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1985/02/20 第104回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第104回国会 物価問題等に関する特別委員会 第3号
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1985/02/20 第104回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第104回国会 物価問題等に関する特別委員会 第3号

#1
第104回国会 物価問題等に関する特別委員会 第3号
昭和六十一年二月二十日(木曜日)
    午後零時一分開議
出席委員
  委員長 阿部未喜男君
   理事 青木 正久君 理事 岸田 文武君
   理事 二階 俊博君 理事 武部  文君
   理事 中村 正男君 理事 草川 昭三君
   理事 永江 一仁君
      尾身 幸次君    与謝野 馨君
      串原 義直君    元信  堯君
      小谷 輝二君    駒谷  明君
      藤原哲太郎君    藤田 スミ君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      平泉  渉君
 出席政府委員
        公正取引委員会
        委員長     高橋  元君
        公正取引委員会
        事務局長    佐藤徳太郎君
        経済企画政務次
        官       熊谷  弘君
        経済企画庁国民
        生活局長    横溝 雅夫君
        経済企画庁物価
        局長      斎藤 成雄君
 委員外の出席者
        特別委員会第二
        調査室長    岩田  脩君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 物価問題等に関する件(物価対策及び国民生活
 行政等)
     ――――◇―――――
#2
○阿部委員長 これより会議を開きます。
 物価問題等に関する件について調査を進めます。
 この際、平泉経済企画庁長官から、物価対策並びに国民生活行政について発言を求められておりますので、これを許します。平泉経済企画庁長官。
#3
○平泉国務大臣 先般、私、経済企画庁長官に就任いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。
 我が国経済の当面する課題と経済運営の基本的な考え方につきましては、さきの経済演説において明らかにしたところでありますが、当委員会が開催されるに当たりまして、重ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。
 我が国経済は、戦後の復興、高度成長を実現した後、「石油危機とインフレの十年」という調整過程を経て、今、新しい情報・通信技術の進展、消費のサービス化、国境を越えた経済活動の展開に代表される「新しい成長の時代」を迎えつつあります。
 内外経済の現状を見ますと、世界経済は、アメリカ経済の拡大速度が一昨年半ば以降鈍化したものの、総じて緩やかな成長を続けております。
 こうした中で、我が国経済も、物価の安定が続く中で、昭和五十八年春以降、景気は上昇を続けてきました。最近は、景気動向にはばらつきが見られるものの、全体として緩やかな拡大を続けております。
 しかし、現在の世界経済には、アメリカの財政赤字と経常収支の赤字の拡大、EC諸国等における高失業の継続、我が国の多年にわたる財政赤字と経常収支の大幅な黒字、発展途上国の累積債務問題、一次産品価格の低迷等、種々の困難な問題が存在しております。
 このような内外経済情勢のもと、政府は、特に次の諸点を基本として、今後の経済運営に努めてまいりたいと考えております。
 まず、第一の柱は、内需を中心とした経済の持続的成長を図るとともに、雇用の改善を図ることであります。
