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#1
第108回国会 逓信委員会 第5号
昭和六十二年五月二十五日(月曜日)
    午前十一時一分開議
出席委員
  委員長 深谷 隆司君
   理事 白川 勝彦君 理事 関谷 勝嗣君
   理事 額賀福志郎君 理事 吹田  ナ君
   理事 田並 胤明君 理事 木内 良明君
   理事 木下敬之助君
      石渡 照久君    尾形 智矩君
      亀岡 高夫君    川崎 二郎君
      久野 忠治君    佐藤 守良君
      園田 博之君    野中 広務君
      二田 孝治君    穂積 良行君
      宮崎 茂一君    森  喜朗君
      阿部未喜男君    伊藤 忠治君
      上田 利正君    松前  仰君
      鳥居 一雄君    吉浦 忠治君
      佐藤 祐弘君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 唐沢俊二郎君
 出席政府委員
        郵政大臣官房長 成川 富彦君
        郵政大臣官房人
        事部長     森本 哲夫君
        郵政大臣官房経
        理部長     山口 武雄君
        郵政省郵務局長 富田 徹郎君
        郵政省貯金局長 中村 泰三君
        郵政省簡易保険
        局長      相良 兼助君
 委員外の出席者
        労働省労働基準
        局安全衛生部労
        働衛生課長   佃  篤彦君
        逓信委員会調査
        室長      古田 和也君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十五日
 辞任         補欠選任
  虎島 和夫君     石渡 照久君
  春田 重昭君     吉浦 忠治君
同日
 辞任         補欠選任
  石渡 照久君     虎島 和夫君
  吉浦 忠治君     春田 重昭君
    ―――――――――――――
五月二十二日
 郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵
 便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出第六七号
 )(参議院送付)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金村部
 便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法
 律の一部を改正する法律案(内閣提出第六七号
 )(参議院送付)
 請願
  一 違法有線音楽放送事業者に対する法的対
    策に関する請願(奥田敬和君紹介)(第
    九五八号)
  二 同(森田一君紹介)(第九五九号)
  三 同(戸井田三郎君紹介)(第一一一一号
    )
  四 同(鳥居一雄君紹介)(第一一一二号)
  五 同(小沢辰男君紹介)(第一一七二号)
  六 同(野中広務君紹介)(第一一七三号)
  七 同(小坂善太郎君紹介)(第一二五二号
    )
  八 同(園田博之君紹介)(第一二五三号)
  九 同(額賀福志郎君紹介)(第一六一五号
    )
 一〇 同(阿部昭吾君紹介)(第二二六六号)
 一一 同(浜田卓二郎君紹介)(第二七六三号
    )
     ――――◇―――――
#2
○深谷委員長 これより会議を開きます。
 郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府より趣旨の説明を聴取いたします。唐沢郵政大臣。
    ―――――――――――――
 郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金村部
  便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#3
○唐沢国務大臣 郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主な内容を御説明申し上げます。
 この法律案は、郵便事業の現状等にかんがみ、利用者に対するサービスの向上等を図るため、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の特例の範囲を拡大するとともに、郵便に関する料金の口座振替による納付を可能とする等の措置を講ずるほか、くじ引きによりお年玉等として金品を贈るくじ引き番号つきの郵便切手を発行できることとする必要があるので、郵便法その他関係法律について所要の改正を行おうとするものであります。
 まず、郵便法の一部改正の内容について申し上げます。
 第一は、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の特例の範囲の拡大についてであります。
 現在、第一種郵便物及び第二種郵便物につきまして、同時に三千通以上区分等して差し出された場合に、最高一五パーセントまでの料金減額ができることとされておりますが、省令の定めるところにより、その内容が、専ら商品の広告等を目的として、同一内容で大量に作成された印刷物であると認められた第一種郵便物または第二種郵便物で、省令で定める差し出し等に関する条件を具備するものの料金につきましては、同時に差し出されたものの料金の合計額または一定の期間内に料金後納として一定の数量以上差し出されたものの料金の総計額につき、それぞれその合計額または総計額の百分の三十(往復はがきにあっては、百分の十五)に相当する額を超えない範囲内において、これらを減額することができることとするものであります。
 第二は、郵便に関する料金の口座振替による納付方法の実施についてであります。
 現在、郵便に関する料金を納付する場合には、郵便局または銀行に出向いていただいておりますが、これを、その納付が確実と認められる場合等一定の場合に、金融機関の預金口座または貯金口座からの振替の方法により納付することができることとするものであります。
 このほか、代金引きかえについて、書留とする郵便物のほか、書留としない郵便物についても、これを取り扱うこととすること、あて名変更料及び取り戻し料について、省令で定める場合には納付を要しないこととすること、郵便私書箱の使用料を廃止することとすること等を内容といたしております。
 次に、お年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部改正の内容について申し上げます。
 この法律の題名をお年玉付郵便葉書等に関する法律に改めることとするほか、現在、くじ引きによりお年玉等として金品を贈るくし引き番号つきの郵便はがきを発行することができることとされておりますが、これを、郵便切手についても、くじ引き番号をつけて発行することができることとするものであります。
 なお、この法律の施行期日は、昭和六十二年七月一日といたしております。ただし、第一種郵便物及び第二種郵便物の料金の特例の範囲の拡大関係については同年十月一日から、お年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部改正については昭和六十三年四月一日から施行することといたしております。
 以上がこの法律案の提案理由及び主な内容であります。
 今後とも郵便事業の使命を果たすため、安定した郵便の送達を確保するとともに、利用者のニーズに即応したサービスの改善を図り、国民各位の期待にこたえるよう努力していく所存でございます。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#4
○深谷委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#5
○深谷委員長 質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田並胤明君。
#6
○田並委員 それでは、ただいま提案されました法案の質問に入る前に二、三点、郵便事業全般の問題について質問をしておきたいと思います。
 第一点は、六十一年度決算の見通しについてお伺いをしたいのですが、五十六年の料金値上げによりまして大分収支が改善をされて、五十六年が千百七十四億円の利益、さらに五十七年が七百八十一億円、五十八年が三百三十八億円、五十九年が百十四億円、そして六十年度が十二億円。累積欠損も年々減少の一途をたどっているわけでありますが、減少はされておるのですが、六十年度を見ますと利益が十二億円ということでかなり減少傾向にございます。経営努力もされたんでしょうが、こういう状態で、したがって六十一年度を見通しますと、予算でいきますと欠損が四百三十二億円、累積が五百八億円、こういう欠損が計上されておりますが、これらを見ても、六十一年度についてはかなり厳しいものになるんではなかろうか、このように想定をしておりましたところ、マスコミの一部が百億円の黒字になるとか五十億円の黒字になるとか、こういう報道をされております。したがって、今の段階では確たるものはおわかりにならないと思いますけれども、六十一年度の決算見通しというのはどの程度になるのか。六十年度が十二億円の黒字でありますから、これに比較をして、どの程度の黒字を郵政省としては見込んでおるのか、ひとつお聞かせを願いたいと思うのです。
