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1985/02/20 第104回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第104回国会 社会労働委員会 第2号
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1985/02/20 第104回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第104回国会 社会労働委員会 第2号

#1
第104回国会 社会労働委員会 第2号
昭和六十一年二月二十日(木曜日)
    午後二時四十八分開議
出席委員
  委員長 山崎  拓君
   理事 稲垣 実男君 理事 小沢 辰男君
   理事 高橋 辰夫君 理事 浜田卓二郎君
   理事 池端 清一君 理事 村山 富市君
   理事 大橋 敏雄君 理事 塩田  晋君
      伊吹 文明君    古賀  誠君
      自見庄三郎君    谷垣 禎一君
      戸井田三郎君    長野 祐也君
      西山敬次郎君    浜野  剛君
      箕輪  登君    網岡  雄君
      河野  正君    森井 忠良君
      沼川 洋一君    橋本 文彦君
      森田 景一君    森本 晃司君
      伊藤 昌弘君    浦井  洋君
      小沢 和秋君    菅  直人君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 今井  勇君
        労 働 大 臣 林  ゆう君
 出席政府委員
        厚生政務次官  丹羽 雄哉君
        厚生大臣官房長 下村  健君
        厚生大臣官房総
        務審議官    北郷 勲夫君
        厚生大臣官房審
        議官      木戸  脩君
        厚生大臣官房審
        議官      山内 豊徳君
        厚生大臣官房会
        計課長     末次  彬君
        厚生省健康政策
        局長      竹中 浩治君
        厚生省保健医療
        局長      仲村 英一君
        厚生省健康医療
        局老人保険部長 黒木 武弘君
        厚生省生活衛生
        局長      北川 定謙君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部長 森下 忠幸君
        厚生省薬務局長 小林 功典君
        厚生省社会局長 小島 弘仲君
        厚生省児童家庭
        局長      坂本 龍彦君
        厚生省保険局長 幸田 正孝君
        厚生省年金局長 吉原 健二君
        厚生省援護局長 水田  努君
        社会保険庁長官
        官房審議官   朝本 信明君
        社会保険庁医療
        保険部長    花輪 隆昭君
        社会保険庁年金
        保険部長    長尾 立子君
        労働政務次官  松尾 官平君
        労働大臣官房長 岡部 晃三君
        労働大臣官房会
        計課長     石岡愼太郎君
        労働大臣官房審
        議官      中村  正君
        労働大臣官房審
        議官      稲葉  哲君
        労働大臣官房審
        議官      田淵 孝輔君
        労働省労政局長 加藤  孝君
        労働省労働基準
        局長      小粥 義朗君
        労働省婦人局長 佐藤ギン子君
        労働省職業安定
        局長      白井晋太郎君
        労働省職業安定
        局高齢者対策部
        長       清水 傳雄君
        労働省職業能力
        開発局長    野見山眞之君
 委員外の出席者
