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1985/03/06 第104回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第104回国会 科学技術委員会 第2号
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1985/03/06 第104回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第104回国会 科学技術委員会 第2号

#1
第104回国会 科学技術委員会 第2号
昭和六十一年三月六日(木曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
  委員長 大久保直彦君
  理事 小宮山重四郎君 理事 塚原 俊平君
   理事 平沼 赳夫君 理事 与謝野 馨君
   理事 小澤 克介君 理事 矢追 秀彦君
      有馬 元治君    伊東 正義君
      櫻内 義雄君    若林 正俊君
      八木  昇君    安井 吉典君
      遠藤 和良君    小川  泰君
      山原健二郎君
出席国務大臣
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)      河野 洋平君
出席政府委員
       科学技術政務次
       官       前島英三郎君
       科学技術庁長官
       官房長     矢橋 有彦君
       科学技術庁長官 
       官房会計課長  平野 拓也君
       科学技術庁計画
       局長      長柄喜一郎君
       科学技術庁研究
       調整局長    内田 勇夫君
       科学技術庁振興
       局長      藤咲 浩二君
       科学技術庁原子
       力局長     中村 守孝君
       科学技術庁原子
       力安全局長   辻  栄一君
委員外の出席者
       科学技術委員会
       調査室長    曽根原幸雄君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月六日
 辞任         補欠選任
  不破 哲三君     山原健二郎君
同日
 辞任         補欠選任
  山原健二郎君     不破 哲三君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 科学技術振興の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○大久保委員長 これより会議を開きます。
 科学技術振興の基本施策に関する件について調査を進めます。
 河野国務大臣から科学技術行政に関する所信を聴取いたします。河野国務大臣。
#3
○河野国務大臣 このたび、科学技術庁長官を拝命をいたしました河野洋平でございます。
 極めて重要な時期でございます。一生懸命努力をいたしますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 第百四回国会に当たり、科学技術庁長官といたしまして、所信を申し述べさせていただきます。
 我が国が二十一世紀に向かってより一層の発展を遂げるためには、唯一の資源とも言うべき知的資源を最大限に活用して、科学技術の振興に努める必要があると考えます。
 一方、世界的にも、科学技術に対する期待は今日極めて大きくなっております。世界経済を活性化し、人間生活の向上を図っていく上で、今や科学技術の存在は必要不可欠になってきております。我が国といたしましても、今後は、応用、開発重視の研究体制から、創造的な基礎的研究重視の体制へと転換を図ることにより、国際社会発展のために積極的な貢献を行うことができるよう、大いに努力していかなくてはなりません。
 本年は、科学技術庁創立三十周年に当たります。国際科学技術博覧会の大成功に象徴されますような、科学技術に対する国民の期待の高まりの中で科学技術庁長官を拝命し、改めてその責任の重大さを痛感しているところであります。
 さて、先般の米国におけるスペースシャトル打ち上げ事故につきましては、私も深い驚きと悲しみをもって受けとめております。科学技術は、人類社会の発展に寄与してまいりましたが、その推進に当たっては安全の確保が大前提であり、今回そのことをより一層認識した次第であります。今後とも、人間及び社会のための科学技術という原点に立って、その振興に全力を注いでまいる所存であります。
 引き続き、昭和六十一年度における科学技術庁の主要な施策について申し上げます。
 第一は、総合的企画調整機能の強化による科学技術政策の積極的推進であります。
