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1985/02/05 第104回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第104回国会 大蔵委員会 第2号
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1985/02/05 第104回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第104回国会 大蔵委員会 第2号

#1
第104回国会 大蔵委員会 第2号
昭和六十一年二月五日(水曜日)
    午前十一時五十一分開議
出席委員
  委員長 小泉純一郎君
   理事 笹山 登生君 理事 中西 啓介君
   理事 中村正三郎君 理事 堀之内久男君
   理事 上田 卓三君 理事 野口 幸一君
   理事 坂口  力君 理事 米沢  隆君
      越智 伊平君    大島 理森君
      加藤 六月君    金子原二郎君
      自見庄三郎君    田中 秀征君
      高鳥  修君    中川 昭一君
      長野 祐也君    東   力君
      藤井 勝志君    村上 茂利君
      山崎武三郎君    山本 幸雄君
      伊藤 忠治君    兒玉 末男君
      沢田  広君    戸田 菊雄君
      中村 正男君    堀  昌雄君
      和田 貞夫君    矢追 秀彦君
      田中 慶秋君    正森 成二君
      簑輪 幸代君
 出席国務大臣
       大 蔵 大 臣  竹下  登君
 出席政府委員
       大蔵政務次官   熊川 次男君
       大蔵省主税局長  水野  勝君
       国税庁次長    塚越 則男君
 委員外の出席者
       農林水産大臣官
       房審議官     池田  澄君
       農林水産省畜産
       局食肉鶏卵課長  鎭西 迪雄君
       農林水産省食品
       流通局物価対策
       室長       白石 吉平君
       食糧庁管理部企
       画課長      日出 英輔君
       食糧庁業務部需
       給課長      福田 圭助君
       通商産業省貿易
       農水産課長    町田 英憲君
       通商産業省産業
       政策局商政課長  山下 弘文君
       大蔵委員会調査
       室長       矢島錦一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月五日
 辞任         補欠選任
  山中 貞則君     長野 祐也君
  伊藤  茂君     和田 貞夫君
  安倍 基雄君     田中 慶秋君
同日
 辞任         補欠選任
  長野 祐也君     山中 貞則君
  和田 貞夫君     伊藤  茂君
  田中 慶秋君     安倍 基雄君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 税制に関する件
 昭和六十年度の水田利用再編奨励補助金につい
 ての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律
 案起草の件
     ――――◇―――――
#2
○小泉委員長 これより会議を開きます。
 税制に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。沢田広君。
#3
○沢田委員 大臣がいないことは若干不満でありますが、時間の関係もありますので、関係ない分野についてお伺いをしていきたいと思います。
 現在、水田再編成が十年近く行われているわけであります。五十四年度には六百万トンを超える古米を抱えるに至りました。一応それがやや解決した時期においては、他用途米についてはついに輸入するという事態になりました。まさに米の政策の失敗であった、こういうことも言われているわけでありまして、ことしは、そのために、転作には主として他用途米をつくらせる、こういう方向で進めているようでありますが、そのように理解をしてよろしいのかどうか、お伺いしておきます。
#4
○池田説明員 お答えいたします。
 水田利用再編対策につきましては、関係農家あるいは地方公共団体または関係団体の非常なる御理解と御協力のもとに進めてまいりまして、一応の成果を得てきております。
