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1985/04/08 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第7号
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1985/04/08 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第7号

#1
第104回国会 建設委員会 第7号
昭和六十一年四月八日(火曜日)
   午後一時一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月二日
    辞任         補欠選任
     坂元 親男君     福田 宏一君
 四月七日
    辞任         補欠選任
     松本 英一君     上野 雄文君
     上田耕一郎君     近藤 忠孝君
 四月八日
    辞任         補欠選任
     福田 宏一君     関口 恵造君
     白木義一郎君     太田 淳夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         小山 一平君
    理 事
                工藤万砂美君
                堀内 俊夫君
                増田  盛君
                青木 薪次君
    委 員
                安孫子藤吉君
                植木 光教君
                遠藤  要君
                志村 哲良君
                関口 恵造君
                服部 安司君
                上野 雄文君
                大川 清幸君
                太田 淳夫君
                馬場  富君
                近藤 忠孝君
                山田  勇君
   国務大臣
       建 設 大 臣  江藤 隆美君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  山崎平八郎君
   政府委員
       国土庁長官官房
       長        吉居 時哉君
       国土庁計画・調
       整局長      星野 進保君
       国土庁大都市圏
       整備局長     山本 重三君
       国土庁地方振興  
       局長       田中  暁君
       建設大臣官房長  高橋  進君
       建設省都市局長  牧野  徹君
       建設省道路局長  萩原  浩君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        荒木 正治君
   説明員
       大蔵省理財局資
       金第二課長    吉本 修二君
       通商産業省生活
       通商産業省生活
       産業局窯業建材
       課長       新村  明君
   参考人
       東北開発株式会
       社総裁      星野 孝俊君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○日本下水道事業団法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
○東北開発株式会社法を廃止する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(小山一平君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二日、坂元親男君が委員を辞任され、その補欠として福田宏一君が選任されました。
 また、昨日、松本英一君及び上田耕一郎君が委員を辞任され、その補欠として上野雄文君及び近藤忠孝君が選任されました。
 また、本日、白木義一郎君が委員を辞任され、その補欠として太田淳夫君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(小山一平君) 下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案及び日本下水道事業団法の一部を改正する法律案、以上両案を便宜一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。江藤建設大臣。
#4
○国務大臣(江藤隆美君) ただいま議題となりました下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 下水道は、良好な生活環境を確保するとともに公共用水域の水質を保全するために必要不可欠な施設であり、政府においては、これまで五次にわたる下水道整備五カ年計画を策定し、その整備の推進を図ってきたところであります。
 その結果、我が国の下水道の普及率は、昭和六十年度末で約三六%に達する見込みでありますが、欧米諸国の整備水準に比べればなお著しく立ちおくれている状況にあります。
 この立ちおくれの著しい下水道の整備を推進し、良好な生活環境の確保を図ることは、現下の急務であります。
 また、公共用水域、特に閉鎖性水域の水質の汚濁に対処して、その改善を図るため、下水道の整備を積極的に推進する必要があります。
 このような下水道に関する諸般の情勢にかんがみ、下水道の緊急かつ計画的な整備を促進するため、政府といたしましては、現行の下水道整備五カ年計画に引き続き、昭和六十一年度を初年度とする第六次下水道整備五カ年計画を策定することとし、このため、建設大臣は当該五カ年計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないものとするよう下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案を提出することといたしました。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
 続きまして、さきに議題となりました日本下水道事業団法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
 日本下水道事業団は、昭和四十七年に設立された下水道事業センターが昭和五十年に改組された法人でありますが、同事業団は、下水道の根幹的施設の建設及び維持管理、下水道に関する技術的援助、下水道技術者の養成並びに下水道に関する技術の開発及び実用化を行うこと等を業務として地方公共団体を支援し、国民が健康で安全かつ快適な生活を送る上で必要不可決な基盤施設である下水道の整備の促進に寄与してきたところであります。
 下水道の管理に当たっては、終末処理場における下水の処理過程において生じる汚泥等を適正に処理することが、生活環境の保全を図るために極めて重要でありますが、特に大都市地域においては、近年、下水道の整備の進捗に伴い、下水汚泥等の発生量の増加が著しいため、処理費用が増加するとともに、処分地の確保が困難となりつつあ
ります。
 この法律案は、このような状況に対処し、下水汚泥等の処理の推進を図るため、地方公共団体の支援機関である日本下水道事業団が二以上の地方公共団体の要請を待って下水汚泥等を処理する事業を行うものとすること等日本下水道事業団法について所要の改正を行おうとするものであります。
 次にその要旨を申し上げます。
 第一に、事業団の業務の範囲に、二以上の地方公共団体の要請を待って終末処理場における下水の処理過程において生じる汚泥等の処理を行うことを加えることといたしております。
 第二、事業団は、建設大臣の認可を受けて、下水道債券を発行することができることとするとともに、国債券に係る所要の規定を整備することといたしております。
 第三に、事業団の長期借入金に係る債務保証の範囲を拡大するとともに、下水道債券についても政府が債務保証をすることができることといたしております。
 第四に、事業団は、毎事業年度、下水道債券の償還計画を立てて建設大臣の認可を受けなければならないことといたしております。
 第五に、政府は、事業団に対し、第一の業務に要する費用の一部を補助することができることといたしております。
 第六に、役員の規定その他について所要の改正を行うことといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#5
○委員長(小山一平君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は次回に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(小山一平君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東北開発株式会社法を廃止する法律案の審査のため、本日、東北開発株式会社の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(小山一平君) 東北開発株式会社法を廃止する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。山崎国土庁長官。
#9
