正という補正の方式につきましてはこれまでの経緯等もございますし、それらの仕組みは予定どおり進めてまいりたいと思っておりますが、産炭地域のいろいろな新しい状況に対します地方財政運営の問題につきましては、今後重大な支障が生じないよう、各般の面で努力をする。それらの具体的な措置については今後検討させていただきたいと存じます。
#34
○細谷委員 私の意見に大体近づいたようでありますから、きょうは終わります。
#35
○竹内委員長 次に、中西績介君。
#36
○中西(績)委員 時間が大変短いわけですから、簡単に質問を申し上げますので簡単にお答えをいただきたいと思います。
 一つは、産炭地振興政策について指摘をしたいと思います。
 労働省からいただいた資料によりますと、北海道、福岡、長崎、それとのかかわりでの各地域、特に福岡は、筑豊とのかかわりでいいますならば、北九州市の求人倍率等を見ますと最低の状況になってしまっている。こういう状況の中での産炭地対策であります。特に、先般から論議されておりましたように、四月七日に産炭地域振興審議会総合部会が開かれまして、二十三日には北海道地域部会、二十七日には九州地域部会が開かれています。ということになってまいりますと、この振興対策について、十年延長されまして五年経過したわけでありますから、ちょうどその中間点に達しておる。ところが、今申し上げるように、北九州の実情等からいたしますと、内陸部を中心にした産炭地対策というものが大変な状況になっておると思います。これは、ちょうど今審議されました高島の離島と同じように、北海道における空知の問題もまた陸の孤島として全く同じような条件になってしまっておるのではないか。
 特に、今問題になっておりますように、重厚長大型産業の中でも、例えば私らのところでセメントなんかございますけれども、内陸部にあると減産、減産に追い込まれていくわけです。なぜかというと、輸送費が高いということで、古い施設だけれども海洋に面しておる工場の方が完全に有利だということでやっておるわけですね。ということになってまいりますと、この産炭地問題を考えるときに、筑豊の問題、空知の問題、高島の問題等全く軌を一にする中身になると私は思います。ところが、筑豊の場合二十年経過しておるわけです。この中で、どのような反省点があるのか。そして、特に今の経済の停滞、円高不況などますます深刻化しておるわけでありますから、これに対する今後の対応、補完すべきものがあるのじゃないか。
 私は、五年前、十年延長する際、長時間にわたって論議をいたしました。そこでの問題は、第一条を見ますと、目的が鉱工業を中心にする中身になっておる。ですから、私は、文化とか教育とか、地域の自立共同的な発展をどう図っていくかという基盤づくりがまず第一に重要ではないかということで、目的の中にうたい込むべきだということを主張したのですけれども、その当時これは排除されたわけであります。
 こういうことを考えてまいりますと、これから五年間、今までの経緯とあわせまして、高島問題、大牟田問題、空知の問題等次々に出てくるわけでありますから、こうした内容について根本的に提起できるようにしていかなくてはならぬと思うのです。そうした点についてどのようにお考えか、お答えください。
#37
○高橋(達)政府委員 御指摘のように、産炭地域振興臨時措置法の体系で行っております産炭地域振興対策でございますが、五十七年以来ちょうど五年たって、これから五年をどうするかという時期になっているわけでございます。確かにいわきのような産炭地でも、産炭振興の目的が次第に達成されつつあるところもございますが、御指摘の筑豊あるいは空知等の内陸部におきましては、なお累積された産炭地域としての疲弊が残っている状況にございます。これまでいろいろな産業基盤の整備であるとか企業誘致、あるいは地方公共団体の財政援助、いろいろな施策を展開してまいりまして、私どもとしてもそれなりに効果は上がってきているというふうに思うわけでございますが、まだまだ足りない面があるわけでございます。ただ、今回の十年延長の際につくりました基本計画あるいは実施計画というものはそれなりに立派なことが書いてあるわけでございまして、問題は、それをどうやって実現するかということであるわけでございます。
 今回の産炭地域振興審議会の九州部会あるいは北海道部会でいろいろ論議していただいておりますけれども、要は、そういった目標をどうやって達成するかの具体的な案づくりでまだまだ足りない面があるのではないかということでございまして、それらを中心に具体的なプロジェクトをどうやってつくっていくか、それに対して県なり道あるいは国がどう支援していくかというような考え方で来年度の新政策に結びつけてまいりたいというのが私どもの考えでございます。
 なお、基盤づくりが重要であるという点は私どもも全く同感でございまして、現在の産炭地域振興体系の中でも、当該地域における基盤づくりの公共事業に対しまして、利子補給であるとかかさ上げの補助金というのが出ておるわけでございますが、総合的な地域振興の観点から、さらに基盤づくりをどのように優先的に行っていくかということも新しい政策の中で検討したいと思っております。
#38
○中西(績)委員 時間がございませんから指摘だけしたいと思います。
 五年前の討論の際、亡くなられました田中六助当時の通産大臣との論議の中で、彼は、二十年間の産炭地振興策についての欠陥を認めざるを得ないというところまで言っているわけですね。それに基づいて、今あなたがおっしゃるような基本構想、基本計画、実施計画なるものが立てられ、例えば福岡県の場合にはこういう膨大なものがつくられています。ところが、道路一つをとってみても、筑豊の場合で言いますならは、福岡市を中心にする粕屋一帯、大体都市に糾合されるというような状況、ちょうどいわきと同じような状況で、関東圏の中に組み入れられるという状況が出てきています。ところが、山を二つも越えて行くということになりますと、内陸部はそうなっていないのですね。例えば北九州と筑豊の東国を見ますと、北九州等の道路網はどうなっているかといったら、十トントラックがまだ離合できないという状況でしょう。あれほど総合政策あるいは各省庁間における計画の中でこれを確立すると言っておったけれども、五年たってなおかつ、二十年たってできなかった、そして反省した上でこうしたものがつくり上げられて、なおかつこれが依然としてできていないという状況なんですね。ですから、この点を考えますともう少し一文章はいいんです。ちょうど今外国から言われているように、文章はわかった、具体的な施策をどうするかというのがこれからの大きな課題です。これは労働行政についても同じようなことが言えるわけです。時間がございませんから、これは今度の臨時国会のときにでも時間をたっぷりとらせていただいて徹底して論議をしたい。今しておかないと、ちょうど中間点に達しておりますから、この後の高島の問題あるいは空知の問題も全部がそういう格好になるわけですから、この点をぜひしていきたいと思います。特に、先ほど申し上げました点で六月には結論的なものをある程度出していくということもあるわけですから、そうした総合的な対策を打ち出していただければと思います。
 次に鉱害問題でありますけれども、鉱害問題について私ずっと今まで関与してまいりましたが、時間がもう参っておるようでありますけれども、特に一点だけ皆さんにお願いをしたいし指摘をしたいと思うのです。
 今まで、五十七年に十年間の延長をされましてから総量五千九百億円、これは五十七年度価格でこのようになっています。ところが、このいただきました資料によりますと、現在の状況というのは農地で四五、公共で三六・一、家屋で四七・六、合計いたしますと四五・四%となっています。ところが、これは有資力、無資力合わせてやってこれだけですね。有資力がうんとおくれておると思うのですね。ここいらをこれからどうしていくかという大きな問題が一つ残っています。それと同時に問題にしなくてはなりませんのは、達成率がこのようですから、その後における、新しく新規認定をしなくちゃならなかったところがあり、さらにまた、鉱害復旧はしたけれどももう一度やりかえなくてはならぬというような問題なり、これを論議した五年前に十数項目にわたって私三時間ぐらいやった経験を持っています。ですから、こうした問題等につきましてもこれから本格的にやらなくちゃならぬようになっておりますが、このような状況の中でやるわけですから、今後の具体的な計画をどう立てていくか、この点だけお答えいただきたいと思います。
 その場合に、この前残念ながら不祥事件が派生をしまして一時中断をいたしましたし、そうしたことを経てその後遺症を克服しながら今やっておるわけでありますけれども、ここいらで一番大事なことが、不祥事件が派生したために今度は締め上げていくという態勢で入っています。だから、そこで今度出ておりますのは被害者と鉱害行政をつかさどる人たちとの間における信頼関係がまた大きく損なわれていこうとしています。そうすると、年限は迫ってくるわけですから、そこで派生しますのは、また再びその年度内にということになれば、力の強い人にという、こういう発想が出てくる可能性があるわけです。であれば、ぜひお願いだけれども、開かれた鉱害行政、計画をやっぱり綿密に立ててみんなに明らかにしていくということがなければ、再び同じような過ちを犯すんではないかということを非常に私は恐れています。そうした総合的なもの等を含めまして、ぜひこれは取り上げていただきたいと思います。この点どうでしょう。
#39
○高橋(達)政府委員 ただいま御指摘がございましたように、これまでの鉱害復旧の状況は、合計として四五%ということで、これが四年間の実績でございますので、十年で五十七年度価格五千九百億円をこなすには、まあおおむね順調に推移してきているものと考えておりますが、御指摘のような有資力が会社によっておくれているというようなことも聞いておりますし、その辺全体として今後も有資力の問題については私どもとしても監督をしていかなきゃいけないと思っております。全体としての具体的な今後の見通しでございますけれども、御案内のような厳しい財政状況の中でございますが、必要な予算額をぜひ確保いたしまして、六十七年七月の期限までには鉱害復旧が完了するように最大限の努力を払ってまいりたいと考えておるわけでございます。
 また、一連の不祥事の結果、逆に被害者との間に信頼関係が損なわれるような、いわばぎくしゃくした関係になっておるのではないかという御指摘でございますが、これは大変難しい問題でございますが、一方におきまして、やはり何と申しましても公正妥当に行っていくことが必要でございまして、各方面から御指摘もございました結果を踏まえて五十九年には一連の業務改善計画を石炭鉱害事業団においてつくったわけでございます。それに基づきまして現在陳情のルールであるとかあるいは査定体制であるとか業者選定体制であるとか、いろいろと改善をする面が定着をしてきているわけでございますが、別途被害者との本当の真の意味での信頼関係が損なわれるようなことがあってはいけないわけでございまして、私どもこれまでそういう点について注意をしてきておりますが、そういった状況が出ているというふうには聞いておりませんけれども、そういう問題があるとすれば大きな問題でございますので、今後十分気をつけて、いずれにしても公正妥当な鉱害復旧事業を進めていきたいと思っております。
#40
○中西(績)委員 終わります。
#41
○竹内委員長 次に、鍛冶清君。
#42
○鍛冶委員 ただいまこれまでに三人の委員の方方から、今問題となっている諸般の全般的にわたって御質問もありましたし、またさらに、いろいろと具体的な質問もございました。したがいまして、多少ダブるところも出てくると思いますが、御理解をいただいて御答弁をいただきたいと思います。それとも、この時間は労働大臣がいらっしゃるということで、その時間に主として充てるべきだろうとは思いますが、通産大臣がおいでになるときの時間は私質問の時間を持っておりませんし、通産側にも政府委員の御答弁で結構でございますので、全般にわたって大枠で重点的に御覧間を申し上げますので、よろしくお願いをいたします。
 最初に、八次策の実施状況についてお尋ねをしたいのでありますが、第八次石炭政策は本年から実施されまして二カ月を経過した段階でございますが、設立が急がれておりました貯炭管理会社も先月の十七日に発足をした。また、石炭各社の合理化計画も進められておって、これのしんとなります石炭鉱業合理化基本計画も四月二十四日には策定をされて、八次政策は実質的にスタートしたという段階ではないか、こういうふうに思っております。この段階で実施状況等をお聞きするというのは若干早いような気もしますけれども、これは重大な問題でございますので、ひとつ見通しを含めてその実施状況を最初にお聞かせをいただきたいと思います。
#43
○高橋(達)政府委員 第八次石炭政策でございますが、ことしの四月からスタートをしております。おかげをもちまして六十二年度石炭予算につきましても総額で前年度比百十七億増の千三百五十三億を計上していただきまして、また法律関係でも、石炭鉱業合理化臨時措置法等石炭関係の五法につきまして期限の延長等所要の改正をしていただいたわけでございまして、これをもちまして第八次石炭政策はスタートしたわけでございます。
 まず、一番目玉になります、需給ギャップを解消する貯炭対策につきましては、お話がございました新共同石炭株式会社において四月末に第一回買い入れを行いまして、五月にも行う予定でございますが、現在の過剰貯炭のほぼ全量でございます二百六十万トンを買い入れることにしております。これによりまして当面の各社の資金繰り及び経理状況にかなり好影響を与えるものと考えております。
 また、第八次石炭政策の基本計画でございますけれども、お話がございましたように四月二十四日の石炭鉱業審議会にお諮りいたしまして当省として決定をしておりまして、第八次石炭政策答申の線に沿いまして、おおむね一千万トンの供給体制に対応する生産規模ということを基本にいたしまして今後五年間実施をしていくということを決定したところでございます。この基本計画を受けまして現在各社において、お話のございました合理化計画を検討しておりますけれども、政府といたしましても各社のそれぞれの計画に対応いたしまして適正な指導あるいはできる限りの支援をしていく考えでございます。
 なお、今年度の需要家との引き取り問題でございますけれども、目下鉄鋼業界と石炭業界で話し合いが始められたところでございますので、政府としても十分にこれを見守りまして、今後必要に応じて必要な措置をとっていく考えでございます。
#44
○鍛冶委員 そこでお尋ねをしますが、各社の合理化計画というものがだんだん進んできて、第一弾として、先ほどからも話が出ております三井砂川が閉山するというようなことの提案もなされてきておるような段階になっております。いろいろ伝え聞きます合理化計画というものを総合してみますと、六十六年になだらかに一千万トン体制にするということには一応なっているわけでありますけれども、それよりもなおさら急激に、雪崩現象の中で落ち込むのではないか。
 正確な資料であるかどうかわかりませんが、私の方で調べた範囲では三井三池が六十一年度四百十四万トン体制が六十二年度には三百五十万、芦別が九十六万が五十万、そして砂川が七十七万が露天のみ三十万トンを残す、住友赤平が八十九万が六十万体制になる、三菱南大夕張が百十八万が八十万トン、それから太平洋が二百二十九万トンが二百二十万トン、空知が八十九万トンが八十五万トン、合わせますと千百十二万トンが八百七十五万トンという計画になっておるというふうに私どもは調べがついておるわけであります。これにはまだ松島、真谷地、幌内というものが含まれておりません。こういう現状を見ますと、その中で削減される人員が三千百五十八名、これも三つの炭鉱の分が入っておりません。こういう残りの三山と中小の炭鉱分を加えますと、生産量は実に急激に激減していくのではないが、こういうふうにも思うわけです。
 そういう意味の中から、これまでも議論されておりますように地域にとっては炭鉱の存在こそが重要な意味があるという地域ばかりでございまして、私どもは一千万トン体制の意味というのは国内炭の需要量とのバランスの問題であるという受けとめ方をしておるわけでございますけれども、果たして六十六年度の国内炭の需要量というものは本当に実際的にはどのように想定していいのか、ここらあたりでどういうふうな見通しと把握していらっしゃるのか、重ねてお尋ねをいたしたいと思います。
#45
○高橋(達)政府委員 御指摘のように各社現在、合理化計画を策定し終わったところもございますし、また検討中のところもあるわけでございますが、ただいまお話がございました各社の計画にっきましてはおおよそそんなところで検討しておるわけでございますが、六十二年度ということに限って申し上げますと、やや先生のお話の数字よりは多いところもあるわけでございます。私どもで試算をしておりますところによりますと、六十一年度の生産計が、速報ベースでございますが、トータルで大体千五百二十万トンぐらいの実績になろうかと思っております。それに対しまして、中小分が六十万トンぐらいあるわけでございますが、それを多少低目に見ていきまして、大体合計で千三百二十万トンぐらいということになりまして、六十一年度と六十二年度の差が大体二百万トンぐらいの減少ということではないかというふうに現在のところ把握をしておるわけでございます。
 また、炭鉱従業員数の方につきましても、これは大手の炭鉱だけでございますが、直轄の労働者が、お話がございましたように全体でおおむね三千人ぐらいということでございます。ただ、この中には毎年毎年いわゆる通常退職といいますか、自己都合あるいは定年でおやめになる方が、会社積み上げベースでいきますと大体千百人ぐらいいらっしゃるということでございますので、いわゆる合理化解雇によります人員減というものは二千人を下回る状況になろうかと思っております。
 また、先ほどの二百万トンの減少につきましても、高島分が生産能力としては六十一年度に閉山ということでいわばゼロになったわけでございますが、実績上は三十万トンの生産はしておりますので、この高島分を除いて十炭鉱で計算をしてまいりますと、当然に二百万トンを下回るということでございまして、予算のときにいろいろな機械的計算でやってまいりました大枠からそう違っている数字ではないというふうに思っておるわけでございます。