 今御指摘の他用途利用米につきましては、第三期の対策の中におきまして、私ども、水田農業という日本の農業の特質に立脚しつつ、加工その他で利用されます米、こういったものを賄うという趣旨から、他用途利用米を大きく位置づけまして取り組んできている次第でございます。ようやく定着しつつございますが、今後とも真剣な取り組みをやっていきたいと思っております。
#5
○沢田委員 同じ失敗は二度繰り返さない、こういうつもりでやっておる、こういうふうに理解していいですね。
#6
○池田説明員 他用途利用米の用途につきましては、加工関係、せんべいその他いろいろございますけれども、そういった面への確保という点につきまして、確かに一時輸入に仰がなければならぬという不安がございましたけれども、そういったことのないように今後万全を期していきたいと思っております。
#7
○沢田委員 質問の先に言うのを忘れましたが、各党それぞれ御意見があるにかかわらず、私が皆さんの意向も受けながら質問する、こういうことになったのでありまして、その点、各党の御好意にまず心から敬意を表しまして、お礼を申し上げておきます。
 続いて、転作部分のあり方、それから転作をどういう形で指導しているか、それから転作の方向性、これだけ簡単にお答えいただきたいと思います。
#8
○池田説明員 転作につきましては、もちろん米の需給均衡化という大きな目的を持っておりますが、同時に、この事業によりまして、我が国の農業あるいは農家経営を足腰の強い、また、需要に見合ったものに持っていかなければならぬと思っております。そういう点からいきまして、転作いたしましてもできるだけ集団化をして効率のいい土地の利用が進むように、そういった点を頭に置きつつ、今後とも、非常に分散、小面積であるという問題点を含んでおることは先生御存じのとおりでございますが、そういったものにも関係地方公共団体あるいは団体とも取り組んでいきたいと思っております。
#9
○沢田委員 質問の通告をしているから通告したとおり答えてくれているのですが、実際がそう行われているかどうかが問題なんで、集団転作ができないために雑草が田んぼへ飛んでいき、あるいは埋め立てされたところの水路がふさがれ、用水もあっちこっち散在しているがゆえに倍以上の用水を必要とする。その費用は現在耕作している人が全部負担しなければならぬ。極端に言うと、一割を転作すれば二倍の用水量を必要とする、そういう実情を知っていますか。そのために、免税にはなっておりますが、電気代もそうだし、管理用の水路は大変な維持管理費がかかる。こういうことになるわけなんで、先ほど述べたことが事実上行われていればそういう問題はないのでありますが、現実には非常に本人の意思を尊重する、こういう原則があるためになかなかできない、こういうことで、まずいところにわざわざ米をつくっているというのも現状の一つなんです。その点はあなたの答弁と現実が少し違うのじゃないかということであって、この後何年続けるかわからぬが、必要ならば都市計画法と同じように転作の立法措置を講じて、政府の必要な施策の一環として、例えば水路の汚染が激しいところ、カドミがあったりシアンがあったりという水路の汚染地区等については、特定の部分として転用させるあるいは転作させるという法律が必要なのではないかと思いますが、その点いかがですか。
#10
○池田説明員 確かに、転作がまとまって行われないという問題点はございまして、私どもも、加算制度をそういうふうに誘導していくとか、あるいは末端での指導に努めるとかということでやってまいりまして、現在の団地化の率は約三割になっております。
 先生御指摘のとおりまだまだ問題は残っております。今後我々はさらに指導に努めていきたいと思っておりますけれども、法律で一つの規制なり方向づけをやったらどうかという御意見でございますが、私ども、やはり転作につきましては、農家のあるいは関係の方々の理解と協力のもとでやっていくのが一番いいのじゃないかと思っております。今後ともそういう面から先生御指摘の方向に沿っていろいろと努めていきたいと思っております。
#11
○沢田委員 何だかわからない回答で、これで了解していったら私も余りにも甘くなってしまう。だから、立法措置とまではいかなくとも、少なくとも行政指導で、そういう批判を受ける、それから他の農民に負担を増大させるという転作はしないということは言ってもらいたいですね。水の供給に倍の力が必要である、あるいは水路をふさがれて土地改良区でその水路を改修しなければならぬそういう被害を受ける農民側の負担は少なくとも農林省は最後のとりでとして守らなければならぬと思うのです。しかも都市サイドの、都市排水は垂れ流しに用水路を汚していくわけですね。それを防止することの決意のほどはいかがですか。
#12
