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1947/08/27 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 決算委員会 第9号
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1947/08/27 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 決算委員会 第9号

#1
第001回国会 決算委員会 第9号
昭和二十二年八月二十七日(水曜日)
    午前十時三十五分開議
 出席委員
   委員長 竹山祐太郎君
   理事 竹谷源太郎君 理事 大宮伍三郎君
   理事 島村 一郎君
      片島  港君    河合 義一君
      高津 正道君    辻井民之助君
      中曽根康弘君    西田 隆男君
      岩本 信行君    冨田  照君
      水田三喜男君    宮幡  靖君
      受田 新吉君
 出席政府委員
        内務事務官   荻田  保君
 委員外の出席者
        農林事務官   戸嶋 芳雄君
        司法事務官   青木 義人君
        文部事務官   岡田 孝平君
    ―――――――――――――
八月二十三日
 各省の出先官廳の整齊に關する陳情書(福島縣
 會議長)(第六七號)
 中央出先官廳の整理に關する陳情書(和歌山縣
 會議長)(第六八號)
 中央官廳出先機關廢止に關する陳情書(三重縣
 會議長小切間重三郎)(第一一一號)
を本委員會に送付された。
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 小委員選定
 内務省官制廢止に伴う法令の整理に關する法律
 案(内閣提出)(第二六號)
    ―――――――――――――
#2
○竹山委員長 これより會議を開きます。
 内務省解體に伴う法案の審議については、八月十五日に連合審査會を開きまして總括的な質疑を行いました。以後公安廳及び自治委員會については坂東小委員長のもとにおいて審議を續けらて大體終られた模様であります。建設院に關する委員會の方は、なお質疑を續行中で、大體今週中くらいかかる見透しであります。その他總括的な問題についてこの委員會において審議をすることにいたしましておりましたので、本日は三法案のうちの内務省官制廢止に伴う法令の整理に關する法律案について政府に質疑をいたして御審議を願いたいと思うわけであります。本日は内務省の政府委員のほか、各省より分散する受入れの省の政府委員にも出席を求めておきまましたから、初めに内務省からこれに關する説明を求めて、御質疑の後また各省の説明を求めたいと思います。それでは内務省官制廢止に伴う法令の整理に關する法律案の内容について説明を求めます。
#3
○荻田政府委員 ただいま委員長からお示しのありました内務省官制廢止に伴う法令の整理に關する法律案につきまして御説明申し上げます。
 この法律は内務省が廢止になりまして地方自治委員會、建設院、公安廳、この三つの官廳に解體になりまする關係上、現在ありまする法律及びこの法律に代る法律と同等の效力を有しまする政令あるいは命令――これは從前の勅令であります――の中に内務大臣とございます文字を、それぞれこの事務の性質に從いまして三つの機關にわけようというのが主眼でございますが、なおそのほかに、これは一番初めに御説明申し上げたと思いますが、内務省解體に際して三つの機關をつくつてそれぞれの仕事を移すというだけではなしに、なおそのほかの省に對しても内務省の現在の所管事務中關連のありますものはこれを移しておりますので、その點がやはりこの法律の中に盛り込まれているわけであります。以下順次ここに書いてあります法律の一つ一つについて御説明申し上げます。
 土地收用法は從前内務省國土局の所管になつておりました。從つて法律中には内務大臣の文字が方々に出ております。これは建設院の方にそのまま參りますので、この内務大臣をかえて總理大臣となるわけでございますが、最近の法律として大體何大臣ということは官制をもつて規定すべき性質のものでありますので、こういう法律におきましてはむしろ主務大臣というふうに改めてあるわけであります。これは以下すべての法律につきまして一應何々大臣と言いますのはすべて、主務大臣と改正いたしております。從いましてこの土地收用法も主務大臣とこうなりますけれども、實際問題としましては建設院に移るわけでございます。なお現在の土地收用法の法律の關係條文はお手もとに配付いたしました參考書類に抜萃してございます。
