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1985/03/20 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第3号
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1985/03/20 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第3号

#1
第104回国会 建設委員会 第3号
昭和六十一年三月二十日(木曜日)
   午後三時三十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十日
    辞任         補欠選任
     藤原 房雄君     白木義一郎君
 三月二十日
    辞任         補欠選任
     福田 宏一君     杉山 令肇君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         小山 一平君
    理 事
                工藤万砂美君
                堀内 俊夫君
                増田  盛君
                青木 薪次君
    委 員
                井上 吉夫君
                遠藤  要君
                志村 哲良君
                杉山 令肇君
                服部 安司君
                馬場  富君
                上田耕一郎君
                山田  勇君
   国務大臣
       建 設 大 臣  江藤 隆美君
   政府委員
       建設大臣官房長  高橋  進君
       建設省建設経済
       局長       清水 達雄君
       建設省都市局長  牧野  徹君
       建設省道路局長  萩原  浩君
       建設省住宅局長  渡辺  尚君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        荒木 正治君
   説明員
       環境庁自然保護
       局企画調整課長  加藤 栄一君
       大蔵省主税局税
       制第三課長    瀧川 哲男君
       林野庁林政部企
       画課長      赤木  壮君
       通商産業省産業
       制作局商務室長  宮本 恵史君
       運輸省地域交通
       局交通計画課長  荒井 正吾君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国際花と緑の博覧会の準備及び運営のために必
 要な特別措置に関する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(小山一平君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十日、藤原房雄君が委員を辞任され、その補欠として白木義一郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(小山一平君) 国際花と緑の博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案を議題といたします。
 前回、本案に対する趣旨説明は聴取しておりますので、これより直ちに質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○青木薪次君 この法案は花と緑でありますから、余りむきになって議論するような話ではないし、なるべく内容を添えたものにしていきたいという立場に立ちまして質問をいたしたいと思います。
 大阪は我が国第二の大都市でありますのでそういう意味で京阪神の中心的な都市であり、昨年の筑波の科学博覧会に次いで昭和六十五年に開かれることになったようでありますが、大阪で開かれるようになった経緯というものは、今私が申し上げた、いわゆる我が国第二の都市であるという立場から、立地条件全体の立場から、あるいはまた鶴見緑地というものが大阪のすぐそばにある、こういったような問題のもとに大阪に決められたのかどうなのか、その経緯について簡単に説明をしていただきたいと思います。
#5
○国務大臣(江藤隆美君) 先生ただいまお説がございましたように、大阪は我が国の第二の大都市であり、これはもう眼鏡で言えば片っ方の中心都市であることは言をまちませんが、この国際博については大変立地条件がよかったということ、それから何としてもやっぱり地元の熱意が大変なものであったというようなことがございます。それから、大阪は大都市ではありますが、今住宅を進めておりますわけですが、その中で、何といいますか、緑が一番少ない都市だ、こういうことが言われております。同時に、大阪から京都というのは、こうした庭園とかあるいは生け花、日本古来のそういう芸術文化等の伝統のあるところでありますので、そういう地元の熱意とあわせて立地条件、あるいは歴史的な背景をもとにして大阪に決めさせていただいた、こういう経過でございます。
#6
○青木薪次君 国際花と緑の博覧会は、博覧会条約に基づく特別博覧会であると同時に、国際園芸家協会によって承認された国際園芸博覧会でもあるわけでありまして、国際園芸家協会によって承認されたということで、博覧会の性格あるいは開催の目的や実施方法に何か違いがあるのかどうなのか、その点をお伺いしたい。
#7
○説明員(宮本恵史君) 国際博覧会の取りまとめを行っております通産省から御答弁申し上げます。
 国際花と緑の博覧会は、オランダにございます民間組織であります国際園芸家協会、AIPHによりまして大国際園芸博として承認をされておりまして、これを前提として国際博覧会条約に基づきまして、博覧会国際事務局、BIEと申しますけれども、BIEによって開催が承認されたものでございます。AIPHの承認によりまして本博覧会はBIEの承認への道が開かれるとともに、AIPHに加盟をいたします各国の園芸家団体の協力を得られることになったわけでございます。また、BIEの承認によりまして国際博覧会条約に基づきます一九九〇年におきます唯一の国際博覧会としての地位を獲得したわけでございますが、それとともに、この条約に基づきます加盟各国政府によります公式参加あるいは政府援助ができるようになったわけでございます。
 このように、AIPH並びにBIEの承認によりまして、国際花と緑の博覧会は国際博覧会条約に基づきます特別博覧会の位置づけを得るとともに、国際園芸博として最高の地位を得たわけでございます。
#8
○青木薪次君 この博覧会の性格やねらいというものが沖縄海洋博とかあるいは筑波の科学万博と同じものであるとするならば、それに対する政府の資金、人材面の助成とかあるいはまた協力も同様であるべきだと思うのでありますが、政府の取り組み方にかなり相違があるようでありまして、政府の助成、協力についての基本方針は大体どういうことになるのか御説明願いたいと思います。
#9
○政府委員(牧野徹君) まず結論から申し上げまして、先生御指摘の過去の万博と同様、政府としては全力を挙げて各種の援助をやってまいります。
 それをさらに若干詳しく申し上げますと、先ほど先生おっしゃいましたように、あの会場は既に一部オープンされている都市公園そのものでございます。まだ公園の整備も続行中でございますから、そのような意味で、博覧会を成功させるためにも、まず継続しております公園整備を鋭意行いたいと思います。それからさらに、博覧会の開催主体でございます博覧会協会に対しましては、法律をお認めいただければそれに基づきまして国の補助なりあるいは人材の派遣を行いたいと思います。さらには、やはり博覧会を成功させるためには、いろいろ関連の公共事業の推進を図る必要もございます。そういうものも行いまして政府として全力を挙げて、この国民的な大事業と言えようかと思いますが、博覧会を成功に導きたいと考えておる次第でございます。
