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1985/03/25 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第4号
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1985/03/25 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第4号

#1
第104回国会 建設委員会 第4号
昭和六十一年三月二十五日(火曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     杉山 令肇君     福田 宏一君
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     松本 英一君     浜本 万三君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         小山 一平君
    理 事
                工藤万砂笑君
                堀内 俊夫君
                増田  盛君
                青木 薪次君
    委 員
                安孫子藤吉君
                井上 吉夫君
                井上  孝君
                植木 光教君
                遠藤  要君
                服部 安司君
                浜本 万三君
                大川 清幸君
                上田耕一郎君
                山田  勇君
   国務大臣
       建 設 大 臣  江藤 隆美君
   政府委員
       国土庁防災局長  杉岡  浩君
       建設政務次官   中島  衛君
       建設大臣官房長  高橋  進君
       建設大臣官房総
       務審議官     佐藤 和男君
       建設省都市局長  牧野  徹君
       建設省道路局長  萩原  浩君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        荒木 正治君
   説明員
       大蔵省理財局国
       有財産審査課長  藤村 英樹君
       林野庁業務部業
       務第二課長    伊藤 威彦君
       建設大臣官房審
       議官       片山 正夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法
 律案(内閣提出)
○交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の
 一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付
 )
    ―――――――――――――
#2
○委員長(小山一平君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二十二日、杉山令肇君が委員を辞任され、その補欠として福田宏一君が選任されました。
#3
○委員長(小山一平君) 都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対する趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより直ちに質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○青木薪次君 私は、まず冒頭に大臣に御質問いたしたいと思うのであります。
 第四次の都市公園等整備五カ年計画によりますと、総事業規模は三兆一千百億円で、第三次計画に比べまして八%の伸び率となっているのでありまするけれども、中身に二つの問題点があるのであります。
 一つは、調整費を非常に大きくふやしております。第三次五カ年計画の五十六年から六十年までの額でいきますと千九百億円、これが第四次五カ年計画でいきますと五千七百億円となっているわけでございます。したがって、調整費を除く実質的な事業規模では、前期計画の二兆六千九百億円から二兆五千四百億円に今度はダウンするという内容になっているわけであります。そういたしますと、社会資本の整備促進が重視されなければならない今日の段階におきまして前期計画を下回る事業規模の五カ年計画を作成した理由について、まずお伺いをしなければならないと思うのであります。
#5
○国務大臣(江藤隆美君) 軒並み、スタートします五カ年計画の伸び率が悪いではないか。財政再建のあおりを受けましてなかなか五カ年計画が立てにくいという一つの事情があるのですが、しかし今日まで我が国で曲がりなりにも道路を初め諸般の計画が進んできたのは、やはり継続的に五カ年計画を遂行してきた、そして前の五カ年計画の反省の上に立って次の五カ年をやってきた、こういうことでございますから今回も、こういう財政困難なときには五カ年計画は意味がないではないか、特に達成率が七〇%そこそこみたいな状況でどうするのだという反省がないわけでもありませんが、やっぱり行政の継続性、それからこれから進むべき我々の方向ということを考えて五カ年計画を策定しようということになりまして、先生御指摘のように三兆一千百億のうちで五千七百億が調整費、こうなっておる。
 これはいかぬじゃないかというお話でありますが、御承知のように三年先には見直すということになっておるわけでございますから、私どもは三年先にはこれが事業費予算に計上されるようにただいまからスタートと同時に準備をして、その努力を重ねてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
#6
○青木薪次君 第三次五カ年計画の実績見込み額が二兆六百十一億円、今申し上げたとおりでありますが、それに比べれば伸びているということも言えるかもしれませんが、本来社会資本の整備計画というものは前期計画との対比で事業規模を決めるものではないと思うんです。整備目標に見合って決められるべきものだと思うのであります。「六十五年度末一人当たり都市公園面積おおむね六平方メートルを確保することとし、広域避難地としての防災公園については、要整備量のおおむね三分の一を確保するとともに、都市公園内の運動施設については、現在の整備水準のおおむね一・五倍を確保する必要がある。」ということがいわゆる計画の基本になっているわけでありますから、そういう意味から申し上げますと私は目標に見合った事業規模でなければならないはずだと思うのであります。
 今大臣が言われましたように、計画なんか立てても立てなくても同じじゃないかというようなことでは、今いみじくもおっしゃられた行政の継続性という立場からいうならば、前年実績に対してこれから幾ら伸びていくか、あるいはまた予算はカットされているから、じゃ事業費で見ようとかあるいはまた調整費で見ようとかいうのは、私はやっぱり権威のある計画の策定上余りうまくないと思うのでありますけれども、この点いかがですか。
#7
○国務大臣(江藤隆美君) 私は就任をいたしまして、今回五つの実は五カ年計画をスタートさせることにお願いをするわけでありますが、今日ほどこうした建設省の公共事業が内需拡大あるいは住民の要望にこたえる事業として認められた機会はないのではないか。したがって、この五カ年計画の遂行に当たっては、初年度から今までと違った覚悟を持って取り組まなければならない。今回は、今までのように、いや予算がありませんでした、計画がうまくいきませんでした、達成率は七〇%でした、七五%でしたでは済まない。そういう確固たる一つの方向を私どもは持ってこの五カ年計画に取り組もうといたしておるわけでございます。
#8
○青木薪次君 諸外国の主要都市の公園の面積は、我が国が一人当たり四・九平米ですか、ロンドンではこれはもう十年前の一九七六年に三十・四平米、それからベルリンが同じく十年前に二十六・一平米、ニューヨークが大体二十年前に十九・二平米となっているわけであります。
 そういたしますと、この問題に対する努力の跡は私は見受けられたにいたしましても、全体としてこの中で何とかしなきゃならぬというのはこれはもう政治のある意味では中心でなきゃならぬし、社会資本の整備ということが言われてもう既に何十年かたつわけでありますけれども、この辺の関係等についてはまだまだ問題が多過ぎると実は思っているわけでございます。
 この二兆五千四百億円の事業規模は不満であったにいたしましても、建設省がいろいろ努力してきたその中での結果であるということになれば、ある意味ではやむを得ないとは思う。狭い国土の中で地価が非常に高くてなかなか予算上、資金上、しかも今日財政が硬直した中においてはやむを得ないんだということを言えばそれまででありまするけれども、やっぱり今申し上げたように、下水道の普及率等については日本は三三%ですね。外国は大体八〇%、九〇%というところが多いんですね。したがって、都市公園あるいはまた下水道という関係で今非常に努力をしていることはよく認めております、私も建設委員会は長いからよく知っておりますけれども、やはりこの二兆五千四百億円は確実に確保してもらうということでなければまずいと思う。計画の達成が七五%とか七〇%でしたということでは私は国民に申し開きできないということになると思いますので、六十一年度の予算をベースにいたしますと毎年どの程度の伸び率が必要となるのかどうなのか。私は一〇〇%仕事をしてもらいたい、こういう前提に立ってお聞きをいたしたいと思います。
#9
○政府委員(牧野徹君) 第四次のただいまお諮りしております五カ年計画の一般公共事業費の総額は、一兆三千億でございます。それに対しまして、先生おただしの六十一年度のいわば初項でございますが、御審議いただいておりますが、これは狭い意味での都市公園の予算に、若干関公促進費等がございまして、それを入れますと私どもはおよそ二千二百八十五億というものが初項になると考えております。それで計算をいたしますと、残りの四年間の平均の伸び率、所要伸び率は約六・五%の予定でございます。
#10
○青木薪次君 今都市局長がおっしゃったように、年率六・五%の伸びということになれば、やっぱりなかなか容易じゃないと思うんですね。それだけに、よほどの努力が必要であると思うのでありますが、今申し上げましたように、五年後になって達成率が七〇%でしたということはこれは困るわけでありますから、そういう意味で、この達成の見通しについてもう一度大臣からその決意を聞きたい、こう思います。
#11
○国務大臣(江藤隆美君) 四大都市圏を除いた地方はさほどに地価も上がっておりませんから、用地の取得等によってほぼ問題は解決できると思っています。要はこういう大都市圏でありまして、東京が二・一平米しかないわけでありますが、一体どうするか、こう言われますと、なかなかこういう坪単価の高いところで容易じゃございません。したがいまして、これからやはり私どもは都市計画を、いわゆる都市の再開発を進めていく、区画整理事業を進めていく、国公有地を放出する、そういうものの中から積極的に大都市圏の公園敷地というものを提供していくということを考えなきゃならない。それが大きな一つの計画だろうと私は思っております。ですから、地方よりかむしろ大都市圏の建設の方が非常に困難を来すわけですから、これから特に力を入れていく必要がある、こういうふうに考えておるところでございます。
#12
○青木薪次君 わかりました。
 じゃ次に、この新五カ年計画は、大臣も先ほど言ったのでありますけれども、三年後に見直すことになっているのでありますけれども、どのような方針で見直すのかということが実はそこで問題になると思うんですね。
 調整費も今申し上げたようにたくさんとっていることでもありますので、やっぱり増額修正をすべきであると思うんです。確かに、今大臣のおっしゃった、東京都を初めとして一人当たり二・一平米であります。全体として四・九平米ということになったわけでありますが、調整費は大きくふやしてそして実質的に事業規模を低く抑えたんですから、当然三年後の増額見直しがなされると私は期待しているのでありますが、その点いかがですか。
#13
○国務大臣(江藤隆美君) 私どももそれに向かって今から期待をし、また望みをつなぎ、それが実現するようにこれから努力をしていこう、こう思っておるところでございます。
#14
○青木薪次君 それでは、第四次の都市公園等の整備五カ年計画の内容について説明を伺いたいと思うのでありますが、まず、計画の概要と重点事項について説明をしていただきたいと思います。
#15
○政府委員(牧野徹君) 計画の概要という御質問でございますので、大変恐縮ですが、まず総額三兆一千百億、うち調整費が御指摘のとおり五千七百億ですから、一般公共事業費と地方単独事業費では合計で二兆五千四百億というふうになります。
 それで、重点事項でございますが、当然のことながら、何といいましても諸外国に比べて低い都市公園の整備水準をまず上げるというところに最重点がございますが、中でも、安全性の点から防災公園の整備というものにやはり一つの大きなウエートがかかると思います。さらには、国民全体が高齢化し長寿になりまして、健康な生活を送るためには、公園をより積極的に御利用いただく。幸いなことに、緑あふれ空気もきれいで安全な場所でございますから、そこで老若男女いかなる方も気軽に、手軽に安心して遊べる、言ってみればその防災の観点と健康、運動を増進するという点に最大限目、その他いろいろ申し上げればありますが、その二つの点が最大の眼目ではなかろうかと考えております。
#16
○青木薪次君 都市公園にはいろんな種類があって、施策別にも多様な取り組みをしなきゃならぬと思うのでありますが、それらはともかく重要であるにいたしましても、今都市局長がおっしゃった防災公園ということは、人命にかかわる問題であるだけに、最重点をかけると同時に緊急を要する課題だというように私は思うんです。
 かつて私どもは東海地方における地震対策、いわゆる財政特例法を六年前に決めたことがあります。当時私は災害対策委員長をやっておりましたけれども、そのときに一番問題になりましたのは防災公園が足りない、いわゆる避難地、避難路というものが一番金がかかるということであったわけであります。標識とか情報伝達とかあるいはまた避難誘導とかいう、いわゆるソフト面の関係等についてはそれほど大変ではない、しかし、避難地を確保するあるいはまた避難路を確保する、これが一番の大きな課題だ、金が一番かかるということを言ったわけでありますけれども、あちらこちらに国定公園でもあればいいのですけれども、小公園すらないというような中で防災公園にかわるものは小中学校の運動場だということではやっぱり困るわけです、文化国家が泣いてしまいますから。その点で防災公園の整備状況、または第三次計画における防災公園の整備の実績はどうなっているかということをお伺いいたしたいと思います。
#17
○政府委員(牧野徹君) 第三次の五カ年計画におきます防災公園整備の実績でございますが、まず面積で申し上げますと、約七百六十ヘクタールございます。その中でただいま先生おっしゃいましたようなメーンは広域避難地でございますが、これは約六百三十ヘクタールでございます。
 次に、事業費で申し上げますと、七百六十総体に対応する事業費は約三千四百億円でございます。うち広域避難地に対応する事業費は二千八百億円でございます。
#18
○青木薪次君 都市計画の中央審議会の答申を見てまいりますると、防災公園については今後五千ヘクタールの整備が必要だといたしておりまして、その三分の一を昭和六十五年度までですか、第四次計画期間中に整備すべきだと実は提言をいたしておるわけであります。五千ヘクタールの三分の一と言えば約千六百七十ヘクタールということになるわけでありますが、建設省としては第四次期間においてどの程度の整備をお考えになっていらっしゃるか、お伺いいたしたいと思います。
#19
