くにさくロゴ
1984/04/16 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第12号
姉妹サイト
 
1984/04/16 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第12号

#1
第102回国会 地方行政委員会 第12号
昭和六十年四月十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十一日
    辞任         補欠選任
     出口 廣光君     園田 清充君
     吉川 芳男君     徳永 正利君
 四月十五日
    辞任         補欠選任
     園田 清充君     出口 廣光君
     徳永 正利君     吉川 芳男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金丸 三郎君
    理 事
                岩上 二郎君
                松浦  功君
                上野 雄文君
                三治 重信君
    委 員
                井上  孝君
                上田  稔君
               大河原太一郎君
                加藤 武徳君
                古賀雷四郎君
                出口 廣光君
                佐藤 三吾君
                志苫  裕君
                丸谷 金保君
                中野  明君
                神谷信之助君
   国務大臣
       自 治 大 臣  古屋  亨君
   政府委員
       自治大臣官房長  津田  正君
       自治大臣官房会
       計課長      大島  満君
       自治省行政局公
       務員部長     中島 忠能君
       消防庁次長    坂  弘二君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
   説明員
       人事院事務総局
       職員局補償課長  渡辺 俊男君
   参考人
       地方公務員災害
       補償基金理事長  胡子 英幸君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○地方公務員災害補償法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ─────────────
#2
○委員長(金丸三郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方公務員災害補償法等の一部を改正する法律案の審査のため、参考人として、本日、地方公務員災害補償基金理事長胡子英幸君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(金丸三郎君) 地方公務員災害補償法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法律案につきましては、去る三月二十八日、趣旨説明を聴取しております。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○上野雄文君 大臣、この法案の質疑に入る前にちょっとお尋ねをしておきたいのですけれども、実は今度の地方財政対策の問題をめぐりまして、今衆議院の方で補助金一括法案が審議されており、きょう本会議で議決になる模様でありますけれども、これをめぐりまして都道府県の関係者やそれから市町村長などから我々のところへ、予算が通ったのだけれども一括法案など関連法案が通らないので仕事の発注ができないで困っているのだ、早くしてくれと、こういう要請も私がごとき者のところへも来るのですから、自民党の実力者の皆さんやその他の方々のところへもどんどん電話や要請が行っているのだろうと思うんです。本来これは、今審議されている法案が先に議論をされて、それなりの結論が出た上で予算措置がとられるというのが筋なんだろうと私は思っておりますけれども、それが逆をいったがためにそんなことになっているのだと思います。彼らは、例のを自治省が一生懸命大蔵と折衝しているときは、ありていに言って自治省の肩持ちをして、そんな地方財政をいじめるようなやり方は許せないと言って反対をしておったはずだと思うのですが、予算が通ったら一転してこんな状態が生まれてきている。これは一説には大蔵省のやらせだということが言われているわけですけれども、そんなことを自治体側にやらせなくても事実上仕事はできるはずだと私は思っているのですが、大臣、どういうふうにお考えですか。
#6
○国務大臣(古屋亨君) 今のお話は、率直に申しますと、きのう地方交付税法案の衆議院の委員会でほとんど大蔵大臣中心で審議をされましたときに、今の先生のお話のような意見が随分出ました。それで、地方の財政も厳しいが、一時払いとかそういうものによってやれと。それで、いろいろな話をして、概算払いとかそういうことはできないかと、一時間ぐらいにわたりましていろいろ論戦が行われました。それを聞いておりまして、率直に申しまして、地方へだれがそんなことを言ったのだろうという話でございますが、御承知のように、私どもは、この法案というのは緊急やむを得ない財政状況だからということで、一年限りということで合意したのでありますが、今お話しのように、やっぱり法律が通ってその財政措置をするというのが私は建前だと思っておりますから、法案の審議のことは最高機関である国会でお決めになることと思っております。
 現実に地方は一時払いとか一時立てかえ金、そういうものでやっているかという問題でございます。交付税は法律で年四回配らなきゃならないということで、四月分は配分しております。ですから、それは一部には例えば産炭地とかそういうところではまだ厚生省の二百億のあれが配られておりませんので、私はそういうことがあるかと思いますが、一時立てかえ等をやってもらい、それから交付税も出るということで……。
 これは、国会の審議という、最高機関であります国会でお決めになって、私どもはそれに従っていく。だから、地方のその間の救済につきましては、私は借入金あるいは既に四月分の配られました交付税等によって措置していただくということでございまして、率直に言えば、国権の最高機関であるが、いつ通ったらいいかといえば、私どもはできるだけ早く通していただきたいという気持ちでございますけれども、これは国会のあくまで審議の問題でございますから、私どもはそれに従うのでありまして、地方にそういうような指令をしたことは自治省としてはありませんし、また今のお話のように、どこかがそれを指令したかもしれませんけれども、私どもは、そういうことがもしありとすれば、これも大変に残念な遺憾なことであるというふうに考えております。
#7
○上野雄文君 お話ですけれども、今うわさとして伝わっているのは、新潟三区だけがちゃんと箇所づけができていると、こういうんです。そんなばかなことはあるまい、こうだれしもが思うのですけれども、あそこの連中は、そういえばうちの方の選挙区の連中は騒がないと、こう言っているんです。そんな話も出ているくらいでありますし、当然義務的なものとしては従前のものは従前のやり方でやってきたって、後で精算は何ぼでもできるはずでありますから、そんなことはがたがた言わせることのないような措置を各省庁に要請をするということを自治省としてぜひやってもらいたい、こういうふうに思いますので、この点強く要請をしておきたいと、こう思います。
 それで、本題に入るわけでありますが、どうも今回のこの法律の改正につきましては、自主的に地方公務員の現状がこうだから、それに従って今までいろんな経験を積み上げてこういうふうに改正するのですというものではなくて、外的な要因からばかり改正をするというような話で、実はもう一つすっきりしない、こういうものが感じられるわけなんですけれども、まず第一点目でお尋ねをしておきたいと思うのでありますが、職員の公務上負傷したりあるいは疾病にかかった場合の認定請求が行われないで私傷病扱いにしてやられてしまうのだと、つまりそれは共済組合の短期給付の方に肩がわりされていく、こういうようなものがかなりあるのではないかということが言われているのでありますけれども、そういう実態についてはいかがでしょう。何か数字的に把握できておりますか。
#8
