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1985/04/09 第104回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第8号
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1985/04/09 第104回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第104回国会 建設委員会 第8号

#1
第104回国会 建設委員会 第8号
昭和六十一年四月九日(水曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
  委員長 瓦  力君
   理事 谷  洋一君 理事 東家 嘉幸君
   理事 野中 広務君 理事 平沼 赳夫君
   理事 木間  章君 理事 山中 末治君
   理事 新井 彬之君 理事 西村 章三君
      池田 行彦君    榎本 和平君
      金子原二郎君    浜田 幸一君
      東   力君    村岡 兼造君
      森田  一君    山岡 謙蔵君
      井上  泉君    上野 建一君
      竹内  猛君    中村  茂君
      前川  旦君    山花 貞夫君
      田中 慶秋君    瀬崎 博義君
      中島 武敏君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 江藤 隆美君
 出席政府委員
        国土庁計画・調
        整局長     星野 進保君
        国土庁大都市圏
        整備局長    山本 重三君
        建設大臣官房長 高橋  進君
        建設省道路局長 萩原  浩君
 委員外の出席者
        環境庁企画調整
        局環境影響審査
        課長      瀬田 信哉君
        環境庁水質保全
        局水質規制課長 藤原 正弘君
        運輸省港湾局計
        画課長     坂井 順行君
        海上保安庁警備
        救難部航行安全
        課長      酒田 武昌君
        参  考  人
        (日本道路公団
        総裁)     高橋国一郎君
        参  考  人
        (日本道路公団
        理事)     戸谷 是公君
        建設委員会調査
        室長      佐藤 毅三君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月三日
 辞任         補欠選任
  糸山英太郎君     浜田 幸一君
同月九日
 辞任         補欠選任
  山花 貞夫君     竹内  猛君
  伊藤 英成君     田中 慶秋君
同日
 辞任         補欠選任
  竹内  猛君     山花 貞夫君
  田中 慶秋君     伊藤 英成君
    ―――――――――――――
四月三日
 国民生活関連公共事業に関する請願(稲葉誠一
 君紹介)(第二五六三号)  
 同(大原亨君紹介)(第二五六四号)
 公共賃貸住宅の建設等に関する請願(経塚幸夫
 君紹介)(第二六一一号)
同月七日
 国民生活関連公共事業に関する請願(戸田菊雄
 君紹介)(第二七三三号)
 同(細谷昭雄君紹介)(第二七三四号)
 同(山下八洲夫君紹介)(第二七三五号)
 同(山本政弘君紹介)(第二七三六号)
 公共賃貸住宅の建設等に関する請願(田中恒利
 君紹介)(第二七三七号)
 同(中村茂君紹介)(第二八〇七号)
同月九日
 公共賃貸住宅の建設等に関する請願(中林佳子
 君紹介)(第二九三四号)
 同(浦井洋君紹介)(第三〇二一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件
 連合審査会開会申入れに関する件
 参考人出頭要求に関する件
 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案
 (内閣提出第二四号)
     ――――◇―――――
#2
○瓦委員長 これより会議を開きます。
 この際、連合審査会開会の申し入れに関する件についてお諮りいたします。
 商工委員会において審査中の内閣提出、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案について、同委員会に対し連合審査会開会の申し入れを行いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、連合審査会を開きます場合の開会日時等につきましては、商工委員長と協議の上、追って公報をもってお知らせすることといたします。
     ――――◇―――――
#4
○瓦委員長 次に、内閣提出、東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として日本道路公団総裁高橋国一郎君及び理事戸谷是公君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 また、明日、参考人として海上安全船員教育審議会委員、元東京商船大学教授岩井聰君、東京大学土木工学科教授中村英夫君及び筑波大学社会工学系助教授安田八十五君の出席を求め、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#7
○瓦委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上野建一君。
#8
○上野委員 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案が提案をされておりますので、きょうはそれに関連をいたしまして、東京湾横断道路建設についての各面からの質疑を行いたいと思います。
 最初に、まず国土庁にお伺いをいたしたいのは、先般山崎国務大臣から、東京湾の総合的な維持管理、あるいはこの中には新たな開発も含まれるかもしれませんが、総合的な計画をつくる、これを四全総の中で検討するという答弁をいただいておりますが、そこで私は指摘をいたしましたのは、各省ばらばらに東京湾の利用なりあるいは開発が現在進められている。それから、それに加えて各県もそれぞれの計画を持っている。これはやはり総合的に東京湾をどうするのかということについて検討を、今でも遅いのでありますけれども、今より早くやるわけにいきませんので、その検討計画をしなければならぬわけですが、それについて具体的にはどのような形でこの東京湾の総合保全あるいは利用計画、こういうものをつくられるか、最初にその点の具体的な方針を局長からお伺いしたいと思います。
#9
○山本(重)政府委員 今先生御指摘のように、現在の東京湾及びその臨海部につきましては、交通条件の改善とかあるいは工業あるいは港湾機能に関します既存の施設の老朽化、陳腐化、こういったことを契機としてさまざまなプロジェクトが各方面から計画をされておる。こういった状況に当たっては、私どもとしてはやはり東京湾の持っておりますすぐれた価値を生かしつつ、今後の我が国の国際化あるいは情報化、成熟化に対応した利用開発保全を図っていくことが非常に重要であると考えております。
 こういう観点で、当面、私どもといたしましては、現在策定作業を進めております第四次全国総合開発計画あるいは第四次首都圏基本計画、この策定作業の中で、東京湾地域の総合的な利用開発保全の基本的な方向を示すべく検討を進めておるところでございます。またさらには、東京湾地域につきまして総合的にかつ長期的に全体の利用開発保全のあり方について十分検討すべく、ただいま関係省庁といろいろ協議を進めておるという状況でございます。
#10
○上野委員 そういう計画をつくる際に障害になる問題というのはございますか。具体的な点があればお教えを願いたいのです。
 そういう計画は、当然東京湾の漁業の保護ということがかなり重要な課題になると思うんですけれども、赤潮はもちろんですが、たびたび私が指摘をいたしておりますように、青潮の発生が昨年はアサリを全滅させた、こういうことになっておりますが、その赤潮、青潮に対する対策、これもその計画の中に入ると考えていいかどうか、それが二つ目ですね。
 それから三つ目は、干潟がどんどんなくなっていっていまして、今度の東京湾の横断道がかかるところ、ある意味では唯一の干潟の存在をしている遠浅の場所なんですが、これは木更津のところですけれども、これも今度は東京湾横断道がかかるということになりますとつぶされる、こういうことになります。そういう意味では、これからの干潟の再生ということもこの総合計画の中にはなければならぬと思いますが、その点についてはどうお考えか、お伺いしたいと思います。
#11
○山本(重)政府委員 ただいま先生の御指摘の点につきましては、現在のところ関係省庁で東京湾の全体的な調査をどう進めるか、あるいは利用開発保全をどうするか、また、どういう形で具体的な調査なり検討を進めるか詰めておるところでございまして、先生御指摘の点については、今後関係省庁と十分検討してみたいと考えております。
#12
○上野委員 検討するというのは、その対策も計画の中には当然含まれるということですね。そう理解してよろしいですか。
#13
○山本(重)政府委員 東京湾のすぐれた空間の保全の問題も当然検討いたしますから、その内容にも触れざるを得ないものと考えております。
#14
○上野委員 そこで、それじゃその点は、東京湾は死の海になりつつある、こう指摘もされておりますから、その死の海にならぬように東京湾の再生をぜひとも果たしていただきたい、そのための計画であってほしいということを要望しておきたいと思います。
 次に、東京湾横断道建設に関する特別措置法案、これが議題でございますが、この特別措置法案の中に出てまいります建設事業の会社、この会社の内容について質問をいたしたいと思います。
 まずこの会社は、なぜこういう特別な会社をつくるのか。商法による会社ではありますけれども、その内容は、特別措置法が必要とされるような特別な形になっております。そこで、中曽根総理大臣も、これは民活のある意味では目玉なんだ、そういう意味で出したんだ、こう言われております。言われておるんですが、この会社を見ますと、私は公団でも十分やり得る内容のもので、この会社自体は何か取ってつけたような感じを強く受けるわけでございます。
 その意味で、幾つかまず質問をいたしますが、まずこの会社は一体何をやるのか。建設事業をやるということになっていますが、この建設の中でもある意味では重要なのは、調査の段階から含めて建設の事業、それから土地の取得、そういうこと、それから採算を維持することなどいろいろございますけれども、どうもこの建設会社ができ上がることによって困難な仕事あるいは将来の責任の問題、こういうものは実は公団に全部覆いかぶさっておりまして、この会社は見方によっては本当の建設の仕事だけをやる会社になっている。したがって、見方によると、私どもはこの会社というのは入札を避けるためにつくられたような意味にもとれますし、それから民間の事業をやる大きな会社がやりやすいような状態になっている、いわば公共性の邪魔になるような監督その他の点を実は避けるためにこの会社がつくられた、こう言わざるを得ない点がございます。
 そこで、例えばこの会社をつくって第一に問題になるのは、この民間活力というのは民間の技術と資金だと言うんですけれども、その資金面においても大部分は公団を通じての国、それから地方自治体、こういうことになっているんではないだろうか、こう考えますが、この点からまずお聞きをしたい。したがって、資金計画の中でこの会社の占める役割というのはいかなるものか、その点をお伺いしたいと思います。
#15
○萩原政府委員 この会社の資金計画は、先生御承知のとおり出資金六百億でございます。そのうち民間からはおおむね三分の一、地方公共団体から、公団からおのおのおおむね三分の一を予定いたしておりますけれども、一兆一千五百億のうち、その残りの部分は借入金で賄うということになっております。そしてこの借入金のうち会社が八千六百億を調達をいたします。八千六百億のうち道路開発資金は二千五百億でございますが、その残りは民間借り入れであるとかあるいは社債の発行ということによりまして、ほとんどの資金はその民間の会社が自分で調達をするということになっております。この意味におきまして、民間の資金を活用するというふうに申し上げておる次第でございます。
#16
○上野委員 それじゃ具体的にお聞きしますが、借入金、確かに一兆九百億、この占める割合は九四・八%、こういうことでありますが、しかしこの中身に立ち入ってみますと、何もこの会社をつくらなくても調達できる金が私は大部分だと思うのです。したがって、出資金が二百億ですから、これは三分の一です、会社側が持つのは。しかもそのほかの借入金にいたしましても、政府保証事業債、政府が保証するそういうお金が三千八百億、これは三三%、これは考えてみますと、もう政府が保証するんですから、何も会社でなくたって借りられる金でありまして、しかもこれは金利は決して安くない、七・一%、それから開発銀行の借り入れあるいは民間の借り入れが二子二百億、一九・一%、ところがこの利子は七・五%、なお高い。しかも今利子は下がっている段階ですし、政府が保証するのだから当然これはもうだれが考えたって借りられる。それから次に二千五百億円の道路開発資金、これは半分はまさに政府が出す金、そういうことになります。
 こういうふうに中身をずっと検討しますと、わざわざ会社をつくって借りなきゃならぬ金というのは余り見当たらない。そうすると、この民活というものの金融面からの問題点というのはどうも納得がいかない点が多くなってくるんですけれども、この内容はどうでしょうか。
#17
○萩原政府委員 まず最初に、おわびを申し上げますが、先ほど八千六百億と申し上げましたけれども、これは八千五百億の間違いでございます。訂正させていただきます。
 それで今先生御指摘のとおり、一兆九百億円のうち公団の二千四百億を除きますと、会社は八千五百億円の借入金を調達をいたします。それで、その調達の中身は先生今御指摘のとおりでございまして、割引債を含む政府保証事業債が三千八百億、それから民間借り入れあるいは開銀借り入れで二千二百億、道路開発資金が二千五百億ということでございますけれども、これらのおのおのの債券の発行というものは、先ほど申し上げましたように会社が調達をするわけでございます。そして、もし従来の公団方式というやり方をするといたしますと、さらに余計な国費が必要になるわけでございまして、この国費の調達をこの会社が民間の借入金を使って用立てをするということを申し上げておる次第でございまして、その点で民間の資金力の活用というものは従来の道路公団方式に比べて格段と上がっているというふうに考える次第でございます。
#18
○上野委員 ところが、その中身の問題なんですよ。だから、会社をつくらなければ借りられない金というのはどれですか。
#19
○萩原政府委員 まず、出資金は民間の出資金がございますが、借入金について申し上げますと、政府保証事業債、これが公団でもしこれだけのものを発行いたすというふうになりますと、非常に民間からの借り入れをふやすことになりますので、これはやはり公団法を改正をするか何かしませんと、現実の形ではこのような借り入れはできかねると存じます。
 それから、この割引債の利息でございますが、先生御指摘のように、民間借り入れは七・五%予定いたしております。これは現在金利が下がりますのでどうなるかということの問題はございますが、少なくとも私どもが策定をいたしましたものは七・五%、それを七・一%で調達するというようなことは現在の公団方式ではできかねるというものでございます。したがいまして、今回法律で特別の措置をしていただ。いて、七・一%の金利に抑えさしていただく、こういうことをやっているわけでございます。
#20
○上野委員 公団法を変えればできるというなら公団法を変えればいいので、わざわざ新しい会社をつくらなければならぬ理由は私はないと思うのです。中身をずっと検討してみればわかりますけれども、やはりこれは政府の出す金が、例えば利子の面でも、利子は何とか六%内に抑えようということでやる、ところが民間から借りる金は七・五%、これはどこから借りても借りられる利子ですね。そうすると、それを六%まで落とすために政府の金が入っている、もう無利子のお金も入っていますね。そういう形でやっているわけで、実はそういう意味ではこの会社の資金内容、資金計画を見ますと、これは会社をわざわざつくらなければならぬというのはどうも納得がいかない。
 そういう意味では民活と呼べば呼べないことはないかもしれませんが、少しでも民間がお金を借りてくる、あるいは出資をした、三分の一、六百億のうちのわずか二百億を出資をした、こういう形だから民活だということは言えるのかもしれませんが、しかし本来の民活としては、これは民活という言葉が泣くような極めて安易なやり方である、こう言わざるを得ないのであります。
 したがって私は、もしこの資金計画を実行するにいたしましても、やはりこの内容を大きく変えなければおかしいじゃないか、この会社が責任を持って借りてくるというならもっと安い利子のものを借りなければいかぬのじゃないだろうか。政府は無利子のものも出している、それなのにこの会社が借りてくる金は、実は世間並みのものが二千二百億も入っている、あるいは政府が保証事業債を出す、政府が保証する事業債、割引債を含んでいるのですら三千八百億がある、これは七・一%という利子であります。そういうことなんで、こういう公共的な事業をやるには、しかも民活というかけ声の割にはこの資金計画については大変お粗末と言ってもいいぐらいの状態ではないだろうか、こう思います。
 特に、この出資金の中に、地方自治体が出さざるを得ない、出資をさせる、これも実は新しい関西空港や本四橋以来のやり方になっていますが、この地方自治体に出資をやらせるのも民活なんでしょうか、これはどうでしょう。
#21
○萩原政府委員 地方公共団体に出資をお願いすること自体は、民活とまでははっきり定義すべきものではないとは存じます。しかし、このプロジェクトは非常に地方公共団体に与えます影響が大きい、インパクトが大きいということでございますので、何とか出資をしていただけないかというふうに考えている次第でございます。
#22
○上野委員 そうすると、この地方自治体の出資は二百億ですから、大ざっぱに考えますと、神奈川が百億、それから千葉が百億、東京都がどうなるのかわかりませんが、そういう割り振りになるとしますと、これはやはり地方公共団体にとっては負担が相当大きいですね。しかもこの横断道だけじゃないんです。例えば千葉県などは幕張メッセというようなものも民活と称してやり始めているし、それから最近は自治体の補助金がカットされている、そういうことで県全体にしますと、やはり二百億近い負担増になっているようです。もう既に行政改革という形で地方自治体の負担が大変大きくなってきている、そういう中でさらにこの国道をつくるのに金を出せ、こういう形になっていますが、一体これを出せないという場合にどうするんですか。出さないという場合もどうしても出してもらうというわけですか。これは自主的に出させることだろうと思うんですけれども、そこら辺はどうなんでしょう。
#23
○萩原政府委員 法文の中は、地方公共団体が出資することができるという規定になっております。したがいまして、強制的に絶対に出させるんだというような先生御指摘のようなことは当然あり得ないわけでございますが、何とかこのプロジェクトのインパクトを御理解いただきまして、できるだけ三分の一ぐらいの御出資をお願いしたいということでございまして、この法案をお認めいただいた後、関係機関、大体自治省さんになると思いますが、そちらとも十分御相談の上お願いを申し上げたいというふうに考えておる次第でございます。
#24
○上野委員 建設大臣にこの際お聞きしておきますが、今申し上げたような資金計画では、総理大臣や建設大臣が言っているような民活という立場に立ちますと、どうも民活にふさわしくない、そう私は思うんですが、これは内容をもっと変えなければいかぬのじゃないでしょうか。例えば、民活といいながら地方自治体に二百億もの金を、出資金を出させる、これは出資金全体の三分の一ですよ。そういう高額の割り振りになっているし、それからこの借入金なんかも、普通の銀行から借りられる利子の金を借りるならだれでもできる話で、こんなばかなことはないと私は思うんです。したがって、そういう利子の関係なども含めて民活だというなら、もっと民活らしく資金計画を立てなければ、私はどうも建設大臣が声を大にして民活をと言っている内容にならない、こう思いますが、大臣、どう思われますか。
#25
○江藤国務大臣 地方団体を加えてありますのは、これは地域開発にも大きな影響があるわけですから、この会社の運営の中でやはり大きな発言権と地位を占めていただこう、五項目の要望書も出ておるわけでありまして、そういう意味で地方自治団体の御参加をお願いしておるということであります。
 これは、金利についてはおっしゃるとおりでありまして、前々から内部でも話しておるんです。特に、民間の人たちが入ってくるわけですから、これはもうわずかな金利でも安いのにこしたことはないわけでありまして、案をつくりましたことの当座の措置としてそういう金利になっておりますが、現在低金利の時代。にずっと入ってきたわけでありますから、この中でやはり一番有利なものを、会社が発足いたしますと選んで利用していく、こういう形になっていくと思います。
#26
○上野委員 この資金計画については、今おっしゃいましたが、やはりこれは内容を改めなければいかぬだろうと思いますが、この点は今後の問題であろうと思います。
 そこでこの会社なんですが、この会社は「基本的な調査及び設計、敷地の取得その他建設省令で定めるもの以外の」建設工事を行うということになっています。ところが、この用地の取得などは公団で行う、責任が公団にある。それから公団が借り入れる二千四百億ですね、これは会社がやらないで、漁業補償なども、これは公団がやるという形なんでしょうか。そうすると、この資金計画を見ますと、借入金の中で、政府引受債になっていますが、公団が行う二千四百億というのはこれは会社に入れないで公団がこの仕事をやるということになっているんでしょうか。取りつけ道路の部分とか漁業補償というのは会社がやらないで公団がやる、こういうことと理解してよろしいかどうか。
#27
○萩原政府委員 先生が御指摘のとおりでございます。用地補償、漁業補償、そのようなものは道路公団が行うことになっておりますので、この金額といいますか、事業費は会社の経理には入らないということになるわけでございます。
#28
○上野委員 この辺もちょっとおかしいのですね。建設会社をつくりながら、建設の重要な仕事である部分は外してしまう。そうすると、取りつけ道路というのは東京湾横断道じゃないんでしょうかね。
 それから、漁業補償というのか、そういうことも公団がやるというのは、これも、会社をせっかくつくりながら会社で責任持たないで公団が責任を持つという、ここら辺も全く特殊な会社の形をとっていますが、これは一体どういうことなんでしょうか。この純然たる横断道の道路、海の中だけのことを公団でやるということなのか、その前段になると思うんですが、漁業補償のやり方はどういうやり方でやるのか、お伺いします。
#29
○萩原政府委員 現実に工事を実施いたします際にいろいろな問題が出てまいります。このような工事方法でやるとか、あるいはそのための魚の問題がどうなるとかということでございますので、漁業補償であるとか用地補償を実際に行いますのは道路公団でございますけれども、その会社が全然それにタッチしない、我関せずという形で公団が全部それを解決して、あと会社は工事をやるだけだということでは、実際に工事は進みません。先生御指摘のとおりでございます。
 したがいまして、主体はといいますか、交渉主体は道路公団でございますけれども、当然のことながら、その経緯というものについては会社は十分熟知していなければ工事ができないわけでございます。そういうことのいろいろな協調関係というものは、この法律をお認めいただいた後に、道路公団と会社で取り結びます協定の中に取り込むことになろうと存じます。ただ、金の支出は先ほど申し上げましたように公団から支出する、こういう形態をとっているわけでございます。
#30
○上野委員 そこのところがどうもよくわからないのですけれどもね。建設事業を行う会社がつくられているのに、海底はまた別の公団が仕事をやるという、一貫性がないですね。その必要というのはどういうことからきているのですか。
#31
○萩原政府委員 この会社は、先生も先ほど御指摘いただきましたように、商法上の一般の会社でございます。関西空港株式会社その他の特殊法人ではございませんので、いろいろな権限がございません。そういうことで、対外調整をこの会社が行うということについてはいろいろな困難が伴うであろう、その会社にその権限を付与することも考え得るわけでございますけれども、非常に実際の事業の進捗が難しかろうということを考慮いたしまして、対外調整の問題は道路公団にやっていただこう、そしていろいろな交渉の経過というものについては当然のことながら会社も熟知している必要があろう、こういうふうに考えておる次第でございます。
#32
○上野委員 だから、そういうふうにやってまいりますと、この会社というのは建設の仕事を具体的にやるという形だけになってきますね、だんだん。