○政府委員(牧野徹君) 先生おっしゃいますとおり、都市計画中央審議会の御答申では二〇〇〇年までにあと五千ヘクタールという答申になっております。三で割ればおっしゃったような数字になるわけでございますが、私どもがただいまお願いしております第四次の五カ年計画の案におきましては、検討中ではございますが、約千三百ヘクタール程度というふうに考えております。
#20
○青木薪次君 都計審の答申は、防災公園の整備を推進するために五カ年計画に整備目標を明記するよう求めているわけであります。なぜ今次の第四次計画にそれを明記しなかったのか、その点はいかがですか。
#21
○政府委員(牧野徹君) 確かに、先ほど私もお答え申し上げましたように、防災公園の整備が最重点事項であることは間違いございません。
 そこで、今度の第四次の五カ年計画の中でも、五カ年計画は整備の目標というものとそれから事業の量というものの二つの大きなファクターから成るわけでございますが、その中で公園整備の実施の目標という中に、避難地、避難路の機能を有する都市公園、いわば防災公園の整備については重点的にやるという趣旨は明記をする予定でございます。ただ、具体のその事業費、事業量になりますと、それはいろいろな事業の進捗状況あるいは財政事情等も勘案しまして弾力的、機動的に対応する必要がございますので、数字的なものを明示するということはただいまのところはしない予定にしておる次第でございます。
#22
○青木薪次君 都市局長ね、整備目標を明記しない、あるいはまた明記できないというようなふうに答弁を聞いたわけでありますけれども、防災公園の整備についても余り期待できないということになっては困るんで、計画策定の当初からやはりこの問題についてはもっと強腰でいってもらいたいというように考えております。大震災や大火災が発生いたしまして被害が大きくなった後で、防災公園の整備を急げばよかったというようなことであってはどうにもならぬと思うのでありまして、都計審の答申にあるように、せめて五千ヘクタールの三分の一程度は整備するという目標をこの第四次計画の中に明記いたしまして、それに向かって最大限の努力をすべきだと考えているのでありますけれども、今度は大臣の御見解をお伺いいたしたいと思います。
#23
○国務大臣(江藤隆美君) 先ほど局長が申し上げましたように、諸般の事情から明示はいささか無理かと思いますが、ただいま御指摘のような趣旨を体して私どもは努力してまいりたいと思います。
#24
○青木薪次君 都計審が要整備量五千ヘクタールの三分の一を第四次計画中に整備しなさいとしているのは、二十一世紀までに整備を完了するという目標があってのことであると思うのでありますけれども、その点はいかがですか。
#25
○政府委員(牧野徹君) そのとおりでございます。
#26
○青木薪次君 そうであるとするならば、整備目標を明記しないで、第四次計画が終わってみたら五百ヘクタールしかなかったということはないとは思うけれども、それでは済まされない問題だと思うのだけれども、従来の五カ年計画の進捗状況を見ますと、中には非常に残念なのは、実績等を示しているデータがあるわけでありますけれども、その点はどうですか。
#27
○政府委員(牧野徹君) 先ほど第三次の五カ年計画における実績のおただしがございまして、私は面積並びに事業費について若干の数字を申し上げました。これは先生も多分御案内だと思いますが、私もこういうお答えを申し上げる以上、大体これは第三次五カ年計画でも明示はしておりません、明示はしていないが、我々事務当局の心構えにあった量から見てどのぐらいだということをいろいろ部内で検討しましたところ、約半分ちょっとかなぐらいのことでございます。
 ただ、これは過去の実績ですから、先ほど冒頭から大臣が御決意をお述べになっておりますように、我々としては二〇〇〇年まで、あと十五年でございますが、の間に三回五カ年計画ができると思っております、期待しておりますが、その中で着実に防災公園について、言うならば必要量五千ヘクタールやっていきたい。その三分の一を明示しろとおっしゃられますと、先ほど私は幾らかというお尋ねだったので千三百ということを申し上げたわけです。そうすると、おまえもう千六百七十とで違うじゃないかなんということになりまして、これもちょっとなかなかつらいところでございますので、やがて日本の国力もといいますか予算も私は伸ばしていくべきだとこれは個人的なあれですが思っておりますので、そういう点も加味して、五カ年計画の中では弾力的、重点的にやっていきたいというふうに御答弁をさせていただいている次第でございます。
#28
○青木薪次君 それは都市局長が熱心に頑張っていることは知っているし聞いていますよ。しかし、頭のかたい大蔵省を説得するにはやはり書いたものでなきゃだめなんですよ、都計審というね。
 したがって、広域避難地としての防災公園の前の五カ年計画の実績は、遺憾ながら六百ヘクタールだったということなんですよ。ですから私は、五年間に五百ヘクタール程度では、五千ヘクタールを五十年間もかかって計画するということになっても困るので、私どもの静岡県なんかは今直ちに震度六の大震災が来ても不思議じゃないと言われて、県知事もハッパをかけて、そして町内ごとに震災の対策委員会が開かれ、私も現に震度五とか六の起震車に乗って、こういうものがこうか、そうしたらどうなるかと。例えば静岡県の焼津なんというところをこの間調査してきましたけれども、例えば海の水が逆V形になってどうっと攻めてきたら三分か何ぼでもってその十万都市が全部津波にさらわれてしまうんじゃないかというようなこと、そういったような問題も実はあるわけでありまして、私は決して静岡県だけの地震対策の現状について説明しているんじゃなくて日本全体のことでありまするけれども、やっぱり東海地方における地震対策というものについては、その中で駿河トラフが通っており、相模トラフがあり、東南海の地震でいわゆる地震の空き巣になっているというこの現状というものは、これはデータにしっかり出ているわけでありますから、その意味でその整備状況については、私は地震の津波が来たらこれをちゃんと防波堤で抑えるなんということはとてもできない。
 そういたしますと、早く逃げる。逃げるにはどこへ逃げるか。やっぱり安全な防災公園に逃げていく以外にないということになりますと、災害の緊急性というものについてもう少し考えなきゃいかぬじゃないだろうかというように考えますので、三年後の先ほど申し上げた計画見直し時において、整備状況がはかばかしくない場合には調整費を充当するなどの措置を講ずべきだと思うのでありますけれども、その点いかがですか。
#29
○政府委員(牧野徹君) 三年後の見直しにおきましては、もちろん防災公園の整備状況を踏まえた主張もなし得るかと思います。それ以外にももちろん、先ほど第二番目に申し上げましたが、より積極的な意味では国民全体の健康を増進するというふうな公園整備にも重点を置きますので、もろもろの要素を総合勘案して、これは先ほどの大臣の御答弁にもありましたが、私どもとしてはプラスの方向でやりたいものだというふうにかたく考えておる次第でございます。
#30
○青木薪次君 防災公園の整備は先ほど申し上げたように人命にかかわる喫緊の要務である、したがって特に大規模な地震の発生が懸念されている我が静岡を中心とする東海地方、それから東京都を中心とする南関東地域においては、二十一世紀といわず第四次計画期間の六十五年度までには整備を完了するくらいの努力が必要だと思うのでありますが、この整備計画については、例えば五カ年で南関東をどうしたとか、あるいはまた東海地区の整備状況はどうなっているのかというふうなことについて説明をしていただきたいと思います。
#31
○政府委員(牧野徹君) せっかくのおただしでございますが、もちろんただいま先生おっしゃいますように東海地方には大規模地震対策特別措置法以下幾つかの法律もございます、ですから特に重点が置かれていることは承知しておりますが、ただ、私どもが施策として展開しております防災公園整備というのは、例えば県庁所在地、各県の地域も入っておりますし、ちょっと法律の名前をあれしましたが、観測強化地域とか特別観測地域とか、比較的広い意味で全国で必要とある箇所を拾っておるものでございますから、それぞれの事業量もマクロで、今現在お示しできない状況ですから、それぞれの地域ごとにどうなるかという点はここでは申し上げられないという点を御理解いただきたいと思います。
#32
○青木薪次君 既成の市街地で整備を推進する防災公園は居地取得に多額の資金が要るものですから、別に何らかの財源措置を講じまして、またこの用地費に対する補助率、現行は三分の一ですけれども、これを引き上げるのでなければ計画どおりにはなかなか進まないと思うのでありますが、建設省は新計画の策定に際しまして、これらの新しい財源措置については、第四次計画でどういうように措置しようといたしておられるのか、その点もお伺いしたいと思います。
#33
○政府委員(牧野徹君) まず一番基本的には、当然のことながら国費の有効活用ということでございますから、それぞれの重要度に応じて予算を配分していくことかと思います。それ以上に第四次の五カ年計画からは、三次まではございませんでしたが、先生が段々お話しのように、安全に逃げ込む場所がまず要るのだということが一番大事だということでございますので、厳密な意味で都市公園とは言えない状態かもしれませんが、将来都市公園整備を進める底地の部分を、財政投融資資金を活用して土地の部分を買ってしまう、そういう施策を新たに第四次五カ年計画の中から展開したいと考えております。
 これは、六十一年度におきましてはとりあえず二百億円の財投資金活用を考えておりますが、それである程度まとまりのある土地を買いまして、ただ、買ってもまだ都市公園そのものにはなりません。それで、そこに従来の公園予算の中から最小限度、避難された場合に必要な機能を備えるだけの補助を予算補助でやろうというもので、防災緑地緊急整備事業という財投を活用した新しいメニューを第四次五カ年計画から採用したいと考えております。
 そういうことで、もう一つ、先ほど大臣からもお話がございましたが、やはりもし必要であるならば、国公有地の活用ということも考えられるかと思います。そういうふうなことで、限りある予算等ではございますが、十分に活用して防災公園のいわばその土地の部分は手当てをしていきたいというふうに考えております。
#34
○青木薪次君 来年度から防災緑地緊急整備事業を創設いたしまして、公園緑地の用地の先行取得に財投資金を活用する、こういう今の都市局長の答弁はそれなりに私は前向きの答弁だと思いますが、ただ、二百億円というお話があったのでありますが、二百億円では、静岡県一県のことを言っているわけじゃないのでありまして、やはり全体としてこれは逐次増加するという附せんがついていると思うのでありますが、昭和六十一年度においては、じゃ具体的に何カ所程度予定しているのか、お伺いいたしたいと思います。
#35
○政府委員(牧野徹君) 六十一年度におきましては、今のところ、もちろんこれは予定でございますが、十二カ所程度、その中でも国公有地も活用してというふうな予定を組んでおります。
#36
○青木薪次君 都計審では特に整備に当たって、「防災公園と周辺の不燃化、緑化等を一体的に行う」と述べている。「防災公園以外の都市公園についても、一時避難地としての機能を有するものは、防災公園にあわせ重点的な整備」を図りなさいというようなことまで、事細かに都計審は答申をしているわけでございますが、それらの点から考えてまいりますと、防災公園の整備に関する新たな財源措置ということについては、これは本当ならきょうは大蔵省にも来てもらってやりたいと思ったんですけれども、時間がありませんからやめたのでありまするけれども、私は、江藤建設大臣は実力大臣でありますから、これらの関係について決意を込めた答弁をお伺いしませんと余り安心をしていられない状態でありますから、その点についてひとつ答弁をお伺いいたしたいと思います。
#37
○国務大臣(江藤隆美君) 先生がさっきちょっとおっしゃいました例えば東海地域などというのは、これは地域的な問題ではありませんで、私はやっぱり全国民の関心事であろうと思っております。こういう地帯の防災をどうするかということは、これは関東から東海その他の地域について共通に私は言えることであろうと思っております。
 したがいまして、これらの整備については、財政上の特別措置に関する法律も既にできて、それでもって地震対策を、緊急対策を進めておるわけでありますから、今回の五カ年計画におきましても、防災公園の整備は最重点にやっぱりやっていく、そして皆さんに安心感を与えていくということが行政上の大きな責任であろう、このように認識をいたしております。
#38
○青木薪次君 その点は特に、私は地震対策を中心としたあらゆる災害対策というものはやっぱり避難地である、避難地は防災公園である。ふだんは健康公園と並んで一般の市民の共有する広場として大いに健康増進などに使ってもらうけれども、一たん緩急ある場合におきましてはやはりその防災公園を使う。ジョギング公園であるとかあるいはまた健康公園であるというようなことで、その意味でこれからの日本の国の貿易摩擦なんかについても、常に悪口を言われるのはウサギ小屋に住む働きバチということを言われますし、それから昭和三十年代に下水道の関係等について手をつけて大分進展をいたしてまいりました。このことと都市公園ということについては、私は日本の文化性を占うところの大きなバロメーターである。しかも、このことについて随分努力しているということであるならば、やはりその点について私どもは一番の中心的な課題として公園の用地取得のために頑張ってもらうということと、用地費に対しては三分の一の補助率ということとそれから施設その他については二分の一というようなことで今措置いたしているわけでございますけれども、この点は、やはり建設国債を増発してもこの際社会資本の雄であるから大いに頑張ってもらわなきゃいけない課題であるということを、大臣の答弁で結構でございますけれども、私は改めて要請申し上げたいと思います。
#39
○国務大臣(江藤隆美君) 予算委員会でいろいろ質問が出まして、建設国債を増発して公共事業を進めるべきではないか、こう言いますと、大蔵省がすぐに、一兆円出しますというと三兆七千億の子や孫の時代に負担が、約六十年かかってこれを支払っていくわけでございます、こう言うわけでありまして、余りのっけからこっちもどかんとやるわけにいかぬものですから、言い方を少しく変えまして、私どもは、一兆円の建設国債を発行して建設投資をやれば、いわゆるGNPへの乗数効果は初年度が一・四七、二年目が〇・七八、三年目が〇・四七、合計二・七二の乗数効果がありまして、およそ三兆八千五百億のいわゆる膨らみとなってきます。それから、ただそれだけではなくて、税収に四千七百億三年間で返ってきます、こういうちょっと皮肉るような皮肉らぬようなことを言っておるわけです。
 私どもは、基本的には、こういう大事なときでありますから、金がないからやれなかったということではなくて、やっぱり片方ではそういう積極的なことも必要であろう。ただ、六十一年度末に国債残が百四十三兆円になる。その中のおよそ七十九兆円が建設国債である。ことしも五兆七千億財源として建設国債を出しておる。こういうことから言いますと、余り、全く建設国債を出さずに冷たくしておるという言い方はこれはできないわけでありますけれども、今日のように円高が進んできてもろもろの社会的なひずみが大きくなり、かつまた公共事業への要望が高くなってくれば、これは政治全体の問題として国会がやっぱり一つの意思決定をしながら今後の方向を見出すときが来るのではないかな、こういうふうにその点は大変楽しみに実は時の来るのを春が来るように待っておるというのが今の心境でありまして、建設省の幹部にも、いついかなることがあっても積極的に対応できるように準備をしておこうではないか、こういう話を日々しておるところでございます。
#40
○青木薪次君 毎日の新聞でも非常に今その点を中心として記事で解説されているわけでありますが、私は百四十三兆円のことも知っているのでありますけれども、赤字公債ではないのでありまして、しかも、昭和六十年度にもう財政は立て直すと言っておったのが五年延びて昭和六十五年になった、昭和六十五年も怪しいから今度は何とかということを言っている。しかし、何としても今日のこの実情というものは、消費の拡大とか投資の拡大というようなことがなされなければ内需拡大なんということはあり得ないことですから、今やっている政治の中ではそれに逆行するようなことばかりやって、外へ行っては格好のいいことをしゃべるということでは済まされなくなってきている。だから、きのうも宮澤さんが総理に会っていろいろ話をしたようでありますけれども、私は、それらの関係等について本物の議論をしないといけなくなってきているんじゃないだろうか。