○政府委員(中島忠能君) 先生の今のお話、私たちもそういうことは気にいたすわけでございますけれども、実際、もともとといいますか、もしも申請したならば公務上の災害として取り扱われたけれども、現実に私傷病として取り扱われているというのをちょっと統計をとるというか、調査のしようが実はございません。
 そこで、そういうような御心配があったらいけないというか、そういうようなことが行われてはいけないというので、私たちの方は基金の本部の方ともいろいろ相談いたしまして、とにかく公務災害補償制度というものがどういう制度であるのかということを、地方公務員とかあるいはその家族の方あるいはその他医療機関等に周知徹底いたしまして、公務上の災害かもわからないというふうに公務員が考えるときには、こういう制度があるのですよ、こういう制度に乗っかって基金のそれぞれの支部の方に申請しなさいというPRといいますか、趣旨の徹底というものを現在図っておるところでございます。
 したがいまして、先生が今御心配になられたようなことがないように、事前にできるだけ公務災害補償制度の趣旨というものを職員とか医療機関の方に徹底いたしまして、そういう御心配がないように努めてまいらなければならないというふうに考えております。
#9
○上野雄文君 ちょっとデータとしては古いのですが、ほぼ十年前、基金の東京都支部が五十年の七月に公務災害に関する職員の意識調査をやったのです。そのときに、公務災害の手続について知らないという人が五五・八%あったという数字が知らされておるのですけれども、その後何かこういうような調査をやったことございますか。
#10
○政府委員(中島忠能君) それに類似したような調査を行ったことはございません。
 ただ、先ほども御答弁申し上げましたように、そういうような実態というのがもし際立っているといたしますと非常にこれは遺憾なことでございますので、趣旨の徹底の仕方につきまして、それが事実といたしますと、改めて私たちの方も考え直さなきゃならないなというふうに思います。新しい職員を採用いたしますと研修会があったり、あるいはまたその他いろいろな機会がございますので、災害補償制度というものの趣旨につきまして一層やはり考えていかなきゃならないという気がいたします。
#11
○上野雄文君 そういうお話で、そのことがこれから積極的に行われてほしいなと、こう思うのですが、我々も民間の労災問題をいろんなところで議論をしたり、また実際に体験したりしているわけですけれども、民間のこの種の扱いの問題に関しては、災害ゼロ運動なんという問題と絡んできまして、職場での労働災害が起こるとその職場の点数にまで影響してくるというようなことでかなり隠したがるという、そういう傾向があるわけです。じゃ、地方公務員の職場の場合にそういうことがないのかというと、これも皆無ではないと思うし、やはり上下の関係で仕事が進められておれば、労働災害が起こってくれば上司の責任を問われるという、そういう感情を持つのはごく普通のことのように思われるわけですけれども、まあ民間のそれに比べて地方公務員の職場はそれほど――もちろん安全やなんかの一定の基準はありまして、それが守られなきゃならないことは当然のことですけれども、もっともっとこれが積極的に利用されるといいますか、そういうことをやるように自治省も当該機関に対して積極的な取り組みをするように指導してほしい、こういうふうに思うんです。
 さらに、今関係者の間でいろいろ議論されておりますのが、基金の本部、支部を通じて扱いが極めて官僚的である、こういう指摘があるんです。事務所があるのは今東京都と名古屋市だけで、あとは独立した事務局というものを持っていないというふうに聞かされているわけでありますが、現状どういうふうにやっておりますか。各従たる事務所というんですか、そういうところの実態、専従者というか本務者というか、そういう本務、兼務の区分などを見て、全国的な事務所の形態についてお知らせ願いたいと思います。
#12
○政府委員(中島忠能君) 基金の仕事と申しますのは、先生もよく御存じのように本部と支部に分かれて仕事をしているわけでございますけれども、第一次的には支部の方でそれぞれ認定事務を取り扱っております。したがいまして、支部の事務体制がどういうふうになっておるかというのは非常に重要なことでございますけれども、先生が今御指摘になられましたように、専任職員を持って独自の支部を持っておりますのは東京都と名古屋市ということでございますが、この基金業務に従事する支部の職員数というのも年を追うごとに、若干でございますけれども、増加傾向にあるというふうに私たちは見ております。
 例えて言いますと、昭和四十五年の三月現在では六百八十一人、そのうち百四十人が専任職員でございますけれども、現在はどういうふうになっておるかといいますと、八百九十四人の職員がその仕事に従事しておるということで、傾向といたしましては、非常にわずかでございますけれども、その職員数というのがふえてきておるのじゃないかというふうに思います。
 ただ、いろいろな観点からそれについても評価することができると思います。私たちの方では、それぞれの職員の仕事に対する知識の習熟と申しますか、仕事のなれといいますか、そういうものを図っていかなければならないというふうに思いますし、またそういう職員が地方公務員災害補償法の趣旨に従いまして、できるだけ迅速にかつ公正に仕事をしていくような意識も持たなければならないというふうに思います。
 この仕事につきましては、いろいろな方面からの御意見というものをちょうだいしていきながら、先生が今お話しになられましたようなこと、そういうことも念頭に置きながら仕事に努めていかなければならないというふうに思います。
#13
○上野雄文君 お話しのような中身であるだけに、前段質問したような、結局兼務であるというところにこれ全体が広く周知徹底を欠く恨み、こういうものがあるのではないかという指摘を受けているところでありまして、ひとつ今後せめて都道府県段階ぐらいには専任の職員が置かれるようなそういう指導というものをしてほしいと思いますけれども、いかがですか。
#14
○政府委員(中島忠能君) 現在、都道府県の支部で仕事をしてもらっておりますけれども、専任職
員を置いていない県よりも専任職員を持っておる県の方がはるかに多うございます。私たちの方でも、よくそれぞれの支部の実態といいますか、話しを聞きながら、必要があれば専任職員を置くように、そして専任職員をもし置かないにいたしましても仕事ができるだけ迅速に行われるように、公正に行われるように指導してまいりたいというふうに思います。それぞれの支部の実態の状況というものも把握しながら、先生の御趣旨を踏まえて対処していきたいというふうに思います。
#15
○上野雄文君 次に、認定基準というものについてお尋ねをしていきたいと思うのでありますが、一口に言って、現行の認定基準というのは極めて厳しい、こういうことが言えるのではないかというふうに言われているんです。特に心臓病あるいは脳溢血など、これがなかなか厳しくて、具体的な例として、きのうもレクチャーの際にも申し上げましたけれども、長野県の櫻井訴訟と言われているもの、それから都城の坂元訴訟、それから名古屋の松川訴訟、それから長野の柴田から今度は小松に変わったのですか、小松訴訟など、裁判の手続を経てやっと認定をもらうというようなことで、これは我々の側から言えば、裁判やれば勝ったじゃないか、ここまで持ち込まなくてもそれなりに自主的にもう少し解決できる、なるべく払わないということを原則にしてやっているのではないかという指摘があるんです。こういったものについて訴訟に持ち込むことのないように内部でできるだけ処理できるような、そういう認定方式というものを考えていっていいのじゃないかということが言われているわけですけれども、これについてどういうふうにお考えですか。
#16
○政府委員(中島忠能君) 公務災害補償ができるだけ迅速に行われるようにという趣旨から申しますと、訴訟に行かずに事前に行政レベルで話が片づくというのが一番望ましいわけでございます。ただ、先生が今お話しになられましたように、脳疾患とか心臓疾患ということになりますと、その疾病といいますか、そういうものと公務との関係というのが非常に微妙になってきますし、認定が非常に難しいという話を専門家の医者などがよくなさいます。
 公務災害補償につきましては、もう先生の方がよく御存じかもわかりませんけれども、相当因果関係説というので労災も国公災もそういう考え方で処理されておりますけれども、そういう考え方のもとで、一体本当に公務との相当因果関係があったのかということは疾病の種類によっては非常に難しいこともございますし、また事実認定につきましても非常に微妙なものがあるようでございます。