 そうすると、そこで疑問になるのは、本来なら公団や国でやるということになれば入札なども行われる。かなり公平を期すことがある程度できる。それから、前も質問いたしましたが、どうもこういう大きな仕事になると、地元の産業とか地元の企業、それから中小企業が無視される、こういう形になるわけなんですけれども、そういうことの心配が当然これは出てきます。
 これを見ますと、会社がトンネルをつくったり橋をかけたりすることを、その事業の面は全部任されるわけですから、そうするとこれはあれですか、会社で入札をしなくても、会社を選んでおまえのところで仕事をやれと、こうやれるわけですね。そういう形になりますね。その点はどうでしょう。
#33
○萩原政府委員 先生がおっしゃっている契約方式は、恐らく随意契約方式のようなものができるようになるのではないか、こういう御指摘ではないかと存じます。
 確かに、一般の会社でございますから、法的には一般公開入札あるいは指名競争入札のようなもので受注者を決めなければいけないという法規には当たらない、適合しないわけでございます。したがいまして、随意契約方式で契約するということも当然理論的には可能であるということでございます。
 しかし、その事業の実施というものにつきましては、道路公団あるいは先ほど大臣もおっしゃいましたように地方公共団体からの出資がございますので、その会社の経営というものについては、当然のことながら、適正な発注というものが保持されるような規制といいますか、規範が働くであろうというふうに我々は考えておるわけでございます。したがいまして、その会社がどのような形で最も適正な競争をさせた上でいろいろな仕事をやっていただくかという問題もここで規制ができるでしょうし、また、先生御指摘の、例えば地元企業の受注機会の確保というような問題も、いろいろ株主として保発言権が出てくるわけでございます。
 そのようないろいろな形態といいますか、規制といいますか、法に基づかないいろいろな規制というものによって、適正な事業の執行が図られるのではないかというふうに私どもは期待をいたしておる次第でございます。
#34
○上野委員 ただ、例えば関西空港も、会社のつくり方は違いますけれども、やっぱり民活といって同じような資金の集め方をやっていますね。これはそう聞いていますが、その関西空港の場合には、やっぱりいろんなところの会社から人事の面でも入ってくる。そういう中では、建設省とかあるいは地方団体の部局がやっているような競争入札はなかなかとり得ない。なぜかというと、情報がみんな漏れちゃうというんですね。それぞれの会社から来ていますから、あるいはそれぞれのいろいろな団体から入ってきていますから、その秘密の保持ができないというのです。
 そういう意味で考えますと、なるほどそうだろうと思うんですね。だから、ある意味では会社というのは仕事の分捕りの場にもなりかねない。あるいは適正なとおっしゃいますけれども、それを保証するものが何もないんですね。ですから、そこら辺のところはぐあい悪いんじゃないでしょうかね。そうすると、例えば仕事の予算についても、この工事はどのくらいの予算でやるかということについても、高く工事費がかかる可能性もやっぱりある、その歯どめが実際はない、そういう形になります。
 そういうことをずっと考えますと、この会社というのはどうも悪く言うと談合の場になりかねない、工事の問題では。それから、入札といっても形式的な入札であって、これはまさに談合の上での入札ということになりかねない。そういうことが考えられますが、あなたが言う規制というのはどこでどのような形で公共性を維持しようとするのか、それから公正な入札を保証するのか、この点はどうでしょう。
#35
○萩原政府委員 会社と公団が締結をいたします最初の協定でございますが、その協定の中にはもう金額が入っているわけでございます。この金額でこの工事をやりましょうというふうな金額が入っているわけでございますから、それで自由にどんどん値段が上がってしまうというようなことは、もしそういうことをいたしますれば、会社が持ち出しということになってしまいます、そうすると、会社の経営がおかしくなってしまいますので、そういうことは自動的に規制できるであろうというふうに申し上げている次第でございます。
 むしろ私どもが懸念をいたしておりますのは、ダンピングによりまして非常に安く発注をいたしまして、その結果それが下請企業に及ぶというようなことがあってはならないということを逆に懸念をいたしているわけでございまして、その点につきましては、先ほど申し上げました道路公団なり地方公共団体の出資者の資格を持っていろいろアドバイスなり規制をすることができるというふうに期待をいたしているわけでございまして、むしろ実体としては民間会社でございますから、先生の御指摘の逆の結果を私どもは懸念をしているというふうに申し上げさせていただきたいと存じます。
#36
○上野委員 いや、ダンピングの心配はないですよ。だって、これは会社自体でもいろんな会社が、発注するようなところの会社は皆株主で入っているんですから。株主で入っているし、役員にもきっと入るだろうと思うのです。だから、そういう会社が、仕事はおれのところはこれだ、おれはこうだということになるわけですから、そんなダンピングの心配はない。むしろそうじゃなくて、さっき言った公正な入札というようなことをやらなければいかぬと思うのです、これは公共的な仕事ですしね。資金計画を見たって政府、自治体の金で成り立っている。そういうことですから、したがってその公正な競争入札というようなものがどういう形で保証されるのかということを聞いているんですよ。その点はどうですか。
#37
○萩原政府委員 この仕事の受注がすべて出資者によって行われるかどうかという問題に帰すると思いますが、私どもといたしましては、出資者と事業の実施というものは別物ではなかろうかというふうに考えている次第でございます。したがいまして、先ほど申し上げましたような懸念を私どもは抱いているわけでございますけれども、いわゆる競争入札という入札形式がよろしいか、あるいは現実には随意契約という契約方式も特殊な工事の場合にあり得るわけでございます。ただし、そのときに値段が不当に高くならないかというようないろいろな問題がございますので、そのときそのときに応じて適正な競争が行われるようにということについては十分配慮していくつもりでございます。
#38
○上野委員 それじゃ、もうちょっと会社の内容についてお伺いします。
 きょうは道路公団の総裁に来ていただいていますが、高橋総裁にお聞きします。この会社のつくり方あるいは運営については公団は相当な責任があるように法律上はなっていますね。いろんな協定、建設協定を結ぶ問題とか管理協定とか、これはもちろん建設大臣の認可を受けることにはなっているけれども、その主体は公団になっている。それから公団は三分の一の出資をする。まとめて三分の一の出資をするのは公団だけなんですね。だから、これはいわゆる大株主です。したがって、ほかのところがばらばらですから、自治体といっても幾つかの自治体で二百億ということですから、そうなりますと、公団の責任というのは非常に大きい。しかし、実際の仕事は会社がやる。公団は、どっちかというと、会社じゃやれないような困難な仕事は公団でやる、こういう形になっていますね。
 それで総裁、そういう会社を抱えて公団がこれから仕事をするわけですけれども、総裁としては、今申し上げたようなことを含めてどういうふうなお考えでありますか。まずその考え方あるいは決意も含めてこの際お伺いをしておきたい。この際、抽象的な決意じゃ困りますので、具体的に今まで議論をしておることも、きょう以外のことも御存じだと思いますが、それらの問題を含めて、この会社の運営全般あるいは会社の大事などについても、もし見通しがあるならお聞かせをいただきたい、こう思います。
#39
○高橋参考人 東京湾横断道路につきましては、建設省が昭和四十一年から十年間調査した後、私ども日本道路公団に調査の指示がございまして、現在まで十年間の調査を行っております。いよいよ本格的に工事にかかる状況になったわけでございますが、この東京湾横断道路につきましては私どもの仕事そのものだというふうに認識しております。と申しますのは、私どもが建設大臣に対しまして一般有料道路として認可を求めることになります。したがいまして、建設大臣から許可がおりますと私どもの仕事であるというふうに認識しておりますので、そのつもりでみずから漁業補償なり船舶の補償なり用地買収等をやるつもりでございます。
 ただ、最近の大きな世論として民活、民間資金の活力ないしは民間技術の活力ということは非常に大きな問題になっておりますので、政府は東京湾横断道路株式会社をおつくりになって、そこの会社に民間の力によって資金を集め、また技術を集中し、効率的に仕事をやろうというふうに計画したものというふうに判断しております。したがいまして、私どもも全力を挙げてこの事業に協力する必要があるというふうに考えております。
 先生から人事その他についての御質問があったようでございますが、これについては全く私どもは今の段階では申し上げることはできません。これは恐らく政府の方でお決めになることと存じますので発言は控えさせていただきます。
#40
○上野委員 大分積極的な発言がございました。
 そこで、私どもはこの東京湾横断道を検討するに際して、今おっしゃったように道路公団で調査をされてきた、これは中間報告という形で昨年の九月に出されています。この中間報告から今度は一挙に、結果的には一挙に仕事に入るというそういう感じなんですね。一部昨年度の末ということで三月いっぱいまで調査をやる点が残されている、こういうことでしたが、この点でこの横断道の調査がまだ完全に終わっていない、我々に最終調査が出てこないという現状で、もうこういう法案が出てきて議論をせざるを得ない、こういう状態になっているんですが、この点は道路公団はどう考えているんですか。その調査の内容がどこら辺まであと出るとまとまった最終的な調査が出るのか、その点はどうでしょう。
#41
○戸谷参考人 お答えいたします。
 日本道路公団は、先生先ほどお話しございましたように、経済調査、環境調査、技術調査、船舶航行の調査などの調査結果の概要につきまして、昨年の九月に中間報告として公表いたしました。しかし、船舶の航行調査、漁業調査につきましては、その後引き続き委員会等で検討を続けておりますが、昭和六十年度までの調査成果を昭和六十一年度の早い段階に取りまとめまして公表する予定でございます。それから環境調査、これにつきましては、同じく昭和六十一年度の早い段階に、環境影響評価の手続の中で環境影響評価準備書という形になると思いますが、公表する予定でございます。
#42
○上野委員 私は、国会というのはそう長くいるわけじゃありませんので、どうもよくわからぬのですけれども、まだこの調査報告すらまとまったものが出てないのに、もう仕事の方はどんどん始まっているという、こういうこと自体が、私はやはり東京湾横断道というのは、これは焦っているな、急いでいるなという感じを持つのですけれども、ここら辺の関係は、これはどう考えればいいのでしょうね。建設大臣、これはちょっと仕事を開始するのが早いんじゃないですか。またこれは調査が終わってないですよ。まだ全部出てきてないです。
#43
○江藤国務大臣 御承知のように、昭和四十一年の四月から建設省が調査に入りまして、そしてこれを道路公団に引き継いでから約十年になりまして、先般中間報告が出ましたことも御承知のとおりであります。その間に経済調査、環境調査、もろもろの技術的な調査からやってきておるわけでありまして、大体事前の調査においてはし尽くされてきた、準備は整ってきたと私は思っております。詳細について何か御疑問がありましたら、政府委員から御答弁をさせます。
#44
○上野委員 それで、これは調査をいただいた資料をずっと見ますと、確かに現状については出ているんですよ。だけれども航行の問題なんかでも船はこれだけ停泊しますよ、それから災害時はこのくらいですというようなことについて出ているんですが、しかしこの橋ができた場合には、横断道ができた場合にはどういうふうになるのかということについては極めて簡単にしか触れられてない。そういう調査結果が明らかじゃない、そういう実態なんです。特に我々が重視をしております漁業の問題、それから船舶の航行調査の問題、これなどはやはり明確にされてない、一体橋ができたらどうなるんだということが明らかにされてない。その点を私は指摘しているんで、その点おかしくないでしょうかね。
#45
○萩原政府委員 先生御指摘の漁業の問題あるいは船舶航行の問題については、道路公団におきまして委員会の場である程度の御議論をしておりますけれども、これは正直なところ、相手のあることでございます。我々はこう考えている、事業実施側の日本道路公団はこう考えているということでございますが、漁業側といたしますれば、これではもうちょっと考え方が甘いのではないかとかいろいろな御議論が出得ると存じます。これはもう現実に漁業補償のいろいろな下交渉、それから本交渉という段階で順次詰めていくものでございますので、このレポートを、あるいはその中間のものをごらんいただいて、現状の分析はある程度進んでいるけれども、対策について弱いではないかというふうに先生の御指摘がございますが、その御指摘は今申し上げたような理由で、これは余りこちら側の考え方を明確にあれして、リジッドに主張すべきものではないという配慮もございまして、ある程度のものにとどめておるわけでございまして、これはこの法案が御承認いただけまして、事業化が本決まりになりました暁におきまして、いろいろ交渉の段階でおのおのの言い方を御議論し、協議を進めていく、こういうふうに御理解を賜りたいと存じます。
#46
○上野委員 それじゃもう万全の調査が終わっているようですから、ただ我々には知らされてない、こういうことのようですが、やはりこれはもうもっときちっと調査の最終報告書を出して、その上で本来この委員会で議論するのが当然だと思いますが、そういう意味では資料は足りない。私は中間報告についての調査の内容も少しいただきましたが、とてもこの内容を検討している時間がないくらいの時期になって初めて来るというふうなことでございますが、そういうことであるなら具体的にお伺いをいたしたいと思います。
 そこで、まず大気汚染の問題なんですけれども、この中央公害対策審議会環境保健部会専門委員会では報告書を出して、けさの朝刊にずっとこの問題が掲載をされています。問題はNO2、二酸化窒素の問題なんですけれども、これでは自動車の通行量と公害問題が大きな問題になってます。
 そこでこの二酸化窒素、これの問題としてはどういうふうになっているのか。まずこの千葉県と神奈川県は認定病患者の多いところなのでありますが、一四十九年から六十年にかけては認定患者が七倍になっている、七倍にふえている、こうなっております。したがって、公害は終わってない、むしろこれからだという感じを強く持つわけでありますが、そういう意味で報告書はまずこの公害のNO2のひどさを複合汚染の視点から、大変灰色の判断をしておる、こういうことになります。そこでこの認定患者が七倍増になっている、これはもう車の交通量がふえればふえるほど、これがふえているということをあらわしているんだと思うんですね。四十九年に一万四千人の認定患者が六十年には九万四千人になっている、こういうことになっておりますが、この点については、これはどこで答弁してもらうのか、こういう公害について建設省はどう考えておるのか、これが第一点です。
 それから横断道の取りつけ口の大気汚染についてはどういう判断をされているのか、現在は一体この状態はどうであるのか、それから三万台のときにはどういう大気汚染の状態になるのか、それからさらに二十年後には六万台ということを想定をされていますが、この六万台の場合のNO2は、一体どういう量になるのか、この点をお伺いをいたします。
#47
○萩原政府委員 大気汚染の問題の中で、先生御指摘のNOxの問題は非常に難しい問題でございます。これは本来は自動車の発生源対策の問題も根本にはあろうと存じますけれども、まあ発生源対策とは別にいたしまして、大気に対するどのような影響を与えるかということにつきましては、細かくは先ほど戸谷理事も御説明ございました環境影響評価の手続の中で細かいデータをお示しして皆様方の御意見を賜り、それに対するいろいろな対策なり考え方をお示ししていく、こういうことで御議論いただくことになろうと存じます。
 一般的に申し上げますと、この東京湾横断道路周辺のNOxは、中間報告で川崎地区で日平均値の年間九八%値が〇・〇五七ppm、それから木更津地区では〇・〇二五ppmというふうに報告をされてございます。そして横断道路ができました後の予測値につきましては、浮島地区の工業地域の一番端で大体NOxは〇・〇〇一ppm以下と予測されることから、この影響は少ないの、ではないかというふうに中間報告で予測をいたしておりますし、木更津地区につきましては横断道路の道路端におきまして、年平均値のNO2が〇・〇〇三七ppmというふうに予測をい。たしておりますし、木更津の中島の五十八年度NO2の年平均値が〇・〇一一ppmでございますから、ここら辺から見て、環境保全目標は十分下回るというふうに数字で示しているわけでございます。一般的に、特に川崎地区におきましては、この横断道路ができることによりまして、自動車の走行はかなり海岸部に寄ってまいります。その結果、内陸部の自動車のNOxによる汚染というものがむしろ海岸部の方にシフトをいたしまして、環境全体はよくなるのではないかというふうに私どもは定性的には考えておりますが、数字的にはただいま申し上げましたようなものが中間報告に報告されているわけでございます。
#48
○上野委員 そうすると、その環境調査は、NO2についてはこれからはどういう形で調査をされるのですか。今出た数字というのは、これはもう最終的な判断ですか。
#49
○戸谷参考人 中間報告において測定いたしました現況は現在も変わっておらないと考えますので、この数字は一応このままでお諮りすることになろうかと思います。
#50
○上野委員 残されている時間も大分少なくなってまいりましたので、続いて環境の問題の中では、山砂の使用が大変多くなっておりまして、千葉県の山が次々と地図の上から消えていっている、こういう現状がございます。したがって、千葉県においてはこの山砂をとることをかなり規制もいたしておりますが、これについてどのような運搬のやり方でやるのか、その点はどうでしょうか。特に千葉県のダンプ公害、これはすべてほとんど山砂の運搬にかかわる問題なんですけれども、こういう仕事が始まりますと、一体どのくらいのダンプが千葉県を通る形になるのか、この影響などは調査をされているのかどうかお伺いしたいと思います。
#51
○戸谷参考人 お答えいたします。
 多分、千葉県側から採取する土砂の量は一千万立米程度であろうかと予想されますが、極力環境に影響の少ない方法を選びたいと現在検討しております。例えば、ベルトコンベヤー方式を陸上部ではできるだけ使うとか、当然でございますが極力海上輸送を利用するとか、そういうような点につきまして十分配慮してまいりたいと考えております。
#52
○上野委員 そうすると、この山砂は全部千葉県からとるのですか。
#53
○戸谷参考人 現段階では東京湾周辺ということで考えておりますが、千葉県がかなり多くなろうかと予想しております。
#54
○上野委員 横断道だけがこの砂をとるのではなくて、川崎方面から横浜方面、特に横浜の埋め立て、開発が盛んに行われておる、こういうところに者とられておるわけなんですけれども、そういう形の中でさらにこの一千万立米を千葉県から運び出す、こういうことだと思うのですが、極力と言うけれども、どの程度のことを考えているのでしょうか。ほかに砂はないでしょう。あるのですか、とれる場所というのは。そのところを明確にしておいてください。
#55
○戸谷参考人 実施に当たりましてはなお検討を深めますが、御指摘のようにあらかたは千葉県が採取地になるのではないかと考えております。
#56
○上野委員 先ほどの答弁の中で、大気汚染の問題について、六万台になったときには一体どれだけのNO2になるのか、これは答弁なかったのですけれども、これはどうでしょうか。
#57
○萩原政府委員 先ほどお答えいたしました数字は、六万台になったときの数字でございます。ちょっと御説明が欠落しておりまして失礼いたしました。
#58
○上野委員 三万台の場合はどうなりますか。
#59
○萩原政府委員 六万台で一応予測をいたしまして環境保全目標を達成いたしておりますので、三万台については特に記述をいたしてございません。
#60
○上野委員 だけれども、これは十年後にでき上がってオープンするときには三万台でしょう。そのときの予測をしてないというのはちょっとおかしいと思いませんかね。六万台になるのはそれからさらに二十年後、だから今から見ると三十年後の話、あなたが生きているかどうかちょっと……。
#61
○萩原政府委員 こういう環境の問題につきましては、やはり最悪といいますか、悪くなった時点でその状況をチェックをいたしまして、それが環境保全目標を達成しておれば、当然のことながらそれ以前のときにはそれ以下であるという認識を持ってこういう手順をつくっている次第でございます。三万台ということであれば、当然のことながら現状とその六万台の間に入るわけでございますので、そういうふうに認識をしておる次第でございます。
#62
○上野委員 それから、先ほど答弁がありましたが、漁業調査との関連では、漁業がどうなるのかということについては漁業補償の関係で出せない、こう言っているのですが、漁業補償に関係ある人だけが漁業に携わっているわけじゃないのですね。東京湾の漁業がどうなるのかということについては、やはり明確にしてもらわないといかぬのじゃないでしょうか。その点の調査を明らかにしてくれませんか。
#63
○戸谷参考人 基本的には現在の漁業が継続されるというような状態と予想しております。
#64
○上野委員 そういうことを言うから私どもはますますこの調査についての疑問を持ってくるので、現状やられると言っても、例えば何回も言っているように去年は青潮が出ているでしょう。それでアサリが全滅しているのです。東京湾の漁業の中では、アサリというのは重要な地位を占めているのです。これはどう考えても、やはり開発行為の結果なんです。これからまたいろいろなことが、特に人工島などの建設、それから橋の部分、これは工事で相当海をかき回すわけですから、それはなるべくやらないようにするということはわかりますよ。わかるけれども、そうやってもいずれいろいろな影響が出てくるわけで、やはりそういう影響については、これだけ十年間もかけて調査したというのなら、そこら辺のところは明確であってしかるべきではないですか、その点どうですか。
#65
○戸谷参考人 先生の方から青潮等の影響につきまして御指摘がございましたが、そのようなことも含めて、そのような発生がないような工法、施工方法等を十分御相談しながら選びたいと思っております。
#66
○上野委員 ないようなと言うけれども、現状についての、青潮はどういう形で発生するとかそういうことが当然調査の中に出てこなければおかしいと思うのですが、そういうことはないのですよね。そういう具体的なことは明らかにされていない。それでは、漁業調査をことしの三月末に完了するということになっていますが、これはいつ公式に発表されますか。
#67
○戸谷参考人 既に年度がかわりましたが、本年度のできるだけ早い時期、夏には公表したいと考えております。
#68
○上野委員 そういうのは、大事な点だと思っている点については国会の審議を終わってから出すというわけですね。
 それでは、それともう一つ、環境アセスメントをやるということになっていますね。これは何カ月かかるのでしょうか。したがって、これはいつこの工事、事業を開始するというのは一体どういうことになりますか。それから、会社の設立については一体いつごろになるのか。着工と言っているけれども、これからの日程を聞かせてください。
#69
○萩原政府委員 ただいま御審議いただいております法案がお認めいただければ直ちに日本道路公団は環境影響評価の手続に入りたいというふうに私ども思っておりますし、またそのように日本道路公団に指示をいたしたいというふうに考えております。
 環境影響評価の手続は、昭和五十九年の八月に閣議決定されました手続に基づきます。私どもといたしましては、大体九カ月くらいは必要ではないだろうかというふうに予測をいたしております。この環境影響評価の手続が完了いたしました後に事業の認可、許可を与えるということが先ほど申し上げました閣議決定の手続の中に決められておりますので、この手続が完結いたしました後に道路整備特別措置法に基づきます一般有料道路の許認可事務を日本道路公団と実際にとり行うということになりますので、着手はその認可がおりてから後ということになります。
 また一方、会社の方でございますが、この会社は商法に基づく一般の株式会社でございますので、この設立は自由でございます。ただ、この道路整備特別措置法に基づきます許可がおりませんとこの法律に基づきます建設事業者としては認定ができないわけでございますので、この法律に基づきます会社の運営は特措法に基づく許可がおりた後に働く、こういうことになろうと思います。その事前に会社の、形態でいろいろ設立をされるということは、これは商法上の手続をとれば可能でございますので、会社の設立と事業の実施というものがぴたり一致ということではございませんが、この法律に基づきます建設事業者は事業の着手、いわゆる認可の後の着手と同一な時期になるというふうに御理解をいただきたいと存じます。
#70
○上野委員 環境アセスに九カ月かかるということになりますと、六十一年中には会社の設立その他のことは間に合うのでしょうか。事業開始ということが年度内に間に合うかどうか、この辺はどうでしょうか。
#71
○萩原政府委員 現在の国際情勢といいますかそこら辺を考慮いたしますと、できるだけ早くこの事業を動かしたいというふうに私ども考えております。したがいまして、環境アセスメントをできるだけ早くその手続を完了し、事業に一日でも早く着手をいたしたい、こういうふうに考えておりまして、六十一年度中の着手はもとより、六十一年度中の中でできるだけ早く着手をいたしたいというふうに考えている次第でございます。