 そこで、六十六年度はどうなるかということでございますけれども、六十六年度につきましては、第八次石炭政策策定時に各業界といろいろと合意ができておるわけでございまして、その合意に基づきまして電力の八百五十万トンをベースにいたしまして、そのほか暖房需要であるとか、あるいは山たき需要もございますので、現在考えておりますおおむね一千万トンという数字が六十六年度の需要として達成できるのではないかということでございまして、この間の需要につきましては先般の基本計画にも目標として盛り込んだところでございます。
#46
○鍛冶委員 二千万トン体制のときも、現実に二千万トン体制は維持されずにそれを下回るべースで行かれたわけですね。やはり国内の唯一のエネルギー源でありますから一千万トン体制は堅持するような形でぜひ当局にも努力を願わなければならぬと思いますけれども、今のお話の見通しでいけばそうなるかもわかりませんが、新聞報道やその他いろいろ現地の状況等を見回してみますと、どうもこれはそれ以上に加速していきそうな可能性が強いわけです。そうしますと、一千万トン体制は割るという可能性もあるのではないか。これを割るというような場合、その生産量分の削減というのは企業において、そういうようになったときにはこれはしようがないということでやってしまうということでは大変だと思うのですけれども、実際はそういうふうなことになったときの判断というのはどういうところでやるのか、またそういうことがないように本当にできるのかどうか、重ねて簡単にお答えをいただきたい。
#47
○高橋(達)政府委員 昨年の八次答申策定時において現在の千七百万トンぐらいの生産を一千万トンにしていくという合意がやむを得ずなされたわけでございますが、そういう段階において、年間にしますと計算上大体二百万トンぐらいの縮小がなされるということでございまして、その際におきましても閉山が雪崩的に起こるというような事態はぜひ回避をしなければいけないという方針でやっておりまして、現在のところそういった事態にはならないというふうに確信をしておるわけでございますが、おつくりいただきました貯炭会社の需給調整機能であるとかいろいろ八次策の施策を十分に活用しまして、的確な運用をいたしまして、段階的な、なだらかな縮小が実現できるように努力していきたいと思っております。
#48
○鍛冶委員 これはもう強く御要望申し上げておきます。
 時間もありませんので次に行きますが、高島の閉山対策については、先ほどから大変厳しい指摘と同時にやりとりがございました。余分なところを省きますが、とにかく現在三菱グループの地域対策等を見ましても、セメント、魚の養殖など小規模のものでもございますし、いろいろ見通しとして先ほどからも言われておりますように非常に厳しい状況がある、こういう中で地域振興対策、特に企業誘致の見通しとか、それから三菱グループによる拠出十億円を中心とした高島町の地域振興対策基金の運用方法、こういったこと等について再度御説明をいただきたいと思います。
#49
○高橋(達)政府委員 高島の地域振興対策でございますが、現在のところ、御指摘ございましたように、三菱グループが三つの会社をつくっておりまして、セメント二次製品の会社、それからヒラメ等の魚介類の養殖を行う会社、それから農林省所管の生物系研究技術促進機構の出資も得まして、高級魚の養殖システムの開発を行う会社をつくったところでございます。現在御指摘のように雇用は少ないわけでございますが、将来この事業が成功すれば徐々にふえていくということでございまして、例えばヒラメの養殖にしましても単位で現在二万尾という稚魚を養殖するということでございますが、それを大手の漁業会社が引き取る計画になっておるわけでございまして、これが成功しますれば次第にそれをふやしていくという過程において雇用もふえていくというふうに考えております。長期的な考え方につきましては、先般高島町におきまして海洋開発を中心にしましたビジョンをつくったわけでございまして、このビジョンに基づきまして当省としても支援をしていく考えでございます。海洋開発ということでございますが、特に漁業等の海洋産業を中心に今後高島の振興を図ることになるわけでございます。その際に、三菱グループから拠出されました十億円でございますが、先般条例によりまして地域振興対策基金という格好で基金を設置したものと聞いておりまして、この活用方法につきましては現在町で検討しておりますけれども、そういった今後の長期的なプロジェクトビジョンに基づく計画に使用されることを私どもとして期待しているところでございます。
#50
○鍛冶委員 高島の閉山対策については、特にこういう八次の問題がいろいろ具体化されてくる中で起こったまた最初の問題でもありますから、過程の中で起こった問題の中で最初とも言えますので、これにしっかり対応していくことが政府に対する信頼と同時に、これからの一千万トン体制をなだらかに進めていく上での大きな試金石にもなろうかと思います。強力な対応をお願いしておきます。
 次に参りますが、産炭地域の振興対策につきまして、産炭地域振興審議会において六月までに具体的な中長期的対策を取りまとめる予定と聞いておりますが、高島や砂川などは緊急を要する地域でございまして、そういう地域もございますけれども、中長期的には現存する炭鉱地域の脱石炭対策、それから既存の産炭地域の振興対策など依然として重要な課題が存在をしているわけです。これらについての対策の具体的内容についてお聞かせをいただきたい。特に私の地元であります三井三池炭鉱も一部縮小ということになるようでありますけれども、この三井炭鉱を抱えております大牟田市、これは重大な問題でありますけれども、大牟田市等についてはどのような検討がなされておるのか、おわかりでありましたらお答えをいただきたいと思います。
#51
○高橋(達)政府委員 現存の稼行炭鉱地域における脱石炭に向けての産業構造の多様化、これは御指摘のように極めて重要なことでございます。これまでいろいろな手段によりまして産炭地振興を支援してまいったわけでございますが、特にそういった地域における問題といたしましては、長期的にその地域をどう活性化していくかということが大事でございまして、そういう観点から当該地域の特性を生かしたプロジェクトの推進を図る等脱石炭の地域構造の多様化を目指しての活性化を支援していくことで、六十一年度来ビジョンの予算であるとかあるいは調査の予算などをいただいておるわけでございまして、これを有効に使っていかなければならないと考えておりますけれども、同時に御指摘のございますような基盤の強化といいますか、産業基盤、生活基盤の強化による機能の向上というものが極めて重要でございまして、そういう観点からはやはり道路等の公共事業の問題というのが出てくるわけでございまして、この点については今後特に北海道開発庁あるいは国土庁と十分に相談をさせていただきながら、そういった地域の基盤の整備強化についても同時に考えていかなければいけないというふうに思っております。
 御指摘のございました三井三池炭鉱でございますが、今回の三井石炭鉱業の提案によりますと、一部縮小ということでございます。大牟田市におきましては昭和六十年度から第二次総合計画基本構想がスタートされておりまして、基盤整備であるとかあるいは企業誘致、流通サービスの振興等等の計画ができているものと聞いておりますけれども、私どもといたしましても、先般おつくりいただきました産業構造転換円滑化臨時措置法の指定、あるいは特定地域中小企業対策臨時措置法の指定を既に行っておりますし、また産炭地域振興予算でございます活性化支援事業も適用してございますけれども、そういった総合計画の基本構想に沿って我々としても、政府としてもできるだけの支援をさせていただいてまいる方針でございます。
#52
○鍛冶委員 時間も迫ってきましたので、最後に労働省関係でまとめて御質問申し上げ、最後に大臣から総括的なお話と、それから御決意なりを承って、質問を終わりたいと思います。
 昨年の十月二十日に石特委で私が緊就、開就、特開の各事業の問題で今後のあり方をお尋ねいたしました。その折当局の方から「これらの二事業が産炭地域の振興あるいは炭鉱から離職された方方に対して雇用の場を提供するという意味におきまして非常に重要な役割を果たしているということは十分承知いたしておるわけでございます。したがいまして、このような実情等にも十分配慮しながらその改善を図っていくことが必要であると考えておりまして、現在その検討を進めておるところでございます。」こういう御答弁がありました。あれから丸半年以上たっているわけでございまして、その後検討されて、ほぼはっきりした方針が出ているのではないかと思いますが、その内容についてひとつお答えをいただきたい。
 次に、先に高島炭鉱閉山後のことを今通産省の方にお聞きしたのでありますが、その後の砂川のこともございますし、これからも各社の合理化計画の実施に伴って高島と同様にかなりの離職者が発生することが想定されるわけでございまして、これらの離職者に対する再就職計画と政府の具体的な施策をお尋ねいたしたいと思います。特に高島についての対策については具体的に触れていただきたいと思います。
 そして大臣からは、最初申し上げましたように、総括してお話しをいただき、今後の取り組みに対する御決意をお聞かせいただきたいと思います。
#53
○甘粕政府委員 まず最初の石炭諸事業の関係でございます。諸事業の関係につきましては六十一年十月以降、石炭鉱業審議会の第八次答申におきましても「所要の見直しを行いつつ、引き続き実情に即した適正な実施を図る必要がある。」と指摘されたところでございます。こういう提言、あるいは六十一年十月に御答弁したような状況等を踏まえまして、本年四月から私どもといたしましては、炭鉱離職者緊急就労事業対策、これにつきましては失対事業と同様に年齢要件を設定するということで段階的に年齢を一歳ずつ引き下げまして、六十七年度には六十五歳未満の者を対象とするというふうな方向でその継続を図ろうということで考えているところでございます。
 また、産炭地域開発就労事業、これにつきましては当面原則として七十歳未満の者を対象とするという制度改善を行いまして、継続実施をするというふうにいたしたところでございます。
 二番目の、高島及び今後想定される離職者対策ということでございますが、離職者対策等につきましては今回の法律改正あるいはその前の予算ということで対策の強化をいろいろお願いしたところでございます。これによりまして、一つは不況業種ということの指定を石炭産業にいたすことによりまして雇用調整助成金の支給あるいは雇用保険給付日数の延長、あるいは関連下請企業で、特に坑外を中心にいたしまして黒手帳の対象にならなかった方々に対しまして緑の手帳を支給するというふうなことで、いろいろな再就職援助措置の強化を図る、また黒手帳の退職者の方々に対しましても再就職援助措置の強化を図ってまいったところでございます。今後ともこういう援助対策の強化ということを中心にいたしましていろいろ機動的な対処を図って、再就職に万全を図っていきたいと考えておるところでございます。
#54
○平井国務大臣 基本的に炭鉱労働者の問題につきましては、昨年末相当拡充強化されております雇用調整助成金をできる限り活用していただいて、まず失業の予防を図っていく、これは従来からの労働省の考え方でございまして、さらにはやむなく離職という場合には、御案内のように状況に応じた現地での臨時の職業相談所の設置、さらには機動的に職業訓練を実施していく。次には、これももう御案内でございますけれども、黒手帳さらには緑の手帳等の発給に基づく生活の安定と申しましょうか、就職促進措置の活用を図っていく、こういうことで全力を挙げていきたいと思っております。
 さらに、当該地域における雇用機会の確保のために、当然のことではございますが関係各省と十分連携をとって、労働省としましても本年成立いたしました地域雇用開発等促進法をとにかくフル回転させて御利用いただく、そういうふうな形で全力を挙げてやっていきたい。
 いま一つ、このことと直接の関係ではございませんが、明日政府・与党の総合経済対策の会議がございまして、早晩いろいろ御議論ございました景気対策についての会議がございますので、従来から私もとにかく傾斜配分、不況地に対する雇用を十分に配慮した配分ということで御配慮願うようにお願いをやってまいりました。その会議ですぐに結論が出るものではございませんが、私は特にその問題について従来のような機械的配分ではなくて、効果の上がるようなそれ相応の配分を特にお願いしておきたい、かように考えております。
#55
○鍛冶委員 質問を終わります。
#56
○竹内委員長 次に、藤原房雄君。
#57
○藤原(房)委員 最初に通産省にお尋ねをいたしますが、今同僚委員からいろいろお話がございましたように、昨年の末八次答申の取りまとめ、その段階でいろいろな角度から議論もございましたし、また厳しい状況にあるということについてはそれなりにいろいろ認識もし、その中でどう対処するかということについての議論もあったわけでございます。
 本年に入りましてから予想されます諸問題についての法案提出、また過日はその法案についての可決もなされ、それなりの対策が講じられておるところでございますが、いよいよここに参りましてそれぞれの山で合理化、三井砂川鉱におきましては閉山、こういう形で労使の間でお話し合いが進められる状況になってまいりました。去年までは厳しい状況というものがそれぞれに訴えられて大変だという中での諸対策をどうするかということがございましたが、いよいよ今度は現実のものとしてその対策を講じなければならないそのときを迎えているわけであります。
 特にほかの山のように減産、合理化ということであるならばやむを得ない一面もあって労使それぞれ協調してどうするかということについてのお話し合いをしているところもございますが、三井砂川につきましては組合もとても受け入れられるところではないということであります。現在まだその交渉中でございますから、これからこれがどういう形に進んでいきますか、私どもまた注意深く見守ってまいりたいと思います。そういう状況の中にございますので、私も昨日、芦別、赤平それから砂川の方の何人かの方々といろいろなお話をいたしましたが、ついに来るものが来たということ、それからやはり高島のように島ではないのかもしれませんけれども、陸の孤島と言っても過言ではないような立地条件の中でのこのたびの閉山、合理化の提案ということで地域住民の方々は非常に困惑をしております、そういう状況を肌で感じてきたわけであります。
 先ほど同僚委員からもございましたが、当局のお話ですと決して急激な雪崩閉山ではないというお話でございますが、全部出そろったわけじゃございませんし、また話がきちっと調ったわけではございませんが、どうもテンポが速いのではないかという気がしてならないのであります。まだ検討中のところもございますからこれからどういうふうに推移いたしますか、当初、昨年来いろいろな議論がありました私どもの頭の中に描いたものから見ますと、相当な雪崩閉山的な非常にテンポの速いもののような感じがしてならないのでありますが、感じだけで申し上げるのは失礼かもしれませんけれども。先ほどからいろいろな答弁がございましたから、そのことについてどうこり言うあれはないのでありますが、お尋ねしたい一つは、そういう感じの上からしまして、現在通産省から言われております長期エネルギー需給見通し、こういう状況になってまいりますと、これは産業構造の大きな転換等とあわせまして見直さなければならないことになるのではないかという感じがしてならないのであります。
 今日進んでおります産業構造の転換の中で、そしてまた今当面しております石炭問題を中心としましての長期エネルギー需給見通しの見直しについては、今どういうお考えに立っていらっしゃるのかということと、それからアメリカのことはお話がございましたが、石炭については中国からも輸入すべきだという強い声があるということも伝えられておりますが、その辺のことについてもあわせてお尋ねをしておきたいと思います。
#58
○野々内政府委員 長期エネルギー需給見通しにつきましては、先般、総合エネルギー調査会の需給部会に見直しの作業をお願いいたしまして、現在スタートした段階でございます。最近の産業構造あるいは景気の動きあるいはエネルギー源別の動向等を踏まえまして、ことしの夏ごろまでに見通しをつけたいということで現在作業が開始されたところでございます。
 国内炭につきましては、既に八次策で長期的な目標が設定をされておりますので、石炭全体としての見通しが長期見通しの中で策定される中で八次見通しを勘案をして国内炭の位置づけが行われるというふうに考えております。
 中国につきましては、長期的な契約がございますが、ただ日本国内におきます石炭の需要が、特に原料炭も含めまして伸び悩みの状態でございますので、毎年中国側と相談をいたしまして長期契約、そのとおりではない、若干下回った引き取りが行われておりますが、私どもとしましては、国内の石炭の生産に関しましては八次策の線に沿って行うということで、これとは切り離して外の問題を考えたいというふうに考えております。
#59
○藤原(房)委員 労働大臣いらっしゃいますので、労働省の問題についてお尋ねいたします。
 労働省もいろいろ法律をつくりまして、そしていろいろな対策をしていることは私ども十分に承知をいたしておりますが、先ほどからお話ございます雇用調整助成金、こういう制度を本当に十分に生かしまして失業者を最小限度に食いとめる、このことについては私どもも本当にそのとおりだと思います。しかしながら、現場へ参りますと、先ほど申し上げたような大都市圏からしばらく離れておる、土砂川も百キロほど離れておるわけでありますが、そういう立地条件の悪いところになりますと、そう近所に就職の先というのは見出し得ない、札幌の会社の方々にもお聞きしましたら、砂川そのほかの町村から、今度の石炭の合理化に伴いまして、一人でも二人でもぜひ雇用していただきたいというお電話があったというお話も聞いております。一生懸命それぞれの担当の方々はやっていらっしゃるんだろうと思いますが、御存じのとおり北海道は造船を初めとしまして一次産業、非常に全般的に疲弊した状況の中にございまして、せっかくいい制度がありましてもそれを抱え込むところがなかなか見出し得ないというのが現状であります。こういう中にございまして、今も一生懸命努力をなさっているところでございますが、地元に新しい企業を持ってくるか、そしてまた、これからなそうとするものに対してある程度企業が大きく基盤を確立するか、そういう状況を得なければこれは非常に難しいことだという感じがしてならないのでありますが、労働省としても北海道の、今、合理化案が出ておるところでございますから、いろいろな御検討なさっていると思いますけれども、これらのことについてどのようにお考えになっていらっしゃるのか。
