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1984/06/20 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 運輸委員会 第15号
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1984/06/20 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 運輸委員会 第15号

#1
第102回国会 運輸委員会 第15号
昭和六十年六月二十日(木曜日)
   午前十時三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十八日
    辞任         補欠選任
     吉村 真事君     村上 正邦君
 六月十九日
    辞任         補欠選任
     村上 正邦君     吉村 真事君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         鶴岡  洋君
    理 事
                大木  浩君
                梶原  清君
                瀬谷 英行君
                矢原 秀男君
    委 員
                内藤  健君
                藤田  栄君
                森田 重郎君
                安田 隆明君
                山崎 竜男君
                吉村 真事君
                小柳  勇君
               目黒今朝次郎君
                小笠原貞子君
                伊藤 郁男君
                山田耕三郎君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  山下 徳夫君
   政府委員
       日本国有鉄道再
       建監理委員会事
       務局次長     林  淳司君
       運輸大臣官房国
       有鉄道再建総括
       審議官      棚橋  泰君
       運輸大臣官房国
       有鉄道部長    中島 眞二君
       運輸省運輸政策
       局長       山本  長君
       運輸省地域交通
       局長       服部 経治君
       運輸省海上技術
       安全局船員部長  武石  章君
       運輸省航空局長  西村 康雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        多田  稔君
   説明員
       公正取引委員会
       審査部第一審査
       長        河村  穰君
       運輸省航空局審
       議官       増田 信雄君
       日本国有鉄道総
       裁        仁杉  巖君
       日本国有鉄道常
       務理事      竹内 哲夫君
       日本国有鉄道常
       務理事      坂田 浩一君
       日本国有鉄道常
       務理事      岩崎 雄一君
   参考人
       秋田県知事   佐々木喜久治君
       香川県知事    前川 忠夫君
       佐賀県知事    香月 熊雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○運輸事情等に関する調査
 (国鉄問題に関する件)
 (国鉄再建問題に関する件)
 (通勤新線に関する件)
 (東京国際空港の沖合展開計画に関する件)
 (船員問題に関する件)
 (新東京国際空港の二期工事に関する件)
 (国鉄職員問題に関する件)
 (整備新幹線問題に関する件)
 (車検代行業に関する件)
○国鉄水郡線廃止反対に関する請願(第五七号)
○国鉄瀬棚線の存続に関する請願(第八二号)
○国鉄若松車両センターの廃止反対に関する請願(第二〇八号)
○老人に対する国鉄及び私鉄の運賃割引等に関する請願(第二三〇号)
○ハイヤー・タクシー類似行為対策に関する請願(第八八六号外四六件)
○気象事業の整備拡充に関する請願(第一〇三六号外一件)
○ユーザー車検代行行為是正に関する請願(第一二五二号外二一件)
○首都圏の気象事業の整備拡充に関する請願(第一六四〇号外八件)
○群馬県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一七三八号)
○国鉄京葉線新砂町・東京間鉄道建設事業計画の変更に関する請願(第一七五九号)
○栃木県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一七七九号)
○秋田県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一七八五号外一件)
○熊本県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一七八六号外二件)
○長野県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一七八七号)
○福岡県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一七八八号外六件)
○沖縄県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一七九七号外一件)
○新潟県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八一三号)
○山形県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八一八号外一件)
○山梨県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八一九号外一件)
○茨城県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八二〇号外三件)
○静岡県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八二一号外一件)
○北海道内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八二二号外八件)
○和歌山県内の気象官署の整備拡充に関する請願(第一八二三号外一件)
○三重県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八二五号)
○京都府内の気象官署の整備拡充に関する請願(第一八二六号)
○埼玉県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八二八号)
○大阪府内の気象官署の整備拡充に関する請願(第一八五七号外四件)
○兵庫県内の気象官署の整備拡充に関する請願(第一八七八号外一件)
○福井県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一八八三号外一件)
○島根県内の気象官署の整備拡充に関する請願(第一八八四号)
○千葉県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一九〇六号外二件)
○福島県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一九〇七号外二件)
○青森県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一九〇八号外一件)
○宮城県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一九〇九号)
○鳥取県内の気象官署の整備拡充に関する請願(第一九一〇号外二件)
○滋賀県内の気象官署の整備拡充に関する請願(第一九二七号)
○鹿児島県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第一九八九号外三件)
○熊本県における軽車両等運送事業の保護・育成に関する請願(第二〇五〇号)
○長崎県における軽車両等運送事業の保護・育成に関する請願(第二〇五一号)
○石川県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第二一五四号外一件)
○宮崎県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第二一九一号)
○奈良県内の気象官署の整備拡充に関する請願(第二二二四号)
○交通損害保険士(仮称)の業務資格認定制度創設に関する請願(第二二二五号外二件)
○国鉄の運賃値上げと分割・民営化反対に関する請願(第二三六七号外三七件)
○車いす重度身体障害者の運輸行政改善に関する請願(第二五二三号外三五件)
○花巻空港東京線の現状維持に関する請願(第三〇六九号)
○東北新幹線東京駅乗入れ及び盛岡以北建設着工早期実現に関する請願(第三〇七〇号)
○佐賀県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第三〇七一号外二件)
○国鉄信越本線の輸送力増強に関する請願(第三五四九号)
○地方交通線の存続に関する請願(第三五五〇号)
○国鉄の再建・合理化に関する請願(第三六六七号)
○安全輸送確保に関する請願(第三七一二号外一四二件)
○素人の車検代行業の抑制に関する請願(第四八五六号外一二件)
○ハイヤー・タクシー事業における行政改善に関する請願(第四九六五号外一件)
○運転代行業のタクシー類似行為撲滅に関する請願(第四九七〇号外八五件)
○国鉄線の維持存続等に関する請願(第五二五九号)
○地方バス路線の維持確保に関する請願(第五五九九号)
○岩手県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第五六二〇号)
○国鉄の分割・民営化反対に関する請願(第五六七八号)
○富山県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第五七五五号)
○不法な車検代行行為の抑制に関する請願(第六一七六号外三九件)
○愛知県内の気象事業の整備拡充に関する請願(第七九〇八号外一件)
○不法な車検代行業者の排除に関する請願(第八〇二九号外一件)
○継続調査要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 運輸事情等に関する調査のうち、国鉄問題に関する件を議題といたします。
 この際、参考人の皆様に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。各参考人におかれましては、国鉄問題に関する件につきまして、それぞれ忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。どうかよろしくお願い申し上げます。
 次に、本日の議事の進め方について申し上げます。
 まず、佐々木参考人、前川参考人、香月参考人の順で、お一人十五分以内で御意見をお述べいただきまして、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、念のため申し上げますが、発言の際は委員長の許可を得ることになっております。また、各委員の質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔にお願いをいたします。
 それでは、佐々木参考人からお願いいたします。佐々木参考人。
#3
○参考人(佐々木喜久治君) 秋田県知事の佐々木でございます。
 このたび御指名をいただきましたことに感謝を申し上げ、私が日ごろ考えております地域交通の確保及び国鉄財政のあり方の二点に要約して意見を申し述べさせていただきます。
 国鉄は、全国的な鉄道網を持ち、明治五年の開業以来今日まで、大量輸送性、定時性、安全性、低廉性等鉄道の特性を生かしながら、我が国の産業経済、教育文化の発展と国民生活に大いに貢献をしてきましたことはだれしもが認めるところであろうと存じます。しかし、このように多大の貢献をしてまいりました国鉄が、昭和三十九年度決算において三百億円の欠損を計上して以来連続して赤字を計上することになり、六十年度決算においては十四兆円の累積欠損を、また、長期債務残高も二十三兆六千億円が見込まれております。このような事態を見て、昭和五十七年、臨時行政調査会は、行政改革に関する第三次答申において、国鉄の分割民営化と、この経営形態の変革を推進する国鉄再建監理委員会の設置を提言されたのであります。
 この臨時行政調査会の基本答申においては、国鉄の経営が悪化した原因として、鉄道特性を発揮できる都市間旅客輸送、大都市圏旅客輸送、大量定型貨物輸送の分野に特化すべきであったが、現実には公共性の観点が強調され過ぎ対応が著しくおくれてきたこと、国会及び政府の過度の関与、地域住民の過大な要求などから企業性を発揮できなかったことなどが挙げられ、その改革の指針として、政治や地域住民の要求排除、設備投資の抑制、線区別運賃制導入等が示唆されております。この基本答申に盛られている改革の方向を見ますと、率直に申し上げまして、国鉄の財政再建を急ぐ余り公共性や公益性を度外視したものであり、まさに国鉄の経営面にのみ目を向け、国鉄の果たす各地域における輸送機能と、国鉄に対する国民の期待を無視したものであると言わざるを得ないのであります。
 このように、臨時行政調査会の基本的な考え方は、ややもすると国の財政負担の縮減のみが優先し、改革の対象となっている行政組織や国と地方の機能分担のあり方、公社、特殊法人などそれぞれの果たすべき役割がおろそかにされるのではないかと心配されるのであります。国策の基本であります国土の均衡ある発展の担い手として、国鉄は大きな役割を担っているはずなのでありますが、稼ぐことが仕事なのだと言われているような感じがするのであります。
 かつて、日本経済の高度成長は、昭和三十年代後半に日本の民族大移動を起こさせ、過疎過密の現象が国の大問題となったのであります。この反省のもとに三全総は定住構想を打ち立て、将来の増加人口の相当部分の定住の地を東北、北海道とすべきものとしたのであります。この定住構想は残念ながら思ったほど前進しないために、東北、北海道においてはなお過疎問題が地域の大きな課題であります。しかしそう心配したものではなく、最近の先端技術産業の発展とともに、ハイテク企業の立地がこの地域に非常に高いウエートで進展しております。それでも現段階ではまだこの地域の過疎性を払拭するほどにはなっておりません。人口が減っている地域がまだまだあるのであります。
 このような時期に国鉄再建問題がクローズアップされてまいりました。あたかも地方交通線が国鉄赤字の最大の元凶であるかのごとく宣伝され、国鉄再建法の制定とともに、特定地方交通線は国鉄経営から切り離されるということになったのであります。本来、交通体系は線ではなくて網、いわゆるネットワークによって構成されるべきものと存じます。国鉄二万キロ余のネットワークは、その部分部分で見れば確かに問題のあるところもあり、廃止しなければならないものもあるかもしれませんが、このネットワークこそもっと大事にしなければならないものではないでしょうか。今、過疎である地域において、過疎なるがゆえに交通ネットワークから外されるということになれば、その地域は永久に過疎地域ということになりましょう。
 他の政策によってこの地域を新しい定住の地として開発しようとしても、交通ネットワークから外されている場合には現実問題としては不可能ということになります。結局は、一度過疎過密となった地域をもとのもう少し正常な姿の地域に戻すには相当時間がかかる。しかしその努力が今いろいろなされている。国土の均衡ある発展を図るために、政治はいろいろな政策を考えながらもっと余裕を持って取り組んでもらえないだろうかということが一つの願いでございます。もう少し待ってもらえば過疎の地域に人が帰ってくるのであります。現在の時点で鉄道を廃止されれば帰るにも帰れなくなってしまうのであります。国鉄ネットワークを大事にするためにも、地方交通線対策は第二次指定線まででぜひとも打ちどめにしていただきたいのであります。
 次の問題は、地域交通と赤字対策についてであります。
 赤字を解消するためにはその要因を消していけばいい。経済原則に従って、赤字になることはやらない、やめる、黒字になることだけをやるということになれば財政再建はできることになります。したがって政治や行政は要らないのであります。極論すれば、国鉄は政治から切り離せば黒字になるのであります。臨調答申はそれを言っていると思います。特に、国鉄再建法以来国鉄の運営は地方切り捨て方式になっております。地方は人が少ない、したがって乗客は少ない、東京や大阪に向かう列車には人が乗るはずだ、これを優先をして地方路線は遠距離路線の犠牲となってますます不便になり、それが原因となって乗客はさらに減るという悪循環を繰り返しているのが地方の実態であります。大都市に向かう遠距離輸送は国鉄の大きな使命であり、鉄道特性を発揮できる分野であります。最近のダイヤ改正においては、改正のたびごとにこの遠距離輸送ダイヤの優先度が強くなり、地方交通ほったらかしということであります。各地域というよりは、各府県においては、県庁所在地と県内各市町村との結びつきが大都市圏域とは全く違っているということであります。
 首都圏においては、埼玉都民、神奈川都民、千葉都民は膨大な数であります。どうしても東京に向かうダイヤ編成が極めて重要であります。地方においては、県庁所在地に向かうダイヤ編成が地域住民にとって日常生活のために大変大事なのであります。これがほったらかしにされるために県庁所在地周辺道路の渋滞はひどくなり、県議会においては、本来県行政ではない国鉄のダイヤが重大な論議の対象となるのであります。先般東北新幹線上野開業に合わせて行われましたダイヤ改正は、このことを最もよく示しております。秋田では、県内各地域から秋田市に出てくるためには大変な時間のロスを強いられることになりました。また国鉄のお客は減ることになりましょう。遠距離輸送もいいけれども、県内交通をもっと考えてもらえないだろうか。県内交通の利便性を高めるために乗客の増加以上に赤字が増加するということであるならば、そこに政治が入ることができないだろうかということでございます。そしてまた、国鉄が民営になった場合に営利を追求することが第一義になりますから、赤字となる利便性の向上には全く取り組まれないのではないだろうかという心配があるのであります。
 電電公社は民営になってとても評判がいいのであります。同じ従業員だけれども、民営になったら大変親切になったし、お世辞も言うようになった、電話機まで自由になったといいます。電電はもうかっておりますから、サービスをさらによくして、それがさらに利益を生むことになるでありましょう。赤字体質の民営国鉄は、このように地域住民の期待にこたえてくれるのか、政治はこれに財政の形で支援してくれるのか、大変心配なのであります。
 次に、国鉄再建問題検討の発端となりました財政問題についてであります。
 鉄道を運営する場合に軌道投資は欠くことのできない宿命であり、長期にわたって、かつ多額の資金を要することは御承知のとおりであります。特に、昭和三十二年以降に始まりました老朽施設の取りかえ、及び国家的な要請で行われた新幹線建設などの輸送力増強対策としての設備投資が、昭和三十九年以降国鉄が赤字に転落しても、黒字経営であったときの体質のままに自前の借入金で設備投資を進めざるを得なかったことが問題なのであります。このことが国鉄の赤字要因の中に大きく位置するにもかかわらず、臨時行政調査会はこのことに触れておりません。仮に国鉄の経営形態を変革したとしても、現在のような施設整備、建設費の借入金システムを抜本的に改めなければ、同じことが繰り返されることは必定であり、鉄道に対する国庫負担のあり方、負担のルールを確立する必要があると存じます。私は、運輸機関の基礎施設に対する国費の投資は大変不均衡だと思っております。
 すなわち、道路、空港、港湾等の施設は一般的に公共事業として建設されるのに対し、国鉄の軌道整備は公共性、公益性という義務を負わされておりながらも、自力で捻出しなければならない仕組みとなっており、このような基礎施設に対する資金負担の不均衡など、国鉄に対し余りにも多額の負担を負わせ過ぎたことが、輸送手段の多様化を助長するとともに、国鉄の競争力を低下させ、国鉄を赤字経営とした要因の一つであると存じております。
 このような基盤施設整備方式の違いに関し、運輸政策審議会が昭和五十六年に行った答申において、軌道系輸送機関の整備には安定的な財源の確保が必要であるとし、所要の制度が確立されていない現在においては、整備の主体、補助制度、技術支援体制等に関し、特別の措置が必要であると提言しているところでございまして、この考え方は現在も正しいと考えております。したがいまして、国鉄の将来的な経営改善のためにも、基本的には、道路、空港、港湾などと同様に軌道建設は国費で行い、車両は国鉄が負担するという方向が望ましいのではないかと思います。
 そしてまた、これまでの累積赤字及び債務の処理に当たっても、基盤整備に関する部分は国の財政負担とし、車両費及び経常的な経営費に属する部分は国鉄負担として、負担区分を明確にする必要があると思います。また、国の政策として地域交通を確保するための経費については、一定のルールのもとに国の財政負担とする方式をぜひ導入してもらいたいと思います。現在生活路線バスにおいてとられている方式も一つの参考となると思います。
 以上、国鉄再建問題に関連し、国鉄の持つ公共性、公益性から地域交通の確保が強く望まれていること、及び国鉄財政のあり方については、国鉄にすべての責任を転稼し過ぎたことが現在の赤字の大きな要因であると考え、国庫負担制度が必要であるということを意見として申し述べたところであります。もちろん、これまでの国鉄の経営方策を是認するわけではなく、現行の企業形態である公社制度にも不備な点がありますし、臨時行政調査会が指摘している国鉄自体の企業意識と責任感の喪失、職員のモラルの欠如に起因する生産性の低下、収入に比しての経費率の高さなど、根深くかつ重大な問題の内在していることも事実であります。
 いずれにしましても、近々には国鉄再建監理委員会から基本答申が出されると思いますが、その内容がどのようなものでありましても、その実施に当たっては、当然のことながら、国民、政府、地域社会の協力が前提となるのでありまして、今後幅広く、しかも内容を深く掘り下げた中での国民的合意を得る必要があると存じます。私としては、地域交通の切り捨てや地域住民へのサービス低下と負担の増加など、地域格差を助長し、国土の均衡ある発展を阻害することとならないことを期待をいたしているのであります。
 なお、今後再建策を主導するのは国鉄再建監理委員会であり、現実に中心となって実施するのは国鉄や国鉄職員であります。とりわけ、国鉄再建の成功するか否かは、現在国鉄で働いている職員一人一人の力量にかかわっております。そして、この人たちは、一般の国民以上に国鉄の使命である公共輸送サービスに誇りと自信を持って働いているはずであります。
 国鉄は、これまで長年にわたって国民に愛され親しまれながら、国民とともに歩んできたことから、国民一般の生活の中に溶け込み、一つの生活文化が形成されていると言っても過言ではなかったと存じております。こうしたムードが最近さっぱりなくなってしまっているような気がいたします。だれがこんな国鉄にしたのか、それぞれの立場でもう一度考え直していただいて、単に財政再建ではなくて国鉄の再建を図っていただきたい。国民の鉄道という意味での国鉄となっていただきたいということを申し上げまして、私の意見陳述を終わります。
#4
○委員長(鶴岡洋君) ありがとうございました。
 次に、前川参考人にお願いいたします。
#5
○参考人(前川忠夫君) 香川県知事の前川でございます。
 本日、参議院運輸委員会の運輸事情等に関する調査に関連いたしまして、国鉄問題について地方の意見を申し述べる機会を与えられましたことにつきまして、厚くお礼を申し上げたいと存じます。
 また、この機会をおかりいたしまして、本州四国連絡橋の建設、空港の整備、高速自動車道の建設等、四国の基幹交通体系の整備促進につきまして、諸先生方から日ごろ格別の御高配を賜っておりますことに対しましても、厚くお礼を申し上げたいと存じます。
 さて、国鉄問題につきまして意見を述べさせていただくわけでありますが、ただいま秋田県知事から、全国的問題としていろいろ御意見がございました。その中にも、特に大都市圏関係の国鉄線に比べて地方路線の整備の立ちおくれ、その軽視が指摘されましたが、その地方路線のうちでも特におくれております四国地方の国鉄線の現況をまず御説明申し上げ、御理解をいただきたいと存じます。
 四国地方の国鉄線は、一口に申しますと、本州地域など他の地域に比べまして経営規模が小さく、困難な運営を強いられておりまして、それに加えて、建設投資が相対的に少なく、施設、設備の整備、近代化が大幅におくれております。