○国務大臣(山崎平八郎君) ただいま議題となりました東北開発株式会社法を廃止する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 東北開発株式会社は、御承知のとおり東北開発株式会社法に基づく特殊法人であります。この会社は、東北興業株式会社法に基づき存立期間五十年間として昭和十一年に設立された東北興業株式会社が、昭和三十二年に改組されたものであります。この会社は、設立以来今日まで、東北地方の殖産興業を目的として、セメント事業、ハードボード事業等東北地方に豊富に存する天然資源の活用を目的とした直営事業を行うとともに、民間企業の設立を促進し、定着させるための出融資や工業団地造成事業を推進する等、その事業活動を通じて東北地方の産業振興に寄与してまいりました。
 政府は、会社の経営形態に関しまして、昭和五十四年末に策定した行政改革計画の中で、特殊法人の整理合理化の一環として、東北開発株式会社は、法定の会社存立期限である昭和六十一年度までに民営移行する旨決定いたしました。これは、会社設立以来、五十年の間に紆余曲折はあったものの、我が国の経済社会の発展と、地域開発にかかわる政策手段の多様化により、特殊法人による直接的な事業活動を通じて東北地方の振興を図るという会社の設立目的はほぼ達成したとの認識に立つものであります。
 このため、政府は、これまで会社が実施してきた事業のうち、企業性の高い事業は民間会社に移行し、公共性の高い事業は他の公的機関等に委譲することを原則として、民営移行後の会社はセメント事業を中心に、民間の創意工夫をより柔軟に発揮できるよう、自立した企業として経営を継続させ、引き続き東北地方の経済発展に寄与させていくとの基本方針のもとで、民営移行の準備を進めてまいったところであります。
 このような方針に従いまして、東北開発株式会社の特殊会社としての性格を変更し、商法による株式会社として存続させるためには、会社の法定存立期限であります本年十月八日までに東北開発株式会社法を廃止する必要があります。
 これがこの法律案を提出する理由であります。
 次に、法律案の内容についてその概要を御説明申し上げます。
 第一に、東北開発株式会社について、特殊法人としての根拠法であります東北開発株式会社法を廃止し、必要な定款変更を行って商法に基づく株式会社として経営を継続させていく措置を講ずることとしております。
 第二に、東北開発株式会社が現在まで発行してきた東北開発債券について、この法律が施行された後も政府保証はなお有効とする旨の経過措置を設けることとしております。
 第三に、東北開発株式会社法を廃止することに伴う関係法令の一部改正を行うこととしております。
 なお、この法律案は、東北開発株式会社の法定存立期限であります本年十月八日までの間において政令で定める日に施行することといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#10
○委員長(小山一平君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#11
○青木薪次君 私は民営化に当たっての大臣所見をまず聞いてまいりたいと思うのでありますが、これは特殊法人から民間会社に移ることになるわけでありますが、この会社は、東北地方の開発を促進いたしまして国民経済の発展に寄与するのだということと、東北地方における殖産興業に必要な事業を行うことをその主眼として、未利用資源を有効に活用いたしまして、そしてセメント事業やハードボード事業を行うとともに、産業基盤の整備を図るために工業用地の開発事業等を推進してきたところであると思うのであります。
 ところが、特殊法人の整理合理化を図る措置といたしまして、昭和五十四年の十二月二十八日に閣議決定された行政改革計画によりまして、東北開発株式会社は速やかに民営移行計画を策定して、昭和六十一年度までに民営移行することについて決定がなされたというように理解をいたしておるところであります。
 ところで、東北開発株式会社は東北興業株式会社として昭和十一年に設立されたのでありますが、法律で存立期間が五十年と定められておりまして、その法定期間の今年十月八日を目前にいたしまして民営化されることになったことについて、その理由並びに大臣がどうお考えになっていらっしゃるか、ひとつ御所見をお伺いいたしたいと思います。
#12
○国務大臣(山崎平八郎君) お答えいたします。
 東北開発株式会社は、先ほども触れましたように、昭和十一年、国土開発の後進地域でございましたところの東北地方の殖産興業を目的に、特殊法人として設立されたのでございます。そこで、現在まで五十年間にわたりまして、東北地方に存する天然資源を活用した直営事業、民間企業設立の促進、定着化のための投融資事業、産業基盤整備のための工業団地造成事業等、各種の事業を実施してまいったところでございます。
 会社の存立期限でございます五十年目を迎えま
すところの現在、地域開発にかかわる政策手段の多様化によりまして、特殊法人としてその事業活動を通じて東北地方の振興を図るという会社の設立の目的はほぼ達成されたとの認識のもとに、民営に移行するものでございます。
 今後は、セメント事業を中心に自立した企業として引き続き東北地方の経済発展に寄与することを期待しているものでございます。
#13
○青木薪次君 今大臣の説明のありましたように、基本方針による措置といたしまして、公共性の高い事業は他の公的機関にやる、それから企業性の高い事業は民間会社へ移行するというような、仕分けがなされているわけであります。その結果、ハードボード事業については、東北開発株式会社の全額出資の子会社であるカイハツボード株式会社へ営業委譲される。それから、企業性の強いセメント事業についてのみ民営移行後の東北開発株式会社が専業として経営を継続するということになったようでありますが、新会社の事業分野がセメント事業のみに限定されたこの理由は一体どこにあるのか、このことについて説明願いたいと思います。
#14
○政府委員(田中暁君) 御指摘のとおり、東北開発株式会社の直営事業のうちで企業性の高い事業でございますセメント、それからハードボード、実はこの両事業とも経営環境はいずれも大変厳しい状況にあるわけでございます。このうちのセメント事業は、会社が従来から東北地方に存する資源を活用した基幹的な事業を模索してきた中で、初めて安定的な経営が可能になったものでございます。五十八年度のセメントの売上高で申しますと、会社全体の売上高の八五%を占めておるわけでございまして、また内容を見ましても、四十一年度以降黒字基調を続けておるわけでございます。また、青森、岩手両工場を持っておりまして、カイハツセメントのブランドのもとで代理店あるいは生コン工場等の販売系列も整備されておりまして、事業形態の変更が生じた場合には地域経済に混乱を引き起こすおそれもございます。
 そういったセメント事業の従来の実績、地域における比重の重さ、こういったところから民営移行後はセメント事業を専業として経営を継続することに決定したものでございます。
 なお、ハードボード事業につきましては、セメント事業以上の一層の経営努力が必要でございまして、またセメント事業とは技術のノーハウや流通経路も全く別でございます。そういったことから、別会社として機動的な運営をした方が適切であるという判断に基づきまして、分離したわけでございます。
#15
○青木薪次君 新会社の将来見通しということになれば、これはなかなか厳しい情勢でありますので、私は会社の総裁からお伺いいたしたいと思うのでありますが、新しい会社はセメント事業を、今、田中局長のお話にありましたように、専業として経営を継続していくということのようであります。
 まず、セメント事業部門における過去の三カ年の営業実績について説明をしていただきたいと思います。
#16
○参考人(星野孝俊君) 申し上げます。
 五十七年度につきましては、販売量で百六十六万五千トン、売上高で二百三十三億、税引き前利益が三億三千八百万円でございます。それから五十八年度につきましては、販売量が百六十四万トン、売上高が二百二十億、税引き前利益が千七百万円。五十九年度につきましては、販売量が百六十三万四千トン、売上高が二百十五億円、税引き前利益が三億六百万円でございます。
#17
○青木薪次君 今説明のあった中で、五十八年度は、税引き前の当期の利益金が千七百万円と極端に落ち込んでいますね。この原因についてお伺いいたしたいと思います。
#18
○参考人(星野孝俊君) 五十八年度の落ち込みの原因でございますが、五十八年度のセメント市況は、従来からの長期的な需要不振が影響しまして、五十七年度の後半から全国的に値下がりが続きまして、これに対応するためにセメント業界では五十八年八月から十二月まで不況カルテルを実施しました。このカルテルの実施によりまして五十八年度の後半からようやく徐々に値段も回復してまいったわけでございますけれども、当社の五十八年年間平均の販売単価は、前年度に比しまして、この影響を受けまして約五%程度低下げたしました。その結果、五十七年度に比べまして大幅な利益の低下になったわけでございます。
#19
○青木薪次君 五十八年度からですか、不況カルテルを実施したのは。税引き前に千七百万円では、これは赤字になると思うんですよね。どれくらいの赤字になりますか。
#20
○参考人(星野孝俊君) 千七百万の利益でございますから、法人税を半分納付しますから、残りの残額約八百万ほどでございますが、これが純益になるわけでございます。
#21
○青木薪次君 新会社が民間企業として存続していく上で必要なことは、財務内容の健全性が要請されるということであろうと思うのでありまするけれども、六十年度においてはセメント部門で四億六千六百万円の税引き前の当期利益金が出る見通しとされているのでありますが、六十一年度以降の損益見通しについてお伺いいたしたいと思います。
#22
