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1985/04/15 第104回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第104回国会 商工委員会 第11号
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1985/04/15 第104回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第104回国会 商工委員会 第11号

#1
第104回国会 商工委員会 第11号
昭和六十一年四月十五日(火曜日)
    午前九時三十六分開議
出席委員
  委員長 野田  毅君
   理事 奥田 幹生君 理事 佐藤 信二君
   理事 野上  徹君 理事 与謝野 馨君
   理事 城地 豊司君 理事 和田 貞夫君
   理事 長田 武士君 理事 宮田 早苗君
      甘利  明君    尾身 幸次君
      奥田 敬和君    加藤 卓二君
      梶山 静六君    粕谷  茂君
      岸田 文武君    高村 正彦君
      椎名 素夫君    辻  英雄君
      仲村 正治君    浜田卓二郎君
      林  大幹君    原田昇左右君
      町村 信孝君    松野 幸泰君
      水野  清君    村岡 兼造君
      渡辺 秀央君    後藤  茂君
      竹内  猛君    中村 重光君
      中村 正男君    浜西 鉄雄君
      水田  稔君    横江 金夫君
      渡辺 嘉藏君    近江巳記夫君
      草野  威君    中村  巖君
      福岡 康夫君    宮崎 角治君
      青山  丘君    横手 文雄君
      工藤  晃君    野間 友一君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  渡辺美智雄君
 出席政府委員
        通商産業大臣官
        房長      児玉 幸治君
        通商産業大臣官
        房総務審議官  鎌田 吉郎君
        通商産業大臣官
        房審議官    松尾 邦彦君
        通商産業省産業
        政策局長    福川 伸次君
        通商産業省立地
        公害局長    黒田 明雄君
        通商産業省機械
        情報産業局長  杉山  弘君
        資源エネルギー
        庁長官     野々内 隆君
        資源エネルギー
        資源エネルギー
        庁石油部長   畠山  襄君
        資原エネルギー
        庁公益事業部長 山本 幸助君
        中小企業庁長官 木下 博生君
        中小企業庁計画
        部長      広海 正光君
        郵政省通信政策
        局長      奥山 雄材君
        建設大臣官房総
        務審議官    佐藤 和男君
 委員外の出席者
        法務省民事局参
        事官      濱崎 恭生君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部産
        業廃棄物対策室
        長       横田  勇君
        商工委員会調査
        室長      倉田 雅広君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十日
 辞任         補欠選任
  中村 重光君     永井 孝信君
  横江 金夫君     嶋崎  譲君
同日
 辞任         補欠選任
  嶋崎  譲君     横江 金夫君
  永井 孝信君     中村 重光君
同月十一日
 辞任         補欠選任
  奥田 敬和君     金丸  信君
  加藤 卓二君     河本 敏夫君
  高村 正彦君     赤城 宗徳君
  辻  英雄君     天野 光晴君
  仲村 正治君     中村  靖君
  林  大幹君     阿部 文男君
  奥野 一雄君     田中 克彦君
  横江 金夫君     馬場  昇君
  横手 文雄君     小沢 貞孝君
同日
 辞任         補欠選任
  阿部 文男君     林  大幹君
  赤城 宗徳君     高村 正彦君
  天野 光晴君     辻  英雄君
  金丸  信君     奥田 敬和君
  河本 敏夫君     加藤 卓二君
  中村  靖君     仲村 正治君
  田中 克彦君     奥野 一雄君
  馬場  昇君     横江 金夫君
  小沢 貞孝君     横手 文雄君
同月十四日
 辞任         補欠選任
  加藤 卓二君     池田 行彦君
  梶山 静六君     榎本 和平君
  岸田 文武君     村岡 兼造君
  高村 正彦君     山岡 謙蔵君
  辻  英雄君     臼井日出男君
  仲村 正治君     中村正三郎君
  水野  清君     糸山英太郎君
  渡辺 秀央君     東   力君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 行彦君     加藤 卓二君
  糸山英太郎君     水野  清君
  臼井日出男君     辻  英雄君
  榎本 和平君     梶山 静六君
  中村正三郎君     仲村 正治君
  東   力君     渡辺 秀央君
  村岡 兼造君     岸田 文武君
  山岡 謙蔵君     高村 正彦君
同月十五日
 辞任         補欠選任
  加藤 卓二君     町村 信孝君
  梶山 静六君     村岡 兼造君
  椎名 素夫君     浜田卓二郎君
  奥野 一雄君     中村 正男君
  後藤  茂君     竹内  猛君
  木内 良明君     宮崎 角治君
  福岡 康夫君     中村  巖君
同日
 辞任         補欠選任
  浜田卓二郎君     椎名 素夫君
  町村 信孝君     加藤 卓二君
  村岡 兼造君     梶山 静六君
  竹内  猛君     後藤  茂君
  中村 正男君     奥野 一雄君
  中村  巖君     福岡 康夫君
  宮崎 角治君     木内 良明君
本日の会議に付した案件
 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備
 の促進に関する臨時措置法案(内閣提出第六〇
 号)
 消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律
 案(内閣提出第六四号)
     ――――◇―――――
#2
○野田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。水田稔君。
#3
○水田委員 この法案の審議はいよいよ最終日ですが、既に多くの方から質問されておりますので、我が党にとってはこれが最後で、まとめという意味、総括のようなことでお伺いしたいのです。したがって、重複することもあると思いますが、御了承いただきたいと思います。
 一つは、民間事業の活力とは一体何かというのは、昨年来ずっと言われておるわけですが、何遍聞いてもわからぬわけですね。ですから、民間の持っておる活力というのは一体何か、なぜこういう法案までつくってそれを引き出すというようなことをやらなければならぬのか、基本的な考え方についてまずお伺いしたいと思います。
    〔委員長退席、奥田(幹)委員長代理着席〕
#4
○福川政府委員 確かに、民間の活力とは何かという点はいろいろと見方によって見解があろうかと存じます。
 本来、市場経済体制でございますから、競争原理を通じて、企業がその持てる技術力、経営力、さらにまた従業員一体となっての経営の効率性の追求といったようないろいろな観点でいわゆる経済の発展に寄与していく、こういう広い意味でいえば私企業の競争原理による事業への努力というのが民間の活力ということになろうかと思います。
 そういうようなものをいろいろと、現在財政が大変窮迫しておるこの中でいかに活用していくかということを考えてみますと、民間の活力をそういうところに、より従来と異なった分野に発揮させていくということになりますと、一つは、規制緩和によってその民間の事業の範囲をさらに拡大させるというのがポイントになると思います。さらにまた、公共事業について民間の資金力あるいは経営的な経験を活用するということも一つあるかと思います。またもう一つは、公共事業そのものではありませんけれども、公共的な事業分野に民間の活力を発現させていく、そういう分野というのもあるのではないだろうかという気がいたすわけであります。さらにもう一つは、国公有地の活用といった問題も議論されておるわけでございまして、国公有地を活用するのに当たって、先ほど申しました民間の能力を使う。こういう四つぐらいの分野があろうかと思います。
 この法案で考えております特定施設の整備というのは、その意味でいえば三番目の点でございまして、公共的な事業分野に民間の能力を発揮させていく、そして内需振興に役立てていく、特にここで想定いたしておりますのは、二十一世紀を目指して産業基盤を整備していくということでございまして、従来であれば地方公共団体がやったであろうようなものを民間のビジネスとして結びつけていく、そのためにこの呼び水を用意をしている、こういう趣旨であろうと考えております。
#5
○水田委員 そういうぐあいに企業が一生懸命やるというのは、何のためにやるのですか。それが基本でしょう。民間活力というのは何によって起こるのか。民間の基本は一体何ですか。
#6
○福川政府委員 民間の事業、これは一つの経済活動の単位といたしまして、そういった競争、市場機能を通じましていわゆる経済の発展を図っていく、これは技術の進歩もあり、設備投資の実施もあり、そういうことで新しいいわゆる経済活動を高度化させていく、こういうことに民間の企業がその能力を発揮させていくというところにあると思っております。
#7
○水田委員 やっておることは皆わかっておるわけです。民間が一生懸命やるというのは、それは利益を上げようと思うから。それがなかったら、社会奉仕でやれと言ったら個人も、それはボランティアはありますけれども、株式会社でもとの企業でも、そんなことを主たる目的に定款には書いていないわけですよ。そういう事業をやって利益を上げる、それが民間の特徴なんです。だから、それを一生懸命やろうという気になることが民間活力ということだろうと思うのですね。
 それで、逆に言いますと、国や地方公共団体がやる公共事業というのは、一体目的は何なのですか。民間とは全然違うでしょう。公共事業というのは一体なぜ公共的な役割を担うのか、その点はどうですか。
#8
○福川政府委員 御指摘のように、企業は収益を上げて、それを通じて経済の発展を図るということでございますが、地方公共団体あるいはまた安企業というのは、そういった市場原理ということではなくて、いわゆる国民の生活の安全、充実を図っていくというところに本来の目的がございます。
 またその中には、地方自治法にもございますけれども、産業の振興ということも地方自治体の業務の中には入っているわけでございますが、それはむしろ収益ということよりも、そういった広い意味での国民の福祉の増進に役立つということが目的であろうと考えております。
#9
○水田委員 言われているとおりなんです。ですから、例えばいろいろ書いてありますし、説明もありましたけれども、民間の活力というのは、利益を上げていこう、そのためにいろいろな努力をするわけですね、そこに活力があるわけです。公共事業というのは、国民の福祉や民生の安定のために利益は全く度外視した事業をやるということなんですね。ですから私は、それをくっつけてやるのが民間活力の活用云々ということとは違うと思うのですね。
 ですから、例えば民間活力ということになれば、二十一世紀を展望しておるわけです。二十一世紀を展望した場合、日本の産業というのは一体どういうことかというと、国内だけでの目の向け方ではだめなんですね。国際的にそれぞれの産業が生きていけるのかどうか、そのためにどういうぐあいにするか、あるいは国際分業の中でどういう点は――きのうのレーガン大統領と中曽根総理の話でも、国際経済のそういう伸展の中に日本は努力する。言葉はきれいですが、例えば分業をやろう、ですから、日本は開発途上国が追い上げてきておるものである程度はあきらめていこうということをあの約束はしておるわけですね。大変な状態が日本では起こるわけですが、そういうことを展望した場合、業種別に見た場合、例えば鉄や自動車や電機というのは、それはもう国際的に競争が十分できる。そういう中で政府が援助をすれば、もちろんよそからクレームがつくわけですね。例を挙げますと、国際競争をするために条件として日本の企業で足かせになっておるものがある。例えば石油の税金が高過ぎる、これは民間活力を阻害しておるのですから、これを解き放す。今エネ庁が検討を始めだということですが、ナフサの備蓄義務というのは外国にはない。そんなものをしておいて民間活力、活力と言ったって始まらぬわけで、国際的に競争できる条件の中で生きていく努力をしなさい、これが民間活力に大事なことです。
 政府の施策の中でいえば、むしろ今民間の手足を縛っているものを解き放つことの方が、民間活力と言って、そういう言葉を使ってこんな法律をつくらぬでも、今やっておる間違ったことを、あるいは足かせになっているもの、手かせになっているものを解き放すことをやればすぐできるわけなんですね。その点はいかがですか。私はそういうぐあいに思うのです。
 それからもう一つは、産業構造の中で一つの例を挙げますが、例えば、これは厚生省の所管ですが、医薬品産業というのは大変研究開発費もたくさん要るわけですが、今国際的な比較をしたら、大手の企業でも日本の企業というのは零細企業並みなんですね。そして、今日本で使っている医薬品というのは、日本の技術が進んでおる、進んでおるといっても、半分は外国からの輸入もしくは外国の子会社がつくって日本へ供給しておるのです。これからだんだんだんだんこの状態が続けば、これはもう恐らく全部輸入になるかもしれない。そういうことは構わぬ、そういう産業構造でいいのだということでやるのかどうか。それならば、そういうことは、民間の活力を生かすためにどうやっていくのかという考え方が出てきて初めて民間活力ということが言えるんだと私は思うのですね。
 その二点についてお伺いしたいと思います。
#10
○福川政府委員 第一点は、民間活力という場合に、いろいろ企業の負担になっている、これを解き放ったらいかがかということ。確かに、税負担というのがいろいろと企業の活動に影響を及ぼしている点は御指摘のとおりでございます。現在でも、法人税の企業の負担というのは国際的に見て高いのではないかという御指摘もございます。今、備蓄に関する石油の負担というのがございました。この税負担と申しますのは、それぞれの国の財政の状態あるいはまたその負担の目的との対応性での特別的な負担というものとで考えているわけでございます。それはもちろん、負担が少ない方が企業としてはやりやすいということはございますけれども、これはいわゆる税負担を求める目的との関係、国全体の負担あるいはまたその目的、財政支出との関係、こういうことで考えていくべきであろうと思います。もとより、それは規制が少ないほど企業が活動しやすい、こういうことはありますけれども、しかしまた、その企業の活動にどの程度それが影響があるのかという問題、それと目的との関係でこの辺は考えるべきではないか、かように考えておるわけでございます。
 また、第二点の産業構造の問題でございますが、これも今医薬品を例に引いてのお尋ねでございました。
 確かに、産業構造はいろいろな形で、諸外国の諸情勢あるいは日本の経済情勢の変化によって影響を受けて変わってまいります。医薬品が、諸外国の子会社によって日本でもそれが生産をされているというような傾向がございます。私どもも、この産業構造、今お話しのように発展途上国の追い上げというようなことを考えてみますと、またいわゆる黒字の解消ということを見ますと、国際分業というのは、委員御指摘のようにこれから進めていかなければならない問題ではございますけれども、しかし一方、日本の発展のためを考えれば、長期的な視点に立つことを考えれば、いわゆる研究開発、技術力というのが先ほど申した経済発展の非常に大きな源泉である、私はかように考えておるわけでございまして、こういった技術力という点は、冒頭にも申し上げましたけれども、私どもは民間活力の一つの重要な源泉である、かように考えておるわけでございます。
#11
○水田委員 局長は日本の産業構造について一番責任を持つべき立場にあるのですが、例えば、非鉄金属とかアルミが今どういう状態にあるのか。日本の産業というのは、基礎素材の品質のいいものが低廉に供給されるという産業構造の中から、自動車や造船あるいは電機といった技術集積型の産業が発展してきたのですね。今その基礎素材が全部縮小、そしてそこに働いておる人は職を失って、再就職も困難という状態を続けている。さらに、円高によってそれが大変なことになっておるわけですね。電力料の問題は皆、非鉄金属もアルミも電力料が原料の大半を占めておる。もちろん円高の還元は考えておるようでありますが、本当はそこらを、将来に向かってそういう産業をどうするのかということで考える責任が一番あるわけですね。
 だから今の答弁で、例えばナフサの備蓄義務でも、どんなにしても日本の産業はこれからの国際社会で生きていかなければならない、国際社会で競争できる条件をつくっていく。これは石油化学であろうと医薬品であろうとあるいは非鉄金属でも、日本で全部国産でやろうということは考える必要はないにしても、どれだけを何のために持つかという基本的な考え方があって初めて、それに対して――では、今の電力料体系がどうなっておるのか。これは第二次オイルショックで、この前も申し上げましたけれども、電灯料と電力料が大体一対五の差だったのが、電力料がぐっと上がったわけですね。そのために、電力多消費の日本の基礎素材産業は一挙に壊滅的な打撃を受けて、今日その状態にあるわけですね。それはどうするのだろうということも含めて、本当を言えば僕は円高差益の電力料への還元というのも考えたらいいと思うのです。だから、そういうことまで含めて産業政策局なら考えていくべきじゃないか。それは税体系の中で、あるいは資源のない国でいわゆるエネルギーの一環としてのあれを備蓄しなければならぬという通り一遍の答えじゃなくて、今それで調査をしておるわけでしょう、どうするかということは別にして。それはまさに民間活力と言うのなら、手足を縛ったやつを解くことが大事なんです。
 国鉄の問題でも、今まであれをやっちゃならぬ、これをやっちゃならぬと言われてきて、親方日の丸でやってきたと言って非難されておるけれども、手足を縛ってもうけごとは何もやらせなかった。公共的な事業だから赤字も辛抱してやらされたわけですね。あれが民間で勝手にやっておったら、今大変なもうけを上げた企業になっておるでしょうね。ですから、私が今例を挙げた一つ、二つを見ても、それは民間活力を阻害しておるのです。
 だから、これはエネ庁おられますか。――備蓄の問題と、それからもう一つは、石油税を上げることを検討しておる。こんなばかげた、この程度の法律を出して、片一方ではまた、石油の税収が減った。それは従価税ですから減るでしょう。減ったら、それによる事業をどう変えていくかということを考えたらいいのを、これだけは確保しよう、そしてこっちから取るのですから、民間活力はまた阻害される、そういうことになるのです。ですから、ナフサの備蓄の問題と石油税を一体どう考えておるのか。それだったら、民間活力なんかエネ庁などが言う資格はないですよ。その二点についてエネ庁の方から答えてください。
#12
○畠山政府委員 第一点のナフサの備蓄の問題でございますが、確かに委員御指摘のように、民間活力を解き放つという観点あるいは国際価格で競争するという観点から申し上げますと、それは備蓄義務撤廃という方が望ましいと思うわけでございますが、他方、委員も御質問の中でおっしゃいましたように、石油の安定供給という一方の要請もございまして、これは御案内のように石油化学産業のみならず、無論、石油精製業その他についてもそういった石油の安定供給という観点から、企業の活動という点から見るとやや相反する要請ではございますが、そういう備蓄義務というお願いをいたしているところでございまして、これは国民の将来のエネルギーの安定供給の確保ということからやむを得ない措置ではないかと考えているわけでございます。
 また、ナフサについてこれを例外といたしますると、ほかの石油製品についても例外としなくちゃいけないという議論が出てくるおそれもありますものですから、そういったことからも私どもとしては検討は慎重にしておるわけでございます。
 ただ、委員御指摘のような点もございますものですから、私どもとして現在、この備蓄義務を廃止するか廃止しないかは一応白紙にいたしまして、各石化企業の方からヒアリングを行わせていただいているところでございます・
 それから第二点の石油税でございますが、この間、確かに新聞で石油税を引き上げる方針を決めたとかいうような記事が出ておりましたけれども、私どもとして現時点でそういうことを決めたという事実はございません。
#13
○水田委員 決めたという事実はないという答えの中には、決めてはおらぬけれども検討しておるということは想像できるわけですね。検討はされておるわけですか。
#14
○畠山政府委員 まだ新政策といいますか六十二年度の対策としての作業の中で、石油税の検討をしているということはございません。収入が減ってきたということについて懸念は持っておりますけれども、検討はまだ開始いたしておりません。
#15
○水田委員 この法律案では、二十一世紀を見通しての経済社会の発展の基盤づくりというのが一つの目標として挙げられておるわけです。もう一つは、こういうことによって内需拡大ということが言われておるわけですね。これはどっちへウエートがかかっておるのですか。
#16
○福川政府委員 これは今お話しのように、二十一世紀をにらんで、それの新しいタイプの産業インフラを整備していく必要があるという認識でございまして、そういう意味では、そういった長期的な視点に立った構造的な改革に備えた基盤的な施設の整備ということをねらっておるわけであります。しかし、当然のことながら内需拡大ということも一つの大きな柱で、現在もこれだけの円高あるいはまた黒字解消ということからいえば内需拡大ということが不可欠でございますし、私どもとしてもいろいろ知恵を出しながら内需拡大に努力をいたしているわけでございまして、こういった内需拡大という点は、私どもとして非常に大きなウエートを持ってここで考えているわけです。
 どっちをねらっているかということでございますが、私どもとしてももちろん、内需拡大は一つの当面の課題、あるいはまた長期、構造的な内需依存型への構造転換ということで重要なことだと考えております。しかし、内需も将来に役立つような内需でなければならぬということでこのような指導をいたしたわけで、どちらかというお尋ねでございますと、このウエートがどっちが高いということはなかなか申し上げにくいのでありますが、私どもとしてはそこは両方ねらっておるということでございます。
#17
○水田委員 そこで、産業構造の転換の中で、日本のいわゆる最先端の技術というのは、国際水準からいえばまだまだおくれた部分がたくさんあると私は思うのです。日本の中で大手と言われておる企業であっても、二十一世紀を展望して国際社会で見たら、アメリカやイギリスやフランスやドイツなどの巨大な企業とその業種ごとで比べたら、日本の企業というのは、今、自動車、鉄鋼は別ですけれども、まだまだそれは大手企業と中小企業ぐらいの違いがあるわけです。そこらを日本の産業構造の中で、これがどういうぐあいに伸びていって大きくなるのかあるいは合併するのか、いろいろありましょうけれども、そういう中でも技術力というのは大変大事な問題なんですね。そういう点の競争ができる条件をつくるということが二十一世紀を展望した産業構造の見方でなければならぬと思うのです。
 そのためには、一番要るのは研究開発費なんですね。飛行機なんか一番開発費が要るから、本来言えば国が、よその国はべらぼうに出しておるのに日本は出さぬで共同開発で逃げてしまうようなことをやったわけですけれども、研究開発費というのはこの前も基盤技術の円滑法案で資料としてもらって論議もしたわけですが、まさに日本は基礎研究費が足りない、諸外国に比べて非常に少ない。そして、たちまち商品になるような開発研究というのは相当程度やっておる。ところが、二十一世紀を展望した場合は決定的な差がついできますね。そういう点では、むしろこういうような第三セクターで本来公共事業がやることを民間も寄ってこいと言ってやるようなことよりも、この部分で将来の産業構造を展望するなら、開発に対して思い切った施策が必要だと私は思うのです。
 もちろん今、増加試験研究費の税額控除制度とかあるいは開発研究用減価償却資産の耐用年数の特例とかありますけれども、それから六十年度からは、バイオ、エレクトロニクスなどの基盤技術研究開発促進税制、あるいは中小企業に対しては基盤強化税制というようなものが創設されていますけれども、新しいこれからの日本の二十一世紀の産業構造というのは、ちょっと研究開発、例えば何千万かかければというようなことではないと思うのです。まさに民間が一番やりたいのは、一つのプロジェクトで何十億とかあるいは何百億とかいうのをやらなければ、国際的に太刀打ちのできる産業としては発展しないと思うのですね。そういう点では、こういうものでは極めて足りない。むしろそういう点で、プロフィットに乗るような性格とは違いますけれども思い切った施策をとるべきではないか、私はそういうぐあいに思うのですね。そういう点をほったらかしておいて民間活力、民間活力、二十一世紀展望と言うのは、ちょっと看板だけ大きいけれども中身を見たら本当にちゃちなものだ、そういう感じがして仕方がないのですね。基本的にはそこらに問題がありはしないか、どういうぐあいな問題認識を持っておられるのかということをお伺いしたいと思うのです。
#18
○福川政府委員 ただいま水田委員が御指摘になられましたように、技術研究開発、特にその部分でも基礎研究の充実という点が今後の日本のためあるいはまた世界経済のためを考えれば非常に重要であるという点については、私どもも同じ認識を持っている次第でございます。
 確かに企業に関しましては、今引用なさいましたように、六十年度から基盤技術研究開発促進税制というようなものも発足をいたしましたし、また増加試験研究費の税額控除制度も、企業としてはこれを活用しながら徐々に研究に力を入れるようになってまいりました。ただ、今御指摘のように、国の負担する割合というのが諸外国に比べるとまだ研究開発費は大変低いわけでありまして、これはまた基礎部門ということになってまいりますと、民間ではなかなか負担しにくい性質のものがございまして、私どもとしても大変財政が厳しい折柄では、精いっぱいの努力はいたしておりますけれども、今のところは、研究費のウエートは諸外国に比べると日本は民間企業に依存せざるを得ないという面がございます。
 したがって、この民間企業も、これは先ほどお話がありましたように収益をねらうわけでありますから、ただ学術的な研究というのはなかなかしにくい。基礎研究でも目的基礎研究あるいは応用研究、こういうところにだんだんと力を振り向けて、従来開発研究中心であったものを順々にそういった基礎研究の方向に誘導していこうということで今の税制があり、また昨年御審議をいただきました基盤技術研究促進センターの設立等の一連の施策があったわけでございまして、私どもとしてもいわゆる基礎研究、特に最近三大技術革新分野と言われておりますマイクロエレクトロニクス、新素材、バイオテクノロジー、こういった分野の研究は学術的な研究から基礎研究、目的基礎研究、応用研究、開発研究、いろいろなところで努力をしていくべき問題があるというふうに考えております。したがいまして、これはなかなか限界がございますけれども、まさに国も努力をしなければならないし、また民間の能力をそちらに振り向けていく誘導策、これも非常に重要だと考えております。
 もう一つの最近の特色は、いわゆる技術の融合と申しましょうか、異分野の技術が相互に刺激し合って新しい研究成果が生まれてくるという分野がございます。最近テクノポリスといったような動きもございますが、こういった生産活動を続けていく、技術革新が日進月歩であるわけでございますから、それに十分生産体制を整えていくといたしますと、そういった研究ということをあわせ進めていかなければなりませんし、また異業種の、異分野の研究交流あるいは共同研究ということがこれまた大きな成果を出すわけでございまして、そういう意味で、こういうような基盤施設ということを考えたのは今のような趣旨であるわけであります。もとより委員御指摘のように、本当の基礎的な研究あるいは学術的な分野、学理的な分野からまさに基礎研究まで含めてでございますが、今後二十一世紀をにらめばそれはまた一つ重要な政策課題であると認識しております。
#19
○水田委員 言葉だけ聞いていますと、いろいろ考えなければいかぬというようなことはあるのですが、実際には何もできぬのです。というのは、実際に企業が相当程度の研究開発をやっていこうとしたら、一つやったら必ず成功するものじゃないのです。五十億かけて失敗し、五十億かけて失敗する、その金をどうやって出すか。この程度の税の控除ではある程度いったら行き詰まるわけです。やりたくてもやれない。それがやれるようにすれば、もっと研究開発ということで二十一世紀を展望した国際社会で競争できる技術を開発できるだろう。それは今ないのです。あるのですか。ないでしょう。もうけを上げるところ以外はやりたくてもやれないという状態なんです。だから、そういう思い切ったことを考えなければ、今のいわゆる研究開発に対する税制ぐらいでは、とてもじゃないが二十一世紀を展望した研究開発を民間が一生懸命やろうということにはならぬ。生き残るためには必死でやっておりますけれども、どこかにしわ寄せがいくわけですね。ですから、不況になったときに日本の民間企業の一番悪いところは、一番にどこを削るかといったら研究開発費なんです。そのために大変な企業間の競争の差がついてくる。それは日本の企業全体でいえば、国際社会で競争力がだんだん落ちていくということになるわけです。
 これ以上聞いてもいい返事は出ぬと思いますが、そういう問題意識を持っておられるなら、通産省としては大蔵に、日本の産業構造を考えるなら思い切った大胆なことをやらなければ国際社会で日本はじり貧になっていくよと主張してもらいたいと要望して、私は終わりたいと思います。
 そこで、内需拡大も大きなウエートを持っておる、こうお考えのようですが、それじゃこの法律が成立して初年度、ことしどの程度の内需拡大に寄与するのか、そういう計算はされていますか。
#20
○福川政府委員 一応私ども四省庁でこの共同作業をいたしておりますが、現在ございますプロジェクトの総額では大体一兆四千億程度でございますが、初年度では大体三百七十億ぐらいの計画でございます。これはただ、まだ必ずしもきっちりとしたプロジェクトの集計ではございません。現段階で申しますとその程度のものでございます。
#21
○水田委員 大上段に振りかぶって内需拡大、内需拡大と言えるような規模のものではないと私は思うのです。
 これは大臣に伺いたいのですが、内需拡大については通産大臣の所管ではないですけれども、国務大臣として内需拡大でいえば、例えば円高による下請の単価の切り下げなんかはマイナスに働くわけですね。現実にそれは起こっておる。あるいはまた、週休二日をやれば三兆円から三兆五千億円のいわゆる内需拡大ができるという計算もあるわけですね。これは労働省がもちろん所管ではありますけれども、やはり企業との関係が一番深いのは通産省ですから、内需拡大という面からいえばやれるところはやってくれというようなことは言ってもいいと思うのですよ。私はずっと調べてみて、いろいろな統計数字がありますけれども、一部上場の日本のいわゆる大手と言われる、資本金が三百億、五百億あるいは一千億というところでも、完全な週休制はやっていないわけですね。ですからそういう点については、これは所管事項ではないですけれども、内需拡大ということを通産省で考えた場合、そういうことをやろうと思えば要請ができないことはないわけですね。そのことの方が、初年度で三百七十億よりよほど、中小はまだまだ無理にしても、大手でやっていないところにやらすだけで一千億や二千億の内需拡大には役立つと思うのです。その点はやはりやるべきではないか、所管事項じゃないけれども。その点について、これは大臣にお伺いしたいのです。
#22
○渡辺国務大臣 全くそのとおりでありまして、我々は、機会あるごとに週休二日制をとれるところはとってくださいということを言っておるわけです。しかし、これは私が前面でそんなことを言い出したらまたごたごたのもとですから、それは個別的に常にそういうことは言っております。
#23
○水田委員 ぜひそのようにお願いしたいと思うのです。
 そこで、具体的なことに入りますが、この前の答弁で、この法律に基づいて四十カ所ぐらいということも言われておりましたが、手を挙げておるのは大体六十カ所ぐらいで、そのうちまあまあ熟度がある程度熟しておるというのが二十八カ所ぐらい、こういうぐあいに聞いておるわけです。これは法律は十年ということになっておりますが、大体今手を挙げているところが、これは新産都とかあるいはテクノポリスといったものと違って一斉に地域指定するのじゃないわけですが、今熟度が熟しておる地域ぐらいでも結構なんですが、大体完成をどういう程度のところで予測しておるのか、その点をお伺いしたいと思うのです。
#24
○福川政府委員 今御指摘がございましたように、当面、私どもの方の所管するプロジェクトでは、比較的熟度が高いので二十八プロジェクトぐらいがございます。恐らくこれを比較的早く着手していくであろうと思われますのは、ハイテク関係と申しましょうか、研究開発関係でいえば、例えば仙台の二十一世紀プラザとか、かながわサイエンス・パークとか、久留米テクノ・リサーチ・パークとか、あるいは熊本のプロジェクトとか大分のプロジェクトあたりが比較的早く進むのかということを感じております。また国際交流関係の施設では、幕張のプロジェクトあるいは横浜のプロジェクト、こんなあたりが比較的早く進むのではないかと思っております。
 完成するまでの所要期間というのは、規模によりましていろいろ差がございますが、二、三年のものから数年あるいは十年ぐらいのものがございます。初年度は今お話し申し上げましたように三百七十億程度のものではございますけれども、私どもとしては、これはさらに六十二、六十三年度に向かいまして、それぞれ地方公共団体あるいは地元経済界の要望が具体化してまいりますれば、徐々にこの規模は拡大をいたしていく、かように考えております。
#25
○水田委員 そうすると、この法律が成立すると直ちにかかるところ、例えば今お話のあったところぐらいは初年度から取りかかるということですか。
#26
○福川政府委員 御説のとおりでございます。
#27
○水田委員 それから、この法律の中に「特定施設の整備の事業を行おうとする者(当該事業を行う法人を設立しようとする者を含む。)」こうあるわけですが、これを読む限りでは、いわゆる民間企業もこういう事業を申請できる資格があるのじゃないか、そういうぐあいに思うわけですが、これはどういう仕組みで、例えば第三セクターであろうと民間の法人であろうとそれは構わぬ、こういうぐあいに理解してよろしいですか。
#28
○福川政府委員 この整備計画の認定の申請についてでございますが、この法律に関しては特段の限定は設けておりません。したがいまして、民間活力を活用することによりまして特定施設の整備を促進しようとする場合、いわゆる既存の民間企業あるいは官民の共同出資の第三セクター、民間の共同出資の新会社、公益法人、これを含めてこの法律においては特段の限定は設けておりません。
