くにさくロゴ
1985/04/04 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 本会議 第9号
姉妹サイト
 
1985/04/04 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 本会議 第9号

#1
第104回国会 本会議 第9号
昭和六十一年四月四日(金曜日)
   午後六時三分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第九号
  昭和六十一年四月四日
   午後四時開議
 第一 化学物質の審査及び製造等の規制に関す
  る法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第二 外国為替及び外国貿易管理法の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、昭和六十一年度一般会計予算
 一、昭和六十一年度特別会計予算
 一、昭和六十一年度政府関係機関予算
 一、日程第一及び第二
 一、国会における各会派に対する立法事務費の
  交付に関する法律の一部を改正する法律案
  (衆議院提出)
 一、議院に出頭する証人等の旅費及び日当に関
  する法律の一部を改正する法律案(衆議院提
  出)
 一、国会議員の秘書の給料等に関する法律の一
  部を改正する法律案(衆議院提出)
     ―――――・―――――
#3
○議長(木村睦男君) これより会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 昭和六十一年度一般会計予算
 昭和六十一年度特別会計予算
 昭和六十一年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(木村睦男君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長安田隆明君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔安田隆明君登壇、拍手〕
#5
○安田隆明君 ただいま議題となりました昭和六十一年度予算三案の予算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 昭和六十一年度予算は、財政改革を一層推進するため、歳出の徹底した節減合理化と歳入面の見直しにより、公債発行を可能な限り縮減する方針に従って編成されておりますが、その内容は既に竹下大蔵大臣より財政演説において説明されておりますので、これを省略させていただきます。
 予算三案は、一月二十四日国会に提出され、一月三十一日竹下大蔵大臣より趣旨説明を聴取し、衆議院からの送付を待って三月十日から審議に入りました。自来、本日まで審査が行われてまいりましたが、その間、従来の地方公聴会にかえ、二月二十五、二十六の両日、内外経済問題、中期展望に立った財政、税制改革問題について前駐日英国大使ヒュー・コータッツィ君外五名の参考人から意見聴取を行いました。三月二十日公聴会を開き、四月一日対外経済援助・円高問題の集中審議を、四月二、三の両日委嘱審査を行うなど、終始慎重かつ熱心な審査を行ってまいりました。
 以下、質疑の主なるもの若干につき、その要旨を御報告申し上げます。
 まず、経済問題に関する質疑として、予算編成後、円高も一段と進み、デフレ圧力が加わって政府見通しの実質経済成長率四%の達成は困難ではないか。経済摩擦を克服し内需主導型経済に移行させるには、公共投資の追加や減税等財政政策の転換を図るべきで、今後の情勢に応じ弾力的な政策運用が必要と思うかどうか。民活導入による内需拡大に当たって、東京湾横断道路のような大型プロジェクトだけでなく、山間僻地のスモールプロジェクトも含めれば地方経済の活性化に役立つのではないか」等の質疑がありました。
 これに対し、中曽根総理大臣及び関係各大臣より、「円高は当初、経済にデフレをもたらすが、物価の安定から実質所得が増大し、年度後半には内需拡大が期待できるので、必ずしも成長を低下させるとは限らない。景気は、非製造業の設備投資意欲が強く、住宅投資や消費も底がたい状況であり、さらに最近の二度にわたる公定歩合引き下げに加え、六十一年度予算成立後直ちに総合経済対策を打ち出すこととしており、実質四%の成長は達成可能である。内需振興のため、政府は公共投資を六十年度補正で六千億円措置し、本予算でも事業量を前年度化四・三%増加させたほか、住宅減税の拡充等を行っているが、今後も財政金融等適時適切な対応をするつもりである。民活事業は中央に偏りがちだが、今回、全国規模で技術開発・企業化施設整備等の民活掘り起こしを行い、法案として提出しているが、さらに生活関連プロジェクトも拾い上げて民需の拡大に役立てるつもりである」旨の答弁がありました。
 なお、昨年九月以来急激な上昇を続けている円高に関連し、「貿易摩擦解消のため政策誘導したはずの円高が行き過ぎていないか。円高で苦しむ輸出関連や下請の中小企業をどのように救済するか。膨大な為替差益を早急に国民に還元すべまではないか」等の質疑があり、これに対し、中曽根総理大臣及び澄田日本銀行総裁等より、「円高ドル安への急激な変動は、米国の債務国への転落と膨大な財政赤字が根本原因である。望ましい円レートの水準は言えないが、実体経済を反映するように関心を払っており、行き過ぎや急激な円高及びレートの乱高下には日本銀行が適切に対処していく方針である。中小企業に対しては、政府は特定中小企業者転換法により信用保証の別枠措置や税金の還付等を行っているが、今後、事業転換融資等の助成も行っていく。また、下請いじめが起きないよう通達を出す一方、下請等中小企業対策推進本部を設置し、相談に応じ、下請へのしわ寄せがあれば法律により適正に措置する。円高差益は市場メカニズムを通じ国民に還元されるよう、やみ再販等の防止に努め、政府が価格に関与し得る電力、ガスについては、円高に加え、原油値下がりの利益分を見きわめ、五月を目途に国民経済に役立ち、かつ消費者にも利益が還元されるよう措置したい」旨の答弁がありました。
 財政・税制に関する質疑として、「中曽根内閣発足以降の実績から見て、不可能と思われる六十五年度財政再建に固執することは財政、経済にゆがみを残すので弾力的な政策運営に転換すべきではないか。六十玉年度財政再建の公約を堅持するとすれば、赤字公債脱却の手順と方策を定量的に示してもらいたい。六十一年度予算に公務員給与改善費が計上されていないが、予想される年間経費を当初予算に盛り込むとの予算編成の原則に反し、既に補正を想定する欠陥予算ではないか。また、円高や原油値下がりにより名目GNP成長率が低下し、歳入欠陥になるおそれはないか。税金の不公平感を是正するため、サラリーマンの給与所得控除制度を実額控除に改める考えはないか」等の質疑がありました。
 これに対し、中曽根総理大臣及び竹下大蔵大臣より、「六十五年度赤字公債脱却は容易ではないが、赤字依存体質を続けると財政体系にゆがみを生じ、一たび柔軟な対応を許せば歳出圧力等で今までの努力が水泡に帰することになる。政府は、六十五年度までに赤字公債を脱却し、その後対GNP北国債残高を減らすとの二段階の目標を掲げて財政改革を進めることが適切な政策選択であると考えている。六十五年度赤字公債を脱却する具体的な手順とそのための定量化した計画は、これまで政府が国会に提出してきた「財政展望」の税収の見直し作業を初め、増税額や歳出削減額を具体的に算定することとなって策定は困難である。したがって、「財政の中期展望」等をもとに、要調整額や制度改革、NTT株の売却等の施策を考慮しつつ、国民の合意を見定めながら、可能な限り定量に近づける努力をしていくことにしたい。給与改善費はそのときどきの財政状況に応じて適切に措置しており、今回一%を計上しなかったことで人事院勧告を尊重しないとか欠陥予算とかの批判は当たらない。政府としては今年度の人事院勧告を予測できないが、そのときの財政事情で十分に対応するつもりであり、またできる範囲内のものと考えている。経済の名目成長率が一%変動した場合、機械的計算では税収が四千億円変動する。しかし、六十一年度税収は名目成長率から単純に算定しているわけではなく、予算編成時点で知り得る課税実績や政府経済見通しの諸指標を基礎に個別税目ごとの積み上げであり、これに大きな狂いが生ずることはない。サラリーマンが税制に不満や不公平感を持っていることは承知している。給与所得控除の性格、仕組みがわかりにくい上に、事業所得等が申告納税になっているのに、給与所得は大半、年末調整で処理されることが不満を残す一因である。税制調査会では、給与所得控除について新たに実額控除を導入し、現行の概算控除との選択制をとる際の問題点を総合的に議論しており、適切な答申が出ることを期待している」旨の答弁がありました。
