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1985/04/22 第104回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第104回国会 商工委員会 第13号
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1985/04/22 第104回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第104回国会 商工委員会 第13号

#1
第104回国会 商工委員会 第13号
昭和六十一年四月二十二日(火曜日)
    午後五時九分開議
出席委員
  委員長 野田  毅君
   理事 奥田 幹生君 理事 佐藤 信二君
   理事 野上  徹君 理事 与謝野 馨君
   理事 城地 豊司君 理事 和田 貞夫君
   理事 長田 武士君 理事 宮田 早苗君
      甘利  明君    石原健太郎君
      尾身 幸次君    越智 伊平君
      奥田 敬和君    梶山 静六君
      金子原二郎君    岸田 文武君
      高村 正彦君    椎名 素夫君
      辻  英雄君    仲村 正治君
      原田昇左右君    松田 九郎君
      水野  清君    渡辺 秀央君
      上西 和郎君    上坂  昇君
      中村 重光君    浜西 鉄雄君
      水田  稔君    山中 末治君
      横江 金夫君    渡辺 嘉藏君
      近江巳記夫君    福岡 康夫君
      吉井 光照君    青山  丘君
      瀬崎 博義君    野間 友一君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  渡辺美智雄君
 出席政府委員
        通商産業大臣官
        房長      児玉 幸治君
        通商産業大臣官
        房審議官    鎌田 吉郎君
        通商産業大臣官
        房審議官    松尾 邦彦君
        通商産業省産業
        政策局長    福川 伸次君
        通商産業省基礎
        産業局長    岩崎 八男君
        通商産業省生活
        産業局長    浜岡 平一君
 委員外の出席者
        議     員 上坂  昇君
        環境庁企画調整
        局環境保健部保
        健調査室長   海老原 格君
        環境庁大気保全
        局大気規制課長 片山  徹君
        環境庁水質保全
        局水質管理課長 坂本 弘道君
        厚生省生活衛生
        局指導課長   中井 一士君
        厚生省薬務局安
        全課長     渡辺  徹君
        労働省労働基準
        局安全衛生部化
        学物質調査課長 冨田 達夫君
        商工委員会調査
        室長      倉田 雅広君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十二日
 辞任         補欠選任
  甘利  明君     石原健太郎君
  加藤 卓二君     松田 九郎君
  粕谷  茂君     金子原二郎君
  林  大幹君     越智 伊平君
  奥野 一雄君     上坂  昇君
  中村 重光君     山中 末治君
  木内 良明君     吉井 光照君
  工藤  晃君     瀬崎 博義君
同日
 辞任         補欠選任
  石原健太郎君     甘利  明君
  越智 伊平君     林  大幹君
  金子原二郎君     粕谷  茂君
  松田 九郎君     加藤 卓二君
  上坂  昇君     上西 和郎君
  山中 末治君     中村 重光君
  吉井 光照君     木内 良明君
  瀬崎 博義君     工藤  晃君
同日
 辞任         補欠選任
  上西 和郎君     奥野 一雄君
    ―――――――――――――
四月十七日
 訪問販売等に関する法律の一部を改正する法律
 案(上坂昇君外三名提出、衆法第一一号)
 特定商品等の預託等取引契約に関する法律案
 (内閣提出第八五号)
同月十八日
 柏市への大型唐新規進出反対等に関する請願
 (長田武士君紹介)(第三四四一号)
 同(長田武士君紹介)(第三五一〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 特定商品等の預託等取引契約に関する法律案
 (内閣提出第八五号)
 訪問販売等に関する法律の一部を改正する法律
 案(上坂昇君外三名提出、衆法第一一号)
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出第四七号)
 (参議院送付)
     ――――◇―――――
#2
○野田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、特定商品等の預託等取引契約に関する法律案及び上坂昇君外三名提出、訪問販売等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題とし、政府及び提出者より順次提案理由の説明を聴取いたします。渡辺通商産業大臣。
    ―――――――――――――
 特定商品等の預託等取引契約に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#3
○渡辺国務大臣 特定商品筆の預託等取引契約に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 豊田商事に端を発したいわゆる現物まがい商法による消費者の被害が昨年来大きな社会問題となり、同種の被害の再発防止対策の必要性が指摘されてまいりました。
 これにつきましては、関係六省庁間の検討結果を踏まえ、産業構造審議会に諮問し、三月十一日に答申を得たところであります。答申では、悪質な取引については実質的に禁止の効果を持ち、消費者被害の再発防止が図れるような立法措置を講ずるべきであると指摘しております。
 この法律案は、この答申の趣旨に沿って、特定商品等の預託等取引契約の締結及びその履行を公正にし、当該契約に係る預託者が受けることのある損害の防止を図ることを内容とするものであります。
 本法律案の概要は、次のとおりであります。
 まず、本法律案においては、
 一 一定の期間、政令で指定する「特定商品」の預託を受け、財産上の利益を供与することを約する契約
 二 一定の期間経過後その買い取りを条件として特定商品の預託を受けることを約する契約
 三 これらと同様の契約で、特定商品にかえて政令で指定する「施設利用権」を用いる契約を「預託等取引契約」として定義しております。この預託等取引契約に基づいて事業を行う者に対し、規制を行うことといたします。
 次に、規制の具体的内容について説明いたします。
 第一に、勧誘に際し、契約及び事業者の概要について書面を交付しなければならないこととしております。
 第二にい契約を締結した場合には、契約内容を書面で明確にしなければならないこととしております。
 第三に、不当な勧誘行為その他顧客または預託者の保護に欠ける行為を禁止することとしております。
 第四に、預託者は、事業者の業務及び財産の状況を記載した書類の閲覧を求めることができることとしております。
 第五に、預託者に対し、契約締結後十四日以内のクーリングオフによる契約の解除を認めるとともに、同期間経過後いつでも契約を解除する権利を与えることとし、事業者の預託者に対する損害賠償または違約金の請求額についても制限することとしております。
 その他、規制の実効性を担保するため、業務停止命令、罰則等所要の規定を整備しております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#4
○野田委員長 次に、上坂昇君。
    ―――――――――――――
 訪問販売等に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#5
○上坂議員 ただいま議題となりました日本社会党・護憲共同提案の訪問販売等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表して、提案の趣旨について御説明申し上げます。
 御承知のとおり、昨年社会問題となりました豊田商事を初めとしたいわゆる悪徳商法について、出資法や独禁法など現行法令で規制することができず、各省庁や消費生活センター等に被害者から多くの苦情が寄せられながら、何ら打つ手を持たず、被害者が増大していくのに対処できなかったことはまことに遺憾であります。
 当委員会においても、この問題については過去何回も取り上げられ、商法の形態が一様に訪問販売の手法がとられているため、訪問販売法の改正を強く主張してきたところであります。
 しかしながら、今回、政府は被害の実態や商法の手口を十分に把握しておりながら、悪徳商法の一形態である現物詐欺まがい商法のみだけを規制する特定商品等の預託等取引契約に関する法律案を提出しておりますが、これだけでは、悪徳商法を規制することはできず、今後の被害の再発防止には到底なり得ないことは明白であります。
 したがいまして、我が党は立法府の責任として、悪徳商法の一掃を行うべく、そのあらゆる形態をも規制し、今後こうした商法が成り立たないよう訪問販売法を改正し、健全な市場をつくることを目的とした訪問販売等に関する法律の一部を改正する法律案を提案申し上げた次第であります。
 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、訪問販売の概念の拡張についてであります。現物詐欺まがい商法の規制として、現物詐欺まがい商法において現物として利用された金地金、ダイヤモンド等を指定商品に指定することができるよう政令の指定要件を拡張し、現物詐欺まがい商法を訪問販売として規制するものといたしております。また、役務、会員権商法の規制としては、指定役務に係る訪問取引をも訪問販売に取り込み、会員権商法を規制し得るものとしております。同時に、訪問販売の販売方法の拡張をし、理行法では、購入者を営業所に導いて売買契約を締結する販売方法を規制対象外としておりますが、営業所外における対面勧誘による販売方法を規制対象に取り込み、脱法行為を防止することといたしております。あわせて、悪質訪問販売業者に対して、指示・命令・公表・罰則による規制をすることができるものといたしております。
 第二に、通信販売の概念を拡張し、指定商品における指定要件の拡張、指定役務に係る通信取引の規制の新設、クーリングオフ制度の新設、悪質通信販売業者に対し、指示・命令・公表・罰則による規制をすることができるものといたしております。
 第三に、元本保証を伴わない預託等取引契約の締結の禁止であります。預託者の財産の預託を受けまたはこれを管理し、その預託または管理に関し財産上の利益を供与すること等を約する取引を業として営む者は、預託者に対する預託財産またはこれに相当する財産の返還等を担保するために銀行、保険会社等との支払い保証委託契約の締結等をせずに、その取引契約を締結してはならないものとし、これに違反したときは、その契約は無効とするとともに、違反した者には刑罰を科するものといたしております。
 第四に、連鎖販売取引の定義の拡張であります。社会的に問題となっているマルチまがい商法の委託販売・取次販売・紹介販売に係るものを連鎖販売取引として規制し得るよう定義を拡張するとともに、その販売の目的物に会員権等を含めるものといたしております。
 そのほかに、著しく執拗な勧誘その他不当な勧誘方法の規制や、消費者またはその団体は、業者が法律の規定に違反していると思料するときは、主務大臣に対し措置要求ができるものとしております。
 以上が我が党提案の法律案の趣旨及び主たる内容であります。
 何とぞ賢明な各位から慎重な御審議を賜り、速やかに可決されるようお願いをいたしまして、提案を終わります。
#6
○野田委員長 以上で両案についての提案理由の説明は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#7
○野田委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 ただいま議題となっております両案につきまして、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選、日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ――――◇―――――
#9
○野田委員長 次に、内附提出、参議院送付、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。水田稔君。
#10
○水田委員 この化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律が施行されたのが昭和四十九年の四月でありますから、既に十二年という年月を経過しておるわけでございます。したがって、その間に新規の化学物質がどのくらい届け出られたのか。あるいはまた当然その場合四条一項によってシロかクロかあるいは灰色の判定を行われることになっておるわけでございますが、その状況は一体どうなっておるのか。さらに四条二項によって分解度試験、濃縮度試験、慢性毒性試験等が行われておるはずでありますが、これらの試験の実施状況はどうなっておるのか。まず通産省にお伺いしたいと思います。
#11
○岩崎政府委員 法施行後昭和六十年末までに、新規化学物質として二千八百八十九件の届け出がございました。うち二千三百十件につきまして安全確認を行っております。この差は、途中において取り下げられたもの、あるいは現在濃縮性試験あるいは毒性試験等を進行中のものというふうに御理解いただきたいと思います。
#12
○水田委員 そこで、四十九年四月の化審法の施行当時に既にあった既存の化学物質の数は一体幾らあって、そしてこれはずっと安全性の確認の調査をやっておるはずなんですが、点検を全部終わったのかどうか、それはどういうぐあいになっておるのか伺いたいと思います。
#13
○岩崎政府委員 先生御指摘のとおり、法制定時以前に存在いたしました化学物質については、既存化学物質として国がその安全性の確認を行うことにしております。これまでに毎年約五十から七十品目程度その安全性の確認をこの十年間ほど続けて進めてきております。これ自体、既存物質として日本国にありますものが、これは分類にもよりますけれども約二万種でございます。その二万種に比べますとその安全性確認の進捗度が遅いではないか、こういう御批判もあろうかと思いますけれども、基本的に私どもは、分解性あるいは慢性毒性等いろいろな意味でこれは危ないなというようなものから確認を進めておりますので、その意味では、そういった全体数に比べての確認済みのものが比較的少数にとどまっているということが、それほど実態的に大きな差し迫った危険を持っているというふうには考えておりません。
#14