○参考人(星野孝俊君) お答えいたします。
 最近のセメント業界は、国内需要の落ち込みや外国セメントの輸入増加等もございまして大変厳しい状況にございますが、一方、円高による輸入原材料の価格の低下や、公定歩合の引き下げによりますところの金利負担の軽減など、収益にプラスする要因もございます。
 このような環境の中で、六十一年度におきます当社の見通しを申し上げますと、セメントの販売量では前年度に比べ減少する見込みでございますが、先ほど申し上げました円高による輸入石炭の価格の値下がりや、金利の引き下げによる資金コストの低減など、収益増への要因もございまして、六十一年度の税引き前利益では、約五億五千万円程度を計上できるのではないかと考えております。
 なお、六十二年度以降の長期見通しにつきましては、前提条件をほぼ六十一年度と同様に見まして計算しますと、社債や借入金の返済がさらに進みますので、金利負担などの軽減等もございまして、税引き前で約八億円から九億円前後で推移できるのではないか、このような見通しを持っております。
#23
○青木薪次君 先ほど総裁は、五十八年以降不況カルテルを実施した、こういうことでありましたね。不況カルテルというのは、これは設備廃棄を中心とした産構法に基づくものだと思うのでありまするけれども、不況カルテルとの相違について、通産省ちょっと説明してください。
#24
○説明員(新村明君) 御説明いたします。
 ただいま先生御指摘いただきました不況カルテルでございますが、これはいわゆる独禁法上の不況カルテルでございまして、現在やっておりますのは、いわゆる特定産業構造改善臨時措置法によります設備廃棄のカルテルを現在行っております。
#25
○青木薪次君 ですから、内容を説明しろと言ったら、経過だけちょっと言ってそれで終わりになっているわけですけれども、実際には、業界の中で自主的に、例えばセメントのメーカーが二十二社ですか、これがやっているんでしょう。そういう説明をしなけりゃだめなんだよ。
 それで、協同組合が共同販売している中小企業の関係は、これはカルテル行為をやっていますわね。これは何ですか。
#26
○説明員(新村明君) ただいま御指摘の中小企業関係でございますが、これはセメントではございませんで生コンでございまして、これは中小企業等協同組合法に基づきまして、いわゆる独禁法の適用除外ということで共同販売を行っておる次第でございます。
#27
○青木薪次君 これも一種の不況カルテル行為に準じたものでしょう。
#28
○説明員(新村明君) 不況といいますか、つまり
中小企業の立場を擁護するといいますか、中小企業としての共同販売を行って、大手に対抗するといいますか、そういう形で認められておる次第でございまして、不況カルテルとは若干異なっておると思います。
#29
○青木薪次君 ですから、不況カルテルとは違うけれども、不況カルテルに準じた、例えば共同受注をする、共同販売をする、しかし中小企業等協同組合法によって、いわゆる不況に対応するためのそういう行為を組合としてやるということについては、これは通産省としては認めているんですか。
#30
○説明員(新村明君) 協同組合の設立につきましては通産省が認めております。
#31
○青木薪次君 ですから、このことは、扱いようによっては、いわゆる自由競争の時代にあって、例えば通産省で指導いたしました産構法に基づくところの不況カルテルに基づき、今度はあなたの説明された民間で、中小企業で、メーカーからのセメントを買って、そして共同受注して共同販売する、割り当てをしていくということですからね、案外強制力を持ったような、いわゆる協同組合の力を背景としてのことをやっているわけですよね。それで、例えば外国から、韓国とか台湾から安いものが入ってくるでしょう。そのことについて余り締めつけると、今度はそっちの方へ行っちゃうんだね。それは認めているでしょう。ですから、このことについてよっぽど内容をお互いに理解し合い話し合って、値段の点からあるいはまた販売の数量の点からそういうものをよく指導しないと、これから新しく円高不況の中で、今田中局長だか総裁だかが説明されましたように、もろ刃の剣を持っているわけだ。
 ですから、そういう点についてはよくひとつ指導して話し合いをして、そして協同組合自体が適正な運営がなされるように指導すべきであると考えるけれども、通産省の意見はどうですか。
#32
○説明員(新村明君) ただいま先生のおっしゃったこと、全くそのとおりでございまして、そういった協同組合が適正に運営されますように、今後とも強力に指導をしてまいりたいと思っております。
#33
○青木薪次君 株式の処分で、会社の資料によりますと、発行済み株式総数は三百十四万三千株、株主数は四百四十三名となっているのでありますが、株主構成についてはどれくらいになっているのか、簡単に説明してください、時間がないから。
#34
○政府委員(田中暁君) 現在の会社の資本金は、御承知のように二十五億千三百六十万円でございまして、そのうちの政府保有分が九九・三五%に当たります二十四億九千七百二十万円でございます。あとは、東北七県で〇・五三%の千三百四十四万円、その他市町村、民間団体、個人等で〇・一二%でございまして二百九十六万円と相なっております。
#35
○青木薪次君 大蔵省はいますか。
 それでは、いかなる方針で株式を売却し、今後どのようなスケジュールで進めようとしているのか、少し説明してもらいたいと思います。
#36
○説明員(吉本修二君) ほとんどの株式を政府が持っておるわけでございますが、この株式は、民営化ということでございますので全額市中に売却する、処分するという予定でございます。全体の株式の処分につきましては、これは国有財産の処分ということでございますので、適切、公平に処分するということを基本的な考え方といたしまして、具体的な処分の方法につきましては、国有財産中央審議会という諮問機関がございますが、そこの議論をいただいた上で決定してまいりたいと考えております。
 なお、スケジュールの関係でございますが、今回の法律改正を国会で可決いただいて成立いたしました後、できるだけ速やかに審議会の議論をしていただきまして、そして民営化の期限でございます。そのタイミングの時期までに可能な限り全額処分してまいりたい、かように考えております。
#37
○青木薪次君 業績が落ち込んでくると買い占めが出てくるんです、買い占めが。その点をやっぱり注意してもらわぬといけないと思います。今、株式の関係では、NTTの株とかあるいはまたたばこ会社とかいろいろうわさされていまして、上がるところはいいにしても、ちょっと低迷するのじゃないかといった場合におけるそれらの点を考えていかないといけないのじゃないか、というようにして考えていただきたいと思います。
 それから、ことしの一月一日現在の従業員数は四百三十三名ですね。新会社が発足するに当たりまして、従業員の身分保障とか労働条件の維持、向上を図るためには、正常な労使関係のもとにおいて労働協約や就業規則を定めなきゃならぬと思うのでありますが、これらの点については考えていると思うのでありまするけれども、就業規則等を定めるに当たり良しては、大半の従業員が東北地方に勤務するという実情に照らし合わせまして、配慮の行き届いた規則づくりが必要であると考えますけれども、良好な雇用関係保持のための基準づくりはどんなふうに考えているのか、その点をお伺いいたしたいと思います。
#38
○参考人(星野孝俊君) 先生御承知のとおりに、当社はこれまでも従業員と良好な関係を継続しております。今後もこの信頼関係を維持、継続してまいりますことが、会社の民営移行の基本方針であると私ども考えております。したがいまして、新会社の就業規則、労働条件、退職金規程等については、移行後もこの会社は商法に基づく株式会社として実は経営を継続してまいるわけでございますから、相互の信頼関係を維持していくためにも、従前どおりの雇用関係、従前どおりの労働条件、従前どおりの退職金規程をそのまま維持してまいる、このように考えておる次第でございます。
#39
○青木薪次君 わかりました。今の総裁の答弁を子といたしますので、そういう方向でやっていただくと同時に、会社の経営形態が変わりますと、従来の労働慣行が変えられたり、それから会社の経営が大変だからという名目で賃上げ額を抑制されたりするんですね。この民営移行後も、今総裁のおっしゃったように、従来の労働慣行を尊重いたしまして、労働条件を悪化させないということを再度ひとつ要請をいたしておきたいと思うのであります。
 それから、旧会社の退職給与引当金等は全額新会社が引き継いで、従来どおりの退職金が支払われるというように理解してよろしゅうございますか。
#40
○参考人(星野孝俊君) 前段の御質問につきましては、私ども全力を挙げてまいるつもりでございます。
 なお、退職引当金につきましては、現在四〇%計上されておりますけれども、これはそのまま新会社に引き継ぐつもりでございます。なお、諸般の事情もございまして、この際関係方面の御協力をいただきまして、昭和六十年度末におきまして退職給与引当金をさらに六〇%積み増しまして一〇〇%の積立金をもって新会社に移行したい、このように考えております。
#41
○青木薪次君 退職金の性格については、功労報酬説とか賃金後払い説等の諸説がありまして、いずれの説をとるにしてもいわゆる労務債に変わりがない。それから、民営移行に当たって、法人格の継承といえども、現在の会社と移行後の会社とは実質的に非常に異なったものでありまして、経営主体が変わると言っても過言ではないと思うのであります。したがいまして、資本と経営とが一体である国策会社としての責任上、移行時までの労務債についてはけじめをつけて退職金を支払うべきである、こういう意見があるわけでありますが、この点についてはどうお考えですか。
#42