 現在、国鉄四国総局管内には、御承知のように、予讃本線、土讃本線、高徳本線の三つの幹線系線区のほかに、地方交通路線を合わせまして九つの線区がございます。そして、その鉄道の営業距離は八百五十八キロメートルとなっておりますが、すべての線区が赤字路線であります。全路線のうちで複線化されているところはわずかに二十七・二キロメートルでございます。これを営業距離に比べますとわずか三・二%を占めるにすぎません。しかも、昭和六十三年春、三年後でございますが、本州四国連絡橋の開通によりまして接続することとなります、最も重要な四国国鉄線のかなめとも言うべき坂出―丸亀間の六・八キロメートルの区間がまだ単線のままとなっております。加えて、四国管内の鉄道はすべてディーゼル車の運行であり、電化区間は全くありません。一メートルも一ミリもございません。また、地方交通線についても、阿佐線、宿毛線の工事の再開、内山線の早期開業、中村線、予土線の存続等多くの課題を抱えております。
 このように、四国地方の国鉄線は非常に苦しい経営状況にあり、その施設の近代化は他の地域に比較して著しく立ちおくれている現状にあることをまずもって御認識いただきたいと存じます。
 このような状況を踏まえながら、国鉄問題について特に四国の立場から若干の意見を申し述べさせていただきたいと存じます。
 まず、国鉄の分割民営化の問題についてであります。
 去る五十七年七月に出されました臨時行政調査会の答申におきましては、国鉄の経営形態について次のように述べております。地元の責任と意欲を喚起して、全国画一的な運営に陥らないよう国鉄を七ブロック程度に分割し、これを民営化するという方向を打ち出しているのであります。これを受けまして、昭和五十八年六月、二年前に発足いたしました国鉄再建監理委員会において、国鉄の分割民営化について御検討を重ねられ、本年七月末の最終答申に向けてさらに御検討がなされていると聞いており、その中では、遺憾ながら、四国の分離経営も含めて種々の案が俎上に上っているようであります。
 この国鉄の分割民営化についての私の意見でありますが、およそ、地方に新たな財政負担を強いたり、また四国国鉄線の近代化が阻害されるおそれのあるような分割民営化につきましては大きな問題がありますので、基本的には反対せざるを得ないと考えております。こうした趣旨については、昨年高松市において開催されました一日行革審におきましても私から申し上げましたところであり、また先般の四国知事会議におきましても緊急の課題として協議いたしました結果、四国知事会からも、同様の意向で、全国的問題として全国知事会でも取り上げられるよう働きかけることにいたしております。
 現在、分割民営化についての最終的な方向がいまだ示されておりませんが、今後さらに検討がなされるものでありましょうが、その際は、私としては、関係者の皆様方には、まずもって四国及び四国の国鉄の置かれている特殊な諸事情をあらかじめ十分御理解いただくことが必要かと存じております。
 また、今四国は島民長年の悲願でありました本州四国連絡橋が昭和六十三年、三年後の春に完成することになっておりまして、本州と鉄道、道路で一体化されるわけであります。まさにそうしたやさきに、分割民営化の名のもとに鉄道が切り離されてしまうことは、一体化を願ってきました四国島民にとってその期待が裏切られるものであります。これまで四国は、離島性という自然的不利な条件下にあり、本州との連結も弱く不安定でありました。しかしながら、本州四国連絡橋の完成によって本州の交通体系と総合的に結びつき、一体とした運営をすることによって四国の国鉄の輸送機能が最も有効に発揮されるものと確信しており、これを分離運営することは時代の流れに逆行するものであると言わざるを得ません。
 さらに、四国の国鉄につきましては、現況のところで若干申し上げましたように、全国的に見ても最も近代化がおくれた地域であります。電化区間が一メートルもなく、また複線化もわずかで、車両も他の地域で使い古された非改良のままにとどまっております。国が責任を持って本州並みに整備、近代化をしないままで分割民営化がなされるということはまさに論外であります。
 また、四国島内の交通体系を見ますと、都市間交通は国鉄と主要道路で結ばれておりますが、高速道路はわずか十一キロメートルが開通したばかりでありまして、何と申しましてもその機能はまことに不十分であります。したがって、都市間交通はその多くを国鉄に依存しているのであります。また、特に四国の場合、地形が急峻で、しかも脆弱な地盤のところが多く、災害や事故が発生した場合の緊急輸送の確保という上からも、国鉄は交通の手段として極めて大きい役割を有しているのであります。
 以上のように、四国国鉄の将来性とその果たすべき役割を考えますと、現在検討されている国鉄の分割民営化の考え方は、経営の企業性、効率性を優先したものと言わざるを得ません。これが画一的に実施されれば、交通体系的に後進地域である四国の産業経済及び文化の発展は阻害され、住民生活の上に多大の不便を強いられることとなり、その影響が憂慮されるところであります。加えて、四国の国鉄は現在でも毎年大幅な赤字であり、あえてこれを分割して、例えば基金の運用によってその赤字を補てんするといっても、やがては料金や財政負担など、地域住民及び自治体にも大きい負担がかかってくることは必至と考えられます。関係者の努力によってもおよそ鉄道を維持できないような方針には賛成しかねるのであります。したがいまして、国鉄が果たしている基幹的公共輸送機関としての役割と各地域の実情を十分認識されまして、慎重の上にも慎重を期していただきたいと存じます。
 この分割民営化の問題に関連して特に申し述べたいのでありますが、他の地域では既に解決済みの課題が四国の鉄道には依然として残されており、これに対応すべく地域を挙げて努力していることを御理解願いたいのであります。
 御承知のとおり、現在建設中の本州四国連絡橋は、世界に冠たる壮大な鉄道、道路の併用橋として、昭和六十三年春の完成を目指して、おかげさまで順調に建設工事が進められております。四国地方の一層の発展を図るためには、本州四国連絡橋の完成とともに、これと関連して四国島内の国鉄在来線の整備、近代化が不可欠であります。一兆一千億円を超える国家的大事業であるこの本州四国連絡橋の投資効果を高め、後発地域である四国地方の活性化を図るためには、地域の鉄道の輸送容量の拡大、高速化が絶対に必要な条件と考えます。特に、国鉄在来線のスピードアップや、利用者が使いやすいダイヤ改正を行い、経営基盤を強化するためには、電化、複線化の計画的な推進が不可欠の条件であります。本州四国連絡橋の完成による電化が実現すれば、いつでも決まった時間に輸送が可能となり、鉄道による所要時間を比較してみましても、高松―岡山間の現在の所要時間一時間四十二分が架橋後はわずか五十分となり、二分の一に短縮されることになります。また、濃霧、強風などによる欠航もなくなります。均衡ある地域の発展を図るためには、広く全国総合交通体系の整備という国家的見地からのお取り組みが必要であると存じます。
 こうしたことから、本州四国連絡橋を通過する本四備讃線は、現に関係者の御尽力によって複線、電化の計画で工事が進められております。したがって、これと連絡する四国島内の在来線の複線、電化がなされなければ本州線との円滑な接続が図れず、四国島民はもとより、我が国民全体の大きな資産である本州四国連絡橋が十二分に生かされないことになります。四国瀬戸大橋完成時においては、電車によって高松市から岡山市、さらには京阪神へ直行できるとか、あるいは本州から四国島内の主要都市まで直行できるとか、そこまで踏み込んでしかるべきではないかと考えます。効果的な投資によって、大きく立ちおくれている四国国鉄の格差解消こそ、四国の国鉄再建のためにも、ひいては四国の活性化のためにも不可欠の手段であると存じます。
 また、この際、四国への新幹線鉄道の乗り入れ問題について一言申し述べさせていただきたいと存じます。
 現在建設中の本州四国連絡橋、児島―坂出ルートは、新幹線鉄道も通過可能な構造となっており、四国地域の発展を図るためには新幹線の導入が大きな夢であります。全国的に見ても、新幹線の整備計画が決まっていない白地地域は四国だけであります。現在の四国島内の新幹線基本計画線を整備計画線に格上げしていただき、四国地方への新幹線鉄道の乗り入れが実現されることを四国四県においては強く要望しておるところでありまして、長期的な重要課題となっておることも申し上げておきたいと思います。
 以上、いろいろ御要望とあわせて、地方路線の典型的なおくれを持っている四国国鉄の実情を訴えまして、我々といたしましても、単にお願いだけではなく、要望だけではなく、それだけに終わってはならないと思います。地方自治体として、鉄道、バスなど公共輸送機関の利用促進について努力いたしたいと考えております。もちろん、国鉄自身におきましても、積極的な営業施策を展開し、経営の悪化を食いとめるための最大限の努力をする必要があることはもとよりでありますが、我々地域の者としても、住民の貴重な財産である国鉄初め公共輸送機関の利用促進運動を、住民各位の積極的な御協力を得ながら、県として市町ともども引き続き推進してまいりたいと考えております。
 以上、御出席の諸先生方におかれましては、どうか国鉄に期待している私どもの意のあるところをお酌み取りいただきまして、今後とも格別の御理解、御支援、御協力をくださいますようお願い申し上げまして、私の陳述を終わります。
 どうもありがとうございました。
#6
○委員長(鶴岡洋君) どうもありがとうございました。
 次に、香月参考人にお願いいたします。
#7
○参考人(香月熊雄君) 佐賀県知事の香月でございます。
 本日は、当委員会にお招きをいただき、意見を述べる機会を与えていただきましたことに対しまして、まずもって心から感謝申し上げます次第でございます。
 先生方におかれましては、日ごろ、国政の場にあって総合的な運輸政策について御審議、御尽力をいただいており、地方行政を預かる者として厚く御礼を申し上げます次第でございます。
 意見を申し上げます前に、まず、本県の交通体系における国鉄の役割について申し述べさせていただきたいと存じます。
 御案内のとおり、これまで国鉄は、全国ネットワーク体系を形成し、全国均一なサービスの提供、大量、定時輸送等、地域振興及び住民生活の基本的かつ公共性の高い輸送手段として大きな役割を果たしているところであります。さらに、これからは地方の時代と言われ、地域開発を推進し、安定した住民生活を確保していく上で、国鉄は基本的交通機関として位置づけられるとともに、通勤通学等の住民の足として日常生活に密接にかかわりを持つものであります。
 佐賀県の実情を申し述べますと、県民所得は五十七年度で全国平均の八四%と低い状況にございまして、都市の集積もおくれ、また旧産炭地等過疎市町村を多く抱えております。したがって、県民所得の向上、都市の集積、過疎からの脱却を目途に、地方定住を図るため、これまで産業基盤の整備拡充に力を入れてまいってきたところでございます。例えば、県都佐賀市にございましては、佐賀平たん部唯一の中核都市として都市機能の拡大を図る観点から、工業団地一団地四十六ヘクタール、区画整理事業二カ所百六十ヘクタール、都市再開発事業一カ所一・二ヘクタールを計画しているところであります。
 佐賀市の経済圏は、国鉄佐賀線を通じ隣県の柳川市、大川市にも及び、このような施策と相まって、沿線地域の人的、物的交流は、特に佐賀市への通勤通学状況を見てみましても、昭和五十年五千七百二十四人から昭和五十五年六千百七十二人と大きく拡大の傾向にあります。また、県西部においても、伊万里市を中心として伊万里湾総合開発の大型プロジェクトを推進中であり、第二次特定地方交通線であります松浦線沿線においても、工業団地三団地二百七十ヘクタールの造成事業、地域経済活性化対策事業、これは自治省の指定を受け、伊万里湾窯業圏域において、地域資源活用産業の振興、先端技術の導入、広域観光開発等を目指す事業であります。さらにまた、千ヘクタールにも及ぶ国営伊万里土地改良事業など、地域振興を図る施策が推進されております。
 このような開発計画の推進を図っていくためには、県内交通の根幹施設としての国鉄の役割は、道路整備が十分でない本県の交通事情を考えますと非常に大きなものがあるわけでございます。
 国鉄再建監理委員会では、昨年八月、第二次緊急提言が行われ、今日まで国鉄の分割民営化などについて具体策の策定作業が進められてきているようでありますが、県勢の浮揚を図るため、地域開発を推進し、調和のとれた文化的県民生活を維持する必要があり、現在検討されている、経営の採算面のみを重視した分割民営化や地方交通線対策等については一抹の不安を抱いているところであります。
 以上のような状況を踏まえまして、地方行政を預かる立場にあります知事といたしまして、地域における総合交通体系の整備を図る観点から、分割民営化、地方交通線問題、新幹線建設の三点について意見を述べさせていただきたいと存じます。
 国鉄の経営形態の変更についてでありますが、特に効率的で質の高い地域総合交通体系の形成を図るためには、すぐれた輸送機関として国鉄の役割は大なるものがあります。これが分割民営化された場合には、その結果として、まず、特に中長距離輸送については幹線交通網としての利便性を確保することが困難となり、地域住民にとって不便となるのではないか。二つ目は、採算のために、基本的には運賃収入に頼るほかなく、路線を守るためという理由で地域住民に過大な負担を課すことになりはしないか。また、企業が受益者負担の限度を超えると判断した場合、採算性の悪い路線は廃止せざるを得なくなり、地域の均衡ある経済社会の発展に大きな障害を及ぼすことになりはしないかなど、現状におきましても、都市部からの地理的距離により地域格差を余儀なくされている地方自治体の行政を預かる者として心配をいたしているところであります。
 地域住民の足として、また地域経済社会の動脈として、鉄道はその公共性を十分発揮しなければならないと考えるものであります。佐賀県議会におきましても、国鉄の分割民営化については慎重に対処されるよう要望する旨の意見書を昨年十月五日付で政府及び国鉄に対し提出しているところであります。
 以上のようなことから、知事といたしましても、経営形態の変更の方向につきましては、地方の実態をも十分配慮していただき、地域の理解と納得を得た上で慎重に対処していただきたいと考えているところであります。
 次に、地方交通線の問題でありますが、国鉄地方交通線は、これまで国土の均衡ある発展と地域振興に極めて重要な役割を果たしてきており、また、通勤通学等の生活に密着した輸送機関としてその機能を発揮しながら今日に至っております。しかしながら、近年のモータリゼーションの進展や国民の交通手段の多様化等の社会経済情勢の変化により、今日、一次、二次の特定地方交通線が選定され、国鉄による経営が廃止され、または廃止されようとしております。地域の総合交通体系のビジョンが示されないまま、今日進められているような、輸送密度の低い路線の切り捨て、あるいは地域住民の高い負担のもとにおいて維持しなければならないという状況に立ち至ったことは、地域にとってまことに重大な問題であります。
 本県においては、二次線として佐賀線及び松浦線が対象となっておりますが、それぞれ地域における基幹的輸送機関として重要な役割を果たしております。まず佐賀線について申し上げますと、鹿児島本線と長崎本線の両幹線を最短で結ぶ二四・一キロの路線でありますこと。県都佐賀市の都市機能の拡充と、通勤通学の足として必要不可欠の路線であること。特に、佐賀市の経済圏は佐賀線を通じて隣県の柳川市、大川市にも及び、大きく拡大の傾向にあり、人的、物的交流も盛んであること。
 次に松浦線について申し上げますと、九州西北部の重要な路線として、焼き物の里である有田町、伊万里市を経て隣県佐世保市に至る九三・九キロに及ぶ長大路線であること。沿線地域の中心的役割を果たしている伊万里市は、教育、商業、産業の集積度も高く、この地域での扇のかなめ的役割を持ち、これらの機能を有機的に果たすための人的、物的交流手段として松浦線の役割は大であること。さらに、沿線には伊万里湾総合開発の大型プロジェクトが推進中であること。また、生活に密着した路線として、通勤通学及び買い物等の生活の足としても活用されていること。
 このような実態を踏まえて、地方自治体としましては、地方交通線は国鉄経営にとっては大きな赤字原因の一つであったこと、現在進められている地方交通線対策が法で定められていることについては十分認識しながらも、その存続を強く望んできたところでありますが、現実は極めて厳しいものであると考えております。
 本県でも、その対応の一つとして、佐賀線、松浦線の代替輸送方法について考えてみましても、代替道路の混雑度が高いこと、さらには、交通手段の変化による住民生活への影響、地域の居住環境の悪化等、都市部との格差がさらに増高することは言をまたないことであり、この対応に苦慮するものであります。したがいまして、国におかれましては、地方交通線問題は国家的な課題として取り上げておられることにかんがみ、こうした地域の実情を十分御理解の上、慎重に対処されることを要望するものであります。
 次に、新幹線の問題について申し述べます。
 今年一月二十四日、先生方の御尽力によりまして、九州新幹線長崎ルートの公表がありましたことに対し心から感謝申し上げたいと存じます。九州新幹線については、九州地方の一体的浮揚発展、さらには、利便性の向上等による立地条件を高める上からも、長崎、鹿児島両ルートの同時並行的な整備が必要であり、その早期着工を切望しているところであります。しかし、建設の前提となっております建設費の地元負担問題、並行在来線の廃止問題について、この機会をおかりしてお願いをしておきたいと存じます。
 まず、建設費の地元負担の問題でございますが、建設に当たりましては、全国高速輸送体系としての新幹線の性格、さらには既設新幹線との均衡、あるいは本県は過疎地が多く財政力が弱いこと等から、一方的で画一的な地方負担が生じないよう特段の御配慮を賜りますようお願いいたします。
 また、並行在来線の廃止につきましては、高速かつ長距離輸送を主とする新幹線と、近距離輸送で日常生活路線としての在来線は、その機能を分担し、効率的な地域ネットワークを形成するものでありますので、廃止が行われないようその取り扱いについては十分慎重に配慮していただきたいと考えております。
 以上三点申し上げまして、私の意見陳述を終わらせていただきます。ありがとうございました。
#8
○委員長(鶴岡洋君) ありがとうございました。
 以上をもちまして、参考人からの御意見の開陳は終わりました。
 それでは、これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○小柳勇君 御苦労さまでございます。ありがとうございました。
 私は佐賀県知事の香月参考人に質問をいたします。たくさん質問しとうございますが、時間もありません、一問だけ。地方交通線の扱いであります。佐賀にも佐賀線、松浦線があります。全国的にも知事さん方非常に御苦労であります。
 私ども社会党では、一次線はもう大体片づきましたが、二次線以降一応廃止を凍結をして、五カ年間期間をかりて、そして県知事さん方が中心になって、地方自治体が中心になって、住民のニーズに合った地方整備委員会をつくって、これで取捨選択してもらう、その期間をかしてくれないかという案を今出しておるところであります。でないと、国鉄中心で協議会やりましてもなかなか地方の自治体からも協力できないような情勢、それはそのとおりです。今お三方の御意見聞きました。地域発展のためには、今は利用客が少なくても、将来を考えますと残しておかなければならぬ全国ネットワークというのが一つの大きな鉄道の使命である。
 したがって、地方交通線に対しまして、今の方式でいきましても、一キロ三千万の転換交付金やりまして、あるいは五カ年間の赤字補てんなどやりますと、国の財政で考えましても、五カ年間期間を待ちましても、国家的には私はその五カ年間待って整備した方がプラスと見ている。地方交通線だけの赤字では七百八十億円ぐらいしかありません。それなら、例えば一万キロ整理しますと転換交付金だけでも三千億かかります。したがって、そういうものを考えますと、どうしても地方交通線は地方自治体が中心で整備していく、そういうシステムをつくりたい、その点についての御意見を伺いたい。
 もう一つ具体的に、私ども北部九州、上山田線、佐賀線、松浦線が一番気がかりでありますが、佐賀線の場合は、調査しますと大体今千七百から八百、二百人ぐらい足らない程度です。それはなぜか。私立高校五カ所がスクールバスを出している。家庭から学校までかつて鉄道を利用しておった学生が今スクールバスで通学している。スクールバスにはやっぱり国の補助もしなければなりませんし、学校もいろいろ経費がかかりますから、それであるならば、僕は五つの学校のスクールバスを廃止してまた佐賀線を使ったら二千人を超すではないかと言ったことがございます。それから松浦線につきましても、九十四キロもありますからこれは廃止してはなりません。しかし今の基準ではそうなんですね。だから基準の見直しもやらなきゃなりませんけれども、その佐賀線につきましても、具体的に知事さんとしてはどんな御努力を今日までしていただいたであろうか。
 この二点をお聞きいたします。
#10
○参考人(香月熊雄君) 第一点の、五カ年間地方の知事に任せたらどうかということでございますが、私も結論的にはその方向で賛成だ、かように申し上げたいと思います。と申しますのは、現在国鉄あるいは陸運局の方から強い協議会の開催、協議会への参加、職権でも協議会を開催するんだ、こういうような意味を含めたのがきておりますけれども、実は、七日の日に九州各県知事会を宮崎でいたしました折に、六月から七月の県議会が七月に終わったその時点からひとつ本格的に取り扱おうという話し合いはいたしておりますけれども、やはり知事としまして、佐賀線なら佐賀線をどういうように活用し持っていくんだという一つの方向が出ませんと、私は積極的に協議会に参加するということにはならぬ、このように考えております。
 ところで、鉄道敷地を道路にかえていくということも私は佐賀線では必要かと思いますけれども、筑後川がございますので、あの橋というのが問題でございます。そういうことで非常に困っておるわけでございますが、今高校のスクールバス、これは佐賀市で六、七校が柳川、大川から通っておりますけれども、二校だけがスクールバスを持っている。したがって、このスクールバスにつきましても御指摘のように問題があるわけでございますので、その当該学校とよく相談してみたい、このように思っておりますが、いずれにしましても、私としましては佐賀線を、鉄道を廃止した場合にどういうような対応ができるかということについてまだはっきりした見通しはついていないというところに協議会参加、開催につきましての自信がないということを申し上げておきたい、かように思います。
#11
○小柳勇君 ありがとうございました。
#12
○目黒今朝次郎君 秋田県知事の佐々木知事さんにお伺いいたします。
 国鉄の再建について、根本的に、基盤である路盤などについては空港、港湾、道路同様に国でやる、あるいは車両とか運営関係については国鉄で負う、こういう根本的な対策をしなかったところに今日の問題がある。今亀井委員会でやっておる段階についても、やっぱりそういう基本的な区分整理をして長期負債などについても整理すべきだ、こういう意見でありましたが、非常に私はポイントをついた御意見だと思っております。敬意を表します。
 それで、私も宮城県出身でありますから、秋田県というのは日本で一番おくれた地区と言っても過言ではありません。先輩である秋田出身の石田博英元運輸大臣が、余りにもかわいそうだから、おまえも東北人としてとりあえず空港だけでもつくろうじゃないかということで、二人で協力して秋田空港をつくりました。ところが今運輸省の諸君は、秋田は陸の孤島であるけれども、空港をつくってやったからいいじゃないか、あとは鉄道は要らないじゃないか、こういう暴論を吐く一部運輸官僚がおるわけでありますが、私は絶対そういうことではないと思います。
 秋田に交通網をやるには、何といっても奥羽本線を複線化する。電化はしておりますが、皆さん驚くでしょうけれども、今の電車は百二十キロ運転します。ところが奥羽本線は、構内の整備、カーブが急でありますから、ブレーキをかけながら、百二十キロ運転のできる電車が六十とか七十に特急の運転士が毎回ブレーキをかけながら駅を通過していく。そんな状態にあるから奥羽本線はいつまでたっても頑強にならない。ちょっと雨が降ればすぐ路盤が流出されちゃって不通になってしまう。
 こういうふうに奥羽本線をないがしろにしているというのが私は秋田の陸の孤島につながっている、こう思うのでありますが、私は知事さんにお願いしたいのは、こういう現在抱えておる問題点は、民営分割になった際に、例えば東日本株式会社となった際にこういう秋田の盲点は解決できるとお考えになっているかどうか。今の国鉄でさえでも見逃しておられる陸の孤島秋田、これが分割民営になって東日本株式会社になったら、ますます東日本の方だけ、東京寄りの方だけ投資をして、秋田はますます陸の孤島になってしまう、こう私は心配をしながら、やはり羽越線や奥羽本線の基盤整備が秋田の開発だというふうに主張しておるものでありますが、この点についてお考えを聞かせてもらいたいと思います。
#13
