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1985/04/02 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 逓信委員会 第6号
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1985/04/02 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 逓信委員会 第6号

#1
第104回国会 逓信委員会 第6号
昭和六十一年四月二日(水曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     鈴木 省吾君     亀井 久興君
     服部 信吾君     桑名 義治君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     桑名 義治君     服部 信吾君
 四月一日
    辞任         補欠選任
     大木 正吾君     赤桐  操君
     中村 鋭一君     柳澤 錬造君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大森  昭君
    理 事
                岡野  裕君
                長田 裕二君
                竹山  裕君
                片山 甚市君
    委 員
                添田増太郎君
                西村 尚治君
                宮田  輝君
                山内 一郎君
                服部 信吾君
                山中 郁子君
                柳澤 錬造君
                田  英夫君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  佐藤 文生君
   政府委員
       郵政大臣官房長  中村 泰三君
       郵政大臣官房人
       事部長      櫻井 國臣君
       郵政大臣官房経
       理部長      成川 富彦君
       郵政省郵務局長  高橋 幸男君
       郵政省貯金局長  塩谷  稔君
       郵政省通信政策
       局長       奥山 雄材君
       郵政省電気通信
       局長       澤田 茂生君
       郵政省放送行政
       局長       森島 展一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        酒井 繁次君
   説明員
       公正取引委員会
       事務局経済部調
       整課長      土原 陽美君
       大蔵大臣官房参
       事官       松川 隆志君
    参考人
       日本電信電話株
       式会社常務取締
       役        寺島 角夫君
       日本電信電話株
       式会社取締役・
       経営企画本部長  高橋 節治君
       日本電信電話株
       式会社取締役・
       通信機器事業部
       長        山本 千治君
       日本電信電話株
       式会社労働部長  朝原 雅邦君
       日本電信電話株
       式会社経営企画
       本部新規事業開
       発室長      寺西  昇君
       日本電信電話株
       式会社電話企画
       本部営業推進部
       長        西脇 達也君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○昭和六十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、昭和六十一年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、昭和六十一年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (郵政省所管)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(大森昭君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る三月二十七日、鈴木省吾君が委員を辞任され、その補欠として亀井久興君が選任されました。
 また、昨日、中村鋭一君、大木正吾君が委員を辞任され、その補欠として柳澤錬造君、赤桐操君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(大森昭君) この際、報告いたします。
 去る三月二十八日、予算委員会から四月二日の一日間、昭和六十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 まず、佐藤郵政大臣から説明を求めます。佐藤郵政大臣。
#4
○国務大臣(佐藤文生君) 郵政省所管各会計の昭和六十一年度予算案につきまして御説明申し上げます。
 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は二百四十一億六千万円で、前年度予算額に対し二億六千七百万円の減少となっております。この歳出予定額には、ニューメディア及び先端技術の開発・振興と宇宙通信政策の推進に必要な経費を初め、電波資源の開発と利用秩序の維持など、多様化する情報社会と増加の著しい通信需要に対応した施策のほか、国際放送の充実を含む放送行政の推進、国際協力の推進に必要な経費等を計上いたしております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出とも予定額は四兆七千三百九十七億三千八百万円で、前年度予算額に対し二千七百八十六億六千七百万円の増加となっております。
 この歳出予定額におきましては、重要施策としております郵便サービスの改善と需要の拡大に必要な経費を初め、郵便貯金の推進、簡易保険・郵便年金の普及・推進に必要な経費、郵便局舎等施設の整備及び事業経営効率化のための機械化の推進に必要な施設費、その他所要の人件費などを計上いたしております。
 なお、郵便事業財政につきましては、昭和六十一年度単年度で四百三十三億円の欠損が見込まれております。
 次に、郵便貯金特別会計でありますが、歳入予定額は七兆六千六百七十八億五千五百万円で、前年度予算額に対し六千五百五億一千一百万円の増加となっており、歳出予定額は七兆一千四百三十七億二百万円で、前年度予算額に対し一千二百六十三億五千八百万円の増加となっております。
 次に、簡易生命保険及び郵便年金特別会計でありますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は六兆八千三百六十三億八百万円で、前年度予算額に対し四千六百九十億三千万円の増加となっており、歳出予定額は四兆四千五百九十七億四千万円で、前年度予算額に対し一千六百六十八億六千五百万円の増加となっております。
 また、年金勘定におきましては、歳入予定額は一千七百十七億八千七百万円で、前年度予算額に対し二百九十億六千三百万円の増加となっており、歳出予定額は三百七億六千五百万円で、前年度予算額に対し一百二億九百万円の増加となっております。
 以上をもちまして、郵政省所管会計の昭和六十一年度予算案の概略につきまして御説明を終わらせていただきます。
 何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。
#5
○委員長(大森昭君) 以上で説明の聴取点終わりました。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(大森昭君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 本件審査のため、本日の委員会に、日本電信電話株式会社常務取締役寺島角夫君、同社取締役・経営企画本部長高橋節治君、同社取締役・通信機器事業部長山本千治君、同社労働部長朝原雅邦君、同社経営企画本部新規事業開発室長寺西昇君及び同社電話企画本部営業推進部長西脇達也君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(大森昭君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(大森昭君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○片山甚市君 四月一日を迎えて、昨年来大変御苦労願った電気通信事業法、日本電信電話株式会社法の制定ができまして、この一年間滞りなくといいますか、円滑に電信電話事業が発達したことについて感心をしておるものでありますが、冒頭に当たりまして聞きたいことがあります。
 参議院における附帯決議の冒頭にもありますように、本院で修正いたしました事業法第一条についてお伺いします。
 第一条は目的でありますが、これについてどのような受け取り方をされるのか、修正の意味はどういうふうに受け取られるのか。利益のみを追求することになっておらず、公共の福祉の増進や国民の利便を図り、ということがいわゆる重視されることになって修正されたと思います。
 また、競争の原理の前に、先ほど申しましたように「公共性にかんがみ」という法文の前文がおると思います。そのようなことについて十分に発展をしたかどうか、利用者の利便の確保についても十分な進展を得たかどうかについての、事業法の目的についてのお伺いをまずしたいと思います。
#10
○政府委員(澤田茂生君) 電気通信事業は国民生活に欠くべからざる公共的使命というものを持っていると思います。また、特別法に基づく特殊会社といたしまして設立されましたNTTは、国民生活に不可欠な電話の役務を公平に提供するということを要請されているわけでございまして、今回の制度改革におきましても、旧公衆法、それから公社法にございました、「あまねく、且つ、公平に提供」、それから「国民の利便を確保」、それから「公共の福祉を増進」、こういう基本原則というものを明確にするために政府原案というものが修正されたものと承知をいたしておりまして、今後ともその趣旨を十分踏まえて適切に対処してまいりたいと考えております。
#11
○片山甚市君 澤田局長がおっしゃったのは、日本電信電話株式会社法についての責務の項についてはそのとおりでありますが、私が申し上げますのは、「あまねく」じゃなくて、電気通信事業法によれば、この事業は金もうけのために行うんじゃなくて公共性を高めるということで、しかも公共の福祉の増進ということを図ることで事業法が改正された。
 どうも今参加しておる人たちは金もうけさえすればいいと思うばかりの形で参加しておるように思うんですが、そのようなことについて危惧を持ちますから、全新規参入の方々も同じように公共性にかんがみて国民の福祉の増進を図っていくということが事業法の目的になっておる。どうも、金がもうかるかもうからぬかによっては途中でやめてもいいじゃないか、第一種でありましても撤退が自由ではないかというようなことであります。特殊会社になりましたところの、特殊法人であるNTTの場合は、主たる電話事業をあまねく全国に広げるということの責務を持ち、撤退の自由はありません。しかし、新規参入の方々は、もうからなきゃやめたらいいじゃないか、おもしろいからやろうじゃないかというふうにとれる節があるので、そういうことがないように指導されておるかどうかということがお聞きしておるところです。
#12
○政府委員(澤田茂生君) 事業の健全な経営のためには適正な利潤というものは必要であろうと思いますし、またそういったことについて努力するということが事業体の活性化というものにも役立つ面を持っているというふうに理解をいたします。
 しかし、ただいま先生の御指摘がございました点、それから事業法と会社法とこういったものの精神というものを踏まえてみましても、電気通信事業というのは公共的な役務をサービスすべきものでございまして、電気通信事業自体、事業法の一条の「目的」というものに十分沿った形で運用をされるべきものであろうと思いますし、私どもといたしましてもその事業法あるいは会社法の運営に当たりましてはその点に十分配意して努力をしてまいりたいと考えております。
#13
○片山甚市君 特に事業法については新規参入の方々に電気通信事業法の目的をよくわかってもらって参加してもらいたい。どうも情報通信が金もうけになりそうだと思ってやっておるような気がする。非常に重い公共性を感じていないと思いますから、そのようにちゃんと監督をしてもらいたいということを申し上げておきます。
 電電の場合は御承知のように第二条の「責務」について「公平」、「あまねく日本全国における安定的な供給の確保」ということで今おっしゃったようにあります。全国で大体主たる電話の提供業務をすると言われておるのですが、それはあくまでも局長がおっしゃったように特殊会社、特殊法人ということで全面的な民営会社でないと思うのですが、そういう意味で法案の修正の眼目であるあまねく公平なサービスの提供と公共の福祉の増進が明文化されたのですが、それをないがしろにするようなことは許されないと思います。
 例えばNTTの社長が公共の福祉の増進なんかナンセンスであるということをかりそめにも言うようなことはどうかと思うのですが、大臣いかがでしょう。
#14
○国務大臣(佐藤文生君) 先生が言われておるとおりに、NTTは極めて公共性の高い事業を営んでおるものでありまして、その役員は事業運営について適正な判断ができる高い識見を有する者であることが私は必要であると考えます。したがって、郵政省としてもこの観点から認可を行っているところでありまして、選任された役員はその使命を十分認識して適切な事業運営に努めることを期待しております。
#15
○片山甚市君 第二条の「責務」に「公共の福祉の増進に資する」と書いてあります。その公共の福祉の増進などというのは企業経営上ナンセンスである、公共性公共性とばかの一つおぼえじゃないか、民にならないで官だからそう言っているんだというような態度があるとすれば国会に背く、いわゆる国民の意思に反するものとしてきちんとくつわを入れてほしい。思いつきで発言されることは困るのです。一つの船会社とか一つの鉄鋼会社の社長ならいいんですが、やっぱり三十万を超える事業体、日本一の社長が勝手なことが言えるというような状態ではかなりの批判等があると思いますから苦言を呈しておきます。お答えは必要ありません。私はかねてから言いましたのですが、セミが木の上にとまって泣いておるような調子で勝手にしゃべくり回る、こういうことで非常に残念です。
 次の問題ですが、国際電気通信ですが、国際条約である約款とか勧告とか決議については必ず守ってもらい、国際協調をやってもらいたいということが一つ。
 二つ目には、KDDが国際条約に反して日米二国間でつくられているようなことを聞いたのですが、そうすれば開発途上国を含めた諸外国と対決関係になる。私たちはインテルサットの公的な役割、公共福祉の増進、国際的協調のためにそれが壊れることがないように十分に考えてもらいたい。アメリカとだけ慌ててやって、国際VANも含めてでありますが、いたずらに諸外国を刺激しないように、そうしてKDDの経営がうんと進むはずでありまして、この十月には二百億円程度の値下げをする、八%ほど値下げをしたいという積極性があったわけですが、それは芽がつまれないようにひとつ国際通信についての大臣の考えを聞きたいのです。
#16
○政府委員(澤田茂生君) 国際電気通信に関する条約あるいは勧告、そういったものについて批准をいたしております我が国といたしましてもこれは当然守るべき問題だと思っております。
 また、国際についての新規参入ということにつきましてはいろいろ難しい問題もございまして、この面についての具体的な計画というものは私ども承知をいたしておりませんが、若干のそういうことについての研究あるいは検討というものがなされているということは承知をいたしております。今後健全な国際分野における電気通信市場の形成ということに向けて私どもも今後とも努力をしてまいりたいと思っております。
#17
○片山甚市君 KDDは小さいけれども日本の国で唯一の外国に向けての放送である。NHKのラジオ日本の国際放送と同じように我々にとっては聴覚であり触覚であるということで進めてもらって、金もうけのために何かやろうという根性ばかりで、もうからなかったらやめるというような根性の者が集まったら大変でありますから、そういう意味で日本の有能なインストラクターとして、国際的なインストラクターとしても守ってもらいたいということを重ねて要望しておきます。
 四つ目は電気通信料金の問題について、この間も議論をいたしましたが、私が首肯するところによると、今日の電気通信の問題としてありますのは遠近格差、いわゆる長距離をどれだけ下げられるかということが大体競争の原理を入れておる中でも大きな問題だと思うんです。比較的今の市内電話料金を高いコストじゃなくて維持するということが目的ではなかろうか。
 二つ目には同じ市内電話といいましても、単位料金区域といいましても、東京などのように四百万ぐらいあるところと小さいところで二千加入ぐらいしかないところとある。市内電話料金十円で百八十秒かかるところとある。そういうことについてこれはどういうように調整するかということは長期にわたりますが、考えなければならぬことだ。
 三つ目には隣接区域、いわゆる隣の町と隣の町の区域でやると、市内は百八十秒、隣の区域、道一つ隔てたところにやると八十秒。こういうことについてもやはり隣の家にかけるのに八十秒、隣の家へかけて百八十秒。これは少し大き過ぎるのじゃないかということで、グループ制料金というものを私は昭和五十一年以来、もっと前からも言ってきたんですが金があってもやらない、やるように言ってもやらない。今日抜本的に県単位の市内電話料金制度にしたらどうかというような提案もあるやに伺っておりますが、その話は別といたしまして、今日的に言えば境界線を隔てたところでやれば、単位料金の区域の百八十秒と八十秒と、四百万と二千と、広い地域と小さい地域と、そして単位料金の一度数十円に対して長距離は四十倍ということになっておりますから、そういうことについて、市内電話料金の四十倍ということについて、それをいかにコントロールしながら安いものにするかということが今日的に電気通信料金問題の中でも、安くしようじゃなくて公平な観点として考えるのですが、局長あるいは大臣の所見を承りたいと思います。
#18
○政府委員(澤田茂生君) 現在電話料金としてございますのは、国内におきましては電電の電話料金でしかまだないわけであります。この料金のあり方につきましてはかねてから当委員会におきましてもいろいろと御審議をいただいておるところでございます。御指摘もいただいておるところでございますが、また国会の附帯決議等にも御指摘をいただいておるわけでございますが、今先生のお話にございましたような長距離料金のあり方、長距離料金の低廉化というようなこと、使いやすい料金にするというようなことの問題あるいは市内料金の安定、あるいは今先生のかねてからの御指摘でございますグループ料金制のあり方等基本的な問題が残っているわけでございますが、現在のNTTの料金、これは基本的には今までの料金体系そのものを引き継いできたということでございまして、これからの競争の中での、事業者間の切磋琢磨の中でより安くより使いやすい料金体系、こういったものを求めていくということがより必要になってくるというふうに思っております。安定した経営のもとで利用者の利便がより向上するような料金にするように当事者であるNTT自体においても一層の検討を進めてもらうことを私どもも期待をいたしておりますし、私どもといたしましてもそういうような観点からの料金のあり方について今後とも勉強してまいりたいと思っておりますが、いずれにいたしましても料金、金目の問題でございますので、十分な科学的な、実証的なデータというものを踏まえて検討を行う必要があろうかと、こういうふうに考えております。
#19
○国務大臣(佐藤文生君) 電話料金は国民の経済、社会生活に非常に影響がありますので、先般新聞紙上でちらちらと料金の問題が出てまいりましたので、一応NTTの方で原価主義、それからどのような報酬体系になっておるか、もうこれがぎりぎりの経営のところであるかということが国民がわかるようになったときに初めて料金問題というのが出てくるのであって、それまではしばらくそういう面について会社経営の効率化を徹底的にやりながら、その過程で審議をしなさい、こういうことで一応料金値上げの問題についてはしばらくやめなさいと、こういう指示を与えたところでございます。
#20
○片山甚市君 私からお願いするんですが、電気通信の現状から言いますと東京、名古屋、大阪等大都市圏においては何とか収支についてバランスがとれておるんですが、もうかっておるんですが、その他の地方では収支はよくありません。といいますのは、もしコスト主義を断行しましたならば九州、四国、北海道では高い料金をかけなきゃならぬ。そこで包括的な料金的なものを加え、コストをきちんとすることを加え、ちょうど真ん中ごろを使ってきたと思っておるんです。ですから余りきちんとするならば、電報はやめるということになるし、市内電話はやめるということになる。そうなれば上げるということになる。端末機器の販売も怪しくなるし、大変厳しいことになろうと思いますから、そのあたりは日本電信電話株式会社総体として公益性、公共性、公共福祉の増進を国民の利便を図るためにやっておるのかどうか。いたずらに金もうけのためにやっておるものではなくて、雇用の確保を含めた努力をしておるのかどうかということを見て、利潤の問題についても十分に社会的に通用する形で判断をしてもらいたいということを要望しておきます。これは私から、政府として公共の福祉を増進させる一番大きな舞台が金もうけができるところで全然仕事ができずにじり貧になれば、最後は国鉄の二の舞になってしまうと思いますから念を押して、予算委員会ですから、将来の日本の国が危殆に瀕することのないように、国際情報通信時代に乗りおくれないように、日本電信電話株式会社がどういうような研究をし、どういうような設備投資をするかによって、日本の通信機械工業の方々もそれぞれ息を吹き返すことができる。死に死にになっていって最後になったら縮小再生産すれば手おくれになるということで、特に料金問題をめぐって設備投資の縮小にならないで、設備投資ができるように努力をしていただいておることについてさらに一層の努力を願いたいと思います。とりあえず四つの問題について緊急なことでありますからお聞きしました。
 次は、電子郵便についてお聞きをしたいと思います。
 私は出身が電報屋でございますから、そのつもりでお聞きを願いたいんです。電子郵便は、昭和五十九年十月に全国実施され、今日に至っておりますが、最近の利用状況はどういうようになっていますか。
#21
○政府委員(高橋幸男君) 電子郵便の最近の利用状況につきましては、六十年度、今年度でございますが、二月までの数字でございますが、二百四十二万通の利用をいただいております。五十九年度一年間の数字が六十三万通でございますので、約四倍弱の伸びという現状でございます。
#22
○片山甚市君 私は今申し上げたように、所属を明らかにしたんですが、かって電報は日本の通信のすべてを代表し、電話は特別に富裕階級のものでありましたが、金持ちのものでありましたが、今日では逆転いたしまして、電報が赤字だということで憎まれものになって、累計すれば一兆円の赤字であるとかなんとか言われるように、年々一千億円ぐらいの赤字をつくっておるということで、要員の減の話もたくさん出てきておるところですが、にもかかわらず電子郵便をしっかり前へ進めようとするときに、郵政省としては収支はうまくいくのだろうかと心配しておるところです。
 そこで、昭和五十九年十一月から国際電子郵便も開始されましたが、当初アメリカ、イギリス等七カ国でございましたけれども、対象国もその後拡大されていると聞いていますが、どの程度の利用状況と対象国がふえたんですか。
#23
○政府委員(高橋幸男君) 今お話しのとおり、国際電子郵便につきましては五十九年十一月からサービスを開始したわけでございますが、現在の対象国、取扱国数は三十一カ国、アジア、オセアニア、北米、中近東、ヨーロッパ、南米、アフリカという全地域にわたりまして取り扱いをしているところでございます。
 その利用状況の主な点につきまして御説明いたしますと、米国あてが圧倒的に多うございまして約一万三千通、五四%を占めております。また英国あては二千百、西ドイツ二千、フランス千七百、オーストラリア千二百、香港千二百、韓国千百、その他というふうな利用状況になっております。
#24
○片山甚市君 そこで端末機は国内で現在百八十八台ですが、昭和六十一年度にはこれを一挙に一千台に増配備をするということであります。増配備計画の見通しを含め、具体的に内容はどういうような形に千台になればなるんですか。
