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1985/04/22 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第10号
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1985/04/22 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第10号

#1
第104回国会 建設委員会 第10号
昭和六十一年四月二十二日(火曜日)
   午前十一時三十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     志村 哲良君     守住 有信君
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     守住 有信君     志村 哲良君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     井上 吉夫君     添田増太郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         小山 一平君
    理 事
                工藤万砂美君
                堀内 俊夫君
                青木 薪次君
    委 員
                井上  孝君
                植木 光教君
                遠藤  要君
                志村 哲良君
                添田増太郎君
                服部 安司君
                松本 英一君
                大川 清幸君
                馬場  富君
                上田耕一郎君
                山田  勇君
   国務大臣
       建 設 大 臣  江藤 隆美君
   政府委員
       国土庁大都市圏
       整備局長     山本 重三君
       国土庁地方振興
       局長       田中  暁君
       建設政務次官   中島  衛君
       建設大臣官房長  高橋  進君
       建設省道路局長  萩原  浩君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        荒木 正治君
   説明員
       環境庁企画調整
       局企画調整課長  松田 篤之君
       国土庁計画・調
       整局計画課長   糠谷 真平君
       大蔵大臣官房参
       事官       塩田 薫範君
       運輸省運輸政策
       局運輸道路業務
       課長       高野 富夫君
       運輸省港湾局開
       発課長      染谷 昭夫君
   参考人
       日本道路公団総
       裁        高橋国一郎君
       日本道路公団理
       事        戸谷 是公君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案
 (内閣提出、衆議院送付)
○連合審査会に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(小山一平君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案の審査のため、本日、日本道路公団の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(小山一平君) 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案を議題といたします。
 前回、本案に対する趣旨説明は聴取しておりますので、これより直ちに質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○馬場富君 今回の法案の東京湾横断道路は、公共事業の分野に民間の効率的は経営手腕や優秀な人材、豊富な資金を導入して内需拡大を図ろうとする大型プロジェクトである、このように理解をしております。本事業は総工費一兆一千五百億円と言われているわけでございますが、まず、東京湾横断道路計画の概要並びに今これが必要なのはなぜかということについての御説明を願いたいと思います。
#6
○政府委員(萩原浩君) 東京湾横断道路は一般国道四百九号――これは起点が川崎市から終点は成田市でございますが、この一般国道四百九号のうち川崎市と木更津市の間を東京湾で横断する、延長約十五キロ、総事業費が、今先生御指摘のとおり一兆一千五百億円の道路計画でございます。道路の規格といたしましては第一種第二級、設計速度八十キロを予定いたしておりまして、幅員は三・五メーターの四車線を予定いたしております。将来は、交通量がふえれば六車に拡幅をするということも考えております。四車線の築造の工期は約十年でございまして、交通量は供用当初一旦三万台を予定いたしております。
 この道路は、東京湾岸道路、東京外郭環状道路、首都圏中央連絡道路、東関東自動車道等と一体となりまして、首都圏におきます広域幹線道路網を形成いたします極めて重要な道路であるというふうに私ども考えております。その建設によりまして、首都圏の諸機能の再編成、それから産業活力の向上等が図られまして、関係諸地域に大きな経済効果をもたらすものと考えております。その意味で早急な整備が必要でございますけれども、現下の厳しい財政事情にかんがみまして、この建設をどのように進めるかということにつきましていろいろ御議論をいただきました。その結果、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用することによりまして、何とか現下の厳しい財政事情のもとにおきましても、重点的に集中的な投資が可能となるような方策で早期整備を図りたい、こういうふうに考えた次第でございます。
#7
○馬場富君 次に、東京湾横断道路の計画は班に二十年調査を経ているわけでございますが、このたび早期着工に踏み切られたのは、最近停滞しておる公共事業に活力を与えるために民活による内需拡大を計画することがやはり背景にある、こう考えております。そういう点で、横断道路の着工は、波及効果を含めて内需拡大にどのような効果があるのか、その点お尋ねいたします。
#8
○政府委員(萩原浩君) 公共投資の持ちます経済効果は、社会資本ストックによります生産拡大効果と、投資そのものから生じます需要創出効果、大きく分けてこの二つに分けられますけれども、後者の需要創出効果はいわゆる乗数効果でございまして、経済企画庁の世界経済モデルによりますと、三年間で投資の二・七二倍に上るというふう
に試算をされております。東京湾横断道路は総事業費が約一兆一千五百億円の大規模なプロジェクトでございますので、この需要創出効果というものも、今の係数を掛ければかなり大きなものになるというふうに考えております。
 また、昨年開通をいたしました大鳴門橋の建設、これは建設費が二千四百五十億円でございましたけれども、この大鳴門橋の建設に当たりましては、民間の参加会社が約七百社、建設労務者約百六十六万人というふうに計算をしておりますが、このような従事者がございます。これらのことから、東京湾横断道路の雇用の創出効果も非常に大きいものがあるのではないかというふうに期待をいたします。
 一方、横断道路の経済効果を国民総生産で見てみますと、一年間で一兆三千億円の増大があるものというふうに予想いたしておりまして、非常に大きな波及効果が見込まれる事業であろうというふうに考えておる次第でございます。
#9
○馬場富君 この道路に関する調査は、昭和四十一年度以降、東京湾環状道路の一環として建設省の下で開始されたわけでありますが、五十一年度からは道路公団においてこれの調査が進められてまいりました。この間に要した費用というのは、約百十七億円を費やしておるわけでございますが、五十一年度以降の公団における調査は、横断道路の意義、経済調査あるいは環境調査、船舶航行の調査、技術調査及び漁業調査等が実施されましたが、まず最初に私は、この点につきまして、環境問題についてお尋ねいたします。
 昨年九月に発表された中間報告によると、東京湾内の環境に与える影響はほとんどないとされておりますが、東京湾は四季の気候を調整する巨大な自然装置であります。また、木更津側には東京湾第一の渡り鳥の宝庫である盤洲干潟があります。戦後の工業用埋め立て等で、東京湾の内湾部は年々陸地化が進んでおるわけでございますが、今度の横断道路の建設により東京湾の環境破壊の危険性は本当にないのか。そういう点について考えてみますとこれは大変大きい問題があると思いますが、この点はどうでしょうか。
#10
○政府委員(萩原浩君) 先生御指摘のように、東京湾横断道路が環境に与える影響がどのようなものであるかということについては、非常に大きな問題であろうというふうに私どももかねてから認識をいたしております。そして、先生今おっしゃいましたように、かなり長い歳月をかけましてこの調査を実行いたしてまいりました。
 これまで、日本道路公団におきましては、東京湾の水質であるとか底質、それから海浜の地形、生物、大気質等の項目につきまして幅広い調査を実施してきております。その結果によりますと、東京湾横断道路の影響は道路周辺のかなり狭い範囲に限られておりまして、しかもその変化の程度も小さいというふうに予想をされております。また、もし現在御審議いただいておりますこの法案の成立が図られれば、次に事業の許可という段階に入りますけれども、その事業の許可の前に日本道路公団が、昭和五十九年八月に閣議決定されました環境影響評価実施要綱に基づきまして環境影響評価を行うことといたしております。そのときにはまた、皆様方の御意見を踏まえながら、公害の防止、自然環境保全の観点から、必要に応じて適切な処置を実施するよう公団を指導してまいる所存でございます。
 いずれにいたしましても、現在の私どもの調査では、影響はかなり狭い区間、しかもその影響等の程度としては余り大きなものはないという考え方に立ちまして、今後、環境影響評価の手続を進めさせて皆様方の御意見を伺いたい、こういうことで万全を期してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#11
○馬場富君 法案成立後に環境アセスメントが公団で実施されるということでございますが、こういう問題については、特にそれが行われてしまってからでは遅いわけですから、やはりこういうアセスメント等は先行して行われるべき問題だと思うんですね。その点、早期にこれをひとつ実施されることを強く要望しておきます。
 あわせまして、今、道路公団や建設省の調査等では環境破壊の問題は少ない、こういうふうに見られておりますけれども、私が先ほど申しましたように、大きい、広い範囲から考えていきますと、東京湾というのは首都圏に位する最大の環境だと私は思うんです。重要な海上交通路でもありますし、あるいは漁業資源、貴重な自然空間の場でもあるわけです。したがって、自然は極力保全していくということが必要だと思いますね。そういう点で、やはり基本的に重要であるわけです。東京湾全体の中で、個々の開発プロジェクトはございますが、全体をとらえた保全策とか、あるいは開発の限界とか、そういうものを示したものはいまだないわけであります。
 だから、ここで東京湾全体を保全するという観点から、やはり国土庁や環境庁において、新規立法も考えた将来のあり方というものを考えていかなきゃいかぬのじゃないか。東京湾を使う以上は、それを守るという、それを保全していくという、環境整備していくという形でそういうものを考えていかなければ、使うという一方でこれをやった場合に、必ずそこに破壊というものが大きい形で私は出てくると思うんですね。そういう点で、ひとつ国土庁、環境庁、将来の考え方について、この環境保全という問題について新規立法等も考えてやるべきではないかというふうに私は思いますが、いかがでございましょうか。
#12
○政府委員(山本重三君) ただいま先生御指摘のように、東京湾及びその臨海部について最近、例えば東京湾岸道路の整備であるとか、このたびの東京湾横断道路の建設、こういった交通条件が大分改善されてきておりますし、過去に設置されております工業、港湾等の既存の施設等の老朽化、陳腐化等を契機にしていろいろなプロジェクトが計画されております。しかしながら、これらのプロジェクトの実施に当たっては、先生御指摘のように、東京湾の持っておりますすぐれた価値を生かしながら、今後、我が国の国際化、情報化、成熟化といったような問題に対応して、東京湾を利用し、保全を図っていくということは極めて重要であろうと考えております。
 私ども国土庁といたしましても、関係省庁と十分協議して、東京湾地域の総合的かつ長期的な利用と保全のあり方について検討をいたしたいということで、現在準備を進めているところでございます。
 なお、東京湾にかかわります先生御指摘のような環境関係の新規立法の問題につきましては、現在、例えば公有水面埋立法によって実際に国土利用上の観点あるいは環境保全上の配慮をした免許等の手続がとられており、また水質につきましても水質汚濁防止法等によって総量規制等が行われている。これらの法律等がございますので、現行の基礎法律の的確な運用で対応することがよいのではないかというふうに、かように考えるところでございます。
 しかしながら、私どもとしては、先ほど申しましたように、東京湾地域の利用、保全のあり方について十分総合的長期的な観点から検討すべく準備を進めていくという考え方でおります。