#72
○上野委員 そこで、環境アセスなんですが、その内容をもうちょっと我々にわかるように、何と何をやるのか、それからさっき中間報告が最終報告という形で出てくるのが夏だとおっしゃったんですけれども、夏といっても大分期間が長いので、ところが水産資源協会などによれば印刷が終わってもう六月には出せる、こう言っているそうですけれども、六月というのは夏じゃないですね。六月も夏に入るのですか。そうすると、これ、六月に出せるんですか。六月に出すということになるのか。それも参議院ではどうもそのころに出すという答弁が大臣からあったとも聞いているのですが、その点と、今の環境アセス、影響調査、これは何と何をどのようにやるのか、主だったやり方について教えていただきたいと思います。
#73
○萩原政府委員 環境影響評価でございますけれども、これは私どもの技術指針という中でこういう項目についてやるようにというふうな決めがございます。それによりますと、設置に対しましては、海水の流れ、それから水質、海浜の地形、生物、レクリエーション地それから景観、こういう問題についておのおの環境保全目標を定め、その変化を予測して環境保全目標と比べてどうかということを記述することになります。それから供用、これは実際に道路が供用ということでございますが、供用に当たりましては大気質、騒音、振動という三項目を考えております。それから、工事に当たりましては水質、底質それから生物、騒音、振動、そこら辺の項目について原則的には記述するということになっております。その他、この東京湾横断道路の特殊性にかんがみてその項目を追加するということは当然あり得ることでございます。
 なお、先ほど報告書はいつごろ印刷できるかという御指摘でございますけれども、夏というあれでございますが、六月ぐらいには先生御指摘のとおり何とか印刷を完成させたいというふうに考えている次第でございます。
#74
○上野委員 そこで、運輸省が人工島を利用して何か国際交流ビレッジとかというものを構想されている、こういうことなんですが、マンションとか学校とか国際会議場とかこういうものをつくるほど巨大な島をつくるということになると、現在の我々に説明された横断道の構想と大分違ってくる、こういうことになるわけで、しかし、どうもこれは一説ではこの国会を通ってから会社がどういうものをつぐろうとこれは自由だ、こういう考え方もあるようです。
    〔委員長退席、東家委員長代理着席〕
しかし、この法律の建前あるいは横断道の問題からいうと、これはもう全然別のものだと考えられるのですけれども、建設省はどう考えておられるのか。今の人工島をこういう拡大して考える考え方があるのかどうか。
 それから、建設省がどう答えられるかわかりませんが、きょう運輸省からも来ていただいておりますので、この構想というのは一体どういう意図で出されているのか。今度の東京湾横断道の設計その他とは特に関係ないんだけれどもその後に何かやろうとしているのか、この点を明確にお答えいただきたいと思います。
#75
○江藤国務大臣 そういう話が委員会であったということですから、けさ運輸大臣に問い合わせてみましたところが、これは昭和五十五年ころに全国で五、六カ所埋め立てていろいろなものをつくったらどうかという計画が実はあったわけで、とりたててこれが決定したわけでも何でもありません、こういうことでございました。
#76
○萩原政府委員 先生御指摘の人工島でございますが、現在私どもが考えておりますのは、川崎側、木更津側ともに東京湾横断道路のために必要な規模で計画をいたしております。したがいまして、もし別のことを例えばこの会社がやるということになりますと、これは私どもの道路計画とは別のものでございますから、別途その計画につきまして環境に与える影響等に関する調査を行って、それで別途環境影響評価の手続を踏んで、そして事業化するかどうかということをいろいろ御議論いただくということになるわけでございまして、私どもは道路ではそういうものは現在のところ考えておりません。
#77
○上野委員 そうすると、もう一度念を押しますが、東京湾横断道との関係ではこれは将来ともに考えられない、こういうことでよろしいですか。
#78
○江藤国務大臣 現在のところそのとおりでございます。
#79
○上野委員 現在と言ったって、これは建設工事に十年かかるのですね。それから採算がとれるまでにはさらに三十年かかるのです。そういう長期なので、現在と言われると困るのです。考えてないというふうに言ってもらえばいいのですけれども。
#80
○江藤国務大臣 東京湾横断道路との関係では考えておりません。ですから、そういう問題が出てきましたらこれは新たなる事項でございまして、その時点がもし来たらこれは新たな対応をしなければならぬ。しかし我々は考えておりません、こういうことです。
#81
○上野委員 それで、東京湾横断道の建設に伴っていろいろな不安なりあるいはできることによって我々被害を受ける、こう考えている人たちが大変多いわけでございますが、その一つに海上交通の問題がございます。特に船舶航行の問題がございます。そこで明確にしていただきたいのは、これは海上保安庁にお答えいただきたいのですが、三分の二がトンネルになって残りが橋ということなんですが、そのことによって確かに川崎側の方は航行上の問題はなくなったと思うのですけれども、しかし問題は、現在が大変な状態にあるということが前提なんですね。現在でもこの東京湾は常にラッシュの状態が船舶の航行にある、こういうのが現状です。
 そこでお伺いしますが、この人工島はやはりできる。その人工島との関連で、航行についてどういう影響をもたらすのか、安全性は大丈夫なのか、この点を端的にお答えいただきたいのです。
 そこで、調査の内容を見ますと、ちょうど橋のかかる線上あるいは川崎側の人工島の周辺が事故が大変多い場所です。したがって、人工島との関係は一体安全だと言えるのかどうか、この点が一つございます。
 それから災害時、台風とかなんかのときに船の泊まる場所、海難の発生とかその他との関連もしますが、避泊地の方は全体の中でどれだけ減るのか、この点を明確にしていただきたい。
#82
○酒田説明員 お答えいたします。
 まず第一点の人工島などの構造物の設置による海難発生に与える影響でございますけれども、横断道路の建設によりまして川崎沖及び木更津沖に人工島、木更津側には橋梁が設置される予定でございます。これらの構造物の設置に伴いまして、付近の海域を航行する船舶に対しまして構造物への衝突とか乗り上げといった海難の発生、それから構造物が存在するために死角の発生、それからレーダー偽像等の電波障害の発生といった航行安全上の影響が考えられると思います。
 これらの影響及びその対策につきましては、現在、専門家等より成る委員会の場におきまして検討を行っているわけでございますけれども、海上保安庁といたしましてはこの委員会の結論等を十分踏まえまして、きめ細かな安全対策が講じられるよう対処していきたい、こういうふうに考えております。
 それから第二点目の避泊地の問題でございますけれども、この影響につきましては日本道路公団の実施しております船舶航行調査の一環といたしまして、現在、先ほど申し上げました専門家等による委員会におきましてあわせて検討が行われておるところでございます。
 具体的に申し上げますと、東京湾におきます実際の台風来襲時の船舶の避泊状況のレーダー写真の解析、それから錨泊船の実態調査等を実施いたしまして、湾内の避泊需要隻数それからシミュレーション等によります避泊隻数の推計、さらには横断道路の建設に伴います避泊地の減少の程度等の避泊地に与えます影響と対策につきまして現在鋭意検討しているということでございます。この辺の具体の結論が出ました段階におきましてきめ細かな対策を講じてまいりたいというふうに考えております。
#83
○上野委員 今もう仕事にかかろうというのにまだ検討というのはどういうわけですか。この調査の中で、これは公団がやっているわけですから道路公団から答弁をいただきますが、東京湾横断道路建設計画に関する要望というのが出されていますね。これは日本船主協会、日本内航海運組合総連合会、日本旅客船協会、全日本海員組合、日本パイロット協会、日本船長協会、日本航海士会、これらの七団体から、基本的にはこの横断道路に反対だ、今より東京湾を狭くするようなことについては賛成できない、こういうことで要望が出され、その安全について対処するように、配慮するように要望書が出ていますが、これとも関連をして今の問題を聞いたわけですけれども、道路公団の調査では一体どうなっていますか。泊地の問題、それからどれだけの影響があるのか、この点はどうでしょうか。
#84
○戸谷参考人 例えば台風時の避泊の影響につきましては、実際の避泊の状況を解析するなど調査をいたしました。影響等についても十分調べておるわけでございます。
 それで、これらの対策は、漁業補償等も含めましてそういうような問題が実際に十分議論されてから着工と申し上げますが、実際に工事をする段階はもう少し先になろうかと思いますし、それまでにこれらの問題は十分解決されるものと考えております。
#85
○上野委員 だから、具体的に聞いているのです、どれだけ減るのか、どこまで減るのか。だれが考えても全然答弁になっていないでしょう。
#86
○萩原政府委員 船舶航行に関する調査については、現況の調査を今ずっと積み上げてまいっております。そして、今後これの安全対策についてどういう問題があるかということでございますが、これについては、今先生御指摘の七団体も含めまして委員会を作成していただいて、いろいろな御意見を承っているところでございます。
 現在までのところ、ただいま海上保安庁の方からも御指摘をいただきましたようないろいろな問題点がございますので、この問題点を解決できるような個々の施設、どういう施設をすればこれができるかということについてお互いに案を協議しているところでございます。工事までにこの協議を完全に成立させていただきまして、これは漁業補償と同じでございますが、そういういろいろな協議が成立した後で工事に着手できるということでございまして、両側から鋭意御意見を出し合っていただいて対策を今詰めているというふうに御理解を賜りたいと存じます。
#87
○上野委員 私はもう二年前から、足かけ三年になるけれども、その前のときから、東京湾には本当は二百三十五隻分の泊地が必要だと、ところが現在は百二十六隻分しかないのだ、いろいろな形で少なくなっている。そこで横断道ができたら、人工島と橋の部分を含めて、これは数として間違いなく減るわけでしょう。だから、幾ら減るのかということぐらいはもうはっきりしているでしょう。まず、それを聞いているのです。
 それから、対策としては、レーダーの死角も出るし人工島そのものが航行にとっては邪魔になるわけですが、そういうことに対してどうするのかぐらいは、何年もかからなくても、一カ月もあればできるでしょう。
#88
○酒田説明員 お答えいたします。
 先ほど申し上げましたように、避泊地の問題については現在委員会において検討を進めておるところでございますが、あくまでも委員会の場で専門家の御意見等を十分いただき結論が出されることになるわけでございますが、影響の程度の概略ということで私どもなりの一つの試算を申し上げますと、昭和五十八年の台風五号、六号の際においては、東京湾内には三百三十六隻の船舶が避泊していましたけれども、このうち、横断道路の人工島と橋梁が設置されたと仮定いたしました場合に、これらの構造物の外側から二千メートルの海域内に避泊していました船舶を数えてみますと十三隻、これは全逓泊船舶隻数の約四%でございます。ただ、これは私どもなりの一つの試算でございまして、こういうことも含めて委員会においてさらに検討を進め、横断道路がどういう影響を与えるかということをやっていくという手順になるわけでございますが、海上保安庁といたしましては、今申し上げましたような一つの試算を前提にいたしますと、現時点では、横断道路が避泊地に与えます影響は重大なものではないというふうに考えております。したがって、そういう認識のもとに本件について詳細かつ具体的な検討を今後進めてまいりたいと考えております。
#89
○上野委員 時間がなくなりましたので、最後に要望をしておきたいと思います。
 今の答弁では私は納得できないのです。随分前から指摘されて何年もかかって調査しているものが、結論がまだ出ないと言っている。これは、出ないのは重大だからなんでしょう。重大じゃないから結論が出ないのじゃなくて、重大だから結論が出ていないのだと思うのです。だから、その点はもっと明確にしてください。海上保安庁は主体性がなさ過ぎます。海上保安庁はそのことの専門家なんですから、自分のところではこれだけの問題があるということを明確にして、それに対して建設省どう考えるか、あるいはどう対処するのかということをやるべきであって、何年かかっても結論が出ないような委員会、委員会というのは何をやっているのかは知らぬけれども、そんなばかな話はない。したがって、これも早急に結論を出して発表してもらいたい。我々に資料を提供してもらいたいと思います。
 それから、こういう仕事は国民のコンセンサスが大前提にならなければならぬのに、この出されている調査の概要を見ますと、現状についてはある程度出ているけれども、橋ができたら一体どうなるのかということについては明確じゃない、非常に中途半端になっている。したがって、この辺についても六月に発表する際には明確にしてもらいたいと思います。
 時間が参りましたので、以上で私の質問を終わります。
#90
○東家委員長代理 上野先生、答弁を求められておりますので……。日本道路公団戸谷理事。(上野委員「明確な答弁を一回でいいからやってください」と呼ぶ)
#91
○戸谷参考人 ただいま海上保安庁さんの方からお答えになったような内容でございますが、取り扱う範囲が、影響の範囲を公団の方は若干広めております。
 一例といたしまして、昭和五十八年の台風五号、六号のときの避泊状況でございますが、それを解析いたしますと、横断道路の近傍、私どもは一応二海里をとっておりますけれども、先ほど二千メートルというお話でしたけれども、二海里ですとかなり広いですが、その間に船が一番多く避泊していたときをとらえますと、そのときの船舶数は五十二隻ございまして、湾内全体の船舶数の一六%に当たります。それは範囲のとり方によってパーセントが変わってまいりますが、その程度の影響であるというような数字は十分つかんでおります。
#92
○上野委員 終わります。
#93
○東家委員長代理 竹内猛君。
#94
○竹内(猛)委員 東京湾の横断道路に関連をして、若干の質問をいたします。
 まず、東京湾の架橋について、横断道路あるいは地下道等々のいろいろな提案や意見が今まであったことを知っておりますが、四十一年から調査をして、日本道路公団に五十一年から引き継がれておりますが、この二十年間に百七億四千万円という膨大な費用を使って、中間報告が今行われておる。これは川崎と木更津を結ぶところに、十五キロの中に、二百メートル、六百五十メートルの身なり円筒をつくっていく、こういうものなんですが、中間報告じゃなしにマスタープランというのはいつごろできるのか、これについてまず伺います。
#95
○萩原政府委員 先生御指摘のとおり、昨年の六十年九月に中間報告を日本道路公団が出してございます。その後、残余の調査を鋭意積み重ねまして、昭和六十年度末、三月末で大体の調査を終わりまして、現在最終の取りまとめをやっておるところでございます。そして、できれば六月までに印刷をいたしまして公表をいたしたいと考えておるわけでございます。
 また、その一部、環境に対する問題の調査結果は、これは後ほどこの法律をお認めいただいた後で、日本道路公団が行います環境影響評価の手続の中で取り上げさせていただくべきものというふうにも理解をいたしております。
#96
○竹内(猛)委員 私は、五十八年と五十九年の二カ年にわたって国土開発審議会の首都圏の特別審議委員ということで、三全総のまとめと四全総に係るところの首都圏の問題についていろいろと話し合いをする会議に出席したことがありますが、その席上で問題になったことがあります。それは、法政大学の力石教授は、橋じゃなしに地下道でいった方がいい、費用も安上がりだし、いろいろな観点から自然も守れるし、漁業に関してもいろいろな被害を与えない。こういう点について、当時の話だと、橋をかけることによって大体一兆三千億、地下道で七千億程度のことで、半分で済むじゃないか、こういう話があったわけですが、橋でなければならないということに踏み切ったのはどういう理由ですか。
#97
○萩原政府委員 東京湾横断道路、当時は、川崎側五キロ、木更津側五キロが橋梁でございまして、真ん中の五キロがトンネルという計画でいろいろ調査を進めてまいりました。その結果、川崎側に非常に船舶の航行が多い。東京湾を航行する船舶のうち九六%が川崎側に航路を持っているということの実態を踏まえ、それからもう一つ、現在のシールド技術の開発というものを踏まえまして、川崎側五キロも今回トンネルにいたしたわけでございます。川崎側五キロそれから中央部五キロ、十キロ間をトンネルに変更いたしました。
 そして、木更津側五キロはそのまま橋梁で残ってございますけれども、この木更津側につきましては、船舶航行が割合少ない、それから地盤の形質が現在申し上げましたシールド工法にはなかなかそぐわない地質になってございます。そういたしますと、別のトンネル工法では工費的には橋梁よりもかかる。この二つの理由のために、木更津側は橋梁構造とさせていた、だきたい、川崎側五キロと中央部五キロ、十キロをトンネルで築造させていただきたいという計画案をまとめた次第でございます。
#98
○竹内(猛)委員 そういう経過にしても、そうなればなるほど今度は新しい問題が発生してくるわけですね。
 そこで、道路公団としては今度は架橋の方式をとったわけだから、そうでしょう、橋をかけるわけでしょう。そうすると、現在までの調査の結果起こり得るもろもろの問題について、これをどのように対応していくという一つの見積もりなり決意というものがあると思うけれども、これについてはどうですか。これは道路公団からも答えてもらいますよ。まず、道路公団、答えて下さい。
#99
○戸谷参考人 ただいま道路局長からお答えのありましたように、当初はトンネルが中央部分、両側が橋梁の案でございましたが、船舶の問題、それからシールド技術、軟弱地帯のトンネル掘削技術の進歩等を考慮いたしまして、当初の案よりはよりよい案に変更したわけでございます。
 また、木更津側につきましては、現在の地質等を考慮いたしますと、橋梁でクロスすることがやはり最善の策ではないかと考えております。
#100
○萩原政府委員 先生の御指摘は、架橋に踏み切ったということは、この東京湾横断道路の事業に着手するといいますか、事業化を図った、このことについてどう考えているか、こういう御指摘だと存じます。
 この道路は、もう先生も御存じのように、南関東のバイパスといたしまして、今後首都圏南部の開発あるいは近代的な再開発のために非常に大きな役割をなすと存じます。それによりまして、東京湾岸道路の交通量を減らし、なお東京都を通過いたします交通量も減らしますとともに、神奈川県とそれから千葉県を一体化することによりまして南関東周辺に大きなインパクトを与えることになるだろう。築造には十年くらいのものを必要といたしますけれども、十年後にこれができ上がりました時代には非常に大きなメリットをこの地域にもたらすことになるだろう、こういうふうに認識して、この事業化に踏み切った次第でございます。
#101
○竹内(猛)委員 審議会並びに委員会で議論するときに、川崎、横浜それから八王子、立川、それから大宮、浦和、それから土浦、筑波学園と千葉、習志野を結ぶ一つの外郭、東京から五十キロ、六十キロ圏内における首都圏の外郭を結合するものとしてこれが考えられていることについてはよく理解しているわけだが、それが、橋をかけなければならないということ、しかも金が余計かかる。それよりもトンネルの方がはるかに被害を与えなくて安く済むというのに、なぜトンネルの方式をとらずに架橋方式をとったかということについては、いまだに私は理解ができない。どうですか、それは。
#102
○萩原政府委員 先ほども申し上げましたように、東京湾では川崎側に非常に航路が偏在しているということを申し上げましたけれども、これはなぜかといいますと、千葉県側はやはり水深が浅いのでございます。水深が浅いために大型の船舶が千葉県側の航路をとらないわけでございます。ということは、水深が浅いということはやはり橋梁をかけます場合に建設費は安くなる、基礎が浅くなりますから、ということになるわけです。一方、川崎側は非常に漂うございますから、ここを橋梁にするよりはトンネルの方が有利であるということは定性的に言えるわけであります。
 先ほど先生の、一般にトンネルが安いという御指摘でございましたけれども、これは必ずしも、例えば千葉県側について言えば言えない、むしろ千葉県側につきましては橋梁の方が建設費が安い、こういうふうに私ども理解をいたしておりまして、この千葉県側の橋梁を残させていただいた、こういうことでございます。
#103
○竹内(猛)委員 そこで、先ほど道路公団から答弁があったわけだけれども、私が聞いているのは、中間報告を今までする中で二十年かかっている。それで、これまでの間は漁業補償であるとかあるいはその他のいろいろなものに対する被害あるいは環境、こういうような問題についてどのように考えられておるのか、それはわかりませんが、これからがそうなると問題になるでしょう。つまり、既存の自然体系を、それにいろいろなものを加えていくわけですから変化するわけです。そうすれば、ます一番先に問題になるのは、漁業者をどうするのかということが問題になる。こういうようなことについて、調査の中であらかじめ予見でき得る問題はどういう問題が予見できるのか、こういうことについて質問しているわけですけれども、さっきの答弁は私の質問とはちょっと違った形になっているから、もう一遍しっかりした答弁をしてもらいたい。
#104
○戸谷参考人 先ほどお話しいたしましたように、調査結果につきましては、できるだけ早い時期に公表いたしまして、各都県の漁業協同組合連合会等に対しても説明いたす予定でございます。
 なお、どのような影響があるかという点につきまして申し上げますと、全体を詳しく申し述べる時間はございませんが、例えば現在想定される影響といたしましては、道路を設置することによりまして、産卵場、稚魚から成魚に成育するその区域、各種漁業の漁場の一部が消滅、一部でございますが消滅するわけでございます。また千葉県木更津市の漁業権等の一部も消滅しようかと思います、東京湾の全面積に比べますと、ごくわずかなものではございますが。
 また、道路を設置することによりまして、その道路の周辺域で漁業の操業、これにも影響が考えられます。また三番目といたしましては、工事を実施しておる最中におきましては、若干の濁りは避けられません。そこで、工事周辺域におきまして、プランクトン等底生生物、そういうものの分布パターンも若干は変化が考えられるのではないか、そのような影響が考えられるわけでございます。
#105
○竹内(猛)委員 六十年の五月十八日に千葉県自然保護連合、千葉の干潟を守る会、市川二期埋立を考える会は、運輸省第二港湾建設局千葉港工事事務所所長あてに、環境アセスメントなしの船橋航路幅の拡張反対を申し入れた。この工事を進めるためには、漁業やレジャー、憩いの場、そして水鳥等々の海洋生物の生息地としての、湾岸の住民の生活空間としての重要なものを壊していく、こういう点についての申し入れと同時に、工事の中止を申し入れた。同時にまた、船橋の漁業協同組合からは直ちに反対の申し入れがあったために工事は延期された、こういうことになっておりますが、現在この工事はどうなっておりますか。
#106
○萩原政府委員 今先生から初めて御指摘を受けましたけれども、ちょっとこの書類を拝見いたしますと、私どもの工事ではなくて運輸省さんの工事ではないだろうかという気がいたします。なお、後ほど詳細を調べまして先生に御連絡させていただければと存ずる次第であります。
#107
○竹内(猛)委員 これは運輸省へ申し入れたのだから運輸省の工事ではあるけれども、この問題に関連がないとは言えないと思うのですね。だからそういう点で、ちょっとでもそういうところに手をつけるということは直ちに関連する環境あるいは漁業等に影響するわけだから、だからよほどこの問題を真剣に考えてもらわないといけない。
 そこで、環境庁にお伺いします。
 マスタープランがやがて六月ごろにはできるだろう。そうすると、環境を調査しなければならない。こういう点について東京湾の自然環境に及ぼす影響が予測をされると思うのですね、いろんなことが。これについてはどの程度の問題が今予測されているか。問題が来たら直ちに取り組むのではなくて、現在いろいろ考えられているはずですから、その点は環境庁どうですか。
#108
○瀬田説明員 私どもの方に今東京湾横断道路に関しましての具体的な調査報告というものはいただいておりませんけれども、先生御指摘のような部分で申し上げますと、水質の保全あるいは架橋にかかります盤洲干潟というところでの鳥類の生息、そういった問題については私どもも関心を持っているところでございます。ただ、いずれにしましても、そういった調査の報告なり、さらに閣議決定に基づきまして環境アセスメントが実施されるわけでございますから、その段階におきまして、公害の防止あるいは自然環境の保全の観点から意見を申し述べてまいるというふうに考えております。
#109
○竹内(猛)委員 ここでは、私は特に漁業の問題について質問をいたします。
 中間報告によると、千葉県の洲崎と神奈川県の剣崎を結んだ線以北の東京湾には、五十五の漁業地区と三十七の漁業協同組合がある。湾内には共同漁業権漁業と区画漁業権漁業、定置漁業権漁業が免許されている。許可漁業の件数は、昭和五十八年三月三十一日現在で、千葉県が一千五百三十八件、神奈川県が一千十五件である。主な漁業種類は、ここは省略しますけれども、たくさんあります。