#25
○政府委員(高橋幸男君) 電子郵便の端末機、御指摘のとおり現在全国の郵便局百八十八局に設置しております。六十一年度におきましては、今御審議をいただいておるこの予算、政府原案の中におきまして千局増置したいという内容を盛り込んでおります。この千局につきましては私ども運送便の起点局、そこから運送便が始まるという起点局、また大都市所在局を中心にいたしまして配置したいと。この中には特定局も運送便の起点局というふうなケースに当てはまる場合にはそういうところにも設置してまいりたいというふうなことを考えておりまして、この予算案をお認めいただいた後、できるだけ早期に実施したいというふうに考えております。
#26
○片山甚市君 そうすると、端末機の増加によって送達速度がかなり改善されると聞いておるんですが、現在の送達速度と改善の見通しされる速度はどのくらいの変わりがあるんですか。
#27
○政府委員(高橋幸男君) 六十一年度の端末機の増設によりまして、この電子郵便の送達速度を改善したいというふうに考えております。
 具体的に申し上げますと、この端末のある郵便局で、例えば午前中に引き受けたものにつきまして、配達局が端末機が置いてある局ですと当日中に配達できると、現在のところ翌日という形になっておるわけでございますが、それが当日中にも配達できる体制が組めるのではなかろうかというふうに考えております。
#28
○片山甚市君 電子郵便の特色とされております手書き文書の送達について利用目的はどのようになって、どういうような方法で使われておりますか。
#29
○政府委員(高橋幸男君) 電子郵便の利用目的といたしましては、現在のところ慶弔が九割、その他が一割という現状でございます。しかし、最近におきましては、例えば大学の試験の合否の通知、またこれ昨年でございますが、タイガースの優勝を記念いたしまして選手のサインを送る、またNHKの紅白歌合戦の出場歌手のサインを送るというふうなことで、現物性と申しますか、こういう特色を生かした使われ方が最近出てきております。そういうことで、ただ単に慶弔というふうな形だけじゃなしに、この電子郵便の持っている特性を生かした利用方法というものを今後また考究してまいりたいというふうに考えております。
#30
○片山甚市君 慶弔が大体九割だということで聞きましたが、NTT、KDDにおける電報の利用目的とほとんど変わらないということになります。電気通信事業法において電報はNTT及びKDDの独占事業とされておりますが、郵政省は電報と電子郵便の関係をどのようにお考えですか。
#31
○政府委員(高橋幸男君) 電子郵便は、郵政省が郵便の送達の部分的手段として電気通信設備を用いて提供している郵便であるというふうに理解しております。したがって、郵便法の枠の中、郵便法の規定に基づきましてサービスを提供しているというふうに考えております。
 一方、電報につきましては、配達行為を含む電気通信サービスでございまして、電気通信事業法に基づき独占的に日本電電株式会社及び国際電電株式会社によって提供されているというふうに理解しております。
 御指摘のとおり、電気通信事業法附則第五条におきまして、電報の事業は第一種電気通信事業とみなされまして、日本電電及び国際電電のみがこれを行うというふうになっておるところでございます。
 事実上の取り扱いといたしましても、電子郵便の場合ですと、文字だけじゃなしにそのほかの絵などもそのままの形で配達されるという特性がございますし、電報の場合には、基本的には文字で意味、内容を相手方に届ける、いわばテレタイプ型というふうに考えておりますし、また例えば電報の配達なんかの場合でも電話によって配達をするというふうなこともございますが、電子郵便の場合にはあくまでもその現物をお引き受けし配達すると。コピーでございますけれども、そういう形での違いがあるというふうに理解しております。
#32
○片山甚市君 電報と電子郵便の定義をここで細かく聞いておると意見が対立します。私は本来電報屋でございまして、あなたより詳しいんでございまして、勝手に猫ばばされた仕事については相当意見があるんですが、余り郵政省振るっておりませんから、ちょっとでも仕事があればやりたいというのにするなと言うわけにいかぬから黙っておるけれども、電電は仕事が多過ぎて、電報が困っておるんですから、困っておるのを拾ってくれるんだからありがたいという人もおるかもわからぬと、こう思います。
 そこで、電報は法による独占事業であっても、利用者には配達を伴う電気通信サービスとして電報も電子郵便も同じであると思っておると思います。したがって、事業内容もほとんど同じであるということになります。しかし、大学の合格とかいろんなことになれば電報と違った意味のものはありましょうけれども、両者の間には今後激しい競争関係が生ずるものと思いますけれども、電子郵便の今後及び電報の将来展望について郵政省は公平にどう見ておるか。
 電報は知らぬ、おれは電子郵便だけだと郵務局長が答えるなら、電気通信局長なり電報の将来についてのお話を町がしてもらいたい。中では片手落ちということで、えこひいきということで、不公正ということで、けしからぬということなんです。
#33
○政府委員(高橋幸男君) 電子郵便と電報の関係、この電気通信プラス配達という形の上での類似性はあるとしても、それぞれの役割というものは特性というものもあるというふうに考えております。私どももこの電子郵便の事業の伸びということもさることながら、現実に電報の委託業務もやっておるわけでございます。そういう意味におきまして、やはり国民の利用者の皆様方の選択によるものであろうというふうに考えまして、こちらの事業がどう、こちらの事業がどうということじゃなしに、やはりお客様のニーズにこたえたサービスを提供してまいりたいというふうに考えております。
#34
○片山甚市君 電気通信局長何かありませんか。
#35
○政府委員(澤田茂生君) 電報につきましては、先生おっしゃいましたように、我が国の電気通信の草分けということでございまして、明治の早い時代から全国ネットワークでサービスが展開されるというものでございました。ピーク時を過ぎまして最近においてはかなりの状況というものは変わってきたということはもう申すまでもないわけであります。そういった変化にどう対応していくかということで、いろいろ電報事業の合理化ということについても取り組んでこられたところでございます。その点についてはもう専門家の先生十分御承知のところでございますが、なお新しいこれからの通信メディア全体の中で電報自体としてどういうふうにして持っていくのかというようなことにつきまして、将来の需要動向あるいは技術動向、こういった点につきまして十分検討もし、今後の課題として私どもも勉強をしていかなければならないなと、こういうふうに考えているところでございます。
#36
○片山甚市君 電報の従業員を含めて、NTTの幹部ですが、千百億円程度の赤字というものについてはなくしていきたい、そのためには機械の導入でテキサスというものを入れまして、集中的な電報の処理、人手を少なくする、また配達についても多額の経費の要る方法じゃなくて、意見がいろいろありますけれども、請負制度などをとるなどして電話料金で赤字を負担させることがないようにという努力をし、人も、新聞紙上によると、今の半分の六千名ぐらい減らすというような話も聞いていますが、減らすというのは首を切るという意味じゃなくて仕事をつくって移転させるといっていますが、そういうことをしますと、電子郵便も、もうかるかもうからぬかわからぬけれども、仕事がふえたらいいということでは、郵便料金値上げのときに電子郵便が幾ら赤字でしょうかと、こう言われたら答えに窮しますから、そのようなことがないように、人に言うということは自分も言われるので、よく気をつけて物を言ってほしい。
 それから、電子郵便で赤字がたくさん出るからやめろなどとは言ってません。手書きというもののニーズがあれば、手書きについて、また書類についてのニーズがあれば公的な郵便局がやることについて反対ありませんが、すべて電気通信の回線を使って機械を使ってやる、配達の方法が違う、受け付ける内容が違う、こういうことできちんと整理をしてもらいたいと思うんです。
 さて、電子郵便は当初実験サービスということで実施されていたのではありませんか。現在、実験という表現がないようだが、既に本実施に入っているのですか。
#37
○政府委員(高橋幸男君) 昭和五十六年からサービスを開始したわけでございますが、私ども電子郵便につきまして最初は三局程度の規模で始めたわけでございます。しかし、その後こういう三局だけでサービスが本当にうまくいくのだろうかどうかというふうな問題もございまして、六十年、昨年の四月に百八十八局という局に端末を置きまして、ある程度の小規模なネットワークでのサービスを開始したわけでございますが、御承知のとおり六十年度で二百四十万という御利用をいただいたわけでございます。六十一年度におきまして、私どもこのネットワークを先ほど申し上げたふうな集配運送便の起点局にまで広げたらどうなるだろうかというふうなことで、もう少しネットワークを緻密な形にしたときの電子郵便の利用状況等も考えてみたいというふうなことで取り組んでいるところでございます。
 したがいまして、まだ実験あるいは試験というふうな形であるといえばそういうことが言えるかと思いますが、例えて申しますと、ちょうど昆虫が幼虫から成虫になるサナギみたいな状態が今の電子郵便の実態じゃなかろうかというふうに認識しているところでございます。
#38
○片山甚市君 例え話というのはまた考え方によればどないにでも答えられるのでわかりませんが、ただいま実験中ということだと理解をしておきます。本実施ということであればいつからどのような手続でそうなっておるんですかと聞きたかったんですが、本実施ではないと、簡単に的確に答えてください。
#39
○政府委員(高橋幸男君) 私ども六十一年度の段階においてはまだ予算的にも実験という形をとっているというふうに理解しております。
#40
○片山甚市君 そこで、電子郵便は既に全国の規模で百八十八カ所やられて、六十一年で千局になるということでありますから、今回の郵便法改正などの際に本実施をするならば電子郵便サービスとして明文化されるべきだと思っていましたが、これは正式にされるときには郵便法の中に入れられるようにされますか。
#41
○政府委員(高橋幸男君) 御承知のとおりこの電子郵便のサービス、現在の郵便法の五十七条に基づきましてサービスを提供しているところでございます。したがいまして、業務そのものとしては私どもこの五十七条に基づきましてサービスを提供できるというふうに考えておりまして、現在のところこのような法的な位置づけによりまして電子郵便を実施していくことができるのじゃなかろうかというふうには考えております。
 しかし、私どもこの郵便法全体について今後いかにあるべきかということも今後検討する必要があろうかと思いますが、その中でやはり電子郵便の位置づけというふうなものも考究してまいりたいというふうに考えております。
#42
○片山甚市君 情報化社会における電子郵便が役割を十分果たすまでに至っていないし、そういう希望も持っていない、ただ実験しておるということであればそれでよろしいが、もし本気でやるならば郵便法に明記をするような位置づけがされるべきです。量でなく質の問題です。郵便局でこういうことをやっておるのは一つだけしかないんですから、ほかのことは手作業ですが、電子郵便は電気通信を使ってすべてやる、郵便貯金、保険も回線使ってオンラインでやっておるということがありますが、他人の通信をやるのにはやはり郵便法の中でも特異な状態ですから、意見を述べておきます。返答要りません。
 郵政省が昨年十一月全国の郵便モニター四千名を対象に調査した結果によると電子郵便を知らないという答えが四一%もありました。モニターでさえこの程度だから一般国民の次元では電報の新しいサービスぐらいしか認識されていないのではないか。
 郵政省の基本政策の不十分さは国民にとって不要不急のサービスに多くの金をかけ、一方では電報サービスとの間に二重投資、赤字サービスの助長と言われかねないと思います。今後電子郵便サービスがなし崩しに本実施というようなことでは問題がありますから、そういうことなしに、けじめをつけて大臣やっていただけるように答えてもらいたいと思います。
#43
○国務大臣(佐藤文生君) 今先生の御意見を非常に貴重な御意見だと私思いまして……。私個人にいたしましても電子郵便を知ってから、去年の初めごろですか、郵政省の方が会館の方に来まして電子郵便の話を聞きましたが、現実に今私が百通のうちに電子郵便を使っているのは大体一通ぐらいでございます。
 そういうことを考えますと新しい国民のニーズに対応したサービスであるということはこれは電子郵便としては特徴のあるやり方でございますので、そのバランスをとりながら設備投資その他を考えて、電報も電子郵便もそれぞれ特徴があるわけでございますから、うまく整合して国民の御期待に沿えるようなサービスができるように努力していきたい、こう思っております。
#44
○片山甚市君 電報も電子郵便もと言われるのですが、電報は附則でありますが、ちゃんと明文があるわけです。電子郵便は形がないんですが、監督官庁だから書かなくても何でもやれる、五十七条でやれるというような考えじゃなくて、きちんと法律的な位置づけをしてもらいたい。それはどうですか。
#45
○政府委員(高橋幸男君) 先ほども御説明申し上げたように現在の形での姿を郵便法五十七条ということで説明さしていただいたわけでございますが、また私どもこの電子郵便を含めまして郵便制度のあり方あるいは経営のあり方というふうな問題につきまして、今後本腰を据えた形で検討しなければならないというふうに考えております。その中で電子郵便の法的な位置づけということも検討してまいりたいというふうに考えております。
#46
○片山甚市君 電子郵使いじめじゃありませんが、これ以上追及しませんが、もう少し晴れやかに出発さしてください。どっかのめかけの子供みたいに隠し子でやるようなことじゃなくて、堂々とこういうサービスするんだと私は国会の中でも明確にしてもらいたいと思うんです。これ以上問いませんから、ごちゃごちゃごちゃごちゃ言いよるけれども本気でない、大臣ですらそうおっしゃるんだから。もう少し郵政全体で盛り上げていくんならわかる。私は電報やったからこんなの反対なんですよ。こんなちゃちなことするなと。本家がおる。機械をずっと扱うのこっちは本家じゃないですか。こう思っていますが、郵便配達という非常にいい制度がありますから、郵便局として当然こういうことをやられることについてもわかるんです。ですから、そのあたりを天下に問うていく、経費節減のためにも人件費を節約するためにもサービスを向上させるためにも、郵便局が電子郵便をしたらこれほどいいんですと言えるような胸を張ったやり方でしてもらいたいということだけ希望申し上げます。御答弁要りません。
 そこで苦情を言います。
 郵政省内における私的懇談会ですが、郵政省内には法的根拠のない大臣及び局長の私的懇談会がかなり設置されておりますが、設置数や研究内容、研究結果の活用などについてどのようにされておるかについてお答えを賜りたいと思います。
#47
○政府委員(中村泰三君) 四月一日現在で大臣の開催しております懇談会は六つございます。それから局長の開催しております研究会等は二十でございます。それぞれ電気通信分野におきます当面の課題等につきまして、あるいは事業に書かれております将来展望等につきまして御意見を伺っている次第でございます。
#48
○片山甚市君 郵政省が電気通信についての政策を確立するためにせっかく勉強していることはわかるんですが、この中でもはがき、郵便貯金、簡易保険を除くと全部といっていいほど電気通信の将来ビジョン関係です。
 そこで、資料によりますと、郵政大臣の私的懇談会は六、局長クラスは三十近くあるということですが、現在段階で今申された以外にありませんか。
#49
○政府委員(中村泰三君) 四月一日現在の数は先ほど申し上げたとおりでございます。
#50
○片山甚市君 これだけ多くの私的懇談会を設置する積極的な理由について御説明を賜りたいと思います。
#51
○政府委員(中村泰三君) 私ども郵政の行政あるいは事業を執行するに当たりまして、今日の情勢から判断をいたしますと、特に電気通信分野というものは技術革新も甚だしい分野でございますし、来るべき二十一世紀がいわば高度情報世紀といわれるような世界各国経験したことのないような世界に突入していこうというような情勢にあります。こういう中で来るべき社会におきます電気通信の果たす役割というのは非常に大きい役割があろうかと思いますが、この電気通信分野を所管しております郵政省の行政の適正な公正な執行を確保するために、有識者の方々の御意見を伺いながら行政が独断に陥らないようにするのが私どもの務めであろうというふうに考えております。そういうことで電気通信分野の各方面におきます調査研究会等が多いということでございます。
 また、郵政の事業分野におきましても郵便、貯金、保険と非常に領域が広いといいますか、研究すべき分野も多いものですから、そういった意味で、部外の方々の御意見を貴重な参考にさせていただいて事業を運営していきたいというふうに考えておる次第でございます。
#52
○片山甚市君 結局、勉強のために必要だということでありますからそれはそれまででありますが、問題は研究結果の扱いであります。省内に囲い込む私的懇談会設置で情報、研究結果を国民から隔離するという、いわばよらしむべし知らしむべからずというような姿勢ではないか。やたらに私的懇談会など設置せず、必要があれば公的審議会とするなり、設置する必要があるものも研究内容は公開を原則とする運営によって国民に開かれた、すなわち国会審議の場に供せられるようなものにしてもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#53
○政府委員(中村泰三君) 有識者の方々の自由、活発な御意見を拝聴するための調査研究の過程におきます開催に当たりまして、その内容を公開するか非公開にするかということは一にかかって参加者の皆様方の御判断ということでございますが、いずれにいたしましても、懇談会等でいただきました御意見を取りまとめた結果につきましてはすべて公開をいたしております。
#54
○片山甚市君 結局、中間報告あるいは結論としてされておると言うんですが、途中においてそういうことについての内容について説明ができませんか。
#55
○政府委員(中村泰三君) これは、原則的に非公開にすべきだとか、あるいは公開にすべきだということは、私どもの立場からは申し上げるべき立場にはないと思うわけでありますが、一般的には、調査研究等の過程におきまして参加者の皆様の自由、活発な御意見をいただくという場合には関係者だけの調査研究会というのが通例ではなかろうかというふうに思っております。
#56
○片山甚市君 経験者、学者、識者というものが頼りであることはわかりました。国民が頼りでないから自分たちで頼る学者を呼んで理論づけをしたいということはわかりました。官僚独特のやり方ですからここで改めるわけにはいきませんでしょうが、内容的には公開することを原則にした方が何をやっても賛成が得られる、いろいろ意見は出ますけれども受け取り方としては妥当なものになろうと。参加する学者が自分の意見がばれたら大変だと思って言わないことはわかりますが、時代が変わったら、きのうまで白と言っていたのを黒と言う学者がたくさんおるし、電電法案の問題をとってみても、電電の民営化に反対しておった人が最終的には賛成になって澄まして演説をする、知らぬ顔の半兵衛を決め込んでおる人がたくさんおります。それと同じですから、私たちとしては、懇談会についてはできるだけ、私的なものでありますが、公表してもらって――大変重要なことを議論しておるんです。何も遊び半分でやっておるんじゃなくて、内容的には公的審議会でもやってもらいたいということがあると思うんです。発表するというよりもむしろ省がどういう勉強をしておるかということを明らかに表現してほしい、囲い込むことはやめてほしいということです。
 私の意見については、結論は報告しておるじゃないかということですから、これ以上聞いてもだめですが、特に大臣の方で、公的な審議会でも堂々と議論してもらって内容を発表してもらいたい、また私的懇談会とか諮問機関とかいうものについては内容を発表してもらうように、結論だけ聞いてもわからぬことがたくさんあるんで、そういうふうに意見を述べておきます。
 審議会に参加の人たちの意見で決まることで、私の方が決めることはできませんから、局長さんとか部長さん、そういう人たちが集めておるんですから、これは内容を公開したいんですがと言ったら集まってくれないということであれば別ですが、原則的にはやっぱり公開をしてみんなにわかってもらえるようにしてもらいたいと思います。結論を求めたら恐らく澤田局長は、またそれはできませんよと言うだろう、あなたのところが一番多いからね。郵便とか貯金とかいうのはほんのわずかです。私はそういうことでターゲットを設けて澤田局長に答えてほしいと言いませんが、できるだけ通信事業のこれからの問題についてわかりやすく発表してもらいたい。
 以上、意見を述べておきます。
 そこで、電気通信審議会は、去る一月三十日、電気通信料金の算定方法に関する基本的な考え方について答申していますが、その概要を簡単に述べてください。
#57
○政府委員(澤田茂生君) 今回の答申は、電気通信事業法に定める認可基準に従った料金認可、これに当たっての具体的な指針というものについて御提言をいただいたわけであります。
 概要についてかいつまんで申し上げますと、料金は適正な原価に適正な報酬を加えた総括原価というものを基礎として算定すること。総括原価といいますのは報酬でございます。そして、その報酬といいますのはレートベース方式ということで算出したものとする。その報酬率は一定の幅の中から事業者が選択できるようにするということでございます。
 今回の答申の特徴でございますが、事業の安定経営が図られるよう適正な事業報酬が確保される、あるいは報酬率が各事業者の経営実態を反映したもの、かつ経済、社会の実勢というものを反映して定められるということ、それからサービスごとに弾力的な料金設定が図られるよう報酬率が二足の幅の中で選択できるというようにしたというようなことが特徴であろうかと思っております。
#58
○片山甚市君 そこで、二月二十七日の電経新聞によりますと、学習院大学の南部鶴彦氏がこの答申に対して、経済学で言う競争が全く生かされていない。独占を前提としてつくった二年前、五十八年六月の郵政省の電気通信料金問題調査研究会の報告書をほとんどまねている。適正報酬の部分などは全く丸写しだと批判をしておりますが、郵政省はどう思いますか。この人の考え方は、公共性よりはコスト主義ということであります。南部鶴彦さんの意見というのは、田舎は高くてもいいじゃないか、都会が安いのは当然じゃないかという意見ですが、それについてはどうですか。
#59
○政府委員(澤田茂生君) 今先生御指摘の五十八年の電気通信料金問題調査研究会というところで、当時まだ事業法の施行前でございますから、NTT独占体制の中においての料金決定原則というものが必ずしも明確でないということで、その辺のあり方について検討をいただいたものでございます。そこに出てまいりますものは、今申し上げましたようなNTT独占という中における料金のあり方ということでございまして、いろいろ諸外国の事例等あるいは類似の公共料金についての料金の考え方等、いろいろな観点からの検討をしていただいたものでございます。
 先ほど申し上げました電気通信審議会での御答申というのは、まさに新しい事業法のもとにおける料金の認可のあり方について御審議を審議会としてお願いしたものでございます。
 個々の分野についてどうこうということを逐一申し上げるのは差し控えさせていただくことといたしまして、例えば今さっき申し上げましたような料金の決定等についてのレートベース方式、そういったものの算定方式等につきましては、いろいろな方式というものはございますけれども、それはそうかけ離れたものではなくて、一つの算定方式というようなもので似たようなものがございます。そういったものを踏まえた形での料金決定原則というようなことを今度電気通信審議会で御審議をいただいたわけでございますので、似通った部分というのは、そういう理論的な部分については当然あろうかと思いますけれども、先ほど申しましたように電気通信審議会における御答申の中には、これからの競争状態の中におけるサービスのあり方、料金のあり方、それから、競争事業者それぞれの実態というものが反映できるような料金の決定原則というようなものを踏まえて御答申をいただいているわけでございまして、そういった意味において、ねらいとするところもかなり違ってまいりますし、出ているところについてもそういう相違があるというふうに私どもは理解をいたしております。
#60
○片山甚市君 これから論議をする問題でありますからここで結論を得ようとしませんけれども、やはり料金について公共的な性格をどのように持たせるのかということ、報酬関係の利用報酬の問題について、報酬率をどれだけとるのかということについては大変困難であります。
