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1984/03/29 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 環境特別委員会 第4号
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1984/03/29 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 環境特別委員会 第4号

#1
第102回国会 環境特別委員会 第4号
昭和六十年三月二十九日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     抜山 映子君     中村 鋭一君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     高木健太郎君     高桑 栄松君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         粕谷 照美君
    理 事
                山東 昭子君
                原 文兵衛君
                丸谷 金保君
                飯田 忠雄君
    委 員
                石井 道子君
                藤田  栄君
                星  長治君
                森下  泰君
                矢野俊比古君
                柳川 覺治君
                吉川  博君
                片山 甚市君
                高桑 栄松君
                近藤 忠孝君
                中村 鋭一君
                木本平八郎君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  石本  茂君
   政府委員
       環境庁長官官房
       長        岡崎  洋君
       環境庁企画調整
       局長       山崎  圭君
       環境庁自然保護
       局長       加藤 陸美君
       環境庁大気保全
       局長       林部  弘君
       環境庁水質保全
       局長       佐竹 五六君
   説明員
       警察庁交通局番
       議官       広谷 干城君
       防衛庁防衛局防
       衛課長      宝珠山 昇君
       防衛庁経理局施
       設課長      大原 重信君
       防衛施設庁総務
       部施設調査官   鳥羽 濱雄君
       防衛施設庁施設
       部施設対策第二
       課長       大瀧 郁也君
       環境庁長官官房
       参事官      杉戸 大作君
       国土庁大都市圏
       整備局整備課長  荒木  寛君
       厚生省生活衛生
       局水道環境部環
       境整備課長    加藤 三郎君
       農林水産省構造
       改善局建設部開
       発課長      吉川  汎君
       通商産業省基礎
       産業局化学製品
       課長       松井  司君
       建設省河川局治
       水課長      萩原 兼脩君
       建設省住宅局建
       築指導課長    立石  真君
       日本国有鉄道建
       設局新幹線工事
       課長       福岡 祥光君
       日本国有鉄道施
       設局環境対策室
       次長       鬼澤  淳君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○公害及び環境保全対策樹立に関する調査
 (公害対策及び環境保全の基本施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(粕谷照美君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十七日、抜山映子君が、昨二十八日、高木健太郎君が委員を辞任され、その補欠として中村鋭一君並びに高桑栄松君がそれぞれ選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(粕谷照美君) 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題とし、公害対策及び環境保全の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○丸谷金保君 環境庁に公害対策の問題で伺いますが、公害対策基本法というのがございますが、大体各種の公害対策というのはこの基本法によって対策を立てていくということになるわけですか。
#5
○政府委員(岡崎洋君) おっしゃるとおりでございまして、その法律を基本にいたしまして現実に対応していく、こういう姿勢でございます。
#6
○丸谷金保君 きょうはこの中の騒音に対する問題を取り上げていきたいと思っておるんですが、その前に、一昨日御質問申し上げた大気汚染の関係の中でもうちょっと補足してお聞きしておきたいこともございます。と申しますのは、東京都が大体〇・〇七ppmということで非常に大気が汚染されているということを申し上げました。しかし、さらにそれをもう少し深く分析してみますと、全体としては千代田区が一番多いんですが、板橋の大和陸橋付近というふうな、部分的にはもっと多い〇・一二ppmあるいは品川の〇・一〇一ppmというふうな部分的にひどいところもたくさんあるわけなんです。これは主として沿道なんですが、千代田区の場合には全体として出ているんですが、特にひどいところという調査が余りないんです。赤坂見附なんか谷になっていますし、最近はもう物すごくひどいんじゃないか、あのあたりを調査した何かデータございますか。
#7
○政府委員(林部弘君) 窒素酸化物の測定は年間を通じまして自動測定装置を用いてやるということになっておりますので、赤坂見附の近いところにはそういう意味での測定局は設置されておらない状況でございます。あそこは東京都のうちの港区に相当いたしますので、区のレベルでは測定したことがあるように聞いておりまして、これは五十八年の二月から三月にかけてでございますから、直近と言うには少し前のものでございます。何分にも五十八年ごろのものしか数字としては入手できませんので、その測定はあくまで短期間しかはかっておりませんので、年間を通じての評価のようなわけにはまいりませんが、一日のうち一時間ことに数値が出てくるという形で測定して、二カ月間はかって〇・〇六ppmを超えた日数が十八日ぐらいになっておるというような数値、これは港区の数字でございまして、東京都のベースの数字ではございませんがそういうものがございます。
#8
○丸谷金保君 聞きますと、大体こういう調査というのは地方公共団体で行うというふうで、環境庁が直接やっておるわけではないようでございますけれども、東京都の場合には東京都庁の前でそういうことをはかっておるんです。しかし、最近のあのあたりの車の渋滞から見ますと、ちょっとその数字どころではないような感じがいたすんです。これらについてももう少し何かそういう点でお願いして、最近の数字もはかっていただきたい。
 それから大気汚染の関係では、一昨日も、各委員からの質問でディーゼル車の排気ガスの問題等についての御答弁が何度かございました。それを聞いておりまして、非常に微妙な言い回しではあるんですが、エンジンその他を直してもう少しよくなるように努力しているし、検討もしているということです、重油をたいて走るディーゼルエンジンをね。しかし、それが改良されればガソリンエンジンの方も同じように改良されていくでしょう、だからいつまでたってもその差というのはそんなに詰まらないんじゃないか、結局ディーゼルエンジンを廃止しない限り、あるいは制限して東京都内への乗り入れをやめさせるとか、そういう何らかの法的な措置をしない限り、どんなに改良していっても片方のガソリンエンジンの方はその前にまた改良されてよくなっていきますから、これはこれを追い越すというふうなことにならぬと思うんですが、いかがでしょうか。
#9
○政府委員(林部弘君) ディーゼルエンジンにつきましては、そのメカニズムについて簡単に申し上げますと、エンジンの中に直接軽油を噴射して燃焼させるということで燃料が空気と完全に混合しにくい、したがって、黒煙が発生しやすい傾向にあるということが一般的に認められておるわけでございます。したがって、黒煙の増加を抑えながら同時にNOxも減らさなければいけない、こういうことでございまして、NOx低減のための対策がガソリンエンジンに比べて技術的に難しい側面を持っているということはもう御案内のとおりでございます。しかしながら、NOx低減の重要性ということにかんがみまして、技術的に可能な限りにおいてということで五十七年の十月に副室式、それから五十八年の八月に直噴式のディーゼル車のNOx規制をそれぞれ実施いたしまして、まだ規制をいたしまして日が浅うございますから、現実に路上を走っておりますものは規制を受けて改善された車ではないわけでございます。そのほか、ディーゼルエンジンは熱エネルギー効率がいいとか、あるいは非常に耐久性にすぐれていて大出力のエンジンに向くというような特性があることもあって、比較的大きいトラックとかバスには有効性があるということで用いられているのが現状でございます。
#10
○丸谷金保君 そのことはわかるんです。私が聞いているのは、どこまで行っても結局たいている燃料の違いの差というのははっきりしているんで、どんなに改良していっても抜くことはできないんじゃないか、そう思いませんか、どうなんでしょう。
#11
○政府委員(林部弘君) その辺、今、先生が御指摘のように、燃料の問題ということに着目して申し上げれば、今までの経緯から申しますと、やはり今申しました特に大きいトラックのようなものについては燃料経済性という点でやはりメリットがあるのではないかというふうに想像いたしております。
#12
○丸谷金保君 いや、その経済的なメリットのことを私はお聞きしているんじゃないんです。それは十分わかります。しかし、そのことは環境庁が考えることじゃないんで、環境庁はどうしたら大気の汚染を少なくすればいいかという立場で物を考えなければならぬのですが、御答弁を聞いていますと、何か通産省が言うような話になりまして奇異な感じがするんです、そこのところが。大気の汚染を少しでも少なくするという立場から言えば、ガソリンエンジンの方がディーゼルエンジンよりも燃料の違いから来る差があるんですからやはり違うんだ。そしてどんなに改良していっても片っ方も改良していきますから、ガソリンエンジンだって今の状況のままでいいということじゃないので、大きいものでもガソリンで走ったって走れるんですから、だから大気汚染という立場で言うとディーゼルの方がだめだということになりませんか。
#13
○政府委員(林部弘君) 現在の技術レベルで申し上げればおっしゃるようなことになろうかと思います。
#14
○丸谷金保君 現在の技術レベルでなくて、基本的にそういうことになりませんか。現在のレベルよりも技術レベルが上がったとしてもそれはいわゆるディーゼルエンジンの方だけの技術が上がるということはあり得ないわけですよ。ガソリンエンジンの方だって当然技術の改良はどんどん進んでいくんですから。片っ方は進むけれども片っ方はもう進まないんだというようなことはないでしょう、技術の進み方というのは。そうでしょう。そうするとどんなにしてもやはりその差はあるんだ。現在でなくて、私の聞いているのはこれからについても、将来にわたってもなかなかそれは逆転するというふうなものではない、同じになるものではない、そう思いませんか。
#15
○政府委員(林部弘君) 先ほど私が現在のレベルではと申し上げたのは、現在からここ数年以内ということを展望して申し上げればということでお答えしたつもりでございますから、ずっと未来永劫にそうかと言われてもちょっと私の現在の知識の範囲ではそこまではとてもわからないというつもりでお答えしたということでございます。
#16
○国務大臣(石本茂君) 先生のおっしゃいますこと本当によくわかります。さっきお答えもあったようでございますが、技術的になかなか困難なものがあるようにも、私素人でございますけれども、思うわけでございますが、しかし、今後とも先生が申されますように両方にわたっての開発の推進ということが必要でございますし、公害をまき散らしていくようなものはやはりできるだけ廃止の方向に向かって私はやはり進んでいくべきではないだろうかというふうに考えておりますので、担当の局長もおられますけれども、関係省庁とこの問題はじっくり話し合いをしまして、そして大気の汚染をなるべく防止するんだという体制づくりをしてまいりますことに努力をいたしてまいりたいと思います。本当に申しわけございません。
#17
○丸谷金保君 長官のお答えでその点については安心して、そういう方向に出ていくことを期待いたすんですが、ただ繰り返すようですが、現在の技術ではという御答弁をされると、将来にわたってはよくなるんだという期待、可能性を持っている答弁なんです。現在の技術ではだめだということは、将来はよくなるんですよというふうにもとれる肯定的なお答えになるわけでしょう。しかし現在、少なくとも今後十年、二十年、今の技術の論理の中で、技術の組み立ての中で考えた場合に、使う材料が違うんだからクリーンな材料を使う方が大気を汚染しないで済むということは普通のことですよ。それが何か現在の技術ではと言われると、では将来はよくなるのか。まず少なくてもここ十年、二十年、これが取ってかわるようなことにならないということをはっきり確認して、その上に立って大気汚染の問題をどうするかということを考えませんと、現状肯定のそういう中では大気汚染はどんどん進んでいると思う、一年一年と言わないくらいに、特に都会の車の混雑するところでは。
 だから、それをもう少しはっきりしていただきたい。どう考えたって原料がクリーンなものからクリーンな大気ということになるんで、技術が今のような状態で進んでいっても、経済性を中心にして重油をたいている限りガソリンが電気より大気汚染を進めないということにはならない。だから、少なくとも環境庁はそこのところをきちっと整理しておいてもらわないと困ると思うんですよ。局長さんおわかりになりますでしょう。どうしてそれをはっきり言えないんだろう。
#18
○政府委員(林部弘君) 私が先ほど申しました現在のということは、先ほど御説明いたしましたように今という意味ではないということは申し上げたと思うのですが、それはあなたの考え方だと言われるかもしれませんが、別に経済性ということにこだわって言っているつもりはないわけで、交通公害対策というのは基本に単体規制ということだけでは解決できない問題があるのではないかということを踏まえて、結局はいろいろな総合的な関連施策と組み合わせてやっていかなければならないのではないか。それが現在の段階では先生御指摘のように必ずしも十分ではないということがあります。ですから、例えば、大きなディーゼルトラックのようなものの走行ルートなんかをもう少し都市の構造の中でリーズナブルな形に、機能的に整備していくということもあわせて考えていく必要があるのじゃないか。確かに、単体規制ということしか方法がないのであれば先生のおっしゃるようなことになると思いますし、先日先生おっしゃるように、日本とアメリカは集積のぐあい、過密のぐあいが違うんだということもあると思います。
 ですから、私の頭の中では自動車公害対策というのは単体規制だけではないんだという意識があるものですから、今の時点でということを、この先十年、二十年、三十年、四十年と未来永劫にという議論はとても技術の問題として私はできないというようなことがございまして、私の大気局長という立場で今いろいろな将来の政策を組み立てていく、今までの経緯もございますし、そういうことを踏まえて申し上げますと、そういったような総合的なものとの組み合わせということによって、確かに先生おっしゃるように、当分ディーゼルは機能的には公害を防止するという点ではガソリンよりは悪いかもしれません。
 ただもう一つ、この前にも別の先生に御答弁したかと思うのですが、ガソリン車だから幾らふやしてもいいということにはならぬというのが私の気持ちの底にございますので、ただディーゼルを撃てということだけを言いますと、じゃあガソリンなら幾らふえてもいいのだということになっても困るということがありますので、現在の時点では私としては先ほど申し上げたようなレベルの議論しかできない。単体規制ということだけに限定して言えば、恐らく先生がおっしゃるように当分の間ディーゼルはガソリン車に比べれば排ガスの点ではまだ黒煙の問題も解決できておらないわけでございますから、公害の面から言えばデメリットがあるということは言えると思います。
#19
○丸谷金保君 私はガソリン車をふやしてもいいというふうには思っていないんです。むしろガソリンと重油の関係ですね、この関係を明らかにはっきりした意識の中で整理しておくことによって、じゃあガソリンよりはメタノールの方がいいじゃないかというような次の段階に踏み込んでいかなければならない。技術の革新でもってディーゼルエンジンでも大気汚染はもっと少なくなる。しかし、もっと少なくなるといってもそれはガソリンの方がまさっている、ガソリンよりはメタノールの方がいいだろうし、メタノールよりは電気の方がいいのじゃないかと、こういうことになるので、いやいや現在はだめだけれどと言われるとそういう肯定の仕方からは話が進んでいかないので、そこまでにして次の機会にまたメタノールの問題とかいろいろございます。ただ一昨日の議論を踏まえて一応ここまで整理をさしていただいておいて、次はまたその先へ進ませていただこうと思いますので、それで念を押すような話になったわけです。
 それで、公害対策基本法の九条に基づく環境庁の告示百五十四号というのがございます。これは「航空機騒音に係る環境基準について」という環境庁の昭和四十八年十二月二十七日告示百五十四号、これについてはここで基準値が七十と七十五WECPNLということで、これはよくわからないんです、加重等価連続騒音レベル。我々はホンというと何となくわかるような気がするんですが、こういう英語がたくさん並んでいるとこれは一体本当は何と言うのかなと思うんですが、これは一体正確にはどういう意味なんですか。
#20
○政府委員(林部弘君) これはまず英語で申しわけないんですが、Wというのはウェーテッド、それからEはエクィバレント、それからCはコンテニアス、それからPがパーシーブド、Nがノイズ、それからLはレベルの頭文字でございまして、直訳いたしますと、加重等価平均感覚騒音レベル、全然わからないというお声が聞こえましたが、おっしゃるとおりわからないとおっしゃるのが正常でございまして、一般にはうるささ指数とか言っておりますが、私どもはもう長いので一般にはW、Wというふうに言っておりますが、中身の御説明をいたしますと長くなりますが、よろしゅうございますか。
#21
○丸谷金保君 うるささ指数の方から言いますと、例えばデシベルとかホンとかということですね、百三十からゼロまで十三段階に分けて出ておりますね。百二十だと飛行機のエンジンの近くだとか、あるいは三十だとささやき声で郊外の深夜とか、デシベルで、こういう告示だと割とよくわかるんですよね。ホンと言ってもいいですか、デシベル。
#22
○政府委員(林部弘君) ちょっと御説明いたします。
 今、先生がおっしゃっていたのはエネルギーのレベルそのものでございますね。つまり飛行機が飛んでいる、発進する、そうするとある距離のところで測定いたしますと、場所によって違うわけですが、そのときの一番大きな音をピークレベルとこう言っておりまして、これはまさに先生おっしゃるエネルギーのデシベルなんですね。ただWというのはそうではございませんで、飛行機は道路の騒音と違って、二十四時間飛びっ放しじゃございませんから、一定の時間を置いてうゎぁん、うゎぁんと飛んで行く。昼間は周辺ががやがやしていますから暗騒音が割にレベルが高い。ところが、夜になってみんなが寝静まると非常にうるさくなってくるし、寝なければならぬということでございますが、それで式がございまして、Wというのはさっき申しました一日のすべてのピークレベルのエネルギー平均したものと、それからその時間帯によって加重をいたしました頻度によってそれを加味していくという形になっております。
 その一日を分けまして午前七時から午後七時、つまり、日の出から日の入りといいましょうか、それを一といたしますと、日が入ってから十時までは三倍、それから十億から十二時まで、それから午前の零時から夜明けの七時までというふうに四つに分けてございますが、数値としては午後の十時から朝方までは十倍ということで、時間帯によってうるささを示すものでございますから、みんなが寝る時間に飛ぶのについては昼間の十倍というふうにカウントする。それからいわゆる準夜という言い方をしていいのかどうかわかりませんけれども、三交代の場合の準夜に相当するあたりでございましょうか、七時から十時のあたりは三倍とカウントするというようなことで式が合成されておりまして、WというのはデシベルAのピークレベルのパワー平均プラス 10ログ10Nマイナス27、こういう式になっておりますが、この 10ログ10N というところは今申しましたように夜飛ぶ方を重く見る、こういうことでうるささとしてこういうものが示されるようになっているということでございます。
 それで、先生さっき、絶対的なエネルギーの方がわかりやすいとおっしゃったのですが、地域住民にしてみれば昼間の一回も夜の一回も同じということにはならないので、夜の十倍としてカウントして、そこら辺のうるささを絶対値と時間帯とをあわせて評価する、こういうふうになっていると申し上げていいかと思います。
#23
○丸谷金保君 この告示を読んでみたんですが、細かく書いてあるんですが、どうもなかなかよくわからないんです。特によくわからないことの一つは二十四時間のものを時間差をつけてはかる。ところが、実際に航空機の騒音というのは、例えば、基地周辺の場合に夜中は飛びませんからゼロなんですよね。ゼロは十倍にしてもゼロだし、百倍にしてもゼロなんです。そんなところまで入れてこういう数値が出ていくということはちょっと僕はわからないんですよ。要するに、日中の飛行機が頻繁に飛ぶ十二時間なら十二時間ではかるんならいいけれども、そうでないところのものまで入れて丸一日で七日間はかるとなっていますよ
ね、七日間の数値をとるんだと。そうすると、自衛隊の基地の場合、毎日飛ばない場合にはどうなんですか、うんと下がることにならないですか。
#24
○政府委員(林部弘君) 確かに、極端なことを言いますと回数が少なければ当然ということになります。ただ、夜を非常に問題にしておりますがために夜間の飛行というものが非常に制限される。例えば、軍用飛行場の場合はそこら辺の整理の仕方がなかなか難しいんですが、一般の公共用飛行場がベースになって決められておりますから、例えば、大阪の空港なんかの場合には余り夜は飛ばないようになっているし、一日の絶対数が抑えられる形になってまいります。卑近な例で申しますと、例えば、七十Wの場合だと一日に百便飛ばす場合にはこのWを加味した計算でいくと七十五ぐらいまでしかできないとか、いろいろありますので……
#25
○丸谷金保君 私の聞きたいのは軍事基地の問題。
#26
○政府委員(林部弘君) 基地の問題は、夜飛ばなければ、この式は夜に非常にウエートを置いておりますのでおっしゃるようなことには必ずしもマッチしないということになろうかと思います。
#27
○丸谷金保君 一般の飛行場の場合は今のお話でわかるんですが、私がこれからお聞きしたいと思うのは、帯広の自衛隊の十勝飛行場というのがあるんです。ここの騒音の問題を論議する場合に、告示のこういう数式でやって、これで大したことないじゃないかというふうな話になると全然かみ合わなくなるという気がしたものですから。読んでみておかしいなと、確かにこれは一般の飛行場のことを中心に書いてあります。そうすると、例えば軍事基地――軍事基地といっても、自衛隊の飛行場基地の場合もやっぱりこれを当てはめていくんですか。
#28
○政府委員(林部弘君) 結論から申しますと、飛行場は全部このW方式で評価するということになっております。ですから、軍事基地もいわゆる民間の飛行場も全部騒音の評価は同じでございます。
#29
○丸谷金保君 そうしますと、集中的に一週間のうちに一日だけ、それも数時間ものすごい音で非常に近隣に迷惑をかけるというふうな場合でも、それほどでないことになりますよね。
#30
○政府委員(林部弘君) 担当の課長に確認をいたしましたが、飛行場は全部こういうことでやるということでそもそもが始まっているものですからこういう形で評価するということで、軍事飛行場だから特別な形を考慮するというふうにはなっておりません。
#31
○丸谷金保君 そうしますと、今、帯広で騒音の問題を中心に非常に心配して市民の六万四千の反対陣情、これは基地に対する反対もありますし、これから配属されるAHISという対戦車ヘリが来られたらひどい音になるんじゃないかという心配をして反対しているんです。
 それで、今のようなはかり方以外にないとすると、今度これは防衛庁の方へ聞きたいんですが、防衛大綱の中では、「防衛施設の有効な維持及び整備を図るとともに、騒音対策等環境保全に配意し、周辺との調和に努める」という、これもやはり今の数値でもってはかるということになるわけですか。――防衛庁来ていますでしょう。
#32
○説明員(大瀧郁也君) 環境庁さんの方から先ほど御説明がありましたのは、環境基準上のW値についての考え方でございまして、防衛庁といたしましては、防衛庁が管理している飛行場につきましては先生おっしゃったような点についての配慮、これについても欠かすわけにいきませんので、自衛隊等あるいは米軍等で使用しております飛行場につきましては、年間の航空機の発着する標準的な日をとらえてW値を算出する、そういう考え方をしております。したがいまして、おっしゃるように、土曜日とか日曜日とか祭日でもって、やや自衛隊は飛ばない、そういうことについての不均衡面を是正して実施しております。
 以上でございます。
#33
○丸谷金保君 そうしますと、例えば帯広の十勝飛行場、これは非常にうるさいということで、市民運動が高まって飛行場を移した。それから航空学校の練習場も移したんです。御存じですね。それで、静かになったと思ったら、今度はそこへ自衛隊が入ってきて、自衛隊の装備がどんどんどんどんと付加されてくる。それで、五十六年の三月に一たん全部撤去して、その後に、今度は十勝飛行場として自衛隊が使用するときに、帯広の市長は市民に、現況よりも騒音がひどくなるようなことにはしないと、こういう答弁をしているんです。そのときの現況よりもというのは、帯広市独自の基準でWECPNL六十五で規制しているが、十勝飛行場周辺においてこれを上回る被害にならないようにするということが、この当時の帯広市長が市民に約束している文書に残っているんです。考えなんです。ところが、この告示を見ますと七十と七十五というふうなあれですね。六十五という数字はどこにもないのです。そうすると、自衛隊の方では、六十五という帯広市長が市民と約束したこれには拘束されないというふうに見てよろしいですか。
#34
○説明員(大瀧郁也君) 先ほど申し上げましたように、防衛庁といたしまして、自衛隊並びに駐留軍の十勝飛行場につきましてのW値の物の考え方は、環境基準を基礎にいたしまして、自衛隊用飛行場であるという特殊性を踏まえて、先ほど答弁したようなものでもって考えております。したがって、私の方の算定の仕方でやりましたものでW値七十、それを超えなければと、そう考えております。
#35
○丸谷金保君 要するに、帯広市が独自の立場でつくった環境基準の六十五には拘束されないと、こういうことですね。
#36
○説明員(大瀧郁也君) そういう次第でございます。
#37
○丸谷金保君 そういう状況で、環境庁の出している基準、当然防衛庁もそういう基準で物の考え方をしていくだろうと。
 それで、各自治体と結んでいる協定書がたくさんあるんです。いろいろございますね。文章はやや違うんですが、帯広の文章というのは非常に抽象的で、市民がこれじゃちょっとおかしいじゃないかと。例えば「法令の定めるところにより、」生活環境の整備については考えると、こういう表現をしておるんです。ほかのは、例えば、立川との間では細かく「滑走路の規模を一、二〇〇メートルとし、将来にわたって拡張しない」とか、それからジェット機の飛行については市と協議して実施するというふうな非常に細かい協定があるんですが、帯広の場合はそういう細かい協定がちっともないんですよ。それから、島根県知事、美保関町長さんとやっているのでも「甲は騒音の実態を勘案して、必要ある場合は騒音測定を行い、」と、こういうふうなことが入っているんです。けれども、帯広の場合はそういう騒音の測定をするというふうなことは入っていないんです。これはどうしてこんなふうに差があるんでしょう。
#38
○説明員(大原重信君) お答え申し上げます。
 防衛庁が基地周辺の自治体と結んでおります協定はおのおのの基地の適用の状況、協定の締結に至ります経緯等によりましてさまざまでございますが、自治体の御要望もございまして、話し合いで定まってまいります関係上それぞれ異なった内容になっております。例えば、ジェット機が離発着いたします飛行場とヘリコプター部隊の所在いたします飛行場ではおのずから事情が異なってまいりますし、また、新たに滑走路を延長するに当たって締結したという協定もございますし、運用の態様、締結の経緯もさまざまでございます。帯広の場合は立川飛行場の東部方面飛行隊、これはヘリコプター部隊でございますけれども、この例にほぼ態様が似通っていようかと思います。立川市長と東京防衛施設局長との間で結ばしていただいております協定も、大略帯広のものに似たものになっております。したがいまして、その意味では帯広のものが特に簡略であるとか、あるいは不備なものであるというふうには私どもは感じておりません。
#39
○丸谷金保君 あなたたちは感じていないかもしらぬけれども、文言読むと片方はきちっとそういうことを明らかにしているんですが、帯広のものは非常に何かあいまいな文言なんです。「法令の定めるところにより、」と。じゃあ法令とは何だと、こういうふうに探していかないとその法令は出てこないんですよね。片方は飛行場の滑走路はこれ以上広げないとか、あるいは必要によって要求あればいつでも、いつでもとは書いてないけれども騒音の測定はやりますと、こういうふうなことが出ているんだけれども、帯広のものは出ていないんです。出ていなくて、私たちとしては同じだと思いますと言っている、ただ、専門家はわかるかもしらぬけれども。我々でも、こうやってずっと、じゃあどんな法令があるんだろうと探していかなければたどり着かない。まして一般市民はとてもじゃないけれどもよくわからないですよ。それで、今市民の間では、この協定書ではよくわからないし、もう少しはっきりしたものに協定書を改めるべきでないかという意見が出てきているんです。そういう場合には、市からの申し入れがあればさらに協議するというふうなことになるんですか。
#40
○説明員(大原重信君) お答え申し上げます。
 この協定には騒音の軽減、運航の安全確保についてのほか、飛行場周辺の生活環境の整備について定められております。また、その協定の第四項におきまして、この協定に関して協議する必要が生じたときはその都度協議するものとすると定めてございます。したがいまして、この協定を誠意を持って遵守することによりまして私どもは十分対応していけると、このように考えております。
#41
○丸谷金保君 この四項によってそういう場合に相談にも乗るというふうに理解してよろしゅうございますか。
#42
○説明員(大原重信君) お答え申し上げます。
 四項は、例えば、先ほど先生御指摘のございました騒音の測定の問題とか、そういった具体的な問題を頭に描いておると思いますが、あるいは細部の協定、こういったものも四項で読めるかどうかということでございますが、私どもといたしましては先ほども申し上げましたようにこの協定で十分対応できるというふうに考えておりまして、しかしながら、帯広の市長さんの方からあるいは協定の細かいことについてどうじゃと、こういうお話がございましたときには当然誠意を持って御相談していくということでございます。
#43
○丸谷金保君 では、環境庁にお伺いしたいのですが、御承知のように北海道は非常に静かなところなんです。だから同じ七十とか七十五と言いましてもここら辺で感じる七十と帯広市で感じる七十とでは全然違うのです。その意味はわかりますね。それで帯広空港というのを別のところにつくったのです。これはW値六十五で市長が市民と約束してそういう協定ができているんです。いいですか。そうすると、市は六十五でもって帯広空港を市民と約束してそういうことを守らせると言っておきながら、一方のそれよりもずっと町の真ん中にある自衛隊の十勝飛行場は七十か七十五だというのはおかしいじゃないかという声が回りの市民から出ているんですよ。そういう場合に六十五というふうなこの告示、これは告示ですから環境庁だけで直りますよね。また長官の告示を出せばいいんですからね。時には地域によって違いがあるんだというふうな考え方を持つということはできませんか。これは違うんですよ、静かな地域における音の高さと。それだから、帯広のような静かな町では、自分のところの飛行場は六十五ですという約束しているのですから、そういう場合にはそういうこともあり得るというふうなことになりませんか。
#44
○政府委員(林部弘君) 先ほどもお答えいたしましたように、この基準をつくるに当たりましては、一般の公共用の飛行場というものを前提にやってきておりまして、その基準を自衛隊の飛行場にも適用するということでございまして、したがいまして、自衛隊の飛行場の場合の特殊な事情を特別に考慮してということになりますと、本来このWの考え方というのは先ほど御説明をいたしましたようなことが背景にございますから、自衛隊向けにまた基準をつくるということはなかなか難しゅうございますし、後は、先ほど防衛庁サイドから御答弁ございましたように、それぞれのケースごとに住民の方々と自治体それから防衛庁サイドが誠意を持ってお話し合いをされて、お約束事を積み上げていくということになろうかと思うわけでございまして、私どもとしてはそういったいわゆる公共の飛行場と違ったところ向けのというのは――私先ほど間違って軍用飛行場というようなことを申し上げてしまいましたが、あれは誤りでございまして、自衛隊の飛行場向けの基準をというのは率直に申し上げましてちょっと難しいと思います。
#45
○丸谷金保君 いや、私は自衛隊の飛行場の基準と言ったのではなくて、市の飛行場は市が独自に六十五というふうなことで市民と約束して拘束しているわけです。そういう拘束を市が行う場合に、告示はこういうこと出ていても、七十以下ということになっていますよ。六十五も七十以下なんです。だから、例えば、帯広市と自衛隊が協定してそれじゃ六十五にしましょうということに対して、それはこの告示からいっておかしいということにはなりませんでしょう、こういうことなのです。
#46
○政府委員(林部弘君) そういうことでございますればもう七十よりは以下でございますから、低い分にはまことに結構なことでございます。私が今申し上げましたのも、当事者間でお話をされて、現実に今までは帯広市の測定データでも六十五を下回っていると思いますから、その意味では環境基準の上でも問題はない状況でございますので、今後できるだけ、両者が納得がいくような形で私どものお示ししている環境基準以下の状況が維持されれば一番それがいい姿でございますので、七十以下の状況をお互いに当事者間で話し合いをされて、努力をされてそういうことを積み重ねていくということは私ども別に反対する理由は何もございません。
#47
○丸谷金保君 これはさっきの、ガソリンとディーゼルの問題と同じようなことで、環境庁としては少しでもよくする方向に向けてのことについては、告示をこういうふうにしてあるからというふうなことが出てくるはずもないと思うんです。
 それで、防衛庁にお聞きしたいんですが、今この協定で言いますと、確かに法令で定めるということになると基準は環境庁の告示というのが一つの目安になりますね。しかし今私が申し上げましたように、全体として騒音の高いところと静かなところと非常に違うんですよ。ましてあそこは住宅密集地なんです。それから文教地区なんです。それで皆が騒いで飛行場を移したらまたそのあとへ入ってくる。今のところは六十五以下だろうと。確かにそうだと思いますが、今度このAHISというヘリコプターが入ってきますとこれはもう大変じゃないかと。この装備のあれから言いましても、エンジンの出力も千四百八十五、それからローターの直径が十三・四一メートルというふうに随分大きい。ベトナム戦争でアメリカ軍がこれと同じ機種を使っておりましたね、それが、何とかという映画に出ていて、見ている人はあれかという心配が視覚的にもあるんですよ。あれじゃ大変な音になると。あれは何といいましたかな、「地獄の黙示録」という映画で出てくるんですが、それを見ている人も大分いるものですから。それでこの騒音の問題は、配置されると問題が出てくる、だから配置しないでくれと、困るという論理になっていくわけなんです。
 それで、この協定の問題もう一度だけお伺いしておきますが、これで差し支えないというお話ですし、必要があって要求があれば協議はするとなっているんだということなんですが、ほかの方を読んでみると、この帯広と交わした協定が最もベターな、もう最高にいい協定だというふうに私ちっとも思わないんですが、皆さんの方はどうなんですか。帯広と結んだ協定がたくさんある協定の中では一番市民に対しては親切な協定だというふうにお思いになっているんですか。大体同じでしょう、具体的に書いてある書いてないにかかわらず、今のおたくの答弁からいうと。どうなんですか。
#48
○説明員(大原重信君) お答え申し上げます。
 先生のお求めに応じさしていただきまして、七協定お示しさしていただいております。七飛行場の周辺地域の協定を示さしていただいておりますが、この七つの協定のうち帯広のものが最高のものであるという考えはもちろん持っておりませんが、特に帯広のものが他のものに比較してこれは粗いとかあるいは抜けているじゃないかというような考えも正直なところ持っておりません。これは地域の実情、それからいろいろな、先ほども御答弁申し上げましたが、協定を締結するに至りました経緯等にも照らしまして内容が変わってまいるものでございまして、その辺御理解いただきたいと思います。
#49
○丸谷金保君 この問題まだあるんですが、時間が来てしまいますので……。
 実はこれを読んで私大変不思議に思ったんですが、自衛隊の基地ができても帯広は攻撃目標にはならないと、現地の師団長がそう言っているんですよ。というのは、いよいよ戦闘になれば山地、森林等、空から見えない地域に移動するから攻撃目標にならないんだと、こう言っているんですよ。こういうことになるんですか。
#50
○説明員(宝珠山昇君) 御説明いたします。
 対戦車ヘリコプターと申しますのは、従来持っております対戦車誘導弾とか無反動砲あるいはロケット弾発射筒などございます、あるいは戦車もその一つでございますが、そういうものと比較いたしますと非常に機動性の高い装備でございます。そういう点を考えまして北部方面隊に一個飛行隊を置きたいということで検討いたしまして、帯広が最適地であろうということで、平時の管理あるいは現在持っております施設の余裕等を考えて決めているものでございますが、では、いざ有事になりました場合にどうするかということでございますが、このヘリコプターの機動、運用という特性を踏まえて、車守防衛ということでございますので侵攻の態様、場所などに応じて帯広から適切な地域に進出し、そこを基地にいたしまして要すれば排除の戦闘に向かうというものでございます。帯広に配備いたしましたからそこを戦闘基地にして常に戦うということではないということを御理解いただければと思います。
#51
○丸谷金保君 弾薬庫はどうなるんですか。
#52
○説明員(宝珠山昇君) 弾薬庫は、駐屯地におきましては最小限のものをその近くに配備さしていただくというのが全般的な考え方でございまして、AHの配備に伴いまして若干の弾薬を備蓄するための建設を六十年度でお願いしているところでございます。
#53
○丸谷金保君 そうすると、対戦車ヘリというのも弾薬を積まなければあれですわね。どこかへ退避して一回はやってくると。しかしまた弾薬を積みに基地へ帰ってこなければならぬでしょう。それが攻撃目標にならないというのは、どうもちょっとわからないんです。防衛庁は、例えば仮想敵がどこかにあった場合に、弾薬がたくさん集積してあるところなんというのは攻撃目標にはしないんですか、だから相手も多分そうはしないだろうと、こういうふうに解釈しているんですか。
#54
○説明員(宝珠山昇君) 防衛力を持ちます目的といいますのは、現在の国際情勢の中で侵略を未然に防止するということでございまして、そのために主要な装備あるいは弾薬というものを全国あちこちに適切に配備さしていただいているところでございます。それが攻撃目標になるかならないかというのは侵略の態様によりますので、全くないかと言われますとそれは言えないことではなかろうかと思いますが、何よりも弾薬といい装備といい、そういうものを持つ、備えるということによって御指摘のような事態が起こらないようにするということで防衛庁・自衛隊というのは使命を課されているわけでございます。
#55
○丸谷金保君 この論議はまた別なところでやらなければならぬと思うんです。攻撃されないための抑止力だと。抑止力なら、あんな人家の真ん中に置けば騒音は確実にあるんですよ。置かなくてもいいじゃないかというふうないろいろな論議が出てくるんです。そしてどこへでも飛んで行けるものであれば最初から町の真ん中につくることないじゃないかという言い分はあると思いますよ。飛行場ができてからその周りに町ができたじゃないかと、飛行場は昔からあったじゃないかと。しかし、戦後ずっと使っていなかったんですよね。その使っていない時代にどんどん町が広がっちゃったんです、周辺すっかり町になっちゃった。そうしますと、先に駐屯地があったんだから後から来た者が悪いんだということにはならないんです、もう今になってみると。それで攻撃目標になるという心配と騒音の問題、これらの心配が六万五千という反対署名になって出てきたんです。このことだけはきょうもう一度申し上げて、またの機会にこの騒音問題はもう少し詰めなければならぬ。第一、現地の師団長が帯広は攻撃目標にならないんだと、こういうことを言い切るなんというのは僕はどうかしているんじゃないかと思うんです。よく注意しておいてください。
 これだけはっきり新聞で言い切られたら何を言っているんだということになりますよ。今のおたくのように、全くないとは言い切れない、多少の心配はあるんだということであればわかるんですがね。それがもう全然問題はないんだ、飛行機はそのときは森林とかそういうところに移しちゃうんだからと。それでここには飛行機のシェルターもないんですよ、全然そういう計画もないようなんです。そんなことで、環境庁のそういう基準も時にはそれが一つの盾になって逆に悪用されかねないので、そういう点についても十分、これは環境行政でもあるんですよ。ことに実際にヘリが配置されていろいろ問題が出てきたときには積極的にそういう調査、この協定では調査なんということは書いてない、ほかには書いてあるんだけれども。調査ができるようなこともひとつお願いして、大臣に今の論議を聞いていての御感想をお聞かせいただいて終わりにしたいと思います。
#56
○国務大臣(石本茂君) 先ほど来お話があったわけでございますが、航空機の騒音にかかわります環境基準のことにつきましては、これが維持されるということをまず第一義にいたしておりますし、また、防衛庁におかれましても所要の対策が推進されるものと期待しております。
#57
○片山甚市君 朝刊によりますと、「名水百選」ということで今回新たに六十九の水が紹介され、一月には三十一銘柄の水が紹介されておるんですが、水質規制下の法の中で検討された結果でありますが、この名水を選ばれるに当たって、どれだけの申告があって、その中で幾ら選ばれて、その名水というものをどのように保管、完全に保障していくのか。きれいな水になればそれを売り物にして商売にするだけで羽が生えるということが日本の通弊でありますから、環境庁は、いい水だと言ったために金もうけのための大騒動が起こらないような歯どめをしていただきたいと思うんですが、どうでしょうか。
#58
○政府委員(佐竹五六君) 私からまず答弁さしていただきます。
 正確な申請の数は記憶しておりませんが、たしか七百から八百ぐらいの数があったかというふうに記憶しております。それから名水の選定の基準は、先生が今御指摘になられたような点は、実は、これが特定の事業者ないし企業の営業活動の支援になるようなことがあってはならないわけでございまして、選択の基準の重要なポイントといたしまして、地域住民が維持管理、保全に努力している、そういう明確な事実があるものを選定することにいたしたわけでございまして、絶対的な水質等だけを問題にしたわけではないわけでございます。
 それから、事後のアフターケアと申しますか、どうやっていくかにつきましては今後の私どもの一つの課題でございますが、やはり何年かに一遍は必ずアフターケアして、その後の維持管理、保全の状況等も考慮し、万が一にも先生が今御指摘のようなことに利用されるものがあったならばこれは取り消し等のこともしなければならないだろうと思いますし、また、私どもとしては都道府県を通じてそういう事態にならないように指導してまいりたい、かように考えております。
#59
○片山甚市君 局長の話でわかりましたが、特に河川につきましては汚れないためにどうするのかということについて、全般的な経済界の、産業界の協力も得て努力を願いたい。我々はすぐに金になるものなら何でもする、人殺し等何でもやるのが好きな国民でありますから、大変恐ろしいことだと思って問題提起しました。局長がおっしゃるように、しっかりと名水が八百なら八百をもっとふやして、百選というようなおもしろ半分というか有名でなくてよろしいから、これは水質保全としては非常に状態がよろしいということで、さらに推奨ができるようにお願いしたいと思います。
 そこで、環境行政については本来ですと法案審議の前に基本姿勢を聞くんですが、この間、公健法の審議のときにいろいろと繰り返し繰り返して聞きましたが、私はこの際、もう一度環境庁の基本姿勢というものを聞いてみたい。
 その一つは公害の状況に対する基本認識ですが、ここ数年、公害問題は終わったというような意見が一部で言われておるんですが、公害による環境汚染が今どのような状態にあると認識しておられるのか、長官の方からまず認識の状態を御説明願いたいと思います。
#60
○国務大臣(石本茂君) ただいま先生のお言葉もございましたが、昭和四十年代の深刻な公害問題に対しまして各種の施策が講じられてきました。その結果、環境の状況は近年危機的な状況は一応脱したのではないだろうか。全般的には改善を示してきているというふうに考えてはおりますけれども、経済社会の変化に伴いまして有害化学物質問題、特に交通公害、それから湖沼などの水質汚濁問題など、環境問題はますます複雑多様化していると私は考えております。したがいまして、決して御指摘のような終息宣言を行っているものではございませんで、環境問題の解決に向けまして今後とも一層さらに努力していかなければならないというふうに考えておるところでございます。
#61
○片山甚市君 長官のお言葉を聞くと、公害終息論を言ったのではない、そういうことで環境庁に責任があるということではないということですが、昭和五十四年度の環境白書を見てもらったらわかるとおり、環境汚染は一時の危機的な状況を脱し、全般的に改善の傾向を示しているという印象深い記述があるんです。当時、そのような認識を明らかにしたことによって、企業や自治体がどのように受けとめたかについては言うまでもありません。その後の環境対策の推移を見ても明らかでありまして、大変行政的にも手抜きが始まった。環境庁予算は一般会計に占める比率が急速に低下したし、地方自治体の環境部局の組織人員なども年々縮小され、アセス制度もついに挫折し、NO2の環境基準は三倍に緩めたけれども、この間話したように、七年たちましてもそれが達成する見込みがないという実情を見て、環境庁の公害終息宣言が与えた影響は非常に大きい。長官の方は公害が終わったと宣言はしなかったと言うけれども、宣言に等しい白書の影響は大きかったと思います。
 そこで、環境庁はこの際、安易な公害対策のみでなく、現状をしっかりとらえて、十四年前に環境庁が設立されたときの原点に立ち返って今後の環境行政を真剣に取り組んでほしいと思うのですが、何回も聞きましたけれども、もう一度言ってください。
#62
○国務大臣(石本茂君) 環境行政では、先生申されましたように、昭和五十四年にそういう宣言らしきことをしたかもわかりませんけれども、先ほど私が申しましたように、ますます複雑化し、多岐化し、多様化してきているところでございます。そうした意味合いにおきましても、環境行政を推進してまいりますためには、地方におきます環境問題の動向を、地域住民の意識を的確に把握しまして、そして、地域に根差した環境政策の展開を進めていかなければならないのではないか。このために、環境庁としましては、従来にも増しまして地方公共団体とも意思の疎通を図りまして連携を強化していくことが必要だと考えまして、積極的に目下地方公共団体との折衝を進めているところでございます。定期的な情報交換もいたしております。
 こうした密接な意思疎通の積み重ねによりまして、地方自治体と協力し、かつ国、地方を通じた積極的な環境行政の展開を図っていかなければならない、いや、そうするんだというふうに考えているところでございます。
#63
○片山甚市君 局長、よろしいか。
#64
○政府委員(山崎圭君) ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、基本的な姿勢につきましては、公害の危機的状況は脱したという、そういう表現を過去の環境白書におきまして用いたことは事実でございます。その五十五年版にはそういう表現が見られるわけでありますが、同時に、ただいま大臣が申し上げましたように、一方において経済社会の変化、そういうことによって公害の種類あるいは発生源の多様化、複雑化、こういう問題も同時に指摘しておるわけでございまして、従来にも増して複雑化あるいは多様化するこういう公害問題についてはさらに一層の努力が必要であると、こういうことも必ずつけ加えている、こういうような状況にあるわけでございます。そういう状況認識でございます。
#65
○片山甚市君 長官と局長から前向きに努力することのお話がありましたが、今申しましたように、昭和五十四年度の環境白書については、先ほど言ったように、誤りが基本的にあると思います。それを暗に認めておるのは最新の昭和五十八年度の白書ですが、五十四年度の前項の記述に加えて、「しかし、大都市圏を中心に改善の遅れている分野が依然残されており、環境基準の維持・達成に一層の努力が必要な状況にある。」と補足されておる。部分的にせよ、公害の深刻な状況については決して楽観視できるものではないと思うんです。この際明確に、今後それではどういうように対処していくかについての御答弁を賜りたいと思います。
#66
○政府委員(山崎圭君) 白書の年次が一年ずれておるんでございますが、私どもの整理ですと、五十九年版がただいま先生の御指摘の白書の引用部分でございます。ことでは、一時の危機的状況からは一応脱して、全般的には改善を示しているが、大都市圏を中心に改善のおくれている分野が依然残されている、そういうことで、環境基準の維持・達成に一層の努力が必要な状況にあるということは先生御指摘のとおりでございます。
 そういうことで、先ほども大臣から御答弁申し上げましたように、従来型の工場、事業場に起因する公害の発生というものに加えまして、例えば自動車などの移動発生源、つまり、交通公害の問題であります。あるいはまた生活雑排水あるいは近隣騒音というような家庭生活に起因するというようなものもございます。あるいは閉鎖性水域等を中心といたします湖沼、内海、内湾等の水質汚濁、こういうものについては、緊急に対策の手を打っていかなければならない問題が生じてきておる。また、そういうものについての取り組み方も多面的、多角的に取り組んでいかなければならないという困難な問題でもある、こういう指摘もしているところでございます。また、その認識については、先生が御指摘されましたように、私どもの今後の最大の努力目標であると、かように認識をしております。
#67
○片山甚市君 今の御答弁は、私が聞くところによると、公害行政についてはさらに強く進めなければならぬ内容が幾つかあることについての一部の説明があったと思います。
 そこで、環境組織について、環境行政、予算の現状についてお聞きしますが、まず第一に、環境行政を実際に遂行する地方自治体環境部門の組織、人員が年々縮小されていると思うんですが、その現状を、昭和五十四年以降でよろしいから、
大体どういうようになったか説明してください。
#68
○政府委員(山崎圭君) 御案内のように、都道府県、指定都市――政令都市と呼んでおりますが、こういうところで私どもの現場の業務をやっていただいておるわけでございまして、全体四十七都道府県及び十政令指定都市の数がございますが、その中で、大ざっぱに申しまして環境行政を専門に担当しております部局がほぼ半分でございます。つまり、タイプといたしましては、名前はいろいろございますが、生活環境部と申しましたりあるいは環境部と申しましたりするような、そういう部のタイプと、もう一つは衛生行政とあわせてこの環境行政を所管している、そういう衛生環境部といいますか、あるいは保健環境部といいますか、こういうタイプがあるわけでございます。ちょうどここ五十六年の時点でそういう生活環境部なり環境部という環境行政を専門に担当しております部局の数が二十四都道府県及び四政令指定都市でございました。それが、五十七年度に一県減りました。また、五十八年度に一県減って、五十九年度におきましては結果二県の減で、二十二都道府県及び四市がそういう環境行政を専管する部局を持っているという姿になっております。
 この見方がいろいろあると思います。ただ、地方におきましても行政を全般的に効率的に実施するために部局の再編というようなこともいろいろやっておるわけでございまして、それぞれの地方公共団体の事情によるわけではございますが、私どもとしましてもこういう組織の縮小あるいは縮減というものが、環境行政つまり、仕事の上で縮減するというようなことに結びついてはならない、こういう気持ちでこの問題につきましては深い関心を持っているところでございまして、今後とも地方公共団体との間で連携を一層密にしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
#69
○片山甚市君 都道府県の公害担当組織の動向を見ますと、昭和五十五年には六千三百八名おりましたのが昭和五十七年を見ましても六千百七十二名ですから、もっと減っておると思うんですが、局長がおっしゃるように担当者でありますから、私たちとしては非常に警戒する必要がある。さらに加えて、環境庁の予算の一般会計に占める比率が年々低下しておるんですが、これは先ほど申しましたように昭和五十四年から後どういう減り方をしておるか、比率を説明してください。
#70
○政府委員(岡崎洋君) 今手元にございます数字で申し上げますと、大変恐縮ですが、五年前からの環境庁予算額の一般歳出に対する割合を申し上げさしていただきますが、五十六年度が〇・一四四%、五十七年度が〇・一四一%、五十八年度が〇・一三七%、五十九年度は〇・一三四%、ただいま御審議いただいております六十年度予算額が〇・一三二%でございまして、五年間に約〇・〇一%ほど比率が落ちております。
#71
○片山甚市君 私の手元の資料によりますと、昭和五十五年では〇・一〇五、昭和五十六年では〇・〇九八、昭和五十七年では〇・〇九三、昭和五十八年では〇・〇八九、昭和五十九年は〇・〇八六、昭和六十年度予算では〇・〇七二になっておる数字があるんです。何はともあれふえておらないことは事実で、減っておる。仕事をする人数も減ったなら、部局も減った、予算も減ったということで、これでは私たちとしては環境庁が重視されておると思われません。頼みもせぬところの防衛費ならどんどんどんどん嫌だと言ってもくくりつけて、軍事産業のために一生懸命予算をふやしていく、こういうあこぎな政治というのはもうそろそろおやめにならないと、どなたが政権をとってもろくなことはない。血を売り買いする商売をやっていてももうかりはしないと思いますから、私たちは今日の環境予算の年々低下しておることについて警告を発すると同時に、大臣の方では事実をもって受けとめてもらいたい。
 その次に、NO2はもとより、騒音、水質を初めとする乾電池のような化学物質、スパイクタイヤによる粉じんなどによる汚染など、問題が山積みしておるんですが、このようなことについてはむしろ深刻化しておるということであります。先ほど言ったように、予算の縮小とそういうことが起こってくることが無関係でないと心配するんですが、それについての御感想を賜りたい。
#72
○国務大臣(石本茂君) 先生のお言葉にございましたように、年々厳しい財政の事情のもととはいいながらも、縮減の一途をたどっておりますことは本当に心から残念だと思っておるわけでございますが、今後とも国民の健康と環境を守る、その上で支障のないような必要な予算の確保には全力を尽くして努力してまいりたい覚悟を決めております。予算の重点化、効率化、適正かつ円滑な予算の執行に、これもまた今申しましたように、我々庁内の職員一同が全力を尽くしまして、目下対策のために頭を練りながら力を合わせて頑張っているところでございますが、先生の御提言心しまして、本当にありがとうございます。
#73
○片山甚市君 ところが、政府としては森林の伐採を大量に行うし、海浜につきましては無原則的な埋め立てをどんどんやるし、それに基づいて乱開発によって自然を破壊しておる。その一方で歯の浮くような言葉で、花と緑の日本列島などということを求める。公害の実態を覆い隠そうとしましてもそれは隠すことはできないと思います。このような時期であるだけにこそ、長官の決意として長期的にどのような方策をとることが望ましいのか。環境庁として、森林を大伐採する、海を埋め立てる、開発には非常に熱心だけれども、国民生活の安定ができるようになっていないということで不安がたくさんある。そういうような状態について長期的な視点に立って、どんな施策を長官としてやられるつもりですか。
#74
○国務大臣(石本茂君) 的確なお答えになるかどうかわかりませんけれども、私どもとしましては緑の豊かな美しい国土を、安全で快適な環境をつくりまして二十一世紀に伝えていくことが現代に生きる者の責任であるというふうに考えておるところでございます。
 今後の環境行政は、今申されましたように、長期的あるいは総合的視野に立ちまして計画的に進めていくことが重要であろうというふうに考えております。現在、長期構想の策定を行っているところでございまして、環境に大きな影響を及ぼす開発の事業につきましては慎重に対応していきたいという決意を固めているところでございます。
#75
○片山甚市君 私は、今の状態の中で最も求められることは、アセス法案をつくってそして調和のとれたものにする以外に方法はないという立場から、アセスのことについての質問をいたします。
 環境影響評価について長官は所信表明の中で、「昨年八月、当面の事態に対応するため、閣議決定という形で実施することとされ、現在、その実施に向けて所要の準備を進めているところであります。環境汚染の未然防止の徹底が図られるよう、今後とも努力してまいる」と言われました。当面、法制定は断念したと受け取れるのでありますが、原点に立ち返って聞くが、アセス法を提案しようとした趣旨はそもそも何であるのかを問いただしたい。閣議決定という手続で実施するというが、アセス法案の趣旨がそれで実現できるものでないと私は思うのです。閣議決定ではアセス法案と違って十分でないと思うんですが、それについてのお答えを願いたい。
#76
○政府委員(山崎圭君) いろいろな経過を経まして、昨年の八月に閣議決定に基づきます「環境影響評価の実施要綱」というものを決めさせていただいたわけでございまして、これは言うまでもなく行政措置でございますから、先生御指摘のように法律に比べますとおのずから一定の限界もございますし、決してこれが最善の策であるとは考えておりません。したがいまして、法律の制定というものを私ども決してギブアップしたということではありませんで、別途これは検討を継続してまいりたい、かように考えておるわけであります。
 ただしかし、行政措置といたしましても、各省それぞれがとる行政措置ということではありますが、しかし同時に閣議決定という行政部内の決定としましては一番比重の高い、そういう形もとらせていただいたわけでございまして、各省統一的に足並みをそろえてこの要綱の適正な実施に運んでいく、こういうことであればこのアセスの問題につきましては相当の実効性を期待できると私どもは考えておるわけであります。そういうことで、当面はこの閣議決定の円滑な実施というものに全力を尽くさせていただきたい、かように考えておるわけでございます。
#77
○片山甚市君 それじゃ納得できませんから、昭和五十四年の中公審答申の文章を読みます。「現在、国においては各省庁の個別法又は行政指導等によって事業の種類別に、また各地方公共団体においては条例又は要綱等によって地域別に、それぞれの環境影響評価が行われている。ところが、これらは、環境影響評価を行う目的と対象、調査、予測及び評価等を行う時期、環境保全の範囲や具体的な手続が様々となっている。」よって、「こうした混乱を避けるためにも、統一的な準則を示す環境影響評価制度を早急に確立することが必要である。この制度に盛り込むべき主要な事項は」ということで「環境影響評価の対象とする事業」、「環境影響評価を行う主体」、「事業者の行う調査、予測及び評価の範囲並びに事業者の行う手続の範囲」、「国及び地方公共団体の役割又は機能」「関係地域の住民の関与のルール」、このぐらいは盛り込みなさいということを言っているんですが、閣議決定の中にはこれは全部盛り込まれておるか。統一見解として、統一的な準則を設けて環境影響評価をすべきだという指示にいわゆる閣議決定の要綱は網羅されておるかどうかについて聞きたい。
#78
○政府委員(山崎圭君) ただいまの五十四年の中公番答申は先生御指摘のとおりでございまして、先生の御質問のポイントは、こういうまちまちの行政指導で混乱を避けるためにも、統一的な準則を示すという意味での制度を早急に確立すべきだと。したがって、今回のこの要綱において今御例示として挙げられました点は網羅されているかというお尋ねだと承りました。
 そこで、ややこの要綱について申し上げたいと思いまするけれども、まず対象とすべき事業については、これは一定のルールに基づいて列挙しておりますので、要綱についての対象事業は明定されている。そしてまた、環境影響評価を行う主体につきましてもこの要綱におきましては事業者が行う、こういうことで明定されております。また、事業者の行う調査、予測及び評価の範囲あるいは事業者の行う手続の範囲につきましても、環境影響評価に関する手続等といたしまして、環境影響評価準備書の作成に始まりまして、その準備書に関する周知、あるいはまた準備書に関する意見、評価書の作成等々の一連の流れを決めておりまするし、また調査、予測、評価の範囲等につきましては、この要綱を受けての私ども環境庁長官が定めました基本的な指針、技術的な物差しでございますが、それを受けまして、各主務大臣が環境庁長官に協議して指針を決めていく、とういうことで技術的な中身まで確定すると、こういうことでございます。
 また、この間の国への、評価書の行政庁への送付なり環境庁長官の意見なり等につきましても、つまり、国なり地方公共団体の役割、機能につきましてもこの要綱上明定されているところでございまして、この答申に盛られました趣旨については、一応網羅的に今回の要綱で決めさしていただいていると私どもは考えております。
#79
○片山甚市君 拘束力の問題、規制の問題については、法律と違ってしり抜けになっておりますから、何といっても納得できません。形を整えた格好でありましても、内容的には私たちは賛成できないんです。
 そこで、その内容の一つですが、電源立地を対象外としたのはなぜか。アセス法については各省庁及び自民党政調会との間で難航したけれども、政府都内においては昭和五十五年五月にまとまったのではないか。とすれば、政府部内において、電源立地を含む事業についてアセスを行うことは法制度としても正しいことは確認したのであります。ところが、鯨岡長官の時代に、法案成立のためには自民党商工部会の反対の強い電源立地を対象事業から外すこともやむを得ないといってこの部分については削除したということでありますが、それはどういうことでありますか。大体政府として、電源立地もアセスの対象になっておったのを審議の都合で落としたというのはどういう経過ですか。
#80
○政府委員(山崎圭君) この閣議決定の対象事業におきまして発電所を掲げておりませんのは事実でございます。それは、ここに十一の事業を特定列挙してございますけれども、その中には入っていないのでございますが、これは昨年の八月の時点におきまして法案の提出が見送りになった、法案にかわる措置を行政措置としてとるという決断をいたしました時点におきまして、提出できませんでした環境影響評価法案をベースにして取りまとめようという意思決定が行われましたので、この法案の要綱そのままを対象事業の範囲とした次第でございます。そういう意味で、見送りの時点におきまして、法案の要綱を基本的なものといたしまして早急に行政措置をとろうと、こういうことでございましたので、この発電所が法案で盛られておられませんでしたと同じ扱いをこの要綱においても踏襲させていただいた次第でございます。
 ただ、蛇足になりまするけれども、発電所につきましては、昭和五十二年、通商産業省において智識決定をもちまして発電所の立地についてのアセスはやるということになっておりまして、また、この発電所立地につきましては電源開発調整審議会という場がありまして、その審議会の場におきまして、私ども環境庁がメンバーに加わっておりますので、この環境影響審査書を環境庁としては発電立地につきましても十分チェックし得る、そういう担保が一方においてある、こういうことでございます。
#81
○片山甚市君 昭和五十六年の四月二十一日に今のような形で電源立地を外したことは事実です。ところが、アセスを立法という形をとらずに閣議決定ということにするならば、初めの政府の案の電源立地を含めたものとして入れるべきだと、経緯から見て。国会で成立させることができないので要綱でやられるんなら、もともと政府が閣議で決めたとおり電源立地を入れるべきだ。なぜならば電源立地は環境問題に一番大きな影響がある問題なんです。花や緑というような浮いたことを言うならば電源立地ぐらいはちゃんと入れてみてください。一番肝心なものについてはアセスメントはしますよ、どうでもいいようなものは別ですよ。先ほど局長は、生活雑排水が大変大きい問題だと、すぐに庶民のことになったら言いますが、今までの中で、電源立地のことで上を下への大騒動するようなことになる。産業界が目をむいたり歯ぎしりすると環境庁や自民党は何も言えない。そんなことで政権党として納得できますか。
 私は、この電源立地を入れていないことによって起こる問題というのは――本気で花や緑を言う資格はない。そんなことを言うのは選挙の票をとるための人をだます化け仕掛けだと思う。なぜ元へ戻さないのかについて、戻すことができるなら――閣議決定ですからね、閣議決定がなぜできないのかについてもう一度説明してください。
#82
○政府委員(山崎圭君) 先ほども御答弁申し上げましたように、昨年の八月の時点におきまして提出が不可能になりました法案にかわる代替措置としまして閣議決定という形をもっての制度の構築を行ったわけでございまして、その際には、できる限り法案の要綱というものをベースにして実効ある行政措置を早急にとろうと、こういうことでございましたので、法案そのままをなぞらえたという姿でございましたので、発電所の問題は特記の事業には含まれなかったという事情、経過でございます。
#83
○片山甚市君 与野党がしのぎを削って、国民のために環境はどうあるべきかということでやったのが御承知の十三項目に基づくものですから、その中から一つ電源立地をとってしまった、それで閣議決定だということについては納得しませんから、これからずっとやらなければならない。アセス法案を出すまで粘らなければならない。ああいう閣議決定などというようなもので納得しないということを申し上げるために言ったんでありまして、電源立地条件をアセスに出すようになれば本物ですが、そうでなければやる気がない、一番抵抗する部隊にはアセスをしませんというような要綱を幾らつくってみても実施をされる見込みがない、力がないと思いますから。ひとつ悔しかったら、片山議員が言ったけれども、ちゃんとしていますよと、長官からお答えがあるようにしてもらいたい。最後に長官に聞きますが、途中だからやめておきます。
 それで、地方条例や要綱と電源立地の関係ですが、地方条例によってアセスを実施している四団体はいずれも電源立地を含んでおると見ています。アセスを要綱で実施している二十一団体も、過半数の十五団体、それ以上かもわかりませんが、電源立地を含んでおるんですが、環境庁はそれをどういうふうに思われますか。いわゆる地方の条例や要綱では電源立地を含んでおるんですが、それは違法と思いますか。閣議決定で要綱が出ているんだから違法と思っていますか、それは当然尊重すると思っていますか。
#84
○政府委員(山崎圭君) 確かに、現在既に環境影響評価制度を持っております都道府県及び政令指定都市は、条例という形で持っております団体が四団体、要綱という形で持っております団体が二十一団体、合計二十五団体でございまして、そのうち対象事業として発電所を明確に含んでおりますのが、条例は四団体、要綱が十六団体でございまして、合計二十団体でございます。なお、このほか三団体が水力発電所ダムについて対象にしているというところでございまして、ほとんどの自治体が電源開発を条例や要綱の対象としていると見てよかろうと思っております。これはいずれもそれぞれの地方公共団体がみずからの意思といたしましてこのようなものを対象に取り上げたわけでございますので、私どもはそれはそれとして十分尊重していくべきものである、かように考えております。
#85
○片山甚市君 環境影響評価については、政府よりも地方自治体の方が住民との接触が強いし、まじめであるということの証左として褒めてやってほしいと思います。政府は地方自治体ほどできないので、手かせ足かせをつくるのは申しわけないという態度で、局長、謙虚になってほしい、お褒めいただきたい、私の方は意見を言っておきます。
 最後に一つだけ聞きます。
 国に制度化、法制化を要求していた地方団体としては、閣議決定で実施するということに対してどのような動きをしているのか。閣議決定の要綱によって、法制化をしてくれると待っておった地方団体がどういうような意見を持っておるか。環境庁はそういう意味で電源立地を含むアセスの条例について促進すべきだと思いますから、大臣並びに局長から答えてもらいたい。
#86
○政府委員(山崎圭君) 昨年八月以降の働きとしましては、例えば愛知県でございますとか冨山県あるいは京都府、京都市等におきましてアセスの制度化を図ろうとする動きが見られます。いずれも条例ではなくて、要綱を制定するというような考え方のようであります。これらの地方自治体の判断につきましては、地方自治体がみずから自主的に御判断願うわけでございまするけれども、十分私どもと連絡をとりながら、この制度化について地方自治体が行ってまいります場合に御相談に乗っていきたい、かように考えております。
 また同時に、閣議決定の要綱の上では、地方自治体のいろいろなそういう制度と私どもの要綱のあり方とがうまく整序できることが望ましい、かようなことも考えておりますので、その点も私どもは地方自治体に要請してまいりたい、かように考えておるところでございます。
#87
○国務大臣(石本茂君) 先生のお言葉を聞いていて胸がえぐられるような気持ちでございますが、アセスメント法案の成立ができなかったこと、私も非常に残念だと思っている一人でございますが、先ほど来説明がありましたように、閣議で決定いたしましたこの線をじっと見詰めながら、今私どもは断念したのではございませんで、いつアセスに関連する法案を出そうかということを構えながら見詰めていきたいというふうに考えているところでございます。
 なお、その他のことにつきましては、今、局長が申しましたことを私もそのとおりだと思っております。
#88
○片山甚市君 私は、次の段階でナショナルトラストの問題、瀬戸内の環境保全の問題、これは関西国際空港とも関係します。あるいは使用済みの乾電池の問題等について聞くつもりでありましたが、時間の制約がありますから聞けませんけれども、先ほどから言いますように、この環境委員会ではアセス法をつくらなければ環境保全をする芽がつくれない。我々どんな努力をしても産業界について御無理を申し上げるつもりはない。世界の経済の第二番目だと言い、国際国家と言い、文化国家と言い、そう言っていろんなところで威張るくせに事環境問題に対しては頑固に断っておる、これが日米経済摩擦の本質だと思います。アメリカがけしからぬのじゃない。そういう意味で少し長話になりましたけれども、次のときにナショナルトラストの問題や、乾電池の問題、瀬戸内法の問題、そういうものを取り上げさしてもらって、一貫して日本国土を緑の豊かな国にしたいということで委員会の役割を果たさしていただきたいと思います。
 終わります。
#89
○高桑栄松君 それでは、私から二、三質問させていただきます。
 最初に、酸性雨の問題について伺いたいと思うのですが、環境庁では酸性雨対策検討会を一昨年ですか、つくられたように承っておりますが、今日まで主なことはどんなことが検討会で検討されたか、そのことをちょっと伺いたいと思います。
#90
○説明員(杉戸大作君) お答えいたします。
 最初に、検討会の設置の経緯を簡単に御説明申し上げますと、先生御案内のように、欧米各国で酸性雨による湖沼とか森林等の被害がかなり問題になっておりまして、我が国におきましては昭和四十八年から五十年にかけまして関東を中心に霧雨があり、雨が皮膚とか目を刺激する、そのような事件がございまして、これは三万人ほどからそのような訴えもございました。森林とか湖沼の被害につきましては、国内では顕著ではございませんが、かなり酸性度の強い雨も観測されておりますので、酸性雨からの被害を未然に防止することが肝要であるという観点からこの検討会を設けたのでございます。
 これは五十八年度から五カ年の計画で現在進めておりまして、五十八年の七月にまず全体会議を行い、それから三つの分科会につきまして延べ九回開催いたしております。その検討の対象といたしましては、酸性雨によります土壌とか湖沼、大気などの酸性度の調査をいたしておりまして、その調査を進めまして発生のメカニズムの解明などを行い、所要の対策を検討していきたい、そのようなことで行っておるところでございます。
#91
○高桑栄松君 関東地方の公害対策推進本部でも何か広域実態調査を行っているようでありますし、学会でも大分発表されるようになったんですが、今メカニズムとおっしゃったそのメカニズムというのは今の段階でどんなふうに考えられているのか。それから汚染の実態というのはあったのかどうか、ちょっと知りたいと思います。
#92
○説明員(杉戸大作君) まず、メカニズムについてでございますが、これは酸性雨の生成機構の解明のためのまず実測の調査を進めているところでございます。
 具体的に申しますと、五十八年度から六十二年度にかけましては全国の七カ所の地方公共団体で長期モニタリングの調査を行っております。それから、五十八年度は特に全国の十カ所の地方公共団体で短期の実態把握の調査をいたしておるところでございます。このような調査を踏まえまして、調査内容としてはいろいろな各層といいましょうか、いろいろな大気における各ポイントにおける実態をずっと段階的に調査いたしておりますので、それである程度メカニズムが解明できるものというように考えております。
 それから実態につきましては、まだ二カ年がようやく経過したところでございますので、十分なデータがそろっておりませんので、まだまとめて発表する段階ではございませんが、これまで国内では五十年から五十四年にかけまして、関東地方の調査では、初期の降雨から三ミリまでの雨水につきましてはHpが三から五というような観測値がございます。それから五十六年の六月には、これは群馬県におきましてHpが二・八六というような大変高い酸性の雨が観測されております。
#93
○高桑栄松君 わかりました。
 そこで、昨年の六月の新聞なんですが、米国、カナダ両国でSO2などの大気汚染物質で、酸性雨とは直接言っていないようですが、年間五万人がこれによって死亡している可能性がある、こういったことが出ておったわけですけれども、我が国でもそういった推測をされたことがありますか、いかがですか。
#94
○説明員(杉戸大作君) 最初に、その五万人の過剰死亡というようなことについて少しコメントさせていただきたいと存じますが、これは一九八二年の六月に、アメリカの国立研究所ブルックヘブンのレポートでございますが、これはOECDの委託によります研究が行われまして、その内容を引用してアメリカの技術評価局の方で発表したものでございます。それはアメリカ、カナダの一九七九年、八〇年の大気汚染物質の排出量から計算いたしますと、硫黄酸化物による過剰死亡が五万人ほどに及ぶ、そういう可能性がある、そのような内容でございまして、新聞は若干ちょっとその記事が違っているように存じております。
 日本の国内におきましては、このような調査は今のところいたしてはおりません。
#95
○高桑栄松君 ところで、これはことしの三月、つい最近の新聞でこれを見たんですけれども、米国、カナダの国境付近の火力発電所からSO2その他の原因で酸性雨が発生している。カナダの方では、汚染の原因の六割が米国からやってきたものだ、こういうことを言って、米国は、いやそれはわからないから原因究明しろというふうなことがあったようでありまして、結局、両国で酸性雨対策の合同委員会をつくられたというふうに出ておりますが、そうなんでしょうか、御存じなんですか、いかがですか。
#96
○説明員(杉戸大作君) そのとおりでございます。
#97
○高桑栄松君 同じく去年の秋ということのようですが、国連では世界産業会議が開かれて、酸性雨は極めて深刻になってきた、これは今世紀最大の環境破壊と考えられるというふうなことでありまして、むしろ現在では、欧米諸国は公害先進国日本の公害防止技術に学べという声が上がってきたというふうに言っておりますが、そういう技術供与の申し入れがございましたでしょうか、いかがですか。
#98
○説明員(杉戸大作君) 先生のおっしゃいますようなことは私どももちょっと耳にしたことはございますが、申し入れというのは特にございません。
#99
○高桑栄松君 もう一つですけれども、一部研究者の間ではアラスカに日本から発生した亜硫酸ガスその他が押し寄せてきているというふうなことを言っている学者がいるという話ですが、そういうことについての申し入れというのはあったんでしょうか、どうでしょうか。
#100
○説明員(杉戸大作君) その点につきましても特にございません。
#101
○高桑栄松君 そういたしますと、しかし何というか、早晩こういうことが起こるわけでしょうが、アメリカのEPAとの協議、そういったことを考えておられますか。
#102
○説明員(杉戸大作君) EPAとの協議というのは現在のところは考えておりませんが、しかし、日米間におきましては、この酸性雨問題について日米環境保護協力協定がございまして、それに基づきまして合同企画調整委員会等の場において、両国における酸性雨問題の取り組み方などの情報交換を現在行っておるところでございます。今後ともそのような場を通じまして、私どもといたしましては情報の交換などに努めていきたいというように考えております。
#103
○高桑栄松君 今度は中国の問題なんですけれども、中国の工業化というのは今急速に発展しつつあることは新聞にも常に報道されておりますが、工業生産額を見ても、昨年の分で前年比約一四%増ということが出ておりました。それで、一九八六年からは第七次五カ年計画が行われていく、それから石炭はエネルギーの七割が国内産の石炭である、これはどうも硫黄分の多いいわゆる低品質のものらしいと書いてありましたが、そうなると亜硫酸ガスの発生量がふえると思うんですが、中国では黄砂という、黄塵ですね、あれが日本にしょっちゅう、しょっちゅうかどうか僕は知らないんですけれども、それに乗ってやってくる可能性がないか。ともかく最初に、黄塵というのは日本に何回ぐらいやってきているんでしょうか、伺いたいと思うんです。
#104
○説明員(杉戸大作君) 何回黄塵がやってきたかはちょっと今データがございませんし、そのような確認がしてあったかもちょっと記憶がございませんが、確かに先生御懸念のような、中国初め近隣諸国の工業化が我が国に酸性雨をもたらすのではないかといったような懸念の声は聞かれるのでございますが、しかし、今までのところそのような事実は私どもとしては確認はいたしておりません。
 それから黄砂の件につきまして、これはもう先生がよく御承知の、御専門のことでございますが、いささか酸性雨とは発生とか拡散あるいは移送のそのようなメカニズムが異なっておるのではないかと考えております。すなわち、酸性雨は硫黄酸化物などの汚染物質が大気中に上昇いたしまして、そして移送される間に酸化されまして、硝酸塩とか硫酸塩などになりまして、それを含んだ雨がいわゆる酸性雨と申されておるのでございますが、黄砂は化学的な変化とかそのようなことは伴いませんので、それがそのまま当てはまるかどうかはちょっと私どもはまだ定かではございませんが、先ほど申しましたような酸性雨対策検討会、これで今広くいろいろ検討を進めておりますので、将来多角的な検討もいたしてまいりたいというふうに考えております。
#105
○高桑栄松君 いや、黄砂と同じかと言ったんじゃなくて、黄砂が偏西風に乗ってやってくるから、同じ意味で発生した硫黄酸化物系がやはり黄砂と同じように偏西風に乗ってくる可能性があるのではないか。若干長い旅のようですから、何遍ぐらい届いているのかなと思ったんです。しかし、ヨーロッパでは国境を越えて行ったり来たりしていることはもうかなり明確になっておりますし、韓国なんかも大変中国を気にしているということです。
 昨年の二月にEPAの長官のラッケルスハウスさんが見えましたが、私もちょうどあのシンポジウムに行って話を聞きまして、なかなかサイエンティフィックな発言をされる長官だと、私はいろんな意味で大変感銘をもって話を聞きました。この方が、中国の非常に急速な工業化を見ていると、早晩酸性雨が発生するはずだし、日本はやがてその侵襲を受けるだろう。今のうちに中国と予防の防止協定を結んだ方がよいのではないかというアドバイスをしたということでありますが、御存じであるかどうかということと、もう一つ、やっぱり早い方がいいのではないか、つまり、酸性雨が発生してから対策をでなくて、工業の発展過程において日本の先進的な技術を供与する必要があるのではないかという意味で、この二つをお伺いしたいと思います。
#106
○政府委員(岡崎洋君) 前段のラッケルハウス長官の見解につきましては、私直接は聞いておりませんけれども、前長官の上田長官が先般アメリカに参りましてラッケルハウスとお話をされました際に、そういったこともテーマにしていろいろ意見交換がなされたということは承っております。
 それから後段の、中国の工業化に伴う大気汚染につきましては、中国自身が非常に真剣に取り組む姿勢を示しておられまして、私どもに対しましてもいろいろ見学、研究にも来られておりますし、私の方からも、来てくれというようなお話もございますので、まずそういう実情認識あるいは向こうの問題意識を踏まえまして、今後積極的に協力できることがあれば協力してまいりたい、こんなふうに考えております。
#107
○高桑栄松君 いや、健康だけじゃなくて、何事にも予防というのが一番金がかからないでむしろ一番いいことなんで、予防的な技術供与をやっていただくように、これは中国のためでもあると私は思いますので、どうぞそういう意味での技術協定なり何かやっていただきたいと、こういうふうに希望いたします。
 次に、湖沼の水質保全の関連について伺いたいと思いますが、まず、最近私が感銘深く承ったのに石本長官のNOx発言がございます。私は科学者というのはサイエンスに忠実であるというのが科学者の一つの条件というか、科学者であることの証拠だと思うんですが、大臣はNOx発言に関連して大変サイエンスに忠実なお方である、この方も科学者ではないかと、こういうふうに私は大変高く評価しております。
 ところで、長官に伺いたいのですけれども、湖沼水質問題、湖沼法等からずっと続いているわけですが、環境庁の取り組みについてのお考えをこの際承らしていただきたいと思います。
#108
○国務大臣(石本茂君) 国民の生活にとりまして非常に重要なものは水でございます。これは空気と同じことでございますが、この問題につきましては、重要な湖沼の水質を保全するため、これまで講じられてきました対策に加えまして、関係各方面の一層の協力を得ながら、湖沼法の円滑な運用と富栄養化防止対策の推進に全力を挙げて努力してまいりたいというふうに考えております。
#109
○高桑栄松君 先ほども申し上げましたが、私はサイエンティストという立場なもんですから、やっぱり行政というのは科学的な行政であるべきだという基本的な考えを持っておりますので、環境行政というのは非常に科学的なデータで物を言わざるを得ないし、それで勝負をしておられる、私はその意味で大変環境行政の進め方についてもいろんな意味で応援をしたいと思っておりますが、環境アセスにしましても、先ほどの御質問もございましたが、やはりぜひひとつその方向で努力を続けていただきたい。大臣、よろしくお願いいたします。
 そこで、次に指定湖沼の問題でありますが、これは知事の申し出を受けてということになっておったわけですね。今までのお話ですと大体十くらいの湖沼の指定が予想されているというふうに聞くのでありますけれど、いつごろからこの湖沼指定が始まるのかということで、例えば、六十年度早々からというふうに見解が出ているようでありますから、四月には幾つぐらいか指定をされるのか、ちょっと伺いたいと思います。
#110
○政府委員(佐竹五六君) 湖沼法につきましては、関係政省令も整備されまして、今月二十一日から全面施行されております。ただいま関係各県において検討されている段階でございまして、最も早いケースで四月に出てくるかどうかはちょっとはっきり申し上げられませんが、六十年度早い時期に申し出があるのではないかというふうに思われます。申し出があれば数カ月程度で指定を行い、湖沼水質保全計画を策定できるようにしたいというふうに考えておるわけでございます。まあ当面指定湖沼は十湖沼程度を見込んでおるわけでございますが、この中には累次の計画等の蓄積があるケースと、なお今後蓄積を深めていかなければならないものがございますので、六十年度、六十一年度の二カ年で十程度の指定を行っていきたい、かように考えております。
#111
○高桑栄松君 先ほども触れましたけれども、一遍汚染されると回復するのはなかなか面倒なんですよね。御承知のとおりであります。ですから、湖沼というのは指定はやっぱり早い方がいいわけで、拙速ではいけないかもしれませんが、いい方向でいくのであればその指定湖沼は故障なく進めていただきたい、こんなふうに思っております。
 次に、環境基準の類型指定という問題が今出ているわけですけれども、湖沼の富栄養化に対する窒素、燐の役割、これはもうだれでも御承知の部分でありますが、当面はCODによって規制しているというわけで、次のステップで窒素、燐の規制を入れていこうということのように承っているわけでありますが、その類型当てはめ作業というのがどんなふうになっているのかということなんです。三月十九日に環境庁は琵琶湖を類型IIという、IIというのはかなり厳しい指定なのですが、これを第一号としてもう類型当てはめをなさった。その後どんなふうな予定になっているのか。例えば、筑波のそばの霞ケ浦がどうなっているかとか、そういったようなことについて少しお話を承りたいと思います。
#112
○政府委員(佐竹五六君) 類型当てはめにつきましては、環境庁長官が行うものと都道府県知事が行うものに分かれるわけでございますが、環境庁長官が行います湖沼といたしましては、琵琶湖のほかに霞ケ浦があるわけでございまして、霞ケ浦につきましては年内できるだけ早い時期に類型指定を行いたいと考えております。
 それから、都道府県知事が指定を行う分でございますが、これは湖沼の全窒素、全燐にかかる環境基準が策定されました五十七年十二月以降、印旛沼、手賀沼、諏訪湖等十二湖沼についてただいまのところ類型指定が行われているところでございます。さらに都道府県知事により類型指定を行うこととされている湖沼につきましては、近々窒素、燐の排水規制基準の法制化も施行に移したいと考えておりますので、できるだけ早く指定が進むように都道府県を指導してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#113
○高桑栄松君 こういった指定が予想されている湖沼周辺の下水道普及率について承りたいと思います。
#114
○政府委員(佐竹五六君) 当面、私どもが指定を考えております十湖沼について下水道の普及率を五十八年度末で申し上げますと、琵琶湖は一〇%、霞ケ浦一五%、諏訪湖三六%、宍道湖・中海九%、印旛沼三七%、手賀沼二五%、児島湖二八%、それから相模湖及び釜房ダム、これは遺憾ながら現在ゼロということでございまして、十湖沼平均では五十八年度末で一九%と、かような状況でございます。
#115
○高桑栄松君 この湖沼汚染に関連して、生活系の窒素、燐を主体とした今の汚染度の負荷割合ですね、そういったことはどの程度のものか、データがあったら教えてください。
#116
○政府委員(佐竹五六君) これはただいま十湖沼全部についてはそろっておりませんけれども、主要なものについて申し上げますと、まず、琵琶湖についてCOD負荷総量のうち生活雑排水のウエートは五一%、諏訪湖が三八、手賀沼五八、印旛沼六〇、霞ケ浦四九と、総じてかなりなウエートを占めているように考えるわけでございます。
#117
○高桑栄松君 窒素、燐はどうですか。
#118
○政府委員(佐竹五六君) 同じく、総窒素、総隣の負荷のうち生活雑排水の占める分につきまして申し上げますと、琵琶湖、窒素九・二、燐が二〇・六、諏訪湖、窒素一八・五、燐が三六、手賀沼、窒素一七・三、燐が一一・二、印旛沼、窒素一九・〇、燐が二九・八、霞ケ浦、窒素一〇・四、燐が一七・六でございまして、ただいま申し上げた数字は、調査の根拠はそれぞれ環境庁調べのものもございますが、一部は県の調査によるものもございます。年度は必ずしも一致しておりません。
#119
○高桑栄松君 私が前にいただいた数字と若干違うようで、私がいただいたのはもっと窒素、燐の負荷割合が多くなっておりますが、まあ数字のことを今申し上げようと思ったんじゃなくて、指定湖沼周辺の下水道普及率が一年前から見ると結構上がっているなあと僕は今承りました。しかし、それにしても平均で十数%でしたね、ゼロのところもあるということですから。いわゆる流域下水道ということが何年計画かでやっておられるわけだが、これはまあそれなりに手がけても十年以上かかるとか、大変年月を要する。それで生活雑排水、生活系の汚染というもののウエートがかなりある。そういたしますと、早々に着手して実効を上げ得るのはこの生活雑排水ではないかというのは環境庁もそう思っておられるようでございますし、私もそう思うんですが、どうですか。
#120
○政府委員(佐竹五六君) 私から申し上げるまでもございませんけれども、我が国の下水道整備は市街地を中心に整備が進んでまいったわけでございます。私どもが当面いたしております湖沼周辺は当然のことながら農村ないし農山村ということで、人口が非常に希薄な地域がかなりございます。もちろん市街地も当然周辺ございまして、建設省も大変御努力をいただきました。特に下水道整備率の伸びぐあいについて申し上げますと、全国平均で申しますと、大体一年一%程度のところが湖沼周辺では三%ぐらいの伸びが見られるわけでございます。しかし、さはさりながら、先ほど申し上げましたように、非常に人口密度の希薄な地域の生活系排水処理に私どもこれから取り組んでまいらなければならないわけでございまして、その意味ではその他の対策も、具体的に申し上げますと、農林水産省における農業集落排水施設整備事業、あるいは厚生省の地域し尿処理施設整備事業、あるいは民間の事業者等によります合併浄化槽の建設、さらにまた、個々の御家庭の御協力も得まして汚濁化をできるだけ抑制していくというような対策、これらのことを並行して進める必要がある。下水道整備がもちろん基本ではございますけれども、ただいま申し上げましたような諸対策をそれぞれの地域の特性に応じて合理的に組み合わせていく必要があるのではないかと、かように考えているわけでございます。
#121
○高桑栄松君 今触れられた合併型の浄化槽でありますけれども、承りますと厚生省、環境庁は委託研究に出されていると。
 厚生省に承りたいんですが、委託研究の成果はどんなふうになっておりましょうか。ごく小さい型のものですね、どうぞ。
#122
○説明員(加藤三郎君) 私ども厚生省といたしましては、財団法人日本環境整備教育センターに委託いたしまして、三年かけて実は研究をいたしておるわけでございます。その中身は、家庭用合併処理浄化槽のいわば高度処理に関する研究でございまして、この処理の方式のうち嫌気性ろ床方式というもので十分に処理ができるかどうかと、そういう観点から研究を行ったわけでございます。この調査によりますと、生活排水処理方式の一つといたしまして嫌気性ろ床方式で十分にできる、技術的に可能だ、そういう結果になってございます。
 先生御存じのとおり、嫌気性ろ床方式を採用した場合には、例えば、設置費が比較的安いとか、あるいは維持管理費が相対的に安いといったようなことから小型合併浄化槽として有効な処理方式の一つではないか、こんなふうに私ども見ております。
#123
○高桑栄松君 この前の、昨年の委員会で触れたことでもありますけれども、民泊なんかは十人槽というふうなものがつくられているけれども、シーズンになると五十人、六十人というオーバーフローの状態になってしまうということがわかっておられるかと思うんですが、これは建設省にお伺いしたいんですけれども、この十人槽とかというのは一体容量としてはミニマムを対象にしたんでしょうか、マキシマムを対象にしたんでしょうかね、建設省、建築基準の方ですね、いかがでしょうか。
#124
○説明員(立石真君) どのくらいの対象人員を想定して設計するかということでございますが、通常は大体建築物の床面積に応じて想定される人間が決まっているわけでございます。しかしながら、今の先生の御指摘のような件がありますと、それを超える場合があるかもしれませんが、かなり設計段階で予想し、また建築行政の確認段階で予想される範囲ではむしろマキシマムに近い数字として考えております。
#125
○高桑栄松君 そうですね。大体下水道の設計というのはマキシマムのいろいろなオーバーフローも全部入れてなおかつ許容できなければだめだという、これは常識のものでありますけれども。
 そこで、建設省に伺いたいんですけれども、今までは家庭の五人槽みたいなものはし尿だけを処理して流すということになっているわけで、したがって、それ以外の生活系の雑排水というのはそのままたれ流しになっていたのでありますが、建築基準法によると今五十一人以上になっているわけですね。厚生省の委託研究によるとこれは十分に機能するということになっているので、今の生活系排水が湖沼汚染の非常に有力な汚染源になっていることもかなりはっきりしつつあるわけで、そういう意味では建築基準法の中で五人槽のような、つまり五十一人槽よりもっと下の規模、最低は五人槽かと思いますけれども、そこまで建築基準法では認めるような方向に持っていけないものでしょうかね。
#126
○説明員(立石真君) お答えいたします。
 今、先生御指摘のとおりに、小規模のし尿浄化槽につきましては、単独処理方式を頭に置いて構造基準を定めているわけでございます。しかし、これを定めた告示と申しますのは五十五年の告示によっておるわけでございますが、その後の技術開発が進んでまいりまして、小規模の合併処理方式のし尿浄化槽がかなり開発されてきております。そういうものにつきましては、個別に技術を審査いたしまして、認定ということによって対応しているわけでございます。
 先ほどの先生の御指摘の点につきましても、生活雑排水対策ということに資するためにこういうような措置を積極的に講じてまいりたいというふうに考えております。
#127
○高桑栄松君 大変積極的な御意見と私承りましたが、調整官庁としての環境庁から生活雑排水対策についての総括的コメントをしていただきたいと思います。
#128
○政府委員(佐竹五六君) 環境庁は、各省事業官庁に比較しまして蓄積もまだ不十分でございますし、予算等もそう多く持っておるわけではございませんけれども、まさに先生の御指摘になった生活雑排水は各省の行政の谷間みたいなことになっているわけでございます。それであるがゆえに、各自治体が自主的にため升の整備等、御努力になっておられるわけでございます。
 私ども、そのようなところから生活雑排水に着目しまして、五十六年から五十八年まで各自治体の対策等をいろいろ検討してまいったわけでございますが、その過程で、簡易な処理についてもやはり一応マニュアルをつくる必要があるのではないか、例えばため升等についても、汚泥の引き抜きをやらない場合にはかえって水質の汚濁を進行させるというような現象も一部で見られているわけでこざいまして、私どもは地方公共団体が生活雑排水対策を実施する上で参考となる技術マニュアルを各地方公共団体に示すことといたしまして、現在その完成に鋭意努力しているところでございまして、近日中にお示しできると思います。
 さらに、六十年度におきましても各省いろいろな事業種類があるわけでございまして、これをどのように組み合わせることが最も効率的にいくのか、これは私どものような横割り官庁がそのような計画を立てることについて地方自治体のお手伝いをすることが適当ではないか、こういう判断をいたしまして、生活雑排水処理モデル計画の策定、それからさらに、それに並んで地域の住民の方々の積極的な御参加をいただくという意味で、生活雑排水対策実践活動の推進というようなことをモデル地区を設けて進めていくこととしているわけでございます。今後とも、関係の各省庁と十分連絡をとりまして生活雑排水対策の推進に努めてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#129
○高桑栄松君 次に、同じ湖沼なんですけれども、宍道湖・中海の淡水化問題について質問をさせていただきたいと思います。
 昨年の八月に、農水省は研究委員会の中間報告を出されたわけですが、これについて、時間のこともだんだん追ってきましたので、なるべく簡単に結論めいたところをお話しをいただきたいと思います。
#130
○説明員(吉川汎君) 昨年、淡水化試行に当たりましての中間報告を出しまして、ただいま島根、鳥取両県にその御意見を伺っている段階でございます。したがいまして、島根、鳥取両県におかれましては、それぞれの先生方を委託されまして、今私どもにいただく回答を用意していただいている、あるいは準備していただいているという段階でございます。そのほかまた環境庁、建設省等関係機関との協議も今進めている段階でございます。
#131
○高桑栄松君 実は昨年の八月にシンポジウムがございまして、私が座長を仰せつかりましたので、私参りまして、いろいろな方の、主として学者先生方、それから官庁関係の方々の御意見を承って、私なりのまとめを出してきましたので大変関心が深いので、次のようなことを伺いたいのです。特に、私にとってもかなり劇的な発表だと思ったのは、島根大学の伊達教授の御見解で、自分が前に出したものを今の段階では変更せざるを得ないように思うと。なるほど、あの先生が四年間か何か見ておったのと違って、結論を出した後で新しい変化をほかの湖で見たと。そういうことが現実の問題として起きたということを言っているんですね。
 例えば、琵琶湖ではアオコの発生がなかったのに発生した。これの窒素量、トータル窒素が中海なんかよりも少ないのに起きたというふうなことをデータで挙げて言われましたよね。これについて農水省、どんなふうに思われますか。その後どうしているかということなんですが。
#132
○説明員(吉川汎君) ただいま先生御指摘のとおり、私どもが発表した後、私どもの委員会のメンバーである一人の先生から、アオコの発生について修正するような意味の発言があったということは事実承知いたしております。その後、事務所が非公式に先生に真意を確かめましたところ、アオコの発生の程度について補足したものであって、中間報告の内容を修正するものではないという御返事をいただいております。その後、小委員長会議等も何回か開いておるわけでございますが、その会議の中におきましても、中間報告の内容について修正するという意見は出されておりません。
 私どもといたしましては、中間報告の中身におきましてはアオコの発生の程度については確かに触れておりません。アオコの発生の可能性は十分あるということが書いてはございますが、発生の量が大量になるのか、あるいは少ないのかというようなことにつきましては大変難しい問題もございますので、どの程度の発生になるかということにつきましては引き続き委員会で検討するというふうに考えております。
#133
○高桑栄松君 これは伊達さんのデータですから、私からそれをもとにとやかく言うことはございませんが、トータル窒素で琵琶湖が〇・四で昭和五十九年にアオコが発生した、中海は〇・六であるという比較、まあ、多いということで言われたと思います。それで試行開始は、あのときどういうふうに言われたか、今僕ははっきり覚えていないのですが、昨年度中に始めたいと言われておったように思ったんですが、試行開始の時期はいつになっているでしょうか。
#134
○説明員(吉川汎君) 試行開始の時期につきましては、先ほど申し上げましたように、ただいま鳥取、島根両県と協議を進めている段階でございますので、この問題につきましては、やはり両県の合意がない限りは進めるわけにはいきません。中海は、水質の汚濁をこれ以上進めたくないということにつきましては、淡水湖化いたしましてもこれは私どもも水を管理していく立場から当然のことでございます。また一方、水を非常に早く欲しいというふうに言われている方もかなり多数いらっしゃるわけでございます。その辺をよく調整しながら両県の意見を聞きまして、その段階でいつ開始するかを決断いたしたいというふうに考えております。
#135
○高桑栄松君 今の御答弁は、私が出した結論の一つを忠実に守っていただいたかなと思っているんです。着手して二十年という相当な年月とお金を投資しておられるわけで、大変なことだろうと思うのですが、いろいろな意味での価値観だとか物の変動が出ていますから、やっぱりこの時点はこの時点で見直す必要があればと、最終決定は地域住民の納得によるということを申し上げたんですが、そこで試行はあのとき三任ということでしたが、三年ですか。
#136
○説明員(吉川汎君) 開始いたしましてから三年ぐらいゆっくり時間をかけてやりたいと、こういう意味で三年と決めたわけでございます。
#137
○高桑栄松君 中曽根さんの臨教審三年みたいなお返事ですね、二年は短い、四年は長いというふうなお話だったわけです。
 私が言うのは違うんです。私は、伊達さんの言っていることはだてや酔狂でおっしゃったんじゃないと思うんです。というのは、やはり四年ぐらい見ておって大丈夫だと思ったら五年目ぐらいに出た、ですからやっぱりなるほどと思ったんで、干ばつだとかああいうのを見ておっても四年ぐらいは続いてもうこれが定着したのかと思ったら五年目でばっと変わったというのがありますから、やっぱり試行というのは五年ぐらいは考える必要があるんじゃないかというのがそのときの私のまとめの一つなんです。いかがですか。
#138
○説明員(吉川汎君) 三年という期間もかなり長いと私ども実は思っておったわけでございますが、先生の御提案、大変貴重な御意見でございますので、開始する前にはそういう御意見もあるということを踏まえて決めていきたいというふうに思っております。
#139
○高桑栄松君 ここは環境庁にお話をしたいと思うんです。
 このアセスメントは農水省、つまり企業主体がアセスをやるのは当たり前なんでしょうが、農業土木学会に頼んでやったものである。私は企業主体だけがやっているというのには第三者的な批判が出てくるんじゃないか、それが仮に正しいものでありましても。それから、アセスというのは予測なんですから仮説をどう入れるかによって違ってくる。ただ、その仮説がべらぼうに違ったのでは困るのでありまして、やっぱり仮説を立てて、その係数の入れ方というのも勝手に入れられては困るので、過去の科学的なデータに基づいた係数を入れていかなければだめなものなんです。そして幾つかのというより、例えば第三者のアセスがあって、さらに企業主体のアセスがあって、それが極めて接近していればそれは偏差値の中に入るわけです。それなら僕はいいと思うんです。
 時間かないものだからこの際結論を申し上げますと、理境庁が関与していなかった、これは私はだめだと思うんです。環境庁は第三者なんだから、環境庁のアセスというものがやっぱりされなければならなかったのではないかと僕は思います。いかがですか。
#140
○政府委員(佐竹五六君) 宍道湖・中海の淡水化計画につきましては、湖沼水質保全行政を担当する立場からも非常に深い関心を持っておりまして、昨年八月には農林水産省からの中間報告の御協議もいただいているわけでございます。その報告内容につきましては国公研にも御相談申し上げ、かつまた鳥取、島根両県の環境部ともよく連絡をとりまして現在検討しているところでございます。
 みずからやるべきではないかという御提案につきましては、過去の経緯それから法制上これについて私どもが御意見を申し上げるべき仕組みにはなっておらないわけでございます。しかしそうはいっても、この淡水化が二つの湖の死命を制することは間違いございませんので、先ほど申し上げましたような検討を国公研にも御連絡申し上げてやっているというようなことでございます。みずからデータを収集してやらないという点では先生の御意図に沿わないことにはなりますが、以上申し上げましたようなプロセスを経まして御趣旨に沿うように我々なりに検討し、要すれば農林水産省に意見を申していきたい、かように考えております。
#141
○高桑栄松君 二分しか残りませんので、せっかくおいでいただいた通産省と警察の方に一分ずつ答えていただきたいと思います。
 スタッドレスタイヤの使用、普及状況について通産省に伺いたい。
 もう一つは、警察の方には冬の安全運転ということについて、あのバスの転落事故もありましたし、どんなふうになっているか、それぞれ一分しかないので恐縮です、お願いいたします。
#142
○説明員(松井司君) スタッドレスタイヤの普及状況はどうかということでございますが、スタッドレスタイヤというのはゴムを改質いたしましたり、あるいはタイヤのトレッドパターンを工夫することによりまして、いわゆるスパイクタイヤのようにピンをつけなくても凍結路面での制動性をよくしようということで開発されたものでございまして、五十七年ごろから日本では生産、販売されております。現在、五十八年では二十七万四千本程度、五十九年で三十六万九千本ということでいわゆるスノータイヤ全体の中では三・二%から三・四%程度の普及ということになっております。
#143
○説明員(広谷干城君) 冬季におきます積雪凍結道路のスリップ事故を防止するために必要な安全運転の基礎知識につきましては教習所で運転免許を取りますときに教えておるということ、あるいは更新時講習さらには処分者講習等の各機会をとらえまして指導いたしておるところでございますけれども、この充実につきましてなお一層努力いたしたい、かように考えております。
#144
○高桑栄松君 終わります。
#145
○近藤忠孝君 環境庁長官の所信表明を拝聴いたしまして、安全で良好な環境の確保を初め六点、それ自体結構だと思うんです。問題は深刻な公害問題、特に日本の場合には人体被害にまで及んでいる、これが長期にわたって放置されている、これをどう認識し、これにどう対処するかということが問題だと思うんです。
 私は、昨年来水俣病を重点に何点か指摘してまいったし、また、一昨日は法案の審査を通じて大気汚染による健康被害問題を議論しました。これはまたこれから議論が始まると思うんです。
   〔委員長退席、理事丸谷金保君着席〕
私は、きょうは新幹線の騒音、振動問題を題材として環境庁の基本姿勢についてただしてみたいと思うわけであります。
 まず環境基準、これは環境庁が環境基準を設定して、そしてそれが確保されるように努めなければならないということだと思うんです。そこで新幹線の環境基準について、これは三月八日でしたか衆議院の方で林部大気保全局長が答弁しております。私、ちょっと見てみましたら、十年達成期限が近づいているが、達成の見込みについて環境庁はどう考えているのかというぐあいに発言されていますね。だから質問はわかっておるんです。質問はわかっておるけれども、答弁の方は新幹線沿線の地域において状況の調査をし、その調査結果を踏まえた上で騒音対策の推進について、関係機関の方に必要な働きかけを行っていると。答弁になっていないんですね。そしてさらに、何度か同じことを聞かれて、あと半年足らずじゃないか、それは達成期限です、ということであるけれども、これもあなたの言葉ですね、国鉄当局においても達成期限を控えて技術的にどのような組み合わせによって達成期限に向かって努力をし、また期限到達後もどのように対策を進めていくかということになろうかと思うという答弁でして、達成の見込みはどうかということについて結局答えていないんですね。きょうはそれにお答えいただきたいと思うんです。それが一つ。
 同時に、ここで触れている調査をするということですが、ここは端的にお答えをいただきたいと思うんですが、具体的にどういう調査をいつ行うのか、その予算的裏づけはどうなっているのか、この二点についてまずお答えいただきたいと思います。
#146
○政府委員(林部弘君) お尋ねの件は、東海道・山陽新幹線についての環境基準達成の問題かと承りましたが、御案内のように、今年の七月に環境基準の最終達成目標期限が到来いたします。私ども現在のところ考えておりますことを申し上げますと、本年じゅうに当該新幹線鉄道の沿線地域におきまして達成状況の把握のための調査を実施いたします。そして、その調査結果を踏まえた上で、当該新幹線鉄道騒音対策の推進につきまして関係機関の方に必要な働きかけを行ってまいりたいと、こういう私どものスタンスと申しましょうか、考え方と申しましょうか、それをお答えしたわけでございます。達成状況把握の調査結果がまだまとまっているわけではございません、これから調査をやるわけでございますから。それで現在の段階ではそういうような予定になっており、そういうようなスタンスで現在は臨んでおりますということをお答えしたわけでございます。
 それから、予算でございますが、今、国会で御審議いただいております新予算案の中に達成状況を把握するための調査費を計上いたしておりまして、予算を御承認いただき、成立いたしますれば四月以降具体的な執行ということになるわけでございますが、今のところ私どもの考えております時期といたしましては七月に到来いたしますので、それを踏まえてそれ以後できるだけ早い機会に実施いたしたい。予算額といたしましては九百七十五万一千円を新予算案に計上いたしているところでございます。
#147
○近藤忠孝君 NO2の達成は困難だと、これは大臣が正直かつ正確にお述べになったんですが、どうですか、こちらの新幹線の環境基準の方は、これは今の状況から見たら幾つかの調査結果を見ましても達成困難。特に第一審判決から見ましてもとてもこれは達成困難ですよね。
   〔理事丸谷金保君退席、委員長着席〕
その辺の見込みは立たないのか、あるいはそれは調査をしていないのでわからないのか、これはどちらですか。
#148
○政府委員(林部弘君) お答えいたします。
 今、先生判決とおっしゃったのは五十五年九月の判決のことだと思いますが、五十五年九月からもう随分時間がたっております。御案内のように、国鉄当局の技術レベルというものは私は相当なものがあると思います。したがって、あの判決が出てから今日に至るまでの間にいろいろなところでいろいろな改良が加えられている。それはもう先生御承知のように、東海道新幹線と新しい新幹線を比べてみればすぐおわかりだと思いますが、そういうところにも国鉄当局の蓄積された技術はやはり相当いい面での進捗状況を示している向きもあるんじゃないか。ですから、もうあと幾らもないじゃないかという御指摘もありますけれども、まだいろいろな有効な方策について国鉄としては現在なお努力もし、模索もしているという問題は当然あるわけでございますので、期限が参りましたら、そういうものが具体的にどのぐらい反映されてしっかりやられているのかということを私どもの責任において調査いたしまして、それを見きわめた上で申し上げるべきことは申し上げようというのが先ほど申しました私どもの基本的な考え方でございます。
#149
○近藤忠孝君 そうすると、今のところは断定はしたくないということですが、しかし、私ども見ますとね、これは達成までもうあと何カ月もないですからね、これはもう恐らく絶望的だろうと思うんです。そこで、それはまあいいです。
 しかし、その調査の時期も、規模もはっきりしましたとなると、その結果が出ます。その結果、環境基準が達成されていなかった場合に環境庁はどういう措置をとるのか、これはどうですか。
#150
○政府委員(林部弘君) 今ちょっと具体的にどういう措置をと言われても具体的にお答えができないわけでございますが、先ほどから申し上げておりますことは、相当長い時間かかっていろいろな技術の開発もされてきている。その間に社会的にもいろいろな問題も提起したというようないろんな背景もございますから、私どもとしては再々いろんなことを申し上げて、具体的な成果が上がらないままに推移するということを一番懸念するわけでございますので、今の私どもの気持ちといたしましては、時期が到来するまで静かに見守っていきたいというのが率直な気持ちでございます。
#151
○近藤忠孝君 これは国鉄からいただいた資料ですが、五十九年十二月四日測定の結果によると、線路中心から二十五メートル離れた地上一・二メートルの標準点において平均値で七十七ホンですからね。ということは八十ホンあるいは九十ホンというのはこれはあるのだと思うんですよね。しかも、昨年の十二月四日ですから。その後いろいろ技術の水準が上がっているだろうという期待にもかかわらず、これがやっぱり現状なんです。
 そこで、ではどうするのかということについて、これはもう今から考えておいていただかぬと困るんです。というのは、現にこれは昭和四十七年十二月二十日に、余りにも騒音の状況がひどいので、看過しがたい被害が生じているということから勧告をしていますよね。これは環境庁設置法五条に基づく勧告で、そしてそれに対して国鉄の方から回答があります。いろいろ回答しておるんですが、しかし、依然としてだめだと。となりますとね、この調査結果、これはやったって平均七十七ホンだから近いと言えば近いけれども、となれば大変難しいですよね。となれば、何か今までのやり方、しかも先ほど言った勧告に対する回答では、その回答どおりやってきたんだろうけれどもだめなんですよ。となればもう少し踏み込んだ措置をしなければならない、こう思うんですが、また、具体的中身は国鉄も来ていますから聞きますけれども、やっぱり環境庁として一体どうされるのか。せっかく環境基準を決定した以上、それを達成させることが環境庁の一番主要な仕事ですから、結果は待ったけれどだめだったというんじゃもうだめだと思うし、現状はこういう状況なんですから、私はもっと積極的なことを今から考えるべきだと思うんですが、どうですか。
#152
○政府委員(林部弘君) お答えいたします。
 新幹線の騒音対策としては、いろいろな見地からの対策があるのはもう御案内のとおりでございます。車両そのものについての面から言えばパンタグラフの改良その他いろいろございますし、軌道の問題から言えばレールの重量化その他いろいろな技術が進んできております。橋梁につきましても防音壁につきましても随分いろいろな技術が積み重ねられておりますし、技術開発はかなり進んでいるんじゃないかというのは、先ほど私がお答えしたようなことでございまして、今、先生御指摘の内容というものから申しますと、やはり時間がたっておりますから、私は具体的な技術的なものをすべて知り尽くしているわけじゃございませんけれども、やはり国鉄当局の努力の成果というものが本当に示されてくるという、これからの数カ月の間に私としては期待できるものもお持ちになっているのじゃないだろうかというようなこともございまして、私ども結果を見てから考えるというつもりではもちろんございません。ただ、先ほども申しましたように、今私たちの立場で、達成期限前にいろいろと申し上げるということが適切かどうかということについて、私どもはさっき申し上げたような考え方でいきたいということなんでございます。
#153
○近藤忠孝君 しかし、今期待してもこれはだめだと思うんですよ。しかも、四十七年に勧告をし回答を得てこういう状況なんですから。
 そこで、これは将来のことだから可能性で結構なんです。今までいろんなことは言ってきたし、国鉄もやってきたと思うんです。私は、その点では国鉄がやってきたことについてはそれはそれなりに評価すると思うんです。例えば、住宅に対しての防音工事対策も含めて、それは大変金を使っています。資料をもらったけれども、それなりに金を使っておるわけで、それは結構なんですが、しかし、そういうことをやってもなおかつ騒音の環境基準達成がだめだとなった場合に、今までと同じ方法じゃだめなんだから、そこで環境庁がまた勧告をすると思うんです。その中に減速――減速がこれは最も即効的でしかも安上がりだ、金は一銭もかからないんですよ、スピードを減らすだけだから。しかも最も効果がある方法だと思うんです。そういうことも含めて実効のある対策を勧告する意思があるかどうか。その点どうですか。
#154
○政府委員(林部弘君) 先ほどから申し上げておりますように、私どもは環境基準の達成に向かっては、発生源対策でございますとか、住宅防音の問題とか、移転の問題とかいったような問題、それから周辺の土地利用の問題等、一口で申せば総合的に講じられるということを期待しておるわけでございます。
 今、先生は、これから将来に向かってその内容として減速のようなものについて考えているかというお尋ねでございますが、先ほどから申しておりますように、達成期限到来までの残された期間、関係機関において最大限の努力が行われるということを現在期待しておる段階でございますので、減速の問題について現在の段階で言及することは差し控えたいというのが現在の私どもの考え方でございます。
#155
○近藤忠孝君 四十七年の勧告だって勧告どおりに騒音がなくなることを期待してやったんでしょうが、それが十三年たってもだめなんだから、今のようなことでは環境庁が責任を持って騒音をなくしていくということはとても難しいと思うんです。しかし、このことだけやっていると時間が来てしまいますので、ちょうど国鉄も見えておるので国鉄にお伺いしたいと思うんです。
 第一審判決をどう受けとめるかという問題なんです。国鉄の幹部が、音はすれども被害なしというような発言もあるようですけれども、そういう条件はないと思うんですね。これは単に付近住民に、特に名古屋の七キロ地域の人々に単なる迷惑をかけているのではなくて、一つは、これは身体被害、精神的苦痛あるいは物的損害などそういう一種の加害行為という認識をすべきじゃないか。既にその点は第一審判決でも指摘されております。
 それから第二点としては、判決の中でも指摘されておるのは路線選定の誤りであります。この点は衆議院の方でも総裁が環境問題に甘さがあったという答弁をされておりますけれども、やはり路線選定に誤りが指摘されている、これをどう受けとめるのか。そして、差しとめは確かに棄却されました。しかし、この判決理由の中では、早急に防止技術の開発に努めること、そしてこの騒音をなくしていくことに他のすべてを犠牲にしても総力を挙げるべきことだ、こう指摘されておりますが、これらのことをどう受けとめておいでですか。
#156
○説明員(鬼澤淳君) お答えいたします。
 先生御指摘の一番目の加害行為という面でございますけれども、国鉄といたしましては新幹線の騒音振動が沿線にお住まいの住民の方々に何らかの被害を及ぼしているということについては十分認識しておりまして、それあるからこそ、先ほどから先生御指摘のように発生源対策あるいは家の対策というものを進めておるわけでございます。ただし、それが先生おっしゃるように、法律上の不法行為と申しますか、そういう意味での加害行為に当たるということまでは考えておりませんで、その部分につきましては御存じのとおり現在名古屋高等裁判所に司法の判断を仰いでいるということでございます。
 それから、二つ目の路線選定も含めました建設段階の問題でございますが、総裁が別の委員会で申し上げましたように、当時としては最高の技術レベルでつくったつもりでございますが、後に環境問題に対する社会的関心が変わったという部分を加味すれば、確かに、結果としてもっとやっておけばという考え方がなかったわけではございません。しかしながら、当時としましてはできるだけ私どもとして努力したつもりでございまして、その一つの例として、先生挙げられました路線の選定につきましてもいろいろの条件を総合的に勘案いたしまして選定いたしましたので、当時としては合理的なルートを選んだというふうに考えております。
 それから、三つ目の御指摘の一審の判決の中で、国鉄は総力を挙げて減速以外の対策を前進さすべく厳しい義務が課せられているという点は真摯に受けとめておりまして、一審判決後も家屋対策の対象範囲を拡大するとか、あるいはそれまでなかった家の防振工事をやるとかいった対策も追加しております。また、発生源対策につきましても小山総合試験線といったものを含めましていろいろ研究開発をいたしまして、現在その成果の一部を東海道新幹線の名古屋地区においてテストしているという実態もございます。このように今後ともいろいろな研究開発をいたしまして、その成果のうちで実施可能なものを早く見出して実施すべく現在進めているというところでございます。
#157
○近藤忠孝君 今の話に対しては批判がありますけれども、それをやっていると時間がなくなってしまうので、減速すれば騒音が減って環境基準を達成できるということは間違いないと思います。ただ、きょうはもう省略します。最近また委員会がありますので、そこで指摘をしたいと思うんです。問題は、東京の北区のあの裁判の中で、スピードは百十キロ、それから音は七〇ホン以下という努力目標にするということで和解ができ上がるんですね。それについては世論も大変歓迎しております。ただ、これについて国鉄側の言い分は、速度については線形の関係上百十キロ以上には出せないということを確認したにすぎないので、決して譲歩はしていない。要するに、騒音問題あるいは振動問題に基づいて減速した趣旨ではないと、こういうことにこだわっているんですね。率直にやはり住民のことを考えて、減速するために、スピードを落とすんだとなかなかおっしゃれない。私は残念だと思うんです。
 ただ、私はこういうことは言えると思うんです。ではなぜこの北区の住民との和解の中で百十キロということになったか、それはもう路線上そうだというんですけれども、ではなぜそういう路線になったかと申しますと、それはやはりあの地域は人口密集地帯、そういう人々の被害を最小限に食いとめるため、あるいはまた大変反対が強かった、その反対を抑えるためということでそこの人々を考えた結果です。それはやはり真っすぐ突っ走ってしまった名古屋七キロ地域の人々の被害があるからそういったことを繰り返してはならないという、いわば名古屋の皆さんの犠牲の上に乗ってできた路線決定だと私は思うんですね。だとすれば、東京の住民の皆さんに名古屋の被害結果を考えた結果できたことがなぜ今できないのか、これについてぜひお答えいただきたいと思うんです。そしてそこで私は、国鉄の考え方は、これは山があれば大体トンネルを掘ったり迂回していきますよね。しかし、人が密集してる場合にはなぜ下を通ったり迂回できないのか。これはちょっと飛躍するかもしれぬけれども、一つの言葉ですが、武田信玄の「人は石垣、人は城」。武田信玄は人を大事にしたから当時随一の武将だったんです。息子の勝頼は織田信長の鉄砲の前に部下をまさにぶん投げたから全く滅びてしまったんですよね。そういう点では本当に人間を大事にする、そういう態度に立てないのかということをひとつ国鉄お答えいただきたい、北区の和解の問題も含めてですね。
 そして環境庁長官には、今までのことを含めまして、環境基準を達成するために本当に責任を持って、先ほどの、最も実効ある対策を具体的に勧告するということまで含めて決意をお聞きしたいと思うんです。
#158
○説明員(福岡祥光君) 前半の北区における東北新幹線のルートに絡む速度に関する事柄でございますが、確かに上野と大宮間は非常に人家密集地でございまして、したがいまして、上野と赤羽間につきましては、現在の在来線の京浜東北線沿いにできるだけ国鉄の用地を有効に利用しようという基本思想であの区間はルート選定がなされております。したがいまして、相当小さな半径が入っておるという実情でございます。それから、赤羽を越しまして大宮までですが、これは在来線からルートを離れておりますけれども、この区間につきましては新幹線に並設いたしまして通勤別紙、通勤在来線を同時に工事しております。そのために通勤駅がお客様の利用しやすい位置になるように、そういうことから線形の基準がやや在来線並みの急カーブの多いルート選定になったということで、むしろ通勤別線を有効に御利用願おうという思想がその背景にございます。そういうことで、上野―大宮間につきましては半径が非常に多いルート選定になりましたもので、物理的に速度は百十キロに抑えざるを得なかったわけでございまして、このことは和解の前から関係地方自治体等にあるいは地元の皆様方にもるる御説明いたしまして、了解を得る中で工事を進めてきたところでございます。
#159
○国務大臣(石本茂君) 先生のお話いろいろと承らせていただきました。今後とも、私どもといたしましては関係機関と十分に連絡をとりながら、新幹線公害というこのものを、絶対にというわけにはいきませんが、できるだけ緩和してまいりますように努力してまいります。
#160
○中村鋭一君 石本長官には当委員会において初めて御意を得ますけれども、どうぞひとつよろしくお願いをいたします。
 たまたま私きのうの夕刊を見ておりましたら、小さな記事なんですが、ワシントン条約につきましての関係省庁の連絡会議におきまして、チェアマンであるところの環境庁の局長から、絶滅に瀕しつつある動物の歯どめのない日本への持ち込みをチェックするための非常に有益なアイデアが堤示されたということを目にいたしました。ただ、これごく短い記事でございまして、短いながらに私は大変結構なことであると思うと同時に、私も国権の最高機関である国会の環境特別委員会の委員の一人でございまして、しかも、こういった貴重な動物の保護につきましては並み並みならぬ関心を持っている者の一人といたしまして、新聞に発表になる前にぜひ私の方に御一報いただければありがたかったと、こういう私の感想でございますけれども、それにつきまして改めて、具体的にどのような連絡をなさったのか、どのような決定がその連絡会議においてなされたのか、それをお教え願いたいと思います。
#161
○政府委員(加藤陸美君) お答えいたします。
 まず冒頭に、この問題につきましては従来から大変御熱心な御討議をいただいております中村先生の方にもう少し早く御連絡申し上げておけばよかったという点についてはおわびを申し上げたいと思いますが、この場をかりまして若干詳しく内容につきまして御説明申し上げたいと存じます。
 この発端は、実は昨年の秋でございます。詳しい点は省略いたしますが、諸外国から、日本の、こういう絶滅のおそれある動物に対する取り扱いがいささかずさんではないかという指摘を受けまして、そのときは総理からも、これはやはり国際的な信用の問題であるし、それから日本国の品位と申しますか、品格と申しますかにもかかわる話であるからきちんと対応するようにという御指示もいただきまして、環境庁が議長役になりまして、関係省庁、ちょっと申し上げますと外務省、これは国連局関係でございます。それから通産省、これは貿易局関係でございます。それから、こういう種類の問題でございますので内閣審議室長、それから大蔵省の関税関係、それからさらに厚生省、農林水産省というようなメンバーで、ワシントン条約の効果的な実施を確保するための関係七省庁の連絡会議を設けました。その議長役は環境庁ということになっておったわけでございます。これが秋十月に持たれまして、以後、幹事会
も含めまして五回にわたる内部打ち合わせを進めてまいったわけでございます。もちろんその途中段階でちょっと新聞にも報道されたわけでございますが、おっしゃいますように、そう大きく出ませんでしたのであれでございますが、その内容の主要点を申し上げますと、当面直ちに対応する策と、それから中長期的な検討課題と二つに分かれます。
 特に当面とるべき措置というところが問題のあるところでございますので、こちらを詳しく申し上げたいと思いますが、まず輸入をいたします……
#162
○中村鋭一君 要点だけで結構です。
#163
○政府委員(加藤陸美君) よろしゅうございますか。――輸入をいたします際に、今まで原産地証明というようないわゆる略式のものも認めておったのを、輸出許可書という様式のものを要するというふうにきちんとする。そのための法令の告示でございますけれども、告示を行いまして、四月一日からそれに従って行う。従来もそれでやっておった分ももちろんあるわけでございますが、抜けておった分を完璧に行うというのが第一点。
 要点にとどめさしていただきますが、二番目に力を入れておりますのは通関時のチェックで、水際でチェックしようということでございますが、その際に日本には輸入する場所が、つまり税関が二百二十二カ所あるわけでございますけれども、この種のある程度専門的な知識を持った職員が対応しないときちんとできないという問題でございますので、これは所要の政令改正手続を至急に行う予定をいたしておりますが、三十五を予定しておりますけれども、三十五の場所に絞りまして、反面そこには練達の税関職員ないしは私ども科学当局からも直ちに応援態勢がとれるような体制にするという点でございます。
 それから、外国からの話でございますので、証明書がにせものではないかというような場合に的確に対応できるようにするために、外交ルートまで使いまして直ちに確認するという体制をつくるということ。それから、これが一般的に大事なことと言われておるわけでございますが、一般国民まで含めまして物の考え方、ルールを周知徹底するということでございます。そのためのパンフレットとか、あるいはテレビ、新聞等の媒体を活用さしていただきまして、趣旨の周知徹底を図るということでございます。
 なお若干中長期的課題に触れさせていただきますが、留保品目がまだある。これにつきましては、いろいろな理由もございまして、現在そういう体制に、条約上これは認められておることでございますので、それに従ってやっておるわけでございますが、できる限りその品目の検討を加えまして、代替手段を探すとか、あるいは養殖で賄うというようなことも鋭意検討していこう。それから、どうしても使わなければいかぬ場合にも、その使用量を減らしていく努力をするというようなことは今後引き続き検討を加えていく。それから国内での法律制度につきまして、この水際作戦の実行状況も踏まえながらさらに手を打つべきこと、あるいは打てることがないか、あるいは必要があることは何かというようなことも引き続き検討を加える、こういう内容でございます。
#164
○中村鋭一君 今お話を聞かしていただきましたうちの何点かは、先国会の当委員会において私も同様の趣旨のことを御提言申し上げた、こう思うんでございます。せっかくお決めになったことでございます。出先のいわゆるリエゾンオフィサーが相談の結果こう決めても、これは実行しなければ何にもなりませんので、その点をチェアマンである環境庁が責任を持って実行あらしめるために、またせっかく御努力くださることをお願い申し上げておきたいと思います。
 昨年の秋からこの冬にかけて琵琶湖の水位が大変低下いたしました。たしか史上第二位だったと思いますが、簡略に今回の琵琶湖渇水問題につきましての水位の推移を数字を挙げてお示し願います。
#165
○説明員(萩原兼脩君) お答えいたします。
 近畿地建が南郷の洗いぜきを繰作いたしまして、琵琶湖の水位調節を行っておるわけでございますが、今回の渇水、まず夏の八月ごろから雨が少なくなってまいりました。八月初旬ではほぼプラス十センチと申しまして、平均年よりはまだ相当高い水位にございましたので、百トンから順次落としておりましたが、五十トンぐらいまでの間を放流しながら水位を下げてまいりました。九月の初めにマイナス三十センチ程度でございましたが、秋のいわゆる洪水期を迎えますということと、九月の途中で一度水位が戻りかけたということもございまして、徐々に水位を下げながら三十トンから三十五トンぐらいの放流をして十月まで参りました。十月の初旬にマイナス五十センチをさらに下回りましたので、いろいろ関係の方と御相談させていただきました上で、十月の四日から毎秒五トンということで放流を制限させていただきました。
 結果、少しずつ水位が下がりまして年を越えました一月の初旬だったと思いますが、マイナス九十五センチといいます、先生おっしゃいます琵琶湖の史上第二位の低い水位を記録いたしまして、そのまま同じような状態が続きましたが、二月の声を聞きましてから降雨が続きまして、三月の初旬で大体五トンという放流も解除いたしましたし、水位もどんどん戻ってまいりました。現時点では鳥居川の量水基準水位でプラスに転じてございます。
 以上でございます。
#166
○中村鋭一君 私、大阪府の住人でございまして、琵琶湖から流れ出る水を飲ましていただいております。これは下流域一千万の住民にとりましては南郷の樋門から水がどういうぐあいで出てくるか、これが我々のまさに命の水でございますので並々ならぬ関心を持っているのです。当時九十五センチになりましたときに、近畿地建のあの樋門を、流量を調節している、どうもその調節の仕方がぐあいが悪いんじゃないか、こういうことが言われたわけです。建設省としては、ことしの冬の異常渇水が去年の秋の段階では予想できなかったのか。それともマイナス九十五センチになって、我々、取水制限もあり、飲み水も節約したわけですけれども、それは自然現象であるから仕方がないとお考えなのか。仕方がないとすれば、地建としてはその対策は全く適切であったと、あの樋門の開閉について、流量の調節について。その辺のお考えを。一口に言えば失敗をお認めになるのか、それとも適切であったのかということです。
#167
○説明員(萩原兼脩君) お答えいたします。
 私どもとすればほぼ適切な操作であったかと思っております。先生おっしゃいますように、いつの時期にどういうということはこれは渇水のことだけではございませんで、洪水が参りましたことを想定することになりますので、相当遠い将来をいつも見詰めながら操作するということになります。しかし、発生します台風と申しますものは、南方洋上で発生してから大体一週間から十日で上陸したりしなかったりするわけでございます。たまたま昨年は一つも日本に上陸しないという異常な年であったわけでございます。逆に琵琶湖の水位の設定といいますのは、一日、二日流量をふやしたり減らしたりしましても水位が動きませんので、これは大体一カ月から三カ月を見通してやらなければならないということになります。今回の操作は、私どもといたしましてはほぼ間違いのない操作であったと考えておるわけでございます。
#168
○中村鋭一君 我々下流域の住民は決してそう思っていないわけでして、これは大阪の新聞にも大きく出ましたが、地健の、樋門の開閉をつかさどっている現地の責任者の方は非常に若い方で、三十をちょっと過ぎたぐらいの方じゃないですか。全然経験も何もない人がぽんとやってきて、その人がやっておった。秋には台風が来るといったって、やっぱり九十五センチにもなれば現実に我々被害をこうむるわけでございまして、結果として、ことしはまた二月、三月にむちゃくちゃに雨が多くてぐっと上がってきたものですから、今度は
冠水の被害が心配されているというようなことなんです。
 今聞きますと、来るか来ないかわからない台風を過去の統計に基づく推測によって夏場からの放流量を決定している、こういうことですか。
#169
○説明員(萩原兼脩君) 毎年同じようなことを繰り返しておるわけでございますから、やはり大体同じ時期に同じような予定を立てるわけでございますが、昨年に限って申しますれば、八月の時点でプラスの十センチ以上という水位は、例年に比べまして相当高い水位でございました。ですから、そのような状態を続けたままで台風を迎えるということは大変怖いことでございますし、下流の方にとってももちろんでございますが、琵琶湖の沿岸の方にとりましては渇水も大変怖いことでございますが、洪水被害の方がもっと怖いことでございまして、その辺のことを見込みまして徐々に下げたわけでございます。
 来るか来ないかとおっしゃられますと非常に難しいのでございますが、先ほど申しましたように、台風が発生しましてから日本に到達します時間と琵琶の水位の操作をします時間の長さとの差がございますので、ある程度当たったり外れたりということはあるのかと考えておるわけでございます。
#170
○中村鋭一君 ことしはたまたま雨が多いから、今は水位は大変上がっておりましてあれですけれども、ひとつ誤りのないように、科学的に分析して、気象庁ともよく相談をなさいまして、放流量は最も適切にことしはやっていただくように要望しておきたいと思います。
 環境庁にお尋ねいたしますが、この異常渇水によって琵琶湖の水質に影響は出たんでしょうか、それとも影響はなかったのでしょうか。
#171
○政府委員(佐竹五六君) 昨年秋以来の渇水によりまして、下流の住民の方々、それから関係周辺地域の住民の方々が水質への影響を大変懸念されまして、滋賀県においても水質の監視体制を強化しているところでございますが、その測定結果の報告を受けた限りでは現在までのところ特段に悪化しているということはないようでございます。
 なお、環境庁といたしましても、この問題については大変深い関心を持っておりまして、せっかくの機会という言い方はいささか適当を欠くかと思いますけれども、めったにない経験でございますので、学識経験者の方にお集りいただきまして検討を、一度御意見を交換していただきました。そのときに出ました御意見の中では、琵琶湖について一メーター水位が低下しますと湖面面積の約一%程度が干上がるそうでございます。この程度であれば琵琶湖全体の生態系へ特に影響を及ぼして水質が悪くなるというようなことはないのではないか、これが一つの御意見でございます。それからまた、当面は水質が悪化しなくても、むしろ増水期に水位が回復する過程で周辺地域から一どきに汚濁物質が流入する可能性がある、したがって水位の回復期も注意せよ、こういう御指摘がございました。現在そのような観点から注意深く見守ってまいりたい、かように考えております。
#172
○中村鋭一君 実際に、局長、実は私、釣りが好きでして、滋賀県の生まれですから。普通なら今は琵琶湖のホンモロコの最適のシーズンなんです。電話をかけて聞きましても、ことしはまだ一匹も釣れていないんです。だから、生態系に影響はないと学者の方はおっしゃるかもしれませんが、長年滋賀県に生まれ育つか、滋賀県へ釣りに行っている人は、やっぱり渇水の被害が出ていると。それは干上がりますと岸の藻が腐るんです。水位が上がってまいりますと、竹生島の仲で越年をしていた琵琶湖のホンモロコが抱卵いたしまして、産卵のために接岸します。産卵の場所はいわゆる藻が良好な状態で水底に茂っていないとモロコは卵が産めなくなる。彼らは本能的に知っていますから藻がないようなところへは寄りつかない。だから、水位が回復しても、接岸しないものですからことしはモロコが一向とれない。これは生態系に影響が出ているわけでございます。その点もひとつ環境庁としてはそういう情報も精力的にお集めになることを私はお勧めいたします。学者が頭の中だけで考えていてもだめで、しょっちゅう琵琶湖へ行って釣りをしたり水を眺めている人でないとこれはわからぬのですよ。
 琵琶湖総合開発計画の現在の工事の進捗状況ですね、同%ぐらい今完成の域に達しており、その完成の、今特定できる日時はおおむねいつでございますか。
#173
○説明員(荒木寛君) お答えいたします。
 琵琶湖総合開発事業は昭和四十七年より始めておりますが、その全体計画事業費は約一兆五千二百億余りでございます。昭和五十八年度末までの進捗率はおおむね五二%でございます。これはまだ正確な数字ではございませんが、今年度終わりますとおおむね五六%と見込まれております。国土庁といたしましてはこの事業が近畿圏発展のために最も重要な事業と認識しておりまして、関係省庁、滋賀県あるいは地元市町村等と一層緊密な連携を図りながら計画期間内の完成に向けて積極的に取り組んでまいりたいと思います。なお、計画期間は昭和六十七年でございます。
 以上でございます。
#174
○中村鋭一君 この工事の進捗に伴いながら、当然環境に対する影響評価というものはやっていらっしゃると思いますが、これは国でいいますとどの部局がどういう形でやっていらっしゃるんでしょうね。――いや、環境庁が関与している部分でも結構でございます。
#175
○政府委員(山崎圭君) お答え申し上げます。
 琵琶湖総合開発計画にはそれぞれ個別、具体的な事業がいろいろとあると思うのでございます。そういうことで、アセスメントのあり方というものは個別事業を始める前に環境に及ぼす影響のいかんを調査いたしまして、あるいは予測いたしまして、そして評価を加える、こういう一連の手続がその本体をなすものだと承知しております。
 ところで、具体的に国土庁の持っていらっしゃる計画に基づいてどういう具体的な事業が今進められ、あるいは今後進められ得るのか、それによってそのアセスメントが必要であるのかないのか、そういうことになろう、こういうふうに思っております。今お尋ねの的確にどういう事業がどれにはまるかというのはちょっと用意をしておりませんので申しわけなく思っております。
#176
○中村鋭一君 最後に、環境庁にお尋ねいたしますが、いわゆる琵琶総に基づいて、まあ地域の住民の皆さんからすればこの総合開発計画ができることによって生活が利便になると同時に、土地の皆さんは良好な緑の環境と、さっきも言いましたいつ行っても湖岸でモロコの釣れるような自然環境の保全ですね、それから、琵琶湖はそれ自体が立派な公園でございますから、景観ですね、こういうものについては地元の皆さんはもちろんのこと国民みんなが壊されたくない、こういう気持ちを持っていらっしゃると思いますから、環境保全、生態系の保全、さらに景観の最も良好な状況における保全ということについてどのような事業をなさっており、現実にこれからどのようにこの琵琶湖総合開発計画の中において整合させていくのかという点についてお尋ねいたしまして、私の質問を終わります。
#177
○政府委員(加藤陸美君) 生態系の関係のお話とそれから環境、特に国定公園でございますので、その関係と二つに分けてお答え申し上げたいと思います。
 まず生態系の影響の問題は、先ほどもちょっとお答えございましたが、大変難しい問題でございます。先生もう十分御承知のところでございますが、これにつきましては滋賀県の琵琶湖研究所が、これはもう地元でございますし、今回の異常渇水のみならず前から研究はされておるわけでございまして、特に今回の異常渇水による影響についての解析とか分析等はまだ伺っておりませんけれども、ある程度の期間がたてばそれなりの評価がいただけるのではないかと思います。ただ、最初にも申し上げましたように、生態系の問題につきましては、今の科学的知見をもってしては、それだけではなかなか未解明な部分も存在いたして
おります。これにつきましては今後とも基礎的データを蓄積して対処していくべき問題かと存じます。
 それから、この事業がいろいろ行われ、あるいはこれから行われるわけでございますが、これによる自然環境あるいは自然景観の変化が琵琶湖国定公園の、私ども直接関係があるわけでございますが、これの利用上支障とならないように湖岸の自然環境の保護、それから復元及び新たな湖の周辺の風致造成を行うために、例えば湖岸緑地の整備などを進めておるところでございます。
 それから、先ほど水質保全局長の方からもお話がございましたが、流入河川の水質の監視というようなものは引き続き行っていくようにいたします。
#178
○木本平八郎君 逗子の池子の問題について非常に素朴な疑問をまずお聞きしたいのですけれども、これは質問取りの方によく趣旨を言っておきましたので、説明員の方だと思いますけれども、内部でよく打ち合わせしていただいてきていますね。その点ちょっと初めに確かめたいのです。
#179
○説明員(鳥羽濱雄君) 先生御質問の趣旨はよく承っております。
#180
○木本平八郎君 それで、極めて率直な疑問でお聞きしたいんですけれども、きょうの新聞を見ていましても、防衛施設庁と地元の市長との間で相当どんどんどんどん硬化しているという感じがするわけですね。あれを逆に、こういう質問初めてだと思いますけれども、池子の森がやめられない、やめるにいかないというのは一体どういう理由なんですか。あそこに米軍住宅をつくることをやめられない、防衛施設庁としてはやめられないというのはどういう理由なのかということをまずお聞きしたいのです。
#181
○説明員(鳥羽濱雄君) 横須賀地区におきます米軍の家族住宅の不足状況は大変深刻な状況にございまして、これを早急に解決するために、また米軍は管理面等から一つの団地としての住宅建設を希望しておりますので、横須賀の海軍施設に通勤し得る範囲の既存の施設区域とかあるいはその他あらゆる面につきまして検討してまいりましたが、千戸程度の家族住宅がまとまって建設できるのは池子弾薬庫しかない、同施設の地形、地質等の調査をいたしました結果、住宅建設の適地と判断したわけでございます。
#182
○木本平八郎君 その問題は後でやりますけれども、私、実はあの市民運動にずっと参加したわけです。市長のリコール運動のときもずっと朝から晩まで一緒で彼らの生活を見守ったんですよ。まさかこういう誤解があるとは思いませんけれども、彼らは決して安保反対でもなければ基地反対でもないんですよ。米軍住宅も必要だ、いや逗子につくりましょうということを言っているわけですね。ところが、あの池子の森はたまたま五十年ぐらい人為が入らずに、原生林のまま保たれている非常に貴重な資産なわけですね、国民資産。珍しい動植物がおって、日本では珍しいタカがおるとか動植物の繁茂もしている。そこをわざわざつぶしてどうしてやらなければいかぬのか。これはもう御存じのように神奈川県だけでも十カ所ぐらい米軍住宅に使えるところがあるんですね。本牧にだってありますよね。それから横須賀のすぐ近くに、長井にだってありますよね。十カ所ぐらいあると地元の人は皆言っているわけですね、これで検討してくれと。そこは前に基地があったんだから、もう何にも開発しなくても、さっさっと雑草を刈ってやればできるわけですよ。金もかからない。それがここまでこだわられるということがどうも彼らにとっては素朴な疑問なんですね。その辺はどういうふうに受けとめておられますか。
#183
○説明員(鳥羽濱雄君) ほかにも適地があるのではないかという御質問でございますが、例えば今お話にございました長井任宅地区につきましては、以前、横浜の海浜住宅地区というのがございまして、これらを横須賀の海軍施設へ移設するに際して、横須賀市から長井住宅地区とかEMクラブあるいはその他の施設の返還の条件が出されたものでございます。つまり、長井住宅を返還するという条件で横浜海浜住宅地区等の移設が実現したわけでございます。そうして、長井地区の返還につきましては、米軍から同地区にあります住宅を横須賀の海軍施設へ移設するよう要請がございまして、その移設工事につきましては昭和五十五年度から着手し、近く完成する予定であります。六十年早々には同地区の返還が予定されております。こういうことから同地区を米軍家族住宅建設用地として再使用することはできないわけでございます。
 それから、そのほか私ども種々検討いたしました中には例えば、現在の横須賀の海軍施設というようなものがございまするけれども、これは先ほども触れました横浜海浜住宅地区からの住宅等の移設によりましてかなり過密な状況になっておる。したがって、まとまった住宅建設の余地がないわけでございます。その他、私ども既存の施設で検討いたしましたのはいろいろございます。例えば厚木の海軍飛行場、これは横須賀から大変遠いというようなことがございます。それから上瀬谷の通信施設はどうだ、これは電波障害の関係で住宅が建設できない。それから吾妻倉庫地区というのがありますが、今これは貯油施設として使っておりますので、保安上建設ができない。それから深谷通信所等々でございます。したがって、最終的にはまとまった住宅建設用地としては池子以外にはないんだという結論に達したわけでございます。
#184
○木本平八郎君 そういう理由というのは新聞にも発表されているし、私も承知しているわけです。
 ところが、これ非常に重要なことなんですよね。どうしてかというと、何でもなければそれは池子だって北海道だってどこでもいいんですよ。しかし、あれだけのものをつぶして、文化財だってあるわけですからね、あれだけのものを犠牲にしてまでつくるということになれば、やっぱりこれは相当の理由がなければいかぬし、やっぱりバランスも考えなければいかぬですね。私の知っている範囲では、米軍だってそういうことは一番知っているわけだから。むしろ本牧とか、今おっしゃったいろいろな地区ありますね、そういうところを、多少は無理な設計になるかもしれぬけれども、そこは米軍に話しをして了解を求めるべきだ。それはもちろんあんな広いところで、八十ヘクタールかなんかやって、一戸建てでばあっとやっていけば一番いいですよ。いいけれども、私はそういう安易な行政のあり方というのはもう時代が終わったんじゃないかという気がするんですね。
 ほかのことにも関連してですけれども、そういうことで市長のリコールまでされているわけでしょう。これは大変なことですよ。やっぱり民意を一応率直に受けとめて、それじゃほかに行って変更する場所がないか、それぐらい考える誠実さが政府には必要なんじゃないか、政治には必要なんじゃないかというのが素朴な私の感情なんです。
 初めよくわからなかったとき、あれは住民エゴだと思ったんですよ。ところが、実際に行ってみたらそうじゃない。そうしてつき合ってみて、私は何も彼らと直接関係あるわけじゃないんですが、今本当に素朴な怒りを持っているわけですよ。もう政府いいかげんにせい、こういうことをやっているのはとんでもないという物すぐい怒りですよ、あれに対しては。ほかは知りませんよ。そういうところを政府が意地になってやっているんだ。泣く子と地頭には勝てぬかなんか知らぬけれども、今引っ込んだら非常にこけんにかかわるとか、あるいは今おっしゃったように警備だとかあるいは管理だとかそういう供給に回すのが一番いいということで、あなた方役人の都合だけでやっているんじゃないかという気がするわけです。
 それを、あなたはどうですかと言ったって、そんなことはありませんと言うに決まっているから、それはもうお聞きしてもしようがないんですけれども、この辺の住民の素朴な感情というのは受けとめられているかどうか、その辺ちょっとお聞きしたいんですがね。今申し上げたように住民、これは本当に素朴な国民運動なんだということなんですよ。その辺は受けとめられているかどうか。住民のエゴだとまさか思っていないと思いますけれども、念のためにお聞きしたいんです。
#185
○説明員(鳥羽濱雄君) お答えいたします。
 私ども基地行政を担当いたすものといたしまして、その円滑な運用を図るためにやはり地元の皆さん方の御理解とか御協力がぜひ必要であるということから従来この方針にのっとって処理しておるわけでございます。したがって、地元の方々のこの建設に反対される声についても十分承っておりますが、ただ、今の本建設計画に関して必ずしもそのままで正しく御理解いただけているのかどうか、実は私ども疑問に思っておるところでございます。
 反対される方々は、池子の森から緑がすべて壊滅的になくなるというようなことを主張されておるわけでございますが、例えば、植物について申しますと、私どもこの建設計画の策定に当たりましては可能な限り緑地を現状のまま保存する。計画区域が八十ヘクタールございまするけれども、その中の現在の林地というのは五十六ヘクタールございます。自然のままでその約半分は保存するということ、それから例えば、やむなく造成するような場所におきます樹木につきましてもできるだけ移植を図る、それから根株等もできるだけ移植する、それから移植するに当たりましても、現在の表層土を極力保存いたしまして植栽地の客土とする、それから植栽に当たっては在来樹種を生かして行うというような種々配慮をして、皆様方の一番希望されている緑の確保については誠心誠意、最大の努力をいたしておるつもりでございます。
#186
○木本平八郎君 そういう説明はもういろいろ聞いているんで私はよく理解できるんですけれども、ところが今事態は、あれだけの市民運動が起こってやっているわけでしょう。今のその程度のことでは承知せずに、市長のリコールまでやったわけですよ。今の説明で納得できるんならああいうリコール運動まで起こらなかったんですね。その辺を私はおとついも言いましたし、どうも最近、行政とか立法は非常におくれてしまって、きのうも最高裁の判事の方と飲みながらいろいろ話したんですけれども、要するに、今司法がどんどんリードしているわけですね、国民の素朴な要求とか感情に従って。一番端的な例は、これはこちらの問題だけれども、例えば、定数是正の問題なんか、あんなの司法の判断が得られなければ動けないなんて我々もいかにもだらしないですね。そのほかにも、例えば消費者運動なんかもどんどん司法が判断していくわけです。これだって裁判所で今裁判しているでしょう。これは司法の判決がおりるかもしれないですよ、あなた方はおりないと思っているかもしれないけれども。そういうふうにあなた方、いや我々立法府もそうなんだけれども、これでいいと思っているけれども、世の中がどんどん変わっちゃっているんですよ。
 おとついもここの委員会で私言ったんです。ディーゼル車をやめたらどうだというんですね、もう経済効率なんか言っているときじゃないんだと。健康を損ねて、我々皆列島の上で大気汚染で病気になって死ぬかもしれない。さっきの話もそうですね。そんなことになったら、もうとてもじゃないが経済効率なんか言っていられないと。したがって、まず自然の保存というものが非常に大事だ、これは環境委員会のみんな同じ意見だと思いますよ。その辺がどうもやっぱりおわかりになっていないんです。
 例えば、ついこの間も環境特別委員会で行きましたが、天神崎のあれを国民が金を出して買い戻してあの自然を保存しようとしているわけですね。知床半島だって一坪地主があるわけでしょう。昔の考え方じゃもう全然想像もできないですよ。あんなことは政府がやるべきだ。現実に天神崎の田辺湾の中にある畠島なんかは政府が買い戻すべきだといって政府が買い戻しているんですね。そういう時代だったんだ。ところがもう今は、いや政府、政府といったって金がないんだから、我々の手でこれは買い戻しましょうというところまで来ているわけですよ。この池子の森だって、天神崎よりも私はもっと貴重なんじゃないかと思うんです、あれだけのものが原生林のまま保存されているというのは。それを住宅が何だと簡単に考えられたら――だからもう価値観が全然違うんですよ。その価値観が違うというところをぜひ防衛施設庁にわかってもらいたいわけですね。
 少し演説になりますけれども、今、現地はごみの処理を引き受けないとか、下水道を拒絶すると言っているでしょう。富野さんというのもちゃんとしたインテリなんですよ、私も全部知っていますけれどもね。御婦人方は少し感情的になっているかもしれません。私だってそれは感情的になるぐらい腹が立っていますからね。しかし、私が非常におそれるのは、こういうことがあると、この問題というのは全国に全部報道されたわけですよ、あれでもって、政府のやっていることはけしからぬということで安保に対する反感が出たり、自衛隊に対する批判が出たり、自衛隊に対する忌避症が出るんじゃないかと思うんですね。私はそれを非常におそれているわけですよ。その辺どういうふうに受けとめられていますかね。
#187
○説明員(鳥羽濱雄君) 若干、過去にさかのぼって振り返ってみますと、前市長、市議会の時代におかれましても、当初本計画については絶対反対という立場をとっておったわけでございます。しかし、その後私ども計画の詳細を御説明し、それから自然保護に努めるその具体的方策を御説明し、そういうようなことで折衝を重ねてまいりました結果、前市長あるいは市議会の方々の納得が得られたわけでございます。そして、私ども今反省いたしておりますのは、その前後においては、あるいはリコールのあたりまでは、私どもは直接市民の方々に訴えるとか、あるいは事情を説明するとかということをいたしませんで、市長さんあるいは民意を代表される市議会の先生方とのお話し合いに絞りまして、市民の方々への直接の御説明は控えさせていただいたわけでございます。
 そうして、あのような結果になりまして私ども反省いたしました結果、と申しますのは、先ほども若干触れましたが、あそこには二百九十ヘクタールという面積の自然がございます。そのかなりの部分がほとんど失われるんではないかというような一般的な誤解があったやにも聞いておりますので、まずその誤解を払拭いたしまして、真実の計画の姿を理解してもらおうということで、その後、私どもはチラシを配布したり、あるいは建設計画の模型を展示するというような皆様の御理解を得る努力を続けておるところでございます。今後も、環境影響評価の手続の過程におきましていろいろ説明会等開く予定でございますが、そこにおいて計画の内容、それから環境に与える影響、それに対してとろうとしている対策、こういうものを十分御説明申し上げてぜひ皆様方の御理解を得たい、こう考えております。
#188
○木本平八郎君 今あなたがおっしゃったことが、それがもう基本的に間違いなんですよ。二百九十ヘクタールの中で五十六ヘクタールかなんか、これだけだからそう大して影響はないと、土を持っていってこうやればいいとおっしゃるけれども、これは経済至上主義の物の考え方なんですね。そういうことじゃなくて、自然というのは先ほどのモロコの話じゃないけれども、例えば天神崎は我々も行きましたけれども、あそこの海岸に繁殖している生物がもう変わってくるわけですよ、上をいじると水の流れとか何とかで。だからこれは大変なことなんですよ。我々も生きていくために、日本というのは経済ストップできないから、工業ストップできないから、最小限の汚染というか開発というのはやむを得ないわけですよ。しかし、神様に許してもらえる範囲というのはあると思うんですよ。それを超えたら神の制裁を受けるわけですね。それがこわいわけですよ。だから、今あなた方は大したことないじゃないかとおっしゃっているけれども、もうこれだけ列島が汚染してきたら、もうそんな大したことない、自分一人ぐらいたばこ吸っていてもいいというふうなことじゃ済まないわけですよ。その点ぜひお帰り
になって施設庁に説明していただいて、もう少しそこでフランクにこの問題は考え直していただきたいと思うんです。
 最後に、環境庁長官に御所見をお伺いして終わりたいと思うんですけれども、こういう環境委員会というのは私たまたま新参者でよくわからないんですけれども、こういう委員会に出てみますと、非常に問題が深刻で、しかも物の考え方を基本的に変えなければいかぬ、これは我々立法府もそうでしょうし、それから政府もそうでしょうし、国民も全部が考えなければいかぬということを感じるわけですね。おとといも申し上げまして繰り返しになるわけですけれども、これはやはり環境庁任せにはできないわけですね。こういうふうな物の考え方から変えていかなければいかぬのじゃないかと思うんですが、御所見を承りまして、私の質問を終わります。
#189
○国務大臣(石本茂君) この件につきましては、今、先生がいろいろ申されておりますけれども、住宅建設を計画しておりますのは防衛施設庁でございますので、地元と十分に調整を図られまして、そして自然環境の保全にはできる限りの配慮をしながら行われる以外には手がないのかなという気持ちと同時に、何かいい方策を別途お考えいただきたいものだなというような気持ちを持っておるところでございます。何か十分ないいお答えにはなりませんが。
 それからァセスにつきましては、神奈川県がこの問題に介入しておりますので、私どもの役所としましては、このことについて、ああしなさい、こうしなさいというような権限を持っておりません。そのことはちょっと残念でございます。
#190
○委員長(粕谷照美君) 本調査に対する質疑は以上で終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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