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1985/03/20 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 逓信委員会 第3号
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1985/03/20 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 逓信委員会 第3号

#1
第104回国会 逓信委員会 第3号
昭和六十一年三月二十日(木曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 三月六日
   辞任          補欠選任
    添田増太郎君      藤田  栄君
 三月七日
   辞任          補欠選任
    藤田  栄君      添田増太郎君
 三月十三日
   辞任           中西 一郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大森  昭君
    理 事
                岡野  裕君
                長田 裕二君
                竹山  裕君
                片山 甚市君
    委 員
                志村 愛子君
                添田増太郎君
                西村 尚治君
                長谷川 信君
                宮田  輝君
                山内 一郎君
                大木 正吾君
                服部 信吾君
                山中 郁子君
                中村 鋭一君
                田  英夫君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  佐藤 文生君
   政府委員
       郵政大臣官房長  中村 泰三君
       郵政大臣官房人
       事部長      櫻井 國臣君
       郵政大臣官房長
       理部長      成川 富彦君
       郵政省郵務局長  高橋 幸男君
       郵政省貯金局長  塩谷  稔君
       郵政省簡易保険
       局長       二木  實君
       郵政省通信政策
       局長       奥山 雄材君
       郵政省通信政策
       曲次長      米澤 允克君
       郵政省電気通信
       局長       澤田 茂生君
       郵政省放送行政
       局長       森島 展一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        酒井 繁次君
   説明員
       外務省経済局外
       務参事官     木村 崇之君
       大蔵大臣官房参
       事官       松川 隆志君
   参考人
       日本電信電話株
       式会社常務取締
       役        山口 開生君
       日本電信電話株
       式会社常務取締
       役        寺島 角夫君
       日本電信電話株
       式会社取締役・
       企画本部長    高橋 節治君
       日本電信電話株
       式会社取締役・
       通信機器事業部
       長        山本 千治君
       日本電信電話株
       式会社電話企画
       本部副本部長   小川 伸夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (郵政行政の基本施策に関する件)
 (春闘賃上げに対する郵政省の基本姿勢に関す
 る件)
 (預貯金金利の自由化と郵貯資金の自主運用に
 関する件)
 (少額貯蓄非課税制度の存続に関する件)
 (郵政三事業の分割民営化に関する件)
 (第一種電気通信事業における公正競争の在り
 方に関する件)
 (政府保有NTT株式の売却問題に関する件)
 (市内通話料金の値上げ及び番号案内の有料化
 問題に関する件)
 (郵貯の限度額管理の在り方に関する件)
 (簡保の加入限度額引上げ問題に関する件)
 (国際放送の拡充強化方策に関する件)
 (テレビ放送番組の質的向上方策に関する件)
 (NTTエレクトロニクス・テクノロジー(株)
 のSDI第三次調査団への参加問題に関する件
 )
 (電気通信分野における日米貿易摩擦問題に関
 する件)
 (NTTの資材調達問題に関する件)
 (郵政省非常勤職員の労働条件の改善に関する
 件)
 (NTTの営業活動姿勢に関する件)
 (電気通信事業への新規参入状況に関する件)
 (電波監理審議会の在り方に関する件)
 (オンライン・ネットワークの安全性・信頼性
 対策に関する件)
○郵便法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(大森昭君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十三日、中西一郎君が委員を辞任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(大森昭君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、本日の委員会に、日本電信電話株式会社常務取締役山口開生君、同寺島角夫君、同社取締役・経営企画本部長高橋節治君、同社取締役・通信機器事業部長山本千治承及び同社電話企画本部副本部長小川伸夫君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(大森昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(大森昭君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、郵政行政の基本施策に関する件を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○大木正吾君 大臣にこれは質問の連絡はしてなかったんですけれども、ちょっとこれ、感じたままで結構ですから伺いたいんですが、ちょうど円高が戦後最高になりまして、日銀当局、ついにニューヨークでもって逆介入に入ったわけですね。
   〔委員長退席、理事片山甚市君着席〕これに対して、アメリカの方に対しても協力を求めたけれども、余りいい顔をしないといいましょうか断られた、こういう新聞記事がきのう夕刊からけさにかけて出ておりまして、生保業界は対米投資関係で保有証券の二割分、約一兆円の差損を生じているわけですね。
 これは長い話をしますれば、例の行動計画、内需拡大等の議論が延々と二年間ぐらい続いた経過も一つはございますし、同時に、百兆を超える貯金を預っている大臣といたしまして無関心でおられぬ問題じゃないか、こういう感じがするんです。要するに、公定歩合が二回下がりました、もう一回やろうかと、こう澄田さん考えている最中ですな、やるかもしれぬですよ。そうしますと、当然これ、預った貯金の利子、まあ大体郵便貯金というものは割合に少額が多いし、国民一般の割合に生活の厳しい方々の人が多いわけですね。そうしますと、無利子ということはないと思いますけれども、大変利子の方にも連動いたしまして損害が起きるということになるわけですが、こういった動向について大臣、どういう御感想をお持ちでしょうか。これは質問の通告してなかったんですが、感想として冒頭にお伺いしたいと思っています。
#7
○国務大臣(佐藤文生君) 私が大臣に就任しましてこの二カ月間の短期間の間に、公定歩合が国際情勢の影響を反映しまして二回にわたって切り下げが行われたということは、私も初めての経験でございますし、また国会議員になってから、短期間において私も初めて経験をしたことでございます。
 特にそういうことで、昨年の終わりには郵貯百兆円、簡保、年金がそれに連動して多額なお金を預かっておる。こういうような責任者の一人として、これにどう対応するかということは非常に重要なことであると考えまして、事務当局に命じまして、郵貯あるいは簡保、年金、こういったようなものを守るためにはどうすべきかということを考えるその基盤として、国際情勢の金利の低下の情勢、特に先進国においては、それから国内の市中金融機関との整合性、それから内需の拡大、さらにどの金融機関にもない庶民、大衆の利益を守るかという四点からこれに対応することを考えまして、まず第一に守るべきものは何か、こう考えたときに、福祉年金を中心にした、そういう方々の貯金、それからまた原爆で被爆をされた方々に対するところの貯金、そういったような六種類にわたる方々の立場を守りながら、低金利政策の、特に小口の金融機関にやがてはやってくる金利の自由化、そういうことも頭に入れまして、かつてない方針として、的確にスピーディにこれを処置することが預金者を守る政策であると基本的に考えて、二回にわたりましてその処置をいたした次第でございます。
#8
○大木正吾君 大臣の周到な御指示について敬意を表する次第でございますけれども、まだまだ恐らく、いろんな報道等を総合しますと、百六十円なり百五十円という話などもありまして、大変なこれは国際的には問題になる課題でございましょうし、どうも東京サミット等を控えた中曽根内閣内身の取り組みというものを見ていますと、相当今度の東京サミットは厳しい環境下に置かれる、こういう感じもいたします。いずれにいたしましても、そういった今の御決意を踏まえて対処方をお願いしておきます。
 質問に入りますが、まず第一に、ちょうど時期も迫ってきておりますので伺うんですが、衆議院逓信委員会でも同じ趣旨の話があったように伺っておりますが、労使関係問題につきまして、これは今おっしゃった内需の問題に絡むわけでございますが、ことしは竹下さんの方で、従来一%というかすかな数字を賃金に組んでおったんですが、今度全部取ってしまいまして、私も長い間、労働問題等を経験したこともございますが、予算にないものを回答できないという趣旨の労使関係の、交渉関係の厳しさが起きるのではないか、こういうことを心配しているわけでございますが、大体四月の十日前後に民間の先行組がありまして、公労協関係、全逓関係でございますと、その後を受けまして結果的に言えば回答が出されるなり、あるいは労働委員会等のお世話になることになるわけでありますが、これについて、郵政省御自身はどういうふうにお考えでございますか。
#9
○政府委員(櫻井國臣君) 今先生の御指摘のとおり、六十一年度予算におきましては給与改善原資を計上しないということにいたしました。これは一般公務員の予算の編成状況等を見て同様の措置をとったものでございます。
 しかしながら、給与改善原資と申しますのは、給与改定に備えるための財源措置というふうに私ども考えておりまして、このことによって賃金水準が直接決まってくるというものではないというふうに考えております。したがいまして、六十一年度のこれからの賃金のあり方を決めていきます労使間の話し合いにおきましては、私ども従来どおり、民間賃金の動向、あるいは物価、生活費、さらには事業財政の状況、そうしたことを十分念頭に置きながら、誠意を持って交渉に当たってまいりたい、こんなふうに考えておるところでございます。
#10
○大木正吾君 一般論としてはわかりましたけれども、具体的に従来から何回か私たちも、言えば関係させられまして悩みますことは、予算にないのだからやっぱり事務当局なり郵政当局としては有額の回答が出せないと、そこで詰まってしまっておる。特に郵政に関係いたします全逓労組は、今電電、専売さん等が民間に行きましたから、結果的にはやっぱり、かつての公労協、国鉄はあの状態ですから、恐らくなかなか回答出せぬでしょう。そうすると、やっぱり郵政省がどういう回答を四月の中旬に示すかどうかということが極めて大きな影響をもたらすだろうと思いますね。
 竹下さんの方ではやっぱり有額回答を出すなど言うかもしれませんし、大臣頑張って、いやおれ出すんだと、こうおっしゃるかもしれませんし、どうしてもそういった政治絡みのしがらみが断ち切れぬ状態が続いてきた歴史がございまして、その辺について大臣どうでしょう、これ予算にないからといいまして、民間の方で仮に、四・五からもうちょっといくかもしれませんが、そういったものが平均値で出たときには、有額の回答をされる御決意ございますか。
#11
○政府委員(櫻井國臣君) 有額回答の有無につきましては、先ほど先生冒頭にお話のございましたように、極めて厳しい円高の状況、これがいろんな各方面の経済界に影響を及ぼしていることも事実でございます。各企業の状況を見ますと、かなり厳しい減益に追い込まれるというようなところもあるようでございます。
 私どもとしましては、そうした民間の賃金の動向、そうしたところを見ながらこれから誠意を持って検討してまいると、そういうところでございまして、私どもとしては積極的な努力をこれからの労使関係を考えるときに払っていかなければならぬというふうに思いますけれども、そうした状況を十分踏まえながら私ども対応してまいりたい、こういうふうに思っております。
#12
○国務大臣(佐藤文生君) けさ閣議の始まる前に、私は、これは大切なことだと思いまして、官房長官とそれから竹下大蔵大臣と個々にお会いをしまして、郵便局の第一線の職員、郵政省を挙げて大体予定額を確保しながらがんばっています、そういう実績も出ていますよ、したがって、郵政省の現況については、簡単ですがこれだけは報告しますので特別の配慮をしてやる必要があると、こういうことで、一応これだけは言っておきますということで申し込んでおきました。
#13
○大木正吾君 大臣のそういった機敏な対応についてこれも敬意を表しますが、内需拡大問題について私も随分とあちこち議論してきた経過もございますが、アクションプログラムなどが何回か議論され実行されましてもほとんど改善されずにおりますし、同時にG5の後では大体Jカーブ動向によって一時は黒字がふえるけれども、こういう話もございますが、もうやっぱりそういったことの議論をする段階じゃない環境だと私は見ていますね。ですから、やっぱりこのことと関連する問題で、相当ゾーンはあるかもしれませんね。やっぱり円高で被害を受ける中小企業等は恐らく、造船業界などは要求を下げて、もう出していませんから、これはそれなりにわかるんですけれども、出せるところはやっぱり出す、こういう椎えでないと、言えば内需中心の個人消費、大体五五、六%から六〇ぐらいいきますが、それに影響を与えませんと、なかなかもって内需の中心が動かないわけですから、そういう点でしっかり対応してほしいことを期待いたしておきますし、また時期が迫ったら大臣の方に直接お願いに行くこともあるかと思います。
 関連しましてもう一つ、これも内需に絡むんですが、これはむしろ政府全体の問題なんですが、ただ、金融機関の言えばお休み、週休二日制が極めて一般の産業社会に及ぼす影響が大きいわけでございまして、御承知のとおり第二ですか、土曜日に金融、郵便局、銀行等がCD等をやっておりましても、窓口をとめていると、街の車がぐっと減ってくるわけですね。ああいう状態を見ていましても、また産構審の答申等から拝見いたしましても、やっぱり千九百時間、ヨーロッパ並みの時間に何年かで持っていく、こういう話が出ていましたね。
 私はやっぱりそういった、法律的なことは抜きにいたしまして、やっぱり郵便局、銀行等の金融機関がこういった問題についてもうちょっと具体的に、ことしの八月から月二回という話もあるようですが、こういったことを含めて、毎年一つずつふやしていくなり、そういう状態でやっぱりヨーロッパ並みの状態に週休二日制というものを持っていってもらわないと、結果的にはやっぱり、賃金の平準したものが世界でもって五、六番目でありましても、コスト部分では絶対に低いんですから、そういったことを含めて、この問題も賃金問題に絡めて内需絡みの問題でございますけれども、人事部長で結構ですから、今後のいわゆるプロセスですね、そういった問題についてお考えがございましたら聞かしていただきたいんです。
#14
○政府委員(櫻井國臣君) 先生御指摘のとおり、内需拡大という観点から、昨年十月、経済対策閣僚会議におきまして、週休二日制の問題が取り上げられたということでございます。私どももそれを踏まえて、郵便局におきましても八月から窓口を土曜日一日閉じる日をふやしましてそれに対応しようということで考えておるところでございます。
 先生お尋ねのこれからどうするかというような問題でありますが、これからの問題につきましては、やはり経済全般の状況、あるいは国際的な諸環境、そうしたものをよく十分見さしていただく、そういったことで私ども考えてまいりたいというふうに思っておるところでございます。いずれにしましても、職員の週休二日制問題については、一般の公務員の状況、その他民間の状況等あわせて郵政職員の労働条件を決めていくという、そういう大きなフレームワークがございますので、そうしたものを十分念頭に置きながら対応してまいりたいと、このように考えております。
#15
○大木正吾君 大臣の方からもお答えありましたが、とにかくこれは悪循環サイクルに入ってしまったんじゃもうどうにもなりませんので、要するに労働時間も長いし賃金もコストも低い、そういった中で内需問題が広がらない関係で、だんだんだんだんミクロの、確かに個別の企業の苦しいところもあるのはわかりますけれども、そういったことの中でもってお互いに何か縮小再生産型になっていきますと、それがまたまた今度貿易に影響しまして外需型に依存する形になってしまって円高へ誘導していくと、その悪循環を繰り返してきているわけですから、私はやっぱりどこか思い切って断ち切る方法を考えないといけない。これは政府全体の問題でございますけれども、そういったことを含めて。ぜひ賃金と時短問題については今後の当局の御努力を切に期待します。同時に、私、近い時期ですからまた大臣にも来月に入ったらお願いに上がるかもしれませんけれども、ぜひこれは、大蔵当局等の言うこともありましょうが、もっと大きな視点で、日本経済の、あるいは世界経済の動向等に絡んで御決断なりあるいはお考えを前進させてもらいたいことをお願いいたしておきます。
 次に、金利自由化問題で、先ほどお話がありました、大臣のお答えが冒頭にありましたものと関係いたしますが、預金の自主運用について、現状としまして大蔵省との話し合いなり、あるいは一部の新聞報道ですと結果的には財投に使っている政府関係金融機閥も大分金を余しているような関係もありますが、そういう関係等について、自主運用ということについては大蔵はもう全くお話に乗ろうとする気配はないでしょうか、どうなんでしょうか。担当はどなたかな。
#16
○政府委員(塩谷稔君) 先生おっしゃいますように、金融の自由化あるいは金利の自由化ということで、最近金融全般について大変流動的な一種の転換期に差しかかってきているわけでございます。私ども、この金利の自由化、特に郵便貯金、小口の金利の自由化ということについて、大口に引き続いて積極的にやりたいということで大蔵省の方とも話を詰めているわけでございますが、自由化ということになりますと、当然預金のサービスの面で今までの規制の金利とは違った自由金利商品というようなものの開発が急がれることになろうかと思います。と同時に、あわせてそれはお預かりした金を運用する面でもやはり自由化に対応した取り組みというのが必要になってまいりまして、そこにいわゆる市場金利による資金運用の問題ということが生じてくるわけでございます。
 そういった一環といたしまして、私ども、これを郵政省の手で、今まで郵便貯金資金を全額資金運用部に預託して財投計画の中で統轄的にやられていたということとは別に、市場金利、市場メカニズムによって資金運用をしたいということの意味で、郵政省の自主運用ということを実は昨年末、六十一年度の予算要求ということで出しまして、郵便貯金資金で国債を引き受けたい、六十一年度初年度で三兆五千億ほどの国債を引き受けたいということで鋭意折衝したわけでございますが、結果としてはこれは実現を見なかったわけでございます。しかし、この問題は、先生おっしゃいますように、財投計画、財投の一部資金の不用額を生じているような状態から見まして、これからの財投資金のあり方もいろいろ問題になっている時期でもありますので、そういった状況の中で、片や自由化対応という面も含めまして、郵便貯金資金の自主運用ということについては努力してまいりたいと考えております。
#17
○大木正吾君 これは大臣、少し先ほどの、要するに円高がどこまで進むかという問題などと絡んで非常に急テンポに金融市場が動いている状態でございまして、十億円以上の問題については自由化いたしましたと。むしろ僕らが社会的一般論として判断いたしますと、最も安定している金融機関と見るべき郵便貯金、こういったものについて、どういう理由でもってこれの方を引き延ばししているのか。ちょっと外国の例から見ましても六十二年とか六十三年とか話が若干ございますが、MMCなどについて、もっと小型なものをつくったっていいわけですから、それこそ預金者を保護するならば当然郵政当局、貯金局等の関係の方々は運用の方でもって何かのメリットを得なければこれはやっぱり預金者の保護はできませんから、そういった問題を含めてもうちょっと積極的に、国債引き受けは当然の問題としまして、やっぱり公正競争といいましょうか、私は貯金局長の話した雑誌も拝見いたしましたけれども、とにかくコストの面でも何から見ても、結果的には非常に郵便貯金の場合には安く、しかも有利に運用されているといいましょうか、そういった面もありますが、いずれにいたしましても、とにかくずっと拝見いたしますと、結果的には差別というか、公正競争ではないですね。
 そういったものが銀行協会等の圧力でこうなっているとしますれば、問題がちょっと大き過ぎるといいましょうか問題なのでありまして、本当に今預金者保護を考えるなら、私は、むしろもっとピッチを上げて、そして今話があった国債引き受け三兆云々なんというけちな話ではなしに、預金そのものの三分の一ぐらいについてはやっぱり一定のいわばシェアを持って自由に運用できるんだ、こういった話をMMC等の小型版でも何でもいいわけですからやっていただかないとやっぱりさっき大臣がおっしゃった問題に対応できない、こういう感じもするんですね。ですから、その辺のことについて、大臣どうですか、もう少し大蔵省との話を、最近の国際的な金融事情等を背景にしながら、いわば予算編成もすぐまた来年度が始まるわけですから、そういったことを含めて話を進めるお気持ちありませんか。
#18
○国務大臣(佐藤文生君) 私、この短期間の間に公定歩合が二回引き下がったというこの前後における貯金局長を初めとしたスタッフの動きを、どういう動きをするだろうかなと私なりに見ておりました。ところが、皆さん方の御期待に沿うような積極果敢な、かえって、大蔵省の方に逆に飛び込んでいって、そうして話し合いを始めているという実態を知りまして、さらに二回目の金利の引き下げの現況なんかは、むしろ四月ごろにそれを実施しようというのを、三月中の三月三十一日に決断をしてやろうといったようなことを、むしろ貯金局長を先頭にして大蔵当局と折衝し始めておるという、大蔵当局の方が驚いたといったような声が秋のところに聞こえてくるし、それから市中の金融機関の方からも、郵政省の郵貯の責任者が敏速果敢に的確に処理していくという勢いを見て驚いたという評価が市中の金融機関の頭取クラスから耳に入ってきまして、小口の金利の自由化に向かって積極果敢に対応しようという姿が見られて、私は、実は安心をしておるわけでございます。
 したがって、今先生の言われたようなそういう事態が必ずやってくるし、またそれに対応するところの処置をしなくちゃならぬということで、今まで私は経験しておりませんが、聞くところによりますと、こういう事態が発生したときには大蔵省と郵政省というのが大体二、三カ月闘っておるという実例があったそうでございます。しかしながら、むしろ、果敢に取り組んで、国際金融の情勢なり、それから財政の動きなり、そういうものを把握して高い評価を得、貯金局長以下スタッフの連中が、特に若い連中が飛び込んでやっておるというそういう姿を見ることができまして、自由化への時代に向かって硬直しないで機敏な対応でもって郵貯を守ろうとする姿勢があることだけを、私は短期間でございますけれども見ることができまして、具体的に、自主運用のやり方とか、あるいはむしろそういうカードを三つも四つも持って貯金局長以下が大蔵当局と連日折衝しておる、こういうことだけを私は御報告申し上げたい、こう思います。
#19
○大木正吾君 いずれにいたしましても、事態が非常に急変してきておりまして、そういった中でのことですから、百六十円ぐらいのことは頭に置きながらやっぱり物を考えていくとしますと、一体、定額なんか長いものが相当あるかもしれませんから、そういったものは逆ざや的に負担がかかってくるというものもありましょうし、同時に、民間の金融機関の場合には、財テク時代と申しまして、最近は物すごい勢いでもって新しいものを開発しているわけですね。ですから、若い方々が、係長さんの古手、四十前後、三十五、六歳の方々が、私たちみたいに六十を過ぎた人間と違いまして、機敏にそういったものを吸収しまして、何とか自分たちで新しい商品を開発しようというこの意欲は私はすばらしいと思いますね。ですから、そういったものをどんどん生かしていく。陣頭に貯金局長立たれているわけでしょうけれども、やっぱりこういった大変な激変のときには、何らかの安定というものと同時に公正競争、不利益にならない、国民を守る、そういう立場に立って動ける頭脳集団がいるわけでしょうから、その方々が新しい商品を開発しようとしたときに、それを生かしていくということはどうしても大事な問題ですから、大臣おっしゃったことで結構ですけれども、ぜひ話のピッチは従来以上に上げてもらいたいし、同時に激しく大蔵、銀行協会等々とやり合ってもらいたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それに関連いたしまして、限度額管理の問題と少額貯蓄非課税問題ですが、大蔵なり予算の動向等を見ていますと、来年度の予算編成、ことしもへたをしますとこれ税収不足が起きるかもしれないという経済動向になってしまっているわけですが、一体来年度予算を政府なり、竹下さんはその当時大蔵大臣やめているかもしれませんが、どこに財源を求めて組むだろうかという問題で、赤字公債をもう一週田すかということはなかなかこれは踏み切れない問題でもありましょうし、そうしますと財源として考えられるものは、円高差益を受けている企業なり、あるいは一番話題になります税調の答申の中でちらちら出てきますものは、少額の貯蓄に対する非課税制度廃止問題、これが出てくるような、最近のマスコミの中に若干登場しておりますが、これについては大臣はどういうふうにお考えですか。
#20
○国務大臣(佐藤文生君) 郵便貯金を愛していただく皆さん方の根拠の中に三つあるのじゃないでしょうか。これは私なりに調査をし、またまとめてみたんですが、第一点は、郵便貯金というものが非常に便利がよくて、そして貯金通帳一冊でもって現金と同じである、日本じゅうどこに旅行してもそれが現金化されて非常に便利がよい。それから第二点は、一生懸命働いたわずかな資金を郵便局に持っていくときの喜びというのは、それが私企業に使われるのじゃなくして、その資金運用が自分の町の環境整備なり、あるいは道路、あるいは港湾、小学校、中学校、高等学校の建設に使われるという、公共のために使われるという喜びが二点にありますと、だから自分は中小企業の経営者ですけれども、郵便貯金を利用さしていただいておる。それから第三点が、やはり少額貯金に対するところの非課税制度というもの、これがやはり魅力があります、安心ですと。こういうようなことが郵便貯金を利用される大衆の最大公約数じゃないかと私は思います。
 したがって、非課税制度の問題についていろんな意見が出てきておりますし、政府・税調においても、あるいはいろんな機関においても、これをどうすべきかということをひとつ考えようじゃないかということで、国の財源の中にどうこれを組み入れようかとかいう意見があることは間違いございませんけれども、私は、以上三点の長年にわたり積み上げられた郵便貯金制度の歴史というもの、これをこの際にメスを入れていくということについては反対でございます。そういうことで、これを守りながら、私は第二の国家予算にも匹敵すべき郵便貯金の資金運用面を少し改革する必要があろう、こういうことで対処していきたいと考えます。
#21
○大木正吾君 私たちも大体同じような感想を持っているんですが、近くに銀行の支店等もございまして、そうして銀行の窓口に行きまして私自分の金を下げて、まあ今はカードを使ったりして家内がやっていますけれども、自分で行ったときの経験で感じますことは、わずか三十万円か五十万円下げるときに、銀行のお嬢さんが、大木さん何に使うんですかと、こういう質問をされるとぎくっとするといいますか、何で自分の金使うのにその使い道まで聞かれなきゃならぬのか、こういう感じがいたしますね。郵便局の方に行きますと、大きな局もありますが、特定局なんか行きますと、窓口で割合に素直に、その貯金を下げましても使い道を聞くなんということはまずないですね、これは。いんぎん無礼というか、そんな感じもいたしますね。それから同時に、やっぱりバックに国の信用というものがあるということはこれは間違いない事実だと思いますね。
 ですから、そういう関係で、やっぱり汗を流して、中小なり零細なり家庭の方が節約しながらためたものですから、こういった問題についてはぜひ守っていっていただきたいし、同時に、ただ心配なことは、国家全体の財政状態を見ていきますと、とにかく新しい産業分野の中でもって金融収益というものが非常に大きなウエートを占めてきていますね。そういったものにどうしても税務当局の方は目が向くでしょうし、同時に、予算を組めないんだと、組めないから佐藤文生さん助けてくださいよ、こういう話が来たとき、大臣もほろっとさせられてしまってもこれも困るわけですけれども。非常にそういった意味合いでは、新しい年度の、まあ中曽根さん、税制改革でもって一般論としては立派なことをおっしゃっておられますけれども、私が非常に心配しますことは、少額貯金の非課税制度が取っ払われて、それが来年度予算の言えば税収源に見込まれていく趨勢がどうもつくられていく、こういう感じがいたしますので、相当な御決意でもってこの問題については頑張っていただきたい、こういうふうに考えている次第です。
 次に入りますが、郵貯と簡保、郵便その他の分割問題が一時−これは藤尾さんが言ったんでしょうかね。どうも自民党の高官という方になりますと政調会長あたりじゃないかという感じでもって、藤尾さんには名前出して申しわけないと思うんですが、分割問題については、その後の自民党の内部、まあここで自民党の内部のことを聞くわけにいきませんが、大臣はこの分割問題についてはどういうお考えですか。
#22
○国務大臣(佐藤文生君) 先般、自民党の幹部の言ったことがちはっと新聞に載りましたけれども、後からお聞きしましたところが、そういうことを言ってないんだと。実は新聞記者会見で、国鉄を中心にして分割・民営ということが始まった、もうそれだけですかと、あとはないんですかと、こう聞かれたものですから、いや、ないことはない、改革すべきところはたくさんあるんだという中で、郵貯の問題も、やはりそういうことも対象になるんではなかろうかなあと言うたことが、実は新聞に分割・民営だとダイレクトに載りまして、それは取り消すということで明確に党内で言っていただき、またそれも新聞で載ったように取り消されております。しかし、自民党の中に限らず、一般の中で、郵貯が百兆円という大台に乗った現実、そういうようなことで、もう分割・民営だと、国がやるべき時代はもう終わったんだということを言う人があるんです、現実に。もうこれはないとは言いません、あります。また、特に他の金融機関でそういうようなことを言う方もおります。しかし、その中に極めてわかり切ったことがわからないでおるという面もあるんです。
 例えば、全部税金で給料をもらっている者が個別訪問して、そうして郵貯なり簡保、年金をとっていくから膨大になるんだ。御承知のとおりに、税金は一銭も使っていないで、自主で、郵政省の三十一万の職員の、二千四百人の電波通信関係の職員は除きまして、全部郵政三事業を中心にした手数料によって運営されているというわかり切ったことが案外知られてないで、それを逆手にとって言うという人もあるわけで、言いますというと、ああ、そんなことかというような現実にたくさんぶっかるわけでございます。したがって、そういうことも国民大衆にわかるようにひとつしなさいよと、そうして郵貯、簡保の制度はやっぱり守っていかなくちゃならぬよということを言っております。
 それから、郵貯、簡保、年金の分離論を言う方もあります。しかし、これは現実的にそういうことができるはずもなく、むしろ組合の幹部とも私は二、三回それぞれお会いしました。それで率直な意見を交換しました。むしろ第一線の郵便局の中で、お互いに頑張ろうじゃないか。だから、おまえは郵貯だ、おまえは簡保だ、おまえは郵便だ、おまえは年金だ、そういうことでなくして、だれでもお互いに助け合って、それぞれの分野で勉強して、総合戦力を発揮しながら守っていこうじゃないかという、職員の第一線の組合員なりあるいは職員の声もダイレクトに私に入ってきておりますので、これは分離、分割でなくして、むしろ総合戦力としてそういったような郵貯あるいは年金、簡保、郵便、小包、そういうものを相互助け合いながら、お互いに勉強して、一体になってやっていこうじゃないかというのが現実でございますので、そういうような御意見については私は是正をお願いして説得をしているというのが現況でございます。
#23
○大木正吾君 電電問題のときに私たちも随分自民党の幹部の方と非公式にお会いしながら、結果的にネットワークを守って現在一本でNTTは動いているわけですね。それから同時に、百兆を超えたから分けなきゃならないという理屈、これも余り経済効率的な面から見ますとすっきりしないといいましょうか、むしろ民間の銀行などの方がコストが高い。そして、言えば郵便貯金と民間の銀行、これは競争しているわけですから競争下にある。郵便貯金の場合には独占じゃないんです。
 そういった論理からいたしましても、どうも分割ということは乱暴な意見じゃないかと思うんですが、非常に気になりますことは、やっぱり去年の二月の、要するに行革審の答申の中に文書が残っているので気になるわけですが、ただ、行革審の答申というのは、これは国会の、立法府との兼ね合いで言いますと、私たちはあくまでも、これは諮問機関でありまして、立法府が何もこういったものをもらったから直ちにそれをずっとやらなきゃならぬということはないわけですから、そこのところはやっぱりきっちり押さえておいていただきたいし、同時に、メンバーの数まで調べておりませんが、特定局が一万何千局もございます。そこへ行ったら、まさしくだれか休んじまったら、五、六人の仕事をしている方が、きょうは郵便の方が休んだら、しようがない、じゃ、助っ人にいこう、こういうことが自由にできるわけです。そういうところでは、専門化は別にいたしまして何でも仕事ができなければ……。ですから、そういったこと等考えて大臣は、この間おっしゃった問題等は、やっぱりちょっと官業とはいいながらも郵便局の場合には民間と似た状態、あるいはそういったお互いの総合的な協力のし合いの中で能率を上げている。これは間違いはないわけですから、電電の分割問題があったときに、全部あれは法案が出る前に先行的に動いた経過も私自身持っていますから、ここのところはぜひ、藤尾さんはそうおっしゃったかもしれませんが、答申に残っておるところがどうもひっかかるものですから、大臣の今の意見で結構でございますから、頑張っていただきたいし、もし一たん事があれば、私たちもこの問題については、言えばまさしく行革審が答申したから何でもかんでも実態に合わない問題をやるなどということはないわけですから、そういった意味合いで助っ人として動くことも考えてもいいわけですからぜひこれは頑張っていただきたい、このことをお願いしておきたいと思います。