 そこで、昭和五十三年から五十六年におけるところの湾内の海面漁業生産高はおよそ五万から六万四千トンである。この船橋の漁協一つを見ても、五百隻の船、八百三十人の漁民によって年間に二十億の生産が上がっていると言われるくらいに船橋漁協の生産は高いのですが、こういうような状況であって、海面養殖業としては、ノリ、ワカメ、昆布等々が養殖をされている。昭和五十三年から五十六年における漁業経営の営業数は四千五百から四千八百であり、千葉県の経営体数が約七五%を占めている。昭和五十三年十一月一日現在の東京湾の漁業就業者数は八千六百十六人であり、男子がそのうちの八割を占めている。昭和五十三年から五十六年における東京湾の漁船の数は八千から八千六百であり、船機つきの船が約五〇%を占めている。こういうように漁業が行われているわけですが、これにいよいよ仕事が始まると影響を与えてくる。これの問題について関係者はどういうように対応していこうとしているのか、これはどうですか。
#110
○萩原政府委員 今回の東京湾横断道路の建設に当たりましては、用地補償あるいは漁業補償その他の対外調整業務は日本道路公団が行います。そして、建設を新しい会社が行う、こういう役割分担を考えておりますので、先生が今御指摘の漁業補償の問題につきましては、日本道路公団が主体となりまして地方公共団体はもちろん、地元の漁協の方々と足しげく協議を重ねた米その補償の妥結を図ってまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#111
○竹内(猛)委員 私は、これが強行されることになると東京湾は死の海になってしまう、こういう感じがしてならない。昔から海はあらゆる生命の母であると言われている。そして、海は働く場所であり、憩いの場所でもある。開発によるところの埋め立ては、海の浄化機能と魚介類の産卵、幼生の生息の場所であるところの干潟を全滅に追いやる。漁師はこのままでは海が死んでしまうと言っておるし、海洋学者は一たん壊れた環境はもとには戻らない、限られた海や自然を開発するなどということは次の世代に対して許されるべきことではない、このように言っているわけなんです。私は、どうしても海上にそういうものをつくるのではなくて海底を活用していくべきだ、こういうふうに考えているわけです。
 さらにまた、昨年船橋と市川、浦安の沖にかけて青潮が発生をして、被害総額は三十六億であった。青潮の発生の主原因は、ずさんなしゅんせつによるヘドロによる酸欠と海洋学者、自然保護団体は予測をしている。環境庁等々に要請をしたところであるが、この点については、これはどうしても海を殺してしまわなければならないのかどうなのか、大臣どうですか。
#112
○江藤国務大臣 千葉県側は君津の製鉄所の大埋立工事も実はやっておるわけでありますが、そのようなものとは本来性質を異にいたします。したがいまして、この工事については今までもずっと水産の、漁業の専門家によって検討されてきて、そして及ぼす影響はゼロとは言わないけれども極めて軽微なものである。ついては何としても工事の施行に当たっては十分注意をして、漁民の皆さんの意向も踏まえておっしゃるような死の海にならないような方策を講じていく。
 船橋の組合長が、参議院での和田静夫さんの参考人に対する質問に対してこういうことを言っておられるのですね。橋ができたら魚がとれる、補償については大体そういう話にはならなくても解決するのではないか。だから、橋ができたら魚がとれるということに私は非常に興味を持ちましてこの議事録を取ってみたんです。私も漁業、いささかやっておりますから、東京湾内というのは一万五千トンほど実は魚がとれるのだそうです。カレイだとかイワシだとかアサリだとかスズキだとか、赤坂あたりのスズキはほとんど千葉県のものですよという話でありました。
 ですから、ここはそういう豊かな漁場でありますが、一つ欠点は何があるかというと、この湾内には瀬がないのですね、島がない。だからここに瀬つきの魚というのはいないのです。したがって、私は、人工島をつくったり橋梁をつくったりするときには周辺に十分な大型魚礁、テトラポットを入れてそこに魚が集まるような方法を考えたらいいではないか、こう言っておるのですが、そういう計画を持っておりますし、橋ができたら魚がとれるという、私どもは積極的な方法でこの漁業振興というのを考えていく必要がある。往々にして補償すれば終わるという考え方がありますが、私はそれは間違いだと思っておるのです。これは、橋はできたけれども漁業も盛んになったという方法を我々は模索していくべきであろう。私もいささか関係がありますから十分この点では考えていきたい。
 それから、青潮というのは、あれは海の中をかき回したり掘じくり回したりするからくぼみにいろいろなものが、酸素の欠乏するものがたまって、それが上へぷかぷか浮いていってアサリが死んだりするんだそうでありますが、今回はそういう海の中をしゅんせつするということはやらないわけでありまして、人工島をつくったら、その辺は周りから土をしゅんせつをして人工島をつくるからいわゆる青潮が発生するんじゃないかという御心配ですが、今回はよそから土を持ってきてそして人工島をつくる。しゅんせつによる人工島でありませんで、外部から土を持ってきて人工島をつくるというやり方ですから、私どもは青潮が発生する危険性はまずない。しかしながら工事ですから、十二分にその点は配慮をして最高の技術をもって対応する必要がある、こう考えておるところでございます。
#113
○竹内(猛)委員 もう時間がなくなってしまったわけですが、そこで最後に、この前参議院に参考人として出席をした船橋漁協の大野組合長が、最近も言っているしずっと言い続けていることは、閉鎖性の湾におけるところの架橋というものは恐らく日本ではここが初めてじゃないかと言うのですね。アメリカのサンフランシスコ湾ではそれを既にやっている。この場合においては相当なプランをつくって進めている、こういうふうに言われているわけです。
 そこで、どうしても架橋をつくるということになるならば、東京湾を守るための特別立法、東京湾基本法みたいなものをつくって東京湾を守っていく。海を守るし、自然も守るし、それからその周辺の住民にも安心を与えていくというような、瀬戸内海にも瀬戸内海の特別立法というものをつくったことがある。これぐらいのことをして周辺の住民に対して安心を与えていかなければ本当の愛情のある政治とは言えない。この点について最後にお伺いをしたいと思います。
#114
○江藤国務大臣 大野さんというその漁協長がサンフランシスコへ行って法律があるということをお調べになって、帰ってきてその話をされました。私も大変熱心な方だなと思って敬意を表したのでございますが、昔と違いまして、我が国には環境庁という極めて厳しいお役所がありまして、建設省が勝手にしようといったって橋なんかかけさせるわけがありませんで、法律にまさる行政的な判断力を持っている役所があると私は思っております。したがいまして、今までも十分な検討をして、今印刷中で、きょう申し上げましたように六月過ぎにはその集大成ができ上がって広く皆さんに御批判を仰ぐ、こういうことになるわけでありまして、そのときはもう自由に各方面から、賛成の方も反対の方も、この長年の調査結果に基づく報告に御批判をいただく。片っ方で私どもは閣議決定に基づきます環境影響評価を今度は正式に始めるわけであります。そしてまた環境庁の今後の判断を仰ぐわけですから、特別立法はしなくてもそれに値するだけの慎重な今後の措置がなされる、実はこういうふうに確信をいたしておるところでありまして、十分気をつけてまいりたいと思います。
#115
○竹内(猛)委員 それは江藤大臣の気持ちもわからないわけではないけれども、しかし大臣はときどきかわってしまうし、環境庁などというものは予算はほとんどついてない。こういう知恵はあるが予算のつかない環境庁とときどきかわるところの大臣、それでは安心ができません。やはり法律というきちんとしたものをつくって、住民を守り、環境を守り、漁民の生活を守り、そして交通もうまくいくという、こういう立法をしていくというのは、これは中曽根総理が一番好きなアメリカで、先輩がやっているのだから、日本がそれをできないはずはない。やはりこれをつくるように要望して、終わります。
#116
○東家委員長代理 午後一時より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時十二分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三分開議
#117
○瓦委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。新井彬之君。
#118
○新井委員 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案について質問をいたします。
 道路公団、また建設省、首都圏における交通問題、大変に一生懸命考えて計画を組んでおられるわけでございます。しかしながら現実は、首都高速にいたしましてもあるいは都内の道路にいたしましても、非常に混雑が目立つ。こういう中で、首都圏にやはりどんどん人口が集中する、これはもう世界各国共通の状況でございます。
 そういう中で、やはり人口が集中するならするなりに、住宅、道路、公園、下水道、こういうものを計画的に進めていって、住みよい、環境のよい都市づくり、こういうものを当然やらなければいけない、こういうことで今各省あるいはまた各局の中で鋭意検討されているわけでございますけれども、今後の見通しといたしまして、まず初めに国土庁にお伺いしておきたいのでございますが、首都圏の中で東京都あるいは神奈川あるいは千葉県、こういう地域の人口増、そういうのはどういう方向に向くのか、四全総ではどういうような想定をするのか、お伺いしたいと思います。
#119
○山本(重)政府委員 東京を中心といたしました首都圏の人口は、御承知のように昭和四十年代前半までは大幅な社会増によって急激に増加いたしましたけれども、以後、経済の安定成長移行によりまして社会増が鎮静化し、五十年代以降はむしろ自然増を中心とした穏やかな増加の傾向となっております。今後首都圏の人口増というのは、地方圏での定住環境の整備の進展であるとかあるいは長男長女時代社会の定着であるとか、そういった社会的な要因から、かつてのような大量な社会増は見込まれず、むしろ首都圏は全国に比べれば比較的若い年齢層で構成されておるということで、自然増を中心とした穏やかな増加になるというふうに見込んでおります。
 かつての十五年間の首都圏の人口増は大体七百三十六万人でございましたが、今後十五年間ではその半分以下ぐらいになるんだろう。今御指摘になりました東京、神奈川、千葉、埼玉の南関東につきましても、かつて十五年間では六百十六万ほどの人口増がございましたが、これもやはり半減以下の増加になるだろうというふうに予想しております。
#120
○新井委員 その中で、東京湾というのはいろいろな意味で大変重要な役割を示してきた、こういうぐあいに言われているわけでございます。特に東京湾、十一万ヘクタールほど面積があるようでございますが、江戸時代から現在までに至って二万二千ヘクタールの埋め立てが行われた。そういう中で、それはもう国もあるいは県も地方自治体、いろいろ協議し、環境問題等についても専門家と検討しながらやってきた問題でございますから、環境問題についてもいろいろと手はずはきちっとできてやったと思いますけれども、東京湾についていろいろの提言がなされているわけでございます。
 そういう中で、国土庁としては、この東京湾の持つ役割といいますか、そういうものについてはどういう方向性を持たせようとしているのか、それをお伺いしておきたいと思います。
#121
○山本(重)政府委員 東京湾につきましては、そもそもその内湾としてのすぐれた自然の資質を有しているわけですが、そういう面で漁業あるいは海洋性レクリエーション、海上交通と多様な利用がなされている一方、その臨海部とともに物流であるとかあるいは産業、生活各方面にわたって非常に貴重な空間を提供しているということで、我が国の経済社会においてその発展に非常に大きな貢献をしてきたところであると思います。
 今後、我が国がさらに情報化、国際化の進展に伴って、その中心である首都圏、その入り口にある東京湾は、この首都圏の多様な各種の機能の要請にこたえるために重要な役割を果たしていかなければならない、かように考えております。
 特に最近では、東京湾及びその臨海部につきましては、かつての工業、港湾施設等がかなり老朽化、陳腐化しておる状況も見られますし、また、東京湾岸道路やあるいは法案御審議いただいております東京湾横断道路、この整備、こういったような交通条件の改善などがこれからいろいろされてまいりますと、それを契機にいろいろなプロジェクトが計画をされてくることになると思います。したがって、これらのプロジェクトの実施に当たりましては、先ほど申しました東京湾の持ちます価値を生かしながら、国際化、情報化、成熟化に対応した東京湾の利用、開発、保全の問題を十分考えていかなければならない、かように考えております。
#122
○新井委員 各省、運輸省にいたしましてもあるいは郵政省にいたしましても、いろいろのことを、東京湾においての開発というのが、プロジェクトがあるわけでございますけれども、これもよく出ている話ですけれどもサンフランシスコ湾においてもベイプラン、長期計画で五十年、こういうことでサンフランシスコ湾というものを一番いい方向で活用する、守っていこう、こういうようなことがあるようでございます。東京湾につきましてもそういういろいろなプロジェクトの案というものを国土庁で当然まとめておるわけでございますが、そういうような総合的な利用計画についてのものをきちっとしなければいけない、こういうように思いますけれども、そういう面についてはどのようになっておりますか。
#123
○山本(重)政府委員 先ほど申しましたような最近の産業の変化あるいは交通手段の変化あるいはこれから迎えます国際化、情報化、こういった問題に対応してまいります場合に、東京湾及び臨海部をどのように一体的にとらえて総合的に利用、保全するか、こういう問題につきましては、先ほども申しましたように、貴重な空間資源として、内湾としてすぐれた価値を十分認識してその利用を図ること、それから二番目には、やはり国際化、情報化に対応した新しい日本の玄関口としての機能、環境を整備することと、それからさらに内外の交通ネットワークを形成する湾岸機能の効率を発揮させるための交通機能の整備を図ること、それと、市民の高度化、多様化したレクリエーション需要といいますか、そういった生活環境の質の面を配慮した活動の場を創造する、そういった多面的な面を検討しながら長期的かつ総合的に東京湾の開発、利用、保全の方法について関係省庁とも十分協議し、また地元公共団体の意見等も踏まえながら検討を進めていきたいと考えております。
#124
○新井委員 今、国土庁に若干の質問をしたわけでございますが、これは今後道路をつくる場合あるいはまたいろいろな施設をつくる場合におきましても、やはり東京湾の活用というものが基本的にありませんと、例えて言いますと川崎市から木更津市まで行く道路一本つくるにいたしましても、そっち側でどういうような開発をするのか、それには東京湾の開発との兼ね合いというのが非常にあろうかと思うわけでございます。
 建設省は、昭和四十一年からずっと十年間にわたってこの東京湾横断道路について研究をされた。その後は道路公団が一生懸命研究をされまして、今回こういう法律案に基づいた方式によって建設に着手する予定になったわけでございます。
 そこで、こういう方式によって建設に着手するようになった理由と、もう一つは、今言われておりますのは、これよりも先に、東京湾横断道路よりも、中央自動車道から東京都に入ってくる、あるいは東名高速から東京都に入ってくる、あるいは関越自動車道、東北縦貫自動車道それから東関東自動車道、こういういろいろのが東京に入ってくるわけでございますけれども、その通過交通ということを考えた場合に、何もこれを先にやらなくてももっと首都圏の中央連絡道路、これは予定もございますし、北関東横断道路、こういうのもございますし、今後どんどん着工していただけると思いますが、そういう方にも極端に言うと民活を活用してでもやった方がいいんじゃないか、これは緊急性というような問題、それはさっき言いましたように千葉県の開発が今後どのようになっていくのか、東京湾をどうするのかというようなことにおいて非常に東京湾横断道路というのは重要になるけれども、それによっては緊急性というのは余りないんじゃないかというような意見もあるわけでございます。
 その二つについてまずお伺いをいたします。
#125
○萩原政府委員 まず、先生お尋ねの、現在御提案し御審議いただいております本法案に基づく方式に何でこんな方式をとったのかということでございますけれども、もう御承知のように、東京湾横断道路は東京湾岸道路それから東京外郭環状道路、首都圏中央連絡道路、東関東自動車道等と一体となりまして首都圏におきます広域幹線道路網を形成する極めて重要な道路であるというふうに私ども認識をいたしておりまして、従来からその調査を進めてきたわけでございます。できますればできるだけ早くこの事業に着手いたしたいというふうに考えておったわけでございますけれども、現下の厳しい財政事情のもとではなかなか着工が意のままにならぬということでございました。
 しかし、今回、内需の拡大その他の要請も踏まえまして民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用した民間活力活用の方策といたしまして、このような国の財政に余り左右されないような、しかも重点的、集中的投資がなされるようなこういう方式を採用させていただきたいというふうにして御提案をしているものでございます。
 それから第二点の、先生御指摘の環状道路の問題でございます。確かに先生御指摘されました各道路はいずれも放射状から東京に入ってまいります。その放射線をおのおのつなぎます環状道路の整備といたしましては、今申し上げました外郭環状道路あるいは首都圏中央連絡道路の一部につきまして事業を進めておるわけでございますけれども、この事業の完成を待つまでの間にこの東京湾横断道路をそのままにしておくということは、将来の首都圏の問題を考えた場合に遅きに失するのではないかというふうに考えております。
 現在、申し上げました外郭環状道路であるとか首都圏中央連絡道路は、なるべく民間の力を利用することはもちろんでございますが、従来の手法によりこの事業の促進を図りまして、一方、東京湾横断道路は別の手法によりまして同時並行的に事業の推進を図りたい、そういうことによりまして東京を取り巻く道路状況を改善いたしたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#126
○新井委員 確かに、これを建設いたしまして十三年、あるいはそれを短期に十年ということですから別に決して早いということはない、それは並行しておやりになるということも非常に大事だと思います。
 そこで、民間活力については我が党といたしましても再三にわたって提案をしてまいったわけでございます。今回のこの法律案の提案理由の説明では「民間経営の長所を生かし、かつ、民間技術力の活用を図る見地から、道路の建設、管理は民間、地方公共団体及び日本道路公団の出資による株式会社が行うこととし、」「民間会社では対応が困難な対外調整等は公団が行うこと」こうなっている。また、最終的にはこれは公団が所有をいたしましてそれで三十年間でその費用を払っていく、こういうことになっておるわけでございます。
 そこで、民間というものの活用の仕方に、世界でもいろいろございますけれども、本当の意味の民間ですね、言ってみますと、規制緩和とかあるいは住宅金融公庫みたいに利子をちょっと安くしてあげるとか税制を何とかしてあげるとかいって援助してあげるような、そして一〇〇%民間というのがあります。今回の場合はそういうのではなくて、官民活であるというぐあいに私は思うわけでありますが、例えて言うと用地買収や漁業補償、こういうような一つの問題は確かに公団がやった方がいいんじゃないかと思う面もありますけれども、民間の場合というのは、まあこれは法律案が通らないと何もできないということになっているわけですからちょっと別ですけれども、事前に用地も比較的安いものをきちっと手当てをいたしましてやるとか、あるいは補償問題にしましてもよく研究をいたしまして交渉をする、こういうようなこともあるわけでございます。そういうわけでございますから、民間経営の長所というものがただ技術と資金力だけで生かされるというのも大事でございますけれども、その辺がひとつどうなのかなということがあるわけでございます。
 それから効率的な運営というような問題につきましても、本来、民間がやる場合というのは非常にリスクも持つわけですね。一〇〇%絶対間違いないなんてそんなことはないわけです。それは研究に研究を重ねて、調査費をつくってやるわけですから、民間だってこれは決して間違いないということで決定して一つの事業をやるわけでございますけれども、今回の場合は別に、そういうきちっとしたことはやられるのでしょうけれども、最後は公団が引き受けてくれる。したがって最終的な責任はないわけでございますから、これで失敗なんということは当然あり得ない。そこには民間活力というよりも甘えがあるのではないか、そういうものが出てくるのではないか。ましてこの会社形態は、出資を見ましても道路公団が二百億、地方公共団体が二百億、民間が二百億。こういうことになりますと、余りしゃしゃり出てもこういうときはよくない、だからある程度にしておこう。みんな責任を持ち、力も持ちながら、民間だったら本当に白熱した議論の中で一つのことが進むのでございますけれども、そういうことがちょっとできにくいのではないかな、こういうぐあいに思いますけれども、そういうことの意見についてはいかがお考えでございますか。
#127
○萩原政府委員 先生御指摘の用地買収やその他の補償業務という対外調整についても、民間の力をうまく活用したやり方の方がうまくいくのではないかという御指摘でございますけれども、この見方につきましては二面あると存じます。道路のような公有構造物といいますか公共物は、本来なかなか民間活力の活用にはなじまない。いわゆる再開発でございますとか、ある程度点的なものについては割合なじむのだけれども、道路のようなものはなかなか民活にはなじまないというのが一般の物の見方であろうと存じます。したがいまして、用地買収や漁業補償などのようなものまで民活の範疇に入れてやりますと、非常に大きな成功、不成功の別れ目が出てくるおそれがある。もし不成功になった場合に非常に大きな後戻りになってしまうということもございまして、これはある意味の安全のために道路公団がこれを実施するというふうにいたしたわけでございます。
 それから第二番目の効率的経営の問題として、もう少し完全に任せてしまわないと本当の民間の活力の活用にはならないのではないかという御指摘でございますけれども、これも私ども随分御議論をさせていただきました。しかし何さま一兆一千五百億になろうとするかなり大きなプロジェクトでございますし、非常に大きな構造物でございますから、そのリスクを全部民間に背負わせるということになりますと、非常に資金コストの安いそういう資金でないととても計算に合わないだろう。やはりそこで失敗をいたしましたもののリスクもその料金の中に入っておりませんと、現実には非常に難しくなってとんざをしてしまうだろうということがございます。その資金コストの低減の費用を何らかの形で特別措置をとって民間に任せるのがよろしいのか、あるいはある程度のリスクは公団などが持ちまして、その残りを民間の活力を十分活用していただいた方がよろしいのかということについて十分な議論をさせていただきました。そして、先ほど第一点でも申し上げたように、リスクが非常に大きい、本来はなかなか民間活力になじまない公共事業であるということの観点を踏まえまして、このようなある意味のリスクは日本道路公団、道路管理者の方で持つ、そしてその余につきまして民間の活力を活用していただくという方策をとらしていただきたいと考えた次第でございます。
#128
○新井委員 そこでもう少しお聞きしておきたいのでございますが、民間の二百億円という出資でございますが、どんなところを予定されているのか、お伺いしておきたいと思います。
#129
○萩原政府委員 現在民間団体におかれまして、この出資のあり方というものについて御協議を始められたと聞いております。これは期成同盟会の中にそういう協議会をつくられましていろいろな御議論をされておるとお聞きしておりますけれども、まだこの法案の御承認を得ておりませんので、そのいろいろな作業は本格化しているというふうには聞いておりませんが、一応御協議ができる場をつくられたというふうには承っております。しかし具体的なその割合であるとかいう問題については今後調整をされると承っております。
#130
○新井委員 みんなでそういう協議をしていただいておるわけでございますから問題はないと思いますけれども、やはりこれだけの大きなプロジェクトがあって、そしてそこに仕事が出るわけでございます。したがいまして、利権者といいますかそういう方々がもし入ってやるようなことがありますと、競争入札もやられ、きちっとしたことをやられるわけでございますけれども、やはり何かそこにあるのじゃないかとかいうようなこともあろうかと思いますので、そういう面についてはだれが見てもおかしくないというようにやはり民間の出資といえどもやっていただきたいなということがございます。
 それからもう一つ、地方公共団体は二百億出資になっておりますが、今回この地方公共団体を入れた理由というのはどういうことでございますか。
#131
