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1984/04/16 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 建設委員会 第9号
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1984/04/16 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 建設委員会 第9号

#1
第102回国会 建設委員会 第9号
昭和六十年四月十六日(火曜日)
   午前十時十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月四日
    辞任         補欠選任
     梶原 敬義君     松本 英一君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     山田  勇君     小西 博行君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         本岡 昭次君
    理 事
                堀内 俊夫君
                増岡 康治君
                増田  盛君
                青木 薪次君
    委 員
                井上 吉夫君
                植木 光教君
                遠藤  要君
                工藤万砂美君
                志村 哲良君
                福田 宏一君
                白木義一郎君
                二宮 文造君
                馬場  富君
                上田耕一郎君
                山中 郁子君
                小西 博行君
   国務大臣
       建 設 大 臣  木部 佳昭君
   政府委員
       建設大臣官房長  豊蔵  一君
       建設省都市局長  牧野  徹君
       建設省道路局長  田中淳七郎君
       建設省住宅局長  吉沢 奎介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田熊初太郎君
   説明員
       国土庁計画・調
       整局計画課長   長瀬 要石君
       国土庁大都市圏
       整備局計画課長  白兼 保彦君
       大蔵省主計局主
       計官       涌井 洋治君
       郵政省放送行政
       局有線放送課長  木村  強君
       自治省財政局地
       方債課長     柿本 善也君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(本岡昭次君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る四日、梶原敬義君が委員を辞任され、その補欠として松本英一君が選任されました。
 また、昨十五日、山田勇君が委員を辞任され、その補欠として小西博行君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(本岡昭次君) 道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案に対する趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより直ちに質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○青木薪次君 私は、質問に入る前に木部建設大臣に対しまして、今問題になっております対外経済摩擦の解消をめぐりまして、海外から市場開放と並んで内需の拡大を迫る声が非常に強くなってきているわけであります。安倍外務大臣がOECDに出られて、その後アメリカに寄ってシュルツ・アメリカ国務長官と会談をされた際にも、日本の黒字基調というものは輸出の規制とかなんとかという問題だけではない、日本のいわゆる内需拡大という方式をやらなかったらこれは永久に続くのだ、したがってアメリカの景気がよくなったとか日本の景気が上向いたとかいう問題以外に、この問題については日本のいわゆる公共投資の問題とか、あるいはまた減税もやるべきだ、月給も上げるべきだというような意見というものが出てまいりましたけれども、臨調行革路線をひた走りに走る中曽根内閣としては財政を引き締めていく、この基調には変わりはない。
 したがって、当面開放策だけとればいいのだということなのでありますけれども、この開放策についても、問題になっております四部門の通信機とかエレクトロニクスとか医療機械あるいはまた木材とか木製品、紙パルプ、こういった四部門における問題についてはやはりこれに対する国内の保護助成という問題が前提にならなかったら、開放政策を今とったら、合板会社なんて五割ぐらい倒産しているんですから、そういう問題に発展することは明らかである。しかも、林業の関係等については、大臣も御承知のように、全くもって今林業が倒産または転換という方向がとられつつあるという現状の中に非常に問題になっているということを考えると、海外経済対策の開放策、関税の引き下げの問題等を一緒に含めましたこの対策だけでは黒字減らしにはならぬ。
 したがって、今日、建設国債発行というような問題等にも思い切って手を伸ばすべきだということで、これは建設大臣がお考えになっている方向と一致するのじゃないかというように私どもは考えているわけでありまするけれども、その方針について本委員会としては、これで延長されるかどうか知りませんけれども、そういう問題を将来議論の対象にしようと思っていたのでありまするけれども、幸いきょう、ある意味ではこの道路整備緊急措置法の一部改正問題もその問題ともつながるわけでありますから、そのことについて建設大臣からひとつ御答弁をいただきたい、このように考えます。
#5
○国務大臣(木部佳昭君) 今、青木先生から当面の問題に関しまして大変重要な御発言をいただいたわけであります。私どもも、基本的には青木先生の今の格調の高い御意見というものが非常に大事な御意見であるというように受けとめさせていただいております。
 そこで、御承知のとおり、電気通信分野であるとか四項目の対策の打ち出しをこの間決めたばかりでございまして、これをどういう方向に受けとめているかという問題等もございますが、今御指摘になりましたように、今の投資と減税、この二つの問題を何とかしなきゃならぬというような、そういう御意見がかなりあるようであります。また、報道で、いろいろ外務大臣や経済企画庁長官のOECDの理事会の発言とか、またシュルツ国務長官の発言なんかは、我が方もせっかく決めたこの開放政策というものをこれから着実に実行する、しかしアメリカ側の方にもドル高というような問題があるじゃないかというようなことがそれぞれ率直に話し合われたというふうに私ども受け
とめておるわけであります。
 そういう中にあって、今、青木先生からお話のございましたように、内需の拡大というような問題も非常に大きな問題として私どもは関心を持っていることは間違いありません。何分しかし、今予算は通りましたけれども、一律一割のカットの法案であるとかそういう問題がありまして、私どもといたしましても公共事業その他のまだ予算の発表の段階にも至っていないという事情等も率直に言ってございます。ですから、一方ではそうした開放政策の推移というもの、政府としても決めた以上はこれは実行しなければならぬ、こういうことでございますが、また今話がちょっと行ったり来たりで恐縮でございますけれども、とにかく投資と減税ということをこれからどういうふうなあれするかということで、恐らく七月の予算の際なんかにはかなり大きな論議が当然出てくるであろう、私はそういうふうに思っておるわけでございます。そうした中にありまして、内需の拡大について、規制の緩和をするとか、そうした除去すべき弊害といいますか問題点なんかも、これは思い切って垣根を外すところは外さなきゃいかぬ、そういう問題なんかも当然内需の問題として並行して出てくると思います。
 それから、今御指摘のありましたように、公共投資というようなものもどういう方向に持っていくのか。一方では御指摘になりましたように、臨調との関係、行革との関連性もあるというようなことでございまして、これは私の全く個人的な考え方でございますが、私は建設大臣として内需の拡大というものはもとより大事な内政上の大きな柱であることは青木先生と同じ認識を持っておる立場でございます。ですから、全く仮定の話として、例えばの話、湾岸道路をやった場合に一体どうなるのかというような問題は、私は個人として、また建設大臣として事務当局には機会のあるごとにいろいろ伺っておることも事実であります。ですから、そうした問題等につきまして大きな関心を持ちながら、これからいろいろ御意見を承りながら十分検討しなきゃならない、またしてまいりたい、今そういう考え方を持っておるわけでございます。
#6
○青木薪次君 本論に入る前に、大臣も悩んでいるということはよくわかるわけでありますが、投資と減税、しかも消費というものがあるわけですね。そういったものについて、もろ刃の剣だという議論もあるわけでありますけれども、減税をし、それから月給を上げる、投資をするというような中における若干のインフレとか物価高というような問題、いわゆるもろ刃の剣じゃないかと言われる議論というものはあるわけでありますけれども、しかしそれだけ所得が増大し、税もどんどんいただける。こういうことになりますと、そうすると景気はさらに拡大する。
 今は、自動車とか、あるいはまた家電とか、精密機械とか、そういったような関係のものがどんどん伸びている。三百七、八十億ドルと言われるような中にはこういうものが相当押し上げているわけでありますから、そのために今度は弱い層が傷ついていくという、このことがあってはいけないというように考えますので、そういう点からある意味でいろんな、ソフトランディングとかなんとか言われておりまするけれども、思い切ってその方向でやりませんと、一番倒産の件数の多いのが建設業、またそこに働く労働者が失業の一番の横綱だということになりますれば、その点をひとつ閣議等において、また我が建設委員会においてもこれからも議論を深めたいと思っておりますけれども、たまたま安倍さんが帰ってきて、思ったより厳しかったということを経済企画庁長官とともに発言をしておられるようでありますから、その点、私どもの党においてもその問題を私は取り上げて、この問題についてこれからの政治の焦点を当てていこうじゃないかということを今提案してきたばかりなんです。そういうことも考えてひとつ対処していただきたい。
 大分、本論からそれましたけれども、本論に入ります。
 本来なら、この機会に道路に関する問題について幅広く聞いてまいりたいわけでありますが、時間が限られておりますので、きょうは法案の改正点と直接関連することを中心に質問を申し上げていきたいと思うのでありますが、緊急地方道路整備事業という交付金の制度が創設されようとしているけれども、この事業の意義と趣旨、それから特徴という問題について簡単にお伺いいたしたいと思います。
#7
○政府委員(田中淳七郎君) まず、先生がおっしゃいました交付金事業の意義でございますが、御案内のように、昭和五十八年度からスタートいたしました第九次道路整備五カ年計画におきまして、現在のところ有料道路事業や地方単独事業と比較しますと一般道路事業の進捗がおくれております。地方道にかかわる比較的小規模な事業の対策が特におくれがちとなっております。本制度は、これらの事業を計画に基づき一体的に行う者に対し地方道路整備臨時交付金を交付することにより地方の生活に密着した道路の整備を推進しようとするものでございまして、これにより五カ年計画のバランスのとれた進捗を図ろうとするものでございます。
 それから趣旨でございますが、本交付金は都道府県道及び市町村道にかかわる比較的小規模な改築または修繕であって、地方公共団体の作成する実施に関する計画に基づき一体的に実施することによりまして、大きな効果を発揮することができる複数の事業に対して交付しようとするものでございます。
 それから本事業の特徴でございますが、交付金の対象事業は地域の特定の課題に対処して一定の地域において一体的にまとまりを持って行われる複数の事業であり、従来の個別の事業と比べまして、より地域の特性に応じた道路整備が促進されるものと考えております。
 以上でございます。
#8
○青木薪次君 官房長にお伺いしたいのでありますが、交付金事業は昨年夏の予算の概算要求の段階では要求されていなかったんです。私は当時、建設委員長をやらせていただいておったわけでありますが、水野前建設大臣に対して口やかましいくらいいろいろ議論がなされました。年末の予算編成の段階でいわばオーバーフローの解消との絡みで創設が決定したように思うわけでありますが、日常生活と密接に関係の深い地方道整備にきめ細かく対応することについては大変結構なことだと思うのでありまするけれども、いささか唐突の感がないではない。したがって、突如として昨年年末に決定したいきさつについて説明をしていただきたいと思います。
#9
○政府委員(豊蔵一君) ただいま先生から御指摘がありましたように、昨年の八月におきますところの政府の概算要求に関します方針は、御案内のとおり非常に厳しい財政状況のもとで基本的にマイナスシーリングというような方向が出たわけでございます。しかしながら、私どもは過去数年間の道路特定財源のいわゆるオーバーフローの問題を抱えておりましたので、直ちにその概算要求基準をそのまま受け入れるわけにはいかないということで、概算要求段階で大蔵大臣、建設大臣が種々御相談を申し上げたわけでございますが、その結果、道路に関します特定財源の問題と、それからちょっと別のことになりますが住宅に関する公庫の補給金の問題、これらは別途検討するということで、概算要求基準に従った要求は一応するけれども、これらの重要な問題につきましては大きな意味で言えば別扱いの方向を模索するということで暮れまで議論が続けられてきたわけでございます。
 そういう中で、一つは道路のオーバーフローを解消していくにはどうしたらいいかということと、それからもう一つはおくれております道路、特に一般道路のうち地方道の整備についてどのような工夫があるだろうかといったようなことをいろいろ議論いたしました結果、安定的な財源を確保するためには道路特会に揮発油税収入の一部を直接繰り入れる、それによって的確な地方道の整
備を行うということも有力な方法になるのではないかというようなことで、暮れの予算編成に当たりましてこのような制度の創設を前提とした予算を組んだわけでございます。
 確かに暮れに参りまして、いろいろな議論の中でこの案が出てまいりましたことは、あるいは新しい方法でありますだけに皆さん若干どうかなというような御議論もあったかと思いますが、やはり数年間にわたります道路整備の必要性、また特定財源の問題等々議論しておりますいろいろな議論の中でこのようなことが必然的に出てきたのではなかろうか、このように考えているところでございます。
#10
○青木薪次君 今回の措置は交付金制度と呼んでいるわけでありますが、従来の補助金事業というものとの対比の中で一体どう違うのだろうかということについていろいろと混乱することがあるわけでありますが、端的に言って、その違いについてはどういうものなのか、説明をしていただきたいと思います。
#11
○政府委員(田中淳七郎君) 今回の臨時交付金制度は、地方の自主性を尊重いたしまして、地方公共団体の作成されます計画に基づきまして一体的に実施される複数の事業に対し一括して交付金を交付するものでございまして、在来の補助金制度で一件ごとの個別申請、個別審査によって採択を決定するいわゆる補助事業とその点が異なるものでございます。
#12
○青木薪次君 要するに、従来採択できなかったようなところを拾ってこの交付金で一体的にやっていくのだ、こういうように理解していいわけですか。
#13
○政府委員(田中淳七郎君) 交付金の対象事業は、従来の補助事業では採択が後回しになるか、採択できなかったというよりも後年度になるような事業、または地方単独により実施せざるを得ないような比較的小規模な事業が対象となるものと考えられます。その規模の目安といたしましては大体そういうものでございます。したがいまして、在来採択されなかったという表現よりも、採択されるのがおくれぎみなやつを総合的に整備したい。県道、市町村道を入れまして、かつ舗装あるいは補修あるいは橋梁等も全体的にまとめてやりたい、隅切り等も入りますが、そういう事業でございます。
#14
○青木薪次君 わかりました。
 そういたしますと、制度創設の意味からいって、建設省が今言った細かな舗装から、あるいはまた防災上の建前からいってみても狭いところを局部改造で直していくとか、いろんなことをやることを全部知っているわけじゃないので、地方の意見というものを十分参酌しながらやっていくというように理解してよろしゅうございますか。
#15
○政府委員(田中淳七郎君) 先ほどから何度も申し上げておりますように、緊急地方道路整備事業の対象事業は、都道府県道または市町村道の比較的小規模な改築または修繕であって、地方公共団体の作成する実施計画に基づき複数の事業を一体的に実施することにより大きな効果を発揮することを我々は期待しております。したがいまして、制度上も地域における種々の課題に対処するために地方公共団体が作成する計画に基づきまして実施することとしていることなど、地方の考え方が反映できるようになっております。本事業の実施に当たって、地方の要望に十分配慮して本事業の目的が達成されるように努めてまいりたいと考えております。
#16
○青木薪次君 要するに、この交付金事業は「道路整備五箇年計画に照らし緊急に行われる必要があると認められる事業に要する経費の財源に充てるため、」と、こう書いてあるんです。そういたしますと、緊急に行われる必要があるかどうかはどのような判断においてやられるのかという点について、私はこのことは大変いい思想だ、すばらしいことだと思っているのでありまするけれども、いろいろ問題がある。そこをただしているのでありますから、どのように今の問題について判断をされておられるか、お伺いいたしたいと思います。
#17
○政府委員(田中淳七郎君) 先ほどから申し上げておりますように、今回の交付金事業は第九次五カ年計画のバランスのとれた推進を図る観点から創設したものでございまして、五カ年計画の残り三カ年で約八千億円、これは事業費ベースでございますが、昭和六十年度につきましては約二千七百億円の事業費を事業の対象事業として見込んでおります。
 我が国の道路整備水準の現状は、御案内のように特に地方道は非常に低うございまして、緊急に整備すべき事業がまだまだたくさん残されておりますが、その中でも例えば学校等公共施設の設置等に関する事業や、高速道路等のアクセス道路関連に伴いまして必要となる道路等のようなものの整備に充てたい、またある程度タイムリミットのある事業、さらに地域的に整備のおくれを取り戻す事業等のように特に緊急を要するものにつきまして優先的に実施していきたいと考えております。
 以上でございます。
#18
○青木薪次君 道路整備五カ年計画の進捗度のアンバランスというものがある、すなわち一般道路事業のおくれが理由とされているわけでありますが、先ほどからもいろいろお話のございましたように、有料道路事業に従来力を入れてきた、そのためにこの事業のアンバランスが発生しているというように私は理解いたしているわけであります。財源は非常に厳しいけれども事業量はふやしたい、こういうようなことだと思うのでありますけれども、アンバランスの発生した理由というものについて、端的に言ってどういうようにお考えになっておりますか。
#19
○政府委員(田中淳七郎君) 先生御案内のように、第九次五カ年計画につきまして、昭和五十五年以降継続しております国費ゼロシーリングまたはマイナスシーリングのために全体的にも道路整備の進捗状況はおくれております。例えば五十九年末の進捗率を見ますと、一般道路事業では三二・八%、それから有料道路事業では三七・二%、地方単独事業では三五%、計三四・六%、計画を約二・二%下回っているのが現状でございます。