 次に、電電問題について若干の質問をさせてもらいますが、逆に郵政省の方から伺っていきますが、公正競争という言葉が一般論としてはございますが、公正競争という場合には、一般論でまず伺うんですけれども、一体これをどういうふうにお考えになっておられますか、公正競争ですね。
#24
○政府委員(澤田茂生君) 私ども電気通信市場に競争原理を導入するということで大きな改正を昨年していただいたわけでございます。やはり公正な競争市場というものが一番望ましい。そこによってお互いの努力の成果というものがサービスにあらわれる。その選択というものはまさにお客様が選ぶということによってその市場自体に活性化がもたらされる、こういうことが期待される市場というものが公正市場であろうかと、こういうふうに考えております。
#25
○大木正吾君 そういう一般論は、これは大体辞書を引けば出てくる答えだろうと思うんですが、実は電電の料金問題とか株の問題等がいろいろ話題になっておる中で、例えばアクセスチャージ問題についての話が、これから第二電電その他の新しく参入します業者との間でもってもめるかもしれない、こういう話もございますし、言えばNTTなりあるいは情報通信産業の中でどの状態のころに果たして公正競争らしきものが言えば実現するだろうかということについて、この辺のことはどう見ていますか。
#26
○政府委員(澤田茂生君) 電気通信の現状を眺めてみますと、確かに昨年の六月に新規参入の地上系三社、衛星系二社に対しまして事業許可をいたしました。現在は、地上系三社につきましてはことしの秋に専用サービスを提供する、そして来年の秋には電話サービスを提供する、こういうことで諸準備を進めておられるわけであります。
 そういう状況から見ますと、まだ、競争相手としての第一種事業者というものは出てまいりましたけれども、サービスを提供するという状態にはなっていないということでございますので、現実の競争というものがここにあるというわけにはまいらないだろうと思います。電気通信の分野について眺めてみますと、じゃどういう状態で競争状態と言えるのかということにつきましては、なかなかこれは私もいつから競争状態になりましたということを宣言するのはなかなか難しいんではなかろうかと思います。現実に、そういう競争相手がおるということによってひとつのお互いが刺激を受け合う、それが企業自体にとってもプラスになる面というものが出てまいると思います。
 そういう意味ではそこにおいて競争関係というものが出ているということは言えるかと思いますけれども、ただ一般的に言いまして、電気通信事業の分野につきましてNTTが現実においては独占的なサービスを提供している。そしてまた、今までの百年にわたったネットワークというものを持ってサービスを提供しているわけでございますが、これからの新規参入はまさに自分が一から始めるというような状況でございます。
 当分の間というのは、やはり市内網については電電の市内網と接続せざるを得ないというような状況になろうかと思いますし、サービス分野、地域というようなことを見ましても、いろいろな技術力、資金力等を見ましても、かなり差がある状態というものは続くかなと思われるわけでございますが、そういうふうなどの程度のシェアというものが確立されたときに競争状態というものができたというのか、あるいはそこで有効な競争状態というものは一体いつなのかということはなかなか難しいかと思いますが、私どもとしましては、一般的に眺めてみても自主的な競争状態というものができたなと思われるような状態にいろいろ環境づくり等含めまして、できるだけ努力をしてまいりたい、こういうふうに思っておるわけでございます。
#27
○大木正吾君 余り納得のできる答えが返ってきてはいないんですが、極めて一般的に申し上げますれば、今認可されています六社――五社ですか、こういった第二電電以下の関係の第一種業者が参入されまして実際に仕事を始め、同時に、若干のずれはありますが、本格的に参入して仕事していく時期は、おおむね六十二年の後半から六十三年、時期的な判断ですが、こう見ていいんじゃないか、こういうふうに思うのが一つの問題。これについての局長の見解と、市内料金が赤字だという意味合いで、市内料金を値上げするという話が一時真藤社長から飛び出したという話がありまして、何かその後も若干、事業法見直しのときに云々という話にまで舞い戻っている状態ですが、言えば六十三年に本格的に第二電電以下が仕事を始めたときに、そのまま市内料金の赤字は残した中で公共性ということを考えざるを得ないNTTと果たして一緒に大都市において競争する場合に、これ公正競争と言い得るのかどうか。その辺はどうなんですか。
#28
○政府委員(澤田茂生君) 市内料金の問題につきましては、NTT自体といたしましても、明確な市内と市外の料金区別と申しましょうか、そこでの市内における赤字発生というようなことについての具体的な数字の把握というようなことを、これから機械等を導入しましてやろうという段階であるということでございまして、真藤社長御自身も国会の御答弁で、当面値上げというものは考えていないということをおっしゃっておられるわけでございます。私どもも、料金の改定というような、値上げというようなことは、これは国民に対する影響というものが非常に大きいわけでございますし、公共料金的な電話料金というものの性格から見ましても軽々にそういうことを行うべきではないし、料金改定というようなことにつきましては、もちろんそういう合理的な、実証的なデータに基づいた議論というものが当然必要であろうかと思っております。料金体系自体を御議論なさるのは、従来の法定料金制度から変わりました今日の状態におきまして、まず事業者がそれぞれの状態において検討していくということがまず第一義であろうかと思いますので、いろいろ検討なさること自体は、これはそれなりの観点から勉強なさる、これは必要、おやりになることは結構なことだと思います。
 そういう意味で、現実に市内料金がどの程度赤字なのか、赤字だとしてもその発生原因が一体何なのかということについての十分な議論というものがなされない時点において、今先生おっしゃいましたような形で競争状態というのはどうなるかということはちょっとまだ議論の対象にならないんではなかろうかと思います。
    〔理事片山甚市君退席、理事岡野裕君着席〕
まあある意味では、市内料金というもののあり方ということもさることながら、新規参入事業者といたしましては、当面の間は市内網というよりも、それ以外の幹線部門の参入ということでございまして、そちらの方との競争関係ということが当面の議論になるんではなかろうかと、こういうふうに考えております。
#29
○大木正吾君 これ新聞の報道ですから、あんまりはっきりした状態までは私も調査しておりませんので、あるいは少し質問として出すにはどうかという気もいたしますが、念のために伺っておきます。
 KDDと、新しく東京電力さんが参入されますTTNですか、この間における、二月下旬の毎日新聞の記事ですかが載っておりまして、これですと、大体六十二年か六十三年かもしれませんが、要するに市内回線とのつなぎの関係のところについてNTTとやってきたものを今度はTTNに移すと、こういう記事がちょっと散見されまして、こういう問題が出てきますと、これは金額で約三百億ぐらいと、こういう記事になっているわけですが、相当ユーザーとしてはNTTとしては大きなユーザーだろうと思うんですがね。もしもこれ六社が仮に三社に合併になるかどうかわかりませんが、いずれにしましてもそういったものができてきまして、そしてよく法案をつくるときに私たちも質問さしていただいて、クリームスキミンクとか何か言ったことありましたけれど、これはクリームじゃないぞと、豚カツぐらいだと、豚カツぐらいまでいったんだと、こういう感じがしましてね、もうちょっといくと今度はビフテキになるかもしれないと、こういう感じになるわけですな。
 そうすると、公共性でもって地方の端末の局なりをなくすわけにいかないし、公共性ですからやっぱりそういったものはサービスが赤字でもしていかなきゃならぬ立場を持つNTTが、万が一、大都市部の言えばユーザーの大きなものを失っていったときに果たしてやれるかどうか。これはむしろNTT側は答えにくいかもしれぬけれども、どうですか、NTTの方に少しこれについての感触を伺いましょうか。どうですか。
#30
○参考人(高橋節治君) 東京電力のローカル――ローカルといいますか、近距離ないしローカルという意味だろうと思うんでございますけれども、どういう程度の影響が出てくるかということにつきましては、私たちの方もどのくらいのサービスの提供条件で相手が出てくるかということがちょっと予想できないものですから、その先行きの影響度というものを見るということは非常に難しいんでございますけれども、しかし、いずれにしても東名阪に地上系三社入り、それからローカルを含めて近距離にも東電を初めとして入ってくるというようなことも新聞等でも報じられておりますし、非常に競争が厳しくなって、私たちの方も非常に経営――経営といいますか、企業努力を大いにしていかないと非常に問題が出てくるんじゃないか。というのは、これはお客様にとりましては、競争が入るということは、お互いに競争し合うことによって料金を全体として下げていく効果が出てくる、こういうようなことだろうと思いまして、私たちの方もそれが入ってくるまでの間に、できる限り企業内の経営努力に全力を尽くしていきたい。先ほども出ておりました料金体系の問題もございまして、これは、現在の料金体系そのものは長い間の電電公社という形での独占状態でございまして、市内、市外を含めて両方で全体としての収支が賄えればいいと、こういうような形になっておったわけでございますけれども、そういう面で市内の方のやや赤字の負担を市外で相当かぶっておると、こういうような中で、本当に競争状態が実現してきたときには、その辺のところも十分私たちとしては問題意識を持ちながら、国会の皆さん方あるいは郵政省さんの御指導を受けながら、事業者としての意見あるいはデータの整備等も通じまして御意見を申し上げていきたいと、このように思っております。
#31
○大木正吾君 余りすっきりしませんが、幾つか問題のポイント的なことだけは提起したつもりなんですけれども、いずれにしましても公正競争、それはもう確かに私たちも公正競争、そしてやっぱり安いものを提供することは当然のことですからいいと思うんですがね。だが市内料金の赤字問題がどこに起因するかということの調査も当然していただかなきゃなりませんし、同時にやっぱり第二電電の参入の際のユーザーの変化、あるいはそういったものに絡んで、やっぱりまさしく公正競争だという基準的なものがもう一つしっかりと固まってきませんと、これは料金上げちゃいかぬとかいいとか、あるいはアクセスチャージ問題でもってけんかしているとか、そういった状態だけではいかぬという感じがしますね。
 きょうは仮定の議論ですから、これ以上もう申し上げませんが、関連して一つやっぱり心配がありますことは、現実の問題としてありますことは、株式の売却のことなんですね、大臣。例えば二千二十億円の収支差額を計上して、それを超して大体本年は三千百億ぐらいの収入、もっといきますか、そういったものになるというような話を報告として中間的に伺っているんですが、一割配当、こういったことを考えたりしていきますと、現在大蔵省でもって、これは理財局ですか、研究会がなんかが発足しまして株の問題議論しているようですが、その経過についてちょっと大蔵から伺いましょうか。
#32
○説明員(松川隆志君) 先生御指摘の電電株式の売却時期の問題でございますが、これにつきましては、電電三法の御審議の際に政府見解で漸次売却するという方針を表明しているところでございます。それで、大蔵省の方で電電株式売却問題研究会というところでこの問題について検討しているわけでございますが、六十一年度予算を策定する際に、この問題についてどう考えるかということを検討したわけでございます。その結果、公社の民営化の趣旨にかんがみまして、必要な条件が整い次第できる限り早期に売却を行い、名実ともに民営化を進め、事業経営の効率化に刺激を与えることが適当である。したがって、六十一年度におきましては、民営化後最初の決算が発表されまして、投資家に対する企業内容開示等、広く民間に株式売却を行う上で必要な条件が整うと見込まれるので、売却ができるように予算上所要の措置を講じておくべきであるという意見をいただいたわけでございます。こういう研究会の意見等を参考といたしまして、政府において検討した結果、六十一年度に電電株式を売却できるように、予算上の所要の措置を講ずることとしたものでございます。
#33
○大木正吾君 大蔵省が赤字公債の返還の財源が空っけつでもって四、五千億しか残っていないことは十分知っているわけですよね。ですから売り急ぐという気持ちはわかるんですが、これ大臣に伺いたいんですが、「サンデー毎日」でしたかが書いた、五万円が百万円という話がありましたね。同時に本年が仮に一割配当ができたといたしましても、はっぴを着て頭を下げて前垂れ商法式にNTTスタイルが変わったことは認めるわけですが、本格的な競争状態には入ってないということは、さっきちょっと二、三申し上げた中でもって大体おわかりになったと思うんですね。
 そうしますと、株価の形成というものはやっぱり電電問題について超法規的にやっていく傾向にありますが、一般の企業の場合には、五年間というものはちゃんと経営の状態等を見ながら最終的に上場すべきかどうかまで含めてやって競争入札に入っていくわけですけれども、私は、逆に大臣に伺いたいんだけれども、ことしの十一月に七十万円で買いましたこの株を、三年後、二年後に、逆に今度は三千億円の収入があった電電が、競争の結果ビフテキかあるいは豚カツかわからぬけど、その分を相当取られてしまった結果として二千億切るような収益しかなくて配当が困難になった。したがって株が下がる、二十万円も下がって五十万になってしまう。こういった状態が万が一起きたとすれば、一体これはだれが信用失って、だれが問題にされるんでしょうか。私は、こういった株を買った方々に対しまして、大蔵大臣は、恐らく一般の方はこれはやっぱり大蔵省が出した株というふうに考えていないと思うんですね。電電株だから、こういう電電の方々あるいは一生懸命汗を流している電電の諸君が、あいつらのために私たちは損をした、こういうふうにやっぱり見ることは社会の大体見方としては当たっているんじゃないでしょうかね。
 怖いことは、今ずっとあおっていきまして、そして大蔵省は赤字が大きいからなるべく高く売りたい、こういう気持ちはないことはないと思うんです、あると思うんですが、ですからそういった中でもって一種のブーム的な状態でもって売却されていく株が、二年後、三年後の本当の競争状態のときに、逆に暴落とはあえて申し上げませんけれども、相当程度下がってしまうような状態が起きたらだれが責任とるのか、この辺の問題を大臣どうお考えですか。
#34
○政府委員(澤田茂生君) 株の売却につきまして、NTTの今後の経営状況等が一体どうなるんだろうかというようなことが基本の御質問かと思いますので、その辺のところを若干私どもの郵政省の見通しと申しましょうか、考え方を大臣の御答弁の前にお答えをさしていただきたいと思います。
 NTTの民営化後の状況を眺めてみますと、この一年といいますのはある意味では民営化にふさわしい体制づくりの一年だったかと思いますけれども、社内の事業本部制の導入とかあるいは企業意識の浸透というようなことでそれなりのいろいろな努力をしておられる、また中間配当というような状況を見ましても、当初をかなり上回るような経営成績というものを維持しておられるということでございまして、今後の状況を眺めてみますと、完全な競争状態ということはまだでございますだけに、いろいろゆとりを持った競争関係の体制づくりということも十分できるであろうし、今までの独占時代に築き上げられたものすべてこれを引き継いだ形としてのNTTでございますので、今後の一層の民営化にふさわしい御努力というものをなさって、私は、競争相手を迎えても十分安定した経営成果というものは確保できるであろう。お互い今ある需要だけを取り合うということではなくして、これからの高度情報社会に向けての電気通信に対するニーズの多様化、多彩化というものをむしろ掘り起こし需要の増大というものを図っていく、それによって、より多くの収入を確保していくという努力というものも当然行われるでございましょうし、そういうことも大いに期待をされているということでございますので、株価の発行の乱高下、これ自体はそういうことが起こらないのが一番望ましいわけでありますので、電電といたしましてもそういう最大限の経営努力というものをされるでございましょうし、そういう心配というものはまず余りないのではなかろうかと、またそういうことのないような売り方というものが、今大蔵の方でもいろいろ勉強会で検討していただいているわけでございますので、そういうものを私どもとしては期待しているということでございます。
#35
○国務大臣(佐藤文生君) 私も先生と同じように週刊誌を読みまして、これはやはりとんでもないことが載るんだなという物の見方でございますから、一つの参考として読ましていただきましたときに感じたんですが、NTTは私から言うまでもございませんけれども、これは国民のものでございます。したがってNTTの資産形成をしておる経緯、それからこのようにして逓信委員会なり国会で議論されました先生方の御意見、こういうものは十分踏まえて、そして広くたくさんな国民が株式を所有できるようにすることが私はポイントだと思います。したがって、具体的な考え方としては、厳正かつ公正な方法で現在政府部内で検討し、この四月には竹下大蔵大臣の私的な機関において大蔵大臣に答申が出されるように聞いております。したがって、初年度の決算確定の六十一年の六月以後において売却体制というものを整備して、そして株式指標等を見ながら慎重にこれは対処していくということは、今局長の言われた見通しの裏づけを持ってやっていきたい、こういうぐあいに考えております。
#36
○大木正吾君 穏やかにずっと質問を約一時間余り続けさしていただきました。この問題については私も厳しくちょっと申し上げさしておいていただき、これは大蔵省も聞いていただきたいのですが、要するに公正競争ということからまず入って電電問題伺ったんですね。公正競争がまだできていない状態で、言えば独占型の延長線上で少し民間型の商売の仕方を覚えてきた電電が、約一千億円の言えば当初計画以上の利益を上げましたと、一割配当可能ですと。しかし、幾つか例を挙げましたけれども、やっぱりクリームスキミング的な新しい参入業者の状態が、現実にKDDさんの例を挙げましたけれども、そういった状態が相当出てくることは想像にかたくはないですね、これは。同時に、もしそうなりますと、三千億円以上の収益を上げて三年後も持続していくことは、これは大変なことだろうと私自身が想像するんです。ひょっとしたら従業員の首切り問題が起きるかもしれない。減員問題ですね。それは企業ですから、やっぱり配当が大事だと。余っているから少し窓際の人にやめてもらう、こういうことになりかねないですよ。そういったことになったんでは、これはせっかくのみんなが汗流したことに対して報いることになっていませんし、混乱が起きますからね。
 私はだからここで申し上げたいのは、むしろ、これは審議会の報告も手元にありますが、きょうは時間がありませんからあんまり言いませんけれども、私自信が常識的に物を考えますと、ことしの場合に、第一回の売却の百九十五万株については政府が随契約に価格を決めたらどうだと。そうしてその持っている方が、例えば国鉄みたいに安い、もうべらぼうに安い監理委員会のああいったことは困りますけれども、やっぱり政府が決めた中でもってやっていかないと、乱高下という言葉は私は使いたくありませんが、三年後に相当程度株が下がったとしたときに大変な損害が起きたら大問題になりますよと。だから私は、もし第一回の売却の場合には、五回も六回もやっていくわけですから、まずやっぱり随契約に政府自身が総合的判断で決めることがよろしいと。同時に、局長も答えた中でもって抜けている問題がありますことは、最近の株のこの異常な暴騰です。お金のだぶつきですよ、結果的に。利用地がふえたことは結構ですけれども、金がだぶついて投資対象がなくなってくるから金がどんどん地球上いいところ回っているわけでしょう。電電株売っていいかもしれぬぞと思って、三年後の本格競争を知らない方々がぼんぼん買ってしまって、競争入札して七十万、六十万上がっていきまして、本当の競争になったときにがくんと下がったら一体どうしますか。だれがその責任一体とるんですか。
 松川君にも聞いておいてもらいたいけれども、この問題については専門家が集まった何回かの議論も聞きましたよ。聞きましたけれども、だれも知恵はないですよ、この問題について。余り抽象諭のままで私はやってほしくないんです。やっぱり信頼度が一番大事な問題だから、これについては、当初第一回の発行については、竹下さんおらないからちょっと言いにくいんですが、はなはだ言いにくいんですが、とにかく随契約にほどほどのゾーンの中におさめておいていただいて、そして本格的な競争状態、同時に金融市場が落ちついた状態、そういった環境等の中身をはっきり見た上でもって入札に切りかえていくことも可能ですから、だからそういったことを考えられてやらないと大変な問題になりますよということを、これは答弁は要りません、私の見解として申させていただきまして終わらせていただきます。
#37
○片山甚市君 大臣、きょうは大臣初めてでありますから、主として澤田局長に質問をいたしまして、お聞きをいただいた後で御感想を述べていただきたいと思います。
 まず、関係しますから局長から考え方を聞きたいんです。国会であなたが発言される、大臣が発言されることについては、これは責任を持ってやられておるんですか、それともその場当たり、適当に逃れるためにおっしゃっておるんですか、それはどういうおつもりですか。
#38
○政府委員(澤田茂生君) 国会で御答弁申し上げたことは、当然のことながら責任を持って対処、措置すべきものだというふうに考えております。
#39
○片山甚市君 冒頭に非常にぶしつけなことを申し上げましたのは、百一国会か百二国会で電電法案を大変厳しく衆参両院で議論してまいりました。本会議でもまた委員会でも、総理に出ていただいて御意見も聞きました。その一つ一つは私たちとしては身にしみて、何回も読み返しながら、内分の発言の足らざるところもありますが、政府答弁については信頼を置いてまいったところであります。
 そこで、百一国会か百二国会で御答弁されたうち、今次的に発言が間違っておったので訂正したいと思われる箇所が郵政省あるいは政府の間で議論されたことがあるかどうかについてまずお聞きしたい。
#40
○政府委員(澤田茂生君) 電電三法に関する審議におきまして政府として御答弁申し上げた内容について、訂正を要するというようなことで議論をしたことはございません。
#41
○片山甚市君 そういたしますと、その議事録に基づいて御質問をさせていただきたいのですが、昭和五十九年七月五日、衆議院の逓信委員会議事録によりますと、私の方の安井委員が質問をしております。それに対して奥田大臣がこのように答えております。アメリカでATT分割に見られたような市内料金に転嫁されてくるようなことは厳に戒めなければなりませんし、また料金のそういった問題に当たっては、もちろん国会の先生方と相談して公正、妥当な料金体系を維持してまいらなければいかぬことは当然でございます。
 今、公社の総裁も自信を持って、そういった時代に対応しても新規参入がよしんばあって世上言われるようなクリームスキミングのような実態が起きたとしても、自分たちはその間に自助努力によってあらゆる形でそういった形をいたさないという決意表明にも私はとれましたし、また私もそうあるべきだと思っております。そういった形での料金転嫁を一般の国民に与えるということは絶対避けていただくような方向で努力してほしいと思っております。こう言っておるんですが、それについては御意見はどうでしょうか。
#42
○政府委員(澤田茂生君) 私も手元にその議事録を持っておりまして、奥田大臣からそういう御答弁があったということは確認をいたしておりまして、私どもの郵政省の考えといたしましても、この考え方というものは今日においても変わりはございません。
#43
○片山甚市君 それから半年たちまして、五十九年十二月四日の日、参議院の逓信委員会で私が澤田局長、また左藤恵国務大臣に対して質問をいたしました。その質問は、今までの議論から言って当分の間料金を値上げする用意を持たないということだがどうかと言っておりますが、そのときにはどうお答えをいただきましたか。
#44
○政府委員(澤田茂生君) 私の答弁、それから左藤大臣の御答弁、趣旨としては同じでございまして、経済の激変というものがない限り、当分の間値上げというものは行うべきでないという趣旨の御答弁をさせていただいていると思います。
#45
○片山甚市君 それでは大臣の答えておるのを読み上げると、
 今局長がお答え申し上げましたように、市内料金を含めまして値上げを行うべきでないと。今五年程度というふうなことがございましたけれども、そういった点で激変のない限りはそういうことで行うべきでない、そういうことで十分やっていけると私は考えております。こう言っております。そこで私が質問をしたんですが、
 非常に押しつけがましいんですが、電電公社の場合、総裁の立場として、国会で押しつけられるという形でなくて、今までの発言からいっておおむね四、五年と言われることになっておるんですが、いかがでしょう。決意のほどを聞きたいんです。こう言いましたら、真藤説明員から、今大臣、局長から御答弁がありました線で私どもは経営を続けていくという責任があるというふうに考えておりまして、したがいまして、今御答弁のとおり、経済界の激変がない限り、当分の間値上げということは全く考えずに経営を続けていくつもりですべてのことを考えております。こう言いました。ですから、このことについては答弁上は五年ということでお互いに確認をし合った。
 私はもう一度確認しますが、国会の合意事項だと思いますが、いかがでしょうか。
#46
○政府委員(澤田茂生君) 今先生がお読み上げになられました答弁の中に書いてある五年という意味合いというのはそういうことだろうと思います。
#47
○片山甚市君 公明党の塩出委員が十二月の七日、連合審査のときに真藤さんに、当分の間値上げをしないのですかということについて、間違いありませんと言っていますが、それについても答弁は間違いありませんか。
#48
○政府委員(澤田茂生君) 御指摘のとおり、真藤社長、「当分の間、市内料金を値上げするということはない」という答弁をしておられます。
#49
○片山甚市君 昭和五十九年十二月の十三日、参議院の逓信委員会で、私から寺島総務に対して、番号案内有料化の考えはないのかどうかについて聞きましたところ、大変前後は議論したんですが、各党からも意見がありまして、そのときに番号案内有料化に対して、有料化はする考えはないと答えていますが、それは変更されましたか。
#50
○政府委員(澤田茂生君) 今先生が御指摘になりました十二月十三日の先生の御質問に対する寺島総務の答弁というのは議事録に載っているとおりでございまして、その後これを訂正したということはございません。
#51
○片山甚市君 そういたしますと、審議のいろいろな理由はありますが、一月八日の日に電電会社の社長である真藤恒氏が、電話番号案内の有料化の問題について提起をしていますが、この背景と、郵政省の監督する立場からのお考えをお聞きしたいんですが。
#52
○政府委員(澤田茂生君) 番号案内の有料化につきまして具体的な提案というものは私どもも受けておりません。私の承知をしている限りにおきましては、番号案内の使われ方、実態把握というのを初めとしまして番号案内のあり方についてNTT内部において検討しているというふうに承知をいたしているところでございます。
#53
○片山甚市君 それは納得できませんね。これだけ新聞に書かれても郵政省は読んでないし見たこともないと言う。大体その番号案内で一年間に三千五百億円程度の欠損をしておる、大損だ、四万人の人間がやっておる、これ有料にしたらその分だけ市外電話料金を下げるような話になることにつながっていくんですがと、そう言われておっても、先ほど申しましたように、電話番号案内は有料化しませんと、議論があったんですよ。寺島さんが答えるまでの間に電電の役員の方々がああでもない、こうでもないと言っておったんですが、サービス改善の話はわかった、そこで今やっておる電話番号案内の有料化はやるのかやらないのかと言って詰めていったら、先ほどそこに座っておりました寺島さんが、やりませんということをきちんと答えておるわけですよ。答えておることをこういうふうに有料化するということはどういうことですか。一般的に言うと、これからこんなことやってもいいんですね。検討じゃないんですよ。数字で出しているんです。三千五百億円なり三千三百億円なり一年間に損をしておるので無料では困る。アクセスチャージを取れない第二電電などによる市外電話の新規参入者に電話番号案内データを使わすわけいかぬから有料としたいとまで具体的に言っていますよ。
 先ほど大木さんが言われたように、公正競争というのはどういうようなことかということについても関係しますし、そういう意味でただということになりますと、基本料金の問題や一度数、十円を決めたときの昭和五十一年のころから私は参画しておるんです。皆さんは知りませんが、私は五十一年の電話料金の値上げの七円を十円にするときも電話番号案内について有料にするかどうかという議論があって、より充実させようという意見があって、福祉電話をやりますと言っておられた。しかし、電電公社が会社になるに従って、制度を改正するに伴って、電気通信料金を値上げするのかしないのかと聞いたら、しませんということを言って、しかも年限を、衆議院では三年程度を考えたいと言っておったのが、参議院で粘って、議論をしている間に全体として五年ということになった。御答弁があったんです。
 私が聞いたのでありまして、脅迫したんではありませんから、裏取引をして自民党に頼みに行ったのではないんです。お願いしますと言った覚えはないんです。あなたの方が答えたんです。電電公社もそう答えたんです。答えておいて一月早早、正月明けになったら有料化って何てことですか。その金があれば遠距離を下げてやろう、人の金を取ってこっちへ積むなんてどあほうですよ。こちらは赤字だから上げてくれ、黒字のところは少ししか下げへんというのは、資本家のやり口としたら当然であります。あなたたちは強行してやったんですから、賛成した者同士が責任をとるべきで、私は反対したんだから責任をとるわけにいかぬですよ。ところが、国会で議論した、五年やりませんと言っておった舌の根の乾かぬうちに、一年もかからぬうちに、値上げしますとは何てことですか。値上げでしょう、それは。ゼロですから十円取っても値上げです。法文を動かしたらいいんです、そんなことを言いたかったら。何をぬかすか。生意気だよ。国会侮辱だよ。大臣、私は、国会審議については非常に熱心にやってきました。余分なことを言ったり、自分の地位をひけらかすようなことは言いませんでした。見てください。省令や政令の問題でも、どんなことでも具体的に、余分なことをしゃべっておりませんよ。全部とどめを刺して話をして、そうしてやってきている。そのときに、アメリカへ行ってみたら、ATTが七つ、八つに分割される。そうしたらそれをいいことにして、結局市外回線を使う者からアクセスチャージを取るということ、あるいはプレミアムを子会社が出すと言ってみたりしたけれども、話がつかなくていまだにもたもたしておる。ですから、そういうことでライフラインサービス、「いのちの電話」としての普遍サービスが三倍ほど値上げになったわけだし、そこで今度電電が民営化するときには市内電話を上げませんね、こういうことが基本です。これはあまねくやるんですから、しかも電話を主たる仕事にするんですから市内電話の値上げはやりませんよ、もっとサービスしますよ、市外電話を下げますよと言った。言わなければ免許制だからこれは袋だたきですよ。にこにこにこにことしてやっていて、わずかに一年たたぬうちにやったということについては納得できない。
 そこで大臣、まず電話番号案内について、あなたの方の意見もありましょうから、これ当分、上げる、有料化する用意があるんですか。認可を申請されたらするんですか。大臣から、私の言うことについて不当だったら不当と言ってください。私は、国民的な立場で幾ら考えてみても、約束が違うんじゃないか。五年たったらやるという意味じゃないんですよ。五年ほど努力するというのは、事業法が三年ではありません。会社法が五年あるんです。五年ということをしなきゃならぬということは、大木さんが今言っているように、あと三年もしなんだら、競争会社があり、どうなるかわからぬというんですが、財務的にやれるとおっしゃることですか、見ておりまして。大臣は私の意見についてどう御反論していただけますか。局長からもお答え願いますが、ひとつ明確にしてください。
#54
○国務大臣(佐藤文生君) 私も、就任早々、一月の今先生が言われた新聞を見まして、年越しに議事録をずっと勉強をしておる最中でございまして、今先生が言われたようなことが議事録に残っておるということを確認したその翌日ぐらいにそういう新聞を見まして、直感として私はそういうことをすべきではない、こういうぐあいに考えて、その後調査をしました。その結果、今局長が言われたとおりに、民間企業になった社長が、その経営の上において重役会なりあるいはそういういろんな機関において料金というものをどうすべきかということを検討するということは、これは民間機関としては、経営者としては一番大切なことであるから、それは自由にやってもよい、それは当然でしょう。
 しかしながら、国会の経緯、あるいは民間になったNTTの生まれた経緯、そういうものを考えたときに、安易に市内料金を上げる、それによって長距離の料金を下げる、そのことを安易に市内料金を上げるとか、あるいは電話案内の一〇四を上げるとか、そういうようなことが行われるということは、これはできるはずがないじゃないかというような意見を持ちました、率直に、あの新聞を見た瞬間に。したがって、私は記者会見において、経営者として合理的な原価主義的なそういうものがはっきりすること、経営の上で、それから有償の給料というものが妥当であるかないか、そういうような合理性というものがぎりぎりぎりぎりと経営の努力によって詰まって、そしてどうにもならないというようなそういうことが国民大衆にわかった上でそういうことが論議されるならまだしも、そういうことがはっきりしない段階においてそういうことを安易に言うべきでない、国会のいろんな議事録を読んだ結果、安易にそういうことを、値上げすべきではないという判断をいたしまして、新聞記者会見で質問を受けましたので、そういう答弁をいたした次第でございます。
#55
○政府委員(澤田茂生君) 私どもも今大臣の御答弁された趣旨に基づいて対応しているところでございます。
#56
○片山甚市君 私は、衆議院で三年ほど、大体六十三年ごろまで値上げせずに済むようにしたいという話だったのを、もう少し一歩進めて、いろいろ議論した結果、慎重審議した結果、五年ほどもてるという話だった。にもかかわらず、国会でそういうふうに約束しておきながら、新聞記者集めて、寝言を言って、新聞に書かして、問い詰めたら、そんなこと言うた覚えはない、言い方は違っておったというんです。そんなことは言ってもらったら困るんです。自分が言わないことを新聞記者が書くことはよくわかっている、あの人はいつもそう言っている。私が言うたのと違う、言うたように書いてくれなかった。だったら言うなというんです、新聞記者それほどうそつきなら。それは商売だから、売れるために書いたかもわからぬ。