        社会労働委員会
        調査室長    石川 正暉君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十七日
 辞任         補欠選任
  愛知 和男君     原田  憲君
  古賀  誠君     葉梨 信行君
同日
 辞任         補欠選任
  葉梨 信行君     古賀  誠君
  原田  憲君     愛知 和男君
    ―――――――――――――
二月十七日
 児童扶養手当法及び特別児童扶養手当等の支給
 に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提
 出第三一号)
 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出第三三号)
同月二十日
 建設国民健康保険組合の改善に関する請願(上
 田哲君紹介)(第六六二号)
 同(山下八洲夫君紹介)(第六六三号)
 腎疾患総合対策確立に関する請願(稻村佐近四
 郎君紹介)(第六九四号)
 同(内海英男君紹介)(第六九五号)
 同(越智伊平君紹介)(第六九六号)
 同(大石千八君紹介)(第六九七号)
 同(岡田利春君紹介)(第六九八号)
 同(川崎寛治君紹介)(第六九九号)
 同(川俣健二郎君紹介)(第七〇〇号)
 同(菊池福治郎君紹介)(第七〇一号)
 同(古賀誠君紹介)(第七〇二号)
 同(齋藤邦吉君紹介)(第七〇三号)
 同(坂本三十次君紹介)(第七〇四号)
 同(志賀節君紹介)(第七〇五号)
 同(自見庄三郎君紹介)(第七〇六号)
 同(武部文君紹介)(第七〇七号)
 同(玉沢徳一郎君紹介)(第七〇八号)
 同(中村正三郎君紹介)(第七〇九号)
 同(野呂昭彦君紹介)(第七一〇号)
 同(水平豊彦君紹介)(第七一一号)
 同(宮下創平君紹介)(第七一二号)
 同(武藤嘉文君紹介)(第七一三号)
 同(村田敬次郎君紹介)(第七一四号)
 同(山口鶴男君紹介)(第七一五号)
 同(湯川宏君紹介)(第七一六号)
 同(渡部恒三君紹介)(第七一七号)
 同(渡辺栄一君紹介)(第七一八号)
 同(網岡雄君紹介)(第七三八号)
 同(伊吹文明君紹介)(第七三九号)
 同(石橋政嗣君紹介)(第七四〇号)
 同(菅直人君紹介)(第七四一号)
 同(久間章生君紹介)(第七四二号)
 同(竹村泰子君紹介)(第七四三号)
 同(月原茂皓君紹介)(第七四四号)
 同(辻一彦君紹介)(第七四五号)
 同(西山敬次郎君紹介)(第七四六号)
 同(福家俊一君紹介)(第七四七号)
 同(堀之内久男君紹介)(第七四八号)
 同(前川旦君紹介)(第七四九号)
 同(増岡博之君紹介)(第七五〇号)
 同(町村信孝君紹介)(第七五一号)
 同(村岡兼造君紹介)(第七五二号)
 同(村山富市君紹介)(第七五三号)
 同(森田一君紹介)(第七五四号)
 同(安田修三君紹介)(第七五五号)
 同(山岡謙蔵君紹介)(第七五六号)
 同外一件(横手文雄君紹介)(第七五七号)
 同(米沢隆君紹介)(第七五八号)
 同(渡辺嘉藏君紹介)(第七五九号)
 同(愛野興一郎君紹介)(第七六八号)
 同(伊藤宗一郎君紹介)(第七六九号)
 同(伊藤昌弘君紹介)(第七七〇号)
 同(小川国彦君紹介)(第七七一号)
 同(奥田敬和君紹介)(第七七二号)
 同(加藤常太郎君紹介)(第七七三号)
 同(瓦力君紹介)(第七七四号)
 同(菅直人君紹介)(第七七五号)
 同(小渕正義君紹介)(第七七六号)
 同(高村正彦君紹介)(第七七七号)
 同外五件(櫻内義雄君紹介)(第七七八号)
 同(高橋辰夫君紹介)(第七七九号)
 同(橋本龍太郎君紹介)(第七八〇号)
 同(浜野剛君紹介)(第七八一号)
 同(山崎拓君紹介)(第七八二号)
 同(伊藤忠治君紹介)(第七九四号)
 同(臼井日出男君紹介)(第七九五号)
 同(田邊誠君紹介)(第七九六号)
 同外一件(谷垣禎一君紹介)(第七九七号)
 同(中村重光君紹介)(第七九八号)
 同(藤本孝雄君紹介)(第七九九号)
 同(松浦利尚君紹介)(第八〇〇号)
 同(松前仰君紹介)(第八〇一号)
 同(元信堯君紹介)(第八〇二号)
 ソ連抑留後遺症のシベリア珪肺の潜在患者救済
 等に関する請願(多賀谷眞稔君紹介)(第七一
 九号)
 老人医療無料制度復活等に関する請願(井上泉