 このような厳しい財政状況のもとにおきましては、財投や民間資金を活用して当面の国費が少なくて済む有料道路事業に重点を置きまして、ほぼ有料道路関係は順調に計画どおり進展しているというのが現状でございまして、おっしゃるとおり、国費の不足分で少ない事業量を確保するために一般道路事業の国費を一部、財投事業と申しますが、有料道路関係に回したというのが現実の状態であろうかと思います。
 以上でございます。
#20
○青木薪次君 交付金事業について国と地方の負担割合というものがいろいろ議論されているわけでありますが、一事業当たりの事業規模は一体どれぐらいになるのか。先ほどのお話にありました面的な整備ということになれば一カ所当たり幾らぐらいが限度となるのかというようなこと、すなわち四割程度だということが二千七百億円の中における四割ということになりますとそれがちょうど一千百億円ということになるわけでありますけれども、事業規模についてひとつ御答弁を願いたいと思います。
#21
○政府委員(田中淳七郎君) 先生御案内のように、法律上は国と地方の負担割合について規定はしておりませんで、地方公共団体から実施計画の提出を待って定まることとなろうかと思われます。しかしながら、今回の臨時交付金は、都道府県道または市町村道にかかわる複数の事業を一体的に実施することにより地域の種々の課題に対処するものでございまして、地域にとって受益の大きいものであり、第九次道路整備五カ年計画のバランスのとれた推進や同種の事業にかかわる従来の補助率とのバランス等を考えますと、事業に対する国の負担割合はおおむね十分の四程度が目安となるであろうかと思います。
 また、その限度でございますが、都道府県道及び街路事業の場合は大体二億円以下、市町村道事業の場合には四千万円以下程度を考えておりま
す。ただ、都市部におきまして例えば非常に用地の高いところ、そういうところでは、この基準によりがたい場合にはケース・バイ・ケースで運用して臨時交付金の趣旨を生かした適切な執行が可能になるよう配慮してまいりたい、かように考えております。
#22
○青木薪次君 そういたしますと、今の道路局長の答弁からいきますと、従来は地方単独事業で対応してきたけれども小規模な事業が対象事業となるというように理解できると思うのでありますが、自治体も既に大きな関心を持っているようであります。その場合、交付金事業の採択について、今のお話にありましたように自治体からの要望が大きく出てくるんですね。私は地方道だけだと思ったら、地方道の中には街路も含まれるということでありますから、相当大きく出てくるものと予想されるわけでありますが、国費は千百億円でありますから、多くの希望にこたえれば自治体に対する交付金の割合が減っていく、逆に交付割合を四割程度にするということのためには事業費の総枠を制限しなきゃならぬという場合が起こってくるのじゃないだろうか。どういうことに一体なるか。希望がたくさんあれば交付率が詰まる。箇所数を多く採択するのかどうなのか。
 地方は六割となるということに対しては、それらの問題が発生することを私どもは非常に懸念を実はいたしているわけでございますが、県では大体二億とか、あるいはまた市では四千万ですかとか、町村の場合にはいろいろまた将来運用の幅でやっていこう、こういうことで枠は大体想像できますけれども、私今申し上げた点について、箇所数の関係、要望の関係、交付割合等についてどういう考えを持っているか、お伺いいたしたいと思います。
#23
○政府委員(田中淳七郎君) 先生御指摘のとおりでございまして、非常にたくさん出てまいりますとどうしても金を減らさざるを得ない。一応六十年、六十一年、六十二年、三カ年間の計画でございますので、まず各市、県からヒアリングをしまして総合性のあるものから順次とっていきたい。したがいまして、余りたくさんとりますと御指摘のように交付率が下がりますので、地方の負担がますます大きくなりますし、それは非常に困りますので、そこら辺は今後いろいろ各県あるいは各市の御要望を参考にさせていただきまして、いろいろ考えてまいりたいと思っております。
#24
○青木薪次君 この交付金事業は、交付金事業に充てるために揮発油税収の十五分の一、今年度はたまたま千百億円になったということでありますので、私は十五分の一という根拠についてお伺いいたしたいと思うのでありますが、これは一体何なのか。それから、なぜ三年間としたのか。補助対象の拡大の必要性というものは我々も過去からさんざん主張してきたわけでありまするけれども、将来ともこの種の事業を継続していくおつもりなのかどうなのかということについてお伺いいたしたいと思います。
#25
○政府委員(田中淳七郎君) 地方道にかかわります第九次道路整備五カ年計画の残事業のうち、本交付金制度の対象と考えられます事業量は三カ年問で約八千億円程度と我々は見込んでおります。三年平均で割りますと年間二千七百億円程度の事業を推進する必要がある、かように考えております。
 これら地方の生活に密着しました道路の整備は、地方の受益が大きいものであり、同種の事業にかかわる従来の補助率二分の一との関係を勘案して十分の四程度の国費負担割合を目安とすることが適当であると、先ほど来言いましたように考えておるわけであります。したがいまして、二千七百億円の十分の四に当たります、国費で言いますと約一千百億円、揮発油税収のこの一千百億円、揮発油税収の十五分の一に相当する額を交付金の財源としたものでございます。
 それから、とりあえず三カ年ということでございまして、今後この制度をどうするかという後段の御質問でございますが、本臨時交付金制度を次期五カ年計画において継続するかどうかにつきましては、今後三カ年間の実施状況を踏まえ、地方公共団体等関係機関の意見も十分お聞きいたしまして次期五カ年計画を検討する中で考えてまいりたい、かように考えております。
#26
○青木薪次君 五カ年計画のおくれが八千億円、そこでこの八千億円を三年で割ると二千七百億円になる、したがってその四割程度が一千百億円、こういうように理解していいですか。
#27
○政府委員(田中淳七郎君) さようでございます。
#28
○青木薪次君 道路整備は、国土開発の骨格をなす高速自動車道から地域の日常生活の道路に至るまで整合性をもって体系的に整備するということになるわけでありますが、五カ年計画の際にも答弁がありましたように、生活道路というべき地方道の整備がおくれている。今後の道路整備の重点として生活道路、それから後で附帯決議にも出したいと思っておりますが、防災のための避難道路の整備に努めるべきだというように思うのでありまするけれども、こういう交付金事業をやっていくことによって、これらの進捗度はどれだけ高まるかという点についてお伺いいたしたいと思います。
#29
○政府委員(田中淳七郎君) 本事業は、都道府県道及び市町村道にかかわります比較的小規模な改築または修繕でございまして、地方公共団体の作成する実施に関する計画に基づき複数の事業を一体的に実施するものでございます。例えば先生御指摘の地震災害に強い道づくりのための落石等危険箇所の解消や、橋梁等の震災対策の実施、それから消防活動の円滑化をするための市街地道路の拡幅や交差点の隅切り、それから学校の統合あるいは統廃合に伴います通学路の拡幅や歩道等の整備等の実施が考えられます。防災避難道路、生活道路の整備に大いに寄与するものと期待しております。
 それから伸び率でございますが、事業費ベースで申し上げますと、五十九年対比、交付金制度事業を入れない場合には地方道路の事業費ベースの対前年比伸び率は一・〇一三でございますが、一応十分の四の交付率と仮定しまして計算させていただきますと、地方道路の伸び率は、これはもちろん街路も含んでございますが、一・二一八、かように相なります。
#30
○青木薪次君 わかりました。
 そうしますと、相当伸びる。今シーリングということがあるかどうかは別といたしまして、事業費の規模においては相当伸びるということになると思うのでありますが、新たに今度は道路開発資金という貸付金の制度が二百億円、これは資料にありますけれども、予定されているんですね。この貸付金を地方公共団体に貸し付けるということのようでありますけれども、交付金事業と貸付金の事業との役割とか対象の違いというものは一体どこにあるんですか。
#31
○政府委員(田中淳七郎君) 厳しい財政の制約のもとで社会資本を整備し内需を振興するためには、公共的な事業分野に民間活力の積極的導入を図る必要がございます。このためには、民間活力導入の契機となる引き金的な財政援助が必要であろうかと考えたわけでございます。道路開発資金貸付金は、道路に関連いたします公共的事業分野における民間活力の導入を推進するために、民間資金との協調によりまして低利の資金の貸し付けを行うものでございまして、その実施に当たりましては、道路整備の一層の進展を図るという考えから今後とも本貸付金の対象となる事業等を検討してまいる所存でございます。
 今考えておりますプロジェクトとしましては、道路空間の有効利用のためのプロジェクトとしまして、キャブとかあるいは共同溝、情報ハイウエー等々、それから道路整備と一体的に行う都市整備のプロジェクトとしましては、都市再開発に資する沿道型都市改造事業あるいは沿道整備事業、それから駐車場等で道路と一体的に整備される施設の整備その他、大体こういうことを頭の中で考えながら漸次詰めていきたいと考えております。
#32
○青木薪次君 それから交付金事業についての自治体の裏負担問題がございます。この事業については何か配慮がなされているんですか、どうですか。
#33
○政府委員(田中淳七郎君) 非常に大ざっぱな計算で恐縮でございますが、昭和六十年度におきます交付金事業を含みます一般道路事業の地方負担額は一兆二千二百億円程度でございます。一方、地方の道路特定財源税収額は、譲与税が三税ございまして、また地方税が二税ございますが、これら五つの税金を集めますとおおむね一兆三千三百億円程度となっておりまして、それを優先充当すること等により十分対応できると考えております。
 このような財源事情を踏まえまして、各地方公共団体が自主的に交付金の交付の申請を行うものと見られますために本事業の円滑な実施が図られるものと考えておりますが、個々の地方公共団体の事情等により事業の実施上支障が生ずるような場合には適切な措置が講じられますよう関係方面に働きかけてまいりたい、かように考えております。
#34
○青木薪次君 この事業のために支障を生ずるような場合においては関係方面に面倒を見てもらうのだ、こういう答弁だと思います。そういうことになるのではないかと思うのであります。
 自治省は見えていますか。――自治省は道路事業に関しまして一般的に裏負担を認めないということについては、大体今、道路局長が言ったように、譲与税が一兆三千億、それから実際に道路に充てる金が一兆二千億ですか、大ざっぱに言って約一千億の余裕があるはずだということの理由によるんですか、どうですか。その辺、答弁してください。
#35
○説明員(柿本善也君) 一般的に、道路事業に対しまして地方負担といいますか裏負担につきまして、通常の一般財源、道路目的財源を充てておって起債を認めていない理由をお尋ねかと思いますが、地方団体の起債と申しますのは、やはり毎年度ある程度決まって継続的に事業量あるいは地方負担があるようなものにつきましては、地方債によるよりもできるだけ通常の一般財源で対応するというのが地方債の許可の基本的な考え方でございます。
 道路につきましては、御承知のように社会資本の中でも最も基幹的なものでございますし、従来からその充てます道路目的財源の充実が図られてきておるわけでございます。その他、交付税等におきましても所要の需要額の算入等を行っておりますので、そういう観点からいたしまして、従来から道路事業につきましては特に一般公共事業債等のような、道路事業の地方負担につきましては地方債による財源措置はしていない、こういう考え方で参っておるわけでございます。
#36
○青木薪次君 都市局の所管する街路事業、これには起債が認められているんでしょう。道路全般についてあなたは認めていないと言いました。しかし、街路事業では認めているはずなんだけれども、どうなんですか。
#37
○説明員(柿本善也君) ただいま申し上げたのは一般公共事業債、いわゆる海岸とか河川とか、そういうものを対象にいたしますような一般公共事業債におきましては道路事業も入っておらないわけでございますが、街路事業につきましてはやはり都市的な地域で相当大規模に特定の場所で負担が生ずるというようなことも考えられますので、街路事業については一部起債を認めている場合がございます。
#38
○青木薪次君 今の説明によりますと、特定財源があるということが起債を認めない唯一の理由だ、こういうように理解ができるわけでありますが、このいわゆる特定財源に全部依拠しているのだという考え方ですね。しかし、地方の道路事業に要する費用に占めている特定財源の比率は半分にも達していないのじゃないだろうか、それは一般財源に投入しているという前提があるわけでありますが。したがって、特定財源があるからという理由で起債を認めないというようなことの理由というものは半分しか論拠がないというように言わざるを得ないと思うのでありまするけれども、その点、自治省はどう考えていますか。
#39
○説明員(柿本善也君) 道路事業におきましても、ただいま御質問になりましたような街路事業の場合とか、それから五十年代の前半以降で道路事業の整備を緊急に進めるということと景気浮揚の関係から地方団体の単独の道路事業につきまして臨時的に起債を認めているというようなもので財源措置もやってきているわけでございまして、そういう観点から財源措置をして、決してすべてを道路目的財源だけでやるという考え方ではございません。そういう特定のところで緊急に整備するような必要のあるものについては特に取り上げて起債措置も行っている、こういうのが現状でございます。
#40
○青木薪次君 臨時地方道なんかについては政府事業債を発行しているということを言いたいと思うのでありまするけれども、まだほかに過疎対策の関係の手当てもしておりますね。そういった問題等が、私はやっていてくれることは結構だと思うのでありまするけれども、すべてでない。地方においてやっぱり相当アンバランスがあるんですね。そういう点をよく精査をしていただきたい、こういうように要請いたしたいと思います。
 十分な裏負担がなされませんと、結果的に事業のしわ寄せは最終的に単独事業に移るんです。したがって、トータルとしての事業量はそれほどふえないことにもなりかねないというように考えます。また、財政基盤の弱い自治体はせっかくのこの事業にも対応することができないということになってはならないと思うのでありますが、そのような心配を自治省はしておりますか、どうですか。全然考えておりませんか。
#41
○説明員(柿本善也君) お尋ねは今回法律でできます交付金対象事業の話かと思いますが、この事業につきましては、我々としては地方道路整備臨時交付金の対象事業の実施につきましては、従来の道路事業におきます補助事業のような形で地方負担とかいうものが当然に生ずるというふうに考えておりません。地方団体がそれに交付金の額を超えて事業をやることはもちろん自由でございますが、義務づけられているとは考えていないわけでございます。
 したがいまして、従来の単独事業と同じように、地方財政計画におきましても今回の地方道路整備臨時交付金と同額の千百十億円を地方債計画上単独事業として増額しているわけでございます。したがいまして、先ほどのお話は繰り返しませんが、いろいろな財源措置も行われておりますので、交付金を超えて事業を実施されるような場合はこれは地方団体がみずからの判断で行われるわけでございますので、そうした財源措置はそれぞれ措置されている財源で対応していただくということでございまして、我々としては特にこの交付金を超えて行われる事業に対して起債措置は考えていないところでございます。
#42
○青木薪次君 それがいわゆる役人型答弁というんですよ。
 地方の実情は、先ほど申し上げたようにそれぞれ千差万別、いろんな事業があるわけです。地方道の整備がおくれている。そういたしますと、それを三カ年間八千億で措置しよう、一年間、大体二千七百億円になる。そのうち国で、高速道路とか、大型のハイウエーとか、いろんなそういうものに入っていく道路、または学校が統合されたとか、学童が通学上非常に危険があるとか、あるいはまた地震が起きそうだとか、雪崩が起きそうだとか、そういうものまでなかなか財政が行き届かない、そういうものを一体的に面倒を見てやろう。たまたま揮発油税という問題がいろいろ論議の対象になっておったし、オーバーフローの思想もあったでありましょう。
 そういうものをやっていこうということでありますので、そういう点についてはやっぱり地方はのどから手が出てくるように飛びつくわけです。そのときに、地方へは特別のいわゆる目的税たる譲与税その他が行っているし、今申し上げたよう
な臨時の道路なんかも起債を認めているのだから、そういうもので一切やられておって、あとは全然自治省としては考える余地がないのだということだけでこの問題を考えるというのは、自治省が地方を預かる行政官庁として全然一顧だにしないという考え方というものについては、本制度の趣旨とは若干違ってもその辺については目を大きく見開いて検討するぐらいのことが言えないかどうか、こういう点をお聞きいたしたいと思います。
#43
○説明員(柿本善也君) お尋ねでございますが、道路整備の必要性というのは我々も十分認めておるわけでございますが、一方、地方団体の財政も国と同様大変苦しい、しかも将来にわたって健全性を確保する点におきましては大変厳しいものがある現状でございます。
 地方財政のことについて申し上げさせていただきますと、地方団体の財政というのは税、交付税、あるいは国庫支出金、あるいは地方債、その他いろんな手数料、使用料等各種の財源を取り組みましていろんな事業をやっているわけでございまして、おのずからどういう事業につきましてはどういう財源とどういう財源で組み合わせてやるという一つの決まりのようなものがあるわけでございます。
 やはり地方財政の健全な運営を図るためには、一方で確かに今御指摘のような事業の進捗を図るという必要性もございますが、一方では地方財政のそういう決まりというものを前提にして財政運営をやる、こういう考え方もまた長期的に考えては重要な課題でございまして、我々としてはこの交付金対象事業につきましては先ほどの私から御説明したような事業の性格と考えておりますので、この対象事業について、お尋ねではございますが、特に起債措置をするというわけにはいかない。必要な単独事業の枠につきましては財政計画上所要額を伸ばすような措置もとっておりますので、それから先は各地方団体の財源をどういう形でどういう事業に充てていくかという御判断の問題と考えておりますので、御理解を賜りたいと思う次第でございます。
#44
○青木薪次君 理解できないんですよ。それはやっぱり社会資本が全体として伸びていく。それは決まりはあるでしょう。しかし、今回の交付金事業というものは、これは私どもも主張してきた点です。今申し上げる点についていろいろ、財政民主主義というのか、財政法上の建前論というのか、そういう点では大変問題があるところでありますけれども、その辺はひとつ、三カ年間でこれが終わってしまうという前提には立っておりますが、こういう思想は伸ばしていってもらわなきゃ困る、こういうふうに思っております。まさに地方を預かる自治省としては、全く降ってわいたような話だから関係ない、こういうことを言いたいでしょうけれども、それは検討するという立場に立って前向きに答弁してもらわなきゃ困ります。時間がありませんから、この点はまた将来にわたって議論をいたしたいと思っておりますが、そういう方向で考えていただくことが必要ではないだろうか、こう思いますので、要望をいたしておきます。
 それから、今も出ましたけれども、交付金事業に伴う財源措置なんでありますが、交付金事業の創設はまことに結構です。その費用について揮発油税収の十五分の一を一般会計を通さずに直接特別会計に直入するという扱いでありまするけれども、このやり方というものはこれはいただけない措置だというように考えます。どう考えても六十年度の一般会計の支出の伸びを抑えるために私は見せかけの便宜措置だというようにしか言えない点もあるわけでありますが、大蔵省はこの点どう考えていますか。
#45
○説明員(涌井洋治君) 道路整備についての現行の予算の仕組みを申し上げますと、一つは、道路整備特別会計を通しまして直轄事業なり補助事業なりをやる方法。これは一般会計の公共事業関係費の中の道路整備予算、それをまず一般会計に計上しまして、それを道路整備特別会計の歳入に入れて道路整備特別会計の歳出を通して出していくというやり方。これは一般会計を通すやり方。もう一つは、いわゆる地方道路税とか、あるいは自動車重量税の四分の一、石油ガス税の二分の一、これらを一般会計を通さずに直接交付税及び譲与税特別会計に繰り入れてその特別会計の歳出として出していく。こういう二つの制度が現在でもあるわけです。
