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1985/05/16 第104回国会 参議院 参議院会議録情報 第104回国会 本会議 第17号
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1985/05/16 第104回国会 参議院

参議院会議録情報 第104回国会 本会議 第17号

#1
第104回国会 本会議 第17号
昭和六十一年五月十六日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十七号
  昭和六十一年五月十六日
   午前十時開議
 第一 雇用政策に関する条約(第百二十二号)
  の締結について承認を求めるの件(衆議院送
  付)
 第二 人的資源の開発における職業指導及び職
  業訓練に関する条約(第百四十二号)の締結
  について承認を求めるの件(衆議院送付)
 第三 外国弁護士による法律事務の取扱いに関
  する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 道路交通法の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 第五 プログラムの著作物に係る登録の特例に
  関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第六 著作権法の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
 第七 労働者災害補償保険法及び労働保険の保
  険料の徴収等に関する法律の一部を改正する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第八 地方自治法第百五十六条第六項の規定に
  基づき、公共職業安定所及びその出張所の設
  置等に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 第九 社会保険労務士法の一部を改正する法律
  案(衆議院提出)
 第一〇 特定商品等の預託等取引契約に関する
  法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一一 昭和六十一年度の財政運営に必要な財
  源の確保を図るための特別措置に関する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、森林・林業・林産業の活性化と国有林野事
  業の経営改善に関する決議案(成相善十君外
  八名発議)(委員会審査省略要求事件)
 一、日程第一より第一一まで
 一、国民生活・経済に関する調査の報告
 一、外交・総合安全保障に関する調査の報告
     ―――――・―――――
#3
○議長(木村睦男君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 成相善十君外八名発議に係る森林・林業・林産業の活性化と国有林野事業の経営改善に関する決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(木村睦男君) 御異議ないと認めます。
 よって、本案を議題といたします。
 まず、発議者の趣旨説明を求めます。成相善十君。
   〔成相善十君登壇、拍手〕
#5
○成相善十君 ただいま議題となりました森林・林業・林産業の活性化と国有林野事業の経営改善に関する決議案につきまして、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合及び二院クラブ・革新共闘を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 まず、案文を朗読いたします。
    森林・林業・林産業の活性化と国有林野事業の経営改善に関する決議案
  緑の維持・培養、水資源の確保、大気の浄化、保健休養、国土保全等森林の有する公益的機能の維持増進に対する国民の要請は急速に高まつている。
  しかるに、わが国の森林・林業は、木材需要の低迷、外材の輸入、林業諸経費の増嵩、山村の過疎化、林業労働力の減少及び森林づくりへの意欲の低下等により、健全な森林の育成に欠かせない間伐・保育の遅れがめだつなど、その生産活動が停滞し、水資源の確保をはじめ森林の有する多角的機能の高度発揮に支障をきたしている。
  国有林野事業は、長い間、林産物の計画的・持続的供給、公益的機能の発揮、農山村地域振興への寄与等その使命を果たしてきたが、財務事情が悪化し、その改善方策を講ずることが急務となつている。
  また、最近の国際環境の変化は、森林・林業・林産業に悪影響を及ぼすことも懸念される。
  さらに、近年、森林・緑資源が世界的に急速に減少しつつあり、この状態がつづくならば将来において地球的規模で環境への悪影響が憂慮され、森林資源の維持・造成は人類にとつて重要な課題となつている。
  よつて政府は、緑豊かな国づくりと国産材時代を展望して、木材需要の拡大、木材産業の活性化、間伐・保育の促進、林道網の整備、国民参加による森林整備の推進等による森林・林業・林産業の健全な育成と国有林野事業の経営改善のため、財源措置を含め検討し、積極的な施策の推進を図るとともに、森林資源の維持・造成について国際協力の一層の拡充を図るべきである。