 大臣、特別納付金ということで、中曽根内閣を含めて、国民からふんだくりました。その金をどう出すのかということでいろいろ議論をした中で、今の料金が正しいのか正しくないのか、この中に利潤が入るのか入らないのか、革命的なことでありますから、適正報酬というようなことを言うのは、利潤が幾ら入るべきか、特別納付金のような税金を取るんなら、ちゃんとそうすべきじゃないかということで議論があったことは思い出してもらいたい。ですから、適正報酬などというのは特別納付金が出るまでは議論にならなかった。必要な経費は必要な料金で賄う、余分な金は要らぬ、こういうことであったんですが、これが変わったので株式会社になってもそれが適用されることになったのかどうかでありますが、意見は、やはり公共性をどのように見た料金を取るのか、先ほど言ったように、田舎で、東大東島の電話料が東京都内と同じだというわけにいかぬことになれば、東大東島の電話局はなくなってくる、この間言いましたね。だから、公共的な役割を電気通信がどう果たすのか、過疎地においても、島々においても、大都会においても、最低のライフ・ライン・サービスというか、そういうものが守られるように、これから料金を決めてもらいたい。勝つ者は勝つ、負ける者は負けたらいい、勝負、競争の原理はそこで到達できない問題があるということについて意見を述べてください。大臣に答弁を求めるとまた演説されるので、私一方的に言いますから、もし最終的に気にくわなんだらお前が言うことは全部気にくわなかったとおっしゃって、トータルでよければええと、こうおっしゃって結構です。勝手なこと言います。
 南部教授は、郵政省はプレーンとして法律学者を重視し、経済学者を委員会などに加えることは少ないと批判していますが、郵政省は端的にどうお答えしますか。
#61
○政府委員(中村泰三君) 電気通信審議会の委員の先生方には、電気通信問題についての重要事項を御審議いただくにふさわしい方を各界から選んでいるわけでありまして、別にどの分野に偏るというようなことは私ども毛頭考えてはおりません。したがいまして、いわゆる経済学者が少ないじゃないか、経済学を専ら研究されておる学者の先生がいるかと言われれば委員の中にはおられませんけれども、しかし、産業界、実業界等で生きた経済学を十分身につけられておられる委員の先生方も多いわけでございまして、そういった経験を踏まえて誤りのない審議がなされているというふうに考えております。
#62
○片山甚市君 私の質問に答えないのは、こういう言い方はかないませんね。
 法律学者を使って経済学者を使わないじゃないかと言っているんで、経営者の中に経済もわかっておるんだからいいじゃないかと。学者の話です。だから、もう答弁を求めませんが、できるだけすれ違いのないように、法律学者を使って経済学者使ってないじゃないかという批判について、どうですかと。使ってないんですから使ってないと言ったらいいんで、何が悪いかと。私の方は使ってほしいと今は言ってないですよ、料金問題はこれから論議するんですから。きょう決めるんだったら、私澤田局長と丁々発止議論をしたいんですが、私が冒頭に言ったように、今の料金については遠近格差が問題で、財界の方々がそう言いますね。地域で言えば市内電話の区域、人口の問題ありますね。実例では、近接の単位料金区域間における百八十秒と八十秒の差があって、道一つ隔てたら何で八十秒しかかからぬのだという意見があります。これらを、どういうように公共性があるのかということを考えるのが料金の基本じゃないですか。利潤の問題の前に、そんな基本的なことをどうして国民に納得させるのか。どこにかけてもむだに取ってない。設備投資が安くなったんだから長距離は下げようじゃないかと言ったらいいのを、何か、市内電話料金を上げたら下がるような言い方をしていますが、これは間違いだということを言外に言っておるんでありまして、郵政省が何でもかんでもがんじがらめに規制をしてほしいということではありません。大いに議論をして発展をさしてもらいたいということです。
 そういうことで、郵政省は、電気通信事業法の定める認可基準をより具体化し、認可に当たっての基本的考え方を示す料金算定要領について、電気通信審議会の答申に沿って策定するのか、またその目途はいつごろになるのか。
#63
○政府委員(澤田茂生君) 先ほど来御議論いただいております電気通信審議会における料金算定についての御答申でございますが、これは、事業法に定める認可基準に従った料金認可を郵政省が行う場合に基準にする具体的な指針ということでございまして、これにつきましては既に通達を定めたところでございまして、それぞれ、NTTがこれから新しい料金を改定する、あるいは新しいサービスについての料金を設定する、あるいは新規事業者が料金を定める、それについての認可申請を行うに当たりましては、この指針というものを念頭に置いて行っていただくということで私どもも作業を進めてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
#64
○片山甚市君 私は不勉強でありましたから、料金算定要領についての指針を読んでおりませんから、委員会を通じてその資料の請求をしておきますから、私のところへ、委員会に示してくれませんか、新規参入の方々がそれを見て料金を算定するんですから。よろしいか。
#65
○政府委員(澤田茂生君) 資料は御提出をさしていただくことといたしたいと思います。
 新規事業者がこれからどういうサービスについてどういう料金を決めるかということにつきましても、この要領に基づいてお決めをいただこう、こういうふうに考えているところでございます。
#66
○片山甚市君 大臣、そういう重要なものでありまして、新規参入の会社に聞きましても、なかなか料金が決めにくいのでという話がありましたから質問したところです。
 改めて電電改革三法案の施行後の課題についてお聞きしたいんですが、先ほど申し上げたように、この一年たちまして、日本電信電話株式会社も九百億円を上回る増収を得たということで、一割配当ができるということで、春の日をいっぱい受けた会社だと思います。
 そこで、昨年四月電電公社が民営化され、電気通信分野に競争原理が導入され約一年経過したのですが、大臣はこれまでの状況についてどのようなお考えを持ちますか。
#67
○国務大臣(佐藤文生君) 一年を経過しましたが、一応、NTT並びに新規参入者が互いに競争市場をひとつつくっていこうという積極的な努力に対しては私は評価をしております。しかし、国民から見てまだ現実的にその成果は出ておりません。こういうようになっておりますので、できるだけ競争状態が早くできるように有効かつ適切な施策を講ずるように努めてまいる所存でございます。
#68
○片山甚市君 事業法の目的あるいは日本電信電話株式会社の会社法の目的や責務を完遂するためには競争原理を入れなきゃならぬのでありまして、競争原理を入れるために会社をつくったんじゃない、こういうふうに言っておきます。どうも主客転倒いたしまして、目的は公共の福祉の増進に資すると言われるような形のものを達成するためには競争の原理を入れた方がいいと思う――賛成、反対は別ですよ。私の意見は別であります。法律に忠実になってもらいたいと思います。
 そこで、大臣は所信表明の中で、今後は公正かつ有効な競争状態が確保され、活力ある電気通信市場の形成が図られるよう、新規参入事業者の育成策、料金についての基本的な考え方の策定、電気通信システムの安全性、信頼性対策の推進に努めるとのことでありますが、今後の施策は具体的にどのようになってますか。
#69
○国務大臣(佐藤文生君) 新規参入事業者がおのおの創意工夫を発揮して積極的に事業の推進を進めていく環境整備をすること。行政としてもこの有効かつ適正な競争の実現に資するためにその活動の支援をする必要があると。したがって、金融財政面の優遇措置として税制上の措置とか財政投融資上の措置、電波利用の促進とか、ただいま御議論していただきました料金算定の弾力的な対応と、それから接続条件の適正化等の施策を実施してきたところでございます。
 このようなことで新規参入事業者の活動を支援するための施策の推進に努めていくことにおいて国民の御期待に沿うと、こういうような電気通信行政体制をつくっていきたいと、こう考えておるわけでございます。
#70
○片山甚市君 それで、私は電電改革三法案について、本委員会での真剣な審議を通じて、参議院における法文修正とともに附帯決議及び会議録等で多くの確認をしてきたところでありますが、対策は具体的にしかも国会審議で解明を図った内容のとおり一点の曇りもなく措置されていると受けとめてよろしゅうございますか。
#71
○政府委員(澤田茂生君) 事業法等の制度改革関連三法の通過に当たりまして、いろいろその過程におきましていただいた御審議、御意見、附帯決議等を私どもも十分踏まえて、それを既に実施済みのものもございますけれども、なおそういった御趣旨というものを外しまして鋭意努力をいたしているというつもりでございます。
#72
○片山甚市君 参議院における法文修正の意義について大臣どのように受けとめておられますか。
#73
○政府委員(澤田茂生君) 先ほど先生も御指摘ございましたように、電気通信というものの公共性というもの、こういった点を十分踏まえて、しかし競争原理を導入することによって電気通信事業全体の活性化を図っていく、より国民の利便になる電気通信サービスというものの提供が行われるようにという御趣旨からの法案の御修正というものをいただいたというふうに私ども理解をいたしているところでございます。
#74
○片山甚市君 附帯決議の前文にその趣旨は書いてありますから、附帯決議を尊重されるという立場であれば今のお答えのとおりだと思います。
 そこで附帯決議についてどのようにやられたかについてお聞きしますが、まず第一項の
 情報通信をめぐる国際競争が激化する情勢にあって、国際電気通信条約等国際約束を遵守して、我が国の通信主権を守り、基礎的先端的技術の研究開発等有効適切な施策を一層推進し、電気通信の発展基盤の強化に努めること。とありますが、これに対する政府の施策はどのように行われてきましたか。
#75
○政府委員(奥山雄材君) 電電改革三法の審議の際に付されました附帯決議の第一項につきましては、通信主権の問題でございますが、これは国際電気通信条約の前文に明記されておりますとおり、日本国郵政省としてもこれを遵守するつもりでございます。また基礎的先端的技術の研究開発につきましては、国際電気通信基礎技術研究所を去る三月二十日創立総会を開いて設立したところでございますし、またこれに引き続きまして、具体的にRアンドD、つまり研究開発を行う四つの研究開発会社につきましても、今月の下旬に発足をする予定でございます。
#76
○片山甚市君 そうすると、研究所の設立ができた上に立って四つの研究班ができるというだけのことですか、今のところ。
#77
○政府委員(奥山雄材君) なお研究開発全般にわたる問題といたしまして、昨年十月一日に発足いたしました基盤技術研究促進センターの事業資金、つまり出資事業資金並びに融資のための事業資金をフルに活用いたしまして、民間の発意を最大限に発揮する形で今後の研究開発に資していきたいというふうに考えております。
#78
○片山甚市君 産投会計から基盤技術研究促進センターに、NTTの株の配当分に近い二百五億円が出資金や貸付金として出るということになっておりますが、このうち郵政省はどの程度使用されますか。
#79
○政府委員(奥山雄材君) 二百五億円のうち、六十一年度の事業資金として予定されておりますのは百八十二億円でございますが、出資百二十五億円と融資五十七億円でございます。
 六十一年度は電電の株式の配当金がいよいよ本格化する段階でございますので、それを見越しまして民間における電気通信の基礎技術開発のための機運も非常に盛り上がっております。したがいまして、まだ六十一年度の募集は始まっておりませんが、恐らく基盤技術研究促進センターで事業開始をいたしますための募集をした暁には相当の旺盛な資金需要が出てくることが見込まれておりますので、これらの事業資金の中で必要な資金を郵政省としては必ず確保してまいるつもりでございます。
#80
○片山甚市君 相手がくれる金を当てにするというんですから、気が長い話ですが、まあごゆっくりと考えてください。
 国際的約束の遵守、我が国の通信主権に関連して聞きたいのですが、第二種電気通信事業者が専用線を利用して国際的なVAN事業を行うことについて、CCITTのD1勧告では不可能となっております。しかし昨年八月、米国との間のMOSS協議で、第二種電気通信事業を国際電気通信条約にある認められた私企業、RPOAに指定し、国際電気通信事業者とするため、外資系企業の代表を参加させたRPOAの資格に関する研究会を設置するということで合意しておりますが、郵政省は昨年十一月十五日、国際第二種電気通信事業問題研究会を発足させたとありますが、その趣旨について、検討状況はどういうことですか。
#81
○政府委員(澤田茂生君) 我が国をめぐります国際化の急速な進展に伴いまして、国際通信の需要というものも高度化、多様化してまいりまして、そして国際化ネットワークの一層の充実を図っていくということが必要であろうということでございまして、このために国際第二種電気通信事業に関する制度的あるいは技術的課題について検討を行おうということで国際第二種電気通信事業問題研究会というものを開催をいたしたところでございまして、主な検討項目といたしまして取り上げておりますのは、「国際電気通信サービスの法的枠組み」、今先生もおっしゃられましたRPOAの地位というようなものなどを含めての法的枠組みでございますが、それから「CCITTにおける検討の動向」でございます。現在CCITTにおいても検討しておりますが、その動向等、あるいは「諸外国の動向」、諸外国についてどういう取り組みをしているのかというようなこと、さらには「国際第二種電気通信事業に関するユーザーニーズの動向」、それから「データ網の識別番号の割り当て・ネットワーク相互接続条件等の技術的課題」というようなことについて勉強を進めるように今現在勉強中でございます。
#82
○片山甚市君 それで、アメリカでVAN等を行う高度情報通信事業者に対しRPOAの資格を与えているということですが、アメリカの現状はどういうこととして把握されておりますか。
#83
○政府委員(澤田茂生君) 米国のRPOAといいますのは、現在約二十社が指定をされているというふうに私ども承知をいたしております。現在のところこれらのRPOAの中には、専用回線を利用してこれを再販するというものは現在まだ出ておりません。現在、FCC自体におきまして国際間で高度通信サービスを提供しようという企業、これにRPOAの資格を付与することについて検討中であるというふうに理解をいたしておるところでございます。
#84
○片山甚市君 郵政省は今回の検討に当たって国際電気通信条約等国際約束は遵守するという立場に立つということでありますが、それ以外に何か特別のねらいがありますか。
#85
○政府委員(澤田茂生君) 私ども、電気通信に関する条約等につきましては、これは十分遵守していかなければならない。むしろよりよい国際的な電気通信というサービスを高めていくために新しい基準なり規約なりというものの作成に日本としてはある意味では先導的な役割を果たしていくべきであろうというふうに取り組んでいるところでございます。
#86
○片山甚市君 私の意見は先ほど冒頭に言いましたように、第二KDDをつくることを急ぐ余り、もうかるところですから――そうでしょう。マルコス流のリベートじゃないけれども、やればもうかるということでどんどんやられたんでは大変なことになるので気をつけてもらいたい。できたら佐藤大臣、澤田局長のおる間はそんなことはしないで、汚いことをする人が出れば別だけれども、清純な顔をしている人がやることではない。相当国際的にしっぺ返しが来るので気をつけてもらいたいということを言っておきます。
 そこで、第二項で「情報基本法の制定に積極的に努めること。」になっておりますが、現在までにどのような対処をしていただいておられますか。
#87
○政府委員(奥山雄材君) プライバシーの保護あるいは情報公開に関する附帯決議第二項でございますが、先生御承知のとおり、これらの問題は関連する領域が非常に広く、したがいまして関係省庁も多岐にわたるわけでございます。したがいまして郵政省としては、電気通信を所管する立場からこれを積極的に検討しております傍ら、昨年の七月以降、総務庁におきまして行政機関における個人情報の保護に関する研究会を設けておられますので、その中に電気通信関係の学識経験者の方にも御参画をいただき、また郵政省は行政府としての立場からヒアリングに臨むその他、積極的にこれに参画をしている段階でございます。
#88
○片山甚市君 私、国会議員になってからずっとこればかりを言って、十年たちましたけれども何もできておりません。百一国会の本会議で私の質問に対して、中曽根総理は今後の研究課題であるとの答弁をしています。
 そこで大臣にお聞きするんですが、高度情報化社会の理念、基本的政策を示す情報基本法の制定について、その主管庁としての意欲を持っているのかどうか。これは情報化社会における基本的なことを言えば電気通信というのは非常に大きな役割を果たすんです。そのところが情報基本法がなければプライバシーも侵されるし知る権利もなくなる。矛盾したようなものでありますが、公的なところでちゃんとすべきだということですが、いかがでしょうか。
#89
○政府委員(奥山雄材君) 片山委員御指摘のとおり、高度情報社会において電気通信の占める役割が極めて大きいことは私どもも十分認識しております。このような視点に立ちまして、電電改革三法の際に総理も申されましたように、情報基本法の制定については関係する領域が非常に複雑多岐にわたるので、政府全体の問題として慎重に検討していきたいということでございますので、その線に沿って今政府部内で鋭意検討を進めているところでございます。
#90
○片山甚市君 大臣、どうですか。
#91
○国務大臣(佐藤文生君) 高度情報社会、私はソフトの面の要するに情報の質とそれから量というものが想像以上に大きなシェアを占めてきて、二十一世紀には七〇%のソフトの社会になっていく。そして三〇%がハードの社会において物をつくり、そしてまた農業のようにつくっていくという分野に分かれていく社会になっていくんではなかろうか。
 そういう中で、七〇%の情報の量と質の問題について検討を要する時代がやってくる、その準備体制に入らないかぬということで、私は整理していかなくちゃならぬじゃなかろうかと、こう考えております。したがって、各省にわたることでもございますので、法的な措置とかあるいはその分野とか、そういうものが一つ一つ出てくる可能性を秘めておりますので、そういう時代に向かっての心構えとして基本的に考えているわけでございます。
#92
○片山甚市君 高度情報化社会における問題としては、御承知のように光と陰とがありまして、陰の部分になりましたならば、もっと大きな問題は、情報基本法の制定がなければ大変な犯罪も脆弱性もあらわれてくると思っています。それだけで防げると思いませんが、一つの盾の面で言えば、情報基本法のないようなことではプライバシーは守れない。先進諸国、OECDの国の中で日本だけでありませんか、プライバシーの保護がまだできておらないのは。欲ぼけですからね、金もうけのためには熱心だけれども、プライバシーを守ろうなどというのは一つも考えてない。こういうことでありますから、学校にいじめをつくっておるその標本であります。ですから私は、そういう意味で主管庁になってほしい。むしろ踊り出て、おまえたちがしないなら、電気通信主管庁であるところの郵政省が情報基本法のモデルをつくるからこれに従え、こう言ってほしいと言ったんですが、お答えは具体的なことでありますからこれ以上聞きませんが、決意を固めて頑張ってもらいたい。
 第三項、電気通信システムの安全性、信頼性の確保等情報通信の基盤整備のための法制度を早期に確立するということになっておりますが、郵政省はどのようにされていますか。
#93
○政府委員(澤田茂生君) 郵政省におきましては安全・信頼性対策の重要性ということについて十分認識をいたしているつもりでございまして、事業法等関連法令に基づく必要な措置というものはそれぞれ講じているわけでございますが、さらに推奨的な基準として、今後の電気通信システムに望まれる安全・信頼性対策の総合的なガイドラインというものを電気通信技術審議会に現在諮問をして、ことしの六月には答申をいただくという予定でございますが、これらの対策を通しまして電気通信システムの安全・信頼性の確保について今後一層万全を期すよう検討を重ねてまいりたいと思っているところでございます。
#94
○片山甚市君 この法律案が審議される直前に不幸なことに世田谷で洞道のケーブルの焼失がありました。そういうことで安全性、信頼性の問題で業界の方からも国民からも意見がある。それに対してNTT初め皆さんが努力をしていることは認めますが、さてそうなりますと、郵政省は昨年電気通信の高度化のための基盤整備に関する法律案の提出を見送ったが、ことしも電気通信の高度利用の促進に関する法律案を検討していたのに見送られておるようであります。法制化できないネックは何なのか。他の省庁にまたがる場合でもなぜ主管庁とならないのか。私はこの問題については、電気通信に関する限りは郵政省が主管庁となるべきだ、よそに任すべきでないと思いますが、いかがでしょうか}
#95
○政府委員(奥山雄材君) 昨年提出を予定しておりました電気通信高度化基盤整備法でございますが、先生御承知のとおり、郵政大臣が電気通信の高度化のための指針をつくって、その指針に合致する基盤の整備については一定の税制上、財政上等の優遇措置を講ずるというものが基軸でございまして、それに合わせまして推奨通信方式の普及促進、あるいは安全性、信頼性対策の推進といったようなものも織り込まれていたわけでございますが、前通常国会に提出すべく私どもとしては鋭意努力をしたところ、電気通信にかかわる周辺の問題領域が非常に多岐にわたりましたために、関連する省庁との間の意見調整ができませんでしたために前国会提出を見送ったところでございます。
 しかしながら、今通常国会に向けまして郵政省といたしましては昨年の高度化基盤整備法をさらに子細に検討いたしました結果、内容によりまして法制化すべきものと行政上の措置でできるもの等に分けまして、法律的な枠組みとして必要なものにつきましては、やはり主務大臣の指針のもとで基盤の整備をした者に対して一定の税制上の優遇措置を講ずるという前年の法律の枠組みとほぼ同じような形で今国会は関係省庁と話がつきまして、具体的には郵政、通産、建設、運輸の四省庁共同で民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案というものを現在御提出申し上げているところでございます。
 また、昨年法律に盛り込もうとしておりました推奨通信方式につきましては、昨年暮れのアクションプログラムを政府全体として策定する際に、これについてはITUの条約並びにその規則に根拠があるために、あえて法律上の根拠は必要がないという政府全体としての整理がつきましたので、今国会に提出申し上げております法律には織り込んでおりません。
 また、安全性、信頼性対策等につきましては、現在所管の審議会においても御審議いただいております一方、財政上の優遇措置といたしまして財政投融資の特利の適用を受けるというような行政上の措置を講じさせていただいておるところでございます。
#96
○片山甚市君 そういたしますと、電気通信の高度化のための基盤整備に関する法律案はおおむね目的を達成して、通産省で今回かかっておる法律案で納得したと、こういうことだととっておきます。
 後日、嫌だと言ったらいけませんよ。これ以上問い詰めたら、後でまた思い出したようにこれ足りなかったなどと言わぬようにね。通産省が持つんですから、郵政省に余り花を持たすようにならぬ、実を持たすようにならない。なかなか難しいと思います。私はそれ以上言いません。郵政省がだらしないとかそういうんじゃなくて、なかなか手ごわい相手である、どうでも使い分けをするということで私は見ておるんです。ですから、十分に気をつけてやってもらいたい。私は今の答弁に納得しておるんじゃありません。納得したふりをしているんです。
 次に移ります。
 二月二十四日の報道によると、KDDが米国等の間で結んでいるコンピューター用通信網VENUS−Pが第三者、契約利用者以外のハッカーによって無断使用されていたとのことでありますが、その概要を説明してもらいたい。このような不正使用に対するKDDの防止対策がどのように図られたか、あわせて御説明賜りたい。
#97
○政府委員(澤田茂生君) まず事実関係でございますが、昨年の三月、KDDのユーザー企業から利用しなかった日についてまで通信料が課金されているということについてKDDに対し申し出がございました。KDDで調べたところ、その通信は米国のデータベースを検索したものであったけれども、申し出のあった会社はその利用契約者でないということが判明をいたしました。その通信が暗証番号をあらかじめ知っていて行われたものか、暗証番号を偶然探り出して不正使用したかは不明でございます。KDDは、その会社が簡単な暗証番号を利用していたということから、申し出があった日に暗証番号の変更をお願いいたしまして、その会社もパスワードというものを変更いたしまして、その後そういった事例が発生をしてないわけでございます。
 KDDではこの事例を契機に、すべてのユーザーに対しまして暗証番号の管理というものを厳重にしてほしいということを要請をいたしております。