○水田委員 これまでも安全とされてきたものが何のチェックもなく、例えばPCBは最たるものですね。我々の生活の周りで例えばノーカーボンのペーパーとか、そういうことはだれも考えずに流通してきたわけでしょう。それがあれだけの毒性があるということがわかり、環境汚染につながる。だから、たくさんある化学物質をそう甘く見るのはいかがなものかと私は思うのです。ですから、それは実際にそれをつくる、使う労働者がどういう影響を受けるか、あるいはまたそれが環境にどういう影響を及ぼしたか、チェックは終わってなくても現実には存在して使われておるということに問題があるわけですから、本来言えば、この法律案が通ったとき、この試験研究というのは早急にやるべし、こういうことで附帯決議もつけたのはそういう趣旨だろうと思うのです。
 では、なぜ、どこにネックがあってこれほどおくれてきたのか。これは国民の健康という点では非常に大事な問題、あるいは環境汚染ということについては一日も早いことが必要であるものですから、どこに問題があって、ではどうすればそれが早急に実施できるのか伺いたい。この点については厚生省にも同じ質問でお答えをいただきたいと思います。厚生省おいでになっていますね。
#15
○岩崎政府委員 法制定当時、今御指摘のような附帯決議もいただきまして、私どもとしては鋭意既存物賞の安全性確認に努めておるわけでございますけれども、その中で御承知のとおり七つの品目が特定化学物質として政令指定された結果になっておるわけですけれども、そのテンポ、これは端的にいいまして予算規模というものが一つのネックだと思います。通産省は分解性、蓄積性の安全性確認を分担しておりますが、年間ほぼ二億の予算でその確認の進捗を続けております。したがいまして、そういうものを格段と拡大することができますと、それなりの進捗はできるかと思いますけれども、ただ先ほど申し上げましたように、もちろん甘く考えることは禁物でございますが、一般的に危険な可能性があるものから毎年五十から七十の品目を選びましてその確認を続けてきておりますので、そういう意味では非常に大きな落とし穴が今あるのではないかというふうな感じにはなっていないというふうに考えておる次第でございます。
#16
○渡辺説明員 厚生省は、この化審法におきましては分解性がクロあるいは蓄積性がクロとなったもの、これが毒性試験でクロになりますと特定化学物質、こういうことになりますので、私ども法施行以来分解性クロ、蓄積性クロとなりましたものにつきまして毒性試験の点検をする、毒性の調査研究を重点的に行う、こういう形でやってまいりました。先ほどお話がございましたように、これまでに七物質につきまして毒性点検を終えて特定化学物質にする、こういうやり方をやってきたわけでございます。
 それから、いわゆるクロ、クロという以外の物質につきましても、ある程度の蓄積性が弱いながらあるもの、あるいは私ども化学構造あるいは物性というものから考えまして毒性に懸念のあるものにつきまして、先ほど申し上げましたクロ、クロ以外にも、これまでに二十六物質につきまして調査研究を終了しておるところでございます。
 そのほかにも現在さらに二十品目以上の既存物質につきまして試験を実施するということでやっておるわけでございます。クロ、クロになったものも含めて二十六物質について既に試験も終了しているわけでございまして、今後も私どもといたしましては化学構造その他既存の文献等から見まして危険性の高いものについて試験を実施していく、あるいは調査研究を行っていくということで化学物質の点検を進めていきたい、このように考えております。
#17
○水田委員 局長の御答弁は後でまたまとめて、そういう感覚というのがおくれてきたわけですから後で大臣にも聞きますが、銭出せばできるなら出したらいいのです。それを局長がそれほどもう問題になるのはないと思うという感覚の中で要求がおとなし過ぎるのです。国民の安全という点からいえば、もっと厳しい態度でこの対策を考えるということでなければならぬと思います。後でまた大臣にその点答弁を求めます。
 そこで、今度の法改正ではいわゆる現行のPCB類似物質に該当するか面かの判定に加えて、PCB類似物質ほど危険ではないけれども、いわば難分解性、蓄積性、慢性毒性ということで今まで指定しておったのを、その中の難分解性、慢性毒性の疑い、蓄積性がないというものについて、いわゆる指定化学物質というひもをつけようということだろうと思うのです。今そういう指定化学物質というのは一体何を考えておるのか、伺いたいと思います。
#18
○岩崎政府委員 これはこの法施行後におきましてどういう新規化学物質が届け出てきますか、それによって具体的な指定化学物質というものが出てくると思いますが、少なくとも既存化学物質に関しまして今までの知見から申しますと、例えばトリクロロエチレン類似のもの、これは多分、その難分解性は既にわかっておりますし、慢性毒性についてのデータ等を確定することによって、指定化学物質に指定すべき品目として可能性が非常に高いのではないかというふうに考えております。
#19
○水田委員 そうすると、トリクロロエチレンとエタンと考えていいわけですね。似たような物質でもう一つクロールの多いテトラクロロエチレンですね、これはどうなんですか。考えておられるわけですか。
#20
○岩崎政府委員 テトラクロロエチレンは、一般的にはトリクロロエチレン等よりは若干毒性が少ないのではないかというような見方もあるかもしれませんけれども、おっしゃいました三つというのは類似の機能、類似の特性を持つものとして注目していくことになるのではないかというふうに考えております。
#21
○水田委員 環境庁おいでになっていますか。このトリクロロエチレンとかトリクロロエタンというのは、既に一つはクリーニングで使って地下水の汚染、それからICの洗浄の液として使って、環境庁でも地下水の汚染というのは調査されていますね。今度の指定化学物質というのは、いわゆる人体の蓄積性はなくても難分解性、慢性毒性というのは残りますね。それは地域の環境にはまさにだんだん蓄積されるわけです。
 そういう点で、環境庁は、こういうスキームで指定化学物質を管理することによって自然環境地下水等の環境が守れる、もしくはこれでいいんだろうか。そういう点はどうせこの法律が出る前には御検討なさっておるのでしょうが、どういうぐあいに受けとめておられるか、伺いたいと思います。
#22
○海老原説明員 お答え申し上げます。
 PCB等の第一種特定化学物質につきましては、環境中へ放出されることのないように製造等の規制が行われているということでございますが、今先生が御指摘になりました今回導入される第二種特定化学物質については、環境中への放出というのはある程度認容する、それで、認めても環境中に当該化学物質が一定以上にならないように製造量などの制限を行うということでございます。化学物質の性状等に応じまして量的に抑えていくということは、非常に環境中の蓄積量をコントロールし得るというふうには考えますけれども、環境庁といたしましては、実際の環境における有害化学物質の残留状況の把握という観点から、今後とも十分に調査を継続するとともに、その結果によりましては積極的に意見を述べていきたいと考えているところであります。
#23
○水田委員 私は疑念に思うから環境庁にもお伺いしたのですが、今の特定化学物質というのは難分解性、蓄積性、慢性毒性ということなんですね。今度の指定化学物質というのは、その中の蓄積性、いわゆる人体への蓄積性をのけて、難分解性ですから、自然環境の中ではそのままなかなか分解しないで残る、そして慢性毒性の疑いもあるというものなんですね。今予定されている指定化学物質というのはそういうものです。それはいわゆるトリクロロエチレンでありトリクロロエタンであるわけですが、それの管理といったところで、現実に地下水の中へ今まで基準をオーバーするものが出てきたという調査を環境庁はやっておられるわけでしょう。この報告が出ていますが、やっておられますね。それから、例えば町のクリーニング屋さんもたくさん使っておる。それを使っておるところを全部完全に管理というのは恐らく無理だろうと思うのです。それがどういう形で漏れるか、あるいは処理するときに全部決められたとおりにすればいいけれども、しないというおそれもあるわけですね。それらが地下水のどこかずっと流れていけば拡散するけれども、それも問題ですが、例えばある一定のところへたまった場合には、分解しないで慢性毒性のあるものが地下水の中に存在するということは起こり得ることなんですね。だから、そういう点がこういうスキームで環境庁は心配ないというぐあいにお考えになったのかどうかといって聞いておるわけです。私はこれは不安が残る。もっと違った形の押さえ方をしないと、通産省はいいですけれども、環境庁は違った場面で自然環境を守らなければならぬ任務があるわけですから、そういう点ではいかがなものか。少し環境庁からクレームが出るべきスキームではないかと私は思うからお伺いしておるわけです。お答えいただきたいと思います。
#24
○海老原説明員 お答え申し上げます。
 今先生が御指摘になります化学物質というものは濃縮性がない、そういう性質を持ったものであるというふうに我々は考えております。それで、そうは言っても量的に非常に多ければどうしても環境中へ出てくるであろうというふうに思われますので、環境庁といたしましては、環境中での存在状況、残留状況というものにつきまして今後ともきちんとチェックをしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
#25
○水田委員 それでは環境庁にお伺いしますが、これについては環境庁は調査をやられていますね。汚染状況はどういうぐあいになっておるのですか。それはどう把握して今のような答えになるのか伺いたいと思います。
#26
○坂本説明員 お答えいたします。
 五十七年度及び五十八年度に環境庁が実施いたしました地下水の汚染実態調査の結果、トリクロロエチレン等の化学物質による地下水の汚染が認められたわけでございます。地下水は一度汚染されますとその回復が非常に困難であるということにかんがみまして、環境庁は関係省庁と協力いたしまして、当面特に問題のあるトリクロロエチレン等三物質につきまして行政指導による汚染防止を図るということにいたしまして、五十九年の八月二十二日付で、これらの物質を取り扱う工場、事業場からの排出抑制に関して暫定指導指針を設定して、都道府県等に通知したわけであります。
 さらに十五都市以外の各地におきましても汚染が懸念されましたので、五十九年度において前述の指導とともに各地方公共団体において調査を実施いたしましたところ、一部の水道水の暫定水質基準を超える井戸が見られた。したがいまして、昨年の十二月に、都道府県等に対しまして地下水汚染問題の一層の取り組みを指示いたしたところであります。
 中長期的な問題といたしまして、地下水の汚染につきましては汚染のメカニズムが大変複雑でございまして、未解明の点が多く残されておるわけでございます。環境庁では、五十九年度から三カ年計画で地下水の汚染機構の解明のための調査を行うとともに、地下水質の管理のあり方につきましても検討を進めておるところでございまして、この調査結果等を見て今後の対策を検討していく所存でございます。
#27
○水田委員 一つは、特定化学物質については量を抑える、排出の方は環境庁がやるのですが、その点が有機的なつながりがきちっとないと、片一方は抑えても、片一方の調査結果は、この間やったけれども、汚染されておった。メカニズムはわからぬ。排出規制の行政指導をやった。だが実際にその実態が常に把握されていなければ、入る量をチェックすることはできぬと思う。こういうことになるからこれは抑えなければならぬと、いう、やはり環境庁から通産省に対してきちっとそういう意見を、環境汚染につながらないことをやらなければならぬと思うのですね。
 例えば、六価クロム、今使っていますね。六価クロムを使っておるところは、これは全部クローズドシステムですよ。一切環境に出してはならぬ、そういうことをやっておる。じゃ、このトリクロロエタンとかエチレンについては行政指導というのは具体的にはどういうことなんですか。どういう規制を行政指導で今やっておるわけですか。その程度でいいものですか。
#28
○坂本説明員 ただいまの行政指導の内容でございますが、昭和五十九年の八月二十二日付、環境庁の水質保全局長から都道府県の知事、十大政令市市長あてに出しておるわけでございますが、「トリクロロエチレン等の排出に係る暫定指導指針の設定について」という内容になっておりまして、ちょっとかいつまんでその内容を御説明いたしますと、トリクロロエチレン等による地下水の汚染については、先ほど申し上げました環境庁の五十七年度地下水汚染実態調査によりその広範な汚染が判明したほか、各地において汚染事例が確認されておるというようなことから始まりまして、先ほど私が申し上げました地下水の汚染メカニズム、これは必ずしも十分に解明されるには至っていないが、トリクロロエチレン等を含む水の地下浸透に起因する地下水の汚染を防止し、あわせて公共用水域に排出されるトリクロロエチレン等の抑制を図る必要があることにかんがみまして、トリクロロエチレン等の排出に係る暫定指導指針を定めたので、当面、これに基づき工場及び事業場の指導に当たられたい。なお、関係部局間の連絡を密にする等により、円滑な指導の実施に十分配慮されたい。こういうようなことであります。
 中身といたしまして、指導の対象といたしましては、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、それから1・1・1トリクロロエタン、この三つをトリクロロエチレン等と言っておりますが、並びにトリクロロエチレン等を含む物を扱う工場、事業場をその指導の対象とする。
 それから二番目に、地下浸透の防止ということを言っておりまして、トリクロロエチレン等及びこのトリクロロエチレン等を含む水については、地下へしみ込むこととならないよう適切な措置を講じなければならないものとし、トリクロロエチレン等の濃度が常にこの別表一に掲げられております管理目標、これはまたちょっと後で申し上げますが、管理目標に適合する水を除いて地下浸透は行ってはならないと言っております。
 それでこの管理目標でございますが、トリクロロエチレンにつきましては〇・〇三ミリグラム・パー・リットル以下、それからテトラクロロエチレンは〇・〇一ミリグラム・パー・リットル以下、それから1・1・1トリクロロエタン、これは〇・三ミリグラム・パー・リットル以下、こういうふうに決めておるわけでございまして、これは厚生省が飲料水の基準として暫定的にお決めになった数字をそのままこちらに使わしていただいている、こういうことでございます。
 それから三番目に、公共用水域への排出の抑制というようなことを言っておりまして、トリクロロエチレン等を含む水を公共用水域に排出する工場及び事業場については、トリクロロエチレン等の排出水への混入防止、水分離・回収の徹底等により、トリクロロエチレン等の排出を抑制するものとし、公共用水域に排出する水に含まれるトリクロロエチレン等の濃度を常に別表二の管理目標に適合するようにしなければならないものとするということで、また別表二を掲げておるのですが、これは先ほど私が申しました地下浸透の十倍の数値になっておりまして、これは河川の水があるということから、そういう希釈的なことも考えてそういう基準になっておるということでございます。
 あと四番目に、地域特性への配慮というようなこともありまして、この別表二の管理目標は一般的条件のもとで適用すべき目標として定められたものでありますから、地方公共団体において地域の特性に応じた管理目標がまた別途定められた場合は、その別に定めた管理目標を適用することができるとか、あと分析方法については厚生省の方でお出しになっている通知に準拠することとか、こんな形で五十九年の八月二十二日付で指導通知を出しておるところでございます。
#29