 君紹介)(第七二〇号)
 民間保育事業振興に関する請願(米沢隆君紹介
 )(第七三五号)
 国立療養所静澄病院と国立津病院の統廃合反
 対等に関する請願(中井洽君紹介)(第七三六
 号)
 社会保障・社会福祉の拡充に関する請願(多賀
 谷眞稔君紹介)(第七三七号)
 同(多賀谷眞稔君紹介)(第七六七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 厚生関係の基本施策に関する件
 労働関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○山崎委員長 これより会議を開きます。
 厚生関係の基本施策に関する件並びに労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、厚生大臣及び労働大臣から、それぞれ所信を表明したいとの申し出がありますので、順次これを許します。今井厚生大臣。
#3
○今井国務大臣 先般の中曽根内閣の改造によりまして厚生大臣に就任いたしました今井勇でございます。よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 社会労働委員会の御審議に先立ちまして、就任のごあいさつを兼ねて所信の一端を申し述べたいと存じます。
 戦後四十年を経ました今日、我が国はかつてない安定と豊かさを享受しております。しかしその一方で、社会のさまざまな面に、高齢化、さらには国際化、情報化等の進行に伴う変化が生じており、既存の制度や仕組みを超えた新たな社会の枠組みが求められている状況にあります。
 とりわけ、世界最高水準の長寿国となりました我が国におきましては、活力とぬくもりのある福祉社会を目指して、国民の多様なニーズに対応できる公平で安定した社会保障制度を確立することが強く要請されております。
 このため、これまで医療、年金等の諸制度につき基本的な改革を実施してきたところでありますが、引き続き、老人保健法の改正を初め各般にわたる改革を推進するとともに、長期的な展望に立った整合性のある施策を展開し、国民の期待と信頼にこたえていかなければなりません。
 このような時期にあって厚生行政を担当することの責任の重大さを改めて痛感いたしております次第であります。
 以下、昭和六十一年度におきます主要な施策について申し述べます。
 人口の高齢化の進展の中で、老後をいかに健やかに過ごすかということが国民の大きな関心事となっております今日、老人保健制度の果たすべき使命は、ますます重要なものとなっております。
 このため、老人保健制度の長期的安定を図り、二十一世紀におきましても安心して老後を託すことができるよう、一部負担の改定、保険者の拠出金算定方法の見直し、老人保健施設の創設等を内容とした改正法案を御提案申し上げたところであります。
 また、四十歳からの健康づくりを目指す保健事業をさらに充実するほか、精神保健対策につきましては、広く関係者の御意見を伺いながら、精神衛生法の改正につき検討を進めてまいる所存であります。
 国立病院・療養所につきましては、高度専門医療など国立医療機関にふさわしい役割を果たすことができるよう、再編成を計画的に進めることとしておりますが、その実施に当たりましては、地元と十分協議しながら、地域医療に支障が生じることのないよう配慮してまいる所存であります。
 バイオテクノロジー等の科学技術につきましては、近年の目覚ましい進歩に対応し、新たに長寿に関連する基礎研究を官民共同で推進するとともに、新医薬品の開発、血液製剤を含めた医薬品の安全確保にも万全を期してまいります。
 また、医療保険制度につきましては、今後ともその安定的運営の確保に全力を尽くすとともに、医療費の適正化対策を強力に推進してまいる所存であります。
 公的年金制度につきましては、本年四月から新制度がスタートいたしますが、その円滑な実施に全力を尽くしてまいります。また、年金福祉事業団におきまして、還元融資事業の一環として、年金資金の高利運用を行うことができるよう業務の拡大を行うことといたしております。
 社会福祉につきましては、すべての人ができる限り住みなれた地域で、家族や近隣の人々とともに、誇りと生きがいを持って暮らせるようにしていくことが基本であると考えております。
