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1985/04/18 第104回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第104回国会 地方行政委員会交通安全対策特別委員会連合審査会 第1号
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1985/04/18 第104回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第104回国会 地方行政委員会交通安全対策特別委員会連合審査会 第1号

#1
第104回国会 地方行政委員会交通安全対策特別委員会連合審査会 第1号
昭和六十一年四月十八日(金曜日)
    午前九時二十分開議
出席委員
 地方行政委員会
  委員長 福島 譲二君
   理事 小澤  潔君 理事 西田  司君
   理事 平林 鴻三君 理事 加藤 万吉君
   理事 安田 修三君 理事 宮地 正介君
   理事 岡田 正勝君
      伊藤 公介君    左藤  恵君
      松田 九郎君    佐藤 敬治君
      細谷 治嘉君    宮崎 角治君
      吉井 光照君    藤原哲太郎君
      経塚 幸夫君
 交通安全対策特別委員会
   理事 太田 誠一君 理事 塚原 俊平君
   理事 森田  一君 理事 田中 克彦君
   理事 柴田  弘君
      北川 正恭君    左藤  恵君
      津島 雄二君    山村新治郎君
      井上  泉君    沢田  広君
      辻  第一君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     小沢 一郎君
 出席政府委員
        内閣法制局第二
        部長      大森 政輔君
        警察庁長官   山田 英雄君
        警察庁長官官房
        長       鈴木 良一君
        警察庁交通局長 八島 幸彦君
        総務庁長官官房
        交通安全対策室
        長       矢部 昭治君
 委員外の出席者
        運輸省地域交通
        局自動車業務課
        長       植村 武雄君
        建設省都市局都
        市再開発課長  近藤 茂夫君
        建設省道路局道
        路交通管理課長 足立頴一郎君
        特別委員会第一
        調査室長    木村 俊之君
        地方行政委員会
        調査室長    島村 幸雄君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第六一号)
     ――――◇―――――
#2
○福島委員長 これより地方行政委員会交通安全対策特別委員会連合審査会を開会いたします。
 内閣提出、道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案についての趣旨の説明についてはこれを省略し、お手元に配付してあります資料により御了承願うことといたします。
 これより質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。沢田広君。
#3
○沢田委員 今回の法律の提案者は、もちろん名目的には政府であろうと思うのでありますが、実質上提案者はどことなっているのですか、ひとつお答えいただきたいと思います。
#4
○八島政府委員 お答えいたします。
 警察庁でございます。
#5
○沢田委員 こういう法案が地方行政委員会に付託をされまして、警察庁だけでと言っては悪いのでありますが、提案をすべきものなのか。あるいは、六団体と言われておりまする市町村関係の意見等も十分聞いて処理していくべき法案なのではないか、あるいはまた、もちろん住民の意向も聞かなければなりませんので、警察オンリーの立場で物を見ていくという発想が問題があるのではないかという気がしますが、これは、総理府、公安委員会はもちろん同じでしょうが、総理府から交通安全という立場を含めながらひとつお答えをいただきたい。
#6
○矢部政府委員 ただいまの御指摘の件でございますが、この道交法の改正に当たりましては、交通計画という立場からだけではなくて、これは平素から我々、例えば五省庁会議であるとかいろいろな形、そういう中でいろいろと御意見を申し上げ、あるいは交換をいたしております。あるいは都道府県につきましても、これは我々の方から、あるいは直接警察等においていろいろな広い意見を吸収いたしております。こういったものの結集として今度のような形の道交法改正というものが出てまいったものであろう、かように思います。
#7
○沢田委員 だとすれば、それだけの協議が終わったのだとすれば、やはり提出する姿勢というものもおのずからそういう――例えば自治省などについてはそのかかわり合いについて極めて遠慮をして、きょうのレクチャーでも、勘弁してほしい、まあ勘弁してほしいという言葉は適切でないにしても、自治省あたりはひとつ遠慮させてくれと、どうもこれは警察庁の答弁で勘弁してくれないか、こういうような言葉が出てくるくらいなんですね。言うなれば、いかに警察関係が先行してきているかということを感じさせるものがあるわけです。ですから、この法案が、言うなら警察だけの、だけと言うと言葉は悪いのですが、警察が主体になった立場だけでの視角、そういう角度で物を見、あるいは物を考え、そして法案として提出をされたというふうに考えられるわけなので、今の五省が全部連絡調整がついたというならば、自治省もあえて進んで答弁に立ってしかるべきであったのではないかというふうにも思うくらいなのです。いや、自治省はどうも、こういうふうに遠慮してしまっている。
 それでは、次に建設省に聞きますが、建設省はこれにどの程度協議というものを行ってこの法案に対応したのか、この法案の成立までの過程における建設省の立場、それをお聞かせください。
#8
○足立説明員 お答えいたします。
 政府として法案の閣議決定の前に、警察庁と建設省と数度にわたりまして十分協議をいたしたところでございます。
#9
○沢田委員 十分というのは、どこまでが十分がわかりませんけれども、千のうちの十なのかもわかりませんから、そういうそらぞらしいことを言うと後でぼろが出るだけの話だと思いますが、一応それはそれで済ましていきましょう。
 そこで、道路構造令二十九条、三十条と、道路構造をパーキングに使う場合との関係というものはどういうふうに考えているのか、その点ひとつお答えください。――間に合わないようですから、後で調べてで結構です、でないと時間がなくなってしまうから。
 道路として国民は買収に応じた。それがいつの間にか駐車場になるということは、極めて住民感情を逆なでするということにもなるわけでありまして、例えばこの法律を施行するとした場合に、そこの付近住民の同意というものは当然とられるものであろう、こういうふうに推察をいたしますが、この法律の実行に当たっては、その該当の場所に当たる住民の人たちはいろいろな迷惑を受けるわけでもあります。空き巣に入られる場合もあるでしょうし、あるいは長い説明は省略しますが、いろいろな場合が起こり得るわけであります。ですから、当然付近住民の同意を求めて、その同意の上に、例えば荷物の積みおろしができない、引っ越しができない、あるいは何かがあったときにも、とめられていれば権利だと主張されるかもしれない。そういうようなことで大変支障の生ずることもあり得るわけですから、その道路管理者の許認可というものとそれから付近住民の同意というものは当然伴ってくるものだ、こういうふうに思いますが、いかがでしょう。
#10
○八島政府委員 道路の使用に関しまして、警察的には道路使用許可その他で関係が出てまいりますが、あるいは駐車禁止規制その他の規制でも関係が出てまいりますが、その際に、地域住民の意見を十分聞いて過誤のないようにしているのが現状でございます。
#11
○沢田委員 意見を聞いてだけではなくて、自分の家の目の前に置かれるわけですし、歩道があるかもしれないが、その先に置かれるという条件が起きるわけですから、そこの玄関先に置かれる者の立場になってみれば、やはり置いていいかどうかについては当然同意を、いかにそれが公の道路であろうとそれは必要になるのじゃないのかというふうに思うのです。それが連帯的に町内なら町内、道路なら道路は全部その犠牲を負うわけですから、当然、住民の同意がなくてやられたのでは、住民生活の上にも重大な影響を及ぼす、こういうことにもなると思うのですが、自治省はその点についてはどういうふうに意見を述べてきているのですか。――こういうようにやることなすことが、やはり警察が先行してつくった法律であるから、地方行政委員会の中ですら整合性のある答弁というかお互いの話し合った結果が出てこない。皆さんの家の前にそういうふうなパーキングができてとめられているという状態、入れかわり立ちかわり車を置かれる、その中にはおかしなものも出てくるでしょう。警察の関係者の皆さんは、そういうような不安感を持たないと思いますか。
#12
○八島政府委員 駐車の問題に関しましては、例えば個人の自宅の車庫の前等は法的にも駐車できないことになっておりますが、その他につきましても、非常に迷惑の及ぶようなところにつきましては、駐車を認めるような、そういう規制というのは、住宅の方の意見等も十分踏まえてやってきているところでございます。
#13
○沢田委員 全然答弁になってないのですが、問題を若干変えまして、現在、この法律を提出するに当たって、聞くところによると、東京都の中に駐車違反として十六万台の車がある。駐車違反が十六万台であるから、これは需要と供給というものの原則が底辺にあるのでありますが、みんなが置かれるようになるとすればもう二十万台にはなるだろうと思うのです。まだ置けるとなればもっとふえるかもしれない。そうすると、その需要を満たすためのパーキングはおのずからこの法律によって、その需要といいますか、要望に従ってふえていく、こう解釈してよろしゅうございますか。
#14
○八島政府委員 今回の道交法改正でお願いしておりますのは、必要やむを得ない駐車需要にこたえるために時間を限って駐車を認めるという道路の部分を広げようということでございまして、具体的には、現在そういう制度としまして先生御承知のようにパーキングメーターがあるわけでございますけれども、このパーキングメーターあるいはパーキングチケットを含めまして、現在の駐車可能台数のおおむね三倍程度にはふやしたいということを考えております。
#15
○沢田委員 具体的に言うと、四十八万台から五十万台程度まで置けるという意味ですか。
#16
○八島政府委員 現在パーキングメーターとして路上の駐車を合法的に認めている台数のおおむね三倍程度ということでございまして、全国的に申しますと、パーキングメーターが一万四千基ほどございますので、その三倍程度には広げたいと考えておるところでございます。
#17
○沢田委員 全国的にということなんですが、大体東京を主体に今話をしているのでありますが、ただいま田舎の、田舎と言っては大変恐縮でありますが、私の県で言えば、秩父の山の中に行って、何もこんなものを必要としないですね。どこへ置いたってちっとも問題にならない。それは、十二月四日のお祭りのときは話は別ですが、それ以外のときだったら普通どこだって置くことは可能ですね。局長も大体そのように是認されるでしょう。例えば高尾山の近所に行けば、日曜、土曜日以外は大抵置けるでしょう、どうですか。
#18
○八島政府委員 先生御承知のように、駐車禁止規制がかかっているところは駐車をしてはいけないということでございますが、駐車禁止がかかってないところはもちろんパーキングメーター等がなくても現在駐車ができるわけでございます。そこで、主として大都市でございますが、東京都内のように交通量が非常に多い、それに従って交通もふくそうしているという場所については駐車禁止が多くの場合がかっているということでございまして、地方のそういう交通量が余り多くないようなところはしたがって駐車禁止もそんなに規制がされてないというのが実態でございます。