 政府は、昨年十月の「内需拡大に関する対策」の決定に引き続いて、昨年末、予算・税制に係る「内需拡大に関する対策」を決定したところであります。すなわち、財政投融資等の活用により、一般公共事業の事業費につき前年度を上回る四・三%増を確保することとしたほか、住宅減税を行い、設備投資促進のための税制上の措置を講ずるとともに、いわゆる大規模プロジェクトの着手等、民間活力の活用を図ることとし、所要の措置を講ずる等を中心として諸施策を行うこととしました。また、本年一月末には、内外の経済情勢を総合勘案し、日本銀行により、公定歩合が〇・五%引き下げられたところであります。
 今後、内需振興を図るに当たっては、機動的な経済運営に努める一方、民間活力が最大限発揮されるよう環境整備を行い、設備投資等積極的な民間投資の喚起を促すとともに、特に、国民の住生活及び住環境の整備・改善について、その促進に努めてまいりたいと考えます。
 また、金融政策についても、内外経済動向及び国際通貨情勢を注視しつつ、その機動的な運営を図る必要があります。
 最近の急速な円高傾向については、その我が国経済に及ぼす効果には、プラスとマイナスとの両面があり、円高の進行の過程で生じる国内経済への影響を十分考慮しつつ、円高のプラスの面が国民全体に及ぶよう適切な経済運営を図ってまいる所存であります。
 このような政府の諸施策と民間経済の活力とが相まって、昭和六十一年度の我が国経済は、実質で四・〇%程度の成長を達成するものと見込まれます。
 第二の柱は、世界経済の成長と安定への積極的な貢献と、経済摩擦の解消に向けての調和ある対外経済関係の形成であります。
 我が国経済の国際的責任の重大化に呼応して、我が国は、世界経済の成長と安定に対して主要な責任を分担すべきであり、特に、次回の東京での主要国首脳会議においては、世界経済のインフレなき持続的成長を共通の目標とした国際協調が増進されるよう、最大限の努力を払っていく考えであります。
 また、我が国の経常収支の大幅な不均衡については、政府は、昨年四月の「対外経済対策」の決定、七月の「市場アクセス改善のためのアクション・プログラムの骨格」の策定、九月の五カ国蔵相会議における為替レート適正化のための合意、十月及び十二月末の「内需拡大に関する対策」の決定と、切れ目なくあらゆる努力を傾注し、その推進に努めてまいりました。
 今後とも、我が国市場の一層の開放、適切な円レートの維持に努めるとともに、内需振興に努めてまいりたいと考えております。
 加えて、新たな多角的貿易交渉の開始に向け、その成功に全力を尽くすとともに、政府開発援助の一層の拡充を図ってまいる所存であります。
 第三の柱は、国民生活の安定と向上を図ることであります。
 最近の我が国の物価動向を見ますと、極めて安定しており、最近の急速な円高傾向が一層の安定に寄与するものと考えております。
 昭和六十一年度は、卸売物価が一・八%程度の下落、消費者物価が一・九%程度の上昇にとどまるものと見込んでおります。
 政府としては、今後とも物価の動向に細心の注意を払いながら、機動的な政策運営に努めるとともに、公共料金についても、物価及び国民生活への影響と、最近の円高傾向の及ぼす影響をも十分考慮して、厳正に取り扱ってまいりたいと考えております。
 さらに、今後、特に、「人生八十年時代」にふさわしい豊かな「長寿社会」を築いていくことが重要課題であり、そのための総合的方策を明らかにし、その推進に努めてまいる所存であります。
 また、今後とも、消費者の安全と合理的な選択を確保するとともに、悪質な商取引への対応、約款取引適正化体制の強化など、経済社会の変化に適切に対応した消費者保護施策の充実を図ってまいりたいと考えます。
 次に、中長期の経済運営については、対外経済摩擦への対応を初めとする一九八〇年代後半の重要な政策課題を、「拡大均衡のもとでの新しい成長」の中で解決していくことが必要であります。
 こうした新しい成長の動きを一層促進するためには、民間活力を最大限発揮させるための環境を整備するとともに、基礎的・先端的分野での創造的技術開発の推進、高度情報社会の建設等を図ることが必要であります。
 このようにして新しい成長の成果を、豊かで余裕のある国民生活の形成に結びつけるとともに、さらに、大都市だけでなく地域社会全般にも均てんさせることが肝要であると考えます。