○参考人(佐々木喜久治君) これからの国鉄の経営形態、分割民営が果たして秋田の鉄道環境をよくするかどうかという問題でありますけれども、やはりそうした組織機構あるいは経営形態を考える前に、国鉄、いわゆる鉄道にどういう役割を担わせるのか、そしてその場合にまた公共性、公益性というものをどういうふうにして具体的にこれを保証するのか。端的に言いますというと、国の財政負担という形で公共性、公益性というものを保証するというようなその前提をまずこしらえていただいて、そしてその前提のもとに、後いかにして効率的な鉄道運営ができるかという観点から組織機構というものは考えていただいていいのではないかというふうに考えております。
#14
○目黒今朝次郎君 ありがとうございました。
 もう一つ、亀井委員会も、国鉄が一月十日出した再建案も、それから交通学者である方々がいろんな論文を書いていらっしゃるわけでありますが、この委員会にも参考人として参りました伊東先生などを含めると、しょせん、このローカル線については地方に負担をお願いする。ずばり言えば、東京の運賃は現在よりも下げてもやむを得ない、そのかわり地方線の運賃は今の二倍から三倍、私鉄は平均二倍半ぐらいだそうです、東京百にすると二倍半、田舎は。ですから、現在の国鉄の運賃の大体三倍前後は負担をしてもらう、それで経営が成り立たなければ廃止をしてもらう、こういう路線がずっとここ二、三年論議が進んで、今亀井委員会がそれを答申で出そうということになっているんです。
 先ほどの知事さんの話では、負担をかけたり、あるいは負担が限界にくれば地方自治体に負担がいったり、そうしてそれがパーになれば廃止、こういうものでは本当に鉄道の持つネットワークという点から困る、やっては困る、こういう強い御意見でありましたが、七月に出る答申がローカル線について三倍近くの運賃値上げ、そういうことを含むような答申が出た場合にはどういう御判断をされますか。改めてもう一回聞かせてもらいたいと思います。
#15
○参考人(佐々木喜久治君) 現在、残念ながら日本の国土を見ますというと地域によって非常に経済格差がある。またそれぞれの地域住民の所得格差というものも非常に大きいわけでありまして、何としてもこうした地域格差というものを解消するということが国政の一番の課題であろうというふうに思うわけでありますが、そうした現在の格差というものがある中で、単に、国鉄の経営が赤字になるからそうした所得水準の低い地域の運賃負担を三倍にするということは、むしろ国政がこれまで努力しなければならない課題解決のための努力を怠って、経済力の低いところに負担を多くかける。まさに私どもからいいますというと逆行する施策ではないかというふうに考えます。
#16
○瀬谷英行君 参考人の各県知事さんに遠路はるばるおいでいただいたことを感謝したいと思います。
 監理委員会が今答申を出そうとしております。私どもは、監理委員会が出そうとしている答申というのは机上のペーパープラン、こういう感じがしてならない。きょう各知事さんからお話を伺いますと、各地域地域の実情に照らして見解を述べていただきました。これは非常によかったと思います。
 そこで、監理委員会から各県知事さんに答申の前に実情をお聞きをする、あるいは諮問をする、こういうことがあったのかどうか。このことはあったかなかったか極めて簡単なお答えなので、各参考人にひとまずそのことをお聞きしたいと思います。監理委員会から皆さん方の県に、あるいは県知事さんに、監理委員会として地方の実情を聞く、意見を聞くということがあったかどうか、そのことを、どちらかでも、香月参考人からでも結構です。順繰りにお答え願います。
#17
○参考人(佐々木喜久治君) ございません。
#18
○参考人(前川忠夫君) 地方の一日臨調というのがございまして、高松市で開催されまして、委員長はお見えになりませんでしたけれども、委員の先生がお見えになって地方の意見をお聞きいただいたことがございました。その際私も意見を述べさせていただいたことにつきましては先ほど意見開陳の中で触れておきましたが、その程度でございます。その内容は先ほど申し上げたとおりの趣旨の内容のお答えをしておきました。
#19
○参考人(香月熊雄君) 私の方には臨調からの問い合わせは全然ございません。
#20
○参考人(前川忠夫君) いささか御質問と私の答弁が食い違っていたようですが、一日臨調のことを申し上げましたのであって、監理委員会から直接知事に対して、私に対しての御質問はございません。
#21
○瀬谷英行君 わかりました。
 それでは、監理委員会からは、皆さんのところには今までどうかといったような諮問あるいは地方の意見を求められるということは皆目なかった、このように理解してよろしいですね。
 その次に今度は香川の県知事さんにお伺いをしたいと思いますが、それでは、一日臨調の際にはどの程度のことが聞かれたのか、その際にまた知事さんとしてはどのようにお答えになったのか、簡単で結構でございますが、かいつまんでお知らせをいただきたいと思います。
#22
○参考人(前川忠夫君) これはいつ申し上げても同じことでございまして、先ほど全体を通じて私が意見を申し上げたその内容と全く同じような趣旨のお答えをしております。その点御理解をいただきたいと思います。
#23
○瀬谷英行君 四国の場合は、特に香川県と特定するわけじゃございませんけれども、四国の場合は、先般本四架橋の一部ができ上がったというニュースがございました。この本四架橋は、北海道との間に工事が進められている青函トンネルと同様、国家的な大事業だと思います。しかし、橋がかかったけれども、ほかのそこらの小川にかかる橋と違いまして歩いて渡るというわけにまいりません。これはどうしても自動車か鉄道を使わなければならぬということになると思います。
 その場合に、この橋の鉄道等についての負担が分割をされた場合の四国にかかっていくということになると、地方自治体としてはどういう割合で分担をするか別といたしまして、いや応なしに四国各県にとってはかなり大きな負担となるというふうに考えざるを得ません。そういう負担を含めて、四国が分割をされた場合に県としてもかなりの問題が出てくるんじゃないかという気がいたしますが、その点について国との間の話がどの程度に詰まっているのか。例えば財政負担の問題、それから国鉄が分割をされた場合の運賃、料金の問題、設備の改善の問題等について、さらにまた新幹線等についても、これはやっぱりこれだけの超大な橋ですから、本当ならば新幹線で一気に本州から四国まで通ずるということができないと、せっかくのこの大きな投資の効果というものが発揮できなくなるんじゃないかという気がいたしますが、その点についての参考人の御意見もあわせてお伺いしたいと思います。
#24
○参考人(前川忠夫君) 今瀬谷理事さんがおっしゃったとおり、皆さん方の御努力によりまして本四連絡橋が三本かかっております。明石―鳴門ルートのうちの大嶋門橋は先日開通いたしました。もう一本の岡山と香川を結ぶ下津井―坂出ルート、これが今建設途上でございます。このことについては先ほど触れました。それからもう一本尾道―今治ルート、これは島伝いに道路橋として逐次工事が進められておりまして、いずれは三本とも本州と四国を結ぶ幹線の橋梁ととして完成すると思います。そのうちで最も早くといいますか、三年後に完成が予定されておりますDルートと申しますか、岡山―香川間の下津井―坂出ルートが完成されます。これは道路橋並びに在来線、さらに新幹線が乗るような構造として工事が進められております。
 これについての国鉄としての負担といいますか、本四公団に対するリース料といいますか、これは仄聞しますところ年間五百億程度というように聞いておりますが、このリース料を分割民営の場合に果たしてどのように取り扱っていいものかいろいろ私たちは苦慮しておりますけれども、心配しておりますが、この問題については、国鉄あるいは運輸省、あるいは橋公団等との関係におきましてもまだ具体的話題には上っておりません。こういうものが当然ありますから、将来の分割民営がもし具体化した場合にどのように取り扱うべきか、これは今後の重大な問題として私たちは大いに関心を持っているところでございます。
 それから、今申し上げたように、瀬戸大橋は道路橋、在来線、新幹線の構造になっておりますから、当然、この橋の計画並びに工事を見ますとき、本州と四国がこの三つのルートで結ばれるという目標のもとに工事を始められたと思うんですが、現在もそういう形で進んでおります。したがって、せっかくのこの橋ができます三年後、あるいは何年後かに四国の国鉄が分割民営化された場合、この橋は何のためにかけたのか、その意義というか効果はまさに半減以下になるんじゃないかと思います。したがって、これらの目的が今後とも四国国鉄線の将来のために大いに生かされてこそこの橋の意義があるものと思っております。したがって、四国の分割民営化というものが具体化された暁にはどのようにしてこの橋の効果を生かしていくか、この点が今後の重大問題である、このように我々は大いに関心を持ちながらも、中央との話し合いはまだまだ先の問題として、現在のところは具体的なお話し合いはいたしておりません。これが現実の姿でございます。
#25
○瀬谷英行君 四国の場合は橋は今まさに三本工事が進んでいるわけですね。徳島県と香川県と愛媛県と三県がそれぞれ対岸と橋を持とうとしております。持っていないのは高知県だけ。向かい側がアメリカだからちょっと無理かもしれません。そうすると、この三本の橋は香川県だけの問題ではなくて、それぞれ橋としての機能を発揮するためには、やはり新幹線のような高速鉄道の工事があわせ行われるということでないとその機能を発揮するのには不十分である。これは香川県だけの問題ではなくて、四国の今かけられている三本の橋について新幹線の問題をあわせ考えるとそういうことになるかどうか、その点もお伺いしたいと思います。
#26
○参考人(前川忠夫君) 今三本の橋が計画されて工事中でございますけれども、明石と鳴門のルートは大鳴門橋、先日開通しました大鳴門橋は新幹線が乗るような構造になっております。しかし明石海峡の橋梁がこれが果たしてどのような、いつ着工されるかまだわかりませんが、この橋の構造がいろいろ取りざたされております。道路橋だけになるのか、それとも新幹線を乗せるのか、在来線を乗せるのか、あるいは鉄道橋は別のルートになるのか、いろいろ取りざたされておりまして、まだ明瞭ではございません。それからもう一本西の広島と愛媛を結ぶ尾道―今治ルート、これは純然と道路橋でございます、国鉄は乗っておりません。ただ一本だけ中央の瀬戸大橋、下津井―坂出ルート、このルートだけは道路橋、在来線並びに新幹線が乗る構造になっておりますから、しかもそれが本土と三年後には完全に結ばれます。
 そういう意味で、四国と本州との国鉄問題は、このところ瀬戸大橋に関連して特に重要な問題となってくる、このように思っております。
#27
○瀬谷英行君 それでは秋田県知事の佐々木参考人にもお伺いしたいと思います。
 先ほど過密過疎の問題がございました。非常に交通不便のために過疎化が進むということは県にとって深刻な問題だと思います。こんなところに住むのはもう飽きたなんというふうなことになったのでは、これはやはり県知事としてもゆゆしいことだろうと思うんです。そこで、東北新幹線が盛岡どまりになって中途半端になっております。あの東北新幹線が盛岡どまりになっていることと、青函トンネルが使い道がどうもこれまた、新幹線をつなぐんだかどうだかはっきりわからないということ、それから秋田県との交通というものがこの新幹線網でもってある程度便利になるという見通しが立つのかどうか。これらの問題について知事さんの希望も含めて御意見を拝聴したいと思います。
#28
○参考人(佐々木喜久治君) この新幹線問題につきましては、北海道、東北地域全体として、できるだけ早く盛岡から青森への延伸、そして北海道への延伸というものを期待をいたしております。
 ただ、私どもこの新幹線の政策について大変に疑問に思っておりますのは、今新幹線というのは三種類新幹線がある。一つは、政府の方が黙っておってもつくってくれる新幹線、これは東海道・山陽新幹線。地元がいろいろと大陳情をやって何とかつくり上げてもらった新幹線が東北・上越新幹線、まさに政治路線であるというふうに思います。その次の新幹線は、地元が金を出さなきゃつくってくれない新幹線ということで、この新幹線を見てみますというと、経済力の豊かな地域というものは国が黙っておってもつくってくれる新幹線、経済力の非常に弱い、地域住民の所得水準の低いところでは、地元で金を負担しなければつくってくれない新幹線、大変私はこの新幹線政策について疑問を持つものであります。厚生省であればその逆であろうと思うのでありますけれども、運輸省所管になりますと仕事の取り組み方が全く逆じゃないだろうか、こういう感じがいたしております。
 また、この新幹線も、東北地方におきましては、新幹線も東北自動車道もこれは太平洋側で、日本海側はこうした高速体系から全く外されておる。そういう意味で、何とか私どももこの新幹線、高速自動車道の体系に秋田の地域を結ばなければならないということでいろいろとお願いをしているわけでありますけれども、一つは、田沢湖線というものを、せめてあの区間を一時間で走れるぐらいの改良ができないものだろうかということをお願いをいたしておりますが、何分にも今の国の財政事情でありますので、やはり、人と物両方を運べて新幹線よりも安い値段でできる高速自動車道をまず選択せざるを得ないであろう、こういうようなことで、私どもは今東北横断自動車道あるいは日本海縦貫自動車道の建設ということにまず力を入れて、そしてまた地方在来線を何とかもう少し地域交通のために便利になるようにしていただきたい。もう秋田の場合には新幹線まで高望みはできないだろうけれども、何とか在来線をもっと利便性を確保していただきたい、こういうお願いをしているところでございます。
#29
○矢原秀男君 どうも御苦労さまでございます。
 本日は、我々運輸委員会といたしましても、政府が亀井委員会にお願いをして、一つは国鉄の経営形態の分割民営、二番目には長期の累積債務をどうしていくか、三番目には余剰人員の解決、四番目には年金というこの大きな四本の柱の中で、亀井委員長の答申される問題については、中曽根総理を初め内閣として最大限にそれを重大視して実行に移すというような発言をされております。運輸大臣もそれに沿った方向でやはりやってまいりたい、こういうふうに言われているわけでございます。
 そこで、私たちは、もし経営形態が六分割になった場合に九州や四国、北海道は大変ではないかというようなことで、その頂点にございます知事の皆さんに御意見を伺おうというのが今日の機会でございます。そして、皆さんに出ていただいております背景には、そのブロックの知事会を代表して、例えば四国であれば前川知事が四国の知事会を代表されてきょうは出ていただいております。佐々木参考人には北海道、東北を代表して来ていただいているわけでございます。香月さんには九州の知事会を代表して来ていただいているわけでございます。
 ここでまず一点簡単に質問したいわけでございますが、今の国会の多数決制度の中では、長期的、中期的な問題があろうかと思いますけれども、これだけ中曽根内閣が団結をして事に当たろうとしている段階から見て、分割民営というものは必至の段階に来ているわけでございますが、きょう参考人の方々の地域の代表としてのお話を伺っておりますと、公共輸送の問題、地域振興の問題、そういう中で分割民営は反対である、こういうふうに私は伺ったものでございます。もしこれが七月末答申が出されて、政府の予定の日程としてこれが上がってきた場合に、私は、皆さんが三つのブロックの代表ではなくして、これは全国の知事会の代表のお声だなということをつくづくと感じているわけでございますが、これが答申された段階で、佐々木さん、前川さん、香月さんは各ブロックを代表されているわけでございますが、賛成か反対か、こういう端的な問題になりますとどちらをとっていただけるわけでございましょうか。まず端的に伺いたいと思います。
#30
○参考人(佐々木喜久治君) 今矢原委員からは、北海道、東北地域の知事会の代表というお話でございましたけれども、きょう私が申し上げましたことは、北海道、東北知事会の意見を集約して申し上げたのではございませんので、これはあらかじめお断り申し上げたいと存じます。ただ、北海道、東北の知事会としていろいろな国鉄問題を話し合っている過程においては、大体これが集約された意見であろうと私が勝手に想像して申し上げたのでございます。
 私はまず最初に、目黒委員からのお話がありましたように、この七月に出るであろう監理委員会の答申が果たして国鉄の公共性、公益性というものをどういう形で担保をしてくれるのか、その内容を見なければ、単に組織機構の改正が云々という問題については即断はできないであろう。何とか公共性、公益性の立場に立った具体的な財政負担のあり方、それから地域格差というものを地方の負担という形でそのまま持ち込まないでほしい。これらの問題について監理委員会がどういう答申を出されるのか。先ほどお話がありましたような、三倍の運賃までは認めてもいいんだというような内容であるならば、我々としては絶対反対なのであります。三倍の運賃まで考えられるのであれば、その二倍、三倍分の運賃に相当する部分は国の財政負担であるべきだというふうに私どもは考えております。これはやはり地域格差を是正するということが国の最大の課題であるべきだという観点から、こうした負担の面で格差を増大させるような方式をとられた場合には、私は絶対反対をしていきたいというふうに思っております。
#31
○参考人(前川忠夫君) 秋田の知事とほぼ同じでございますが、先ほど意見として申し上げましたとおり、現状最もおくれております四国の国鉄の現状を見ますとき、いかなる答申が出されるのか今のところ不明でございますけれども、いろいろな情報を総合いたしますとき、四国の現状のままでは到底これを受けて立つことはできない、このように思っております。先ほど申し上げたとおり、これは四国知事会議におきましても同じような決議をいたしまして、全国知事会議に強く反映してまいりたい、このように存じております。
#32
○参考人(香月熊雄君) 私も大体前二県の知事さんの御意見と同様でございますけれども、私は、六つに分割するというその前提が、例えば関東地域、関西地域、これはペイするであろう。しかしながら北海道とか九州、四国はペイしない。したがってこの地域には国家財政をうんと投資しなくちゃならぬ、こういう前提に立っての分割であるならば我々は賛成せざるを得ない、こう思いますけれども、ただ六つに分けただけで後はその地で適当にやれということでは賛成しかねるわけでございます。
#33
○矢原秀男君 よくわかりました。
 四国、九州関係についてもう一点だけ伺いたいわけでございますが、これは単純な計算でございますけれども、昭和五十八年度の決算を見ておりますと、四国では収入が二百五十九億円、出ていくお金といたしましては、人件費が四百三十七億円、物件費が二百二十一億円という数字になるわけでございます。だから、この収支を単年度で短絡的に考えていきますと、四国の場合は人件費の四百三十七億円がなければ収支がとんとんという形になるわけでございます。これを考えていきますと、災害問題、そうして安全輸送という立場、ダイヤ改正、電化、複線化の希望、スピードアップ、格差の解消、こういうことは大変なことだなと、もし分割をされてこのままですと、これは相当の工夫がなければ四国としては大変だなと数字的に見ているわけでございます。
 また、九州は、収入が千百四十七億円で、人件費が二千二十一億円、物件費が九百八十三億円となっているわけでございます。ですから、人件費の大半が――九州の場合であれば、物件費の九百八十三億円、少しオーバーする金額がゼロであれば収支というものがとんとんという形、これもまた地方の文化、経済すべてにわたって、分割された場合に大変だなという心配を今参考人の皆様と同じように心配をしているわけでございますけれども、重ねてこういう数字的な中から、本当に地域の安全とかそうしてすべての振興のために、果たして今政府が考えている分割案ではどうなるのかなという心配も持っているわけでございますけれども、重ねて九州、四国の県に対して、簡単で結構でございますので伺いたいと思います。
#34
○参考人(前川忠夫君) 私も出かける前に四国国鉄総局で数字的なことを少しばかり伺ってまいりました。今矢原委員さんおっしゃったとおりの数字でございます。こうした営業係数約三〇〇と言われる四国国鉄の赤字線でございますが、これが果たして分割民営で採算のとれる黒字の経営ができるかできないか、これはもうはるかに夢を見るような条件下に今あります。
 そういう意味で、最もおくれている四国国鉄として、どのような整備、国家的投資というか、国の力をかりて採算のとれる国鉄民営化が可能かどうかというようなことはまだまだ遠い将来の問題であろう、このように思います。したがって、そう単純にここ二、三年でそういうものが実現するとは私は到底考えられません。いろんな問題において地元の努力も必要ですし、国の大きい財政的な投資も期待して、先ほども話題に出ました瀬戸大橋のリース料債務五百億、こういうようなものを抱えての分割民営は到底この数年間で受けて立つことは絶対不可能である、このように存じております。
#35
○参考人(香月熊雄君) 国鉄自体で内部の改善を行うすべも相当あろうかというように存じますけれども、先ほど申しましたように、分割された場合、九州には国家財政投資というものがなければ私は分割には賛成できない、このように思います。国家財政の投資がなければ経営は成り立たぬというのが実情だろうと思います。
#36
○小笠原貞子君 私も北海道で皆さんと同じような立場で、この委員会でもいつも追及して、何とかしろと言ってきたわけでございますけれども、きょうお三人の御意見を伺いまして、非常に具体的で、本当に大変だなというのがまたしみじみわからせていただきました。皆さんの御意見を亀井さんを置いておいて言っていただければどんなに効果的だったろうと、こう考えているわけなんです。
 それぞれおっしゃいましたように、国鉄といえばいわゆる赤字と、こう言われるわけでございます。だけれども、赤字が出たのは昭和三十九年からでございまして、なぜ赤字が出たのかといえば、先ほどもおっしゃったように、過剰な設備投資、そして、審議会もそして閣議でも決定していた、三兆七千億程度と十年間決められていたのが十兆からの設備投資がどんどんやられて当然赤字になってきたということですよね。そうすると、この国鉄問題を考える場合に、やっぱりだれかがそういうことで得をして、そしてだれかが困っているという二つの立場というのがはっきりしてくると思うんです。
 私は、時間がございませんので、お三方に一問ずつお伺いしたいと思いますけれども、監理委員会が、担当している国権の最高機関である運輸委員会にもなかなか出てこないで、出てきても二時間ちょっとくらいで、そしてそそくさと帰ってしまう。肝心のところは何にも言わない。まして皆さんのところには何にも情報も具体的には流されていないし、伺おうと思って、先ほども質問が出てお答えいただきましたように、全然聞かれてもいない、こういう立場ですよね。そうすると、まさに監理委員会が考えて、もう来月ですよね、出そうとするその方針というのは一体だれの意向によって具体的に進められているのかということを私はここでまた言わざるを得ないと思うんですよね。
 そこで具体的な質問なんだけれども、お伺いはされていない、伺われていない。だけれども問題は非常に深刻で重大な問題、さっきおっしゃったわけですよね。そこで、伺われてはいないけれども、自分たちとしてはこんな問題が大変なんだよと。こういうことになったらもう地域経済から公共性もヘチマもない、ただ稼ぐだけの国鉄、先ほどもおっしゃったけれども、そういうことには賛成できないんだ、どう考えているんだというような、逆に皆さんの方から監理委員会に対して意見とかいろいろな行動が今までなされていたのか。そして、それはどの程度本当に聞く耳を持って聞いてくれたのかという点です、もしなさっていたとすれば。もし全然なさっていないとすれば、きょうここにおいでになって、そして来月答申というこの段階で、このまま黙っていらっしゃるのか、それとも何らかのアクションを起こそうとお思いになっていらっしゃるか。そのことだけお伺いしたいと思います。
#37
○参考人(佐々木喜久治君) 監理委員会はあくまでもこれは諮問委員会でありましょうから、この諮問委員会の答申に基づいてこの答申をどのように具体化をするのかというのが政府の立場でありましょうし、さらに、それに基づいて国権の最高機関として国会がどういう判断をするのかということになるだろうと思います。そういう意味では、私どもは、諮問委員会の性格から言って、諮問委員会段階で直接に私どもがアクションを起こすということは差し控えるべきものだというふうに思っておりますが、これが答申の内容によりましては、その答申を具体化する過程において政府に対しての働きかけをやっていかなきゃならない、かように考えております。
#38
○参考人(前川忠夫君) 基本的には同じでございます。監理委員会は答申をされるでしょう。しかし、それはそれなりに我々に直ちにその答申が働きかけてくるとは思いません。皆さん方が十分御
審議の上で、それをどのように取り上げられ、どのように修正されるかは皆さん方の手中にあると思います。しかし、答申が出されたその内容がいろいろ我々から見て問題点が非常に多ければ、先ほど申し上げたように、全国知事会等の組織を通じて私たちの意見を皆さん方にお伝えして、できるだけその意見をひとつ尊重していただいて御修正をいただき、そして実際の結論を出していただくように心からこの席からもお願いを申し上げておきたいと思います。
