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1985/04/15 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 社会労働委員会 第8号
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1985/04/15 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 社会労働委員会 第8号

#1
第104回国会 社会労働委員会 第8号
昭和六十一年四月十五日(火曜日)
   午前十時五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月十日
    辞任         補欠選任
     石井 道子君     守住 有信君
     柳澤 錬造君     藤井 恒男君
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     守住 有信君     石井 道子君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     藤井 恒男君     栗林 卓司君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩崎 純三君
    理 事
                大浜 方栄君
                佐々木 満君
                高杉 廸忠君
                中野 鉄造君
    委 員
                石井 道子君
                石本  茂君
                遠藤 政夫君
                斎藤 十朗君
                関口 恵造君
                田中 正巳君
                前島英三郎君
                森下  泰君
                糸久八重子君
                和田 静夫君
                中西 珠子君
                佐藤 昭夫君
                栗林 卓司君
                藤井 恒男君
                下村  泰君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  今井  勇君
       労 働 大 臣  林  ゆう君
   政府委員
       厚生大臣官房総
       務審議官     北郷 勲夫君
       厚生大臣官房審
       議官       山内 豊徳君
       兼内閣審議官
       厚生省生活衛生
       局長       北川 定謙君
       厚生省社会局長  小島 弘仲君
       厚生省児童家庭
       局長       坂本 龍彦君
       厚生省年金局長  吉原 健二君
       厚生省援護局長  水田  努君
       社会保険庁年金
       保険部長     長尾 立子君
       兼内閣審議官
       労働大臣官房長  岡部 晃三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        此村 友一君
   説明員
       沖縄開発庁総務
       局調査金融課長  草木 一男君
       大蔵省理財局資
       金第一課長    石坂 匡身君
       大蔵省銀行局特
       別金融課長    高橋 厚男君
       自治省財政局財
       政課長      湯浅 利夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○児童挟義手当法及び枠別児童扶養手当等の支給
 に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○環境衛生金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫
 法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
○戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岩崎純三君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十日、柳澤錬造君が委員を辞任され、その補欠として藤井恒男君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(岩崎純三君) 児童扶養手当法及び特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部を改正する法律案並びに環境衛生金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の一部を改正する法律案の両案を便宜一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○高杉廸忠君 議題であります両法案についてただしたいと思います。
 まず。環境衛生公庫法案に関して、財政投融資、政策金融と環衛公庫の役割について伺いたいと思います。
 財政投融資の役割が日本経済の発展で大分変化してきたと思うんです。また今日、金融を取り巻く諸情勢も変わってきたと考えます。この点については。先週の本委員会においても、年金積立金の有利運用との関連で、それぞれから質疑があったところであります。
 私は、政策金融のあり方との関連で伺いたいと思うんですが、財政投融資の原資と運用面における大きな変化をどのように認識しているのか、まず伺いたいと思うんです。
#5
○説明員(石坂匡身君) お答え申し上げます。
 財投の運用面につきましてでございますけれども、これは先般、この委員会でも御答弁申し上げさせていただいたわけでございますが、戦後さまざまな変遷を経てきたわけでございます。
 当初は、基幹産業を中心に資金を配分し、そして産業基盤を中心に資金を配分するというところから、住宅等あるいは生活環境整備等の生活基盤重点へと、その性格を移しながる現在に至っておるわけでございます。そして、国あるいは地方公共団体の資金不足というふうな現在の時点を踏まえまして、国、地方、財投機関、この三者の間の適正なバランスを保ちながらその運用に心がけておるところでございます。
 こうした中で、おっしゃいました六十一年度の財投計画というものを見てまいかますと、原資の面では、郵便貯金が九・四%伸びてございます。年金は八・九%伸びてございまして、そうした中で、財投全体といたしましては六・二%というふうな編成が可能となったところでございます。
 特に、六十一年度におきましては、内需拡大といった政策的な要請を踏まえまして、公共事業の実施機関が一一・九、住宅公庫が一〇・五、地方公共個体が九・五といったような点に資金配分を重点的に行う一方・昨今の金融緩和の状況を踏まえまして、政策金融機関につきましては三・二%の減にするといったような、全体どしてバランスをとった資金配分に心がけたところでございます。
 今後とも、この原資、運用・両サイドいろいろ社会経済情緒の変動があろうかと思いますけれども、そうしたことを踏まえまして、重点的、効率的ということを心がけながらやってまいりたいと考えて偽ります。
#6
○高杉廸忠君 お答えがありましたが、財政投融資資金による量的に民間金融を補完していくという必要性ですね、これが希薄になってきていることが指摘できるのではないかと、こう考えるんですが、この点はいかがですか。
#7
○説明員(石坂匡身君) 財投機関は、なかなか民間金融機関では供給できませんような長期の資金を、低利で固定的な金利で安定的に供給をしていくというふうなところにその大きな役割があろうかと考えております。
 そうしたサイドに立ちまして、内需の拡大でございますとか、中小企業対策でございますとか、住宅対策、農林漁業対策あるいは経済協力といった事柄にこの資金を長期、固定で安定的に供給をしてきたわけでございまして、そういう意味で、財投の果たす役割というものは現時点においても十分大きなものがあると思うわけでございますが、ただ、先生御指摘のように、昨今は大幅な金融緩和の状況下にございます。そういった状況下で、確かに量的な面におきましては、御指摘のような御題があろうかと思います。
 そうした状況を踏まえまして、財政投融資計画におきましても、住宅公庫除きで見ますると、六十年度財投計画では八・一%の減少、六十一年度の財投計画では、先ほど申し上げましたように三・二%の減少というふうなことで、量的なサイドは、実態に合わせてある程度締めるというふうな編成をさせていただいているところでございます。
#8
○高杉廸忠君 具体的に伺いますけれども、五十九年度公団公庫などの財投機関による投融資資金の使い残しですね、すなわち運用計画に対する運用実績の割合、それから未消化率、その金額、これはどのようになっていますか、伺います。
#9
○説明員(石坂匡身君) お尋ねは、五十九年度の財投計画でかなりの使い残しが出たということについてのお尋ねであろうかと思いますけれども、五十九年度の財投計画は約二十一兆円でございます。その中で、全体として使い残しが出ましたのが約一兆三千億円でございまして、計画額対比では六・四%ということになっておるわけでございます。
 この大半は輸出入銀行、これが一番大きゅうございまして四千七百億強でございます。中小公庫が三千百億というふうなことでございまして、この二つの機関でその大宗を占めるわけでございますが、輸銀につきましては、相手国側の非情がいろいろございます。プラント輸出が不振であったということ、あるいは資源需要が低迷いたしまして開発実施がおくれたということ、あるいは債務累積問題によりますところのプロジェクトのおくれといったような問題がございました。また、中小公庫につきましては、予想できないほどの急激な金融緩和が発生をしたというふうなことでございまして、五十九年度におきましては、このようなやむを得ざる使い残しが生じたわけでございますけれども、六十年度財投計画編成に際しまして、こうした状況を踏まえまして、この見込まれました不用約一兆円につきましては、この使い残しを六十年度の財投の原資として活用させていただくという措置を講じさせていただきました。また、この大きく使い残しを出しましたところの輸出入銀行につきましては、財投計画を二四・一%六十年度で減らしてございます。また、中小公庫につきましても五・五%減らしてございます。
 また、六十一年度の財投計画編成におきましても、輸出入銀行につきましては一二%程度減らす、中小公庫も若干減らすというふうなことで、実態に合わせた財投計画の編成に心がけているところでございます。
#10
○高杉廸忠君 これは、全体的に低金利という政府系金融機関の魅力が薄れてきたのが主な要因ではないかと、こういうふうに思うんですけれども、この点についてはどういうふうな見解を持っておられますか。
#11
○説明員(高橋厚男君) お答え申し上げます。
 特に政府系金融機関の低利性という魅力が薄れたということかその財投の不用と直接関係があるんじゃないか、こういう御指摘でございます。今、理財局の方から御説明がございましたように、財投の不用というのは、特に財投計画策定時において予想できなかったようなやむを得ない事情による、こういうふうに私ども理解をいたしております。
 そこで、政府関係金融機関の金利でございますが、その大半を占めております基準金利は、民間の最優遇金利でございますいわゆる長期プライムレートと同水準に定めているわけでございます。民間の最優遇金利と同率ということで定めておりますので、特に中小企業あるいは零細企業の方にとりましては、この基準金利というのは大変優遇された金利、お使いやすい金利ということが言えるのではないかと思います。さらに、政策的に見まして特に必要な分野につきましては、この基準金利をもさらに下回りまして、基準金利と財投金利を勘案いたしまして低い金利を定めております。こういう観点から見ますと、民間金融機関と比較をいたしまして、政府関係金融機関の低利性という魅力が失われてきたということは言えないんではないかと思います。
 さらに、若干敷衍して申し上げさしていただきますと、政策金融の誘導効果というのは、御指摘のような低利性という魅力がありますほかに、期間補完機能と呼んでおりますが、長期の貸し付けをする、あるいはリスク補完機能と呼んでおります、リスクのあるような非業についての貸し付けをする、あるいは資金の安定性、つまり政策金融機関でございますので、安定した資金の供給が受けられるといったような、そういう各種の誘導補完機能というものによりまして総合的に発揮されるものでございます。こういう幾つかの機能を通じまして、政策金融機関が十分にその機能を果たしているんではないかというふうに考えております。
#12
○高杉廸忠君 環衛公庫も例外ではないようですけれども、運用計画額、それから運用実績額、これはどのようになっていますか。
#13
○政府委員(北川定謙君) 環境衛生金融公庫の昭和五十九年度の資金運用部借入計画額は二千百六十二億円を予定していたところでございますが、環境衛生関係営業者の設備投資活動が低迷をいたしたために質付未達を生じたこと等によりまして、借入集績は千六百四十億円となったものでございます。
#14
○高杉廸忠君 国会に提出されました資料を見ますと、六十年度においても、昨年十二月末現在の実績が提出されているんですね。それによりますと、消化はまだ全体で半分以下、環衛公庫は四〇・七%の消化率、こうなっているんですね。
 そこで伺うんですが、この実態、これをどのように考えておりますか、伺います。
#15
○政府委員(北川定謙君) 先生御指摘の環境衛生金融公庫の六十年度財投の十二月末実行実施状況、これは新聞等で報道されたわけでございますが、これは四〇・七%ということになっていることは事実であるわけでございますが、実は環衛公庫の場合には、財投からお金を借り入れるのに九月末と三月末と二回に分けて借り入れておるということでございまして、この辺が他の公庫と多少異なる点のようでございまして、したがいましてこれは九月末の実績と、このようになるわけでございます。したがいまして、年間を通して考えますとさらにその実紋は伸びておるわけでございます。
#16
○高杉廸忠君 大蔵省にさらに伺いますけれども、本年二月十四日の参議院予算委員会ですね、これにおいて理財局長が、六十年度全体で三千億円の不用額が出る、こういう見通しを発表しているんですね。六十年度を経過した今日の時点での見通し、これについてはどのようになっているか、まずお聞かせをいただきたいし、また、環衛公庫の本年一月から三月、これを含めた今日時点での運用の実績見通し、どういうふうに見ているのか、あわせて伺います。
#17
○説明員(石坂匡身君) 六十年度の財投の使い残しの問題でございますが、先ほど御答弁申し上げましたように、六十年度は、政府関係金融機関の財投の伸びを八・一%減というふうなことで編成をさしていただいたというふうなこともございまして、二月の段階で局長が三千億円程度ではないかという御答弁を申し上げさせていただいたわけでございます。その後時間が経過しているわけでございますけれども、何分四月、五月という出納整理期間中にございまして、計数の整理がまだ進んでおりません。
 したがいまして、確たる数字はまだ判例しておらないわけでございますけれども、大体二月時点で申し上げた三千億程度のものではないかというふうな見過しは、現時点でも変わっておらないものでございます。
#18
○政府委員(北川定謙君) 環境衛生金融公庫に関してでございますが、六十年度の資金運用部からの借入金につきましては、当初計画額が千九百五十二億を予定しておったところでございますが、貸付計画額に未達が生じたこと等によりまして、財投の実行額は千六百六十二億円、これは消化率では約八五・一%前後ということで見ておるわけでございますが、その結果二百九十億円の未使用が生じておるところでございます。
#19
○高杉廸忠君 いずれにしましても、環衛公庫の発足時から、貸し付けの実績、またそれらの前提となります貸し付けの計画を見ますと、五十年代前半をピークにして、それから急減しているんですね。こういう今後の環衛業の資金需要をそれじゃどういうふうに見通しているのか、これも伺いたいと思います。
#20
○政府委員(北川定謙君) 環境衛生金融公庫の貸付実績が減少してきておりますのは、その理由の第一としましては、昭和五十六年から五十八年にかけての景気の後退、及びその後の個人消費の伸び悩み等によりまして、環衛業の設備投資の動きが非常に不活発になってきたこと。第二に、大幅な金融緩和を背景としまして、民間金融機関が環衛業に対する融資につきまして積極的になったことを受けまして、環衛業の中の一部の優良企業が民間金融機関の方に資金を求めたのではないか、こんな点が考えられるわけでございます。
 環衛公庫の融資に対する需要の今後の動向につきましては、現時点で確実性のある予測をすることは大変困難でございますが、いずれにしましても、零細な営業者が非常に多数存在するという環衛業の特殊性を見れば、依然として長期・低利の融資に対する需要は根強いものと思われます。
 なお、先生御指摘のように、昭和五十年以降貸し付けの実績が非常に下がっておるということがあるわけでございますが、五十八年度を一番の底といたしまして、その後五十九年、六十年度と順次対前年比は少しずつ回復をしてきておるように私どもは見ておるところでございます。
#21
○高杉廸忠君 新聞報道によりますと、行革審小委員会が環衛公庫の独立機関としての存在意義、これについては評価をしていないんですね。そこで、国民金融公庫と統合する、こういった報告書を出すとも伝えられているんです。
 そこで、にわかに私の意見を言うべきときではありませんけれども、将来、独立した機関として存続するためには、こういった意見に対して反駁するだけの説得力を持った説山なり大義名分がなければならない、こう思うんですけれども、どういうふうに考えていますか。
#22
○政府委員(北川定謙君) 先生御指摘の点でございますが、先生方御承知のように、環衛業は、飲食店、理容あるいは美容等非常に多種類の業種から成っておりまして、その営業形態も非常に複雑多岐である。一方、環衛業といいますのは国民の保健衛生上非常に亜要な影響を持つ業態であるということ。さらには、零細な業者が非常に多いことから、技術の進歩に対応する設備等の近代化を特に今進めなければならないわけでございまして、そのためにきめ細かな金融上の措置が必要とされてきたわけでございます。一方、環衛業と申しますのは、都道府県、これは保健所を含めてでございますが、あるいは都道府県に置かれております環境衛生常業指導センターあるいは環境衛生同業組合等、こういういろんな組織と密接に連携をとってその健全な育成を図ってきたところでございます。
 こういう流れの中で、昭和四十二年に国民金融公庫から分離独立いたしまして、環衛業の専門の金融機関として環境衛生金融公庫が発足したわけでございまして、私どもは、理時点において、これらの延長線の上で今後まだまだ環衛業界の育成を図っていく必要がある、こういうふうに考えておるわけでございます。
 このような理由によりまして、今後とも環衛業に対する規制あるいは指導の両面にわたる施策を効果的に進めていくためには、どうしても専門の金融機関である環衛公庫によるきめ細かな金融面からの補完の必要性が非常に大きいと考えておるところでございまして、他の機関との統合については考えていないというところでございます。
#23
○高杉廸忠君 厚生大臣、厚生大臣に望んでも無理かと思いますけれども、財政投融資資金全体の未来図を描いて、政府系の各金融機脚はどういうところを担当していくのか、改めてその位置づけを明確にしていく、こういった対応が私はぜひとも必要である、こう考えるんです。国の信用で集めた国民の貯金、年金資金の有効な使途として、また行政改革の観点からも、私は非常に必要な時期に来ているんではないか、こういうふうに考えるんです。厚生大臣、いかがでございましょう。
#24
○国務大臣(今井勇君) 全くおっしゃるようなことだと思います。政府系の金融機関というのは、御案内のように、一般の民間の金融機関が融資をしますことが非常に困難な分野について、民間の金融機関を補完するというためにつくられたものでございまして、こういった機能は今後とも私はやっぱり維持していくべきものだと考えております。
 先生が御指摘のとおり、この財投資金というのは国民からお預かりした貴重な資金でございますから、これを効果的かつ有効裏に使用をするということは極めて大事なことだと考えておりまして、先生のお説のとおりだと思っております。
#25
○高杉廸忠君 次に、環境衛生関係の営業の運用適正化について伺いますが、環境衛生関係営業者を対象とする政策金融であるこの環衛公庫法案の審議でありますから、この際、環衛業そのものについて、行政の対応ですね、これを若干ただしたいと思いますけれども、環衛業の特色、こういった点を行政はどのように認識されているのか、伺います。
#26
○政府委員(北川定謙君) 環境衛生営業施設数というのは今二百三十六万と考えられておるわけでございますが、その従業者数を見ましても、全産業従事者約四千六百万の約一〇%を占めておるということでございます。今後、第三次産業の増大の傾向という大きな社会の流れから見ましても、こういうサービス産業の増大ということは今後の方向であるのではないかと思うわけでございます。
 特に環衛業は、非常に資本が小さくても、平たく言えば店を開くことができるというようなことで、新規参人が非常に多い、それから一方、そういうことからすれば非常に零細企業が多い、こういう特色を持っておるわけでございます。また、サービスを提供することが営業の中心となるために、人件費の全体経費に占める割合が非常に大きい。そういうことから経営の合理化がなかなか難しい。さらに、サービスを提供するに当たりまして、衛生水準の確保ということを強く求めておるわけでございまして、そういう観点から見ましても、環境衛生業というのは非常に困難な状況にあるのではないかと考えておるところでございます。
#27
○高杉廸忠君 お答えがありましたが、そういう意味で、環衛業を取り巻く経済環境、これはいつも厳しい状況だ、こういうふうに考えるんです。しかし、経営の近代化、合理化を図って経営の健全化を図ることは、長い目で見て消費者のためにも大事なことだ、こう思うんです。ところが環衛業は、製造業等の中小企業に比べますと、政府の施策の中で日の当たることが少ない業態ではないか、こういうふうに思うんです。
 そこで伺いますが、こうした指導に当たる行政の担当としてどのように認識されているのか、伺います。
#28