 ただ、税制上の恩典は、これは租税特別措置の方でございますが、これに関しましては、こういうプロジェクトの整備が地方の経済の活性化ということで地元の経済の動向に非常に関係をすることでございます。また、そういった観点から地方が一体となって行うという意味で、税の適用ということに関しましては、中核的な部分については地方公共団体が参画している第三セクターが参加している、こういうことの要件を考えておりますが、この法律の認定申請そのものについては、特に限定を設けずに申請できる形になっております。
#29
○水田委員 ここで考えておるのは、いわば公共的な施設、それで民間の金も使ってやるということだろうと思うのですね。あるいは民間独自でもやれるということになれば、民間というのは先ほど申し上げましたように、活力の源泉は利益を上げようということなんですね。公共的な役割というのは、そういった損得は度外視して地域の住民に対するサービスということになるわけですね。そうすると、できたけれども、もうけを中心に計算すれば大変高いものになっても、それは民間ですから利用料を高くしても仕方がない、そういうことで、むしろ利用者ができたものに対して負担をさせられるという心配はないのか。あるいは、そういうことが起こらないように歯どめをするためにはどういうことが、法律にはそんなことは書いてないわけですから、どういうことをやられるのか。その点をお伺いしたいと思います。
#30
○福川政府委員 御指摘のように、従来地方公共団体がやっておったようなことをだんだんと民間の事業として定着させていこうということをねらっておるわけでございますが、では、営利会社が整備の主体となった場合に、特定施設の利用者にえらいべらぼうな金を負担をさせることになる懸念はないかということでございます。先ほど申しましたように、税の恩典ということからいきますと、一応ここではこの認定を受けたものが税の恩典を受けることになるわけでございますが、私どもとしては、その認定をいたします場合、基本指針というのがその根拠になりますが、この基本指針の中に運営に関する事項というものを設けております。今お話しのように、地方公共団体等も参画をいたしておるわけでありますが、広く利用を定着させるという観点から、また利用率の向上を図るということもございますし、また今御指摘のように、せっかく利用しようと思った地元経済界に大変高い負担をかけるということになったのではそういう準公共的な目的も達せられないということでございますので、私どもとしては、基本指針の中の運営に関する事項で利用に関する事項を入れまして、それについてはこの認定申請をする場合にそういった利用料等も適正に設定されるということを認定の中で判断の要素に加えたいと考えております。
#31
○水田委員 そうすると、認定のときに利用料も考えるということになれば、利用料についてはそれから後ずっと認可という考え方がそこにあるわけですか。
 それからもう一つは、今の答弁の中で重要なことなんですが、これからできるだけ民間に皆ずっとこういうものもやってもらうのだということを言われたのですが、それは公共団体としてはそれを放棄していけという基本的な考え方を政府はお持ちということですか。
#32
○福川政府委員 私どもとしては、特に利用料を認可制にするというようなことを考えているわけではございません。先ほど申しましたように、第三セクターという形でこれが参画していることが多いと考えられますので、またそういったことを通じて利用料が適正に運営されていくというようなことで、特にここで認可制ということを考えているわけではございません。ただ、認定する場合に適正な運営が期される、このことを前提にして施設の整備を図っていこう、かように考えております。
 また、地方公共団体の業務そのものを将来にわたってどうこうしようということではございませんで、こういった新しい事業分野というようなものを民間の活力を活用しながらやっていく、こういう可能性のあるものについて今回この呼び水的な助成措置を講ずるということを考えたわけでございます。地方公共団体はそういった特別の分野の仕事をもう放棄しろということを考えているわけではございませんで、民間事業をうまく活用しながらやっていけるような分野については、こういった仕組みをつくることによってその整備の促進を図りたいということでございます。
#33
○水田委員 そうすると、認可ではないけれども、税金を使ってやる仕事で、その中で法人がやるのだから、後々については何のあれもないけれども、行政指導か何かというお考えでおるわけですか。
#34
○福川政府委員 私どもといたしましては、これが例えば非常に高い料金を設定すれば余り利用されないということになりますし、また地方公共団体も第三セクターという格好で運営に関与するということもございます。したがって、料金の設定というのはその利用率にもいろいろ影響してくるので、そういう不当に高い料金を設定するということではなかなか利用が進まないということになりますので、そういうことは余りないのじゃないかと考えておりますが、仮に認定役何か不当に高いということで問題が生ずる場合には、私どもとしては特に法律上の規定は設けておりませんし、恐らくそういうことはないと思っておりますが、万が一あればそのときは、例えば私どもとしても適正なあり方あるいは意見等を事業者に申し入れることはあろうかと思います。
#35
○水田委員 第三セクターの場合は私はいいと思うのです、地方自治体が何らかの形で関与するわけですからね。それにぶら下がるか、あるいは民間企業が直にやる場合には全く文句は言えないわけです。一方では開発その他について建設費その他、援助という言葉はどうかわかりませんが、そういう金もつぎ込んだ中で非常にいい場所を使えるわけですし、そういう点では税金を使うと同じことですから、せめて料金の決め方の仕組みといいますか基準ぐらいは最初の計画を認定する場合、指針の中で明確にしておく方がそういう心配はなくなるのではないか、こういうぐあいに思うのですが、いかがですか。
#36
○福川政府委員 これはいろいろなケースがございますので、指針の中で明確にこういう決め方あるいは算定方式というわけにはなかなかいかない難しい問題があろうかと思いますが、先ほど申しましたように、少なくとも料金を適正に設定するという方向はもちろんこの中には打ち出したいと考えております。
#37
○水田委員 次に、何か新しいあれで開発をやろうというと、そこのけそこのけお馬が通るということでいくわけです。これは直接これとは関係ないですけれども、例えば逗子の住宅の問題でも三宅島の飛行場でも、まさに我々から見ておると、とにかくけ散らしてでもやらなければいかぬ、こういうやり方をする。それほどの大きなものじゃないにしても、これは地方自治体がわあっと言ってきておるというのは、余り大きな目玉がないものですからこれでいこうとなる。そうなると、そこらにある一つは環境問題、一つは文化財、中には埋蔵文化財もあると思うのです。そういうものについては、えてしてとにかく横に置いておいて、それよりもこっちが重要なんだ、こういうやり方をやりがちなんです。これを読んでみますと、三条の二の基本指針の五に「環境の保全その他特定施設の整備に際し配慮すべき重要事項」、こういう項目が一項目だけあるわけです。これは具体的には一体どういうことを言っておるのか。
 それからもう一つは、この場合大規模もあるのかもしれませんが、環境庁とのかかわり合いというのは法律上は全く出てこないわけですが、一体どういうぐあいになっておるのか伺いたいと思います。
#38
○福川政府委員 今お話しのように、法第三条第二項第五号で「環境の保全その他特定施設の整備に際し配慮すべき重要事項」ということを基本指針の中に入れることにいたしております。この特定施設のものは、確かにある程度規模の大きいものもあろうかと思います。また、基盤整備事業とあわせて行われるような場合には、地域の自然的な環境、社会的な環境、今御指摘になられたようなそういった諸環境等に影響を及ぼすことが当然あろうかというふうに思うわけであります。そういうことになりますと、この地域の環境との調和ということはやはり重要に考えていかなければなりませんし、今委員がおっしゃいますように、一つのことに入るとほかのことを全部忘れてそれに猛進するということであってはいかぬわけでありまして、そういう意味でここでこういう条項が入ったわけでございます。そういった中では、もちろん施設の種類とか立地条件とか規模の大小とか、また都市開発事業との関係とかいろいろございます。一概には言いにくいわけでありますが、今お話しのように、例えば自然環境の問題、周辺の交通混雑との関係とかあるいは緑化との関係とか、こういったあたりのことがこの中に織り込まれることになろうかと思っております。
 環境庁との関係については、私どもとしてもこの第三条の第四項の中で関係行政機関の長と協議をするということになっておりますので、基本指針を定めます場合には、環境庁とも相談をいたしましてこの点決めてまいりたいと考えております。
#39
○水田委員 そうすると、法律には全く書いてない、環境庁とのかかわりは書いてないですね。これは、ないけれどもやるということですか。それとも、例えば開発すればこれは建設省所管になるかもしれない、そういう中での環境庁との法的なかかわり合い、その部分でやられるのかどうか。
 それから、もう一つは埋蔵文化財の問題を申し上げたのですが、そこらあたりも一体どういうぐあいにされるのか、答弁漏れですからひとつ答えていただきたいと思います。
#40
○福川政府委員 ただいまの点でございますが、これはいろいろ特定施設の種類ごとにこの基本指針は定められるわけでございますが、それに応じまして、関係行政機関がございますればこの第三条第四項で協議をするということになります。したがいまして、環境の問題とかかわり合いますような特定施設、これはほとんどだと思っておりますが、その場合は環境庁にこの関係行政機関の一つとして協議をいたすつもりでおります。
 今また埋蔵文化財の問題がございました。この点についても、この整備計画、特定施設の整備ということの中でかかわり合いがございます場合には、この同じ関係行政機関の一環といたしまして、その所管省庁とも協議をいたすつもりでおります。
#41
○水田委員 開発の場合、これから割に多いのですが、文化財が遺跡地図に載っておるところもあるし、載ってなくてやりかけたら出てくる、工事ストップというようなこともあるのです。ですから、そういう点からいえば、環境の問題についてこれだけの項目を入れるのなら、やはり埋蔵文化財というのは環境と同じウエートがあるものだと思うのですね。ですから、それは入れるべきではないですか。
#42
○福川政府委員 今御指摘の点でございますが、「環境の保全その他特定施設の整備に際し配慮すべき重要事項」ということでございます。具体的な実施段階になりまして、特定施設等がその埋蔵文化財との関係でどういうかかわり合いが出てくるのか、私どもとしては今のところそういった正確な情報を持っておりませんが、実際実施段階において埋蔵文化財のかかわりが出てまいります場合には、私どもとしても、その辺非常に重要な問題でありますので、関係省庁と十分相談をさせていただくつもりでおります。
#43
○水田委員 一たん出した法律を、そう簡単にそこが抜けておったから入れるということは答えにくいのでしょうけれども、せめて例えば基本指針の中には入れる、これはこの法律直接じゃないですからね、これからの実際の運営の中でやれるわけですから、そういうことぐらいは今の答弁からいえば、やられる気があるのなら、基本指針の中でそういう点も明確にしておきたいという答弁があってしかるべきではないかと思うのです。いかがですか。
#44
○福川政府委員 なお今後よく精査いたしますが、もし必要があれば「特定施設の整備に際し配慮すべき重要事項」ということの中で触れることに考えてみたいと思います。
#45
○水田委員 ぜひそうお願いしたいと思います。
 そこで、もう最後になりますが、大臣、ずっと私はこの法律そのものよりも、この法律の中で大上段に振りかぶられておる問題ですね。一つは、二十一世紀を展望しての日本の産業構造、その基盤という点では、こんなちゃちなものではどうにもならぬというふうに私は申し上げた。私は今でもそう思います。それを何とかしなければならぬと思うのです。それから内需拡大については、それはもう予算委員会で何遍も論議された。そのことが金がないからということでできてないわけですが、しかし本当に民間が知恵を出し合い、そしてやれるような条件をつくれば、企業活動が活発になればこれは税収が上がるわけですから、抑えて抑えてやってきておる今のやり方がむしろ民間の手足を縛っておる。そういうようなこと、細かいことはいいですが、そういうことがむしろ日本のこれから将来に向かっての将来展望を暗くしておるというぐあいに私は思うのです。ですから、そういう基本的なことについて、一番産業について責任を持っておる通産大臣としての所見を私は伺いたいと思うのです。
#46
○渡辺国務大臣 内需を拡大するとか景気をよくするとかいうことは、簡単なようだけれども、これは世界じゅうどこの国も非常に難しいのです。やさしければ失業者を出している国はありません。難しい。世界の経済はつながっています。
 その中で与えられている手は、一つは公共事業をやるかという話が一つあるのです。これも実際は借金の利息が社会保障費を上回っちゃっているということで、国債増発というのは非常に慎重になってしまっているという事実。その次は減税ですよ。財源の問題が、他に身がわり財源をだれも出そうとしませんから、これも壁にぶつかっちゃっている。これはひとつ身がわり財源を出すという腹さえ決まれば突破口はあるのです。これがまだできないでいる。第三番目、これは金融ですよ。金融を緩和する。これは現在超緩和になっています。そうして金利です。金利はどんどん下げ続けて、あと〇・五下げるかどうかという話だけが残っている。
 そういうことをいろいろやっておると、減税の問題とか政府の関与できるものというのはおのずから決まっていて、残されたのは今言った規制緩和、これは行革との絡みもこれあり、国公有地の利用の仕方というようなものもありまして、大幅に規制緩和をやっていこう。それは宅地の線引きの問題それから建ぺい率の問題等、しかしこれは法律事項その他がありますし、大体条例でやっているところが多い。政府の自由になかなかならない。東京で十五階建てのビルを取り壊して新しく建てようとしたら、何かそれよりも低い九階しか建てられない。政府は建てたい、東京都は建てさせない、こういう問題に突き当たっているわけです。だから、そういう問題を政府と地方とがもっと考えを一緒にするようにしていかなければならぬ。それには、ともかく二カ月、三カ月ではできないですね、これは。だけれども、御趣旨はよくわかりますので、我々も与えられた条件の中で内需の拡大が極力もっと広まっていくように、今後も努力をしていきたいと思います。
#47
○水田委員 二十一世紀を展望する産業構造についてお答えいただきたいと思います。
#48
○渡辺国務大臣 これも話せば長いことになっちゃいますからね。私は、そのパンフレットに書いてあることが大体いいと思いますよ。それは、バックデータその他をつけたりもっと厚くするばかりが能じゃないですから。厚くしても読まなければ何にもならないので、国会議員が読む程度にまとめたということで、大体よくまとまっているのじゃないか。またもちろん、これは足りない点もたくさんあろうかと思いますので、それらについては補充をして今後やっていきたい、そう思っております。別にその中身について解説する必要はなかろうと思います。
#49
○水田委員 大臣の話を聞いていますと、厳しい厳しい、このくらいのことしかないということで、それは場合によったら私どもが引き受けてやってもいいなんというような気がするような御答弁なんで、これ以上のことを申し上げませんが、そういう中でも、やはり日本が将来に向って国際社会の中で今の経済を維持していくためには、大きなところで手を触れられるところは触れるという検討はやはりしていただきたい、そのことを申し上げておきたいと思うのです。
 それからこれは最後ですが、これは大臣の方がいいと思うのですが、この前も中小企業の転換の問題でやりました。アメリカから大変なクレームが来ました。特定石油の輸入の問題についてもアメリカから相当な意見が我が国に言われておる。何かこういう産業政策について法律を出せば、例えばいわゆるICの回線保護法をやったときに、アメリカの方から私のところへ、こういう点は問題だとわざわざ来たのがおりますね。ですから、この法律もそういう点では、またそういうことを言われる心配もあるのではないかという気がするのです。私は先ほど来申し上げますように、この程度のことで本当にこんな麗々しく二十一世紀展望あるいは内需拡大、そして民間事業者の能力活用というのはちょっとおこがましい気がするのですね。それでもなおかつ言われるのじゃないか、そんなばからしい話はないという気がするのですが、そういう点は心配はないのですか。それを最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#50
○渡辺国務大臣 心配はないと思います。仮に言ってみたってどうということはありませんから、こちらはこちらの考えでやるだけのことです。
#51
○水田委員 私もその点については同感で、余りにも勝手過ぎる。自分のところでもうやっておることを日本がやればけしからぬ、こういう話がありますので、そういう点ではきちっとした主権国家ですから、そういう立場での対応をお願いいたしまして、若干時間が余りましたが質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
#52
○奥田(幹)委員長代理 長田武士君。
#53
○長田委員 ただいま審議が行われております民活法案、すなわち民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案につきましては、二十一世紀に向けて我が国産業、経済の活力ある発展や、どう経済力を強めていくか、そして貿易摩擦を解消していくか、そのためには内需振興はどうあるべきか、こういう点に大きな力点を置かなくてはいけない、そのように私たちは考えるわけであります。
 そこで、きのうもキャンプ・デービッドで第二回目の首脳会談が行われました。これについては、中曽根総理は日本の歴史的な経済転換を図るという強い強い決意を示されております。そうして、輸出経済じゃなくて内需の拡大振興によって製品の輸入の拡大を図る、こういうような歴史的な経済転換を図るということを何回となく主張いたしておるわけであります。今まで、とかく貿易摩擦の問題が起きますと、アメリカの高金利はどうもいかぬとか、アメリカは輸出的な努力を日本に対してやっていないとかいうことを私たちは言いましたけれども、また政府もそう言っておりましたけれども、どうも日本の貿易に対する考え方が誤っていたんではないかという反省の色も中曽根総理はちょっとあるのじゃないかという感じがするのですが、通産大臣、記者会見の内容について率直な評価をいただきたいと思います。
#54
○渡辺国務大臣 実は、私も記者会見の内容をまだ詳しく読んでいないのです。読んでいないので批評はできませんが、総理としては、日米の友好関係を持続していかなければならぬ、それから日本は保護貿易に陥ってはならない。そのためには、日本は輸出をしなければ繁栄できない国ですから、要するに輸出に見合った輸入をする、そのためには内需拡大というようなこともあわせまして輸出の伸びは多少国内に振り向ける、輸入をふやす、そういう基本的な方針で語られたものと考えます。したがいまして、もう一つは約四%の実質成長を目指しているわけですから、その見通しが狂わないように最大の努力をするということであると存じます。
#55
○長田委員 私は、貿易摩擦は、前川委員会の報告によりますと八百億ドルくらいのインバランスが出るだろうと言われておりますが、そうなりますと、日本の対応といたしましてはもはや言葉だけではどうにもならぬ、あるいは個別的な個々の問題の対応だけではちょっと対応できないのではないかという感じがいたしております。そういう意味で、今後アメリカ政府は相当具体的に、この問題はどうだ、この問題はどうだというふうに必ず個別問題で来るのじゃないかという感じが私はするのですけれども、通産大臣、どうでしょうか。
#56
○渡辺国務大臣 現に来ておりますし、今後も言い出さないという保証はありません。
#57
○長田委員 それでは、法案の中身に入りたいと思います。
 この法案の第一条の「目的」でありますけれども、「この法律は、最近における経済的環境の変化に対処して、経済社会の基盤の充実に資する特定施設の整備を民間事業者の能力を活用して促進するための措置を講ずることにより、国民経済及び地域社会の健全な発展を図り、あわせて国際経済交流等の促進に寄与することを目的とする。」このようにうたわれておるわけであります。ここにありますとおり、民間活力の導入、活用につきましては私どもは大変期待しておるわけでありますが、一方では実際どこまで実が上がるか、そういう心配もいたしておるわけであります。
 今回の民活法案は、通産、郵政、建設、運輸の四省が個別に検討されまして、それぞれ実施の計画を立てておったわけでありますが、そういう経緯がございまして、四つの法案を一本化したという経過がございます。聞くところによりますと、この一本化の調整作業が難航したそうでありますけれども、どうも難航した状況がそのまま法案の姿にあらわれてきておる、そういうふうに私は見ております。
 例えば、本案の対象となります特定施設については六種類挙げておるわけでありますけれども、一番目の工業技術の研究開発及び企業化の基盤施設と二番目の電気通信事業等の技術の開放型研究施設は、通産省、郵政省と所管省庁は違うのでありますけれども、ともに開放型の研究施設でありまして、内容的には一つにまとまるものではないか、このように考えております。また、三番目の情報化基盤施設と四番目の電気通信高度化基盤施設についても同様のことが言えるのではないかと思っております。こうしたことは、今後事業の運営上問題が生じないように、特段の配慮が必要であろうというふうに私は考えております。
 なお、一部に言われておりますように、四省間の権限争いが事業の足を引っ張るようなことがないように厳重に注意をしていただきたい、このように私は考えておるわけでありますが、この点について通産大臣はいかがお考えでしょうか。
#58
○福川政府委員 四省庁の間でいろいろ調整するのに難航したのではないかということでございます。それは確かに省庁間の調整でございますから、何も問題なくすっといったというわけではございませんが、私ども、いろいろ関係省庁の間で話をし、お互いに譲り合って、何が一番合理的かということを探り合った結果があの法案に集約されたわけでございます。そういう意味で、私どもとしては、雨降って地固まると申してはあるいは僭越かとは存じますが、いろいろこの折衝の過程で、関係省庁間の意思疎通を図る環境が醸成されてきたというふうに考えております。
 今御指摘の第一号施設と第二号施設は権限折衝の名残ではないかということでございますが、この点に関しましては、特に第一号施設と第二号施設との間で、どっちがやる、どっちがやらないというような取り合いはございませんでした。第一号施設は、工業技術の研究開発とその企業化、これはベンチャービジネスのインキュベーティングシステムというようなことになりますが、地域の頭脳拠点を形成してそれをうまく企業化していこう、こういうところに産業構造の高度化をねらったわけであります。二号の方は、郵政省の方の御所管ではございますが、電気通信業の研究開発自体をするということで、主として関西地区にあります電気通信基礎技術研究所を念頭に置いた御施策でございまして、特に一号施設と二号施設との間で権限折衝の名残ということはございませんでした。
 また、御指摘の三号施設と四号施設の関係でございますが、これも一応仕切りができておりまして、第三号の方は、情報処理センター等の情報処理の事業の業務を行うことを中心に置き、また第四号の方は、具体的にはCATVの放送センターとか通信処理中継センターといった電気通信業あるいは放送業の業務を行う、こういうことでございます。
 それぞれの省庁の所管に即しまして、また一方、委員も御指摘になられましたように、各省庁の間で権限がごたごたして民間に迷惑がかかってはいかぬ、そういう思想は私どもの中にも強くございまして、今申し上げましたように一つの法律にまとめ上げたということでございます。
 御指摘のように、一本化はされたけれども四省庁で足を引っ張り合って民間事業者が困る、こういうことがあってはならぬというのは、まさに私どももそれを肝に銘じて運用に当たるつもりでおります。
#59
○長田委員 どうかその点、十分注意をしてお願いしたいと思っております。
 ところで、大臣も聞いておられるとは思いますが、我が国の経常収支、貿易収支の黒字体質はもはや危機的状況にある、したがって従来の経済政策や国民生活を歴史的に転換をさせて、国際的に調和のとれた国際協調型の経済構造へ変えていかなければならない、そうしないと我が国の生きる道はない、こういう考え方を持っておりますのが経構研、つまり前川委員会の主な主張でございます。OECDの先ごろの発表によりますと、六十一年度の我が国の経常収支の黒字は、先ほどちょっと私は触れましたけれども、大体八百億ドルぐらいになるだろう、このように言われております。円高にはなったものの、Jカーブ効果と原油の値下がりの影響が大きいせいだと思いますけれども、まさに前川委員会の基本認識どおり、国難的状況と言ってもいいのじゃないかと私は思います。
 そこで、前川委員会の提言は、まず第一に、内需を拡大せよ、そして民間活力の活用については、規制緩和の推進と呼び水的な効果としての財政上のインセンティブが必要である、このように言っておるわけであります。今審議を進めております法律案は、まさにこの線に沿った内容のものであろうと考えます。前川委員会の提言の第二は、産業構造の転換をうたっておりまして、そのために技術開発、社会及び経済の情報化及びシステム化等を促進する必要がある、このようにうたっておるわけであります。本案はその線にも沿っておるというふうに私は考えております。
 そこで、大臣にお尋ねいたしますが、一般に公共的分野への民間の参加、これには収益性が非常に乏しいということと、収益が生じるまでにはリードタイムが非常に長くかかる、そういう隘路が実際ございます。この法案が成立した場合、民間が期待どおりにその活力を発揮して、各プロジェクトが期待どおりにでき上がっていくのかどうか、ここいらが問題だなという感じが私はいたしております。特別償却その他の税制上の優遇、そういう措置とか資金の確保、さらには債務保証などいろいろ措置が講じられておるわけでありますけれども、この事業自体収益性に乏しい点では、こういう点が出てくるであろうという感じがいたしております。こういう点についてはどうお考えでしょうか。
#60
○渡辺国務大臣 これは結論から言えば、的確なことはやってみなければわからないということなんですよ。しかし、今いろいろな要望を聞いたりなんかする限りにおいては、これだけの手だてをやれば、支援をすれば、かなりの進捗率で事が運ぶのではないか。もちろん時間の問題もございますが、まずは法案を成立させていただいて、その法案に書いてあるようなことを実行に移していきたい、そう思っております。
#61
○長田委員 今回の民活法案は、その目的について私は今申し上げましたけれども、二十一世紀を目指して我が国の経済社会基盤を充実させようという点に大きなねらいがあるわけであります。ところが、法案全体を見てまいりますと、気がかりなことがございます。それはどういうことかといいますと、対象事業が、産業の基盤整備と先端技術などの開発や振興策に集中しているということであります。
 確かに、こうした点も重要であろうというふうに私は考えます。考えますけれども、一方においては、高齢化社会を迎えての老人福祉、社会福祉、そのような福利施設の整備などが、欧米諸国に比べて日本は極度におくれております。そのため、私は、こういう民間活力を利用した我が国のそういう施設の対応、建設、開発というものがこういうプロジェクトで行われればもっともっと大きな成果が上がるのではないか、そういうふうに考えますが、その点いかがでしょうか。
#62
○福川政府委員 実は私どもも、こういう構想を考えますときに、昨年の夏あるいは秋、予算要求を出します過程で、今御指摘のような点も検討の俎上にのせてやってみました。確かに、御指摘のような問題、社会的な環境の変化の中で、高齢化あるいはまた自由時間の充実というような意味で幾つかの施設を整備していかなければならないという点は、私どもも御指摘のとおりだと思うわけでございます。
    〔奥田(幹)委員長代理退席、委員長着席〕
 私どももいろいろ研究をいたしてみましたが、例えば高齢者の福祉施設ということをとってみますと、年金福祉事業団の融資制度があって、従来からそのような支援措置が講じられておりまして、六十一年度においても、それについても所要の強化が図られておるように伺っておりますし、また一方余暇施設等につきましても、これも民間企業が会員制等によりましてかなり整備が進んでいる、こういうことで、一応これは民間の事業としてある程度定着しつつあるのではないかということで、今回の予算、税制上の措置あるいはこの法律の措置の対象にはしなかったわけでございます。
 私どもとしては、ここに六つの施設を掲げてありますが、まず一番重要なもの、しかもまだ、従来民間事業として必ずしも定着していないようなもの、そして助成措置が余り講じられていないような分野を取り上げたわけでありますが、やはり二十一世紀の技術革新に備えるような体制、あるいはまた国際化に備える諸情勢または情報化への対応、こういったところへ特にまず重点を置いて、これが、特に草の根民活と私どもは称しておりますが、地域経済の活性化にも役立ちますし、内需の振興にも役立つと同時に、長期構造的にこれが内需依存型の成長に持っていける一つの足がかりにもなるということで、この六つを取り上げたわけでございます。
 もとより御指摘のように、もう少しほかの施設もやらなければいかぬじゃないかという点は私どもとして問題意識は持っておりますが、現在のところは、今申したような状況で対象にいたさなかったわけであります。もとより、これからいろいろな環境変化が出てまいりますれば、こういった仕組みをさらにほかへ拡大するということも将来の問題としてはあろうかと存じますが、当面は今申したような事情で、特に必要なもの、重要なもの、しかも民間としてまだ定着していないものを取り上げたということでこのようなことにいたした点、御理解賜りたいと存じます。
#63
○長田委員 いずれにいたしましても、私は、国がやることと民活でやらなければならないことの立て分けをきちっとやられた方がいいんじゃないかという感じがいたしております。例えば、道路や橋、河川といった生活関連の社会資本の投下というのは、財政が厳しい状況ではありますけれども、これは第一義的に国や自治体がどうしてもやらなくてはならないということですね。
 また一方では、二十一世紀を目指して、高齢化社会に入ってまいりましたが、それに対応する、今申し上げましたとおり、福利施設あるいはスポーツ、レジャー、そういう施設なども、私は、産業基盤の整備や先端技術の開発と同じように重要な課題であろうと考えております。したがいまして、こういうものを民活によって大いに発展させよう、振興させたらどうだろうかというのが、私の先ほど以来の提案であります。
 大臣は常々、民間の余っているお金をいかに有効に使うかということが大切だということをよくおっしゃいますね。私は、そういうのにまさしくこういうものはマッチしておるというふうに考えますが、大臣、どうでしょうか。
#64
○渡辺国務大臣 やはり民間のだぶついている金の使い道について助成措置を講ずるということで、この法案はそれなりに大変意義があると私は思っております。
#65
○長田委員 大臣、ハイテクとかそういう技術面ばかりでなくて、スポーツ施設とかレジャー施設とかそういうものの民活の利用というのはどうでしょうかという提案なんです。大臣、この法案だけの話じゃないのですよ。そういう幅を広げてという意味なんです。
#66
○福川政府委員 私どもも余暇開発、自由時間の充実という点は非常に重要な問題だと存じております。ただ現在、スポーツクラブとかあるいはレジャー施設とかは、私ども見ます限りではかなりの程度民間が会員制等によって充実しつつあるようでございます。東京周辺にも幾つもスポーツクラブができておるわけでございます。そういう意味では、私どもが今まで調べました限りでは、こういった新しい税制とかあるいは金融とかいうような助成策を講じてやるということを考えてみますと、今それなりにある程度民間として定着しているのではないだろうか、これに税制上の恩典等をつけてやる必要があるかという点について、いろいろまた税務当局との間でも議論がございました。したがいまして、一応今のところ、そういう施設が重要だという点は私ども全く異存がございませんが、今は民間でもそれなりに進んでおるということでございますので、今後さらに検討を加えまして、助成策を講じなければならないという状況がございますれば、将来の問題として検討させていただきますが、当面は今申したハイテク関係、国際関係、これが非常に重要な課題だ、かように考えております。
#67
○長田委員 それから、民活にはどうしても土地の用途指定を初め運輸、金融関係などについて規制の緩和、デレギュレーションが必要でございます。臨調の第三部会で、資格制度、検査・検定、事業規制など約一万数千件ある中で取り上げたのはわずか二百二十五件にすぎません。それでもなかなかデレギュレーションは進んでいないというのが現状であります。
 およそ規制には、経済的規制と社会的規制と二つあるように思います。銀行法とかあるいは石油業法とか、いわゆる業法と言われるもので特定の業界を規制するものが経済的規制に属するわけであります。また、市場の原理とは別の基準をつくって環境を保全したり、あるいは安全や衛生あるいは消費者保護などに関して行われている規制が社会的規制と言われておるわけであります。
 たしか一昨年の秋だったと思いますけれども、経済同友会が経済的規制については原則としては撤廃ないし大幅に緩和せよ、また社会的規制については合理化せよという提言を行っております。そして経済的規制については、第一に役割を終えたものは廃止すべきである、これをサンセット原則と呼んでおるようであります。第二といたしましては、撤廃できないものについてはどうやって撤廃していくか、そのタイムスケジュールをつくれと言っておるわけであります。これをタイムテーブル原則と言っておるようであります。第三といたしましては、撤廃も緩和もできないものについてはなぜできないかということを政府の方から明らかにせよと言っており、これをディスクロージャー原則と呼んでおるようであります。そして社会的規制の面についても、見直しなど三つの原則を立てておるわけであります。この経済同友会の提言について、通産大臣はどのようにお考えでしょうか。
#68
○福川政府委員 五十九年七月に経済同友会がそういう御提案をなさったわけでございます。御引用なさいましたように、私どもとしては一つの見解であると思っております。もとよりこういった諸規制というのは、いろいろな形で見直しをしていかなければならない点があると思います。考え方において経済的な規制と社会的な規制とで考え方が違うという点は、私どももそういう違う原理があるかなというふうに考えられますが、しかし一方現実の問題になってくると、これをどのように適用していくかということはなかなか難しい問題であろうと思います。また一方、これが社会的規制なのか経済的規制なのか、なかなか割り切りが難しい点が多々出てくるように思うわけであります。
 例えば今、中小企業関係の分野調整あるいは小売商の調整あるいはまた場合によっては広域事業規制等もございますが、ある部分では経済的規制でもありある部分では社会的な部分でもあろうかということで、個別個別のケースに当たってみますとなかなか、これがどちらで考えるべきかという点は個別に判断してまいらねばならない、かように考えております。したがいまして、もちろん大きな考え方として経済的規制と社会的な規制ということに考え方に差がある、理念に差があるという点は私どももわかりますが、これは個別に一つ一つどういうふうな考え方で立っているべきものであるかという点は、当たってみなければならないように思うわけであります。
 先ほど行革審の点にお触れになられましたが、私どもはそういった考えで幾つかの分野におきまして、金融、運輸等の御指摘ございましたが、さらに都市整備、輸出入関連、職業訓練、保安関係、各種営業等につきまして個別に行革審においても検討いたしまして、それの御答申をいただいたわけであります。