#10
○青木薪次君 資料によりますと、我が国で開催された国際博覧会の概要について、万博が関連事業費として六千二百四十一億円かかって、それから沖縄の海洋博が千八百八億円、国際科学技術博覧会が四千二百十三億円かかっているわけでありまして、こういうような水準で線を引いていくと一体幾ら関連事業費がかかることになるのか、この点の説明をお願いしたいと思います。
#11
○政府委員(牧野徹君) 過去の博覧会に関します事業費は、ただいま先生御指摘のとおりだと思いますが、実はこの関連事業費と申しますのは、今後法律をお認めいただき関係閣僚会議が設置されましたところで正式には決定される、これは過去のいずれの博覧会もそうでございます。ただ、今現在我々はもちろん事業を、計画を進めておりますので、そういう意味で申し上げますと、関連する公共事業は、例えば当然のことながら道路もございます。それから公園、これは周りの公園でございます。あるいは下水道等ございますが、正式には先ほど申し上げたような手続を踏まなければなりませんが、一応今最低限で私どもが見積もっておるのは約六百億というふうなことでございます。
#12
○青木薪次君 ざっと聞いたところによりますと、整備費が百二十億円、それから会場建設費が三百六十億円、締めて四百八十億円で、他に運営費が三百四十億円かかる。これは収入としては入場料で賄う、こんなふうに考えていいんですか。
#13
○政府委員(牧野徹君) 先ほど私申し上げましたのは関連公共事業の方を申し上げてしまったわけで、ただいまおただしのこの会場そのものについて申し上げますと、ただいま、主会場の整備費はおっしゃるとおり四百八十億円程度かかろうかと思います。そのうち、先ほど申し上げましたように、あそこはまだ築造中の都市公園でございますから、都市公園の整備費そのものをつぎ込んで博覧会のために使用、それが百二十億円ございます。その残りの三百六十億円がいわば博覧会協会が行います会場建設費ということになるわけでございまして、そこにつきましてはいろいろ民活を用いたり、国、地方公共団体が補助するということになります。さらに、建設が終わりましてオープンして、運営費の段階で、ただいまの三百四十億円というようなお話がございましたが、これはまだいずれも正式に決めたわけではございません。あくまでも、総入場者数及びその際の入場料をどのように設定するかによって、トータルで出てくる問題だというふうに考えております。
#14
○青木薪次君 大阪市で出している数字が大体細かな数字として一応理解できるわけでありますが、約二十の企業パビリオンを誘致する計画で、大阪市の試算としては、博覧会協会が出資する事業費は約七百二十億円で、会場周辺の道路整備など、今都市局長が言われた関連事業費約一千億円、パビリオン建設費が約五百億円、総事業費は締めて二千二百億円、関連事業費を入れますとそういうように試算をしているようであります。このほか、会場までのアクセスとして国鉄の京橋駅から地下鉄を新設することにしておって、この建設費が約一千億円。民間のシンクタンクによれば、花の万博の誘発効果は、全国規模で二兆数千億円にも上るという波及効果も含めて相当大がかりな試算をしているというのであります。
 この点から考えて、今都市局長の言われた公園費、国の補助も地方負担も含めて百二十億円が公園費。そのほか、四百八十億円から百二十億円を引くと三百六十億円になる。したがって、この中、また将来公園費を別に入れる。それは将来公園として残ってひとしく持続して使うことになるわけだから、この分が七十億円。それで協会として三百六十億円から七十億円を引いた二百九十億円というもの、それが国が五十億円、地方が五十億円、民間が百十億円、そのほか競馬、競艇、オートレースと言われるようなギャンブルの方から上がる金が八十億円、こういうように聞いているわけでありますが、この数字は間違いですか。
#15
○政府委員(牧野徹君) 間違いだとも何とも言いかねる点もございますが、ただ私が自信を持って言えるのは、四百八十のうちの百二十はこれは今までどおりの既定公園整備費ですから大体それは間違いないと思うのです。それから、残りの三百六十の中にさらに、言ってみれば国体をおやりになる場合に若干集中投資をいたします、それと並ぶような形でこれも公園整備費を入れるだろうとおっしゃれば、それも事実でございます。ただ、額が、たしか先生は七十とおっしゃいましたが、そうなるのか、もう少し詳細に、この全体計画はあくまでも六十一年度に博覧会協会がお立てになるわけですから、それを見ませんと端数のところ辺でどうなるかわかりませんが、物の考え方の基本としてはおおむねそういうことかなという感じはいたします。
 それから地下鉄は、先ほど私申し上げませんでしたが、大阪の市長さんは非常に御熱心でございまして、京橋から鶴見緑地まで五・五キロでございますか、約千百億程度かかるかなとおっしゃっていますが、それはそのとおりだろうと思います。
 以上でございます。
#16
○青木薪次君 運輸省にお聞きいたしたいと思います。
 今の都市局長答弁による地下鉄の建設費一千百億円というものについては、これはそう簡単にはできない。まず許可が必要でしょう。それに基づいて、いわゆるアクセスその他いろんな関係、地元との整合性のある計画を立てて実施に移さなきゃならぬということになってくるし、資金の調達ももとよりでありまするけれども、それらの関係等について、一体間に合うのかどうなのかという点についてはいかがですか。
#17
○説明員(荒井正吾君) 先生お尋ねの点で、会場アクセスをどうするかという点と、それとの関連で地下鉄の建設が開場までに間に合うかという二点について、簡単にお答え申し上げます。
 まず、会場アクセスにつきましては、私ども、期間中に約二千万人の入場者があるというふうに一応今の段階では漏れ伺っております。そういたしますと、一旦平均十万人という観客が入られることになりまして、そのアクセス、輸送手段というのは適切な方法で行う必要があろうかと思います。今後、関係機関と協議を重ねまして、最善の輸送計画を作成していくつもりでございます。
 その中で、大阪市から去る一月三十一日に地下鉄の申請がなされております。大阪環状線の京橋駅から鶴見緑地に行く間五・数キロの建設申請でございますが、現在大阪府において審査中でございまして、しばらくたちまして運輸省及び建設省に進達がなされてくると思います。
 それで、建設計画によりますれば、六十一年度着工、六十四年度完成を目途とされておるようでございます。非常に順調にいきますれば六十四年度完成という計画がなされておるということでございます。
#18
○青木薪次君 民間活力の積極的活用ということをうたっているわけでありますが、今回の万博の一つの目玉になっているものに、民間企業の、先ほど申し上げました施設参加費というのがあるわけでありますが、これはいかがでしょうか、大変大きな期待をかけ過ぎているんじゃないか。今も、二千万人の人が入る、こういうことでありますけれども、外国は大体三百五十万人から四百万人、これが大体外国の実績です。そういう点から考えて絶対的自信があるかどうかという点につい
て、もう一度答弁をしてください。
#19
○政府委員(牧野徹君) 五年後に半年開かれる博覧会でございますから、先生から絶対的な自信と言われると私もなかなか答えにくいところがございます。
 それから、外国の同種の博覧会の入場者数は、おっしゃるとおり、例えばミュンヘンが七百万人というふうな数字のようでございます。ただ、やはり私は、今度の博覧会の会場が大阪の都心から六、七キロ、それから、ただいま運輸省さんの方から御説明のあったような地下鉄もできるとか、私どもの方で道路もよくするということをすれば立地条件は非常にいい。加うるに、冒頭大臣からお話のありました、京都なり奈良なりという古都も控えておるわけでございまして、あそこ一カ所だけがセールスポイントということには必ずしもならないというふうなことを含めますと、これは現段階ではあくまでも期待ということになるのかもしれませんが、二千万人という数字を考えておるという次第でございます。
#20