○萩原政府委員 今回お願いいたしております法案の中に、地方公共団体は自治大臣の承認を得てこの会社に出資をすることができるという条項がございます。私どもといたしましては、このプロジェクトが地方公共団体、地域に与えるインパクトが非常に大きいということでございますので、ぜひひとつ出資に御協力いただきまして、この事業の完遂といいますか完成を図っていただきたいと考えているわけでございます。
 一方におきまして、また出資をいただくことによりまして、地方公共団体の立場から見た事業の執行に対する発言権も出てくることと存じますので、その両面を考えまして何とか出資をお願いいたしたいと現在は考えているところでございます。ただ、まだ法案を御承認いただいておりませんので、具体的なお願いはいたしておりません。この法案をもし御承認いただければ自治省とよく御相談の上関係自治体にお願いを申し上げたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#132
○新井委員 この法案が出る前にも自治体とはよく連絡協議といいますか、そういう御意見もよくお聞きになっておられますから、地方公共団体も出資金についてはほとんどみんなそうかなというような気持ちでおられると思います。
 この前ちょっとお伺いしましたら、これだけのプロジェクトの中で、一兆一千五百億という枠組みでやるわけですけれども、経済変動があるとかあるいはまた台風で万が一工事が延期されるとか、ミスがあって損益が出た、こんなときにこの出資金がもっとどんどんふやされるようなことがあると困るというようなことがちょっとあったわけでございますけれども、そんなことはないとは思いますけれども、それでも万分の一くらいのあれではやはり考えなければいけないとは思うのですけれども、そういう問題について、今言われておる二百億以上は、もうそう集めることはないということでいいのかどうか、それをちょっとお伺いしておきたいと思います。
#133
○萩原政府委員 現在、一兆一千五百億のうち出資金が六百億でございまして、その他一兆九百億を借入金で賄おう、そのうち道路公団が二千四百億負担するといいますか、そのまま出資するというものでございまして、会社は八千五百億円の借入金、こういう大体の試算をつくっておるわけでございます。この全体の枠組みは、金利が非常に変動をいたしますと、現在はもうかなり当時より変動いたしておりますが、これはこの時点でいろいろな修正は必要になろうと思いますが、一応こういう枠組みを考えております。
 それで、今先生御指摘の災害であるとかあるいは物価の大きな変動、ここら辺につきましては、通常の工事請負契約約款と同様にこれはやはり発注側といいますか、日本道路公団で何らかの措置をすべきものであろう。いわゆる不可抗力の変動というものについては日本道路公団が負担をいたします。したがいましてそのリスクは会社は負う必要はございません。
 ところが、会社の不注意あるいは間違いによりまして例えば工事金額に変動を生じたというような場合には、これは日本道路公団が負担する理由はございませんので、これは会社の負担ということになります。そうなった場合に会社の経営上の問題が出てまいって、例えば出資金をさらにふやさなければならないとかそういうおそれが万分の一でもないかという御指摘になりますと、そういうことはないとは言えないと存じます。定性的にゼロということは言えないと存じますけれども、そういうことのないようにいろいろな対策を事前に十分やって事業の執行を図るように、その意味で日本道路公団が約三分の一の株主でございますし、それから地方公共団体も約三分の一の株主でございますので、そこら辺の御意見が十分機能することになるのではないだろうかと期待をいたしておる次第でございます。
#134
○新井委員 これから法案ができて会社ができて、それから社長初め人事の構成というのができるわけでございますから、民間会社ですし、それこそ民活でみんなで選んでそれで一番いい方法ということですから、まだそんなことを言えるような段階ではないと思いますけれども、そういう人事構成なんかについて今僕が言ったようなことなのか、まだもうちょっと進んでこんなことを考えているということがございましたらおっしゃっていただきたいと思うのです。
 といいますのは、三者で出てこられて、道路公団もそういう専門でございますし、民間だってそういう専門を出してくると思いますし、地方公共団体も立派な方を出してこられると思いますし、いろいろの立派な方が出てきて、どうしてもそこには遠慮をするというか、そういうようなことも出てくるのじゃないか。だけれども、実際問題、人によって事業というのは非常に見事に動くものでございますから、そういう人事構成についての考え方ですね、これはもう会社で自由にやってもらう、これならこれで結構なのでございますけれども、その考え方についてちょっとお伺いしておきたいと思います。
#135
○萩原政府委員 先生御指摘のように、この会社は商法上のごく一般の株式会社でございまして、関西空港株式会社のような特殊法人ではございません。したがいましてその役員構成であるとかそういうものは何ら規定がございませんので、これは会社が設立された後に自由によい方法といいますか、よい組織なり構成というものをつくっていただこうと思っておりまして、現在のところ私どもに何らそういう腹案であるとかそういうものは持ち合わせておりません。
#136
○新井委員 それで、道路公団の方にお願いをしておきたいと思うのでございます。
 今度のこの法案については民活、内需拡大、こういうことが言われているわけでございます。そこで、この事業費として八千億というような多額なお金が投資されるわけでございますが、どうしても技術の面とかあるいはそれだけの大きなプロジェクトになりますと中小の企業というのがなかなかそれに参画できない。しかし、大手は大手でしっかりし一でそういう責任分野もありますでしょうけれども、極力でき得る限り中小企業の建設業界も使ってあげられるようにひとつお願いしたいと思いますけれども、そういう面の考え方はどのようにお考えになっておられますか。
#137
○江藤国務大臣 大鳴門橋ができましたときが元請が約百六十社、それから下請が五百社、それで大体百六十万人余りの人が九カ年間働いたということであります。
 今回は橋梁の部分がある、それからトンネル部分があります。人工島の部分がございます。それから木更津側の取りつけ部分、川崎側の取りつけ部分、また、もうお話がありましたが東関東木更津線。それから川崎縦貫道路、また湾岸道路、関連するこういう道路の関係もあるわけですから、広く皆さんが、この前の大鳴門橋よりかもっと広い範囲内で中小の皆さんが参画していただく場所ができてくると思っておりますし、努めてそういう方向で誘導してまいりたいと思っております。
#138
○新井委員 横断道路の採算性について若干お伺いしておきたいのでございますが、今高速道路はキロ当たり二十二円、こういうようなことでお伺いをいたしておるわけでございますが、これは十年先になるわけでございますが、供用のときに一日三万台、こういうことが言われています。あるいは資金コストが六・〇四九%、工期十年、こういうことでございますが、料金は今のお金にして大体三千円ですか、そしてこれから十年先になりますと四千九百円、こういうことでお伺いいたしますが、これできっちり計算ができるのかどうか、計算といいますか採算が合うのかどうか。この三万台というのが意見が分かれておりまして、いやそんなには通らぬぞというのと、いやこれは十分いくんだという意見があってどっちもなるほどなと思うのですけれども、三万台というこれを出した一つの根拠というものについてお伺いをしておきたいと思います。
#139
○萩原政府委員 先生今御指摘いただきましたように、この東京湾横断道路の採算性の検討をいたしましたときに一日の交通量が開通当初で約三万台、それから二十年後で約六万台に伸びるだろう、こういう見込みを立てまして採算計算を行いました。その結果、現在の価格は普通自動車で三千円、年率三%くらいの値上げを見込みまして供用時に四千九百円になるだろうということでございますが、これはそれがなければ当然のことながら三千円でよろしいわけですが、現在の価格で考えていただいて三千円で採算がとれるというふうに考えたわけでございます。
 さて、この交通量の予測でございますけれども、交通流動の実績、これは昭和五十五年度の道路交通センサスという調査がございますが、その結果の交通流動の実績であるとか将来の経済指標、人口であるとかあるいは生産額、そういういろいろな経済指標等をもとに推計をいたしておるものでございます。現在の東京湾岸道路の交通量その他の勘案をいたしますと、当初三万台というこの値は決して過大であるというふうには私ども考えておりませんで、むしろ場合によってはかなりこれがふえるスピードが早くなりまして、二十年後を待たずして六万台に達する可能性も十分あるのではないかというふうに私どもは予測をいたしておる次第でございます。
 なお、ちなみに川崎−木更津間のフェリーは一台で現在時点で六千七百円でございます。これは人が一人乗っただけで六千七百円ということで現在の値段になっておりますので、それらを勘案しても三千円というのは決して高額なものではないのではないか。そこら辺から見ても交通量の伸びはあるのではないかというふうに予測をいたしておる次第でございます。
#140
○新井委員 今度逆に、川崎から東京湾岸道路をずっと通りまして木更津の方のちょうど横断道路がつく方へ行くとしますと、時間的にはもう大分違いますね。だから時間の違い、それからそのときに高速道路料金としては大体このくらい要るだろうという逆算した分についてはどのくらいの計算になっておりますか。
#141
○萩原政府委員 現在の価格で言いますと有料道路の料金は千三百円ほどになろうと存じます。ところが時間短縮が約七十分ほどございますので、かなりの時間短縮になるのではないかというふうに考えております。
#142
○新井委員 次に、お伺いしておきたいのでございますが、今回、十キロがトンネルで五キロが橋になるという計画でございますが、これは東京湾のいろいろな漁業補償とかあるいは公害問題とかいうことを考えますと、全部をトンネルにしてしまった方がよかったのじゃないかなどという意見がございます。これは技術的な問題でございますが、もうこれが最高ですということでお決めになったと思いますが、それはどのようにお考えでございますか。
#143
○萩原政府委員 御承知のように、この計画は当初は木更津側、川崎側ともに橋梁が五キロございまして真ん中部だけが五キロのトンネルという計画でございました。ところが、船舶の航行を調査いたしてみますと、東京湾を航行いたします船のうち九六%は航路が川崎側に寄っております。したがいまして、そこに橋梁を設置するというのは航行的にかなりの支障になるだろうという問題が一つございましたことと、幸いにしてシールド技術が非常に発達いたしまして、シールドでトンネルを抜くことができるということになりまして、今回、川崎側の五キロについてはトンネルを採用させていただいたわけでございます。
 ただ、千葉側につきましても一緒にトンネルにしたらいいではないかという御議論もあり得るわけでございますが、今申し上げましたように、船舶が川崎側に寄っているということは、逆に言いますと子葉側が非常に水深が浅いわけでございます。それで船が当然通れない。その水深の浅いところはむしろ橋梁の方が橋脚を建てやすいものでございますから、建設費は安くなります。それと同時に、今申し上げましたシールド、これが木更津側の地質にはなかなかうまく合わないのでございます。そうすると別の方式でトンネルを掘らなければいけませんのでこれはかなり高価につくということで、建設費の面から何とか木更津側は橋梁にさせていただきたい、そして航行安全に関するいろいろな対策は別途考慮させていただきたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#144
○新井委員 この東京湾横断道路建設計画に対しまして、神奈川県、川崎市、横浜市、そういうところから首長名で要望が出ております。
 これは一つは、広域幹線道路網の整備、「横断道路の受け皿として、本県側の次の三路線等の整備を促進されたい。」ということで、東京湾岸道路、川崎市内縦貫道路、首都圏中央連絡道路とその他の幹線道路。
 環境対策といたしましては、「東京湾の環境、取りつけ部周辺の沿道環境等について万全の措置を講じられたい。」
 次に、事業方式についての事前協議、「横断道路建設の事業方式については、地元の事情を十分勘案され、事前に協議されたい。」
 四番目に、工業制限諸制度の見直しということです。
 五番目に、羽田アクセス計画の推進、こういうことで要望が出ておりますが、これについてはどのようにお考えになっておるのかお伺いしておきたいと思います。
#145
○萩原政府委員 東京湾横断道路の建設に関しまして昭和六十年九月に神奈川県、川崎市、横浜市から今先生御指摘の御要望がございました。この御要望につきましては、改めて神奈川県におきましてついせんだって県議会でも要請の議決がなされたということもお聞きいたしております。私どもといたしましてはこの御要望をできる限り尊重いたしまして、できるだけの努力をいたしたいというふうに考えております。
 具体的には、広域幹線道路網につきましてでございますけれども、東京湾岸道路につきましては湾岸五期を今回事業化いたしまして、四期、三期とともにこの横断道路の完成までにはこの湾岸線の完成を図りたいと考えております。
 また、川崎縦貫道路でございますけれども、これは一応浮島から国道十五号までを六十一年度に事業化いたしましてこの整備を進めたいと思います。この国道十五号から先、以西と申しますか、その先の方につきましては、現在ルートにつきまして地元と協議中でございます。この先東名までの路線につきましては何とか地元の御了解を得ることに最大の努力を払いたい。そして地元の御了解を得て路線を決定いたしまして、それがうまく地元の御了解を得られればできるだけ早く事業化をして、横断道路の完成までとはちょっといかないかもしれませんけれども、できるだけその時差のないような形でこの完成を図りたいと考えておる次第でございます。
 また、首都圏中央連絡道路につきましては、現在鋭意事業の推進を図っておりますけれども、この事業のスピードを上げてまいりたいと考えております。
 二番目の環境対策につきましては、五十九年八月の閣議決定に基づきます環境影響評価を実施いたしまして、皆様の十分な御意見を賜りながら適切な対策を講ずるようにいたしたいと考えております。
 三番目の事業方式の事前協議につきましては、既に済んだことでございますけれども、この決定に当たりまして十分地元の皆様と連絡を密にしたつもりでございます。
 四番目の工業制限諸制度の見直しについては、要望の趣旨を国土庁にお伝えいたしております。国土庁は昭和六十一年度より予算を大幅に増額していただきまして実態調査を行うということでございまして、その調査結果を踏まえて検討するというふうに承っておりますが、私どもも所管が違うという第三者的な立場でなく、この問題につきまして今後とも積極的に働きかけてまいりたい、こういうふうに考えております。
 第五番目の羽田アクセス計画の推進につきましては、これも私どもの所管。ではございませんが、この計画の具体的進展に当たりまして地元の方々との御協議の下支えをしたりいろいろな形でこの事業の推進を図るように努めてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#146
○新井委員 今お話がありましたけれども、工業制限諸制度の見直し、これは今調査費をたくさんつけていただいて国土庁の方で調べているところだと思います。ひとつよろしくお願いしたいと思いますが、何か答弁することがございましたらおっしゃってください。
#147
○山本(重)政府委員 この工業制限制度は、御案内のとおりに、首都圏の既成市街地におきます人口、産業の過度の集中を防止するということで昭和三十四年に法律が制定され、その後幾たびか経て昭和四十八年に現在の非常に強化された制度になっておると思います。この制度の結果、実際に過度の集中を防止するという面で相当の効果を上げてきておる実態ではございますけれども、やはり首都圏の既成市街地におきましては工業の集積度合いは依然として大きなものがあるという現状を踏まえますと、基本的な枠組みとしては国土政策の上ではやはりまだ必要性はあるのではないかというふうに考えております。
 しかし、この緩和の中で最近特に要望が強かったのは、中小企業について、中小企業の近代化、高度化のための工場の新増設ができるようにひとつ何とか許可基準の緩和をしてもらいたいという要望がございまして、それに対しましては五十八年度にそれに対応できるような許可基準の緩和をいたしたところでございます。今回の東京湾横断道路の建設に関連いたしまして、私も関係地方公共団体の責任者からこの制度の緩和の要望を直接拝聴いたしました。国土庁もこういった工業制限制度につきましては、従来からも関係公共団体からいろいろヒアリングをしておるところでございますが、もう少し具体的な実態を把握して、それにどのように適切に対応するか検討してまいりたいという意味で、本年度は従来よりもかなり予算額も増加させていただきまして、現地に即した具体的な調査を踏まえ、その上で全国的な国土政策あるいは産業政策を配慮しながらこの制度の検討をいたしたいと考えております。
#148
○新井委員 次に、明石海峡大橋の問題についてちょっとお伺いしますが、建設省からきのう大々的に新聞に発表なさったわけでございまして、江藤大臣になってこういう決定をしていただいた、こういうことで、今までにもずっと経過はあったわけでございますが、やはりそのときの大臣のお力、そういうことで地元の方としては非常に喜んでおるわけでございます。起工式、それから大橋関連区間のルートの発表、それから明石海峡大橋の橋梁計画、こういうことについては資料をいただいておるわけでございまして、本来十三年かかるものが、大臣のお力といいますか誠意、あるいはまた本四架橋公団、あるいはまた建設省の方々の努力によって十年になるということでございます。
 非常に感謝申し上げるわけでございますが、一つだけちょっと聞いておきたいのは、これは初め道路、鉄道併用橋であった。その後いろいろと検討をなされまして、昨年の八月に道路単独橋という方針が決まったわけでございます。我々はその経過はよくわかるわけでございますが、ほかの方はやはり一車線でもいいから汽車が通る、淡路島で幾らでも交代ができるわけでございますので、そういうこともあわせて希望していた方も大分あると思いますが、それについてわかっていることがありましたら、こういうわけで一応道路だけになったのだということをお伺いしたいと思います。
#149
○萩原政府委員 いわゆる明石−鳴門ルートにつきましては、先生今御指摘のとおり、本来、道路と新幹線規格の鉄道が通るということで計画をされまして、大鳴門橋は既にそういう計画で完成をしているわけでございます。ところが、明石海峡大橋は道路単独橋として昨年の夏に御決定をいただきましたけれども、それの経緯の中では、大鳴門橋が完成をいたしまして、そのままでは非常に効用が落ちる、やはり明石海峡大橋をつなげなければ効果は半減以下になるという問題がございます。ところが、現在国鉄の財政状況が非常に逼迫をいたしておりまして、この打開というものは容易ではない。したがって、その解決を待っていたのでは大鳴門橋の非効率性というものが非常に長く続くおそれがある。そういういろいろな情勢の変化のもとに、今回、道路単独橋として明石海峡大橋を架橋するという御決定をいただいたわけでございます。
 しからば、それでは鉄道はどうなっちゃうのか、そういうあれでございますが、これは私の立場で申し上げるべきことではないかもしれませんけれども、鉄道につきましては何らかの形で大鳴門橋とつなげていただくということで、今いろいろな調査が行われているというふうにお聞きをいたしておりまして、計画の熟成にはまだしばらく時間がかかるものであるというふうに理解をいたしておる次第でございます。
#150
○新井委員 大鳴門橋を開通させていただきまして、昨年は兵庫県といたしましても「くにうみの祭典」というのをやったわけです。徳島県側も何かおやりになったようですけれども、初めの計画よりも大変多くの方が参加をいたしまして非常に盛大であったということで、いかにこの大鳴門橋がすばらしいものであったかということがわかるわけでございまして、今度明石の橋がかかりますとこれこそ本当に一本につながるわけでございまして、本当の実益につながる、こういうぐあいに思うわけでございます。
 それで、十年というのは一昔と言われまして、十年たつとお年の方は大分亡くなってしまうこともある。そうすると、兵庫県とか徳島県の人にとりましては、いろいろ資料を見ましても世界で一番長い橋がそこにかかるわけでございまして、やはりそういう橋を一遍見てみたいという方もたくさんおられようかと思います。十三年を十年に縮めていただいて、これ以上無理を言うということは、技術的な問題もございますし、大変なことではございますが、大臣、何とかこの十年を一日でも縮めていただいて、そうして今生きている一人でも多くの方に橋を渡らせてやる、こういう切実な一つの希望にこたえていただきますことをお願いしたいと思うので、その御決意のほどをお伺いしたいと思います。
#151
○江藤国務大臣 当初行きましたときに、準備が三年、建設が十三年というような話でありまして、スパンの長さは千七百メートルも二千メートルも同じだから二千メートルでやってしまえという実は乱暴な話をしまして、公団でも随分御苦労なさったと思いますが、千九百九十メートルのスパン、世界最長のつり橋になるわけであります。その分おかに近づきますから作業がしやすいということで、法律が通りましたら直ちに地質調査と漁業補償にかかりたい、こういうことで準備をしておるわけでございますから、漁業補償が片づけば二年間ぐらいかなと言うのですが、これが一年で片づけば、神戸の市長さんも随分熱心に御協力いただきますから、もうその分早く終わります。ですから、おっしゃるように、準備に一年、建設に十年、十一年、それをさらにやり方次第で十年に縮めてやってしまうということができればこれは万歳だがなあと実は思っておるわけで、せっかくのそういう御期待に沿うように努力をしてまいりたいと思います。
#152
○新井委員 最後に、まとめてお伺いをいたしますが、明石海峡の大橋を有効に活用するためにも、陸上部の関連道路網の整備が必要だと思うわけでございますが、まず兵庫県内の山陽自動車道の整備も早く進めていただきたいと思いますが、どうかということでございます。
 それから、一般国道二号の太子竜野バイパスがこの前開通をいたしました。非常にその地域の交通緩和になったわけでございますが、これに引き続きましてそのバイパスが終わったところから混雑がございます。揖保川町方面でございますが、そちら側の整備も早くやっていただきたい、このように思うわけでございます。
 それから、一般国道三百七十二号線、姫路市街地の混雑の解消を図るためにはバイパスとして城北線の整備をよくお願いしているわけでございますが、それの見通しはどうなっているのか。
 それから、一般国道のバイパス的な役割を果たしております県道の姫路上郡線の整備の見通し、これについて一括してお伺いをいたしまして、質問を終わりたいと思います。
#153
○萩原政府委員 先生おっしゃいますように、明石海峡大橋の有効活用ということのためには、陸上部の道路整備が緊急不可欠でございます。そのうちで一番大きな役目をなします山陽自動車道でございますけれども、これにつきましては神戸ジャンクションから備前インターチェンジ間九十九キロメートルが兵庫県内にございます。このうち竜野西インターチェンジから備前インターチェンジ間二十五キロにつきましては既に供用を開始しておりますけれども、残る区間のうち神戸ジャンクションから三木小野インターチェンジ間二十八キロにつきましては現在中心ぐいの設置を行っております。ちょっと西に参りまして、姫路東から竜野西インターチェンジ間二十四キロにつきましては用地買収と工事を進めております。また、三木小野インターチェンジから姫路東インターチェンジ間二十二キロにつきましては、ことしの一月二十一日に開催されました国土開発幹線自動車道建設審議会の議を経て、新規整備計画を決定いたしまして、同日付で日本道路公団に対して調査指示を行っております。
 これらの区間の事業の見通しにつきましては、竜野市と姫路市におきまして一部用地買収が難航いたしております。したがいまして、今後の用地買収の進捗状況にも左右されますけれども、供用予定といたしましては神戸ジャンクションから三木小野インターチェンジ間につきましては六十年代後半、三木小野インターチェンジから姫路東インターチェンジ間につきましては七十年代の前半、姫路東インターチェンジから竜野西インターチェンジ間につきましては六十年代中ごろを予定いたしておりまして、明石海峡大橋の供用までには兵庫県内の区間の全線が供用できるように努力をしてまいりたいと考えている次第でございます。
 次に、二号の太子竜野バイパスの西の問題でございますけれども、これにつきましては現在直轄事業といたしまして四車線の拡幅事業を進めております。鋭意工事の進捗を進めておりまして、六十二年度には揖保町の西構から町道神戸北山線までの区間一・五キロにつきまして供用を開始できると思います。残る一・六キロにつきましては六十四年ごろを目途に事業を促進してまいりたいと考えております。
 相生より西につきましては、相生バイパスの四キロを含めまして大体十キロ強ございますが、これも有年バイパスと並行いたしまして事業を進めるべく現在調査中のところでございます。
 それからもう一つ、国道三百七十二号線の城北線の問題でございますが、これは現在花田工区延長二・二キロにつきまして事業の実施を進めております。六十一年度末にはそのうち〇・四キロが開通いたしますけれども、残る一・八キロにつきましても事業の促進に努めてまいりまして、姫路東インターチェンジの供用時までには完成をいたしたい。大体六十年代半ばを予定いたしておりますが、これを完成いたしたい。また、この工区終了後に別の東側のバイパス計画を進めてまいりたいと考えております。