 もとより内需拡大に規制緩和が重要な点は委員も御指摘のとおりでございまして、昨年十月十五日の内需拡大に関する対策における規制緩和、あるいはさらにまたことしの四月八日の総合経済対策におきます規制緩和措置、こういうものを大いに進めておるわけでありますが、こういった規制緩和という点は、おっしゃるように使命の終わったようなものは大いに見直していく、あるいは実情に合わせて絶えず見直していく、これは我々としても大いに努力すべき課題であると考えております。
#69
○長田委員 デレギュレーションの問題は行政改革の問題とも深いかかわり合いがございます。今回この法案がまさにそうでありますが、この法律案は、先ほどもちょっと申し上げましたけれども四省にまたがっておりまして、しかもそれが一体となって初めて成功するわけですね。また、従来のような縦割りの行政では成り立たないプロジェクトであろうと考えます。幸い法案は一本化されて出てまいりましたが、法案成立後における実施の段階になりまして、さっき局長は十分その点は注意しますということでありますけれども、果たして行政がスムーズに作動できるかどうかという点が私は非常に心配なんであります。
 そこで通産大臣、この調整機関としてきちっとした機関が必要じゃないかなという感じが私はいたしております。そのためにも、副総理格の大臣を長といたしました総合調整官庁が必要じゃないかということ、あるいは取りまとめをする窓口といたしまして連絡協議会のようなものが必要ではないか、このように私は考えておりますが、この点について通産大臣はどういうお考えでしょうか。
#70
○渡辺国務大臣 連絡調整の場を設けるように四省間で既になっておるわけですから、法律その他で書かなくても一応四省間で必要に応じて会議を持ってやっていけばそれで十分できるのじゃないか。またいろいろ権限を与えたり調整機関をはっきり書き出したりすると余分な複雑な問題もあるので、話し合いで自由に調整をお互いに謙虚にやっていくということでスタートしてみてはいかがなものかということで、特別に設けなかったわけであります。
#71
○長田委員 どうかひとつ通産大臣、しっかり調整役に立っていただきたいと思っております。
 この民活法案によって行われる事業について、何点か確認をしておきたいと考えております。
 まず、事業は民間企業と地方自治体の共同出資による第三セクター方式で行うようでありますが、民活で行うメリットを失わせないためには、フィフティー・フィフティーでなくて、民間の活力を有効に利用するためにはもっと七、三であるとか八、二であるとか、そういうふうな形をとったらどうかと思いますが、どうでしょうか。
#72
○福川政府委員 御指摘のように、民間活力と言いながらも行政の関与が強いということになったのでは、本来の効果を発揮しないのではないかという点でございます。私どもも御趣旨はそのとおりだと思っております。またもう一つ、これは地方の民間活力をということでございますから、中央主導というよりもむしろ地元の発意を最大限尊重していく、こういうことで考えてまいりたいと思うわけであります。
 具体的な整備事業に関しましては、いわゆる第三セクターが事業主体となることが多いと思うわけであります。もとより公共性のあるものでありますから、ある程度この公共性に配慮をしながら、一方民間の活力が効率的に発揮できるような態勢をとる、こういうことでございますので、全体として見れば、おっしゃるような形で、資金の負担等については可能なものは民間にできる限り負担をしてもらう。運営について公共性が保ち得る、そこのぎりぎりのところで考えてまいりたいと思いますが、基本的な民間の弾力性あるいは機動性を損なうことがあってはならぬという点については、私どもとしても十分考慮して対応してまいりたいと考えております。
#73
○長田委員 先ほど指摘しましたとおり、事業の対象となる特定施設の定義につきましても六種類に限定をいたしております。そういう点、私はどうも法律の縛りが強過ぎるんじゃないかなという感じがいたしております。事業プランは、あくまでも二十一世紀をにらんだ計画性と地方の特性に合ったものでなくては成功しないと私は思うのですね。そのためにも、余り硬直した定義づけは果たしてどうかなという感じがいたしております。そういう意味で、弾力的に考えられたらどうかというふうに私は考えております。この点についてはどうでしょうか。
#74
○福川政府委員 第一点でございますが、地方の特性を生かしたものでなければならないという点は御趣旨のとおりでございまして、地域経済の活性化という場合に、それぞれ地域の経済的あるいは社会的な諸事情にマッチして、その特性が十分発揮できる形でこのプロジェクトあるいはプロジェクトをめぐる全体計画というものができてくることを私どもとしても期待しているわけで、その点は当然留意すべき点であると思います。
 また、定義が六種類ということで限定的であるではないかというお話でございますが、これは、このような税制上その他の恩典を付与する、またその反面で公共性を担保するということで考えて、予算上の措置の関連で今当面必要なものが六つ、こういうことで、予算、税制等の関係でもそのような結論が出たわけであります。もとより経済社会はいろいろ動いていくわけでありますから、今後社会の環境変化等がございますれば、あるいはまた今後の事態の推移を見て、私どもとしても、これは将来の問題として、また国会の御意向をお諮りいたしました上で、将来のあり方をさらに検討、改善していくことは絶えず意識に置かなければならない点だと思っております。
#75
○長田委員 事業運営のあり方につきましても、先ほどちょっと触れましたけれども、事業としての収益性と公共性が絶えず問われるという難しさが出てくると思いますね。まず事業として成り立つことがどうしても前提になります。そこで、今後基本指針の策定が行われると思いますが、例えば、サービスや情報の提供に伴う料金についてはどのように検討されているのでしょうか。
#76
○福川政府委員 御指摘のように、民間の活力と公共性との調和を図って運用をしていくわけでございます。そういう点で申しますれば、税制上等の恩典を受けた施設についての事業の運営ということでございますから、そのサービスの提供という点についてもいろいろな面から配慮がなされるべきことであると思っております。この基本指針の第三条第二項の第四号に「特定施設の運営に関する事項」ということが書かれておるわけでありますが、確かに利用料が余り高ければ利用しにくくなる、また低ければ今度は収益が上がらないということになってまいりますし、また第三セクターも関与しておりますことから、高過ぎれば利用されないことになりますので、そう高いものにはなりにくい状況にあるとは私どもも思いますけれども、この施設の運営に関する事項という項目を設けております基本指針の中において、料金の適正化という点については織り込みたいと存じます。また、そこに今後の運営の点についていろいろ問題が生ずれば、個別の問題として対応してまいりたいと考えております。
#77
○長田委員 次に、債務保証についてお尋ねをいたします。
 こうした事業を促進するために必要な資金調達を後押しをするために、産業基盤信用基金による債務保証という支援措置が講ぜられるわけであります。そこで、産業基盤信用基金の債務保証の範囲、保証料、また期間、元本、利息等についてはどこまで検討がされておるのでしょうか。
#78
○福川政府委員 先生御高承のとおり、これは産業構造改善臨時措置法におきます信用基金を改組する形で今度つくるわけでございますが、この骨用基金の額は、六十一年三月末現在で百四十九億六千万円ございます。従来の方向を私ども今後踏襲したいと思っておりますが、保証の限度はその十倍ということになるわけでございまして、したがって、約千五百億円ほどの保証が可能になると考えております。産業構造改善臨時措置法は、設備の廃棄をした場合のかわり担保の供与ということで保証いたしておりますが、産業構造改善臨時措置法の方は、設備の廃棄も当初予定した点でかなり進んでおります。現在既に七割程度進捗いたしております。したがいまして、今後こういった保証に来るものは産業構造改善の方では余り多くはないと思いますので、今申しましたような保証は大体新しい業務ということで活用し得るのではないかと考えております。
 保証料率は現在〇・一%ということになっておりますが、既にかなり低く抑えられております。設定するに当たりましては、民間事業者の資金コストの低減ということから極力低くしたい、従来同様の対応で考えてまいりたいと思っておるわけであります。また、保証の限度額は、今全体としては基金の額の十倍でございまして、一社当たりの保証の限度額は信用基金の規模の原則二分の一以内ということになっておりますが、現在の状況では、大体この程度であれば十分であると私ども考えております。
 そのほか、現在求償保証の制度等がございますけれども、私どもとしても、この基盤整備の信用状況を考えながら、事業の実施に支障のないような形でこの運用を図りたいと考えております。
#79
○長田委員 次に、本法案の一番大事なところである内需拡大についての効果はどの程度と試算をされておるのか。まず全体の事業規模、それから各省庁の事業規模、それから、対象プロジェクトの採算性を全体でどのように試算されていらっしゃるのか。
#80
○福川政府委員 事業規模でございますが、全体として見ますと、現在各省のプロジェクトで挙がっておりますものを足してみますると、直接の事業費で一兆四千億円、それに関連の公共投資あるいは民間投資を含めますと、八ないし九兆円になろうかと考えられるわけであります。一兆四千億の内訳でございますが、これは実は同じプロジェクトを両方の側面から見ている面がございます。特に施設整備の関係の省庁と、それからいわゆる面の開発、特定都市開発地区あるいは特定港湾開発地区といったようなところで整備をいたしますものには若干重複がございます。あえてこの重複を前提にいたしまして申すと、私ども通産省が約一兆円、運輸省関係が四千億円、郵政省関係が九百億円、建設省関係が二千六百億円、こういうプロジェクトが今挙がってきておりますが、この中には今申しましたように若干重複がございますので、重複を省いて見ますと、直接事業費で約一兆四千億円ということになろうかと考えております。
#81
○長田委員 一兆四千億円ですね。関連公共投資、民間投資を含めて約八兆円から九兆円ということです。しかし、これは十年間でならしますと、単年度では大体一兆円前後ということになります。そうなりますと、我が国の緊急的な課題といたしまして内需拡大策、これが大きな大きな課題であります。四月八日に発表されました総合経済対策でも、民間活力の導入ということが大きなったい文句であります。そうなりますと、私は年間一兆円程度の内需拡大、振興ということではちょっと歯がゆいなという感じがするのですが、通産大臣、民間活力導入のうたい文句はすごいのですけれども、実際問題、八兆円か九兆円、年に直すと一兆円前後、こういうことではちょっと心細いのじゃないでしょうか。
#82
○渡辺国務大臣 それは、民間活力といってもこれだけじゃありません。住宅もあればビルの建築もあればいろいろあるわけです。ただ、これは政府が助成をして別にやろうということでありまして、多々ますます弁ずといいましても、おのずからやる対象物件に限界がございます。先ほど言ったレジャーセンターのようなものは、政府が助成しなくとも採算ベースに乗るものはどんどん民間でつくっておりますので、そういうようなものなどは規制の緩和ということでさらにつくりやすくしてやるということをすれば、まあまあできないようなことを書いてみても仕方がないから、いいところじゃないでしょうか。
#83
○長田委員 それでは最後にお尋ねをいたします。
 このような民間の活力を導入いたしまして開発を進める、確かに内需拡大、振興のためには大きな大きな力になると私は思います。しかし一方では、こうした事業を進める場合、かつて私たちはいろいろ経験しましたけれども、地方の乱開発であるとか緑を失うとかあるいは公害問題が発生したとか、そういうような問題が常に背中合わせで出てまいります。こういう問題について十分配慮しませんとまた同じ轍を踏むようなことになるのではないか、そういうことも一面では心配であります。こういうことも十分含めた上で内需の拡大、振興をやっていただきたい、このように考えております。通産大臣の御意見をひとつお聞かせ願えればと思います。
#84
○渡辺国務大臣 環境の保全ということは非常に大事なことでありますから、法文の中にも第三条の「基本方針」のところで、二項の五番目に「環境の保全その他特定施設の整備に際し配慮すべき重要事項」こう書いて特掲してあるわけですから、十分に配慮させてまいりたい、そう思います。
#85
○長田委員 以上で終わります。
#86
○野田委員長 宮田早苗君。
#87
○宮田委員 この法案によります民活推進のための税制、金融上の措置内容と効果、さらに事業の進捗状況を見た上で追加措置をとることがあり得るかどうか。また、十一条の資金の確保等との関係はどういうふうになっておるか。また、財政負担を軽減して公共的施設の整備を図ろうとするこの法案の基本的精神との関係で、その限界をどの程度お考えになっておるか一応明らかにしてほしい、こう思います。
#88
○福川政府委員 まず、この法案についてでございますが、税制上、金融上の助成措置でございます。まず建物、附属設備につきましては初年度一三%の特別償却でございますけれども、これは通常こういった建築物の法定耐用年数が五十年あるいは六十年ということで大変長いわけでございまして、初年度の償却は二%程度しかございません意味では、この一三%の特別償却というのは民間企業にとってはかなりのインセンティブになるというふうに私どもは考えております。また地方税につきましては、例えば不動産取得税は二分の一あるいは固定資産税は五年間二分の一というような措置が講ぜられておりますが、利益が上がらない立ち上がり期間にもこういった地方税は課されるわけでございますから、これを減免するということは、私どもは相当投資意欲を喚起するというふうに考えております。
 また、これは法律的には直接出てまいりませんが、財政投融資計画の一環といたしまして開銀、北東公庫の出資等がございますが、いわゆる第三セクターにも政府系金融機関からこういった資金が出るということについては、私ども、これまたプロジェクトの立ち上がりの一つの助成になるのではないか、かように考えておるわけであります。また、産業基盤信用基金によります債務保証、これも低利、長期の資金供給に役立つと思います。また開発銀行、北海道東北開発公庫からの低利融資ということも、私どもは相当のメリットがあるというふうに考えております。
 しからば、今後進捗していった後に事業の進捗が余りいかない場合には何か追加措置をとるかということでございますが、私どもとしては、今回この民間活力を発揮する環境整備ということで財政当局とも精いっぱいいろいろ話をしたわけでございます。今回の施策を効果的に運用することによりましてぜひこの初期の目的を達したいというのが私どもの気持ちでございます。また、いろいろ呼び水的な支援措置を講じているわけでございますから、これはもちろん呼び水ということになればそれなりの財政負担がございます。また財政の厳しい状況でこれはなかなか難しい問題がございますけれども、私どもとしてはこのような措置を講ずることによりまして、何とか民間の創意工夫あるいは地方公共団体あるいは我々の支援ということで、こういったプロジェクトが初期の目的を達し、内需拡大に寄与するように運用に努力してまいりたいと考えます。
#89
○宮田委員 税制上の優遇措置は、租税特例法ですか、これでは自治体の参加が条件になっておるわけでございます。事実上第三セクターが実施主体にならないと受けられない、こう考えられますが、この意味で、すべての特定施設は事実上第三セクター方式で進められる、こう理解してよろしいかどうかということです。
#90
○福川政府委員 税制の考え方としては、そのプロジェクトの中核部分について第三セクターが関与しているということが条件でございまして、したがいまして、プロジェクトも幾つかいろいろな施設が集合してできるわけでございますが、そのすべてが第三セクターでなければならぬというわけではございませんで、その中核的な部分に第三セクターが関与していればそのプロジェクト全体について恩恵を受けられる、こういうことで、それによりましていわゆる事業の公共性を担保する、しかもまだ民間の活力を呼び込んでくる、こういうことにいたしたいと考えております。
#91
○宮田委員 本法案のスキームは、どうも初めに具体的な特定施設の整備計画があって、そこに民間資金を導入させるため考えられた、こう見る向きがあるわけでございますが、この点についてはどうです。
#92
○福川政府委員 私どもも、いろいろこういうプロジェクト、構想をつくっていきますときに、もとより社会環境の変化がどうなっていくか、そのためにどういう条件設定をしていかなければならないかという考え方と、それからおっしゃるように、ではそれが具体化し得る可能性があるか、簡単に申せばフィージブルであるかないかという両面からの検討をいたしているわけでございます。したがいまして、私どもも長期的な観点に立ちますれば、いわゆる技術革新に備える研究機能を地方経済に埋め込んでいく、あるいは国際交流、地方の国際化ということにも役立っていく、あるいは情報化も進めていく、こういうようなことをいろいろ考え、それについてプロジェクトがどのように地方で行われているがということはいろいろ調査をいたしました。したがいまして、言ってみれば私ども、その将来の政策的な重要性、公共性ということと、プロジェクトがあるかないかという具体性ということの両方からアプローチをいたした次第でございます。
#93
○宮田委員 本法案は民活を利用した国及び自治体の官活ということじゃないか、こういう批判にこの法運用上どう配慮していかれるのか。具体的に言いますと、基本指針の策定とか整備計画の認定に当たりまして、例えば第三セクターの組織、役員の構成、運営面等にどう反映させていくか、ひとつはっきりしていただきたいということ。またこの際、民間の創意工夫が最大限発揮されるように、特に役員は極力民間人で占められるように指導すべきであると思いますが、この点についてのお考えを聞かしていただきたいと思います。
#94
○福川政府委員 今、これは民活と称する官活ではないか、こういう御指摘でございました。私どもも、決してそんな官活ということになってはならぬと思います。ただ、助成をする、相当税制上その他の厚い恩典を加えるということになりますれば、やはり公共性との関連ということを担保しなければならないということで、それで基本指針をつくり、それに沿ったものを認定をする、認定をいたしましたものが助成を受けられる、こういう体系にいたしたわけであります。もとより認定で恩典が受けられるわけでありまして、したがいまして、ここで特に恩典を受けるための認定ということでございまして、その事業者に対して役所が、例えば許可制とか認可制とか、そういうような形で介入をするものではないわけでございます。もとより、今回この施設の整備を、民間の資金力もさることながら民間の経営能力をうまく生かしていく、ここに私どもとしても重点を置いてまいりたいというわけでありまして、民活に名をかりた官活ということではない運用をすべきである点は御指摘のとおりで、私どももその点は十分留意しなければならないように思っております。
 また、基本指針の策定あるいは整備計画の認定に当たって、どのように民間の活力というようなことで配慮していくかということでございます。私どもとしても、基本指針の策定に当たっては、例えば施設の機能、運営の望ましいあり方の民間事業者への周知あるいは民間事業者の経営能力の発揮のための配慮事項あるいは研究開発基盤施設、国際見本市場施設については立地条件及び適正配置の視点といったようなものを考えていくわけでありますが、私どもも、この民間の活力が発揮しやすいということをその際にも十分考えなければならないというふうに思います。
 また、役員の点についてのお尋ねでございますが、私どもとしても、こういったプロジェクトを推進するのに十分な経営能力のある、また経験のある方にやっていただくということが望ましいと考えております。
#95
○宮田委員 この法案によります特定施設には産業関連施設が多いわけです。これらの施設は民間が自主的に整備すべきものでございますが、これらの施設に税制、金融面で優遇措置を講ずることに対しまして疑問を持つ人もあるわけでございまして、さらに、それでなくとも強い我が国の産業体質の強化につながりかねぬ、将来これが貿易摩擦をより激化させることになりかねぬじゃないかという懸念をする向きもございますが、これらについてはどのようなお考えを持っておいでになるかお聞きいたします。
#96
○福川政府委員 御指摘のように、これが果たして産業体質の一層の強化になって貿易摩擦を激化することにならぬか、こういうお尋ねでございます。
 私どもといたしましては、この特定施設と申しますのは特に特定の企業というわけではなくて、例えば共同研究あるいは一般的に広く利用される公共的な施設、こういうことでござい良して、したがって、これの施設を完全に民間企業だけでやれということになるとなかなか難しいわけでありまして、そういった公共性を担保するということを含めて、私どもとしても、地方公共団体もある程度参画しながら、しかも一方国も呼び水的な支援措置が必要ではないか、こういうことでこのような体系を考えたわけであります。
 諸外国においてもいろいろの批判がないかということでございますが、今申しましたように、特に特定の産業を取り上げて競争力を強化しようということではなくて、いわゆる研究分野の開発ということでございまして、この点については特に諸外国から文句を言われることはないように思っております。また、見本市場施設等は、これはむしろ国際交流を促進をしよう、こういうことでございます。これはむしろ、日本へ輸入拡大をするのにこういった施設がないと困るということを非常に強く言われている分野でございまして、諸外国からもこの整備が強く求められているものであります。さらに、情報化あるいは港湾関連の施設というのも、特にそのように諸外国から指摘、非難を受けるようなものではないと思っております。
 いずれにいたしましても、これは内需の拡大、少なくとも内需依存型の構造になっていくということでございまして、私どもとしては、特にこれが貿易摩擦を激化するあるいは諸外国から批判を招くということにはならないものと確信をいたしております。
#97
○宮田委員 本法案と既存の地域活性化策との関連、特にテクノポリス計画との関連性をどうお考えになっておるか、お聞かせ願いたいと思います。
#98
○黒田(明)政府委員 我が国には相当数の地域活性化に関する法律ないし制度があるわけでございますが、今後の我が国の社会経済構造、とりわけ産業構造の変化、発展を考えてみますと、研究重視型あるいは技術重視型の産業構造に変わっていくものというふうに考えられるわけでございまして、ここでリサーチコアに代表されますような技術ないし頭脳拠点を地方に整備するということは、既存の地域活性化の各種の制度に一層の活力を導入することになるものと考えております。そういう意味では、補完的なよい効果を及ぼすものと考えております。
 テクノポリスとの関係におきましては、宮田委員既に御承知のとおり、それぞれのテクノポリス地域には母都市というものを想定いたしておりまして、この母都市が技術とか情報等に関する各種の機能、サービスをテクノポリス地域に提供することによって、テクノポリス地域全体が技術開発あるいは技術活用型の企業によって新しい高度の技術工業集積都市を実現しようというように考えているわけでございますけれども、現在のところ、テクノポリスをさらに発展させるためにはこの母都市になお一層の研究開発機能などの強化が求められておりまして、こういったリサーチコアが母都市に整備されますならば、これはテクノポリス地域全体の発展に相当によい効果を及ぼすものと考えております。
#99
○宮田委員 この法案を十年間の時限立法とした理由、また失効法としなかった理由はなぜかということ、また、本法案の特定施設を建設するため土地を取得して便宜を図ってもらった者が、本法が失効後に土地とか建物を売却して相当な利益を上げることもあり得るのじゃないかと思いますが、その点についてはどのように対処されていくお考えか、お聞かせ願いたいと思います。
#100
○福川政府委員 まず第一点の十年の限時法としたということでございますが、これは当面内需振興を図っていくという観点では、一定期間内に整備される施設に限って助成をするという、いわゆる施設整備の加速化をねらうということが第一点でございます。また、大体十年程度の期間で恐らく多くのプロジェクトは事業として自立的な運営に至るものと予想されるということでございます。また、先ほどからもいろいろお話がございましたようにかなりの数の構想が既に準備されておるわけでございまして、今後十年程度で現在構想されておりますようなプロジェクトは大体整備が進むであろう、このように考えた次第でございます。
 また、これを失効法とせず廃止法としたということでございますが、今申し上げましたような考えで十年という期限は設定いたしましたが、十年以内にこの法律を廃止する法律を制定する際に改めて特定施設の整備をめぐる諸般の情勢を検討する、また基金の債権債務関係を整備するというようなことから、失効法とせずに廃止法によってこの辺の手当てをしようということでございます。いずれにいたしましても、十年という期間内にこの施設の整備を図りたいということを念願いたしまして、このような仕組みにいたした次第であります。
 第二点の、特定施設を建設して土地を取得した者がさらにこれを売却して利益を上げることがないかというお尋ねでございますが、これは先ほども申し上げましたように、多くのプロジェクトは、その中核的な部分に地方公共団体が参画する第三セクターが中心になって運営されるわけでございます。したがいまして、この法律失効後も、事業主体の内部において地方公共団体の意見が十分反映される仕組みができていると思います。またこの対象施設は、先ほどのリサーチコア、情報化施設あるいは国際交流のための諸施設を考えてみましても、それぞれ特殊な構造を持っているものであります。また設備も特殊なものでありますし、立地条件もそういった地方の関連施設との状況でできるわけでありまして、そういった施設の性格からいって転売によって多大の利益を上げるということには恐らくならない、むしろ今申し上げましたような二つで転売というようなことはまずないと考えております。
#101
○宮田委員 次に、土地の問題についてお聞きいたします。
 特定施設周辺の土地高騰対策については今からきちっと手を打っておかないといけないと思いますが、この点についての対策をお考えになっておるかどうかお聞きいたします。
#102
○福川政府委員 周辺の地価の高騰ということでございますが、必要がありますれば建設省の方からまた御答弁があろうかと存じますけれども、この特定施設の整備はかなりの用地を必要とすることはもちろんでございます。それで、現在構想中のプロジェクトについて土地の手当て状況をいろいろ聞きますと、施設の公共的な性格及び事業主体の多くは地方公共団体が出資する第三セクターである、こういうことから見て、用地のかなりの部分は県、市の公有地を有効活用するという御計画が多いようでございます。また、今後用地の手当てを行うに当たりましても、区画整理事業等の基盤整備事業の一環として用地を確保していくということでございますので、御指摘のように、さあこれからやるといって地価が高騰するということになってはならないわけでありまして、そういうことのないような準備を既に地方において行われつつあるというふうに理解しております。
#103
○宮田委員 周辺の環境対策、それから農地転用等農業政策との調整、調和をどう図っていくのか、これもちょっとお聞かせ願いたいと思います。
#104
○福川政府委員 環境対策でございますが、これも、環境の保全という点については基本指針にも織り込まれるわけでございまして、十分留意すべき点であるというふうに思うわけでございます。今回の特定施設の整備事業が特に都市や港湾の基盤整備事業とあわせて行われるような場合には、かなり大きな規模のものも出てまいります。そうなりますと、地域の自然的、社会的環境にも影響を及ぼすということがあり得るわけでございます。そういうことで、今申し上げましたように、基本指針は環境の保全への配慮に関する事項を示すということにいたしておるわけでございます。具体的な特定施設の整備計画の認定に際しましても、この基本指針の点に即しまして十分配慮して、周辺環境との調和を図っていかねばならないというふうに考えております。
 また、特定施設の整備事業は、プロジェクトの準備段階からかなり主体的に参画する場合が多いわけでございます。この場合、事実上知事の部局内において、農地転用等の土地利用の規制の手続との調整が事前の調整の過程で行われていくというふうに考えております。農地転用を要するプロジェクトは、土地区画整理事業者の基盤整備事業が先行する場合が少なくございませんで、このような場合にはその基盤整備事業の計画の段階で調整が行われていくということでございまして、今の農地転用との関係においても、それぞれ地方公共団体の内部において事前に十分の調整、準備が行われていくというふうに考えております。
#105
○宮田委員 もう一つは、市街化調整区域の線引きの見直しなど、財政負担がかからなくて民間が魅力を感じる方法をとるべきではないかと思いますが、自然環境に留意しつつ、本問題については今後どう対処していかれるか、その辺を明らかにしていただきたいと思います。
#106
○佐藤(和)政府委員 御指摘のとおり、本法案で実施いたされます各種のプロジェクトについては、規制緩和の措置が当然伴っておるべきものと考えております。具体的には、やや一般的でございますが、去る四月八日に決定されました総合経済対策で、市街地の再開発の関係では、用途地域の見直しなり容積率の割り増しの基準の見直しを政府部内で詰めるということに相なっておりますし、特に、今回の特定施設が多く立地しますような新市街地におきましては、先生御指摘のような線引きの見直しを現在も進めております。これを鋭意進める。それから、開発許可基準の見直し、宅地開発の指導要綱の行き過ぎの是正等の規制緩和措置を十分やるということで政府部内の合意もできております。
 なお、当然のことでございますが、こういう規制緩和だけではございませんで、都市の整備の面では、御指摘のような都市環境、特に緑の保全というのは非常に重要なことでございます。このためには、どうしても緑を守っていかなければならないような地区については市街化調整区域として残し、かつ、そういう地区について都市計画上、公園、緑地、さらには風致地区のような諸制度を活用して環境保全に十分配慮してまいりたいと考えております。
#107
○宮田委員 最後でございますが、大臣にちょっと決意のほどをお伺いをいたします。
 一つは、特定施設の工事発注については、極力地域中小建設業者に優先発注すべきであると思います。そのためには強力な指導が必要と思いますので、この点について大臣の決意をお伺いしたいということと、もう一つは、この法案の主務大臣が四人おいでになるわけでございまして、民間事業者が嫌気を感じるような手続はもう絶対とっていただきたくないということです。そのために手続の簡素化、簡略化は極力やっていただきたいと思いまして、いやしくも各省間の権限争いというものが絶対ないようにしていただきたいと思います。特に、施行いたしました場合、四省庁が協調してひとつやっていただいて、円滑な事業推進に支障のないようにしていただきたい。そのための大臣の決意をひとつ表明をしていただきたい、こう思います。
#108
○渡辺国務大臣 連絡を密にして、いやしくも権限争いのために申請の事務その他が停滞をするというようなことのないように、十分注意をしてまいります。
 それから施行の問題でありますが、これは施設によってまたいろいろ専門的技術を要するようなものもございましょうから、地元業者にだけ請け負わせるということもなかなかできないでしょう。それはその施行主体がみずから決めることでございます。しかしながら、大手と地元業者とがジョイントを組むなり何なりしてできるだけ入札の参加機会を与え、実質上仕事が回ってくるようによくお願いはしておきたいと思います。
#109
○宮田委員 終わります。
#110
○野田委員長 野間友一君。
#111
○野間委員 いわゆる二条の一号施設に関連しまして質問をしたいと思います。
 その前提としての、いわゆるテクノポリス法についてであります。一九八三年にこれが制定されたわけでありますが、この法律の趣旨が、いわゆる高度技術集積都市をつくる、高度技術工業を地方に分散させるということで、大々的にこれが喧伝された。地方でも相当これについての期待が大きかった。まさにバラ色の夢を皆持ったわけであります。
 そこで、今十八地域が指定されておりますが、進捗状況を見ておりますと、工場立地等において地元の期待とかあるいは当初の計画、こういうものに反した結果に終わっている地域が出ておると思いますが、この点については通産省はどういうふうにお考えになるのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
#112
○黒田(明)政府委員 テクノポリス地域の承認は、野間委員御指摘のとおり、今日まで十八地域について行われております。それぞれの地域につきましては、承認の時期でございますとか、その後のいろいろな地元及び日本経済全体のファクターから若干の進度の差がございますけれども、全体として申し上げますと、テクノポリス構想は着実に進捗しつつあるというふうに考えております。
#113
○野間委員 私はここにある全国紙をコピーして持ってきましたが、これは十四地域の開発計画の承認が内定した、そういう段階のときのものでございます。かなり足であちこち調査に行っておりまして、その結果が報道されておりますが、「実利とる企業踊らず 権威が薄れ地元は落胆 むしろ自前の誘致成功」こういう見出しで大きく報道されております。「大盤振る舞いテクノポリス指定」にもかかわらずということがずっと報道されておりまして、私も興味を持って拝見したわけであります。
 具体的に私も幾つか見て回ったのですけれども、指定の有無にかかわらずこの種企業、特にIC工場を中心とした企業、こういうものが来ておるところの立地条件を見ますと、やはり一つは土地が安いところですね。それから高速道路あるいは新幹線や空港、いわゆる高速交通網があるということ、それから質のいい、安い賃金で働く労働力があるということと地方自治体の積極的な助成策、こういうようなことが条件でありまして、こういう条件を満たせば、地域指定の有無にかかわらずそれぞれの地域で立地がされておるというふうに私は思っておりますが、その点についての御認識はいかがですか。
#114
○黒田(明)政府委員 野間委員が今御指摘になられた条件、例えば高速道路とかあるいは空港などの観点から非常に交通が利便であることといったような点については、まさにそういうものであることを実は私どものテクノポリス整備のための基本指針の中に入れているところでございます。労働力等についても、もちろんこういったものは企業が進出する際に当然に必要とされる条件でございまして、こういったものについても、そういう条件が存在すべきことは当然だと思いますが、テクノポリスの構想はそういったものにとどまらず、技術開発、高度技術を中心にした工業集積都市をつくろうというところにございまして、そのために、私どもといたしましては、ほかに大学が近郊に存在すること、そういった大学を前提とした産官学の共同研究が行われるようにすること、そのためにまた必要な研究開発施設をつくること、こういったことを求めておりまして、そういう全体としての研究開発を軸としました町づくりあるいは工業開発、こういったものを考えておりますので、委員御指摘の点ももちろんございますけれども、それ以外にそういう研究開発を重視して、そのための施策を講じているというところが特に重要な点かと考えております。
#115
○野間委員 そういうこともあるかもしれませんけれども、つまりバラ色の夢を描かせて、もうどこもかしこも指定しようということでうんと名乗りを上げましたよね。これは今十八地域の指定。ところがこの中で、冒頭にあなたは、多少のばらつきがあってもうまくいっておるというようなことを言われたわけでありますけれども、調べてみますと、決してそうではない。例えば石川県のような場合には、国主導の構想はもう役に立たないとして、先端産業立地促進条例を制定して、進出企業に限度額十億円の補助金をつけて、そして助成策を講じて企業の誘致をやっておるとか、あるいは地域指定は受けておりませんところで宮城県の仙台地域、これは泉市が中心だと思います、今度の対象になると思いますが、二十一世紀プラザ構想地域もまさにそうなんです。これは地域指定を受けていないところです。