 それからもう一つは、炭鉱労働者の方々の平均年齢というのが非常に商うございますし、特に中高年齢というか、そういうある年齢以上の方々につきましては再就職の機会というのは非常に難しい。滝川の職業安定所の求人倍率〇・二五と言われておりますが、数だけではなくして実態的にはもっと厳しい状況の中にある、こういう中でこれらの法律を十分に生かして諸対策を進めるということは非常に難しい問題があろうかと思いますけれども、これらの厳しい状況の中でのお取り組みについてはどのようにお考えになっていらっしゃいますか、お聞きをしておきたいと思います。
#60
○甘粕政府委員 先生のお話のように、砂川あるいは北海道を中心に雇用失業情勢が非常に厳しいという状況でございまして、地域における雇用の確保というのは非常に大きな問題になっているところでございます。
 私ども労働省といたしましては、企業に対しまして企業責任としての地元の雇用確保ということについてお願いをしているところでございますが、これにつきましては今国会で成立を見ました地域雇用開発等促進法によりましていろいろな助成措置があるところでございます。こういう助成措置を企業の方にいろいろ説明をし、積極的な助成をし、地元における雇用機会の確保を図りたいというふうに思っているところでございます。
 ただ、全般的にこういう情勢でございますので、せっかく雇用機会の確保でそういういろいろなアイデアを出していただいているところでございますが、量的にはそれほどの大きな数にならない、あるいは短期的になかなかそういう状況にならないということでございますので、私どものこういう再就職対策といたしましては、道内あるいは本州の方にまだかなりの求人等ございますし、東京、大阪あたりですと二十万を超える、あるいは三十万までのような賃金の求人等もかなりあるところでございますので、そういう移転のためのいろいろな助成措置を含めまして、全国的な形の中で再就職のあっせんということにつきまして全力を挙げていきたいというふうに考えているところでございます。
#61
○藤原(房)委員 今までの四十年代の閉山時には、一つの町に炭鉱が幾つかございましたので、そういう点では炭鉱から炭鉱へ移る、こういう機会もあったわけですが、今は一市一山ということでございまして、それが合理化をするということになりますと、なかなかほかに行く機会がないという非常に制約された中での問題でありますので、地元でも非常に困惑をいたしております。
 今度成立いたしました地域雇用開発等促進法、こういう法律もできまして、労働省としましては迅速かつ効果的に職業訓練とかいろいろなことをすることになっておりますが、その訓練も、訓練校、訓練する職種というのは非常に難しいことだろうと思います。する方もまたそういう先生がいなければならないわけですし、何を身につけたら今の時点でその年齢で社会に生かしていけるのか、こういうことになりますと、そういう職種の選択とかまたそれを指導する方々をどうするかということもあわせますと、今、目の前に閉山の提言があって、それを合理化、受け入れざるを得ない、これは順次進んでいる、こういう中での対策でありますから、労働省としましても事前に相当御検討もしていらっしゃると思うのですが、特に北海道のこの厳しい状況の中での職業訓練その他のことについてはどのように受けとめて進めようとしていらっしゃるのかお聞きをしておきたいと思います。
 さらに、時間もございませんから、もう一つ最後に大臣にお伺いしておきますが、こういう厳しい状況の中で今、それぞれの山での合理化案が提言になって、これが進められるということであります。労働省一省だけでこういう大きな問題が解決できるわけじゃ決してないだろうと思います。それはそれぞれの分担で全力を尽くさなければならないのは当然ですし、現在あります法律をフルに生かすということや、さらにまた、法律の中である程度のことについては見直しやいろいろなこともしなければならないこともあるのかもしれません。しかし、今、十四省庁ですか連絡会があるようでございますけれども、そういうところで十分にお話し合うことや、そしてまた、それぞれの分野で有機的に対策を進めていくということも非常に大事なことだと思います。閣僚の一員であるという立場からしまして、一義的には親企業、また関連グループ、こういうところがしっかりしなければならぬというお話が先ほどございましたが、ぜひそういう点で親企業についても督促をするということとともに、またそれぞれの省庁間で十分にお話し合いをして、労働省は労働省としての立場でまたその施策を強力に進めていただきたい、こういうことで各省庁の連絡会等におきましての大臣の御発言、ぜひこういう厳しい状況の中にあることを念頭に置きまして御推進を賜りたい、こう思うわけであります。
#62
○野見山政府委員 炭鉱を離職して再就職なさる場合に、これまでの職業経験だとか能力を生かしながら雇用吸収の可能性のある産業あるいは職種に円滑に転換できるように能力開発をしていくということが重要課題でございまして、私どもといたしましても、この地域雇用開発等促進法等によりまして職業訓練につきましては効果的な訓練を行うということとされているわけでございまして、具体的には訓練の入校時期を四月、十月ということにこだわらずに随時入校制度をとっていく。あるいは訓練の職種につきましても再就職の可能性のある職種を中心に、既存の訓練科目にとらわれずに行っていくということ。さらには訓練の期間についても半年、一年という訓練期間のほかに、より効果的なあるいは再就職につながるような形の訓練を短期課程等も導入して行っていくというようなこと等によりまして積極的に進めてまいりたい、かように考えております。特に雇用情勢の厳しい特定雇用開発促進地域につきましては、特に北海道等におきましては技能開発センターの中に雇用能力開発室という組織を設けまして、職業相談あるいは職業訓練そして再就職のあっせんまで一貫して行う雇用能力開発事業を推進することといたしております。こういった形で、必要な場合には訓練を他の企業に委託するというようないろいろな方法をとりまして、できるだけ能力再開発に努め、再就職の促進に努力をしてまいりたい、かように考えているところでございます。
#63
○平井国務大臣 もう委員御指摘のとおりでございまして、今後の離職者対策、全般の雇用対策の中では、今局長から御答弁申し上げましたように、やはり相当の労働力移動に対する障害になるのが、広域異動とそれに伴う職種のミスマッチと申しましょうか、これはもう炭鉱関係のみならず、今後の労働省の対策の非常に大きい柱でございまして、単におざなりの従来からの訓練科目を続けるのではなくて、やはりそのときの雇用のニーズに合ったような科目について素早く転換していくという非常にきめの細かい対策も必要でございましょうし、ある年限が経過すれば、いや応なくある程度の広域の異動というのも行われませんと、なかなかその辺の解決は難しい。
 ただいま議題になっております炭鉱離職者の方方に対する問題も、これはもう私一々申しませんが、労働省関係ないしは通産省関係それぞれに政府を挙げての対策がございまして、現行制度の中で果たしてどこまでやれるか。そしてその制度の運用いかんによってどういう効果が出るか。それで果たして十分かという常に反省がなければならぬと思いまするし、特に炭鉱関係は私専門家でございませんけれども、今後の見通しもなかなか容易ならざるものがあるのではないかと考えておりますので、他の省庁との言うなれば、大きくはすべての経済運営の中で産業政策の一環として、また雇用対策の一つの柱として総合力をもつて今後きめ細かく、その時点時点において有効に働いておるかどうかということもあわせて今後対策を推進していかなければならぬ。
 いま一つは、先ほども申し上げましたように、長年の歴史を持つ親企業ないしは関連グループの方々にも応分の御理解を願い、それなりの責任は果たしていただくということは至極当然のことではないか、私はかように考えております。
#64
○竹内委員長 次に、小渕正義君。
#65
○小渕(正)委員 まず最初に、先ほどからいろいろ質疑がなされておりまして、今回の第八次政策の初年度でありますが、大体今合理化が出されている内容だけ見ましても、ざっと本年度でも二百万トンの減産、雇用人員にして約三千人の離職、こういうことが数字的にも言えるわけでありますが、今回の第八次政策の本年度の出炭目標というものをどの程度に見通しておられるのか。先ほどの石炭部長の話では千三百二十万トンぐらいになるのではないかという数字的な話もあったようでありますが、そこらあたりについての状況、見解をお聞かせいただきたいと思います。
#66
○高橋(達)政府委員 現在石炭会社におきまして合理化計画を検討中のところがまだたくさんあるわけでございまして、そういう意味で六十二年度の生産計画がまだ最終的に決まっておりません。先ほど申し上げました千三百二十万トン程度という数字につきましては、現在の会社の労働組合への合理化の提案の内容をベースに試算をしたものであり、かつ中小炭鉱につきましても一定の試算ということで計算をした数字でございます。
 本来でございますと、石炭鉱業合理化臨時措置法に基づいて石炭鉱業合理化実施計画、この中で生産数量を明らかにするわけでございますが、そういった事情でまだそういったことを取りまとめる段階にございませんけれども、現在の石炭企業で考えている合理化計画をベースにいたしますと、先ほど申し上げた千三百二十万ぐらいの数字になるということでございます。
#67
○小渕(正)委員 今の数字は六十二年度の最終出炭数字がそれだということですね。
 そうなりますと、第八次政策では六十六年度一千万トンというところに一応の目標が示されているわけでありますが、昨年が千六百万トン程度ですか、それが第一年度でもう千三百二十万トンまで下がるということになると、かなり急ピッチな削減計画で進むのではないかと思います。
 そういう意味では、こういうピッチで考えますならば、六十六年度を待たずして、もう政策の中期において一千万トン体制になってしまうのではないかという懸念さえ持たれるわけであります。特に今回の合理化計画等を見ますならば、労働者の賞与をカットするとか超過勤務手当をカットするとか賃金を一五%カットするとか、そういうことのいろいろな合理化策の中で何とか切り抜けていこうとされているわけでありますが、そういういろいろな動きを見ますならば、このような状況が進行するということになれば、そういう意味ではまさに労務倒産というか、結果的にはそういう人員確保の面からも問題が出てきて、そのような第八次政策の途中においてもう大きく目標が変わってしまうのではないかという懸念さえあるわけであります。
 このあたりについて、政府としては六十六年度までの一千万トン体制にどのような形で、なだらかな閉山という形の中で持っていこうとしているのか。そういう実行計画を何かお持ちなのかどうか。もしないとすれば、そこらあたりはどのような状態で推移していくのか。その辺についての状況と見解をお聞きしたいと思います。
#68
○高橋(達)政府委員 統計上いろいろな数字があって紛らわしい点がありまして大変恐縮でございますが、第八次石炭答申でおおむね一千万トンということを目標に掲げておりますのは供給規模でございまして、供給規模の場合には出炭、すなわち生産のほかにいわゆる雑炭の供給というものが入りまして供給トータルの規模になるわけでございます。先ほど、千三百二十万ぐらいというのは会社の数字をベースにした数字と申し上げましたのは生産の合計でございまして、そのほかに昨年度でまいりますと約百八十万トンの雑炭供給があるわけで、これを仮に同じくらいの供給があるといたしますと、六十二年度の試算といたしましては千五百をちょっと下回るくらいの数字になろうかと思っております。そうなりますと、六十一年度の供給ベースでまいりますと千六百九十九、約千七百万トンという速報でございますが、この千七百万トン弱が千五百万トン弱になるということでございまして、供給ベースでも大体二百万トンの減少ということになるわけでございます。
 一方、六十六年度におおむね一千万トンということでございますので、いわば六十二年度から六十五年度までの四年間にこの七百万トンを段階的に縮小していくということになりますと、一年度当たり大体二百万トン見当ということになるわけでございます。そういう意味では、現在の会社の合理化計画をベースにした数字というものは八次策策定時の予想よりもそうそう速いペースで進んでいるというふうには考えておらないわけでございますけれども、次から次へ、さらにまた次に連鎖的に閉山が起こるというようなことは絶対に避けていかなければいけないという意味では、今後ともなだらかな段階的な縮小を確保するために私どもとしても目配りをしていきたいと思っております。
#69
○小渕(正)委員 今の答弁の後半の部分ですが、結果的にはなだらかな閉山という形で計画的に六十六年度に八次政策の目標に推移させるようにしたいということであります。合いろいろな悪条件が考えられる中で、その期間を待たずして、先ほど私が懸念したように閉山が非常に進行していくということが考えられないことはないわけでありまして、そういうふうに非常に急ピッチで閉山が進行するような事態のときには、しからばこの第八次政策に基づいた六十六年度の一千万トンというところを着地点として、何らかの形で行政上の政策を講じてでもこれらを何とかそういう流れの中に乗せてやる、そういう考え方をお持ちですか。
#70
○高橋(達)政府委員 現在の国内炭をめぐる諸々の情勢から、昨年の八次答申の策定におきましては、五年後におおむね一千万トンというのはやむを得ないという姿になったわけでございます。それに対しまして、六十二年度の会社計画をベースにした数字というものは大体そのペースにあるわけでございますので、私どもとしてそれらが円滑に行われるように支援をしていかなければいけないとは存じておりますけれども、全体として八次策策定時のおおむねの想定のペースに入っているものと考えておりまして、いろいろとおつくりいただきました予算であるとか法律を的確に運用することによって円滑に実施していかなければいけないと考えておるわけでございます。
 今後、連鎖的に閉山が出るとかそういう変わった事態が出てきた場合にはどうするかということでございますけれども、そういったことがないように、現在のいろいろな手段を的確に運用して円滑な集約化を実施していきたいと考えております。
   〔委員長退席、古賀(誠)委員長代理着席〕
#71
○小渕(正)委員 時間がないので余りこの問題だけに絞るわけにいきませんが、あと一つ、六十六年度の一千万トン以後どうなるのかというのが第八次政策で最大の問題になっているわけであります。これは六十六年度のそのときのエネルギーの四囲の状況その他を勘案しながらその都度考えるということから一歩も出ておりませんが、エネルギーを担当する監督官庁としては、第八次政策の六十六年度一千万トンの次のものについて何らかのべース的なものがあるのかどうか。今の経緯から考えますならば、残った炭鉱はぼろぼろで、ぼろぼろという言葉は悪いですが、実際に炭価は上がらないわ、労務者の確保は困難になるわ、そういういろいろな悪条件を考えるならば、一千万トン体制の確保どころか、とてもじゃないような状況に追い込まれてしまうという懸念さえあるわけであります。そういう点について、言葉は悪いですが、まさに自然死という形の中でやむを得ないという方向にいくのかどうか。そこらあたり、エネルギーを担当する行政としては少なくとも最低の基本線として何か考え方を持っているのかどうか、その点をしかと承っておきたいと思います。
#72
○高橋(達)政府委員 今回の八次策を検討するに当たりましても、当然のことながら国内炭の持つエネルギー政策上の役割を中心に検討が進められたわけでございますが、同時に我が国を取り巻く諸々の情勢についても考慮が払われ、産業構造調整の観点あるいは需要家をめぐるいろいろな経営環境の困難さ、内外炭価格差の開き方、そういった問題を全体として考慮した結果、一千万トンやむなしという答えが出てきたわけでございます。
 今回の八次策は五年ということでございますので、それ以降どうなるかということでございますが、八次策以降については、今回の八次策を検討するに当たりましても、石炭業界では将来とも一定の生産規模を維持することを明確にしてほしいという期待がある。他方、需要業界の中には将来とも生産規模を縮小すべしという意見もある。両論併記のような格好になっておりまして、その中で、政府はその時点での経済環境を勘案して適正な生産体制を確保しろ、こういう答申になっているわけでございます。私どもといたしましても、今後の経済環境を十分に勘案して、その時点でエネルギー政策上の観点を中心にいたしまして、適正な生産体制の確保の観点からどうするかというものを決めていくわけでございます。その際に、石炭業界あるいは石炭の地元の方々から、いわゆるポスト八次についても当然一定の生産規模を維持すべしという期待があることは十分に念頭に置きながら検討していきたいと思っております。
#73
○小渕(正)委員 次に移りますが、六十二年四月に石炭専焼火力発電の電源開発計画があるわけであります。これによりますと、もちろんこれは一次エネルギーの問題でありますが、一部着工分を含めてこれからの計画としては千六百四十万キロワット、こういう計画が本年四月に見直されてあるようでありますが、この計画が実際に遂行された場合における我が国の一次エネルギー全体の中での石炭の割合というか、ウェートはどの程度の数値になるのか、そこらあたりについて数字をお聞かせいただきたいと思います。
 それから、時間がありませんので一緒にお尋ねいたしますが、新共同石炭株式会社において貯炭の買い上げ機構ができ上がったわけでありますけれども、現在それがようやく動いているわけであります。一部懸念されるところによると、貯炭会社がそれぞれ買い取ったところに買い戻しさせる機能になっているわけでありますが、閉山によって買い戻しができなくなるような事態も考えられないことはないと思います。このような場合についてはどのような考えをお持ちなのか、この二点についてお尋ねいたします。
#74
○高橋(達)政府委員 最初のお尋ねでございますが、電力各社が本年三月末に通産大臣に提出いたしました昭和六十二年度電力施設計画によりますと、七十一年度時点における石炭火力発電所のシェアでございますが、全電源設備の約一〇%を占めておりまして、発電電力量では約一一%のシェアを占めるというふうに推定されております。