 先生が今お挙げになりました訴訟というものの判決、私も昨晩急いで目を通してみましたけれども、なかなか判決の中の言い回しといいますか、判決文というのも非常に微妙な形で出ております。そういう判決文というものが積み重なり、またそれを災害補償の実務に当たる職員が勉強することによりましてだんだん一定の方向というのが出てくるのがこの仕事ではないかというふうに私は思いますけれども、先生が御心配なられますように、すべて何でもかんでも訴訟に持っていくのだ、基金の方の考え方と違うならばすべて訴訟に持っていくのだというような考え方が必ずしもいいとは思いませんので、私たちも、医学の進歩といいますか、そういうものがどのようにしていくのか、そしてそのことによって業務と疾病との因果関係というのがどういうふうに解明されていくのかということにつきましても勉強していって、できるだけ迅速に物事が処理されるように努めてまいらなきゃならないというふうに思います。基金の方でもそういう認識でおるというふうに私理解しておりますので、先生が今御心配になられましたようなことがないように努めていかなきゃならないというふうに思います。
#17
○上野雄文君 慎重にやるということと迅速というのは矛盾すると思うんです。それで、迅速にだめにするということになったのでは、これは少なくとも職員のためにこういう措置をとってやろうという、そういうことが基本になっているとすれば、私はその辺のところ、確かにおっしゃるように、なかなか難しいものは表に持ち出して、そこでの判決の積み重ねによって基準がずっと確定していくというのも一つの方法ではあろうと思うのですが、何せ大変な時間がかかる、こういう点などを考えれば、その辺のところは、言い回しは難しいかもしれませんけれども、今日までの職員の立場に立った認定というものが行われるように進めていってもらいたいものだと、こう思います。
 それと今度は、最近は頸肩腕障害の問題が大分出てきているのではないかと、こう思うのですが、これは最近の傾向はどういうふうにお感じになっていらっしゃいます。先ほど言った長野の小松という人の訴訟がこれなんですけれども、うちの方でもキーパンチャーやなんかのが大分出てきて、ずっと横に広がってきまして、これがかなり認定の場合に難しい争い事になっているわけなんですけれども、全国的な傾向やなんかというのは把握されておりませんか。
#18
○政府委員(中島忠能君) 頸肩腕症候群の認定状況でございますけれども、昭和五十六年度、五十七年度、五十八年度、三カ年度の統計ができておりますので申し上げますと、五十六年度において頸肩腕症候群で公務災害として認定されたものは合計で二十七件でございます。五十七年度は十四件でございます。五十八年度が十三件という状況でございますが、大体の件数というのはそういうところじゃないかというふうに思います。
 これを特定の職種に限って、特定の職種の観点から申し上げますと、やはり一番多いのは保母さんでございます。保母さんが五十六年度は十三件、五十七年度は十件、五十八年度は三件という状況でございます。
#19
○上野雄文君 それで、こういう認定あるいは訴訟に持ち込まれる、そういう状況の中で問題は、きのうも地方公務員災害補償基金審査委員の方々の名簿も出していただいたのでありますが、法曹界の方々、それから医師の方々、こういった方が入っておられるんです。ちょっと拝見いたしますと、いずれも六十歳以上の方々でありますし、中にはかなりの高齢者の方もお見受けをいたします。我々、実は年齢的な問題があって、この扱いのことやなんかでいろいろな障害がありはせぬかということが仲間うちで心配されているわけです。今の運用でいきますと、参与制度はあっても公開されるということがないというようなことで、制度面で一つそういうところに問題がありはせぬかという指摘があるわけです。
 この前、公開の問題については石破大臣のころ、そういう考え方について積極的に取り組みましょうという御答弁があったようであります。これは五十五年のことでありまして、その後、五十七年に、今度は後からまた世耕大臣がこの答弁を取り消すような発言をされた、こういうようなことを聞かされているわけですけれども、こういうことについてはいい方向に向かっているのではないかなと、こう思ったのが途中でまた振り出しに戻るようなことになってしまっては、せっかくいい発想がだめになってしまうので、これは五十五年に石破大臣が答弁されたような方向で積極的な検討をしてもらいたい、こういうふうに思うのですけれども、いかがですか。
#20
○政府委員(中島忠能君) 審査会の審理をどのように進めるかということの視点といいますか、立脚点というのは、不服申立人の救済が適正に行われるという視点から考えていかなきゃならないということだと思います。
 先生、今お話しになられましたように、この審査会の審査を進めるに当たりましては、現在の制度のもとにおきましては、不服申立人という者が十分その意見を開陳できるように不服申立人及びその代理人の出席というものを認めておりますし、その方には口頭で意見を陳述する機会も与えられるようなシステムになっております。あるいはまた職員側の代表もこの審査会に出席してその発言ができるように参与制度というものも認けられておるわけでございますが、そういう機会とい
うものを十分に活用していただいて、不服申立人側の立場が十分疎明できるように運用していかなければならないし、また不服申立人の方でもそういう権利を十分行使していただかなければならないなというふうに思います。
 公開か非公開かということにつきましては、それぞれいろいろな立場からいろいろな意見がございますけれども、やはり何といいましても、この公務災害補償の審理に当たりましてはそれぞれの方の疾病というのが現実に問題になるわけでございますので、その疾病につきましては、人によりますけれども、やはりプライバシーに属することだという考え方が一般的でございますし、そういうことを考えますと、直ちに公開制というふうに踏み切れないのが、国家公務員の場合も同じでございますけれども、地方公務員の場合におきましても同じような慎重な態度で現在おるところでございます。できるだけそういうもとにおきましても不服申立人の立場が十分審査の場で開陳でき、その権利が救済されるように努めていかなきゃならないということはもちろんでございます。
#21
○上野雄文君 それはそうだと思うんです。だから、これは秘密にしてほしいというのであれば非公開にしてもいいです。そういう会議の運営の仕方は工夫によって何ぼでも組みかえることができるだろうと思うのですけれども、少くともそういうことができるような仕組みは、道は開いておいてもいいのではないかというふうに私は思うんです。五十五年の佐藤三吾委員の質問でもそういう点についてまで触れて、それを受けて石破大臣がああいう答弁をしたわけですから、画一的な扱いにしなくてもいいのじゃないかというふうに私は思っているわけであります。
 さて、今度は直接今回の法律改正の問題について触れてみたいと思うのでありますけれども、遺族年金の支給開始年齢を五十五歳から六十歳に繰り延べるということが出てきているわけでありますが、共済組合法やあるいは労災保険法、こういう関係でそうなるのだろうというお話だと思うのでありますけれども、共済組合法は支給開始年齢を繰り延べすることについて昭和七十年からという道をとっているはずです。それとの関係でこちらもそういうふうに合わせることができなかった理由というのは一体どういうことなのかということについてお尋ねをしたいと思うんです。
#22
○政府委員(中島忠能君) 共済関係は、厚生年金保険法の改正の前例にならいまして、一歳引き上げるに三年間の期間を要して一歳ずつ引き上げていったということでございます。そういうことで行われたわけでございますけれども、なぜそういうことが行われたのだろうかということを考えてみますと、共済年金の支給年齢を引き上げるというのは、その措置を講ずるときには既に対象者の範囲がはっきりしている、それぞれその対象者の方は期待権を持っておる、その期待権を尊重するという立場から非常に慎重に、一歳を引き上げるに三年ずつの経過期間を設けたのだというふうに思います。
 それで、この公務災害補償の場合でございますけれども、それでは公務災害補償の場合にはこの年齢を引き上げるときに対象者がはっきりしているかといいますと、来年どの公務員が亡くなってどういう方が受給資格者になるだろう、受給権を取得することになるだろうということはわかりませんし、言うなれば期待権を持っている人の範囲がはっきりしないといいますか、そういうような違いが本質的にあるのだというふうに思います。そういうような考え方というものが背景にありまして、今先生が少しお話しになられましたように、労災保険制度が既に六十歳になっておる、あるいはまた厚生保険の方も六十歳になっておるというような状況でございますので、この際一年に一歳ずつ引き上げさせていただいたらどうだろうということでこういう御提案を申し上げたわけでございます。
#23
○上野雄文君 そのことについては、それなりに皆さんの方の、国公との横並びの問題もありましょうから、やむを得ないといえばやむを得ないかもしれませんが、我々はこの点については納得しがたいという立場をとるわけであります。
