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1984/12/11 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第3号
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1984/12/11 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第3号

#1
第102回国会 地方行政委員会 第3号
昭和五十九年十二月十一日(火曜日)
   午前十時五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月六日
    辞任         補欠選任
     吉川 芳男君     新谷寅三郎君
 十二月七日
    辞任         補欠選任
     新谷寅三郎君     吉川 芳男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金丸 三郎君
    理 事
                岩上 二郎君
                松浦  功君
                志苫  裕君
                三治 重信君
    委 員
                井上  孝君
                上田  稔君
               大河原太一郎君
                上條 勝久君
                吉川 芳男君
                上野 雄文君
                佐藤 三吾君
                原田  立君
                神谷信之助君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    古屋  亨君
   政府委員
       警察庁長官官房
       長        鈴木 良一君
       警察庁刑事局長  金澤 昭雄君
       警察庁交通局長  太田 壽郎君
       自治政務次官   小澤  潔君
       自治大臣官房長  津田  正君
       自治省行政局長  大林 勝臣君
       自治省財政局長  花岡 圭三君
       自治省税務局長  矢野浩一郎君
       消防庁長官    関根 則之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
   説明員
       警察庁刑事局保
       安部長      中山 好雄君
       大蔵省主計局主
       計企画官     中島 義雄君
       建設省道路局路
       政課長      原  隆之君
       日本電信電話公
       社営業局次長   井上 秀一君
       日本電信電話公
       社施設局長    岩崎 昇三君
       日本電信電話公
       社保全局長    山本 千治君
       日本電信電話公
       社経理局長    飯田 克己君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案(第百一回国会内閣提出、衆議院送付)(継続案件)
○地方行政の改革に関する調査
 (地方行財政に関する件)
 (ハウス食品脅迫事件等に関する件)
 (道路交通法改正によるシートベルト及びヘルメットの着用義務づけに関する件)
 (世田谷電話ケーブル火災に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(金丸三郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 古屋国務大臣及び小澤自治政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。古屋国務大臣。
#3
○国務大臣(古屋亨君) このたび自治大臣、国家公安委員会委員長を命ぜられました古屋亨でございます。何とぞよろしく御指導お願い申し上げます。
 地方行政委員会の委員各位には、かねてから地方行政あるいはまた警察行政の推進に当たりまして格別の御尽力を賜っておりまして、厚く御礼申し上げます。
 最近の地方自治行政を取り巻く環境は厳しさをますます加えておりまして、概算要求におきましては社会保障関係経費などの国庫補助負担率一律引き下げが行われるなど、多くの課題を抱えております。
 また、警察は、最近の犯罪の増加傾向とグリコ・森永事件や極左暴力集団による自民党本部放火事件に見られますような悪質、重大な事件、事故の多発する状況を抱えております。
 私は、今後これらの地方行財政上の諸問題の解決と治安維持に最大の努力を傾注してまいる所存でございますので、委員各位の皆様の格別の御指導、御協力をお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。
#4
○委員長(金丸三郎君) 小澤自治政務次官。
#5
○政府委員(小澤潔君) このたび自治政務次官を命ぜられました小澤潔でございます。よろしくお願いをいたします。
 地方行政委員会の先生方におかれましては、豊富な御経験と高い見識をもって、我が国地方自治の進展のために常日ごろから並み並みならぬ御尽力をいただき、まことにありがたく存ずる次第であります。
 微力ではございますが、これからは委員各位の御指導、御鞭撻のもと、自治政務次官としての任務を果たしてまいりたいと思っております。今後とも何とぞよろしくお願い申し上げ、私のあいさつといたします。
 ありがとうございました。
    ─────────────
#6
○委員長(金丸三郎君) 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案及び地方行政の改革に関する調査を議題といたします。
 法律案につきましては、その趣旨説明を第百一国会中の八月七日の委員会で聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#7
○佐藤三吾君 大臣、初めての機会ですから、実はいろいろお聞きしたいと思っておったのですが、いろいろなきょうの私の質問の内容との関連もございまして、また次のときにゆっくりお聞きしたいと思います。
 まず、法案の関係で御質問申し上げますが、今回の改正で、卸売販売業者だけじゃなくて小売業者もたばこ消費税の帳簿記載義務が生まれることになるわけでございますが、これは七十四条の十七ですか、そうであれば善良な小売業者から見ますと、今まで税にタッチしてなかっただけに、改正により国を含めて三種類の税に関与する。書類の保存、帳簿の記載、こういった負担が増大するわけでございますが、これらについて負担をかけない、そういった意味での運営その他についてのお考えがあるのかどうか、お聞きしておきたいと思います。
#8
○政府委員(矢野浩一郎君) たばこ消費税制度の改正によりまして、ただいま御指摘のように小売
販売業者に対する帳簿記載の義務等が課せられることになるわけでございますが、地方たばこ消費税に関しまして、今回の改正によりまして自由化ということでございますので、納税義務者もふえてくるわけでございますが、そういった関係から、たばこ消費税にかかる適正な申告を確保して、適正な賦課徴収を担保するために、たばこの購入及び販売を業として行います卸売販売業者、小売販売業者に対しまして、たばこの製造、貯蔵または販売に関する事実を帳簿に記載させるということにしておるわけでございます。
 この内容につきましては政令で定めるということにいたしているわけでございますが、地方たばこ消費税の場合には、卸売販売業者等から小売販売業者への売り渡しの段階で課税をすることとしておるわけでございます。これは地方税としての性格上そのようにしなければならないということでございますが、税の確実な捕捉という観点から、御指摘のように小売販売業者に対しましても、それを購入をしあるいは売り渡しましたたばこの品目別の数量、それから小売業者が購入をしたその相手、そういったことを記載させるということを考えておるわけでございます。
 ただ、御指摘のように小売販売業者には零細な事業者が多い、そういう事情を考慮いたしまして、帳簿につきましては特に厳格な様式というふうなことを定めるということはいたしませんで、原則といたしましては卸売販売業者等及び小売販売業者がその取引におきまして通常使用する帳簿でよいということにするなどによりまして、その小売販売業者に事務負担ができるだけかからないように、過大なものにならないように配慮をしてまいりたいと、このように考えておる次第でございます。
#9
○佐藤三吾君 小売業者といいますけれども、俗に言うたばこ屋さんです。そこのたばこ屋さん、今まではこういう専売公社の関係からそういう義務もなかった。ところが、今度は卸売を押さえるとすれば、やっぱり徴税官としては必ず小売にそれがいっているかどうか調べなきゃならぬ、そういうことでこういう重大な負担がかかってくるわけですけれども、私はそこら辺をもっと簡便な方法で何とかしてあげないと、たばこ屋のおばさんにそんな記帳義務をつけて、三種類の帳簿を保存せい、こう言ってもなかなかこれは無理じゃないですか、実際問題として。そこら辺を私は言っておるわけで、そこら辺はひとつぜひ検討してもらわぬと、おばさんの皆さんの意見を聞いてみると、とてもじゃないけど慣れてないし、できてないし、そういうことについては実際問題として大変だと、こう言っています。それが一つ。
 それともう一つは、これはそうなると逆に、徴税員がそこまで税を押さえていく納税義務者を拡大することになる。そうでしょう。そうなると、自治体のいわゆる職員の配置なり、徴税事務の増大に伴った定員増の問題とかいろいろ出てくるのじゃないかと思うんですが、ここら辺はどういう考えを持っていますか。
#10
○政府委員(矢野浩一郎君) 第一点の、できるだけ従来小売業者の実態にかんがみて無理のないようなやり方を考えろという点につきましては、御指摘の点も十分踏まえましてよく検討してまいりたいと存じます。
 それから、第二点の徴税事務の問題でございますが、この点につきましては、確かに御指摘のように納税義務者もふえるわけでございますので、従来に比べますと事務が増大するということは、これはもちろん否定できないわけでございます。ただ、特に納税義務者が増大するということは、たばこの自由化で、いわゆる輸入業者、法律の上では特定販売業者と申しておりますが、これがふえるわけでございます。ただ、現在の段階で国内で消費されておりますたばこのうち輸入たばこの割合というのは二%ぐらい、これが今後どれだけ増大するのかどうか、この点がまだよくわかりませんけれども、そう急激なふえ方をするということは考えられないんじゃないかと考えております。
 したがって、納税義務者の増加と申しましても、そうたくさんの納税義務者がふえるわけではなかろうかと思いますが、いずれにいたしましても若干の事務の増大は避けられないと考えておりますが、できるだけ事務の簡素化等を図ることによりましてそういった徴税事務の増大という点には対処してまいりたいと考えております。
#11
○佐藤三吾君 なかなか外国たばこといっても私はばかにならぬと思うから、そういった面も含めて検討をしておいてもらいたい、そういうふうに思います。
 それから次に、固定資産税の問題でお聞きしておきたいんですが、今度の法案を見ますと、二分の一の特例廃止が出ておりますが、これは当然だと思うんです。問題は、なぜ五年の経過措置を置いたのか、これが私にはわからない。しかも、この内容を見ると、基幹的設備、こういうものに限っておるわけですね、特例措置が。電話回線に課税しないのが租税特別措置でありますから、そういうことになれば第二電電との関連も出てくるのではないかと思うんですが、この点はいかがですか。
#12
○政府委員(矢野浩一郎君) 今回の日本電信電話公社の経営形態の変革に伴いまして、乙れは従来、御指摘のように固定資産税は非課税、かわって納付金で、いわゆる実質的に固定資産税の二分の一に当たる額しか納付しなくてもよかったわけでございますが、この点につきましては、地方公共団体側のこの二分の一の特例廃止ということは多年の要望でございました。今回の改正によりまして電電会社も他と同機に固定資産税を負担をするわけでございますが、ただ何分にも従来の納付金の負担額の約六百億程度のものが、これが二倍ということになるわけでございますので、千二百億程度になるわけでございます。そういった観点から税負担の急増を緩和をするという意味で、新しい日本電信電話株式会社が今までの電電公社から承継をいたしました施設のうちの基幹的な部分だけに限って五年間二分の一の軽減措置を図るということにしたわけでございますが、これはあくまでも緩和措置ということでございまして、したがいまして日本電信電話株式会社がこれから新規に投資をするといいますか、新規に取得をしていく償却資産につきましては、もちろんこの法律上何らの特例措置も講ずるということにはなっていないわけでございます。また、昭和六十六年度からは、この経過期間が終了いたしますと全額固定資産税が課税されるということになるわけでございます。
 なお、電信電話株式会社についてこういった二分の一の特例を設けていることによりまして、新しくできるものについてもそういった声が出るのではないかという後段の御指摘と思いますが、私どもとしましては、あくまでもこれは経過措置、一遍に負担の増加をすることを緩和するための経過措置という意味でございますので、そういった新しいものについてこれと同様の特例を設けるということは考えていないところでございます。
#13
○佐藤三吾君 そうすれば、租税特別措置の趣旨からいって、第二電電だって五年間の経過措置をつくるという論理になりませんか。
#14
○政府委員(矢野浩一郎君) 先ほどお答え申し上げましたように、二分の一の経過的な特例措置を講じます対象は、新しい会社が今までの電電公社から引き継ぎを受けたもの、承継をしたもの、その中のしかも基幹的なものに限っておるわけでございます。
 今まで日本における電話の普及というものが大変大きく、かつまた、既にすべて自動化が完成して、いわば国民の現在の生活というものに必要な部分というものはそれでもう既に投資は終わって蓄積されたものだと考えております。新しい電電会社につきましても、あるいはそのほか新しくできる第二電電等につきましても、これからいろいろより便利な電話とかあるいはその他の情報伝達手段というものができるかと思いますけれども、それらにつきましては、今までの国民生活にいわば必要なレベルにおける通常の電話をさらに超える新しい利便施設でございます。そういう観点か
ら見て、こういった特例措置をそういうものについてまで講じていく必要はないと、こう考えておるところでございます。
#15
○佐藤三吾君 逆じゃないですか、発想が。やっぱり今の電電そのものが政府が納付金を取っておるようにもうかっておる。で、今世間一般の常識では、この電電が新会社になった、そこに第二電電ができても太刀打ちできないのじゃないかと、こう言われておるんですよ。こっちの方に二分の一の五年間の経過措置をとるという措置をとって、その太刀打ちできないのじゃないかと言われる第二電電の方には、これは一切お構いなしというこういう発想は、あなたの言うのは論理が逆ですよ、実際に国民の実感から見ると。だから、そこら辺はきちっともう電電も今度は新会社になるのだから、民間なんだから第二電電と同様に措置する。二分の一の五年間はどういう基準か知りませんけれども、しかし二分の一が必要とあるのならこっちにもつける、こっちをつけないのならきちっとどっちもゼロと、そしてスタートを切るべきじゃないですか。あなたの言うのは逆ですよ。
#16
○政府委員(矢野浩一郎君) いろいろ御意見がございましょうし、また一般にそういったような御意見、御議論を私も決して聞いていないわけではございません。ただ考えられますのは、今申し上げました二分の一の特例というものは、あくまでも今までのものについてこれを引き継いで、それが一遍に負担がふえる、二倍になるということでございますので、それに対して激変緩和的に経過措置を設けると、それだけの実は意味でございます。したがいまして、新しい電電会社が新しくやるものにつきましては、これはもちろんそういった特例措置をやるわけではございません。
 確かに、今までの蓄積されたノーハウ、技術その他、非常に資金面いろいろ大きい点はあろうかと思いますが、新しいものにつきましては同じようにやはりスタートをしていただく、第二電電等、新規参入者ができましても同じようにスタートしていただくというような考え方も御理解をいただきたいと思うところでございますが、この御審議をいただいております法律案におきましては、そういった意味でこういった経過的な特例措置だけで、その他の特例措置は設けないということでお願いを申し上げておるところでございます。
#17
○佐藤三吾君 あなたは国鉄と間違えておるのじゃないか、電電を。これは大臣、だれが考えたって今常識的に見るのは、電電が新会社になる、巨大な資本と蓄積を持っておる、そこにVANなり第二電電ができても太刀打ちできないのじゃないかというのが常識的ですよ、これは。その一番巨大なものに二分の一の免税措置をとって、こっちの方にはお構いなしと、こういう案ですよ、これ。それは今税務局長が何遍あんなことを言ってみたって、それは非常識というものです、その考え方が。大臣ひとつどうですか。
#18
○国務大臣(古屋亨君) 佐藤先生のお話でございますが、実はこの問題につきまして今のお話のような御意見も多々あると思いますし、私もそういう意見をよく踏まえまして、今後固定資産税の暫定措置の期間が過ぎましたら、根本的にひとつ改めてまいりたいと思っております。御意見は十分私の頭に入れまして、今後の施策の上において取り入れて考えていきたいと思います。
#19
○佐藤三吾君 いや、私の今の議論を聞いてないのだ、大臣は全然。だから原稿読んでいるわけでしょう。そういうことじゃなくて、今ここで出されておる法案というのは、この五年間の経過措置をめぐる問題なんですよ。ですから、私はやっぱり少し発想が逆さまになっておるという感じがするんです。
 それとも、今まで公社だったし、いわゆる官僚の中で見ると、どっちかといえばまあ兄弟。兄弟に対するせんべつというような発想なら別だ。しかし、それを許すような今地方財政じゃないでしょう。厳しい状態でしょう。ですから、私はやっぱりこういうだれが見ても、今世間一般常識から見れば、二つが一遍にスタート切れば、これは太刀打ちできないのは本体じゃなくて、いわゆる第二電電の方が太刀打ちできないのじゃないかというのが、これはもう常識的な判断です。そこに、本体の方に二分の一のいわゆる軽減措置をとってこっちは一切お構いなし、こういう発想そのものが僕は誤っておると思う。だから、これはやっぱりぜひ再検討しない限り、私どもとしては同意しかねますね。もう一遍聞いても同じ答弁なら聞かぬでもいい。そこ辺はぜひ大臣、ひとつ検討してもらいたい。それが一つ。
 それからもう一つは、これと関連しておりますが、今逓信委員会の方でも残された課題になっておるのがいわゆる新電電の売却益の使途の問題です。これは私、先般七日の連合審査に出てなかったからよくわかりませんけれども、衆議院段階の議事録を見ると何らその点に触れてないので、ちょっとつけ加えておきたいと思うんですが、この使途は内閣で今後協議するというのが政府の態度のようです。我々としては、ここは国会を通じてきちっとしなきゃならぬということで、今逓信委員会の方でこの問題がひっかかっておるようですが、私はその中でもう一つ考えなきゃならぬのは、三十一年からいわゆる地方自治体が二分の一の減免措置をとってきたわけですね。だから、今日の電電のこの資産の中には、この二分の一の減免措置というものがやはり蓄えられておるということは、これはもう常識的に考えていいと思うんです。そうすれば、当然この資産の売却益の使途については、自治体にもやはりその二分の一の配分を保障するものがなくてはならぬと私は思うんです。この点について大臣の見解を聞いておきたいんです。
#20
○国務大臣(古屋亨君) 電電公社に対しましては、地方団体といたしましても地方税の非課税措置とか、今お話がありましたような納付金の二分の一の特例措置によりまして、地方としてもこの発展のために相当寄与しておりまして、これはお話のとおりであります。したがいまして、地方といたしましても電電公社の売却利益に対して相応の権利を主張し得る立場にあるということも考えられますし、また御意見の点もうなずけるのでございまして、この点につきましては地方振興という見地から、私はぜひこの問題については慎重に検討をしてまいりたい。あくまでも地方振興という点を中心にいたしまして、例えば新しい技術というものを地方へ導入するについての便宜を図ってもらうとか、いろいろございましょうが、地方振興という見地から、この問題の取り扱いについては慎重に検討をしてまいる決意でございます。
#21
○佐藤三吾君 自治体も権利をきちっと持っておると、その立場でこの問題の処理については地方振興という見地で対処していくということですね。ぜひひとつ、そこら辺はきちっとしてほしいということを要望しておきたいと思います。
 それから次に、事業所税の問題ですが、現在電電には施行令五十六条の三十二で、電気事業法二条七項に規定する電気工作物の必要な施設と、限って非課税になっております。これはKDDも五十六条の四十で同様の措置になっておるわけですが、この非課税が第一種の電話回線路線部分であって、INS、VANなどの第二種にはされていないわけです。
 そこで、私が実際面として考えてみるときに、電電の場合、第一種、二種というこの営業所の区別をどうするのだろうか。恐らく私は電電としても第二種もやらざるを得ないでしょう。むしろそっちの方にかなり今後ウエートを将来的には置いていくのじゃないですか。そうすると、この第一種は非課税、第二種は課税、こういうときにどういう区別をするのだろうかという疑問を持つわけです。この辺についてどういう御見解なのか、まずお聞きしたいと思うんです。
#22
○政府委員(矢野浩一郎君) 第一種、改正案におきましては「専ら公衆の利用を目的として電気通信事業法第六条第二項に規定する第一種電気通信事業を営む者で政令で定めるもの」、こういうものが「当該第一種電気通信事業の用に供する施設で政令で定めるもの」というものを非課税とする
ということにしておるわけでございます。
 中身といたしましては、事務所、研究施設を除いたいわゆる電話施設を非課税にするということにいたしておりますが、これは従来、電電公社は公共法人として人的非課税ということでございました。また、国際電電につきましても用途非課税ということで、ともに非課税にしておるわけでございますが、私どもの考え方といたしましては、従来そういった最も国民生活に広く広がっている利便施設としての電話施設、これが事業所税の場合には、同税の中でそういった都市施設的なものを非課税の扱いをいたしております。電気とかガスとか、こういったものを非課税にしておりますので、それとのバランス上非課税にすると、こういう書き方になっておるわけでございます。
 御指摘のように、第二種等につきまして今後どういうものが出てくるのかわかりませんけれども、いわゆるVAN等と呼ばれるものについては、この改正案の中ではそういったものも非課税にするということになっていないわけでございます。
 御指摘のように、電電が第一種事業を営む場合、あわせてこの第二種というものに相当するものを営むという場合もあろうかと思いますが、その場合は特に第二種としての申請なり認可をもらうという形にはならないのではないか。第一種のものはそういう仕事もできるということになっているわけでございます。
 ただ、この事業所税の場合には、あくまでも今まで非課税としてまいりましたそういった施設を、引き続き事業所税の上では都市施設的なものとして非課税にしていく、こういう考え方で改正案の御審議をお願いしておるということでございます。
#23
○佐藤三吾君 そうすると、あなたの説明を聞くと、恐らく私は、電電といえどもこれから事業を、民間会社ですからもうけなげればいかぬから、そっちの方で発展させていくとすれば、第二種業務をどんどん取り込んでいくと思うんです。これは電電がやる第二種業務は第一種だと、こういう理解ですか。電電がやる場合は第二種も第一種の範疇に、非課税の対象にする、こういう意味ですか。そうすればおかしくなるじゃないですか。
#24
○政府委員(矢野浩一郎君) 第一種電気通信事業を営む者がその第一種電気通信事業の用に供するもの、これは非課税である。したがいまして、人とそれから物と両方を縛っておると申しますか、規定をしておるわけでございます。
 もう一度申しますが、第一種電気通信事業を営む者がその当該第一種電気通信事業の用に供するもののみこれは非課税と、こういうことにいたしておるわけでございます。
#25
○佐藤三吾君 そういうことになれば、電電が第一種業務を中心にやる。しかし同時に、やっぱりもうけようとすれば第二種業務もやるでしょう。やってもそれは、電電の場合は、今のあなたの解釈でいくと、一切事業所税は非課税、電電がやる場合は第二種業務を含めて。しかし第二種業務専門でやる場合はこれは課税だ、こういうふうにあなたは頭の中を整理しておるのですか。
#26
○政府委員(矢野浩一郎君) 第一種と第二種の違いは、第二種の場合は人のものを借りてやるということでございますが、第一種はそうでないわけでございます。そこで第二種の場合、したがいまして電電が人の施設を借りてやるということはまずないのじゃないかと、こう思われるわけでございます。
 我々がこの改正案で考えておりますものは、先ほども申し上げましたが、専ら公衆の利用を目的としてこの一種事業者がその一種事業に供するもの、こういう書き方でこざいます。専ら公衆の利用の目的に供する、したがって第一種事業。この改正案をつくりました段階で我々の念頭にございますのは、いわゆる従来の電話施設、これは都市施設的なものとして引き続き事業所税の非課税にしていこう、こういう考え方であると御説明を申し上げた次第でございます。
#27
○佐藤三吾君 私は、解説じゃないけれども、皆さんにわかりいいように言っておるんです。だから、あなたの言う論理から言うと、電電がやる第二種業務は非課税だ、電電が自分のところでやるわけだから借りぬのだからと、こういう意味に理解していいのですかと言うのです。
#28
○政府委員(矢野浩一郎君) 電電が、これから新しい会社がどういう仕事を広げていくかわかりませんけれども、恐らく従来の電話事業以外の、より新しい分野というようなものに進出をするということは十分考えられるわけでございます。
 今回お願い申し上げておる改正法案では、事業所税の非課税の対象にするものは、従来、都市施設等ほかの並びで電気、ガスなどと同じように、今まで電電公社は人的なものでございますから非課税になっておったわけでございますが、その中で専ら公衆の利用に供するものと今限定をするその意味は、従来電電公社がやってまいりました電話施設を非課税の扱いに引き続きしていこう。つまり実質的なそこで変更のないようにしよう。したがいまして、新しいものにつきまして、どういうものが出るかわかりませんけれども、そういったものも全部電電会社の場合非課税にしていくと、そういう考え方ではございません。
#29
○佐藤三吾君 恐らくみんな聞いている人はわからぬと思う。
 民間会社になるわけだから、僕は根本的に言いたいのは、その競争会社もできるわけだ。一方には前の前のなんとか言いながら非課税措置をとり、競争会社には課税措置をすると、こういうスタートが僕はやっぱり一番いけないと思うんですよ。スタート切るなら全部民間として一遍に同一に扱えばいいじゃないですか。そこら辺、例えば第一種、二種を一つの営業所でやった場合にどういう課税をするのか。僕は、これは県や市の職員もくたびれると思いますよ、徴収するのはあなたじゃなくて県や市の職員だからね。
 だから、そこら辺はきちっとして、なぜ民間会社になってこれだけの何というかスタートから――民間なら、土光さんじゃないけど、活力が出てもうけてどんどんいく、こういう素地を持った企業なんだから、それと小さなひょこひょこした新参者のVAN、第二種業務、こっちの方に力をちょっとつけてやらぬと本体と対抗できぬのじゃないかという意味で若干の期限をつけて非課税措置をとるならわかるけど、こっちには課税をして本体の方だけにこういう非課税措置をとる、これは期限もついてませんね。
 僕はどう考えても、あなたが言う、例えば建前はこういう、何というんですか、電気工作物の必要な施設に限ってという限定はございますけれども、僕はこれは公社のときの論理であって、民間になったらこんなものはぴしっとしたっていいじゃないですか。そこら辺がさっきの固定資産税とあわしてどうも解せぬのですよ。いかがですか。
#30
○政府委員(矢野浩一郎君) いろいろこれからの新しい電気通信事業につきましてどのように考えていくかという点の御意見は多々あろうかと思うわけでございますが、この改正案をつくりました段階におきましては、今まで電電公社が、これは人的な非課税でございますから電電公社として非課税になってきておったわけでございますが、その対象となっておった施設、つまり従来の電話施設、これはやっぱり都市的なものとして事業所税の上では非課税の扱いにしておくということが適当であろうということで、そのようにしたわけでございます。そのような改正案にしたわけでございます。
 御承知のとおり、現在こういった類似のもので事業所税が非課税になっておりますものが発電、変電、配電、送電などの電気事業の施設であるとか、あるいはガス事業の施設であるとか、あるいは鉄道事業の用に供する施設であるとか、こういったものがそれぞれ事業所税が非課税になっておる。いわば最も基盤的な都市施設の一種だというぐあいに考えてその部分を非課税にする。その部分というのは、従来からのいわゆる電話の利用に供する施設、そういう意味で、専ら公衆の利用を目的として行うものという限定をつけまして、そ
れについては非課税の扱いにしていこうと、こういう趣旨でございます。
 新しい会社と、それからこれと競争をしながら新規に参入をしていく事業、これとの競争の関係につきましては、さらにそういった今までの電話施設を超える、より利便をもたらすような施設、こういったようなものにつきましては、これはいわばイコールフッティングだということになるわけでございます。そういったものをこれからどう今後扱っていくかということにつきましては、これはまたいろいろ御議論があろうかと思います。少なくともこの法案の段階におきまして私どもが考えておりましたのはそういう考え方でございます。
#31
○佐藤三吾君 納得できませんね。そこまで基盤的なことだという認定なら、何もあなた民間にしなけりゃいいのだ。公社でいいわけだ。しかし、民間に行って競争を起こし、そしてやるのだと、またそれが時代の要請だと、こういうことでスタートを切るのなら、ずばっと民間の扱いをすればいいんだ。