○参考人(星野孝俊君) 先ほど来申し上げておりますとおり、この会社は特殊法人から商法法人に変わりますけれども、会社の事業そのものは同一のものでございまして、雇用関係も従前のものを全くそのまま引き継ぐわけでございます。したがって、退職の事実が発生しませんので、私どもとしては退職金は支払わない。ただし、先ほど申し上げました退職引当金につきましては、各方面
の御同意、御理解を得まして一〇〇%六十年度の末で計上してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#43
○青木薪次君 総裁、そういう断言をされまして、信頼しないわけじゃないんですけれども、特に東北興業株式会社においては、退職金の支払いについて分割や遅延があったり、特殊法人に働く労働者に対する国の責任を全うしなかった事実も実はある。したがって、前例を繰り返さないためにも、移行後に退職金を支払ってけじめをつけるべきだという意見があることについて、どう考えますか。
#44
○参考人(星野孝俊君) そういう事実が過去にあったということは聞いております。しかし私どもとしては、今後誠意を持ってこの退職金については履行してまいりたいと考えておりますので、現時点で清算するということは考えておりません。
#45
○青木薪次君 この法律が成立すれば、政府の手を離れまして、東北開発株式会社法に基づく特殊法人ではなくて、民間企業としてひとり立ちしていくことになるわけであります。したがって、今の会社が東北興業株式会社から東北開発株式会社に衣がえしていく過程で、東北地方の後進性の打開を目標に地域開発に果たした役割を踏まえまして、東北株式会社民営後、国として、国土の均衡ある発展の観点から、東北地方に対する地域振興、産業開発をどのように考えているのか、最後にひとつ大臣に御所見を簡単に述べてもらって、終わりたいと思います。
#46
○国務大臣(山崎平八郎君) お説のとおり、東北株式会社は、東北開発三法の基本的な枠組みのもとに、地域資源を生かした東北地方の産業振興に大きく貢献してまいったものでございます。したがいまして、今般セメントメーカーとして民営移行をいたすものでございますが、引き続きまして、地元企業として東北地方の産業発展の一翼を担っていくものと期待をいたしております。東北地方は、近年、高速交通体系の整備に伴う先端技術産業を中心とした工業立地の進展に見られるように、発展への新たな段階を迎えようとしております。しかしながら、また一方、近年は所得や人口の動向を見ても、全国との格差縮小のテンポにやや陰りが見られ、東西、南北間の域内格差が拡大する傾向もございますので、今後は、恵まれた国土資源など地域の特殊性を生かしながら、域内の均衡ある発展を目指しまして積極的な開発整備を進めていくことが必要であると存じます。
#47
○馬場富君 今議題となっております東北開発株式会社は、東北興業株式会社法に基づき存立期間五十年として昭和十一年に設立された東北興業株式会社が、昭和三十二年に改組されたものであります。設立以来今日まで、東北地方の殖産興業を目的としてセメント事業等を行うなど、その事業活動を通じて東北地方の産業振興に寄与してまいられましたが、我が国の経済社会の発展と地域開発にかかわる政策手段の多様化により、特殊法人による直接的な事業活動を通じて東北地方の振興を図るという会社の設立目的はほぼ達成したとの認識に立って、今回の措置により民営化されることになりました。
 しかし、国土の均衡ある発展ということを考えますと、今後においても東北地方の振興開発ということに力を注がなければならない、こう考えるわけでございますが、これからの東北地方の開発振興策をどのように考えておりますか、お伺いいたします。
#48
○国務大臣(山崎平八郎君) お答えいたします。
 東北地方は、これまで、積雪寒冷な自然条件や地理的な遠隔性などが開発推進の上の制約となりまして、長い間後進的な地域であったのでありますが、東北開発株式会社を初めとする東北開発三法の基本的な枠組みのもとに開発整備が進められまして、近年は、高速交通体系の整備が進み、それに伴って先端技術産業を中心とした工業立地が進展するなど、明るい兆しもございます。
 しかし、産業構造は第一次産業のウエートがなお相当に高く、所得水準についても全国平均との間にはまだかなりの格差がございまして、最近の人口動向を見ますと、北東北の諸県を中心に人口が減少するなど、域内格差も拡大する兆候もございます。このように東北地方はまだ種々の課題を抱えておりますが、豊かな国土資源に恵まれ、三全総において定住の場を拡大する地域として位置づけられているように、我が国の中でも開発が期待される地域として認識されております。今後、地域の有する開発ポテンシャルを十分に発揮し得るような対策の基礎条件の整備、これを進めていくことが必要だと存じます。
#49
○馬場富君 今長官がお示しになりましたが、たとえ東北開発株式会社が廃止されても、私は、東北地方の発展についてはやはりこれで足りたというものではないと思うんです。よしんばまた、そういう点について、反対じゃないか、ますます都心へと集中しておるという現況の中で、なおやはりこういう方面の地方に対する政策課題というのは大きくなってこなきゃならぬのではないか。だから、東北開発株式会社そのものは廃止されたとしても、今後の地方の発展については一段とやっぱり国土庁としては力を入れなければならない課題である、こういうように私は思うわけです。
 特に、四全総の中間報告では三全総からの定住構想を引き継ぎ定住と交流を基本としておりますが、その中で、我が国の産業経済、技術、国民生活などについて捕捉しますと、国土政策の観点から多くの問題を提起しております。特に、東京圏への一極集中に対する対応をどうするかという点が、まず問題となってきます。東京圏の人口の全国に占める割合は、一九八〇年の二四・五%に対して、二〇二五年には二八%強に拡大すると予想されておるわけでございます。東京圏は、中枢管理機能あるいは金融機能、国際機能などがますます集中する傾向であります。情報化社会等の結節点として重要性が一層高まる気配を見せておりますが、国土全体としても東京一点集中の様相が濃くなってきております。しかし、このような東京圏へのこれ以上の集中は、生活環境を悪化させるだけではないか、地震等の災害等をあわせまして経済などの機能の脆弱性を一層増幅することになってはこないか。さらに、他地域の自律性や経済発展を阻害する原因にもなってくると思います。我が国全体の長期的発展を不安定にする要因にもなると私どもは考えるわけです。
 この東京圏への集中を抑制し、全国土の均衡ある発展を図るため交通、通信ネットワーク等の整備などを進める四全総計画は多極分散型の国土経済を目指していると言われますが、それはどのような具体的な内容を考えてみえるか、お示し願いたいと思います。
#50
○政府委員(星野進保君) 四全総につきましては、ただいま私ども国土審議会で御検討いただいている最中でございまして、結論的なことはなかなか申し上げられないわけでございますが、議論の過程で、先生の御紹介のありましたように、五十九年の末に出しました長期展望とか、それからその後の審議会におきます議論の過程の内容とか、そういうことにつきまして、大まかな考え方等について御紹介、御説明を申し上げたいと思います。
 先生御指摘のように、長期展望におきまして、二十一世紀を眺めまして、東京一点集中という可能性が大きいということについて、かなり危惧を示したわけでございます。それの具体的な対策として、多核分散型といいますか、多極分散型といいますか、一極集中に対しましてそういう多極分散という形で国土のあり方を考えるべきではないかということが大方の御意見でございまして、それについてどういうイメージを持つかということでございます。イメージにつきましては、これまた最終的な状況にあるわけではございませんが、考え方としましては、例えば、東京のみではなくて、従来の大都市圏でございますと大阪あるいは名古屋、そういうところでこれから東京が担わなきゃいけない世界的な機能というものをかなり分担して機能を維持していただく。
 それから、さらに言えば、仙台であるとか広島
であるとか、あるいは札幌、福岡といったような地方の中枢中核都市、そういうところでさらにそういう主要な高度の機能というものも分担されながら、国土全体でできるだけ一カ所にロードといいますか、負担が余り重くかからない、ただし国際金融機能のようにどうしても東京で受けとめざるを得ないというような機能が生じてくるわけでございますので、それ以外の機能は極力純化させながら各地域でお互いに分担し合う。そのためには、先生の御指摘がありましたように、それぞれの地域での開発可能性というのをより高めていくということが非常に重要であろうということで、国土基盤としての高速交通体系、そういうものを整備していくことが非常に戦略的に重要になるのじゃないだろうかというようなことを、ただいま議論している最中でございます。
#51
○馬場富君 地方定住促進のための地方都市と農村の整備についてでございますが、地方定住圏の整備、地方都市の整備、あるいは農村の総合整備をどのように推進されるお考えか、そこらあたりをお示し願いたいと思います。
#52
○政府委員(星野進保君) 都市と農村の一体的整備ということは、三全総の定住圏の構想の中で既に申し上げまして、私ども、四全総でも基本的にはそういう定住構想の考え方というのは継承していきたいというふうに、今委員会等で御議論願っている最中でございます。
 都市と農村というのは、御案内のように、最近生活が大変都市化する、それから片や農村の側から見ますとかなり混住化が進んでくるという、両サイドでのいろいろな入り組みといいますか、関係の深まり、そういうものが深くなってきておりますので、それを一体的にとらえないと、もはや農村は農村、都市は都市という形では済まないのではないかということを考えまして、圏域を一体的に――それを定住圏と申しますかあるいは別の呼称でも結構だと思いますが、都市と農村一体としたような形での圏域として取り扱い、その圏域についてそれなりの施策を地域の基本的な考え方を中心にしながら考えていったらどうだろうかということを申し上げたのが、三全総の定住圏の構想であったわけでございます。
