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1984/02/26 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第6号
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1984/02/26 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第6号

#1
第102回国会 地方行政委員会 第6号
昭和六十年二月二十六日(火曜日)
   午後一時三十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十三日
    辞任         補欠選任
     福田 宏一君     加藤 武徳君
 二月十五日
    辞任         補欠選任
     太田 淳夫君     峯山 昭範君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金丸 三郎君
    理 事
                岩上 二郎君
                松浦  功君
                上野 雄文君
                三治 重信君
    委 員
                上田  稔君
               大河原太一郎君
                加藤 武徳君
                上條 勝久君
                古賀雷四郎君
                出口 廣光君
                吉川 芳男君
                佐藤 三吾君
                志苫  裕君
                丸谷 金保君
                中野  明君
                峯山 昭範君
                神谷信之助君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    古屋  亨君
   政府委員
       警察庁長官官房
       長        鈴木 良一君
       警察庁長官官房
       会計課長     立花 昌雄君
       自治大臣官房長  津田  正君
       自治大臣官房審
       議官       井上 孝男君
       自治大臣官房審
       議官       吉住 俊彦君
       自治大臣官房会
       計課長      大島  満君
       自治省行政局長  大林 勝臣君
       自治省行政局選
       挙部長      小笠原臣也君
       自治省財政局長  花岡 圭三君
       自治省税務局長  矢野浩一郎君
       消防庁長官    関根 則之君
       消防庁次長    坂  弘二君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○地方行政の改革に関する調査
 (地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策に関する件)
 (昭和六十年度自治省関係予算及び警察庁関係予算に関する件)
    ─────────────
#2
○委員長(金丸三郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 地方行政の改革に関する調査を議題といたします。
 地方行財政、消防行政、警察行政等の基本施策について、古屋国務大臣から所信を聴取いたします。古屋国務大臣。
#3
○国務大臣(古屋亨君) 委員各位には、平素から地方行政及び警察行政の推進に格別の御尽力をいただき、深く御礼申し上げます。
 この機会に所管行政の当面する諸問題につきまして所信の一端を申し上げ、各位の深い御理解と御協力を賜りたいと存じます。
 今日、我が国の社会、経済は、さまざまな面で成熟化が進み、人生八十年時代の到来や国際化、情報化の進展等、その姿を大きく変えつつあります。国民のニーズはますます多様化し、単に経済的、物質的豊かさだけではなく、生活の質的な向上、心の豊かさを求めるようになってきております。このような中で住民と最も身近に接している地方公共団体の役割はますます重要になってくるとともに、社会、経済の変化に対応した個性豊かな地域社会を実現することが地方自治行政の大きな課題となってきております。
 一方、地方公共団体を取り巻く環境は依然として厳しいものがあり、多様化する行政需要に対応しつつ地域社会の活性化及び住民福祉の増進を進めていくには、引き続き行政の減量化及び簡素効率化を強力に推進していく必要があります。