 だれが考えたって、今常識で言うなら、親方の電電に対抗していくVANとかいろいろのこういった第二種業務の場合には太刀打ちできぬのじゃないかという、これが常識です。その太刀打ちできぬ方は税金をびしびしかける、こっちの方は非課税で免除する、こういう措置は百年の悔いになりますよ。医師優遇税制だってそうだし、また、マスコミ関係の広告事業税の問題だってそうだ。だから、その時期がきちっと来たら、僕はやっぱり電電の場合にはこんな措置をとる必要はさらさらないと思う。ここら辺はひとつ僕は納得できません。これは大臣の見解を聞いても、また同じようなことを大臣言うのだろうと思うけれども、何か違ったこと言いますか。
#32
○国務大臣(古屋亨君) 今の先生のお話を聞きまして、私もわからないではないのでありますから、ひとつ私も御質問の点は頭に置きまして、とにかくできるだけの対処はしてまいります。
#33
○佐藤三吾君 こういう答弁では私は納得できません。
 時間がございませんから次に移りますが、建設省来ていますか。
 電電の道路占用料の問題でちょっとお聞きしたいんですけれども、道路法三十五条、三十九条で「政令で定める」ということになっていますね、基準を。ところが政令はない。基準は定めてない。そして通達でもって、これは建設省の本省から地方の出先機関に通達を出すのはいいと思うのですけれども、地方自治体まで越えて、通達でもって非課税にせよと、こういうことで五十二年から来ていますね。これはどういう論理ですか。
#34
○説明員(原隆之君) 先生おっしゃいましたように、地方公共団体が管理しております道路の占用料の問題につきましては、直轄国道は政令でもって基準を決めております。しかし、地方公共団体の部分につきましては、御指摘のとおり通達でもって措置をしておるわけでございますが、これは二十七年の新道路法の施行以来、社会経済情勢の厳しい変動から、一律に基準を決めることが困難であるということで、政令が制定されずに今日に至っておるわけでございますが、しかしそうは申しましても、全国的な取り扱いの均衡を図るという必要がございます。そういった意味で、弾力的に対処ができるようにするために、地方公共団体に対しまして通達でもって御協力方をお願いをしておるということでございます。
#35
○佐藤三吾君 全国を均一に図るというその趣旨はわからぬでもないですよ。しかし、こういう通達処理というのは違法というか不当というか、私はそういう類に入ると思うんです。自治権そのものを――お願いすると言うて、現実に全部非課税措置になっておるのですよ。お願いじゃなくて強制じゃないですか。こういうことを自治大臣、自治省はどうして今まで黙過してきたのですか、どうなんですか。こういう不当なことをなぜこれを黙過してきたのか。
#36
○政府委員(花岡圭三君) 電柱の占用料につきましては、自治省といたしましてはこれまでもたびたび建設省に対して、こういった問題については地方団体において徴収できるように申し入れをいたしているところでございますが、現在のところまでなかなかうまくいっていないというのが実情でございます。
#37
○佐藤三吾君 五十二年からですよ、この通達が出たのは。しかも、建設省の方はお願いするだけだと言っていますが、この通達文書を見ると、非課税とする、こう書いてある。政令で基準を決めるというのが決めてなくて、その基準を決めていれば別ですが、決めてなくて、そしてそれに伴って、それ以上に超過してはならぬというようなまた条文をつくって、それは全然決めてなくて、今度は通達でもってやる、こういう自治干渉的なものを認めていくから次々に今日のような状態をつくっていくのじゃないですか。これは不当でしょう、どうなんです。
#38
○政府委員(花岡圭三君) 非常に好ましくないと考えております。
#39
○佐藤三吾君 今度はこれはどうするのですか、建設省。撤回するのですか。
#40
○説明員(原隆之君) 電電公社の民営化に伴います道路占用料の扱いにつきましては、現在御審議中の固定資産税等の取り扱いということも参考にさしていただかなければいけないというふうに考えております。
 と申しますのは、先ほど来御議論ございましたように、基幹的電気通信設備につきまして五年間課税標準二分の一ということが激変緩和措置としてとられるということであるわけでございますが、道路占用の対象となりますところの電柱でございますとかケーブル類という占用物件は、中身の詳細は政令でお定めになられるということと思いますが、大半は基幹的通信施設に当たるものというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、この固定資産税等の取り扱いも十分に参考にさしていただかなければいけないというふうに考えております。
 ただ、電電公社民営化ということになりますると、道路法上の占用の取り扱いというのも、従来、協議ということで国の事業に準ずるものとして道路管理者と協議をして占用していただいていたということでございますが、これが民営化ということになりますと占用許可という関係になるわけでございます。
 したがいまして、従来の道路占用料にかかわる措置をそのまま継続するということにはならないのではなかろうかというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、先ほど来の御議論を踏まえまして、早急に方針を決定し措置をしてまいりたいというふうに考えております。
#41
○佐藤三吾君 だから、私はさっきの固定資産税の問題で経過措置云々ということはこういうことを次々に引き起こすと思ったから危惧したわけですよ。税務局長聞いていますか。すぐそういうのが出てくるじゃないか。
 これは建設省、道路法三十五条の解釈から言えば、「国等」とこうなっていますね。これは公社という意味で、公共性のあるということでこういう措置がやられておると思うのですけれども、今あなたは、民間になった以上これは協議じゃなくて許可の対象だと、こういうふうなことを言っておられましたが、私はこういう問題は、さっきも自治省の財政局長言っておるように、まさに不当とは言わぬけれども、好ましからざる、こういう表現使っておるように、これは不当ですよ。こんな通達で処理してきたそのものが不当なことなんだから、私は、これはやっぱり通達を撤回して、そして新たな角度から、今あなたがおっしゃったように、少なくとも四月に民営化するわけですから、民営化時点にはやっぱり民間会社としてきちっと位置づけをしてもらいたい。よろしいですか。
#42
○説明員(原隆之君) 先生の御議論の趣旨を十二分に踏まえまして、適切に対処してまいりたいと考えております。
#43
○佐藤三吾君 それひとつぜひ、これは大臣の方
にもあわせて要請しておきたいと思います。
 建設省結構です。
 そこで、警察にちょっとお聞きしたいと思うんですが、私、昨日質問取りに来たときにはゆうべの放送の実態を知らなかったものですから、今度の道交法の改正の問題とかこういった問題を中心にやろうと思っておったんです。ところが、帰ってテレビの報道を見まして驚いてしまったわけですが、このグリコ・森永問題、これは私は、今ある意味では警察も全力を挙げてやっていますし、そうして、しかもまだ若干長いですから、この問題について質問するよりももう少し見守ろうという姿勢でおったのです。しかし、ゆうべの報道を見ると、ハウス食品ですか、この一億円の脅迫事件の模様が克明に報道されておりました。これを見ると、またかという気になるんです。
 あなたは、七月の私の質問のときに、この問題、早急に、もう確実に逮捕しますと、こう言い切ったわけです。ところが、それから約四カ月、五カ月ですか、近くなっていますが、確かに難しい問題はわかりますし、全力を挙げていることはわかります。しかし、前に三億円の問題で、アベックの、ここで貴重な経験をした、失敗をした。そして、今度のやつを見ると、またやはりせっかく十四日には検問というんですか、これをして、ライトで差しながら失敗した。しかも、これは初動捜査のイロハのイと言われるように、大体パトカーというのは普通、交通違反の場合だってそうですけれども、前に来てとまるものだ。そうでしょう。車の前に来て、そしてストップかけるわけです。それを横に置いておってすっぽ抜けられた、こういうようなミスまでやっておる。しかも、それが何かこの事件と別な盗難車だというような感覚で警察がタッチしたということも報道をされておる。このときは警察庁じきじきに一千名の警察官を動員して布陣をしておるさなかでしょう。その中でどうしてそういう感覚になるのか、それが私には理解しかねる。
 ですから、この問題はけさほどNHKの中で四方さんというのですか、本部長が、失敗とは思わないと、こう言ってましたが、私は、これは明らかに失敗だと思う。だけど、そこら辺を失敗と思わないということで、一体これから先どうなっていくのだろうかという危惧を持ちますよ。この辺について刑事局長の御見解をお伺いしたいと思います。
#44
○政府委員(金澤昭雄君) 警察庁指定百十四号事件、いわゆるグリコ・森永事件の状況でございますが、今お話ございましたように、もう九カ月の長期にわたって現在捜査を続行中でございます。その過程におきましていろいろな経過をたどって、現在犯人の検挙に至っておりませんのはまことに遺憾に存じておるところでございます。
 ただいまお話のありました昨夜来報道されております十一月十四日のハウス食品の脅迫事件に関しまして、現金受け取りの際のパトカーによります職務質問、この状況でございますが、これは今回の犯人グループの特徴の一つといたしまして、非常に用心深い、また警察の無線を常に傍受をしておる、こういうことが当初来十分に予想されておったわけでございます。したがいまして、十一月十四日の捜査に当たりましては特にそういったことを考えまして、一般の警ら用のパトカーにつきましては捜査の専従態勢から外す、組み入れていない、こういう態勢をとっておるわけでございます。
 また、現金受け渡しの指定場所も京都市内から高速国道上を転々といたしておりますので、その間の受け渡し場所の移動につきましても一切無線を使っての連絡は行わない。こういうことで十四日の晩には対応いたしておりますので、当夜、滋賀県警のパトカーにつきましてはそういった状況の刻々の変化というものは入っていなかった。したがって、一般の不審車両としてパトカーが扱った。結果的には逃走されまして、それを逮捕することができなかったということについてはまことに残念でございますけれども、状況はそういうことでございます。
 非常に大量の捜査員を今後とも動員いたしまして、一刻も早く犯人の検挙に結びつけたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#45
○佐藤三吾君 私も警察が全力を挙げていることはよくわかります。そしてまた、なかなか犯人が用心深くて、広域的に非常に知能犯、これもわかります。しかし、今度の事件で私が思うのは、何か警察の限界を超えておるのじゃないかというような印象が世間に伝わるのじゃないかと思うんです。それを一番恐れるんです。
 こういう二回も失敗をする。物的証拠だって四十数件挙がっているわけでしょう。ですから、そこからたどっていく方法もあるでしょう。しかし、こういうことをしておると、私は、企業の方ももう警察の言うことを聞いていろいろして森永のようになったのではまずい、これは企業経営者はそう思うでしょう。少々の一億か二億ぐらいの取引ぐらいやむを得ぬと、こういう企業が出かねないと私は思うんです。そして、国民の皆さんの中でもやはり警察に対する信願というのが薄れてくるのじゃないか、こういうような危惧を持つわけです。
 私はそういう意味で、警察がしっかり全力を挙げていることはわかりますけれども、しかしこのままこういうことを繰り返しておったのでは、私はそういう結果にならざるを得ないような感じがしてならぬ。イタリーのシシリー島みたいにああなったらもうどうにもならない。
 グリコのときにアベックを襲ってやりましたね、三億円強奪事件。このときもちゃんと犯人は向こうの方で見ておったわけでしょう。今度もちゃんと白い旗を置いたところの下に構えているわけでしょう。それを職務質問した警察官が単なる盗難車という感覚というのが、常識で僕はわからぬですよ。しかも、非常警戒中なんです。そうでしょう。しかも、捜査のイロハであるのに、本来なら車の前にとめるのが普通のところを横っ腹にとめておって逃げられた。
 こういうことを考えると、何か私が思い出すのは、たしかグリコ事件のときに警察が大阪で非常警戒を張っておるさなかに神戸の警察官が銀行強盗をやりましたね。こういう問題と関連して、何か内部に構造的に問題があるのじゃないか、こういう気も出てくるんです。ここら辺を含めて、私はただ早急に逮捕するのだということでなくて、そこら辺の反省の上に立って抜本的にどうするのか、今後の展開についてどうしてもお聞きしておきたいと思うんですけれども、いかがですか。
#46
○政府委員(金澤昭雄君) まずお尋ねの第一点でございますが、反省の上に立って捜査を進めるということでございますが、今まで九カ月間に確かに現場逮捕を目前にして逃走される、こういった事案が何回かありました。その都度、その後いろいろな反省を行いまして、その反省に立って一歩一歩進めておるわけでございますが、また、物からの捜査というお話もございましたが、物からの捜査も現在鋭意やっておりますが、何と申しましても大量生産の大量消費の時代の中でこざいますので、現在残されております遺留品の捜査にしましても非常に時間と人手がかかるということで、なかなか早期に解決しないという現状にもなっております。そういうことで、これはこれでまた一つ一つ着実に進めていくということで現在もやっておりますし、今後もやっていきたいというふうにも考えております。
 それと、滋賀県の現場のお話、重ねてのことでございましたが、これも、白い布が張ってありましたあの場所が、あれがあの場所に想定されるということは、なかなかこれはあの時点でなければわからないわけでございます。新聞にも詳しく報道されておりますが、パトカーがあの現場を通りかかった時間帯はまだ警察が草津のサービスエリアであの場所を指定する指示の紙を見る前の段階でございました。大体三十分ぐらいの前の段階でございますので、どこまであの日い布の現場が最終地点となってあるのかということについては、一般の下のパトカーではその場所についての想像というものは到底でき得ない、こういう状況でご
ざいます。結果的にあの場所が、ちょうどパトカーが通りかかった場所の上のところがその場所であったわけでございますが、これはなかなか当時の状況としては非常に想定するのが難しかったのではないか、こういうようないろいろな特殊事情がございます。
 しかし、そういう事情はありましても、今後また現金の受け渡しのことも当然予想されるわけでございますので、いろいろ反省、検討の上に立ちまして、今後こういう事態のときには万全の態勢をとって検挙する、こういう構えでいきたいと思います。
 あわせまして、一般の基礎捜査でございますが、現在やっております物からの捜査、それから各種容疑情報がございます。それからの人の捜査、それと現在やっておりますローラー作戦と申しますか、地域からの特殊な情報の収集活動、こういったものを並行して進めまして、できるだけ早く検挙したい、こういうふうに思っております。
#47
○佐藤三吾君 大変だと思いますけれども、ひとつぜひ全力を挙げて、年内にという注文をつけたいけれども、それはまたなかなかつけにくいが、そういう気持ちが国民の私は総意だと思います。その辺をひとつ踏まえてやってもらいたいと思うのです。
 特に、秘密主義じゃなくて、もっとやっぱり世間一般に公開して、そしてこれは社会的なある意味の敵でもありますから市民の協力を求めて、そして警察の足らざるところを補っていくというようなこういった方針を考えてみたらどうかと私は思うんです。そこら辺をぜひ踏まえて、今後万全の態勢を強化してほしいということだけ一つつけ加えておきたいと思います。
 この問題は刑事局長に聞くのは酷ですから、大臣にちょっと私は聞いておきたい、のか言っておきたいのか、前々から疑問を持っておる点が一つあるんです、大臣は国家公安委員長ですからね。
 何かといいますと、ここ十五年ぐらいの警察庁長官の人事を見るとほとんど警備出身です。刑事出身というのはないのですね。ここら辺に私は警察庁全体の中に警備偏重という構図ができ上がっておるんじゃないか。各地方本部の、県の本部長の人事の構成を見てもそんな気がしてならぬのですよ。やはり国民の財産、安全を守っていくのは刑事警察ですから、そこを第一に強化していくということをおろそかにしちゃいかぬと私は思うんです。そこら辺の欠陥もあるのじゃないかという気がするから、これを機会にひとつ、せっかく国家公安委員長という立場ですから、一遍警察機構全体を見直してみていただいて、そして改善、検討する点があれば早急にひとつ改善、検討して、国民が安心して任せられる警察を一日も早く強化するという意味で、ぜひこの点はひとつ要望しておきたいと思うんですが、よろしいですか。
#48
○国務大臣(古屋亨君) ただいまグリコ・森永事件につきましてのいろいろの詳細な御意見等も承っておりまして、本当に国民の皆さんが何を希望しているか、私どもも一刻も早い検挙であるということはよく承知しております。
 それで、通信関係にもいろいろ協定をお願いしておったのでございますが、余り長くなりまして、そういうことで、残念ながら犯人が捕まってないということで、今までの経過がきのう、きょうに随分報道されました。私は、失敗は失敗、とにかくはっきり失敗はないというような感じはなしで、公正に考えていかにゃならぬと思っております。
 それから今、警察全体の問題につきまして先生から有益な御意見の御指摘がございまして、私も、申しわけありませんが、警視庁の刑事部長四年半という、だれよりも長くやらしていただきまして、やっぱりそういう経験から言いますと、キャリアの者でも刑事警察の経験がなきゃならぬ。
 昔は刑事警察の経験ない幹部の方が相当ございました。今は長官も警視庁の刑事部長あるいは警察庁の刑事局長もやっておりまして、刑事関係は長官としては玄人の方だと私は思っておりますけれども、事件が検挙されなきゃ何を申し上げても申しわけないのでありますから、公安委員会といたしましてはせひこういうような今の御意見も十分しんしゃくしながら、警察の特にいろいろ通信関係の施設の不備とかおくれておるということで捜査に邪魔が入って捜査ができなかったあるいは阻害されたというような点を十分考えまして、先般も予備費の要求をディジタル化について二、三十億いただきました。これをもう少し拡充して、非常に厳しい財政のときでありますが、装備の近代化、技術化を図りますと同時に、今の御意見がありました刑事警察の運営につきまして、より科学化、より迅速化を図るように、私自身が十分警察を督励してまいる決意でございます。
#49
○佐藤三吾君 次に、風俗営業法の関連でひとつ聞いておきたいと思いますが、風俗営業法の二月施行を前に、ちょうど今各県の十二月議会では条例審議に入っておるわけです。
 そこで、いわゆる騒音の規制の基準問題で、環境庁が示した基準とのそこが、カラオケ条例をつくったところを含めて、一番今自治体が頭を悩ましているわけです。新聞によりますと、環境庁と警察庁で協議した中で、どちらも譲らずに強行したと、こういうことを新聞は書いておりますが、それが事実かどうかわかりませんが、そこら辺も聞きたいと思います。
 ただ、いずれにしても受ける方の県の方は一つですよ。そこで困った困った、こう言っているわけです。私はそこら辺が気になったから、八月の百一国会の委員会の閉め際に、この委員会の中にも小委員会を設置をして、そしてそこら辺を含めて見届けようじゃないか、こういう趣旨であれはつくったわけですね。ところが、一つ今出ておるのはこれが出ておるんです。私も、おとといですか、大分に帰りまして、県会で議論をいろいろと聞いてみると、やっぱりそういうことであるのですが、これはひとつ、せっかく施行するに当たって、ここら辺の調整がどうしてできなかったのだろうかという疑問がどうしてもぬぐえないんです。警察庁の考え方を聞いた上で、小委員長の御見解も賜りたいと思います。どうなっているか、いかがですか。
#50
○説明員(中山好雄君) 今回の風営法の改正におきましては、カラオケの騒音等の問題が全国的な問題になったということにかんがみまして、風営法の委任に基づく条例で騒音規制をすることになっているわけでありますが、その騒音規制の数値を定めるに当たりましては政令で定める基準に従うこととしております。この点につきましては、問題の重要性にかんがみまして適正な基準を示す必要があるということで、環境庁とも十分に協議して、その了解を経て基準を定めたものでございます。環境庁でお示しになっている基準の幅の枠からはみ出した政令の基準はつくっていません。
 それから、朝日新聞に出ておりました記事で神奈川県の例がございまして、食い違いがあるではないかというお話がございましたが、神奈川県の条例におきましては、公害防止条例で、風俗営業についてはこの条例の規定は適用しないと、こういうことになっておりますものですから、食い違いという事態は生じないです。私どもの風営適正化法によりますと、風俗営業と深夜における飲食店営業が風俗上の問題として、政令で定める基準に従い条例で騒音の規制をする、こういうことになっているわけでございます。
#51
○岩上二郎君 近く小委員会を開きまして、いろいろと相談をしてまいりたいと思います。
#52
○佐藤三吾君 これは神奈川だけじゃありません。工場などの騒音の場合は違うのじゃないですか。時間的なずれとか基準とか、こういうものが起こってきているのじゃないですか。ですから、そこら辺は一遍、今、小委員会近く開いて検討するといいますから、そこでひとつ検討してもらって結構だと思うんですが、もう十二月の条例に今かかっているんですよ、地方では。ですから、そこら辺を含めてひとつ、小委員会せっかくできておるわけですから、早急にやってもらいたいと思います。
 同時にまた、そこら辺、あなたの方今聞きましたが、若干私には納得できないような答弁がございましたが、ここら辺はひとつもう一遍検討してみて、調査をしてみて、その実態がないかどうか、あるとすればずれを直すべきだと私は思います。
 これは自治大臣として注意しなきゃならぬのは、縦割り行政のよく例が出るのは、それぞれの省庁から見ればいろいろ言い分があるでしょうが、受け元は一つだ。ですから、そこら辺のそごを来さないような措置を、これは大臣の方からも十分配意をしていただきたいということもひとつお願いしておきたいと思います。いかがですか。
#53
○国務大臣(古屋亨君) 今お話しの風営法の施行に関して、いろいろの問題につきましては十分御意見にありましたような点をしんしゃくいたしまして今後進めてまいりますし、また、そういう問題で小委員会もできておるようでございますので、ひとつ十分御指摘を願いまして、今のような御指摘の点につきましては対策に万全を期してまいりたいと思っております。
#54
○佐藤三吾君 ぜひそういう点ひとつお願いしておきます。
 それから、交通局長にお聞きしておきたいと思うんですが、新聞によりますと、道交法の改正問題が出ておるようですね。何か二月に法案をまとめて出てくるということですが、シートベルトの着用の義務とヘルメット、これの着用義務とかいろいろ言われておりますが、これの中身どういう内容なんですか、お聞きしたいと思うんです。
#55
○政府委員(太田壽郎君) ただいまお話がございました道交法の交通局試案の問題でございますが、実はシートベルトにつきましては、現行法上は昭和四十六年の改正で、いわゆる高速道路の上を走行する場合には着装するように努めなければならないという規定が設けられたわけでございます。しかし、これはいわゆる努力義務ということで、制裁措置などは科されないという仕組みになっております。
 しかし、御案内のように、シートベルトの着装の事故防止効果というのは非常に大きいものがございまして、昨年の例をとってみますと、シートベルトを着装せずに死亡いたしました自動車乗車中の者というのは三千三百七十九人おりました。そのうちの約六四%に当たります二千百六十四人につきましては、もしシートベルトをしていれば死亡まであるいはいかなくて済んだ者がかなり出るのではなかろうかというふうに推測されるわけでございます。
 それから、諸外国におきましても大体約三十カ国におきまして着用の義務化が踏み切られておりまして、特に先進国ではそういう傾向が顕著でございます。我が国におきましても、シートベルトの効果を周知させるということで、昭和五十年の初めごろから各種のキャンペーン等に努めておるところでございますが、着装率は依然として高速道路で約三〇%弱、一般道路でも二七%前後という程度にとどまっております。
 このような背景のもとで、本年八月に総理府の広報室で行いました調査では、シートベルトを義務化すべきだという意見、今お話がございましたヘルメットの着装についても義務化すべきだという意見がかなり高い割合を占めているわけでございます。
 もちろん個人の、自分の命の問題だから法律がそこまで介入するのはいかがかという意見もあることは事実でございますが、一たん交通事故が起きました場合に、他の交通の安全と円滑に非常な障害を及ぼす、あるいは保険とか事故に伴う費用等、社会的経費の損失も非常に大きいものがございます。やはり社会全体の問題で、一個人の問題というわけにはまいらないという性格が非常に強いわけでございます。
 既に二十の道府県の議会あるいは八百余りの市町村の議会におきまして、シートベルトの着装の推進という決議がなされておりますが、第百一回の国会におきまして、衆議院の交通特別委員会におかれましても、シートベルトの着装推進について速やかに適切な措置を講ずべきだという御決議もいただいておるところでございます。
 そのような前提がございまして私どもの方の交通局試案というものをまとめたわけでございますが、その概要について簡単に申し上げますと、自動車の運転者はシートベルトを着装しないで自動車を運転してはならないということにいたしまして、ただ罰則につきましては、違反につきましては諸外国のような罰金というようなことではございませんで、行政処分の点数を付するという形でまとめるのがどうだろうか。ただし、点数を付するにつきましては、当分の間は高速道路上の非着装に限定して考えてまいりたい。
 それから二点目といたしまして、自動車の運転者が助手席に人を乗せる場合、これも自分自身の場合と同様の扱いにする。それから、助手席以外のところ、要するに後部座席に人を乗車させる場合には、運転者に、シートベルトを装着させるよう努力する、そういう義務を課する。それから同乗者の方はシートベルトを着装するように努力をするという義務を課す。ただ、これはいわゆる努力義務でございまして、別にペナルティーはない。それから、幼児を同乗させる場合には、幼児用の補助乗車装置というものを用いるよう、これも努力してもらうという義務を運転者に課す。このような考え方でございます。
 それから、ヘルメットにつきましても、現在二輪につきましては九十数%もう現実にヘルメットが着用されておりますが、原動機付自転車の運転者につきましては、これが非常にまだ低いということで、この際原動機付自転車につきましても二輪と同様に乗車用のヘルメットをかぶるということを義務づけたい。ただ、違反行為に対しましては罰則は定めずに行政処分の点数を一点付する。ただ、これにつきましてもかなりの猶予期間を置いて、PR等を十分に徹底さした上でやっていきたい。このような内容の試案につきまして、去る十二月七日にマスコミの代表あるいは学界、関係業界、それから全交運の事務局の次長あるいは交通労連の中央執行委員長等を含みます各界の有識者約三十名から成ります交通警察懇談会でいろいろと御意見もいただいたところでございますし、さらに部内外で検討を加えまして、来年初めには成案を得て国会にお諮りを申し上げたいというふうに考えておるところでございます。
#56
○佐藤三吾君 今報告をいただいた点に限っておるわけですね、改正点は。
 そこで、タクシーの運転手の場合、お客ですね、これはどういうふうになるのですか。
#57
○政府委員(太田壽郎君) これは、一応現時点では、タクシーの運転手さんに助手席に乗るお客に対しては締めてもらうようにしてもらう。それで、やはり違反した場合にはタクシーの運転手さんの方が行政処分の点数が一点つくというような考え方でどうだろうかというふうに考えておりますが、この辺につきましては、交通警察懇談会でも若干の御意見等が出ておりました。よく検討してまいりたいと考えております。
#58
○佐藤三吾君 そうすると、例えば選挙のときに候補者が車に乗りますね。大体あれは助手席ですね、候補者は。あれは全部やっぱりシートベルトをつけないといけないと、こういうことになるのですか。
#59
○政府委員(太田壽郎君) 法案をよく固めました上でその辺の問題はまた御回答申し上げたいと思いますが、いわゆる非常識な形にはならないように、適用除外なり何なりというものは決めていきたいというふうに考えております。
#60
○佐藤三吾君 この懇談会のメンバーがどういうメンバーか知りませんが、私は今言ったように、世間一般が考える非常識にならぬようにしてもらいたいし、そのためにはやっぱり周知徹底を図る意味を含めて、できるだけこういう審議を公開しながら民意をまとめていくという、そういう手法でひとつぜひ法案成熟を期待しておきたいと思います。
 いろいろまだ申し上げたいことがたくさんあるのですが、時間が来ましたからこれで終わります。どうもありがとうございました。
#61
○吉川芳男君 新電電法案の審議も大詰めになりますし、しているわけでございますが、我が地方行政委員会では、その前に逓信委員会等あるいは連合審査会等でもやっているわけでございますので、我が地方行政委員会では地方税と市町村納付金ということに限定されているのかもしれませんけれども、大蔵省も呼んでございますので、この法案ができた後のいわゆる国にどういうふうに益するのかということについて若干承りたいと思うのであります。
 その前に、この法案は、私は「NEXT」という雑誌に真藤電電公社総裁がなかなかいろいろ言っていらっしゃるわけですが、簡単に言えば、「独占的な事業を運営し電話線にぶら下がっているだけで食って行けた公社を、競争の場に放り出すことによって、新電電を世界でトップの電気通信会社にする」ためだ、こう端的に言われてもおります。私は、電電公社の民営化、そういう側面もあろうと思うのですが、やっぱり私は民営化することによりまして大いにもうけていただく、言葉はどうも余り適切でないかもしれませんが、そして今の財政難に益してもらうという目的も大事な目的じゃないかと思うのでございます。
 ところで私、前提に申しますと、本当は一問一答でやればいいのでしょうけれども、私に与えられた時間はわずか三十分でございますので、私の言いたいだけ言いまして、そして後御答弁いただくという式にしてもらいたいと思うのでありますが、この法案が通りましても昭和六十年度には国の財政には一銭にもならない、これは一体どういうことかなと実は思うわけでございます。