○水田委員 もう時間がありませんから環境庁、環境庁は地球的規模のいわゆる環境、自然を守ろうとかいろいろなことを大臣がよく言うわけです。難分解性というのは問題なんですよ。人間が新しくつくった物質で、自然の中でいわゆる細菌が食って分解していくものはいいわけです。だけれども、これはこの法律とは関係ないけれども、例えば化学物質でとにかくそれが大量に使われて海へ流れていく。それは海の底へたまっていけば、その海の底が死んでしまう。そういうようないわゆる分解しない物質を大量に地球上にまき散らすということは本来考えなければならぬし、この場合も蓄積性はないにしても難分解性という問題があれば、量は少なくても地球上にはだんだん蓄積していくわけですね。だから、それが環境基準上いいのだからその間は量として、入る量で管理するという考え方はいかがなものかと思うのです。
 ですから、これ以上申し上げませんが、少なくともこれまでのいわゆる環境を守ろうということで環境庁が取り組んだ姿勢からすると、どうも行政指導だけで、その程度で実際にはどこまでやれるのかというのは、現実に地下水の汚染が起こっておったという事実があるだけに、もう少しきちっとした取り組みをしてもらいたいし、そのために環境庁へ有害化学物質対策調整官というポストが設置されておるはずですね。ですから、これは一体そういう点で、今までの答弁では、どうも環境庁、今までと姿勢が違うな、少し厳しさがなくなったなという感じがするのですが、この人はどういう仕事をやって、ポイントをどこに置いて有害化学物質の対策をやられようとしておるのか、そういう点について、おられれば――おいでになっていますか、来てませんか。(「来ておりません」と呼ぶ者あり)来てない。それじゃ、おられる人が答えられませんか。これは所管が違いますか、答えていただきたいと思います。
#30
○海老原説明員 お答え申し上げます。
 有害化学物質調整官は、環境庁の中でそれぞれ部、局がございますが、そこで取り扱っております化学物質の庁内調整をするということが一つ、それから、今後有害化学物質対策をどういうふうに持っていくかという中長期的な観点からのコンセンサスを得る、そういう役目を負っているものでございます。
#31
○水田委員 労働省、おいでになっていますね。
 今論議しましたトリクロロエチレンとかエタンとかそういうものについて、これは現実に職場の労働者が扱っておるわけですね。これは蓄積性はないにしても、慢性毒性あるいはまた難分解性というのがあるわけですから、そういう点の職場における安全というのは、保健衛生ということではどういうことで対処されておるのか、その実情をお聞きしたいと思います。
#32
○冨田説明員 トリクロロエチレンにつきましては、主として有機溶剤として使われているものでございますので、有機溶剤中毒予防規則によって、取扱場所における局所排気装置の設置、作業環境の測定の実施、特殊健康診断の実施などを事業者に義務づけまして、関係事業者に対しその徹底を図っているところでございます。
#33
○水田委員 そういう健康診断等の中で、この薬品を扱っておる中で問題は今までに起こってないのかどうか。
#34
○冨田説明員 現在まで我々が把握している発生事例等は、この蒸気を吸入することによって起こす頭痛とか目まいあるいは吐き気など、中には肝臓機能障害を起こした事例がございます。
#35
○水田委員 労働省として、それは職場ですから、一般の環境とは違って、コンクで量の多いものを吸うという危険性があるわけです。ですから、今のそういう被害が出ておるという点からいって、扱いをもう少し何とか変えなければならぬとか、そういうお考えはないんですか。
#36
○冨田説明員 トリクロロエチレンの実際の使用状況は主として洗浄剤等に使われておりまして、環境中に発散する濃度が余り高くなるということになりますと、場合によっては急性中毒のおそれも出てくるわけでございます。そういうような危険性もありますので、有機溶剤中毒予防規則に基づいて定期的な作業環境測定の実施を義務づけておるわけでございます。その作業環境測定の結果の評価として我々は管理濃度という数値を示して、それを上回らない、厳密にはその数値を用いた一定の計算をした上で管理区分を決定して、その管理区分により良好な作業環境を確保しようということで行政を進めているわけでございます。
#37
○水田委員 環境庁、もう一つ最後に、本当は大臣に答えてもらわなければいけないと思うのですが、入口は通産省、排出の方は環境庁。これは法律は環境庁は全くお呼びでないのですが、本来言えば共管ぐらいにした方が、本当は環境庁と、それに場合によったら労働省も含んだ、そういう法律であってしかるべきだと思うのですが、いかがですか。
#38
○海老原説明員 お答え申し上げます。
 我々環境庁といたしまして、やはり化学物質による環境の汚染を未然に防止するという立場から環境調査を十分従来からしてきておりますし、今後ともそれを続けてまいりたいというふうに考えております。今回の化審法の見直しの中で環境庁長官の果たすべき役割というものがきちんと明示されておりますので、それを使いまして、今後ともきちんとした環境庁としての立場を明らかにしていきたいというふうに考えております。
#39
○水田委員 そこで、法律上の内容についてですが、二十七条一項に「技術上の指針」ということが書いてあるのですが、この文章だけではちょっとわかりにくいのですが、内容は一体どういうことか。それから二十七条の二項の趣旨ですが、これでいきますと勧告が出されるまでは取扱事業者に指針の遵守義務はないのか、かからぬのだろうかという疑問があるわけですが、そこは一体どういうぐあいになるのか。それからもう一つは、附則四条に規定するところのスクリーニング試験の実施体制というのは一体どういうぐあいにゃられるのか。もう時間がないものですから、この後一つ質問したいものですから、まとめて簡単にお答えいただきたいと思います。
#40
○岩崎政府委員 この二十七条の第二種特定化学物質というのは、今まで先生が累次御指摘のとおり、蓄積性はないものの難分解性であって慢性毒性があるもの、こういうことでございます。したがいまして、そういうものが危険でない範囲においていろいろな生産あるいは国民生活上利用できるその限度を、できるだけ天井を高くするためには、使いながらも環境への排出量をできるだけ抑えることが望ましいわけでございます。したがって、その製造の段階あるいは使用の段階あるいは運搬の段階等において環境中にできるだけ排出しないような生産の仕方、使用の仕方をできないものか、これを「技術上の指針」として、これはおのおのの生産の態様、使用の態様によって違いますからおのおのにつくりますけれども、そういうものをつくって、できるだけそれを守ってもらおう、それによって限界の到達をできるだけ遅める働きを期待する、こういうことで「技術上の指針」をつくり公表する、こういう考えでございます。これは、一般的にはこの法律においては指導助言のシステムもございますし、常時そういう面での指針の実現を図っていくのが私どもの務めだと思っておりますけれども、それを、この事業者にとってどうしてもそうやってもらいたいというときには勧告権を発動して勧告をすることもできる。しかし、その法律上の正式の勧告の以前に、通常は、私どもは常時そういう指導をしてまいるわけでありますから、それてどうしても事業者にとっては違背しているのは直してもらう方が非常に効率がいいというようなときにこの二項の勧告をする、こういうふうに考えております。
 それから、附則の四条は、極めて技術的なものでございまして、今までに国が既存物質についていろいろな検査をしてまいりましたが、その実績、結果について今後指定化学物質等を判断する際にそれを利用し得る、こういうことでございます。
#41
○水田委員 答弁を聞いても、難分解性でしかも慢性毒性がある、そういうものはどこかほかの――通産省がやればどうしても甘くなりますから、そういう感じがして仕方がないということだけ申し上げておきます。
 ここで、この法案なりこの内容とは関係ありませんが、同じように自然に存在する物質の中で、発がん性が非常に言われておりながら、日本の行政の取り組みがおくれておるのはアスベストだと思います。その点を最後にお伺いしたいのです。
 アスベストについては、例えば東京女子大学の広瀬教授が新聞でも発表しておりますし、それからアメリカでも大変な問題になってまいりました。さらに、これは中公審の環境保健部会の大気汚染と健康被害との関係評価等に関する専門委員会の報告にもアスベストの問題は触れられておるわけです。これは、労働省の方には扱っておるところがたくさんあるわけですね。例えば建物を倒したときはすごい量が出る、あるいはスレートをつくっているところでは常時大量のアスベストを吸っている。そして、調べてみればほとんどの人間がアスベストのあれを肺の中に持っておみ。肺がんがだんだんふえてきているというけれども、そういう点の対応が日本では全くおくれておると思うのです。
 これは通産省は一体どう考えておられるのか、あるいは労働省、あるいはまた厚生省は発がん性の問題ということですから具体的な取り組みがあってしかるべきだと思うのですが、三省それぞれの御見解を伺いたいと思います。
#42
○岩崎政府委員 このアスベストは鉱物でございますので、残念ながら私どもの現在の化審法、人為的な化合物、化学物質を対象とするこの法律の体系内には取り込み得ません。したがいまして、通産省としてアスベストのそういう健康被害についてどうするかということについて、私全般的な見識を持っておりませんけれども、いろいろ理解しているところによりますと、アスベストの針状の状況そのものが肺の中に入ったときに肺がん等のいろいろな障害を起こすのではないかというようなことで、しかもそれが形状によって、大きさ等によって違うのではないかというふうな議論も諸外国においても、また日本国においてもありますようで、そういったアスベストの健康に及ぼす影響については、私ども利国産業の立場からも今後とも十分注目し、研究してまいりたいと思っております。
#43
○冨田説明員 アスベストにつきましては、昭和四十年代末にWHOのIARC、国際がん研究機関、あるいは米国のACGIH等においてアスベストそのものは発がん性があるという評価がなされております。我々は、その評価を踏まえまして、昭和五十年に特定化学物質等障害予防規則を改正しまして、アスベストを発がん性物質であるということで特別管理物質として規制したところでございます。
 その規制の内容といたしましては、まず第一に、石綿、アスベストを取り扱う労働者の作業環境を良好に保つために、原則としてアスベストの粉じんの暴露を防止する設備の設置、二番目に、石綿取扱労働者の健康を確保するため定期的に特殊健康診断を実施する、三番目に、その取り扱う作業場所における作業環境測定の実施、さらにはそれらの記録、すなわち特殊健康診断結果、測定結果、作業記録などの三十年間の保存を事業者に義務づけているわけでございます。さらに、適正な作業が行われる必要がございますので、所定の資格を有する特定化学物質等作業主任者というものの選任を義務づけまして、その者に作業に従事する労働者が石綿による汚染あるいはそれらを吸入しないように作業の方法を決定し、労働者を指揮させることなどの規定を設けまして、それらの規定を関係事業者に徹底を図るように進めているわけでございます。
#44
○渡辺説明員 アスベストにつきましては、先生の御指摘にもございますように、天然物ということで化審法の直接の対象にはならない、あるいは、私どもこの法律のほかに毒物劇物取締法という法律も持っておるわけでございますが、急性毒性という面からはやはりこれの対象にもならないということで、私ども厚生省といたしましては、法的な有効な行政措置を講ずるものが現在のところないわけでございます。ただ、人への発がん性というような点で影響が非常に問題になっているということでございますので、これに関心を持ちまして、アメリカにおきましてアスベスト類の規制が行われるというようなことも聞いておりまして、私ども厚生省といたしまして、人の健康へ及ぼす影響ということに関心を持ちまして、今後いろいろな資料、文献も収集するということで関係省庁とも協議を進めながら、私どもなりに今できることは進めてまいりたいというふうに考えております。
#45
○水田委員 これは中公審の報告ですから環境庁の所管ですが、もう時間がありませんが、環境庁からそういう提起もされた。それぞれが相当早い時期から発がん性が言われながら、特に通産省は、基礎素材の産業の局長が、こっちは使う側ですからというのはよくない。これは国民も労働者もそれによって汚染されるし、被害を受けておるのですから。
 最後に、先ほど来言っていますように、この法律については、全体の量を通産省だけが絞って、環境の方は環境庁の方でよく見ておいてください、こういうことではいかがかと思う節があります。化学物質というのは新しくできて、分解しないものが地球上にいろいろ存在する。一つだけでなくて複合で人間が受けるあるいは自然が受けるということになれば大変なことですから、もう少し慎重な取り組みが必要だろうと思うのです。この化学物質の安全性について取り組む大臣のお考え、もう一つは、アスベストについてはそれぞれ聞いてみても、危険性は皆言いながら実際にはどこも本気でやろうという答弁にはなっていないわけですから、おいでになっているのは通産大臣ですから、その点は国務大臣としても環境庁、厚生省、労働省、通産省一体になって、一体どうかということを何らかの形で取り組むぐらいのことは大臣の口からお答えいただきたいと思います。そういうことで、ぜひ大臣から所見を伺いたいと思います。
#46
○渡辺国務大臣 複合汚染ということは当然あることでございますから、労働省それから厚生省、環境庁、我が省、よく連絡をとりながら、そういう心配が避けられるように今後も十分配慮をしてまいりたいと存じます。
#47
○水田委員 終わります。
#48
○野田委員長 上坂昇君。
#49
○上坂委員 化学物質の審査及び製造の規制法改正案について質問いたします。
 まず第一に、PCBは昭和二十九年ごろに鐘淵化学工業で初めて国内生産され、それ以後、多岐にわたって産業用に使用されてきたと思います。四十三年の十月にカネミ油症事件が発生いたしまして、千八百四十二名の患者が出たということは御承知のとおりであります。四十七年にこれは生産中止となりまして、四十八年の十月にこの法律ができて、特定化学物質に指定され、製造、輸入、使用が全面的に禁止されたという経過があるわけであります。
 そこで、産業用に使用されてきたPCB、二百二十側近くでありますけれども、このPCBはどのくらいの数量になっておるのか、またその処理についてはどういう形になっているか、お答えをいただきたい。
    〔委員長退席、奥田(幹)委員長代理着席〕
#50
○岩崎政府委員 当時使われておりましたPCBの使用の形態はおおよそ三つに分かれると思います。
 一つが、熱媒体等に使用されました液状のものでございます。これについては現在、PCBのメーカーに回収されておりまして、その回収量、現在貯蔵しております量は約七千トンでございます。これは消防法による危険物として指定されましたタンクの中に、防油堤等を築いて厳重に保管されているのが現状でございます。
 第二の利用は、電気機器、コンデンサーあるいはトランス等に利用されておりまして、その台数は五十九年度末におきまして、これは台帳を持っておりますものですけれども、その台帳で確認されておりますものが、トランスが約三万九千台、それからコンデンサーが約三十三万九千台でございます。このうち使用済みのものは、廃棄物処理法に基づきまして使用者が一定の基準に従いましてこれを保管する必要がございます。その既に使用済みで保管しているものが、トランス約三千台、コンデンサー約四万六千台、これが台帳に確定されております。