  右決議する。
 以上であります。
 近年、森林・林業につきましては、木材や林産物の供給面のみでなく、森林の有する水資源の涵養、国土の保全、人々の憩いと安らぎの場の提供等の公益的な機能に対する国民の期待と関心が急速に高まりつつあります。
 しかしながら、森林・林業を取り巻く環境は、木材需要の減退、木材価格の低迷、林業経営費の増高等の要因と相まって、林業の生産活動が停滞するとともに、木材業界においても深刻な不況に陥るなど、引き続き極めて厳しい状況となっており、このような状況が続くならば、山村社会の産業、生活両面に重大な影響が生ずることはもちろん、森林資源の充実や森林の公益的機能の発揮にも支障を来すことが懸念されるところであります。
 また、我が国最大の林業事業体である国有林野事業につきましては、現下の難局を打開するために、自助努力をもとにして、所要の財源措置を含めた改善方策を積極的に講ずる必要があります。
 このような情勢に加え、最近の国際環境の急激な変化によって森林・林業・林産業の環境が一層厳しさを増しており、これに対する的確な対応が急務となっているのであります。
 さらに、近年、森林資源が世界的に急速に減少しており、地球的規模での悪影響が懸念され、森林資源の維持・造成に協力することが極めて重要となっています。
 以上のような状況にかんがみ、政府は、木材需要の拡大、木材産業の体質強化、間伐・保育の促進等森林・林業・林産業の活性化、国有林野事業の改善及び海外林業協力の推進等のため、万全の施策を講ずべきであります。このことを強調して、本決議案の趣旨の説明といたします。
 何とぞ議員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#6
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#7
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 ただいまの決議に対し、農林水産大臣から発言を求められました。羽田農林水産大臣。
   〔国務大臣羽田孜君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(羽田孜君) ただいまの御決議に対しまして、所信を申し述べさしていただきます。
 政府といたしましては、森林・林業、木材産業をめぐる厳しい情勢にかんがみ、従来より各般の施策を推進しているところでありますが、特に、昭和六十年度からは、森林・林業、木材産業活力回復五カ年計画に基づき、木材需要の拡大、木材産業の体質強化及び間伐等林業の活性化に努めているところであります。
 また、国有林野事業につきましては、昭和五十九年に策定した改善計画に基づき、経営改善の推進に努めているところであります。
 森林・林業・林産業及び国有林野事業が直面する事態に対処するため、ただいま採択されました御決議の趣旨を十分に体しまして、今後とも森林・林業・林産業の活性化と国有林野事業の経営改善に最大限の努力を払ってまいります。
 以上であります。(拍手)
     ―――――・―――――
#9
○議長(木村睦男君) 日程第一 雇用政策に関する条約(第百二十二号)の締結について承認を求めるの件
 日程第二 人的資源の開発における職業指導及び職業訓練に関する条約(第百四十二号)の締結について承認を求めるの件
  (いずれも衆議院送付)
 以上両件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長最上進君。
   〔最上進君登壇、拍手〕
#10
○最上進君 ただいま議題となりました条約二件につきまして、外務委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 まず、雇用政策条約は、経済の成長及び発展の促進、生活水準の向上、失業等の克服を図るため、加盟国が完全雇用、生産的な雇用及び職業の自由な選択を促進するための政策を宣言し及び遂行すること等を定めたものであります。
 次に、人的資源開発条約は、加盟国が雇用と密接な関係を有する職業指導及び職業訓練に関する包括的で調整された政策及び計画を採用し、発展させること等について定めたものであります。
 委員会における質疑の詳細は会議録によつて御承知を願います。
 昨十五日質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、両件はいずれも全会一致をもつて承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#11
○議長(木村睦男君) これより両件を一括して採決いたします。
 両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#12
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、両件は全会一致をもつて承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#13
○議長(木村睦男君) 日程第三 外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長二宮文造君。
   〔二宮文造君登壇、拍手〕
#14