#7
○山口(武)政府委員 お尋ねの六十一年度の郵便事業の決算でございますが、ただいま取りまとめ中でございまして、確たる数値は持ち合わせておりません。そこで、あくまでも見込みということで申し上げる次第でございます。
 その前に、新聞等の一部にいろいろ報ぜられておりますが、これはあくまでも新聞、報道機関の判断において書かれたものというふうに私どもは考えております。
 見込みということで申し上げますと、収入につきましては予定に対しまして約四百五十億円程度の増収が見込まれております。一方支出につきましてはほぼ、内容的、項目的にはいろいろございますけれども、総体としては予算どおり執行されたものと見込まれております。その結果六十一年度につきましては、ただいま仰せのとおり、予算、上は四百三十三億の赤字で見込んでおりをしたけれども、これが大幅に改善されまして、若干の黒字が出るのではないか。具体的にというお話でございましたが、前年度の利益十二億円を上回ることになるのではないかというふうに私ども現在の時点で考えておるところでございます。
#8
○田並委員 大変御苦労さまでございます。一応四百五十億増が見込まれるということになって、支出が予算に計上されたくらいということになりますと、おおむね十七億程度が出てくるような計算になるのですが、前年度よりもかなり改善をされるということで、その御努力に対して敬意を表するわけであります。
 明らかに決算が好転をしてきている、私どもこのように判断をするのですが、いろいろと要因はあると思うのです。例えば人件費の据え置きといいましょうか、伸びが余りないということ、あるいは新たな電子郵便、「かもめーる」、そのほか外国郵便の改善措置等々、いろいろと決算が好転をする兆しをあらわしてきた理由というのはあると思うのですが、ひとつ主な理由についてお聞かせ願えればよろしいと思いますが。
#9
○富田政府委員 近年、各種のお客様のニーズに応じましてサービスの改善に努めておりまして、需要の拡大を推進し、また営業活動を強化しておるわけであります。例えば郵便物のスピードアップにつきましては、百十余年の歴史の鉄道郵便というものを昨年の十月に完全に廃止いたしまして、自動車輸送、航空機搭載を拡大いたしまして、全種目の郵便物が翌配体制あるいは翌々日までには必ず届くというスピードアップを図ったところであります。あるいは小包郵便のサービスの改善につきましては、小包料金の減額制度を何段階かにわたって拡充いたしましたし、配達日指定郵便あるいは「ふるさと小包」のような付加価値の高い商品の開発に努めまして、それらを営業路線に乗せまして販売いたしております。また営業センターを設置するなど、営業活動は従来にも増して強化しているところであります。
 また効率という面では、鉄道郵便を廃止しまして自動車に切りかえたのも、経費的に見ますとかなり効率化が推進されてはきておりますし、あるいは集配作業の機動化や外部への委託などにも努めております。
 さらに総体的に申し上げれば、五十六年以来料金値上げを行っておりません。むしろ割引制度の拡大等を行っておるわけでありまして、郵便に対する信頼感とともに割安感が生まれまして、郵便がふえ、そして収入がふえるというような状況になっているというふうに思っております。
#10
○田並委員 そこで、先ほどの六十一年度決算の見通しとあわせて六十二年度、本年度の予算を見ますと、単年度で欠損が三百二十六億円、累積欠損が八百三十四億円、このように見込まれているんですね。その中身を見ると、初めてことし収益の伸びが費用の伸びを上回ったということで、私は画期的なことではないかと思うのですよ。今までは支出のパーセンテージが前年対比伸びておって収益はそれを下回るということだったのですが、六十二年度の予算を見る限りでは収益の伸びの方が支出の伸びを上回るということで、相当改善の余地が見られるのですが、そのことについては評価をしたいと思うのです。しかし、先ほど申し上げましたように単年度欠損三百二十六億円、そして累積欠損八百三十四億円、こういう数字が計上されておるのですが、どうも今の六十一年度の決算の見込み等から判断をすると、ややこれは過大に欠損の額というものを出しているんじゃないだろうか。もうちょっと予算を立てるときにこの辺の、年度途中で立てるわけですから、こういう結果が出てきてから、そういうのは大変なんでしょうけれども、いずれにしてもちょっと過大に欠損の額というのを計上しているんじゃないだろうか。こういう過大な欠損を計上した理由を、六十一年度決算の見通しから判断をして少しおかしいのではないか、こういう気もするものですから、その辺の事情といいましょうか理由をお聞かせ願えればありがたいのですが。
#11
○山口(武)政府委員 おっしゃるとおり、六十一年度につきましては郵便業務収入好転に推移、黒字計上の見込みということでございます。しかしながら、六十二年度につきましてはまだ年度が始まったばかりでございます。そこで今後の的確な見通しというのはなかなか困難なところでございます。
 それからまた、六十二年度予算の編成に当たりましては、ただいまも先生御指摘のとおり郵便業務収入等につきましても四・六%の増と、意欲的と申しますか、前年度の見込みが二・二%の増でございましたのでかなり目いっぱいに収入等も見込んでおるということでございまして、それを前提として、郵便料金改定のとき以外には非常に珍しいのでございますけれども、収入の伸びが支出の伸びを上回るという余りない形で予算がつくられております。そういうこともございます上に、また六十一年度決算の好転が確定して、それから六十二年度の予算の見込みと乖離があったといたしましても、予算の執行に当たりましては、これは将来のことでございますけれども、例えば借入金を減ずるといったようなことで対応するということで特段予算の執行には支障がございません。というようなこともございます。したがいまして、六十二年度予算の数字を現時点で見直すというようなことについては考えておりません。もとより、そうは申しましても三百二十六億円の赤字を極力縮小させるようあらゆる努力を傾注していくことは当然のこと、このように考えておる次第でございます。
#12
○田並委員 ぜひそういう努力をお願いしたいと思うのですが、どうも周期的に郵便料金の値上げ等が考えられておって、もうぼつぼつ料金値上げの時期に来ているような気が今までの周期からいきますとするものですから、それの伏線では困るので、ぜひひとつ一層の努力をされて、料金の据え置きについては最大限の努力をしてもらいたいと思うのです。
 そこでこの料金問題についてお伺いしたいのは、五十六年に料金改定をされました。年々収益が上がってはおっても収益の割合が低くなっているわけですね。六十年度が十二億円、六十一年度はややそれよりも上回るかもしれませんけれども、いずれにしても料金値上げのときから比較をするとかなりの利益が落ちているということを考えてみますと、どうも早晩また郵便料金の値上げ等が考えられるのではないだろうかという気がするのでありますが、その辺は六十一年度の決算見通しから判断をして、もうしばらくは料金の据え置きのまま行ける見通しがあるのかどうか、これについてお聞かせを願いたいと思うのです。
#13
○富田政府委員 郵便物の総動向というのを見てみますと、昭和三十年代では年平均に直しまして七・一%の成長をしておったわけでありますが、四十年代に入りまして、値上げもあった関係上十年間年平均で四・五%というふうに落ちてまいりました。そして五十年代、これもまた料金値上げがあったわけでありますが、平均すると一・七%というふうに落ちてきたわけであります。ところが、六十年度の郵便の成長は三・五%ありまして、六十一年度の今集計し終わったところでは五・五%とふえてまいりました。郵便物全体がどうやら、五十年代に二回大きな値上げがあったわけでありますが、値上げのあった後、料金が安定してふえ始めてきているというようなところへ来ていると思います。小包においても同様なことで、減っておりました小包が、五十八年度から「ふるさと小包」等を開始いたしまして営業を強化しました後から、五十九年度六%増、六十年度七・四%、六十一年度八%というふうに、民間の宅配便の伸びには及びませんけれども着実にふえてくるという傾向を示しております。
 こういう傾向に、さらに今回御提案いたしました郵便法の改正が成立すれば、バルクレートといいますか大量郵便物の割引制度というのを導入いたしますと、アメリカの例を徴しますに必ず郵便はふえてくるということになります。こういう増勢が今後とも続いて、人件費の伸び、ベースアップがそれほど多額のものがないという条件ですとある程度いけるのじゃないかというふうに考えておるわけです。そのためにはもっともっと営業努力も重ねなければいかぬとは思いますけれども、そういうような努力を重ねまして、一年でも長く今の料金水準を維持していきたいというふうに考えているわけであります。