 反対に、いろいろと調べてみますと、例えば北海道の函館でありますが、これはテクノ地域に指定はされております。そして企業誘致にうんと取り組んだ、ところが、実際には新規の工場立地はほとんどない、こういう状況でありますし、また同じ北海道でも指定されていない千歳あるいは札幌周辺、この方が工場立地がうんと進んでおるというのもこれまた事実であります。
 それから、指定されております岡山の吉備高原ですが、これは私も現地を見てまいりましたけれども、ここは工場団地の造成が今進んでおりまして三十六ヘクタール、ところが、県そのものに聞きましても、企業立地はまだ決まっていない、こういう状態であります。
 私が問題にしたいのは、時代の節目節目に政府がいろいろと国主導で施策をつくり、そしてこれを地方に押しつけると申しますか、進めていかれるわけでありますが、こういういわば下手なサッカーと申しますか、一つの球がありますとそこへわあっとみんな集中するというような弊害が相当出てきておる。沿革的に見ましても、例えば新産業都市やあるいは工業整備特別地域、いわゆる臨海地域に工業団地をうんとつくる、これは通産省のいろいろな報告書を見ましても、既に破綻して未利用地が二万四千ヘクタールにも上る、これをどう処理するのかというので四苦八苦というのも物の本にも出ております。
 今度はハイテクだ。これは内陸が中心だと言って基盤整備がずっと進められてきたわけでありますけれども、この経過をずっと見ておりますと、企業の妙味があるところ、先ほど幾つかの条件を挙げましたけれども、こういうところには後追いでうんと支援をするけれども、実際に必要なところについてはずっと放置されておるというのが通産省のとってきた産業政策の実態ではなかろうかというふうに私は思うのです。
 例えば私の地元の和歌山ですけれども、半島振興法ができるぐらいに非常に過疎が進んでおります。ここでは、どうしたら産業の振興が成り立つかということで相当考えておるわけであります。例えばテクノの地域の指定にも初めは名のりを上げたのですね。ところが条件に合わないということで、今これをペンディングにした状況がずっと続いております。それでは一体どうするのか。逆に振興どころか、例えば国鉄の紀勢線が駅舎から駅員をどこかへやってしまう、無人駅にする、あるいは貨物の取り扱いをやめてしまう。高速道路はどうかといいますと、これもなかなかつかない。そういう状態でずっと放置されているというのが現状なんですね。一昔前は和歌山は住金が中心で、あるいは石油等臨海工業地帯、これが鉄冷え等で大変な状態ですね。いっときは中小企業性製品と大企業性製品の割合が六、三であったのですが、今は逆に大企業性製品が六割で、それから中小企業性製品が三割、それに加えて鉄冷え、大変な状態ですね。
 必要なことは、産業構造について言いますと、本当にその土地、その土地の特性に根差した、最も地元の産業を生かせるような、そういうつり合いのとれた産業の発展というものをやる必要があるのじゃないか。ですから、もう至れり尽くせりのことを一方ではする、ところが片方ではずっと放置され、そのままですね。しかも逆に、今申し上げたような高速道路についても、あるいは鉄道のさらに後退という点から見ましても、これはさらに後退を続ける。こういう格差がうんとふえてくるということは、私は、放置することはできない問題であろうというふうに思いますけれども、この点についての御認識はいかがですか。
#116
○黒田(明)政府委員 テクノポリス構想自体もそうでございますし、今回の民活法の中の施設もそうでございますが、従来の手法とは異なりまして、いわば、その地域の自主性をもとにしてその町づくりなりあるいは工業開発を進めるという考え方をとっているわけでございます。テクノポリスでは基本指針というものを示しますけれども、それを見てどのように地域づくりをするか、町づくりをするかというのは、地方公共団体が考えて持ってくるわけでございます。
 今、野間委員御指摘の石川県、宮城県等の事例は、そういう動きがあろうかと思いますけれども、地方公共団体がどのような選択をするかというのは、これはその地方公共団体のいわば自治、自主性にゆだねられておりますので、それはそれでよろしいのではないかというふうに考えております。ちなみに、宮城県は近くテクノポリスの承認申請をしたいという動きにあるようでございます。
 それから新産・工特につきましては、これはいわば基礎素材産業型の工業開発を目指しておりましたので、現在のところ産業の様相が変わっておりますので、ここのところ停滞を来しておりますけれども、従来の成果から見ますと、他地域に比べて工業的な発展を遂げた地域でございまして、これまたそういった新産・工特の新しい姿というのが国土庁において検討されまして、引き続きこれを新しい見方を入れて進めていこうというふうになっております。産みっ放しにするということは確かによくないことでございますので、私どもとしては、そういうふうにならないように大いにやっていきたいわけでございます。
 その関連で、和歌山のテクノポリスでございますけれども、これは私どもとしては、テクノポリスの基本指針に示されましたいろいろな条件がございますけれども、そういった条件に照らしていろいろ問題点があるということを指摘申し上げております。例えば、やはりある程度の工業集積が既存のものとしてなければならぬわけですけれども、この点がまだ十分でないとか、あるいは高速道路の点で問題があるとか、そういった各種の問題がございまして指摘をしておるわけでございますが、和歌山県としてはこの指摘の問題点に対して、何とか克服したいということで目下努力をしておられるものというふうに承知しております。
#117
○野間委員 ですから、おくれたところはますますおくれるのですよ。振興法でもつくってと言いましたけれども、これも補助率のかさ上げはないわけですね。実際絵にかいたもちで、どうしたらいいのかさっぱりわからないという状況ですね。ですから、各地域にそういう高度に発達した工業基地をつくるという場合には、やはり地域間の格差をなくしていくという方向から考えるということと、地域の特性に根差したものを重視していく。先ほど、今度の法案にはそういうものが盛り込まれておると言っておりますが、私は決してそう思わないわけです。
 今言われた例えばかながわサイエンス・パーク、これは飛島建設が中心になって進めつつありますし、それから二十一世紀プラザが三菱地所あるいはフジタ工業が中心になって進めております。これはテクノの地域外ですね。それからテクノの地域内で名のりを上げると思われるところは、熊本、大分というようなところが言われておりますけれども、こういうところを調べてみますと、これは本法案がなくてもずっと進んでおるわけですね。先ほど幾つかの条件を申し上げましたが、そういうところはずっと進んでおるわけですよ。ですから、こういうところをなぜさらにそれに追い打ちをかけてといいますか優遇措置を加えるのか、私は大変不可解に思うわけですね。ずっと進んでおるところに後追いをしてこの法案でオーソライズと申しますか、さらに援助措置をするというようなことは、私はさらに地域間の格差が拡大していくというふうに思えてしようがないわけです。
 時間がありませんから、この点についてのお答えをいただきたいのと、さらに続いて言いますと、情報化が進むということの特徴ですが、これは地域分散に一体なるのかならないのかということを十分考えていかなければならぬと思うのです。例えば日本開発銀行の企業研究所の立地動向調査、この資料を読んでおりますと、大企業の研究所の立地については「首都圏一点集中化の傾向にある」と指摘しております。さらに日経調の調査、これも資料がありますが、情報化の進展についてこう言っております。「企業の中枢機能等の地方分散の可能性はもたらすが、それはあくまでも可能性で、現実に地方への分散をもたらすとは言えない」、こういうふうに指摘しております。
 しかも、労働力の問題について言いますと、その地域で良質の労働力を確かに吸収する。ところがそれがヘッドハンターとして役割を果たして、これがまたさらに大都市に持っていかれるというようなことも各所に出ております。これは確かに事実だろうと思いますけれども、問題は、そういう点から考えますと、大都市に集中するのをどうやって地方に分散していくかということですね。情報化の進展そのものがこういう特徴を持っておりますから、大変な問題だと思うのです。ここにやはりメスを入れていかなければならぬというふうにも思いますが、以上二点についてお答えいただきたいと思います。
#118
○黒田(明)政府委員 私ども通産省といたしましては、工業再配置政策というのを掲げておりまして、国土の均衡ある発展を図らなければならない、そのために地方振興こそ重要ということで産業立地政策の基本に据えているわけでございます。テクノポリス政策もそれをいわば充実させるための施策でございまして、それぞれの地域の開発を進めるために、新しい産業構造あるいは新しい社会経済情勢に見合う工業再配置政策のあり方として考え出されているものでございまして、この基本は将来ともぜひとも守っていきたいと考えております。
 それで、そのための各種の施策を講じているところでございますけれども、私どもとしてはやはり政府のお仕着せでない、いわば地方の活力あるいは地方主導のそういった地域づくりを前提にいろいろ協力したいということで考えておりまして、地方のこういった社会経済情勢に見合う発展を図るために、研究開発でございますとか今先生御指摘の情報化などについての重要性の認識を喚起し、そのための具体的な施設を求めているわけでございます。
 情報化の点につきましては、情報化が進展いたしますと、いろいろなものの分離が可能になってまいりまして、研究開発と企業の工業生産あるいは販売と生産、そういったものをいろいろ分離することも可能になりますし、特に都市に集中していなくても、地方において情報を利用することによっていろいろな対応が可能になるという意味で、新しい地方分散の可能性を開くということが広く認識されております。このためには、実は地方におきます情報化機能のより一層の育成が重要でございまして、テクノポリス対策の中でもこの点を言っておるわけでございます。ぜひともこの情報化という新しい時代の変化を地方分散のために役立てていきたい、かように考えております。
#119
○野間委員 先ほど申し上げたように首都圏一点集中化の傾向、これは私は事実だろうと思うのですね。これについてどう考えておるのかということです。これはお答えがなかったと思うのですけれども。
#120
○黒田(明)政府委員 情報の生産と需要という点があろうかと思いますけれども、情報の生産面で見ますと、情報の供給面で見ますと、大変東京に集中いたしております。これはやはり地方、地域がそれぞれ情報の発信源に将来はなっていかなければならないわけでございまして、そのためには地方におきます情報機能、いろいろな設備などもございますけれども、ソフトの強化も必要でございますし、人材の養成も必要でございますし、データベースの整備も必要でございます。やるべきことは非常に多いのでございますけれども、こういったものを目下私どもとしてはいろいろな形で支援しているという状況にございます。
#121
○野間委員 時間が参りましたので、最後に大臣に所見だけ承っておきたいと思います。
 この法案を読んだり、産業立地等についていろいろ調べてみて思うのは、いいところには企業がどんどん出ていく、それは法案があろうとなかろうとずっと進んでおる。それにさらに金をつけていく、措置をとっていく。ところが一方では、おくれたところはどんどんその格差が開いていくというのが実態なんですね、私は和歌山の例を挙げましたけれども。ですから、こういうことのないようにするのが産業政策としての通産省の施策の中心でなければならぬと私は思いますけれども、その点についての所見を承って、質問を終わりたいと思います。
#122
○渡辺国務大臣 地域格差をなくすということは非常に基本的な、重要な仕事でございます。しかしながら、テクノポリスとかいろいろな研究基地とか、そういうことはどうでもいいというわけにはなかなかいかないので、どうしても立地条件のそろったところにしかできないという現実もございます。しかしながら、その他の地域につきましては、通産省だけでやる仕事ではありませんが、政府全体として、工場の分散その他そのおくれた地域を振興するためのいろいろな施策もございますから、そういうようなことで今後とも地域のバランスをとれるように総合的な施策で対処してまいりたいと存じます。
#123
○野間委員 終わります。
#124
○野田委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#125
○野田委員長 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。奥田幹生君。
#126
○奥田(幹)委員 私は、自由民主党・新自由国民連合を代表して、本法律案に対し賛成の討論を行います。
 御承知のとおり、今日、我が国経済社会は、内外経済環境の著しい変化の中で極めて厳しい局面に直面しております。こうした状況のもとで、我が国は、国際経済社会の有力な一員として、世界経済の発展に従来にも増して貢献していくとともに、近年の著しい技術革新、情報化の進展、経済社会の成熟化、高齢化に的確に対応することが国の内外から強く求められております。
 その意味におきまして、本法案に基づく特定施設は、技術革新、国際化の進展等の我が国経済社会の新たな潮流に対応する上で必要な基盤的施設であり、同時に、地域の産業構造の高度化等、地域振興を図る上でも大きな意義を有するものであり、その整備を促進していく必要があります。また、特定施設の整備を促進することによって、その関連投資を含め内需振興に大きな効果をもたらします。
 以上の見地から、私は、本法案に賛成し、政府に対し、本法制定の趣旨に照らし、本法の効果的な施行を求めて、賛成の討論といたします。(拍手)
#127
○野田委員長 城地豊司君。
#128
○城地委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、本法案に反対の討論を行うものであります。
 本法案は、民間事業者の能力を活用して、二十一世紀を目指した経済社会基盤形成のための施設の整備を目的として掲げております。しかし、対象施設を見ると、ほとんど産業振興のための施設であり、港湾整備のための施設であります。確かに、中にはリサーチコアのように、地域の産業技術の向上に資すると思われるようなものも見られますが、ほとんどは中身のない箱づくりにすぎません。しかも、本来産業界がみずからやるべき性格のものと、国または地方自治体の事業としてやるべきものが、不明確な形のまま相乗りしたものとなっております。これはまさに、各省が民活の名のもとに便乗した結果であります。
 本来、こうした事業は地域のニーズが中心になるべきものでありますが、現在各省から出されているプロジェクトのリストの中には、各省の綱引きによる官主導のものが目立ちます。整備事業の遂行においても、民間の資金力と経営能力を最大限に活用するものとしながら、実際には性格のあいまいな第三セクターが事業主体となることになっており、また、将来の事業性も見通しが必ずしも立たないばかりか、地方自治体の財政負担のみが拡大してしまうおそれが多分にあると言わざるを得ません。
 そのほか、これらの施設は都市型のものが多く、地域間の不均衡を増すばかりか、地価の高騰、乱開発、環境破壊等を助長する心配さえあります。
 私は、以上のような点から、本案を撤回し、全国総合開発計画等における民活の位置づけを明確にするとともに、真に国民生活の向上に資する施設を中心としたものとするよう再検討を要求し、反対の討論といたします。(拍手)
#129
○野田委員長 工藤晃君。
#130
○工藤(晃)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表し、本法案に対する反対討論を行います。
 以下反対の理由を述べます。
 第一、本法案による開発の手法は、住民参加も市町村自治体の町づくりも保障されておらず、整備計画などの作成に際しての市町村自治体との協議さえも規定されておりません。これは地方自治の侵害であります。これまで都市問題を激化させた上から下への都市づくりの一層悪いやり方であります。しかも、地方自治体は周辺地域における公共施設の整備もやらされ、その上、特定施設の整備促進のための財政的支援の多くが、地方税の軽減または非課税であることから、ツケはすべて住民に回されるのであります。
 第二、本法案は、主要には技術革新、情報化、国際化への対応など、大企業が進める二十一世紀戦略を支援するものとなっております。例えば、横浜みなとみらい21では三菱グループが、千葉県幕張メッセでは新日鉄、JAPICが指導的役割を果たしていることからも明らかであります。
 第三、本法案の対象プロジェクト候補を見ると、今わかっているだけで、国際展示場が七地域、国際会議場が七地域と乱立しております。一方、東京を中心に大規模な都市再開発プロジェクトが乱立し、本法案がこのような乱立を一層あおり、結果として乱脈な再開発を促進して、住民に地価高騰、環境破壊など大きな災いをもたらすこと、及び、全国的にも地域間格差を一層大きくすることは重大であります。
 第四、国民にとって今必要とされるのは、社会資本の国際比較においてアメリカやヨーロッパ諸国から著しくおくれている住宅、下水道、公園を初め生活基盤の優先的整備であります。それは真の内需拡大の重要な柱であります。六十年度を最終年度とする第四期住宅建設五カ年計画、第五次下水道整備計画、第三次都市公園整備計画などは、そろって著しい計画未達成であったことからも、ますますこのことが求められております。ところが、本法案は、さきに述べたようなプロジェクトを優先することにより、国民にとって今一番必要とされる公共事業をおくらすことは明らかであります。
 以上の理由により、本法案に反対するとともに、本法案の撤回を求めて、討論を終わるものであります。(拍手)
#131
○野田委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#132
○野田委員長 これより採決に入ります。
 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#133
○野田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#134
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#135
○野田委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後零時二十六分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三十分開議
#136
○野田委員 長休憩前に引き続き会議を開きます。
 内閣提出、消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。甘利明君。
#137
○甘利委員 今回の法律改正は、臨調答申を受けて行政改革の一環として行われるものでありますけれども、現在行革のにしきの御旗のもとに政府系法人の自立化、民営化の大合唱の真っ最中であります。しかし、注意をしなくてはならないと思いますことは、そもそもこうした特殊法人の特殊法人たるゆえんは、民間が取り組みにくい特殊な事情であるとか、あるいは公共性に立脚をして発足したということであると思うわけでありますけれども、何でもかんでも民営化をしていくのが善であるというような錯覚を与えておるような風潮があるとしたならば、それは慎むべきであると思うわけであります。誤解を与えるといけませんが、もちろん私は行革には大賛成でありまして、我々の党が立党しました十年前の基本的な政策の柱の一つにも行革、財政再建というものが盛ってあるわけでありまして、ただ私は、何事もしっかりとした必然性を持ってとり行うべきであるというふうに思うわけでございます。
 臨調答申の中に、自立化が適当と判断される特殊法人は云々という一項目がありまして、それを受けての法改正であるわけでありますけれども、この自立化が適当とされる判断の基準は一体どこにあるのか、それがまず一点。
 また、自立化、民営化をしていきますと、それは一方では企業性の追求ということになるわけでありまして、一方で企業性を追求していきますと、どうしてももう一方で公的な使命というものがおざなりになるおそれがあるのではないか。企業性を追求しながら、なおかつ公的な使命というものを両立させていく、つまり公共性と企業性との調和についてどういうふうにお考えになっていらっしゃるでしょうか、伺います。
#138
○鎌田政府委員 ただいま先生から御指摘ございましたように、今回の法案は臨時行政調査会の答申に沿うものでございます。同調査会の答申によりますと、特殊法人等につきまして「自立化の原則」というのがうたわれておるわけでございます。これは「特殊法人等は、政府資金等に依存する体質から脱却し、自立的に経営を行うよう努めなければならない。自立できることとなった法人は、民間法人化することを原則とする。」こういう原則でございまして、全部で十五の特殊法人等につきまして具体的に指摘が行われているわけでございますが、その中に今回民間法人化をお願いしてございます私ども所管の六つの特殊法人等が入っているわけでございます。私どもといたしましても、今回民間法人化をお願いいたしております法人につきましては、政府資金に依存する体質から脱却いたしまして自立的な経営を行っていくことは可能であるというふうに判断いたしまして、今回のお願いになっているわけでございます。
 具体的に申しますと、製品安全協会、高圧ガス保安協会、日本電気計器検定所につきましては、検査・検定等定型的な業務を長年にわたって行ってきているわけでございまして、非常に恒常的な収入源もしっかりしておりますし、経営的な基盤もできているわけでございます。また、中小企業投資育成株式会社につきましては、これも長年の事業継続によりまして事業の成熟度が非常に高まっておりますし、それからマーケットの実態からいたしましても、従来から自立的な運営が相当程度行われてきている法人でございます。そういったこともございまして、私どもといたしましては、それぞれ自立的な経営を行っていくことが可能であるというふうに判断した次第でございます。
 次にお尋ねの、こういった民間法人化されます特殊法人等につきましての公共性と企業性との調和の問題でございます。今回の民間法人化というのは、ただいま申し上げましたように経営的な側面での民間法人化ということでございまして、業務の公共性との関連における監督・規制というのは今後とも残るわけでございます。
 これを具体的に申し上げますと、法人の経理面、組織運営面の監督は緩和する一方、業務の中立、公共性を確保するのに必要な業務遂行上の基本的事項については、従来どおり監督を行うということで調和を図っているところでございます。
#139
○甘利委員 企業性の追求ということになりますと、一つには効率をよくする、効率化を図っていくということでもあると思うのでありますけれども、効率化という点に関しましては、我が通産大臣はえさつけないで魚釣れるくらいの人でありますから、余り効率ということは心配をしておらないのでありますけれども、公共性との調和ということに関しては、ぜひ御配慮を賜りたいと思うわけであります。自立化、民営化ということになりますと、政府出資の返還であるとかあるいは補助金の返上、打ち切りでしょうか、そういうようなことにもなるわけであります。
 手元の資料によりますと、高圧ガス保安協会の場合ですと、昭和六十年度の予算でいいますと収入の九・七%、約一割ですね、そして製品安全協会を例にとりますと実に二四・三%、約四分の一を国庫補助金で賄っているというふうに書いてありますけれども、自立化した際、収入の四分の一もの金額を返上してしまって一体全体経営が成り立っていくのだろうかという心配が一つあります。またその欠損を埋め合わせるために安易に手数料とかそういったいろいろな料金に上乗せするようなことがもしあれば、それは即国民生活に影響を与えていく、悪影響を及ぼしていくのじゃないかというふうに心配をするわけでありまして、活性化のための法改正が、逆に民間の足を引っ張るというようなことにならないように心配をしているわけでありますけれども、その点に関してはいかがでしょうか。
#140
○鎌田政府委員 先生御指摘のように、確かに今回民間法人化いたします関係法人につきまして、政府出資の返還あるいはまた補助金の廃止という事情があるわけでございます。ただ、こういうものの対象になっております製品安全協会、高圧ガス保安協会並びに日本電気計器検定所につきましては、いずれも政府出資のほかに相当な額の積立金等内部留保を有しているわけでございますし、また収入面におきましても検定・検査等の収入が比較的安定しておりまして、財政基盤が脆弱化することはないというふうに考えておるわけでございます。
 さらに、今回の措置によりまして経営面におきまして国の監督・規制が大幅に緩和されるわけでございますので、これを契機にいたしまして、各法人におきまして企業マインドと申しますか経営努力が一層喚起されるということが期待されるわけでございますし、また、今回の法律改正でお願いしてございますけれども、本来業務に支障のない範囲内で新しい業務についても拡充強化を図っていくというようなことでございます。こういった各面の条件整備を図ることによりまして、十分経営基盤を確保していけるというふうに考えておる次第でございます。
#141
○甘利委員 私の心配が余計な心配であることを祈っておるわけであります。
 それから、今回の法改正では、各法人の業務範囲の拡大がうたってありますけれども、具体的にはどういうことになるのか。また、拡大した業務が既存の民間企業と接触をして民間企業を圧迫するようなことにならないのかどうか。民活というのは、公正な競争原理を通じて活力、潜在能力を出していくということはもちろん承知をしておるわけでありますけれども、しかしそれも程度問題がありますので少し心配になるわけですが、そういった点についてはいかがでしょうか。
#142
○鎌田政府委員 先生御指摘のように、今回の民間法人化に伴いまして業務範囲の拡大ということをお願い申し上げているわけでございます。この業務範囲の拡大は、法人の自立化を図る上で経営基盤を安定させるというのが目的でございます。今回新しく追加をお願いしております業務は、各法人が従来から持っております機械設備あるいは技術能力、こういったハード・ソフト面の能力を活用いたしまして、本来業務に支障のない範囲内で、あるいはまた本来業務に関連する形でやろうというものでございまして、民間企業を圧迫するようなものではないというふうに考えております。
 具体的には、高圧ガス保安協会につきましては、保安活動に関する海外に対する技術協力ということでございまして、例えば海外から保安関係の研修生等を受け入れるというようなことも考えたい、あるいはまた他の保安関係の法令に基づきます検査等もできる範囲内で手がけていきたいということを考えておるわけでございます。
 それから、日本電気計器検定所につきましては、電気料金等の自動検針システム等の開発指導、あるいはまた超精密測定システムの開発指導、こういったものを考えておるわけでございます。
 それから、中小企業投資育成会社につきましては、新株引受権付社債の引き受けあるいは業種制限の撤退等、これは具体的に法律の中でお願いしておる次第でございます。
#143
○甘利委員 次に、製品安全協会関係の質問に入ります。
 現在、日進月歩というよりも分進秒歩で技術革新が進展をしているわけでありますけれども、そういったさなかで、消費者ニーズの多様化を受けて市場には多種多様な消費財が出回っておるわけであります。消費者にとっては大変ありがたいことであります。いろいろ自分の好みに合ったそうした品が手に入るということは大変ありがたいことでありますけれども、反面、使用方法の誤りであるとか、その製品自体に内在している欠陥等によってトラブルとか事故が発生をしている。記憶に新しいところですと、昨年の輸入ワイン事件、大変な騒ぎになりました。そしてことしの石油ファンヒーター事件等、マスコミをにぎわしている問題は随分たくさんあるわけであります。この消費財をめぐる事故発生件数の近年の推移について伺います。
#144
○松尾(邦)政府委員 先生のお尋ねの消費財をめぐります近年の事故発生件数につきましては、通産省が実施しております事故情報収集制度というのがございます。これは個人を含むすべての団体等から、製品の欠陥により生じたと思われる事故、あるいは事故に結びつく可能性があると思われる製品の欠陥に関する情報をくまなく収集するようにしている制度でございますけれども、これによりますと、五十九年度には事故件数は二百三件でございます。前年度に比べますと十四件減少しておりまして、近年の傾向を見てみますと、年間二百件くらいで落ちついた推移をいたしているわけでございます。
 製品分野別に見ますと、これは今お尋ねの製品安全協会に関係のございます消費生活用製品安全法以外の他法令による規制を受けているものも含んでいるわけでございますけれども、家庭用電気製品あるいは乗り物用品、これはつまり自転車とか乗車用ヘルメットなどでございますけれども、あるいは家具、住宅用品などが内容としては比較的多くなっております。
#145
○甘利委員 国が何にも優先してやらなければいけないことは国民の生命、身体の安全を確保していくということでございますけれども、今御報告いただきましたとおり、消費財をめぐる事故件数というのは決して楽観できるというものではありません。国としては、消費財の安全対策としてどのような施策を講じておられますでしょうか。
#146
○松尾(邦)政府委員 先ほどお答え申し上げました事故件数の場合にも、各種法令による規制を受けているものを含めて申し上げたわけでございます。
 そこで、政府として講じております安全対策につきましては、まず消費生活に用いられる製品の中で、一つの種類は、電気用品、ガス用品等特定の分野の製品について、それぞれ電気用品取締法でございますとかガス事業法でございますとか、関係諸法令で安全規制が行われているわけでございます。第二には、その他の一般の製品につきましては、消費生活用製品安全法によって消費者保護を図っているわけでございます。
 それで、この消費生活製品安全法におきましては二つの制度を有しているわけでございまして、一つはいわゆるSマーク、一般消費者に特に危害を及ぼすおそれのある製品を政令で指定いたしまして、国が直接安全基準を定めましてその遵守を義務づける等の規制を行っているわけでございます。もう一つの種類は、いわゆるSGマークと申しまして、広く消費生活用製品につきまして製品安全協会が自主的に製品の安全管理、安全確保あるいは損害賠償などを行う制度でございまして、このように安全法は二つの規制体系から成り立っているわけでございます。
#147
○甘利委員 二時から本会議が開かれるようでございますので、前半の質疑はこれで終了させていただきます。
#148
○野田委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後一時四十八分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時三十一分開議
#149
○野田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。甘利明君。
#150
○甘利委員 先ほど御答弁をいただきましたとおり、SGマークというのがありますけれども、民間能力の活用あるいは行政組織の簡素化、そういった観点からしますと、国がすべての製品について直接に安全規制を行うということではなくて、民間の自主的な活動を国が後ろから後押しをしていく、そういう形で消費財の安全確保を図るというこの製品安全協会のSGマーク制度というのは非常に評価ができると思うわけでありますけれども、しかし、この制度はまだまだ知名度が低くて、登録品目数も非常に少ないというのが私の実感であります。
 消費財を使用する際、その使用ミスによって事故が起きたり、あるいは製品自体に内在をする欠陥によって事故が起きる、そういう可能性がある消費財についてはすべてこのSGマーク制度が適用できるということでありますと、大変に消費者にとっては安心できるというわけでありますけれども、もっとこのSGマーク制度というものを拡充をすべきではないかと思うわけですが、この点についてはいかがでしょうか。
#151
○松尾(邦)政府委員 先生ただいま御指摘ございましたように、いわゆるSGマーク制度は、民間の自主的な安全基準の設定、検査の実施によりまして、広範な消費生活用製品の安全性の確保を図るとともに、製品に損害賠償措置を講じまして、SGマークを貼付いたしました製品の欠陥によりまして人身事故が生じましたような場合には、迅速、円滑に被害者救済の確保を目指してまいるという制度でございます。
 先生御指摘のとおり、私どもといたしましては、このSGマーク制度につきまして、現在七十二品目につきまして対象にいたしているわけでございますけれども、今後とも適用対象品目の拡大を図ってまいりたいと思いますし、対象品目につきましてそのマークを貼付いたしました枚数、これも既に七億枚を超えておるわけでございますけれども、このマークの貼付の枚数の増大等、SGマーク制度の拡充に積極的に取り組みまして、協会がその使命を十分果たすよう、そして消費者の生命、身体の安全が十分確保されるよう、引き続き努力してまいりたいと考えております。
#152
○甘利委員 先ほども少し触れましたけれども、今回この製品安全協会が民間法人化されもということは、SGマーク制度やSマーク制度の実施主体が民営化をされるというわけでありますから、一方で制度の公正、中立さが保たれなくなるというおそれがあるのじゃないかと心配をしておるわけであります。基準や検査がいいかげんになってきますと、これはもちろん事故の原因にもなりますし、ひいては消費者保護にも支障が出てくるのではないかというふうに心配をするわけですが、その点はいかがでしょうか。
#153
○松尾(邦)政府委員 製品安全協会につきましての今回の民間法人化は、この協会の経営の自立化、活性化を図るということをねらいとしているわけでございますけれども、いずれにいたしましても、肝心なことは、消費者の生命、身体の安全の確保ということを基本に置かねばならないわけでございますので、第一には、安全基準の水準を初めといたします安全確保のための規制の基本的な枠組みは何ら緩めることなく、引き続き従来どおりの方針を堅持してまいるわけでございますし、第二に、協会の業務の適正化、公正、中立化ということを引き続き確保していくための監督・規制につきましても変更を加えず、役員の解任命令権あるいは解任権その他みなし公務員の規定等々、種々の規定によりまして従来どおり万全を期すことといたしているわけでございます。
 さらに、今回新たに指定検定機関制度を設けることにいたしましたけれども、これにつきましても、業務遂行に必要な能力、それから公正、中立性を十分担保するということの観点から、指定の要件あるいは事業運営上の監督規定などにつきましては所要の規定を整備いたしておりまして、いやしくも国民の安全確保の後退を招くことのないよう、十分気配りをいたしました仕組みにいたしているところでございます。
#154
○甘利委員 引き続き制度の公正、中立性のために御尽力をいただきたいと思います。
 次に投資育成株式会社の関係でありますが、中小企業投資育成株式会社は、御存じのとおり、中小企業者の自己資本の充実を図るための政策実施機関でありまして、中小企業は大企業と異なりまして証券市場での資本調達が著しく困難でありますから、その意義は非常に大きいと思います。
 今回、臨調答申を受けて同社を民間法人化するということでありますけれども、まずその基本的な考えを伺います。
#155
○広海政府委員 基本的な考えでございますけれども、第一には、昭和五十八年三月十四日の臨調答申等の趣旨を踏まえまして、会社の経済的な自立を図るということでございますが、他方におきまして、中小企業の自己資本の充実を図るための政策実施機関としまして、会社の中立性の維持を確保するという点にも十分配慮しながら民間法人化を行うという考えでございます。
    〔委員長退席、奥田(軒)委員長代理着席〕
#156
○甘利委員 投資育成株式会社は、私なりに考えますと、いわば民間でいえばベンチャーキャピタルのような役目が一面あると思うのでありますけれども、今回の法改正案によりますと、政府出資の規定を削除するというふうにあるわけですね。