#39
○参考人(香月熊雄君) ただいまの前川参考人の意見と同意見でございます。
#40
○伊藤郁男君 まず、秋田の知事さんに二つばかりお伺いをしたいと思うのですが、一つは、国鉄の再建は財政再建という見地からではなしに考えていくべきだ、こういう主張がされました。しかし、国鉄の赤字は御承知のように潜在債務を含めまして三十五兆円に上るということでございまして、これをこのまま放置することはやはり結果としては国民の負担がそれだけふえてくるということになりますから、知事さんの主張はわからないではありませんが、これはやっぱり財政的な立場からも十分に考えていかなければならぬ問題だと思います。
 そこで知事さん、先ほど地方交通の存続問題と関連をいたしまして、この赤字対策については一定のルールを設けて、負担というもの、国の負担ですね、地方の負担も含めてだと思うんですが、負担分担というんですか、そういうものを考えていくべきだ、こういうようにおっしゃられましたが、一定のルールとはどんなようなことを知事さんとしては考えられておるのか、それが第一点。
 それから第二は、過疎地域と都市間を結ぶ地方交通線、これは過疎地域の方にとりましてはまさに命の綱でありまして、何としてもこれは廃止をしてもらってはならない。しかし、これに関連して、知事さんは、過疎地域の対策として県も一生懸命やっている、やがて人は過疎地域に帰ってくる、しかし時間はかかる、こういうことをおっしゃられました。相当の時間が私はかかるのではないかと思うんですが、その時間がかかるその期間中にも私は赤字はふえていくだろうと思うんですね。そこで、どうしてもやはりこれは国鉄でなければならぬのか、代替の輸送機関というものを考えることができないのかどうか、その理由をお伺いをしたい。これが次の問題です。
 それから、これは香川の知事さんにお伺いをしたいんですが、四国の鉄道の現状はまさに今大変おくれている。私も何回も行って見ておりますけれども、大変おくれている。電化にしても複線にしても、相当これを完成するには時間もかかるし、莫大な金がかかる、途方もない金がかかる、想像もつかないというようにも思うわけでございますけれども、一体四国の国鉄そのものが何ゆえにこのように取り残されてきたのか。私はそれには複合的なさまざまな理由はあると思うんですが、それらの原因というものをどのように取り除いていけば、四国の皆さんが悲願としている複線、電化、近代化、そういうものが一体達成できるものなのかどうか。もしお考えがございましたら、その点をお伺いをしておきます。
 以上でございます。
#41
○参考人(佐々木喜久治君) 赤字の場合の国の負担のルールの問題でありますが、これは具体的にはなかなか難しい問題かと思いますが、先ほど例えばということで申し上げたわけでありますけれども、赤字線については、地方線については運賃は三倍まで考えてもいいじゃないか、三倍以上になったならばもうその線は廃止をすべきだというふうな答申であるならば、例えば三倍までの部分については国が財政負担をしていくというようなこともこの負担ルールとして考えられるであろうというふうに思うわけであります。
 それから、過疎地域における地方交通線問題につきましては、いわば第一次、第二次の選定線によって、国鉄としては大変問題となっておった線はそうした国鉄からの転換という形で処理をしつつある。私どもの方の県におきましても第二次線まで三線ありますけれども、この三線は地元で第三セクターで運営をするという方針で今いろいろな準備を進めておるわけでありますが、大体これで私はもうその整理は終わったというふうに考えて、国鉄はやはり国鉄としてのネットワークというものを大事にしてこれから維持していただきたい。
 国鉄でなくて他の経営体でもできるのではないかということでありますけれども、この経営体が変わるということは、非常に乗客にとってはマイナスになってくる。例えば私どもの方では、東北新幹線ができまして、奥羽線から新幹線に乗りかえて東京に出ていきなさいということをやりましても、お客は奥羽線の在来線に乗って上野まで来るのであります。途中で新幹線に乗りかえない。乗りかえるというのは非常に手間がかかるんです。そういうような乗客のいわば行動というものも考えた場合に、できる限りこれは一つの経営体であることが望ましいというふうに思っております。
 それにしましても、今地方交通線がなぜ乗客が減っているのかということは、先ほど申し上げましたように、どうしても遠距離輸送というものを優先をしていくためにローカル輸送の方は犠牲にされている。そのために非常に不便を乗客に強いている。それがますます乗客を減らしているということで、その辺の問題を解決していくならばもっと私は国鉄の乗客はふえる、こういうふうに考えておるわけでありまして、過疎地域もいろいろな施策によって私どもも努力をしておるわけでありますので、どうかひとつ国鉄についてはもう大体第二次選定線までにして、あと国鉄の全体の体系でひとつ頑張ってやっていただきたいというふうに期待をしたいと思っております。
#42
○参考人(前川忠夫君) なぜ四国の国鉄が非常におくれているのか。これは国鉄だけではございません。四国は、先ほども申し上げたように、地理的ないろんな条件、離島性、後進性というものが現在も非常に残っておりまして、この責任は何も国の政治だけではございません。私たち四国島民のこれまでの努力の足らなかったことも反省いたさなきゃならぬ問題であろうと思います。
 きょうは特に国鉄問題でございますが、国鉄についても先ほど申し上げたとおりの実情でございます。これを解消していただくためにこそ、今瀬戸大橋が一千億以上の国家的投資をもって橋をかけてくださっているんです。それには新幹線も国鉄も乗ってまいります。そして複線、電化で四国まで渡ってくださることになっております。にもかかわらず、今この不備な、未整備の四国国鉄を分割民営しよう、こういうような御意見、まさにこれまでの方針と全く相反する一つの方針であろう、このように我々はこの問題に取り組んでおるわけでございます。
 そういう意味で、せっかくのこの橋の効果を四国国鉄線に生かしていただくためには、この目的どおり四国の島内の国鉄線を、新幹線は一応別としても、在来線の整備、近代化、複線、電化等々につきましてできるだけ本州並みにまででも引き上げていただいて、そしてなお足らざるところは国のご援助をいただいて、お力添えをいただいて、何とか経営できるような基盤をつくっていただいた上での分割民営というような話題になれば、初めてそれが是か非か耳を傾ける段階になると思います。現段階では絶対にこれは不可能である、このように思っておる次第でございます。
#43
○山田耕三郎君 お三人の知事さん方にまず私の方からお尋ねをさせていただきまして、終わりました時点で順次お答えをいただきたいと存じます。
 最初に佐々木秋田県知事さんにお尋ねをいたします。先ほどの御意見の中で、遠距離輸送が重視をされる結果、地方交通路線が犠牲にされておる。もっと平たく言えば、ほったらかされておる旨の御発言がございました。今日学者の中でも、分割民営には基本的には反対ではありますけれども、特定地方交通路線ではなく、地方路線は地域の住民のニーズにこたえる経営をやっていく等、もっと改善を考える余地があり、そのようにさえやっていかれれば地方交通路線だけは分離をしてもよろしいのではないか、こういうような意見を持っておられる方もありますようですけれども、この意見に対してはどのようにお考えになられますか、そのことをお尋ねをいたします。
 前川香川県知事さんと香月佐賀県知事さんには同じ問題でお尋ねをいたします。前川知事さんの御意見の中で、分割民営になったとしたら、一つは、ただでさえおくれております四国の国鉄の施設整備が進むどころか停滞をしてしまうことが心配される。もう一つは、地方自治体を初めとして地域の住民の負担は増加をすることが心配される、そういったことから分割民営は反対との御所見であったように理解をいたします。
 私も昨年知事さんの香川県の金毘羅さんで名高い、その近くにあります琴平町榎井というところを訪ねました。連絡線をおりましたら、発車間隔が琴平線は一時間に一本ということでございます。私は琵琶湖のありますところですけれども、内水面漁業をやっております漁業協同組合でさえが、総会を始めます前にはまず金毘羅さんを拝みます。当然のこととして、年に一回お札を受けに行きます。もっとにぎやかなところであるはずだと思っておりましたが、実態はそういうことでございました。
 大変だと思いますけれども、それはそれといたしまして、民営分割はもう基本的には反対だが、しかし、その中にあってもこれだけはやっぱりメリットがある、何かその中でメリットとして見つけられるものをお持ちですかどうか。ないならないで結構でございます。
 そのことと同じ質問を香月知事さんにお願いをいたします。
 以上です。
#44
○参考人(佐々木喜久治君) 山田委員の御質問にお答えを申し上げます。
 私が先ほど遠距離交通と地域交通と申し上げましたのは、同じ路線でありましても、秋田には奥羽本線と羽越本線という幹線路線がございますけれども、この路線を走る列車が、上野行きというような路線が非常に重要視されておりまして、そして県庁所在地であります秋田市に対するダイヤが非常に不便になってきておる。上野行きは大変に優遇をされて、地域交通のいわば県庁所在地までのダイヤというものがその合間に走るというふうな形になっておるものですから非常に不便になっておりまして、例えば北の方から秋田市に来るという路線は、朝の七時半に立って九時に着く。午前中はそれ一本しかないといったような状態になっている。それが地域の方々にとっては大変な時間のロスを与えているということでございます。
 それからさらに、地方路線からの本線への乗りかえの時間が非常に不便になっているために、そうした待ち時間がそんなに多ければ車で行ってしまうというようなことになってお客が減っているということでございまして、今私どもは、県内の鉄道の路線からいいますというと、大体国鉄として転換をしてもらいたい路線は一次線、二次線でもう大体整理は済んだのではないかというふうに考えておりますので、ひとつ地域交通をもっと大事にしていただきたいということを申し上げた次第でございます。
#45
○参考人(前川忠夫君) 山田先生、四国のことでいろいろ詳しく御承知のようでございまして、感謝にたえませんが、何事をやりましてもメリット、デメリットというものはつきまとうものでございますが、瀬戸大橋の完成などは四国にとって大きいメリットである、このように思っております。しかし、分割民営という点について現段階で考えますとき、私はメリットはほとんどない、このように存じております。
#46
○参考人(香月熊雄君) 分割民営になった場合にメリットがないかということでございますけれども、例えば温泉街、歓楽街、こういうところへ行きます分については、場合によってはメリットがあるかもしれないという気もしますけれども、その他につきましては、私の勉強不足でもございましょうけれども、メリットは見つからないような気がいたします。
#47
○山田耕三郎君 終わります。
#48
○委員長(鶴岡洋君) 以上をもちまして、参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の皆様に一言。御礼のごあいさつを申し上げます。
 本日は、お忙しい中を本委員会の調査のため貴重な時間をお割きいただきまして、まことにありがとうございました。各参考人にお述べいただきました御意見等につきましては、今後の本委員会の調査に十分に活用させていただく所存でございます。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。
 本件に対する本日の調査はこの程度にとどめます。
 午後一時三十分に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ─────・─────
   午後一時四十八分開会
#49
○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。
 運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#50
○瀬谷英行君 まず大臣にお伺いしたいと思うのでありますけれども、きょうは午前中に参考人として秋田県知事、香川県知事、佐賀県知事にそれぞれ御出席をいただきました。知事の立場で国鉄問題、特に分割民営についてのそれぞれの見解をお聞きをしたのでありますが、大変に参考になりました。
 その中で私が気になりましたのは、監理委員会は各方面の意見を聞いた上で結論を出すというふうに今まで聞いておったのでありますけれども、きょう各県知事にお伺いしましたならば、監理委員会から聞かれたことは全然ないとみんなおっしゃる。つまり、この三県の知事はどなたも監理委員会からその地域の見解というものを問われていないわけですよ。ということは、恐らくこの三県の知事のみならず、北海道を初め、沖縄は別ですけれども、あそこは鉄道がないから仕方がありませんけれども、九州に至るまでどこの県知事に対しても特別に知事としての見解は問われていないというふうに受け取らざるを得ない。学者の中にも、見解を聞かれた先生もおいでになるけれども、そうでない人の方がはるかに多いわけです。
 そうすると、監理委員会というのは自分の気に入った人間にだけいろいろと諮問をするけれども、どういう答えを出されるかわからない相手に対してはさわらないでいるというふうにしか受け取れませんが、これでは各界の見解を十分聞いた上でという約束とは違っているような気がするんですね。こんなことで一体いいのかどうか、こういう問題があります。その点どうなんでしょうか。各方面、各界の意見を聞くということになっているんだけれども、事実はそうじゃない、極めて偏っておるというふうに受け取らざるを得ないんです。じゃ今日監理委員会はどの程度に各方面の見解を聞いておるのか、この点を大臣として、遺憾であったならば監理委員会に対してもやはり指導するというぐらいの立場はあってしかるべきだと思うんですが、大臣はどのようにお考えになりますか。
#51
○国務大臣(山下徳夫君) ただいまのお話のとおりであるとするならば、私もこれは意外だなという気がするわけでございますが、私が今日認識いたしておりますことでは、各方面の意見を十分お聞きになっている、特に現地に出向いて実態の把握までやっておられるというふうに私は伺っておったわけでございまして、今後ともやはり、これだけの大きな仕事をやるのでございますから、一人でも多くの、なるたけ広い範囲においてお聞きになるということの方がよいということは私にも判断がつくわけでございます。
 ただ、実際問題としてどの程度おやりになっているかということは、監理委員会が自主的におやりになっている問題でございますし、本当は監理委員長がお答えになるのが一番的確であろうかと思いますが、私の方からまた機会があれば監理委員長にもお尋ねしてみたいと思いますが、あくまでこれはやはり自主的にそういう見地からひとつ推し進めていただくことが適切ではないか、かように思っております。
#52
○瀬谷英行君 私は、運輸大臣は監理委員会の下風に立っちゃいかぬと思うんですよ。立場は監理委員会の下部機関じゃないんですから、大臣は。大臣がやはり交通行政については最高の責任者なんですから、監理委員会がやることが不十分だったならば、どうせ監理委員会なんていうのは素人の集まりなんですから、大臣よりも資格、経験において十分でない人ばかりが集まっているんですから、これは遠慮なく大臣の方からそんなことじゃだめだぞというふうに指導をするというくらいの見識を持って私はいいと思うんですよ。どうも監理委員会の方が思い上がっているような感じがしてしようがないんですね。だから、もし地方自治体の意見も満足に聞いていないということであれば、私はそれで答申を出すなんていうのはもってのほかだと思うんですよ。特に、私は高木総裁時代にこれは非公式に聞いたのでありますけれども、臨調も北海道へ行ってみてくれと言われたのについに行かなかった、こういう話を聞きましたよ。後になってそんなことを言われるようなことじゃ困るんですね。
 特に、各地方自治体は、きょう聞いてみますと非常に問題が深刻です。今までこの委員会では学者の意見も聞きました。しかし、学者の意見というのはこれは具体的な話よりも抽象的な話が多いし、どちらかというと評論家的にならざるを得ないと思うんです。しかし知事というのはそうじゃないんですね。自分のところの鉄道がどうなるかということですから、これは知事の見解というのは極めて重要だと思うんですよ。だからその意味で、運輸省は知事の見解はそんなに重要視しないというお考だったらこれは困ると思うんですが、その点はどうなんでしょうか、今まで。
#53
○国務大臣(山下徳夫君) 今申し上げましたとおり、監理委員会は、国鉄再建のための結論をお出しいただき、それを答申していただくわけでございますから、それについての一つの審議の過程における方法として、どの程度の方からお聞きになるかということはおのずから自主的判断に任せるべきである、こういう意味で私はお答え申し上げたわけでございます。
 したがって、どの程度の方の意見を聞くことが正しいか正しくないかということは、これまた自主的な判断であり、また、きょう午前中に三人の知事が来られて、全くタッチしておらないとおっしゃるのはちょっと私も意外のような気がするわけでございますが、全国、沖縄を除いても四十六の府県がございますし、あるいはまたそれぞれの議会、市町村あるいは商工会議所とか、さらには農協といろいろな団体がございますから、どういう形でどういう代表とお話し合いになっているかということは、これは監理委員会にお尋ねしてみなければ、ちょっと私はわからないと思うのでございます。
#54
○瀬谷英行君 大臣の出身の佐賀県知事にもきょうはおいでを願っておるわけです。佐賀県知事の御意見では、分割民営についてどのように考えるかということについての質問に対しては、分割をされてもやっていけるような状態ならばいいけれども、やっていけないような状態になるならば、これは国家財政の投資がなければ困るんだ、国家財政の方で面倒を見てもらえないようだったならば反対だ、つまり、おっ放されてしまったのでは例えば九州にしても四国にしてもやっていけないのだから、そういう無責任なことをやられたのでは承服できませんよという意味のことを、大臣の出身の佐賀県知事さんもおっしゃっているんですよ。だからこれは大事なところだと思うんですね。一体経営形態をどうするか。国の財政は確かに重要ですけれども、国の財政を考えるために採算に合わないところは全部切り離して、おまえら勝手にやれ、こういうことになれば地方は成り立たない、地方の鉄道なんかやっていけない、これはだれが考えてもはっきりしているんですよ。逆に、そういう地方の鉄道をちゃんと保護して自前でやっていけるようにしようと思えば、国家的にかなりのてこ入れをしないとやっていけないということもこれまたはっきりしているでしょう。
 この知事さんの言われていることは私は当然だと思うんですが、まず基本的な問題として、大臣としては、長期債務の問題と、それから自前でやっていけるかどうかということについて、知事さんの見解が無理もないというふうにお考えになるか、いやその点は監理委員会の答申待ちだから何とも言えないというふうにおっしゃるのか、どっちでしょう。
#55
○国務大臣(山下徳夫君) 長期債務の問題だけ切り離しては私は論じられないと思うのでございまして、いわゆる経営形態の問題とかあるいは余剰人員の問題等大きな幾つかの問題があり、それぞれ関連性を持っておる問題でございますから、長期債務だけでは私今お答えすることはできないと思うのでございます。
 ただ、基本的には、総体的に健全な経営を行うということがモットーでなきゃならぬ、そういう立場から、目下大詰めの段階に来ているとは申せ、まだ真剣に討議が続けられて、私自身まだ答申の内容も全然承知いたしていないわけでございますから、基本は、やっぱり今申し上げるように、健全な一つの経営形態をつくり上げていく、健全な経営の姿にしていくということが基本であろうと思うわけでございます。
#56
○瀬谷英行君 秋田県知事の御意見の中に、今日の財政に立ち至った原因としては、長期にわたって極めて多額の投資を自前の借入金でもってやってきた、本来ならば国家的な要請に基づいて行われるべきはずの投資が、国鉄の自前の借入金、借金でもってやってきたということが一番大きなこの長期債務累積の原因じゃないか、にもかかわらず臨調がこれに触れていない、こういうことの御指摘があったんです。私はこの秋田県知事の御指摘は極めて的を射ているというふうに思うし、臨調としても痛いところをつかれていると思うんですが、この件について大臣としても肯定されますか。
#57
○国務大臣(山下徳夫君) 長期債務について答えていないということですが、これは臨調はたとえ答えていないにしても、私も臨調の答申をもう一遍読まなければちょっとはっきりここでそのことについてのお答えができないのでございますが、臨調にあるかないかは別といたしまして、やはり監理委員会は自主的な立場からそこまでさかのぼって御検討いただいておるものと私は理解をいたしております。
#58
○瀬谷英行君 監理委員会は臨調の答申を受けたという形でもって、責任をどちらかというと臨調の方に持っていって、そしてその枠の中で答申をやっている。臨調も大事なところをぼかしている。あの答申の中で、一番大きな原因は何かといえば、だれが見ても、数字的には借入金でもって多額の国家的要請による投資をやったということは否定できないと思うんですが、それにもかかわらずごちゃごちゃといろいろなことを書き並べている。輸送システムが変わってきたとか生産性がどうだとかというようなことをたくさん並べて焦点をぼかしているんですけれども、ここはやっぱり臨調の答申の極めて不十分な点だと私は思うんです。
 しかし、そのことを今ここで論議をしても、臨調から監理委員会というものが生まれているんですから、だから監理委員会は監理委員会で自分たちは臨調の枠の中でやっているんだという逃げ道がありますから、これはこれでいろんなことを言っておりますが、しかし、それにしても、今後の問題として各知事さんが押しなべておっしゃっていることは、財政がやっていけるかどうかということだけでもって、公共的な使命というものを忘れてやられたのでは困るんだということをどなたも一様におっしゃっている。私も当然そうだと思う。だとすると、経営的に成り立つところだけやるんなら政治は要らぬというわけです。政治も行政も要らないわけです。しかし、政治というのはそうじゃないですからね。過密地帯であろうと過疎地帯であろうと司じように政治の恩恵というものは施されなければならない性格のものだと私は思うんです。
 その意味で、四国の知事さんが新幹線の問題についても、橋はできた、またできようとしている、しかしこれだけの大きな橋ができたにもかかわらず、その橋の機能が発揮できなければせっかくのこの本四架橋だって立ち腐れになっちゃう、こういうふうに言われているわけなんです。私もこれは無理もないと思うんです。その意味で、この橋を生かすか殺すかということは、この橋に対する鉄道網をどうするかということと、四国まで新幹線で連絡をするかどうかというようなこととみんなかかわりが出てくると思うんです。国鉄とすれば、本四架橋に対して新たなる投資をして、これがもし国鉄の財政にこれからのおもしになるということだったら引き受けたくない、こういう気持ちになるだろうと思うんです。分割されれば四国はまた別会社になっちゃうという立場だから、今の国鉄総裁からは何とも言えないかもしれませんが、国鉄総裁とすれば、この本四架橋は今まさにでき上がろうとしている、部分的にはでき上がっている、これの利用法としてはどうあってほしい、こういうことでは引き受けられない、これなら引き受けられる、こういう利用方法があると思うんですが、その点国鉄総裁としての考え方を聞かせていただきたいと思う。
#59
○説明員(仁杉巖君) 今手元にはっきりした資料を持っておりませんが、はっきりしておりますことは、あの橋に対して国鉄の負担している金があるわけでございますが、この資本費を持ったのではとても成り立たないし、赤字が多くて困るということでございます。何回も折あるごとに政府あるいは本四公団の総裁等に申し入れをしておりますのは、あの資本費についてはどうぞ免除していただきたいということを今申しておるわけです。運営費そのものについては大体やっていけるというような感じでおるわけでございます。
#60
○瀬谷英行君 では、資本費を免除してもらうということが原則である、運営費だけならばやっていけると。現在の話はどこまで詰まっているんでしょうか、その点の約束は。
#61
○説明員(仁杉巖君) 現在私どもがそういうお願いをしておりますが、それに対してはっきりした御回答を政府からちょうだいしているということではございません。
 聞くところによりますと、監理委員会の方ではいろいろその問題についても御議論になっているというふうに聞いておりますが、発表になっておりませんので何とも申し上げかねるというのが現状でございます。
#62
○瀬谷英行君 監理委員会の方では議論をしておるというけれども、これも結論が出ていない。そうすると、大臣とすれば、この橋がどんどん工事が進んでいる、しかし、この橋の、わかりやすく言えばつくり代です、橋のつくり賃の方はだれが負担をするか、だれがこれから払っていくのかという問題が残っているわけですね。この問題に対しては、これは監理委員会の見解を待つまでもなく政府として当然答えを出すべきことじゃないかなというふうに私は思うんですが、大臣その点はどうですか。
