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1984/06/18 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会風俗営業等に関する小委員会 第3号
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1984/06/18 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会風俗営業等に関する小委員会 第3号

#1
第102回国会 地方行政委員会風俗営業等に関する小委員会 第3号
昭和六十年六月十八日(火曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   小委員の異動
 五月二十八日
    辞任          志苫  裕君
 六月十八日
    補欠選任        上野 雄文君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    小委員長        岩上 二郎君
    小委員
                松浦  功君
                上野 雄文君
                中野  明君
                神谷信之助君
                三治 重信君
    小委員外委員
                志苫  裕君
   政府委員
       警察庁刑事局保
       安部長      中山 好雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
   説明員
       警察庁刑事局保
       安部防犯課長   石瀬  博君
       警察庁刑事局保
       安部少年課長   伊藤 一実君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○風俗営業等に関する制度及び運用の件
 (風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の施行状況について)
    ─────────────
#2
○小委員長(岩上二郎君) ただいまから地方行政委員会風俗営業等に関する小委員会を開会いたします。
 小委員の異動について御報告いたします。
 委員の異動に伴い、欠員となりました小委員の補欠として、本日、上野雄文君が選任されました。
    ─────────────
#3
○小委員長(岩上二郎君) 風俗営業等に関する制度及び運用の件につき調査を行います。
 まず、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の施行状況について、警察庁から説明を聴取いたします。中山保安部長。
#4
○政府委員(中山好雄君) お手元に二種類の資料をお配りしてございます。そのうちの表の方から御説明申し上げたいと存じます。五月十二日までの許可、届け出状況でございます。
 ごらんいただきますように、まず風俗営業の許可状況でございます。一号から七号までの既存の風俗営業につきましては、小計はちょっとないのですが、トータルいたしますと十四万三千九十四件で、施行前に比べ九百八件増加しておりますが、おおむね横ばいと言えようかと思います。また、今回の法改正によりまして許可対象となった第八号営業、つまりゲームセンター等でございますが、これにつきましては改正法施行後三カ月の経過期間内に許可申請をしなければならないこととされておりました。その間に、飲食店に併設してゲーム機械を置いていた営業者がこれを取り除いて許可対象から外れたという事情もあるようでございますが、施行前の推定数と比べますと減少しているところがうかがわれます。五月十二日現在の許可数は二千四百三十四件でございますが、申請はなされてまだ許可に至っていないというものが二万三千百十八件となっております。この未処理のものが多いのは、三カ月の経過期間ぎりぎりになってかなり多くの業者が申請をしてきたということで、五月十二日現在の受理数としてはこれだけの数になるわけでございます。施行前の推定数三万一千五百四十七件に対しまして約八一%、こうなっております。
 次に、風俗関連営業の届け出状況でございますが、風俗関連営業につきましては、改正法施行後一カ月の経過期間内に届け出をしなければならないこととされておったわけでございますが、五月十二日現在で第一号営業が千六百六十五件、第二号営業が六百九十七件、第三号営業が一万九百八件、第四号営業が二千九百十六件、第五号営業が九百五十七件、合計して一万七千百四十三件の届け出となっております。この現在数は施行前の推定数に比べまして九五%の届け出数と、こういうこととなっております。推定数よりも減っているところあるいはふえているところ等ございます。この業界の何といいますか、一方では営業し、一方では廃業するという浮き沈みが非常に激しいことを物語っているかとも存ずるわけでございます。
 第三表の深夜の酒類提供飲食店営業の届け出状況でございますが、深夜の酒類提供飲食店営業につきましては、改正法施行後一カ月の経過期間内に届け出をしなければならないこととされておったわけでございます。五月十二日現在で二十三万八十三件の届け出状況となっております。これは施行前の推定数に比べて八九・四%でございます。
 その次に、二枚目に取り締まり状況を添付してございます。これは法施行後から四月末までの風営適正化法の違反検挙状況を取りまとめたものでございます。
 検挙状況は九百七十件、千二百九十一人でございまして、特に多い違反態様としては、客引きが三百八十六件、六百五十一人、全体の中での構成率が件数で約四〇%、人員で約五〇%が客引きの検挙となっております。それに次ぎまして年少者使用が三百四件、三百五十三人、構成率が件数で三一%、人員で二七%となっております。そのほか無許可風俗営業が九十一件、百十六人という状況でございます。
 これらの取り締まりの結果、新宿歌舞伎町などの盛り場におきましては閉店の規制時間が守られ、あるいは客引きが減る、それから派出所で扱う酔っぱらいや料金のもめごとがめっきり減っているところでございます。しかしながら、客引きの手口が巧妙化しまして、友人を誘い込んだようにカムフラージュして客引きをする、あるいはチェーン店相互に客を送り込んだり送り込ませたりするというケースも見受けられるところでございます。こういった点につきまして継続した取り締まりを行っているところでございます。全国的に見ましても、やはり営業時間の制限が厳守されているとか、たむろする年少者が減るとか、そういう好ましい傾向になっているように聞いているところでございます。
 次に、もう一つの資料でございますが、「ダンス教授所に係る規程の整備について」と題する資料について御説明いたします。
 この下の方に関係規程、告示でございますが、告示を三本つけてございます。この趣旨について申し上げますと、改正前の風俗営業等取締法におきましては、ダンス教授所につきましても、他の風俗営業の営業所と同様に十八歳未満の者を客として立ち入らせてはならないこととされておりました。しかしながら、社交儀礼、教養の一つとして社会的にも一定の位置を占めている面もございます。また、業界などから年少者へのダンスの教授を認めてほしいという要望もございましたので、
今回の改正で、国家公安委員会規則で定める基準を満たすダンス教授所については、十八歳未満の者に対しても午後十時まではダンスを教授することができることとされたわけであります。
 この国家公安委員会規則で定める基準としまして、公安委員会規則第二十七条一項は、国家公安委員会が指定する団体により、ダンスを教授するため必要な適性、技能及び知識を有すると認定され、かつ、都道府県公安委員会の登録を受けたダンス教師資格者が置かれていること。次に、この団体の承認を受けたダンスを教授するためのカリキュラムが定められていることなどを定めているわけでございます。この国家公安委員会が指定する団体は、ダンスの普及とその技能及び知識の向上を図ることを目的として設立されたもののうちから指定しなければならないわけでありますが、その手続等を定める規程としまして「ダンス団体指定規程」を、また都道府県公安委員会がダンス教師資格者の登録を行う手続等を定める規程といたしまして「ダンス教師資格者登録規程」を定めることとしたわけであります。
 また、公安委員会規則二十七条二項で、さきに申し上げた国家公安委員会規則で定める基準に適合する営業所は都道府県公安委員会の認定を受けることができることとして、営業者等の便宜を図っているわけでありますが、そのための規程として「ダンス教授所認定規程」を定めることとしたわけであります。
 これらの規程は、いずれも国家公安委員会告示により定めることとされておりましたので、六月十二日に国家公安委員会告示第五号、六号、七号として公布、施行されたものでございます。
 以上でございます。
#5
○小委員長(岩上二郎君) 以上の説明について質疑のある方は順次御発言を願います。
 この際お諮りいたします。
 小委員外委員志苫裕君から本件についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○小委員長(岩上二郎君) 御異議ないと認め、志苫裕君に発言を許します。志苫君。
#7
○小委員外委員(志苫裕君) 法が施行されてからかれこれ四カ月近い歳月が過ぎますので、ちょっとただいまの報告をもとにしながら若干伺います。
 一つは、取り締まり状況の表をいただきました。九百七十件、千二百九十一人の違反を検挙しているのだと思うんですが、これを大まかに分けられませんか。各号まで要りませんが、二条一項の各号、いわゆる風俗営業とそれから四項の各号、関連営業の区分けくらいはできませんか。
#8