 郵政省といたしましてもKDDと連絡をとりながら、こういった事例が再発しないようにKDDにも指示をいたしたわけでございますが、暗証番号のけた数というものをなるべく多くとる方向で早急に対処してもらいたい。また、利用者ごとに不審な暗証番号のコールというものが続いた場合のチェックが行われるようにしてほしい。これはこの秋までにそういった対策がとれるようでございます。これを受けましてKDDといたしましては三けた以下の暗証番号というものを機械的にこれから受け付けないような措置というものも既に対策を講じているところでございます。
 以上でございます。
#98
○片山甚市君 このことは利便と経済性のみを誇張するということへの警告だと思いまして、電気通信のシステムの使い方について広く国民に理解をしてもらい、速やかな対策をしてもらいたいと思います。
 ですから、単に技術的な対策のみではなくて、内閣官房を中心に郵政、通産、大蔵等関係十一省庁で検討されている内容と法制化への見通しはどういうことになりますか。
#99
○政府委員(澤田茂生君) 安全信頼性の確保につきましては高度情報社会になりまして電気通信の果たす役割というものが大きくなればなるほど電気通信システム機能に障害が起こった場合、生活に及ぼす影響というのが非常に大きいわけでございます。電気通信事業者に対しまして日ごろからその対策についていろいろ指導いたしているところでございますが、現在、先生おっしゃられました内閣官房を中心に関係省庁で情報通信の安全信頼性の検討というものを行っているわけでございます。昨年の五月から打合会を行っております。現在のところ、その各省から安全信頼性についての考え方等について、あるいは講じている施策についてヒアリングを行っているということでございます。
 郵政省といたしましては、先ほど申しましたように通信ネットワークの安全信頼性ということにつきましてはさらに総括的な対策を講じることができますように電気通信技術審議会の方に諮問をして、この六月にはその報告をいただきましていろいろな施策を講じてまいりたい、こう考えているところでございます。
#100
○片山甚市君 それでは次の第四項の「基本的な料金の認可などに際しては、公聴会を開催するなど十分民意が反映できるよう措置する」という附帯決議ですが、これに関連して現在料金改定などについて省内で何らかの動きはありますか。
#101
○政府委員(澤田茂生君) 料金改定の問題につきまして郵政省として具体的な改定作業というようなことをやっていることはございません。
#102
○片山甚市君 電電三法案の審議の際、私の質問に対する料金問題についての政府答弁に何ら変更もないことをもう一度確認したい。この間また大臣にもお聞きしたし、局長にもお伺いしたんですが、こういうことは何回聞いても、聞いてそうだと言ったら安心するし、首を横に振られたら大変ですから。どうでしょう。
#103
○政府委員(澤田茂生君) 前回の御審議に当たりまして片山委員の方から前回、この前の法案の御審議に当たりましての私どもの政府としての考え方についての確認がございましたが、現在もその考え方については変わっておりません。
#104
○片山甚市君 私は、冒頭に今日の電気通信の料金の課題として三つ挙げることについては検討してもらっている。それは解決できるように改定じゃなくて、体系をどういうふうに整えるかということについては広く国民の合意を得てもらいたい。そういう期間がまだまだあるんですから、拙速に何か値上げをするような雰囲気をつくらないようにしてもらわないと真剣に討議ができない。どうせ二つ足して割ってするんじゃないか、政治家のやることだと、こうなったんでは、国民は国家を信頼しておらないのをもっとしなくするので十分に気をつけてもらいたいと思います。
 これ以上言いますと、またNTTの社長さん、けしからぬじゃないかということを言うので、また目をむいて怒るだろうから、これはやめておきますわ。おもしろ半分に言っておるんじゃないですよ。もう少し口を慎んでもらいたい。国会というものは国民の代表がやっておるんであって、町の市場で物を買うのと違うんです。まけたとか買ったとかいうんじゃなくて、真剣に命の取り合いをするようなつもりで頑張っておるんですから。ここへ来られたらいつも言っているように、そこでたばこ吹かしてぱあっと上に向けてやっていますでしょう、あの人、行儀の悪い。あれが大体国民に対する態度ですよ。僕らはそんなことしません、する人おるかしらぬよ。だけど、ああいうのはけしからぬと思うけれども、まああれがNTTの社長の品格ですから、やむを得ません。このぐらい言うたら胸がすうっとした。
 第六項の「政省令の制定及びその運用」についてでありますが、何の変更も要していないのか、あればどのようなものがあるか。
#105
○政府委員(澤田茂生君) 政省令につきましては民間の創意と工夫を生かし、経営の自主性を尊重するようにということで、その点について十分踏まえたつもりで政省令の制定というものを行ってきたつもりでございます。
#106
○片山甚市君 変更していませんか。
#107
○政府委員(澤田茂生君) 昨年の十一月に電気通信事業会計規則の一部というものを改正をいたしたところでございます。
#108
○片山甚市君 私たちが大体省令をただすとき見たら、これでいいだろうと思って通過させたわけです。それから七カ月、八カ月たたないうちに、私たちが何も言わなかったからといってなぜ変えたのかについてぐらい説明があるべきじゃないですか。私たち審議をした政省令については、五年間の見直し期間中は少なくとも誠意を持って、これはこうなりましたよ、こういうことありましたよというふうに。これは事業別収支の問題について取りやめるのか取りやめないか事業別収支の報告をしなさいということについての取りやめることですが、そうすると、コスト主義であるとかいろんなことについての取り決めがおかしくなるので若干説明していただいて――大体会計処理の担当は、国会で問題ないから大丈夫だと思ってやっておるんじゃないですか。返事してください。
#109
○政府委員(澤田茂生君) 会計規則の改正の点でございますけれども、事業別収支を明らかにした書類というものを商法上の附属明細書として当初位置づけをしたわけでございます。
 経緯を申し上げますと、関係省の方から事業別収支を商法上の附属明細書事項とするためには、共通費用の配賦基準あるいは分計結果の監査基準というものを整備拡充する必要があるのではないかという意見が出されまして、関係省庁との協議の結果、事業別収支分計の会計慣行としての定着を図るために若干の準備期間を置くということで一部改正を行ったわけでございます。この改正の結果、当分の間と申しますのは二期程度を考えているわけでございますが、役務別損益明細表は電気通信事業法に基づく郵政大臣への報告用の書類として作成されるということでございます。
 この間、郵政省におきましては必要な措置を講じまして、正規の――正規と申しますか、商法上の明細書として位置づけるというようなことができるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。この事業別分計あるいは内部相互補助というものをチェックするというための会計上の仕組みでございまして、この点につきましては出てまいっておる資料というものについて私どもも十分対応してまいることができるようにというふうに考えているところでございます。
#110
○片山甚市君 私は政省令について関係者間で十分協議をし、朝令暮改のないように厳しくただしてきたはずでありますが、今後こういうことがないように確認したいんですが、いかがでしょうか。
#111
○政府委員(澤田茂生君) 十分心得て対処してまいりたいと思います。
#112
○片山甚市君 改善をされるときに改善だからいいじゃないかということじゃなくて、そういうことになればよく委員会の者たちが省令をどういうように受けとめておるのか、省令で非常に重要なところを決めておるんですから、法律そのものではなくて、法律の中のうまいところといいますか、肝心なところは省令ですから、それを変えるときにはやはり通知をする、こういうことで考えていますと、こういうことにならにゃいかんです。
 逓信委員会が平生一般質疑を余りやりませんから質問ができないし、勉強はできないんですから、できるだけ郵政省もこの法律案が五年の見直しという、あと四年間ありますが、その間にはいい意味の、よかった法律にしてもらうようにしてもらいたい。民営化したことがいいかどうかというのは、電気通信事業法の中における公共性を守り、公共の福祉の増進を図るためという目的を達成でき、田舎でも困らぬ都会でも困らない、産業界もよかった、一般市民は言うまでもないというように五年間やってきた。だから、また思い直して分割しなきゃならぬとかどこか分離しなきゃならぬとかいうんじゃなくてきちんとしてもらいたいと思いますから、省令についてはもう一度念を押しておきます。
 そこで、第八項に、NTTの株式の売却に当たっては、いささかも疑惑を招くことなく、株式が特定の個人、法人へ集中せず、広く国民が所有できるよう行うこと、と書いてありますが、大蔵当局はこれをどう受けとめ、NTT株の売却に当たっているのかということについてまずお答え願いたいと思います。
#113
○説明員(松川隆志君) 先生の御指摘のとおりでございまして、電電株式は国民共有の財産でございますし、また、その売却代金は国債の償還といういわゆる国民共有の負債の支払いに使うということでございますので、政府としてはその売却について厳正かつ公正な方法で行いまして、いやしくも売却をめぐり国民に疑惑を抱かせることのないように慎重に対処していく方針でございます。
 また、附帯決議にもございますように、売却に際しては「株式が特定の個人、法人へ集中せず、広く国民が所有できるように」という観点から、一般投資家の参加という点についても十分配慮する必要があるというふうに考えているところでございまして、この点につきましては大蔵大臣も重ねて答弁しているところでございます。
 ただ、具体的な売却方法等につきましては、現在大蔵大臣の研究会におきまして検討中でございまして、いまだ意見が取りまとまっているという段階ではございません。
 以上でございます。
#114
○片山甚市君 そういう段階ですが、郵政省は大蔵省と事前に十分協議することになっておるのでございますが、これまでにどのような対応をされてきましたか。
#115
○政府委員(澤田茂生君) 政府保有のNTT株式につきましては、六十一年度予算に処分限度額百九十五万株というものを計上いたしているわけでございますが、この政府案決定に当たりましては大蔵省の方から事前に協議を受けておるわけでございます。なお、今お話もございましたように、具体的な売却方法等につきまして今現在政府部内で検討をいたしているところでございまして、大蔵省とは適宜連絡をとり合って対処いたしているところでございます。
#116
○片山甚市君 内容は今決まっておりませんからお聞きするのは適当ではありませんからこれ以上聞きませんが、できるだけ郵政省と大蔵省とは緊密に話をして意見については一致さしてもらいたい、閣内不一致ということは起こらぬように御努力を願いたいと思います。
 そこで、新聞報道では、大蔵省は売却株の一部を対象に大口投資家による競争入札をさせ、その落札価格を参考に一般売り出し価格を決める二段階方式を固めたとありますが、附帯決議の趣旨を踏まえ、これはどういうような意味になりますか、大蔵省からお答えを願います。
#117
○説明員(松川隆志君) 具体的な売却方法につきましては、現在電電株式売却問題研究会におきまして先生の御指摘のような国会での議論あるいは附帯決議等踏まえた上で適宜関係者の意見をヒアリングしつつメンバーの方々に御検討いただいているところでございます。
 大蔵省といたしましては、今後四月をめどに研究会の意見がまとまるという予定でございますし、その後国有財産中央審議会に諮問、答申をいただく、この上で売り方等については慎重に決定してまいりたいというふうに考えているところでございます。そういうわけでございまして、先生御指摘のような二段階売却ということに現在政府の方針が固まっているというわけではございません。
#118
○片山甚市君 そこで、第九項目の「労調法附則第三条については、三年後に廃止する方向で検討すること。」になっておりますが、現在のNTTの労使関係について大臣としての所感はいかがですか。本来ですと労働大臣を呼んでもいいんですが、佐藤大臣はよくわかっておると思いますからあなたがお答えください。
#119
○国務大臣(佐藤文生君) 民営になりましてその一年間の間の労使の関係をずっと見てみましたが、これはやはり原則的には民間企業として労使間の自主的な話し合い等によって行われていくべきものと考えておりますが、おかげで現在特段の問題があるとは承知していないわけでございます。
 以上でございます。
#120
○片山甚市君 そうすると、今日の労使関係が好ましいものであるとすれば、三年を待たずにその廃止をされるべき時期ではないだろうか。何も事件を起こさずにきた、これはもう廃止をしてもいいんじゃないか。これは信用できないと言ったらいつまでも信用できませんよ。派閥の中でも裏切り者がおる世の中ですから実際なかなか難しい。しかし、そう言ってみたら世の中不安定になりますから、この一年間労使関係がいいというだけでなく努力をしてきておる。下部の働いておる労働者というような諸君は大変なフィーバーぶりで、労働時間を延長すること月に七十時間も八十時間もしたんじゃないかと言われるほど、私が組合運動している間にも考えつかないようなことをやっているようですが、それでも九百億円の収支差額を出したというときですから、そのときには御苦労さんと言うのなら、この附則三条の廃止について発議をするようなつもりで考えたらどうでしょうか。
#121
○政府委員(澤田茂生君) 円滑な労使関係というものは事業運営上大変望ましいことでございまして、そういう状態が続くということを私ども期待をいたしているわけでございますが、いわゆる特例調停の措置につきましては、こういったものが必要でないのが一番望ましいわけでございますけれども、そういう意味では施行から三年後に見直しをするという法律になっておりますので、その際には電気通信事業分野における状況の変化というようなものを勘案しまして、その措置の廃止も含めまして見直しを行ってまいりたいと考えているところでございます。
#122
○片山甚市君 私は三年待たずに今やったらどうかと言っておるんでね。三年たったらやるかやらぬかまた考えるでしょうから。そうため込まないで、いいときに、気持ちのいいときに気持ちのいい話をすべきじゃないか。まあ局長にそれ以上の答弁を求めることは木によって魚を求めるに等しいからやめておきます、労働大臣が来ても難しいことでしょうから。しかし我々の主張はもう取っ払ってもいいよ、こういうことです。三年たったら何とか検討してもらいましょうというのとは違う。
 そこで附帯決議の十番ですが、賃金、労働条件等は労使間の自主交渉の決定にしてもらいたいということで私が申し上げたところ、「日本電信電話株式会社の経営の自主性を尊重し、賃金その他労働条件等労使間の自主決定に介入しないものとする」という決議がされて、政府の方から事業当事者の自主性にゆだねるものであり、労使間の決定には介入しないとなっています。私は、料金問題について、また経営問題の態度について言ってきましたけれども、労使関係については今春闘においても非常に厳しいときでありますが、政府は、郵政省は、また内閣は介入する意思があるのかないのか、附帯決議を尊重されるかどうかもう一度聞いておきます。
#123
○政府委員(澤田茂生君) 附帯決議を尊重してまいりたいと思います。
#124
○片山甚市君 だんだんともう終わりになりますから。
 第十一項目の、NTTと新規参入者、中小企業との間に、公正かつ有効な競争が確保されるよう努めるとなっていますが、これまで郵政省はどのような対応をしてこられましたか。
#125
○政府委員(澤田茂生君) 新しい参入事業者というものが実質的にNTTと競争をしていくことができるように、その支援措置というものが必要であろうということでございまして、既に実施をいたしましたものの例といたしまして、NTTと市外中継事業者との相互接続番号の決定あるいは新規事業者に対する固定資産税、事業所税の軽減、それから新規事業者に対する財政投融資の導入あるいは料金算定の弾力的対応というようなことを既に行ってきたわけでありますが、また、本電話機の開放を初めとする端末機器の自由化の進展がございますから、端末機器に関する内外からの照会あるいは苦情に迅速かつ的確に対応して端末機器市場の発展に寄与するために、既に端末機器苦情処理対策室というものを設けて対応をしてきているということでございます。
#126
○片山甚市君 そうすると、端末機器の問題についても具体的に指示をし、第二種の方々からの意見も大体こなして公正競争が今日的に行われておるというように郵政省は理解をしておるというふうに六段階で考えてよろしゅうございますか。
#127
○政府委員(澤田茂生君) 今まで何もなかったかと申しますと、必ずしもそうではないわけでございます。走り出し等いろいろな場面もあろうかと思いますが、そういった中で私どもがそれぞれ指導すべきところは指導し、適切に今後とも公正な競争というものが確保できるように努力をしてまいりたいと思っております。
#128
○片山甚市君 そうすると郵政省は、今後附帯決議にありますように、問題が発生した場合の相談窓口の設置等について検討してくれと言いましたけれども、郵政省で大体それができるということで窓口は設置しなくてもよろしゅうございますか、公正取引委員会がやりますか。
#129
○政府委員(澤田茂生君) 御審議の中でも駆け込み寺的なそういった窓口をつくるべきではないかという御意見等もいただきまして、実は私ども既にこの点につきましては端末機器苦情処理対策室というものを設けまして、そこでいろいろな御意見等も伺い、既にいろいろ対処してきたというような事例もあるわけでございます。
#130
○片山甚市君 附帯決議の最後のところで、第十二項目ですが、情報通信概況を毎年一回国会に報告することになっていますが、郵政大臣はどのように考えるか。
 といいますのは、今日の電気通信の事情が一日で、公の郵政省を中心とする報告ができるならば非常に大きな参考になると思う。我々国政に携わっている者にとっては判断資料になる。事業家は情報を売るためにいろいろ宣伝するけれども、公正な立場から、そういうことで附帯決議になっておるんですが、お金がないなどと言わないで増し刷りする分は金取ってもいいし、我々に配る分はただでもいいからとにかくきちんとしてもらいたいと思いますが、年一回というのはいつごろ見通しつけてやられますか。
#131
○政府委員(澤田茂生君) 第一種電気通信事業に関する情報通信概況でございますが、その構成、内容等について現在検討をいたしているわけでございますが、決算というものを踏まえた方がよりよかろうというふうなことで、そういったものを見ながら私どもできるだけ速やかにそういったことができるように準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
#132
○片山甚市君 大臣、附帯決議について質問しましたが、おおむね良心的に国民に約束したことは実施されつつあると思います。ぜひとも新しい参入者が伸び伸びと仕事できると同時に、NTTの財政基盤、活動の基盤が崩れないように十分見張ってもらって、特に規制するのは例外で、原則的に自由ということが今日の法律でありますから、肝心なところについては意見を言うことにしても、細かいことまでに口出しをしないようにしてもらいたいと思います。これが私の締めくくりです。
 そこで、時間がありませんから、最後に意見だけ。
 放送衛星二号のbの問題について、成功を祈りますが、その波を発射した後は放送番組を国民が期待するようにつくってもらいたい。それについてはNHKがつくるんでありますが、助言をして、なるほど放送衛星二号を打ち上げた価値があったと。しかし、三号の安定性が確保できない限りは三号の発射はやめるように、金のむだ遣いはやめてもらいたい。それをすれば八百億円ないしそれ以上かかる第三放送衛星ゆり三号の金がむだになってNHKの受信料の値上げに直結してくるんです。金もうけはいいけれども、使うだけ計画がどんどん進むことがないように期待をします。大臣からそれについての御答弁を承って、終わります。
#133
○国務大臣(佐藤文生君) NHKの番組審議会等がますます国民の期待に沿うような質の向上をするように、審議会の方々がそういった方向にいくように環境整備をしていきたいと、こういうぐあいに思います。
#134
○委員長(大森昭君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時より再開することとし、休憩いたします。
   正午休憩
     ―――――・―――――
   午後一時二分開会
#135
○委員長(大森昭君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、昭和六十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管を議題とし質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#136
○服部信吾君 きょうは公取の方がいらっしゃっていますので最初にちょっとお伺いしたいんですけれども、去る二月に「電気通信事業分野における当面の競争政策上の問題点について」と、こういうことで、NTTの民営化を軸に自由競争市場となった電気通信事業分野の自由、公正な競争政策のあり方について御提言があるわけでありますけれども、その内容、概要を述べていただきたい。
#137
○説明員(土原陽美君) 公正取引委員会では自由化後の電気通信事業分野の動向に強い関心を持っておるところでございまして、学者の方を中心とした研究会を設けましていろいろ検討していただいておりますが、今先生からお話ございましたように、本年二月に電気通信事業分野における当面の競争政策上の問題点ということで報告をいただいております。
 報告書の中では、当面新規参入が円滑に行われることが最も大切であるという観点から、いわゆるアクセスチャージ等回線の接続にかかわる問題、NTTと日本アイ・ビー・エムの合弁事業とNTTの関連事業分野への進出にかかわる問題、また端末機器の販売にかかわる問題など、競争政策上今後取り組むべき課題を指摘していただいているところでございます。
#138
○服部信吾君 その中で、今後の取り組みということの中で「回線の接続等」と、こういうことで指摘をされているわけでありますけれども、NTTとしてはこの提言をどのように受けとめておりますか。
#139
○参考人(高橋節治君) NTTといたしましては、民営化後一年ちょうどたったわけですけれども、この一年間を振り返ってみますと、職員に対して、初めての自由競争の中に入ってきまして、電気通信事業法それから独占禁止法等の趣旨を踏まえまして、公正取引あるいは公正競争ということに努めるよう十分注意をしているところでございます。
 今回、公正取引委員会から報告書の出されました背景というものを十分考えまして、今後十分慎重に対処をしたいと思っておりますし、しなければならないと思っておりますし、公正取引委員会の報告にもございますように、今後十分我々の行動について監視をしていくと、こういうようなことでございまして、私たちの方としましても公正取引委員会の御指導を得ながら間違いのないような対処をしていきたいと考えております。
#140
○服部信吾君 その中で特に回線の接続、いわゆるアクセスチャージですね、これについてはどのようにお考えですか。
#141
○参考人(高橋節治君) 回線の接続につきましては、十分NTTのサービスとそれから新規参入業者のサービスがお客様に対して損失のないような形での接続というものをまず考えていきたい、こういうことで話し合いをしておりまして、それの話し合いはついております。
 それから、アクセスチャージの問題につきましては、これはアクセスチャージだけで取り上げていくということについては非常にいろいろうちにとりましても問題がございます。これは料金体系全体の問題の中で解決されていかなくてはならぬのではないかと思っておりますけれども、基本的な物の考え方としてはアクセスチャージをできる限り取りたくない、こういうような方向で考えておりまして、なお市内の料金あるいは市外の料金のあり方あるいはコストというものがどうなっているかということについて、今内部で資料を収集しながら十分内部の検討をしておるところでございまして、これがまとまり次第、また行政当局の御指導あるいは国会の先生方の御指導を得ながら方向づけをしていきたい、このように考えております。
#142
○服部信吾君 このアクセスチャージ、これがやっぱり新規参入業者にとっては大変大きな課題になると思うんですね。大体いつごろまでにこれを決着つけるんですか。
#143
○参考人(高橋節治君) これはできるだけ早くということでお互いにあれしておりますけれども、いつまでというあれはできません。ただ、来年の秋には新規参入業者の電話のサービスが開始されますものですから、それに間に合うような形で話し合いを続けて決着をつけていきたい、こういうふうに思っております。