 と申しますことは、今まで公社の段階でも、御承知のとおり、財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律だと、こういうことで五十六年に緊急に作成され施行されまして、五十六年から五十九年までに千二百億ずつ合計四千八百億、そしてまた別に五十九年には二千億の臨時国庫納付金を課したわけでございます。そういうことをやっておりながら、じゃ六十年は、一部新聞に、大蔵省は三千億ぐらいひとつ、いわゆる五十九年度並みといいますか、出してもらおうということを報道していましたけれども、またこれは取らないのだという報道に変わっているようでございまして、一体今の財政状態がそれほど楽なのか。増税なき財政再建だとこう言っていますけれども、実際はお酒の税金やいろんな税金に上乗せもしている、また新しくOA機器やその他にも税金を課したい、税調へ出ましても重箱の隅をほじくるような非常に苦労をした議論がなされているわけでございますが、そういう中で何か今まででもやってきたのに、今度民営化それそれそれそれと法案を急いで、早く民営化するのだと言っておりながらも六十年度には何ら財政上にプラスしないということ自体、私はどうも不思議な話だなと思うわけでございます。
 それで、ちょっとした要綱の最後に、昭和六十年度以降については民営形態となり法人税の納付義務を負うことになるので、このような臨時国庫納付金の賦課の対象にはなり得ないのだと、こういうふうに言っています。しかし、民営になってどのくらい収益上げるか。五十八年度並みということになれば、五十八年度には三千八百四十億ほどの利益を電電公社は上げておるわけでございますが、それに伴う法人税といいましても結局納付されるところは六十一年度にしか納付されないわけでございまして、六十年度はまるっきり電電公社が財政に寄与するということにはならぬと思うのでありまして、どういうことで、こういうふうな最終結論なのかどうか新聞の報ずるところでございますのでわかりませんが、そういう方針になってきているのか、その点をひとつお聞かせ願いたいと思うのであります。
#62
○説明員(中島義雄君) 御指摘のとおり、今回の電電公社の民営化の問題につきましては、政府統一見解でも申し上げておりますように、将来の高度情報化社会に向けて、事業の公共性に留意しながら、民間活力を導入していく、事業経営の一層の活性化を図ることを目的といたしておるのでございまして、この趣旨から見ると、政府がいつまでも株式を持っていることは適当ではないということで漸次売却を行いたいという方針になっておるわけでございます。
 ところで、それをいつ行うかという問題でございますけれども、御指摘のように六十年度予算の編成というのが今大変厳しい状況のもとで苦心をしておるということからいたしますと、いわゆる税外収入というようなことにつきましても少しでも多くのものを確保したいということは事実でございますけれども、しかしこの電電公社の売却問題といいますのは、やはりいろいろと慎重に考えていかなければならない点も多々あろうかと思います。例えば新会社の資本金額などの将来の資本構成が法案成立後設けられる設立委員会で検討されるといった事情もございますし、また、実際の株式の売却に当たりましては株式会社としての決算資料が存在しているということが望ましいのではないかといった点など、いろいろと問題があるところでございます。
 現在、予算編成作業中でございまして、ただいま申し上げたこういった問題について大変慎重に検討させていただいておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、電電株式は国民共有の貴重な財産でございますから、その売却につきましてもいささかも国益を損なうことのないよう慎重に対処すべきものと考えているところでございます。
#63
○吉川芳男君 国民のすべての財産だから慎重にひとつ取り運びたいと、これはまことにお役人的答弁でございますが、これに対しまして、私は前回の委員会でも「NEXT」という雑誌を持ってきまして、その中で田中元総理の、ひとつ電電法案をうまく民営化して時価発行でもして国民の経済の活力を導入すれば百兆円になるんだという案を私御披露申し上げたことがございます。しかし、そううまくいくものかなと実は私も、この資料によりますと電電公社の大体の収入は五十八年度で四兆五千五百億、支出で四兆一千六百億、利益で三千八百四十億、それに資産状況でございますが、大体十兆五千億、負債の総額でもって五千五百九十億、純資産で四千九百二十億円、こういうわけですから、非常に簡単な簿記で言えば、今、資本の額もひとつこれからゆっくり決めなきゃならぬ、こういうお話ですが、総資産から負債を引けば五兆円というふうに算術計算的にはなるかと思います。
 この五兆円ぐらいの資本金の会社、これだけの売上金と収益が上がりそうな会社が一体、田中先生、百兆円になるノーハウはどういうところにあるんだ、こう私が簡単に聞いたら、まあ忙しい人ですからるるは話ししませんが、まず第一に資産に含み資産がある。これがどれぐらいあるかということは電電公社も大蔵省もよく計算をし直しているんじゃないかと思うんですが、そのほかにこれは世界もうらやむほどのノーハウを持っているんだ、電電公社は。これを一つ考えなきゃならぬ。さらにKDD、国際電信電話会社の株価を見たらどうだ、五百円発行の株価が今や二万六千円になっているわけですね。
 私は何も、四月一日公社が民営化された、それ株は売れ、こういうふうなことを言っているのじゃないのでありまして、一年間は三百六十五日あるわけですから、その間に十分検討して、そして何も一挙に、田中先生の言葉じゃないが、百兆にせよと言っているのじゃないんです。大体六十年度には三千億なり五千億なり、それなりの金が財政に寄与すればいいのじゃないですか。それに、何も売る株の数量と単価が決められなければこれは予算に上げられないのだ、こういうこそくな考えはとる必要はないと私は思うんです。
 私は、大体今のこの大蔵省の考え方の中には、昨今、貧すれば鈍するとは言いませんけれども、どうも財政が不如意になったからということが、下世話に言えばしみったれているとでも言いますか、例えば自治省に対しまして高率補助金を一割カットするとかあるいは公共事業の資金を一割カ
ットするとか、自分だけつじつまが合えば人様の会計はどうなってもいいというような、いわゆる悪い言葉で言えば苛斂誅求的な考え方がどうもあるのじゃないか。やっぱり昔から野に遺賢ありという言葉がありまするけれども、私は田中元総理は、それは日本の国の一番の権力者とは言いませんですけれども、これは日本一の実力者と言ってもいいんじゃないですか。また、あなた方の大蔵大臣の大先輩でもあるんでしょう。こういうことを、そういういいお知恵があるならひとつかしていただきまして、使わしていただきまして、そしてこの財政再建のためにひとつ働かしてもらいます、こういうのがやっぱり私は素直な態度だと思うんです。
 今のこの財政再建なんというのは、それは確かに大命題でありまするけれども、果たしてこれで財政再建が成り立つかどうかということは、もう新聞の漫画の方でやゆしていますよ。
 この間もある漫画を見ましたら、中曽根総理風な人が財政再建という掛け字を見て、なかなかいいできだ、こう見ているけれども、その後ろから金丸信さんが宗匠風な格好で、これは財政再建でなく、「増税なき財政再建」のなきのところは、これは泣き泣きなんだ、「増税、泣き泣き財政再建」というのが本当だ、こういうふうに言っています。
 それは、さっき冒頭申し上げたような、小さないろんなOA機器の税金だの、それから酒税だとか、そういう小手先のことをしなくても、それは政府も百二十二兆借金しているでしょう、しかし民間には四百二十兆も資金があると言っているんですよ。それを税金で出してくれと言えば、国民はそれはいやだと言うでしょう。しかし、もっと今の国の中で、北風ぴゅうぴゅうでなくて、温かい措置でするならば、民間の活力は出ますですよ。そういう考え方はとれないのかどうか、それをひとつお聞きします。
#64
○説明員(中島義雄君) いろいろと貴重な御意見を賜りまして大変ありがとうございました。
 おっしゃいますように、財政再建というのは大変今、中期的に見ましても厳しい情勢になっておりまして、そのために大きな事柄も小さな事柄も一つ一つ真剣に私どもといたしましては検討さしていただいているわけでございます。
 その中でこの電電株式の売却問題というのは非常に大きな事柄でございまして、これを財政再建のために役立てたいと私どもも非常に強く思っておるわけでございますけれども、大きな問題でございますだけに、その売却に当たりましては厳正かつ公平な方法で行う必要があろうかと思っておるところでございます。本件につきまして、いささかでも国民に疑惑を抱かせることのないように、また国益を損なうことのないようにということをいろいろ考えておりまして、先生の御指摘の電電公社の含み資産の問題でございますとかKDDの例でございますとか、そういったものも踏まえまして十分慎重に検討してまいりたいと考えておるところでございます。
#65
○吉川芳男君 この問題ばかりしていると大事なところに時間がなくなりますから、慎重にだけでなくて、そこに早急にということもつけ加えていただきますことを要望して、大蔵省に対しての質問をやめます。
 次は、今回のこの我々の委員会の市町村納付金のことについてお尋ねしたいのでありますが、もう佐藤委員からも質問があったところでございます。
 私のところへ寄せられました資料を見ますると、この市町村納付金の制度は市町村財政を援助するために昭和三十一年に、国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律によって、いわゆる固定資産の二分の一を三公社に課税対象としてなされたという経緯があるわけでございますが、その累積額たるや三十一年の八億円を振り出しにいたしまして、三十五年二十九億、四十年六十八億、四十五年百四十四億、以下五十年二百八十六億、四百八十七億、五百十七億、五百四十七億、五百八十一億、五十九年には六百十億円と、年々相当のふえ方をしているわけでございまして、つまり、その累積額は私の調べでは二千七百三十億円になっているわけでございます。一面を見れば市町村に大変ありがたい有益な財源として寄与していることは言うをまちません。
 しかし、逆の面から見ると、これだけの分、市町村の固定資産税的なものをまけてやったという結果になっているわけです。過去にもこれだけまけておやりになって、そして先ほど私が申し上げるように、電電は一年間に四千億近い収益を上げておる巨大な会社に今後なるわけでございますが、これらに対してさらに五年間も特例措置でもって最高二分の一おまけしてやる理由はどこにあるのか。佐藤先生の論にも出ておられましたけれども、そういうことに対してもう少し胸の落ちつく、納得のいく、すっきりする御答弁をいただきたいと思いますし、それからこの電電公社は毎年かなり多額の新規投資をなさっているわけでございまして、これこそ民間が冷え切っているさなかに大変結構なことだと思うのでございますが、例えば五十八年は一兆六千八百億の投資になっているわけでございますが、今後のこういう投資に対しても軽減措置をとられるのか、おまけしてやるのかということについて総括的にひとつお伺いしたいのであります。
#66
○政府委員(矢野浩一郎君) 電信電話公社に対する納付金の制度が長年とられてきたわけでございますが、これに対して、時代の変化により電電公社自身が非常に大きな規模になってまいりました。その利益も大きくなってきたということも踏まえまして、かねてより地方団体側からは、実質的に固定資産税に対して二分の一となっておるこの納付金の特例措置、これを廃止するようにという声が強かったわけでございます。
 今回の御審議をお願い申し上げておりますこの改正案におきまして、この地方団体の多年の要望が満たされる結果となったわけでございます。電信電話公社が日本電信電話株式会社という民営形態に移行するということに伴いまして、その機会に固定資産税が全額課税をされるということになったわけでございます。
 ただ、その際に、先ほど来御指摘もいただいておるところでございますし、ただいま吉川委員からも御指摘あったところでございますが、五年間分だけは二分の一の特例措置を講じておるその理由は一体何かということでございます。
 これは、いろいろ御議論はあろうかと思いますが、何分にも大きな負担の増加があるわけでございます。五十八年度ベースで約六百億に近い納付金がこれが二倍ということになるわけでございますので、約千二百億近くにふえる。そういった負担の激変ということを考慮いたしまして、五年間だけは二分の一の特例措置を講ずるということにしたわけでございますが、その対象になりますものは、あくまでも電電公社から出資された、具体的には承継をした施設の中の基幹的な部分のみに限定をしておるわけでございます。しかも、これらの資産は承継分でございますから、過去の投資分でございますから、御承知のように償却によって価格が逐次減少してまいるわけでございます。したがいまして、五年間と申しましても、後の方になりますと、実質的な地方団体の本来取るべき額に対する特例による減収額というのはだんだん小さくなってくるという点もございます。そういうことから、あくまでも激変緩和として特例を設けたもの、このように御理解いただきたいと存じます。
 したがいまして、今後新規投資される分につきましては、これはすべて固定資産税が全額課税をされる、この改正法案におきましてはそのような考え方、仕組みをとっておるところでございまして、この激変緩和という点につきまして御理解を賜りたいと存ずる次第でございます。
#67
○吉川芳男君 激変緩和という大変ありがたい、今いい言葉があるおかげで、民営化されるであろう公社も大変助かるわけでございますが、やっぱり民営化になって大いに世間の風に当たっても耐えられるものでなければならぬというのも非常に
大きな理由になると思うのですが、余りおんば日傘のようないつまでも保護された形でやるということは、やっぱりこの法案の趣旨にも私は余り沿うものではないということだけ意見を申し上げておきます。
 最後に、もう時間もありませんし、これは言ってもなかなかいい返事がいただけないことはよく承知でございますが、陳情も承っておりますので申し上げておきます。
 個人事業税におけるみなし法人課税制度の導入、これはもう多年の議論でありますし、去る百一国会の衆議院におきまして岡田正勝委員と吉住政府委員との間にかなり綿密なやりとりがございましたので、私は見せてもらって、非常に傾聴に値する議論だと思って見たわけでございます。それに対しましておおむねこれができない理由を、事業税の性格から来ているのだと自治省は言っているようでございます。
 事業税は、事業がその活動を行うに当たって地方団体の行政サービスによる利益を受けていることに着目し、すべての事業に対し事業の規模に応じ応分の負担を求めるという応益原則に基づく物税であり、人税である所得税や法人税とその性格を異にしていると、なかなか歯切れよく言っているんですね。
 しからば、どこをとらえて税金を課しているかといえば、これは建前で言っているような、事業の規模や売り上げや付加価値や固定資産の額なんというものに着目するのではなくて、やっぱり所得のあるところからいただいているわけです。そして、同族会社でも小さな法人になれば、この点はもう十分事業主控除というものを認めておるという点は、あらゆる税金がそうでございまするが、私は税金の公平の原則から非常にもとるものだと思うんです。
 これに対しまして、また、みなし課税をやることが新しい公平の原則にもとるのだと、こういう言いわけもなさっておりまするけれども、税金というものはやっぱり乏しきを憂えず、等しからざるを憂えるという千古の大原則を守るようにしていかないとこれはいかぬと思うのでして、何か答弁の中に、この税金を入れれば事業税というのはもう崩壊するのだ、取るところがなくなるのだと、こういう実は答弁もいただいておるのですけれども、原理原則を貫いたために実益がなくなったってこれはやっぱり私はやむを得ないと思うんです。
 その足りない分をしからばどういうところで埋め合わせするかということを新たに考えればいいのでありまして、参考までに五十七年の事業税を見ますると、個人事業税では約一千億円、それから法人では三兆円いただいているんですね。額にしたって、千億は大きい金だといえばそれは大きいでしょう。しかし、三兆円から見れば三十分の一しかないんですよ。それじゃ、壊滅的な打撃を受けるというなら、一体千億が幾らに減るのですか。そこらも試算をされたことがあるのか。それからまた、こういう公平の原則から見て、いつまでも構わぬでおいていいものかどうか。自民党の税調では毎回、二重三角、つまり長期にわたって検討を要するという項目になっているようでございますが、ひとつ自治省ではどういう検討をなさっているか承って終わりにいたします。
#68
○政府委員(矢野浩一郎君) 個人事業税にみなし法人課税を導入してほしいという御要請は以前から長い間続いておるところでございます。これに対する私どもの方の考え方は、先ほど吉川議員みずから、こういう答弁をしておるということでお述べになったわけでございますから繰り返しになるかもしれませんが、やはり事業税、戦後の新しい地方税体系のもとでつくられた応益的な性格を持つ物税ということで、広く事業活動を営む方々、法人、個人を問わず負担を求めるということからでき上がった物税でございます。そういう意味では、法人税あるいは法人住民税の法人税割とは異なる性格を持つものだと、こういうことは、これは私からも申し上げなければならないところでございます。
 たまたまそういった事業税につきまして、その課税標準とするところが、一般的には法人税や法人住民税などと同じように所得がつかまえられておる、対象とされておるわけでございます。しかし、これはあくまでもこの事業活動規模というものに対応する負担を求める一つの物差しとしての所得でございます。したがいまして、法人住民税あるいは法人税と事業税が常に全く同じ所得を使っているかというとそうでもないわけでございます。
 例を出しまして恐縮でございますが、例えば電力事業とかガス事業とか、あるいは保険事業、こういったものにつきましては所得ではなくて、いわゆる収入金額、売り上げでございます。これを用いておる。法人住民税、法人税割では、そういうやり方はとっていないわけでございます。
 その辺に事業税の物税としての性格があるというぐあいに考えられるわけでございまして、法人住民税あるいは法人税においてみなし法人課税を選択することができるとしておりますのは、まさにそういった片方は純然たる所得課税だということから、個人事業主であっても法人税上の特典と申しますか、そういうものをみなし法人という形で取り入れるということになっておるわけでございますが、事業税につきましてはそういった観点から事業所得、まあ不動産所得等も入りますけれども、それそのものを課税標準の対象にするということにしておるわけでございます。
 もちろん、これも青色申告者だけがみなし法人課税というのは適用できるわけでございますけれども、事業税の場合にはそういった点も考えまして、青色、白色を通じまして、これに対比して事業主控除という制度を設けることによりまして、個人事業者の税負担の軽減というものを図っておる次第でございます。
 この辺は事業税というものの性格に基づいた問題であるということをひとつ御理解を賜りたいと思う次第でございます。
#69
○委員長(金丸三郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時三分休憩
     ─────・─────
   午後一時二分開会
#70
○委員長(金丸三郎君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。
 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案及び地方行政の改革に関する調査を議題とし、休憩前に引き続き、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#71
○志苫裕君 若干の前提を置きますが、我々は公社の民営化に反対であります。しかし、さきにもうたばこ会社法案は成立をしておりますし、電電会社も御審議中で成立の公算もありますので、そのことを前提にして、若干中身に関して質問します。
 まず、たばこ消費税ですけれども、いろいろと説明を伺っておりますと、大体従来の枠組みとは変わっていないのですが、課税標準に従来の従価割に加えて従量割が入っておること、それから算定の仕方で、前年の一本当たりの平均価格を使わないで現年度の定価を使うということに変化があるようですが、従前の枠組みがこの二点で変わっているんですが、ちょっと変えた理由を説明してもらいましょうか。
#72
○政府委員(矢野浩一郎君) このたび日本専売公社の民営化に伴いまして、たばこに関する消費税の扱い方が、国税の方におきましても従来は納付金という形をとっておりましたものを、民営会社でございますので、新たに消費税という形で取り入れることになったわけでございまして、そういったこととの整合性、あるいは輸入たばこも入ってまいりまして国際化いたします。したがって、欧米の税制、こういったたばこに関する税制との均衡というようなことも考えなければならないということから、従来、実質的に各地方団体ごとのたばこ消費税につきましては従量制をとっておっ
たわけでございます。この従量制は昭和三十七年からそれまでの従価制にかえて取り入れられて、長い間続いてきたわけでございますが、今回はそういったことから、国のたばこ消費税におきましても従価制と従量制の併用ということに相なりました。したがいまして、地方税もそれに合わせまして、従価、従量の両方式を新しい地方たばこ消費税の中に取り入れるということにしたわけでございます。
 たばこはもちろん重要な財政物資でございますから、価格に比例して課税をするということは財政的な面からもちろん必要なところでございますが、また一方では嗜好品でございますから、たばこをたくさんお吸いになる方はそれに応じてまた御負担をいただくという必要もあろうかと思います。そういった観点から従量制も引き続き導入をする。また、従量側が地方団体の税収の均てん化という役割をも従来果たしてまいりましたので、そういう意味で、従価側のみでなくて従量制も取り人れていくと、こういう考え方をとったわけでございます。
 それから、第二点の課税標準の算定方式、今までは前年の全国一本の平均小売単価を使っておったわけでございますが、今回、御指摘のように現年度における小売定価ということにいたしました。従量、従価ともそれぞれ税率を定めるということにしておるわけでございますが、これは従来、全国一本の平均小売価格を算定することが容易にできたというのは、従来は専売公社のみが納税義務者でございます。したがいまして、前年の単価を計算することがいわば非常に簡単に、容易にできたということでございます。
 今回、自由化ということに伴いまして納税義務者が専売公社のみではなくなるということでございます。そういう意味では前年度の平均単価を出すのが従来より大分難しくなるということもございますし、また納税義務者それぞれ、たばこ産業株式会社以外にも幾つもあるわけでございますから、それらの納税義務者につきましては必ずしも多種類のたばこを吸う者のみではございませんで、特定の銘柄のたばこのみを吸うというところもあろうかと思います。もし全国一本の税率にいたしますと、そういう納税義務者間の負担の不公平というものも実は出てまいるわけでございます。そういった側点から、今回の改正におきまして現年の小売定価を用いるということにいたした次第でございます。
#73
○志苫裕君 私の質問よりも短く答えてもらって結構です。
 それで、前年度の平均小売価格によらないという説明は、異なる銘柄のたばこもあるし、それから今度は扱う商売人が幾らもおるというので、これは納得いきますが、従量割を取り入れた理由は、あなたのを簡単に言うと、国がそうした、欧米との均衡。それで、たくさん吸う人はたくさん税金を納めてもらうといったって、たくさん吸う人はたくさん税金を納める、あのように一本に税金がまじっているんですから。それに量を入れるというのはどういう効用があるのか、ちょっとわからない。量でも税金を取る、二種類、そうするとどういう効用が出てくるんですか。
#74
○政府委員(矢野浩一郎君) 従来は地方たばこ消費税一つであったわけでございます。今回は国の方のたばこ消費税が新しくつくられることになった。同じたばこ消費税でございますので、その辺のバランスをとる必要があるということから従価、従量の併用制ということにしたわけでございます。
 単純なる従価制でなくて従量制をも取り入れた理由と申しますと、それは従価制でございますとこれはもちろん価格に比例するということで、それはそれなりの財政収入としての意味はもちろん高いわけでございますが、同時に、全く従価だけでいいかというと、やはりたばこが嗜好品だというような性格にかんがみまして、例えば安いたばこをたくさん吸う方と高いたばこを少量しかお吸いにならない方との関係を見てみますと、安いたばこをたくさんお吸いになる方でも従量制の部分ではそれなりの税を御負担していただくという性格が、こういった嗜好品としての性格上必要であろうと、こういう意味合いで申し上げておるところでございます。
#75
○志苫裕君 あなた日ごろ明快だが、ちっともこの話明快でない。
 いいですか。安いたばこを余計吸おうと高いたばこを少なく吸おうと、あらわされるものは最後は総額であらわされるのでしょう。本数掛ける値段ですから、出てくるのは総額でしょう。それを二手に分けて、今の話だと、ゴールデンバットみたいな安いたばこをたくさん吸う人から余計税金を取るということなのか。そうすると、高級たばこは懐のぐあいもあるから一日に本数を制限しておこうというような者からはしたがって税金が取れないという論理になるでしょう、あなたの今の話だと。嗜好品だからといっても、嗜好品だからたばこは高いのを吸うというなら意味がわかる。嗜好品だが懐のぐあいもあるので安い物を吸うというのもある。安い物を吸うのから余計取るという論理ないだろう。税金というのは高い物から取るというのが建前なんで、これはちょっと違うのでないか。国がそうしたというのだから国から聞かぬといかぬのだが、バランスも必要でしょうが、ちょっと納得しにくい。
 それ以上の答弁出ないようだから、そこで、なぜそうするのかというのは恐らくたばこの消費傾向をどう見るのかというのに絡むのじゃないかと思うんです。しかも、お聞きするところによると従価割が八割というのですね。量に応ずるのが二割。それで、トータルとしては従来の枠組み、税の総額とかそういうものは変えないと、こう言うのですが、この八割、二割という根拠は何なのだろう。将来、たばこ嗜好あるいは消費傾向というようなものが変わっていくと、この八、二のバランスというものは変えていくことになるのか、これはどうなんですか。
#76
○政府委員(矢野浩一郎君) 従価割と従量割の比率八対二という割合でございます。これは直接には国のたばと消費税とのバランスをとったと、こういうお答えになろうかと思いますが、しからばその八対二というような数字が一体どうして出てきたのかというような点についてのお尋ねであろうと存じますが、先ほどちょっと申し上げましたように、欧米のこの種の税金とのバランスということも考えなきゃならないということを申し上げました。
 欧米と申しますが、例えば具体的にはECの諸国におきまして、これはECの中ではお互いにこういったたばこ消費税についての従価、従量の割合というものの調和をとっていこうじゃないかと、こういう取り決めがなされておりまして、それぞれ異なるものを逐次合わせていきまして、最終的に従量と従価の比を二対八にするというような取り決めがなされておるというようなことでございます。そういった状況をにらんで八対二ということにしたわけでございます。
 なお、もちろん今後におけるたばこの消費性向等は変わってまいりますが、特に従量割につきましては、これは定額で決めてあるわけでございますから、将来の嗜好によりまして、いろいろ実効税率と申しますか、たばこの総売上額に対する今までの専売納付金と地方たばこ消費税の占める割合、そういったものを維持するためにこれを変えていかなければならないという場合も生じ得ると考えております。
#77
○志苫裕君 余りわからないのですが、従量割というのは一定額掛ける本数ですから、たくさんたばこを吸う人が納めることになる。先ほど言いましたように、安いたばこでもたくさんのめば余計税金を納めることになるので、これからの消費動向が安いたばこをたくさんのむことになるものやら、あるいは高いたばこをたくさんのむことになるものやら、あるいは健康に悪いというのでどっちものまぬことになるものやらその辺のことはわかりませんが、私は、たばこに関する将来の消費動向というふうなものを何か科学的につかんで、従量割を採用した方が税金の方の上がりが少し余
計になると、何かそういう根拠でもあるのかと思って聞いているのですが、別にそういう根拠は今のところないのだな、これは。
#78
○政府委員(矢野浩一郎君) 消費税の考え方として、消費した物の価格に応じて御負担をいただくという性格と、それから消費した量に応じて御負担いただく、いろんな考え方ができようかと思いますが、たばこの場合には、そういう意味では、主体としては価格によって御負担をいただくということが適当だろうと思います。ただ、全く量の面も無視できないのじゃないか、こういう考え方だろうと思います。
 なお、そういった最終的な納税義務者は卸売販売業者等でございますが、いわゆる転嫁が予定されておる税金でございますので、先ほど申し上げたのは、最終的に消費者に転嫁される場合、その消費量といったことも考える必要があるのじゃなかろうか。それと同時に、先ほどもお答え申し上げましたが、従量割というものが地方団体間の税収の均衡化という観点から従来もとられてきたわけでございますけれども、そういった効用もあわせて従量割の中にはある。乙れは地方税の立場から特にそういうことが言えようかと思う次第でございます。
#79
○志苫裕君 いや、ほかの人は聞いていてわかるかどうかわからぬが、私はさっぱりわからない。なぜ従量が入ったのか、なぜ二対八なのか、それによってメリット、デメリットは何なのか、将来のたばこ消費傾向をにらんでそっちの方がメリットがあるのかというようなことについては、どうもあなたの話じゃわからない。
 わからぬのを聞いていてもこれはしようがないから、徴税経費はやたら税金のシステム変わったことによってどうなりますか。全体としてかさみますか、安くなりますか。
#80
○政府委員(矢野浩一郎君) 従来のたばこ消費税、これは御案内のように専売公社のみが納税義務者でございましたが、最も徴税費のかからない税であることは、これはもう御案内のとおりでございます。今回は自由化ということでございますから、納税義務者がもちろんふえてまいります。ただ、そう大量の納税義務者が一遍にどっと出てくるということはこれは考えられないと思いますが、これは現在の我が国のたばこの消費量の中に占める輸入たばこの割合がほんのわずかである、二%そこそこぐらいであるということから見て、そう輸入たばこの割合というものがふえ、かつそれに伴って納税義務者が大量にふえるということは、これはなかろうと思います。
