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1984/04/23 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 逓信委員会 第10号
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1984/04/23 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 逓信委員会 第10号

#1
第102回国会 逓信委員会 第10号
昭和六十年四月二十三日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十日
    辞任         補欠選任
     佐藤 昭夫君     近藤 忠孝君
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     近藤 忠孝君     佐藤 昭夫君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     川原新次郎君     藤田 正明君
     佐藤 昭夫君     宮本 顕治君
 四月十六日
    辞任         補欠選任
     添田増太郎君     前島英三郎君
     宮本 顕治君     佐藤 昭夫君
 四月十七日
    辞任         補欠選任
     前島英三郎君     添田増太郎君
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     田  英夫君     野末 陳平君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     藤田 正明君     川原新次郎君
     野末 陳平君     田  英夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         松前 達郎君
    理 事
                成相 善十君
                宮田  輝君
                片山 甚市君
    委 員
                岡野  裕君
                沖  外夫君
                長田 裕二君
                川原新次郎君
                西村 尚治君
                山内 一郎君
                大森  昭君
                服部 信吾君
                佐藤 昭夫君
                中村 鋭一君
                田  英夫君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  左藤  恵君
   政府委員
       郵政大臣官房長  二木  實君
       郵政大臣官房人
       事部長      中村 泰三君
       郵政省郵務局長  塩谷  稔君
       郵政省貯金局長  奥田 量三君
       郵政省簡易保険
       局長       大友 昭雄君
       郵政省電気通信
       局長       澤田 茂生君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        酒井 繁次君
   説明員
       郵政大臣官房建
       築部長      田口 好孝君
       自治省行政局振
       興課長      小川善次郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○小委員会設置に関する件
○郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○連合審査会に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(松前達郎君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、小委員会設置に関する件を議題といたします。
 新電電の新体制移行に伴う諸問題について調査検討するため、小委員十一名から成る電気通信の新体制等に関する小委員会を設置することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、小委員及び小委員長の選任は、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認めます。
 小委員及び小委員長は、後刻指名することといたします。
 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可及びその補欠選任、並びに小委員会から参考人の出席要求がありました場合の取り扱いにつきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#6
○委員長(松前達郎君) 次に、郵便法の一部を改正する法律案、お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案、以上両案を便宜一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。左藤郵政大臣。
#7
○国務大臣(左藤恵君) 郵便法の一部を改正する法律案及びお年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 初めに郵便法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 この法律案は、郵便事業の現状等にかんがみ、利用者に対するサービスの向上を図るため、通常郵便物の大きさの制限の緩和、料金後納制度の改善、転送料及び還付料の廃止等の措置を講じようとするものであります。
 まず、通常郵便物の大きさの制限の緩和について申し上げます。
 現在、通常郵便物の大きさの最大限につきましては、長さ四十センチメートル、幅二十七センチメートル、厚さ十センチメートルとなっておりますが、これを万国郵便条約の大きさに合わせ、長さ六十センチメートル、長さ、幅及び厚さの合計九十センチメートルにするというものであります。
 第二は、料金後納制度の改善についてであります。
 現在、郵便料金を後納とする場合は、月額利用料金額の二倍以上の担保を提供していただくこととしておりますが、これを省令において定めることとし、弾力的に運用しようとするものであります。
 第三は、転送料及び還付料の廃止についてであります。
 現在、小包郵便物及び書留郵便物を転送または還付する場合は、それぞれ転送料または還付料をいただくこととしておりますが、これらの料金の納付を要しないこととするものであります。
 このほか、最近における多様化した国民のニーズに即し、利用しやすい郵便とするため、郵便の利用上の便益を高める役務を省令の定めるところにより提供することができること等を内容といたしております。
 なお、この法律の施行期日は、昭和六十年七月一日といたしております。
 次に、お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 この法律案は、最近における郵便利用の動向にかんがみ、個人間の郵便の利用の促進を図るため、お年玉付郵便はがきのほかにもくじ引きにより金品を贈るくじ引き番号付きの郵便はがきを発行できることとするとともに、くじ引きにより贈る金品の改善を図る等のため、お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律について所要の改正を行おうとするものであります。
 まず、くじ引番号付きの郵便はがきにつきましては、個人間の郵便の利用の促進を図るため、年始その他特別の時季の通信にあわせて、くじ引きによりお年玉等として金品を贈るくじ引き番号付きの郵便はがきをお年玉付郵便はがき以外の郵便はがきでも発行できることといたしております。
 また、年始その他特別の時季の通信にあわせて、くじ引きによりお年玉等として贈る金品の単価は、お年玉等付郵便はがきの料額印面にあらわされた金額の五千倍に相当する額を超えないことといたしております。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日といたしております。
 以上が郵便法の一部を改正する法律案及びお年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 今後とも安定した郵便の送達を確保することはもとより、利用者のニーズに即応したサービスの改善を図り、国民各位の期待にこたえるよう努力していく所存でございます。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#8
○委員長(松前達郎君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより両案について質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○大森昭君 今大臣から提案の説明がありまして、「郵便事業の現状等にかんがみ、利用者に対するサービスの向上を図るため」ということで、末尾にまた、「今後とも安定した郵便の送達を確保することはもとより、利用者のニーズに即応したサービスの改善を図り」という提案の理由でありますが、私もしばしば委員会で指摘をしておるわけでありますが、郵政事業が国営事業であるがゆえにいろいろな制約が実はありまして、例えば組織の問題もそうですし、会計の問題もそうでありますし、あるいは人事の問題などもそうでありますし、そういう意味からいきますと、この趣旨説明と、同時にまた今郵便事業がまさに競争時代に入ったという意味合いからいきますと、どうもこの提案されている内容では不十分じゃないかと思うんでありますが、まあ提案理由の説明がありましたけれども、まさに今回の法改正に当たっての基本的な考え方というのはほかに何かありますか。
#10
○政府委員(塩谷稔君) 大森先生御案内のとおり、郵便は全国津々浦々にわたるネットワークを通じまして、まさに国民の基本的な通信手段といたしまして、あるいはまた小包の輸送、配達などにもありますように、小型の物品の送達手段として、いろいろ国民の皆さんの御期待にこたえるべく、これまで改善に努めてきたところではございますけれども、何せ昨今の電気通信メディアの発展あるいは民間の宅配業者の著しい伸びなどがありまして、郵便事業を取り巻いている社会経済環境というのは厳しいものがあるわけでございます。こうした厳しい環境のもとで何としてでも我々の事業を維持、発展させていくためには、今申し上げましたいろいろ競合するメディアの中から郵便を選んでいただく、そして御利用いただく、こういうことによりまして郵便に対する需要を確保していく、郵便をますます御利用いただくということが大事ではないかと考えておるところでございます。
 私ども今回提案しております郵便二法案は、こうした背景の中で、これまでいろいろな機会に承っておりました幾つかのサービスの改善項目について御提案申し上げている次第でございます。
#11
○大森昭君 単に郵便法だけじゃなくて、いろいろな制約を外していくということになると難しい問題もあるんだろうと思うんでありますが、私ども端的に申し上げまして、今日の現状を踏まえまして郵便事業をより発展させるということになりますと、容積を大きくするとか、何か転送料がどうだとかというだけで、果たして郵便事業というのが守られていくのかどうか。そしてまた、まさに新しい時代に即していけるのかどうかということについてはどうも問題があるんじゃないかと思うんです。しかも、この郵便法の改正というのは五十五年以来五年間、全然手をつけてないわけでありますから、したがって、そういう意味合いからいくと、まあ今回の場合はこの程度でこれは提案されているわけですから審議するわけでありますが、これからの郵便法の問題についてどのような作業を進めようとしているのか、あれば答弁してもらいたいと思います。
#12
○政府委員(塩谷稔君) 私ども今回提案している改正案は、必ずしもこれで万全のものというふうに考えているわけではございません。ただ、今の時点でとりあえず、これまでにもいろいろ要望があってとにかく手をつけていきたいという気持ちのもとに改善項目を幾つか織り込んでいるわけでございまして、引き続きこれからもまた利用されるお客様のニーズ、動向などを十分見きわめ、そうしたニーズに即応するようなサービス改善項目というものをさらに検討を積み重ねてまいりたいというふうに考えております。
#13
○大森昭君 いろいろ例を出して指摘すればいろいろあるわけでありますが、とにかく委員会で質問いたしますと、国民のニーズにこたえてとかお客様を大事にしてとか営業活動を活発にしてとかいろいろ言われるんですが、やっぱり郵便事業を発展さしていくのには、そういう形で具体的に進めていくのかという意味合いからいきますと、正直申し上げてぴったりこないんです。
 しかし、いずれにいたしましても現行の郵便法というのは独占の時代の法律でありますから、どちらかといいますと、お役所的な発想でこの法律ができているんじゃないかと思うんですが、今の郵務局長の答弁などを聞きまして大臣、どのようにお考えですか。
#14
○国務大臣(左藤恵君) 郵便は今までの独占の時代と違ってきまして、厳しい競合時代に入ってきたということで、そういった意味におきまして、郵便事業を取り巻く環境というものも単なる通信媒体の一つにすぎないような形のものになってきたということも言えるじゃなかろうかと思います。
 そういう意味におきますと、お客様の側から見て通信媒体の中で郵便をどういうふうにお選びになるかということについて、多様化したサービスというふうなものもやっていかなければなりませんし、ほかから比べてより質のよいものにしないと御利用いただけないわけであります。
 そういう意味におきまして、私はこれからの抜本的な改正というのは、今先生御指摘のように必要だと思いますし、まあ思いつくといいますか、気がついてやれる問題につきましては、今回の法律の改正のお願いしております中にも五十七条のように、新しいものが出てきたときに対応できるような改正というものをお願いしておるわけでご
ざいまして、今後ともそういった新しい時代、お客様中心のそういうサービスというものが提供できるように努力していかなければならないと、このように考えております。
#15
○大森昭君 今お話がありましたように、法律自体がとにかくもうお役所的に古い感覚でできていますので、例えば私書箱の例なども、これ局へわざわざ物を取りに来ていただくんですが、ところが、その私書箱についての使用料を取るわけですね。本当からいきますと、これ、わざわざ局まで来ていただけるわけですから、少し割引するとか何かしなきゃいけないようにも考えられるんですが、そういう意味合いでいろいろな点が改善されなきゃならないと思いますので、大臣発言のように十分ひとつ検討していただいて、早い時期に競争時代に勝てるような事業運営ができますようにやっていただきたいと思います。
 自治省の方からお見えで、何かお忙しいようでありますから先にちょっと質問いたしますが、これは単に郵便事業だけじゃないんでありまして、あらゆる問題に実は影響いたします。住居表示の実施の状況について、まず包括的にひとつ御答弁いただきたいと思うんです。
#16
○説明員(小川善次郎君) 自治省におきましては、二年ごとに住居表示の実施状況調査というものを実施しておるわけでございます。最近の調査、これは昭和五十八年の十一月一日現在ということでございますが、実施市区町村数が四百八十七団体、実施区域総人口が約四千四十八万人ということでございまして、計画予定区域に対する実施率につきましては、面積で六四%、人口では七四・五%という調査結果になっております。
#17
○大森昭君 いろんな問題があるんだろうと思うんですが、しかし、この住居表示を少なくとも早い時期に完成さしていただかなきゃならないと思うんでありますが、郵政省の方で何か、特に自治省の関係でありますが、実施の促進について何か対応しておりますか。
#18
○政府委員(塩谷稔君) 郵政省といたしましても、従来から自治省とも連携いたしまして、未実施の地方公共団体にこの住居表示の実施方を強く要請しているところでございます。
 具体的に申し上げますと、電話、電力あるいはガスなど、住居表示の実施によっていろいろ便宜が増すその事業所などと一緒に住居表示協力会を結成いたしまして関係の向きに働きかけますとともに、実施に際しましては住居番号表示板を市などにお贈りしたり、住居番号変更通知用のはがきを無料で住居表示の対象地域の住民の方にお配りするなどのほか、この制度を実施するに当たりまして資金を必要とする地方公共団体に対しましては、簡易保険積立金による短期融資の道を開いているところでございます。
 それから、ポスター、パンフレット、あるいはまた十六ミリ映画などを作成、配付いたしまして、住民に対するPR活動を行っているところでございます。
#19