#19
○沢田委員 そんなうそ言ったってしょうがない。熊谷から秩父まで行く道路はみんな駐車禁止ですよ。それだって、堂々と置いても別にとがめる人もだれもいない、別に何台もそう通るわけじゃないですから。もっと田舎に行けば、いわんやおいておやですよ。あなたの言っていることなんてのは全然現状を知らない話だ。では、その地区の人が一々取り締まっているかというと、そうじゃない。だから、あなたの現状認識は非常に欠けている、まずそう言っておきたいと思う。地方に行けば、それは野放しですよ。一時間に何台も通らないような道路、国道がいっぱいあるのですから。そこは国道ですからみんな駐車禁止ですよ。それでも、置いたって別にとがめる人はいないのです。そういう現実の上に立って、では、東京なら東京、首都圏なら首都圏だけにこれを合わせると仮定すれば、十六万台というのは大体東京だけという数字でしょう。あなた首を縦に振っているから、そういうことだというんだね。今、全国で四万二千台にしようと言うけれども、東京ではどのくらいにしようというのか。
#20
○八島政府委員 現在東京でパーキングメーターを設置しまして合法的に駐車を認めている箇所が七千七百カ所、七千七百基ございます。したがいまして東京におきましてもその約三倍ということで、二万から二万五千基くらいの駐車スペースは確保いたしたいと考えております。
#21
○沢田委員 一台の延長が四メートルか五メートルぐらいでしょうね、二十五万と仮定すると五千台くらいの程度、こういうことになりますね、これは計算がどうなるかはわかりませんが。そうすると、一けた違って五万台と仮定しても、十六万台で、その残りはやむを得ない現状が起きるわけですね。勘定としてはそうなりますね。いかがですか。このパーキングで今何台置こうとしているのか。三倍にふやして、これで何台くらい置かせるようにしようとしているのですか。それで、はみ出る分は何台くらいあると思っているのですか。一応あなたの感覚でいいですから、お答えください。
#22
○八島政府委員 現在東京都内で申しますと、いわゆる違法駐車と目されるものが十六万台ございますが、先ほど申しましたように、そのうち約二万台ないし二万五千台分の路上駐車スペースを確保いたしたいということでございますので、十三万五千台から十四万台くらいが引き続き違法駐車になるということでございます。しかし、一方路外駐車場の駐車余地もあるわけでございまして、現在の路外駐車場の利用率は平均いたしますと五割から六割くらいということでございますので、その分をまだ路外に駐車する余地を含めて考えてよろしかろう、かように考えております。
#23
○沢田委員 結論的には、これによっては全面的な救済はとてもできない。いわんや、今後自然増、あるいはもし置けるならば東京へ車で来て利用しようと思う期待感を持って来るこれからの社会増、そういうものはもちろんこの該当する数字の中には含まれない、こういうことですね。
#24
○八島政府委員 私どもは基本的な認識といたしまして、現在十六万台あります違法駐車がすべてやむを得ない駐車であるとは考えておりません。そこで業務その他でどうしてもやむを得ない駐車を最低限路上に認めてまいるにはどの程度にふやせばいいかということでございまして、その意味では、先ほどから申し上げておりますように、約三倍程度にふやせば路外駐車場の余っている分も含めまして、やむを得ない駐車につきましてはほぼ需要が満たされるのではないかと判断しているところでございます。
#25
○沢田委員 やむを得ない駐車とはどういうのですか、具体的に挙げて言ってみてください。
#26
○八島政府委員 一番主なものは、業務交通、業務上の駐車でございます。
#27
○沢田委員 業務とは何ですか。言ってみてください。
#28
○八島政府委員 例えば商談とか、あるいはその他会議とか簡単な連絡とか、そういうようなことが考えられると思います。
#29
○沢田委員 それはやむを得ない駐車。やむを得ないものでないものの駐車というのはどういうものですか。
#30
○八島政府委員 これは人によって考え方が違うかもしれませんけれども、単なる遊びのためだけの駐車というようなものは、特に大都市におきましてこのように交通が混雑しているような道路においては、やむを得ないというふうには考えられないのじゃないかと考えております。
#31
○沢田委員 遊びと称するものの中身は何ですか。
#32
○八島政府委員 いわゆるレジャーでございまして、いろいろあると思いますが、それこそゲームセンターとかディスコに行くとか、いろいろあるのじゃないかと思っております。
#33
○沢田委員 この答弁は速記録に残っているわけですから。東京都の第三次産業に対して来るお客というものは違法駐車の部類に属するものである。業務といってみても、これも皆、そこへ行くのも業務の一つなんですね。あなたは全然遊びしないかどうかといったら、遊びも仕事の一部でしょう。その次すがすがしい気持ちで仕事をしようというために飲むこともあるでしょうし、遊ぶこともあるでしょう。それも大きく見れば業務の一つじゃないですか。ただまじめに、うちと勤の場所だけ往復するだけが仕事じゃないでしょう。もっと広範なもの、特に今内需拡大を迫られている日本としては幅広く趣味を持っている条件があるわけですから、そういうことになったら業務なんというのはどこまで解釈――それは警察官の単独判断ですか。どうなんですか。
 重要な発言。やむを得ない駐車とやむを得る駐車というのは区分があるということは初めて聞いた話なんだ。
#34
○八島政府委員 実際問題といたしまして、業務の中身あるいは駐車の必要性の中身によりまして、違反になったり違反にならなかったりするようなことは不可能でございますので、それを通常必要な時間として短時間、現在一時間とか四十分とかいうことでやっているわけでありますが、そういう短時間駐車によってそういう駐車需要にこたえていこう、こういうことでございます。
 駐車需要はいろいろな理由からあるわけでございますが、一方に、特に大都市におけるこのような交通渋滞の状況をいかに改善していくかということとの兼ね合いの問題がございまして、今度のことも、一方においては十六万台という違法駐車が交通の円滑化を大変阻害してきている、そういうものをいかに緩和、改善していくかということが大きなねらいでございます。しかし、十六万台をすべて取り締まるということでなくて、その中でも、先生御指摘のようにいろいろやむを得ない事情ということも種類があると思いますけれども、比較的重要度の高いような駐車需要につきましては、どうしてもある程度は認めていかざるを得ないのじゃないか、かような考えに基づくものでございます。
#35
○沢田委員 やはり重要度の目方をだれがはかるのかななんという気もするのです。あなたは言葉ではそう言えるけれども、とめる車がどの程度重要度があるかどうかを判定するなんということは神様だってできないのじゃないですか。それはもう、言葉をもてあそぶといっては恐縮ですが、そういうことを牽強付会というのでしょうな。
 それで、問題は、十六万台ある。今五万台くらいの程度しか置けないかもしれぬ。問題は、十六万引く五万台の十一万台に対する処罰あるいは監督、こういうものが不平等になるのではないかという問題を私は提起しているわけです。もし十六万台あるのなら、十六万台分を入れてやらなければ不平等になるではないが、もちろん地域によって違うのでありましょうけれども。要すれば、需要を満足させるというならば、そういう条件をつくらない間は、結果的にはつくってみてもスズメの涙。こういうことになって、違反者を今度は厳重に取り締まると言っているのですから、ただ違反者を余計に輩出させるという目的以外の何物でもなくなってしまう。かえって不平等が増大する、そういう点を私は感ずるのですが、あなたはいかがですか。
#36
○八島政府委員 今回の改正がなされましても、いきなり十数万台の違法駐車をすべて検挙するということは、事実上そういうことにはならないと思います。警察の体制もございますから、取り締まります場合には、例えば交差点の中、あるいはその付近とか、バスの停留所とか、おのずからそういう悪質あるいは危険度の高い駐車違反を重点的に取り締まっていく、こういうことになると考えております。
#37
○沢田委員 パーキングができるところからはみ出た人たちは、今のようなところ以外は特に厳しい、レッカー車で持っていったり切符を切ったりするということはしないのだ、こういう重要なところに置いたものについてだけが重点的に対象になる、こういう意味に解釈していいですか。
#38
○八島政府委員 法律的には違反でございますから、取り締まらないということは申し上げられません。ただ、そういう迷惑性が高い、あるいは危険性の高い違反を重点的に取り締まっていくことになるだろうというふうに申し上げているわけでございます。
#39
○沢田委員 じゃ、それはそれで、そういうことが実行されることを期待しつつ、次にいきます。
 東京都は、都庁の移転、山手線環内の建設省の再開発計画、こういうものが進んでいるようでありますが、建設省としては、この山手線環内の都市再開発についてはどのようなテンポで進めようとされているわけですか。
#40
○近藤説明員 東京都の再開発につきましては、現在再開発法に基づく再開発方針というのが決められておりまして、これが今後九月に正式決定するであろうという見通しを立てております。そういたしますと、それに基づいて再開発事業が鋭意推進されることになるというふうに考えております。
#41
○沢田委員 きわめて間近いお話のようになっておりますが、この法案と関連して見ました場合には、山手線の中には日照とかそういう問題とは関係なしに高層建築に切りかえて空間を広くつくって再開発をしていこう、特に新宿付近の再開発も含めながら同時にまたやっていこう、こういうことが行われようとしているということで、自治大臣及び公安委員長はおぼろげながらも東京都にそういう計画が動いているということは御承知でありましょうか。
#42
○小沢国務大臣 先生御指摘の、特に民活の面からとか、あるいは基本的にはもう東京、首都の都市再開発ということであろうと思いますが、その点につきましては、そういうような形で検討がなされつつあるということは承知いたしております。
#43
○沢田委員 建設省の話では、もう九月に決定をして、来年度予算あたりからは、それが調査費になるか具体的な計画になるかは別として、ある程度は民活主導でしょうから、国の予算には余り関係なしに進められる、こういうふうに思いますが、建設省はそういう方向で、実行段階はやはり速やかにやっていくというつもりでおられると思いますが、いかがでございますか。
#44
○近藤説明員 広義の再開発については、現在も鋭意進めているところでございまして、再開発方針が正式に決定されれば、なお一層推進される、そういう意味では、先生御指摘のとおりでございます。
#45
○沢田委員 とすれば、この法案は、私は、東京都だけを例にとれば、やはり都市再開発がある程度計画決定をして、どういうところにどういうものができ、どういう都市空間というものがつくられ、その中に恐らく駐車場等も当然構想の中に含まれてくるだろう、こういうふうに思うのです。ですから、それと余りアンバランスな法案で進めるということは、かえって都民に迷惑をかけることにもなるし、あるいは我々首都圏にある埼玉にしても、千葉にしても、神奈川にしても、やはりその影響を受けてくる、こういうことになるわけでありますし、例えば埼玉でも中枢都市圏構想というものが現実に動き出しているというようなことを考え合わせますと、この法案は暫時待って、そういうものがある程度計画ができ上がってから、さて駐車場はこれで十分かというふうに見直していくのが――新しくうちをこれからつくり変えるのに、たんすの位置はここだ、洋服だんすの位置はここだと固定してかかるというのも、これはどうかなという気もしないでもないのですね。ですから、自治大臣兼公安委員長も、やはり主体はこの都市再開発である、今日日本の最大の課題であるその再開発に対応した駐車場対策、こういうものがつくられなければならぬのではないか、こういうふうに思いますが、その点いかがでしょう。
#46