 国鉄問題に関する質疑として、「政府が進めている分割・民営の国鉄改革に国民は不安を感じているが、政府の基本的考え方を聞きたい。分割後、地域によっては、収支均衡が図れず、大幅な運賃値上げと地方交通線の切り捨てが起こるのではないか。余剰人員問題の処理は三年間ぐらいかけてなだらかに行うべきではないか。また、国の機関が率先して大量に雇用すべきではないか。長期債務の処理方針をただしたい」等の質疑がありました。
 これに対し、中曽根総理大臣並びに三塚運輸大臣等より、「過去十数年間に五回以上の国鉄改革を試みたが、厳しい交通機関の変化に公社制度がより弾力的に対応できず失敗した。今回、経営の責任体制を改め、労使関係の正常化を図り、さらに企業規模を適正範囲にとどめる六分割に踏み切ったが、これ以外の改革の方策はないと確信している。分割後の北海道、四国、九州三島の経営も、民鉄並みの軽量経営と地域鉄道としてのサービス向上及び経営安定基金からの受け入れで独立採算が可能である。運賃値上げは毎年度五%程度で、これは物件費や賃金の上昇等運営コストを賄うために必要な範囲内である。地方交通線は地域住民の足として、ニーズに合った運行、運営によって維持発展させていけるものと考えている。余剰人員の雇用対策は、新経営体に後ろ向きの負担を持ち込まないよう、昨年十二月に雇用対策の基本方針を閣議決定し、清算事業団の仕事としてできる限り速やかに処理する方針である。公的部門の採用は三万人を目標に、国は本年秋までに具体的分野の採用目標数を煮詰める予定である。なお、六十一年度は各省庁とも目標を上回る採用を決定している。長期債務処理は、従来の元利償還を新経営体の負担としないことを基本に、まず国鉄用地の処分、新幹線リース会社の資産再評価益等で埋め合わせ、残った十六兆七千億円は国民が負担することにした。最終的には用地処分等が終わる三年後以降に国の責任で処理する」旨の答弁がありました。
 社会保障に関する質疑として、「福祉予算をシーリングで削減し続けると社会保障制度の崩壊につながるが、これを避けるための社会保障特別会計構想や年金目的税の創設について政府の考えを聞きたい。国立病院・療養所の統廃合は、国が受け持つべき経営困難な地域医療からの撤退であり、昨年の医療法改正の趣旨にも反するのではないか。老人医療の有料化に続いて、六十一年度、老人に対する医療費負担の強化を行うのは弱者へのしわ寄せで認められない」等の質疑がありました。
 これに対し、中曽根総理大臣及び今井厚生大臣等より、「社会保障費が高齢化や年金の成熟化により自然増が避けられないので、一般会計と分離して負担と給付の関係を明確にするとの構想は示唆に富み、極めて有効な考え方である。しかし、特別会計の対象範囲、財源等国の財政全体にも関連する問題なのでよく検討してみたい。年金目的税は、既に拠出した人とそうでない人との公平性や、新規巨額な税負担に対する国民の理解、さらに目的税特有の財政上の硬直化等なお検討すべき課題が多く、社会保障特別会計との関連を含め、幅広く検討したい。国立病院・療養所の再編成は、人口の高齢化、疾病構造の変化、医学の急速な進歩等により、高齢化、多様化した医療内容に国立の医療機関が指導的役割を果たせるよう質的強化を図ろうとするものである。地域の一般医療は極力他の経営主体にゆだねる一方、国立の医療機関はより広域を対象に高度の専門医療、臨床研究、教育研修に重点を移していきたいと考えている。高齢化社会を迎えて老人医療費の増加は避けられないが、二十一世紀でも安心して老後を託せる老人保健制度を確立するには、世代間の公平、医療保険制度間の均等負担、さらに老人自身の負担と給付のバランス等の施策の組み合わせが必要である。今回は老人の所得水準等を勘案し無理のない負担をお願いしており、全体として真にやむを得ない措置である」旨の答弁がありました。
 防衛問題に関する質疑として、「SDI研究への参加は、核廃絶の国際世論に逆行し、宇宙の平和利用をうたった国会決議にも反するので、やめるべきではないか。中期防衛力整備計画で導入するOTHレーダーの設置は、米国が軍事機密を理由に解析ソフトの提供を認めない危惧があり、収集した情報を米国に提供するだけのものとなって、集団自衛権的行動に該当するのではないか」等の質疑がありました。
 これに対し、中曽根総理大臣、安倍外務大臣及び加藤防衛庁長官より、「SDIは、核兵器による大量破壊と相互死滅の核戦略構想が実行されないよう、核兵器を地上より追放する戦略構想であり、我が国は米国の研究に理解を示している。我が国の研究参加については、米国に派遣した第三次官民調査団の報告を待って慎重に検討し、方針を決定するつもりである。その際、政府が国会決議を尊重することは当然である。OTHレーダーは、専守防衛の立場から有益と考え、導入を検討しているもので、我が国独自で運用できる設備であり、日本の防衛のために情報収集するのが目的で、他国との情報交換は国益に基づき自主的に行い、これらは集団自衛権には該当するものではない」旨の答弁がありました。
 フィリピンの政変に伴い、マルコス前大統領の不正蓄財問題が論議され、「日本の企業が蓄財に関与した疑いがあり、真相究明のため企業名等を公表すべきではないか。また、これまでの我が国の経済援助のあり方は、国民の血税で賄われていることの認識に欠ける点があったのではないか」等の質疑がありました。
 これに対し、中曽根総理大臣、安倍外務大臣等より、「日本は民生の安定と福祉の向上を目的に経済援助を行ってきたが、フィリピン問題の情報が事実とすれば甚だ遺憾であり、真相究明に努力するとともに、援助のあり方も改めるべき点は改めることにしたい。いわゆるマルコス文書の受注企業名の記述については、それなりの重みを持つものと受けとめているが、当事者であるフィリピン政府と関係企業の基本利害、日比関係全般に係る問題等、公表文書を含め、政府は慎重の上にも慎重に検討している段階であり、現時点では契約当事者でない政府が企業名を確認できる立場にない。しかし、交換公文の取り決めは外務省の責任で行っており、可能な限り国会の真相究明に協力したい。経済援助について、我が国は慎重な事前審査、調査を行い、また評価調査をも実施するなど、きちょうめんに処理しており、援助が不当に使用されることはないと思う。しかし、今回疑惑が報ぜられたことは残念で、これを契機にこれまでの援助のあり方全体を見直すことにし、さらに第三者を含めた評価体制を拡充強化していきたい」旨の答弁がありました。
 質疑はこのほか広範多岐にわたって行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 なお、審査の過程で、予算の空白を回避するため政府は暫定予算を提出すべきであるとの提起があり、理事会において検討を重ね、さらに政府を代表し後藤田内閣官房長官より、「本年度においては諸般の事情を勘案し暫定予算の提出は行わず、来年度以降は参議院の予算審議が円滑に進められるよう一層の努力を払うとともに、予算の年度内成立が期待し得なくなった場合、諸般の情勢を勘案し、財政法第三十条の規定により対処するよう努力する」旨の回答を受けて、理事会としては、来年度以降は国民生活に影響を与えないよう配慮して財政法第三十条の規定に基づいて対処すべきであり、これを当委員会の決議とすることに意見が一致し、委員会の承認をいただきました。
 本日をもって質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して佐藤三吾君が反対、自由民主党・自由国民会議を代表して遠藤政夫君が賛成、公明党・国民会議を代表して大川清幸君が反対、日本共産党を代表して佐藤昭夫君が反対、民社党・国民連合を代表して抜山映子君が反対の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、昭和六十一年度予算三案はいずれも賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#6
○議長(木村睦男君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。和田静夫君。
   〔和田静夫君登壇、拍手〕
#7