○大森昭君 私が言うまでもないんですが、住居表示に関する法律というのは三十七年にできまして、五カ年で大体完了すると。まあ四十二年ですね。今六十年ですから、これ二十年ぐらいおくれているわけですが、恐らく当初は、五年間でやるということでありますから、比較的スムーズにずっとできるところからいって、今実施をされておらない約二五%程度のところはいろんな問題が蓄積されているのでしょうから、なおこのパーセンテージからいきますと、より時間がかかるんじゃないかというふうに思うんであります。いろいろおくれている原因はたくさんあるんだろうと思いますが、とりわけ顕著な問題というのは何かありますか。
#20
○説明員(小川善次郎君) 先生御指摘ございましたように、昭和三十七年の法制定時におきまして附則第二項というのがございまして、「住居表示の実施に関する経過規定」というものが設けられまして、法律の施行の際、現に市街地である区域について住居表示の実施に関する計画を策定いたしまして、遅くとも昭和四十二年三月末までに住居表示の実施を完了するように努めなければならない、こういう規定がされていたわけでございます。
 現在の実施区域面積、これは昭和五十八年の十一月一日現在でございますが、五千三十三平方キロの面積でございます。こういうことになっておりまして、その法制定当時の実施計画区域面積、これは実は若干後になりますが、昭和四十一年の五月一日現在で三千四百七十一平方キロというものであったわけでございますが、現在の実施区域面積、既に実施したところがこの当時の計画区域面積の約一・四倍以上に実はなっておるわけでございまして、当時地番の混乱が非常に顕著であった、そういう市街地におきましてはほぼ住居表示が実施されているんではないか、かように考えております。
 なお、住居表示の実施が現時点でも完了しておらないということにつきまして、私どもとしては主として住居表示の実施が必要な市街地というものが法制定後、年々拡大いたしておりますということ。それからもう一点は、昭和四十二年八月に議員立法による法改正が行われまして、住居表示の実施について住民の意思の尊重等、慎重に行うような手続規定が整備されたということもございまして、市町村におきまして住民の意思の把握等、慎重に実施されるようになったということも影響しているんではないかというふうに考えております。
 以上でございます。
#21
○大森昭君 私も昔から由緒ある町名を残す委員会に加入しているんですが、それぞれ町名をどうするかというのは地域住民にとっては重要なことでありますから、東西南北ばっかりがいいわけじゃありませんから、それはそれで残すべきものは残す町名でいいと思うんです。問題は、それは住民の意思で決まる、なるたけ尊重してやっていくということが必要だと思うんですが、番地の方はそれと余り関係なく整理できるんじゃないかというふうに、私素人ですから思うんですね。ある程度町名の変更はなくとも番地の整理をしていただければ、これは郵便事業はもちろんでありますが、そのほかそれにかかわるあらゆる業種は助かるんだろうと思うんですが、一体自治省はその辺はどういうような考え方を持っているのか。同時にまた、いろんな問題をたくさん抱えていますが、これはもう法律違反で四十二年までに完了するやつが二十年も、努力はされているんでしょうけど、できないわけでありますが、今日までの状況の中でいつごろになったら大体完了するということのめどがありますか。
#22
○説明員(小川善次郎君) 先生御指摘ございましたように、住居表示制度というものが要するに混乱してわかりにくくなっている地番による住居の表示に変えまして、住居番号によります合理的な住居表示を実施するということが目的でございます。したがいまして、住居表示の実施に当たりましては、必ずしも町名を変更しなければならないということではございませんで、自治省といたしましても住居表示の実施の際にはできるだけ従来の町区域及び町名を尊重するように市町村に指導をしているわけでございます。
 その完了の見込みの問題でございますが、先ほども若干申し上げたわけでございますが、対象地域、要するに住居表示を実施しなければならないようになるという住宅の連檐化とか、そういうことでございますが、そういう対象地域が年々増加しているという現状から見まして、いつ完了するかということを明確に現在の段階でお答えするのが難しいわけでございますが、住居表示の実施率そのものは年々増加してきておりまして、今後も着実に伸びていくだろうということを考えております。
 なお、法の施行以来、住居表示制度が公共の福祉の増進に果たした役割は非常に大きゅうございまして、今後ともその適正円滑な実施が望まれておりまして、自治省といたしましても、住居表示の実施が法の趣旨を踏まえて適正円滑に行われますよう積極的に市町村を指導してまいるつもりで
ございます。
#23
○大森昭君 いつごろまでにと言ってもお答えがないわけでありますが、しかし、公共の福祉に大変役立っているという意味合いを認識されておりまして実施をしているようでありますから、これ以上何年までにということはあれしませんが、どうかひとつ法律の建前がとにかく五年間で完了しようじゃないかということでありますし、加えて大変社会的な影響があって公共の福祉もこれによって増進をされているということでありますから、単にこれは郵便事業だけでなくて全体的にひとつ十分な対処をお願いしておきたいと思います。
 次にまた、法案の方に戻りますが、最近経営方針が策定されたようでありますが、いずれにしても先ほど郵便法自体の問題が少しお役所的だという指摘をいたしましたけれども、どうもこういういわゆる新しい競合時代において経営方針を策定するというやり方についても、ともすればそこに働く労働組合の皆さんだとかあるいは第三者の有識者の方々の意見を聞いてというような意味合いで経営方針が策定されたんじゃないんじゃないかなという思いを持っているわけでありますが、労使関係などにおいてはどういうことをやられて経営方針をつくられたわけですか。
#24
○政府委員(塩谷稔君) ただいまお話がありました経営方針でございますが、これは何と申しましてもこの六十年度一年、我々の事業の積極的な運営ということを期待を込めてつくったものでございますし、特にその柱になっておりますことの一つに、活力ある職場づくりという項目もございまして、活力ある職場づくりということのやはり基礎には、何と申しましても職員の、何といいますか意欲的な仕事、そして労働組合との十分な意思疎通ということが基本になります。
 そこで、私ども経営方針につきましては労使の自由な意見交換の場である郵政事業改善労使懇話会においてこれを示しまして、経営方針全般にわたる省の考え方につきましてその理解を求めたところでございます。なお、経営方針の中で労使間で締結しております事前協議協約に該当する事項につきましては、この三月末に提示したところでございます。そういうわけで、この実施に当たって何と申しましても職員や関係労働組合の理解と協力が必要であるということで、今後とも関係労働組合との意思疎通を十分図りながら進めてまいりたいと考えております。
#25
○大森昭君 事前協議協約だとかなんかというのは私が実は当時いたときにつくったわけでありますからあれですが、その時代の問題のとらえ方というのは、いわゆる企業内において、例えば統廃合するとかあるいは運送ダイヤが変更するとか、主としてそういう問題なんですよね。しかし、先ほどから言っていますように、民間と競合している状態、それから社会的ニーズの変化に伴って事業を運営していくということになりますと、これは今言われました事前協議協約なんというのは三十年ぐらい前の協約ですよ。だから、それで果たして対応していけるかどうかということになれば、私はもうちょっと広範囲に、少なくとも労働組合、いわゆるそこに働く従業員の意思をもうちょっと吸収するという意味合いじゃないと、経営方針を省の責任で決めて、とにかくそれをやっていただくというだけではこれは変わらないんですよ。さっき冒頭私が言ったように郵便法と同じ感覚なんですよ。
 ですから、今言われたように意思の疎通を十分にというのは、一体物事をつくるときに一つの素案があって、それに対してどういう考え方を持つか、それが果たして現場で適応していくのか、そのことが国民のニーズに、本当に地域で働いている人たちがそれに合っていけるのかどうなのかという点などは、この対応する労働組合に十分聞いていますか。
#26
○政府委員(塩谷稔君) これは、経営方針という事柄の性格上私たちが考えて取り決めたといいますか、その内容を整理したものでございますけれども、当然そこに盛られている項目は、これは今も申し上げましたように、営業の時代で意欲的に外へ出ていって仕事をしてもらうということの意味合いでございますので、やはり職員あるいは組合の皆さんがその気になってもらうことが大事であります。したがいまして、その経営方針を策定するときには、当然職員の気持ちとか労働組合の考え方、例えば制度政策要求というような形でいろいろ出されております考え方、そういうものも我々としては酌み取ってといいますか、そういう考え方も理解した上で、やはりすんなりと受け入れられて、よしこれこそ自分たちのやる仕事だというふうな理解を持って受けとめられるように私ども考えて策定したつもりでございます。なおまた、策定した後におきましても、今申し上げましたように労使の場でお話を申し上げたり、また今後の仕事の運営に当たって、その都度意思の疎通は十分やっていくつもりでございます。
#27
○大森昭君 塩谷さんの言うことを信用しないわけじゃないんで、あなたがそういう御答弁ですからそうやっていただきたいんですが、話が横道にそれますが、実はこの間も「国鉄の再建をするに当たって」という文書をちょっと読みましたけれどもね。あなた方には大変申しわけないかもわからぬけれども、とにかく国鉄が今日起きたもろもろの原因があるわけでありますが、とりわけ国鉄内部における官僚主義的な問題がやはり国鉄の現状の中で十分に改善されなきゃいけないと言われていますよ。いや、国鉄がそうだから郵政省の官僚もろくなやつじゃないという意味じゃないんですがね。
 ただ、今塩谷さんが言われるように、最終決定をして、それでその責任は経営が持つのはこれは当たり前なんですね。そうじゃなくて、今あなたがさっきから言われているのは、職員に意欲を持って働いてもらうし、それから従来の頭も少し切りかえてもらって、お客様に対する対応もということになると、そういうようにやるとするならば、やっぱり事前に省はこういう考え方だけれども、それを実施するに当たって、そういうことでうまくいくかどうかと聞いたからといって別に恥ずかしいことはないんですよ。人の意見を聞くということは大事なんですよ、そのために組織というのはあるんだから。
 組織というのは何のためにあるかと言うと、その人たちの意見を気に食おうと気に食わないと、それは職員を代表しているみんなものでしょう、労働組合というのは。だから、その労働組合の意見を十分聞いて、ああそうかと、こういうふうにやっていきゃうまくいくと思ったけどやっぱりそうか、その地域の働く人たちというのはそういう考え方なら、じゃこう直そうかと言ったって、別に何も恥ずかしいことじゃないんですよ。あなた方だけが郵政事業全部知っていて、ありとあらゆるもの全部、省が方針を出せばそのとおりうまくいくなんて考えておったんじゃ――いや、それは郵務局長がこれから五年も六年もやると言うんなら私も敬意を表しますが、大体毎年委員会やると一年ごとにみんなかわっていますな、局長さんに申しわけないけれども。ですから、むしろ最終決断というのは経営者である皆さん方がやることは当然でありますが、しかしもうそれぞれ職場で二十年も三十年も働いている人たちというのは、優秀な学校を出ていなくたって、それはそれなりに地域の人たちの交流はあるし、今の競合時代の中でどうあるべきかということを、難しい学問は知らなくても知っているはずですよ。そういう人たちの意見も方針を決める前に吸収することがなければ、少なくともこれから難しい競合時代に入っていくなんて言ったって乗り切れませんよ。
 私はなぜこのことを言うかというと、これは長い郵政省の伝統ですから今直ちにと言っても無理なのかもわかりませんがね。どうもこの間もちょっとある新聞を読みましたら、経営方針ができた過程では、二、三意見を聞いているようでありますが、しかしこの方針を伝えるというのは全く上から下へ一方的に伝えているというのが現状じゃないんですか。ですから、そのことはきょう言いませんが、どうかひとつ今難しい事業を運営する
ということについて十分意見を吸収してもらいたいと思うのですよ。
 きのうちょっともらった書類で、これは大臣の諮問機関だろうと思うのですが、郵便局の将来ビジョン懇談会というのありますね。これはいつつくったのかよくわかりませんが、近く中間答申が出て、また最終的に最終答申も出されるようでありますが、この郵便局の将来ビジョン懇談会というのは目的は何ですかね。
#28
○政府委員(二木實君) これは郵政大臣の私的諮問機関として設けたものでございますが、郵便局を現在取り巻く環境は非常に変わってきておるわけでございまして、そういう中におきまして将来郵便局というものがどういうふうな地域での役割を果たすべきだろうかということにつきまして、幅広く先生方の御意見を伺いたいということで設けたものでございます。
#29
○大森昭君 たびたびこの委員会でも審議の構成について、ここにきょう青島先生もおられますが、よく問題になるんでありますが、どなたがと言うと大変語弊がありますから申し上げませんが、しかし郵便局が将来どうあるべきかという、今官房長からお答えいただきましたように、情報化、高齢化、国際化などの社会経済動向を踏まえて長期的視点から郵便局のあり方を検討するという目的からいたしますと、これは十二人の方がメンバーでやっているようですけれども、これを見ますと評論家の先生が三人おられまして、あと大学の教授、百貨店の会長だとか、永井先生みたいな優秀な方もおられますが、こういう目的で少なくとも郵便局の将来ビジョンはどうあるべきかということにしてはちょっとお粗末だと思うんですね、正直申し上げて。
 これは、きのう聞くところによりますと、中間答申が出て、最終答申が出れば終わっちゃうようでありますが、今度は別な角度で郵便事業については何かつくるんですか、これが終わったらもうそれでおしまいなんですか、郵務局はどういうふうに考えていますか。
#30
○政府委員(塩谷稔君) これは私ども内々に検討していることでございますけれども、今の郵便がこれから先どういう位置づけをしていったらいいか、その位置づけの中でこれからの将来の仕事といいますか郵便のサービスというものをどう考えたらいいかということで、やはりまた有識者の意見も聞いてみようかなということは考えております。
#31
○大森昭君 きょう時間がないから余り私もしつこく質問しないんだけれども、本来からいけば今郵便事業が抱えている問題は一体何かということになると、いろいろ宅急便があるでしょう、宅急便なんかの経営の状態あるいはそのシステム、そういうものは一体どうなっているのかという――相手がわからなきゃ競争したって勝つか負けるかわからないんですよ。そうでしょう。そういうことになってくると、いろいろな問題が労使の中で議論されると私は思うんですが、少なくとも組合の意見を聞くということだけじゃなくて、今この激しい競争時代の中で同種の産業でこういうことを今やられておるんだと、だからこれに対抗するのには我々もこうしなきゃいけないんだというようなことを組合なんかに問題提起したことはありますか。
#32
○政府委員(塩谷稔君) 大森先生いみじくも御指摘になりましたように、どうも私ども反省しまするに、やはり自分たちのサービスをよくし仕事を一生懸命にやるということも大事ですけれども、何と申しましてもこういう例えば小型の物件を輸送する分野での宅配便との競争ということになりますと、やはり向こうがこれまでの経過であれだけ利用数をふやしてきた、物数を伸ばしてきたということの背景には、我々の郵便事業でカバーできないお客さんのニーズにこたえた面があったのではないかと思うわけであります。ですから、その辺をもう少し我々としても研究して、省みて我が身のどこを補わなければいかぬかということの反省が必要ではなかったかと思うわけです。そして、そういうことについて労使の間で真剣に議論して、需要を確保し雇用を増大していく、お互いのパイの分配をふやしていくという考えに立ってやるべきではなかったかと思うわけでございます。これからも労使の場で、そういった観点といいますか、そういった問題意識を持ちながら意思の疎通をやっていきたいというふうに考えております。
#33
○大森昭君 例えばこの郵便局の将来ビジョン懇談会でも、いわゆる組合側を代表するような人を、まあ現役じゃなくたっていいですよ、OBの方でもいいですけれども、そういう労働側の方々をここへ入れておいて、そしてそこに働く人たちの問題をその懇談会なんかに反映させるとか――いや、この間何か組合の意見を聞いたと言うんですよ。申しわけないけれども、懇談会に一回か二回来てもらって意見を聞くなんていうのは大体失礼千万だし、出ていってしゃべるやつも僕は少しおかしいと思うんですよ。むしろそういうのなら、そこに働く人たちは、我々に重大な関係がある、なぜそういう中で我々が推薦するような人を入れられないのかとか、常時そういう中で議論されていることを知らせてもらえないかとかね。だから、あなたたちの発想というのは、そういう懇談会に組合の代表に一回来てもらえばそれで十分意見はいただいて参酌いたしますなんという、それは他人事なんですよね、何かよその商売の企業のところへ行って物を言うだけの話で。今は二十八万ぐらいですか、その働いている人たちの意見がもうちょっと吸収できるように、こういう懇談会をつくるときでも、いろんな経営方針をつくるときでも、それを参酌しなきゃうまくいきませんよ、正直申し上げて。