○説明員(石瀬博君) お尋ねのありました点につきましては、そういった形での統計は現在のところとっておりませんので、明確なお答えはできないことをお許しいただきたいと思います。
#9
○小委員外委員(志苫裕君) 感じとしてわからぬかな。というのは、ちょっとなぜそういうこと聞くかといいますと、この法律はいろいろいきさつを経て、ここでも真剣な議論を経てやったのですが、大まかに分けて風俗営業と言われるのは、まじめにというか、健全にやっておれば世の中のためになる営業、関連営業というのはためにならぬ営業、こういうふうに大まかに分けて、八号営業が新しく加わりましたが、一号から七号までの、いわば昔からの風俗営業と言われるものは、従来のいわば取り締まりの対応といいますか、指導の対応は基本的には変わらない。四項の関連営業は、これは世の中から指弾を受けているのだから、これはちょっとしたことも見逃さない厳しい態度で出る、こういうふうにまずは取り扱いの大枠がなっているわけです。
 ところが三カ月、四カ月たって取り締まってみたら、肝心の関連営業の方はさっぱり網にかかってこぬで、極めて健全にそっちの方はやっておって、そして従来のむしろ余り気にかけないでもいい方だけが手厳しくやられておるということじゃ、何のこっちゃという話になりますので、そういうことをちょっと区分けしてみたいなと思って聞いたのですが、感じだけでもいいですが、どうですか。
#10
○説明員(石瀬博君) 先ほどそういった角度からの統計はとっていないというふうに申し上げましたけれども、二月の十三日から三月三十一日までの四十日間ぐらいの状況でございますが、その間の統計は個別に特別に調査いたしましてとっておりますが、それによりますと、風俗営業につきましては百八十八件、風俗関連営業につきましては九十七件と、こういう数字になっておりまして、新規に許可対象になりました八号営業につきましてはゼロということでございます。
 風俗関連営業は、ただいま御所見もあったわけでございますけれども、客引き、特に個室マッサージあるいはまた個室付浴場における客引きが非常に多うございまして、御指摘にもございましたように、風俗関連営業というのは性を売り物にする、非常に我々としては十分な取り締まりの対象として考えていかなければいけない業態でございますので、今後ともそういったものにつきましては重点的な取り締まりをやっていくようにいたしたいと、こういうふうに考えております。
#11
○小委員外委員(志苫裕君) ちょっとその周辺の問題を少し聞きますが、この間に売春防止法を端緒として風俗営業の方のいわば許可の取り消しとか処罰とか、そういうものを行ったケースは何件かございますか。
#12
○説明員(石瀬博君) 先ほどの期間で申し上げますならば、風俗関連営業につきましては売春防止法違反で八件を検挙いたしております。
#13
○小委員外委員(志苫裕君) もう少しこれは統計を重ねていかないと少し議論をするには不十分だと思いますので、私はこの機会に、もう少し時間を置いてもいいのですが、この次にこういう取り締まり状況で資料をいただく際には、御面倒でも何号営業、何号営業というふうに分けていただくと、例えば四項の何号営業で客引きが幾らやられたとか一項の各号では出てないとか、そういう業態がちょっとわかりますので、そういう資料をおまとめできたら、いただければありがたい。
#14
○説明員(石瀬博君) ただいままことにごもっともな御指摘もございましたし、我々としましても、風俗営業と風俗関連営業につきましてはその対応の差というのは当然あってしかるべきだということで、八月末までの統計を再度とることにして今準備を進めておるところでございます。統計資料が整い次第、また御説明申し上げたいと思います。
#15
○小委員外委員(志苫裕君) 取り締まり状況に関連してもう少し聞きますが、これは検挙数ですが、今聞きますと風俗営業で百八十八件、関連で九十七件ですから二対一ですね。業者数も違いますから、あるいはそんな数字になるのか知りませんが、それだけのものがやられているんですが、これは月が違うからあれですが、九百七十件、千二百九十一人、これだけの検挙にかかわる立ち入りは――検挙にかかわらぬで注意だけの立ち入りもありますが、検挙には必ず前に立ち入りがあるのじゃないかという感じもするのですが、その立ち入りと検挙に至る連係動作といいますか、これはどんな形になっていますか。
#16
○説明員(石瀬博君) 立ち入りにつきましては、衆議院の附帯決議、参議院の決議等にもありますように、我々としては営業者の負担にならないように適正な運用に努めているところでございまして、その立ち入りの件数等につきましては把握いたしておりませんけれども、立ち入りは申し上げるまでもなく風営適正化法の行政目的を達するために行うものでございまして、犯罪の捜査のために立ち入りをやるという観点からは行っていないものでございますので、申し上げておきたいと思います。
#17
○小委員外委員(志苫裕君) いや、それは必ずしもそうはならぬのでして、無許可営業であるとかいろいろ違反態様がありますが、この違反態様の中には、特に風俗営業についてはそういうことをやっちゃいけないよとか、少し時間がはみ出ているが気をつけたらいいよとか、手を一つたたくの
は接待にならぬが二つ目からは面倒だよとか、いろいろな話をするのだろうと私は思うんです。
 そういう意味では、いわゆる指導というのが事風俗営業には先行するとなりますと、報告を求めるとか、あるいは立ち入りが行われるとか、あるいは必要な行政指導というようなものが行われるとかいう作業が前段に配置をされて、当然ここに出てくる検挙という段階に至るわけであって、そういうものがこの委員会でもしばしば言っていたように直罰は避ける、行政指導を前置をする、事風俗営業についてはそういうことが法改正の趣旨なんだということをしばしば約束をしていることから見て、そのような動作が事前にあるものというふうに考えるので、立ち入りなりあるいは報告の提出なり、行政指導というふうなものがこの前にどの程度の配置をされているかということを承知をしたいわけです。何かそれに参考になる答弁なりデータがあればお示しを願いたい。
#18
○政府委員(中山好雄君) その違反行為の態様に応じまして、立ち入りによらない検挙というのも当然あるわけでございます。
 先ほどからお話ございますように、風俗関連営業は、これはセックス産業として厳しく対処していく、風俗営業は指導をして健全な国民の娯楽の場として健全に営業していっていただく、こういう趣旨でやっておるわけでございますが、例えば客引きというのは、これは立ち入りではなく、まさにやったら検挙と、こういうたぐいのものもございます。したがって、立ち入りと検挙の関係というのは一概には申せない。その違反等の実態に合った対応をしていくべきものと思いますが、基本的には、先ほど申しましたように風俗営業については健全に営業されるようにして指導していくという基本方針でやっているわけでございます。
#19
○小委員外委員(志苫裕君) その次に、少し本題に入りますけども、何せ五十条に及ぶ改正法ができて、従来の取り扱いと違わないものもあるが、同時にまた違ったものも出てきた、新しい類型も取り込んだということで、しばらくは必ずしも、議会でやりとりをし警察庁の幹部が執行方針を述べたとおり、なかなか末端まで行きにくいという過渡的な状況があらわれることは避けがたい。だからこうやって小委員会もあるとは思っているのですが、私らのところにも、従来と同じことをしておるのに何か別のことを言ってきているあるいは別な指導をされているとかというようなケースも上がってこないわけでもないんです。
 どうでしょう、この取り締まり云々とは別にしまして、新しい法の施行に伴ってあるいは取り扱いの変更に伴っての営業者とのトラブルといいますか、そういうものが一番多く生じたケースはどういうケースですか。
#20
○説明員(石瀬博君) 時々週刊誌とか新聞等で取り上げられることがあるわけでございますが、我々が中央レベルで関係の業界といろいろ接触する限りにおきましては、いろいろな要望あるいは陳情等がございますけれども、トラブルというようなものは今のところないように考えておるわけでございます。
#21
○小委員外委員(志苫裕君) じゃ、私の方から若干の事例、ケースでその都度また皆さんを煩わして考え方をはっきりさせたこともあるんですが、一つの類型というのは、やっぱり深夜酒類提供飲食店、それからいわゆる酒類提供の飲食店とそうでない主食を主とする飲食店のけじめの問題、ここのところがなかなか各警察署あるいは現場の人たちによって随分取り扱いがあるわけです。
 普通の飲食店といいますと、これは一番数が多いですから数が余計上がってくるのだろうと思うんですが、いわゆる主食を主とするものかお酒を主とするものかという区分け、それから接待を行う飲食店かそうでない飲食店かです。ということは、夜中にやってもいいかどうかの区分けにもなっていくんですが、この線引きなんです。これのトラブルが実は私らのところへ苦情として上がってくるケースでは一番多い。それで、またその都度皆さんを煩わして調べてもらったり、ああそうですかということでまた直ったり、その辺届け出しましょうというふうなことももちろんございましたが、その辺の点がまず一番ケースとしてはややこしくなっているのじゃないか。
 考えてみると、これは新しい法律でも何でもないんで、従来の法律、条例といういわば法体系の中にあった出来事なのであって、今度の新しい法のシステムではないわけなんです。にもかかわらず、そのトラブルとでもいいますか、線引きといいますかに一番多くのケースが上がってくるというのは、やっぱり警察側の対応がこの機会にというので変わったものというふうに判断もされるわけであって、ちょっとこの辺どのような指導をなさっていますか。
#22