○和田静夫君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました昭和六十一年度予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。
 戦後政治の総決算を掲げた中曽根政権誕生から三年有余力月、私は中曽根内閣がますます危険な軍備拡大への道をひた走っていると断ぜざるを得ません。総理は、防衛費のGNP比一%枠突破発言に続き、アメリカ世界核戦略から引き出されたSDIにまで理解と参加を示唆する発言を繰り返しています。その言動は、平和を希求する日本国民の心から大きく乖離し、厳しく糾弾されなければなりません。
 また、中曽根内閣が金科玉条にしていた行政改革は、今やそのつまみ食いでお茶を濁す結果に終わっています。行政改革本来の目的である大企業向け補助金、中央省庁の地方に対する権力温存のための零細補助金の整理、また汚職の温床となりやすい一部官僚の天下りや特殊法人の整理には手をつけず、教育、福祉の切り捨てと、財界主導による国鉄分割・民営化によってその負担を国民と地方に転嫁することで終わらせようとしております。
 さらには、最大の政治課題である財政再建は、中曽根内閣公約の「六十五年度特例公債脱却」が既に実現不可能となっているにもかかわらず、我々の追及に対し、言を左右に逃げ回り、その政治責任を明確にしようとはしませんでした。中曽根総理は、シャウプ税制以来の抜本的税制改革を打ち上げて、大幅減税をしきりに喧伝しておりますが、大型間接税の導入を税制改革の中心に据えようとする実質増税案であることは明らかであります。
 また、マルコス前フィリピン大統領の蓄財及びODAに絡むリベート問題に対する政府の対応は、総理の「一日も早い全容の解明」という口先だけの答弁とは逆に、平泉経企庁長官の暴言が示しますように、早くもやみからやみへと葬り去ろうとする意図が見え隠れしており、このような姿勢は断じて許すことはできません。なおも中曽根内閣が国会軽視、国民不在の独善的政治を続けるならば、いつの日か厳しい国民の審判が下ることを強く警告し、以下、順次反対の理由を具体的に申し上げます。
 反対理由の第一は、中曽根内閣最大の公約である「六十五年度特例公債脱却」が完全に不可能であるにもかかわらず、中曽根内閣が一向にその政治責任をとろうとしないことであります。
 中曽根内閣の三年間の実績を見ると、特例公債の削減額の合計は当初計画の六割にも満たず、そのために六十二年度以降は毎年度一兆三千百億円ずつ減額しなければならないのであります。しかし、これが過去の実績に照らし完全に不可能であることは火を見るより明らかであります。中曽根内閣が六十五年度特例公債脱却の旗をおろさないとするならば、五十九年度財確法の附帯決議によって、政府には特例公債脱却に至る具体的手順と方策を国民の前に明らかにする義務があります。しかし、これに対する政府の答弁は、「財政の中期展望」がそれにかわるものであるとの一点張りで、その義務と責任を逃れております。「財政の中期展望」は、財政再建の手順を示したものでは決してありません。これほど国民を愚弄した答弁はなく、政府に強く反省を求めるとともに、直ちに財政再建に至る具体的手順と方策を明らかにするよう強く要求するものであります。
 反対理由の第二は、中曽根内閣の「増税なき財政再建」が連年の増税によって既に有名無実化している上に、本年のたばこ消費税の抜き打ち的引き上げによって完全に崩壊したことであります。
 政府がみずから決めた「増税なき財政再建」のたがも毎年の増税によって抜け落ち、中曽根内閣四年間の増税額は総額実に六千七百九十億円にも上っているのであります。六十一年度はさらに、政府税調の答申が出された後、たばこ消費税を引き上げるという暴挙を冒したのであります。しかも大蔵大臣は、たばこ消費税引き上げは新たな税目によるものではないので増税には当たらず、いわば摩擦的増税であるなどと詭弁を弄し、その言動に全く反省の姿勢が見えないのは、国会と国民に対する挑戦と言わねばなりません。
 反対理由の第三は、一般歳出を四年連続マイナスに抑制したと言いながら、実はそれが全く見せかけの圧縮にすぎないことであります。
 六十一年度予算においても、一般会計圧縮のために政府がこれまで常套手段としてきた厚生年金国庫負担などの先送りは言うに及ばず、国鉄借入金利子の国債費計上等々、一般歳出圧縮のためのありとあらゆるこそくな手段が相変わらず講じられているのであります。既に再三にわたり我々が指摘したように、こうした負担の先送り、ツケ回しが、何ら財政再建に役立つものではないばかりか、将来先送りした分だけ利子を伴ってはね返ってくる実質的な隠れた国債発行とも言うべきものであります。にもかかわらず、いまだその返済計画の一端すら明らかにされていないことは、財政民主主義の観点からも断じて容認できず、かつ財政法違反のおそれすらあると言わざるを得ません。政府は直ちにその返済計画を国民の前に明らかにするよう強く要請しておきます。
 さらに重大なことは、歳出圧縮のために給与改善費を全く計上しておらず、必要経費の歳出予算未計上の欠陥予算であり、財政法第十四条違反の疑いすら極めて濃厚と言わざるを得ません。あらかじめ予見可能な歳出を計上せず、補正予算を前提にした予算は前代未聞、このような欠陥予算は断じて容認できません。
 反対理由の第四は、本予算が軍備拡張をもくろんだ著しい防衛費突出予算である一方、福祉切り捨てによる国民及び地方への負担転嫁の予算以外の何物でもないことであります。
 財政窮迫を理由に、政府は、社会保障予算を切り捨てる一方、防衛予算の著しい突出を許し、ついに六年連続防衛予算が社会保障予算の伸びを上回るという異常な事態に至っております。この間、社会保障費の平均伸び率が二%の低率に甘んじている一方で、防衛費だけは七%の高率で拡大しており、このまま放置すれば我が国が軍事大国への道を歩む危険が極めて大きいと断ぜざるを得ません。いや、既にその道を歩んでいると言っても過言ではありません。
 それに引きかえ、生活保護費等の社会保障を中心とする地方への補助金削減は、六十年度限りの措置であるとの政府公約をほごにし、六十一年度予算で再び削減の断行と期限の三年延長を強行しようとしているのです。政府はさらに、児童扶養手当、老人福祉あるいは失業対策事業費等々の補助率をさらに引き下げようとしているではありませんか。加えて、老人保健法の改正では、患者負担の引き上げを初めとして、国民に負担増を押しつけようとしています。政府の施策はことごとく、弱者、すなわち取りやすい者から取るという国民負担の増大に直結するものばかりであり、もはや「揺りかごから墓場まで」の福祉国家の理念は投げ捨てられたと言わねばなりません。中曽根内閣こそ、戦後最悪の軍事大国指向、福祉切り捨て内閣であると断ぜざるを得ず、このような予算は到底容認できるものではありません。
 反対理由の第五は、六十一年度予算に所得税減税が盛り込まれていないことであります。
 中曽根総理は、シャウプ税制以来の抜本的税制改正をうたいとげ、その後も六十一年度減税実施をにおわせておきながら、衆議院予算審議段階における二兆三千億円の野党四党の統一減税要求に対し、これを拒否し続けました。しかも政府は、政府の示す減税案が低所得者の負担増、高額所得者の優遇であり、その財源を明確にせよという我々の追及に対しては、ことごとく税調での審議にゆだねていると逃げ回り、政府みずからの考えを一切示そうとしません。このような税調を隠れみのとする政府のこそくな態度には怒りすら覚え、断じて認めることはできません。もし、本予算委員会での、衆議院における与野党書記長・幹事長会談の合意事項どおり、本年中に成案を得たならば直ちに実行に移すとの大蔵大臣の約束がほごにされるようなことがあるならば、それこそ国民に対する重大な背信行為であるということを警告しておかなければなりません。
 以上、六十一年度予算に反対する主な理由を申し述べましたが、中曽根総理は民主主義を前進させると唱えながら、実はその言葉とは裏腹に、その行動は民主政治の否定につながるものばかりであります。国鉄分割・民営化問題、逗子市池子弾薬庫跡地利用問題、三宅島米軍機夜間飛行訓練基地建設問題はもとより、マルコス疑惑に見られる情報の秘匿に至るまで、国民の意思をじゅうりんし、その要望にこたえず、かつまた、治安維持法にも似た有事立法やスパイ防止法の立法をたくらみ、国民から自由と民主主義を奪おうとしている中曽根政治は、戦後、国民が営々として築いてきた平和と民主主義に対する重大な挑戦であり、戦後最悪の非民主政治と言わざるを得ません。おごれる政治は必ずや民衆の力で倒されることはマルコス前フィリピン政権の例を引くまでもなく明らかであります。