○国務大臣(今井勇君) 環衛業というものは、先生おっしゃいますように、また先ほどうちの局長が答弁いたしましたように、全体として見ますと非常に零細な業者が多いわけです。しかもまだ環衛業に大事なことは、衛生の水準を確保する、またそれを向上させるということが極めて大小なことでございますので、そういった環衛業の特性を踏まえた施策をやっていかなきゃならぬというふうに私ども考えまして従来から努力してきたものでございますか、今後は、特に経済のサービス化といいましょうか、そういうことがだんだんと進展をいたしますと見られますし、また、環衛業が全体の就業人口の一割を占めるわけでございますから、当然環衛業に対します施策の重要性というのは一層高まってくると思いますので、そういう施策の充実あるいは強化ということに努力してまいりたい、このように考えておるものでございます。
#29
○高杉廸忠君 さらに伺いますけれども、近年、環衛事業において大企業等の進出による紛争が多発化している状況であると思ううんです。
 そこで伺いますが、こういった進出大企業に対する対応の方針、具体的な対応、どういうふうに指導しているのか、伺います。
#30
○政府委員(北川定謙君) 非常にこういう競作の激しい業界でございますので、そういう中へ大企業の進出が頻々として行われる、そのための紛争が起こる、先生御指摘のとおりでございますが、こういう問題を解決するために中小企業の事業活動の機会の確保のための大企業者の小業活動の調整に関する法律、いわゆる大企業調整法と申しますか、こういうことで政府としても調整のための体制づくりということをやっておるわけでございます。
 従来より、都道府県を通じまして、あるいは厚生省におきましては中小環境衛生業者の事業活動の分野が確保されるよう努力をしてきたところでございます。具体的に紛争の解決をする場といたしましては、地元の商工会議所ですとか、あるいは都道府県の環境衛生営業指導センターにおきまして、第三者的な調整機関を設けて紛争の解決を図るようこれまでもやってまいったわけでございます。
 なお、六十一年度予算におきましては、大企業等の進出をめぐる紛争が特に社会問題化をしてきているということから、従来の相談指導、調整等をさらに強化するために、都道府県の環境衛生営業指導センターに分野調整事業協議会、これは仮称でございますが、を設置することとしまして、このための経費二千三百万円を計上したところでございます。
#31
○高杉廸忠君 二千三百万円の使途はわかったんですが、そうすると地方公共団体、それはどういうような金額に配分をするのか、具体的にはどうでしょうか。
#32
○政府委員(北川定謙君) 都道府県環境衛生営業指導センターが紛争に対処するために分野調整事業協議会を設置した場合に、その設置費及び運営費につきまして都道府県が予算措置をすることを前提としておるわけでございまして、都道府県が措置をしました額の約二分の一を国庫補助するという考え方でございまして、この協議会を実際に設置した場合に補助金が配分されることになるわけでございます。
#33
○高杉廸忠君 営業の近代化、合理化、現在どういうような施策で臨んでおられますか、具体的にひとつ。
#34
○政府委員(北川定謙君) 厚生省といたしましては、環衛業にとってその提供するサービス等の衛生水準の確保、向上ということが一番重要な問題と考えておるわけでございます。
 その事業の零細性ということか踏まえまして、環衛業の近代化、合理化を図るために、まず第一に、経営の健全化等のための環境衛生営業指導センターによります経常等の指導を強化する。第二に、衛生水準の向上のための環境衛生金融公庫の融資の充実を図ってそのバックアップをする。それから第三に、これは現在特に力を入れて進めておるところでございますが、振興計画、あるいはそれに基づきます振興事業の推進ということを進めておるところでございます。第四には、中小企業と大企業との間の分野調整の円滑化。これらを総合的にうまく組み合わせまして、環境衛生営業の健全な育成を図っていくこととしているところでございます。
#35
○高杉廸忠君 次に、同業組合に関して伺うんですが、六十年二月一日現在で五百八十七組合の設立、これを見ていますけれども、それぞれの業種の事業者のうち、同業組合に加入していないものが相当数いるとも聞いていますけれども、現在どのような組織率になっているのか、伺います。
#36
○政府委員(北川定謙君) 環境衛生営業と申しますのは、先ほど来申し上げていますように、非常に流動性の強いところでございまして、その組合の独化ということは私ども非常に力を入れているところでございますが、多様な業種がその中に入るわけでございまして、その業種によりまして組織率には相当のばらつきがあると考えておるところでございます。基礎となる数字がなかなか安定をしないというようなこともございまして、細組率を的確に示す数字が現在ないわけでございますが、基本的には、この組合の設立時に対象業者の約三分の二を超えるということを前提としておるわけでございます。
 非常に組織率の高いところ、例えば理容等では約九〇%を超えるとか、あるいは浴場等ではもうほとんど一〇〇%に近いとかいうところがあるわけでございますが、一方飲食業、これは非常に母数が不確定であるわけでございますが、組織率が必ずしも高くないというところでございます。全体としましては五〇%は超えておるのではないかというふうに考えておるところでございます。
#37
○高杉廸忠君 この業界の自主的活動の母体となるべき組合が、今のお話のように組織率が非常に低い。そういうことになりますと、活動の実効が業界全体に及ばないということになってしまうのではないか、こういうふうに危惧するんですね。
 そこで、業界内で組織率を引き上げるためにどういうように努力をされているのか、また行政がどういうふうな指導、対応しているのか、これについても伺います。
#38
○政府委員(北川定謙君) 環境衛生同業組合は、同業者が集まって組織化をすることによってその零細性をカバーする、あるいは衛生水準の確保、向上に共同で努めていく、あるいは共同年業活動というようなことを進めていくことによって組織の強化を図るというような活動をしておるところでございます。組合ではこれらの作業を通じながら、あるいはさらに加入のための勧誘のPR活動を一生懸命やっておるというところでございます。
 また、行政といたしましても、いろんな機会をとらえまして組合への加入を呼びかけているところでございます。さらには、先ほど来申し上げておりますようないろんな経常指導センターですとか、あるいは環境衛生金融公庫の事業、こういうものを組合活動ともうまく結びつけて運営していくことによって組織率の向上を図るということを考えておるところでございます。
#39
○高杉廸忠君 このたびの改正によって、環衛公庫が逆転資金についても貸し付けができるようになりますが、その貸付対象は、環境衛生同業組合等が環境衛生関係営業について衛生水準を高め、及び近代化を促進するために必要な事業を行うに要する資金であって政令で定めると、こうなっているんですね。その政令の内容、どのような資金を予定しているのか、具体的にちょっと伺いたいと思うんです。
#40
○政府委員(北川定謙君) 法律が御制定の上で、政令につきまして今後脚係各省で詰めを行っていくことになるわけでございますが、厚生省といたしましては、ほぼ次のような内容を想定しておるところでございます。
 第一は、環境衛生同業組合または小組合の組合員が振興計画に基づいて営業を営むために必要な運転資金、第二は、環境衛生同業組合または小組合が振興計画に基づいて振興事業を実施するために必要な運転資金、第三に、環境衛生同業組合連合会が振興指針に基づいて行う指導事業に要する運転資金、この三つの柱を考えておるところでございます。
#41
○高杉廸忠君 お答えがありましたが、いずれにしても、運転資金を借り入れるには振興計画ですね、この策定が前提となるんですね。さらに振興計画策定の前提としての認可基準である振興指針の設定、これが必要であると思うんですね。ところが、振興指針の業種指定を受けていない業種、これもあるんじゃないかと思うんです。また、指針があっても振興計画の認定を受けていない組合も多くある、こういうふうに聞くんです。
 そこで伺いますが、振興計画の策定についてそれぞれの業界、これは今どういうふうに考えておられるのか、あるいはまた、これに対する対応をどういうふうにされているのか、これについても伺います。
#42
○政府委員(北川定謙君) 私ども、今、振興計画の策定ということを鋭意助成するよう努力しておるところでございますが、先生御指摘のように、なかなか困難な問題点も多くて、現実にはまだまだその普及の度合いは低いというのが実情であるわけでございます。
 振興指針が定められている業種におきましては、振興指針の策定から日が浅いこと、あるいは指針についてのPRも必ずしも十分でないということの事情から、計画の策定が進んでない業棚もあるわけでございますが、振興指針の策定が菜界の近代化につながるということで、連合会では計画の策定に鋭意努力をしておるところでございます。
 私どもといたしましては、今後さらにこの振興指針の策定を鋭意進めるということをやっていくことにしておるわけでございますが、当面は、従来の七業種のほかに、さらに飲食店営業の振興指針の策定を進めたいと考えておるところでございます。この飲食店の業界は非猟に数も多いわけでございますので、これによって全体への影響が非常に大きくなるのではないかと考えておるところでございます。
#43
○高杉廸忠君 大臣、せっかく法改正をして近代化を促進するわけですから、その振興計画策定、いろいろなことがありますが、積極的にひとつ前向きに御指導をいただいて、法改正の趣旨に沿うように一段の御指導をいただきたいと思います。その点についての所見を伺います。
#44
○国務大臣(今井勇君) これは先生のお説のとおりでございまして、これがやっぱり法の精神を生かしてきちっといくためにも振興計画というものはなきゃなりませんので、先生のお説を外しましてやってまいりたいなと、こう思っております。
#45
○高杉廸忠君 次に、児童扶養手当法案に関連して以下伺いたいと思うんですが、国庫補助率の引き下げと児童扶養手当の国庫補助についてまず伺います。
 昭和六十一年度の国の予算において国庫補助率の引き下げが行われていますが、これによります地方財政への影響額、これは国全体で五十九年度の国庫補助負担率を前提にして、どの程度の額になっているのか、この点をまず伺います。
#46
○説明員(湯浅利夫君) 昭和六十一年度の国の予算におきまして、岡市補助負担率の引き下げが行われたわけでございますが、これに伴います地方財政に対する影響額は、経常経費系統で六千百億円、投資的経費系統で事業費の拡大による地方負担の増加分も含めまして五千六百億円、合わせまして一兆一千七百億円ということに相なります。
#47
○高杉廸忠君 六十一年度の地方財政は、国庫補助負担率の引き下げをしない前提で収支が均衡すること、こういうふうになっているはずなんですね。したがって、国市補助負担率の引き下げに伴う、今お答えがありました地方財政への影響額の一兆一千七百億円に対してどのような地方財政措置、これを講じているのか、これまた伺います。
#48
○説明員(湯浅利夫君) ただいま御指摘のとおり、昭和六十一年度におきましては、国庫補助負担率の引き下げがないとすれば地方財政収支は一応均衡がとれるという状態になったわけでございまして、今回の補助負担率の引き下げに伴う影響額一兆一千七百億円が財源不足という形になったわけでございます。
 これに伴います財政対策といたしましては、まず地方たばこ消費税の税率の引き上げ、それから地方交付税の特例加算、それから建設地方債の増発という、三つの手段によりまして所要の財政措置を論ずることにいたしまして、地方財政計画上全体といたしまして、全体の地方団体の財政運営に支障の生じないように所要の財源措置を行ったわけでございます。
 個々の地方団体につきましては、この補助負担率の引き下げによる負担増につきまして、地方交付税の基準財政需要領の算定でございますとか、あるいは地方債の配分等によりまして適切に財源措置を行いまして、各地方団体の財政運営に支障の生じないように措置をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#49
○高杉廸忠君 お答えがありましたように、地方たばこ消費税の税率の引き上げで千二百億ですね、それから地方交付税の特例加算で千二百億、それから建設地方債の増発で三千七百億、それから投資的経費ですね、これら建設地方債の増発で五千六百億ですね。
 そこで、マクロでの一応の説明はわかるんですが、しかしそれで地方公共固体に公平に資金手当てが行われたことになるのかどうか、それはどうでしょう。
#50
○説明員(湯浅利夫君) マクロの計算といたしましては、今御指摘のとおり、一兆一千七百億につきまして総額の措置を講じたわけでございますが、個々の地方団体の分につきましては、地方交付税の基準財政需要額の算定、それから具体的に建設地方債の総額を身地方団体に配分するわけでございますが、その配分を通しまして個々の地方財政の運営にも支障のないようにやってまいりたいと思っているところでございます。
#51
○高杉廸忠君 また、経常経費について、建設地方債を発行して手当てをするということで、資金コストが地方負担となっているんですね。その対応、これについてはどうでしょう。
#52
○説明員(湯浅利夫君) 経常経費系統の地方財政への影響額六千百億につきましては、やや波術的になりますが、地方たばこ消費税の税率の引き上げで千二百億、それから交付税の特例加算で千二百億のほかに、建設地方債の増発三千七百億という形でマクロ的には措置をしたわけでございますが、御案内のとおり、経常経費につきましては地方債で仕事をすることはできないわけでございますから、これをマクロ的にそういう措置をした上で、経常経費系統の経費につきましては全額地方交付税の基準財政需要額で算出するわけでございます。そうしますと、交付税総額が足らなくなりますから、その分を投資的経費の基準財政需要額の分を追い出しまして、その分に地方債を手当てする、こういう技術的な方法で最終的には財源措置をするわけでございます。
 したがいまして、経常経費系統の分だけを見ますと、すべて基準財政需要額で措置した格好になりますので、この点では資金コストの問題は出てこないわけでございますが、地方債全体の問題といたしましては、全体で九千三百億の地方債を発行するわけでございますから、この地方債の金利負担という問題は当然出てまいるわけでございますが、そのうちのほとんどの部分は、後年度以降元利償還につきましてまた基準財政需要額に算入をするというようなことを今考えております。そして、その一部につきましては、地方交付税の特例加算、総額の特例加算という措置も講ずるような措置をとっているわけでございまして、資金コストの関係につきまして特段に地方財政への影響が著しく出てくるというようなことのないような配慮はしているわけでございます。
#53
○高杉廸忠君 具体的には、補助金等特別委員会も設置されましたから、そこでも論議をしなきゃならないと思うんですが、補てん策としての約四百億ですね、これは六十六年以降に地方交付税に上乗せする、こういうことでございますね。これも財政再建期間中は地方が負担していく、こういうことになるんですね。こうしたところにも国庫負担の繰り延べ、こういうのが見られるんです。
 そこで伺うんですが、自治省と大蔵省との間にどういうような協議があったんですか。
#54
○説明員(湯浅利夫君) 昭和六十一年度の地方財政対策に当たりまして、自治省と大蔵省との間で二つの文神な交わしているわけでございますが、一つは、具体的な昭和六十一年度の地方財政対策といたしまして、まず地方たばこ消費税の税率の引き上げ、あるいは地方交付税の特例加算を行うという趣旨、あるいは建設地方債の増発に関連いたしまして、後年度の地方交付税の総額を加算する考え方の覚書、それから三点目には、投資的経戦にかかる補助率の引き下げが行われた場合の財政金融上の措置というようなもの等を内容といたしまして、具体的な財政対策についての約束を一つはいたしております。と同時にもう一つは、この補助負担率の引き下げ措置は今後三年間の暫定措置とするということと、その暫定措置の期間内におきましては、国、地方間の財政関係を基本的に変更するような措置は講じないというものと、この二つの覚書を交わしているところでございます。
 こういう中で、まず前段の覚書の中で、建設地方債の増発に関連いたしまして、先ほど先生も御指摘になりました四百億円の金額を昭和六十六年度以降に交付税総額に加筆をするというようなお約束もしているわけでございます。御指摘のとおり、この点については利子はついていないわけでございますが、これにつきましては、従来からの関係で、昭和五十九年度までは地方財政対策において多額の交付税特別会計の借入金を行ったわけでございますが、この仕入金を昭和五十九年度で取りやめることによって、その後に、地方交付税の安定的な確保をするためには、一定の特例措置を講ずることを内容とする地方交付税法の改正をしたわけでございますが、そのときに、仮に特例加算をしてもらっても、後に返還するときには利子をこちらもつけないというようなことをやっておりまして、現実に利子をつけないで実費的に借りている部分もございます。そういうようなことで、特例措置につきましてはお互いに貸したり借りたりというような関係が出てまいりますので、これについては、その借りたり貸したりしている間については利子をつけないというお約束になっているわけでございます。
 ただ、交付税の特別会計に今約五兆七千億の借入金がございます。これは、昭和五十九年度の借入金を取りやめるときに、約その倍の借入金が特別会計にございましたけれども、そのときに国が負担していただく分は国の方に引き取っていただいて、特別会計の方に残るのは、元利償還いずれも地方で負担をするというお約束になっておりますので、この分だけは利子を地方が負担するということになりますけれども、それ以外のものにつきましては晩期としてお互いに利子をつけるというようなことはしないでいくというような取り扱いになっているわけでございます。
#55
○高杉廸忠君 ところで、先ほどの国全体の一兆一千七百億円のうち、厚生省所管分、これはどの程度になるんですか。
#56
○政府委員(北郷勲夫君) 厚生省関係は大体経常経費に入るわけでございますが、経常経費六千百億円のうち、厚生省所管分は五千百六十九億円でございます。
#57
○高杉廸忠君 五千百六十九億円ですな。次に、児童扶養手当給付費の補助率引き下げについて伺うんですが、まず第一に児童扶養手当給付総額、これは幾らか、それから国の負担金、これは幾らか、三つ目、補助率引き下げ分、これについては幾らになるのか、伺います。
#58
○政府委員(坂本龍彦君) まず、児童扶養手当総付費総額でございますが、これは昨年の改正の以前の認定を受けた人、あるいはその後の新規の認定を受けた人も含めまして、六十一年度では二千七百二十六億円と見込んでおります。
 次に、国の負担額でございますが、これも六十一年度は二千六百十七億円でございまして、これにつきましては、昨年改正以前の既認定者分が二千三百六十二億円、それから昨年の八月以降の新規認定者分についてが二百五十五億円となっております。
 第三に、今回補助率を八割から七割に引き下げることによります影響額でございますが、これにつきましては、六十一年度三十六億円と見込んでおります。
#59
○高杉廸忠君 児童扶養手当の補助率改定というのは昨年行われたばかりなんですね。その性格についても論議を見ているところでありますけれども、改めて社会保障上の位置づけについて、ぜひ大臣から所見をいただきたいと思いますし、もう時間がありませんから結論的に申し上げますと、今回の補助率、これを十分の八から十分の七に引き下げていますけれども、これはもちろん財政再建下の暫定的な措置、こういうふうに理解していいのか。私はやっぱり補助金等特別委員会でこれからも十分な論議をしていかなきゃならないと思うんですが、補助金問題検討会、これについてはどういうような議論が行われたのか、これまたあわせて伺いたいと思います。
 したがって、制度の経緯やその性格から、私は、今後とも国の負担割合については生活保護に準じたものとして、補助割合についても国の責任の度合いを考慮して、原則であります十分のへこの負担については厚生大臣、ひとつ堅持をしていっていただきたい。強く要請をするわけであります。これらについての大臣の所見もあわせて伺います。
 制度の問題は、全国民に共通した公平と平等が求められるものであると思うんです。今後とも機関委任事務ということにすることが適当であるかどうか。この点も十分踏まえまして、私はこれからも補助金等の特別委員会で十分論議をしていかなきゃならないと思いますが、厚生大臣のこれらに対する取り組みの姿勢、所見を伺い、さらに私は、今までの審議を通じて環衛法においても要請をいたしました。具体的な児童手当の問題については、同僚の糸久委員からこれから十分論議があると思いますから、大臣のそれらに対する所見を伺って、私の質問を終わりたいと思います。
#60
○国務大臣(今井勇君) まず、補助率の問題でございますが、昨年の児童扶養手当法の改正におきましては、母子福祉年金の在来の補完的な制度として発足しましたこの制度の性格を見高しまして、母子家庭の生活の安定と自立の促進を通じまして、児童の健全育成を図ることを目的とした純粋な福祉制度というものに改めたものだと私も理解をしておりますし、そのとおりだと思っておるわけでございます。
 そこで、今の十分の八の問題でございますが、児童扶養手当に関します国の負担割合につきましては、補助金問題検討会の報告書におきまして、「制度の経緯やその性格に鑑み、」「生活保護に準じたものとすることが適当である。」、こうされておるわけでございまして、生活保護につきましては、三年間の暫定措置として十分の七と設定したところでありますが、その後のあり方につきましては、改めて大蔵、自治、厚生の三大臣が協議して定めよう、こういうことでございますので、私どもにいたしましては、この趣旨を踏まえてやっぱり対処をしなきゃならぬと思っておるわけでございます。
 それから機関委任事務のことにつきましては、私は、こういうものにつきましては国がやはり責任を持ってやるべきものじゃないかなという感じを狩っておるものでございます。
#61
○糸久八重子君 昨年、本法が大幅に改正された後、広島のお母さんからの便りが届いたわけです。内容を簡単に紹介させていただきます。
 母子寡婦連合会の研修会が開かれ、その中で、「東京や大阪ではサラ金取りたてから逃がれるための擬装離婚があり、これが児童扶養手当の切り捨てにつながった。」と厚生省から言われたと、母子連合会長さんが淡々と話された。思わず頭に血がのぼり、腹立ちで胸がおさまらず、話が耳に入らぬ状態であった。
 この母子連合会の会長さんは話の前の方で、″この中に老後にそなえて貯金をしている人がありますか″と尋ねられたが誰も手を挙げなかった。もちろん参加者全負が貯金しないわけはないだろう。しかし、その瞬間、シーンと水を打ったようになった会場の雰囲気からも、老後どころではない母子家庭の実態が浮き上った感じだった。
 私は昨年の児童扶養手当の改悪で一万七千円手当が引下げられてしまいました。離婚後十一年、ガムシャラに働いてやっと経済的に安定し、精神的にも子供へ余裕をもって接することができるようになったと、安堵した矢失のことであった。