 まず、科学技術会議の方針に沿って運用される科学技術振興調整費の拡充を図ってまいります。
 また、昨年七月に出された臨時行政改革推進審議会の答申を踏まえ、当面政府が科学技術振興政策を推進するに当たって基本となる科学技術政策大綱を、六十年度中に閣議決定すべく準備中であります。
 一方、同答申の指摘をも踏まえ、科学技術政策の推進体制を整備するために、科学技術庁の内部部局の再編成を行うこととしております。
 第二に、産学官等の連携による基礎的、創造的研究の推進であります。
 科学技術庁におきましては、産学官、さらには国際的な研究交流を一層促進することを目的とした研究交流促進法案(仮称)を今国会に提出する予定であります。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
 また、フロンティア研究を新たに行いたいと考えております。この研究は、国際的に開かれた体制のもとで、二十一世紀の技術革新を目指した先端的基礎研究を長期かつ流動的に行おうとするものであります。
 さらに、創造科学技術推進制度につき新たに三課題の研究に着手するなど、その拡充に努めるほか、本制度等の研究成果に基づき出願された基本的特許をもとに、民間企業等の活力を利用して周辺特許等の新しい技術への展開を図るための方策を講じてまいります。
 このほか、科学技術庁所管の試験研究機関と民間等との共同研究をより一層促進するとともに、客員研究官の受け入れを充実してまいります。
 第三は、研究開発のための基盤の整備であります。
 高度な知識と多額の投資が集約された科学技術情報の効率的な流通を図るため、各種データベースの整備、新オンライン提供システムの開発等を引き続き進めるとともに、国際科学技術情報ネットワークの構築、英文データベースの作成等国際対応の強化を図ってまいります。
 また、研究開発の推進に不可欠な遺伝子資源の収集、保存、提供体制を強化するため、ジーンバンク事業等を推進してまいります。
 第四は、科学技術国際協力を通じた国際社会への積極的貢献であります。
 国際化の進展に伴い、国際交流の重要性が一段と高まりつつある情勢にあって、米国、西ドイツ、フランス等との二国間の科学技術協力を初めとする幅広い分野における欧米先進国との協力、ASEAN諸国等開発途上国との協力など、特に人材交流の強化に重点を置いた国際協力の推進を図ってまいります。
 第五は、原子力研究開発利用の推進であります。
 原子力の研究開発利用につきましては、安全確保を大前提として、引き続き積極的に取り組んでまいります。その際、電源三法の活用による地域住民の福祉の向上及び地域振興のための施策等を講ずるなど、国民の理解と協力を得つつ、その推進を図ってまいります。
 原子力発電の円滑な推進を図るためには、自主的な核燃料サイクルの確立が不可欠であり、ウラン濃縮、使用済み燃料の再処理、放射性廃棄物の処理処分等について所要の技術開発等を進めるとともに、民間における核燃料サイクル施設立地計画の推進に必要な措置を講じ、円滑な事業化を促進することとしております。
 次に、核燃料の有効利用を図るため、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の建設、新型転換炉実証炉計画の推進等新型動力炉の開発を積極的に進めてまいります。
 また、人類の究極のエネルギー源と言われる核融合につきましては、昭和六十二年度の臨界プラズマ条件達成を月指して、臨界プラズマ試験装置JT60による実験を継続することとし、原子力船につきましても、引き続き研究開発を進めることとしております。
 また、重粒子線がん治療装置の設計に着手するなど、放射線利用技術の高度化を進めてまいります。
 こうした原子力研究開発利用の多様化の中で、原子力安全規制行政の充実を図るとともに、安全研究の推進等の各種安全対策を引き続き強力に展開し、安全確保に万全を期す所存であります。
 とりわけ、今国会におきまして、放射性廃棄物の処理処分の安全規制及び原子力施設の検査体制の充実を図るために、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の改正法案を提出することとしておりますので、何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
 第六は、宇宙開発の推進であります。
 今後とも、宇宙開発政策大綱に示された方針に沿って、自主技術開発を基調としつつ、我が国の宇宙開発を推進していく所存であります。
 まず、通信、放送、観測及び共通技術の各分野の人工衛星の開発等を引き続き行うとともに、新たに地球資源衛星一号の開発及び技術試験衛星Y型の開発研究に着手いたします。
 また、一九九〇年代における大型人工衛星の打ち上げ需要に対処するため、二トン級の静止衛星打ち上げ能力を有するHUロケットの開発に着手いたします。
 さらに、第一次材料実験システムの開発を引き続き進めるとともに、米国が提唱している宇宙基地計画の予備設計段階の作業に引き続き参加するため、実験モジュールの予備設計等を行うなど、宇宙分野の国際協力を積極的に推進してまいります。