 したがいまして、徴税経費は、従来に比べますと従来が非常に安かったものでございますから、これは全くふえないとはもちろん言えないわけでございますが、そのふえる割合というものはそう大きなものではなかろう、こう考えておりまして、現在のこれは職員等によりまして十分こなしていける内容という程度のものであろうかと思います。
 なお、できるだけ地方団体間の連絡その他を通じまして合理的に課税が行われるよう我々としても指導してまいりたい、このように考えております。
#81
○志苫裕君 このたばこ消費税に関しては、佐藤委員も言っておりましたが、私はやっぱり小売のおばさんにちゃんと帳面つけておけよというのを法律でぼんと義務を課すというのは随分むちゃという感じがするので、余りいい仕組みでないですよ、これ。
 もともと税金を納める義務のあるのは卸売の方なんでして、そっちと恐らく突き合わせたりするためなんでしょう。だけれども、できるだけこれは迷惑がかからぬように、法律を直せるものなら直したいところたけれども、これはいずれにしても皆さんの方は、法が成立いかんにかかわらず、それはやっぱり工夫をして「ただ、おばさんに一々帳面をつけてないといって面倒なことを言うようにならぬようにこれは強く求めておきます。
 それから今度、電電、専売その他の税の特例の話ですが、特例は依然として固定資産税にも五年間二分の一の特例があるし、塩専売の都市計画税の特例、それから事業所税でそれぞれ特例があるんですが、しかし基本的には課税されるという面が多いわけですが、局長、大まかに言うて、五十八年ベースにして、電電が新会社になったら全部の税金ひっくるめて今よりもどれぐらい増税、いわば税金余計取れますか。
#82
○政府委員(矢野浩一郎君) 比較的明確に言えるものもございますし、また明確に予測できないというものもございますが、一つは固定資産税、これが大体二分の一の特例を適用いたしまして九百七億円でございますが、ただ、これは納付金が現在五百八十一億ございますから、差っ引きますと三百二十億程度になる。それから、事業所税で十億円程度あるいは都市計画税で三十億円強ということでございます。こういったものを合わせますと税額では九百五十億円、それから納付金の額を引いた分がこれらの税の総額でございます。三百六十九億円ぐらいということでございます。
#83
○志苫裕君 住民税も入ってか。
#84
○政府委員(矢野浩一郎君) なお、法人住民税並びに法人事業税、これは現在の段階ではいわゆる税法上の利益をどう見るかという点がはっきりしておりませんからわかりませんが、例えば御指摘のように、五十八年度の電電公社の当期利益というのが約三千八百億円ぐらい出ております。これは今申し上げたように、税法上の利益ではございません。そういった点をこれは一応ベースにいたしまして、税法上の利益に合わせてある程度推計をしてまいりまして、そこに法人・住民税と法人事業税の実効税率、大体一七%弱でございますこれを掛けてみますと、五百億円台の上の方の数字になるのではなかろうか。これはあくまでも推定でございます。考えられるのはそういったところでございます。
#85
○志苫裕君 そうすると、大まかに法人住民税、事業税で五百億、固定資産税の今でも特例はついていますけれども、特例がなければ今の約倍になりますから千幾らになりますな。それにあとの方はちょっとずつですが、という額が過渡期を過ぎれば――もっとも電電がこれから繁昌するか貧乏するかによりますけれども、というふうに飲み込んでおけばいいんですね。
 時間がなくなったので、固定資産税の特例、いろいろ議論ありましたが、ほかの公益事業、三十三種類ばかりあるそうだが、重立ったもので言えばガス、電気というのがでかいものでしょうか、ガス、電気というこの公益的な事業と今度の電信電話の公益的事業との特例のバランスはどうなんですか。大体とれているんですか。
#86
○政府委員(矢野浩一郎君) 電気事業なりガス事業につきましては今御指摘のように特例措置が講じられておりまして、電気の場合にはいわゆる変送電施設がこれの対象になっているわけでございますけれども、取得後五年間は三分の一、その後の五年度分が三分の二ということになっておるわけでございます。また、ガスの場合も、これは製造及び供給の用に供する償却資産。供給管とか屋内管はこれは除かれる、つまり途中までということでございますが、これも五年間は三分の一、その後三分の二と、こういう格好になっているわけでございます。これはそれぞれの性格に着眼をして行われているわけでございますが、これに対して、今回二分の一という特例措置を五年間講ずるということにいたしましたのは、これはあくまでも経過的な措置だということでございまして、公社から承継をいたしましたものの基幹的な施設のみに限ってそのようにするわけでございます。したがいまして、これから新規投資をしてまいりますものは全部課税ということでございます。
 なお、電気、ガスの場合には、一たん新規のものを当初つくりましてこれを更新する場合にはこういった特例は適用されない。更新をしていく場合には特例は適用されないと、こういう仕組みに現在の制度はなっておるわけでございます。
#87
○志苫裕君 きょう私は建設省呼ばなかったので、一つこの点だけどういう意味なのかわからないので、道路占用料の話で衆議院の記録を読んで
ましたら、いろいろ熱心にやりとりあるのですが、今電電の法案を審議中で、この審議中の法案が通過するまでは結論が出せない、結論が言えないという建設省側の答弁があるので、どういう意味なのか。早くこの法案上げちゃってくれ、上げちゃったら何か説明でもしようかというニュアンスにもとれないことはないんだが、入ってくるとなるとこれは自治体に入ってくるわけで、財政局長、この意味は何だか、あなた、かわって説明できるか。
#88
○政府委員(花岡圭三君) 推定でございますけれども、法案が通った場合にそれが変えられるというのは、現在では国と近い性格のものであるから、そういう考え方に基づいて出した通達というものは今の状況ではなかなか変えるのが難しいだろうと、そういう意味合いではないかと思います。
#89
○志苫裕君 じゃ、通ると性格がらっと変わるので、改めて新しい措置がとれると、そういう白々しいこと言わぬで、政府はこの法案通そうと一生懸命になっているので、通ったらこのようにしますとなぜ言わぬのかと思うのだが、何か法案通してから来いというふうな言い方は、これはまことにもって気に食わぬです。気に食わぬのですが、これはあなたに言うてもしようがないが、これ建設省呼ぶの忘れちゃった。
 大臣、電電株の売却の問題、私は連合委員会であなたのお考えも聞きましたから、さっき吉川委員もいろいろ、何か売ると百兆円だということを言ってますが、幾らの株で売り出すのか、それがプレミアがどれだけつくのか、どれだけまたぐるぐる回るのか、その辺のことは全部今別の委員会でやってますから言いませんが、いずれにしても私は、何かこういう話をすると、遺産の分け前の相談みたいに、おれも権利あると言うので、余りみっともないんだけれども、しかし現実にそれだけの売却益があって、これが私は、大蔵大臣気を使って答弁しておったのだけれども、一口に言うと、政府部内だけでやるというのはもう承服できないです。自治体も最低限かんでしかるべしという点では、分け前の相談だけれども、しようがない、これ背に腹はかえられぬから取るものは取らぬといかぬですが、これはあなたの腕ずく、力ずくにもなるんだが、その点もう一度伺っておきましょう。
#90
○国務大臣(古屋亨君) ただいまの御質問は、先生に連合審査会でもちょっと御報告いたしたことはございますけれども、やはり地方といたしましても電電公社の売却利益に対して相当の権利を主張し得る立場にあるということは恐らく先生もお考えだと思うし、私どももそう思っておるわけであります。
 だから、この点につきましては、地方振興という見地に基づきまして、ひとつ何らかの措置を私ども自治省としても考えたい。どういうようにする、例えば町村によってはこういうような新しい技術を入れたいとかいろいろあると思いますから、ひとつ地方振興という見地から積極的にこの問題には関与してまいりますように私どもも慎重に検討をするというのが今の立場でございます。
#91
○志苫裕君 それで結構です。私が特に念を押しておきたいのは、大蔵省に頭を下げて分けてもらうのじゃないということをひとつ主張しておきたいわけです。
 そこで、あと時間幾らもないので、大臣に初めてきょうお目にかかったわけですが、年が明けたらゆっくりまたあなたの自治行政に対する所見なども伺いますが、当面をしておる問題についてだけちょっと伺っておきます。
 一つは定数是正です。これにどのような所見をお持ちか。
 第二は、今予算編成作業しきりでありますが、同僚委員からもいろいろと出ておりますように、大蔵は自分の財布のつじつまが合えばいいという非常に身勝手な主張をして、そのしりがいわゆる補助率の一律カット、この点は私前にも言ったのですが、例えば生活保護は、あれは補助という名前はついておるが、奨励的な補助じゃないんだ。本来国がやることなんだ。それはいろんないきさつから、地方住民のことでもあるから幾らかうちでも持ちましょうかというのが恐らく出発のいきさつなんでしょう。そういうものを構わず切ってくる。しかし、直接国民に渡る部分を減らすわけじゃありませんから、何のことはない、持つのは自治体ということになってとても承服できない、こういう問題。
 さらに、もっと大きい来年の自治体財政、地方財政の収支見込みをどの程度につけて大蔵とやり合っておられるのか、そういう問題点についてまずあなたの所見を伺いたい。
#92
○国務大臣(古屋亨君) まず第一の、当面する諸問題で定員の是正の問題について考え方を申し上げますが、去年十一月の最高裁の判決もありまして、違憲状態にある、速やかに是正をしろというような判例が出ております。引き続いて、昨年十二月の総選挙に関する定数訴訟では、広島高裁、大阪高裁、東京高裁、違憲の判決が出ておるところでございます。でございますので、私どもといたしましては衆議院の定数是正は緊急かつ極めて重要な問題であるという考え方をもとに、ただこういう定数というような問題は、私は十分各党間で論議を尽くしていただきまして、その合意に基づいて実施していくことが最もまず民主的かつ現実的な方法であると考えております。
 今までの定数改正四回の事例を見ましても、各党の話し合いで合意して政府提案というような形になったいきさつもありますので、提案がどういう形になるかは別問題といたしまして、私は各党との話し合いでこの問題は進められる。私どもは、必要によりましてはどういうような資料も率直に提供さしていただきまして、目的がとにかく違憲とされます状態を解消するように一生懸命で努力をいたす決意でございます。あくまでも各党の話し合いを私は前提としておるという考え方でございます。
 それから、例の補助金の一割カットの問題でございます。これはいろんな方面に今お願いしまして、私どもの党の地方行政調査会あるいは地方行政部会等におきましても積極的にこの問題は取り上げていただいております。私自身もそういう意味で、これは実は私、自治大臣になる前の日に全国大会ありまして、そこでやっぱり推進のために頑張った方でありまして、その気持ちは一つも変わっておりません。特に社会保障につきましては二千三百億というような穴埋めを地方へ持っていかれることは、行財政改革の上において国の負担を地方に転嫁するだけのことで、これは地方に迷惑をかけるだけですと私は考えております。
 今、自治省ではいろんな点で事務的にも大蔵省と話し合いといいますか、こういうのがある、こういう案があるがどうかというようなことはやっております。まだ結論は出ておりません。したがいまして、社会保障の問題、国庫補助率の一律カットは、私どもは反対であるという立場は終始通しておりますが、今後の折衝におきまして、その線で頑張っていきたいと思っております。
 地方財政の見通し等の問題につきましては一応財政局長からお話ししまして、その上で必要であれば私からお答えいたします。
#93
○政府委員(花岡圭三君) 六十年度の収支見込みにつきましては、本年度の当初でお示しいたしました財政参考試算というものがございますけれども、これにおきまして、国の財政の中期展望と同じような考え方でやった場合には、大体一兆五千億程度の要調整額が出るというふうなことを申し上げたわけでございます。現在の段階でも、明年度の景気の上昇の状況というものはまだはっきりわからないわけでございますし、また国の予算の動向が非常に今のところ不明でございます。
 はっきりしたことは申し上げられませんけれども、国と同様の給与改定というふうなことを前提にいろいろ考えてみますと、歳入面ではほぼ参考試算どおりの税収が確保できる。交付税につきましては、概算要求におきましても若干伸ばしておりますけれども、大体参考試算よりも若干の増が見込まれる。一方、歳出の方では、公債費の増は
参考試算と同じでございます。大体五千億程度の増でございますけれども、一般歳出の方でやはり国と同様な厳しい抑制をやってまいりますと、ある程度減ってまいるというふうな要素もございます。そういったふうなことから見ますと、大体今のところでは一兆円程度の要調整額ではなかろうかというふうな見積もりをいたしております。
 これにつきましては、私どもとしましては、現在の地方財政というものが借金によって支えられているこの借金体質からの脱却ということが大きな眼目でございますから、できるだけ借入金に頼らない財政運営をやってまいりたい。その意味では財源対策債もできるだけ抑止してまいりたい、このような考え方で大蔵省と話をしてまいりたいと思っております。
#94
○原田立君 「昭和六十年度地方行財政重点施策」というのを自治省から出しておりますが、この第一項目に「地方行政の刷新と行政改革の促進」ということがうたわれているわけでありますけれども、現在その推進体制や実施状況については一体どういうふうになっているか、その点お伺いします。
#95
○政府委員(大林勝臣君) 行政改革につきましては、現在国の方でこの数年間推進をしておるところでありますけれども、地方公共団体におきましては、どちらかと申しますと、国に先駆けて昭和五十年の当初ごろから、数次にわたってそれぞれの努力をしていただいておるわけであります。
 現在おおむね二、三年置きにその実施状況について調べてまいっておるところでありますけれども、一番最近の実施状況、五十七年度から五十九年度、今後の予定も含めまして三年間の実施状況をごく最近取りまとめております。
 それぞれの団体でそれぞれ知恵を凝らしてやっていただいておるわけでありまして、中身といたしましては、行政機構の整理合理化から、あるいは定員管理の問題、事務委託、補助金、万般にわたりまして相当の成果を上げていただいておるわけであります。
 ちなみに行政機構の整理合理化につきましては、この三年間に局、部あるいは課といった機構の統廃合をやりましたところが四十一都道府県、それから千百九十九市町村という数字になっております。そのほか、審議会等の統廃合も四十三都道府県あるいは四百五十七市町村が行っておりますし、事務事業の見直しあるいは不要な事務の廃止に踏み切りましたのが四十四都道府県、六百四十四市町村がその努力を重ねてまいっております。
 事務委託におきましても四十四都道府県、一千二十四市町村の団体が行ってきておりますし、補助金の整理合理化につきましてもほとんど全都道府県が廃止、削減の努力をいたしておりまして、県段階におきましては、補助金の廃止が四千八件、あるいは削減が四千七百三十六件。市町村段階におきましては、千三百九団体の市町村が補助金の廃止、削減を行っております。
 さらに、定員の削減、三十九都道府県、七百六十市町村の団体が計画的に定員の削減を行っておるところであります。
 さらに、給与あるいは個々の団体の定数管理につきましては個別に調査を行っておるところでありますけれども、ごく最近の資料によりますと、給与につきましてはラスパイレス指数が一〇五・九となっております。これは、昭和四十九年当時、十年前と比較いたしまして、当時の一一〇・六のラスパイレス指数が一〇五・九と、こう下がっておるわけでありまして、定員におきましても、この数年間の努力によりまして、全団体において全地方公務員数が初めて総数において減少を見たと、こういう結果になっております。
 今後さらに一層の努力を来年度以降においてもお願いをしたいと、こういうつもりでおるわけであります。
#96
○原田立君 地方は国よりも先んじて体制づくりもし、実行しておるというような局長のお話でありますけれども、それなりに評価されているものと思います。
 大臣はこの結果についてどうお考えですか。
#97
○国務大臣(古屋亨君) 国に先駆けて行政改革の推進に当たっておる地方が相当あり、その数字等は今行政局長から申し上げたとおりであります。地方公共団体によりましては相当な成果を上げておるということを申し上げましたが、やはり地方公共団体間のバランスという問題もあります。だから、全体として地方公共団体の行政改革を大いに評価するものでございますが、もっと今後も一層努力してこれを推進してまいりたいと思っておるのでございます。
 特にこのために、地方でいろいろ改革をしようとする場合に、国のいろいろ関与とか関係法令の整備とか、そういうことは近く行革審の方からも出る予定でございます。私どもは、とにかくそれを待たないでも、積極的に地方の行政改革を推進していく。今までもやっておることは評価しておるが、バランスもありますので、今後一層この行政改革を進めていかれるような、やりやすいようなことも自治省としては当然考えている方向でございます。
#98
○原田立君 今も志苫委員から質問がありましたけれども、補助金一割カット、二千四百億円。これについては先ほど、そういうやり方については反対である、こういうふうに仰せられましたけれども、前田川自治大臣も反対という姿勢を示しておられましたし、自治省全体がそうだということなんでありますが、それでは、今もお話がありましたけれども、一割カットする。だけど、現実においては、現物を支給するときには減らすわけにいかないわけですから、当然地方が財政的に困るわけなんです。これの手当て、どういうふうになさるお考えなのか。
#99
○国務大臣(古屋亨君) やはり私どもとしては、地方の行政の推進を阻害しているようなことにつきましては、当方としても十分考えまして、適切な措置が必要でございますが、今の社会保障費二千四百億近い金につきましては、事務的には大蔵省の方に、こうすればこういう必要ない補助金をやめる、こういうことをすれば二千億くらいは浮いてまいりますよという非公式な打診ですか、そういう話し合いはしておるのでありますが、まだもちろん結論が出る問題ではありませんが、とにかく社会保障費等の一割補助カットということは私たちは承服できないという立場において今後も交渉を続けてまいります。もし負担になりましても、地方のどうするかという問題につきましては、そのときに十分検討してまいりたい。
#100
○原田立君 大蔵省が突っ張って突っ張り抜いて、一割カットというのはこれはもうどうしようもないのだと、こういう場合には、さっきも言ったように穴があいちゃうわけです。その場になって考えますという今も仰せだけど、その場になって考えるのではちょっと遅いのじゃないでしょうか。その点どうですか。
#101
○政府委員(花岡圭三君) 特に今回各省から概算要求で出されました社会保障関係等に係る国庫補助負担金等の一割カットでございますけれども、私たち、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、このようなやり方というものは何ら行財政改革に当たるものではない。やはり事務事業の廃止あるいは事務事業の見直しをして費用負担の見直しをするというのが前提でございますから、これは先生御指摘のようなことになる前に、絶対にこの一律カットは私どもはさせないという考え方で進んでおりますので、それから先のことを考えていないということを大臣が申し上げたわけでございます。
#102
○原田立君 だから、結論的に言うと、国と地方の負担割合は幾ら大蔵省がそう言っているけれども変えないのだと、こういう基本方針をまずはっきりしてもらわなきゃいけないわけです。今はそういう方向で行くと言っているけれども、その先はよくわからないと財政局長はそういうふうに言う。そこら辺が少しあいまいな感じを持つんです。なお答弁願いたい。
#103
○政府委員(花岡圭三君) 大蔵省の方はできればそういうことをやりたいということでございます
が、地方団体あるいは我々といたしましても、こういうふうなやり方というのは絶対に承服できないということでございます。
#104
○原田立君 大蔵省は義務教育費も地方負担にしようという、そういう構想があるやに聞いたのですけれども、いかがですか。
#105
○政府委員(花岡圭三君) 義務教育費国庫負担金につきましても大蔵当局としては見直しをいたしたいということで、現在文部省とも話し合いが進められておるところでございます。
 そのうち大きなものといたしまして、例えば事務職員、この事務職員とか栄養職員、こういったものを補助対象から外せないものだろうかというのがございます。しかし、この事務職員の問題といいますのも、沿革的な問題もございますし、またこれを国庫補助対象から外した場合には、これは一体都道府県の職員になるのか市町村の職員になるのか、難しい問題もあるわけでございまして、なかなかこれは検討を十分にしなければ結論は出せないのじゃなかろうか。
 また、共済費、恩給費等を対象から外したいということもございますけれども、こういうふうなものを外しますといわゆる超過負担を生ずるという問題もあるわけでございます。
 また、不交付団体に対して一律一〇%程度カットいたしたいというふうな御提案もありますけれども、この問題につきましては、やはり義務教育というものは本来国と地方とでその費用の負担を分け合って、そして義務教育の水準を維持して機会均等の条件を満たしていくということのためにそのような制度ができておるわけでございますから、不交付団体ということであってもカットすべきではないと私どもは考えております。
#106
○原田立君 大蔵省は公共事業についても補助率をカットしようと、こういうふうな動きがあるというふうに聞いていますけれども、本当ですか。
#107
○政府委員(花岡圭三君) 大蔵省の方では、公共事業につきましてもまだ全貌が具体に詰められたわけではございませんけれども、考え方としましては、いわゆる二分の一の補助率を超えるものについてでございますけれども、一割程度補助率を落としたいという考え方を持っておられるわけでございます。
 私どもとしましては、こういった基幹的な社会資本整備というものは長期計画のもとで国と地方とが責任を分担して進めておるものでございますから、この費用負担の割合というものは事業の性格とかあるいは国と地方との財源配分を勘案して定められておるものです。したがいまして、こういったことを見直さないでやるということは、非公共と同様にやはり基本的に問題があるのではないかと考えておるわけでございます。
 特にこういったいわゆる公共事業の分野におきましても受益の範囲が比較的小さいようなもの、こういったものは地方団体に委ねた方が適当であるようなものがございますので、そういったものにつきましては単独事業を拡充するという方向で解決することもできるのではないかというふうな考え方を持っておるところでございます。
#108
○原田立君 今の教育の関係あるいは公共事業の関係、それから社会保障の関係、社会保障の関係は約二千四百億と言われておりますけれども、公共事業とか教育費関係の補助の一割カットというのは一体どのぐらいと見ているのですか。また、そういうふうなことが、国と地方の分担というものをはっきりさせないで、ただ高率だから一割カットだというのは余りにも不合理だと思うし、それから先ほど大臣が、そういうことは受け入れがたい、こういうふうにきっちり姿勢をお示しになったわけなんです。それはもう、まことにそのとおりだと思うんです。ただ、地方行政委員会だけでそう力んでおられたのでは困るわけでありまして、大蔵省に対して、自治省もそうであるし、また建設省もそうであろうし、あるいはまた文部省あたりも強く言っていくという姿勢でなければならぬと思うのでありますけれども、そこら辺全般的にプールして、そういうふうに強く進めてもらわなければ地方財政は破滅しちゃうと心配するんですが、いかがですか。
#109
○政府委員(花岡圭三君) 公共事業につきましては、どの程度の額になるのかということは現在大蔵省の方でもまだはじいておらない状況でございます。
 それから、義務教育費につきましては、全体として大蔵省が提案をしておるような考え方で全部を進めた場合には四千三百億程度財源が浮くのではないかという試算がございます。
 それから、これらの問題について各省どのような態度で大蔵省に当たっているのかというような問題がございます。私どもは先ほど申し上げましたとおりでございますけれども、各省におきましても現在公共事業については非公式に折衝があるという段階でございまして、それぞれの省につきましてはっきりした態度がどうなっておるのかというところは、いろいろ難しい問題、例えば公共事業につきましては道路財源をどうするのかというふうな問題もあってなかなか内容に入れないという話も聞いております。そういった状況でございまして、それぞれ私ども各省と十分連携をとりながらこのことに当たってまいりたいというふうに考えております。
#110
○原田立君 結局、大臣さっきの話、御決意のほどをまた再度お伺いするのですけれども、国と地方との負担割合を決めないで、高率補助だからといってぱっとカットするというようなのは不合理であるということを私は指摘しているわけなんですけれども、また大臣もさっきそう仰せになった。だから、その姿勢は強く推し進めていただいて、日本全体の地方団体の各長の方々からそういうふうなことをされたのじゃ困るという陳情がたくさん来ておるんです。新大臣ですから、その所信の一端をもう一度お伺いしたい。
#111
○国務大臣(古屋亨君) 補助金の一割カット、なかんずく一番問題になっております社会保障費等もあわせて、二分の一以上のものは補助を一割削るという考え方は国の負担を減らして地方をふやすだけのことでございまして、私は地方自治を担当する者といたしましてそういうことは承服できないということで、これは大蔵省と今後予算編成に際しまして十分折衝してまいりますし、その間におきましても、適時私どもで考えております措置をとってまいりたいと思います。
 今お話しのように、三千余の地方自治体のことを常に頭に置きながらひとつ頑張ってまいる決意でございます。
#112
○原田立君 基本的な話は以上にしまして、電電公社は八月三十日に五十八年度の決算を出しているわけでありますけれども、長距離電話の電話料金値下げを実施したにもかかわらず三千八百億余の高収益を上げているわけでありますけれども、これが電電公社の本当の姿であって非常に裕福な公社である。だから、そこに余り特例的な特典的なものをやるようなことをするのはおかしいというのが先ほど来各委員の御指摘なんです。
 それは先の方にまたお聞きするとして、昭和五十五年度以降の収支状況いかがですか。
#113
○説明員(飯田克己君) 昭和五十五年度におきましては三千八百八十一億、昭和五十六年度におきましては三千五百五十八億、五十七年度は三千六百九十六億、五十八年度はただいま先生おっしゃった三千八百四十億であります。
#114
○原田立君 大変富裕な団体でございます。余り国の方で特典的なものをする必要はないんじゃないですか、その点お考えはどうですか。
#115
○説明員(飯田克己君) 今、原田先生から富裕なとおっしゃられましたが、確かに数字を見る限りはそのような御印象を持たれるかと思いますけれども、これはこの委員会のみならずほかの委員会、逓信委員会ないしは大蔵委員会等々におきまして、各大臣あるいは先生方から非常な努力の結果であるというお言葉をちょうだいしております。
 例えば、しばしば例が挙がるわけでありますけれども、私どもにおきましてはエレベーターの昇降ボタンもとめる、あるいは不要不急の電力設備、これも切る等々、非常に細かな、本当につめ
に火をともすようなと言うのが適切かと思いますが、そのような効率化とむだなことは一切しない、必要なものは金を使いますけれども、むだなことは一切しないということで総裁真藤以下全職員が努力しております。そういった努力の結果であるということもひとつ御了解願いたいと思います。
 また、先ほど非常に先生の御質問の趣旨は手厚い保護というふうにおっしゃったかと承りましたけれども、今申し上げましたとおり、収支差額につきましてはそのような努力の結果であるということをぜひ御理解いただきたいと同時に、また私どもの電話料金、基本的な収入の源であります電話料金につきましては、昭和五十一年まで二十数年間、一度数七円というものを固定してまいりました。あの戦後のインフレの激しい年に改定した七円というものを二十数年間据え置いたわけであります。これは恐らく先生、戦後の日本の社会の中で二十数年間料金をそのまま据え置いたということは全く希有の現象じゃないかと思っております。
 さらに、昭和五十五年度以降につきましては、ようやっと国民の皆様に対しまして、お申し込みいただいた電話がすぐつくという状態を実現いたしましたし、そういった経過を踏まえまして五十五年度以降累次にわたる料金の値下げということもやっております。そういったこともひとつあわせてお含みおき願いたいと思います。
#116
○原田立君 それで、いわゆる市町村に支払う市町村納付金とは別に、五十六年度から国の財政再建に協力するということで、臨時かつ特例的措置として納めている臨時国庫納付金の金額はだんだんと高額になってきているわけでありますけれども、その点の実態はどうですか。
#117
○説明員(飯田克己君) 五十六年度から五十八年度まででございますが、当初五十六年度より毎年千二百億ずつ四年間というお約束でございました。それで、五十六年度、五十七年度はそれぞれ千二百億円ずつお支払いいたしましたが、五十八年度は国の財政極めて窮乏の折からという異例の状態がございまして、五十八年度は二年分まとめまして二千四百億円、したがいまして今現在まで国庫に納付しておりますのは四千八百億円ということに相なります。
#118
○原田立君 五十九年度は二千億円ですね。だから、結局六千八百億円も五十六年度から今日まで四年間のうちに支払っているわけでありますが、今度いわゆる電電公社が民間に移る、こうなると、先ほど来議論のある、一つの私企業であるならば固定資産税を払うのは当たり前なんです。ところが、今度の法律では、これは自治省の方にも聞きたいわけですけれども、五年間の猶予期間を置いて、それで二分の一の減免をする。非常に矛盾したような感じを私は持つんです。また、固定資産税の減免廃止を地方団体が強く求めている。これに対して今度の法案は余りにもそっけなく門前払いしているような感じを持つわけでありますが、その二つの点についてお伺いしたい。
#119
○政府委員(矢野浩一郎君) 御指摘のように電電公社、近年におきまして、先ほどお答えもございましたような利益を上げておる。また、これは国家財政の都合でございますが、五十九年度まで入れますと六千八百億に達する臨時国庫納付金を納めておるということの事実は、私はよく承知しております。昭和五十六年以降特にそういった臨時納付金まで政府に納めるというようなこともございまして、市町村側からは、それだけの余裕があるのならなぜ今の納付金の二分の一特例を即座に廃止しないのか、大変強い要請があったことも当然でございまして、私どもとして長い間この二分の一特例の廃止を主張をし続けてまいったわけでございます。