○二宮文造君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 本法律案は、最近における国際的な法律事務の増大にかんがみ、渉外的法律関係の安定を図り、あわせて、外国における日本法に関する法律事務の取り扱いの充実に資するため、相互の保証のもとに、外国弁護士となる資格を有する者が国内における外国法に関する法律事務を取り扱うことができる道を開き、かつ、その法律事務の取り扱いを弁護士の例に準じて規律しようとするものでありまして、その主な内容は次のとおりであります。第一に、外国法事務弁護士となるには、法務大臣の承認を受け、かつ、日本弁護士連合会の登録を受けなければならないこと。第二に、外国法事務弁護士は、我が国の弁護士と同様の使命及び職責を有し、我が国の裁判所における訴訟手続の
代理等一定の法律事務を除き、原資格を取得した外国の法に関する法律事務を行うことを職務とすること。第三に、外国法事務弁護士の権利及び義務は、我が国の弁護士の例に準ずるものとするほか、外国法事務弁護士の名称、事務所、我が国の弁護士との関係等について、外国法事務弁護士の特性に応じた規律をすること。第四に、外国法事務弁護士は弁護士会及び日本弁護士連合会に入会するものとし、弁護士会及び日本弁護士連合会が、その指導、連絡及び監督に関する事務を行うこと。第五に、外国法事務弁護士の登録及び懲戒に関する処分の適正を図るため、日本弁護士連合会に特別の機関を置くものとする等であります。
 委員会におきましては、本法案提出の経緯、名称を外国法事務弁護士とした理由、外国法事務弁護士を日本弁護士連合会の自治のもとに入れること及び相互主義をとることの必要性、職務範囲を制限した理由、我が国の弁護士の雇用及び事務所の共同経営を禁止した理由、我が国の渉外法律事務に対する影響及び今後の見通し等について質疑が重ねられましたほか、参考人の意見を聴取するなど慎重に審査を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと思います。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して寺田理事より賛成の意見が表明されました。
 次いで、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#15
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#16
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#17
○議長(木村睦男君) 日程第四 道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長増岡康治君。
   〔増岡康治君登壇、拍手〕
#18
○増岡康治君 道路交通法の一部を改正する法律案について、委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。
 本法律案は、時間制限駐車区間につき、パーキング・チケットによる駐車制度を設けるほか、駐車方法に関する規定を整備すること、違法駐車車両に対する措置を明確化し、違法駐車車両の移動保管に関する事務を指定法人に委託できることとすること、全国及び都道府県ごとの道路使用適正化センターの指定に関する制度を新設すること、罰金及び反則金の限度額をおおむね二倍に引き上げること、反則通告制度の適用範囲を拡大すること等を主な内容とするものであります。
 委員会におきましては、政府より趣旨説明を聴取した後、路上交通の現況と総合交通政策、取り締まり行政のあり方、高年齢者の交通安全対策等の問題について熱心な質疑が行われました。
 質疑を終局し、討論の後、採決を行いましたところ、本法律案は賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対しましては、取り締まりにおける指導重視の交通行政の徹底等を求める附帯決議が行われました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
#19
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#20
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#21
○議長(木村睦男君) 日程第五 プログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律案
 日程第六 著作権法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教委員長林寛子君。
   〔林寛子君登壇、拍手〕
#22
○林寛子君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、文教委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、プログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律案は、コンピューターのプログラムの著作物としての特性に応じ、その登録の手続及び指定登録機関による登録事務の実施等について著作権法の特例を定めようとするものであります。