 そもそもベンチャーキャピタルという事業は、言ってみれば、海のものとも山のものともわからないようなベンチャービジネスの将来性にかけるという部分があるわけでありますから、極めてこれはリスクが高いわけであります。加えて政府出資がなくなるようなことになりますと、経営基盤そのものが弱体化して事業の遂行に支障が生ずることがあるんじゃないだろうか、そういうことがひいては中小企業対策の後退となるんじゃないでしょうか、伺います。
#157
○広海政府委員 昭和三十八年に本法が制定されました際に、国からの出資につきましては計画的に消却するということになっておりまして、その旨の規定が本法に盛り込まれていたわけでございます。実際にもほぼ計画どおり消却が進められてきておりまして、五十四年度までには国からの出資が合計十億五千万ほどあったわけでございますけれども、それまでに大部分が消却されまして、当時既に残が一億二千六百万というふうに減ってきていたわけでございます。それが五十九年度中に全部消却されまして、その実態を受けまして今回の法改正ということに実はなったわけでございます。
 そこで、先生のおっしゃるように確かにリスキーでございまして、それなりの経営基盤がしっかりしていないと任務が果たせないということでございますけれども、国からの出資分の消却後の経営基盤でございますが、保有株式の売却等によりまして内部留保が五十九年度末には約百八十九億円ということでかなりの金額が累増してきております。他方また資本金も、民間あるいは地方公共団体の協力を得ましてかなりふえてきておりまして、この内部留保と資本金を合計いたしましたところの自己資本でございますけれども、それが五十九年度末には合計三百六十七億円となっておりまして、投資残高の約九七%を占めております。ちなみに、昭和四十五年にはこの比率が六三%、あるいは昭和五十年のときには七一%であったわけでございますけれども、今申し上げましたような内部留保の増加それから資本金の増資ということで、このような比率になってきているわけでございます。
 さらに、今回の改正に伴いまして業務範囲がかなり拡充されまして積極的な事業経営もできる、さらにまた必要な場合には引き続き中小企業金融公庫からの借り入れもできることになっておりますので、中小企業の自己資本の充実を促進しましてその健全な成長発展を図っていくという本会社に与えられました任務につきましては十分達成が可能である、このように判断しております。
#158
○甘利委員 御答弁をいただく限りは少し安心をしたわけでありますが、先ほどベンチャーキャピタルという表現を使いましたけれども、民間のベンチャーキャピタルでありますと、そのリスクの点から、いい会社ばかり拾うわけですね。つまり投資資本が回収可能な会社ばかり拾っていくわけでありますけれども、この投資育成株式会社は少し違った持ち味を出さなければならないと思うわけであります。しかし、かといって、はしにも棒にもかからないような会社ばかり相手にしていますと、今度はこっちの方が倒産しかねないわけでありますから、その辺は相当注意を払わなくちゃならないと思います。ベンチャービジネスというのは、従来の物差しではかると考えられないようなところから可能性の芽が伸びてくるわけでありますから、ぜひ投資育成株式会社の担当の方々は感性を磨いてこれに臨んでいただきたいと思うわけであります。
 先ほどの御答弁の中にもありましたとおり、今回の法改正の中に新株引受権付社債の導入がうたってありますが、御案内のとおり、新株引受権付社債は昭和五十六年の商法改正によりまして発行できるようになった比較的新しい投資手段でありますし、大企業を中心に最近はやっている、まあはやっているという表現がいいかどうかわかりませんが、はやっているようでありますけれども、今回投資育成株式会社の投資手段としてこれを追加する必要性がどこにあるのか、伺いたいと思います。
#159
○広海政府委員 新株引受権付社債でございますが、これは先生今御指摘のとおり、昭和五十六年の商法改正によりまして導入された制度でございます。これは御承知のとおり、新株引受権の行使によりまして近い将来に資本の増加をもたらすということでございまして、転換社債と同様に、自己資本の充実に資する一つの資金調達手段であるわけでございます。
 近年、この新株引受権付社債につきましては、中小企業におきましても認識が定着しつつございまして、今後そのニーズと申しますか、その利用が増大していくと予想されるところでございます。したがいまして、投資育成会社がこのような自己資本の充実に資する資金調達手段の多様化に対応いたしまして、従来からやっております株式、転換社債に加えまして、新株引受権付社債を新たに投資手段として追加しますことは、より広い範囲の中小企業に投資育成制度を利用する道を開くということになるわけでございまして、中小企業の自己資本の充実を一層促進する観点から、この追加は非常に重要であると考えております。
#160
○甘利委員 中小企業というのは、いろいろな問題を抱えているわけですね。中でも自己資本の充実というのは大変大きな問題であるわけであります。このために、投資育成株式会社が積極的な事業運営を行ってもらうということは大いに期待するところでありますけれども、そのためには、投資育成株式会社が事業の拡充に加えて自身の経営の自主性を高めて活性化を図る、これも非常に大切だと思うわけであります。投資育成株式会社の経営の活性化に関しまして国の関与規定が変更されますけれども、どういうふうに変更されるのか、伺います。
#161
○広海政府委員 御指摘のとおり、投資育成会社の自主性を高めましてその活性化を図るという観点から、今回、民営化に当たりまして国の関与規定につきましては大幅に緩和している次第でございます。
 具体的に申し上げますと、従来いろいろな点につきまして認可制をとっていたわけでございますけれども、この認可制は会社の基本的枠組みにかかわるもの、例えば事業規程あるいは定款といったものにだけ限定しておりまして、あと会社の経理、事業活動にかかわるものにつきましては、届け出等に変更することとしている次第でございます。
#162
○甘利委員 とにかく期待されている機能を十二分に発揮していただけるように、これからも御留意をいただきたいと思います。
 次に、電源開発の関係に入ります。
 エネルギー政策の中でも、電力政策の位置づけというものは今後ますます大きくなっていくと考えるわけでありますけれども、電源開発株式会社、いわゆる電発は、本来九つの電力会社を補完して広域電力運営、技術開発など、こういったものを行う国策会社として位置づけられておりますけれども、そうした使命を果たしていくためにも、その経営の自主性あるいは効率性を確立していくということは臨調答申を待つまでもないことでありますけれども、今回の法改正の前に、たしか昭和五十九年六月だったと思いますが、電発の社内活性化方策というものが打ち出されていたはずでありますけれども、この成果についてはいかがであったか、どなたか御存じでしょうか。
#163
○山本(幸)政府委員 先生御指摘のように、電発につきましては昭和五十九年六月に社内業務活性化方策というのをつくりまして、その実施に移しているところでございます。
 その社内業務活性化方策の内容を簡単に御紹介申し上げますと、まず第一に、組織の簡素化、軽量化ということで、例えば本店組織の見直し、あるいは権限の見直しによる責任執行体制の強化、あるいは関連会社への出向、派遣等による人員の軽量化というようなことを計画いたしておったわけでございます。これに関連しまして、昭和五十八年度末の社員数が三千七十八名でございましたけれども、六十年度末には二千九百八十名ということで、いわゆる人員の軽量化は数字で見ても進んでおるということが言えるかと思います。
 それから第二番目には、業務運営の効率化及びコストの低減対策ということで、設備投資の効率化、特に工事費の節減努力の強化、あるいは設備運営の効率化ということで省力化あるいは機器の効率向上による経費の節減、さらには事務効率の改善というようなことがこの方策に盛られているわけでございます。
 組織の簡素化とかあるいは個々の業務の執行面での効率化、コスト低減など、これまで着実な成果を上げつつあるというふうに評価いたしております。今後とも引き続きこうした方策に沿いまして、業務の合理化とかあるいは効率化が進められることを期待しているわけでございます。
#164
○甘利委員 社内活性化方策というのもかなり成果が出ているという御報告でありますけれども、いずれにしても社内的な活性化にはおのずと限界がある。それはどういうことかというと、電発の事業活動自体が法律によって多くの規制を受けているためであると思うのでありまして、それがために経営の自主性を十分に発揮できない。今回の法律改正は、各種規制の緩和を図ってこれに対処しようとするものであるというふうに理解をしておりますけれども、具体的にはどういうことでしょうか。
#165
○山本(幸)政府委員 今回の規制緩和の趣旨でございますけれども、電源開発株式会社の経営の自主性を拡大しまして、その機能の一層の活性化を図るということでございます。
 具体的な内容を申し上げますと、第一には役員の規制の緩和ということでございますが、政策に沿った事業に常に積極的に取り組み、かつそれを会社の自主的な判断によって機動的かつ弾力的に推進していくという観点から役員の規制を緩和いたしまして、今までは全役員につきまして内閣の任命でございましたが、これに対して、株主総会の決議に対する大臣の認可という形にしたわけでございます。
 第二は、事業に直接関連して必要ないわゆる附帯事業につきまして新たにそうした規定を設けまして、自主的、機動的に行い得るように附帯事業につきまして大臣認可をする必要がないようにするということで、自主的に附帯事業を行えるようにしたということでございます。これが第二点でございます。
 第三点は、実態的に必要性が余りなくなったと考えられます料金の認可について電調審に付議する手続を、この際経営上の弾力性、機動性の向上を図るという観点からこの制度をやめたわけでございます。従来、電発の料金につきましては認可に際して電調審に付議いたしておりましたけれども、二十五年にわたる今までの実績に基づきまして、内容も大体確立、定着したということでこの手続についての規定を削除いたしたわけでございます。
 こうした法改正を含む今回の活性化措置によりまして、電発の企業としての経営の自主性を高め、また民間的企業マインドの向上によるコスト意識の強化、そういうものを通じまして政策的事業を一層効率的、経済的に推進していくことができるというふうに期待いたしているわけでございます。
#166
○甘利委員 ただいま御答弁いただきましたいろいろな方途も活性化のための大きな期待がかかるわけでありますけれども、この会社を活性化させるためにはいろいろな手法があると思うのです。構成員である社員の士気の高揚ということも大切な要素であると思うわけでありますけれども、今回の法改正は役員に関する規制の緩和措置として、役員の人数、任期等は会社の定款によって定められることになるというわけであります。この役員の登用に関してなんですけれども、現在まではたしか副総裁以上の地位にプロパーがついた例はないと思いますけれども、どうなんでしょう、副総裁の二名制、総裁はもちろん一名でありますけれども、副総裁を二名制にしてそのうちの一人はプロパーから登用したらどうか。そういった要望というのは恐らく内部にもかなり強いと思うわけであります。もしプロパーの副総裁実現ということにでもなれば、もちろんこれは人材がいればという話なんでありますけれども、その人材を登用するというようなことになりますと、まさに構成員、社員の士気高揚、社内活性化の大きな要因となると思うわけでありますけれども、その点に関してはいかなる考えをお持ちでしょうか。
#167
○山本(幸)政府委員 今度の法律改正後における電源開発株式会社の役員の組織あるいは取締役の選任につきましては、第一義的には株主総会の議決によることとなりまして、通産大臣はこれを認可するという立場になります。
 今お話のございました副社長の大事につきましても、通産省としましては、株主総会の判断に対して、会社の自主性尊重の観点を踏まえて適切に対応していきたいというふうに考えております。
#168
○甘利委員 きっと有能な人材があると確信をするわけであります。
 次に、本改正案以外の電発の活性化策として、政府持ち株比率の低減化というのがありますね。現在は七二・三六%ですね。これを六六・六七%、こういうふうに低減をするということでありますけれども、これは法律上はたしか二分の一以上あればいいというふうになっておるわけですから五一%でもいいはずでありますけれども、六六・六七%とした理由について伺いたいと思います。
#169
○山本(幸)政府委員 電源開発株式会社は、国のエネルギー政策を積極的に具体化し、あるいは実施に移していくことが期待されているわけでございまして、今回の活性化におきましても、こうした国策の遂行機能というものについては変わらないものというふうに私ども考えたわけでございます。株式会社の最高の意思決定機関はもちろん株主総会でございますが、会社の定款の決定あるいは役員の選任等は株主総会の決議事項でございます。このため、政策の遂行機能を担保するには株主として会社経営の意思決定に参画するという必要がございます。特にこれまでは会社の役員は内閣の任命でございましたが、今次の改正におきまして大臣によるいわゆる認可制ということに変更されるわけでございますが、こうしたことも考えまして株主としての国の立場は一層確保する必要があるというふうに考えております。したがいまして、企業マインドの振興のために民間の保有割合を上昇させるということを考えておりますけれども、政府としましては、いわゆる商法の特別議決事項という定款の変更あるいは役員の解任につきまして、これを単独でも行い得るような三分の二以上の株式の保有が必要であるというふうに考えております。
 なお、法律上の政府の保有比率は先生御指摘のように二分の一でございますが、これはあくまで下限を示したものでございまして、具体的な比率はそのときどきの電源開発につきましての政策的な位置づけというものに応じて決定されるものというふうに考えておるわけでございます。
#170
○甘利委員 電発を国策会社としてこれからも位置づけていくために政府持ち株比率を三分の二以上にしたというわけでありますけれども、今後引き続き国策会社としての機能を電発に期待するということになりますと、どういうことがそれに該当していくのか。
 それからまた、今後電発の活性化が進んでいく中で九電力との関係がどういうふうになっていくのでしょうか。これは今まで相互補完機能という話がありましたけれども、これからも相互補完関係があるいは部分的には競合関係になっていくのでしょうか、伺います。
#171
○渡辺国務大臣 今委員が言ったように、やはり九電力は民間会社ですから、それから地域が決められてそこの中でだけしか発電、送電をやっていない。そうするといろいろな不便な問題もありまして、やはり九電力に電気をあるとき余分に供給したり、あるいはいろいろな面で民間会社同士の中でのいろいろなギャップを埋めるのに中立な機関を電力で一部持っておった方がいいだろう、そういう点が一つあるようであります。
 それからもう一つは、エネルギー政策で何かやろうという大きなこと、例えば新型転換炉の実証炉をつくろうというような場合、やはりすぐペイするものでないし、将来どうなるかわからぬところに大きな金はかけたくないというのが民間でありますから、そういうようなときに国策会社があれば、多少リスクを冒しても先兵的にいろいろやってみようということで、そういう点では非常にいいのじゃないか、やはり民間だけよりもそういう面では確かに言われてみればメリットがあるのかなと私は思っておるわけであります。
#172
○甘利委員 わかりました。
 それから、国民生活にかかわってくると感じられる点を一点。
 電発は株式会社でありますから、もちろん法律上は配当を行えるはずでありますけれども、近々にこれを行う予定があるのかどうか。もしこれを行うとしたら、これまで行われなかったわけでありますから、これまで行われないでこれから行っていくという理由はどこかにあるのかどうか。それで、配当が行われる場合原資をどこに求めていくのか。仮に九電力への卸売料金に転嫁をされていくといった場合は、最終的には消費者への影響が考えられるのじゃないかという心配をするわけでありますが、そういった点はどうでしょうか。
#173
○山本(幸)政府委員 先生御指摘のように、電源開発株式会社につきましては従来配当を行っておりませんでしたが、今度いわゆる活性化の一環といたしまして今後四、五年の間に配当をぜひすべく準備を進めたいというふうに考えております。このように電発の活性化の方策の一つとして利益配当の実施を盛り込んでいるわけでございますけれども、これは、こうした配当をするということによりまして今まで以上の業務の効率化あるいはコスト意識の徹底を図りまして、電発の企業活力を内部から高めていくということをねらいとしているわけでございます。このために、配当のための収益力の強化に当たりまして、会社の自己努力によりまして創出されました利益が内部にとどまるような料金システムということを導入しました上で、経営の合理化あるいは設備の効率化等によりまして配当の実施のための企業努力を進めていきたいというふうに考えているわけでございます。そういうことでございまして、配当を実施するということによりまして直ちに全体的な料金の値上げにつながることにはならないというふうに考えているわけでございます。
#174
○甘利委員 電発に期待するところは今後も大でありますから、規制緩和を契機に一層の活性化、効率経営をぜひ御指導いただきたいと思います。
 続いて、高圧ガス保安協会に関する質問に入ります。
 近年、科学技術の進歩に呼応しまして、高圧ガスの取扱分野もすそ野を広げてまいりました。かつてはそのほとんどが産業用だけでありました使用が、最近では一般家庭でも大量に消費をされる。また、冷凍、空調設備等の普及拡大に見られますように、量的拡大、そして質的な変化、これは両方とも大変に目覚ましいものがあるわけであります。それに従って高圧ガスによる災害防止の問題はいよいよ重要性を帯びてきたわけであります。
 一方、高圧ガス保安協会は高圧ガスの保安対策の中核となるべき機関でありますが、申し上げたような環境変化のもとでは、協会のあり方というものもこれに対応したものでなければならないというふうに考えます。今後協会にいかなる役割を期待していくのか。また、同法人を民間法人化するとのことでありますけれども、その基本的な考えを伺いたいと思います。
#175
○黒田(明)政府委員 高圧ガスの利用分野あるいはこれを利用して製造する産業活動というものは、甘利委員御指摘のとおり大変拡大いたしておりますし、またそこで使用されます技術自身、大変なスピードで変化を遂げてまいっております。そういった背景から、この高圧ガス保安協会は昭和三十八年に自主保安体制の中核体ということで設立されたわけでございますが、今回の民間法人化は、この自主保安体制のもとにおける中核団体としての高圧ガス保安協会の活性化に役立つものというふうに理解いたしております。
 高圧ガス保安協会はいろいろな業務を行うわけでございますが、私ども今後とりわけ重視していきたいというふうに思いますのは、高圧ガスの保安に関する技術的な事項についての調査研究、それに指導、情報の収集及び提供という事業があるわけでございますが、この民間法人化を契機にいたしまして一民間あるいは産業界のこういった面についての実態をよく見きわめ、各種の意見をよく吸収し、適正な技術基準体系を整備していく上で、ぜひともこの協会の民間法人化された活力というものを発揮していただきたい、かように考えております。
#176
○甘利委員 所定の時間が来たようであります。
 特殊法人の自立化、民営化は、つまるところ活性化であると思います。そして常に活力を維持していくということは不断のテーマでもあるわけであります。さらに、間違いなく言えることは、活力ある法人の育成は活力ある行政でなければこれはできない。今はやりのテレビ番組に「元気が出るテレビ」というのがありますけれども、元気が出る特殊法人は元気が出る行政から、そして元気が出る行政は元気が出る政治から、それぞれの使命を確認をいたしまして、私の質問を終わります。
#177
○奥田(幹)委員長代理 横江金夫君。
#178
○横江委員 消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律案の質問をしてまいりたいと思っております。
 臨時行政調査会の最終答申は、製品安全協会を初め特殊法人等について民間法人化すなわち自立化を、そしてまた電源開発株式会社には経営の効率化、活性化の方向を示したわけであります。そこで私は、まず、電発株式会社の政府規制の緩和策としての電源開発促進法の改正内容から質問してまいりたいと思いますけれども、この会社に対する臨調の答申は同社の一層の効率化を求めておりまして、一つは、政府持ち株比率の低減であり、また活性化のための配当の実施であります。二つ目は、各種規制の緩和でございます。三つ目が、九電力会社が性格上難しい事業分野や国策的分野に力を入れる、それにより九電力会社の補完機能を果たしていく。
 これを受けまして幾つかの法改正が実は行われたわけでありますが、役員の定員規制等の解除の問題や、この会社の附帯事業の設定をした問題、また卸売料金の認可についての電調審への付議を不要とした問題、あるいは政府保証外債についてのかわり債券の問題等を改正をしたわけでありますけれども、このような改正によって、果たして臨調が求めておる一層の効率化がどんな形であらわれていくのか。私は、今の改正点を若干説明をしていただきながら、いわゆる一層の活性化があらわれてくる、臨調が求めている問題を含めて御答弁をいただきたいと思うわけであります。
#179
○山本(幸)政府委員 お答え申し上げます。
 今度の電発に絡む活性化でございますが、このねらいは、一言で申し上げますれば、国策、エネルギー関係についての国の政策機能を果たす会社としての性格を残しながら、この会社について活性化を図る、あるいはいわゆる民間的な企業マインドやコスト意識を高めるということにあろうかと存じます。今先生おっしゃいましたような法律の規制につきまして、今回の改正におきまして緩和をいたしております。
 その第一は、役員規制の緩和でございます。従来は電発の役員については内閣の任命ということで大変厳しゅうございました。これにつきまして、今後は通産大臣の認可ということで、いわば通常のこうした法人並みの規制になるということでございます。
 それから、附帯事業でございますが、これにつきましては、電発については附帯事業の規定がございませんでしたので、いわゆる目的達成事業ということで、全部通産大臣あるいは大蔵大臣の認可によって本業以外の仕事をやっていたわけでございますが、今後は、本業に関連する事業につきましては、附帯事業として認可を得ずにある程度自主的な判断に基づいて機動的に行い得るようにしたということでございます。
 第三番目には、料金でございますが、これにつきましては、従来は全部電調審の審議を経て通産大臣の認可を得るということで大変機動性に欠けておりましたので、この点についても実情に合わせて改めるということでございます。
 こうしたいわゆる法律上の規制の緩和のほかに、先生御指摘のように、一つは、今後利益配当をするように経営体質を収益力のあるような経営体質に持っていくということ。第二点目は、その株式の政府の保有割合を減らすということでございます。
 以上のようなことを通じまして、電発としては、国のエネルギー政策を遂行する機関、その一環としての性格を保有したまま民間的企業マインドを持った非常に活力のあふれた内部組織、また、その運営につきましてもコスト意識を持って効率的、経済的に推進していくことができるようになろうかということを私どもとしては期待いたしているわけでございます。
#180
○横江委員 臨調が求めた一層の効率化というのは、今例えば国策というような政策機能を残しながら法改正で役員の問題も緩和をする、あるいは関連事業、あるいは卸売の問題、コストの意識化をしていくんだという。ただ、臨調の一層の効率化とあわせて、関連事業とかあるいは人事をそのように緩和をしたことによってだけでコスト意識が高まったり、また経営体質ができてきて、そして臨調が求めるような活力が出てくるなんということは、今の四点か五点の改正の中では私は到底理解できないのです。今御答弁がございましたような国策の政策機能を残しながらという部分についてはわかるわけでございますけれども、今回の法改正によって一挙にそのような活性化が望まれるということは余り考えられませんが、いかがでございましょう。例えばその中で、関連事業はこれから電調審に関係なくしてやれるということでございますと、活性化の中でどんな関連事業をお考えでございますでしょうか。
#181
○山本(幸)政府委員 先生今御指摘のように、これで一挙に活性化ができるかということでございますが、今度の改正によって手のひらを返したように急に活性化するということはもちろん期待できないかもしれません。しかし、先ほど申しましたように、今度の法改正によりまして幾つかのいわゆる過剰規制と申しますか、従来のいきさつによりまして今まで規制が厳しかった点を緩めて、その活動がある程度自由になるということが第一点。
 第二点は、それと同時に、いわゆる利益性を追求するあるいは利益の配当を考える組織にしていくということによりまして、これは一例を申し上げますれば、電源開発株式会社がある程度その自主的な努力によってコストを低めるような工夫をいたしましても、実際にはそうした利益は九電力に売る卸売料金の低下につながるわけでございますけれども、電発自身にはその成果が目に見えるようには残っていかないということがございまして、そういう意味では、普通の会社と違いましてそうした企業努力が直ちに利益とかあるいは配当とかという形で目に見えてこないということでございましたけれども、これに対しましては、今後すぐには無理かと思いますけれども、四、五年をかけましてそうした企業体質に持っていくということでございまして、これによって、ある程度民間の一般の株式会社に似たようなコストマインドあるいは効率化というものを追求する組織体になっていこうかというように考えております。
 それから、先生の御質問になりましたいわゆる附帯事業でございますが、これはそう大きなものではございませんで、例えば石炭火力をやった場合にその灰捨て場をどうするかとか、あるいは水力発電の場合について申し上げますれば、その水力発電の周辺を緑地化する、緑地公園をつくるような計画とか、あるいは石炭火力なんかにつきまして必要な燃料の開発を海外で行うというようなことが、いわゆる附帯事業になるかというふうに考えております。
#182
○横江委員 私は、唯一の国策会社である以上は、九電力から比べて規制が強いのは当たり前だと思うのです。だから、規制の緩和をしたからといって、一遍に経営意識が出てきたりコストを低めるようなことが出てくるなんてことは、何かこちらの話をしておって一遍に飛んでしまうような理論展開を実は感じるわけであります。また、今の話を聞いておりますと、例えば今まで利益というものは卸売代金の九電力に対しての値下げだった、これでは労働意欲がわいてこない、コスト、経営意識が出てこないんだ、配当をすれば出てくるんだという話でございますけれども、九電力に対する値下げの処置から、配当を実施をすれば一遍に職員が労働意欲が出てきて経営意識が強くなるんだということ、配当ということだけで本当にぱっと電発の方々が変わるのかどうか、私はどうもその辺のところが不思議でしょうがないけれども、そんな感じを実は持つわけであります。
 また、経営意識がないだとか、あるいはコスト意識がないというのは、それよりももっとほかのところにも原因があるのではないでしょうか。天下りの関係なんていかがでございましょう。先ほどの御指摘にもございましたように、プロパーの方はなかなか上がれない、こういう関係からまいりましても、そういう今のあなた方の経営意欲の問題も含めながら、実際プロパーの方がそういう意欲が減退するというのは、ほかにあるのではないか。端的に言うならば、幹部の天下りなんという問題も、黙ってはおりますでしょうけれども、そういう問題もあるということを認識をしていただかなければいけないと私は思うのですが、ここらあたり、大臣に御答弁いただけるならば答弁していただきたいと思うのですが、いかがでしょう。
#183
○渡辺国務大臣 これは、直したからといって、確かに手のひらを返すようにすぐに民間並みというわけにはいかぬでしょう。また、民間にしてしまうと普通の九電力と同じくなってしまうというようなことで、やはり国策会社として残しておこうというのが結論なわけです。ですから、国策会社として残すということになりますと、やはり全部自由というわけにはもちろんいきませんので、役員の選解任の認可とか、定款の認可とか、あるいは事業計画の認可とか、そういうふうなものはやはり残してあるわけです。それで、それ以外の部分で、今あなたが指摘したようなものを緩和をしたということであります。
 天下りの問題は、国策会社でありますから、やはり九電力から社長が出ておることもあるのですよ。今は東京電力か何かの役員をやった方が社長をやっている。だから、全部必ずしも天下りとは限らぬわけなんです。天下りもあるかもしらぬが、いわば人によって、いい人を採るようにしています。
#184
○横江委員 プロパーの方、すばらしい方がございまして、当然社長に大きく期待する人もありますけれども、九電力から社長とプロパーから社長と、若干意味が違いますが、私はそこまで高く望みません。プロパーの皆さん方は、すぐの自分の目の前のところで何だという気持ちから労働意欲が減退しているということで、大臣は偉い方でございますから、もう少し下の面も目配りをいただきたいということをお願いしておきたいと思っております。
 そこで、持ち株が三分の二になる、六六・六七%に低減をする。そこまで民間化していく、国策を残しながら、政策遂行を残しながら民間化をしていくということであるならば、当然九電力だけじゃなしに、一般にも株を開放していく考え方、そういう形を考えるべきじゃないか、私は、その方がよりベターであると思うのですが、そこらあたりはいかがでございますか。
#185
○山本(幸)政府委員 電発は現在七二・四%の株を国が持っておりますが、これにつきましては、先ほど申し上げましたように、今後順次国の持ち株を減らしていくということでございます。これを減らす場合にその相手方をどうするか、あるいは実際に売却する場合の方法はどうするかというようなことにつきましては、今後慎重に検討していきたいというふうに考えております。
#186
○横江委員 慎重に検討するということは、九電力に放出をするということに決まっているわけじゃないんですか。私が皆さん方から伺いますとそんな話を伺ったのですが、今部長のこれから慎重に検討するということは、まだ未知数だと理解してもよろしゅうございますか。
#187
○山本(幸)政府委員 株式の売却につきましては、電発と電力会社との協力関係の問題あるいは電力政策上の問題等々いろいろございますけれども、今後そうした観点を十分に配慮しながら検討してまいりたいということで、現在決まっているわけではございません。
#188
○横江委員 私の言っている趣旨に対する答弁が出てこないのですね。私は、よりベターに考えるならば、九電力以外の方にも幅広く放出をして、いい意見を聞く、それが民間の一番の基本じゃありませんか。あなたのさきの答弁はそういう答弁じゃなかったですか。後ろから話があって話が変わるなんて信念がないですよ。私の趣旨に基づいた答弁をしてくださいよ。
#189
○山本(幸)政府委員 初めから答弁いたしておりますように、まだこの問題については決まっておりませんので、今後慎重に検討してまいりたいということでございます。
#190
○横江委員 民間という立場から、大きく期待をしていきたいと思っております。
 今申し上げましたように、規制緩和で手のひらを返すようには変わらない。たとえ株式の配当が実施されたといたしましても、この電源開発株式会社そのものがどのような事業展開をしていくのかということが電発にとって一番大きな課題だと思うのです。
 そういう意味合いからまいりますと、確かにこの電発は、昭和二十七年の創設以来、まさに九電力会社を広域的に補完をする役割は果たしておみえになったと思います。あるいは電気事業の活性化、効率化を図る役割も果たしてきました。
 そしてその時代時代で、昭和三十年代の大規模、困難な水力開発、特殊地点での開発、電発の歴史をつづった数多くの水力発電所が全国で働いているということも実は。承知をいたしております。昭和四十年代につきましても、石油全盛の時代に、国策としての石炭の重要性を見てきたということも、四十年代としては私どもはこれまた理解いたしております。当然また五十年代の大規模の輸入炭の火力発電につきましてもそうだというふうに私は思っております。
 このように、電発としての政策課題に取り組んで成功してまいったということは、まさにそのとおりだということを私は認めますけれども、しかし現在は電力需要は長期な低迷が続いておるし、また、これからもそのような見込みであると考えられます。そうしてまいりますと、九電力と競合しない大規模電力開発の地点を探すことは私はなかなか困難じゃないかというような感じがするわけでございます。三十年代から五十年代までの機能を果たしておるのじゃないか。こういうように電力需要が低迷をしておる中で、これからの昭和六十年代以降の電発の政策課題をどこにお求めになりますか。その課題を明確にしていただきたいと私は思います。
#191
○山本(幸)政府委員 電源開発株式会社につきましては、先生御指摘のように、従来電気事業の分野におきまして一般の電気事業者の持つ地域性あるいは私企業性の限界を補完して国のエネルギー政策を実施する、そういう機関として役割を果たしてきたというふうに考えております。先生のおっしゃるように、最近電力をめぐる情勢はいろいろ変化をいたしてございます。特に経済の安定成長への移行に伴いまして、電力政策の課題も、電力の需要増加に対する量的対応にこたえるという問題から、今後は供給の安定性あるいは経済性の向上という質的な面での対応がますます重要になっているというふうに考えております。こうした時代の要請に即しまして、電発の役割も、例えば電力の実証技術の開発、実用化、あるいは新技術の導入による電源の多様化、各地域にまたがる広域的な石油代替エネルギーの開発、資源開発の国際的な展開というようなことで、さまざまな面での展開が予想されるわけでございます。こうした事業によりまして、九電力の持つ地域性あるいは私企業性の限界を補いまして我が国の電気事業全体の質的な強化に資するというふうに考えているわけでございます。
#192
○横江委員 項目の羅列では、具体的に六十年代の電発の政策課題というところがぐっと浮かび上がってこないのです。今のようなお話の中では、一体全体これからの指針というのはどんな形になるのか、電発の進むべき道はどうなるのかということは浮き彫りにならないのですが、今のお話であなたはわかっているのですか。私はわからないのです。もう少し具体的に示していただきたいのです。
#193
○山本(幸)政府委員 電発の今後の役割と考えられる分野につきまして若干具体的に申し上げますと、大きく分けて五つほどあるかと考えております。
 第一は、各地域にまたがる広域的な石油の代替資源の開発でございまして、例えば大型の輸入炭火力の建設とか基幹送電線の建設ということでございます。
 第二番目は、電力関連の実証技術の開発あるいは実用化ということでございまして、例を挙げますとATR、新型転換炉でございますけれども、この実証炉の建設とか、あるいは石炭火力でございますが、流動床ボイラーあるいはガス化発電といった新たな石炭利用の発電方式、さらには大容量の直流の送電技術の開発というのがございます。
 第三番目には、新技術の導入によります電源の多様化ということで、例えばこれは水力でございますけれども、低落差の発電につきまして国産水力エネルギーの高度利用技術を開発しようというようなことがございます。
 第四番目のカテゴリーとしましては、海外の技術協力でございます。途上国における水力開発とかあるいは石炭火力開発につきましては従来非常に実績がございますが、今後ともこうした需要がふえておるということでございます。さらには途上国からの石炭火力の運転員につきましての訓練研修につきましても非常に期待が高まっております。