 今回民営化ということになりまして、電電株式会社も他の企業と同様、固定資産税を全額納めていただくということになったわけでございますが、ただ電電公社における従来の納付金額が非常に大きな額に達してきておりましたために、約六百億弱でございますが、これが一気に二倍にふえるということにつきまして、負担が急激に増加する、それを何がしか緩和をしたいということで、特に電電公社から引き継ぐ分、出資を受けた分、これに限って、しかもその中の基幹的な部分だけ二分の一ということにしたわけでございます。したがいまして、これからも新株式会社次々に新しい投資をなすっていかれると思いますが、そういった分につきましては、これはもちろんフルに全額の課税を行うわけでございます。あくまでも激変緩和という趣旨でございますので、その点は御理解を賜りたいと存ずる次第でございます。
#120
○原田立君 それが了解できないんです。要するに電電公社が赤字経営で、何とかそういう支出をカットしてやって経営を健全化していこうというならばわかるんです。だけれども、国に対する納付金も二年分一遍に払ったり、今度は千二百億だったのが二千億にも増額になっている。富裕団体という富裕の状態ですねと言ったらば、そうじゃないというようなことを言っているけれども、実際問題そういうようなことをやる団体ほかにありはしませんよ。だから、こういうところになぜそういう特典的な二分の一の固定資産税免除ということをやるのですか。あなたの理屈は全然了解しがたいですよ。
#121
○政府委員(矢野浩一郎君) 重ねて同じようなことを申し上げて大変恐れ入りますが、あくまでも激変緩和ということでございまして、しかも、これは御承知のことかと存じますが、承継した分でございますから、償却がだんだん進むにつれまして軽減額そのものの実額も小さくなっていくわけでございます。初年度における軽減額がそのままずっとつながるわけでも、同額で推移するわけでもございません。そういった点もございますので、一気に大きくふえるということの激変の緩和を図るという趣旨でございますので、御理解をいただきたいと存ずる次第でございます。
#122
○原田立君 この新電電は、もしなると、人数は何人ぐらい、資本金は幾らぐらい、資産はどのぐらいなのかおわかりですか。
#123
○説明員(飯田克己君) お答えいたします。
 資産につきましては、午前中も御質問があったと思いますが、五十八年度末で十兆五千億というのが総資産であります。なお、そのうち半分以上は、先生御案内のように、電話を架設するに当たりましてお客様から債券を負担していただきましたそういった長期債務というものが半分以上ございます。それからなお、資本の部におきましても、電話を架設するときに現行お客様から八万円ちょうだいしておりますけれども、そういったものの累積額がございます。それが資産の現状でございます。
 それから、要員につきましては、大体現在三十二万強と記憶しておりますけれども、ただこれも、先ほども地方自治体関係の御質問があったようでございますけれども、毎年毎年私どもの方の要員数というのは減少しております。例えばことしベースアップないしプラス定期昇給というのは大体四・数%と記憶しておりますが、それを下回る人件費の伸びということでございますので、確実に要員というものは減っておるというのが現状でございます。
#124
○原田立君 要するに三十二万人、一兆円の資本金、純資産十兆五千億円と非常に超キングサイズな団体であるわけであります。これに対しては五年間二分の一の猶予、これから新しく投資する分については課税いたします、こうなると、いわゆる第二電電とか第三電電とかいうような話を今聞いておりますけれども、それらについてはもう全面的に固定資産税は徴収するというようなことになるのだろうと思いますけれども、意見として言うのですけれども、余り今までのものを守り過ぎて、新しく成るものについて過酷に課税していくというような感じを持つのですけれども、どうですか。
#125
○政府委員(矢野浩一郎君) たびたびお答え申し上げておりますように、二分の一を五年間というのは、あくまでもこれは経過的な措置でございます。しかも、それは承継したものに限ってという
ことでございます。したがいまして、新しくこれから資本を投下していくもの、これはもちろん課税でございます。同様の考え方は、これからの新規参入者と申しますか、これらにつきましてもそういった特例というものを講ずることなく、同じようにやはり課税をしたいという考え方のもとにこの法案の御審議をいただいておるわけでございます。
#126
○原田立君 電電公社は、市町村納付金を増額することに対しては中距離電話料金の引き下げを危うくするということで反対の態度を打ち出しておるようでありますが、固定資産税を支払うことは民間企業になったことにより当然の義務ではないかと思うが、現在このことについてどうお考えですか。
#127
○説明員(飯田克己君) 私どもは、民間会社になりました以上は定められました各種の税金というものは納めるという考え方でございますが、何分、今矢野税務局長からもお話がありましたように、一挙に多額の額がふえるということは非常に苦しいという点を御賢察いただきたいと思いますし、また私どもの料金でございます電話料金、これが特に市外通話料金につきましては数次にわたる値下げを行いましたけれども、なおかつ市内料金に比べまして四十倍、同じ十円でかけられる時間が四十倍違うということがございます。これはやっぱり日本の今後の経済社会あるいは民生、そういったすべての国民生活という上から、そういった情報格差があるというのは好ましくない、可能な限りこれを縮めていくということは必要かと思います。その場合当然必要になることは、新会社の財務基盤が健全であるということでございます。
 私どもといたしましては、今回お願いしております五年間二分の一という軽減措置というものにつきまして何とぞ御理解賜りたいと考えている次第であります。
#128
○原田立君 固定資産評価額の半分を減額するその対象は何ですか。
#129
○政府委員(矢野浩一郎君) 新しい電電株式会社が従来の電電公社から承継をいたします電話サービスのこれは償却資産でございますけれども、その中の基幹的な部分につきまして二分の一を五年間特例減額をする、こういうことでございます。
#130
○原田立君 基幹的設備に限定してということでありますが、それはどのぐらいになるのですか。
#131
○政府委員(矢野浩一郎君) 基幹的設備、つまり特例の対象になります金額は、初年度におきまして二百七十五億円程度が特例によって軽減をされるということに相なります。
#132
○原田立君 六十年度は二百七十五億円ということですね。そうすると、それが五年間だから千三百七十億ぐらいですか、それを特例措置、いわゆる減免額にすることになるわけだけれども、これは大変な金額じゃないですか、減免するにしては。また、今電電公社は大変経営が苦しいから二分の一カットは御理解いただきたい、こう話があったけれども、さっきからのいろいろいきさつ等を考えてみると、ちょっとそぐわない感じを非常に持つわけなんです。両方どうですか。
#133
○政府委員(矢野浩一郎君) 特例措置の対象となるものは、今お答え申し上げましたように基幹的な設備で政令で定めるものでございます。念のため申し上げますが、土地や家屋、これにつきましては別に軽減の対象ではございません。従来やってまいりました電話サービス設備、これは今まで国民の生活の利便という点から見ての必要なものということでございましたので、それについてだけ対象にするわけでございます。
 なお、初年度二百七十五億であるからこれを五年間軽減するとなると全体で約千三百億円強になるのではないかと、こういうお尋ねでございますが、先ほどもちょっとお答え申し上げましたように、設備でございますから、これは償却がございます。したがいまして、償却が進むにつれましてこの軽減額の絶対額そのものがだんだん減っていくわけでございます。実はこれは、新電電株式会社におけるこういった償却資産等の耐用年数をどういうぐあいにするか決まっておりません。これは国税の方とももちろん整合性をとらなければならぬわけでございますが、そういう意味で、正確に実は計算ができかねるわけでございますけれども、初年度の金額が二年、三年、四年と進むにつれましてだんだん落ちてまいりまして、最後の五年度目にはこの二百七十五億円が大体半分ぐらいの軽減額になる、こういうぐあいにお考えをいただきたいと思うのでございます。
#134
○原田立君 じゃ、その問題はこのぐらいにしまして、建設省来てますか。
 電信柱、道路占用物件については道路法の規定により道路管理者が占用料を徴収できることになっており、その額は指定区間内の国に係るものについては政令、地方団体については条例で定められることになっておりますが、来年四月一日から新会社として発足する電電の場合には、道路占用料について政令、条例でどのように決められていますか。
#135
○説明員(原隆之君) お尋ねの道路占用料の件でございますが、現在は、先生おっしゃられましたように、国の管理する道路につきましては政令、地方公共団体の管理いたします道路につきましては条例でということに法律上なっております。ただ、占用料の扱いにつきましては、これまで公社という経営形態でございまして、公社の経営形態の前は国の事業として昭和二十七年まで行われてきたわけでございます。そういうようなことで、事業自身極めて高い公共性があるというわけでございまして、道路法上の占用の取り扱いというのも郵便事業と同様に取り扱われてまいってきたわけでございます。
 そういうことでございますが、今度電電公社が民営化するということになりまして道路占用料の扱いをどうするのだというお尋ねであるわけでございますが、現在御審議をされておられます固定資産税等の公租公課の取り扱いというのも大いに参考にいたさなければいかぬというふうに思っているわけでございます。と申しますのは、基幹的電気通信設備ということで二分の一の減免という措置がとられるわけでございまして、私ども、道路上にございます電柱にいたしましてもケーブルにいたしましても、おおむねこの基幹的通信設備に当たるものというふうに考えられるわけでございますので、この固定資産税等の取り扱いということも参考にして取り扱いを考えていかなければいかぬというふうに考えておるわけでございます。
#136
○原田立君 じゃ、道路占用料は新電電になった場合には徴収いたしますと、そういうことですね。
#137
○説明員(原隆之君) お答えいたします。
 これまで電電公社におかれましては固定資産税を国庫納付という形で負担をいたしております。今回、固定資産税の激変緩和措置、負担の激変緩和ということで基幹的通信設備について二分の一の減免がなされるということであるわけでございます。
 道路占用料につきましては、先ほども申し上げましたように、国の事業に準ずるということでちょうだいをいたさないという取り扱いにいたしておったわけでございますが、ただその取り扱いのバランスもございましょうし、それから先ほどもちょっと申し上げましたように、民営移管ということになりますると、道路法上の取り扱いが電気、ガスというものと同じ取り扱いになるわけでございますので、それとのバランスも考えなければいかぬということで、従来どおりの扱いをそのまま継続するということにはならないということと思いますが、御指摘の趣旨、御審議の趣旨というようなことも踏まえまして検討をしてまいる、こういうことでございます。
#138
○原田立君 五十二年九月十日と五十八年九月十九日の二回にわたって、電電公社に対する国の占用料を非課税扱いにする旨の通達を出しておりますね。これは取り消しにするんですか。その処置はもう講じられているんですか。
#139
○説明員(原隆之君) 今お答え申し上げましたよ
うに、現在御審議中のこの固定資産税の取り扱いというようなことも参考にいたしまして、至急方針を固めまして通達等の取り扱いの措置をしていきたい、こういうことでございます。
#140
○原田立君 電電は電信柱の占用料は払う意志があるということを衆議院の方で御答弁なさっておりますけれども、それは本当ですか。
#141
○説明員(飯田克己君) そのとおりでございます。
#142
○原田立君 電電の方は払うと言っているんですよ。それを何も建設省がぐじゅぐじゅする必要ないんじゃないですか。もっとはっきりしてください。
#143
○説明員(飯田克己君) ちょっとお待ちください。舌足らずでございましたが、新会社になりましても従来のように全くなしということ、これは考えておらないということでございまして、具体的にどのような額をお支払いするかということにつきましては、ただいま路政課長が申し上げましたとおり、今後いろいろな関連というものを考えて御検討いただけるものと考えております。
#144
○原田立君 建設省。
#145
○説明員(原隆之君) 電電公社の御理解もいただかなければいけませんし、先ほど来申し上げておりましたようなもろもろの点を検討いたしまして早急に方針を決定をいたし、措置をしたいというふうに考えております。
#146
○原田立君 さっきあなたが言ったように、電気とかガスとか水道とか、そういうようなものとのバランスもありますね。こっちは取っておいてこっちは取らないというのもおかしな話でしょう。そこはそういうバランス上からも徴収すべきだろうと僕は思うのであります。
 ところで、五十七年度に国は十七億五千五百万円、それから都道府県は四十七億六千五百万円、市町村は百八十九億三百万円という、そういうふうな金額で占用料の徴収をしているわけでありますが、こう見ると市町村道の場合は非常に大きいわけです。だから、ただ減免というようなことじゃなくて、市町村からは一刻も早く改正して財源としたいというような話も聞いておりますから、速急に手当て、手配してもらいたいと思うんですが、どうですか。
   〔委員長退席、理事岩上二郎君着席〕
#147
○説明員(原隆之君) 御趣旨の点点も十二分に踏まえまして、早急に方針を立てたいというふうに思っております。
#148
○原田立君 消防、来ていますか。
 世田谷の電話ケーブル用の地下溝の火災では、銀行のオンラインが途絶したのを初め、地域住民の生活にも非常に大きな混乱を招いて、まさに情報化時代の新しい形の災害であるわけでありますが、あらあら新聞報道等で承知はしておりますけれども、この火災について消防庁はどのように受けとめて、また今後どういうふうに改革していこうとなさるのか。
#149
○政府委員(関根則之君) お話がありましたように、私どもはこの火災は大変新しいタイプの火災であるというふうに認識をいたしております。新しい技術でありますとかあるいは新しいシステムが社会、経済の中に入ってまいりますと、それに伴いまして新しい防災上の問題が出てくる、対応しなければならない新しいリスクが生じてくるものというふうに考えておりまして、そういった新しいリスクに対応する十分な防災対策というものが必要だということを、この事件を通しまして認識をしたような次第でございます。
 そこで、今後のこういった洞道等の火災に対する防火対策ないしは実際に火災が起こりましたときにどう対応していくのかと、こういう問題につきまして検討をいたしますために、消防庁の中に内部的な研究会といたしまして、洞道等に関する消防対策検討会というものをつくりまして鋭意検討を続けてまいりましたが、本日付で一応この検討会の当面の結論が出される予定になっておりますので、これをもとにいたしまして具体的な防火対策ないしは設備につきましての基準をこれから定めていかなければいけないものというふうに考えております。
#150
○原田立君 十一月の十六日でしたね、この事件があったのは。電電の方のすべて修理、修復が完了しましたというのはいつだったのか、そのいろんな手だて、どんなふうにしたのか。
#151
○説明員(山本千治君) 長い間大変御迷惑をおかけいたしましてまことに申しわけございません。
 今先生からお話のございました点につきましては、十一月の十六日の昼少し前に発火、また、十七日四時半ごろ鎮火ということでございますが、私どももそれによりまして、世田谷局の八万九千のお客様と、そこを通過しているケーブルが全焼したためにそれから先の弦巻、成城といった方々に対しまして電話がかかりにくいといった御迷惑をかけたわけでございます。十月二十四日夜、そのままの電話番号で全加入者の皆さんが御利用いただけるようにはお戻しいたした。また、当初は人工衛星を利用いたしました警察、消防あるいは世田谷区役所といったような重要な加入者、あるいは周りの局からケーブルを延ばしまして銀行等の重要なお客様の応急措置をいたしたところでございます。なお、その間、伝言サービスといたしまして、ある基地を設けまして皆様からのいろいろなお言づけをお客様の皆様にお届けしたということでございます。
#152
○原田立君 十一月の二十四日ですか、全部もとに復旧したのは。
#153
○説明員(山本千治君) 私が今申し上げましたのは、皆さん方が従来の電話番号でお使いできるというサービスの面でございまして、実は地元の皆さんの大変な御協力をいただきまして、あそこの道路を貸していただきまして、そこにケーブルを二十条ほどいけることができたわけでございますが、それが大変早くまた復旧できるきっかけにもなったわけでございますが、そのケーブルの撤収は十一月の三十日に終えた次第でございます。
#154
○原田立君 じゃ、一応十一月の二十四日にすべて復旧したということですね。
#155
○説明員(山本千治君) ほぼ完了いたしました。
#156
○原田立君 何かあの火災があったときに、全体復旧するのは一カ月ぐらいかかるのじゃないかというふうなことがあって非常に心配しておったわけです。そういう面からいけば、十六日ですから、八日間ですべて復旧したということになりますね。それはそれで多とするわけでありますが、おたくの方の北原副総裁が、ケーブルが簡単に燃えたことに対して非常に驚かれたということが新聞記事に載っているんです。ああいうふうな災害になったことは、線を覆っている被膜物が余りにも燃えやすかった、そこに原因があると思うのでありますが、七年前に通産省の財団法人日本産業技術振興協会というところから、「電線ケーブル延焼防止剤の利用に関するテクノロジー・アセスメント」というのを発表しているのはあなたも御存じだろうと思いますけれども、この束になったケーブルは大火災になるということを警告しているのでありますが、それがなぜ取り入れられなかったのか。
 また、同じような具体例として、アメリカ、ニューヨークの十七万余の電話機が加入しているニューヨーク電話局が地下構から出火して局を全焼したという例もあります。それも御存じだろうと思いますが、これらなんかは一部に人災との声も出ているんです。通産省の財団法人から七年も前にこの提言がされているのがなぜ検討されていなかったのか、また検討していたのかどうか、あるいは消防庁、これらは承知していたのかどうか、両方あわせてお伺いしたい。
#157
○説明員(山本千治君) お答えいたします。
 先生今御指摘のテクノロジー・アセスメントに関します報告書につきましては、私たちも了知しておりまして、特に報告書の中に、私たち五十年の四月でございますが、旭川の東光という電話局でやはり二万ほどの火災が発生をいたしまして、その対策といたしまして打った内容がこの報告書の中にも事例として盛られている次第でございます。
 さて、今先生のケーブルの燃えないということ
に対しましての御質問でございますけれども、私たちもここにありますように、当時延焼することを防ぐといったことにつきまして、ケーブルの外皮に塗料を塗るといったことにつきましては検討をさせていただきましたのですが、ああいったケーブルを管路であるとか洞道に引きますとどうしても傷がついてしまいます。では敷設した後塗るということになりますと、これは大変工法的に難しいというようなこともございます。また、それが長期にわたって信頼性が保てるかというような観点、またコストが高くなるというほかに、当時局内の火災ということをひとつ神経質に考えておりましたものですから、この塗料から交換機に対しまして何か悪い影響を及ぼすといったようなことの懸念もございまして、この報告につきましてのものは中止といいますか見合わせといいますか、した次第でございます。
#158
○政府委員(関根則之君) 消防庁の消防研究所でありますとかあるいは内局の予防担当におきましては、先生御指摘のいろいろな実験結果でありますとか、そういう問題点については承知をしていたわけでございます。ただ、洞道というのが余り人が通常大勢出入りするようなところでないという問題等もございまして、消防法上余り厳しい規制をしていなかったというのが実情であろうかと思います。
 難燃性ないしは不燃性のケーブルを採用する等の問題点につきましては、技術的な開発も必要な面もあるようでございますけれども、そういう方向で今後検討をすべきではないかというふうに考えております。
#159
○原田立君 この電話ケーブルの地下溝の総延長は一体どのくらいあるのか、大変な長いものだろうと思うのであります。また、送電線やガス管を入れる共同溝については建設省が、一定距離ごとにガス検知器をつけたりスプリンクラーなど防火設備を設けるなど、細かい基準をつくっておりますが、通信用ケーブルの防災面については法的基準がないように聞いておりますけれども、担当官庁も決まっていないと報じられておりますが、一体そうなのか。
 それで、これは消防庁も、電電がやるからおれはあんまり知らぬのだなんというふうな姿勢はよくないですよ。そうじゃないだろうとは思うけれども。
#160
○政府委員(関根則之君) 私どもは、電電がやるのだから消防としてタッチをしないという態度は決してとるものではございません。やはり国民生活に大変重大な影響を与える問題でもございますし、また、決して地上建物に対する延焼の可能性が絶無とも言えないという問題もございますので、この問題につきましては、今度の火災を契機といたしまして、法的な規制と申しますか、公的な規制につきましても、必要があればこれはやっていかなきゃならないものではなかろうかというふうに考えているところでございます。
 ただ具体的には、地中という問題もございますし、例えば先ほどちょっとスプリンクラーというようなお話がありましたけれども、非常に湿度の高いところにある構造物に対して通常のスプリンクラーが、建物の中にあるスプリンクラーがうまく機能するのかどうか。そういった問題等、技術的にさらに検討をしなければならない問題もございますので、それらをできるだけ早く詰めまして、具体的な方針をどうするかということを決めていきたいというふうに考えているところでございます。
#161
○説明員(山本千治君) 今、消防庁の長官からお答えございましたとおり、私たちもこれから御指導いただきまして、そういった点につきましてさらに一層充実をし、システムの信頼性の向上に努めたいと思います。
 目下私どもがとっておりますのは、先ほど申し上げました電話局の火災等を契機にいたしまして、現在は洞道内に入る場合の入室のチェック、それから入る場合に必ず消火器を持って入れ、それからたばこを吸う人間はバケツ等に水を入れたものを持って入れというようなことの指導をしてまいっております。また、洞道の出入り口には消火器を、また、洞道の中二百五十メートルおきには普通の電話を使えるようなジャックの装置がしてございまして、そういったもので緊急の通報もできるようなことにしているところでございます。
 また、昭和五十五年からは、私どもがやはり洞道の中で長期間にわたって長時間作業をするという立場から、作業者の安全ということにつきまして、洞道監視システムというものを開発し、五十八年に一定の開発のめどがつきました。目下本格的に導入を図ろうとしているものでございますが、これは災害の感知、人の出入りのチェック、万一の場合の避難誘導、あるいは設備管理といったことの機能を有しているものでございます。
 また、消防庁の長官からお答えございましたとおり、この火災を契機といたしまして、消防庁、建設省、関係の皆さん方の御指導、あるいは東京電力、東京ガス等の皆様方のお知恵をいただきまして、洞道内火災事故対策の充実に努めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
#162
○原田立君 消防庁も電電も、今度のこの事件で今深刻に受けとめておりますような式の御答弁がありますけれども、そういう事故が起きてから対処するというのじゃなくて、もっと事前に研究して、そんなことがないようにしたらどうなんですか。姿勢の問題として一つ。
 それから、あの火事は何か作業する人がバーナーに火をつけたままで出ちゃったのか、そこら辺のまだ原因をはっきりと私つまびらかにしておらないんですけども、一体それは何の原因だったのか。
 それからまた、消防庁長官は、多くの人が直接出入りする建造物ではないということで消防法や建築基準法の対象となっていないというような話もあったけれども、一たん事故が起きると非常にさっきの話のように大勢の方々が迷惑するわけです。だから、少し安易に過ぎたのではないかというようなことを私は率直に思うんです。で、消防法などについても新たな観点から規制対象としていくことも考慮しなければならないんじゃないか。
 三つぐらい大体今聞きましたけれども、御答弁願います。
#163
○政府委員(関根則之君) 基本的に、行政の姿勢といたしましてあらかじめ手を打っていく、事後にならないように先々を見越して対応していくということが必要であろうと思います。特に消防防災行政におきましては、人命や国民生活に大変大きな影響を与えますので、私ども心がけといたしまして、できるだけ先手先手を打っていくと、そういう態度で臨んでいきたいと思います。
 次に、出火原因でございますけれども、現場調査等は二日間ほどかけまして終了いたしております。関係者からの事情聴取等も大体終わったところでございますが、こういった資料をもとに現在原因の解析、究明中でございまして、なお条件設定を、前提を幾つか置きまして実験なりあるいは化学分析等が必要でございますので、そういう作業を現在行っているところでございまして、最終的な出火原因と申しますか、ないしはそれの延焼経路、そういうものにつきましての最終的な結論はまだ出ていないわけでございます。できるだけ急いで出したいというふうに考えております。
 それから、防火対象物として設備基準等が今まで定められていなかったわけです。その原因といいますか理由は、先ほど申し上げましたように、常時大勢の人たちが出入りをして直接人命に、火事が起こりましたときに脅威が及ぶというような性格のものではないという判断が根っこにございまして、劇場でありますとかデパートでありますとか、そういったもののような厳しい規制をしていなかったということは事実でございますが、今回の火事を経験をいたしまして、やはり大変重大な影響が出てくる、延焼の危険もなきにしもあらず、ないしは消防活動のために入りました消防職員の身体、生命等にも危険が及ぶというようなこ
とを考えますと、これは相当なやはり対応をしていかなければいけないものという認識を現時点で持っております。
 したがって、消防法上ないしは条例上を含めまして、いわゆる公的な消防関係からの規制につきましては、今後いろいろな対策を考えてみまして、必要がありますればそういう規制についても我々としては検討をしていかなければいけない、そういう考え方で臨んでいるところでございます。
#164
○原田立君 必要であれば手直しをしていきますなんて、そういうのが一番気に食わない答弁なんですよ。
 要するに、ああいう火事があって、災害があって皆さん苦しんだのですから、今まで現行法のやり方で非常に手落ちがあったのですから、必要があればなんて、必要に決まっているじゃないですか、手直しするのは。必要があれば手直ししますなんて、非常に私は消防庁長官の答弁には同意しがたい。指摘しておきます。
 それから、地下溝内は全くの無防備状態で、火災報知機などの監視システムは都内の一部で、途中に防火壁もない、このような中でガソリンバーナーを使って作業を日常的に行っておるようでございますが、こうした作業をする場合、保安規則等は一体どうなっているのか。場合によっては防火管理者を決めたりあるいは消防計画を作成などの防火対策を見直していかなければならないんじゃないか。先ほど電電の方からは、何かバケツを持っていくとか用意するとかなんとかいうような話がありましたけれども、そんな消極的なことだったら、あの災害がまた起きないとは断言できませんよ。また起きる可能性を非常に恐れるわけです。
 それで、七年前の、先ほど話した財団法人日本産業技術振興協会が言っている中に、これは新聞に出ていることなんですが、ケーブル一本では火がついても溶けるか、くすぶるだけで延焼しないとされている難燃性ケーブルが、ラック、棚などで数本以上束ねられている場合、「いったん火がつくと、たちまち猛烈な火勢で延焼する」という警告がこの中であったと、御存じでしょう。そうだったらば、当然もっと慎重な配慮がなされてしかるべきであった。そうすれば今度のような事件が起きなくて済んだはずじゃないか。また、ここら辺の指摘を等閑視していると、また第二、第三の世田谷災害が起きるおそれがあると思うのですが、いかがですか。
#165
○説明員(山本千治君) 先生御指摘のとおりでございまして、私たちもまず火をおこさない仕事の方法はないか、火を使わないでできるような工事の方法はないかといった点が一つ。それから、しかし人間が入って作業することでございますので、万が一そういった火が出たような事態になった場合に延焼を食いとめる、あるいは全部が焼けてしまうといったことの事態にならないようにするといったことで、例えばもう少し局へ引き込むのを幾つかのルートから引き込むとか、あるいは洞道の中に壁をつくるとかといったようなことにつきましてももっとさらに検討し、実行いたしまして、システムの信頼性を上げてまいりたいというぐあいに、かように考えております。
#166
○原田立君 長官、我が党の衆議院の方の吉井委員から質問があったときに、消防庁の坂次長は、
 この共同溝あるいは洞道そのものは、火災の対象としては最も火が出にくいし、人がしょっちゅう出入りしているわけではございませんし、また一般の建物に類焼するという種類のものでもございませんから、消防上からすれば最も火事に緑の遠い施設と思いますが、そういう工事によって火災が起きてくる。火災といっても余り大きな火災はございませんで、小さなぼやみたいなもの、そういうのが非常に多いわけでございます。
こういう答弁をしているんです。会議録にありますけれども、まさか世田谷のあの火災をぼやみたいだというような認識はないんでしょうね。
#167