 次に、著作権法の一部を改正する法律案は、情報処理及び電気通信技術の発達に伴い、 コンピューターを用いて必要な情報を容易に検索できるようにしたデータベースの著作物の保護を明確。にするとともに、有線テレビジョン放送、ビデオテックス等有線系ニューメディアの開発・普及に対処するため、規定の整備、有線放送事業者の保護等を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、二法律案を一括議題として審査し、参考人の意見を聴取するとともに、登録機関の指定及びその登録事務の進め方、プログラムの保護期間等の再検討、データベースの保護のあり方、発展するニューメディアへの対応、隣接権条約への早期加入、複製問題への速やかな対応、貸しレコードに関する円満な利用関係の維持、実演家の適正な権利保護、著作権思想の普及などの諸問題について熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終わり、日本共産党を代表して吉川委員より両法律案に対し反対の討論が行われた後、順次採決の結果、いずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両法律案に対し、適正かつ円滑な登録事務の実現など六項目から成る附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#23
○議長(木村睦男君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#24
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、両案は可決されました。
     ―――――・―――――
#25
○議長(木村睦男君) 日程第七 労働者災害補償保険法及び労働保険の保険科の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 日程第八 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所及びその出張所の設置等に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 日程第九 社会保険労務士法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
 以上三件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長岩崎純三君。
   〔岩崎純三君登壇、拍手〕
#26
○岩崎純三君 ただいま議題となりました二法律案及び承認案件につきまして、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案の主な内容は、労働者災害補償保険法関係の改正では、第一に、年金たる保険給付に係る給付基礎日額について、年齢階層ごとに最低限度額及び最高限度額を定めること。第二に、休業補償給付及び休業給付の額について、所定労働時間の一部について休業したときは、休業による賃金喪失分の六〇%とすること。第三に、休業補償給付及び休業給付について、監獄等に収容されている者に対しては支給しないこと。第四に、通勤災害に関し、通勤経路からの逸脱等の後の往復が通勤とされる行為の範囲を拡大すること。第五に、事業主が故意または重大な過失により労災保険の手続を怠っている期間中に生じた事故について保険給付を行ったときは、その費用の全部または一部に相当する金額を事業主から徴収することができること等であり、労働保険の保険料の徴収等に関する法律関係の改正では、継続事業のメリット制度の対象事業場の規模を使用労働者数二十人以上とするとともに、有期事業のメリット収支率について所要の改正を行うこと、保険料の納付の手続について口座振替による納付の方法を導入すること等であります。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所及びその出張所の設置等に関し承認を求めるの件は、労働省の所掌事務の円滑かつ効率的な遂行を図るため、公共職業安定所及びその出張所の設置等を行うことについて、国会の承認を求めるものであります。
 委員会におきましては、以上二件に対し、労働災害の動向と防止対策、年金たる保険給付に関する最低・最高限度額の設定、給付水準の改善、公共職業安定所等の再編整理方針等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案について、日本共産党より原案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、まず、労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案について諮りましたところ、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決しました。
 次いで、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所及びその出張所の設置等に関し承認を求めるの件について諮りましたところ、討論はなく、本件は多数をもって承認すべきものと決しました。
 なお、労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、附帯決議が全会一致をもって付されております。