 それから貯炭会社の関係でございますが、お尋ねの貯炭会社、新共同石炭が買い入れを行いました後にその炭鉱が不幸にして閉山に至る、買い戻しが不可能であるというような場合はどうするのかということでございますが、仮にそういう場合が出てきました場合には、貯炭管理会社たる新共同石炭が直接ユーザーに売り渡すということに相なろうかと思っております。
#75
○小渕(正)委員 さきの計画の中で、現在稼働中の石炭専焼火力発電所が老朽化してかわっていくのは大体どの程度のものがあるのか、ちょっと質問一つ落としておりましたので、その点もお示しいただきたいと思います。
 それから、もう時間が参りましたので、まとめて労働省の関係にお尋ねいたしますが、労働省としては、第八次石炭政策の遂行によりまして、現在でももう約三千人、これから後六十六年度までに、いろいろまた炭鉱離職者が出てくるわけでありますが、そういうものを含めて、今後これらの炭鉱離職者関係の現在から将来にわたってどの程度の人員が、これは下請関連も含めてでありますが、離職されるだろうと推定しておるのか。それに対するいろいろな対策、雇用保険その他の離職者就職その他に対する必要な諸対策の資金としては総額との程度というふうに見込まれておるのか、この点をひとつ。
 それから、先ほど高島の例が出ておりましたが、高島で、直轄の方たちは別として、緑の手帳と言われておる人たちの支給対象になった人たちはわずか四十五、六名。あれだけ関連企業の人たちがおる中でわずかこれくらいしか対象にならなかったということは、余りにも、そういう形だけは非常にいいけれども、中身の規制が厳しくてとてもそういう適用対象ができないという形の運用が結果的にこういう数字になったんじゃないかと思うのでありますが、そこらあたりについてはどうなのかということであります。
 それから最後になりますが、大臣お見えでございますので、今日もちろんこの炭鉱離職それから円高不況による雇用調整その他もう大変な失業時代が来ておるわけでありますが、今回六十二年度予算で地域雇用開発促進法ができ、労働省なりに三十万人の雇用開発プログラムというようなこと等もありまして、非常に積極的に、そういう対策の面ではかなり前向きに行われておるわけでありますが、残念ながら雇用を吸収する場というのが、いかにそういったいろいろの助成制度、その他いろいろな能力開発のための教育訓練、その他いろいろな努力をなさってそれだけの資金も投入されるわけでありますが、残念ながら今の我が国の経済事情の中では、そういう人たちを新たに雇用を吸収するようなそういう場がない。問題は、そこの場が欠けているところに今回の三十万人雇用開発プログラムの一つの欠陥がある、欠陥と言っては悪いですが、やはりそこの点が欠落しているんじゃないか。そういう意味で、これは単なる一労働省だけの問題ではございませんが、政府の総合対策の中でありますが、やはり新規需要といいますか新規事業の開発といいますか、雇用吸収の場をいかにつくるかということがまずポイントでございまして、そういう意味で、政府が今回考えられておる総合経済対策、または五兆円規模の大型公共事業による補正予算を編成するとか言っておりますが、やはりそういう中にそういう意味でのもっと新しい政策を盛り込まないことには、労働省が精いっぱいいろいろな対策を講じられても、結果的にはそれらを吸収するものがないというような形になりはしないか、こういう懸念が非常にされるわけでありますので、そういう意味での大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
 以上です。
   〔古賀(誠)委員長代理退席、委員長着席〕
#76
○高橋(達)政府委員 最初のお尋ねにつきまして、私の方から御答弁申し上げます。
 老朽火力の廃止予定でございますが、先ほどの六十二年度の電力施設計画でございますが、今後二年間の設備計画について届け出るものでございまして、それによりますと、六十二年度におきましては北海道電力の滝川一号及び常磐共同火力の勿来三号、四号、五号が廃止の予定となっております。また六十三年度におきましては、北海道電力の滝川二号、三号及び江別一号が廃止の予定というふうに計画されております。
#77
○甘粕政府委員 最初の、今後の八次策全体を通じましてどの程度の離職者が出るのか、またそれに要する費用は一体どれぐらいを想定しているかという点でございますが、今後どの程度の離職者がこの五年間に出てくるかということにつきましては、これは会社の生産規模なり合理化なり、そういう対処の仕方によって異なりますので、推計は非常に困難でございますが、これは非常に単純に、現在の生産量と現在の労働者というものの対比から不必要となる労働者数というふうに想定いたしますと、約一万人ということで考えられるのじゃないかと思っております。ただ、これ全体が要離職者対策の対象となるかどうかということになりますと、自然退職ですとか定年退職等があるので推計はちょっと困難ではないかというふうに思ってございます。
 それからまた、幾らかかるのかということにつきましても、これはいろいろな給付金等が、年齢ですとか前職賃金ですとかそういうことに左右されるとか、あるいは就職までの時期を一体どういうふうに想定するかというふうないろいろな前提条件が必要でございます。ですから、非常に仮の前提といたしまして、高島を中心に考えまして、高島のところの四十歳代の人を想定いたしました上で、就職地が大阪、それから約一年半で平均いたしまして就職するというふうなことを想定しました上で、雇用保険の給付、いろいろな就職援助措置を合計いたしますと、大体一人五百万円程度という状況でございます。したがいまして、五百万円と先ほどの一万人、これも本当の単純な推計でございますが、これを足し合わせますと約五百億という数字が出てまいりますが、これは私ども事務局といたしまして今後の確定した数字がどうかということになりますと、まさに単純推計でございまして、今後の状況によりまして非常に数字は変わるものだというふうに思ってございます。
 それから、高島におきます緑の手帳の発給者が四十八人、約五十人弱ということで少ないのはいろいろ規制が厳しいのじゃないかというお話でございましたけれども、緑の手帳の対象にいたす場合のいわゆる下請関連企業というものにつきましては依存度三分の一以上ということで、規制を緩和してございますので、むしろ、私どもの想定といたしましては、黒手帳の方にかなり下請関連の人たちが行ったということで、結果的に緑の手帳の対象の人たちが少なかったのじゃないかというふうに考えているところでございます。
#78
○平井国務大臣 ただいま最後に御指摘の点はまさしくそのとおりでございまして、従来から労働省の雇用対策ということに相なりますると、できる限り失業者を出さないという方向で一つの制度を持っておりまするし、やむなく離職した場合、またそれなりに一つの制度はある。ところが、御指摘のように、労働省の制度、その柱とする内容というのは決して雇用の創出そのものではない、これはおっしゃるとおりでございまして、再就職のためのやはり助成であり、また設備に対する援助であり、訓練、能力開発等々もそうでございます。さてそこで、雇用の創出そのものをどうかということに相なりますると、これは政府の経済運営全般の中で柱となるのは今後の政府の産業政策でなかろうか。御指摘いただいて私も昨今考えておりますところは、やはり今後あらゆる機会をとらえて、従来の労働省の枠から二歩、三歩踏み込んだところで、産業政策ないしは経済政策全般に対して相当物申さなければならぬ時代になったなということを痛感いたしておりまして、今後あらゆる機会をとらえて、御指摘の方向で私なりに全力を挙げたい、かように考えております。
#79
○竹内委員長 次に、児玉健次君。
#80
○児玉委員 大臣に余儀ない御用がおありのようですから、最初に二点ばかりまず大臣に集中的にお伺いして、その後労働省の政府委員に御質問したい、こう思います。
 私が大臣に率直に伺いたいのは、いわゆる内需の拡大、国内需要の拡大、これが、従来ともすれば中曽根首相の対外公約との絡みで論議されることが多かったと思うのです。本来の内需の拡大は、言ってみれば国民の経済の立て直し、国民の暮らしを守り向上させていく、そこに基本が置かれるべきではないか、こう考えています。
 なぜそう言うかというと、国内需要は全体として約六〇%を個人消費に依拠している、これが多くの経済学者の、言ってみれば定説でございます。そこのところをどうやって押し上げていくか、それ抜きには正しい意味での内需の拡大は出てこないだろう、こう考えるのですね。
 そこで、そういった国内需要を喚起していく、押し上げていくという場合に最も重要なことは、今も議論になりましたが雇用の創出であって、最も好ましくないのは倒産、企業の閉鎖、失業の増大ではないかと思うのです。この点について大臣の考えをまずお伺いしたいと思うのです。
#81
○平井国務大臣 おっしゃいますように、雇用の確保、安定というのは現在の政府の極めて重要な課題であることはもう改めて申し上げる必要もないわけでございます。
 そこで、今御指摘になりました内需という問題でございますが、これはおっしゃいますように内需拡大は何も今回初めて叫ばれておるわけでございませんで、従来から政府はその方向で施策を進めてまいったわけでございます。結果的にどうかということになりますと、円高その他非常に複雑な世界経済も影響いたしまして、政府のかなり思い切った施策と言われております公共事業、いわゆる財政出動といいますか、その結果がどうかということになると、かなりな下支えになっても、今委員が御指摘されましたように、やはり景気浮揚の半数以上を占める要素である消費の拡大というのになかなかつながらない。
 無論私は、財政出動だけで景気が浮揚するとは当然考えておりません。当然、やはり大幅な所得税の減税も重要でございましょうし、また当面行わんとしております中身の濃い、応分の配慮をしたこの景気浮揚策と申しましょうか公共事業ということも必要でございましょうし、なかなかこの消費の拡大という面だけをとらえますと、やらなければならぬことでありながらなかなか実効の上がらない非常に難しい問題だと思っております。
 また、後で御指摘になりました雇用の問題でございますが、やはりある程度の年限がかると思いますけれども、低成長時代の構造変革を伴うという場合には、これは非常に中心課題は雇用になってこようか。雇用問題を抜きにして、構造転換、産業構造調整と世に言われておりますけれどもこれはなかなか容易でない。低成長でございますだけにここは特に雇用問題に配慮をしなければ、なかなかこの山は越しづらい時代が参ったな、私はこのように考えております。
#82
○児玉委員 消費の拡大が国内需要を前進させていく場合の重要なポイントだ、財政の出動だけではなかなか雇用の確保は難しい、そういう今の大臣の御指摘は、私は率直なかっ貴重な御指摘だと思うのです。
 そこで申し上げたいのですが、例えば先刻来の議論の中でも明らかになっておりますが、今度の石炭産業における合理化の問題です。
 その先鞭をつけているのは三井とか三菱といった国内の石炭産業の中では比較的資本力のある部分ですね。そして、そこが提案しているいわゆる合理化なるもの、例えば私のおります北海道は現在、昨年の第三、第四・四半期における失業率が三・七%になっています。そして完全失業者の数が、さまざまな数字はありますけれども私たちが妥当だと思っている数は十二万人以上です。そういうところで、砂川、赤平、夕張、芦別、ここで今提案されている解雇の数は二千五百人を上回っている。こうなりますと、内需の拡大と言いながら実際には国内需要を冷え込ませていく一番トラスチックな要因、すなわち企業の閉鎖と失業の創出、雇用の創出でなく、そっちの方向に実態は突っ走っているんじゃないか。だから例えを、ちょっと不適切かもしれないけれども申しますと、風邪で熱が出て震え上がっている人に氷水をぶっかけるという状態が、少なくともこの石炭産業の分野では今進められている。政府全体の今の経済政策は国内需要の喚起ですから、それと明らかにこれは逆行している。
 そういった意味から、現在提案されている三井砂川の閉山計画、これは労使の協議が進められてきょうは全山の代議員の大会、そしてストライキが実施されておりますが、もちろん私も労使交渉を注視しておりますし、そして今労働組合が閉山計画の全面撤回を要求しています。これは当然のことだと思うのですが、労働省として三井に対してこの閉山計画の撤回を指導なさることが本当の意味での内需拡大に素直に結びつく道ではないか、こう考えておりますが、大臣のお考えを伺いたいと思います。
#83
○平井国務大臣 ただいま労使交渉が行われておるところ、これはもう御指摘のとおりでございます。そのことについて内需拡大と逆行するような会社側提案に際してはいかがかと思うので、労働省はそれなりの対応をできないかということでございましょうが、今、閉山計画、縮小計画は内需拡大に対する一つの逆行であるという御指摘、そういうお考えもありましょうけれども、率直に申し上げて、私、必ずしもそうとは思いません。やはりエネルギーそのものの時代の流れもございましょうし、また通産省におかれて従来とってこられたエネルギー対策もございましょうし、また長年日本のエネルギーを支えてきました炭鉱問題、ユーザーとの関係、価格において今日の事態に至ったわけでございまして、ここはやはり第一義的には労使においてそれなりに十分に御協議いただくということが、私の立場からすれば筋ではないかと考えております。
 ただ、先ほど来本委員会でもるる御意見ございましたように、今、表に一つの案として出ているような方向が具体的に決定いたしました場合には、労働省としては経営者側に対して、従来もそうではございましたけれども、やはり企業の歴史、その責任、社会的影響等々を十分配慮願って、それなりの責任の持てるような措置に最大限の努力をしていただくことが第一義的に至極当然のことである、私はそういうふうな考えをただいま持っております。
#84
○児玉委員 今のこととの関連でちょっと絞ってお聞きしたいのですが、雇用対策法という法律がございます。その法律の第二十一条「大量の雇用変動の場合の届出等」という部分がございます。そして、この中で第三項に「一定の地域における労働力の需給に著しい不均衡が生じないように」云々、こういう箇所がございます。
 そこで、まずお伺いしたいのですが、先ほどから議論されております例えば高島炭鉱における現状、それから既に閉山の行われてもう年月を経ております夕張では、本年三月末の調査によってもいまだ再就職が不可能で要対策者数が五百二名、こういう状態になっておる。
 端的に伺いますが、現在の瞬間で高島や夕張で現出している状況は、雇用対策法における一定の地域における労働力の需給の著しい不均衡、こういう状態ではないかと思うのですが、お考えを伺いたい。
#85
○廣見説明員 お答えいたします。
 今先生お尋ねの雇用対策法の第二十一条の問題でございますが、この第二十一条の趣旨は、一定の地域におきましてこのような不均衡ができるだけ生じないようにあらかじめ大量の雇用変動が見込まれる場合には届けていただきたい。これは雇い入れについてもそうでございますし、また離職させようとする場合もそうである、そういう趣旨、すなわち今先生のお話のありましたような不均衡にならないように一定の努力をするための変動の届け出を義務づけている、こういうことでございますので、したがいまして私どもその趣旨で法律を考えております。
 お尋ねの不均衡であるかどうかということになりますれば、確かに需要と供給すなわち求人と求職にアンバランスが生じているということは、それはそれなりに不均衡な状態ではあるだろう、このように考えております。
#86
○児玉委員 本当に私が聞いているのは解釈でないので、現状をどう見るか、今課長が最後に言われたことです。
 そこで、この法の手続に従って大量の雇用変動の届け出が出される。例えば皆さん方は、高島礦業所の場合、六十一年の十一月二十日にこの届けが出た、そして六十一年十一月二十七日に届けについて認定された、こう承っております。下請についても例えば芦別の三井建設、合理化の対象人員は七十人、これについても十一月二十六日に認定されている。認定という言葉に私はちょっとこだわるのですが、大量の雇用の変動の届け出があったときに届け出の内容について労働省はどのような吟味、検討をされて認定されるのか、これを伺いたいと思います。
#87
○廣見説明員 今お尋ねのありました認定ということでございますが、大量の雇用変動の届け出の場合は、職業安定所といたしまして事前に受け付けておき、それに対応してできるだけ再就職の促進を図るということで、その離職者にふさわしい求人の確保を努力するためというのが離職者の側から見た場合の趣旨でございます。したがいまして、この場合はただ届け出を受け付け、職業安定所といたしましては今申し上げましたような努力を部内的にする、こういうことでございます。
 ただもう一つ、石炭鉱業は不況業種に指定されております。それで、この特定不況業種の場合は、一定以上の離職者を生ずる場合に再就職の援助計画を出すということが事業主に義務づけられておりまして、この援助計画を出していただいた場合にはその計画の認定をするということにいたしております。再就職援助等計画でございますので、当然事業主の計画される援助計画について行政側がどのように援助していくか、それについてどのような対応をしていくかということで見るわけでございますので、これについては認定ということをやっております。したがいまして、今先生お尋ねの認定ということは、この再就職援助等計画の提出がなされ、それについて認定をしたその認定であるだろう、このように承知いたしております。
#88
○児玉委員 そこで、離職者の再就職の見通しについて皆さん方は一定の検討をなさっている、一定の吟味をなさる、その上で高島について言えば十一月二十七日にいうところの認定をなさった。その後の経過と労働省が十一月二十七日に認定されたその行為との一致または不一致について労働省はどのようにお考えになっているか。――事実の関係はよく知っていますから、何人が就職してどうなったかというのはよく知っていますから。
#89
○甘粕政府委員 高島職業所からの再就職援助等計画、これにつきまして、私ども長崎安定所長で認定をいたしたわけでございます。これの内容等につきましては、離職を余儀なくされる者が約千名弱、そのうちのほとんどが現在の状況のもとで企業としての援助ができないということになってございますので、私どもといたしましては先生御承知のように全国的な体制の中で、安定所の方でこういう人たちの就職につきまして全力を上げているという状況でございます。
#90