 労災を特に厚生年金の問題との関係でのお話がありましたが、じゃ年金額のスライドの問題についてはどうなんだ。スタートの時点よりは給与改定率の問題などについてのいろんな扱いがだんだんよくなってきて、今度の場合は個々に取り上げるのではなくて、一律引き上げという、そういうやり方で六%まで来ました。ところが、厚生年金の方は五%だというのでありますが、これらの関係はどうですか。
#24
○政府委員(中島忠能君) 先生がお話しになられますように、厚生年金、国民年金というのは五%じゃないか、こちらの方は六%だなというのは、御指摘としては私はそういう御指摘が十分あり得るというふうに思います。厚生年金、国民年金が五%という数字をなぜとったかというのはそれぞれの考え方があるのだと思いますけれども、こちらの方でなぜ六%をとったかということにつきまして御説明させていただきますと、先生の方がよく御存じかもわかりませんけれども、傷病補償年金、障害補償年金というのがございまして、その等級間の給付の格差というのが現在一三%になっております。そこで、一三%の物価上昇というものが仮にあるといたしますと、そして改定をいたさないといたしますと等級が一ランク下がるということに実質的になるわけでございますが、それを防ぐためといいますか、そういうことがあってはならないということで、その格差のおおむね半分ということで、六%の上昇があった場合にはひとつ改定していこうじゃないかと、こういう考え方をとったわけでございます。実質的な価値を維持していくために六%ということでやらしていただいたわけでございますので、その六%という数字につきましては、私が今御説明申し上げましたような考え方から、労災保険の方におきましても、また国公災の方においても現在採用しておるところでございます。
 先生がお話しになられますような五%という数字もございますので、そういう議論というのはこれからもあるいは行われていくのかもわからないという気がいたしますが、災害補償の方で六%の数字を採用させていただいたというのは、今私が御説明させていただいたようなわけがございます。そしてまた、それはそれなりに一つの理屈が通っているのじゃないかというふうに思いますので、御了解いただければというふうに思います。
#25
○上野雄文君 それぞれ言い分はあるでしょうし、これが今度は国家公務員と同時に並行して審議されているわけで、こっちだけでこうだ向こうだけでこうだということにはなかなかなり切らぬ問題だとは思いますけれども、これは前段話がありましたように、だんだん縮めていくようにこれからも努力をしてもらいたい、こういうふうに思うんです。
 最後に大臣、ちょうどきのう、私この政府発行の世論調査、これ見ておりましたら、御婦人に関しての調査なんですね。この中で老後の問題、とりわけ年金の問題などについての調査がたまたま載っておりまして、それできょうコピー持ってきて差し上げましたけれども、御婦人対象ですからこの問題を議論するときの格好の材料なのではないか、こういうふうに思ったわけです。しかも、調査対象のうち生計保持者が本人以外の者が九二・四%ですから、まさにこの遺族になる人々が対象になったというふうに見ていいと思うのですが、この二枚目の二十九ページの部分にありますが、生計保持者が倒れた場合の生活手段はどうするという、一番下の横の棒グラフで言いますと、対象者本人が働きに出ます、こういう答えが五十一年の三〇・三%から今回の調査では三六%にまでふえているということを見ますと、どうやらやっぱり遺族の補償の問題やなんかというのは、これは公務員だけではなくて全般ですけれども、ちょっと年々薄らいでいくという傾向が見えているのではないかなという感じを私受けるわけです。こういうようなことがもう少しやはり頼りになるものにしていくようにしなければならないのが
我々の努めではないか、こう思っておりますし、それから実は委員長にもこの中央審査委員のメンバーもちょっとお見せしたのですけれども、かなりの高年齢の方がいらっしゃいますし、もう少し現状を的確に把握できる世代の方々に、今世代交代も取りざたされている折からでもありますし、少し配慮を加えていただきたいと思うのでありますが、この二点について大臣から所感をお述べいただきたいと思うんです。
 以上で終わります。
#26
○国務大臣(古屋亨君) 今、生計保持者が倒れた場合の生活手段につきまして有益な御意見を伺ったのでありますが、やはりその世論調査にも出ておるところでありますが、これは十分考えていかなければならない。私は先生のおっしゃる意味はよくわかっております。したがいまして、この問題につきましては国家公務員災害補償と他の公的年金の制度を勘案しながらひとつ検討してまいりたいと思っております。
 それから、委員の人選に関連いたしましては、私もそういう点は最も合理的であると考えておりますので、十分検討いたしまして現実に対処してまいりたいと思っております。
#27
○中野明君 私も本題に入る前に一点だけ確認をしておきたいのですが、先ほど上野委員からも指摘ありましたが、この一括法案の成否をめぐって各地方公共団体から相当の陳情といいますか、要請が来ているのですが、どうも、大蔵省がそういう動きをしているという一面に、自治省がそういう指示を地方に要請しているのじゃないかということが私どもの耳にちらちら入ってくるのですが、先日来私も申し上げているように、大臣も、これは順序が逆になってまことに遺憾の、言葉はそうとはおっしゃいませんけれども、残念だというような意味のお答えがずっと出ているわけです。ですから、そういう状況の中で自治省の方から地方公共団体のしかるべきところに、選出の国会議員に早く上げてもらうように要請をしろというようなことが、もしも指示が流れておったとしたら私は言語道断な話だと思うのですが、そういう心配は一切ありませんか。その辺は大臣、また確認をしておいてください。
 きょうはそれが本題でありませんので、いずれ参議院にも回ってくると思いますが、これは恐らく各委員同様のお気持ちだろうと思いますし、問題になってくると思います。自治省からまさかそういうことで指示は流れてないと私は信じたいですけれども、そういう風評が非常に強く我々も感じますので、その辺大臣の所見だけ伺っておきたいと思います。
#28
○国務大臣(古屋亨君) 今中野先生のお話をお伺いしまして、まさか自治省がそういうことをするとは私も夢にも思っておりません。ただ、お話しのように、先ほど申し上げましたような見地からいたしまして、あくまでも国権の最高機関である国会が決めていただく、そこで慎重に審議されておるのでありますから国会の審議の独自性で、私は、地方団体にそういうような指示と申しますか、連絡といいますか、これは反対でございまして、言語道断だと思っております。
 なお、自治省内では私はないと思いますが、頭に置きまして、そういう問題についても十分慎重に対処してまいります。
#29
○中野明君 ぜひこれはもう一度注意をしておいていただきたいと思います。もしそういうことがあるとしたならば、これはもう自治省自身も自殺行為じゃないかというような感じがいたします。大蔵省がどう思おうと、地方公共団体も全部この基本的な問題については反対なんです。こういうことになってくることはもう初めからわかっていることでして、せっぱ詰まって、早うしてもらわぬと困るというところまで追い込んでいって国会を何とか通そうというような、そういう魂胆がありあり見えるということは私は非常に心外でして、それならばもう徹底して抗戦しようかというような、そんな気持ちにもなります。国会をそれほど軽視されては、我々審議をしている者の一人としてもまことに遺憾なことだという考えでおります。これはぜひ大臣、気を配っておいていただきたいと思います。
 そういううわさが非常に流れております。大蔵関係等、そして自治省本省から要請が来たやに、そういうニュアンスで我々の方へ陳情が来ているものですから、せんさくはしたくありませんけれども、そういう風評が出るということは、一体自治省としては今回のこの措置について大臣の答弁と自治省の役人の考え方が違うというようなことならもってのほかだ、私はこのように考えている一人でございますので、ぜひその点は気をつけておいていただきたいと思います。
 それでは本題に入りたいと思いますが、今回の法律を見せていただきましたが、この地方公務員災害補償基金の役員の任期あるいは消防団員等の共済基金の役員の任期ということで、任期を臨調の答申によったのでしょう、縮めておられるわけなんですが、この地方公務員災害補償基金の理事長だけを三年にせられたというのは何か特別の理由があるのですか、その辺どうでしょう。
#30
○政府委員(中島忠能君) 今回の役員の任期の改正は、今先生が御指摘になりましたように臨調の答申、これは五十八年の三月十四日に出た最終答申でございますが、その答申に従って行おうとするものでございます。