 特に輸出関連事業において、まだいいのだけれども四月あたりから、いわゆる下請の部品の工場なんかについて物すごい下請値段をたたくというような格好、特に半年前の二百四十円が今は百七十八円とか七円とか言っている。それで二百四十円を分母にした形でもって下請値段を買いたたいているというような状態が出てきているわけです。そうするともう転廃業以外にないわけですから、この点で国の産業、経済に物すごい大混乱が起こるということを予想しているわけでありますから、これはひとつ大臣、月給は上げない、投資もだめだ、それから増税はどんどんする、減税をしたら大型間接税だなんというようなことばっかり言っておったんでは、国民は納得しませんからね。中曽根さんが人気があるなんといって威張っていたら、ある日突然がたんとエアポケットに落ち込むこともあり得るわけですから、その点はよく言ってもらわぬと、もう今耐えがたい状態にまで地方は来ているということを私はよく知っておりますから、その点で公共事業の拡大のためにやはり建設国債というものについては、ことしは九月三十日までに七五%恐らく前倒しするでありましょうから、あとの二五%は一般財源を入れられないとすればやはり建設国債の増発以外にない。そうして公共事業を中心として事業を起こして、それで民間設備投資を刺激して住宅建設その他について大きく影響させていくという形の中にこの都市公園の問題、特に防災公園の問題なんかも入れていくというようなことで頑張っていただかなきゃならぬというように思います。
 これは意見ですから答弁は要りません。
 次に、国土庁にお伺いいたしたいと思いますけれども、国土庁では、地域的な防災拠点として機能する防災基地の整備を図るために、防災基地建設モデル事業を推進しようといたしているわけでありますが、今日までの実績または六十一年度の実施計画はどうなっているのか、お伺いいたしたいと思います。
#41
○政府委員(杉岡浩君) お答えいたします。
 国土庁は、関係省庁と一致協力いたしまして、各般の災害対策を進めておるわけでございます。特に震災対策につきましては、ただいま御議論のございましたような防災公園の整備、こういったものを関係省庁に進めていただいておるわけでございますが、その施策の一環といたしまして国土庁では防災基地モデル事業、これを進めておるわけでございます。これは、大きな災害が発生した場合に公共団体におきまして本部を設置する、その拠点になる場所、それからさらに、この地区が避難地等と一緒になりまして災害対策に大きな貢献をするという目的でございます。また、平常時におきましては、この施設を利用いたしまして住民の方々に防災知識あるいは防災意識、こういったものを普及あるいは高揚していただくというものでございまして、例えば地震の仕組みとか、あるいは地震の心得、あるいは警戒宣言等が発令された場合にはどういったような態度をとるかというような、もろもろの展示あるいは教育、こういったものをやっておるわけでございます。
 五十三年度から国土庁ではモデル事業としてやってきておるわけでございますが、まず川崎市にそれをつくりました。それから大阪市、名古屋市、それから東京都の北区でございます。それから川崎ということで、これが六十年度までの建設の実績でございます。それから六十一年度以降でございますが、六十年度に、いつ来てもおかしくないと言われる東海地震に対応するために静岡県の静岡市に防災基地モデル事業を建設するという調査をいたしまして、六十一年度及び六十二年度に静岡市で防災基地モデル事業を行うということにいたしておるわけでございます。
#42
○青木薪次君 モデル事業であるからやむを得ないのかもしれませんけれど、予算がわずか六千九百万円では非常にさみしいですね。国土庁の仕事は調整事業であります、調整官庁でありまして、国土庁の唯一の事業だということが言えると思うのでありまするけれども、この事業は杉岡防災局長の主管する防災局の唯一の補助事業でありまして、防災基地建設の重要性や緊急性から考えてみても、予算をふやし、整備促進を図るべきだと考えているわけでございますけれども、この点、将来に向かってここでまた決意表明のようなものをお伺いいたしたいと思います。
#43
○政府委員(杉岡浩君) まず、静岡で建設されます防災基地建設モデル事業でございますが、これは広域避難地になっております都市公園の駿府公園がございますが、これに隣接した県庁の敷地でございますが、ここに十数階建ての建物をつくりまして、そのうち一階から五階までが防災基地になるわけでございます。ここで、地震があった場合等におきましては本部をつくる、あるいは平常時には各種の展示をするということでございます。総工費は相当かかるわけでございまして、今までの補助率、一億五千万というのが全体の事業の二年間の事業、限度額でございます。我々といたしましては、モデル事業と称しておりますように、この事業が、こういった事業が順番にできるように呼び水的な補助事業というふうに考えております。いろいろと公共団体も、国土庁のわずかでございますけれども一億五千万ほどの補助によりまして、これを契機に防災基地が建設されていくということで今まで多大の成果があったというふうに我々は自負しておるわけでございます。
 今後、いろいろとこれから計画を進める段階におきまして、ただいま青木先生の御指摘のございましたような点につきましても十分考慮に入れて検討してまいりたいというふうに考えております。
#44
○委員長(小山一平君) ただいまの質疑をお聞きいたしておりまして、調整費の性格、位置づけというものが大変不明確でございます。
 私がかつて、何年前でしたか、下水道整備五カ年計画の議論をした折にこの問題を取り上げたときに、時の建設大臣は、調整費というものは経済状況の変化や事業計画の内容変更などによって事業費が変動し財源不足を生じた場合に調整費を投入して計画どおりの事業遂行をするためのものである、こういう答弁でございました。今御答弁を聞いておりますと、何か期待財源であり、予算の調整という性格を持っているような御答弁でございましたので、ひとつ以前の私と議論したときの会議録などを精査していただいて、次の委員会において調整費というものの性格、位置づけ、こういうものを明確に示していただきたいと思います。
#45
○国務大臣(江藤隆美君) 説明が足りなかったかと思いますが、調整費は、今後の社会経済の動向あるいはまた財政事情、事業の進捗状況等に弾力的かつ機動的に対応するために設けられたものでございます。これは委員長の御意向と全く変わるところはございません。
 ただ今回は、例年の、前回の五カ年計画と比べて五千七百億という極めて多額の調整費ではないか、こういう御指摘もあったわけでございまして、それらを勘案しながら私どもは、今こうした公共事業に寄せられておる期待が極めて大きいときでありますから、事業の執行を完全にやりながら、この五千七百億の調整費は三年先には何としても実際の事業費に組み入れられるように期待をし、またそれにこたえられるように努力をしていこう、こういうふうに考えております、こういうふうに申し上げさせていただいたわけでございます。
#46
○委員長(小山一平君) 私がここで質疑をしているわけにもいきませんから一言申し上げておきますが、それであればどうして今まで計画どおりに事業ができないのに調整費は一銭も使わなかったのかという問題が生じるわけでございますから、これはまた後刻直接的に私に御説明を願いたいと思います。
#47
○国務大臣(江藤隆美君) はい、わかりました。
#48
○大川清幸君 今回の第四次都市公園等整備五箇年計画でございますが、先ほど論議がありまして数字が明らかになっておりますが、この計画の中の一般公共事業、それから地方単独事業等の経費でございますが、簡単に数字で割り返しますと、六十一年度の事業費が四千七十二億余でございますから、どうも進捗率一六%という単純な数字でそう出てくるわけですが、五カ年予測するとこれもせいぜい数字の上でも八〇%そこそこ、こういうことになるわけなんです。
 御承知のとおり、国家財政も百四十三兆円の大きな借金を抱えておりますし、どうも予算委員会の論議でも、六十五年赤字脱却は極めて困難で、先延ばしをするとしても財政事情は厳しい、こういうことから考えますと、恐らく今後の予算編成や財政運営でも大分状況は渋いんだろう、こういうふうに思うわけで、この計画についての建設省としての今から見込みを言えというのはなかなか難しいかもしれませんけれども、計画を出している最中ですから一〇〇%達成したいというお答えになるのかどうかわかりませんが、どうも初年度の出発から何か厳しいような気がしますが、この辺はどう考えどう予測をされておりますか。
#49
○政府委員(牧野徹君) 数字的に申し上げまして、五カ年計画の一般公共事業と地方単独の計が二兆五千四百億。それから六十一年度、ただいま御審議いただいている予算並びに地方単独を足し合わせますと、地方単独は若干の推計的なものも入りますが四千七十二億ということでございます。でございますから、先生おっしゃるとおり一六%という割り算になりますので、これに五を掛ければ八〇だということは事実だと。
 ただ、一点つけ加えさせていただきますと、例年、先ほども申し上げましたが、関公促進費の中から百六、七十億程度は一般公共事業に来ることは参りますけれども、それを入れましてもやはり、単純に五を掛ければ八〇%台だということは、その五を掛ければそうでございます。ただ私どもは、今度の五カ年計画をつくります際には、政府全体の展望と指針に数字はございませんが、名目GNPの伸び等の数字も出ております。あるいは建設省といたしましても、社会資本整備を担当しておる立場上、国土建設の長期構想の案等をつくりまして二〇〇〇年までを見通した上でお願いをしておるわけでございます。
 その中で一般公共事業費について申し上げますならば、六十一年度お認めいただければ六・五という数字で、これがなかなかそう単純に容易に達成されるものとは私どもも思っておりませんが、しかしながら先ほど来いろいろお話のありますように、何が何でもこれは達成していかなければならないと、今五カ年計画をスタートさせるに当たってかたく心に誓っておる次第でございます。
#50
○大川清幸君 国が所管する国営公園を除きまして、その他の公園については都市公園整備の手法としては二分の一ないしは施設等で三分の一の補助等があるわけですが、これは一律補助金カットをしたりいろいろ厳しい事情がありまして、なかなか事業の拡大というのは、国直営も難しいし地方の単独や補助対象の事業についても拡大することが非常に難しい状況にあるだろう。ただいま御説明のあった財投関係で活用するといっても、これもおのずからもう制約があると言い切ってもいいぐらいの状況ですわね。
 ですから、地方単独でやってもらうのをどれほど頑張ってもらうかというようなことにもなるのかもしれませんが、これも地方の財政がだんだん厳しくなっているし、健保その他医療でも負担を随分かぶっていますから、地方でもそう無理のできる財政事情にはないということを考えると、今のお話で、何とか頑張りたいと言うのですが、どうも八万ふさがりでやりようがないと言っては極端ですが、せっかく決めた計画があれですよ、やらなくても同じじゃないかというようなことは極端で、私は計画を立てて努力目標で頑張ってもらうことがやっぱり正しいあり方だろうという理解を持っておりますが、計画を立てた以上かなりのやはり達成率をぜひ実現してもらいたいと思っておりますので、これは何かほかに方法、名案がありますか。どうでしょう。
#51
○政府委員(牧野徹君) 例えば、公共事業の中でも、典型的に言えば、道路事業のようなものは事情が許すならば有料道路事業という手法でここ何十年と整備を進めております。
 ところが都市公園というのは、それでなくとも貴重な都市の中で、どちらかといえば広々とした空地をとって、しかも、入園料を整備費程度を国営公園でいただく場合もございますけれども、いずれにしても原則とすればもうただで皆さんに自由にお使いいただくということでございますから、どう考えましても奇手妙手というものは実は思い浮かばないわけでございますので、やはり国費を頑張る、あるいは防災公園の底地部分につきましては延べ払い的な思想で負担しやすくするという意味で財投を活用する、あるいは、地方にも地方にそれなりに頑張っていただく。今のところは、先生おっしゃいましたようなその手法のミックスしかどうもほかに奇手はないのではないかというふうに考えております。
#52
○大川清幸君 大変厳しいわけですよね。それで、都市公園の整備はこれは二十一世紀を展望したいろいろプランもあるようでございますが、とりあえずこの五カ年計画の中で、過去の実績四・九平米、これをこの五カ年の間に一人当たり五・七にするわけだね。これはそうすると面積にしてどのぐらいの整備が必要になるんですか。
#53
○政府委員(牧野徹君) 御指摘のとおり六十年度末、今年度末で一人当たり四・九平米に達する見込みでございますが、これを五・七に引き上げます場合には、実は対象の人口もふえるものですから、そこのところも加味して申し上げますと、六十五年度末で都市計画区域の人口と若干カントリーパークの人口も入れますが、その大方が五・七平米になるためには総体として六万三千二百五十ヘクタールを供用開始している必要がある、六万三千二百五十でございます。それから現在供用開始をしておるものを引きますと、若干端数はございますが、今後の五年間で九千二百ヘクタールの公園としての供用開始が必要だというふうに考えております。
#54
○大川清幸君 そういたしますと、先ほどからも御説明があったんですが、資金もなかなか困難な中で、用地を取得して、都市公園として完成しなくてもそこは避難公園としても使えるというようなことで、とにかく底地を買って手当てをしようということでございますが、先ほど大臣からも御答弁の中で状況の説明があったんですが、特に大都市圏ではなかなか土地も高いわけで、しかもたびたび論議をされますように地価対策等はないと言ってもいいでしょう。そういう中で土地を獲得するのはなかなか厳しいわけですけれども、公園用地取得の状況を考えた場合に、この事業費の枠内で達成が可能かどうか私は心配をしておるんですが、その辺はいかがでしょう。
#55
○政府委員(牧野徹君) やはり土地の取得でございますから、地道に予算で買っていくというのがこれがまず正道かと思いますが、あと、先ほど大臣からも御答弁がございましたような、やはりまとまった土地としては国公有地の活用というものもあろうかと思います。これは国有財産部局も、処分をする場合に、公用、公共用を地元の地方公共団体に聞いて、その意向を十分配慮するというふうな処理方針のように承っておりますので、やはりそういう国公有地の活用ということもあろうかと思います。
 それからさらに、これも大臣の御答弁にありました、区画整理事業の際に公園用地もひとつ確保していただく。それに加うるに、先ほど来申し上げております、財投資金を活用した防災公園の緊急整備事業で、厳密には都市公園と言えないわけですけれども、将来都市公園になるその土地を緊急的に手当てしていこう。
 以上のような方法で、できる限り頑張ってまいりたいというふうに考えております。
#56
○大川清幸君 用地の取得についてですが、国情や税制あるいは社会的構造、慣習等もいろいろ違うんで、なかなか海外の事例をそのままこちらへ引き移すということは極めて困難だと思いますけれども、例えて言えば、アメリカなどでは公園用地の半分以上は寄附によって行われているというようなことも聞いておるわけです。
   〔委員長退席、理事青木薪次君着席〕
日本の場合、寄附等によって取得している公園というのはあるんですか。あるとすれば、状況はどういう状況でしょう。
#57
○政府委員(牧野徹君) ただいまのおただしの中のアメリカの方の例は、全部調べたわけではございませんが、やはり免税になるというような税の誘導措置もございますようですし、あるいはカリフォルニア州みたいなところでは公園財団をつくったり、あるいはレッドウッド、レッドウッドというのはイチイもどきの非常に価値の高い高木のようですが、レッドウッド救済連盟などというものをつくりまして、先生御指摘のとおりかなり公園用地の提供、寄附をされているようでございます。