 最後に、本年度も予算の成立が四月にずれ込みながら、政府の怠慢によって暫定予算が提出されず予算の空白を生ぜしめていることは、法治国家として許されるものではありません。今回は与党ですら暫定予算編成を求めたにもかかわらず、政府は実行を怠りました。かつて我が国がGHQの占領下にあった昭和二十五年、当時の池田大蔵大臣は三日間の暫定予算を編成しました。ところがGHQの許可が得られず、このとき初めて三日間の予算空白が生じたのであります。当時の我が国政府には、一日たりとも予算空白は許されないとの確固たる認識があったことは会議録からも明らかであります。これこそ占領政策によって無理やり引き起こされた戦後財政史上の一大汚点であったのであります。
 しからば、今日の予算空白は何によるものでありましょうか。いまだ我が中曽根政権は占領下にあるのでありましょうか。我が国が民主主義国家であり、法治国家であるというのなら、この財政法違反によって裁かれるのはだれでありましょうか。予算委員会における暫定予算に関する決議を踏まえ、六十二年度以降は一日たりとも予算の空白を起こすことのないよう政府に強く要請し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#8
○議長(木村睦男君) 降矢敬義君。
   〔降矢敬義君登壇、拍手〕
#9
○降矢敬義君 私は、自由民主党・自由国民会議を代表して、ただいま議題となりました昭和六十一年度予算三案に対し、賛成の討論を行います。
 昨今の我が国経済、財政をめぐる環境にはまことに厳しいものがあります。二度にわたる石油ショックからようやく立ち直り、順調に拡大を続けてきた国内景気は、諸般の情勢からそのテンポを緩めつつあり、さらに国際協調のためとられた円高誘導がこれに追い打ちをかけるのではないかとの心配もあります。また、こうした円高によって輸出が伸び悩む中にあっても、原油価格の下落、Jカーブ効果などのため、貿易収支の黒字幅は依然高水準を続けることが予想され、内需拡大に対する内外の要請とその必要性は一層高まっております。
 一方、財政に目を転じますと、「増税なき財政再建」の達成に向けた政府の懸命なる努力のかいもあって、毎年度の予算における公債の依存率は徐々に低下しているなど財政は逐次改善されてきてはおりますものの、なお国債費の膨張等に見られるごとく予断を許さない状況にあり、今後も引き続き行財政改革を強力に推進していく必要があります。
 昭和六十一年度予算案は、内需拡大と行財政改革というこの二つの大きな政策課題に全面的かつ十分にこたえる内容となっており、賛成をする次第であります。
 以下、具体的に賛成の理由を申し上げます。
 第一は、引き続き行財政改革を強力に推進されたことであります。
 社会保障制度を初め、行政全般にわたる制度、施策の改革を行うなど、歳出の徹底した節減合理化に努められ、一般会計予算を前年度に比べわずか三%増加の五十四兆八百八十六億円にとどめ、行政的経費である一般歳出予算に限ってみれば、前年度より十二億円少ない三十二兆五千八百四十二億円と、昭和五十八年度以降四年連続の対前年度減額を達成したのであります。また、歳入面では、負担の公平化、適正化のため、租税特別措置の整理合理化や税外収入の可能な限りの確保を図っております。このように歳入歳出両面にわたる努力の結果、国債発行額は前年度当初予算額より七千三百四十億円減額された十兆九千四百六十億円となり、国債依存度も二〇・二%と、特例国債発行の始まった昭和五十年度以降で最低の水準となっております。
 この際、老人保健制度の改革について言及いたします。高齢化社会が本格化する二十一世紀に向けて、その長期的安定と世代間の負担の公平化を進めるため、案分率と負担のあり方に改正を加えるとともに、介護を要するお年寄りのための中間施設等、本制度の充実を図ることにしたことは適切であると考えます。また、補助金のあり方につきましても、補助金問題検討会の報告の趣旨を踏まえて検討を加え、地方の自主性がより発揮されるよう事務事業の見直しを積極的に行いながら、補助率の引き下げ等総合的見直しを行っております。これは現在の国と地方の財政状況を考慮するならば、やむを得ない措置と思われますが、地方財政への影響については、たばこ消費税の引き上げ、地方債の増発等により十分手当てがなされております。
 第二は、こうした歳出抑制に努力を傾ける中で、社会経済情勢の推移に即応した財政需要に対しては、財源の重点的、効率的配分が図られていることであります。
 まず、社会的、経済的に弱い立場にある方々に対し、重点的、効率的に福祉施策を推進するため、高齢者や身体障害者に対する在宅福祉の充実、高齢者の就業機会の確保等の諸施策が講じられております。いかに財政が苦しいとはいえ、真に困っておられる方々に対しては手厚い保護が必要です。この点、高齢者、身体障害者の方々に対してきめ細かな配慮がなされており、高く評価するものであります。
 次に、経済協力費については、前年度に比べ六・三%増と、厳しい財政事情の中にあっても大幅な伸びを確保し、特に政府開発援助については七%の増加と、一般会計の主要項目中最高の伸び率を示しております。現在、原油を初めとして一次産品の価格の下落から発展途上国の経済は深刻な状況にあります。これらの国々へ援助の手を差し伸べることは、その国民生活の安定に寄与するばかりでなく、ひいては世界経済の活性化にもつながるものであり、まことに適切な措置であります。また、このことは国際国家を目指す我が国の使命でもあります。
 さらに、中小企業を取り巻く国際環境の変化に対応した施策が講じられております。最近の急速な円高により影響を受ける中小企業が増大しておりますが、こうした中小企業に対し、企業経営の調整、事業転換の円滑化等、対策の充実を図っておりますことは時宜にかなったものであります。
 このほか、私学助成の推進、基礎研究費の充実といった文教及び科学技術の振興、エネルギー対策の推進、正面装備の更新近代化等による防衛力の整備などにも重点が置かれております。これらは我が国が今後一層の発展を遂げるため、また安定した国民生活を維持するため極めて重要でありますが、中でも防衛関係費の充実は、経済協力と同様、国際社会における我が国の責務を果たすという面から見てもまことに重要なことであり、評価いたします。
 第三は、内需拡大のため特段の努力をしていることであります。
 円高の進行等により、我が国の景気の先行きについてはやや警戒すべきものがあり、また貿易収支が依然高水準にあることから見て、海外からの批判が一層高まっているところであります。したがいまして、国内景気を維持するため、そして諸外国からのこれらの要請にこたえるためにも、内需の拡大はぜひとも実現しなければなりません。このため、政府は厳しい財政事情に配慮し、一般会計の公共事業費を前年度に比べマイナスに抑制しつつも、地方自治体の公共事業の拡大や財政投融資の積極的な活用など種々の工夫により、一般公共事業の事業費については前年度の伸び率を上回る四・三%の伸びが確保されております。
 このほか、住宅建設促進のための減税を進め、民間活力の導入を促進するため必要な税、財政上の措置を講ずるとともに、東京湾横断道路などの建設にも着手されております。これらの措置により、拡大のテンポを緩めつつある我が国経済は、内需を中心に再び活性化すると思われ、また同時に、海外からの批判にも十分こたえられることになるものと期待するものであります。
 以上、昭和六十一年度予算案に賛成する主な理由を申し上げましたが、最後に若干政府に要望しておきたいことがあります。
 昨年九月のG5以来、急速な円高が進行しております。円高は、それ自体我が国の国力の強さを示すものであり、好ましいことではありますが、これが余りに急激だったため、既に中小企業を中心に影響が出始めており、当面こうした円高によるデフレ現象が深刻化するのではないかと懸念されるのであります。もちろん円高には実質所得の増加等経済的なメリットもありますが、当面はデフレ現象の方がより強くあらわれるのではないかと思われます。したがいまして、政府におかれましては、公共事業の前倒し等財政金融政策の機動的、弾力的運営に配慮されるとともに、円高による差益還元の実施など、円高による経済的効果を一刻も早く引き出し、我が国経済の安定成長に役立てるようお願いするものであります。なお、経済協力の推進は、国際国家としての責任を果たす意味で重要な施策でありますので、この実施に当たっては、従来にも増して適正で効果的、効率的に行われるよう強く要請いたします。
 以上をもちまして、昭和六十一年度予算三案に対する私の賛成討論を終わります。(拍手)
#10