#53
○馬場富君 地方自治体はそれぞれ独自に地域開発を進めております。通産省はテクノポリス、郵政省はテレトピアなど、技術や情報をテーマに独自の開発構想を打ち出しており、現在の進め方では日本全体として均衡のとれた発展にはならないのではないか、こういう指摘をする人もおるわけでございます。すべての地域が新幹線や高速道路や空港といったインフラストラクチャーの整備を望んでおりますが、インフラを効果的に整備するには、都道府県単位の開発では少々無理があるのではないか。そういう点では、地域開発を進めるに当たってはもっと広域的にやることをやっぱり考える必要性が生まれてくる、こう思いますが、国土庁の見解はどうでしょうか。
#54
○政府委員(星野進保君) 今先生の御指摘の点は私どもも大変議論をしておるところでございまして、私ども基本的には、三全総以来の考え方でございますが、地域の開発のもとになるのはその地域である。つまり、現在の行政単位で言いますと市町村というところが基礎的な単位でございまして、そこにおられる住民の方々の意向というのが第一番目だろう。それをベースにしながら、県なりあるいは国なりというところの施策がどのようにその居住環境をよくしていくかということについて支援し切れるかということが、恐らく国土開発の基本的な考え方ではないだろうかというふうに思っておるわけであります。
 そういう観点から見ますと、できれば市町村単位に各インフラがすべて整備される方がこれからの各地域、各住民が定住していく上では一番重要なことだろうと思うのでありますが、先生御指摘のように、これを全部べたにやるというのはなかなか財政制約その他がありまして、理想論ではありますが現実論ではないということになりますと、おのずとそこにいろいろな優先順位あるいは連携関係、そういうものが出てくるわけであります。先ほど先生の御質問がずっとございましたように、例えば中核中枢都市とある地方都市、あるいは地方都市と農村といったような、そういうネットワークをどう今度はその地域的に広域的な面で組みながら、しかも東京、大阪にただ集中するのじゃなくて、各地域でも十分一般的な社会資本の便益というものを享受できるかとか、あるいは十分な生活環境を享受できるかということを、ある財政あるいは資源的な制約のもとでいかにうまく考えていくかというのが、実はこういう全国総合開発計画の基本的な命題ではないだろうかというふうに私ども承知しておるわけでございます。
#55
○馬場富君 ここで、四全総の策定とあわせまして、各地方の二十一世紀を展望した新しい地方開発促進計画の策定はどのように考えられておるかという中で、特に中部圏については三全総の中で、「大都市及びその周辺地域に関する計画課題」という中で、東京圏、大阪圏、名古屋圏が、おのおの地域固有名を挙げられましてその重要性が計画課題となっておりますが、四全総の中間案では、全面的国際化の時代の中で東京圏、大阪圏は示されておりますが、名古屋圏がないのはどうかという声が地方で非常に強くあります。
 この点やはり、四全総の中に当然、三全総と同じく名古屋圏並びに中部圏の重要性を示されるべきだと思いますが、その点はいかがでしょうか。
#56
○政府委員(星野進保君) 私どもこの二月に各地域――ブロックでございますが、ブロック単位で、それぞれ四全総についての考え方を私どもなりに持って各地域と御相談申し上げました。そのときに、先生が今御指摘の中部圏でございますが、特に中部圏の中で愛知、三重、岐阜という形でこれを名古屋圏と例えば、これは地元でいろんな呼び方がありますので一律に私が申し上げるのは誤解を生じることがありますので、あえて定義をすれば、その三県を名古屋圏というふうに言ってみるといたしますと、その名古屋圏の位置づけをどうしてくれるか。名古屋圏の中でかなり作業が、地元の作業が進んでおりまして、一つのキャッチフレーズといたしまして産業首都ということを言われております。産業キャピタルでございます。
 これは非常に含蓄のある言い方だと私思っておりまして、それは東京が恐らく国際金融あるいは情報都市、それから関西が、これも地元の方々から言うといろんな反発があるかと思いますが、特に研究、文化、芸術、そういったような面での突出した国際機能といいますか、これはいずれも世界的な規模の機能でございますが、そういったようなものがこれから期待されるということになりますと、名古屋圏がかなりそういう意味で産業、現在軽薄短小でありますが、あえて言えば重厚短小といいますか、宇宙産業であるとか海底産業だとか、そういったようなものをイメージしたような形での将来産業についてのかなり重要な拠点になる可能性があるということを意識した形で、名古屋圏の方々がみずからの構想をそろそろ固めつつあるということを感知した次第であります。
 したがいまして、私どもも、恐らくそういう形でかなり国際的な意味での、国際的な産業基地としての重要性というものを可能性としては検討すべき時期に来ているのじゃないだろうかというふうに承知した次第でございます。
#57
○馬場富君 だから、今局長の言われたように、そういう産業を中心とした重要性があるということですから、やはり東京圏、大阪圏と同じように地域名詞を挙げてこの問題も四全総の中で取り上げてほしいという声が強いのですが、その点はどうでしょうか。
#58
○政府委員(星野進保君) その点につきましては、国土審議会の中でこれから十分各地域の勉強もいたしますし、また私どもの大都市圏整備局の方でも首都圏あるいは近畿圏整備、中部圏整備という仕事を持っておりますので、そういう機会に十分議論の土台として頭の中に入れておきたいと思っております。
#59
○馬場富君 これにあわせまして、やはり自然条
件とか社会条件に恵まれました非常に発展の可能性が強い中部圏については、国土庁では名古屋圏とおっしゃいましたが、前河本長官も熱心に取り組んでいただきました。そういう点では、東海環状都市帯整備計画の構想が打ち出されておりますが、この計画をどのように考えてみえるかという点と、あわせまして四全総ではこの問題についてはどのような位置づけがなされていくかという点についてお伺いいたします。
#60
○政府委員(山本重三君) 東海環状都市帯整備計画は、先生御案内のように、名古屋市を中心といたしましておよそ四十キロ圏に環状に配置されております、例えば四日市、大垣、岐阜、豊田、岡崎等々の諸都市を幹線交通体系で結びまして、それぞれの都市の有しております産業を一層発展させる、そして商業サービス機能であるとか、あるいは学術研究機能、あるいは文化機能、こういったものの総合的な集積を図って、かつ、個性豊かな都市の育成とその連携による地域の一体的整備を目指そうというものでございまして、国土庁や建設省その他関係五省庁で五十七年、五十八年度に行いました調査を取りまとめたものでございます。
 その後、この取りまとめた構想につきましては、関係各省におきましてそれぞれこの計画の推進を図るべく、例えば建設省におきましては東海環状道路の調査を鋭意進めておりますし、通産省の指導でファインセラミックスセンターの設立がなされる等々、各省庁においてそれぞれこの計画に沿った事業の振興あるいは計画の推進を進めておるところでございます。私ども国土庁といたしましても、現在地方公共団体あるいは地元の経済団体と共同して二十一世紀の中部圏計画を策定中でございますが、この中におきましても、この東海環状都市帯地域を中部圏の中枢ゾーンとして位置づけ、より広域的な観点からこの地域のあるべき姿を検討しているという状況でございます。
 この成果につきましては、私どもとしては、ただいま新たに策定を予定して作業を進めております中部圏の基本開発整備計画の柱をなすものとして十分検討してまいりたいと考えております。
#61
○馬場富君 もう一点は、四全総の中の位置づけの問題ですが、これは前の長官も非常に熱心に取り組まれました。だから、ぜひ長官から、その位置づけについては局長からでも結構ですが、これに対するひとつ考え方を長官からもお示し願いたいと思います。
#62
○国務大臣(山崎平八郎君) ただいま局長からも御説明申し上げましたように、地元の要望をただいま伺いましたので、十分踏まえまして四全総での名古屋圏の位置づけにつきましてはひとつ今後十分検討してまいる所存でございます。
#63
○馬場富君 東海環状都市帯整備計画の構想の四全総の位置づけですね、局長でいいですからひとつ示してもらいたいと思いますが。
#64
○政府委員(星野進保君) 大都市圏の整備開発計画等と十分調整をとりながら十分勉強してまいりたいと思っております。
#65
○馬場富君 じゃ建設省の方に。
 この東海環状構想の中で、東海環状都市帯整備構想の一環として東海環状道路の整備が考えられておりまして、五十九年度の大規模特殊事業計画調査費が計上されて調査が進められておりますが、現在までどのような調査がなされておるか、御説明願いたいと思います。
#66
○政府委員(萩原浩君) 先生御指摘のとおり、東海環状道路、ただいま国土庁から御説明のございました東海環状都市帯整備計画調査の中で出てきました構想でございます。
 それで、五十七年、五十八年度は調査調整費において大まかな調査を行ってまいりましたけれども、五十九年度から大規模特殊事業計画調査として本格的な調査に着手いたしましたところでございます。五十九年度におきましては現況の交通解析でございますとか、沿線の地域開発と一体的な整備方策の検討に取りかかりまして、六十年度におきましては将来の計画交通量の推計でございますとか、あるいはさらに地域開発と一体的な整備方策の検討、これは五十九年度と続けてでございますが、調査を進めているところでございます。また一方、大縮尺の図面によります路線調査というものも現在進めているところでございます。