 この昭和六十年という節目の年に当たり、私といたしましても、地方行財政が新しい時代に的確に対応し得るよう、その基盤づくりを積極的に進めるとともに、所要の地方行財政施策を講じて、真の地方自治の確立のため最大限の努力をしてまいる所存であります。
 以下、その概要について申し述べます。
 まず、地域振興の問題でありますが、地方公共団体が住民の期待にこたえて活力と潤いのある地域づくりを推進していくためには、中長期的観点に立って、それぞれの地域の特性を生かしつつ、その総合的、計画的な整備を図る必要があります。
 このため、地域における生活環境や都市基盤等の計画的整備を進めるまちづくり特別対策事業を推進するとともに、地域社会の均衡ある発展を図るため、地域経済活性化対策を推進してまいりたいと考えております。
 また、住民の日常社会生活圏の広域化等に伴う市町村行政の広域化の要請に対処して、広域行政の推進のための所要の措置を講じてまいる所存であります。
 さらには、今後における高度情報化の進展に即応して、地方公共団体等が有する地域の情報を一元的に蓄積管理する総合的な情報のシステムを検討してまいりたいと考えております。
 さて、我が国を取り巻く厳しい環境の中で、内外の社会経済情勢の変化に対応しつつ住民福祉を増進し、活力ある地域社会を実現していくためには、行政改革の推進が当面の最重要課題となっております。このため政府におきましては、去る十二月二十九日に「行政改革の推進に関する当面の実施方針について」を閣議決定し、その着実な推進を図ることとしておりますが、行政改革は国と地方が相互の信頼のもとに相協力して初めてその実効を上げることができるものであり、国、地方を通ずる行財政の簡素効率化を図るとともに、国民に身近な行政は国民に身近な地方公共団体において自主的、自律的に処理することのできる体制を強化し、地方分権を一層推進することが必要であると考えております。
 地方公共団体における行財政の運営につきましては、地方行革推進のための体制を整備し、今後さらに自主的、総合的な減量化、効率化に取り組むことが求められているところであり、去る一月二十二日に示した「地方公共団体における行政改革推進の方針」(地方行革大綱)に沿って事務事業の見直し、組織、機構の簡素合理化、給与及び定
員管理の適正化等の行政改革が積極的、計画的に推進されるよう強力に指導してまいりたいと考えております。
 また、かねてより国と地方公共団体の間の事務、権限の再配分、地方公共団体に対する国の関与や地方公共団体の組織、職員等に関する必置規制の整理、機関委任事務の見直し、地方財政基盤の確立などに努めてきたところでありますが、今後ともに国と地方の間の機能分担を適正化し、地方行政を充実させるためにさらに努力したいと考えております。
 次に、地方財政に係る施策について申し上げます。
 まず、昭和六十年度の国の予算編成上最重要課題でありました国庫補助負担率の引き下げ問題につきましては、国の財政事情が極めて深刻な状況にあることにかんがみ、暫定措置として国庫補助負担率の引き下げが実施されることとなりましたが、この措置は一年度限りとし、国庫補助負担率については、昭和六十年度において社会保障関係について国と地方の役割分担、費用負担のあり方等とともに検討することといたしております。また、これに伴い増加する地方負担五千八百億円に相当する額につきましては、地方交付税の増額と建設地方債の増発により完全に補てんし、地方公共団体の円滑な財政運営が図られるよう万全の措置を講ずることといたしたところであります。
 明年度の地方財政計画につきましては、以上のような問題等に対処しつつ国と同一基調による歳出の抑制を図るとともに、節度ある財政運営を行うことを基本とし、次のような方針に基づき策定いたしたところであります。
 その第一は、歳出面において、経費全般について徹底した節減合理化を行いつつ、限られた財源を地域住民の福祉の確保、住民の生活に直結した社会資本の整備、住民生活の安全確保等に重点的に配分することであります。
 第二は、歳入面において、地方税制の改正、受益者負担の適正化等により収入の確保を図るほか、地方交付税の特例措置と建設地方債の増発等により必要な地方財源を確保することであります。
 この結果、明年度の地方財政計画の規模は、歳入歳出とも五十兆五千二百七十一億円となり、前年度に比べて四・六%の増加となっております。
 また、地方公営企業につきましては、住民生活に必要なサービスの安定的供給と経営の健全化を図るため、引き続き交通及び病院事業の再建を促進するとともに、上下水道等の事業に必要な地方債資金を確保する等、所要の財源措置を講ずることとしております。
 次に、地方税について申し上げます。
 昭和六十年度の地方税制改正につきましては、地方税負担の現状と地方財政の実情にかんがみ、その負担の公平適正化を図るため、個人住民税均等割の税率の見直し及び事業税における新聞業等七事業に係る非課税措置の廃止等地方税における非課税等特別措置の整理合理化を行うとともに、住民負担の軽減及び合理化を図るため、個人事業税の事業主控除額の引き上げ、不動産取得税の新築住宅に係る課税標準の特例控除額の引き上げ等を行い、固定資産税及び都市計画税の評価がえに伴う負担調整措置を講ずるほか、自動車取得税及び軽油引取税の税率等の特例措置の適用期限を延長することといたしております。