○池田説明員 非常に難しい問題がございますけれども、水田農業というのは水を基本とし、あるいは集落という単位で従来から行われてきております。その辺の関係が大分崩れてきている現在でございますけれども、私ども、やはり転作につきましても、集落単位で、集団化した、そしてみんなの合意といいますか計画、こういったものに沿って進んでいくのが非常にいいのじゃないかと思っております。まだ指導その他徹底していない点もございますけれども、先生の御指摘の方向を肝に銘じて今後とも取り組んでいきたいというふうに思っております。
#13
○沢田委員 あなたが肝に銘じても、それが実行に移されなければ本当の肝だけに終わってしまうのでありまして、いわゆる他の農民の犠牲、都市サイドと一般的に言っておりますけれども、何戸か建てば都市サイド、こういうことになるのですが、都市サイドの犠牲によって農民の負担は起こらせない、つくらない、これだけは農林省としても、建設省その他との関係もあるでしょうけれども、最後のとりでとして断言してもらいたいですね。
 この法案を我々が出して、減税対象にしましょう、こう言っているのに、一方ではその被害を黙認をしていく、こういう行政は我々は認めていくわけにはいかない、こういうふうに思うのです。その点はひとつ肝だけじゃなくて断言してください。
#14
○池田説明員 集落単位で取り組んでいくというふうに申し上げましたけれども、最近の農村がいろいろと変わってまいりまして、今御指摘のとおり都市関係、都市サイドの住民の方々も非常にふえてまいっております。そういった方々に迷惑をかける、そういったことはもちろん私どもの本意とするところではございません。そこで、広い意味の地域、集落、こういった観点から取り組むべきであるというふうに私ども思っておりまして、市町村その他あるいは都道府県の指導とも一体となって、そういう方々に迷惑がかからないように今後ともやっていきたいというふうに思っております。
#15
○沢田委員 大臣も来たようでありますから、ぜひひとつ。
 我々が農民の立場を考えて、転作をされる人は大変厳しい、だからその申告に当たって考慮できる部分は考慮していこう、こういう全党の皆さんの好意というものがこの法案になっているわけであります。しかし、農林省の方としては、それを扱っていく立場に立ってみると、今申し上げたような被害もなくはないし、あるいは迷惑を受ける側もあるわけですから、その点はひとつ十分注意をしてほしいと思います。
 続いて、今後減反はどの程度続けていくつもりか。今年度千六十万トン、あるいは千七十万トンとも言われております。きょうの新聞の報道によると、自主流通米は少し減らそうじゃないか、値崩れがしてきて、うまい飯をつくってもどうも余り得しそうもない、そういう表現ではないにしても、自主流通米を減らしていこう。こういう傾向は縮小再生産につながる発想だと思うのであります。農林省としてはどう考えていますか。
#16
○日出説明員 先生の今のお話は、自主流通米を縮小の過程に持っていこうということでは全くございません。五十五年から五十八年の四年間の連続の不作の中で政府米の品質が悪うございました。それから、政府米で少し古米を持っておりました。そういうことで政府米の品質が一般的に悪かったものですから、自主流通米の需要量が急激にふえてきたというのが最近の傾向でございました。
 これが五十九年からの豊作で政府米の品質がよくなってまいりまして、自主流通が一時的にだぶついたという状況でございます。したがいまして、きょうの報道も、今一時的にだぶつきました自主流通について需要に見合った適正な集荷をする、そういう意味でございます。
#17
○沢田委員 そういう意味だということで理解をしておきますが、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律というのがあるのは御承知ですね。
#18
○福田説明員 お米の関連でございますので食糧庁需給課長でございますが、一般論としていわゆるJAS法というものがあることは存じ上げております。
#19
○沢田委員 皆さんは米をじかに自分で買ったことは少ないでしょうけれども、大臣、買ったことはありますか、ないでしょうな、自分で買うということは。(「生産者だ」と呼ぶ者あり)生産者だから買うことはないでしょうな、東京へ来れば買うでしょうが。――それ以上は聞かない、イエスでもノーでも結構であります。
 都道府県ごとに品質表示が自主性に任せられているというやり方は果たして妥当と言えるのかどうか。今の流通機構からいったら、必要に応じてどこからでも米を確保することはできるのではないかと思います。
 一類、二類、三類、四類、五類、六類、こういう分類もされておりますね。まず、これの基準は何をもって一類、二類、三類、四類、五類、六類と分けているのか。それをひとつ教えてください。