 もう一つの使用方法としてのノーカーボン紙、PCB入りのノーカーボン紙でございますが、これは約千七百トンが残存しているということで、これも廃棄物処理法に従いまして、事業者において保管されている、こういう状況でございます。
#51
○上坂委員 今の約七千トンが液状になってメーカーが回収したというわけですが、これは各メーカーへみんな送っていくとか、自分の経費で持ち込んだという形になっているわけですか。
 それからもう一つは、ノーカーボンで、聞くところによると、通産省にもたくさんあるし、労働省にもたくさんあるし、あっちこっちの官庁にも大分ある。それはみんなそれぞれ保管されているというような話を聞いているわけでありますが、これについては、これの処理は今後どういうふうにするつもりなのか、これについてひとつお答えをいただきたいと思います。
#52
○岩崎政府委員 この当時の状況、まだ法律施行前でございましたけれども、通産省が回収指導いたしまして、おのおの当時持っておった需要者がメーカーのところに自己の負担で持ち込んだというふうに承知しております。
 それからノーカーボン紙につきましては、今製紙メーカーが旧ノーカーボン紙の対策処理委員会みたいなものをつくっておりまして、そこにおいて今御指摘のとおり、各需要者に分散して保管されておりますノーカーボン紙をどう処理するかということについて、この数年間いろいろ検討してまいっております。片や、御承知のとおり、液状のものについても環境庁の御指導のもとに現在その処理方式について検討が進んでおりますので、この旧ノーカーボン紙の処理についても、これまでの検討の状況等を踏まえ、液状のもの等も参考にしながら、今後安全な焼却方法について探求していきたい、このように考えております。
#53
○上坂委員 ことしの四月、環境庁の大気保全局大気規制課から「液状廃PCB高温熱分解試験実施結果報告書の概要」というものを手元にもらっておりますが、この報告書が出ているわけでありますけれども、分解試験の結果はどういう形になっているのか。そしてまたその結果を、今いろいろな面で保管をされたり何かしていますね、今お話のあったようなもの、これにどうやって応用し普及させていくか、このことについて環境庁から回答をいただきたい。
#54
○片山説明員 今回液状廃PCBの処理につきまして、高温で熱分解をするという試験を行ったわけでございます。
 その結果でございますけれども、試験で確認すべきだとされております事項が幾つかございますけれども、一つは、PCBの熱分解効率を九九・九九九九%、シックスナインでございますけれども、それが一つでございます。それから排ガス中のPCB濃度を十マイクログラム・パー・ノルマル立米以下にするということでございます。それから第三点が、排ガス、排水中にダイオキシン類等がないということでございまして、今回の試験の結果、これらをすべて満たすという結果が得られております。今回のこの高温熱分解試験施設というものは、大変安全で、かつ十分にその機能を発揮いたしまして、また環境に影響を与えるものではないということが確認されたわけでございます。
 それから先生の第二点目の点につきましては、今後、この結果を踏まえまして、その他のPCBを含む廃棄物に対してどのように適用できるかということでございますけれども、今回行いましたこの試験は、兵庫県の高砂市に保管されております液状PCBの処理を念頭において実施したものでございます。したがいまして、一般的な科学的な知見という点からいいますと、ほかのPCBを含みます廃棄物の処理に関しましても貴重な資料を提供し得るものだ、このように考えております。
 しかしながら、液状とか紙とかあるいはその他の固体状というものは性状が異なりますので、それぞれ個々の対象につきましては別途の検討が必要である、このように考えております。
#55
○上坂委員 PCB類似の化学物質を特定化学物質という形で規制しているわけでありますが、その数はどのくらいありますか、それからどういうふうに規制しているのかということ、それから完全な規制ができるのかどうか、その点についてお答えをいただきたい。
#56
○岩崎政府委員 現在、PCBのほかアルドリンとかディルドリンとかDDTとか七品目について、特定化学物質として政令指定をしております。
 指定されましたこの七つの特定化学物質につきましては、現在製造、輸入を事実上許可しておりません。したがいまして、日本国においてはその製造、輸入は現在行われていないというのが実情でございます。かつ使用も、国鉄のトランス、これは一つのクローズドシステム下における使用でございますが、国鉄のトランス以外についてはPCBの使用を現在認めておりません。
#57
○上坂委員 法案についてお聞きいたします。
 「定義」の項でありますが、三項で「人の健康を損なうおそれがある化学物質である疑いがあり、」その疑いがあったものについては政令で指定する、こうありますが、疑いがあるかないか、そういうものを検定する期間はどのぐらいかかるものか。それは物によって違うでしょうけれども、これは一体どのくらい早くやるつもりなのか。それから、もし疑いがなくなったら当然指定から外すのだと思いますが、それでいいかどうか。
 それからもう一つは、二十三条から二十五条の関連でありますが、四項で、大臣が判定して、その結果を報告した者に通知する、こういうふうに出ておりますが、この「報告をした者」というのは試験をやった者だと思いますが、その試験というのは、それを製造するあるいは使用する者がその報告者になるのか、自費でこれをやるのか、その辺をお答えいただきたい。
 それから、有毒性の調査に要する費用、これについては関係事業者間の負担の方法と割合の基準を決める、こういうふうになっているのですが、これはどんな基準を考えているのか。
 それからもう一つ聞きますが、第二種特定化学物質規制の問題でありますが、試験研究を目的とする場合、製造予定数量の届け出からこれを除外する、こういうことになっていますね。試験研究をやって製造あるいは輸入するその指定物質、これについては、研究に使ったものについてはどうするのか。このことについてお答えいただきたい。
#58
○岩崎政府委員 この法律は、およそ新規の化学物質を製造あるいは輸入しようとする者はすべて通産、厚生大臣にそれを届け出なければいけないことになっております。ただし、試験研究用は除外する。したがいまして、国公立あるいは民間を含めまして、試験研究所が試験用にこれをつくってみたり輸入してみたりする、この分はこの対象から外れております。ただこれは、この法律が、環境を経由して人に慢性的な毒性を与えることを規制しようとするものでございますから、ごく微量の試験研究用のものが試験研究所というある一地点に、スポットにおいて微量に利用されているということは環境全体の汚染にはつながらない、こういう考え方に基づくものでございます。
 それから、そうやって新規化学物質を製造、輸入しようとする者の届け出がございますと、通産、厚生省は、すべてのそのときの知見に基づきまして、これは第一種特定化学物質に該当するかもしれない、第二種に該当するかもしれない、あるいは、まだこれはわからないというようなリスポンスを三カ月以内にその届け出者に通知しなければならないことになっております。そしてそのわからない、まあわからないのが普通でございますが、わからないときには、その届け出者、つまり製造もしくは輸入しようとする者にいろいろな試験を注文いたします。それは厚生省、通産省、環境庁の共同省令によって決められておる試験を課します。その試験結果に基づいて、今の第二種特化物だあるいは指定化学物質だということを最終的に確定してその届け出者に通知するわけでございます。この期間がどの程度かかるかというのは、その試験の方法等にもよりますから、特に安全性試験等は相当な期間を要することになります。
 ただ、そういう通知があるまでは製造もしくは輸入をしてはならないことになります。したがいまして、先ほどの指定化学物質につきましても、そういう疑いがあるものということが確定いたしましたら、当然に大臣名でその届け出者に通知をする、こういうことになるわけでございます。
#59
○上坂委員 もう一つ、事業者間の負担。
#60
○岩崎政府委員 この法律あるいは我々は、およそ新しい化学物質をこの世に出そうとする者は、その開発には安全性の確認が含まれているのが当然であるというふうに考えております。したがいまして、そういった必要な安全性についての負担は、その開発しようとする者、ここでいいますとその届け出をしてきた者、これが負担することは当然であるというふうに考えております。
    〔奥田(幹)委員長代理退席、野上委員長
    代理着席〕
 ただ、それを製造する、輸入するということになりますと、これは複数の者が想定されます。そうすると、それが安全であるという確認をした試験費用をその複数の受益者がどのように分担するか、これが問題になります。これは当然当事者間で本来はセットすることが望ましいわけでございますけれども、そういうセット、解決がなかなかうまくいかない場合に、通産大臣が合理的な基準、例えばその生産量等、あるいは企業規模等が判断基準になりましょうか、現在なお確定しておりませんが、そういうものを勘案しながら、その総負担を受益者に割り振っていきたいということでございます。
#61
○上坂委員 そうすると、今の研究機関でやっているものは非常に微量だ、だから余り環境には影響がない、しかしそれについてはやはり監督といいますか行政指導といいますか、そういうものが必要だというふうに考えてよろしいですね。
 それから、第三条に基づく製造、輸入の事前審査のための届け出件数。資料の中にこういうようにあります。四十九年から六十年まででありますが、約十年間に二千八百八十九件、そういう調査の結果が私の手元にあります。それで、国内製造と輸入の割合は三対一である、それから難分解性、蓄積性、慢性毒性試験後の安全確認件数の累計は、製造が千六百四十九件、輸入が六百六十一件で二千三百十件、こう出ておるわけであります。その内訳は、分解性の試験によるものは四百七十件、濃縮性のものは千八百三十三件、慢性毒性が七件、こうなって、この結果七物質が特定指定された、こういうふうに言われておるわけです。そうしますと、五百八十件ぐらいどうなったのかという疑問があるものですから、これについて御説明をいただきたい。
 それから、第二種の特定化学物質として今考えられているのは何種類ぐらいになるのかということであります。
 それからもう一つは、先ほど問題になりましたトリクロロエチレンのことについてでありますが、この物質に類似する物質というのはどういうものがあるのか。そこまでお答えをいただきたいと思います。
#62
○岩崎政府委員 新規化学物質の届け出られたものの審査状況は、今先生御指摘のとおりでございます。御指摘のとおり、その差五百余がございます。これについては、約半数がその審査の過程で取り下げる、つまり製造、輸入をあきらめるといったケースがございます。それから、残りは現在との段階かでの審査中である、こういうふうに御理解いただきたいと思います。
 それから、今後第二種特化物の制度ができたときに、それにどの程度が想定されるかということでございますけれども、これは実はまだ、この制度運用後において新規化学物質はどのようなものが出てまいりますか、あるいは既存化学物質の再点検の結果どういうものが出てまいりますか、そういう結果に従って確定するもので、現在想定は不可能でございますけれども、少なくとも第二種特化物のいわば前段階とも言えるこの指定化学物質については、先ほど来話題になっておりますトリクロロエチレン等はそういう指定化学物質としてこの法律施行後取り上げられる可能性が非常に大きいと考えております。
#63
○上坂委員 トリクロロエチレンは、先ほどもお話がありましたように金属関係の洗浄であるとかクリーニング等に使われていると言われておりますが、ここでこれらが規制の対象になって、いろいろこれを後始末から含めて取り扱いに十分注意をするということになる場合、これを保管するための施設が必要になったり経費がかなりかかってくるというようなとき、クリーニング業のような小さな業者、あるいは金属を扱っておるところでも下請関係などでは小さな業者がありますから、そういうところの経営を圧迫するような形になるおそれも考えられます。そういうときにどういう配慮を政府としてはなされるか、その辺のところをお聞かせいただきたい。
#64
○岩崎政府委員 化学物質がどの程度安全であるか、これは客観的に、何らの偏見なく確定していったらいいと思いますが、その安全性の限度をどのように実現していくかについては経済性、効率性等を十分配慮していくことが必要であると考えております。今のこの法律は、一つは、生産量あるいは輸入量といういわば投入量を抑制することによって全体としての環境汚染の進行を根っこから抑えるという発想が基本にございます。ただ、そうする以前に、それが製造段階あるいは使用段階でできるだけ環境中に拡散しない努力も片やすることが必要ではないかということで、技術上の指針等は製造者それからその利用者にもかけるということを想定しているわけでございます。
 今御指摘のクリーニング業あるいはメッキ業等はそういった利用者、使用者としてこの法律にかかわってまいりますが、例えばクリーニング業は八万店以上ある、あるいはメッキ業も三千数百店ある、こういった非常に分散された使用の現場において、分散された使用量について非常に厳密な技術上の指針の遂行を図ることが全体としてどの程度の効率性があるか。そういうものと、一地点において非常に多く生産したり利用したりする、その場における環境への拡散等との経済性、効率性あるいはそういった企業の負担能力というものを考えて、今後十分進めてまいりたいと考えております。
#65
○上坂委員 今の点については十分配慮してくれるということでありますから、期待をいたしております。
 それから、最近、化学工業界ではようやく長年の構造不況を克服していると言われております。ハイテク部門の研究開花がナフサ価格の低下などと一緒になりまして回復過程に入ってきたというふうに思います。そこで、ハイテク分野について新規開発の化学物質が非常に多く使われているし、今後使われてくると思いますが、これらの新規化学物質の開発や製造に対して法律の上でどう対処をしていくか、また法律を離れてもどういうふうな対処をしていくか、この辺についてお答えをいただきたい。
 それからもう一つは、これは先ほど問題が出てきましたから簡単で結構ですが、労働省の方から答えていただきたいのは、製造、使用を通じて最も化学物質の被害を浴びるのは当該部門の関係労働者であると思いますね。そういう労働者に対する安全対策をどうするか。
 それからもう一つ時間がありませんからお聞きいたしますが、これは環境庁にお聞きします。環境汚染、空中にしましても地下汚染にしましても、これの調査研究あるいはそれに対する評価、こういうものをやる上において技術面あるいは人材面、予算面でかなり困難な面があるような気がします。特に今、行革の時代でありますから、ここら辺で節約なんかされてしまうと困ってしまうというふうにも思います。そこで私は心配しているのですが、これらのことについて環境庁としてはいかなる覚悟をもって臨む所存であるかというところをひとつお聞かせいただきたい。
#66
○岩崎政府委員 先生御指摘のとおり、確かに現在化学工業の再生という言葉が言われておりまして、新しい発展段階に差しかかっているという認識が一般的だと思います。通産省としましても、いろいろな技術開発、バイオテクノロジーあるいは新素材の技術開発等、化学工業の今後の発展のために側面において非常に大きな協力、支援をしております。