 また、基地交付金及び調整交付金につきましては、基地所在市町村の実情にかんがみ、所要の額を確保することといたしております。
 次に、地方公務員行政について申し述べます。
 かねてより公務員秩序の確立と公務の公正かつ効率的な遂行の推進に努めてまいったところでありますが、今後ともこの方針に基づき、公務能率の向上、厳正な服務規律の確立、正常な労使関係の樹立等を図るとともに、地方公務員の給与及び退職手当について適正化を強力に進めることとし、また定員管理につきましても、その適正化を一層推進し、もって住民の期待と信頼にこたえるようさらに積極的に取り組む所存であります。
 特に、給与水準が著しく高い団体等に対しましては、計画的に是正措置を講ずるよう引き続き個別に助言、指導を行うことといたしております。
 また、地方公務員の共済年金制度につきましては、その長期的安定と他の公的年金制度との整合性を確保するため、公務員制度の一環としての特質にも留意しつつ所要の改革を進めてまいる所存であります。
 次に、消防行政についてでありますが、我が国の消防は、戦後自治体消防として発足して以来、住民生活の安全の確保を目指して消防力の充実強化が図られてまいりました。しかしながら、近年、災害はますます複雑多様化、大規模化するとともに、世田谷電話局洞道火災等のように国民生活に重大な支障を及ぼす新しいタイプの災害も発生するなど、消防を取り巻く環境はますます厳しいものとなっております。
 私は、このような状況にかんがみ、何よりもまず人命の尊重を基本とし、安全な地域社会を実現するため、消防力の充実強化はもとより、住民、事業所及び消防機関が一体となった地域ぐるみの消防防災体制を確立することが重要であると考えております。
 このため、まず消防機関の施設、装備の重点的な整備、消防職団員の教育訓練の充実等を通じ、消防機関の機能強化を図るとともに、ホテル、百貨店等多数の者の出入りする建築物における防災安全対策を一層推進してまいる所存であります。
 また、地震、風水害、林野火災等の大規模災害に備えるため、国、都道府県、市町村を通ずる消防防災無線の整備を進め、全国的な消防防災通信ネットワークを強化するとともに、消防団の活性化、自主防災組織の育成強化等を推進してまいりたいと存じます。
 次に、警察行政について申し上げます。
 申すまでもなく、治安の確保は、法治国家の根幹であり、国民の豊かで平穏な生活の基盤をなすものであります。
 我が国の治安は高い評価を受けているものの、内外の情勢はまことに厳しく、現在の治安水準を維持するためには、一層努力を重ねる必要があります。私は、流動する社会情勢に的確に対応する警察運営の推進を図り、引き続き治安の確保に努めてまいる所存であります。
 まず、警察の最重点課題となっておりますいわゆるグリコ・森永事件及び極左暴力集団によるテロ・ゲリラ事件等についてでありますが、現在、関係都府県警察が鋭意捜査を行っているところであり、今後とも警察がその総力を挙げて捜査を推進し、犯人の早期検挙を図るよう対処してまいる所存であります。
 最近の犯罪情勢について見ますと、刑法犯の認知件数は、逐年増加傾向を示しており、昨年も一昨年をさらに上回り、百五十八万件に達しております。
 内容的にも、身の代金目的誘拐事件、保険金目的殺人事件、金融機関対象強盗事件等悪質な犯罪の発生が目立っているところでありますが、犯罪が質、量ともに変化するこうした状況にもかかわらず、検挙率は、ここ二十年間の最高である六三・一パーセントという高率を実現したところであり、一部末解決事件を残しつつも、全体的には高い治安水準を保っているところであります。
 しかしながら、捜査を取り巻く環境は、今後ますます厳しさを増すものと思われますので、今後とも広域犯罪捜査体制の充実強化、科学技術の導入等の施策を一層推進してまいる所存であります。さらに、民事介入暴力や銃器発砲事件等を引き起こし、国民生活の平穏を脅かす暴力団に対しては、組織の根絶を目指し、集中取り締まりを強力に推進してまいる所存であります。
 また、最近の目に余る風俗環境の悪化に対処するため、昨年の国会において風俗営業等取締法が改正され、去る二月十三日から施行されておりますので、法の的確な運用を図ることにより風俗環境の浄化を図ってまいる所存であります。
 少年非行は、昨年八年ぶりにわずかながら減少したものの、依然として高い水準で推移し、さら
に、少年間でのいじめに関連する悪質粗暴な事案や規範意識の欠如に起因する悪質な非行が多発するなど楽観を許さない状況にあります。このため、少年の補導活動を初め、これら非行の実態や傾向に対応した諸対策を鋭意推進してまいる所存であります。
 覚せい剤事犯については、昨年は、検挙件数、検挙人員及び押収量が、第二の覚せい剤乱用時代が始まった昭和四十五年以来最高を記録するとともに、その乱用も女性を中心に一般市民層へ拡大するなど、依然として厳しい情勢が続いているところであります。このため、関係諸国との情報交換を一層強化するなどにより、密輸入事犯の水際検挙に努めるとともに、暴力団を中心とする密売組織の摘発を推進し、あわせて覚せい剤を拒絶する社会環境づくりに取り組んでまいる所存であります。