 したがいまして、老人、心身障害児・者についてのショートステイ、デイサービスの事業量を拡充するとともに、その補助率を引き上げるなど、在宅福祉対策の充実に格段の意を用いたところであります。
 なお、社会福祉施設への入所措置等につきましては、補助金問題関係閣僚会議の結論に従い、地方の自主性を尊重するという観点から、制度の見直しを行うとともに、国の負担割合を改めることといたしております。
 援護施策につきましては、援護年金の引き上げ、戦傷病者等の妻に対する特別給付金の継続、増額支給を行うほか、中国残留孤児対策につきましても、訪日肉親調査を概了させるとともに、今後の孤児の大量帰国に備え、定着自立促進対策の一層の充実強化に努める所存であります。
 このほか、環境衛生金融公庫の運転資金の貸し付け、廃棄物処理施設の新たな五カ年計画の策定につきまして、所要の法改正をお願いいたすこととしております。
 なお、前国会に提出いたしました厚生年金保険法等の一部を改正する法律案は、今国会への継続審査となっておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。
 以上、所信の一端を申し述べましたが、委員各位の御指導、御鞭撻を得ながら、全力を尽くしてまいる所存でありますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。(拍手)
#4
○山崎委員長 林労働大臣。
#5
○林国務大臣 このたび労働大臣を拝命いたしました林道でございます。
 委員長初め、委員の皆様方のこの上ともの御指導を賜りますことを心からお願いを申し上げます。
 社会労働委員会の御審議に先立ち、今後の労働行政について所信を申し述べ、委員各位を初め、国民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 本格的な高齢化社会の到来など今まで経験したことのない変化や厳しい国際経済環境の中にあって、勤労者の雇用を確保し、その福祉の向上を図ることは、社会経済と国民生活の安定のための基本的課題であります。
 私は、このような見地から、二十一世紀を展望しつつ、労使との積極的な対話を大切にし、一歩一歩着実に労働行政を進めてまいる所存であります。
 第一は、雇用対策の積極的な推進であります。
 本格的な高齢化社会の到来を迎え、活力ある経済社会を維持していく上で、六十五歳程度までの高年齢者の雇用就業の場の確保は、早急に対処しなければならない極めて重要な国民的課題であります。このため、六十歳定年の立法化を含め、六十歳代前半層までを含めた継続雇用の促進、再就職の促進、定年退職後等における就業の場の確保等総合的な高年齢者雇用就業対策を推進するための法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議をお願い申し上げます。
 また、最近の雇用失業情勢をみますと、業種、地域によるばらつきがあり、全体として足踏み状態で推移しております。特に、最近の円高の影響も懸念されます。このため、雇用調整助成金の活用、不況業種・不況地域対策の推進等業種、地域の雇用動向に即応した機動的な雇用対策を推進してまいります。
 さらに、国鉄改革のための重要な課題である国鉄余剰人員問題につきましては、昨年末に閣議決定された国鉄余剰人員対策の基本方針に基づき、労働省といたしましても、運輸省等関係省庁と協力しながら、余剰人員の民間部門における再就職の促進に努めることとしております。
 第二は、労働条件の向上と勤労者福祉の増進のための対策であります。
 勤労者の生活の充実、消費機会の増大を通じての内需拡大、対外経済関係等の観点から、労働時間の短縮が必要であります。このため、社会的、国民的合意形成の促進、労使の自主的努力に対する指導、援助等により週休二日制の普及等の施策を積極的に進めてまいります。
 なお、労働基準法の改正につきましては、労働基準法研究会の報告を受けて、今後、中央労働基準審議会における審議結果等を踏まえ、検討してまいります。
 また、働く人々の健康と安全を確保するため、従来からの労働災害の防止対策に加え、心身両面にわたる健康確保対策等を進めるとともに、被災労働者に対しては、労災保険制度により迅速、適切な補償に努めてまいります。
 この労災保険制度につきましては、高齢化の進展等にかんがみ、労災年金受給者間の不均衡等制度面における不均衡の是正等を図ることとしており、今国会にそのための法律案を提出することとしておりますので、よろしく御審議をお願い申し上げます。