 次に、社会保険労務士法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本法律案の主な内容は、社会保険労務士制度の整備充実を図るため、社会保険労務士の業務に事務代理業務を加えるとともに、社会保険労務士の研修及び勤務社会保険労務士の責務等について規定の整備を行うことであります。
 委員会におきましては、質疑、討論もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 まず、労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#28
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所及びその出張所の設置等に関し承認を求めるの件の採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#29
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本件は承認することに決しました。
 次に、社会保険労務士法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#30
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#31
○議長(木村睦男君) 日程第一〇 特定商品等の預託等取引契約に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長下条進一郎君。
   〔下条進一郎君登壇、拍手〕
#32
○下条進一郎君 ただいま議題となりました特定商品等の預託等取引契約に関する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、いわゆる現物まがい取引契約の締結及びその履行を公正にし、契約にかかわる一般消費者が被害を受けることのないよう所要の規制を行おうとするものであります。すなわち、預託等取引業者に対する規制として、契約締結に際しての書面交付や勧誘等における威迫的言動など不当な行為の禁止等の義務を課するとともに、顧客に対しては、契約締結時から十四日以内のクーリング・オフを認めるなどの保護を加えようとするものであります。
 なお、本法律案は、衆議院におきまして、契約がクーリング・オフ期間経過後解除された場合に請求される損害賠償または違約金の額について、その割合の上限を商品等の価格の百分の十五から百分の十に引き下げる等三点にわたる修正が行われております。
 委員会におきましては、資産形成取引にかかわるトラブルと消費者保護に対する政府の基本的姿勢、消費者への啓発及び情報提供の重要性、物品等を指定するに当たっての機動的対応の必要性等について質疑を行うとともに、参考人から意見を聴取するなど慎重に審査を進めてまいりましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党市川理事より本法律案に反対である旨の意見が述べられました。
 次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、六項目にわたる附帯決議が行われました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#33
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#34
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ─────・─────
#35
○議長(木村睦男君) 日程第一一 昭和六十一年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長山本富雄君。
   〔山本富雄君登壇、拍手〕
#36
○山本富雄君 ただいま議題となりました昭和六十一年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、一段と厳しい現下の財政状況のもとで昭和六十一年度の財政運営に必要な財源を確保するため、同年度における特例公債の発行、国債費定率繰り入れの停止及び政府管掌健康保険事業に係る厚生保険特別会計への繰入額削減の特例措置を定めようとするものであります。
 委員会におきましては、急激な円高の進展がもたらす我が国経済及び税収への影響、内需拡大策のあり方と補正予算編成の必要性、公債償還に当たって全額を借換債で賄ういわゆる永久国債化の意図の有無、国債費定率繰り入れの継続的停止とNTT株式売却収入財源への依存がもたらす減債基金制度の形骸化、財政支出及び税制改革のあり方の判断基準とされるいわゆる所得格差平準化の実態等について、総理、大蔵大臣並びに財政当局に対して質疑が行われたほか、参考人より意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本社会党を代表して竹田四郎理事、公明党・国民会議を代表して多田省吾理事、日本共産党を代表して近藤忠孝委員、民社党・国民連合を代表して栗林卓司委員より、それぞれ反対、自由民主党・自由国民会議を代表して矢野俊比古理事より賛成する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対して、財政再建の基本的な考え方を明確にし、国民の理解と協力が得られるよう努力すること等六項目にわたる附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#37