 意を決して手を挙げて私は言いました。「老後にそなえての精神的自立といわれても、まず食べて生活していかなければ、精神面を考えるゆとりさえありません。サラ金取り立てのための擬装離婚が児童扶養手当の切り捨てにつながったといわれるが、ごく一部の人を例にとって、まじめに生きる多くの母子家庭をおしはかってほしくない。」私は声をふるわせて訴えた。というお手紙でございます。
 そうでなくても風当たりが非常に強い母子家庭の母親が、どんなにつらい思いで生きているかということがおわかりではないかと思います。母と子が生きみためには、所得の保障がどうしても必要だということをまず前置きをいたしまして、児童扶養手当法の改正案についての質問に入らせていただきたいと思います。
 今回の改定の引き上げ幅につきましてですが、特別児童扶養手当、障害児福祉手当、経過的福祉手当の引き上げ率は二・七%です。そして特別障害者手当は三・八%の引き上げとなっております。児童扶養手当の引き上げ幅はわずかに二・一%と非常に低率でございます。金額でも、全額受給者で七百円、一部停止者で五百円という改善にとどまっておりますけれども、その理由を説明していただきたいと思います。
#62
○政府委員(坂本龍彦君) 今回御提案いたしております児童扶養手当の引き上げ率は二・一%相当となっておりまして、これは考え方といたしましては、昭和六十年の消費者物価上昇率を考慮したものでございます。一方、特別児童扶養手当と他の諸手当につきましては、これは物価の動向や過去の引き上げの経緯などを踏まえまして改定をいたしておるわけでございます。
 児童扶養手当の引き上げ幅を六十年の年間の消費者物価上昇見合いといたしましたのは、昨年この児童扶養手当制度について大幅な改正を御審議いただいて、国会でもいろいろ御議論いただいた末、昨年の八月から新しい制度として施行されたわけでございます。そういうことで、福祉政策としての新しい児童福祉手当というものが昨年八月から実施され、その昨年の八月時点における給付の額が三万三千円と決められたわけでございまして、その後の物価の上昇等の数字を勘案いたしまして、先ほど申し上げました六十年の消費者物価上昇率二・一%相当の引き上げを行うことが妥当であると考えた次第でございます。
#63
○糸久八重子君 特別児童扶養手当と障害児福祉手当、それから経過約福祉手当の引き上げ率の二・七%というのは、六十一年度の老齢福祉年金等の改善幅を考慮したわけですね。そして、特別障害者手当については五十九年度の二万円に対するスライドであったと思います。
 しかし、今の御説明によりますと、児童扶養手当は六十年度物価上外率の二・一%に見合うものである。ちょっとその辺の納得がいきませんし、それから目的の、先ほど大臣の方からも、この前の法改正の内容のことについての御説明がありましたけれども、確かに改正前の法の目的というのは、児童の福祉の増進であり、本来的権利者は児童であったわけですけれども、改正後の同部としては、家庭生活の安定と自立の促進に寄与するということであって、児童の福祉の増進は二次的な波及効果にすぎないとされてしまって、その本来的な権利者も児童から家庭の責任者に変更してしまった。つまり児童扶養手当制度は、子供の成長発達権を保障するためのものを無視してしまって、最低水準の生活保障制度に性格変えをしてしまったということに、やはり大きな問題があるのではないかと思います。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですけれども、現在でも低額である手当、しかも、昨年の法改正で一部支給停止制度も導入されて、所得制限額も大幅に引き下げられてしまった。こうした大変厳しい状況の中で、福祉年金を大幅に下回るアップ率しか認められないということは、母子家庭の福祉を図るための制度と言えるのかどうか、率直な大臣の御意見をお伺いさせていただきたいと思います。
#64
○政府委員(坂本龍彦君) 私から、まず事務的な考え方についてもう一度御説明させていただきます。
 年金等の引き上げの関係は、私、直接担当しておりませんので、直接のお答えということはいかがかと思いますが、従来から年金制度というものはございまして、いろいろと毎年の金額改定について、児童扶養手当とは別のいきさつがあったというように承知しております。児童扶養手当は、従来の母子福祉年金の補完的制度から、昨年純粋の福祉制度になりまして、新しい福祉制度としての発足をいたしましたのが昨年の八月でございます。そういう意味で、新しい時点からの給付額の検討という問題になったわけでございますので、昨年の物価上昇率というものを反映させるということが妥当であると考えておるわけでございます。
 なお、この制度の目的等につきましても、やはり児童の健全育成ということを目的としているわけでございますので、目的なり趣旨なりが従来に比べて後退したというようなことは決してないというように考えておる次第でございます。
#65
○国務大臣(今井勇君) 私も、この問題につきましては精いっぱいの努力をいたしたということをまず申し上げたいと思うわけでございますが、極めて財政の厳しい折からでありますので、今のお話でございますと、御満足のいかないというお話でございますが、気持ちとしては、少なくも努力をしたというふうに御理解をいただかざるを得ない立場でございます。
#66
○糸久八重子君 大臣は、社会保障とか福祉に大変造詣の深い方と承っておるわけですけれども、精いっぱいの努力でこの程度ということは大変残念だと、そう思うわけでございまして、少々失望しておるわけですけれども、そこはやはり大臣が実力を発揮なさるところではないかと思うわけでございます。
 そこで、事務当局にお伺いしたいのですけれども、母子世帯の収入状況、生活実態等は一般の世帯と比較してどのような状況にありますでしょうか。また、特に死別母子世帯と離別母子山帯を比較した場合の収入状況はどうなのか、御説明をしてください。
#67
○政府委員(坂本龍彦君) 私ども昭和五十八年に全国母子世帯等の実態調査をいたしました。それによりますと、母子世帯の数は七十一万八千百世帯でございまして、年間平均収入、これは時点としては昭和五十七年でございますが、二百万円ということになっております。そのうち死別による世帯につきましては平均が二百四十万円、それから離別による世帯は平均百七十七万円、こういう結果になっておるわけでございます。
 なお、一般世帯の平均は大体四百四十万円程度ということになっております。
#68
○糸久八重子君 母子家庭の収入は、今おっしゃられましたとおり、一般世帯のまず半分以下ですね。生活のゆとりも大変乏しいと。その上、同じ母子世帯同士を比較した場合でも、離別世帯の方が大幅に死別世帯の収入を下回るという母子家庭、わけても離別母子世帯の置かれている大変厳
しい状況が今明らかになったわけですけれども、それでもなお大臣は、今回の引き上げ程度でよいとお考えでしょうか。御認識と来年度以降の手当額の引き上げについての御覚悟をお伺いしたいと思います。
#69
○国務大臣(今井勇君) おっしゃいますように、私も、この手当の性格からいたしまして、できる限りの引き上げというものを図りたいという気持ちは全くあるわけです。したがって、今後ともこの手当の趣旨が生かされもようにできるだけの努力をしてみたいというふうなことを今申し上げる以外、ちょっと適切な表現がないわけでありますが、少なくも福祉の問題について、私がかねがね申し上げているような気持ちをここでもう一度、何と申しましょうか、再確認を私も自分自身にいたしまして、今後とも努力をしてまいりたいというふうに御返答申し上げるところが精いっぱいでございます。
#70
○糸久八重子君 生活のゆとりのない母子家庭ともども、大臣の過大な御努力に対しての期待をしていきたい、そう思うわけでございます。
 次に、児童扶養手当に関する所得制限の問題についてお伺いをしたいと思います。
 本法律の今回の改正については、社会保障制度審議会の答申、これは六十一年の一月三十日に出ているわけですけれども、その中に、「今回の児童扶養手当に係る所得制限の改定については疑問なしとはしない。」と指摘してありますね。これは一体何を意味しているのでしょうか。また、どう解釈をなされていらっしゃるのでしょうか。
#71
○政府委員(坂本龍彦君) 制度審議会の答申のなお書きでございます。私どもは、この答申をいただきまして、「なお、今回の児童扶養手当に係る所得例限の改定については疑問なしとはしない。」という、こういう文章でございますから、これ以上の審議会からの特に御意見というのは具体的に出ておりませんので、こちらでいろいろと審議会のお考えを推測するということになるわけでございますけれども、所得制限の問題ということになりますと、いろいろ考え方がございまして、どの程度改定をしていくかということについては、幾つかの考え方に分かれるということもあり得るわけでございます。
 私どもは、今回児童扶養手当の所得制限につきまして、二段階になっております一つは三百万円、これを三百七万八千円に引き上げると同時に、もう一つの百七十一万円の方は据え置いておるわけでございます。
 考え方としては、百七十一万円の方は、昨年の制度改正のときも、所得税の非課税の限度額というものを基準にいたしまして、全額支給は、所得税の課税対象にならない程度の所得の方、そして一部支給停止は、所得税を納めておる方のうち、大体帆柱国民が平均的な生活水準と考えておるレベル、そこまでの間の方に一都支給という考え方で進んできております。
 そういうことで、三百万円の方は、現在の時点での見直しを行いまして三百七万八千円にいたしましたが、百七十一万円の方は、所得税の非課税の限度額が変わっておりませんので、この金額を踏襲したわけでございまして、この考え方について御疑問があるのかなと、こういう私どもは理解を持っておるわけでございます。
 しかし、私どもとしては、一応今回の所得制限額については、今申し上げましたようなことで設定をさせていただきました。したがって、今後所得制限額の設定に当たりましては、今回制度審の御答申で御疑問があったということも十分認識しながらまた検討していきたい。こう考えておる次第でございます。
#72
○糸久八重子君 今、上限の三百万、それから全額支給される制限額の百七十一万の据え置きについての御説明があったわけですが、そうしますと、本来全額支給されるはずの人が一部支給停止を余儀なくされてしまうだろう。そして月額三万三千七百円となるはずの手当のうち、一万一千二百円がカットされてしまう。母子世帯の所得の実態からしますと、百七十一万円が据え置かれたために、一部支給停止をされる者というのはかなりの数になるのではないかと予想されるわけですけれども、どのくらいの者が影響を受けることになりますでしょうね。
#73
○政府委員(坂本龍彦君) 所得制限額百七十一万円の据え置きによって、全部支給から一部支給になる方の数という問題でございますが、大変各人の所得の動向というものがまちまちでございますから、なかなか正確な数字というのは、これは推計することは難しいわけでございますけれども、私どもが従来からの母子世帯あるいは児童扶養手当の受給資格者、こういった人たちについての所得分布等の推計から判断いたしまして、現在、全部支給、一部支給を含めまして、受給資格者全体で約六十五万人程度でございますが、この六十五万人の一%程度、おおむね六千五百人程度が一部支給停止を受けることになるのではないだろうかと推計をいたしております。
#74
○糸久八重子君 六十一年度の百七十一万円未満の非課税世帯が母子家庭の大体八四%くらいになるということも伺っておるわけですけれども、そういうことからしますと、今の御答弁は余り少ないのではないかというような気がするんですね。ですから、据え置きをされたために恐らくもっと多くの人たちが一部停止になるのではないかというふうに考えられるわけですけれども、もう一度御答弁をいただけますか。
#75
○政府委員(坂本龍彦君) 推計がなかなか難しいわけでございますので、正確な数字というのは理論的にもなかなか出にくいわけでございますが、六十年度の予算における分布率と、六十一年度予算における分布率とを比較いたしますと、大体一%前後の差ではないだろうかというふうに考えているわけでございます。
 なおこれは、先ほど申しましたように、受給資格者数全体に対する割合でございますから、所得額が少し高いことによって、全部、支給停止を受けている方を含めて、受給資格者と見ての計算でございます。
#76
○糸久八重子君 こういうことで、例えば手当の打ち切り等がされたような場合には、これは手当の打ち切りだけで済まないで、例えば修学援助金、そういう修学援助金の打ち切りにも連動するわけですね。ですから、影響は非常に大きくなって、やはり生きる希望を失う人たちも多くなるのではないかなと、大変私は心配をするわけでございます。
 所得制限の限度額というのは、これは政令事項であるわけですから、所得税非課税の水準とは関係なく、最帆でも支給率が維持できるレベルにまで引き上げるのが私は当然だろうと、そう思うわけですが、今の制度審の指摘とか、それから一部停止者が増大する結果となることに、恐らく多くなるんじゃないかと私は予想するわけですけれども、そういう結果となることについて、大臣、どのような所感をお持ちになりますか。
#77
○政府委員(坂本龍彦君) 所得制限をどうするかということは、確かに考え方としてはいろいろあるわけでございますけれども、私どもは、今回新しくなりました児童扶養手当制度、このスタートに当たりまして、所得制限二段階を導入して新しい制度といたしましたときに、全額支給については、やはり福祉政策ということで他の一般の世帯の方等の均衡も考慮し、所得税の課税対象にならない程度の所得の方には全額支給という考え方で整理をいたしておりますので、今回もそういう考え方を引き継いでおるわけでございます。
 なおまた、母子世帯の方に対するいろいろな施策は、この手当以外にもあるわけでございまして、母子福祉資金の貸し付けという面につきましては、年々この原資も追加をいたしまして、資金の貸し付けを必要とされる方が利用できるようにいろいろと私ども努力をしておるわけでございまして、そういった面も含めて、総合的に母子家庭対策というものは今後とも充実をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
#78
○糸久八重子君 関連してお伺いしたいんですけれども、政令で決められることになっている停止額がなぜ一万一千二百円なのか。せめて停止額の圧縮ぐらいは可能ではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#79
○政府委員(坂本龍彦君) 現在の支給額は、全額支給の場合三万三千円、一部支給停止の場合二万二千円ということでございまして、この金額に先ほど申し上げましたような六十年の消費者物価の上昇率、これを掛けて三万三千七百円と、それから二万二千五百円という金綱を設定したというのが考え方でございます。
#80
○糸久八重子君 私、先ほど質問いたしましたけれども、停止額の圧縮ぐらいはできないのか。その辺はいかがですか。
#81
○政府委員(坂本龍彦君) 昨年の八月にスタートいたしました新しい制度におけるこの二段階の給付額を、昨年の物価の上昇度合いを考えまして、少なくとも物価に対する実質価値を維持したいという考え方で、それぞれ支給額について物価上昇程度の引き上げを行うということにしたわけでございます。
 また同時に、改定の時期も、従来は八月あるいは六月といった時点でございましたけれども、今回は六十一年四月からに早めて実施をすることにいたしておるわけでございます。
#82
○糸久八重子君 記録によりますと、ちょっと古いんですけれども、五十四年四月九日、衆議院の社労委員会で国民年金法等の一部を改正する法律案が審議をされたときに、大原代議士が、手当を高校卒業時まで支給せよと追及して、当時の厚生大臣、橋本厚生大臣ですが、大臣は検討すると約束をいたしました。そして与野党一致で、「母子福祉年金、児童扶養手当の支給要件となる子の年齢の「満十八歳未満」を「高等学校卒業までの間」とするよう検討すること。」という附帯決議がなされているわけです。
 六年間経過をした中で、この問題についてどう検討し、どう対応なされたのか、お伺いをしたいと思います。
#83
○政府委員(坂本龍彦君) お尋ねの支給期限を高校卒業までということにつきましては、これは児童扶養手当以外にも関連する制度がございますけれども、いろいろ今日まで検討をしておりますが、この実施については困難であるというのが結論でございます。
 なお、児童が高校在学中に十八蔵に達したことによって児童扶養手当を受給できなくなるというケースもございますから、その場合につきましては、母子福祉資金の中の修学資金において必要な手当てを講じるということで、直接ではございませんけれども、関連した施策を実施しているところでございます。
#84
○糸久八重子君 高校花学中、途中で打ち切られる、それは修学資金でということは、これはこの前の本法改正のときに私もお伺いして、同じような答弁で少しも前進がないと、大変残念に思うわけですけれども、やはり途中で打ち切られることによって高校を続けていくことが困難になるという家庭もあるわけです。ですから、そういう意味では今後とも十分に検討をしていっていただきたい、そう要望いたしておきます。
 次に、障害基礎年金と児童扶養手当との関係についての御質問をさせていただきたいと思います。
 年金法の大幅改定によりまして、障害基礎年金に子の加算が行われるようになったわけですが、この内容について御説明をしていただきたいと思います。
#85
○政府委員(吉原健二君) 従来、国民年金の障害年金につきましては、福祉年金も同じでございますけれども、子の加算というものはなかったわけでございます。
 先般の改正におきまして、障害福祉年金も拠出制の障害年金も合わせて障害基礎年金ということに一本化されたわけでございますけれども、その障害基礎年金には、十八歳未満の子供について、第二子までは一人について月額一万五千円、第三子以降につきましては一人につきまして月額五千円の、これは五十九年度価格でございますから、六十一年度はそれよりも若干高い金額になっておりますけれども、加算がつくことになったわけでございます。
#86
○糸久八重子君 第一子の子の加算額ですね、月額一万五千円はどういう基準で決められたのでしょうか。
#87
○政府委員(吉原健二君) 基準と申しますか、子の要件でございますけれども、年齢が十八蔵未満、それから障害を有する子については二十歳未満ということになっておりますし、障害基礎年金の受給権が発生した時点におきまして、その受給権者によって生計を維持されていた子について加算が行われるということでございます。
#88
○糸久八重子君 一万五千円というその金額についてですね、どういうことで決められたのかと、そう御質問申し上げたんですが。
#89
○政府委員(吉原健二君) 子の加算とか配偶者加給をどういった考え方で金額を決めるか、いろいろな考え方があろうかと思いますけれども、従来厚生年金等におきまして、配偶者がおられる場合の加給が行われていたわけでございます。配偶者加給とそれから子についての加給が行われていたわけでございますけれども、配偶者加給の方が一万五千円だったわけでございます。今回、障害基礎年金の子の加給につきましても、従来の配偶者加給に見合った一万五千円の、いわば高い加給をつけることにしたわけでございます。
#90
○糸久八重子君 一万五千円というのは、児童扶養手当の半額以下という、非常に低額な金額ですね。そういう意味では大変不満足なわけですけれども、障害母生家庭と夫婦とも障害者の世帯に児童扶養手当が支給されなくなった理由は何でしょうか。
#91
○政府委員(坂本龍彦君) 児童扶養手当は、従来老齢福祉年金、母子福祉年金等と福祉年金との併給が行われておりましたけれども、今回の年金制度の改正によりまして、併給の制度が変わったというよりは、むしろ福祉年金が、母子福祉年金と小、あるいは障害福祉年金そのものがなくなりまして、それぞれ基礎年金の方にかわったわけでございます。この基礎年金というのは、いわば拠出制の年金と考えてよろしいわけでございまして、児童扶養手当は、従来から拠出制の年金とは併給をいたしておりませんために、今後は、児童扶養手当と例えば障害基礎年金というものとは併給が行われなくなると、こういうものでございます。
#92
○糸久八重子君 障害基礎年金の受給権取得後に妊娠をして子供が生まれた場合に、どうして子供の加算がされないのでしょうか。受給権取得後に加算が行われなくなると、既に障害者である人から生まれた子というのは、すべて加算の対象外となるわけですけれども、このことについてはどうお考えですか。
#93
○政府委員(吉原健二君) 子の加給の条件につきまして先ほどお答え申し上げましたけれども、あくまでも年金といいますのは、その事故が起きた時点、つまり、障害者につきましては障害が起きた時点におきまして年金の受給権を取得する、その時点における状態を前提に、いわば所得保障をしようという考え方がもとになっているわけでございますので、あくまでも障害年金受給権発生の時点における子供さんについての加給が行われるわけでございまして、その後新しく子供がふえたとか、あるいは養子を迎えたというようなことによって子の加給をふやすということは、年金の場合にはなかなかできないということになっているわけでございますし、どこの国の制度におきましても、そういう取り扱いに年金の場合にはされているわけでございます。
#94
○糸久八重子君 子の加算は、障害基礎年金受給者によって生計を維持している場合の十八歳未満の子供、そして二十歳未満の障害者の子に支給されるとあるわけですけれども、このことは世帯単位に子の加算がされるのでしょうか。
 例えばこういう場合です。夫婦ともに障害基礎年金受給者の場合、その世帯に子の加算が一万五千円されるのか、それとも夫婦ともそれぞれに出されるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
#95
○政府委員(吉原健二君) 世帯単位か個人単位かという御質問でございますと、考え方としては、新しい制度におきましては個人単位の考え方をとっているわけでございまして、あくまでも障害基礎年金の受給権を取得した時点におきまして、その受給権者によって生計を維持されていた子があるときには、その子供について加算がつくということでございまして、具体的にいろんなケースがあろうかと思いますけれども、そういう要件に該当する限りにおきましては、夫婦とも障害基礎年金を受けておられる場合に、それぞれに子の加給がつくということはあり得るわけでございまして、逆に、一方の方にしかその加給がつかないということもあり得る。あくまでもそれぞれの障害某礎年金が発生した時点における判断でいろいろ違いが出てくるということてございます。
#96
○糸久八重子君 確認をいたしますけれども、六十一年の四月一日以前に子供がいる障害指の夫婦の家庭、その家庭には夫にも妻にも子の加算がされるということですね。
#97
○政府委員(吉原健二君) 新しい制度におきます障害基礎年金の受給権が発生するというのは、既に障害福祉年金を受けておられた方につきましては法律が施行になりました昭和六十一年四月一日の時点でございまして、その時点において先ほど申し上げました子の加給要件に該当する場合には、それぞれの方について子の加給がつくということになります。