 今回の交付金制度、これは整備のおくれの著しい地方道の整備を一般会計の財政事情にかかわりなく推進していこうというものであるわけですけれども、一つは、地方の自主性を高めようという考え方からすると、道路整備特別会計でやりますと、一本一本現行の制度でいきますと補助事業という形にならざるを得ない。さりとて、それじゃ交付税の方でやろうとしますと、これは地方道に行くという保証は全くない、維持管理に使ってもいいし、譲与税の場合は補助裏に使ってもいいということで、現在の制度にはない第三の道としてこういう交付金事業という制度をつくったわけでございます。
 それじゃ、なぜこれを一般会計を通さなかったかと申し上げますと、やはり地方道の整備は、このような一般会計は非常に厳しい財政事情にありますので、一般会計のそういう財政事情に左右されることなく安定した金額を確保したい、それからそういう特定の歳入に対してやはり特定の歳出に充てることを明確にしたいということ、このほかに今回の交付金が地方の道路財源として交付されるということでございますので、譲与税等につきましては現在でも直入という前例があるわけでございますので、そういうものを念頭に置いて特別会計に直入するということにしたわけでございます。
#46
○青木薪次君 涌井主計官、それはわかるけれども、これはやっぱり財政硬直化の折から他の省との関係もあるので一般会計予算の伸びを建設省の関係から要望が多いからといって伸ばすわけにいかぬ。さりとて、道路特定財源を一般会計に三年間四千百八億円投入した、あとまた千二百億円のこともあるけれども、財投から借りてきて、これは一般会計を通して道路特会に入れる、こういう措置を講じた。二本建てでやったわけでしょう。
 それで、この一千百億円の関係については、そういう諸種の事情を考慮して、そして理由づけとしては確かに譲与税の関係で、石油ガス税の二分の一ですか、そのほかいろいろ今説明のありました、そういう四つの種類がある。それと同じようにやれば、そうすれば他にも前例があるからと理由立てがつく。しかも、これを一般会計から道路特会に入れるとどこかへ使われてしまうというようなことの心配がある。これも一つの理由立てになる。それもあるでしょう。しかし、それは内面的な指導の点ですよ。これはこういうものに使うのだよというように言えばそうなるんです。
 ですから問題は、大蔵省の言いたいことは予算を伸ばさない、なるべく二%とか五%に抑えるというために、これは伸ばさなきゃならぬけれども、これはやらなきゃならぬけれども他にも前例があるということで、国税収納金から直接道路特会に直入する方式をとったということでありまして、あなたは頭がいいから我々に対してうまく調子を合わせてやっていこうということだろうけれども、これは私はいろんな意味でずるいやり方だというように言わなければならぬと思うんです。
 ですから、この点については私は内面指導をしっかりやっていけば、地方道を伸ばすということのやり方についてこうするのだよという内面指導をやれば、道路予算が伸びてもそれは文句を言う省はないんですよ。さっき冒頭に大臣に質問いたしましたように、何としても内需の拡大をしなきゃならぬ、それには社会資本がおくれているのだからと、そういう点については決して怒る人はないというように考えますので、ひとつその点はよく考慮していただきたいと思うのでございます。
 なぜ直入するかという問題については、財源を安定的に確保すると言われておりますけれども、安定的に確保しなきゃならぬのは交付金事業だけ
じゃないんですね。国道だって、補助事業だって必要な財源が確保されるべきは当然だと思うんです。ですから、揮発油税等は特定財源になっていると考えているわけでありまするけれども、その意味で道路特定財源は流用さるべき必要のない金である、こういうように私は考えているんですが、その点はいかがですか。
#47
○説明員(涌井洋治君) 道路財源の中で、先生方当然御承知の話でございますけれども、法律上の形式としては一つは特定財源という、揮発油税のようなものでございますけれども、これは法律上特定財源になっておりますので必ず道路に充てられる。それからもう一つは、いつも先生方に怒られます自動車重量税でございます。これは法形式上は一般財源になっておるわけでございますけれども、これは制度創設の趣旨、経緯にかんがみまして、道路整備の財源に充てるべきものということは我々も考えているわけでございます。ただ、非常に厳しい財政事情のもとで歳出全般にわたって抑制せざるを得ないという状況が続きまして、まことに遺憾ながらオーバーフローという状態が続いてしまったわけでございます。
#48
○青木薪次君 涌井さん、これはやっぱり会社で言えばある一種の粉飾決算ですよ。ですから、私はテクニックだと思うのでありまするけれども、財政民主主義の立場から考えては若干問題があるというようにあなたもお考えになっていると思うのでありますが、三年間という臨時措置である、しかも揮発油税という特定財源からこっちへ持ってくるわけてありますから、これは他に流用されるべき必要のないものだと考えて質問したわけでありますが、衆議院でも附帯決議がついたんです。
 だから、こういうような措置を講じなくても、三年後は私はやっぱり予算をもっとふやすべきだ。建設国債は伸ばしていいというようなこともあるんですから、こういうことをしないで今のような思想が生かされる道を講ずべきである。また、そういうような意味に立って、衆議院でも附帯決議が出たわけでありますが、参議院でも附帯決議を我々は用意したんです。ですから、この点についてひとつ大蔵省の考え方を聞きたいと思います。
#49
○説明員(涌井洋治君) 今回の交付金事業の制度創設の趣旨は、第九次五カ年計画の中でやはり地方道整備が非常におくれているということで、緊急性を考えて創設したわけでございます。法律上もこの五カ年計画が終われば一応建前としてはこの制度はなくなるわけでございますけれども、今後次の五カ年計画の作成の段階でこの制度をどうするか、それから交付金制度とあわせて直入のシステムをどうするか、そこらについてはその段階で慎重に検討したいと思います。
#50
○青木薪次君 他に千二百億円の財投からの借り入れがあるわけでしょう。これはそのまま一般会計を通して道路特会へ入れていくというようなことも考えられているわけでしょう。交付金の上積み千百億円というもので代表されるようにオーバーフローの問題は非常に重要な問題だと思うんですが、ことしの道路予算についてはいろんな方法を講じまして編成されているのでありまするけれども、結果としてもオーバーフローの問題というのは重要に考えざるを得ないと思うんですよ。この点についてはどう対処されていくのか、お伺いいたしたいと思います。
#51
○説明員(涌井洋治君) 道路整備特別会計の歳出ベースで見ていただきますと、この交付金事業千百億部分と財投の運用部資金からの借り入れ千二百億円があることによって実質的にはオーバーフローは解消していると我々は考えております。
#52
○青木薪次君 オーバーフローが財投の千二百億円、財投資金の借り入れというのは本来なら来年から元利で返していかなきゃならぬわけですよ。あなたは、ことしは財投で貸し付けたのだ、しかしこれは実際はくれたのだ、こういう解釈に立ってオーバーフローが解消されたという見解には私は疑問が残ると思うんです。今の千二百億円が計上されているけれども、これを国費として考えているようでありまするけれども、借入金は借入金だというように考えるわけでありまするけれども、この点はどうですか。
#53
○説明員(涌井洋治君) 先生のおっしゃるとおり借入金でございます。
#54
○青木薪次君 返さなくてもいい借入金という言葉は私は国語上でも聞いたことがないんですけれども、建設省はこの点はどう考えていますか。
#55
○政府委員(田中淳七郎君) 今回の資金運用部からの借り入れは臨時的な措置でございまして、またその使途は道路整備特別会計の一般の歳出に充てられたものでございます。この借入金につきましては、今後速やかに縮減、解消を図るとともに、その元利償還につきましては道路整備特別会計の運営に支障のないよう適切に対処いただけるものと私たちは理解しております。
#56
○青木薪次君 大分答弁が違うんですね。しかし、やっぱりまともに答弁すると、建設省の肩を持つわけじゃないけれども、借入金ですから道路局長のような答弁になることは当然ですね。だから、これでもって四千百八億円が解消されたという解釈というものは昨年の竹下大蔵大臣と水野前建設大臣との話し合いの中身とはちょっと違うというように解釈するわけでありますから、ここは大蔵委員会じゃありませんので、ひとつこれからこの問題については詰めていく必要があるのじゃないだろうかと思っているわけでございます。
 しかし、何としてもこの千二百億円については確実に、しかもこの分については別枠で償還のための財政措置がとられなきゃならぬと私は思っておりました。この予算書の関係もそういう考え方になるように書いてある。したがって、この点については、建設省は予算措置をしてもらったと思っているだろうけれども、来年度以降元利を払わなきゃならぬ。来年以降はこの金を上積みしてもらうというように解釈していると思うのでありまするけれども、この考え方について大蔵省はどう考えるか、お伺いいたしたいと思います。
#57
○説明員(涌井洋治君) 先ほど道路局長から答弁がありましたように、今後この借入金の償還に対しては道路整備特別会計の運営に支障がないように配慮していかなくちゃいかぬと考えております。ただ、来年度のシーリングで具体的にそれをどうするかということはまだ方針が決まっておりませんので、現段階では何とも申し上げられません。
#58
○青木薪次君 建設省はどうお考えになりますか。
#59
○政府委員(田中淳七郎君) 先ほど申し上げた答弁と一緒でございまして、道路整備特別会計の運営に支障のないよう適切に対処していただけるものと考えております。
#60
○青木薪次君 オーバーフローの解消という問題についてまだ若干疑問があるんですね。ことしの道路特別会計に住宅宅地関連の公共施設整備費、関公促進費と言っておりまするけれども、千五十億円のうち六百億円が新たに道路特会に計上されているわけでございますが、この点については趣旨はどうなっているか、お伺いいたしたいと思います。
#61
○政府委員(豊蔵一君) いわゆる関公促進費につきましては、従来その機動的な予算の執行の必要性から一般会計の住宅対策費として一体的に各種の事業を網羅いたしまして計上しておったわけでございますが、そのうち道路部分につきましては毎年度約六割程度で安定的に推移しておるような実情を考え、また一面、厳しい財政事情のもとで効率的な予算編成を行いますために、今回そのうちの道路相当分約六百億円を道路整備特別会計に計上した、そういったような経緯でございます。
#62
○青木薪次君 宅地開発の場合には、これに関連した道路整備とか河川改修、公園などに使うお金だと言っているわけでありますが、一千五十億円、従来は一般会計で今のお話のように使われておった。今度は六百億円が道路特会に行ったために一般会計分は四百五十億円になってしまったということでありますけれども、これは従来どおり一般会計でいいのではないかと思うのであります。その理由は、他の事業がこれによって減らされてし
まうのじゃないかという心配があるんですが、この点いかがですか。
#63
○政府委員(豊蔵一君) 従来、最近数年間で見ますと、大体関公促進費は国費で一千億円が安定的に計上されておったところでございます。先ほど申し上げましたように、そのうち道路分が約六割を占めておりますという関係で六百億円を今回特に道路整備特別会計に計上いたしましたが、残ります部分の一般会計分は四百五十億円という計上をいたしました。これは六百億円と足しますと千五十億円ということで、前年度より若干でもプラスになっておるところでございます。そうして、道路を除きます四百五十億円、これが河川あるいは公園、下水道等の関連公共事業に充てられるというようなことでございますので、道路以外の他の事業につきましては今申しましたように若干でもふえて運用ができる、このように理解をいたしておるところでございます。
#64
○青木薪次君 六百億円が関公整備費の道路分だから道路特会に計上したというなら、河川相当分は治水特会に回すべきじゃないか、それから公園相当分は公園予算に回すべきじゃないか、それぞれ計上しなけりゃならなくなってくると思うのでありますが、関公促進費が設けられた趣旨が失われてくると私は考えているわけでございます。道路特会に計上されるのはその意味でちょっとおかしいと私は思うのでありまするけれども、この点に関して来年度以降の対処方針についてはどう考えていらっしゃるか、お伺いいたしたいと用います。
#65
○政府委員(豊蔵一君) 御指摘のように、従来一千億円を独自に一般会計に計上いたしまして機動的な住宅宅地開発関連事業として運営できるように実施してきていたところでございますが、御案内のような厳しい財政事情の中で道路の方につきましては道路整備事業を計画的に進めるというようなことから、両面を考えまして今回特に六百億円を道路特別会計に計上しましたが、その六百億円につきましてはあくまでもその制度の創設の趣旨にかんがみまして、関連公共事業として使うような措置をいたしております。
 ところで、これらにつきまして、来年度以降の問題でございますが、今後の財政状況、あるいはまた公共事業の予算の見通し、あるいはまた道路特定財源の扱い等々総合的に検討する必要がありますので、現段階ではまだ方針が定まっておらないところでございます。
#66
○青木薪次君 これはひとつ検討してください。
 それから、先ほどの話にもありましたように、過去のオーバーフロー分、私はこだわるようでありますが、この点はやっぱり将来大きな問題を持っていると思います。
 扱い方について明らかにしていきたいと思うのでありますが、五十七、五十八、五十九年度の三カ年間でオーバーフロー分が四千百八億円生じたわけです。この分の扱いについては、建設省と大蔵省でいろんなやりとりがあったはずであります。また、いろんな関係団体はあちらこちらで大会を開いて、そしてオーバーフロー分を返してくれという猛烈な運動が起こりました。私もその会合にはしょっちゅう出ておりましたけれども、一々納得する意見があったわけであります。大蔵の涌井主計官は公共事業担当でありますから、大いにひとつ耳をほじくって聞いておいてもらいたいと思うのでありますが、特に五十九年度分の一千九十六億円、これについては五十九年度中に返すということが竹下大蔵大臣と水野前建設大臣間で行われていたはずでありまするけれども、今もって約束が守られていない。この理由についてどう考えておりますか、御答弁願いたいと思います。
#67
○説明員(涌井洋治君) 建設大臣と大蔵大臣との間で、五十九年度のオーバーフロー分約千百億円につきましては経済、財政の状況に応じという条件つきで五十九年度中にやるというお約束をしたかと思いますけれども、御承知のとおり財政状況は好転いたしませんし、経済の方も順調に伸びておりませんので、そういうことで五十九年度においてはお返しすることができなかったわけでございます。ただ、五十九年度の補正におきまして、精算分につきまして道路については補正をしたことは御理解いただきたいと思います。
#68
○青木薪次君 建設大臣、水野前大臣から引き継ぎがあったと思うのでありますが、この問題については今どういうように対処され、どういう方向でいかれるか、ひとつ御答弁願いたいと思います。
#69
○国務大臣(木部佳昭君) 建設省といたしましては、自動車重量税の創設されました制度の精神といいますか趣旨といいますか、そういう面から考えてみまして、これから今後とも道路特定財源の原則に従いまして、過年度におけるいわゆる自動車重量税はオーバーフロー分については可及的速やかに道路財源に充当するように返してもらう、そういう方針には変わりはございません。私どもこれを今後とも要求し、達成できるように努力したいと思います。
#70
○青木薪次君 以上で終わります。
#71
○井上吉夫君 昭和六十年度予算におきます道路整備関係の予算は事業費ベースで、まだ現在参議院の方で論議になっておりません補助金一括法案の関係がありますので、答えはそれが通過したという前提で、実質的な事業費ベースの伸びは対前年比幾らになるかをまずお答えいただきたいと思います。
#72
○政府委員(田中淳七郎君) 新しい交付金制度の法律が通ったとした条件のもとで申し上げますと、まず先生御案内のように、道路には一般道路と有料道路とございますが、一般道路の対前年度伸び率が事業費ベースで一・二〇でございます。それから有料道路が一・〇七。これは交付金には関係ございません。それから地方単独費が〇・九七、かような数字でございます。
#73
○井上吉夫君 本法は、第九次五カ年計画について一般道路の進捗が最もおくれている、比較的採択のおくれがちな地方の生活道路の整備に充てるため、臨時交付金を交付することによって五カ年計画のバランスのとれた推進を図ることを目的とするというぐあいに新制度の趣旨を述べられておるのでございますが、先ほどの青木委員の質問に有料道路なりあるいは一般道路あるいは地方単独道路それぞれの伸び率が述べられておりますが、五カ年計画の第九次の二年が終わるわけでございますが、算術的に言うならば五年のうちの二年ですから四〇%でちょうどその計画どおりということになりますけれども、少なくとも後年度になるほど若干ずつは公共事業は伸びるであろう、そういうことも想定しておられるでありましょうし、従来の五カ年計画の進みぐあいから見て、現時点で前二カ年においてどのくらいのところまで伸びたならば何とか五カ年計画満額達成てきるというぐあいに数字上のバランスを考えておられるのか、お答えを願いたいと思います。
#74
○政府委員(田中淳七郎君) 昭和五十九年度末におきます一般、有料道路計の累計進捗率が三四・四%でございまして、そのときの計画進捗率が三六・三%、約二%ダウンしております。先ほど申しましたように、これを一般道路と有料道路とに分けますと、一般道路では累計進捗率が三二・八%、計画では三六・一%でございまして、三・三%ほど差がございます。それから有料道路の累計進捗率は三七・二%、これに対しまして計画では三六・六%、有料道路は〇・六%計画より上回っております。それから地方単独費というのがございますが、これが五十九年度末の進捗率が三五%でございまして、そのときの地方単独の計画は三七・八%で、二・八%下回っております。全部合わせますと、一般、有料、さらに地方単独、計で申し上げますと、五十九年度末の全部の進捗率が三四・六%、これに対しまして計画では三六・八%、約一一・二%下回っているのが現状でございます。
#75
○井上吉夫君 有料道路だけが計画進度よりも伸びていて、とりわけ一般道路がおくれている。これを今度の交付金制度によってカバーして全事業がバランスのとれた達成を目指したいということを本法の目的としておられるわけでありますが、それで第五条一項の中にあります、「建設大臣が定める基準を超えないもの」というぐあいに言わ
れているこの基準というのは、先ほど街路なり都道府県道あたりについては二億、市町村道について四千万というような感じで言われておりましたが、金額でこれはきちんと決めて、その適用の言うなれば建設大臣の定める基準というものを定めますか、おおよそこの程度のものというぐあいにやられるつもりなのか、お伺いいたします。
#76
○政府委員(田中淳七郎君) 市町村道につきましては四千万円以下、都道府県道、街路事業の場合には二億円以下というような表現をとりたいと思いますが、ただ運用の面で、先ほど申しましたようなところがございますので、多少弾力性を持ったような表現にしたいと考えております。
#77
○井上吉夫君 もう一つ、同じ第五条の中の一項の後段の方に、「一定の地域において一体として行われるべきものに関する事業のうち、」というぐあいに書いてあります。「一体として」でありますから、その対象事業というのは恐らくその区域の中には、面的なものですから、県道もあればあるいは市町村道もある、もろもろの事業というのを組み合わせて地方で計画をされる、しかも管理者が二つに分かれる場合、このことは県管理と市町村管理ということを意味すると思うんですが、その場合は両管理者が協議をして計画をつくり上げて出すという、そういうぐあいに読み取れると思うんです。その場合、結果としては区域の中に県道も入れば市町村道関係もろもろのものが入ってくる、その場合の限度といいますか基準というのは最高どのぐらいを考えておられますか。それが二億ですか。
#78
○政府委員(田中淳七郎君) そういう場合も含めまして二億円と四千万でございます。
#79