#14
○田並委員 そこで、料金問題にも関連をするのでしょうが、いずれにしても郵便の取扱量がふえない限り料金値上げという形に悪循環に陥ってしまうわけでありますが、郵政省としてはここのところ、先ほども申し上げましたように電子郵便であるとか「かもめーる」、お年玉つき以外の暑中はがきでも番号つきを出したり、大変な努力をされているわけです。
 最近、郵トピア構想というのを郵政省が出した。新しい時代に対応した、地方の時代あるいは国際化、情報化に対応する郵便事業のあり方の一つの試金石としてこの郵トピア構想というのを出したわけですね。これは中身を見てみますと、非常にきめ細かくしかも利用者のニーズを先取りした事業の展開を図りたい、こういう内容になっておりまして、これまた大変結構なことだ、私どもとしてはこのように思うのです。サービスメニューとしては、地域社会の発展に資するサービスであるとか付加価値郵便サービスであるとか国際化の進展に対応するサービスであるとか、非常に細かく各項目に分けて郵便サービスの内容が網羅されております。
 そこで、これらの新しい事業の展開によってこれからの高度情報化社会における郵便事業のサバイバルを何とか図っていこうというこの意欲については高く評価をするわけでありますが、ただ、これを実際に実施をする段階で、一つには、局舎の改善の問題であるとか、もちろんモデルが二十都市のようでありますから、そんなにも一遍にお金をかけなくてもできることなんでしょうが、いずれにしても局舎の一部を地域の人たちに開放していろいろ催しをやったりあるいは会議室を利用させたり、いろいろなことを考えられておるようであります。そういう地域のコミュニティーの場としての役割も郵政省が果たしていこう、郵便局が果たしていこう、こういう構想もあるようでありますから、そういう意味ではその局舎の改善等についても当然必要なものが出てくるのではないだろうか、こういう心配があります。
 さらに、いろいろなサービスをするにしても、郵便事業というのはどうしても労働集約型の産業であります。そういう意味での要員の措置の問題、あるいは地域の特性を生かした郵便事業のサービスを展開していくということになりますと、例えば本省が決め各郵政局が決めそれから現場の長がそれを受けてやる、こういう上から下への指揮命令系統でやることが果たしてこれからの時代にマッチできるのだろうか。逆に言えば、現場の長が職員の人たちのいろいろな意見を聞きながら、なるほどこれはいい案だ、こういうものがあったら、アイデアがあったら、それをどしどし取り入れられるだけの権限を現場の長にも一つには任せる必要もあるのではないだろうか、こういう気がいたしますので、それらの関係等々、ちょっと大ざっぱに見ただけでも局舎問題、要員問題あるいは現場の長の権限の拡大等々の問題が出てくると思いますので、これらについて郵政省としてはどのようにお考えになっているのか。郵トピア構想がそのモデル都市で本当にしっかりと地に生えて、さらにそれが成功して全国の郵便局に拡大できるような方途を見つけるためにも、そういうものがどのように今検討されているのか、これをお聞かせを願いたいと思います。
#15
○富田政府委員 先生御指摘のように、郵便事業というのは全国一律で、郵便関係職員だけでも十四万人という人手をかけて経営している事業でございます。それで、そういう事業を推進するに当たりまして、なるべく現場の創意とか何かが生かされるような、あるいは現場の営業努力、熱意が生かされるような体制をとることが非常に大事だと思います。ただ、郵便サービスの基本そのものにつきましては、全国均一あまねくのサービスでありますから本省で決定せざるを得ないような面もありますけれども、しかし、例えば営業方針といったようなものにつきましては、郵政局あるいは郵便局においてできるだけ創意工夫を凝らしたそういう方針をとるように常日ごろから努力をしておるところであります。
 特に郵トピア構想におきましては、これはあくまで地方でイニシアチブをとって、そして地元の地方公共団体等と話し合いをしながらいろいろなメニューをそろえて、それからカルチャー教室の開催などについては地元の協力を受けながら、そしてまた地元のためには「ふるさと小包」の開発等を協力しながら、地元と一体となって地域社会と溶け込んで郵便事業をPRしていただくようにお願いしているところでありまして、なるべく現場、地方段階の創意工夫をいかしていきたいというふうに考えております。
#16
○田並委員 要員の問題はまた後で聞くことにして、もう一つ郵務局長にお伺いしたいのは、我が国の国民一人当たりの差し出す郵便物数と先進諸国、欧米諸国との比較において、これは五十九年、一九八四年の統計のようでありますが、我が国の場合は一年間に一人当たりの差し出す郵便物がいろいろなものを含めて百三十八通、ところがスイスでは六百三十九通、アメリカで五百八十一通、以下フランス、西ドイツ、イギリスと、大体二百八十から二百二十ぐらいが今言った三つの国々の国民一人当たりの一年間に差し出す郵便物数だそうでございます。
 そうしますと、日本の場合には、今申し上げた欧米諸国からそれぞれ比較すると郵便の市場というのはまだまだ開拓できる部分が多くあるのじゃないか。郵便物を差し出す通数が文化のバロメーターだなんと言う人もおりますけれども、日本も文化はそんなに低いはずはないのでありますが、今申し上げたように欧米諸国から比較するとまだまだ新しい開拓する分野が、もちろん要員措置を含めてでありますが、あると思うのですね。これらについて、先ほど申し上げた郵トピア構想であるとか新たな郵便サービスを真剣になってもちろん開拓をされていかれるのでしょうけれども、その辺についてのお考えを、まだまだちょっとあるような気がいたしますので、そういう努力をどうされるのか、お聞かせを願いたいと思います。
#17
○富田政府委員 先生御指摘のとおり、主要先進国における郵便物の国民一人当たりの物数というものは確かに我が国がむしろ最低に近いところであることは間違いのないところであります。
 ただ、アメリカと比べてみますと、例えば金銭関係、請求書あるいは領収証等の送付というような郵便物数がアメリカあたりは非常に多いわけであります。それは国民生活の習慣上の相違みたいな面もありまして、いろいろ各国において郵便物のパターンは少しずつ違いますが、一般的に言えることとしましては、アメリカあるいはヨーロッパ諸国もそうでありますが、広告郵便物の割引制度を早くから導入いたしております。そして、アメリカでは導入しましてもう十年以上たっているわけでありますが、最高八七%近くまでの割引をやるというアメリカのバルクメールはいまだに年々の成長率が高いわけでありまして、年間一三%も成長いたしまして、一方普通の郵便物の方は四。五%ぐらいしか成長していない。ということは、逆に日本でも考えますと、広告郵便物のようなところが料金の割引制度がないために開拓の余地があるといいますか、アメリカに比べるとそれほど物数として出てこないという問題があります。それで、御提案しております今の郵便法の改正で広告郵便物の割引制度が導入されれば、アメリカの例に倣って日本も郵便物が格段にふえるのではないかということを期待しておるわけであります。
#18
○田並委員 時間の関係もありますので法案の方に入らせてもらいたいと思うのですが、今局長が言われたように、確かに欧米諸国の郵便を出す国民的な意識といいましょうか、それと日本の場合と若干の差があることは事実でございますが、今の局長の答弁のとおり、郵便物の割引制度の拡大によって当然増収が見込めるという判断で今度の料金割引制度の拡大を提案されてきたと思うのです。郵便需要が増大すると私ども考えられるのですが、その見通しと増収の見込み等について郵政省はどのように考えられているのか、お聞かせを願いたいと思うのです。
#19
○富田政府委員 広告郵便物の割引制度を実施した場合に、商品注文や商品発送で一部郵便小包を使っていただける等の二次的な利用が発生すると考えております。そういうことからくる相乗的な需要創出効果を総体的に組み合わせて考えてみますと、六十二年度、十月一日から実施するといたしまして半年でありますが、四億五千万円程度の増収はあるだろうと考えておりますし、六十六年までの五年間では全体として約四百億円程度の増収が見込めるものと計算しております。
#20
○田並委員 そこで、また先ほどの要員問題に戻るのですが、当然、収益が上がるということはそれだけ郵便物数もふえるということになります。したがって、要員措置を含めた業務運行の対策というのは立てられているのかどうか。もちろん今までの割引制度の拡大によって取扱方法も一部変わるようでありますけれども、すべてを人件費に持っていくということはなかなか困難でありますから、当然やり方等について工夫が凝らされていると思うのですが、それでもなおかつ要員措置等については十分な対応が必要なのではないだろうか、このように思うのですが、その辺はどうでしょうか。
#21