#63
○国務大臣(山下徳夫君) これは本四架橋だけではなくて青函トンネルでも言えることでございますが、例えば青函トンネルにしましても、建設費を四十カ年元利均等払いした場合には八百九十億円、これは一回通るたびに四万円近くの金をちょうだいしなきゃならぬというようなことで、それだけでペイしようという考え方ではとても私はいけないと思うんです。したがって、監理委員会におきましても、本四であるとか青函であるとか、そういったものについては別途のいろいろな御審議をいただいておるというふうに伺っておりまして、それ以上のことを私はまだここで答えるだけの資料を持ち合わしておりません。
#64
○瀬谷英行君 これだから困るんですよ。橋はどんどん工事が進んでいる、トンネルもどんどん工事が進んでいる。一体だれが膨大なツケを払うのかということになると、突っかけもちみたいになってしまったんです。でき上がったものを分割した会社で払ってくれといったらとてもこれはできないでしょう。では、もし四国を分割するという場合に、四国自体が自前でやっていけるようにするためにはどういう条件が必要なのか、この本四架橋の問題を含めて、四国の現在の人口、それから国鉄の経営状態等から勘案をして、どのように我々としては理解してよろしいんでしょうか、この点をお伺いしたいと思います。
#65
○政府委員(棚橋泰君) まず、先生お尋ねの本四架橋の問題でございますが、御指摘のように、非常に膨大な資金を投下しております。恐らく鉄道部分だけで金利を入れますと六千億を超えるであろうというふうに思われております。したがいまして、その借料も通常の計算でまいりましたら五百億余というふうに計算をされておりまして、これをまともに払いました場合には経営は大きな赤字になるというのは御指摘のとおりでございます。
 それから四国につきましても、四国は現在の状態で四国自体の鉄道が利用者の状況から見まして採算が非常に悪いということも事実でございます。したがいまして、私ども、再建監理委員会で御検討いただいておりますのは、そういうような事実を踏まえて、その上で、国鉄全体の中で四国をどういうふうに持っていくかという御検討が行われておるというふうに考えております。
 大臣からもお答え申し上げましたように、青函トンネル、本四架橋、これらの資本費の負担につきましては、国鉄の長期債務と同じもの、すなわち長期債務の一部ということで、年金問題等と含め、監理委員会において国鉄の新しい経営形態を考える際に、基本的にその問題については長期債務の一環として御解決をいただくということで御審議を願っておるというふうに聞いております。
 それから四国、九州、北海道等の島につきましてこれを分離独立させるかどうかということについては、最終的な御結論がまだ出ているというふうには承っておりません。しかし、何らかの形で民営分割を行います場合には、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、それぞれの分割された経営体というものが健全な形で経営が行えるような形で分割をしませんと、再び同じような問題を残すということになろうかと思います。そういう意味で、私どもも、それらの新しい経営形態がそれぞれ健全な形で経営が行われるような何らかの措置が講じられた上でそれぞれの新しい分割体というものが考えられるべきだというふうに考えております。このことは、監理委員会においてもその方向で御検討が行われているというふうに聞いております。
#66
○瀬谷英行君 この島の問題については、四国、九州、北海道の島別の分割についてはまだわからない、何らかの措置がなければという前提がついているわけですね。それはそうだろうと思うんですよ。わかっているのは、島別に計算をしてみればどこもやっていけないということだけはわかっているわけでしょう。知事さんも言っていたんですよ。何らかの国家的財政投資ということがないと、とてもやっていけません、島だけ切り離されてもやっていけませんと。何にも措置を講じないでほったらかすと、分割をしても、後になって、しまったということになるだけだ。これじゃ大変に迷惑な話なんでね。その点、どうなんでしょう。もうここはわかり切っていることなんですね。そうすると国が財政的に見捨てるわけにいかないと思うんですよ、北海道であろうと四国であろうと、人が多かろうと少なかろうと、日本人が住んでいることに間違いないんだから。
 そうすると、この財政的な措置というものは、別会社にして講ずるのか、あるいは別会社にしないで、組織も会社組織にしないでやっていけるのかということを考えなきゃならぬでしょう。せめてそのくらいは監理委員会といえどもある程度明らかにしてもらわないと、七月に答申を出すというのに、今ごろになって五里霧中という状態は甚だ迷惑だと思うんですよ。運輸省としてもある程度はっきりすべき点ははっきりさせるということでもって指導しないと、これはどこへ飛んでいくかわからない。糸の切れたやっこだこみたいなことになったんではこれはいかぬと思うんですけれども、これは運輸省として、一体監理委員会に対してある程度の指導というのか、方向づけというのか、そういうことはやっているんですか、それとも逆にやられているんですか、どっちなんですか。
#67
○政府委員(棚橋泰君) 再建監理委員会は内閣総理大臣の諮問機関でございますが、政府の諮問機関でございますから、私どもその審議には最大限の協力をしておるところでございます。先生御指摘のようないろいろな中身につきましては、私ども事務的にはいろいろ数字の交換、お互いに持っております資料の交換、さらには意見の交換等いろいろ行っております。
 今先生御指摘のような、どういうふうな形で島を分離するのかしないのか、また、島を含めました日本全国の鉄道をどういうふうに民営化し、分割化していくという考えでいくのかということにつきましては、先ほど申し上げましたように、それぞれの経営体が健全な形でスタートしなければならないというようなためにいろいろな措置を考えなければいけない。そのための手段、方法等につきましては、いろいろ複数の組み合わせがありまして、それらのいずれをどういうふうに考えて整理していくかということが最も難しい問題としていろいろ議論をされているというふうに承っております。
 そういう意味で、大詰めに来ておりますけれども、まだ最終的に私どもの口から、監理委員会がどのような形で特に島等について考えておるかということを申し上げられる立場にもございませんし、そのような結論が出ているとも承っておりません。ただ、事務的にはいろいろな意味で監理委員会とは十分密接な関連をとって、そこらあたりについては十分検討に私ども参画しておるというふうにお答えを申し上げます。
#68
○瀬谷英行君 一応お役所としての答弁は、今のようなお話何回も聞きましたけれども、監理委員会がどこまで信用できるのかという点については、率直に言って各地方自治体の人だって余り信用していないんじゃないかという気がするんですよ。少なくとも七月に答申を出すという段階に来て、今日においてあいまいな状態では困るわけですね。特に国鉄の問題は、三十何兆に及ぼうとしている長期債務をどうするかという問題、これを解決をしないで、経営形態だけを分割だ、民営だと言ってみても余りこれは意味がないという気がするんです。
 まず、それじゃ長期債務をどうするか。今働いている人の立場にしてみれば、ずっしりと重過ぎるこの長期債務が、経営形態が変わっても頭の上へ乗っかっていたんじゃ、これは未来永劫赤字から抜けられないと思うんですよね。それじゃばかばかしくて仕事の張り合いがなくなってくると思うんです。だから、ある程度国家的投資と認めざるを得ない部門については国が保障をする、それから企業としてやっていける部門についてはその企業に任せるというふうな区分ぐらいは、これはやはり政府として明らかにする必要があると思うんです。
 どうなんでしょうね、これからの問題として、これだけの債務がある、だから、人を減らして縮小再生産ということではこれだけの膨大な債務の処理はとてもできないと思うんです。むしろ発想を変えて、これだけの債務を積極的に償還をしていけるような体制を国鉄につくらせるということが必要ではないかという気がするんです。そういう考え方でないと、働く立場に立てば張り合いがないと私は思うんですよ。だから、本来ならば全部これは国が償還すべきことではあるけれども、その機会を与えてくれて、制約を解いてくれるならば、自分たちが稼いでいこう、こういう気を起こさせるような方向というものはとれないのかどうか。むしろそういう方向に指導するということの方が私は正しいんじゃないか。節約をしろ、節約をしろと言ったって切りがないと思うんですよね。だから、むしろ逆に遊休施設というものを活用して、そして新たに利潤を上げていく方向ということを積極的に考えるべきではないかという気がするんですが、その点はどうでしょう。
#69
○政府委員(棚橋泰君) 先生おっしゃるように、膨大な債務をこのままにして経営形態を変更いたしましても、これはまた同じことの繰り返しになるというふうに考えております。したがいまして、経営形態を変更いたしますには、私鉄並みの効率的な運営をやるということの前提で、国鉄の負っております長期債務について何らかの形での処理が必要であるというふうに考えております。
 ただ、そのような処理をする際には、やはりその残った債務というものについてはいずれ国民に御負担をいただかなければならないというような点から考えますと、できる限りの合理化を行い、できる限り効率的な経営形態にし、また持っている資産についても極力これを処分して債務を少なくし、残った債務について、それでも膨大なものになると思いますけれども、国民の御負担をいただかなきゃならない、こういう手順になろうかと思います。したがって、そういう意味で最大限の努力というものを前提とし、その上で今後は効率的な健全な会社として経営できるような形としてスタートする、こういう前提に基づいて監理委員会の御審議が進んでおるというふうに承っております。
 その際に、先生おっしゃるように、ただ縮小するのではなくて、拡大再生産と申しますか、そういう意味で、職員が働いてどんどん別途利益を上げていかれるようなことを考えるべきだということは御指摘のとおりだと存じます。ただ、鉄道事業本体と申しますものは、やはりこれは鉄道の利用者、市場との関係において考えられるわけでございまして、鉄道というものの置かれておる現在の地位から見まして、それほど大きな拡大再生産に向けていくということはやはりこれはなかなか難しいんではないか。そういう意味では、鉄道というものの特性を最大限に生かした範囲での増収を図っていくということが可能なような経営形態にする。そういう意味では、先生のおっしゃるような努力が十分できるような体制にすべきだと思います。
 それからさらに、鉄道業以外の面でさらに収益を上げるというような点につきましては、従来は国有鉄道ということで一定の枠がはまっておるわけでございますけれども、これを民営化するということになりますれば、当然そこらの制約というものは大幅に緩和されていくわけでございますから、その範囲内においては、極力収益が上げられるような形態として出発していくということを考えるべきだということは当然だと存じます。そのような考え方で監理委員会の御審議も進んでおるというふうに聞いております。
#70
○瀬谷英行君 監理委員会の御審議、監理委員会の御審議でいつもそこへ逃げ込んじゃっているんですけれども、監理委員会が見識があるんなら安心していられるんですよ。ところが、私がこの前指摘いたしましたけれども、上野―東京間なんかを凍結しているんですよね、新幹線の工事を。これは実にばかなまねだと思うんですよ。もう五百億使ってしまって、あと残っているのはわずかだ。ところが財政的な節約ということで五百億残して凍結してしまっている。五百億を節約をして五千億、五兆もむだ遣いをしていたんじゃ何にもならぬわけですよね。監理委員会のやり方というのはこれは端的な例だと思う。これ式なんですよ。大きく抜けて小さくけちけちしているわけです。これはやはり先の見通しが立たぬということであると私は思うんです。
 だから、私鉄並みに改めるというならば、総裁にお伺いしますが、今の国鉄でも私鉄並みに働けというならば、法改正をやって制約を取り払って稼がせればかなり仕事はできるんじゃないかと私は思うんですよ。今のように、上野の駅でもって余剰人員を使ってコーヒーかなんか沸かして、あんなことをやっていたって何十兆という債務の方には追いつかないんですよ、コーヒー売るぐらいじゃ。それよりも、遊休地を使う、あるいは余った土地を活用してもっと積極的にいろんな方法でもって稼ぐ方法を考える。それから、現に通勤新線が埼玉県でも問題になっておりますけれども、その通勤新線等についても、今までは赤字が理由でもってちっとも工事が進められていないんです。高崎線の乗り入れをやるといったって、なかなかこれは渋っている。国鉄の財政が逼迫をしているんだからというのは表向きの口実になっています。しかし、人口の多いところはどんどん輸送能力をふやして、そして輸送効率を高めて、それによって収益を上げるという方法を考えるということは今の国鉄でも可能ではないかと私は思うんです。その点について国鉄総裁としての見解、特に首都圏を中心にしてかなり逼迫をしている輸送力の増強という問題についての見解を私はお伺いをしたいというふうに思います。
#71
○説明員(仁杉巖君) 今御指摘がございましたが、国鉄も土地等を利用してもう少し稼ぐべきであるという御議論でございました。御承知のとおり、私鉄等ではそういう方向をとっておりまして、殊に関連事業の収益と申しますか、売り上げと申しますか、そういうものが非常に大きいパーセンテージを占めておる、国鉄の場合には三%であるというようなことでございます。
 そこで、これを何とか活性化するということが必要だということになりますが、先生もよく御承知のとおり、もう昭和三十年代から民衆駅というような形でいろいろこういう事業が進められたわけでございますが、当時、民業圧迫というような面でいろいろな制約がございまして、かなりきつい制約がございましたが、それがだんだん運輸省等の御協力もいただきまして、現在では出資の形でやるというような事業にまで参っております。私は、元来から申しますと、本当は直営でやった方がいいというふうに考えてはおりますが、これらにつきましてはまた民営の会社になったときのいろいろのやり方でございましょう。恐らく民営になった場合にはそういう形になるんだろうというふうに思いますが、今ちょうど過渡期のところでございますから、もう少し様子を見ながら、しかしやはり関連事業は大いにふやすべきであるということで、今その部門部門において努力をしているということでございます。
 その次に、輸送力の増強の問題がございます。一つは、今先生も御指摘になりました上野―東京間の問題でございましょうが、これはもう先回にも運輸省ないしは私どもから御答弁申し上げておりますので、重ねて申し上げはいたしません。
 それから通勤新線の問題でございますが、これは御承知のとおり、当初浦和に車両基地を置くというような計画がなかなか思うように進まず、川越線の沿線に持っていったというようなことで、当初より少し考え方が変わってきたというようなことは確かにあるわけでございますが、御承知のとおり、ことしの十月には通勤新線が川越から入ってくるというようなことでございまして、これらにつきましては、とりあえずその線は赤羽へ入ってくるわけでございますが、将来は新宿に延ばすというようなことにいたしておりまして、そういう面におきましては我々も今通勤新線の活用ということにつきましていろいろと案を練っておるわけでございます。
 これに絡みまして、東京のいわゆる東北、上越方面からの通勤輸送という問題をどう考えていくかということも今いろいろと検討しておりまして、まだはっきり申し上げるわけにはまいりませんが、宮原の方につなぐということも、先日御答弁いたしましたように、一応できておりますが、これらの線については、今貨物輸送が減ってきたというので貨物線の活用ということで、今も使っておりますが、もっと将来はこれを通勤に使うというような方向も今検討をいたしているわけでございまして、それらをまとめまして何とか上越、東北、川越、この方面の輸送力の増強をやってまいりたいというふうに考えているわけでございます。
#72
○目黒今朝次郎君 では引き続いて国鉄問題を聞きます。
 まず第一に、一月十日に国鉄が出した基本計画では、三兆円程度の土地を売って返すということが載っておったと記憶するんですが、けさのテレビとか新聞を見ますと、総務庁の行監局が、不用の土地を点検した結果一千ヘクタールの不用地がある、それを金に換算すると大体一兆円だ、こういうことを大々的に新聞が上げておったんです。それで私もじっとテレビ見ました。テレビを見ておったら、大阪の吹田のヤードであるとか、うちの長町のヤードであるとか、ヤードがかかっているんですよ。ヤードが余っているのは当たり前でしょう、五九・二のダイヤ改正で貨物を切ったんですから。だから、レールもあるし機関車もあるし貨車もあるし、そんなもの一々、不用土地を国鉄が放置しているだなんていう、私は、総務庁のとらえ方もとらえ方だけれども、それに、はいそうですかと言って頭を下げている国鉄も国鉄だと思うんですがね。今何か国鉄の悪口を書けば記事になる、国鉄の文句を言えば記事になる、そんな社会風潮には私は断じて屈服しちゃいかぬ。悪いことは悪いけれども、去年ヤードを廃止したものを、一年足らずで不用土地だなんていうことをマスコミを使って発表するなんということは私は言語道断だと思うんです。これについて国鉄は一体どういう基本的認識を持っているんですか、けさの新聞なりテレビのニュースについて。
 それから、私はその問題を議論する前に、ヤードにある電気機関車、貨車、ディーゼル機関車、一体これをどうするつもりなんですか。私もいろんな提案をしてきました。あるいは中国とか東南アジアとかそういう話もありました。スクラップにするならスクラップにしてしまうのか、あるいは後進開発国にただでもいいからくれてやるのか、何らかのことをやらないと、ヤードの効率的利用と言ってみたところで、毎日毎日線路に電気機関車が寝ているんではこれはどうにもならないでしょう。これらを含めて、一体国鉄は総務庁の監察にどういう対応をして、あるいは国鉄自体がどうしようとしているのか。この点をちょっと、マスコミが勝手な、マスコミが悪いんじゃなくて、総務庁が悪いと思うんですがね。事の次第を理解しないで、あんなことを書けばいいと思っていい格好している、後藤田長官。まだ答申出ていないからね。現時点において、きのうのきょうですから、やっぱり国鉄の態度を国民に向かってはっきり言ってもらいたい。
#73
○説明員(坂田浩一君) 私は車両の方の担当をいたしておりますので、車両の面についてお答えいたします。
 先生の御指摘のように、五九・二、六〇・三という中で、貨物列車、あるいはその大幅な削減ということで、確かに先生御指摘のように、電気機関車、ディーゼル機関車が現在余っております。特にその中で一番余っておりますのがディーゼル機関車であります。電気機関車につきましては、直流電気機関車についてはほぼ廃車、転用というところで解決できるようになっております。ただ、交流電気機関車並びにディーゼル機関車というのは確かに現在余っておりますが、例えば交流電気機関車につきましては、青函のトンネルの開通のときの電気機関車に例えば改造するというようなことも考えております。
 また、先生ただいま御指摘ございました、車両につきましての海外への輸出についても、現在非常にゲージが違ったり、あるいはブレーキ方式が違ったりいたしまして、必ずしも今のところ十分なめどが立っているわけではございませんが、鋭意関係の協会あるいは輸出組合、車輛工業会あるいはいろんな関係省庁との中でいろいろこれからも推進することで努力してまいりたいと思います
が、現段階でまだ十分立っていると申しかねる次第です。ただ、今後のディーゼルカーなどの取りかえに当たりまして、一部機関車と客車という関係についても見直しをいたしまして、できるだけトータルの車両費が得策になるような形で勉強してまいりたい、かように考えておる次第です。
#74
○説明員(仁杉巖君) 総務庁からけさ発表されましたことにつきましては、けさの役員会でも実は問題になったわけでございますが、今ちょっと担当の常務がおりませんので一々の細かい点については申し上げかねますが、例えばあの中に例示とされております梅田の北の用地でございますが、これについては、実は基本方策の中に三兆円を売るという項目がございますが、あの中に含まれております。
 そういうことで、その辺につきましては、実は私の方の窓口が監察局でございますが、監察局から事情を聞きますと、総務庁に対してはかなり詳しくお話を申し上げてあるというようなことでございます。まだけさ発表になったばかりでございますので、一々細かいことは別といたしまして、これらの点については恐らく国会等でも御指摘があるだろうということで、そういう場を通しましてきちっとしたことを申し上げたいというふうに現在考えております。今準備をしているところでございますので、ちょっとしばらく時間をかしていただきたいというふうに考えております。
#75
○目黒今朝次郎君 大臣、国務大臣として要請しますが、ためにするやり方は私はやめてもらいたいと思うんですよ。
 国鉄が土地を売って三兆円程度を捻出しますと言っていることでありますから、いろいろなヤードであるとか、例えば私の方の長町などは、仙台市と宮城県と国鉄で何とか売ろうやという話を進めている。そういうことも含めて国鉄は三兆円だけやろうじゃないか、こうやっている。同じ土地を、今の大阪の、国鉄がやろうとしていることは、やっぱり国鉄は土地を利用して再建しようというふうに受け取るのは当然だと思うんですよ。国鉄がやろうとしている土地まで枠に入れて、国鉄はサボっているというようなことを総務庁ともあろうものがやるということは、私は決算をやっているけれども、意図的ですよ。これは決算委員会でとことんやりますがね、この総務庁のやり方を。そういう誤解を受けるようなことは軽々しく新聞発表などしないで、やはり国鉄当局と十分にすり合わせをし理解をした上で慎重にやってほしいということ。答えは要りません。要望だけあなたにしておきます。
 それから、今瀬谷先生からきょうの参考人の話がありましたが、私は、この前の六月十一日の参考人のことで二つ三つお伺いいたします。一つは、監理委員会にお伺いします。
 会計専門であった山口参考人から、大体、国鉄を公企体にしたときに、いわゆる企業会計をする独立採算制と、それから公共的なものをする国鉄の日鉄法と、これをチャンポンにして国有鉄道をつくった。ところが日本には経験がないものだから、初めてのシステムでありますから、経験がないものですから右往左往してきた、その区分ですよ。ところが高度成長の中で、オリンピックとか何とかあったものですから、新幹線という過大投資をあれよあれよとしてしまった。だから、制度を初めて日本がやった、アメリカにならって、そういうところにあったのであるから、そこのところにメスを入れて日本的なものをどうするかという会計制度をつくらないと、例えばこれはもう公共的なものは公共的なもの、企業会計は企業会計的なもの、それで公共的なものには国の一〇〇%の負担をしていく、そういう意味の会計法、経営上の組み立てをしなければ、国鉄はどんなことをやってもまた同じ穴のムジナになりますと、こういうことを言っておったんですが、現在の監理委員会でこういうところにメスを入れているのかどうか。
 きょうの午前中の参考人でも、秋田県知事が、現在の赤字の原因を探求しないで同じことを繰り返したって、十年か十五年後には、民間になろうと分割になろうと同じことを繰り返すんですよということをいみじくも秋田の県知事が、十一日の山口参考人と同じことを言っています。この面について監理委員会は触れているんだろうか触れていないんだろうか。さっきの大臣の答弁では、触れていることを期待いたしますといって監理委員会に逃げたんですが、監理委員会の事務局のあなたが見ておって、そういう点に、一カ月後に控えて、触れているのか触れていないのか、イエスかノーで結構ですから言ってください。
#76
○政府委員(林淳司君) 会計制度の問題につきましては、これは現在の日本国有鉄道法でも、企業会計原則というものが大きく左右するということで、独立採算制の企業会計原則というのが大原則になっております。したがいまして、私ども、そういう会計上の問題ではなくて、今の公社制度という中でいろいろな諸制約、あるいはいろいろな介入というものがあって、その結果として例えば赤字ローカル線とかそういうものができてきておるというふうなことがございますので、やはり現在の制度のもとにおけるその辺の採算がとれる分野、あるいはとれない分野、あるいは過去のいろんな諸問題から現在過重な負担となっている分野というふうなものは十分分析しておるわけでございまして、その結果として、今後新しい企業体をつくっていく場合には、過去の負担と今後の将来の健全な経営形態というものをはっきり区分して物を考えていきたいということで、その辺のところは十分検討をしておるわけでございます。
#77
○目黒今朝次郎君 検討しているということなので出てくるのを期待しましょう。