 以上、我が国経済の当面する課題と経済運営の基本方向について所信を申し述べました。
 現在、技術革新等を牽引力として日本経済の新たな成長と発展を求める期待が高まっており、この過程において、国民生活の一層の充実・向上を図っていくことが、経済運営の基本目標であると考えます。
 我が国経済が、その潜在力を最大限発揮させることにより、世界経済の成長と安定に大きく貢献していくことは十分に可能であると確信するものであります。
 本委員会の皆様の御支援と御協力を切にお願いする次第であります。(拍手)
#4
○阿部委員長 次に、熊谷経済企画政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。熊谷経済企画政務次官。
#5
○熊谷政府委員 このたび経済企画政務次官を拝命いたしました熊谷弘でございます。どうぞよろしくお願い申し上げげす。
 私は平泉長官を補佐し、我が国経済の安定と国民生活の一層の充実向上のために全力を挙げて努力する所存であります。
 委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻を切にお願い申し上げます。(拍手)
#6
○阿部委員長 次に、昭和六十年における公正取引委員会の物価対策関係業務について、高橋公取委員会委員長から説明を聴取いたします。高橋公正取引委員会委員長。
#7
○高橋(元)政府委員 昭和六十年における公正取引委員会の業務につきまして、その概略を御説明申し上げます。
 昨年の我が国経済は、世界景気の緩やかな拡大、物価の安定等を背景として、全体としては、昭和五十九年に引き続いて拡大を見ることができました。また、技術革新を背景に情報化が進展し、経済のソフト化、サービス化も進行するなど、経済社会の構造変化には著しいものがあります。
 このような中で、民間活力が十分に発揮されるような経済環境の整備を行うことがますます重要になっており、公正取引委員会といたしましては、公正かつ自由な競争の維持、促進により我が国経済の活性化、効率化を図るべく、独占禁止政策の適正な運営に努めてまいったところであります。
 特に昨年は、独占禁止法違反事件の迅速な審査に努めるとともに、広報活動等により予防行政を推進いたしました。また、経済社会の構造変化の過程にあって生じる独占禁止政策上の諸問題に積極的に取り組んだほか、下請取引を初めとする中小企業関係の取引の公正化に努めたところであります。
 まず、独占禁止法の運用状況について申し上げます。
 昭和六十年中に審査いたしました独占禁止法違反被疑事件は二百七十七件であり、同年中に審査を終了した事件は百八十一件であります。このうち、法律の規定に基づき違反行為の排除等を勧告いたしましたものは九件、法的措置をとるには至りませんでしたが警告を行いましたものは八十九件であります。また、六件四十二事業者に対し、七億六千三十五万円の課徴金の納付を命じました。
 次に、届け出受理等に関する業務でありますが、合併及び営業譲り受け等につきましては、昭和六十年中に千九百二十九件の届け出があり、所要の審査を行いました。
 事業者団体につきましては、昭和六十年中に成立居等千二百二十四件の届け出がありました。また、事業者団体の活動に関する事前の相談に対しましては適切に回答を行うよう努めるとともに、相談事例を取りまとめて公表することにより違反行為の未然防止を図りました。
 国際契約等につきましては、昭和六十年中に四千五百九十三件の届け出があり、不公正な取引方法に該当するおそれのある改良技術に関する制限、競争品の取り扱いの制限等を含むものについてはこれを是正するよう指導いたしました。
 独占的状態に対する措置に関する業務といたしましては、ガイドラインの別表掲載の十五業種について実態の把握及び関係企業の動向の監視に努めました。
 価格の同調的引き上げに関する報告徴収の業務につきましては、昭和六十年中に価格引き上げ理由の報告を求めたものは、インスタントコーヒー及びマヨネーズ・ドレッシング類の計二品目でありました。
 次に、経済実態の調査といたしましては、生産・出荷集中度調査、電気通信産業分野に関する調査、メーカーによる輸入代理店に関する調査等を行いました。また、流通分野においては、訪問販売化粧品、無店舗販売、灯油等についての実態調査に基すぎ、独占禁止法及び景品表示法上問題のある行為につきまして、所要の改善指導を行いました。