○青木薪次君 過去今まで三回のいわゆる万博が、大体将来の未来図を描いたいわゆるハードな面の主張をした。今回は全くソフトな面を売り込みにしているから、その面でのいわゆる国民の関心というものは高まるだろうと思いますが、外国の例その他を考えてみて、二千万人ということについてはなかなかこれは大変な課題じゃないかというように私は考えているわけでありますが、大臣、財政再建中で国家財政が大変なことは理解するのでありまするけれども、苦しいのはやはり地方財政も苦しいということになるわけですね。したがって、民間企業も同様だということになれば、国民的事業として取り組む以上、例えば建設費に対する国庫補助は筑波万博と同じように三分の二にするなど、政府としても十分な助成、協力を行うべきじゃないだろうかというように考えるのでありまするけれども、この点いかがですか。
#21
○政府委員(牧野徹君) 補助率のお尋ねかと思いますが、先ほども申し上げましたが、まず第一番目に、この基盤が公園そのものですから、要するに私どもの補助金も入れた公園整備費で相当実質上お手伝いできる、こういう点もひとつお考えの中に加味していただきたいと思います。その上で、おっしゃるとおり民間のお力もかりて、なお残ればこれは国と地方で仲よく半分ずつ持とうというのが基本的な考え方でございます。
#22
○青木薪次君 今都市局長の答弁で大体内容的にはアウトラインはつかめましたけれども、やはり内容の充実した楽しく魅力ある博覧会にすべきである、こういう立場に立って、いろいろな問題を含んでおりまするけれども、最後に、大臣のこの問題に対するひとつ決意といったようなもの、私が挙げましたいろいろな問題点が実は少しはあるんです、ですからその点に対する決意表明を聞いて、少し早いけれども、私の質問を終わります。
#23
○国務大臣(江藤隆美君) これは国際博覧会条約に基づく国際的な名誉ある行事でございますから、政府としては、各省庁よく相談をいたしまして、これは地元の皆さん方の気持ちのいい御協力がいただけるように、誠心誠意、財政的にもその他、人の面においても、あるいはまたいろんなノーハウ面においても、あらゆる協力を惜しまずに、これを成功に導くように努力をしてまいりたい、このように考えておりますので、またいろいろお気づきの点がありましたらよろしく御指導賜れば幸いだと思います。
#24
○馬場富君 私も花と緑の万博の問題について二、三点御質問いたします。
 今質問が出ましたように、今度の万博が民活万博とも言われておりますが、非常に民間活力を生かすという意味で、大臣は建設省の民間プロジェクト推進会議の議長でもいらっしゃいますが、そういう点について、これが民活万博と位置づけられたその理由について御説山願いたいと思います。
#25
○政府委員(牧野徹君) この博覧会が国際博覧会条約に基づいて開かれる日本で四番目の博覧会という基本的な性格は、これはそのとおりであります。ただ、先ほどからもちょっと御説明申し上げていますように、この博覧会を開くについては、いろいろハード面のみならずソフトも含めて、言ってみれば民間の方の創意工夫も十分に加味した博覧会にまずしたい、あるいはしようという皆さんの御決意もございまして、そういう意味で私どもは言っております。俗称で民活万博といいますか、博覧会条約上の博覧会というのは変わらないけれども、私どもの取り組み方がそういう取り組み方だというふうに御理解いただきたいと思います。
#26
○馬場富君 だから、そういう意味で、御趣旨のように民間活力が増大される大きい位置づけとなるかどうか、こういう点についての御自信はどうでしょうか。
#27
○国務大臣(江藤隆美君) 当初から何もかもすべてを役所でやろうということではありませんで、まずこの協会の設立に当たりましても各方面の意見を承りまして、官主導というよりか、実質の運営になったならばやっぱり民間人を責任者としてできるだけひとつ民間の皆さん方の知恵を導入してやっていこう。それから、やっぱり全部国費によってやるということではなくて、財界からもそれなりの応分の御協力もいただこう。それから、基礎的なそういう会場の造成ですとか、あるいはまた取りつけ道路、いわゆる会場への道路ですとか、先ほど御意見のありました地下鉄ですとか、そういうものはこれは当然公共専業としてやらなきゃなりませんけれども、今度はいよいよパビリオンを建てるとか出品をするとかいうことになりましたら、これは国内外の民間の皆さんの御協力を広く仰がなきゃいけない。
 要するに、我々も精いっぱいの御協力は惜しみませんが、しかしできるならばひとつ民間の皆さん方の創意工夫、ノーハウを十分この際に発揮していただいて、そして意義ある博覧会にしていこう、こういう考え方で取り組んでおるわけでございます。
#28
○馬場富君 そういう意味で内容的にもやっぱり民間活力が増大されるような、私は反対じゃありませんよ、そういう民間活力が増大されるということで一つはやはり経済の活性化ということも考えられる位置づけが、今までの万博とは違った内容があるかどうか、そういう点をお聞きしておるんです。どうでしょうか。
#29
○国務大臣(江藤隆美君) 一般的に公式論を申し上げるのは釈迦に説法みたいになりますが、こういう一つの公共投資が仮に行われますというと、その経済に及ぼす乗数効果は初年度において一・四七、次年度が〇・七八、三年目が〇・四七、大体GNPを二・七二程度は引き上げていくであろう。仮にここで一兆円の投資が行われるということになれば三兆八千五百億程度の経済的な波及効果をもたらす、こういうふうに言っておるわけでありますから、私どもはそういうことを念頭に置きながら今後の事業を進めるようにいたしたいと思っておるところでございます。
#30
○馬場富君 わかりました。
 次に、中身の準備の問題についてでございますが、六十一年度中に基本理念あるいはテーマなど基本構想を策定して、それに基づいて具体的な会場基本計画等を策定する段取りになると思われますが、基本構想の原案はどのように考えられておるか、またどの程度固まってきておるのかお示し願いたいと思います。
#31
○政府委員(牧野徹君) ただいまお話しの基本計画等は六十一年度に、博覧会を主催いたします博覧会協会がおつくりになるということになるわけでございます。ただ、私どもといたしましても、先ほどから御説明していますように、BIE等へ開催申請もしておるわけでございますから、原案といいますか、たたき台的なものはイメージとしてあるわけでございます。
 そのイメージの中身を若干御説明申し上げますと、一つは、この花と緑の博覧会というのはインターナショナル・ガーデン・フェスティバルと言われるものでございますから、世界各国の庭園あるいは園芸等の展示のゾーンがまずメーンになろうと思います。それにつけ加えまして、地方公共団体のグリーンフェスティバルと申しますか、民間、地方公共団体の出展のゾーンがあろうかと思います。三番目には、カルチャーゾーンといいますか、花と緑に関します文化、芸術のゾーン。さらに四番目には、やはり楽しいものにするという必要がございますので、レクリェーションのためのゾーン。そのようなことを考えておる次第でございます。
#32
○馬場富君 次に、国際博覧会でありますので、やはり筑波博もそうでございましたが、外国からもできるだけ多く出展参加してもらうということが私は必要である、こう考えますが、どの程度の出展参加が期待されておりますか。
#33
○政府委員(牧野徹君) 外国政府の出展参加といいますのは、正式には、BIE総会で登録申請が承認されました後、これは一番早ければ六月ぐらいでございますが、その後閣議決定を経た上で、外交ルートを通じて正式に御招待あるいは出展参加をお願いするということになります。そこで、現段階では外国からの参加国数等は未定でございますが、この博覧会が東洋で初めて開かれるわけでございますから、その意義を世界各国に御理解いただいて、できるだけ多数の国の参加が得られるように努めてまいりたいと考えております。
#34
○馬場富君 じゃ次に、入場者は約二千万人、筑波並みと予想されておりますが、これに対しまして、根拠と実現の可能性ですね。
 あわせまして、先ほども出ておりましたが、この二千万人が可能だとしますと、筑波でも非常に問題になった点はやはり輸送対策の問題であると思います。これに万全を期さなきゃならぬという点がございますが、会場へのアクセスはどのような計画になっておるのか。