 今郵務局長は将来そういうことで検討していきたいということでありますが、私は人事部長とよく会うんだけれども、この方はもうまじめな方で、とにかく組合には弱っていると言うんです。深夜勤やってくれないんだ深夜勤やってくれないんだと一生懸命言うんだけれども、それは深夜勤だけやってくれやってくれと言ったって無理ですよね。なぜ深夜勤をやらなきゃいけないのか、同業だって深夜勤をやっぱりやって宅急便をやっているんですよ、だから深夜勤をやることによってこうなっていくんですよということをずうっと今の世の中の流れを説明しながら、やっぱりそういうことではこれからの競争時代には我々は雇用の確保もできないな、そこにいる労働者を不安定な状態に置いてはいけないなと、それなら事業を守るために、それはある程度条件はあるけれども深夜勤務をやらなきゃいけないじゃないかというようにしていかなきゃ、事業が置かれている状態というのには全然組合の人を参加させないで、そこで出てきた結論の深夜勤ばかりをやってくれやってくれと人事部長が言ってたって、それは素直に受けられないですよ。もっと経営側の中に引き込むと言うとおかしいけれども、経営側が今なぜそういう勤務時間の変更だとかあるいは服務の変更だとかしなきゃならないかという状態をお互いに相談しながら、協議しながら、意思の疎通を図りながらやって、結果としてそういう勤務の態様というものを求めなきゃいけないかなというふうにしなきゃ、経営方針は私の方で決めます、いろんな将来方針は私の方でやります、そして出てきた結果だけ、もう深夜勤だけとにかくやってくれって人事部長が一生懸命言ったってそれは素直になれますか。
 ですから、私さっき言うように、経営者が経営の方針を最終的に決めて責任を持つことは当たり前ですけれども、その途中の中では、働く職員全体がお互い気持ちを一致さして競合時代に突入していくという意識がなきゃ、正直言って幾ら立派な経営方針をつくろうと何をしようと実践されないんですよ。
 だから、どうかひとつそういう意味合いで、きょうは郵便法の審議でありますけれども、まさに先ほど冒頭に言ったような目的で郵便法の改正をするとするならば、もっと多岐多様に、日常における労使関係のあり方についても、それから皆さん方の頭も少し柔軟にして、この郵便局の将来ビ
ジョン懇談会なんかというのも、恐らくこれは人を集めれば金がかかるし、飯も食わせるんでしょうし、労使の関係なんというのは金はかからないんだから、ちょっと来てくれって言って話をすれば、晩飯食わせるわけじゃなし、お茶ぐらい最近は出すのかどうか知らぬけれども、本当、懇談会なんというのは言っちゃ悪いけれども、幾ら金かけたって――きのう言ったら怒られましたけどね、冗談じゃない、この経済学部教授だって郵便の輸送形態の専門家だ、何々教授は何々の専門家だと。しかし、そういう専門家の学者の先生の意見を聞くのも重要ですけれども、それこそもう朝から晩までだ、二十年も三十年も仕事をしている人たちの意見が十分に聞かれないなんていうんじゃ――これは少し何か意見を聞くとメンツが立たないとかなんとかというのはないんでしょう、塩谷さん。今やメンツやそこらの騒ぎじゃないからね。まさに、抱えている従業員をどうやって雇用して、どうやって事業を発展させるかということなんだから。どうかひとつ、そういうことで、これは答弁要りませんが、よろしくお願いしておきます。
 そこで、これも従来から問題になっているんでありますが、電電の法案を通じて、あるいは最近貿易摩擦もそうですし、高度情報化社会の方に大分郵政省は御熱心ですけれども、何といったって郵便、貯金、保険というのもこれは本来の業務で重要な任務をしょっているんです。そこで、この三事業があって、今郵便法の改正でいろいろ議論しているわけでありますが、一体この三事業がどういう絡み合いでいわゆる郵政事業というのが進展をしていくのかというようなことについて、きょうは各局長さんもお見えですけれども、何か特段ありますか、新しい発想は。
#34
○政府委員(塩谷稔君) 郵政事業は先生御指摘のとおり郵便、貯金、保険の三事業のサービス、これを全国一万九千の郵便局を通じまして提供いたしまして、国民の生活の向上、地域の発展に寄与しているところでございます。今新しいといいますか、厳しい営業時代の中にありまして、より一層国民生活に密着して重要な役割を果たしていくためには、何と申しましてもこの三事業を一体として効率的に経営を行うということが大事だと思います。三事業それぞれがそれぞれの特性を生かしつつ国民のニーズにこたえていくということがいわば共適しているというわけでございます。
 従来から考えてみますと、特定局におきましては小規模であることもありまして、三事業を一体としたセールス活動が行われてきたわけでありますけれども、普通局など大規模局になりますとちょっとこの辺が特定局におくれをとっておりまして、例えば営業情報の交換でありますとか、営業活動の共助共援といったことについて連携が十分でない場合が見受けられますので、新しいサービスの開発も含めて三事業の連携強化を積極的に図っていくことが大事だなというふうに考えております。
#35
○大森昭君 例えば貯金も営業課があって保険も営業課があって郵務も今度は営業課があって、それでもう郵務の方は従来と違って新しい施策だから、いろんなことでやっているって今局長が言ってるんだけれども、我々から見ますと、それだけ三事業が営業課があって貯金も保険も郵便も同じように営業活動が大事だということになれば、一つの例ですが、例えば営業局というのをつくって、それは貯金も保険も郵便もやり方は違っても、しかし少なくとも営業であるという点について共通な点は共通な形でやっぱり指導だとかなんかしていくんですというと、ああそうかというように私どもは素直に思われるんですけれども、どうもこの委員会で幾らこれ議論していても貯金は貯金、保険は保険。もう機械だってそうでしょう、機械なんかもどなたかも何回も指摘してますよ。郵便は郵便のオンラインをどうやってやる、貯金は貯金、保険は保険。きのうも久しぶりに職員録を見てみましたけれども、恐らく課長さんというのはできないんでしょう、なかなかやかましいから。だから室長さんというのをつくっているんでしょうけれども、まず室長さんというのがふえていることね。もう課と室とどういうふうに違うんだって聞きたいぐらいですね、いや本当の話。
 だから、そういうようにセンターについても何についても、それぞれ対応するのにぽこっぽこっぽこっとつくっていくのは、それはわからないわけじゃないんだけれども、もう少し総体的にやっているということになってくると、ああ郵政省も本気でやっているんだなというふうに私ども思うんですが、どうも局長さん方は、申しわけないんだけれども、営業課の話をすればそれぞれ事業局の立場で営業課の話をするわけ。だから、営業課長が二年ぐらいで局長になるようなことで何が営業活動なのかと僕は何回も言うんですよ。営業課長その人が営業を指導して本当に民間企業と競争するなんといったら五年いたって六年いたって――十年ぐらいいなければ、民間の営業局長だか部長だか知らぬけれども、太刀打ちできませんよ、それは正直申し上げて。ところが、課長でばっかりおいたんじゃその人の意欲がなくなるというなら、五年もいたら給料上げてやる、十年もいたら本省の局長と同じような給料をやるというぐらいな発想でやらなければ、どうも私はもう何回も言うんだけれども、郵務局が配る郵便から出していただく郵便なんて非常にうまい言葉が言われているんですが、まさに民間企業と太刀打ちをする営業とは一体何かという根本原則が私はわかっていないんじゃないかという、大変失礼な話だけれども、気がするんです。
 この間、電電でもって大分真藤総裁がいろんなことを言っていまして、確かにうまくいくかどうかわかりませんが、テレビに映っていましたが、デパートに行って部課長さんが何か頭を下げて――頭を下げればうまくいくというんならだれでも下げるんだけれども、それも一つの方法ですから否定しませんが。しかし、何となく今郵務局が営業活動を図って職員の皆さん方の頭を切りかえてというようなことを言われても、営業というのは何かということ自体が少し私はわかっていないんじゃないか、これは大変失礼な言い方ですが、冗談じゃないと……。きょうは余り質問しないから、営業の話、自慢する話が聞けなくて悪いんだけれども、成果が上がっていることもあるんでしょうけれども、単に各事業を縦割りじゃなくて、もう少し共通する部面がどこか出てきたという状態があれば、私どもはやっぱり役所の機構の中で本当に三事業一体で少し事業の発展を進めていくわいというふうに感ぜられるんですけれども、具体的にないでしょう。私が言っている質問というのは間違っていますかね。
#36
○政府委員(塩谷稔君) これはお答えになるかどうかなんですけれども、私せんだってちょっと現場といいますか、郵政局の営業活動を一生懸命やっている職員と話をしたんですけれども、そのときに出た話に、これは私どもの郵便の需要拡大ということで、何といっても大口、大量に郵便を差し出していただく方の事業所を訪問して、そこでいろいろ郵便のサービスのよさ、新しいサービスなどを御説明申し上げて、そして、よかったな、それじゃ郵便をこれから使おうと、こういう勧奨活動をやってもらっているんですけれども、その職員の話を聞いたときにうれしかったのは、郵便の話をしているとその点について理解を得られると同時に、話がたまたま貯金や保険の話に及んで、貯金の何といいますか、貸し付けの制度であるとか、あるいは保険の保険料が下がった話とかというようなことで、結果的にといいますか、付随的にといいますか、貯金や保険のセールスもやってくれるということで、大変そういった活動が三事業期せずして一緒にやれた結果になってよかったということを聞いたわけでございます。
 私は、これはたまたまそういう人が自分一身で、その人だけの力に任せていくわけにはいかぬので、先生がおっしゃるように組織的に、有機的に三事業が一体となって営業活動ができるように我々がこれから考えていかなければいかぬと思うんですけれども、やはりそういうようなこともこれから出てくるいい兆候ではないかと思うわけで
あります。郵政局によりましては、郵便、貯金、保険、それぞれのセールスポイントを一つの冊子にしたハンドブックを持って、出かけていったときに、ほかのサービス内容についていろいろ聞かれたときに知りませんでは申しわけないので、そういった点を補強する例も聞いております。いずれにしましても、先生の御指摘の点を我々これから十分承って仕事をしてまいりたいと考えております。
#37
○大森昭君 いい点がたくさんあって、いい点を言わずに悪い点ばかり言ってまことに恐縮ですが、しかし、何といってもお互いに努力をして三事業を発展させるという意味合いで言っていますので、あなた方がやっていることはすべて悪いことばかりだという意味じゃないんで、いいところは余り褒めたってしようがないから悪いところだけ指摘しているわけです。
 そこで問題は、郵便局がどうあるべきかという問題というのは、現にかかって今の郵便局舎がどうなっているかというのが問題でありまして、いい発想が生まれても実際に郵便局舎が、最近は大分御努力いただいてよくなったんですが、つぶれかかっているような郵便局じゃ何をするったって問題にならないんで、この郵便局舎の現況だとか、あるいは従来五カ年計画みたいな計画を出して直しているようですが、これは一体どういう状態になっていますか。
#38
○政府委員(塩谷稔君) 郵便局舎の改善につきましては、従来から省の重要施策といたしましてその推進に努めてきたところであります。郵便局舎の大部分を占めます普通郵便局について見ますと、その規模は、昭和五十五年度から五十九年度までの五カ年間に新造築二百二十五局、これは面積にしまして九十八万平方メートルでございます。それから、土地買収が百三十局、面積にいたしまして四十一万平方メートルでございまして、金額は約三千二百五十五億円になっております。
 それから、特定局について見ますと、国費及び借り入れによって改善を図ることとしておりまして、昭和五十五年度から五十九年度までの五カ年間における改善局数は全体で二千七百五十五局になっております。これまでの改善によりまして、老朽、狭限局舎が減少しまして、総体的にはかなり改善の進展が見られているわけでありますが、ただ、まだ大都市所在の主要の拠点局でありますとか、郵便輸送の拠点となる地域区分局でありますとか、大都市及びその近郊発展地などに所在する郵便局などは改善を要する局舎が幾つか残っておりますので、これからも事業財政状況を勘案しながら引き続き改善に努力していく所存であります。
 なお、六十年度について申し上げますと、普通局で、建物三十五局、土地二十二局、特定局では、建物七十局、土地六十局の改善計画を進めることといたしております。
#39
○大森昭君 正直申し上げて毎年大体同じなんですよね、特定局でも七十局ずっと続いて。しかし、前は二百局ぐらいやっている時代もあったんですよ。もちろん局舎は全部国有じゃなくて私有局舎でやられているところもあるから、それはそれなりに改善もされているんだろうと思うんですが、重点施策にしては少し私は、正直申し上げて――二万以上あるんでしょう、郵便局は。普通局が三十五、特定局が七十局という、もちろん借り入れのやつは借り入れで別な方策をしているだろうと思いますが、どうもちょっとこれは、毎回我が郵政事業の重点施策と言う割に余り変わってないんですよね。ここでこれ以上のことは言いませんが、とにかく愛される事業にするというんじゃ、郵便局が入ったときに不快感を与えたんじゃこれは営業活動以前だからね、正直申し上げて。力を入れてひとつ局舎の改善もやっていただきたいと思うんです。
 そこで、いろいろ勤務の形態なんかも変わって、五九・二というんですか、前に運送ダイヤの変革で労使でまとめたんですが、恐らく夜間労働なんかもふえているだろうし、いろんな服務の形態も変化していると思うんですけれども、職業病の関係というのはどうなっていますか。
#40
○政府委員(中村泰三君) 特に郵便事業におきます職員の職業病的な疾病につきましては、主として内勤職員でございますが、一つは腰痛がございます。それからもう一つは、モーターバイクに乗務する職員におきます振動病といったようなところが中心になろうと思います。もちろん、郵政事業全体とすれば三十万人を超えるような職員を擁しておりますし、そのために職員の健康維持ということが事業推進上極めて大きな課題であるというふうに考えておりますし、省としましても従来から各種の健康診断とか疾病治療を行っております。また、作業機器等の改善も適切な措置を講じて、総体的に職員の健康の保持に努力をしている現状でございます。
 そこで、腰痛対策としましては、腰痛の予防対策の一環としまして、昭和五十年からずっと職場で郵便体操を実施しておりますし、また特に腰に負担の大きい、郵便の作業の中での中腰作業とかあるいは不自然な姿で郵便の作業に従事するというようなことのないように、例えばベルコンにしましても、上下の高さを調整できるような上下可動式のポータブルベルコンを導入する等、いろいろ作業機器の改良も行ってまいりました。それから、特に小包等の職場で腰痛の発生が多いというようなことで、一部の郵便局におきましては弾性腹帯というものを使用いたしております。そういう結果、着実に腰痛の患者さんも減ってきているのが現状でございます。
 それから、外務員に多いモーターバイクの振動病の関係でありますが、これも昭和五十七年以降、定期健康診断に加えまして特別の健康診断を実施しておりまして、必要な向きにつきましては専門的な精密検査も実施しているというような状況でございます。
 それから、振動病の緩和対策といたしまして、モーターバイクそれ自体の機構の改善でありますとか、あるいは走行方法を適切なものに指導するとか、特に防寒保温対策というものが振動病の予防に有効だということで、防寒手袋でありますとか防寒靴、防寒ズボンというようなものを貸与いたしております。それから、五十七年以降では、一部寒冷地域にモーターバイクのハンドル自体を暖めるということで、ハンドルグリップ・ヒーターを装置するといったような機器の改善にも努めております。したがいまして、かつて五十四、五年ごろには二百件近い振動病の申請がございましたけれども、五十八、九年にはもう二件とか四件とか、顕著に改善されているのが現状でございます。
#41
○大森昭君 最後に、皆さん方も大変御努力をされているわけであります。郵便は郵便なりに激しいわけでありますが、貯金なんかも、この間議論しましたように、とにかく金利の自由化でもう単年度決算でいきゃ倒産状態、純増があるから何とかもっているような状態でありますし、保険も、この間、大友さんの私的諮問機関ですか、何か難しいのが答申されたようであります。十分これ聞いておりませんが、保険もなかなかこれから容易じゃないということで、大変御努力いただいているわけでありますが、とりもなおさずそこに働いている職員がまさに皆さんと一緒に現状の事業どうあるべきかということで、組合の方も何か三日間ぐらい会議を開いて今日の郵政事業の制度、政策はどうあるべきかというような議論が行われるようであります。きのう聞いたところでは、省の幹部の皆さんも何か御出席のようでありますが、どうかひとつ経営者も働く人たちも総体的にとにかく今日の状況を何とか改善をしていこうということでありますから、塩谷さんからもお話がありましたけれども、十分そこに働く従業員の意見も参酌してという御意見もありましたけれども、大臣、一言、最後にこれにかかわって何か決意を述べていただいて、質問を終わりたいと思います。
#42