○議長(木村睦男君) 本案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。村沢牧君。
   〔村沢牧君登壇、拍手〕
#38
○村沢牧君 私は、日本社会党を代表し、ただいま議題となりました昭和六十一年度の財源確保法案について反対の討論を行います。
 我が国の財政経済を取り巻く環境は極めて厳しく、東京サミットにおいて円高抑制のために何らかの合意を取りづけようとした中曽根総理のもくろみはもろくも失敗に終わり、逆に円高防止の協調介入の方途が閉ざされ、我が国の大幅な貿易黒
字の是正をねらった相互監視制度の強化に合意するなど、東京サミットに照準を合わせて行ってきたこれまでの政府の経済運営が完全に行き詰まり、その結果、円高デフレの様相をますます強くし、中小企業と国民生活に大きな不安を与えています。
 一方、昭和六十一年度の経常収支黒字幅は八百億ドルに達する規模になると見込まれ、対外摩擦の一層の激化が危惧されております。政府は、経常収支の不均衡是正を国民的政策目標として掲げているとはいうものの、それを確実に達成するに必要な具体的な実行手段とそのタイムスケジュールについては何ら提示しておらず、内需拡大、構造調整に実を上げることができなければ、各国の失望をまた大きくし、我が国への批判も極めて厳しいものになることは自明のことであります。
 次に問題としなければならないのは、財政運営の基本姿勢についてであります。
 対外経済摩擦の緩和、円高デフレの解消、大幅減税、内需拡大とともに、財政再建が我が国の当面する重大な政策課題であることは改めて申すまでもありませんが、ただ緊縮予算を組み、しかも国庫負担繰り延べの粉飾予算を毎年繰り返していたのでは財政再建の目標に到達し得ないことは、中曽根内閣が五年間にわたって証明してきたところであります。六十五年度赤字公債依存体質脱却という目標の達成は今やだれの目にも実現不可能となってきていますが、政府は目標達成のために必要な具体的方策を示さず、単に脱却方針の堅持を空念仏のごとく繰り返すばかりであります。
 また、円高不況に対する適切な対策、内需拡大の決め手もなく、補助金の一括削減、与野党幹事長・書記長合意による減税実施に政府・自民党の誠意が見られないなど、前途に展望を持たせるものは何一つありません。日本社会党は、このように一層混迷を深め、先行きに対する展望を見失い、いたずらに国民経済に不安を与えている中曽根内閣の財政運営を厳しく追及するとともに、経済、財政政策の転換を強く求めるものであります。
 次に、本法律案に関し、具体的な反対の理由を申し述べます。
 中曽根内閣は、国の一般会計予算において一般歳出を四年連続して伸び率ゼロに抑えたり、公債依存度を引き下げることで国民に対してはあたかも行財政改革が進められているかのように見せかけています。しかし、それは、本法律案によって講じようとする国債費定率繰り入れの停止による財源の大幅な先食いや政府管掌健康保険への国庫負担繰り延べのほか、国庫補助率引き下げによる地方への負担転嫁、厚生年金への国庫負担繰り延べ等の広範囲にわたるツケ回しによって、形の上だけのつじつま合わせにすぎないのであります。これらの措置は、財政法の根幹を踏みにじり、財政全体の姿を不明瞭にして財政制度を素乱すること甚だしいと言わなければなりません。
 六十一年度の国債残高は百四十三兆円余にもなり、国債の元利償還額が国債発行収入金を上回っていることは、もはや国債発行は新規財源調達としての機能を果たし得なくなっていることであり、文字どおり借金を返すために新たな借金をするという極めて異常な事態に至っていることは全くもって許せないことであります。このような財政の異常事態を招いた政府の責任は極めて重大であると言わなければなりません。
 次は、減債基金制度にかかわる問題であります。
 政府は五十七年度より連続して減債基金制度の根幹とも言うべき国債費定率繰り入れを停止するという安易な収支均衡策を強行し、その結果、国債整理基金の資金枯渇という危機的事態を招いております。六十一年度においても定率繰り入れを停止したまま不足分を予算繰り入れで補てんし、さらにNTT株式売却収入金を計上して現状を糊塗しようとしておりますが、このような場当たり的な償還財源調達は無責任きわまるものと言わなければなりません。その上政府は、現在の国債償還ルールを変更し、全額借換債の発行による国債償還という、いわば元本は償還しない実質上の永久国債の構想を描いていることは、一層国民の国債に対する不安を増長させることになります。次は、本格的な国債償還時代到来に即した国債管理政策の確立の問題であります。
 政府は六十年度に一兆円の短期借換国債を発行しており、また今後も長短金利状況を見ながら年度内償還の短期国債を発行することとしていますが、短期国債の増発は国債償還費を加重させるとともに、国債の平均残存年数を短縮化させ、金融政策の運営を困難にさせるという重大な問題を抱えているにもかかわらず、依然として場当たり的な国債管理に終始しておることは、これまた容認することのできないところであります。
 最後に、政府管掌健康保険の国庫負担繰り延べについてであります。