 ところで我が国の状況でございますが、大変申しわけございませんがデータが完全に入っておるのは五十五年度末でございますが、これによりますと、全公園のうち、そのもとが国公有地活用が約三四%、それから開発行為等で公園用地を確保していったものが一六%、それから民地の買収、これが二六、それらが大きな比重を占めておるわけで、寄附によります用地取得というのは六%程度というふうな資料になっております。
#58
○大川清幸君 制度や慣習等も違いますからなかなかアメリカのようなわけにはいかないと思うんですが、ところで、住宅建設の面では最近、借地方式といいますか、いわゆる土地信託問題なんかも今盛んに論議されておるところです。そうした積極策をとろうというようなことになっておりますけれども、公園については何かこれに類するような方策はとれないものですか、どうですか。
   〔理事青木薪次君退席、委員長着席〕
#59
○政府委員(牧野徹君) 先生の御指摘のとおり、都市公園でもすべて何が何でも買収しなければ開設できないものではございません。借地による権原取得でももちろん結構でございます。
 これも先ほど申し上げました寄附の例と同様の五十五年末の調査によりますと、借地による公園は都市公園全体の約五%程度というふうになっております。
#60
○大川清幸君 状況はなかなか難しいと思うんです。土地取得ということだけ考えると、今後ますます難しいですわね。特に大都市圏なんかではその困難さというのは決して緩和されることはないだろうというふうに考えます。住宅対策等では景気刺激、需要拡大等のために積極的におやりになるようですが、先ほどから論議がありましたように、これからの高齢化社会を考えると、公園はかなり整備しておかなければならないし、防災対策上の見地からいってもこれは十分な充実強化をしておく必要があると思いますが、基本的に一番大事なのは土地の確保だろう、こういうふうに考えますと、やはり寄附とかあるいは賃貸によるとかあるいは土地信託の新しい手法によるとかいう方法も考えておかないと目標達成は難しいのではなかろうかと思いますので、そうした新しい手法も考慮し、なお財源獲得にも努力をしていただく、こういうことで頑張っていただきたいと思いますが、このことについて大臣の御見解を伺っておきましょう。
#61
○国務大臣(江藤隆美君) 私いつも公園のことで思うんですが、日本では本当に都市公園というのが切実に考えられるようになったのは十年足らずかなという感じがしますですね。ですから、下水道が昭和四十五、六年の公害国会から言われましたと同じように、やっぱり都市公園の歴史も浅い。しかし、よくここまで努力をしてきたと思います。
 これはもう用地取得ができれば一挙に進むわけですから、東京のようなこういう大都市圏においては、今まで申し上げましたほかに、例えば都市開発あるいはまた新しい用地の造成、河川改修等で河川敷を利用する方法はないか。例えば、来月起工式をやりますが、新川端の、隅田川の下流でありますが、あそこの大川端の再開発事業などというのは、隅田川の堤防のつくり方を今までのようにコンクリートで建てるというのではなくて、土地を上に上げて、そこにマンションを建てる。したがって、川っ縁をずっと公園にしている。これは大川端、新川地区、皆そういうふうな手法によって公園緑地を生み出していこうということを考えております。
 西戸山の再開発のときも、新宿区にあれば一定の公園用地を実は提供して、あそこにマンションのわきには都市公園をつくる、こういうことをやったわけですから、やっぱり着実に一つ一つのそういう都市開発、区画整理事業、河川改修事業あるいは港湾事業、港湾もただいままでのように岸壁をつくればいいというんじゃなくて、緑地帯を必ずつくれ、こういうことになっておるわけですから、そういう万般の埋め立て等も含めて地道に用地を確保して、そして緑化を進めていくということが私は必要だろう。なかなか金がありませんけれども、しかし知恵を出せば全く方法がないわけではない、そういうふうに考えておるところでございます。
#62
○大川清幸君 知恵をいろいろ出して、事業の達成をぜひしてもらいたいと思うんですが、財源的な問題等については極めて難しい問題が今後に残るわけですが、十分な対応をしていただきたいと思います。
 ところで、防災のことで一点だけお伺いをしておきますが、災害があったとき、避難距離は大体どのくらいが限度というか、理想だと思っていらっしゃいますか。
#63
○政府委員(牧野徹君) これは、各自治体等ではそれぞれの御事情がありますから、それぞれのお考えもあるようでございますが、一応私どもといたしましては避難の距離は、お年寄りとか子供さんのことを考えますと、まあ二キロメートル以内かな、それが避難の限界といいますか、そのくらいがアッパーリミットのところかなというふうに考えております。
#64
○大川清幸君 お年寄り、子供、それは災害の中では夢中で逃げるから、火事場の何とか力じゃないけれども、必死になればかなり逃げるんでしょうけれども、いろんなデータがありまして、健常者壮年で大体二キロちょっとぐらいではないかというようなことをよく言われております。そうすると、防災用の公園ということになるとその辺も配慮してやらなきゃならないとなると、大変条件は厳しいですわな。そういう意味でもやっぱり土地の獲得は、本当は政府が本気になって地価対策でもやってくれればもっとやりよくなるのだろうと思いますが、大変困難な問題だと思います。
 ところで、各地方都市で、地方の都市計画審議会等ではいろいろな計画を立て、災害に対する対応はそれなりにしておるようですけれども、これは大ざっぱな聞き方で申しわけないんで、お答えが出るかどうかわかりませんが、いわゆる防災公園というか、広域防災避難地まで住民の避難距離が平均どの程度になっているか、ちょっと無理かもしれませんが、わかれば状況だけ教えてください。
#65
○政府委員(牧野徹君) 全国的なことは多分、災害対策基本法に基づく地域防災計画か何かを積み上げれば出るのかと思いますが、ただいまここにはそれは持ち合わせておりませんが、ただ東京の例で申し上げますと、先生の方がお詳しいかもしれませんが、東京は私が先ほど申し上げました、私どもが二キロと言っておりますものをとりあえずただいまのところ三キロ、これはやはり地域の実情を総合的に判断してお決めになっていると思いますが、三キロ、せめて三キロ以内にあるようにしたいと申しておられるようです。そして二十三区内で百三十七カ所の避難地を指定されておるようですが、であっても最も遠いのは、東京都からお聞きしますと、豊島区の、光が丘が避難地になっている人で、一番遠い人は六・五キロ、約倍ぐらいというふうに聞いております。
#66
○大川清幸君 ひとつせっかくの努力をお願いしたいと思います。
 ところで、次にお伺いしておきたいのは、いわゆる緑の問題でございます。
 御承知のとおり、いろいろなところで報道されたり新聞、雑誌等でも取り上げておりますからよく御承知だと思いますが、最近の亜熱帯森林資源なんかは年間に千百万ヘクタールほど減少しつつあるなんて深刻な話を聞くと、ちょっと生態学上もこれは地球上の人類がこれから生きていくのに大丈夫かなという深刻な心配もするわけですが、きょうは大きなそういう国際的なお話は別といたしまして、最近における都市化現象の中で緑が急速に失われているというのはやはり深刻に受けとめて考える必要があるだろうと思うわけでございますが、最近における都市周辺の緑の減少状況については御調査なさっておりますか。
#67
○政府委員(牧野徹君) 大変恐縮でございますが、全国的に緑の経年変化的な数値は残念ながらございません。
 ただ、東京につきましていろいろ調べてみますと、公園緑地あるいは樹林地あるいは生産緑地――農地等でございます、そういうものも入れたいわゆる緑の土地、緑地の変遷状況は、ちょうど戦争が終わりました二十年にはそういうものは四七%あったわけです。ところが、二十年たった四十一年には二一%、さらに四十八年には一七%。その後の調査がないので大変恐縮でございますが、そういうことで、やはり傾向から申し上げれば減っておるという状況だと思います。
#68
○大川清幸君 これほど都市化が進んでおりますから、特に大都市圏周辺では確実に減少していることは間違いないわけでございますが、通常、何といいますか、都市生活にとって必要な緑の量といいますか、これは緑被率ということで一応は計算をされているようでございますけれども、この緑被率については現在、我が国の大都市に限ってで結構ですが、状況はどうなっておりましょうかね。
#69
○政府委員(牧野徹君) 先生がただいまおただしのこの緑被率というのは、緑に覆われたという意味だと思います。いろんな学説がありますが、例えばランドサットを使ったようなあれかと思いますが、私ども建設省で考えておりますのは、一応、まず現存する緑地、これを仮に現存緑地と言いますと、これがどのくらいあるのかなということで申しますと、主要な都市の市街化区域内ではおおむね二〇%から三〇%はございます。ただ、これは言ってみれば農地みたいなものも入っておるわけでございますから、それを私どもは、やはり今後確保すべき緑の量としては、言ってみれば一番典型的には都市公園になっていただければ、大体これはつぶれないからいい。あるいは鎮守の森等でもよろしいのかもしれませんが、そういう公共性のあるもの、あるいは永続性のあるもの、言いかえれば確かな緑地、こういう意味で言いますと、それは整備する水準としては私どもは三〇%欲しいと思っておりますが、さっき言った、一応現存するのが二〇―三〇あると言いましたが、そういうものを精選いたしますと、十数%程度ではないかなと、こういうふうに考えております。
#70
○大川清幸君 それで、理想としてはどの程度確保したいと思っておりますか。今御説明の中であった、三〇%程度が欲しいというのは大体目標ですか、どうですか。
#71
○政府委員(牧野徹君) おっしゃるとおりでございまして、市街化区域に対して三〇%程度理想としては欲しい。さらに一言つけ加えますと、市街化区域で、これは今申し上げましたのは公共緑地とか永続性のある緑地でございますから、さらに個人のお庭なども含めますと、四、五〇%は欲しいなというふうになっておるわけでございます。
#72
○大川清幸君 ところで、中曽根さんが、あれは五十九年の十月ですか、提唱なさった緑の三倍増構想ですか、これは具体的に今どのような状況といいますか、計画が進められておるのでしょうか。
#73
○政府委員(牧野徹君) 中曽根総理大臣が昭和五十九年の十月に、私どもの方で都市緑化フェアというものの第二回目を東京都で行ったわけでございます、その開会式の席上におきまして、言ってみれば緑の三倍増構想というものを提唱されたわけでございますが、これを受けまして私どもとしてもそれを建設省の施策にまで練り上げたわけでございますが、その具体的内容は、二十一世紀初頭までにできれば欧米諸国並みの緑の水準の確保を図りたいということでございまして、具体的に申し上げますと、建設省として所管の公共施設につきまして、二十一世紀初頭までに現在ある樹木の本数を三倍にするということを目標といたしまして、例えば「都市緑化のための植樹等五箇年計画」などで緑化を推進したいというふうに考えております。
 それから、私どもだけではだめでございますので、地方公共団体の努力に負うところが多いわけですが、これにつきましては六十年に次官通達等を出しまして、都市の緑化推進計画をつくってぜひその線に沿って緑化を進めていただきたいとお願いをしている次第でございます。
#74
○大川清幸君 ところで大臣、この緑化三倍増計画、大変結構な発想だと思いますし、また政策だと思うんですが、これは建設省だけで頑張ってもなかなか難しい事業で、今牧野局長からも御説明があったんですけれども、国土庁、環境庁、それから大蔵省にももちろん応援してもらわなきゃならないんですが、こうした関係省庁との具体化に向かっての協力関係といいますか、そういう点では建設省が中心でやっていただかなきゃならないのだと思いますが、これはせっかくの計画ですから積極的に進めていただければ大変いいなと思っているんですが、その点についての大臣の姿勢をお伺いしたいと思います。
#75
○国務大臣(江藤隆美君) ちょうど六十五年に花と緑の国際博も行われますことでありますし、これには農林水産省も大いに頑張ってもらわなきゃならぬ面が出てくると思っております。
 きょう議論されておりますのは都市公園のことでありますが、神奈川県あたりに行きますというと、周辺の林道は、山というのは県民にとっては箱庭である、だから、私どもの宮崎県では林道の地元負担を取るんですが、神奈川県は私行ってみましたら取っておりませんで、どうしたんですかと言ったら、いや、これは皆さんが庭につくる箱庭と同じです、県民の憩いの場所の道ですからそういうものに負担は取りませんと言われて、私びっくりしたことがありました。ですから、ひとり建設省だけではなくて、環境庁ですとか、あるいはまた子供の教育面からいえば文部省ですとか、あるいは直接のそうした山林原野を管轄する農林水産省ですとか、あるいは国土庁、関係の役所とちょうどこういう博覧会もあります機会によく相談をしながら、やっぱり一省だけで単独でなく、政府全体が足並みをそろえて努力していくようにひとつよく相談をしてみたいと思います。
#76
○大川清幸君 ところで、建設省が策定をいたしました「二十一世紀緑の文化形成をめざして」という計画があるようでございますが、建設省所管の公共施設について、二十一世紀までに現在の樹木ストックを三倍にしようという目標をお持ちのようでございますが、このいわゆる植樹等五カ年計画についての進捗状況は現在どうなっておりましょう。
#77
○政府委員(牧野徹君) 植樹等五カ年計画は、現在は五十七年からは第二次五カ年計画が六十一年度までで実行されております。
 実績は、実はその前の第一次、これは五十二年から五十六年まででございますが、この第一次の五カ年計画の実績を申し上げますと、三つ数字がございますが、その五カ年計画では、緑化する面積、それから高木の本数、それといわゆる道路緑化、この三つの指標を使っておりますが、まず緑化面積の進捗率といいますか、達成率で申し上げますと、八七%でございます。それから高木本数で申し上げますと、進捗率は八二%でございます。それから道路緑化延長、これだけは一一一%とかなり好成績でございます。
#78
○大川清幸君 緑をふやすについては、今の本数、これも大切なんですね。ところが、都市圏部分とかあるいは地方の農村部分あるいは海岸地帯、いろいろ自然条件がございますが、どんな樹木をふやしていくかということが大変これは重要なポイントなんですよ。
 私も二十何年前かロサンゼルスに行ったときに、あそこはごみの埋め立て処分を大分長い間やっておりますが、日本と違って自然環境のスケールが大きいですから、町からそう離れていないところの山と山の間を埋めて、これを終わったらあとどうするんだと言ったら、向こうの山のくぼ地がまたありますからとえらいのんびりしたことを言っておりましたが、ただ私がそこで感心したのは、ごみを埋立処分をするのにちゃんと覆土をしましてきちんとやっておりまして、そういう条件の中でどういう木が一番うまく成長するだろうか、長もちするだろうかというようなことで、数十種類の樹木をその埋め立てたわきへ、同じような土質のところへ植えまして、中長期的に適応を見て、全部埋まったらどの木かを選定しようと。随分準備がいいというか、そういうやり方をやっているのを見まして、これはなかなか考えてやっているなと思ったんです。
 道路緑化一一一%、大変結構、それから高木も緑化面積もかなり努力をして達成してきたわけで結構ですが、日本の長い将来の緑の維持ということを考えますと、自然条件を考えた上で、どんな種類の樹木をどういう地域には重点的にやったらいいかということをよく考えておかないといかぬのです。ですから、植木屋さんの意見――こんなことを言うと商売に影響があって怒られるかもしれませんが、庭師や植木屋さんのおっしゃるようにやっていると、大体手間がかかって金がかかってしょっちゅう経費が出ていくやつをお薦めするわけですが、やっぱり自然の保持、緑化の維持ということになると、丈夫で長もちするもの、切り倒して針葉樹みたいに後生えてこない、元をとるには二、三十年必要だ、そういうものでないようなものもよく考えてやっていただく必要があるんです。