#13
○説明員(松田篤之君) 今馬場先生から御指摘がございましたように、環境庁といたしましても東京湾の環境の保全ということは大変大切なことだと考えておりまして、御指摘のような鳥が参ります干潟であるとか水辺の市民が接する場所であるとか、ぜひ保存していかなきゃいけないと考えております。
 今先生の御指摘の新しい立法措置という点につきましては、ただいま国土庁の方から御答弁がございましたように、現状におきましても、水質汚濁防止法に基づきますいろいろな総量規制であるとか、あるいは港湾をつくる場合には港湾審議会での検討であるとか、あるいは公有水面埋立法に基づきます埋め立ての場合のいろいろな手続等におきまして、環境について配慮するべき手段が十分整っておりますので、私どもは当面こういった制度を活用いたしまして、関係省庁や地方公共団
体等とも相談しながら適切な対応をとってまいりたいと考えております。そういう意味では、現在直ちにそういった保全のための新しい立法が必要であるというふうには考えておりません。
 しかしながら、諸外国の例であるとかあるいはいろいろの御意見でそういった御意見も伺っておりますので、環境庁としては長期的な観点から十分検討してまいりたいと思っております。
#14
○馬場富君 特に国土庁、環境庁に、そういう意味で、東京湾を取り囲む大きい首都圏というのもございますが、その中でやはり自然というのは非常に相乗効果があって、バランスがよくとれておるわけです。そこに橘一つできても、その環境影響というのは随分変わってくるということなんですよ。だから、目で見たものとは違って、大きくやはり自然のバランスというのは力がつり合っているものですから、それが一つ崩れるとこの環境というものを大きく破壊する方向に導いていくと私は思います。
 そういう観点からぜひこの問題については、今両方とも答弁いただきましたが、ひとつ将来的なことを考えて、使うからには使うだけの措置を講じてやっていかなければ、私たちの子供や孫の時代に大きい禍根を残すことになってしまう。東京湾がそういうことによって使いっ放しになれば、そこが死の海になってしまうということすら私は考えられると思うんですね。やはりゴビの砂漠やああいうものでも、瞬時にできたのではなくて、過去の間違いがそういう大きい失敗の、地球破壊の原因になっております。そういう点もよく考慮してこの問題は考えていただきたいことを強く要望しておきます。
 質問は次に移りますが、道路の建設は、今回の案によれば、国の厳しい財政状況を配慮して、あるいは民間の技術力を活用して、民間、地元自治体、公団の三者が出資する株式会社が当たるとされておりますが、このような方針に決定されたのはどういうわけかということと、あわせまして会社名というのはいつごろどのような形で決定されていくのか、この二点をお願いいたします。
#15
○政府委員(萩原浩君) 東京湾横断道路の必要性ということにつきましては先ほども御説明申し上げましたので今重ねて申し上げませんけれども、非常にこの事業の着手といいますか事業開始が望まれていたわけでございますけれども、現下の厳しい財政状況にかんがみましてどのような形でこれを事業化していくかということが大きな問題でございます。
 先生御承知のように、昨年の八月末まとめました建設省の予算要求のプランでは、日本道路公団でこれを行うということで一応要求をさせていただきました。しかし、その要求に当たりまして、この現下の厳しい財政状況のもとでどのように国費を調達できるかということに非常に大きな問題がございましたし、もう一方で日本道路公団の機構の問題などもございまして、どういう形でこの事業の実施を図るかということが非常に大きな問題となりながら、一応日本道路公団で要求をさせていただきました。要求後、いろいろ各方面との御協議あるいは研究結果を踏まえまして、今回、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用する民間活力の活用を図りまして、国の財政事情に左右されないで重点的、集中的に投資が可能となるような方式を採用させていただいたわけでございます。
 一方、こういう事業は非常に大きな事業でございますので、例えば災害であるとか天災、不可抗力のような、その他予見できないような問題についてこの会社がすべてリスクを負うということになりますと、これまた資金コストをかなり安いものにしませんとなかなか採算が合わないという問題もございまして、そこら辺は、日本道路公団が道路を所有するという方式を取り入れさせていただいたわけでございます。こういう両方の物の考え方を組み合わせることによりまして、本事業が十分展開が早まり、早期整備が図られるものというふうに私どもは期待している次第でございます。
#16
○委員長(小山一平君) 午後一時再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十六分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二分開会
#17
○委員長(小山一平君) ただいまから建設委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案を議題といたします。
 質疑を続けます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#18
○馬場富君 先ほどに引き続きまして、先ほどの質問の中の、東京湾横断道路の会社名はいつごろどのような形で決められるのか、それをお尋ねいたします。
#19
○政府委員(萩原浩君) この会社は、先生も御承知のとおり商法上の一般の会社でございます。したがいまして、その会社の名前は、会社の発起人会で御議論の上決めていただくことになろうと存じます。今のところ、法案を御審議いただいているところでございますので、会社設立の具体的な作業には入っておりません。したがいまして、いつごろ設立準備会が開かれ、あるいはその後発起人会が開かれて、会社の設立の具体的素案がまとまるかということについては、まだ定かではございません。
 私どもといたしましては、もし法案を御承諾いただければ、できるだけ早くそのような準備に取りかかるように、いろいろ諸般の、各方面との打ち合わせを始めたい、こういうふうに考えておりますが、今のところ法案を御審議いただいているところでございますので、何ら具体的な手続はとっておりませんので、具体的なスケジュールを申し上げる段階にはございません。その点御理解いただきたいと存じます。
#20
○馬場富君 そこで次に、民活の目玉事業として、東京湾横断道路とともに今年度から明石海峡大橋の着工にも取りかかる運びとなっておるわけでございますが、これも工期十年、事業費一兆円程度の大プロジェクトでございますが、明石大橋は横断道の方式と違って本四公団で行うこととされておるわけでございます。公団事業で民間資金を活用して事業化を図ろうとしているわけでございますが、なぜこの東京湾横断道路と明石大橋との区別をされたか、この点についてお尋ねします。
#21
○政府委員(萩原浩君) 明石海峡大橋の建設は、既に供用を開始いたしました大鳴門橘、その他の橋梁、いわゆる本州四国連絡橋事業との一貫性を持ったものでございまして、この三ルート全体で採算性を確保するという問題が第一点にあること。
 それから第二点といたしまして、今申し上げました大鳴門橋、その他の長大つり橋に関係いたします総合的な技術力の蓄積を、本州四国連絡橋公団が持っております。明石海峡大橋は約二千メーターになんなんとする千九百九十メーターの長大なつり橋でございまして、これは世界の最長のつり橋になる予定でございますが、このような橋を建設するに当たりましては非常に高度な技術が必要でございますが、そのノーハウを本州四国連絡橋公団がもう既に持っておるということ。
 それから第三点といたしましては、そういうことでやはり公団で実施していただくのがいいのではないかと思いますけれども、一方で厳しい財政事情のもとでの国費の節減という問題がございまして、地元で低利の縁故債を導入していただけるかどうかということで打診をいたしました結果、地元でもこの御協力が得られるということになりましたので、このような原因で明石の方は本州四国連絡橋公団でやっていただく。しかし、その国費の削減は東京湾横断道路の場合と同じようにできるだけ民間の活力を活用した形で国費の削減を図る、こういうことで別の方式をとるようにさせていただいたものでございます。
#22
○馬場富君 法案によりますと、横断道路について道路整備特別措置法の許可があれば、公団と第
三セクターは建設協定、管理協定を締結し、第三セクター側が建設工事及び供用開始後の維持、修繕等の管理を行ない、公団が道路の建設工事に要する費用を供用開始後約三十年間に分割して会社に支払うという内容になっておるわけでございます。
 これは、第三セクターが道路の建設、管理を担当し、経営責任、用地買収、漁業補償等のいわば厄介な問題のみ公団に押しつけるものだという意見も実は強くなってきておりますが、この点、なぜ建設協定、管理協定という形をとり、第三セクターと公団との業務分野をさきのような形で仕分けされたのか、お伺いしたいと思います。
#23
○政府委員(萩原浩君) 東京湾横断事業の建設を第三セクター、いわゆる民間資金の活用あるいは技術力の活用、経営能力の活用という観点から民間企業で行う、第三セクター方式で行うということの意義といいますか、理由については既に御説明を申し上げたわけでございますが、この方式を持った場合にやはり一番の問題は、用地買収あるいは漁業補償等の調整業務の問題と、それからもう一つは、リスクの負担の問題でございます。
 基本的な設計であるとか、用地買収、漁業補償というものを現実にその他の例で見てみますと、やはり公的機関が責任を持って解決をするというのが最も解決しやすいといいますか、そうでないとなかなか被補償側とのいろいろな問題が長引くという経験にかんがみまして、これを道路公団が負担することによりまして事業の円滑な実施が図られるというふうに考えて、そういう分担方式を考えたものでございます。そして、この分担方式の担保のために、協定というものを取り結ぶという形態をとらせていただいたものでございます。
#24
○馬場富君 ここで、横断道路を含めた首都圏の道路網の整備と、首都圏整備あるいは首都改造計画等との関連でお尋ねいたします。
 最近、目に見えて東京圏に業務中枢機能が集中化しておりますし、そのためにオフィスビル等の需要がやはり集中化の傾向になってきておるわけです。先日も国土庁長官と鈴木都知事との協議の中で、都心に霞ヶ関ビル百四十本分のオフィスビルの供給が可能であるというようなこともあったように伝えられておりますが、しかし、ビルの集中需要は都心の地価を高騰化させる、そういう傾向があるわけでございます。こういう点につきまして、国土庁の考え方をひとつお聞かせ願いたいと思います。
#25
○政府委員(山本重三君) 最近の国際化あるいは情報化の急速な進展に伴いましての根強い事務所需要を反映いたしまして、東京の都心部の商業地等におきまして地価が急騰している。これに対しまして、東京都心部において立地する必要のある国際金融機能等の、高度の業務管理機能に対応いたしました事務所の需要に対応するためには、やはり都市再開発等を推進して業務拠点を整備していく必要があるというふうに考えております。
 しかしながら、東京大都市圏におきます大都市問題を基本的抜本的に解決いたしますためには、業務管理機能を初め各種の諸機能が東京中心部へ一極依存する、このような形を根本的に是正して、周辺の核都市を業務核都市として育成していくなどを通じまして、特に各種機能の分散、あるいは都心を中心に発生いたしますオフィスの床需要の適正な配置、こういったことを図りながら、多極多圏域型の都市構造に改善していくことが必要であると考えております。したがいまして、今後とも首都改造計画の考え方に沿った施策の推進に努めてまいりたいと考えております。
#26
○馬場富君 次に、この点国土庁にお尋ねしますが、こういう集中というのは、やはり三全総並びに四全総の精神からも反してくるわけですけれども、そこらあたりの兼ね合いはどのように考えていますか。
#27
○説明員(糠谷真平君) 第四次全国総合開発計画につきましては、現在、今年秋を目途に策定作業を進めているところでございますけれども、やはり東京一極集中という現在の傾向に対処をいたしまして、できるだけ特色を持った都市のネットワークが全国にでき上がる、いわば多極分散型と言っておりますけれども、そのような国土構造を目指してまいりたい、こういうことで作業を進めているところでございます。
#28
○馬場富君 ここで、東京湾横断道路と関連いたしまして、前回もこの委員会で質問をいたしました、同じようなやはり民活方式で考えられております中部の伊勢湾岸道路について、非常な当局のお骨折りと大臣の積極的な一つは民活化の取り組みで、来年度の六十二年度予算を目指して大きく前進して、地元地方自治体が経済界等も協力体制が非常に順調に進展してきておる傾向にありますが、さらに前進をさせていきたいという意味で一、二質問したいと思います。
 過日、大臣の方から、伊勢湾岸道路については民活で、そしてもう一つは建設省から、いわゆる公団方式もしくは公社方式というような形で二つの方法が提示されながら、地元の地方自治体や経済界とも協調しながらこれを進めていくというような形で折衝が開始されております。二、三日前にも名古屋市、愛知県等も、経済界の意向等も酌みながら地元の民活を協力させていく、こういう意味におきましてやはり公団方式による明石方式という形が望ましいのではないかというような意見にやや固まってきて、国にも今月末までにこの折衝をするというように私も聞いておりますが、地元はそういう形で国の方針に基づいて二つ、大きく言えば三つになりますけれども、公団方式か公社方式かというような提示のもとに協議した結果、地元の代表者側の意見としては公団方式の方が非常にいい、その方が協力体制ができやすいというような方向性を強く打ち出しておりますが、この点についての当局の御見解をお願いしたいと思います。