○小沢国務大臣 この駐車あるいは交通安全、渋滞、特に都市部においてでございますが、そういうものの対策は、先生御指摘のように、基本的には都市再開発、都市全体の機能、そういったものと調和をとりながらやっていくのが本来であろうと思いますし、またそういう面からの考え方を導入していかないと根本的な解決にならないということは、そのとおりであろうと思います。
 ただ、東京の都心の再開発と申しましても、例えば二部地点を取り上げまして、そこで大きなビルをつくるとかということは、ある意味で割合やりやすい面もあるわけでございますが、例えば山手線電環内あるいは環状六号線以内の再開発、都市の再構築ということを全面的に考えていこうということになりますと、これはもう御承知のように、ほとんどがいわゆる居住用あるいは小さな営業用資産の所有者がたくさんおるわけでありまして、そういう意味では、私権あるいは権利のいろいろな錯綜状況があります。したがいまして、仮に東京都で九月にどのような計画を出されるかわかりませんけれども、これはかなり長期的な構想に立って、そして根本的な都市、首都機能の再配分、見直し、再開発、そういうようなことでやっていかれねばならない課題であろうと思います。
 したがいまして、基本的なあり方、そしてその解決の基本的な方策としては先生御指摘の要素が非常に強いということは私も理解しておりますけれども、当面、そういう点をにらみながらも、現状において少しでも交通の渋滞、安全、あるいは駐車の問題、そういうことをなくしていこうということで今日御審議をお願いしておるわけでございますので、これが仮に九月まで待って、そこで完全にその計画と交通の問題がリンクして設定できるというような状況ではちょっとないのではないか。したがって、当面のこの対策といたしまして、御審議をいただくこの法案によりましてそれを改善していくという道をとらざるを得ないのではないか、そのように考えております。
#47
○沢田委員 そうすると、この法律自体は暫定的な性格を持っておって、それぞれの地域における都市再開発がもし今後行われる場合にはその段階において改めて検討をし直すという余地は十分ある、こういうふうに解釈してよろしゅうございますか。
#48
○小沢国務大臣 暫定的という言葉の解釈にもよりますけれども、あらゆる法律も制度も社会、世の中の仕組み、変化に応じて常に見直されていくべきでありまして、社会状況に対応できるように改正していくこと、これは当然のことだと思います。したがいまして、そういう観点で暫定的という言葉を使うとすればそれは当てはまるかもしれませんけれども、今日の現状、当面を考えた中で今の御審議いただいている方針にのっとって私どもとしてはやろうということでございまして、これを、例えば先ほども申し上げましたような都市の大改造、再開発というのが一年、二年ででき上がるものでもございませんし、暫定的というのを一、二年というような形で解釈するとすれば、私はそういう意味で申し上げたのではなくて、いわゆる前段に申し上げました、社会の変化に応じ改めるべきは改めていく、それは当然との法案であってもとの制度であっても持っておるものである、そのように思います。
#49
○沢田委員 行ったり来たりしても仕方がありませんが、建設省では九月からこれは実行にかかる、こう言っておるわけでありますから、今の大臣の答弁が必ずしも前の答弁と整合性があるというふうにはならないと思います。要すれば、東京を例にとれば都市開発と計画あるいはその動向、それを見極めて実行に移すという方がよりベターだというふうな私は意見だけあと述べて、他の委員からの質問もあるでしょうから次に譲っていきたいと思います。
 次に、これは簡単な問題に入りますが、こういう問題の取り扱いにはそれぞれの住民の、先ほど同意ということを言いましたけれども、警察力だけが単独ではなくて、地方自治体の首長や議会の意見は十分尊重をして執行するものである、こういうふうに解釈をいたしますが、いかがですか。
#50
○八島政府委員 今回の法案提出に当たりましては、事前の段階で自治省も含めまして関係行政機関と十分打ち合わせをし、調整を図って、成案をつくるに至ったものでございます。
 かつ、道交法の改正でございますので警察庁が御提案申し上げたわけでありますが、自治省等においては当然地方公共団体等の意見も踏まえた上で警察庁にそれなりにいろいろ意見を言っていただいたことと思いますし、それからこの法案を作成するに当たりましては、行政機関ではありませんけれども地域住民あるいは学識経験者、そういう広い意見も承るということで交通警察懇談会等も開きまして、そういう意見を拝聴しながら案をまとめたものでございます。
#51
○沢田委員 また、これもやり返しになりますが、それでは今の答弁は、これからはもう聞かないのだ、今まで聞いたから後は独自の解釈でいくんだ、こういう意味ですか。簡単に答えてください。
#52
○八島政府委員 各都道府県警察におきましても、そのような地域行政機関あるいは地域住民の意見を承るような組織ができておりまして、今後ともその運用面も含めましていろいろ御意見を承っていく、そういうふうにいたしたいと思っております。
#53
○沢田委員 あとはまた他の委員にお願いします。
 料金制度とその運用はどう考えておられますか。料金の取扱者及びその運用について簡単にお答えいただきたい。
#54
○八島政府委員 パーキングメーター及びパーキングチケットの料金は都道府県の収入になりまして、したがってその都道府県の予算で措置されることになると思います。
#55
○沢田委員 取扱者はだれですか。
#56
○八島政府委員 都道府県公安委員会が取り扱いますけれども、その事務の全部または一部につきまして指定した団体に委任することができるように法案では規定されておるところでございます。
#57
○沢田委員 これは交通安全協会ですか、そういうような任意団体と言われておりますけれども、そういう人たちにいわゆる会計の責任を負わせることは現行法規で可能ですか。
 また、その収支に対する責任の所在はどこにあるのですか。
#58
○八島政府委員 パーキングメーター及びパーキングチケットに関しましては都道府県の収入になりますし、その管理運営について責任を負いますのは都道府県公安委員会でございます。
#59
○沢田委員 そうすると、出納責任者は結果的には警察の会計課長、こういうことになると理解してよろしいですか。
#60
○八島政府委員 都道府県警察の出納責任者でございます。
#61
○沢田委員 それに対しては、個人的には委任事項というものを与えなければその代行はできないだろうと思いますが、執行者については何らかの法的な措置を与えるという考えですか。
#62
○八島政府委員 パーキングメーター及びパーキングチケットにつきましてはそういう団体に行わせることはございませんで、挙げて都道府県警察が出納の責任を持って執行するものでございます。
#63
○沢田委員 時間ですから、車庫証明については省略させていただきます。
 駐車時間の適正化ということについて、さっき交通局長は業務についていろいろ述べられました。レジャーはそうじゃないけれども、商談だとか会議だとかということになると、どの程度の時間を今目標にしておられるのですか。
#64
○八島政府委員 現在、東京都内の場合は四十分でございますが、全国的に見ますと三十分から二時間以内の範囲で定められておりまして、その範囲内で時間も決まってまいるというふうに考えております。
#65
○沢田委員 そうすると、三十分ぐらい車を置いて、また行って帰ってきても、三十分たったら一回ぐるっと回ってまた戻っても同じですが、それでまた継続することは可能になる、こういうことですか。
#66
○八島政府委員 法律上はそういうことを予定しておりません。
#67
○沢田委員 法律上はなくとも可能である、こういうことですね。
#68
○八島政府委員 違反でございますから取り締まりを行うべきものでございますので、それが可能というふうには申し上げられませんが、実際上、何回も、あるいは車庫がわりに使うようなことはそれなりの経済的負担を伴いますので、そういうことはないだろうというふうに考えております。
#69
○沢田委員 次に、行政不服と交通の対応で、総理府なり警察を含めて、これは一般市民の権利といいますか、直ちに裁判に行かないで、苦情なり行政不服審査に対応する機関というようなものを設けてもらえるというふうな答弁もなされたわけでありますが、それは具体的にどの程度進められているのか、ひとつお答えいただきたいと思います。
#70
○八島政府委員 交通問題は国民にとって極めて身近な問題でございまして、その取り扱いに当たりましては、国民の声に十分耳を傾けていかなければならないと考えております。
 その意味で、先生の御指摘を十分踏まえまして、各種の会議等において、交通警察に関する苦情処理業務の改善、交通警察官に対する指導教養の充実について指示徹底しているところでございまして、前回の法改正の施行通達におきましても、国民の意見を十分吸い上げ、適正な交通警察運営のために各警察署等に苦情相談窓口を設けていくよう指示したところでございます。
 その結果、昨年一年間で、交通苦情相談を含めた交通相談の受理件数は約四十万件に上っております。
#71
○沢田委員 これは警察の内部よりもかえって外部の人たちが加わって審査した方が、市民も安心するし、権力的な圧力も感じない、こういうような答弁もなされて――これは江崎大臣の答弁もそうあったと思います。ですから、今言われている現状から第三者を含めての対応というものも今後は当然進められる、そういうふうに理解してよろしゅうございましょうか。
#72
○八島政府委員 交通警察行政全般にわたりまして地域住民の声あるいは学識経験者の声を十分反映させる、そういう目的で各都道府県警察に交通警察懇談会というような組織が設けられておりまして、そういう場でいろいろな御意見を拝聴しておりますが、個々の住民の方のいろいろな御意見あるいは御不満等につきましては、先ほど申し上げましたような苦情相談窓口において承っているのが現状でございます。
#73
○沢田委員 では、それは改善されるようにお願いします。
 反則は行政処分だと思いますが、局長はどういうふうにお考えになっておるでしょうか。
#74
○八島政府委員 司法手続の一環だと理解しております。
#75
○沢田委員 これはあと総理府の方にもお願いいたしますが、駐車違反とかいわゆる反則金に該当することは行政の範囲内のものであると思いますが、いかがかというのが一つ。それから、公安委員会で交通標識を立てる、あるいは横断歩道の一時停止線を引く、こういうのも公安委員会でやっておる業務であるから一般的に行政の行為である、こういうふうに理解いたしますが、いかがでしょう。
#76
○八島政府委員 交通違反に関する反則手続、これは終局的には、先生御承知のように裁判を受ける権利を担保するという意味で、いつでも裁判手続に移行することになっておりますので、司法手続の一環だと理解しておりますが、交通規制とかそういうものにつきましては、一種の行政行為であるというふうに理解いたしております。
#77
○沢田委員 内閣法制局にもおいでいただいておりますが、道交法では、警察官が現場で立ち会って行った行為については行政不服審査法の対象にならない、こういうふうな記載があります。しかし、行政不服審査法では、「刑事事件に関する法令に基づき、検察官、検察事務官又は司法警察職員が行なう処分」と書いてあります。この範疇にはずれがあるわけでありますが、今述べられた反則並びに公安委員会の交通標識等については、行政の処分、行政の措置であるから、それが見えなかったりしたり、あるいは薄れてもうほとんど線があるかないか不明である、あるいは重複している等々の問題については、当然行政の不服対象になるというふうに理解をするわけでありますが、内閣法制局としては、その点どのようにお考えになっておられますか。
#78
○大森政府委員 お尋ねは二点あろうかと思います。