 ただ、そういった化学工業の発展、新しい製品の開発が、安全という面について最大限の配慮をした上であるというのが、今後もう一度化学工業が暗いイメージに陥らないためにも不可欠の条件だ、化学工業の発展自体のためにも不可欠の条件だ、このような認識に立ちまして今回の法改正も御提案申し上げている次第でございまして、そういった安全性の確認について若干これまでより負担が増大いたしますけれども、これはやむを得ないことであると考えております。
#67
○冨田説明員 有害性が明らかとなっている一定の化学物質の製造、使用に際しましては、これを取り扱う労働者の健康障害を防止するために、労働安全衛生法及びこれに基づく省令によりまして、事業者に対しさまざまな対策を実施するよう義務づけているところでございます。
 具体的には、化学物質そのものは、その性状あるいは製造、取り扱い方法によりまして労働者の受ける影響が異なりますので、化学物質の有害性調査の結果、製造、使用の実態などを踏まえまして効果的な対策がとられますように、例えばトリクロロエチレン等の有機溶剤については、主として蒸気の吸入による中毒を防止する観点から、クロム酸とか塩素などの化学物質については粉じん、ガス等の暴露並びに取り扱い設備からのガスの大量漏えいによる障害を防止する観点から、それぞれ局所排気装置の設置、漏えい防止設備等の設置、作業環境測定の実施、作業主任者の選任、特殊健康診断の実施、労働者に対する安全衛生教育の実施などの措置を義務づけまして、関係事業者に対しその徹底を図っているところでございます。
#68
○海老原説明員 環境庁側からお答え申し上げます。
 環境庁におきましては、現行の化審法が制定されたのを契機といたしまして、昭和四十九年度から化学物質の環境調査等の調査研究をスタートさせております。
 それで、その五年後の昭和五十四年度からは、それまでのものを組織的または効率的にした形の化学物質環境安全性総点検調査なる体系をしきまして、化学物質の環境残留性を中心にいたしまして調査研究をしてきているところでございます。この調査体系の中では、多くの地方自治体の研究者、それから各方面の専門家の方々の知識と御協力を得て行ってきているところでございます。
 上坂先生御指摘のように、予算面におきましては、日本経済の安定成長期ということもあり厳しいところではございますけれども、環境庁といたしまして有害化学物質対策というものは最重点項目の一つということに考えております。今後とも、庁内ではもちろんでございますけれども、各関係方面の協力を得て、化学物質の環境安全性の点検に粗相がないように着実に進めていきたい、こういうふうに考えております。
#69
○上坂委員 大臣も答えられないような立派な答えが出てきて、大変これはいいですね。
 そこで、日本の法律というのはどうも輸入物質に、特に食糧関係とかなんかに、植物とか動物についてもそうですが、えらい厳しい。そういうことで、どうも市場参入を阻んでいるおそれがあるのだ、こういう国際的な声というのがかなり高いと思いますね。そういう面で、今ある法律に関しての化学物質の問題については、その辺のところはどういうふうに調和をされていっているのか、そこが第一点。これは通産省に。
 それから今後の課題というもので、厚生省から来ておられると思いますので質問しますが、これから法の改正があって試験項目が増加すると思うのですね。したがって、鍛造、使用する企業の負担も増大する、これはやむを得ないと思います。したがって、また低コストで精度の高い試験あるいは基準、そういうものを積極的に採用するということが産業の発展のためには必要だ、こういうふうに思うのです。その辺をどう考えるか。
 ただ、毒性試験については、厚生省はどうも少し金がかかり過ぎるから消極的だなんて、こういうふうにちょっと悪い評判が出ておるわけですね。これはうまくないね。そんな評判が出るといけないから、これは国民の生活、健康に関係するのですから、余り行革だとかなんかにとらわれないでしっかりと取り組む必要があるというふうに思うのです。その辺のいわゆる決意があるかどうかお伺いをいたしたいと思います。
 それからこれは最後になりますが、新規の化学物質については今後いろいろ体制が充実をされ、方々充実をして、そしていろいろ取り組んでいくのだろうと思いますが、既に製造されあるいは輸入されている化学物質というものはかなりの数に達していると思うのですね。そこでこれを洗い直しする必要があるのじゃないかと思う。先ほど局長もちょっとそういう話を、既に製造され輸入されているものについては検討しなければならないということを言っておりましたが、これも新規のものばかりじゃなくて過去のものも十分洗い直していく必要があるのじゃないか、こういうふうに思います。その点の考え方、どういうふうに思っておられるか、これは通産省と厚生省からお答えをいただきたいと思います。
#70
○岩崎政府委員 この法律は確かに輸入に対して一つの規制効果を持ちます。ただ今回改正しますのは、まさにそういう規制を国際化する必要があるということが一つの理由でございまして、いろいろな試験項目等をOECDの勧告した統一試験にすることによって、そういった日本独自のNTBというそしりを受けないようにしよう、こういうことでございますので、むしろ国際化の方向に沿うものであるというふうに考えております。
 それから第二に、確かに既存化学物質についてチェックをしてまいりましたけれども、従来は難分解性であっても蓄積性がなければそこでとまっておりました。そういう難分解性ではあるが蓄積性がないということのゆえに、これまでの法律でいわばシロになったものが二千二百程度ございます。こういうことについても今後そういうプライオリティーをつけながら、緊急度の高いものから洗い直していくということは必要であるというふうに考えております。
#71
○渡辺説明員 御指摘のように毒性試験の場合、本格的な試験ということになりますと、発がん性試験あるいは慢性試験、これは年単位の時間がかかる、あるいは経費も相当かかる、こういう試験でございます。
 ただ、今回の法律改正案でも御提案申し上げておりますように、上市前におきましては少なくとも必要にして最小限のデータをとろうということで、私ども現在変異原性試験あるいは短期の反復投与毒性試験というようなものを考えておるわけでございます。こうした試験は、簡便な方法ではございますけれども、国際的にもこの化学物質の慢性毒性を予見するためのスクリーニング試験法として開発され、あるいは評価されておるものでございます。恐らく現在あります試験法の中ではこうした試験は最も簡便かつ経済的な負担も軽いものであろうと私どもは考えております。
 それから、さらにまた有害性調査ということになりますと、これは市販後本格的な試験というものも必要になるわけでございますが、先ほど通産省の方から御説明がございましたように、参入している企業間での負担というようなことを御指導されるということでございますので、私どももできる限りの協力をさせていただきたいと思っております。
 それから、さらに今後いろいろな試験方法を、できるだけ簡便な方法でこの試験ができるということはこれまた極めて望ましいことでございますので、私どもも専門家の意見を聞くなどによりまして今後研究を続けてまいりたいと思っております。
 なお、毒性についての点検を決意を持ってやるか、こういう御指摘でございましたけれども、私ども毒性の評価を担当する官庁といたしまして、専門家の意見を聞きながら慎重に毒性の評価を行っていくという決意でございます。
 それから既存物質の点検でございますが、これまで私ども分解性クロ、蓄積性クロというようなものを中心にいたしまして点検を行ってきたわけでございますが、この法律案が御了承いただけますと、今度は分解性クロ、蓄積性シロというようなものも見直していかなければならない、こういうことになるわけでございまして、私どもといたしましてもこの既存物質につきましては、その化学構造でございますとか、あるいは物性でございますとか、あるいは類似化合物の毒性でございますとか、あるいは知られております文献あるいは環境モニタリングの結果というようなものを考慮いたしまして、危険性の高いものにつきまして積極的に見直しを行っていくということにいたしたいと考えております。
#72
○上坂委員 終わります。ありがとうございました。
    〔野上委員長代理退席、委員長着席〕
#73
○野田委員長 福岡康夫君。
#74
○福岡委員 まず冒頭に通産大臣にお尋ねいたします。
 このたびの改正化審法についての問題点はいろいろあると思いますが、せんじ詰めてみれば、化学物質の安全性の要請と化学工業の経済性の要請とをいかに調整していくかの問題に集約されるのではないかと思います。したがって、今後法の運用に当たっては環境政策と産業政策とをどのように調整していくかの問題点だと思いますが、私が現在考えている基本的な考え方を申し上げますと、カネミ油症事件の教訓を踏まえ、国民の安全を考慮する点から、環境政策にウエートを置いた化審法の運用を今や時代は求めておるのではないかと思いますが、この点について通産大臣はいかにお考えでございましょうか。
#75
○渡辺国務大臣 化学工業は、我が国経済の発展基盤となる技術の担い手として大いに期待されておるところでございます。一方、化学物質の安全性確保、このことは化学物質を世に送り出そうとする者の当然のまた責務である、こう考えております。そのような認識の上に立って環境汚染の未然防止に努めることが、ひいては科学技術、化学工業の発展の基盤にもなる。問題ばかり起こしておったのではもうなかなか発展できませんから、そういう問題を未然に防止するということが大切だ。したがって、政府といたしましても、化審法等を活用して化学物質による環境汚染の未然防止を一層確実なものにするよう努力してまいりたいと考えております。
#76
○福岡委員 確かに、今通産大臣の御指摘もわからないことはないのでございますが、まさに今回の改正化審法は「化学物質安全確保対策の今後の在り方について 意見具申」に基づいて行われたのではないかと私は思うのです。そうすれば、一番重要なポイントはこの意見具申の中に「安全確保対策の一層の充実及び化学工業の健全な発展への寄与 社会生活に化学物質が不可欠なものとして使用され、多くの化学物質が流通している現代社会においては、国民の安全を十分に確保することが大前提であり、」こういうふうに書かれておるのでございますが、ただいまの通産大臣の御発言の中には産業政策の問題点をえらい強調されたところがございましたが、この点についてはどういうふうにお考えでございましょうか。
#77
○渡辺国務大臣 特別強調しておるわけではありません。やはり化学物質というものは国民生活上どうしても必要なものでございますから、それがいろいろな面に利用されて生活に便益を与えるということは結構なことである。しかしその反面、それが知らないうちにいろいろな環境汚染や健康被害を起こすということは困りますし、そういうものが表に出れば、せっかくよく使われておったものでも製造停止とか販売停止ということがあちこちに起きて全然だめになってしまう。したがって、そういうことのないようにあらかじめ非常に用心をしながら、毒性が直接ないとしても難分解性のものが蓄積するというようなことは困るわけですから、そういうことは十分に注意をしながらやっていくということであって、決して産業政策だけを優先的に考えているわけではありません。
#78
○福岡委員 今通産大臣の方からお話がございまして、まさに本件の改正法案は「化学物質安全確保対策の今後の在り方について 意見具申」に基づいておりますので、国民の安全を十分に確保することが大前提でありますので、この推進を間違わないようにひとつよろしくお願いしたい、かように考えております。
#79
○渡辺国務大臣 そういう趣旨のことを言ったのであります。
#80
○福岡委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 次の問題に移らせていただきますが、今後改正化審法の運用に当たっては、各種の局面に使用される化学物質に関する各種の規制法と緊密に連携を保たねばいかぬと思うのです。そこで、化学物質の安全を確保することが必要ですが、緊密な連携を保ってもなおかつこれらの法規制の対象から漏れてくる分野、例えばダイオキシンの安全確保はどのように対処されるお考えなのか、通産省の御見解をお伺いいたしたいと思います。
#81
○岩崎政府委員 私どもは、今回のこの法律改正によりまして化学物質の安全確保対策、これは格段に進展できるもの、そういうふうに確信をしております。ただいま先生も御指摘のとおり、化学物質の安全確保については、この化審法だけでございませんで、いろいろな用途あるいは性状、例えば放射性物質とかそういうようなものによっていろいろな規制の法体系がございますが、そういう体系からなおどうしても抜ける可能性があるのが、現状においては今先生御指摘のダイオキシン等ではあるまいか。ダイオキシンそのものを目的として製造したり輸入したりという事例は全くありません。また、今後もないと思います。したがいまして、製造、輸入というようなものとしてダイオキシンをこの法体系でとらえることは不可能でございます。現在までは、例えば一種の不純物として農薬にダイオキシンが入っておったというようなものを農薬取締法で規制する、こういう事例はあるようでございますけれども、そういう不純物あるいはいろいろな使用の過程において副次的に発生してくる、こういうものが主でございますので、そういうものを規制するといってもなかなかこれは難しいのではないかというふうに考えます。ただ、これが分離されてある一つの独立した化学物質として利用されようとする場合は本法において規制がなされ得る、そういう事態が生ずれば本法においての規制が可能である、このように考えております。
#82
○福岡委員 私ちょっとこの「化学物質安全確保対策の今後の在り方について 意見具申」等を見ていろいろ研究してみましたところ、現在我が国にはGLP確認試験施設というものは財団法人が一つと株式会社の研究所が三つ、合計四つ認定されておりますが、改正案の成立後もこの四つの認定施設で十分対応できるのか、またこれらの施設に対する指導監督はどのようになっているのか、今後とも国際的信用を落とすことのないよう適正なる試験を実施していく体制づくりはできているのか、株式会社の研究所の場合利害関係面から適正試験の実施が維持できるかどうか、私はそこに疑問点を感じておりますが、通産省はこれらの点についていかにお考えなのでございますか。
#83
○岩崎政府委員 実はつい最近このGLPの確認作業が急速に進みまして、今まで四つでございましたけれども、現在七つの研究所をこのGLPとして私ども確認を本日現在いたしております。
 先生御承知のとおり、この安全性確認についてグッド・ラボラトリー・プラクティスといいますか、これは国際的に適格な設備を持ち、適格な試験方法を行い、適格なその記録を管理できるところである、こういうことをお互いに確認し合おうじゃないか、それでその確認した試験所が行った試験については相互にそれをそのまま認めていこうじゃないか、こういうことで発足した制度でございます。したがいまして、私どもは、今申し上げたような各側面について国際的な基準に則してこれをチェック、確認いたしまして、そしてこのGLPに適格な試験所、研究所であるという確認を省令に基づいて進めているところでございます。かつ、これは三年ごとに再確認をしていくということにしておりまして、その運用の適正さについて今後とも指導監督をしていく、こういう体制になっております。
#84
○福岡委員 ただいまの政府委員の答弁によりまして、抽象的なことはわかるのですが、具体的にはどういうように指導監督をされていくのか。ひとつ見通しを少しお示しいただきたい、かように考えるわけでございます。
#85