 あわせましてもう一点は、地下鉄が、今話が出ていましたが、かなり困難なような状況も私たち聞いておりますが、この点についての御説明を願いたいと思います。
#35
○政府委員(牧野徹君) 入場者数二千万人につきましては、確かにいろいろ御意見がございまして、こういうたぐいのものについては、先ほど御質疑がございましたように、例えばミュンヘンは七百万人だ、二千万人というのはいかがかという御意見があることは承知しておりますが、繰り返しになりますが、やはり私どもといたしましては、非常に恵まれた立地条件にある。交通も基本的にいい。さらに、大阪のあのワンポイントだけではなしに、古都の京都、奈良もあっていろいろ皆さんが有意義な楽しい計画が立てやすいということで、今現在では、いろいろ私どもも努力して二千万人程度を確保したいというふうに期待している。正式の見込み等は、これは運営費等の関係が出てまいりますから、六十一年度にこれも博覧会を主催します協会の中でぎっちり積み上げることになるわけでございます。
 それから、仮に二千万人だとするとアクセスがどうかというお話でございまして、私どももこれはこの博覧会を成功させるためには最も大事なポイントの一つだと考えております。基本的には、バスでございますとか、あるいは京阪電鉄、あるいは国鉄等の駅が、歩くにしては少し遠いかもしれませんが、非常にぽつぽつと周りにございます。それから、もちろんマイカー等で来られる方もありましょうから、これは建設省所管の道路事業、街路事業で、必要なものは徹底的に地元と調整をしながら整備をしていきたいと考えております。
 それから、地下鉄のお話は、先ほどの運輸省の御答弁、早ければというので、何か間に合うのではないかと私としては期待をしているというふうな状況でございます。
#36
○馬場富君 ちょうど運輸省も来てみえますので、地下鉄のその計画は実はこの万博に間に合うのかどうか、その点どうですか。
 あわせまして、この万博に我が国初めてのリニアモーターを導入するという計画があるようでございますが、これが開会までに間に合うかどうかという点ですね、この二点御説明願いたいと思います。
#37
○説明員(荒井正吾君) まず、地下鉄が開場までに間に合うかどうかという点につきまして、先ほど現在の申請状況を申し上げたところでございまして、繰り返しになりますが、現在大阪府において審査が行われておりまして、間もなく本省に提出、進達されると思います。本省におきましては、十分申請内容を審査いたしまして、運輸審議会というところにもかかりますが、至急に処理したいと思います。それで、間に合うかどうかにつきましては、工期がどの程度かかるかということでございますが、予定では三年をやや超える程度と聞いておりますので、本年内に着工すれば計画としては間に合う状況にあろうかと思いますが、今後の審査内容次第だと思います。
 なお、こういう地下鉄を導入いたす際に、我が国で初めてのリニアモーターカーを導入する計画があるというお話でございます。リニアモーターカーは、車輪は車輪としてつくわけでございますが、動力がリニアモーターによる駆動だという方式でございます。どのような方式を導入するかということは、一義的には申請者であります大阪市が判断するわけでございます。例えば、建設から運転、保守の各段階におきましてそういうシステムが実用的であるかどうか、経済的に十分ペイするかどうかを総合的に判断されることになろうかと思います。
 現在、リニアモーターカーを導入して地下鉄を建設されるかどうかにつきましては、正式なそういう計画だというふうにはまだ聞き及んでおりませんのでその点は何とも申し上げられない状況でございますが、技術的なことについて状況を申し上げますと、そういうリニアモーター駆動の地下鉄が、実用化できる鉄道システムとして、安全性だとか耐女性あるいは走行性につきましてはまだしばし走行実験等によりまして確認作業を行う必要がある段階でございまして、現在、運輸省と民間が共同して技術試験等の作業を進めておる段階でございます。
#38
○馬場富君 それじゃここで、万博と離れますけれども、民活の問題で何点かちょっと質問していきたいと思います。
 この委員会の席上で何点か私、中部を中心とした伊勢湾岸道路の推進について何回か質問をいたしましたし、過去においては建設大臣も二回にわたって実地調査もしていただきました。中部のプロジェクトとして非常に大事な一つの事業でございますけれども、この面につきまして、先日も大臣が名古屋にいらっしゃいまして、民活で積極的な取り組みをされるという意見を聞きまして非常に気を強くしておりますし、また非常に私なども賛成をしておるわけでございますが、この伊勢湾岸道路の推進につきまして、地元も大変盛り上がってきた空気にあると私は思うんです。
 そういう点で、この湾岸道路の推進につきまして、特に大臣は民間プロジェクトでこれを推進していこうという一つの方向性を出してみえますが、この事業が六十二年度予算要求の中で、概算要求を目指しましてどのようなスケジュールで民間プロジェクトに持ち込まれる計画がなされておるか、説明を願いたいと思います。
#39
○国務大臣(江藤隆美君) 先般申し上げましたように、伊勢湾岸道路はもう西の一橘ができておりまして、真ん中とそれから東の橋梁が二つ残っておるわけであります。これをやりますのに現在千三百四十億と試算をいたしておりますけれども、実質はやっぱり千五百億ぐらいかかるのではないか。したがいまして、これほどの大事業ですから、あの取りつけ道路の部分についてはことしいよいよ着工するわけでありますが、橘までなかなか進まない、また年月もかかるということで、ひとつ民間の御協力もいただきながら、できるならば三%程度の金利にまで下げると大体この橋はペイするようになるのではないか、こういう計算を持っておるわけでございまして、今月じゅうに、当初から申し上げておりましたように、建設省から地元の県、市に対して正式な素案をもちまして御協力を仰ぐために申し入れを行いたいということで、目下準備をいたしておるところでございます。
 詳細につきましては、必要がございましたら、道路局長が来ておりますからお答えをさせていただきたいと思います。
#40
○馬場富君 それじゃ、大臣の今の説明に基づきまして道路局長の方から、先ほど申し上げました今度予算の面で六十二年度の予算を目指してどのようなスケジュールで民活化へいかれるのか、そこらあたりのスケジュール的なものをちょっと御説明願いたいと思います。
#41
○政府委員(萩原浩君) ただいま大臣が申し上げましたとおり、建設省といたしましては、伊勢湾道路の事業化につきまして具体的な検討を始めております。例えば事業費の問題であるとか、工期の問題であるとか、事業主体の問題であるとか、あるいは財源の構成であるというようなことをいろいろ検討いたしておりまして、いろいろな案について今比較いたしておるところでございますが、早急にその基本的方針をまとめまして、大臣が申し上げましたように、今月中には関係自治体にそれをお示しし、協議を開始いたしたいというふうに考えております。私どもの案につきまして関係自治体がいろいろな問題点をまた提起していただけると存じますが、そこら辺を踏まえましてできるだけ早くこの素案をまとめてまいりたい。その素案をもとにいたしまして、六十二年度の予算要求に反映させてまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#42
○馬場富君 わかりました。ではそのようなスケジュールで、地元の協力体制もかなり進んできておるように思いますので、ぜひひとつ早期にその打ち合わせ等にも入っていただきたい、こう思います。
 次に、この建設方法の詰め方の中で何点か、大臣がお話しになった中で案が出ておりますけれども、例えば、一つは、民活の場合でも、今の東京湾横断道路のような立法化による問題もあります。もう一つは、地元の道路公団が一つは主体となって公団債等を発行していくような資本参加の、明石大橋のような方式もあります。それから第三セクターのような方式もありますし、また地元の道路公社等が推進する場合等もある。四案あたりが私は出てくると思うんですね。その中で当局は、この四つの案の中のいずれかだと私も思いますし、当局もそうおっしゃっていますから、そこらあたり、どこらあたりが一つは見通しがあるのか。ちょっと案を示していただきたいと思います。