○議長(木村睦男君) 太田淳夫君。
   〔太田淳夫君登壇、拍手〕
#11
○太田淳夫君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました昭和六十一年度総予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。
 円高デフレが懸念され、景気の転換点にある我が国経済にあって、内需拡大をまずもって図ることが緊要であります。このことは、財政再建を推し進める上でも、また貿易摩擦問題を緩和するためにも最優先の課題なのであります。また、昭和六十一年度予算は、行財政改革の着実な推進を図るとともに、国民生活の防衛、さらには高齢化社会に対応した福祉水準の向上を図るという面からも大きな役割を果たさなければなりません。
 しかるに、政府予算案は、二年連続で所得税減税を見送ったのを初め、たばこ消費税等約四千億円に及ぶ増税を断行して「増税なき財政再建」を形骸化させ、一般会計の公共事業費も三年連続で削減させております。加えて、国民生活、国民福祉に重大な影響を及ぼす老人医療保険制度の改悪や国鉄運賃、国立大学授業料等公共料金の大幅引き上げを強行し、我が国が抱える課題に何らこたえていないことは極めて不当だと言わざるを得ません。
 以下、順次、反対の理由を申し述べます。
 反対する理由の第一は、我が国経済の最大の課題である内需拡大に積極的な取り組みをしていないことであります。
 政府は、六十一年度経済見通しにおいて、実質成長率を内需主導の四%と見込み、民間機関の平均的予測である三%成長と比べて高目の予測をしております。しかし、政府予算案にはこの目標を達成するための政策的裏づけが全くといってよいほど見当たりません。個人消費の低迷が内需拡大の最大の障害となっているにもかかわらず、二年連続で所得税減税が見送られ、所得税率の累進構造から国民は実質増税を余儀なくされています。しかも、景気動向の地域的跛行性を改善し、国際水準と比較して立ちおくれた我が国の社会資本を充実させようとする観点は何ら見受けられず、長期間にわたり公共事業費の削減を続けていることは納得できないのであります。私は、この際、二兆円規模の大幅な所得税減税と公共事業費の追加を強く求めるとともに、与野党の幹事長・書記長会談の合意事項を政府・自民党が誠心誠意をもって速やかに実行するよう再度要求するものであります。
 反対する理由の第二は、昨年九月のG5以降、政府主導によってもたらされた急激な円高誘導策が国内経済に無用の混乱を及ぼしていることであります。
 五十三年の円高局面を上回る史上最高値を突破した今回の急速かつ行き過ぎの円高に対しては、米国に協調逆介入を断られ、我が国単独での逆介入を余儀なくされる羽目にまで追い込まれたのであります。しかも今回の円高は政府の手によって政策誘導された性格が色濃く、その犠牲を一方的に中小企業や国民に強いるやり方は断じて許されません。既に輸出関連中小企業や地場産業では輸出契約のキャンセルが相次ぎ、操業短縮や企業倒産に追い込まれている現実を政府はどう理解しているのでしょうか。私は、政府に対し、行き過ぎた円高を速やかに安定化させ、輸出関連中小企業等への万全な措置を講ずるとともに、円高差益の還元や輸入品の適切な値下げ等円高メリットを国民に広く均てんさせるよう強く要求するものであります。
 さらに、行き過ぎた円高を放置することが円高デフレを一層深刻化させ、企業収益の悪化による税収の伸び悩みから、六十年度に引き続いての歳入欠陥につながるおそれが強いことを警告するものであります。
 反対する理由の第三は、政府による財政再建目標が完全に破綻し、財政再建を大きく後退させていることであります。
 これまで幾度もつくられてきた政府の財政再建目標がことごとく失敗に終わってきたことは周知の事実であります。中曽根内閣の財政再建目標もこれらの例に漏れず、六十五年度赤字国債脱却に必要とされた一兆円の赤字国債減額幅は、五十九年度五千二百五十億円、六十年度七千二百五十億円、六十一年度四千八百四十億円と目標額を大幅に下回り、残り四年間毎年度一兆三千百億円の赤字国債を減額することは到底不可能なのであります。この間、社会保障関係費を抜いて最大の歳出項目となった国債費は、歳出全体の約五分の一を占めるに至り、財政の硬直化が一段と強まっております。
 しかも、政府による財政再建が一般歳出の抑制ということのみに目を奪われているため、公務員給与改善費を計上しないという欠陥予算をもたらしていることは言語道断であります。さらに、特別会計や財政投融資を通ずる予算操作を繰り返し、厚生年金や国民年金等の国庫負担を後年度に先送りしていることは極めて不当な措置であります。こうした実情を覆い隠し、シャウプ勧告以来のゆがみを是正する税制の抜本改革と、言葉巧みに大型間接税の導入を図ろうとする中曽根内閣の態度は断じて許されません。
 反対する理由の第四は、政府予算案が国の負担を地方財政に転嫁させようとしていることであります。
 六十年度限りとされた地方自治体向けの高率補助金の一律削減措置が今後三年間にわたって継続され、さらに国庫補助率が一段と削り込まれたことは決して許されることではありません。財政の帳じり合わせのためにとられたこのような措置は、行財政改革とはおよそかけ離れたものであり、実質的に福祉、文教施策を後退させるものであります。しかも、行政事務の再配分、自主財源の確立など地方自治確立の取り組みがなされないまま、負担だけが転嫁されるのは本末転倒と言わざるを得ません。地方の行財政改革を図るためには、まず国の権限の地方自治体への移譲を促進し、地方の行財政改革を阻んでいる補助金行政、必置規制などを改めるところから始めるべきであります。
 反対する理由の第五は、福祉、文教などの政策経費が軒並み抑制される中にあって、防衛関係費を大幅にふやし、その伸び率を異常に突出させていることであります。
 政府予算案の防衛費の伸びは、六十年度と同様に給与改善賢一%分を加えると七・〇四%にも達し、六十年度の六・九%をも上回る突出ぶりとなっております。防衛費の対GNP比率も〇・九九三%と、政府公約である一%枠とのすき間はわずか二百三十五億円にすぎないのであります。申すまでもなく、防衛費の対GNP比一%枠は、我が国政府が内外にわたって宣言した重要な平和政策の一つであるとともに、国民世論の大宗をなすもので、この政策変更は絶対許されるべきものではありません。私は、昭和六十一年度の防衛費が人事院勧告の増額を含めても対GNP比一%以内に確実におさまるよう、経費節減等の措置を講ずることを強く要求するものであります。
 最後に、六十一年度予算審議に関連して、政府に一言申し上げます。
 米国からマルコス文書が公表され、我が国の経済援助がマルコス比前大統領の不正蓄財に利用されていた疑いが濃厚となってきております。国民の貴重な税金が一政権担当者の私腹を肥やすために使われたとしたら、これほど国民を愚弄するものはほかにないでありましょう。にもかかわらず、政府が円借款にかかわる受注企業名、受注額等の公表を拒否するなど、疑惑解明に背を向けていることは断じて容認できないのであります。私は、この際、マルコス疑惑の徹底的究明を果たし、この問題をうやむやにすることが絶対にないよう、政府に対し強く警告を与えるものであります。
 また、本予算成立が執行年度にずれ込み、暫定予算の提出が必要であったにもかかわらず、政府がこれを提出せず、予算の空白を生じさせたことは、財政民主主義をないがしろにするもので断じて許されません。六十一年度予算審議に当たって、従来の委員長見解を大幅に格上げした委員会決議が行われたことで暫定予算の提出が義務づけられたことの重みを政府・与党が十分に認識し、六十二年度以降、万全の措置を講ずることによって予算の空白を絶対生じさせないよう求め、私の反対討論を終わります。(拍手)
#12
○議長(木村睦男君) 立木洋君。
   〔立木洋君登壇、拍手〕
#13
○立木洋君 私は、日本共産党を代表して、一九八六年度予算三案に反対の討論を行うものであります。
 この予算案は、世界に例を見ない国家財政の破綻にもかかわらず、レーガンの世界戦略を補完する軍拡や市場開放、さらに民間活力の名による財界奉仕の犠牲と負担をすべて国民に押しつける最悪の予算であります。
 今日、既に明らかなように、核戦争阻止、核兵器完全廃絶は人類の死活的緊急課題として国際政治の日程に登場し、我が国でも既に九百四十を超える自治体で「非核・平和宣言」が行われ、その住民は六千二百万人を超えて我が国人口の過半数を占めるに至っています。これこそ核兵器の完全な一掃を求める国民の意思の確固としたあらわれであります。ところが、中曽根内閣は、既に破綻が明白な核抑止と均衡論の立場に固執し、核兵器の使用をも容認するとしてアメリカの核戦略に積極的に加担し、SDIによる宇宙への核軍拡にまで手をかそうとする態度は、国民の願望を踏みにじり、世界の反核、平和の潮流への許しがたい挑戦と言わなければなりません。