 第五番目のカテゴリーとしましては、エネルギー資源開発の国際的な展開ということでございまして、例えば発電用の海外炭につきまして供給ソースを多様化するとか、あるいは途上国における水力開発とか石炭火力につきましての技術協力をしていくというようなことでございます。
 以上、五つの分野につきまして簡単にその実例をサンプルとして挙げたわけであります。
#194
○横江委員 私は今の五つのカテゴリーを伺いまして、しかも具体的にその目的を果たすために御努力も実はいただいているわけでありますが、例えば電力需要の低迷ということからまいりまして、専門家の皆さんのいろいろな話を伺いますと、五つのカテゴリーは一応まず別にして、電発の使命というのは二つの目的を持っているのだ。その一つはもちろん電源開発であります。いま一つは電源開発を国家的見地から調整をしていくということ、大きく言うならばこの二つなんだ。しかし、先ほど私が申し上げましたように、二十年代から五十年代、現在までにかけてその意味の開発、調整というものは終わった感があるのではないか。これは専門家の御意見としてでございます。同時にまた終わったのではないかという話の中で、九電力に分散をすればいいじゃないかという言い方も実はあるわけであります。あるいは電力需要が低迷をする中でございますから、世界の国々の発展のために海外技術の協力事業を随分推進しておみえになります。こういうようなことに目的を明確にした方がいいのじゃないだろうかという意見もあるわけでございますけれども、私は今の五つのカテゴリーからいくならば、いやそんなことはありませんということを言われることはよくわかります。こんな意見もこの法改正の中でちまたにある、しかも専門家の中であるということからいきまして、こういう公の場におきましてひとつこれに対する見解というものをお尋ねをしていきたいというふうに思っておるわけであります。
#195
○山本(幸)政府委員 お答え申し上げます。
 先ほどの五つのカテゴリーという中で、先生おっしゃったのは第一のカテゴリーということでございまして、これは従来から電源開発をし、また広域調整をするという今まで電発のやってきました役割の最も主たるものでございます。これにつきまして今の御指摘は、次第にそういう必要性がなくなってくるのではないかということでございますけれども、具体的な発電所の名前を挙げますとたくさんございますが、いわゆる広域電源の開発ということで申しますれば、大規模の石炭火力の開発をやっておりますし、それからさらにいわゆる私企業の限界の補完ということで、ある程度コスト高になっているけれども、今後については国産のエネルギーとして重要であると思われる水力開発もたくさんやっております。そういう意味で、今先生おっしゃったような、基本的に電源開発株式会社の行う電源開発とかあるいは電源開発株式会社の持つ電源の調整の役割というものが今後失われていくのではないかということにつきましては、私どもそのようなことはないというふうに考えております。
#196
○横江委員 そこで五つのカテゴリーというものをそれなりに凝縮をしてまいりますと、結果的には電発の新しい六十年代から将来の進路というものは、一つは先ほどお話がありましたような実証炉、いわゆる原子力発電所にどのように電発として重心を置くのか。いま一つは大規模な石炭火力の開発、その延長線上にどのような力を注いでいくのか、ここらあたりの二つに絞られてくるのじゃないか。もちろん今の海外への技術の進出とか協力とかそのことについてはそれなりに理解いたしますけれども、これからの電発の進むべき方向というのは原子力、そして大規模な石炭火力、それの延長、それに力を注ぐべきではないかというふうに思うわけでありますけれども、そのように理解してよろしゅうございますか。
#197
○山本(幸)政府委員 今先生の挙げました点以外にも例えば技術開発とか海外の問題がございますけれども、先生のお挙げになりました点も非常に重要な点であるということについてはそのとおりでございます。
#198
○横江委員 そこで、私は素人でわからないのですが、原子力あるいは石炭、特に石炭の場合には、この石油万能の時代に国策的に石炭火力をこれからも推進をする、余り大きな発電所はできないにいたしましても国策として必要だ、これはよく理解をするわけであります。そんな中におきまして、例えば国としては水力あるいは石炭、原子力、最近電車とか汽車に宣伝が出ていますが、五軒のうちの一軒は原子力ですよ、資源のない日本としては必要ですよというあれも出ているわけでございます。そういう中におきまして、今のような発電の水とか石炭とか原子力とかその他のものを入れてコンビネーションというのですか割合というのか、ベストミックスはどういうふうにお考えになってみえるのか、その割合をひとつお示しをしていただきたいと思うのです。
#199
○山本(幸)政府委員 先生のおっしゃいますように、各電源によりましてその特徴が異なりまして、例えば原子力につきましては非常に長期安定性がございます。しかし一方、フレキシビリティーという面では若干欠ける。これに対して石油につきましては若干高いあるいは安定性に欠ける、燃料の値段もしょっちゅうフラクチュエートするということがございますけれども、需要に応じて調整ができるという特徴がございます。そういうことで、いわゆるベストミックスということが最近電力業界においても非常に強い関心を持っておりまして、私どもそういった観点から昭和七十年度について、今後どうなっていくかどいうことを見ますと、これは、もちろんこれがベストということではございませんけれども、現在進んでいる延長線上での今後の電力のバランスを見ますと、昭和七十年度の末で設備ベースで申しますと、原子力が二三%、石油が二四%、この二つがメーンでございまして、そのほかLNGが二一%、石炭が一〇%、水力につきましては、いわゆる揚水も入れまして二一%というふうに見込んでおります。さらに、実際に電力を起こす発電電力量で見ますと、同じく昭和七十年度で原子力が三五、石油が一五ということで圧倒的に原子力の比率が高まる。二番目がLNGの二一%、石炭が一二%、水力は一三%、そのように見ておるわけでございます。
#200
○横江委員 今ベストミックスを伺いましたが、昭和七十年で原子力二三%、これからの電発の重心をここに置くんだ、石炭にも注いでいくんだ、こうなってまいりますと、昭和七十年代、原子力の関係というのが二三%までのシェアを、いわゆる電力バランスをとるためにこれから電発は大きな期待を寄せておみえになると思いますけれども、例えばその関係でまいりますと、先ほどお話のありましたATRの関係等でございますが、青森の大間でございますか、これが大きな出資金になってくるのではないかというふうに考えるわけであります。この環境調査も終わっておるでありましょうし、あるいは何年に着手して何年に稼働するということも決まっておると思いますが、そこらあたりは予定どおり進んでいるわけでございましょうか。この問題については、今後の問題も含めて非常に注目をされていると思いますが、いかがでございましょうか。
#201
○山本(幸)政府委員 先生御指摘の大間のATRでございますけれども、これは現在電発の最大の原子力プロジェクトでございます。これにつきましては、昨年五月ATR実証炉建設推進委員会というのができまして、その場所で六十一年度着手、六十四年四月着工、それから七十年三月運開ということで建設計画が合意されております。その後地元の調整に入っておりますけれども、現在の段階では地元との調整中ということで、この計画自体がまだそのまま進むという状況ではございません。
 なお、先生おっしゃいましたATRのお金でございますけれども、総工費は三千九百六十億円ということでございます。
#202
○横江委員 今までの九電力の三十二基というのは軽水炉ですか、これは当然コマーシャルベースに乗っておるわけでございまして、今回のATRの実証炉というのは地元の調整がつけばもうコマーシャルベースに乗るような形で、さっと六十四年には着手できて九電力におろすわけでございますが、コマーシャルベース的には採算が合う、もうそこまで研究済みでございましょうか。
#203
○山本(幸)政府委員 ATRと申しますのは新型転換炉と申しまして、今先生おっしゃったように現在九電力の原子力の主力であります軽水炉とは違います。今後軽水炉の次に考えられます高速増殖炉というのがございますが、それに移行するまでの間の一つの中間的な炉になるというふうに考えております。これは実証炉でございますけれども、現在そのコストの計算もいたしておりますが、現在のコスト計算では、一般の軽水炉の原子力が一キロワットアワー当たり十三円程度、これに対しましてATRの場合には十五円程度でできるのではないかというふうに見られております。なお、石炭火力が十四円ぐらい、それから水力は、新しくつくる水力は二十一円ぐらいという状況でございます。
#204
○横江委員 そうしますと、石炭とそう変わらない、まさに採算は合うということになると思います。そこで、当然に六十四年には間に合うような着工でございますが、もちろんそういうような努力をしておみえになると思いますけれども、軽水炉との比較、特に国策として電発が開発をして行うのだというATRとの違い、これは私どもがあなた方の説明を伺っておりますと、軽水炉に使った濃縮ウランの燃料等そのものが再利用できる、資源のない国としては当然これはこれからの原子炉なんだということでございます。そこらあたりの軽水炉と違って、海外にウラン等を求める日本としてはまず必要なんだということを含めながら、そしてそれをこれからの電発の大きな柱にしていこうという場合に、今の大間が大きな指針になっておるわけでありますけれども、地元の調整が今どうなってきておるのかということとあわせて、きょうの新聞を見てまいりますと、「電源立地の推進地区 通産省が指定見直し」これは大間と静岡の浜岡を追加して石川の七尾あたりは解除しているわけでございますけれども、これから推進するということを強く打ち出したものであると私は思うのです。もちろん、原子力の問題で安全性云々という話については、私どもとしてはそれなりに党の問題等もあるわけでありますが、国策的な立場で今私は指摘をさせていただいているわけでございますけれども、このような電源立地の推進地区が明確になった、そして採算がとれるようなそういうATRの開発は進んでおるのだ、地元との調整だけなんだというような点でまいりますと、この立地が明確に推進が決まったという段階において、今後のこの大間については非常に強い関心を持っておりますけれども、実現ということをあわせて、明確にひとつその辺も御答弁をいただいておきたいと思います。
#205
○山本(幸)政府委員 御指摘のように、ATRにつきましては軽水炉とは違った特徴がございます。その第一はウラン資源の節約ができるということでございます。先生御指摘のように、軽水炉で燃やしました濃縮ウランをさらに再処理しまして、そこから出るプルトニウムその他を使いましてこのATRが動くということで、ウラン資源の節約が可能になるというのが第一点でございます。
 第二点は、プルトニウムの利用技術が確立するということでございまして、これは将来、夢の原子炉と申します高速増殖炉というのは、プルトニウムを主として燃やすわけでございますけれども、そうした高速増殖炉時代に橋をつなぐものとして、このプルトニウムの利用技術の確立というのが非常に重要であるわけでございます。
    〔奥田(幹)委員長代理退席、委員長着席〕
 現在の状況でございますけれども、現在地元につきましては、関係漁協との間の交渉が行われておるという段階でございますけれども、関係町村の推進協力を背景にして、電発としましてはその立地推進に努めているところでございます。お話しのように、今後重要な立地点ということで、私どももこのATRの大間地区における立地につきまして重点的に推進をいたしたいというふうに考えております。この地元の調整と並行しまして、基本設計等は既に終了いたしておりまして、今後その立地の進展に応じまして諸手続を進めるという段階にあるわけでございます。
#206
○横江委員 今電発をずっと指摘をしてまいりましたが、やはり国策的な政策の機能を果たしていくためにも、ぜひこれからの日本の技術分野の問題、あるいは電発から石炭の問題、その目的の果たせるような努力をお願いしてまいりたいと思っております。
 時間の関係等で次の問題に入りますが、今回幾つかの特殊法人の民間法人化がされたわけでありますけれども、特に中小企業投資育成会社について若干お尋ねをしたいと思います。
 この公的な投資、公的な資本を受けて活力のある営業をして、国から優良中小企業だというお墨つきというのでしょうか、このように自負をして活動している企業としては、特殊法人から民間会社というのですか、今回のような民間法人へ変わるということは好ましく思っていない。国から投資を受けた、いわゆる認められた中小企業として誇りを持ち続けたい、今まで投資を受けている中小企業にしてはそんな気持ちがいっぱいであるというふうに私は思うのです。
 今回、中小公庫からの金の出資が全部消却、返還された、臨調も民間法人化を進めなければいかぬというようなことからこういうような改正になってきたわけでありますけれども、私は、現在のこの複雑多岐にわたる、しかも多様化の経済環境の中では、中小企業の財務基盤というものは非常に、自分一人でやっていけるところはいいですが、投資会社からいただくところの財務基盤というのは、必要だから投資を受けるわけでございますけれども、実は強固でないと思うのです。そういうところこそ、やはり現在までの特殊法人から投資を受けておる、そしてその形でやっていくということの方が中小企業育成の上においては私は非常にベターである、適しておるというふうに思うわけでございますけれども、若干これはおくれているわけでしょうかね、私自身が。いかがでございましょうか。
#207
○広海政府委員 私どもの調査におきましても、この投資先の企業につきまして最近実態調査をしたわけでございますが、この投資育成会社から投資を受けたことのメリットといたしまして、信用が増大したという点につきまして非常なメリットがあるというふうに回答したものが半分以上ございまして、御指摘のとおりこういった会社から投資を受けているということがその信用につながるということで、大変なメリットを感じているようでございます。
 今回の措置は、基本的には昭和五十八年の臨調答申等の趣旨を踏まえまして、会社の経済的自立を図るということであるわけでございますけれども、同時に、中小企業の自己資本の充実を図るための政策実施機関ということでの会社の中立性の維持という点につきましては十分配慮いたしまして、それで依然としまして政府の監督下にある特殊な会社であるという位置づけを明確にした上で民間法人化を図っている、こういうことでございます。
#208
○横江委員 特殊法人であるがゆえに中立性が保たれるわけですね。企業の経営の自主性が尊重されるわけです。特殊法人という字句から出てくる印象も強いと思いますが、事業運営についての干渉や役員派遣は一切ない、そして自己資本の充実が図っていける、中小企業の経営者の皆さんは安心をしながらこの投資会社に相談が実はできる。これは今まで事実そのとおりだったのですよ。
 これからも中立性を担保するからそういうことは心配ありませんよと今言われるけれども、このように民間法人化に変わってくると、民間の中小企業の皆さんはどうしてもその心配が先に立つ。従来と違うのじゃないかというような心配が出てくるというような気が私はするのです。例えば経営指導の名をかりて経営介入がされるのじゃないか。あるいは人事の介入はないけれども、重要ポストへの派遣職員、これからそういうことが出てくるのじゃないか。そういう現実的な問題、今は答弁としてはそういうことはないけれども、民間化するのですから、将来、十年先、何年先には、やろうと思えば法的にはできるわけなんです。今、それは絶対しません、そんなことになっておりません、この決めた以外のことは、商法で規定するのですが、ちゃんとそういう点については中立性やそういう点は心配ありませんよと言われるけれども、どうもやはりそういう心配をされるというふうに私は思うわけでございます。
 そこらあたりの関係から、時間の関係でもう少し触れたいと思いますけれども、例えば一五%から五〇%の基準の問題や、あるいはまた投資の基準もいろいろありますけれども、選別投資が強くなるのじゃないかとか、あるいは系列化とか子会社だとかあるいは関連企業化というようなことが出てくるのじゃないか。一口に言うならば、民間会社でございますからもうからなければ投資をしない。株の評価についても安くしていくというようなことも出てくるのじゃないかという心配を、特殊法人から変わると持つ方が随分ある。また現実に私は聞いておるわけでございます。そのことは絶対ないということを担保をしていただくということが絶対大事だと思いますが、ここらはひとつ大臣からその担保を一口で結構でございますので明確にしていただきたいと思います。大臣から担保してもらわなければいかぬですよ、大臣から。いいですか。
#209
○野田委員長 後で大臣から答えてもらいます。
#210
○広海政府委員 投資育成会社の事業は、株式の保有という中小企業者の経営権に直結するものでありますだけに、会社が投資先企業の経営支配等を行わないようにその中立性を維持するということは、これは極めて重要なことだというふうに私どもも認識しております。このために、会社の事業の基本的なルールを定めております事業規程につきましては、引き続き認可制度を残していくというようなことで、事業の基本的枠組みに係るものに関しては、必要最小限の規制を残しているわけでございます。また、万一投資先企業の経営支配という事態が生ずるような場合には、一般的監督命令、これは依然として残っておりまして、この命令によりまして、そのような事態が発生しないようにするというようないろいろな制度を残しているわけでございまして、これまでもそうだったわけでございますが、先ほど先生が御指摘になりましたような役員派遣あるいは経営支配、こういうようなことは今後もしないように指導していくということでございます。
#211
○渡辺国務大臣 ただいまでもう答弁が尽きております。そのとおりでありまして、引き続き中立性確保のためによく監督をしてまいります。
#212
○横江委員 よろしくお願いいたしたいと思います。
 次に、公害防止管理者、公害防止主任管理者の国家試験、この事務の民間委譲に関連をして、公害防止の立場から、ちょっとほかの面で御質問をしていきたいと思っております。
 産業廃棄物処理場についてでございますが、産業廃棄物の処理場を確保することは現在は非常に厳しくなってきております。経済活動の拡大によって廃棄物は、産業でも家庭の場合でもそうでございますが、非常に多くなってきておりますし、それと逆に、処理場の確保をすることは非常に困難だということはもう事実でございます。
 これから私が申し上げようとするのは愛知県の豊橋市の例でございますけれども、四万平米の産業廃棄物の処理場を確保いたしました。これは善良な産業廃棄物業者でございまして、十数人の地主から土地を四万平米も買うなんということ、そして廃棄物を処理することは大変でございまして、借りるか買うかで、借りるのがほとんどでございますが、十数人の地主から農地を賃貸借、借り上げまして、埋め立て完了後は作土をして土地改良事業にかけ、換地処分を行い、優良農地として地主に返却するという計画であるわけです。もちろん知事から正式な許可もいただき、そして、その善良な産業廃棄物業者はその処理場のために数億の資金もつぎ込んでいるわけでありまして、期間は七年間で埋め立てを完了する。現在はもう二年を経過しておりますが、このような形で、埋め立てばこういう格好になっておるわけです。四万平米で数億の金をかけたというのは、例えば水処理施設、それから沈砂地、堰堤入口、こんなふうで、これだけでも実は数億の金がかかっているわけであります。
 今埋め立てがどんどん進んでいる中で、たまたまこの埋め立て中の処理場へ事件屋か悪徳不動産屋が、それらしき者が数人来まして、土地の賃貸人の一人から一部の土地を買ったから時価の三倍で買え、四日以内にその返事をせよ、さもなければ即刻測量して、そしてこの土地の中には出入りを禁止する、埋立作業は認めぬという、こういう妨害というのか言いがかりというのか、してきたわけであります。家屋の場合は当然に、賃貸借契約して登記をしなくても地上権が設定されるそうでありますが、土地の場合には賃貸借を結んで登記をしないと地上権は発生しないそうであります。ところが、土地を借りた場合に、賃貸借契約を結んで地上権を登記所へ設定するといったら、地主は絶対にそんなものをやってもらったら困るといって承知しないから、今の場合にはそんな地上権の登記はしてないということだそうであります。ここにそのやからがつけ込んで、地主たちをたぶらかして土地を一部買って、そしてその後、地上権はないから早急に土地を買え、さもなければすぐ出ていけ、こういう無理難題を実は押しつけているという事実があるわけであります。
 これは業者にしてみるならばまさに致命的な打撃で、もう仕事ができないのですね。七年たちましたら、ほかの皆さんにも優良土地として返さなくちゃいけませんけれども、返すという約束、それすらも履行できない状態ですし、今真ん中あたりの一部の土地でそれがあるから、そんな土地改良もできませんし埋め立てもできない、こういうような実態が問題として出てきまして、これは、東京に産業廃棄物業者の中央の本部があるそうでありますが、これは大変だ、愛知だけの問題ではないということで、その産業廃棄物組合本部のいわゆる顧問弁護士をきょうこの現地へ派遣して、そしてその対応をしておるという実情が今あるわけでございます。
 産業廃棄物業者にしてみるならば、大変な手だてをして、いろいろな法律を駆使しながらこの許可をもらって始めたら二年ぐらいでそんな邪魔が入って、そしてそのことによって致命的な打撃を受けて、まさに死ぬか生きるかという状況にあるわけでございますけれども、こんなようなことが、その本部の方の話を伺いますと、何かいろいろな形で、握り金で話がついているかとかどうとかということがあるのですが、最近では暴力団の資金源、こういう形にいくんだというようなうわさすら随分あるようでございまして、全国的な例としてこのようなことを承知してみえるのかどうか、そのような実態はどうなっているか、一遍お尋ねしていきたいというように思います。
#213
○黒田(明)政府委員 産業活動を営み続けるためには、どうしても産業廃棄物の処理というのが重要でございます。これは、御承知のような法律に基づきまして産業廃棄物業者は都道府県知事の許可を受け、その許可のもとで適正な事業運営を行うということになっているわけでございます。実は、ただいまのような事例については私ども承知をしておりませんが、本件は私どもとしても産業活動担当という意味では重大な関心を持つべきだと思います。これは、先生御承知のように厚生省が所管しているわけでございますが、厚生省の方と相談をいたしたいというふうに思います。
#214
○横田説明員 お答え申し上げます。
 御指摘の事例につきましては、私どもも詳細には聞いておりませんけれども、愛知県が近々相談に見えるという話は聞いております。また、同様な事例がほかにも発生しているかどうかということにつきましても、現在のところまだ聞いておりません。
#215
○横江委員 先ほど御答弁いただきましたように、正規な形で許可をいただいて、そして投資して産業廃棄活動をしているわけでございます。今、争いの中で産業廃棄活動が大きく制限をされているということなんですね。
 厚生省の方は愛知県から近々相談にお見えになることだということで、厚生省として、この事実関係からいってどんな対策、どんな対応を――もちろんよろしゅうございますということじゃないと思いますが、産廃法あるいはそれ以外からいっても、法的な許可を受けてやっておる善良な産廃業者に対してそんなへんてこなものが出てきた、それによって事業ができなくなるということは、産廃法も予定しておるような問題ではないと私は思うのですけれども、具体的な対応、対策について、今私が指摘をしましたが、いかがお考えでございましょう。
#216
○横田説明員 本件につきましては、第一義的には民事上の争いに起因する問題でございますので、廃棄物処理法を所管する私どもといたしましては直接の対応は難しいケースかと思います。しかしながら、産業廃棄物の最終処理場の適正な処理に支障を生ずるような場合には、産業廃棄物の適正処理の確保という観点からも重大な影響を及ぼす心配もございますので、状況の把握に努め、必要に応じて県に対しまして指導を行ってまいりたいと考えております。
#217
○横江委員 時間が参りましたので一つだけ。暴力団の資金源として全国に広がる前に、今の法の盲点を突かれてきているのですね、善良な業者が。だから、その盲点、不備をいかに補うかということが一番大事なところだと私は思うのです。そこらあたり、きょう法務省の方もお見えになりましたので、地上権のことについては難しい部分があるかもわかりませんけれども、その対応について厚生省、それから法務省の方にもぜひ前向きの御答弁をいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#218
○横田説明員 御指摘の点につきましては慎重に検討してまいりたい、かように思っております。(横江委員「前向きですか」と呼ぶ)この点は非常に大事な問題ですので、前向きに検討したいと考えております。
#219
○濱崎説明員 御指摘の事例は個別的な案件のことでございますので、その権利関係がどうなるかということは個別的な、具体的な事実関係を全部総合してからでないと申し上げられない問題でございますけれども、お伺いした範囲では、現在の民事法の場面におきましても当然に、新しくその土地を買った者が産業廃棄物処理業を行っておる業者に対して明け渡しを請求することができるということになるとは必ずしも決まらない問題であろうと思うわけでございます。それはあくまでも具体的な事実関係に応じて、いろいろな場合がございましょうけれども、必ず買った人が権利関係において勝つというものとは限らない。御指摘のようにそれは弁護士さんが現地でこれから調査されるということでございましょうから、その調査された事実関係に基づいていろいろな法律問題が生じてくるであろうと考えているわけでございます。
 なお、産業廃棄物処理の場面で特別の立法が必要かどうかということは、今御答弁されたように検討されるということでございますけれども、もし民事法の場面でも何か協力する、相談に応じなければならないことがございますれば、指摘を受けて御相談にあずかりたいと思います。
#220
○横江委員 終わります。
#221
○野田委員長 中村重光君。
#222
○中村(重)委員 嫌なことは言いたくないのだけれども、ともかくどうです、これは。野党が余り偉そうには言えないのだけれども、自民党は責任政党なんですよ。かつては過半数は自民党が出ていなければ質問しなかった。こんなだらしないことでは話にならぬですね。委員長も佐藤筆頭理事もそこにおられるんだから、もう少し責任を持って出席させないと、傍聴の方が大変多いのだけれども、失望するだろうと私は思うのです。どうですか、委員長。
#223
○野田委員長 同感であります。
#224
○中村(重)委員 同感でありますじゃだめなんだ。どうするのかと言うのです。
#225
○野田委員長 今集めているから……。
#226
○中村(重)委員 では、集めるということですから、質問します。今、同僚の横江君が電発のATRの実証炉の問題について質疑をしておられたのを聞いておったのですが、私は、この原発の建設、電発の活性化の前に、どうも電発はすっ飛んでしまうのじゃないかなという感じがするのですね。当初の予算は三千九百六十億ということだった。これの資金分担は、直接工事だけですね、政府補助が三〇%、九電力が三〇%、電発が四〇%という分担になっているのだけれども、六千億以上かかるのではないかと言われているのですね。当初は、重水炉であるというような関係もあったのでしょうか、あるいは電発に対する安全性を追求する住民の安心感もあったのではないかと思うのだけれども、大した反対はなかった。正直に言って、さすが国策会社だなというような評価を私はしたのだけれども、その後、これは補償金の問題があるのだから漁協の反対ということになるのは避けられないだろう。住民も一部反対をしているということですが、計画から大体どのくらいおくれるという見通しなんですか。
 それから、先のことだから四千億が六千億かかるというようなことは言えないとか、今の段階で分担率を変えるというようなことは大臣も答弁としては言えないかもしれぬけれども、一キロワットアワー十五円というように部長は答えておったけれども、このままでいったらこれはそんなものじゃないですね。何しろ民間の電力会社は一基でなくて二基、三基とつくるものだから、その点が経営安定ということにつながっていくのだけれども、電発は一基だけでしょう。そこにやはり不安があって、私は、これで電発はぶっつぶれてしまうのじゃないかということも単なる杞憂じゃないのじゃないかという感じがするのだけれども、どうです。
#227
○山本(幸)政府委員 ATRにつきましては、先生も先刻御承知のように、非常に画期的な炉ではあります。従来の軽水炉に比べまして、軽水炉から出てくる使用済み燃料を処理して、それから生まれる燃料を使うということで、燃料経済という面でも大変重要な地位を占めますし、それから、将来FBRに持っていくというときのいわば中間炉としての意味もございます。そういう意味で、私どももこれは非常に期待をしているのでございます。
 ただ、これにつきましては、実証炉でございますので、そういう意味では、完全にコマーシャルベースでいけるということはなかなか難しかろうということで、御承知のように、三分の一国が補助しておるということでございますし、それから、やっておるのも国策会社の電発であるということでございます。
 ただ、現在の見込みでは、先ほど申し上げましたように、コストとしては一応一キロワットアワー当たり十五円程度ということを見込んでおります。御承知のように軽水炉の場合には、つくりました初年度は十三円程度ということで、二円程度の開きがございます。しかし私どもといたしましては、こうしたことでできるだけ実用に近いコストでつくりたいというふうに考えております。
 御指摘の、最近の状況でおくれるのではないかということでございますが、当初の計画は、六十一年度に着手ということで、六十四年度に着工、それから七十年代に入って運開ということでございますが、現在の状況で若干漁協の調整等がおくれておりますけれども、私ども、現在の段階では、こうしたスケジュールについて大幅変更を考えていないわけでございます。
#228
○中村(重)委員 時間がありませんから、この点に対しては私も余り深追いはしたくありません。ともあれ、私は単なる杞憂に終わらないのじゃないかというようなことを、大臣もひとつ重く受けとめて対処してもらわなければいけないと思うのですが、ひとつお答えをいただきますか。
#229
○渡辺国務大臣 何分初めてのことでありますから、かなりリスクは背負っておる。だからこそ国策会社がやるのであって、民間に任せておいてはいつまでたってもできません。だけれども、やはり転換炉時代が来るということは当然考えなければならないことですから、そういう意味で、あえてリスクを背負っても国策的に進めてみようということでスタートをさせるということになっておるわけであります。十分注意をしながら、それは非常に慎重に勉強しながら進めなければならぬ、そう考えております。
#230
○中村(重)委員 それから、これまた先ほど質疑が行われたことと関連をしてくるのですけれども、配当を電発はこれからやるようにするのですか、今まで配当はなかったのだけれども。配当を行うことになってくると、その原資は卸売の料金を上げるということになるのか、あるいは企業努力というようなことで期待をしているのか、この点はいかがですか。
#231
○山本(幸)政府委員 お尋ねの件につきましては、基本的には企業努力ということを期待いたしております。
#232
○中村(重)委員 今は、卸売料金を上げますということは、九電力というような大じゅうとがいるのだからそれは言えないのだろうとは思うのだけれども、企業努力もしなければならぬけれども、企業努力といったらすぐ労働者の方に矛先を向けていく、そんなことでは、それこそ先ほども質疑が行われておったように、意欲を低下させてしまうということになりますよ。ですから、あっちこっちに余り気兼ねをしないで、やらなければならぬことはびしびしやっていくというようなことでないと、活性化のことについて質疑をしているのだから、答弁する側も自信を持って答弁をしていくという態度でないといけません。そのことをひとつ申し上げておきます。
 それから、通産大臣の料金認可に当たっての電源開発調整審議会に付議をすることを撤廃をする、こう言っているのだけれども、これはどういうことなんですか。各発電所の個別料金を今まで審議会に付議していましたね、それをやめる、そして基本料金というのか、基本的なもの、これを付議するというような形になるのですか。このもらった資料を読んでもわからないんだ。この点いかがですか。
#233
○山本(幸)政府委員 先生御指摘のように、従来は電発につきましては、個別料金について全部電調審の意見を聞いた上で通産大臣が認可したということでございます。これにつきましては、二十五年の運用の実績にかんがみまして、大体その基本的なラインも確立、定着したということでございますので、今後はそうした必要はなかろうということでございます。
 基本的な考え方につきまして聞くのかという点でございますが、これは実質的には、その基本的考え方につきまして、電調審の考え方で方針をまとめたいというふうに考えております。
#234
○中村(重)委員 経済企画庁は物価庁になるわけだから、この点について経済企画庁が猛烈に反対をしたということが伝えられているのだけれども、きょうは経済企画庁は出てもらっていないのだが、経済企画庁が反対をしたのはどういうことだったんですか。
#235
○山本(幸)政府委員 私ども、経済企画庁が猛烈に反対したというふうには聞いておりませんが、ただ、臨調の指摘の際に、役員の問題とかあるいは株式譲渡の問題あるいは配当の問題等については指摘があったわけでございますけれども、この点につきましては別段臨調の指摘はなかったので、今回の改正ではやる必要はないのではないかという論もございました。
 しかし私ども、実際にこの料金につきまして一々電調審にかけるという今までの取り扱いは、大変電発にとって機動性あるいは自主性を阻害するという事例が多うございまして、例えば、年度末に料金を決めようとしましても、当事者間では事前に、二月あたりからどんどん交渉しますけれども、実際には電調審にかからなければ決まらないということで、大変不便な面がございましたので、いろいろ検討しました結果、これは既に基本的なラインは確立されているので、一回一回個別ごとに聞く必要はなかろうというふうに考えたわけでございます。
#236
○中村(重)委員 ともあれ、電発の方は直接消費者と料金関係というものが生じてこない、九電力に対して卸で売るわけだからね。いずれにしても、物価庁である経済企画庁が電気料金の値上げにつながってくるという形で反対をしたということであるならば、その点はひとつ重く受けとめて対処していかなければならぬだろうということだけを申し上げておきます。
 ときに、規制緩和措置で活性化を図る、こう言っているのだけれども、今度は総裁を社長と呼ぶんだね。副総裁を副社長、それから理事を取締役というように今度は呼称するようになるのだけれども、これは活性化の大きな柱にもなっているようだけれども、こういうことで活性化につながるのですかね。
#237
○山本(幸)政府委員 呼称につきましては、先生おっしゃるように、社長、副社長という通常の会社のように変えたわけでございますけれども、これによって直ちに活性化につながるかということにつきましては疑問でございますけれども、やはりいろいろな面でもって、普通の民間会社に似た組織あるいは似たような経理、あるいは具体的な仕事のやり方につきましても、できるだけ一般の民間会社に似た形に持っていきたいというふうに考えたためにこういたしたわけでございます。
#238
○中村(重)委員 それはいいのです、株式会社だから社長ということで。何で総裁なんかにするんだろうか、こう思って、あっちもこっちも総裁総裁、こう言うので、どうも総裁と呼んでもらう方がよほど格好がいいのか何か知らぬけれども、これは本来あるべき方向に改めたということだからそれでよろしい。ただ、活性化の柱ということになっているから、それはどんなものだろうかなと思ったのだが、そこで活性化ということになって、現状と比較してどういうことが期待できるのですか。
#239