 第七は、海洋開発の推進であります。
 海洋国家日本としては、海洋科学技術に関する研究開発を積極的に推進していく必要があります。
 このため、海底鉱物資源や地震予知の研究等に不可欠な六千メートル級潜水調査船の建造に着手するほか、潜水作業技術に関する研究開発を進めるための海中作業実験船「かいよう」を用いた実海域実験を行うなど、総合的な海洋科学技術プロジェクトを積極的に推進いたします。
 第八は、高齢化社会への対応及びライフサイエンスの振興であります。
 急速に到来しつつある高齢化社会に対応した科学技術の振興を図るとともに、保健医療、食糧、エネルギー等広範な分野において人類福祉に貢献するライフサイエンスの関連施策を強力に推進いたします。
 第九は、材料科学技術の研究開発の総合的推進であります。
 先端科学技術であり、かつ、さまざまな技術開発を進める上で基盤的な重要技術として期待される材料科学技術の研究開発を総合的に推進してまいります。
 最後は、各般の重要な総合研究等の推進であります。
 地震、雪害等の自然災害の防止、軽減を目的として、地震予知、震災対策、雪害対策等の研究を中心に、防災科学技術の推進を図ってまいります。
 また、航空技術の研究開発につきましては、ファンジェットSTOL実験機「飛鳥」の飛行実験を本格化いたします。
 さらに、レーザー科学技術、重イオン科学技術等の基礎的研究の推進を図るほか、新技術の企業化、資源の総合的利用のための方策等を進めてまいります。
 以上、昭和六十一年度における科学技術庁の施策に関し、その概要を申し述べましたが、これらの諸施策を実施するために、昭和六十一年度予算といたしまして、一般会計三千三百五億円、産業投資特別会計四十億円、電源開発促進対策特別会計九百三十三億円を計上いたしました。
 私は、科学技術行政の責任者として、その使命の重大さを深く認識し、科学技術の振興に誠心誠意努力してまいりますので、委員各位の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。(拍手)
#4
○大久保委員長 この際、前島科学技術政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。前島科学技術政務次官。
#5
○前島政府委員 科学技術政務次官の前島英三郎でございます。
 委員長初め委員の諸先生方、座ったままごあいさつする失礼をお許しをいただきたいと思います。
 ただいまの大臣の所信にもございましたとおり、我が国にとって科学技術の振興は極めて重要な課題でございます。
 委員長初め委員の諸先生方の御指導を賜りまして、誠心誠意努力をいたしまして大臣を補佐してまいる所存でございますので、何とぞよろしく御指導のほどお願い申し上げます。(捕手)
#6
○大久保委員長 次に、昭和六十一年度科学技術庁関係予算について説明を聴取いたします。矢橋官房長。
#7
○矢橋政府委員 昭和六十一年度科学技術庁関係予算の概要を御説明申し上げます。
 昭和六十一年度一般会計予算において、科学技術庁の歳出予算額三千三百四億八千二百万円を計上いたしております。また、電源開発促進対策特別会計において、科学技術庁分といたしまして、歳出予算額九百三十二億七千二百万円を計上するほか、産業投資特別会計から、日本科学技術情報センターに対し、四十億円の出資を予定いたしております。以上の各会計を合わせた科学技術庁の歳出予算額は四千二百七十七億五千四百万円となり、これを前年度の当初歳出予算額と比較いたしますと、六十八億四千七百万円の増額、一・六%の増加となっております。
 この歳出予算のほか、国庫債務負担行為限度額といたしまして、一般会計一千二百三十五億八千百万円、電源開発促進対策特別会計四百五十九億七千万円を計上いたしております。
 また、一般会計予算の予算総則におきまして、原子力損害賠償補償契約に関する法律第八条の規定による国の契約の限度額を二千七百億円とするとともに、動力炉・核燃料開発事業団法第三十四条の規定により、政府が保証する借り入れ等の債務の限度額を二百二十八億円とし、これに基づく借入金を使用済み燃料再処理施設の操業費等の一部に充てることといたしております。
 次に、予算額のうち主要な項目につきまして、その大略を御説明いたします。
 第一に、科学技術会議の方針に沿って、科学技術振興に必要な重要研究業務の総合推進調整を実施するための科学技術振興調整費を拡充するとともに、同会議の審議機能を充実し、科学技術行政における総合的企画調整機能の一層の強化を図るための経費として七十九億四千三百万円を計上いたしました。
 なお、昭和六十一年度は、科学技術振興調整費のうち、特に昭和六十年度に創設した重点基礎研究制度の拡充を図ることといたしております。
 第二に、産学官等の連携による基礎的、創造的な研究の推進のため四十六億七千九百万円を計上いたしました。