 また、都市化の進展、新興住宅地の開発等地域社会の変貌に対応した警戒・警ら活動の強化を図るとともに、強くそして親切な執行務に徹し、国民とともにある警察活動を一層充実してまいる所存であります。
 次に、道路交通問題について申し上げます。
 昭和五十九年中の交通事故による死者数は、九千二百六十二人で、前年に比べわずかながらも減少いたしました。
 しかしながら、現下の交通情勢は運転免許保有者数や車両保有台数の増加などにより一段と過密混合化しており、交通事故についても、このような情勢を背景に、今後とも楽観視できない状況にあります。
 警察としては、かかる状況に対処するため、道路交通環境の整備、運転者対策の充実、効果的な交通指導取り締まり活動等、従来の施策をさらに強化していくとともに、シートベルト、ヘルメットの着用強化等、交通情勢の変化に対応して必要となる新たな施策についても積極的に取り組み、また長期的な視点に立った計画的な施策の推進により、交通事故抑止の実効を期してまいる所存であります。
 次に、当面の治安情勢でありますが、極左暴力集団は、本年も新東京国際空港に対する反対闘争を主要課題としながら、テロ、ゲリラ志向を一段と強めており、引き続き凶悪な事件を敢行するおそれがあります。
 警察としては、こうした動向に対処するために強靭な体制を確立し、法と秩序を破壊する暴力行為の取り締まりの徹底を期する所存であります。また、多様化する災害に適切に対応し得るよう災害警備体制の充実強化にも積極的に取り組んでまいる所存であります。
 以上、警察当面の諸問題について申し述べたのでありますが、流動する社会情勢に的確に対処し、治安の万全を期するためには、当面、警察装備、資器材の近代化の促進を初めとする警察体制の整備充実を図るとともに、警察職員の資質の向上を図ってまいることが肝要であります。
 このため、昭和六十年度においては、厳しい財政事情のもとではありますが、第一線警察活動が的確に推進されるための緊急課題であります警察無線のディジタル化を最重点として、装備、資器材の整備を行うこととしたいのであります。
 また、最近における警察職員の不祥事案を踏まえ、警察職員の資質の向上を図るための警察教養の徹底と処遇の改善に配意するとともに、職業倫理の確立、規律の保持並びに士気の高揚についても一層努力をいたし、もって国民の期待と信頼にこたえてまいる所存であります。
 以上、所管行政の当面の諸問題について所信の一端を申し述べましたが、委員各位の格別の御協力によりましてその実をあげることができますよう、一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第であります。
    ─────────────
#4
○委員長(金丸三郎君) 次に、昭和六十年度自治省関係予算及び警察庁関係予算の概要につきまして、政府から説明を聴取いたします。自治省津田官房長。
#5
○政府委員(津田正君) 昭和六十年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 第一に、一般会計予算でありますが、歳入は二千二百万円、歳出は九兆七千七百十九億八千七百万円を計上いたしております。
 歳出予算額は、前年度の予算額九兆一千五百五十七億一千七百万円と比較し、六千百六十二億七千万円の増額となっております。
 また、この歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省九兆七千五百四十億八千九百万円、消防庁百七十八億九千八百万円となっております。
 以下、この歳出予算額のうち、主な事項につきまして、内容の御説明を申し上げます。
 最初に、自治本省につきまして御説明を申し上げます。
 まず、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、九兆六千九百億八千万円を計上いたしております。これは、昭和六十年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二に相当する金額の合算額九兆五千九百億八千万円と昭和六十年度の特例措置額一千億円を合算した額を交付税及び譲与税配付金持別会計へ繰り入れるためのものであります。
 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費でありますが、百九十九億五千万円を計上いたしております。これは、いわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し助成交付金を交付するためのものであります。
 次に、施設等所在市町村調整交付金に必要な経費でありますが、五十二億円を計上いたしております。これは、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し調整交付金を交付するためのものであります。