○山本(幸)政府委員 私どもも、現在の電発も特殊法人ではございますけれども、今までの業績というものは非常に高く買っているわけでございます。ただ、いわゆる特殊法人といたしまして今先生の御指摘のあったような、名称が総裁あるいは副総裁というようなところから始まりまして、その他の例えば役員の任命の点とか、あるいは附帯事業としてやれる範囲とか等々非常に規制が厳しい。この点につきましては、やはりそういう規制を解き放ちまして自由に活動できることにする必要があろうかというふうに考えたわけでございます。
 さらに一番中心になりますのはやはり配当をするということで、基本的にいわゆる株式会社としまして利益を目指す集団であるということにする方が、一般的な企業活動といたしましては活性化するだろうというふうに考えておるわけでございます。例えば企業の人々の努力によりましてコストダウンが図られたという場合にも、そのコストダウンの成果というのはすべて電発自身の中にはたまらずに、基本的には広い意味でのコストダウンということで九電力に対する卸売の料金の引き下げというふうにつながったわけでございますけれども、やはりそうした企業の企業努力がその企業の利益に結びつく、それがさらには配当に結びつくという料金システムといいますか、制度の内容を変えることによりまして活性化が図られるというふうに考えているわけでございます。
#240
○中村(重)委員 配当ということにえらい力点を置いておられるようだけれども、先ほども質疑が行われておったけれども、恐らく株は電力会社に大半持たせるつもりだろうから、一般にこれを公募するわけでもない。どうも配当の方で活性化といっても、答弁としては出てきたけれども、余り大きな声でこれまた活性化の柱の一つにするというようなお答えは大変苦しい答弁をしておるような感じがして、臨調から言われたから何かしないとどうもぐあいが悪いなというようなことで手をつけたという印象があるのですが、まあそれはいいでしょう。
 役員の数は現在十一名ですね。これをどのぐらいにしようと考えていらっしゃるのですか。これは時間の関係があるから申し上げるのだけれども、一般の電力会社は二十名から四十名ですね。電発は十一名。そして一般の電力会社は変電あり、それから送電がある。これはその業務の容量において違いがあることは私も認める。ところが、電発は全国的規模でもって事業を展開しているのです。九電力がやらない事業、広範な事業をこれはやっている。その点から考えてみると、他の電力会社が二十名から四十名、電発の十一名、これは均衡がとれておるとお考えになっておられるのだろうか。これは電発が少な過ぎてほかの電力会社が多過ぎるのだ、そういう感じを今まで持ってこられたのですか。この点いかがなんですか。
#241
○山本(幸)政府委員 先生御指摘のように一般の電力会社に比べまして電発の役員の数は少のうございます。ただ、他方一般の電力会社を他の企業に比べますと、特に役員の数が多いということはないというふうに考えておりますので、私ども相対的に電発の場合には役員の数が少ないというふうに考えております。
#242
○中村(重)委員 少ないということだけでは私の質問に答えたことにならぬ。これは活性化の関連があるのだから、こうした陣容はどうしようとお考えになっておられるのか。先ほど質問の中にも出ましたが、今は社長が東京電力から行っているのですね。それで今はまだ副総裁、総裁と言っているのだが、総裁が電力から副総裁が通産省から。ほかにもう一名、通産省。それから大蔵省から来ているのですね。ほかからも来ているのですかな。こういうものをどうするのかということ。そういう活性化を図っていくということになってくると、現在の姿というものを見直してここにメスを入れていくとか、あるいはさらに足りないものは、増員をしなければならぬものは増員をしていくとか、いろいろ基本的な、根本的なことに活性化の道を見出していくということでないとだめなんですよ。大臣、いかがですか。
#243
○渡辺国務大臣 役員の数が幾らがいいのかは、それは経営方針によって決まりますから、役員が多い方がいいとも限らぬし、少なくて経営効率が上がるのが実際は一番いいのでしょう。中国、四国電力あたりと比べてみてもやや少ないかなというような感じです。これはふやしたら能率が上がるのか、むしろ上がらなくなって理屈ばかり言っているのか、肩書だけふやして喜ぶのか、それはいろいろなことがございますから、よく検討させてもらいます。
#244
○中村(重)委員 私は電力会社の例を挙げたのだけれども、電力会社は公益性を持つ事業、そうして地域独占でしょう。料金は原価主義で認可制でしょう。そうすると、これは民間会社だから通産省からいろいろ言われないというような、よそごとだというふうに考えてはいけないのです。やはり原価主義になっているということになれば、役員が多ければそれだけの費用がかかるわけだから、そうすると電力料金にそれははね返ってくるのだから無関心であってはならないのです。これはいかがだろう。原価主義で料金を認可する際は、ただ石炭の価格が幾らであるとか、あるいは為替レートがどうだとか、そういうことだけじゃないのだから、内部留保をどうするとか設備をどうするとか、それからそうした人件費等々の問題についてもメスを入れて試算をして認可をしているのです。だから電発が少ないというならば、そしてもっとふやしていかなければ活性化につながらないというようなお考え方であるならば、それを手を入れていく、ふやさなければならないものはふやしていく、電力会社に対して多過ぎると考えるならば、それに対して通産省としての適切な行政指導等をやっていくということでなければ、これは公益事業として保護される電力会社が、単なる民間企業ということだけで放任していくということは、通産省が無責任だというそしりを免れないと私は思う。これらのことについての考え方をひとつ聞かせてください。
#245
○渡辺国務大臣 御趣旨はごもっともだと思います。民間会社が多過ぎるのか電発が足りないのか、どっちかですね。あるいは足りなくともそれでうまくいくなら何もふやす必要はないし、確かに電力会社が多過ぎるか、ほかの企業、同じ売り上げ等の他の企業と比べてみなければなりませんから。しかし御趣旨は、確かに原価主義ですから、それは放漫経営をやられていいというわけのものではありません。したがって、そういう点において一層注意をしてよく調べてみます。
#246
○中村(重)委員 原価主義の問題に私が触れたから関連してお尋ねをしていくのだけれども、円高差益の問題について通産省は一応の方針をお出しになったようなんだけれども、料金認可をする場合はこの原価主義で一年間ということで試算しているんですよ。そうすると、もう今六年になるのです、おの料金を認可してから。あのときは為替レートは二百四十二円であったと思うのです。それから油は一バレルたしか三十二ドルだったんですね。今は、御承知のとおり二十ドル割れでしょう。北海の方は十ドルまでこれを割るという状態になってきておる。しかし、そんなむちゃくちゃなことは期待してもいけないのだし、余り油が下がった下がったといって喜んでおったら大変なことになると私は思うから、そういうようなことは、適切な為替レートになること、あるいは油の値段が適当な価格に持ち直すことをむしろ期待をしているのです。それが日本の経済社会の安定そして開発途上国の国民生活、経済の安定にもつながっていくのだから。だからその点は私は無責任なことを言おうと思っていないのですが、ただ、円高差益を還元するというような問題について考える前に、一年間ということで原価主義で料金を認可したのだから、こんなに大きく変動しているのだから、まずそれを見直していくという考え方が先行しなければいけないのだろう。そして暫定的に一応差益を還元しておくというようなことをおやりになることはいいのだけれども、その点をどうお考えになっているのだろうか。基本的な問題だろうと私は思うんですよ。それは一つも議論にならぬでしょう。あなた、ドライに物を言われるのだけれども、そのあなたがこの問題について触れておられないのは渡辺大臣らしくないなと私は何回か思った。どういう考え方ですか。
#247
○渡辺国務大臣 非常に急激な円高でありまして、しかしこれも不安定な面もございます。ございますが、まあまあ百八十円程度で日米の利害も当分一致をするから大変な動きはないんじゃないかという考えを一つ持っております。しかし、これはまだ不安定要素がございますから、やはり長期的に電気料金の改定を根本的にやるということですといろいろ手続が必要であって、片一方では円高差益の還元を早くやれ早くやれと言うわけですから、実際はそれにはなかなか間に合わない。したがって、なるべく早く間に合わせたいという考えが一つ私にあったのです。
 その次は油のことですが、これはもっと見通しが立たない。全世界で一五%か二〇%ぐらい、その程度の過剰な生産がある。それが結局だぶついてきて、とんでもない値段で出ているわけです。全体の油の値段を下げている。しかし、これは十五ドルのようなことになりますと中小メーカーはばたばた倒産しますから、アメリカなんかでも随分ありまして、小さい井戸は、一遍ふさいだ井戸はもう役に立たないそうだ。したがって、油の需給は非常によくなって値段は上がるでしょうが、何か景気でも出てきて世界じゅうから油の需要が多くなったら、今度は暴騰するという話になるのですね。ですから、石油価格の落ちつき場所がわからぬ。夏場までは不需要期ですからどうしてもなかなか話し合いがつかないで、生産調整の話がつかぬ。しかしながら連中も、連中と言ってはしかられるが、OPEC諸国等も、そう安くなったのでは幾ら掘っても実入りが少ないわけですから、結局もう苦しくなりまして秋には話がつくだろうというのが大体一致しているのですよ。秋口になると需要期にも入るし。そのときの値段が幾らになるかということは全くわからない。かなり上がってはくる。
 したがって、そういう非常に不透明な中で一年間電気料金を下げようというのですから、実際はかなり冒険ではあるのです。だけれども、暫定措置として一年間ですから、一年間だけは下げてみよう。二十二、三ドル程度に落ちつくだろうという、どこまでも見込みでやっているわけですからね。確信があるかと言われたら、実際は余りないのです。だけれども、これは見込みですから、だれだって、わかる人は一人もないのだから。今非常に円高不況と言われてみんな困っている。特に素材産業等は電気をいっぱい使ってみんな赤字だ、ベアもできない騒ぎの状況の中です。減税はできない。そういう中でひとつ還元しようということになりますと、根本的な電気料金の見直しというのでなくて、これはどこまでも暫定措置。それで秋口以降の油の動向もはっきりつかんで、円高も定着するかどうかを見きわめて、それ以降さらに長期にわたって円レートが固まる、油の方も安定するということになれば、その時点で電気料金の体系の見直しは当然にやるべきであると思っております。
#248
○中村(重)委員 そのとおりだと思うのです。私があえて言ったのは、前は、値上げしなければならぬときには、毎年毎年原価主義で計算して、たしか二年か三年か続いて電気料金を上げたことがあったのですよ。今度は、円高差益でがっぽりとともかく電力会社にたまっているんだ。これを下げることは、一世帯当たりとしたら五百円かそこらにしかならぬのだということで、そんなちゃちな金を返すよりも、これは設備投資とか電力会社の特別設備をやらせるとかいろいろなことでやることの方が景気対策にも役立つんだ、原価主義なんて忘れてしまったようなそういう議論がまかり通っていることは筋が通らぬと言っているのです。
 原価主義というのは、申し上げたように為替レート、油の値段、いろいろな面を総合的に判断して設備投資も織り込んで、原価主義による料金が認可されているんだから、今日のような状態の中においてはそのことについてまず目を向けて取り組む。それは現在相当時間がかかるんだから、ある程度油の値段、為替レートの見通しもつけなければならないのだから、暫定的に差益を還元しておくということは私はわかるのです。しかし、全く原価主義についての見直しという問題が議論にならない、通産省もそれを検討しておるというような姿のないところに問題があるということで申し上げたわけです。だから、あなたが、そのとおりだ、原価主義の見直しをやらなければならないんだということですから、これは制度の改革もしなければならぬ点がたくさんありますから、相当な時間もかかるのでしょうから、そういう問題も含めて取り組んでもらいたいということを強く求めておきます。
 それから、もとに戻るけれども、この電発の役員は今度自主的に増減をすることができるのかということです。
 それから、先ほど横江委員も天下りという問題に触れておったのだけれども、私は天下りという言葉を余り使いたくはないのです。大変有能なお役人が若くして後輩に席を譲るためにやめなければならぬ、だからその有能な人をどこかに活用していく、登用していくということがなければならぬと考えるのですから、適材適所にそのOBの人たちも職場を求めていくということは当然であろう、そのように考えるのです。ですから天下りがいけないとかなんとかということを言うのではありません。ただしかし、社長はここからだ、副社長はここからだ、そして何人だというように枠を決めていく、さもそれが当然だというようなことには抵抗を感じるのです。もう電発も三十四年たちましたから有能な人材が育っておると思う。そういう内部登用ということ、ポストがどこであろうとも適材適所でこれを登用していくということでなければ、本当の活性化につながらないのだという考え方の上に私は立ちます。今大臣が大事なときにいないのだけれども、これはだれが答弁するのですか。
#249
○山本(幸)政府委員 初めに、今度の改正以後になりますと役員の数につきましても法定制でなくなります。株式会社の一般原則でございますので、商法に基づく定款事項へというふうになりますので、役員の数につきましても、具体的には会社が株主総会でもって定款をつくってそれによって役員数も決まるというふうになるわけでございます。
 それから、先生おっしゃった後の方の人材登用の件でございますけれども、役員の選任につきましては現行法上は内閣の任命でございますが、法律の改正後は株主総会の自主的な選任決議に対して大臣が認可するという形になります。その認可に当たりましては、当該者の出身母体、そういうことにとらわれず、人物、識見等を勘案して公正に行っていきたいというふうに考えております。
#250
○中村(重)委員 一番重要な問題について大臣の答弁がないのは適当じゃないのだけれども、いないのはしようがない。ではちょっと待ちましょう。
#251
○野田委員長 ちょっと速記をとめて。
    〔速記中止〕
#252
○野田委員長 速記を始めてください。中村君。
#253
○中村(重)委員 大臣、今私があなたに見解をただしたかったのは、よく各省からいろいろなところに就職をする、それを天下り天下り、こう言うのだから天下りであることは間違いないのだろうけれども、ただしかし、役人は大変有能なんですよ。その有能な役人が案外早く後輩に席を譲るためにやめる。その有能な人材を遊ばしているという手はない。やはり適当なところに適材適所で就職をさせるということは当然だろうと私は思っているのです。ですから、いたずらに天下りということでこれを否定するものではないのです。ただ電発の場合に、総裁は電力会社から、副総裁は通産省から、こういうのです、社長と言ったり総裁と言ったりして悪いけれども。それが交互になっている。恐らくこの次は通産が総裁になる、今度はかわって社長になるのだろうということは一つの常識みたいになっているのです。それで通産省から何名、大蔵省から何名、どこから何名というように枠が決まっている、これが既得権化しているというところには抵抗を感じるのです。
 電発も三十四年になるのですよ。人材が育っている。ですからそういう有能な人材はどのようなポストであろうともどんどん登用していく。そうしないと意欲が盛り上がってこない、意欲が盛り上がらなければ活性化にもつながらない、私はそのように考えるのです。ですからそこらについて大臣は今後どのような指導性を発揮していこうとしておられるのだろうかということについてお考え方をただしたかったのです。
#254
○渡辺国務大臣 国が莫大な何百億という出資、七二%も出資をしているということになりますと、これは民間とは言ったって今のところはお国そのものに近いような現状です。したがって、そういう関係もあってやはり国の方、監督官庁である通産あるいは資金の関係があって大蔵省というようなところから慣例的に、ちょうど一種の外郭団体みたいな感じで役員が責任を持たなければならぬという大義名分もあるのでしょう。それで出ておったということは事実であります。しかし、これをなくすということは言うべくしてなかなか、国が七〇%、三分の二も出資金を持っているということになりますと、全部民間の人だけにというわけにいくのかどうか、非常に難しい問題が現実的にはあろうと私は思います。しかし、こちらから行く人がところてん式に、余り有能でないのが行っているわけではありませんから、仮にかなり有能なのを、次官経験者みたいな人が行っておって、実際に無能では次官になれませんから、だから役人の中では一番有能な人材です。そういう点で決して引けはとらないのじゃないか。しかし三十何年もたっているのだから下からもうんと採ってやれよということはよくわかります。わかりますが、国がこれだけの金、七割も出しておるような中で、有能な人があればそういう人をあるいはちゃんと社長にすればいいのかもしれませんが、そこらの兼ね合いをどうするかということは今後の勉強課題である。いい人材がいたらなるべく内部から採るというのは理屈からいえば当然のことでもあります。
#255
○中村(重)委員 今のはそれでいいです。そういう弾力性を持って柔軟に対応していく。一つの枠づけをしてしまうということだけは避けた方がよろしいということです。通産省から行った人が社長で、それは適材適所であればそれでいいです。電力会社の場合それはそれでいい。適材適所であればそれでよろしい。だから私はそれをもって天下りだ、けしからぬ、そういうことは言わないのだというのです。ただ枠づけだけをしてしまうということはやめられた方がいい、既得権化することだけは避けた方がよろしい、こういうことで申し上げているのです。
 それから電発に国策会社としての役割を期待するのでしょうが、単に電力会社の補完機関としての機能を持たせるということであってはならないのじゃないかという感じがします。この電発に対しては、広域電源開発そして送電、そういったようなことをやらせることにおいて、各電力会社の料金ができるだけ格差がないように一律化する方向に一歩一歩と近づけていくというような期待というものがなければいけないのではないだろうか、そういう感じがします。ところが、単に補完的機能を果たすだけだということになってくると、そういう国策会社としての電発に対する期待というようなものは持ち得ないというように考えるのですが、あなたはどういう見解ですか。
#256
○山本(幸)政府委員 先生のおっしゃるとおりだと思います。
 現在電力会社は九つに分かれておりまして、地域的な独占をやっておりますけれども、その間における広域的な運営が非常に重要であるということでございまして、これにつきましては九電力同士も共同開発、あるいは電力の融通等によってそういう広域的な運営をやっておりますけれども、さらに電発というのはその中心に立ちまして、そうした九電力間の広域運営あるいは共同開発の中核的な役割を果たしておるというふうに考えております。
#257
○中村(重)委員 単なる補完的なものだというので、九電力の間に細々と電発が気兼ねしながら事業運営をやるといったようなことであってはならない、そのことを強く要請をしたいのです。
 それから、もう一つ私は国策会社としての電発に期待をするのは、今開発途上国に対するところの技術協力等をやらせているわけですね、運転指導であるとかそういうことで。その電発が開発途上国に電力会社を設置するというところまではやらせていないのだ。そういうようなことは適当でないというお考え方だろうか。私はそうではなくて、電発に国策会社としての機能を十二分に発揮させるということならば、今電発がやっているような事業をもっと拡大をして、申し上げたように電力会社そのものを建設をさせる、そのことが途上国の発展に大きく寄与するような感じがしてならないのです。その点は大臣からお答えをいただきましょう。
#258
○山本(幸)政府委員 先生のおっしゃるようなことは十分に検討に値するというように考えております。
 現在、御承知のように途上国に対しては、技術協力とかあるいは運転員の訓練、研修あるいは具体的な途上国自体の水力開発についてのアドバイスというようなことをやっておりますけれども、先生おっしゃったような会社をつくるということになりますと、いわゆる資本協力という形になるわけでございますけれども、将来の方向としてはそういうことも検討に値するというように考えております。
#259
○中村(重)委員 今事務当局から検討に値するというような答弁があったのですが、これは大きな問題なんですからね、この点はひとつ大臣からお考え方を述べてもらわなければ。
#260
○渡辺国務大臣 今技術協力はやっていますね。インドネシアのアサハンダムの発電所なども大変な協力をしてきた。資本協力をするということになると、原価主義の現在の料金体系の中で今の電力会社ができるのかどうか、法律の問題もあるでしょう。別会社でもつくらなければいかぬのかどうか、失敗することもありますからね。しかし、電源開発なんかもむしろ同じ問題があるけれども、私は場合によっては、やはり今後中国を初めいっぱい需要はあるわけですから、私はこの利用の仕方ができるように、法律上難しければ直しでもいいから、私はやれるような方向に持っていくことがいい。これはよく研究、検討させます、できるように。恐らく今は法律上できないんじゃないか。今は何か法律上問題があってできないらしいから、ですからそこらのところも検討させたいと思います。
#261
○中村(重)委員 今のところ、二十五カ国百二十七件に技術協力とかやっているのですね。大臣、そういうことなんですよ。ですから、相当この点は重視して対処してもらう。渡辺通産大臣の存在しているときにこういうことをやったというようなことにならぬと、あなたはさすがニューリーダーの通産大臣だと高い評価を受けるぐらいの、それは非常に果断な対応が必要だろうというように私は思うのです。私、期待しているのだ、あなたに。だから言うわけで、決しておだてたり何かしているわけじゃない。
 まだいろいろあるのだけれども、時間がたちましたから、次に高圧ガスの問題についてお尋ねをするのだけれども、改正案では高圧ガス保安協会の民間法人化を図る、こうあるのですが、その各種規制の緩和、その主なる内容としているのはどういうことだろうか。それは保安対策というものが一番中心になっているのではないかというように思うのですけれども、ただ高圧ガスに対してのいわゆる事故防止、保安の強化というようなものは、これは国の責任というものはいささかでも軽くなってはいけない、そういう対策から逃避してはならぬと私は思う。むしろこれは、保安対策強化という面から国の責任をさらに強めるような方向でなければならないというように思うのだけれども、ここらの点はどうお考えになっていらっしゃるのです。
#262
○黒田(明)政府委員 基本的な認識の問題といたしまして、私どもも中村委員御指摘のように、高圧ガス保安協会の民間法人化によって、いささかも保安の後退があってはならないのみならず、より一層効率的な的確な保安行政が実現できることを期待している次第でございます。
 今回の法律案によりまして改正をいたします主要な点は、高圧ガス保安協会に出資しております国の出資を返還させるための措置をとること、それからこの関係がございまして主として経理面、資金計画等につきましてできるだけ行政の介入を減らすというようなことを行いたいと思っております。
 それから役員の選任につきまして、これは理事長等は現在のところ通産大臣の任命でございますけれども、自主的な選任を前提として大臣の認可制にかけるというふうに考えております。
 それから業務範囲を拡大いたしまして、現在高圧ガス保安協会ではできる行為、業務が列挙されているわけでございますけれども、この知識、経験を生かして新しい業務で社会的な役割を果たし得るようなそういう業務の道を開きたい、かような点を主要な改正点としているわけでございます。
 最初の、保安行政の後退があってはならない、これを増進すべきだという観点からこれを見てみますと、高圧ガス保安協会設立のとき、昭和三十八年でございますけれども、高圧ガスの製造あるいはこれを貯蔵し販売する事業所というのが大変にふえてまいりました。それから製造方法等につきまして相当な技術革新がございます。生産形態もコンビナートとかいろいろ変わってまいりました。そういった実態を踏まえて、官の保安行政のみでは十分の保安を期すことができない、むしろ自主保安行政ということを努力すべきであるという観点から、高圧ガス保安協会なるものが特殊法人として設立された次第でございます。
 今回、この自主保安体制を強化するという意味合いにおきまして、もともとは行政改革から出た考え方でございますけれども、これを機会に高圧ガス保安協会の自主性というものを重んずる方向で、自主保安体制の確立に高圧ガス保安協会が積極的な役割を果たすように期待いたしている次第でございます。
#263
○中村(重)委員 そうすると、もう時間が迫ってきたのだけれども、協会の自主的な運営と国の指導監督との関連はどういうことになります。
#264
○黒田(明)政府委員 現在、高圧ガス保安協会に評議員会という制度がございますが、ここは会員の中から適当な人が選任されまして、高圧ガス保安協会の運営につきまして種々議論をしているわけでございますけれども、今回これの大幅な活用を考えたいというふうに思います。そういうことで自主的な意見が高圧ガス保安協会の運営面におきましていろいろ反映されると期待しております。それから、高圧ガス保安協会の自主的な活動によりまして、現在の技術革新に十分に追いつき得るような自主保安の技術基準等の作成を期待いたしております。それから、新しい業務範囲といたしましては、対外的な関係で保安技術の協力問題でありますとか、あるいは輸出する器具についての保安面のチェックを期待いたしております。
 こういったことで自主的な活動を期待するわけでございますけれども、一方公正さが必要でございますし、そういった観点から、役員などについては選任の認可を必要とするわけでございますし、技術基準などについてもその主要なもの、重要なものはむしろ国の技術基準として取り上げて、高圧ガス取締法でこれを通産省令で制定していくというようなかみ合わせになるものと考えております。
#265
○中村(重)委員 事故の状況等尋ねたかったのですが、省略します。
 五十三年の法改正で認定保安センターを設置するということになったのですが、この成果はどうだろうかということですね。時間がないので、私はある程度調査をしているものですから申し上げるのだけれども、どうもせっかく法律で認定保安センターをつくったのに遅々として認定機関ができないのだね。それからもう一つは、公益法人にするとか協同組合化しろということを言ったんだけれども、こっちの方も余りできている様子はない。そういうことについて必要なしというお考え方に立っておられるのだろうか。
 それから、保安の確保を図るということになってくると、センターの経理関係というものが大切になってくるのですね。経理関係を確保してくるということになれば、一区域に複数の保安センターができてくると一つのセンターは加入者が少なくなるんだから、それだけ経理の強化ということにつながってこない。だから、一県一センターということが望ましいということであったのです。そのようなことが常識でなければならないのにかかわらず、そうなっていない。これはどうしてだろうか。課長がきょうお見えですが、この認定保安センター強化のためになかなか精力的に取り組んでおられるということは伺っており、これを評価しておるのです。ですけれども、課長は最近この任につかれたのですが、長い間、五十三年以来今日まで私がこう言わなければならぬということでは話にならない。この点について局長からひとつお答えをいただきたい。
#266
○黒田(明)政府委員 この認定保安センター制度は五十四年十一月から発足いたしているわけでございますが、認定保安センターは、その後私どもの見解では相当数に達しているというふうに考えているわけでございます。五十四年は、十一月であったこともあってわずかに三件でございましたが、次第にその数をふやして五十九年度末では百六十九に達しております。ただ中村委員御指摘のように、非認定調査機関も、当初四百八十ございましたのが二百五十八にまで減っておりますけれども、なお数が多いという点については、私どももこれを認めなければならないというふうに思います。この加盟している個数で見ますと、認定及び非認定を含めまして全体のうちの七割が認定保安センターの調査を受けているという格好になっておりまして、カバー率と申しますか、こういったものは相当に高くなっているというふうに思います。ただ私どもとしては、非認定のセンターをできるだけ早く、できるだけ多く認定保安センターにいたしたいと考えておりまして、これをすべて認定保安センター化する覚悟で現在都道府県及び関係業者に対して強く指導をいたしております。
 それから、一県一センターということでございますが、これについては、販売業界全体にいろいろな要因がございます。農協系もございますればいろいろな系列がございまして、全体として一本にまとまるというのは、ある地域においてはできておりますけれども、その他の地域においてはできていない。そしてまた、一概に一県一つにすることがいいかということになりますと、中村委員御指摘のように経理の問題もございますけれども、やはり商業上のそういう系列等もある程度考えなければなりませんし、競争ということもある程度は必要でございますので、これを一つに取り仕切るという点については行政上ちょっと無理があろうかというふうに考えている次第でございます。
#267
○中村(重)委員 一県一センターということは余りに広域過ぎて問題もある、そういうことは全くないとは私は言わない。しかし、今あなたのお答えの中に出てきた系列化ということ、いわゆる系列のセンターをつくるということは商業戦略なんです。これでは保安の万全を期するということにならない。だから、せっかく非認定を認定化する、できるだけ経理の強化を図っていくというような方向で努力をするという決意を明らかにされたんだから、そういう商業戦略で系列化というものを当然のこととして容認をしていくということは正しくないと私は思う。その点は、時間がないから、ノーであれば答えてください。なるほどそういうことで努力しなければならないんだということであればお答えは要りませんから、そういう点に十分留意して対処してほしいということを申し上げておきます。では、答えがあれば答えてください。
#268
○黒田(明)政府委員 一つの有力な御意見とは存じておるのでございますが、やはり地域にはいろいろな事情がございまして、そのとおりにやりますと申し上げるにはまだちょっと私どももその勇気がないのでございます。
#269
○中村(重)委員 努力をして、そのことが保安の確保という面から重要だということだけは認識しておられるようです。事情があるので思ったとおりいきませんというだけのことなんだから。
 次に、原油価格の問題について、大臣から見通し等について確実なことは言わなかったので、あれ以上の答弁を私は期待しないんだけれども、ただ大臣、LPGが原油等に均衡して下がっているんだ。ところが、LPGの価格というものは全く下がらない、小売価格はそのままですよ。調べてみると、一キログラムが三円しか下がっていないんだ。こういうことだから小売価格は下がらない。どうしてこんなに原油、LPGあるいはLNGも安く入ってきているのに下がらないんだ。これは、行政指導をよくおやりになるんだけれども、下げる行政指導にはどうも消極的なような感じがしてならないんだな。この点はどうですか。
#270
○畠山政府委員 ただいま御指摘のように、LPGの小売価格が下がっていないというのは事実でございます。LPGにつきましては認可料金でも。ございませんので、本来、市場メカニズムに基づきまして、コストが下がれば競争を通じて下がっていく、そしてそれが小売価格に反映されるというのが筋であろうというふうに考えておりますが、御指摘のように下がっておりませんので、今後とも十分物価状況を注視いたしまして、必要な、適切な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
#271
○中村(重)委員 これで、後藤委員の時間まで若干食い込んだので終わらなければなりませんが、大臣、やはり保安の問題と重要な関連がありますから、このことだけはひとつこういう動きがあるんだということで耳にとめておいていただいて、適当な対処を期待したい。電気工事士法、電気事業法に関連をする問題なんです。これは、有能な野田商工委員長、佐藤筆頭理事ほか与党の理事の諸君は十二分にこの問題を承知をしているわけです。
 電気事業法によって自家用というのが、屋内はみんな自家用でやったわけですから、電気事業法の改正のときにきちっとそう決まったわけですね。ところが、電気工事士法の一般電気工事、これは主として木造、それから鉄筋コンクリートは自家用。木造である一般電気工事は電気工事士としての免許を持たなければならない、より高度な技術を必要とするところの鉄筋コンクリート、いわゆる自家用、これはだれでもできるという仕組みになっている。こんなふざけたことがあるのです。その当時は自家用は少なかったわけなんです。今はみんなそうでしょう、鉄筋コンクリートの自家用ばかりですよ。だから、これは確かに盲点であったというのか、見落としであったというように思っているのです。
 今、その点について、これではいけないというので、電気工事士法の改正、いわゆる実務年限というものを、電気工事士、主任電気工事士ということで八年とかあるいは十年とかいうような、そういう実務経験というものを持った者でなければできないというような法改正が必要である、そういう動きが出ているのだが、恐らく佐藤筆頭理事を初め自民党の与党理事の諸君も、委員長は言うまでもなく、その必要性を認めていると思う。
 ところが、これは建設省、建設族が大変な猛反対。一級建築士とか二級建築士とか、我々がそれは責任を持っているのだ、いわゆる自家用というようなものにまで電気工事士、免許を持った者でなければならぬということになってくると我々の分野に食い込んでくるというような、そういうことで猛烈な反対運動を起こしている。よくよく調べてみると、もう建設協会というのは強いでしょう。大きな団体でこれにはみんな建設省から天下っている。専務はずっと建設省の天下りの専務。これと建設省の現役の者と提携をして、こういうものをやらせてはいかぬというような動きが活発に行われている。しかし、これは見過ごしてはなりません。
 ともかくこれは、より高度な技術を必要とするものは電気工事士としての資格は要らない、そして木造建築のようなのは電気工事士の免許が必要なんだなんということが許されてまかり通ってはならないでしょう。だから今議員立法で実はこれをやろうと自民党の方はまとまったというので、我々もその原案を見せてもらって、これを修正しなきゃならぬと思って修正準備もしているのです。ところが、肝心の自民党の方が、どうもはっきりした態度を今日に至るまでまだ決めていない。
 ところが、この電気工事士法というのは、議員立法ということよりも、通産省に責任があるのだから、閣法で改めるものは改めるというぐらいの責任を持って対処していかなければならないのだろう。これは議員立法というものを軽視するつもりではありません、我々はどんどん立派な法律をつくっていくという姿勢がなければならないのですから。しかし、自分たちがやりにくいから議員立法でやってもらおうなんというような、そういう態度で通産省が対処するということは適当ではないという意味で、私は、保安の確保という面で非常に重要ですから大臣に申し上げたわけです。
 まだいろいろ申し上げたいのですが、時間が食い込んで申しわけないから、こういう動きについてひとつ大臣からお答えをいただきましょう。
#272
○野々内政府委員 電気工事士法ができました当時といろいろ事情も変わってきたということもあり、また、最近いろいろな方面から御要望があるということも承っておりますので、現在、鋭意勉強させていただいているという状況でございます。
#273
○渡辺国務大臣 御説ごもっともなところが多いのですが、内容を私は知悉しておりませんので、十分勉強をしたいと思います。
#274
○中村(重)委員 これで終わります。