○井上吉夫君 今回の措置が、言うなれば道路だけが対前年急に突出するということについては各省に対するシーリング等の関係もあって大変ぐあいが悪い、したがってどこか第三の道を探すことによって実質上はオーバーフローと言われている自動車重量税なり揮発油税に対応する道路財源のおくれ部分というのを何とかして取り戻したい、少なくとも単年度においてはオーバーフローが出ないようにしなければならぬというもともとの道路特定財源に対する大変な議論とそして道路の必要性、そういう中から生まれた私は窮余の一策だ、実態はそうだと理解している。
 したがって、先ほどの青木委員の質疑応答の中にもいろいろ議論が展開されましたように、このこと自体は私は大変いいことである。とりわけ、どちらかといえば採択がおくれがちな小規模の市町村道などがこの制度によって大きく前進するということは大変いいことだとは思いますが、全体として結局社会資本のおくれ、その中でもとりわけ道路に対する需要というのが非常に高い、そのことはだれが考えてもやっぱりそういう実情にあって、しかもそのためにこそ実質上特定財源というものがはっきりとしている、それが全額使われてないという、そのことへの措置を強く求められてきたと思うんです。
 したがいまして、こういう特に生活道路という面について考えますと、どちらかといえばいわば経済活動がおくれがちな地域、私の鹿児島県もそういう地域の一つでありますが、とりわけこの制度を適用するに当たりまして、地域間の格差なりあるいはこのような種類の道路に対する期待の極めて高いところ、そういうところについては特段の配慮をする必要があると私は思うんです。このことについての見解をお伺いしたいと思います。
#80
○政府委員(田中淳七郎君) 国土の均衡ある発展を図るとともに豊かな地域社会の着実な形式に資するためには、道路整備が各地域ごとに調和を保ちながら進められることが必要であることは先生御指摘のとおりでございます。このため、従来より道路事業の実施に当たりましては各地域の実情を的確に反映させることといたしまして、地域における道路の整備状況、あるいは道路交通の状況、経済社会情勢等を勘案いたしまして適正な地域配分に努めてまいったつもりでございます。今後とも、臨時交付金を含めました道路予算の配分に当たりましては、地域の特性、御要望等を十分把握し、適切に道路整備を進めてまいりたい、かように考えております。
#81
○井上吉夫君 恐らく、この制度の生まれてきた経過なりあるいは年末の予算を固めるまでのいろんな過程については、建設省はもとよりのことでありますが、地方の土木部においても大きな関心を寄せていたと思いますので、ある程度本制度の概要は担当部局は承知をしていると思いますが、いよいよとなりますと、この法律が通ってすぐこれに見合った地方の計画を立てる、そしてその計画を持ち込む、査定を受ける、そういうことになりますと、やはり新制度でありますだけにかなりな戸惑いも出るのではないかと思います。周知徹底を特に心がけてほしいという意味で申し上げるわけでありますが、制度の理解の不足なりあるいは早く知るかの違いによって本制度の適用に不公平が出てはいけませんので、とりわけ本制度の事実上の適用の仕方について親切な指導をし、周知徹底方に特に気を配ってほしいと思うんですが、御見解をお伺いいたします。
#82
○政府委員(田中淳七郎君) 地方道路整備臨時交付金は、地方公共団体が、先ほどから申し上げておりますように、地域ごとに一体的に実施すべき事業の計画を策定して交付を申請することになっております。その策定方法等につきましては、地方公共団体から種々御意向を聞いております。できるだけ簡素なものにしたいと考えております。法案成立後、速やかに地方公共団体に周知徹底を図り、円滑な事業の執行に支障のないよう万全を期する所存でございます。法案が成立したらという条件で、もう既に各県の課長さん、特に御熱心なところは来ておられますので、大体どういうものであるかは担当課長さんが御存じのはずでございますけれども、今のところまだ法案御成立いただいておりませんので、オフィシャルにはこれからということになります。
 以上でございます。
#83
○井上吉夫君 地方生活道路が大変重要なことは論をまちませんけれども、それとともに、どの県でもそうだと思うんですが、県都への入り口に交通需要が殺到するというのは多くの県に見られる事例だと私は思うんです。したがって、生活道路も大事でありますけれども、中核都市への流入地点が大きなネックになっているということの問題解消も極めて大事だと思います。
 例を私の鹿児島の場合でとりますと、市街地の入り口部におきます交通混雑が非常に甚だしくて、十年、二十年前に比べますと道路の改良舗装率というのは大変よくなってきたと思うんですが、それでもなおかつ県の中心部に車が入るには時間がかかるようになってきてしまっている。結局、入り口部のところに非常に大きな問題が出ているわけであります。国道三号線の鹿児島バイパスは、九州縦貫道及び指宿有料道路と一体となって鹿児島市への交通のみならず地方経済にも大きな役割を果たす極めて重要な地点であり、道路であります。本バイパスについては、今後武トンネルを含めまして工事の規模もかなり大型化すると考えられるのでありますが、現在の進捗状況と完成の見通しについて、この際、お伺いしておきたいと思います。
#84
○政府委員(田中淳七郎君) 御指摘の一般国道三号の鹿児島バイパスは延長二十三・一キロメートルの四車線のバイパスでございます。現在、鹿児島市の田上町から鹿児島市武町の区間三・五キロメートル、先ほど御指摘の武トンネルがこの区間にございますが、そのところを重点的に用地買収及び工事を進めているところでございます。このうち九州縦貫自動車道鹿児島インターチェンジから鹿児島市内までの二・六キロの区間につきましては、九州縦貫自動車道及び指宿有料道路の供用開始、これは今のところ六十二年度末を予定しておりますが、それに合わせましてこの鹿児島バイパスも暫定二車で供用を図るべく事業を促進してまいる所存でございます。
#85
○井上吉夫君 先ほど申し上げましたようなことでございまして、それぞれやっぱり中核都市との関連において経済なりもろもろの問題が極めて大
きなつながりを持っているわけでありますので、生活道路とともに一層の力を入れてこういう問題点の解消に御努力をいただきたいと思います。
 さらに、人口が集積しているところがやっぱり一番何といいましても道路需要の高いところだと思います。日本列島を縦断する構想としての縦貫道、これもまた一つの地域間格差をなくすための重要な政策手段ではありますが、南九州を考えてみますと、実は縦貫道が通る箇所というのは内陸部でありまして、人口なりあるいは経済の必ずしも集積地点ではありません。むしろ、どちらかといえば、西回りの海岸沿いにずっと都市機能というのは集積をしていることは御承知のとおりであります。
 特に、南九州で申し上げますと、熊本―鹿児島間、その中でもわけても八代から川内の区間の百キロ余りというのは都市の集積はほとんど海岸沿いにずっとつながっているという地帯であることは建設省御当局は篤と御存じだと思います。したがいまして、片や東回りの縦貫道を求める声、これは三全総の中でも具体的に名称も挙がっておりますので、遠からずその仕事への着手というめどが立っていくとは思いますが、今回四全総においてぜひとも明確な位置づけをしてほしいという地域というのは全国にかなりあるのではないだろうか。今私が申し上げました南九州の西回り自動車道という形で地元が名前をつけて強力な要請をし、地元の悲願となっておりますのは今申し上げましたような理由に基づくものだと思うんです。
 したがって、当初申し上げましたように、一本の背骨として日本列島を縦断するという政策手段も極めて重要でありますから、これの一日も早い完成とともに、現実に経済の集積地帯についての高規格の道路というのがどうしても必要だ、私はこのように考えているわけであります。同時にまた、数年以前から地元関係者は熊本、鹿児島両県が一体となって強力なお願いをしている道路なのでありますが、このことに対してまず建設省ではどういうぐあいに受けとめておられるかをお伺いし、さらに同問題につきまして四全総の中での位置づけ、これを従来の一万キロという枠に数字的に拘泥をいたしますと必ずしもその枠に入り切らないということが出てくるかもしれない。
 このことはひとり鹿児島の私が今申し上げました事例だけでなくて、恐らく全国にそのような希望と期待というのは非常に多いだろう。二十一世紀に向けての国土の均衡ある発展ということを考えるならば、必ずしも一万キロという昭和五十三年前後に決められた三全総の時代の枠というものに拘泥しないで必要な全国の道路の効率的なネットワークの形成というものを考えていく必要があるのではないか。そういう意見を持っているわけでございますが、このことについての国土庁の判断、取り組み、そういうことについてまず建設省からお伺いした後、国土庁からもひとつ見解をお伺いしたいと思います。
#86
○政府委員(田中淳七郎君) 昭和五十二年十一月四日に閣議決定されました第三次全国総合開発計画では、全国的な幹線交通体系の長期構想といたしまして、既定の国土開発幹線自動車道を含めましておおむね一万キロメートル余で形成される高規格の幹線道路網が提唱されております。建設省におきましても、高規格幹線道路網につきましては第九次道路整備五カ年計画期間内でこの計画を策定することとしておりまして、現在基本的な調査を実施しているところでございます。さらに、今後個々の路線、さらにまたその整備手法等に関する調査を推進することとしております。
 御指摘の南九州西回り自動車道につきましては、地元の皆様方から非常に強い要望があることは承知しておりまして、当該地域における幹線道路の整備の実情等を十分勘案しながらその調査の中で検討してまいりたい、かように考えております。
 四全総につきましては国土庁所管でございますので、私の方からはちょっと……。
#87
○説明員(長瀬要石君) ただいま先生から御指摘がございましたように、二十一世紀に向けての国土の均衡ある発展を図っていく、こういう観点からいたしますと、高規格の幹線道路を初めといたします幹線交通体系の形成をいかに図るかということは極めて重要な課題であると考えております。
 そこで、四全総の策定に当たりましては各方面の意向を幅広く承っていく、こういうことで取り運んでいるところでございまして、都道府県等からも、ただいま先生から御指摘がございましたような道路も含めまして、高規格の幹線道路網の形成につきまして多くの要望が寄せられているところでございます。
 そこで、四全総の策定に当たりましては、やはりこれから二十一世紀に向けて高齢化、国際化、情報化、都市化といった社会の大きな変化があるわけでありますし、あるいはまた交通に関しましても高速性、快適性あるいは信頼性といった要請が高まっていくわけであります。さらにはまた、御指摘がございましたような三全総に掲げられております高規格の幹線道路網の一万キロメートル構想というものもございますし、あるいはまた各地域からの要望もあるわけでありまして、こういった点を踏まえながら、それぞれの交通機関の特性というものを生かしまして相互に補完しながら総合的な幹線交通体系をどのように形成するか、こういう点につきまして、大変重要な問題でございますので、建設省初め関係省庁と十分御相談をしながら四全総の策定過程におきまして検討を進めてまいりたい、このように考えております。
#88
○井上吉夫君 質問の趣旨を十分道路局長も国土庁の方も把握をしていただいたと思いますし、さらに積極的に二十一世紀へ向けての対応を図るために御努力をいただきたいと思います。そして、質問の趣旨に十分こたえられるように心から希望を申し上げておきます。
 最後に、建設大臣にお伺いいたします。ここで細かい数字比較をお伺いする時間もありませんので、私の印象と建設大臣がつかんでおられる印象なり数字なりというものと恐らく違いはないと考えますので、それを前提に御質問をしたいと思うのでございます。
 日本は、昨今の経済成長で自由世界の中で言うなれば第二位の経済大国ということを内外ともに実は認め合うところに来たと思うんですが、その中で一番おくれているのは社会資本ではないか、社会資本の蓄積という点で見るならば欧米先進国よりもかなりおくれているのではないかというのが通説だと思います。社会資本整備の着実な前進はこれから先の経済の浮揚のためにも極めて大事なことでございますし、冒頭の青木委員の質問の中にもありましたように、今、世界との関係でまさに日本が置かれている大問題というのは貿易の不均衡であり、そしてそれを解決する手段として一番大きく求められ、そして日本がまたその手段を大きく前進させなきゃならぬというのは言うなれば内需の拡大ではなかろうかと思うわけであります。
 これらの諸点を通して考えた場合、しかもその結果は後の世代まで立派な遺産として残っていくのが社会資本でありますから、その中の最重要項目であります道路整備というのは私はそれこそ最も大きな力点をかけてやっていかなきゃならぬことではないかと思うわけであります。そして同時に、今、日本経済の中で問題があるとすれば、それは業種間の不均衡であり、あるいは地域間のふつり合いということが大きな問題として出ているわけでありますので、公共事業の大幅な前進、社会資本の整備という全体的な目標の達成、前進とあわせて、これらの事業の配分を通して少なくとも地域間の経済格差の是正という、そういうことにも活用できるというか、手法として十分利用ができるというぐあいに思うわけであります。
 それらのことを考えあわせますと、とりわけ財政事情が厳しいと言われるさなかではありますが、建設大臣に奮起一番していただきながら、これから先の建設事業のさらに大きな前進と同時に、六十年度に向けても今申し上げましたようなことを基本に置いて強力に財政当局と折衝をして
いただき、本制度がとりあえず三年ということでありますので、その以後の進展を頭に置きながら、この事業が終わった後、一体一般財源として大幅に建設関係の公共予算を伸ばすという形に展開をしていくのか、あるいは本事業をこの後も続けていくのか、そのことはこれから先の扱いの問題ではありますけれども、少なくとも社会資本の充実というものがいかに大事かということをしっかり腹におさめて、ひとつ強力な行政展開を特に建設大臣に御要望申し上げたいと思うわけでありますが、大臣の御決意をお伺いして私の質問を終わります。
#89
○国務大臣(木部佳昭君) 今、井上先生がいろいろ公共事業、社会資本の諸外国と比較しての立ちおくれの問題や、また地域格差を是正するための必要性を説かれたわけてありますが、全く考え方は基本的に一致いたしております。御承知のとおり、この活力のある経済社会、そして安全で快適な豊かな充実した国民生活の実現ということが我々建設行政のすべてであるわけでございます。根幹でございます。
 そこで、今御指摘になりましたように耐久消費財、カラーテレビとか電気洗濯機で見る限りでは日本は九五%以上行っているわけですけれども、道路整備、また下水道、都市公園、住宅、そういうようなものを見てまいりますと大変立ちおくれておることは御指摘いただいたとおりであります。今、法律案をいろいろ御審議いただいておりますが、これも生活道路と言われている地方道が非常におくれておるというようなことでございますので、我々はこの三年間で、第九次の道路五カ年計画の中で地方道に力を入れていこう、そういうふうなことで暫定三年ということでお願いをいたしておるわけでございます。これから地域間の均衡ある発展と、それから今御指摘になりました内需の持続的な安定成長ということで何よりも公共事業を着実に広げていく必要があることは御承知のとおりであります。したがって、そうした投資拡大に今後とも努力はいたしていくつもりでございますので、よろしく御指導、御鞭撻を賜りたいと思います。
 ちなみに、内需の振興の四つの柱と言われております問題ですが、個人消費が六十年度の見通しでは国民総生産に占める割合が五九%とかなり高く見てあるんです。それから民間の住宅が今大体百二十万戸ぐらいと言われておりますが五%ぐらい、民間の設備投資が一六%、公共事業が七%ぐらいというようなことを考えてみましても、民間の設備投資と公共事業のウエートがかなり高いということも持続的な発展を遂げるための柱でございます。そういう点等も考え、また先ほど青木先生からも内需の振興についての御意見がございましたが、私ども当面はともかく六十年度予算の的確な実施というものが大事でございますから、これに全力を挙げなければならぬ、そういうふうに考えておるわけでございます。
 そういう意味で、私どももこの社会資本の充実のために、特に二十一世紀を展望しながら足固めをきちっとしていかなければならぬ。そういう大変大事なときに私どもは今あるわけでございますから、そういう点をしっかり踏まえて最善の努力を尽くしてまいりたい、こういうふうに考えますので、御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げたいと思います。
#90
○委員長(本岡昭次君) 午後三時より再開することといたしまして、休憩いたします。
   午後零時九分休憩
     ─────・─────
   午後三時四分開会
#91
○委員長(本岡昭次君) ただいまから建設委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑を続けます。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#92
○馬場富君 法案の関連といたしまして最初に質問いたします。
 まず第一、道路事業について。六十年度予算編成に当たっては、一方ではシーリングの枠に対し、他方でいわゆるオーバーフローの問題を抱えて難しい局面にあったと思いますが、どのような方針で結果的に編成されていますか、説明願いたいと思います。
#93
○政府委員(田中淳七郎君) 昭和六十年度予算におきましては、第九次道路整備五カ年計画のバランスのとれた達成を図るため、新たに地方道路整備臨時交付金を導入すること等により所要の予算額を確保することとしたところでございます。これによりまして、いわゆる道路特定財源税収額を上回る歳出規模となっております。
#94
○馬場富君 厳しいシーリングが設定される中で公共投資は軒並み対前年比マイナスとなっているのに対して、道路は特定財源制度のおかげて前年度比一〇%増となった。道路整備費が確保されることは利用者負担の上から当然であると思いますが、他方で特定財源を持たない河川やあるいは下水道など他の公共事業はおくれることになる。いわば事業間によって事業費の伸びに著しいアンバランスが生じるのではないか。こういう状況について建設省はどのようにお考えですか、お尋ねいたします。
#95
○政府委員(豊蔵一君) 昭和六十年度の私どもの関係の公共事業予算につきましては、御案内のとおり一般会計につきましては前年度以下にするという方針のもとで予算が編成されました。一方、道路につきましては、道路特定財源の確保という観点からいろいろな工夫を行いました結果、一〇%程度の国費の増となったところでございます。
 そういったような状況ではございますが、私どもも河川、下水道、公園等の各事業につきましては、例えば下水道につきましては管渠に係る特別の地方債の充当率の引き上げであるとか、あるいはまたダム工事につきましては民間資金を活用するとか、さらには各事業を通じてではございますが、暫定的な措置としての高率補助率の引き下げ、そういったような措置をとりましたほか、再開発、公園等につきましては国費を重点配分をするといったようなことで、できるだけ事業間のバランスを考え、トータルとして事業量の増という措置をとったところでございます。
#96
○馬場富君 地方道に対する国の助成は、主要地方道と資源の開発、産業の振興、その他国の施策上特に整備する必要があると認められる地方道に限られているが、現在ある地方道延長百七万キロのうち、今回の措置を含めて助成の対象となる道路延長はどの程度となるか、お伺いいたします。
#97
○政府委員(田中淳七郎君) 地方道路整備臨時交付金は、五カ年計画の国道を除く一般道路事業を対象としておりまして、五カ年計画のバランスのとれた進捗を図ろうとするものでございます。したがいまして、対象となる道路としては、五カ年計画内におきまして補助の対象としている都道府県道、それから市町村道のうち幹線市町村道が該当することになります。
 あらまし申し上げますと、主要地方道で約五万キロ、それから一般都道府県道で七万七千キロございますが、二つ合わせまして十二万六千七百五十八キロございます。幹線市町村道が二十万二千三百二十三キロ、都道府県道と幹線市町村道と両方合わせますと約三十二万九千キロメートル余になります。この道路約三十二万キロ全部が改良されると思いませんけれども、平均しまして恐らく六〇%近い改良率になろうかと思います。