#20
○日出説明員 お米につきましても、それぞれ品質というのがございます。絶対的な不足の時代には、品質に応じました銘柄の区分と私ども言っておりますが、そういうものはなかったわけでございます。現在は、一類から五類までということで、通常のお米が大体三類ということになります。三類を基準にいたしまして、一類につきましては、例えば自主流通米の比率が三〇%以上でありますとか、自主流通米の流通量が三千トン以上でありますとか、その他の要件で大体品質の銘柄の基準を自主流通市場におきまして一類、二類というふうにつくってまいります。それから三類を基準にいたしまして、四類と五類につきましては、特定の地域の特定の銘柄でやや市場評価の落ちるものというものを前提にいたしまして、四類、五類というような基準をつくっているわけでございます。
#21
○沢田委員 この品質表示の中の「等級用語」では「等級用語を使用する場合は、理解しやすく、またいかなる点でも誤認させたり、欺瞞したりするものであってはならない。」こういうふうになっているのです。今の答弁では、ちっとも一類が何で、二類が何で、三類が何で――私の方には六類というのがあるのです。今五類しかないと言っているのですが、六類というのもあるのです。それでは、六類というのはどういうものをいうのですか。
#22
○日出説明員 今私が申し上げましたのは、銘柄の区分の基準の考え方でございます。今申し上げましたような基準で一類から五類まで個別の産地品種銘柄、例えば何々県産何々という形で産地品種銘柄がございます。先生がおっしゃいました六類というのは、一般に私ども市場では使っておらないのでございますが……。
#23
○沢田委員 だけれども、事実上あるんだから。我が埼玉県の条例だけであるのかもわかりませんが、埼玉県の条例の中にはある。
 一応それはそれとして、私が今ここで聞こうとしているのは、ササニシキ、例えば一、二類で一〇〇%と出ているのが、今二キロ当たりで物を言っていきますが、二キロ当たり千九十円なんであります。一、二類が五〇%、二類、四、五が六を入れて五〇%未満、これが千二十円という値段であります。もう一つは、一、二、三類七割、あるいは六割もありますが、四、五、六が六割のときには四割、これで売っている場合もあり得る。私が今言おうとしているのは、うまい米とまずい米を余りにも混合し過ぎるのではないのか、でたらめ過ぎるのではないのか。銘柄としては、古米が入っていない場合は六十年度産と書いてある、そのかわりその中身はササニシキで一、二が一〇〇%の場合が千九十円、一、二が五〇%で三、四、五が五〇%入っている場合で千三十円、二キロで六十円の違い。こういう方式が自由に行われているのです。食べる側に立ってみると、おいしい米を幾らかでも安く食べたいという心理だと思います。要すれば、そういうものによって食べる側の嗜好を尊重していくためには、こういうごちゃまぜにしたおじやみたいな形というのはやめた方がいいのではないか。一、二、三なら一、二、三までで三種類以上はまぜない。一、二に五をまぜるなら一、二に五をまぜて幾ら。しかも、五割もまぜてササニシキなどと名乗らせるのはちょっといかがなものかというふうに思うのですね。その点はいかがですか。
#24
○福田説明員 先生のお米の表示問題、特に中身の混合といいますか混入と値段の関係でございます。私ども担当としても十分意識しておるわけでございますけれども、玄米を調製して精米いたしまして消費者の手元にお届けするという過程で、いわば品質のグループをどのような形で扱っていくかということですが、先ほど先生の御質問にあったように、行政上また生産者団体あるいは流通業者との関係で、いわゆる類別というグループ分けをしているわけでございます。一応その類別のグループ分けに対応した玄米価格といいますか価格水準というのがございますので、その価格水準を念頭に置いて、まぜ合わせた比率によって消費者にわかるように値段と品質を表示という手段で徹底していこうという形で今やっておるわけでございますけれども、先生の御質問にお答えする形で御答弁申し上げますと、一つは、ササニシキのようなよいものだけでお米を消費者にお届けするというもののほかに、我々が言う上米、中米、並米というようなお米の品質の水準に合わせて消費者に御供給していく、その両方の面があっていいのではないか。ただ、余りにも小売屋さんの恣意に任されて勝手な売り方をされるということはお米の全体の評価にも関係しますので、その辺は都道府県の直接の行政と私どもの実際のお米の供給の仕方で十分にいい方へ引っ張っていこう、もう一つは、消費者の御選択でお米屋さんの良識ある販売というものを誘導していこうというような方針で今臨んでおるところでございます。
#25