 もう一つ、二号のバイパス機能を持ちます主要地方道姫路上郡線の整備でございますけれども、この整備につきましては現在竜野市槻坂と竜野間延長一・九キロと、竜野市中垣内と相生市観音間延長四・四キロにつきまして幅員狭小区間の解消を図るための現道拡幅事業を実施いたしております。このうち、竜野市中垣内と相生市観音間につきましては昭和六十一年度、今年度完成の予定でございますし、竜野市槻坂と竜野間につきましても事業の促進を図りたいと考えております。この区間は大体六十四年の完成を見越して事業推進を図りたい、このように考えている次第でございます。
#154
○新井委員 終わります。
#155
○瓦委員長 田中慶秋君。
#156
○田中(慶)委員 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法の関連の中で、東京湾横断道路というのは四十一年から建設省が調査開始をされたと伺っておりますし、今日まで約二十年調査期間があって、今回特別措置法という形の中で提案をされているわけでありますけれども、冒頭にこの必要性等についてお伺いをしたいと思います。
#157
○萩原政府委員 東京湾横断道路は首都圏中央連絡道路、東京湾岸道路等と連絡をいたしまして、東京都内を通らない南回りのバイパス機能を形成することになります。そうすることによりまして都心部の交通混雑の緩和あるいは所要時間の短縮等に大きな効果があるものと期待をいたしております。
 横断道路建設によります走行費用等の節約額は一日当たり六億八千万円の便益がある、これは走行便益だけでございますが、そう考えております。経済効果を国民総生産で見ますと、一年間で一・三兆円の増大があるものというふうに考えておりまして、南関東の開発あるいは経済に非常に大きな影響を与える路線であると認識をいたしておる次第でございます。
#158
○田中(慶)委員 まず、そういう点では首都圏の交通あるいはまた首都圏の経済利益等々から考えて、基本的な問題について、私は、首都圏の経済がどうあるべきか等々を考えたときに必要であろうということは十分承知しております。
 そんな観点から、今都市づくりあるいはまた流通経済ということを含めて考えてまいりますと、基本的にはこの問題というものは、これから二十一世紀に向けたときに必要であろうと思いますけれども、いろんな角度からこの問題が論議をされているわけでございまして、そういう点では担当大臣がこれらの問題についてもっとわかりやすく、あるいはまた経済効果、都市づくりという問題についてPRが足りないのではないかというふうに考えておりますので、まず大臣のこの辺の所信をお伺いしたいと思います。
    〔委員長退席、野中委員長代理着席〕
#159
○江藤国務大臣 まず特別立法をお願いするわけでございますから、一番先に国会の審議を煩わして、そして国会で特別立法が成立をすることができましたならば、お説のように今度は外部に向かって、関係の地方自治団体を初め各方面の御協力を願わなければいかぬわけでありますから、本格的に直ちに活動を始めます。それまでは、まだ国会の審議中でございますのでいささか御遠慮申し上げておる、こういうことでございます。
#160
○田中(慶)委員 私はなぜそういうことを申し上げますかというと、国鉄の一括法案がございます、行革絡みで。係国鉄は既に根回しとして、あらゆる機会にあらゆる角度でそれぞれパンフを配布したりいろんなことで相当進められているわけですね。そういう点では、それがよしあしは別にして物事には根回しというものが必要であろう。特に今度の措置法については、民活という形の中で地方自治体からもそれぞれ資金調達をされるわけでありますし、民間からもそういう形の問題が出るわけであります。特に地方自治体における財政事情というのは大臣も御案内のように、補助金のカットや経済動向を含めて考えてまいりますと、大変厳しい状態に置かれておることは事実であります。
 そんなことを考えてまいりますと、大臣が今、国会重視ということもよくわかりますけれども、そういう点での根回しというものが残念ながら大変おくれているのではないか。これは一昨年あるいは一昨々年来この問題を取り上げて、もう少し積極的に地方自治体に対する呼びかけやあるいはまたコミュニケーションを図っていただいたらどうだということで、水野大臣も現地調査をしたりいろんなことをしておやりになった経過があるわけでありますし、これが今日法案が通らなければという姿勢、そうするとこの問題とは別に、国鉄はそれではどうなるんだ。国鉄の問題は、法案が通らないから、分割になった場合こうなりますよ、いろんなことを含めてきめの細かいことをやられている。これに対して私たちは、なるほどこうなっていくのかという想定のもとにあるいはいろんな審議が可能だと思います。
 ところが、今度の問題について幾つかの問題点があるわけですね。例えば民活とはいっても、それぞれ今までおやりになった経緯と多少違う問題も出ているわけでありますし、そういうことを考えてまいりますと、大臣が考えているよりはむしろ地方自治体が、なぜいま少しコミュニケーションを政府として、あるいはまたそれぞれ資金の分担があるわけですから、こういうことを含めて不満というものがあるのではないかと思いますけれども、重ねてその辺についての御見解をお伺いしたいと思います。
#161
○江藤国務大臣 いささかそういう面では足りない面があるかとも思いますが、公式に、表向きからいくわけにまいりませんから、自治団体から五項目のいわゆる要望等もございまして、そういういわゆる高級事務レベルの接触、折衝というのは、地方自治団体とこれはもう相並行してやってい く、こういうことで、実は最近に至りましては、もうこうした出資の負担の割合等も内々御検討願っておるそうでありまして、私が申し上げました表向きから、私がやはり場合によっては神奈川県に行き、どこに行くということはまだはばかっております、こう申し上げたわけでありまして、事務的にはかなり突っ込んで御相談を申し上げ、いろいろやっておる、こういうことでございます。
#162
○田中(慶)委員 ぜひこれからも担当大臣として、これを促進する意味で、先ほどの御答弁でもより短縮をするということでありますから、そういう点ではボタンをかけ違えないで、積極的な取り組みをぜひ行っていただきたいということを冒頭に御要請を申し上げておきたいと思います。そこでお伺いしたいのは、やはり物にはそれぞれ順序があると思うのですね。私はこの東京湾横断道路というのは、将来に見て大切な首都圏の町づくりとかあるいはまた経済に相当な効果があるだろうということを期待をしているわけでありますけれども、しかし考えてみるならば、その受け皿をどうするかということ、絶えずその辺が問題になっているわけであります、今度も神奈川県なり横浜、川崎から出ている要望の中にも、幹線道路の整備とかいろいろな問題が出ているわけであります。神奈川県の交通体系というものは残念ながら大変おくれているわけですし、公共投資的にも県民一人当たり考えてまいりますと大変おくれているのが実態であります。
 そんなことを考えてまいりますと、例えば工事のやり方を一歩間違えてしまうと、交通渋滞にさらに拍車をかけるということだと思います。この首都高からの三ツ沢ジャンクションという、横浜にあるわけですけれども、そのジャンクションをつくったために、横浜新道がより交通渋滞を来して、今日ではもう大体一日じゅう交通渋滞を来しているというのが実態、そういうところがあるわけですね。それよりはやはり拡幅を先にしてジャンクションをつくられていけば、そんな問題がなかったと思うのです。
 そういう点では、東京湾横断道路建設に当たって、やはり先ほどお話に出ております川崎の縦貫道路の整備、それを完成までには完全にする。ことしは予算措置をされております。あるいはまた、湾岸道路の五期分の着工もことしからされるわけでありますけれども、しかしそれだけではなくして、それに影響するすべての道路交通網というものがやはり整備をされなければいけないのではないか、こんなふうに思う次第でありますけれども、これらの状態が私は残念ながらまだ明確になっていないのじゃないか、こういうふうに思います。
 ということは、先ほど申し上げたように、神奈川県は東海道なりあるいは東名なり、通過車両が非常に多いわけでありますけれども、交通事故等もそういう点から非常に多くなってきている。そんなことを考えてまいりますと、道路整備のおくれ、交通体系の見直し、全体的なおくれというものがここに集中的に来ているわけでありまして、こういうことを含めてどのようにお考えになっているのか、幹線道路等についての見解をお伺いしたいと思うのです。
#163
○萩原政府委員 東京湾横断道路と関連をいたします神奈川県側の道路網、それのうちの主要なものといたしましては、何といいましても東京湾岸道路、それから先生御指摘の川崎縦貫道路、首都圏中央連絡道路、この三つが挙げられると存じます。そのほかにはまた今御指摘の横浜新道でございますとか横浜横須賀道路というようなものもあろうと存じますが、一番問題のこの三路線でございますが、東京湾岸道路につきましては、湾岸三期、四期に続きまして今回五期、本牧から金沢まで、これを事業化さしていただきました。この東京湾岸道路につきましては、幸いにして今回事業化をいたしました区間の中に、本郷地区がちょっと用地問題がございますけれども、それ以外につきましては用地問題がほとんどございませんので、あと事業費の勝負ということになろうと存じます。私どもといたしましては、七十年を予定しております東京湾横断道路の完成までには、この湾岸を五期まで仕上げたいということで今後努力をしていきたいと考えております。
 次の川崎縦貫でございますが、この問題、先生も今御指摘のように、浮島がら国道十五号まで、これは六十一年度から事業化をいたしまして鋭意この事業の促進を図りたいと考えておりますけれども、問題はこの十五号から先でございます。以西と申しますか、この先の方の問題でございまして、これにつきましてはまず地元の皆様方のコンセンサスを得て路線を決めなければなりません。この路線決定を何とか早くやって都市計画決定に持ち込みたい。これの一つの時間といいますか所要時間がこの整備の期間のコントロールポイントになるだろうというふうに考えておりまして、できるだけ地元の皆様の御協議が調うように最大限の努力をしていきたいというふうに考えております。そして、この路線が決まり、御協議が決まりますれば、これから後事業を進めてまいりまして、横断道路の完成と余り違わないような時期に何とか東名まで結べないだろうかなということの努力目標でこれから努力をしていきたい、こういうふうに考えております。
 首都圏中央連絡道路につきましては、現在、八王子−川越間が事業化されております。それの延伸を今後とも図ってまいりたいというふうに考えております。
 あと横浜新道、今御指摘のように拡幅がなかなか難渋をいたしております。用地買収その他で非常に難渋をいたしておりますが、その事業の緊急性にかんがみ、大体六十年代半ばまでにはこの三キロ間の拡幅を完成させたいというふうに考えております。
 一方、横浜横須賀道路でございますけれども、衣笠から佐原までの区間一・八キロ、それから金沢支線につきまして今事業を行っておりますが、今後とも早期の供用が図られるよう鋭意事業を促進してまいりたいと考えておりまして、この両線とも大体六十年代半ばの完成を目指しております。またひとつ地元でいろいろ御指導をいただきたいと存じます。
#164
○田中(慶)委員 いずれにしても、例えば東京湾岸道路五期、着工していただきましたけれども、金沢まででストップになるわけでありまして、あれから横須賀まで本来ならば抜けないと、現実には十六号線の交通対策には何も効果がないわけでありますから、そういう一連の問題を含めて幹線道路というものをもっと、まあ確かにいろいろな問題があったでしょう。しかし、現実にこの十年見てみますと、神奈川に対する公共事業というものが大変おくれている。こういうことが県民一人当たりの投資効果を見ても明確になっておりますので、そういう点はぜひこれからこの促進をしていただかなければ、東京湾横断道路ができても、それらに対するひずみというものがこの辺に非常に多くなってまいりますので、ぜひその辺をお願い申し上げたいと思います。
 また、加えて申し上げるならば、一日三万台ということになってまいりますと、川崎は御案内のように、川崎病とも言われる形の中で公害病で長いこと悩んでいたわけであります。そういう点では工場等の排煙の規制とかそういう点で大気汚染が今どうにかよくなってきたわけでありますけれども、それが三万台が受け皿が十分でないときに入ってきたときに、改めてまたNOx初めSO2等の問題が大変心配をされるわけでありまして、そういう点では、ほかの面での環境対策はそれぞれ検討されておったようでありますけれども、これらに対する環境対策というか大気汚染はどのように検討を考えられておるのか、お伺いしたいと思います。
#165
○萩原政府委員 東京湾横断道路が環境に与えます影響につきましては、これまでいろいろな調査を実施いたしてきております。その中で特にただいま先生御指摘の大気汚染の問題、大気質に与える影響につきましては、やはり何といいましてもNOx、NO2の問題でございます。当川崎地区につきましては現在湾岸道路ができておりません。これは湾岸道路が完成することによりまして、内陸部に集中いたしております現在の交通量はかなりの部分が湾岸に移ることになるだろうと考えております。したがいまして、この湾岸道路の完成によりまして川崎市内の大気の問題はかなり改善されるのではないかと私どもは考えております。
 また同時に、それに加えまして、横断道路から三万台の交通量が入ってまいります。その交通量の配分をいろいろ予測いたしまして環境に与える影響を予測いたしました結果、むしろ定性的には川崎市内のあれは現状よりはよくなる、こういう結果が出ております。詳しくはちょっとここで図面その他で申し上げられませんけれども、定性的にはこの道路が完成することによりましてむしろ環境はよくなるというふうに考えております。
 ただ、先ほどから先生御指摘の内陸部へ向ける交通がございませんと、そこら辺で非常に交通渋滞を起こしてしまう、そして市内が生活ができにくい、日常生活に支障を及ぼすような結果になってはまずいと存じまして、この川崎縦貫道の整備を進めてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#166
○田中(慶)委員 いずれにしても、環境の面、あるいはまた現在慢性化されております交通渋滞を何とかするためにも、まずその受け皿の整備を急いでいただいて、この横断道路の開通までにはそんな形をぜひとっていただかないと、受け入れ側とすれば大変困るのではないか、こんなふうに思いますし、あらゆる問題がまたぶり返して出てくるわけでございますので、ぜひその辺を考慮されてやっていただきたいと思うわけであります。
 そこで、国土庁がこの問題について都市改造計画の中で都市分散、すなわち多核多圏域型構想を打ち出しまして、首都圏の交通の流れ、道路等々を含めてこの東京湾横断道路に対する考え方についても経済的にかなり積極的な姿勢を打ち出されているわけでありますけれども、この辺について局長の見解をお伺いしたいと思います。
#167
○山本(重)政府委員 冒頭、道路局長からこの横断道路の整備効果についてのお話がございましたが、私たちの立場で、特に現在東京の都心部に各種の機能が一極集中している、そういう一極依存型の地域構造というものを是正して、東京の区部周辺に業務核都市等を整備いたしまして、それを中心に自立都市圏を構成する、そういう形で多核多圏域型の連合都市圏を構築していくことが現在の東京大都市圏での大都市問題を解決する基本的な方向ではなかろうか、かように考えております。
 こういった多極多圏域型の都市構造を整備していきます場合には、それらの核都市が育成、整備されるためには何としてもその業務核都市間相互を連絡いたします幹線道路、こういったものが早く整備されることが非常に重要であろうと思います。
 現在の状況を見ましても、特に環状方向での道路の整備がおくれておる。この東京湾横断道路につきましては環状道路の一環をなす重要な路線である、そういう意味で私どもは今回の東京湾横断道路の整備が進められますことにつきましては、首都圏整備の観点から極めて有効なものだということで評価いたしております。
#168
○田中(慶)委員 そこでお伺いしたいのは、御案内のように東京は規制緩和等を含めながら現在の用途の見直しを行っているわけでありますけれども、これらを含めて、東京は緩和されてもその流れが隣県といいますか隣接にいったのでは大変困るわけであります。そういう点で、例えば神奈川県なり川崎あるいはまた横浜を含めてそれぞれの用途を現在の東京並みに建設省の積極的な指導によってもっと見直しを行うべきではないか、こういう形で現実に考えているわけでありますけれども、これらの問題はいかがでしょう。
#169
○山本(重)政府委員 ただいま申しました多極多圏域型の都市構造に持ってまいりますためには、東京区部周辺の地域として、例えば神奈川県ですと、横浜、川崎、副次的には厚木、そういった地域に、東京に集まっております業務機能であるとか国際機能であるとか各種の機能をできるだけ分散していくことが必要であろう。首都に集まらざるを得ない国際金融機能とかあるいは各企業の本社機能とかそういったものはともかくも、東京に集中している各種の機能はできるだけそういう業務核都市に分散するように今後基盤整備をしていくという形を進めていきたいと考えております。
#170
○田中(慶)委員 私の申し上げているのはそういうことじゃありませんで、それは大変結構だろう、そのために受け皿として、現在の用途、すなわち用途規制があったりあるいはまた新都市計画法に基づくそれぞれの規制があるわけですから、その見直しを行わないで分散型だけをすればそこにはまた大変混乱が起きるわけでありまして、そういう点での用途の見直しとか新都市計画法に基づくそれぞれの見直しを積極的に行わないで、今多核多圏域方式だけを主張されたのでは困るわけでございます。そういうことの見直しを行って初めて分散ができるのではないかと思うのですよ。それが現在されてない。当面は規制緩和、あるいはまた全般的な内需拡大を含めて考えるならば、そういう点をまず最初にやる、それから次に今の構想に入るべきではないか、私はこんなふうに思うのですけれども、いかがですか。
#171
○山本(重)政府委員 ただいまの多極多圏域型の都市構造に持っていきます考え方は、近く策定の準備を進めております首都圏基本計画の中に十分位置づけたいと思います。これを前提に、各都市の都市計画上の用途地域等の変更等に対応してはそれぞれ所管庁、特に都市計画につきましては建設省でございますが、建設省等が対応してそういった用途地域の見直し等を進めていただけるものと我々は期待しておりますし、十分協議をしたいと考えております。
#172
○田中(慶)委員 そこで建設省にお伺いしたいわけですけれども、国土庁と建設省がそういう点。でもっと連携をとっていただきたいと私は思うのです。例えば政府は今内需拡大である、そしてそれぞれの用途やいろいろなことを含めて――しかし、現実には笛吹けど踊らぬ、こういう問題があるわけです。それで国土庁はまた、今言ったように分散を進めておられる。私はこれは大変結構なことだと思うのですよ。しかし、それが本当に相乗効果をあらわすためには、もっともっとそういう点で積極的にやっていただかなければいけないのではないかと思うのです。これらについて、今東京都が具体的に、積極的に政府なり建設省の指導のもとにおやりになっております。多極多圏域型都市をつくるのだということで片方で打ち上げでいるわけですし、その受け皿整備というものはもっと先にやっていいんじゃないかと思うのです。それはどうですか。
#173
○江藤国務大臣 それは私は正しい意見だと思います。御承知のように五十五年に法律改正を行いまして、そして、東京都のいわゆる再開発規制緩和等について東京都と建設省の間で協議を進めてまいりまして、先般私と都知事とお目にかかった機会に、大体の集大成ができてこれを世に問うということになったわけであります。したがって、一点集中型の東京都の開発から、先生のお近くでしたら大崎、それから渋谷、新宿、池袋、上野、浅草、錦糸町、それから十三号埋め立て、大体こういう七つの副都心をつくって、そして東京の機能を分散させて一点集中型を廃していこう、こういうことで合意を得ました。先日、千葉の知事さんともお会いしたのですが、幕張メッセという全く新しい国際的機能を持った近代都市をあそこにつくろうということで千葉県もやっておる。
 ですから、これほど横断道路ができ、あるいはまた湾岸道路ができ、川崎縦貫道路ができるということになってきますと、神奈川県も過密都市をずっと抱えてきたわけでありますから、道路の問題を一つとらえればそれでいいということではなくて、これは国土の均衡ある総合的な開発が目標ですから、ただいまの御意見は私は大変貴重だと思いますので、これは道路局ではありませんから、都市局その他関係の局と相談をいたしまして、将来必ず神奈川県とそういう協議をする場所をなるべく早くつくってみたい、こう思います。
#174
○田中(慶)委員 ぜひそういう形でお願い申し上げたいと思います。
 私は回りくどくそれぞれ外堀からお話を申し上げてきたわけですけれども、例えば公共事業がおくれています。おくれた理由というのは、本当に過密になってきておりまして、県立高校をつくるのに、今まで県単事業といいますか、そういう形でそちらに本当に目が向いていたわけです。ですから、この十年というのは県立高校を、箱をつくるための事業がほとんどであって、道路や下水の整備というのは非常におくれてきているわけです。ですから、私はこの際、総体的な町づくりという面で申し上げているわけでございまして、大臣から大変前向きな御答弁をいただいたわけでございますので、その辺をぜひ積極的に検討していただきたいと思います。
 そこで、国土庁にお伺いしたいわけでありますけれども、今大臣は、一点集中主義ではなく国際的な問題を含めて分散しなければいけないであろう、こんな形で大変前向きな、そしてまた現在のそれぞれの都市づくりに対する計画を打ち出されているわけでありますけれども、横浜が今、みなとみらい21計画という形で今世紀最大のそれぞれ事業が行われているわけです。あそこは今まで国際的な港として外国からも大変評価をされておるし、横浜はそういう点では国際的に大変名が高いわけであります。
 そんなことから、局長の考え方をぜひお願いしたいわけでありますけれども、横浜あるいは今問題になっております国際交流活動をする前提として、仮称でありますけれども、国際交流センターの建設についていろいろな角度で検討されて誘致運動も行われているわけでありまして、少なくとも今言ったような首部分散のことを考えるならば、こういう問題についても、積極的に横浜の港ということを含めて、あるいはまた横浜ということを国際的に考えてまいりますと、国際交流センターの推進というものも当然横浜から力強く私どもあるいは政府に対しても皆さんに対しても要望があろうと思います。そんなことを含めて考えるならば、あなたがこの結論を出すわけにはいかぬと思いますけれども、これらに対して推進を約束していただけるかあるいは前向きな答弁を期待したいわけですが、いかがですか。
#175
○山本(重)政府委員 先ほど私が多極多圏域型の都市構造にするために業務核都市を育成するということを申しましたが、これは国土庁が単独で進めていこうとしてもそれはできるものではございません。例えばその中で、やはり横浜を業務核都市として育てていくためにみなとみらい21の計画が非常に重要であろうと思います。
 この計画のいきさつをお話し申し上げましても、これにつきましてはかって昭和五十三年から五十四年にかけまして、国土庁、運輸省、建設省、それに横浜市、四者によって共同で調査を行いました構想が五十八年の十一月から事業化されたという経緯がございます。
 さて、先生今御質問ございましたMM21の国際会議場の問題でございますが、国土庁におきましては、東京大都市圏の国際的な役割というものは今後ますます高まってくると予想しております。そういうことで、昭和五十九年から三カ年かけまして東京大都市圏におきます国際交流機能の整備の方策に関する調査を実施しているところでございます。
 これまでの検討の結果を考えますと、東京大都市圏以外の地域との分担を図りながら、なおかつ東京大都市圏においては国際会議あるいは国際見本市といったようなイベント機能とかビジネス機能、そういったものを積極的に展開を図っていくことが非常に適切である、そのためにはやはり世界各国に見られますような高水準あるいは複合型の国際会議場等の国際交流施設を形成していくことが望ましいということを考えております。
 現在、横浜市がみなとみらい21の事業の中心的な事業として提案してございます国際会議場構想につきましては十分承知しておりますし、私どもといたしましても横浜市がこれまで果たしてまいりました国際港都としての歴史的な役割あるいは横浜市の置かれております立地条件、それから先ほど私が申し述べました業務核都市として育成する等々の観点から考えまして、東京大都市圏におきます国際交流機能の展開の場としてMM21の地域は適地であると私ども考えております。今後、関係公共団体とも十分意見を交換し、東京大都市圏における国際交流機能の整備の充実を図ってまいりたいと考えております。
#176
○田中(慶)委員 局長がこれに結論を出すわけにはいきませんでしょうけれども、今のような前向きな答弁と、さらにみなとみらい21についても御指導いただいてきょうまで来たわけですから、そういう点を含めて国際港都横浜、あるいはまた横浜というとむしろ外国では日本の中における位置づけというのは高いわけでありますから、ぜひその辺を含めて積極的に取り組んでいただきたい、こんなふうに要望しておきたいと思います。