 その答申の中で、特殊法人等の「役員(総裁、副総裁等を除く。)の任期は二年とする」という答申がございましたので、答申にそのとおり従って、総裁、副総裁に該当する理事長は除いて、その他の役員について二年にしたというのが今回の改正の内容でございます。
#31
○中野明君 そうしますと消防団員等の共済基金の方は、これは全部二年になっているのですが、これとの整合性はどうなんですか。
#32
○政府委員(坂弘二君) 消防団員の方の基金につきましては、理事長は理事の互選によるという制度になっておりますので、その根っこになります理事を二年といたしますので、理事長も当然二年といたしております。
#33
○中野明君 やはりこういう点が、理事長だから三年にするという、一応臨調がそう言っておるようですけれども、大分性格が違っていると私は思うんです。臨調の言うたことよりも、より行革に前進なら、それの方がいいわけですから、何でもかんでも臨調の言うたとおりに、そのとおりしましたからもうそれで結構ですというような考えじゃなしに、やはり一つの法律をつくる場合でも整合性を考えたら、理事長だけ三年に残されたというのは、私根拠が非常に薄弱なような気がするのです。臨調がそう言うているからそうしましたというのでは余りにも能がなさ過ぎるのじゃないだろうか。臨調が三年と言うているのを二年にしたって別に臨調怒らぬと思いますし、不都合はないはずです。
 そういう点は、私は行革に当たりまして今後もいろいろ出てくると思いますが、行政改革というのは行政を担当しておられる方が一番よくわかっているわけですから、行革というものは本当に自分みずから改革をしようという積極性がなかったら臨調の後追い、そしてまた臨調の言うた中で自分たちに都合のいいところだけつまみ食いする、そういうような行革になってしまったら行革は骨抜きになってしまうというのが私たちの心配でありまして、そういう意味で、今回理事長を三年にされたというのはどうも私主体性がなさ過ぎるなという感じを持っておりますので、お尋ねをしたら、やっぱり臨調がそう言うているからそうしたのですというような御返事ですが、せっかく法律改正を出してこられるのですから、やはりその趣旨に沿ってきちんとなさった方がいいのじゃないかという感じがいたします。
 何か二年にしたら都合が悪いことでもあるのですか。この理事長の任期を二年にしたら都合悪いことありますか。
#34
○政府委員(中島忠能君) 役員というのはそれぞれの団体の最高責任者といいますか、責任を持って仕事をしているわけでございます。その役員を一度に交代させるのがいいのかどうか。やはり交
代というのをある程度交互に交代させた方が、その団体の仕事について責任が持てるということが継続的になされ得るのじゃないかというような認識も、私は臨調の答申の際には働いたのだろうというふうに思います。私もまたそのように理解いたしまして、先ほどの御答弁のときにはそういうことまで御説明申し上げませんでしたけれども、やはり理事長とか総裁、そういう方はその団体の最高責任者でもございますし、あるいはまたその団体を代表して対外的にいろいろな仕事もしなければならない方だ。そういう方と一般の役員の方を一度に交代させるというよりも、それぞれ交代で交代させた方がいいだろうという配慮がやはり背景にあったのじゃないかというふうに私自身は理解しているところでございます。
#35
○中野明君 それは一遍にやめささぬでも、任期を途中で交代する人もでき得ましょうし、やり方によったら幾らでもできることですから、それは一つの言い逃れのような気がしてなりません。しかし、これは大した問題じゃありませんからこれ以上言いませんけれども、臨調の答申を聞いて、そしてそれをその範囲内でやっておけばよろしいのだという消極的な考え方では行革はいけない、私はこう思っておりますので、あえて申し上げておきます。
 それから次の問題なんですが、今回の改正で五十五歳から六十歳ということで経過措置を設けられておりますので、それはそれなりに私どもは認めておるのですが、公務員である夫が死亡して、その妻である人には年齢制限はないわけです。ところが、逆に御婦人が生計の主体を持っておられて、そしてその方がもし公務災害で亡くなった場合にその夫である人、この人については年齢制限が加わってきているようなんですが、そうするとやはり男女の平等という上で、最近はそういう家庭もふえてきているかもしれませんし、男だからといって病気、体の調子が悪ければ働けませんし、要するに奥さんの収入で生計を維持しているというようなところでは、これは非常に問題があるのじゃないかと思うんですが、この辺は考慮されなかったのですか、どうですか。
#36
○政府委員(中島忠能君) 夫の方が公務員である、そしてその方が亡くなられたというときに、妻はその年齢のいかんにかかわらず年金の受給権者になれるという制度が今の制度でございますけれども、そういう制度がなぜとられたかということにつきましては、よく御存じのように、そのときに妻が働きに出るといっても非常に就業の機会というのは限られるだろう、あるいはまた仮に就業できてもその条件といいますか、その条件というのも恵まれない場合が多いだろうということでそういう制度がとられたのだというふうに思います。それに反して男の場合はどうだろうかというと、男の場合は妻の場合よりもやはりより有利じゃないかというのが今の日本の一般的な社会の状況じゃないかということじゃないかというふうに思います。そういうことで、実質的にとにかく今の経済社会の実態を眺めた場合には、そういう異なった扱いをすることによって実質的な平等というものが確保されるだろうということでこういう制度になっておるわけでございますけれども、この制度はひとり地方公務員災害補償制度だけではなくして、すべての災害補償制度についてそういう取り扱いに現在なっております。日本の社会経済の実態からしてそういう制度というものが現在でき上がっておるのだというふうに私たち理解いたしております。
#37
○中野明君 しかし、そういうことは男女平等とか、あるいは今回もまあ均等法というような法律も出ているわけですけれども、そういうことから考えたら、いずれ将来はやはり考えなきゃならぬことの一つではないかと思うのですが、その辺はどうですか。
#38
○政府委員(中島忠能君) 一つの御議論として私たちも十分拝聴しなければならないというふうに思いますが、制度をつくる場合というのは、これは先生のような方に申し上げるのは非常に恐縮でございますけれども、一般的な状況というものを前提にして制度をつくるのが通常でございますので、今のような制度になっておるのだというふうに思います。せっかくの御指摘でございますので、私たちもひとつ心にとめておきたいというふうに思います。
#39
○中野明君 ほかのところとの整合性の関係がある、こういうふうにおっしゃっているわけなんですが、それはそれとして、現実にそういう人はやはりこれから出てくると思いますよ。今でもあるのじゃないかと思われます。体の都合が悪いとか、あるいは奥さんの収入で生計を立てているというところは、こうやられたら非常に男女差別、逆差別になってくるわけですから、そういうことを考えたら、やはり相当前向きに積極的に考える必要があるのじゃないか、このように私は思いますので、あえて申し上げているわけでして、どうもこの種の法律というのは他の国家公務員とか、そういう関係の横並びだからということで非常に消極的な考え方が支配しているものですから、せっかくこの法律として、単独法として出されている以上は、やはり地方公務員の災害補償法というものを他の災害補償法、国家公務員なら国家公務員よりも人数からいったって圧倒的にこっちが多いわけですから、向こうを引っ張っていくぐらいのそういう積極性が欲しいと思います。そうでなかったら単独法として出す意味はない、一本にしておいたらいいと思いますが、そういうことを考えますと、何かこの種の法律を審議するのに私どもも非常に不満足なものを感じるわけです。ですから、何か数の多い地方公務員災害補償制度、この制度の中から、他の横並びにこっちがなっているというのじゃなしに、ほかのところを横並びにさせるのだと、こういう積極性がなかったら単独法になっている意味はない。私はこのように思いますので、あえて申し上げておきます。
 それから、その次の問題なんですが、「福祉施設の趣旨及び内容を明確化する」、こういうふうに書いてあります。ところが、この補償基金関係の「福祉施設の概要」というものを見せていただきますと、中身はほとんどお金です。施設じゃなしにお金の応援といいますか、補完といいますか、施設はもう数えるほどしかないのですが、こういう場合、今回の改正でもっと中身が素直にわかるような適切な名称というものに改める必要はなかったのだろうか。私もこれを見せていただいて、福祉施設の概要ということで十九項目が出ていますけれども、中身を見るとほとんど給付金とか援護金とか支給金とか介護料とか、お金ばかりですけれども、表題は「福祉施設の概要」、こうなっているわけです。その辺どうなんでしょう、そういうことをお考えにならなかったのかどうか。