 しかし、この料金問題が公正競争になるかならぬかの決め手であります。わかりますか。アクセスチャージの問題もありましょうし、新規参入の会社とNTTとの間に、国民にとってはやはり基本的な料金が幾らで、安くかかるのか、電電を民営化するときには安くするから、やるんですと言った。これ安くなるんですか。大臣、あなたは大分ですから東京にかけたら安くなるかもわからないけれども、あなたの大分市内の人たちは安くなる案ですか。一兆四千億円赤字があるとだれが言っておる。思いついたように言っておるが、昭和五十一年から市外電話で収入は七割、市内電話で三割だということがわかった上で、五十一年の料金を決めたんです。
 そのときは今の資本家みたいに高くつく高くつくとぬかさなかった。長距離を使うんだから金を出そう、近距離の大半の者たちに金を分けようとしたんです。今みんな欲ぼけだから、自分が払うやつは一つもしたくないけれども、取ることばかり考えている。それに加担するのが中曽根内閣でなければ、佐藤文生大臣はもう少し、電電が料金の問題言うならば今度は全部集まってきて議論してほしい、公開でやってほしい、どんなこと言うのか。私は、公正競争というなら、彼らの言うことについてどんどんこの委員会に呼んで何もかも聞かしてほしい。やみはやめてほしい。聞くんですよ、国民だから。国民が出資した、国民が持っている会社です。国営というんでないんです、国民が出資しているんです。そういうことでありますだけに、何としても今回のやり口は納得できない。
 そこで、局長に聞きます。
 一兆四千億円の赤字が市内にあるので、それを値上げしてくれることによって遠距離を下げますという話について、そういうトータルを言うならば、総合原価主義的に全国一本で料金をいただいて配分する今のシステムをやめるんでしょうか。市外電話株式会社でやるんでしょうか。市内電話株式会社でやるんでしょうか。そのための準備でしょうか。私は幾ら努力しても市内電話が成立するようなことは大東島みたいなところではならぬと思います、投資した金から言っても、使用料から言っても。不可能です。また沖ノ島についても、山村の中の過疎のところだけは電話局はできない。できないものがあるから一社制度にしたと思うんです。それを切り離して、市外電話がけるのは市内電話の電話機から市外電話がけるのでありまして、たまたま市外電話回線を余分に使うだけです。これを計算してみて、値上げしてやろう値下げしてやろうと言う。大量に使っているものについて、今でも専用回線で便宜供与しているんです。国民は割高で使っているんです。
 そういう意味で、真藤社長の言葉を言えば、熊本県であろうとあるいは徳島県であろうと、一人が一日一回余計かけてくれたら電電は黒字になる程度の赤字です、こう言って答弁していますね。御家庭が一日に一回今よりも余計かけてくれたらいいと言っていますね。そういうことを考えると、一兆四千億円というものを突然言って、国民にえらいべらぼうに市内電話をもうけさしているんだと言うけれども、市内電話がなくて市外電話がけられるんですか。唇歯輔車と違うんですか。上唇と下唇みたいに切り離すことはできないじゃないですか。アメリカなんかは何でもするけれども、日本ではそんなべらぼうな、山の中につくることはもってのほかです。本当にイワシぐらいの大きさ、サンマぐらいの大きさしかないのに、マグロを料理する包丁を持ってきてがっと切ってみるというようなあほなことをする。これも賛成しておるやつがおった。
 私は、法案を審議しますから、できるだけ丁重に、できるだけ刺激しなかったことは澤田局長知ってのとおりです。なぜならば、反対する者が大きい口をたたいてがたがた言うたら、皆さんの気に入らないで、むしろ反対されますから、言いたいことを言わずに辛抱してきた。皆さんがおっしゃることが一年たったら必ず暴露するだろうと思ったら、そのとおり値上げするじゃないですか。十円が三十円になる話が値上げじゃないんでしょうか。大臣の言うように大まかに言われても納得できません。
 もう一度澤田さんに言いますが、十円を三十円にしたいというのは値上げ案ではないのですか、値下げ案ですか。市内電話料金は今のままでおって値上げせずに、市外電話料金は下げます、遠距離は下げますといったのが電電法案の趣旨ではありませんか。あなたもそういうようなことができると言って小山さんと一緒にちょうちん合わせてやったんですから、どうですか、それについて。電話料金の値上げについては国会の議決に対して違反しておると思いませんか。
#57
○政府委員(澤田茂生君) 市内とそれから市外のコスト分計ということにつきましては、先ほどもお答え申し上げましたように、現在電電においてはそういう数字の把握というものが十分でございません。むしろ、こういったものについてのトラフィック測定装置というようなものを導入しましてこれからデータを整備しようという段階でございまして、私どもも一兆四千億という数字について確たる根拠のある実証的な数字というふうには承知をいたしてないわけでいざいます。もとより電電の電話料金の問題につきましては、当国会におきましてもいろいろ御議論がございまして、特に遠距離料金の割高ということをいかに是正するかということも一つの大きな課題であったわけでございまして、今日でもその課題はそのまま引き続いているものだというふうに思います。
 ただ、市内が赤字であるから、それを上げて市外を下げるということが妥当であるかどうかということにつきましては、私は、今申し上げましたように、料金自体の問題につきましては実証的な計算に基づいたものでなければならないということが大前提でございますので、まだそういうことを議論するときではないというふうに思いますし、先ほど来大臣からも御答弁ございますように、また、先生の国会審議の過程における御指摘もございましたように、今度の民営化自体というものがNTT自体の効率化、活性化というものを図って、より安く、よりいい質のサービスを提供することに努力をするということが期待をされているわけでございますので、私といたしましても今までの国会の御答弁の趣旨、御審議の経過というものを踏まえまして、NTTの民営化のためのメリット還元というのが民営化直後に値上げという形で行われるということはないものというふうに考えているところでございます。
#58
○片山甚市君 この発言は、民営化直後の値上げをしたいという意思ではないと言うんですか。これはあなたたちが黙っておったら申請してくる問題と違うんですか。予備行動ですよ、花火を打ち上げて。世論操作でしょう。それで、みんなからワイワイ言われたらやめておこうと。いつも真藤方式というのはぱあっと打ち上げて、わあっとたたかれたらちょっと引っ込んでおいて、様子を見てまだ出てくるという、スッポンみたいなやり方ですね。そして、おれは言わない、私は言うたことない、そう言ってやってきたんですよ、民営化について。私らはしょっちゅう会ったからよくわかるけれども、純粋の民営化なんかできないよ、そんな大きい会社できないますべきでないよ、そんなこと言うたけど、一番先に最もこれはいいですと言ったのは真藤さんじゃないですか、土光さんと組んで。そうでしょう。あの臨調の人たちが全部やったんですよ、私から言わしたら。納得できないです。
 今、澤田さんが言われたから、大臣にもう一遍聞きます。きょうはそれ聞きたいから来ておるんです。私たちが審議したことについては尊重されてないと私は思うんです。私の心情について、国会は軽視されておる。勝手に花火を打ち上げて何でも、案内の有料化もそうでありますが、料金体系についても同じように勝手に予定線引いて、おれが誘導したからうまくいった、電電公社の民営化でも、おれがやったからうまくいったということを言っておる。それだけのことを言うたがら、組合も協力してくれたので電電三法はうまくいったと思っている。納得できないです。
 大臣、私は審議の内容からいって、料金問題、料金を上げるようなときには当局とよく事前に話をして、世論についてこたえられるようにすべきではないか。先ほどの話でいえば、当該者がやるべきだと言うけれども、一〇〇%事業を持っておるところですから、その発言は非常に大きいんです、競争相手はまだないんですから。このときには、五年間やらないと言ったんだけれども、どうしようかという話があって、そんなことできないと言うたのはいいけれども、今後NTTが料金値上げになるような改定をすることについて――下げるのについては、御承知のように国会を通じて、よろしい、御苦労さん。ただし、余り無理をして下げたら経営はうまくないよということを言ってきておるところですから、上げるときには必ず国会に事前に説明をしてもらうようにしてもらいたい。説明、どうです。これからNTTがもし料金を上げる案をつくりたいときには、我々に対して、電気通信の新体制等に関する小委員会がありますから、小委員会なり本委員会で説明してもらうように大臣として骨を折ってもらいたいんですが、どうでしょう。
#59
○政府委員(澤田茂生君) NTT自体におきまして、料金値上げの具体的な案というものを今持っているわけでないというふうに私ども承知をいたしておりますし、真藤社長自身そういうふうに現実において値上げということを考えてないということを国会においても答弁をしておられるわけでございますので、私どもとしてはそういう方向での値上げということを現実の形で進めているというふうには私どもも理解をしてないわけでございます。
 今までの御審議の状況、また民営化による努力というものを一刻も早く国民に還元するということが期待されているわけでございますので、軽々な値上げというものは私どもも認めるつもりはございません。したがいまして、料金の問題等につきましては我々としても今後とも慎重に対処することを求めていきたいというふうに考えております。
#60
○片山甚市君 大臣どうですか。
#61
○国務大臣(佐藤文生君) 今局長が言われたとおりの考え方でございます。
 電話料金の値上げというものが社会経済活動なり、あるいは国民に与える影響が非常に大きいわけでございますので、そういうようなことについて具体的に将来もしも起こった節の私の考え方としては、やはりいろんな手続がありますと同時に、国会の先生方の意見というものを聞きながらやっていくということは、これは当然でございます。
 したがって、現時点においては、予算委員会でも真藤社長が電話料金は上げませんということを明確に答えておりますので、この点については、今局長が言ったように、実際総原価主義のその原価の現実というものがまだつかまれてないわけでございますから、電話料金の値上げの具体的な措置が、私は、NTTの内部においても明確にできてないし、国民もそれが理解できてない、こういう現況でございますから、電話料金の値上げというものはあり得ないと、安易な、そういうことを言うべきではないと、こういうぐあいに考えております。
#62
○片山甚市君 大臣の答弁はわかりましたけれども、真藤さんがしないなどということは真っ赤なうそで、昭和六十三年にやりたいと言っているんです。なぜならば、事業法の見直しのときにと言っています。奥田国務大臣がどう答えているかといいますと、それについて、安井委員の質問に対して、
  世界的にも誇り得るこういった高い通信技術、そして全国のネット網、世界でも誇るべき形で、すぐつく、すぐかかるという目標を達成してきたわけでございます。したがって、アメリカのATT分割、その後の混乱状況もある程度情報を得ておりますけれども、今回の法案に当たりましても、全国あまねくそういった形の電電公社が達成してきた、こういった公的な形というものはますます強化さるべきでありますし、今後ともこういった形は大事にしていかなければいかぬと思っております。したがって、臨調の民営・分割という形の中で現実論としてそういった実態を踏まえて分割という形を今回の法案でもしていないわけでございますし、今後ともそういった形でまいりたいと私は思っております。
 ただ、見直し規定を設けましたのは、一種事業にも今回一定の資格を付与しながらも参入を認めることになりました。そういった形で果たして、この一元体制を維持しながらもこの参入の結果が社会、産業的にも国民生活的にもどういう環境変化をもたらすであろうか。あるいは、例えばデータ通信、データの部門、今現在、電電が一種事業者であり、かつ二種事業の大型のそういったVANに似たようなあらゆる附帯メディアのサービスも行うわけでございますから、これらが将来において公正競争を欠くという形の影響が出てこないであろうか、あるいはそれに基づいてその部門のあるべき姿として分離の方がいいのか悪いのかという検討材料も含めての見直し規定でございまして、分割という形については私は考えておりません。ところが、事業法の見直しのときに通信料金を変えてくれることになっているのでやりますといって、解釈してくれていますね、真藤さんは。局長、発表しております。考えてないのと違うでしょう。六十三年の事業法の見直しにまた自民党の人たちに言って、けしかけて、がたがたと、選挙してやるとか何とか言うんだろうと思うんだけれども、乗るんではありませんか、私心配するんです。郵政省は、そのとき局長はずっとはおらぬから、またかわる、かわった者は新米だからまだわからぬ、大臣もまたかわったらわからぬ、かわらぬのは金と力を持ったやつですわな、白でも黒でも言えるような人間ですわ、それでなければ船会社なんか経営できませんわな、実際なかなか難しい。今までの経過から言いますと、私は、きょうは三年後の見直しという、事業法の見直しについて電信電話料金、料金体系について直すという計画を持っておるんですから、経営形態は違うと思うんです。料金体系というものは別に今検討されていると思うし、彼は必ず事業法の見直しのときに電話料金を変えてもらうようにしているんだと言っていますね、するんだと言っていますね。まるで郵政大臣みたいに言っていますよ。事業法という法律は出せると思っておるんです。これは郵政省、国会がするんです。特殊法人であろうと本来改正ができる道理がないんです。少し頭が来ておるんじゃないですか。賢過ぎるんじゃないですか。佐藤文生郵政大臣は素人だが、中曽根派の者だから何言っても私は中曽根に任命されたんだからええと思っておるのと違うんですか。私は遠慮したりしないです。もともとこういう性格ですが、おとなしかっただけに納得できない。大臣、三年後にやりますとかいうことでなくて、資料が出たらやはり資料を見て、そうなるかどうかわからぬけれども、安くなるように考えるというんならわかるんです。私は、十円が三十円になる前提で大いにキャンペーン張っておるんです。新聞記者にもどこにもやっておるんです。たまたまその新聞記者が日ごろ聞いておることだからおもしろいことぱあっと書いてあっても、私の設定です。これは新聞記者聞いておりませんがね。
 大臣にお答え願いたいのは、今から二年たてば料金の値上げをするんですか。私は、アクセスチャージの問題を含めた問題は当事者の自治問題としてやるべきことだと。そういうふうに決めたらアクセスチャージを郵政省が認可するかどうかだと。何も郵政省がこれだけアクセスチャージ取れということになっていないということは法律審議のときに決まりましたね。そうでしょう、澤田局長。アクセスチャージというのは当事者で決めることだけれども、決めたことが妥当かどうかということは郵政省が見ると。そういうことになりますと、今問題がありながら、アクセスチャージを取らないために、一兆四千億の赤字をてこにして市内電話料金を上げればいいと言っておるんです。わかりますか。アクセスチャージを取ることになれば大変もめるから。全部財務報告せにゃいかぬと。電電の財政がわかってしまうと。これをやめて、赤字があるんだということにして、市内電話料金を上げてくれたら、アクセスチャージ取らずに民間の人どんどんおいでくださいということになる。こういうことを考えておるんです、手の内はね。納得できませんが、いかがでしょう。
#63
○政府委員(澤田茂生君) 事業法の見直しとそれから料金改定というのは、これは全く関係のない私は次元の違う問題であろうというふうに考えております。したがいまして、むしろ事業法におきましては、先ほど来申し上げておりますように、事業者が競争の中で切磋琢磨して経営努力をする、そしてより利用しやすい料金に改善をしていってくれるだろうということを、民営化に当たって、国民も利用者も期待をいたしているだろうというふうに思うわけでございまして、アクセスチャージを取らないかわりに料金値上げということにつきましても、アクセスチャージ自体についていろいろ議論があるわけでございますが、そういったものとの代替になるというようなものでは私はなかろうかというふうに考えております。
 ただ、アクセスチャージ問題につきましては、この問題のアメリカにおける経緯というようなこともございますし、また、NTTの市内網の維持費用、それからその不足分を新規参入者に負担をしてもらおうというのが基本にあろうかと思いますけれども、先ほども申しましたように、市内における料金の不足額ということ自体が明確でございませんので、その辺のところを踏まえた議論というのがなかなか進まないのかなというふうに思うわけであります。
 いずれにしましても、先生御指摘のように、アクセスチャージ等の問題、事業者間の接続の協定自体につきましては、まず第一義的に当事者で十分話し合いをしてもらうということであろうと思いますし、その話し合いの中で利用者に対する不利益というようなものをもたらすことでなく、また競争が阻害されることのないような、公正妥当な解決というものが円満に図られるように私どもも見守り、また相談があれば相談にあずかって、早期にそういう形で円満な解決ができるように私どもも努めてまいらなければならないと、こういうふうに考えておるところでございます。
#64
○片山甚市君 私は市内電話料金が赤字であることは初めから知っておって五十一年の料金値上げのときに議論をしたと言っておるように、この十年間全国の収入で全国の電話を経営するから成り立ったわけですよ。市外電話だけで市外電話の収支を合わそうとすれば、余るから値下げできます。それが市内電話だけでやろうとすれば、市内電話初めから足らないのは電話つけたときから決まっています、大臣ね。子供じみたことを言うのはやめてほしいと言っておるんです。田舎の人がなくてもいいんだと言うんなら、択捉、国後、歯舞、色丹みたいなのは要らぬということなら、だれも人はおれへんのや。要るというなら、我々の祖国だからちゃんと人間が住めるようにしようじゃないかと。今電話がなくてはどうにもならぬです。一時間電話がけても二百円かからぬ、安過ぎるじゃないかと。それは昔から電話をつけてきたから、お金をみんなが出して債券買ってやったからかけられるんです。何も真藤社長が来たから一時間で二百円になったのと違うんです。むしろ税金を払うこと好きだから、税金払って自民党や皆さんに喜んでもらおうと一生懸命やったことは事実です。売れ売れ、働け働けとやっておる、一生懸命やっておる。働くことに反対しておるのと違うんです。
 そこで、そういう結論からいって、局長、料金については、やはり現状からいえば、検討して、速やかに情報化社会に見合うような形のあり方を決めなきゃならぬと思いますが、株式会社になりましたから利潤も加えなきゃならぬと思いますが、その検討をいつごろまでに大体理論的にされるつもりですか。この間、研究会の一部が発表しておるようですが、そういう中で国民のコンセンサスを得てやっていきたいと思いますが、まず局長に聞いて、大臣の所見を聞いて終わります。
#65
○政府委員(澤田茂生君) 新しい民営化体制の中における、競争状態の中における電気通信料金のあり方についてということで、私ども、事業法に書かれてございます料金原則というものを実現するためにどういう考え方で対処すればいいかということにつきまして、昨年の三月に電気通信審議会の方に御検討をいただきまして答申をいただきました。さらに、それを具体的な料金として私どもが認可をする、あるいは事業体がその料金を改定する、あるいは新しい料金を設定するに当たっての考え方と申しましょうか、こういったことの基準になるものにつきまして再度電気通信審議会にお諮りをし、これにつきましても御答申をいただいたところでございます。
 私どもそれを受けまして、これは私どもの内部処理のための基準でございますけれども、これは関係事業者にも十分理解をしていただきまして、それに基づいた料金のあり方というものを御検討し、またそういうものを設定してもらうということで今取り組んでいるところでございまして、これからの料金改定あるいは新しい料金を設定するに当たりましては、私どもが審議会からいただきましたそういう基準に基づいた形で料金というものを定めていくということになるわけでございます。
#66
○片山甚市君 大臣。
#67
○国務大臣(佐藤文生君) 自由競争の体制に持っていくということで民営化というのが行われているわけでありまして、そうするならば自由競争になったときに大分市内、私の方の別府市内の電話が自由競争にいつごろなるんだろうかと率直に私は考えました。ところがならないんですね、これは。ならないんです。独占です。そうすると、そういうような幹線は自由競争になっていき、長い時間かかって、それは幹線の利用によってはそれが自由競争だというけれども、市内のこういうところというのは独占で、NTTのやはり強いシェアというものが使われておると、こういうことになりますがゆえに、市内料金がこうこうだから、遠いところの電話料金をこうこうだからといったようなことの判断は私は間違いじゃなかろうかと思います。
 したがって、総合原価主義でどう対処していくのか、あるいはNTTの給料体制が妥当なものであるかどうか、経営の合理化がどこまで進んでいるかというぎりぎりのところまで努力していただく、そうしなければ料金問題に転嫁する必要はないと、こういうぐあいに基本的に考えて、今局長が言ったように、法定料金から認可料金になったわけでございますから、その責任者が私でございますので、そういうところに十分な配慮をしながら料金問題には対処していきたいと、こういうぐあいに考えておるわけでございます。
#68
○片山甚市君 いろいろと言いましたけれども、私は国会審議を軽くみなして、どっかへ連れていって話をしていただくことで委員会でもうまく進むような考えでは困るんで、ここで発言をされたことは千金の重みを持ってやはり受けとめていく。私は、ですから言ったことはすべて皆さん方の中で言われたことを援用して、それならば一月四日とか一月二十何日とかいう真藤発言というのはあり得ないことだと思いました。しかし大臣の方から十分にその点は気をつけてやると。
 そこで。これからの問題としては、大木先輩も言いましたけれども、公正競争とは何かということをきちんとしないと、やはり大きいだけに弱さを持っているのがNTTです。上御一人は立派なことを言いよるけど、やはり下の方へいったらもう本当に脂汗を流してやっておるんです。節約をして一千億円もうけたと思うと、トンビに油揚げというか、八千億ぱっと税金などに取られて、年度末手当見ても去年よりふえたかというとふえてない。いろいろ横並びがあるんでしょう、いろんなことあるんでしょう。労働組合としては納得しておっても、元労働組合の責任のあった者にとっては、あれだけ働いておる職場の人について報われたんだろうか、言ったら飛ばされる、本人の意に反して今度は免職できることになりましたね、株式会社になったから。公社法のときはなりませんよ。みんなそれが恐ろしいんです。言わないんです。はいはいと聞くんです。物事は満場一致決まるんです。満場一致決まるということは御承知のように大変な圧力があるということです。私ども組合の大会へ行ってもどこへ行っても、もう上の人の言うことを聞くけど下から言うのはおべっかだけです。これだけ節約しました、これだけよくしましたと言うことはあっても、金の要るような話をしたらその三倍をもうけよということになる。
 そういう意味で、NTTに対する公正な意味でのいわゆる協力をしていただいて、それが太らなければ民間企業が全部育たないですね。私は、新規参入のところが育っていくのにはNTTが協力する体制になきゃいかぬと思う。協力するためにはどうしてもNTTが経営不安を持ってはいかぬ。そういうことで相互の対話をお互いできるようにしていただきたい。これは私の希望でありまして御答弁は要りませんが、特定の人に対して言うんじゃなくて、NTTがもう少し法律を守った形できちんとしてもらいたい。そのために郵政省はきちんとそのときには時間を置かずに適切な指導をしていただきたい。
 以上です。終わります。
#69
○理事(岡野裕君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時より再開することとし、休憩いたします。
   午後零時二分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二分開会
#70
○委員長(大森昭君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、郵政行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#71
○長谷川信君 まず、大臣にお聞きをいたしますが、昨今、いろいろ官業、民業の議論が行われていることは御案内のとおりであります。私は、官業だからいいとか民業だから悪いとか、あるいはその逆だとか、そういうことでなく、どちらがサービスがよいか、どちらがまた能率が上がっておるかということがこの官業、民業の判断の基準になければならぬと思うわけです。海外のいろんな郵政関係の事業を見ましても、官業でも廃止されているのがありますし民業でも倒れているのがありますし、また官業でも栄えているのがあるし、その反対のものもあるということで、これから特に、円が今百七十五円、年内中に百六十円くらいまでいくだろうと言われている。来年は事によると百三十円くらいまでいくかもわからないというような大変な議論も出ているようでありますが、そういう中で、特に能率、それからサービス、そこに重点を置いて物事を考えるということが基本でなければならぬと思うんです。
 そういう意味で郵政事業を見た場合、全体的にはわずか三百億足らずの金で五兆円、六兆円のこれだけの大きな事業をやっておる、まさに抜群の能率を上げているのではないか。なおサービスも、郵便局は津々浦々までありまして、とても大都市銀行の及ばないサービスを国民に与えておる。そういう意味では、郵政関係の事業は官業ではあるけれども、サービス、能率の点においてはまさに抜群の実績をおさめていると私は思うわけです。
 それで、若干いろいろと午前中も大木先生からもお話がありましたし、片山先生からもお話がございましたが、大臣からもさっき御答弁いただきましたが、いろんな方からいろんな議論が出ていることもさることながら、私はそういうことで物事を判断しなければならないというふうに考えておりますが、大臣の企業に対する基本的な考え方はいかがでございますか、まずお伺いをいたしたいと思います。
#72
○国務大臣(佐藤文生君) 郵便貯金の民営・分割論というのを私も昔からよく聞いております。それなりの理由を言っておるように聞いておりますが、郵政大臣になって、さらに私の知らない面を研究してみて、基本的に今の体制でやっていくということが、私は庶民の皆さん方の意思に沿う考え方であるということをまず冒頭申し上げておきます。
 というのは、官営とかあるいは民営とかいう諭旨の境目に、そのやっていることが硬直化しているか、そしてやっていることが赤字になっているかどうか、赤字にならないためにどのような創意工夫が展開されているかといったような非常にフレキシブルな組織のもとにやっていくならば、私は問題ないと思うんですね、今の郵便貯金の制度が。
 そこで、御承知のとおりに預貯金を郵政省が扱って、そうしてその支払いの方は、使い道の方は大蔵省にお預けして財投ということで公に使っていただいておるという、一本に考えた一つの金融機関であって、形は国営であるけれども内容は税金で給料を払っておるわけではない。そういうことになるというと、長年の百年の歴史の伝統の上に明治の先輩がつくり上げたこの郵貯の仕組みというものは国営民活銀行であろう。そうして独占にならないように内部で預け入れと、それから使い道というものを二つの省でもって分割してやっているということ。それから、市中銀行との競争状態、こういうことを考えていくというと、今の形態ということをよくも先輩が築き上げたものだということで、私に深い自信を与えていただきました。したがって、私は先ほど言いましたとおりに、今の経営形態でやっていくことが、郵貯を愛する国民の皆さん方に対する基本的な考え方である。
 ただ四、五日前、私ちょっとこういうような御質問があるんで調べてみて私自身も勉強したいと思ったんですが、英国のラファティという企業、世界的な預金金融調査機関でございますけれども、それの発表を見ましたところが、郵貯が三千五百四十五億五百万ドル、約百兆円の残高がある、そして六万六千人の郵貯の関係の職員が頑張っておるわけであります。そうして、イギリスのバークレーズ銀行というのが七百三十四億四千六百万ドルの残高があって、十二万五千九百人の方がこれに従事をしているということを考えたときに、日本の郵貯というものは最も世界一の効率的な運営をしているすばらしい制度である、こういうぐあいに評価しておるわけです。
 そこで、私はこれを見ましてますます自信を持ちまして、世界のベストテンの中に郵貯がトップ、アメリカが二つの金融機関、日本が第一勧銀、富士、住友、三菱というぐあいに四つの金融機関がベストテンの中に入っておるというこのデータを見たときに、私は郵貯というものが市中の金融機関と相競合しながら世界のベストテンの中に入っておるというこの姿というものは誇るべき姿である、こういうぐあいに私は考えまして、先生のお答えとしては今の体制を維持していく、こういうぐあいに考えております。
#73
○長谷川信君 今の御答弁、私ども全く同感でございますが、なお日本国内における官業の中で、まれに見ると言っては語弊があるかもわかりませんが、今大臣御答弁のように、非常に能率がよくて、サービスがよくて、まさに今世界の十指の中に入る、こういう官業体制というものは当然堅持しなければならないし、なお一層このサービスの拡大とそれから能率の増進に励んでいただきたいということでお願い申し上げておくわけであります。
 それから、貯金について大臣の御意見を承りたいと思いますが、これは今大臣おっしゃいましたように、明治以来我が日本の国がわずか百年の間にこれだけ大きくなったのは、これは原因はたくさんございますが、まず勤勉である、それから勤倹貯蓄の精神が世界各国と比べて著しく旺盛であったということが私は今日の日本の源泉だと思っておるのであります。
   〔委員長退席、理事片山甚市君着席〕
したがって、いろんな批判もございますし、いろんな各国からの意見もあるようでありますけれども、この勤倹貯蓄の精神というものをいささかもたゆめるようなことが行政の中で私はあってはならぬと思う。それは変なゆがんだものでそういうことがあればこれは別でございますが、純粋な意味で勤倹貯蓄の精神を日本から引いたら、本当に日本の国などは資源もないし土地もないし頭数だってそれほど多くもないんだし、それが今日の日本を築いたのはまさに勤倹貯蓄と勤勉性のしからしむるところで、それをたゆめるようなことはいささかもあってはならない。そういう意味で特に金利の自由化がもう既に実施をされております。これからそれが小口金融の、小口預金の方にもいろいろ波及するということでございますが、これでそういういろいろ金融情勢の変化に伴って郵便貯金の今までの実績とか今までのずっと経過というものは、今私がお聞きしたとおり、また大臣の御答弁のとおり、まさに抜群の成績を上げているわけでございますが、これから金利の自由化、サービスの向上、自由競争ということになりましたら、今までの郵便貯金は若干やはりそういう体制に即応した対応をせざるを得ないというような感じもしないわけでありません。
 そういう意味で、貯金局長、これからそういう金利の自由化も含めて、あるいは金融の自由化も含めて郵便貯金全体のこれからの方向というものをやっぱりいろいろ研究する必要がある。このままの形でこう行くことがいいか悪いか、あるいは今のいろんな体制というものにいつでも対応できるような、反応できるような形にして、あるいは先取りをしていかなきゃならないというようなことも考えられると思うのでありますが、そういう面で貯金局長、現場御担当の方から一応御説明をいただきたいと思います。
#74
○政府委員(塩谷稔君) 長谷川先生がおっしゃるとおり、これから金融自由化あるいは金利の自由化ということで大変変動の時期を迎えているわけでございまして、いろいろな指標といいますか、特徴が挙げられると思いますけれども、その主なものといたしまして、やはり金融の国際化ということ。金利一つあるいは金利だけではなくて金利を動かす要因として国際的な為替相場の変動でありますとか、あるいは国相互間の貿易の問題とか、いろいろその多様な国際的条件が絡んでいるということ。それから、金融が御承知のとおり、かつての手作業、そろばん時代からエレクトロニクス化しておりまして非常にコンピューター技術というものが発達してきているということ。それから、国債が大量発行されまして、それが出回っていると。そういう市場で国債が大量に発行され取引されるということから実態として市場の何といいますか、価格メカニズムによって金利が決まってくるという、そういった状況が出現しているわけでございまして、規制金利の法的な仕組みとはもっと進んで実態が進行しているということが言えると思います。
 それやこれやで金融自由化がこれからも急速に進展してくるということになりまして、その中での預貯金金利の自由化ということ、これももはや時代の趨勢でありまして、預貯金金利の自由化ということにつきましては、大口の預金につきまして順次金利自由化が進展しておりまして、これが小口預貯金の面にまで及んでくるということ、これが大口に引き続いて逐次実施されていくことになるだろうという見通してございます。
 そうした状況の中で、私ども郵便貯金事業は金利自由化に積極的にかつ的確に対応していかなければならぬと思っております。積極的にと申しますのは、なるべく早期に大口に引き続いて小口の自由化ということを実現したいし、的確にということは、現実に即応していろいろ、これはお金の問題でございますので、信用経済の仕組みでありますとか、あるいは民間金融機関も含めてそういった金融機関の経営状況というものを十分に配意した上で預金者の信用を得たままで継続していかなければいかぬということもあります。そういった現実即応ということも考えなければならないと思うわけでございます。
 いずれにしましても、金利自由化ということ、これは完璧にといいますか完全な自由化としては、それぞれの金融機関が自主的にその都度市場の金利の動向でありますとか自分の金融機関としての経営状況などを勘案して自由に金利を決定するというのが一つの現出し得る状態として考えられるんでありますけれども、それに至る過渡的な措置として市場金利連動型預金、いわゆるMMCと呼ばれるようなもの、これも現在大口については実現を見ているわけでありますけれども、小口の市場金利連動型貯金というものの創設も考えていかなきゃいかぬというふうに思っております。
 こういった形で預金面、お客さんに商品を提供してお客様からお金を預かるという、そういう預金面で市場実勢を反映した自由化商品を提供するということも大事でありますけれども、それは同時に預かったお金をどう運用していくか、資金運用面にやはり同じ市場実勢を反映した仕組みというものを考える必要があると思うわけでございます。言いかえますれば、市場金利で資金運用をしないと、そういう形で資金運用の実を上げないと預金者に支払う利子という形でそれを還元する元が取れないということになるわけでございまして、入りの面と出の面の自由化ということは表裏一体の関係にあるというふうに考えているわけでございます。私ども、そうした形で資金運用面に市場の実勢が反映される仕組みといたしまして市場金利による資金運用制度を創設したい、現在の全額資金運用部預託、財投運用ということではなくて、郵便貯金が主体的になってそのときどきの市場金利を反映した資金運用制度を考えたい。具体的には郵便貯金資金による国債の引き受けというようなことも考えたいということで、予算編成の時期などには関係の向きと鋭意折衝していきたいというふうに考えている次第でございます。