○政府委員(関根則之君) 最初にも申し上げましたように、今回の世田谷の洞道火災というのは大変重大な火災であるというふうに私どもは認識をいたしております。確かに今までの私どもの認識がやや甘かったということは素直に反省をせざるを得ないだろうというふうに考えております。いずれにしろ、あれだけの火災が起こったわけでございますし、実は私自身は、技術の最先端を行く電電公社が中で継ぎ目の補修をするのにガソリンのトーチを使っておるということはまさかという感じを抱いたわけでございまして、検討会の中におきましても、何とか火を使わないで工事が行えるようなそういうシステム開発ができないかというようなことも実は電電公社の方に申し上げているところでございますし、また、先ほどありました作業員の喫煙の問題でございますけれども、これはできれば禁煙という形にするのが一番いいと思います。また、やむを得ず喫煙を許す場合におきましても、それは許可制にするとか、そういう制度もきちっと決めていただかなきゃいけませんし、仕組みを決めただけで実行されなければ意味がありませんから、それを監視するためのシステムもやはりきちっとつくっていかなければいけない。そういった細かい問題点等につきましても、消防は消防の立場から、二度とああいう火災が起こらないように必要な措置を講じていくつもりでございます。
#168
○原田立君 公衆電気通信法の百九条で損害賠償が規定されているわけでありますけれども、賠償限度額は基本料金の五倍以内となっておりますが、世田谷の火災を見ても、余りにも低いとの批判の声もあるのですけれども、何か考えられているのか。要するに、基本料金千八百円ですから、五倍というと九千円ですね。あれだけの被害を受けて九千円のこれは最高限度額ですね。しかも申告をしないと出てこない、もらえないというわけです。今回は何か申告しなくてもちゃんと支払いするというふうな、弁償するというような話を聞いておりますけれども、今の時代にちょっと合わせて、あれだけの被害を受けて苦労して、そして一般家庭が九千円、事務所が一万三千円ということですが、ちょっと少ないのじゃないだろうか。引き上げというものも十分検討されてしかるべきではないか、こんなふうに思いますが、電電どうでしょうか。
#169
○説明員(井上秀一君) 先回の災害では大変利用者の方に御迷惑をおかけしたわけでございますが、現在は公衆法におきまして、電話の場合には連続して五日以上サービスが提供できなかった場合には、その日数に相当する使用料の五倍を限度として賠償するということで、今先生のお話のように決められておりまして、公社としてはこれに従って事業遂行をするということにされておりますので、ぜひこの点は御理解をしていただきたいというふうに思っております。
 ただ、今先生お話がありましたように、いろいろ手続面はできるだけ簡素化になるようにということで努力したつもりでございますので、その点を含めまして御理解をいただきたいと思います。
#170
○原田立君 これでおしまいにしますけれども、現行の公衆電気通信法によっては、少額ながらも非常災害時の損害について賠償が支払われるように明記されているのですが、電電三法についてはこの規定がないわけでありますけれども、今後一体、こういうふうな問題が起きた場合にどうするか。
#171
○説明員(井上秀一君) 現在御審議いただいております事業法案等の施行後におきましては、料金返還それから損害賠償等に関する規定を含めまして、すべての提供条件を契約約款ということで定めることになりますが、その場合の取り扱いにつきましては、電気通信の特殊性だとか諸外国における状況だとか、さらには利用態様の変化、技術革新に伴う保全水準の向上等を考慮しまして定めるということで、現在検討を進めているところでございます。
#172
○神谷信之助君 新大臣に就任をされて最初の論議を交わす機会でありますが、いずれ来年になってから予算委員会後に大臣の所信を聞いた上で、
地方財政、地方自治にかかわる問題については議論をしたいと思うんです。
 ただ、最初に今日の地方財政の危機の状況についての認識及び来年度予算編成に向けての大臣の決意というような点について二、三お伺いしたいと思います。
 これは大臣も御承知のように、今日の地方財政の危機の状態というのは極めて深刻だというように思います。起債残高はもう膨張の一途ですし、そして公債費率が危険ラインを突破している自治体というのは四五%を超える、こういう状況ですから、大変な事態だというように思います。
   〔理事岩上二郎君退席、委員長着席〕
 一方、不況がずっと長引いてきて、景気は持ち直してきたとはいうけれども、庶民の暮らしのところにはまだまだ遠い状況です。ですから、生活保護を受けている世帯数でも人員でも、この十年間で約一割またふえてきている。不況は庶民の段階ではまだまだ続いている状況で、したがって地域住民の暮らしを守る組織としての地方自治体の役割というのは一方ではますます重要になってきているんです。ところが財政はそうはいかぬと、こういう状況になってきている。そういう中で国の財政が極めて厳しい、その克服が第一だという、そういう口実で自治体財政に対する締めつけといいますか、これがますます厳しくなっていることは御承知のとおりです。
 従来ですと、財源不足額が出れば、本来全額国が責任を持つのが今の制度になっているのだけれども、しかしそれでも半分は持ちましょうというように、いろいろ国の責任自身も全く放棄をするという状況ではなかったわけですけれども、五十九年度以降はこの責任も完全に放棄をして、地方財政それ自身でやりくりをしなさいと、こういうことになって、とうとうことしは、交付税法上は国税三税の三二%というこの法律そのものは変わっていないけれども、実質は三一・三%に切り込まれるという前代未聞の状況になってきているんです。
 しかし、これはそういう財政技術上のやりくりをやってことしは切り抜けてきたという状況であるわけですけれども、今度は、来年度はいよいよ制度そのものを変えて地方自治体に対して負担を転嫁する。いいますと、だから地方財政の危機をどう打開するかという点では重要な分岐点、分かれ道に今立っているのじゃないかというように私は思うんです。
 そういう点、振り返ってみますと、昭和二十八年から三十年代へかけての地方財政の危機がありました。あの時期に地方財政危機を克服するために財政再建特別措置法等もできましたし、それによって地方団体の禁治産状態というのが法制的につくられてきましたし、それから町村合併が進められ、あるいは教育委員会の公選制とか、それから議会の開催回数を減らすとかいうような、いろいろな自治権に対する縮小といいますか、これもやられた。だから、今回の地方財政危機も、ある意味ではそういう財政的な締めつけだけでなしに、制度そのものを変えていくという方向で地方自治の権限そのものが大きく縮小されるというか、圧縮されるといいますか、そういう事態になるのではないかという、そういう危惧を私は持っているんです。この辺の認識についてひとつ大臣の御見解をお聞きしたいというように思います。
#173
○国務大臣(古屋亨君) ただいまお話しになりました地方財政の危機についてのお考え、私も全く同感でございます。
 何といっても五十四兆円という借入金を抱えている地方財政の実情でございます。先ほどからお話し申しておりますように、いろいろの意味で行財政改革にも協力しておるのでございますが、私ども残念でならないのが東京、大阪の一部の近郊町村でラスパイレスの数字が、これもいろいろの事情によるものと思いますけれども、それがまだ地方財政が豊かかなという印象を、一部の方といいますか、国民の一部に与えていることはまことに残念でございます。
 そういう意味におきまして、何といっても五十四兆円の借入金を抱えている未曾有の地方財政の現在の状況でございます。国がいかに厳しくても、地方ももちろん行財政改革におきましては国とともに非常に厳しいものがあるわけでございます。特に地方の困っている状況に拍車をかけるようにして、国がお話しになりましたような補助金の一割カットだとか、あるいはいろいろの必置規制あるいは国の関与、そのために地方の自主性というものを阻害しているというようなことにつきましては、ぜひ私どもも早急にこれは解決できるものはどんどん解決していかなければならないと思っております。
 先ほど国庫補助金の一割カットの問題も財政局長から説明したところでございますが、今とりあえず何といっても特に社会保障を中心としての一割カットは地方へ負担を転嫁するだけという見地におきまして、私どもだけでは解決できぬことでも大蔵省とも事務的に折衝は続けておりますし、場合によりましては話し合いで一年間の凍結というようなこともまた一つの方法かと思いますが、そうかといって、今そのままで一割カットをやってしまっては、困っている地方に余計動けないような状況にしてしまう点もありますので、そういう点も考えながら、実は活性ある地方自治団体、地域対策がどういうふうにできるかというようなことも自治省におきましていろいろ検討を続けておりまして、行財政改革につきまして、とにかく一月中には地方行革大綱というものをつくりまして地方にお示しし、相ともにこの非常に厳しい地方財政を克服してまいらなければならぬという決意でございます。
 ただ、これは決意や口先ばかりでは簡単にできるものではありませんから、私どもも地方六団体の意見その他、全国三千余の地方自治体の御意見も拝聴しながら、今申したような線に沿いまして一生懸命に頑張ってまいる決意でございます。
#174
○神谷信之助君 きょうの朝日新聞の「論壇」に参議院の宮澤先生の御意見も出ていました。一致をする部分もあるし、一致しない部分もありますが、共通して、今大臣もおっしゃったように、非常に深刻な地方財政の危機、国の財政もそうだけれども地方財政もそうだ、その場合にその仕事が地域住民にとって必要なのかどうかというそのことを抜きに財政が先行して、そして今度のような一割カットをするというこれに対する批判は、私は同感です。
 先ほども話が出ていましたが、生活保護を初め四十一項目の約二千四百億円に及ぶ一割カット問題、これなんかは私は前回十日二十三日の当委員会でも指摘をしたのですが、これは大変な問題だというように思います。
 憲法二十五条の最低生活保障の原則というこれに基づいて生活保護法はつくられた。そして、その理念に基づいて国が責任を持って生活困窮者に対する施策を進める、このことを第一条の目的で明確にしてつくられているわけです。
 ところが、今生活保護の受給件数が多くなっている、世帯数もふえている、中にはほんのごく一部、ケシ粒ほどの一部だけれども、暴力団員の中にはもらっておるやつがおるという宣伝を逆にされて、そして今ずっと市町村に行ってケースワーカーの諸君の話を聞きましても、ことしは何人生活保護対象者を削るかというのをそれぞれ目標を出させるというわけです。自立助長推進目標というのですが、そういうのは大分前からやられているのだけれども、このごろはそれが厳しくなって、府県の監査や厚生省の監査でそれを追及されるという状況が生まれていますし、
   〔委員長退席、理事岩上二郎君着席〕
それから扶養義務者の調査というのも、よその府県へ走っていったり北海道まで飛んでいったりしてやるとかというような、そういう厳しい状況が進んで、しかもなおかつ受給者はふえる、こういう状況です。これに一割カットをやられてくると、実際で言うと四割負担増になりますから、ますます対象者の資格を厳しくする、実際の生活保護の制度自身が機能しない、そういう状況をつくり出すということになる。あるいは老人ホームも
一割カットですけれども、百人収容で例えば約一億円なら一億円の事業費で老人ホームをやっているというと八千万円は国から来ます。二千万円は自治体負担になる。今度は二千八百万円、自治体は負担しなければならなくなる。八百万円出せなければどうなるかというと、収容人員を百人から七十一人に下げないと事業は進まない、こうなります、計算だけでいきますと。
 だから、高齢者社会を迎えると言いながら、片一方、そういう老人ホームというあたりはどんどん縮小せざるを得ぬ。あるいは、これは倉敷で聞けばわかりますけれども、保育所に入りたい人に対してまず民間の保育所へ回す。そうして、公立の保育所は定員割れになる。現実に今保育料がどんどん上がっていますから、保育料が高いから入れたくても入れられないという、そういう家庭がふえていますけれども、わざわざそういう定員割れの保育所をつくって、倉敷では四十三人の保母さんを今度は一般職に転換しているんです。だから、児童福祉法の二十四条で決めている保育に欠ける児童についての市町村長の責務というのは果たせなくなっている。こういうのがもう既に起こっているわけです。これが一割カットをしてくるとますますそういう事業ができなくなる。
 だから、これがそうなってまいりますと、結局住民から言うと、自治体というのは市とか県とかがあったって役に立たぬじゃないか、こうなりますから、わざわざ選挙までやって知事さん、市長さん選ぶ必要はない、官選でいいじゃないかとか、だれが市長になっても変わらないじゃないかとか、ますますそういう空気を助長してくることになるでしょう。だから、実際にその住民の切実に困っている人にどういう施策をやっていくかということでその地域住民全体の生活を守っていく地方自治体の本来の仕事自身が抑えられるということになる。だから、こういう意味では私は、これは単に財政上の問題じゃなしに憲法にもかかわるあるいは政治の根本にもかかわる重大問題だと思うのですが、この辺についての認識と決意を聞かしてもらいたいというように思います。
#175
○国務大臣(古屋亨君) 社会保障関係、先ほど言いましたような二千四百億に近い、二分の一以上の補助の一割カットというようなことは国の負担を地方へ単に回すだけでございまして、私どもはどうしても承服しないで、これから年末にかけまして、もう自治省としては一体となって頑張ってまいります。
 社会保障関係、今のお話のような福祉関係あるいは生活保護関係、これはやっぱり私は国で当然見ること、国の財政が苦しいからただ地方へ回す、そうしたら地方の自律性、自主性なんという地方自治の本旨に完全に反する結果ともなりかねないと考えておりまして、いろいろ先ほどから御質問ありましたような一割カットというような問題は、私ども自治省としては承服できない。
 ただ、反対ばかりしていてそれが通らなきゃどうするか、いろいろの御意見もあると思いますが、私どもは、とにかくこれから短い期間でございますが、予算編成に向けまして、この問題が自治省としても一番大きい問題であるという決意のもとに、財政当局に対しましても我々の主張が通りますように、また党の方にもそういうことを呼びかけて進めておる次第でございまして、この決意は変わっておりませんし、また先生方の御主張の点とも同じような結論でございますと思いますので、ひとつ皆さんの御支援をお願い申し上げる次第でございます。
#176
○神谷信之助君 もう一問ちょっと申し上げておきたいのですが、これは先ほど同僚議員の質問で財政局長も答えておりましたけれども、いわゆる公共事業費のカットの問題とか、それから義務教育費国庫負担の対象を外す問題とかというような問題が起こっているわけですけれども、これはそれぞれ建設省、文部省が当該主管庁ですからそこが中心になるけれども、これは直接自治体にもう強く響いてくる問題だと思います。特に直轄事業に対する自治体の負担金、これも高率補助の一種と見て一割負担をふやすというような話も出たりしておりますし、それから一般公共事業の先ほどちょっと局長の話、もう一つよくわからなかったけれども、単独事業でやらざるを得ぬということになるという話ですが、この辺、単独事業でやるにしたって財源がなければできるわけがないわけで、その辺がどうなるかという問題。
 それから、仮に予算額としてはふえなくても、あるいは逆に減額になっても総事業量でやりなさいという、こういう話も出ております。こうなると結局自治体負担あるいは起債で充当せざるを得ぬ、借金はますますふえるという問題が出てくる。こういう問題がありますが、これらの問題を含めて自治省も関心を強めておられると思いますが、ひとつ実際にそういう無理なことをやって、自治体自身が来年度予算を組んで仕事を進めていくことができるのかどうか。市町村長さんにあちこちへ行って聞きますと、今の状況であんなことをやられたら来年度予算の組みようがないというような話を聞きますが、この辺までの展望を含めて、ちょっと財政局長に報告してもらいたいというように思います。
#177
○政府委員(花岡圭三君) 先ほど明年度の地方財政の状況のあらましにつきまして申し上げましたけれども、明年度におきましても地方財政は財源不足が生ずる見込みでございます。そういうときにおきまして、公共事業あるいは生活保護費、こういった非公共事業含めましていろいろ一律削減の話があるわけでございます。
 先ほどちょっと御指摘ございました、単独でやらざるを得ないという点ございましたけれども、これはそういうことではございませんで、むしろ公共事業の補助金を切るということであるならば、その補助金整理の一環としては、現在いわゆる地域レベルにおいて行われているようなものに対する補助金をカットして、それをむしろ地方の自主性に任してはどうであろうか、そういう意味で単独事業の強化というふうなことで賄えるではないかということを申し上げたわけでございます。
 この予算を減らして、そしていわゆるその浮いた補助金でさらに事業量をふやすというふうな問題、これはそういうふうに現在大蔵省の方は考えておられるようでございます。そういったいろいろ地方負担の増の問題ございます。私どもとしましては、先ほど申し上げましたように、やはり議論をしないで国の負担を地方に転嫁するということは、それはそういったやり方は行うべきではないという基本のもとにいろいろお話し合いをしておるわけでございますけれども、現在の状況でございますれば、こういったことが行われるならば地方の財源不足というものはさらに広がってまいりまして、特に財源措置をしない限りは地方においても予算が組めなくなるというのは御指摘のとおりであるというふうに考えております。
#178
○神谷信之助君 先ほど大臣も重大な時期であると決意をお述べになりましたから、この問題はこれぐらいにして次に移りたいと思います。せっかくひとつ頑張ってもらいたいというように思います。
   〔理事岩上二郎君退席、委員長着席〕
 それで、いよいよ法案の問題ですが、まず第一番目の問題は、同僚議員も言っていましたが、新会社に対する償却資産の根幹部分の二分の一、五年間まけてやるということ、税務局長の答弁ずっと聞いていますと、結局激変緩和だということですが、何で激変緩和しなければいけないわけですか。
#179
○政府委員(矢野浩一郎君) 従来、納付金制度のもとで実質的に固定資産税の二分の一ということになっておりました制度に対して、市町村側からこの特例を廃止すべきであるという強い要請があったわけでございますが、今回電電公社の民営化を機会にこれを実現するということになったわけでございます。
 もとより電電公社に対しましてはほかの会社と同様に固定資産税の通常の負担をしていただくわけでございます。ただ、何分にも電電公社の納付金の額というのがかなり大きくなってきておりま
して、これを一気に二倍にするということにつきましてはやはり負担の急増になるという観点から、激変緩和のために二分の一の特例措置をつくるということにしたわけでございますが、ただその場合に考えましたのは、あくまでも新電電株式会社が電電公社から引き継ぎを受けた施設設備の基幹的な部分だけに限るということにいたしたわけでございます。これらの部分はいわゆる電話サービスに係る部分でございますけれども、その中の基幹的な部分でございますが、それらにつきましては、今日まで国民の日常の生活に必要な電話の普及のために投資をしてきたもののいわば残りということでございまして、その点に着眼して、その部分だけ五年間二分の一という特例を設けたわけでございます。
#180
○神谷信之助君 電電公社に聞きますが、公社から新会社に移ることで国や地方に対する公租公課等の負担、これは一体どのぐらいに、今の公社時代は幾らで新会社は幾らであろうと推定されているか、この辺ちょっと。
#181
○説明員(飯田克己君) 五十八年度におきましては、先生先ほどおっしゃいました市町村納付金、これを中心にいたしまして、その他自動車関係諸税ということで約六百億円でございます。新会社になりますと、現在公社法におきまして非課税措置をとられております法人税なり事業所税なりすべてのものを対象とします。
#182
○神谷信之助君 幾らぐらいになる。
#183
○説明員(飯田克己君) これは現在、まだ新会社になりましての収入の規模、それからそれに対します税の対象というものはいわば政省令ということで、この法案の成立後いろいろ詰めるということになっております関係上、具体的な数字についてはまだ何とも判明しない点でございますけれども、ただ非常に大胆な仮定をおきまして、五十八年度三千八百四十億円というものに対しまして、現在実効税率というものが巷間ありますが、それを使いまして、非常に大胆かつマクロ的な試算を行いますと、現在より概ね二千億程度ふえるのじゃないかというふうに考えております。
#184
○神谷信之助君 そのほかはふえないの。ふえるのはそれだけですか。
#185
○説明員(飯田克己君) 公租公課と出しましたら、以上のとおりでございます。
#186
○神谷信之助君 公租公課その他と言っている。事前に言っているのだから具体的に答えなさい。しかも、衆議院の委員会ではちゃんと岩下理事が答えているじゃないか、具体的に。幾らかかりますかと言っているんです。だから、その他はどれだけなんですか、それじゃ。
#187
○説明員(飯田克己君) 公租公課といたしましては、先ほど申し上げたとおりトータルで約二千億円ぐらいの増というふうに考えております。
 ちょっと失礼でございますが、その他という意味が判明いたしかねますが。
#188
○神谷信之助君 衆議院の連合審査のときか、岩下理事が答えているので言うと、今や法人税その他、税金の関係はマクロで見て約二千億と、その他道路占用料、社会保険料等で四百数十億から五百億、こういうふうに言っている。違いますか。
#189
○説明員(飯田克己君) 失礼いたしました。先生おっしゃるとおりでありまして、先ほども御質問がありましたが、道路占用料、先ほど路政課長がお話しいたしましたように、道路占用料ないしは社会保険料というもの合わせて約四百億強と考えております。
#190
○神谷信之助君 それで、税務局長、これもまた同僚議員が既に言っておりますが、第二、第三の後発組ですね。これが今度できる新会社との競争力において後続組の方がはるかに強いという、そういうのは到底考えられないということですが、七月十七日の衆議院の連合審査で真藤総裁は、六分配当なら配当税を納めて千億近い内部留保ができると、八分配当なら五、六百億円の内部留保ができる、初年度。第二年度になると二、三百億から四、五百億、それ以上に楽になりますと。それから、同じく電電公社の理事は、現在国庫納付金を二千億から二千四百億支払いながら三千億円台の収支差額が維持できる、プラスができている、だからこのような企業の体力というのは新会社においても発揮できると、こういうふうに言っているんですね。だから、承継した資産のそのうちの一部にしても、償却資産の根幹部分をわざわざ半額にしてやらなくても十分やっていけますよと。
 今おっしゃったように、公租公課、税金の方は約二千億でしょう。それに社会保険料、道路占用料を含めて四百億から五百億、大体五百億で二千五百億でしょう。今までは、五十八年度で言えば二千四百億円納付金を払い、そして約六百億近い固定資産税を払っているわけだ。だから、三千億ぐらいは大丈夫なんですと、これは議事録見たら公社の理事も言っていますよ。だから、まけてやっている二分の一というのは、あなたの先ほど言った約三百億、二百五十億か三百億ぐらい、そんなくらいまけてもらわぬでも大丈夫ですというのが衆議院の答弁です。大丈夫や言うているのに、何でまけてやらんならぬ。その辺はどうですか。
#191
○政府委員(矢野浩一郎君) 経営形態の改革に伴います際の、従来の納付金制度から固定資産税制度に移行するいろいろお話し合いをしたわけでございます。もとより新しい電電会社が相当な力をお持ちになり、発揮されるということは十分考えられるわけでございますが、そういった話し合いを通じまして、従来の納付金の額、かなり大きな額になってきておったということから、これが一気に二倍になるということについての負担の緩和の御要請があったわけでございます。私どもいろいろ検討いたしました結果、そういった激変緩和というものの必要性もあるだろうということで、ただ中身については十分ひとつ考えさせてほしいということから、先ほどお答え申し上げましたように、公社が従来国民生活の日常必要な部分について今日まで電話という形での整備を進めてきたという点に着眼をいたしまして、いわばその残りの部分ともいうべきものの中の基幹的な施設についてのみ激変緩和の対象にすると、そういうことにしたわけでございます。
#192
○神谷信之助君 新会社が公社から承継をする償却資産のうちの根幹部分だけ二分の一にした、そういうことをするようにしたのは公社の側からの要望、要請があったと、こういうことですね。要請するときはそう言うたのかしらぬけれども、国会の答弁では、さっき言ったような議事録では答弁になってます。これ見たら、岩下理事さんですか、それから真藤総裁もちゃんとそう言うていますよ。
 それから、承継した部分を考えてみたら、それは大体今までももう二分の一まけてやっているものでしょう、何年も。そうでしょう。だから、新規投資をして、それで一定の期間二分の一なり三分の一見てやろう、減免してやろうというのは電力やらその他で若干あります、新規投資分について、償却資産について。だけれども、電電の場合は今までもうずっと長い間二分の一にしているわけです。半分にまけてやってきているわけです。それを新会社になってまた五年引き続いて見てやらにゃいかぬというのは一体どういう理屈なのか。新規投資分についてまた何とかどうのこうのというのならわかりますよ。というのは、これはまだ一遍も減免措置してないのだから。
 しかし、あなたが今度やろうという根幹部分というのは、今までもう二分の一やっているのだ。何でまたあと五年もおまけをつけてやらんならぬ。しかも、ちゃんともうかりますと、企業の体力は十分ですと、こうして岩下理事も言っているし真藤総裁も言っている。あなたのところへ頼むときは真藤さんがまけてくれと言うたのかしらぬけれども、国会の正規のところではちゃんと言うておる。そんなあなた、ペテン、うそにだまされたらあかん、そういうごまかしに。その辺どうですか。
#193
○政府委員(矢野浩一郎君) 先ほど来お答え申し上げておりますように、激変緩和ということでございますが、その対象にいたしましたものは、ただいまも御指摘ございましたけれども、今日まで電電公社が電話サービス、しかもそれは国民の日
常生活に必要な部分と申しますか、そういったことのために投資をしてきた部分という性格に着眼をしたわけでございます。
 したがいまして、そういった電話サービスの部門というのは、今日までの公社の設備投資によって既に電話は国内すべて自動化されたわけでございます。ほぼ完成をしている。私どもは、これは国民のいわば日常生活、今日の日本の水準としての必要な部分であろうと、そういう点に着眼して、なおその残りの部分――今までに投資したわけでございますから、それがすべてそういった電話サービスの普及のために充てられてきたというわけでございますから、その残りの部分について二分の一の特例、激変緩和という対象にいたしたいと、こういう観点で行ったわけでございます。
 これから先に投資をしていく部分というのは、さらにそれ以上により国民の社会的あるいは経済的な活動に一層の利便をもたらすであろうと思われるような新しい、ニューメディアと申しますか、そういったものが投資をされていくということが考えられるわけでございますが、そういった点についてはその必要はないと、このようにむしろ考えたわけでございます。
#194
○神谷信之助君 税務局長の今最後の方におっしゃったことは、電力、ガスはこれは国民生活を維持する上で一番基礎的、不可欠なものである、しかし電電の方は生活の合理化、利便化を図るものだからちょっと違いがあるという趣旨ですね。そういう答弁された。なかなか見識があるなと私は見ている、そこは。ところが、そんな見識がありながらちょっと違うんだ。
 今まで自治省はこの問題についてどういう態度をとってきたか。当委員会で自治省は、二分の一まけてやっておるのはもうおかしいのではないか、もう普通に出してもらうのが当然ではないのかということを、私どもの指摘に対してそういう答弁をなさっているんですよ。電話がまだ普及してないときには山間僻地やら電話を敷設をせにゃいかぬし、設備投資が要る。したがって、このような二分の一納付金制度というのは必要である。しかし今日では、今局長も言ったように、もう国民生活全体にはどこでもやれるようになってきておる。だから、もう二分の一は外していいのじゃないですか。だから、電電、専売はもういいのじゃないですか、しかし国鉄は財政事情からいってどうでしょうかと、こういうのが今まであなた方の答弁なんだ。
 それで僕は、国鉄は国鉄でやっぱり払うのは払ってもらって、そしてその部分を別の方法で補てんをするなり何なりこれは政策上の問題としてやるという主張をしていた。論戦をね。当時あなたは、二分の一まけてやる必要はない、もうちゃんと全部設備投資は済んでいるんだと、基本的に国民生活に不可欠の部分については、あるいは利便を図ろうという面では。しかも、財政事情もいいんだから当然二分の一まけてやる必要はもうないと、こう言っている。
 それで、いよいよ今度は公社じゃないんだ、これは。公社の時代にあなた方はそういう主張をしていた。民間の会社になったら途端に、この部分だけは激変緩和でちょびっとまけてやらにゃいかぬ、それは電電公社が頼みに来たからと、こうなったらちょっと国民は納得できぬじゃないですか。いかがですか。
#195
○政府委員(矢野浩一郎君) 御指摘のように、国鉄はともかくといたしまして、電電、専売の両公社についてはその二分の一の納付金の特例措置は必要でないというぐあいに近来主張をしてまいってきたわけでございます。したがいまして、そういう観点から今度民営化を機会に固定資産税はすべて御負担をいただく、通常の企業と同様に負担をしていただくという法改正の御審議をいただくに至ったわけでございます。御指摘の二分の一の五年間の特例という意味は、そういったものに対するいわば過渡的な措置、過渡的な段階における経過的な措置と、このように御理解を賜りたいと存じます。
 この軽減額そのものも逐次償却の進行に伴って減ってまいるわけでございますし、五年たちましたならば完全に課税ということになるわけでございますので、そういう点で、私どもがかねてから主張してまいりましたことはこれによって実現をされるもの、このように考えております。
#196
○神谷信之助君 今までの同僚議員の質問にもあったけれども、なかなか納得できない問題です。衆議院の議事録による答弁によると、電電の総資産は十兆二千億、うち九兆数千億は固定資産というように言っています。もちろん土地、家屋。土地は取得価額で四千五百億というように答弁されていますけれども、とにかくそれだけのでかいところに二百億か三百億まけてもらうかどうかというのは――年間三千億から三千五百、四千億もの利益が出るというところに、赤字でピーピー言っているとかどうとかいうところならまだしも。しかし、赤字の企業でも固定資産税払わにゃいかぬわけです。そういう性格の税でしょう。それにこれだけの大きい超一流、超大企業の新会社に対してわざわざ二、三百億の配慮をしなきゃならぬというこの問題がどうにもこうにも私は納得できない問題だ。