 緑化計画を立ててお進めになるのは結構ですが、建設省ではこれを進めるについて、樹木の種類についての研究その他についてはどのような取り組みをなさっておるんでしょう。
#79
○政府委員(牧野徹君) その地域地域の特性に応じた木を植えていく必要があるということは、先生御指摘のとおりでございます。
 ちょっと何年前か忘れましたが、たしか大量に枯れた事案があって、いろいろ保険等の問題が問題になったように私も担当ではございませんでしたが記憶しております。その関係で実は五十九年に通達を出しておりまして、「公共用緑化樹木の枯損防止及び植樹保険の活用等について」ということで通達を出しておりますが、この中で、先生がおっしゃいますように、寒冷地あるいは海岸等において植栽を行う場合にはそういう寒風害あるいは塩害等への耐性を考慮して樹種を選定すること、ということを言っております。さらに、同一の樹種のものであってもさまざまな環境のもとで生産されるものも多いと。当然のことながら、九州というか何というか、あちらの方は日がよく当たるので何かすくすく育つ。それを寒いところへ持ってくると細胞の関係か何かで数年たつと枯れるというようなこともあるようでございます。それで、さまざまな環境のもとで生産されるものも多いので公共植栽工事においては植栽地、植えるところの環境と著しく異なる環境のもとで生産された樹木を用いないよう努めること、というふうなことでいろいろ注意を払って、適した樹種を植えるように指導をしております。今後とも指導を徹底してまいりたいと考えております。
#80
○大川清幸君 緑は、例えば木の種類、針葉樹なら針葉樹の杉なりあるいは松なりということもあるし、それから、もう少し何というか長もちをするようなカシだのいろいろタブだのありますね。これはやっぱり長もちしている自然林というのを見ますと、幾つかの種類の木がお互いに高低の差があってうまく組み合わさって、息もたくさん来るし、鳥のふんも落ちれば、それから落ちた葉っぱもまた肥やしになるというようなことで、自然林の長い間今日まで生命を維持している状況を考えると、人間がつくるのは結構ですが、今言った樹木の種類の選定と、それから都市公園をつくるにいたしましてもそうした樹木の組み合わせなんかによって大変効果が上がる場合がありますので、これは行政指導をなさったりして地方の協力を得たり公的機関の努力を促すということも結構ですが、そうした自然林――自然林と言っちゃおかしいですけれど、都市公園も含めて緑をいい状況で維持していくということについては、木の種類も含めた、研究を直接おやりになるのが困難ならば、どこかそうした大学の研究室でも何でも結構ですけれど、研究を委嘱するなりなんなりの努力はしておいた方がいいのじゃないんですか。今後も大気汚染等がもっとひどくなりますし、今東京なんかでも排気ガスなんかによる汚染に対する強い木はどれだなんて数年前から調べていろいろ工夫をしているような状況ですから。
 そういう点についての対応はどうでしょう。
#81
○政府委員(牧野徹君) 確かに直に補助金を組むとかなんとかということではないようでございますが、例えば緑化相談所というようなところを活用して適した種類を選ぶというふうなことをやっておるようでございますが、今後ともそういう活動を強めてまいりたいど思います。
#82
○大川清幸君 ただいままで申し上げたように、適した優良な樹木というものを確保することが大変必要だと思うわけですが、今日の社会は地球上の人口もだんだんふえてきて、ある人から聞くと四十億、六十億になったら生態学上もなかなか生存が困難ではないかなんていう深刻な説を唱える学者さんもあるくらいですので、大気汚染一つを考えても緑化の問題はどうしてもこれしっかり対応しておかなきゃならない問題だと思うんです。
 食べる物でも、自然の物をつかまえる時代から、どうも何といいますか、水産業なんかでもみずからつくる方に力を入れなきゃならないという時代が参りましたので、日本の今後の都市化はとまらないわけでございますから、そういう社会状況から考えても緑化対策のためには十分その源となる樹木の確保等には対応をしておかなきゃならないわけで、いわばこうした樹木の生産業者にもかなりの協力を願わなきゃならないわけですが、そうした生産業者の実態は今どうなっていますか。なかなか厳しいんじゃないでしょうか。どうでしょう。
#83
○政府委員(牧野徹君) 財団法人日本緑化センターの調査で、五十九年九月でございますが、全国の都市緑化樹木の生産者数は約四万二千。ただ、どうも大半は農家の方のようでございますが、一応四万二千。
 さらに、都市緑化樹木の栽培本数は、高木、低木含めましてすべてで約三億八千万本ということのようでございますから、単純にこれを割り算いたしますと、一生産者当たり九千本程度の栽培がなというふうに理解しておる次第でございます。
#84
○大川清幸君 あんまりそうした生産業者の経済状況を聞いたからったって中小企業並みにいろいろな援助なりあるいは融資ができるのかどうかわかりませんが、平均九千本程度の人たちというのは、これは専業じゃなくて農業その他兼業の状態の方々ですか、どうですか。
#85
○政府委員(牧野徹君) おっしゃるとおりでございまして、農家の方が兼業でやっておられる。これも実は詳細な調査のデータを私見ておりませんので耳学問の部類で大変恐縮でございますが、専業的に都市緑化樹木をお育てになっている業者の方の数は数百社といいますか、先ほど全体が四万二千と申し上げましたが、その程度ではないか。あくまでもしかしこれは、データを目で見たわけでございませんので大変恐縮ですが、そのように聞いております。
#86
○大川清幸君 何年か前に、銀座の柳が取り払われて随分風情がなくなったなということを東京の人間も言うんですが、私は農産物のいろんな勉強をしに行って、埼玉県の深谷へ行ったら、あそこはネギの名産地ですけれども、あそこの、今市長さんはかわられたのかな、当時の市長さんは、銀座の柳がなくなったのは大変寂しいので、学生時代に東京で世話になったからいつか恩返しすることもあるだろうということで、深谷の市のどこか市有地の農地の隅かもしれませんが、銀座の柳のあれを向こうへ持っていってずっと育てていて、いつか東京でまた欲しいときが来たらお返ししようかと思っていますなんて大変感銘したお話を聞いたんですが、地方公共団体等でもいろいろ緑化については力を入れ、いろんな工夫もなさっておるようですけれども、樹木を供給する生産業者、言ってみれば、今小規模でずっとやっておるようですけれども、将来の日本全体の緑化を考えたときに、やはり供給面がなくなることは非常に困るので、この辺の業者の何と言ったらいいのかな、保護とまではいかないんでしょうけれども、これらに対する対策は全く今後やりませんか。何か対応してお考えになりますか。どうですか。
#87
○政府委員(牧野徹君) 先生もおっしゃいましたように、直接的な生産者への補助金というふうなことはちょっとこれは考えられないかと思います。あくまでも経済行為でございますので、適正な価格で安定的に買ってあげるということがベースになるかと思います。
 ただ、それだけではございませんで、私どもといたしましては、昭和五十五年の十二月でございますが、公共用緑化樹木の品質寸法規格基準、(案)とついておりますが、こういう言ってみれば寸法規格案の運用についてということで地方公共団体に御通知を申し上げております。この結果、公共用の緑化樹木についてのある意味で統一的な基準ができた。例えば品質の規格ですとか、一番大事なのは寸法の規格だと思いますが、そういうもので、生産をされる方が、なるほど今後はこういうものがより使われるのだなという目安がついて、全体の都市緑化樹木の生産なり流通の円滑化に非常に役立っておるというふうに聞いておるところでございます。
#88
○大川清幸君 ところで、国あるいは地方の公共施設に関連した緑化、これは当然推進していくんですが、もう一つやっぱり忘れてならないのは、民有地における緑の保全、これが非常に大事だと思うんで、国民の皆さんに協力願えば、御自分の生活を守ることにもなるし環境の整備にもなるということで、協力しやすいというか、緑の保全に努力しやすい環境といいますか状況づくりというのはぜひ配慮をしていただきたいなと、こう思っているわけでございます。
 各地方公共団体でもいろいろ工夫をしておりまして、私の地元の区なんかでも、ブロック塀を緑の生け垣にかえるとそれに対する何がしかの補助なんかが出るような工夫をしているようです。地方公共団体でも小規模ながら民間の協力を得て緑をふやしていこうというような工夫をしておりますけれども、そうした民間あるいは地方公共団体の施策も配慮に入れた上での今後の行政指導、現在も十分やっておられると思いますが、特に民間の緑の保全ということでの対策は今後も十分考えておいていただきたいと思うんですが、いかがでしょうかね。
#89
○政府委員(牧野徹君) おっしゃるとおり、先ほども私、公共緑地あるいは永続緑地で三〇%に加うるに庭なども入れてと申し上げました。やはり市街地の過半、半分以上は民有地でございますから、民有地の緑化というものが非常に大事なことは先生御指摘のとおりでございます。
 そこで、私どもといたしましても、五十一年には都市緑化対策推進要綱というものをつくり、さらに当面の都市緑化の推進方策等々、さらには先ほど御指摘のございました「二十一世紀緑の文化形成」というふうなことでいろいろなことをやっておりますが、具体的に幾つか申し上げますと、一つは、何といいましても、都市緑地保全法に基づく緑地保全地区の指定、あるいは樹木保存法と略称しておりますが、あれに基づく木の保存、あるいは緑化協定とか、あるいはさらに、中央にも都市緑化基金がございますが、各地方にもおかげさまでおいおいと地方の都市緑化基金というのがたしかこれは八十四ほど今できつつございます。こういうものはその都市緑化基金がさらに民の人に助成をして緑化を進めるわけでございます。さらには、いろいろセレモニーといいますかお祭りも大事でございますので、私どもも、春は都市緑化推進運動をやる、あるいは都市緑化月間をやる、あるいは都市緑化フェアをやるというようなことで一連の施策を講じまして、民地の緑の創出と保全というものに努めておる次第でございます。
#90
○大川清幸君 緑化基金が今八十四ですね。
 それで、今御説明のあった緑化協定の締結状況はどうなっておりますか。
#91
○政府委員(牧野徹君) 都市緑化協定の締結状況は、六十年三月末現在でございますが、五百七十一件、二千六百九十ヘクタールでございます。
#92
○大川清幸君 それで、いろいろな方法をお伺いし、先ほど大臣からも河川敷の活用等、あるいは公共用地の転用等も構想の中でのお話があったんですが、あれですね、いろんな都市の道路、街路ですか、こういうようなものも、実は、卑近な例で言うと東京なんかでも、これは東京が一番初めだろうと思うんですが、私たち樹木の研究をして、大気汚染でやられちゃうんじゃないかというようなことでいろいろ問題が一時あったときに、欧米諸国の街路樹の状況なんかを調査しましたら、やはり何といいますか、自然の雨水等が大量に流入するというか、吸い上げやすい方法にしておく方がどうも樹木の活力や寿命が長いようだということに気がつきまして、東京都の当時の都市計画局や建設局に言いまして、樹木の足元の舗道の土の露出部分を大きくしたのは私たちの意見であれば大きくしてもらったんですが、まだ統計的にどの程度の効果が上がっているかわかりませんが、どっちにしても、都市化した分は全部舗装部分が多いものですから木がなかなか生きていくのに生きづらいわけなんで、そういう状況づくりもやっていただきたいんですが、さっき言った河川敷の応用、それから路線のセットバックなんかによる緑地帯の拡大などそういうものも含めて、できれば理想として掲げておられるようないわゆる欧米並みの緑の保持というところまでこぎつける努力をぜひしてもらいたい。
 そこまで考えますと、どうも今別の意味から建築基準法の見直しなんかも言われておりまして、特に大都市部分では土地の効果的な利用等から考えて当然やらなければならない地域もあるんでしょうけれども、そうした便利な経済効率をねらった建築法の改正だけではなくて、せっかく今論議になっておりますが、生態学上も緑が大変大事だということを考えますと、そうした考慮も入れた上で、建築基準法の見直しなんかをもしするときは十分対応をしていただく必要があるのではなかろうか、こう思いますが、いかがでしょう。
#93
○政府委員(牧野徹君) お話しのように、あらゆる方策を講じて線あるいは公開空地といいますか、オープンスペースをふやしていく必要があろうと思います。
 そこで、建物を建てます際にも、基準法に基づきます総合設計制度でありますとか、あるいは先ほど申し上げました建築協定なり緑化協定なりいろいろ駆使しまして、たとえ少しずつでも都市の中でそういう緑の空間をふやしていきたいと思います。
 ただ、ただいまお話のありましたような、法律でえいっとこう義務づけるというところまではいかがなものか。いずれにしても、今後の私どもの勉強をするテーマの一つかなというふうに考えておる次第でございます。
#94
○大川清幸君 それでは最後に、その点に関連して大臣の御所見を伺っておきたいと思います。
#95
○国務大臣(江藤隆美君) 今、都市計画法の見直し、建築基準法の見直し、そういうことがよく言われておりますが、やっぱり良好な町づくりについて人々が関心を非常に持つようになったということだろうと私は思います。きょうも実は本会議場で容積率を見直せという話で総理から言われまして、いろいろまたお話をしましょうと言ってきたことでありますが、総理大臣がそういう都市計画法やらあるいは容積率などということを言うようになったというのは私は近来まれなことだと思っておりまして、大変結構なことだと思っておりますから、私どももそうした各方面の御期待にこたえるようにしっかり勉強し、取り組んでまいりたいと思います。
#96
○大川清幸君 終わります。
#97
○上田耕一郎君 都市公園の整備は国民生活にとって必要不可欠のものなので、私どももこの法案に基本的に賛成です。
 問題は、国際的に見ても非常に公園が少ないので、これをどうふやしていくか。これまでのところ進捗率も非常に低いし、しかし今までの質疑でも出てまいりましたが、財政がなかなか一番問題だということにあります。
 調査室の資料を拝見しますと、五十九年三月三十一日現在、国民一人当たりの公園面積は全国平均で四・七平米。東京都の区部は二・一平米で、これはワシントンと比べると二十二分の一、ロンドンに比べると十四分の一、パリに比べると六分の一と、世界の都市東京と言うには非常に悲しい数字です。これをどうふやしていくかということになりますが、今度の五カ年計画を拝見しますと、総事業費でこの説明資料を見ると三兆一千百億円、第三次の一・〇八倍ということになっていて、五カ年間で一人当たり六十年度の四・九平米を五・七平米に引き上げようというんですが、これも国際的な劣った水準を引き上げるのにはやはり非常に小さい数字だと思うんです。
 まずお伺いしたいのは、この説明資料に「六十五年度末に約五・七平方メートル(計画総額ベース約五・九平方メートル)」となっているんですが、この計画総額ベースというのは何ですか。
#98
○政府委員(牧野徹君) これは総額が三兆一千百億でございますが、先ほど来御議論のございます調整費が五千七百億ございます。この調整費除きの一般公共事業費、地方単独事業費、計二兆五千四百億、これでいくと五・七、それに五千七百億の調整費を全部使わせていただいたとするならば五・九、こういうことでございます。
#99
○上田耕一郎君 この調整費問題は、先ほど委員長も問題にされましたし、私も前にここで問題にしたことがあるんだけれども、せっかく計上しても使ってないですね。それなら、こんな調整費なんというのをやらないで、なぜこの総額ベースというのを最初から目標にしないのか、どうも納得がいかないんですが、これは大臣どうですか。
#100
○国務大臣(江藤隆美君) 財政的に許せば総額で示すことが一番いいんでしょうが、どうしてもこうした財政再建のさなかになかなか思いどおりにいかない。しかし、五年間のうちには社会的な環境も変わることもあるであろうし、あるいはまた事業の執行状況もずっと変わってくるであろう。そういうことを考えると、ひとつ途中で諸般の状況を勘案しながら見直して事業費に組み入れる可能性のあるものはこの程度であるという、私はやっぱり一つの含みを持たせたものだと思っております。