 それから、国鉄側にお伺いしますが、この前の十八日の委員会では監理委員会の答弁がはっきりしなかったんですが、新幹線のリース方式を考えている、こういうことですが、新幹線は、私の知る限りでは東海道新幹線は何とか採算とれている、山陽はちょぼちょぼ、東北新幹線、上越新幹線は、あんなに鈴なりにお客さんが乗ったとしても一体いつ黒字になるか大変だ、こういう新幹線という固有名詞に、午前中の参考人じゃありませんが、いろいろある。新幹線リースということになった場合に、一体現在の新幹線で黒字になるのかならないのか。それから、新幹線の中に、全額市町村負担で駅をつくりましたね、東北に、ああいうところには五十億とか四十億をリースの際に返すんですか。住民から金を集めて新幹線をつくらせて、開通した途端にリースとか何とかといっても、何言っているかと、こうなるんですが、現在の新幹線が監理委員会が言っているとおりリースになった場合に、新幹線だけで採算がとれるんですか、それを教えてください。
#78
○説明員(竹内哲夫君) いろいろ新聞紙上等で新幹線のリース方式というのを私どもも見ておりますけれども、しかしこのリース方式というのが一体どういうものであるのかということについて、その内容について私どもまだ全く話を伺っておりません。したがって、どんな形をとって、どんなやり方でやっていくのか、この辺のところについてまだ皆目見当がついていないというのが実情でございます。
#79
○目黒今朝次郎君 監理委員会にお伺いしますが、新幹線のリース制を論ずるにはそれだけの基礎データをもらって、将来の新幹線網、それから北陸を含めたいわゆる整備五線の問題、あるいは二階堂さんが言っている九州とか長崎とかというもの、現存する黒字になっている新幹線、現在建設してやっているけれども、資本費でどうにもならない東北、上越新幹線、それから盛岡から青森まで行くやつ、北陸新幹線、こういう新幹線網が一体五年後、十年後どうなるかということをある程度経営的に、計数的に、営業的に資料を集めた中で新幹線リース方式という議論をされるのが当然だ、こう思うんです。
 そうすると、国鉄側に何の資料の提供もない。運輸省はリースでの基礎データを監理委員会にやったんですか、審議官。リース制の問題について、国鉄はない、運輸省は亀井委員会に何かリース制に関する資料を出したんですか。
#80
○政府委員(棚橋泰君) 先ほど瀬谷先生の御質問のときにお答え申し上げましたように、再建監理委員会の御審議につきましては私ども積極的に協力をいたしておりまして、いろいろな事務的な数字、データ等の提供、交換等を行っておりますし、また国鉄からもいろいろな資料を監理委員会はおとりになっておるというふうに聞いております。それらの中でどのようなものをどういうふうに御活用になって御答申をなさるのかというのは、監理委員会の方の事柄でございまして、私どもは、先生今御質問のような新幹線のリース云々というような結論が出たというふうにはまだ承っておりません。
#81
○目黒今朝次郎君 全く霧の中で議論しているようだね、これは。足を踏み込めば、ずぶずぶ、国鉄の言うのを見るとずぶずぶ。少しは生コンぐらいの答弁してもらいたいね。我々専門家がわからないんですから国民がわかるわけないじゃないですか。
 例えば、公安官制度廃止については国鉄側は御意見を述べたんですか。廃止した後に、これだけの長大な、これは一特定区間の私鉄じゃありませんから、沖縄は別にして北海道から九州まで、裏日本、表日本、これだけ長大な鉄道の保安について必要だから公安官制度があったんでしょう。それを一夜明けたらぱっとなくす。じゃ鉄道にかかわるいろんな事案とかそういうものを一体だれがどう責任負うのか、こうなりますと、監理委員会は、そこまで国鉄側の意向を聞いて、公安官を廃止すれば、いわゆる県警とか警察庁とはこういう考えが必要だと、その辺まで根回しをした中で公安官廃止の議論をやっていらっしゃるんですか。そこは全然関係なく、あんなのぶらぶらしているから人件費がもったいない、こういうだけで公安官の廃止を打ち出しているんですか。監理委員会いかがですか。
#82
○政府委員(林淳司君) 最近新聞紙上でいろいろ伝えられているわけでございますけれども、まだ私どもとしてはこの再建の具体的な中身について今最後の詰めをやっている最中でございまして、いずれの項目についても最終結論はまだ出していないわけでございます。公安官の問題についても、当然民営化に伴いましてどうするかということについての検討は何回もやっておりまして、これから最終結論を出す段階で、これは関係方面、もちろん当事者である国鉄も含めて関係方面の御意見も十分聞いた上で結論を出したい、このように考えております。
#83
○目黒今朝次郎君 これは大臣に要請しますが、教育臨調は近く第一次答申になる。きょうは六月二十日ですね、亀井委員会が七月二十七、八日だとあと一カ月ちょっとですよ、国会は閉会中。今林事務局次長の心持ちはわからないわけじゃありませんが、しかし、この段階になって、鉄道公安官問題を検討します、新幹線リース制、経営健全化のために新幹線のもうける黒字を北海道にやり、九州にやり、あるいは四国にやり、そういう運用財源として新幹線のリース制はならぬものかということを検討します、検討しますが結論が出ませんというぐらいの私は答弁があってもしかるべきじゃないか。あるいは国鉄の分割についても三つか四つやっています、しかしこういうプラス面とこういうマイナス面があります、ですから運輸委員会でも専門的な我々の意見も聞かしてくれ、最終的には監理委員会で皆さんの意見を聞いてやります、こういうふうに――我々がどうだというと検討中でありますと言う。
 あれは三つなら三つ、東、中央、西と分けるんだということになれば、分けるなら分けるなりに我々意見があるんですよ、ここのところはこう直すべきだと。どうしても強引にやるんなら、あんなことで実際私は運用屋は困ると思うね、運転局どんな運用するか知りませんが。目黒運転局長ならできませんね、あんな案では。だから、目黒運転局長やるなら、ここはこういうふうにやればいいじゃないかという議論は、やっぱり監理委員会としては専門家に聞くべきじゃないですか、例えば目黒運転局長、あるいは瀬谷運輸大臣もいるかもしれませんから。そういうものも含めてやっぱり大胆に出して万機公論に決すべしと。最終的には監理委員会の権限を尊重しますよ。やり方がもう少し、もう一カ月迎えているんですからやるべきだと思うんです。これ以上何ぼ言っても出てこないから、じゃ大臣に一つだけ聞きます。
 この前の十一日の参考人でサンケイ新聞の論説委員の山本さんという方に、この前大臣に聞いたことをお聞きしました。立法措置三つのうちで、国鉄が破産したから全員解雇、まあ退職金くれて全員解雇、そして新しい会社として十八万八千か十一万か知りませんが採用する。アメリカの航空管制官のストライキに対してレーガンがやった仕打ち、ああいうことについては、日本の国情からいっても現在の社会情勢からいっても、あんなことは絶対にやるべきでないし、やったら重大な社会問題が起きる。やったら重大な社会問題です。それは絶対にとるべきじゃないということを参考人の意見として言われました。第二、第三の問題についてはいろいろ組み合わせて考えたらいいじゃありませんか、こういう意見開陳があったんですが、二、三のやつは答申が出てから議論するとして、第一の全員解雇、再採用、こういう方式はとるべきじゃないという山本参考人の意見について、答申にあるなしにかかわらず、大臣はどう考えているか、これだけはあなたの責任で答弁できるでしょう。お答え願いたいと思うんです。
#84
○国務大臣(山下徳夫君) 余剰人員問題を含む国鉄事業再建の方向につきましては、国鉄再建監理委員会で本年半ばごろには最終答申がまとめられる予定と聞いておるわけでございます。同委員会の最終答申が得られていない現段階においては、解雇するしかないかの論議が出ている状況ではないのでございますが、雇用の問題は国鉄の事業の再建を進める上で極めて重要な問題であるということは私も承知をいたしておりますので雇用の安定には十分留意しながら再建計画を進めていきたい、こういうことを思っている次第でございます。
#85
○目黒今朝次郎君 我々も政治家の端くれだけれども、棚橋審議官のメモもわからないわけじゃないけれども、政治家運輸大臣として聞いているんですから、やっぱり政治家運輸大臣としてもう少し政治家らしい答弁をしてほしいですね。あなたは裏を返せば、我々国会に参考人に来てもらっていろんな意見を聞いても、その参考人の陳述はこっちから聞いてこっちから抜けるだけであって、あとは事務官が書いたメモをばらばらと読んでおって、それで答申が来ればあっぱっぱで、あのときはあのとき、そういうことは私は尊敬する政治家山下運輸大臣ではないと思うんですよ。だから、そういう社会暴動を起こすようなことをやっぱり原則としてやるべきじゃないと思いますというぐらいの政治家の答弁を欲しいと思っておりました。もういいです。
 それから、国鉄にお伺いします。
 エコノミストの六月十一日号に年金のことが書いてあるんです。もう時間がないですから装飾語は要りません。この中に書いてある問題についてはほぼ間違いないなら間違いない、時間がないからいいです、間違いないなら間違いないというところだけ確認してもらって、あと年金専門に集中するときいろいろ御意見聞くとして、ここに書いてある伊東先生の数字は大体間違いないのかあるのか、それだけ端的にお答え願いたいと思うんです。
#86
○説明員(岩崎雄一君) 間違いございません。
#87
○目黒今朝次郎君 間違いないとすれば、これをてこにして今後監理委員会から出てくる答申を注目したいと思います。
 それから、一つ国鉄側に要望します。
 私は地方をよく歩きます。地方を歩きますが、私は職場規律の問題については正すべきは正すことについては何ら反対しておりません。ですから、動労も本部から末端に至るまできちっとやることはやる、やることをやったら責任をとる、組織も責任をとらせる。これは当局から処分をもらわせない。組織も責任がある、それぐらい厳しくやっているんです。しかし、そのことを、労働組合側が弱気になったんだな、ここを一発攻めておけと、そういう切り込み方は私は邪道だと思うんです。そんなことをしておったらまた反発が出てきます。私はこれだけきょう資料を持っています。資料を持っていますが、関係管理局と関係運転部、それから関係の動労の組織が、もう少し内部で決めたいからこの問題についてはちょっと待ってくれ、こういうことでありましたから、きょうは言いません。
 しかし、職場規律の問題と、組合が協力する問題と、それに便乗して三年前のかたきをとってやろうなんという姿勢は管理者としてやるべきじゃない。それから、いやしくも運転の安全について組合から指摘されたなら率直に過ちは過ちとして認めるべきだ。それをああでもないこうでもないと理屈をつけて、相手の出方を見て、自分のミスを棚上げして相手の出方の挙動だけ。だから、こういう警告書に書いて、おまえは前の方はいいけれども後がけしからぬなんて揚げ足を取るような管理者の体制は全く言語道断です。西明石の事故であれだけやっていながら、西明石の事故の二の舞をやるようなダイヤ表をつくっておって何が国鉄だ。管理者を首にすべきだ。そういうやり方は絶対に私はやっていかぬ。やっぱり対等で話すべきは話す、正しいものは意見を聞いて十分にこれにこたえる。正しくないのは糾弾して結構ですよ。
 そういうやっぱり進退をきちっとした上で、現場の管理者と職員が本当に相協力して運転の無事故をしながら何とかこの苦難の波を乗り切っていこうという、区長から現場に至るまでやっぱり仲よくやっていこうや、乗り切っていこうやという職場の雰囲気をつくらないで何が国鉄再建ですか。私はそう思う。ですから、それを総裁と運転担当の常務理事に十分聞いてもらって、国鉄在来線、どんどんお客さんが国鉄に戻る、こういううれしいこともあるんですから、少しは仲よく、尊敬してやってもらいたいということを要望だけしておきます。きょうは具体的問題は言いません。国鉄関係終わりです。
 それから、航空局長、今都議会議員の選挙をやっているものですから、ぜひ聞かせてもらいたいと思うのは、都議会議員の選挙に関係があるわけですが、羽田の沖合展開がいろいろ言われているんです。一番肝心なのは事業主体、経費、我々が持っている資料では経費は総合計が七千億。しかし、跡地売却で三千億の収入を見込んで、実質四千億ということで工事の規模を考えていらっしゃる。それから事業運営主体は運輸省が一丸となって直轄でやると、こういうのが我々のメモにあるんですが、これに間違いないか。これは民航の人たち、航空の皆さんがつくった、シンポジウムでもらった資料なんです。これに間違いがないかどうか、まずその辺から。
#88
○政府委員(西村康雄君) ただいまお話のとおりでございます。
#89
○目黒今朝次郎君 それから、資金調達については空港特別会計から借りて十五年程度で返還をする、こういう考えで事業計画をするんですか。この点どうでしょうか。
#90
○政府委員(西村康雄君) 空港整備特別会計でこれを整備していくわけですが、空港整備特別会計全体の財源問題はこれからもう少しまた新年度に向けて検討していくところでございます。
#91
○目黒今朝次郎君 財源確保の方法などについてはまだ今後の課題だと。ただ、必要経費は大体四千億程度を見ておって、プラス・マイナス考えて、どこから財源を捻出するかはまだ現在検討中だというんですな。それはそれで確認します。
 それからもう一つは、よく聞かれるんですが、いわゆるアクセスについては、今のモノレールをそのまま延長していく案と、その他の案も考えられているというんですけれども、私は、アクセスはやっぱりモノレールを主体にすべきじゃないかなと思うんだけれども、何かアクセスについて別途考えていらっしゃるんでしょうか。
#92
○説明員(増田信雄君) お答えいたします。
 羽田空港の展開後のアクセスにつきましては、道路系のアクセスと鉄軌道系のアクセス両方考えております。道路系のアクセスは、従来の首都高速道路を使うものと、環状八号線が延伸してまいりまして空港の中に入ってくるもの、それから湾岸道路、これが展開後の空港のちょうど真ん中のところを横断いたします、その三つの系統を考えております。鉄軌道の系統につきましては、今先生御指摘のように、東京モノレールを今の整備場の方から空港のターミナルの方に延伸をするということと、それから京浜急行の空港線、これを延長いたしまして、さしあたりモノレールと乗り継ぎができるようにするということを考えております。将来旅客が大変多くなってきた場合には京浜急行が場内に入ってくるということも検討の課題になっております。なお、モノレールの延伸と京浜急行の延伸の免許申請は、この十八日付で提出されております。
 以上でございます。
#93
○目黒今朝次郎君 そうすると、京浜のあそこまで来ているやつも延長して入ってくるというふうに考えていいわけですね。わかりました。
 それからもう一つは、跡地利用についていろいろ話を聞くんですが、私も大田区に住んでいますから大田区長の意見を聞いてみたり東京都の意見を聞いてみたり、あるいは大田区と他の区の競合の話があったり、国の話があったり、いろいろこんがらかっているんですが、跡地利用については、基本的に運輸省としてはこういう考えで東京都や関係区と調整するとか、そういうことについて、跡地利用については基本的にどういう考えで、今現在どの程度まで話が詰まっているんだろうか、この辺のことを許される範囲で結構ですからお教え願いたいと思っています。
#94
○説明員(増田信雄君) 羽田空港が沖合展開いたしました後、不要になる、大体二百ヘクタールぐらいだと思いますが、これは東京都の方にお譲りするような方向で検討いたしております。したがいまして、跡地の具体的な利用の計画につきましては、東京都と運輸省が中心になって関係機関と調整をとりながら、なおかつ地元の御意見も十分取り入れてまとめていくということになっておりますが、現在においてはまだ具体的に計画を練り上げる段階にはなっておりません。運輸省といたしましては、当然空港運営上支障のないように、騒音問題等が起きないような施設に御利用いただきたいと考えております。
#95
○目黒今朝次郎君 運輸省が東京都にこれは払い下げるんですか、一応。払い下げはするけれども、しかし公共的な土地ですから、いろんな施設をつくる際には、運輸省は、空港運営上支障のない範囲内でいろんな設備をつくってくれ、こういうことを、条件といっては変だけれども、空港の安全確保あるいは騒音上の問題ということをある程度前提条件にしながら東京都に払い下げる、東京都は関係の区とよく相談してやってくれ、遠回しになりますが、こういう二段戦法になっているというふうに理解していいですか。例えば大田区が直接航空局にお願いするということじゃなくて、いろんな意見があれば大田区が東京都と話し合いをする、こういう格好になるのか、窓口を含めて。
#96
○説明員(増田信雄君) 五十六年に、羽田の沖合展開をどういうふうに進めていくかということを東京都知事と運輸大臣の間で確認書を取り交わしております。その確認書の中では、そういう土地の利用計画をつくる場合には関係機関との調整を踏まえて、東京都と運輸省と地元の区、この三者でつくっている協議会がございます。その場でよく検討をしていこう、こういうような申し合わせになっております。したがいまして、その取りまとめの責任というか主体は東京都が当たられますが、私どもも同じような立場で地元の御意見は十分尊重して協議に参加してまいりたいと思っております。
#97
○目黒今朝次郎君 それからもう一つは、別な角度から見て、あそこの埋め立てについては、ごみの廃棄物、これはフェニックス法案をつくるときに大分、東京湾とか大阪湾とか神戸沖だとか、私も社労におりまして直接担当したんですが、いわゆる廃棄物の処理ということもこの沖合展開の中に入っているのかどうか。入っているとすれば、当然港湾局とかそういうところとの連係プレーも必要ではないか、あるいは漁業の補償とか安全の問題とか、そういうフェニックス問題との関連はどの辺まで進んでいるんだろうか。
#98
○説明員(増田信雄君) 先生御指摘のとおり、この空港の沖合展開は、東京都が行います廃棄物の処理事業、これによる埋立地を前提にいたしております。廃棄物は、単なる生活廃棄物、一般廃棄物のほかに下水道のスラッジあるいはしゅんせつ土、建設残土、そういうものを前提にして行われております。したがいまして、東京都の港湾局で行われます河口等のしゅんせつ、そこで出るしゅんせつ土が埋め立てに使われる、こういうふうに承知いたしております。
#99
○目黒今朝次郎君 それから、それだけでは空港はできませんからね、盛り土が当然必要なんですが、その廃棄物と盛り土の割合、半々とか七、三とかいろいろあるわけでありますが、その盛り土はどこから持ってきて、それを運ぶトラックですが、やっぱりその辺は地域住民から見れば、あれだけの埋め立てをするんだから、ごみを投げたとしても、どこから土を持ってくるんだろうか、どこを通るんだろうか、海から持ってくるのかトラックで運ぶのか、これも土取りの場所によって私は決まってくる。そういう関係はどうなっているでしょうか。
#100
○説明員(増田信雄君) ただいま先生の御質問でございますが、埋め立てそのものは、先ほど申しました、しゅんせつ土だとか廃棄物が主体でございます。しかし、これを空港に仕上げていくためには、私ども国が必要とする土砂、それから東京都の方で良質な土砂を入れていただく場合もございます。そういうものが必要となってまいります。この土砂は現在のところは主として千葉県側から持ってまいっております。
#101
○目黒今朝次郎君 船で運搬、千葉方面から。
#102
○説明員(増田信雄君) この土砂は、同県にあります積み出し施設から船積みし、海上経路で沖合展開の現場まで持ってきているというふうに聞いております。
#103
○目黒今朝次郎君 そうすると、今住民が心配する、土盛りのトラックが通るという心配は一応、多少は通るでしょうけれども、いろんな公害問題を起こす程度のものではない、海上輸送が主だということですね。
#104
○説明員(増田信雄君) 千葉県サイドで土取り場から船積み場まで持ってくるという問題はございますが、そのほか東京都の方は船着き場までそのまま船で持ってくるということを原則にいたしておりますので、先生の御指摘のような東京都の中での公害というのは余り私どもは聞いておりません。
#105
○目黒今朝次郎君 最後に、これはいつごろ使用を目途とするのか。その際に、巷間で言われる、沖合展開の空港ができればいわゆる国際線の一部が羽田に返ってくるんじゃないか、こういうことも地元ではささやかれ、あるいは要望しているということが大田区の商店街でよく問題になるんですが、これらの問題はそこまで詰めているのか詰めていないのか。大体完成の見通しと、その後の使用について、答えられる範囲で結構ですから答えてもらいたいと思います。
#106
○説明員(増田信雄君) 私どもは沖合展開を三つの時期に分けてやろうと考えております。
 第一期と称しますのは、一番陸側にAランという三千メートルの滑走路をつくることでございます。これは六十三年の七月に供用開始をする予定でおりまして、ほぼ予定どおりの開港ができると思っております。第二期は、先ほど申しました、湾岸道路から西側の方にエプロンとターミナルをつくるわけでございますが、これは予定では六十五年の七月ということでございますが、湾岸道路の開通時期に合わせるということでございます。さらに第三期、最後の滑走路をつくってまいりますが、これは東京都の行います埋立事業の進捗状況に合わせながらやっていきたいというふうに考えております。目標としては六十八年度を考えております。
#107
○政府委員(西村康雄君) 完成後の羽田空港の使い方でございますが、羽田空港は国内幹線の東の中心的な基地でございまして、現在の容量がない、そのために沖合展開しているわけですが、沖合展開後も、今まで抑えられている国内の幹線需要が一挙に集まってまいります。そういう点で国際線に使うという余地はほとんどないということで、成田が国際線、羽田が国内という分担は変わらないと思います。
#108
○伊藤郁男君 まず最初に、海造審の答申が六月五日に運輸大臣に提出をされましたので、それに関連をいたしまして御質問を申し上げていきたいと思います。
 これは、日本の経済を左右する外交海運の今後のあり方ということについての答申でございます。しかし、さまざまな見通しからいきますと、世界的な過剰船腹の問題を初めといたしましてさまざまな問題点が課題として横たわっているわけでございますが、昨年の八月三十日に中間答申が出され、今年の六月五日に追加答申という形で、この両方をあわせて読んで理解しろ、こういうことだと思うんですね。そこで、この中身なんですけれども、中間答申の中では、「日本人船員の乗り組む日本船を我が国商船隊の中核として位置づける」、こういう方向が明確に出されておりまして、この点は大いに評価できるわけでございますが、同時に、これを裏づける船員政策というものについて、中間答申の中では若干触れられておりますけれども、追加答申のどこを読んでもその問題は出てこない。私は、そういう意味で片手落ちの答申になっておるのではないか、こういうようにも考えるわけです。
 きょうは時間がございませんので海造審の答申の問題点について一々論議をする暇がございませんが、日本海運の発展にとりましても、船員政策、船員の安定雇用、それから優秀な労働力の確保、こういうものがなければ将来の外航海運というものも十分に発展をしていくことができないというように思うわけでございますが、運輸省としては、五年か十年か、ある程度の中期的な展望を持ちながら、船員というものは一体どうなっていくのだろうか、安定的な雇用というものが確保できるのだろうか、こういうことを十分に見通しながら船員政策の拡充というものを私はやってほしいと思うのでございますが、この点についての基本的な考え方、将来展望を含みながら、運輸省としての対応策がございましたらお伺いをしておきたいと思うわけです。
#109
○政府委員(武石章君) ただいま先生から御指摘のありましたとおり、今回の海造審の答申では、船員の雇用安定対策については特に触れておりませんが、やはり先生が御指摘のように、中間答申とこの答申とは一体として考えられるべきものだと私ども考えておるところでございます。特に昨年八月の中間答申におきましては、「船員問題への対応」という項目におきまして、船員の雇用問題の対応について、「労使協議によるあらゆる努力が要請されるところであり、また、船員の需給動向を把握しつつ、船員教育機関の見直しや船員雇用対策等について検討していく必要がある。」と指摘しておるところでございます。現に、雇用されております船員の雇用安定の問題につきましては、基本的には当事者である企業の労使が十分な協議をし、検討を行っているというふうに承知しておるところでございます。
 このような労使による検討の結果として、従来から私どもが支援する措置といたしましてやっておりますのが、船員雇用促進センターにおきます外国船への雇用船員の派遣というようなことによる船主の負担を軽減するために助成をするとか、あるいは船員の能力開発事業を行う、例えば外国船に乗り組む船員のための教育訓練をするとか、あるいは職部間の調整ということで内部登用を図っていくという意味での職員の養成の訓練、あるいは中高年船員の職業訓練等に雇用船員を派遣する船主に助成をするとか、そのようなことをあわせて行っておるところでございます。これを行っておりますのは、海技大学校の分校というところで特に職業転換教育等を行っているわけでございます。船員の教育問題というものが今後の日本海運の船員のソースを確保していくという意味で極めて重要な意義を持っております。その意味で、現在海員学校の教育制度というものについて抜本的な改革を進めるということで検討を進めているところでございまして、近くその結論が出る予定になっております。