 まず、交通反則手続における通告処分、これが行政不服審査法に基づく不服申し立ての対象になるのかどうかという点でございますが、これは行政庁の行う処分であるという点ではそのとおりでございますが、この通告処分と申しますのは、交通反則行為につき通告を受けた者が、通告を受けた日の翌日から相当期間、一定の、所定の期間内に反則金を納付したときは、当該通告の理由となった行為に係る事件については公訴を提起されない、あるいは審判に付されない、そういう効果が付されているわけではございます。ただ、この通告に基づいて反則金の納付義務が課されるわけじゃないということでございますので、この通告は特定の国民に対して具体的に義務を課する行為ではございませんので、行政不服審査法の不服申し立ての対象にはならないというふうに解しているわけでございます。
 第二点の、道路標識あるいは道路標示を設置する等の公安委員会の行為、これも、やはり公安委員会は行政庁でございまして、したがいまして、その行う行為は行政処分であるかと言われればそのとおりであるということでございますけれども、これはいわゆる講学上は一般処分と言われる範疇のものでございまして、この一般処分に基づきましては、いまだ特定人の権利あるいは利益を直接侵害するものではない。したがいまして、行政不服審査法の不服の対象として予定しておりますのは特定人の権利、利益を直接侵害する行為、これを簡易迅速な手続によって救済するということでございますので、公安委員会のお尋ねの行為につきましては原則として不服申し立ての対象にはならない、このように解されるところでございます。
 以上でございます。
#79
○沢田委員 若干あと……。先般の判決にも、判決主文を見さしていただきましたが、夏なんかになると相当木の葉が繁茂して標識が見えない、その場合に一時停止違反をした場合には無罪になった例もあります。あるいはまた、スピードの検知器のずれが、あるいは五キロなり十キロぐらいの偏差値はある、こういうことで無罪になった判例も出ております。
 そういうようなことなどを考えますと、今、警察官が現場で行った行為については行政不服審査法の対象にはならないにしても、相当やはりずれといいますか偏差値があるんだということだと思いますので、今、信号が見えなかったような場合は、全部が見えなかった、不特定多数が見えなかったのであるけれども、その見えなかったために処罰を受けた特定の者は当然不服審査法の対象になる、こういうふうに理解をいたしますが、いかがでしょうか。内閣法制局でお願いします。
#80
○大森政府委員 お尋ねが非常に具体的な問題でございますので、一概にこうだと断言できる問題ではないかもしれませんが、御指摘のような事案におきましては、判例でもあらわれますように、刑事手続におきまして、その前提問題で争えば救済は受けられるわけでございます。したがいまして、そういうお尋ねのような場合、やはり原則として行政不服審査の対象にはならないケースであろうかと思われるわけでございます。
#81
○沢田委員 警察の方にお伺いします。
 そういう入るものと入らないものの線引きがありますが、そういう場合、今申し上げたような場合には、苦情処理相談所において、救済されるかどうかは別問題として、救済措置は講ぜられる、こういうふうに判断してよろしゅうございましょうか。
#82
○八島政府委員 そういう事例の場合に考えられます手続といたしましては、まず、現場で運転者が警察官に対して、自分は信号が見えなかったというようなことで警察官に一種の苦情といいますか、を申し立てる、こういうことが一つあると思います。これにつきましては、現実にもしばしばあるところでございまして、そういうことで警察官にもう一度認識を改めてもらうということはあり得ると思います。
 それから、それにつきましてさらに苦情相談所でそういう事実を申し立てるということがありました場合に、それをまたもう一度警察としても確認をしてみるということは可能だと思います。
 ただ、最終的に違反を認定するかしないかという問題につきましては、先ほどの法制局の答弁にもございましたように、これは否認をすれば反則金を納付しないということができるわけでございまして、反則金を納付しなければ自動的に裁判手続に移行いたしまして裁判上争っていただく、こういうことになろうかと思います。
#83
○沢田委員 そこで、もう時間の関係がありますが、そういう警察官が行った行為、即、市民の不満は、五千円なり一万円なりの程度で裁判に移行するというのは極めて非現実的である。現実的に一万円で裁判費用が間に合うわけではない。少なくとも、じゃ面倒くさいから納めて泣き寝入りしようかというのが今の市民感情だと思うのです。だから、行政不服審査なり、それに対応した機関をつくってそういう市民の主張を取り入れられる余地をつくってほしいと言って、江崎大臣もそれはもっともだということで言ったわけでありますから、やはりある程度の機能を持って、そこで処置ができなければ結果は裁判所に行きなさいという論理は警察国家的な論理だと思うのであります。ですから、言うならば行政不服審査法の対象にならないにしても、それに対応した現行法規の範囲内において市民の権利が十分守られる、あるいは主張が保護される、それによっては切符も取り消す場合もあり得る、反則金の範囲までにおいてはそういう行為が行えるものである。罰金は検察庁で処理することでありますから、これには言及はしませんけれども、それ以内については行政の範囲内において対応するということで考慮してほしい、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
#84
○八島政府委員 現在の反則制度におきましても、まず仮納付命令を出しまして、その後警察本部長がもう一度確認をいたしまして正式の反則通告をやるようになっておりまして、そういうことでありますから、現在の反則制度でもある程度そういう苦情的なことを審査する内容となっているわけでございます。
 しかし、先ほど来申し上げておりますように、一般的な苦情処理としていろいろ意見を聞くということはございましても、何といいましても反則金を納める納めないというのは任意という制度になっておりまして、しかも司法手続の前の段階の手続でございますから、最終的にはそれは裁判で救済していただく、裁判官の判断にまつということにならざるを得ないのではないかというふうに考えております。
#85
○沢田委員 大変疑問もありますし、意見もありますが、時間の関係で、今度の改正は罰金も反則金もそれぞれ五割から十割、倍に引き上げをした重刑主義になる。現在でも警察官への国民の不信感は極めて大きいと私は思っておるわけです。みんな運が悪い、税務署の調査と同じようなものかもしれませんが、運が悪い論が横行していることは事実であります。スピード違反にしても駐車違反にしても、捕まった、おまえ運が悪かったな、こういう慰めの言葉がちまたに出ておる。だから、今度のような事件があったって、警察に通報するような善良な市民はだんだん少なくなってしまう。ある意味においては、警察が弱りたからざまを見ろといったような発想もなくはない。検問の今の状況においたって、市民からひんしゅくを買っていることは、いかにサミットであろうとなかろうと、とにかく大変なひんしゅくを買っておる。そういう状況の中でこの重刑主義をとっていけば、国民の反警察官的な感情というものをますます助長するだけではないか。もう少し量刑に考慮を加えていくという判断が必要ではないかというふうに思われます。その他全般的な量刑も私一応調べました。千円などというのもありますし、それは必ずしもこういうような金額になっているとは思わない。現在でも全体的に罰金その他で九百億ぐらい、これを結果的には増大させることによって国の歳入はふえるでしょうけれども、何かそれをふやすための目的あるいは交通安全協会のOBの育成なりそれの雇用を守るための今回の措置、あるいは住民の顔を逆なでするようなパーキングの状態をそれぞれの家並みにつくって、そして市民から恐らくひんしゅくを買うことになるだろうと思うのであります。そういうことのマイナスのデメリットを考えて、当然車庫証明を出していって、車を置く場所を本人は持っているわけでありますから、それがいいかげんであった行政の責任を、今度はパーキングという形の中で道路を占領する。国民は道路として立ち退いたり売ったりしたわけです。駐車場のために売ったわけではない。言うならば国民に対する約束違反だ。時間がたったら、駐車のためだということをもってこういうことを行っていくということは理不尽である、国民に対する約束違反である、こういうふうにも思うわけでありまして、それならば用地を買収してちゃんとした駐車場をつくっていく。道路を占用していくというようなことは現在の交通安全にもプラスにならぬし、社会の開発にもプラスにはならない、こういうふうに思います。
 総合的な物の言い方になりましたけれども、では、果たして車庫証明はどうなったんだ、その後のチェックはどうなっているんだ、こういうことが答えられますか。あるいはいいかげんな車庫証明によって販売してきた自動車の今日までのこの現状というものを、またそれでオブラートに包んでいこう、こういう姿勢というものは私は許されるものではない、こういうふうに思います。
 このことによってトラックもずっと置かれるようになったら、恐らく自転車で飛び出す人も出てくる、あるいは子供が飛び出す場合も出てくる。これは法律ですから、飛び出した者が不注意である、こういうことで、子供の死亡も無罪判決という格好がこの法律の結果は生まれてくる、そういうことも出てくるわけであります。もう時間もあと二、三分ですが、そういうことを考え合わせると、こういう悪法は国民の生命あるいは財産をますます虐げる以外の何物でもない。これ以上はお答えいただかないことにしますけれども、この施行というのは六十二年四月一日になりますが、それぞれの自治体の意見を聞いて十分市民の納得を得て、それから逐次施行していくという方向をとってもらいたいということを期待して、そういう方向の努力をされるかどうか一分くらいでお答えをいただいて、私の質問は終わりたいと思います。
#86
○八島政府委員 今日、大多数の方が運転免許を持っておりまして、それだけに交通警察行政はいわば国民行政的な位置づけで行っていく必要があるというふうに理解をしております。その意味におきまして、国民の意識と遊離するようなことのないように制度的にもあるいは運用面でも十分気をつけて行ってまいりたい、かように考えております。
#87
○沢田委員 終わります。
#88
○福島委員長 柴田弘君。
#89
○柴田(弘)委員 私は、本法律案の審議に入る前に、昨年道交法改正によりまして、シートベルトの着用が高速道路で義務づけられました。現在の道交法改正もやはり非常に大事な問題でありますが、昨年の道交法改正の効果というものがどうあらわれてきたか、そしてそれが本当に交通安全対策上成果を上げたか、こういった問題についてまず議論をしてみたい、こう思います。
 そこで、警察庁にお尋ねをしてまいりますが、昨年の九月からシートベルトの着用が高速道路で義務づけられました。一般道を含めましてこのシートベルトの着用率の推移、これについてまず御説明をいただきたいと思います。
#90
○八島政府委員 シートベルトの着用率につきましては、昨年の改正道交法施行前におきまして高速道路の運転者が四〇%から五〇%台、一般道路の運転者が二〇%から三〇%台という状況でございましたが、改正法の施行に伴いましてキャンペーン、街頭における着用指導等を強力に推進いたしました結果、高速道路、一般道路それぞれ相当の効果を見せております。高速道路の場合につきましては、いずれの調査におきましても運転者が九五%台を確保いたしておりますが、ただ一般道路につきましては、効果が上がったとは言うものの、高速道路に比較いたしますとかなり低いのが常態でありまして、現在でも五〇%台という状況が続いているわけでございます。
#91
○柴田(弘)委員 今御説明をいただいたわけでありますが、確かにシートベルトの着用状況は、高速道路において義務づけられた。それで六十年四月、これは施行前でありますが四五・二%、これが一挙に六十年の九月には九五・三%。その後の特別調査等々においても九五%台を維持をしている。ところが一般道路においては、運転者の場合でありますが、確かに施行された九月においては五八・八%ですね。これは急激に六十年四月の三三・八%に比べまして約二五%上がっておる。ところが、その後の昭和六十年の十月あるいは十一月、そして六十一年二月のこの特別調査によりますと、ずっと五三・四%、五〇・三%、そしてこの六十一年の二月に至っては四六・二%と五〇%を割りました。