 第三は、中小企業労働者福祉等対策であります。
 中小企業で働く人々の労働条件、福祉等の向上を図ることは重要な課題であります。特に退職金制度につきましては、大企業と比べて大きな格差が見られることにかんがみ、中小企業退職金共済制度について、加入促進と給付の充実等を図ることを内容とする法律案を今国会に提出いたしましたので、よろしく御審議をお願いいたします。
 第四は、男女の雇用機会均等の確保等女子労働者対策であります。
 女子労働者は、今や我が国の社会経済の発展に重要な役割を果たしており、職業生活においてその能力を有効に発揮できるような条件整備が必要であります。このため、本年四月から施行される男女雇用機会均等法の適正な運用に努めるとともに、女子労働者が職業生活と家庭生活との調和を図ることができるよう、育児休業制度及び女子再雇用制度の普及促進に努めてまいります。
 第五は、職業能力開発対策であります。
 技術革新の進展等経済社会の変化に対応して、勤労者の職業生活の安定と我が国の産業経済の発展に資するため、職業生涯を通じた能力開発が重要であります。このため、民間企業における職業能力開発の促進、地域のニーズに応じた公共職業訓練の弾力的実施、職業能力評価制度の整備充実等により、生涯職業能力開発の推進に努めてまいります。
 第六は、障害者等特別な配慮を必要とする人々の職業生活援助対策であります。
 障害者の方々の社会的自立を促進するため、障害者の雇用機会の確保に努めるとともに、重度障害者、精神薄弱者に重点を置いた施策を進めてまいります。
 また、失業対策事業について、制度の改善を図ってまいります。
 第七は、労働外交の展開であります。
 近年、各国間の相互依存関係の深まりと我が国の国際的地位の向上に伴い、労働外交の分野においても、積極的な活動が要請されております。特に、諸外国との相互理解の促進と協力関係の強化を図るため、政労使三者構成交流を拡大するとともに、アジア・太平洋諸国における人材の育成等に資するため、アジア・太平洋地域技能開発計画への支援活動を強化してまいります。
 第八は、労使関係安定対策であります。
 今日の社会経済情勢の変化に対応して我が国の経済社会の発展と勤労者の福祉の向上を図るためには、今後とも良好な労使関係を維持、発展させていく必要があります。このため、産業労働懇話会等により労使の率直な対話を一層促進し、その相互理解と信頼を強化するための環境づくりに努めてまいります。
 最後に、長期的な労働政策ビジョンの策定と労働行政体制の整備であります。
 さまざまな構造変化が急速に進展する中で長期にわたる勤労者の雇用の安定と福祉の向上を図るためには、長期的な展望に立脚した労働政策を樹立し、これに基づいて必要な諸政策を総合的に推進していく必要があります。このため、今後の労働行政の推進に当たって、二十一世紀を展望した長期的な労働政策ビジョンを策定し、総合的な労働政策を樹立してまいります。
 また、職業安定関係地方事務官制度の廃止、都道府県労働局の設置等を内容とする法律案につきましては、前国会から今国会への継続審査となっておりますが、よろしく御審議をお願い申し上げます。
 以上、当面する労働行政の重点事項について私の所信の一端を申し述べました。委員長初め、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
#6
○山崎委員長 次に、厚生、労働両政務次官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。丹羽厚生政務次官。
#7
○丹羽(雄)政府委員 厚生政務次官に就任をいたしました丹羽雄哉でございます。私は国会に議席を得ましてからちょうど六年になるわけでございますが、これまで社会労働委員会一筋にやってまいりまして、与野党の委員の先生方には格別御指導を賜っているような次第でございます。
 ただいま大臣の所信表明にもございましたように、高齢化社会を迎えまして今厚生行政は極めて重大な時期に差しかかっておるわけでございます。大臣をしっかり補佐して、国民の痛みのわかる厚生行政の推進のために全力投球する決意でございますので、与野党の先生方の一層の御指導、御鞭撻のほどをお願いを申し上げる次第でございます。ありがとうございました。(拍手)
#8
○山崎委員長 松尾労働政務次官。