#29
○国務大臣(江藤隆美君) 伊勢湾岸道路につきましては、御承知のようにいよいよこの四月二十六日に明石海峡大橋の起工式をやらせていただくことになりました。それからこの東京湾横断道路の法案が、特別法が国会を通過いたしますと、直ちにこれが設立の準備に取りかかりたい。そういたしますと、かねがね申し上げておりますように、やっぱり一番大事なへその部分に当たります名古屋地方に何にもないということなものですから、できるならば時を同じくして東京、名古屋、大阪というのが一緒に何らかの形でスタートしたらいいなというのが実は建設省としての考え方でございまして、先般来私どもの考え方を県と市に対してお示しをいたしまして、今その検討の結果、御報告をお待ち申し上げておるということでございます。
 したがいまして、連絡によりますと五月一日に知事さんと市長さんが正式に御返事を持って建設省を訪れられるということを承っておりますから、その結果を受けまして直ちに、いかなる方向で、いかなる方法で実施したらいいかということを決めたい、こういうふうに思っておるところでございます。
#30
○馬場富君 そこで、そういう意見を持ってみえるということですが、もう報道等でも、それからまた私どもが地元で身近に感ずるものでも、地元経済界が民活の協力についてはやはり建設省が示された公社方式よりも公団方式の方を希望して、そういう方向でぜひやってほしいということも公表されておりますし、それから名古屋市、愛知県の方ももうはっきりと公団方式ということを一応記者会見等でも、そういうことを建設省に強く要望するという意味で公表もされております。経済界も地方公共団体もそういうような方向に一決してきておるようですから、そういう見地から、やはり地元の要望を受け入れて進められる考え方が私は妥当だと、こう思いますが、この点に対していかがでしょうか。
#31
○国務大臣(江藤隆美君) 道路公団でやります方法と、県の道路公社でやります方法と、それから市の高速道路公社でやります方法と、三つの方法をそれぞれ、こういうことになりますよということでお示ししたことは御承知のとおりです。そのうちの一つ、仮に道路公団方式でやってもらいた
い、こういう御返事があればそれなりに私どもは受けとめてまいるつもりでおります。特に私どもが当初申し上げましたのは、かなり金を食いますのと、それからこれはなかなかペイしないであろうという道路なものですから、やっぱり地元の地方自治団体また経済界の御協力をぜひ仰いでそしてやりたい、こういうことでございますから、それらのことが満たされるとするならば、私どもはまたそれなりに承りまして、五月一日ですから、なるべく早く結論を出して準備にかかりたい、こう思います。
#32
○馬場富君 そこで局長に、細部の問題ですけれども、伊勢湾岸道路の中心部の、今予算化の問題になっておる千三百四十億、中央大橋と東大橋を含めたいわゆる湾岸の部分の、港湾の問題の部分のことでございますが、これにつきまして、いろんな方面の詰めが建設省当局とはなされておる。それで協議の最終的な問題というのは、地元協力で公共事業分の百九十億というのをどういうふうな中身にしていくか。地方公共団体と公団とのあり方について、地方公共団体の投資をどのような形で生かしていくかということが一つあとネックで、これさえ調整できればスムーズにいくという話を聞いておりますが、この点道路局長はどのようにお考えですか。
#33
○政府委員(萩原浩君) 先生御指摘のとおり、今回の伊勢湾岸道路の事業化といいますか、に当たりましては、いろいろな地元あるいは財界の御協力が必要であるということで、組み合わせの案をお示ししたわけでございます。
 今御指摘の日本道路公団方式の場合も、低利縁故債をお引き受け願うという問題と、それから用地問題その他を含めまして、大体百九十億円ぐらいの負担をどちらでどういう形でやれば最もうまい形にまとまるかということが、最後の焦点になってきているわけでございます。この焦点につきましては、今いろいろ事務的な打ち合わせもやらせていただいておりますが、何とかめどがつくのではないだろうかという感覚を私どもは持っております。したがいまして、ぜひこれのある程度のまとめを果たしまして、地元の方の御希望がもしそういうことであるならば、そのような案で事業化できるように最大限の努力をしてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#34
○馬場富君 それじゃ、御説明を聞きましたが、千三百四十億についての私どもの知り得る範囲では各部門の調整はほとんど問題はないと。今おっしゃった百九十億の地元協力の予算の技術的な組み方の問題が一つあるというふうに聞いておりますが、それも今局長の答弁では、技術的にも可能な範囲が考えられる、こういうことでございますので、これはうまくいける、こう私理解してよろしゅうございますか。
 もう一点あわせまして、地元の強い要望の、公団方式を希望した一つの大きい理由の中には、港湾部の橋梁部分だけじゃなくて、伊勢湾岸道路というのは大臣も御承知のように、東名の豊田市から東名阪の四日市までを結ぶ五十キロの湾岸道路を目指しておるわけです。そういうために、橋梁部ももちろんでございますけれども、今後伊勢湾岸道路の完成を目指していく場合に最も妥当なのが公団方式である、また国と地方自治体と民活とも非常に競合し合う最良の点だということで、こういう知恵が、また方法が地元から強く出てきた、こういうようにも考えられておりますので、今後の、港湾部の橋梁だけじゃなくて、やはり全域の推進のためにもそういうことが地元では非常に強く要望されておりますが、これに対しての局長と大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
#35
○国務大臣(江藤隆美君) 伊勢湾岸道路というのは、釈迦に説法ですが、東名の豊田市側とそれから名阪の四日市側を結ぶ約五十キロの予定路線でございまして、総工事費がおよそ六千億ぐらいかかるかな、私どもはこういうふうに考えておりまして、御意見のようにちょうど中央部のこれからやる橋梁が千三百四十億ということになりますから、大部分はまだこれからだ、したがって六十一年度に四日市側の分につきまして都市計画決定を行いまして、一年おくれて実は豊田市側の方の都市計画決定を行おうということであります。それから一部はことし直轄でかかるものが実はございます。
 それやこれや言いますというと、御意見のように道路公団でやった方が姿はやっぱりいいかな、こういうことですが、そうした、局長が申し上げましたように、用地買収のこと、あるいはまた縁故債のこと、それらの問題が片づくということであるならば、私どもから提案した案でありますから、それを受けて私どもは積極的にこれから対応していこう、こういうふうに思っております。
#36
○馬場富君 最終の建設省の決定というか、了承というか、そういう形は、先ほど五月一日に建設省等の、上京を待つというお話もありましたが、知事がかつて名古屋等で発言されたそういう経過から見まして、サミット前、四月中にその決定をしていきたいという御意見も大臣が発表された中にありますが、そこらあたりは、今月中に今の地元案を建設省はとられて決定するという、方向の時期としてはそういうふうに理解していいかどうかという点。
 それから、先日も大臣がおっしゃっていました、そういうことにつきまして、やはり地元との協力等や現地調査等も必要だという点で、五月九日あたりの日中を割いてでもぜひ大臣が地元との調整のためにも行きたいという御意見がございましたが、この点の日程等もあわせまして御返事をいただきます。
#37
○国務大臣(江藤隆美君) 当初私どもの考え方としましては、大体四月の半ばぐらいまでに一応の御回答をいただいて、そしてサミットまでには方針を決めてしまいたい、実はこういう方向であったわけですが、若干おくれまして正式の御回答が五月一日ということになったもんですから、正式の回答がないうちに決めるのも変な話でありますし、さればといって聞いたらその日に決めるというのも何かせっかちだし、サミットまでに翌日二日の日だけしかないもんですから、さてさてこれはどうするかなということを実は思い悩んでおるわけです。意のあるところは一応お察しがつかれると思いますが、そこいらのところは日数の問題でありますから、ひとつ内部でよくまた相談をさせていただきたいと思います。
 それから、せっかくこうして長い間の懸案であった名古屋市、愛知県、それから経済界、余り協力が得られないんじゃないかという危惧の念を抱く人もありましたが、大変諸先生方の熱心な御努力もありまして、近ごろは名古屋地区のこの問題について非常に地元の意識が盛り上がってきた、これは私どもの予想にまさることでありまして大変喜んでおります。したがいまして、五月の連休明けには一度現地にお伺いをさせていただこうかな、こういうふうに思って計画をいたしておるところでございます。
#38
○馬場富君 それで、ちょうど国土庁も来てみえますので、先ほど集中化の問題をお尋ねいたしましたが、国土庁の中にある東海環状構想ですね。先般も質問いたしましたが、産業を中心とした一つの地域プロジェクトの方向性だとおっしゃっていましたが、そこらあたりの今後の行き方について、国土庁、もう一遍御説明願いたいと思います。
#39
○政府委員(山本重三君) 先生御指摘の東海環状都市帯整備計画あるいは整備構想につきましては、先般もるる詳しく御説明申し上げましたように、私どもも中部圏の整備計画の中では中枢的な位置づけを考えております。
 現在、地方公共団体及び経済団体等と共同して行っております二十一世紀の中部圏計画の策定調査の中でも、この東海環状都市帯地域を中部圏が中枢ゾーンとして位置づけて、より広域的な観点からこの地域のあるべき姿を検討しているところでありますが、この検討の成果は、私どもといたしましては、策定準備を進めております四全総、それからまた、それと同時に並行して策定をいたしております中部圏の基本開発計画に十分反映させたいというふうに、検討を続けていきたい
というふうに考えております。
#40
○馬場富君 じゃ東海環状構想については、四全総の中にも、まだ正式には聞いておりませんが、はっきりとした位置づけをもって推進される、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
#41
○政府委員(山本重三君) 四全総については、ただいままだ作業中でございますが、御意向を踏まえて前向きにできるだけ検討してまいりたいと考えております。
#42
○馬場富君 もう一点国土庁の方に、前回もちょっと質問しましたが、長官がきょうはお見えにならぬので局長の方にお尋ねいたしますが、三全総の中にいわゆる東京圏、あるいは大阪圏、それとあわせまして名古屋圏というのがあるわけですけれども、前回ちょっと質問をしたときには、長官から四全総の中に名古屋圏も必ず明記していくということの御回答を聞きましたが、当局としてはこの点どのようなお考えか、お尋ねいたします。
#43
○説明員(糠谷真平君) 先般、私ども国土庁が主宰をいたしまして第四次全国総合開発計画の地域会議を開催したわけでございますけれども、名古屋圏の関係の県市の方々からは、四全総におきます名古屋圏の位置づけにつきまして、既存の産業や技術の集積が大きいということから、それを生かしまして、さらにそれに国際的な機能を加味いたしまして、世界に開かれた産業市というものを目指したい、こういう御要望を承ったところでございます。四全総におきます名古屋圏の位置づけにつきましては、これから検討してまいるところでございますけれども、そのような地元等の御要望も踏まえながら今後十分検討してまいりたい、かように考えております。
#44
○馬場富君 先日、ここの質問で大臣は、必ず四全総の中にも入れるという意見をはっきりおっしゃいましたが、その点どうですか。
#45
○説明員(糠谷真平君) 名古屋圏は東京圏、大阪圏と並びます大都市圏でございますので、四全総の中で名古屋圏にどういうような位置づけ、期待をするかということは明らかにしてまいりたい、かように考えております。
#46
○馬場富君 ここで建設省にお尋ねしますが、道路局長、東海環状構想に基づいて、先般もお尋ねしましたが、環状道路の計画がいわゆる建設省の広域の意味での調査費がついて調査が開始されておるというように御発言いただきましたが、その調査の推進の中で一番ポイントとなるのが、先ほど大臣にもお尋ねいたしました、伊勢湾岸道路が東海環状道路の中の中心の一つだと思うんです。そういう点でやはり、これが愛知、岐阜、三重、そして名古屋市を結ぶという形で大きい道路網が形成されるという調査がなされておりますが、この点、道路局長どうですか。
#47
○政府委員(萩原浩君) 東海環状道路につきましては、東名阪から北勢町まで約二十キロ、それから東海北陸自動車道から中央自動車道まで約三十キロ、それからもう一つは東名高速から瀬戸市まで約二十キロ、この三垣間を重点区間と設定いたしまして、昭和六十年度から調査に着手をいたしましたけれども、昭和六十一年度にはさらに調査費を増額いたしまして調査の推進を図ってまいりたいということでございます。具体的な路線の調査に入っておるという段階でございます。この調査が終わりましたら、順次この区間をまた拡大していくことに相なろうと思いますが、当面はこの区間についての調査を推進いたしたい、こういうふうに考えている次第でございます。
 失礼いたしました。五十九年度から調査に着手いたしましたが、五十九年度はほんの、調査に着手したばかりでございます。六十年度から本格的な調査、六十一年度はさらにその調査を拡大いたしたい、こういうふうに考えております。
#48
○馬場富君 そこで、大臣に質問します。