○国務大臣(左藤恵君) 先生御指摘のように、郵政事業が置かれている厳しい状況というものを十分認識いたしまして、そして今お話がございましたように、職員一人一人が意欲を持って積極的に
営業活動に取り組んでいただけるような、例えば先ほどお話ございましたような組合との話し合いというふうな問題もありますし、またお客様にアプローチしていろいろそこから出てきました経験というようなものも広く生かしていくような、そういう意味におきましての環境づくりというものが一番大切だと思いますので、こういった問題について努力をして、今後郵政事業の、郵便局の仕事の営業自体というものにおきます具体的な方策を積み上げていきたい、このように考えています。
#43
○大森昭君 終わります。
#44
○片山甚市君 お年玉つきはがきと寄附金つきの郵便はがきについて、若干の質問を行いたいと思います。
 私は電気通信事業における慶弔電報と同じように、今日年賀はがきは我が国の風俗、習慣、喜びや悲しみの表現の一形態、あいさつがわりだと思っておるところです。その発行の形については、従来の形態を引き続き行うということなく、国民の新しいニーズにこたえていくような開発をしていくべきだと思いますが、創意工夫が求められておりますが、いかがなものだろうか。
 同時に、年賀はがき以外にもくじつきはがきが発行されるとのことでありますが、そのときに景品単価の限度額を改定しようとする今回の法改正については、単に射幸心をあおるのみでなく、また景品そのものの価値が今後の郵便事業発展に大いに寄与するものであることが望ましいと思います。
 このような観点から、若干の質問をしたいと思います。
 まず第一に、年賀はがきの景品を選択するに当たっては、どのような基準でなされておるのか。利用者・国民からの意見はどのように反映されているかについての仕組みについてお答えを願いたいと思います。
#45
○政府委員(塩谷稔君) お年玉つき年賀はがきでございますが、これの賞品の選定に当たりましては、郵便モニターなどを対象にアンケート調査を行っておりまして、性別、年齢及び地域を問わず、国民の皆さんに広く喜んでいただけるものを賞品として選定いたしております。
 具体映にちょっと選定基準といいますか、我々が心がけている点を御紹介申し上げますと、なるべく日常使用されるもので、趣味嗜好等の違いに左右されないというようなこと、あるいは相当期間変質あるいは変色のおそれのないものというようなことで、なるべくとにかく賞品が当たったということで喜ばれるようなものというふうに心がけております。
#46
○片山甚市君 郵政省の考えはわかりました。
 そこで、質問いたします。記念切手の最近の発行枚数と購買意欲はどのような傾向をたどっておりますか。それで、年間に何種類ぐらい発行しておられますか。
#47
○政府委員(塩谷稔君) 記念切手のお尋ねでございますが、五十九年度の記念切手の発行状況について申し上げますと、一種類当たりの発行枚数はおよそ三千万枚になっております。で、年間これが四十種類で、合計いたしまして約十一億枚となっております。そして、そのほとんどが売り切れております。申し上げましたのは、大体概況でございます。
#48
○片山甚市君 手元の資料によると、私蔵率が四〇%ぐらい。切手は買って保管をしておる、国民が持っておるというようになっておりますが、そういうことになっておりますか。
#49
○政府委員(塩谷稔君) 私ども特殊切手は発行されてから実際に使用されるのが何年にもわたっておりまして、その間全体について追跡調査をしなければならないので、正確な使用割合を把握するのは困難でありますが、ランダムに抽出いたしました調査によれば、先生今おっしゃったように、約四割が保存されているという結果になっております。
#50
○片山甚市君 郵便切手は債務を負わないために郵政事業としてはプラスな収入として理解できると思います。私はそういう意味で郵政事業を支える財源としても限定発行である記念切手はこの際有効に活用されたらよいと思います。
 切手は図案、印刷にその国の最高水準の技術が結集され、最小面積における最大の芸術品とまで形容されておりますが、その国の文化水準を示す一面を有し、国際的には郵便を通じ小さな外交官との評価もあるように聞いております。愛好家の間ではコレクションとしても相当に評価されているものもあります。
 そうだとすれば、景品に五等という格をつけて出されておる記念切手についてはいかがなものか。この際、くじつき景品については、郵政事業のイメージを上げるためにも、この記念切手を特に発売して景品に加えることはできないかと思います。
 例えば、年間発行される切手すべてが発行日の日付印入りでアルバム化されるとか、高額なものでは世界各国の限定発行の記念切手シート集をつくるとか、郵政省あるいは政府機関にしかできないようなもので相当価値のあるものが調達できるのではないか。
 そこで、景品、賞品のことですが、何も自転車やバイクや電気製品や安いバカチョンカメラでなく、芸術的価値のある、大衆的にも魅力のある記念切手を景品の一番上に上げてつくるような用意はないか。まず、工夫されるようなつもりはないかと聞きますが、どうですか。
#51
○政府委員(塩谷稔君) 今先生、切手につきまして大変貴重な御意見をお聞かせいただきまして、小さな外交官という、そういうことで私どもも国際的にいろいろ親睦などで役に立っている。あるいは、外国の切手を収集することで、何といいますか、一種の情操の涵養といいますか、いろいろ豊かな気分に浸れると、こういったことで、その辺評価されるということは大変ありがたいことだと思っております。
 今そういった切手の効用という観点から、賞品、景品として文化的な価値の高い特別な切手を発行して景品にしたらどうかという御意見でございます。私どもこの景品につきましては、今回この法案が成立しましたときには単価が上げられるということも一つの機会といたしまして、いろいろ各方面の御意見を十分お聞きいたしまして皆さんに喜ばれるものにしたいと考えております。御提案につきましては、参考として承っておきたいと思います。
#52
○片山甚市君 郵務局長はそうおっしゃっていますから、大臣にお聞きします。
 郵便局で芸術的に価値のあるものとして国際的にも評価されるものとして私は郵便切手が最もいいと思っておるんです。景品の中で一番しまいに五等ぐらいに今まで年賀はがきのお年玉でもそうですが位置づけていますが、そんな安っぽいものでなくて、豪華な記念切手をつくって、そしてそれが売れたならば、五万円ぐらいの発行額でありますが、コレクションになればその十倍ぐらい、五十万でも百万にでもなるようなものをつくるような用意があれば、はがきについても売れ行きを促進するし、事業のためにもなると思う。とにかく景品つきはがきの発行に当たって、この景品はこのくじに当たるしかないというような魅力のあるものを工夫していくことが郵政事業の需要喚起に大きな役割を果たすと思うんです。
 それで、今局長は一つの参考と言っているんですが、大臣、あなたのところ売る物ないんだから、よその物を買って売るんじゃなくて、印刷機を使えるんだから、画家をうんといいのを使って日本の国の郵政省というのはこれだけ芸術的な文化的な役割を果たすものだと言ってもらえるようなものをつくって、そして限定して千枚か五千枚しかつくらないで売りに出したら百倍か二百倍で売れる。KDDの株が何十倍になってももうからぬあなたが、おのれのところの切手が高く売れるから怒るということはないでしょう。楽しみになって、夏の暑中見舞いのはがきであろうと年賀はがきであろうとみんな買えるような状態に持っていく。そういうことで、そのはがきを買えば必ず郵
政省が持っておる一番いい、隠しておる今までつくらなかったやつを差し上げるということにした方が、私は景品を高めるということに反対ということではなくて、高い物でなくて、いわゆる芸術品を渡すようなことについて検討してもらえぬか、それでなければこんな法案はつくる必要ないと。何かどこかの物を売って、物でつることになる。日本の国の芸術、文化というものを売るということでありますから、そういう意味では郵政省は庶民に金もうけをさせるし、喜びもさせるし、そして郵便物がたくさんふえるようになる、はがきですから。これは物を売るものではありませんで、郵便はがき、年賀はがきを買ってくれた人に当たるんですから。そうですね。どうでしょう、大臣の考えは。
#53
○国務大臣(左藤恵君) 私は、これは先生の一つの大変立派なアイデアだ、御提案だと、このように思いますが、ただ今お話がございましたようなことが一体皆さんに喜ばれるものであるかということについていろんな御意見もありましょう。しかしまた、今お話しございました芸術の香りの高いというようなものが果たして技術的にそういうことで切手としてつくることができるかというような問題もございます。印刷局の能力というような問題もあるかとも思います。いろいろなそういう点も検討しなければならない問題もたくさんございますので、御提案として今の先生のお考えを検討するということにつきましては、この法案を適していただいた段階においてやらせていただきたい、こういうふうに考えております。
#54
○片山甚市君 これ以上お聞きしても仕方ないことですが、私たち郵便事業の中に生きてきた人間としては切手というものは一銭五厘から始まる一つの思い出がありますから、今日的に郵便事業の開発のためにも、そういう意味で郵趣会もあることでありますから、協力を得て国際的な交流を広げる一つの出発点にしてもらいたい、重ねて申し上げます。
 そこで、先ほどの大森さんの話の中で郵便物のことがありましたが、小包のことについて若干聞きます。
 小型物品輸送分野において郵便小包が民間宅配業に圧倒されて久しいのでありますが、最近利用減が下げどまりの傾向にあるとのことであります。現状はどうなっているか、また宅配業者の動向と今後についてどのように分析しておられるかについてまずお聞きをしておきます。
#55
○政府委員(塩谷稔君) 下げどまりという片山先生、私ども大変うれしい言葉をお使いいただいたんですけれども、私どもはこれは後で申し上げますように数字は若干減少がとめがかかったということでありますが、なおこれに楽観することなく手綱を引き締めて頑張っていかなければならぬとは思っておりますが、とにかくやや下げどまりになったことは事実でございます。
 そこで、それに至るまでの動向といいますか、宅配業界の動きも含めてちょっと申し上げますと、民間宅配便の主要五社の取り扱い個数は昭和五十一年度にはこれは約五百万個であったんですが、昭和五十八年度が一躍約二億三千万個へと二億二千五百万個もふえたわけでございます。この間、郵便小包と国鉄の手荷物の取り扱い個数が約二億五千万個から約一億五千万個へと一億個も減少しているわけであります。まあこういった点どう分析するかということでございますけれども、やはり何といっても民間宅配便が送達の迅速性、集荷サービス等をセールスポイントにして郵便小包等からの移行以上に潜在需要を喚起しつつ取り扱い個数を大幅に増加させてきたことを示しているのではないかと思います。私どもも移行してとられたこともありますが、全体としてもふえているということでございます。
 今後ともこの民間宅配便の取り扱い数は無店舗販売などの進出もありまして、ここ数年なお高い伸びを示すものと思われます。私ども先ほど来申し上げておりますように、その競合関係がますます厳しいことが見込まれますことから、いろいろサービスを拡大していかなければいかぬと、そしてこれが下げどまりから上げ方向に向けていかなければならぬというふうに考えているところでございます。
#56
○片山甚市君 そこで、宅配便の特徴であります集配システムに対抗するために窓口受け取りから集荷へとサービスを強化するということでありましたが、試行局の結果はどういうことになっておるのか。また、全国的な体制が確立しなければ宣伝倒れになるので、要員配置、料金などについて問題はないのかということです。
 その次、郵便を迅速確実に送達するということと同時に、常に需要喚起の施策がなければならない。その意味からも、郵便小包が予定期日どおりに配送される体制が維持されることであり、常に新鮮なアイデアで新しい需要に応じられるように一層努力をしなければならぬと思います。二つあって、必ずニーズにこたえられるような集荷のあり方、現在どういうことになっておるか。
 それから、私たちは、小包は予定の日に大体何月何日に届きますよということになって、それが届くとなれば一番安心ができるのです。それについての保証はどうなっているか。
#57
○政府委員(塩谷稔君) 二点についてお答え申し上げますが、まず集荷サービスであります。
 これは、宅配業は何といっても取りに伺うということの強味で伸びてきた事実もございます。私どももそれを見習いまして、営業活動の一環といたしまして現在一部の郵便局で手空き時間を利用するなどいたしまして実施しているところであります。集荷料金については、特にいただくことをしないで現行の料金体系の中でお客様のニーズに呼応したサービスを提供しているところでございますが、なお今後はさらにこの集荷サービスの充実に向けて、これに要する必要なものは措置をしていくということで早急に検討していくこととしております。いろいろこの集荷サービスの実施状況などを見ますと、主として現在集配普通局で約七割五分程度実施が行われておる状況でございますので、無集配特定局などにも集荷の要請があった場合、集配局に取り次ぐなどしていろいろそのネットワークの拡充ということを心がけていかなければならないと思っております。
 それから、何といってもちゃんとお引き受けしたものを期日までに届ける、そういった信頼といいますか、小包だったら二日あるいは明くる日に着くということで、そういう理解、そういう信頼感というものが大事であります。それが小包の需要、小包を差し出していただくことにつながるわけでございまして、私ども今そういった小包を含めまして業務の正常連行の確保ということでその送達日数というものをきちんと決めまして、それに乗るように内部の仕事の処理体制を整備して充実させているところでございます。
#58
○片山甚市君 「ふるさと小包」等を含めて評判がよくなったのは、やはりマニュアル、約束どおり着く、品物は傷まない、親切だと、こういうことになっているようでありますから料金の問題、要員の問題がありますから、先ほど大森委員も言ったように、労使協議をして働く者の意見を十分に尊重しながらも経営として成り立っていくようにしてもらいたいと思います。
 年賀はがきのことについても時間がございませんから聞きませんでしたが、こういうふうにくじ引きの景品がつこうと何しようと、すれば年々ふえてくることは明らかです。郵便物は手配りでありますから当該労働者に大変な協力を願わなきゃならぬ。それについて配慮をすることを忘れないようにしてもらいたい、具体的なことは申しませんが。
 そういうことをお願いすると同時に、きょうはもう一件電子郵便に関する意見があるんでありますが、時間が来ましたから次回に譲りますけれども、郵便物の中の電子郵便、電気通信事業の中にある電報、これはNTTとKDDだけが我が国ではやれることになっていますが、このあたりの境界線と協力関係と共同問題と、金を、ファクシミリを持った一般のお客さんが使う電気通信の開放のために国内の状況が変わってきて、電子郵便の
将来がどうなるのかということについて聞きただしたいと思っていましたが、時間が来ましたのでこれで終わります。一層郵便事業の発展が期せられるために労使の協力が得られるような明るい職場をつくるための労使対等の原則を職場につくってもらいたい、命令するんじゃなくて話をして対等に決められるような状態にしてもらいたいということを申し上げて、質問を終わります。
#59
○服部信吾君 まず最初に、今回の改正によって暑中見舞いに年賀状と同じようにくじ引き等がつくというような法改正でありますけれども、この実施に当たって基本的なことをちょっとお伺いしておきたいんです。
 先ほど片山先生からもお話ありましたけれども、景品なんか現在電子レンジだとかあるいは手紙セットとか切手シート、いろいろあるわけでありますけれども、実施方法はこれはもう年賀状と全く同じと、こういう考えでよろしいわけですか。
#60
○政府委員(塩谷稔君) 暑中見舞いにつきまして、これはまだ私ども時間的にも余裕がございますので、これからゆっくり検討したいと思っておりますが、くじのっけ方でございますとか、くじの当選の割合、それから賞品――景品でありますが、こういったことにつきましては必ずしも年賀はがきと同じ方式にこだわるものではございません。やはり量的にも年賀はがきが三十億を超える枚数でございますし、暑中見舞いというのは、くじがつかない段階で、昨年の夏で一億八千万枚ですか、量的にも違いますので、こういったことで、どのような方式にするかということにつきましては、いろいろこれも関係方面の御意見も聞き、決めてまいりたいと思っております。
#61
○服部信吾君 冬と夏ですから、やっぱり当然そういう配慮があった方がいいんじゃないかと、こんなふうに思うわけです。
 それで、一応今の御答弁の中でも一億八千万枚ぐらいが暑中見舞いとして出ていると。これは今後どうなるかわかりませんけれども、二年後、三年後、五年後にこの暑中見舞いはがきがどれくらい売れていくのか、その辺のもしあれがありましたらお答え願いたいのです。
#62
○政府委員(塩谷稔君) 暑中見舞いはがき自体として、このくじつきという形式をとらないで、昨年の一億八千万枚からことしどの程度伸びを見込んだらいいかなというのを考えてもみたんですが、それプラスくじがついたということで、それによる純粋の需要増といいますか、