#43
○政府委員(萩原浩君) 先生おっしゃいましたように、民間活力を活用する方法にはいろいろな案が考えられます。そのおのおのの案のよい点と悪い点といいますか、この案でやればこの点は非常にうまくいくけれどもこの点はちょっといろいろ問題が出てくるのではないか、そういういろいろなことを全部組み合わせて今検討しているところでございます。特別立法という形があそこでそぐうのかどうかという問題についてはいろいろ問題があろうと存じますけれども、本四の明石架橋で採用されましたような方式であるとか、あるいは別のいろいろな物の考え方を取り入れた方式であるとか、それから現在地元では愛知県の道路公社と名古屋高速道路公社という二つの道路公社もあることでございますので、そこら辺も含めまして、どのような事業主体あるいはどのような財源構成がよろしいかということについて今鋭意研究しているところでございまして、まだちょっと結論を出すまでには至っていない状況でございます。
#44
○馬場富君 私も現地の実情が、そこに住んでおりますし、この問題に最初から取り組んでおりますのでわかるわけですが、やはり特別立法のような行き方というのは困難ではないか。実質やはり西大橋については道路公団が主体となって建設し、運営しています。続いて中央大橋と東大橋をつくっていくわけですから、一つだけを除いて別の方式をとるというのはなかなか難しいんじゃないかと思います。そういう点では地元の道路公団が中心となって、明石方式のような形で、公団債等も民活で協力を求めながら進めていくということが、やっぱり現地の状況としては必要なニュアンスを私は受けるわけです。
 今名古屋市や愛知県の話も出ましたが、今名古屋市も高速道路をやっておりましてそれで精いっぱいのような状況にありますし、愛知県もそんなような状況にあります。そういうことからいくと、そのことがやっぱり地元の声の中で強い、こう私は見るべきですし、事実、その道路の中の一つの橋を道路公団が今実は主体となって建設し運営しておる状況にあって、それに即した行き方の方が一つは望ましいのではないかというふうに考えるのですが、大臣、この点どうでしょうか。
#45
○国務大臣(江藤隆美君) ここでどの方法をということを断定することは御遠慮させていただきたいと思いますが、幸い名古屋市は名古屋高速道路公社でございますか、特殊な機構を持っておりますので、その辺も大変参考になるな、こう思っております。
 それから、今先生おっしゃいましたように、あそこはやっぱり名古屋環状二号線というものの整備が実は急がれるわけでありまして、ただ湾岸道路をつくればいいということだけではありませんで、あの環状二号を早く整備することが大事ですから、そういうものとの関連も含めながら、余りこうと言ってこっちが押しつけるのじゃなくて、幾つかの案を持って素直な形で地元に御相談をさせていただこう、こう思っておるところでございます。
#46
○馬場富君 じゃ今月中に、大臣は東京サミット前とおっしゃっていますが、そういう幾つかの案を持って地元の県や市と折衝されるという考え方で理解してよろしゅうございますか。
#47
○国務大臣(江藤隆美君) 今月じゅうに御相談を申し上げまして、そして道路局長が先ほどお答えさせていただきましたように、事業の主体はどこであるか、どういう手法でやっていくか、それらの基本的な考え方をサミットまでに打ち立てるようにいたしたい、こういうことでございます。
#48
○馬場富君 この道路につきましては、大臣の民活案からも一つは考えられます。中部の民間活力の増大のための施策としての実用性も一つございますが、特に、名古屋を中心とした愛知県が交通事故死が常に日本で一、二番なんです。この問題としても僕は、これに執念をかけて取り組んでいるんです。
 というのは、名古屋は国道一号線の通過によって交通事故が多くなった、市内通過で。そのために名四国道のバイパスをつくった。これももう満杯状態でとても消化し切れないということで、ここの二つが非常に大きい交通事故死の要因になっておるわけです。そのためにどうしてもやはり海上部を通して結局三重県に通ずる線をつくることが一番良策だということから、環状二号線の海上部としてこれは立案されてきたものであります。それに伊勢湾岸道路という問題が一つは併用されまして、交通量の問題等からいっても非常に結構なことだと思いますし、地元民も大変これを望んでおるわけです。
 だからそれは、一つは、中部の交通災害や交通事故を守るためにも、やはりこのプロジェクトというのはどうしてもなさねばならぬ大事な事業だと私は思うんですね。そういう点でぜひ真剣に取り組んでいただきたいと思いますし、そのために水野建設大臣もあるいは木部建設大臣もこの問題については、また当委員会もあの地方を視察していただきました。そういうような状況も経緯もございますので、今後の進め方について、大臣も一つはあの現地を調査されそしてまた地元の空気等も観察されながらこの問題に取り組んでいただきたいという意味で、早期に現地調査等も実情を考察される意味でぜひお願いしたいと思いますが、その点いかがでしょうか。
#49
○国務大臣(江藤隆美君) 東京湾、伊勢湾、大阪湾というのは私はこれは国民的な三つの大きな資産だと思っております。もう東京湾も大阪湾も既に全部私は調査、実地視察も終えましたので、予算でも通りましたら適当な機会をとらえまして、ぜひともこの湾岸道路、さっき申し上げました環状二号、それから堀川の改修、こういうことを含
めまして一回ぜひ現地を拝見させていただきたい、こう思っております。その節はまたお世話さまになりますがよろしくお願いをいたします。
#50
○上田耕一郎君 国際花と緑の博覧会の法案ですけれども、花と緑という環境を守りもっともっといい環境をつくろうということの国際的な博覧会でありますので、私どもも基本的に賛成です。
 幾つかの問題について質問したいと思いますけれども、先ほどの答弁で、予算の中で会場整備費は大体四百八十億円というお話がありましたが、そのうち地元の府や市の負担分はどのぐらいになるんでしょうか。
#51
○政府委員(牧野徹君) 繰り返しになりますが、四百八十億円のうち百二十億円は通常の公園整備費で継続してやりますから、残り三百六十億円が主会場建設費に相なります。ここにつきまして、これを幾らにするかは協会が六十一年度に基本計画をおつくりになるわけでございまして、若干詰め切っておらぬところもありますが、そのうちに一部またさらに博覧会を成功させるという意味で数十億円オーダーの公園整備費を入れますね。それで残りについて、民活を大いに御理解いただけるだけ使った最後の残りを国と地方で半分ずつ、こういうことでございますので、三つぐらいの要素が絡み合っておりますので、ここで明快に何十何億でございますと言う状況にはないことを御理解いただきたいと思いますが、いずれにしても、私どもも、地元には誘致する以上は責任を果たしていただきますが、過大なというか、過重な負担にはならない、最後の残りも国と仲よく半分ずつ持とう、そういうふうに考えております。
#52
○上田耕一郎君 地元の自治体に対して過度の負担が課せられないようにお願いしたいと思います。
 民活を大いにやって進めたいというのですけれども、事業の発注が、民活民活と言いながら一部の大企業などに偏らないように、地元の中小企業にもできるだけ仕事の回るようなそういう配慮をぜひ要請したいと思いますが、いかがでしょうか。
#53
○政府委員(牧野徹君) 具体の発注はいずれも博覧会の開催主体である協会がおやりになることになるわけですが、当然その際に事業の規模等に応じて適正な発注が行われるように指導をしてまいりたいと考えております。
#54