○説明員(石瀬博君) 確かに、御指摘のございましたような深夜酒類提供飲食店あるいは単に酒類を提供する飲食店あるいは酒類を提供しない飲食店、その間の解釈、運用というのが区々にわたりますと業者に非常に不公平感を与える、それが改正法前の乱れ切った風俗関係に逆戻りさせるということになりますものですから、その辺のけじめというのがぴしりといくように我々としましては解釈基準というものを定めまして各都道府県に通達し、それで全国が足並みをそろえて同じ理解のもとに運用している、こういうことでございます。
 それで、深夜酒類提供飲食店と酒類提供飲食店は午後の十二時以降に営業するかしないかということで明確に区別できるわけでございますが、酒類提供飲食店と酒類を提供しない飲食店につきましてはこの解釈基準の中でも明確に定めておるわけでございまして、営業の常態として酒類を提供しているか提供していないかという角度で、さらに細かく何項目かのことを各県に示しながら全国的な斉一化を図っているという現状でございます。
#23
○小委員外委員(志苫裕君) それで、そこのところ、ここでは特に小さい営業者にたくさんかかわってくるものですから各委員も気を使って、また皆さんも気を使ってやりとりをしてもらったんです。ですから、解釈基準の中でも、あるいはまた小委員会の意見書に対する回答の中でも幾つかの例示を挙げましてやっておるのですが、例示を見ますと、酒を提供するか飯を食うのが主か、焼き肉屋、ラーメン屋、お好み焼き屋、こういうあたりが面倒なところなんです。酒の方が余計かすしの方が余計かといえば、それは酒を余計飲んですしをちょっと食う人もおるだろうし、すしいっぱい食って酒をちょっと飲む人もおるだろうし、この辺は面倒なところなんです。そこで、例えばある県の例でいきますと、面倒なものだから、こういうあれをしているんです。これは秋田県です。
 秋田の場合を聞きますと、ちょっと酒が出てもこれは酒類提供なんだ。しかも、出す日もあれば出さぬ日もあればいろいろあるだろうが、一年のうちにきょうはお祭りだとか村の騒ぎだとかというふうな日に一日でも二日でもお酒を出すような、そういうことが予見をされる場合には、あらかじめ届け出のときから酒類提供飲食店というふうに許可取っておけと、例えばこういうパンフレットも出ているようですが、これは明らかにここでの法の取り扱いのやりとりとは異なっておるわけです。そんなことを言うのであれば、解釈基準もあるいはあの回答も、ここでのやりとりもまるっきり意味がなくなってしまうわけであって、例えばこういうケース、その後どうなさったか。あれはパンフレットに出たことですから、どうなさったか。
 あるいはまた、ある有名な歓楽街の多い都市の例でいきますと、ほかのところは少々どうでもいい、薄野なら薄野のど真ん中、あれはもうあそこ全体が何だかもう遊興接待みたいな場所で、酒が出る場所なんだから、ここの中のすし屋も焼き肉屋もお好み焼き屋も、これはみんな酒類提供の飲食店として夜も遅くまでやるということでこれはやってくれ、その地域以外のところはいいわと、例えばこういう割り切った扱いを率直に言ってやっているところもあるようです。
 酒類提供か提供でないかのけじめは、ボトルをキープしているかどうかで決めよう、ボトルキープのある店は酒類提供店だというんです。キープのない、おやじ、ちょっとしょうちゅうのお湯割りくれやと言って肉食うとかお好み焼き食うなら、これはまあ主食が主というふうにそれぞれ工夫はしているらしいんです。また地域、四百余州千差万別ですし、人またさまざまですから、なかなか画一的なところにはいかぬのだと思うんですが、秋田のような事例は、これは少し我々からしてもそれは違うぞ、異議ありというふうに言わなきゃならぬケースになってくるのであって、各地域に工夫のあることは、それはそれなりにこういう法律ですからやむを得ないが、そのケースがとにかく多い。店も多いせいなんてしょうかね。
 それからもう一つは、深夜酒類提供飲食店、すなわちスナックです。これのいわば接待か接待でないか。これはしかも接待だというと風俗営業を取らなきゃならぬ。風俗営業を取るというと地域規制があって、いわゆる今いるところじゃできないという営業の生死にまでいってしまうわけてあって、単純に手拍子一つか二つかということではなかなか区分けはいかない。その人の生存権にまでいってしまうわけなんであって、この辺の線引きどうやっていますか。何か画一的に立ち入りが行われておるというようなケースも多くなっていますが、ちょっとその辺の点について、実際に例えばそういう相談事が上がってきて、こういうふうにやったらどうかというふうに指導したケースでもあれば、ここでひとつ記録に載せてもらいたいと思うんです。
#24
○説明員(石瀬博君) 秋田の事例は必ずしも私つまびらかにしているわけでございませんが、御指摘のありましたようなケースというのは、全国で二、三の県でそういう事例があったことは事実でございます。全国環衛中央会からその点についてのお話がございましたので、当該県に対しましては是正するように指導いたしたところでございます。
 飲食店への立ち入りの指導方針についてお尋ねがあったわけでございますが、申し上げるまでもなく、立ち入りは風営適正化法の施行に必要な限度で行われるものでございまして、営業者に一定の負担を及ぼすものであることを考えまして、乱用にわたらないような指導をいたしておるわけでございます。
 法改正がありました直後から何回か会議、講習会等を得てきまして、来る六月二十一日にもまた全国の防犯保安担当部長会議がございますので、立ち入りにつきましては国会の先生方の御関心も非常に強いというふうに伺っておりますので、この点につきましては再度徹底を図るようにしてまいりたいというふうに考えております。
#25
○小委員外委員(志苫裕君) 実際問題として、立ち入りのケースもたくさんありますが、立ち入りなものやら、米たついでにぶらっと寄ったものやら、座ったお客さんがいきなり警察手帳見せられて、何だ、おい、そいつは接待じゃないかと言われたとか、あるいは中にはちゃんと見せるべき証明書見せてお話があったとか、いろいろあるようですが、うわさを聞いて立ち入りをしたものやら、何でもいいから片っ端からここの町の中、班を組んでシラミつぶしに、きょうはこれで何軒目だとか、ああ、まだ三日も続くのかと言って汗かいて回っておるのもおるそうだが、こういうのはちょっと立ち入りとしてはいかがかと思うケースもたくさんあるようです。
 そこで、実際問題として皆さん、深夜飲食店における接待、遊興させるかさせないか、このけじめはやっぱり現実としては多いですね。そういうことで挙げられたという話は――挙げられたような人は我々のところに来ないのかもしれないけれども、挙げられたような人は何かちょっとすねをさわると自分もやばいところがあってあるいは言わぬのかもしらぬが、この程度は接待とは思わないんだがなと、しかし警察がやってきて、この次にもう一遍こういうことがあったら無届け営業だぞという形で警告書、私も警告書を二、三枚持っていますけれども、警告書というものがどういう効果を持つのかわからぬが、警告書を置いていく。警告何遍で検挙と、こういうことになっているのかもしらぬけれども、実際のけじめというのは、私らもこういう法の審査にかかわって、皆さんとも汗をかきかきやりとりをして、現場の対応を皆さんと我々が一緒に見て、この程度ならいいだろうとかこの程度はひどいなとかというようなことがわかれば一番面倒ないところなんだけれども、実際の話が多分にこれは店の人、お客の感覚と石部金吉みたいなお巡りさんの感覚には、ずれが出るのだ。そのくせ、その石部金吉も結構手をたたいたりして飲むのだろうけれども、やっぱり取り締まりに行くというとちょっと距離感を出すのだろうと思うんだけれども、このけじめは実際問題、面倒ですよ。
 この検挙の中にそういう検挙が何件あるかはこのデータじゃわからないけれども、実際その悩みは皆さんのところに打ち明けられないですか、下から上がってこないですか。
#26
○説明員(石瀬博君) 今ほどお尋ねのございました深夜酒類提供飲食店における接待行為というのはまさに無許可の風俗営業になるわけでございまして、これを放任しておきますと業者の不公平感というものをますます助長させることになる、これを何とか封じ込めたいというのが今回の改正のねらいの一つでもあったわけでございますので、我々としてはやはり業者の御協力も得ながら、酒類提供飲食店が接待行為をやらないような指導をしてまいりたい、こういうように考えているわけでございます。
 一地域につきまして一斉立ち入りをするというような運用はいたしておりません。私どもは現場におきまして立ち入りをやりますのは、例えば付近の住民とかあるいは遊客の方から、あそこの店は許可を取っていないけれども接待行為をやっているというような情報がございまして、違反の蓋然性が高いものに絞って立ち入りをやっている、こういう状況でございまして、立ち入りにつきましては先ほど来お話し申し上げておりますように、国会の決議等もございますので慎重な運用をやっている、こういうことでございます。
 また、立ち入りをやりまして無許可風俗営業の実態、接待行為があるというふうにわかりました場合にも、即検挙とするような悪質な事犯は別といたしまして、やっぱり何回か指導、是正を図るための努力をしながら、それでなおかつそういった指導に従わないものにつきましては刑罰をもって臨む、こういう考え方てあろうかというふうに考えているところでございます。
#27
○小委員外委員(志苫裕君) あなたは今度の課長さんですね。
#28
○説明員(石瀬博君) そうでございます。
#29
○小委員外委員(志苫裕君) いろいろ勉強なさっているのだろうけれども、実は今度の風俗営業法、今あなたの答弁がありましたように、夜の夜中に手をたたくか手をたたかぬかということに法の改正の重点があったのじゃないんでして、まさに提案の趣旨説明にもありますように、少年の健全育成とかそういうものを新しく新しい形態で取り込んだ、あるいは業務適正化という、従来の取締まりから適正化というふうに法運用の概念を変えたとか、そういうところに重点があるのであって、従来の法体系の中に取り込まれておったものに新しい罰の強化とかあるいは運用の強化を認めたものではないということだけは、あなたの今の答弁は少し不用意だと思うが、しっかりわきまえておいてもらいたいと思います。