○児玉委員 そこで私は労働省に伺いたいのですが、この離職者の再就職についての見通し、これについてはやはり一定の検討がどうしても必要だろう。政府及び企業の責任で、大量の解雇がなされる場合に、その大量の解雇についての再就職の見通しが十分立たない場合には、解雇の行為について差しとめるような緊急の立法措置が今石炭産業にとっても、他の産業にとっても非常に必要になっているのではないか、こう考えるのですが、いかがですか。
#91
○廣見説明員 今先生のお話にございました立法措置の問題でございますが、私たち労働省といたしましては出されてまいりました再就職援助等計画に基づいて再就職の促進に全力を上げなければならない、またそういう義務があるだろうというふうに思っております。
 ただ、これはこれといたしまして、解雇という問題になってまいりますと、私どもそれにつきましては立法論的にも若干問題があるだろうというふうに思っております。
 解雇そのものにつきましては本来それぞれの具体的事情、個別の事情に応じまして、最終的にはやはり労使当事者の話し合いにゆだねるべき事柄であり、またゆだねることが適当な問題であろう、そういう意味で解雇につきまして法律で規制を行うということは必ずしも適当ではないのではないかというふうに私どもは考えておるわけでございまして、そういう意味では今お尋ねのような形の立法ということについては問題があるだろうというふうに考えている次第でございます。
#92
○児玉委員 もう少しそのことで論議をしたいのですが、時間がそろそろ来たようですから、それではというので重ねてお伺いしますが、立法措置が無理だとすれば、しかし実際上どこどこの炭鉱、高島などがその最適の例ですが、実際上かなりの数の求人数があると強調されてその山が閉山され、今また三井砂川でも二千人、三千人分の求人数があるということを三井の経営の側は述べている。労働者はそれについて信用していない。それはつくられた数であって実際はそうはならない、高島を見てみろ、こういうふうに労働者は述べている。そういう中で立法が無理であれば、まずほうり出しておいて後から就職を考えるというやり方でなく、実際上離職者の再就職について労働省としても一定の見通しが持てる段階までは、今お話があった解雇については事実上差しとめるような行政措置が少なくとも今緊急に求められているのではないか。このことについてお伺いします。
#93
○甘粕政府委員 先生御指摘のように、現在、高島の事例といたしましては、高島の再就職状況は決して芳しいものではないという状況でございます。ただ、この原因が何であるかということももう一つ私ども考えてみる必要があるのではないかというふうに思ってございます。求人が本当に少ないためにそうであるのかどうかということでございますが、私どもの考え方では理由が二つあるような気がいたしてございます。
 一つは、こういう閉山という格好で離職を余儀なくされた、そういう中でそういう生活の安定の問題といたしまして雇用保険の支給が行われる。そういう状況のもとで、やはり雇用保険の給付期間の間はもう少しいろいろな情勢を見たいというふうな離職される方々の考え方もあるのではないかというふうに思ってございます。
 それからもう一つは、求人の中身の問題でございます。求人の中身の問題につきましては、これは長崎の県内の求人とそれから長崎以外の、県外の求人とあるわけでございますが、先ほど来地域によっていろいろ雇用失業情勢や労働市場の状況が違うというお話がございましたけれども、確かに長崎県内の求人ということになりますと、求人賃金が二十万を下回るようなところの賃金がかなりのウェートを占めているという状況でございます。一方、他府県になりますと二十万を超えるというふうな求人賃金もかなり多くございます。ただ、やはり移転ということにつきましていろいろなためらいがあるというふうな状況ではないかと思ってございます。そういう意味では私どもは、できるだけ地域的に移転をしやすいように、あるいは移転についての求職者の方々の理解をいただくというふうなことに全力を挙げておりまして、そういうことになりました場合には、需給状況というものは高島の場合もかなり緩和するのではないかというふうに考えてございます。
 そういう意味では、二番目の問題でございます、そういう就職ということについての確実な見通しがつくまで差しとめるというふうな御提案ございましたけれども、私どもといたしましては、やはり雇用保険の給付とそれから全国的な求人の確保ということで従来も石炭対策につきましてはかなりの成果を上げてきたのではないかというふうに確信しているところでございますが、今後ともそういうことで全力を挙げていきたいというふうに考えております。
#94
○児玉委員 先日、私、広島県の因島に行きまして、同様のことがあるということがよくわかりまして、そのとき因島の造船労働者から、我々は家つき、墓つき、親つきだからいろいろ言われても動けない。高島や今問題になっている砂川についても同様な事情があります。それで私は重ねて、先ほど私が述べた行政措置について皆さん方の積極的な検討を要望して質問を終わります。
#95
○竹内委員長 次に、愛野興一郎君。
#96
○愛野委員 第八次石炭政策がスタートしたわけでございます。この実施のための具体的な施策の概要を聞こうと思いましたが、このスタート早々からやはりこれは非常な暴風雨状態になっておるのではなかろうか。しかし、にもかかわらず、我が国の石炭産業につきましては、前川レポートとかあるいはいろいろな面で構造転換の試金石と見られておるわけであります。そして、国際的にも注目をされておる面があるわけであります。そういうわけでありますから、スタート早々から暴風雨の傾向にあるといえども、これを政府がきめ細かく第八次石炭政策のとおりにいくような政策誘導なりあるいは手当てをしていかなければならぬと考えるわけであります。
 そこで、第八次石炭政策の具体的な施策の重点と、それから石炭各社から今日合理化計画が出ておるわけであります。それに対する基本的な考え方と具体的な対応策を御説明いただきたいと思います。
#97
○高橋(達)政府委員 この四月から第八次石炭政策がスタートしたわけでございますが、予算及び法律をおつくりいただきまして、そのもとで各種の施策を講じることによりまして、第八次石炭政策の答申の趣旨でございますなだらかな縮小というものを実現してまいりたいと考えております。
 第一に、過剰貯炭対策でございますが、本年四月に新共同石炭株式会社を設立いたしまして、第一・四半期には現在の過剰炭量のほぼ全量でございます二百六十万トンを買い入れることとしておりまして、これによりまして一時的な需給ギャップを回避していくというような措置ができるかと思っております。
 第二に、規模縮小円滑化対策でございますが、減産に伴いましてコストアップが予想されますので、一定規模以上の減産した炭鉱に対しまして従来からの安定補給金のほかに、加えまして減産加算金を交付することになっておりまして、また、規模縮小に伴います離職者の退職金の支払いにつきましても規模縮小交付金を交付するということでございます。現在各社が合理化案を策定中のところも多うございまして、この合理化案の策定をまちまして所要の支援を行っていく考えでございます。
 次に、保安対策でございますが、生産集約化の過程における保安対策は特に重要でございますので、その万全を期すために、鉱山保安確保事業費補助金でございますが、この補助率等の引き上げを先般措置していただきまして、これを実施するということに相なるわけでございます。
 閉山対策でございますが、退職金の限度額を従来の四百万円から六百万円に上げる措置をしていただきまして、これらで閉山対策に万全を期してまいりたいと思っております。
 また、産炭地域振興対策でございますが、特にご新規閉山地域の対策といたしまして臨時交付金の基準額を引き上げることにいたしておりまして、また、中小企業者対策につきましても拡充を行うこととしております。
 これらの施策のために千三百五十三億円計上していただきまして、前年度比百十七億の増でございます。また、法律の改正もしていただいたわけでございまして、これらをもちまして何とかなだらかな縮小を確保していくということにいたしたいと思っております。
#98
○愛野委員 この第八次石炭政策をまたずして高島が閉山をした。それで先ほどからいろいろお話があっておるわけでありますが、三井砂川炭鉱の閉山問題で労使間の交渉等がなかなか難航しておると言われたのですが、これはどのような見通しであるのか、あるいはどのようなスケジュールで進められることになるのか、御説明を願うと同時に、何といいましても第八次策の第一号の問題でありますから、今後の雪崩閉山というおそれはやはり考えなければならぬというふうに思うわけであります。そういうわけでありますから、この一千万トン体制よりもさらに減産するというのでは、第八次石炭政策が何のためにつくられたのかわからぬようなことになるわけでありますから、最終的な体制でこの一千万トン体制を確立をするという年次的な政府側の見通しというか、あるいは一千万トン体制を絶対それ以上は減産させないという具体的な、具体的まではいかないにいたしましても、進め方についてのひとつ計画をお伺いをいたしたいと思います。
#99
○高橋(達)政府委員 第八次石炭政策のもとで、第一号ということで三井の砂川炭鉱の閉山提案が去る五月の十八日に会社側から労働組合側に対しまして臨時中央労使協議会において提案をされたわけでございます。現在、労使の間で協議中ということでございますが、会社側の閉山提案によりますれば、なかなか段階的な全体としての縮小の中で赤字体質でございますこの三井炭鉱を維持していくのが困難になったということで、非常に残念ではあるけれどもこれを閉山せざるを得ないというような説明でございます。
 仮に閉山という事態に至る場合には、当省としましても、雇用対策あるいは地域対策に万全を期すように会社側を指導していかなければいけないというふうに思っておりますが、また、政府としてもこれをできる限り支援をしていくということでございます。特に雇用対策につきましては労働省を中心に指導をお願いするわけでございますが、地域対策にっきまして、会社の方も幾つかの具体案を考えているようでございますけれども、私どもとしても地域の振興が十分に行われる基盤を持った地域対策が会社側から示されるように注意を払っていかなければいけないというふうに思っております。いずれにいたしましても、現在は労使の十分な協議あるいは町との協議を見守っている状態でございます。
 それから、これをきっかけにいたしまして雪崩的な閉山が起こることをぜひ回避すべきであるという先生の御意見でございますが、全く私どもも同意見でございまして、現在の会社各社が検討しておる合理化案、非常にスリムになろうとはしておりますけれども、生き残りのための合理化案を必死に考えておる状況が一般的に見受けられるわけでございまして、私どもそれらをできる限り支援をして何とかなだらかな縮小にいかなければいけないというふうに思っております。
 一千万トンの点につきましては、答申におおむね一千万トンの規模を六十六年度の供給規模とするというふうになって、需給関係者が合意をしたものでございますので、それらを守りますように政府としても十分に注意をしていく考えでございます。
#100
○愛野委員 この第八次策以前に昭和三十年代からずっと石炭山の閉山が続いた。それでその地域社会は非常に疲弊をして、それぞれの石炭会社の親会社や関係会社が地域のためにいろんな会社をつくっていろいろとやっていただいたわけでありますけれども、なお石炭が閉山する以前の地域の経済には十年かかっても十五年かかってもなかなか戻らないというような状況も、既に第八次の前に三十年代から閉山した地域は経験をいたしておるわけであります。
 そこで、今の八次策に加えて、この八次策という関連よりも、先ほどお話があっておりました、また今までの産炭地域振興策でもなかなか急速な回復ができなかったとするならば、閉山をした地域に特別のいろんな手だてをするという前向きの決意を示していただきたいというのが現地の願いであろうと考えるわけであります。いかにいろいろと打ち出しましても、財政当局という厚い壁があってほんのスズメの涙ぐらいの予算ではさっぱりと地域振興というものは進まないわけでありまして、そういうことでありますから、閉山後の産炭地も十二分にひとつ通産当局としてそういう見地から頑張るという決意をまずお聞かせを願いたいと思います。
#101
○高橋(達)政府委員 ただいま御指摘ございましたように、これまでもそれなりに産炭地域振興対策を政府としても一生懸命やってきたわけでございまして、企業誘致、産業基盤の整備あるいは地方財政の援助等に成果をそれなりに上げてきているというふうに考えておりますが、特に八次策のもとで、産炭地域については特に現存炭鉱地域にっきまして新しい厳しい状況が出てくるわけでございますので、本年度からの手当てといたしましては、仮に閉山があった場合には、臨時交付金の基準単価をアップするとか、あるいは進出企業の工業用機械等の特別償却制度を設けていただくとか、閉山地域対策の拡充を図ったところでございます。また、先般法律をおつくりいただいた特定地域中小企業対策臨時措置法あるいは産業構造転換円滑化臨時措置法におきましても高島町の指定を行ったところでございまして、こういった考え方はこれからも弾力的、機動的に適用していかなければいけないというふうに考えておりますが、御指摘のように、脱石炭に向けまして現在の炭鉱地域の地域構造を多様化していくということは極めて大事なことでございまして、そういう認識から現在、産炭地域振興審議会に九州部会あるいは北海道部会ということで各地域の特性に応じた対策の審議をお願いしてございますけれども、ポイントといたしましては、やはりその地域に適合したプロジェクトを生み出すこと、それをどうやって実現していくかということ、同時にそれの基盤となりますインフラストラクチャーと申しますか、公共事業を優先的に手厚く行うことが必要であろうという認識がございまして、これらの認識について審議会の意見をまって新しい政策として具体化を検討していきたいというふうに考えております。
#102
○愛野委員 第八次石炭対策とかあるいは閉山対策とかの陰に隠れて、鉱害復旧もやはり忘れてもらっては困るわけであります。これは、我が国のエネルギーが石炭に依存しておったときの地域的な犠牲地域でありますから、そこで、石炭鉱害の地域は残存鉱害量がまだ相当残っておる。これを鉱害復旧法の期限内に解消できるのかどうか。そうして、それの関連といたしまして、鉱害復旧地区におきましては、最近、先ほど同僚の中西議員からもそういう趣旨の質問もあったやに思いますが、この基本計画の変更等で非常に厳しくなっておると聞いておるわけであります。適正な予算の執行に基づいて効用回復が図られねばならぬわけでありますけれども、従来からこの鉱害復旧がなされておる地区で工事が停滞をしたり、あるいは地元に不公平な鉱害復旧の取り扱いが強いられたりしておるということで、同地域内で、例えばA地区、B地区というようなところが、全く同じような条件の中で違ったような復旧がなされたりして、住民に不安を生じたりしておるというようなことも聞くわけでありますが、特にこの基本計画の変更等で非常におくれる原因、そういうことに対してちょっとお伺いをいたします。
#103
○高橋(達)政府委員 お話ございましたように、現在の鉱害復旧につきましては、五十七年度価格で約五千九百億円の被害があるということが五十七年の鉱害復旧長期計画の中に示されているわけでございまして、これを十年間で計画的に処理いたしますべく毎年鋭意努力をしておりまして、現在までの実績といたしましては、おおむねその五千九百億円の鉱害処理のペースにあるわけでございます。今後とも期限内に円滑に鉱害被害を復旧するために、厳しい財政状況でございますけれども、必要な予算を確保いたしまして、何とか法期限内に鉱害復旧が完了するように私どもとして最大限の努力を払っていく考えでございます。
 また、実際の鉱害復旧の運用に当たりましていろいろ地元で問題が起こっておるという御指摘でございますが、基本計画の変更が非常に難しくなっているという点につきましては、やはり一連の不祥事に対する反省の中から、業務改善の中から、基本計画についても公正妥当に運用していくという観点から、客観的にこれを運用しているわけでございます。しかしながら、一方において工事の停滞であるとかあるいは個々の被害者の間に不公平感が出るというようなことにつきましては、あってはならないわけでございまして、これまでも通産局あるいは鉱害事業団に対してその点については十分注意してきておるところでございまして、また通産局あるいは鉱害事業団におきましても、その点は十分に留意をして仕事に当たっているわけでございますが、今後とも御指摘のような点がないように私どもとしても十分監督をしていきたいと思っております。
#104
○愛野委員 この鉱害復旧の問題ではそれぞれに効用未回復の問題があるわけでありまして、これはもう答弁要らぬわけでありますけれども、生ボタを使用して、せっかく復旧したのがさらにまた悪くなったというような問題であるとか、あるいは独特の軟弱地盤の家屋の復旧とか、あるいは認定農地に存在する家屋の救済等々の効用未回復の問題について、積極的にひとつお取り組みをいただきたい。
 そこで、そういう問題について鉱害復旧の業務改善策の一層の徹底を図っていただくべきではないかと思うわけでございますが、この点をお伺いしたいと思います。
#105
○高橋(達)政府委員 従来から生ボタ使用家屋あるいは軟弱地盤の家屋による効用の未回復家屋という問題が問題にされてきているわけでございますが、法律上、既にこの復旧済み家屋につきましては鉱害が消滅したものと解釈をしておりまして、再復旧することは適当でないわけでございますが、五十六年の石炭鉱業審議会の答申でも指摘されておりますように、生ボタを使って盛り土をした家屋または軟弱地盤の上にありまして復旧後に問題が生じたものについては、科学的な調査を実施して、因果関係において復旧工事の選定が不適当であることが明らかであう、また被害の程度が著しく受忍の限度を超えるというものに限りまして、補修工事を当事者間で協議をして実施をする。実情に応じた適正な解決を図ることが望ましいと言っているわけでございますが、私どもとしてもこの答申の趣旨を踏まえて取り組んでまいる所存でございます。
 また、五十九年の鉱害事業団の業務改善の後に、それに伴いましてむしろ被害者との間の信頼関係が失われるような、そういう事態が出ているという御指摘があるわけでございますけれども、そういうことがないようにこれまでも注意をしてきましたけれども、今後とも十分に留意をして指導をしてまいる所存でございます。