 そこでもう一つ、これをやっておってもしようがないですから次へ移ります。
 私は、法案を修正をしてやるべきだ、我々自身は大体民営化反対ですから、公社でよろしいと。それで、公社であったら、先ほどおっしゃったように二分の一全部取って、そんな遠慮せぬで、がばっと取れるわけでしょう。新会社にしたら途端に二、三百億をまけてやると、そんなことを言うなら、それなら公社のままの方がよろしいと思うんです。こういう点が一つ。
 それからもう一つは、第二電電、第三電電の問題ですけれども、先ほどから償却資産の特例措置については、これらの後発会社に対してはやらないという、そういう御答弁をなさっているのですけれども、衆議院の議事録見ますと、郵政省の小山電気通信局長は、第一種の電気通信事業にはやっぱり同じ神経系統を引き受けるので助成の意味で課税の特例をお願いしたい、当然これは主管庁である自治省と十分協議をしたいと思っていますと。後発会社についても新規投資の分について特例措置を考えてもらいたい、郵政省はそういう答弁をしています。それから、電気通信審議会、五十九年の十一月に「情報通信産業の高度化の在り方」というのを報告していますが、そこでやっぱり同じように税制面での措置について相当広範囲に要望しています。
 これは言うなれば財界の要望も含めて言っている。第二電電、第三電電、これらを全部集めて一本化という動きも、報道によると経団連で一本化という動きもあるようですが、いずれにしてもそういう財界の方の圧力というのも当然予想されてくるし、郵政省もそういうことを考えているというし、こうなると、今は後発組についての新規投資について特例措置は認めませんとおっしゃっているけれども、この五年の間に、大体六十三年ぐらいから新会社ができるかどうか。まあ六十一年ぐらいからできるでしょう。だから、そういう事態に向かって特例措置を行う伏線があるのではないか。その辺は政府の各省を含めて、後発組については特例措置はしないということは明確になっているのかどうか。自治省だけの考えなのか、関係する郵政省や通産省を含めてその辺ははっきりしている問題なのかという点はいかがですか。
#197
○政府委員(矢野浩一郎君) 新しい電電株式会社がこれからどのような会社となりまして、さらにどのような分野に進出をするのか、あるいはいわゆる第二電電、第三電電と呼ばれるような新規参入者、これがどういった姿でどういうような分野に歩を進めるのか、これは私ども現在の段階におきましては具体的に、定かにまだ知りようがないわけでございますが、ただ、いずれにいたしましても、こういった新しい分野への進出によりまして行われる事業活動というのはかなり高い生産性、付加価値、そういうものを持ったいわば最先端を行く事業であり活動だ、こういうぐあいに考えられるわけでございます。
 目下、そういった新しい分野への税制の問題につきましていろいろ御議論がおありだ、あるいは御意見がおありだということは私どもも承知しておりますが、私どもはそういう観点からいって、少なくともそういった付加価値の高い、生産性の高いものについては、十分ひとつ固定資産税等を御負担いただいた上で事業活動をやっていただきたい、こういうぐあいに目下考えておる次第でございます。
 政府部内として統一したものかとおっしゃられますと、またこれはいろいろ議論もございますので、私の考えは自治省の税務当局としての考えということで御承知いただきたいと思いますが、少なくともこの法案の段階におきましてはそういう考え方を持って提出をし、御審議を煩わしておるということでございます。
#198
○神谷信之助君 これは、大臣、地方財政関係というのはなかなか自治省よく頑張っておられるのだと思うのだけれども、そうは言うても、だんだん情勢によって後退せざるを得ぬというのが歴史的事実でして、自治省としては後発会社の新規参入の分の新規投資については特例を認めないというのは現段階なんですが、実際これから将来そういう事態が起こってくる、その線は堅持できるのですか。具体的にそういう事態が起こったときにはやっぱり特例を認めざるを得ないということになるのじゃないのかという心配を我々は持っているのだけれども、この辺は大臣、政治家としてはどういう見通しですか。
#199
○政府委員(矢野浩一郎君) 私からまずお答え申し上げたいと存じますが、将来のことについて極めて明確な予測をするということは、今日の時代でございますから大変難しいことだと存じます。今いろいろ御議論のあること、これは事実でありますし、私どももその点は承知をしておりますが、しかし少なくともそういったものについて例えばこの経過措置にございますような二分の一の特例を五年間も適用する、これはあくまでも経過措置として私どもの方は出したわけでございますから、そういったものまでやるというのにふさわしいような状況であるかどうかというのは甚だ疑問でございます。私どもは、そういった必要はないんじゃないか。ただ、いろいろ議論しておるうちに、例えば日本のニューメディアの発展のためにこういうものが必要ではないかというようなことは、それはいろいろ出てくるかもしれません。その場合におきましては、私どももそのときの情勢等ももちろんこれは判断しなければならないと思いますが、これは税務当局の立場といたしまして、そういったものについて幅広くいろいろな特例を認めていくということは、日本のそういった先端産業の足腰を強くしながら競争をしていくという立場からいって、かえっていかがなものであろうかと、こういう気がいたしております。
 お答えになるかどうかわかりませんが、自治省なり私としての考え方を述べさせていただく次第でございます。
#200
○国務大臣(古屋亨君) ただいま税務局長がお答えしたのでございますが、今回の特例措置というものは、電電公社に対しまして経過的に激変緩和という意味で講じたものでございます。だから、新規参入を含め第一種電気通信事業者には、新たな特例措置を講ずることは目下のところは全く考えておりません。
#201
○神谷信之助君 目下のところはというの……。
#202
○国務大臣(古屋亨君) 特別の事情というか、予測されない事情がまた起こったときは別でございますが、常識で考えましても目下のところは考えておらないと御了承願いたいと思います。
#203
○神谷信之助君 一番みんなが心配しているのはそこですよ。結局そう今は言うて、それでこれは経過措置だと言うてとにかくやる。しかし本当は、経過措置だと言いながら、先ほど言いましたように、今までもう半分まけておるんじゃないか、経過はとうに済んでおる。自治省自身ももうまけてやる必要はないと言っておったものじゃないか。それを何でまけてやらにゃならないのか。わざわざまけてやるということは、新規参入のときにはやっぱりそういう特例をやるという布石ではないのか、伏線ではないのかというのが我々の危惧するところです。だから、目下のところはとおっしゃると、ますますそういう危惧を深くせざるを得ません。これはそれだけにしますが、建設省の路政課長さんちょっと来てください。
 そこで、先ほど同僚議員の質問に対して、占用料の問題で、なお検討中だ、まだ法律もできてないしということを今までずっとおっしゃっておりましたが、償却資産の二分の一問題は、それも一つの検討課題だという答弁をぽろっとなさっているもので、それは間違いないでしょうか。もう一遍ちょっと確認をしておきたいと思うんです。
#204
○説明員(原隆之君) 御案内のことと思いますが、道路占用料というのは、道路以外に余地がなくて、やむを得ず道路を使うというものに対しまして、その使用の対価としてちょうだいをするという性格のものでございまして、もとより税とは性格が違うものでございます。ただ、負担をされる側から見れば、同様の効果を持つという意味で、税においてかような激変緩和措置をとられるということは、私ども道路占用料の問題を検討する場合にも非常に大きな参考になるのではないかと、こういう趣旨で申し上げたわけでございます。
#205
○神谷信之助君 税務局長、今路政課長はそう言っているわけです。この二分の一問題というのは、単に税金だけの問題じゃなしに、自治体の側の占用料の徴収権にもかかわる問題になってきているわけです。
 これは御承知のように、五十五年の三月でしたか、参議院の地行の委員会で、一片の道路局長通達で条例を規制するとは何事だという問題の提起をして、当時の大臣もこれはひとつ建設省とやろうじゃないかということになった代物です。ですから、それに基づいて、五十六年の十二月に、建設省内に道路占用料制度に関する調査特別委員会というものを設置をされて検討をずっとされてきたと、こうなっておると思うんです。去年の三月の当委員会で、さらにこの不当性を追及をし、自治省としてもっと積極的対応をすべきだということを要請したと思うんです。だから、昨年の各省の概算要求の前に自治省から各省に対する要請をなさるあの中に、電電公社の道路占用料に対する適正な対処を要望されていますね。
 同時にこれは、指定都市の市長会あるいは議会含めて、五十七年、五十八年からでしたか、要望としてずっと出てきた問題で、自治省自身も、これは建設省の一局長の通達で、条例で決めることができるようになっている、法律でやるのはけしからぬと。当時の自治省の行政局長の見解は、それぞれの自治体がそんな通達抜きにして自分で条例つくられたらそれで徴収できますという答弁をなさいましたが、実際問題としてそんなことはできはせぬのです。自治体は建設省の補助金をもらわなきゃいかぬのだから、そんなことをしたらえらいことになりますから、実際問題としてはできない。だから、これは政治的に解決する以外にはないので要請をしてきた問題ですよ。
 やっとこれで新会社ができるから、自治体の側では道路占用料をちゃんともらえるというつもりになっておるのだ。だから衆参の地行の委員会では、これは当然徴収できるようになるという答弁が建設省からあるかと思うと、なかなかそれが議事録でも出てないので、一体どこに問題があるのかとずっと私は注意深く聞いておったのだけれども、今おっしゃると、この二分の一問題がかかってくるというんでしょう。それをもう十分考慮に入れて検討をすると、こうなりますと、税務局長、これは責任重うなってくるんです。
 自治省としては、ちゃんと道路占用料は徴収できるようにしてもらいたい、これはことしの予算要求でも出ているし、そうやってやられているのだけれども、それを逆に足を引っ張っているのが二分の一まけてやるということになってきたと、こういうことなんですね。これは財政局長なのか税務局長なのか、この辺の見解をちょっと聞いて
おきたいんです。
#206
○政府委員(矢野浩一郎君) たびたび申し上げましたように、基幹的な施設に限って二分の一とやりましたものは、これは今までの経緯その他を全部総合いたしまして、地方税の立場からこのような経過的措置を設けたものでございます。それ以外のことにつきまして私からとやかく申し上げる立場にはこれはございませんが、固定資産税につきましてはそういういきさつから、あくまでもこれは経過的に行ったものということでございます。
#207
○政府委員(花岡圭三君) 建設省にもそれぞれお考えがあると思いますけれども、私どもとしましては、法律上に特例を設けておったものの経過措置と、それから通達でなされておった措置の経過措置とは、若干そこに違ったものがあるのじゃないかというふうに考えております。
#208
○神谷信之助君 ちょっと今局長の言っている趣旨がもう一つようわからぬ。もうちょっとかみ砕いて言われないか。
#209
○政府委員(花岡圭三君) 固定資産税の方につきましては、かつていわゆる納付金という問題、これは法律で規定されてあったわけでございますが、片っ方の道路占用料の問題は通達の問題でございますので、そこに今後の経過措置の扱いに差があってもいいのではないかということでございます。
#210
○神谷信之助君 後の方は声が小そうなってきたんですがね。
 だから、五年間は二分の一にしなきゃいかぬから、五年間はなし、若干建設省で値切ってもよろしいという意味なのか。これは単に五年間の経過措置だから、もう一方をちゃんとしなさいよ、そんなことには余りこだわる必要はありませんよという意味なのか。どっちなんですか。
#211
○政府委員(花岡圭三君) はっきり申し上げますと、私どもかねてから道路占用料につきましては徴収できるようにというふうな申し入れをしておりましたことから考えまして、直ちにいただければそれにこしたことはないということでございます。
#212
○神谷信之助君 路政課長さん、そういうことですからね。
 問題は、これは財政局長、電電公社の方は、さっきもあったように、まけてもらいたいということは言うておるわけだ、この席で先ほど。向こうはてんびんにかけて見ています。だから、法律ができてからゆっくり考えますと、こうなっていますから、これは事市町村の自治体にとって年来の要求でもあるから、ひとつ万遺憾のないようにちゃんとしてもらいたいというように思いますが、よろしいですか。
 その次の問題に移りますが、税務局長、この償却資産の根幹の中に通信衛星というのは、あれはどのようになっていますか。
#213
○政府委員(矢野浩一郎君) 通信衛星というのは概念的には償却資産ということでございましょうが、固定資産税の課税関係におきましては、これは固定資産税の性格上、固定資産が所在する市町村において課税をするということになされておりますわけでございまして、通信衛星というのは御承知のように静止衛星でございます。はるかかなたの宇宙空間にあるわけでございますが、これについて固定資産税を課税することそのものが現段階ではできないと考えておりまして、現実に課税もしていないわけでございます。したがいまして、その根幹施設には、そういう意味では含まれないということでございます。
#214
○神谷信之助君 電電公社に聞きますが、現在通信衛星が三つ上がっていますね。C2は実験用で、CS2がa、b二個あって、aが本機でbが予備機、三万六千キロの上空で、地球から見ている限りは静止をしているという状態、そういうものなんですけれども、この所有権はどのようになっていますか。
#215
○説明員(岩崎昇三君) お答え申し上げます。
 通信衛星は現在通信放送衛星機構というところが管理運営しているわけでございますが、私どもはそのうちのいわゆる負担といいますか、打ち上げに関する負担が約五八%に達しておりまして、その六〇%分は公社の財産であるというふうには理解しております。
#216
○神谷信之助君 だから、大体電電公社が約六割近く出資をし、そのほか国、電力会社、国鉄などが出資をしている。その所有権は出資者だというように聞いておるんです。だから、所有権はあるんです。所有権の六割分は電電公社が持っているわけです。それで、この償却資産は新会社に承継するわけです。それから同時に、それにかかわる通信衛星の設備、これはまた別に償却資産としてありますね。だから、通信衛星本体と、それから通信衛星にかかわる設備。設備の方は、これはどのようになっていますか。
#217
○政府委員(矢野浩一郎君) お尋ねの点は通信衛星そのものではなくて、それらの地上にあってコントロールし中継をする、こういった施設でございましょうが、これは含まれておるわけでございます。償却資産にも含まれておりますし、基幹的な施設として二分の一軽減の特例措置の対象になっておるということでございます。
#218
○神谷信之助君 二分の一の特例措置については僕は反対だという面からは別だけれども、通信衛星の本体、これは何であきませんか、償却資産であるのに、所有権者が決まっているのに。どういうことですか。
#219
○政府委員(矢野浩一郎君) 大変難しい御質問でございますが、御指摘のように、その通信衛星ははっきり共有でございますが、所有権があるということは、これはおっしゃるとおりでございます。ただ、こういった通信衛星における固定資産税の課税関係を考えますときに、ここには実はいろんな問題があろうかと思います。
 固定資産税そのものは、市町村税でございますから、あくまでもそれと結びつく市町村がなければならないということでございます。いろんなものがございまして、例えば船、これは出て行ってまた港に帰ってくるわけでございますから、これは主たる定係場。あるいは飛行機でございますと主たる定置場なり、あるいはそれぞれの寄港をしていくところの空港のある市町村というぐあいに、それぞれ固定資産税の課税関係というものを明確に定めるだけの課税団体を特定できるというわけでございます。
 ところが、通信衛星の場合には、これは私にも率直に申しましてよくわかりませんが、例えば領空というようなものの概念、これが一体どういうぐあいになっているか。これはまだはっきり国際的にもきちんと定義されたものはないかと思います。それから、仮に日本の国土の上空がすべて領空であるといたしましても、必ずしも通信衛星は日本の領土の上になくて、赤道の真上にあるというような場合もございます。そういったことから、これについて地方税としての固定資産税の課税の対象にする、課税客体にするということにつきましては、私どもは現在の仕組みでは、これはできないというぐあいに考えておるところでございまして、そういう意味で固定資産税が、こういったものにつきましては現在は課税されていない、こういうことでございます。
 いろいろ今後検討すべき点はあろうかと思いますが、目下の段階ではそういうような考え方でございます。
#220
○神谷信之助君 これは調定をする時期に、例えば飛行機や船舶は外国へ行っておるという場合があっても、これは所有権あるいは係留地、こういうことでその市町村が課税権を持つというようにやっておりますね。それから、外国で土地を買った場合、これは外国での税制に従って払うということになりますね。だから、日本にないのだから、これは日本ではどうにもしようがない。日本で課税するわけにいかぬ。今度は宇宙ですから、どこの国のものということないわけだ。今の場合は、まだ宇宙条約決まってない。現に赤道の上、東経百三十二度と百三十六度のところにおるわけです。ちょうど明石が百三十五度ぐらいですから、明石を赤道の上へ持って行った上ぐらいのも
のですよ。そういうように聞いています。だから、これ一遍検討してもらったらどうだ。
 これからどんどんふえるのですよ。これは通信衛星ですが、気象衛星もどんどん出ていますし、日本自身が所有権を持つものもふえていますし、それからもうすでに計画が決定しているのは、CS3というのが六十三年の、aは十一月、bは八月から九月の間に計画が決まっています。あるいは今度経団連自身も通信衛星を上げようかと、こういう話が出ているでしょう。どんどんできる。相当の、数百億か数千億か知らぬけれども、出資をして打ち上げて、それを利用してやっているわけですから、この点の固定資産の償却資産に対する税の賦課の問題というのをひとつ、局長も目を丸くしておったみたいだから、少し検討してもらいたい。
 僕は、所有権者、そこに課税をするというのが一つの方法ではないか、所在する市町村という概念を所有権者の住んでいる市町村で課税ができるようにするというのは無理かどうかという問題になってきます。この辺ひとつ検討課題として問題の提起をしておきたいというように思うんです。
 それじゃ、時間もありませんからその次に行きますが、その次に償却資産の評価の仕方の問題です。
 従来の電電公社の場合は、公社の主張する取得価格といいますか、それでやって、余り評価基準にかけ離れていないものはそのまま認めるというようでこられたようです。それでそれを配分すると、こうやってきた。
 今度の場合、税法の三百八十三条で、その市町村長に申告してというのがあるし、二市町村以上にわたるものについては知事、広域は自治大臣、こうなっていますね。これは三百八十九条。自治省に聞くと、できるだけ所在市町村ではっきりできるものはその当該市町村でやれるようにしたい、あるいは広域にわたるもの、これは自治大臣の方でやる、この辺の検討をしているのだというお話ですが、これについての現在の見解を少しお聞かせいただきたい。
#221
○政府委員(矢野浩一郎君) 御指摘のように、従来の公社時代におきましては取得価格で計算いたしまして、そう大きな違いが実際とない場合にはそれを認めておったわけでございます。ただ、その配分につきましては、御承知のように、現在の配分の仕方が、電話の数と申しますか、開設電話の数というものを中心にいたしておりました。これは納付金でございますから、そういった形の配分もこれはそれなりに認められるものと考えておりますが、今度は固定資産でございます。したがいまして、一般の固定資席税と不つり合いな形になるようなやり方というのは、もちろんこれはできないと思います。
 したがいまして、現在の段階では、土地であるとか家屋であるとかこういったものにつきましては、それはそれぞれその所在する市町村の固定資産というぐあいにこれはいたしたい。それ以外に、償却資産につきましては、これは従来のやり方がそういった電話の数を中心でやってきたということでございますが、その辺についてはこれからさらに検討を詰める必要があろうかと考えております。
 この法案御可決をいただきましたならば、固定資産税の課税、六十一年の一月一日現在ということから始まるわけでございますが、できるだけ早急に検討したいということで、現在いろいろな考え方を持って論議を重ねておる段階でございます。
#222
○神谷信之助君 そこで問題は、土地家屋はその所在市町村はっきりしていますが、償却資産は二以上の市町村にまたがる場合もあり得る、その配分を開設電話数でやる、その方法は一つの方法だと思うんです、それはそれで。ただ、電話局のない市町村は土地家屋の固定資産税が入らぬわけですから、償却資産の分だけしかない。
 そうすると、今までは全体、土地家屋、償却資産含めた二分の一が市町村に納付金で戻ってくる。だから、過疎の市町村、山村とかこういうところは開設電話数も少ないが、今までは全部、土地家屋も含めたもので配分していたが、土地家屋が今度外れます。だから、そうなると根幹部分の二分の一に減免をすることによって従来よりも減るところがあるかもわからぬ、あるいは余りもうからぬ、ふえないという市町村というアンバランスが大分出てくる。で、大都市ですと電話局の土地家屋の評価分高くなりますけれども、農村地域の電話局の土地家屋、これはうんと評価は低くなります。それで、片一方償却資産の方は開設電話数で行くから、そういうところは開設電話数も少ないし、大都市はうんと多いと、こういう形になってきます。
 だから、一つの市があってその周辺に町村や山村があると、端っぽの方は今までよりも減る可能性もあるのじゃないのか、あるいは逆にふえても大したことはない、こういうことになる。片一方だけごぼっとふえる、こういうアンバランスが起こる可能性があるのだけれども、この辺はどういうように見ておられますか。
#223
○政府委員(矢野浩一郎君) 納付金制度から固定資産税に変わるわけでございますから、これは私どもいろいろ考えてまいりたいと思いますが、できるだけ合理的な方法でやるようにいたしたいと考えておりますが、それでもやはり御指摘のように今までの納付金の額との間に変動の生ずることは、これはやはり避けられないと思います。また、それは地方独立税としての固定資産税という仕組みをこの電電公社分についても新しく確立するわけでございますから、その点は地方自治体御自身にもお認めをいただかなきゃいかぬかと思っております。
 ただ、非常に大きな変動が生じて、あるいは従来よりも減るものが出るのじゃないかとかいうような御懸念がおありかと思いますが、全体として相当大きくふえるわけでございますから、私どももその辺は、御指摘のような極端な例、ありそうな例などをいろいろ個別に検討して今やっておりますが、まず今までの納付金額に比べて減るというところは少なくとも出てこないのじゃないか、このように考えておるわけでございます。
 なお配分のやり方等について十分慎重に検討してまいりたい、このように考えております。
#224
○神谷信之助君 二分の一の減額をしなければ千二百億ぐらい入ってくるわけだ、今まで五百数十億だからね。だから、今のようなことをやっても、メリットは相当出てくるけれども、三百億まけてやるために要らぬ心配をせんならぬ、矛盾が大きくなるんですよ。だから、この二分の一減免措置というのは罪深い措置だということを申し上げておきます。
 それから、最後になりますが、専業所税の問題です。
 これも先ほど同僚議員からあったのだけれども、第一種の電気通信事業、これはKDDと一緒に非課税にするということですね。ところが、新会社がその第一種の回線を使って節二種の事業をやる、こういう場合、いわゆる後発会社が第一種のものを使って第二種事業をやるという場合にはこれは課税をします。事業所税の対象になります。ところが、電電の新会社が第一種の回線を使って第二種事業をやる、こういう場合もう一つはっきりしなかったけれども、こういう場合はこの第二種の事業に対しても非課税なんですか、事業所税としては。
#225
○政府委員(矢野浩一郎君) 第一種、第二種の区別は、みずからその施設を持ってやるかあるいはほかの会社のものを借りてやるかということになるわけでございますから、要するに、いかなるものにいかなる業務をやるかということが基本になろうかと思いますが、お願い申し上げております今回の改正におきましては、専ら公衆の用に供するもの、公衆の利用を目的として第一種電気通信事業を営む者で政令で定めるものがその公衆の利用を目的として行うところの第一種電気通信事業の用に供する施設を対象に考えておるわけでございます。したがいまして、私どもが専ら公衆の用に供するものと考えておりますのは、従来の電話
施設というものが事業所税に言うほかの都市施設のバランスで今までも非課税になってきたわけでございますから、そのものについて新しい電電会社、それから国際電電株式会社、これにつきまして引き続きそのようにしていきたい、こういうことでございます。
 新しい、例えばほかの第二電電と言われるような第一種通信事業者、これが全く電電公社と同じような、今までの日常的な生活に使われるような電話サービスを行うということになりますと、これはその並びの問題になろうかと思います。そういう点は考えていく必要はもちろんあろうかと思いますが、当面考えておりますのは、今までのものについて事業所税を非課税にする、こういう考え方でございます。
#226
○神谷信之助君 その専ら公衆の用に供するというのは、専らというものが、今はまだ始まり出したところだから、ちょっとですね。しかし、新電電、新会社が今度は次の付加価値を求めるとしたら、この第二種の事業なんですよ。この専らというのは、自分のところのを使ってやるわけだ。片一方は電電のを使わしてもらうわけだろう。こっちの方は課税対象になりますよ、こっちは自分のところのを使っているのだから課税対象になりませんよ、専らですよと言うけれども、ほんまに専らかどうかわからない。どの程度までを専らというのか。
 それで今、我々は反対だけれども、法案が出ていますが、あれで第一種事業と第二種事業の経理区分を明確にすることが規定されるでしょう。だから、今度新会社になったら、この経理区分は明確になってくるでしょう。そこの専らの範囲はどの程度までかとかいう問題が、必ず後発会社ができたときに矛盾が起こってくるんだ。だから、今すぐどうのこうのということにならないけれども、この辺は近々遠からずそういう問題が起こるであろうというように思うので、これはひとつ検討をしてやってもらう必要があるというふうに思います。いいですね。
 そこで、時間もありませんから、最後に大臣、我々はこの電電の民営化そのものに反対なんです、御承知のように。これはもう繰り返して言いませんけれども、法律ができて民営化の道を進むとすれば、きょう御指摘をしたように、償却資産の根幹部分についての二分の一の減免措置五年間、それから道路占用料の問題、それから通信衛星の問題あるいは事業所税についても一種事業と二種事業との将来の矛盾の問題、非常に多くの問題を抱えていますし、しかもこれは十兆円産業とも言われる日本でも最大の企業になろうとしているわけですから、この辺で国民の間に税の不公平感を助長するような事態になってはいかぬというように思うので、ひとつ十分慎重に、具体化をしていく場合はやってもらいたいというように思いますが、この点、最後に大臣の見解を聞いて終わりたいというふうに思います。
#227
○国務大臣(古屋亨君) いろいろの問題を御指摘になりました。私どもは御意見のある点を十分頭に置きながら、慎重な態度をもってこの問題に対処してまいります。
#228
○三治重信君 まず最初に法律案関係のことをごく簡単に御質問しますが、たばこの地方税の税収で、納税義務者を卸売販売業者等、こういうふうに規定してあるのですが、今度は卸売販売業者に輸入たばこの輸入業者が卸売販売業者として出てくるわけだと思うんです。これは、たばこ産業株式会社の方も卸売販売業者として、各地の卸売販売の営業所というのか、そこで課税をされるが、中央で一本でたばこの消費税はかけるのか、どちらなんですか。
#229
○政府委員(矢野浩一郎君) 御案内のように、従来は地方たばこ消費税の納税義務者は日本専売公社一つでございます。今度は民営になりますので、国内たばこの製造、もちろんこれは新しいたばこ産業株式会社が行うわけでございますが、輸入たばこがあるわけでございます。したがいまして、そういった輸入業者と申しますか、法律によれば特定販売業者、こういう名前を使っておりますが、そういった特定販売業者が新しく納税義務者に入ってくるということが考えられるわけでございます。
 それから、たばこ産業株式会社自身はたばこの製造者であると同時に卸売販売業ということも、これはあり得るわけでございますが、一部に卸売の、何といいますか、配送会社的なものを用いて行うということはあり得ようかと思います。したがいまして、その納税義務者となるべき数はそう多くはならないものと考えております。
#230
○三治重信君 いや、全国の各県や市町村に対する納税義務者は、たばこ製造会社が一本で納税義務者としてやるのか。それから、輸入たばこの輸入業者は、会社一本で全国の各市町村から納税義務者として指定されて、一本でやるのかという問題です。
#231
○政府委員(矢野浩一郎君) たばこ消費税の課税は、売り渡すその小売業者所在の市町村において卸売業者が納税義務を有するわけでございますから、その卸売業者がその市町村に納付をするということでございます。したがって、例えば輸入業者――特定販売業者でございますが、特定販売業者が幾つかの市町村に所在する小売業者に売り渡した場合にはそれぞれの市町村にその輸入業者が納付をする、こういうことになるわけでございます。
#232
○三治重信君 たばこ会社は一本……。
#233
○政府委員(矢野浩一郎君) 輸入業者はそういうことでございますが、国内たばこの方につきましては日本たばこ産業株式会社がそれぞれの市町村の小売に対して売り渡すわけでございますから、そこで納付が行われる、たばこ産業株式会社が納付する、こういう格好になるわけでございます。
#234
○三治重信君 各出先の営業所が納入じゃなくて、本社でみんな各市町村に消費税を納入する、こういうふうに理解していいわけですか。
#235