 先ほど大臣は、首都圏の関係は東京湾横断道路、また今後の湾岸道路等もあわせまして大きい構想を立てて進めるわけですし、また関西方面においても大きくプロジェクトが推進されていくわけですけれども、中部がないということから伊勢湾岸道路に一つは日を当てていただいたということは非常に感謝しておるわけですけれども、ここで私は建設省の道路計画、そういうものを見ましても、一つは、中部圏、名古屋圏のことを私がやかましく言ったのは、やはり道路網の推進の中でウエートを置くのはどうしても高速道路になってくると思うんです。民活という面からいっても、これからそういう方法がどうしても主力になってくる。
 東京には首都高速道路公団、大阪圏には阪神高速道路公団等があります。そういう点で、今度の場合も公団方式という問題が浮かび上がってきたわけですけれども、伊勢湾の場合も。これから東海環状道路等大きくこれを推進していく場合、今名古屋には先ほど大臣が非常に御心配いただいておる高速道路公社、愛知県には道路公社というのがありますけれども、これは地方自治体に附帯するものなんです。
 やはりこれから需要に応じて中部圏の開発、そしてそれを担う道路網を建設していく場合にここで一つ考えなきゃならぬのは、行革とかそういう問題があって、公団をつくれとかいうことを私が今言うのはおかしいかもわかりませんが、これからの長い先を示唆した意味で、政策的論議の中で、これからの中部、特に東海関係の道路網を建設していく場合に、やはり名古屋高速道路公社やあるいは愛知県の道路公社等を大きく前進させる意味で、中部圏の道路公団とかいうような、そういうような形で国、県と民間とが協力し合って道路網を開発していくというような、そういうものを順次考えていかなきゃいかぬじゃないかという声が地元から強く沸き起こってきておるわけでございますが、その点ひとつ大臣の御見解をお尋ねして、質問を終わりたいと思います。
#49
○国務大臣(江藤隆美君) 私はずっと、伊勢湾岸道路を中心としてよく東京と比較してみるんですが、ちょうど湾岸道路というのは私どもが東京湾で今つくって、ことし横浜から金沢までやる、いよいよ湾岸が動き始めますが、この湾岸道路とここは同じだ。やはり東京で一番困っている、年間首都圏高速道路が八千八百回も渋滞するというのはここと同じでして、あちこちから名古屋へ全部の高速道路が入っているわけです。一向に横へ散らぬわけですから、今やっておるこの環状二号というものを早く完成させなきゃいかぬ。これは私は東京の首都圏の環状道路とちょうど同じだと思っております、十五、六キロです。それから八王子から来るやつでして、これがちょうど今おっしゃる東海環状道路だろう。今のうちにつくっておかぬと、これが今なら八千億ぐらいでできるといいますから。これがだんだんだんだん家ができてきたら、とてもじゃない。
 東京湾というのは、横断道路をつくって、それから川崎縦貫道路をつくったり、あるいは首都圏中央連絡道路をつくったり、あるいは向こうの東関東木更津線をやったり、いろんなことをやりますと七兆円以上の金がかかるというんですね、東京湾横断道路をつくるということによって。その前後の関連の道路網の整備だけで人によっては七兆八千億もかかる、こういうわけですから大変なものがかかる大改造になりますね。
 ですから、これは私は今のうちにこの環状二号も、それから今御意見のありました東海環状道路も早く手をつけて、幸い建設省もいよいよ本格的に調査にかかって今三地点やっておるし、これにまたさらに予算をふやしてやるということですから、これをやるのには一体どこがいいのか、国土庁も高規格幹線道路でこれを入れるような御意思もあるいはあるような含みのある御発言がありましたが、これは来年のことですから今から断定はできませんけれども、いずれにしても仮にそういう高規格幹線道路でやる、こっちの海岸線を今度はまた道路公団で仮にやるということになれば、道路公団の出先の充実も必要であるし、同時にまた名古屋のそうした高速道路公社、それから愛知県の公社、そういうものもその内容の充実と相まって、こういう名古屋圏の道路網の整備、社会資本の充実というものに国と地方が一体になって取り組んでいく体制というのをつくるように私ども
も精いっぱいの努力をいたしたい、こういうふうに考えておるところでございます。
#50
○馬場富君 大臣、よくわかりましたが、そういうことでお考えいただいて、ぜひひとつ建設省側におきましても、今は湾岸道路で公社方式、公団方式でいい、将来的には、そういう地元の地方自治体の県や市の公社やあれがありますけれども、これではやっぱり弱いわけです。そういう点で、建設省がしっかり力を入れた、首都圏やあるいは大阪圏のような強力なものに方向づけをこれからしっかりとお願いしたいという点と、それから先ほどちょっと聞きましたけれども、その湾岸道路についての視察について大臣は九日ぐらいに行くとおっしゃっていましたが、その点はどうでしょうか、あわせてお答え願いたいと思います。
#51
○国務大臣(江藤隆美君) 国会で特に差し支えがなければ、閣議を終わりました九日の午後に名古屋にお伺いをさせていただこう、こう思って今、衆参両院とそれから地元との御相談を申し上げているという状態であります。
#52
○青木薪次君 東京湾の横断道路の建設が、昨年来中曽根総理の掲げるいわゆる民活の目玉事業として話題を提供いたしました。ここに法案が提案されて審議に至ったわけでありまするけれども、私どもは横断道そのものが全く不必要だというようには考えておりませんけれども、環境問題、公共事業の優先順位といったような問題についてなお問題が残っているというように考えているわけでありますから、現在、横断道の着工の機会というものがまさしく熟しているというようには考えることができないのであります。
 今回提案されておりますところの建設方式、すなわち民間会社が建設と管理を行って道路公団が所有するという方式にも、大きな問題があるというように考えているわけでありまして、私のこの意見に恐らく建設省のみんなが賛成だと私は思うんです。大臣も、そういう考え方について必ずしも反対ではないと思います。そこでこの質問で順次明らかにいたしてまいりたい、こう思っております。
 その前に、最近内需拡大の必要ということでいわゆる民活事業として大きなプロジェクトが、例えば東京駅の周辺の再開発、前回私が質問いたしました。それから東京湾の埋め立て、それから今馬場先生から質問がありました伊勢湾岸の道路等等が、いろいろ打ち出されているわけであります。首相主導のもとに規制緩和が急がれているけれども、民活というものは何を目的とするのか、これを明確にしておかないと後に問題を残すおそれがあると私は考えます。なるほど内需拡大は必要だけれども、具体的な事業は、本当に事業効果があって、地域環境の改善とかあるいはまた都市の整備等々に結びつくものでなければならないというように考えるわけでありますが、それには国民のニーズと綿密な計画に裏打ちされたものでなければならないと思う。民活もこうした前提でなければならないと私は思っております。
 最近の動きはどうも、最初に民活ありきということで割り切って、そしてそれに合わせて条件をくっつけていくというようなことであるわけでありまして、それではやっぱり本末転倒にならないだろうかということを大変心配いたしておりますし、私もいささか疑問にも感じておりますので、この点について大臣から、民活についての基本的な考え方、位置づけというものを明らかにしていただきたいと思います。
#53
○国務大臣(江藤隆美君) 貿易摩擦から内需拡大ということが強く叫ばれるようになりまして、内需拡大をやるのには公共事業が最も手っ取り早くてその効果が上がる、こう言われておるわけですが、財政再建のさなかでございますから、財政がいわゆる内需拡大のために出動することはなかなか困難な情勢にある。
 しかしながら一方においては、とにもかくにも五百兆を超える国民の蓄積があるわけでありまして、国はなるほど今年度末には百四十三兆の借金が残る、こう言いますが、国民の方は五百兆以上の蓄えがある。こういうことですから、ひとつ民間の独創的な物の考え方やら資金やらあるいは技術力を生かして、そして内需拡大のためにも貢献をしていただき、また新しい社会資本の充実等についてもその役割を果たしてもらおう、そういうことで、国が公共事業ももちろん進めていきますが、民間の皆さん方の力もひとつ十分に活用して、そしてこうしたもろもろのニーズにこたえていこうというのが民活の考え方でございまして、これに対して慎重に取り組んでいかなければならないということはこれはもう当然のことであると考えておりますから、私どもも綿密な調査検討の上、一つ一つのものに取り組んでいきたい、こういうふうな姿勢でおるわけでございます。
#54
○青木薪次君 中曽根総理は就任以来、公共事業費の削減を続けてきた一方で、都市開発等の規制の緩和とか民活事業の推進に非常に熱心であります。当面の経済対策として、無理をして民活を推進すれば多少の内需の拡大にはなるかもしれないけれども、しかしそれはしょせんコマーシャルベースに担ぎ出された事業が進むだけで、長い目で見た社会経済上のニーズに沿ったものにはならないというように考えます。むしろ、ツケを将来に残すことになりはしないだろうかということを恐れていおわけであります。総理は閣議でも、各閣僚に、民活についてお役人の抵抗を排して閣僚として断固、断を下してほしいと強く指示をしたということを仄聞いたしております。
 そこで伺いたいのでありますが、総理の目指す民活の方向と建設省が考えている民活のおり方にどのような考え方の差があるのか、またあったのかどうか、あるいは現在でも違いがあるのか、これを明らかにしていただきたいということがまず第一番。
 それから、大臣はやっぱり中曽根派ですから、そういう意味では総理が積極的に民活を強力に実施したいというところでありますが、その道の専門家である建設省の幹部の意見も十分聞いて将来に禍根を残さないようにしませんと、いろいろ新聞やその他で情報を集めたりあるいはまたいろんな皆さんの御意見を聞いたりいたしてまいりますると、その辺のことが非常に砂じんをけって突っ走っているような気がいたして仕方がないわけであります。前に専門家の意見というよりも政策判断が先に行くということの方が私は強いような気がいたしているわけでありますが、その点について再度御答弁をいただきたいと思います。
#55
○国務大臣(江藤隆美君) この前国土庁が発表いたしましたのは、今の日本における、特に東京におけるビル需要はサンシャインビルが二百五十棟ぐらい必要でありますということを、おおよそ床面積で五千ヘクタールというものが必要でありましょうということを発表されたと思いますが、御承知のように、今我が国もだんだん国際社会のリーダーとなりつつある今日、大体銀行、証券に従事する人が東京は十七万、ロンドンが五十万、そしてニューヨークが七十五万というわけですから、少なくとも今物すごい勢いで東京の都心部に対してビル需要というものが殺到しておる。それから、非常にコンピューターを使うようになって一人当たりの事務所面積をたくさん必要とするようになったというようなこともありまして、今全く満杯状態にある。したがって、一坪五千万とか一億二千万というようなとてつもない地価が飛び出す、こういうことになりまして、この傾向というのはとめどもなく進む。
 そうなると、一体政治は何をしておるんだ、そうした外国から進出するビル需要にも追いつかない上に、どんどん地価は高騰していく。こういうことになりますと、私どもはやっぱりよりよき代替地を早急に供給するということと同時に、それらの外部からの要望にいち早くこたえていくという体制をつくらなきゃいけない。それには、それなら国が一体二百五十棟もサンシャインビルを建てるかといったってそんなことはできないわけでありまして、私どもがやることはいわゆる都市の再開発、例えば道路ですとか、下水道ですとか、あるいは都市公園ですとか、そういうもろもみの社会資本の充実は私どもがやりますが、中に物を
建てていく、あるいは新設をするということは、どうしても民間のいわゆる力によらざるを得ない。
 そこに一つの民活というものの重要性が生まれてくるわけでありまして、私どもは、民活が先にあってそこそこの計画を進めていくというものではありません。
 それからもう一つ、総理が役人の物を言うのをはねのけて、抵抗をはねのけて民活を進めると大号令をかけたと言われますが、私に対してはそういうことを言われたことはありません。
 私が総理に言っておりますことは、理屈に合わないことはできないんです、理屈に合わないことはいかなる権力をもってしてでもできないんです。例えば環六の内側は、特に東京二十三区は平均すると一人当たりの土地の所有というのは大体百平米以下です、それが四四・五%あります。四メーター以下の道路に面して家が建っておるのが四〇%あります。だから、そういうところをめちゃくちゃに規制緩和をして、容積率をどんどん伸ばして、ああどんどん五階でも十階でも建てよと言ったら、まるで鉛筆みたいな建物がしょんしょんしょんしょん建ってきて、そんなものは良好な市街地というものにはならないのです、ですから、都市計画をやる、区画整理事業をやる、道路をつくる、下水をつくるして、車が入っても人々が住んでもよりよい環境が満たされるというものでなければ、それは都市計画にはならぬのですという話を私はずっとしてきたわけです。
 総理が、何が何でも、役人の抵抗を押しのけてでもおまえがやれと言ったことはありません。また、言っても聞きはしませんからそういうことはおっしゃらないんだと思います。専門家の意見というものを十分に聞く。やっぱりそれでみんな何十年とやってきておるんですから、それは私なんかの頭というのはハチの巣の空になったようなもので中身が余り入ってないんですから、専門家がそれぞれ一生懸命研究しておりますので、その集大成を私どもはまとめて、そして国の一つの施策の軌道に乗せていく、総理は高い次元からそれを判断していただく、こういう立場だろうと思って私は総理にお仕えをしておるという状況であります。
#56