 さらに、中曽根内閣は、この日米安保体制の強化と同時に、安全保障会議設置法、国家機密法の再提出に見られるように、日本型ファシズムとも言うべき反動政治を推し進めようとしていることは極めて重大であります。中曽根首相は今国会で、侵略戦争の最大の責任者である天皇を平和主義者と称して史実をねじ曲げ、主権在民の原理と全く相入れない反動的皇国史観をあらわにしました。天皇在位六十年の大キャンペーンや皇太子の訪韓、訪中計画などは、明らかに憲法を逸脱する国政関与であり、この時代錯誤の反動性は、天皇元首化をたくらむ憲法改悪への政治的反動として断じて容認することはできません。
 現在、フィリピンで示された人民の力によるマルコス独裁政権の崩壊は、日本政府の対外経済援助政策がアメリカの世界戦略を補完し、大企業の新植民地主義的海外進出を促進するものであることを暴露し、その対外経済協力をめぐる政官財の黒い癒着の構造を明るみにさらけ出しています。規模や質においてかつてのロッキード事件をはるかにしのぐこの深刻な構造的疑惑を政府は徹底して解明する重大な責任を有するにもかかわらず、フィリピン援助での受注企業名や契約額などの公表さえ拒否し、日本への政治資金の還流の疑惑の究明をも放置しようとする態度は断固糾弾されなければなりません。
 以下、予算案への反対の理由を述べます。
 反対する第一の理由は、アメリカの核戦略に我が国を一層深く組み込む大軍拡予算にあります。
 これは、OTHレーダーの配備、エイジス艦の新規導入などを新たに盛り込んだ中期防衛力整備計画の初年度分として、F15、P3Cの大量導入の予算化を見ても明らかであります。軍事費の総額は三兆三千四百億と一般歳出の一〇%を超え、六年連続の突出予算となっており、中曽根内閣はこの三年間に軍事費を二九・三%増、GNP一%枠さえ放棄しようとしています。これは、アーミテージ米国防次官補が、日本の防衛力が着実に増強されれば太平洋に進出しようとするソ連軍のほとんどが日本の監視下に置かれると述べ、日本の軍事分担の拡大を期待していることに照応するものであります。
 こうして、これまでの政府答弁の枠さえ踏み出して、米側の一千海里シーレーン防衛、洋上防空の要求にこたえ、さらに今国会でのシーレーン有事など新たな拡大解釈に明らかなように、日米共同作戦体制に積極的に加担するものであります。これは我が党が国会で追及した米海軍の上瀬谷通信基地における核爆発を想定した電磁パルス対策や、自衛隊の核防護、放射線研究などとともに、我が国をアメリカの核戦争計画へ一層深く組み込む危険なものであり、断じて容認できません。
 反対の第二の理由は、社会保障、福祉破壊の第二ラウンドに突入する予算としてさらに国民に犠牲を強いながら、他方では民活の名による新たな財界奉仕の予算であることにあります。
 これまでの老人医療費の有料化、本人の医療費の一部負担に加えて、老人医療費を三倍から十倍に引き上げる老人保健法の再改悪や国立医療機関の統廃合は、国民が健康に生きる権利を奪う暴挙であります。働かない老人がいっぱい、いつまでも生きておって二十一世紀は灰色だという閣僚の暴言にこそ、冷酷非情な中曽根政治の実態が端的に示されているのであります。中曽根首相は、地元長寿園廃止にあくまで反対する住民の強い意思が、生きる権利を求める死活の要求を示していることを知るべきであります。さらに、補助金の一括カットによる国庫負担の削減は、生活保護の締めつけを初め、老人ホームや保育所、障害者施設など、福祉の面での後退をより一層進めることは必至であります。こうして中曽根内閣のもとで社会保障は形骸化され、変質させられようとしているのであります。
 ところが、財界に対しては、民間活力と称して、東京湾横断道路や明石海峡大橋などの超大型プロジェクトに対する割引債の発行、無利子融資などの大盤振る舞いが続けられ、さらに国公有地の放出、各種規制の緩和や金融、税制上の優遇策などに見られるように、財界奉仕の新たな段階を画するものとなっています。このことは、首都圏では狂乱地価の再来とも言うべき事態を引き起こし、重大な環境破壊をもたらすものであります。
 特に、分割・民営化による国鉄解体は、これまでの政府の責任を放棄し、財界に新たな利権を提供するものにほかなりません。それは国民の足が企業の営利本位によって奪われるというのみでなく、国鉄などの国有地を払い下げて大企業の思うままに任せ、一方で三十七兆円の借金の後始末を国民に転嫁し、犠牲を押しつけるものとして断じて認められないものであります。
 反対の第三の理由は、アメリカの大軍拡による財政赤字と、日本の輸出大企業の過酷な労働力搾取による異常な競争力に起因する日米経済摩擦に対し、政府はその根本原因を放置したまま、アメリカの要求に応じて市場を開放し、その犠牲のすべてを労働者、農民、中小企業に押しつけようとしていることです。
 政府による急激な円高誘導で輸出関連中小企業、地場産業の深刻な不況や倒産が増大し、農業での所得の減退など、被害は重大化しているのであります。しかし、こうした深刻な事態にあって、政府は中小企業対策費や農業、漁業関係予算を削減し、真の内需拡大に必要な大幅な賃上げや減税を行わず、今日に至るも何ら有効な対策をとっていないのであります。我が党は、行き過ぎた円高の是正、円高関連中小企業対策本部の設置による有効策の実施、円高差益、原油値下がり益などの還元、円高緊急融資の金利を激甚災並みの三%に引き下げるなどの緊急対策を求めるものであります。
 最後に、日本共産党は、中曽根内閣の戦後政治の総決算路線による憲法じゅうりんの反国民的政治を厳しく糾弾し、核戦争阻止、核兵器廃絶、国民生活防衛、民主主義擁護のため奮闘することを表明して、反対討論を終わります。(拍手)
#14
○議長(木村睦男君) 井上計君。
   〔井上計君登壇、拍手〕
#15
○井上計君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となりました昭和六十一年度予算三案に対し、一括して反対の討論を行います。
 昨年九月のG5を契機として、急激な円高により輸出関連を中心とする我が国の景気は急速に悪化しております。さきに政府から発表された全国主要産地における円高の影響調査によれば、為替相場が今後一年間一ドル百八十円から百九十円で推移するとした場合、大半の産地で生産が大幅に減少し、甚だしきは前年比八〇%も減少する産地もあると予想されております。また、採算レートについては、すべての産地、ほとんどの企業が二百十円から二百四十円の範囲と回答し、しかもこのうち約六〇%の企業が、ぎりぎりの採算点は二百二十円と答えておるのであります。したがって、最近のように百八十円前後の円高基調が続く限り、これらの企業は転廃業以外に道はなく、暗い前途への不安におののいている状態にあります。
 このように、危機的な事態に直面する業者がふえつつあることは、我が党の最近の調査においても明らかであります。また、このような危機に陥っているのは、単に中小企業者ばかりでなく、大企業においても急速に経営内容が悪化し、下請中小企業へのしわ寄せやあるいは雇用不安の状態も起きており、円高の影響による不況は予測以上の急テンポで拡大しつつあります。そのほかにも、構造不況業種は円高の追い打ちに遭って、長年の合理化努力が水泡になりつつあります。内需、外需を問わず、我が国産業全体の問題に拡大されているのであります。
 以上のような深刻な状態に落ち込んでいる我が国経済は、このほかにもさらに大きな難問題を幾つか抱えております。すなわち、対外経済摩擦の解消、増税なき財政再建の達成、外需依存型経済から内需主導型経済への転換等々、すべて容易ならざる課題ばかりであります。このように、我が国の存亡にかかわるような重大な時期にもかかわらず、政府は、依然として具体的な内容に乏しい民活にのみ依存する経済運営の考え方を速やかに改め、直ちに転換をしなければ、これらの重要課題の解決は到底不可能と言えるのであります。
 したがって、この際早急にとるべき手段は、縮小均衡型の経済運営を拡大均衡型へと転換することであり、大幅な所得税減税の実施と公共投資の拡充、赤字国債脱却に対する弾力的な対応などの積極的な財政政策を推進することが必要であると考えるものであります。同時に、政府は、これまで行ってきた単純一律的な歳出削減、機械的、硬直的な国債減額方針、減税の見送り、公約に反する増税の連続等々、財政の果たすべき景気調整機能を無視した経済運営は、我が国経済の適正成長を妨げ、税収の伸び率は鈍化し、財政の一層の悪化を招いてきたことを謙虚に受けとめ、反省すべきであろうと考えるものであります。