#98
○糸久八重子君 経過措置の児童扶養手当はどのような場合に支給をされますか。
#99
○政府委員(坂本龍彦君) その前にちょっと、私先ほど御答弁の小で、誤って母子福祉年金と児童扶養手当が併給されることになっていたようなことを申し上げたように思いますので、その点は、母子福祉年金との併給ということは従来からなかったという点について、訂正をいたしまして、おわびをいたしたいと思います。
 それで、今のお尋ねの件でございますけれども、経過措置でございます。経過措置は、父が障害福祉年金を受けておりまして、同時に児童扶養手当も支給されておつたという家庭について、父の障害福祉年金が今度は障害基礎年金にかわる、そのときに子の加算がつくということになるわけでありますけれども、従来から父の年金における子の加算の対象になっている児童に対しましては、児童扶養手当の支給ができないということになっておりますので、今風の改正によって児童扶養手当は支給ができなくなるわけでございますけれども、この制度改正に上って、前後で児童扶養手当が支給されなくなることによっていろいろと支給額そのものについてかなりの変動が考えられるわけでございます。そういう意味で、従来から父の障害福祉年金と児童扶養手当を支給しておられた家庭につきましては、その金額が減らないように、経過的に父の年金の加給額と児童扶養手当額との差額を支給していくというのがこの経過措置でございます。
#100
○糸久八重子君 従来の支給額の確保と、それから夫が障害者である妻の期待権保護のためと考えられるわけですけれども、どうして女性障害者には支給されないのでしょうね。女性障害者の母の期待権は保護されないのでしょうか。
#101
○政府委員(坂本龍彦君) 年金との併給関係はちょっと複雑でございますけれども、父の年金と児童扶養手当の関係、それから母の年金と児童扶養手当の関係と、従来から取り扱いが異なっております。
 父の場合には、父の年金というのは本来父自信の生活のための年金でございますから、母子生活までは本体部分としては対象になっていない。しかし、加給がつきますと、その加給は母子の生活に関連した部分ということになるので、児童扶養手当は支給されないということでございます。
 一方、母親に対する年金ということになりますと、それは、母親とその子に対する生活のための年金ということになりますから、拠出制の年金の場合には、母の年金と児童扶養手当というものは併給ができない、こういうような姿になってまいるわけでございまして、父親としての年金の受給権というものと、母親としての年金の受給権というものが、子に対する関係においては従来から別のものとして扱われておりますので、今回も同じ考え方に基づいて、父親の場合に経過措置を設けて金額の激変というものを防止したわけでございます。
 なお、母親に対して障害基礎年金が出る場合には、児童扶養手当の支給を停止しても金額が減ることがないというような仕組みになっておるわけでございます。
#102
○糸久八重子君 年金において、父親の受給権と母親の受給権、父と母の扱いは違っているんだと言うんですけれども、やはり世帯をつくっている場合に、それは夫婦である場合には父親というのはわかるわけですけれども、母子家庭の場合には母親しかいないわけですね。そういう意味からいうと、やはりそういう年金の考え方というのは従来の父系中心主義ではないかなという、大変疑問があるんですけれどもね。
#103
○政府委員(坂本龍彦君) こういうような考え方ではないかと私は思うんです。
 母子世帯の場合には、子供が一人の場合は母と子という二人世帯でございます。そこへ母の年金が出れば、その二人の生活というものをその年金で見るということで児童扶養手当は支給されないわけです。父が障害の場合には、父と母と子という三人世帯になるわけでございますから、父の年金というのは父だけの生活を見る、加給は別といたしまして、そういう性格の年金である。したがって、母子に対する給付というものはその段階では何もないということになりますので、わかりやすい例で申しますと、父、母、子という三人世帯と、母と子という二人世帯の場合とでは、扱いが異なってもそれはよろしいのではないかというように考えるわけでございます。
#104
○糸久八重子君 これまで厚生省は、専ら、障害基礎年金に子の加算がつくようになるので児童扶養手当との併給は行われないと宣伝をしてきたわけです。しかし、子の加算がされるのは障害基礎年金受給者のごく一部でしかないわけですはね。つまり、二十蔵以上で子のある障害者、それから四月一日現在で二十歳未満で妊娠をしている障害者または子がある場合ということなので、やはりごく一部に限られてしまうのではないかと思いますけれども、各地の広報などを読む限り、障害年金受給者には子の加算がつくと理解してしまうような広報活動がされているわけなんですね。
 例えば、東京都の福祉年金のパンフについては、これは六十年の福祉年金パンフなんですが、障害基礎年金では、十八歳未満、二十歳までの障害者の子を扶養しているときには子の加算があります。それから、町田でことしの四月に出されました「未来に向けて新しく変わるあなたの国民年金」というパンフの中では、やはり十八歳未満、それから二十蔵の障害者の子と生計維持関係にある人には、いろいろ上の方に手当の額が書いてありまして、「上記の額に子の加算を加えた額」というふうに書いてありますと、単純に考えると、どうしても子の加算がつくというふうに判断してしまうんですね。こういう誤って見られるような広報活動がされているわけですけれども、それに対してどのように認識していらっしゃいますか。
#105
○政府委員(長尾立子君) ただいまの先生の御指摘でございますが、年金の制度についての広報をいたしますときに、正確にかつわかりやすくといいますか、非常に簡潔に広報していくということは大変に難しいと思うわけでございます。
 今、先生御指摘のように、確かに受給権発生時ということが子供さんの加算が行われるということの要件になっているのは、制度上、年金制度はそういう仕組みになっておるわけでございますけれども、今回私どもが具体的に加給の事務をいたします場合には、先ほど局長からも御説明をいたしました従来の障害福祉年金受給者の方、大体この方が七十万人ほどおられるわけでございますが、この方々がすべて障害基礎年金の受給権者として新たに四月一日に発生をするということでございまして、この方々の加給は今度初めてつくわけでございます。こういった方々に加給のための
届け出をお願いしたいということが私どもといたしましては非常にPRの主眼でございますので、こういうようなことを書かしていただいたということでございます。
 確かに、先生の御指摘のように、今後の方、新たに障害年金をお受け取りになる方、年間にいたしますと数万人の方がおられるわけでございますが、こういった方々を考えますと、今のような誤解があるということは御指摘のとおりと思いますので、その点は注意をさしていただきたいと思います。
 年金関係の広報につきましては、そういう意味で正確さということ、先生の御指摘だと思いますが、正確な表現をできるだけわかりやすくということを留意してまいりたいと思います。
#106
○糸久八重子君 障害基礎年金に一本化、拠出制、無拠出制年金の格差是正というのは、一九八一年の国際障害者年の「完全参加と平等」の理念に基づいて、障害者の所得保障を充実させるものとして行われたはずであります。ところが、児童扶養手当との併給制限によりまして、今後、子供を持つ障害者の世帯では、所得は充実するどころか、現行制度より著しくダウンをしてまいります。特に障害者を母とする母子家庭では、福祉手当の廃止に伴いまして、特別障害者手当の支給対象にならない場合には障害基礎年金の六万二千五百円でしかないわけですね。ですから、改正前ですと、障害福祉年金が三万九千八百円、福祉手当が一万一千二百五十円、児童手当が三万三千円で、合計八万四千五十円であったものが、今後は六万二千五百円でしかない。だから、子供一人の場合には二万一千五百五十円、子供二人の場合には二万六千五百五十円のダウンになってしまうということになるわけですね。
 子供のある健常者の女子が障害基礎年金受給者となった場合には、子供の加算がつきますね。そして、二十歳前から障害者であった者が今後子供を産んでも子の加算はされない。つまり、障害基礎年金における子の加算というのは、子のいる健常者が障害者になったときに行われる育児保障であって、既に障害者である者にとっては、これは無縁なものですね。小さいときから障害者である人たちにとっては、児童扶養手当というのは唯一の育児保障であったわけです。新しい制度で、子の加算のない受給者が男である場合には、妻に児童扶養手当が支給されて、そして女性が受給者である場合には、子の加算も児童扶養手当も支給されない。これでは女性障害者に子供を産むなということになるのではないのでしょうか。女性の障害者から生まれてくる児童をこれでは不当に差別するものではないかと、そう思いますけれども、障害者に対する育児保障をどのようにお考えなのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
#107
○政府委員(坂本龍彦君) 今回の年金制度の改正に伴う児童扶養手当と年金制度の併給の問題でございますけれども、先ほど申し上げましたように、従来から拠出制年金と児童扶養手当は併給をしない。拠出制年金というのは、いわば一本立ちの年金いうことで、これは所得保障を目的とするものでありますから、これに対して児童扶養手当というものは併給をしないという大原則があったわけでございます。そこで、障害福祉年金というものがなくなって障害基礎年金になったことによって、これは他の拠出制の障害年金、例えば厚生年金の障害年金と同じように併給ができなくなったと、こういう形でございます。
 いろいろと、そのケースによって支給額に差はあるということは考えられるわけでございますけれども、少なくとも従来児童扶養手当と障害福祉年金を受けていた方については、子の加算ということによって金額が減るということはないようになっておりまして、新しく今後年金を受けられる方の場合に、具体的なケースとしては、従来の制度に比べると金額が低い金額になるというケースはあろうかと思います。しかし、それは従来から拠出制年金と児童扶養手当の併給の基本的な問題としてあったわけでございまして、今回特にこの問題というものを、新たに母子世帯に対して不当に対策を低くするというような形で持ち込んだというわけではないわけでございますので、御理解をいただきたいと思っておるわけでございます。
#108
○糸久八重子君 御存じだろうと思いますけれども、ここ数年来、かなり熟度の障害者が地域で暮らしたり子供を産み育てるような状況になってきております。これらの世帯においては児童扶養手当がもう唯一の育児保障なんですね。このような現状から見ますと、障害基礎年金と児童扶養手当との併給制限というのは、障害者の実情を無視した育児保障の後退であると思うわけです。だれでもが安心して子供を産み、そして育てられるような社会をつくるために、子の加算のない女性障害者の母子家庭またはそれに準ずる世帯に対しては、早急に障害某礎年金と児童扶養手当の併給を認めるようにすべきであると思いますけれども、いかがでしょうか。
#109
○政府委員(坂本龍彦君) 年金制度と関連する手当等の諸制度との併給問題につきましてはいろいろな面があるわけでございまして、私どもとしては、従来からの拠出制年金と児童扶養手当との関係というものを前提にして現在の制度を立てておるわけでございます。この併給問題というのは、非常に多くに関連する問題でございますので、今後各制度間の均衡の問題とか、あるいはそれぞれの目的なり制度の立て方、そういったようなものを十分に勘案しながら、慎重に検討をしていく必要があろうかと思っております。
#110
○糸久八重子君 年金制度との関連がこれは深いわけですから、なんですが、しかし、これは厚生省の中で考えられるわけでしょう。例えば厚生省と労働省で考えるとかというような問題ではないわけで、やはり厚生省の中で十分この問題を早急に検討していただきたいということを強く要望したいと思うわけです。
 それでは、問題を少々変えまして、児童扶養手当の申請によって支給対象者であるかどうかということを判断するために、児童及び母の現況を最低限知る必要があるわけですけれども、その調書を提出することについて、都道府県にどのように指導をしていらっしゃいますでしょうか。
#111
○政府委員(坂本龍彦君) 児童扶養手当の支給に当たりましては、法律に定められた条件に該当するか否かを都道府県の段階で判定をいたすわけでございますので、私どもとしては、各都道府県ごとに正確な判定ができるように、各種のデータと申しますか、必要な事項を記載した届け書を提出していただいて、必要があれば事実調査もいたした上で正確な判定を行って支給決定をするようにというような指導をしておるわけでございます。
#112
○糸久八重子君 厚生省としては、各都道府県にはモデルのようなものを示して指導をしていらっしゃるのですね。
#113
○政府委員(坂本龍彦君) 省令に定められるところによりまして通知を出しておりますけれども、様式等につきましてはある程度各都道府県ごとに弾力的に運用しているという面もございます。
#114
○糸久八重子君 現在、東京都で行っております調書の内容というのは、必要以上にプライバシーを侵害しているし、部分的には二重の手間にもなっているわけです。申請時だけでなくて、現況期時にも、未婚の母子の調書とか遺棄調書とかを提出させているという現状があるわけですけれども、このことの指摘は、三月二十日の衆議院での審議でも明らかにされているわけですけれども、事務処理の短縮とか利便等も考えれば、必要最小限にとどめるべきではないかと思います。
 継続の場合の未婚の母子調書を、大阪市とかそれから広島市のような大都市でも必要としないところもあると聞いているわけです。東京杉並に住むAさん、これは衆議院の論議の中であったと思いますけれども、この方は、現況届時の未婚の母子調書の内容に大変に憤りを覚えて、そして白紙提出をしたことで約十カ月間支給停止になっているわけですが、二月十九日の都の交渉の中では、調書の基準については検討するということだったわけですが、まだ結論が出ていないわけで
す。国として、Aさんに児童扶養手当が早急に支給されるように、東京都を指導すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
#115
○政府委員(坂本龍彦君) お尋ねの件につきましては、未婚の母子の調書というのが白紙で出てまいりまして、東京都の方では御本人に、別に書面に記載したものでなくてもいいから現在の状態というものを教えてください、こういうことで照会もいたしたわけでございますけれども、特別の回答がないということで、受給資格の確認ができないために手続が進まない、こういうふうに私どもは承知しております。したがって、用紙が白紙であるからということではなくて、現在のこの方の状況というものがわからないというところが問題でございまして、特に用紙でお出しをいただかなくても、口頭で御説明をいただいてもよろしいわけでございますけれども、そちらの方の御説明もなかなかいまだに得られないということでございます。
 したがって、私どもとしては、できるだけ早い時期にこの実情というものを東京都の方で何らかの形で確認をいたしまして、支給決定ができるようにしてもらいたいというふうに期待をしておりますけれども、何分にも現場のことでございますので、東京都といたしましても、しかるべき方法についていろいろ考えてはいるのではないかと思っておるわけでございます。
#116
○糸久八重子君 国としてきちんと行政指導をするように特に強く要望いたしまして、時間が参りましたので、私の質問を終わらせていただきます。
#117
○委員長(岩崎純三君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時四分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時閉会
#118
○委員長(岩崎純三君) ただいまから社会労働委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、藤井恒男君が委員を辞任され、その補欠として栗林卓司君が選任されました。
    ―――――――――――――
#119
○委員長(岩崎純三君) 休憩前に引き続き、児童扶養手当法及び特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部を改正する法律案並びに環境衛生金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の一部を改正する法律案の両案を便宜一括して議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#120
○中西珠子君 環境衛生金融公庫の設立目的は、同公庫法の第一条に「公衆衛生の見地から国民の日常生活に密接な関係のある環境衛生関係の営業について、衛生水準を高め、及び近代化を促進するために必要な資金であって、一般の金融機関が融通することを困難とするものを融通し、もって公衆衛生の向上及び増進に資することを目的とする。」とございますが、「一般の金融機関が融通することを州難とするものを融通し、」というこの点に関しまして、特に今の情勢では、非常に金融が自由化して、そして国際化もしているという状況下にあって、依然としてこの第一条の目的というものは非常に重要であるかどうかということですね。殊に、一般の金融機関が融通しないというふうな事態があって、そして環境衛生金融公庫に来れば融通が非常に容易にできる、資金が容易に借りられるという、こういうことなのでしょうか。
 環境衛生金融公庫法の目的の第一条に照らしまして、今はどのようなお考えを厚生省はお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
#121
○政府委員(北川定謙君) ただいま先生御指摘の点でございますが、最近は一般的に言えば、非常に民間金融市場が門戸を開いておるという状況にございますが、環境衛生営業と申しますのは、一般的に非常に零細な企業が多いということで、一般の金融機関ではそういう担保力の低い、あるいは零細性の強い、そういう企業に対してはどうしても厳しい対応がなされる。したがって、一口に環衛業界といいましても、特に底辺のところはどうしても環境衛生金融公庫の融資に頼らざるを得ないというのが軌状であると考えられておりまして、私どもも、そういう非常に強い需要のある環境衛生金融ということについては、公的な立場からさらにその整備を図っていく必要があると考えているところでございます。
#122
○中西珠子君 私のところにたくさん陳情が参りまして、一般の金融機閥から借りられないということで、環境衛生公庫に行ったら借りられると聞いたのでそこへ行ったところが、環境衛生同業組合にまず申し込みをして、そしてそこで取り上げてもらって推薦をしてもらって、それからまた県知事の推薦をしてもらわなければだめだということで、環境衛生同業組合に借り入れ申し込みをしたところが、もうとにかく、付近の同業者の反対というふうなのもあったりして、組合から推薦依頼を県知事に出してくれないというふうなことがありましてね、それで今度は、県の方に直接本人が推薦を依頼に行きましたら、県の方では組合の依頼がなければだめですと、こういうふうに言われるというふうなケースがたくさん陳情として出てきているわけでございます。
 それで、環衛公庫に百万円以上の借り入れ申し込みをするときには都道府県知事の推薦が必要ということですけれども、知事の推薦というのは何のために必要なのか。また環衛同業組合の推薦というものがどうしても必要なのか。そういうものが近所にない場合やなんかは直接に行ってもいいというふうなことらしいんですけれども、なかなか上手に推薦を手に入れることができないし、借り入れができないというふうな陳情もあるんですけれども、こういう点はどうお考えでいらっしゃいますか。
#123
○政府委員(北川定謙君) 私どもの行政といたしましては、先生が今御指摘になられましたような、組合の推薦が得られないとか、あるいは組合の推薦がないと知事の推薦が得られないとか、そういうことは通常の姿ではないと考えるわけでございます。
 私どもは、こういう非常に零細な業界でございますので、他の大企業等に対応していくためにも、あるいはその近代化を推進していくためにも、どうしても個別の企業では力が弱い、そういうところからこういう組合の事業を推進することによって環境衛生営業の水準を高める、そういう目的でこの組合の強化を進めていく、こういう基本的な姿勢でおるわけでございますので、できることならば、そういう組合に参画をされるということが個々の企業にとってもメリットになるようにという基本的な姿勢でおるわけでございますが、いろいろと事情もあることでございますので、組合に加入をしていなくても知事の推薦が得られるようにという道は開いておるところでございます。
#124
○中西珠子君 都道府県知事の推薦が必要というのは、法的な根拠はなんですか、どの法律に基づいているんですか。
#125
○政府委員(北川定謙君) これは、法的にそういうことを義務づけられておるわけではございませんが、先生も御承知をいただいておりますように、環境衛生営業というのは非常に国民の健康に直接かかわる仕事をやっておるわけでございます。例えば、食品営業にいたしましても、あるいは公衆浴場にいたしましても、食中毒の問題ですとか、いろんな感染症の問題ですとか、そういうことに非常にかかわりがあるということで、衛生行政の重要な対象になっておるわけでございます。都道府県知事は、そういうことから地方における衛生行政の責任者でもございますので、行政と一体的になってこの融資が運用されるということを私どもは念願して、そういう推薦という制度を運用上行っておるということでございます。
#126
○中西珠子君 運用上行っておるとおっしゃいましたけれども、それは政令か省令かではっきりと規定してあるわけですか。
#127
○政府委員(北川定謙君) これは、四十二年のこの制度創設当初から、局長通知という形でやって
おるところでございます。
#128
○中西珠子君 それでは法的な根拠はないということですね、法律の根拠も政令や省令というものの根拠もないと。それで昭和四十二年に環境衛生局長からですか、都道府県知事あての通知というものの中で、必要であるということが示されて現在まで残っていると、こういうことでございますか。
#129
○政府委員(北川定謙君) そのとおりでございます。
#130
○中西珠子君 とにかく、環境衛生同業組合に借り入れをしたいからと言って申し込みをして、それから今度は知事の推薦を得るというところまで、そこまでの日数は大体どのくらいかかりますんですか。
#131
○政府委員(北川定謙君) 状況によって必ずしも幾日というふうに断定ができないわけでございますが、いろんな書類がそろいまして、金融機関の窓口できちんと受けてから二十日くらいで処理がされるというふうに言われておるところでございます。