○青木薪次君 大臣、そうおっしゃっても、あなたが建設省の皆さんとよく相談をして、公団の皆さんと相談をして、よしそれでいくかということで、あなたも歯切れがいいから僕らも非常に好感を持っている、思ったことを言うから。しかし、そのことを持っていったら、それは国の財政が硬直状態にあるじゃないか、この際ひとつ金が集まる方法で考えた民活方式というもの、それは商法上の民間会社なんだから、それでやった方が金が吸い取れるんだからそれでやりなさい、こういうことを言ったはずなんですよ。言ったはずだ。
 そうするとやっぱり、さすがの大物の江藤建設大臣といえども、いやそうですかと引き下がらざるを得なかった。そこで総理は免税債を考えた。免税債なんというものは、税金に一銭も使わないというようなことで、これは大蔵省の物すごい抵抗があった。今いろいろ言われたんだけれども、やっぱりカラスは黒いけれども白いとは言えないから、その意味で仕方ない、割引債で長期に考えればこの方が確かに安くつくということでやったんじゃないかと考えております。私が考えているんですよ。当たらずとも遠からずということもあります。そういう方向で、初めから民活ありきといっても、やはり工費を相当負担してアクセスその他の関係でやらないとこれはできないんですよ。東京湾の横断道路の関係等については特にそのように私は考えます。ですから、そういうことで、今大臣がおっしゃったこととあわせまして、私は具体的に東京湾の横断道の建設に関して質問に入りたい、このように考えております。
 まず、東京湾の横断道路について建設の必要性をどのように考えているか、これをひとつ明らかにしていただきたいと思うのでありますが、一兆一千五百億円という莫大な投資を東京湾という限られた地域に集中して行うことになるし、またこれに関連する環状道路と合わせますと将来七兆円余の金が使われることになる。莫大なものだと思うのであります。
 それで、私は、この公共投資は確かに内需拡大の目玉になることはもう大臣のおっしゃるとおりでありますが、このことについて、やはり国土の均衡ある発展という見地から考えて、もう少し大臣も国土庁長官も、いみじくも九州出身ということで御意見もあると思うんです、個人的には。私も静岡県で、名古屋の馬場先生が今言ったけれども、静岡県は一体どうなるんだという気持ちだってそれはありますよ。ですから、そういうような形でひとつ建設大臣とそれから国土庁の意見を聞きたいと思います。
#57
○国務大臣(江藤隆美君) 今先生おっしゃいますように、東京湾だけで七兆円以上かかると言いますと、ふっと思い出しますことは、私どもの日向の国では土木部の予算の百年分であります。事もなげに七兆円と言いますが、私どものところではそれは神代の昔から考えても気の遠くなるような数字でありまして、おれのところで七兆円もかけたらまるでどういうすばらしい世界ができるんだろうか、アマテラスオオミカミさんが光り照らしたような国になるのじゃないかというような気が実はいたします。
 こういうことをやると、こういうことをやることによって二十一世紀になったら人口の七割以上が大都市圏に住み、一億人以上の人が住むようになってくるんじゃないか、そういうことを言う人がおります。そうすると、おまえたち一体国土の総合的な開発、均衡ある発展というのは何をやっていたんだ、こういうことになって、私どもの山岳民族はもっともっと取り残されるということになりますわけでありますから、これはやはり今度国土庁が秋をめどにやっております四全総の中で、そういういわゆる過疎地域あるいはまた後進地域の開発というものに対しての国土計画というものをしっかり盛り込んでもらいたいと私は思っておるんです。
 それから、約二十年前に高速自動車道路の指定をして、それから二十年目にして初めて次の追加をするような形になるわけですから、申し上げましたように、全国の均衡ある発展を果たしていくために、これからの高規格幹線自動車道路の指定とそれから建設に当たっては、私ども建設省としては重大な関心を持ち、またこれに熱意を持って取り組んでいきたい、そういうふうに今から実は念願をしながら時の来るのを待っておるという状態にあります。
#58
○青木薪次君 東京湾横断道路は東京湾をトンネルと橋で東西に結ぶ、こういう大プロジェクトでありますから、技術的にも、いろんな分野への影響という点でも、非常に大きな問題を私は持っていると思うのであります。このために百十七億円を投じて調査をしたわけでありますけれども、その内容とか結論というものはどうなっているかまだはっきり私はわからないわけでありますが、その点いかがですかね。
#59
○政府委員(萩原浩君) 先生御指摘のとおり、東京湾横断道路の建設に当たりましては二十年間にわたり調査結果を積み上げてまいりました。特に後半の十年間は日本道路公団におきましてかなり綿密な調査を重ねてまいりまして、その概略を昨年の九月、中間報告として発表させていただいたものがございます。これはある程度の概略でございますので、その裏には膨大な調査結果がございます。その調査結果を踏まえた概略の報告でございます。この中間報告の時点で調査自体はかなり概成と申しますか、ほぼ終わったという形でございますが、昭和六十年度年度末まで、この三月までさらに補足の調査をいたしまして、現在これの最終レポートの印刷中でございます。六月ごろまでにはこれを出したいということで今鋭意作業を進めているところでございますが、調査といたしましては昭和六十年度で終わったということになっております。
 なお、その調査結果を踏まえた、環境問題に対する対応の問題であるとか、あるいは漁業問題に
対する対応の問題、船舶航行に対する安全の対策の問題その他につきましては、この調査結果を踏まえて今後関係の皆様方と御協議をして、しかるべき対策を立てるということに相なろうと思っております。
#60
○青木薪次君 大プロジェクトでありますから、その意味で近畿圏とそれから関東圏、いわゆる東京圏というものに中心的に投資をするということでありますけれども、国土庁はそういう均衡ある国土の発展という立場から、先ほど大臣からも聞いたんだけれども、今のこのプロジェクトの調査だけでも相当大がかりな調査なんでありますけれども、どういうように考えていますか。
#61
○政府委員(田中暁君) 国土の均衡ある発展を図りますためにはもちろん地方の振興ということが大変重要なわけでございますが、そのためには何よりも産業基盤、生活基盤の整備ということが先決でございますので、公共事業が地方振興にとって非常に重要な役割を果たすということは御指摘のとおりであろうと考えておるわけであります。
 行政投資の全体の傾向を見ますと、一般的に申しますと、この二十年ぐらいの期間をとりますと、次第に地方圏のシェアが拡大してきていると思っておりまして、ただ、五十五年以降、やや地方圏のシェアが停滞、縮小の傾向にあるということは若干気になるところでございますが、長い目で見れば地方圏のシェアは増大の基調にあるというように心得ておるわけでございます。
 国土庁といたしましては、今後とも二十一世紀に向けての均衡ある国土づくり、いわゆる多極分散型の国土づくりという意味でも、道路整備を初めといたします基盤整備が重要であるというように考えておりまして、今回の民活というような方法の創出も、地方圏における公共投資を確保するという意味も持つのではないかというように考えておるわけでございます。
#62
○青木薪次君 半島振興法も、その立場で役に立つんですか。
#63
○政府委員(田中暁君) 半島振興法の意義といいますのは、いろいろ具体的なことはございましょうが、基本的には、指定されたようなやや立ちおくれている半島というものをいわゆるハンディキャップ地域として国が認めたということであろうと思います。したがいまして、地域の指定を終わりまして、今後計画を知事さんにつくっていただく、こういうことになるわけでございますが、その計画は内閣総理大臣が承認するということでもございますので、その計画が承認を受けるということ自体、半島地域の公共投資はやはり拡大の方向に向かうというようにごく大ざっぱに考えておりまして、地域の均衡ある発展に役立つものというように考えておるわけでございます。
#64
○青木薪次君 東京湾はこのごろ埋め立てが大変進んでおりまして、私どもも二、三日前に調査に行ってきたわけでありますけれども、相当な海水の汚濁とか、いろんな問題が起きていると思うのでありますが、特に首都圏における残された、かけがえのない自然として、環境の保全を図っていく必要があると考えているわけです。その東京湾は、京浜とか京葉地区の流通手段として、大型タンカーを初めとして船舶航行の大変ふくそうしているところであることも私どもはよく見てきたわけでありますが、このような地域をトンネルと橋で結ぶわけであります。環境問題、漁業対策、船舶の航行安全といったような問題については、慎重の上にも慎重に対処していく必要があると思うのであります。先ほどの萩原道路局長の話によると、これからそういう問題に対して、アクセスの問題とかいろんな問題をやるのだというように聞いておりますけれども、これらのことについてはどういうようにクリアされたか、お聞きいたしたいと思います。
#65
○政府委員(萩原浩君) 先生御指摘の航行安全の問題でございますけれども、これにつきましては、当初、川崎側五キロが橋でございました。それから中央部五キロも沈埋トンネルという建設方式を考えておりまして、この沈埋トンネルといいますのは、箱を持ってきましてそれを沈めていくわけでございます。したがいまして、その間、そこは船が通りにくくなるというやはり欠点がございました。そういう意味で、川崎側に非常に航路が集中をいたしておりますところ、五キロは橋、それから真ん中のトンネルも沈埋トンネルで施工中かなりいろいろな問題があるということで、大分いろいろな調査なり対策を検討させていただきました。その結果、施工技術の開発もございまして、シールドトンネルで川崎側十キロを抜くということによりまして、この航行の問題はかなり解決を見たわけでございます。
 御承知のように、東京湾を縦に走ります船舶のうち、九六%がこの十キロ区間を航行いたしておりまして、その四%、かなり小型の船が木更津側の、現在橋梁を予定いたしております区間を航行する、こういう結果が出ておりますので、この東京湾横断道路の建設によりまして航行安全が根本的に脅かされるということはまずあり得ないという調査結果が出ているわけでございます。
 ただ、その万全を期するために今後どういう対策を立てればよろしいかということにつきましては、これは関係の皆様方と御協議の上で対策を決定していく、要するに道路建設側だけで独自に決めるのではなく、御協議の上で対策を決定していくというのが妥当であろうというふうに考えておりますので、この法案をお認めいただきまして、その後に日本道路公団が環境影響評価、俗称環境アセスメントと称しております環境影響評価、正式の手順に基づきます環境影響評価を行いまして、それが終了した段階で道路整備特別措置法の許可、いわゆる一般有料道路の許可を出すことになりますが、その許可を出した後で正式な対策は協議することになりますが、その事前にも、あるいは環境アセスメントの手続の間にも、いろいろ関係者と協議を進めて安全対策には万全を期したい、こういうふうに考えている次第でございます。
#66
○青木薪次君 今のお話で、環境アセスメントについては道路公団が行う、こういう説明があったわけでありますが、今後のスケジュールは、公団総裁が見えておりますけれども、どうなっているのか。アセスメントは厳密に行うべきであるというように考えておりますが、この点はいかがですか。
#67
○参考人(戸谷是公君) お答え申し上げます。
 ただいま建設省の方から御説明もありましたように、法案を通していただきましたら道路公団といたしましては直ちに環境影響評価の手続に入りたいと思っております。これはあくまでも事業許可を建設省に申請いたす前段階の仕事でございまして、それにどのぐらいかかるかということは今後の関係自治体との御連絡、御協議その他にかかわってくるわけでございますが、私どもといたしましては、最短距離で九カ月ないし十カ月ぐらいはどうしてもかかるのではないかと思っております。また、先生御指摘のとおり、その環境影響評価の手続の中におきましては、十分地元の方々とお話し合いができるようにしてまいりたいと思います。その後事業許可の申請を建設省にいたし、正式の事業着手となろうかと存じております。
#68
○青木薪次君 横断道の建設の方式につきましては、道路公団、それから地方公共団体、民間が出資をする。そして、地方公共団体とか道路公団とか民間が出資をした株式会社がいわゆる建設、管理を行うということですね。道路の所有は道路公団とするということでありますから、これが非常に私はどうも、考えよう考えようと思ってもなかなかこれを考えられない。非常に不思議な方式だと私は思っているわけであります。
 いろんな話が伝わってきておりますけれども、どんな経緯でこのような措置がとられることになったのか、道路公団からお伺いいたしたいと思います。
#69
○参考人(高橋国一郎君) どんな経緯で道路公団がこのようになったかということは、実は政府の方で御決定いただきましたので、その経緯をちょっと申し上げますと、先ほども道路局長から御答弁いたしましたように、建設省が当初十年間調査
いたしまして、昭和五十一年から私ども日本道路公団に調査せよという命令をいただきまして、現在まで十年間調査をいたしたわけでございます。
 今までの説明のように、ほとんど調査は完了いたしております。ただ、若干残りましたのが、先ほどからお話しされています船舶関係の問題とそれから漁業関係でございます。と申しますのも、今までは十五キロのうち真ん中の五キロメートルがトンネルで、しかも沈埋トンネルで、両側がそれぞれ五キロメートルずつ橋であったわけでございますが、六十年度におきまして、今まで随分研究しておりましたが、ついに六十年度に確信を持てましたので川崎側の五キロもトンネルにいたしまして、合計十キロのトンネルにする、しかもこれを沈埋トンネルをやめましてシールド工法という新しい技術でもってやることにしたわけでございます。これによって著しく漁業問題とかあるいは船舶の航行等に対しまして有利と申しますか、いい結果が出ましたので、かなり進展したというふうに考えております。