 次の運河法、これもやはり從前内務省の國土局において所管しておりましたものですが、やはり建設院の方に移行することになります。
 それから次の水道條例及び下水道法、これは從來非常に古く内務省の所管であつたのでありまするが、その際一部は國土局の前身でありまする土木局で所管しておりましたけれども、一部衞生關係のことがございますので、衞生局においても所管しておりました。つまり土木局、衞生局の共管であつたわけでございます。それが昭和十三年一月に厚生省が設置になりましたので、衞生局に關しまする限りは厚生省に移管になつております。從いまして現行法の法文では内務大臣という文字になつておりますが、實際問題といたしましては内務大臣及び厚生大臣、こういうふうに取扱われておるわけであります。それでこの際この内務大臣をやはり主務大臣と改めますけれども、實際の問題といたしましてはやはり厚生大臣とそれから建設院、この兩者が共管することになるわけでございます。
 次の水利組合法でございますが、これは從來公共團體といたしまして内務省地方局において所管しておつたのでありまするが、今囘の改正におきまして、このうち御承知の通り水利組合の中には普通水利組合と水害豫防組合とございます。普通水利組合はいわゆる農業水利を扱つておりますので、これは農林省の方に移管するということにいたしております。それからもう一つの水害豫防組合、これは河水に關係することが大部分でございますので、建設院の方に移管することにいたしております。内務大臣という文字はやはりこれも主務大臣と改めまするが、中味におきましてはかような取扱いをすることになります。
 次の國籍法でございますが、これは古くから内務省官房におきまして取扱つておつたのであります。なお國籍法とその次の明治三十一年法律第二十一號(外國人を養子または人夫となす件)この兩者は同じものであります。いずれも内務省官房において取扱つておりましたが、これは司法省の方に移ることになりまして、この主務大臣とございますのは、司法大臣という意味で運用されていくことになります。
 次の史蹟名勝天然記念物保存法、これは實は現在でも内務大臣という文字が出ておりますが、昭和三年十二月一日に文部省にすでに移管になつておりまして、その後法律が修正機會がありませんでしたので、そのままになつておりますけれども、實際問題としては文部大臣の所管になつております。從いまして今囘この整理の機會にはつきりいたす意味において、やはり内務大臣の文字を主務大臣に直して、實際は現在通り文部大臣ということになります。
 次に出ております昭和二十年勅令第六百三十三號、昭和二十一年勅令第百一號、銃砲等所持禁止令、都會地轉入抑制緊急措置令、外國人登録令、次に一つ飛ばしまして三つの省令、これはいずれも、いわゆるポツダム宣言の受諾に基きます命令に關する件という法律により緊急勅令でありまして、それぞれ内務省において所管しておつたものでありますが、大體この點は從前調査局において主管しておりましたので、これは公安廳の方に移管することになります。ただし都會地轉入抑制緊急措置令、これは國土局において取扱つておりましたので建設院の方に移管されることになります。
 途中除きました形像取締規則、これは古くから内務省令としてあつたものでありますが、新憲法施行後は過渡的に法律と同等の效力を有することになりますので、これもやはり内務省警保局において所管しておりましたので、これは今度公安廳の方に移管することになります。なお規則そのものは後に大體廢止する豫定になつております。以上内務省官制廢止に伴う法令の整理に關する法律案の内容であります。
#4
○竹山委員長 何か御質問はありませんか。
#5
○竹谷委員 普通水利組合を農林省に移管する豫定だそうでありますが、本省はどこの局でまた地方官廳ではどこに扱わせるつもりでありますか。
#6
○荻田政府委員 農林省の方が見えておりませんので、内務省側として聞いておりますところを申し上げます。法律の改正と一緒に官制の改正をいたしまして、所管の局をきめるわけでございますが、大體開拓局において所管するということになつておりまして、地方は多分いわゆる農地部の、從來耕地課と申しましたが、水利事業をやつておりますあの方の所管になると思います。
#7