   〔委員長退席、理事片山甚市君着席〕
じゃ年賀では外れたから暑中見舞いで当ててやろうというようなことでお買いいただける向きもあるとすれば、その分の需要増が見込まれるわけでございますけれども、ちょっと私どもまだこれ正確に把握することが難しゅうございまして、今のところの見積もりといいますか、腹づもりとしては二億五千万枚程度発行してみようかなという、これはあくまで腹づもりでございますのでまだ決定した数字ではございませんけれども、比率で約四割ぐらいふえた発行にしていこうかなというふうには考えております。
#63
○服部信吾君 後ほどちょっともう一度お伺いしたいのですけれども、今我が国の個人の出す郵便の数が大変減っておる。企業が八割、個人が二割ということで大変少ないはがきというか手紙を出しておる。こういうことで、今回こういう方法で暑中見舞いはがきを発行することによってそういう個人の手紙の数がふえると、こんなふうに考えますが、その点についてお伺いしたいと思います。
#64
○政府委員(塩谷稔君) 先生も御案内のとおり、今私どもの郵便の利用状況を分析しますと、個人の比率というのは二割程度で、大変個人通信というのが量的に狭まっておりますというか、分野が小さくなってきているわけであります。やはりこういう季節折々に見舞いをする、便りを交わして意思の疎通をするということは大変ゆかしい風習でもありますし、結構だと思いますので、こういうことがきっかけになって個人の通信がふえてもらえればなということも我々としては念頭にございます。
#65
○服部信吾君 今まで年に一回だったのが年に二回、非常に楽しみがふえるということで大変いいことだと思うのですけれども、今後例えば子供の日だとか、あるいは敬老の日だとか、母の日だとか、こういう記念のある日を記念してこういうものがうまくいったとすれば、まあ余りふやしちゃおかしいんでしょうけれども、年に二、三回がいいと思うんですけれども、そういうお考えはまたあるわけですか。これがよければまたふやしていきたいというような、そういうお考えがありますか。
#66
○政府委員(塩谷稔君) これは法律の条文からいたしますれば、「年始その他特別の時季の通信」ということでございますので、「特別の時季」が今例えば暑中見舞いということになっているわけでございますが、服部先生おっしゃいますように「特別の時季」に当てはまる限り、子供の日あるいは敬老の日ということもその「時季」としては考えられるわけであります。ただ、そのときに一般的にお祝いとかをはがきで出すといいますか、そういうときに、そのお祝いの意思を述べ合うという風習が国民的な風習として定着しているかどうかということ。事実定着はある程度しているにいたしましても、それを通信ということでなお意味を深めるということまでいくかどうかということについてはまだまだいろいろ考えなければならないと思いますので、とりあえずは暑中見舞いはがきというものを出して、それにくじをつけて、そしてそれの状況などを見ながら将来の問題というふうに考えてまいりたいと思っております。
#67
○服部信吾君 最近何か、今まで普通男性から女性にプレゼントするんですけれども、何といいますか、セントバレンタインデーに女性から男性にチョコレートをやるというあれがすごい人気がありまして、チョコレートがとにかく何か半年分ぐらい売れるそうですね、一つの商業ペースだそうですけれども。そういう面からいって、例えば老人を敬うと、敬老の日なんということで、今まで一生懸命社会をつくっていただいたおじいちゃんやおばあちゃんに手紙を出すなんということもこれは一つのあれでしょうけれども、今回この暑中はがきでうまくいった場合においては、そういう面もやはり考えてもいいんじゃないかなと、いうように思っております。
 そこで、次に郵便法の一部を改正する法律案についてでありますけれども、大変郵政事業をめぐるあれは厳しい状況にあると、こういうことで今回は特に利用者に対するサービスの向上を図る、こういうことで通常郵便物の大きさ制限の緩和だとかあるいは料金後納制度の改善、あるいは転送料及び還付金の廃止等々いろいろ大変国民に対してのサービス、こういうことでいいことだと思いますけれども、今回こういうサービスを利用者に還元することによって郵政事業に対する影響はどのようになるのか、この辺についてお伺いしておきます。
#68
○政府委員(塩谷稔君) 郵政事業に対する影響というお尋ねでございますが、これは私ども現在ここで考えておりますサービス改善ということについて、やはりそれによって今まで郵便以外のメディアを選択していただいたお客さんが郵便を選んでいただければということでございます。つまり言いかえますると、郵便の物数といいますか、量がふえると、これが郵政事業に対して非常にいい影響をもたらすことになるのではないかと思うわけであります。したがいまして、例えば通常郵便物の大きさの制限を緩和ということにしましたのも、これは例えば今まで小包ということでなければ出せなかった大きなカレンダーでありますとか、あるいは盲人用の本でありますとかそういったものもこの規格に入るということで、小包の料金よりも安い、例えば神奈川県、東京からですと第一地帯ですから恐らく二百円ぐらいは安くなると思いますけれども、そういったことで通常郵便物で出してもらえると。
   〔理事片山甚市君退席、委員長着席〕
 それから、今先生がいろいろ挙げられましたことの共通しておりますのは、法律で決めていることを省令に委任して適時適切に対応策がとれるようにしていくということであります。料金後納の問題でこの担保の種類とか額を省令によって決めることにすることでありますとか、あるいは郵便の利用上の便益を高める役務を省令の定めるところによって提供するというようなことで宅配便、民間業者というのはいろいろそういった法律上の制約なく自由多彩に弾力的にサービスがやれるものですから、なかなか私ども指をくわえて見ていなければならない場面がありますので、こういったことで需要が見込まれるときには省令を改正してそして弾力的に郵便のサービスをやれるようにする。そういったことがこれからの郵政事業に、財政面も含めましていい結果をもたらすのではないかということで提案した次第でございます。
#69
○服部信吾君 こういう利用者に対する還元のサービスについて、ある面から言えばちょっと遅きに失したと、もっと本当は早くやるべきじゃなかったかという気もしないわけじゃないわけです。
 そこで、大臣にちょっとお伺いしておきたいのですけれども、最近の郵便事業の損益計算等を見ましても大変厳しくなってきていると、五十九年においても累積の欠損が三百五十億円、六十年度、ことしは七百十一億円になるというようなことで、大変すばらしい利用者に対するサービスの還元の後、こんなことはないと思いますけれども、何となく料金の改正があるんじゃないかというようなことも国民の間ではいろいろあるわけでありますけれども、この辺については大臣どのようにお考えでしょうか。
#70
○国務大臣(左藤恵君) 例えば今度の料金後納問題もそうですけれども、特に転送料とそれから還付料ですか、これでやっぱり年間に数億の私は減収にはなるだろうと思います。そういうふうな問題もあろうと思いますけれども、問題は郵便事業を国民の皆さんに利用していただきやすい体制というものをつくっていく、そして先ほどからお話がございました営業的な姿勢といいますか、そういうようなものを進めていくというような形でもって、何とか宅急便というようなものと小包の段階でも対抗できるような形に持っていくというような努力をいたしまして、お話のような郵便料金を値上げせざるを得ないような状況にならないように努力をしていくべきだとこのように考えますし、今の段階において思い切った体制をとっていくならばそれは実現できるんじゃないか、値上げをしないでやっていけるのじゃないか、このように考えております。
#71
○服部信吾君 ひとつそのように御努力をお願いいたします。
 次に、ちょっともう少し内容的にお伺いしたいと思うんですけれども、今回料金の後納制度の改善、こういうことで提出されているわけでありますけれども、これはもう当然だなというような気がするわけでありますけれども、現在のこの料金後納制度の内容並びに改正点についてお伺いしておきます。
#72
○政府委員(塩谷稔君) 現在、郵便料金の後納制度を御利用いただく場合でございますけれども、これはサービスを提供して料金は後でいただくということで、いわば債権を確保しようという、国の債権だということでその辺の確保という意味合いが強く働きまして、なるべく安全なといいますか、担保をきちんととって債権を確保しようという意味合いで、その担保といたしまして月額の郵便料金の概算額の二倍以上の現金あるいは郵政大臣が指定する有価証券を提供していただくことになっておるわけでございます。後納を御利用いただいている大きい事業所になりますと、これが月三億ぐらいあるいは五億になるような例もありまして、大変その意味では債権の担保はできるんですが、利用していただく方に負担になるという面も見逃せないわけであります。そういった実情もありまして、改正案はこれを郵便に関する料金は省令の定めるところにより担保を提供して後納することができる旨定めまして、その省令の内容をこれから決めるわけでございますけれども、その省令の内容が担保の額、それから種類、それから提供方法の細目になるわけでございます。
 では具体的にこの省令の内容はどの程度見込んでいるのかということになりますが、担保の額につきましては一定期間、例えば三年なら三年間納入いただく実績を見まして、ちゃんと期日までに納めていただいた場合には――納めてというとちょっと語弊がありますが、お支払いいただいた場合には月額郵便料金の一カ月分程度に減額できるような内容も検討しております。それから担保の種類につきましても、これはほかの法令なども参考といたしまして、郵政大臣が確実と認めるものの保証、例えば金融機関の保証を追加するなど検討したいと考えております。
#73
○服部信吾君 要するに今までは前払いとして二カ月分を取っておったわけですね。要するに仕事をする前に、仕事というよりも郵便を出す前に大体二カ月分を担保として取っておった。それを今度の改正によって三年間ぐらいの猶予を見て、この会社は大丈夫だと思ったら一カ月ぐらいにする、こういうことですね。
#74
○政府委員(塩谷稔君) 担保の額としてはそのとおりでございます。
#75
○服部信吾君 その辺が民間とちょっと違うんですね。民間で前払いしようなんて言ったら大変ですよ。冗談じゃないと怒られます、おれのところそんなに信用ないのか、こういうのがあると思うんです、実際に。それを二カ月分ぐらい取っておる、今回の改正によって三年間ぐらい猶予を見て一カ月分ぐらい担保する、こういうことだと思いますけれども、この猶予というのは要らないんじゃないですか、どうですか。今までそういう実例、例えば途中で倒産して払えなくなったとか、そういう件数ほどのくらいあるんですか。
#76
○政府委員(塩谷稔君) これは料金を後納ということで、先に郵便物を出していただいて、月なら月締めで、その月に出していただいた郵便の料金を後でお支払いいただく、担保はあらかじめ提供していただく、こういうことになっておりますけれども、その担保権の執行状況、つまりお金が納められなかったということのために担保権を執行した、それを執行して料金未納といいますか、それに充当した、こういう例といたしましては昭和五十五年以降三件でございまして、金額で五十五年二月に約五十万四千円の債権額、それから五十八年八月に約三十万円の債権額、それから五十八年十二月に、ちょっとこれは大きいですが、三百万ちょっとの債権額、こういうことでございます。
#77
○服部信吾君 そんなに多くもないわけですから、余り厳しくしてもあれだと思うんです。民間の場合ほとんどそういう前金制度なんていうのはないと思いますし、と同時に今回法律改正によって当然これからこの事業をさらに発展させるためにも、そういう改正をしていると思うんです。担保物権も今までは有価証券というので国債とか地方債とかそういうものをやっていたけれども、さらにもっと金融を緩和してくるということなんです。例えばこういうふうに緩和することによってさらに新しいお客さんと言っちゃおかしいんですけれども、需要というそういうものは出てくると思いますか。
#78
○政府委員(塩谷稔君) 今回の改正に伴いまして、料金後納を御利用いただく差出人の方、特にこれは事柄の性質上郵便物を大量にお出しいただく向きになろうかと思いますが、こういった料金後納の差出人にとりましては担保の額が軽減されるということで、確かに利用がしやすくなるというふうに見込まれるわけであります。ただ、このことによりまして新たな利用増がどの程度あるかということについては、ちょっと今のところなかなか把握できかねておりますが、私ども心がけておりますのは、この改正を機会に、これを一つのセールスポイントにいたしましてもっと大口の利用、郵便を差し出す方の開拓に努めたい。今まで郵便料金を後納制度で郵便利用したいというふうに思われたとしても、なかなかそれじゃ実際にか
なりの額の担保を提供しなければいかぬということになると、その企業の何といいますか、財務事情などもあって郵便選択がはばかられたということにつきましては、そういった点がなくなるわけでございますので、後納を利用して郵便を大量にお出しいただくということで需要の拡大に努めてまいりたいと思っております。
#79
○服部信吾君 そういうことでひとつ大いに努力をしていただきたいと思います。
 次に、郵便事業の現状について若干お伺いしたいと思うんですけれども、特に最近における郵便の利用状況について説明していただきたいと思います。
#80
○政府委員(塩谷稔君) 最近の郵便物数の動向ということで郵便事業の状況の説明にかえさせていただきますが、昭和五十九年度、昨年度終わったばかりでございますので、これの四月から今ちょっと統計でまとまっております二月までの総引受物数を申しますと、約百二十四億一千万通でございまして、これが前年同期比二・八%の増加となっております。このうち内国の通常郵便物、国内の通常郵便物が前の年の同期に比べまして二・八%の増加、それから外国あての郵便物は〇・六%の増加となっております。それから内国の小包郵便物について申しますと、これはここ数年減少傾向にありましたけれども、これは私どもいささか我田引水になるかと思いますが、各般にわたるサービス改善施策を実施いたしまして需要の拡大を図ってきたこともあるいは好結果に作用しているのかもしれませんが、前年同期比五・八%の増ということで、この期間といたしましては昭和五十四年度以来五年ぶりに増加に転じたわけでございます。このうち、さらに詳細を申し上げますと、一般小包につきましては前年同期比一・三%の増と、一般小包の動きが宅配便とまさに競争関係にあるわけでございますが、これまでの減少傾向に歯どめがかかったと言える状況になっております。これも比率としては一・三%でわずかでございますけれども、対前年同期比で増加に転じたのは昭和五十一年度以来八年ぶりのことでございます。書籍小包につきましては五十八年度に引き続いて好調を持続いたしまして、前年同期比一一・七%の増加となっております。
 郵便の物数の動向ということで事業の概況を申し上げました。
#81
○服部信吾君 これからは情報化時代ということで、全体的には情報量というのは大変ふえておる、そういうことで、今個々にはいろいろ伸びているということでありますけれども、例えば昭和三十年代を見ますと平均七・二%の伸びだと、それが四十年代には四・四%、そしてさらに五十年代に入ると平均伸び率が約一%、個々に言ったのは、それはそうでしょうけれども、大きな流れから見ればだんだん減ってきておる。大変なあれになってきているわけですね。先ほど述べたように、いわゆる情報化時代と言われて大変全情報量はふえているのに、なぜこれだけが伸びていかないのかということは大変我々としても心配するところなんですけれども、この原因というのはどのように考えていらっしゃいますか。
#82
○政府委員(塩谷稔君) これはいろいろ考えられることがあろうかと思いますけれども、やはり基本的な通信手段の選択といいますか生活の風習といいますか、そういう通信に対してのなじみといいますか、そういうことで、何といっても私は電気通信の普及といいますか、特に電話のサービスが全国即時自動化されたというようなことも大きく手伝っていると思います。もっと掘り下げてみますると、文字を書くといいますか、便りをするのに郵便という形態にとりましては何といいますか必須であります字を書いて相手に意思を伝えるという、そういった風習といいますか、それについてのなじみがだんだん薄れてきている。手っ取り早く話をする、こういうことになってきている。その辺で、基本的な通信手段としての郵便離れというのがあるのではないかと思うわけであります。
 それから、郵便の量的な中での移り変わりということで、個人から企業へということで、そういう今申し上げました事情もありまして、個人通信が減っておりまして、企業通信がふえているわけでありますけれども、その企業通信ということについて、やはり企業通信に特有な需要動向、それに応じたサービスの改善ということも我々手がけてくるべきではなかったかと思うわけでございます。そういった企業通信についての動向把握ということについて、これからも十分考えていくということが、その郵便サービスの量的な推移に大きく役立つのではないかと思います。
 ちょっと後半、これからの考え方を申し上げたようでございますけれども、そういった申し上げましたような事情が左右しているんではないかというふうに考えております。
#83