 そういう段階でございまして、調査もおおむね終わった段階で国の方では、これは私の全くの想像でございますが、先ほど来先生からも御指摘がございましたように、民需の拡大が国の大きな大方針ということになりましたので、政府といたしましては、公共事業費の金は非常に限りかございますので、民間のかなり豊富にあります資金と技術力、そういうものを導入いたしまして民需を起こしたいという大きなプロジェクトの一つとして考えられて、今回のことになったのではないかというふうに思っております。
 ただ、政府でお決めになりましたことでございまして、私ども道路公団の一般有料道路ということでもって申請をさせていただくことになっております。したがいまして、今ほど担当理事から説明がございましたように、この法案をお通しいただきますというと、直ちに我が道路公団におきまして環境影響調査を行いまして、これが全部クリアいたしました段階で直ちに、建設大臣にあてまして一般有料道路としての許可を申請するわけでございます。許可がおりましたら直ちに私どもは漁業補償、船舶補償その他の補償を一切起こしまして、その後、新しく設立されるでありましょう私どもの出資する会社、三分の一を出資しております、地方公共団並びに民間との三者の出資に成ります新しい会社によって建設されるということになることになります。
 ということで、いずれにしましても、私ども道路公団が建設大臣から認可を受けた仕事でございますので、これは私ども本来の仕事だというふうに思っております。しかも、工事を行います会社は、私ども道路公団が三分の一、最大の出資者でございますので、これこそまさに私どもの仕事、そのように感じておりますので、工事における途中のリスクであるとか、あるいは赤字その他のものについても私どもが責任を持たなければいかぬというふうに、政府が決めたとおりであるというふうに考えております。
#70
○青木薪次君 ですから、リスクは全部道路公団が負うというようなことについて同情しているわけじゃないけれども、公団案と第三セクター案と幾つか案はあったようでありますし、工法についてもシールド工法、沈埋トンネル、橋、いろんな案があったようであります。私も建設委員会が長いですから、建設省の事務当局の案は公団案であったということを私も知っている。それが急遽、民活を看板に掲げている総理が民間会社に相当強くこれはこだわった。相当こだわったという中で、私どもの考えでいるのもやっぱり公団がやるべきであるということでありまして、資金の関係等については、別に公団がやったから民間の資金を吸い上げることがなかなか大変だ、活用するのが大変だということじゃないわけです。
 そういう意味でも実は自由民主党にも、今ここに大分いませんけれども、私どもの考え方を支持している人が相当多いんです。これは相当多いんですよ、事務当局だって、黙っているけれども。そういうことで、この公団案というものについて私は相当やっぱり、なるほどそうかということで傾聴している人が多いと思うのでありますけれども、建設省は本当の意味では、公団の方がよいと思う私どもの見解はどうか、それとも民間会社ということでそちらの方が正しいのか、その辺をひとつ聞かしてもらいたいと思います。
#71
○政府委員(萩原浩君) 昨年の八月末に私どもは、東京湾横断道路の事業化に向けての予算要求をさせていただきました。そのときは、先生御承知のように、日本道路公団が事業を行うようにしていただきたいという要求をさせていただきました。ただし、そのときに、事業の執行のあり方あるいは事業主体あるいはそれの資金の調達のあり方については今後検討するという条件づきで、八月末に予算要求をまとめさせていただきました。これはもう先生御承知のとおりでございます。
 そして、予算要求をいたしましてから後、政府予算原案の決定までの間に、いろいろな研究をさせていただきました。その際、先生先ほど御指摘の免税債という構想の出てきたことも事実でございます。これは、民間の研究団体からそのような案が提案されたということも事実でございます。いろいろなことを研究いたしましたけれども、その要求段階で非常に大きな二つのバリアといいますか、障害がございました。
 それは、公団で要求を申し上げたときに、どうしても国費が必要でございます。特にこの事業は集中的に投資をする必要がございまして、そのために、この事業に従来の公団方式の国費を投入いたしますと、現在進めております高速自動車国道の建設にブレーキがかかる、あるいは一般道路でございます、先ほど先生がおっしゃいました国土の均衡ある発展のための地方の道路、それの財源もまたこちらに振り向けなければならない。そういう問題がございまして、この財源の問題がもう要求段階からございました。それからもう一つは、日本道路公団は現在高速自動車国道を懸命に整備中でございますが、この事業を取り込むとなりますと、やはり組織的といいますか、機構的にも別の面の手当てをしなければならない。
 この二つの大きなバリアが要求段階からあったのでございますけれども、これをどのようにクリアするかということでいろいろ御議論をされました。その結果、このリスクをすべて民間の会社に負わせることにしますと非常に危険が伴いますものですから、現在予定しております六%ぐらいの資金コストでは到底採算が合わなくなる。三%あるいは二%というようなかなり低利の資金コストでなければなかなかそのリスクを負えないという問題もございまして、このリスク面につきましては日本道路公団が負担していただいて、そして民間の資金を活用することによって先ほどの二つのバリアを越えられるということで、この現在の原案がまとまった次第でございます。
 以上の経過をひとつぜひ御理解いただきたいと存じます。
#72
○青木薪次君 公団案と民間会社案との利害得失という問題が俎上に上っているわけであります。
 民間資金導入という見地からだけならば、これは先ほど私が申し上げたように、道路公団が民間資金を借り入れて実施すればよいのであります。道路局長は高速道路とかあるいは一般国道とか、いろんな道路の建設をやっているということをおっしゃるけれども、そのことだけでは私は説得力がまだ弱い、こう見ている。国家的なプロジェクトでありますから、そういう意味で大蔵省もあるいはまた民間の会社も、建設省が主体となっていろいろやっていけば、私は道路公団でやれないわけはないと思っているのであります。
 したがって、どういうわけで株式会社方式をとらなきゃならなかったのか、私はそういう理解が先ほども言ったようになかなかできない。株式会社方式を導入した具体的なメリット、この点については先ほどの道路局長の説明だけではなかなか納得できないので、簡潔にひとつ話をしていただきたい、こう思います。
#73
○政府委員(萩原浩君) 会社方式をとりましたときの最大のメリットは、資金面で非常に集中的に
資金が必要になってまいります、建設が盛んになってまいりますと非常に多額の資金がその年に必要になってまいりますので、そのようなときに国の財政のもとではなかなか効率的な事業の執行が図れない。これが会社の場合は完全に図れるというところが第一番目のメリットでございます。
#74
○青木薪次君 横断道の建設については、昭和四十一年以来建設省が調査を開始して五十一年には調査は公団に引き継がれているわけです、先ほど公団総裁のお話しのように。したがって、その時点で、事業化の場合には公団が行う前提であったはずだと思うんです。
 これも新聞が報じているところでありまするけれども、高橋公団総裁、あなたは、「建設は民活でやる。漁業補償、環境アセスメントなど、やっかいな対外折衝、災害、赤字などのリスクはすべて公団が背負う。大変なことになりました」ということをあいさつで述べた。朝日新聞の六十一年二月二十八日ではそう言っているわけであります。これは素直な気持ちで本当のことを総裁は言ったと思うんです。総裁の見解はいかがですか。
#75
○参考人(高橋国一郎君) 確かに、新聞記者との懇談の席上でそういうことを申し上げた事実はございます。ただ、しかし私の真意を果たして伝えているかどうか極めて疑問でございます。
 私は、何新聞だったか存じませんが、朝日新聞だと思いましたが、民活のことを書いたときに、当時自民党の某先生と、私は民活を主張して大分議論したことがございます。これは某新聞にも書いております。民間活力でやるべきだということを公団総裁として申し上げた、とございます。それは一貫して変わっておりません。これは先ほども道路局長がお答えしましたとおり、私どもでやるとなりますというと、政府の金が非常に大きくなります、これを取り入れますと。しかも、集中的にある工事につき込むことは現状では大変難しい状況にあるというふうに思います。一方、民間におきましては、先ほど来御議論がありますように、豊富な資金があるわけでございまして、しかも民需拡大という政府の大方針があるときでございますので、そういう民間の資金力とそれから民間のすぐれた技術、そういうものを動員してこの東京湾横断道路を建設することに対しまして、私は賛成したわけでございます。
 ただ、新聞記者の皆さん方に申し上げましたのは、実は株式会社がやった場合に、もしリスクが起きた場合にそれを道路公団がしょうということを知りまして、実は大変びっくりしたわけでございます。しかし、その株式会社の行った仕事が非常にずさんな仕事であって私どもがしょうとなるとこれは大変なことだというふうに感じたわけでございますが、私どもが最大の出資者でありますので、私ども本来の仕事というふうに考えますというと、必ずしもそういうわけじゃございません。
 私が新聞記者に申し上げたのは、ちょっと当初考えていたのと全く違った結論、政府の方針が出たものですから、それでびっくりしたことを申し上げただけでございまして、そのこと自身に対して、これはいかぬというふうに申し上げたつもりはございません。こういうことになったのでひとつしっかりして道路公団も全力を挙げてこれに取り組みたいというふうに結んだはずでございます。
#76
○青木薪次君 建設大臣、今道路公団総裁がおっしゃった気持ちというものは、私はやっぱり建設大臣を意識して遠慮した発言が相当あると思う。
 民間だって、公団が事業をやってくれれば一番いいに決まっているんですよ。民間は、要するに着工して仕事量とかあるいはまた資材の需要がふえればいいんですからね。建設資金の調達は、私が冒頭申し上げたように公団で十分可能なはずであります。最近の公団の資金の調達は、どの公団でも民間資金のウエートが一番高いんですよ。そういうことを考えると私はやっぱり、私の信念的なものもあるけれども、公団でやるべきである。商法上の民間会社が東京湾の横断道路の建設をやって、リスクだけ道路公団が負うなんということは考えられないというように考えるんですが、建設大臣、いかがですか。
#77
○国務大臣(江藤隆美君) 私は、国会へ出てきましてずっと農政をやってきまして、農林省の政務次官を二期やり、農林部会長をやり、それから総合農政調査会長をやって一番難事は何かと言うと、いつも米価の決定であります。昔私どもが盛んにやりますころは、米価の値上げができないときには今度はつかみ金で、あるときには三百億、あるときには五百億取ったことがあります。こっちへよこせ、米価はそれじゃこれくらいで辛抱するから五百億よこせと。農林省の諸君が一体何に使われますかと言うから、取った後で考えるなどと言ってやった時代がありますが、今から考えると随分乱暴なことをやったものだと思うんです。それは小規模の土地改良ですとか、あるいはまた、何というんですか、部落道みたいなのの修理ですとが、あるいは田舎の体育施設、夜間照明ですとか、いろんなことに使って大変喜ばれたわけです。
 今は実際にやりますというと、もう一億円の金といったら目の玉が飛び出るほどびっくりするんですね。ですから、もう全く財政事情というものがかくも変わったものかという私は今昔の念にたえないわけですが、先ほど道路局長が言いましたように、やっぱり公団方式よりか国費の持ち出しの少ない方法を選ばざるを得ない。それから公団の総裁も申し上げましたように、一時的に資金の需要がうんと重なってくるときがありますから、そういうときには、やはり国の財政事情というものに制約されないで機動的に資金の調達ができるという道をひとつ考えようということでつくりました苦心の策だと、こういうふうに御理解をいただけばありがたいと思います。
#78
○青木薪次君 建設資金は公団で十分調達ができる。今大臣は、一時的にも国費が少なくて済むということをおっしゃるけれども、そういうことはないと私は考えております。この点は私も大蔵省あたりからの意見も聞いているんだからね。だから、何となく言っている言葉じゃないのでありまして、道路公団総裁がおっしゃったように、民間の必要な技術というものはこれはそのときに利用すればいいのでありまして、道路公団が初めから民間の技術を適用するなんということについては、私は道路公団にはその辺のノーハウはしっかりできている、こう考えているわけです。
 したがって、建設後、公共用施設として維持管理の面でも公団が行うのが妥当であると思っておりますし、それから横断道の建設、管理は会社が行って道路の所有は公団とするという意味は一体どういうことか、僕が頭が悪いんだかどうだか知らないけれども、ちっともわからない。この点についてはどういう意味か、またはなぜそうなったのかという点についてひとつ道路局長答弁してください。
#79