#106
○愛野委員 大臣がお見えてありますから、大臣にお伺いをいたします。
 大臣は連休明けにIEA、OECD等、連続して国際会議に御出席されましてまことに御苦労さまでございました。そこで、IEA閣僚理事会におきましては大臣の発言は相当な重みがあったと承っております。個別的には、例えば原子力問題のように、各国の国情から来る差があったようでありますけれども、このIEA、OECD等の今回の共同コミュニケに対する大臣の評価、それからまた今後の我が国の総合エネルギー政策の推進について、この国際会議において参考意見となるようなものがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
#107
○田村国務大臣 今回のIEA閣僚理事会は、石油価格が低落して以来初めてエネルギー担当大臣が一堂に会して活発な意見の交換をしたわけです。今後のエネルギー政策を方向づけた本当に有意義な会合であったと思います。
 問題は、三つ大きな問題があって、原子力、備蓄、開発。で、原子力につきましては、加盟各国の取り組み方に差はありましたものの、IEA全体としては最終的にエネルギー安全保障上、重要なエネルギーであるという合意を見ました。いろいろと議論はありましたけれども、共同コミュニケ案の修正ということはなかったわけです。
 それから備蓄でございますが、アメリカの国家備蓄を増強すべしという意見に対してさまざまな意見が出ました。また相当反発もありましたけれども、結果的には備蓄の重要性を一層認識して、加盟国が備蓄の積み増し、特に利用可能な備蓄ですね、アクセシブルストックというのですか、これの増強を図る必要があるということに合意を見たわけです。
 石油開発につきましては、一九九〇年代の需給逼迫の危険性が認識されたために、積極的に税制などによる支援を行うべきであるという合意を見たわけです。
 さらに、私から産消対話ということを提唱いたしまして、消費国、産油国間の意見交換を通じて石油市場安定化に向けて互いに努力すべきであるとの発言を行いました。これに対し、閣僚間でIEAの域外国との対話を継続することの重要性について合意を見たわけです。このような合意が得られたことは、九〇年代に向けてのエネルギー政策の基本的方向ができたものと評価しております。
 実はシュテーク事務局長、女性の局長ですが、せっかく二十一カ国の事務当局が詰めに詰めた案であるからこれは修正しないで通したいのだが、あなたはひとつお肝入り願えまいか、こういうことでありましたから、できるだけやってみましょう。アメリカのヘリントン、あるいはECのモザール等々と会って、議論は議論としてせっかく皆が苦労してやったのだからこれでいこうよ、まあよかろうということになって、ほとんど修正なしでこれが通りました。ワーキングランチのときに私の発言の機会があって、我が国は足して二で割るというやり方があるのだが、この共同コミュニケは二十一を足して二十一で割ってあるからすばらしいなと言ったら、皆が大笑いで、無修正で通ったというわけであります。
 IEA閣僚理事会では、おととしの石油価格低落による石油生産の減少、消費の増大によって九○年代のエネルギーが逼迫する可能性が極めて高いという認識のもとに、今後のエネルギー政策の基本的方向について合意が得られたところであって、前にも申し上げたところでありますが、これは二十一世紀に向けましてのエネルギー安全保障の基盤を築くという観点から極めて有意義なものであったと思います。
 一方、我が国のエネルギー供給構造はIEA加盟国の中でも特に脆弱といいますか非常にもろい構造でありますから、私としては我が国のこのような状況にかんがみて、IEA閣僚理事会の合意の実現に向けて、現在の短期的な需給動向に左右されることなく、中長期的な観点から総合的なエネルギー政策を推進していく必要があると考えております。具体的には石油開発の促進、石油備蓄の推進、石油代替エネルギーの開発導入、省エネルギーの推進、原子力発電の推進等を引き続き着実かつ計画的に進めてまいりたいと考えておる次第であります。
#108
○愛野委員 どうもありがとうございました。時間が参りましたから、これで私の質問は終わります。
#109
○竹内委員長 次に、中沢健次君。
#110
○中沢委員 先ほど政府委員の方にいろいろ御質問しましたけれども、通産大臣がお見えでございますので、大臣の方に質問させていただきたいと思います。
 私ども社会党は、一昨日二十三日、急遽閉山提案がございました三井砂川に調査に入りまして、参議院の対馬先生ともども私も現地入りさせていただいたわけでございます。時間が大変制約されておりますので、関連いたしまして三つ、四つまとめて質問させていただきたいと思います。
 まず第一には、今度の三井砂川の閉山提案、五月十八日提案されまして六月十八日山を閉じる、こういう提案でございます。同時に、全国的に炭鉱の縮小合理化提案も四月、五月それぞれ出てまいりまして、先ほども質問したのでありますが、閉山につきましては三井砂川が七十七万トン、そして縮小合理化提案を既にされている山をトータルいたしますとそれだけで百四十万、合わせて二百十七万、こういう閉山、縮小合理化提案であります。
 八次政策の基本は、基本的な意見の違いはありますけれども、通産側としてはなだらかな縮小、撤退、こういうことをかねてから強調されているのでありますが、この数字が物語っておりますように、現実的にはなだらかな縮小だとかなだらかな閉山ではなくてやはり雪崩閉山、大型集中縮小、こういう具体的な姿になっている。これについては所管の責任大臣として、八次政策がスタートしたばかりでありますけれども、何らかの基本的な手を打つ必要があるのではないかと思っておりますので、まずその点、基本的な問題についてお答えをいただきたいと思います。
 それから、具体的な関係についてでありますけれども、今のところ労使交渉がずっと続いておりまして、結論が出たわけではありませんが、仮に最悪の場合閉山という事態になりますと、今申し上げましたように労働者の数だけで一挙に八百六十人前後離職する、こういう状況になります。そして、産炭地の土砂川町が具体的に調査をいたしました影響度合いの調査等々によりましても、人口が現在約九千弱でありますが、これが四千を切るという状況にまで落ち込む、予測でありますけれども、こういう数字も明らかになっておる。こういうことなどを考えますと、とりわけ産炭地の自治体対策、離職者対策は先ほど労働大臣から御答弁をいただいておりますので、産炭地の自治体対策について通産省として具体的なてこ入れをどのようにお考えであるか。
 関連いたしまして、まだ正式決定ではありませんが、臨時国会が七月から召集される、そして五兆円に上る例の内需拡大の補正予算が作業としてはこれから本格的に進む、このように言われております。
 かねてから私ども言っておりますように、産炭地の自治体対策ということは非常に時間がかかる、いろいろ言いましても即効というか短時間に効果が上がるということは非常に難しい。であれば、補正予算に絡めて大型公共事業ないしは地元でいろいろ陳情がずっと積み上げられております公共事業について、この際産炭地についてはいわゆる傾斜配分あるいは前倒し、そういうことが必要ではないかと思います。そうしなければ一斉に発生する炭鉱離職者の雇用の場が現実問題としてはなかなか確保できないのではないか、このように考えております。公共事業について言いますと所管の大臣ではございませんけれども、建設大臣その他の大臣に積極的に働きかけていただきたい、こういうことを強く希望しているところでございます。
 もう一つは、例の産業構造転換円滑化臨時措置法、この地域指定の問題でありますけれども、四月の地域指定の中には産炭地関係が含まれていないわけでありまして、他の地域から考えましても当然産炭地はこの適用として早急に指定すべきではないか、このように考えておりますので、この辺についての大臣のお考えをお尋ねしたい。
 最後に、衆議院石炭対策特別委員会といたしましても、閉会中に九州と北海道の現地調査をやろうか、こういう話を聞いております。大臣も非常に多忙で、いろいろお仕事をされていることは百も承知でありますけれども、この際、できるだけ早い時期に三井砂川、北海道の空知管内、大変な問題がこれから出てまいりますので、そういうことを含めてぜひひとつ現地視察をやっていただきたい。これは、私の個人的な希望もそうでありますけれども、北海道の知事、多くの産炭地の自治体、首長、議会、住民の大きな声でもございますので、その辺を受けとめていただきまして、四点ほどになりましたけれども、お答えをいただきたいと思います。
#111
○田村国務大臣 石炭鉱業審議会の第八次答申におきましては、今おっしゃいましたように、短期集中閉山の回避を基本とすべしということを提言しております。政府といたしましては、この答申の趣旨を踏まえて、円滑な生産集約化を実施する観点から、まず、過剰貯炭の累増に伴う石炭会社の経営上の負担を軽減するために、この四月に新共同石炭株式会社を設立したところであります。この会社は、六十二年度の第一・四半期には、六十一年度末の過剰貯炭量のほぼ全量に当たる二百六十万トンを買い入れることといたしております。
 また、炭鉱の規模縮小を円滑に進めるために、規模縮小交付金、安定補給金の減産加算等の諸制度を創設したところでございます。
 さらに、炭鉱の閉山に伴う閉山対策、地域対策、雇用対策につきまして、その充実を図っているところであります。通産省といたしましては、これらの諸施策を通じて雪崩閉山を避けて、石炭鉱業が時代に適合した新しい体制に移行することができるよう万全を期してまいる所存でございます。
 それから、大型公共事業の発注を行うべきである、傾斜配分をすべきであろうということでございますが、これはまさに当然のことでございまして、建設、運輸、農水、厚生等公共事業を所管しておるお役所、通産省にも若干ありますけれども、これらに極力お願い申し上げております。相当な御配慮をいただけるような感触を得ておりますが、なおこれからも大いにお願いを申し上げたいと思っております。
 それから、産業構造転換円滑化臨時措置法の地域指定、これを優先的に行ったらどうかというお話でございます。まことにごもっともな御意見でありまして、目下特定地域の追加を検討中でございます。生産縮小、閉山の見込まれる地域を含め、各地域の実情を目下調査中でございます。何とかでき得る限りのことをいたしたいと思っております。
 それから、産炭地へ一度来ないかという御要請でございます。私もぜひ行きたいと思っております。ただ、御承知のように、今度サミットヘもお供しなければならぬ、内需拡大策で、またやせる思いで大いにやり合わなければならぬ等々、それ以外にも御承知のようないろいろなことがございまして多忙にいたしております。しかし、それはそれとしてぜひ伺いたい。私は、かつて党の北海道開発委員長というのをしたことがありまして、砂川からあのかいわいは割合に詳しいのです。当時は、夕張線とか万字炭山線とか、ああいう汽車にも乗ったりして炭鉱を見学したことがありました。今大変苦しんでおられる中にも一生懸命頑張っていらっしゃる炭鉱関係者を激励する意味においても、またその苦しい実情をこの目で見る意味においても、ぜひ一度伺いたい、このように考えております。
#112
○中沢委員 時間が参りましたので、以上で終わります。
#113
○竹内委員長 次に、細谷治嘉君。
#114
○細谷委員 極めてわずかな時間しかございませんので、端的にお伺いしますから端的にお答えいただきたい、こう思います。
 今、砂川鉱の閉山問題が大変大きな問題になっている、こういうお話がございましたけれども、同じ時期に三井石炭鉱業が福岡県の三池炭鉱についても三百五十万トン体制をつくっていく、こういうことを発表いたしております。今三つの山がありますけれども、そのために四山鉱と三川鉱を一体にして有明鉱と、現在の三鉱制度を二鉱制度でいく。そこに働く従業者は大体五千五百人おるわけですけれども、その一割程度、大体五百五十人ぐらいの希望退職を募る、こういうことになっております。
 ところで、三百五十万トン体制というのは、八次政策の一千万トン体制の中から出てきた三百五十万トン体制でありますが、現実には三百五十万トン出炭しても、販売実績というのは二百六十万トン程度だ、したがって販売の量を拡大しなければならぬという非常に不確定な状況がございます。その販売がうまくいきませんと、いわゆる石炭の需要が大きくなりませんとどうにもならぬ。ところが、一千万トンそれ自体も、先ほど来心配がありますように、どうも固まっておらない。一千万トンと一口に言っておりますけれども、二千万トン体制が実際は千六百万トン前後しかいっていなかったと同じように、一千万トン体制というのはやがて八百万トンになってしまうのじゃないかという不安がある。それで、ポスト八次政策はどうなるか、ここでも議論があった。エネルギーの安全保障とかIEAの話もありましたが、いろいろな問題がある。大臣の決意、基本的な態度をやはりきちんとしていただくことが必要ではないか、こう思います。そうでありませんと、雇用の問題にいたしましても、産炭地域という地域社会の崩壊ということが現に起こりつつあるわけでありますから、その辺をひとつ端的にお答えいただきたい、こう思います。
#115
○田村国務大臣 第八次策におきまして、一千万トン体制、これだけでも大変なことでございます。
 私は、通産大臣に就任しまして今日まで一番苦労しましたのは通商政策、貿易摩擦と、内政では石炭でございます。そこで、何とか石炭関係の方々のためにと思って一生懸命になりましたが、これからももちろん第八次策が終わりましたときにはそのときの状況判断に基づいて、また審議会が新たなる判断をなさると思いますけれども、それにいたしましても端的に言えというお言葉でございますからあえて端的に申し上げるならば、私は山のよき理解者としてこれからも歩み続けたいというふうに思っております。
#116
○細谷委員 山のよき理解者、そしていろいろ努力をされ、御苦労なさったことについては敬意を表しますけれども、今私が申し上げたような点、いわゆるポスト八次に届く前に今合理化を進めようとして大変な問題が起こっておりますけれども、それすらも一体達成できるのかどうか。三百五十万トン体制でいったとしても、その数字が一体消化できるのかできないのか、こういうような厳しい状況がございます。その辺でありますから、全力で大臣として石炭に苦労してきたんですから、ひとつ今後も一千万トンは何としても守るんだ、そのために財政的なものも含めてあらゆる努力をするのだという決意で取り組んでいただきたい、こう思います。一言いかがですか。
#117
○田村国務大臣 私なりにあらゆる努力をして取り組んでまいりたいと考えております。こういうことを言うと大変失礼かもしれませんが、今日まで私が石炭問題と取り組んでまいりました私の姿勢なり考え方に対しては皆様方も十分御理解いただいておるところと思います。これからもその心づもりを忘れることなく頑張りたいと思っております。
#118
○細谷委員 第二点は、私の理解では一次政策から七次政策まではいわゆる二千万トン体制ということで来たんですね。ですから、産炭地域振興とかそういう問題についてはまあいいんですけれども、これからは八次政策、それは二千万トン体制じゃなくて一千万トン体制だろう、こういうことになるわけですから、大きく方向が転換しようとしているわけです。にもかかわらず、それに対する今度の努力はいろいろいただいたんですけれども、予算にいたしましてもあるいはいろいろな対策にいたしましてもなお不十分だ、こう私は思っております。大臣いらっしゃる前に、昨晩ありましたNHKの高島のドキュメント、これを見てもそのことは雄弁に物語っておると思うのです。そこで、五十五年のとき、産炭地域振興についての審議会が開かれまして、その審議会が答申を出しております。今回はそういう方向転換が行われて、しかも地域社会については大変大きな問題でありますし、大臣もおっしゃるとおりでありますが、この産炭地域振興審議会を開いてこれからどう産炭地域振興に取り組んでいくのかということも明らかにする必要があると思うのですが、いかがでございましょうか。
#119
○高橋(達)政府委員 事実の関係をまず私から申し上げたいと思うわけでございますが、四月の七日の日に産炭地域振興審議会を聞きまして、八次策における産炭地域振興のあり方ということで今後夏ごろまでに御審議をいただくということにしております。問題は、産炭地域振興対策は十年間の期間でやっておりますが、目標はいろいろと産炭地域振興に有効なことが書いてあるわけでございますけれども、その具体策が欠けているわけでございまして、その具体策について有効な具体的なプロジェクトを発掘するというのが今度の審議会の御審議の対象でございます。その結果としまして、プロジェクトを支援していくことと、それに関連してそれの基盤づくりとしての公共事業を手厚くしていくということが今後の産炭地域振興の、特に現存炭鉱地域の問題として大きな柱になろうかと考えております。
#120
○細谷委員 五十五年に出た産炭地域振興というのは具体的な点に欠けていると。産炭地域の振興から排除するのだけは極めて具体的であって、あとの方は一つも進んでいないじゃないですか。ですから、私の言うのは、今度はかなりの大きな方向転換でありますから、その裏づけとなるような地域振興政策というのをひとつ審議会で十分に検討していただきたい、これをお願い申し上げまして、大臣、一言あったらお願いします。
#121
○田村国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、私の気持ちはもう御承知いただいておると思います。とにかく、今日まで取り組んでまいりました私の姿勢というものはじっと見詰めていただいておったわけでございますから、これからも同じ気持ちで一層、一層頑張りたいと思っております。
#122
○細谷委員 終わります。
#123
○竹内委員長 次に、中西績介君。
#124
○中西(績)委員 大臣に一言お伺いをしたいと思います。決意的なもので結構ですから、お答えいただきたいと思います。