 そこでお伺いしたいのは、やはり何といってもそれぞれ分散をされて、地方自治体なり地方都市が活力を見出さなければいけないと思います。そういう点では、今度の東京湾横断道路というのも首都圏における活力ということを考えたときに、先ほど時間の問題あるいはまた節約の問題等々でるる道路局長が述べられているわけでありますけれども、今問題になっているのはあるいはまた心配されているのは、東京湾横断道路が完成された暁、例えば千葉県側は工業等制限法が現在ございません。横浜・川崎はその規制にかかっているわけでありまして、そういう点では私は分科会でもこの問題をるる申し上げてまいりました。時間がなくてこの問題は詰めることはできませんでしたけれども、きょうはこの問題をじっくりと詰めてみたいと思うのです。
 この十年来、川崎、横浜のそれぞれ企業といいますか、働いている人たちの人口というのは大変減っているわけであります。川崎においては十年前の約三分の一くらい組織人口が減ったということを私は前回申し上げたと思うのです。それはデータに基づいて申し上げているわけでありまして、そういう点ではこの工業等制限法の規制というものが、当初はそれぞれ公害の問題とかいろいろな問題の中で規制をされたことを歓迎していたわけでありますけれども、現在はその公害等の問題も一段落をしました。しかし、都市の整備等々を考えてまいりますと、財政のおくれとかいろいろなことで大変厳しい環境にありますし、あるいは今まで長い間そこに住んでいた人たちが、この新たな工業等制限法によって次の拡張計画や先端技術等をそれぞれの企業が検討されていたときに、長い間住んでいたところを離れなければいけないという実態が現在生まれているわけでありまして、それでは国土庁が打ち出している多極多圏域型都市構想あるいはまたそれぞれの活力等々を考えたときに、この辺はいささか逆行しているのではないか、こんなふうに思うわけでございまして、私は、完成時あるいはまたそれ前までにお互いの経済圏として発展をさせる意味で、この見直しというのはぜひ必要であろうし撤廃される必要があるのじゃないか、こんなふうに思うわけであります。今日、一律に網をかけたり、あるいはいろいろなことをされたところに問題がありますから、そういう点では首都圏においては積極的な見直しの時期に来ているのではないか、こんなふうに思うのですけれども、いかがでしょうか。
#177
○山本(重)政府委員 工業制限制度につきましては先生るるお話ございましたように、かつての高度成長期に首都圏の既成市街地に人口、産業が過度に集中した。そういうことで昭和三十四年にその集中を防止する目的で設置され、その後も依然としてそういう状態が続きましたために、昭和四十七年に現在のような面積あるいは要件等も強化された制度ができ、今日に至っているわけです。
 その結果、この制度は相当効果を上げて確かに過度の集中がとまり、先ほど先生からお話ございましたように従業者数でありますとかあるいは工場出荷額、そういったものの全国シェア、絶対数はふえてはおりますが、比率でいいますと低下している、そういう状況にはございますけれども、全国を見渡してみました場合にはその集積度というのは依然として高い。
 そういう観点から全国を見回しまして、我が国の狭い国土を考えました場合に、国土の均衡ある発展を図るという意味でかつてできるだけ企業の地方分散を図ってまいった、そういう観点から国土の政策を進めてまいっておりますし、産業政策もそういう形で進めてまいってきております。こういった政策の基本的な枠組みというのは現在の集積の度合いからいって、まだ枠組み自体を外すことはいかがなものかという感じがいたします。
 しかし、先ほど御指摘ございましたように、大企業等が移転した後に残りました中小企業等々につきまして、最近の産業の進展に合わせて設備の近代化、高度化を図る必要性が非常に強いということで、特に要望がありました中小企業者の設備の近代化、高度化のためには五十八年に許可基準の緩和をいたして対応をしたところでございます。現在これを緩和すべきかどうかという問題につきましては、実際にこれらの首都圏の既成市街地の現在の実情を見ますと、産業もかなり変わってきてまいりましたし、これらの既成市街地での都市機能としての役割もかなり変わってきていると思います。
 そういう意味で制限制度自体だけが工場の流出等を促進しているのではないという考えはいたしますけれども、なお私どもはこれにつきまして、今回の東京湾横断道路の建設に関連しまして地元公共団体からも直接要望を受けてもおりますし、こういった問題についてはその前にも関係方面からもいろいろ要望を受けておりますので、ヒヤリングをしてまいりましたが、ひとつ具体的に実態をよく調べてみて、どういうところに問題があるのかその点をよく解明すべきではないかということで、六十一年度におきましては現地に即して実態調査を進め、この問題点を明らかにした上で全国的な国土政策、産業政策の観点からこの問題を検討してみたい、かように考えております。
#178
○田中(慶)委員 私は、今度の横断道というものが首都圏における流通経済を初め都市の分散ということで、冒頭から、今後二十一世紀の全体的な流れとして期待をしているということを申し上げながら、特にバランスという問題は必要であろうと思います。片方の千葉県側は全然規制がないわけです。こちら側だけの規制、こういう形になってくると、やはりそこはまたより流出に拍車をかけるであろう、こんなふうなことを考えて、六十一年度から実態調査を行うということでありますけれども、地方自治体はもう既に、神奈川県なり川崎なり横浜はその実態をもって今度の横断道建設に当たりこれらに対する見直し、撤廃を求めているわけでありますから、これから具体的な実態調査をするということであっては遅いと私は思うのです。
 ですから、今それぞれの地方自治体がどんな立場に置かれているかということを含めて要求しているわけですから、これから具体的に腰を上げて、そんなだったら、この東京湾横断道路を建設大臣はもっと早く進めたいと言う、しかし、はっきり申し上げて私はそう進まぬと思うのですよ、逆におくれてくる。やはりこういう一つ一つの問題が、物にはバランスというものがあるわけですから、そういう点で考えなければいけない。もう新しい先端技術を導入しようとしても、それぞれの企業は現実には一定の企業活動ができなくてどうしても他県に行ってしまう。そしてそこに長い間住んでいた人たちがみんな改めて新開地に行かれるということは大変なことなんです。それだけじゃなく今言ったようにそれに関連する中小企業の皆さん方が大変なことを含めてこの新開地に行かれるわけであります。
 そういう点では、これから実態調査をするということではなく、もうそれぞれの地方自治体が実態調査を含めて要求しているんですから、今度の横断道の建設というものはこれの見直しがどのような形で進められるかということで促進も遅延も出てくるんではないかということ、これにかかっているんではないか、そんなことを含めてもう一度答弁してください。
#179
○山本(重)政府委員 先ほども申しましたように、この制限制度につきまして私どもも各公共団体が命まで調べられた実態調査の内容等についてヒヤリングをいたしております。このヒヤリングの過程で我々感じますことは、一体工場等が移転した跡地がどのように使われておるのか、あるいは工場移転跡地をむしろ今まで住工混在しておった土地の工業を誘導してきて、その土地の純化を図って適正な土地利用を図るというために使うべきではないだろうか。あるいは実際に近代化、設備の更新をするためにいろいろできないという事情があるけれども、具体的にはどういうところに問題があるのか、現在制度の中でもかなり運用でできる面があるわけです。そういう面で私どもは具体的に現地に即した調査を進めたいということを申し上げております。
#180
○田中(慶)委員 政府が今内需拡大を含めて少なくとも新たな経済の活力を見出しているわけであります。そして今横断道路も将来に期待をする。しかしその問題の中で、道路はよくなりました、そして環境もよくなりました。先ほど建設大臣は、都市計画法に基づく用途の見直しも積極的に行いたいと言う。そういう点では用途の見直しなり工業等制限法の見直しも積極的に行って当たり前のことだと私は思うのです。それぞれの県なり地域というのは歴史があるわけです。私ども生まれたときから、小さいときから京浜工業地帯というものは日本の産業を支えてきたという一つの自負と、そしてまたそういう点ではそれなりの諸条件がかなっていたわけであります。
 そういう点を考えてまいりますと、今局長が言われていることについては何となく前向きの答弁じゃない。横断道路なり規制緩和なり、あるいはまた民活等々を含めて、国がやろうとしていることに対する取り組みと、これから具体的にとか、いろいろな調査とか、それはお役所仕事じゃなくして、今の時代はもっともっと変化に対応できるような時代じゃないか。それでなければいけないのではないか。そういう点では今局長が言われている姿勢というのは私はどうしても納得がいかない。これは当然もっと積極的にやるべきことであって、網をかぶせてからもう十四年たっているわけですから、そういう点では当然そこに見直しがあってしかるべきであり、その効果を十二分に出したならば、もう役割を果たしたならば、そこで当然もう一度見直しをして、それぞれの取り組みというものが必要であろう。
 地方自治体がそれは困ると言っているのだったら問題がありますけれども、地方自治体がそれを要求しているわけでありますから、中央官庁でそういうことに対して何も――今後具体的な検討をする、あるいは実態調査をする、いつまでもそういうことではいけないんではないか。地方の時代と言われて何年たっているのですか。もう少しそういう形に、都市分散をするとかいろいろなことをあなたの方はおっしゃっているのですから、これは当然もっともっと積極的な取り組みを発表されてしかるべきじゃないか。
#181
○山本(重)政府委員 工業制限制度の問題は、大都市圏の中での大都市問題の解決の問題と同時に、国土全般の国土政策の問題、産業政策の問題であろうかと思います。そういう意味で、現在の既成市街地における工業の集積の度合い、それから地方の現在の経済あるいは社会の進展の度合い等々を考えました場合には、その点も十分配慮した上で検討しなければならないということでございます。
 また、制限制度の緩和の問題は、実際に現在の既成市街地におきまして制限制度が緩和されれば直ちにそこにまた工場等がどんどん返ってくるということだけではなくて、そこに地価問題であるとか環境問題であるとか、ほかの問題、要素もまた出てくるのではないか、こう考えます。
 具体的な問題で申しますと、例えば川崎の溝口の例を見ますと、かつての大工場の跡はパークシティーとかあるいはサイエンスパークとか、そういう形で新しく首都圏の既成市街地において求められる業務機能とか研究開発機能の用地として利用されておる。むしろ、そういう首都圏の既成市街地にこれから求められる機能に対応した施策というものが必要ではないだろうか。それでもなおかつ、工業制限制度の中でどうしても既成市街地に立地しなければならない企業は当然あろうと思います。そういった企業等について、そういう既成市街地等において初めて育て上げることができる企業があるいはあろうと思います。そういった企業に対して既成市街地においてどう対応するのか、そういった問題に対しては十分我々は検討して対応しなければならない、かように考えております。
    〔野中委員長代理退席、平沼委員長代理者席〕
#182
○田中(慶)委員 いま少し実態をあらゆる角度から検討していただきたいと思います。例えば今までそれぞれ現場にいた人が、改めて先端技術を導入される、いろいろ企業の体質が変わる、そして新開地に行く、全然変わってくる。そういう点で、いろいろな形でストレスの問題、あるいはまた今平均寿命は男性が女性よりぐっと下がっておるでしょう。いろいろなことを考えてごらんなさい。そういう点では、もっともっといろいろなファクターが影響していることは事実ですから、長い間勤めていたところ、そういうことを含めて――ただあなたたちの中央の発想で、それは国土全般にわたって見ているかもわかりませんけれども、それは一定の役割を果たしたんだから、今改めてこごて地方自治体からの要望も当然積極的に取り入れるべきであろう。これは、時間もぼつぼつ来ましたから、また別の機会にもっとやらしていただきます。
 そこで、最後になりますけれども、東京湾横断道路が現在自動車専用道路として考えられているわけであります。地方自治体で羽田アクセスの問題等々を含めて、先般、一月二十一日、「東京湾横断道通す 木更津−新横浜間 リニアモーターで直結」なんというようなことで新聞に出ているものですから、これらに対する期待もまた改めて大変出ているわけであります。そういう点では、この羽田アクセス関連の中で、東京湾横断道路、自動車専用道路以外にこのリニアモーターという問題を考えているのかどうか。これはちゃんと日経にこういうタイトルで、横浜−木更津という問題が少なくとも出てくるわけでありますけれども、そういう点で、全体的なモノレールあるいは羽田アクセス等々を含めて考えるならば、道路だけではいけない、自動車だけではよくないのではないか、そんなことを含めてこういう発想が盛んに期待をされているわけであります。この新聞等々を含めて、これは大臣よりは局長の方が具体的に知っていらっしゃると思いますので、答弁をお願いします。
#183
○萩原政府委員 先生御指摘のその構想は、モノレール協会が一つの試案として提案されたものと理解をいたしております。現在私どもが予定をしております東京湾横断道路では、軌道系のそういう交通機関を入れるべきかどうかということについて十分検討させていただきました。しかし、軌道系のものは何と申し上げましても大量あるいは大量と中量の間ぐらいの需要がございませんと経営的に成り立たないことはもう先生御存じだと存じます。したがいまして、羽田アクセスの構想については十分検討の余地があろうと存じますが、当面、東京湾横断道路は、もしそういう通勤あるいは通学の需要が出た場合には、とりあえずは大型バスの運行で十分処理できるのではないかと考えております。
 しかし、羽田アクセスの問題は、ずっと一日じゅう需要があるわけでございます。現在の浜松町からのモノレールの需要をごらんいただければそれはわかるわけでございまして、それは検討課題だと存じますが、横断道路に直接にということは、大変残念ながら現在考えてない状況でございます。
#184
○田中(慶)委員 まだ若干時間がありますので。羽田アクセスは検討じゃないんですね、もう既に運輸審議会で決定しているわけですから。そういう点ではその辺は積極的に連携をとって、首都圏における交通、道路ということよりも交通の流れという形の中で建設省としてもこの問題は側面的に応援をしていただいて、全体的な交通網の整備という形で、横断道の所期の目的である経済の活力、首都圏の都市計画等々を考えてまいりますと、交通問題というのは当然ついて回るわけでありますから、そういう点で、検討じゃなく、もう検討から具体的に実施の段階に来る状態になっておりますので、これらについてはより積極的な応援といいますか、あるいは総合的な全体的な首都圏の都市構造というか都市づくりという形の中でこの辺は進めていただきたいわけでありますが、これらに対する決意を大臣に聞かせていただいて私の質問を終わらせていただきます。
#185
○江藤国務大臣 新都市交通施設は具体的には十三号埋立地に入れて、あそこの今展示場をやっております晴海の施設を十三号地へ移していって、晴海をビジネスセンターあるいは外人向きの特別規格のマンション群にしたらどうかとこの前から東京都知事とお話をしておりました。したがって、そのときには十三号埋立地から新都市交通それから普通の道路を都心に向けて入れよう。同時に、関連しますのは汐留の開発、羽田空港の沖合い移転に伴う今度は羽田の利用、こういうことが重なってくるわけでありますから、これは一連の交通網の整備ということで私ども非常に大事に考えております。したがいまして、これは今後の都市開発の新しい一つの大きな目玉として、都市開発だけじゃなくて並行した交通網の整備ということで取り組んでまいりたいと思っております。
#186
○田中(慶)委員 時間が参りましたので、以上申し上げて私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#187
○平沼委員長代理 中島武敏君。
#188
○中島(武)委員 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案について質問いたします。
 東京湾横断道路に関しては再開国会の冒頭代表質問で不破委員長が、予算委員会で松本国対委員長と私が質問しましたので、きょうは時間の関係もありますし、環境、漁業問題、船舶航行安全問題を中心にいろいろとお聞きしたいと思っております。
 初めにお尋ねしたいのは、横断道路着工に至るまでの日程的な手続の問題であります。道路公団の東京湾横断道路調査中間報告が出されておりますが、これで終わりですか、それとも最終報告を出されますか。
#189
○萩原政府委員 先生御指摘のように、昭和六十年の九月に中間報告をまとめて道路公団から出してございます。この後調査を続行いたしまして、日本道路公団では六十一年の三月、六十年度の終わりに一応の調査の取りまとめを行いまして、現在、それの最終の原稿の調整をやっておるところでございます。これを印刷いたしまして六月ごろには出したいというふうに考えております。
 特にその中の環境問題につきましては、今御審議をいただいておりますこの法案が御了承いただければ、直ちに日本道路公団におきまして五十九年の八月に閣議決定をされました環境影響評価の手続に基づきましてその作業に入るわけでございますが、その際の準備書面の一部といいますか、準備書面を構成する、そういうレポートになろうと存じます。その環境影響評価の手続の中でまたいろいろ御意見を承ってそれに対する対応というものは当然とることになると存じますが、一応そんな予定を立てておるものでございます。
#190
○中島(武)委員 ただいまお話のあった環境影響評価はいつごろまでに終わって発表される予定ですか。
#191
○萩原政府委員 先ほど申し上げました閣議決定に基づきます環境影響評価の手続でございますが、関連をいたします地方自治体も今回の場合大変多うございます。そういうことで、始めましてから大体九カ月は必要ではないだろうかというふうに考えております。したがいまして、九カ月ぐらいの間にそのアセスメントの手続が完了できればなという一応の予定を立てております。これはもちろん予定でございまして、実際上はまた変動があり得ることだと存じます。
#192
○中島(武)委員 九カ月かかる、いつから始めるかということについても法・案が通ってからというふうにさっき言われましたが、ちょっと改めてお尋ねしておこうかと思います。
 私がもう一つお尋ねしたいのは実施しました環境アセスメント、これが環境基準をクリアしているということが東京湾横断道路を建設大臣が認可する認可条件になるのか、この点をお尋ねしたい。
#193
○萩原政府委員 手続の開始の時期でございますけれども、これは先ほども申し上げましたけれども、現在御審議いただいております法律を御了承いただきませんと法律が機能しないわけでございますのでできません。やってもまた意味のないことでございますので、この法案が御了解いただけましたら、できるだけ早く開始をいたしたいというふうに考えております。
 それからもう一点の先生御指摘の環境基準との関係でございますが、この環境影響評価のやり方につきましては、私ども技術基準のようなものをつくっております。それによりますと環境保全目標というのを定めまして、環境保全目標に対して将来の予測でございますね、例えば横断道路ができればどうなるという予測をいたします。その予測値と環境保全目標を対比いたしまして、環境保全目標を達成しているというあかしがなければ、当然のことながらこれは認めることができない、認めていただけないというふうに理解をいたしておるものでございます。
#194
○中島(武)委員 漁業調査に関しては「昭和六十年度末でとりまとめる計画である。」こういうふうに報告にありますが、この調査は終わったかどうか。終わっているとすれば、いつ発表されますか。
 それからもう一つお尋ねしておきますが、漁民との間の合意、この問題は建設大臣の横断道路認可条件になりますか。
#195
○萩原政府委員 漁業に及ぼす影響あるいは航行安全に及ぼす影響、それも含めましてある程度の調査がこの三月で終了いたしておりまして、それも先ほどのレポートの中に取り込まれるということになります。ただ漁業への影響につきましては、正直申し上げていろいろ御意見がございます。Aの方はこういうふうに見るという御意見、Bの方はこういう御意見ということでございますので、ここら辺の御意見を全部羅列するということにはなかなかなりかねないと思います。大体こういうようなお話という、したがいまして、かなり定性的なお話にならざるを得ないと存じます。それでこれをもとに地方公共団体はもとより、漁業組合の方にも御説明を申し上げようということでございます。
 それから先ほど申し上げたアセスメントができ上がりましてから、環境影響評価の手続が完全に終わりましたときに、建設大臣から道路整備特別措置法に基づく事業認可ができるわけです。これで初めて着工ということになるわけでございまして、環境影響評価の手続が終わらない前に事業認可をするわけにはいかない。これは先ほど申し上げた五十九年八月の閣議決定によってそういうふうに取り決められておりますので、その後に認可をする。
 そしてその認可に当たって、今先生おっしゃった漁業者との妥結が条件になるかということでございますが、そういうことではなくて、認可が始まって、初めて漁業の方々と本交渉が始まるということでございます。そしてもちろん漁業の補償がまとまらなければ、現在、関西空港でも、この前大阪の方でまとまったというふうにお聞きしておりますが、まだ兵庫県はまとまってないようでございますが、そういうようにそれがまとまらなければ、実際の工事でございますね、現場の工事はもちろん着手できません。これは合意の後でなければ、強行着工ということはこれはできません、こういうことでございます。
#196
○中島(武)委員 船舶の航行安全に係る問題についてですが、これは調査並びに対策案、これはできておりますか。もしまだだとすれば、いってきて、いつ発表されますか。
 それから、これももう一つ聞きたいのは、海事関係者との合意は建設大臣の認可条件にするのかしないのかということです。
#197
○萩原政府委員 航行安全の問題につきましても、先ほど漁業の関係で申し上げましたことと大体定性的には同じでございます。レポートはやはり六月ぐらいまでに一応発表できるだろうというふうになっております。しかし、これも御意見がいろいろございますので、その結論というものではなくて、こういう見方、こういう見方、こういう見方がある、そしてこれに対して対策はどうかということになるわけですが、この対策は、海事関係者と御協議を申し上げて、合意のついた対策を講ずるということになるわけでございます。
 また、その事業の先ほどの認可でございますが、有料道路事業の認可、これは今の海事関係者との合意が前提ではございません。認可はいたしますが、それから本交渉に入る、その前に事前のいろいろな協議はやる、こういうことでございまして、大体漁業と同じような性格であろうと存じます。また、その海事関係者との合意がまとまりませんければ、実際の工事は着手できない、こういうことになるわけでございます。
#198
○中島(武)委員 環境アセスメントの結果、これは先ほどから御説明のあったように、建設大臣が認可する場合の認可条件になる。しかし漁業調査あるいは漁業対策、それから船舶の航行安全の調査及びこの対策ですね、これは認可条件ではない。もちろんまとまらなければ道路の建設には入れないのだとは言うのですけれども、しかし建設大臣の認可の条件ではない。
 大臣、私は後でもいろいろ聞きたいし言いたいのですけれども、やはり禍根を千載に残してはいかぬと思うのですね。そういう点では、漁民及び海事関係者、これとの合意を抜きにして認可をしない、少なくともこういう積極的な姿勢に立つということが必要なんじゃないか。道路はもう認可したんだ、つくれるんだ、つくれるんだけれどもそれから話し合うんだ、本交渉なんだ、もうつくるということは決まっているのだというので話をされる、これは漁民にとってもそれからまた海事関係者にとりましても、東京湾というところは大変なところでありますから、これは後でいろいろじっくりやりたいと思うのですけれども、やはり少なくともそれぐらいの決断が必要じゃないかというふうに思うのです。
#199
○江藤国務大臣 中島さん、卵が先か鶏が先かというような話じゃないでしょうか。私どもは、漁業問題が片づかないで工事にかからないというのは道路局長が申し上げたとおりです。また、この航路の安全という問題については最大の注意を払って、もう十年も調査をしてきたことですから、それをないがしろにして工事着工などということはやらないわけですから、やはり認可はして、さあできるようになったぞ、本腰を構えてしっかり交渉せい、皆さんの御協賛を得るようにしっかりせいという、やはり腰を据えて皆さんと自信を持ってお目にかかるというのには、認可をして、そして当たらした方がいい、私はそう考えております。
#200
○中島(武)委員 それは大臣と私、ちょっと見解を異にするのです。やはり海事関係者、非常に心配している、後でも僕はお尋ねしますが。それから漁民の皆さんも非常に心配していらっしゃる。だから道路は着工、認可、こう決まって、圧力に受け取らないでもないんです。だからさっきから私言っているように、やはりそれぐらいの大臣の決断があっ保ていいのじゃないかということなんですけれども、次の問題にちょっと入ります。