 そこで、ここに具体的な事例は挙げませんが、蓋然性の高いものについていろんな手だてを講じて立ち入りをするのですが、しかし私ども幾つか伺っておるケースはそうではない、まさに一斉立ち入り。酒類提供深夜飲食店に一晩に班を組んで五軒、十軒と回るという、まさに一斉立ち入りです。そういうケースも報告を受けておるので、ちなみに申し上げれば、それは千葉県警に属する警察署のことでありますが、それはひとつ今課長答弁ありましたが、立ち入りはやっぱり何かこれはえらい権限を改めて持ったような気になって一斉にやっておる。
 ただ、法ができたばかりなんで、善意に解釈すれば、いろいろと今度新しい法律が変わってこうなんだよというふうに指導に回ったのかどうか。中には立ち入りの証明も出さなかったというケースですから、立ち入りというのではなくて指導に回ったということを言うのかもしれぬけれども、特にこの点は法審査の過程でも問題になりました遊興接待に当たるか当たらないかという線引きは、これはなかなかその店の人、お客、それを見る取り締まりに当たる人の間にはそれぞれ多分に自分の常識というのが働いておって、その辺の微妙な線引きが面倒だというケースがたくさん出ています。地域の特殊性はやむを得ませんが、なおひとつ慎重に度外れたことにならないように、この機会に要望しておきます。
 それから、もう一つケースとして案外多かったのが外国人です。外国人が経営者で、あるいは外国人の管理者を置く場合に、その外国人が禁治産者であるかないかという証明書はなかなかどこからももらえない。日本人であれば、行くところへ行ってもらってくればすぐ出るんですが、外国人の場合にはそういう証明がもらえない。そこで皆さんの方では幾つかの便法を考えて、知り合いの日本人から、あの人は禁治産者でないようだよというような証言なり証明をもらうとか、あるいは大使館へ行って証明もらうとか、あるいは取引銀行あたりから証明してもらうとか、いろんな工夫はなさったようで、そのことのゆえをもって商売できなくなったというケースは私も伺ってはおりません。
 しかし、それにしてもやっぱり今指紋押捺の問題じゃありませんが、外国人もここへ来れば営業の自由があるわけでして、それが外国人が商売をするのに日本人の証明でなければならぬ、日本人からすると何とも思わないことかもしれませんが、外国人からしますと、やっぱりこれは差別感なんです。我々の仲間だって証明能力あるじゃないかというふうなことにもなってくるわけであって、どうも日本人から証明してもらえ、それも経営者ぐらいですとこれはまた別ですが、管理者というのはやたらと置くわけてありまして、置かぬとしかられるから、若い諸君もなるでしょう。そういうふうなことで、管理者までそういう日本人の証明を求めるというのは、便法の一つとして考えたのでしょうが、我々日本人がふっと考えなければいけないのは、その外国の方からすると差別に映るという問題については、これはやっぱり考えるべきことだと思いますが、いかがですか。
#30
○説明員(石瀬博君) 確かにごもっともな御所見だと思うわけでございますけれども、そういう問題も我々は十分に承知しておりましたものですから、外国人の方につきましては取引先の銀行の方から証明していただく、その取引先の銀行というのは何も外国人の経営しておられる銀行ということでなくして、日本人が経営している銀行でもいいわけでございます。
   〔小委員長退席、松浦功君着席〕
そういうことで、できるだけ外国人の方にそういう御不便を与えないような便法も講じつつおるところではございますので、御理解を賜りたいと思います。
#31
○小委員外委員(志苫裕君) 私は、これからも出てくるのかどうかわかりませんが、これは途中でも皆さんに意見を申し上げたんですが、取引銀行も一つの方法でしょう。しかし、法のちょっとした盲点にもなっているわけなんで、ほかの警備業法その他の法律とのバランスを皆さんもお考えになっているようです。しかし考えてみれば、管理者につまらぬのがおったりしますと結局は店のあれに響くわけですから、最終的に責任問われるのは経営者に行くわけだから、経営者の誓約書でもいい。経営者が、もしこの管理人が欠格条項でも後からばれましたら、間違っていましたら私が責任とります、店畳みますぐらいの誓約書があれば、それでもよろしいのではないかという感じがするんです。
#32
○説明員(石瀬博君) 御指摘ございましたのですけれども、我々としてはてきるだけ御要望に沿うような形の便法を講じつつあるわけでございますけれども、通常、例えばパチンコ屋とかその他の大規模な営業になりますと、日本人もあるいは外国人も混在して従業員の中におるというようなこともあろうかと思います。いろいろとその申請者の方でも便法をお考えいただきながら円滑に許可事務が進むようにお願いいたしたいというふうに考えておるところでございます。
#33
○小委員外委員(志苫裕君) この点はこれ以上議論なりませんが、法の要求するのは証する書類ということなんですから、証する書類は何ぞやということまでは実は書いてないというところからこれが出たんでしよう。
   〔小委員長代理松浦功君退席、小委員長着席〕
ですから、証する書類というのは一種の証言みたいなもので、身内の証言というのは余り役に立たぬそうですが、これは経営者の誓約書もある意味では証する書類というふうに読めないこともないというふうにも考えますので、今までの届け出のはいろいろ皆工夫をしてそれなりに落ち着く場所に落ち着いたようです。しかし、恐らく警察の方もぐずぐず言っておって商売できなかったのじゃ気の毒だし、それからまた届け出する方も面倒なことを言うているうちに仕事にならぬじゃ始まらぬというので、まあ折り合いがついてとりあえずは届け出たのでしょうが、理屈をこねれば言いたいことはたくさんあるということは、双方にあるいは残っているのかもしれません。そういう意味では、この取り扱いは幾つかのケースを見て、私が述べた意見もまた酌み取ってもらって、差別感とか屈辱感とか、そんなものが残らない形でこれはやってもらいたいということは述べておきたいと思います。
 次に、本法で一番私どもが重視をしたのですが、少年指導委員というものは今どれぐらいの任命状況になっていますか。
#34
○説明員(伊藤一実君) お答えいたします。
 六月一日現在で、全国で一千八百九十八人が委嘱されております。
#35
○小委員外委員(志苫裕君) これは、皆さんが描いておる全国の少年指導委員というのは、何万名ぐらいというようなものを頭に描いていますか。
#36
○説明員(伊藤一実君) 当初私ども計画しておりました範囲ではおおむね数千名というところで構想しておりましたので、今後各県の実情を見ながら次第に拡充強化していくというように考えております。
#37
○小委員外委員(志苫裕君) 数千名というと大体五、六千名というのが普通で、八千名は数千名と言わない、二千名も。大体真ん中あたりを普通言うのですが、それで数千名台。ちょっと私、もっと多かったのじゃないか、数万名という話じゃなかったかなという感じもしたんですが、数千名といいますと、全国に警察署は幾つありますか。
#38
○説明員(伊藤一実君) 約千二百警察署というふうに承知しております。
#39
○小委員外委員(志苫裕君) 千二百でしょう。ここは大づかみに千といきましょう。千で数千名というと一警察署五、六名ということ、数千名から逆算すると多くて五、六名。それは大きい町と小さい町と、対象の若い衆の多い町と少ない町といろいろある。そうすると、少ないところじゃ、これが二、三名ということになるのかな。
#40
○説明員(伊藤一実君) お答えいたします。
 今回の少年指導委員は、警察署単位というよりも、むしろ繁華街中心に設置するように義務づけておりますので、例えば新宿歌舞伎町周辺といたしますと、警視庁では新宿警察署と四谷警察署というような二つの警察署にまたがっているという状況もございますので、警察署で割り返すとそんな数になってしまうということでございます。
#41
○小委員外委員(志苫裕君) そこで、少年指導委員条項の議論のときには決して新潟の田舎のことはだれも考えていないので、歌舞伎町のことを、あれはいかぬわと、こうなってここまできちゃったのだけれども、歌舞伎町にちょっとひとつ話を絞りましょう。
 警視庁は、歌舞伎町かいわいで、あそこの警察署は新宿警察署ですか、そこに何人の少年指導委員を配置したんですか。
#42
○説明員(伊藤一実君) 活動地域ごとの指導委員数、手元にちょっと数字ございませんけれども、警視庁では八十数名の少年指導委員が委嘱されたというふうに報告を聞いております。
#43
○小委員外委員(志苫裕君) それは都内で八十名という意味、新宿に八十名という意味。
#44
○説明員(伊藤一実君) 警視庁管内でということでございます。
#45
○小委員外委員(志苫裕君) 管内で、そうすると、私も東京の盛り場ようわからぬが、大人の盛り場は吉原だということぐらいしかわからないのだけれども、新宿だとか池袋だとか、渋谷とか盛り場がある。それで、大した数ではないんですね。警視庁の場合で言うと、この八十名は当初の想定規模なんですか。当初の想定の規模のまだ何割ぐらいということなんですか。
#46
○説明員(伊藤一実君) 今後適任者を絞りまして、適宜拡充強化していくという方針でございますので、警視庁もなお今後実態に即して拡充されていくのではないかというふうに考えております。
 ちなみに、警視庁管内ですと、このほかに活動区域としては、今お話ございましたとおり、新宿歌舞伎町区域以外に池袋、渋谷あるいは浅草地域というようなことで、幾つか活動区域を設定しております。
#47