 ところで局長、この四月の春の交通安全運動月間というのですか、いわゆる着用率についてはまだこれはデータは出ておりませんか、どうですか。
#92
○八島政府委員 今般行われました春の全国安全運動期間中の調査によりますと、高速道路の運転者が九五・三%、一般道路の運転者につきましても前の調査よりもかなり上がっておりまして五三・六%という状況でございます。
#93
○柴田(弘)委員 今日まで昨年の九月からずっと下がってきた。それでまたこの四月に五〇%台を回復した。これはキャンペーン運動が成果を上げた、こうおっしゃればそれまでかもしれませんが、高速道路に比べて一般道路は、死亡事故も多いわけでありますが、なぜこれだけ着用率が低いわけですか。ひとつわかりやすく説明してください。
#94
○八島政府委員 先生御指摘のとおり、昨年の秋の調査の五八%台からどんどん下がってまいりまして、今回の春の安全運動では若干回復いたしましたけれども、高速道路に比較いたしますとかなり低率になっております。
 その理由でございますが、運転者等のアンケート調査によりますと、面倒だとか窮屈だという理由もございますが、中でやはり注目すべき理由といたしましては、一般道路では点数がついてないからだ、こういう理由も挙げている方が多々いらっしゃるわけであります。そういうことで、高速道路につきましては点数がついているということで九五%台を維持しているわけでありますが、一般道路につきましても点数をつけないままに高速道路並みに着用率が向上するということはなかなか困難なことではないかというふうに考えております。
#95
○柴田(弘)委員 じゃ、このシートベルト着用の効果、ひとつできたら数字をもって御説明をいただきたい。
#96
○八島政府委員 着用の効果についてのお尋ねでございますが、まず高速自動車国道におきましては着用義務化の前に比べまして死者数が一二%程度減少しております。これはすべてが着用率の向上によるものかどうかは別といたしまして、かなりの部分がこの着用率の向上によるものではないかというふうに理解をしております。
 また、一般道路につきましては、着用率が五〇%程度のために統計上明確な効果があらわれているわけではございませんが、昨年の改正法施行前後の死者数を見ますと、改正前の一月から八月までの運転者の死者数が前年同期に比べまして一%程度の減少であったのに対しまして、施行後の九月から十二月までの間の死者数は前年同期に比べて三・八%減少するというようなことで、減少率が約四倍ということでございますので、これも着用率が向上した効果のあらわれではないかというふうに理解をしているところでございます。
#97
○柴田(弘)委員 要するに死者数の減少率が四倍になった。これは一つの効果があった、このように理解します。
 そこで、要するにキャンペーン運動等熱心に警察庁もやられておる。私もこういった小冊子をいただいたわけでありますが、こういった成果が一つ一つあらわれてはきているわけでありますが、確かに高速道路に比べますと着用率は一般道路は悪い。今局長が、注目すべきということで、点数がないからだ、こうおっしゃいました。そこでお尋ねをしていくわけでありますが、この五〇%がこの四月五四%になりましたね、先ほどの御答弁で。警察庁としてはいろいろと民間を巻き込んだキャンペーン運動等もやっておられるわけでありますが、一般道路においてはもうこれ以上の着用率というものは限界にあるかどうかですね、そこら辺の御見解をひとつお伺いをしたい。
#98
○八島政府委員 シートベルトの着用率が今後どの程度向上するかでございますが、私どもの率直な考えを申し上げさせていただきますと、やはり指導によってだけでは現在の着用率程度が限界ではなかろうかというふうに考えております。また、諸外国の例で見ましても、罰則をつけない段階で指導で着用率が向上する限界は大体三〇%程度だというようなことも例のようでございますので、それから比較しますと我が国はまだ五〇%台に達しているだけでもかなり率が高い方だとは思いますけれども、これ以上高めるのは限界に近いというふうに理解をしております。
#99
○柴田(弘)委員 昨年、衆参両院において改正道交法が成立をするときに附帯決議がつけられております。つまり、衆議院においては全国平均五〇%以上の着用率になったらということ、それから参議院においてはもう一歩枠を絞りまして全国都道府県の半数が五〇%以上になったら、こういうことでありますね。そうしますと、昭和六十一年四月のこの五四%というものがどう定着していくかということ、そしてこの内訳が全国四十七都道府県において果たして半数以上の成果が上がったかどうか、やはりこういった見きわめをしていく必要がある。だから、議会のこういった附帯決議というものもひとつ十分に、御尊重されておると思いますが、尊重して今後対応をしていただきたい、私はそのように思います。どうですか。
#100
○八島政府委員 昨年の秋の交通安全運動以来しばらく五〇%台を維持しておりましたが、二月の調査では、先生御指摘のように、若干五〇%を切ることがございました。しかし、また春の安全運動で五〇%台を回復いたしておりますので、今後私どもとしましては、もう少し指導の期間でこの定着化を図ることによりまして、できるだけ早い機会に一般道路にも点数を付加することを考えてまいりたい、かように考えております。
#101
○柴田(弘)委員 とにかく議会のそういった附帯決議の意見も十分にひとつ尊重して対応していただきたい、これは要望しておきます。
 では、次の問題に参ります。
 今回の改正法案は、先ほども議論がありましたが、要するに罰金、反則金の引き上げの問題であります。罰金はおおむね二倍程度、反則金は一・五倍程度引き上げるわけでありますね。ただし、速度超過、駐車禁止違反の反則金の限度額は二・五倍に引き上げる。この御説明をいろいろと警察庁からお聞きしますと、他の罰金に比べて安過ぎるだとか、あるいは物価上昇に準じて引き上げましたよとか、こういうことなんですが、やはりドライバーの立場から見れば、一般大衆から見れば、ちょっと引き上げ率が大きいんじゃないか、こういうふうに言われているわけでありますね。この妥当性、根拠というものを、ひとつ我々が納得いくように御説明をいただきたいわけであります。どうでしょうか。
#102
○八島政府委員 今回の罰金及び反則金の限度額の引き上げについての考え方でございますが、先生先ほど御指摘のように、反則金につきましては昭和四十八年以来変わってはおりませんが、この間に物価あるいは国民一人当たりの所得等は二倍程度に上がっております。また、罰金につきましては昭和三十五年以来変わっておりませんが、物価上昇率あるいは国民所得の伸びはそれ以上でございます。そういうことと、一方において現在違反をしている人の実態を見ますと、一部の運転者が繰り返し繰り返し違反をしているという状況にあるものですから、これはやはり罰としての抑止力がかなり薄くなってきているせいではなろうかというふうに考えられたわけでございます。
 そこで、先ほど申し上げましたような物価等の状況を勘案しながら、限度額につきましては二倍程度に引き上げるということにいたしたわけでございますが、ただ先生御承知のように、反則金につきましては具体的な額は政令で定めることになっております。政令で定めます場合にはとりあえず二倍にするのではなくて、五割程度引き上げるということを考えております。罰金につきましても二倍に引き上げられますが、これは一種の反則金の限度額と同様にそれが最高額でありまして、具体的な罰金額は裁判官が決められるものでございますが、従来の例でございますと、同種の違反につきましては反則金とそれほど大きな差がないような判決が出ているのが通例でございますので、いきなり罰金の方も二倍に引き上げるということにはならないのではないかというふうに理解をいたしております。
#103
○柴田(弘)委員 今回の引き上げでどの程度、違反、事故の減少が期待できるのでしょうか。
#104
○八島政府委員 違反や事故がどの程度減少するかというお尋ねでございますが、今回の改正による違反あるいは事故の減少効果を想定するのに、前回の場合はどうであったかということを申し上げさせていただきたいと思いますが、昭和四十八年に反則金を引き上げました際には、その翌年の昭和四十九年の交通事故の死者数が三千人以上も減少いたしております。これがすべて反則金引き上げの効果とは言えないかもしれませんけれども、このうちの相当部分は反則金の引き上げの効果ではなかろうかというふうに思っているところでございます。したがいまして、今回の改正におきましてもそれ相当の事故減少の効果は期待できるものと確信をいたしております。
 また、違反についてでありますが、違反につきましては御承知のように暗数の違反の把握が非常に困難でございますので、前回の場合もどの程度違反が減少したかということは実はわからなかったわけでありますが、しかし事故が大幅に減ったということはそれなりに違反も相当減った結果ではないかというふうに考えられますので、今回の改正におきましても違反もそれ相応に減少するのではないかというふうに期待をいたしているところでございます。
#105
○柴田(弘)委員 それからいま一つ、東京二十三区内における瞬間違法駐車は十五万台ということであります。今回のパーキングエリアの拡大措置によりまして二、三万台がふえるということでありますが、本当に十分な成果が上がるかどうか私もちょっと疑問を禁じ得ません。私はもっともっとこういった都市政策の抜本的な対応策というものが必要ではないか、こういう考え方を持っております。この点については都市政策の問題でありますから答弁は要りませんが、私はそういう感じを持っております。
 そこで、公安委員長にお尋ねをいたしますが、道交法改正を見ましても、罰金、反則金の引き上げなど我が国の交通安全対策というのはどうも取り締まり中心主義じゃないか、そう私は率直に思わざるを得ない。一般のドライバーの立場から見てもそういう感じがするんじゃないか。だから、やはりこういった施策も一応私は必要ではないかとは認めるものの、もう一面においては交通安全教育の徹底ですとか、あるいはまた運転者のモラルの向上ですとか、また抜本的な交通安全対策施設の整備というものがきちっとその根底になされていなければならない、私はそんなような感じを持っておるわけでありますが、公安委員長の御見解はいかがでしょうか。
#106
○小沢国務大臣 交通安全の問題につきましては、先生御指摘のように単に取り締まりをいかに強化いたしましてもそれだけでは根本からの解決にはならない要素を持っておるわけでございまして、そもそも国民皆さんがお互いに法を守りながらお互いに安全を確認し協力し、そういう中に初めて交通安全を達成することができるのだろうと思います。したがいまして、私どももそのような点も十分念頭に置きまして、今後交通安全のいろいろな機会をとらえ、また市民の皆さんで組織しておりますいろいろな団体等を通じたりいたしまして交通安全の施策を皆さんに理解していただき、そして啓蒙していただく、そういう活動を積極的に続けていかなければならないと思っております。また、安全施設等につきましても充実を図っていかなければならないと考えておりまして、先生御指摘のとおりに思っております。
#107
○柴田(弘)委員 御指摘のとおりに思っておみえになるわけで結構なことでございますけれども、そのとおりになっていない。だから、この質問は今国会で私はもう一回やりますから。
 それで、交通安全施設整備のいわゆる公安委員会分ですが、交通安全施設というのは昭和四十一年以来、数次にわたって長期計画によって整備をされてまいりました。第三次の交通安全施設等整備五カ年計画が昭和六十年度をもって終了いたしまして、御案内のように昭和六十一年度から第四次の交通安全施設等整備五カ年計画がスタートいたしました。第三次の計画の達成率を見てまいりますとわずか六九%、これは空港整備に次いで二番目に悪いわけですよ。これはもう御案内のとおりだ。それで、これに対してしからば全国の交通事故はどうかと言えば、昭和四十五年をピークにして一時減少傾向が見られたわけでありますが、自動車一台当たりの交通安全施設の投資額が減少に転じました昭和五十五年以降再び増加傾向に転じまして、昭和六十年の交通事故による死者は九千二百六十一人、このように増加をいたしております。目標の八千人というのは達成されていない。ですから交通安全施設整備と交通事故発生件数というのは非常に深い相関関係にあるのは歴然たる事実であります。その上、自動車保有台数、運転免許人口が激増しております。これはこの際ここでデータをどうのこうの申しません、よく御承知だと思います。それから道路の舗装整備も年々図られております。それから都市化の進展、地域開発の促進等により交通環境の変化が非常に激しくなっている。でありますから、私は今後ますます交通事故、死亡事故が増加をしてくるというふうに非常に心配をしているわけであります。でありますから、本当に強力な交通安全対策整備を推進していく必要があると私は思います。これはもう公安委員長もそのとおりだと御理解をいただいております。