○岩崎政府委員 今申し上げましたように、GLPに基づく研究所という確認ができますためには一定の基準がございます。設備はこういうものを持っていなければいけない。例えば、先ほどの反復投与試験とか変異原性試験、こういうものをやるについてはこういう設備でこういうふうにやらなければいけない、そういうものに適合する設備を持っているか、こういうことを確認していくわけでございます。しかも、先ほど申し上げましたように、その運用を三年ごとに再確認していく、こういうことでその適正さの保持を担保していきたい、こういうふうに考えております。
#86
○福岡委員 ただいまの三年ごとに再確認、これは重要なことでございますので、よろしくお願いいたします。
 次に、環境庁にお尋ねしたいのですが、御承知のように環境庁は、四十八年に化審法制定後現在に至るまで、各試験による判定等にかかわる環境庁長官の意見陳述及び要請権限を行使しておられませんが、その必要性がなかったので行使されなかったのか、それとも意見や要請を行うだけの必要な資料をお持ちにならなかったのでやらなかったのか、その点いかがでございましょうか。
#87
○海老原説明員 お答え申し上げます。
 化審法に基づきまして、環境庁長官の名のもとに、例えば特定化学物質の指定に伴う措置命令の要請等、こういうことは行ったことはございませんが、こうした環境庁長官の権限を背景といたしまして、実務者ベースで判定結果について意見を述べたり、また特定化学物質として疑うに足る物質を化学物質環境安全性総点検調査の結果に基づいて指摘したりすることによりまして、環境庁としての意見を反映させてきているところでございます。今後とも関係省庁と連絡を密にして、必要があれば化審法に基づく環境庁長官の権限を行使していくつもりでございます。
#88
○福岡委員 結局今のお話を聞いていると、どうもはっきりした意見や要請を行うだけの必要なデータ、資料と申しますか、これがないので行わなかったのか。何かちょっと抜けたような感じがしたのですが、その点いかがなんでございますか。
#89
○海老原説明員 お答え申し上げます。
 我々環境庁といたしましては、そういう正式な場に上げるまでも必ずしもないのではないかと考えておりまして、データが全然なかったとかいうことではないということでございます。
#90
○福岡委員 次に、労働省の方にお勢ねいたします。
 労働省は昭和五十二年に労働安全衛生法の一部改正を行って化学物質の有害性調査制度を導入されておるわけでございますが、もっと早くこれらのことについて調査研究を進めるべきではなかったかと思います。現在調査研究中の結果報告はいつごろ出るのか。今後、従業員の健康面を重視して調査の必要性ありと思料されるときは、積極的に財政当局と折衝して、先手先手と調査を実施して従業員の安全に万全を期していただきたいと考えますが、これらのことについて労働省の御見解はいかがでございましょうか。
#91
○冨田説明員 労働者の健康確保につきましては、労働安全衛生行政の重要施策といたしまして従前より取り上げて重点的に取り組んでいるところでございます。特に化学物質の有害性の把握につきましては、昭和五十二年の労働安全衛生法の改正によりまして有害性調査制度を新たに設けるなど法令の整備に努めるとともに、国内外の試験研究機関の情報の収集などに努めまして、これらの評価を踏まえ、化学物質による障害の予防に努めているところでございます。
#92
○福岡委員 現在、特に半導体産業の問題が、クリーン産業といわれておりますが、人の健康に害を及ぼす、発がん性の疑いのあるトリクロロエチレンのことがやはり問題になっております。今の御回答に関連しての問題ですが、半導体工場で働く従業員は現在不安を持って働いておりますので、ひとつ前向きに指導をお願いしたいと思います。
 次に、厚生省の方にお尋ねいたしたいと思います。
 MPD採用の趣旨は、審査基準、方法の国際化を期して化学品貿易の円滑化にあるのではないかと思うのでございます。中でも毒性試験が一番問題であると思いますが、毒性試験は手間とお金がかかります。化学物質製造中小企業が過重な負担を強いられないように、今後効率のよい毒性試験の実施方法を研究開発することが必要不可欠ではないかと私は考えますが、厚生省はこの問題についてどういうように対処されるのか、お伺いしたいと思います。
#93
○渡辺説明員 毒性試験につきましては、今回の改正に当たりまして、上市前の試験データとして変異原性試験あるいは反復投与毒性試験というものを私ども現在考えているわけでございます。本格的な毒性試験、例えば発がん性試験でございますと二年あるいは三年、また長期の慢性毒性試験でございますと一年あるいは二年というような非常に長い時間が必要になるわけでございますが、今回私どもが考えております変異原性試験あるいは反復投与試験、これらの方法は国際的にも評価されております簡便かつ適正な試験方法でございます。こうした試験方法は、現段階では適正、簡便にしてかつ最も経済的な負担も軽いものであると私ども考えておるわけでございます。
 しかしながら、先生御指摘のように、この毒性試験、できるだけ簡便な方法で実施できるということであれば、私ども、毒性評価を行っていく上でも非常に望ましいことだと考えておりまして、私ども、より簡便な方法はないかということで、専門家の意見を聞き、あるいは研究をしてまいりたいというふうに考えております。
#94
○福岡委員 先日の夜、テレビで「地下水に汚染がしのびよる・なぞの汚染ルートを追う」、こういうのが放映されたわけでございますが、それを私見てみまして、前に御質問なさった議員の方からもありましたのですが、ドライクリーニング屋さんで使われているテトラクロロエチレンの地下水汚染問題が取り上げられておりました。これに対して、私、厚生省にお尋ねいたしたいと思いますが、全国に八万数千あるドライクリーニング屋さんに対する装置の普及対策はどうなっておるのか、また、環衛公庫の融資の方はいかがなのか、ひとつ厚生省の方で御答弁いただきたい、かように考えております。
#95
○中井説明員 御指摘のドライクリーニングの溶剤として使用されておりますテトラクロロエチレンにつきましては、五十九年の八月に管理マニュアルを作成いたしまして、このマニュアルに基づきまして各クリーニング事業者が廃液処理装置を設置するように私どもが指導しているところでございます。この廃液処理装置を設置するに必要な資金につきましては、私ども、環境衛生金融公庫の貸し付けにおきまして低利の融資を行うという対応をしておるところでございます。
#96
○福岡委員 次に、条文の条項でちょっと御質問させていただきますが、第二十八条の第三項によりますと、厚生大臣及び通産大臣の定めた告示に従って表示しない事業者に対し、告示に従って表示すべきことを勧告できることとなっておりますが、この勧告をやった場合に公表するのか公表しないのか、この点についてはいかがでございましょう。
#97
○岩崎政府委員 この勧告制度は、先生御承知のとおり一つが技術上の指針、生産したり使用したりする際の技術上の指針についてでございますし、もう一つは、今御指摘のようにそういう容器等にわかりやすい扱い上の注意等を表示させるということについての勧告でございます。現実の法運用あるいは行政の運用を考えます場合に、私どもはこういう勧告権を後ろに持ちながら個別の事業者を日常いろいろと指導していくことになると思います。通常は、私どもはそういう勧告権を後ろに持って行政指導していきますと、十分な効果が得られ実行に移されるもの、こう期待しておりす。
 ただ、どうしてもそれに違背する人がいる、そしてこの違背はどうしてもぜひ是正してもらわぬと困る、私どもそう思いましたときに初めて法律上の勧告というものを正式に発動するという事態が考えられるわけでございます。したがいまして、そういうときには勧告したことを公表することが、むしろそういった表示についての実効を担保する一つの手段とも考えられますので、個々のケースにもよりますけれども、通常は、正式に勧告した場合には、むしろ勧告したことを公表する方がよりベターな場合が多いかと思っております。
#98
○福岡委員 次に通産省に御説明をお願いしたいのですが、第二十七条の第二項に、第二種特定化学物賞取扱事業者に対し「環境の汚染を防止するためにとるべき措置について必要な勧告をすることができる。」とありますが、製造や輸入の中止の勧告まで予定されておるのかどうか、この点はいかがでございましょう。
#99
○岩崎政府委員 この条項では予定しておりません。
 むしろ、第二種特化物につきましては、必要に応じ、その生産あるいは輸入計画を取り寄せましたものについて変更命令という形で、直接その輸入もしくは生産数量を抑制する手段がございます。したがいまして、間接的な勧告という形でそれを行う必要はないわけでございます。
 ただ、この場合、ここでありますのは、そういった生産数量の抑制という直接的なことを発動する以前に、できるだけ環境中に発散する量を抑え込めるようにできないか。そのためには、生産現場、使用現場においてできるだけ回収に努めるとか、クローズドシステムで利用するとか、そういう使用の仕方をした方が望ましいではないかということで、そういう指針をつくるについてそれの実行を勧告する、こういうことでございます。
#100
○福岡委員 次に、環境庁に三十四条の件に関連してお尋ねしたいのですが、化学物質による環境汚染を防止するために、環境庁における化学物質の存在状況にかかわる調査結果を根拠にいたしまして、必要とあらば積極的に関係官庁に働きかけていく環境庁の役割はまことに重要であると私は思うわけでございます。この観点から、適正な本法案の運用上に位置づけられる環境庁の持つ第三十四条の要請権限こそ国民の健康を守る最後のとりでであると私は期待しておるわけでございますが、環境庁としては、この要請権限を実効あるものとするために今後どのような体制づくりを進められていくのか、この点について、環境庁の御見解をお伺いいたしたいと思います。
#101
○海老原説明員 お答え申し上げます。
 ことしの二月に、化学物質調査検討会総合検討会のところで、昭和六十四年度以降に実施を予定しております第二次化学物質環境安全性総点検調査のあり方につきまして中間報告を取りまとめていただいたところでございますが、その中で、総点検調査の結果を対策に一層有効に活用するように、こういう御提言をいただいているところでございます。六十四年というとちょっと先にはなりますけれども、現在それに向けまして準備を着々と進めているところでございます。
 今回の化審法の第三十四条に測定されます有害性調査の指示、それから措置命令などの要請権限につきましても、こういう中間報告の精神を十分考えまして、一層効果のあるような体制をつくっていきたいというふうに考えて、今作業中でございます。
#102
○福岡委員 PCB入りのノーカーボン紙の保管の件でございます。
 先ほど先輩議員がいろいろお尋ねしておりますが、少し突っ込んでお尋ねしたいのですけれども、昭和五十四年の調査時点ではノーカーボン紙の保管について千七百トン残っておったと聞いております。現在、だれが、どこで、どのように保管されておるのか。野放しになっているとの声も耳にいたします。厚生省におかれましては現在調査依頼中とのことでございますが、いつごろ調査結果がまとまるのでしょうか、安全な処理方法の研究開発に力を入れているかどうか、ひとつこの点について御説明をお願いしたいと思います。
#103
○岩崎政府委員 旧ノーカーボン紙につきましては、先ほど御説明しましたとおり、今おのおのの需要者の現場において保管されております。これをどうするかということで、当時ノーカーボン紙をつくっておりましたメーカーによって旧ノーカーボン紙協会という社団法人をつくっておりまして、そこでその保管しているものをではどう処理するのかということで一時洋上焼却を千数百トンいたした経緯がございます。ただ、その後そういった洋上焼却については関係自治体の御了承が得られなくなっておりまして、新しい焼却の方式を考えなければいけない、こういうポジションになっております。そこで、どういった焼却方式があるかということについて、この数年この協会を中心に技術面等の検討をしてきておるというのが実態でございます。
 先ほど申しましたように、液状PCBについて環境庁の御指導で非常に精密な処理方式が開発されてまいりました。これは液状と紙状といった形態の差がございますので、直ちにそういうのがノーカーボン紙についても活用できるのかどうか即断できませんけれども、そこでのいろいろな技術面の開発等も参考にしながら最終的な処理方式を固めていかなければならないのではないか、このように考えております。
#104
○福岡委員 最後に通産大臣にお尋ねいたしますが、今回の改正化審法案を見ますと、運用が各省の省令にゆだねられる部分が非常に多いので私気になります。縦割り行政の弊害というものが露呈か、こういうような国民からの批判を招くことのないように、緊密な各省間の連携を保っていただきたいと強く望むわけでございますが、このことについて最後に通産大臣の御決意をお願いしたい、かように考えております。
#105
○渡辺国務大臣 化学物質による環境汚染問題は政府を挙げて取り組むべき問題であります。したがいまして、化審法の運用については、所管庁である通産省と厚生省が、環境庁を初めとする関係省庁とよく連絡をとりながら十分やってまいりたいと存じます。
#106
○福岡委員 以上をもって質疑を終わります。
#107
○野田委員長 青山丘君。
#108
○青山委員 大変遅くなっておりますし、できるだけスピーディーに質問を進めさせていただきたいと思います。
 まず、今日我々の生活を取り巻いておりますところの化学物質、この地球上に七百万以上八百万近くある、たくさんの化学物質があるわけですが、こうした化学物質が年間開発される量、これがまた四十万、四十五万くらい毎年毎年新しく開発をされてきておると聞いております。そして、その中で商品になっていくもの、工業化されていくもの、製品化されていくものが五百、六百、七百と年々ふえてきておるようであります。同時にまた、化学物質と一口に言いますと、どうしても時には人体に影響するようなそうした新しい化学物質も出てきておる、こうしたものも随分たくさんあると言われておりますが、時には数万あるという話も聞いております。このあたりの見解をまずお尋ねしたいのですが、化学物質の開発されている現状についてどのように認識しておられるのか、これが第一点。
 第二点は、現在有害物質とみなされる化学物質についてそれはどの程度の数があるのか、またこういうことに対して政府は基本的にどのような対処の仕方を考えておられるのか、まずお尋ねいたしたいと思います。
#109
○岩崎政府委員 なかなか難しい御質問でございまして、化学物質がどの程度あるか、これも分類の仕方あるいは現実にある経済的意味のある量において生産もしくは利用されているものがあるかどうか、いろいろな基準があろうかと思います。現在米国で既存化学物質としていわば名簿に確定されておりますのは約五万七千と聞いております。それからECで現在既存化学物質の名簿を作成中でありますけれども、そこでは約十万の名簿になるであろう、こういうふうに言われております。日本国では本法に基づきまして既存化学物質というものを確定しなければいけませんでした。そのときに確定しました名簿上の数は約二万でございます。その後、この十二年間に新しい化学物質として届け出られ、その安全性を確認しておりますのが二千数百ございます。そういったオーダーで私ども考えておりますけれども、そういう中でどういう雄性のあるものがどの程度か。これもまた毒性というものの程度なり性格によって違ってくると思います。
 例えば放射性物質、これも放射性という意味で毒性があり、これは放射性物質の取り締まりの法体系のもとでその規制がなされております。また急性毒性か慢性毒性がというようなことによっても異なりますし、本法はそういう環境を経由して人の体に慢性的な毒性を及ぼすもの、こういう視点から化学物質の毒性をとらえておりますので、これについても理行法に基づきますとそういうものとしては七つが確定されておる、このように理解しております。