#132
○中西珠子君 最低二十日ということでしょうね。
 それでまた、今、書類がそろってとおっしゃいましたけれども、環衛公庫に融資を申し込む人は大部分が零細な企業の人が多いわけでございますが、融資手続が非常に煩雑である、これをもう少し簡素化してほしいという要望が非常にあるわけでございます。国民金融公庫などの場合と比較しますと非常に煩雑な手続があるし、また先ほどもお聞きしたように、最低二十日もかかるという長い日数を要する、こういうことですので、これをもう少し簡素化する、そして日数も短くすをという必要があるのではないか、知事の推薦制度というのはやはりこれは考え直した方がよろしいのではないか、こういうふうに思うわけでございますが、いかがでしょうか。
#133
○国務大臣(今井勇君) この問題は、私どもは各地で聞くごとでございますけれども、私は、知事の推薦制度というのは、やっぱりこれは環衛業に対します衛生行政上の要請と一体に行われるべきものだ、こう思っておりますから、いわば衛生行政上の権限を持ちます知事というものとの関係がある以上は、推薦制度というのは重要な役割は持つものだというふうに私は考えているんです。
 しかしながら、おっしゃいますように、借り入れの手続に非常に時間がかかったり、面倒くさかったりすることについては、これは私は事務の簡素化ということから当然見直しをやらなければいかぬだろう。なるべく皆さんが手軽にお借りできるような、そういったやり方については簡素化をしなさいということで現在検討さしているところでございます。
#134
○中西珠子君 先日の参議院大蔵委員会で、都道府県知事の推薦制度につきまして公則党・国民会議の鈴木議員が質問いたしまして、都道府県知事の推薦制というのはやめた方がいいのではないか、余りにも複雑な、煩雑な手続で日数がかかって仕方がないということも指摘いたしましたんですが、そのとき大蔵大臣は、知事からの推薦というのをなくす方向で厚生大臣とお話し合いをしようという趣旨の御答弁があったそうでございます。主務大臣は大蔵大臣と厚生大臣であるわけですから、今、厚生大臣からの御意見を伺ったわけですけれども、これはやはり厚生大臣としては、衛生行政というものの知事の権限というものを考え、どうしても知事の推薦は必要とお考えになっているわけですか。
#135
○国務大臣(今井勇君) せっかくのお言葉でございますけれども、衛生行政を監督いたしますといいましょうか、直接担当いたします厚生大臣といたしましては、やはり推薦制度というのは何らかの形で存続すべきものだと考えております。そのやり方については、先ほども御答弁申し上げたように、とにかく簡素化すべきところはいろんな面でしてまいりたいと思いますけれども、その基本の問題につきましては守っていくことが極めて大事なことであろうと思っております。
#136
○中西珠子君 環境衛生同業組合などの推薦が得られなくて、そして知事推薦を要請する手続もとってくれないというふうなときには、別個に個人的に単独で知事のところに推薦をお願いに行くということが特別な場合以外は許されないわけでしょう。先ほどもおっしゃったし、私も言いましたけれども、周りにそういう組合がないとか、組合に属したくてもなかなか遠かったり、そして入れてもらえなかったりというふうなことの場合には、業者が単独で知事に推薦をお願いするということは、これは少し配慮をしていただいていいんじゃございませんか。できるということは存じておりますけれども、実際には県の知事が、いや組合の推薦がなきゃだめだ、こう言って却下されるということがあるらしいんですね。
#137
○政府委員(北川定謙君) これは、それぞれの側から見ていろいろとニュアンスがある点があるわけでございますが、先ほど来大臣も御説明申し上げておりますように、環境衛生営業というのは非常に国民の健康にかかわるということで、その健全な育成を図っていくということが重要な問題であるわけでございます。単にお金を貸せばいいということではなくて、そういう金融ということとあわせて衛生行政の推進を図るという基本的な路線を持っているわけでございますので、そういう理念を実現していく上で、両方の歯車がうまくかみ合っていくということをねらっておるわけでございます。
 ただ、いろいろと現場においてそれが非常に大きな壁になっているというようなことは、この制度の趣旨ではございませんので、そういう点については、十分関係者の間で理解をし合っていただくように、従来から私どもも行政を進めておりますし、今後もそういう点については、さらに慎重な配慮をするように指導してまいりたいというふうに考えております。
#138
○中西珠子君 環衛公庫の貸付件数は年間どのくらいですか。
#139
○政府委員(北川定謙君) 貸し付けの種類の中に、一般貸し付けとそれから小企業等設備改善資金特別貸し付けと、大きく分けると二つあるわけでございますが、ただいま手元にありますのは昭和五十九年度の数字でございますが、約六万四千四百件ということになっております。
#140
○中西珠子君 その中で公庫が直接扱った処理件数、貸付件数はどのくらいですか。
#141
○政府委員(北川定謙君) 今、的確な数字をここに持っておりませんので、また後で訂正さしていただきますが、五十九年度直接扱ったものが四十七件でございます。これは直接貸し、直接扱いということでございます。
#142
○中西珠子君 百に満たないわけですね。四十七件ですね。とにかく公庫が直接扱っているのは四十七件、ほとんどの貸し付けの部分を他の機関に任せているわけですね。
 そういう現状であるのに、今回運転資金というものを融資対象にお加えになったのはなぜですか。
#143
○政府委員(北川定謙君) 公庫が直接融資を扱うのか、あるいは他の機関に委託して扱うのかという点についてはいろいろ議論があるところでございますが、この公庫の創設の経過ということからいって、その事業の効率性ということを図っていく上で、直接貸しということよりも、むしろ委託方式でいくという線をとったわけでございますので、ただいま申し上げましたように、直接扱っておる件数は非常に少ないということがあるわけでございますが、これはまた別の観点からすれば、非常に経費の節減になっておる、こういうことでございます。
 私どもは、そういう前提でやってきておるわけでございますが、そういう中で従来設備資金についての貸し付けを行っておったわけでございますけれども、関係業者あるいは関係組織からの長年の懸案であった運転資金についても、今回新たに制度を設けるということへ発展をさせていただくということでやってまいったわけでございます。
#144
○中西珠子君 今まで、運転資金は国民金融公庫その他の金融機関で貸し付けをやっていたわけですね。それをわざわざ今度環衛公庫扱いとなさることは、経費の節減になるでしょうか。余計な費用と手数がかかるのではないでしょうか。
#145
○政府委員(北川定謙君) 確かに窓口は国民金融公庫ということになるわけでございますが、環衛公庫の制度によって設備の資金を借りる、あるいはそれと同時にあわせて運転資金も借りるということでございますので、事務手続も非常に一本化できる、あるいは担保の問題にしても、従来別々に借りなければいけなかったことが一本化できるというメリットが出てまいるわけでございます。
#146
○中西珠子君 臨時行政改革推進審議会の審議では、特殊法人の中で廃止対象の機関を考えていろいろ審議してきたわけですけれども、当初はこの環境衛生金融公庫というのが廃止の対象に入っていたと聞いております。また、新聞報道によりますと、行革審の特殊法人問題小委員会は、環衛公庫は独立機関として存置する意義が薄れてきている、ですから、国民金融公庫と統合するという考えを打ち出していると聞いております。
 ところが、今回のこの一部改正案は、環衛公庫の業務を拡大するという改正ですね。これでは中曽根内閣の行政改革の方向と逆の方向ではないのでしょうか。
#147
○政府委員(北川定謙君) 事業の合理化を図っていくということは非常に大きな基本的な方向である、行政改革の一つの大きな基本路線であるわけでございます。
 しかし一方、先ほど来御説明申し上げておりますように、環境衛生樹葉というのは非常に零細性が強い、それから業種も十七業種といって非常に多様である、それから環境衛生上の規制が非常に厳しく課せられておる、こういうことでなかなか一般の金融機関では扱ってもらえない、そういう非常にきめ細かさを要求されるということで、昭和四十二年、従来国民金融公庫の中で扱われておった部門が組織を拡大し、仕事の内容も非常に細分化をし、現実に合うようないろんな融資の体系をつくってまいったわけでございまして、そういう状況は、今日においてむしろさらに需要が増大をしておるんではないかと私どもは考えておるところでございます。
 確かに、先生御指摘のように、行革審の一部でそういう議論があったやに伺っておるわけでございますけれども、関係団体あるいはいろんな分野の声、そういうものはむしろ環境衛生金融公庫の独立性をやっぱり確保していくべきであるということで、私どもも強くそういうことの必要性を主張してまいったところでございます。
#148
○中西珠子君 環衛公庫が設立されたのは、今おっしゃいましたとおり昭和四十二年ですね。ですけれども、設立当時の昭和四十二年と現在では、公庫を取り巻く環境がもう大変大きく変化していると思うわけです。国民生活も多様化しているし、環衛業者の営業内容も非常に多様化し、また変化している。先ほどもちょっと申し上げましたけれども、我が属の金融情勢も変化している。それからこの公庫自体も、資金の来消化率というものはやっぱりだんだん高くなっているということもありますし、政策金融自体に対する評価というものが最近変わってきているんではないか、資金需要が、政策金融からの借り入れをやろうという需要がどんどん減ってきているという傾向があると思うのであります。そういう中で、政府系の金融機関の役割というのはもう終わったというふうに決めつける人もいるわけです。
 政策金融のあり方自体が非常に問われている、こういう時代でございますが、その中で、環境衛生金融公庫の今後果たすべき役割はどのようなものがあるとお考えですか。
#149
○政府委員(北川定謙君) 確かに、先生御指摘のような議論が方々でなされておるということは、私どもも認識をしておるところでございます。
 一般的に言えば、民間の金融市場が非常に緩やかになってきておると、こういう背景の中で、確かに環境衛生金融公庫も、その貸付実績が貸付計画より下回っておるということがここ数年続いてきておるわけでございますが、それは全体としての姿でございまして、実際にその内部構造を調べてみますと、非常に零細性の強いところはどうしても環衛公庫に頼らざるを得ないという実態があるわけでございまして、ただいまいろいろ議論をされております大企業の進出による中小企業の圧迫というような大きな競争社会の中で、こういう零細性の強い業界を守り、その衛生水準を確保していくということは、私どもとしてはぜひやらなければいけないことであって、そこのところにぜひ御理解をいただきたいというふうに思うところでございます。
#150
○中西珠子君 確かにおっしゃるとおり、環境衛生関係の営業というのは零細業者が多いわけですね。それでまた、衛生水準の向上とか経営の近代化を図ることは、これは国民にとっても非常に重要なことでございますし、環境衛生閥係営業のための施策というものは、今後ともまた充実していただきたいわけです。
 それでは、殊に運営の面で、借り入れをやりたいという人に対して、先ほどもお願いいたしましたけれども、手続の簡素化を図るとか、それからスピード化を図るというふうなことをやっていただきたいと思うわけでございますが、大臣、いかがでございますか。
#151
○国務大臣(今井勇君) これはもう先生のおっしゃるとおりでございまして、私も先ほど申し上げましたが、この衛生業に対します金融公庫というのは、やっぱり最近の非常に国民生活に密着したいろんな業種をやっていらっしゃるわけでございまして、しかもそれが全就業著の一割ぐらいになろうとする、社会的、経済的にも非常に重要な私は産業分野であろうと思っております。
 また一方、経営形態というのも非常に零細で、しかも経営力というのは弱いものですから、ほうっておけばなかなか衛生水準の確保というものは難しいだろう。したがって、衛生水準の確保、向上というものに焦点を当てて、こういう公庫が存在をすることが極めて大事なことであろうというので、私は環衛業のための専門の金融機関を持ちたいというのが、皆さんのお声もそうでありますし、私もそうだと思ってやっておるわけでございます。
 しかしながら、おっしゃいますように、融資のやり方、借入手続の問題等々については、これは先ほども御答弁等申し上げたように、やはりまだまだ直すべきところが多々あると思います。したがって、これは謙虚に耳を傾けまして、ひとつそういう見直しはぜひやってまいりたいと、こう思っておりまして、やっぱり皆さんから使いやすい、手軽に行って自分の悩みを聞いてもらえるようなそういう公庫にしたらいいんじゃないかな、またそういう公庫にならなければならぬというふうに私は思っております。
#152
○中西珠子君 では、特別児童扶養手当の方に移ります。
 特別児童扶養手当の支給対象児童と国庫負担額の推移について説明してください。
#153
○政府委員(坂本龍彦君) 推移ということでございまして、特別児童扶養手当の支給対象児童の数は、昭和五十年度に七万七百四人でございました。その後、次第に増加してまいりまして、昭和五十九年度では、これが十二万三千百十七人になっております。
 一方、国庫負担額でございますが、昭和五十年度には八十八億円でございましたが、これも増加してまいっておりまして、昭和五十九年度は四百八十三億円という状況になっております。
#154
○中西珠子君 支給対象児童が増加しているのはどういう理由なんでしょうかね。
#155
○政府委員(坂本龍彦君) これは、私どもも正確な分析がなかなかできないわけでございますけれども、いろいろ障害を持つ児童というものがある程度増加しているという面もあるかと思いますし、また以前は、この制度についての周知徹底という点について必ずしも十分でなかった面があったかとも思います。そういう意味で、制度が施行されまして相当年数がたってまいりましたので、
そういった意味からもこの支給を受ける人がふえてきたということもあろうかと、こういうように推測をしているわけでございます。
#156
○中西珠子君 昭和五十九年度の支給対象児童の障害別の内訳はどうなっていますか。
#157
○政府委員(坂本龍彦君) 昭和五十九年度の支給対象児童の障害別内訳でございますが、大きく分けまして身体障害と精神障害と重複障害というように分かれるわけでございます。
 まず、身体障害につきましては、総数が五万六千七百四十五人でございまして、そのうち外部障害が四万六千四百三十五人、内部障害が一万三百十人となっております。それから精神障害につきましては、総数が六万三千八百二十九人、そのうち精神薄弱が六万二百四十四人、それから精神薄弱以外の精神障害は三千五百八十五人でございます。それから重複障害は二千五百四十三人となっております。
#158
○中西珠子君 昭和五十年度と比べますと身体障害もふえておりますが、精神障害が倍増をしているんですね。これはどういうんでしょうか。
#159
○政府委員(坂本龍彦君) この辺も、非常に原因というのがなかなか判断が難しいわけでございますけれども、やはり制度が施行されましてから年教がたってまいりますと、この制度の趣旨というものが行き渡ってまいりまして、従来こういう手当を受けるということのなかった方も申請をして受けられるというようなことになってきたのではないかというように推測をいたしております。
#160
○中西珠子君 これはやっぱり、いろいろ社会情勢の変化とかいじめの問題とか、いろんな情勢の変化というものも精神障害児がふえる理由になっているのではないかと思いますが、少し、やはりこの点の調査もやっていただきたいと思います。いかがですか。
#161
○政府委員(坂本龍彦君) どういう調査をすればいいか、少し専門的に研究をする必要もあろうかと思いますけれども、今おっしゃいましたように、できるだけ原因というものを究明できるような方法を考えてみたいと思います。
#162
○中西珠子君 特別児童扶養手当の問題をお聞きする前に、一つだけ、せっかく沖縄開発庁にいらしていただいたんですからお開きいたしまして、その御答弁が終わりましたらお帰りいただきたいと思いますが、四十七年の参議院の大蔵委員会の附帯決議の中に、沖縄振興開発金融公庫の運営について、県民代表を参加させて民意を反映させるような努力をしなければならないということが書いてあるのですが、沖縄開発庁としてはこの点に関してはどのような努力をされておりますか。
#163
○説明員(草木一男君) 御指摘の点につきましては、ただいまお話のありました附帯決議を受けまして、沖縄振興開発金融公庫発足直後の昭和四十七年六月に、公庫の業務用運営に地元沖縄県各界及び関係行政機関等の意向を反映させることを目的といたしまして、沖縄振興開発金融公庫運営協議会と申しますものを沖縄開発庁に設置いたしております。
 運営協議会のメンバーは、沖縄県知事、那覇商工会議所会頭を初め、沖縄県各界を代表する方々など二十名で構成されております。
 沖縄開発庁といたしましては、この運営協議会を毎年三、四回開催してきておりまして、沖縄振興開発金融公庫の貸付計画とか貸付条件、そのほか新しい貸付制度の導入などにつきまして広く地元の意見、要望等を伺い、公庫の業務運営に極力反映させるよう努めてまいったところでございます。
   〔委員長退席、理事大浜方栄君着席〕
#164
○中西珠子君 運営協議会で知事以下やはり各界の代表の方に参加していただいているとおっしゃいましたが、労働組合の代表は入っております力
#165
○説明員(草木一男君) メンバーの中には、労働組合の代表の方は直接は入っていらっしゃいません。
#166
○中西珠子君 やはり各界の代表とおっしゃる以上は、労働組合の代表も入れていただきたいと要望いたしますが、どうですか。
#167
○説明員(草木一男君) 一応御要望があったことは十分念頭に置いておきたいと思いますが……。
#168
○中西珠子君 それじゃ、なるたけその要望に沿っていただきたいということを申し上げまして、どうも御苦労さまでございました。お帰りくだすって結構です。
 厚生省への質問戻りますけれども、五十九年度、特別児童扶養手当の支給停止者数と、それから支給停止の理由について御説明いただけますか。
#169
○政府委員(坂本龍彦君) 五十九年度における支給停止者の数でございますが、一万二千八百六十四人というようになっております。
 支給停止の場合には、結局本人の所得あるいは扶養義務者等の所得が一定の金額を超えているということによるわけでございまして、本人所得によって支給停止になっている者は万二千六百二十七人、扶養義務者の所得によって支給停止になっている者は二百三十七人、こういう数字でございます。
#170
○中西珠子君 特別児童扶養手当の国庫負担は、これは全額ですね。そういたしますと、対象人員はどのくらいに見積もっていらっしゃるわけですか。
#171
○政府委員(坂本龍彦君) 特別児童扶養手当は、ただいまおっしゃいましたように、全額国庫負担で支給をいたしております。それで、この見込みでございますけれども、昭和六十一年度予算におきましては、予算額といたしまして五百三十七億円を見込んでおります。
#172
○中西珠子君 障害児福祉手当、これは今度六十一年度、四月から名前が変わるわけで、発足と言ってもいいんでしょうけれども、一万一千二百五十円を一万千五百五十円に引き上げるということで、二十歳未満の対象者がいるということらしゅうございますが、その対象者の数と予算人員、それから予算額はどのようになっておりますか。
#173
○政府委員(小島弘仲君) 障害児福祉手当につきましては、対象人員数が五万九千人、それから国の予算額としては四十七億というのが六十一年度の数字でございます。
#174
○中西珠子君 特別障害者手当というのが今度創設されますね。それの対象人員と予算額は幾らですか。
#175
○政府委員(小島弘仲君) 対象人員は十五万五千人、それから予算額は二百二十六億でございます。
#176
○中西珠子君 創設される特別障害者手当の費用負担は、国と地方公共団体とどのような分け方になっていますか。
#177
○政府委員(小島弘仲君) 国が七、地方公共団体、自治体のところが三という負担区分でございます。
#178
○中西珠子君 福祉手当、これは経過的に福祉手当という名前で残るものと、障害児福祉手当というものになるのとがござますね。それの補助部は、五十九年度までは十分の八だったわけですね。これを昨年十分の七に下げ、また本年度も引き続き十分の七ということですね。それによります国庫負担の節減額というのはどのぐらいになりますか。
#179
○政府委員(小島弘仲君) 六十一年度がたまたま支払い月数、支払い回数を増加するというようなことが関係いたしまして、十四カ月予算というような格好になっておりますので、六十一年度は六十四億でございますが、これは十二カ月ベースで考えますと、五十四億という数字になろうかと思っております。
#180
○中西珠子君 地方公共団体の財政負担というものがふえてくるわけでございますが、これに対してはどのような手当てをなさっていますか。
#181
○政府委員(小島弘仲君) 確かに従前の十分の八から十分の七ということになっておりますが、これに要します地方負担分の増加額につきましては、地方財政計画の中で基準財政需要額の中に算入いたす方法をとりまして、制度運営上遺憾のないような措置が講ぜられておるところでございます。
#182
○中西珠子君 制度運営上遺憾のない措置を効果的にとっていただきたいということを要望いたします。
 次に、児童扶養手当についてお聞きしたいと思いますが、児童扶養手当の世帯類型別受給世帯はどのようになっておりますか。二十年前と現在の比較をしていただきたいと思います。
#183
○政府委員(坂本龍彦君) 最近の数字としては五十九年度の数字でございますので、二十年前ということで、一応昭和四十年度の数字と比較して申し上げたいと思います。
 世帯類型別ということで、私ども従来から生別母子世帯、死別母子世帯、未婚の母子世帯、障害者世帯、遺棄世帯、その他の世帯と、以上に分けて数字を整理しておりますが、昭和四十年度におきましては、総数が十七万三百四十六でございましたが、そのうちで生別母子世帯につきましては、離婚によるものが六万四千七百三十三、その他によるものが五千八百五十七、それから死別母子世帯が二万五千三百八十二、未婚の母子世帯が二万一千六百九、障害者世帯が一万六千四百四十三、遺棄世帯が二万五千九百七十九、その他の世帯が一万三百四十三となっております。
 これを比率で見ますと、全体を一〇〇としたときに、生別母子世帯のうち、離婚によるものが三八・○、その他が三・四、死別母子世帯が一四・九、未婚の母子世帯が一二・七、障害者世帯が九・七、遺棄世帯が一五・三、その他の世帯が六・一というようになっております。