○沢田委員 五割もまぜてその名称を名乗らせるというような品質表示に対する欺瞞をしてはならない。若干オーバーなまぜ米が多くなってきている、こういう批判を受けているわけです。そういう表示をしながら五割もほかの米が入ってくるということであったのでは、品質表示上少し問題があると言わざるを得ない。まぜても三割以下にして、またその三割は何が入っているかということをきちんと表示する、ごまかしてはいかぬ、そういう責任があるのではないのかと思います。この点だけひとつ確認をしていきたいと思います。
#26
○福田説明員 今の先生のお尋ねの点に絞りましてお答えいたしますと、確かに格上げ的な扱いで例えばササニシキという名前を表示している、五割しか入ってないのに全部がササニシキのように扱っているケースが我々の実態把握の中でも非常に出てきております。そういうものについては、我々としては非常に例外的なお米の販売だと考えておりますので、むしろ具体的なケースに応じてよく御指導申し上げるという手だてで臨んでいかざるを得ないのではないかと思っております。先生御指摘の問題は十分認識しておりますし、そういうお米の販売形態があることも認識しておりますので、各県別の実態もございますが、この改善に向けて努力を重ねていきたいと考えておるところでございます。
#27
○沢田委員 結論的には首都圏の方がまずい米を食わされる率が多いということなんです。だからこの点は、品質の表示を必ずしてもらうということを念を押しておきます。
 つくっている人も非常に嘆いているのですよ、仙台から来た人が、これを仙台の米だと言われることは迷惑だと言っている。耕作者の側でも、地元で食べた米はもっとうまい、ところが埼玉に来て食ったらとんでもない、食えたものでない、こういうふうにつくっている人もがっかりして帰られる。こういうことをよく理解をして、どこで適当にしてしまうのかわかりませんが、流通に対する責任はきちんと負って消費者をごまかさないでください。それだけはぜひお願いをしておきたいと思うのです。
 次に、輸入品の小麦にしても大麦にしてもその他の肉類にしても、円高で安く入るようになって相当な利益を見ることが可能になってきたと思うのですが、こういう情勢をどう見ておりますか。
#28
○日出説明員 今、先生幾つかの品目についてお話がありましたが、麦について申し上げますと、麦の場合には先生御案内のとおり、ほかの民貿、自由に流通する物資と違いまして、食管法で政府が一元的に管理しておるわけでございます。この売り渡し価格の決め方、円高をどういうふうに反映するかということだろうと思います。
 麦の売り渡し価格の決め方につきましては、内麦、国内産麦の価格、特にコストの問題、それから消費者米価、米と麦との関係をどういうふうに見るかというような事情をいろいろ参酌いたしまして毎年定めているわけでございます。そういう意味で、為替レートの変動が政府売り渡し価格に直接反映する形になっておりませんで、昨年十二月にこの点について米価審議会等でもいろいろ議論していただいた上で、麦の政府売り渡し価格につきましては当面据え置くことにした、こういう事情がございます。
#29
○沢田委員 それでは幾つか挙げていきますが、先に畜産事業団の関係で肉について指摘した。しつこいようですが、今までの在庫は別として、大体今の円高でいくと三千億から四千億は完全に利益を得てくる。この前から肉の日は二十九日と決められているわけです。二、九で肉、こういうことなんですが、二、九、十八で十八日も肉の日にしたらどうかと思うのです、一日ふやすという約束だったのですから。二十九日は二月のようにないときもある、これは全く憎らしいので、二、九、十八で十八日も肉の日、あるいはもう一日ふやして、二と九を足せば十一だから十一日も肉の日というのも一つの考え方だと思うのでありますが、政治的に肉の日を設定して円高の差益を庶民に還元してもらう、こういう立場から安売りデーをもう一日ふやす、これは前に約束しているのです。それをしらばっくれているのですから、甚だけしからぬ。だから、日が決まらないのだったら、二、九、十八で十八日を入れていただきたい、こういうふうに思うのでありますが、いかがでしょうか。
#30
○鎭西説明員 ただいまの御質問でございますが、牛肉につきましても、今食糧庁の方からお話がございましたけれども、基本的にIQ物資でございまして、海外の原産地相場で買ってまいりまして国内の価格安定制度とリンクした形で売り渡しておる。そのことが売買の結果として差益を生じている。この差益をいかに有効に活用するかということでございますが、基本的には、長期的に生産者、消費者双方の利益になるように国内の合理的な生産振興を図っていくということを基本にすべきだろう。ただ、より消費者に直結した形での使い方、今先生が申されましたような肉の日あるいは事業団の輸入牛肉販売指定席、それから例えば常時輸入牛肉を売っているという意味のモデル店舗、こういったような事業にも積極的に使っておりますので、ただいま御指摘のございました肉の日の回数をふやす方がいいのか、店舗をもっと幅広にふやすのか、あるいは指定店制度その他、より消費者に直結した形での流通、消費対策全体の中でどうするかということを考えていきたいと私ども思っております。