 次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給に必要な経費として九十五億七千八百万円を計上いたしております。これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備の促進を図るため、建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するためのものであります。
 次に、地方公営交通事業再建債の利子補給に必要な経費でありますが、七億六千三百万円を計上いたしております。これは、地方公営交通事業の再建を促進するため、再建事業を経営する地方公共団体が起こした再建債について利子補給金を交付するためのものであります。
 次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、七十二億八千三百万円を計上いたしております。これは、公営地下高速鉄道事業債の支払い利子に相当するものとして発行を認めた特例債の利子の一部について、地方公共団体に助成金を交付するためのものであります。
 次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、百五十五億九千二百万円を計上いたしております。これは、公営企業金融公庫の上水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業及びガス事業に係る貸付利率の引き下げのための補給金を同公庫に交付するためのものであります。
 なお、このほか、同公庫につきましては、出資金を増額するための経費七億円が大蔵省所管産業投資特別会計に計上されております。
 次に、広域市町村圏等の整備の推進に必要な経費でありますが、九億一千七百万円を計上いたしております。これは、田園都市構想に即し、地域社会の総合的な振興を図るため、広域市町村圏等における田園都市中核施設の整備計画の策定に対する補助及び当該施設の整備に対する助成交付金の交付に必要な経費であります。
 次に、選挙に関する常時啓発に必要な経費でありますが、八億二千五百万円を計上いたしており
ます。これは、選挙人の政治常識の向上を図り、選挙をきれいにする国民運動等を推進するために要する経費について、都道府県に対し補助する等のために必要な経費であります。
 以上が自治本省についてであります。
 次に、消防庁について御説明申し上げます。
 まず、大震火災対策施設等整備に必要な経費として三十六億九千五百万円を計上いたしております。
 これは、震災等大規模災害に備えるため、消防防災無線通信施設の整備及び耐震性貯水槽、コミュニティ防災センターなど震災対策のための諸施設の充実を図るために必要な経費であります。
 次に、消防施設等整備費補助に必要な経費として百二十四億一千百万円を計上いたしております。これは、市町村の消防力の充実強化を図るため、消防車、防火水槽などの消防施設を地域の実情に応じて重点的に整備するとともに、林野火災等に対する防災対策の推進を図るために必要な経費であります。
 第二に、特別会計予算につきまして御説明を申し上げます。
 自治省関係の特別会計といたしましては、交付税及び譲与税配付金特別会計があり、交付税及び譲与税配付金勘定と交通安全対策特別交付金勘定があります。
 まず、交付税及び譲与税配付金勘定の歳入予定額は十五兆八千九百三十八億四千八百万円、歳出予定額は十五兆八千四百九十二億四千八百万円となっております。
 歳入は、交付税及び譲与税配付金持別会計法に基づく一般会計からの受け入れ見込み額、地方道路税の収入見込み額、石油ガス税の収入見込み額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込み額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込み額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込み額等を計上いたしております。
 歳出は、地方交付税交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰り入れ等に必要な経費であります。
 次に、交通安全対策特別交付金勘定の歳入予定額は七百五十六億九百万円、歳出予定額は七百億三千二百万円となっております。
 歳入は、交通反則者納金の収入見込み額等を計上いたしております。
 歳出は、交通安全対策特別交付金等に必要な経費であります。
 以上、昭和六十年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#6
○委員長(金丸三郎君) 次に、警察庁鈴木官房長。
#7
○政府委員(鈴木良一君) 昭和六十年度の警察庁予算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 昭和六十年度の警察庁予算総額は、一千六百九億二千五百余万円でありまして、前年度予算額一千五百六十二億九千五百余万円に比較いたしまして、四十六億二千九百余万円の増額となっております。