#101
○上田耕一郎君 このいただいた二月十八日の閣議了解を見ますと、今大臣が言われたように三年後には見直すということですね。今まで建設省関係の五カ年計画で、三年後に見直しというのが入ったのは初めてじゃないかと思うんです。
 思い出すのは新防衛五カ年計画、中期防衛力整備計画、これに三年後見直しというのが入っていまして、ローリングシステムというんで、あれは三年後に見直してふやしていくんですよね、防衛庁の軍事費は。これはどうなんですか、三年後に見直して、いろいろインフレで上がっちゃったというんで減ることもあるのじゃないかと思うんだけど、これも防衛費と同じように見直しはふえるんですか。調整費を入れてふやしていくつもりの見直しですか。
#102
○政府委員(牧野徹君) 調整費につきましては、大臣からも御答弁申し上げましたようなことで、基本的に性格は前期計画と変わりませんが、今回額は非常に多いということでございます。これはやはり現在の非常に流動的な我が国の経済情勢を反映したものと考えております。
 そこで、三年後に見直すというのはどういうことかというおただしでございますが、この見直しの中には、例えば一般公共事業、それから地方単独、調整費となっておりますから、それまでのそれぞれの進捗率を見ながら一般公共事業と地方単独の関係で見直すこともあるかもしれない。あるいは調整費の額を例えば減らして事業費の方へふやすとか、あるいはもっと抜本的に計画総額の見直し等も含み得るのではないか。いずれにしても三年後の事態で必要が生じた場合に、各省それぞれいろいろ寄り寄り協議をいたしまして中身は決めていく、こういうことになろうかと思います。
#103
○上田耕一郎君 どうもちょっと僕は怪しい感じがするんですよ。大体調整費は前回の三倍計上をしている。前回千九百億を五千七百億、三倍でしょう。これを引くと実質の事業費は前回計画を下回って〇・九四倍なんです。総額だと一・〇八倍でふえたみたいだけれども、調整費が多いから、調整費をまた使わないと実際には減っちゃうんですな、どうも怪しい。
 実際、事業費が減っているのを調整費を膨らまして何かふやしたかのように書いてある。しかも閣議了解で、「今後の社会・経済の動向」、その後が、「財政事情等を勘案しつつ」とあるんですね。これも予算委員会で財政事情勘案というと大概減る話ですよ。カットの方で、ふやす方の話というのは全然出てこない。だからどうも、ちょっと何かいただいた文書だけを見ると、今も局長が総額全体を見直すこともあると言われたけれども、総額を見直して財政事情を勘案して総額まで減るというのでは大変困るので、これはふやす方向で三年後の見直しとか調整費がやっぱりあるんだということはきちんと大臣からお答えいただかないと、建設委員会何を審議して賛成していたんだということになりますから、ここはきちんとお答えいただきたいと思うんですが。
#104
○国務大臣(江藤隆美君) 今回、三年後に見直すという閣議決定ができましたということは、やっぱり今回の五カ年計画は財政再建の中で、言うならば苦肉の策であるというふうにも御理解いただいたらと思うんです。本当はこれほどやりたい。しかし今の財政事情からいうとやはりこの程度しか実際は踏ん張れないのかなと。しかしこれだけのものは、この五カ年計画の中で経済的な状況その他万般の変化が必ず出てくるから、そのときにはまた見直しをするんだ、こういうことでありまして、ちょうど防衛費十八兆四千億をふやすために見直すんだという話もありましたことですから、私どもも、防衛費と一緒にはまいりませんでしょうが、ひとつ調整費を、しっかり金額が明記されて五千七百億とあるわけですから、これを粗末にしないように、大事にこれから取り組んでいこうと思います。
#105
○上田耕一郎君 防衛費がふえるのは僕は反対ですが、公園の五カ年計画の費用がふえるのは大賛成ですから、ひとつ頑張っていただきたいと思います。
 それから、六十年八月一日付の都市計画中央審議会答申を拝見しますと、長期的には一人当たり二十平米を目指すとこの四十八ページにありますが、一人二十平米を目指すと書いてあって、それでさしあたり昭和七十五年までに十平米、そのためには六十五年末には六平米となっているんですね、確保する。先ほどの総額を使って五・九平米が近いんですけれども、しかしこれ五年間かかって結局一平米しかふえないということになりますわな。六十年末で四・九が総額やっても五・九なんでしょう、五年間かかって。そうすると、この審議会答申で七十五年までに十平米ということになりますと、五年間で一平米しかふえない計画なんだから、審議会答申どおり七十五年までに十平米つくるためにはこれはどうなるのか。今のままの五年で一平米だと、これ十平米やるのにどうなりますか。五十年かかっちゃいます、ふやすのに。そうすると七十五年まであと十五年しかないんだから、これはどうなりますか。五年で一平米だと十平米やるのには五十年となるでしょう。これ一体答申の、本来長期的には二十平米、しかし七十五年までに十平米と旨、あと十五年間に――失礼、ちょっと五十年は多いや、二十五年だ。今五平米だから、あと五平米ふやしたいんだから二十五年ですな。二十五年に訂正します。
 ということになるんだが、達成までの道筋、答申の七十五年までに十平米というのを達成する道筋をどうお考えになっているか。
#106
○政府委員(牧野徹君) 数字的には先生がおっしゃるとおりでございまして、我々は長期の目標は二十平米というふうに、これが欧米先進国並みだということで考えております。
 審議会の御議論の中でも、やはり二十一世紀の子孫に引き渡す公園の財産としてどのくらいを目標にすべきかということが真剣に御議論があって、それはやっぱり長期目標が二十なら半分は頑張らにゃいかぬと。ちょうどその半分というのが今の倍になるのでちょっとあれなんですが、今がアバウト五ですから、そういう意味で何とか二十一世紀に入るところでは十平米まで持っていきたい。ついてはそのためには、先ほどもお答えいたしましたが、ちょうど十五年で五カ年計画が三回できるわけでございます。もちろん五平米を三で割れば、一・七ずつふやせば数字的にはそうなります。ただやはり、日本の国力も徐々にふえていくであろうと財政再建の折からとはいえ先ほどから大臣の御答弁にもございますように、私どもも公園行政を担当する者としては将来に明るい希望を持ちながら進んでおるわけでございまして、ずうっとべったりということは実は考えていませんので、少しずつはやはり上がるであろうということを期待しつつ、とりあえずは現在のいろいろな情勢を総合的に勘案すれば、まずただいまお願いしている第四次五カ年計画で五・七、あるいは総額使えれば五・九というところまでを確実にする、それであと十年が勝負というふうなことで考えておるわけでございます。
#107
○上田耕一郎君 今国力というお話が出ましたが、野村総合研究所が十二月に出した「十年後の世界経済と金融資本市場」というレポートを見ると、あと十年で世界のGNPの一五%、一人当たりGNPでアメリカを抜くという予測も出ているのですよね。それは単純に豊かになることじゃなくて、国内には失業もふえるし大変な状況になる。二極化現象が進むようですけれども、確かに日本の国力は相対的に言えば、アメリカが債務国に転落して、世界最大の債権国になるという状況なので、そういうところで生まれた力をやはり公園とか、先ほどから議論しているような内需拡大の本当の方向に、また環境をよくする方向に使わなきゃならぬというふうに思います。要望もしたいと思うんです。
 この審議会答申、調査室の資料の五十八、五十九ページを見ますと、都市公園の運動施設の整備目標が出ています。一人当たり三・七平米、長期的な目標で。運動広場、人口十万人当たり五十カ所とか、野球場五面とか、水泳プール十カ所とか、いろいろ数字が並んでいるんですけれども、これはこの長期目標からいうと、今の現状というのは大体何%ぐらいということになるんでしょう。また一〇〇%達成するのにはどのぐらいの事業費が要るものなんでしょう。
#108
○政府委員(牧野徹君) 先生がおっしゃいますとおり、人口十万人当たりで例えば運動広場おおむね五十カ所とか野球場五面とか、この数字は実は今までもこういうことを考えながら施策は展開しておりましたが、今度の第四次の五カ年計画で、言ってみれば新しくといいますか、単純に一人当たり何平米という以外に、高齢化した日本の方々が公園を安心して楽しく使っていただくための指標として思い切って出した数字でございます。ですから、どうしてもそこのところにびしっとした積み上げ的なものではない点は、若干御理解いただきたいと思います。
 それで、現在の状況でございますが、六十年度末で、若干見込みが入りますが、一人当たり〇・六平方メートルでございますから、長期目標は先生おっしゃるとおり三・七ですから、進捗率一六%程度という状況にございます。
#109
○上田耕一郎君 やっぱりこのぐらい運動施設が本当に欲しいですよね、今一六%ぐらいというお話ですが。
 やはりこの答申で、「都市公園内の運動施設については、現在の整備水準のおおむね一・五倍を確保する必要がある」、五カ年計画でね、そういうふうに書いてあるんですが、一・五倍のペースでやっていってもなかなか一六%を一〇〇%達成というのは時間がかかると思うんだが、非常に国民が喜ぶと思うんですけれども、大体いつごろを、長期目標の達成の年度ですね、予測しておられますか。
#110
○政府委員(牧野徹君) おっしゃるとおり、六十五年度末では五割増し程度でございますが、七十五年度末でできれば一・六平米のレベルに到達したい。それから三・七というのはなかなかだとは思いますが、これはやはり全体の目標二十平米というものともリンクいたしまして、長期目標として掲げて努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#111
○上田耕一郎君 ぜひそういう目標が早く達成されるよう、理解しまた要望したいと思います。
 次に、幾つかの問題をお伺いしたいんですが、フィリピンのマルコス金脈問題、これが大変問題になっておりまして、私ども日本共産党もマルコス金脈・対外経済協力問題調査委員会ができまして、私責任者になっていまして、きょう第一回の会合を開いたんですが、マルコス文書も予算委員会に提出されて、かなり根深い問題のように思います。
 例えば、亡くなられたという東陽通商の小竹専務、彼の書簡が公表されていますが、その中にはアキノ氏、これは大臣ですけれども、アキノ氏が金を集めることになれば、日本では田中首相が投獄されたロッキード事件のような騒ぎになるかもしれません、こういう手紙があるんですね。そうすると、単に商社とか建設会社、円借款に関係する企業だけでなくて、一番知り抜いている人が、田中首相が投獄されたロッキード事件のよう、ということになると、これは政治絡みが、まだまだ表に出ていないけれども、ある事件のようにも思われるんですね。
 それで、丸紅とかそれから東陽通商とかいう商社の名前が問題になっておりますけれども、ダム建設に絡んで鹿島建設などの名前なども取りざたされておりまして、これからやっぱりいろいろ疑惑が、各党とも取り組みますし、それから政府もこの問題をきっちりやるという答弁をしておられるので、あるいは建設会社関係も出てくることになるかもしれない。その点建設大臣が、今後建設会社絡みのマルコス金脈、円借款関係の疑惑が出てきた場合、やはり監督官庁として厳正な態度をぜひおとりいただきたいと思いますので、この問題では一問だけ建設大臣の立場、決意をお伺いしたいと思います。
#112
○国務大臣(江藤隆美君) 今外国で日本の建設会社が大体一兆円以上になりまして、先般来、私就任しましてから、その実態をよく見てくるように清水建設経済局長を実は東南アジアに派遣したわけであります。これは二つ意味がありまして、一つにはやはりこういう海外の受注を、国内がなかなか伸びないときですから、ふやしていくということは、技術協力その他で必要であるということが一つ。それからもう一つは、日本人というのは汚いやり方をすると言われるのじゃなくて、やっぱり相協力してやる。外国で醜い争いをしたりするようなことがあってはいかぬ。そういうことを私は耳にしておりまして、そういうためには一体どうしたらいいのかなというようなことを考えておりましたので局長に先般来行ってもらった後に、実はこういう問題が起こってきました。現在まだ一方的に報道されておるだけでありますから、仮定のことでああこうするということは私は適当でないと思いますが、事実が明らかになりましたらこれは厳正に対処したいと思っています。
 建設行政で一番大事なことは、これは国内の公共事業は国民の皆さんの税金でやるわけですから、いささかなりとも国民の皆さんから疑惑を持たれないということが大原則だと私思っております。
 したがいまして、将来そういう不幸なことがもし事実として出てきましたときには厳正に対処する、そういう考えでひそかに前々から、どういうところがやっておるのかな、間違いはないかなということで内部で検討を実はしておったところでございます。
#113
○上田耕一郎君 ひとつ、問題が万本当に出てきた場合には、厳正にお願いしたいと思います。
 あと残った時間で国有地払い下げ問題を質問したいと思うんですが、国有地払い下げのリストを、いただきました。
 まず林野庁にお伺いしたいと思うんです。大蔵省からいただいたリストの中に、東京営林局白金台宿舎があります。これは三千六十九平米、随意契約ということになっているんですが、この契約先の法人、利用目的、これはどういうことになっているんですか。
#114
○説明員(伊藤威彦君) お答えいたします。
 白金台宿舎の払い下げの件でございますが、国有地の売り払いに当たりましては、先生御案内のように公用、公共用、公益事業用を優先させるということが原則になっております。当該白金台宿舎跡地につきましても、半分を港区に特別養護老人ホーム用地として売りまして、また残り半分につきましても、極めて公益性の強い団体から事務所及び宿舎用地として売り払い要請を受けましたので、関係省庁とも協議した結果随意契約適格性を有する団体というふうに判断いたしまして、随意契約で売り払うことといたしました。
#115
○上田耕一郎君 その公共性の強い団体というのは、台湾の亜東関係協会駐日代表部、これは実質的には台湾の大使館と言われているのだけれども、ここだと言われておりますけれども、そうですか。
#116
○説明員(伊藤威彦君) そのとおりでございます。
#117
○上田耕一郎君 半分港区に払い下げて区の特養老人ホームになったのは非常にいいことなんですが、港区としては全部払い下げを希望していた。ところが、実質的には台湾の大使館ということで随意契約ということだったそうで、これは一つやっぱり問題があると思います。
 これはまた別の機会にすることとして、国会でも何回か問題になりました西戸山の払い下げ問題についてお伺いします。
 大蔵省はことし一月十三日、新宿西戸山開発株式会社との間で払い下げ契約を行いましたが、払い下げの面積、金額、それから契約時の条件、御説明いただきたい。
#118
○説明員(藤村英樹君) お答えいたします。
 まず払い下げの期日でございますが、ことしの一月十三日に、新宿住宅の跡地、面積にいたしまして一万八千七百十五平米でございます。売り払い価格につきましては、総額で百四十九億四千九百万円、一平方メートル当たりにしまして七十九万八千円ということになっております。
#119
○上田耕一郎君 契約時にいろいろ条件をつけたと思いますが、どういう条件でしょうか。
#120
○説明員(藤村英樹君) 契約の条件についてでございますが、本件の売り払いに当たりましては、売り払いの相手方でございます新宿西戸山開発株式会社と、それから将来住宅が建築されましてこれらの分譲を受けます入居者の双方につきまして、的確な用途に供してもらうことを担保する必要があったわけでございますので、私どもこの契約に際しましては、用途の指定あるいは分譲の特約といった点につきまして何種類かの条件を付すこととしたところでございます。