#31
○沢田委員 後退した答弁はだめだ。前に、去年、おととしですか、当時の円高のときにおいても、一日ふやしましょう、そういうことで答弁しておって、その後一回言ったらば、それは指定店をふやす、こういう答弁だった。もう一回、これは三回目なんだ、三回目。「仏の顔も三度」という。これ以上やると本当に怒りますよ。私は一例に二、九、十八を使ったけれども、それは別としても、消費者還元はこの円高で当然考えてしかるべき対策の一つなんです。もちろん耕作者あるいは飼料等において援助することはそのとおりで結構なんです。それとあわせて、牛肉というのは割合市場にも少ないものですから、そういう意味においては安売りデーを二、九、十八で十八日を一つふやす、そのぐらいな政治的な、あなたではどうにもならぬかもしれぬが、発言をしていって、最善の努力をする。大臣もここにいるんだから、そういう前で答えていけば、答えちゃったんだから農林大臣もしようがない、そういうことになるわけだ。そういうことで政治的に答えて帰られることが身のためだと思うし、国民のためだと思う。そういう意味でぜひ国民のために答えてください。
#32
○鎭西説明員 先生の御質問の趣旨はよくわかっておりますので、私ども、消費者に直結した形での差益の活用というのを十分考えてまいりたいと思いますが、ただいま申しましたように、具体的にどういう形、指定店舗の数をふやすのか、あるいは産直なんかの活用だとかもっといろいろな形での消費、流通対策に回した方がいいのか、これは消費サイドあるいは流通サイド全般のことを考えまして、具体的にどういう方向での拡充をするかということを検討してまいりたい、かように考えます。
#33
○沢田委員 しつこいようだけれども、指定席をふやすとか、量をふやすとかというのは国民に映りが余りはっきりしないんです。それでもう一日ふやすとはっきりする。ああこの日がまた肉の日か、憎らしいけれども、ともかく肉を買うか、こういうことになる。だから、二、九、十八日も――私は十八日にこだわりませんよ、給料前だから余りこだわりませんけれども、一つの例として言えば、十八日も入れていっていくことも考えてもらう、そういうことで考えてください、どうですか。
#34
○鎭西説明員 ただいまの先生の御提案、非常に貴重な一つの御提案ということで私受けとめたいと思います。
#35
○沢田委員 だから、とにかくそれぐらい実行してくださいよ。実行してみてどうかということで結果で判断してもらうということで、どうぞ実施してください。これは三回目の答弁だから、三回目になってなおかつあいまいだというのではこれもおかしな話だから、これはやる。それは国民の内需拡大の一つの手段なんですよ。やはり二十九日だけでやっているのじゃなくて十八日も十一日もふやすことが、結果的には内需拡大への志向という点で国民に幾らか訴えるということになるのです。だから、十八日にはこだわりませんが、それでは一日ふやす、こういうことでもう一回答えてください。
#36
○鎭西説明員 何度も申し上げるようでございますけれども、現在、より消費者に直結する形で事業団から直接そういう指定店舗だとか肉類に売っておりますのが約二万トン、二割弱ぐらいございます。そのほか、一般的な食肉の市場を通じます販売あるいは卸ルートを通じます競争入札、こういうことでやっておりますので、私ども、具体的にどういうやり方をするかということは今直ちにここでお答え申し上げかねますけれども、十分先生の質問の御趣旨を体しまして、積極的な活国策について今後とも鋭意努力してまいりたい、かように考えております。
#37
○沢田委員 こだわるけれども、一日ふやすこともその中の重要な一つの要素として考える。こっちも幾らかだんだん気が弱くなっちゃったけれども、重要なウエートとして考える、いいですな、そういうことで。
#38
○鎭西説明員 そういう方策も含めまして考えてまいりたいと思っております。
#39
○沢田委員 その程度にしておきましょう。大臣、とにかくこれは三回目なんで、農林大臣の職域を侵せとは言わないですけれども、政府としては一つですから、考えてください。でなければ、こういう減税なんかやらなくたっていいんじゃないか、その分で安い肉を売ったらいいわけです。そういう方法もなくはないんで、本当に「仏の顔も三度」の仕返しは怖いですから、よほど覚悟してひとつやってください。