#98
○馬場富君 緊急地方道路整備事業の対象事業は都道府県道または市町村道の比較的小規模な事業であるということですが、具体的にはどのような事業が対象範囲であるのか。例えば交通安全施設の一つでもあるコミュニティー道路の整備は本事業の対象となっておるのかどうか、説明願いたいと思います。
#99
○政府委員(田中淳七郎君) 緊急地方道路整備事業は、第九次道路整備五カ年計画のバランスのとれた推進を図る観点から創設するものでございま
して、その対象事業は先生御指摘のように地域住民の日常生活における安全性、快適性、利便性等の向上を図るために行われる比較的小規模でかつ一体的に行われることにより短期間に大きな効果が期待される都道府県道、それから市町村道の改築または修繕事業等を対象としているものでございます。
 御指摘のコミュニティー道路の整備につきましても、このような考え方に基づきまして、五カ年計画に照らし緊急性が高く効果の大きい計画につきましては本制度の活用も検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
#100
○馬場富君 地方の道路整備は地域間交流の円滑化及び産業振興による雇用機会の確保を図る上でも極めて重要であり、地方道の整備を推進するためには、一義的には地方公共団体の自主財源の拡充を図ることが肝要であると考えます。六十年度の道路財源諸税八税目による税収は現在現行暫定税率によるかさ上げ分を含め三兆三千七百一億円であるが、そのうち地方の自主財源は一兆三千三百三十一億であります。現行の仕組みは、揮発油税の全額、石油ガス税の収入額の二分の一、自動車重量税の四分の三が国分となっております。この国と地方の帰属割合を見直すことにより、地方公共団体の財源基盤を豊かにし、地方道の整備を推進し、国土全体として均衡ある道路網の形成を図る必要があるのではないかと考えるわけでございますが、建設省の所見をお伺いいたしますとともに、大蔵省の見解もお尋ねしたいと思います。
#101
○政府委員(田中淳七郎君) 地方道の整備状況は、改良率で見ましても都道府県道六二%、市町村道三一%と、まだまだ低い水準でございます。このような状況に対しまして、地方道の整備を促進するため、第九次道路整備五カ年計画策定時におきまして、道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整備臨時措置法等により地方道に対する補助率のかさ上げを行い、整備の促進に努めますとともに、昭和六十年度税制改正におきまして地方の道路特定財源である軽油引取税等につきましても暫定税率を昭和六十二年度まで延伸し、地方道路財源の確保を図ったところでございます。
 さらに、昭和六十年度予算におきましては、地方道の整備を促進し、第九次道路整備五カ年計画のバランスある達成を図るため、新たに地方公共団体に対しまして地方道路整備臨時交付金を交付することとしたところでございます。このようなことから、現時点では道路財源の国と地方との配分割合を変更する考えは持っておりません。
#102
○説明員(涌井洋治君) 現在の道路整備五カ年計画に基づきまして国が直轄ないし補助事業として行う事業につきましては、進捗状況は必ずしもよろしいわけではございません。そのような状況の中ではやはり国全体としての望ましい道路ネットワークを形成していく必要があるわけでございまして、そういう状況の中で国と地方との配分割合を変更することについては慎重な検討が必要であると考えます。
#103
○馬場富君 今日、道路の整備も質の高いものが実は求められているわけでございます。先ほどの道路の持つ種々の機能とともに、景観にも配慮していく必要があるというのが現実ではないかと思います。中曽根内閣は緑化問題に非常に熱心でございますけれども、道路の植樹、緑化という問題には大臣も熱心のようでございますが、具体的にひとつどうお考えになっておるか、御説明願いたいと思います。
#104
○国務大臣(木部佳昭君) 今、先生御指摘のとおり、道路の緑化とか景観問題というのは今我々が非常に大きな力を入れてこれから取り組もう、そういうようなことで準備をしている段階でございます。今さら申し上げる必要もありませんが、何といっても潤いと安らぎのある生活環境、これが国民のニーズだろう、私はそういうふうに理解をいたしておるわけでございます。
 そういう意味で、今私どもがいろいろ計画を実行したいと思っていますことは、例えば街路であるとか、国の公園であるとか、そういうふうな樹木が大体三メーター以上の高さのものが三千万本余あると言われておるわけです。でありますから、これをでき得れば二十一世紀の初頭ぐらいまでには三倍計画をぜひ実現いたしたい、そういうふうなことで都市の緑化の問題について全力を挙げて取り組んでまいりたい。また、東京都なんかでも大変非常に熱心な計画を進めていただいております。
 そういう意味で、これから道路の空間とか良好な景観形成というものは非常に大事なときでございますので、そうした点を踏まえまして、私は道路公団等にもお願いいたしまして、道路公団なんかでも、これからできる有料道路につきましては高速道路に、ただジュラルミンを走っていくようなそういう道路ではなくて、もう少し緑と空間というものの調和のとれた道路にしていただきたいということを公団の幹部にもたびたび私の方からもお願いし、協力をしていただく。例えば十月の予定でありますが、関趣道なんかはかなりそういう点で緑化に配慮していただいている、そういうように私は見ておるわけでございます。
#105
○馬場富君 国土基盤形成の骨格となる高速自動車道路網は現在七千六百キロメートルが法定されておりますが、今年度末には三千七百二十一キロメートルが供用される状況にあります。高速自動車道路網については、将来構想としては一万キロメートルの構想も三全総で言われておりますけれども、四全総においては具体的な路線についても一歩進むのではないかという見方もございますが、ここらあたりの御検討はどのようになされておりますか。
#106
○政府委員(田中淳七郎君) 先生御案内のように、昭和五十二年十一月四日、第三次全国総合開発計画が閣議決定されておりまして、全国的な幹線交通体系の長期構想としましておおむね一万キロメートル余で形成される高規格の幹線道路網が提唱されております。建設省におきましては、既定の国土開発幹線自動車道を含め、全国的な自動車交通網の枢要部分を構成いたします高規格幹線道路網につきまして、二十一世紀の我が国の幹線交通体系の骨格としてふさわしいネットワークを形成する視点から現在検討しておりまして、第九次道路整備五カ年計画期間内にその計画を策定することとしております。現在基本的な調査を実施しているところでございまして、今後さらに個々の路線、それからその個々の路線に対する整備手法等に関する調査を推進することとしております。
 なお、四全総の作業におきましても、これらの基本的な考え方が反映されますよう国土庁ともよく打ち合わせましてお話ししてまいりたい、かように考えております。
#107
○馬場富君 道路整備は二十一世紀に向かって重要な課題でございますが、さらに大きな立場に立てば、他の交通手段との整合性あるいは役割分担を明らかにして、それに従って整備を進めていくことが重要ではないか、こう思います。現状では、こうしたいわば総合交通体系という点では極めて私は不十分ではないかと思う点が多々ございます。四全総では総合交通体系という問題にはどのように取り組む方針か、建設省は総合交通体系についてどういうお考えを持ってみえるか、局長とあわせて大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
#108
○政府委員(田中淳七郎君) 総合交通体系につきましての政府の考え方は、先生御案内のように昭和四十六年度の臨時総合交通問題閣僚協議会で取りまとめられておりまして、その骨子は各交通機関の特性と利用者の自由な選択、選好に基づいて望ましい交通機関の分担関係を形成していくことでございます。
 建設省といたしましては、この基本的な考え方を踏まえまして、総合交通体系の中におきまして最も基本的かつ重要な地位を占めます道路の整備を強力に推進することとしておりまして、現在、五十八年度を初年度とする第九次道路整備五カ年計画を鋭意推進してきているところでございます。
 この中で、物に港湾、それから空港や鉄道などの機能を十分に発揮させるためのアクセス道路の整備、公共輸送機関の基盤整備という観点から、バス路線の整備や都市モノレール、新交通システムの整備、駅前広場等、交通結節点の整備を図るなどの施策を推進してまいる所存でございます。
#109
○国務大臣(木部佳昭君) 総合交通体系につきましては、今、局長からも答弁いたしましたように、昭和四十六年に総合交通体系が一応位置づけられたわけであります。その中には空港であるとか港湾であるとか、それから道路の問題というようなことになっておりまして、私どもは、特に道路の第九次の整備五カ年計画の中にはもちろん総合交通体系のあれが入っておるわけでございまして、これからもそういう意味で各関係省庁が調整をしながら、しかもいろんな特性と利用者の自由な選択といいますか、そういうものにふさわしいような分担を図っていかなきゃならない、そういうふうに考えております。
#110
○馬場富君 道路は、言うまでもなく人や物の移動という交通機能が中心でありますが、その他にも防災空間とかコミュニティー空間、電気、水道等の公共施設の占用空間など多面的な機能を有しており、今日、それらの機能も重要になっていると思われます。そういう点で、建設省は昨年末、ロードスペース懇談会を設けてこれらの問題の検討を進めているということを言われておりますけれども、検討の状況というのはどうなっておりますか。
#111
○政府委員(田中淳七郎君) 御指摘のロードスペース懇談会は、貴重な公共空間でございます道路の適正利用を図るとともに、来るべき高度情報化社会に対応した情報ネットワークの構築等、今後の道路空間の有効利用につきまして検討することを目的としまして、昨年の二月に建設大臣の私的懇談会として発足したものでございます。
 同懇談会におきまして、昨年六月に意見の中間的取りまとめを行いまして、まず一としまして、都市災害の防止等の観点から計画的、段階的な電線の地中化を推進すべきこと。二としまして、キャブシステムモデル事業を実施すべきこと。三としまして、情報伝達路としての道路機能の拡充等の観点から高速道路等のネットワークを利用した情報ハイウエーの推進を図るべきこと。四としまして、道路機能を多面的に発展させるために民間活力の活用の方策の検討を進めるべきこと等を内容とする提言をいただいたものでございます。
 五十九年十二月に、これらの施策をさらに建設省において積極的に推進していくことを懇談会として希望し、これをもって懇談会を終了したというのが現状でございます。
#112
○馬場富君 これは私は去る二月の当委員会でも若干の質問をいたしましたが、本年四月一日より民営に移行した電電会社に対する道路占用料の問題は、従来、公共性が強いということでこれは免除されておりましたけれども、民営化に伴いましてどのようにされるかという点については検討中ということでございましたが、民営も実はスタートいたしましたし、電電会社に対する占用料の取り扱いはどのようになされますか。なされるとしたら、本年度の収入見込みというのはどのような程度なのか、お尋ねいたします。
#113
○政府委員(田中淳七郎君) 日本電信電話株式会社に対しまする道路占用料につきましては、昭和六十年四月一日におきまして現に存するものの占用料の額については昭和六十年度から昭和六十四年までの間経過措置を講ずること、及びこの場合において昭和六十年度は政令で定める額の五〇%とし、昭和六十一年度から昭和六十四年度までについては各年度ごとに漸次逓増させることを昭和六十年三月二十八日付道路局長通達で地方建設局長及び日本道路公団等に対し指示いたしますとともに、各都道府県知事等に対しましても、これらの運用と均衡を失しないように留意の上、その運用に遺憾のないようお願いしたところでございます。
 なお、昭和六十年四月一日以降新たに占用するものにつきましては、政令で定める額の全額を徴収することとしております。
 道路占用料につきましては、指定区間内の国道については国が政令で定めておりますが、そのほかは道路管理者である地方公共団体が占用料の基準及び経過措置をおのおのの条例で定めることとなるため、正確な占用料の把握は現時点では困難でございますが、日本電信電話株式会社が国の基準を当てはめ大胆な試算をしたものでは約三百億円とされておりまして、昭和六十年度の経過措置は約五〇%程度であることを考慮いたしますと、昭和六十年度に関しましては年間約百五十億円程度の占用料になろうかと思います。
#114
○馬場富君 ちょっと局長、追加しますが、それは見積もりですけれども、多少違いはありますけれども、必ずいただくという方向で考えてお見えですか。
#115
○政府委員(田中淳七郎君) 先ほども申し上げましたように、非常に大胆な試算でございまして、逓増措置をとりながら、いただくことはいただく予定でございますけれども、今申し上げました日本電信電話株式会社に対しまして、先ほど各県は各県の条例で定めていると申し上げましたが、それを同じような考え方でやった場合に約三百億、それで本年六十年度は百五十億円ということでございまして、相当大胆な仮定の計算でございますが、いずれにしましても何がしかのお金をいただくということになろうかと思います。
#116
○馬場富君 ある程度限定されたとおっしゃいましたが、そこらあたりどういう限定なんですか。
#117
○政府委員(田中淳七郎君) 限定というよりも逓増措置でございまして、激変緩和措置ということでございます。今までただであったものを直ちに一〇〇%いただくのは過酷であろう、そういう意味で漸次、毎年毎年その率を上げていく、そういう意味でございます。
#118
○馬場富君 次に、建設省は現在、行政指導によりまして、CATV、有線テレビのケーブルを敷設する場合は将来の都市計画における地中化を想定して準備金を積み立てるようにという内容の行政指導を行っておりますが、この行政指導の趣旨についてまずお伺いをいたします。
 また、本年は都市型有線テレビ元年とも言われまして、今後、本格的な有線テレビ時代に突入すると思われるわけでございます。また、有線テレビのケーブルの地中化に当たっては多額の費用を要するわけでございますが、ある試算では地上ケーブルの十倍かかるとも言われております。建設省の方針は、この有線テレビについては営利目的が強いとして将来のケーブル地中化に備え、あらかじめ資金を蓄えておく必要があるとの認識であるようでございますが、この準備金制度が有線テレビ事業の進展に微妙な影響を与えるのではないかという考えがございます。
 ニューメディア行政の一つとして有線テレビ事業についてどのような方針で臨もうとしておられますか。また、郵政省は準備金制度についてはどのような考え方を持っておりますか。あわせまして、建設省に、ニューメディア時代が到来しようとしておりますが、単に営利目的が強いということだけではなくて、やはりこういう問題については一つは大きい眼で時代に即応した発展ということからも保護育成という点も頭に入れての措置が必要ではないか、こう思いますが、いかがでございましょうか。
#119
○政府委員(田中淳七郎君) 有線テレビジョン放送、いわゆるCATV事業は電気通信事業と異なる法体系のもとにございまして、道路占用の取り扱いも電気通信事業(第一種)の電気、ガス、水道等の道路法第三十六条の公益物件とは異なった取り扱いがなされているのが現状でございます。
 道路占用許可をしようとする際には、歩行者の空間の確保、それから都市の防災、町並みの景観等の見地から電線類の地中化を積極的に推進すべしとする施策との調和を確保する必要がございまして、このため道路上にはできる限り自主柱、CATV事業者がみずから建設する電柱のことを言っておるわけでございますが、この自主柱を設けず、既存の電力の柱あるいは電話の柱等を利用
するようお願いしているところでございます。このほか、電力線、電話線の地中化が具体化した際にはCATVケーブルの存在が地中化の障害とならないよう必要な協力をお願いしております。
 具体的に申し上げますと、地中化が具体化した場合には協力していただくこと、それからそのために必要となる何らかの財政的な要因に関する経営体としての方針を明らかにしていただくこと等でございまして、これらに関しましてCATV事業者の御理解、御協力をお願い申し上げているところでございます。
 また、建設省としましては、資金の積み立ても一つの方法と考えておりますが、他に方法があれば適切に対応していくことを現在考えております。
 以上でございます。
#120
○説明員(木村強君) お答え申し上げます。
 道路管理者から、道路占用に当たりまして将来の地中化に備え準備金を積み立てるように指導を受けたというCATV事業者のお話を伺っております。郵政省といたしましては電線類の地中化そのものにつきまして格別反対をするわけではございませんけれども、地中化に際しまして、CATVの過大な設備を必要とするというような実態からいたしまして、経費負担ができるだけ少なくなるような措置がとられることを私どもは期待しておるわけであります。このような考え方からいたしますと、地中化計画が全く具体化されていない地域で現実に準備金だけを先行して積み立てていくという方式につきましては郵政省としましてはCATVの振興という立場からも好ましくない、このように考えております。
#121
○馬場富君 建設省の局長にお尋ねしますが、今も郵政省の見解も出ましたけれども、この有線テレビについては、先ほども申しましたように、地中化は金がかかるから準備金を用意しろという指導だけではなくて、先ほども話しましたように、ニューメディア時代の中でこういうことは当然起こってくることだし、またこれによってやはり新しい時代の到来があると私は思うし、それによってまたいわゆる内需拡大にもつながってくる、一つは前進にもつながってくることですから、そういう点についての見解であり、もっともっと大きい目でこの方も育成していくという考え方を持つべきではないかと思うわけですが、どうでしょうか。
#122
○政府委員(田中淳七郎君) 高度情報化社会を迎えまして、今後とも通信用ケーブル類の道路占用の需要は増大するものと考えております。建設省としましては、安全で快適な歩行者空間の確保、都市防災の観点等から、CATVケーブルのみならず、既存の電力線あるいは電話線等の公益物件を含めまして市街地においては地中化を促進する必要があると考えております。このため、CATV事業者を含め、道路占用事業者には適切な対応をお願いすることが道路行政としての責務と考えておりますが、ニューメディアの助成、振興のため、総合的な施策の推進と相まって、全体として望ましい高度情報社会の実現に努めてまいりたい、さように考えております。
 また、地方公共団体等々と相談いたしまして、この区間をこういうふうにしたいとか、いろいろ市町村とも相談しまして、具体的に今後詰めていく所存でございます。
#123
○馬場富君 次に、春先に毎年問題となりますスパイクタイヤの公害の問題でございますが、建設省サイドから見ると道路摩耗損傷が問題となるわけでございますが、スパイクタイヤによる道路被害額の算定はなかなか困難だとは思いますが、何らかの積算が可能ならば示してもらいたいという点と、また昨年末、道路局長通達で、「スパイクタイヤによる舗装摩耗等に係る当面の対策について」を出したところでございますけれども、本通達の内容と今後のスパイクタイヤ問題に取り組む建設省の方針を伺いたいと思います。
#124
○政府委員(田中淳七郎君) 舗装の破損につきましては、先生御案内のようにスパイクタイヤだけではございませんで、重車両の通行あるいは夏の舗装の流動等の各種の要因が複雑に組み合わされて発生するものでございまして、スパイクタイヤだけによる舗装の摩耗に対する補修費を特定することは非常に困難でございます。しかしながら、直轄国道での舗装の摩耗の実態調査の結果を利用して、雪寒地域内の直轄国道が約一万一千キロメートルございますが、その摩耗量を推定し、これを単純にアスファルト合剤で充てんすると考えた計算では年間おおむね九十億円程度のスパイクタイヤによる道路損傷が起こっている、これは直轄国道だけでございますが、そういうデータはつかんでおります。