 これは環境問題、漁業問題、この問題なんですけれども、東京湾は非常に内湾は汚れております。かつての東京湾は、魚介類は江戸前のものとして、その味は天下一品でありました。豊富な水産物が加工されておりまして、浅草ノリ、つくだ煮、握りずし、ウナギのかば焼き、てんぷら、これは、五大食品が江戸で生まれまして、全国に普及したわけであります。高度成長期を通じて生きのよい魚介類は姿を消した。今また公害規制と下水道の整備で内湾の水もある程度きれいになったのか、魚だちも帰り始めたという話があります。しかしそれにしても、東京湾というのは大変汚れております。
 それで環境庁、来ていらっしゃるかと思いますが、環境庁にお尋ねしたいのですけれども、CODの環境基準の達成状況はどうでしょうか。ここ十年ぐらいをお尋ねしたいのです。
#201
○藤原説明員 東京湾の水質の状況を有機汚濁の代表的な指標でありますCODのレベルで見てみますと、長期的に見てみますとこの状況は改善してきております。CODの環境基準の達成率をお尋ねのように十年ぐらいで見てみますと、昭和五十年には達成率は四四%でございました。その後よくなりまして、五十三年からその達成率は六一%になっております。ここ数年はこの数値の状況は余り変化いたしておりません。
#202
○中島(武)委員 重ねて環境庁にお尋ねしたいのですが、なぜ、五十年には四四%、よくはなっているとはいってもしかし六一%といったようなこういう達成率になっているのか。その原因については環境庁はどういうふうにお考えですか。
#203
○藤原説明員 なかなか原因そのものは細かには分析は難しいわけでございますが、東京湾に流入してまいりますCODの総負荷量を見てみますと、東京湾地域でトータルで一日当たり三百九十六トンという発生負荷量がございます。このうち生活系の汚濁負荷が約七割でございます。産業系の汚濁負荷が約二割というような状況でございまして、今後水質汚濁対策を推進していくためには、生活系の汚濁負荷の問題につきまして精力的な対策を立てていかなければならないというふうに考えております。
#204
○中島(武)委員 そういう見方、分析の仕方もあると思うのですが、大枠で言えばやはり埋め立てが内湾は随分進みまして、大変干潟もなくなって、水をきれいにする、海水をきれいにする自浄能力を失っているという問題だとか、あるいは工場廃液の垂れ流しとか、それからまた川の上流から――上流といいますか、都市化されておりますから、そこから汚れを運んでくるといったようなことが大変大きな原因としてあると思うのです。
 それで、私はもう一つ環境庁にお尋ねしたいのですけれども、東京湾の底質のPCBとか水銀、カドミウムなどの重金属汚染はどういうふうになっているのか、これもお尋ねします。
#205
○藤原説明員 環境庁としましては、底質汚濁問題に対処しますために、水銀、PCBにつきまして暫定除去基準を設けております。また、使用事業場周辺を中心にしまして底質の調査等を実施いたしまして、汚染の状況の把握に努めてきたところでございます。今後とも、水銀、PCBに起因します底質汚濁問題に対処するために必要に応じて調査を実施してまいりたい、かように考えております。
#206
○中島(武)委員 余り具体的な答弁じゃないのですけれども、それじゃ、次にかかわってお尋ねしたいのですが、中間報告の「調査結果の概要」の「工事」のところに、十六ページですが、「水質・底質に及ぼす影響」というのがありまして、その「予測結果等」のところに「SSの海底への堆積は全工事期間を通じて約二センチメートル」「また、堆積速度が緩慢である」こういうふうに書いてあるのですけれども、これはいろいろ予測をされているわけですね。これはしゅんせつのときの話なもので、どんな方法でしゅんせつをされているのかということについてお尋ねしたいのです。
#207
○萩原政府委員 懸濁物質の海底への堆積は全工事期間を通じて約二センチ、こういう予測をいたしております。その堆積速度も非常に緩慢でございまして、一月に最大で〇・二センチ程度である、したがいまして周辺海域の底質に及ぼす影響は小さい、こういうふうにその予測はいたしているわけでございますけれども、自然状態での堆積は、通常一ないし二センチ・パー・年というふうに言われております。これに比べましてわずかだというふうな判定をしているわけでございます。
 このもとになりました掘削の方法は、いわゆる密閉式の普通のグラブしゅんせつ機、ばっとつかんで上がるわけですが、そのときにじゃじゃっと泥が出ないような、余り拡散しないような密閉式のものがございまして、それでやった場合でございます。ただし、現実の工事の場合には、現在本州四国連絡橋のところでは周りに幕を張りまして、これがほかに散らばらないような対策もやっておりまして、そこら辺を含めたものでは現在はない。しかし、実際の施工上にはそれにさらに対策を講じ、そして懸濁物質が方々に散らばることのないようにするつもりでございます。
#208
○中島(武)委員 実際の工事のときには絶対に外に散らばらないという措置を約束されますか。これが私の聞きたいことなんですが、その前に、道路公団あるいは建設省、どっちでもいいですけれども、底質におけるPCB、重金属汚染、これは調査しておられますか、それから調査をしているとすればどういう調査の仕方をおやりになっていらっしゃるか、つまり泥はどんなふうにして取っていらっしゃるのかということをお尋ねします。
#209
○萩原政府委員 既に、非常に潮流の激しい本州四国連絡橋の架設においてその幕を張って、それが逸散しないようないろいろな対策を講じております。また、現実に工事をやるに際しましてさらに技術開発というものも望まれるわけでございまして、水質の汚染の防止ということについては万全を期する、現在の技術で最大の施策を講ずる、こういうように考えておりますし、またそのように指導するつもりでございます。
 それから、PCBの問題でございますが、しゅんせつに係る地域におきます底質に含有されておるPCBにつきましては、日本道路公団で昭和五十九年度及び昭和六十年度に調査を実施いたしております。
 今先生御指摘の採泥方法その他試験方法でございますが、これは、昭和五十年十月の環境庁の水質保全局長通達、底質調査方法によっております。またその数字でございますけれども、測定回数によりまして、夏季には〇・〇八から〇・〇一以下、〇・〇一に達しないような数字の分布になっております。それから、冬季は〇・〇四から〇・〇一以下でございます。単位はいずれも、ミリグラム・パー・キログラム乾湿でございます。なおちなみに、先ほど環境庁の方からお話がございました底質の暫定除去基準によりますと、これは十ミリグラム・パー・キログラム乾湿というふうになっております。したがいまして、現在の調査ではこのPCBの問題はそれほど大きな問題ではないであろうという判定をしているわけでございます。
#210
○中島(武)委員 「日本全国沿岸海洋誌」という書物があります。ここで責任ある人が調査をやった結果が報告されております。それによりますと、「鉛−210法により堆積速度測定を行った東京湾央部における柱状試料について元素分析を行い、その鉛直分布を第九図に示した。亜鉛、クロム、銅、鉛、モリブデン、カドミウム、水銀等の微量重金属元素の含量は、六十〜七十センチメートルの深さより徐々に増え、四十センチメートルの深さより急増し、十五〜二〇センチメートルの深さで極大となっている。堆積速度から堆積年代を求めてみると、一九〇〇年頃より重金属汚染・がはじまり、一九五〇年頃より急激に進み、一九七〇年前後にピークに達して、それ以降は減少して今日に至っている。七十センチメートル以深の堆積物中の含有量の一定値は自然状態での値(バックグラウンド値)であり、七十センチメートル以浅では自然量に汚染量が上積みされているといえる。」こういう報告がございます。
 つまり、表面はほとんど汚れていない、しかし掘ればいろいろ大変重要な蓄積がされている。ところが、横断道を建設する場合に人工島であるとか橋梁であるとかいうところをしゅんせつする、そうすると結局、高濃度に汚染をされているヘドロが攪拌をされていくということになるわけであります。だから、数字の上ではほとんど何でもないような数字が並んでいるかもしれないけれども、それをちょっと掘ればこういう実態なんだということなんです。だから、しゅんせつする場合にもよほど気をつけなければこの問題というのはうまくいかない。だからもっと正確に言えば、ボーリング調査をちゃんとやって、それで、どれだけの危険性があるのかということをちゃんと調べるべきではないか。
 環境庁の云々でそれは結構なんです。だけれども、実態は大事なんです。だからそういう点では、そういう調査方法というものを採用するべきじゃないか、そして、だれが見ても安心だというようにするということが説得力があるのでありまして、影響はわずかだ、軽微だというようなふうにだけ書いてあるのはいささかどうかというふうに私は思うわけであります。大臣、これはずばっとひとつ答えてもらいたいと思うのです。
#211
○萩原政府委員 先生御指摘のデータもこの報告の中には入ってございます。したがいまして、調査に当たりましては十分そこら辺は承知の上で調査をいたしておるものでございまして、ある程度の深さのものを掘って、十ないし二十センチのものを掘って一応の判定基準といたしております。
 またさらに、私は先ほどちょっと答弁を間違えましたけれども、懸濁物質のいろいろな飛散の状況でございますが、これは開放式のグラブでやったものでございます。現実には密閉式でやります。さらに、その周りに被膜をやるということをやりまして、結果といたしましてその物質が方々に逸散しないようにやることにいたしております。また、技術的にそれがもう既に実用の域に達しておりますので、その点につきましては、また今後実際の工事に当たりまして十分注意をするつもりでございます。
#212
○中島(武)委員 十ないし二十センチと言うけれども、もっと下から堆積しているわけなんです。だから、そういう点でもっと厳格な調査を必要とするのじゃないか、そしてまた対策を必要とするのじゃないかというのが私の言いたいところです。
#213
○江藤国務大臣 これほど建設の技術の進んだ国でありますから、漁業問題、航路問題というのは、申し上げましたように最大の問題でありまして、この問題の協力を得なかったらせっかくのこの大プロジェクトはできないわけですから、御意向のような点は細心の注意を払って、そして、地元に御心配やら御迷惑をかけないように努力をしてまいります。
#214
○中島(武)委員 漁業問題について伺いたいと思っております。
 横断道路の千葉県側取りつけ口は木更津市金田地区であります。いわゆる盤州干潟のあるところです。盤洲干潟は、東京湾内湾で今残されている数少ない貴重な干潟であります。盤洲干潟は、その面積においても全国屈指です。海水の浄化で果たしている役割は非常に大きなものがあります。いろいろな植物や鳥類がおります。東京湾沿岸における野鳥の最後のとりでだとも言われております。また、漁業面から見れば、東京湾内湾での残されている数少ない漁業生産の行われているところでありまして、ノリの生産、魚介類の採取では東京湾で最大であります。横断道路がつくられ、湾岸道路がつくられれば消滅するのではないかと心配もされております。学者や自然保護を求める人々、漁民は、干潟を守れ、横断道路反対、こういう声が高まっているわけであります。
 ところが、横断道路の悪影響に加えて、これに何倍もの拍車をかけるものとして脅威を与えているのが、運輸省の人工島構想であります。運輸省が来ていらっしゃると思いますが、この概要を簡単に説明してください。
#215
○坂井説明員 お答えいたします。
 この構想は、現在御審議中の横断道路の人工島といいますか構造物の前後の水域、すなわち、そこのところは船舶の航行とか避泊のために余り使われていない、まあ密度の非常に少ないところを有効に活用するというそういう動機、それから、東京湾で今後立地のニーズが非常に高まるであろう臨海型のレクリエーションあるいは国際交流施設あるいは大水深のコンテナバース等々を組み合わせて構想したものでございます。
#216
○中島(武)委員 これは単なる構想なのか、それとも、ぜひやりたいという性質のものなのか。きのうは、参議院の運輸委員会で三塚運輸大臣の答弁は、趣旨としてはぜひやりたい、そういうふうに聞いておりますが、これはどうですか。
#217
○坂井説明員 きのう私も運輸委員会に出ておりましたが、私どもといたしましては、これはここだけの構想ということではなくて、実は人工島構想につきましては、全国数カ所、五、六カ所でございますけれども、それぞれその地域の特性に応じた将来の海域利用の一つということで調査をいたしております。したがいまして、これにつきましてもその構想の一つでございます。
 今御指摘のように、やりたいかどうか、こういうことでございますが、ぜひ必要であるという前提で構想をまとめたものでございます。
#218
○中島(武)委員 必要という前提で構想をまとめたということでありますから、これは出てくるものですね。
 それで、これは大臣に伺いますけれども、これができたらノリは全滅だろうと言われているのです。なぜならば、沖から波が来なくなるからなんです。非常に漁民はこの問題を心配しています。それから、それだけじゃないのです。船舶航行の観点からいっても、非常に死角ができるとかあるいは高い建物がつくられることが予想されているようですけれども、そうなってくると、レーダー障害が生まれるとかあるいはまたライトによる航行障害が起きるとか、海事関係者は、これはもう率直に言いますけれども非常に心配しているのです。
 それで私は、きょうの委員会で建設大臣が朝答弁しているのを私は聞いております。聞いておりますが、その上に立って、やはりこんなことを計画してはいかぬという断固たる態度、そういう姿勢を示されてしかるべきじゃないかというふうに思うのです。今、運輸省の態度はお聞きのとおりなんでありますから、これについて建設大臣の姿勢を伺いたい。
#219
○江藤国務大臣 運輸大臣にけさ問い合わせてみましたら、きのう国会でいろいろ御質問があったと。これは昭和五十五年ごろに、実は今答えがありましたように、六カ所ほど全国で候補が挙がって、その中の一つである、したがって、今やるとかやらぬとかいうことではなくて一つの構想の段階だ、こういうことでありますから、もう直ちにあしたからでもひとつ予算要求してやっていこうというのでしたら賛否を問うことも大事だと思いますが、私はやはり、一つの国づくりの中でもろもろの要望というのがこの狭い国土の中でたくさんあるわけですから、全体的な国土の利用ということから考えたときに、一つの考え方としてそういうものは常にあっていいと思っておるのです。ただ、それが適切であるか否かというのは、その実施する段階になって判断すべきことである。
 私は、政治は夢の実現だと思っていますから、やはり政治にはいつも夢を持たぬといかぬ。だから、東京湾でも明石海峡でも、三十数年前の夢が今やっと実現しようとしておるわけですから、運輸省のそうした全国数カ所の埋め立て構想というのも、私はそれなりの意味があるのだろうと思っておるのです。まだ内容について詳しいことを存じ上げておりませんから、そのことについていいとか悪いとかと言うことは、やはり差し控えた方がいいのではないかと思います。
#220
○中島(武)委員 この構想は、時間もないですからここで細かに論じることはできないのですけれども、東京湾横断道路からインターチェンジでおりてきて利用するという仕組みになっておりまして、東京湾横断道路と無関係じゃないように出てきておるのですね。そういう点では大臣の答弁としては、これは東京湾横断道路とかかわって、また検討しましょう、こういうことなんでしょうかね、どうもはっきりしない点があるのです。これは出てきたらやはり検討しましょう、こういうことですかね、どうもはっきりしない。
#221
○江藤国務大臣 まだ運輸大臣がやらぬと言っているのですから、やるというならいろいろ言いますけれども、やらぬと言っていることですから、やはり事務当局の頭のいいスタッフがたくさんおりますから、いろいろな試みをすることは決して悪くないと私は思っているのです。ただ、こういうことがその段になって一体必要不可欠なものなのか、あるいはまたやるべきなのかということになると、これはまた別途の政治判断だと私は思います。
 特に、東京湾横断道路でこうして随分と漁民の皆さんやらに非常に御心配をあるいはまた海運関係者に心配をかけるわけですが、さっきちょっと説明がありましたように、この辺は比較的遊んでおるから全部ばっと埋め立てて、そしてそこへ一大レクリエーション基地やその他ターミナル基地をつくればいいという考え方になると、今度は新たにまた漁業問題やら出てくるわけですから、これも地元の反対があればできないことであって、それはそう簡単にはいかぬですよ。だから中島さん、そう心配することはないんじゃないですか。
#222
○中島(武)委員 それは余りすっきりした答弁じゃない。こういうことが海事関係者や漁民にとってどんな影響を及ぼすのかということを考えるならば、やはりきっぱりした態度をとるべきだということを申し上げておきたいと私は思うのです。
    〔平沼委員長代理退席、委員長着席〕
 それで船舶の航行安全問題について伺いますが、当初の横断道路計画が変更されて、現在提案されているものになったことによって船舶航行問題は解決された、こういうふうに思っていらっしゃるかどうか、端的に伺います。
#223
○萩原政府委員 前の計画、いわゆる川崎側も橋という計画から比べれば、この問題はかなり解決されたというふうに解釈できますけれども、しからばもう全然問題はないかということになりますとそんなことはございません。まだ解決すべき問題あるいは対策は多々あると存じますので、これを今後関係者の方々の御意見をよく聞きながら、どのような形でまとめていくかというのも非常に大きな課題として残っていることであろうというふうに認識をいたしております。
#224
○中島(武)委員 道路公団に伺います。
 東京湾での海難事故の発生状況、特に衝突事故の発生状況について御存じでしょうか。
#225
○戸谷参考人 かつて海難事故、衝突事故、火災事故が発生したことは承知しております。
#226
○中島(武)委員 これは日本海難防止協会が発行しております「海と安全」という雑誌に載っておるものでございます。「昭和六十年の東京湾における海難の発生状況は別表のとおり十一月十五日現在、既に百十五隻を数え、昨年を十八隻上回り、この状態でいくと昭和六十年の海難発生隻数は百三十隻を超える憂慮すべき事態も懸念されるようになってきた。」数字がいろいろと暦年挙げられております。それから「特に、十一月八、九日の濃霧注意報発令中、別掲の事故例のとおり中ノ瀬航路内において旅客船が貨物船と衝突し、貨物船がその場に沈没するという事故をはじめ、湾内で併せて五件(十隻)の衝突事故が発生している。」ということが報道されております。つまり、東京湾は決して安全じゃなくて、こういう事故が多発しているところなんだということであります。
 それから八五年七月に船舶関係七団体から東京湾横断道路建設計画に関する要望が出されておりますが、ここには「東京湾内においては、かつて危険物積載船により重大海難が発生したこともあり、本計画によって東京湾の過密な状態にいっそう拍車がかかり、船舶の安全かつ効率的運航に極めて重大な影響が生じ、加えて、湾内運航企業の経営と従業員の雇用にも深刻な問題が生ずる」あるいはまた「われわれは、東京湾をこれ以上狭めるような計画には基本的に反対であり、」また「これら諸問題に関し、解決策が講じられない限り、本計画は推進すべきでない」というふうにあります。
 それで海事関係者がこういうふうに心配をし、実際にはいるいろな海難事故が発生し、衝突事故もいろいろとある。こういう事態に対してどういうふうにしようとしていらっしゃるのでしょうか。
#227
○戸谷参考人 先ほど先生から御指摘のありました要望書につきましては十分存知しております。また要望書を提出していただいておるメンバーの方々は、私どもの委員会の場におきましても同じテーブルの上でいろいろと討議、御相談申し上げておるわけでございますので、今後とも十分討議、検討を尽しくまして、先ほど来お話が出ておりますように本問題が解決しなければ実際の工事の着工はできないわけでございますので、十分検討を尽くしてまいりたいと思います。
#228
○中島(武)委員 この問題とあわせて荒天時における避泊地問題が非常に深刻な問題になっておるということであります。時間もないことですからちょっと質問を短くやりますが、運輸省の方では避泊を要求する船は二百三十五隻という数字を出した報告書を発表したことがあります。荒天時です。ところが、これは建設省関東地建、日本海難防止協会が行いました調査報告書ですけれども、これによりますと、百二十六隻分しか場所がない。つまり半分ですね。避泊を必要とするのが二百三十五隻。ところが避泊する場所はどれだけあるのかと言ったら、百二十六隻。約半分であります。今度は横断道路、以前の計画とは変わりますけれども、人工島をつくるということになりますと、従来の考え方でいきますと、この人工島の周り二海里ぐらいは船を避泊させてはならないと思うのです、そうなりますと、以前の道路計画案よりは多少は緩和されるかもしれませんけれども、しかし本質的には私は変わらないと思うのです。これが東京湾の実態なんであります。それで今東京湾は巨大タンカーが出入りしている。LNGタンカー、それからLPGタンカーも出入りしている。万が一という場合になったら、これはもう取り返しがつかないということになるのです。
 それで率直な意見ですけれども、こういう危険までも冒して横断道路をつくらなければいかぬのだろうか、慎重な上にも慎重なこの面における検討というのを必要としているのじゃないかというふうに私は思うのです。答弁を……。建設省でしょうか。
#229
○江藤国務大臣 町の真ん中を砂利を満載したダンプカーが通っていく、それまでして道路を広げて車を通さなければいかぬのかというのと似たり寄ったりだと私は思うのです。これは東京のこれからの将来を考えたならば、この横断道路は南北をつなぐ一大バイパスだと私は思っておるのです。南関東におけるバイパスということより、東北と関西、九州をつないでいく一大バイパスをなすものだ。これができ上がった暁においては、我々の時代にいい資産を子や孫に残してやったという誇りを我々が持つ時代が必ず来ると思っています。
 したがって、これらのプロジェクトは、それは道路でも、なきゃない方がいいですよ。きょうもいろいろ御議論がありましたが、首都圏中央連絡道路にしても、これはみんなあれほど高速道路が入ってくるわけですから、あの五十キロ圏内の中央連絡道路、あるいは十五、六キロの環状道路、これは必要だということは車に乗った人はみんなわかる。そういうものがないから首都園は年間八千八百回もいわゆる道路が渋滞をする。
 ところが、いざそれなら自分のところに高速道路ができるということになると、やはり環境汚染やら騒音の問題で反対をする人たちが出てくる。それなら道路はつくらなくていいのかといったら、それでは今日の近代社会を生き抜いていくことはできない。そういう面では若干御迷惑をかける向きもあるかと思いますが、そういう人々に対してはやはり我々が最大の注意と措置を講じながら、最小限度の御迷惑をかけることで御辛抱願うことにして、そしてこれらの大きな事業というものを我々がこれからの二十一世紀に生きていくためにやっていく、そういうことの御理解はぜひ賜りたいと私は思っております。
#230
○中島(武)委員 時間もありませんので、これは率直な意見なんですけれども、この横断道路は内需拡大の目玉として昨年の夏以降急浮上したと私は思うのです。それは、今大臣言われたのですけれども、鉄とかセメントとか基礎素材産業、それからまた建設大手の非常に大きな利益を図るものじゃないかと私は思うのです。また、これも予算委員会で問題になりましたが、新日鉄が千葉で非常に巨大な買い占めを行っていて、開発利益を一兆円と計算する人さえいるわけです。
 私自身この間も質問申し上げたように、採算性問題も非常に問題がある。きょうは、環境、漁業問題、それから船舶航行の安全問題についていろいろと御質問も申し上げて非常に感じることは、環境問題にしろ漁業問題にしろあるいは船舶航行の問題にしろ、非常に重大な問題を持っている。特に安全問題ということになりますと、万一巨大な事故でも起きたら、さっきも言ったのですけれども、それは本当に取り返しのつかない問題を発生してしまう。こういう点を思うと、私は率直に言いますけれども、これは潔く撤回をするのがいいんじゃないか。これはもう意見ですけれども、こういうことを申し上げまして、時間もありませんのでこれで質問を終わります。
    ―――――――――――――
#231
○瓦委員長 この際、連合審査会開会に関する件についてお諮りいたします。
 東京湾横断道路の建設に関する特別措置法案について、地方行政委員会、大蔵委員会及び運輸委員会から連合審査会開会の申し入れがありましたので、これを受諾するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#232
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 また、連合審査会において参考人から意見を聴取する必要が生じました場合、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#233
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、連合審査会の開会の日時につきましては、関係委員長と協議の上、追って公報をもってお知らせすることといたします。
 次回は、明十日木曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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