#9
○松尾(官)政府委員 このたび労働政務次官を拝命した松尾官平と申します。よろしくお願い申し上げます。
 労働行政が本格的な高齢化社会の問題等重要な課題を抱えていることは、先ほど大臣から申し上げたとおりでございます。私は、労働行政に対する国民皆様方の大きな期待にこたえるよう、誠心誠意大臣をバックアップして全力投球をする覚悟でございます。何とぞ、委員各位の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げて、ごあいさつにかえさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)
#10
○山崎委員長 次に、昭和六十一年度厚生省関係予算の概要について説明を聴取することといたします。末次厚生大臣官房会計課長。
#11
○末次政府委員 それでは、昭和六十一年度厚生省所管予算の概要につきまして、お手元の資料で御説明いたします。
 昭和六十一年度厚生省所管一般会計予算額は九兆七千七百二十億円でございます。前年度予算額に対しましては二千六百九十三億円の増、二・八%の伸び率となっております。
 次のページは、厚生省予算を主要経費別に掲げたものでございます。
 社会保障関係費のうち、社会福祉費につきましては、その対前年度伸び率がマイナスとなっておりますが、これは主として高率補助金の補助率の見直しによるものでございます。
 なお、末尾に厚生省予算額の一般会計総予算額に対します構成比を掲げてございますが、一八・一%となっております。
 次に、目次のページを二枚飛ばしていただきまして、一ページから主要事項につきまして簡単に御説明いたします。
 まず、健康対策予算についてでございますが、健康づくり対策として、健診内容の充実、日帰り人間ドックの実施など、地域、職域における各種健康づくり事業を強化することといたしております。
 二ページの老人保健対策につきましては、老人医療費の負担について、一部負担金を外来の場合一カ月四百円から千円に、入院の場合一日三百円から五百円に引き上げ、あわせて二カ月の限度を撤廃することとしているほか、加入者按分率についても段階的に引き上げることとしております。また保健事業を計画的に推進していくため、約三六%増の三百四十八億円を計上いたしております。
 三ページの一番下でございますが、寝たきり老人のための新しい施設として老人保健施設の制度を創設することとし、その試行的実施のための予算を計上いたしております。
 四ページ以降の特定疾病対策といたしましては、引き続きがん対策、五ページの難病対策、循環器疾患対策、六ページの精神保健対策、結核・感染症対策につきまして、国立精神・神経センターの設置、地方腎移植センターの拡充など、それぞれの施策を拡充強化することといたしております。
 七ページ及び八ページの救急医療対策及び僻地保健医療対策につきましては、引き続き機能の強化、実施箇所数の増等を行っております。
 九ページでございますが、国立病院・療養所の質的強化を図るための再編整備を進めるために必要な経費を計上いたしております。
 次に、十ページからは福祉対策関係の予算でございます。
 まず、在宅老人福祉対策につきましては、家庭奉仕員の大幅な増員を図るとともに、デイサービス事業について従来の適所サービス事業と訪問サービス事業を統合し、対象人員、実施箇所数を大幅に拡充しております。
 次の十一ページの在宅老人のショートステイ事業についても対象人員を大幅に拡大することとしております。なお、デイサービス事業、ショートステイ事業につきましては、国庫補助率を三分の一から二分の一に引き上げることとしております。
 次に、十一ページ末尾からの在宅身体障害者対策でございますが、更正医療費、障害者社会参加促進対策費につきましても、対象拡大など充実を図っております。
 また、十三ページの在宅障害者デイサービス事業につきましても、対象人員、実施箇所数の拡充を図るとともに、国庫補助率を三分の一から二分の一に引き上げることとしております。
 十四ページの中ほどに参りまして、新たに障害者の所得保障の一環として特別障害者手当の支給開始のための経費を計上しております。
 また、在宅心身障害児の通園事業につきましても、実施箇所数等を拡充し、国庫補助率を三分の一から二分の一へ引き上げることとしております。