 続いて幾つか挙げていきますと、ブドウ酒が百四十七億、ビールが四十億、トマトなども二十億、あと大きいのが、梅が六十三億、ゼンマイが三十四億、こういう輸入があるわけです。マツタケなども七十七億の輸入がされているわけです。こういうものがみんな円高で安くなってきているわけであります。
 通産省にも来てもらっているわけでありますけれども、八百円のウイスキーを一万円で売る、これは強盗よりひどいですね、合法なんですから。まさかそういうような形で市民を惑わすような売り方はしないだろうと思うのでありますが、通産省と農林省はこの円高差益をどういうふうに還元をしていくという方向で指導しているか、その点ひとつお答えいただきたいと思います。
#40
○白石説明員 昨年九月以後の円高後の輸入関連の食料品価格を注視してきておりますが、ただいままでのところ、果物など一部を除きまして全般的には小売価格は横ばい状況にあるということでございます。
 そこで、なぜ下がらないのかということにつきまして鋭意業界の事情聴取を行ってきておるわけでございますが、これを要約いたしますと、輸入契約の締結から実際の輸入まで、それから在庫のあるものにつきましては在庫調整が終わるまで、それぞれ相当なタイムラグがありまして、円高の効果が出るまでに相当な期間を要するという問題があるほか、農産物につきましては、円高よりも海外の需給事情等の影響、例えばコーヒーがあるわけでございますが、そういうものがありまして、これらの事情から直ちに小売価格に反映されてないという状況にございます。
#41
○沢田委員 そういう答弁を求めているわけじゃないんで、結果的にあなたは商社を弁護して、コーヒーで損する場面があるから片っ方のもうけた分はそっちへ回すので消費者に還元はできないんだ、こういう言いわけ、それでは商社に成りかわって言っているのとちっとも変わりがないのです。だから、今言われたような量と値上がり分を差し引きして、どの程度の差があるか言ってみなさいよ。これは、私は五十五年から五十八年までの増加率を見ながら、輸入の実績もそのとおりの数字を言っているわけですよね。間違いないでしょう、この数字は。だったら、その数字に応じて金額がどれだけ浮いて、どれだけ損したのか言ってみなさいよ。
#42
○白石説明員 個別の数字をただいま明らかにする状態にございませんが、私ども、先月の三十一日に開催されました物価担当官会議で輸入品の円高差益の還元につきまして政府で決定しておる事項がございまして、これに基づきまして、輸入食料品の価格動向等について調査をいたしまして、調査の結果を見つつ必要な対策を検討したいというようなことを考えてございます。
#43
○沢田委員 大臣、答弁も、時間が来れば、相撲じゃないが、立ち上がった後引いてしまう、こういうことで、どうしても答弁があいまいで、そのまま時間切れを待つというような傾向なしとしません。もっと親切に答えてもらうというしつけを、そうでないと今度はいじめがはやる、こういうことにもなるわけなので、そのしつけをやはりしていただきたいということをお願いをして、この円高の差益というようなものの中で、もう時間が四十分になったから、そこで一言だけ。
 相当な期間という言葉を使ったのですが、これは、内閣法制局で聞いたら、相当な期間というのは三十分でも十分でも相当な期間なんですよ。自転車置き場法案で、相当な期間というのはどのぐらいまで言うのだ、我々は大体二カ月ぐらいを言っているのだがと聞いた。そうしたら、十分でも相当な期間に該当する、こういう答えなんです。だから、そこへ置いた放置自転車は相当な期間に該当するのだと言って持っていってしまう、それと答弁は同じなんです。相当な期間というのは極めてあいまいな言葉なんです。そういうあいまいな言葉を使わないで、どれだけになったら効果が出て下がるのですか、具体的に言ってください。
#44
○白石説明員 なかなか見通しは難しいわけでございますが、一つの目安といたしまして、五十一年の十二月に円高があったわけでございます。このときの調査結果を見ますと、十七目品を調査したわけでございますが、五十一年の十二月から半年後の五十二年六月の間に二品目、一年後の五十二年十二月までの間に六品目について円高効果があらわれているということで、できるだけ私どもはそれを短縮していくようなことを対応として考えていきたいと思いますが、過去の実績から考えますとそういうような期間が言えるのじゃないかと思っております。
#45
○沢田委員 以上で大体本当に大ざっぱに水田再編成に伴います今日の国民の感じを申し述べたわけです。