○竹山委員長 各省へ移して法令その他の改正をするものがありますか。
#8
○荻田政府委員 政令省令等を改正する場合があります。
#9
○竹山委員長 その邊の連絡はどういうことになつておりますか。
#10
○荻田政府委員 その點すでに二箇月ばかり前にこの内容については閣議で相談して、それまでにこちらの話は濟んでおりまして、それぞれ準備中であつて、この法律が施行になりますれば、同時にその措置がとられると思います。
#11
○竹山委員長 それでは農林省の方が見えるまで懇談いたしたいと思います。
    〔速記中止〕
#12
○竹山委員長 それでは始めます。今内務省の説明に基いて、移管を受ける各省の處置について説明を求めます。
#13
○岡田説明員 内務省官制廢止に伴う法令の整理に關する法律案の中に、史蹟名勝天然記念物保存法中内務大臣を主務大臣に改める、こういうことが書いてあります。これは實は今囘内務省官制廢止に伴う直接の結果として、この史蹟名勝天然記念物保存に關する事務が内務省から文省部に移管したのではないのでありまして、これはただ今囘の法律案を提出します際に、從來史蹟名勝天然記念物保存法の中に、内務大臣という字がそのままありましたのを、今囘この機會に改める、こういう意味でございます。なお少し申し上げますと、史蹟名勝天然記念物保存法は大正八年に制定になつております。そのときは内務省においてこの仕事をやつておつたのであります。ところが昭和三年の十二月一日にこの史蹟名勝天然記念物保存に關する仕事は文部省に移管したのであります。爾來この仕事はずつと文部省で昭和三年以來やつております。なぜその時に改正しなかつたということは、これは、その法律中内務大臣とあるのはこれは主務大臣の意味であるから法律改正の必要がないという政府の解釋でそのときは改正いたさなかつたのであります。今囘この法案が出ます際に、併せてこの改正をやろう、こういう意味でこの法律に關することが出ておる次第であります。
    ―――――――――――――
#14
○竹山委員長 途中でありますけれども、お諮りをいたしておきます。この前決算の審議方針に關する小委員會をおつくりを願うことにしておきましたが、私から小委員をそれぞれお願いいたしておきましたが、正式に本日お願いをいたしたいと思います。
   竹谷源太郎君  片島  港君
   河合 義一君  島村 一郎君
   宮幡  靖君  平井 義一君
   大宮伍三郎君  大上  司君
   中曽根康弘君  齋藤  晃君
以上十名の方にお願いいたしたいと思います。前に申し上げましたように、決算の審議方針の改むべきところは、法律その他今後政府に對して種々根本的な問題の御檢討を願いたいと思いますので、なるべく早い機會にお開きをいただいて、なお一應のお話合いの進行の模様によつて、また參議院の方と連絡をとる必要が起れば、ともに審議を願うというふうにいたしていきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
    ―――――――――――――
#15
○竹山委員長 ちよつと速記をとめて……。
    〔速記中止〕
#16
○竹山委員長 それでは速記を續けて……。勞働省問題については、今までの經過を御了承いただいたことにいたします。
 引續いて農林省から、内務省から移される水利組合に關する處置について、説明を求めます。
#17
○戸嶋説明員 私農林省の開拓局の管理課長であります。今度の内務省解體に伴いまして、普通水利組合竝びに北海道土功組合の所管が農林省の方に移されることになつているわけであります。われわれの方として、それを引受けました態勢としましては、農林本省ではこれは開拓局で大體引受ける。開拓局の中でどこの課でということはまだはつきりしておりませんが、おそらく私のところの管理課の方で引受けることに相なると思います。と申しますのは、現在耕地整理組合も私の方でやつておりますので、大體そういうことになるだろうと思つております。それから地方の關係は、現在地方に農地部があります。そうして農地部の中に開拓課と、耕地課という二つの課があります。その農地部の中の開拓課か、あるいは耕地課か、どつちに扱わせるかという點については、未定でありますが、いずれにしても農地部でこれを所管するということに相なると思います。なおこれを引受けました後の、從來から農林省で所管しておりました耕地整理組合と普通水利組合との關係をどうやつてまいるかという點につきまして、實は從來から研究をいたしておりまして、この國會に提出することになつておりました開拓法案を一應事務的にはつくつておりました。