○小委員外委員(志苫裕君) ぼつぼつというところのようなんで、これは顔ぶれ見ないとわからないのだけれども、少年指導委員というのはボランティアです。だから、何人置いたってそう金がかかる話じゃないわけなんだけれども、しかしそんなにたくさん置けるかというと、あれも面倒なことでして、お金があって暇があっていい人というのですから、お金と暇があって柄の悪いのはたくさんいますが、お金と暇があって柄もいい人というのはそんなにいるものじゃないんです。
 ちょっとここで出なければいいんですが、新宿がやっぱり問題でしたから、歌舞伎町問題にしたから歌舞伎町を所管をするということでもいいんですが、そこの少年指導委員というあのややこしい基準に当てはまる人はどんな高貴な方ということを率直に言って私も知りたいという感じなんです。まあ暇な町内会長さんというわけでもないんでしょう。どういう職種の人とか、どういう類型の人が多く委員になっているようですという何かお話できますか。
#48
○説明員(伊藤一実君) お答えいたします。
 新宿歌舞伎町区域だけに限定しての状況は把握しておりませんけれども、全国一千八百九十八名についてとりあえず職業別に分類してみますと、一番多いのはやはり自営業の方でございまして、これが約半数ございます。それ以外に会社員が一五%ぐらい、それから会社役員の方々が一三%ぐらいですか、それに次ぎまして無職の方がございますけれども、これは主として主婦の方が多いと、大体こんなような状況になっております。
#49
○小委員外委員(志苫裕君) なるほど、自営業といいますと、大会社の社長さんというのは余りこれは自営業となかなか言いませんで、これは会社役員とかね。これから見ますと、比較的町内で小さな商いをしている人、げた屋のお父さんとか、かばん屋のお父さんとかいうふうな人が多いというふうに考えていいんですか。
#50
○説明員(伊藤一実君) 本来この少年指導委員制度の発足の目的というものが、地域社会に根差して少年を健全育成していこうという観点からの民間ボランティアということでございますので、今御指摘ございましたとおり、この自営業の大半は地域で密着した形で営業をしておられます商店主の方々が多いというふうに聞いております。
#51
○小委員外委員(志苫裕君) 手っ取り早く町内会長を選ぶとかPTA会長を選ぶとかという、何らかの肩書を持っている人、こういう人を選ぶ傾向はありますか。
#52
○説明員(伊藤一実君) 法にも規定されておりますとおり、四つの条件というものがございますので、特にあらかじめこういう人ということじゃなくて、真にそうした資格要件を満たしているということで、大変慎重に審査しているというふうに聞いております。
#53
○小委員外委員(志苫裕君) このうち、警察署長が別に任命をしておる少年補導員、総理府の方が町を通じて補助金出して任命しているのは少年指導員ですね、おたくの所管で言うと少年補導員だが、少年補導員とこの少年指導委員とのダブりはどんなものですか。
#54
○説明員(伊藤一実君) それぞれの資格要件ございますので、特にどのところでダブっているかどうかはあらかじめ審査しておりません。したがいまして、結果的に何がしかのダブりはあるというふうに聞いております。しかしながら、それはあくまでも少年指導委員として適格性を有するかどうかというところを独自に判断して委嘱しておるということでございます。結果的にはダブっているところもあるやに聞いております。
#55
○小委員外委員(志苫裕君) いい人はどこにいてもいい人だからというのでダブるんでしょうが、これは議論の過程でもちょっとやりとりがあったのですが、やっぱりそれぞれにそれぞれの役割があるわけで、少年補導員もあるいは指導員も指導委員も、やってみたらみんな重なっておったというのじゃ、これはお上の十手いろんなものを持っていることになってしまって、それは望ましくないということも指摘があったわけで、この点は結果として何名かがダブっておるということまでどうこう言いませんが、大方が重なってしまうというふうなものは望ましくないという点は、それはちゃんとのみ込んでおられるわけですね。
#56
○説明員(伊藤一実君) お答えいたします。
 御指摘のとおりでございまして、なるべく幅広く委嘱していくということでございますので、全部がそのまま移行をするということはないように一線の方の指導も徹底しております。
#57
○小委員外委員(志苫裕君) 発足間もなくですからあれですが、少年指導委員の活動についてトラブルが起こったことは、そういう報告はありませんか。
#58
○説明員(伊藤一実君) お答えいたします。
 大方の県におきましては四月一日を前後いたしまして委嘱しておるところでございまして、その以降、法にも規定されておりますように、各種の教養あるいは講習等を重ねておりまして、ぼつぼつ具体的な活動、特に七月からは総務庁主催の「青少年を非行からまもる全国強調月間」が施行されますので、その過程でぼつぼつ本格的な活動に入ろうかなという状況でございます。具体的なトラブルについては、今までのところ報告は聞いておりません。
#59
○小委員外委員(志苫裕君) 環境浄化協会について全国及び都道府県の設置状況を御報告いただけますか。
#60
○説明員(石瀬博君) 風俗環境浄化協会として指定を受けました公益法人は、きのう現在で十八都道府県になっておるところでございます。
#61
○小委員外委員(志苫裕君) これは例外なしにそれまであった防犯協会、これをいろんな意味で組織を整備したりして指定をしておるというふうに理解していいんですか。
#62
○説明員(石瀬博君) そのとおりでございます。
#63
○小委員外委員(志苫裕君) これはまさに開店休業じゃないかと思うのだけれども、業務委託の関係はどうなっていますか。
#64
○説明員(石瀬博君) 件数まではまだ把握いたしておりませんけれども、各府県で本年度の当初予算あるいはまた九月の補正予算等で予算がつけば委託を受けて業務を行うと、こういうことになろうかと思っております。今のところちょっとその数字は、手元に詳細なものがございませんので、お答えできません。
#65
○小委員外委員(志苫裕君) そうするとまだ、だれかの届け出を手伝ってやるとか、あるいは何かいろんな状況の調査に当たるとか、そういうことは、開店はしたが営業は事実上まだしていないと
いうふうに大まかにつかんでおいていいですか。
#66
○説明員(石瀬博君) おおむね七月ぐらいからそういった管理者講習その他の業務が実施されるのではないかというふうに考えておるわけでございます。早いところはそういう状況でございます。
#67
○小委員外委員(志苫裕君) 指定検定機関の方はどうなっています。
#68
○説明員(石瀬博君) これは二月に国家公安委員会の指定を行いまして、現にパチンコ遊技機その他の試験を実施中でございます。もう既に十数台のパチンコ遊技機等につきましての試験が終わっております。
#69
○小委員外委員(志苫裕君) これは従来あったものを指定したんですか、新しくつくったんですか。
#70
○説明員(石瀬博君) 従前ありましたものを指定いたしたと、こういうことでございます。
#71
○小委員外委員(志苫裕君) そうしますと、これは何か聞くというと、保安電子技術協会と言いましたか、その指定機関は、保安電子技術協会という、何かそういう能力を持った法人があって、それを皆さんの方がパチンコの機械等の検定機関として指定したということになるようなんだが、この保安電子技術協会というのはどこの官庁が監督をする法人ですか。
#72
○説明員(石瀬博君) 正確には財団法人保安電子通信技術協会、私ども保通協と申しておりますけれども、警察庁の監督しております公益法人でございます。
#73
○小委員外委員(志苫裕君) そうすると、保通協と称する法人はもともと警察庁が所管をする財団法人。警察庁の所管をする財団法人というのは、これはいつごろから何の目的でこんなものがあったんですか。
#74
○説明員(石瀬博君) 五十七年当時に設立されたわけでございまして、御案内のとおり、最近科学技術の進歩が非常に目覚ましいものでございますから、警察関係にも通信関係の機材を中心にいろいろ研究開発をしなきゃいかぬ、そういう必要性からこういう財団法人がつくられたわけでございますが、それがエレクトロニクスその他につきましての知識とか技能とか非常に有しておりますものですから、ここにパチンコ遊技機の試験を行わせるのが最も適当であろうと、こういう判断で指定いたしたわけでございます。
#75
○小委員外委員(志苫裕君) そうすると、それぞれの役所に何となくそういう技術開発の協会みたいなものがあって、役所の方から、国の方からもそういう研究開発の委託金なり補助金なり、そういうようなものが出ているというのは、通産省の外側とかどこぞの外側とか、あちこちにありますね。そうすると、警察庁のいわば外側に警察関係の通信とか技術とか、そういうものを研究開発をする法人があらかじめあって、それを今度の法に基づく指定機関とした。言いかえると、この法律つくるときからあそこに頼もうということになっていたわけですか。
#76
○政府委員(中山好雄君) 法案を御審議いただいている段階では、いろいろの団体を思い浮かべながらその一つとして候補に挙がっていたはずでございます。
#77
○小委員外委員(志苫裕君) そうすると、この保通協という法人は今警察の予算の中から委託金なり補助金なり、何かそういうものが出ているのですか。あるいは資本金がどうなっているかわからないけれども、どういうことになりますか。
#78
○政府委員(中山好雄君) ただいま手元に資料を持っておりませんので、ちょっとこの場でお答えできかねるわけでございますが、多分そういった補助金とかそういうのは出ていないはずだと思います。
#79
○小委員外委員(志苫裕君) 緑もゆかりもないものだったら別におたくの方の監督に入らぬのであって、何か株が出ているとか出資がとか、何かちょっとわかりますか、わからないですか。警察庁とはどういう関係になるのか。
#80