 産炭地振興法は、もう御存じのとおり五十六年十一月十二日で十年延長をされました。既に五年有余を経過したわけでありますけれども、そのときに策定された基本構想あるいは基本計画、実施計画、これを見ますと、特に筑豊内部を中心としまして、私たちが特に当時指摘をしたとおり、見通しどおりでなしに逆に大変な状況に今なってしまっています。と申しますのは、福岡市周辺だとかあるいはいわきのように一つの発展する経済圏の中にあればある程度これを脱却することができたわけでありますけれども、こうした内陸部におきましては非常に困難な状況にあるわけです。しかも今北九州は、御存じのとおり経済の停滞あるいは円高の不況などによりまして、これとセットでブロックを組んでやっておったわけでありますから、こうした地域におきましてはこの基本計画どおりになかなか困難な状況になってきておる。ということになってまいりますと、これをどう補完し見直すかということが、ちょうど中間点に立っておるだけに今やらなくてはならぬのではないか、こう考えるわけです。幸いと申しますか、この六月には産炭地域振興審議会の九州部会なりあるいは北海道部会が結論的なものをある程度出すということになっておりますだけに、この二十年間、そしてその後と二十五年間経過しておるわけですから、それを経験した上で、ちょうど高島が孤島であるように、今度は北海道の場合には空知は全部陸の孤島になるわけですから、こうしたことと絡み合わせて考えてまいりますと、ぜひこうした点について十分再検討するという点についてどうお考えなのか。特に私の場合には、人間づくりあるいは社会開発をどうしていくかという大変重要な点をこの前から指摘をしておったのですけれども、こうした点を政府が取り入れずに排除されておりますだけに、十分御勘案いただければと思います。
 鉱害問題もございますけれども、ただ鉱害問題を一言で言いますと、開かれた鉱害行政をこれから本格的にやっていかなくてはならぬと思います。そうしないと再び誤った体制の中でしか、これが五年間の残る期間十分な体制をつくり上げずに終わっていくのではないか。それに対する不信が出るだけにぜひこの点についても、開かれた鉱害行政を確立するという点について、時間がございませんので十分な説明ができませんでしたけれども、二点お答えいただければと思います。
#125
○田村国務大臣 産炭地振興につきましては、産炭地域振興臨時措置法に基づきまして従来から企業誘致、産業基盤、生活環境の整備、地方財政の援助など各般の施策を実施してきたところでございます。地域の疲弊解消に寄与していると考えます。しかしながら、特に内陸部の産炭地域におきましては、今日なお疲弊が残存している状況にあることも承知をいたしております。産炭地域振興臨時措置法を昭和五十六年に十年間延長して以来、今日まで既に五年が経過しておりますが、今後の五年につきましても現行の諸施策を有効に活用して一層の地域振興に努めてまいりたいと思っております。
 鉱害復旧につきましては、昭和五十七年に策定いたしました鉱害復旧長期計画に基づき、昭和六十七年の鉱害二法の期限に向けて計画的に取り組んでおりまして、これまでのところ事業量はおおむね順調に推移いたしております。今後は、これまでの不祥事を教訓として被害者の方々との信頼関係を維持することが非常に重要であると考えております。このため、業務改善策をさらに徹底するとともに、厳しい財政事情のもとではございますけれども、必要な予算を確保し、鉱害二法の期限内に復旧が完了するよう最大限の努力を払ってまいりたいと思っております。
 なお、北九州でございますけれども、私先般、北九州市を例の中小企業の特定地域に追加指定をいたしましたが、私は北九州というのは割合に若いころからよく旅行いたしまして、例えば直方から後藤寺の、あの付近のクモの巣を張ったような汽車にも随分乗りましたが、しょせんは景気をよくするということが一番大きな救済策だと思います、町自体から言えば。でございますから、そういう意味においていろいろな内需拡大の施策を北九州市に持ち込む、あるいは北九州地域に持ち込むということによって体質的に改善する、そういう効果もあらわしていきたい。いずれにいたしましても最善の努力をいたしたいというふうに思っております。
#126
○中西(績)委員 討論する時間がございませんでしたからこれで終えますけれども、先ほど申し上げました地域部会等における討論は、さらに内容的に今までの総括をもう一回やり直していただいて、その中からよりよい方向を打ち出していただきますようお願いを申し上げて終わります。
#127
○竹内委員長 次に、藤原房雄君。
#128
○藤原(房)委員 先ほど来同僚委員からもいろいろお話がございましたが、大臣も国内だけでなくて国際的にも大変にお忙しい立場で、過日はまたIEA閣僚理事会とか、またOECDとか、大変御活躍の御様子についてはよく存じておるところでございます。
 去年の暮れから八次策につきましていろいろ御努力をいただきまして、日本を取り巻く経済状況の大きな変化の中で石炭産業がまた新しい方向に進まなければならないということで、どういうようにこれが推移するのか、私どももかたずをのんで見守っておりましたところ、最近に至りまして御存じのとおりの各社の合理化、まだ検討中のところもございますが、それぞれ提案なさる。また、組合もそういう現状の中でそれをのまざるを得ない、そういうところの決まったところもございますし、また三井砂川のように、本日はストをやっておるはずでございますが、その現状については一致点がなかなか見出せないといいますか、理解がされないといいますか、提案なさったことについての合いろいろ交渉、検討中というところもあるようでございます。先ほどもちょっと申し上げて、数字的にはいろいろ石炭部長の方からお話がございましたが、どうもここ一月そこそこの間に随分、一抜け、二抜けといいますか、合理化案また閉山提案というようなものが続きまして、数字的に言うと決して雪崩といいますか過激なものじゃないのだというお話でございますが、今のようなテンポでいきますと、どうもこれは当初私どもが一番危惧しました雪崩閉山のような形に進む可能性があるのではないかというこんな感すら持つわけであります。しかもその中で、わずかな時間ですから長々申し上げる時間もございませんが、危惧いたしますことは、そこに働いている方方が、またその地域の経済がどうなるかということであります。
 私はそういうことで先ほどもいろいろお話を申し上げたところでございますが、まず最初に大臣にお伺いしておきたいことは、八次答申の中に明確になっておりますからそんな大きな隔たりがあるわけではないと思いますが、やはり合理化とか閉山とかこういう問題が持ち上がって現実のことになりますと、その就職のことや、またその地域の経済のこと等について、二義的にはこれは石炭企業とか親会社、関連グループ、こういうところで責任を替ってやっていくことだろうと思うのであります。八次策の中にも「石炭企業、親会社及び関連グループ企業は、炭鉱が地域社会に果たしている重要な役割及び歴史的経緯を十分勘案し、」「地域振興に積極的に貢献する必要がある。」というふうに概略述べられております。こういうことから言いますと、今も一市一山ということで以前のような、四十年代のようにほかの山にということもできませんし、その山がつぶれますと、合理化、縮小いたしますと、その地域の経済、またその地域で再就職はなかなか難しい厳しい状況にある。それだけに八次策でもこのような施策を進めるためには、やはり親企業がそれなりに責任を持った施策を進めるべきだ、こういうふうに銘打たれたのだと私は思います。この八次策でこのように言っておることに対しまして、今次々と炭鉱で合理化案が出されておるわけでありますが、これに対して企業の責任といいますか、企業の果たすべき役割ということについて大臣はどのように受けとめていらっしゃいますか、まず最初にお伺いしておきます。
#129
○田村国務大臣 炭鉱のあり方をどうするかということは、これはもう当然石炭企業各社の経営問題でございます。しかしながら、だからといってこれを放置するわけにはまいりません。石炭企業、親会社等関連グループ企業に対しまして、離職者の円滑な再就職、また地域振興に対する積極的な取り組みについて指導をしていく所存でございます。なお、企業と直接の関係はありませんけれども、私ども労働省と積極的に提携していろいろと御協力をいただいておりますし、また建設省その他に対して公共事業の大幅な傾斜配分もお願いをいたしておる。そうしてあらゆる手を尽くして、その地域の経済が少しでも落ち込みの少ないようにでき得る限りの努力をいたしておるところでございますし、今後も続けてまいる所存でございます。
#130
○藤原(房)委員 労使間の話ということでありますから、これは私ども口を挟むべきものでもございませんし、見守っていかなければならぬことだろうと思います。しかし、方向性が見出されてそこで国なり県なり市町村なりそれぞれの立場でその地域のことについてはバックアップをしていく、いろいろな施策を講じなければならぬだろうと思います。その労使間のことで、やはり信頼性というのは非常に大事なことだろうと思うのですが、砂川の場合になかなか話がまとまっていない。提案して幾らもなってないということもございますが、いわゆる再就職といいますか雇用問題についての提案なさっている会社のことにつきまして、どうも相当な就職口といいますか行き先を明示しているようでありますが、どれも非常に具体性がないといいますか根拠が明確でないといいますか、こういうことで地元の方々は非常に不安といいますか、昨日も私地元に行って何人かの方とお話しをしてきて実感として感じておるわけで申し上げておるわけでありますが、確かに昨年から地元でもいろいろな施策をしておるわけでありますけれども、まだ緒についたところ、それが確定的に企業として成り立つという保証もない。そういう中で、就職先の数だけはきちっと二千人以上の方々の行く先が決まっているようなお話。高島の当初のお話も相当な、就職についてはそう混乱するようなことはないだろうというお話でございましたが、実際養殖というようなことが行われましても、そこに働く方が三人か四人ということで非常に少なかったり、いろいろな面で当初の思惑といいますか考えていたことと実態と違う。そういう例もあるわけですから、余計懐疑的になっている一面もあるのかもしれませんが、やはりこれは、今日までそこで生まれ育ち、またはそこでお仕事をし、何十年暮らしてきた方々にとりましてはその職場を失って他に職を変えなければならぬという立場になりますと、その不安の気持ちというのはわかるような気がするわけであります。それだけにやはり信頼される、信頼性のあるそういうデータといいますか、そういう根拠のあるものをもとにしてお話し合いをしなければ、過日の会社の提示なさったものでは、どうもこれは実態がどうなのかなと私どもはそう思わざるを得ないようなところがあるわけでございます。そういう現実をひとつしっかり見定めていかなければなりませんし、また役所といたしましても、当局といたしましても、この話がどういう形になりますか、ある時点ではもっと明確な形、具体性のあるもので信頼されるような形にこれを持っていくようにぜひひとつ進めていただきたいものだと思いますが、どうでしょう、大臣。
#131
○田村国務大臣 先ほども申し上げましたように、基本的には各企業の問題ではございましょう。しかし、やはり人権の問題もございます。抱えておる家族の問題もございます。いろいろございます。でございますから、労働省とも十分の連携をとりながら、あるいは地域振興あるいは労働問題について政府としても十分の指導をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#132
○藤原(房)委員 さて、地域振興に当たりまして国は何をなすべきか、道県は何をなすべきか、また市町村は何をなすべきか、それぞれ法律に基づきましていろいろな施策がなされるようになっているわけであります。国も円滑法とか、リゾート法とか、地域公団の出資、いろいろな施策もございます。こういうものがそれぞれの立場で融合し、力を合わせてこそ地元の振興といいますか、産炭地のあるべき姿というものがまた生まれ変わったものになっていくのだろうと思います。
 ただ、先ほど労働大臣にも申し上げたのでありますが、いろいろな施策がありましても、次につくべき職のないような非常に企業の立地条件の悪いといいますか、少ない状況の中で、他に職を求めるのに非常に困難な状況の空知地方におきましては、計画はいろいろあって、法律はいろいろありましても、現実問題としてこれはなかなか難しい現状にあることは労働大臣も先ほどお認めになっていらっしゃいました。
 確かに国や道や市町村がそれぞれの立場でいろいろな計画を立てられ、またそれを進める、こういうことも大事であります。過日も大臣が言っておりましたが、十四省庁の連絡会があるのだということであります。過日もお開きになったようでありますが、こういう各省庁間の連絡会、それから国や道や市町村の間の連携、こういうものを有機的にもっと連携を密にする何らかの機関といいますか、せっかくそういう法律があったり、いろいろな立場で何かしようということでやっているわけですけれども、それを強力に進めていくものが必要ではないかと考えるわけであります。これは、十四省庁の連絡会、そこでいろいろな具体的な実務者の間での話が進められるということでありますが、そこで話し合われたものが現地に生かされるようなきちんとした姿でありたいと思いますし、また国や道や市町村でそれぞれの立場でいろいろなまた一番――会社を除きますと、地方自治体というのは自分の町のことですから一番一生懸命いろいろな計画を立てていらっしゃるわけです。これは広域的に各市町村ごとにいろいろな計画があることはよく御存じのとおりであります。
 ただ、これをそのような形に進めるためには人材と金と、また強力なバックアップがなければ進まないということでしょう。各町村を回りますと、もう二、三年時間をかしていただければという声もありまして、確かに昨年の八次答申が出て、そして年が明けまして、こういう状況になった中で、その地域をどうするかといいましても、ようやく新しい地域振興のための芽が出かかる、そういう状況にある町村も非常に多いようであります。そういう点行政としてのバックアップのあり方ということについても十分にひとつ御検討いただきたいと思うわけであります。
 時間がありませんから、もう一つだけ申し上げておきます。
 先ほど、公共事業についても十分配慮するというお話でございましたが、北海道はもうよく大臣が御存じのことのようでございますから私が長々申し上げることもないと思いますが、産業基盤の一番柱になっております最近の道路、幹線道路というのが非常におくれておる。確かに林道とか農道とかすばらしい道路はありますけれども、産業活動の一番基本になります幹線道路、縦貫道、横断道、こういうものが非常におくれていることは事実でございまして、今札幌から岩見沢までようやく高速道路が来て、再来年ですか、滝川までという。旭川まで結ぶとこれは随分違ってまいりますし、空知地方も今臨空時代ですから千歳の飛行場まで何分で行けるか、また滝川、芦別、赤平ですと旭川の飛行場に何分で行けるか、これが地域発展の一つの大きなかぎになるのであろうと思います。さっき大臣も公共事業、道路、こういうお話もございましたが、この幹線道路、高規格道路、さらにまた芦別と夕張を結ぶ道道がありまして、芦別−砂川線、こういう道道が何本があるわけですが、この道路ができると人の流れ、車の流れが変わって、観光の面についてもまた変わってくるんだ、地元からそういういろいろな陳情等も大臣もよく御存じだと思うのであります。国道については国のことかもしれません。しかし、地域振興という大局的な立場に立って、道路網、幹線道路を初めとしまして都市間を結ぶ――このたびの補正予算は大型でやろうということでございますが、この地域振興に即効性があって本当に役立つ、そしてまた地元で職につけない方々も何らかの形でそこで雇用の場を創出することのできるような形で、ぜひひとつ大臣の御努力で空知が次の大きな飛躍ができる、何らかの発展のできる兆しをつくっていただきたい、このことを心から念願する次第でございますが、大臣から一言よろしくお願いいたします。
#133
○田村国務大臣 通産省といたしましては、閉山に伴う地域への影響を緩和するため、従来から企業誘致、産業基盤、生活環境基盤の整備、地方財政の援助等各般の産炭地域振興対策を講じてきております。
 今お話のございました問題、もちろん地元道県、市町村の意欲の問題であり、計画性の問題であることは申すまでもありません。ありませんが、しかしやはり公共事業を起こす、とりわけ道路事業をやるということはあらゆる点で非常にいいことだと思うのです。
 例えば公共事業、昔でも農村が疲弊をいたしますと救農土木ということが行われた。公共事業をやればその地域にいろいろな経済波及効果をもたらします。また雇用の場も創出されます。と同時に、その地域で何か新しい産業を興そうとして一番問題なのは、とりわけ内陸部の空知のようなところは輸送コストの低減だと思うのです。輸送コストを低減させるためには何といっても道路だと思うのですね。でございますから、道路事業というものはぜひ進めるべきだと思います。
 私が開発委員長をしておりましたときに予算でお世話いたしましたのが札樽バイパスでございました。古い話になりましたけれども、あれができて小樽がどれだけよくなったか、本当につくづく思いますが、これからも地元の市町村長さんの御熱意というものが地方に反映しますように、また私どももそれのお手伝いを申し上げる、そうしてより多くの仕事をよりよくやっていくということをいたしたいと思っておる次第でございます。
#134
○竹内委員長 次に、小渕正義君。
#135
○小渕(正)委員 私も二点だけに絞って質問いたします。
 まず第一は、第八次策が今年度からスタートしておるわけでありますが、この第八次政策のまず大きな裏づけとなるのは需要者側の協力なしにはできないわけでございます。その点は大臣十分御承知のことと思います。そういう意味で、鉄鋼業界が本年度百七十五万トンですかそれから電力業界の一般炭、それぞれのこういった需要者側の協力があって初めて第八次政策がスタートしておるわけでありまして、そういう意味でこの需要者側の協力を果たして政策を決定したときの状況のままで受け入れられて協力していただくかどうかがポイントだと思います。ところが、今日の状況を見ますなら必ずしもそういうふうに素直に見れないような状況があるのではないかという感じもいたします。特に、そういう意味では、今から需要者側との話し合いも始まるというような報告をされておりましたが、やはりこの八次政策を推進するための基礎はまず何といいましても需要者側、特に鉄鋼業界、電力業界等の大きな協力の裏づけなしにはできないわけでありますから、そういう意味で、本年度の第一年度から、まだ年度始まりでありますが、スムーズにそれがいくようにどう仕掛けていくかというか、通産省として協力指導していくかということがポイントだと私は思います。