○富田政府委員 要員措置についてはこれからの問題ではございますが、広告郵便物の性格について見ますと、まず、配達局ごとの事前区分、配達局までまとめて束ねて出していただくということを条件といたしておりますので、途中の区分という作業はございません。それから、郵便局長が指定した時対までに差し出していただいて、そして地域区分局あるいは差し出した局におきましても、原則として深夜の区分作業は行わないということにしております。多少後回しになるということを条件とさせていただきたいということであります。今早い郵便を実現するために、全国の八十幾つある地域区分局におきまして、各局によりましていろいろな時間帯がございますが、非常に夜間作業が大変でございます。そういう夜間の作業には影響を与えないように、広告郵便物を後回しで処理するということを条件としておりますので、作業の平準化がある程度行われるだろうということを期待しておるわけであります。
 それでもなおかつ、配達その他、その地域の状況によりましては部分的には要員対策を考えなければいかぬという面が出るかもしれませんが、それは適時適切に対処していきたいというふうに考えております。
#22
○田並委員 それでは次に、くじ引き番号つきの郵便切手の発行問題についてお伺いをしたいのですが、これは封書並びにはがき等にもこの切手を発行するということなのかどうかということです。それでよろしいのかどうかです。一種、二種両方の切手を出すのか。
#23
○富田政府委員 年賀の封書、通常六十円だと思いますが、その六十円切手にくじをつけることを想定いたしておりましたが、なお民間の方からのいろいろな御要望もございまして、私製はがき等にもくじつきの切手を使いたいという要望もありますので、つまり四十円切手にくじをつけることも今検討いたしております。法律が成立しました場合には、六十円と四十円切手にくじをつけるということを中心に考えていきたいと思っております。
#24
○田並委員 その場合、年賀はがきを毎年毎年前年よりもふやして発行しておりますが、四十円のくじつきの切手が出た場合に、当然私製はがきの方に移っていく、こういう人たちも出てくると思うのですね。そういう場合を想定して年賀はがきの発行枚数を従来よりも減らしていくのかどうか。
 ということは、逆を言いますと、確かに郵政省としては切手を買っていただいて私製はがきにその切手を張ってもらった方がはがき代だけ浮くわけでありますから、経費的には得になるわけですね。しかし、発行枚数が減らされて、利用する側にしてみると、官製はがきがなくなってしまった、私製はがきを買ってその切手を張ることによってお年玉つきの郵便はがきと同じことになる、こういうことを考えると、どうしても私製はがきを買って出さざるを得ない、こういうことになると思うのです。その場合に、それは国民の皆さんが選択をするのは自由でありますからどちらを使おうと構わないのですが、官製はがきが減ることによって私製はがきの分がふえてくる、そのことによって結果的に国民の負担がふえてくる、こんなことも少し勘ぐれば考えられないこともないと思うのです。この発行枚数の今後のあり方についてあわせてお聞かせを願いたいと思います。
#25
○富田政府委員 年賀郵便は年々に多少なりともふえていることは事実であります。そして、くじつきの四十円切手を出した場合に私製はがきの方にどれほど移行するかというのは予想が難しいところでありますが、従来のパターンで一応官製の年賀はがきを想定し、それの上にプラスしてくじつきの切手を考えてくることで当分はいいのじゃないかと思いますが、なお厳密な需要予測をいたしまして適切に対処していきたいと考えております。
#26
○田並委員 時間が参りましたので、大臣に一つだけ、要望というのでしょうか、お考えを聞かせていただきたいと思うのです。
 例の郵便の十四万人体制の問題でございます。第七次の定員削減計画で六十六年度までに総体的に全体の公務員の数を五%減らす、こういうことになっております。また、昨年末の閣議では、合理化、効率化によって六十二年度中に総体として郵政省としては千二百十三人減などが決められておるようであります。先ほど来お話し申し上げましたように、労働集約型の郵便事業でございますから、これからの新しいサービス、需要の拡大、これらを見て、横並びでほかの省庁と一緒に定員削減計画でやることが果たして妥当なのかどうか、こういう気がしてなりません。ぜひ現在の十四万人体制を堅持しながらサービスの拡大に努めるということについても考えておく必要があるのではないか、こういう気がいたしますので、その辺について御見解をお伺いして質問を終わりたいと思います。
#27
○唐沢国務大臣 郵政事業は非常に人力依存度の高い事業でございまして、何よりも正しい、安定した労使関係が大事であろうと思っております。最近は組合の皆さんもいろいろ理解をしていただきまして、深夜勤や鉄道郵便局の廃止についても円滑に実施ができました。実はいわゆる民間版の行革白書によりますと、郵政事業の積極的事業展開は脱帽に値する、こう言っておられるのですが、これはまさに職員の皆さんの協力、また創意工夫、御努力のおかげだと思っております。
 ところで、今郵務局長がるる申しましたように、我々もいろいろなことを考えておりまして、郵便の事業は順調な増加傾向にありまして、今後とも量的拡大を図るためにお客様のニーズに対応したサービスの提供が必要であると思っております。そのためには、要員の確保もやはり十分配意をしなければならないし、また一層の効率化、合理化も推進していかなければならないと思っております。しかも、おかげさまで良好な労使関係にありますので、労使が今後とも率直に意見交換を行って信頼関係を高める中でそういう問題を解決してまいりたい、このように考えております。
#28
○田並委員 終わります。
#29
○深谷委員長 木内良明君。
#30
○木内委員 先ほど来の同僚委員の質疑にもありましたけれども、郵便事業における六十一年度決算の見込みの点で再度踏み込んで確認をしたいことがまずございます。
 すなわち四百三千三億の赤字見込みということで予算はスタートいたしました。四百五十億の増収という先ほどの答弁もこれあり、一部報道による百億円程度の黒字が見込めるのではないかという言及が先ほどございました。これに対して、これはあくまで報道の見込みであってそれほどの規模ではないという先ほど来の答弁があったわけであります。アバウトで結構でありますから、具体的にどの程度の黒字見込みが想定されるか、これが一点。
 二点目といたしまして、黒字に好転しつつある大きな要因といたしましては、ダイレクトメール、小包あるいは電子郵便等の新たな事業のポイントというものが指摘をされるわけでありまして、こうした各部面における事業の成果というものが具体的にどんな形で上がってきているのか、この黒字好転への背景、経緯についてまず確認をいたしたいと思います。
 なお、今申し上げた二点について局長の方から答弁いただいた後、今後の郵便事業における黒字財政基盤を確たるものとするための大臣の見解も承りたい、こう思います。
#31
○山口(武)政府委員 お尋ねの第一点のどの程度の黒字見込みかという御質問についてでございます。
 決算につきましては、先ほども申し上げましたが、ただいま取りまとめ中で確たることがなかなか申し上げられない状態でございます。報道機関等で報ぜられている数字というのはあくまでも報道機関の御判断において書かれたものということでございます。
 現在私どもが申し上げられますのは、収入につきまして予定に対して約四百五十億円程度の増収が見込まれる。それから支出については、これは内容、要素的にはいろいろございますが、総体としてはほぼ予算どおり執行されたものと見込まれておる。そこで、六十一年度につきましては前年度の十二億円を上回る黒字が出るのではなかろうかと考えておるということでございます。特に支出につきましては非常に膨大な書類等の整理、これがこれから最終の段階ということでございますので、具体的な数値というのはまだまだ申し上げかねるわけでございますけれども、そういったことでひとつ御理解をいただきたいと思います。
#32
○富田政府委員 六十一年度は郵便物数が五・五%ふえまして、基本収入においても大体それくらいはふえておるわけでありますが、五%程度の収入増がありますれば現下の情勢ではそれほど赤字を出さずに済んでいくような情勢になってまいります。御指摘のありましたような「レタックス」などの拡充につきましても、予算では三百八十万通の予想をしておったわけですが、実際終わってみますと四百九十万通、百万通以上も上回って「レタックス」が販売されるという状態であります。そういうふうに予算の目標としました額を上回っていろいろな商品が売れるような体制へ努力していく、それが基本的には赤字を出さない体質になってくるというふうに考えて努力をしているところであります。
#33
○唐沢国務大臣 料金値上げをしたときは一番経営は楽なわけですが、年々利益が減ってくるわけでございます。六十一年度は、先ほども政府委員が御説明申し上げましたように、おかげさまで赤字の見込みが黒字を計上できるという見通しになったわけでございます。