 ところで、昭和六十一年度スタートいたしました第四次の五カ年計画は調整費二百億円を含めましてもわずか千三百五十億円、これは第三次の千九百億円に比較をいたしまして七一%の規模なんですよ。一体これはどういうわけなんですか。交通安全施設整備というものが非常に大事だという認識を持っている、こうおっしゃっておりながら現実にこのようになっている。本心を言えば、いや、私どもも被害者であるとおっしゃるかもしれませんよ、委員長。だが、私はやはりこういう公式の場ではそれを指摘せざるを得ないわけであります。
 しかも、特定事業と地方単独事業の事業区分の見直しを行いまして、従来特定事業で実施をしてまいりました信号機の新設、可変標識、固定大型標識等々を地方単独事業で実施することにした。地方へ負担を転嫁したわけであります。
 今、住民の一番の交通安全対策の施策に対しての要望は信号機の設置なんです。これを地方へ負担転嫁をした。その金額は言うまでもなく五百八十億円。その結果、もう時間がないから申しませんが、信号機の第四次の計画は第三次の五カ年計画に比べて大幅に減っているわけであります。地方へ負担を転嫁し、なおかつ、こういった信号機等々の新設が減っている。これは全くけしからぬことだと私は思っておるわけであります。
 そこで、ずっと申していきますけれども、警察庁では、初め予算要望をする段階において交通事故死八千人に抑え込もう、こういった考え方に基づいて、要するにこの五カ年計画は前期計画、つまり第三次の千九百億円を上回る二千億の予算要望をしておったはずであります。これは事実であります。ところが、大蔵に切られたと言ってしまえばそれまででありますけれども、調整費を含めてわずか千三百五十億であります。こういう実態である。
 一方において、建設省分の道路管理者分は一兆三千五百億円です。これは調整費が二千億含められておるわけであります。十倍です。この原因は、建設省分は道路整備特別会計に裏打ちをされておる。特別会計でやる。ところが我が方と言ってはいけませんが、公安分は一般会計だ。ここに根本的な問題があろう、私はこう思うのです。だから特別会計という問題がこれを契機にしてひとつ、ではすぐ私が賛成かどうかということは別にして、本当に交通安全対策を実施していくならば真剣に国会において議論をされてくる時期に来たんではないかという気持ちを持っております。この点については私の意見として申し上げておるわけであって、もし公安委員長にそれなりのお考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、七一%というのはいかにも少ない。でありますから、三年後に見直すことになっておりますね、そうでしょう。どうしても二千億ベースに戻すように最大の努力を公安委員長としてしていただきたいと私は思います。
 私どもも、野党四党がそういった中で、済んでしまったわけでありますが、六十一年度の予算修正の段階で百億円の上積みの修正を出しました。やはりそういった真意からさせていただいたということでありますから、どうかひとつその辺の真意をよく理解をいただいて、最大の努力をいただきたい。しかも、これに対しての附帯決議も全会一致でついておる。これはもう公安委員長もよく御承知だと思います。改めて公安委員長の、二千億円ベースに戻すかどうか、この辺の決意と、そして特別会計についてのあなたなりの考え方をここでお聞かせをいただきたいと思います。どうですか。
#108
○小沢国務大臣 この交通安全、これは本当にいわゆる国民のとうとい生命、そしてまた財産にもかかわる大変重要な課題であります。そういったものを含めまして、警察の業務、行政というのは外の防衛と並びまして内の国民の生命財産を守る、また平和秩序を維持するという大きな基本的な任務であるわけでございます。したがいまして、先生方の御指導をいただきながら、なかなか前期計画においてもこの安全施設につきましても達成率も悪い、そういう状況の点を踏まえまして、特別会計というお話も提起されておられるのであろうと思います。ただ、特別会計という形がいいか悪いかの問題もございますけれども、基本的にこういった予算の編成の中において財政当局初め、あるいは私どもを含めまして、最初に申し上げました警察の行政全般に対する基本的な認識を改めていただき、また理解していただく。そういうことが必要なのではないかという意識は私どもも持っておりまして、今後その点につきましては、閣内におきましてもまた国会の先生方の御指導、御支援をいただきながら、ぜひそのような理解のもとに予算の編成等々においても措置していただくように、これからぜひ全力を挙げてまいりたい、そのように考えておる次第であります。
 さしあたりまして、この第四次の計画につきましても千三百五十億ということで、あとは地方の単独事業にお願いせざるを得なかった結果でございます。この点につきましては、先般の委員会におきましても先生の御質疑にお答えをいたしたわけでございますが、ただいま申し上げましたような各界、また財政当局初め皆さんの御理解を得ながら、御指摘の二千億の目標を目指して私も今後ともできるだけの努力をいたしたい、そのように決意を新たにいたしておるところでございます。
#109
○柴田(弘)委員 最後に、今の二千億ベースを目指して努力をしていく、さらなる国家公安委員長の御努力を要請をいたしまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
#110
○福島委員長 岡田正勝君。
#111
○岡田(正)委員 大臣ではなくて国家公安委員長殿とそれから警察庁長官に冒頭にちょっと感想を聞いておきたいと思うのであります。
 このごろ川柳に、これは取り締まられる側と取り締まる側との皮肉な様相を歌っておるのでありますが、「運悪くまたやられたかと反則金」、こういう川柳があるのですね。それから、「反則金運悪かったのよと慰める」、こういう納める人と慰める人との気持ちを歌った川柳があるのでございますが、よもやないとは思いますが、委員長や長官におかれましては、かつて反則金を納めた御経験をお持ちでしょうか。
#112
○小沢国務大臣 私は二十歳ごろでしたか、免許を取りまして今も免許を持っております。最近はもうほとんどいたしませんけれども、幸い――幸いにしてと言ってはまた変でございますが、反則金を納めたことはございません。
#113
○山田(英)政府委員 私、これから免許を取ろうと思っておりますので、反則金を納めた経験はございません。
#114
○岡田(正)委員 国民の生命財産を守るためという大原則の上からは、私ども、理解ができる立場に立って質問をするわけでありますが、今読み上げた川柳のこういう雰囲気の中で出た法案でございますので、十分に精査をさしていただきたいと思っておりますが、以下、具体的に問いますので、時間の関係もありますからごく手短に、しかしよくわかるように具体的な御答弁をまず冒頭にお願い申し上げておきたいと思います。
 第一の改正点は、路上における短時間の駐車時間制限規制区域の拡大についてでありますが、違法駐車車両の中には業務その他の理由によりやむを得ず駐車をしているものもあることは当局の方もお認めになっておるところでございますが、しかし、瞬間路上駐車台数が都内において十八万台ということを聞いております。そういう現状の中で、今後数年間のうちに何万台くらいこの駐車台数がふえるものとお見込みになっておられますか。
#115
○八島政府委員 お答えいたします。
 全体の駐車台数がどの程度ふえるかということにつきましては、今後の車両台数等の伸びあるいは交通情勢の変化等によって変わってくると思いますので、今ここでどの程度ふえるかということについては申し上げる材料を持っておりませんが、私どものあれでは、東京都内でいいますと、この五年間で二万台程度駐車台数がふえているという実態でございますので、今後五年間におきましても同数程度のふえ方はするであろう、かように考えております。
#116
○岡田(正)委員 次に、駐車時間制限区域の拡大はどのような施策によって行うかということについて伺いたいのでありますが、パーキングメーターあるいはパーキングチケット以外の方法、例えば駐車可能と思われる道路において時間的な制限などをしてでも路上駐車を認めていくべきではないかと私は思っておるのでありますが、そのための見直しも同時に行うのかどうか、このことについてお答え願います。
#117
○八島政府委員 時間的な駐車を認めます場所につきましては、すべてパーキングメーターもしくはパーキングチケットを設置いたしまして、それによって駐車をしていただく、こういうことにいたしております。
 この理由でございますけれども、そういう時間制限を担保する方法がパーキングメーターやパーキングチケット以外の方法では考えられないものですから、どうしてもその時間を超過して駐車しやすくなるというようなこともありまして、すべてパーキングメーター、パーキングチケットで措置をいたしたい、かように考えております。
#118
○岡田(正)委員 今の問題に関連をしてお尋ねをするのでありますが、路上駐車スペースの拡大については、現在ほぼ全面的に駐車禁止となっている地域を、合理的な基準の確立によりまして、例えば車の通りが少なく、駐車による交通妨害や歩行者に対する危険が少ない地域、また車利用の頻度の低い地域などの全国的な見直しを行い、車利用者の利便性の確保と交通行政の転換により路上駐車スペースをできる限り拡大していくべきであると私は思っておりますが、いかがですか。
#119
○八島政府委員 道路は本来的には車あるいは人の通行のためのものでございまして、駐車は路外駐車場等で行うのが原則でございますが、路外駐車場等が十分に整備されていない現状におきましては、やむを得ない措置として交通の障害度が比較的少ない道路に駐車を認めていこうというものでございます。また、地方の道路のように交通の障害が全くないか非常に少ない場合には、駐車禁止規制そのものを行っていないということでありますが、中には実態にそぐわないような点もあろうかと思いますので、そういう面につきましては駐車禁止を解除していくというようなこともあろうかと思います。
 いずれにいたしましても、比較的障害が少ないといいましても、特に大都会におきましては何らかの交通の円滑化を害するということでございますので、少なくとも道路を車庫がわりに利用されるようなことにならないように時間的な制限を加えたい、かように考えているところでございます。
#120
○岡田(正)委員 また、この質問に関連をしてでありますが、パーキングメーター、パーキングチケット路上駐車スペースの拡大はそれぞれ何台まで駐車できるようにするのか。具体的に全国で何台まで拡大できるのか。また都内では何台まで拡大できるのか、その見通しにつきましてお示しをいただきたいと思います。
#121
○八島政府委員 パーキングチケットにつきましては、パーキングメーターの設置が適当でない場所にパーキングチケットを設置するということにいたしておりますので、個々具体的に道路の条件等を調べませんと、それぞれ何台ふえるかということは申し上げられないわけでありますが、パーキングメーターとパーキングチケットをあわせまして、路上駐車のスペースといたしましては約三倍、具体的に申しますと東京都の場合は約二万台から二万五千台くらい、それから全国で四万台から五万台程度の路上駐車スペースを確保してまいりたい、かように考えております。
#122
○岡田(正)委員 パーキングメーター、パーキングチケット路上駐車を認める地域について、それぞれの設置拡大のための道路、交通条件はどのようなものか、どのような場所に設置をするのかということについて、おわかりであればお答えください。