 政府規制制度及び独占禁止法適用除外制度につきましては、我が国経済における民間の活力を生かし、経済の効率性を高める見地から、引き続きその見直しのための検討を行いました。
 独占禁止法上の不況カルテルは、昭和六十年に実施されたものはありませんでした。なお、独占禁止法の適用除外を受けている共同行為の数は、昭和六十年末現在で四百二十七件となっておりますが、その大半は、中小企業関係のものであります。
 国際関係の業務といたしましては、OECD等の国際機関における会議に積極的に参加するとともに、アメリカ、EC等の独占禁止当局との間で意見交換を行うなど、国際的な連携の強化に努めました。
 次に、景品表示法の運用状況について申し上げます。
 まず、同法第三条の規定に基づき、アイスクリーム類及び氷菓業における景品類の提供を制限する告示を制定いたしました。
 また、事業者が自主的に規制するための公正競争規約につきましては、愛媛県及び群馬県における食肉の表示に関する規約二件を認定し、昭和六十年末現在における公正競争規約の総数は百二十四件となっております、
 昭和六十年中に景品表示法違反の疑いで調査した事件は三千百二十六件であり、このうち、排除命令を行いましたものは十三件、警告により是正させましたものは七百九十九件であります。都道府県の行いました違反事件の処理件数は、昭和六十年一月から九月末までで四千二百十二件となっており、今後とも、都道府県との協力を一層推進してまいる所存であります。
 以上、簡単でございますが、業務の概略につきまして御説明申し上げました。
 今後ともよろしく御指導のほどお願いいたします。
#8
○阿部委員長 次に、昭和六十一年度の物価対策関係経費の概要について、斎藤物価局長から説明を聴取いたします。斎藤物価局長。
#9
○斎藤(成)政府委員 昭和六十一年度の物価対策関係経費と予算関連公共料金等の改定の概要につき、お手元に配付いたしました資料に即して御説明申し上げます。
 まず、お手元の資料「昭和六十一年度物価対策関係経費」でありますが、これは一般会計及び特別会計予算に計上される経費のうち、物価の安定に資することとなる経費を取りまとめておりまして、総額は、最下欄中央、合計欄でごらんいただけますように、四兆九百八十億九千二百万円であります。前年度予算額に比べ二千四百九十三億四千八百万円の減、比率で五・七%の減となっております。
 次に、経費の内訳を、その次のページから縦長の資料によって順次御説明申し上げます。
 項目の第一は、低生産性部門の生産性向上でありまして、経費総額では一兆七千五百八十九億八千三百万円となっております。
 内訳としては、右の端の方に書いてございますが、農林漁業対策関係で農林漁業者の資本装備充実のための農林漁業金融費、農業、林業、漁業の生産基盤を整備するための経費などが、また、中小企業対策関係では、二ページ下の方から三ページにかけてお示ししてありますように、中小企業金融費、小規模事業対策の推進経費などが計上されております。これらは、生産性の向上、供給力の増大を通じ物価安定に寄与するものであります。
 第二の項目は、三ページの中央、流通対策でありまして、総額は三百七十五億六千二百万円であります。
 具体的には、ごらんのとおり野菜価格安定対策経費、卸売市場施設整備費などが計上されておりまして、流通コストの節減に資する経費であります。
 第三の項目は、四ページの下の方、労働力の流動化促進でありまして、経費は総額三千八百二十七億七百万円。内容は、一番右の方に出ておりますように、雇用安定等の事業を実施するものでありまして、労働力の質を高め、流動化を図ることを通じて物価の安定に役立つものであります。
 五ページに移りまして、第四の項目は、競争条件の整備であります。
 その総額は三十億二千二百万円。公正かつ自由な競争を通じて価格が適正に形成されるよう、市場の競争条件の整備を行う公正取引委員会の経費がその大部分であります。