#75
○長谷川信君 いろいろ御説明聞いたわけでございますが、金利の自由化がもうどんどん進んでいることはこれは間違いないですね。今、個人貯金が四百兆円あるというんですな。そのうちの百兆円が郵便貯金ということになるわけで、したがってこの郵便貯金の占めるシェアというのは非常に広くかつ大きなものがあるわけでございますが、国民が百兆円の金を郵政省というか郵便局に預けているわけですから、今の金利の自由化ということを前提にしてこれからそれがどうなるのかという若干の心配も私はあると思うんですよ、預けている人は。だから、今あなたがおっしゃったようなことを何かわかりやすいような説明文とかあるいはパンフレットとか何かをつくって、今すぐじゃないですよ、それを小口金融自由化のちょっと前くらいに、あるいは事前に国民に知らしめる必要があると思うんです。そういうことでお考えいただいたらどうかと、これは御要望で申し上げておきます。
 それから今、非課税、マル優の問題でありますが、大臣、昨今マル優というと何か悪いごどのような印象を与えるようなそういう風潮がないわけではありません。私は、先ほど申し上げましたように今百三十兆円の国債を発行して、物価がもう極度に安定をしておる。むしろ若干下降に入っているような現象もないわけではございませんが、世界のどの国を見ましてもこれだけの国債を発行して物価がぴしっと安定している国は恐らく日本以外にはないと思うんです。そういう意味で、今のこの四百兆円の個人預金の何というか国の物価、財政に対する安定度の貢献というのは、これはもう大変なものがあるわけでございますが、その中でマル優をやめたらどうかという議論、これはまあこもごも出ていることは私どもも承知をいたしておりますが、さっき申し上げましたように、日本の財政金融あるいは明治以来のずっと流れで今日の日本があるのは、勤勉性と勤倹貯蓄の精神が大方その今日のいい状態の大勢を占めておるというように私どもは子供のころから教えられておるし、今でも私どもそう思っておりますよ。
 近ごろマル優というと、何かそれはどうも余り好ましからざるものだというふうな風潮がないわけではない。私は、むしろこれはやっぱり貯蓄奨励というふうなことも含めて、財投の問題もありますし、まあいろんな――この間、韓国の国会議員が私といろいろ話しましたが、私が、あなたのところ金がないないと言っているものだから、あなたのところも公債を発行したらいいじゃないかといって話をしたら、公債発行しても買い手がありませんと言っておりましたね。なぜ買い手がないのかと言ったら、やっぱり民間預金が、それは最近は上がっているようでありますが、今まではほとんど日本とはもう段違いのほど下がっておる。したがって、公債も売れないし物価も上がっているので、ああ、日本はうらやましいな、今私のところはどうにもならぬから金貸してくださいよというふうなことを話をしておりましたが、まあ日本の今の状態というのはまさに私は大変好ましい状態であると思うんですね。そういう中でこのマル優制度を一時に廃止をするということが果たしてその勤倹貯蓄の精神をたゆめるというところまでいかないかもわかりませんが、若干ブレーキをかけるような感じがしないわけでもない。そういう意味で、この非課税貯蓄問題について大臣の御見解をお聞きいたしておきたいと思います。
#76
○国務大臣(佐藤文生君) マル優廃止論が、やはり税制問題を語る過程において必ず政府・税調においても私の方の党の税調においても実はその都度出るわけでございます。また、それが議題にのっております。これをどうするかということ、その諭旨の分かれ目と、非常に重要なポイントは一体何だろうかと考えたときに、やはり私どもは郵貯を愛する国民大衆の立場に立ってこれを判断するというのが私は基盤であろうと思うんです。
 そういうことを考えたときに、マル優の廃止論というのは、マル優によって日本人の貯蓄心というものが金融機関に集中されて、農協の預金においても、あるいは民間の市中銀行においても、あるいは郵貯においても非常に高い水準で日本の個人貯蓄というものが国際的に高いランクであるわけでございます。そこで、マル優があるから民間の市中銀行も国際的ランクでベストテンの中に四機関入っているとか、あるいは百のランクの中で日本は二十七機関入っていると。それからアメリカの方では、ベストテンに入っているのは、アメリカの金融機関は二機関入っている。それから百のランクの中では、アメリカでは十四機関が入っていると、こう報道されているんです。
 そうしてみると、国際的に郵貯も民間の金融機関も農協も挙げて高い水準に国際的に入っているということは、国民の貯蓄心だろうと思うんです。マル優があるからというようなことばかりでなくして、国民の貯蓄心に支えられておると。
 それで特に郵貯は、御承知のとおりに、先般、これは私が聞いた話ですけれども、アメリカのコロンビア大学のパッシンという教授が一カ月ほど前に来たときに、日本にすばらしい組織があって近代日水をつくり上げていると。それはどんな田舎に行っても小学校の分校がある、それからどんな田舎に行っても駐在所がある、どんな田舎に行っても郵便局がある、これが近代日本を支えている大きなすばらしい組織だと。その郵便局が非採算地域でも金融のサービスをしておるという明治の先輩から残されたこの三つの大きな組織というものは、それぞれ教育に治安に、あるいは金融面に財政面に大変な貢献をして、特に郵貯は国営といいながら民活である。こういう姿というものは学ぼうと思っても学ぶことができない。それを根本的にメスを入れようということは余り視野が狭いんじゃなかろうかというのがマル優廃止論に対する私の考え方でございまして、税調あたりに出まして私はこのような考え方を述べながら今の諭旨を展開していきたいと、こう思います。
 ただ、百兆という大きな力になってきましたので、その運用面が、入ってくるお金と、それから使う場合に今度は半分残しているとか、四〇%しか使わないとかいうのが元凶になってきたわけでございますので、この運用面について将来改革をしていく必要があろうということだけは言えると思います。したがって、将来大蔵当局と十分に連絡をとりながらその運用面について検討を加えていく必要があろうと、こういうぐあいに思っている次第でございます。
#77
○長谷川信君 非常に的確な、なおまた私ども大臣の御答弁非常によく理解できるわけであります。今までの歴代郵政大臣の中で一番いい答弁をいただいたと思います。これからも御期待を申し上げます。
 なお、続きでございますが、預金の窓口でチェックをするということに今なってますね、特に三百万とか五百万とか持っていくと。これはもう決まったことでもありますし、いろいろ意見があるようでございますが、私はいつか郵政政務次官しているときにスイスに視察に行きまして、それでスイス銀行のたしか副頭取でしたかな、出てきていろいろ議論をしたことがあるんですよ。
 そのときに私はその副頭取に聞いたんです。あなたの銀行は随分世界各国から金が集まっているが、その原因は何ですかといって聞いた。日本よりもむしろスイスの方が集まっているが、そういう失礼なことは申し上げなかったけれども、さして大きな国でもないのに随分たくさんの預金が集まっている。この原因は何でありますかといって聞いたことがあるんです。そうしましたら、その副頭取いわく、秘密を守ること、これがまず第一であります。それから第二は、インフレの進行率が非常に緩慢、世界各国でも一番――三、四年前ですから今はどうかわかりませんが、当時としては世界一インフレの進行率が低い。金利はどうですかと言ったら、金利はそれほど重要な要件ではありませんと言っておりましたなあとまあ種類が多いとか引き出しが簡単だとか、あるいは声紋でもって引き出しができるとか、いろんな説明をしてましたが、それはまあ五つも六つもございましたが、まず第一は秘密性だと言ったんです。
 昨今、貯金をするときに、例えば三百万なり五百万なり郵便局の窓口へ持っていくと、ちょっと多いようだがあなたは何でどうのこうのと、名前はどうだとか生年月日はどうだとか聞くことになっていますが、これは必ずしも悪いとは申し上げませんが、例えば私の家内が結婚してからもう四十年ですよ、だから月に一万円ずつ、ごまかしているわけじゃないけれどもへそくったとしてもまあ三百万か四百万ぐらいになっているわけです。だから、そういうものまで名前は何だとか年が幾つかだとかまで聞かれれば私は必ずしもいい印象を与えないと思いますね、秘密性が保持されなくなる。
 大臣、貯金局長きょう御出席でございますが、貯金局長の奥さんのへそくりが幾らだかおわかりですかといって私が聞けば明確な御答弁は恐らくいただけないと思いますね。大臣も、奥様のへそくりは幾らですかと今私が聞いてもウーンとおっしゃるかもわからない。したがって、預金の第一条件はやっぱり秘密性だということ、これは悪い意味の秘密性じゃありません。だから、日本でグリーンカードをやろうと思った、それでスタートしたら預金ががたがたと減ったことありましたね。だから、仮にへそくりをあすまで幾らだか残高持ってこいと言えば、みんな使って、いやありませんよということになるかもわからない。そういう意味で私は、貯金そのもの自体、やはりそういうものもある程度大事じゃないかと思うんですね。
 今の大蔵大臣じゃありませんが、前の大蔵大臣が、私が予算委員会で聞いたときに、金というのはやっぱり暗いところへ行きたがるものですと。悪い意味じゃありませんよ。どこへ一番行きたがるといったら、まず財布の中。二番目はどこへ行きたがるかといったら、たんすの中。その次はどこかといったら金庫の中。それから天井裏だとか押し入れの中とか、いろいろ言っていましたが、暗いところ暗いところと、それは秘密性をやっぱり保ちたいからという一つの庶民の表現であると思うんです。そういう意味で私は、むしろ本当に悪い金があったら、これは三十万、五十万の金は別として、何百万、何千万の悪い金があったら、それは窓口へ来る前に国税庁がチェックすべきだ、むしろ、もっと悪い金があったらそれは警察庁がチェックすべきだ。郵便局の窓口や小さな金融機関の窓口で一々名前がどうだの、年が幾つだの、あなたは思ったより老けているとか、何だかんだ言ってやっても、それは決して私はいい感情を与えないと思う。
 これから特に円高になりまして、私ども経済のことは詳しくございませんけれども、百五、六十円くらいまでもし上がったらやっぱり不況の暴風雨が吹くと思うんですよ、輸出が激減すると思いますね。それは買う物は安いかもしれないけれども、輸出は減ることは間違いない。そうなると預金も、これはもういろんな努力をしてやっぱり蓄積をしなきゃならない。そういう事態になっているときに、この非課税の問題あるいは機密性というものを、預っておる郵便局なら郵便局、郵政省なら郵政省、あるいは金融機関等々も含めて、そんなにあからさまに百万、二百万の預金まで名前言えとか、そういうことが果たしていいのか悪いのか。本当に悪い金だったら、それは国税庁と警察庁がチェックすべきですよ、それは商売人だもの。郵便局の窓口の女の子が悪い金だかいい金だか判断なんかできるわけはないですよ。
 そういう意味で、足かな御答弁がいただけるかどうかわかりませんが、感想として大臣からまずお伺い申し上げたいと思います。
#78
○政府委員(塩谷稔君) 今、長谷川先生お尋ねの件の一つといたしまして、ことしの一月一日から郵便局の窓口でやっております本人確認の手続の問題もありますので、その点に関連しまして、とりあえず私の方から先に答えさせていただきます。
 郵便貯金、これは現在三百万円までお預りできることになっておりまして、これは全部非課税ということになっております。民間も幾らでもお預りいただけるわけでございますけれども、三百万円まで利子非課税、マル優制度というのをとっているのは御承知だと思います。
 残念ながら、この制度を一部悪用される向きがありまして、せっかくのそういった少額貯蓄について利子非課税という優遇措置をとっているのが一部悪用されて、匿名あるいは他人名義で、実在しない架空名義でありますとか他人名義を使って預金をする。こういうように悪用されるのは制度の本旨にかなわないということで、きちんと本人であることの証明をしていただいて貯金を預かるということになったわけでございます。
 目分のお金を預けるのに何でそういった証明をしなきゃいかぬのかという、いろいろ手続の煩わしさに関連して利用される向きからそういった話を聞かないこともない、私どももいろいろ承っているわけでございますけれども、そこはやはり制度がそういうことである以上はちゃんとルールにかなった手続で御利用いただくよりしようがないんではないか。そのかわり、そういった利用される人たちの利子はこれはきちんと非課税の扱いをしていく。また、そういう扱いをしてあるからこそ、なおさらそれに追い打ちをかけるようにこういう少額貯蓄について非課税の制度を撤廃して税金をかけるというのは、預金者のいわばこういった制度についての信頼感を損うことにもなるんではないかということで、二重の意味で非課税貯蓄の廃止ということについては、私ども反対したいわけでございます。
 いろいろ、窓口などで証明を求められたりしてぎくしゃくしているという点につきましては、私どもも制度の趣旨をなるべく御理解いただいて、そういったトラブルや御不満がないように扱うように指導してまいりたいと思いますが、実情はそういうことでございますので、御理解いただきたいと思っております。
#79
○国務大臣(佐藤文生君) ことしの一月に私はこういう立場になったので、郵便貯金をこれは利用せぬと悪いと思いまして国会の郵便局に、私は昭和四十年代から実は九段の宿舎のときに中央郵便局の方から誘われたので簡保と郵便貯金に入っておりますが、郵便貯金の方は非常に出たり入ったりしてゼロになったりしておりますので、慌てて一月に入れに行きました。家内と私の名前で国会の郵便局に持っていきましたところが、あっ奥さん、あなたは本人ですね、じゃ預かります。佐藤文生です、これはだめです。こう言われまして、どうしてですかと言ったところが、いや本人じゃないとだめですから証明書を持っていらっしゃいと言うんでまた宿舎に帰りまして、ちょうど自動車の免許証があったのでそれを持っていきましたら、よろしゅうございますと言って預かっていただけた。
 こういうことを見ますと同時に、貯金局長にも聞いたんですけれども、この三年間、郵便局というのはまじめだなと思うことは、もう何万件になっているんじゃないでしょうか、あなたの預金は多過ぎますので、三百万までですから百万はどうぞお引き取りくださってよその金融機関に持っていってくださいというのが一年について相当な数があって、ほとんど、ことしの一月ころからさらに的確にしたものですから非常に明るい職場になっておる、郵便局になっておる、こういう実態を知りました。
 したがって、郵便局の方は、郵貯の方は、どちらかというと明るいお金じゃないでしょうか。明るいお金が入っておるという実態であるということを私は御報告することに喜びを感じております。
#80
○長谷川信君 今大臣の御答弁のとおり、私も郵便貯金は九九%が正当な預金だと思いますよ。だから、百のうちたった一つか二つのもしブラックマネーがあったから全部の九十九人の人に名前から年から顔かたちまで言えなどということは、果たしてこれがいいことか悪いことか。特に今大臣のお話を聞いたら、佐藤文生と言っても本人じゃないと言うようではこれまたいささか失礼な話で、そこまで厳格無比に、やって悪いとは申し上げませんが、少し行き過ぎの感がしないわけではない。
 だから、それらの点も含めて、貯金局長から、この制度について、見直せとは言わないが、運用面において、今大臣がおっしゃったような、そういう行き過ぎの点は、これはやはり戒めてもらわなきゃならぬと思いますね。本当に悪い金だったら、それはむしろ国税庁や警察庁がやればいいんですよ。泥棒した金を貯金するとかあるいは税金をごまかしてやったとか、それは百万、二百万の金は、そういうのは割合少ないですよ。大きいのは大体五千万だとか何億だとかというのがあるんで、郵便貯金の百人のうち一人か二人悪いのがいるために全体がそういうことは、果たしてこれ、仕事の上からいってもあるいは行政上からいっても若干私ども疑問感じておりますので、十分御注意をいただきたいと思います。
 次に保険でございますが、この保険のことは私は余り詳しくないんでありますが、私どものところに電話や手紙でもって、今の簡保、保険は限度額が低いのでとても老後のこれからはとか、日本の国が貯金が多いのも老後の若干不安があるので貯金をしているということを言う方もいらっしゃる。金が余り過ぎて貯金をしているのでなくて、ないけれどもためておかないと先々不安だからということが多い。したがって、この保険につきましても今度三百万円上げましたが、一千三百万円で果たして六十から十年、十五年の生活ができるかといえば、とてもそれはできる金ではない。そういう意味で今の国民一般のニーズに合った金額まで上げていただきたい。また、それが本当の大衆的というか、大きな一つの国民の要望であるということでございますので、大蔵省その他民間との交渉の経過等も、私どももいろいろ十分御説明は承っておりますが、今上げていただきましたけれども、今の状態が必ずしも妥当な形であるとは思いません。
 特に今申し上げましたように、これから不況も来るかわからないし、将来の生活も不安を加えるような時代にまさにならんとしておる。そういうときにこの一千三百万円ですか、この数字はできるだけ早い機会に国民の要望に合った形に是正することが、これが郵政省の一つの大きなお仕事ではないかというふうに思っておるわけでございますが、大臣並びに担当局長の御答弁を願いたいと思います。
#81
○政府委員(二木實君) お答え申し上げます。
 私どもの簡易保険、それから郵便年金、これは万が一の場合の生活保障あるいは先生御指摘のような老後の生活保障ということで国民の皆さん方の自助努力の手段として広く御愛用願っておるわけでございますが、国でやっている事業でございまして限度額が定められております。特に保険の場合ですと、私どもの保険は無審査保険でございまして、無審査保険というところからの制約もあるわけでございます。今一千万円でございまして、これが五十二年に一千万円になって、その後の物価の上昇等を考えましてこのほど一定の上限のもとでございますが千三百万円まで加入できるようにということで、このための簡易生命保険法の一部改正案を今国会に提出しているわけでございますが、よろしく御審議のほどをお願い申し上げたいと思います。私どもも現在の加入状況あるいは物価の上昇の推移、そういったものを見ながらこれからも国民の皆様方のニーズに即した限度額というものをやはり常に検討していかなければいかぬだろうと思っております。しかし、無審査保険というところの問題もあるわけでございますので、それに対してこれからもいろいろと検討を加えてまいりたいと思っております。
 なお、同時に郵便年金という制度があるわけでございます。これは老後の保障ということを目的とした制度でございまして、これは現在最高限度額が七十二万円、月にいたしますと、六万円という金額になっております。公的保障の補完ということで制度を設けたわけでございますが、今の現在ではこれでほぼまあ保障に足りているんじゃないかと思っておりますが、しかしこれからの長寿社会を考えますと、いろいろと制度の改善等を必要とするわけでございます。郵便年金法につきましても簡易保険法と同時に改正案を今回提出しておるわけでございます。いずれにいたしましても、これからの国民の期待に十二分にこたえますようにいろいろと改善についても努力してまいりたいと思っております。
#82
○国務大臣(佐藤文生君) 私は、先ほど話したとおりに、簡易保険に昭和四十九年に九段の宿舎に入ったときに郵便局の人が来るものですから三百万入りました。そして十五年満期で十年毎月掛けると、こういうことで入りまして、こういう立場になって局長に今どのぐらいになっているかと聞きましたら四百五十万私がいただけるようになっておるわけで、あと二年頑張ったら四百八十万ぐらいになるんでしょう。だから三百万が四百七、八十万になるということは非常に私はありがたいと思うんです。
 ただ、この過程で簡易保険の仕事をしている職員のお願いすることは、その間一回も限度額が上がりましたということを知らしてくれなかったんです。毎月毎月二万五千円前後、そこの私の会館の部屋に取りに来る人にしたって、取り来るときは取りに来るけれども、五百万になりましたよ、七百万になりましたよ、一千万になりましたよということを一回も言わないのです。言わないものですから十数年前の三百万まで、それだけでずっと払っておったということで、もしも途中親切心があって限度額上がりましたよということで再考の機会を与えてくれたら私は一千万まで入っていたんです。ところが、今度入ると、こう言うたところが、もう年齢制限でだめですと、こういうことで、これは局長さん、あなたやっぱり注意しなきゃだめですよ。最初勧誘するときには一生懸命勧誘したけれども、一遍入ってしもうたら毎月毎月取りに来るだけは取りに来て、限度額が上がったという国会のそういうような措置が全然知らされてなかった。私自身もそれを知らなかったということが実は恥ずかしながらありましたけれども、勧誘員にとってはそういう親切心をやらないと民間の機関の方が親切ですよと、こういうことだけは注意した次第でございます。
#83
○長谷川信君 時間がないので、あと取り急ぎ申し上げますが、国際放送について主として大臣あるいは御担当からお願い申し上げたいと思います。
 日本のラジオ日本ですか、やっていることは御案内のとおりでありますが、この規模がアメリカのVOA、それからもう一つラジオリバティーですか、日本の予算が四十八億ですね。ボイス・オブ・アメリカが三百四十四億、それからラジオリバティー、これはアメリカでありますが、これが二百三十六億、合わせて約六百億近いですな、五百何十億ですか。それからイギリスのBBCが日本円で二万三十八億、フランスの何かややっこしい名前でありますが、これが七十七億、これはちょっと少ない。それでも日本の約倍ありますね。日本の国は経済がこれだけ、まさに世界を席巻するくらいの経済大国になって、いい面もありますが、いろいろ御注意も各国からいただいておる。そういう中で日本の本当の姿というもの、日本の考えておることというか、いろんなことをやっぱり世界各国に届けなければならぬと思うんですね。それが今これだけ大国になってアメリカの約十分の一くらい。BBCが二百三十八億の日本が四十八億でありますから五分の一くらい。この状態というものは決して私は好ましい形ではない。
 四、五年前に私はポルトガルへ行ってリスボンで、大学生だか何かわからぬけれども、日本の首都はどこだと言ったら種子島だと言っていましたね。だからもうこの何やかにややっているのかといって文句は言ってみたけれども、本当にまじめでそうに言っていましたよ。それがすべてではございませんが、事ほどさように日本の認識というものはまさに津々浦々まで出ておらない。そういう中でこの国際放送、BBC、アメリカの十分の一あるいは五分の一では、これは日本の今のこの経済大国の日本として、しかもいろいろ世界から小言もいただいておるので、日本としての主張もある、また御理解いただかなければならない点もある、また率直に弁解しなきゃならぬ点もあるかもわからない。そういう面はやっぱり私はよそよりも多くやる必要はありませんが、せめてイギリス並みに−イギリスだって日本から見れば経済はうんと低いですよ。それでも日本が四十八億でイギリスが二百三十八億、BBCがやっておるんでありますから、NHKが今のところ担当してやっておりますが、前に申し上げたら少し予算を上げておりましたけれども、総理も私が予算委員会で申し上げたらそれはそのとおりだからというので若干上げられたことは、私も記憶いたしております。上げたってまあちょびっとくらいだ。そんな目の覚めるようなことではないと思いますね。これは郵政大臣から、少なくともイギリスあるいは下がっても今のフランス程度まで日本の今の認識というものを世界にやっぱりいい意味で広めていただかなきゃならぬ。それと日本の文化の紹介その他いろいろの面からいってもそういうことが私は不可欠だと思います。そういうことも何にも努めないで、悪口を言うのが悪いといってもそれは通らないことではないかというように考えておりますが、きょう御担当は来ていらっしゃいますか、どうですかな。――来ている。じゃ御担当、大臣から御答弁をお願い申し上げたいと思います。
#84
○政府委員(森島展一君) それでは国際放送の現状につきまして簡単に、既に大分御承知とは思いますが、私どもといたしましても努力しておるということの一端の御説明を申し上げますと、日本の国際放送が海外においてよく聞こえない、こういうことが一番問題ではないかと思いまして、まず国内の八俣にございます短波の送信所、ここの増強、これを四カ年計画で五十九年度から進めております。これは六十二年度に完成いたす予定でございまして、これが完成いたしますと、日本から届く範囲では非常に受信が改善されると思いますが、非常に遠いところ、アメリカ、それから……
#85
○長谷川信君 済みませんが、時間がないものだから、できるだけ短くしてください。
#86
○政府委員(森島展一君) はい。そういうことで、海外の中継についてこれから非常に努力をいたさなければならないと思いまして、これにつきましても、政府予算というのが非常に限られた状況で先生方の御支援を得ながら精いっぱい努力しておるところでございます。
#87
○国務大臣(佐藤文生君) 国際放送については、先生の言われたとおりに極めて少ない予算で、これだけの日本が海外に向けて電波の発信基地になっていない、受信だけは世界一でございますけれども、情報は入るけれども、日本から情報を、世界各国に向かっての発信の能力というものが非常に低いというので、これは非常に短い期間になるかもしれませんけれども、先生方の御理解を得まして、この国際放送の拡充だけは何とか在任中にやりたいものだな、こういうぐあいに考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
#88
○長谷川信君 これは大臣から格段のひとつ御努力をお願いしかつ御要望申し上げておきます。
 次に、民間放送のことでございますが、昨今いじめの問題だとか青少年のいろいろな事件、問題が盛んに出ておりますが、これは原因がマスコミにもいろいろあると思うので、雑誌社なんかに聞くとテレビ局が余りいい番組を放映しないからだと言い、結局テレビが悪いということになる。次にテレビ局に聞くと、それは雑誌社が悪いということになり、また最近の変な映画も悪いんだ、みんなそれぞれ理屈をこねて言っているようでありますが、私は、やはりそれは週刊誌も悪いし映画も悪いが、あれはしかし金を出さなければ見れませんね。私も昔ははやったから見たことあるけれども、最近は余り見たことないんでありますが、少なくとも千円くらい金を出さないと映画館へ入れない。あるいは週刊誌だって少なくとも二百円かちょっと払わないと読めない。テレビは茶の間へ飛び込んでくるんですよ。もう毎日朝から晩まで、しかも二時、三時まで飛び込んでくる。だから私はテレビの影響力というのは大変な影響力があると思う。
 この間、自民党の政調でもってその問題議論されまして、これはやっぱり少し番組の向上をやるべきだと、茶の間へ飛び込む少なくとも最低の基準としては、家族がこたつに入ってみんなで見られる程度のところに標準を置いてやっていただかないと。それでテレビの関係者に聞いたら、低俗番組、悪い番組ほど視聴率が高いんだそうですね。逆に、いい番組ほど視聴率が下がるんだそうですよ、これは私の話でなくて専門家の話です。そういうことでございますので、テレビ番組の向上ということを、これは幾ら学校の先生が一時間も二時間も机をはたいていい子になれいい子になれと言っても、家へ帰って夜一時か二時ごろ親を殴ったりおじいちゃんをはたいたようなテレビを見れば一遍で吹っ飛んでしまいますよ。先生の話よりテレビの方がまた影響力が強いもの。だから、これは民間放送、主として民間放送だと思いますが、民間放送の番組の向上というものを郵政省に私はやっていただきたいと思います。
 我が党の政調でも、それは今度五、六月ごろから真剣に取り組もうということで対応策を今決めておりますが、これは党のサイドは党のサイドとして、担当は郵政省なんだから、これはやっぱり日本の将来を担うところの青少年の教育ということになれば、テレビ会社の採算が少しぐらい悪くなってもやらなきゃならない。もしどうしても低俗番組を放送しなければ経営が成り立たないようなテレビ会社は少しお休みいただいてもいいくらいに私は思っておりますよ。この間ある婦人会でも話したら、みんなそれはぜひやってくれと言って手を握って言っていましたよ。だから、いろんな面もあるかとは思いますが、大臣からこれらの点もさっきの国際放送と同じように大臣の御在任中に、何とかみんな団らんして親子で見れる程度のところに基準を置いたテレビ番組というものを放送していただきたいということは、これは本当に世の中の母親あるいは家庭の願いですよ。大臣、ひとつお聞き取りをいただきたいというふうに考えております。
#89
○国務大臣(佐藤文生君) これは一月の話ですけれども、私の友人のアメリカ人が、大変な親日家でございますけれども、十年ぶりに日本に来まして、日本のテレビをホテルで見て次のように感じたと。それは、十年前は日本のテレビを見ておるというと日本の男性は背きりっとしておった。ところが最近、今度来て見たら日本の男性が皆てれっとしている。それから、女性が十年前のときには本当に日本の女性として物すごく魅力があったが、今度来て見たら、何かきゃんきゃんするような姿が見られたという十年間の変化を私にサゼスチョンとしていただきました。
 それから今月に入って、ワシントンに行っておった日本の新聞記者ですが、三年ぶりに帰ってきました。そして日本のテレビを久しぶりに家庭で見て次のように感じたと。二つを言っていました。一つは、三年間の間に風俗に提供するような裸の場面が非常に少なくなってきた。三年前は、アメリカに行くときには見られなかった。それから二番目は、六時から七時にかけて、夕方でございますが、十一時半から十二時にかけての民放のニュースの解説が極めでわかりやすく、政治、経済、文化について話すことが日本の国民に大変いい影響を与えているんじゃなかろうか、こういう印象を受けたというのが三年ぶりに帰ってきた友人の新聞記者の言葉でした。
 したがって、放送の自由、言論の自由というものは守らなくちゃならない、これはもう鉄則でございます。その中でもそういうような面が、毎日見ている私どもにはなかなかわかりませんけれども、久しぶりに見る日本のテレビがだんだんと立派な内容になりつつあるということには喜びを感じました。したがって、今後番組審議会なり、あるいは民放、NHKを通じまして報道基準といいますか、それを自主的につくっておられるわけでございますから、その内容というものはすばらしいものでございます。そういうことをひとつ守って番組審議会が、これは法で決められていることですから、単なるお茶飲みの場所にならないで、本当に真剣に働くような機能をやってもらいたい、こういうようなことをお願いをするということで、よりよい電波になっていくように努めていきたい、こう思います。
#90
○長谷川信君 なお一層のひとつまた御努力をお願い申し上げたいと思います。
 最後に、これからマスメディアの時代に入りますので、今特定局の建物というのは大体現在の郵政事業をやる若干のスペースがあるわけでございますが、これからの新しいマスメディアの時代に即応した設計になっておらないようですね。特定局の各位からも、これからそういうマスメディアの時代になるので、特定局の建物の設計の郵政省で何かいろいろな規則があるようでありますが、そういう時代に即応したような形のものにこれから御検討いただきたいという要望が非常に強く出ておるようでありますが、これらについて、時間がないようでありますけれども、簡単に御答弁お願い申し上げたい。
#91
○政府委員(高橋幸男君) 特定郵便局舎につきましては、昭和二十九年に一応の基準をつくりまして、その後数次にわたりまして改定をいたしております。
 ただいま御指摘のように、私どもこの特定郵便局の特に窓口ロビーに関しましてその面積について十分であるかどうか非常に疑問を持っているところでございます。今後、この窓口ロビーの面積を中心といたしまして特定郵便局の局舎面積の基準、標準と申しますか、この改正方を検討いたしたいというふうに考えております。
#92
○服部信吾君 初めに、午前中からもいろいろと議論がありましたように、電話料金の値上げについて一問だけ郵政大臣にお伺いしておきます。
 公社が民営化するに当たって、電話料金は五年ぐらい据え置くということは非常に大きな条件となっておったと。国会を通過するに当たっても大きな条件であったのじゃないのか、このように思いますし、私も五十九年の八月七日の逓信委員会におきまして当時の奥田郵政大臣に御質問したところですと、最悪いかなるあらゆる条件を想定しても六十四年度までは一切市内料金もいじらないような形の中でやっていけると。十分ある程度の利益性も確保し、しかも附帯的サービスにおいては新しいメディアに対応した形の技術の開発も含めてやっていけるというある程度の根拠を得てこの法案の御審議を願うということになったわけでございます。こういう奥田郵政大臣の御答弁があったわけでありますけれども、昨今の真藤社長の御答弁とはちょっと違うんじゃないか、こういうことになるわけでありますけれども、大臣、これはこの真藤社長の発言を否定すると、こういうことでよろしいわけですか。
#93
○国務大臣(佐藤文生君) 真藤社長が前国会においてもそういうことを言っているし、また奥田前大臣も安易な値上げはさせないということも言っておりますので、真藤社長の考え方も現在もそれであると、こういうぐあいに思いまして、安易な値上げはさせない、こういうぐあいに私は考えております。
#94
○服部信吾君 大臣の御答弁で、ひとつそのとおりやっていただきたいと思います。
 それからまた、真藤社長が電話番号案内の有料化、こういうことも言われておるわけでありますけれども、この辺の基本的認識はどのようにお考えですか。
#95
○政府委員(澤田茂生君) 番号案内の有料化の問題がいろいろ話題に上がったわけでございますが、御承知のように、現在NTTが無料で提供してきているということでございます。
 ただ、番号案内の利用実態を調査分析する、あるいは番号案内を一つの情報としてのビジネス対象としていくというようなことについていろいろNTT自体で検討をしておられるということは私どもも承知をいたしておるわけでございますが、有料化等にあるいは料金の値上げ等につきましては、今大臣から御答弁がございましたように、民営化によりましてさらに一層合理化、効率化を図りまして、より安くより質のいいサービスの提供にNTTとしては全力を挙げていくということでいくべきであろう、こういうふうに考えているところでございます。
#96
○服部信吾君 ちょっとよくわからないです。要するに、電話番号案内の有料化はしないということですか。
#97
○政府委員(澤田茂生君) まだ具体的な番号案内の有料化等についての結論なり方策なりというものが打ち出されているというふうには私どもは承知をいたしておりません。
#98
○服部信吾君 この問題はこの程度にしておきまして、次に、今ちょうど大変問題になっておりますSDIの問題なんですけれども、このSDIの研究、官民合同調査団派遣、こういうことで外務省あるいは通商産業省、防衛庁、科学技術庁、こういうところから当面SDIに参加するかどうかという問題について第三次調査団を送る、こういうようなことになっているようでありますけれども、NTTエレクトロニクステクノロジー、こういう会社が今回SDIの合同調査に一緒になって派遣される、こういう新聞報道等もあったわけでありますけれども、このNTTエレクトロニクステクノロジーというのはどんな会社なんですか。