○政府委員(萩原浩君) 道路公団の所有とするということは、その言葉のとおり道路公団が所有ということです。したがいまして、もし災害が起こりましたときには、その災害の補てん――天災、不可抗力の方の災害でございます、災害が起きた場合には、もしこれが会社の所有でございますれば、会社は自分の、例えて言えば工場が被災したのと同じでございますので、これは当然会社側が負担して直さなければならないわけでございます。とてもその負担には耐え切れない。やはり一般の有料道路と同じように日本道路公団が所有をされて、そしてその所有物としての管理権というものを持っておる、ただ、その個々の業務は会社にやらせる、こういう形態をとるのが事業の実現のためにどうしても必要であろうというふうに判断をしたものでございます。
 ちなみに例えば、この第三セクターによります道路、これは例の道路運送法によります一般有料道路というものがございます。これはもう当然のことながら会社の所有でございますので、それが災害に遭いますと非常に難渋をするわけでございます。一昨年でございましたか、長野で一般有料道路が事故に遭いましたけれども、これは県の企
業局の所有でございましたので、その復旧は幸いにして何とかできるということを承っておりますが、あれがもし会社の一般有料道路でございましたら災害復旧費も出ませんし、廃業に追い込まれることになるであろうという実例に示されますように、やはりこれだけ大きな構造物でございます。災害というものはないというふうに私どもは確信をいたしておりますが、もし何らかのときにそのようなことになるということでは、やはり非常にぐあいが悪いのではないかというふうに考えたわけでございます。
#80
○青木薪次君 私が一番しつこく頑張っているのは何かということになると、建設とか管理は会社でやる、所有は公団という建設方式は、要するに工事中の事故等のリスクとか、あるいはまた事業後の採算リスクというものを会社は一切負わない、そしてこの権利の保障とか環境アセスメントなど、そういう面倒な問題は公団にやらせる。いわば会社は工事のおいしいところだけとってしまって、そして後は責任を負わないということになるということについては、ちょっとおかしいじゃないか。
 大臣に聞きいたのでありまするけれども、いわゆる民活ということは、民間の経営的なノーハウを活用するというところにあるのじゃないだろうか。それから、仕組み上全く損をしない会社が経営的なノーハウを発揮することが考えられるかどうかというふうな点についても、私は疑問を持っている。大臣、いかがですか。
#81
○国務大臣(江藤隆美君) 民間の技術もノーハウも持ってくるわけでありますから、建設のいわゆる技術的な問題あるいは経営上の問題、例えばこの計画は当初から資金コストを六%というふうに予定しておりますが、こうした金利の下がってくるときですから、民間が参加することによってもっともっと安い金利の金を資金調達する、いろんなそういう創意工夫をやって少しでも能率的に、効率的にこの橋梁、道路ができ上がるように、民間でやっぱり私は一つの世界に信を問うだけの気持ちでこれをやってもらいたい。
 しかも、全くの民間だけでありませんで、関係する地方公共団体、また道路公団も参加してやるわけでありますから、衆知を集めてこの世紀のプロジェクトをやるということになれば、私は新しい試みとして一つの成果を得られるものである、こういうふうに期待をいたしておるところであります。
#82
○青木薪次君 そうしますと、例えば道路公団、会社、それから地方公共団体、この三者が一緒になった第三セクターにおいて、これから工事を請け負わせる。ところが、公共の工事の場合においてはこれはやっぱり競争入札になりますわね。談合になると、どこかの県でやったように問題になる。そうすると今度はその関係でこの会社に、これは商法上の会社といったってやっぱり私は公共性を持った会社だと思いますよ、したがって、工事を請け負わせる場合には競争入札でやるのかどうなのか、この点はいかがですか。
#83
○政府委員(萩原浩君) 先生御指摘のとおり、この会社は商法上の株式会社でございます。したがいまして、いわゆる会計法という、そういう法規には縛られないということになります。会計法では、御承知のとおり競争入札というのが特別の場合以外には原則になっておりますが、この規定がこの会社に働かないのは事実でございます。
 そして、私どもこの会社のいわゆる監督というようなものはできるだけある意味で緩やかなものにしたい、そして民間の活力を十分に発揮していただきたいということを考えておりまして、電力会社、ガス会社、このような会社に対する監督を大体頭に置いているわけでございます。そして、電力会社、ガス会社の場合は政府保証債の発行がございませんが、この会社には政府保証債の権限がございます、政府保証をつけることになっておりますので、その点では少しく監督が電力会社、ガス会社よりは多くなるという点はございますが、大体の傾向はそのようなものを頭に描いているわけでございます。
 そして、この契約といいますか、どこに実際に仕事をやらせるかという問題でございますけれども、私どもとしては適正な競争を主体とした発注をやっていただきたいというふうに考えておりますし、これは株主といたしまして日本道路公団、地方公共団体がおられますので、当然のことながら、そこでいろいろなチェックがなされるものというふうに考えております。
 なお、蛇足かもしれませんが、現在電力会社では、契約は全部随意契約でやっておられます。しかし、その随意契約に至る前に非常に熾烈な競争があるというふうに承っております。そのような意味で、適正な競争が確保できるようにということについては、私どもも十分注視をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
#84
○青木薪次君 ガス会社、電力会社と同じようなことを考えればいいとおっしゃるけれども、例えば円高でもって、半年前に二百四十円だったのがこのごろ百七十一円になった。そうすると、少し電気料を下げろ、ガス代を下げるという運動が起こる。しかし、なかなか言うことを聞きませんよ。いろいろと電力会社へ行って、本社へ行って、何とかしろ、もうかっているじゃないか、差益はどれくらいだ、これをひとつ国民に還元しろと。売る方は、二百四十円が百七十一円に買いたたかれたと同じになっちゃったんだから、これはそのまま輸出しちゃ損だからということで国内に流すとこれはデフレになる、非常に不景気になる、もう転廃業を中小企業なんかはしなきゃならぬということになる。こういう問題等について政府は、監督、指導できる立場にある民間会社ならこれは特殊法人ならずとも相当な指導、監督ができると思うんです。
 ところが、今道路局長のおっしゃったように、この仕事の関係は随意契約だということになると、その前に熾烈な競争があるという附せんがつきましたけれども、そういうことでは建設費の問題をどう規定するかということが大きな問題だと思うんです。
 建設費は公団が会社に支払うものであって、最終的には国民の負担になってくるんですよね。したがって、会社から見れば、高ければ高いほどもうかるということになるわけですから、工事費についてはどのように定めることになるのか、お伺いいたしたいと思います。
#85
○政府委員(萩原浩君) 工事費は、会社とそれから日本道路公団が締結をいたします協定の中に書き込むことになっております。これは日本道路公団が自分で事業をすればという積算をされまして、それと会社といろいろ協議をされまして、お互いの合意で決めるわけでございます。
 ただし、その金額は将来、先ほどから申し上げておりますように、天災、不可抗力の災害を食らったとか、あるいは物価の変動というようなときにはどのように変更するかという条項も、協定の中に当然入るべきものでございます。
 また、一方におきまして、会社の過失であるとかあるいは責任におきまして事業費の増大が来された場合には、これは会社が責任を負うことになります。天災、不可抗力、あるいは物価スライド、あるいはその他会社の責任によらない価格の変動は公団が負担をいたしますけれども、それ以外の、いわゆる会社の責任による事業費の増大は、当然のことながら会社が負担する、こういうことになるわけでございます。
 したがいまして、事業途中で特別の技術力を駆使して工事費を例えば削減することができたということがありますれば、これはある意味で会社の方に利益が入りますが、その利益はまた、日本道路公団、地方公共団体が三分の一ずつ出資をしておられますので、当然のことながらそちらにも利益となって返ってくることが考えられます。
 そのようないろいろな仕組みで、先生がおっしゃいますような、そう会社だけがもうかるというような仕組みにはなっていないというふうに私ども考えておりまして、また、これの実態の運用についても十分注意を払っていくつもりでございます。
#86
○青木薪次君 横断道を建設する会社は、横断道の建設及び管理を主たる目的とする会社だということになっているわけですな。主たる目的と言うからには、従たる目的があってしかるべきだというように考えます。で関連事業ということが考えられると思うんだけれども、この会社の行う事業の範囲についてはどんなふうに考えていらっしゃいますか。
#87
○政府委員(萩原浩君) 先生御指摘のとおり、この会社の主たる事業は横断道路の建設並びに管理でございますけれども、そのほかの事業の実施ということについて特に規制をいたしておりませんので、関連事業というものが行えるということになります。関連事業といたしましては、会社が出発後に自主的に調査をし、検討して、これをやろうということが決まることになると存じますし、また、それの決定に当たりましては当然、株主の意見というものも反映されると思います。
 私どもといたしましては、今考えられるものとしてはインター周辺のトラックターミナルであるとか、あるいは休憩施設であるとか、あるいは駐車場であるとか、そんなようなものが考えられるのではないだろうかというふうに予想をいたしております。
 ただ、いろいろ考えますと、そう大がかりなものというものは普通考えられませんで、会社が東京湾横断道路の建設に直接的に関連して営むもの、営むことが非常に有利なもの、あるいは有益なもの、そういうものに限ってしかるべきであろうというふうに、考えておる次第でございます。
#88
○青木薪次君 制度上は民間会社ですから、原則として何をやってもいいわけですよ。海の底へトンネルを掘って、またその向こうの木更津側へ橋を五キロかけるわけですから、房総半島の方としてはこれは大変な福音だと思うんですよね。したがって、開発計画等の思惑も出てくるし、道路それ自体の人工島の利用など、事業を行う余地が考えられなくもないと思うのです。十年たてば、もう建設は終わって、後は管理だけということになるわけでありますから、会社とすればいろいろな事業を行いたいという希望が出、余地も出てくると思うんです。
 しかし、この会社は建設した後も横断道の管理をすることとされていますから、公的事業を行う会社であることは言うまでもありません。したがって、その意味から、ほかの業務が何でもできる、無制限だということにはならない、したがって事業範囲のチェック等についてはどうするのか。この点はいかがですか。
    ―――――――――――――
#89
○委員長(小山一平君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、井上吉夫君が委員を辞任され、その補欠として添田増太郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#90
○政府委員(萩原浩君) 関連事業の規制についての条項は、先生御指摘のとおりここには記載をいたしておりません。ただ、先ほどから申し上げましたように、具体的には出資者の意向というものが当然反映されるであろうと存じますし、また事業計画も承認ではございませんが、届け出制になっております。その意味で、余り常識に外れたような事業の展開ということは、当然のことながら実質的な規制をすることもできると存じます。そのような形で、この会社の主たる目的が達成できるように十分指導していくつもりでございます。
#91
○青木薪次君 会社は関連事業を行えばそこから利益を得ることもできると思うんです。この会社は資金調達等にいろんな恩典が与えられておりますけれども、片方で配当の上限制限という規定は設けられていないんですね、商法上の民間会社ですから。コストに優遇策が認められれば一方で利益について規定があるのが普通ではないかと思うんだけれども、関西国際空港株式会社では配当制限の規定が設けられているんですね。この会社はどうして配当制限が行われていないか。関西国際空港株式会社の方では第十一条に、「会社は、毎営業年度において、企業一般の配当の動向その他の経済事情及び会社の行う事業の公共性を考慮して政令で定める割合を超えて、発行済株式に対し、利益の配当を行わないものとする」、こういうように書いてあるんです。この会社との関係を考えてみれば、私はこの点について若干問題があるんじゃないかというように考えますが、この点いかがですか。
#92
○政府委員(萩原浩君) 確かに関西国際空港株式会社につきまして配当制限の条項があるということは、私ども十分承知をいたしております。関西国際空港株式会社と違いまして、この会社は先ほどからも申し上げておりますとおり、純粋の商法上の会社でございます。したがいまして、配当制限を設けるということのメリットよりはむしろ設けることのデメリットの方が、民間活力を十分に発揮させるということの面から非常に妥当ではないだろうかというふうに考えて、今回はこの規定を設けなかったわけでございます。
 根本的には、配当をいかにするかということはこれは具体的に会社が判断することでございますけれども、これにつきましても、先ほどから申し上げておりますふうに、株主の意向というものが当然入ってまいります。また事実、配当をしたとしましても、そのうちの三分の二は地方公共団体並びに日本道路公団に入ってまいりますので、これが例えばこの道路の償還に資するということにも相なります。その意味で、配当制限を設けるデメリットの方がむしろ多いのではないだろうかというふうに私どもは判断をいたした次第でございます。
#93