#110
○青山委員 政府としてどのように対処していくのかとお尋ねしたが、これは答弁がありませんでした。後で答えてください。
 先ほど既存の化学物質についてもちょっと触れられました。これは後で触れたいと思いますが、今回の提案理由の中にも述べられておりますけれども、戦後の我が国の化学工業の発展というものは大変目覚ましいものがありまして、量的にも相当な拡大を見せておりますし、毎年たくさんの化学物質が新しく開発されておる。そのことによって社会生活や生産環境の中で重要な役割をこうした新しい化学物質が果たしてきておることも同時に私は認めますけれども、この化審法が出てくる前であったと思いますが、化学物質と聞くと相当深刻な事件がありまして、もっとも例の件は化審法制定前でありましたし、規制の対象の外であったかと思いますけれども、PCB、ポリ塩化ビフェニル、こんな事件もありましたし、砒素ミルク事件もありました。こうしたことから、国民生活の中では、化学物質と聞くと何か好ましくないような印象を強く与えてきております。そういう中で化審法が制定されて、そして今回一部改正がなされて化学物質の安全性がきちっと確保されていくんだ、それからまた、化学産業が健全な発展をしていけば国民の見る目もまた大きく変わってくると思います。ただそういう中で、人体に悪い影響を与えるような化学物質については、政府は厳然たる態度で対処していかなければいけません。
 そこで、化審法制定以来の十二年間の運用の経過、これをどのように理解しておられますか。先ほどの件とあわせてひとつ御説明ください。
#111
○岩崎政府委員 確かに、昭和四十年代というのは化学工業は非常に暗いイメージがつきまとっておりました。それをこういう化審法あるいは業界の非常に大きな努力によって、その当時のいろいろな問題の法的係争は今でもまだ残っておりますが、新しい問題の発生というのは少なくなってきたというふうに理解しております。これも余談になりますが、化学関係の大学の学生数も一時非常に減っておりましたそうですけれども、最近再び化学関係の学部に行く学生数が増加傾向にあるというふうにも聞いておりまして、そういった意味でも化学工業が新しい発展段階に差しかかってきたということは事実ではないかというふうに思います。
 そういうふうになりました一つの手段としてこの化審法があったということは、それなりに評価していいのではないかと思います。化審法制定以来、少なくとも新規化学物質をつくろうとする者はすべて本法によるチェックを受けなければならないということになりました。そのチェックが、分解性、蓄積性、慢性毒性、この三つすべてがクロでなければならないという法律の建前になっておりますものですから、結果的には七品目がこの法律のこれまでの適用対象になっておりますけれども、少なくともそのいずれかについてのチェックはすべての化学品について行われてきたということだと思います。
 ただ最近の状況を見ますと、果たして三つともクロであるということを規制の基準にしていいのだろうか、むしろ、蓄積性はないけれども、生産量、輸入量がどんどん拡大していくとすると分解性がないものについてはどんどん環境中に蓄積していくじゃないか、その結果瞬間的な人体への暴露量が大きくなっていくではないか、それを野放しにしていいのだろうか、こういう反省のもとに今回指定化学物質あるいはその延長としての第二種特定化学物質という新しいジャンルを設けまして、そういうものを本法に、取り込もうというふうに思っているわけでございます。この結果、化審法の実際の効果というものは非常に幅の広いものになるであろうというふうに期待している次第でございます。
#112
○青山委員 十二年間の成果、また問題点というものを今お話しいただきましたけれども、一つ当時出た問題で、その後この十二年間にいろいろな努力をしてこられたと思うのですが、少し時間がかかり過ぎているのではないかと思う点をちょっとお話ししたいと思います。
 この化審法が制定された当時、先ほどもお話がありましたように、約二万点に近い既存の化学物質があった。この既存の化学物質の安全性をきちっと点検していかなければいけない、そのために、当時の商工委員会で化審法の審議のときの附帯決議の中に次のように触れられております。「政府、民間、大学等の試験研究機関を活用して、早急に物質ごとの性状に関する審査を実施し、その試験データを公表するとともに、特定化学物質に該当する疑いがある物質については、遅滞なく、」主務大臣が「勧告を行ない、なお、その旨を公表すること。」こうした国会の意を受けて、政府としては今日まで努力をしてこられたと思います。
 ただ、この間資料を調べておりましたら、五十年度以降の実績を見でずっと点検された数、トータルいたしますと六百十四件という数字が出ています。これまでの点検処理のペースというのはちょっと遅過ぎやしないか。そういう点では、既存化学物質の点検処理に要する時間が少しかかり過ぎる。もっともそんな単純に、二万件を毎年ずっと五十件くらいで割っていけば、トータルすると四百年か五百年ぐらいかかれば大体全部性状が理解、研究できるのでしょう。しかし、プライオリティーというものがあって、緊急に早く順位を上げて審査していこう、検査していこうというのがあって、それは大体できてきたと考えておられるのか、まだこれから相当やっていかなければならないというふうに考えておられるのか。点検の現状が少し国会の意向とは違ってきているように私は思いましたけれども、どのように理解しておられるのか、処理についてはこれからまたどのような方針で進めようと考えておられるのか、その辺はいかがでしょうか。
#113
○岩崎政府委員 確かに、この件につきましては累次国会でもおしかりを受けているところでございます。先ほども申し上げましたように、年間五十ないし七十件ずつくらいのテンポで進めておりまして、現在までに六百十四、先生御指摘のとおりでございます。おっしゃるとおり二万全部行う必要はないと思ってはおりますが、どの程度はチェックしてみる必要があるだろうかということで、二千ぐらいはチェックしてみる必要があるのではないかということが専門家のおおよそのめどのようでございます。したがいまして、なお行うべきことは非常に多いわけでございまして、今後とも、予算面、人事面等の制約がございますけれども、最大限の努力をしてまいりたいと思っております。
#114
○青山委員 優先順位というのがあるでしょう。二千は点検していきたい、しかし大体六百五十くらいで一定の段階は超えたと見ておられるのか、まだ三倍ぐらいやらなければ大体の見通しは立たないのか。余り国民生活を不安に陥れるような答弁は困りますけれども、本音を述べていただきたい。いかがでしょうか。
#115
○岩崎政府委員 なかなか予想しがたいようなものが田でくる可能性も完全に否定し切れませんので、現在で一〇〇%大丈夫ですというふうにはお答えができないと思いますけれども、少なくともこれまでの既存の知見に基づいて緊急にやらなければいけないというものについては、峠を越えておるのではないかというふうに考えております。
#116
○青山委員 多くて八十くらいなんですか。少ないときは三十台。国の苦しい財政事情の中では精いっぱいやっておる、恐らくそういう答弁だから開くのもむだなことのような気がするけれども、しかし、このことは予算の裏づけが要ることですが、それなりの意欲的な取り組みをしていただかないと、まだまだ五十年、百年かかりますよ。二万点全部やったって四、五百年かかるわけですから、そんな調子じゃ、新しい化学物質ができてくるわけですから、とても国民生活は不安でやっていけやしないということでもいけませんので、しっかりとひとつ予算的な裏づけは、大臣、どうですか。予算しっかりとっていただかないと、これはなかなか進まないと思います。
#117
○渡辺国務大臣 しっかりとります。
#118
○青山委員 プライオリティーリストというのがきっとあるんでしょうね。それをひとつしっかりとやっていただきたい。
 それから次は、五、六点まとめてちょっとお尋ねいたしますので、答弁に遺漏がないように、よろしいですか。(「大丈夫だ、頭いいから」と呼ぶ者あり)第一問のときに、三つ尋ねたうちに一つ消えておったのですよ。
 政府の説明によりますと、改正点の第一、これは、現行の化審法では規制の対象とならないような化学物質、先ほどおっしゃいました蓄積性あるいは濃縮性のないものでも難分解性で有害性の疑いがあるものについては指定化学物質ということにして監視していくとしておりますね。これは国民生活の安全性という点では私は評価をいたします。
 そこで一つは、御説明いただきたいのですが、法制定時には必要とされていた蓄積性の要件、これが今回外されました。先ほど少し触れられましたけれども、それが外されてきた経過を示していただきたい。これが第一点。
 それから、今後難分解性及び有害性による判定、これによって指定化学物質とされるものの具体的な基準、そしてそれの監視体制、これはどのように実施されていくのか。指定化学物質とされるものの監視体制はどのようになっていくのか。これと関連をするのですけれども、厚生大臣あるいは通産大臣から有害性の調査の指示、あるいは環境庁長官から厚生大臣、通産大臣に対して有害性の調査の指示が出されていくわけですが、その運用面でどのような点を考えておられるのか、これが第三点。
 また、指定化学物質については事後管理制度が導入されまして、指定された化学物質の製造、輸入数量の届け出が義務づけられてまいります。さらに、厚生大臣及び通産大臣が、その使用状況から見て必要があると認めるときは、その製造業者に有害性の調査を指示することができる、こういうことになっております。しかしこうした法律の運用には多くの判断ということが前提となってきておりまして、なかなか適切に実施されていくというのは難しいのではないかと心配をいたします。
 そこで第四点目ですけれども、政府が製造事業者に対して調査を指示する場合の基準、これはどのようになっていくのか。それから有害性の調査を指示されていく、しかしその調査が非常に多額な費用負担が必要である、にもかかわらず、その調査が指示されて随分多額な負担をしながらなおシロであったといいますか、有害性が否定されたというようなことになりますと、製造事業者にとっては相当な痛手、打撃を受けることになります。この点について政府はどのように考えておられますでしょうか。
 以上です。
#119
○岩崎政府委員 従来は、自然界における分解性、そうしたものを人体が摂取した場合の蓄積性、そうした蓄積していった過程における慢性毒性、この三つともクロであるというときに初めて本法、現行法の対象にする、こういう建前でございました。これはこれで一つの合理性があると考えております。
 ただしかし、非常に分解性がないものを何万トンというふうに毎年大量に生産し、それが使用され外界に放出されていきますと、分解の速度よりは投入の量が大きくなってまいります。難分解性のものでも、これは程度問題でありまして、分解はしていくわけです。ただ、その分解の速度以上に投入が続きますので、自然と自然界への濃度が大きくなる。したがって、そういうものを単に人体への蓄積性がないがゆえにこの化審法の対象から外すということはいかがなものであろうか、非常に大きなものを野放しにする結果になるのではないかということで、今回そういう蓄積性がないものでも難分解性のもので慢性毒性があるものについては本法の対象にし、それをまず指定化学物質としてウォッチし、ある一定の限度に来たときにはそれを第二種特定化学物質として規制していこう、こういう考え方をとったわけでございます。
 そこで、この指定化学物質の基準あるいは指定化学物質になりましたときにどういう監視体制をつくるかということでございますけれども、これはまさに分解性がない、かつ慢性毒性である、この二点について既知の知見、既得の知見をもって判断する場合もありますし、その判断がなおできない場合にはMPDに基づくスクリーニング試験をしましてその判断をする、こういうことになります。そういう判断の結果指定化学物質になりました節は、毎年この製造もしくは輸入数量を報告する義務を課すことになります。ということは、日本国土に毎年新たに投入されるその物質の総量を把握する体制をつくる、こういうことでございます。
 それから、有害性の調査はじゃどの段階でやるのか、こういうことでございますけれども、私どもはそういったスクリーニング試験の結果、その物質について分解性がどの程度か、先ほど申し上げましたように全然分解しないというものはございません。分解性がどの程度か、それはどの程度人体に蓄積されたら毒性の効果を持つのかということを一つの判断基準として持っておることになります。その物質が毎年どの程度生産されていくか、それがどの程度在庫になり、輸出になり、あるいは反復回収利用される分があるか、その残りが自然界に出るわけですが、それがどのように本体系あるいは大気体系へ発散していくか、こういうことについてはかなり現在各国においてモデルが発展しております。そのモデルによって、このものはこの程度の生産、輸入、使用状況であるとこの程度に蓄積されていくということがある程度推定可能でございます。したがって、その推定可能なモデルによって、全体としてどの程度の汚染状況かというのを常にウォッチしつつ、これはもう限界に達しつつあるなというときに追加試験を指示するわけでございます。したがいまして、これは環境庁あるいはその他が行うモニタリング、これが現実の最大の決め手でございますが、これでは遅うございます。むしろ、事前にそういうモデルによって、どの程度の汚染状況になっていくかということを予測しながらこの法律を運用する、こういう建前でございます。
 それから、もしそういう追加試験、確かにこれは二、三億のコストがかかると思われます。そういうものをコストをかけてやった場合に、シロである場合にどうするか。多分私はシロの可能性は非常に薄いと思います。なぜならば、スクリーニング試験でそれの分解性が少ない、あるいは慢性溝性がある程度あるというのは既に確定しておりますから。したがって、それがシロであるという可能性は非常に薄いと思いますけれどし、もしシロであるとすると、それはむしろその供給者にとっては幸いではなかったか、フリーに供給できるようになるわけですから。そのように考えております。
#120
○青山委員 各大臣の有害性の調査の指示、その運用についてはどうなんですか。
 時間がないからもう一点だけ。今おっしゃったような事前審査制、これはそれなりに評価できるものだと私は思う。そこで、国際的にも国内的にも今までGLPの導入、それに加えてMPDの導入、こういうことで化学物質の輸入がきちっとチェックできるのかどうかという素朴な質問を私は持っています。輸入なら輸入業者ですが、製造業者が提出するMPDで完全に安全性がチェックできるのかどうか、それから今回この事前審査制で、MPDを採用することによってどのようなメリットがあるのか、どのようなデメリットがあるのか、お答えいただけますか。
#121
○岩崎政府委員 追加試験の指示は、先ほど申し上げましたように、基本的にはモデルによる推計によって行います。それについて、環境庁等がモニタリング等によって、現実の汚染状況によってそういうことを発動したがいいではないかという意見がございましたら、それは十分に勘案して運用したいと思います。
 それから、MPDというのは、少なくともそれを製造もしくは輸入する際に、つまり市場へ出そうとする際の最小限のスクリーニング試験でございます。したがって、追加試験はそのほかに非常に精緻な各側面からする安全性の試験をいたしますので、スクリーニング試験というのは、まずそういった新しい化学物質を世に出そうとするものは、少なくともこれだけは最小限チェックしておかぬといかぬ、こういう性格のものであり、そういうものとしては今回、これまで以上に安全性の問題のチェック項目が多くなっている、このように考えています。