 ところで、では今後はということでございますが、ベースアップや物価の上昇等の不確定要素もございまして的確な見通しは困難でございますが、今までの経緯からいって年々非常に厳しさが加わることは否定できないと思います。しかし、今後ともサービスの改善、経費の節減等経営努力を続けまして、料金値上げは極力先送りさせていただきたいと思っております。
#34
○木内委員 今大臣からも答弁があったわけでありますが、今回の黒字額で懸案でありました累積欠損金というものは一掃される見込みである、こう判断をしたいわけであります。そうなると郵便法第九十三条の一項、すなわち「第一種郵便物等の料金の決定の特例」は適用されなくなる。すなわち第二項の条文、「郵政事業特別会計の一の会計年度において、郵便事業に係る累積欠損金が生じないこととなったときは、当該会計年度の決算の完結後においては、前項に規定する方法により新たに料金を定めることはできないものとする。」という規定があるわけであります。この九十三条一項の特例は、すなわち累積欠損金がある場合は、法改正しなくても郵政大臣が審議会に諮問した上、省令で料金を定めることができる、こういうことになっているわけであります。まことにこのとおりであって、決算完結後の累積欠損金が生じない場合においてこの特例というものについてはどのような判断になるのか、確認をしたいと思います。
#35
○富田政府委員 今の先生の御指摘のとおりの条文だというふうに私どもは思いまして、累積欠損金がない状態で省令による料金値上げはできないというふうに考えております。
#36
○木内委員 あわせて、先ほどの大臣の御決意の表明にもあったように、この経営努力というものについてはぜひお願いを申し上げておきます。
 次に、何せ非常に限られた時間でありますので質疑の順序が後先になるかもしれませんけれども、大事なところだけをまずお聞きしておきます。
 今回の法改正によって本格的な割引制度が発足するわけでありますけれども、その趣旨は、料金を低くして利用者を増加させることによって収益増を目指す点に一つはあると思います。今までもいわゆる「エコーはがき」のように広告つきで五円割引のはがきなどを企画し、売り上げを伸ばしてきたわけでありまして、例えば今後の方策として、ほかの事業といいますか、例えば電車の回数券のように、大量に購入する者には割り増しをする、あるいは官製はがきなどを販売する時点において大量購入者には割引する等の方法があると思うのです。
 そこで、新しいサービスの改善の中身として考えられることがいろいろあると思うわけでありますけれども、私はひとつ提案を申し上げたいと思います。
 一つは、小包の日曜の宅配ということでございますとか、さらに兼集地域のポストの日曜における郵便物の回収、こういった日曜日対策というものも巷間非常にニーズの高いところでありまして、これらについてもぜひ前向きに検討され、実施されるように望みたい、このことをまず申し上げるわけでありますが、いかがでしょうか。
#37
○富田政府委員 先生御指摘のとおり、小包の配達、それから日曜日の兼集地区、要するに郵便の配達とあわせてポストからの郵便物の取り集めを行っている地区でありますが、そういうところの施策につきましてはお客様の強い御要望がありますので、本年七月を目途に実施すべく、現在鋭意検討中でございます。
#38
○木内委員 非常に前向きな答弁でございまして多としたいわけでありますが、実施時期についても御検討いただける中であるいはお答え願えるのではないか、こう思いますけれども、いかがですか。
#39
○富田政府委員 七月を目途に努力をしたいと考えております。
#40
○木内委員 次に、最近の広告におきましては、消費者の嗜好の多様化や年齢層による興味度の違いにより、従来のような一律配布より個別的なダイレクトメールの効果が大きいという話をよく耳にするわけであります。今後ますますDMの需要は大きく広がることが予想されるのでありますけれども、料金割引を骨子とする今回の改正はその意味からも適切なものであると評価したいと思います。
 今回、広告郵便物の料金割引率を最高三〇%とする内容になっておりますけれども、現行法においても最高一五%まで割引可能であるにもかかわらず、現実には第一種、第二種とも最高一〇%までしか減額されていないのであります。これがどうして一〇%程度しか減額され得なかったのか、また、今回の改正では三〇%の限度額いっぱいまでの割引がどの程度見込めるのか、この点をお聞きします。
#41
○富田政府委員 先生御指摘のとおり、利用者区分をして差し出された一種、二種の郵便物につきまして最高一五%のところまで割り引けるわけでありますが、現実には一〇%までしかやってないわけであります。これは、従来は一〇%であったものを昭和四十六年の改正で一五%までにしたわけでありますが、郵便番号の普及が十分できますし、それから利用者区分協力が相当の成果をおさめておりまして、一〇%の割引率のまま据え置いて今日に至っておるわけでありますけれども、今後の事業財政に及ぼす影響等を考慮しながら今後検討していきたいと思います。
 なお、DMの割引につきましては法律上三〇%と今からしていただくわけでありますけれども、現実に最高は三〇%が適用になるような制度にしていきたいと思います。最高三〇%で、大量差し出しの条件等によって三〇%を下回るものもありますけれども、三〇%の割引ということは必ず実現いたしたいと考えております。
#42
○木内委員 今回の法改正で料金割引の制度を充実させましても、手続とか広告郵便物の認定、また郵便物の処理が不十分であると当初の目的が効果的には達せられないのではないか、こういう懸念を持ちます。扱う枠を広げる以上は、その手続などは今より一層簡便にならなければ本来的な趣旨から外れてしまう。
 広告郵便物の定義として、営業に関する役務の広告、営業に関する周知または宣伝等という考え方があるわけでありますけれども、これは具体的にはどういったものを指すのか、またそれを認定する基準はいかなるものか、また料金割引の広告郵便物は後回し処理になるということでありますけれども、おおむね何日以内に処理されるのか、具体論でありますが、お聞きします。
#43
○富田政府委員 広告郵便物の定義でございますが、専ら商品の広告、役務の広告、営業活動の広告等を目的としまして、つまり営業活動に伴う宣伝広告目的を持っておるという郵便物で、それと同一内容で大量に作成された印刷物というふうに定義していきたいと思います。したがって、専らあいさつを目的としたものや特定団体の会報誌的なものあるいは請求書、領収証といったようなものは広告目的を持っておりませんので、広告郵便物には該当しないと考えております。その基準につきましても、明確にわかるように省令等で整備いたしまして、最終的には郵便局長の認定ということになってまいるかと思います。
 その手続についても、十分利用者の利便ということを配慮していきたいと思います。
 後回し処理になった場合、時間的にどれくらいおくれるだろうかという御質問でございますが、差出局や地域区分局では原則として深夜帯の作業を行わない、翌日配達体制のためには深夜に区分をしなければいかぬわけでありますが、深夜を避けるとすればそれだけでも一日おくれてしまうわけであります。それから、配達局におきまして業務がふくそうした場合には翌日回しにすることが若干あるということを勘案いたしまして、遅くとも三、四日程度のおくれは最大あるかもしれませんが、それ以上はおくれずに届くだろうと想定しております。
#44
○木内委員 次に、代金引きかえ郵便でありますが、全国ネットを持っている郵便局にとっては、地方、都市を問わず利用できるという点において有利な方法だと思われるのであります。現状は、民間に比べて相当割高になるため利用が伸び悩んでいます。今回の改正によって増収が見込まれると思いますけれども、どの程度を見込んでおられるかということが一点。
 それから、民間と比較すると料金上の差はどの程度になるのか、以上二点お聞きします。
#45
○富田政府委員 まず、制度の改善によりまして増収をどれぐらい想定しているかという御質問ですが、昭和六十二年度は七月一日から実施といたしまして約六千万円程度の増収を見込んでおります。六十六年度までの五年間では約二億円程度の増収が見込めるものと考えております。
 民間との比較でございますが、郵便の現行の代金引きかえ制度でありますと、まず書留料三百五十円を必要としますし、代金引きかえ料が三百円であります。それから、郵便振替料が三十円から三百円くらいまでありますので、一万円から三万円程度の品物を送る場合には郵便の制度ですと約七百五十円かかりますが、民間の代金引きかえはすべてひっくるめまして、一万円から三万円の品物の場合には、送料を別としますと三百円から四百円程度の料金ということになっておりますが、民間の場合は実際に大量に引き受ける場合には大幅に割り引いているというふうにも聞いております。
#46
○木内委員 以上で終わります。
#47
○深谷委員長 木下敬之助君。
#48
○木下委員 今回の改正でくじつき郵便切手等も出せるようになるわけでございます。こういったいろいろなサービスをやっていくというのは大変いいことだと思っておりますが、この機会に少しお伺いいたしたいことがございます。