○説明員(石瀬博君) 内輪のことを言って恐縮なんでございますが、警察庁内でも私ども保安部というよりは通信局が実質的な指導監督をやっておりますので、詳細な資料は手元にはございませんけれども、委託費として若干のものはあるいは出ているかもしれません。風常適正化法関係ではそういったものは全く出しておりません。
#81
○小委員外委員(志苫裕君) 当初、率直に言って、パチンコ等の機械の検定をやるというので、全国に二カ所ぐらいになるかなというふうな、何かそんなニュアンスで審議の過程でやりとりしたような感じがあるのだけれども、これはホールの方は関係ないので、恐らくメーカーの方でしょうが、業界と皆さんとの関係ではもう一、二カ所指定機関をふやそうとか、何かそんな趣になっているのですか。
#82
○説明員(石瀬博君) 現在も保通協、大変忙しゅうございまして、大学院の学生等をアルバイトに雇うとか、そういう形で業務処理に追われておるわけでございますけれども、何とか現在一カ所で対応できるような体制でございますので、こういうパチンコ遊技機等の試験が二カ所でも三カ所でも全国区々にわたって行われているというのはいかがなものだろう、やはり全国斉一化された試験を行うべきであろうというふうに現在は考えておるわけでございますが、将来エレクトロニクスのさらに高度な進展等がございまして、一カ所では対応できないというような事情が生じましたならば、その時点でまた検討するということになろうかと思います。
#83
○小委員外委員(志苫裕君) 以上で終わりにしますが、私らその後のいろんな調査を能動的にはやっておらないんですが、若干の意見を申し上げます。
 我々がこの法律に幾らかでも期待するところがあるいはあるとすれば、やっぱりセックス産業にそれなりの規制を加えるというところにありまして、その多くは現行の法制で足りるのであるが、同時にまた、間接的に営業の面からそれにアプローチをするという意味で、そういう意味ではこの法案に、筋違いかもしらぬが、幾らか期待をかけた。同時に、営業の自由てあるとか、そういうものに余計な圧迫がかからないようにという懸念も表明をしてきたわけですが、どうもセックス産業というのは、私らも例えば歌舞伎町をたまに見たり、盛り場というところを見ますと、なるほど呼び込みが減ったとか、ぎらぎらするものが薄くなったとかいう点でそれなりの変化はあるようですが、そういう行為が目に映らなかっただけであって、ほかに転移したかどうかは、実は検証する能力を今のところ持っていません。
 しかし、事性に関する知恵は人間なかなかたくましいものでありまして、恐らくまたいろいろな工夫をしているのじゃなかろうか。新聞や週刊誌等を読みますといろいろなこともあるようですし、あるいはまた、ここの審議でも問題になった喫茶店における賭博という点で言うと、これは私らも体験をしておることですが、喫茶店はゲームをする人のサービスに喫茶をさしておるのであって、コーヒーを飲んだついでにゲームをするというふうな仕掛けじゃない、実際の話これは全く主客は転倒しておると思います。それで、田舎の話だけれども、一晩で田んぼ一枚のうなったとかなんとかいうようなことで、のうなったから先生何とかならぬかと言うから、それはだめだよと言っていますが、それは実際にそういう話がないわけでもないです。その多くはそういう喫茶店のようです。街に看板を出しておるゲームセンターではないのであって、あそこで田んぼ一枚かけてやっているばかはいません。そういうところ等に、我々もまだ検証不十分ですが、問題点があるような気がいたします。
 むしろそういう点に警察は気を配ってくれて、先ほど幾つか事例挙げました、従来の法体系の枠の中で何十年と伝統も持ち、業界にもそれなりの一定の自律能力も持っておるというふうなところに数少ない警察の手をわざわざ出すことはないということを、わずか数カ月のことでありますが、そういう感は深くいたしておりますので、少年指導委員のことは実はこれからだということなので、どういう方を任命なさって、どのような活動
をして、子供たちの健全育成とそれがどうかかわるのかというような我々が懸念をしておる問題はこれからのようでありますから、また次の機会にいろいろ御報告をいただいたり、我々も検討したりしたいと思いますが、以上の点は強く要望をいたしておきまして、私の質問は終わることにいたします。
#84
○中野明君 二点ほどお尋ねをしておきたいと思います。
 まず最初は、冒頭に部長の方から報告ありましたこの法律違反の取り締まり状況ですが、ここにずっと項目挙げられております。客引き、年少者使用、無許可営業、二十歳未満、十八歳末満云々とありまして、最後に、その他百十二件、七十九名というのがありますが、この主なものを具体的に教えてもらいたいんです。
#85
○説明員(石瀬博君) 名義貸しとか、それからパチンコ屋の現金等による賞品提供といったような、そういうようなものがございます。
#86
○中野明君 わかりました。
 それで、今志苫委員からも御指摘ありましたが、この法案審議に当たりまして、立ち入りの問題は慎重が上にも慎重ということで私どもも強い要望をしておったわけですが、二月十三日に法が施行されて数カ月たったわけですが、この立ち入り、特に先ほども問題になっておりました深夜酒類提供飲食店、ここに集中的に立ち入りをなさっているようなふうに私どももよく苦情を聞くわけなんですが、課長の先ほどの答弁で、この法の改正の趣旨はそういうところにあるようなニュアンスでお答えになっておったんですが、私どもはそう理解をしておりません。
 今回の法の改正というものは、従来からあるものではどうすることもできないということで新たに風俗関連というものをつくり、そして青少年の健全な育成ということがこの法律の趣旨でありまして、何か先ほどの御答弁の趣旨でいきますと、風俗営業と深夜酒類提供飲食店、ここがいいかげんだったからそれをきちんとするためにこの法律の改正があったやにお答えされておったような気がしたんですが、もう一度その辺を確認をしておきたいんです。
#87
○説明員(石瀬博君) 私のお答えがあるいは舌足らずであったのかと思いますけれども、御所見にもありましたように、今回の風営法の改正というのは、あからさまな性を売り物とする風俗関連営業を厳しく規制していく、あるいは青少年の健全育成を図るというようなことが主たるねらいでございます。ただ、従前こういう業態につきましては、あそこの店はこういうことをやっているのにうちだけがこうだとかいうような不公平な取り扱い、業者に不公平感を与えさせるような実態というのがあるとすれば、それが許可を取らなかったり届け出をしなかったりというように風俗環境を乱す大きな原因になっておりますものですから、我々としましては何とか改正前の乱れ切った風俗環境に逆戻りさせないという意味からも、許可を取っていただく方にはやはり許可を取っていただく、そういう行政指導を優先してやっていくべきではないだろうかということで、深夜における酒類提供飲食店営業につきましても、接待その他の違反事実について風評あるいはまた聞き込み等によって、蓋然性の高い違反事実があるところについてのみ限定して立ち入りをしておるということでございまして、一定の地域を限って一斉に軒並みにやる、そういうような運用は厳に戒めておるところでございます。
#88
○中野明君 今御答弁がありましたように、この法律ができなくても、以前でも当然それはなさっておったことであり、なさるべきことであるわけですから、何かこの法律が改正になってから一斉にそういうふうな立ち入りをなさるということになると、法の趣旨を少し拡大解釈なさっているのじゃないかというような心配があったものですからお尋ねをしているわけです。何かこの立ち入りについて業界から苦情なり要望はあったですか。
#89
○説明員(石瀬博君) 私どもとしましては直接業界の方からそういうお話を伺ってはおりませんけれども、先ほどお尋ねもございましたように、千葉県警察におきまして業界の方と千葉県警寮との間のいろいろなやりとりがあったという報告は受けておるところでございます。
#90
○中野明君 それで、立ち入りの原則といいますか、大体立ち入りをなさるのに一人でということはちょっとどうかと私も思いますが、立ち入りする場合に何人ぐらいが妥当というふうに指導というか、指示をしておられるのか。何か聞くところによりますと、四人とかが立ち入って、そして相当文句を言われたというような話も聞くんですが、その辺はどういうふうにお考えになっていますか。
#91
○説明員(石瀬博君) 風俗営業所への立ち入り、あるいはまた酒類提供飲食店営業に対する立ち入り、いろいろあるわけでございますが、昼夜間の別とか営業の規模とか、我々の把握している違反事実の実態といったものに見合いながら、時として二、三人で行く場合もあり、三、四人で行く場合もあるということで、これはケース・バイ・ケースの取り扱いになろうかと思います。一人で行くことにつきましては、これはいろいろ問題を生じかねない余地もありますので、一人で行くことにつきましては厳に慎むように指導してまいるところでございます。
#92
○中野明君 それともう一点は、深夜酒類提供飲食店、ここのところの立ち入りの場合、十二時以前はどういうお考えになっているんですか。
#93
○説明員(石瀬博君) 非常に細かいお話をするのも恐縮なんでございますけれども、風営適正化法三十七条の二項に、「警察職員は、この法律の施行に必要な限度において」風俗営業等の営業所に「立ち入ることができる。」、これは時間を限っていないわけでございます。通常、深夜酒類提供飲食店営業につきましては、深夜においては立ち入ることができるという規定が二項の後段にあるわけでございますが、接待行為、無許可の風俗営業につきましては時間を問わずに、二項の前段の規定で、立ち入ることができる、こういう理解の仕方をいたしておるわけでございまして、千葉県の例も午後の八時ぐらいから翌朝の二時か三時ぐらいまでに立ち入りをしていた、こういうふうに聞いております。
#94
○中野明君 そういうことで少しトラブルがあったのじゃないかというふうに私も思われると思います。