 それから後半の道路局長通達でございますが、スパイクタイヤの普及に伴いまして道路の舗装の摩耗が著しく、道路管理上大きな問題になっております。また、粉じんの生活環境への影響も問題となっております。このような事態に対処するため、昭和五十七年、五十八年度の二カ年にわたりまして調査を行い、その結果等に基づき、一つは耐摩耗性のアスファルト合剤舗装の活用、それから二点としましてスパイクタイヤ装着の適正化等の問題、それから三としまして融雪時期における汚泥飛散防止対策の充実を内容とする当面の対策につきまして、先般、関係道路管理者に対し通達したところでございます。
 今後とも、通達の趣旨を各道路管理者に徹底させますとともに、関係省庁と十分連絡をとり、道路の適正な管理、交通の安全確保等の観点からこの問題に取り組んでまいりたいと考えております。
#125
○馬場富君 次に、六十年度は交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づく第三次交通安全施設等整備五カ年計画の最終年度になるわけでございますが、過去四カ年間の評価、最終年度である本年度の重点項目、次期五カ年計画の課題と方針についてお伺いいたします。
#126
○政府委員(田中淳七郎君) 昭和五十六年度に発足しました第三次特定交通安全施設等整備五カ年計画の実施に当たりましては、厳しい財政事情のもとで、交通安全の重要性にかんがみ、積極的に交通安全施設の整備を行ってきたところでございます。
 具体的には、交通弱者でございます歩行者、自転車利用者の安全を確保するため、歩道、自転車道等の整備を最重点に進めてきており、その結果、歩行中及び自転車利用中の死亡者の数は昭和五十五年の三千八百十八人から昭和五十九年は三千五百二十三人、約八%減少になりまして、かなりの成果があったものと考えております。昭和六十年度におきましても、引き続き歩道、自転車道等の整備を重点的に推進してまいりたいと考えております。
 しかしながら、二輪車、自転車、自動車乗車中の事故が増加していることもあり、全体の死亡者は依然として微増ないし横ばいでございまして、具体的に申しますと、昭和五十五年八千七百六十人が昭和五十九年は九千二百六十二人というのが現状でございます。そういうふうな憂慮すべき状態でございますために、昭和六十一年度以降も引き続き五カ年計画に基づく計画的な事業の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 五カ年計画の具体的内容はまだ固めるには至っていませんが、歩道等の整備が依然として不十分であること、また高齢化社会の到来や身体障害者の社会参加のための環境整備、道路交通情報に対する認識の高まりなど、交通安全事業を取り巻く社会的ニーズはますます多様化しつつあること等の現況を踏まえまして、まず歩行者、自転車利用者、特に子供、お年寄りの方々、身体障害者の交通安全の確保、さらに交通隘路の解消による車両走行の安全の確保のほか、道路交通情報の提供の充実などの交通安全対策を中心に検討を加え、計画の達成を進めてまいりたい、かように考えております。
   〔委員長退席、理事青木薪次君着席〕
#127
○馬場富君 現在、衆議院で審議されております補助金削減一括法案によると、補助率二分の一を
超えるものについては一律一〇%カットという内容になっておりますが、来年度の道路関係の対象補助金について言えば、関係八法律でカット額が一千四十億円とされております。詳しくは所轄委員会等でこれが行われるわけでございますが、補助金一括法案の策定過程において建設省はどのような立場であったのか、また千四十億円もカットされると道路整備事業の執行にもかなりの影響が出てくると考えるわけでございますが、事業費の確保に当たってどのような措置が施されるのか、お伺いいたします。また、道路整備五カ年計画または交通安全五カ年計画の進捗率への影響の有無についてもお伺いいたします。
#128
○政府委員(田中淳七郎君) まず、第一点でございますが、厳しい財政事情のもとではございますが、道路を初めとするおくれている社会資本整備を推進し、地域経済を活性化し、内需中心の安定成長を達成するためにも公共事業の事業費の拡大を図る必要がございます。こうした観点から、昭和六十年度におきます暫定的措置としまして、高率補助の引き下げを行い国費を有効利用しまして、道路整備を初めとする公共事業費拡大を図ることとしたものでございます。
 次に、事業執行上問題が生じないかという点でございますが、事業執行上の問題として考えられますのは地方負担の問題でございます。補助率カットに伴う地方公共団体の負担増につきましては全額起債措置を講じ、その元利償還については所要の地方交付税上の措置が講じられることとされており、事業執行上問題は生じないものと考えております。
 なお、道路につきましては、昭和六十年度の一般道路事業に伴う地方負担額は約一兆二千億円余と見込まれます。一方、地方の特定財源収入は地方譲与三税、地方二税合計で一兆三千億円余となり、約一千億円収入が上回るものとなっております。したがって、マクロ的な見方をいたしますと、この特定財源を優先的に充当することにより費用負担に対応することが可能であると考えております。
 また、第九次道路整備五カ年計画、第三次交通安全五カ年計画につきましては、今回の補助率カットにより事業費の拡大が図られ、その進捗に寄与するものと考えております。
 以上でございます。
   〔理事青木薪次君退席、委員長着席〕
#129
○馬場富君 次に、東海環状構想と、その道路の状況について質問いたします。
 名古屋環状二号綿の海上部分の一つである名港西大橋が供用開始となりました。あわせまして、中央、東大橋の予算化もでき上がってまいりました。この当局の努力に対して大変感謝をするわけでございますが、東海地方の交通網が一歩大きく前進したという感じを受けるわけでございます。
 ここで考えますに、この橋を名古屋二環の一部と見るということではなくて、東海全体の交通体系の構想でどう有効利用するかということが私は今必要となってきておるし、考え方に上がってきていると思うわけです。例えば今東海方面で悩みとなっておる国道一号線の岡崎から名古屋までの問題、あるいは名四二十三号線の交通ラッシュの緩和の問題等によりまして、これを解決するために、あの名港西大橋、中央大橋、東大橋、これは環二の道路と併設して、一つは東名自動車道路の豊田インターから東名阪道路の四日市東までを通ずる大橋を併設しながらそういう構想も考えられておるやに聞いておりますが、そこらあたり、全体像をどのようにお考えか、御説明願いたいと思います。
#130
○政府委員(田中淳七郎君) 名古屋環状二号線のうち名古屋港を横断する海上部約八キロの区間につきましては、現在、伊勢湾岸道路として調査を実施しているところでございます。
 伊勢湾岸道路は、豊田市域と四日市市域を結び、東名高速道路と東名阪自動車道を相互に連絡する延長約五十キロメートルの幹線道路でございます。昭和四十四年度から基礎的な調査に着手し、昭和四十八年度より大規模特殊事業計画調査として本格的調査に移行し、現在まで、路線検討、構造物設計等の調査を推進しているところでございます。
 一方、東海環状道路は、名古屋市の周辺三十ないし四十キロメートル圏に位置する四日市、大垣、岐阜、美濃加茂等の諸都市を相互に連絡する約百六十キロメートルの幹線道路であり、伊勢湾岸道路と一体となって環状道路を形成するものでございます。昭和四十七年度から基礎的な調査に着手し、五十九年度より大規模特殊事業計画調査として本格的な調査に移行し、調査を現在実施しているところでございます。
 さらに、名古屋環状二号線の海上部は、伊勢湾岸道路、東海環状道路と一体となって名古屋港周辺の交通機能の改善を図り、東名高速道路、名神高速道路、中央自動車道路、東海北陸自動車道路、近畿自動車道路と連絡しまして、中京圏の均衡ある発展に資する骨格道路網を形成する極めて重要な役割を果たすものであり、このような意味からその整備につきましては今後とも十分計画的に実施していく必要があると認識しているところでございます。
#131
○馬場富君 これは先般も大臣が、環二とあわせてこの道路構想は非常に重要性を帯びておるという点で一度視察をしたいとおっしゃっておりましたが、大臣、そのようなスケジュールはどのようにお考えですか、あわせて御説明を願いたいと思います。
#132
○国務大臣(木部佳昭君) 今、馬場先生から御質問のありました伊勢湾の湾岸道路や東海環状道路、この問題は中京地域のこれから担う経済の非常に大きな動脈になっていくであろうというふうに私は理解いたしております。したがいまして、いつということはちょっと申し上げにくいわけでございますが、国会等いろんなことをよく考えて、できれば一度現地を見させていただこう、そういうふうに考えております。
#133
○馬場富君 概略、時期としてはどんなころいらっしゃいますか。
#134
○国務大臣(木部佳昭君) 一番いい時期というのは国会が終わった時期が一番いいと思うんですけれども、その辺はよく検討させていただきたいと思います。
#135
○馬場富君 ここで国土庁にお尋ねいたしますが、東海環状構想における環状道路の位置づけについて、国土庁としての見解をお尋ねいたします。
#136
○説明員(白兼保彦君) お答え申し上げます。
 東海環状道路は、先ほど道路局長から御説明ございましたように、名古屋市の周辺に展開しております都市群を結んでいくという環状の幹線道路でございます。
 この意義といたしましては、こういう各都市群間の機能分担とかネットワークの形成、またこの道路を中心としまして新しい地域開発の展開を図っていくとか、それから名古屋港を初めとします諸港湾への結びつきの強化改善、それから国道幹線のバイパス機能等非常に多様ないろいろな意義を持っておるものでございまして、昨年、関係五省庁で調査をし、取りまとめました東海環状都市帯整備構想におきまして極めて重要な役割を担うものである、このように国土庁としては認識いたしております。
#137
○馬場富君 次に、今御説明の伊勢湾岸道路及び東海環状道路のそれぞれの意義と概要、また経過、現状、今後のタイムスケジュール等について建設省から御説明願いたいと思います。
#138
○政府委員(田中淳七郎君) 伊勢湾岸道路は、豊田市域から四日市市域を結ぶとともに、東名高速道路と東名阪自動車道を相互に連絡する延長約五十キロメートルの幹線道路でございます。東海環状道路は、四日市市域から名古屋市の周辺三十ないし四十キロメートル圏に位置する諸都市を相互に連絡し豊田市域に至る延長約百六十キロメートルの幹線道路でございます。これら二路線は、相互に一体となって名古屋市を中心とした三重県、愛知県、岐阜県のいわゆる中京圏の均衡ある発展に資する骨格道路として極めて重要な役割を果たすものと考えており、推進を図るため現在大規模
特殊事業計画調査として重点的に調査を実施しているところでございまして、今後ともその整備に向けて調査を一層推進してまいりたいと思います。
 また、具体的にいつごろ終わるとか、いつごろどうなるかということは、この調査を待ちながら考えさせていただきたいと思います。
#139
○馬場富君 伊勢湾岸道路については規格は自動車専用道路と言われておりますが、東名高速道路と東名阪自動車道路を結ぶ海上部分の橋それぞれの料金徴収の煩雑さもございますので、単に自動車専用道路というよりは高速自動車道路としての機能を高めた方がより効果的であると思うが、その点、局長の見解はどうですか。
#140
○政府委員(田中淳七郎君) 伊勢湾岸道路は、東海環状道路及び名古屋環状二号線と一体となって広域幹線道路としての機能を発揮する必要のあることから規格の高い道路として計画する必要があると考えております。昭和六十年三月二十日に開通いたしました名港西大橋の部分につきましては、二種一級、設計速度一時間当たり八十キロメートルの一般有料道路として供用したところでございます。これはもちろん自動車専用道路でございます。
 現在、調査を行っておりますその他の区間につきましても、建設費が極めて高いこともございまして、その具体的な整備方法につきましては、ただいま先生御指摘の高速国道にするとか、そういうことも含めまして今後さらに十分検討してまいりたい、かように考えております。
 以上でございます。
#141
○馬場富君 最後に、これは一歩進めた話ですが、中部圏の構想の一つに新国際空港が取り上げられておりますけれども、空港建設もまた道路網の全体計画とは切っても切り離せない状況であると考えられますが、こうした意味で各省庁にまたがる将来構想についてはどのように対処してみえますか、建設省としての御見解を伺いたいと思います。
#142
○政府委員(田中淳七郎君) 中部新国際空港の構想につきましては、地元に促進期成同盟会が設置され、建設推進に関する要望が出されていることはよく聞いておりますが、現段階ではその内容がどこでどういうものであるということは未定であると聞いております。建設省としましては、将来この空港に関する具体的内容が明確になれば、その段階で関係省庁等と所要の調整を行い、関連する道路の計画について検討を行うことになるものと考えております。
 以上でございます。
#143
○上田耕一郎君 本法案については、私ども慎重に検討をしました。日本共産党は、従来から特定財源制度については、道路のみの特定的な優先、それからモータリゼーションの悪循環の問題、これを財政制度化したものだとして、また第九次五カ年計画については大企業本位の高速道路網を中心としたものであって、道路政策としては本質的に欠陥を持っているということで反対してまいりました。しかし、今回の改正案による三カ年の臨時措置について申しますと、地方道及び生活道路の整備に使途が限定されている、第九次五カ年計画の中で交通安全、生活基盤整備、生活環境改善の内容に特定されている、それから地方公共団体などの要望も一定程度反映されているという点で、三カ年間の異例の臨時措置として今回の改定に限って評価できる内容と、そう判断いたしております。
 以下、幾つか問題点を聞きたいんですけれども、これは押さえということになりますが、この交付金制度の新設によって非常におくれの甚だしい本来の地方道予算、これが圧迫されたり減額されたりするというような危険はないでしょうね。
#144
○政府委員(田中淳七郎君) 在来の県道、市町村道のいわゆる補助事業を圧迫するようなことはございません。
#145
○上田耕一郎君 対象事業ですが、午前中からもいろいろありましたけれども、建設省は公共公益施設の整備等に関連して行われる事業、地域の自然的特性に即して行われる事業、地域の社会的特性に即して行われる事業などいろいろ例示されているわけですが、これはあくまで地方公共団体の自主的計画、これが最優先に尊重されるという理解でよろしゅうございましょうか。
#146
○政府委員(田中淳七郎君) 原案は、先ほどから説明申し上げましたように、いろんな道路の組み合わせで総合的にかつ面的に整備するのがその目的であり、かつその原案作成者は県なり市町村でございますので、先生のおっしゃるとおりてあると理解して結構でございます。
#147
○上田耕一郎君 衆議院の議事録などを拝見しますと、その際、目安として都道府県及び街路事業ては二億円以下、市町村道の場合には四千万円以下程度という道路局長答弁がございますが、この目安としての金額は政令でどのように決めるんでしょうか。それからまた、どのくらい融通がきくのか。例えば二億円をどのくらいオーバーしてもよろしいというお考えでおりますか。
#148
○政府委員(田中淳七郎君) まず、臨時交付金の対象事業の規定の規模の目安としまして、事業費ベースで言いますと、街路事業も含みますが、都道府県道の事業に対しましては二億円以下、それから市町村道事業の場合は四千万円以下と考えております。
 しかしながら、この交付金事業の趣旨を生かすために例外的な弾力的な運用の道を残したいということから、例えば都市内の街路のように非常に用地費を食うようなところではケース・バイ・ケースで柔軟性をある程度持たせたい、かように考えております。それから個々の要素の事業の規模などをどのような形式で定めるかにつきましては、現在のところ通達により周知徹底することになろうかと思います。
 なお、具体的にどれくらい基準を緩めるのかということにつきましては、何せ初めての事業でございますので、各県、各市町村のこの制度に対する御希望のヒアリングを行いましてから具体的に決めさせていただきたい、かように考えております。
#149
○上田耕一郎君 なるべく地方公共団体の自主性を尊重して弾力的にやっていただきたいと思います。
 それから交付金の算定方法についてですが、この五条四項を見ますと、配分割合というのが出ていますね。限度額が六十年度で十五分の一ということで千百十億円ということなんですが、この配分割合というのはこれはどういうものなんですか、どうもよくわからぬのですが。
#150
○政府委員(田中淳七郎君) 地方公共団体ごとの交付金の交付金額は、基本的には交付金の限度額、六十年度で具体的に申し上げますと一千百十億円でございますが、その「交付金の限度額に配分割合」と申しますのは、全国の総事業費分のその地方公共団体の事業費、そういう意味でございまして、それを乗じて決まります、乗じるというのは掛けるという意味でございますが。その後、当該地方公共団体における道路の整備の状況等を勘案しまして若干の補正を行うものでございます。配分割合の考え方は、交付金の財源であります、昭和六十年度で言いますと一千百十億円を事業費の比で分けるというようなことになろうかと思います。
#151
○上田耕一郎君 そこがどうもわからないんです。
 全国の事業費の中で、例えば東京なら東京の事業費だというんでしょう。東京の事業費というのは、東京都からいろいろ案が出てきますね、それをやっぱりヒアリングをして、査定して、それで東京はこのぐらいというふうに決めるんですか。それは大体建設省が、東京にはこのぐらいという目安があって配分割合を決めることになるんですか。
#152
○政府委員(田中淳七郎君) 東京だけじゃございませんで、全国から出てきました御希望の交付金の対象事業の計画を見させていただきまして、それで絶対額は先生御案内のように六十年度は国費で一千百十億でございますので、結局それがいい計画であれば、その頭を押さえるといいますか、
ある程度結果的には頭を押さえるというようなことになろうかと思いますし、悪いのがたくさんあればいいやつだけをとるということになろうかと思いますが、何せ初めてのことでございますので、悪い計画はお出しにならぬと思いますので、結局、事業費の配分割合になろうかと思います。
#153
○上田耕一郎君 五条四項に、またそれを基礎にして「補正した額」というのですけれども、この「補正」というのはどういうことなんですか。
#154
○政府委員(田中淳七郎君) 第五条第四項の建設省令は、交付金の限度額が例えば昭和六十年度では一千百十億円と決まっておりますので、減額した範囲内で減額の補正は行うこと、それから個々の増額または減額の額は事業費の比で案分して決めること等を規定する予定でございます。
#155
○上田耕一郎君 各地方公共団体はそう悪い計画を出さぬだろうと思うんですが、研究して出しますから。例えば、東京都の場合なんかは千百十億円のうち大体目安としてどのくらいになるものなんですか。
#156
○政府委員(田中淳七郎君) 逃げるわけじゃございませんが、全体の計画を見ませんと東京都が幾らということはただいまの段階では申し上げられませんので、よろしくお願いします。
#157
○上田耕一郎君 地方道の整備率なんかを見ますとかなりおくれていますし、全国の都道府県、市町村から要望が殺到して、その中から選んで査定して決めていくことになるのだろう、結局はそういうものなのだろうというふうに思うんですが、短期的に効果ある事業、これは二、三年の継続工事ということなんですか。四年以上はだめという考えですか。
#158
○政府委員(田中淳七郎君) 今のところ、先生御指摘の本交付金の事業としましては、比較的小規模で一体的に行えるもので、短期間にその整備効果が発揮されるものを考えております。主として単年度で完了できる事業が中心となると考えておりますが、これに別に固執するつもりはございません。したがいまして、二ないし三年の継続工事につきましても、その内容が今回の事業の趣旨に沿うものであれば対象としてよいと考えております。具体的なケースにつきましては地方公共団体の要望、御意見をよく聞いた上で運用してまいりたい、かように考えております。
#159
○上田耕一郎君 かなり弾力的な対処を考えていることがわかりました。
 交付手続ですが、補助金の場合には一件一件かなり個別に申請手続を厳しくチェックするということになっているんですが、今度の場合は地方の自主性を尊重するという答弁がありましたけれども、申請は一件一件じゃなくて自治体ごとに一括して手続をするということになるわけですか。
#160
○政府委員(田中淳七郎君) 御案内のように、この事業は面的な整備でございまして、あるところは県道だけの面的な整備を考える団体もございましょうし、あるいは県道と市町村道と一緒にして整備したい、むしろ後者の方が私は多いのじゃないかと思います、これは実際見てみないとわかりませんが。