 まず、くじつきで切手を新しくやるのですが、これまでお年玉のはがき等、くじつきのものがいろいろとあったと思うのです。これはくじをつけてすることによって余分な収入もきっとあることでしょうし、それにまた経費もかかる。これはサービスを中心にこういったことを考えておられるのか。事業としてそういったことをするのは、それなりに収支のバランスがとれておるのか、プラスになっておるのかマイナスになっておるのか、この辺がおわかりなら教えていただきたいと思います。
#49
○富田政府委員 お年玉つき郵便はがきにつきましては、昭和二十四年の制度創業以来賞品を出してきておるわけでありますが、年賀状を受け取る人が年賀状の便りとともに賞品を受け取れる楽しみによって、年々年賀郵便がふえてきたと考えております。もう年賀はがきと言えばお年玉というような連想が浮かぶほど国民の間に定着しておるというふうに考えております。創業時一億八千万枚であったものが三十二億三千五百万枚とことしの正月には発行できたわけでありますから、創設時の約十八倍強となっておるわけであります。
 こういうふうにふえてまいりましたのは、お年玉賞品をつけたということが大きな原因だろうと考えておりますが、この賞品代というのは、賞品代を別途料金の中に含めて取っているのではなくて、通常の経費の中で賞品代を賄っておりますので、お年玉賞品とその料金との関係というのは特になくて、一般の経費の中からお年玉用賞品等の経費を支出しておる状況でございます。
#50
○木下委員 それで伸びてきておるので、そう言いながら、計算はしていないけれども事業としてはそういうサービスをすることによって収支は、それによるサービスのために余分な出費がかかったのではなくて、プラスであろうとかマイナスであろうとか、そのくらいのことはおっしゃられてもいいんじゃないですか。
#51
○富田政府委員 プラスであると思います。
#52
○木下委員 それで切手の方につけると、そちらでまたいろいろと手間もかかればいろいろなこともある。それはそれでこれもサービスで、幾らか手出しになったとしてもやるという感じなんですか。これも幾らかプラスになりそうなお見込みがあってなさるのですか。
#53
○富田政府委員 切手にくじをつける経費そのものは、印刷経費としてそれほどの経費はかからないわけでありますが、賞品を普通の「かもめーる」とか「さくらめーる」並みに出すとすれば、その賞品代の経費がかかるということがあります。しかし、その賞品代の経費を上回ってくじつき切手が売れて郵便物がふえるという効果の方が大きいだろうと思いますので、プラスの効果は必ずあるというふうに期待しております。
#54
○木下委員 大変結構だと思います。このくじつき郵便切手は、年賀状なんかのことを思えば、そのほかにも寄附金がついたものも出たりしますが、そういったことも今後考えておられるのかどうかお伺いいたします。
#55
○富田政府委員 寄附金つきの郵便切手は、もう既にオリンピックとか万国博覧会、国際科学技術博覧会など特別の目的を持って発行する場合に寄附金をつけたりなんかしておりますが、特に現在のところくじつきと寄附金つきをあわせて行う考えは持っておりません。
#56
○木下委員 寄附金のことについてもちょっとこの機会にお伺いしておきます。
 年賀状のときの寄附金は今三円くらい取っておるのだと思いますが、これを集めていろいろなところに配分して御寄附なさっておるのですが、この集めた金額を全部配分して寄附なさっておるのですか、幾らか事務経費みたいなものを引かれたりとかなさっておるのですか。
#57
○富田政府委員 集められました年賀はがきの寄附金等につきましては、この法律に基づきまして、一般の郵便業務の収入とは別に経理いたしまして、社会福祉の増進等を目的とする事業を行う団体に対して適正に配分しておるわけであります。
 この寄附金の取りまとめ等の経費は特別な経費を要しておるわけでありますので、人件費につきましては、この法律第七条に基づきまして控除させていただいております。現在の方法でいいんじゃないかと思っておりますが、一応その寄附金の中から経費として控除させていただいております。
#58
○木下委員 それは何%ぐらいですか。金額でわかれば総額、昨年、その前ぐらいは幾らで、経費はどのくらいかかっておるか。
#59
○富田政府委員 ざっと申し上げまして、およそ約七億円の中の一億円程度でございます。
#60
○木下委員 一億円かかるのを、ちょっとお伺いしましたら、それを全部一応収入で入れて、三円だから全部売れて幾らだからというので取る形ならばそんなにかからないのだろうけれども、これは寄附金で預っておるだけだから、全部別計算で細かくやるのでかかるんだというお話も聞いたのですが、そのとおりですか。
#61
○富田政府委員 およそそのとおりでありますが、項目ごとに計算いたしまして、結果としては一括して郵政事業特別会計に繰り入れております。
#62
○木下委員 窓口ではがきを買ってもらう。そのうちの三円だけ、何枚売るとこの三円分の幾らは別会計だということで、会計を一緒にしないまま、それはそれで送ってためながらやっている、こんなふうに聞いたんですよ。今どき、一緒にまとめてやって、全部で幾らはがきが売れたからということでやれば、そういった億の単位の経費等もかからないで済むんじゃないかな。せっかくのこういうもので、しかも国そのものもそういった福祉等には力を入れておりますし、国の事業、直接とはいえないにしても、こういった郵便事業の中で国がやっておると同じことですから、そういう余分なことに経費をかけずに済むような合理的な方法を考えられたらいいんじゃないかと思うのですが、どうですか。
#63
○富田政府委員 郵政省の任務といたしましては郵便事業の経営ということで一生懸命やっておるわけでありますが、その寄附金は福祉目的、福祉政策の立場からあわせ行うようになっておるわけですが、それに相当な経費がかかりますものですから、その中で、郵便の利用者の方の経費ではなくて、郵便寄附金の方の中の経費として一応やらせていただきたいと考えております。
 なお、先生も御指摘のように、福祉目的を全うするためにはそういう取扱経費がなるべく少ない方がいいわけでありますから、極力節約してやりたい、努力したいというふうに考えております。
#64
○木下委員 きょうは細かい話は、具体的なことまで立ち入っておりませんけれども、なぜかかるのかといったら、そんなふうに、一緒に受け入れて、はがきを四十五円で売ったんだから、それで何枚売れたから最終的にこれだけのお金が寄附金としてあるんだというふうに会計に入れられずに、きちっとそのお金は、三円分だけはこれは預かり金だというような扱いをずっと細かく末端でしてやらなければならないからかかるのだというふうにお伺いしておるので、そんな今どき、ちょっとどこかを変えたらそういうことをせずに全部受けられて、後から計算すればこれだけ寄附金が集まったんだなということができるようになりはしないかと思ったので、御提言申し上げております。ぜひ考えていただきたいと思います。
 そういうことでいろいろと新しいことを考えられて御努力なさって、利用者もふえてきておったり、きょうもちょっと地元の新聞で見てきましたら、いろんな郵便物も昔ほど形にこだわらずに、小さな植木のようなものも配達していただけるような、こういうことになって、大変評判よく伸びておるという話を聞いて、いいことだなと思っております。
 ただ、ちょっと気になることが一つあるのでお伺いしたいのですが、たしかこの五月ぐらいから配達地域指定郵便「タウンメール」ということで、細かいことはわからないのですが、一口に言うと、まさに一地域を戸別にずっと配って回るような、これまでだったら新聞等の折り込み広告等でやっていたり、それからダイレクトメールでも全部あて名を書いて、一応そこに住んでいる人を調べて書いたものを同じような形で依頼しておった。それが、まだ現物というか細かいことは知りませんので、できれば説明していただきたいのですが、一つの指定された、こことこことかいう地域であれば何もあて名がなくてもその地域に配ってもらえる、こういう形ができるようになったと聞いておるのです。
 今まで郵便というのはあて先のあるものをそこに届けておる、こういうものが郵便事業であると思っておりましたが、あて先のないものをその地域に配るということを、どういった法律的根拠に基づいてこの事業の中に加えられてやっていくのか、ちょっと御説明をいただきたいと思います。
#65
○富田政府委員 配達地域指定郵便、愛称といたしまして「タウンメール」というふうにしまして、今般郵トピア指定地区でとりあえず実験的、先行的に実施してみようと思って考えておるわけであります。
 郵便物というのは、一般的にいいまして、先生おっしゃいましたとおり送達先が明らかである、つまりあて名が書いてあって、そして郵便物の体裁をとってそれを配達するということでありますが、その配達地域指定郵便物は一定地域内のすべての住宅等に配達されるために出されるということで、そのあて名の記載が省略されているというふうにとりまして、一時無名あて郵便というふうにも称しましたが、あて名の記載が省略されているのだ、本来、その地域の中のだれそれというあて名があるのだ、そしてそれを、結果としてはその地域全戸という形の表現であて名は特定はされておるというふうに考えておるわけであります。