#67
○馬場富君 そこで、先日の委員会でもまた質問いたしましたし、ずっと私質問してまいりましたが、東海環状道路の一環として伊勢湾岸道路の充実、予算化が今具体化されつつありますが、そういうものを考え合わせてみまして、これからの中部圏、名古屋圏の発展の中で欠かすことができないのはやはり道路であると思うわけです。
 そういう点についての一つが伊勢湾岸道路でもあるわけですけれども、そういうものをずっとこれから推進されていくという経緯を見ながら考えてみますに、やはり高速道路網を充実していくために、東京圏には首都高速道路公団、大阪圏には阪神高速道路公団等があります。だが、振り返ってみて、この東海の地、名古屋圏の高速道路開発については、名古屋高速道路公社という地方の自治体の関係の公社しかありません。国の援助をいただいておりますがそういう状況であります。だから、今伊勢湾岸道路を一つは推進し、今後やはり大きく東海環状道路等を計画していく場合に、名古屋を中心とした中部圏の高速道路の開発のためには、中部のそういう国やあるいは地方自治体や、今民活等も考えられておりますが、そういうものを兼ね合わせたような中部道路公団的なものを、名古屋高速道路公社を発展させて将来的には考える必要が今出てきつつあるのではないか。今政策的な意味で非常に重要な課題になってきておる、こう思いますが、この点局長の御答弁をお願いしたいと思います。
#68
○政府委員(萩原浩君) 東海環状道路の一環をなします伊勢湾岸道路につきましては、先生御承知のとおり、既に愛知県あるいは名古屋市に私どもの素案をお示しいたし、現在、地方公共団体あるいは地元団体を入れて鋭意御討議いただいているところでございます。私どもの希望といたしましては今月半ばにはある程度の御回答をいただけるのではないだろうかというふうに期待をいたしておりまして、その御回答の結果をまたさらに協議いたしまして、できましたら今月中にはある程度の案をまとめたい、こういうふうに考えているところでございます。
 この伊勢湾岸道路は、東海環状道路の海上部といいますか、一番南の方の部分をちょうど担当することになるわけでございまして、これが東海環状道路の一環であるということは当然言えることでございます。こういうことで、南部についてある程度のめどと言ってはなんでございますが、事業化を図るための素地ができつつある、こういう状況でございますので、これからさらに上の方に参ります環状でございますね、輪の部分につきまして、今後重点区間を定めまして調査をさらに綿密に進めたいというふうに考えております。
 重点区間といたしましては、第一区間として東名阪自動車道と北勢間、これが約二十キロでございます。これは三重県に大体当たると思います。それから、第二の区間といたしまして東海北陸自動車道から中央自動車道間、約三十キロメーターでございます。これは大体岐阜県になると存じます。それから、第三の区間といたしまして東名高速道路と瀬戸の間、これが約二十キロでございますが、これが愛知県というふうになると存じます。
 この重要区間につきまして調査をさらに綿密に進めたいということで、昭和六十一年度は調査費を大幅に増額いたしまして調査を進めたいというふうに考えております。私どもといたしましてはとりあえず調査の詰めを行いまして、大体の構想をまとめ、その後にその事業の執行に当たるということでございますので、この執行段階までの検討につきましてはまだ私ども着手をいたしておらない。とりあえず路線の計画をできるだけ早くまとめたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#69
○馬場富君 局長が今言われたように、そういう構想が実現されていくときに、伊勢湾岸道路でも
一つは問題になりましたが、やはり受け入れの問題等がございます。
 そういう点で、先ほども申しましたように、今の具体問題でなくて、政策的に今後、今よりは一歩前進していかなければいかぬ。そういう点で、東京圏には首都高速があり、大阪圏には阪神がある。だから、名古屋圏もやはり、東海環状を実現していくためには、そういう点で高速道路を一括されていくために建設省、地方公共団体、民活等も合わせまして、名古屋高速道路公社という地方の公社がございますけれども、こういうものを発展させていって、それにより中部の高速道路公団とか、あるいはそういうような位置づけというものも今から論議されるべきではないかという声が非常に強いわけですけれどもそれに対する考え方をお聞かせ願いたいと思います。
#70
○政府委員(萩原浩君) 先ほど申し上げましたように、まだ直接具体化する問題ではございませんけれども、先生おっしゃいますように、今回の伊勢湾岸道路の事業化に当たりましてもいろいろ議論が出たところでございますので、そこら辺の議論を踏まえまして、いざ事業化の段階で余りつまずきのないような形で地元ともいろいろ議論をさせていただきたいと存じます。これから鋭意検討させていただきたいと存じます。
#71
○近藤忠孝君 この法案につきましては、東北開発株式会社が特殊法人としての歴史的役割を終えたということで、民営化措置はやむを得ないという立場で賛成でありますが、若干の質問と要望をしたいと思います。
 まず、大蔵省でありますが、この東北開発株式会社の株式二十五億一千万円、この売却であります。仮に額面どおりに売れたといたしましても、それをどこに帰属させるのかという問題。国の出資金のうち二十四億七千五百万円、全体の九八・六%は産投からの出資金ですが、これは産投会計に帰属させられる、それから一般会計からの出資金、これは全体の〇・七%、約一千七百万円ですが、これは一般会計に帰属させるということなんですが、私は、今日の財政危機の折に、なぜこれが産投会計にいくのか、やはり一般会計に帰属させて、そして国債への返還財源に充てるべきではないかと思うんですが、この点どうでしょう。
#72
○説明員(吉本修二君) ただいま御指摘がございましたとおり、大宗は産投特会の出資でございます。したがって、株式の処分収入はそのほとんどが産投特別会計の歳入で上がってくる、一部一般会計が保有している株式の歳入は一般会計の歳入で上がってくる、こういうことでございます。産投特会というのは、御承知のとおり産業投資特別会計法という法律に基づきまして産業の開発のために設けられている特別会計でございまして、そこに帰属した歳入というのは基本的に産業開発という産業投資特別会計の目的のために使われるというのがまず第一原則でございます。ただ、いろいろ諸般の財政状況もございまして、産業投資といいましても非常に広範な観点でございますので、一般会計とタイアップいたしまして全体としての財政需要にこたえるという仕組みでございます。
 六十一年度の、今回の売却収入二十五億円の帰属につきましては、産投特別会計に一たん帰属した後、産投会計全体の歳入歳出の状況を見ながら、今回の予算に既に計上してございますように、このうち三百十億円が一般会計に既に繰り入れられているというような予算編成をやっておるところでございます。
#73
○近藤忠孝君 私が指摘したいのは、ことしの暮れに大体百四十三兆円の借金残高がある。七十二年には恐らく二百兆円ですね。ですから、国の財政の基本はどうしたって財政危機の打開となれば、挙げてそこへ、特に大蔵省は姿勢を示すということが必要だと思うんです。となれば、そういう経過はあれ、財投資金から来ている金ではありますけれども、結局財投資金だって一般会計からいっているんだから、となればこの機会にやはり大蔵省は率先してそういう立場を示すということがあってしかるべきだったと思うんですが、そういう考えが全然なしにごく自動的にこうなってしまったのか、その点ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#74
○説明員(吉本修二君) ただいま御説明したところと同じでございますけれども、産業投資特別会計に帰属する歳入というものの使い道につきましては、その産業投資自体においてもいろいろの需要がある、こういうことでございます。一般会計、産業投資特別会計、あわせて国の財政の、予算編成の問題といたしまして資金需要に応じて予算編成をしていく、そういうことの中で、一般会計の財政が非常に苦しいという問題がございますので、三百十億円を一般会計の方へ繰り入れるということで、財源を一般会計に入れているわけでございます。具体的に産業投資特別会計の中で発生しております財源というのは、今の東北開発株式会社の売却収入だけではございませんで、電発の問題でありますとか、そのほか輸開銀の納付金でございますとか、いろいろございますけれども、そういう中で産業開発のための需要をできるだけ厳しく見直して、三百十億円を余してといいますか、それを一般会計に繰り入れるということで対応しておる、こういうことでございます。
#75
○近藤忠孝君 それはいいんですが、私が今言ったこの二十四億円、これも入れるべきだということを指摘して、次の質問に移りたいと思います。
 次に、総裁の方にお伺いしますが、先ほど労働条件については青木委員から指摘がありまして、私も全く同感でありますので、これは同じ立場で要望したいと思うんです。