#40
○政府委員(中島忠能君) 私も実は最初にこの法律を読んだときにそういう感じがいたしました。みんな最初はどういうことなんだろうかというふうに思うわけでございます。そして、今先生がお話しになられましたように、現在福祉施設という名称のもとに包括されているものを見ますと、年を経るごとに金銭給付の方が重きをなしてきておるというのはもう先生の御指摘のとおりだと思います。
 ただ、この地方公務員災害補償法というものが施行されてもう二十年になっておりますし、労災保険法はそれよりも古いわけでございます。それぞれの災害補償制度のもとにおいて福祉施設というものでスタートいたしまして、そして最初は物的施設がきっと重要だったのでしょう、そういうことでこういう名称がつけられたのだというふうに思いますけれども、その二十年間ばかりの間にこの福祉施設という名称が関係者の間でどうも浸透した、そして習熟しちゃっておる、こういうような事実がございますので、この際これを改めるということについては、やはりそういうもう世の中でそれが習熟しておる、慣熟しておるという事実をよく考えてみなければ、この際法律用語を改めるということについてはある意味における混乱というものを覚悟しなければならないということがございますので、せっかく関係者の間で定着し
ておるこの言葉というのはやはり今のまま使わせていただいた方がいいのじゃないだろうかということで、この際名称を改めずに御提出申し上げたというのが正直なところでございます。
 こういう法律といいますか、制度というものを考える場合に、今までの歴史といいますか、そういうものも非常に重きをなしておりますので、そういう上に立っての法律改正だというふうに御理解いただければというふうに思います。
#41
○中野明君 私、いろいろ人から意見を聞いたり話し合ったりする中で、今の政治がわかりにくい、だからもっとわかりやすうにということが非常に一般の国民の皆さんに強いわけです。そういうことを考えますと、これは今おっしゃる意味はわかりますよ。わかりますけれども、これ一つとってみても、私が読ましていただいて直観的におかしいなと、あなたもさっき、自分も最初見たときはおかしいと思ったと素直に率直にお答えになっているわけです。そういうことは素朴な疑問なんですね。だから、こういうところからやはり現実に合うような、名称を聞いただけで、ああ大体こういうことをするのだなということがわかるような、それが私は親切な、どう言うんですか、正しい行政のあり方だろう、こう思うんです。
 今の御答弁では、関係者にもう徹底してしまったから今さら変えたらおかしいというようなことなんですけれども、これは関係者だけじゃなしに、一般の人たちもぱっと見たときに、なるほどそういうようなことをしているのだなということが概略わかるような、名は体をあらわすというんですか、名称によって大体中身が想像できなきゃおかしいと思うのですけれども、これを見たら全然違いますね。そういうことを改正のときには真剣に議論をなさって、やはり中身にふさわしいような名称にされるべきじゃないかという感じがするのですが、今のお答え、私は素直にそのままああそうですかと言うわけにいかぬのですが、大臣どうでしょう、こういう僕たちの考え方、余り中身と名前とむちゃくちゃに乖離があるというのは不親切であり、そして誤解を招くもとであり、政治に対してわかりにくいという国民の批判が出てくるのもこういうところにあるのじゃないだろうかということで、今すぐこれをどうせいということで申し上げているのじゃないですけれども、こういうことはやはり法律改正のときにはきちっとなさった方がいいのじゃないだろうか、こういう気持ちで申し上げているのですが、どうでしょう。
#42
○国務大臣(古屋亨君) お話しの点は、現在厚生年金保険法とか船員保険法等の社会保障関係の法制に用いられておるということから、これに準じておるのでございますが、お話しの点は私もそのとおりだと思っております。だから、こういう単独立法を将来におきまして、国家公務員の災害補償等の改正におきましても、そういうことを担当者に申しまして、時代に合うようなわかりやすい法律にするということは全く同感でございますので、十分検討いたします。
#43
○中野明君 それでは次の問題に入りたいと思いますが、今回この自動スライド制の規定が導入をされたわけで、このことにつきましては、過去の議事録なんかも見せていただきましたが、附帯決議でも指摘されたことでありまして、今回法律に明記されたことは一歩前進だと理解をいたしておりますが、スライド規定と、こういうように言う限りでは、公務員の給与改定が行われた場合に、額面どおり的確に補償年金の額に反映されなければ意味がないと、こう私は思うわけでありますが、この点についてどうなんでしょう、今回スライド制が導入されたということで、現在はスライド制になってないわけで、省令の規定に基づいて実質的になさっているようですが、今回の規定とどこか違うところができますか。
#44
○政府委員(中島忠能君) 非常に技術的な話になりますので少し聞きづらいかと思いますが、現在、平均給与額の改定というのを行っております。これは補償事由が生じたときに平均給与額を決めるわけでございますけれども、その後給与の変動があった場合に平均給与額を改定いたしまして、そして個々人についてこれは行います。したがいまして、現在のスライドといいますのはそれぞれの個々人ごとに、スライドするかどうか、いつからスライドするかということが変わってくるわけでございます。
 五十八年度の状況を見ましても、やはりスライドしていない者もおりますしスライドしている方もいるという状況でございますが、今度は公務員の平均給与水準のアップ率によって一律にスライドしていこうということでございますので、個人ごとにスライドするかしないか、あるいはスライドの率が異なるということはなくなってくるわけでございます。それが第一点でございます。
 第二点は、当初は平均給与額を算定するときには、期末・勤勉手当を除くすべての給与というものが平均給与額算定の基礎になっておるわけでございますけれども、次に平均給与額を算定する場合には本俸と調整手当と扶養手当が基礎になるということでございますので、平均給与額を改定するときの状況というのが変わっております。ところが、今回は公務員の給与の改定率というものを用いますので、それぞれの該当者にはそれだけ有利になるという状況になろうというふうに思います。それが第二点でございます。
 第三点は、在職者と離職者の間で現在扱いが異なっておりますけれども、それが一律に扱われることになるという点におきまして、今回の改正というのは、年金のスライドについては相当大きな改正だろうというふうに申し上げていいのじゃないかというふうに思います。
#45
○中野明君 それで、確かに規定されたことは評価しているわけなんですが、今回のあれでは横並びと思いますが、六%と、こうなっていますね。ところが、今のベースアップを見ますと、人事院勧告を完全実施しないというような変態的な公務員のベースアップが何年も続いているわけです。こういうことになりますと、六%ということでは到底、どう言ったらいいのですか、給与水準というものと年金とがすぐに連動しないといいますか、何年もおくれて改定されてくるということになりますと、遺族としては非常に不利益をこうむる、こういうことに私はなるのじゃないか、そういうように思います。
 ですから、厚生年金なんかでも法律で、物価の上昇のときにも公務員の給与を考慮して、別に特例の法律をつくって年金額の改定が的確に行われるようにやっているというようなことがあるわけなんですが、こういうせっかく法律に明記されたから、もうそれで一歩前進ですよと、こうおっしゃってしまえば、それで現実に十分機能を果たすのかといったら、今のベースアップがこんな状態ですから、六%というと何年も先でないと改定がされない、こういうことになって、実際に公務で亡くなった遺族なんですから適切に補償してあげなければならないのが、かえっておくれるというようなことになるわけですから、今申し上げているように特例のスライドというようなことも考慮して、少なくとも毎年の給与改定に見合って、そういう補償の給付の基本額というものに反映できるようにしてあげないと何にもならぬじゃないか、こういうふうな気がするわけですが、その辺、時間もございませんので、部長とそして大臣とにお聞きしたいのです。
 結局公務員の災害の補償なんですから、やはり現実にもらっている給料に見合ったそういう補償がなされにゃいかぬのですが、この決定が何年もずれ込む、そういうことになると遺族に不利益を与えるということになるわけですから、そこら辺をもっと弾力的にやるような考え方は持てないのかということなんです。
#46