 このような対策を行って、新しく船員となる人たちの良質な、優秀な船員を確保していくという対策をとると同時に、先ほども申しましたような、企業の労使間でのいろいろな協議の結果として出てくるいろいろな問題に対応するためには、その検討の推移を見守るということが必要でございます。それとあわせて、今後の荷役体制その他の変化というか、それが新しい海運政策のもとでどのように実ってくるかというような動向を見守る必要がございます。このような状況を十分に見守りながら、船員の安定的な雇用の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。状況に応じて適宜適切な対応をしていこうということで考えておるところでございます。
#110
○伊藤郁男君 きょうはその点だけで終わりたいと思うんですが、最近労務提供船の事故もございました。あるいは船員の高齢化も進んでいますね。それで、やっぱり一定の年齢が来ればごそっとやめていく、そうするとそれの補充をしていかなきゃいけない。あるいは特に海運国として先進国の日本が優秀な船員を確保していく、こういうことでなければいかぬと思いますが、今お聞きいたしますと、さまざまな対策を講じていくんだ、状況に応じて適宜適切にやろうということでございますけれども、もう少し明確な展望を持ちながら本格的な船員政策を進めていただきたい、こういうことを要望しておきたいと思います。
 次に、航空問題で御質問を申していきたいと思うんですが、一つは、成田空港の第二期工事、一体これは具体的にどのように計画を進めていこうと考えられておるのか、まずその点からお伺いをいたします。
#111
○政府委員(西村康雄君) 成田空港をこれからどういうふうに完全空港に向けてやっていくかということでございますが、御承知のようになかなか工事が進んでいないわけですが、現状の成田の状況は、先生方も十分御存じのように、ターミナルはもうかなり手いっぱいでございますし、多客期では本当にトランジットの客に大変迷惑をかけているという状況でございます。滑走路の状況につきましても間もなく限界に近づくということで、一刻も早く空港を完全なものに広げていくということが必要なんですが、なかなかこれまで地元との関係で工事が進められないということもございましたが、幸い成田空港周辺の市町村が一昨年から促進決議ということをやり、一刻も早くつくれ、千葉県も、今後の千葉の開発の拠点にしたいということでもございますし、そういう非常に全面的な地元の御協力という体制ができてきていますので、私どもこれの御援助を受けながら一刻も早く進めていきたい。
 しかし、とは申しましても、未収用の農家が十二戸ございますが、この未取得用地につきましてはこれからもやはり話し合いで進めていくということをやりながら、また一方、公団の取得している土地も非常に広いところを持っているわけでございますので、この中で何とかできる工事から逐次やっていくということで、全体をできる限り早期に展開していくということに努めていきたいと考えているわけでございます。
#112
○伊藤郁男君 そこで、今局長も触れられましたように、最近旅客も貨物も急速にふえてきている、年間一千百万人、これがもう近い将来には一千五百万人の利用客が出入りする、こういうことになりますですね。そうすると、現在のターミナルはもう今でも手いっぱいということになりますと、何としてもこれを早期に、今お話がありましたけれども、まず何から手をつけるかというと、やっぱりターミナルの建設ということになると思うんですが、この新ターミナルの建設というものについての具体的な展望といいますか、考え方がございましたらお伺いをいたします。
#113
○説明員(増田信雄君) 昨年度の航空旅客は、先生御指摘のとおり千百万でございます。ターミナルのお客様の流れを見ておりますと、夕方のラッシュ時期ではもう既に相当の混雑をしております。特に夏だとか冬の休日には本当に国際空港としての限界を超えているような状況に至っております。中でもいわゆるトランジット、通過のお客様は全体の約二割ぐらいになっておりますので、座る場所もないというような現状でございます。そこで、とりあえず今年度から現ターミナルの改装、改良に手をつけております。特にトランジット用の待合室をふやすという工事から始めておりまして、来年度以降は現ターミナルでの処理能力を高める工事をやっていきたいと思っております。
 しかし、いずれにしましても既にある施設の改良でございますので、どうしても限界がございます。六十年代の半ばを過ぎますと、やはり大変窮屈な状況、国際空港としてどうしても支障が起きるような状況になると思っております。そういう意味で、先生のおっしゃるようなことも念頭に置きながら、なお、警備情勢あるいは用地問題への工事がどういうような影響を与えるかということを慎重に検討しながら、関係機関と調整をとって具体的な工事の進め方を検討してまいりたいと思っております。
#114
○伊藤郁男君 そこで、聞いておりますと、第二期工事の完成までにはまだもう相当の期間がかかる、こういうように言わざるを得ないですね。いつになるかわからぬ、これでは困るので、ターミナル問題でも、現在のターミナルを改造をしていってこれでさばき切れるのかどうかというと、なかなかさばき切れないのではないか、こういうことを考えますと、とにかくもう新ターミナルの建設は早急にやらなきゃならぬというようにも思うわけですが、やるにしてもやはり拙速はまずい、もう少し需要の展望などを明確にしながら本格的なことをやっていかなきゃならぬと私は思うんです。
 そこで、開港からもう七年ですね。それで第二期工事完成がいつになるかわからない、しかし旅客はどんどんふえていく、こういうような展望を考えますと、当初の開港に至るまでのマスタープランと、現実の旅客の数と将来の展望ということを考えますと、そのマスタープランとの間に相当のギャップが生じてきているのではないか。そうなると、早期にやることは必要ですが、見切り発車的なことで断片的なことをやってもこれはだめだ。そうなると、当初のマスタープランをもう少し現実に合わせ、将来の展望に合わせながら計画を変えていく、調整をしていくということが当然必要になってくると思いますし、そういう調整をしながらやるべきことはやるんだという方向に行くべきだと私は思うんですが、その点についてのお考えをお伺いいたします。
#115
○説明員(増田信雄君) 成田空港は、これから着工いたしましても完成いたしますまでに大体五年ないし六年かかると思っております。そういう意味では本当にタイムリミットが迫っております。
 今御指摘のターミナルの問題、旅客の問題でございますが、マスタープランをつくりました当時と比べまして航空機の大型化が非常に進んでおります。一機当たりの旅客がふえておりますので、御指摘のとおり、発着回数に比べて旅客数が伸びているという事情がございます。そこで第二ターミナルをつくるに当たりましては、その間の事情もよく考えながら、なおかつ、将来の需要に対応できるような柔軟性のあるプランというものを考えてまいりたいと思っています。
 具体的には、大きなターミナルを一挙につくるのじゃなくて、そのターミナルを大体半分ぐらいの規模でつくって、事情に応じながら、あるいは需要に応じながら拡張していく、そういうことが可能なプランを検討してまいることにしております。当然のことながら、この第一期のターミナルをつくった後にできました新鋭の世界の空港のことを参考にしながら、関係者と十分調整をとってプランをつくるように公団を指導してまいりたいと考えております。
#116
○伊藤郁男君 最後にもう一つお聞きをしておきますが、これは羽田空港の沖合展開に関連しまして、この基幹空港の沖合展開がかなり進んでおることはこの間も見てまいりました。
 そこで、この沖合展開に当たっては、空港能力の増加というんですか、機能の拡大ということも十分配慮をされて進められていると思いますが、現在、航空会社の中枢機能として、一つは整備工場がございますね。私も整備工場は見てきたんですが、あれはかなり基礎もしっかりして立派なものを建ててやっている。現実に騒音問題等も沖合展開に当たってもそう関係はないということになりますと、この沖合展開の際に、計画は見ましたが、整備工場も新たにそこへ持っていって建て直すということになりますと、これはかなりのまた財政的負担というものが必要になる。したがいまして、この羽田の新たなる沖合展開に当たりましては、そういう整備工場のようなしっかりしたものですね、新たに金をつぎ込んで別に移さなくても既存のものを十分に活用してやれるのではないかというようなことも考えられるわけでありますが、この点についての考え方をお聞きをして質問を終わりたいと思います。
#117
○説明員(増田信雄君) 羽田空港が沖合展開を完了いたしました後では、航空機の運航は三本の滑走路に挟まれた地域を中心にして行われることとなると思います。
 御承知のとおり、整備地域は、その地域の多摩川の河口寄り、南の方に設けることにいたしております。そこで、どうしてもこの空港の運航を効率化するためには、格納庫とかあるいはそれに伴う整備の工場は新しい整備地域に展開していただかざるを得ないと思っております。そういう意味では、現在の整備地域にある施設をそのまま全部残すというわけにはいかないのじゃないかと思っております。しかしながら、先生の御指摘のとおり、民間では既に現在の整備地域に相当の投資をいたしておりますので、これの有効活用を図るために逐次段階的に情勢を見ながら展開させるということと、あわせて、跡地利用計画も作成いたしますときに、現在ある施設、これも有効に使うことも念頭に置きながら十分協議をしてまいりたいと考えております。
#118
○小笠原貞子君 いよいよ監理委員会の答申が七月末には出されるという段階になりまして、かねがね思っていることなんだけれども、私は国鉄自身の姿勢をしっかり正してもらいたい、このことをきょうも一つの問題として取り上げていきたいと思います。
 実は、一九八〇年の十一月十八日の当委員会において私は、電気保守会社の全国的な工事配分が特定の会社に行われているという、いわゆる談合問題についての具体的事実を申し上げました。国鉄総裁もそれを認められたわけです。その後改善されているかなと思ったら、改善されるどころではないということで、きょうはその問題に質問を当てるわけでございます。
 お手元に資料が行っていると思いますけれども、一番目の資料を見ていただきますとわかると思うんですけれども、これは北海道の信号保安工事の談合、担当者のメモ、内部資料なんだそうです。これを整理してわかりやすく書き直したわけです。このままです、字が違うだけです。左の番号をごらんいただきますと、これは談合した日付でございます。毎月一ないし三回会合しております。次の工事概要、これはこのとおり概要の中身でございます。次の数字は工事の予定価格、談合当日の推定価格、単位は百万円単位でございます。だから三と書いてあるのは三百万円ということになります。そして、次の予定欄の下に数字がございます、一、二、三、四というような、この数字は会社を示しているわけです。だから、一と書いてある数字は、下に注がございますように日本電設工業、四というのは千歳というように、一からずっと数字の会社が書いてございます。そして、最後のところに書いてありますのが、会社が幾らで契約をしたかということでございます。そうすると、一番の下に丸が書いてあるのは、日本電設が六百万円の予算のところが五百六十五万円というので契約をした。これは一目瞭然の数字でございます。
 これは一枚目ですけれども、ずっと調べていきますと、私びっくりしたんだけれども、例えば一ページ目のところの四番の一番初めの欄に丸印がございますね。ここが四番だから千歳電工が契約をもらうということを談合で決めたんです。そのとき談合で幾らの予算価格かというと、二百九十五万円の価格で談合をして会社が決まった。契約は幾らかというと、これは八月十八日、談合したのは七月の十三日からなんですけれども、このときに二百九十五万、ぴたり同じなんですね。実にぴたっと合っているのは、四百五十八万とか二百九十八万なんという、そういうもので本当に細かいところまでぴたっと合っているということでございます。これはまさに談合した日付、そして何カ月も先に談合をして、どこの会社が幾らでというふうに決めてもらっているというのが、これは北海道の分でございますけれども出ているわけなんですね。
 公取に伺いたいんですけれども、ここまで詳細な内部資料で談合の事実がはっきり具体的に出ているわけです。チャンピオンになった受注会社を指名している。これは明確に独禁法違反というふうに、三条、八条に抵触するのではないかと思うのでございますけれども、その辺について御見解を伺いたいと思います。
#119
○説明員(河村穰君) 御説明いたします。
 工事等の入札に当たりまして、関係の事業者が共同して、あるいは事業者団体の場におきまして、受注する予定者、落札予定者、そういったものをだれにするか、そういうようなことを協議、決定をいたしまして、その決定に従って入札に臨む、そういういわゆる談合行為によりまして、工事等の取引分野における競争を実質的に制限するような行為は独占禁止法の第三条、これは事業者の不当な取引制限を禁止しておりますが、あるいは独占禁止法の八条一項一号、事業者団体の競争実質制限行為を禁止する、そういった規定に違反する行為でございます。
#120
○小笠原貞子君 まさにその違反する行為そのものになっております。こういう問題について公取としてはどういうふうに扱っていただけるかということも伺いたいと思いますし、国鉄総裁として御意見を伺いたいんですけれども、正確な契約予定価格ですね、二百九十八万なんて、こういうふうに正確な、ずっとごらんになればぴたりと細かい数字まで合っている。こういう予定価格を知っている者は、国鉄内部でもだれでも知っているわけじゃない、契約担当役と申しましょうか、そういう限られた役職者でしかないと思っております。それなのに談合会社の方は予定価格をちゃんと知っている。これは大変な問題だと思うんですね。
 それで、談合が行われている。国鉄の規定でも、当然こういった行為は行ってはならないというふうになっているはずでございますけれども、総裁として、こういった具体的な問題を提供いたしましたのできちっと調査をしていただきたい。御見解を伺いたいと思います。
#121
○説明員(仁杉巖君) 入札予定価格というものは非常に極秘扱いの文書でございますし、御承知のとおり、見た者は全部判を押してあるというようなものでございます。したがいまして、それが詳細に漏れるということは非常におかしいというか、疑わざるを得ないというようなこともございますので、今先生の御指摘がありましたように、十分調査をいたしてみたいと思っております。
#122
○説明員(坂田浩一君) ただいま総裁からお話し申し上げましたが、私どもの判断では、この提出資料につきましては、まだ十分拝聴いたしておりませんけれども、私どもの工事の計画といたしましては、各ユーザーからのいろいろな改修工事あるいは改善工事、あるいは新設工事といったような要望がありまして、それを主管部の方で予算要求をする。したがいまして、それに基づきまして、ある程度の予算に合わせて今年度どういう工事をやるかということは当然のこととしてできていると思います。
 したがいまして、件名等につきましては、当然現地調査とか、いろんなところへまた赴きますし、例えば動労との協議とか他の部門との協議といったようなことも調査の段階でございますので、したがいまして、いずれにしましても、年度当初の工事の概要並びに当初の予算といいますか、予算についてはある程度織り込んで部内資料として当然整備している、こういう段階だと思います。したがいまして、現在、御指摘のあった予定価格につきましては、まずあり得ないというふうに判断しているところであります。
#123
○小笠原貞子君 あり得ないことがあるからきょう問題にしているわけですからね。だから、あり得ないなんていう考え方で澄ましていられると国鉄の姿勢を問われますから、しっかりと御調査をいただきたいと思います。
 公取さんの方いかがでしょうか。今言ったようなことが事実であれば違反だと、こうおっしゃったんだけれども、どういうふうにお取り組みになろうかというふうに、御見解は。
#124
○説明員(河村穰君) そういう具体的な独禁法に違反する疑いのある行為が行われておるという疎明資料を御提示いただきますれば、持ち帰って十分検討いたしたい、こういうふうに考えております。
#125
○小笠原貞子君 これが信号保安工事だけではない、通信工事においても同じことがやられている。今いみじくもおっしゃった、なぜこんなことが起こるのか、こんなことはあり得ないとおっしゃったけれども、あり得る原因というのがちゃんとある。何でも自然に出てくるんじゃなくて原因があるからこういうことが起きる。
 そこで資料の二番目を見ていただきたいと思います。これは国鉄幹部が関連企業に天下るという、実にすさまじいと申しましょうか、そういう癒着しているからこそこういうことができてくるんだということを言わざるを得ないわけです。全国的な会社がどういうふうに地域割りしているかというのは、先ほど言いましたように、八〇年に私は明らかにしているわけでございます。国鉄の本社がそういうことをやっているから、上に従って下も、北海道もやっている、こういう関係になってくるわけでございます。
 この資料にございますように、北海道の電気保守工事を支配しているのは五つの大きな会社でございます。その会社の支店長が第三月曜会というのをつくっている。通信工事、信号保安工事の担当責任者、こういうのはすべて国鉄からの天下りになっているということですね。その天下りの資料でございます。日本電設工業北海道支店長で取締役になっている人は東電の工事局長であった。東邦電気工業北海道支店長は札幌通信区長であったとか、みんな国鉄からの天下りさんがここに入っている。ここで関連のあるいろいろなことのニュースが入るという関係になっていると言わざるを得ないわけなんです。以前の職場の上司が、自分も近い将来同じ道を歩きたいと考えているとき、天下り先の企業の責任者が何らかの情報提供を求めてきたときには、就職のための有利な条件を確保するためにも、心情的にもそういうことが提供されるという状態になるのではないか。そういうことでもない限り、数カ月先の工事の予定金額まで知ることはできないはずではないか。
 このような電気保守会社との癒着関係、極端なあり方、これはもう八〇年の十一月に私は指摘して、認めて、その後一向に変わっていないということは私は非常に残念だと思うんですけれども、それについてどういうふうにお思いになりますか。
#126
○説明員(坂田浩一君) 国鉄の工事につきましては、他の一般の工事と違いまして、大部分が国民の人命、財産を安全に輸送するための重要な施設物をつくる、あるいはメンテナンス、保守をするということでございます。また一方では、線路に近接した工事をやるということで、これが支障いたしますと列車の運行にも差しさわるというようなことで、こういった中で工事をやる場合におきましては高度な技術力と経験が必要になってくるわけであります。なおかつ、国鉄の諸規定に精通していることが非常に工事の遂行上あるいは安全、事故防止上非常に重要なポイントになってきているわけであります。したがいまして、こういった中で、さっき先生御指摘の大手五社につきましては、やはりいつでも各企業ともできるだけ優秀な技術者を求めるのがいわゆる会社としての当然のことだろうということで、優秀な退職者が会社に請われて再就職したということでございます。
 なお、工事の発注に関しましては、十分にライセンスの資格あるいは指名委員会、あるいはそういったことの手順を踏んでやっているわけでございますので、先生今御指摘ございましたけれども、そういったことはないというふうに私ども判断いたしております。
#127
○小笠原貞子君 五年前も同じだったんですよ。これは技術的に非常に大事だからその技術がある。これがそんな難しい技術ですか、国鉄の。そんな難しい技術じゃないですよ。それなのに技術が大変だというので、よく国鉄のことがわかっているからということでこれを特定して、ずっと指摘されたのに談合を続けているというのはけしからぬですよ、そういうことが続いているということは。
 時間がなくなりましたから次へ行きますけれども、最近北海道で、国鉄職員が業者を巻き込んで架空の工事、つまり空工事と言われている、でっち上げた、そして工事代金をだまし取るというような事件が二件ありました。不正が発覚して二名が懲戒処分になっている。新聞にも出て道民も非常に大きな衝撃を受けた。国鉄当局はこれで一件落着、二件も出したから、ということで終止符を打とうとしていらっしゃるようだけれども、我々調査いたしますとこんなものじゃないんですね。次から次といろんなものがあります。どれくらいあなたの方でおつかみになっていらっしゃるか、それについて、時間がありませんので簡潔にちょっと教えてください。
#128
○説明員(坂田浩一君) 北海道管内で大体年間―今回の不正事件を起こしましたことは非常に我々としても遺憾に思っておりますし、この大事なときにこういう職員がいたことについて反省いたしておりますが、先生御指摘の二件、五十六年度二件、五十七年度一件、五十八年度二件、都合五件の不正事故が発見されて、しかるべくそれなりの職員の処分あるいは会計処理、あるいは業者の処分といったことをきちっとやっております。
 今後このようなことのないように、この事件を契機にいたしまして、三月から全局幹部を挙げまして各地区で総点検を開始し、五月いっぱいで総点検並びに指導の強化ということをきちっとすることでただいま指導をいたしているところでございます。
#129
○小笠原貞子君 五十九年までずっと調べてみますと、そんな少ないんじゃないですね。私たち全部いろいろとたくさんの具体的な材料を集めております。今おっしゃった五件なんというのは、ほんの氷山の一角どころか、本当にわずかなものですよ。
 そもそも、こうした空工事の不正事件というのはなぜ起こるのかというような問題、そしてどうしてこれがわかるかといいますと、例えば大手の会社というのは、技術が必要だとか何だとかおっしゃったけれども、その会社がやっているんじゃないんですね。それが下請へ出しているわけなんですよ。そんな技術高級ななんというのじゃないんですよ、下請に出しているんですから。先ほど言われましたその大手の会社にいじめられて、そして下請業者が代金未払いをされて、そして倒産しちゃっているというような事実もあるわけですよね。その倒産した下請業者がもう悔しい、こんなことがあってはならぬということで、それで告発してくるわけですわ。実は、国鉄が発注しまして、大手の技術があるとかなんとか言ったけれども、この会社に来たのを我々下請でもらったけれども、安い代金が払われないで、そしてそればかりか、払ってくれなんていうと、圧力かけられておどされたりなんかして、そしてとうとう倒産しちゃったなんという会社もあるんですよね。そういう具体的な資料というのはいっぱい持っているわけですよ。
 だから、私はこういうことがあってはならないと思うわけですよ。下請をいじめるなんというのはけしからぬと思うし、やっぱり発注者の国鉄としても見ていただきたいと思う。下請が踏み倒されて、そしていじめられて、そしておまえには国鉄の仕事はやらないよということで、もういじめられているという事実から私はきょう取り上げたわけですよね。
 きょうはもう時間がなくなりましたからこれでやめますけれども、最後に大臣、具体的に私は申し上げました。談合というのが相変わらずまだ行われている。そして、技術が高いからそこへおろしたなんというけれども、下請にいっているんだから、そんな技術が高いなんて、五年前と同じのは口実になりません。しかも、その注文を国鉄から受けたのを下請に出して、そして払っていない。これは大手だと言われる会社も認めているんです。そして、それなのにおどかしかけたりというんでこれまた問題になってきている。こんな関係は私は何としてもやめてもらわなきゃならないし、国鉄というのは、今何でも国鉄悪いみたいに言われるけれども、やっぱり言われないようにするためには、御指導いただくということだったけれども、姿勢をきちっとやっていただきたい。
 だから最後に、その所管の長として、政治的に責任を持たれる大臣として、こういうことはあってはならない、本当にそれをなくすために、五年前に言ったんだから、この後また五年後に言わなきゃならないというのは困るんです。大臣としての御見解を伺いたいと思います。
#130
○国務大臣(山下徳夫君) 談合等が行われていいわけがないのでございまして、そういうことをきちんとしなきゃなりませんことはもとよりであります。ただ、ただいま御指摘になりましたことが事実であるかどうかということはまだ把握していないようでございますが、いずれにしましても、疑われるようなことはやっぱりやるべきじゃない。
 それからもう一つの空工事は、これはもう事実がはっきりしておるようでございまして、まことに遺憾であります。今こそ国鉄の職場規律が確立されなきゃならぬときにこういう問題が起きるということは、大変どうも遺憾のきわみでございまして、今後とも厳しくこういうものは指導してまいらなきゃならぬ、かように思っている次第でございます。
#131
○安田隆明君 大変貴重な時間でございまして、この国会は恐らくきょうで終わりであろう、こういう前提に立って、私は長い間運輸委員会でいろいろやってまいりましたが、きょうは大臣お見えでございますが、運輸行政、これを担当しておる大臣以下非常に一生懸命にやっておられる、これに私はまず深甚の敬意を表しているわけでありますが、その中でいろいろ、きょうは大先輩の野党の皆様方お見えになりますが、どうしても私は腑に落ちないことが一つあるから、具体的に一、二のことを申し上げてというか、むしろ行政の姿勢について大臣の所信をひとつ私はお聞きしたい。