 次に指摘したいことは、岩手の東山工場、百五十人おりますし、下北半島の尻屋工場、約百人おりますが、これらの工場が立地している地域経済とのかかわりの問題なんです。特に指摘したいのは、岩手の東山工場がある東山町は、この会社を誘致した昭和三十三年以降多大の貢献を町としてやってきております。会社と町とは地域経済の振興にとって両者とも緊密な関係を持ってきたと思いますね。ちなみに町人口九千二百人に対して、東山工場百五十二人、従業員が、比率も大変大きいわけで、ここの今後の会社の運営が町に大変大きな影響を及ぼすと思うんです。町としての要望を聞いてみますと、最大の関心事は、セメント事業が生産減になったのではこれは地域経済に及ぼす影響が大変大きいので困るんだという点であります。そういう点では法人、市民税、固定資産税などもふえてもらわないと困る、この辺が一番関心の深いところであります。昭和三十二年当時に会社を誘致したときに、これはやっぱり町の税金を使って相当の基盤整備を行って誘致した経過があるということもぜひ考えてほしいということであります。
 そこで、お聞きしたいことは、こうした地域の経済振興に対してどういう対策を持っておられるのか、特に東山町に対して何らかの見返り措置があるのかどうか、この二点についてお答えいただきたいと思います。
#76
○参考人(星野孝俊君) 先生ただいま御指摘のように、当社と東山町とは非常に密接な関係がございます。設立以来今日まで友好的な協力関係を保っております。
 今回民営移行に当たりましても、当社としましては、岩手工場につきましては民営移行後も主力工場としてその経営を維持してまいりたい、そういう方針をとっておりますので、工場を縮小するとかあるいは合理化するというふうなことは考えておりません。
 それから、先生御指摘のように、工場立地に際しまして東山町から多大の協力を受けたということは事実でございまして、私どもも深く感謝しておるわけでございますが、現在の状況から考えますのに、この厳しい経営環境下のセメント業界の中で私どもとしては岩手工場の経営を維持していくことが、ひいては町に対する最大の協力でもあり見返りでもある、こういうふうに考えているところでありまして、土地等の会社の資産を町に寄附するあるいは譲渡するというふうなことは現在特に考えておりません。
#77
○近藤忠孝君 町としては会社に対する期待が大
変大きいし、今後も町にとって大変重要な産業でありますので、ひとつそういう要望に沿って今後の運営をお願いしたいということを申し上げておきます。
 次に、これは国土庁に対する質問になりますが、現在策定中の四全総、わけても東北地方開発基本計画についてどういう具体的プロジェクトを計画に盛り込む方向で策定しているのか、こういう問題であります。東北開発ビジョン骨子などを拝見しましたけれども、まだこの段階では抽象的な段階でありますが、その後、審議会で議論も進んでおりますし、国土庁でもそれなりの検討があると思うんですね。そこで、八点ばかり私の方で問題点を指摘しまして、それであとは、全部丁寧に答えてもらったならば時間がなくなっちゃうんで、時間を見ながら重点的に、私の方は何を一番答弁を期待しているかということも事前に伝えてありますので、ひとつお答えいただきたいと思うんです。
 問題点だけ指摘しますと、第一は、新幹線鉄道、空港、港湾など交通、通信基盤の整備の問題であります。
 第二に、工業開発、農林漁業の振興計画、半島地域、過疎地域、豪雪対策などはどういう考え方に立って検討しておるのか。
 第三に、観光業、地場産業など郷土に根づいた伝統的産業の保護、振興方策はどう考えておるのか。
 第四に、ここは私、大変関心があるところですが、北海道南部の渡島半島と青森県の津軽半島などを一体の経済圏とみなして大規模な開発構想を検討していると聞いておるが、その中身はどんなものであるか。
 第五に、近年特に大規模なスキー場開発、これは八甲田山などでありますが、こういうスキー場開発や林道計画などで貴重な自然環境が破壊されつつある状況であります。自然保護対策はどう位置づけられているのか、土地利用計画との関係でどうなっているのか。
 第六に、全体として東北地方の雇用機会の増加、所得向上などの面で計画はどういう対策を講じることが検討されていますか。これはこの法案とも関係して、特に雇用問題というのは重要だと思うんです。
 第七に、東北新幹線の延伸や、南北海道青森地域一体の広域的開発構想などで、大手の不動産業者や観光資本などによる大がかりな土地買い占めなどの投機が予想されますが、国土庁としてこれら東北の土地投機、買い占め対策は具体的に考えたことがあるのか。
 第八に、四全総や地方開発基本計画の今後のスケジュールはどうなっているのか、計画策定はいつごろになるか。
 このうち大事なところを、決まっていないところはしょうがないけれども、その後の検討で進んでおること、現在具体的に言えること、これについて可能な限りお答えいただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
#78
○政府委員(星野進保君) 大変盛りだくさんなお話でございますのでどこから答えていいかよくわからないのでございますが、経済圏の問題、北海道南部とそれから青森県津軽半島との一体の経済圏という開発構想が出ているのじゃないかということを先生特に御関心の模様でございますが、実はまだ今のところ本当は具体的な話があるわけじゃないのでございますが、ただ将来可能性といたしまして、青函が通りましたとか、それからこれは若干言い過ぎかもしれませんが、苫小牧でありますとか、むつ小川原でありますとか、利用いかんによってはかなり大きな利用可能なところがある、そういう開発可能性というものを考えると青函圏、あるいは大きく言えば津軽海峡圏になるのでございましょうが、そういうような構想がぼちぼち話題になってきているということでございまして、私どもこの二月に現地のいろんなお話を伺わせていただいたときにも青函圏についてちょっと話が出てきたということでございます。具体的にどうするかというのは、むしろ函館市等がかなり御熱心でございまして、具体的なプロジェクト等についての構想もあるやに聞いております。
 それから、東北全体としてどういうふうな戦略が考えられるかということ、雇用機会の増加だとか所得向上ということは、恐らく先生のは個別のプロジェクトでどんなものを考えているかということを全部カバーしている御議論ではないかと思いますが、私ども、先ほど大臣も御答弁申し上げましたように、東北が、三全総におきまして、たしか人口が全国の一割、それから国土面積の二割ということで、どちらかというとまだ資源がかなりあるところでありまして、そういう意味では将来の定住可能性と申しますか、定住のための地域であるという認識を三全総でかなり明確に打ち出したわけでございます。この基本的な考え方というのは恐らく今後も続くはずでございますので、そういう観点から見てまいりますと、これも大臣の御答弁にありましたように、現在先端工業、工業の最先端を行っているような工場の立地条件を見ますと、東北南部についてはかなり立地件数が全国でも有数でございます。そういう形では、恐らく東北新幹線あるいは東北縦貫道、そういったような社会的なインフラができることによりまして、また同時に、かなり良質な労働力があるということも条件だと思いますが、そういったような条件から東北の南部の方がかなりスピードを持って展開されてきているということは認められるわけであります。
 ただ、片や東北北部あるいは西部と申しましょうか、日本海側でございましょうか、こちらはどちらかといいますとインフラが少しおくれておりまして、そういう地域はかなり正直に工業の立地動向等についてもおくれているということが見られるわけでございますので、これはただ工業だけじゃなくて農業の大変な中心基地でございますので農業も忘れてはならないわけでございますが、例示的に工業について言えば、北部、西部、日本海側でございましょうか、そういうところについてのインフラというものをかなり真剣に考えていくことが実は東北という大変なポテンシャルを持った地域が今後バランスをとって発展していく非常に貴重な条件ではないだろうかというふうに考えておるわけで、それをどういう具体的なプロジェクトで推進するかということにつきましてはまたいろんな議論があろうかと思います。
 それで、蛇足でございますが、先ほどの青函圏ではございませんが、最近かなり、従来北海道あるいは東北、それから中部、首都圏とか、そういう通常の法制度で決まりましたブロック圏で物を見てきたわけでありますが、ちょうど青函圏だとか、あるいはこれから四国連絡架橋、コミューター航空、そういったようなものが登場してまいりますと、従来のブロックを超えた形でのいろいろな交流というのがかなり活発になってくる可能性もあるのではないか。そういう意味では、北海道と東北というのが、従来のブロック圏で考えられたものを超えていろいろなつながりが具体的に出てくる可能性はかなりあるのじゃないだろうかということを、私どもも議論しておる最中でございます。
#79
○近藤忠孝君 時間が余りましたのであともうちょっと発言をいたしますと、今私が指摘した八点全部答えてもらえないのは時間の関係で仕方がないんですが、やはり一つの問題点だと思いますし、今後検討の対象にしていただきたいと思いますし、また、わかり次第お知らせいただきたいと思うんです。
 あと一つは、話が出てきましたむつ小川原開発計画ですね。結局失敗しておるんですね。私は、大事なことは、四全総策定の中でやはり、今までの開発がどうだったのか、うまくいったのかいかなかったのか、失敗したのは何であるのか、それが十分に生かされないと正しい開発計画はできないと思うんです。ところが、四全総全体を見てみますと、私はある別の地域の審議会委員をやっていますが、過去のものが十分点検されないまま計画だけがまた別個に進んでしまうんですね。この
点について、東北の場合はどうであるのか、過去のことは十分点検され参考にされておるのか、そのことをお伺いしたいと思います。
#80