 したがいまして、結局は各県がある程度、例えば東京都とかあるいは大阪市とか特別な指定市のようにエンジニアが非常に多いところは別としまして、通常の場合にはなかなかそういう恵まれた環境にございませんので、現在でも、例えば幹線市町村道の補助事業は各県が責任を持って市町村の指導をやっております。したがいまして、この交付金制度も、一応ある程度県で目を通されまして――市町村単位でどんどんやられたのではちょっと困るようなことになろうかと思います。県道が多少途中で入る可能性もあると思います。そういうことで、各県で恐らく指導されて持ってこられるということでございます。
 それから、御指摘のように、なるべく民主的と申しますか、書類等々は簡略化し、在来よりも簡単な方式をとりたい、かように考えております。
#161
○上田耕一郎君 大体、都道府県を信頼して手続も簡略化したものだということがわかりましたけれども、そういう交付手続だけでなくて、補助金の事業の場合にはかなり一連の検査があるのだけれども、この交付金による事業は検査もかなり簡略化する、そういうお考えですか。
#162
○政府委員(田中淳七郎君) やはりこれも適化法の手続をとらさせていただきますので、必要最小限度の検査はやらざるを得ないと思います。全く検査なしというわけにはまいりません。
#163
○上田耕一郎君 今度、財源は揮発油税収入の十五分の一ということですけれども、それが六十年度は千百十億円だ、全体事業費は二千七百億円という御説明なんですが、国費は約四割ですね。この十五分の一というのは三年間変更なしということですね。
#164
○政府委員(田中淳七郎君) 揮発油税収入の十五分の一に相当する額を交付金の財源としておりまして、この考え方につきましては、今後、現時点では変えるつもりはございません。
#165
○上田耕一郎君 三年後はこの措置、これは今のところどう考えておられますか。
#166
○政府委員(田中淳七郎君) 三年後はちょうど第十次道路整備計画でございますし、ことしから始まりますこの新しい制度の状態を十分検討させていただきまして、その直前にいろいろなことを考えて適切に措置したいと考えておりますので、現在のところ延長するという考え方はございません。とりあえず三年間の特別措置と考えております。
#167
○上田耕一郎君 次に、具体的な問題をお聞きしたいんですが、第九次道路整備五カ年計画の中の計画期間中における道路整備の目標ということの中にも、連続立体交差事業というものが入っています。都市モノレールだとか、それから新交通システムにかかわる道路などと一緒に入っています。
 この連続立体交差事業、事業費としては五カ年間に四千九百億円、八十キロという数字が出ているんですけれども、お聞きしたところでは、全国で完了箇所が二十カ所、事業中が六十八カ所という御説明を受けました。これは踏切の交差ということを交通事情その他で進めたいという要望は住民からも非常に強いわけですね。東京の例を見ると、完了がこの間京王線のできたので二カ所、施工中が新しく入った分を入れて七カ所になっているんですが、この施工中のところで異常におくれているところがあるんですね。これが非常に大きな問題になっているわけです。
 まず、連続立体交差事業の進捗率、事業費の推移及び国費の推移、これをお聞きしたいと思います。
#168
○政府委員(牧野徹君) 東京都内では、現在、先生の今お話にございましたように、八カ所の事業をやっております。箇所別ではなしに八カ所合計で申し上げますと、八カ所のうち七つは現実に事業費をつけて仕事を行っておりますが、一カ所小田急の小田原線につきましては、五十八年度新規採択でございますが、残念ながら地元の事情等もございましてまだ事業費がついておりません。ですから、形式的には八カ所、実質七カ所でございます。
 五年間ぐらいを申し上げてみますが、煩雑を避けるために、五十五年度と言った次に言う数字が事業費、国費の順番に申し上げます。五十五年度は事業費百五億に対して国費六十五億、五十六年度が事業費百三十六億に対して八十三億の国費、五十七年度が百十六億の事業費に対して六十八億の国費、五十八年度が百十三億の事業費に六十六億円の国費、五十九年度が百十九億円の事業費に六十八億円の国費、このような推移になっております。
#169
○上田耕一郎君 今お伺いしたのを見ましても、五十六年度が一番多くて百三十六億の事業費で国費八十三億というんですけれども、五十七、五十八、五十九は事業費も約二十億円減っているし、国費も約十五億円ぐらい減っているわけですね。減っているだけでなくて、私きょう質問するのできのう現場を見てきたんですけれども、この八カ所のうちで品川区の京浜急行の湘南線と東急の池上線、この二つについてどうも非常におくれが甚
だしい。進捗率はどうなっているでしょうか。
#170
○政府委員(牧野徹君) 京浜急行湘南線につきましての進捗率を申し上げますと、五十九年度末で五四%でございます。それから東急池上線は同じく五十九年度末で四一%の進捗率でございます。
#171
○上田耕一郎君 今、都市局長がお答えになったように、東急池上線というのは五十九年度末で四一%、四割しかできていない。ところが、これは昭和六十年度完成ということになっている。ここにもパンフがありますけれども、六十一年三月末に竣工ということになっているんですね。ところが、四割しかできていないんです。何でこんなふうにおくれているのかを現場へ行って聞いてみますと、五年ごとに見直しで、いつ聞いてもあと五年かかる、あと五年かかるというふうに言われるというんですよ。
 東急池上線は、五十四年度に始まるときは総事業費百四十二億円だったというんです。ところが、五年たって進まないで、五十九年度に見直されて総事業費が二百十七億という数字が出ているんですね。たちまち一倍半になってしまった。四一%の進捗率で、事業費二百十七億円のうち残が百二十九億円ある。ことし完工というのに、まだ百二十九億円も残があるというんですね。
 それで、区に行っていろいろ聞いてみますと、例えば去年、五十九年度事業予定額四十三億円だったのに、当初予算で十二億、補正予算で七億、十九億円しか使わなかったというんです。半分以下なんですね。そのために、例えば昨年度は内示を年度当初に受けても結局中断されてしまうので予算が続かない。去年は四月から十二月まで工事中断だったんですよ。何にも工事しない。それで、六十年一月から三月まで五十九年度の工事をやって、引き続き六十年度工事を四月から七月までやるのだが、その後また一年間中断するのじゃないか、こう言われているんですけれども、どうも現場で聞いた話は極めて奇怪なんですね。
 それで、何でそういう中断をやるのか、これだけ大事な事業で。一・五キロ掘り割りでやるんですが、大型特殊くい打ち機なんというのがあるんですね。それから土砂の搬入機なんというのも大きなのがありますよ。ああいう大型機械というのはリースしていますから、中断している間もリース代はかかる。それで負担が大変だというんです、そんなにおくれていますから。八メートル掘り割りやるわけですから、そうすると仮支え、けたを通して、その上にレールがあって、その下を掘るわけです。そのけたは古いのはさび始めている。さびているのがありますよ。それで、どうなっているのだろうと思うんですね。
 工事は真夜中にやるわけですよ。真夜中の工事が何年も続くとやっぱり周りの苦情は大変で、振動、騒音、それから照明で明るくしますから夜眠れない。それから一・五キロの間で百数十カ所工事のためにちょっと土地を借りていまして、そういうのもあるという状況なんですね。商店街も非常に困っていて、中延の商店街なんかはアーケードをつくる近代化計画を立てているのだけれども、六十四年度に駅のアーケードの入り口のところに公園をつくるはずだというようなのも、こういう進み方ではどうにもならぬというんですね。区議会の議事録を見ると、六十年度完成というけれども、これは六十八年までかかりそうじゃないか、そういう声まであるということになる。なぜこんなふうにおくれているのか。これはどう原因をつかんでおられるんですか。
#172
○政府委員(牧野徹君) 確かに当初に予定いたしました時期が池上線につきましては六十年ということは事実でございます。私どもも努力をしておるわけでございますが、これは先生既に御案内のように、高架連続立体交差事業が採択されたのが五十四年から事業化しておるわけでございますが、ちょうど財政の危機といいますか、ゼロシーリングなりマイナスシーリングということが引き続いたものですからいろいろ考えておりますが、事業費が伸び悩んで計画上のおくれを生じたというふうに考えております。
#173
○上田耕一郎君 科学万博絡みで京成の成田―押上線、これにかなり力を入れたためにあっちに手が回らなかったのではないかという観測もありますけれども、そういう点はなかったんですか。
#174
○政府委員(牧野徹君) 私どもも限られた資金量をなるべく効率的、合理的に使っていきたいということでございますから、どこをやったからどこが食われたということではございませんが、確かに京成の成田!押上線の現在の進捗率が九割程度行っている、そのことは事実でございます。
#175
○上田耕一郎君 着手年度は池上線は五十四年ですけれども、同じ四十六年の京王線や押上線、湘南線を比べますと、湘南線は五四%なのに押上線は九一%という進捗率で、確かにこっちが早く行っているわけです。今の都市局長答弁はやっぱり万博関連で事実上こちらが進んだということも認められたように思うんですけれども。それで、昭和四十六年押上線と一緒に着手の京浜急行湘南線、これはもう既に十五年近くになっているわけですね。第一期は何とかできて、今第二期をやっているところです。
 これも、私、昨日、現場に行ってきましたけれども、ここでもこう延びてはかなわぬというので、そのうちの幾つかの駅も見ましたけれども、青物横丁駅、立会川駅、これらの現場を見たんですが、あそこは御存じのように八潮団地が新しくできました。それから大井埠頭の開発で車両も非常にふえている。特に立会川の駅なんかは、現場を見ますと、駅の構造それから踏切の構造からいってこれはなかなか大変です。
 伊藤清治というあそこの町会長の方、これは立会川駅高架対策協議会の会長さんですけれども、それから商店会の会長の土屋袈裟寿さんなどからもいろいろ陳情を受けたんですが、本当に我慢も限度でどうにもならなくなっている、もう限界だというんですね。朝のラッシュのときなんか、あそこの踏切のところ、踏切が下がるでしょう、あかずの踏切でなかなか上がらない、それで学生さんなんかは踏切を飛び越えていくというんですよ。そういう状況まで生まれているのだという点で、商店会、それからあそこの高架対策協議会としては、財政問題だと思うのだが、何とかこれを進めてほしいという要望を非常に強く言われたんですね。
 それで、私、この点で、こういう品川の二つの例を挙げましたけれども、連続立体事業という住民の要望の非常に強いこういう問題、これが非常に財政問題でおくれてはいるけれども、やはり国の道路政策としてもこれらの事業というのはかなり緊急に取り組まなければならない事業ではないかと思うんですが、ひとつ建設大臣、お考えをお聞かせいただきたいんですが。
#176
○国務大臣(木部佳昭君) 今、上田先生からの池上線の話も、実は私も昨年の暮れ、区長さんから陳情を受けまして、いろいろ聞いてみますと、ちょっと問題もあったようでございますけれども、今話を承っておりまして、やはりこういう連続立体交差の事業というものは交通政策の全体的なもので、ただ一企業の問題じゃないと私は思うんです。
 でありますから、地域の皆さん方も、やはりそうした事業によって地域の新しい調和のとれた開発を図ろうとか、またいつまでも工事をぼちぼちやられたら大変住民が迷惑するのは決まっているわけです。ですから、私どもも、工事の事業量の配分等につきましてはこれからも工夫をしなきゃいけませんし、また努力もしなきゃならぬと思っておりますけれども、私は重点的にこういうものは投資をするということが非常に必要じゃないか。
 それで、ことしは、一つの新しい、ある意味では民活にもつながる問題ですけれども、ダムなんかも、いろいろ聞いてみますと、一年間にダムの実際に工事をやるのが三カ月ちょっとしかないそうです。それで、あとは、今お話しのように機械をそのまま取りつけておく、そうすると、さびちゃって、また来年は新しい機械を一部入れなきゃならぬとかというのは大変実はむだな問題なんです。
 でありますから、用地買収も済んでいますし、事業費さえつけば早く工事ができるわけですか
ら、ことしは新しいこととして、そういうものをやっと財政当局が、厳しい中ではありますけれども、企業が一時立てかえるというふうなことで認めてもらったわけでございます。そういう点を考えてみますと、もちろんかなり高率の補助で国がやっているわけですからでしょうけれども、また場合によれば企業の方が一時立てかえといいますか、それは大変な金額というわけにはいかないでしょうけれども、事情が許すところはそういうようにしていただくとか、何かそういう工夫、また研究というものはすべきものじゃないか、そういうふうに私は実は思っておるわけであります。
 したがって、非常に財政事情も厳しい中でありますが、その中にも基本的には効果的、重点的、効率的に促進するということが御指摘になりましたように大事なことだ、私はそういう意味では認識は一致いたしておると申し上げてもいいと思うんです。でありますから、そういう点等を私どもも研究させていただきたい、こう思っておる次第であります。
#177
○上田耕一郎君 大変積極的な答弁をいただいて、いろいろ工夫、研究をぜひしていただきたいと思う。
 この問題では、大臣おっしゃったように、いろいろな問題があるんですね。例えば、まず建運協定の問題があります。建運協定、これは費用負担の割合は九十三対七なんですね。池上線のように掘り割りの場合には九十四・五対五・五ということになっております。この問題で、何でこんなに私鉄の負担は少なくていいのかということを聞くと、やっぱり私鉄が踏切をなくす、立体交差をやるために金を出すのは、私鉄がうんと言わなければならぬので、余り負担を多くするとなかなかうんと言わぬというので、いろんな経過があって、積み上げ方式とか、こういう定率方式とかいろいろあって、これに決まったというんですね。
 しかし、例えば東急池上線の場合なんか、あんなに長く延びると東急の方も困ってしまうんですね。最初の百四十七億が二百十七億に、五年たつと一倍半になる。そうすると、同じ五・五%でもだんだん延びれば延びるほど負担は絶対額多くなってしまうわけです。そのために、例えば東急の方は、あそこはかなり金のある企業なので貸し付けという形なら金を出してもいいという態度も示したのだそうですが、大蔵省が後で東急から金を借りて返すというのではまずいというので、どうも大蔵省の態度がかたくて、せっかく東急が金を出すから早くやってくれという態度を示したらしいのにどうもそれもストップしてしまっているという問題もあるらしいんですね。
 今、大臣は、補助率の問題、それからいろいろ工夫のしようがあるのじゃないかと言われたのだが、補助率もことしの一律カット問題、これで補助率が三分の二から十分の六にダウンして、そのために東京都と区の負担はまたふえるということにもなっているんですね。だから、これは昭和四十四年の建運協定以来九十三対七、掘り割りの場合には五・五だそうですけれども、変わっていないのだけれども、その後いろいろ技術的にも社会的にも、社会情勢の変化が生まれていると思うんですね。今のような連続立体交差の場合の不合理な問題点というのが生まれているので、この建運協定そのものも、その後の社会情勢の変化あるいは技術の変化などから考えて、もうちょっと事業を促進できるような方向で検討する必要が生まれているのじゃないかと思うんですが、建設省のお考えいかがでしょうか。
#178
○政府委員(牧野徹君) 建運協定につきましては、先生のお話ございましたように四十四年に結ばれたわけでございまして、ただいま先生からもお話がございましたが、その際に、この事業は都市計画事業でやるというふうに、事業者は県または政令指定都市でございますが、そういうふうに割り切りまして、したがって基本的には事業に要する費用は事業主体が負担する、ただ鉄道側に受益があることはおっしゃるとおりでございますからその受益の相当額を負担させる、こういうことで基本的なルールを確立したわけでございます。
 その際に、四十四年当時に、しからば負担してもらうべき受益はどのようなものかというのをその時点の相当数の例で調べました結果、私鉄の場合は七%というふうに決められたという経緯があるわけでございます。見直しというようなお話でございますけれども、この費用負担についての基本的なあり方といいますか、あるいは受益相当額を算定する方法というのは私は今でも妥当なのではないかというふうに考えております。
#179
○上田耕一郎君 鉄道の受益の範囲として三項目が挙がっていて、踏み切り除却の益、踏み切り事故の解消益、高架下貸付益、この三つ挙がっているんですね。この高架下の利用についてはやっぱり十対九十、私鉄側が九十利用する、それから地方公共団体の側は一割利用するということに大体なっているわけですね。
 これも個々のケースで、何だ七%しか負担していないのに高架下をテナントで店を貸して私鉄が九割も使って大もうけしているというようなケースもあるようだし、実際にはまた別のケースでは高架下といっても轟音もひどいしそうは使えない。せいぜい倉庫だとか、自転車置き場だとか、あるいは自動車の駐車場だとか、その程度にしか使えない。地域地域によっていろいろあるようですけれども、やはり高架下の利用では取得の割合は十対九十を動かさないとしても、もっと公共的に利用することを広げる、それを促進するということは必要なのじゃないかと思うんですが、その点はどういう措置をとっておられるでしょうか。
#180
○政府委員(牧野徹君) 先生今お話しになりましたように、建設と運輸の協定上で十対九十、その一〇%というのはいわゆる公租公課、安い料金で公共団体が公共的利用に一〇%最初から使える、そういうふうに決めてあるわけでございますから、それだけに限定しているとかなんとかというよりも、まず公租公課見合いのお金で使える。残りの部分でございますが、その部分につきましても同じその協定の中で、御存じかと思いますが、地元の公共団体がそういう公共の用に供したいというふうなお話があれば鉄道事業者側は支障のない限り協議に応ずるべきというふうにされております。実際、一〇%を超える部分について公共利用をやっておる例もあるわけでございますので、私どもといたしましては、今後ともその協定の趣旨にのっとって高架下の公共利用を積極的に推進したいというふうに考えております。
#181
○上田耕一郎君 協定の第十条、これは大いに進めていただきたいと思います。
 さて、先ほど大臣は区長からも昨年陳情を受けられたという話をされましたが、品川区議会も四月には建設大臣あてに全会一致の意見書、それから六月には東京都知事あてに全会一致の意見書を出しているんですね。この早期竣工、この二つの事業とも区民の長年の悲願だ、一番大幅の工事遅延をもたらした原因はひとえに事業費の制約だということで意見書が出ているので、先ほど大臣がおっしゃったようにいろいろ研究、工夫をしていただきたいんですが、ひとつこれは何とかならないかと思うのは、今審議しております今度の法案の交付金問題です。
 連続立体交差事業というと大規模事業だし、それから補助事業でもあるし、これそのものに今度の交付金をつぎ込むのは困難かもしれないけれども、それに絡むいろんな仕事があるわけです。例えば京浜急行の場合にはずっと側道をつけるということなどもありますし、あるいは拡幅あるいは路線変更とか、いろいろこれに絡む事業、それに今度の交付金を都道府県が使う、あるいは区が使うという道を開いていただけると、そういう非常な要望、これに応じ得るのではないかと思うんですけれども、この点研究をお願いしたいんですが、いかがでしょうか。
#182
○政府委員(牧野徹君) 先生よく御承知のように、連続立体の本体はこれは先ほどおっしゃっているように非常に金がかかるからだめでございますが、今お話ございましたように、多くの場合に、高架にして民家にぴたっとくっつきますと暗くなるとかなんとかいろいろございますので、その事
業としておおむね大体六メーターぐらいの側道をつける場合が間々あるわけでございます。こういう六メーター程度の関連側道とかあるいは交差する道路等がございますが、こういうものについては今後御審議を願っておりますこの交付金の要件を満たすものがあればその適用ということについても検討をしていく用意がございます。
#183