 本来、特別会計健康勘定に黒字が生ずるならば、保険料率の引き下げや給付改善を第一義的に考えるのが当然でありますが、今回のように収支残があるからといって国が吸い上げ、国庫負担を減額するということに至っては、何のために国庫負担率を法定し、被保険者、事業主、国の負担割合を定めてきたのか、また保険としての経営努力が何の意味もなくなるのであって、このような措置は全くもって邪道と言わざるを得ません。我が党は、委員会において、政府が行っている場当たり的でその場を取り繕うようなつじつま合わせ的な予算編成を改めて、確固たる財政再建の具体的方策、あるいは将来の高齢化社会において財政の占める役割の長期的ビジョンを国民に明示することを強く指摘し、論議を重ねてまいりましたが、しかるに政府は、これに対して何一つ明確な誠意ある答弁をなし得なかったことはまことに遺憾であります。ここに猛省を促して、私の反対討論といたします。(拍手)
#39
○議長(木村睦男君) これにて討論は終局いたしました。
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#40
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#41
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ―――――・―――――
#42
○議長(木村睦男君) この際、国民生活・経済に関する調査特別委員長から国民生活・経済に関する調査の報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○議長(木村睦男君) 御異議ないと認めます。
 国民生活・経済に関する調査特別委員長山田譲君。
    ―――――――――――――
   〔調査報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔山田譲君登壇、拍手〕
#44
○山田譲君 本調査特別委員会の最終報告につきまして御説明いたします。
 本委員会の発足以後二年間の調査結果については、第百一国会及び第百二国会会期末にそれぞれ中間報告書を作成し、議院の会議に報告したとおりであります。
 その後も本委員会及び三小委員会において引き続き調査を行った結果、去る四月二十五日、三小委員会はそれぞれ結論を得、梶木又三君、糸久八重子君、海江田鶴造君の各小委員長から本委員長あてに報告書が提出されましたので、これらを中心に委員会の意見を取りまとめ、最終報告書を作成いたしました。
 これまで三年にわたる調査の経緯を顧みますと、委員会及び小委員会は合わせて五十九回開催
され、そこで意見を述べた参考人等は五十四名に達し、また大臣、政府委員より説明等を聴取しております。さらに委員派遣、視察は合わせて二十一回行いました。まず、これらに協力された方々に感謝の意をあらわしたく思います。もちろん、各委員の熱心な論議については今さら申し上げるまでもありません。
 この最終報告書の主な内容を御紹介いたします。
 第一部は、「対外不均衡是正と円高への対応」と題し、ここ数年の我が国経済の最大の課題である対外不均衡について、その是正策の方向、また昨年九月以降の対米為替レート急上昇の対応策について述べております。
 次に、第二部「技術革新の展望と受容への課題」は、近年の情報技術革新の雇用、労働への影響とその対応の方向、新素材開発及びバイオテクノロジーの展望と課題について述べております。これらの技術革新を活力のある経済と充実した国民生活に結実させるためには、今後適切な政策をとるべきことを述べております。
 次に、第三部の「豊かで明るい高齢社会を目指して」は、二十一世紀をすばらしい長寿社会とするための対策の方向について述べております。そこでは、高齢者を含むシステムへの改革、多様なライフサイクルへの対応、高齢社会の費用と負担の調整及び高齢社会の活性化についての基本的な考え方を述べております。さらに、前二回の中間報告の諸課題に関連する政府の施策をレビューした後、重点的に推進すべき施策の方向を述べております。
 さらに、第四部「二一世紀へのまちづくり」は、国土政策及び都市政策の課題、居住及び生活環境上の課題、住民参加の課題を鳥瞰し、大都市のまちづくりの基本方向を探っております。
 今回の報告書の眼目は、以上の検討の結果、各委員が一致して九項目の政策提言を行っていることであります。
 まず、技術革新に伴う産業・雇用構造に関連して三つの提言を行っております。今後の情報技術革新においては、人間の労働は頭脳型労働が圧倒的に多くなることが予想されます。そのため、頭脳疲労の防止が重要な問題となり、その対策として新しい生活基盤の整備と精神的健康の確保が緊要であることを提言しております。また、アメリカで行われているような技術評価体制を確立すべきことを述べております。
 次に、高齢化施策の総合化を図るために、国レベルでは高齢社会の準備計画の作成、大都市の日常生活レベルでは高齢者の住みやすさを創出する実験事業をそれぞれ提案しております。また、近年社会問題となっている老年痴呆について総合研究体制の整備の緊急性をうたっております。
 さらに、大都市における緑化、景観形成の推進のため五つの措置、良好な地域コミュニティの形成のため三つの措置をそれぞれとるべきことを述べております。また、まちづくりのノーハウを相互に交換するため、情報サービス体制を整備すべきことを提案しております。
 以上が報告書の主な内容であります。