 第五の項目は、生活必需物資等の安定的供給でありまして、総額は九千百五十一億四千二百万円。石油安定供給対策費、中央少し下のところの日本国有鉄道関係助成費などが主な項目でありまして、石油等生活必需物資と公共輸送等のサービスの安定供給確保のための経費であります。
 次に、六ページに移りまして、第六の項目が住宅及び地価の安定でありまして、総額は九千九百八十五億九千三百万円。右側の中央あたりにございますが、公営住宅建設事業費、住宅金融公庫補給金等経費などを内容としており、住宅供給の促進と土地の有効利用を通じ住宅及び地価の安定に資することを目的とするものであります。
 最後に第七番目の項目、その他には、総額として二十億八千四百万円が計上されております。国民生活安定対策等経済政策推進費などがございます。
 次に、昭和六十一年度予算に関連する公共料金等の改定につきまして、お手元の一枚紙の資料に沿って御説明を申し上げます。
 まず、一番目の米価でございますが、五十一年度以降売買逆ざやの解消に努めてまいりましたが、本年につきましても二月一日から平均一・四八%の改定を実施いたしております。
 二番目の医療費につきましては、四月一日から、診療報酬の合理化、適正化等の観点から、医療費ベースで二・三%引き上げると同時に、薬価基準等を、こちらは一・六%引き下げまして、この結果、医療費全体としては〇・七%の引き上げを行うこととされております。
 三番目の国鉄でございますが、合理化等の経費節減努力を続けてまいりましたが、なお多額の損失が避け得ない財政状況にありますため、六十一年度予算において、九月一日からの運賃改定実施により七百五十億円の増収を図ることとしております。
 国立学校授業料につきましては、国立、私立間の格差の現状等を勘案し、六十二年度入学予定者から、国立大学学部で現行の二十五万二千円を三十万円にする等の改定が予定されております。
 以上、予算関連の公共料金等の改定による六十一年度消費者物価指数への影響は、その紙の右の端のところにございますが、これを合計いたしまして〇・一%程度になるものと試算をいたしております。
 公共料金の改定につきましては、今後とも経営の徹底した合理化を前提とし、物価、国民生活への影響を十分考慮して厳正に取り扱ってまいりたいと考えております。
 以上で御説明を終わります。
#10
○阿部委員長 次に、昭和六十一年度の消費者行政関係経費の概要について、横溝国民生活局長から説明を聴取いたします。横溝国民生活局長。
#11
○横溝政府委員 昭和六十一年度の消費者行政関係経費について、お手元に二枚紙の資料をお配りしておりますが、この表に沿って御説明申し上げます。
 この表は、昭和六十一年度の予算案から、各省庁の消費者行政にかかわるものを一括して整理したものであります。
 一枚目の表では、消費者行政関係経費を十二の項目に分類いたしておりますが、これはおおむね消費者保護基本法の体系に沿ったものであります。十二の項目のうち、項目一の「危害の防止」から項目六の「契約の適正化」までの項目は、主として事業者活動を適正化することを内容とする事項であります。項目七の「消費者啓発」以下の諸項目は、消費者が自主的、合理的な消費生活を営むことを支援助長することを内容とするものであります。
 以下、その概要を御説明申し上げます。
 まず、項目一は「危害の防止」でございます。消費者の生命、身体に係る危害を防止し、安全を確保することは、消費者保護の基本的課題であります。このため、医薬品、家庭用品等品目の特性に応じてきめの細かい施策を講じているところであります。本項目の総額は三十四億七千百万円で、消費者行政関係経費全体の約三六%を占めております。昭和六十一年度においては新たに、LPガス事故の防止のために、販売事業者の効率的な取り締まり等を推進するための経費等が計上されております。なお、前年度と比べますと、約二千七百九十一万円、〇・八%でございますが城となっておりますが、これは主として自動車の審査設備に要する経費及び漁場環境保全のための調査等に要する経費等の減額によるものであります。
 項目二の「計量の適正化」から項目六の「契約の適正化」までは、いずれも消費者の合理的かつ適切な選択等を確保する上で欠くことのできない経費であります。
 項目二の「計量の適正化」は、適正な計量の実施及び普及のための経費であります。