○上田耕一郎君 調査室がつくってくださったこの参考資料を拝見しますと、「主要展示内容」というのが五ページにあるんですね。僕はちょっと不思議に思ったのだけれども、花と緑、特に緑ということになりますと、国際的に森林の減少、砂漠化、これが非常な大問題になっている。一九八〇年に発表されたカーター政権の「西暦二〇〇〇年の地球」、非常にショッキングな内容でしたし、それから八二年には国連環境会議が開かれ、八四年にはFAOの会議が開かれて、八五年を世界森林年にしようということになったわけですね。日本の科学技術庁の資源調査会の報告を見ますと、六十秒ごとに東京の後楽園球場を七つ合わせた面積の森林が姿を消している。一分ごとにそれだけの森林が減っているわけです。
 そういう意味では森林問題というのは大きいのだけれども、展示内容にはそういう森林を守ろうじゃないかという、どうも都市の花と緑の環境問題だけのように見えるんだけれども、世界の森林問題などについての展示は今回はないんですか。
#55
○政府委員(牧野徹君) 今回の花と緑の博覧会におきましては、おっしゃいますように都市緑化といいますか、そういう点にポイントがございますので、その辺のことで御理解をいただきたいと思っております。ただ、開催するにつきましては、当然のことながら、花と緑ということであれば私ども以外にも農林水産省さんも重大な関係がございますので、主務省としても当然参加していただいて、協調してやっていこうということになっております。
#56
○上田耕一郎君 この五ページに書いてあります、「五十九年十二月 総理大臣提案の緑の三倍増構想実現の一環として」というのがありますが、今の総理大臣というのは国際国家日本というそういうのが大変好きなんで、東京サミットもあるわけでしょう。日本の総理が提唱した三倍化問題、これが機縁になって博覧会をやるわけだから、そうなりますと、さあ国内の都市の緑は三倍化する三倍化すると言うけれども、例えば東南アジアで日本の資本が森林資源に対する大変な加害を行っているわけで、フィリピンのミンダナオなどはラワン材の宝庫と言われたけれども、六〇年から七五年のわずか十五年間ではげ山になった。日本の資本の東南アジアに対するそういう、人類の資源環境問題、特に緑の問題についてその保護という観点の全くないやり方が問題になっているわけで、やっぱりこういう博覧会を日本でやる以上、そういう問題についての自覚とかなんとかがないと笑い物にもなりかねないと思うので、この問題は質問通告してないけれども、建設大臣、御意見をお伺いしたい。
#57
○国務大臣(江藤隆美君) この計画は、建設省が総理大臣に進言をいたしましたところが、それはよかろうということで始まったことでありまして、もともと発案は建設省でございますので、その点はひとつ御了承をいただきたいと思います。
 それから、今世界が砂漠化してきておるということについては、私も同感です。特に、東南アジアの森林資源を一番食いつぶしてきた、利用してきたのはこれは日本であることは間違いないのですね。ですから、そういうことでフィリピン、マレーシア、インドネシアが木材三カ国の協定を結んで、原木は出すまい、合板、加工材以外はもう出すまい、そういうことになったのも、やっぱり日本の乱伐が非常にあずかって被害を与えたということが私は言えると思うんです。ですから、今回は農林水産省もこれは重要なメンバーでございますから、特に農水省の中の林野庁とはよく協議をして、そういうおっしゃるようなことについての配慮も十分にしてまいりたいものだな、私はそう思っているところです。これからのことですから、いろいろといい御意見がありましたらそういうものを取り上げて、そして内容の充実したものにすることには私どもは異存ありません。農水省、なかんずく林野庁とはまたそういう話をよくしていこうと思っております。
#58
○上田耕一郎君 私は一月十三日に三多摩の市長さんたちとの懇談会を予算の関係でやりまして、そのとき市長さんや助役さんなど十四の市から集まってくださったんですが、緑の問題で清瀬の助役さんその他から、幾つかの市から強い要望が出てきたのは、相続税問題ですね。農地だったら宅地並み課税問題で租税特別措置法によって延納の措置が決められている、ところが雑木林にはそれがない。それで相続税がかかってくるとどうしても払えないので、林を切ったり土地を売ったりするしかないんだ。どこでもそういう事態が進んでしまって、これを何とかしていただけないともう緑を守れないということがまず清瀬の助役さんから訴えられて、ほかの市の幾つかのところからも本当にそうだというお話を聞いたんですよね。そうしたら、なるほどこれはやっぱり国の問題なんだなという要望を受けたんですけれども、朝日新聞で「緑をむしばむ税」という連載が三月十日から始まりまして、僕も、ああなるほどあのとき陳情、要請を受けたけれどもこれは大問題になるなと思って関心を持って、どうもまだ連載が進んでいるのですけれども、読んだんです。
 そうすると、都市の緑化の場合にもこれは非常に大きな問題なんだけれども、日本の林業全体にとってこの相続税問題というのが大変大きな課題だということがこれに出ているんですね。
 東京の場合でも桧原村の田中家の場合が出ていて、一億八千三百万円の相続税、これは十五年の分割払いを認めてもらった、いよいよ四回目の納期が来て二千万円払わなきゃならぬ、どうしても払えない、切り売りしかない、不動産会社はどこでも買ってくれない、もう生き地獄だというふうに談話が出ているんですね。桧原村の例が出て、その後の連載で日本の代表的な林業家の三重県尾鷲市の土井家の話からかなり出ていて、これは連載の五番目ですけれども、「相続税は、あらゆる専業林家の屋台骨を揺さぶっている。最悪の場合は乱伐、そこまでいかなくても「過伐」「増伐」を生んでいる。」等々いろんな実例が出ている。日本は世界有数の森林国で、面積の七割二千五百万ヘクタール森林、こういう国はそうないそうです。そのうち四割が人工造林約一千万ヘクタールだと。それが外材の輸入、この建設委員会でも私何回か取り上げたことがあるんですけれども、それから木材不況、最近の急激な円高、これがまた大変な打撃を与えているというんです。
 そういう状況の中で林業は大変なんだが、そこへ今度相続税問題がひっかかって一層危機的な状況にあるというのが朝日の連載の大きなテーマなんですね。
 林野庁はいらしていますか。――林野庁、この林業税制の問題でどういう要望を大蔵省に対して行ってこられたか、簡潔に御説明いただきたい。
#59
○説明員(赤木壮君) 林業税制、林業生産は長期にわたるということで従来からもいろんな面で特例措置があるわけでございますが、林野庁、六十一年度の税制改正で、相続税については農地並みの納税猶予制度、それから計画伐採にかかわる場合の相続税の延納の特例を受けたというような場合に延納期間中に立木価格が下落したような場合には、それらについて延納税額の減額措置を要望してきたということでございまして、実現に向けて努力はしたつもりでございますけれども、実現には至らなかったということでございます。
#60
○上田耕一郎君 僕はこの連載の七、三月十九日号を読んであらっと思ったんですが、「林業税制の改正に向けて、著名な大蔵省OBが、活発に動いている。高木文雄・元国鉄総裁」、元大蔵次官、主税局長高木文雄さんが財団法人森とむらの会を主宰されている。副会長は国土庁次官だった下河辺淳総合研究開発機構、NIRAの理事長だというんですね。それでつまり、元大蔵次官と元国土庁の次官のお二人が会長、副会長になって、罪滅ぼしの意味もあるんだそうですよ、罪滅ぼしの意味もあって非常に頑張っておられると。それで、ここからイギリス、西ドイツをメンバー二人が去年見てきた。イギリス、西ドイツ、フランス、これは一々言いませんけれども、これを見ると大変やっぱり森を守るための税制をしておりまして、例えば西ドイツ、林業資産の評価額、ただ同然だそうですな。それから、相続税についても立木一代一回課税というのがイギリスだそうです。その木を切り倒すまでとにかく一回しか課税しない。日本は普通二、三口相続税を立木について払わざるを得ないというふうになっているんだそうですけれども、そういうことがあるんですね。
 今林野庁は、農地並み課税の問題について要望を六十一年度についても行っていると言われた。六十年度は林業は二つの特別措置を認められたようですけれども、この農地並み課税については、それから相続税問題では大蔵省の態度は非常にかたいようなんですが、大蔵省どうなんですか、日本の林業を守るという点ではこれはもう党派を超えた国民的な課題になっていると思うんだけれども、この点で大蔵省はなぜ林野庁が、また元大蔵次官までこんなに一生懸命なのにやれないのか、理由をお聞かせいただきたい。