○政府委員(星野進保君) 恐らく一番これから注意しなければいけないのは、産業構造がどういうふうに展開していくかということ、それから国民のいわゆるニーズと申しますか、生活の欲求の基本がどの辺にいくかということに尽きるのじゃないかと思っております。それで、御指摘のように、従来の大規模工業基地、それから恐らくこれからまた多分、私どもが楽観的かもしれませんが、うまく転換していくだろうと思われます重化学工業基地でございますね。要するに鉄だとかエチレンだとかそういうもの、ちょうど高度成長期に一番中心になって日本経済を持ち上げていたその地域について、産業構造が転換することによりまして今一生懸命電子工業その他に切りかえておりますが、そういう地域についてどう見ていくかというようなことが先生御指摘のとおり大変重要な問題でありますし、そこらは十分勉強していきたいと思っております。
#81
○近藤忠孝君 終わります。
#82
○山田勇君 東北開発株式会社は、昭和十一年、当時の東北経済、地域の活性化のため東北興業株式会社として発足したものであることは、御承知のとおりであります。戦後の一時期を除いて東北地域の開発についてその役割を果たしてきたわけでございますが、現在の経済状況、行政改革の傾向からして政府の特殊法人としてではなく民間企業として経営できる体制にあると考えますが、その環境整備についてはきちんとやっておく必要があると考えます。
 そこで、大蔵省にお尋ねをいたします。東北開発株式会社の株式処理に際しては原則一般競争入札で処分すると言いますが、この処分については関連業界あるいは一社だけで株の買い占めをするという事態が生じないようにする必要があると考えますが、その対策、措置についてどう考えておられるかお尋ねいたします。
#83
○説明員(吉本修二君) 国有財産たる株式の処分でございますから、ただいまお話のございましたとおり原則として公正、適正に処分するために一般競争入札でやる。ただ、御指摘がございましたとおり、特定の者に買い占められるというようなこともまたこれは問題であるというようなことで、そういうことの対策も考えていなかければならないと考えております。いずれにいたしましても、これから国有財産中央審議会の議論を仰ぎまして具体的な対策、株の処分方法について検討してまいりたいと思っております。
#84
○山田勇君 東北開発株式会社は、主たる事業はセメントであります。セメント業界は現在産構法に基づいて設備廃棄など構造改善を進めています。
 そこで、この東北開発株式会社が民営に移行後ほどのような事業を行うのか、お尋ねをいたします。
 それと、東北開発債券は約定どおり償還しても会社の経営に支障はございませんか。
 もう一点お尋ねをしておきます。政府保証債が発行できなくなっても民営移行後の資金調達に支障はありませんか。
#85
○政府委員(田中暁君) 最初のお尋ねでございますが、御指摘のとおり、最近のセメント産業は国内需要の落ち込みあるいは外国からのセメント輸入の増加等の原因によりまして非常に厳しいものがございます。しかしまた同時に、円高によります石炭価格の低下、あるいは金利の低下によります資金コストの逓減、こういったいわば収益改善要因もあるわけでございます。こういった環境の中で、東北開発株式会社は、民営移行後当分の間はセメント事業を中心にやっていくということになると思いますし、総裁からも前にお答え申し上げましたように八、九億ぐらいの利益というものは計上できるわけでございますけれども、しかし基本的にはやはり相当構造的に問題のある業種でございますので、長期的に見ますと、会社の御判断ではございますが、ニューセラミックスといったセメント以外の成長部門への進出というものも検討していかれるということになると思います。
 それから東北開発債券についてのお尋ねでございますが、東北開発債券は、民営移行時におきまして九十億円がなお残っているということになります。これにつきましては、今後引き続き政府保証のもとで昭和六十五年度まで、毎年約二十億ずつ償還していくという計画になっているわけでございます。最近の会社の状況を見ますと、ここ数年は、東北開発債券の償還とそれから長期借入金の返済のために毎年三十億以上を支出しているわけでございますが、それでありながら十分資金は回転しておりまして、したがいまして今後の償還につきましても、現在の会社の財務内容から見ますと約定どおりの償還は可能であるというように考えておるわけでございます。
 それから最後のお尋ね、政府保証債の発行ができなくなっても会社の資金繰り等は大丈夫かということでございますが、会社の従来の資金調達の方法といたしましては、政府出資、それから政府保証債でございます東北開発債券の発行、それから民間の金融機関等からの借り入れ、こういうことで調達してまいったわけでございますが、民営移行が閣議決定されました昭和五十四年度以降政府からの出資、それから五十六年度以降は政府保証債の発行は行っておりませんで、専ら民間金融機関等から調達をいたしまして、それによりまして十分資金は回転してきているわけでございます。こういった情勢から判断いたしますと、民営移行後も、政府保証債が発行できなくなることによる支障はないものと考えております。
#86
○山田勇君 最後に長官にお尋ねして質問を終わりますが、セメント業界は現在構造不況下にありますが、東北開発株式会社は民営移行後立派に自主経営が継続できるかどうか。大臣の最後の御所見を伺って、質問を終わります。
#87
○国務大臣(山崎平八郎君) ただいま局長からも御答弁申し上げましたように、セメント産業を取り巻く環境は非常に厳しいものがございます。しかし会社は、今日までの経営努力と政府の指導によりまして、多年の累積赤字を解消するなど健全経営の基盤は確保しているものでございます。今後は、東北地方を中心に多年培った会社の信用力、販売力や、民間企業として機動的な経営が可能となるメリットを最大限に活用いたしまして、自立経営の道を進まれることを期待しているし、またそれが可能であることを確信いたしております。
    ―――――――――――――
#88
○委員長(小山一平君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、福田宏一君が委員を辞任され、その補欠として関口恵造君が選任されました。
    ―――――――――――――
#89
○委員長(小山一平君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もありませんので、これより直ちに採決に入ります。
 東北開発株式会社法を廃止する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#91
○委員長(小山一平君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、青木君から発言を求められておりますので、これを許します。青木君。
#92
○青木薪次君 私は、ただいま可決されました東北開発株式会社法を廃止する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党・国民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
 東北開発株式会社法を廃止する法律案に
対する附帯決議(案)
 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点に適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、新たに発足する東北開発株式会社の経営の自律と安定を図り、東北地方の発展に積極的に寄与するよう指導すること。
 二、政府保有株式の売却に当たっては、公正を期し、特定企業による株の買い占め等により新会社の自立性が阻害されることのないよう配慮すること。
 三、東北地方の開発に資するため、社会資本の一層の充実に努め、セメント産業の経営安定のための条件整備に努めること。
 四、新たに発足する東北開発株式会社において、身分保障、雇用確保、労働条件の維持向上等について万全を期するよう指導すること。
 五、退職金制度については、従前どおり維持し、従業員に不安を与えることのないよう指導すること。
 右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#93
○委員長(小山一平君) ただいま青木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#94
○委員長(小山一平君) 全会一致と認めます。よって、青木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、山崎国土庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山崎国土庁長官。
#95
○国務大臣(山崎平八郎君) 本委員会におかれましては、本法案につきまして熱心な御審議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努力してまいりますとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に体して努力する所存でございます。
 ここに本法案の審議を終わるに際し、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く、感謝の意を表し、ごあいさつといたします。本当に皆様ありがとうございました。
#96
○委員長(小山一平君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#97
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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