 項目三の「規格の適正化」は、JAS及びJIS制度の運用等のための経費であります。健康食品、自然食品等の新食品等について望ましい品質表示のガイドラインを設定、普及するための経費等が新たにここで計上されております。
 次に、項目四の「表示の適正化」でございますが、不当表示の取り締まり、家庭用品の品質表示の適正化等に要する費用がその内容となっております。
 さらに、項目五の「公正自由な競争の確保」には、独占禁止法施行費等がございます。
 項目六の「契約の適正化」には、割賦販売、訪問販売等の適正化を図るための経費、消費者金融や不動産犯罪の取り締まりを行うための経費などがそれぞれ計上されております。
 次に、項目七の「消費者啓発」から項目十一の「消費者組織育成」までは、消費者の利益の擁護及び増進を消費者サイドから確保する上で重要な経費でございます。
 項目七の「消費者啓発」は、各種の情報の提供、講演会の開催などにより、消費者が自主的かつ合理的に行動できるよう消費者を啓発、支援するための経費であり、昭和六十一年度においては、特にいわゆる悪徳商法全般を対象とした、適切かつきめ細かな消費者啓発を行う不適正商取引防止改善対策経費が新たに計上されております。前年度と比べますと、主に農林水産省の食品普及関係の補助金の削減、これは果実等消費拡大特別対策事業費というものでございますが、五億一千五百万の減少でございますが、この補助金の減少により五億七千六百万がこの項目で減少をしております。
 項目八の「意見の反映」は、各種モニター制度や消費者との懇談会等を通じて消費者の意見を迅速かつ的確にくみ上げ、消費者志向を一層促進するための経費であります。
 また、項目九の「試験検査施設整備等」では、商品テストを効果的に行うための経費が計上されており、項目十の「苦情処理体制整備」では、各省庁の消費者相談窓口等における苦情の受け付け及び処理等に要する経費がそれぞれ計上されております。
  さらに、項目十一の「消費者組織育成」のための経費については、消費者と産地を直接に結ぶ事業に対する助成等を内容としております。
 最後に、項目十二の「その他」について御説明申し上げます。
 この項目のうち、まず(一)の「国民生活センター」につきましては、教育研修、情報提供、苦情相談、商品テストなどの事業を行うための経費として約十九億円が計上されております。
 次に、(二)の「地方消費者行政推進事業等」のための経費については、都道府県を超える広域的消費者問題、全国的消費者問題に対処するため、国と地方の生活情報ネットワークの整備等を図る生活情報体制整備等交付金を計上するとともに、地方消費者行政に対する指導助言体制を整備するため、消費者問題国民会議の開催及び地方消費者行政推進委員会の開催等のための経費を計上いたしております。これらの合計が二億三千九百万円となっております。
 項目十二には、このほか、消費者行政の基礎となる調査、生活関係事犯の取り締まりの経費などが計上されております。
 以上の各項目の経費を合計いたしますと、一番下にございますように九十五億九千万円となります。前年度の百二億一千万円に比べますと、先ほど申し上げました食品普及関係の補助金の減少等を主因として六億二千五百万円、六・一%の減少となっておりますが、事業内容といたしましては、御説明申し上げましたように、新たな施策も展開されております。
 なお、これを省庁別に集計いたしたものが二枚目の表でございます。
 以上、昭和六十一年度消費者行政関係経費の概要を御説明申し上げました。
 このほか、機構面におきましては、経済企画庁において、約款取引適正化体制の強化のための調査官を新設することといたしております。また、警察庁においては、悪徳商法事案等の市民生活を侵害する事犯を専門的に取り締まる生活経済課を新設するほか、不正商品問題に対処するため、不正商品取締官を設置する予定であります。また、通商産業省においても、悪徳商法対策の体制を強化することといたしております。
 以上、何とぞよろしく御指導をお願いいたします。
#12
○阿部委員長 以上で説明は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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