○政府委員(中島忠能君) 御指摘の点は先ほども上野先生からお話がございまして、御説明させていただいたわけでございます。現在の六%というのもそれなりにいろいろな方からいろいろな御批判もいただくわけでございますけれども、年を追ってこれを眺めてみますと、徐々に改善されてきているという跡があろうかというふうに思いま
す。そして、この六%というのは、先ほども御説明さしていただきましたけれども、現在の年金の等級間の格差というものの、一三%そのもののおおむね半分でとにかく自動スライドさせていただこうということで私たち御説明さしていただいておるわけでございますけれども、先生、六%でなしにもう少しという話もございますし、また人事院勧告が完全実施されないという前提のお話もございますけれども、そういう完全実施されないという異例の事態といいますか、あってはならない事態というものを前提にして立論されますと、私たちも非常につらいわけでございますけれども、自動スライドのやり方としては、先ほど御説明さしていただきました一つの考え方に基づく制度ではないかというふうに考えております。
 ただ、この六%という数字につきましては、これもまた先生からおしかりを受けるかもわかりませんけれども、他の災害補償制度との並びもございますので、そういう並びというものも考えながら、私たちの方ではこういう御提案をさしていただいたわけでございます。それなりにひとつ御了解いただきたいというふうに思います。
#47
○国務大臣(古屋亨君) 六%未満の扱いでございますが、自動スライドできなくて政策スライドとして別途の法律の措置を講ずるということはできるものでございまして、私どもは労災保険とか、あるいはまた国家公務員の場合との均衡と申しますか、その例を考えながらこういうようなことをしておるのでございますが、お話のように、私は、六十年度におきましては特例措置で、平均給与額の変動率が六%未満でありましても、初めの年でありますから年金額の改定を行うこととしております。将来の問題につきましては、そういうような他の災害補償との点も十分検討いたしまして慎重に考慮してまいります。
#48
○神谷信之助君 時間がありませんから早速問題に入りますが、前回と言いましても五年前ですが、昭和五十五年の十一月二十七日の参議院の当委員会で取り上げました京都府職員の三木仁さんの問題であります。
 この方は、昭和四十四年の十一月に頸肩腕症候群という診断を受けて四十七年六月に基金支部に認定の請求をいたしました。私が質問をしたのは、認定請求をして八年目であります。五十五年十一月二十七日に質問したその一カ月ぐらい後の十二月の二十四日に、京都の基金支部が公務外という決定をいたしました。認定請求をして決定が出るまで八年六カ月かかっています。それから五十六年の二月に支部審査会に審査請求をして、その請求が五十九年の十一月に棄却になりました。この間三年九カ月たっております。そうして、ことし一月の十四日、中央審査会に再審査の請求をなさっているのです。したがって、認定請求以来十三年もたっているわけです。だから、これは大臣、私は人権問題だというふうに思うんです。
 前回、五年前に質問した際に、私は長野地裁の判例を引用して、基金側の理事長通達とかあるいは補償課長通達で示しております頸肩腕症候群の認定基準について、具体的にその問題点を指摘をいたしまして改善方を要望したわけであります。比較の基準の矛盾とかあるいはそれぞれ人間の健康状況、体力が違いますから、個体に適正な事務量というもの、これをどう見るかという問題とか、いろんな具体的な問題を指摘をして、その改善方を要望いたしました。当時の石破自治大臣は、この私の指摘に同意をされて、十分協議をして、相談をいたしまして、病気の方がいわれなく嘆くというようなことのないように善処いたします、こういう御答弁をなさったのですけれども、先ほど言いましたように、善処した結果、一カ月後には公務外という認定、八年余りも待たして、待たしてといいますか、やりながら、結局はだめだという、そういうことになってしまいました。
 この一般事務職員の頸肩腕症候群の問題というのは、なかなか問題が、それぞれの人に個人個人の条件の差がありますから、非常に難しいわけですけれども、いずれにしても大臣、これは十三年もかかって、そしてまだ結論が出ない。御本人は職場がかわったらもとに戻っているわけです。だから、その仕事をやっていたためにそういう頸肩腕症候群の発症を見たというのは明らかだというように思うのですが、こういった問題について、まず大臣の見解を聞いておきたいと思います。
#49
○国務大臣(古屋亨君) いやしくもこういうような問題につきましては、それは的確性を期するということももちろん必要でございますが、同時に、こういう性格からいたしまして、早急に相手方の立場を十分考慮してやるべきだということも、今先生のおっしゃったのと私は全く同感でございます。したがいまして、今後、病気をしてもできるだけ早急に時間を短くするように、いろいろの今までの経過を見てみますと、大部分は比較的早く処理されておりますけれども、そういうような難しい事案につきまして八年とか、そういうことは、性格からいたしまして、もっと早くやるべきだ、私はとにかく今後はできるだけ速やかにやるように一層督励をしてまいりたいと思います。
#50
○神谷信之助君 この京都の三木さんの場合、支部の審査会では職業病には当たらない、一般疾病では業務との因果関係をはっきりさせる必要があると言っているんです。一日当たりの筆記字数は大したことはなかった、ガリ切りやカーボンの筆圧も大したものではない、作業環境も特に発病の要因となるほどのものではない、本人は元来多病性である、公務に起因するとすれば、公務を軽減すれば三カ月程度で治るはずだ、治療に長くかかり過ぎており、公務上とは認められないということで却下になった。棄却されているわけですけれども、しかし去年の七月十九日の神戸地裁の判決、これ見ますと、その三十四ページでは、長期間かかる例が多いという指摘をしています。だから、三カ月ぐらいで治るのが治らぬのだから、それは公務上に起因するところの疾病ではないという判断もおかしいというように思います。
 さらに神戸地裁の判例でいきますと、体質的な弱さの問題も指摘をしています。「業務を離れた生活において通常の労働者の一般的生活におけるよりも特に上肢その他身体に過度の負担のかかる生活を送っていたことを窺わせる資料はない。」、「むしろ業務に従事しなければ発症しなかった可能性の方が強く」、「ほぼ五年間にわたる業務従業中に徐々に発症の基礎となるものが蓄積形成されていったもの」、そういう見方をとっています。この点はちょうど三木さんの例に合致するのではないかというように思うのですけれども、神戸地裁の新しいそういった判決から見ましても、一般事務職の頸肩腕症候群の職業病の問題、公務に起因する疾病というこの問題については、ぼつぼつとこうやって判例が出だしてきています。
 さらに私は、何とかみんなでこの人の問題を考えようということで、京都府職労で筆圧を測定する器械を独自に開発してつくり上げて、これに本人が書いた文書をかければ上肢への負担の荷重の度合いも科学的に解明されるという、そういう器械をつくったわけですけれども、結局審査会からは文書は出されないままできているんです。これだけ長期になりますと、その当時の労働の状態や、それから比較すべき同僚の状態というのももう掌握し切れなくなっているし、永久保存の文書もほとんどもう廃棄されております。だから、実際に科学的にそのことを追求することも困難だという状況になってきていると思うのですけれども、基金の方では、大体こういう問題の審査を行う場合、この法律の趣旨、目的が労働者の保護と救済という点にあるとするならば、そのことをもっと考えて、そして有利な証拠といいますか、それはどんどんと使うし、不利な証拠についてはそれの立証を理事者側に求めるということをやらなきゃならぬのじゃないかと思うのだけれども、どうも何とかかんとか理屈をつけて、救済ができないようにできないようにと、それで長期にかかるという状況になっているように思うのだけれども、この辺、基金の方から見解を聞いておきたいと思うんです。
#51
○参考人(胡子英幸君) 私どもといたしまして
も、できるだけ早く公正的確な公務災害補償がなされるように配慮いたしておるつもりでございます。ただ、公務災害と認定されますためには、公務と災害との間に相当因果関係が認められることが必要でございます。これは基金のみならず、労災、国公災を通ずる災害補償制度の基本的な考え方でございます。こういった考え方に基づきまして、具体的な事案の認定に当たりまして、私どもといたしましても、被災職員の立場に立って有利な材料はできるだけ収集するという姿勢で、被災職員の職歴、勤務状況、業務量、作業の態様、既往歴、身体及び当該疾病の状況などを十分に調査いたしまして、また医学的な意見を求めまして、これらを総合して、業務と当該疾病との間の相当因果関係があるかどうかによって判断することといたしておるわけでございまして、立場としては先生御指摘のような立場で対処しておるつもりでございます。
#52