 その内容について具体的に申し上げますと、まず用途の指定の点についてでございますが、第一点といたしまして、この分譲住宅については、おおむね五年後になりますが、六十五年三月までに分譲すること。それから第二点といたしまして、会社の直接設置、管理にかかわります施設、内容的には例えば診療所あるいはカルチャー、レクリエーション施設といったようなものでございますが、これらにつきましては七十一年一月までの間、おおむね十年後ということになりますが、指定用途に供する必要があるということでございます。
 それから分譲の特約についてでございますが、まず第一に、被分譲者すなわち入居者でございますが、この入居者は十年後七十一年一月までの間住宅の用に供しなければならない。それから第二点といたしまして、この被分譲者は承認を得ないで分譲住宅について権利の設定をしまたは所有権の移転をしてはならない。こういったもろもろの条件を付しているところでございます。
#121
○上田耕一郎君 被分譲者は十年後と言われたけれども、分譲そのものは六十五年三月までということだから、大体六十五年に分譲してそれから住んで、大体六年間住宅の用に供する。
 承認を得ないで売っちゃならぬというんだが、これはどこが承認するんですか、会社ですか。
#122
○説明員(藤村英樹君) 先生ただいまお話しのとおり、会社の承認を得てやるということになっております。
#123
○上田耕一郎君 それから、一番問題になるのはこの用地費ですよね。随契でなぜ一般競争入札にしなかったのかということで私ども予算委員会でかなり追及したんですけれども、この分譲特約の中で用地費問題についても何かありますか。
#124
○説明員(藤村英樹君) ただいま先生お話しございましたように、用地費についても特に厳しい条件をつけておりまして、具体的に申し上げますと、分譲住宅の価格の算定上、会社が計算する用地費につきましては、国の方からの売り払い価格により算定するということにしてございます。
#125
○上田耕一郎君 この西戸山開発については本当に異例なことが多くて、六十六社ですかな、まとまってこういう会社をつくって、まだ何も決まらぬうちからこの会社ができてそこに随契で払い下げる、中曽根民活第一号と、こう言われているところなんですね。やはりこの価格の問題、特別に不当な利益をこの西戸山開発という企業が得るのではないかというところに国民が不安やら疑惑やらを持つんですね。今お伺いした特約によりますと、五年住めば後は売ってもいい――六年ですな。六年の間も会社が承認すれば転売してもいいという条件なんですね。これはほとんど、住宅転がしというかそれに網をかけることにはならない、緩やかなものになると思いますね。
 問題はこの用地費です。平米単価今お話しのとおり七十九万八千円で、坪当たり二百六十三万円です。私どもの新聞赤旗でも報道しましたけれども、現地の周辺の人々の話では、みんな大体これは時価の半値だと言われている。どんなに安く見積もっても七、八百万円だ、半値以下だと言うのですね。百五十億で売ったと言われるけれども、半値以下だということになると、三百億円ぐらいの時価のものを半値で渡したということになるんじゃないかと思うんです。それで、この時価というのが一番問題なんですな。どうやってこの平米当たり七十九万八千円という時価を決めたんですか。
#126
○説明員(藤村英樹君) 先生ただいま売り払い価格の算定根拠についてのお尋ねでございますが、国有財産の評価につきましては、客観的に適正な価格を求める必要があるわけでございますので、私ども通常統一した手法によりましてこれを行うこととしております。原則的に申しますと、いわゆる取引事例比較法という手法によりましてこれを求めることとしているところでございます。さらに具体的に申し上げますと、この評価地周辺の取引事例、これをもとといたしまして品位差等の修正を加えまして評価額を求めるわけでございます。さらにこれに加えまして、民間精通者から徴しました鑑定意見というものをも総合勘案いたしまして、適正な価格を算定するということにしているところでございます。
 お尋ねの新宿住宅跡地につきましても、これと全く同様の手法により行っているところでございますが、この点につきましてさらに敷衍して申し上げますと、まず評価地周辺の取引事例、これをもとにしまして品位差等の修正を加えて求めた評価額、これは一平方メートル当たりで八十万五千円ということになっております。それからさらに複数の民間精通者から徴しました鑑定評価額、この平均価格がちょうど八十万円ということになっております。この両者を総合勘案いたしまして求めた評価額と申しますのが八十万三千円ということになります。これから建物あるいは工作物といった解体を要するものに必要となる経費相当額を控除いたしますと、結果といたしまして先ほど申し上げました一平方メートル当たり七十九万八千円、総額にいたしまして約百四十九億円という売り払い価格が算定されることになるわけでございます。こうした算定結果につきましては、私どもこの地域の実際の価格水準を反映した適正な時価であるというふうに考えております。
 なお、先ほど先生お話しございましたが、契約の翌日一部の新聞報道におきまして時価の半値以下という報道があったわけでございますが、私どもこの周辺、ここは第二種住宅専用地域でございますけれども、このあたり一帯を非常に詳細に調べてみましたけれども、この取引価格八十万円近くの倍になるような取引事例というのは全く見当たらなかったわけでございまして、ああいう報道がどういう形で出てきたのか、率直に申し上げまして大変理解に苦しんでいるところでございます。
#127
○上田耕一郎君 その取引実例は大体どのくらいの面積のものでしたか。
#128
○説明員(藤村英樹君) いろいろと取引事例は数多く調べてございますので、面積はまちまちでございます。
#129
○上田耕一郎君 例えばどのくらいですか。
#130
○説明員(藤村英樹君) 例えばと申しますか、何百平米とか何千平米とかいうようなものがございます。それぞれ個々につきまして今回のように確かに一万八千七百十五平米という、一ヘクタールを超えるような取引というものは数はございませんけれども、そういう状況でございます。
#131
○上田耕一郎君 これは取引実例を挙げましたけれども、広さが大問題になるんです。
 例えば、紀尾井町の旧司法研修所跡地、これは大京観光が坪当たり二千八百万円で落札して、公示価格の約三倍なんですよね。三倍だということで大問題になった。これはある文書ですけれども、あの入札に当たって、一つは嶋崎大蔵省関財直射一課長のコメントが報道されている。「適正な価格と思う。公示価格に比べてかなり高いが、公示価格は二百平米程度の土地を対象としており、土地の利用価値という点からみると、今回の土地はかなり高く、希少性がある」。鴻巣国土庁土地局長、「公示価格を基礎」とするのだが「落札価格は思ったより高額ではなかった。あの地区で二千坪もまとまればスケールメリットも出るので公示価格を上回るのもやむを得ない。」と言っているんですよね。
 だから、あの新宿で一・八ヘクタールの大規模な土地なんですから、これは取引実例を若干調べて、八十万円以上のものはありませんでしたと言ったって、一・八ヘクタールもまとまれば、これはあの場所ですよ、ちゃんと国土庁の局長が当たり前だと言っている、スケールメリットで。紀尾井町で二千坪、今度は一万八千平米ですからね、これは八十万円なんてめちゃくちゃですよ。土地鑑定の問題、僕はいつか公団の問題でここでやったことがありますけれども、公団の部長が土地鑑定士を呼んでこういうふうにやれと言うとそのとおりやったという実例を、僕は本当にコピーまで持ち出してやったことがある。全然信用がおけないですよね。ですから僕は、あなた方の今度の作業というのは随意契約と、それから実際の土地取引価格なるものを口実にしてやはり時価の半額と。これは皆さんが、あの付近の人たちが言ったのはやっぱり良識で、正確だと思いますね。例えば淀橋二中。ここは二年前坪六百十三万円、今坪五千万円ですよ。都庁が来るっていうんでこれはもうあそこら辺は物すごい値上がりで、地上げ師がわあっと動き始めている新宿地域というのは有名なんですから。それから下落合で、これは新宿区が特養老人ホームで買おうとしたんだけれども、公示価格の二・五四倍だった。これはむしろ公示価格の、そんなに高いのは困るというのでストップがかかったぐらいです。皆さん方の今度の七十九・八万円、約八十万円というのは公示価格の一・五倍です。だから、まず公示価格の三倍ぐらいのものをやっぱり一・五倍であなた方は払い下げた。僕はこれは本当に正確だと思うんですね。
 さて、じゃ分譲価格はどうなりますか。分譲価格の制限はないんじゃないですか。
#132
○説明員(藤村英樹君) 分譲価格との関係につきましては、先ほど申し上げましたように、用地費は売り払い価格によって算定するというところでございまして、最終的に分譲する価格につきましては会社の計算になるということではなかろうかと思います。
#133
○上田耕一郎君 会社の計算になるんですよ。
 で、あそこの中田社長は日刊工業新聞で、「会社である以上、適正な利潤をあげるのは当然。もちろん儲けすぎはいけないが」とちゃんとしゃべっておられる。あそこに大体二十五階の三棟建つんですよね。戸数が五百七十六戸、店舗が約二十あるんです。それで私ども資金計画書を入手して見ました。用地費は百二十一億六千五百万円というのが会社が提出した資金計画書。皆さんそれに三十億上乗せして百五十億で売った。この資金計画全体で三百十七億、それに三十億上乗せして三百四十七億ということになるんでしょうけれども、店舗が二十あるにしても、これを五百七十六で割ると大体一戸当たり六千万円です。多少幅はありますよ、店舗を幾らで売るかどうかね。
 二十五階のこういう高層マンションがどのくらいで今取引されているかというと、文京の小石川地区で二十五階の建物が問題になっていて、これは付近の住民が反対してこれも問題になっているんですが、そこの会社の文書を見ますと、四LDK、三LDKいろいろありますけれども、みんな一億以上です。マンション業界でそれは特別に安くやったらマンション業界の価格が崩れますからね、それはやっぱり。ここに私持っている、全部一億以上です、文京小石川で。新宿のあの西口では一億ということになるんじゃないですかな。そうすると、六千万の資金計画だとしても相当もうかりますよ、一戸当たり。いろいろ販売費用までちゃんと資金計画には入れてあるんだから、販売経費全部。恐らく二百億近く、もっと多いかもしれない。僕もきちんと計算したわけではないけれども相当な利潤が出るんじゃないかと思うんですけれども、大蔵省はそういうことについては責任は持たないんですか。
#134
○説明員(藤村英樹君) 大蔵省としましては、国有地の売り払いという関係におきまして先ほど申し上げたような用地費の計算というところが限度ではなかろうかというふうに率直に考えておるわけでございますが、会社の方が最終的に分譲、公募するときの価格がどれくらいになるかということにつきましては、ただいま先生からいろいろ計算の数字をお示しになられましたけれども、私どもまだ詳細に承知はしておりません。
 それから、部屋の広さに応じまして、会社のかねての説明によりますと四千万から五千万、あるいは一部六千万ぐらいのものが出るかもしれないという程度の話は聞いておりますけれども、いずれにしましても、今後会社の計算によりまして平均分譲価格がどれくらいになるかというところにつきましては私ども重大な関心を持って見ていたいと思いますが、ああいうところに国有地を使って高層住宅を建てるわけでございますから、これは当然大半について住宅公庫の融資つきということにもなろうかと思いますし、そういうことになりますとやはり価格の最高限度額その他の問題もあるわけでございますので、会社の説明によればできるだけ企業努力によって低廉で良好な住宅を供給したいというふうに言っているところでございまして、私どもその結果の数字の成り行きにつきましては先ほど申し上げましたとおり重大な関心を持って眺めたいと思っております。
#135
○上田耕一郎君 ちょっと時間が過ぎましたけれども、もう一問。
 今ちょっと、公庫の融資対象になるんで価格制限がつくと言われたけれども、建設省、市街地の再開発のマンションで公庫融資対象ということで価格上限がありますか。
#136
○説明員(片山正夫君) 金融公庫融資に係ります分譲住宅の限度枠につきましては、団地住宅でありますとか高層住宅、そういう類の専ら住宅供給を主目的とする五・四%口の金利を適用しているものにつきましては、譲渡価格の限度枠を設けまして制限を設けております。また、市街地再開発事業等の貸し付けに係りますものにつきましては、土地の合理的利用と災害の防止に資することを目的とする貸し付けてありますので、またこれに適用されます金利が財投並み金利であるということから、貸付方針上は譲渡価格制限は設けておりませんが、金融公庫の融資が政策金融という観点でありますので、具体的な個別の計画ごとに事業審査をいたしまして、価格の譲渡額を決めて、限度枠を決めております。
#137
○上田耕一郎君 大臣ね、もう時間がちょっと過ぎたので。
 今お話しのように、都市整備目的で財投金利を使っているものは上限制限はないと。個別にやるというんですね。だから大蔵省、あなたね、価格上限制限があるなんてだまされていたらだめですよ。向こうはそういうことを言うけれども、ちゃんと抜け道があるんだから。
 私はほかの例で一億円と言ったけれども、向こうは、じゃ四千万から六千万と言っているんですね。これは五年後ですから、五年後一体どのくらいの分譲価格で売り出すのか、私やっぱり監視が必要だと思うんです。
 建設大臣、これはこれだけ国会で問題になったものなので、中曽根民活第一号と言われている西戸山であるだけに、疑惑が持たれないように建設省としても厳しい監視をしていただきたいと思いますが、態度をお伺いして、質問を終わります。
#138
○国務大臣(江藤隆美君) 時間が過ぎておることですから少し恐縮でありますけれども。
 お話を承って、ちょっと上田さんなかなか議論がしにくいだろう、共産党としては地価を抑制しろという立場だろうと思うんだけれども、もっと高く売れという話をしておられるわけですから、なかなかこれはつらい話であろうと私は思うんです。
#139
○上田耕一郎君 不当にもうけさしちゃだめだということです。
#140
○国務大臣(江藤隆美君) このあたりの土地は、総理も国公有地を提供することによって地価の安定を図るとこう言っておるわけですから、私はやっぱりこの価格は適正なものだと思っておるんです。上がれ、上がれ、天まで上がれというのは気違い相場であって、それでは六百七十万戸の住宅政策というのは進まないんです。一千万もしたら億ションを二重丸ぐらいせぬと――二重丸の億ションというのはどんなのか知りませんが、とてもじゃないが家は建たないと私は思う。
 この事業はそもそも新宿の区長が都市計画設定をして、そして都知事と相談をしたものであります。都知事は、この開発会社にやらすことについて条件つきでその認可をした。その条件というのは、公益性を有することにかんがみ住宅価格の低廉化に努め一般市民に適正に供給すること、最後には、前各号の条件に違反したときは認可を取り消し原状回復を命ずることができると、極めて厳しい条件が付せられておることは御存じのとおりであろうと思います。いろいろ言われましたから私もここへ行ってみました。そして区長さんから、大蔵大臣に対して安く売ってくださいという陳情書を出しております、こんなところを高くやられたらたまったものじゃありません、都市公園をわきにつくるんですが都市公園もできないんです、ですから八十万以下にしてもらうようにひとつ建設大臣もしてくれといって、私も陳情書をもらった。それで大蔵大臣に出された写しを払いただいた。
 ですから、区の考え方、都の考え方、私どもの考え方は決して私は間違っていないと思うんです。要は、おっしゃるように不当な利益を得ないということでありまして、それにはどうするんだといったら、私は分譲価格を抑えることだと思っておるんです。これは億ションは絶対つくりませんと言っているんですから、その約束は守ってもらわなきゃいけません。業者もここだけで終わるのじゃありませんで、これから都市再開発その他で私どもとおつき合いを皆さんも願っていかなきゃならぬわけですから、信頼関係を失っちゃいかぬわけでありまして、約束をしたとおり、そういう都知事が条件をつけあるいは区長さんが条件をつけたことはきちんと守ってもらわなきゃいかぬ。そして、分譲するにしても、例えばある特定の人に分譲するというふうなものではなくて、やはり公平な分譲、機会均等の分譲をやってもらう。そういう一つ一つのことについて、これは一つの大きな最初の試みでありますから、私どももそういう疑いの目で見られることのないように厳重に監視をしてまいりたい、こういうふうに思っております。