 次に、その内容の主なものにつきまして御説明申し上げます。
 第一は、警察庁一般行政に必要な経費六百四億九千七百余万円であります。この経費は、警察庁、警察大学校及び地方機関の職員並びに都道府県警察の警視正以上の警察官の職員俸給等の人件費のほか、警察庁、警察大学校及び地方機関の一般事務経費であります。
 第二は、電子計算機運営に必要な経費四十五億二百余万円であります。この経費は、全国的情報管理システムその他のために設置した電子計算機組織の運営に必要な電子計算機の借料とそれに付随する消耗品購入費等であります。
 第三は、警察機動力の整備に必要な経費百六十四億八千三百余万円であります。この経費は、災害対策の一環ともなりますヘリコプター、警察車両の購入、警察装備品の整備及び警察通信施設の整備並びにその維持管理等の経費であります。先ほどの大臣の所信表明の中にございました警察無線のディジタル化はこの項目に約五十三億円含まれております。
 第四は、警察教養に必要な経費三十一億二千百余万円であります。この経費は、警察学校入校生の旅費と警察学校における教養のための講師謝金、教材の整備費等であります。
 第五は、刑事警察に必要な経費七億七千三百余万円であります。この経費は、暴力団犯罪及び一般犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費並びに犯罪鑑識に必要な法医理化学機材等の整備費、消耗品費、死体の検案解剖の経費のほか、犯罪統計の事務等に必要な経費であります。
 第六は、保安警察に必要な経費一億七百余万円であります。この経費は、青少年の非行化防止、風俗取り締まり、麻薬、覚せい剤、密貿易、けん銃等銃砲危険物、公害等に関する犯罪の捜査、取り締まりの指導、連絡等に必要な旅費、物件費等であります。
 第七は、交通警察に必要な経費一億九千百余万円であります。この経費は、交通安全に関する広報及び運転者対策等に必要な物件費並びに交通取り締まり指導のための旅費等であります。
 第八は、警備警察に必要な経費六億七百余万円であります。この経費は、警備警察運営に関する会議、指導、連絡等の旅費、機材類の整備等に必要な経費であります。
 第九は、警察活動に必要な経費百四十九億四千余万円であります。この経費は、犯罪の捜査、取り締まり等警察活動に必要な旅費及び捜査費であります。
 第十は、警察電話専用回線の維持に必要な経費三十八億八千三百余万円であります。この経費は、警察電話専用回線を維持するためのいわゆる警察電話専用料であります。
 第十一は、犯罪被害給付に必要な経費五億六千二百余万円であります。この経費は、殺人、傷害等の犯罪により死亡しまたは重障害を受けた場合、その遺族または被害者に対し国が一定の給付をするために必要な給付金及び事務費であります。
 第十二は、千葉県警察新東京国際空港警備隊に必要な経費六十二億七千余万円であります。この経費は、千葉県警察新東京国際空港警備隊の維持、運営に必要な旅費、物件費及び空港警備隊員の人件費等の補助金であります。
 第十三は、船舶の建造に必要な経費二億一千百余万円であります。この経費は、警察用船舶の建造に必要な経費であります。
 第十四は、科学警察研究所に必要な経費八億四千七百余万円であります。この経費は、警察庁の附属機関として設置されています科学警察研究所職員の職員俸給等人件費と鑑定、検査、研究に必要な機械器具類の購入費、維持費、その他一般事務経費であります。
 第十五は、皇宮警察本部の一般行政に必要な経費四十九億四千四百余万円であります。この経費は、皇宮警察本部職員の職員俸給等人件費のほか、その他一般事務経費であります。
 第十六は、皇宮警察本部の護衛、警備に必要な経費一億六千八百余万円であります。この経費は、皇居の警備及び行幸啓の護衛に必要な経費であります。
 第十七は、警察庁の施設整備に必要な経費二十九億四千三百余万円であります。この経費は、直接国庫の支弁対象となっております都道府県警察学校等の施設の整備に必要な経費であります。
 第十八は、都道府県警察費補助に必要な経費二百二十四億四千七百余万円であります。この経費は、警察法第三十七条第三項の規定による都道府県警察の一般の犯罪捜査、交通指導取り締まり、外勤警察活動、防犯活動等の一般行政費の補助に必要な経費であります。
 第十九は、都道府県警察の施設整備費補助に必
要な経費百七十四億二千余万円であります。この経費は、警察法第三十七条第三項の規定による都道府県警察の警察署、派出所、駐在所、待機宿舎等及び交通安全施設の整備費の補助に必要な経費であります。
 以上、昭和六十年度の警察庁予算の内容につきまして、その概要を御説明申し上げました。
#8
○委員長(金丸三郎君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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