 大臣、減税法案は各党も皆賛成ですから、賛成をして、農民の方々がそれぞれ耕作意欲を発揮し、そして同時に生産の意欲の中からみずからの生活維持、再生産への力、そういうものをつくり出そうとされているわけです。しかし、今私が述べたことは、逆にそれを裏切るような政治の一面を持っておる、こういうことなんです。まぜ米でごまかしてみたり、あるいは八百円のウイスキーを一万円で売ってみたり、こういうところにやはり政治の恥部というものがあれば、それだけ不信感が増大される、こういうことになるわけです。私もブドウ酒やその他いろいろ挙げましたけれども、ぜひ素直に円高の差益はこれだけあった、あったらこのうちの何割は国民に還元する、そういう習慣を政治の中へきちっとつくってください。これは大臣から御答弁をいただいて、農民とともにその喜びを分かち合えるようにこの法案の中で申し述べて、私の質問を終わります。後は大臣からお願いいたします。
#46
○竹下国務大臣 円高差益を国民にどう還元していくか、それぞれの相違はあろうかと思いますが、一般的に私は、円高の差益、差損というようなものは本当はタイムラグというのは半年ぐらいだと思っておりましたら、先般IMFのミッションは、十五カ月、こういうことを言っておりました。したがって、それからは六カ月ないし十五カ月という答弁をすることにいたしておるところでありますが、今、この法律審議に際してのいわば農産品関係の輸入に関する円高差益あるいはウイスキー、ブドウ酒等もございましょうが、それらについて、これは物価でございますから当然需給の関係で決まることといたしましても、できるだけ消費者にそれが還元される方向で指導をすべきではないか。したがって、先月の終わりでございましたか、各省の物価担当官の会議が行われて、今そのときの方針に基づいてそれぞれフォローアップされておるというふうに承っておりますので、おっしゃる意味は私ども行政の立場においても十分念頭に置いて対応すべき課題である、このように問題意識を持っております。
#47
○沢田委員 各党の皆さんには不満足な点、多々あったことだと思いますが、お許しをいただいて、時間の関係上、以上で終わりますので御了承ください。
     ――――◇―――――
#48
○小泉委員長 この際、昭和六十年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案起草の件について議事を進めます。
 本件につきましては、先般来、理事会において協議の結果、お手元に配付いたしましたとおりの草案を得ました。
 まず、本起草案の趣旨及び概要を御説明申し上げます。
 本起草案は、昭和六十年度に政府から交付される水田利用再編奨励補助金について、税制上、次の軽減措置を講ずるものであります。
 第一に、個人が交付を受ける同補助金については、一時所得の収入金額とみなすとともに、転作に伴う特別支出費用等は、一時所得の必要経費とみなすことといたしております。
 第二に、農業生産法人が交付を受ける同補助金については、圧縮記帳の特例を設け、当該法人が交付を受けた後二年以内に、事業の用に供する固定資産の取得または改良に充てる場合には、圧縮額を損金に算入することといたしております。
 なお、本特例措置による国税の減収額は約八億円と見込まれております。
 以上が本起草案の趣旨及び概要であります。
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 昭和六十年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
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#49
○小泉委員長 この際、衆議院規則第四十八条の二の規定により、内閣において御意見があれば発言を許します。竹下大蔵大臣。
#50
○竹下国務大臣 この法律案につきましては、稲作転換の必要性に顧み、あえて反対いたしません。
#51
○小泉委員長 お諮りいたします。
 本草案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#52
○小泉委員長 起立総員。よって、本案は委員会提出の法律案とすることに決定いたしました。
 なお、本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#53
○小泉委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 次回は、来る十二日水曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時三十九分散会
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ソース: 国立国会図書館
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