#99
○参考人(山口開生君) お答えいたします。
 NTTエレクトロニクステクノロジー社と申しますのは、私どもの系列の会社でございまして、資本金はNTTが五〇%持っている会社でございます。この会社は、主として私どもの研究所が開発いたしております超LSI関係の試作をやっていくというようなことを目的としてつくっております会社でございます。
#100
○服部信吾君 この会社はいつごろ設立したんですか。それから、資本金はどのくらいなのか、それから従業員数、それから社長ですね、もう少し詳しくお伺いしたいんですけれども。
#101
○参考人(山口開生君) 設立のはっきりした日にちはちょっと今覚えておりませんが、役員といたしましては社長に豊田博夫、これはもと私どもの研究開発の本部長をやっておった男でございますが、そのほか専務取締役に渡辺誠、これももと私どもの超LSI関係の研究所にいた者でございます。そういった私どものもとNTTに社員としていた者が幹部になっております。それで、全体の職員でございますが、現在百三十名程度でございまして、そのうちNTTの出身者が四十四名ばかりおります。
#102
○服部信吾君 大体いつごろなんですかこれ、大体で結構ですから。
#103
○参考人(山口開生君) 失礼いたしました。
 昭和五十七年の六月十五日に設立しておるわけでございます。
#104
○服部信吾君 郵政省ね、このSDIの今回の第三次調査団に派遣した会社名というのはどのくらいになっていますか。
#105
○政府委員(澤田茂生君) 私どもの方で直接承知をいたしておりますのは、今先生の御指摘になりましたNTTエレクトロニクステクノロジーという会社一社でございます。
#106
○服部信吾君 その他参加の会社名はどんなところ。
#107
○政府委員(澤田茂生君) 私どもで今のところ承知をしている範囲ということでございますれば、石川島播磨重工、それから沖電気、川崎重工、神戸製鋼等、何社になりますか、住友重機工業、住友電気、ソニー、ダイキン、東芝、東レ等々二十一社というふうに承知をいたしております。
#108
○服部信吾君 このSDIについてはいろいろな側面がありますし、大変国会で議論もされているところでありますけれども、NTTとしてはこのSDIの研究に参加するということは、SDIについてはどのようにお考えですか。
#109
○参考人(山口開生君) SDIそのものが戦略的な研究だというふうに大まかに承知しておるわけでございますが、したがいまして、私どもは国防的な技術、あるいは戦略的な技術という研究開発をいたしておりませんので、直接にNTTがこういった調査に参加する意向はございません。
 ただ、今回の調査の内容。これは新聞でございますけれども存じておりますのは、関連技術といたしまして、例えば半導体の技術とか光ファイバー技術だとか、あるいは通信衛星技術だとか、マイクロ波、ミリ波といったような私どもが研究開発をやっております通信の技術と非常に関連の深い技術であると思っておりまして、少なくともその技術開発の関心につきましては私ども大変に興味といいますか関心を持っておりまして、そういった意味でこの会社が参加することはそれなりの意味があるというふうに存じております。
#110
○服部信吾君 郵政大臣としては、このSDIについてのお考えはどのように。
#111
○国務大臣(佐藤文生君) SDIは非核の防御手段であり、究極的に核兵器を絶滅していくというものであると、こう心得ております。したがって、今の御質問の趣旨について、郵政省関連の企業が研究参加する場合においては適切なる指導をしていきたいと、こういうぐあいに思っております。
 ただ、今政府部内ではその参加問題については慎重に検討中でございます。
#112
○服部信吾君 例えば今どのような会社が参加しているかと、こういうことで二十一社出てきたわけでありますけれども、まあここに出ている会社というのは、それこそ我が国を代表するような大変大きな会社でありますね。ところが、NTTエレクトロニクステクノロジーというのは百三十名ぐらいで、大変そのことから見れば見劣りのすると言っちゃ一しかし、NTTというのは大変な会社でしょうけれども、その五〇%出資の小会社と、こうなりますと、やっぱりちょっと見劣りがするんじゃないか。本来ならばこれNTTが参加するんだけれども、ちょっと今これだけの国会内でも問題になっておりますし、また、アメリカにおいても半々というようなことですから、元国防長官のマクナマラさんあたりは、こんなのはおかしいと、こんな研究はできないと、反対と、こういうふうな態度でありますし、まあレーガンさんも約二百五十億ドルですか、五カ年計画でやっていますから、とにかく五カ年間研究をして、そうしてその結果どうするんだと、こういうような段階であるわけですね。これがじゃ防衛なのか攻撃なのか、いろいろな議論も分かれるし、国会でも問題になっておる。そういうときにやはりもう少し参加するに当たっては考慮すべきじゃなかったが、こう思いますけれども、この点はどうですか。
#113
○参考人(山口開生君) 確かに先生、今おっしゃいますように、NTT自体が参加することについて、これはやはり相当検討しなければならないと思っております。
 今のNTTテクノロジーの会社は小さいんですけれども、私は質的には行っている人は相当高度な技術を持った人が行っておると思っておりますので、今回の調査は官民合同で、その調査内容も私もよくは存じませんけれども、今度の調査ですぐ決まるんではなくて、調査の結果、政府がいろいろ御判断になって、その後どうするかということをお決めになるというふうに聞いておりますので、そういった意味では、私どもの系列会社でありますところが参加することはそれなりに意味がある、こういうふうに存じております。
#114
○服部信吾君 私、今ちょっと答弁でひっかかるのは、やっぱりNTT自体が参加することにはちょっといろいろな問題がある、しかし、関連会社ならばいいんじゃないか、こういうところがやっぱり一番我々も懸念をする。悪い言葉で言えばダミーを使ってというようなあれにもなるわけでありまして、まあこの問題はこれから研究をしていろいろ結論も出てくるんじゃないか。ある面から言えば、このSDIに参加しないと技術的におくれちゃうんじゃないかというような、乗りおくれということが非常に言われているわけですね。だけど、この問題について余り今の時点では深入りするなとは言えませんけれども、これだけ議論のあるところですので、ひとつ慎重にやっていただきたい。
 郵政大臣、この問題についてもう一度郵政省のお考えをお伺いしてこの質問は終わります。
#115
○国務大臣(佐藤文生君) NTTからの連絡で、この会社はLSIの設計等を行う会社であって、先端技術分野を扱う企業として発展をさしていきたい、こういう報告を受けております。したがって、それだけの能力を持つ企業として、もしも調査団に加わるならば加わりたい、こういうような報告をNTTから受けておりますので、現在政府部内で参加問題については検討中でございますので、その方向がどうなるかわかりませんけれども、その結論が出た時点においてNTTの方からいろいろ指導、助言を頼む、こういうぐあいに郵政省に言ってきておりますので、適切なる指導をしていきたい、こう思っております。
#116
○服部信吾君 次に、日米の電気通信摩擦、こういうことで若干お伺いしたいんですけれども、日米の経済摩擦、今これは大変な事態になっておりまして、一月の十日ですか、ワシントンにおいて安倍外務大臣とシュルツ国務長官との間でMOSS協議、分野別討議、こういうことで一応決着はついて一時鎮静化したというような面もあるわけでありますけれども、まあこれなかなかいろいろな問題いつ噴き出すかということになろうかと思います。
 そういうことで、外務省にきょうはこの討議の内容について御説明していただきたいと思います。
#117
○説明員(木村崇之君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、MOSS協議につきましては、一月の日米外相会議の際の共同報告としてその成果が発表されたわけでございますが、その中でMOSS協議の成果として重要な進展が達成されたということについて合意が述べられておりますし、また過去、それまでの一年間のMOSSの成果への注目を呼びかけ、また両国の民間セクターが市場アクセス改善を最大限に活用するということの期待が表明されております。
 御質問の個別的分野につきましては、簡単に申し上げますと、電気通信の分野におきましては電気通信端末機器・無線通信機器技術基準の削減、メーカー作成データの受け入れを初めとする端末機器・無線通信機器認証手続の簡素化及び透明化の確保、それから、外国企業による電気通信サービス・無線通信サービス提供の機会拡大等が内容でございます。
 また、医薬品、医療機器の関係では、医薬品等の承認審査に当たっての外国臨床データの受け入れ、また承認審査過程の透明性の確保、さらに診療報酬設定における透明性の確保などが内容でございます。
 また、エレクトロニクスの分野におきましては半導体チップ保護法の制定、コンピューターソフトウエア保護のための著作権法の改正、並びにコンピューター関連品目の関税撤廃、特許手続の迅速化などが内容でございます。さらに第四の分野、林産物につきましては、木材製品及び紙製品に関する関税の引き下げ、日本における木材利用の増大を促進するためのモデルハウスの建造、さらには構造用パネル製品についての製品規格作成作業などが行われました。
 簡単に申しますと、これが四分野のMOSSの内容でございました。
#118
○服部信吾君 外務省結構です。
 今いろいろMOSS協議の結果を述べていただきました。木材、医療、エレクトロニクスと、いろいろあるわけでありますけれども、これらのあれについては関税の引き下げだとかそういうようなものが主になっておりますけれども、
   〔理事片山甚市君退席、委員長着席〕
特に電気通信分野においてはちょっと他分野とは摩擦のあり方が違っているのじゃないか。非常に専門的な制度の取り扱い、こういうようなものが焦点になっているような気がしますけれども、郵政大臣、このMOSS協議における電気通信分野における結果についてはどのように考えておられますか。
#119
○政府委員(澤田茂生君) この一年間にわたりましてMOSS協議の電気通信分野の協議を重ねてきたわけでございます。前半におきましては電気通信端末、それから電気通信サービスに関する諸問題、いろいろ討議をしてまいりました。後半におきましては無線機器の関係について協議を行ってまいったわけでございます。そして、今外務省の方から御答弁ございましたように、この一月で最終的な結論を得たわけでございまして、この安倍・シュルツのMOSS協議の最終的取りまとめ報告の中におきましても、電気通信分野につきましては、共同発表の報告でございますが、「協議の過程で提起されたすべての問題を実質的に解決し、著しい成功を収めた。」という評価をお互いにしているところでございまして、我が国の電気通信あるいは無線の関係につきましては、世界に開かれた透明な公平な市場になるということは評価できることだというふうに考えているところでございます。
#120
○服部信吾君 その中で大別しますと何か三つぐらいに分かれる。Aとしては既に実施済み事項、それからBとしては今後実施される事項、Cとしては継続案件、こういうように三つに分かれておる。これをアメリカ側としては見守っていくんだ、こういうことでありますけれども、今後の実施される事項あるいは継続案件、これらについてはもう少し詳しく御説明願います。
#121
○政府委員(澤田茂生君) 既に実施した事項というのは、もう国内的にもいろいろ体制の整った制度をつくったというような内容でございます。これにつきましては、電気通信の端末市場とかあるいは電気通信サービス市場等におきましていろいろ掲げられているわけでございますが、これから措置すべき事項ということでMOSS協議自体におきましては一つの方向づけをいたしまして、これを私どもとしていろいろ措置をすべき事項ということで、方向としては既に出されているものでございます。無線関係につきましては認証手続の標準的事務処理期間の設定だとか、あるいは既に実施をしているものもございますけれども、無線設備の技術基準の改正とか、あるいは認証手続の簡素化、こういったことにつきまして現在所要の手続、国内的には私どもそういう手続をやる場合には電気通信技術審議会とか、あるいは電気通信審議会等に諮問を行うというような手続も必要でございまして、そういったものについて今準備を進めているという段階でございます。
 なお、継続案件というものにつきましては、今までにMOSS協議を通じまして具体的な問題の提起というものが行われなかった問題でございまして、今後そういう問題がございますれば、またそういったものについていろいろ取り扱いについて話をしていこうというような内容のものでございまして、今現実に何か具体的な問題があってそれがペンディングになっているというものではございません。
 なお、MOSS協議自体といたしまして、電気通信分野につきましては、今後ともお互いそういうレビューをしていこうというようなことになっているということでございます。
#122
○服部信吾君 その中で、A、B、CのCの中の継続案件ですか、特に商慣習ですね、それから通信、放送衛星等々の購入の問題、こういうのが継続案件として合意を見ているわけですけれども、今みたいに簡単に、いや、これから継続するんだというような考え方じゃなくて、やっぱりアメリカ側としてはかなり厳しく、継続案件の中でもこういうことになっているわけですから、これをまたやらないとどうのこうのというあれがあるんじゃないかと思うんですけれども、この継続案件の商習慣あるいは通信、放送衛星の購入、これについてはどのような認識を持たれていますか。
#123
○政府委員(澤田茂生君) 最初にございます「貿易に影響を与える可能性のある調達についての商慣行の検討」というのが継続事項の一つに挙がっております。これは、いろいろ市場開放措置を日本政府としても打ち出してまいりました、そしていろいろアメリカ自体も日本における売り込み努力というようなものもやっているわけですけれども、何かまだはっきりしないといいましょうか、なかなか日本の市場自体について十分な理解ができてないということからかもしれませんが、何か貿易に影響を与えるような日本独特の商慣習があるんではなかろうかという気持ちがある。それが一体具体的にどういう問題であるかということについては、アメリカの方でもこういうテーマは挙げましたけれども、なおいろいろ勉強中であるということでございまして、具体的にこういう慣習があるからこれをどうしてくれというような提起に至っておりません。
 したがいまして、テーマとしてはこういう形で挙がっておりますけれども、今現実に何か協議をしなければならない、懸案事項として具体的なものが挙がっていないという点で、ちょっと一般的な継続案件というニュアンスと見方が違うかもしれませんが、そういう取り扱いということで私ども了解をいたしているところでございます。
#124
○政府委員(奥山雄材君) 継続案件の最後に挙げられております放送衛星を含む衛星の購入に対する日本政府の考え方の明確化という点についてでございますが、この点につきましては、他の分野でございますエレクトロニクスの継続案件の中にも、通信衛星以外の衛星の調達に関する日本政府の政策の明確化という問題がございます。それとあわせまして、ことしに入りましてアメリカとの協議の中で、日本政府としての基本的な考え方を既に米側にクラリファイ、明確にしたところでございます。その中におきまして、日本政府といたしましては、通信衛星、放送衛星を含め、すべての衛星につきまして、衛星の開発並びにその利用については従来どおり日本政府が責任を持って開発するものであるということを明確に伝えております。
   〔委員長退席、理事片山甚市君着席〕
で、宇宙の開発については、あくまでも基本方針は日本政府が決め、日本政府の責任においてこれを行うということを伝えでございます。
 ただ、通信衛星につきましては、既に先生御承知のとおり、米国からヒューズ並びにフォードの衛星を購入することで具体的に話ができ上がっておりますので、この点もあわせてその事情を説明してございます。それから、放送衛星の購入要望につきましては、放送衛星は通信衛星と違いましてITUの国際の場で日本に割り当てられている周波数が八チャンネルしかないということでございますので、通信衛星のように幾つでも打ち上げられるというものではございません。したがって、八チャンネルしかない衛星を打ち上げようと思うと、東経百十度に将来は一個で八チャンネルを収客し得る衛星も開発できるわけですし、現時点でも西チャンネルの衛星であれば二つで足りるわけでございますので、米国からこれを購入することは現時点では考えられないということを明確に伝えでございます。
#125
○服部信吾君 前に私もちょっとお尋ねしたことがあるんですけれども、今まで我が国においては電波の周波数は当初Kaバンドだった、それが中曽根総理の一喝でKuバンドに変わった、これもいいというようなこともあったわけですけれども、こういうことはやはりこれらに対する対応なんですか。
#126
○政府委員(澤田茂生君) 私どもは昨年、衛星通信会社二社を第一種電気通信事業者として許可をしたところでございまして、その衛星会社自体は国産衛星ということではなくして、世界の市場の中でみずからが選んだ衛星というものを使用したいということでございまして、その使用の周波数につきまして、サービス内容等に適応した周波数を使いたいという要望がございました。
 私ども、電波の割り当てというのは、衛星についてこういう波、地上についてはこういう波というようなことで、いろいろ国際的な分類、割り当て、国内的な割り当てというのがございます。そこで、衛星の利用としてのKuバンド、Kaバンドということについて、それぞれ利用がございましたが、Kuバンドの方につきましては、これは大変地上で使っている回線との混信が起こるという状況がございます。したがいまして、なかなかクリアなところはございませんよと。
   〔理事片山甚市君退席、委員長着席〕
それでも、みずからそういう混信を防御するような施策を講じる、あるいは混信を避けたところで使うということを前提とするならば、これは電波の周波数割り当て上もそういう形になっているものですから、それは認めましょうということでございます。
 Kaバンドにつきましては、これは混信状態−有効な電波の利用ということで、ある意味では我が国が率先して開発した波でございまして、この点につきましては、そういう混信の問題はないということはございます。したがいまして、私どもも電気通信市場の活性化と申しましょうか、新規参入促進という観点からもこういう周波数の割り当てということを行ったということでございます。
#127
○服部信吾君 こういう形でMOSS協議で一応落着したというか、アメリカ側としてはこれからの日本の実績を見守ろう、こういうことだと思いますので、継続案件ということで、実際に商慣習あるいは通信、放送衛星、こういうようなことも言われておりますので、これまたきちっとしていかないと、また後ほどどうのこうの、こういう話になろうかと思いますので、対応のほどをひとつよろしくお願いいたします。
 そこで、郵政大臣にお伺いしたいんですけれども、日米電気通信摩擦の基本的な認識ということなんですけれども、当初繊維の問題があったり、あるいは電化製品の問題があったり、自動車の問題、いろいろ出てきたわけですね。いよいよこれからはやはり二十一世紀電気通信分野、こういう一つの大きなターゲットと申しますか、アメリカとしてもこの分野だけはどうしても日本に譲りたくない、そういうようなこともあるように思いますが、そうなりますと、大変これからますますこの分野における競争といいますか、そういう摩擦と申しますか、激しくなってくると思いますけれども、郵政大臣としてはどのようにこの摩擦についてはお考えか、大臣の基本的考えをお伺いしておきます。
#128
○国務大臣(佐藤文生君) 専門家でございませんので詳しくは知りませんが、私は、アメリカの企業として宇宙産業、それから石油産業、それから航空機産業、こういうところはアメリカのやはり大きな柱の産業になっていくと思うんです。そして、ときどきアメリカに行って感ずることは、ソフトとハードの社会が今から産業界で生まれてくるわけですけれども、ソフトの面でアメリカは猛烈に先進国になっているような気がします、ソフト社会に。したがって、まだ日本の産業構造は五〇%前後のハードの面で産業社会が形成されており、アメリカがソフトの社会にどんどん入っていると思うんですから、そこにハードの輸出というものがアメリカとの経済摩擦になっているんだろう、こういうぐあいに専門家でないけれども私は考えております。
 しかし、日本も情報化社会に入っていきますというと、その五〇%前後のハードの社会構造が、やがては二十一世紀になった場合においては製造分野と農業と残りますというと二五%前後ぐらいが私はハードの社会になって、七五%の社会がいわゆる高度情報化社会という日本の産業構造になるんじゃなかろうか、こう思います。
 したがって、このように考えますというと、日米間における経済摩擦というものはこれはなかなか容易なことではない。したがってこの前ダンフォース議員とシンプソンという上院議員だと思いますが郵政省に参りまして、MOSS協議のおかげで通信機分野が先頭を切って、電気通信分野では革命的と言ってはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、東京の市場、日本の市場が先進のアメリカの市場とイギリスの市場と肩を並べて、少なくとも電気通信機器の市場としては自由に競争状態になりましたということで、ダンフォース議員が郵政省に来たときに、実は私は日本に対して強硬派と言われているけれども、別にそうじゃないんですよと、こういう表現で終始和気あいあいと、MOSS協議の後でしたもんですから、帰りましたが、しかし私はフォローしていくことが大切だと思うんです。やはり保護主義的な考え方がアメリカの上院、下院議員の中に依然としてありますので、フォローしていって、日本の理解協力、そういったような皆さん方とともに議員外交を展開しながらやっていくということだけは日米の経済摩擦の骨幹として常に考えていかなくちゃならぬのじゃなかろうかなと、こういうぐあいに考えておる次第でございます。
#129
○服部信吾君 たまたまダンフォースさんのお名前が出たんですけれども、一九八五年の通信機器貿易法案、いわゆるダンフォース法案ですね。これが米議会の上院あるいは下院エネルギー商業委員会、こういうところで可決されておりますけれども、大臣としてはこれをどのように今受けとめておりますか。
#130
○政府委員(奥山雄材君) 御指摘のとおり、ダンフォース法案は昨年の九月に上院の財政委員会で可決され、またワース・フロリオ法案が下院のエネルギー商業委員会で昨年の十一月に可決されております。いずれもまだそれぞれの本会議の方には上程されておりませんが、現在はワース・フロリオ法案が下院の歳入委員会で公聴会等が行われております。
 私どももことしに入りまして、アメリカの貿易赤字が五百億ドルに達するというようなことを背景に議会の保護主義の勢いがまた一段と強くなってまいりましたので、このダンフォース法案なり、ワース・フロリオ法案あるいはマツイ法案に対する措置を的確に行わなければならないということで、先ほど大臣もみずから言われましたように、ダンフォースその他の議会の要人にも会っていただきましたし、また在日米商工会議所あるいはアメリカにおける日本の電気通信市場の開放のキャラバン隊の派遣といったような手を尽くしまして、現在議会その他米国の各界各層に私どもの考え方をアピールしているところでございます。
 その結果、最近の状況といたしまして、もちろんまだ本会議には上程されておりませんが、例えば二月に行われました公聴会の中で、これまでと違いましてはっきりと政府側は、もしワース・フロリオ法案が可決されるような場合であっても、今のままであれば大統領の拒否権を使うであろうといったような発言も出てきたわけでございますので、私どももこうした地道な努力を積み重ねていって、米国のこうした保護主義法案が成立することのないように、さらに今後とも努力を続けてまいりたいと思います。
#131
○服部信吾君 いろいろと郵政省としては御努力をされているようですけれども、大臣としては、今のままでいくと何とか大丈夫だというような気がするわけですけれども、大臣のお考えをお伺いしておきます。
#132
○国務大臣(佐藤文生君) 簡単にこれは大丈夫だというぐあいに私もいきませんで、日米間のやはり相互無理解というものが増大していきますというと、やはり依然としてぎくしゃくしたものが生まれるということを一番恐れます。したがって政府の、我々の方も理解をし、協力し、また説得していくというような面も積極的にやっていくし、先生方の、皆さん方も議員外交を展開して、やはり日本の立場それからアメリカの立場、それぞれをお互いに披瀝し合うということがより必要になってくる時代が来るような気がします。特に、私、ダンフォースさんと一緒に来たシンプソンさんという十七年間上院議員をやっている方が、日本に来るのが初めてだそうでございます。初めて来た、そうして日本の実情が初めてわかった、こういうことでアメリカに帰ったならば、同僚の国会議員に日本の考えていることをよく話し、そして理解を求めることが新しい任務になりました、こう言って帰りました。十七年間議員をしておって日本に来たのが初めてだという、そういうところを見ても相互の無理解というものがやはり依然としてあるということを考えれば、さらに積極的に日米間のそういう理解の交流というものは続けていく必要がある、こういうぐあいに考えております。
#133
○服部信吾君 大変郵政大臣は国際通でありまして、その面からいえば非常に心強く感じるわけでありまして、ひとつ大いに努力をしていただきたい、このように思います。
 そこで次に、日米間におけるNTTの資材調達、この問題について若干お伺いしたいと思いますけれども、三年間延長ということでこれがことしの十二月三十一日に切れるようでございますけれども、筋論から言いますと、日米の政府間協定ということのようでありますので、電電公社が民営化、こうなった場合はこれらの協定なんかからも外れてもいいんじゃないか、筋論的に言えば、そういう考えも浮かぶわけでありますけれども、この調達問題に対して郵政大臣並びに電電会社の基本的なお考えをお伺いしておきます。
#134
○政府委員(澤田茂生君) 電電公社の民営化に伴うガット政府調達協定、それと日米政府間取り決めの扱いでございますが、現行日米政府間取り決めの有効期限が本年末でございます。これは民営化に伴ってそこまでは現状どおりにしようということでございます。先生もおっしゃられましたように、NTT、筋論と申しましょうか、民営化になったということから見れば、これは外されるという一つの理屈もございますが、NTT自体が一つの特別法に基づく特殊法人であるということ、それから、その事業活動についての公共性の要請というようなこともございます。また、NTT自身も民営化後も内外無差別の競争的な調達手続というものを確保していくという意向でもございます。いま一つは、この政府間調達協定といいますのが、各国でこの程度のものをという、政府調達額というもののバランスの上に成り立っているということもございまして、NTTが抜けるとその代償措置というものが必要であるというような問題もございます。
 こういうような問題がございまして、民営化に当たってはそのまま引き続くということにしたわけでございますが、この有効期限が来た後どう対応するかということでございますが、これにつきましては今後の電気通信事業分野の推移とか、あるいは先ほど申しましたオファー額のバランスという観点からの代償機関の問題、こういった点につきまして、いろいろ政府部内で検討を詰めていこうということでございます。
    〔委員長退席、理事片山甚市君着席〕
#135
○参考人(山口開生君) 私どもNTTは、先生御承知のように、昭和五十六年から日米間の覚書に基づきまして新しい手続で電気通信設備の調達を行っております。途中で一回五十九年にこれはやっぱり改定されまして今日に至っているわけでございますが、その間にNTTとしてもいろいろ努力をしてまいりました。
 一々申し上げるのは差し控えますが、私たちの努力は米国側でも評価されていると思っております。したがって、その間、年とともに調達額もふえてまいっておりまして、先生御承知のとおりでありますが、先ほど郵政省の方からもお話ありましたように、もともと民間になりますれば法的には恐らくなくてもいいということになろうかと思っておりますが、実態的に申し上げまして、この覚書に基づく以上に現在は開放されていると私どもは思っております。単に調達のみならず、これも私たちが必要上やっているわけでありますが、先端技術につきましては共同研究といった段階からアメリカの大学とか有名な研究所とは一緒に共同研究もやっておりますし、その点から申しますと、この覚書そのものは既に覚書以上のことをやっているというふうに私たちは存じております。したがって、覚書が実態上あってもなくてもと申し上げたいわけでありますが、一方ではやはりこれ外交的な政府間の協定でございますので、私どもは政府間の交渉の結果、御指導にまっていきたいと思っております。
#136
○服部信吾君 今まで大変御努力されて、入札手続なんかも、トラックT、トラックU、トラックVですか、そういうふうな形でいろいろと御努力されてきている、これはわかりますし、今言われたとおり、制度的にはかなり開放もしているんだと。ところが、アメリカ側としては、今言われることもわかりますけれども、どうも議論がかみ合わない、電電会社としてはとにかくできるだけ制度的にそういうものをオープンにしておる。しかし、向こうの言うのは実績なんだと、こういうようなことで大変議論がかみ合わない面があるわけですけれども、この点についてはどのようにお考えですか。
#137
○参考人(山口開生君) 私どもが存じておりますところでは、米側におきましても、例えばこれは機会均等に扱ってもらえばいいんだというような意見と、それからいや金額が上がらなければ意味がないんだと。主としてこれは企業サイドから出て、企業サイドから議会筋へ出ている意見だと思いますが、そういう意味が二つございまして、そのときどきでそういった向こうの表現が変わるんでありますけれども、基本的にはこの協定というか、覚書の精神は、機会均等であれば、それでお互いに日米間に均等になっていればいいんであって、あと成果が上がる上がらないということは両方の国の企業の努力によるんだと、こういうふうに理解をしております。
 そういう意味でいきますと、向こうが思ったように金額が上がらないということは、私どもから申し上げれば向こうの企業の努力がもうひとつ足りないんではないか、こんなふうにも思うわけでございます。
   〔理事片山甚市君退席、委員長着席〕
#138
○服部信吾君 この問題なかなか微妙なところですし、これから九月か秋ごろ、この問題どうするかということでいろいろとアメリカ側とも話し合いがあろうと思うんですね。どっちにしても、十二月三十一日には切れるわけですから。そういうことで、郵政大臣、この問題についてのお考えをお伺いしてこの問題を終わります。
#139
○国務大臣(佐藤文生君) 本年の十二月にやはりその有効期限が到来するわけでございますが、今後の電気通信事業分野の推移とか、あるいはまた代償機関の問題等を踏まえつつ部内で鋭意検討してまいりたいと思います。
#140
○服部信吾君 ひとつ大いに御努力をしていただきたいと思います。
 次に、テレホンカードについて若干お伺いをいたします。
 この数年来、大変増収対策としてテレホンカードの販売に力を入れているわけでありますけれども、これの状況はどのようになっておりますか。
#141
○参考人(小川伸夫君) NTTといたしましては、通話の促進ということで積極的にテレホンカードの販売を行っております。五十七年からカード公衆電話機を設けましてテレホンカードを売っておりますが、五十九年から六十年にかけまして大変に売れまして、現在六十年の販売総枚数といいますか、大体五千二百万枚程度の販売を行っております。
#142
○服部信吾君 このテレホンカードについて、実用性は確かに便利だという面もあろうかと思いますし、ある面からいうと切手のように趣味と贈答品、こういうのにもかなり使われているということも聞いておりますけれども、NTTが電電公社時代にお客からの特注で発行した幻のカードというんですか、収集家の間では正価の五十倍だとか中には二百倍、こういう値段で取引をされておる、こういう話も聞いておるわけでありますけれども、この点についてある面からいうと、何ですか、財テクの新しい利殖の対象にもなっておる。こんなようにフィーバーしておる。非常にいい面、売れて大変いいと。かと思えば、こういうような投機の対象みたいになっておるという、こういう批判もあるようでありますけれども、この点についてはどのように把握しておられますか。
#143
○参考人(小川伸夫君) 確かにフィーバーといいますか、若干市価が出まして、わずか五百円のカードが十倍もするということになっておることは承知しておりますけれども、これはNTTといたしましてはこれに対して特にコントロールするとかというようなことをいたしておりませんので、フィーバー化といいますか、人気が大変出たということだというぐあいに私ども理解しておるところでございます。
#144
○服部信吾君 このフィーバーで売れればいいんだということになると、またいろいろ問題が起きてくるんじゃないかと思いますよ、これはやっぱり。この点についてはどのようにお考えですか。
#145
○参考人(小川伸夫君) 売れればいいんだというぐあいには必ずしも思っておりませんで、私どもとしてはやはり経営の基盤というものを確立するためには通話の確保ということが大変大事なものでございますので、その中の有力な手段としてこのテレホンカードの販売を行っておるわけでございます。そのほかにいわゆる民間の方が自分でやっていただきますデザインカードだとかモデル・デザイン・カードというような制度は私どもの方で御用意しておりますけれども、それを民間の方が大変使っていただけるということでございます。
#146
○服部信吾君 大分どんどんフィーバーして、大変販売促進にも役立っておる。それは大いに結構だと思います。と同時に、これが使える緑の公衆電話というんですか、売れている割には意外と、せっかく買って喜んでいるんだけれどもなかなか余り設置されていない、こういうこともあるわけでありますけれども、この点について緑の公衆電話、このテレホンカードの設置ですね、今後の計画、こういうものについて伺っておきます。
#147
○参考人(小川伸夫君) 先ほども申しましたように、五十七年十二月からカード公衆を始めまして、公衆電話機もそのころからつけ始めたわけでございますが、大体ボックス公衆電話を中心に逐次増設してまいりまして、この三月末でございますが、全国で大体約六万台になる予定でございます。これは大体全国にありますボックス公衆電話の三分の一がカード公衆化されるというペースであります。
 今後も地域の要望だとか使用状況等を勘案いたしまして積極的な増設を図っていきたいということでございまして、六十一年度は全国で約七万台の増設をする予定でございますので合計で十三万台、したがいまして、ボックス公衆でいいますと六割強のものがカード公衆化されるというぐあいに踏んでおります。
#148
○服部信吾君 六十一年度で十三万台ですか。大体これは地域的にはやっぱり大都会とかそういうところになるわけですか。
#149
○参考人(小川伸夫君) 設置につきまして、先生御指摘ように当初必ずしも十分でございませんので、例えば空港だとか、それから人の多く集まる商店街とか公共の場所だとかというところに重点設置をしていきまして配置をしております。総支社別といいますか地域別に見まして、やはり大都会それからそうでないところといろいろ若干の差がございますが、地域的に見れば大体平均して入っております。