 このように、厳しい今日の経済情勢から脱却するためには、かねて我が党が主張し、提案しているように、行財政改革を推進しつつ、六十五年度赤字国債脱却という方針を見直し、財政の景気調整機能を生かした積極財政政策を推進することにより適正成長を実現し、税の自然増収の確保を図っていくことが、中期的には財政再建への早道であることを認識すべきであります。この点についても政府の善処を強く求めるものであります。
 同時に、積極財政政策の一環として、建設国債の発行をふやすことであります。この問題は政府・自民党内においても既に論議が交わされていると聞いておりますが、政府はこれまで赤字国債脱却にのみ目を奪われて、国土保全と社会資本の充実という、いわば見返りとなる資産を生む公共投資財源の建設国債についても発行を抑制し続けておることは、木を見て森を見ざる政策と言わざるを得ないのであります。このような混同は、長期的視点に立った財政運営の必要性と、経済情勢に見合った財政運営の重要性に対する認識の欠如と誤りと言わざるを得ないのであります。
 もちろん、建設国債であっても、過剰な債券市場への放出は、民間資金の締め出しや財政インフレを招来する危険性を有していることは当然であります。しかし、市場の状況に応じた発行を行うことにより、それらの危険性は十分に回避し得るものであり、また現在の貯蓄超過のもとにあっては、財政インフレの心配もなく、増額発行の余地は十分にあるものと考えております。このような見地から、我が党は、建設国債の適度な発行を主な財源とする公共投資の拡充とその有効利用を図るよう、政府に強く求めるものであります。
 以上の理由のほか、六十一年度予算案は、国民の強い願いであった二兆円以上の大幅所得税減税並びに政策減税を見送っていること、本格的な行財政改革が不十分であること、増税なき財政再建のための具体的計画と政府方針が全く明らかでないこと、福祉と国民生活が後退するような施策があること、見せかけの歳出抑制を行っていること、財源不足を理由に地方にツケ回しをしてつじつま合わせをしているような予算があること等々、多くの難点があり、我が党としても容認できるものではありません。
 以上が反対する主な理由であります。
 しかしながら、このように多くの不満と修正を要求すべき六十一年度予算案ではありますが、先ほど来述べてきたように、現在我が国経済の置かれている事態はまことに重大な局面に立たされておるという認識に立ち、かつ現在の与野党の勢力からして、いずれは成立し得る状況にある以上、我が党は野党ではありますけれども、あえて批判を受けることを承知の上で、暫定予算の提出を避け、さらに自然成立を待つことなく、一日も早い本予算の成立のために努力した理由をこの際明らかにしておくものであります。
 したがって、この上は速やかに景気振興対策を実施すること、そのためには公共事業の大幅な前倒し発注、中小企業に対する特別融資の拡大と金利引き下げ等の融資条件の緩和を初め、あとう限りの積極的な財政運営を直ちに行うべきであります。また、そのために必要とあらば、早期に補正予算を編成し、実効性のある総合的な景気対策を実施し、国民の期待にこたえるよう最善の努力を傾注することをこの際強く希望するものであります。
 最後に、さきに与野党間で協議され、合意に達した所得減税、政策減税の六十一年度実施等々については、政府・自民党が誠実に対処することを強く求めて、私の反対討論を終わります。(拍手)
#16
○議長(木村睦男君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#17
○議長(木村睦男君) これより三案を一括して採決いたします。
 表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#18
○議長(木村睦男君) 投票漏れはございませんか。投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#19
○議長(木村睦男君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#20
○議長(木村睦男君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数        二百三十一票
  白色票          百三十四票
  青色票           九十七票
 よって、三案は可決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百三十四名
      安孫子藤吉君    井上 吉夫君
      井上  孝君    井上  裕君
      伊江 朝雄君    岩動 道行君
      石井 一二君    石井 道子君
      石本  茂君    板垣  正君
      岩上 二郎君    岩崎 純三君
      岩本 政光君    上田  稔君
      浦田  勝君    江島  淳君
      遠藤  要君    遠藤 政夫君
      大河原太一郎君    大木  浩君
      大島 友治君    大城 眞順君
      大鷹 淑子君    大坪健一郎君
      大浜 方栄君    岡田  広君
      岡野  裕君    岡部 三郎君
      長田 裕二君    加藤 武徳君
      海江田鶴造君    梶木 又三君
      梶原  清君    金丸 三郎君
      上條 勝久君    亀井 久興君
      亀長 友義君    川原新次郎君
      河本嘉久蔵君    北  修二君
      工藤万砂美君    熊谷太三郎君
      倉田 寛之君    藏内 修治君
      源田  実君    小島 静馬君
      小林 国司君    古賀雷四郎君
      佐々木 満君    佐藤栄佐久君
      斎藤栄三郎君    斎藤 十朗君
      坂野 重信君    坂元 親男君
      沢田 一精君    山東 昭子君
      志村 愛子君    志村 哲良君
      嶋崎  均君    下条進一郎君
      杉元 恒雄君    杉山 令肇君
      鈴木 省吾君    世耕 政隆君
      関口 恵造君    曽根田郁夫君
      添田増太郎君    田沢 智治君
      田代由紀男君    田中 正巳君
      高木 正明君    高平 公友君
      竹山  裕君    谷川 寛三君
      土屋 義彦君    出口 廣光君
      徳永 正利君    名尾 良孝君
      内藤  健君    中村 太郎君
      中山 太郎君    仲川 幸男君
      夏目 忠雄君    成相 善十君
      西村 尚治君    長谷 川信君
      秦野  章君    服部 安司君
      初村滝一郎君    鳩山威一郎君
      林 健太郎君    林  寛子君
      林  ゆう君    原 文兵衛君
      桧垣徳太郎君    平井 卓志君
      福岡日出麿君    福田 宏一君
      藤井 孝男君    藤井 裕久君
      藤田  栄君    藤田 正明君
      藤野 賢二君    降矢 敬義君
      星  長治君    堀内 俊夫君
      堀江 正夫君    真鍋 賢二君
      前島英三郎君    前田 勲男君
      増岡 康治君    増田  盛君
      松浦  功君    松尾 官平君
      松岡滿壽男君    水谷  力君
      宮澤  弘君    宮島  滉君
      宮田  輝君    村上 正邦君
      最上  進君    森下  泰君
      森田 重郎君    森山 眞弓君
      矢野俊比古君    安田 隆明君
      柳川 覺治君    山崎 竜男君
      山内 一郎君    山本 富雄君
      吉川  博君    吉川 芳男君
      吉村 眞事君    野末 陳平君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      九十七名