 まず、将来の技術革新の根幹となる新しい科学的知見を発掘するため、多分野にまたがる領域における先端的、基礎的研究、すなわちフロンティア研究を、流動的で国際的にも開かれた体制のもとに、長期かつ組織的に行うために必要な経費として、理化学研究所に十一億一千九百万円を計上いたしました。
 次に、創造科学技術推進制度につきましては、産学官のすぐれた研究者を弾力的に組織化して、次代の技術革新を担う創造性豊かな新技術を創出することを目的とした研究を推進するために必要な経費として二十六億八千七百万円を計上いたしました。また、本制度等による研究成果に基づき出願された基本的特許をもとに、民間企業等の参加を得て、周辺特許等の新しい技術への展開を図るハイテクコンソーシアム制度を創設するために必要な経費として二億八百万円を新技術開発事業団に計上いたしました。
 また、当庁附属試験研究機関における研究開発を一層効率的、効果的に進めるため、民間等との共同研究を促進するための経費、さらには客員研究官の受け入れ、研究公務員等の国内及び海外研修への派遣等に必要な経費として六億六千五首万円を計上いたしました。
 第三に、研究開発のための基盤の整備のため、まず、日本科学技術情報センターにおける科学技術に関する各種データベースの整備、情報提供機能の向上のための新オンラインシステムの開発、国際科学技術情報ネットワークの構築等内外にわたる科学技術情報の流通を促進するために必要な経費として、一般会計に十七億四千七百万円を計上するとともに、産業投資特別会計から同センターに対し四十億円の出資を予定いたしております。
 また、遺伝子資源の収集、保存、提供体制の強化のため、理化学研究所におきましてジーンバンク棟の整備、微生物系統保存事業等を推進するため必要な経費として三億三千八百万円を計上いたしました。
 第四に、科学技術国際協力を通じた国際社会への積極的貢献を図るため、日米協力を初めとする先進諸国との協力、ASEAN諸国等開発途上国との協力、人材交流等の国際協力に必要な経費として三百二十五億九千四百万円を計上いたしました。
 第五に、原子力の研究開発利用の推進のため一千八百十八億九千九百万円を計上いたしました。
 まず、原子力安全規制行政及び環境安全対策につきましては、原子力利用における安全の確保に万全を期するため、原子力安全委員会の運営、放射能測定調査研究などに必要な経費として二十億五千八百万円を計上いたしました。
 次に、動力炉・核燃料開発事業団におきましては、高遠増殖炉の実験炉の運転等新型動力炉の研究開発を進めるとともに、ウラン資源の海外調査探鉱、遠心分離法によるウラン濃縮パイロットプラントの運転等核燃料サイクル確立のための研究開発を進めることとし、これらに必要な経費として同事業団に六百五十九億二千五百万円を計上いたしました。
 また、日本原子力研究所におきましては、原子力施設の安全性及び環境安全性に関する試験研究、核融合の研究開発、多目的高温ガス炉に関する研究開発、放射線利用に関する研究開発、原子力船に関する研究開発、各種基礎的研究等を進めることとし、これらに必要な経費として、同研究所に一千十五億五千六百万円を計上いたしました。
 また、放射線医学総合研究所におきまして、重粒子線の医学利用に関する研究、放射線の内部被曝に関する研究等に必要な経費として六十四億六千三百万円を計上するほか、国立試験研究機関及び理化学研究所における原子力試験研究等に必要な経費として五十八億九千七百万円を計上いたしました。
 第六に、宇宙開発の推進のため九百二十五億八千二百万円を計上いたしました。
 まず、宇宙開発事業団におきまして、地球資源衛星一号の開発及び技術試験衛星Y型の開発研究に着手するほか、海洋観測衛星一号、技術試験衛星V型、通信衛星三号、放送衛星三号、静止気象衛星四号の開発等を行うこととしております。また、一九九〇年代における大型人工衛星打ち上げ需要に対処するため、二トン級の静止衛星を打ち上げる能力を有し、全段自主技術によるHUロケットの開発に着手するとともに、引き続きHTロケットの開発を進めることとしております。さらに、第一次材料実験システムの開発、米国宇宙基地計画の予備設計段階の作業に参加するための実験モジュールの予備設計等を行うこととしております。これらに必要な経費として、同事業団に九百六億五千九百万円を計上いたしました。
 次に、航空宇宙技術研究所におきまして、HUロケット用液酸液水ロケットエンジン要素の研究等宇宙科学技術の基礎的、先行的研究を進めるための経費等として十九億二千三百万円を計上いたしました。
 第七に、海洋開発の推進のため六十六億四千八百万円を計上いたしました。
 まず、海洋科学技術に関する研究開発を推進するため、海洋科学技術センターにおきまして、六千メートル級潜水調査船の建造に着手するとともに、潜水調査船「しんかい二〇〇〇」による深海調査技術の研究開発を進めるほか、海中作業実験船「かいよう」による水深三百メートルを目標とする潜水作業技術の実海域実験を行うなど、総合海洋科学技術プロジェクトを進めることとし、これらに必要な経費として同センターに六十四億三千七百万円を計上いたしました。