#150
○服部信吾君 これは新聞報道によりますと、例えば東京都を担当する東京総支社と残りの関東六県を持つ関東総支社、これが別々に存在しておる、お互いが発行するテレホンカードはそれぞれの管内でないと購入できない、こういうような報道があるようでありますけれども、この報道についてはどのようにお考えですか。
#151
○参考人(小川伸夫君) ちょっと申しわけありませんが……。
#152
○服部信吾君 新聞報道ですけれども、東京都を担当する東京総支社と残りの関東六県を持つ関東総支社が別々に存在しているために、お互いが発行するテレホンカードはそれぞれの管内でないと購入できないとのこういう批判があるわけでありますけれども、こういった批判についてはどのようにお考えですか。
#153
○参考人(小川伸夫君) 関東と東京が地域的に別になっておりますが、それぞれの発行するカードがお互いに、例えば東京で発行したものが関東で買えないとか、その逆だとかということはないと理解しておりますが。
#154
○服部信吾君 これは新聞等で読んでちょっとお伺いしただけですけれども、実は私もこれつくったんですよ。このテレホンカード私もつくりましたが、大変皆さんに喜ばれておるようですけれども、これからどんどんどんどん恐らく伸びていくんじゃないか、こう思いますし、中にはいろんな批判も出ておりますので、ひとつそういうことを大いに考慮しながらやはり販売促進に努めていただきたい、こう思います。
 それで、郵政大臣のこのテレホンカードについてのお考えをお伺いして私の質問を終わります。
#155
○国務大臣(佐藤文生君) 今先生の御意見を聞きながら、私も実はテレホンカードが自宅に十二、三枚、何かいろんな種類のものが、贈り物やら友達からもらったのなんかありまして、これを使うのに苦慮するような現状でございまして、使う方はもう本当に使っているんだと思いますが、私のように十枚ほどもらっておって一年間も使わぬで置いておくという人もあるというので、これはどうすればいいか、いろいろと便利がいいということは間違いないんですけれども、将来私自身としても研究させていただきます。
#156
○山中郁子君 初めに、郵政省で働いておられます非常勤職員、団地ママさんとかヘルパーさんとかと言われている方も含めてですけれども、そうした方々の待遇の改善の問題についてお尋ねもし、また実現方も要求したいと思います。
 それで初めに、ちょっとお尋ねしたいんですが、給与法の改正を受けて郵政省が労働組合に勤務時間の規定等その他改定を提起されて、それぞれの労働組合との交渉はこれから始まるということなんだと思いますけれども、その中で私がちょっと調べたところによりますと、この非常勤職員の問題に関係する部分のみ注目をして申し上げるんですが、非常勤職員の休暇制度というところで、年次休暇が従来一週間の勤務日が六日の非常勤職員がその対象であったけれども、今般その範囲を一週間の勤務日が五日以上の者にまで拡大したという項がございますね、給与法の改正の中で。それが労働組合の方に協約の問題として提起されていないと私は把握するんですけれども、それは何か理由があって提起をされておられないのですか。つまりこれを改善する御意思がないんだということにはならないと思うんですけれども、給与法でそうなっているわけですから。
#157
○政府委員(櫻井國臣君) 給与法の改正あるいは労働基準法の改正に伴いまして、職員の勤務条件の改正を現在、関係労働組合に提案をいたしているところでございます。その中で今の休暇問題につきまして、私の方は、非常勤職員に対する休暇制度としては労働基準法を上回っている条件を今適用いたしておりますので、特段その部分については組合側には提案をしておらないというのが実情でございます。
#158
○山中郁子君 そうすると、今回の給与法の改定に伴う待遇の問題については既に郵政省としては実施をしている、さらにそれを上回って実施をしているということだというふうに理解してよろしいですか。
#159
○政府委員(櫻井國臣君) 今、給与法との関係について私どもそれを上回っているかどうかについては、まことに申しわけありませんが、つまびらかにいたしておりませんが、少なくとも現在、労基法の六日の最低の休暇日数に対して、私どもの方は一年を超える勤務の者についてはさらに四日を加えて年次有給休暇を発給するというふうにいたしておりますので、それでもって事が足りるというふうに思っております。
#160
○山中郁子君 ちょっと違うのよね。私が言っているのは、給与法のこれに準じて労働組合に労働協約の変更についてお示しになっているわけね。その中で、私が言うのは、非常勤職員の休暇制度について、今までは一週間の勤務日が六日の非常勤職員がその対象であったけれども、それが五日であってもいいようになったよというのが、この給与法の、国の改正の部分があるんですよ。その部分はおたくの方が労働組合に提示されている中にないわけね。だから、何か非常勤の問題についてはそういうのをちゃんとおやりになる気がないのか、それとも何かうっかり忘れて落としたのか、どういう理由ですかって伺っているわけ。
#161
○政府委員(櫻井國臣君) どうも失礼いたしました。
 非常勤の勤務時間の問題につきましては、原則として一般職員の勤務に準ずるというような形をとりまして、特に事情のある者については非常勤特有の定め方をさしていただいているところでございます。それで、今一週間の勤務のうち六日、それが五日という問題について、非常勤職員については一応日々雇用いたしておるというそういう状況もございまして、私どもも非常勤職員について六日を五日にこの際改めるということについては提案を申し上げておりません。
#162
○山中郁子君 日々雇用だなんというんじゃないんですよね、あなた方のは。その問題はさらに明らかに後にしますけれどね。
 つまり、今皆さん方のところで非常勤の職員の方がたくさんいらっしゃるけれども、大体実態から言うと、二カ月更新でしょう。同じ職場で二カ月でもって契約して、そして切れると何日かあけてまた同じ人を雇用するわけですよね。転がしと俗に言いますね。そういうことが大体ほとんどの実態ではないかと私は見ていますけれども、実情はどうなんですか。
 つまり、六十年でしたかの予算委員会への提出資料によりますと、六十年度で年間延べ八百五十三万四千人を非常勤職員として雇用しているという報告になっているんですよね、資料があるんですけれども。まあ年末年始の、本当のそれは臨時ですね。それは別といたしまして、そうすると、ルーチンの仕事に組み込まれている非常勤職員、実際上そういう人たちは大体どのくらいなのか、ちょっと教えてください。
#163
○政府委員(櫻井國臣君) 今先生の御指摘のとおり、非常勤の総延べ数はおっしゃったとおり八百五十三万人ということになっておりますが、これは年末年始の臨時的な職員も含まれておりますので、これを除きますと五百六十二万人程度というふうに承知いたしております。
#164
○山中郁子君 もう一度、ちょっとごめんなさい。
#165
○政府委員(櫻井國臣君) 五百六十二万人、延べ人員でございます。
#166
○山中郁子君 そうしますと、かなりな人数になるわけなのですけれども、先ほど日々雇用だからというふうにおっしゃったけど、そうじゃないでしょう。二カ月雇用でしょう。二カ月でもって転がしているのが実態でしょう。このことも問題だと思いますから後であれしますけど、日々雇用だから云々ということではなくて、二カ月雇用であるのにもかかわらず、さっきの協約との関係でそのことをお入れになってないのはどういう意味ですかということに戻るんだけれども。そうでしょう、日々雇用ってみんな日々雇用なんですか、この延べで五百六十二万人というのは。
#167
○政府委員(櫻井國臣君) 私どもの非常勤の雇用システムは、今先生がおっしゃったように、原則日々雇用ということにいたしております。ただし、その雇用は日々更新をしていくというものではございませんで、二カ月ないしは場合によっては四カ月ということで予定雇用期間というものを定めまして採用いたしておるものでございます。したがいまして、予定採用期間という点から見ますと、おっしゃったように二カ月という者もおります。
#168
○山中郁子君 あんまり変な理屈を言わないで、ちゃんとわかるように答えてほしいんですけれどもね。
 要するに、だから二カ月なり三カ月なり四カ月なり、そういうことで雇用しているわけでしょう。それでそれを転がしていっているわけだわね。大体多いのは二カ月だと、私、調査の上ではそういうふうに把握していますけどね。だから、当然のことながら非常勤職員の休暇の六日間というのが五日間になりましたと、だけど郵政の場合にはほかの職員と同じようにちゃんともうそういうふうにやっていますよ、だからあえて出さなかったのですというふうにおっしゃったから、それならそういう実態としては既にそうした水準を上回って郵政省としては休暇も与えていると、だからここへ書かなかったんですよとおっしゃったんですねと私は今確認を求めた。それならそれでよろしいわけ。時間がかかるようだったら、ちょっとそれ後で報告してください、何か時間が足りなくなりますので。
 それで、そのこととだから関係が出てくるのですけれども、延べ五百万を超える人々が非常勤で働いていると。そしてかなりやっぱり通常の業務に組み込まれているわけです。局内の区分作業でも非常勤がいないと全く仕事にならない局がたくさんありますよね。
 具体的に一つ例を申し上げますと、東京中郵第三普通郵便課の区分の仕事ね、これは全部非常勤ですって。一人も本務者いないそうですよ。それは違うなら違うでちょっと教えてください。何人いて何人は本務者がいるということなら、わかるんなら教えていただきたい。つまり、そういうふうにたくさんの人がルーチンの仕事に、普通の通常業務に組み込まれているわけです。で、そういう人たちの労働なしにはもう郵便業務ができない状態になっている。配達だってそうでしょう。団地のママさん配達だとかそれからヘルパーさんだとかと言われるような人々の局内の作業もあります。
 それで、私が今一応お約束もしたいし改善もしてもらいたいと思うのは、そういう方たちが二カ月刻みで間を四、五日あけて、そしてまた雇用すると。同じ職場、同じ仕事、そして同じ人、その人がそういう形で非常勤だ臨時だパートだということで一年働いても、二年働いても、三年働いても有給休暇が出ない、年休が出ない。それから、例えば一般の職員との関係で言えば最もせつない差別を感じるのがやっぱりボーナスですよね。そういうところはやっぱりこの際きちんと改めていただかなければいけない。労働基準法に照らしても、あなたもさっきおっしゃったように出すことになっているわけでしょう。そういう点はちゃんと約束していただけますね。
#169
○政府委員(櫻井國臣君) 今、年次有給休暇の問題、それからボーナスの問題、御指摘がございましたが、年次有給休暇の問題につきましては、労働基準法の精神にのっとって職員には年次有給休暇の発給をし、かつまたとっていただくというようなことにしたい。現にいたしておりますし、またなおその徹底を図りたいというふうに思います。
 それから、ボーナスの関係につきまして、確かに一般職員とこういう非常勤の職員の皆さん方との間に大きな差があるということは事実でございます。しかし、これは作業の態様あるいは長期雇用の実態、あるいは将来の勤務の態様がどのように続いていくかというようなことを総合的に勘案をしまして私ども考えているわけでございまして、この点につきましては関係労働組合とも話し合いを進めながら年次有給休暇をも含め労働協約を締結し、それによって運用していくということでございます。
#170
○山中郁子君 ちょっと一つずつ確認をします。
 年次有給休暇については労働基準法――労働基準法というのは最低の基準ですけれども、それの年間就労すべき八割の就労をした者については与えるというその問題ですね。それは、日数は労働基準法よりもさらに上回って私たちは与えていますとあなた方はおっしゃっていらっしゃる。だけれども、私の調査によると、出ていないところが随分あるんです。だから、その人たちにはこれからすぐに出るというふうにしていただかなければいけないし、してくださるのだと思うのですけれども、私も全部調査がまだできているわけじゃないのですけれども、例えば具体的に言いますと、あなたの方でもちょっと調べてほしいのですが、東京の場合、練馬は半年以上雇用されている非常勤が七人いるのですけれども、その内訳として一年以上が六人いるのだけれども、年休もないし一時金、つまりボーナスもないという実態です。同じようにして麹町、豊島、玉川、これは東京だけを見たのですけれども、ほかにもかなりあります。確かに出ているところもあるのですよ、私たちの調べでね。だから、これ一体どうなっているのかなと思うのですけれども、考え方としては当然のことながらそれは出るということだし、出していないのだとすれば今後はちゃんと出す、何らかの今までの分ももらわなきゃいけないのじゃないかなと私は思うのですけれども、今はそこまでにしておいて、それはそれじゃいいですね、ひとつそういう点で各局全部お調べください。
 それから、ボーナスのことにつきましては、金額が差があってせつない思いをさせているじゃないかと私が言ったように、お受け取りになっているのだけれども、それはもちろんありますけれども、それよりも何よりも、今言ったようにボーナスが出ないのよ。今のところ、みんなそうなんですよ。ほかにもボーナスは出ないというところもあるし、年休だけは小しもらえるけれどもボーナスがない、ボーナスはちょっとスズメの涙ほどもらえるけれども年休はない、両方ともないというようなところ、いろいろあるのですよ。だから、これはやっぱり郵政省としては随分いいかげんなことをやっているなという感じがどうしてもするのですね、これだけパートが問題になっていて。金額の問題につきましては、それもちょっとばらばらですね、出ているところも。私は金額もやっぱりそう差別感を感じさせるようなそういうものであってはならないというふうに思います。
 だから、そういう点ではそういう主張もし要求もし、郵政省としての改善方の御努力をお願いしたいと思いますけれども、まず最初の出ている出ていないという問題、付与されているされていないという問題、この二つの問題については今後早急に、直ちにと言ってもいいですわね。少なくとも労働基準法違反なんだから、年次有給休暇の問題に関しては。だから、直ちに少なくとも改善する。ボーナス分なんていうのは何年かさかのぼって出さなきゃいけないのじゃないかなと私思いますけれども、その問題はこれ以上は今現在では詰めません。それでその二つ、それで私は大臣にそのことはもちろん人事部長がそういう立場からはっきりお約束をなさったわけだから、大臣ももちろん御異存はないと思いますけれども、もう一つあわせて大臣にこういう形で、つまり二カ月とか一大体二カ月のようですけれども、二カ月で転がして臨時で本当にもうそれで十年も二十年も、場合によると何かそれは例外的に少ない人数だとは思うのですけれども、二十年以上三十年、そういうことでずっと働いている人がいるんですって。それがいないとおっしゃるなら今度実際のケースを突き合わせますよ。まだこれから委員会たくさんあるからそういうふうにしますけれども、とにかくそういうことはやはり雇用の形態としてあるべきではないということも含めて大臣の御見解と、それから先ほど人事部長がお約束された改善方についてのお約束をあわせていただきたいと思います。
#171
○国務大臣(佐藤文生君) 今お話をずっと私聞きまして、人事部長が言ったこと、それから現地で先生がお調べになったこと、実態のそごがあるかもしれません。したがって、それは人事部長のところで積極的によく調べて、その実態をしっかりつかんで、そして部長の言ったようなそういうことが的確に行われるように私は指導していきたい、こう思います。
#172
○山中郁子君 雇用の形態の問題ですね、このことについてもちょっと解決する方向に積極的に取り組んでいただきたいと思いますけれども、時間の制限がありますので、これはまた別な機会にさらに詰めたいと思います。
 これは五十六年四月二十三日の衆議院の逓信委員会で、当時の共産党の藤原議員の質問に答えまして、これも当時の郵務局長だった魚津さん、魚津郵務局長が改善すべきことがあればもちろんためらうことなく直ちに改善をするのは当然だと、こう答えていらっしゃるのですけれどもね。何か随分長いことためらっていらっしゃったのかなと思うけれども、今伺ったら何か全然実態を御存じないみたいなので、これはやっぱりちょっと怠慢と言う以外の何物でもないと思うのです。
 それからもう一つ、その当時一時間当たり六百五十円の時給だったケースが、これはだからもう五年以上過ぎているわけでしょう。五年前のことよね。これが今でも一時間当たり大阪中郵の場合六百円なんですよ。それで交通費も支給されない。私は今ここで別に労働組合で団交しているわけじゃありませんから幾らにしろとは言いませんけれども、五年前に六百五十円だったのが五年たってまた減っちゃって六百円になっちゃっているというのも、これも余りよそで聞かない話ですし、こうした意味でも改善については早急に取り組んでいただきたいと思いますがいかがでしょうか。
#173
○政府委員(櫻井國臣君) 今、極めて具体的な事例をお挙げいただいたわけでありますが、率直に申し上げて心当たりがないような感じがいたす問題でございます。と申しますのは、私どもは同じ態様の同じような業務についております場合に、一般的に五十六年当時から現在にかけて少しずつ全体の職員の労働条件がよくなると同じように、この非常勤職員の労働条件の改善に努めてまいったつもりでございまして、そういう点では同じような業務、同じような労働時間、そうした状況のもとではそういうふうに下がるということは考えられないわけでございます。
 ただ、少しく調べましたところによりますと年末の大変端境期と申しまして、こういう非常勤職員の雇用が大変困難な時期、例えば学生アルバイトがなかなか確保できない、そういう時期には例えば大阪中央郵便局におきましては機動的にそれぞれ仕事のてきたところに次々と回っていくという、そういう勤務場所を変更するという条件のもとに採用しておる非常勤職員については単価を少し高目にいたしておりまして、その後、恒常的に同じ仕事につくというようなところのアルバイトに切りかわった場合には単価が下がるというような現実的な対応をしておるというケースはございますが、長期にわたって単価が下がっていくというふうな、そういう事例は私はないというふうに判断をいたしております。
#174
○山中郁子君 この当時一時間当たり全国平均で六百五十円だったのが今私が六百円になっているんじゃないかというのは大阪中郵で、現在の大阪中郵では時給六百円。だけど五年前の時点で全国平均六百五十円というのが私どもの調査であり、その時点での認識なんです。ですからお調べいただき、具体的なケースとして大阪中郵の場合に、五十六年、五十五年ぐらいからどういう職種が時給幾らで、それが現在どういうふうに推移しているかということをお示しいただきたいと思います。後ほど資料として出していただくことで結構でございますけれども、そういうことはないんだ片言うわけでしょう、要するに、みんな上がっているはずだと。そのことについてお調べください。
 それでは次にNTTの問題に入りたいと思うのですが、先ほども御議論があったんですけど、これちょっと郵政大臣もぜひ聞いていただきたいんだけど、私も前の委員会でも申し上げましたし、また佐藤昭夫議員も関連委員会でいろいろ申し上げたし、衆議院でも実態を申し上げているんですけれども、NTTになってどういう仕組みでどういうふうに売り上げを競い合わせていらっしゃるのかわからないけれども、やっぱりちょっと目に余るものがありますね。
 私もこの前言いましたけど、子供をターゲットにしたテレホンサービスだとか、あるいは何とかして祝電を打つにしても五文字余計につくれと、そうすると料金が高くなるというようなことだとか、プレミアムつきのテレホンカードの販売ですね。職員に販売のノルマを課す。そして管理職なんか特にそうですね、係長だとか課長だとか、そういういわゆる下級管理職の人たちなんかは四苦八苦していて、サラ金から借金して買わなきゃならないみたいな人も、そうたくさんいるわけではないでしょうけれども、実際あるんですね。そういうことをこの前も指摘しまして一部改善されている面も確かにありますけれども、基本的にはやっぱり同じなんですね。
 例えばある名古屋の電話局の業務課長の言ですけれども、私の言うのみんなだから実際にそういうことがあったということなんですよ。私、あそこたくさん知人も友人もいますし、直接そういう人たちから実際に資料も証言も得られるんですけれども、その業務課長は、全職員を集めて、せこい話だがと、そういう言葉を使ったそうです。せこい話だがということで前置きをして、テレホンカードは使いたくなくなるようなものを売れと、こう言っているんです。どういう意味だかわかりますか。要するに、テレホンカードを買ってもこういうふうに収集、さっきフィーバーしているという話で、ちょっともうそれを使うのはもったいないから取っとくというようなふうなものをつくれと、使わせるなということですよね。売っておいて使わせないようにしろと、こういうことですね。それから、しかも駅や繁華街などで利用者の多いところには、使えないようにカード公衆電話は置くなと、そう言ったと。問題になっていますでしょう、テレホンカードすごくみんな買わされるけれども実際に使える電話機がないじゃないかということが問題になっているんで、NTTはそれを増設しますってさっきも何かおっしゃっていたけれども、一方でそういうことを管理者が言っているのよね。そういうものは駅前なんかの繁華街に、利用度の高いところにはつくるなと言っているわけね、そうすれば十円や百円の金を入れて電話がけてくれるんだと。カードはカードで買って、それを自分が持っている。大臣みたいに何か何十枚ももらってそれで使いようがなくて持っている。その分電電会社はあぶく銭だって実際言っているんですよ。そしてあぶく銭を吸い上げろ。この人、そういうせりふもちゃんとキャッチされているの。これはこの前私も指摘したんですが、関東総支社の幹部が豊田商事の商法に学べと言って檄を飛ばしている。だから私もそのとき言ったんだけれども、これは商法じゃないというのね。詐欺じゃないか、犯罪じゃないかというの。それを学べと言って檄を飛ばして、NTTの社員にハッパかけているわけですよ。こういう実態について、先日はNTT関係の方も良識の範囲を超えていないはずだし、良識の範囲を超えないでやっておりますの一点張りだったんですけど、幾らでもこういう問題は上がってくるんです。NTTとしても自粛することは少なくとも最低自粛するということについては、ひとつぜひ反省の色を示していただきたいし、それから大臣からもそうした趣旨での御発言をいただきたいと思います。
#175
○参考人(小川伸夫君) 先日来御指摘を受けましたような例がありまして、先ほどちょっとお話が出ましたが、プレミアムカード、プレミアムのついているテレホンカードをうちが販売しているような誤解を与えたということがありまして、これは善意からプレミアムカードをあっせんした経緯がありまして、その後その差額をうちがポケットに入れたということではございませんですけれども、それがあたかもプレミアムカードをNTTが売ったようにとられたという残念な誤解を受けたということがございます。これらにつきましては厳に行動を戒めるように今全国指導を徹底しておるところでございます。
 そのほか営業活動の推進ということで、句さま通話料というものが収入の大半を占めるという実態において、競争下における経営規模の確立という意味から営業活動の推進を図っているところでございます。そういうところで職員のやる気をますます起こさせる、起こるという中で、かつお客様によりよいサービスを御提供申し上げるという趣旨からいろいろ頑張っておるところでございますが、世間常識から見ておかしい、行き過ぎたという例が若干御指摘を受けました。これらにつきましては直ちに直すということを実行していきます。
#176
○国務大臣(佐藤文生君) ひとつ良識と節度のある販売の営業活動が行われるようにNTTの方にも指導していきたい、こういうぐあいに思っております。
#177
○山中郁子君 本当にひどい実態ですので、よくNTTは誠意を持ってちゃんとあれしていただくし、郵政省にもしかるべき役割を果たしていただかなければならないと思います。
 それで、きょうはNTTが新たに民営化されてから売り出している電話機についてやっぱりかなり欠陥商品が出ているんですよね。もう余り時間がありませんので、私ちょっと一まとめにして言いますから、それについてお答えをいただきたいのです。
 一つは、大分明らかになってきているものとしてホームテレホンSの欠陥、これは熱を持ってしまうということで、線路課に命じて巡回して問題機種のダイオードをつけかえるという作業をされているようですけれども、こういうものはもっと買って、つまりおたくの方が売り切り制が導入されたんで一生懸命あの手この手で売っているわけよね。このことは前に問題になりましたよね。だけれども、そういうふうにして買わされた人たちがいっぱいいるから、もらとちゃんとした責任ある周知をして、それを故障があるからといって取りかえるなり、三洋のファンヒーターの事件じゃありませんけれども、ああいうように直ちに人命に影響があるとか、そういうことにならないにしても、やはりそういうことが必要ではないかと思います。
 それで、そのほかに私の方で把握しているので昨年の十月から売り切りでやっぱり販売を始めた百円ピンク電話、これについても加入者宅の物は出張修理をしているんですけれども、それも結局、ときどき発信不能になるという欠陥があるんです。それからビジネスホンEカスタム・シリーズ、いろんなのがあるからわからないんだけれども、これね。これも着信音が鳴らないという事態が起きるという欠陥がある。さっきのはこれですね、ハウディ・ホームテレホンSというのね。それで、もう一つカクテルボンというのがある。カクテルホンというのもまた私どういう電話機なのかわからなくてこれもらったんだけれども、カクテルホンというのも通話がとぎれるという欠陥が出ているんですね。
 まあいろんなものがあるんですけれども、とりあえず私はまず手元にその四点についてそういう実態を、欠陥があるということについて知っておりますから、このそれぞれのメーカー、それからこういう欠陥があるものについては直ちに周知をして、誠意を持って取りかえるとかあるいは欠陥箇所を直すとか、そういうふうな手だてをとるべきであろうということについてまとめて簡潔にお答えをいただきたい。
#178
○参考人(山本千治君) 山本でございます。
 御説明申し上げます。
 今先生のお話にありましたようなそれぞれの品物は、ホームテレホンSではお客様のところにつきましたものが一件、ピンクの百円は五件、ビジネスホンEカスタム・シリーズでは八件、こういったものがお客さんのところに取りついた段階で、先生が欠陥――故障ということで私ども一一三番で受け付けております。
 これはいろいろのこういった仕事の進め方があるんでございますが、機械というものには故障というものがどうしても避けられない宿命がございますので、私ども今は所定の検査を行った後、売り出して半年、特に最初の一カ月、三月、半年、このポイントにおきまして、お客さんのお使いいただいている商品の情報というもの、クレーム情報というものを細大漏らさず私の手元まで即刻報告されてくるようになっております。
 今申し上げましたようなそれぞれのものも、例えば発売して取りつけまして二、三日後にわかった、例えばホームテレホンSの場合はそんな状況でわかっておるわけでございますが、そういったものに対しまして、私どもでこれはどうも全体をもう一回チェックし直した方が内容がよさそうなのかどうか、あるいはこれはこれ一個だけの問題なのかというようなことにつきまして速やかに勉強いたしまして、そして、これは少し影響の範囲が大きくなる可能性も場合によってはあるからもっと徹底した調査なり手を打とうというようなことで、現場に対しましてファクトに対します指導をしております。そういった中に、先生のおっしゃいましたような、ホームSの場合にはダイオード、いわゆる雷サージをよけますダイオードに一部取り違えがあったというようなことがございますんですが、いずれにいたしましても、こういったものは初期障害というものは製品の中ではどうしても避けられないものでございますので、そういったものに対しまして十分私たちは警戒と注意をし、またあれば事実を現場まで正しく伝えまして、お客さんに絶対御迷惑をかけないようにしているつもりでございます。
 そういったことで、欠陥といいますか、私たち通常保全管理方式でやっておりますところの、加入当たり何ぼというような管理の中でこの問題をとらえているところでございます。したがいまして、お客さんのところにこういったもので御迷惑をおかけしているということにつきましては、一一三番にそういった苦情をいただいたというその時点におきましてでございますけれども、これは速やかに対処しているつもりでございます。
#179
○山中郁子君 何かもうちょっとはっきりちゃんとおっしゃっていただければわかるんですけれども、要するに、今私は四つの機種を特定しました。これについては、やっぱりそういう欠陥があって加入者から苦情が来ているということについてはお認めになったわけですね。
#180
○参考人(山本千治君) 欠陥といいますか、私どもは故障と、初期障害というぐあいに考えておりますけれども、ちょっと私どもよく先生のおっしゃっていることわからないんですが、実はカクテルホンというのは、私どもが直接研究をせずにメーカーさんの品物をそのままいただきまして、通称OEMと称していますけれども、OEMと称しているもので売っている品物の中に、ブランチをとりますと、高抵抗回路を使っているためにブランチがうまくいかないという機種があります。それは事前に私どもはわかっておりますので、販売するに当たりまして、この電話はうちの標準電話機とつなぐときはこういう抵抗を入れて、ちゃんと抵抗を合わせて使うようにという指導をしているつもりでございまして、特にカクテルホンにおいてはないと思います。ただ、それも一般電話機でございますから故障したとかそういったことは当然あるかと思いますけれども、そういった意味でございます。
#181
○山中郁子君 私、例えば「カクテルホンの保守にかかるトラブルの防止について」というのでこういうおたくで文書をちゃんと出しているんですよ。そして、そういうもので「修理期間中に代替機の設置により対応すること。」としているけれども、別な物をつけるということになるわけでしょう。そういう周知文書を、特に、例えば「カクテルホンの保守にかかるトラブルの防止について」といってまず出している。それから「100円ピンク電話機の故障について」ということで具体的に中身が、こういうふうに故障がある。これはもう欠陥商品以外の何物でもないですよね。「ビジネスホンEカスタム・シリーズの一部不良対策について」ということで、こういう一部不良が、ビジネスホンEカスタム・シリーズの電話機について「輸送時の振動等による不良が一部に発見されましたので、下記により措置願います。」として、全体にこういう措置をしろという文書をおたくの方で出しているわけよね。
 だから、単なる故障という扱いだというふうにあなたおっしゃるけれども、やっぱりハウディですか、ハウディの場合もそうだし、そういう点での欠陥商品というものが、欠陥の度合いはいろいろあるけれども、こういうふうに新しくわっと売り出して、もう売り切りだということで、みんなに買った方が得だ買った方が得だといって問題になるようなやり方をしていて、それでその中からぽんぽんぽんぽんそういう故障なりトラブルなり欠陥なりが出てきているということについて、私は今四つの機種をとりあえず申し上げましたけれども、さっき御答弁が漏れていましたので、その四つの機種のメーカーを後でちょっと教えていただくと同時に、今後会社が売る電話機の検査の基準、この基準が、さきの日米交渉の関係で技術基準、検査項目が引き下げられて緩和されているわけでしょう。そういうこととの間で関係が私は出てきているというふうに十分考えられるわけなんですけれども、そのこともあわせて伺っておきたいと思います。
 それで、この基準の引き下げとか緩和というのは、やっぱりアメリカから電話機を買えと、こういう政治状況下で会社も随分お買いになったんだと思うんですけれども、そうしたらそれがもうどうにもならなくって、押したらボタンが入ったきり出てこないみたいな電話機があって、NTTの人がみんな、その人たち自身がどうにも使い物にならないといってお蔵の中にたまっているみたいな状況もいっぱいあるようなんですけれども、一体米国製の電話機は昨年何台NTTは購入をしたのか、そしてそれはどのくらい販売されているのか、販売実績はどうなっているのか、あわせてお答えをいただきたいと思います。
 忘れないうちに、最初にその四つのメーカーを教えてください。
#182
○参考人(山本千治君) メーカーにつきましては、もしお許しいただけるならばと思うんでございますけれども、これは私どもが買った物は私たちの責任でございまして、私たちが提供しているものでございます。メーカーとの問題というのは、私たちがこれからそのメーカーからその物を買うに当たっての上での技術上の大変な参考になるものでございます。故障が起きて――故障が起きてといいますか、そういった故障が起こることによりまして、機械、こういう設備というものはそれをもとにしてどんどん進歩していくわけでございますので、できるだけないにこしたことはございませんけれども、どうしてもこういった初期障害というものは避けられないということでございます。それで御勘弁いただければと思います。
 また、アメリカの電話機につきまして、基準ということにつきましては私はさように承知しておりません。国内のメーカーの場合にも私たちが買っておりますメーカーのほとんどが私たち以上に自分たちでいろいろと販売をなさっているわけでございますので、そういったメーカーさんからお買いしている品物でございますから、当然検査というものも、一つ一つの品物を直接やっていくというものよりは社内検査を重視した間接的なものに移っているというのがこれは当然のことだと思います。ただし、故障等が起きますと、私ども再び直接検査という方向に切りかえましてかなりな検査をさせていただくことにしております。
 ただ、いずれにいたしましても、検査ということを厳しくやりますと、厳しいだけ費用がかかってコストが高くなるというのが仕組みでございます。ということで、私どもは引き続きお客さんから喜んでいただけるような、お客さんにいい品物を売るための先ほど申し上げました検査と、それから初期障害というものがどうしても起こりがちでございますので、そういったものをカバーするクレーム処理体制というものをベースにして今後もやっていくつもりでございます。
 また、お尋ねのアメリカの電話機でございますが、五十九年、六十年と合わせまして十四万台購入をしておりまして、二万五千程度販売をいたしたところでございます。
#183
○山中郁子君 勘弁できないですが、与えられた時間がきょうは参りましたので、引き続き、この検査の問題、それからメーカーの問題などについては次の機会に譲っていきたいと思いますので、最後に一つだけ確認しますが、二年間に十四万台買ったけれども、そのうち二万五千しか売れてないということですね、そういうことですね。
#184
○参考人(山本千治君) 二万五千です。
#185
○山中郁子君 終わります。
#186
○中村鋭一君 まず最初に、ことしの予算の中で、一般会計と特別会計に分けまして、その最も重点とされている点を大臣にお伺いをいたします。
#187
○政府委員(成川富彦君) まず、一般会計の関係でございますが、高度情報社会を構築していくことが我が国にとって重要な課題でございます。その実現のために電気通信は先導的中核的な役割を果たしていかなければならないというふうに考えております。そういうことから、電気通信行政といたしましては、一般会計予算で五項目、それから財政投融資関係で二項目を重点に取り組んでいくこととしております。