      秋山 長造君    穐山  篤君
      糸久八重子君    稲村 稔夫君
      上野 雄文君    大木 正吾君
      大森  昭君    梶原 敬義君
      粕谷 照美君    片山 甚市君
      久保  亘君    久保田真苗君
      小柳  勇君    小山 一平君
      佐藤 三吾君    志苫  裕君
      菅野 久光君    鈴木 和美君
      瀬谷 英行君    高杉 廸忠君
      竹田 四郎君    対馬 孝且君
      中村  哲君    野田  哲君
      浜本 万三君    福間 知之君
      松前 達郎君    松本 英一君
      丸谷 金保君    村沢  牧君
      目黒今朝次郎君    矢田部 理君
      安恒 良一君    安永 英雄君
      山田  譲君    和田 静夫君
      飯田 忠雄君    大川 清幸君
      太田 淳夫君    刈田 貞子君
      桑名 義治君    塩出 啓典君
      白木義一郎君    鈴木 一弘君
      田代富士男君    多田 省吾君
      高木健太郎君    高桑 栄松君
      鶴岡  洋君    中西 珠子君
      中野  明君    中野 鉄造君
      二宮 文造君    馬場  富君
      服部 信吾君    伏見 康治君
      藤原 房雄君    三木 忠雄君
      峯山 昭範君    矢原 秀男君
      和田 教美君    市川 正一君
      上田耕一郎君    小笠原貞子君
      近藤 忠孝君    佐藤 昭夫君
      下田 京子君    立木  洋君
      内藤  功君    橋本  敦君
      宮本 顕治君    安武 洋子君
      山中 郁子君    吉川 春子君
      井上  計君    伊藤 郁男君
      柄谷 道一君    栗林 卓司君
      小西 博行君    三治 重信君
      関  嘉彦君    田渕 哲也君
      中村 鋭一君    抜山 映子君
      秦   豊君    藤井 恒男君
      柳澤 錬造君    山田  勇君
      田  英夫君    青島 幸男君
      喜屋武眞榮君    下村  泰君
      青木  茂君    木本平八郎君
      阿具根 登君    中山 千夏君
      山田耕三郎君
     ―――――・―――――
#21
○議長(木村睦男君) 日程第一 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長下条進一郎君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔下条進一郎君登壇、拍手〕
#22
○下条進一郎君 ただいま議題となりました化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、化学物質の安全性確保対策を一層充実する必要性にかんがみ、人の健康を損なうおそれのある化学物質については、その環境汚染を防止するため、新規化学物質の事前審査制度の充実、化学物質の事後管理制度の導入並びに事業者に対する指導及び助言等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、化学物質等による環境汚染防止のための総量規制の考え方、半導体工場で使われる化学物質による環境への影響及び労働災害の防止対策、PCB等のその後の回収・処理状況、安全性試験のコスト上昇と企業の負担増などについて質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#23
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#24
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#25
○議長(木村睦男君) 日程第二 外国為替及び外国貿易管理法の一部を改正する法律案(内閣提出)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長山本富雄君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔山本富雄君登壇、拍手〕
#26
○山本富雄君 ただいま議題となりました外国為替及び外国貿易管理法の一部を改正する法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、本院先議に係るものでありまして、その内容は、国際金融取引の一層の円滑化を図るため、外国為替公認銀行が海外から調達した資金を海外に貸し付けるいわゆる「外−外取引」を行うオフショア市場を創設しようとするものであります。
 委員会におきましては、オフショア市場創設による円の国際化促進の効果、オフショア勘定と国内勘定との実効ある遮断措置のあり方、円の国際化を国内市場に先行して推進していることの是非等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して近藤忠孝委員より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#28
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#29
○議長(木村睦男君) この際、日程に追加して、
 国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律の一部を改正する法律案
 議院に出頭する証人等の旅費及び日当に関する法律の一部を改正する法律案
 国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも衆議院提出)
 以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○議長(木村睦男君) 御異議ないと認めます。
 まず委員長の報告を求めます。議院運営委員長遠藤要君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔遠藤要君登壇、拍手〕
#31
○遠藤要君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、御報告申し上げます。
 まず、国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律の一部を改正する法律案は、本年四月から、立法事務費の月額を、議員一人につき現行より五万円を引き上げようとするものであります。
 次に、議院に出頭する証人等の旅費及び日当に関する法律の一部を改正する法律案は、政治倫理審査会に出頭した参考人に対し、委員会に出頭した参考人と同様に、旅費及び日当を支給しようとするものであります。
 次に、国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案は、本年四月から、議員の秘書に支給される勤続特別手当の支給率を改善するとともに、新たに、勤続二十五年以上の秘書に永年勤続特別手当を支給しようとするものであります。
 以上三案は、委員会におきまして審査の結果、いずれも可決すべきものと全会一致をもって決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#32
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 まず、国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#33
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、議院に出頭する証人等の旅費及び日当に関する法律の一部を改正する法律案及び国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#34
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時四十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト