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1984/03/07 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 建設委員会 第4号
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1984/03/07 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 建設委員会 第4号

#1
第102回国会 建設委員会 第4号
昭和六十年三月七日(木曜日)
   午後零時十八分開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十二日
    辞任         補欠選任
     福田 宏一君     加藤 武徳君
 二月十三日
    選任          服部 安司君
 同日
    辞任         補欠選任
     加藤 武徳君     福田 宏一君
     藤田  栄君     志村 哲良君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         本岡 昭次君
    理 事
                堀内 俊夫君
                増岡 康治君
                増田  盛君
                青木 薪次君
    委 員
                安孫子藤吉君
                植木 光教君
                工藤万砂美君
                福田 宏一君
                白木義一郎君
                二宮 文造君
                馬場  富君
                上田耕一郎君
                山中 郁子君
                山田  勇君
   国務大臣
       建 設 大 臣  木部 佳昭君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)
       (国土庁長官)  河本嘉久蔵君
   政府委員
       北海道開発庁総
       務監理官     西原  巧君
       北海道開発庁計
       画監理官     滝沢  浩君
       北海道開発庁予
       算課長      平岡 哲也君
       国土庁長官官房
       長        永田 良雄君
       国土庁長官官房
       会計課長     北島 照仁君
       国土庁計画・調
       整局長      小谷善四郎君
       国土庁土地局長  鴻巣 健治君
       国土庁大都市圏
       整備局長     佐藤 和男君
       国土庁地方振興
       局長       田中  暁君
       国土庁防災局長  杉岡  浩君
       建設大臣官房長  豊蔵  一君
       建設大臣官房総
       務審議官     松原 青美君
       建設省建設経済
       局長       高橋  進君
       建設省都市局長  梶原  拓君
       建設省河川局長  井上 章平君
       建設省道路局長  田中淳七郎君
       建設省住宅局長  吉沢 奎介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田熊初太郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
 (建設行政、国土行政及び北海道総合開発の基本施策に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(本岡昭次君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本委員会は一名欠員となっておりましたが、このたび当選されました服部安司君が、去る二月十三日、本委員会の委員に選任されました。
 また、同日、藤田栄君が委員を辞任され、その補欠として志村哲良君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(本岡昭次君) 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題といたします。
 まず、建設大臣から建設行政の基本施策について所信を聴取いたします。木部建設大臣。
#4
○国務大臣(木部佳昭君) 建設行政の基本方針及び当面の諸施策について、私の所信を申し述べたいと存じます。
 御承知のとおり、最近の我が国経済の課題は、物価の安定を維持しつつ、国内需要を中心とした景気の着実な拡大を図り、もって持続的な安定成長を達成し、雇用の安定を確保する一方、行財政改革を着実に推進するとともに、我が国経済社会の中長期的な発展基盤の整備を図ることにあります。
 こうした情勢のもとで、政府としては、昭和六十年度予算の編成に当たって、経費の徹底した節減合理化を行うことを基本として、歳出規模を厳しく抑制しつつ、限られた財源の中で質的な充実に配意することといたしたところであります。
 昭和六十年度における建設省関係の公共事業については、こうした政府の方針に沿って一般会計計上の予算額は前年度に比べ減少しておりますが、道路整備特別会計における別途の財源の確保、財政投融資資金の積極的活用、臨時特例的な措置としての高率補助率の引き下げ等各般の措置を講ずることにより前年度を上回る事業費の確保に努めたところであります。
 改めて申すまでもなく、建設行政の基本的課題は、住宅、社会資本の整備を通じて活力ある経済社会と安全で快適な国民生活を実現することにあります。我が国の住宅、社会資本の整備水準は欧米先進諸国に比べ依然として低く、このため、道路、治水、都市公園、下水道、住宅建設等の各五カ年計画に基づき、国民生活の維持向上、国土の安全性の確保及び国土の発展に資する諸施設の整備を長期的視点に立って計画的に推進することといたしております。住宅、社会資本の整備を進めるに当たっては、事業の重点的、効率的な執行を図るとともに、都市再開発、住宅宅地供給等の分野を中心に民間活力の一層の活用を図ってまいりたいと考えております。また、地域の特性に応じ地域住民の要請に的確にこたえるとともに、環境の保全にも十分配慮してまいる所存であります。
 さらに、二十一世紀に向けて、快適で潤いのあるコミュニティーづくり、災害から国民の生命、財産を守るための防災施策の充実、緑化の推進による緑の文化の形成、国際建設交流の推進等未来を展望した各般の施策の総合的展開を図ってまいる所存であります。
 私は、昨年十一月建設大臣に就任以来、このような観点に立って建設行政の推進に努めてまいりましたが、昭和六十年度予算の的確な執行等を通じ、今後とも私に課せられた責務を果たすことに全精力を傾注する所存であります。
 以下、当面の諸施策について申し述べます。
 第一に、都市対策であります。
 我が国においては、二十一世紀初頭には国民の約七割が都市に居住し、本格的な都市化社会を迎えるとともに、今後も都市を中心に情報化、産業
構造の高度化等が進展すると予想されており、こうした経済社会の変化に適切に対応しつつ、都市の整備を図っていく必要があります。
 このため、大都市については、その高度の都市機能を維持しつつ、安全で潤いのある居住環境を確保するとともに、地方都市については、周辺農山漁村を含め、それぞれの地域の特性を生かしながら、個性と魅力ある都市を形成することを目標として、長期的展望のもとに、総合的、計画的に都市政策を推進してまいる所存であります。
 このような観点に立って、都市計画を適切、有効に推進し、欧米先進諸国に比して立ちおくれている街路、公園、下水道等の都市基盤施設の整備を計画的かつ効率的に進めるとともに、土地区画整理事業、市街地再開発事業等を的確に実施することにより、市街地の整備を計画的かつ積極的に図ってまいる所存であります。特に、都市再開発については、市街地再開発事業等の予算の拡大を図るとともに、国公有地等を活用した都市の再開発を総合的、計画的に推進するための制度の創設、各種融資制度及び税制の改善、都市計画の機動的見直し等を行うことにより民間活力を積極的に活用しつつ、その一層の推進を図ってまいる所存であります。
 また、花と緑に囲まれた快適で潤いのある都市空間の形成を図るため、都市の緑化を推進してまいる所存であります。
 さらに、避難地、避難路等の整備の推進、建築物の不燃化の促進等により都市の防災構造化を積極的に推進してまいる所存であります。
 第二に、住宅宅地対策であります。
 住宅は、国民の生活の基盤であり、家族の団らんの場であります。すべての国民が、その家族構成、世帯成長の各段階、居住する地域の特性等に応じ、良好な住環境のもとに安定した生活を営むに足りる住宅を確保することができるようにすることを基本目標として、総合的な施策を展開してまいる所存であります。
 このため、住宅金融公庫の無抽せん貸付方式の継続及び貸付条件の改善等による良質な持ち家取得の促進に努めるとともに、居住水準の改善に立ちおくれの見られる大都市地域等における公共賃貸住宅の的確な供給、既成市街地における良質な市街地住宅の供給と住環境の整備、既存住宅の増改築及び流通の促進等の施策を推進してまいりたいと存じます。その際、地域住宅計画推進事業等地域に根差した住まいづくりの推進にも配慮してまいりたいと存じます。
 また、宅地対策につきましては、地価の安定に留意しつつ、良好な宅地の計画的な供給を促進するため、大都市地域を中心として公的宅地開発の計画的な推進、政策金融の充実等による優良な民間宅地開発の推進、関連公共公益施設の整備の推進等を図るとともに、いわゆる線引きの見直しの促進、開発許可制度の適切な運用、宅地開発等指導要綱の行き過ぎの是正等各般の施策を総合的に推進してまいりたいと存じます。
 第三に、国土の保全と水資源の開発についてであります。
 我が国の国土は、洪水等の自然の脅威に対して極めて弱い体質を持っておりますが、その保全施設の整備状況はいまだ低い水準にあります。
 近年における激甚な災害の発生にかんがみ、国土の保全と国民生活の安定を図るため、第六次治水事業五カ年計画に基づき、重要水系の河川対策、都市河川対策及び土石流対策を重点に保全施設の整備促進を図るとともに、第三次海岸事業五カ年計画及び急傾斜地崩壊対策事業五カ年計画に基づき積極的に海岸事業及び急傾斜地崩壊対策事業の推進を図るほか、新たに雪崩対策事業を推進してまいる所存であります。
 さらに、国民生活に不可欠な生活用水等の水資源の開発についても、民間資金の導入等により長期的な水需要に対して安定した供給がなされるよう多目的ダム等の水資源開発施設の建設を促進してまいる所存であります。
 第四に、道路の整備についてであります。
 道路は、国土の均衡ある発展、活力とゆとりある地域社会の形成及び安全で快適な生活環境の確保を図るために欠くことのできない基本的な公共施設であります。
 これまで数次にわたる道路整備五カ年計画によりその整備を推進してきたところでありますが、我が国の近代的な道路整備の歴史はようやく四半世紀を数えるにすぎず、我が国の道路整備の水準は目標のおおむね二分の一程度であり、道路の整備に長い歴史を持つ欧米諸国に比べると質量ともに依然として低い状況にあります。
 このため、第九次道路整備五カ年計画に基づき、高速自動車国道から市町村道に至る道路網を体系的に整備していくとともに、多様化し、高度化する国民の道路整備に対する要請にこたえて災害に強い道路の整備、歩行者、自転車利用者の安全で快適な通行空間の確保、高齢化社会、情報化社会に対応した道路整備等の課題に重点を置いて施策の推進を図る所存であります。
 なお、第九次道路整備五カ年計画の一層の推進を図るため、新たに地方公共団体に対する交付金制度を創設し、地方の自主性と自助努力に期待した道路の整備を推進することといたしております。
 第五に、建設産業、不動産業の振興等についてであります。
 我が国の基幹産業の一つであり、建設行政の推進に重要な役割を担っている建設産業については、建設業の許可審査の厳正化、効率化、元請下請関係の合理化、中小建設業者の育成、建設労働、資材対策等、その健全な発展を図るための施策を中長期的展望に立って強力に展開してまいる所存であります。
 不動産業は、住宅宅地の供給、流通等を通じて、国民生活及び国民経済に重要な役割を果たしており、その一層の振興を図るため、不動産流通市場の整備等を進めるとともに、高度情報社会に対応した不動産業の中長期ビジョンの策定を推進してまいりたいと存じます。
 また、開発途上国に対する経済技術協力の強化を図るとともに、開発途上国の経済社会基盤の整備等に大きく寄与している我が国建設産業の海外活動の振興を図り、国際建設交流の推進に努めてまいる所存であります。
 以上、諸般の施策について所信を申し述べましたが、その推進に当たっては、特に、行政需要の高度化、多様化に的確に対応するため、政策面の充実を図るとともに、所管行政の合理化、効率化を図ってまいりたいと考えております。また、その際、適正な業務の執行と綱紀の保持に努め、国民の信頼と期待にこたえる考えであります。
 委員長を初め委員各位の格別の御指導と御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
#5
○委員長(本岡昭次君) 次に、国土庁長官から国土行政の基本施策について所信を聴取いたします。河本国土庁長官。
#6
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 国土行政の基本方針及び当面の諸施策につきまして、私の所信を申し上げます。
 国土資源の面での制約に加え、近年、人口の高齢化の進展、急激かつ広範な技術革新、全国的な都市化現象など、我が国の社会経済の構造変化が急速に進んでおります。
 このような中で、国民が安全かつ快適で文化的な生活を享受していくため、二十一世紀を見通した長期的展望のもとに、国土の均衡ある発展を図り、住みよい国づくり、地域づくりを推進していくことが、国土行政に課せられた基本的な課題であります。
 私は、このような見地から、以下に述べる諸施策を積極的に推進してまいる所存であります。
 第一は、国土計画の推進であります。
 まず、国土政策の根幹となる全国総合開発計画については、高齢化、都市化、技術革新、情報化、国際化といった時代の潮流の大きな変化のもとで、二十一世紀への国土づくりの指針を示すための第四次全国総合開発計画を策定することとしております。このため、先般公表した四全総長期展望作業中間取りまとめを手がかりに、地方自治体
など各方面の意向を十分踏まえながら、四全総の基本構想を取りまとめ、六十一年を目途に計画立案作業を鋭意進めてまいる所存であります。あわせて、全国総合開発計画と表裏一体の関係にある国土利用計画の全国計画についても、本年前半を目途に改定するとともに、これに基づいて国土利用計画の体系的整備を推進してまいります。
 また、定住構想を一層推進するため、引き続き全国四十四圏域のモデル定住圏整備の促進を図り、田園都市構想モデル事業などを積極的に実施してまいります。
 さらに、関係省庁の公共事業を円滑に推進するため、引き続き国土総合開発事業調整費を活用し、事業及び調査の調整を行ってまいります。
 なお、国土行政の一環として、沿岸域を含む海洋について、長期的視点に立った総合利用のあり方を引き続き検討してまいります。
 第二は、総合的な土地対策の推進であります。
 近年、経済社会情勢の変化、一連の土地対策の展開により、地価は安定しております。
 今後は、こうした地価の安定を継続させるとともに、適正な土地利用の実現を目指していく必要があると考えております。
 このため、今後とも引き続き国土利用計画法の的確な運用などを図っていきたいと考えております。
 第三は、総合的な水資源対策の推進であります。
 水は、人間の生命、生活に欠かすことのできない資源であると同時に、産業経済活動を支える重要な資源であり、水需給の安定を図ることは、国土行政を推進する上で基本的な課題の一つであります。
 このため、水源地域対策の充実を図り、水源地域住民の理解と協力を得て、積極的に水資源開発を促進してまいります。
 また、「水の週間」行事の実施、雑用水利用の促進など水資源の有効利用に努めるとともに、緊急に対策を要する地域についての地盤沈下防止等対策要綱の策定など地下水利用の適正化を推進してまいります。
 さらに、近年における経済社会情勢の変化などに対応し、二十一世紀を展望した新しい長期水需給計画の策定作業を推進するとともに、利根川水系、荒川水系などにおける水資源開発基本計画の改定作業を推進することとしております。
 第四は、大都市圏整備の推進であります。
 大都市圏の秩序ある発展を図るため、まず、大都市圏整備計画の的確な実施を推進するとともに、四全総の策定作業と調整を図りつつ、首都圏の新しい基本計画を策定し、近畿圏及び中部圏それぞれの新しい基本計画その他諸計画の策定作業を進めてまいります。
 また、核都市の育成整備など首都改造計画の推進を図るとともに、長期的な観点から新しい近畿の創生計画及び二十一世紀中部圏計画の策定作業を引き続き推進してまいります。
 さらに、筑波研究学園都市の育成整備、琵琶湖総合開発、関西文化学術研究都市建設及び関西国際空港の関連地域整備の推進を図るなど、各地域の総合的整備についても積極的に取り組んでまいります。
 第五は、地方振興の推進であります。
 まず、東北、北陸、中国、四国及び九州の各地方の開発整備を推進するため、四全総の策定に対応して、新しい地方開発促進計画の策定作業を進めてまいります。
 また、テクノポリス地域、新産業都市などの建設整備を引き続き推進するとともに、花と緑、伝統産業などの地域の個性を生かした魅力ある町づくり、生活環境と生産基盤の調和した豊かな村づくりを進めるため、地方都市と農山漁村について総合的整備を図ってまいります。
 さらに、過疎地域、振興山村、豪雪地帯、特殊土壌地帯、離島、奄美群島、小笠原諸島など、自然的、社会的に厳しい条件下に置かれている地域については、各種の特別事業の実施、生活環境及び生産基盤の整備などを積極的に進めることにより、計画的、総合的振興を引き続き推進してまいります。
 また、一般に交通体系の整備などの面で開発のおくれている半島地域について、広域的かつ総合的振興策の検討を進めてまいります。
 なお、振興山村については、山村振興法の期限が本年三月末に到来いたしますが、他地域との格差が依然解消しておらず、また、国土保全、水資源の涵養などの役割が近年ますます重要なものとなっている現状にかんがみ、引き続きその振興を図ってまいりたいと考えております。
 第六に、災害対策についてであります。
 地震、台風、豪雨、豪雪、火山噴火などの災害を受けやすい我が国において、国土を保全し、国民の生命及び財産を災害から守ることは、国の重要な責務であります。
 国土庁におきましては、昨年七月新たに防災局を設置したところであり、今後とも関係省庁との緊密な連携のもとに各般にわたる災害対策を総合的かつ計画的に実施していくこととしております。
 昨年は、災害による被害が比較的少ない年ではありましたものの、年初の豪雪、六月の熊本県五木村の土砂災害、九月の長野県西部地震、桜島の活発な火山噴火などの災害が発生いたしました。
 政府といたしましては、これらの災害に対処するため、非常災害対策本部の設置などを通じ、災害応急対策に努めてきたところでありますが、今後ともこれらの災害に係る復旧事業についてその促進に努めることといたしております。
 震災対策につきましては、まず、地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の期限が本年三月末に到来いたしますが、地震対策緊急整備事業の進捗状況などにかんがみ、引き続きその促進を図ってまいりたいと考えております。また、大都市震災対策につきましては、災害応急対策の充実、都市の防災性の強化などに努めることとし、特に、南関東地域を対象とする震災応急対策活動システムに関する調査を引き続き実施することといたしております。さらに、災害時の防災拠点として機能する防災基地の整備をより一層進めることとしております。
 近年多大の被害を発生させている土砂災害につきましては、関係省庁との連携を図りつつ、治山砂防施設の整備、警戒避難体制の整備など、総合的な対策を推進していく所存であります。
 火山災害対策につきましては、全国の活動的な火山に係る防災体制の整備を促進してまいります。特に、火山活動が活発化している桜島につきましては、避難対策、降灰対策などを総合的に推進してまいります。
 さらに、災害時における情報の収集伝達などの重要性にかんがみ、防災無線網の充実強化を図ってまいります。
 なお、直面する今冬の雪害対策につきましては、関係省庁連絡会議の開催、政府調査団の現地調査などを通じ、対策の的確な実施に努めてまいったところでありますが、今後とも降雪状況の推移に即応しつつ、関係省庁との密接な連絡のもとに迅速かつ適切な対策を講じてまいる所存であります。
 最後に、国際化の推進であります。
 国土庁は、従来から所管行政について積極的に国際化への対応を図ってまいりましたが、六十年度においても都市などの国際的機能の強化を通じた地域の振興に資する方策の推進、水資源開発などに関する海外技術協力の推進体制の整備を図ることとしております。
 以上、国土行政に関する所信を申し述べましたが、これらの施策の強力な推進に全力を挙げて取り組んでまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
#7
○委員長(本岡昭次君) 次に、北海道開発庁長官から北海道総合開発の基本施策について所信を聴取いたします。河本北海道開発庁長官。
#8
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 第百二回国会における委員会審議に当たりまして、昭和六十年度の北海道開発行政の推進に関する私の所信を申し述
べたいと存じます。
 今日、我が国は、世界に比類のない高密度な経済社会を形成しておりますが、二十一世紀に向け、限られた国土においてゆとりと活力のある安定社会を築き上げていくためには、人口、産業の適切な配置を図り、均衡のとれた国土利用を積極的に展開していくことが極めて重要な課題となっているのであります。
 このような課題に対して、北海道は、全国土の約五分の一を占め、豊富な水資源や工業開発適地、広大な農業開発可能地を有し、また、今日までの開発を通じてすぐれた発展基盤を形成しつつあり、今後の我が国の長期的、安定的な発展に積極的な役割を果たしていくことが強く期待されているところであります。
 このため、政府は、昭和五十三年二月、現行の新北海道総合開発計画を策定し、鋭意その推進に努力しているところでありますが、昭和六十年度においても、この計画に沿って道内各地域の特性を生かした生産、生活の場をつくり出し、北海道の長期的発展基盤の形成を図るための施策を積極的に展開するとともに、北海道経済の現況に配意しつつ北海道開発を着実に推進してまいる所存であります。
 以下、主要施策について申し上げます。
 まず、治山治水につきましては、国土の安全性を高めるとともに貴重な水資源の効果的な開発を図るため、国土の保全及び水資源の開発等を総合的、計画的に推進することとしております。
 特に、昭和五十六年八月の大災害にかんがみ、石狩川等の重要水系及び災害多発地域の河川改修、砂防事業等を重点的に実施するとともに、都市化の進展の著しい地域において、総合治水対策を講ずるなど、災害の防止に努めてまいる所存であります。
 また、今後の水需要の増大に対処するため、治水対策とあわせて、多目的ダム等の建設を促進することとしております。
 次に、道路整備につきましては、道内各地域の均衡ある発展に寄与するため、国道、地方道及び街路等の各事業を総合的に推進することとし、特に、交通安全施設等の整備及び防災、震災対策事業を重点的に進めるとともに、都市機能の向上と都市環境の改善を図るため、都市周辺のバイパス、連続立体交差等の事業を促進する所存であります。
 さらに、生活環境の整備及び住宅対策につきましては、冬期間における生活環境の一層の改善を図り、もって冬の生活の充実、企業立地の促進等に資することを目的として、快適な冬の生活環境づくり「ふゆトピア」事業に着手するとともに、下水道事業、都市公園等の事業並びに公営住宅の建設及び関連公共施設の整備等の事業を促進することとしております。
 このほか、北海道の発展基盤を整備するため、港湾、空港、漁港等の整備を計画的に進めるとともに、北海道の特性を生かした高生産性農業の確立と我が国の食糧供給基地としての北海道の役割を高めるため、農業基盤の整備を促進することとしております。
 また、以上の基盤整備の推進とあわせて、北海道の産業の振興開発を促進するため、北海道東北開発公庫の機能を充実し、その活用に努めてまいる所存であります。
 さらに、北方領土隣接地域の振興及び住民生活の安定を図るため、北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律に基づき、所要の施策を積極的に推進し、北方領土問題等の解決の促進に資するよう努力してまいる所存であります。
 なお、前述の新北海道総合開発計画につきましては、昭和六十二年度をもって計画期間が終了することとなるため、次期計画策定の準備に取りかかることとしております。
 以上、北海道開発行政に関し、所信の一端を申し述べましたが、今後とも北海道総合開発の推進に全力を傾注して取り組んでまいる所存でありますので、各位の一層の御支援をお願い申し上げる次第であります。
#9
○委員長(本岡昭次君) 以上で所信の聴取は終わりました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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