 十五ページ下段の特別児童扶養手当につきまして、物価等の動向を考慮して手当額の引き上げを行うことといたしております。
 十六ページでございますが、保育対策について、乳児保育、障害児保育等の拡充を図るとともに、下段になりますが、児童扶養手当額について、社会経済状況の動向等を勘案し所要の改善を行うほか、十七ページに移りまして、児童手当について、新制度の段階実施の初年度として、新たに二歳未満の第二子に対する支給を行うための経費を計上いたしております。
 次に、生活保護費でございますが、一般国民の消費水準の動向等を考慮し、生活扶助基準を二%引き上げることとしております。なお、国庫補助率は六十年度と同様十分の七とし、一兆一千百億円を計上しております。
 十八ページから二十ページまでの社会福祉施設関係経費につきましては、新たに老人や障害者のデイサービスセンター、痴呆性老人の収容に配慮した整備を行うとともに、入所者の処遇改善と勤務条件の改善を行うため、所要の経費を計上いたしております。
 なお、福祉関係予算のうち、社会福祉施設の入所措置費につきましては、地方公共団体の自主性を尊重する観点から事務事業の見直しを行うとともに、国庫補助率を十分の七から二分の一とすることといたしております。
 次に、二十一ページヘ参りまして、医療保険制度関係予算でございます。
 政府管掌健康保険につきましては、保険料率を千分の一引き下げるとともに、成人病予防健診の拡充等を行うほか、国庫補助につきまして繰り入れの特例措置を講ずることとし、一千三百億円を控除して、総額五千七百九十六億円を計上いたしております。
 国民健康保険助成費につきましては、二兆一千六十七億円を計上いたしておりますが、市町村国民健康保険の安定化に資するため、六十一年度は国民健康保険特別交付金二百三十億円を計上しております。
 次に、二十二ページに移りまして、年金制度関係予算でございます。
 年金給付費国庫負担金総額は二兆九千三百二億円となっております。各種年金額につきまして、六十一年四月から、最近の物価動向等を踏まえ所要の改善を行うこととしております。
 二十三ページに参りまして、厚生年金国庫負担金につきましては、繰り入れの特例措置を講ずることとし、三千四十億円を繰り延べることとしております。
 二十四ページ以下、その他の重要施策でございます。
 まず、長寿科学に関する研究組織についての調査検討、及びバイオテクノロジー、新素材等の長寿関連基礎科学についての官民協力プロジェクトの推進、人生八十年型社会システム開発調査等の経費を新たに計上しておりますほか、市場開放関連対策の円滑な推進を図ることとしております。
 次に、二十五ページ後段の中国残留孤児等の援護対策につきましては、対象孤児人員を七百人にふやし、訪日調査を概了することとするとともに、中国帰国孤児定着センターの拡充や定着自立促進対策の充実強化を図ることとしております。
 二十五ページから二十七ページにかけまして、戦傷病者戦没者遺族等に対する援護対策につきましては、恩給に準じた遺族年金等の改善、戦傷病者等の妻に対する特別給付金の継続、増額支給を行うこととしております。
 二十七ページの原爆被爆者対策につきましては、他の公的給付等の引き上げに準じて各種手当額の引き上げを行うなど、施策の充実を図っております。
 二十八ページの地域改善・ウタリ対策、二十九ページの環境衛生関係営業対策、食品・医薬品等の安全対策等につきましても、それぞれ対策の強化を図っております。
 三十ページの血液、麻薬・覚せい剤等対策につきましては、特に血液対策について、従来の血液事業を全面的に見直し、新たに四百ミリリットル採血や成分採血を実施するとともに、献血者の健康増進事業、輸血に起因する感染症に対処するための調査等の施策を講ずるための経費を計上いたしております。
 次に三十一ページの生活環境施設の整備につきましては、簡易水道及び水道水源開発について引き続き整備を進めるとともに、廃棄物処理施設については、昭和六十一年度を初年度とする第六次整備計画を策定し、これに基づき整備を促進することとし、合計一千五百三十五億円を計上いたしております。
 なお、三十二ページ以降は、各特別会計の歳入歳出予算等の一覧でございますが、御説明は省略させていただきます。
 以上でございます。
#12
○山崎委員長 次に、昭和六十一年度労働省関係予算の概要について説明を聴取することといたします。石岡労働大臣官房会計課長。
#13