 それで、最近の五十九年度の数字でございますが、総数が六十二万七千三百七でございまして、生別母子世帯のうち、離婚によるものが四十六万三千六百三十四、その他が二千四百六十五でございます。それから死別母子世帯が三万三千九百二十四、未婚の母子世帯が三万五千五百二十二、障害者世帯が三万二千六百三十八、遺棄世帯が四万九千二百九十、その他の世帯が九千八百三十三となっております。
 これを比率で見ますと、全体を一〇〇とした場合に、生別母子世帯のうち、離婚によるものが七三・九、その他によるものが〇・四、それから死別母子世帯が五・四、未婚の母子世帯が五・七、障害者世帯が五・二、遺棄世帯が七・九、その他の世帯が一・六というような推移でございまして、やはりここで大きな傾向といたしまして、離婚による生別母子世帯の割合が非常にふえておりまして、一方死別の母子世帯というものの割合が減っているということが明らかでございます。
#184
○中西珠子君 離婚による生別母子世帯が圧倒的にふえているわけですね。これをふやすようなことになっては困るので離婚を減らしていく、そのためには児童扶養手当も非常に給付の対象を減らしたいということで、所得制限も二段階制が導入されたとか、それから昨年の法改正においては、殊に離婚時の夫の所得が一定以上ある場合には手当を支給しないことにするという趣旨の改正が盛り込まれたわけでございます。養育費を支払うかどうかということもわからない、養育費支払い義務履行の確保の手だてが全然ないのに、こういう改正を盛り込んで施行するのは問題であるという、殊に野党の女性議員の反対もございまして、養育費支払い義務履行の確保のための措置が講じられるまでは施行しないと、施行の条件としてはこういう措置を講じるということであったんですが、その後の経過というものを御説明いただきたいと思います。
#185
○政府委員(坂本龍彦君) 昨年の法改正の際にいろいろ御審議をいただいた結果、ただいま御指摘のありましたように、父親の所得による支給制限については政令で定める日から施行するということで、現在まだその政令が定まっておらない状況でございますが、ただ、その政令を定めるに当たりましては、児童扶養手当法の一部を改正する法律の中に規定が盛り込まれまして、この政令を定めるに当たっては、婚姻を解消した父の児童に対する扶養義務の履行の状況、当該父の所得の把握方法の状況等を勘案しなければならないということでございます。現在の段階で全くその扶養義務が履行されていないというわけでもございませんし、一応そのための制度というものもあるわけでございますけれども、いろいろとまだ扶養義務の履行の状況や父の所得の把握方法の状況を勘案してこれを実施していくことになっておりますので、私どもとしては、いろいろとその点について十分な配慮を持って検討を進めたいと考えているわけでございます。
 現時点では、具体的な実施の時則等についての考え方というのはまだ固まっておらない状況でございます。
#186
○中西珠子君 大阪府母子福祉連合会というのが陳情してきまして、それで、とにかく養育費支払い義務履行な確保するということはなかなか難しいことだから、別れた夫から所得に応じた養育税を徴収したらどうか、そしてそれを児童扶養手当制度の財源にしたらどうかと、こういう提案がなされているんですけれども、これはどうお思いになりますか。
#187
○政府委員(坂本龍彦君) 養育税という、税体系の問題といたしましては、私どもちょっと直接お答えする立場にはございませんが、いろいろ私どもの方でも離婚制度等研究会において外国の例などを研究いただきましたときには、直接、税という形かどうか別としまして、政府が別れた父の方から何らかの形で費用を徴収するということを実施している国があったということは明らかになっております。
 ただ、日本の場合、そういった問題について今後どうしていくか、これは非常に難しい問題もございますので、ちょっと私どもとしても、先ほどの税というお話もございましたように、この問題の扱いについてはなかなか方向についてのお答えをいたしかねる状況ではございますが、そういう御意見があったということは承知しておきたいと思います。
#188
○中西珠子君 児童扶養資金というものができましたね、昨年。それの利用状況はどうなっておりますか。
#189
○政府委員(坂本龍彦君) 児童扶養資金は、昨年八月からの児童扶養手当制度の改正に伴いまして、所得制限によって児童扶養手当の全部または一部の支給が受けられなくなる母子世帯に対しまして、児童の扶養に必要な資金を無利子で貸し付けるという趣旨で設けられたものでございます。
 この貸付業務の実績につきましては、毎年七月までに前年度分の報告を都道府県から受けることになっておりますけれども、何分にもまだ昨年八月に新設されたばかりでございますから、その実績としてのデータはございません。しかし、いろいろと総合的に考えまして、私どもとしては、昭和六十一年度においては一応六億円程度の貸付予定額を見込んで準備をいたしておりまして、貸付需要には十分対応できるものと考えております。
 今後とも、この児童扶養資金の貸付業務について円滑な実施が図られるように努めてまいりたいと考えておる次第でございます。
#190
○中西珠子君 児童扶養資金の貸付対象は、児童扶養手当の全部または一部の支給制限を受けていて、かつ前年の収入が一定額未満の配偶者のない女子ということになっていますが、「一定額未満」というのは一応どの程度がめどですか。
#191
○政府委員(坂本龍彦君) 昨年の児童扶養手当制度の改正以前は、三百六十万円というのが所得制限の限度額でございましたので、この三百六十万円未満の年収の方というような基準で実施をいたすことにしております。
#192
○中西珠子君 これはことしは引き上げるおつもりはありますか。
#193
○政府委員(坂本龍彦君) この制度が、昨年の制度改正において、従来の所得制限の限度額を引き下げたことによって出てくる支給を受けられない方のための制度ということで設けられておりますので、従来の三百六十万円をそのまま踏襲することにいたしております。
#194
○中西珠子君 所得制限はもっと引き上げてほしいという要望が児童扶養手当を受給している方々からあるわけでございますね。ですから、将来はこの三百六十万もちょっと引き上げていただきたいと思うわけですが、これは要望でございます。
 それから、今度児童扶養手当が少し上がりますね。七百円と五百円、それぞれ少しずつ上がるわけですね。この児童扶養手当支給に必要な経費の国庫負担は、今度はどうなりますか。
#195
○政府委員(坂本龍彦君) 児童扶養手当の給付費に対する国庫負担金でございますが、六十一年度におきましては国庫負担全額で二千六百十七億円を見込んでおります。これは、昨年の改正以前に認定を受けた既認定着の場合の給付に対する国庫負担が二千三百六十二億円、それから昨年の改正以後に新たに認定を受ける新規認定者の給付に対する国庫負担金が二百五十億円、こういう内容でございまして、合わせて二千六百十七億円、こういう数字でございます。
#196
○中西珠子君 昨年から同市負担が八割になって地方公共団体の負担が二割になったわけですね。ことしからは新規裁定分から七割になるわけでしょう。そうですね。
 それで、そういうふうにすることによる国庫負担の削減額はどのくらい見込んでいらっしゃるんですか。
#197
○政府委員(坂本龍彦君) 昨年の制度改正で、地方負担が二割導入されて国の負担は八割になったわけでございますが、六十一年度は、他の社会福祉の諸施策を含めまして補助金全体についての見直しを行いました結果、生活保護に準ずるものという考え方で、国の負担八割を七割ということでございます。ただ、これは昨年の制度改正以後に新規に認定された人の給付費に対する国庫負担が八割から七割に下がるということでございまして、既認定者に対する国庫負担は従来どおり十割と、こういうことになっております。
 そこで、国庫負担が八割から七割になることによる財政的な影響額でございますが、六十一年度における国庫負担の率の変更による財政影響額は三十六億円ということになっております。
   〔理事大浜方栄君退席、委員長着席〕
#198
○中西珠子君 母子世帯は非常に収入が低いわけですね。けさの御質問に対してお答えになったのは、昭和五十七年の調査によると年間収入が三百万ぐらいで、結局一般世帯の四百四十四万の半分以下だというお話でしたけれども、総務庁統計局の家計調査年報によりましても、母子家庭は非常に生活にゆとりがないわけですね。実収入は、全国平均が五十九年度だと月額四十万五千五百十七円、とろが母親と十八歳未満の子供だけの世帯というのは十八万九千八百五円と本当に少ないわけですね。それでまた可処分所得になりますともっともっと低くなって、十七万二千五百八十三円ということになるわけです。年間にこれを直しますと二百七万円ぐらいになってしまう。それで基礎的な支出の比率、食料とか住宅、光熱水費、そういうものの支出が四四・四%、エンゲル係数が三〇・四%ということで、本当に苦しい生活なしているわけでございます。
 そしてまた、私のところに手紙やはがきなどかよく来て、何とか支給制限を緩和して、児童扶養手当の給付をもう少し引き上げてほしいという手紙などが来ます。子供を抱えた母親というのは、仕事を探してもなかなかいい仕事につくことができないという状況の中で、児童扶養手当があったがゆえに親子心中も思いとどまったというふうな、そういう手紙も来ているわけでございます。
 それで、こういう母子世帯への援護措置というものは、児童扶養手当だとか児童扶養資金以外にもいろいろあると思いますけれども、どういうものがございますか、お開かせください。
#199
○政府委員(坂本龍彦君) 母子家庭の自立促進を図るために、母子及び寡婦福祉法に基づいたいろいろな福祉対策というものがございます。例えば母子相談員による相談指導でございますとか母子福祉貸付金の貸し付け、あるいは公共施設内の売店などの優先設置でございますとか、たばこ販売店の指定というようなものも行っておるわけでございます。また、いろいろな生活指導のために母子寮への入所とか、あるいは母子家庭等の介護人の派遣事業というようなものも実施しておるわけでございまして、そのほかに、厚生省以外の労働省とかあるいは建設省、そういったところでも就業対策、住宅対策が行われておりますし、さらに税制上の措置として寡婦控除というようなものも設けられておるわけでございます。
 ということで、手当の支給以外にもいろいろな対策を講じておるわけでございますが、今後とも、こういった施策についてはできるだけ必要な改善を図っていきたいと考えておるわけでございます。
#200
○中西珠子君 これも大阪府の母子福祉連合会からの陳情なのでございますが、離別したりそれから遺棄された母子家庭で急に親子だけになってしまったときに、もう家もないというときに、短期間滞在のできる住居というものをつくってもらいたいという要望も一つあるわけです。それからまた、児童扶養当制度を改善していただきたいと、所得制限の緩和をもっとしていただきたいし、手当の水準も引き上げていただきたい、それから、全部支給を停止した後も一年間ぐらい何とか延長という措置も考えていただけないかというふうな要望が来ているわけでございます。
 母子家庭のために児童扶養手当をよくしていく、来年度はもう少し給付の水準も上げていくということだとか、所得制限の緩和をしていただきたいというのは私の要望でもございますが、母子家庭に急になってしまったときに、ちょうど駆け込み寺のように、そこにしばらくは滞在できるというふうなそういうものをつくるということは可能でございましょうか。所得制限の緩和並びに児童扶養手当制度の改善ということでは、手当の水準の引き上げということもあわせて、厚生大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
#201
○政府委員(坂本龍彦君) 私がちょっとその前に具体的な問題等についてはお答えいたしたいと思いますが、母子家庭になったときに短期的に何か対応できるようなものはないかということでございまして、母子寮というのはございますけれども、これはどっちかというと長期的に滞在をするものでございますから、直接はなかなかすぐに母子寮というわけにまいりませんけれども、実情によっては臨機にある程度対応を考える余地はございますので、そういった方面の措置というものについても今後検討してまいりたいと思います。
 なお、所得制限や支給額の問題につきましては、これは他の福祉政策との関連も十分に考慮しつつ、またそのときの社会経済情勢あるいは母子家庭の実情、こういったものを十分に勘案いたしまして、適切な措置をとっていくように努めたいと思っております。
#202
○国務大臣(今井勇君) 先ほどからのいろいろ御質問やらまた政府委員の答弁を聞いておりまして、確かに母子家庭に対します配慮というものは極めて大事であり、また私どもができる限りのことをして差し上げねばならないという感じな強く思うわけでございますが、現在の極めて厳しい財政下のものですから、いろいろ御不満の点が多々あることはよくわかりますが、ひとつできるだけのことをやってまいりたいという気持ちが基本的にございますので、いろいろな国会の御質疑等を通じます皆様の御意見を十分に肝に銘じまして今後の措置をとってまいりたい、こういうふうに思うものでございます。
#203
○中西珠子君 福祉、社会保障その他非常に広い分野の所管の厚生省であり、また厚生大臣でいらっしゃるわけでございますから、もう大いに期待いたしておりますので、頑張っていただきたいと思います。
 私はこれで質問を終えます。
#204
○佐藤昭夫君 まず、環境衛生金融公庫法等の改正に関して質問いたします。
 環境衛生関係の営業は零細な業者が多いわけでありまして、この関係の営業の振興発展を政府が真剣に考えるならば、行政上、公平にして民主的な態度を貫く必要があります。いささかも政治的思惑などにこの事業が利用されるというようなことがあってはならないわけであります。しかし、
今回の改正経過を見たときに、いささか不透明な部分を感じますので、まず大臣に幾つかお尋ねをしたいと思います。
 大臣、率直にお聞きをしますが、本改正案は参議院選挙向けじゃありませんか。
#205
○国務大臣(今井勇君) いささかもそんなことを考えておりません。
#206
○佐藤昭夫君 果たしてそうだろうかということでありますが、大臣御存じと思いますが、環境衛生政治連盟というのがありますね、御存じですね。
#207
○国務大臣(今井勇君) 環境関係の事業者が政治連盟を組織しておりますことは承知いたしております。
#208
○佐藤昭夫君 このもとに各業種ごとの政治連盟があります。環境衛生政治連盟は、参議院の選挙で比例代表候補にだれとだれを推薦しているんでしょうか。
#209
○国務大臣(今井勇君) 具体的に承知いたしておりません。
#210
○佐藤昭夫君 御存じないと。
 この環境衛生政治連盟は、自民党員の獲得運動と比例代表候補の後援会員の獲得運動をしておられるわけでありますけれども、成果は上がっているんでしょうか。
#211
○国務大臣(今井勇君) 自民党の党員拡大運動云々の話でありますが、私全く知りませんから、成果が上がるか上がらないか、それも知りません。
#212
○佐藤昭夫君 実は、私の手元に昭和六十年度京都府理容政治連盟、理容ですから散髪展さんの関係でありますが、その政治連盟の「事業報告書案」という印刷物があります。これによりますと、「現政中」、この理容政治連盟の中央という意味だと思うんですが、「昭和六十一年度に施行される第十四回参議院通常選挙にあたり現参誠院職員斎藤栄三郎氏を全理連」、この理容政治連盟全国組織、「全理連推せんとして同議員を紹介議員とする自民党員獲得について支援協力を決定し、各都道府県政治連盟へ党員確保の割当を行った。 本会における党員獲得数は三百十七名であった。七月二十九日幹部会開催し、獲得方法について協議した結果、支部に協力依頼することを決めた。このことについては短い期間にもかかわらず支部長初め組合員の協力により、二十七支部中二十六支部において二百九十八名の党員を獲得することができた。」といったようなことを報告で述べています。
 続けて、「また、上記の自民党員確保のほか再度現政中より、斎藤栄三郎議員より同議員の後援会名簿獲得についての依頼があり、十月二十八日の常任執行委員会で協議の結果、支援することに決定し、支部に協力を要請、支部長初め組合員の腕力によって二十七支部中二十六支部において割当を上回る二千四百六十八名を獲得することができた。」というふうに、かなり成果が上がったというふうに報告をしているわけであります。
 現政中、理容政治連盟の中央からの指示に基づいて各それぞれの都道府県でやられておることであって、したがって、こうしたことについては全国的にこういう運動が展開をされておるということは、大臣、御承知ないんでしょうか、本当に。
#213
○国務大臣(今井勇君) 何遍聞かれましても、私、知らないことは知らないんです。
#214
○佐藤昭夫君 そこで。まあ大臣は知らないというふうにおっしゃいますけれども、知らないということだけで済むだろうかという問題が、実は今、朗読引用いたしましたその文面の中にも出てきておったと思うんです。
 すなわち、政治連盟として自民党員の拡大や後援会員の拡大などのそういう政治連盟をやるということは、これはまあいわば政治団体の自由に属することだという、そういう範疇の問題かと思いますけれども、しかしそれは建前であって、今、引用いたしました文章の中にも出てきますように、組合と十分連絡を保ちつつ、以下これこれの活動を進めてきたと、こういうふうにありますように、この政治連盟が組合を自民党のための政治活動の下請に使う、こういう姿になっているというのが実態としてあるというふうに言わざるを得ないんですけれども、この点について大臣、本当に御存じないんでしょうか。もし、事実そうだとすれば、大臣としてどういう御見解をお持ちになるでしょうか。
#215
○国務大臣(今井勇君) 私は本当に、先ほどから申し上げますように、具体的な事例については存じませんが、おっしゃいますように、組合がもし万が一やったとすれば、組合が政治活動をしているとは考えませんけれども、そういうことをやっていれば、やはりこれは指導監督しなきゃならぬと思います。組合がです。
#216
○佐藤昭夫君 現にそういうところの混同があって、いろいろ問題も感じているということなんでしょう。
 この報告書の冒頭に、こういうことが出てきます。「京都府理容政治連盟は組合と十分なる連携を保ちつつ当面する諸問題に対応する政治活動を行った。 組合行政の多様化により組合理事長が政治連盟会長を兼ねていることは、今後の政治活動や行政の渉外面において両立の至難さによる煩雑と支障をきたす恐れもあるため、組合理班長と政治連盟会長を分離した方がより積極的な活動が計れるとし、昭和六十年六月二十四日の常任執行委員会において会長人事の異動を行い次のとおりとした。」ということで、会長だれだれ、副会長だれだれ、幹事長だれだれ、会計責任者だれだれと、こういう記載があるわけであります。
 ここにもありますように、組合と十分連絡、連携をとりつつやってきた。したがって、いろいろ会長と理事長との混同が起こって、いろんな煩雑さ、支障を来す、こういうおそれもあってそこの分離を図るんだという、現にこういう文書が出てきますふうに、やっぱり組合を使ってそういう政治活動を行ってきたということは、これは否めもないというのがこの文書からもはっきりと読み取れるんじゃないでしょうか。
#217
○国務大臣(今井勇君) 繰り返しになりますが、政治連盟として運動を行います場合、先生がおっしゃいますように、これはあり得ると思うんですが、組合が政治活動をしていると私は考えられない。多分先生のお尋ねは、同じ人間が両方やっているんじゃないかというお尋ねであろうと思いますが、それはやはり物の考えでございまして、それが組合としてやるのは、私はこれは政治活動をしてはいけないと思っております。政治連盟としての活動であるならばこれはあり得ると思うわけでございますが、おっしゃいますようないろいろ誤解を招くようなこともこれはいけないことでございますから、やはり十分に私どもも指導監督をしてまいりたいと思います。
#218
○佐藤昭夫君 単に、組合の理事長と政治連盟の会長とが同一人物で重なっていたという問題じゃないんですね。さっき私二カ所ほど引用したでしょう。自民党員の拡大について、支部長初め組合員の協力によって二十七支部中二十六支部において二百九十八名の党員をふやしたと。支部並びに組合員の協力というのは、紛れもなくこれは理容、この業界の方の組合のことを指すんでしょう。あるいは、この後援会員の獲得運動、二千四百六十八名、割り当てを上回って成果があったというんですけれども、ここも二十七支部中二十六支部において、支部長初め組合員の協力によってこれこれの成果があったと。こういう点で大山は、もしも組合をそういうことの道具に使うというようなことがあったら、これはよろしくないというふうに確認をされておりますのでね、あれですが、私の聞いたところでは、こうした散髪の関係だけにとどまらない。環境衛生のこの関係で十ほどの業界がありますね、対象になっている。ほかのところについても大なり小なり似たような姿があるということを私は耳にしてます。
 本当に大臣、国からの特別の隔資制度の道も開いているという、こういう国としての政策的な措置を行っておるこの業界において、その組合が自民党の政治活動の道具に使われているというようなことがもしもあるとすればこれは大問題。こうした点で、ぜひそういう不公正な運営がやられないように、大臣としてよく目を配り、必要な指導を行ってもらいたいと重ねてお願いをしておきたいと思います。
#219
○国務大臣(今井勇君) 先ほどから何遍も申し上げるように、組合が政治活動をしては、そういうことは考えられませんから、やってないと私は思うんです。しかし、今そういうふうに紛らわしいようなことがもしあるとするならば、これはひとつ指導監督をしてまいりたい、そのように思います。
#220
○佐藤昭夫君 とにかく私は、単に風間で申し上げたんじゃなくて、現にこういうものも私は入手しておりますので、具体的な事実をもとにして申し上げているということで、こんなようなことが片一方で放任をされたままにおいて、どんなに今回こういう法改正も通しながら育成強化を図っていくと言ったって、こういう非民主的な運営のもとでは組合の一本化、そこへの大きな結集、団結、これを言ったって、うまく進む話では決してないわけですね。ぜひこの点をもう一回強調をしておきたいと思うんであります。
 そこで、具体的な融資制度の問題について以下幾つかお尋ねをいたしますが、零細な業者が多いわけでありますから、運転資金融資についてはなるべく簡便な手続が望ましいということで、先ほど同僚委員の方からも質問ありましたけれども、できるだけ手続をひとつ簡素化、簡便なものにする一層の工夫、運営上の努力、この点どうでしょう。
#221
○政府委員(北川定謙君) 今の御指摘の点は、先ほど大臣からお答え申し上げておりますとおり、いろんな問題はありますが、基本的な原期は守りつつ、できるだけ事務の簡素化を図るということで、事務的にも検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
#222