○政府委員(矢野浩一郎君) 実は、これは営業所でやるのか本社でやるのかという点、非常に実務的な問題でございまして、現在の専売公社と、法律が御可決をいただきました後の実務関係につきましていろいろ協議中でございます。その場合に、私どもの方としては、できるだけ大きな営業所単位にまとめていただけないかというようなことをお話をしておるところでございますが、具体的なやり方についてはまだ決まっておりません。
#236
○三治重信君 今はどうしているんですか。今は専売公社が各市町村に税を納めているのは専売公社の本社一本でやっているのじゃないのか。各営業所ごとでやっているのか。
#237
○政府委員(矢野浩一郎君) 現在の専売公社が納税義務者でございますが、その場合の納付のやり方は営業所からそれぞれの府県市町村に出ている、こういうやり方のようでございます。
#238
○三治重信君 あともそれと全然変わらぬで納めてもらいたいと、こういうことだね。変わらぬなら変わらぬということで、新しく卸売業者ができるそれも営業所を全国あっちこっち設けると、それぞれ各地方ごとの卸売業者の営業所で納める、こういうふうに理解していいわけですね。
 それから、固定資産税のところで、たばこ産業株式会社は二分の一が永久にずっと続くようで、電電公社のだけは五カ年が二分の一だ、五カ年過ぎると全部課税される、こういうふうに読めるのだけれども、それはこれでいいのか。
#239
○政府委員(矢野浩一郎君) 専売公社につきましては、法案の中ではいわゆる塩の専売、これに関する分については二分の一にいたしております。電電公社の方につきましては、先ほど来御質問に出ております設備の中の根幹的な部分、これについて五カ年間に二分の一の特例措置ということでございます。したがいまして、その五カ年間二分の一の特例措置というようなものは、専売公社の方にはそういう規定はないわけでございまして、塩の専売の部分に関するものについて二分の一の特例がある、それだけでございます。
#240
○三治重信君 そうすると、日本たばこ産業の方は、今は専売公社だから固定資産税の納付を二分の一にしているわけでしょう。そうすると、たば
こ産業株式会社の方だけは二分の一を排除して全額課税の対象。たばこの会社は、工場やなんかは全額課税をして、塩に関するものだけは二分の一。しかし、これは五年じゃなくて、永久に専売が続くからということで二分の一をやる、こういうことで、電電公社だけは五年やる。葉たばこの産業の方は五年の猶予もなく、すべて直ちに全額課税する、こういうふうに理解していいわけですか。
#241
○政府委員(矢野浩一郎君) そのとおりでございます。
 なお、専売公社の場合には、電電公社の場合に比べますと、納付金の額というのはずっと小さいわけでございます。先ほどもお答え申し上げましたが、土地とか家屋についてはこれは電電公社も最初からフル課税、全額課税でございますので、先ほど申し上げました軽減の対象にしたものは、従来の経緯にかんがみて、日常の電話の普及整備のために今日まで使ってきたものという意味で、その残りの分ということで軽減措置をそこだけに的を絞ったということでございます。
#242
○三治重信君 そうすると、二分の一に五カ年間するもののこの基幹的な設備というのは、今までの二分の一の固定資産税を納付していた分のうちの何%ぐらいになるのか。今まで公社ということで固定資産というのは全部二分の一になっているわけで、今度は基幹的な設備ということに制限して二分の一、こういうぐあいにやるというふうな御説明なんだけれども、そうすると基幹的な設備というのは、大体その交付金の交付していた二分の一のうちで何%ぐらいそれは外れて全額課税になるの。
#243
○政府委員(矢野浩一郎君) 特例措置の対象になりますものは、先ほど来申し上げましたように、具体的には電気通信機械施設、電気通信線路施設の中の根幹的な部分ということでございます。ざっとこの計算をいたしますと、特例対象になりますものがこういった機械施設の中に占める割合は五五%ぐらい。それから、土地家屋等まで全部含めました電電公社の固定資産というものの中の全体に占める割合としては、この特例措置の対象部分が四六%ぐらい。ちょっと目の子でございますが、そういうような比率になると考えております。
#244
○三治重信君 そうすると、この事業所税の非課税の「第一種電気通信事業の用に供する一定の施設」というものが非課税というふうに、この事業所税の方はそういう表現になっているのだが、ここの固定資産税及び都市計画税の二分の一の対象のものは「基幹的な設備」、こういうぐあいに書いてあるのだが、大体同じようなものと考えていいのか、違うのか。
#245
○政府委員(矢野浩一郎君) お尋ねでございますが、事業所税は、御承知のようにこれは家屋の床面積を対象にするものでございます。それから、並びに従業者割という従業者の給料部分がございますが、事業所税の方で非課税の対象にいたしますものはいわばその都市施設的なものと考えられるものでございます。現実に考えておりますのは事務所とか研究施設、そういうものを除いたものを非課税ということにするわけでございます。したがって、固定資産税の方は償却資産についてその中の根幹的な部分と限っているわけでございますから、事業所税とはかなり対象が違うわけでございます。
#246
○三治重信君 わかりました。
 それでやっていくと、大体今までの二分の一のものが大体半分ぐらいは二分の一でなくなる、全額課税になる、こういうふうに解釈すればいいわけね。
 それからもう一つは、この改正要綱の一番最後にある「その他これらの公社に係る地方税の非課税措置を廃止することに伴う等による所要の規定の整備を行うこと。」、こういうふうになっておるのだけれども、こういうので今言った以外のものでそういう非課税措置を廃止するというようなものがほかにあるのかどうか。二分の一の対象になっているものを外すということ以外に、具体的に地方税の非課税措置を廃止するというような、それが結局、たばこ産業会社、それから電電が株式会社になることによって地方税の増収になる部分というのは具体的にどんなのがあるのか。
#247
○政府委員(矢野浩一郎君) 今回の民営化に伴いまして、この地方税制の関係で新たに両会社が負担することとなる税、つまり従来の非課税のもので課税になるもの、どんなものがあるかということでございますが、代表的なものは住民税の法人分でございます。法人住民税、それから法人事業税、こういったものは従来は非課税でございますが、課税になるわけでございます。
 それから不動産取得税につきましては、従来の公社時代は直接本来の事業の用に供する一定の不動産、これにつきましては非課税でございましたが、今回の改正によりましては、塩の専売に係る部分につきましては非課税でございますが、それ以外のものは課税になる。その他幾つかの税目につきまして同様の整理があるわけでございます。
#248
○三治重信君 そうすると、おおよそのところで、たばこの会社とそれから電電とでどれぐらい地方税が増収になるか。今度は、今のこの税制の特例措置も認めた上で、大体平年度でどれぐらい地方税が増収になる予定なんですか。
#249
○政府委員(矢野浩一郎君) 今回の改正に伴いまして地方税でどれだけ増収になるかということでございますが、一番はっきりしておりますものは固定資産税とか事業所税とか、あるいは都市計画税、こういったものははっきりしておるわけでございまして、これらによる増収額は、日本たばこ産業株式会社の場合は約七十二億程度、それで、今まで納付金がございますから、この納付金は廃止されるわけでございますので、これによる減が二十九億程度、差し引き四十三億ぐらいの増。それから、日本電信電話株式会社の場合には固定資産税、事業所税、都市計画税合わせまして九百五十億の増収、これは特例措置を適用した後でございます。つまり減らした後で九百五十億ということでございます。それに対しまして、今まで五十八年度ベースの納付金が五百八十一億ございました。したがいまして、差し引き増収になるのが三百六十九億。合計四百十二億と見ております。
 なお、先ほど申し上げました法人住民税あるいは法人事業税につきましては、実はこれは正確な計算ができません。特に電信電話株式会社の場合にはかなりの額が出るのではないかと考えられておりますけれども、この点につきましては、いわゆる税法上の法人になった場合の、会社になった場合の所得の計算というのは直ちにできませんので、直接具体的な数字では、私どもの方では把握をしていないところでございます。
#250
○三治重信君 この新しい法律条についての質問は以上です。
 次に、税金で自動車税関係のものをちょっとお尋ねしますが、今自治省それから建設省、大蔵省で自動車重量税の配分を、地方の道路特別財源として二五%を四〇%まで高めるような交渉があるように新聞に出ているのですが、その交渉の状況はどういうふうになっていますか。
#251
○政府委員(矢野浩一郎君) 御案内のように、地方道の整備水準は非常に低いわけでございまして、国道に比べてずっと低いレベルにあるわけでございます。したがいまして、その早急な整備が要請されておるところでもあり、また地方道路事業費の中に占める道路目的財源の比率、これは国に比べると半分以下ということで大変に低いわけでございます。そういった側点から私どもは、地方道路財源の充実、これはどうしてもやはり図っていかなければならない。これは道路整備五カ年計画をスムーズに進めるためにもその必要がございます。また、現状が低い整備水準にあるという点から見てもそういう必要があると考えております。
 今お尋ねの自動車重量税の問題でございますが、これは御承知のように四分の一は地方の道路目的財源ということにされておるわけでございます。地方の道路目的財源をどのように充実を図っていくかということにつきましては、重量税も地
方の道路財源の一部でございますけれども、そういった国、地方を通じた財源配分の問題に含まれるわけでございまして、これからの第九次道路整備五カ年計画の実施の方針などとも関係する問題でございます。この点につきましては、現在税制調査会におきましていろいろ御検討をいただいておるところでございます。
#252
○三治重信君 では、まだ税制調査会の段階で、しかしそういう問題を自治省としては税制調査会へ問題を提起はしていると理解していいわけですか。
#253
○政府委員(矢野浩一郎君) 地方の道路目的財源の充実という観点からその必要性があるということにつきまして、私どもの方で問題の提起はいたしております。
#254
○三治重信君 それから、自動車取得税、軽油引取税を地方の道路特定財源として税金を上げよう、こういうことが報道されているのですが、これはもともと暫定税率として特別高くされているものを、ことし期限が切れるということなんですが、それをさらに続けるか、またさらにそれよりか余計上げようとしている、こういうような問題も税調に提起している、大蔵と直接交渉しているということじゃなくて税調に提起をしている、こういうふうに理解をしていいわけですか。
#255
○政府委員(矢野浩一郎君) 地方税の方のプロパーの道路目的財源として、御指摘のような自動車取得税、軽油引取税があるわけでございまして、これは現在暫定税率ということで、本則税率よりも高い税率でもって課税が行われておるわけでございますが、この期限が明年の三月末に来るわけでございます。
 先ほど申し上げましたような事情から、こういった暫定税率の期限切れに当たって、そういった暫定税率の延長はもとより必要であろうと考えております。また、先ほど申し上げました意味での地方道路財源の充実ということの必要性、この点をあわせまして、現在税制調査会で御審議をいただいておるということでございます。
#256
○三治重信君 審議をしてもらっているということは、自治省とすれば、この暫定税率を継続なり、またさらに上げたい、こういうことだから問題の提起をしている、こういうことだろうと思うのですが、しかし、ことし地方の税では自動車税や軽自動車税というものを一〇%ないし一五%上げた。これは一般財源だけれども自動車にかかる税金においては変わりないわけです。
 道路特定財源のために自動車に税金かける、一般財源だから税金かける。とにかく利用者から見れば自動車を利用することによって次から次へ税金をかけられて、毎年毎年税率を引き上げられる、こういうことからいくと、おたくの方で去年自動車税と軽自動車税を上げたばかりなのに、さらにまた自動車取得税、軽油引取税を道路特定財源だからといって上げるというのはどういうものか。余りにも取りやすいところから取るということにならぬか。しかも、こういう問題は暫定になっているようなほど臨時に特別高くする、こういうふうになっているものを、さらにそれを高くするというようなやり方というものは、道路特定財源として不足する、こういうことなんだけれども、それは地方の道路財源、道路財源と言うけれども、地方は道路特定財源だけで道路の事業をやっているわけじゃなくて、一般財源からも当然出していることなんだ。しかも、一般財源からも出しているということで自動車税や軽自動車税も上げているわけなんだから、自動車税や軽自動車税は道路に使っちゃいかぬということで去年上げたわけじゃないので、当然一般財源だけれどもこれは地方の道路にも使ってもいい、こういうことだし、特定財源といっても国のように特別会計できちんとやっているならいいのだが、地方は特別会計でも何でもやってないのじゃないんですか。だから、特定財源といって取り上げてみるけれども、地方へやってみれば自動車税や軽自動車税と同じようにぐるの、全然何も区別のない税収になっているんじゃないか。
#257
○政府委員(矢野浩一郎君) 昨年自動車税の税率を引き上げさせていただいたわけでございますが、自動車税は現在の地方税制のもとで一般財源でございます。御指摘のとおりでございます。しかも、自動車税の性格と申しますのは、これは本来自動車を所有しているという事実に担税力を見出して課税されるものでございまして、いわば固定資産税にかわるものでございます。固定資産税から自動車部分だけが自動車税という形での課税になっておるとお考えいただいてもいいわけでございますが、そういった一種の資産課税としての性格を持っておるわけでございます。これは現在の地方の地方税収入の中で非常に大きなウエートを持っているわけでございます。
 もとよりこれは特定財源でございませんから、一般財源でございますから何にでも使えるわけでございますけれども、一方におきましては、現在地方団体の道路事業費の中に占めるところの軽油引取税とか自動車取得税とか、あるいは道路譲与税とか、こういった特定財源あるいは国庫支出金等を除きましたものの割合というのは五〇%を超えておるわけでございます。したがいまして、そういった一般財源が道路事業費に相当額つぎ込まれておるということは、これは間違いのないところでございます。
 確かに、国のように特別会計を設けてやっておるわけではございませんが、現在の地方道路目的財源の性格は道路に関する費用ということで、非常に幅広く道路に関するものということになっているわけでございますが、総体的に見まして、ただいま申し上げましたように、国に比べるとはるかに低い特定財源比率でございまして、相当額の一般財源をつぎ込んでおるわけでございます。そういう意味では自動車税も道路につぎ込まれているということでございましょうが、これはあくまで一般財源としての使い方という意味でございます。
#258
○三治重信君 そうすると、自動車取得税とそれから軽油引取税と自動車重量税の四分の一とで、道路特定財源として地方の道路費用の大体何%ぐらいを満たしているのか。
#259
○政府委員(矢野浩一郎君) 総体的に申し上げますと、現在既に第九次の道路整備五カ年計画になっておりますが、第八次道路整備五カ年計画の時代におきまして、地方の道路事業費、すなわち地方単独事業費並びに公共事業等の地方負担、これは地方費でございますが、その地方費の中に占める道路目的財源の割合は、計画上は約四四%、実績はこれより少し低い四一%程度であったと記憶いたしております。
#260
○三治重信君 それで、自動車重量税の割合をふやしてほしい、こういうことで建設省とやり合っておられるようなんだけれども、自動車重量税を中央が使うか地方が使うかというのは役所の都合でもあるかもしらぬけれども、いずれにしても、自動車のユーザーの方から見ると、これは一般財源だ特定財源だといって、こっちが足らぬからまた余計よこせというようなことは御免をこうむりたい、こういうことだ。自動車からは取れるだけ幾らでも取れるというような感じで毎年増税やるのだというと、自動車の税が来ると、去年上げたばかりだから、自治省もそう自動車から金を取ることを考えぬで、ましていわんや免許税なんというものもまたちらほらするのだけれども、本当に腹が立つことなんだ。いかに何でも自動車のユーザーから毎年毎年増税と、何か新聞紙をにぎわすようなことはやめてもらいたい、これを特に強く申し上げておきます。
 それから、税金の話ばかりで申しわけないのだけれども、固定資産税の評価がえを来年度やる。新聞によると、中央固定資産評価審議会によって大体の線が出てきて宅地を二割程度上げる、こういうことなんだけれども、そうしてこれはどこでも一律に二割上がるということじゃなくて、基準地価とかいうのがあるようなんだが、これはやはり都市ごとなのか、各市町村によって基準地価を決めるのか、府県で数区画に分けてやるのか、その点の基準地価の決め方がどの程度の区割りになっているのか。
#261
○政府委員(矢野浩一郎君) 固定資産税の評価の仕組みは、今御指摘にありました中央固定資産評価審議会におきまして御意見を聞いて決めましたところのものは、これはそれぞれの土地の種類について各県に一カ所ずつ、宅地でございますと主に県庁所在地のいわば一等地と言われるようなところでございますが、ここにつきまして、これは自治大臣が今の審議会の議を経まして決めていくわけでございます。そうして、各市町村ごとに今度はその標準となる土地の評価を行うわけでございますが、これは今度は各都道府県知事が行う。それが決まりますと、今度は市町村段階でそれぞれの土地について評価をしていく、こういうような仕組みをとっておるわけでございます。
#262
○三治重信君 それで、税率を変えないで三年間で段階的に引き上げるということが新聞に出ているのだけれども、評価額を二〇%上げると、税率を変えないというとそれは二〇%ぽんと税金が上がる。だから、その二〇%ぽんと上がるのを避ける自治省の考え方で、その二〇%を三カ年に割って上げるという考え方のように新聞報道では出ている。それは三等分で段階的に上げていくのか。
 日本の産業経済の発達とともに地価が上がるというのはこれはしようがない。また、地価を上げないでやっていくというのも無理なんだけれども、どんどん固定資産の評価が上がるからといって、それと同じように一たん決めた税率をどんどん掛けていけば天井知らずに固定資産税が上がっていくわけだと思うんです。
 それで、一番気をつけてもらわなくちゃならぬのは、大体アメリカでも反税闘争の火は固定資産税から上がってくるわけです。それだけ固定資産というもの、いわゆる各個人の住居、生活基盤の固定資産について、これはもう身にしみて税金の高さがわかってくるわけだと思うんです。だから、それによって、日本はまだ日本人がおとなしいものだから出ないのだけれども、アメリカのカリフォルニアから固定資産を引き上げるということによって反税闘争というものに火がついて、あらゆる点においてその反税闘争が市民運動としてなる、
 こういうことだから、これについてただ機械的に、二割上がりましたものを三年に等分して段階的に上げますというようなことでは私は、何といいますか、税金の取り方においてやはり市民の感情を非常に刺激するものじゃないかと思うんですが、やはり固定資産税というものは、とことんこうやって評価額が上がるだけどんどん取っていかなくちゃならぬものか。
 これはやはりある程度生活の基盤の問題でもあるし、会社にしても固定資産の税金を上げるか上げないかによって産業でも活性化するかしないか、固定資産の償却を早めるか早めないかによって民間の設備投資が価値判断されるというぐらい、いわゆる景気変動に設備投資という問題と固定資産税というものは非常に密接に関係するとまで言われているわけなんです。
 そういう意味からいって安易に、固定資産税は地方のものだ、だからそれが上がれば上がるというような考え方でやるというのは、税の行政から見ると、基本的な問題として僕は少し考えてもらいたいと思うんですが、どうですか。
#263
○政府委員(矢野浩一郎君) 御指摘のように、明年度固定資産の三年に一度の評価がえの年でございます。
 宅地の場合、特に一九・九%がいわゆる各都道府県ごとの箇所の基準地の評価の平均でございます。最近地価がだんだん鎮静化してきたこともございまして、前回の五十七年の評価が宅地二四%を超えておりましたが、これに比べますとやはり下がってきておるわけでございます。ただ、過去三年間をいわば後追い的に固定資産税は地価の評価を行っていくわけでございますから今回はそういう形になったわけでございますが、この評価につきましては、これは評価そのものはやはり適切にやりませんと、大きく上がったところもございますし、余り上がらないところもございます。負担の不公平が出てまいりますので、それはそれなりの適正な評価をしなきゃならぬわけでございますが、ただ負担の増加につきましては、これが一遍にふえるということは納税者のお立場から見ても問題がございますので、負担調整措置ということで三年間のうちに評価額に達するように、三等分ということではございませんけれども、三年間のうちに評価額に達するような負担調整措置を行っておるわけでございます。
 だんだん社会経済情勢も変わってまいりました。先ほど御指摘のようなアメリカのカリフォルニア州の納税者の反乱というような出来事、私らもよく承知いたしております。カリフォルニア州におきましては、実効税率が、いわゆる土地の実勢価格に対する固定資産税の割合が一%を超えるというようなかなり大きな負担になっている、こういうことから、一%以内に抑えるということに住民投票が成立したということでございますが、我が国の場合はそういった点もいろいろ考えまして、従来から例えば住宅用地につきましては二百平方メートルまでは評価額を四分の一にする、それを超えて家屋の面積の十倍までは二分の一にする、そういったような軽減措置なども講じておるところでございますが、そういった結果、実効税率の面では、住宅用地につきましては二百平米以下でございますと、大体時価に比べまして、固定資産税だけで〇・一%ぐらいの評価数字になっているわけでございます。しかしながら、もとより固定資産税は市町村にとって大変大事な税金だと思います。評価あるいは負担調整のやり方等につきまして、十分我々も慎重なやはり配慮を払っていく必要があると存じております。
#264
○三治重信君 この評価額を上げるのは我々もやむを得ぬと思うので、これはいいのだが、基本税率をそのままとにかく上がっていけば上がっていくだけ一〇〇%かけるということじゃなくて、今後は八〇%とか七〇%とかいうふうに上げ率を下げるようなことをひとつぜひ考えてもらいたい、こう思います。
 それからもう一つ現実的な問題として、大蔵省の補助金の一律カットに対応して自治省は、いわゆるひもつき人件費、そういうものを刈除して、同じ地方にやる財源をカットするなら、そういう地方の一般財源に繰り入れられるような補助事業をカットしてほしい、こういうふうなことが新聞に出ているのだが、そういう具体的なひもつき人件費とか、そういうようなものを特定財源じゃなくて一般財源の方へ振りかえるような格好で補助金のカットをやれということなんだが、具体的にそういう問題について大蔵省に自治省は各省の分を提案をしておられるんですか、どうですか。
#265
○政府委員(花岡圭三君) 補助金の整理合理化に関しまして、このたび各省庁が非公共事業に係る補助金で二分の一を超えるもの、これにつきまして十分の一の補助率をカットするというふうな概算要求が行われたわけでございます。それで、自治省といたしましては、国庫補助金の整理合理化は大いにやるべきであるけれども、やはりやり方としましては地方公共団体の自主性、自律性を尊重する観点から、事務事業の廃止、縮減を基本とすべきであるという考え方でございました。そのためには、まずいわゆる人件費補助というふうなもの、これは合理的な職員配置あるいは定員管理を推進するためには国のひもつきでない方がいいという考え方のもとに、こういったものを一般財源に振りかえるべきである。また、あるいは既に地方団体の事務事業として同化定着しているもの、このようなものも地方団体の一般財源に振りかえていいではないか、あるいはいわゆる箱物といわれるような公共施設、こういったものについても地方団体の自主性に任してはどうか、こういうふうな考え方で大蔵省に、いわゆる財政当局に提言をしたところでございます。
#266
○三治重信君 自治大臣、今の事務当局が大蔵省に提言していることをぜひ実現するようにひとつ努力をしてもらいたいとともに、もう一つお願いしておきたいと思うのは、これは意見が違うかもわからぬが、私はどうも政令都市と府県行政との重複というものもこの地方行政の改革の中に入れ
るべきだと思う。
 政令都市というものをせっかくつくって、都道府県を通さぬで直接国から行くようなものが十五項目ほど、地方自治法の二百五十二条の十九で、指定都市には府県を通さぬで直接やるという十五項目の政令の指定の事業があるわけです。こういうのをもっと広げて、政令都市には府県並みに中央から直接全部補助事業でも何でもいろんなものが行けるような格好にして、府県を通さぬでもやれるようにすると重複が随分外れるのじゃないかと思うのですが、その二つの御意見について、ひとつ大臣の御所見をお聞きしたいと思います。
#267
○政府委員(大林勝臣君) 今仰せのように、政令都市につきましては現在の制度では特別の制度が設けられております。これは先生御承知のように、戦後の特別市をめぐります県と大都市との間の大変な論争の結果、一つの調整問題として現行制度に落ちついておるわけでありますが、今後大都市問題をどう取り扱っていくかということにつきましては、常に府県行政との関連というのが一番大きな問題になります。基本的には地方制度調査会の御審議を待って行うべきだと存じますが、当面の行革を進める観点からは、御案内のような権限移譲問題等につきましては指定都市の能力に応じた格別の措置をしていただきたいと、私どもは行革審の方にも意見として申し述べておるところでありまして、今後の権限移譲問題についてはできるだけ県並みの取り扱いをしていただくような方向で進めていくべきであろうと、こう考えております。
#268
○国務大臣(古屋亨君) 先ほど三治先生からお話がありました第一点の問題、この問題につきましては、今後大蔵省との折衝におきまして十分頑張ってまいりますが、なおひとつ皆様方も一層の御支援を賜りたいと思っております。
 大都市の問題につきましては、今、行政局長から答弁したとおりでございますが、権限移譲その他につきましては、やっぱり大都市なら大都市並みの措置を考えるべきではなかろうかという方向で、これは地方制度調査会の答申等が必要でございますけれども、考えておるわけでございます。
#269
○三治重信君 いま一つ新大臣にお願いしておきたいのは、最近、地方の競馬、競輪――競艇はまだ赤字にならぬかもしれぬけれども、全部納付金が非常に少なくなって、競馬に至っては、愛知県のごときは県が一億以上も財政補助をしないといかぬというようなことになって、いわゆる今までもうけたのがえらい赤字負担になってくる。これは市民の遊びの指向の変化か、原因はよくわからぬけれども、とにかくいわゆる地方のこういうばくち場の開設でもうけていた地方公共団体がえらい減収で驚いてきている。殊に愛知県の常滑市なんかは、競艇でえらいもうけていたのがもうからぬようになってきたから、その人件費節約のために何百人かを行政整理すると、こういうふうなことも新聞に出てきている。
 そうすると、もうかっているうちはいいけれども、もうからぬようになったらこれはどうするかというのは、やはり僕は、こんなものを地方が主体的になるというようなことをやめて、全部こんなものはばくち遊びなんだから、これは民営化するということを、英断をもって自治大臣にやってもらいたい。
 やりたければ民営でやれと、そうして開催のおさい銭だけは取り上げる。こういうことで経営の負担なんというものまで持ち込むなんというのはとんでもないことなんで、やりたければこれは民営で、競馬会なり何なりで、また競艇なら競艇、競輪なら競輪の団体でやりなさい、そうしてばくち開催の売上金の一定の奉納金だけは取り上げる。何かこういうふうにして、そんな自分で経営するようなことはやめることを早くやる。
 競馬なんというのは、厩舎もあればそこに雇われている人もおって、膨大な人間なわけだ。そうすると、県の役人が片手間にやっていて、それがもうからなかったからどうのこうのと、愛知県なんかでは給与を下げるとか、何かそんな交渉をやっているわけだ。そうすると、だれが事業主かわけがわからぬわけだ。そんなことをするようだったら、それは民営化してやりなさいと、こういうことを自治大臣ぽんとやれば、経営主体がどうなっているのかよくわからぬようなものがみんなきれいになって、そして都道府県なり地方自治体は関与しないで、開催日ごとに売り上げに対して幾ら、何%税金を納めろと、こういうようなことをやればいいのじゃないかと思うんです。ひとつここは、もう地方公営企業の赤字より以上に深刻な問題であるし、そこに従事している人たちが、だれが事業主体かわけのわからぬような問題を早くきれいすっぱりやってもらいたいと思うんですが、どうですか。
#270
○政府委員(花岡圭三君) 御指摘のように、地方公営競技の売上高というのは、五十五年度をピークにだんだん下がってまいりまして、中には赤字の団体も生ずるような状況になってきたわけでございます。
 ただ、公営競技と申しますのは、現在、関係法律によりまして、いわばギャンブルでございますから、これを公正に行うという趣旨もあって、地方公共団体に開催させるというふうな仕組みになっておるわけでございますので、御指摘のような、民営化してその上がりだけいただくというシステムに現在なってないわけでございます。
 私どもとしましては、しかしこのままでは確かに公営競技が認められておる趣旨にもとる点がございますので、収益率の低下傾向を何とかしてとめてまいりたいということで、関係団体に対して収入支出の両面において指導をしておるという状況でございます。
 もちろん、公営競技はその収益が地方財政の健全化に資するためのものでございますので、そういった方向で今後も努力してまいりたいというふうに考えております。
#271
○国務大臣(古屋亨君) 公営競技の点、今、財政局長が答弁いたしましたが、やはり地方ではギャンブルでマイナスというところが出ておりますことは私もよく承知しております。民間に委託した方がいいか、いろいろ問題ありますので、ひとつ財政上の見地もあわせまして、またそういう一般に与える社会風潮の点も考えまして慎重に考えてまいります。
#272
○委員長(金丸三郎君) 両案件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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