#144
○服部信吾君 新規参入業者ももうそろそろ決まっているようなあれで、特にこの問題が大変大きな問題になろうかと思いますし、今取らない方向でと、こういうようなことでございますので、できる限りやはり新規参入業者が入って競争原理が働くような形にしてあげなくちゃいけないと思います。
 そこで郵政大臣ね、この提言に対してどのようにお考えですか。
 それから、特にこのアクセスチャージの問題については郵政大臣としてはどのようにお考えですか。
#145
○政府委員(澤田茂生君) 御指摘の報告書は、競争政策というものを適切に運用することによって円滑な新規参入を促進しようと、公正かつ自由な競争を確保するということが重要であるということだと思うわけでございます。郵政省といたしましても、電気通信市場に競争原理を導入いたしました今回の制度改革の趣旨にかんがみまして、各種施策の展開とかあるいは事業者の指導に当たってまいっているわけでございまして、公正かつ有効な競争市場の育成ということは当面の最大の課題であろうということで適切に対処してまいりたいと考えているところでございます。
 今お話ございました新規参入者とのアクセスチャージの問題でございますが、新規参入者もこの秋からは専用線サービス、来年の秋からは電話サービスということでございまして、今NTTとの間でいろいろ折衝をしておられるということでございます。
 アクセスチャージそのものについての当面の課題というようなことについてはただいまNTTの方から話がございましたが、これはあくまでもやはり第一義的には事業者間の話し合いで解決をしていただくべきものであろうと思っております。事業者間の話し合いの中で、利用者に不利益をもたらすというようなことがないように、また有効な競争力が阻害されることのないような公正妥当な解決というものが円満に図られるように望んでおりますし、また、相談にあずかるなど必要なお手伝いを行う場面がございますれば努力をしてまいりたい、こう考えておるところでございます。
#146
○服部信吾君 今NTTの方で、このアクセスチャージの問題についてはできるだけ取らない方向、こういうような方針が、決定しているのではないかもしれませんがそういうことでいきたい、こういうことですけれども、これはどのようにお考えですか。
#147
○政府委員(澤田茂生君) アクセスチャージそのものについては米国においていろいろ話題になったところでございますが、米国の事情と電電の我が国における事情というのが違っているということもございます。
 ただ、NTTと新規事業者もこれは接続しなければサービスが提供できないという、そういう不即不離の関係にもございまして、NTTとしてのアクセスチャージ論自体としては提起はしないものの、その維持費用というもの、その不足分というものをどういうふうにして負担をしてもらうかということであったかと思いますけれども、現時点におきましては、先ほどお話がございましたように、ただいま具体的な実証的なデータというもの自体がないということでございまして、本来いかなる部分についての必要経費というものをどういう形で分担していくかというのが接続の問題であろうかと思いますので、その辺については金目の問題でもございますので、今申し上げましたようなことを十分踏まえた形で話し合いが行われていくべきであろう、こういうふうに考えておるところでございます。
#148
○服部信吾君 NTTさんはできれば取らない方向でと言う。今局長の話を聞いているとどうなのかなと思うのですけれども、大臣、このアクセスチャージについてはどのようにお考えですか。
#149
○国務大臣(佐藤文生君) 自由競争になるためには後発企業がなるべく経費がかからないようにやはりしてあげるということがいいのじゃなかろうかと思いますけれども、これは何せNTTと後発企業との話し合いが主でございますので、その結果を待って指導していきたい、こういうぐあいに思いますけれども、私の気持ちとしては、そういうような後発企業に対して、自由競争が一日も早くできるように、大きな目で姿勢でNTTが対応してくれるように期待をしておる、こういう気持ちでございます。
#150
○服部信吾君 今回のこの公取さんの提言で、回線の問題、それからNTTの関連事業分野への進出、こういうようなことも非常に大きな問題で提起をされているわけですけれども、NTTさんのこの子会社、関連会社の設立投資活動は今までどのようになっておりますか。
#151
○参考人(寺西昇君) お答え申し上げます。
 現在のところ、地域社会でもって御協力を申し上げるというふうな意味で少額の出資をしたものも含めまして三十七社になっているわけでございまして、出資総額が約九十億円ということでございます。
#152
○服部信吾君 もう少しそのあれを説明してもらいたいんです。地域との密着とかなんとかと言うけれども、これだけの、九十億で三十七社ですか、どんどんどんどん今こういう子会社なり投資会社を、関連会社をつくっているわけですけれども、もう少しきちっとした、それの定義といいますかね。
#153
○参考人(寺西昇君) NTTの新規事業に関しましては、基本的に、一つは御案内のように競争原理が導入されましたので、こういった態勢に対応できるような企業体質をつくっていくということ、それからお客様に利用しやすいINSの料金でINSを普及していく、こういったことをベースに経営の合理化を今やっているわけでございますが、この一環としまして新規事業も展開していくというのが基本的な立場でございます。
 それで具体的には、私どもが電気通信事業を通じて培ってきました経営資源というものを極力最大限に利用するというふうなことでございまして、ただ、それだけではできませんので外部のいろいろな方々のお知恵を借りるというふうなことでございまして、極力部外のいろいろな企業と合弁で、ジョイントを組んでやっていくというふうなことを原則にして現在までやってきているところでございます。
 したがいまして、出資比率も一〇〇%というふうなものは極めて例外的なものでございまして、大半は五〇%以下で他の企業と合弁をしていく。その中に、今先生から御指摘いただきました地域社会というふうなものにつきましては、これは主としましてテレトピアに指定されたところで現在プライベートキャプテンがかなり出てきておりまして、こういったものに対しましてお客様からかなり我々の方に御依頼がございますので、そういったものに対応するために出資もさせていただいてやってきているというふうな状況でございます。
#154
○服部信吾君 今までに三十七社九十億円ということですが、今後こういうものはどんどんどんどんふやしていく、こういうことですか。
#155
○参考人(寺西昇君) 私どもは会社づくりということを第一義的に考えてやっているわけではございませんで、あくまでも先ほど申しました経営基盤の確立といった立場からやっておりまして、今のところ何年間に幾つつくるとかそういうふうな目標を立ててやっているわけではございませんで、ビジネスチャンスに応じて適切に機会を逃さないようにやっていこうというふうなことでございます。
#156
○服部信吾君 業界の方で随分こういう進出なりこういうのに対して非常に恐れているという面もあろうかと思うんです。
 ちょっと公取にお伺いしたいのですけれども、この提言の中で、NTTの関連事業分野への進出、特にNTTと日本アイ・ビー・エムとの合併問題について触れておりますけれども、この辺についてはどのようにお考えですか、少し詳しく伺いたい。
#157
○説明員(土原陽美君) NTTと日本アイ・ビー・エムの合弁事業は、コンピューター市場、電気通信事業、それぞれの市場における支配的とも言える事業者間の提携でございますので、コンピューター市場へどのような影響を与えるか、またいわゆるVAN市場へどのような影響を与えるかといったような観点から実態の把握に努める必要があると考えております。
#158
○服部信吾君 ちょっとお伺いしたいんですけれども、NTTといったら我が国においてこの分野における最高の一番大きな会社です。また日本アイ・ビー・エムも、IBMといったらこれは世界のIBMで、大変な、それこそ超一流の大企業ということですけれども、このNTTの本体とそして日本アイ・ビー・エムが合併するのか、この点についてはどのようにお考えですか。
#159
○参考人(寺西昇君) 日本アイ・ビー・エムとの合弁につきましては、実は五十八年からでございますが、IBMのいわゆるマシンを使った企業とそれから国産のコンピューターマシンを使った企業との間でお互いに相互接続をしていろいろなデータ処理をする、そういうふうな要望が非常に強まってまいりまして、専門的に言いますと、IBMの接続手順、SNAという接続手順がございますが、それから国内のマシンはこれは郵政省の御指導を得てOSIレベルの国際標準に準じた接統手順をやっているわけでございますが、これとの相互接続ができるようなことということでお互いに共同研究を実は始めておるといった経緯がございまして、その結果として、昨年の暮れにIBMマシンと国産マシンとの接続手順をその会社でつくってお互いに接続する、こういう意味でつくったわけでございまして、そういう意味では、VAN市場の全体がそれこそ接近してしまうというふうなことはゆめゆめ考えておらないことでございまして、あくまでもユーザーの要望に沿って事業を展開していきたい、こういうふうに思っているわけでございます。
#160
○服部信吾君 この日本アイ・ビー・エムという会社ですけれども、これはIBMの日本支社というんですかね。もう少し経営の規模だとか、あるいは人員とか、そういうことをちょっとお伺いしたい。
#161
○参考人(寺西昇君) ちょっと私日本アイ・ビー・エムの細かい経営データというのは今ここに持ち合わせていないのでございますが、御案内のように、日本アイ・ビー・エムはIBMの一〇〇%の子会社でございまして、日本の中でいわゆるIBMマシンのハードの販売とシステムの販売をやっているわけでございますが、今回の会社はいわゆるハードを売るということを目的としたわけではございませんで、IBMのマシンをお買い上げいただいたユーザーと国産メーカーのユーザーとの間の相互接続ということを第一義の目的としてつくったというふうなことでございます。日本アイ・ビー・エムの細かい内容につきましては、ちょっと私今データを持ち合わせておりませんので……。
#162
○服部信吾君 というのは、非常に単純な考え方で、NTTは非常に巨大な会社ですからね。それで、できればスリムというんですか、ある面からいえば、関連会社、小さい会社、今子会社をどんどんつくっておる、できるだけ分離をしようとしているというような中ですからね。そういう中で、日本アイ・ビー・エムの、これはまたこういう分野がないといえばないんでしょうけれどもね。だから、体質を軽くするというか、そういう中で何となく整合性がとれないんじゃないかというような気もするんですけれどもね。
 ちょっとこれ、非常に単純なあれなんですけれども、公取さん、今のままのこのNTTがこの分野における競争となったときにこれは独禁法に触れるんですか。
#163
○説明員(土原陽美君) 昨年の十二月に会社ができたばかりでございますし、今後の推移というものをさらに見ていく必要があるかと思います。そういう段階にならないと独禁法上の判断はなかなか難しいかと思います。そんなことで、引き続き私どもとしては動向を注視していきたいと考えております。
#164
○服部信吾君 するとそれはどうなんですか、今これからの推移を見ていきたいというんですけれども、大体いつごろまで見ていくんですか。例えば三年後、五年後という一つのあれがありますけれどもね。今の御答弁だと、今は何となく昨年の四月からの民営化でこれから見ていきたいと。しかし、今のこの時点ではどうなのかと。と同時に、これからどんどん新規参入もさせるだろうし、ある程度スリム化というような形でいろいろな事業体を切っていくか、それはわかりませんけれども、その点についてはどうですか。
#165
○説明員(土原陽美君) まだ実態の把握に努めているところでございますが、またこれからどういうように動いていくか、事業が行われていくかということとも関連いたしますけれども、今後の推移の中で独禁法上いろいろ問題があるというようなことがございましたら、その時点で私どもの考えを指摘していくということになろうかと思います。
#166
○服部信吾君 郵政大臣ね、このNTTと日本アイ・ビー・エムとの合弁によるVAN事業の新会社、この問題については先ほども言った提言の中でもいろいろ厳しいというか、ちょっとそういうような指摘がなされているわけですけれども、大臣としてはこの問題についてはどのようにお考えですか。
#167
○政府委員(澤田茂生君) 電電の子会社の問題につきましては、投資活動というのを自由に弾力的に行わせるということによりましてNTT自体の合理化推進を図ろうというようなことで臨調の答申の線に沿いましてNTTの自主的な判断で行うことができるようにしたわけでございます。
 今先生の御指摘の日本アイ・ビー・エムとの合弁の関係につきましては、先ほどNTTの方からの話もございましたように、かねてから研究開発をいたしておりました異なるネットワークの相互接続に関する研究成果というものを生かしていこうということでございまして、この点につきましてはネットワーク化の促進といいましょうか、推進という観点から一つの望ましい方向であろうという見方ができるわけでございますが、ただ今回の合弁事業というのがいずれにいたしましても電気通信事業とコンピューター両分野の大変大きな企業との共同事業であるということから、将来にわたる影響というものが大変大きいのではなかろうかといういろいろな観点からの見方があるわけであります。
 したがいまして、私どもといたしましても、NTTが今回投資活動というものが自主的に行われるということになりましたもとの電気通信改革の趣旨というものを十分踏まえていただきまして、電気通信分野における自由な競争というのが確保できるように、そういったことが阻害されることがないような活動というものをこの会社についても期待をし、また見守っていきたい、こういうふうに考えているところでございます。
#168
○服部信吾君 そこでちょっとお伺いしておきますけれども、今回の提言の中にもあるんですけれども、NTTの子会社、関連会社のあり方に一定の枠をはめるガイドラインづくりに乗り出したい、特にVANなどの分野でNTTが優秀な地位に立つのではないのか、こういうことが産業界に出ているわけでありますけれども、この電気通信分野の公正競争を確保する、こういうねらいでガイドラインづくりを今やっているようですけれども、この点については郵政省はどのようにお考えですか。
#169
○政府委員(澤田茂生君) 私ども、先ほど申し上げましたように、このNTTの投資活動ということにつきましては自主的な判断にゆだねるということではございますが、やはりNTT自体特殊会社でございまして、そのよって来る法律の許す範囲内、目的等というようなものから照らし合わせまして必要な規制というものを十分踏まえた形で行われるということが望ましいし、私どももそういったことにつきましては見守っていきたいと思っているわけでございます。
 また、NTTとそれから子会社間の間の責任体制の問題、あるいは収支分計の明確化というようなこと、あるいは子会社と他の会社との取り扱いの公平といいましょうか、公正競争確保の観点からの配慮というようなこと、いろいろ各般の措置を講じ、また関係者の理解を得ながら行っていくことが適当であろうというふうに私ども今考えておりまして、具体的な子会社についての一つの基準と申しましょうか、そういったものについて今直ちに具体化するということについては私ども今そういう方向では動いていないということでございます。
#170
○服部信吾君 郵政省としては、要するに新分野への進出よりも、できればこのNTT本来の事業の合理化とかあるいは効率化、こういうものを図って本体のスリム、要するにあれを図っていく、こういうような考えと聞いているわけですけれども、現在その辺のスリムのあり方というんですかね、この成果についてはどのようにお考えですか。
#171
○政府委員(澤田茂生君) できました合弁会社、子会社もまだできて間もないわけでございまして、大部分のものがまだ本格的な活動もされてない状況であろうと思います。したがいまして、当初、設立時におけるNTTからの職員派遣とNTT本体のスリム化ということには直ちに現時点においてはそう大きな効果があるとは思いません。また、そういったものは出ていないであろうと思いますが、これからの活動いかんによってそういった効果というものも期待されるものもあるんではないか、こういうふうに考えております。
#172
○服部信吾君 何となくちぐはぐなような気がしたものでちょっとお伺いをしたわけであります。
 あと、端末機の販売についてですけれども、この問題についていろいろと、トラブルじゃありませんけれども、販売方法についていろいろ問題があったようでありますけれども、郵政省としても指導通達ですか、何か出されているようでありますけれども、この点についてNTTと郵政省のお考えをお伺いしたいと思います。
#173
○参考人(高橋節治君) 端末機の販売につきましてはいろいろ、NTTの売り方が非常にお客さんに対して誤解を与えるというか、そういうような面が非常にございまして、そういう面から随分非難の声もありますし、それから公正取引委員会とかあるいは郵政当局の方でもそういう声が上がっておりまして、そういう面から、行政当局の方から私たちの方に注意文書も参りました。これは民営化されまして一年で、販売職員の公正取引に対する観念というものがまだ十分に備わっていなかったと、こういう点は大いに反省をいたしております。
 そういう面から、今後そういうことのないように、特にレンタルと売り切りの問題について、売り切りだけしかできないというようなことがお客さんサイドにとられがちなことが随分ございまして、そういうことのないよう郵政の御指導を得て、私たちの方も絶対今後そういうことのないように改めるべき点は全部改めまして、再度そういうことのないように十分今指導しているところでございます。
#174
○政府委員(澤田茂生君) 昨年の四月からの端末市場の開放によりまして端末市場も大変活況を帯びておるということが言えると思います。それだけに私ども、実はそういう端末機器問題についての紛争の窓口をつくっておるわけでございます。そういったところにもいろいろな御意見も参りました。
 そういった点を踏まえまして、NTTに対しましても適切な対策を講じるように文書指導をしたということもあるわけでございます。この一年間の経験というものを踏まえまして、今後適切な、また公正な競争というものが確保できるようにNTTも大いに努力をしてもらえるだろうということを期待いたしておるところでございます。
#175
○服部信吾君 そんなようなことのないようにひとつ努力をしてもらいたいと思います。
 それから、この研究会の提言の中で新規参入というものに大変重きを置いているわけですけれども、一月ですけれども、サテライトジャパンの方の棚上げ、あるいは日本テレコムと国鉄改革によって設立される基幹通信会社の一本化の要求、このようなことがあるわけでありますけれども、口では、要するに新規事業者の参入ということを奨励しつつ、こういうものに対して待ったをかけるとかいろんな要求を出すということはちょっと反するんじゃないかと、こう思うんですけれども。
#176
○政府委員(澤田茂生君) 私どもも新規参入を大いに歓迎する、大いに促進していこうということで昨年の六月には早々に第一種事業者の事業許可、地上三社、衛星二社というものについて行ったところでございます。引き続きまして、衛星系三社目がサテライトジャパンということで申請が出てまいりまして、これにつきまして私ども申請概要等いろいろ調査をいたしたわけでございますが、衛星通信市場といいますのはまさにこれから開発されるべき分野でございまして、今日時点においての私ども考えられる需要調査というようなものを実は行いました。
 そこで、その調査の結果、当面その三社体制ということになりますると非常に困難である、ある意味では三社とも非常に経営というものが行き詰まってしまうことになりはしないかというおそれが出てまいります。三社ともだめになりますと、これはせっかく競争市場というものをつくりながらだめになってしまうという、かえって競争の芽をつぶすことにもなりかねないということでございまして、この点につきましては当面処分を保留するということで、サテライトジャパンの方にも連絡をしているという状況でございます。
 いま一つ、国鉄の分割に伴いまして国鉄が今行っております基幹通信サービスというものが、これが他の六社に対する通信サービスを行うということになりますると、どうしてもこれは電気通信事業という位置づけをされざるを得ないわけでございまして、この点について、これをどう扱うかという問題が実は出たわけでございます。国鉄系と言われますところの第一種電気通信事業者が既に許可を受けておりまして、国鉄の新幹線沿いに光ファイバーを敷設いたしまして、それをもってサービスを提供をしようということでございます。
 国鉄が現在提供いたしております通信、これを別会社で行う場合にも、やはり新幹線沿いあるいは鉄道沿いにおける通信網というものを使ってのサービスということになりますと、同じ企業が、同一系統の会社が二つの電気通信事業会社を、言うならば新幹線沿いに二本の光ファイバーを敷いてサービスをやるということはいかがであろうか。これは、競争条件といいますか、競争を刺激するとか、そういう有効競争の確保という観点から見て決してプラスになるというものでもなかろうというような感じもいたします。そういうことでございまして、両者というものはできるだけ合体した方向で行うべきであるというのが私どもの考え方でございます。そういう方向で取り運んでいただけるものというふうに考えております。
 したがいまして、私ども、あくまでもやはり新規参入というものがスムーズに行われて有効な競争市場というものができるように今後とも努力をしていこうという考えにはいささかも揺るぎがないわけでございまして、今申し上げましたような特殊な事情によりましてそういう措置をとりあえず講じる必要があっただろうということでございます。
#177
○服部信吾君 今局長の方から御答弁をいただきましてわかったわけですけれども、新規参入あるいはNTTの本来のスリム化、いろいろと非常に微妙な段階に入ってきていると思いますので、大臣のちょっとこの点についてのお考え方を聞いて、次の質問に移ります。
#178
○国務大臣(佐藤文生君) 新規参入者が自由競争にスムーズに入っていけるような環境づくりと、それから国鉄の問題も、運輸大臣から話がありまして、一本化していくことがやはりむだを省くことであるというお話をしまして、将来、一本化に向かっていく体制に国鉄関係の事業は進んでいくと、こういうぐあいに思っております。
#179
○服部信吾君 ちょっと一般会計について伺いたいんですけれども、来るべき二十一世紀高度情報化社会、こういうことでございますけれども、それに対しては、今度の予算を見てみますと電気通信関係では三億円減少、こういうことでございますけれども、これで十分だと思いますか。
#180
○政府委員(奥山雄材君) 一般会計の予算は、ただいま御指摘いただきましたとおり、全体のパイが二百四十億円で、さらにそのうち三億円が対前年減少したような状況でございますが、これは国の財政が窮迫している状況の中でのマイナスシーリングという政府全体の統一方針に沿ったわけでございます。しかしながら、ニューメディアの振興、育成を初めといたしまして、宇宙通信の拡大あるいは国際放送の充実等、一般会計部門における電気通信分野の主要課題につきましては所要の予算が確保できたというふうに考えております。
 なお、予算そのものではございませんが、予算の不足を知恵で補うという意味におきまして諸先生にも大変御支援いただきましたけれども、税制上並びに財政上の支援措置を六十一年度におきましては大幅に拡大していただく運びになっておりますので、こうした予算、財投、税制、三つを組み合わせた形で今後の高度情報社会に向けての電気通信行政の遺憾なきを期してまいりたいというふうに考えております。
#181
○服部信吾君 郵政省が今進めておりますテレトピア構想ね、これはモデル都市として第一次が三十四地域、それからことし三月に十九地域を指定して、全国で五十二地域ですわ。今後これをもう指定しない、こういうことであるようですけれども、この理由はどういうことですか。
#182
○政府委員(奥山雄材君) ただいま御指摘ございましたように、一次指定並びに二次指定合わせまして現在五十三地域がモデル地域として指定されております。このほかに土地域が整備推進地域として、いわば予備軍として控えておりますが、これら整備推進地域につきましては、それぞれの地域におかれましてモデル地域としての要件を整備していただいたならば、五月雨的に逐次モデル都市として指定していくつもりでございます。しかしながらそれ以降につきましては、六十一年度以降は、これまで行いましたように都道府県を通じて広くあまねく制度的にテレトピア地域を募集することは考えておりません。
 これはなぜかと申しますと、テレトピアというものが将来の高度情報社会に向けての地域における拠点づくりを目指したものでございますので、その波及性あるいは拠点性を考えました場合には、おおむね一都道府県一地域程度ということが今後の予算面あるいは指導面において一番適切であろうというふうに考えるからでございます。