 以下、項目を申し上げますと、一般会計予算の五項目としては、第一、ニューメディア・先端技術の開発・振興がございます。それから国際協調・国際協力の推進、放送行政の推進、四番目に電波資源の開発、五番目に宇宙通信政策の推進がございます。以上が一般会計予算の重点施策でございまして、財政投融資関係といたしましてはテレコム基盤技術研究の促進と、それからニューメディアの育成振興がございます。
 次に特別会計の重点施策でございますが、重点施策としては四項目を考えでございます。第一点は郵便サービスの改善と需要の拡大でございます。二点目が郵便貯金の推進。三点目が簡易保険・郵便年金の制度改善と普及・推進でございます。四点目が郵便局舎等施設の整備及び機械化の推進でございます。
 郵便関係では、お客様のニーズに応じたサービスの提供に努めていくということで、努めて積極的に需要の拡大を図っていきたいということでございますが、具体的な施策といたしましては電子郵便サービスの拡充、それから営業活動の強化あるいは広報・宣伝活動の充実等をこの中でやっていきたいというふうに思っておるところでございます。
 郵便貯金関係では増加目標額が七兆円でございまして、これの達成のための諸施策を推進していきたいということでございます。
 それから保険関係でございますが、保険関係では新規募集目標額、第一回保険料五百六十億円といたしまして、それを目標にその達成に向けて諸施策を推進していきたいということでございます。
 年金関係でございますが、年金関係は新規募集目標額として第一回掛金額で三十五億円定めておりまして、その達成のための諸施策を推進していきたいということでございます。それと同時に、いろいろと制度改善に努力してまいりましたんですが、簡易保険の加入限度額の引き上げにつきまして、一定の条件で引き上げることがまとまりまして御審議いただいているわけでございますが、その関係のことを重点として考えておるところでございます。
 それから、郵便局舎等施設につきましても、引き続きその整備充実を図るとともに、事業経営効率化のための機械化の推進を図ることとしております。
 以上が重点的に取り組む課題と私ども考えているところでございます。
#188
○中村鋭一君 大臣の所信でもお伺いしたんですけれども、今非常にわかりやすく端的にお教え願いまして、一々肯定に値する立派な施策でございますが、しかし中にははっきり金額的な目標も明示された施策もございますね。全部やり遂げるのは大変なことだと思うんですが、大臣どうです、自信ございますか、一言。
#189
○国務大臣(佐藤文生君) 短期間のことでございますが、自信を持たしていただきました。
#190
○中村鋭一君 ひとつ大いに奮闘努力してください。
 しかし、現実は厳しゅうございまして、郵政事業一つ見ても、ついこの間は大変な黒字があったと思っていたら急にまた苦しくなってきて、ちょうど円高を見ているような感じで、この間二百四十円していたのがもう百七十円になろうというような感じで郵政省も随分大変だなと思うんですが、この赤字の増大を防ぐためには端的にどのような手を打っていかれるおつもりでございますか。
#191
○政府委員(高橋幸男君) 御指摘のように郵便事業を取り巻く情勢というものを私どもは非常に厳しいという受けとめ方をしております。そのために事業経営の健全化をどうしても果たさなければいかぬというふうに考えているところでございますが、そのためには、やはりお客さんのニーズに即したサービスの提供という点と、これによりまして需要の拡大を図っていくという点、さらにもう一点といたしましては事業運営の効率化を推進いたしまして経費の削減を図っていく、この二つの点に心がけなければならないだろうというふうに考えております。これまで、私どもサービス改善施策といたしまして、例えば超特急郵便サービスの実施であるとか、あるいは五十九年の二月に郵便輸送システムの変更をいたしまして、同一府県あるいは隣接府県はできるだけ翌日配達というふうなスピードアップの点、また小包郵便のサービス改善等を心がけたわけでございますし。また効率化施策といたしまして機械化、郵便番号自動読み取り区分機の新しい機種の開発導入、また取り集め・運送などの外部委託等、業務の運営の効率化という点に努めているところでございます。しかし、今後、御指摘のように、六十年度におきまして三百五十五億円の予算上の赤字を計上している。六十一年度の予算案におきまして、単年度でございますが四百三十三億の赤字を計上せざるを得なかったという実情にございます。私どもこの需要の拡大、また事業運営の効率化という点を一層推進いたしまして事業経営の健全化を図っていきたいというふうに考えております。
#192
○中村鋭一君 おっしゃるとおりでございまして、需要を拡大する、それから消費者のニーズに適応した徹底したサービス、それからあとは合理化、これは民間の会社でも全くそのとおりでございますが、なかなかこれが言うはやすく行うはかたい。いろいろやってみるが、だめならばまた一遍ちょっと郵便料金値上げさしていただこうかというのは陥りやすい考え方ではないかとも思うんですが、大臣、郵便料金の値上げは絶対にございませんか。
#193
○政府委員(高橋幸男君) 私の方から先に答弁させていただきます。
 この料金問題につきましては、私ども非常に厳粛に受けとめております。料金値上げの持つ意味、特に社会的な意味というものを真剣に受けとめざるを得ないところでございます。国民生活への影響という点も十分考慮しなければならないことでございますし、また従来と変わっております点といたしまして、郵便事業全般にわたりまして競合関係という状態に置かれているということでございまして、料金問題についてはこの点も十分に考えなければならない要素であろうというふうに承知しております。そういう中で私ども、先ほど申し上げたように、事業経営の健全化を図る中で料金改定というものは極力避けるべく努力しなければならないというふうに思っております。
 なお、六十一年度予算政府原案におきましては、料金値上げは考えておらないということを申し上げたいと思います。
#194
○中村鋭一君 大臣も。
#195
○国務大臣(佐藤文生君) 料金改定は、もう極力避けるように努力していきます。さらに、私は非常に自信を持たしていただいたことは、第一線の職員で、つい一カ月ほど前のことですけれども、九州各県の職員が東京に参りまして、大臣に直接話したいというので私が話す機会を得たんですが、大臣、ラブレターを出すようにテレビでどんどん言ってください、そうすれば郵便がふえます、それから小包を目的地に早く出すためにどうぞ対馬と九州との間の船便を増便してくださいとか、飛行機便を増便してくださいとか、そういったような具体的なことが職員の中から出てきておる。
 そういうことで、小包もこの数年間上がってきておる。大体昭和四十年前後、私は運輸は長かったんですけれども、国鉄の小包が駅離れを始めたのがちょうど四十一年でございます。それからどんなにしても赤字赤字へと大きく雪だるまのように転がっていったという現実を知っているがゆえに、この時期で郵便小包がこの一、二年間量が増してきたということ、私はそれで非常に明るい希望を持っているわけでございまして、このような職員の創意工夫、新商品に取り組む決意、そういったようなものが私はやがて、大変環境が厳しいけれども、郵便料金を極力上げないような方向で行きながら、皆さん方の御期待するような予算内容になっていくんだなあ、こういう自信を持たしていただきました。
#196
○中村鋭一君 ちょうど六年前に私がこの逓信委員会に所属をさせていただきましたその年に大幅な郵便料金の値上げがございました。あの節ははがきが四十円になって、実に郵政省始まって以来という大幅な大改革であったわけですけれども、どうでしょう、したがいましてせっかくここまで頑張ってきたんですから、例えば期限を切って向こう六年間絶対にそういうことはしないということを今この委員会で、例えば明言するというようなことは不可能でございますか。
#197
○政府委員(高橋幸男君) 御承知のとおり、郵便事業の支出の主なものは人件費でございます。したがいまして、今後どういうふうな形でこれが推移するか。また物件費等につきましても、例のオイルショックというふうな時代に非常に高率な物価の変動があったというふうなことも過去にあったわけでございます。したがいまして、六年とか五年とかという一つの時期を切りまして私ども将来を見通すには余りにも不確定な要素が多いということで、申しわけございませんが、その点についての答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
#198
○中村鋭一君 当委員会で、例えば青島さんとか私も多少のお手伝いをさせていただきまして、コマーシャルつきのはがきでありますとか、あるいは少し歳暮とか中元のような要素を込めた郵便物等々、いわゆるニューサービスですね、どんどん開発してこられました。そのことには率直に敬意を表するんですが、さて、実際これ、例えば電子メールなんかを実施されて、どうです、今コストに合っていますか、一口で言ってもうかっていますか。
#199
○政府委員(高橋幸男君) 電子郵便の取り扱い状況、五十八年度から始めたわけでございますが、それから順を追って御説明させていただきますと、五十八年度はたった六万四千通の利用きりございませんでした。五十九年度が六十三万ということで、大体十倍の利用量になったわけでございます。六十年度におきましては、ことしの二月までの数字で申し上げますと二百四十万ということで、電子郵便の伸びは私どもが予想した以上の順調な伸びを示しているところでございます。
 この原因といたしましては、当初、東京と大阪というふうなことで地域を限ってサービスをし、また端末も非常に少なかった。昨年百八十八局で一応全国の輸送拠点上重要な郵便局に配置したわけでございますが、六十一年度の予算におきましてはさらにこれを四けたの台に乗せまして、非常に使いやすい利用していただきやすい形にすることによって、私どもとしてはこの電子郵便の利用というものは今後ますます期待できるのではなかろうかというふうに考えております。
 なお、ペイ、採算がとれているかどうかという点につきましては、これは御存じのとおりファクシミリの端末の値段が年々逆に安くなっております。それで、当初私ども予想いたしました一日一端末当たりの通数、これが年を追うごとに上がってきております。私ども大体三通から四通ぐらいあれば、数道程度でペイすると、よその条件が変わらなければこれでペイするというふうに考えているわけでございますが、現在これが一端末当たり四十七通の利用ということで、採算ラインの二十倍までいきませんけれども、十数倍という形で進んでおります。私ども、この電子郵便というものにつきましてさらに使いやすい形で今後の利用増を期待していきたいというふうに考えております。
#200
○中村鋭一君 そうしますと、重ねてお伺いしますが、電子メールはコストに合っているし、これは成功だということですが、これが全体の郵便物数の増加、すなわち一定のシェアの中で、従来どおりの郵便物が横ばいかむしろ減少に対して電子メールがそこへその分入っていっただけなのか、それとも従来の郵便物数の自然増以外に新規需要、新しいシェアを開拓しているのか、その辺はどうなんでしょうね。
#201
○政府委員(高橋幸男君) 郵便物数の概要を申し上げますと、五十九年度の実績からまいりますと全体で百六十六億通取り扱っております。六十一年一月までの実績でまいりますと百十八億通ということで、五十九年度に比べまして六十年度一月までの実績でいきますと三・五%ほど伸びております。私ども予算で一応考えておりました伸び数が三・二%で、収入面で三・二%でございます。そういう物数の動きあるいは収入の動きから見まして、特に電子郵便におきましては代替の部分がどのぐらいあるか、私まだその点十分詰めてはおりませんけれども、新しい需要が生まれてきているのじゃなかろうかと推察しております。
#202
○中村鋭一君 考え方としてこの郵便事業に競争原理を導入しようじゃないか、こういう考え方がありますし、現に大阪なんかではきれいな制服を着たお嬢さんがいわゆるあのクーリエといいますかね、小さな三輪自動車に乗りまして二十分以内に市内はどこへでもお届けしますと。これはだから法的には郵便じゃないのかもわかりませんが、現実には投函するよりもずっと早いから、電話一本かけてちょっとこの書類を本町まで持っていってちょうだいという形でやっているわけです。
 しかし、私やっぱりいわゆる信書というものを守るのは郵政省でありまして、この信書の独占だけは貫いてもらいたいと私も思っているんですよ。だから、そういう点といわゆる競争原理を導入するというものとの整合性について省としてはどのようにお考えでございますか。
#203
○政府委員(高橋幸男君) 民間におきまして、小包等の小型物品につきましてただいまお話のあったようなサービスを提供しているということ、私も承知しております。
 ただし、信書の問題につきましては、例えば昨年十一月、運輸省が宅配業に関する標準約款を出されたわけでございますが、その中にこの宅配業者がサービスの提供を断る一つの例といたしまして信書の送達ということを私ども働きかけまして明示していただきましたし、また、運輸省がその標準約款のいろいろなPR等の際に必ずこの信書の送達はできませんということを指導していただくと、私どもも各地方の機関を通じまして強く指導しているところでございます。
 御承知のとおり、信書の送達は現在郵政省の独占という形になっているわけでございますが、今さらこの理由についてはここで申し上げるつもりはございません。今後私どもこの信書の送達というもの、世界の例を見ましてもカンパニー、株式会社でやっている例はございませんし、また私どもそういうふうな民営化というふうな形でこの問題を全く受けとめておりません。
 ただ、私どものサービスが悪いということになりますと必ずやこういう問題は引き起こってくるであろうということを私ども十分承知しております。したがいまして、今後そういう民営化の問題が起こらないようなサービスの提供また私どもの経営の合理化、効率化という点に努めまして、そういう問題が起こらないように努めてまいりたいというふうに考えております。
#204
○中村鋭一君 もうまさに今おっしゃった最後の部分が我が意を得たりということでして、法律的にどんなことをやったってやっぱり一般の市民は格好よくて便利で早くて料金が低廉ならそっちの方へ行くわけでありますから、だからやはり郵政省の皆さん、その重点施策としてもお挙げになりました真にユーザーの意思に沿うサービスの提供ということをいつでも考えていただきたいと思うんですよ。
 さっきも長谷川先生の質問にもありましたけれども、ちょっと話が後先するようですけれども、例えば特定郵便局一つにしても、思わず入ってみたくなるようないい雰囲気のロビーでありますとか、そういうものであるのとないのとでは随分こう結果的には違ってくると思うんですよ。だから、例えば郵便局に勤めている人が役所へ行くと言うんじゃなくて楽しい会社へ出勤するよと、思わず奥さんにきょうは会社へ行ってくるよと言いたくなるような雰囲気の例えば局舎でありますとか、これは衆議院でも逓信委員会で我々の会派の方が質問されたと思うんですが、制服一つにしてもこのごろの民間会社の窓口の制服は随分すばらしいですね、例えば森英恵さんに頼むとか三宅一生さんに頼むとか。どうも郵政省の役人の皆さんはそういう点についての斬新さというんですかな、進取の気性というんですか、あるいは今時代が、例えばファッションなんかでもどういうものを要求しているかについて勉強しようとしない。そういうことは関係のないことのように考えているけれども、実はユーザーに対するサービスというのはそういうものが大切なんだ。
 こういうわけでございまして、例えば局員の制服を非常に思い切って、へえ、郵便局はこのごろこういう制服を着ているのかと、これはお嬢さんが一段ときれいに見えるなど、そういうふうな制服を採用するようなお考えはございませんか。
#205
○政府委員(高橋幸男君) ただいま御指摘いただきましたような問題につきまして各方面から御意見をちょうだいしております。実は大臣からもこのダサイ服装というのはよろしくないというふうなことで、直接私の担当ではございませんけれども、やはり郵便関係職員は郵政職員の中で十四万人ということで数多うございます。
 私も非常に関心を持っている点でございまして、実はもう既に資材部が担当でございますが資材部の方にいろいろ話をしております。資材部の方におきまして、大体何年かに一遍ずつ見直すということになっているところでございますが、六十一年度におきまして各界のいろいろな専門家の御意見をちょうだいして制服のデザイン、また色彩等について検討をしたいという話を聞いておりますので、御了解いただきたいと思います。
#206
○中村鋭一君 郵貯についていわゆる競争原理を導入しよう、民活でいこうじゃないか、こういう意見があることを大臣は承知していらっしゃいますか。また、こういう意見についてどのような御感想をお持ちでございますか。
#207
○国務大臣(佐藤文生君) 郵貯についての民活といいますか、自由競争体制の中で新しい創意工夫を自主的に内部から起こしてそして魅力のあるものにしていきたいということでいろんな意見も聞いておりますし、私自身も考えねばならぬなということでそれに対処しておる最中でございます。
#208
○中村鋭一君 この問題は、例えば電電公社がNTTになった、専売公社がたばこ株式会社になった、だから郵政省も民活で郵貯はひとつやろうじゃないかというほどしかく簡単なものではないと私はそのように思っておりますので、御研究なさることは大いに結構ですけれども、こういう点につきましてはひとつ大いに慎重に対処をしていただきませんと郵政省の職員の中に要らざる不安を与えることもあるかと思いますので、その点をお願い申し上げておきたいと思います。
 電気通信の分野における競争原理の導入は現在どういう状況になっておりましょうか。参入状況。
#209
○政府委員(澤田茂生君) 電気通信事業法の昨年の四月からの施行によりまして、第一種電気通信事業につきましては昨年の六月に新規参入五社に対しまして許可を与えたところでございます。この五社のうち、地上系三社はことしの秋の専用サービスそれから来年秋の電話サービスの提供に向けまして、また、衛星系二社は六十三年春からの専用役務の提供に向けていろいろ準備を進めているところでございます。また、第二種電気通信事業の状況でございますが、現在全国VANと言われております特別第二種事業者登録を九社がいたしております。それから、一般第二種につきましては今日現在百九十五社が届け出をいたしておりまして、多くの企業が既にサービス営業をしているということで、この分野につきましては多彩なサービスの提供、本格的な競争というものが始まっているのではなかろうかと思います。
 なお、いま一つ市場開放いたしました端末機器市場でございますが、この分野につきましては旧公衆法時代におきましても一定の競争はございましたけれども、昨年の四月から本電話機の開放ということで文字どおり完全に自由化になりまして、この端末機の販売をめぐりましていろいろな新規参入もございまして、競争が非常に激しいものがあるという状況でございます。
#210
○中村鋭一君 通信衛星の状況はいかがですかね。あれはどこか別の会社にお願いするのか、あるいはアメリカから借りるのか、その辺の状況をお教え願えますか。
#211
○政府委員(澤田茂生君) 通信衛星を使った第一種事業としましては、日本通信衛星株式会社、それから宇宙通信株式会社、この二社がございまして、これは六十三年の春のサービス開始ということで段取りを組んでおります。一社につきましては、既に米国製の通信衛星一これはヒューズ社が作製のものでございますが、これを二個と、それからその衛星の追跡管制のための設備、これを買うという購入契約も既に締結済みでございます。
 それから、いま一社の宇宙通信の方でございますが、宇宙通信株式会社の方は、これも米国製の衛星――フォード系でございますが、これを買うということで、衛星の設計等の契約というものを済ませているというのが現状でございます。
#212
○中村鋭一君 世界じゅうの人の見ている前であんな予測をしないようなチャレンジャーの爆発惨事が起きているわけですね。ですから、なるほどアメリカはこの分野での先進国ということかもわかりませんけれども、やはりあれですか、郵政省としてはそういった通信衛星の導入等についても、例えばアメリカから買い入れるというような場合に十分注意しなさいよ、チェックしなさいよ、慎重にやりなさいよというような指導はしていらっしゃいますか。
#213
○政府委員(澤田茂生君) もちろん外国の衛星を買うに当たりましても、日本での電波の使用ということでございますし、まあ衛星自体の位置の決定、登録というようなことは日本の郵政省がやるということでございますので、そういった面からの相談に乗るとかいろいろアドバイスをする、あるいはそういった電波監理上の観点からのチェックをしてIFRBへの登録事務を行うというようなことは実際にやっているわけでございます。
 ただ、第一種電気通信事業の競争原理を導入ということで、品質のよい安いものを仕入れて、安くて品質のよいサービスを提供するということでの競争という点は十分に尊重しなければならないということで、この面につきましては国産の衛星の開発ということは開発で進めながら、そういう方法というものを認めるということにしたわけでございます。
#214
○中村鋭一君 今の国産の衛星の開発、こういうのもやっぱり省が適切な指導をなさった方がいいと思うんですね。
 本当に私は、あのチャレンジャーの事故を見て、それはどんなに進んでもこういう事故はあるわけですから、会社はそれを注文してアメリカヒューズの品物がいいということでやっても、それによって事故が起こった場合は、これはもうまた大変なことになるわけですから、そのためにまたその進歩が何年もにわたって阻害されるということになりますから、あわせて我が国の開発も適切な指導をしていただくようにお願い申し上げておきたいと思います。
 電力会社の通信分野への参入が言われておりますが、この現況はどうなっておりましょうか。
#215
○政府委員(澤田茂生君) 幾つかの電力会社が電力会社の自営の通信回線というか設備あるいは技術力というものを活用しまして第一種電気通信事業への参入を検討しているという状況は承知をいたしております。
 一つは東京電力でございますが、この東京電力につきましては、三月七日に東京電力の関連子会社ということで東京通信ネットワーク株式会社を設立いたしまして、現在第一種電気通信事業の許可申請のための具体的な事業計画を作成しているという段階でございます。
 いま一つは関西の方の動きでございますが、関西電力におきましても、第一種電気通信事業への参入を検討するということで、これは五月ごろになろうかと思いますが、こちらの方は事業参入についての調査会社というものを設立するという動きがございます。現在具体的な動きというものにつきましては、電力会社はこの二社でございます。
#216
○中村鋭一君 国鉄も参入しようとしているということですが、この現況はどうですか。
#217
○政府委員(澤田茂生君) 国鉄系の第一種電気通信事業につきましては、昨年の六月に既に日本テレコム株式会社というのを事業許可をいたしております。この会社は東海道等の新幹線沿いに敷かれております管路でございますが、そこを利用しまして光ファイバーを敷設するということで、既に現在ことしの秋の専用サービスに向けて工事を進めているところでございます。
 いま一つ、国鉄の民営分割化という事態に対応した一つの動きがございます。
 これはどういうことかと申しますと、国鉄が分割をされて地域分割になりますと、今は国鉄一社ですので自営回線ということでやっているわけでございますが、それぞれの回線をつないでそれを運営するということになりますと、自分の地域の中だけの通信を賄うということになれば、これは自営回線で、自営通信ということで事業許可要らないわけでございます。よそのところのやつをやるということになりますと、これは第一種事業者ということにならざるを得ないということで、国鉄の再建監理委員会の意見にも電気通信事業を行う別会社をもってするということがうたわれているわけでございます。
 郵政省といたしましても、国鉄の民営・分割化ということに合わせまして、この事業体をどうするかということで、いろいろ検討をしてまいったわけでございますが、ただ問題は、同じ国鉄系ということでございまして、新幹線沿いに既に一つテレコムが線を引っ張っておる。もう一つ同じ国鉄系が引っ張るということでは、これは競争原理という面から見ましても事業法の精神から見ましてもいささか問題があるんじゃなかろうかということで、これは基本的には一本で行う、一社で行うべきであろうということで運輸省の方とも調整を図ってきているというところでございます。
#218
○中村鋭一君 確かに例えば今電力会社は膨大な円高差益をどう国民に還元するかということが問題になっていますね。一方の国鉄は、これはもう分割・民営でほとんどもうぎりぎりのところまできているわけでしょう。そのときに、よほどこれは郵政省も気をつけなければいけないし、国民も監視をしていかないと無用の批判を招く。電力会社は電力料金を下げる形で我々に還元すればいいのに、こんな商売やっているのか、国鉄もこんな現状に及んで別会社とは言いながらこういう商売をまたやろうとしているのかというような批判を招くことのないように、その点はひとつ当委員会としても省としても、この辺についての注意は怠ってはいけない、こう思います。
 最後に、電話線を電線と一緒に地中化するときに、電力会社それから新電電あるいはその他の電気通信事業者との協力状況ですね、これは共同溝の法律がございますけれども、それで全部カバーができるのか。
 私が言っているのは簡易地中化の問題ですけれども、簡易地中化する際に今ある法律でこれは十分カバーができるのか、それとも別に新法を定めなければならないのか、あるいは新電電と電力会社との協力の状況等々、これはいかように相なっておるか、最後にこの点について御説明をお伺いいたしまして私の質問を終わります。
#219
○政府委員(澤田茂生君) 電話線の地下埋設の問題でございますが、共同溝の促進ということでございます。
 この点につきましては共同溝に入れる分野というものもございますし、いま一つは簡易埋設ということで行われている部分がございます。簡易埋設の部分につきましては、これは別に特別な法律、手当てを必要としないというふうに考えております。それで、現在の電話線の方の地下埋設の状況といいますと、大体幹線市街ケーブルというようなものにつきましては、ほぼ必要なところについては地下化が進んでおる、済んでいると言ってもよかろうかと思います。残っておりますのは市内の加入者ケーブルでございまして、これの状況を見ますと、全国で一八%の加入者ケーブルの地下化率でございますが、東京二十三区で見ますと三九%ということでございます。これで電力と電話線を電力会社の電柱に架設しているというようなこともございまして、電力の方はこれを積極的に地下化を進めるという計画がございます。現在の状態でも、どちらかといえば電話線の方が電力会社よりも地下化が進んでいるということが言えます。東京都区内で見ますと、電話線が三九%、東電で見ますと二六%。全国で見ましても、先ほど一八%と申し上げましたが、電力の方は約二%ということでございます。
 それで、ただ電力が地下に潜って電話線だけが上にぶら下がっているということではこれはならないわけでございますので、そういった面についてはもう全面的に地下化を進めるということで、電電の方にもそういう取り組みをさせるということにいたしております。六十一年度事業計画におきまして、積極的な取り組みをさせようということにいたしているわけでございます。
 なお、新規参入者との関連でございますが、新規参入者は一社はマイクロで東名阪を飛ばしているということでございます。いま一つは、先ほどお話し申し上げました国鉄系のものは新幹線沿いに埋めるということでございますし、いま一つは高速道路沿いに埋めるということでございますので、その部分については埋設ということはもう既にそれ自体で行われているということでございます。
#220
○田英夫君 私は、この委員会でしつこいようにたびたび電波法の問題、電波法と放送を通じての言論の自由の問題を取り上げてまいりましたが、きょうも郵政大臣がかわられまして所信の御表明がありましたのを受けまして、主として私が従来から主張してきた意見を新しく郵政大臣に就任されました佐藤文生さんに聞いていただきたいという、そういう気持ちから申し上げてみたいと思います。
 結論を先に申し上げるならば、郵政省の事務当局の皆さんは既に何回もお聞きになっていることでありますが、現在の電波法第四条によって「無線局」とありますが、この際放送局と申し上げておきたいと思いますが、放送局の免許割り当ての権限は郵政大臣にあると。そして十三条によって、その再免許は五年ごとにこれまた郵政大臣によって行われると、こういう規定があるのは、言論の自由を守るという立場からおかしいではないかというのが私の主張でありまして、電波は国民の共有物であるという基本の上に立って、アメリカのFCCのような民間の人たちによって電波の割り当てが審査され実行されるというやり方をとるべきではないかということを主張し続けてきたわけであります。そのことによってどんなことが起こるかということは、また機会があれば後でお話をいたします。
 こういう私の考え方に対して、まず大臣の御所感を伺いたいと思います。
#221
○国務大臣(佐藤文生君) 田先生の今のお話を聞きまして、そういう考え方もあることも私も納得ができます。特に私は、運輸行政が長いものですから、アメリカにおけるところの航空政策が、かつては特別の委員会で政策が展開されておりましたけれども、それがカーターの時代に自由政策が展開されると同時にその特別な行政委員会が廃止されまして、そして一本化されたという現実もまた一方にはある。ということで現在の電波法のもとに郵政大臣のもとに、国民の電波である電波が正しく使用され、そして国民のもとに公平にその電波というものが運営されていくということのために、郵政大臣が最高の行政の責任者として位置づけられております。
 そういうことであるがゆえに審議会を設けて、しかも電監審の委員という方々は国会の両院の承認によって郵政大臣が任命をするという非常に高い、重い地位で審議をしていただく、こういうぐあいに私は承知しておりますので、先生の御意向は御意向であるということで聞いておきたいと思いますけれども、制度としてそのような公平な運営ができるようになっておるということで、現体制が今の体制としては最高ではなかろうか、こういうぐあいに考えておるわけでございます。
#222
○田英夫君 私が批判をしている今のこの体制でどういうことが起こるかということは、きょうは繰り返して申し上げませんけれども、私はその現行制度によって引き起こされる事態の体験を持っておりますので、こういうことを申し上げるわけです。
 一言で言うならば、郵政大臣という行政府の幹部、そして今の日本の制度でいえば政府・与党という関係の中で、国会もまた与党多数という原理で動くのが通常でありますから、そういう中でその与党の中から出てこられる郵政大臣というその方が、まさに権力を握っている人が電波を割り当てるということになれば、その郵政大臣、そしてその背後におられる政府・与党、この権力の側に不当に、いや権力の側にとって不満あるいはおもしろくない、こういう報道があった場合にどういうことが起こるかということをお考えいただきたい。そのことが非常に問題になるからであります。
 しかし、このことはきょうはこれ以上触れませんが、今お話しになりましたように、電波監理審議会、しかもその委員は国会の承認を経て郵政大臣が任命をするということだからいいではないかというお話がありました。歴代郵政大臣は、同じような御答弁をされてきたわけです。
 そこで、私は前回の委員会で、それならばその電波監理審議会の討議の内容をこの委員会で公表していただきたいということを申し上げましたところが、前の左藤郵政大臣の御答弁で、それは今までの慣例にないというような意味のことで拒否の御答弁がありました。そこで、大森委員長初め理事の皆さんの御協力がありまして、理事懇談会でこのことを討議をいたしまして、皆さんの御理解を得まして、必要である場合には個々の問題について委員が郵政当局にただせば、その部分については教えましょう、知らせましょう、こういう意味の話が、理事懇談会に出席をされた官房長によっての発言でそういう方向になったという経過があります。
 しかし、私はそこで改めて電波監理審議会議事規則という、この中にもちゃんと載っておりますけれども、その六条にはっきりと「会議の議事は、議事録に記録しなければならない。」、「議事録には少くとも左に掲げる事項を記載するものとする。」、「一 開催月日及び場所」、「二 開会及び閉会の時刻」、大変細かいんですね。それから「三 出席した委員の氏名」、「四 議題」、「五審議の経過の概要」、「六 議決事項」と規定をされているわけですね。
 この中で郵政当局がこの内容を公表できないとおっしゃる部分があるとするならば、五の「審議の経過の概要」というところなんじゃないだろうかというふうに思われます。あとは、いっどこで開かれてだれが出たかなんということは委員はわかっていることですから公表できないはずがないんでありまして、そうしますと、ここにも電波監理審議会の開催状況という資料がありますが、これにもほとんど内容を除いては出ているんですね。だから私ども知ることができる。ということになると、その「審議の経過の概要」というのがどうもひっかかってくる。非常に悪意に解釈するならば、余り何にも審議していないから出すのが恥ずかしいんじゃないかと私は思ったことがあるんです、率直に言って。そういう部分があることも事実だろうと今でも思っておりますが、いずれにいたしましても、こういう規則があって、ちゃんとできているんですから、私は気持ちの中ではこうしたものをこの逓信委員会、国民の代表という形で選ばれている国会議員に対して知らせるのは当然でないかと引き続き思っておりますが、理事の皆さんの御協力をいただいて一つの結論が出ておりますから、それに従ってきょうはこれから若干のことを伺ってみたいと思います。
 具体的に申し上げますと、一つは、東京と大阪のFM放送、ラジオのFM放送の民放第二局の開設についての経過と、これからどういうふうになっていくのかということなんですね。
 これについてはここに資料をいただきましたけれども、昨年の九月二十日に当時の左藤郵政大臣から電波監理審議会の会長に対して諮問が出されました。こういう第二局を認めるということはいかがかという諮問が出されまして、すぐに答申が出ております。驚くべきことに、九月二十日、同じ日に答申が出て、これの印刷までできているわけですね。そういう状況であります。これが電波監理審議会の審議と称するものだということがこの辺で明らかになるわけでありますが、この東京と大阪のFMの開設についてはよろしいという答申が出ましたけれども、現在、どういうことになっているかということをまず事務当局からお答えいただきたいと思います。
#223
○政府委員(森島展一君) ただいまお尋ねの東京と大阪のFMの第二局目のこのチャンネルプランにつきましては、昨年の七月二十五日にまず電波監理審議会に対しまして予備説明ということを行いました。そこで東京FMの民放のFM第二局化ということについての考え方を十分御説明した上、昨年の九月二十日の電波監理審議会に正式に諮問いたしまして、そこで答申をいただいたわけでございます。それで東京・大阪FM第二局のチャンネルプランが決まりまして、その後、多数免許申請が出ております。これにつきましては、今その申請書の審査をしておるところでございます。
#224