#61
○説明員(瀧川哲男君) お答え申し上げます。
 私どもも緑を守ること、これは非常に大事なことだとは思っておりますので、その点だけまず申し上げておきたいわけでございますけれども、要するに税金というものは、現在今税制の改革を御検討いただいているわけですけれども、やはり基本は公平なんだということにあろうかと思います。
 そして、相続税におきまする公平というのは何かと言いますと、被相続人が亡くなられたときに残した資産というもの、そのすべてが平等に扱われて、そして、それが時価という形で評価され、そして同等の課税が行われる。こういうのが相続税におきまする公平だ、こういうふうに考えますところでございまして、ある資産につきまして特別の取り扱いをするということは、結局何らかの形で不公平というものが出てきてしまう、そういうことで、実は一般的にはどの財産も同等の取り扱いをしたい。しかしながら、ある一定の範囲内では物によりましては何らかの形で面倒を見ることができる。それが現在、先ほど赤木課長の方から御答弁がありました従来からもいろいろとありますということでございます。しかし、それはあくまでもやはり不公平をもたらさない程度のものにとどめるべきであろう、このように考えております。
 御指摘の農地並みの納税猶予のお話でございますけれども、これはむしろ農地の特殊性が色濃く出ているという非常に異例の問題でございまして、まず農地につきましては農地法で、これをまたくどくど申し上げるのは申しわけございませんけれども、農地の所有と経営は一体化すべきである、農地法の一条にその精神が書いてあるわけです。それからもう一つは、農業基本法、これは十六条でございますけれども、相続の場合の農業経営の細分化を防止すべきであるということで、言うならば民法の均分相続にとらわれることなく農地等を引き継ぐことができるようにと、こういうことで農地につきましては立法の過程で非常に特殊な扱いをするべきであるという方針が出ておるわけでございまして、したがって、そういうものに乗った特別の措置なんだということで御了解いただきたいと思います。
#62
○上田耕一郎君 そういう説明はみんなわかっているわけですよ、そうやってきたんだから。そうやってきた結果こういう問題が起きているから、元大蔵次官とか国土庁の次官まで動いているわけですよ。そういう説明では解決できないから新しい問題が生まれて、朝日もこれだけの連載をやり、皆さんが動き始めているわけだから、そこをどう突破するかということを知恵を集めて考えるのが皆さんのお仕事じゃないかと思うんです。そういう質問が出た、こうやっています、理論的にこうこうこうこうですと。そんなことでは問題は解決しないからどうしようかということが出ているのだと思うんですね。
 環境庁はどういうふうにお考えになりますか、都市緑化の今の問題、相続税問題なども含めまして。
#63
○説明員(加藤栄一君) 御説明いたします。
 環境庁としましては、一般的に自然保護の各施策を進めておるわけでございますが、都市近傍の緑地等につきましては、現在私どもの方では、所管しております自然公園法でありますとかあるいは自然環境保全法のように、すぐれた自然を厳正に守るあるいは適正な利用を図っていくという形では必ずしも有効に機能しない場合もあるということは認識しておりますが、できるだけこれらの法律の適切な運用を図っていきたいということが一つございます。
 また、このほかに都市近傍におきまして、環境庁といたしまして直接に相続税等の対応ということはございませんけれども、地方公共団体等の協力を得まして身近な自然に親しむための各種の、「自然観察の森」でありますとか「小鳥がさえずる森」でありますとか、そういうものの整備も進めてまいりたいというふうに考えております。
 さらに、一般の方々からの寄附金を募集いたしまして、一定の条件に合います公益法人に、その資金をもちまして良好な自然環境を取得し保全していただく、こういう国民環境基金と言っておりますが、いわゆるナショナルトラスト運動、これの推進を図ってまいりたいと思います。幸いにも関係各方面の御協力も得まして、六十年度におきましては、このナショナルトラスト活動を進めてまいります自然環境保全の法人に対する寄附金につきまして、所得税あるいは法人税の非課税措置、さらに六十一年度におきましては、相続財産をこれらの特定の法人に寄附をされましたときに相続税の非課税を行うという措置も現在進んでおりますので、そういう各種の助成措置を講じましてこれらの活動の推進を図ってまいりたい、このように考えております。
#64
○上田耕一郎君 時間も参りましたが、あと一問、最後に建設大臣にお伺いしたい。
 今、環境庁からもナショナルトラスト法の説明などもありました。三鷹では五十九年に一・五ヘクタールの雑木林が消えたということですね。やはりこの相続税問題。朝日の連載にあります。国分寺市ではこの二十年間で雑木林が六割減った。この数年は、大部分が、相続税の負担を免れるために木を切り払って畑に変えたケースだというんですね。私は考えなきゃならぬときに来ているように思うんです。例えば市街化区域内の所有林などについて、一定の基準に基づいて公益のために役立っているときには、農地並みの相続税の納税猶予制度を例えば十年とか二十年の期限を区切って設けるとか、仮にそれを売却するとか木を切って他に転用するなどした場合には、その猶予をその時点で打ち切るとかいう制度を考えるなど、少し知恵を出して、花と緑の国際的な博覧会をやる機会にひとつ建設大臣積極的に、大蔵省の態度はああいうようにかたいんだけれども、林野庁は一生懸命ですし環境庁も考えていますしね、少し知恵を出していただけないかということを最後にお伺いしたいと思います。
#65
○国務大臣(江藤隆美君) 私も本来農林の畑でございますから、国会へ出てきましてからずっとそうした農地の問題あるいはまた相続税の問題で、これは大蔵省は相続税というのは資産の再配分であるという考え方をやっぱり持っているわけで、そんなばかなことがあるかと言って随分とやり合ってきました。今そんなことを言っておりますと閣内不一致だということになりますからそういうことは差し控えたいと思いますが、ただ一つ言えますことは、私も農業ですからよくわかるんです、私の家がそうですから。やっぱり農地がある、山があるといっても宅地として売りたい、工場用地として売りたい、だから市街化区域内に入っておこう。しかし、税金を市街化区域並みに払うのは嫌だというエゴがあるんですね。私の家でそんなことを言っている。人様のことじゃない。
 ですから山林も、非常に酷な言い方をすれば、本当に林業をやっていきたいんだ、この山は我が祖先代々来たものだから林業用地としてこれからも経営し残していきたいというのならば、自然の形で言えばやっぱり調整区域に戻ることが私は正しいと思うんです。市街化区域内に入っておって、いつでも宅地に売れますよ、自由に処分できますよという形で、いや税金はこっち並みにしてくれというのはなかなか難しい話でありますが、そのことを承知で私どもも今まで運動をしてきたんですよ。そんな理屈は抜きとして、それは祖先代々受け継いできた資産だからそういうものは大事に取り扱ったらいいじゃないかと言って議論をしてきたことですが、これから総理も抜本的な税制改正をしようとおっしゃっておることでございますから、そういう中で線引きの見直しの問題を含めまして私ども慎重に検討をさせていただきたいと思います。私、よく中身はわかっているんです。
    ―――――――――――――
#66
○委員長(小山一平君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、福田宏一君が委員を辞任され、その補欠として杉山令肇君が選任されました。
    ―――――――――――――
#67
○山田勇君 花と緑の博覧会について質問をいたします。
 近年、都市化が進むにつれて、自然が急速に失われ、生活環境の悪化を招いておりますが、人々の心や体の健康にもいろいろな影響を及ぼしております。いわば文則の危機とも言えるこの時期に、花と緑を通じて自然と共生する社会都市というもののあり方を考え直すきっかけになれば、この万博も大いに意義のあるものになると考えます。地元大阪のことでありますので、建設大臣も最大の関心を持っていただいて御協力を心からお願いをいたしておきます。