○青木薪次君 この会社は割引債なんかを使ったり、大変な特典があるわけですよ。したがってそういう意味では、民間会社ゆえに、例えば収賄とか贈賄とか、こういうものもやかましいですわね。そういうような規定も実はないんです。それから、歯どめがなければ八千億円といったような金でもって建設できる。ただし、これはやっぱり二兆円といったものを最終的には支払わなければならぬじゃないか、いわゆる利子やその他の関係から考えてね。そういたしますと、この点では結果として道路公団がいろんな関係でリスクを持つことになるんじゃないだろうかということも考えているわけであります。かかっただけ建設工事費がもらえるということは、これはある意味では棚ぼた式じゃないか。やっぱり総工費が僕らは無制限に広がるということを実は恐れているわけでありますが、この点、道路公団の総裁いかがお考えになりますか。
#94
○参考人(高橋国一郎君) 先ほども申し上げましたように、新しくできます東京湾横断道路株式会社の最大の出資者が道路公団でございますので、またしかも建設中並びに供用後も私どもがすべてのリスクを負うということになっておりますので、私どもは真剣に、建設費が高くなったりすることのないように厳重に注意していきたいというふうに思っております。
#95
○青木薪次君 わかりました。
 東京湾横断道路が有料道路事業として行われる以上、建設に要した費用は将来の通行料金収入等で償還していくことになるわけですね。当然、採算性を有することが前提でなければならぬと思うんです。この横断道について、採算の計算の前提条件と試算結果等については、まだ余りよくわからないんです。利用台数は、開適時が三万台、それから二十年後に六万台、一台行くだけで四千九百円。十年後は一兆一千五百億円かかって、これは利子を含んでおりまするけれども、今申し上げたように、最初は実際は八千億だということになるわけであります。供用開始後三十年後というと、これが三兆円とかなんとかと聞いているんですけれども、この辺いかがですかね。
#96
○政府委員(萩原浩君) この事業費でございますが、一兆一千五百億というふうに申し上げております。この一兆一千五百億の中には、建中利息というふうに私ども俗称しておりますが、建設期間中の資金の利息、これは含みます、一兆一千五百
億の中に。それと、工事費につきましては年率約三%ぐらいの増高といいますか、伸び、物価の上昇を見込んでございます。したがいまして、この物価の上昇がなければ一兆一千五百億より低い値段で事業ができるということに相なります。
 さて、この一兆一千五百億かかったといたしまして、それを三十年間で返還していただくわけですが、その間にこの一兆一千五百億は当然のことながら利息を生むわけでございます。その利息は、今の一兆一千五百億に入っておりません。したがって、三十年間で全部収入として計上いたしますと約三兆円。正確に言いますと三兆二千億ぐらいになります。ただ、この三兆二千億の中には道路公団への返還も入っております。道路公団が一兆一千五百億のうち二千四百億政府引受債で出しておりますから、そういうものの償還も全部入って三兆二千億。したがって、会社に支払う総金額といたしましては約一兆九千億、約二兆弱でございますが、そういうものを計算をさせていただいております。
#97
○青木薪次君 割引債の発行について、資金計画では政府保証債が割引債を含んで三千八百億円ということになっていますね。このうち割引債はどの程度になるんですか。
#98
○政府委員(萩原浩君) 現在、二千億円を予定いたしております。したがって、残りの千八百億円が通常の政府保証債ということでございます。
#99
○青木薪次君 大蔵省にお伺いしたいのでありますが、資金調達の検討がずっと昨年から行われてまいりまして、総理は免税債の発行に殊のほか熱心だった。ところが、財政当局の抵抗に遭って免税債はだめになって、かわりに割引債が浮上してきた経緯があるんですね。そこで、割引債ならばこれはいいのかどうなのか、その点について、どうなんですかね。
#100
○説明員(塩田薫範君) 御指摘の割引債の発行、税制上の扱いでございますけれども、東京湾横断道路建設事業のために会社が発行します割引債につきましては、その償還差益を源泉分離課税の対象ということにしたわけでございますが、これは東京湾横断道路建設事業が、大規模な公共的な事業、民間主体で行うという、これまでに例を見ない性格のものであるということにかんがみたものでございます。
 それで、免税債のお話がございましたけれども、利子配当課税のあり方といいますか、そういったものを含めて、所得税あるいはその他の税制全般にわたって現在税制調査会等で税制の抜本的な見直しが行われているところでございますけれども、従前よりいろいろとマル優等の非課税利子所得といいますかそういったものの扱いについていろいろ議論がございまして、そういう中で、マル優とはちょっと形が違いますけれども、一種の非課税の利子所得といいますかこれを、現在のマル優ですと個人についてだけでございますけれども、法人についても免税債といいますかマル優のようなものを認めるということでございますので、適当ではないというふうに考えたわけでございます。
 なお、割引債の源泉分離課税、御承知のように、現在既に、割引国債あるいは割引金融債等につきまして同様の取り扱いをされているというところでございます。
#101
○青木薪次君 割引債が認められているのは他に銀行関係、金融機関では認められておると思うのでありますが、民間の事業団体に初めて適用されたのは今回のこの東京湾横断道路を建設するこの会社、これだけだというように聞いておりますが、それはそういうことなのかどうなのか。金融機関でないこのような民間の事業会社に割引債の発行を認めるというのは異例の措置であるわけでありますから、これはそういう意味で、決断をした理由と、割引債の発行というのは税制上の優遇措置になるのでありまして、今のお話のとおりでありますが、不公平税制の改革が税制改正の焦点になっているときだけにこの割引債の発行は不公平を拡大するということになる心配があると思いますけれども、いかがですか。
#102
○説明員(塩田薫範君) 先ほど申し上げましたように、利子配当課税、なかんずくその中で非課税利子所得についての税制上のあり方については、従来からいろいろと議論があったことは先生御指摘のとおりでございます。そういった中で、純粋の利子ではあげませんけれども、割引債の償還差益についても同様な見地からいろんな御議論があったところでございます。したがいまして、現在行われております税制調査会の抜本的な税制の見直しの中で、利子配当所得についてもどうあるべきかということが検討されるものと承知しております。私どもとしては、そういった税制調査会の検討の結果を待って適切に対応していきたいというふうに考えております。
#103
○青木薪次君 東京湾の横断道路建設に絡みまして、木更津と新横浜をリニアモーターで結ぶ構想、これは運輸省と日本モノレール協会等が考えているやつなんですが、新橋を出て川崎へ行って木更津を海底トンネルで結んで、東京湾の横断開発鉄道構想、これは国鉄でありますけれども考えていると。それから横断道路と湾岸道路を利用した大規模な通信網の整備、これは郵政省が考えているものでありまして、東京湾マリネット計画、こういうように言われております。木更津沖に大規模な沖合人工島を建設いたしまして国際見本市の会場にする、それから船舶の避難港等を整備する構想、これは運輸省の港湾局が考えている。こういうような構想が打ち出されているのであります。
 これらの計画と東京湾横断道の建設計画との間の調整を行って、むだのない、整合性のある東京湾の開発を推進していく必要があると考えるのでありますが、国土庁はこの計画を調整する義務と責任があると考えているわけです。したがって、こういう計画があるのかないのか、ひとつ運輸省の地域交通局と国有鉄道部、それから郵政省からも答弁をいただきたいと思います。国土庁から調整を先に話してください。
#104
○政府委員(山本重三君) 先生御指摘の今の各種の構想がこの東京湾横断道路に関連して出されておるということは私も新聞紙上拝見したことはございますけれども、そもそも東京湾及びその臨海部につきましては、今回のような東京湾横断道路の建設あるいは東京湾岸道路の整備、そういった交通条件が非常に改善されてきておる。それからまた、周辺の工業とか港湾とか、そういった既存施設の老朽化や陳腐化によって、最近の社会情勢を踏まえた例えば物流、工業生産とかレクリエーションとか居住とか各種の多様な機能に対応するべく、貴重な空間としての役割を持たさなければならない面も東京湾あるいはその周辺部にあると思います。
 そういうことが契機になりましてさまざまなプロジェクトが出されているということは私も聞いてはおりますけれども、私どもの基本的な態度としては、やはりこれらのプロジェクトが実施されるに当たりましては、東京湾の持っておりますそもそものそのすぐれた価値というものを十分生かして、今後の我が国の国際化や情報化あるいは成熟化に対応した貴重な空間として利用、保全を図っていくということが基本的に重要であろうかと思います。そういう意味で、国土庁としては、関係省庁とも十分協議いたしまして東京湾地域につきましてその総合的かつ長期的な利用や保全のあり方を今後十分検討すべく、現在準備を進めているところでございます。
#105
○説明員(高野富夫君) お答えいたします。
 リニアモーターカーによります東京湾におきます構想でございますが、先生御指摘がございました国有鉄道それから地域交通局の方にいろいろと確認いたしましたが、運輸省といたしましては、現在、東京湾横断道路をリニアモーターカーを利用しての計画があるかどうかという話、それからさらに、御指摘のございました新橋−川崎間をリニアモーターカーで結ぶ、そういう構想については聞いておらないところでございます。
#106
○青木薪次君 郵政省の考えているのは、これはまた別といたしまして、これは光ファイバーケー
ブルをつなぐということでありますが、運輸省が考えているのは、人工島の建設構想を打ち出していずれも首都圏のこの内湾という立地条件を生かして、そして民間活力を利用した内需振興策の目玉に育てようとしている。PR合戦、主導権争いがだんだん広がってきた、こういうようなことが報ぜられているわけであります。反応が相当多いものですから運輸省は、今運輸省道路業務課長ですか、知らぬ存ぜぬと言っているけれども、知っていて知らないと言っているのか聞いていないと言っているのかはこれはわかりませんけれども、運輸省は相当気分をよくしているということまで聞いているわけです。
 したがって、木更津沖の四キロの東京湾上に今申し上げました面積百八十ヘクタールの人工島を建設しようというプランと、国と民間が協力して東京湾横断道路を地上から海底トンネルに入る地点に人工島を造成して、海洋レジャーランドや国際見本市会場、それからマリーナ、船舶の避難場所というようなことを兼ねて海洋を有効活用するという立場に立って考えておられるということでありますので、それでは全然こういった計画はなくて、建設省の考えているこの東京湾横断道路の関係だけであるということをきょう確認してよろしゅうございますか。
#107
○説明員(染谷昭夫君) 先生の御質問の中にございました人工島の話でございますが、これは私どもが昭和五十五年度から検討しております沖合人工島構想の一つといたしまして内部的に検討しておるものでございまして、これは横断道路をアクセスの手段として活用するものでございます。この人工島を何に使うかということでございますが、これはまだ今後十分検討してまいらなくちゃいけない性格のものではございますけれども、今後首都圏で立地のニーズが高まるというふうに考えられております先ほど先生が列挙なさいましたそのような施設を立地させればどうかなということで考えております。
#108
○青木薪次君 最後にいたします。
 今、人工島という話があったわけでありますが、横の連携がとれていないんですよね。今、四つの人工島という話、運輸省港湾局の主宰によるという話も聞いているんです。そのほかにまだ秋田沖だとかいろんなことを聞いている、北海道とか、そういう話を聞いているんですけれども、いずれも情報程度に終わっている。したがって、この辺の関係等については、やっぱり各省が、いずれも国費を使うわけでありますし、そういう意味でひとつ調整機能を特に国土庁は発揮してもらって、いろんな計画があるんだったら国土庁が知っている、そのことが整合性の中でもって政府の舞台に乗っている、行政の舞台に乗っているということでないといけないと思うし、いいことはいいわけですから、港湾局の考えているような人工島という関係については私ども全く傾聴に値するようなこともあるし、あるいはまた東京の横断道の関係等についてもいろんないい意見があるわけでありますから、そういう点についてのまとまったプランというものを国民に示すべきであるということを最後に申し上げまして、時間が参りましたから私の質問を終わります。
#109
○委員長(小山一平君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#110
○委員長(小山一平君) 連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案について、運輸委員会からの連合審査会開会の申し入れを受諾することとし、さらに今後他の関係委員会から連合審査会開会の申し入れがありました場合は、これを受諾することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#111
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#112
○委員長(小山一平君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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