 なお、こういうような郵便物は、日本でも大正時代に広告郵便という定義で開始したこともございましたし、それから現在イギリス、西ドイツ、フランス、オーストラリア等でも実施されております。そしてまた、昭和六十一年に郵便の大口利用者の会といいますか、ポスタルフォーラムを開きましたときにもそういう需要もございまして、国会での御議論もございまして、一応試行的に様子を見ながら郵トピア指定地域等で実施しようということで今計画しておるところでございます。
#66
○木下委員 全戸に配るのですか。そうすると、そこの地域だと全戸数が決まっておって、その全戸に出すものは受け付ける。その地域、例えば全戸で二十万ほどあったとしまして、そのうちの十万だけ適当に配ってくれなんというのは受け付けないのですか。
#67
○富田政府委員 全戸というのは、郵便局の受け持ち区域がありますが、受け持ち区域の中の全戸も最大限ありますから、数十万というオーダーもあるかもしれませんが、現実には百以上を条件といたしまして、ある町内会単位といいますか、あるいは町名等で区切られた範囲、全戸ということでありますから、数百から数千、まあ百以下はないということで考えておりますが、そういう単位であります。単位がまとまって、その地名、番地等で表示が確実に表示された地域の全部ということであります。
#68
○木下委員 あて名が書いてない、省略されておるだけでと言われますが、戸別のときは、行った先に配達されてなければ戻ってくるなりいろいろなことで、確実に配達されたかされないかとかということもかなりきちっと確認しながら郵便事業というのはやっておったのですね。こういう形の中で、依頼した人は全戸、可なら百と言ったけれども百みんな配られておるのかどうかといった確認は本当にできるのですか。
#69
○富田政府委員 郵便局にはその区内の配達資料といいますか、区内に住んでいらっしゃる世帯については確実な資料がございます。その資料に基づいて確実にお配りするということで郵便局としては責任を果たしていきたいと思います。その確認というのは、現実問題として郵便局並びに配達員を信用していただく以外にないかもしれませんが、しかし伝統的に郵便局あるいは郵便局員は郵便物を確実に届けるということで訓練されておりますし、そういうことは確実にやりたいと考えております。
#70
○木下委員 それはそれで結構なんですが、ただ、そういうことの経過で、過去に例があったとか、あて名がない、あて名を省略した郵便だとか言いながらも、しかし私はこれは郵便とは全然別のものであるという解釈もできる。それを言葉としてあて名のない郵便という形で片づけると、いかにも郵便のような、まして「タウンメール」なんていうとメールですから郵便というような気がしますが、見ようによると、かつてラジオがあった時代にテレビが出てきた、これは絵のあるラジオで、ラジオだから放送法でやれるのだ、こういうことに近い感じがいたしますし、これは郵便の性格というよりはマスメディア的な性格のものがあって、特に電子郵便みたいなものがございますが、あれをかなり広い範囲に依頼されて全部配るということになれば、相当な情報を短時間に確実にまくことができる。こういったことが本来の郵便事業とそのまま同じ形でやれるからといって、何も法律的なものを明確にせずにどんどん広げていっていい分野だとは思えないのです。だから、これから郵政省の管轄の中にはいろいろな部分、放送のことを考えたら物すごく新しいものがいっぱい入ってくると思います。この新しいものをあて名を省略した郵便だというような形で、郵便という言葉を使えば、同じ郵便だから過去の法律でできるのだというような考え方を持ち込まない方がいいと私は申し上げておきたいと思います。
 これは過去にも国会で論議があったと思います。私はしばらく逓信をやっていませんでしたから、そういう論議を踏まえてないお話を申し上げたかもしれませんけれども、新しいものはもう少し別の角度から、それがまたひとり歩きするということも踏まえて考えられないと、この発想は広げようによったら間違いなくひとり歩きしていく新しいメディアとなり得るというふうに思います。
 時間が大体参りましたので、このくらいにさせていただきたいと思います。
#71
○深谷委員長 佐藤祐弘君。
#72
○佐藤(祐)委員 今回の改正はサービスの改善ということでありますが、最初に一、二お聞きしたいのです。
 現在、法律では一五%までの割引可能が省令で一〇%までとなっておりますが、この最高の一〇%の料金割引が行われているものは大まかに言ってどんなものでしょう。
#73
○富田政府委員 一種、二種の郵便物のすべてで、官製はがき等は除かれますが、それで大量に、事前の区分をして出していただくものであります。その中には当然ダイレクトメールもございますが、それ以外の大量に通知する業務用の書類、請求書等も入ると思います。
#74
○佐藤(祐)委員 ダイレクトメールは何割ぐらいですか。
#75
○富田政府委員 特別調査によりますと、全郵便物の二三%程度が現在のところダイレクトメールとみなされる種類の郵便物でございます。
#76
○佐藤(祐)委員 そうしますと、一〇%割引の対象になっているのはダイレクトメール以外にも相当あるということになると思うのですが、どういうものがあるのかちょっと教えてください。
#77
○富田政府委員 例えば電話料金の請求書でありますとか株主総会の通知書とか、そういうような業務用の書類を送るような郵便物が多いと思います。
#78
○佐藤(祐)委員 今回の改正で商品の広告等ということに限定されておられるわけですが、これはどういう理由からでしょうか。
#79
○富田政府委員 広告郵便物に限定いたしました趣旨は、郵便物の中でも広告郵便が価格弾力性があるといいますか、安くなればそれだけまた郵便物をたくさん出していただけるというメカニズムが回りやすい種類であるからであります。つまり、値下げした分以上にまた郵便物を出していただいて、結果として我が方から見まして増収になり得るというところに限定してきた、つまり郵便財政が非常に苦しいものでありますから、この三年間は毎年赤字予算を組んでいるような状況で、いろいろな増収対策を講じていきたいと考えて、その背景からそういうふうに広告郵便物に限定したわけであります。
#80
○佐藤(祐)委員 先ほどの御答弁にありましたが、この問題では、今大変深夜労働が過密になっているので深夜の作業にはしないというふうにおっしゃっていて、それはそういうことで守っていっていただきたいなということが第一点です。
 それからもう一つは、今商品広告に限定された理由の御説明がありましたが、私は要望があればそれ以外のものも、大量に、幾つか条件がありますが、そういうものが満たされるならば対象の枠を広げても差し支えないのではないかという気もしているのですが、その点はどう考えておりますか。
#81
○富田政府委員 今の割引制度は、事前区分ということでその分だけ郵便局側のコストが減るということに着目しての割引制度でありますし、広告郵便物も後回し処理、それから事前区分ということでコストが減る、それからさらに郵便物がふえてきているという効果に着目した割引制度であります。
 なお、先生の御指摘のように、その他の大量郵便物についても割引をどうしていくかということは今後の考究課題であるとは思いますが、今の制度、それから、今後今御提案しております郵便法の改正によって導入していただく広告郵便物の割引制度の動向が現実にどういうふうになるか、また郵便財政の状況等をよく見きわめながら考究していきたいと考えております。
#82
○佐藤(祐)委員 こういうことをお尋ねしたのも、深夜労働が大変なので、できるだけそこが緩和されるというのが望ましいという趣旨でお伺いしたわけです。
 次の問題ですが、十五日の逓信委員会で休養室の問題をお尋ねいたしました。東京中郵について具体的にお尋ねをしたわけですが、そのとき森本人事部長さんはこういうふうに答弁されたわけです。
  東京中央郵便局では、男子の休憩室が各階にございます。そしてまた、女子の休憩室も三カ所にございます。その他、医務室もございます。そうした状況の中で、お尋ねの労安則の六百十八条の施設を満たす施設にこれらが適合するというふうに考えておるところでございます。
こういう御答弁がありました。
 私は、この問題は非常に大事な問題だと考えておりますので、再度お尋ねをしたいわけです。休憩室と医務室があるから労安則に言う休養室を満たしているんだという御答弁だったのですが、きょうは労働省に来ていただいておりますが、この点をお尋ねをしたいと思うのです。
 私どもは、先日、休養室というのはどういう目的でつくられる必要があるか、どういう条件を備えなければならぬかといったことについて改めて労働省にお尋ねをいたしました。そのとき、労働安全衛生規則六百十八条で言うところの休養室の考え方は、事務所衛生基準規則というのもあるのですが、そこで言う休養室の考え方と同じだということですね。この事務所衛生基準規則で言う休養室について昭和四十六年に労働省の安全基準局長名の通達が出されておりまして、「本条の「休養室又は休養所」は、事務所にある専用のものをいうが、」云々とあるわけです。まずこの点では、専用のものでなければならぬということが一つございます。それからまた、畳やベッドがあって横になれるところがあるというだけでは不十分なんだ、病弱者や生理中の婦人が必要なときに自由に使えるというのが一つ、それから、人が余り出入りしない、騒々しくない、明るさも適度だ、そういうことをお聞きしたのですが、労働省の方に改めてこういう点の御説明をいただきたいと思います。