○佐藤昭夫君 そこで、さらに確認をしておきたいわけでありますか、現行では、施設融資については組合推薦が必要ということに一応しているんですけれども、多くの府県では、組合推薦以外でも郁道府県の審査で融資の対象にするという、そういう慣行になっているところが幾つかあります。こういう実績や慣行、これは今後ともひとつ継承をするということでやってもらいたいというふうに思うんですけれども、どうでしょうか。
#223
○政府委員(北川定謙君) 先ほど来いろんな御議論があるわけでございますが、基本的には、こういう組合機能を強化する、その中で個々の営業者のレベルアップを図っていくという路線を持っておるわけでございますから、できるだけ組合組織が活用していくということについては、御理解をいただくように努力をする必要があると思います。
 しかし、個々の現場ではいろんな問題があるわけでございますので、直接都道府県知事に申請をするというルートも、今後とも確保をしていく考え方は続けたいというふうに思います。
#224
○佐藤昭夫君 現行のもとで、従業員五人以下の小企業者向けの無担保、無保証人の特別融資制度、四百万円までの、この制度があります。この貸付要件が緩和できないのかという声が多くあるわけでありますが、組合推薦とか商工会議所の指導を六カ月以上受けた者をするというこういうやり方では、六カ月の指導も受ける、それから後、融資をするというのでは、融資の申し込みの手続、この承認がおりるまでさらに一、二カ月はかかるということでは、もう大変な手数だけがかかって、実際に本当に欲しいときに金がおりてこないという不便が多く出されているわけであります。
 こうした点で、ここらの手続をもっと緩和をして直接貸し付けができないものかどうか、こういった点を検討してもらいたいと思いますが、どうでしょうか。
#225
○政府委員(北川定謙君) 確かに、借り手の側からすればそういう御要望というのはごもっともな点があるわけでございますが、いずれにいたしましても、全体として非常に零細な環衛企業の中でも特に小企業ということで、そういう企業に対して無担保である、あるいは無保証で融資をするということでございますので、どうしてもそういう観点からすると、何らかのそこに保証といいますか措置が必要になるのではないかと私どもは考えておるところでございます。
 そういう点からして、経営指導をきちんと受けて、経営が将来にわたって安定化をするという前提でもって貸し付けをするという制度でございますので、その点については、確かに欲しいときにすぐということにはまいらない点が出てまいるわけでございますが、御理解をいただきたいというふうに考えておるところでございます。
#226
○佐藤昭夫君 無担保、無保証人融資ということをやろうと思うには、どうしても公的なそういった審査、保証が必要になってくるというのも、一つの論理だと思いますけれどもね。しかし、七カ月も八カ月も実際にお金を受け取るまでにかかるというのもこれまた長過ぎるということで、公的な審査機関ということになりますと、都道府県に一定の中小企業の指導対災の何がしかの組織がありますね、大体各自治体には。京都であれば京都府に中小企業総合指導所というのがありますし、京都市であれば中小企業指導所というのがあると。ほかの自治体、大なり小なりそういう組織、機関があると思うんですけれども、そこらでもって一定の審査なり指導相談を受けるということがあれば、そういう場合にはこの無担保、無保証人の融資対象にするといったような運用もなされていいんじゃないか。そうすれば、七カ月も八カ月もかかるというこの日数をもう少し短縮して、早く希望者に役立つという方向へ持っていくことができるんじゃないかというふうに川心うんです。
 そういった方策などもひとつ考えてもらいたいと思いますが、どうでしょうか。
#227
○政府委員(北川定謙君) 先生、今七カ月、八カ月というお話が出たわけでございますが、先ほど来申し上げておりますように、経営指導ということが一つの大きな眼目になっておるわけでございますので、そのための話し合いの時間ですとか、あるいはその成果の見通しが出てくるための時間というものはやっぱり必要なものではないのかと私どもは考えておるところでございます。
 それで、先ほど先生の、いろんな各種の中小企業に回する公的機関があるではないかという御指摘でございますが、私どもも、環境衛生営業が人の健康に非常に関係が深いという観点から、その衛生ということに重きを置いた環境衛生営業指導センターというような組織を各都道府県に持ち、その機能の独化を一方では進めておるわけでございまして、そういうところとの連携の上に、小企業等の設備の特別貸し付けという制度を運用しておるところでございますので、そういう線の上で、今後ともなるべくそういう借り手の要望を満たすという努力をしながら、この線の強化を図っていくというのが私どもの考え方でございます。
#228
○佐藤昭夫君 中小企業に対する一定の経営指導ということを前提に考えているということですけれども、これも私どもの調べたところでは、商工会議所がそういう指導能力、人的な体制を持っているというのは本当に限られたところですよ。もうそんな六カ月もつきっきりで、たくさんのところから融資申し込みが出てきたときに、それに全部経営指導に応ぜられるような人的な体制はとてもないというのが、今の商工会議所の全国的な実態じゃないかと思うんです。
 こうした点で、余りそういう形式だけを先行させるんじゃなくて、本当に、実際に今経常に困っておる中小企業にどう役立てるかと、こういった点でのひとつ運用上の配慮を十分考えてもらう必要があると思います。
 もう一つ聞いておきますが、今回新たに道を聞いたという運転資金についても、無担保、無保証人の特別融資制度、これをなぜ設けなかったのか。小企業者はこの点がむしろ一番要望が強いということで、小企業の場合、運転資金二千七百万円も、そこまでと言わずとも、もっと手軽に借りられる、緊急に使える運転質金、これを無担保、無保証人でできるように道をつくってもらいたいという希望が非常に強いんですね。ぜひこの点、ひとつ今後の運用上の問題として工夫、改善をしてもらいたいというふうに思いますが、どうでしょうか。
#229
○政府委員(北川定謙君) ただいま先生御指摘ございましたようなそういう御要望があるということは十分承らせていただいて、今後の参考にさせていただくというふうにさせていただきたいわけでございます。
 今回の運転資金制度の創設に当たりまして私どもが一番重点を置きましたのは、環境衛生営業の近代化ということをねらったところでございまして、そういう一つの環境衛生営業の振興指針というものを進めてまいりたいと、こういう前祝に立っておるわけでございますので、今度の運転質金の第一の運用に当たりましては、その振興指針に基づく振興計西を進めていく組合及びその組合員にというふうに絞ったわけでございまして、今、先生御指摘の点につきましては、今後の課題として私どもも承らせていただきたいというふうに思うところでございます。
#230
○佐藤昭夫君 それでは、次の児童扶養手当法改正の問題で、あと若干お尋ねをします。
 児童扶養手当法は、昨年の通常国会で改正なされまして、所得制限が独化され、手当も二段階にされたということで、これには多くの婦人団体が強く反対運動をしたところであります。
 私は、地元で児童扶養手当を受給しているお母さんたちにいろいろ話を聞いたのでありますが、三人の方にお会いをしました。三人とも生活保護を受けておられる方です。一定の年齢に達しておるので、十分な報酬の得られる職業にもなかなかっけないという実態にあるわけであります、
 まず、お尋ねしますが、児童扶養手当受給者で生活保護を受けている人は、どれくらいの率になりますか。
#231
○政府委員(坂本龍彦君) 私どもとしてはそういう数字は把握しておりません。
#232
○佐藤昭夫君 しかし、概数どれぐらいになるという推定、全く見当つきませんか。
#233
○政府委員(坂本龍彦君) 直接にそういう調査をいたしておりませんので、見当と申しましてもお答えになるような数字、ちょっと今の段階ではお答えできないと思います。
#234
○佐藤昭夫君 とにかく私が調べた中では、児童扶養手当を受けながら、しかし片や生活保護も受けるというふうにせざるを得ないほど児童扶養手当の額というのが余りにも低過ぎるという実態にある例を幾つか知っているわけです。
 何かわかるのですか。
#235
○政府委員(坂本龍彦君) 正確なお答えになるかどうかわかりませんが、生活保護世帯七十八万中、母子世帯十一万世帯、こういう数字がございます。
 ただ、これが児童扶養手当とどの程度一致しているかどうか、そこについては私どもとしても直接把握はできておりません。
#236
○佐藤昭夫君 とにかく、一遍できる限りの正確な数字をひとつ集計をしてみてほしいというふうに思うのですけれども、今の数字、一つの例かと思いますけれども、決して軽視できない。そういう率でもって、児童扶養手当を受けながら生活保護も受けざるを得ないという、こういう実態にある母子家庭というのが相当数あるということですね。
 一つは、私の聞いたこういう例です。三十八蔵のお母さんで、中学校二年の娘と二人で暮らしている母子家庭。児童扶養手当が三万三千円、これは六十年度の額ですね。それから生活扶助九万円、それでは食っていけないのでパートに働きに出て、そのパートの収入四万円、したがって月の生活費約十六万円。
 それからもう一人の方は、中学校二年から四歳に至る四人の子供を抱えておるという母子家庭。十三万円の生活扶助、パート、残業までして月六万から七万というので、生活費約月二十万ということで四苦八苦しているということであります。
 そこで尋ねたいのですけれども、児童扶養手当の引き上げ問題、今回もごく若干の改正がされるわけでありますけれども、単なる物価スライド程度ではなくて、もう少し単価そのもの、基準そのものの引き上げというのはできないものかどうか、それを今回検討したのかしなかったのか。まず、この点についてはどうですか。
#237
○政府委員(坂本龍彦君) 児童扶養手当のあり方というものにつきましては、昨年の法律改正で制度を新しく見直して、従来の母子福祉年金の補完的制度から純粋の福祉制度という形に狩ってまいったわけでございます。その時点におきまして、給付額につきましては三万三千円ということで法律をもって国会でお決めをいただきました。今回は、そういう新しい制度としてスタートをしたのは昨年の八月でございますから、現時点でまだ一年までたっておらないわけでございます。そこで、少なくとも物価上昇率程度の改正は私どももいたしたい、そういう経済的な実性価値を維持するための手段というのは最低限度講じたいということで、今回の金額の引き上げをいたしたわけでございます。
 そういう意味で、今回特に水準そのものを基本的にまた見直すということは、直接は検討いたしておりませんで、実質価値の維持という考え方で今回の改正を御提案したわけでございます。
#238
○佐藤昭夫君 大臣、児童扶養手当六十年度児童一人の場合三万三千円、今回の改正で三万三千七百円という、本当にスズメの涙程度の改正、財政困難な折からと、こういう理由が言われているわけですけれども、財政再建の見通しも吉として、一体それならもうあと一年二年という、こういう口の前に財政再建の見通しが開けているということでも決してないわけですね。そうすると、本当に日々の生活に困窮をしているそういう母子家庭に対する対処として、もっと基準そのものの見直し、単に物価値上げ程度の手直しという程度じゃなくて、基準そのものの引き上げ、これは根本的に考えるという、そういう気持ちは大臣としてないわけですか。
#239
○国務大臣(今井勇君) 先ほども同様な御質問に対してお答えをしたのですが、確かに児童扶養手当等の額、こういうものについては、多ければそれだけよろしいことは間違いないのでありますけれども、先生がいみじくもおっしゃいましたように、財政の問題等々もございまして、なかなか思うようにいかないのが現実でございますが、気持ちとしては少しでもひとつできるだけの努力をして上げてまいりたいという気持ちがありますことを申し上げるわけでございます。
 各先生方の御意見を十分に踏まえながら、精いっぱいの努力をさしていただきたいと思います。
#240
○佐藤昭夫君 角度を変えて、もう一つの例を御紹介しておきますか、もう一人のお母さんから聞いた話です。生活保護の受給をされているのですが、長女がことしの春高校を卒業して就職したというのですね。その娘さんがこういうことをお母さんに語っておる。お母さん、私は残業して頑張るからひとつ月令わせでやっていきましょう、しかし、残業して少し収入がふえればそれだけ生活状助が減らされるのだから、考えてみれば働く意欲を失ってしまいますねという親子の対話、これを耳にしたわけですけれども、現行制度のもとで未成年控除、こういうものもあるにはあるわけですけれども、せっかく意欲を持って働けば、それが今の場合で言えば、この娘さんの本当に生きていく励みになるような、例えば服を買うとか、多少お小遣いがふえるとか、こういうことになるような制度の改善、こういうものが考えられてしかるべきじゃないか。
 働いて収入がふえたら、その分だけ生活扶助で出てくる分が減るということで、プラスマイナス帳じり大して変わらない、こういう姿というのは余りにも酷な仕打ち、酷な対処じゃないかというので、例えば一つの例ですけれども、残業代などはこれは別にするという、そういう今の手当制度についての運用上の工夫の余地というものは全くないのですか。こうした点はどうですか。
#241
○政府委員(小島弘仲君) これは、先生お気づきのように、なかなか難しいところのある問題だと思います。本来、生活保護というのは、あらゆる収入等を活用してなお最低限の健康で文化的な生活が維持できない場合に給付するということでございますので、本来的な仕組みとしては、勤労所得が増加すれば増加するほど補助費は減ってしかるべき性格のものでありますが、一方、御指摘のような勤労意欲の増進と申しますか、働きがい、生きがい対策といたしては、やはり勤労所得が全部生活費に認定されるんじゃなくて、そこに何らかの工夫が必要なところは我々も十分考えているところでございます。
 今年度からは、従来職種、重労働か軽労働かというようなことに対応しまして勤労控除の額等を分けておりましたが、近年、栄養摂取の状況を見ましても、労働形態とはそう因果関係はない、職種のいかんな問わず、やはり文化的な教養を増したいという経費の方を重要視すべきじゃないかというようなこともありまして、その方の一本化を図りました。
 ただ、やはり生活保護という性格と兼ね合わせますと、勤労控除が考えようによっては多ければ多いほどいいということと、しかし保障すべき生活水準はどうあるべきかというその調和の問題だというふうに考えておりますので、常にこの辺のことは見直していきたい、こう考えますが、特定の、お示しのように、例えば残業手当はすべて収入控除だという扱いも、労働形態としてまた、そっちの方の、そういうものを促進するのかという御批判も出かねない問題もあろうかと思いますし、要すれば、やはりよりよい就労状況に持っていくとか、自分の技能な高めたり素養な高めるというような必要経費を十分見れるという形でこの制度は考えていきたい、こう考えております。
 お示しの洋服代というようなものについては、生活保護基準の中で十分配慮できるようなことになっておりますが、しかし、勤めたてについてはそういうような就労手当も考えておりますけれども、なおいろいろな補てんが必要だろうというふうに考えまして、未成年控除のほかに、さらに新規就労については六カ月間新規就労控除というようなこともあわせ講じておるところでございますし、今後ともその辺の調和については十分検討してまいりたいと思います。
#242
○佐藤昭夫君 一層のひとつ前向きを要望しておきたいと思います。
 以上で終わります。
#243
○下村泰君 私の持ち時間は四十分でございますが、委員会の運営上十五時五分で私は切らなきゃなりません。残された時間は十七分でございます。この十七分で話をまとめなきゃなりません。したがいまして、用意した質問の内容を大幅に削らしていただきます。本来、今年度から支給される特別障害者手当、ここから入ったかったんですけれども、ここから話をしておりますと本論の方が少なくなりますので、本論の方へいきなり入らせていただきます。
 ちょうど福田さんが総理大臣のときに、予算委員会で私が質問させていただきましたときに、総理、日本は福祉国家でしょうかというふうなお尋ねをいたしましたところが、残念ながら開発途上国並みですという立派なお答えが返ってまいりました。それからもう十年ぐらいたちます。
 そこで、ひとつ厚生大臣に伺いますが、高町なぞという言葉を御存じでしょうか、高町。わからなけりゃ結構です。わかりませんね。これは局長もわからない……。
#244
○国務大臣(今井勇君) 申しわけございませんが、存じません。
#245
○下村泰君 いや、いいんですよ、これはわからなくて当たり前なんですから。これはヤシの隠語でございまして、高町というのは、各地方にいろいろ神社仏閣があります、そういうところでお祭りがございます、いわゆる私らが子供のころ行った縁日といった言葉ですね、そういうものを高町と彼らは称するわけです。そして、高町辞典というのがありまして、日本全国どこそこに何月何日何時からどういう催し物がある、ここへ行くにはこれこれ何線に乗って、バスに乗ってどういうふうに行けと、しかもそこへ行ったらこれこれ、これこれこういう品物を扱っているのはこういう一家の親分だから、そこへ顔出してやりなさいと。こんなのがもとになっているのがフーテンの寅さんという映画がありますがね。
 この高町字引の中に、きょうも身体障害者の皆さんが来ていらっしゃいますけれども、まことにそういう方たちを目の前にしてお気の毒な青葉を使わなきゃなりませんが、当時そういう体の状態の方を売買している組織もあったということはもう御存じないでしょうな。そして、それを高町の中の見せ物として取り扱った時代があるんです、戦前、戦後を通じて。戦後三十年代まだあったんです、こういうことが。
 そこの当時に引き比べれば、ただいまはまことにそういう方たちの方に目が向くようになった、これも事実でございます。そして、いろんな法律ができまして、こういう方たちを守って差し上げるような時代にもなりました。ところが、欧米各国に比べてこういうことに対する意識といいますか、高まりというのが遅かったせいか、まだまだ手が足りておりません。
 そこで、今一番問題になっているのが費用徴収の問題なんです。小島局長にしてみると、また来たかと思うでしょうけれども、私はまたまた押したいと思うんでございます。
 でね、たまたま私はちょうど出席しておらなかったんですけれども、五十九年の四月二十四日の議事録を拝見しておりましても、この中に扶養義務の方々がどうのこうのとか、そういった項目は一切出ておりません。そしてこの中で、持永さんとおっしゃるんですが、このときの局長は、この方も答えておりますが、「六十一年からこの費用徴収をするということで、法律の施行をそのときに延ばしておるものでございます。」と、こういうことをお答えになっています。これはあくまでも基礎年金というのが上がって、そしてこの費用徴収される方々にこれだけの所得があるということが、この議事録の中見ると、全体的にそういうのが基礎になっておるわけですよ。それから考え合わせますとまことに低いわけですわな、基礎年金そのものも。実際にそういう方たちの収入、所得がそれに値するものならばともかくも、そうでない。しかも、持永前局長も言っておりますけれども、いわゆる在宅で療養していらっしゃる方々と合わせなぎゃいけないんだと。これも小島局長もおっしゃってます。しかし、これはちょっと私もここのところ納得できないんですがね。
 さきの予算委員会で、総理がこの費用徴収問題に関して、「関係団体の御意見もよく承って、そしてよく御理解をいただくように、無理のないように実行していくようにいたしたいと思います。」と、こういうお答えになっておるんですね。
 そうしますと、このことをどう受けとめ、どう具体化するのか、それからここに言われている関係者とは一体どういう人たちのことを言われておるのか、これについてお答え願いたいと思います。
#246
○政府委員(小島弘仲君) 確かに、身体障害者の施設援護につきまして費用徴収の規定がありましたのは、年金制度というふうなことも絡んでのことでございますが、と同時に、この際福祉全般についての費用負担のあり方というものを一回見直していこうという見直しの中で、身体障害者の費用負担制度の法文も整備されたという経緯がございます。
 御質問の、総理大臣の御答弁は私もよく承知しております。その関係者という、極めてこれは広範にわたる分野もあります。障害者の団体の方々もいろんなグループがございますし、またこういう場合の運用というか、施設をやっていらっしゃっていただける方々についてもいろいろお伺いしたい、社会福祉の団体、当該障害者の団体等々につきましてできるだけ接触を保ちながら御意見を承ってまいりたいと考えております。
#247
○下村泰君 今、局長がおっしゃったようにこの中の一番の最大の関係者といったら、やっぱりこの施設で生活をしていらっしゃる障害者の方々、そして家族ですわ。この人たちが今大変疑心暗鬼にとらわれているそうです。現場の声として、一体どうなっちゃうんだろうかと、私たちは。それはそうでしょう。我々のような健常者でも、時としてこういうような問題が絡んでくるときにはやっぱり疑心暗鬼にとらわれます。まして、健常者ではないハンディをしょった方々ですから、一体自分たちはどうなってしまうんであろうかと、これは当然のことだと思います。
 ですから、そういう方たちに納得していただかなければならないわけですわね。ですから、民主主強でなくなっちゃうわけだよな、今のようなやり方でいくと。ですから、民主主義というような形をとる上においては、こういう方々とも十分に話し合いをしなければなりませんし、またそういう方々にわかっていただけるような方策もやらなきゃならないと思う。
 それに関して、そういった方々と話し合うというような場を設けようとか、あるいは設けるとか、やるというようなお考えはございますか。
#248
○政府委員(小島弘仲君) 今までも、御要望を受けながらではございますが、障害者の団体の方々とも厚生省社会局といたしまして何回もお目にかかっております。私もお目にかかりました。その時点におきましては、なぜ費用徴収というのが組み込まれたか、費用徴収の考え方ということについて、法律制定の経緯、それからそれを逆用する我々の今の考え方等をお話し申し上げまして、御理解の獲得に努めているところです。ただ、十分御理解はまだいただいておりません。
 ただ、具体的に今御心配いただいておる兼ね合いにつきましては、具体的な費用徴収の基準そのものを今検討中でございますので、この原案が固まりましたら、この原案はこんなふうに考えているということで、さらに詰めた話をしてまいりたいと考えております。
#249
○下村泰君 この間も予算委員会でお話をしましたときに、国際障害者年日本推進協議会の要望書についてお尋ねしましたときに、局長からの答えがございましたね。「お尋ねの反対の要請書ということでございますが、これらにつきましてはいろいろ検討された結果、最終案を取りまとめるまでに至らなかったということに承知しております。」、なお「この関係協議会にいろいろお話を伺いましたところ、お尋ねのような、原案を取りまとめていろいろ調整しているところであって、最終案をまとめるには至っていないという段階であるやに承知しております。」、こういうお答えであります。ところが、この推進協議会の事務局に伺いましたら、確かに出したと言っているんですね。確認のために事務局員が大臣室まで届けていると、こういうふうな答えが返ってきております。それから福祉新聞三月十九日付にも大きく掲載されているということなんですよね。