 瀬谷さんも私も長い間ずっとこの委員会におりますけれども、運輸行政について、いわゆる社会経済情勢に対応する運輸省の対応というものは非常に今日まですばらしくやってきました。具体的に申しますと、例の海運業界のあのときには緊急三法を出して、そしてとにかく海運を守ろう、こういうわけで早速あれに対応いたしましたね、これはもう御承知のとおり。それから空の問題、これにつきましてはいろんな問題ありました。我々はどうしてもやはり航空行政については特別の財源をつくろう、こういうわけで特会をつくったことも御承知のとおりであります。
 だからして、考えてみるというと、そのときどきに応じて非常に敏感に対応して今日までこられました。だからして、空あるいは海のこういう中で今日まで、陸運行政だけは大変難しい。だから難しい中において一体運輸行政はどう対応するか、こういうことで、今国鉄再建問題とかいろいろな問題が出ておりますが、大臣御存じでしょうか。我々はとにかく政調の中におきまして予算編成大綱をつくりました。そのときに別掲でもって、整備新幹線につきましてはこれを着工する、こういう文言を入れたんですけれども、財政当局の方からは、これは勘弁してくれ、整備を促進する、推進するという文言にひとつ頼む、こういうことだったからして、玉虫色になりますけれども、新幹線、この問題については強力に我々もいくよと。そしていよいよ予算編成になりました。
 ここで大臣にお聞きしますが、八月中旬をめどに着工しますと、我々がこういう合意、申し合わせをしたことをまず御存じかどうか、これから先に大臣にお聞きいたします。
#132
○国務大臣(山下徳夫君) 六十年度の予算の編成に当たりまして整備新幹線の問題は最後までもつれ込んだわけでございますけれども、結局は幾つかの条件を得た上で八月中には着工するということになっていることは事実でございます。
#133
○安田隆明君 そうしますと、八月中旬をもって着工する、こういう考え方をきちんと大臣の頭の中に持っておられる、こう理解していいわけですか。
#134
○国務大臣(山下徳夫君) そのとおりであります。
#135
○安田隆明君 そうしてきょうまで来るというと、非常に敏感にこれまで対応してくれました運輸省の皆さんですが、ところがこれがどうしても今の状況の中において、鉄建公団はどうだ、それから財源問題について自治省とはどうなっているんだ等々を詰めてみるというと、いまだこれ何かしらはっきりしない問題がたくさん山積しておりますな。だからして、今の状況の中において、一体、八月を目途に着工するというその具体的な今の作業の状況がどういうふうになっているんですか、簡潔にひとつ御答弁願いたいと思います。
#136
○政府委員(中島眞二君) 今大臣から申し上げましたように、八月を目途に着工するということになっておりますが、その前提条件といたしまして、「所要の立法措置を講じて並行在来線の廃止を決定するとともに、政府、党で国及び地域負担」、地域負担と申しますのは、建設費の一〇%でございますが、「等、事業実施方式のあり方、国鉄再建監理委員会の答申との関連等について調整を進め、その結論を待って六十年八月をめどにこれを行う。」ということになっているわけでございまして、一つは財源問題でございます。それから、今御指摘のありました、いろいろ事務的な手続がございます。環境影響評価につきましては、最終のものをつくりまして、いま一度地元の協力体制とかそういうものについての確認をとる必要がございますので、ゴーサインが出ましたときにそれができるだけ短い期間で終わりまして、工事実施計画の認可の申請を事業主体が行うわけでございますけれども、これが速やかに行われるようにということでそれぞれにおいて準備を進めているところでございます。
 なお、再建監理委員会の答申は御承知のとおり七月の下旬には出されるということになっておりますので、これとの調整も進められるというふうに考えております。
#137
○安田隆明君 今お話を聞きまして、いろいろ難しいハードルを越えなきゃならぬということは私も理解しておりますよ。だからして、本当に与野党を通じて、公的負担に関する特別立法まで、これは議員立法でもって我々は全部早急に、二日間であれは処理したわけですね。だから、あらゆるハードルを越えてここまで来て、そしてこの問題は十三年間たっているんですが、十三年間たっていまだ、運輸行政の中でこういう長い時間を要した対応というものは私は遺憾ながら経験がない。出てきたやつはすぐさま処理してきた。
 だから、私考えてみるというと、この十三年間の長い歳月の中で運輸行政が、特に陸運行政は非常に難しいことは知っていますよ。国鉄それからバス、もういろんな問題が絡まっていますから難しいけれども、しかし、十三年間たって今日なおハードルを越し得ない、こうなりまするというと、今までやってきたのに、あらゆる社会経済情勢に対応するのに、この問題に関する限りは私は異常に長い歳月の中でいまだ住民の、地域の皆さんの声にこたえられない、こういうまことにふがいない我々の今の立場だから、私は今大臣のお言葉を非常に信用しまして、大臣、固い決意を持って、新幹線だけは八月中旬をめどにというあの合意、申し合わせ、これだけは、大臣ははっきりと今おっしゃいましたから、新幹線に腹をくくって政府は取り組んでいただいておりますと、こう私は理解していいですな。もう一遍大臣のお言葉を聞きたい。
#138
○国務大臣(山下徳夫君) 御案内のとおり、鉄道の特性というものから考えますというと、理想的な将来の姿は新幹線が中心でなければならぬと私自身が思っておるわけでございます。しからばなぜできないかという先生の御指摘、これは御案内のとおり、十三年たっておりますけれども、年を追って国鉄の財政が悪くなってきている、しかも、これからだんだん、地方に行くに従って新幹線の予定されている路線というものが採算的に非常に無理な面があるというようなこともあわせ考えて今日まで遅くなっているということでございます。しかし、地元の強い要請あるいは国土の均衡ある発展、そういう面から考えてやはりもうやらなきゃならぬということで、いろいろ苦心の結果、先ほど政府委員が申し上げたような条件でもって今年やるということでございます。
 問題は、立法措置による並行在来線の問題であるとかあるいは地元負担とかいうような問題は、私は何とか解決できると思うのでございますが、国鉄の負担によらない事業費をどこからひねり出すかということが一つの最後の問題だと思っておりますが、やがて再建監理委員会の答申も出ることでございますから、それを待った上で、今年度の当初の計画どおりの実施に私どもは全力を挙げて進みたいと思っておる次第でございます。
#139
○安田隆明君 私が質問したかったことを大臣が先にもうお答えになりましたが、私は、二十一世紀に向かって、将来に向かって、新幹線構想というものはこれは絶対必要なものだと思う。だからして、将来展望に立って、大臣は今おっしゃいましたけれども、いわゆる新幹線構想というものは運輸行政の中で大事なものであり、二十一世紀のやはりこれは命脈をなすものだという理解に立っておられると私は理解していいんですね。もう一遍お願いいたします。
#140
○国務大臣(山下徳夫君) そのとおりでございます。
#141
○安田隆明君 私は、時間がありませんから、新幹線問題についてはそういうことで、八月中旬に向かってひとついろんなハードルを、一生懸命ひとつ情熱を込めてこれに取り組んでほしい、これは要望申し上げます。
 それからもう一つ、これは日本の国というのはもちろん法治国家でございますが、世界の中でも超法治国家の一つだと私は思っていますよ。法律は行政目的を持っていますよ。だから国民はやはり政府に対して非常に信頼を寄せております。だから、やはり法律をつくっちゃって、これを運用する中においては絶対に国民はそれを信頼しますよ。それでまた政府を尊敬もしております。そういう中において、いやしくも物議を醸すような大きな問題が出てくるというと、やはりこれも対応の問題ですよ。具体的に申しますというと、いわゆる代行車検の問題です。我々はこの法律をみんな審議していただきましたときに、いろいろ議論はありましたよ。しかし行政目的はこうだと、だからその行政目的に違反するそういう問題が出てきて、業界が、団体がわあわあ騒ぐ、そしてこれを心配する、こういう問題にはやっぱり行政は速やかに対応してもらいたい、こういうことです。
 だから、今物議を醸し、いろいろとがんがん、我々が帰れば陳情に来る、団体からはいろいろ今度問題が出てくる。こういう問題についての実態、こういう大きな問題になっているということをまず理解していますかどうか、そこから聞きましょう。
#142
○政府委員(服部経治君) ただいま御指摘の車検代行の問題につきましては、私ども、そういう実態が一部にありますことにつきましてまことに遺憾に存じておるところでございます。また重大に受けとめておるところでございます。
#143
○安田隆明君 非常に明快な答弁をいただきました。
 本当にこれは終戦後我々は想像もしておりませんでしたよ。こんな五千万台、それから運転免許を持った者が六千万人、全くこれは自動車社会に入ったわけですよ。大変なこれは底辺の大きい、いろんな問題が出ますよ。だから、服部局長の頭の中はいろんな問題でいっぱいであろうけれども、これだけ大きな問題に我々が、いわゆる政治がここに介入しなくちゃならぬようなそういうことはさせずに、ひとつ行政サイドでもって速やかにこれに対応する、こういうことだけはこれはしつかりやってもらいたいと思います。
 そこで、最後にこれはもう一つ具体的に聞きますけれども、これに対して対応をしますということですが、対応の具体的内容については今はっきり言えないですか。まず言えるところまでちょっと言ってください。
#144
○政府委員(服部経治君) この車検代行というふうに一口に言われますものの態様は非常に多岐にわたっておりまして、さまざまな態様、類型がございます。しかし、いずれにいたしましても、私ども、そういったもののうちで、例えば認証工場としての資格を持っていない者が分解整備を行うといったような行為につきましては、これは法に照らしまして厳正な処分をもって対応するというふうに考えておりますし、また一部ユーザーの方の心構えとしまして、ユーザー自身に義務づけられております点検整備ということの自覚を欠いておられる向きに対しましては、これまでもそうでございましたけれども、今後にわたりましていろいろな方法を講じまして、そういった自覚を促すと申しますか、自動車の安全点検に対します意識の高揚ということを図ってまいりたい、そういうふうに考えておるところでございます。
#145
○安田隆明君 時間がありませんからこれ以上申しませんけれども、我々は政策の選択をいたします。政策の選択をしてそこで立法しますわね。これは皆きちんとやっぱり行政目的がありますよ。その行政目的に沿わないようなそういう行為が出て、これがだんだん広がっていく可能性があるんですよ。こういうことはやっぱりよく頭に置いてもらって迅速に対応してほしい、これは要望を申しておきます。
 これで私質問を終わります。どうもありがとうございました。
#146
○矢原秀男君 重複するかと思いますけれども、御了承をお願いしたいと思います。
   〔委員長退席、理事瀬谷英行君着席〕
 午前中に我々委員会では、民営分割問題に関して、報道等によりまして、北海道、四国、九州というものがまず分割される、こういう想定の中で、その各ブロックの代表の県知事さんに来ていただいたわけでございます。そうして三人の知事の参考人の方々からは、やはり民営分割というものは、公共の輸送という立場の中からもう大変な問題であるというふうな声が一様に出ているわけでございます。その中で、特に四国の前川香川県知事の話は非常に悲痛な訴えでございました。現在でも地方路線の立ちおくれというものが四国の現況の中で非常に見られている、こういうようなところで、国鉄の設備が近代化もされておらないのに、このまま分割民営というところにいきなり
移ってしまえば、安全という問題、また災害等に対しても大変なことになるのではないかということで、悲観的な意見を述べていらっしゃいました。そうして、分割民営というものが、地元の責任を深める中で地方に新たな財政負担に将来必ずなるのではないかというふうなことで、まず国鉄で基盤づくりをして、そうしてから分割民営ということであれば、まだ耳を傾けてもいいというような声でございました。
 また、九州の参考人によりましても、やはり地域住民に過大な負担をかけるのではないかということで、佐賀県知事も非常に国鉄の役割というものを評価している中で、地域の振興、公共性、輸送手段としてまず国鉄を充実してほしいという意味の話もあったわけでございます。
 そういうふうに、私たちも聞いておりますと、いかに国鉄というものが国民の足になっているかというふうな感じで聞いたわけでございますが、時間も超過いたしておりますので、一点だけ伺いたいと思います。
 この国鉄民営分割問題に関する件でございますけれども、まず、国鉄の昭和五十八年度の決算による損失額、北海道が三千六百七十七億円、二二%、四国が七百十六億円、四%、九州が二千八百十五億円、一七%、本州が九千三百九十六億円、五七%、合計一兆六千六百四億円、こういうふうな損失というものが出ているんですけれども、これは数字的には間違いないのでございましょうか。
#147
○説明員(竹内哲夫君) 数字的にはそのとおりでございます。
#148
○矢原秀男君 また、午前中もちょっと参考人にはお話をしたわけでございますが、この四島別の収入と人件費、物件費をそれぞれ見ておりますと、五十八年度決算には、北海道が収入が九百十三億円、人件費が二千百十五億円、物件費が千八十五億円。四国が収入が二百五十九億円、人件費が四百三十七億円、物件費が二百二十一億円。九州は収入が一千百四十七億円、人件費が二千二十一億円、物件費が九百八十三億円。本州が収入が二兆、人件費が一兆、物件費が一兆、こういう形になっておりますけれども、これも数字的には間違いございませんでしょうか。
#149
○説明員(竹内哲夫君) 数字的にはそのとおりでございます。
#150
○矢原秀男君 今数字を挙げておりますと、北海道、四国、九州は、収入に対しての支出のバランスが全く崩れているわけでございます。これらの幾つかの原因というものがあろうかと思いますけれども、こういうふうに大きくバランスが崩れているという形のものが出てきたということは、那辺にこういうものがあるのかということを明確に答えていただきたいと思います。
#151
○説明員(竹内哲夫君) 特に三島につきましては、収入傾向から見ましても、輸送量そのものがかなり継続して低下しておるわけでございます。一方経費の方は、やはり必要な経費を要するということになりますので、もともと輸送密度も全般的には低いというところでございますので、どうしてもこういう結果を生じてしまうということでございます。
#152
○矢原秀男君 運輸大臣、今数字を挙げましたけれども、これだけの大変な、独立採算ということが、全国を六つのブロック、そして採算はとれるという方向の形の中で、分割民営というものが至上命令と言われているわけなんですけれども、独立採算というこの難しい北海道、四国、九州だけをとりましても、これが分離独立をした場合に、当初はうまくいくかもわからないけれども、独立して将来に対してこの採算問題をどうするのか、この点は運輸大臣いかがでございますか。
#153
○国務大臣(山下徳夫君) まだ再建委員会から最終的な答申をちょうだいいたしておりませんので、どの程度今作業が進んでおるのか私もよくわかりませんし、内容がどうであるかも承知いたしておりませんが、少なくとも基本的な問題は、各企業体において最大限の効率的な経営を前提として、それぞれが健全な運営をなされなければならぬということが中心にならなければならぬことは当然でございます。したがいまして、今お話がございましたそれぞれの島々につきましても、これから健全な運営をするためにどのような内容でもってやるべきかということは、今御審議をいただいていると思うのでございますが、私どもはその答申が出ましてから、私どももまた作業を進める上においては、監理委員会の答申を尊重しつつ、またその点に特に主眼を置いて作業をしていかなければならない、かように思っておる次第でございます。
#154
○矢原秀男君 私も、この単年度の五十八年度の決算だけを見ておりましても、単純的な計算でございますけれども、北海道が九百十三億円の収入で、人件費が二千百十五億円もかかっていく、物件費が千八十五億円もかかる。また四国にしても、収入が二百五十九億円であり、人件費がもう既に倍に近い四百三十七億円が出ている。その上に、物件費がさらに二百二十一億円も出ていく。九州にしてもしかりでございますね。千百四十七億円の収入はあるけれども、人件費が二千二十一億円も出ていく、物件費がさらに九百八十三億円も出ていく。こういう北海道、四国、九州の三島が分離独立をされた場合に、採算ということが至上命題となっていく。こういう場合に、必然的に経費の縮小とか圧縮という議論になってくると思いますけれども、鉄道において経営の縮小、圧縮という議論になると、路線の廃止という問題が当然ここにつながってくると思います。
   〔理事瀬谷英行君退席、委員長着席〕
 例えば北海道の場合も、鉄道営業キロ数は三千九百八十七キロ、その三分の一は第一次、第三次の特定地方交通線です。仮に、採算を求める余りに収入に見合った鉄道規模ということになると、三分の二以上を縮小することになってしまいます。北海道では函館、根室、室蘭の三つの本線と千歳線ぐらいしか残らないようになっていくし、四国や九州でも同様な事情にあると思います。この三島に関して言えば、分割、分離と採算ということを考えておりましても、私はきょうの午前中の知事の参考人の人たちの四国、九州、このお二方の切々な訴えを聞いておりましても、先ほども申し上げましたように、現在の鉄道すらうまくいっていない、だからせめてまず国鉄で基本的に充実をしてほしい、そうして民営分割に移行していただく提案であれば、知事としても耳を傾けて協力もしたいというような形でございました。今不十分のままで切りかえられて、そうして営業成績を表に出されていく、もうむちゃくちゃになるのではないかという心配をしているわけでございます。
 こういうことでございますので、まず再建監理委員会、林さん来ていただいておりますけれども、これらに対しては本当に慎重審議の過程があったと思いますけれども、まず、再建監理委員会では本当に、何回も私たちも聞いておりますけれども、きょうの参考人のお話を聞きながら、また今明示をしました数字を見ながら、もう大変なことであるというのが私の心境でございます。これらについて監理委員会のどういう方途、方策があるのか、また議題になって検討されたのかまず伺いたい。
 そして、最後でございますけれども、運輸大臣にも、そういう厳しい中で報道されているこの分割というものは、今大臣もまだ答申が出ていないと言われておりますけれども、報道の大半は私は間違いないと信じております、そういう方向に行っている過程というものは。ですから、最後に運輸大臣にもあわせて、こういう四国、九州、北海道と私は別個に取り上げておりますけれども、これらが分割民営化の方向に行った場合に本当に再生できるのか、こういうことを伺って質問を終わりたいと思います。
#155
○政府委員(林淳司君) 私どもの方の国鉄の分割民営化についての検討の状況でございますけれども、分割ということにつきましては、先ほど大臣からお答えがございましたように、効率的な経営を行った上で将来にわたって健全に経営をしていく、こういう基盤づくりというものが非常に重要だというふうに考えているわけでございます。そういう基本的な視点に立ちまして、旅客流動というものとかいろいろなものを考えながら分割案を考えているわけでございますが、北海道、四国、九州の場合をとってみますと、これは先ほど国鉄当局の方からお答えがありましたように、現状の数字では莫大な欠損が出ておるということでございますが、これは現在の姿でございまして、現在の要員数、それから人件費等についてのある意味での超過負担というようなもの、それから債務というようなもの、そういうものが入った数字でございます。
 それに対して、私どもとしましては、健全経営の基盤というものをつくっていくためには、まず、要員数につきましても民鉄並みということで効率的な経営ができるような体制に持っていく、それからさらに、長期債務あるいは年金等の問題につきまして、新しい会社が負担に耐え得ないものについては別途処理をしていくということ、そういうふうなことをいろいろやりまして、その結果どういう姿になるか。さらに、その場合事業範囲として考えておりますのは、私どもは、いわゆる特定地方交通線、これにつきましては、現在政府でお進めになっていらっしゃる対策を引き続きやっていただく。しかし、全国的に見ますと、それ以外の九十線のいわゆる地方交通線については、新しい会社の事業範囲としてこれを経営していくという前提で考えておるわけでございます。
 そういう前提で収支計算を何遍も何遍も繰り返しているわけでございますが、そういうことで考えた場合、まず一つの方策として、設備投資に見合う長期債務というものは、本来ならば基本的には分割会社が背負うべきものでございますけれども、これについては、北海道、四国、九州の場合これは借金を背負っていく能力はないということでございますので、仮にこれを除去するということにいたしましても、なおかつ営業で欠損が出ます、営業損益で赤字が出ます。これについては何らかの方法でこれを補てんしていくという仕組みを考えませんと、赤字が出っ放しでは健全経営はできませんので、赤字が出ない、採算がとれるように、そういう営業欠損というものを何らかの形で補てんするという方策も含めて分割案を最終的に練り上げたいということで、そういう方向で目下作業をしておるということでございます。
#156
○国務大臣(山下徳夫君) 再建監理委員会の作業が煮詰まる段階におけるただいまの林次長からの答弁でございまして、私は、恐らく今の林次長の御答弁からしてもそういう線で作業が進められて、つまり、効率的な運営ということに主眼を置いて、そこから健全な経営をやっていくということに変わりはないと思うのでございます。したがって、地方交通線におきましても、これを残すためには、やはり効率的な今のバックボーンになっております健全な運営ということを早く具体化しまして、一つでも多くのものを残すように努力しなきゃならぬ、これは政府としてもそんな考え方でございます。
 以上が基本的な考え方であるということでお答え申し上げる次第でございます。
#157
○委員長(鶴岡洋君) 本日の質疑はこの程度といたします。
 暫時休憩いたします。
   午後四時二十七分休憩
     ─────・─────
   午後四時五十八分開会
#158
○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。
 これより請願の審査を行います。
 第五七号国鉄水郡線廃止反対に関する請願外五百三十七件を議題といたします。
 本委員会に付託されました請願につきましては、お手元に配付の付託請願一覧表のとおりでございます。
 これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、第四九七〇号運転代行業のタクシー類似行為撲滅に関する請願外八十五件及び第八〇二九号不法な車検代行業者の排除に関する請願外一件は議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付することを要するものとし、第五七号国鉄水郡線廃止反対に関する請願外四百四十九件は保留とすることに意見が一致いたしました。
 以上、理事会協議のとおり決定することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#159
○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#160
○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#161
○委員長(鶴岡洋君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。
 運輸事情等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#162
○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#163
○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#164
○委員長(鶴岡洋君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 運輸事情等に関する調査のため、閉会中に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#165
○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#166
○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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