 そういう意味で、大臣としては第八次政策決定までにかなりそういった需要者側との関係の中で御努力なさったことについてはもう十分承知しておるわけでありますが、いよいよこれが本年度第一年度スタートしますから、ぜひひとつ最初のスタートがスムーズに予定の計画どおりの政策が遂行できるような需要者側に対する強力な要請その他、そういう意味での大臣としてのこの問題に対する取り組み等についていろいろ御決意があればお聞かせいただきたい、かように思います。
#136
○田村国務大臣 もうおっしゃるとおりでありまして、需給関係の問題に尽きます。もちろん石炭といえどもその取引は民間の企業の取引でございますから、我々が極端な統制を強いるということは不可能でございます。不可能でございますけれども、やはり日本の国は持ちつ持たれつも必要でございますし、特に電力の場合は一般炭を買っていただくのにこれは円高メリットでございますから言いやすい。嫌な顔はしますけれども言いやすい。ところが、鉄鋼の場合は本当にぎりぎりの協力をしてもらっております。鉄鋼業界が高炉の火を消す、人員の合理化をする、そういうことを聞くたびに、私は非常に高い石炭を押しつけておることに本当に済まぬ思いをしております。しかし、だからといって、それをやめれば今度は石炭が滅びるわけでありますから、それこそ雪崩閉山を起こすわけでございますから、我々としては十分の御協力をお願いしなければならない、そういう点でこれからも需要業界との十分の連携をとりながら、でき得る限りの御協力を申し上げたいというふうに思っております。
#137
○小渕(正)委員 ぜひ今後ともの一層の御努力を要請する次第であります。
 それから、二番日でありますが、先ほどからいろいろ御意見が出され、また大臣としての所感等も述べられているわけでありますが、やはり石炭産業が歴史的な我が国におけるいろいろなそういう使命の中で今日第八次政策を迎えておるわけであります。関係省庁においてはそれぞれの立場で御努力はなさっておるわけでありますが、今回のこのような八次政策の中で、なだらかな閉山という形の中でいろいろな政策が推進されようとしているわけでありますが、先ほどもいろいろ出ておりましたが、新規事業の開発といいますかそういうものとの関係なしに進められているところに私は一つ問題があると思うわけであります。
 でき得れば、我が国も先進諸国並みの仲間入りしたと言われているわけでありますから、西ドイツにしてもフランスにしても炭鉱が閉山になる場合には、それに対する受け皿、新規事業の開発その他で片一方においてはいろいろとそういう受け皿をつくる中で、そういう見通しが立つ中で初めて閉山されていくというようなそういう政策的な配慮がなされているのを見ますならば、我が国の場合にはその点については大いに参考にすべき問題があるのではないか、こういう感じがするわけであります。
 したがいまして、今回は円高不況その他でそれぞれの各産業界、大変でございますが、そういう中で鉄鋼その他の御協力をいただいておるわけでありますが、特に石炭の場合は、我が国の今日までのそういう歴史的な産業としての果たしてきた使命等考えますならば、役割等考えますならば、もう一歩踏み込んだ施策があっていいのではないかという感じもするわけであります。
 例えば、今日、離職者対策、新しい雇用開発その他に政府としてもかなり重点的に力を入れて、またそのためにそれぞれの費用についても十分そういった点については資金を投入していこうということを考えられておるわけでありますが、一方発想を変えて、それだけ考え、資金を、後を追う、何といいますか後ろ向き対策ということになりますが、そういうふうな結果の対策に金を使うというよりも現存炭鉱をどうしたら維持し得るか、今日の炭鉱はそれぞれの地域経済の大きな拠点になっておるわけでありますから、そういうことで炭鉱の操業を可能にするような、そういう意味での視点を変えて同じ資金を投入するならばするというふうな発想を転換したような、そういう政策をとることによって社会的に非常に大きな雇用不安を出すような今日の情勢がまだ防がれるのではないか、私はそういう感慨もするわけであります。
 特に、かつて炭鉱が昭和三十年代から四十年代にかけて次々に石油にかわるために閉山していった時代は、我が国の高度経済成長時代でありましたからそれなりの受け皿その他が十分吸収できましたが、今日の我が国のこういう経済状態ではとてもじゃない、これはただただ社会に失業者としてあふれ出ているようなこと以外にはないわけでありまして、そういう点からいくならば、もう少し視点といいますか発想を変えて、どこから出る金か別といたしまして、せっかく資金をそれだけ投入するわけですから、そういう運営、少し現存炭鉱を何とか維持できないか、可能じゃないかという方向からの政策的な助成という形で考えていくならば、まだしばらくは緩和されるんじゃないかという、雇用不安その他のこれからの我が国のそういった雇用情勢の緩和にも役立つのではないか、また地域経済にそういう意味での大きなインパクトを与えると思うのですが、ひとつ大臣、そういう意味で今日までいろいろと努力されていることについては敬意を表するわけでありますが、そういう角度、そういう立場からも、今度総合経済対策をまた政府としては取り組まれ、公共投資重点ということでの大型補正の規模等の報道がいろいろされておりますが、そういうことの中でぜひ新規事業の開発をして、そしてそういう離職者の人たちをそこに吸収できるようなもっともっと前向きな積極的な政策等についての努力をしていただきたい、これはお願いでございますけれども、そういう意味における大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
#138
○田村国務大臣 まさにおっしゃるとおりでございますが、いずれにいたしましても、地元の道県、市町村においていろいろと企画を練っていただいて、そしてそれに我々が対応していくということが必要であろうと存じます。いわゆる産業おこし運動といいますか、そういう点で我々もケース・バイ・ケースでありますが、そういう御要望を受けながら、時に政策を新しくしなければならない場合にはその努力もしていかなければならぬだろう。しかし、何と申しましても地元がそれなりの計画を立てて持ってくるということが何よりも必要なことでございますし、同時にまた、石炭関係の企業あるいは親会社等の協力も必要だろうと思います。
 いずれにいたしましても最善の努力を今後もいたしていく所存でございます。
#139
○竹内委員長 次に、児玉健次君。
#140
○児玉委員 私がこの委員会で最初に質問をしたのは、田村大臣に対して一九八五年七月のIEAの閣僚理事会コミュニケの問題についてでした。先ほど大臣から今回の五月のコミュニケについて大変御苦労があった、そういうお話がございまして、多少この後のエネルギーの中長期的な見通しとも関連させながら二、三具体的にお伺いしたい、こういうふうに思います。
 まず第一にお伺いしたい点は、例えば今、閉山に直面している、その点で労使が協議をしているわけです。閉山をすべきでないと私たちは考えますが、三井砂川、その近くに北海道電力の砂川火力発電、そして滝川火力発電がございます。一つの仮定の問題ですが、もし海外炭をそういった発電所で使用するとすれば、三井砂川や三井芦別で掘り出された道内炭を使用する場合に比べてどういう価格の差が出てくるか、いわゆる炉前価格という点でどうなるのか、お答えいただきたいと思います。
#141
○高橋(達)政府委員 砂川であるとかその他の内陸火力におきまして海外炭を使用した場合との価格差の問題でございますが、海外炭を使用する場合には、当然CIF価格のほかに日本に着きましてからのコールセンターの経費であるとか輸入の諸掛かりあるいは内陸輸送費等の合計が加わるわけでございまして、輸送方法によって計算がいろいろ変わってくるかと思いますけれども、いろいろ試算をしてみますと、トン当たりおおむね五千円程度の費用がかかるのではないだろうかというふうに考えられるわけでございます。
 現在、最近の海外炭、CIFベースで内外炭価格差はトン当たり約八千五百円でございますので、そういった五千円の内陸の費用を考えますと、北海道の内陸における炉前価格の差としましてはトン当たりおおむね三千五百円ぐらいと試算されております。
#142
○児玉委員 今の御答弁は、もし海外炭を使うとすれば約一万二百円程度、そして道内炭、これは昨年度の実績ですが一万三千五百円。ですから、よく言われる一般炭において海外炭と国内炭の価格差が二対一だ、それが喧伝されておりますが、実際にはおおむね一・三対一である、その価格差は三千五百円を切る、こういうふうに私たちも承知をしているところです。
 そこで、今回のIEAの閣僚理事会のコミュニケでございますが、先ほど仮釈をいただきましてざっと読ましていただいたのですが、その中でこういう部分がございます。「石炭及びその他の固形燃料は多くのIEA加盟国において電力の主要な一次エネルギー源であり続けるであろう。」骨子でなくてコミュニケ本体の方にこういうくだりがございます。
 そこで、これとの関係でお伺いしたいのですが、今日本において便宜上年次を切りたいのですが、一九八五年から九五年までの十年間、昭和六十年から七十年までですけれども、大型の石炭を使用する火力発電所の建設計画がメジロ押しになっております。時間がありませんから私たちが調べたものを述べて御確認をいただきたいのですが、例えば中国電力の新小野田二号五十万キロワット、八七年一月に運転を開始する。その他いろいろございますが、東北の原町は百万キロワット二基で、一号が一九九〇年着工、二号が一九九八年着工。そして中国電力の三隅発電所の二号、七十万キロワットですが、着工が未定である。そういったものを含めて十の発電所、二十基の発電量を単純にトータルしますと千五百十万キロワットになる。これで大体事実なのかどうかお伺いしたいと思います。
#143
○野々内政府委員 一つ一つ計画についてチェックをいたしておりませんが、現在相当数の発電所の建設計画があるということは事実でございます。
#144
○児玉委員 時間がないから全部言わないだけで、それぞれについて地名もキロワットも作業の年月日も入っております。
 そこで千五百十万キロワット、未定の部分もありますし、その他若干のことを考慮すれば、大体向こう十年間で新しく石炭を使用する火力発電所が千三百四十万キロワットつくられることになる。これは先ほどのIEAのコミュニケと比較してみて、日本も大体その道を歩んでいる。石炭及びその他の固形燃料は電力の主要な一次エネルギー源であり続けるであろう。しかもそれは上向いている。仮に千三百四十万キロワットを新しく火発が操業を始めるとすれば、それで必要な一般炭はどのくらいになりますか。
#145
○野々内政府委員 実は従来の計画をいたしておったベースになる需要見通しが、年間三%程度の電力需要の伸びであろうということで計画いたしておりましたが、最近の見通しでは、特に本年度の施設計画のベースになりますものが年間一%程度の需要の伸びであろうということでございますので、従来考えておりましたものよりもかなり建設計画を先に延ばす必要が出てきておりますので、今おっしゃいましたとおりになるかどうかにっきましてはこれからの検討に待たざるを得ないと思っております。
 それから、建設された発電所でどの程度石炭をたくかというのは、実は利用率の問題がございまして、その石炭火力発電所が朝から晩まで年じゅうたいているという前提で考えるのか。通常は負荷調整に使われますので、どの程度たくかということによって変わってまいりますので、今お示しになりましたものだけで、私ども一体何年にどのくらい石炭がたかれるかということを申し上げるのはちょっと無理であろうかと思っております。
#146
○児玉委員 今長官がおっしゃったことは私もある程度理解できます。そこで、比較的新しい形式の発電所、北海道電力を例にとって、発電量のピークもあるし、かなり谷もあるわけですが、年間を通してどのくらい消費しているかを私たちなりに調べてみて、そしてそのベースでもし千三百四十万キロワットが運転するとすれば、いつもピークではないということで計算しますと、三千二百九十四万トン、約三千三百万トンの一般炭が新しく現在の状況につけ加えて必要になってくる。そしてこの点は私は大臣にお伺いしたいのですが、一九九五年、昭和七十年ですから、第八次石炭政策の終了が昭和六十六年ですので、その相当向こうまでこれは首を出すことになります。
 そこでお伺いしたいのですが、IEAの閣僚コミュニケの中で、骨子では、九〇年代に予測される市場逼迫の度が高まる可能性があるというふうに述べられており、そしてコミュニケの本体でも一定のことが述べられています。そして今回のIEA理事会の「電力」のところでは、電力需要の漸増の問題が指摘をされています。
 そういう中で、三千万トンを超して火力発電所の一般炭が必要になるとき、八次策その後を見通しながら、その中の一定の部分を国内炭で賄う、このようにすることが今回の閣僚理事会のコミュニケにもあるエネルギーにおける安全保障の観点から必要になってきはしないか。激しい討論に参加された大臣からそこについてお答えをいただきたいと思います。
#147
○野々内政府委員 いろいろ問題があると思います。一つは国内炭と輸入炭との価格差をどのようにして埋めるか。例えば今おっしゃいましたように三千万トンを輸入炭ではなしに同内炭で使いますと、もし一万円とすると三千億になりますし、五千円とすると千五百億になるわけですから、その差額をどうするかというのが一つあると思います。
 IEAにおきます議論でも、今後原子力と石炭というものが非常に重要な電力の熱源になるであろうということと同時に、もう一つは石炭の貿易についてできるだけ障害を排除していこう、あるいは補助金を撤廃していこう、そしてできるだけ安い石炭を電力に使えるようにしよう。そのためにはもちろん社会的な影響というものを考えるべきである。実はいろいろな問題がIEAにおいて議論されておりまして、一概にその主要な電源になるからイコール国内炭を高くてもそのまま使えというような議論ではないと私どもは考えております。したがいまして、今回の八次策におきましても電力でどのくらい使うかというのは非常に重要な問題でございまして最後まで問題になったわけでございますが、結局田村大臣と那須電事連会長との間で、当分一千万トン、最終年度において八百五十万トン電力が協力をするという形で電気事業の健全な運営、それから国内の石炭産業のなだらかな撤退とを調和させるということになったわけで、将来の電力需要がふえるものについて、電力あるいは電力消費者の負担において国内炭をどこまで使うかについてはいろいろな問題を考えていく必要があるのではないかと考えております。
#148
○児玉委員 時間ですから最後に述べますが、ちょっと感想を言えば、一九八五年七月のIEAの閣僚理事会のコミュニケのときも、長官は私の質問に対して非常に熱心な御答弁をいただきまして、そのとき中長期的なエネルギーの見通しという観点から八次策は恐らく審議されることになるだろう、あなたはそうおっしゃった。その観点に限定して言えば、私もそのとき賛成だと申したのです。今八次策が残念ながら四月一日から既に実施されています。そしてさしあたってこの三井砂川の閉山計画は当然通産省としてその撤回の方向での指導をなさるべきだと思うのですが、私が今言ったのは、この後十の発電所、二十の発電炉で石炭をたこうとするとき、一挙にその三千万トン全部国内炭、でき得べくんばそれは望ましいけれども、今の日本の石炭産業の状態からはそれは空論です。だから、その中の一部、一定の部分について国内炭を使う、そういう見通しを八次策の後を見通して今考えることがIEAの理事会全体として示唆している方向ではないか、こう私は述べたいわけで、その点についての御所見を伺いたいと思います。
#149
○野々内政府委員 今回、IEAの閣僚理事会に私も裏で随分議論に参加いたしましたが、先生がおっしゃるよりもむしろ国内炭にとって厳しいという印象を私は持っております。鉄鋼、電力が協力してくれて何とか一千万トンの需要を確保して、八次策がなだらかな撤退という形で実施できれば大変ありがたいと思っておりまして、むしろIEAの閣僚理事会の議論の中身というのは国内炭にとってもっと厳しいという印象を私が持ったということだけお伝えいたしておきたいと思っております。
#150
○児玉委員 この点は、恐らく何年か後の日本のエネルギー事情がどちらの議論が正しかったかを示すことになるだろうということを述べて、終わります。
#151
○竹内委員長 以上で本日の質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#152
○竹内委員長 この際、念のため御報告いたします。
 今会期中、本委員会に参考送付されました陳情書は、第八次石炭政策に関する陳情書外一件であります。
     ――――◇―――――
#153
○竹内委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。
 石炭対策に関する件について、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#154
○竹内委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。
 まず、閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣の承認申請を行うこととし、派遣委員の人選、派遣期間等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#155
○竹内委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、閉会中審査のため、委員会において参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、出席を求めることとし、その人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#156
○竹内委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後六時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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