○上田耕一郎君 それでは自治体の自主的な態度を尊重する、それからかなり弾力的に運用するというような御答弁がありましたので、私が取り上げたこの品川の二つの連続立体交差事業についてもひとつ御研究をいただきたいというふうに思います。
 次に、圏央道問題をお伺いしたいと思います。この問題は昨年の十二月六日の当委員会で私質問をいたしまして、そのとき田中道路局長は、環境アセスの原案をつくる研究をコンサルタントに発注し、同時並行的に学識経験者などの委員会を設置して検討する、そう答弁されました。この点で、コンサルタントの会社の名前、いつ発注したのか、発注額、予算、その研究成果、研究項目について。それから第二に、学識経験者等のこの委員会について設置時期、メンバー、検討項目、進捗状況などについて述べていただきたいと思います。
#184
○政府委員(田中淳七郎君) まず、環境調査の委託先はパシフィックコンサルタンツ株式会社でございます。
 それから調査期間は、昭和五十九年の七月四日に契約しまして、昭和六十年の三月三十日。
 契約額が三千七百万円でございます。これは直轄調査費から千五百万、それから日本道路公団の調査費から二千二百万、計三千七百万でございます。
 研究成果としましては、大気汚染、騒音、振動、動植物環境影響、それから景観の現況調査及び予測でございました。
 なお、昭和六十年度も引き続き実施することとしておりまして、最終成果の取りまとめまでにはまだ至っておりません。
 それから第二の学識経験者によりますこの専門委員会の性格でございますが、圏央道の高尾山周辺の自然環境全般につきまして専門家の意見を取り入れた調査を実施するために、社団法人日本公園緑地協会に委託しまして、首都圏中央連絡道路自然環境調査会を設け、委員長は森尭夫先生で、現在、都市計画協会の常務理事であり、かつ環境庁の自然環境保全審議会の委員でございます。本年二月二十二日に第一回委員会を開催しました。
 この委員会は、自然環境に関する調査内容及び調査手法につきまして助言を受けるためのものでございまして、学識経験者八名、行政機関の職員八名によって構成されております。
 委員会におきます検討項目でございますが、動植物の現況調査の手法、時期、トンネル坑口付近の植生、植物関係、それからトンネルの施工方法、水が出ることが予想されますので特にそういう面を中心に考えております。それから排気ガス、騒音の予測、以上の項目等につきまして指導、助言を受け、環境影響評価書素案の中に反映させる予定でございます。
 委員会のメンバーを全部申し上げましょうか。――委員長は先ほど申し上げた森さんでございます。それから委員に芥川先生、これは埼玉大学の地質の教授でございます。それから阿部さん、これは農水省の林業試験場保護部の方でございまして、専門は生態学、鳥類等々でございます。それから亀山助教授、これは信州大学の農学部の助教授でございまして、生態学、植物の権威でございます。それから今田東京都立大学の工学部教授、これはトンネルの権威でございます。それから千葉大学の丸田助教授、これは植物の権威でございます。それから山下さん、財団法人小林理学研究所理事でございまして、振動あるいは騒音の権威でございます。それから横山さん、これは通産省の工業技術院の公害資源研究所公害第一部の第一課長でございまして、大気汚染関係の専門家でございます。それから渡辺東京農業大学助教授、これは昆虫学の権威でございます。あとは関係機関の例えば建設省関係、あるいは日本道路公団関係、東京都の方々、それから八王子市の方等々の行政機関の人でございます。
 以上でございます。
#185
○上田耕一郎君 ちょっと聞き取りにくかった点があって、学識経験者の方の環境調査委員会、調査項目は動植物の後、その次は何とおっしゃいましたか。
#186
○政府委員(田中淳七郎君) 動植物の現況調査の手法あるいはその調査時期。
#187
○上田耕一郎君 そこがわからなかった。調査時期。手法と時期ですか。
#188
○政府委員(田中淳七郎君) 季節。
#189
○上田耕一郎君 今の御答弁だと、学識経験者等による委員会というのを公園緑地協会に委嘱したと言いましたね。そうすると、公園緑地協会がその理事長である森堯夫さんを委員長にしてこの委員会をつくったんですか。これは建設省がこの委員会を学識経験者としてつくったのじゃなくて、建設省としては公園緑地協会に委嘱してしまったんですか。委嘱された公園緑地協会がこの委員会をつくったんですか。
#190
○政府委員(田中淳七郎君) 社団法人日本公園緑地協会に委託したわけでございます。
 それで、この森さんという委員長は、公園緑地協会の理事長じゃなくて、現在は常務理事でございます。
#191
○上田耕一郎君 常務理事……
#192
○政府委員(田中淳七郎君) 都市計画協会の常務理事でございます。
#193
○上田耕一郎君 違うんだな。森さんが常務理事をやっておる都市計画協会とこれは別なんですよ。公園緑地協会の方は彼が理事長をやっておるはずですが。だから、この調査委員会は建設省がつくった委員会じゃなくて、緑地協会がつくった委員会なんですか。これは私に対する最初の答弁と違うじゃないですか。責任はどこにあるんですか。
#194
○政府委員(田中淳七郎君) 委託しただけでございまして、責任はやはり建設省にあると思います、その委託内容を受け取った以上は。
#195
○上田耕一郎君 ちょっとおかしいと思うんだな。建設省が選んだのじゃないんですか、この委員の名前は。先ほど局長が読み上げられたけれども、森さんが委員長で、八名の学識経験者、それからあと八名のお役人、関東地建の方が四名、道路公団一名、東京都の都市計画一名、建設局一名、あと八王子の都市計画部長。これは建設省がこの委員会をつくったのじゃなくて、公園緑地協会がつくったんですか。そこをちょっとはっきりしてください。
#196
○政府委員(田中淳七郎君) 各委員の人選は建設省がいたしました。先ほども言いました学者先生方等々の人選につきましては建設省が人選させていただきました。
#197
○上田耕一郎君 どうもわからぬのだな。建設省がこの人選をして一体何を委託したんですか、公園緑地協会には。この委員会は公園緑地協会にこの研究結果をまず出すんですか、建設省に出すんですか。
#198
○政府委員(田中淳七郎君) 先ほど申し上げましたように、本年二月二十二日に第一回委員会を開催したわけでございますが、自然環境に関する調査内容及び調査手法につきまして助言を受けるためのものでございまして、委員の人選は建設省があくまで責任を持って相談を受けながら人選をしたものでございます。
#199
○上田耕一郎君 どうも私が聞いたところでは、建設省がこの委員会をつくって、この委員会が調査を森さんが理事長をしている社団法人公園緑地協会に委託した、そう聞いているんですけれども、そうじゃないんですか。
#200
○政府委員(田中淳七郎君) 建設省が社団法人日本公園緑地協会にあくまで委託しまして、その人選に当たりましては、いろいろ協会と相談して先ほど申し上げました先生方を決めたわけでございます。
#201
○上田耕一郎君 わかりました。そういうことで
すね。建前としては。
 それで、まず環境アセスの方ですけれども、この委託したパシフィックコンサルタンツ、これが二月十三日に非常に遺憾な事態を引き起こした、このことは御存じでしょうね。
#202
○政府委員(田中淳七郎君) 御指摘の点は、現地の当該道路計画の調査の一環としまして中央自動車道の現状による大気への影響を高尾山の近傍において広範囲に調査したものでございまして、その調査に当たりまして、いわゆるCOとかNOX等の簡易測定器の設置が必要であるため、林野庁が管理しております国有林内に設置計画を立て、林野庁の出先機関に立ち入り許可申請の手続をとった上で調査業者が現地調査を実施したところでございますが、国有林と私有地との境界確認に手違いが起こりまして、一部の民有地に民有地の所有者の了解なしに設置したということを聞いております。
#203
○上田耕一郎君 それは境界を間違えて設置しただけじゃなくて、勝手に入ってやっていたということで、反対同盟の役員の方に現場で追及されたんですね。そしたら、うそをついたんです。森林浴のオゾン測定に来たと言って、その学生がうそをついた。立教大学の経済学部のアルバイト学生だったのだけども、理学部だと言って名のったというので、それが全部わかりまして、建設省の関東地建、相武国道工事事務所の三名が二月十八日に謝罪に行った。それから八王子の市議会でも問題化して、市長も関係当局に抗議するということが起きているんですね。やっぱりそういううそをついて調査をしているというような事件が始まってしまったわけです。
 この裏高尾の一番の問題は、逆転層という問題なんです。それは秋から冬にかけて起きる現象なんですけれども、地表とそれから空中の温度差で燃やしたたき火の煙も逆転層にぶつかると横にたなびいていくという状況が起きるんですね。そのために、反対同盟の峰尾事務局長など、もし裏高尾に巨大ジャンクションをつくると、裏高尾は排気ガスのたまり場になってしまうのだということを言っておりまして、この逆転層の存在の問題は、裏高尾のあそこの排気ガスの処理で最大の問題だろうと言われておるわけです、あそこから谷合いを登っていくと問題のイヌブナの非常に貴重な林などがございますので。ところが、あの裏高尾へ入って、うそをついて捕まって謝ったという事件が起きたので、逆転層の調査というのはこの冬はできていないと思うんです。ことしの秋まで待たないと逆転層の調査はできないわけです。こういう逆転層問題を調査しないと環境アセスなんて言葉だけのものになるだろうと思うので、局長、どういう見通しをお持ちですか。
#204
○政府委員(田中淳七郎君) 高尾山周辺の逆転層につきましては、昭和五十五年に柘植大学等が実施しました調査結果が公表されております。調査結果によりますと、高尾山周辺では二十ないし三十メートルから最大四十メートルの厚さで冷気層が形成され、その上が厚い温暖層となっております。なお、この冷気層の厚さは山岳地域での他の事例とよく一致しているそうでございます。
 それで、後半の御質問でございますが、できるだけ調査を急ぎまして、なるべく早く御回答いただきまして何らかの参考資料にし、環境影響評価の素案をつくりたいと現在考えております。
#205
○上田耕一郎君 二番目の方の専門委員会、この性格はどうなんですか。環境アセスの方はこれはいわゆる事業アセスで、この事業についてそれが環境基準その他にどういう影響を及ぼすか、それで事業内容、計画内容の修正が問題だろうと思うんですね。しかし、計画そのものを根本的に検討するアセス委員会じゃないわけですな、前の方も都条例に基づくものは。この専門委員会の方はどうなんですか。専門委員会の方は、私が指摘したような根本問題、計画そのものを学識経験者の意見を聞き、調査を行うというものですか。それに対して建設省はこの専門委員会のそういう意見についてどういう態度をとるおつもりですか。
#206
○政府委員(田中淳七郎君) 委員会にお願いしました動植物の現況調査とか、あるいはトンネル坑口付近の植生だとか、あるいはトンネルの施工方法をどうすればいいかとか、あるいはその他排気ガス、騒音の予測、その他いろいろな項目がございますが、以上の項目等につきまして指導、助言を受けまして、先ほど申し上げましたように環境影響評価書素案の中に反映させたい、かように考えております。
#207
○上田耕一郎君 反映させたいということなんですね。
 時間がございませんので最後の問題に入りますけれども、六十年度予算で事業費が一億五百万円ということになっております。直轄分、公団分が入っているわけですね。局長は、都市計画決定時期について、昨年の私の質問に対して六十年十月ごろ、そう言われましたけれども、私先ほど指摘しましたように、逆転層問題についてもああいう程度だし、それからうそをついて抗議まで受けるという状況になっておりまして、私は都市計画決定は到底六十年度は無理だと思うんですね。その見通しをどうお考えになっているのかというのが第一点。
 それから都市計画決定がもし六十年度中にてきない場合、この事業費の執行自体これは大変な問題だと思うんですね。もし六十年度に都市計画決定が行われない場合はこの事業執行は当然凍結すべきだと思うんですが、この問題について局長とそれから大臣の答弁を求めたいと思います。
#208
○政府委員(田中淳七郎君) この前の委員会で申し上げましたように、あくまで六十年度内に何とか都市計画決定を行いたい。もちろん、都市計画決定を行いますためには、埼玉県条例に従います環境アセスメントの手段は踏む必要がございますことは事実でございます。現在のところ、あくまで昭和六十年度内に都市計画決定を行い、所要の手続を経まして事業執行に当たりたいと考えております。
#209
○国務大臣(木部佳昭君) 高尾山の自然の環境の保全という問題につきましては、私も前にも御答弁申し上げましたとおり、二回ほど伺ったことがありますのでよく承知をいたしております。しかし、今、局長からもいろいろ答弁申し上げましたように、皆さん方のぜひ御理解をいただいて、できますれば六十年度中に都市計画の決定をお願い申し上げたい、こういう気持ちでおるわけであります。
 今の予算がついたのがもし執行できなかったらどうするということでございますが、今申し上げましたような心情ではありますけれども、事業費につきましては、これは測量とか地質の調査とか設計とか、そういうものにかかわってくる予算であるわけであります。いずれにいたしましても、いろいろ問題もございますが、我々としてもこれから保全の重要性というものに最善の努力をして、いろんな解決をするために、また皆さん方から理解を得られるために一生懸命努力をさせていただきますので、今申し上げましたように、できましたら六十年度中に都市計画の決定を行いたいということで御理解と御協力をお願いしたいと思います。
#210
○委員長(本岡昭次君) 時間が来ておりますので。
#211
○上田耕一郎君 はい、知っています。
 十二月に申し上げましたように非常に大きな問題で、都民のオアシス、それから動植物の貴重な場所で、自然保護団体の高尾山の緑を守るという運動はますます広がっています。私きょう時間がありませんので申し上げませんけれども、現地では小学生が自分たちの高尾山を守りたいというので署名運動をやっているということまで、これは共産党があれしているのじゃないんです、本当に小学生が高尾山を思ってそういうことまで広がっているんですね。ですから、六十年度中にこの都市計画決定というふうに局長はあくまでおっしゃいますけれども、関東地方の戦後最大の環境破壊だというので自然保護団体はますます何とかしなきゃということで運動が広がっておりますので、そういうことは構わぬ、環境アセスメントも、二
つ委員会があるけれども、結局アセスをこれに反映させて事業計画を若干修正して押し通せばいいのだというような態度では絶対困るので、ぜひこの問題では大臣が答弁されましたように、本当に高尾山の環境を守るという観点を堅持して、あくまで上から決まったものを戦車のキャタピラで押しつぶすように進めないということを要望して、質問を終わります。
#212
○委員長(本岡昭次君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#213
○委員長(本岡昭次君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#214
○委員長(本岡昭次君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、青木君から発言を求められておりますので、これを許します。青木君。
#215
○青木薪次君 私は、ただいま可決されました道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党・国民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一、地方道路整備臨時交付金の交付に当たっては、地方公共団体の自主性を尊重し、本制度創設の趣旨に沿うよう努力すること。
 二、道路整備事業に当たっては、地方公共団体の自主財源の確保を図るとともに、生活道路の整備や危険箇所の改修、避難路の整備等防災対策にも一層配慮すること。
 三、揮発油税の収入の一部の道路整備特別会計への直接繰入れによる本交付金事業の取扱いについては、本法が三箇年間の臨時措置であることを考慮し、昭和六十三年度以降においては慎重に対処すること。
   右、決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#216
○委員長(本岡昭次君) ただいま青木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#217
○委員長(本岡昭次君) 全会一致と認めます。よって、青木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、木部建設大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。木部建設大臣。
#218
○国務大臣(木部佳昭君) 道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されたことを深く感謝申し上げます。
 審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めてまいりますとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましても、その趣旨を十分に体して努力してまいる所存でございます。
 ここに、本法案の審議を終わるに際し、委員長を初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。
#219
○委員長(本岡昭次君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#220
○委員長(本岡昭次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#221
○委員長(本岡昭次君) 次に、住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。木部建設大臣。
#222
○国務大臣(木部佳昭君) ただいま議題となりました住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 住宅金融公庫は、昭和二十五年に設立されて以来、国民大衆の住宅建設に必要な資金等を融通することにより、国民の住生活の安定と社会福祉の増進に寄与してまいったところでありますが、今後なお一層国民の良質な住宅の取得の促進と良好な居住環境の確保を図っていくためには、現下の財政状況を考慮しつつ、諸般の改善措置を講ずることが必要であると考えられます。
 この法律案は、以上のような観点から、今国会に提案された昭和六十年度予算案に盛り込まれている住宅金融公庫の業務に係る貸付制度の改善等に関し、住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法について所要の改正を行おうとするものであります。
 次に、その要旨を申し上げます。
 第一に、宅地造成資金貸し付けの対象者に、土地区画整理組合の組合員で当該土地区画整理組合から委託を受けて土地の造成を行うものを追加することといたしております。
 第二に、災害復興住宅の購入を対象とする貸し付けを新設し、その貸付条件を定めることといたしております。
 第三に、住宅改良資金貸じ付けの償還期間を十年以内から二十年以内に延長することといたしております。
 第四に、公庫は、貸し付けを受ける者から、その貸し付けに際して必要な事務に要する費用の額を超えない範囲内において貸付手数料を徴収することができることといたしております。
 第五に、昭和六十年度から昭和六十五年度までの各年度の特別損失について、後年度に国が交付金を交付して補てんすることといたしております。
 第六に、役員の任期その他について所要の改正を行うことといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#223
○委員長(本岡昭次君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は次回に譲ることといたします。
 なお、次回の委員会は明後十八日午前十時開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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