 そうすると、局長のお答えになっていることとちょっと事実が反するんですがね、どうなんでしょうか。
#250
○政府委員(小島弘仲君) そういうものがあれば、まず私のところにも参るはずだと思いますが、私のところにはまだ参っておりません。それ、大臣のところに参っておるかどうか、もう一回調べさしていただきます。
 ただ、それについて考え方がいろいろあるんだというような形で、まだ最終的に社会局長あてに要望するまでにまとまっていないという話は承っております。
#251
○下村泰君 これは出した出さない、見た見ないの話ですから、どうってことございませんけれども、今まで私の部屋にもたくさんの障害者の方々が来てお話を伺っておりますると、障害者の方々にとっての反乱というのが起きかねないというような状況らしいんです。私もその方たちの施設に行って直接お話を伺っているわけでもございませんし、またそういった団体のトップの方々ともお話をしているわけじゃございませんけれども、私の部屋に来て訴えている人たちの言葉を総合すると、大変彼らにとっては大きな問題で、こういった行動に出ないとも限らないというようなのが状況らしいんです。これはお伝えしておきます。
 今月の二十四日に全国の係長会議というのが開かれるそうですが、その会議では大体どんなことがお話しされるんですか。
#252
○政府委員(小島弘仲君) 新しい予算も通りました、それから今後のまたそれに伴います制度改正の考え方、またこれは法案が、その当時まで機関委任事務等の整理法が通るかどうかわかりませんので、その時点を見据えた上で今後の事務の施行について説明することになろうと思います。要するに、新年度予算、それから六十一年度施策の重点ということについて、運用に遺憾のないような配慮をしてまいらなければなりませんので、これは毎年のことでございます。関連しております費用の徴収基準につきましても、その時点までに成案を得ることができれば、そこでお話ししたいと考えております。
#253
○下村泰君 そうしますと、その全国係長会議というのに当然この費用徴収の問題出てきますわね。それ以前に当然この基準というものができるわけでしょう。お出しいただけますか。その日じゃ困るんですよ。それ以前でないと困るんです、こっちは。
#254
○政府委員(小島弘仲君) 今、できるだけ早く団体の方たちとも話し合う基準原案と申しますか、それをつくるべく努力をしているところでございますので、二十四日までそれが間に合えばそれを話すことになろうと思いますし、もし間に合わなければ、また別途の手段をとる必要があろうと思います。まとまりましたら先生にもお話し申し上げようと思っております。
#255
○下村泰君 五十九年ですね、このときの議事録を拝見しましても、その算定基準というのがやっぱりここではもちろんまだ出てない状態ですが、それについても審議すると、ここには「御審議をいただく」という言葉が入っているんですよ。そうしますと、当然この委員会にもかけられるべき問題ではないかと思うんですよ。それから各要員の方々が、この問題に関して大変関心を持っておられる委員の方々からもそういう要望が出ているわけですね。したがいまして、その算定基準というものがはっきり示されなければ係長会議というのも開かれないでしょうし、私に言わせれば、当然もうでき上がっているんじゃないかというふうに疑いの日で局長の顔見ているんですがね。どうなんですか。
#256
○政府委員(小島弘仲君) まだでき上がっておりません。したがって、二十四日につきましては、費用徴収だけでございませんで、全般的な運用のことを話しますので、そこのところで、費用徴収の問題については、その基本的な考え方としてどう考えているか、それでその関係団体がどんなふうな動きがあるのか等々は十分話します。そうしておきますれば、額が決まったときには改めてお集まり願わなくとも、それを通知して円満な運用ができるような労災は十分講ぜられると考えております。
#257
○下村泰君 えらい何かこの問題になると小島局長シャカリキになってお話しになっているんですけれども、そんな肩に力入れないでください。何か巨人の中畑清がチャンスにバッターボックスへ立ったみたいに別じゅうに力が入っている。体によくありません、そういうのは。もっと楽にしてください。
 この中で、一番こういった費用徴収の対象者になっている方々の問題にしているのは、あくまでも扶養義務者の問題なんですね。答申にもございますように、あくまでも本人に限ると。いつかも予算委員会のときに申し上げました、こういう要望書があると、あるじゃないかと。あくまでも今まで扶養義務されていたのが自立しようと努力しているんだから、こういう方には御迷惑をかけないようにということを再三申し上げておりますがね。
 そのことにつきましてこういう投書があります。これは昨日なんですが。毎日新聞です、四月の十四日月曜日。「あまりにも低い授産手当 授産生 三根貫志郎 三七」、これは福岡県の方です。
 僕たち重度身体障害者は今、授産施設で印刷の仕事をしています。ここで毎日、朝の九時から夕方の五時まで、納期を遅らせまいと頑張っています。
 印刷の仕事は三月から四月にかけて忙しくなり、夜遅くまで残業することも珍しくありません。それでも七、八年働いていても毎月の手当は二万円足らずです。
 昨年十二月、身体障害者福祉審議会より厚生大臣に提出された意見書の内容は、このような授産施設を利用する者は、@入所者本人に重点を置き、年金など収入に応じて食費のほか、他の費用も一定割合で徴収するA扶養雑務者からも補完的に徴収する、というもので、今年七月をメドに実施されるとのことです。
 僕たちは寮で生活していますので、食費や寮費などの支払いには問題はないのですが、ただ手当があまりに低いため、年金と合わせても全額は払えないのが現状です。
 国は扶養義務者から払わせるといっています。しかしここの寮生は皆、成人でそれも三十代、四十代の人も多いのです。当然、親も高齢で今さら親に負担をかけることなどとてもできません。
 僕たちは、小さい時から親、兄弟に心配をかけてきて、今やっとの思いで、まがりなりにも独り立ちできたと思っています。このささやかな幸福を打ち砕くことのないよう切にお願いします。これがこの方の投書の文章です。
 ですから、今この方たちの一番気にしているのは、いわゆる扶養義務者からの徴収であるということなんですね。私なんかに言わせれば、むしろ障害者の方たちが、中には自分たちの年金全部費用として出してもいい、けれども親にだけは手を出さないでくれ。考え方によっては大変なこれは親孝行な感覚ですわな。最近、親孝行なんという言葉は死語になっている。この体の不自由な人たちがそういう感覚を狩って親に接しているわけですよ。この願いを打ち砕くということは余りにも忍びないという気かするんですが、ちょうどあと三分半しかありませんが、まず局長答えて、そして今のこの投書の人に対するしんしゃくを、どういうふうに今、大臣は受けとめていらっしゃるのかお聞かせ願って、お話を終わりにしたいと思います。
#258
○政府委員(小島弘仲君) これにつきましても、毎々同じような答弁になって恐縮でございますけれども、福祉施設につきまして、施設入所行、在宅というような場合いろいろ考えまして、全体の福祉施設の体系が、生活保護も含めまして、まず本人かその能力があるかどうか、経済的に十分自立しているかどうか、それで生活ができるかどうか、それで足りない場には、公的な費用に優先いたしまして、扶養義務者からも無理のない御負担を願うという仕組みになっております。
 確かに、いろいろおっしゃる心情よく理解できますが、全体といたしまして、例えば精神薄弱者の問題あるいは老人の問題等々と、また同じ障害者でも在宅の場合の生活保護の運用、あるいは施設援護のあり方というようなものとの兼ね合いも考えてまいりませんと、これについてはやっぱり施策全体としての均衡を欠くという問題になりますので、これらの問題については、そういう御要望があることを踏まえまして十分検討してまいりますが、法律上も、本人だけではなくて扶養義務者からの徴収も規定し、これは各法律同じでございます。
 したがいまして、運用についても合理的な区分はつけてまいりますが、そうでないものについてはなかなか離しい面もあることを御理解いただきたいと考えております。
#259
○国務大臣(今井勇君) 先生からこの問題につきましてはたびたびの御質問をいただいておりますし、先生の言わんとするところはよく理解できますか、また一面、行政の長として、他の方々とのバランスというものをやはりこれは当然考えなきやならぬ問題でございまして、ただいま局長が答弁いたしました在宅者の問題あるいは精薄者、またあるいは老人等々の問題とのバランスの問題は、これは十分に頭に置いて考えなければならぬ問題であると考えておりますが、極めて大事な問題でございますから、先生の言わんとするところ等々を十分考えまして、また十分に考えてまいりたいと思います。
 したがいまして、この問題は、はいわかりました、そういたしますというふうに申し上げられないことをまことに残念に思うことだけを申し上げておきたいと思います。
#260
○委員長(岩崎純三君) 他に御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#261
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認めます。
 児童扶養手当法及び特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対し、佐々木君から委員長の手元に修正案が提出されております。修正案の内容はお手元に配付のとおりでございます。
 この際、本修正案を議題とし、趣旨説明を聴取いたします。佐々木君。
#262
○佐々木満君 ただいま議題となりました児童扶養手当法及び特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党・自由国民会議を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 修正の要旨は、原案の施行期日について、「昭和六十一年四月一日」を「公布の日」に改めるとともに、児童扶養手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当、特別障害者手出及び経過的に支給される福祉手当の額の引き上げについて、昭和六十一年四月一日から適用することであります。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
#263
○委員長(岩崎純三君) 別に御発言もないようですので、本修正案に対する質疑はないものと認めます。
 これより原案並びに修正案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、討論はないものと認めます。
 これより児童扶養手当法及び特別児童扶養手当等の支給に関する法律の一部を改正する法律案について採決に入ります。
 まず、作々木君提出の修正案を問題に供します。
 本修正案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#264
○委員長(岩崎純三君) 全会一致と認めます。よって、佐々木君提出の修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。
 修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#265
○委員長(岩崎純三君) 全会一致と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
 以上の結果、本案は全会一致をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#266
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 それでは次に、環境衛生金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の一部を改正する法律案を議題とし、討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、討論はないものと認めます。
 これより採決に入ります。
 環境衛生金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成新挙手〕
#267
○委員長(岩崎純三君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 中野君から発言を求められておりますので、これを許します。中野君。
#268
○中野鉄造君 私は、ただいま可決されました環境衛生金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、民社党・国民連合、二院クラブ・革新共闘の格派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    環境衛生金融公庫法及び沖縄振興開発金融公庫法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 わが国の産業構造は、現在大きく変動しつつあり、第三次産業の占める比率も飛躍的に増大している。環境衛生関係営業は、サービス産業の重要な一翼を担っており、しかも零細業者の占める比重が高く、この変化の激しい経済社会の中で衛生水準の向上及び経営の近代化を図ることは、将来にわたって重要な全国民的課題である。したがって、政府は、環境衛生関係営業のための施策を今後とも充実強化すべきであり、特に、次の事項について、格段の努力を払うべきである。
一、環境衛生金融公庫については、環境衛生関係営業の特殊性にかんがみ、独立した専門の政索金融機関として、その機能の充実を図ること。
二、環境衛生関係営業の近代化、合理化等を促進するため、環境衛生金融公庫の融資について、今回創設された運転資金貸付けを含め、その内容の充実に努めるとともに、環境衛生関係営業者への周知徹底に配慮すること。
 また、環境衛生関係営業者の利便向上を図る見地から、環境衛生金融公庫の融資手続の
 改善に努めること。
 右決議する。
 以上でございます。
#269
○委員長(岩崎純三君) ただいま中野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#270
○委員長(岩崎純三君) 全会一致と認めます。よって、中野君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしましこた。
 ただいまの決議に対し、今井厚生大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。今井厚生大臣。
#271
○国務大臣(今井勇君) ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重いたしまして努力いたす所存でございます。
#272
○委員長(岩崎純三君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#273
○委員長(岩崎純三君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#274
○委員長(岩崎純三君) 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。今井厚生大臣。
#275
○国務大臣(今井勇君) ただいま議題となりました戦傷病者戦没者族等援護法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 戦傷病者、戦没者遺族等に対しましては、その置かれた状況にかんがみ、年金の支給を初め各種の援護措置を講じ、福祉の増進に努めてきたところでありますが、今回、年金等の支給額を引き上げるとともに、引き続き戦傷病者等の妻に対する特別給付金の支給等を行うこととし、関係の法律を改正しようとするものであります。
 以下、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 まず第一は、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正であります。これは、障害年金、遺族年金等の額を恩給法の改正に準じて引き上げるものであります。
 第二は、来帰環者留守家族等援護法の一部改正であります。これは、未帰還者の留守家族に支給される留守家族手当の額を遺族年金に準じて引き上げるものであります。
 第三は、戦没者等の妻に対する特別給付金支給法の一部改正であります。これは、戦傷病者等の妻として支給を受けた特別給付金国債の償還を終えたときに、夫たる戦傷病者等の死亡により戦没者等の妻となっている者に対して、特別給付金を支給するものであります。
 第四は、戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部改正であります。これは、戦傷病者等の妻に対して引き続き特別給付金を支給することとし、その場合、十年間の国債償還額を六十万円と三十万円に統一するものであります。また、特別給付金国債の償還を終えたときに、夫たる戦傷病者等が平病死している場合、その妻に特別給付金として額面五万円、五年償還の国債を支給することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願いいたします。
#276
○委員長(岩崎純三君) 以上で趣旨説明の聴取は終了いたしました。
 本案に対する質疑は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#277
○委員長(岩崎純三君) 中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。林労働大臣。
#278
○国務大臣(林ゆう君) ただいま議題となりました中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 中小企業退職金共済法は、中小企業の労働者の福祉の増進と中小企業の振興に寄与することを目的として、昭和三十四年に制定されたものであります。この法律に基づきまして、現在、中小企業の常用労働者を対象とする一般退職金共済制度と、建設業、清酒製造業及び林業に期間を定めて雇用される労働者を対象とする特定業種退職金共済制度の二種類の制度が設けられております。
 これらの制度に加入している班業主の数は約三十七万、加入労働者数は約三百六十万人に達しており、本制度は、中小企業の労働福祉対策の主要な柱の一つとなっております。
 ところで我が国における退職金制度の現状を見ますと、大企業ではあまねく普及を見ているものの、中小企業、特に、小規模企業においては約半数の企業において普及を見ているにすぎません。
 我が国が今後本格的な高齢化社会を迎えるに当たり、退職金制度は、老後生活の安定を図るため、一層重要なものとなってきており、本制度に対する期待はいよいよ高くなってきております。
 このため、本制度をさらに充実強化し、その積極的な普及を図ることが要請されております。
 政府は、このような観点から、本制度について所要の改善を行うこととし、先般、中小企業退職金共済審議会に諮問し、その答申をいただきましたので、ここに中小企業退職金共済法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。
 第一は、掛金月額の範囲の引き上げであります。
 現行制度では、掛金月額の最低額は千二百円、最高額は一万六千円となっておりますが、退職金給付の大幅な引き上げを図るため、掛金月額の最低額を三千円に、掛金月額の最高額を二万円にそれぞれ引き上げることとしております。
 第二は、出金納付川敬の通算制度の拡充であります。
 現行制度では、被共済者である労働者が転職をした場合には、その時点で退職金が支給されることとされ、事業主都合による退職のように例外的な場合に限って転職前後の州金納付月数が通算されることとされておりますか、転職率が高い実態にある中小企業労働書にも職業生活からの引込時に、ある程度まとまった退職金が支給できるようにするため、転職前において出金納付月数が二十四月以上である場合には、退職の理由のいかんを問わず、その被共済者の申し出により掛金納付月数を通算することができることとしております。
 第三は、加入促進等のための掛金負担軽減措置の新設であります。事業主が本制度へ加入すること及び掛金月額を増額することを促進するため、中小企業退職金共済事業団は、出金負担軽減措置として、一定の範囲で掛金を減額することができることとしております。
 また、特定業種に属する事業を営む事業主が本制度へ加入すること等を促進するため、特定業種退職金共済組合は、掛金負担軽減措置として、一定の範囲で掛金の納付を免除することができることとしております。
 第四は、余裕金の運用方法の範囲の拡大であります。
 現行制度では、中小企業退職金共済中業川及び特定業種退職金共済組合の業務上の余裕金の運用方法は預金金、信託、有価証券等とされておりますが、資産の一層の効率運用を図るため、生命保険を加えることとしております。
 第五は、掛金の負担軽減措置に要する費用に対する国庫補助の新設及び退職金給付に対する国庫補助の廃止であります。
 本制度への一層の加入促進と掛金の増額の促進等を図るため、さきに述べました中小企業退職金共済小業団等が行う掛金負担軽減措置に要する費用を国が補助することとし、現行の退職金給付に対する国庫補助は廃止することとしております。
 なお、退職金給付については、現行の水準を維持することとしております。
 この法律案の主たる改正内容は以上のとおりでありますが、この法律の附則におきましては、施行期日を、余裕金の運用方法の範囲の拡大について公布日とするほか、昭和六十一年十二月一日とすることとしております。また、この法律の施行の際被共済者である労働省に関して、最低掛金月額までの掛金月額の引き上げについて一定の猶予期間を置くこと等の経過措置を定めるとともに、その他これらの改正が円滑に実施されるよう所要の経過措置を規定しております。
 以上、この法律案の提案理由及びその内容につきまして御説明申し上げました。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#279
○委員長(岩崎純三君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ります。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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