#123
○八島政府委員 短時間の路上駐車需要に応ずるための規制につきましては、業務上の必要性等による短時間の駐車需要に応じて、駐車の回転率を高めることを考えていく必要があるというふうに考えております。具体的には、原則として幹線道路以外の部分におきまして、駐車を認めても歩行者あるいは車両の通行あるいは沿道利用に支障を生じない範囲内で行うことといたしております。
 この規制を担保するために、原則としてパーキングメーターを設置いたしまして、そのパーキングメーターが道路構造上あるいは交通の状況から判断して適当でない場合にパーキングチケットを設置する。その場所につきましても、自転車あるいは歩行者の通行の妨害とならないような場所、そういうものを具体的に基準をつくりまして設置してまいりたい、かように考えております。
#124
○岡田(正)委員 駐車時間の設定についてでありますが、現行のパーキングメーターの駐車時間は余りにも短いという意見が多いのであります。今後の設定につきましては、駐車時間の延長について十分考慮すべきであると私は思うのでありますが、どの程度の時間駐車を認める御方針であるか、お示しください。
#125
○八島政府委員 東京の場合は、先生御承知のように現在パーキングメーター四十分といたしておりますが、御指摘のように短過ぎるという意見がございます。そういうことで、今回を契機といたしまして時間の見直しをやってまいりたい。全国的には三十分から二時間の中で個々に決められておりますが、東京都の場合は、実際の駐車需要の時間を調べてみますと八三%程度は一時間以内という状態でございますので、一時間程度には延ばす必要があるのではないかというふうに理解をいたしております。
#126
○岡田(正)委員 今度は都市局、お見えになっておりますかね。――ありがとうございました。都市局と警察庁と両方にお尋ねをいたしたいと思います。
 パーキングメーター、パーキングチケットの料金設定については、路外駐車場との関係もありますが、ドライバーの負担を極力低減をさせること、それから、一般ドライバーにとって路外駐車場の料金は必ずしも安いものとは思えないこと、また路外駐車場の料金値上げ抑制と同時に値下げ努力を促すという意味からも、パーキングメーター、パーキングチケット料金は路外駐車場より低目に設定すべきであると思いますが、いかがでございましょうか。都市局と当局と両方からお答えください。
#127
○八島政府委員 パーキングメーター及びパーキングチケットの設備の料金でございますが、これは道路使用料あるいは駐車料という概念ではございませんで、その設備利用等の手数料でございます。したがいまして、その額はパーキングメーター等の管理等の事務に要する費用を積み上げて算出いたすわけでございますが、路外駐車場の料金設定状況等を勘案して設定するものではないにしても、路外駐車場の料金の実態とそう大きな格差が生ずることはないのではないかというふうに考えております。
#128
○近藤説明員 路外駐車場の料金でございますけれども、全国平均でおおむね二百円台ということでございまして、路外駐車場の場合には土地代を含めて相当の整備費がかかるということでございまして、現在の水準が必ずしも高い、不当だとは考えておりません。ただ、現在の利用状況が非常に低い、平均的利用状況というのは二、三割程度でございますので、今後取り締まりが相当強化されるということになりますと、駐車場に対する需要が高まり、その結果ある程度引き下げ効果というのは期待できるのではないか、このように考えております。
#129
○岡田(正)委員 これは予定外の質問になりますが、もうベテランでありますから右から左へお答えいただけると思うので、ついでに聞かせていただきますけれども、今、町の中ではこういう評判があるのですよ。今度の反則金にも関係があるのでありますが、路外駐車場の駐車料金が物すごい高い。あんなところへ車を置いて商売やっておったのでは何のために働いておるかよくわからぬ。だから、なけなしの利益を追い求めて走っているんだから、何とかして安いコストで商売をしたい、こういうことで、反則金取られた方がまだ安いでなあ、路外駐車場なんかに持って行くなんてばかげたことだ、だから反則金取られてもしようがないわいという感覚が充溢しておるというのですが、私は商売やっておりませんからその経験はございませんけれども、そういう声に対して今度の反則金ということが出てきますと、今度の反則金は大分高くなるんじゃないかな、そうするとその反則金が高くなると、計算をしてみるとこれはやはり路外駐車場へとめた方がいいわい、それでなくても今路外駐車場はすいている、その人の商売を助けるためにもひとつ反則金でぐっと上げてやれというような考えがあるいは警察庁と都市局の間でひそかに話し合われたのではないか、こういう疑いが持たれておるのでありますが、名誉挽回のための発言を願います。
#130
○八島政府委員 今回の改正をお願いしておりますのは、違法駐車が交通の円滑化を害しているということ、あるいはバスの路線にはびこってバスの運行の著しい妨げになっているということ、あるいは駐車車両に衝突する死亡事故がこの五年間で約八割ふえているという安全上も放置できないということからの改正のお願いでございまして、先生御指摘のようなことはございません。
#131
○近藤説明員 路外駐車場の料金につきましては、東京の最高の場合でも五百円を超えているようなところはございません。そういった意味でコストからいってもそれほど高くはない。また、私どもといたしましては、駐車場というのは路外駐車場で基本的に対応すべきだというふうに考えておりますので、ある程度そういう効果はむしろ私どもも期待しているところでございます。
#132
○岡田(正)委員 都市局の方に重ねてお尋ねをしておきますが、名誉を保持するために、今回の警察庁がお出しになっております反則金のアップの問題は、これは決して路外駐車場の諸君の利益を確保するために都市局からお願いをしたりというようなことは一切やってない、そんなことは関係なしだ、警察庁独自の御判断でいわゆる事故防止の立場からおやりになっておることである、都市局は知らぬ、こういうことでございますか。
#133
○近藤説明員 基本的には交通の円滑化の確保ということでございまして、そういった要望はいたしておりません。
#134
○岡田(正)委員 安心いたしました。建設省の名誉が確保されましたね。
 そこで、続いて質問するのでありますが、都内におきまして瞬間駐車台数が十八万台という現状のもとで、今回の措置により駐車スペースを拡大いたしましてもなおかつ駐車スペースを確保できないで、必要やむを得ず駐車する車も中にはあると私は思います。このような車も含めてこれら車に対する取り締まりはどのように行っていくおつもりか、私は駐車違反の取り締まりは危険性や迷惑性の高いものを重点的に行うべきではないかと考えておるのでありますが、いかがでございましょうか。
#135
○八島政府委員 今回の改正をお認めいただきましたとしても十六万台の違法駐車をすべて検挙できるものでもございません。おのずからやはり悪質重大なあるいは迷惑性の高い違反に重点を絞って取り締まりをやっていく、そういうふうに考えております。
#136
○岡田(正)委員 これはひとつ大臣にお答えをいただきたいと思うのでありますが、一律に取り締まりを強化する場所は、円滑な交通に大きな障害となる場所、例えばバス・タクシー路線における駐車や交差点など悪質なものに限るか、それらの地域を重点的に行うなどが必要であると考えておるのでありますが、いかがでございましょうか。
#137
○小沢国務大臣 ただいまの点につきましては、先生の御意見のとおり、交通上迷惑がかかるところあるいは危険なところ、そういう点を重点的に取り締まっていくという方針でございます。
#138
○岡田(正)委員 レッカー移動の場合も同じことと考えておるのでありますが、レッカー移動を行う道路、場所はどのようなところで行いますか。
#139
○八島政府委員 レッカー移動につきましても、同様に、交通の安全、円滑を大きく阻害しているバスレーンにおける駐車、交差点内あるいはその付近、坂道の頂上付近あるいは消火栓の前というような場所に重点を置いてそういう車を移動するということにいたしたいと思います。
#140
○岡田(正)委員 違法駐車車両に対する措置に関する規定の整備についてでありますが、警察官の権限を強化する内容と相なっております。これは当然のことでありますが、交通の妨害にならないと思われる道路上において必要やむを得ない駐車にまで警察官の権限の拡大が及ぶ、行使が及ぶといいますか、心配があるのでありまして、駐車場の絶対数が足らぬわけですから、こういう中でこれらの駐車車両に対する例えば駐車場はどこにありますということを親切に知らせるというような配慮は今後どのように行っていくつもりでありますか。
#141
○八島政府委員 今回、法案でお願いいたしております内容に指定車両移動保管機関というものがございまして、これはレッカー移動等の事務を行わせる法人でございますが、この法人に駐車に関する情報等の業務も行わせることにいたしておりますので、具体的には、この先何メーターに路上駐車場ありとかそういうような看板等を出すとかそういうような情報提供業務を活発に行ってまいりたい、かように考えております。
#142
○岡田(正)委員 質疑時間が参りましたのでこれをもってやめさせていただきますが、大臣、こういう笑い話があるのですよ。これは実際のことですが、今度は、あなた違反したよといって張っつけたらもうなかなかはげない、はがそうと思ったら変なことになっちゃうというくらいの何か強力なものをぺちゃんと張っつけるらしいですね。それでもう逃げられないという状況にしようといういろいろな御苦心があるようであります。こういうことは次回に譲らせていただくのでありますが、それもわかるのです。現在は、あなたは駐車違反ですよというチケットを車へはせておきますと、後から来ました車がさっと周りを眺めまして、ああここは駐車違反区域だ、しかしあそこにもう既にチケットが置いてある、よしあれをもらったというので、その車の違反ですよというチケットを抜いてとめた自分の車へはせておいて、それでさようならといって遊びに行くのですね。そうすると、その次に警官が来まして、これは婦人警官の人が主でありますが、調べましても、もうそのチケットが置いてありますから、ああこれはもう調査済みというのでその車の車両は全然書き残されてない、だから安全のお守りになるのですよ。それで、こういうことが行われるからというので今度は絶対にはげぬものをということになったんだろうと思うのですが、なかなか御苦心をされて今度の法律案を出されておりますので、随分興味の持てる問題がたくさんあります。それから国民生活にもまた影響のある問題でありますから、次回、一時間ほど時間をいただきましてさらに研究をさせていただくつもりでございます。どうもありがとうございました。
#143
○福島委員長 辻第一君。
#144
○辻(第)委員 岡田先生の大変博学な楽しい御質問の後でちょっと恐縮をしながら質問をするわけでありますが、違法駐車を解決をする問題で一言大臣にお尋ねをしたいと思うわけであります。
 大都市部においてはやはり駐車場不足ということがあります。それから、駐車場には非常に便利が悪いということも当然あると思われるわけであります。そういうことで、違法駐車を解決をする一つの有効な方法、それは先ほど長官は免許を持っておらないと言われたわけでありますが、これはもう絶対駐車違反にはならないわけでありますが、車に乗らないで、バスやタクシーや電車あるいは歩く、こういうことをもっと啓蒙するといいましょうか、推奨していただくといいましょうか、そういうことをやっていただくことも相当有力な方法ではないか、このように思うのですが、大臣いかがでしょうか。
#145
○小沢国務大臣 これはもう自動車、特に自家用車につきましても、総国民ドライバーというような状況でございまして、こういった面を否定するわけにもいきませんし、なるべく公共的な、しかも大量輸送のできる、そういうようなものを利用していただく、こういうことは一つの交通渋滞とか安全のための啓蒙活動としては意義のあることであろうと思います。ただ、強制的にこれはどうこうできる話でもございませんし、それは適宜、その個人の選択の問題になるわけでありますが、その点については私どもも気をつけて、そういった面からも啓蒙する必要もあると思います。