○服部信吾君 今の御答弁でも、やっぱり最近、電話が非常に普及する。そういう面で、大変個人の手紙を書くあれが少なくなってきているということは確かにあると思いますね。世界的に見ても、我が国の手紙の利用数というんですか、そういうものは大変少ない。一九八二年なんか見てみましても、国民一人当たりアメリカが四百七十四通に対して我が国は百三十一通と大変少なくて、中進国並みというふうなことであるようであります。そういうことですけれども、ある面から言えば、企業にやっていれば簡単でいいということで、どおんとダイレクトメールをやるとかということで、だから個人的にだんだん少なくなっているということなんでしょうけれども、やはり、そういう面から見れば、もう少し個人に光を当てて、きめの細かい政策とか何かをやっていけば、これはかなり伸びていく余地は十分にあるんじゃないか、こういうふうに思うわけであります。
 当然、郵政省としても、最近では出される郵便から出していただく郵便、こういうふうなことで、営業活動に大変力を入れているようでありますけれども、こういうような営業活動、営業施策、こういう面において現状ではどのようなことを行っておるのか、具体的にひとつお伺いしたいんですが。
#84
○政府委員(塩谷稔君) 営業ということで特に私ども考えておりますのは、何といっても、基本的には郵便サービスがどういうサービスがあるかということを知ってもらう必要があるだろうと。なかなか、新しいサービスを考えてやってみましても、そんなことを郵便局でやっているのということで、後で初めて聞いたというような顔をされる方も多いわけでありまして、その辺は大変残念といいますか、あるいは我々の努力が足りないんだなという気持ちになるわけでございます。
 したがいまして、まずその周知、広報活動といいますか、郵便サービスがこういうこともやってますよということを理解していただく、それが第一だと思います。そして、その理解していただく、知っていただく内容でございますが、やはり何といっても新しいサービスを続々開発してやっていかなければいかぬだろう。例えば、郵便につきましては、これは個人間の通信の範疇に入ると思いますけれども、電子郵便サービスというようなサービスを始めまして、これは国内の電子郵便は主としてお祝い事あるいは御不幸があったときのお悔やみなどに使われておりますし、国際的な電子郵便になりますと、これが若干色合いが変わりまして、多少ビジネス的な向きに使われていることで、とにかくこれは個人通信のいわば現代的な電気通信が伸びているということに、郵便もそれにセットアップしていく一つの足がかりになる、そういったことで伸ばしていきたいというふうに考えております。
 それから、小型物件、小型物品の輸送の範鴫に入ります小包についてでございますが、これにつきましても、先ほど私も申し上げたかと思いますけれども、集荷サービスというようなことで取りに伺うということ、あるいは小包について、例えばラベルを張って、お客様にお届けしたときにその届いたということをはがきで折り返しお送りするというようなことで、いわゆる付加サービスといいますか、そういうものをいろいろやっていく
ということ。
 それからまた、話がちょっと前後して恐縮でございますが、一般の通信の範疇に入るかと思いますけれども、先ほどの個人通信と結びつく電子郵便のほかに、業務用の通信といいますか、業務用の書類をお送りするサービスということで、ビジネス郵便というような郵便を始めまして、これも事業所などに定期的に書類を出される向きには、いただきに上がって、そしてそれを比較的安い料金で迅速にお届けするというようなサービスもやっております。これも国内、国際ございます。
 そういった内容をふやしまして、最初に申し上げました周知宣伝、広報活動とタイアップして、あわせて需要を喚起していく。そういったことが営業ということの現在心がけております内容になろうかと思います。
 なお、体制といたしましても、そういう営業サービスができるように、市場が開拓できるように営業センターというようなものも考えてやっていきたいというふうに思っております。
#85
○服部信吾君 個人の利用数ができる限りふえていくように、ひとつ御努力をしていただきたいと思います。
 それから、先ほどもお話ありましたけれども、小包郵便の減少ですけれども、民間の宅急便の進出によって大変割を食ったというか、ある面から言えば競争に負けちゃったんじゃないかというような気もするんですけれども、全体的に見ましても、五十一年度一億七千九百万個あった小包郵便が、五十八年度には一億三千三百万個と、約四千五百万個も減っておる。特に一般小包の場合、五十一年度は一億四千二百万個あったのが七千四百万個。六千八百万個減って、約半分ですね。これは大変に減ったわけですね。
 これに対して、とにかく郵政省としては、いろいろ五十七年からきょうまでずっと大変細かくサービスをやっていらっしゃっておりますけれども、この辺の現状についてどのようにお考えになっておりますか。
#86
○政府委員(塩谷稔君) いろいろ小包につきましてはサービス改善ということでやってきたことがございます。
 ちょっと列挙して申し上げますと、大口割引制度の実施。百個以上まとまって小包をお出しいただいたときには、二〇%でしたか、二五%でしたか、ちょっと数字忘れましたが、割引をするというようなこと。それから重量区分を簡素化した。刻みで何キログラムまで幾らというのを、かなりの数の刻みになっておりましたのを数を少なくいたしまして、実質上、これはそれによって今まで高い料金にランクしていたクラスの小包が低い料金にランクされたということで値下げになっております。それから包装用品の販売。郵便局に小包を出してもいいけれども、郵便局というと何かちゃんと厳重に紙に包んでひもをかけて面倒くさいと、だから宅急便にという声も聞かないではないわけでございますので、私どもで手軽に段ボールに入れてお出しいただければいいような、「ゆうパック」と称しておりますけれども、それをつくりまして、大中小三段階の「ゆうパック」をつくって、そこへ入れればもうすぐ出せるというようなものも出したわけでございます。それから、何といってもやはり小包が速くきちんと着く、定期に定時日に着くということが大事でございますので、輸送システムを改善いたしまして、人のダイヤに乗せていたということでの汽車の輸送、鉄道輸送から、私どもの手で自動車のダイヤを編成いたしまして、輸送方法を変えたということでスピードアップを図りましたし、小包としてお預かりする最高の重さがこれは六キロまでだったのでございますけれども、これを十キロにまで上げたというようなこと。それから、先ほどちょっと申し上げました、小包のラベルといいますか、お引き受けするときに書いていただいたそのラベルを張って、お届けしたらはがきを引き抜いて、出していただいた人にはがきを配達する、こういうようなこともありまして、一連のサービス改善施策として実施してきたところでございます。
#87
○服部信吾君 いろいろ御努力をされてきて、すばらしい施策もあるわけですけれども、何となくこう国民に宣伝が行き届いてないんじゃないか。これは民間が云々じゃありませんけれども、クロネコヤマトの宅急便とか、みんな子供まで言っているんですよね。実際にゴルフバッグなんかにしてもぴしっととにかく届いている。非常に宣伝がうまく行き届いている。実際にうまくできている。そういうことで、民間でさえあれだけのことをやっているんだし、特に郵政省がやるんであれば全く信頼があるわけですから、もう少しPRに力を入れたらどうですかね。そうすれば決してこんな落ち込んでいく必要はないと思いますし、もう少しきめ細かく――何か宣伝活動についてありましたら、ひとつお答え願いたい。
#88
○政府委員(塩谷稔君) 先生おっしゃるとおり、確かに宣伝というのが大事であるわけでございます。国営事業であるということのおのずからなる制約といいますか、節度というものもあろうかと思いますけれども、それにしても、やはり国民が御利用いただけるサービスを提供しているわけでございますので、それをやっぱり知って、あれがあるんなら使うんだったなということで、そういうことを御理解いただくことも大事でございますので、その改善内容を広く利用者のお客さんにPRして利用していただくことが大事だと思っております。これにつきましては、報道発表、新聞などでいろいろ知っていただくということ、あるいはポスターを掲示するなどPRもやっておりますけれども、まだまだ不足の点もあるわけでございます。
 最近始めましたことといたしましては、郵便もテレビのスポットを使ったりあるいは車内づり広告なども使ってマス媒体を利用したPRを始めたわけでございます。車内づり広告は、これは「今、郵便が面白い。」というキャッチフレーズで絵を入れてやったんですが、郵便がおもしろいということで宣伝も結構だけれども、ちゃんと郵便を配達するようにしろというようなおしかりも受けまして、その意味でも、ある意味では郵便の宣伝というのは人様の耳目にとまったと、注意を引いたということで、それなりの効果はあったんではないかと思っております。なお一層服部先生御指摘のように、この点について創意工夫を凝らして効果的なPRに努めていきたいと思っております。
#89
○服部信吾君 最後に大臣の小包郵便の対策に対するお考えをお伺いいたしまして質問を終わります。
#90
○国務大臣(左藤恵君) 郵便事業全体につきましていろいろ御指摘をいただきまして、先ほどのお話の中に企業の通信が非常にふえて個人通信が非常に少ないというふうなお話がございました。こういったことでひとつ考えますことは、例えば今の風潮といたしまして、特に青少年が電話だとかテレビだとか漫画だとか、そういうふうなものに傾斜してしまって、そうして字を書かせますと誤字はあるわ、まずいわ、なかなかそういったことについて文章にもなっていないというような傾向が非常に強いと。こういうふうなことから、私は一つの文化国家としてそういうふうなことであっては困るんではないかという気持ちも持っておりますし、日本の国語を守るという点から見ましても、あるいは書道等を進めるとかいうようないろんなことももっと対策をやっていただいて、それには私はやっぱり手紙を書くという習慣というものがそこから生まれてくるということによってかなり個人差し出しの通信もそういうところでふえてくるんじゃなかろうかと、そういう基盤が非常に何といいますか、荒廃しておったということが一つの原因じゃなかろうかと、このように思います。
 そういう点から考えましても、また手紙が人と人との心の結びつきというふうな意味においても、また非常に自分の考えをまとめて発表するというような訓練というようなことから見ても、現在文部省で学校教育の中でやっていただいておるということでは不十分じゃないかということで、そういった点について少し、例えば郵政省として
も「ふみの日」とかあるいは七月二十三日は「ふみ月ふみの日」というふうないろんなそういう運動をしたりして、特殊切手を発行するとかいうふうなこともやっておりますし、それからまた、あるいはペンフレンドクラブだとかというふうなことで、もっと学校教育の段階においてもそういった手紙を見直してもらうような基盤というものをつくってほしいという努力をしたいと思いますし、そういうことも含めまして事業全体の営業活動のほかに、そういった意味の一つの国民運動的なものを何かやっていくならば、郵便事業そのものの基盤も強化されるんじゃないか、このように思います。もちろん、先ほどから局長お答え申し上げましたような小包の問題にいたしましても、積極的なそうしたお客様の立場を考えた事業というものに進めていかなければ事業は発展していかないんじゃないか、このように考えるわけでございます。
#91
○委員長(松前達郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時三十分開会
#92
○委員長(松前達郎君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵便法の一部を改正する法律案、お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案、以上両案を便宜一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#93
○佐藤昭夫君 それではまず、きょうも少しく議論が出ておりました郵便小包の問題で質問をいたしますが、この郵便小包が宅送便の急増に押されて落ち込んできたということに対応するために郵政省はこれまでも幾つかの改善策、例えば受取通知の施行とか大口の割引料金、特定事業所への集荷、十キログラムまでの制限緩和等一定の努力をしているわけでありますが、しかし、一般利用者の要望に応じた改善にはまだほど遠く、一層の改善を努力していただきたいので、二、三質問をいたします。
 例えばこの雑誌「ぽすとまん」九月号、ここで当局の調査が発表されているのですが、一般利用者が小包を利用しない理由として、荷物を取りに来てくれないとか郵便局が近くにない、局で待たされるなど差し出しに関するものが約四五%、荷づくりが面倒であり、また壊れるなど包装、破損に関するものが約二九%と示されています。
 また大口利用事業所では宅急便の利用がふえるとした理由について、集荷してくれる、受領票がもらえる、着、未着の確認ができる、発送の手間が省ける、荷扱いが丁寧だと、こういうことが挙げられています。
 ところで、この破損の状況でありますが、少し古いですけれども、二年前、八三年の「暮しの手帖」の四月号ですね、ここに一つの調査結果が出されておりますけれども、宅急便で五十二個、国鉄で二十二個、郵便で三十二個、実際に送ったところ、茶わんの割れた割合が宅急便関係のカンガルー二%、クロネコヤマト二%、フットワーク二%、ペリカン六%。これに対して国鉄一四%。ところが郵便小包の場合は実に五〇%壊れている、こういう調査であります。このとおりだとしますと、郵便局側の区分システム、輸送システムに大きな問題があることは明瞭であるわけであります。
 こうした破損が多いということは以前からも指摘をされていて、割れ物に限らず書籍類なども破損がひどい。集中局の区分や発送の実際の姿を見ますと、ベルトコンベヤーで下の受け箱にどんどんと落とす、こういう方法をとっているんでありますから、これは勢い破損も進むであろうし、こういう姿のままでいけば、これはますます民間の宅急便との競争にならないという問題がここにもあらわれているんじゃないかということで、郵政省もこの九月号におきまして、一般的に郵便小包は破損がひどいとの印象が強いので、利用者の不安を取り除く意味からも、壊れ物は「取扱注意」のシールを張るなどとするというふうにしているわけでありますが、印象が強いから不安を取り除くといったこういう表現では、いわば全くまじめに破損状況を把握するということにはなってないんじゃないかというふうに思わざるを得ないわけでありますけれども、まずお尋ねしますけれども、郵政省としてこうした小包郵便の破損をめぐる問題ですね、これについてきちっと調査はしているんでしょうか。
#94
○政府委員(塩谷稔君) 不幸にいたしまして破損した小包をお届けせざるを得なくなった事例があるわけでございまして、その点、私どものサービスの至らなさについてまずもって謝りたいと思います。
 お尋ねの件でございますけれども、小包郵便物の破損防止につきましては、これは何と申しましても重要な課題の一つということでこれまで積極的に取り組んできておりまして、壊れやすい小包につきましては特に「取扱注意」のシールを張りまして、引き受けから配達まで手作業による別処理を行うなどの施策を講じるほか、すべての小包郵便物について作業段階でできる限り衝撃が少なくなるように、ショックによる壊れ、傷みがないように作業施設、作業方法の見直しを行いますとともに、職員一人一人がお客様の立場に立った親切、丁寧な取り扱いをするよう重ねて指導しているところでございます。
 小包郵便物の破損状況、今大変私ども衝撃的な事例をお話しいただいたわけでございますけれども、郵政局からの報告によりますと昭和五十八年度は約二万三千件で、小包一万個について約二個の割合というふうに承っております。
#95
○佐藤昭夫君 いろいろ努力はしておるということを申されたわけですけれども、そして五十八年度の実態についての数字の御報告がありましたが、そういう努力をなさって、例えば二、三年前なら二、三年前と比べて最近の姿はよくなってきておるという調査なのか、そこらは十分まだ調査がきちっとできていないということなのか、その点どうでしょうか。
#96
○政府委員(塩谷稔君) 今ちょっと私、概括的に改善したことを申し上げたんでございますが、その辺についてお尋ねがありましたので、お許しいただいてちょっともう少し個別的に申し上げますと、今申し上げましたように丁寧な取り扱いを励行するよう指導しております中で一連の具体的な施策をとりましたことを報告申し上げますと、これは五十八年の四月と十月にかけてでございますが、包装の簡便化、これはひもをかけて厳重にしているとはみ出しとかそういうのはないんですけれども、ひもで投げるとかそういうような扱いをしがち、そういうことがないようにひもかけを不要にしたという包装の簡便化、それで大事に扱うということを期待した施策、それから包装補強材の窓口備えつけといいますか、お引き受けした郵便小包の中でちょっと包装が弱いといいますか、崩れることが心配されるようなものでありますと、こちらの方でガムテープみたいなものを張ったり、包む用紙を補強したりして、そういうテープや用紙を窓口に備えつけておいて、私どもの方で補強するようにしたことでありますとか、先ほど申し上げましたことでございますが、搬送設備、輸送容器の改善ということで、小包を郵袋に入れてぼおんと投げるとなかなか傷むものですから、郵袋に入れないでパレットという、これは一種の鳥かごみたいな、こういう大きな車の上に乗っているかごがございまして、そこのかごに直接小包を入れるということを、(資料を示す)こんなような、下に論がついておりまして転がせる、これに小包をそのまま……