#122
○青山委員 化学物質に対する国民の見方というものは、いささか好ましくないもの、恐れ多きものみたいな、暗いイメージでどうしてもとらえられております。こういう形で安全性が確立されることが非常に重要であることも私は理解しておりますから、ぜひひとつ運用の面で大きな成果を上げてくださるように祈っております。ありがとうございました。
#123
○野田委員長 野間友一君。
#124
○野間委員 最後の質問者でありますが、続きまして化審法の改正について質疑を行いたいと思います。
 今度の改正の主な柱というのは、蓄積性がなくても難分解性を持ち、かつ慢性毒性を有する、そういう化学物質を新たに規制の対象にするという点では、一定の改善を図るということで私たちは評価をしておるわけです。特に先ほどからもいろいろと論議がありましたが、トリクロロエチレン等、こういう有機塩素系の溶剤による環境汚染というものに対して適正に対応しなきゃならぬということも事実であろうと思います。ただ問題は、こういう法律ができても、この運用をやはりきちっとやっていくということがなければどうにもならないということはもう事実だろうと思います。
 最初にお聞きしたいのは、この改正案提案の背景についてでありますが、これについては、貿易摩擦の解消という観点から政府は今まで市場開放策あるいはそれに関連した規制緩和、これを次から次と実施してきた、これは事実でありますが、この化審法の関係で見ても、これは一九八三年三月二十六日の基準認証制度等連絡調整本部の決定、これに基づく外国検査データの受け入れ、これを省令改正によって昨年の十月からOECDのGLP制度が導入されてもう既に実施されておる。それからさらに届け出データとしての試験項目、これもOECDのMPD、これの導入が予定されておる。これは直接法律事項ではありませんけれども、そうなっております。去年の七月三十日の市場アクセス改善のためのアクションプログラム、ここでは新規に製造または輸入される化学物質のうち外国で既に安全性が確認されたものについて使用可能物質として公示する制度、これも三年以内に創設するということも決まっておりますね。
 こういうふうに一連の今までの経緯を見ておりますと、今回の法改正も市場開放策の一環としての性格が非常に強いというふうに私は思えてしようがないのですけれども、いかがですか。
#125
○岩崎政府委員 この法律改正の理由は二つございます。一つは、先ほど先生がおっしゃった蓄積性がないものについても本法の対象にしていこう、こういうことでございます。
 もう一つは、短期的な市場開放というよりは、この問題については一九七〇年代から世界各国で問題になり、それについてOECDで議論をしてまいりました。そして、そういう中で、おのおのが別々の判断の資料を要求するのでは非常に国際貿易に障害になるではないか、したがって少なくとも判断のもとになる資料については共通化しようではないか、こういうことで始まったのがMPDであり、あるいはGLP制度だと思います。したがって、これは判断のもとになる資料の作成についての共通化でありまして、その判断自体の共通化とは考えておりません。国際化の判断のもとになるものについておのおのが独自のものを主張しない、最小限合理的なものを、国際的に共通なものを合意していこう、こういう意味においては国際化の一環であり、またNTBのそしりを受けないための方策でもある。しかし、それは短期的な市場開放策の一環として考えられているわけではない、このように考えています。
#126
○野間委員 そこで少し具体的に聞いていきたいと思いますが、法の四条五項、六項です。
 五項では必要な試験項目等政令で定める、こういうふうになっていますね。それから、六項についていいますと、その際に国際的動向に十分配慮するよう努めなければならぬ。これらの点について、今まで食品添加物とか医薬品で例がありますが、外国の化学品巨大メーカーとか外国政府というものの圧力によって、我が国の実態に即したものでなくて、それを無視したような規制緩和がなされるのではなかろうかと私は思うのです。特にGLPの制度、これは国内でもパスしたのは民間のものがありますね。これで果たして公正、厳正な資料として通用するかどうかという点で問題であろうと私は思えてしようがないのですけれども、その点も含めてひとつお答えいただきたいと思います。
#127
○岩崎政府委員 国際化いたしますのは判断のもとになる客観的なデータでございます。これはだれがはかっても同じデータになるはずでございますので、そういう意味で要求される必要なデータについて国際的に共通化しようではないか、それについてどのように判断するかはその国々の事情によると思います。日本国も日本国の事情によってそれを判断していったらいい、このように考えております。
 それから、GLPを確認いたしました研究所の適正な運用については、一定の設備を持っているか、それをどう運用していくか、それからどのように試験データについての記録体制ができているかということを確認いたしまして、そしてそういうものとして国際的に相互交換し合うということでございますし、またそういうものについて三年ごとに常にチェックしていってその運用の適正を図ってまいりたい、このように考えております。
#128
○野間委員 時間がありませんから、これはもう少し論議したいのですが、後に譲りたいと思います。私も食品添加物のときに少しやったことがあるのですけれども、とにもかくにもこれは、先ほどから話がありますように、国民の生命あるいは健康、安全、あるいは環境の保全というものと直接関係する問題でありますから、厳正かつ本当に公正な判断と申しますか、そういうものがぜひ必要だと思いますので、その点について十分に注意してやっていただきたいと思います。
 さらに次に、四条に関係して厚生省にお伺いしたいのは、先ほどからも論議がありますが、既存物質それから新規物質の安全性の調査、これは法施行後今までずっとやってきたわけでありますけれども、その実績等について、簡単で結構ですから答えていただきたいと思います。
#129
○渡辺説明員 私ども、この化審法におきましては毒性の評価という面から共管させていただいているわけでございますが、分解性クロ、それから蓄積性クロ、さらに毒性クロになると特定化学物質に指定されるという法の趣旨にかんがみまして、これまで分解性クロ、蓄積性クロとされた物質につきましてこれを中心といたしまして毒性の調査研究を行ってきたわけでございます。これまでに十一物質につきましてそのような検討が必要な物質ということになったわけでございますが、そのうち七物質につきまして特定化学物質に既に指定されている、一物質につきましては私どもの調査研究では特に毒性上の問題はない、さらに三物質については引き続き試験を行っておるところでございます。
 それから、実はこれらの物質だけではございませんで、さらに、例えば蓄積性については比較的低いと思われるような物質につきましても、私ども独自に検討の必要があるということで、先ほどの十一物質も含めまして二十六物質につきましてこれまでに既に検討を終えております。さらに、現在私ども毒性点検という立場から、それ以外にも二十品目以上に及ぶ既存物質について慢性毒性試験を実施するというようなことで毒性の点検を行っているところでございます。
#130
○野間委員 通産省にお聞きしたいのは、現在の法律に基づきまして安全性が確認されている新規物質あるいは既存物質は幾つあるのかということ、さらに、その中で蓄積性がないとの理由で安全性が確認されている物質はどれだけあるのか、これは時間の関係でこちらから申し上げますので、イエス、ノーで結構だと思います。安全性を確認した物質は、新規物質が二千三百十、これは先ほどからずっと論議がありました。既存物質が六百十四、合計二千九百二十四。そのうち蓄積性がないことによるものは、新規物質が千八百三十三、既存物質が三百九十二、合計二千二百二十五、こう統計上なっております。これは数字の確認だけ。
#131
○岩崎政府委員 そのとおりでございます。
#132
○野間委員 さて、そうなりましたら、今度法が改正される、その際に新規に審査対象となる物質ではなくて、今の法律でこれまでに安全性が確認されているもので今度の改正案によりますと審査対象となる物質、これだけで二千二百二十五点、こういうことになるわけですね。しかも、この審査あるいは試験というのは厚生省の慢性毒性の試験対象になるわけですね。これは厚生省のいろいろな中で、人の数とか予算の面でなかなかうまく進まない、何百年とかかるということもこれまた今まで論議されてきたわけですね。だから厚生省としても、こういう新しい体制というか新しい制度の中で相当対応を拡充する必要があるのじゃないかと私は思うわけです。
 厚生省の化審法関係の予算、定員を調べてみますと、化審法制定以来、年間予算は約五千四百万、これにかかわる職員の数は三名と、ずっと横ばいなんですね。通産省の関係の予算も調べてみましたら、今年度の予算を見ますと、十一年前の一九七五年よりも下回っておるというのが実態であります、定員は若干ふえておりますが。ですから、これだけ数が多くて、しかも新しい事態の中で新しい対応をしなければならぬということの中では、厚生省においても通産省においても、これだけの人や予算では国民の生命とか環境の保全、安全等から考えて不十分と言わざるを得ない、こういうように思うわけであります。特に、IC産業等、これからどんどん新しい事態が起こってきますから、先ほど通産大臣も言われましたけれども、予算面、人員の面で抜本的な拡充策をとる必要があるのじゃないかということが言えると思うのですが、この点について通産大臣、それから厚生省もあわせてお答えいただきたいと思います。
#133
○岩崎政府委員 非常に厳しい中でございますが、今回、面目を一新してこの法体系で再出発しようとしておりますので、できるだけそういう面での充実を図っていきたいと考えております。
#134
○渡辺説明員 今回の化審法の改正によりまして、今度は第二種の特定化学物質というような新しい考え方が入ってくるということでございまして、これまで私ども、特定化学物質を中心とした既存物質の見直しあるいは新規化学物質についての審査ということをやってまいったわけでございますが、今後私どもも、今回例えばMPDの導入ということがございまして、簡便なる毒性試験法の採用というようなこともございますので、私ども今後は効率的にその必要なものについて毒性についての点検を行っていくということで十分検討してまいりたいと思いますし、先生のおっしゃいました面につきましても、今後検討してまいりたいと思っております。
#135
○渡辺国務大臣 新規物質はこの法律で新しく検査をする、既存のものをこれでやろうということだそうであります。したがって、新しくやるものはそんなに直接手間暇かかるわけじゃない、既存のものの中で怪しいと思われるものを点検をしていくわけでありますから。しかし、規制を強化したり罰則がふえたりしておると、既存のものであっても、やはりメーカーは、かなり自分たちが注意してやらないと会社自身が吹っ飛んでしまいますから、したがって、やはりそれは厳格になってきていることは確かであります。
 予算、人員が足りるか足りないかという問題は多々ますます弁ずではありますが、このような財政事情のもとでございますから、やり方に創意工夫等をよくして、有効適切に、しかも厳格に対処していきたいと考えております。
#136
○野間委員 本当に大変な事態が到来することが予測されますから、やはりこういうところに金を使うということをぜひ重点的に考えていただきたいと思います。
 それから、あと一問だけ。二十四条、二十六条の関係でありますが、この有害性の調査あるいは追加試験の必要性の判定基準、これは二十四条ですが、どういう基準で判定されるのかということと、それから、その結果指定された第二種の物質について二十六条に基づいて規制を行う必要がある、これを認める基準、これはそれぞれどのように定められるのか、この点について明確にしていただきたいと思います。
#137
○岩崎政府委員 私どもはある化学物質についてそれがどの程度の分解性のものであるか、どの程度人体に蓄積していくものであるか、どの程度慢性毒性があるか、これをおおよそのめどを新規化学物質についてはすべてつけるわけでございます。したがって、そういうめどのものが毎年どの程度の量で日本国の環境に投入されていくか、これが指定化学物質になるとすべて把握している体制になります。したがって、それの環境中への発散、蓄積の度合いについて、これは各国共通でございますが、一つのあるいはいろいろなモデルが今開発されておりまして、この程度の投入量がこの化学物質について行われているときには既にこの程度のものが例えば水系に混入されるようになったなというようなことが事前にずっと予測できるわけでございます。したがって、相当な安全係数をかけてもなおかつある限界に達してきたな、こういう判断をそのモデル上行いますときに、追加試験を指示する、こういうのが基本的考え方でございます。
 もちろん、これはモデルでございますから、現実の環境中の蓄積なり人体中の蓄積が現実のモニタリングによって食い違う場合が出てくると思います。そのときにはもちろん、そういった現実のモニタリングの結果のその環境中の蓄積によってそういった追加試験の指示を行う、こういうことになると思います。
 追加試験によって、より確定した精密な慢性毒性なり安全度が確定するわけでございます。そうすると、その確定した安全度の限度の範囲内において、毎年の生産もしくは輸入数量が抑制されるように、その生産予定数量、輸入予定数量への変更命令を出す、このような大筋でございます。
#138
○野間委員 えてして環境対策については後手後手に回るというのが今までの例でもあります。こういうような、もし後手後手に回るということになりますと、結局、社会も国民も高いツケを払わされるということになるわけで、未然防止が非常に大事だということは私から言うまでもないことであります。そういう点で、きちっと厳格にその基準策定についても取り組んでいただきたい。
 それから、特にスタッフの点について、アメリカの環境保護庁、ここらあたり調べてみますと、新規化学物質の審査だけで約百人の専門家を抱えておるわけですね。だから、この分野を拡充することは、我が国の国民だけでなくて、世界各国の国民の安全にもつながっていくわけでありますから、先ほど通産大臣も言われましたけれども、重視をしていただいて、積極的に予算面、人的な面でも取り組んでいただきたいと重ねて要求して、大臣から一言答弁いただいて終わりたいと思います。
#139
○渡辺国務大臣 できるだけ努力いたします。
#140
○野田委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#141
○野田委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#142
○野田委員 長起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#143
○野田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#144
○野田委員長 次回は、明二十三日水曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後八時十七分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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