#146
○辻(第)委員 次に、タクシーの問題でお尋ねをしたいと思います。運輸省、お越しいただいてますね。
 私はこれまで国会でも何度もタクシー労働者の労働条件の改善の問題についてお尋ねをしてきたわけであります。タクシー労働者の生活や権利を守り、また、安全で快適な輸送を確保するという点からも大変重要な問題である、このように認識をしているわけであります。
 タクシー労働者は大変長時間労働であります。また、賃金が非常に安いという、言うなら厳しい状況にあるわけであります。そういう点で、五十九年の六月二十七日にも質問をしたわけでありますけれども、運賃改定の認可をされるときには労働条件の改善というのが大きな柱になっているということであります。労働条件の改善を大きな柱として運賃改定が認可をされる、ところがその後どのようにフォローされているのかという問題でありました。労働者の側からいえば、余り改善をされていない、あるいは全く改善されなかった、こういうことがいろいろとあったわけであります。当時の角田自動車局長にお尋ねをいたしましたが、そのときの御答弁では「従来も、運賃改定を認可した際には、各事業者団体を通じまして、事業者に労働条件の改善の計画書を提出させております。それで、改定後一定期間を経た段階で、ある同によっては三カ月あるいはある局によっては六カ月、そういうような期間を経た段階において報告書を提出させ、またその状況がどうなっているか職員が行って確認をする、こういうようなことをやってきておるわけでございます」、こういう御答弁があったわけでありますが、その後奈良県に対してはどのような対応をとられたのか、簡単にお答えをいただきたいと思います。
#147
○植村説明員 先生御指摘のとおり、私ども、タクシー労働者の労働条件の改善というものにつきましては、安全運行の確保、よりよいサービスの確保という見地から大いに関心を持っておりまして、運賃改定の都度通達を発しましてサービスの改善とあわせて労働条件の改善についての計画を出しなさい、また運賃改定後一定期間たちました時点で報告を求める等しておるわけでございます。
 今、先生御指摘の奈良県につきまして、前回御質問があった件でございますけれども、それにつきましては、私ども当該事業者に対して立入検査等をいたしております。改善の効果というのは、実を申し上げますと、タクシー運賃の改定後の経済情勢によりまして、実収が落ちたような場合には、歩合制の賃金体系でございますから上がりが落ちたときにはなかなか明確に反映できないわけでございますけれども、奈良県につきまして私どもが承知している限りでは、営業収入の伸びが少ない割には月平均の労働者の取り分というのはふえておるような数字もございます。ただ、個々の事業者によってばらつきはあろうかと思います。
#148
○辻(第)委員 労働条件の改善を柱にして、条件として運賃の値上げをされる、それの後で、本来労働条件の改善ができる条件がある会社であるにもかかわらず労働条件の改善をしていない、こういうケースがある、このように私どもは考えております。いわゆる食い逃げにならないように十分そこのところはフォローして、先ほど立入検査というようなお話もありましたけれども、やっていただきたいと強く要望いたします。
 それから、課長もよく御存じいただいていると思いますが、法律を無視するといいましょうか、いろいろ指導されてもそれを聞かない、そういうような業者もおられるわけであります。運輸省としても大変な御苦労をいただいていると思うのですが、そういう悪質なといいましょうか、無法といいましょうか、そういう業者に対して適切な対応がやられていない、いろいろ御努力はされているのですが効果が上がらない、効果が上がらないものをまた同じような方法で指導される、こういうことが続いてきているのですね。これは適切でない。本当に、法を無視する、指導を何度言っても無視をする、こういうところにはきちっとした、いわゆる極端な言い方をすれば免許の取り消し、こういうことまでやられるべきではないか、こういうように思うわけであります。
 こういう点で、そのような悪質な業者が野放しになってきたというのが奈良県の一部の実態ではないか、こういうふうに私は考えるわけであります。そういう状況は一つは運輸行政の責任もあると思いますし、自浄能力を持たせる競争がなかったということも一つの原因ではなかったか、このように私は思うわけであります。
 そこで、個人タクシーの問題についてお尋ねをするわけでありますが、一人一車制の個人タクシー、今、奈良県全体で八台ということですね。今、奈良県では千二百三十五台のタクシーのうちの八台ということですね。大阪府が二四・九%、京都府が二九・七%、兵庫県が一五・八%、滋賀県が二%、和歌山県が一八・二%、こういうことだそうでありますが、奈良県は〇・六五%、非常に少ないということであります。なぜ奈良県がこのように少ないのか、運輸省の認識を伺いたいと思います。
#149
○植村説明員 奈良県では奈良市が個人タクシーを認められておる地域となってございますけれども、先生御指摘のとおりの数字でございます。これは、私ども、個人タクシーにつきまして抑制的に行政的な手を打っておるとかそういうことでは全くございませんで、少ない数ですけれども毎年申請があるわけでございますが、個人タクシーのサービスを確保するために、私ども、個人タクシーの免許を差し上げるかどうかに際しましては、地理、法令等の試験をしておるわけでございます。その試験に合格なさらない等で免許になっていないということでございます。重ねて申し上げますけれども、特に抑制的に扱っておるということではございません。
#150
○辻(第)委員 しかし、実態としては非常に少ないですね。個人タクシーが創設されたそのときの趣旨はいかがですか。
#151
○植村説明員 個人タクシーの制度が創設されました趣旨は、法人タクシーで長い間ハンドルを持たれた方が、将来の生きがいといいましょうか、その法人をやめられた後、みずからハンドルを持って生活の支えとする、こういう趣旨であるというふうに理解しております。
#152
○辻(第)委員 昭和四十二年六月二十日の運輸省からの通達というのですか、当時の自動車馬局務部旅客課長さんから大阪陸運へ出されている中には「一人一車制個人タクシーについては、自動車運転者に希望を与えるとともに、ハイヤータクシー業界に新風を注入し、もって道路運送法の目的である公共の福祉の増進を図る趣旨で創設されたものでありこういうふうにあるのですね。今お話にありましたタクシー労働者に夢を持たすということですね。これも一つでありますし、業界に新しい風を吹き入れるということだと思うのですね。
 ところで、奈良県は八台、規制をしているということではありません、こういうことであったわけでありますが、もっと個人タクシーが奈良県の場合はふえてもいいのではないか、このように思うのですが、いかがですか。
#153
○植村説明員 先生御指摘の点につきましても十分理解できるところでございます。
 ただ、道路運送法上、個人であれ法人であれ、事業を始めるということは申請主義になっております。申請を受けて、私どもそれをチェックしまして、基準に合格すれば免許になる、こういうことでございます。したがいまして、申請というのが大前提になるわけでございますけれども、奈良県奈良市の場合には、申請の数が必ずしも多くないということもございますし、また、個人タクシー制度を創設した趣旨というのは先生御指摘のとおりでございますが、一方、やはり利用者利便、利用者サービスということを考えなければいけません。法人の場合は、法人として運行管理等を監督するということもできるわけでございますけれども、一人一車制の個人タクシーの場合は、やはりみずからが一定以上の資質を持っていただかないと、利用者サービスという点で問題が生ずるわけでございますので、そのために、私ども試験制度を設けてチェックをしておるということでございます。したがって、私どもとしては、申請があってその試験に合格をなされば免許するに全くやぶさかではない。先生おっしゃるように、数がふえるという方向であっても何の問題もない、こんなふうに思っておるわけでございます。
#154
○辻(第)委員 大都市では、もうタクシーをふやすということは問題だというような、あるいはもっと減車すべきだというふうな考え方もあると聞いているわけであります。奈良県は人口がどんどん急増している、この十数年間にわずか六十台か七十台しかふえていない、こういうふうに認識しているのですが、そのとおりですか。
#155
○植村説明員 先生御指摘のとおりだと思います。ただ、タクシーの運行実態、実車率、稼働率等の数字を見て、私どもとしては車の台数をふやすことの必要性というものは常に判断してまいりたい、こう思っております。
#156
○辻(第)委員 そういういろいろな条件があろうと思いますが、奈良県ではもっと個人タクシーがふえてもいいのではないか、私はこのような考え方をしているわけであります。労働者の方も個人タクシーをやりたいという希望の方がたくさんあるわけであります。ところが、私の今の認識では、奈良県では個人タクシーをなかなか認めてもらえないのではないか、何かそういうようなあきらめというのですかそういうなにが今あるのですね。これまでの経過から、ちょっと私の憶測の範囲かもわかりませんけれども、業者の人が余り個人タクシーを好まれない、こういう傾向もあったというふうに私は思うわけであります。
 個人タクシーをやろうということになりますと、五年間、無事故、無違反というのがたしか一つの条件だったと思うのですね。そういう点でも、やはりタクシーの労働者が運転の状況でも、またマナーでも本当に努力をされる、夢を持って頑張られる、こういうことになろうかと思います。そして、先ほど来申しました、もう課長もよく御存じだと思うのですが、何回もこれまで国会で質問をしてまいりました法をお守りにならない業者、そういう業者――全体として業界の方も、当局の御努力、また労働組合とのなにというようなことも含めて一定の改善をされてきているわけでありますが、まだまだ問題点が多い、私はこういうふうに思うわけです。ですから、個人タクシーがふえるということは、本当に新しい風を吹き入れて、いわゆるよい意味での競争というのですかそういうことがやられて、自浄能力を発揮することができる、こういうことになろうかと思うわけであります。
 今いろいろお尋ねをいたした中で、運輸省としては、その条件に合う、そして試験もクリアをするということになれば、免許するにやぶさかでないというような答弁だと思うわけでありますが、運輸省からそういうことをPRしていただくということも無理でしょうね、これは我々でやらぬとしようがないですね。
 それから、この個人タクシーの地域、今、奈良市だけだということでありますが、橿原だとか生駒だとかもう少しそういうところへ広げるということは、どうなんでしょうか。
#157
○植村説明員 今の点につきましては、特に奈良県だけということではなくて、私どももいろいろな規制の見直し、どういうふうにタクシー行政を進めていくのがよいかという勉強を絶えずしておりますので、そういった一環として検討をする必要がある課題であろうと思います。ただ、現時点において広げるというふうな方針があるわけではございません。
#158
○辻(第)委員 きょう、私は岡田先生につられて非常ににこやかに質問をしたわけでありますが、本心の一部では、もう何度も質問をしてお願いをしてもなかなか十分な改善が得られなかったというのが私の認識であります。そういうことでありますので、大変御苦労いただいていることもよくわかるのでありますが、必要にして十分な、適切な対応をやっていただきたいということを重ねて要望をして、質問を終わります。どうもありがとうございました。
#159
○福島委員長 これにて連合審査会は終了いたしました。
 散会いたします。
   午前十一時五十一分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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