 調査特別委員会がみずから政策の提言を行ったのは、参議院史上画期的なことであると言えましょう。しかし、私はここでとどまってはならないと考えます。提言は、それが行政に反映され、国会で立法化され、あるいは地方公共団体の施策に取り入れていただくなど、具体的な政策の上に実現されてこそ初めて提言としての存在意義があると言えます。このようなことから、これらの九つの提言をぜひ実現させるよう、皆様方の御尽力をお願いする次第であります。なお、提言に携わった貴重な経験を踏まえて、この種の調査機関の今後の運営について感じたことにも一言触れたいと思います。それは、三年間の調査期間と比べて諸情勢の変化が余りにも速過ぎたために実態との乖離が生じている面もあったこと、調査事項の選定、専門家の活用方法などにいま一段の工夫を要することであります。
 最後に、これを機会に参議院の政策提言能力が高まり、中曽根総理大臣が私的諮問機関を余り設ける必要がなくなることをこいねがって、私の報告を終わります。(拍手)
     ―――――・―――――
#45
○議長(木村睦男君) この際、外交・総合安全保障に関する調査特別委員長から外交・総合安全保障に関する調査の報告を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○議長(木村睦男君) 御異議ないと認めます。
 外交・総合安全保障に関する調査特別委員長植木光教君。
    ―――――――――――――
   〔調査報告書は本号末尾に掲載〕
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    〔植木光教君登壇、拍手〕
#47
○植木光教君 外交・総合安全保障に関する調査特別委員会の調査の概要を御報告いたします。
 本調査特別委員会は、参議院改革の一環として昭和五十八年七月に設置され、自来三年にわたって審議を重ねてまいりました。この間、委員会及び小委員会が招致した参考人は賓客一名を加え五十二名に及び、また委員会の実質審議は小委員会を含め四十回に上りましたが、一昨日、これまでの審議を取りまとめ、政府に対する提言を含む調査報告を議長に提出した次第であります。
 既に、第二年度までの審議については、本議場で一昨年及び昨年の二回にわたり御報告申し上げましたが、その後も引き続き、安全保障問題、外交問題及び国際経済問題の三つの小委員会を設置して審議を進め、最後に各小委員会において委員が意見を表明いたしました。一方、委員会では、外交・総合安全保障について安倍外務大臣及び加藤防衛庁長官に対して質疑を行い、さらに審議の締めくくりとして中曽根内閣総理大臣に対し質疑を行いました。
 三年間にわたり委員会及び小委員会で取り上げられた問題は、「総合安全保障」、「防衛」、「軍縮」、「外交」、「資源・エネルギー」、「食料」、「経済摩擦」の各分野に及び、終始活発な論議が展開されましたが、委員会は、これらの論議にかんがみ、今後さらに討議すべき課題を提示するとともに、政府等に対し国政に反映されるよう若干の提言を行った次第であります。
 その主な、ものは次のとおりであります。
 総合安全保障関係閣僚会議を活性化すること。憲法にのっとり軍事大国とならない決意、非核三原則等平和国家としての諸原則を堅持すること。核兵器廃絶に向けての核軍縮交渉を促進すること。国連による紛争地域監視用人工衛星の開発のための資金的、技術的協力の可能性を検討すること。国連の平和維持機能への資金・機材の供与その他の非軍事的協力を検討すること。国連大学本部建物の早期建設を推進すること。援助が有効かつ適正に実施されるよう責任体制を明確にすること。国際協力に対する国民の意識の変革を促すために「国際協力の日」を制定すること。資源備蓄特別会計の新設を積極的に検討すること。石油の害定的供給の確保を図るとともに、国家備蓄三千万キロリットルの増強目標を早期に達成すること。優良農用地の確保等食料自給力を強化し、食料の安定的供給を確保すること。適正な為替レートの実現、中小企業等に対する緊急対策の強化、円高メリットの国民への早期還元等に努めること。科会資本の整備、個人消費の拡大を中心とする内需拡大策を積極的に推進すること。国会において経済摩擦問題を常時検討し政府に助言するための委員会の設置を検討すること。
 以上でありますが、政府は、これらを初め、委員会の提言を十分検討の上、今後の施策に反映させるよう強く要望するものであります。また、国会の対応に関するものについては、議長において適宜の措置を取り計らわれるよう御要請申し上げ
る次第であります。
 なお、提言の一部については、基本政策にかかわる不一致点を含んでいるので賛成できない旨の意見がありましたことを申し添えます。
 以上が三年間にわたる本委員会の調査の概要であります。
 申すまでもなく、外交・総合安全保障は、激動する国際情勢のもとで、我が国の存立を維持し、世界の平和と繁栄に貢献するための広範な問題を包含しております。したがって、今後とも中長期的視点から論議を重ね、国民の意思に基づいた外交・総合安全保障政策の形成に努めることによって国民の負託にこたえていかなければならないと信ずるものであります。
 三年間にわたる委員長として本報告を終えるに当たり、理事、小委員長及び委員各位並びに参考人の方々ら関係者の御努力と御協力に対し、深甚なる謝意を表する次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#48
○議長(木村睦男君) 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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