○石岡政府委員 お手元の資料に従いまして、労働省関係の昭和六十一年度予算案の概要について御説明申し上げます。
 初めに、一ページ目でございますが、昭和六十一年度労働省の予算規模について御説明申し上げます。六十一年度労働省関係一般会計は四千八百八十八億円で、前年度に比し三億七千万円減、〇・一%の減となっております。労働保険特別会計は、労災勘定が一兆七千百九十五億円で、対前年度化四・〇%増、雇用勘定は一兆九千九百六十五億円で、対前年度比〇・四%増となっております。
 また、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計は百七十四億円で、対前年度比二・七%の減でございます。
 以上を合計いたしますと、労働省予算全体では、四兆二千二百二十四億円で、前年度比一・七%増となっております。
 これを主要事項別に申し上げますと、二ページにございますが、これは、三ページ以下の主要事項の説明と重複いたしますので、三ページから新規事項を中心にその内容を御説明申し上げます。
 1の(1)の高齢者の雇用就業の場の確保に関する法的整備でございますが、主な内容欄に掲げております六十歳定年を事業主の努力義務とすることなどを内容とする高年齢者の雇用就業対策に関する総合的な法律案を今国会に提出しております。これらに関連した予算につきましては、四ページ以降に掲げておりますが、上段の高年齢者雇用開発協会の整備拡充、中段の高年齢者多数雇用報奨金の創設、五ページの上段の高年齢者就業機会開発事業の創設等を図り、六十歳代前半層までを含めた継続雇用の推進等を図ることとしております。
 六ページに移りまして、1の労災補償対策でございますが、年金受給者の不均衡を是正する等のため労災保険法等の改正法案を今国会に提出することとしております。
 八ページをお開きいただきたいと思います。
 1の中小企業退職金共済制度の改善等でございますが、中小企業における退職金制度の導入は必ずしも十分でなく、また、大企業との退職金水準の格差は極めて大きいという状況にありますので、掛金助成制度の新設等を図ることとし、中小企業退職金共済法の改正法案を今国会に提出したところであります。
 十ページをお開きいただきたいと思います。
 1の「労働時間短縮の展望と指針」に基づく労働時間対策でございますが、主な内容欄に書かれております中小企業集団労働時間短縮推進事業の実施等を図ることとしております。
 十二ページをお開きいただきたいと思います。
 第5、労働力需給の円滑な調整でございますが、本年七月に予定されております労働者派遣法の施行等を円滑に進めるための予算が1の(1)に計上されております。
 十四ページをお開きいただきたいと思います。
 職業能力開発対策でございますが、昨年の職業能力開発促進法の制定を踏まえ、下段にあります自己啓発助成給付金の創設等を図ることとしております。
 十六ページをお開きいただきたいと思います。
 一の男女雇用機会均等法の円滑な施行でございますが、本年四月から施行される男女雇用機会均等法の周知を図るほか、機会均等調停委員会を各都道府県に設置することとしております。
 十八ページをお開きいただきたいと思います。
 5の季節・出稼ぎ労働者対策でございますが、冬期雇用安定奨励金制度等の三年間延長による通年雇用化の基盤の整備を図ることとしております。
 また、失業対策諸事業につきましては、十九ページの13のところでございますが、昭和六十一年八月一日以降失業対策事業紹介対象者の年齢制限の実施、それに伴う特例給付金の支給等の予算を計上しております。
 なお、14の国鉄余剰人員対策につきましては再就職促進連絡会議の開催等の予算を計上しております。
 二十ページをお開きいただきたいと思います。
 第9、労働外交の展開でございますが、一番下に書かれておりますアジア・太平洋地域技能開発計画に対する協力の拡大等を図ることとしております。
 以上をもちまして、労働省関係予算案の概要の説明とさせていただきます。
#14
○山崎委員長 以上で、両大臣の所信表明並びに両省の昭和六十一年度予算の概要についての説明は終わりました。
 次回は、来る二十五日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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