 しかしながら、これによりましてテレトピア地域の門戸を全部閉ざしてしまうわけではございませんで、自分のところはどうしてもテレトピア地域のモデル都市として今後整備していきたいという強い御要望があり、かつ条件が整うならば、個別詮議という形で御相談に応じてまいりたいと思います。したがいまして、都道府県を通じて施策として全地域に呼びかけることはいたしませんが、個別の御相談には今後とも積極的に応じていくつもりでございます。
#183
○服部信吾君 今後個別に折衝に応じていく、そういうことですけれども、今まで五十三地域を指定してきた。ただ指定しただけじゃなくてこれは当然お金がかかる問題で、要するにそういう面から言えば、これから指定した地域に対してよりきちっとした対応をしていくんだ、こういうことですか。
#184
○政府委員(奥山雄材君) そのとおりでございまして、生みっ放しで行政として手を放してしまうつもりはございません。幸いにいたしまして、税制上の若干の措置と財投による支援措置が認められておりますし、さらに基盤技術研究促進センターからテレトピア推進法人に対しての出資の道が開かれておりますので、こうした方策をフルに活用いたしまして、テレトピアが本来の所期の目的を十分達し得るように十分指導してまいりたいというふうに考えております。
#185
○服部信吾君 次に、郵便事業について若干お伺いしておきます。
 五十九年度においては、当初予算では百五十五億円の単年度赤字を計上していたわけでありますけれども、決算では逆に百十四億円の黒字に転じ、一時は二千数百億円にも達していた累積赤字も五十九年度までには八十七億円に減少している、こういうことでございますけれども、この決算結果、これらについてはどのような要因によったのか、この辺についてお伺いしておきたい。
#186
○政府委員(成川富彦君) 先生お話ありましたように、予算では百五十五億円の欠損を見込んでおりましたが、決算では百十四億円の利益を計上することができました。利益の出た主な理由を申し上げますと、収益の面で予定に比べまして全体で三十五億円の増益となりました。雑収入等の増収によるものでございます。それから全般的に経費の節減に努めました結果、費用全体で二百三十四億円の節減ができたということで都合百十四億円の利益となったところでございます。
#187
○服部信吾君 五十九年度はよかったんですけれども、六十年度を見てみますと、予算上三百五十五億円の単年度赤字、六十一年度もまた四百三十三億円の赤字、六十一年度末の累積赤字が八百七十五億円、こういうことでありますけれども、この赤字予算を組まざるを得ない理由、この点についてはどのようにお考えですか。
#188
○政府委員(成川富彦君) 御指摘のとおり、六十年度で単年度三百五十五億円、六十一年度で四百三十三億円の欠損を計上しているところでございます。その原因を一口で申し上げますと、収益の伸びが費用の伸びに追いつかないというところにあるわけでございまして、具体的に申し上げますと、六十年度で収益の伸びがおよそ二%、郵便部数の増等を考えますと二%増しか収益が期待できない。それに対しまして六十年度の経費の増は、ベースアップのはね返りあるいは共済組合負担金等の人件費の増加などで五・七%の増加になります。六十一年度におきましても、六十年度予算に対しまして二・三%の収益を見込んでおりますが、費用の方は二・八%の増となっているということでございまして、それによりまして赤字が今申し上げましたような数字になるわけでございます。
#189
○服部信吾君 六十一年度予算を見てみますと、給与改善原資というんですか、いわゆるベースアップ分ですね、これはどのくらい計上しているんですか。
#190
○政府委員(成川富彦君) 六十一年度予算におきましてはベア分は見込んでおりません。
#191
○服部信吾君 見込まなかった理由というのはどういうことなんですか。
#192
○政府委員(櫻井國臣君) 六十一年度予算におきまして給与改善原資を計上しておりませんのは、一般国家公務員の財源上の措置、これと同様な扱いをするということで計上しなかったものでございます。給与改善原資は本来ベースアップの財源的な措置というようなものでございまして、これでもって給与水準が決まるというような性質のものでもございません。過去におきましても改善原資ゼロのときもございましたけれども、仲裁裁定等の措置は誠意を持って対応してきたというふうに思っておるところでございます。また六十一年度の新賃金のあり方につきましても、私どもとしては誠意を持って取り組んでまいりたい、このように考えておるところでございます。
#193
○服部信吾君 ことしの大きな課題としては、これだけ厳しい財政ですから、景気浮揚、こういうことを考えましても内需拡大、こういうことになると思うんですけれども、その場合、特に個人消費の拡大というのは大変大きな景気浮揚になろうかと思いますけれども、仮にこのベースアップ、かなり大きく見込まれると思うんですけれども、五%ぐらいのベースアップが実現した場合には、これらに対する経費、郵政事業全体としてはどの程度の経費が必要となるのか、この点についてお伺いしたい。
#194
○政府委員(櫻井國臣君) 一%の所要額が大体百五十四億程度というふうに承知いたしておりますので、今仰せの五%ということになりますと、七百五十億程度の経費が必要になるというふうに推算されます。
#195
○服部信吾君 大変厳しくなると思うんですね。
 郵政大臣、最後に、この二、三年ずっと赤字になってきているということですけれども、できる限り料金値上げ、こういうものを控えていただきたいと思いますけれども、大臣のお考えをお伺いいたしまして、この辺で質問を終わります。
#196
○国務大臣(佐藤文生君) 郵便料金の改定というのは、国民生活に非常に影響があることを考えることが第一点でございます。それから第二点、したがってさらにそれに加えて郵便事業というものが競争状態にあるということもありまして、料金の改定ということは極力避けていきたいというぐあいに思っております。ちなみに、六十一年度の予算には予定をしておりませんと報告いたします。
#197
○山中郁子君 私は、去る三月二十八日の予算委員会の一般質問において取り上げましたNTT、とりわけ九州総支社における自民党参議院選挙での候補者を組織ぐるみ抱えて事前運動をしているという問題についてただしたところでありますけれども、その際郵政大臣にもおいでをいただいて御意見を賜るつもりでおりましたが、時間の関係でそれがかないませんでした。したがいまして、そのほかの幾つかの問題も含め、きょうの機会にさらにこの点について明確にし、郵政大臣の見解を伺いたいと思っております。
 したがいまして、初めに私は、この三月二十八日の予算委員会におきまして明らかにいたしました九州総支社ぐるみ選挙の実態についてかいつまんで申し上げます。
 第一に、自民党公認の参議院福岡選挙区候補となっておられる福田幸弘氏、この方は、一〇〇%の資本を国が出し、高い公共性を持つ特殊会社ということで当然明らかになっておりますNTTですが、このNTTの顧問としての報酬を受けながら、昨年十月以降、選挙の事前運動に奔走をしておられます。
 第二に、NTT九州総支社長川井淳氏は、その地位を利用して、総支社長の肩書で福田幸弘後援会入会案内状を多くの関係者に送りつけ、その中で、現役、OB、関連業界など、NTTグループが総力を挙げ、絶大なる支援をしてほしいということで、入会を要請しております。これがその文書の実物であります。ここには、「NTT九州総支社長川井淳」ということで明記されています。そして同時に、この川井総支社長の文書と同封して、真藤社長の福田幸弘氏を推薦する「推薦の言葉」というものも同封されております。これがその現物であります。
 このことについては、去る予算委員会において、NTTの真藤総裁も含め、きょうもおいでになっておられます寺島常務もお認めになったところであります。しかし、これらの私の指摘に対し、NTTの寺島常務は、個人の資格で推薦しているというふうに強弁をされました。最終的には、政治資金規正法に触れることのないよう十分注意していくと述べざるを得なかったわけですけれども、聞きようによっては、今後は見つからないようにうまくやるよと、こういうことにもなりかねません。そういうこともありまして、私はきょう再度明らかにしたいということであります。
 これらの私の指摘は、具体的な我が党の調査にある関係者の証言や投書による心ある内部告発にもあらわれている具体的な事実であります。多くの投書や意見が寄せられております。
 例えば、福岡のある支社長の新年早々年頭の訓示では、ことしは参議院選挙の年であり、私は当福岡から出馬する福田幸弘顧問の後援会役員をしております、とあいさつをしております。また、同支社で、二月最初の管理職の定例会議の直後、ある課長が業務用の電話で後援会加入の電話工作を十本ほどかけているということを職員が目撃をしております。これも複数の職員です。また、三月一日、この福田幸弘氏の後援会発会式が行われまして、その会場であります福岡市のサンパレスの駐車場の車の整理役に、勤務扱いということが明確になっている、これも確認しておりますが、勤務扱いの管理職が当たりました。これらは労務提供であり、予算委員会においても自治省も認めましたが、寄附の禁止の政治資金規正法二十二条の三第二項に該当するものであります。
 また、関連企業であります福岡電話工業の場合、昨年からことしにかけ、社員一人当たり十人の後援会員を組織するように命令をされています。さらに八女の地域後援会集会、御近所ですので大臣もよくご存じだと思いますが、八女のこの集会に元請、下請を通して孫請の東光建設などに動員の指示があり、参加をさせられています。今紹介した関連業界のこれら事実は、請負関係を使った利害誘導であり、公職選挙法二百二十一条の罪に当たります。
 ところで、私は初めに、したがいまして寺島常務に確認をしたいのでありますけれども、きょうは真藤総裁がお見えになっていないのでやむを得ません。あなたは先般の予算委員会で再三個人としての行動であるということを述べられました。個人としてならいいけれども、もちろんその背景には組織として関与はしていないし、組織としては関与すべきものでないと考えているということであるわけですか。その点ははっきりしていただきたい。
#198
○参考人(寺島角夫君) 先般予算委員会でお尋ねがございましてお答えを申し上げましたように、福田さんの後援会と申しますのは、福田さんが五十九年以来NTTの顧問といたしましていろいろ御尽力をいただいたそのことに対しまして、福田さんをよく知っておる、その業績を知り、敬愛をしておる多くの個人が後援会等を組織して声援をしておると、そういうことでございまして、そういう意味で個人としての行動でございまして、NTTという組織が何らかの意思決定をし、あるいはそのことによって組織として何かを行っておると、そういうことではございません。
#199
○山中郁子君 私の質問に答えてください。
 私が伺ったのは、だから組織としてやることはまずいということは十分承知していらっしゃることだなということです。
#200
○参考人(寺島角夫君) 私が申し上げましたのは、組織としてやっておらないという事実関係を申し上げたわけでございまして、法律的に申しますならば、先般もお答え申し上げましたように、公共企業体であります電電公社時代と異なりまして、株式会社となりましたからには、公職選挙法等におきましても他の一般株式会社と同じ法規制のもとにあるわけでございます。
 ただ、政治資金規正法におきましては、寄附等は禁止されておる団体指定になっておるということは事実でございますが、私がお答え申し上げておりますのは、本件に関しまして組織としてのNTTはしておらないということを申し上げておるわけでございます。
#201
○山中郁子君 それでは、その予算委員会で、今後重々心得ていきたいと思うという真藤総裁の御発言の趣旨は、組織としてはやっていないつもりだし、今後組織としてかかわるということはないと重々心得ていきたいということではなくて、組織としてもやってもいいんだと、政治資金規正法にさえ違反しなければ組織としてやってもいいんだというのがNTTのお考えだということですか。明らかにしてください。
#202
○参考人(寺島角夫君) 法律に触れるか触れないかというのは法で定められておる問題だと考えておるわけでございまして、私が先ほど申し上げましたのは法律がそういう仕組みになっておるということで、私どもといたしまして法に触れるようなことがあってはならないというのは当然でございまして、そういう意味で法に触れない行動をとるということに常々注意しなければならない、そういうことを申し上げた次第でございます。
#203
○山中郁子君 ちゃんと言ってほしいの。つまり法に触れなきゃどんなことやってもいいと思っているということですか。高い「公共の福祉」、これはちゃんとおたくの事業法にもそれから会社法にもうたわれていることですよ。そういうNTTが、政治資金規正法にさえ触れなければ、組織ぐるみで自民党の候補者を応援して、そういう選挙を展開していいと、そういうふうに開き直っておっしゃっているわけですか。それならそれでちゃんとしてくださいよ。
#204
○参考人(寺島角夫君) 繰り返し申し上げるようでございますけれども、組織として決定をして何かをやっておるというふうな、今おっしゃいましたような組織ぐるみというふうなことをやっておるつもりは全くございませんし、現在もそういうことはないと、それは確信をいたしております。
#205
○山中郁子君 ここでちょっとそれでは郵政大臣にお尋ねをいたしますけれども、NTTの成り立ちは当然のことでありますけれども、その社会的使命に照らして法律上は当然でありますが、今私が幾つか例を申し上げましたように、個人といっても総支社長の名前で関連業者その他、強要に近い、実際強要になりますよ、下請の会社なんかNTTから言われれば。そういうようなことが野放しに行われているという実態については、私は直ちにこれは自粛してもらわなきゃいけないし、反省もしてもらわなきゃいけないし、やめてもらわなければいけないことだというふうに考えておりますけれども、この時点でちょっと郵政大臣の御見解を伺っておきます。またほかの事実はその後いろいろありますけれども。
#206
○政府委員(澤田茂生君) 先般の予算委員会での先生の御指摘等もございまして、私どももNTTからも話を聞きました。ただいま事実関係につきましては寺島常務の方からお話があったとおりでございまして、そういうふうに私どももお話をお聞きをいたしているわけでございまして、組織的に違法な行為があったというふうには私どもも承知をいたしてないということでございます。
#207
○国務大臣(佐藤文生君) この前の予算委員会から今先生の御質問、それからNTTからのお話を聞きまして、これは一般論として私は申し上げることがいいと思うんですけれども、経営形態がやはり変更になったNTTの役職員が講演活動等を行うということは、これは公職選挙法には抵触しないと、こう私は考えます。
 しかし、会社というのが特殊会社でございますので、公共の福祉のためにやはり事業経営を行っていくということが、ある特殊の会社でございますので、こういう選挙活動に誤解を招かないようにやはり特別な配慮をしていただきたいと、こういうぐあいに私は思います。
#208
○山中郁子君 澤田さんも、NTTから聞いたらそういうことはなかったよと、余り気楽なことをおっしゃらないでくださいよ。
 さらにそれでは具体的に申し上げますけれども、二月八日から二月十一日まで四日間、福岡市内部久志会館でNTTが協賛して映画鑑賞会が開催されました。ここに福田氏が映画評論家として一日二回ずつ登場して、売り込みを図っておられるんです。入場券も無料で配っています。これは公選法二百二十一条の利益供与罪に当たる、これはNTTがですよ。入場者には抽せんでテレホンカードを配ったんです。これは明らかに買収であります。この催しのポスターを庁舎内に張り出しました。
 こういう事実も個人の資格で行われたということでしょうか、組織が関与していないというふうに言うのか。私は、ここでまた長い時間かけて寺島常務が言うと、時間つぶすことは私はもうしませんけれども、避けますけれども、大臣にそのことはちょっと確認もしてもいただきたいと本当に思います。
 それから、同時に県内の各局の庁内掲示板に一斉に福田氏の後援会発会式、集会ポスターが張り出されたんです。そして、二月十日ごろから管理職を通じてほとんどの局から参加を組織されました。福岡県内のほとんどの庁舎、局舎に掲示をされました。御丁寧にも掲示許可済みのスタンプまでそれには押してあるんです。私はかつての電電公社に勤務しておりましたからよく知っておりますけれども、その掲示板に一枚掲示を張ることがどんなに大変なことであったか、どんなに多くのさまざまな問題でもって労働組合の労働運動としてもいろいろな介入があったかということを身にしみてよく知っております。
 掲示板に掲示する写真を皆さんにわかるように私、大きくしてきたんですけれども、〈写真を示す)ちゃんと後で大臣に確認していただきますが、ここに電電会社の確認スタンプが押してあるんです。これが何で個人の応援ですか。ちゃんとスタンプが押してあるんですよ。こういうことは、結局NTTとしていいんですかということを私問題にしているわけです。
 大臣も今おっしゃいましたように、一〇〇%出資の特殊会社です。そして、いわゆる所管大臣たる郵政大臣がちゃんと存在する。そういう経過があるその会社がこういうことをやっていて、そしてそれが高い公共性を持つ大会社のNTTにふさわしいことなのか、やっていいことなのか、そういうことを私は問題にいたしました。
 委員長にお許しをいただきたいのですが、今私がお示しをいたしましたこの写真をちょっと大臣に確認をしていただきたい。あのときちょうど時間がなくて大臣に見ていただくことができなかったものですから。
   〔写真を手渡す〕
 これが一つは映画会ですね。これの大きく広げたのがあるんです。これです。ここにちゃんと福田さんの名前が出ていますでしょう。これがこれね。そして、これが福岡中央電報局、福岡天神電報電話局のこの掲示板にこういうふうに張ってあるわけです。
 もう一つは、この掲示板です。これはもう完全に選挙のあれですよね、政治家たる大臣、よく御承知だと思います。NTT福岡中央電報局の掲示板です。そして、御承知のように、これ、いろいろなものもありますでしょう。ここに承認のスタンプがちゃんと押してあるんです。御確認いただけましたでしょうか。澤田さんもわかりましたね。この前そちらにはお見せしましたね。
#209
○政府委員(澤田茂生君) はい。
#210
○山中郁子君 だから、私が言いたいのは、こういうことがNTTがやるべきふさわしい仕事なのか。とにかくそういうことです。私、それは法律上の問題、公選法その他、議論の余地はいっぱいありますよ。だけれども、その議論している時間がありませんしね。ですから、この機会に一つはまず具体的にこういうことがあるのだということを御承知の上で、それで大臣にもう一度御見解を伺いたいと思います。
#211
○参考人(寺島角夫君) 恐れ入ります。委員長のお許しを得まして、事実関係でございますので一言申し上げておきたいと思いますが、ただいまお話のございましたポスター、特に映画のことでございますけれども、NTTが主催というふうにおっしゃったかと私伺いましたけれども、これは某映画会社が主催をいたしました。
#212
○山中郁子君 そんなこと言っていません。私は、NTTが協賛してと言っているんですよ。余計なことを言わないでください。
#213
○参考人(寺島角夫君) ああそうですか、それでは私の誤解でございます。
 協賛をいたしておるものでございまして……
#214
○山中郁子君 そうでしょう、協賛しているでしょう、そういうふうに言ってますよ。時間余計につぶさないでください、あなたに聞いてないんだから。
#215
○参考人(寺島角夫君) したがって、この映画祭はNTTが協賛をいたしたということがございますので、そういうポスター等の掲示もいたしたということでございます。
#216
○国務大臣(佐藤文生君) 今写真も見せていただきましたが、先ほど言ったとおりに非常に微妙な問題でありますので、特殊会社として誤解を招くことのないような配慮をしていただきたいと重ねて申し上げておきます。
#217
○山中郁子君 もう一つ私は事例を申し上げます。
 これは予算委員会のときにもお示しする時間がなかったものですけれども、福岡支社オレンジセンター所長名――オレンジセンターというのは福岡支社の公式の機関ですよ。そこで「講演会のごあんない」というのを各課室長あてに出しています。「下記のとおり講演会を開催いたしますので、各課長さんの御家族にも是非参加」してください、こう言っておられて、そしてベルプラザ博多というところでこの福田幸弘さんを講演者にしてそして集めているわけです。このときの講演会なるものの参加者百二十名余りです。糸日谷NTT福岡支社長以下幹部職員など男性二十五名ほどが参加され、また女性も奥様モニターや家族など約百人が参加をしておられたようです。会場費三万円、これはNTTが出しております。明らかにNTT主催による福田氏の売り込みの会合です。先ほど申しました幾つかの問題も含めてですね。今の三万円の支出、それはNTTによる政治活動への寄附を禁じた政治資金規正法二十二条の三の二の明らかに違反です。あなたは政治資金規正法にだけ違反しなければいいみたいなことをおっしゃっているけれども、こういうのを次々にやっているじゃないですか。こういうことをやめるべきだということを私は言っているの。それがNTTはそのために民営化したんですかという国民の声ですよ。自民党の候補者をかついで選挙の事前運動をするために民営にしたんですか。そういう国民の批判と怒りをかうようなことをやりなさるなということなんです。
 福田幸弘さんというこの人は、私がここで申し上げるまでもないと思いますけれども、マスコミなどでいろいろ話題になって、今回自民党が公認しなかった中曽根派の藏内修治議員の後がまにした人であることは周知の事実でしょう。問題になっている渡辺通産大臣のもばり発言、大きな問題になって国民のひんしゅくをかいましたね。その毛ばり発言も実はこの福田さんの後援会発会式の席上で行われたんです。これは余り知られていませんけれどもね。ここに「後援会発会式」、そして「渡辺美智雄」とちゃんと書いてあるでしょう。このときにもばり発言が出たんですよ。もう二重にも三重にも国民のひんしゅくと怒りを買っているんです。民営化というのは公然と自民党の候補者をかついで、そして事前運動をするためにしたのですかと私は繰り返し申し上げたい。私は、先ほどから郵政大臣がその見解を明らかにしておられますけれども、より一層そういう点での明確な態度で、そしてNTTに対してはより厳正な反省と自粛と、一切今後こうした問題はやめるということについてきちんとしたけじめをつけるべきだということを重ねて申し上げます。
 なお、つけ加えて申し上げますけれども、先ほど申し上げました糸日谷支社長ですね、そこの応接室にはこういう福田さんの経歴書が何枚も重ねて置いてある状況なんですよ。事実そういうことなんです。だから、余りああだこうだぐだぐだフェアじゃないことを言って、そして責任逃れをしてというようなことをしないで、正々堂々とあるべきNTTの姿、少なくともそういうところできちんとしたけじめをつけていただきたい。重ねてこれを強く要望をしておきます。
 次に、私はこのNTTが民営化されたということで、あなたもさっきちょろっと、この前の予算委員会でもそうですけれども、民営化されたからもうこういうことの縛りがなくなったからやらなくてもいいんだみたいな、そういう非常識な態度を示されるわけです。午前中からも片山委員が幾つか指摘されたとおりです。これとの関連で二、三の点についてお尋ねをしたいと思います。
 一つは長時間労働とサービス残業のありようの問題です。これは今、全電通の労働組合なんかでもふろしき残業という言葉があるんですけれども、現在管理職を初め社員の長時間労働は実に目に余るものがあります。そして、月に五十時間の残業はざらですし、人によると百時間を超える残業を実際にやらされています。こういう原因で家庭争議が起きたり、それから家庭崩壊というふうな深刻な事態も起こっているという事実があります。また、さまざまな疲労による死亡事故だとかあるいは精神疾患なども多発をしているという状況があります。これはかつての電電公社の時代に全くなかったということではありませんけれども、NTTに移行後これは非常にひどい状態で拍車がかけられています。それで、サービス残業や仕事を家に持って帰って残業の続きを家庭でこなす、これをふろしきに包んで自宅へ仕事を持って帰るからふろしき残業というふうに言っているんですけれども、こういうことを大半の職員にやらせているんですね。こういうことは基本的にあって当然だということでないのは当たり前な見解だと私は思いますけれども、現状はかなり多くの人たちがやらされているという実態があります。この点について基本的なNTTの見解をお伺いいたします。
#218
○参考人(朝原雅邦君) お答えいたします。
 時間外の問題でございますけれども、先生御指摘の五十時間、百時間、そういうのが現場にたくさんあるという御指摘でございますが、民営に移行しましていろいろやらなければいけないことも出てまいりましたし、お客様サービスの向上ということも含めまして時間外が若干ふえておることは事実でございます。