 ところで、入場者二千万人の構想はどういう根拠ではじき出した数が、できれば教えていただきたいと思います。
 また、運営費は入場料収入をもって充てると言われておりますが、三百六十億の運営費を二千万人で割れば大体入場料単価が出てくるのでありますが、どうですか、その点。
#68
○政府委員(牧野徹君) 二千万人につきましては、これは先ほどからもお答え申し上げておりますように、正式に決めたということではございませんで、主催者である博覧会協会が六十一年度にいろいろ決める中で決めていく。決めましてもこれは入られる方の数ですから、あくまでも見込みということにはなりますが。
 私どもがなぜ今までいろいろPRの文書で二千万人と言ってきたかといいますと、これは願望も入っておるわけですけれども、世界のいわゆるガーデンフェスティバルというのが、先ほどから申し上げておりますように、例えばミュンヘンが七百万人ということではございます。ただ、我が国でお祭りをした場合にどのくらい入ってくるか、科学技術博覧会も一時はああいう交通の便等で二千万人を切るかというふうなことも言われましたが、やはり二千万人をちょっと超した。それに比べれば今度の会場は、大阪の中心部と言ってもいい。本当の中心から六、七キロでございます。それから、先ほどからお話のあった地下鉄も大体間に合いそうだ。あるいはそれ以外に京都、奈良という、言ってみれば観光といいますか、皆さんが喜んで行かれる場所も控えているというふうなことで、私どもとしては二千万人を期待しておるということでございます。
 それから、運営費の三百四十億円を二千万で割ればおのずからというので、これは先生おっしゃるとおり、割り算をすればたしか千七百円、こうなるわけなんですが、実は過去三回の博覧会でも、これはずっと古いことですが、日本万博であれば大人八百円とか、沖縄が千八百円とか、科学技術博は二千七百円とか、いろいろ確かにございます。それ以外に子供、青年とかあるいは中人なんというのもございますが、これもあくまでも先ほど言いました協会が、どのくらいいけるかな、それで運営費はどのくらいかかるかな、それとあわせてと、こういうことでございますので、今確定値を申し上げることだけはちょっと控えさせていただきたいと思います。
#69
○山田勇君 万博会場に通ずるアクセスについて概要を聞かせていただきたいんですが、アクセスについても、博覧会会場の跡地についても、将来にわたって十分に地域住民の足としてまた憩いの場として活用されるよう配慮がなされなければならないと思いますが、地下鉄を含めどういう考えで取り組むのか、あわせて御説明をお願いしたいと思います。
#70
○政府委員(牧野徹君) やはり二千万人をちょうど六カ月間でございますから、そのアクセスというのは最大の問題の一つであろうと考えております。割合近くまで京阪電鉄とか、これは先生の方がお詳しいのかもしれませんが、国鉄の駅を図面で見る限りは、極端なことを言うと歩いても行けるぐらいの箇所にぽつぽつ幾つかある。それから既設の地下鉄もございますね。だから、そういうものを大量交通では使う。あとやはりバスを利用されるでしょうから、それは建設省の分野でございますから、道路事業、街路事業でやっていこう。それから、マイカーもあるだろう。さらに、先ほどから運輸省の方の御説明のあります地下鉄が間に合ってくれれば、今のことなら三年あればできるというお話でしたから、今年じゅうにやれば間に合う、そういうことでアクセスは今の段階ではほぼ万全ではなかろうかなと。
 それから、地元住民の足としてもというのはこれはもう当然でございまして、今私が申し上げたものは博覧会が終わった途端に取っ払うなんというものは一つもございませんから、むしろ地域住民の方のためにつくるような面もあるわけでございます。
 それから、博覧会をやった跡地が今後とも地域住民の方に役に立つようにというお話でございますが、これまた当然のことでございまして、むしろ現在あそこは都市公園で、博覧会は百五ヘクタールでやりますけれども、そのうちの三分の二の七十ヘクタールは既にオープンされて市民の方に御利用いただいている都市公園そのものでございますから、終わりましたら撤去すべきものは撤去して立派な公園として御利用していただく、こういうことでございます。
#71
○山田勇君 そうしますと、恒久的に跡地利用という形の中で残すべき建物もあるというふうに理解をしていいですかね。何か万博の規定がありまして、建物を撤去しなければならないという規定等々があるように聞いておるんですが、このパンフレットに載っております「花の科学館・大温室」なんて、やっぱり僕は市民の憩いの場としてぜひ残していっていただきたいなという一つ希望があるんですが、その点いかがなんでしょう。
#72
○政府委員(牧野徹君) 先生御指摘のとおり、一般的には外国から出展されたいわゆるパビリオンのようなものは博覧会条約で壊して撤去してしまうわけでございますが、今回のものはあくまでもベースが公園でございますから、公園整備費をつぎ込みまして、その中でただいま御指摘のあったような温室は公園整備費で博覧会が終わった後もその公園利用者の方に利用していただくつもりで建てますから、これは撤去をいたしません。後も使ってまいりたいと思います。
#73
○山田勇君 最後に大臣にお尋ねして、質問を終わります。
 先ほど来、世界の砂漠化等々、我々人類はある意味では無秩序に自然を破壊してきたということはゆがみのない事実であります。その折に、こういう花と緑、また先ほど来御質問のありました森林を含めてこういう大きな意義ある博覧会が我が地大阪で開かれるということは、これは大阪を含め関西経済の活性化に大きく貢献することを祈ってやみませんが、ただし、この博覧会によってポート博覧会のように利益が少し仮にあったとすれば、これは今言う世界の砂漠化というものに何か貢献をしていただきたい。特にいわゆるアフリカの砂漠化、緑地、それから井戸堀り、そういういろんなものに今非常に経済的に困っております。そういうところに幾ばくかの寄附でも協会を通じてやられるよう、これはもう言い出しっぺが建設省なんですから建設省主導の中で、仮に利益が上がればそういう方向でひとつ何とか打ち出して協力をしていただきたいし、当然サミットが行われます。その席で大臣も胸を張って、こういう花と緑の博覧会をやるけれども仮に利益が上がればこういう形でアフリカの砂漠化に対して少しでも協力金として出していきたいというようなことをぜひ確約できるようなことを、ひとつ大臣の前向きの御答弁をいただきまして、私の質問を終わります。
#74
○国務大臣(江藤隆美君) 今、花を除きまして森林ということになりますと、私は問題を抱えていない国はないと思っております。アフリカはなくなってしまいつつある。日本では材価、木材価格が安過ぎて、間伐もやらずにだんだんだんだん山が荒廃しつつある。しかしこれは、それなりに一生懸命政府も間伐をやり、間伐林道をつくったり作業道をつくったりしてやっていますから、何とか金がありますからやりますでしょうが、そういうアフリカ等についてはこれは目を覆うものがあるわけでありますから、これは利益が出たならば、よく相談をして、先生の御意見を含めまして最も有効な、後にこの事業が引き継いでいかれるように、世界のそうした花と緑と緑化のために何か貢献ができるように、有効に利用するように相談をさせていただきたい、こう思います。
#75
○委員長(小山一平君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 国際花と緑の博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#77
○委員長(小山一平君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#78
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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