#83
○佃説明員 お答えいたします。
 労働安全衛生規則第六百十八条で定めます休養室につきましては、病弱者、生理中の女子等に使用させるために設けるものでございまして、この趣旨から、休養室の要件といたしましては、男子用、女子用に区分をされまして、そして臥床ができるものであるというほか、一般的な条件といたしましては次のようなことが考えられると思います。騒々しくないこと、照明が明る過ぎないこと、必要に応じいつでも使えること、休養室であるということが労働者に周知されていること等でございます。
#84
○佐藤(祐)委員 私が先日来この問題を取り上げておりますのも、御承知のとおりなんですが、五九・二ですね、深夜に労働が集中しているという問題が非常にあるわけです。ですから、さっきの郵便法改正に関連しても、集中しないようにという点も改めて申し上げたわけですが、こういうことから健康の不安とかが労働者の間にかなりあるわけですね。人間の生理からいって、深夜に労働が集中するというのは好ましいことではないわけですから、そういう中で改めて休養室問題というのはクローズアップしてきているわけです。実際に東京中郵でも、労働者の中から休養室をつくってもらいたいという要望が具体的に出ているわけですね。そういうことから前回もお聞きしたわけです。
 前回は先ほど読み上げたような説明だったわけですが、実際にその後改めて私の方でも確認をしました。今条件の一つに挙げられました、例えば休養室というものをつくって労働者にも周知しなければならぬということがあるのですが、そういうところはないわけですね。改めて確認いたしましたが、ないわけです。前回はいいのだというような御説明だったのですが、今も同じように考えておられるのかどうか。
#85
○森本政府委員 先ほど来お話がございますとおり、東京中央郵便局には全体で二十八ばかりの休憩施設がございますが、そのうち十九カ所には畳が敷いてある、あるいは女子の休憩室には畳があり、医務室がある、その他こういう施設がございますので、労安則上に言う臥床ができる、あるいは男女別々な区分がしてあるということでは、労安則上の要件は満たしておるものと私ども考えておるわけでございます。
 ただ、今お話がございましたように、そうした休養施設が騒々しくないとか照明の問題とか、各般細かいことになりますと、これは何分にもたくさんある施設でございますし、私ども、一々承知ができるわけにはまいりません。いずれにしても、休養施設としてその目的が十分達せられるように、中央郵便局の方で今後とも引き続き配慮をしていくということは肝心かと考える次第でございます。
#86
○佐藤(祐)委員 休憩室がありまして畳も敷いてあるというのは私も確認をしましたが、労働安全衛生規則では休憩設備というのは努力規定でありまして、休養室というのは義務規定なんですね、しなければならぬと。ところがはっきりと、そういう問題意識は東京中央郵便局の幹部の方にはなかった。私たちがことしの春お伺いしてお尋ねしたときに、休養室はありませんという御答弁だったので私はびっくりしたわけですよ。ですから、休憩室はありますが休養室がないという問題で、だから実態も、今お聞きしたように、労働省の説明があったような条件は必ずしも備えていないのが現状だと思います。そういう点は私はぜひ改善をしていっていただきたいと思うわけです。幹部の方にそういう認識がありませんから、したがってここが休養室なんですよということが全然知らされてもいないというのが実情ですね。ですから、そういうことも含めてぜひ改善していくべきであるというように考えておるわけです。
 質問時間も終わりになってきましたから、最後に大臣に、先日はすべてうまくいっているという趣旨の御答弁だったのですが、具体的にはいろいろ問題があるわけですね。休憩室があればいいんだ、畳が入っておればいいんだということではなくて、休養室というのは休憩室と別に、置かなければならぬというのは義務規定なんですよ。その問題意識が幹部にもなくて、必要条件を備えたものもつくられていないというのが現実ですから、もういいんだということではなくて、そういう点をよりよく改善していくという方向で御努力、御指導をしていただきたいと思うのです。そういう点の御所見をお伺いして、終わりたいと思います。
#87
○唐沢国務大臣 東京中央郵便局の休養施設の問題につきましては、詳細は政府委員が御答弁したとおりでございますが、やはり職員の安全衛生、健康管理というのは大変重要でございますから、今後とも法令の趣旨に十分沿うよう指導をいたします。
#88
○佐藤(祐)委員 終わります。
#89
○深谷委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#90
○深谷委員長 これより本案について討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 郵便法及びお年玉等付郵便葉書及び寄附金付郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#91
○深谷委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○深谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#93
○深谷委員長 次に、請願の審査を行います。
 本日の請願日程を一括して議題といたします。
 まず、請願の審査の方法についてお諮りいたします。
 請願の趣旨につきましては、既に文書表によって御承知のことと存じます。また、先刻の理事会で御検討いただきましたので、この際、紹介議員からの説明等は省略し、直ちに採否の決定をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○深谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 これより採決いたします。
 違法有線音楽放送事業者に対する法的対策に関する請願十一件は、採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○深谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 ただいま議決いたしました請願の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#96
○深谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#97
○深谷委員長 この際、申し上げます。
 本委員会に参考送付されました陳情書は、普通郵便局の設置に関する陳情書及び三多摩地域と都内二十三区との電話番号、料金等の統一に関する陳情書の二件であります。念のため御報告申し上げます。
     ――――◇―――――
#98
○深谷委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。
 逓信行政に関する件
 郵政事業に関する件
 郵政監察に関する件
 電気通信に関する件
 電波監理及び放送に関する件
以上の各件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○深谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、閉会中審査実作が付託されました際の諸件についてお諮りいたします。
 まず、閉会中、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合、その人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#100
○深谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次に、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。
 閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員、期間、派遣地その他所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#101
○深谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後零時三十三分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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