 しかし、我々基本的な対処としまして今先ほど言われました時間外を命じる場合には健康面には十分注意し、それからふろしき超勤とおっしゃいましたが、そういう時間外等を命ずる場合には実際のやったことはきちんと処理するということで指導してまいっておりますし、先生の、現場も含めまして相当な時間外が出ておりまして健康まで害しておるということは私報告を受けておりません。
#219
○山中郁子君 私、NTTの悪い癖だと思うんですけれども、労働組合での調査その他でいろいろ実際あるの。だから、ないって、そうおっしゃらないで、まずそうしたら調べたらいいじゃないの。国会でそういうことが指摘されて、そして労働者の職員の健康が損なわれているよって私は今指摘したわけですよ、国民の声を代弁する国会議員として。だったら調べてみて、そういうことのないようにしますってなぜ答えられないのですか。大臣の御見解をお伺いいたします。
#220
○政府委員(澤田茂生君) 職員の健康管理、職場の安全確保ということは、これはいかなる職場においても重要なことでありますし、その点についてはNTTも十分配慮をすべきであろう。そういうふうに対処をすることを期待をいたしておるところでございます。
#221
○山中郁子君 そこにもあなた、民営化になったんだから国会で余計なこと言われる筋合いないというのが見え見えなのよ。
 もう一つ、関連というか民営化以後の問題について申し上げます。それはいわゆるC局統廃合問題です。小規模電話局C局の統廃合計画を進めているようでありますが、その計画によれば職員一人当たりの加入数二千、一人当たり窓口来客数五十を基準としてこれを廃止してA局に集中するという計画があるというふうに承っております。例えば中国総支社内にある四十六局を三年間に順次廃止してほとんどなくす計画だということも仄聞しておりますけれども、この点についてはどういう御計画でしょうか。
#222
○参考人(西脇達也君) お答えいたします。
 今先生のおっしゃいましたC局でございますが、実は電電公社の時代に既に行政管理庁からも勧告をいただきまして、余りにも取り扱い数が少ないような効率の悪いものについては実態に即して親局等への集中を促進するようにということでございまして、それから逐次できたものでございます。現在それぞれの総支社におきまして地域の状況などを見ながらそれぞれの親局へ統合する等の計画を進めているところでございますが、統一的にどういうふうに進めるかという全社的な統一方針というものは現在ございません。
#223
○山中郁子君 ちょっと今最後のところが私よくわからなかったんだけれども、今質問しますので、ちょっと一緒にもう一度はっきりしてほしいんです。
 例を今申し上げますと、今、中国総支社内の問題を申し上げましたけれども、例えば廃止対象に挙げられている広島の千代田局、これ山県郡というところですか、これがなくなると最寄りの局は広島市内の可部局というところになるそうですね。そして電話料金納入の際もバスで一時間以上もかかって行かなければいけない。また宮島局や江田島局の廃止によって、船で四、五十分もかけて渡らなければならなくなってしまう。利用者の不便はもちろん、地域問題として過疎地の一層の過疎化に拍車をかける。それから、転勤等の問題も労働者の問題として起こります。
 今私は一つの考えられる例というか、実際上の例を申し上げたんですけれども、こういう国民サービスの切り捨て、労働者負担の増大というふうなものについては避けるべきであると考えておりますが、基本的にはそういうお考えはあるのだということと承ってよろしいのですか、
#224
○参考人(西脇達也君) 今先生のお話のような具体例までは私承知しておりませんが、基本的にはお客様のサービスに支障の起きないように、また実際にそこに働いております社員につきましても、十分本人の住居、その他の状況を勘案しまして、一応進めてまいることにしておるわけです。
 ただ、念のために申し上げますが、いろいろな御注文等につきましても、現在では電話でできますものもふえておりますし、また料金等につきましても実際には銀行振り込みでありますとか、それから金融機関の利用もできるようになっておりますので、余り大きな支障は生じないのではないかと私は思っております。
#225
○山中郁子君 具体的なケースを私は先ほど申し上げたわけでありますので、そういう点については国民・利用者のサービス、利用者に非常な不便をかけるとか、それから労働者に過重な負担を強いるとかということについては大いに考えるというふうに基本的に承ってよろしいですね。
 そのことをさっき申し上げているんだけれども、何か余計なことをおっしゃるからわからなくなるのよね、あなたのおっしゃる本意が。私が聞いているのはそういうこと。つまり、一つの例で申し上げましたけれども、そういうような事態が生まれるようなことについては避けていくという考えはお持ちですねということを伺っているわけ。だから簡単に答えてくれればいいのよ。
#226
○参考人(西脇達也君) 一般的に申しましてサービスにも支障を来さないように、それから職員につきましてもよく事情を聞きましてということは基本としてまいりたいと思っております。
#227
○山中郁子君 次に、同じく民営化に絡む問題でありますけれども、これは前の逓信委員会で取り上げまして、若干時間の関係で触れられなかった点について最後に触れると同時に、NTTの見解をお伺いしたいと思います。
 品質検査の体制がどうなっているのかということなんです。電話機の検査は通信機器事業部でやっているわけで、従来は十人で抜き取り検査をやっていたんですけれども、今三人に減らされている。新製品のみ検査して、あとはメーカーにお任せになっている体制だということだと聞いておりますけれども、実態はいかがなんでしょうか。
#228
○参考人(山本千治君) お答えいたします。
 先生御案内のように、検査には直接検査という今先生お話しのものと間接検査というものがございまして、私たち国際調達を五十六年一月から始めましたが、そういったものもだんだん手なれてまいりました。それからまた、同業の皆さんが大体同じ種類の電話機をどんどん売っておられるということも含めまして、そういった点から私どもはなるべく間接検査に移行していこうということを考えていたところでございます。また、それが結果としまして物品のコストの削減にも役立つというようなこともございまして、極力間接検査を目指しているところでございます。
 なお、三名ということではございませんで、私の事業部には技術屋が約五十名ぐらいおりますので、必要がありますときには逐次検査官に任命いたしまして、そういった措置はしているつもりでございます。
#229
○山中郁子君 そうすると、やはりこの前のときに、私は欠陥商品との関連でメーカー名を明らかにしてくれるように求めましたけれども、あなた方はNTTが責任を持って購入しているからと言ってメーカー名を明らかになさることを拒否されました。だけど、今のお話を聞くと、NTTが責任を持って検査する体制だって結局ずっと弱体化しているという状態になっているわけでしょう。逆に言えば、私はNTTの責任体制は全然と言っていいほどないというのが実態だと思います。先日もアメリカの電話機をどのくらい買ってどのくらい売れているのかとお伺いしたら、二割ぐらいしか売れてないというお話でしたですよね。ろくに検査をしないで結局買いつけたということでしょう。こういうのをちゃんと返すんですか、返したらいいと思うんだけどね。
#230
○参考人(山本千治君) まことにお答えにくいんでございますが、実はアメリカ電話の買いつけのときには直接検査をやっておりまして、三人ほどアメリカに派遣をいたしまして、普通の国内で行いますような検査をして購入したものでございます。一概にアメリカといいましても大変多種多様な、もちろん電話社会におきまして私どもの先輩でございます、たくさんのいいものを持っているんでございますが、一面私どもの目ききのつたなさもあったのかと思いますけれども、広くいいものを安く求めまして、お客様のために買いつけるということにつきましては今後も続けてまいりたいと考えております。
#231
○山中郁子君 この前もちょっと触れましたけれども、やっぱり故障したときの問題その他いろいろ出てまいります。
 そこで、あなたは新商品を開発したときの初めの段階における一般的な故障だというふうなことをおっしゃったけれども、そこの点についての論争はきょう今再びする時間はもうありませんけれども、いずれにしても先ほどの議論でもありましたけれども、レンタルよりも売り切りが得だなんと言ってたくさんの人に売りつけて、それでいろいろなトラブルが起きているという状況のもとですから、保証期間を延ばす方向で利用者の犠牲をというか、迷惑を少なくするということはお考えになってしかるべきだというふうに思うのですけれども、その点はいかがでしょうか。
 それとあわせて今後の検査体制についてお伺いしますけれども、NTTのネットワーク事業本部・品質管理部を切り離して検査だけの別会社にするという計画があるというふうにも伺っていますけれども、その点についてはいかがな御計画なのか、あわせてお示しをいただきたい。
#232
○参考人(山本千治君) 前段の方につきましてお答えをいたします。
 こういった通信機器の電話機のようなものにつきましては、大体同業の皆さんを拝見いたしましても一年、家電製品も一年というようなことが多いようでございますので、当分の間私どももこれでいかせていただきたいと思っています。
#233
○参考人(寺島角夫君) 品質管理部を分離して別会社にするのではないかというお話でございますが、そういった考え方なり事実は全くございません。
#234
○山中郁子君 それじゃ検査体制の問題についてちょっと関連してですけれども、四月から大手四社――日電、富士通、沖、日立は無検査というふうに体制が変わりましたね、というふうに確認できますか。将来はB級社と同じように無検査にするという方向を持っていらっしゃる。そしてそれとの関係というか、そういう延長線上の問題として検査だけ別会社にするという計画が聞こえてきているということなんですが、じゃそういうことは一切ないということですか。
#235
○参考人(寺島角夫君) 詳細を存じなくて大変申しわけございませんが、少なくとも分離をして別会社にするという考えは現状におきまして全く持っておりません。
#236
○山中郁子君 幾つか私は今ぐるみ選挙の問題を柱にいたしまして、NTTが民営化されたからかせが外されて何でもしていいんだというような立場に立った非常識な、そして国民の立場に立って公共性を逸することがさまざまな点で見受けられて、これが大変大きな利用者と国民と職員・労働者との関係でトラブルが起こる問題になっているということは多々申し上げたとおりでございます。所管官庁の責任者としての郵政大臣のこの問題に対する御見解というか今後のお考え、大臣としての御決意をお伺いいたしまして、質問を終わりたいと思います。
#237
○国務大臣(佐藤文生君) どこまでもNTTは特殊法人として、また国民の福祉に非常に影響のある企業体でございますので、あらゆる面について誤解のないように措置していくと、こういうことで私のお答えにしていきたいと、こういうぐあいに思っております。
#238
○山中郁子君 終わります。
#239
○柳澤錬造君 大臣は朝からもうずっとそこへ座りきりで、交替もなくて大変御苦労だと思いますが、しょっぱなからもう大臣にお聞きをしていただきたいことを申し上げてみたいと思うんです。
 私は、郵便局というのは家庭と直結した庶民の金融機関だと思うんです。そういう郵便局が一生懸命全国でお金を集めて、調べてみたら今はもう郵便貯金が百二兆円というんです。なかなか百二兆円て見当がつかないと思うんです、一万円札を富士山の高さまで積み上げたのが二百七十もできるんですから、これは大変なものだと思うんです。これは税金ではなくて国民の財産だと思うんです。その国民の財産であるべきものが、郵便貯金としてみんなが積んだんだけれども、郵政省からは大蔵省の資金運用部資金にみんな持っていかれちゃうわけでしょう。少し大蔵省、勝手過ぎませんかと言いたいんです。
 それで、これは私の持論ですけれども、少なくとも庶民がわずかずつ積んだお金が積もり積もってそうなったんだけれども、これは国民の財産なんだから、郵政省にその国民の各界各層のいろいろな層の、主婦だとか学生も労働者もみんなそういう代表が参加をして、じゃこのお金をどうやって運用しようかということで有利に運用して利益を生み出さなきゃいけないものだと思うんですよ。だから、そういう運用委員会をつくっておやりになるというふうなそういうお考え方、大臣お持ちになりませんかということは、これはほかの局長さんなんかじゃちょっとお答えにくいと思いますから、大臣からお答えいただきたいと思います。
#240
○政府委員(塩谷稔君) 前段で。
 お尋ねの点につきましては、ちょっと私どもこの問題につきまして若干関連といいますか、先生のお考えになっていることにあるいはその意味で合うんじゃないかということで、ちょっと事務的な面からお答えしておきたいと思います。
 実は、先生おっしゃいますとおり大口預金金利の自由化が今進んでおりまして、その後引き続いて小口預貯金金利の自由化が目前に迫っているわけでございまして、私どもこれに対応していこうということで、この自由化は預かる面ばかりでなくて運用の面でも問題があるわけでございまして、外部の有識者により郵便貯金資金の運用に関する調査研究を行ってはという御指摘に一部こたえた形で、実は昨年八月、郵便貯金資金に関する研究会という学者先生のお集まりの機関がございまして、これは郵便貯金に関する調査研究会の一つの特殊部会といいますか、テーマを絞って研究していただくところなんでございますけれども、そこから金融自由化の進展に対応した郵便貯金資金の運用のあり方につきまして、広く経済、金融、財政等の観点から専門的あるいはまた学術的な調査研究に基づく提言を受けたところでございます。
 私、「郵便貯金資金の運用の在り方」、あるいは柳澤先生御存じのことだと思いますけれども、こういった提言を受けておりまして、これを十分検討しますとともに、広く一般有識者の意見も参考にしながら郵便貯金資金の適切な運用が図れるよう対応していきたいというふうに思っております。
 こういった観点から、実は市場金利による資金運用制度の創設というようなことも考えて六十一年度の予算要求に盛った次第でございます。
#241
○国務大臣(佐藤文生君) 柳澤先生と同じように、私も片肺飛行を続けておる郵便貯金制度が果たしてこのままでいいかどうかという問題が一点。それから第二点は、郵便貯金を御利用になる国民の皆さん方の意見を聞きますと、また少なくとも私の耳に入るのには、サービスが非常に行き届いて、そして気安く入れる郵便局、そして全国津々浦々にある郵便局、そういったようなものと同時に一生懸命預けたお金が公に使われている、そういうことで郵便貯金というものに魅力を持っておりますという声が私の耳に入ります。
   〔委員長退席、理事片山甚市君着席〕
したがって、竹下さんにお預けした財投のお金が完全に使えておるならばまだいいんですけれども、大部分が未消化になっているという現況、このままでいいんだろうかと、こういう問題点を残しながら郵貯の問題に検討を加えていきたいと、こう思います。
#242
○柳澤錬造君 金利の問題が出たからあれですけれども、審議会からこういう答申が出たからなんということでは困るんですというんです。さっき私が言ったように、これは国民の税金ではないでしょう。国民の財産です。みんなが積んでくれた財産だから、それを預かった郵政省とするならば、いかにそれを有利に運用してそして利子をたくさんつけて国民の財産をふやしてやるかというのが皆さん方のお仕事なんだから。それを、今なんかだって、昨年はまだ大蔵省の資金運用部やって七・一%利子つけていたのを六・八に下げて、今六・三%になっている。何でそんなことを大蔵省に勝手にやらせるんですか。今は資金運用部やっちゃうから、向こうがそうやって勝手にそれを決めるんだから。そうではなくて、そういう運用委員会みたいなものを設けて、そこでもっていかに効率なもの、それはあなた労資金運用部の財投の資金に使うのも出したっていいでしょう。今、国債の利子が高いから国債も買いましょう、あるいは政府保証債も買う、地方公共団体が出しているそういうものも買う、そしていかにして利益をたくさん生み出して、配当だとか利子をたくさんつけてやるかというそういうことを考えなくちゃいけないんじゃないですか。
 それで、国債の話も出たから申し上げるんだけれども、これもどうして郵便局でお売りにならないんですか。これは大臣、もう何年か前に渡辺大蔵大臣がやっているときに私は予算委員会で言ったんですよ。国債がだんだんふえてくる。郵便局の窓口で国民に少しずつ持ってもらったら消化されるでしょう。そのかわりお金にかえたいというときにそれがすぐ換金ができるマーケットをつくってやって、それで一般国民もいざというときにそこでちょうど株を売ると同じように売れば現金化するとなればみんな持ってくれるではないか。だから、そういう点でもって郵便局も窓口で売らしたらどうですかと言ったら、時の渡辺大蔵大臣は、郵政省からそういう申し入れがございませんのでやりませんと、こういう答弁なんです。今ならどうですか、この点は。
#243
○政府委員(塩谷稔君) 国債の窓口販売の点につきましてお答えする前に、前段先生がおっしゃったことにつきまして補足かたがたお話し申し上げたいと思います。
 先生のお尋ねは、要するに我が省が我々の手で運用している、そういう前提に立って、そういう場合に有利に運用するためにいろいろな人の意見を聞いて運用を図っていったらどうかということだろうと思います。私ども現在おっしゃるとおり全額資金運用部に預託して、私どもの手で運用する方途がございません。法律上そういう仕組みになっておりますので、そこに何か筋道をつけて、例えば国債を運用したいというようなことを先ほども申し上げましたとおり予算要求したわけでございます。そういった道が開ければ私どももそういう運用がより有利にできるようにしかるべく意見を聴取することも考え、それをもとに運用していくということも考えなきゃいかぬと思っております。
 それから本題のお尋ねでございますが、確かにこれは私も調べまして、昭和五十七年の六月三十日、予算委員会で柳澤先生が時の渡辺大蔵大臣にお尋ねになっているわけでございます。確かに私ども郵便局でこの時点では国債販売をお手伝いしたいという考えはなかったわけでございますが、その後情勢を見ておりますと大量に国債が発行されている、そしてそれを消化している状況を見ると必ずしも個人の消化状況がはかばかしくない。団体といいますか、大口の消化に依存しているということでございますので、これを何としてでも私どもの方で引き受けたいと、そういうことが個人の国債消化ということ、あるいはそれを引き受けた個人がそれぞれやはり国の財政状況というものも理解するいろいろな意味でプラスになるだろうということで国債販売を再開と、実は以前大分前でありますが、やっておりましたのでそれをやりたいということで昨年予算要求した、制度要求したわけでございますが実現は見なかったわけでございます。今後ともさらにこの問題鋭意努力して実現を期したいと思っております。
#244
○柳澤錬造君 局長ね、そういうことがやれるならばって、あなたは郵政省のお役人さんでしょう、大蔵省のお役人さんじゃないんだから。大臣ね、今までずっともう明治以来そういうものの仕組みで来たところに問題があったんです。税金の方はあるいは国債を売った金の方は郵政省の皆さん方くちばし入れようたってそんなもの大蔵省入れさせるわけない、大蔵省がこの金どうするかといってやっているわけなんだ。郵政省の職員の皆さん努力をしてみんな貯金してもらった、それは国民の財産ですと、だったらこれをどうするかということは皆さん方が考えることであって、それで貴重な国民の財産だから少しでもそれを有利に運用して利益を生み出すということが皆さん方の任務でしょう。今まで大蔵省にそれをみんな納めちゃって一言のくちばしも入れられないできたことがおかしいということ思ってもらわなきゃ。できるならばなんということを言っているようじゃそれは局長の資格ないわな大臣、そうじゃない。
 そこで、さっき私は郵便局というのは庶民の金融機関に徹してくださいよということを言ったんですが、そういう意味で考えていただきたいのは貸付制度、これはもうかれこれ十年ぐらいになると思うんだ。あるんですけれども、私から言わしていただくとあれは貸付制度じゃないんです、大臣、自分の積んだ金を担保にしているので。だったら自分の金おろせばいいわけでしょう。だから現実には、いろいろこうやって調べてみれば、この数字がこれ本当だろうかと思うんだけれども、昭和五十五年で五百五万件あって七百五十八万円、五十九年でも千六十万件。そちらの資料見てこれつかんだ数字ですけれども、ともかく一件当たり一万三千円から一万五千円かそのくらいの割合しかならないんで、今までのこういう貸付制度じゃなくて、大臣、本当の意味というのもおかしいけれども、役に立つ貸付制度をつくって、それでせめてサラ金に飛び込む人だけでもサラ金なんかのああいったばかな金借りないで、郵便局へ飛び込んでいってそれで金貸してくれといって、そしてサラ金地獄から救ってあげるようなことをお考えいただきたいし、そういう制度をつくっていただきたいと思うんです。
 それで、これは大臣、まだサラ金法ができて減ったんです。あれができる前はもっとひどいんですよ。サラ金法ができてからで、去年の数字まだですから、昭和五十九年のときに自殺をした人が千百八十二人もおるんです。家出をしてもう蒸発しちゃってどこへ行ったかわからないというのが一万四百六十七人もいるんです。大変な数なんですよ。ですから少なくともこういうサラ金で苦しむような人たちがサラ金なんか飛び込まないで郵便局へ行ったら割合に簡単にお金が借りられる、そしてそういうものを利用してサラ金地獄のそういうふうな自殺なんかしないでいいようにと思うんですけれども、そういう貸付制度を変えるというお考えはいかがですか。
#245
○政府委員(塩谷稔君) 確かにおっしゃいますように個人金融分野、これを充実するためには貯蓄面のみならず負債の面、ローンの面でも不時の出費、教育あるいは結婚等個人のそれぞれの資金需要に応じて対応していくことが必要だと思います。で、この個人貸し付けにつきましては実は昭和五十七年六月、郵政審議会でも御意見をいただいておりまして、「個人貸付けの実施に当たっては、債権の管理、保全の方法等経営の健全性を損なわず、かつ、できるだけ簡易な手続で提供できる仕組みを考究し、着実に進めることが望ましい。」というような提言もいただいているわけでございます。私ども個人の健全な資金需要に応じて安定した貸付サービスを提供していく意義は大きいと考えられますので、幅広い視野に立って検討していきたいというふうに考えております。
#246
○柳澤錬造君 これは大臣ぜひそういう改革をして、役立つような貸付制度をできるようにやっていただきたいと思います。
 それで次には、この間二月四日の新聞ですか、郵便貯金や簡易保険なんかの民営・分割論がいろいろ議論になったというかなり大きな記事があちこち出ておったんです。この辺もこれはもう大臣がお答えいただかなきゃ、これも局長さんにといっても私は無理なことだと思うんでお答えいただきたいと思うんですが、いわゆるさっきも言ったように郵便貯金だけでも百二兆円になっちゃった、あと簡易保険がなんかだね。だから郵政大臣、私に言わしたら大蔵大臣よりかあなた金持ちじゃないけれども、大変な金を握っているわけだ。だから肥大化したと言うけれども、金額的に百二兆円集まったからといってそれが肥大化したというふうな見方が正しいかどうか。いわゆる銀行なんかの巨大資本が経営をしてお金を集めてやっているのとこれは違うわけでしょう。私なりの言い方をさしていただくと零細企業の集まりだと思っている。ただ、たまたま後ろに郵政省というのがおって、ここへ積んだものは心配ないとあるからみんなあそこへ簡単に気安く積めるから積むんであって、だからそういう意味でもって郵便貯金やそういう郵政事業が肥大化したという見方というものは間違いだということをやはり折に触れて声を。大にして言っていただきたいと思うんです。
 少なくともいろいろ資料調べておりましたら、百二兆円の郵便貯金集めるんだって郵政省の職員の皆さんの努力って私は大変だと思うんですよ。私たちは郵便貯金のコストとすぐ言うんだけれども、郵便貯金経費率という、ほかの都市銀行や地方銀行あるいは信用組合と比べたって格段に安い、低コストでもってやっている。それから、簡易保険の方の保険事業費率というのも民間の生命保険会社と比べるならば格段の差があるほど低コストでもってそういうお金を集めているわけでしょう。だから、それで集まってくるんであって、そういう点については決して肥大化しているんじゃないんであって、郵政省の職員がどれだけ努力をしてそういうふうなことをやっているか、経費をかけないでやっているかということを言っていただくこと、そして巨大資本を持ってやっているのではなくて零細企業の集まりなんだから、そういうふうな分割するとか民営化するとか、そういう道は断じてとらないんだと言って態度をきちんとしていただいた方がよろしいと思うんだけれども、大臣いかがですか、そこは。
#247