#97
○佐藤昭夫君 余り時間がないから、簡単に。
#98
○政府委員(塩谷稔君) はい。そんなようなことをやりました結果、去る三月に破損の状況を把握するための送達実験を実施したんですが、これによって見ますと、皿五枚を市販の段ボール箱に納
入して「取扱注意」と表示しましたものは二百四十個中一個破損して〇・四%、普通に差し出したものは二百四十個中八個破損して三・三%ということで、やはり取扱注意による別処理を実施した効果があらわれているんではないかというふうに見ております。
#99
○佐藤昭夫君 大臣、お願いをしたいと思いますけれども、一定の努力はやられているという御説明ですけれども、ぜひひとつ実態をよく調査把握するということと、それに基づいての破損を極力少なくするための方策を一層工夫をすると、こういう点について御努力を願いたいと思いますが、どうでしょうか。
#100
○国務大臣(左藤恵君) 今お話しのように、小包、郵便小包が破損して着くというようなことがあってはならないわけでありますし、ただ単に郵便小包だけの問題でなくて、郵政事業全体の信頼、信用という見地からも、今お話がございましたように、破損状況につきまして十分調査をいたしまして、そして、それに対する対策に万全を期さなければならないと、このように考えております。
#101
○佐藤昭夫君 次はこの問題に関連をしまして、破損をした場合の賠償の問題であります。
 きつく文句が出てくると、例えば管理職の人が手土産を提げて謝りに行くとか、こういうことはあるけれども、少々の文句であるとそんなものは補償しないという決まりになっているのでということで、随分つっけんどんな態度だということなんかを私ども耳にいたします。こうした点で、少なくとも安全な輸送を委託されて郵便局がやっておるという、こういう仕事でありますから、こういう態度ではよろしくないというふうに思うんです。
 片や宅急便は同程度の料金でも破損をした場合には賠償をするというのが通例になっている。片や郵便小包の場合には賠償しないということでは、これまた競争にならない。諸外国を調べてみますと、ヨーロッパ諸国では賠償制をとっている国々も少なからずある、こういうことでもありますし、少なくとも宅急便と同程度の補償を郵便小包の場合でもやると。
 例えば書留類似のそういう制度なんかも考えて、ただ書留ということでありますとかなり料金が高くつきますから、したがって、低料金の書留並みの、書留に類するそういう制度なんかもひとつ検討をすると、こういう方向で賠償制度の問題についても破損防止策とあわせて同時に検討してもらいたいというふうに思いますが、どうでしょうか。
#102
○政府委員(塩谷稔君) 郵便法は、郵便物のうち、今書留郵便物の亡失等の場合に限定して損害賠償の対象としておりまして、普通郵便物はその対象としていないわけでございますが、これは何分郵便が多数の利用者を相手に膨大な量の郵便物を定形的にといいますか簡便迅速に取り扱うことを必要としているためでございまして、この取り扱いについての事実関係が容易に認定できる書留の取り扱いにしたものに限って、一定の条件のもとに損害賠償を行うということで、郵便の大量の利用関係をできるだけ単純にしているものであるわけでございます。
 御指摘の普通小包などの場合の亡失等の事故について損害賠償を行うことにつきましては、本来の書留制度との関係、それから取り扱いの事実についての記録の必要性、それからそれ以外の郵便物の取り扱いをどうするか等の問題がありまして、今後の研究課題として検討させていただきたいと思います。
#103
○佐藤昭夫君 次に、ちょっと話変わりますけれども、今日郵便局が少なくて差し出しに不便を訴える声は、これは当局も御存じのところだと思いますが、こうした点で当局としても切手の販売所などで郵便物の引き受けができないかということを検討されている模様でありますけれども、現に共稼ぎ家庭が多い、こういう実情のもとで、通勤途上にこういう差し出しができるという窓口がありますと非常に助かるという声が強い。
 そこで、国鉄とか私鉄、通勤に使っておりますそういう駅などにこの引き受けの窓口ができるとこれは大変便利だということで、こうした公共機関と郵便局との提携、これをもっと検討したらどうかということであります。現状では駅からかなり遠く離れた場所、いろいろな都市事情の関係でそういうところもあるわけですけれども、今申しました、ひとつ私の提案ですけれども、そんなことは検討ができないでしょうか。
#104
○政府委員(塩谷稔君) 今先生のお話の御趣旨は、例えば通勤の途上に小包が出せると。その通勤の途上という点から、例えば駅などの公共機関という御趣旨に承ったところでございますけれども、小包郵便物の差し出し窓口を拡大するということは、これは私たち、小包を引き受け、差し出ししやすくして、そして小包の量をふやしていくということから大変大事なことでございまして、これまでも郵便切手類売さばき所を対象に拡大してきているわけです。
 ただ、例えばお話に出ました国鉄などは、これも同じ小型物品の輸送で一種の競合関係にあるということでもありますので、御趣旨を生かすためには、例えば国鉄駅の近くに所在する郵便切手類売さばき所など、今これは施行しておりますことを全国的にもっと広げようというふうに考えて検討しておりますので、その取り次ぎの拡大の際には、お客様の利便を考慮して駅の近くを所在する箇所とするように考えていこうというふうに今検討しているところでございます。
#105
○佐藤昭夫君 今の問題とも一面関係をしまして、郵便局の将来展望というか、今後地域の情報化、さまざまな要素を含みながら進んでいくことと思われますが、地域の情報センターの形成をどう進めるかという問題であります。いわゆる地方へ行きますと、役場とか農協とか学校とか駅とか、こういう公共機関が一定の地域センターとしての役割を担っているわけでありますけれども、郵便局をどう位置づけ、どういう役割を果たしていくか、こういった点で例えばちょっと拝見をしたんですけれども、小山次官が同じく雑誌「ポスト」の一月号で、地域の情報センターとしての位置づけを検討していきたいと。例えば予約切符を郵便局で買える、こういうことなんかも考えてみたらどうかという一つの意見を述べておられるわけです。こういったアイデアも含めまして、そういう地方の地域で郵便局の位置づけをどのように行って、本当に地域住民から喜ばれる郵便局にどうつくり上げていくか、これは一つの問題でありますけれども、こういったことなんかも積極的に今後検討されてしかるべきではないかというふうに思いますが、大臣の所見どうでしょうか。
#106
○国務大臣(左藤恵君) 御指摘のように、高度情報化が進展する中で、郵便局においても情報通信のネットワークの整備をして、そしてニューメディアを初めとする各種の情報通信機器をそこへ導入してサービスの高度化、そしてコストの低減を図る必要があると考えております。今別々に、例えば為替貯金のオンラインネットワーク、また簡易保険、郵便年金のオンラインネットワークというふうなことを一本化したりする、郵政省内のいろんな検討することも大事だと思いますが、今御指摘のように、地域社会におきます、そこで皆さんが全部端末機器をそこへ入れて情報化時代にということになりますと、時間もまた金も大変かかるわけでありますけれども、そうした一つの地域社会の活動の中心として郵便局にそういったものを公衆サービスとして使っていただけるようなそういう情報通信のネットワークの端末を設置することによって、端末といいますか、そういうネットワークの一つの機器をそこへ導入することによって情報サービスが提供できるような、そういうことも検討していくならば、事業全体といたしましても、私は貯金にも保険にも、また地域社会の郵便ももちろん含めまして、地域社会におきます郵便局の持つ意味がさらに地域密着性という点で高まっていって有効じゃなかろうか、このように私は考えるわけでございます。
#107
○佐藤昭夫君 次は、最近ちょっと耳にした問題
ですのでお尋ねをしますけれども、東京中央郵便局の外国郵便小包の差し出しカウンターの問題であります。何しろ百八センチメートルという高いカウンターが不評なために、トンネル式の小包引き受けコンベアのようなものですが、これを取りつけるということでありますけれども、しかしこれも中腰になって、十キロほどの物をトンネルに突っ込まなくちゃならぬということでいずれにしても不評であるということで、特にこうした動作というのはお年寄りにとっては大変だろうということも想像ができます。こうした点で国内の小包差し出しカウンター、これは九十センチ程度のそういう低さになっているわけですけれども、こうすれば随分作業は楽になる。お客にとっても働く労働者にとっても、むしろその方がずっと実情に即しているんじゃないか。こういった点で何とか、おおむねそういうことで全国やっているわけでありますから、なぜ東京中郵だけがこういうことになっておるのか、改善をしてほしいものだと、こういう声がありますが、この点については何か検討されていますか。
#108
○説明員(田口好孝君) 東京中央郵便局の窓口につきましては、これは既存建物の改修でありまして、在来の施設をなるべく生かしながらリフレッシュするという制約の中でお客様の利便、業務取り扱い、防犯面等を考慮して改善を行ったものであります。その際、外国小包窓口には大型でしかも重い小包が差し出されることが予想されますので、その利用のために特にカウンター下部に受け渡し口を設けたのでありまして、一般の外国小包は航空が主でありますので、通常の郵便と同じカウンターで利用していただいておる。そういう考えでやって当分この施設で注目していきたいと思っております。
#109
○佐藤昭夫君 いきさつについてはそういうことかと思うんですけれども、しかし、そのことのためにわざわざ腰を曲げてそういうことで外国向けの荷物差し出しをしなくちゃならぬというこのことが非常に不便だという声があるわけですね。ぜひそういう点で一遍検討の俎上にのせていただきたいというふうに重ねてお願いをしておきます。
 もう時間がありませんのでもう一つ聞いておきますが、昨年のいわゆる五九・二と称せられる五十九年の二月以降の郵便の効率化計画の一環として、郵便全種が翌日配達ができるように、こういうかけ声で進んだわけでありますけれども、いわば非常に配達のスピードを要求される郵便物を一緒に配達をする体制が原則としてとられるようになって、しかも人も減らされている中で思うようにはいかないということで一定数持ち帰り、つまり翌日配達じゃなくて翌々日配達に回されるというこういうものも出てきているという実態にあると思います。
 そういう中で、片やダイレクトメールのようなこういうものについて、その需要拡大について当局いろいろ検討や施策を行っておられるところでありますけれども、こういったダイレクトメールはそんなに日一日を争うという、そういうスピードを上げなくちゃならぬという要求は余り出ていないというのは当局の資料によっても散見できるわけでありますけれども、国際的に見ますと、万国郵便連合、その中でも特にスピードを要求される郵便物と要求されない郵便物、これを区分して別の料金でそれを処理していくということをやっている国も少なからずある。こうした点で、実情に即して、スピードを要する郵便物は早く着く、同時にそれほど急を要しない、こういうものは逆にこれは低料金でも行けるということでお客にも喜ばれる、労働者の方は深夜勤労働というものも軽減されるということで、一石三鳥のようなことになるわけでありますから、ぜひこうした方向を検討をしてもらいたいというふうに思うが、どうでしょうか。
#110
○政府委員(塩谷稔君) 今お話がありましたいわば若干時間差を設けてお届けしてもよいというそういう条件を付した郵便物といいますか、これはある意味ではお引き受けした総体としての郵便物の流れの平準化を図ることもできますわけでございまして、そういう一定の条件を付した郵便物について料金の減額ということでサービスを考えるということもあり得ると思いますが、こういったことにつきましては私ども、そういう種類の郵便についての利用者のニーズがどれぐらいあるのか、それから料金を割り引いてやった場合にどれだけの財政収入の影響があるか、あるいはまた全体としての仕事の運行に対する影響がどの程度あるか、そういったいろいろな要素を見きわめながら検討してまいりたいと思っております。
#111
○佐藤昭夫君 終わります。
#112
○中村鋭一君 郵政事業がニューメディア時代に対応するために、これは先の委員会でも私お尋ねをさしていただいたと思うんですが、郵便局を地域の情報の拠点、インフォメーションターミナルとでも言いますか、そういう構想が検討されているということでこの前もお答えいただいたんですが、その後検討がどのように進められているか、それから具体的な今の段階での現状とでもいいますか、一つの具体的な形のプレゼンテーションをお示し願いたいと思います。
#113
○政府委員(二木實君) 私どもが今考えております地域の情報の拠点と申しますか、そういったものに至るまでの経過をちょっと御説明申し上げますと、現在貯金それから保険とも別々の通信システムを持っておるわけでございます。貯金につきましては端末自身がそろそろ更改の時期になってまいりまして、これに合わせまして貯金、保険一体とした通信システムをつくるべきであろうということで、現在そのシステムの構築に向けていろいろと技術的な検討を行っているところでございます。これができ上がりますと、郵政省の中での一つのバケットサービスを使いましたデータ通信システムができ上がるわけでございまして、これに貯金あるいは保険のコンピューターを結びつける、さらには外部のコンピューター等も結びつけることができるということになりますので、そういった外部のコンピューターの利用ということを考えますと一つの情報ネットワークができ上がるんじゃないかということを考えておるわけでございます。現在は一番ハードの方に力を入れておりまして、交換機の配置や通信回線の構成など具体的な問題を詰めております。
 一方、このネットワークができ上がった場合にどのようなものに活用できるのかという問題につきましては、それぞれ各事業でも自分の仕事としてのさらに高度化というものを考えておりますが、あわせまして、さらに幅広い検討をということで、現在郵便局の将来ビジョン懇談会というものを持っておりますが、これの報告が近々いただけるわけでありますが、こういったものの報告であるとかあるいは既に貯金では昨年にエレクトロニクス化と郵便貯金のあり方というような作業部会を持っておりまして、それの報告もあるわけでございます。さらに最近では、保険の方も国営任意生命保険の将来展望に関する研究会というものを設けまして、答えをいただいておりますので、そういったもの、あるいは郵便の方も近々研究会を設けるというような話も聞いておりますが、そういったものを踏まえながら、将来の先生の御意向のような御指摘の問題についてさらに検討を加えてまいりたい、現状ではそういうことになっております。
#114
○中村鋭一君 少しわかりやすく御説明願いたいんですが、これはユーザーの側から、地域社会の住民の方から見ますと、この構想が現実のものになった場合はどのようなサービスが提供されることになるわけですか。非常にそれはわかりやすい形で地域の住民に提供されることになりましょうか。
#115
○政府委員(二木實君) 現在、先ほど御紹介いたしました郵便局の将来ビジョンに関する懇談会でも御議論いただいておるところでございますが、やはり現在の郵政事業、郵便、貯金、保険、三位一体と申しますか、三事業一体となって国民のためのサービスを提供するということから、さらにこのネットワークをどう使い込むかということをいろいろと御議論いただいておりますが、まだほ
んの一つのアイデアというふうな程度の御議論でございまして、例えば御紹介申しますと、このネットワークを使いまして商品の注文等をやって、決済は郵便貯金でもって、その運送は郵便小包でといったような郵便と貯金のインテグレートされたサービスもできるのではないかとか、あるいは先ほどもこの委員会で御議論がございましたように、郵便局でいろいろな切符や入場券というようなもの、そういったものが通信販売でできるようなシステムにできるのではないかとか、あるいは地域の行政機関の代行もできるのではないか、例えばファクシミリ等も置きまして、住民票や戸籍抄本というようなものも役所まで行かなくても郵便局で代理でもって出せるのではないかとか、いろんなアイデアをちょうだいしているところでございます。そういったものにつきまして、これから果たしてそういったことがこの私どもの郵便局としてどこまでできるのか検討を加えながら、地域における郵便局の地縁性というものを発揮させるような形で国民の窓口としての機能を考えていきたい、そのように思っております。
#116
○中村鋭一君 私がお願いをしておきたいのは、こういった構想が現実具体化してまいりましたら、今度それを実行するための非常に手早いアクションプログラムを作成いたしまして、しかもそれが地域住民の方からすればわかりにくいものじゃなくて、全般的に郵便局というのはまさに地域社会の情報センターであって、親しみやすい、いつでもそこに行けば良質で非常に素早い反応が得られて、さすがにこのごろの郵便局はいいサービスを提供してくれるなというふうに皆さんに親しんでいただけるような、そういう具体的な実行をお願いしておきたいと思います。