 いずれにしましても、この立ち入りの場合は国会でも非常に議論を呼んだところでございますので、慎重にしていただいて、しかも正規に手続をとって、いやしくもそこにおる善良なお客さんといいますか、その人たちに不快な思いをさせないような立ち入りの仕方というものを指導してやってもらいたいということを私要望しておきます。
#95
○神谷信之助君 少年指導委員と浄化協会の問題をお尋ねしようと思いましたが、これは志苫さんの方がもうお尋ねになりました。だから、これからいよいよ送り出すわけで、要望だけ特に申し上げておきますが、法案審議の際にも言いましたけれども、少年の犯罪行為と非行行為とはまた違うわけです。この辺は特に教育的見地というものを、これをやっぱり最大限に重視をしてもらいたい。権力的に少年の非行あるいは虞犯行為、こういうものをチェックするということは逆に道を誤らせる事例もたくさんあるわけですから、この運用に当たっては十分その点をお願いしておきたい。これは要望だけにしておきます。
 あと具体的には両委員の方からもお話がありました立ち入りの問題ですが、今課長は、三十七条で、深夜においては、深夜酒類提供飲食店に立ち入ることができる、こうなってます、しかし風俗営業法違反の行為をやっているおそれがある場合に立ち入ることがあるのだ、こうおっしゃるのだけれども、この場合の立ち入りはどういうことになるんですか。いわゆる犯罪捜査の意味の立ち入りなんですか、それとも単なる行政行為になるんですか。風俗営業法違反の行為を取り締まる、こういうことになるんですか。
#96
○説明員(石瀬博君) これは、千葉県警の場合は
少なくとも犯罪捜査のために立ち入ったということではございませんでして、違反の実態があるかどうかを見ながら必要な行政指導を行う、そういうために立ち入ったものだというふうに理解いたしております。
#97
○神谷信之助君 あなたは先ほど、違反の蓋然性の高い場合、いろんな情報で違反の蓋然性が高い、どうもそういうおそれがあるという場合に行うんだと。ただ、千葉県の市原市の場合は違うでしょうもう軒並みですよ。ここでこれで十二軒済んだとか、これで十五軒目だ、こういうことであります。それで、大体一組四人です。そしてマスターを、更衣室かどこかないかと言うて、更衣室なら更衣室に四人で引っ張っていって――狭い部屋ですよね、更衣室というのは広い更衣室とっているところはないです。そこで、あなた違反や違反や言うて、現認をしないでそう言って、さあ警告書へ書け、サインせいとサインさせられている。あるいは立入証を一人だけ見せてあとは警察手帳しか見せない、あるいは全然立入証を見せないで警察手帳だけでやっているという、そういう話もあります。こういう状態は、蓋然性の高いところに目っこを入れて、風俗営業の無許可の営業をやっているというおそれで直ちに犯罪捜査ということでなしに行政指導のために入るというのと、軒並み入るのとは違うわけだ。一斉立ち入り。だからこの辺は、一斉立入検査をやるというたら、全部いいところも悪いところも、例えば立ち入ったところは全部警告したのかどうかということにもなってくるので、この辺はどういうように聞いておられますか。
#98
○説明員(石瀬博君) お尋ねのありました件は千葉県市原警察署での扱いであろうと思いますけれども、本年の五月八日と五月十七日の二日間にわたりまして深夜酒類提供飲食店の立ち入りをやったわけでございます。市原署の管内には深夜酒類提供飲食店というのは四百三十三軒あるわけでございますけれども、この二日間で立ち入った軒数というのは十六軒でございます。そして、そのいずれにつきましても接待行為をやっているというような情報もございまして立ち入りまして、午前零時前に立ち入りました九軒につきましてはすべて情報どおりに接待行為を行っていた、こういうことでございます。それから、午前零時後に立ち入りました七軒につきましては、業者の自粛もあったのでしょうか、立ち入った時点では一軒だけが接待行為をしていた、こういうことでございまして、私ども決して一定の地域を限って一斉立ち入りをやる、そういう運用はいたしておりません。千葉県の市原署の例もそうでございますけれども、情報等に基づきまして違反事実の蓋然性が高いものにつきまして対象を絞って立ち入っているという状況でございます。
 なお、先般も外務委員会で田中美智子先生からいわゆるじゃぱゆきさんということについてのお尋ねがあったわけでございますが、フィリピン女性の方々が日本へ来て暴力団の搾取に遭ってそういう深夜酒類提供飲食店等で働いていて売春に駆り出されている、非常に嘆かわしいことだ、こういうお話もございましたのですが、当該市原警察署管内の立ち入りました深夜酒類提供飲食店につきましてもフィリピン女性が何人かおって、どうも売春やっているらしい、そういう情報も寄せられておりまして、我々としましては、売春取り締まるのももちろん重要でございますが、接待行為をやって無許可の風俗営業をやるということは健全な営業を営んでいる他の業者に対しても非常に差しさわりがある、不公平感を助長するということで、対象を絞って立ち入りをやったということをよく御理解いただきたいと思います。
 それから、立入証につきましては、立ち入りました四人の警察職員すべて持っていっておりまして、提示をいたしております。それから、中には警察手帳に挟んでおるものですから、警察手帳と一緒に立入証を見せたようなところもあるかもしれません。あるいはまた、四人行きましたけれども一人だけが四人の代表として、一体として立ち入りしたものでございますから、その一人だけがこれはみんな警察職員だぞということで、立ち入りしますからということで、ほかのお客さんに余り目立たないような形で立入証を提示して立ち入りをするということで、営業者に対しましても、そこで遊んでおられるお客さんに対しましてもできるだけ不快感を与えないような形でやるようにいたしておるわけでございます。御理解をいただきたいと思います。
#99
○神谷信之助君 報告はそういうことかもしれませんが、いずれにしろ八時半ごろから一時二時ごろまでかかって十六軒回っておられるんです。相当念入りにやっておられるような感じだけれども、おっしゃるように外国人女性を使って売春行為をやらせるような不当なやつは、これはぴしぴしやってもらわなきゃいかぬです。それから、たまたま現認をしているのかどうかというのが、私どもへの報告というか訴えられているのを聞いていますと、そうでないですね。だから、その辺が特に問題だと思います。
 名古屋市の場合もあります。中区ですか、中署の管轄になるのか、ここも大体四人で来て、そしてそこのママさんを二人が店の外へ呼び出して聞き、中に入った二人は従業員やお客に質問をする。入ってきたときは、そばへ座っているとかそういう状態はないわけで、従業員はカウンターの中におるわけだから、接待行為をやっていることを現認していないのにいろいろ質問してやるということ、そういうことが訴えられてきています。
 もう一つ、これはどうなのか。ママさんの方がカウンターの中におって客が歌を歌う、それを二人でデュエットで歌うておる。そばへ寄って一緒に並んで歌うているのと違いますのや、離れて歌うておる。そうすると、それは接待行為になるんやと言うて警告書を取る。そのとき来たお巡りさんはどう言うたかいうたら、客の方を向いて歌うたらいかぬのや、横を向いて歌うたらどうもないと、難しいことを言うておるのだ。一体どこまでがどうなんやという、そういう話も出てきているんです。
 だから、これは法案審議のときも接待行為について、接客業ですからサービスを期待をして客は来るんだし、零細業者は過当競争になってきている今日の状況の中でサービスを一切やりませんというような仏頂面しておって客が来るわけがない、生存権がかかっている営業ですから、その点では、風俗犯罪を誘発するようなそういう接待行為ということで十分配慮してやりなさいよということを何遍も強調してきていると思うのだけれども、取り締まりのための取り締まりといいますか、そういうことにならないようにやりますということなんだけれども、先ほどの課長の話じゃないが、ぴしぴしやらぬと前のような乱れた風俗環境に逆戻りするのだ、だからこの際ぴしぴしということでは、私はぐあい悪いと思うんです。
 当小委員会でも、二月十三日に施行する前に、これは部長もよう知ってはるように言いましたが、この際ひとつぴしっとけじめをつけにゃいかぬとか、岐阜県警の話なんかも申し上げたと思うのだけれども、そういう構えでどうも出だしてきているのじゃないか。この際ちゃんと風俗営業とそれから深夜の酒類提供飲食店とけじめをはっきりせにゃいかぬ、こういうようにかみしもを着てというか、そういう意図というもので警察当局にアンバランスが起こってきているので先ほど言ったような現象を生んでいるのじゃないかと思うんですが、この辺はいかがですか。
#100
○説明員(石瀬博君) 名古屋市中区の問題につきましては具体的な実態というものを掌握いたしておりませんので、ちょっとコメントするのも困難なわけでございますが、私ども接待に関する解釈基準の中で、客と一緒に歌う行為も原則として接待に当たるというような解釈基準を示しておりますので、あるいはそういったところを根拠にしてそういう指導があったのではないかと思います。
 それから、びしびしやるという御指摘でございますけれども、決してそうではございませんで、今回の風営適正化法というのは、御案内のとおり昭和三十五年に道路交通取締法が道路交通法に変
わったと同じように、風俗営業等取締法を風営適正化法というふうに変えたわけでございまして、違反があったらすぐ罰則をかける、そういう従前の考え方ではなくして、行政指導をできるだけ先行させながら違反の防止につきまして業界の自主努力も促そう、そういうことで、それが立ち入りを契機にしまして違反実態を把握した場合には、今後こういうことをやらぬようにしてくださいよということで業界の自主努力を促そう、そういう趣旨もあるわけでございますので、決してびしびしやりましてというような感じではございませんので、御理解を賜りたいと思います。