    ―――――――――――――
#141
○委員長(小山一平君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、松本英一君が委員を辞任され、その補欠として浜本万三君が選任されました。

    ―――――――――――――
#142
○山田勇君 都市の緑が日常生活の中でどれほど潤いを与えてくれるか、今さら言うまでもございませんが、その緑をふやすためにはまず第一に公園の増設が基本的に重要であると考えております。かつての日本の都市において、「家庭」という言葉にも表現されているように、家に庭というものが切っても切れないものであったと思います。ところが、生活様式の洋風化、都市の過密化によって個人の庭園が消滅しつつあり、そのかわり必然的に公園等の緑が要求されるようになったと思います。
 しかしながら、最近の公園の事業にとって最大の難関は、地価の高騰であり、国も地方も財政の悪化によって公園用地の取得が困難となってきていることだと考えます。それも先に延ばせば延ばすほど地価が上がり、土地取得は困難になると思います。このような面でどのような対策をお考えになっておられますか。また、用地は借地にするとか寄附によって取得するというような考え方もありませんか。
#143
○政府委員(牧野徹君) 先生のおただしのとおり、公園は何しろ土地の取得というものが大問題でございます。事業に占める用地補償費の割合も非常に高いわけであります。そこで私どもといたしましては、各年度においてやはり計画的な買収をするということが第一義でございますが、それ以外にも、例えば国庫債務負担行為を活用する、あるいは都市開発資金という制度がございますので、用地の先買いをするというふうなことに努めてまいったわけでございます。さらに、繰り返しになるかもしれませんが、緊急整備を要請される防災緑地、避難広場を確保するために、財政投融資資金を活用いたしまして防災緑地緊急整備事業という事業を起こそうということで用地取得を鋭意進めたいと考えております。
 それから、公園の用地を単に買収して公園整備をするだけではなくて、借地あるいは寄附によって手当てをするという考えはないかというおただしでございますが、これはもちろん法律的に可能でございますし、現実にやっております。五十五年度末でちょっと古くて恐縮でございますが、その調査によりますと、借地によってオープンしている公園は都市公園全体の五%程度、また寄附によりまず公園は六%程度でございます。若干具体的に申し上げますと、例えば五十六年度からは土地所有者と地方公共団体との間でその使用について契約を結んで施設整備をする、その後で都市公園として、例えば市民の森というふうな名前で公開の公園にするということもやっております。それから、翌五十七年度からは、都市内の農地がまだまだございますので、農地の所有者の方と、これも契約でございますが、借地契約を結びましてそこに一定の施設整備をするということで、これは普通の都市生活で疲れた方が休日等に畑を耕すというふうなことで、市民農園、あるいはタウンズファームというような名前がありますが、そういうもので公園整備をするというふうなことをやっておるわけでございます。
 それから、寄附は地価の高いあれでそう大々的にあるわけではございませんが、例えば大田黒さんの寄附された杉並区の大田黒公園など、幾つかの例があるわけでございます。
#144
○山田勇君 都市における緑の確保は重要とはわかりながらも、都市の砂漠化が日々日々進んでおります。それに歯どめをかけ、ふやす方向への努力は並み大抵ではないと考えますが、都市の緑地保全法の円滑な運用など既存の法制の活用以外にも、優良な樹木や老木、名木の保存、伐採禁止と保全等の経費の国庫補助、代替植樹の規定などを含む都市の植樹保全に関する制度の拡充が必要と考えられますが、この点は既存法の活用ということについてお答えをいただきたいわけですが、第四次都市公園等整備五カ年計画が新たに作成されておりますが、またこの新計画の目標が四・九平方メートルから五・七平方メートルと引き上げられるとしておりますが、先ほど来論議がありました調整費も事業計画に組み入れて整備を急ぐべきではないかと思います。その点をお尋ねいたしておきます。
#145
○政府委員(牧野徹君) 優良な老木、名木の保存というお話でございますが、長い名前で恐縮ですが、都市の美観風致を維持するための樹木の保存に関する法律、いわゆる樹木保存法というのがございます。これは、市町村長さんが指定をしまして、そういたしますと所有者はその保存に努めなければならない。私も渋谷区に住んでおりますが、すぐ横に神社がございまして、こういうものがございます。これ以外にも、都市緑地保全法による良好樹林地の保全とかいうものがございますが、こういうものを活用して努めてまいりたいと思います。
 その実績、活用状況というおただしでございますが、樹木保存法の指定状況を申し上げますと、保存樹は約五千七百本でございます。それから保存樹林は約百七十ヘクタールございます。それからさらに生け垣を保存するというようなこともございまして、これは十七キロ分といいますか、一万七千メーター分がございます。それから緑地保全地区は百五十六地区で約千八百ヘクタールが指定されておるということでございます。
 次に、四・九平方メートル一人当たりの面積を五・七平方メートルに引き上げるためには、五千七百億の調整費も今すぐ事業費に組み入れて公園整備を急ぐべきではないかというおただしでございますが、私どもも個人的な心境を言えばそのとおりなんでございますが、やはりただいまお願いしております五カ年計画の原案では、一応調整費は調整費として、さらに第三次五カ年計画よりも非常に流動性を増しておる現下の諸情勢を勘案して調整費を組んでおるということでございますから、大臣からも再三御答弁申し上げていますように、三年後になったときに、ひとつ我々も期待しておりますので、ということで御理解をいただきたいと思います。
#146
○山田勇君 これは質疑通告をしておりませんが、先ほど来の大川委員の質疑応答の中で、非常に財政が困窮している中にこういう計画を立てていくという中で、公園の位置づけといいますか、というふうなことをいろいろ僕なりで今考えておりました。
 これは御答弁いただかなくて結構なんですが、例えばいろんなスポーツ施設とか音楽施設がありましょうが、野外音楽堂といいますか野外音楽施設というのが、絶対数日本では足りません。今御承知のとおり合歓の郷とかそれからつま恋とかという本当に限られた中でございますが、新しいミュージシャンの中でロックという音楽がありますがそれなどはかなりハードな音を出して力いっぱい出す音なものですから、だんだん室内ではだめでしょうし、コンサートを開いてももう一つパワーが出ませんし、といって例えば大阪で例をとりますと、二年ほど前までは万博公園の中で許可しておりましたが、どうしても地域住民からかすかに漏れる音楽というものに対してもやっぱり騒音の問題が出まして、万博公園の使用は一切禁止されました。そうしますと、一万数千回いわゆる音楽活動をするロックミュージシャンにとっては、やる場所がないわけですね。ですからこれは、音響効果等と騒音を防ぐという形でシェル型だとか、公園ですから樹木林を植えるというような形になりますと、これは延べ数万人と言っても過言でないぐらい多くの若者がそういうところへ押し寄せてまいります。
 そうなりますと公園の管理とかというような問題がありますが、それは最初からそういうふうに設置してフェンスを張って、野外音楽があるときは公園の中に入れないという形、有料、移動式トイレなんぞ五十台とか、そういうのを今業者がおりますのでそういう形で設置しますと、ロックをやる若者はわりかたお行儀が悪いようですが、かなりきちっと後片づけもやりますし、一回の使用料で相当な料金をいただけます。
 そういうことになりますと、今の財源のない形の中で、公園の目的としてそういうふうなスポーツ施設とかそういうものも大変結構でしょうし、今から十数年前、テニスなんというスポーツ、余り日本でポピュラーでなかったものが、これからは公園とかそういうスポーツ施設の中にはどうしても入ってくる。かなり面積をとる、そういう割に効果が上がらない。しかし市、府とか都の施設を使おうと思えば、調べますと一年前ぐらいから申し込んでもだめだというような例もございます。そういうことになりますと、スポーツ施設、そういう音楽施設というものを附帯設備としてかなり重点に置かれて公園の設営ということをこれからお考えになると、それなりのまた少しでも益金が返ってくるというようなこと。これはあくまで公園法等があって、営利を目的という意味でなく、そういう附帯施設の中から得ていく利益というものもお考えになってはいかがでしょうか。
 それと、あとどうしても僕問題になるのは、アフターケアといいますか、樹木を植えてもスプリンクラー、散水器の機能というのがほとんど果たされてないんですね。先日も、御堂筋に花を植えるんですが、外人に言わすと、これは置くんだと。植える以上はスプリンクラーの設備がないとだめなんだと。日本は季節的に降雨量もあって花も育ち樹木も育つだろうけれども、やはりそういう施設がなくてただ国賓待遇の方が見えるから花をちょっと植えておくというのでは花がかわいそうだと、これはカナダの書記官がちょっと友人と一緒に回ってみて言われたことなんですが、全くそのとおりで、スプリンクラーも本当に稼働してないんですね。そうすると樹木はどうしてもごみに汚れる、排気ガスに汚されてしまう。
 だから、そういうスプリンクラーを置いても、人件費等のことがありますので、自動的に四時間に一回とか五時間に一回回るというふうな、それも散水器を僕いろいろ研究したんですが、今つけているのは平面的に回るんですが、スプリンクラーでも下へしゃあっとおりるスプリンクラーの器具があるんで、そういうものを設置すると道路にまかれないし、これを余り使わないようにスイッチを入れに来る人がルーズしますと、それがあかないものですからだんだんごみなんかで目が詰まってしまう。そうすると、管の方に破裂が出てきたりして、道路へ水がいつも出ているような状況をよく見ますが、僕はこれから樹木を植えるという、また公園を設置するということについては散水器をぜひ、これも予算、お金のかかることですが、十分考慮して公園を設営してもらいたい、これは要望しておきます。
 ありがとうございました。
#147
○委員長(小山一平君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#148
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
    〔賛成者挙手〕
#149
○委員長(小山一平君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、増田君から発言を求められておりますので、これを許します。増田君。
#150
○増田盛君 私は、ただいま可決されました都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党・国民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
 都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点に適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。一、公園・緑地の整備の緊要性にかんがみ、五箇年計画の完全達成を期するとともに、地方公共団体の財政負担の軽減に配慮すること。二、五箇年計画の三年後の見直しの検討に当たっては、整備の進捗状況等を勘案し、事業費の拡大に努めること。三、公園・緑地の整備に当たっては、都市の防災機能の強化に重点を置き、防災公園等の整備を推進するとともに、国民の健康の保持増進に資する公園等の整備に努めること。四、公園・緑地の整備を推進するため、国・公有地、工場跡地等の積極的な活用に努めるとともに、財政投融資資金の積極的な導入を図ること。五、都市における緑の保全と創出を図るため、総合的な都市緑化施策をなお一層推進すること。
 右決議する。以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#151
○委員長(小山一平君) ただいま増田君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#152
○委員長(小山一平君) 全会一致と認めます。よって、増田君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、江藤建設大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。江藤建設大臣。
#153
○国務大臣(江藤隆美君) 都市公園等整備緊急措置法の一部を改正する法律案につきましては、慎重御審議の上、全会一致をもって議決いただき、まことにありがとうございました。審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めるとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に尊重し、今後の運用に万全を期してまいる所存でございます。
 委員長を初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。
#154
○委員長(小山一平君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#155
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#156
○委員長(小山一平君) 次に、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。江藤建設大臣。
#157
○国務大臣(江藤隆美君) ただいま議題となりました交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 交通事故の防止は国民共通の願いであり、従前から、国、地方公共団体等が一体となって各般の交通安全対策を強力に実施しているところであります。政府におきましても、これまで、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づき、交通安全施設等整備事業を鋭意推進し、大きな成果を上げてきたところでありますが、昭和五十三年以降、交通事故の発生件数は増加の傾向にあり、また、交通事故による死亡者数も昭和五十七年以降四年連続して九千人を超えるなど、交通事故をめぐる状況には、依然憂慮すべきものがあります。
 このような情勢に対処するため、現行の計画に引き続き、昭和六十一年度以降の五カ年間において、交通安全施設等整備事業に関する計画を作成し、総合的な計画のもとに交通安全施設等整備事業を強力に推進する必要があります。
 次にその要旨を申し上げます。
 第一に、昭和六十一年度以降の五カ年間において実施すべき交通安全施設等整備事業に関する計画を作成することといたしております。
 第二に、道路管理者が指定区間外の一般国道、都道府県道及び市町村道について、交通安全施設等整備事業として実施する一定の道路の附属物の設置に要する費用について負担し、または補助することといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#158
○委員長(小山一平君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は次回に譲ることといたします。
 なお、次回の委員会は明後二十七日午前十時開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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