#275
○野田委員長 後藤茂君。
#276
○後藤委員 まず、大臣に一つお伺いをしておきたいのです。
 先ほども先輩の中村委員が、一時間の持ち時間の質問が二十分ばかり超過いたしました。それほど実は今度の消費生活用製品安全法等の改正案というこの法律については、いろいろ質問をしていけばいくほどたくさんの問題があるのです。ところが、消費生活用製品安全法等、この「等」という形の中へ全部ほうり込んでしまって、そして、大変短い質問時間の中でこの重要な法案の審議を終わらせようとしている。
 これまでは、いろいろな法律というものは、立法府で長い時間をかけて、そして非常に重要な重みを持たせて法律にしてきているわけです。ですから、一つ一つその法律のこれまでの成立過程なりその背景なり、さらにはまた見直すべき問題点というものを十分に審議をしていきながら、よりよい法律にしていくというのが、私は法のたてまえだろうと思うのですね。
 ところが、第二次臨時行政調査会が発足をして、そして行革国会で私も特別委員会の委員として質問もしてまいりましたけれども、最近どうも、こうした法律を一緒にしてしまって、そして簡単にこれを成立させていこうとする姿勢が非常に強くなっている。私は、そういう慣習はやめさせていくべきではないかと思うのです。どんなに時間がかかっても、やはり一つ一つその法律の重みを大切にしながら審議を尽くしていく、こういう姿勢が私は必要だろうと思うのです。今度も質問するのに当たって、大臣が提案理由の説明をされました。そしてこの消費生活用製品安全法等、一体どういうものだろうかということで相当勉強してみたつもりでありますけれども、九本の法律の成立過程から、あるいは今度の、政府側から言わせればごく技術的な改正だというように言われるかわかりませんけれども、なぜそうなっていくのかということについては、私たち立法府にいる者としてはどうしても詳しく勉強もしたいし、問題点もつかみ取りたいという気持ちが大変強いのです。今回もう既にこの法律の提案がされて審議に入っているわけでありますけれども、通産大臣に、これからもそういった一括していくというような姿勢をとらないで、時間をかけて一つ一つ審議をしていくべきである、そういうお考えを私はぜひこの際聞かしておいていただきたい。私もこれからわずかな時間で、九本の法律の中でわずか二本しか実は質問ができないという状況なんです。ぜひこの点をひとつ大臣からお聞かせをいただきたいと思います。
#277
○渡辺国務大臣 審議をしたいという立場からすれば、後藤委員のような御意見もあろうかと思います。しかしながらその一方、似たような改正をするのに九本ここへ法律案をかけるということになったのでは会期中に到底、それは衆参両院あるわけですから、通すのは非常に難しいんじゃないか。そういうような点から考えまして、その趣旨とか目的が同じような似たようなものである、改正内容も全く類似したものである、それから行政改革の観点からなるべく簡素化できるものは簡素化する、形式論、手続論等ではいろいろ議論もありましょうが、というようなことで、実は今回一括法にさせていただいたわけでございます。国鉄なども一つの法律で百本ぐらいの法案を直すというようなこともやっておるわけです。ですから、ばらばらにみんな法律を直していくということはよさそうにも見えるけれども、それまでの必要があるのかどうかという問題もございますから、法案の内容によりけりだ、そういうことで、御趣旨はわかりますが、今後一切一括法を出さないというお約束もここではいたしかねる、私はその中身によるということだろうと存じます。
#278
○後藤委員 これは、この法律を質問するに当たって私の強く感じたことであります。これからもそういう姿勢をぜひ大切にしていただきたいということを要望しておきたい。
 そこで、時間が大変食い込んでまいりまして遅くなっていきますので、手短、足早に幾つかの問題点を質問してみたいと思うのです。
 最初に日本電気計器検定所法の一部改正について御質問をしておきたいと思います。
 この日本電気計器検定所というのは、一般の特殊法人と比べてみても独立採算性をとって、運営の面においても、あるいは技術水準等においても国際的にも大変権威ある水準に達している、こういうように私は聞いているわけですけれども、そのように理解しておいてよろしいでしょうか。
#279
○山本(幸)政府委員 お答え申し上げます。
 先生のおっしゃるとおりでございます。今回の法改正は検定所の実施している業務に特に具体的な問題があるというのではなくて、むしろ臨調答申において指摘されております特殊法人等の民間法人化という動きの一環として実施するものでございます。
#280
○後藤委員 そういう私の指摘のとおりだといたしますと、ここで民活という言葉がよく使われていくわけですが、あるいは活性化ということ、民活とか活性化というのが最近ひとり歩きしてしまって、その中身の検証というものがほとんどない中で行われているわけです。日本電気計器検定所というものが、これまでの企業内の努力で大変高い技術水準にあり、立派な業績をおさめているということであれば、必ずしもその機構を変えていかなくてもいいのじゃないだろうかというようにも考えるわけであります。この点は一体いかがなものでしょう。今までのところこういう点が弊害があるとか、あるいは支障を来しておるとか、あるいは問題点がこういうところにあるのだ、したがって臨調の答申もあって今度は特殊法人を民間の法人に変えていくのだということなのか、あるいはここに提起されておる法人というのはどうも純粋の民間法人でもなさそうだし、この辺の理解は一体どうしておけばいいのかお伺いしておきたい。
#281
○山本(幸)政府委員 今回のこの法人についての改正でございますが、先ほど申しましたように、臨調の答申において指摘されておりますように、社会経済情勢の変化に対応して特殊法人等の改革を進めるということで行われるわけでございますが、具体的には政府資金等に依存する体質から脱却する、そして自立的に経営を行い得るような環境を整備するということでございます。これによりまして経営の活性化とか事業運営の効率化を図ろうということでございます。
 先生御指摘のように、こういう形の法人がどういう性格のものであるかということにつきましては、これは大変難しい問題でございまして、従来型の特殊法人とは異なった法人ということでございまして、強いて申し上げれば特殊法人が民間法人化された法人というような性格を持つのではないかというふうに私ども考えております。
#282
○後藤委員 簡単にお答えいただきたいのですが、政府の出資がなくなっていけば活性化する、これは言葉じりをとって大変恐縮ですけれども。この辺はひとつ確認をしておきたいのです。どういう活性化がなされていくのかということを簡単で結構ですから。
#283
○山本(幸)政府委員 政府の出資がなくなることによって全部自己資金ということになりますので、その運営がより自由になるというふうに考えるわけでございますが、そのほかに具体的な活性化としましては、この機関は従来非常に高度な技術能力あるいはノーハウを蓄積いたしております。こういうのを活用しまして、今後認められる新たな目的達成業務あるいは新たな関連業務というようなところにも大いに進出してもらいたい、例えば自動検針システムの開発とか、あるいは新しい電気装置の測定装置についての開発等々についても大いに活躍をしていただきたいというふうに考えておるわけでございます。
#284
○後藤委員 臨調の最終答申の中で、消費者の理解を得つつ、あわせて計量に関する国際機関との関係を勘案してするように条件がつけられた。この消費者の理解を得る努力というものはどのようになされてきたのか、あるいは国際機関との関係というのはどうなのか、あるいはこの種の計量検定というものは国際的にどのようになされているのか、民間で大いにやられているのか、それとも国なり公共団体なりが主としてやっているのか、この点をお聞きしたい。
#285
○山本(幸)政府委員 まず御指摘の消費者の意向ということでございますが、今回の改正案の作成に当たりましては、昭和六十一年三月五日に、消費者代表も加わっている、学識経験者から成ります計量行政審議会の了承を得ておりまして、消費者の御意見も十分に入っていると考えております。
 さらに、この民間法人化につきましては、国の出資の返還等に伴いまして財務、会計といった経理面からの規制は幾分緩和いたしますけれども、役員選任の認可とかみなし公務員規定あるいは事業計画、予算計画の認可というような、いわゆる業務の公正、中立性というものを確保するような措置は引き続き講ずることになっておりまして、消費者の理解を十分に得られるものと考えております。
 さらに、御指摘の国際機関との関係でございますが、国際機関といたしましては、国際法定計量機関、OIMLというものがございまして、我が国もこれに加入いたしておりますが、この国際機関の要請といたしましては、電気計器にかかわる型式承認あるいは基準器検査、こういういわゆる計量行政の根幹をなす業務につきましては今後とも国あるいは検定所が実施することが必要であるということになっておりまして、これについては今後とも国際機関であるOIMLの意向に沿っておると考えております。
#286
○後藤委員 今の水道やガスメーターというのはどこが検定をしているわけですか。
#287
○山本(幸)政府委員 都道府県でございます。
#288
○後藤委員 そういうように消費生活にとってこの計量というものは、計量法でもそうですけれども、基準が非常に厳しく規定をされている。これは、もしその計量器が誤差を生むことになりますと、家庭生活、家計に直接大きく影響するわけですから、恐らく特殊法人として日本電気計器検定所というものが法律で定められ、あるいはまた計量法の中でも特に位置づけられておったのだろうと思うのです。先ほども私が指摘しましたように、そういう重要な水道なりガスメーター等が、計量法の中におきましては八十六条で都道府県もこれをやるということになっているわけですね。ですから、民間に移されて、民間法人に移行されていく、しかしその民間法人というものも純民間ではなくて、先ほどの部長の答弁の中にありますように、一定の特別の法人的性格を持っているということでありますけれども、この水道やガスメーターと同じように電気の計器等につきましても厳密に公正に行われていかなければならぬわけですから、その担保をこれからの行政の指導の中でどのように明確にしていくのかということについて聞いておきたいと思います。
#289
○山本(幸)政府委員 先生御指摘のように、電気計器の検定というのは大変高度な電気的な知識とか技術が必要でございます。そういうことから計量法上も、従来からこの電気計器の検定を専門的に行う検定所に実施させることになっておるわけでございます。これに対しまして水道あるいはガスメーター、これにつきましては、各地方にたくさんの事業者がおりまして、そのメーターの内容も千差万別であるということでございますので、受検者の便宜を重視しまして現在では全国の都道府県に検定をお願いしているということでございます。
 そこで、今般、この検定所の事業の独占性を排除するという観点から、いわゆる指定検定機関という制度を導入することといたしたわけでございます。この指定に際しては、電気計器の検定についての検定所と同等以上の能力を有する民法法人を指定するということにいたしております。しかも、その指定機関に対しては、公平性あるいは中立性を担保するために、業務面とか人的面での十分な規制を行うということを考えておりまして、そういう意味で、計器の適正、公平な計量の確保上特に問題はないと考えております。
 ちなみに、計量法上こうした指定検定機関制度については公害用の計器について既に導入されているところでございます。
#290
○後藤委員 今答弁があったように、計量法の改正で指定機関でやらしていく、それについては日本電気計器検定所と同等あるいはそれ以上の水準を持ったものを指定をしていくということのようでありますけれども、冒頭に私が申し上げたように、国際的にも大変高い評価を受けているこの検定所に対して、競合法人をどうしてもつくっていかなければならない、あるいはつくる必要があるという背景をお聞かせいただきたいのです。
#291
○山本(幸)政府委員 お答え申し上げます。
 現在検定所が行っている業務のうち、電気機器の検定と型式承認にかかわる試験事務につきましては、技術的、定型的な判断によって行い得るものであり、民間の技術能力が向上した現在では、民法法人であってもその能力、すなわち技術的な能力とか経理的基礎を有するものであれば、所要の監督規制があれば十分できるのであろうというふうに判断されているわけでございます。こういう状況でございますので、今回の臨調の答申におきましても、制度的な独占の排除という趣旨から、電気機器の検定と型式承認にかかわる試験事務については、先ほど言いましたような指定検定機関の制度を導入して民間法人による新規の参入を可能とするという方向で検討するようにということでございました。
 ちなみに、それ以外の現在検定所が行っております業務につきましては、こうした民間の方には移管しないということで考えております。
#292
○後藤委員 新しい指定機関ですが、これが今までの電気計器検定所が行ってきているような、特殊法人としてやっているような、それ以上の厳密な検定・検査をしていくということについて厳しい指導がなければならないのですけれども、もし仮に手抜きといいますか、これはすべてを検査するのでしょうからその中で手抜き等があってはならないわけでありますが、そういう点の査察といいますか、こういう点はどういうようになっているのでしょうか。
#293
○山本(幸)政府委員 お答え申し上げます。
 この指定に際しましては大変厳しい条件を課しております。その内容につきましては、計量器等に関し試験等を現在行っている民法法人であり、かつ省令で定める設備や人員を持っていること、あるいは検定業務を的確かつ円滑に行うのに必要な経理的な基礎を有すること、あるいは役員もしくは社員の構成またはその業務の内容が検定の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであることというような厳しい要件がございまして、こうした要件に反する場合にはこれを取り消すということでやる予定でございます。
#294
○後藤委員 消費者保護、法的中立性あるいは適正計量については、国会でもこの委員会でも計量法の改正のときあるいはこの種の法改正の場合に常に指摘されているわけですが、この点をひとつ厳しく指導していただきたいということを要望しておきたいのです。
 それから、業務の範囲に関する規定の改正が提起されているわけですが、日本電気計器検定所の業務に、目的を達成するために必要な業務等を追加する、この中身についてどういうことを考えておられるのか。これは大臣は承知しておられるでしょうか。部長でもと言つたら失礼ですが、お答えいただきたいと思います。
#295
○山本(幸)政府委員 先生御承知のように、この機関は過去大変高度な技術力あるいはノーハウを蓄積してまいっております。今回この検定所の業務の拡大をしようということでございまして、これはこうした蓄積されました技術力あるいはノーハウを社会的に活用する、また同時にそれによりましてこの検定所の財政的な基盤の強化に資するということを考えております。
 具体的な内容を例を挙げて申し上げますと、一つは例えば自動検針システム等電気の計量に関する新製品の開発、これは今後御承知のように負荷平準化のために季節別、時間帯別の電気料金制度が必要だと考えておりますが、そのための大前提がこの自動検針システムであろうと考えておりまして、非常に重要な技術開発でございます。あるいは電気諸量の超精密測定装置というのを今開発いたそうと考えておりまして、例えば医療用など、非常に応用範囲の大きいものでございますが、こういうことにつきましても日電検の過去の技術が非常に役立つというふうに考えております。
#296
○後藤委員 大臣、今度の改正法で役員大事については大臣が認可権をお持ちになっていくわけですが、大変重要な仕事でありますから、ただだれでも役員を安易にということではないでしょうけれども、置けばいいという性格のものではないわけです。とりわけこれまでの特殊法人というのは、間々見られておりますように天下り的な場所にされがちな面が非常にある。大臣が先ほど来答弁しているところでは、天下りが必ずしも悪いというわけじゃない。いい人材はどこで働いていただいても結構なことでありますけれども、これはまた電発の問題でも指摘をしておきたいわけですが、内部からの登用ということで、そして意欲を持たせてこうした検定の業務に携わっていくというような方向をとらせていくべきだと思うのです。そういう意味でこの人事等について、公正にしかも中立的に政府は判断をしながら役員の認可をしていくように考えていただきたいと思うわけでありますが、大臣いかがでしょうか。
#297
○渡辺国務大臣 それぞれの機関で役員を決めて政府に認可申請を出すということですから、普通の場合は認可されないような人を決めてくることは考えられません。我々は公正、公平に認可をしていきたいと思います。
#298
○後藤委員 検定所の運営審議会の構成はどういう顔ぶれといいますか階層から成っているのでしょうか。
#299
○山本(幸)政府委員 御指摘の電気計器検定所の運営審議会でございますが、これは現在は定款によってつくられて運営されております。今後はこの法律改正をしていただきましたならば法律上の審議会ということになるわけでございます。現在会長以下十三名で成っております。
#300
○後藤委員 今度の法律の提案が消費生活用製品安全法等、先ほど来何回も申し上げておりますが、消費生活を大切にしていく製品の安全の法律でありますから、私はこの運営審議会等に対しても、消費者の代表というか消費者の代弁者というものをもう少し窓口を広げて参加をさせる努力が必要だと思うわけです。それから審議内容等も、別にそう秘密にする必要はないわけですから、公表しオープンにしていく努力も大切だろうと思いますけれども、この点いかがでしょう。
#301
○山本(幸)政府委員 現在この審議会には消費者の方が二名入っております。十三名中二名入っております。またいわゆる学者の先生方が四名ということでございます。今後この審議会につきましては、具体的な事項につきましては検定所の自主的な検討のもとに定款で定めていくということになろうかと思います。
#302
○後藤委員 ただ、定款を定める際に行政の側が全くタッチをしないということではないだろうと思うのです。この点は、ひとつ消費者の代表をより多く加えていくという指導というか努力をひとつ要望しておきたいということです。
 それから、この電気計器検定所法がここの国会で審議された際も、使用の終わった計器の追跡調査をしていくべきではないか、その体制の強化というものが附帯決議等でつけられたと承知しているわけです。そこでエネ庁の公益事業部あるいは電気事業連合会、検定所三者が合同でこういう調査をされているというふうに聞くわけですが、この検定期間の満了計器の不合格率は、ごく最近の例で一、二回ですか、何か四年ごとに行われるというように聞いておりますけれども、傾向としてはどうなっているのでしょうか。
#303
○山本(幸)政府委員 不合格率でございますけれども、最近は大体〇・三ぐらいらしゅうございまして、そう目立った変化はないということでございます。
#304
○後藤委員 個数としてはどうですか。
#305
○山本(幸)政府委員 不良率の個数でございますか。ちょっとそれではもう一回……。
#306
○後藤委員 それではそれは後で調べていただきたいと思うのですが、相当厳密に検査をして合格をしている。それでも検定期間が終了した後四年ごとに検査をしてみると、やはり不合格になっている計器が出てきているという。それほどこれは大変微妙というか精度の高いものを求められているわけでありますから、それだけに私は電気計器検定所あるいは通産大臣が指定する機関に対する厳しい指導が必要であるということを強く言っておきたいわけであります。
 そこで、時間がなくなってまいりましたので最後になりますか、この検定所に働いておられる皆さん方というのは、これまでの特殊法人から新たな民間法人になっていく、組織が変わっていくということになってまいりますと、そのことによって雇用の面あるいは労働条件等の面について不安感を持つのは当然だろうと思うのです。とりわけ私がお聞きしているのでは、これから四、五年たちますと、検査個数も減っていくというように聞いているわけです。そうなりますと、これまでも検査手数料というものをずっと上げないで、企業努力を重ねながら今日までいい成績、業績を残してきておるが、これからはいろいろな点で難しい局面になるのではないかという心配もしているわけです。これまでの特殊法人から民間法人になっていくことによって、こうした雇用の面あるいは労働条件等の面について心配のないように、これは政府としてもひとつ明確にこの問題についての確答をお願いをしておきたい。
 これはこれまでも、例えば日航製を廃止をしていく場合、あるいはアルコール専売等がNEDOに行く場合、私どもが強く要望をしてまいりまして、通産の方もこのことについては私どもが要望した以上に努力をされてきたことについては大変敬意を表するわけでありますけれども、しかしこれからはなかなかそうもいかないということになったのではこれまた大変でありますから、やはりそこで働いておる人々、努力している者にはやはり報いていく。雇用の安定の面あるいは労働条件が下がっていかないように、ひとつ大臣の方からも明確な御答弁をいただきたいと思うのです。
#307
○山本(幸)政府委員 大変温かいお心からの御心配、感銘いたしたわけでございます。
 この検定所の仕事でございますけれども、先生御指摘のように多少減りぎみではないかということでございますが、これは、いわゆる電力量計の検定の有効期間が七年から十年に延長したということで、若干一時的な現象として減ってはおります。しかし、こうした検定個数の落ち込みというのはやはり一時的なものであろうというふうに考えておりまして、検定所の運営に大きな影響を与えるものではないというふうに考えております。検定所の例えば手数料その他につきましても、今後その検定に要する実費を勘案して厳正に決めていきたいというように考えておりまして、今後職員の労働条件等につきましても十分に配慮していきたいというふうに考えておる次第でございます。
 それから、大変恐縮でございますが、先ほどの御質問で、何個不良品があるかということでございますけれども、実はサンプルを一万個とっておりまして、〇・三ということで、約三十個ということでございます。
#308
○後藤委員 今の雇用の問題あるいは労働条件等については強く私からも要望を申し上げて、時間が大分経過して恐縮でございますが、次に電発法の改正について二、三お聞きをしておきたいと思います。
 その一つは、横江委員からも指摘され、また中村委員の方からも、るるこれからの電発のあり方ということに対して大きな期待感を含めながら幾つかの要望事項もあったと思うのですね。今度は、これは技術的な改正なので、もっと突っ込んだ、本当を言えばいろいろな議論も、九電力体制のもとにおける電発の役割というものをどう位置づけていくかということについては深い議論がなされてしかるべきだと思うのですが、きょうは時間がございませんので二、三点に絞って御質問をしてみたいと思うのです。
 一つは、総論的なことで恐縮でございますけれども、これから電発は経営機能を活性化していくのだということを言われておりますけれども、電気事業の中でどういう役割をこれから果たさせようとしているのか。この点がどうももう一つイメージとして私には明確に受けとめられないわけです。長い歴史を持っております。三十四年の歴史を持っている。たくさんのいろいろなすばらしい電源開発をし、あるいは技術を発掘をしてきているわけでありますけれども、今度の法改正の中で、これからの展望として電発がどういうような役割を電気事業の中で果たしていくのだろうか、このことについてひとつ明快な御答弁を総論的にちょうだいをしておきたいと思います。
#309
○山本(幸)政府委員 先生御高承のとおり、電源開発株式会社はいわゆるエネルギーについての重要な国策会社ということで位置づけられております。過去の電発が行ってまいりましたいろいろな事業につきましては、既に御高承のとおりであるというふうに考えております。基本的には私ども、そうした電力産業についての国策会社という位置づけを今後とも保った上、こうした電発が、最近電力業界を取り巻く新たな情勢に十分対応できるようにということで活性化、あるいはさらに利益マインドというものを持った意味での企業として、活力を持って展開していただきたいというふうに考えているわけでございます。
 それで、いわゆる電発の国策会社としての役割ということでの幾つかの事例といたしましては、やはり大きな意味では各地域にまたがる広域的な電源開発というのが基本になろうかと思いますが、それに加えましていわゆる企業のリスクを超えるような難しい実証試験、大型技術開発というようなものも期待される。さらには国際的な展開が今後非常に多くなろうと思いますが、海外の技術協力あるいは国際的な資源開発についての協力というようなことが今後期待されようかというふうに考えております。
#310
○後藤委員 先ほど同僚議員の質問に対して部長が、今度の改正の中で附帯事業に関する規定を設けるという形になっているわけですが、その附帯事業というのはそう大きなものではないというような御答弁があったように承知をしているわけですが、附帯事業というものについてもう私は繰り返し申しません。先ほどの答弁で結構ですからいいんですが、限界が附帯事業について考えられているのか。つまり、これから幾つかやる水力発電所の付近に公園をつくるだとか、あるいは石炭の灰の処理をどうとか、いろいろ幾つか挙げられました。しかし、ここでせっかく附帯事業に関する規定を設けているということになりますと、何でもやっていいということにもこれは――この電源開発促進法の中の幾つかの縛りがあるわけですが、限界というのがあるのでしょうか、その点をお聞かせいただきたい。
#311
○山本(幸)政府委員 お説のとおり限界があるだろうというふうに考えております。附帯事業と申しますのは、本来事業との関連が直接的かつ明白であり、社会通念上本来事業とあわせその事業を営む妥当性が容易に認められる、したがってその会社自体がみずからこれを附帯事業と解釈して行うものということでございまして、さらに今言いましたようなことから、難しい事業となりますと、現在ございますように目的達成事業ということで通産大臣の個別の認可が必要になるというふうに考えております。
#312
○後藤委員 電源開発株式会社の会社目的の中の二項の第三号のところに「電力の地域的な需給を調整する等のため特に必要な、火力、原子力又は球磨川その他の河川等に係る電源開発」ということで、原子力が入っている。先ほど来の答弁の中でATR等についても御指摘がございました。もう一つ、一時大変注目を集めました重水炉、CANDU炉の問題等について、結局これは今後も継続して調査研究を続けるということで終わっているのじゃないかと私は思うのですね。石油、石炭火力あるいは水力、それに原子力、こうしたベストミックス、いろいろ多様な電源というものを持っておく必要があるだろう。とりわけ我が国の原子力の場合には、軽水炉のPとBだけではなくて、重水炉等についてもあるいはガス炉等についても、いろいろ多様な電源というものについて研究投資を怠ってはならない。そういうことができるのは国策会社と言われる電発で、リスキーなこういう実証炉あるいは原子炉等はもう少し積極的にとらえていいのじゃないだろうかと考えるわけですけれども、こういうCANDU炉がその後どういうようになっているのか、今後継続して調査研究を続けていくんだというところでとまったままなのかどうか、その辺をお聞かせいただきたい。
#313
○山本(幸)政府委員 先生御指摘のように、ATRは実証炉でございますけれども、CANDU炉は現在カナダその他で現実に行われております実用炉でございます。このCANDU炉の導入問題につきましては、昭和五十四年八月に原子力委員会におきまして、現段階において導入についての積極的理由を見出しがたいという旨の決定がございました。そうした決定がございましたので、その後CANDU炉についての種々の調査を行うということになっておりまして、その調査は電源開発株式会社を中心に行われておったわけでございますが、先般この電発の調査結果が出まして、現在通産省としてその調査結果の内容を検討いたしている段階でございます。
 私どもとしましては、このCANDU炉につきましてはいろいろな面でプラスもあるだろうということで、軽水炉について補完するような形の実用炉になり得るのではないかという見解を持っておりますが、ただいま申しましたように電発の行いました調査結果、それに基づきますさらに詳細な技術的な検討を経まして、今後原子力委員会の場でさらにこの問題を検討したいと考えております。
#314
○後藤委員 電発は、通産大臣の認可を受ければ配当は法律上できることになっているんだと思うのですが、現在行われていない。将来は配当も行われる、そうなっていくのではないかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
#315
○山本(幸)政府委員 御指摘のとおり、電発は配当を行うことができることになっておりますが、現在はやっていないという状況でございます。
#316
○後藤委員 政府が株を三分の二持っている。ここで配当がなされていくことになりますと、政府持ち株に対する配当の制限というものは恐らくないんだろうと思うのですね。私もこれをずっと読んでみますと、十六条では「利息配当の特例」というのがあるのですが、政府持ち株には配当しないというのは、開業前の利息の配当ということになって制約されておりますから、これはできないんだろうと思うのですね。しかし、今度は政府持ち株に対しても配当する。そうすると、これが仮に六%配当としても約八十五億円ぐらいになっていく、それの三分の二が政府の持ち株に配当される。仮に配当されると、これは一体どこに入るのでしょうか。
#317
○山本(幸)政府委員 政府の持ち株の配当は、産投会計に入るだろうと考えております。
#318
○後藤委員 産投会計に入りますと、これは当然産投会計の中の一般財源になるわけですね。特に電源を開発するとか、あるいは電発のこれからの新たな事業に対して優先的に使用されるとかいうことにはならないだろうと思うのですね。ここで私が矛盾というか要望というか考えると、政府持ち株に対して配当を制限する、産投会計に入れてその産投会計なりの一般財源にしていくことはやめていくのだというようなことにするとすると、特別の法律なり条文を起こして改正案を出していかなければならぬだろうと思うのです。これからの企業努力ということも部長はお答えになっておりました。そして、企業努力によって配当が行われる、その配当の三分の二も政府に持っていかれてしまう、しかもそれは産投会計で一般財源に使われてしまう、これは大変効率的な配当の利用にはならないと思うのですね。
 これは、大臣は大蔵大臣をもう何回もやられてこの点は十分おわかりだと思うのですが、やはり目的財源というのは大変難しいと思うのですけれども、電発が企業努力をする、そのことによって配当ができるようになった、それが国庫といいますか産投会計に入ってしまう、そして産業投資特別会計の中で使われていくといってとは、もう少しこれに何らかの基金的役割は果たせないものなんだろうか。少なくともそれに見合う分については別に考えていくというようなことが企業努力に報いる道としてあっていいのじゃないだろうか。これから特に技術研究開発等、あるいは海外の経済協力等について電発にはひとつ骨を折ってもらおうということを部長も先ほど来答弁をしているわけですから、私もそういうように思うわけですけれども、これについて大臣の御見解をお聞かせいただきたいと思うのです。
#319
○渡辺国務大臣 電電公社なども同じでありまして、政府が株を持っておりますが、売るものは売っても三分の一は残す。それは、やはり売ったものが研究機関の中で使えるように配当は入れる。電源の方も産投会計に入れるということになっておりますから、それから先は目的税的にきちっと結びつけるわけにはいきませんが、そういうことを配慮しながら予算のときに交渉していくというようにやりたいと思います。
#320
○後藤委員 やりたいと思うじゃなしに、私はこれは大切だと思うのですね。そうでないと、安易に料金を上げていくとかいうことにもなっていくでしょうし、配当よりも料金を抑えてくれる方がいいというような要望だって出てくるでしょう。ですから今の大臣の答弁は、もう少し決意的に、これから考えていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 時間がなくなりましたので、最後に一点だけ。
 先ほど来、これから社長になり副社長になりということで、役員は他の電気事業と比べて少し少ないのじゃないかとか、あるいはこれからの事業を考えていくともう少しふやしてやるべきだということに対しては、大臣からも御答弁がありましたので繰り返して申し上げませんが、ただ、広域電源をつくらせていくということは、これからますます電発の役割として大きくなるのではないだろうかという気がするのです。これまでのように、電気の需要が非常に多い場合は、どんどん需要が高まっていくというときには、どの電力会社も大容量の電源を確保していかなければならぬということで今日まで来ておったと思うのです。しかし、景気が停滞してくる、そして電力需要というものが横ばいもしくは微増の状況に入っていくということになりますと、特にどの電力会社ということは別に例示的には申し上げませんけれども、ある電力会社等によっては、二百万キロの効率の高い大容量の電源じゃなくて四十万キロぐらいで当面はいいんじゃないかというようなことがあったとしても、より効率の高い電源をつくる、百万キロオーダーのものをつくるということになりますと、そのサービスエリアにおいては過剰設備になっていくということになります。そういうときに国策的なこの電発が、松島やあるいは松浦等でも見られますように、広域電源として運営されていくメリットがそこにあるだろうと思うのです。これからはそういう方向にも考えておられるのかどうか、この点を一つ。
 それから、やはり先ほど来皆さん方も指摘をされておりましたが、いろいろな環境学者あるいはエネルギーにかかわっておる技術者、学者等から聞かれるのに、特に電発は石炭火力に対して大変な企業努力と研究開発を進めてきている、しかし国際的には、地球の温室化の問題とかあるいは酸性雨の問題とか、石炭を燃焼させることによる環境の問題等がいろいろ出てきているわけですね。私は、これに対しては相当強く研究開発していかなければならない、それをやれるのは、大変な技術的蓄積を持っておる電発等が一番ふさわしいんじゃないかと思うのです。
 先ほど采配当の問題で指摘をいたしましたが、そういうところに対する財源なりあるいは資金なりというものの確保と、その研究開発に対する指導助成というものについて、最後にこの広域電源の問題とあわせて大臣にひとつお聞かせをいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#321
○野々内政府委員 電発が国策会社として、九電力の地域性という限界から来る問題について補完的な役割をするというのは極めて重要な機能の一つであろうと考えておりますので、今後、共同電源の開発について電発の果たす役割というものは当然大きなものになろうと考えておりますが、具体的プロジェクトに即して考える必要があると思っております。
 もう一つ、御指摘のとおり石炭火力につきましては、電発に大変高い技術水準が蓄えられておりますので、IEAなどを通ずる国際協力あるいはアジア地域における国際協力におきましても電発の果たす役割は高いと考えておりますので、今後、こういう高い技術水準をより活用する方法で考えていきたいと思っております。
#322
○渡辺国務大臣 法律が一部変わりましても、今後とも電源開発の果たす役割は、その性格もそう変わるものではございませんので、やはり所期の目的のように、国策会社として有効にこれを使っていきたいと思います。
#323
○後藤委員 終わります。
#324
○野田委員長 次回は、明十六日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後六時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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