#101
○神谷信之助君 それから、これはもう一つまた違うんですが、箱根の湯本で起こった事件なんですけれども、解釈基準でいきますと、そこのスナックならスナックの従業員でなしに、芸者さんがお客と一緒に入ってきて、それでそこで飲み食いをする。その場合、解釈基準でいくと契約または黙認といいますか、黙契といいますか、そういう場合は接待に入るという解釈基準がありますね。それで湯本のスナックがざっといかれて、逆に旅館組合や観光協会なんかにも言ってくる、こうなってきたわけてすよ。
 それで、客が来るときは財布を持ってこないでしょう。丹前なり何なり宿の着物を着てくるわけだ。それで、そこで飲み食いした分はその晩のうちか明くる日そのスナックの方から旅館の方に請求して、そこで芸者が一緒に来たら芸者の玉代まで含めて旅館の方が請求して支払われる、こういう形態になっているんです。ところが、それが黙契やとか黙認やとかというようにみなされて、それで、もっとしっかりせい、こういうことになって旅館組合もそれから観光協会の方ももう自粛して、もうスナック業者にかわってお客から代金を取るということをやめると言う。そうすると今度は、スナック業者は飲みにきた人からその場で取らにゃいかぬわけです。だけど、飲みにきた人は財布持ってきてへんわけだ。だから、もう商売ができぬという状態になってきているわけだ。
 これはそんな余計ある店じゃなしに、小さい店で現実にそういう問題が起こって、いわゆる営業権といいますか、生存権にかかわる問題で大変あちこち騒ぎが起こっています。十人ほど入った後になって、実際無許可営業やということで送検されたところもありますけれども、割合大きい構えのところじゃなしに、実際にはそういう小さいところでももう営業ができなくなる、そういう事態も起こっているんです。
 だから、具体的な契約があれば、これは証拠ははっきりしている。黙契というのは、これはなかなか難しいです。だけれども、その疑いがあるからというて、逆に旅館組合やそっちの方からぎゅうっとやられてしまって、どうにもこうにも商売が成り立たぬという問題があるんです。だから、この辺もひとつ具体的な運用の問題ではちょっと検討してもらわないと、営業そのものが成り立たないという問題がありますから、この点もひとつ検討してもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。
#102
○説明員(石瀬博君) 先生既に解釈基準を十分読みこなされた上での御質問でございますので、まさにここに書いてありますとおり、「明示又は黙示の契約・了解のもとに客を装った者が接待する場合」につきましては、警察庁としてはやはり接待に当たる、こういう理解をいたしております。ただ、これもケース・バイ・ケースであろうと思いますけれども、それが常態として、あるいは業としてそういったことをやっているのか、それとも全く偶然にといいますか、偶発的にやっているのかというようなことで、実際の取り扱いとしては区々にわたる場合もあろうかと思いますけれども、基本的な考え方としましては解釈基準に明記してあるとおりでございますので、ひとつ業者の方にもよくその辺を御指導いただくようにお願いいたしたいと思います。
#103
○神谷信之助君 いや、「明示又は黙示」でしょう。だから、これは実際問題として立証するのは難しいわけだ。だから、もう紛らわしいのはせぬようにせいと言うて、その現場、その事案そのものについてどうこう判断するのじゃなしに、旅館組合やらそっちの方のからめ手の方からやるから、こっちはうるさいのはかなわぬ、警察からうるさいこと言われるのは、ということであって、うちでお客さんからお金はもう取りませんよ、お金はあなたのところでやりなさい、こうなっちゃうんです。そうすると、実際上はもう営業はできぬわけでしょう、金持ってきやへんのだから。ツケウマがついて一々行くほど余計従業員置いているわけやないからという問題が起こってますよと。だから、具体的にはこれはひとつ十分慎重にやってほしいということを申し上げておきます。よろしいですか。
#104
○説明員(石瀬博君) この種の問題あちらこちらであると思いますので、我々としましては実態の的確な把握に努めるということを当面の最重点にしております。せっかくの大改正で、先生方の御理解、御協力を得ましてできました立派な法律でございますから、これは何とか定着化するように努力していきたい。そのためにはやっぱり実態の把握というのが何よりも大事だろうと思いますので、実態面での掌握というものをよくやってまいりたいというふうに考えております。
#105
○神谷信之助君 それで、これは一番心配をしておったのですが、接待行為というのはやっぱりいろいろ出てくるので、実際これは取り締まりに当たる方の警察の現場の者も非常に苦労するところですね。
 それで、例えばクラブとかキャバレーとスナックで、片一方のクラブとかキャバレーなんかだと相当の面積、広さが要るし、それだけの設備といいますか、そういうものも備えなきゃならぬでしょうし、フロアもそれなりの広さもあってダンスもできるような状況も必要でしょうが、スナソクはカウンターと若干のいす席があればそれでもう、あるいはいす席がなくてもカウンターだけでもスナックという店でやれるわけでしょう。だから、営業の規模というものは根本的に相当の現実には違いが出てきている。もちろん、中には大きいスナックもあるかもしれませんけれども、そういう状況が出ている。
 それで、そういう中で問題は、接待行為で線引きをしたのは結局、接待行為が行き過ぎてくると風紀犯といいますか、風俗犯を犯すおそれがあるからそれを予防するといいますか、そういう犯罪行為を未然に防ぐために警察の監視、取り締まりの対象にするということで風俗営業が接待行為だというふうにしたのだけれども、その接待行為というところでいくと、実際問題としてこれはサービスですから、普通の飲食店と違って深夜も酒類を提供する、来るお客の方は少しでもストレス解消をしよう、疲れをいやそうということで来るわけで、それなりの家で飲むのと違うんです。家で飲もうと思ったら家でも飲めるものをわざわざ来る。それは一定のサービスの提供を期待をして来るのだが、キャバレーやクラブのようなサービスの提供は考えては来てない。そこまでの提供を期待するのだったら向こうに行ったらいい、こういうことになります。
 だから、おのずからその限度があるのだから、接待行為ということで線を引くのじゃなしに、別の概念で、風俗犯罪を誘発しない、そういうための形態とそれに伴う営業形態というものを一遍検討してはどうか。業者の方も大変困るわけです。取り締まる方の警察の方も困るわけで、そこへ座ってお酌しておったか、どんな話をしておったかというようなことばかりやったり、今の話でも、カウンターと離れておって歌を歌っただけでいかぬ、こうなっちゃったり、それはもう難しいですよ。
 だから、これは私はこの法案審議のときから言っているのだけれども、その辺の線引きをする新しい概念というものを、警察も今までいろいろな経験、蓄積がありますから、検討もしてもらい、また我々当小委員会でもこれはひとつ研究してみて、何かもうちょっと合理的というか、もう少しだれにもわかる物差しというものを考えてみる必
要があるのじゃないか。そうしないと、業者の方も取り締まる警察の方もいつもこういう問題をガチャガチャ言ってなきゃならぬということになるので、これはひとつ警察の方にも勉強してもらいたいと思うし、小委員長の方へも当小委員会でも我々もひとつ研究してみて何らかの方法を考えてはどうかということを提案をして、私の質問を終わります。
#106
○松浦功君 皆様方幹部は当委員会のいろいろの御意見や空気というものを承知をして、新しい風営法の施行について万遺憾のないように行動をしておられると思いますけれども、その伝わり方が末端においてはいろいろ誤解をされる、あるいは取り違えるというようなことで問題が起こっている、そういったことから小委員の諸先生のおっしゃるようにいろいろな事例が起こっているのだと思うんです。
 そこで、私からもお願いをいたしておきたいのでございますけれども、具体的に末端において起きた事例、それ等について不服なりあるいは抗議なり、こういった事態が起きた場合に、メンツにとらわれずに、行き過ぎだなと思ったときは速やかに自省をする、そういう態度で当たっていただかないと、せっかくの新風営法が本当にいい形で実行できなくなるのではないかと思います。過ちを改めるにはばかることなかれということをよく幹部の方は頭に置いていただいて、末端で起こったいろいろなトラブルをできるだけ早く解消していただくというふうに御努力をお願いしておきたい、このことだけ一言お願いをしておきたいと思います。
#107
○政府委員(中山好雄君) これまでのいろいろの御議論で、大変ボーダーラインというものについて問題があるのは私どもも十分承知しております。そのため、法の成立後、会議、資料の配付等でできる限りの部内あるいは部外に対する周知徹底を図っているところでございますが、その細かい点になると、おっしゃるように問題のある場合はあり得ると思います。私どもでその点お聞きしたときには、その該当県に話して是正させる等の措置をこれまでも何回か講じてまいりました。これからも、おっしゃるように是正の措置はメンツにとらわれずにやって、全体として不公平感がないような、正しい健全な営業をしている人は栄えて、法を潜ろうとするとかわき道行こうとか、そういう人は厳重に私どもとして目を光らしていく、そういった運用をしてまいりたいと存じます。
#108
○小委員長(岩上二郎君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめ、散会いたします。
   午後二時五十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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