 また、関係省庁の協力を得て、黒潮の開発利用調査研究、海洋遠隔探査技術の開発研究等を進めることとし、これらに必要な経費として二億一千百万円を計上いたしました。
 第八に、高齢化社会への対応及びライフサイエンスの振興のため九十五億一千百万円を計上いたしました。
 まず、急速に到来しつつある高齢化社会に対応するため、前述の理化学研究所のフロンティア研究において老化の仕組みの解明のための研究等に必要な経費として二億八千七百万円を計上するほか、科学技術振興調整費から三億五千万円の充当を見込んでおります。
 その他のライフサイエンス関連研究開発の推進につきましては、八十八億七千四百万円を計上いたしております。
 まず、理化学研究所におきまして、ジーンバンク棟及び遺伝子組みかえ研究棟の建設、がん本態解明のための研究等を推進するための経費など十八億四千七百万円を計上いたしました。
 次に、がん研究を支える共通基盤技術等についての研究開発を積極的に進めるため、科学技術振興調整費及び新技術開発事業団の委託開発制度から二十九億九千五百万円の充当を見込んでおりますほか、創造科学技術推進制度中に生物フォトンに関する研究等を実施するための経費として十二億四千五百万円を計上いたしております。
 さらに、放射線医学総合研究所における放射線によるがん診断、治療のための研究を進めるための経費等として二十七億八千七百万円を計上いたしました。
 第九に、材料科学技術の研究開発の総合的推進のため、金属材料技術研究所、無機材質研究所における各種試験研究を進めることとし、これに創造科学技術推進制度及びフロンティア研究における材料研究の経費を加え七十一億二千七百万円を計上いたしております。また、科学技術振興調整費からは二十一億円の充当を見込んでおります。
 最後に、その他の重要な総合研究等を推進するため二百二十四億九千九百万円を計上いたしております。
 まず、防災科学技術の推進につきましては、関東・東海地域における地震予知研究、地震発生機構に関する研究等の地震予知研究、震災対策研究、雪害対策研究等を実施するため、国立防災科学技術センターの予算を中心に二十五億三千四百万円を計上いたしました。
 次に、航空宇宙技術研究所におきまして、短距離離着陸性と低騒音性を特徴とするファンジェットSTOL実験機「飛鳥」による飛行実験を行うなど、航空技術の研究開発を推進するための経費として八十六億一千九百万円を計上いたしております。
 また、理化学研究所につきましては、フロンティア研究及び原子力関係の経費のほか、ライフサイエンス研究、レーザー科学技術の研究等を推進するための経費として九十二億五百万円を計上いたしております。
 また、新技術開発事業団につきましては、前述の創造科学技術推進制度の拡充及びハイテクコンソーシアム制度の創設のための経費のほか、新技術の開発及びその成果の普及を行うための経費として十六億一千九百万円を計上いたしております。
 また、自然エネルギーの利用を中心とした地域エネルギー総合利用の実証調査及び資源調査所における各種調査等資源の総合的利用方策の推進のため必要な経費として三億五千八百万円を計上するほか、科学技術の広報啓発活動の推進に必要な経費等として一億六千四百万円を計上いたしております。
 以上、一般会計の歳出予算及び産業投資特別会計からの出資につきまして、その主要項目を御説明いたしましたが、次に、電源開発促進対策特別会計のうち、科学技術庁分の主要項目につきまして、その大略を御説明いたします。
 まず、電源立地勘定におきましては、原子力施設の立地を一層促進する見地から、原子力施設の周辺地域の住民等に対する給付金の交付及び周辺地域における雇用確保事業の推進に必要な経費として十三億九千万円を計上いたしました。また、地方公共団体の公共用施設の整備に必要な交付金に充当するため三十八億四千六百万円を計上するほか、放射線監視対策、原子力防災対策などの原子力安全対策等に必要な経費として七十億九千万円を計上いたしました。
 また、電源多様化勘定におきましては、高速増殖原型炉「もんじゅ」の建設、新型転換炉実証炉に関する研究開発等新型動力炉の開発を進めるとともに、使用済み燃料再処理技術の開発及びウラン濃縮原型プラントの建設等ウラン濃縮技術の開発に必要な経費として動力炉・核燃料開発事業団に七百六十三億一千九百万円を計上するとともに、原子炉解体技術の開発、レーザー法ウラン濃縮技術の開発等を推進する経費として四十六億二千七百万円を計上いたしました。
 以上、簡単でございますが、昭和六十一年度科学技術庁関係予算につきましてその大略を御説明申し上げました。
#8
○大久保委員長 次回は、来る十八日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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