その開拓法案の中でそういつた關係も處理いたしたい、こういうことにいたしておつたわけであります。ところが、この普通水利組合と耕地整理組合との關係に關する點については、關係方面では別に問題はなかつたのでありますが、他の點について關係方面の了解をまだ得ていない點がありますので、いまだ開拓法としての改正案に至らないような状態であります。しかしながら、これはいずれにしてもできるだけ早い機會にそういつた法制的措置も講じたい、こう考えておる次第であります。以上簡單でありますが、引受けの態勢について一應簡單に御説明をいたしたわけであります。
#18
○竹山委員長 何か御質問がありますか。――今御説明のあつた用意をされた法案がほかの理由で出ないとすれば、そうしてこれを引受けられるについてはその意味で準備をされたとすれば、この部分だけでもすぐ出されないと、このたびの引繼ぎに事を缺くことになるようなことはないのですか。
#19
○戸嶋説明員 その點につきましては、實はわれわれとしても運用上相當困つた問題が出てきはしないかということは心配しておるわけであります。と申しますのは、現在の耕地整理法に基いてできております耕地整理組合についても、すでに問題が起つておるわけであります。と申しますのは、第二次土地改革によりまして、一定面積以上の地主の土地というものはこれは自作地化されるということになります、と同時に、一方においては小作料の引下げということが行われたわけで、從つて地主の方から申しますと耕地整理組合費、あるいは普通水理組合の組合費といつたものと、それから小作地から上つてまいります小作料というものとの均衡がとれておらないというような状態になつてしまつたわけであります。從つて耕地整理組合のように、土地所有者本位で構成されておりますような組合でありますと、その運營に相當大きな影響が生じる。現に各地でそういつた水理組合費、耕地整理組合費等に引からんで、いろいろな問題が出ているような次第でありまして、われわれ事務當局といたしましては、何とか早くこれを出したい。但し關係方面の了解が得られるかどうかということ、どのくらいの時期に得られるかということにかかつておりますので、できるだけ關係方面に對して、早くそういつた制度をつくるように、努力したいこう考えております。
#20
○竹山委員長 これは委員會の總意という意味ではないのですが、今伺つておればどうもやるべきことは早くやつていただく方が國民のために必要なことであるからやらなければならぬと思います。議會の情勢とにらみ合わせて善處されんことを希望いたします。では農林省の方はその程度にしておきまして、司法省の方にかかります。
#21
○青木説明員 それでは司法省に關係いたしますことについて簡單に御説明申し上げます。内務省の解體によりまして司法省にまいります仕事は、國籍事務と改氏名の點についてはすでに七月十五日から司法省へまいつて進んでおります。國籍につきましてはこの法案によりまして司法省にまいりますと、司法省といたしましては民事局におきましてこの事務を處理してまいるつもりであります。それから國籍につきましては國籍法を改正いたす必要があるのであります。現在の國籍法は憲法上から申しましても改正する必要が多々あります。さらにまた民法が改正されますそれに應じて改正する必要の箇所が多々あります。それらにつきましても私の方にまいりましたら至急立案いたしまして國會に出したいと思つております。あるいはその前に改姓の事業がやり得るように進捗いたしますれば、あるいは内務省の方にお頼みしてやつていただきたいと思います。まだその改正案については最終的に決定いたしておりません。
#22
○竹山委員長 何か御質問はございませんか。――それでは大體本日のところは質疑に止めておきたいと思います。委員の質疑應答を通じて大體そのままで各省に移管になるものはそう問題がないのでありますが、司法省及び農林省の法律については、この際速やかに改正をすることが適當のようにも思われますので、追てまたお諮りをして、委員會として、この決定についてさような希望を附してきめる必要があればさようにいたしたいと考えております。
 では本日はこの程度で會議を終りたいと思います。これにて散會いたします。
   午前十一時十七分散會
ソース: 国立国会図書館
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