○田英夫君 放送局の開設の根本的基準というのが昭和二十五年の十二月五日にできておりますね。そして、これは、考えてみますと、昭和二十五年ということですから電波監理審議会がまだなかったころのことであって、いわゆる電波監理委員会当時のことだと思いますが、かなり詳しく規定が行われておりますね。当然今もそれが生きていて、こういう基準に沿って審査をしていくんだと理解をいたしますけれども、郵政省からいただいた資料によりますと、東京の方は四百九十五件、大阪が二百四十七件、こういう申請が出ているということなんですけれども、これをさっき言いました基準に合わせて今やっているんだそうですけれども一体、これどういうことになるんでしょうか。最後は一局にしなくちゃいけないんですからね。四百九十五を一局にするというのは至難のわざだと思いますし、これをまた詳細に拝見しますと、それぞれなかなか有力な方が申請者になって出しておられるんですが、これは手品みたいなものですけれども、どうやってやるんですか。そして電波監理審議会との関係はどうなるんですか。
#225
○政府委員(森島展一君) 先生おっしゃいましたように非常に多数の申請が出ておりますが、これをできるだけ早期にFMの民放の局ができるというふうに持っていくために、私ども今審査の中でいろいろなこれからの進め方を考えておりますが、たくさんの申請が出ておる場合に従来、多くの場合はこれを一本化調整ということでその県の知事とかあるいはその県の有力な方にお願いする、こういう例が多いわけでございます。また、一本化調整という形でなくて競願処理というふうに言っておりますけれども、その申請の中から優劣を決めて一番すぐれたものに免許を与える、こういう処理の仕方もございますので、今それをどういうふうに進めるか、たくさんの申請を現在精査しながらこれからの進め方を検討しているところでございます。
 いずれにしましても、この申請の中から、審査を進めた結果、無線局の予備免許ということになるわけでございますが、これに予備免許を与えるという場合には必ず電波監理審議会に諮問するということになっておりまして、電波監理審議会の答申を得てその御答申を尊重して決定する、こういうことでございますので、現在電波監理審議会に諮問するまでの方法を詰めているところでございます。
#226
○田英夫君 具体的に言いますと、電波監理審議会に諮問するときには一局に絞って諮問するんですか、それとも数局ということもあり得るわけですか。数局といいますか、数候補ですな。申請者を幾つか、例えば十なら十郵政省の方で絞って、この中から選んでくださいということにするんですか。さっきの基準にのっとって、いろいろあるようですね、マスメディアの集中排除だとか地域密着性を考えるとか。――地域密着性を考えるって事務当局でおっしゃったからどういうことかと言ったら、申請者の住所を調べるんだとおっしゃったから、それは必要なことかもしれないけれども、それで密着していると言えるのかどうかと驚いているんですけれども、いずれにしても一つに絞るのか、数件になることもあり得るんですか。
#227
○政府委員(森島展一君) 最終的に一局しか予備免許ということができませんので、一本化調整ができれば、その局が基準に合っておればその局に対して免許を与えることが適当だと、こういう諮問をすることになるわけでございますが、競願処理の場合、この場合は優劣を比較して一番すぐれたものを選ぶ、こういうことになるわけでございます。
#228
○田英夫君 それではもう一つ伺いますけれども、放送衛星BS3が打ち上げられて民放用に一チャンネル割り当てられるということは決まっているということで、五十九年の十二月には日本衛星放送株式会社というものが既にできているわけですね。にもかかわらず、放送をやろうという会社はできているけれども電波監理審議会にはこのことは全く上がっていない。この放送は目下準備中という形で、BS3が上がるまで全く仕事はそういう意味で準備の仕事しかないということですね。これは一体これからどういう段取りで実際の放送までいくんですか、電波監理審議会との関係ですね。
#229
○政府委員(森島展一君) この日本衛星放送株式会社は、ただいま先生おっしゃいましたように、五十九年の十二月に設立されたわけでございますが、BS3を使って衛星放送の事業をしたい、こういう会社でございます。
 ところが、このBS3の打ち上げ、これが昭和六十五年の夏とこういう予定でございますので、その昭和六十五年まではこの衛星放送株式会社も事業計画を詰めておる、こういう段階でございます。したがいまして、この衛星放送に対すみ免許を与えることがどうかというそういう判断は、そういう事業計画がさらに詰まって免許申請が出た段階でないと判断できない、こういうことでございまして、現時点ではその会社は準備段階、こういうことでございます。免許申請が出ますれば、当然電波法に基づいてその申請が基準に合っておるか、こういう審査をいたしまして、それで電波監理審議会に諮問いたしまして、適当であるかどうか御判断をいただくということになります。したがいましてこの衛星放送株式会社というのは、設立はされておりますが、ここが当然に予価免許を受けるということではございません。それはやはり免許申請が出てから判断される、こういうことでございます。
#230
○田英夫君 だから、この日本衛星放送株式会社という会社はできてはいるけれども全く資格は与えられていない、もし免許が与えられなかったらこんな悲劇なことはないんですが、そういうことにならないように実は準備ができているんだろうと。こういう制度というのは本当に疑問を持つんです。
 ここから先、大臣ぜひよく聞いていただきたいのは、既にこの日本衛星放送というのは資本金七十三億円でできているわけですね。しかも驚くべきことに、民放百三十社が一九%の株を持っているんですか、新聞十一社が一六%の株を持っている。朝、毎、読、日経、サンケイ、時事、共同、ブロック三紙――西日本、北海道、中日ですか、こういう放送、新聞の有力なところが、放送百三十社といえばほとんど入っているということでしょうね。あるいは三菱グループとか東急グループとか西武グループとか、そういうグループ。東海大学グループというのもありますね。そして銀行とか証券会社。こういうことで、当然のことかもしれませんが、特に持ち株の多いのは民放と新聞ということになりまして、郵政大臣は、これだけの日本の有力なマスメディアの、死活を制すると言ってはややオーバーですがね、本体の方の仕事がもちろんありますから。しかし、そういう日本の有力なマスメディアが一緒になってつくっているこの日本衛星放送株式会社に免許を与えるかどうかという権限を一手に握っているんですよ、電波監理審議会を経てということはありますけれども。しかし、先ほどから既にお聞きになってある程度おわかりいただいたと思いますが、その電波監理審議会というものは、失礼ながら郵政省側によって準備ができたものをほぼそのとおり受け入れて答申をすると言わざるを得ない実態の中で、これどういうことになるか。
 新聞社というものは今まで電波法の枠外にあって、先ほどの私の論理で言えば、いわゆる政府・与党、権力を握っている側のコントロールのらち外にあって、言論の自由を放送よりは守り得る立場にあったと私は理解してまいりました。私も活字媒体のジャーナリズムにいたことがあります。そうすると、その立場と放送局という立場を比べますとはるかに新聞の方が言論の自由を守りやすい、そういう状況にあるんですよ。ところが、今度のこの日本衛星放送株式会社ということを通じまして、もちろん極めて間接的ではありますけれども、郵政大臣の権限が放送局だけではなくて新聞社にまで及ぶということになるわけですね。そんなことはないよとおっしゃるでしょう、そして大部分の多くの場合は、そういうことで今の政府・与党の皆さんがそうした暴挙をなさるとは私も思いません。しかし、制度上はそういうことがあり得るということは私の体験でわかるんです。このことをぜひ正しく理解をしていただきたいということをまず申し上げたいんです。
 そして、電波監理審議会というものの現状というものをおわかりいただくためにこういうことを伺ってみたいと思います。
 五十八年の六月から六十年の十一月までの間の二年間に二十五回の電波監理審議会が開かれまして、私の計算では、ここにいただいたこの資料で計算すると、百二件の諮問事項に答申をしております。そのうち即日答申というものが何件あって、即日答申でなかったものが何件あるかという数字をお願いしてあると思いますから出していただきたいと思います。
#231
○政府委員(中村泰三君) ちょっと手元に資料がございませんので、後ほどまた調べてお知らせいたします。
#232
○田英夫君 私の方から申し上げます。
 これは郵政事務当局に伺ったんですが、即日答申でなかったものが二十五件あったと、こういうお答えです。百二件のうち二十五件が即日ではなかった。引き算いたしますと七十七件が即日です。さっき言いましたFMの第二局を置くという点についての申請が即日であったと同じように、それを含みまして百一件中七十七件が即日と。それだけおぜん立てがよくできていますということかもしれませんよ。
 しかし、即日ということは、このごろ批判もありますけれども、他の臨教審とかあるいは米価審議会とか税調とか、よく報道の対象になるいろいろな審議会なりそれに類するものがありますね。そういうところの議論は文字どおり議論百出をして、意見が対立して、それがまた率直に国民に報道をされるということで、賛否両論相闘わされ、国民の目の前で、ガラス張りのところで賛否が明らかになって、そして結論が出ていく。これは私は民主主義の正しいやり方だと思うにもかかわらず、余りにも郵政当局のおぜん立てがよ過ぎるのかもしれませんけれども、ほぼ百件中七十何件という、もう七〇%以上が、ほとんど八〇%近いものが即日で答申をされる。私も電波監理審議会の委員の中に友人がおりますから、今度内容を聞いてみようと今思っておりますけれども、こういうことで国民の共有物である電波が割り当てられていいのかどうか、こういう気がしてなりません。
 ひとつ今までのところを聞いておられての大臣の御所感を伺っておきたいと思います。
#233
○政府委員(中村泰三君) その前にちょっと。
 私の手元に資料がないものですから確実な数字はお答えしかねるんですが、先生おっしゃっておられますように、即日答申の数が非常に多いということは事実であろうと思います。しかし、即日答申という形をとっておりますけれども、先ほど森島放送行政局長がお答えしましたように、案件によりましては予備説明ということで前もって資料を提出し、内容の説明もしてございます案件も非常に多いわけでございまして、そういった形で審議会における十分な御審議がいただけるような手だてをしておるのが通例でございます。
 先ほど先生お挙げになりましたけれども、臨教審であるとかあるいは米価審議会であるとかという審議会の諮問と、電波法に基づく法の執行に当たりまして諮問いたす内容とはいささか違う面がございまして、例えば米価審議会でありますと、生産者あるいは消費者というように利害の相対立するような立場からあらゆる各層の委員の方に出ていただいて、公正な審議を期すというような立場があるのでございましょう。そういう中では非常に意見が対立するということもございますけれども、電波監理審議会の委員は、御承知のように電波なり放送の規律に関する事項につきまして、経験、学識ともに豊かな五名の委員の方を国会の同意を得て郵政大臣が任命しているわけでありまして、そういう中で電波法の公正な執行を担保する意味で諮問をしているわけでありますから、いささか今挙げられたような審議会と諮問の内容なり、あるいは審議の様相も変わってこようかと思います。
 私どもは決して電波監理審議会の審議がおざなりになったり、あるいは形骸化しているとは考えておりませんで、非常に活発な御意見もいただいているわけでありますが、結果といたしまして五人の委員の先生方のコンセンサスを得て即日答申にこぎつけているというのが実情でございます。
#234
○田英夫君 大臣にお答えいただく前に、今のお答えがありましたので、私から一言申し上げてお答えいただきたいと思いますけれども、今官房長がいみじくも言われたように、他の審議会やなんかは立場の違う人たちが意見を闘わすから活発な意見が出てくる、電波監理審議会の場合は性格が違うんじゃないかという意味のことを言われたんですけれども、まさにいみじくもでありまして、だからもっと活性化しなければいけないし、その方法としてはFCCのような、かつての電波監理委員会のような、そういういろいろなお立場の民間の方がそこの委員に入って、FCCの場合でも七人ですから日本の今の五人とそんなに数は違いはしないんですよ。それで立場の全く違う人、あすこは二大政党対立ですから、共和党と民主党の人がそれぞれ四と三の数で入っていくという意味で、根本的にもちろん初めから立場が違うわけですけれども、そういう形で議論をするから、活発に、そして最後はそれを一つに絞っていくという中で、国民にとっていい、正しい結論が出てくる。民活という言葉がこのごろ非常にはやっていますけれども、私はそれはまさに民活だと思います。そういう意味で、官僚制度の中でおぜん立てされた者を郵政大臣というお立場からいいと思われる方を任命されるということはそう飛び抜けて違った立場の方を選んでおられるとは思わないわけであります。そういうところで、しかも十分なおぜん立てができて、材料を説明をし、提供していくから私はやはり形骸化していると思わざるを得ないんですね。そういうことで御意見を伺いたいと思います。
#235
○国務大臣(佐藤文生君) 私も短期間でこの問題について私なりに疑問点もあり、また勉強しなくてはならぬ点、いろんなそういう点から今の体制というものが国民の電波を預かっている、それの行政の長である、責任者である私にとって今のやり方が最善ではなかろうかという結論に達しておる、その立場から申し上げますというと、国民の電波の割り当てというものが現在の日本の現況から申し上げますというと、各県の地域に電波の割り当てを公平にいかにしてやっていくかということ、それをやりながら次の段階ではその地域の方々の中で、テレビにしても、あるいはFMにしても自分がやりたい、こういう方々が自主的に生まれてきまして、そしてそれが今、田先生が言われたように、東京、大阪では四百も五百も希望者が出てくるし、それからまた、長野県あたりではテレビの電波を長野県の地域にもう既に割り当ててある。けれども、千三百六十余という方々が自分もやりたいということで出されておる。
 こういうぐあいにして、その過程の中で、国民の電波ですから、国民の財産ですから、自分がやりたいというものを自由にひとつ皆さん方がアクションを起こしなさいよと、そういうことで、まず公平な原則というものがそこで生まれてきておる。そこでそれをどう調整するか、一本にまとめていくかということが私は郵政省の局長以下の大変な努力の積み重ねが行われているわけでございます。
 そういうことで、一本化をやるためには地域の現状の一番詳しい、あるいは現況の詳しい各県の知事の意見も入ってくるでしょうし、あるいは地域の産業界の方々の意見も入ってくるだろうし、こういったような地域別にいろんな一本化に対する御意見を事務当局がお願いをするというような過程になっていると思います。そういう過程の中で、一木化ができないところはすぐ電監審に持っていくわけにはいきません。したがって、相当な時間がかかりまして、もう既にテレビの電波を割り当てる地域であるけれども、一本化ができないで二年も三年もそのままになっている地域もございます。しかし、公平の原則をその地域ごとにいかにして行うかということが、この地域においての英知の結集が起こって、それを行政として受けとめて、それをできるだけ整理して、そうして電監審にかけて経歴を報告しながら電監審の委員の先生方自身においてもそれを検討して、そして一本化ということにまとめて答申をするという過程のやり方が、私は一番公平な国民の財産としての電波の割り当てとしての行政の措置としては最高のやり方じゃなかろうかと、こういうぐあいに考えておる次第でございます。
#236
○田英夫君 最後に一言だけ申し上げておきたいと思うんですが、今のお答えちょっと私のお聞きしたことと外れているんですが、それはそれとして、私、先日電波監理審議会の聴聞というのを郵政省に参りまして傍聴してきました。これは御存じのとおり、電波監理審議会が答申を出した、これに対して不服な場合の一種の裁判だそうであります。
 私は、先ほどから申し上げているような見解からして、恐らくこれは非常に形式的なものだろうという予測を持って参りましたら、案の定、全く形式的なものであるんですが、にもかかわらずこれは、裁判の一審の性格を持っていて、ここで結論が出されたものに不服な場合には今度はいきなり高等裁判所に行くと。こういう形ですから、まさに普通の裁判の地方裁判所に当たる制度ですね。これを、電波監理審議会というものの先ほどからるる申し上げている性格、それとその延長線上のこの制度というものに非常に私は不満を感じながら傍聴をいたしました。
 ほかに公正取引委員会とか特許というようなものについては同じような制度があるそうですけれども、私は国民の共有物という電波の問題に関して今のようなこういう制度でいいのかどうかということを非常に不信感を持って傍聴をしてきたんですけれども、このこと一つとってみても現在の電波監理審議会制度というもの全般を見直すべきだという考えをますます強めているということを申し上げて、質問を終わります。
#237
○青島幸男君 私の用意した質問ではないんですけれども、今の田委員と大臣とのやりとりを伺っておりまして、ジャーナリズム、報道機関に対する大臣の権限が、影響力がいかに大きいかということを考えまして、全く大臣の手元に認可の権限がおありになるということ、その法的な裏づけというものが民主主義的なルールにのっとっていると考えにくいので、この問題また改めて私自身も勉強し直してからお伺いするつもりでおりますけれども、やっぱり今の田委員もお話しのように、新聞社までが大臣の顔色をうかがって行動しなきゃならないというような状況がもし生まれれば、これもう重大な問題だと私も認識しておりますので、そのことをまず申し上げたいと思うんです。
 さて、私の用意いたしました質問に入りますが、日進月歩で技術が進んでまいりまして、今まさにもう高度情報化社会ということで、私ども目が回るほどさまざまなものができてまいりまして、予想もつかなかった現実に今突っ込んできておるわけでして、この高度情報化社会というものに対する大臣の所見をまずお伺いして、そこからスタートしたいと思います。
#238
○国務大臣(佐藤文生君) 高度な情報社会という定義というのはなかなか難しいんですけれども、電気通信とコンピューターの技術が融合した電気通信ネットワーク、これが全国的に整備をされることによって高度な、多様な国民の需要と要求が充足される社会を高度情報社会だと、こういうぐあいに考えております。したがって、今後この問題につきまして郵政大臣として実現するための努力とそれから配慮というものが当然起こってまいりますので、計画的に、また漸進的にこの対応する措置を郵政省としては考えていきたいと、こういうぐあいに思っております。
#239
○青島幸男君 まさにそのとおりでして、私も同感ですけれども、何ですか、家庭で使うファミコンというんですかね、テレビにつないでいろいろゲームをやったりさまざまなことができるんですけれども、これの普及がもう六百万台とかに及んでおるというんですね。主に子供さんがテレビで遊んでいるというような、おもちゃに類するものも含めてですけれどもね、それでも末端機としての十分な役割を果たすというんですね。ですから、これを双方向通信に使いますと、ホームバンキングとまではいかないまでもホームショッピングの手だてになるぐらいのことはもう即座に行われるわけですね。
 しかも、私もよくわからないんですが、コンピューターと通信回線とつないであるところへ何か操作をして割り込んでいって、コンピューターを混乱さしたり、コンピューターから情報を盗んだりという事件もさまざま起こっているようですし、アメリカなんかではこれに手をやいておるという実情だと伺っておりますが、こういうことに対する対処の仕方というのを徹底的に究明し、あるいは対策を講じていかないとコンピューター自身への信頼も欠けるでしょうし、銀行の回線なんかに不祥事が起こりますと、郵便局はもうまさにそういうネットを持っているわけですから、国民の信頼をいたく傷つけるということになりますからね、もう根本的な信頼を失ってしまうということになりますと重大な問題にまさに直面していくわけなんで、その辺の配慮をどのように進めていかれるおつもりか、その辺もお伺いしたいと思います。
#240
○国務大臣(佐藤文生君) まずこちらから。
#241
○政府委員(澤田茂生君) オンライン・ネットワーク、高度情報化社会はネットワーク社会であるということが言われているわけでございます。自営のオンラインシステムからいろいろな企業間等を含めましてネットワーク化が進んでいく。ネットワーク化が進んでまいりますと、社会、経済、いろいろな形でそういうものが結びついてくる。そこに何らかの障害が起こりますと大変大混乱が起こるということになるわけでございまして、このネットワークの安全、信頼性の確保という点につきましては、私どももいろいろ今後取り組まなければならない。まあ、いろいろな規則、基準等もつくってはおりますものの、これはある意味では技術の進歩、それをストップしてはならないし、またそれに応じた対応を進めなければならないという面がございまして、絶えず見直しを必要とすると思います。
 今仰せられました人的な面からの犯罪行為に類するような形でのネットワークに対する障害なり詐取というようなことにつきましては、ある意味ではそれに対する防護策ができれば、それをさらに破ることを開発するというような面もあろうかと思います。そういうこともございまして、私どもも今当面の問題の解決といたしまして、実は昨年の七月から、私どもの電気通信技術審議会というのがございます、そこにそういう安全、信頼性対策ということについて総合的な御検討をいただいておりまして、かなりの項目数にわたってそれぞれに対する対応策というようなことをこの六月にはおまとめいただけるんではなかろうかと思います。そういうものも踏まえましていろいろな対策を講じていかたきゃならない。と同時に、大企業自体は、ある意味では自然災害に対するバックアップシステムとか、そういうことに対する手当てができやすい。しかしそうでない中小企業の分野についてはじゃどうするのか。そういったものについての共同的なバックアップ・センター・システムというようなものについてもいろいろ開発をし、そういったものが普及できるような施策というようなことも講じなきゃならないかなと、非常に抽象的な話になりましたけれども、対応としては技術の開発の面あるいは利用者サイドにおきましてもそういったことに対する関心を高めていただく。例えば暗証番号などというものが盗まれます、あるいは解読されますと、これはある意味では防ぎようがないという問題も出てまいります。そういったことに対する、利用者サイドに対する関心も持っていただく。また、そういった持っていただくだけで放置しておくわけにもまいりませんので、例えば現在のCD等におきましてもそうかと思いますが、銀行等におきましてもある暗証番号が盗まれて、その番号を使って何かコンピューターから引き出そうとかなんとかということになりますと、三回ぐらい失敗をいたしますと、カードが引き込まれるとか、この前KDD事件のハッカー事件なんというのがございましたけれども、暗証番号のけた数を多くするとか、あるいはあなたの番号がねらわれておりますよという警戒警報を発しまして、その番号を変えてもらうとかいうような仕組みというようなものもございます。いろんな面でいろんな検討が必要であろうかと思います。また、先生方の御指摘等もいただきながら検討も進めてまいりたいと思っております。
#242
○青島幸男君 詳細にお答えいただきましたんで大臣もそういうお考えだろうと思いまして、あえてお尋ねしませんけれども、実際にキャッシュカードの暗証番号、私ども一体何がどうなっているのか技術的なことよくわかりませんけれども、それをかけると暗証番号がすぐ読めてしまうという機械も割合簡単に出回っているということを聞きましたし、また、暗証番号の入る機械を操作する人間が中で犯罪的な行為を犯して、これはもうどうにも対処のしようがありませんですね。実際に郵貯カードなんというのがもう名刺入れにも入るような事態になりますと、それは犯罪者の方はあえてそこへ割り込んで何とかごまかそうとするわけですね、防御手段を。ですから、相当厳密な対抗策をもうけなきゃならないと思うんですけれども、実際にある地域で暗証番号を盗み出して犯罪が行われたというケースがありますけれども、郵政省関係で幾つかそういう事故が起きたとか、あるいは犯罪が行われたとかというケースがありましたらお知らせいただきたいんですが。
#243
○政府委員(塩谷稔君) 先生のお尋ねの件、これは銀行の例は私ども承っておるんでございますけれども、郵便貯金の暗証番号が盗まれて被害に遭ったという報告は私まだ掌握しておりません。
#244
○青島幸男君 それは大変幸せなことでありまして、だからといって警戒を怠るというようなことになりますと、信頼を失うということは大変なことだと思いますんで、その点に重々御注意いただきたいと思うんです。
 それから、ふるさと小包というのを郵便局の窓口に行きますと案内みたいなものがありまして、これ大変ユニークなアイデアで、かなり利用なさっている方も多い、人気があるとも聞いておりますけれども、これが郵便局に行かないとパンフレットというんですか、申込カードにしてもパンフレットにしても我々手に入らないんですか。それとも切手売りさばき所とか、そういうところにも常時置いてあって割合利用しようとする人が手軽に手に入れることができるという制度になっておるのかどうか、その辺を承りたいと思いますが。
#245
○政府委員(高橋幸男君) ただいまのところでは郵便局に備えつけてあるだけでございます。
#246
○青島幸男君 その辺がやっぱり民間の宅配便なんかと違ってサービスの点で差がつけられてしまうんじゃないかという気がしますね。実際に保険だの、あるいは郵便局に直接おいでにならなくても局員が家庭を訪問するケースもありますから、そういうときにこういうものもありますよというようなことで一言声をかけるとか、あるいは置く場所を多くするとかということで利用を促進するということができないものかというのをまずお尋ねします。
#247
○政府委員(高橋幸男君) 実はその点、私どももいろいろ工夫をしたいというふうに考えている点でございまして、ふるさと小包ではございませんが、ワールドゆうパックという外国からの輸入商品をやはり同じようなシステムで取り扱っているものがございます。これなんかにつきましては貯金、保険の方とも協力を得まして、各郵便局の保険、貯金の職員が家庭を訪問する際にいろいろ利用していただく、アプローチエードみたいな形で利用していただくというふうなことは既にやっているところでございます。
 またさらに、ふるさと小包につきましても、今までは各地方単位で十冊、十一冊ですか、に分かれておったんでございますが、昨年秋、ポスタルサービスセンターという財団法人に頼みまして、そこで一括して一冊のカタログにまとめてもらうというふうなことで、ことしの四月から装いを新たにして出す予定でおります。それでこのポスタルサービスセンターで直接販売する、また私どももカタログ購入の案内、取り次ぎ等をする、さらにポスタルサービスセンターに対して切手の売りさばき所、そういうところにおいてもカタログ販売などができるように幅広くPRできるような方策を講じたいということで今具体的に検討しているところでございます。
#248
○青島幸男君 そう、どんどんそれを促進していただいて、一般の方々に親しんでいただいて、なかなかいいじゃないかということで収益が上がるし、皆さん方には喜んでいただけるという方法、双方いいわけですからよろしくひとつ努力をお願いしたいと思います。
 年々お年玉つき年賀はがきというのが枚数がふえているようですけれども、私が提案いたしましたお中元つき暑中見舞いはがきというのはどうだという提案を申し上げたんですけれども、それの進捗状況はどうなっておりますか。
#249
○政府委員(高橋幸男君) 当委員会におきまして青島委員から御提案いただきました暑中見舞いについてのくじつきのはがきでございますが、昨年関係法律を改正いたしまして、年賀はがきだけじゃなしにくじつきのはがきを発行することができるように手当てをしていただいたところでございます。それでことしの夏から具体的に暑中見舞い用のはがきにくじをつけて販売をいたしたいというふうに考えております。その具体的な発行計画につきましては、ただいま検討中でございます。
 なお賞品等につきましても、何しろ年賀はがきが約三十三億、暑中見舞いが昨年の実績で二億足らずという数字でございます。そういう実態を踏まえまして、規模からいきましても十六分の一程度でございます。その辺も勘案しながら暑中見舞いにつきましてくじをつけて、また舌をかみそうなくじつき暑中見舞いというふうな名称についてもこれは改めまして、ラッキーサマーメールだとか何かちょっと装いを新たにした名称をまた今検討したいというふうに考えております。
#250
○青島幸男君 年賀はがきというのはもう我が国の国民的な習慣として定着しておりまして、それで正月になって三が日こたつへ入って旧友からの便りを見るのは大変楽しみだ、その上にくじがついていればおもしろい、より親しみやすくなる。
 暑中見舞いが二億通だというのをくじをつければすぐにふえるだろうと私も思いませんけれども、少なくとも友達に便りを出すという、個性ある字でお互いの近況を伝え合うというようなことが大変ほほ笑ましい心の交流につながる、また子供たちにもいい情操教育になっていくんじゃないか、また、子供たちがそのことで癖をつけて郵便物を使うようになってくれれば将来上得意になるというケース、そういう機会を少しでもふやそうということで、皆さんに喜んでいただけるような景品をつけるのはどうだろうということで御提案申し上げて――早速この夏から行われるわけですか、そのように伺いましたけれども、よろしゅうございますか。
#251
○政府委員(高橋幸男君) ことしの夏から実施したいというふうに考えております。
#252
○青島幸男君 これが皆さん方に喜んで受け入れていただけるように私も願っておりますし、お役に立ったことを大変光栄に思います。
 くじというのはとても楽しみなものでしてね、実は、この場で言うのも何かと思うんですけれども、ことしの正月にいただきました郵便はがき、一等に当たっちゃったんですよ、私。これが実に何とも、私は今までくじ運が強いなどと夢にも思ったことありませんで、まさか当たるわけがないという認識をしておりましたけれども、うちで皆さんからいただいたはがきを逐次読みながら、まあ暇もありませんで、しばらく置いておいたんですけれども、発表があってから改めて友達の顔を思い浮かべながら一枚一枚見ているうちに、何だ、待てよというのがありまして、まさかと思ったんですけれども、Bの一四六八二五、私のはBの一四六八二五で、私のに似ているなというので、落語に出てくるようなシーンが実際にありまして、おおいおばあちゃん、大変だというようなことで、うちじゅう大騒ぎになりまして、ビデオが当たりまして、これはやっぱり私が多少とも郵政への日ごろの貢献が神に通じて、神の知らしめるところとなって、天佑神助を与えてくださったのだと喜んでちょうだいいたしました。実際に当たる人なんかいないと思ってましたけれども、やっぱり自分がそういう立場になると思いませんでしたけれども、少しでも楽しみがふえて、しかもそういう心温まる習慣が身についていけばいいと、実感として思いました。
 まあ、この話はこの程度にとどめますけれども、大成功裏に評判よく迎えられることを心から祈念いたしまして、残余の質問は重複いたしますので、これで終わります。
#253
○委員長(大森昭君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#254
○委員長(大森昭君) 次に、郵便法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。佐藤郵政大臣。
#255
○国務大臣(佐藤文生君) 郵便法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び主な内容を御説明申し上げます。
 この法律案は、郵便事業の現状等にかんがみ、利用者に対するサービスの向上を図るため、書留としない小包郵便物に対する損害賠償の実施、料金受取人払い制度の改善等の措置を講ずるほか、簡易郵便局に委託する事務に厚生年金保険の給付の支払いに関する事務等を加えること及び郵便切手類売りさばき所の名称を改めるとともに、同所において郵便の利用上必要な物を販売することができることとする等の必要があるので、郵便法その他関係法律について所要の改正を行おうとするものであります。
 まず、郵便法の一部改正の内容について申し上げます。
 第一は、書留としない小包郵便物に対する損害賠償の実施についてであります。
 現在、書留としない小包郵便物については、棄損等した場合その損害を賠償する制度はありませんが、これを、省令で定める小包郵便物以外の小包郵便物について、棄損等した場合省令で定める額を限度とする実損額を賠償することとするものであります。
 第二は、料金受取人払い制度の改善についてであります。
 現在、料金受取人払いの取り扱いは、特殊取り扱いとしない通常郵便物について受取人からの申請がある場合に行うこととしておりますが、これを、小包郵便物及び特殊取り扱いとする郵便物についても取り扱うほか、省令で定める郵便物について差出人から申請がある場合にも取り扱うことができることとする等の改善を行うこととするものであります。
 このほか、料金後納に係る担保を免除する者として、後納する郵便に関する料金の概算額が省令で定める額に満たない者で、その料金を納付すべき期日までに納付できないおそれがないと認められたものを加えること、市内特別郵便物についても転送の取り扱いをすること、罰金の額を相当額に改定すること等を内容といたしております。
 次に、簡易郵便局法の一部改正の内容について申し上げます。
 現在、簡易郵便局に委託できる事務は、郵便。貯金・保険の三事業の郵政窓口事務のほか、国民年金の給付の支払いに関する事務とされておりますが、これらの事務に加えて、新たに厚生年金保険の給付の支払いに関する事務及び道路交通法に定める反則金等の受け入れに関する事務を委託できることとするものであります。
 最後に、郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部改正の内容について申し上げます。
 第一は、この法律の題名を「郵便切手類販売所等に関する法律」に改めるとともに、郵便切手類の「売さばき人」を「販売者」に改めること等とするものであります。
 第二は、現在の郵便切手や印紙等のほかに、郵便切手類販売所において、小包郵便物包装用品等郵便の利用上必要な物についても販売できることとするものであります。
 なお、この法律の施行期日は、昭和六十一年七月一日といたしております。ただし、簡易郵便局における厚生年金保険の給付の支払い関係については公布の日から、道路交通法に定める反則金等の受け入れ関係については昭和六十二年一月一日から施行することといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び主な内容であります。
 今後とも安定した郵便の送達を確保することはもとより、利用者のニーズに即応したサービスの改善を図り、国民各位の期待にこたえるよう努力していく所存でございます。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#256
○委員長(大森昭君) 以上で、趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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