 新電電は、ファクシミリを一般の人が利用しやすくするための公衆ファクシミリサービスを開始する、こういうことでございますが、その内容はどのようなものでございますか。簡略にお示しを願います。
#117
○政府委員(澤田茂生君) 昭和五十五年八月から、電電公社のときでございますが、公衆ファクスサービスといたしまして、ファクシミリを保有していない人だとかあるいは外出中の人がファクシミリを利用できるようにということで、そういうサービスを提供いたしております。
 サービスの内容といたしましては、全国の電話局、そのほかいろいろ取次店等だんだんふやしていきたいという希望を持っているようでございますが、そこに設置してあるファクシミリを公衆電話的に利用させるということでございまして、三種類ぐらいのサービスがあるということでございます。電話局に設置されているファクシミリから受取人宅のファクシミリに直接送る。それからいま一つは、電話局に設置してあるファクシミリから発信人が指定する電話局にファクシミリを送ってそこへ取りに行く。それから、発信者が発信者宅のファクシミリから直接受信者、着信地の電話局等に設置してあるファクシミリへ送ってそこへ取りに行く。こういうような形態でいろいろサービスをしているというふうに承知をいたしております。
#118
○中村鋭一君 そのサービスと現に郵政省が行っていらっしゃる電子郵便、このサービスとが重複する部分もあるし、それから競合する部分もあるように思いますが、省としては今後それをどのように利用者サービスに結びつけていくのか、それをさらに向上発展させていくのか、あるいはそれにどのように対抗をしていくつもりであるか、お伺いいたしたいと思います。
#119
○政府委員(塩谷稔君) 郵政省でやっております電子郵便サービスと今紹介ありました公衆ファクスサービスの端的な違いは、端末機を有しない家庭といいますか、お客さんにこういったサービスができるかどうかということではないかと思っております。
 電子郵便は、御承知のように郵便の送達の一部に、従来郵便で自動車なり鉄道なり、そういった郵便の輸送手段にかえましてファクシミリを利用するということで、ノンターミナルといいますか、ファクシミリ端末を有しない事業所でありますとか、一般家庭にも郵便による配達、速達並みの速さで簡便迅速に通信手段を提供するという特性を持っております。この特性を生かすことがこれから各種のサービス改善等につながるのではないかと思っております。
 ちょっとかいつまんで申し上げますけれども、電子郵便につきましては今全国の県庁所在地などの郵便局にファクシミリ端末を置きまして、そしてそのファクシミリ端末に全国の郵便局の窓口から引き受けたものを郵便で送って、そのファクシミリ端末からまたファクシミリ端末へ行って、そこからまた郵便で行くと、こういうネットワークになっておりまして、これがさらにファクシミリ端末がふえますれば、もう引き受けたらすぐそこからファクスで送れますのでさらにスピードが向上するだろう。こういったことも一つのサービス改善になりましょうし、また利用をお引き受けするのも、窓口においでにならないでもポストによる引き受けでありますとか、それから窓口取り扱い時間外にも引き受けるようなこと、それからこれは利用の形態といいますか中身になりますけれども、電子郵便が大分慶弔関係、お祝いやお悔やみなどに使われておりますので、こういったところに着目いたしまして、カラー入りのイラストの用紙なども使っていろいろそういった付加サービスをやっていきたいということであります。いろいろなサービス改善とそれからPR、お客さんの周知ということも相まちまして、大いに御利用いただくように努めてまいりたいと思っております。
#120
○中村鋭一君 ということは、新電電の公衆ファクシミリサービスとは競合しつつも、早く言えば決して負けないいいサービスが提供できると、こう理解しておいていいわけですな。
#121
○政府委員(塩谷稔君) おっしゃるとおりでございます。
#122
○中村鋭一君 終わります。
#123
○青島幸男君 ただいま議題になっております二本の法案、私は基本的に賛成でございまして、利用者の利便をいかにして増していくかという知恵と工夫があらわれているというふうに評価をさしていただいております。
 愚痴めいたことを言うわけじゃございませんけれども、私は当委員会におきましても発言の機会がいつも最後でございまして、私の時間に至るまでに既にたくさんの経験と専門的な知識をお持ちの先輩方が詳細にわたって御質疑を行いまして、それにまた省も大臣も懇切丁寧に答弁をなさいまして、私もいささか用意した質問もあるんですが、ことごとく出尽くしまして了解をいたしております。
 せっかくの機会ですから気のついたことを二、三お尋ねして質問を終わりたいと思うんですけれども、今度のお年玉つきはがきに準ずるものをお始めになるわけですけれども、もっともこの法案が通らなければ正式に御検討もできなかったんでしょうけれども、かなり最高限度額も上がるようにうたわれておりますし、利用者たちに喜んでいただけるどういう新手の工夫を景品、賞品その他に想定していらっしゃるか、まずその辺をお尋ねしたいと思います。
#124
○政府委員(塩谷稔君) お年玉と違いまして暑中見舞いということで出すということになりますと、季節的にも夏と冬ということでございますし、それから年賀に比べますとまだまだ暑中見舞いという国民的習慣、生活態度というのはそう定着しているわけでもございません。したがいまして、この暑中見舞いはがきをくじつきで来年以降やっていきたい、もし法案が御承認いただければそうしたいと思っているところでございますけれども、それなりのやはり特殊性といいますかカラーを生かしていきたい。それが例えば景品でありますとか、あるいはその景品もどういった割合でといいますか、どういう確率でといいますか、そういうようなこと、それは必ずしも年賀と同一には考えないでまた暑中見舞い独特のやり方もあろうと思いますので、そういったことをこれから検
討してみたいなというふうに考えております。
#125
○青島幸男君 確かに違っても結構ですし、こういうことをしたら一番利用者の方に喜んでいただけるかということをさまざまな知恵を絞って御検討いただいて、試行錯誤の上、何回かやってみて違ったら違った方向でよりよい方向を模索していくのも結構だと思いますけれども、究極は郵便物、私信の交換がふえる機会をつくる、それからそのことによって情操的に国民の皆さん方が少しでも豊かな気持ちになられるとか、あるいは友好を増すというようなことに寄与する格好になればよろしいわけですから、さまざまな知恵をお出しいただきたいと思うんです。
 例えば私考えましたのは、浴衣とかうちわみたいなものがいいのじゃないかという、思いつきで申し上げたんですけれども、例えば地方の特産品なんかを年ごとに変えて考えるなんというのも一つのアイデアだと思うんです。例えばことしは丸亀のうちわなら丸亀のうちわで、部屋の中にインテリアとして置いておいてもちょっと楽しめるというようなもので、しかも地方の特産品としての味わいを全国の方々に賞味していただくとか、あるいはその土地の特産品を全国にPRする、あるいはその土地柄、伝統を理解していただくというような上にもそういうものがあるいは役に立つのじゃないかという気がしまして、ですからことしは丸亀のうちわだとすれば来年は倉敷の浴衣にしようとか、あるいは千葉のしょうゆにしようとか、そういうときどきの非常にスポットの当たっているところ、関心の高いものなんかを賞品に選んでいただくというようなこともあるいは考え方としてはいいのじゃないか。
 それから、お年玉つきの中にあります手紙セットですね、あれは私はかなり評価していますし感心させられております。というのは、やり方としてはうまいと思うんですね。いかにもみずからの悪筆を忘れて久々に手紙を出してみたいなと思わせるようなセンスのいい封筒だとか便せんが参りますと、用もないのに書いてみようかという気にはなるんですね。それが私信の交換の、あるいは郵政省の業務の一助になるということになるだろうと思うんですね。
 その点、切手を差し上げてしまうのはかえって損じゃないかと思ったんです。手紙を書きたいという意欲だけ喚起しておいて切手は自腹で買っていただくというのが一番よろしいのじゃないかという気がしておったのですが、先ほど片山先生から大変卓抜な御意見が出まして、私は伺っておりましてさすがだなと思ったんですけれども、そのために記念切手を差し上げるというのはどうだという御発言でした。特別の記念切手をおつくりになれば、元はかかりませんし、差し上げても六〇%はコレクションの中に入るということですし、またどうしても郵政省の発行するはがきを買ってその景品を当てるチャンスがなければ手に入らないというものとなりますと、ほかの業者は切手をつくるわけにまいりませんからこれはまさに独自のものでございまして、しかも元手は安いし皆さんには喜ばれるし、置いておけばその価値が上がるかもしれない、しかも手数はかからないということになりまして、大変すばらしいと思いました。
 ですから、これは私も大賛成でございますので、この線で御検討いただくのは私からもお願いをしたいと思うんですけれども、例えばコレクションのマニアにしてみますと、今度出る切手は切手商へ行ってお金を積んだら手に入るというものではなくて、暑中見舞いをもらってそれが当たらなきゃだめだということになりますと、非常に価値が高くて、場合によっては、とても執心の高い人は、あえて何枚か自分で買って自分に差し出すというような格好にする、そうしてでも欲しいというような気持ちにもしおなりになるとすれば、それはかなりすばらしいアイデアだと思いまして、先ほど大臣も、技術的な問題なんかもいろいろあるけれどもその線で検討してみたい課題の一つだという御発言がありましたので重ねてお尋ねしませんけれども、大変すばらしいアイデアだと思いますので、ぜひ御検討いただきたいと思うんです。
 それからもう一つ、これも服部先生から出たお話でございますけれども、例えば子供の日だとか敬老の日に、これは法律の上では「等」となっていますから、やろうと思えば法律を改正しなくてもできることですね。子供の日とか敬老の日というのはそれなりに国民の休日として既に定着をしているわけですね。しかし、その日に手紙のやりとりをするということは確かにまだ定着しておりませんけれども、例えば先ほどの服部先生のお話の中にもありましたけれども、セントバレンタインデーなどというならわしは、あれは古来より外国にあるものではなくて、聞くところによれば、我が国の菓子メーカーさんが寄ってたかってPRをしてああいう一つの大イベントと申しますか、行事を人為的につくってしまわれて、しかもそれが年間チョコレートの売り上げの大方を占めるというようなところまでいったわけですね。ですから、もし郵政省さんに熱意と努力があれば、子供の日あるいは敬老の日にそういう文書が交換されるということもやがて国民的な行事として定着させることも郵政の百年の伝統と三十何万という方々の努力があれば必ずしも無理な話ではないという気がします。
 先ほどもお話しありましたけれども、三月三日があって五月五日があって暑中見舞いがあって敬老の日があると年がら年じゅうそういうことになるんじゃないか、そうなると希少価値と申しますか、余りありがたみがなくなるんじゃないかという点も考えなきゃならないことではあるかもしれませんけれども。場合によっては敬老の日に、例えば幼稚園から学校へ進学されたお孫さんから初めて便りが来た。郵政省に諸外国に見られるクリスマスカードのような大変体裁のいい夢のあるカードをつくっていただきまして、それにお子さんがたどたどしい字で、おじいちゃんお元気で何よりですというようなものが来ると、ゲートボールをやっている仲間に自慢で持って歩くというようなほほ笑ましい光景もあってしかるべきだとも思いますし、また男のお子さん、女のお子さんにおじいちゃんからきれいなカードが届いて、またそれに返事を書くというようなことになりますと、楽しみながら郵便というものの持っているロマンとかそういうものも身についてきて、文書を書いたりやりとりをしたりすることの喜びを自然と身につけていく子供が育ってくるのじゃないかというような気もします。ですから、めったやたらにあってもしようがないという考えも一方にありますけれども、そういう機会あるごとに手で書いた文書をお互いに交換し合うことの喜びというのを普及発展せしめるという機会は多ければ多いほどいいような気もします。
 ですから、人のアイデアに乗って偉そうなことを申し上げるのは大変恐縮しているんですけれども、確かに服部先生のおっしゃられたようなイベントとして、あるいはならわしとして定着させていって、これがやがては美徳として諸外国からも受け入れられるであろうというようなことに関しては積極果敢に御検討くださることが望ましいと私は思いますけれども、いかがなものでございましよう。
#126
○政府委員(塩谷稔君) 今いろいろ貴重なお話承りまして、確かに暑中見舞いという季節的な折り目に手紙で安否といいますか、最近の通信を交わし合うということ、それ以外にもこれはいろいろな時期折々に通信を交わして、それが一つの麗しい生活習慣として定着するといったことが、反面我々の個人間の通信の定着ということにもつながりまして、商売意識が先に立って恐縮でございますけれども、そういった面ではがきが大変売れ行きがよくなるということもまた我々として願ったりかなったりでございます。
 実は、これは青島先生のアイデアをいただいてやりましたエコーはがき、いわゆる広告つきはがきでございますが、これも今まで売ったのを私調べましたら、売り上げ全部で三億六千万枚、百四十四億円も売り上げているわけでございます。こ
れは、そういったはがきが比較的安い値段で御利用いただけるというよさもありまして大変人気があって、それが主として一般の個人通信にも恐らく使われているだろうと思いますが、そういったような例がやはりこの新たに始めます年賀以外にも、季節の折り目にそういったくじをつけてはがきを出すと、それがいろいろな意味で人と人との心の結びつきによくなるということは大変私どもとしてやりがいのあることでありますので、またいろいろな面でお知恵をおかりしたいと思っております。
#127
○青島幸男君 もう一つだけなんですけれども、例えば年賀はがきということは、何もくじつきでなくとも古来より我が国の風習としてこれはまさに定着しておりましたですね。それがいつでしたか、これは昭和三十年代になってからでしたか、くじがついたのは。くじがついたために従来あった習慣がより発展的に部数も多くなってきたのか、あるいはつけてもつけなくても従来と年賀のやりとりは余り変わりがなかったのか、細かい数字を年度ごとに表示してくださいとは申しませんけれども、大ざっぱで結構ですけれども、実際にくじつきが出てどういう意味があったのかということだけ念のためにお尋ねしておきたいと思います。
#128
○政府委員(塩谷稔君) ちょっと細かい数字の持ち合わせはございませんが、やはりこのくじをつけてお年玉というものが当たると、それによって年賀の、特に官製はがきによる年賀の需要といいますか、年賀を出されるのが飛躍的にふえたというふうに記憶しております。
#129
○青島幸男君 それだけ伺えば結構でございます。終わります。
#130
○委員長(松前達郎君) 他に御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#131
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより両案について討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もないようですから、両案に対する討論は終局したものと認めます。
 それではこれより両案について順次採決に入ります。
 まず、郵便法の一部を改正する法律案に賛成の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#132
○委員長(松前達郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#133
○委員長(松前達郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#134
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#135
○委員長(松前達郎君) この際、電気通信の新体制等に関する小委員会の小委員及び小委員長の選任について御報告いたします。
 小委員には岡野裕君、沖外夫君、長田裕二君、成相善十君、長谷川信君、宮田輝君、大森昭君、片山甚市君、服部信吾君、佐藤昭夫君及び中村鋭一君を指名いたします。
 また、小委員長には成相善十君を指名いたします。
    ─────────────
#136
○委員長(松前達郎君) 次に、連合審査会に関する件についてお諮りいたします。
 基盤技術研究円滑化法案について、商工委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#137
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#138
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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