○国務大臣(佐藤文生君) 郵便貯金の問題につきまして私の耳に巨大化しているからもう民営化して六つぐらいに分割しなさいという意見がときどき入るんですね。その入る根拠は一体何かと突いてみるというと、別にないんで、余りにも巨大であるからもう明治、大正時代から続いたそういう金融機関らしきものを国がやる必要はなくなってきた、こういうのを言う人の理論です。
 ところが、それならば国際的にこういった庶民の金融に対して、預貯金に対してどういう政策をとっているかと見ると、アメリカだってやっているし、それからイギリスだってフランスだって、それぞれ内容は違うけれども、やはり庶民に対する金融、預貯金の保護というものはやっているわけでございます。郵便貯金が百年の歴史を背景に、また日本人の貯蓄心を大きなバックにして百兆円になったわけですから、この制度というものはもうゆるがせにできない国民の財産の制度だと思います。したがって、この問題につきましては、今先生が言われたとおりに、この制度の維持、そしてやはりよりよきサービスを展開していくといったような考え方でやっていきたい、こういうぐあいに考えております、
#248
○柳澤錬造君 大臣、本当にありがとうございました。本気でそういうお取り組みで進めていただきたいと思います。
 それから、それと同じように問題になってときどき出てくるのは、余りたくさんになったから非課税制度をやめようというような声、これもやはり食いとめていただきたいと思うんです。それは、非課税制度があるからわずかずつでもみんな積んできているわけですからね。結果的にそれは百二兆円なり何なりになったかわからぬけれども、それをやめたらばかばかしくなって、じゃ貯金もやめちゃって、税金取られるぐらいなら使っちゃおうかといって使い始めたら外国と同じようにやっぱりインフレになると思う。日本がいろいろあってもこれだけ長いことインフレが起きないで物価が安定してきているというのは、国民がむだなお金を使わないで、そうやってともかく貯金しているからであって、ですから、そういう点で非課税制度もぜひ残していただきたいし、むしろマル優の三百万も、もう今の情勢が――あれもう十何年だったと思うんです、昭和四十八年ごろですから。もう五百万円ぐらいに引き上げると、そういう点はいかがですか。
#249
○政府委員(塩谷稔君) 非課税制度堅持、これは、大臣のお考えは後ほど御披露あろうと思いますけれども、柳澤先生おっしゃるとおりでございまして、いろいろ国民が自分の生活設計というものを自分の手で考える、そのために貯蓄をする、それについて税金は課さない、郵便貯金のいわば本来的な性格と表裏一体になっているのがこの非課税制度でございまして、おっしゃるとおり、これが積もり積もって百兆を超えているわけでございます。外国から最近我が国の高貯蓄に対していろいろ批判があるわけでございますけれども、実はそういったことが一部の誤解に基づくものではないかと私ども思うわけでございまして、これからこういった制度の堅持については考えていきたいと。
 それから三百万、これは確かに四十八年十二月に現行になりましてから今日まで続いているわけでございまして、いろいろ経済情勢の比較をこの四十八年と六十年でいたしますと、一人当たりの国民所得が二・三倍になっていますし、消費者物価は、最近は落ちついてはおりますものの、四十八年を一〇〇とすると二一〇で二・一倍、平均貯蓄の保有額は、四十八年の二百十万が三・三倍の六百八十八万というデータがございます。そういうわけでございますので、もう三百万ということになると、本当に郵便局の窓口では日常の財布がわりのお金しか預かれない、資産形成といいますか、将来の出費に備えて貯蓄をするという役割にこたえられなくなっておりますので、これの枠拡大ということについても努力していきたいというふうに考えております。
#250
○国務大臣(佐藤文生君) 定額貯金の非課税制度の問題ですけれども、これは、私よりか先に大蔵省の方が堅持しようというそういう仕組みになっているような気が私はするんですよ。それがまた大蔵省の方からはそういうのが表に出ませんので、私の方だけが言っている。そうすると、大衆に、何だか郵政省は自分だけのことを考えておる、こういうぐあいにとられがちなのでございます。
 しかし、それは余りにも視野の狭い見方で、私のある先輩の国会議員のところへこの話をしに行きましたところが、外国もそういう制度があるのか、ありますよということで、先進国の非課税制度の問題を全部話しましたら、初めて聞いたと、こういうことでございまして、今私どもがこの問題について取り組むのには、まず諸外国の例も言って、そして今の郵貯の持っている性格、運用、そういう面をよく話しますと理解ができるし、最後はやはり国民のための郵貯でございますから、そこだけ明確にしていけばこの理論は通っていく理論だと考えて頑張っていきたい、こう私は思っております。
#251
○柳澤錬造君 ありがとうございました。本当に頑張っていただいて……。
 今局長がデータを言いましたでしょう。ああいうものをもっとクローズアップしていって、そしてこの十二年からのあれを比べればもう五百万でも少ないぐらいだと言って、声を大にしていただきたいと思うんです。
 次に、時間も余りないんですが、銀行、郵便局が今まで第二土曜をお休みでやってきて、ことしの八月から今度は第三土曜日もお休みにしようということになっていくわけなんですが、やっと隔週の週休二日制、大変いいことだし、中小企業もみんなそういうふうになっていかなきゃいけないと思うんです。ただ、一般利用者に迷惑をかけちゃいけないから、そういう点からいって、ATMいわゆる自動預け払い機、CDいわゆる自動支払機、そういうものの設置が十分に行き渡らないといけないと思うけれども、まだまだいっていないと思うんです。この辺は、何カ年計画でいつごろになったら全部完備するようになるんですか。
#252
○政府委員(塩谷稔君) おっしゃるとおり、土曜閉庁、これはこの八月から第二土曜日に加えまして第三土曜日も閉庁しようという計画でございます。この閉庁のときにお客様に御迷惑をおかけしてはいけませんので、我々考えておりますのは、土曜閉庁日を一日ふやしますと同時に、この第二、第三いずれの土曜閉庁日にも、今動かしておりませんATM、CDを動かして、通常郵便貯金の預入、払い戻しなどのサービスを心がけたいというふうに思っております。
 CD、ATMでございますが、六十一年三月現在で台数は三千九百台ございます。これをふやしまして、六十三年度末までには約九千台というふうにしたい。郵便局の半分、一万九千郵便局ございますので、約半分には置けるんではないかという計画でおります。
#253
○柳澤錬造君 六十二年度末で九千台、そうすると約半分に行き渡る。そのスピードでいけばかなり早いじゃないかと思います。
 ここで大臣、お聞きいただきたいのは、普通郵便局は今でもかなりもう設置されているからほとんど問題ない。いわゆる無集配の特定郵便局、その辺なんかというものはなかなかうまくいかないじゃないかと思うんです。特に、局舎を局長さんが自分の所有物――所有物という言い方はおかしいですけれども、いわゆる自分で経営しているようなところというのは、資金があればいいですけれども、なければどうにもならない。その機械の設備をやろうとしても施設が狭いからできない。だから、そういうふうな無集配の特定郵便局なんかにも設置ができるようにするには、融資制度を考えて、局長さんの方にお金の便宜を図ってやるというようなことをやっていただかないとうまく進まないと思うんですが、その辺はやっていただけますか、どうですか。
#254
○政府委員(塩谷稔君) CD、ATM、これを設置するに当たりまして、私どもなるべく利用者のサービスのニーズの強いところということで、地域の拠点でございます普通局といいますか、比較的大規模の局を選考したわけでございます。特定局の場合も、利用が多く見込まれる局から順次設置してきたという考えでございます。おっしゃるとおり、この改修工事は多額の経費を要しますので、これは原則としては自分の局舎を国にお貸しいただいているわけでございますので、自分の局舎を改善するということで、貸し主である特定局長さんに御負担していただいているわけでございますが、それが困難な場合は国のお金で工事を実施しているという状況でございます。
#255
○柳澤錬造君 そうすると、困っているときは国がお金持っていってやってやるというの。もうちょっとそこのところをはっきり。
#256
○政府委員(塩谷稔君) おっしゃるとおりでございます。
#257
○柳澤錬造君 ああそう。大臣からこれお聞きしなければと思ったけれども、もう、困っているならば、融資してくださいと言ったら、それはちゃんと国でお金持っていってやるというんですから、もう心配ないから、私は安心して理解をしておきたいと思うんです。
 大臣、今度は話は変わりまして、ベースアップの問題で、民間の方はもう今みんな春の賃金交渉大詰めに来ているわけなんです。それで、郵政の場合には何だかんだ言ってもずれるわけだけれども、たまには郵政省は郵政省の労使で自分たちの賃金は自分たちの手で決めるんだといってお取り組みになったらいかがでしょうかと、こう私は言いたいんです。だから、その辺のお気持ちをお聞きしたいことと、そうは言っても、最終的にはやっぱり公企体で公労法に従って仲裁裁定に持ち込んでいってあのお世話になるというようなことになると思うんです。仲裁裁定に持ち込んでいって仲裁裁定のお世話になるならば、法に従ってあれはもう完全実施ということでやらないといかぬことになっているわけですから、仲裁裁定が出たときは完全実施をするんだという、そういうふうな決意をお持ちをいただきたいと思いますけれども、その辺の大臣の御決意のほどをお聞きしたいんです。
 今まで、ここのところときどき値切っておるんだけれども、あれ値切るのは政府の違法行為なんですから。政府みずからが法律を破るようなことをして国民に法を守れと言ったって、これは無理なことなんですから、先のことになるけれども、大臣の御決意としては、やはり仲裁裁定が出たらそれは完全実施をする決意でもって政府部内ではやりますということを言っていただきたいことが一つと、それから同時に、職員の信賞必罰ということをやはりきちんとしていただきたい。これが一番私は大事だと思うんですよ。だから、一生懸命になって働く人にはそれに報いるようなことをやっていくということがやっぱり郵政事業が発展する意味に通じるんですから。これらの点について大臣の御決意のほどをお聞きしたいです。
#258
○国務大臣(佐藤文生君) まず第一点、仲裁裁定が示された場合においては、もう言うまでもなく、公労法の精神にのっとりまして誠意をもって努力していきたい、こういうぐあいに思っております。
 それから第二点の信賞必罰の件につきましては、これは前半の期末手当のことでもございますけれども、郵政省の職員が大変努力したということで、御承知のとおりに〇・六カ月分、よその省に比べまして最恵待遇で、この前官房長官とも話しまして、それはいいことだということで処置いたしましたが、その裏づけにはやはり信賞必罰というものだけはしっかりなくちゃいかぬことと、それからいろんな、綱紀の粛正というか、そういうこともしっかりやってほしい、こういうことで、先般、次官以下に、私の意思として、考え方として改めて伝達をしておきました。
#259
○柳澤錬造君 もう時間ございませんから。
 大臣、本当にそういう御努力をしていただいて、最近は特に年賀状の遅配なんかもなくなって、もうきちんとお正月内にやれるようになったんですから、そういうのにこたえて、ベースアップの扱いだとかボーナスなんかの扱いもそういうぐあいに、むしろ今は、大臣がお話ししたようによくやってるんだから、じゃあたとえ何がしでもそこへ積んでやってあげようという、そのお気持ちをぜひ続けていただいて――そういう中にも、つい数日前にことしの年賀状が配達されたところがあったわけです。だから、そういうのもまだ少しあるんだということもこの機会にわかっていただいて、それで、もう来年からは四月、三月の終わりごろになって年賀状の配達なんかされるようなことなんてもう絶対やらぬというぐらいにして、それぞれ関係の管理職に指示徹底をしていただいて、それで、みんなが一生懸命やったら、ああやっぱりやっただけのことがあってよかったなと言えるようにしていただきたいということを申し上げて、終わりたいと思います。
#260
○青島幸男君 私が最後のようですけれども、いろいろ質疑を拝聴しておりまして重なるところもございまして、私なりに納得したところもございます。なお疑問に残る点だけ若干御質問申し上げまして質疑を終わりたいと思うんですけれども。
 私常々疑問に思っておりますのは、最近、はがきにしても封書にしても、あれはコンピューター処理をするせいでしょうか、封筒だのはがきだのの上に郵便番号を指定するように四角い升が書いてありますけれども、あの升にきちんと字が埋まっている方がむしろまれなくらいで、あて名を書いた紙をはがきの上に貼付してある、あるいは直接封筒に印刷してある。せっかくあそこに四角い升があってあそこへ郵便番号を書くようになっておりますし、私は、もともとこの郵便番号を各都道府県地域に当てて決めていくというようなやり方をするときには多少反対の機運もあったわけです。と申しますのは、何か番号で決められちまうというのが総背番号制に通じるんじゃないかというような懸念がありまして、大変好ましくないことのように感じてはいたんですけれども、それがあの郵便番号制度ができて、それから方々を見学にも参りましたし、集配の手間はかなり省ける。何々県何々郡大字何々というよりは、記号としては数字が一番機能的ですから、あそこに表示をするということがどんなに職員の方々の能率を上げさせ、また手間を省けさせるかということは重々承知しまして、あの制度はあれなりに、今も使われておりますけれども成功だと思いますし、あれはやってよかったと思っております。
 あの自動読み取り装置というんですか、あれに入れると、私も拝見に参りましたけれども、テレビモニターみたいのがありまして、あれはある種のセンサーですかな、テレビカメラみたいなもので判読して自動的に分けていきますけれども、せっかくそういうシステムがありながらあの升目に入れてある方がむしろ少ないというような状況の中から、せっかく備えた自動選別機にむしろ当てはまる部数が少ないということになりますと、機械自体が設備超過といいますか、無用の長物になりかねないという懸念がありまして、一体これはどういうことになっているんだろうという点をかねがね疑問に思っておりますので、その点をまずお尋ねしますが、いかがなものでしょう。
#261
○政府委員(高橋幸男君) 郵便番号自動読み取り区分機、現在百五十九局に二百台配備してございます。その配備されている局の処理状況を見ますと、引受部数のうち、市内特別だとか何か、こういう特殊なもので機械処理になじまないものを除きまして機械処理ができる郵便物について見ますと、例えば東京中央局で約六〇%、名古屋集中局で七五%が処理率ということになっております。全国的に見ますと、機械配備局で大体一日八百万通の処理をいたしておりまして、これは引受部数の約四四%ということになっているところでございます。
 また、この郵便番号自動読み取り区分機は年賀はがき取扱期間中におきましては集中的に処理いたしておりまして、その稼働率といいますか、これは非常に高くなっているという実態でございます。以上の通常の姿から見ましても、私ども郵便番号自動読み取り区分機は有効に活用されているのじゃなかろうかというふうな一応の判断をいたしております。
#262
○青島幸男君 いや、せっかくの設備ですから、それが上手に稼働して動いていて少しでも能率アップ、また労働力の軽減ということにつながれば、それはもう御同慶にたえないというところでございますけれども。もっとも、年賀はがきなどはそれぞれの御家庭から御家庭へ旧交を温めるという意味で書きますから、あれは手書きでおおむね書くのを原則とされておりますね。あれ、印刷物であて名が書いてあったりすると非常にそっけない感じがしまして余りうれしいものじゃないんで、あれはなるほど手書きにいたしますね。ですから九〇%以上があの升目にきちっと入っていると思いますね。ですから、あれについては自動読み取り区分機は有効に働くと思いますね。
 しかしおおむね、郵便物のうち信書というのはむしろ少なくて、今ダイレクトメールの方が、あるいは事業通信の方が八〇%近くを占めているわけでしょう。そうするとやっぱり一々の手書きよりはというんで、おおむねのあて名書きと申しますか、住所録をコンピューターの中にインプットしまして、はがきなり封筒なりを機械に乗せていくと自動的にあて名書きができてしまうというようなことになりますと、あそこの升目に入る分がむしろ少ないんですね。もともと法文の上では信書というのは、今でもそうでしょう、あれ手書きでなきゃならぬということになっているわけでしょう。そうじゃなかったですかな。
#263
○政府委員(高橋幸男君) 信書につきましては、別に手書きでなくとも信書の範疇に入ると――ものがあるというふうに私ども理解しております。
#264
○青島幸男君 たしか昔の古い文章ではそうなっているはずなんですよ。それも当時、明治のことですから、まさか今みたいにダイレクトメールというようなものがあんなに各家庭に膨大に、デパート屋さんから靴屋さんから生鮮食品から何からやたら来るとは――あのダイレクトメールが私悪いとは申しません。あれもかなりの財源の一つになっているんでしょうから、それはそれでいいんですけれども、こんな事態は想定してなかったわけですね。郵便番号を付したというのも、部数が多くなったら何とか能率的に処理するためにとしてつくったんだろうと思うんですけれども。だから、一般の方々には、なるべくならあの升目に入れてくださいと、あの升目に書いてないものはおくれることもありますよというような、多少とも脅迫めいたことを裏づけとなさるような宣伝の仕方を最初したわけですよね。ところが、近ごろでは省でお出しになる郵便物すらあの升目に入ってないわけですね。そういう事実は、せっかくあの升目を指定して能率的にさばけるようにしながら、機械で処理する物数が多くなったためにあの升目に入らないものが多くなった。これはこのまま放置しておいていいのか、あるいはあの升目にうまく入るような機械的な処理を工夫してもらうように新たに提案をしたらいいのか、どっちなんでしょうね。
 これは余り難しい話じゃないと思うんですけれどもね。あの升目にうまく入るような印刷物なりコンピューター処理などをすればその八〇%が、不定形なものは別ですけれども、あの機械に入る格好のサイズのものは機械で処理できる、能率アップにつながるんだろうと。機械で処理できないものは自動的に流れて落ちてきちゃうと、局員の方がこうやって手で入れているわけでしょう。そうするとやっぱり、そこのせっかく升目に入れるようにシステムができておって、しかもそれを通して読み取る機械があるのに、いたずらに何というんですか、自動住所・名前記載コンピューターが発達したためにせっかくのシステムが役に立たなくなっているということは何となく悔しいような気がしますけれども、その辺の処理の仕方を何か工夫がありませんでしょうかね。
#265
○政府委員(高橋幸男君) ただいま現在、郵便番号の記載率はおかげさまで九六%という高い率になっているわけでございますが、私どもの調査によりますと、最近における郵便物の利用構造、こういうものを見てみますと、印刷活字で書かれているものと手書きなどで書かれているものを比べてみますと、四五%が印刷活字になってきているというのが実態でございます。それと、御指摘のように最近ワープロといいますか、ああいう小さなコンピューターの技術の発達によりましてワープロでプリントアウトされたもの、あるいはあて名印刷機などによりましてプリントされたものを張りつけるというふうなものが出てきております。
 現在の私どもの持っております自動読み取り区分機は非常に種類がございまして、一番進んでいるものは手書き、印刷活字両方読み取れる技術的な改良を加えております。また番号枠以外に書かれましても、前面をセンサーいたしましてキャッチして区分するというものも最近開発して配備しているところでございます。ただ何しろ、何と申しますか、センサー技術の問題がございまして、十六掛ける十六ドットワープロでプリントアウトされるわけですが、あれは全部つながっておらずに、点がぽつぽつぽつぽつと並んでいる、その点の集まりを遠くから見ると字に見えるというふうな仕組みになっております。現在私どもが持っております自動読み取り区分機では十六掛ける十六ドット、これは点ときりしか読めない。ただ二十四掛ける二十四ドットになってきますと判読できるというふうなことでございまして、私どもも御指摘のようにこれからの時代を考えましたときに、やはりワープロ等を抜きにしては考えられない。メーカーさんともいろいろ相談をいたしまして、実はあの枠の中にきちっと入るワープロを開発していた。だいているメーカーさんもございます。
 そういう面でいわばメーカーさんに機種の開発、性能アップというものをお願いすると同時に、大口利用者の方々につきましても読み取れるようなプリントアウトのできもワープロをお使いいただくとか、あるいは御指摘のように枠の中で記載してもらうとか、いろいろな形でこのあて名記載方につきましてお願いをしているというのが実態でございます。
#266
○青島幸男君 そうですか。あの自動プリンターから出てくるカードを封筒なりはがきの上に張るのがありますね。あれで郵便番号をセンサーで読み取れるのもあるんですか。
#267
○政府委員(高橋幸男君) そういうソフトを持っているものもございます。
#268
○青島幸男君 まさに日進月歩で、私の不勉強で大変申しわけないんですけれども。ますますそういうものはできてくると思うんですけれども、しかし自動プリンターとかワープロなんかをつくるメーカーはやっぱり自分のことしか考えてないですね。割合簡単に打ててきれいに残って、二十四ドットにしても十六ドットにしても郵便局がどう読み取る機械を持っているかなんということは考えずにつくるわけですよね。ですからプリンターをつくる会社の方はプリンターを勝手に能率のいい鮮明なものを開発してつくっていくでしょう。それで自動読み取り機の方はなおざりに置かれていっちゃうわけですよね。ですから、そのギャップを埋めるような努力をやっぱりしていかなければ、あそこの升目に入るようなものを考案してくれるようにという指導があっても――それは技術的に大して難しい問題じゃないと思いますよね、上の方に入るようにすればいいわけですから。あるいは特別にその枠をつくりなさいと言えば、センサーで郵便番号を探すときも枠を探せばいいという一つの基準ができますからね。郵便番号の前にマークがつきますね。あのマークを一定の太さにするとかあるいはあそこを枠をつくるとかということだけまず指定することを考えてくれということだけでも、能率アップの上でかなり違ったことにもなっていくと思いますね。そういう工夫も重ねてメーカーなり何なりに指導していくとか要求していくとかということぐらいはあってしかるべきだと思いますが、いかがなものでしょう。
#269
○政府委員(高橋幸男君) おっしゃるとおり、私どもに差し出されます郵便物のあて名の記載は非常にまちまちでございます。このすべてに対しまして私ども対応していくということ、これは考えようによっては不可能に近いことだろうと思います。
 おっしゃるように、例えば〒の字を書いてもらって郵便番号を入れれば、〒の字をセンサーで読んで次に番号を読むというふうなお話があったわけでございますが、たしか先ほど申し上げました枠外記載のものにつきましては〒の字は書いてくださいと、それで今先生まさにおっしゃったように〒の字を探しまして、〒の字の後ろにどういう番号が出てくるかというふうなこともやれる機種を今開発しているところでございます。
#270
○青島幸男君 そのようになさっていただけると――これはもう大変な労働過重になると思いますね。さまざまなことがあって、機械に入れてみたら出てくる方が多いと、せっかく入れた機械が無用の長物で、手で入れなきゃならぬということになりますと、入れた機械が何にもならない。十分に作動するようにするためにはやっぱりそのくらいのことは必要だと思いますし、そういう御苦労をなさっているというのを聞きまして、私もそれは大変敬意を表します。
 こういうちょっとした工夫が、大臣、せっかく入れた機器が十分に機能を果たすということになるかならないかみたいなことにもなってきますので、そういう御努力があって皆さん方の労働力の軽減とか能率アップにつなげていくように、せっかく機械化するならするように、それが一つ一つの機械の間にそごがないようにうまく働くような御配慮もあってしかるべきだと思いますが、その辺の御見解をお尋ねして私の質問を終わります。
#271
○国務大臣(佐藤文生君) 私も二カ月ほど前に郵便局に行きまして初めて区分機を見まして、今のお話を聞くことで非常にいい参考になりましたので、十分心得て指導していきたいと、こう思っております。
#272
○理事(片山甚市君) 他に御発言もなければ、これをもって昭和六十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#273
○理事(片山甚市君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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