○神谷信之助君 対処しておるつもりかどうか知りませんが、十三年までかかってやっと再審にこぎつけた、中央審査会に再審がやっと出せるという段階になったわけです。だから、そうなってない。有利な材料はできるだけ採用するようにとおっしゃっているのだけれども、例えば京都の審査会の支部の審査会のなにで見ますと、超過勤務労働が少ないと、手当を支給された書類から見ているだけですよ。だが、自治省の役人でもそうですけれども、超過勤務労働をやって全部超過勤務手当が払われているという事実はないでしょう。予算の範囲の中でしか払われていないのだけれども、実際は超過勤務手当をはるかにオーバーした超過労働がなされているのが実態だけれども、そういうことはもう無視をしていますね。私はそういう点を考えると、非常に問題がある。長野の判例でも言いましたし、今神戸地裁の判例も申し上げましたけれども、本当に労働者の救済をするという立場に立って審査が行われているのかどうかというところに非常に問題を考えます。
 それからもう一つ、審査が長くかかる理由の一つに、私は今の支部の体制の問題があるのじゃないかと思うんです。基金支部の職員が、各都道府県、指定都市とも大体ほとんど全部人事課かあるいは職員課などの兼務の職員でやっていますね。ですから、習熟してもすぐまた人事異動でかわってしまう。だから、これでは迅速公平に的確にやるわけにいかぬという問題が起こってきます。だから、この基金支部は知事部局、あるいは指定都市ですと市長部局から切り離して独立した事務局にして、そして専任の職員を配置するということが必要なのではないかというように思うのですが、この点は基金の方ではどういうようにお考えですか。
#53
○参考人(胡子英幸君) 私どもの立場でございますと、公正的確な処理が行われるということが大事なことだと考えております。したがいまして、東京都あるいは名古屋市等におきましては専任の事務局が置かれておるわけでございますが、ただ、現在の地方公共団体の置かれている客観的な情勢、殊に地方行革が唱えられております現在、独立の部局を設けていただくことはいろいろと困難な事情があるのではなかろうかというふうに拝察をいたしております。
#54
○神谷信之助君 私は、そこのところをやっぱり考えてもらわにゃいかぬと思います。実際、京都の状態を私知っていますが、八年も同じ人事課長がずっとおるわけはないんで、担当の事務職員もしょっちゅうかわるんです。だから認定が長引くし、先ほど言いましたように、八年からかかっている。八年十一カ月かかっておるわけです。実際問題としてはそういう問題も現実に起こっているのです。そのために、これは人権問題です。そういう事態を私は放置しておってはぐあいが悪いと思うのですが、この辺自治省の方はどういう見解ですか。
#55
○政府委員(中島忠能君) 最初に上野先生からもその御指摘がございまして、御説明をさせていただきました。最初に神谷先生がお話しになられましたように、この公務災害補償の仕事というのは、それぞれの職員の立場に立ってできるだけ迅速にかつ公正に行わなければならないという趣旨でございますから、そういう趣旨から考えていかなきゃならない、対応していかなきゃならないというふうに思います。
 御説明させていただきましたように、各支部におきましては、非常に多くの支部において専任職員を現在持っておりますけれども、持ってない支部もございます。それぞれの支部の実情によってそういう判断をしておるのだと思いますけれども、そういう支部において特に処理がおくれているかというような観点からも一応見てみたいと思いますけれども、私たちは全国統計で見ましても、先生が三木仁さんのことを例に挙げてお話しになられましたけれども、非常に極端におそくなった例をもとにしてお話しになられますので、私たちも非常につらいわけでございますけれども、五十九年度の例で申し上げますと、おおむね二カ月以内に処理しておるのが九八%という状況でございますので、数字としては、私は法の趣旨に従ってそれぞれの支部において非常に努力しておるなというふうに思います。
 なお、せっかくの御指摘でございますので、私たちの方でもそれぞれの支部の実情に応じて対応するように指導してまいりたいというふうに思います。
#56
○神谷信之助君 一般的には公務中にけがをする事件ですから大体はっきりしています。これは一般事務職員の労働とそれから頸肩腕症候群との関係ですから、これは今民間労働者の場合でもいろいろ問題がまだ確定をしていない部分がたくさんありますからそういう問題が起こるのだけれども、しかし民間の労働者の労災保険の制度と地方公務員の場合の制度と、詳しくはもう時間がありませんから言いませんけれども、地方公務員の場合の制度の方が複雑です。所属長の同意が要るとかいろんな問題があります。したがって、そういった点は、僕はもうちょっと研究をして改善をしてもらう必要があるというように思うんです。
 それから、早くやれと言うたら、前回やりましたように一カ月後には公務外という認定をしてしまうという、八年も待たして。あのときにも言いましたけれども、八年も待たしておいて、そしてぽいとほうり捨てるというようなことは絶対に許さぬと言うておったのですけれども、まさにそういうなされ方をされているという点についてもこの際特に注意をしておきたいと思うんです。再審査の方もひとつ積極的にやってもらって、この制度自身の救済の実が上がるように、私は特に強く要望しておきたいというように思います。
 それから次の問題は、先ほど同僚議員も言いましたけれども、夫の受給権の問題です。妻には年金の要件がなく、夫だけにあるのは一体なぜなのかという点について、先ほど同僚議員の質問に公務員部長が、当時のそういう状況なんだというようにおっしゃったのだけれども、人事院はこの問題をどういうようにお考えなんですか。
#57
○説明員(渡辺俊男君) 遺族補償年金の性格を考えてみますと、遺族補償年金と申しますのは、職員が死亡した場合にその遺族が、扶養される利益と申しましょうか、被扶養利益、こういうものを失ったということに対する補てんという面と、それから扶養に対する代替と申しましょうか、そういった社会保障的な制度面と申しましょうか、そういうものがあるということになろうかと思います。
 受給資格につきまして、職員の死亡時の遺族の稼得能力の有無というものが一つポイントになるわけでございまして、これのある者については遺族補償年金について支給の対象としないという形になっているわけでございます。現在のところは五十五歳未満あるいは十八歳以上というのは、一般的に申しまして稼得能力があるし、それから自活能力といいましょうか、そういうものがあると一般的にみなされておりまして、そういったようなことから遺族補償年金の受給資格者とはしていないという実情にあるわけでございます。
 そういったようなことから、現在職員の配偶者
につきましては、その妻である場合は年齢の制限を設けてございませんけれども、夫である場合には年齢制限を設けているということでございますが、これは我が国におきましては、一般的に申しまして妻の場合には就業の機会が難しいという面がある、そういう面とともに、それから就業しているといたしましても給与が低いとか、そういった実態上の問題があるというようなことから、子供を扶養するというような面での生活の困難というようなものも考えられるというようなことから設けられている制度でございまして、いわば実質的な平等を図る制度というふうに理解しているところでございます。
#58
○神谷信之助君 今の考え方はどうですかね。憲法十四条の法のもとにおける平等という点でいうと、憲法十四条は性別も入っているでしょう、性別による不平等じゃいかぬ、差別したらいかぬという、それから考えてどうですか。男は稼得能力があるけれども妻は稼得能力がないというように人事院は判断しているわけですか。男性と女性、夫と妻ということでそういうように差別するわけですか。
#59
○説明員(渡辺俊男君) 先ほども申しましたように、我が国の実情というものを踏まえているわけでございまして、一般的にそういうふうに考えられるということでございまして、まあ申し上げますと、他の年金制度におきましても、妻の場合にはいろいろな面での優遇措置というのが設けられております。現在のところでは、いわばそういった措置を設けることによって実質的な平等が図られているというふうに考えられているところでございます。
#60
○神谷信之助君 一歩下がって、夫と妻とそれぞれの稼得能力だけを言われるならば、夫の場合にも稼得能力のある人もあればない人もある、妻の場合でもある人もあればない人もある。稼得能力というものを基準にされるのだったら個別に見なきゃならない。そうじゃなしに、そういうことを根拠にしながら夫は全部年金の受給権については制限するよ、妻は全部しませんよと。そうしたら、理由は稼得能力にされているけれども、稼得能力じゃないのだ。夫であるか妻であるかによって差別しているわけです。稼得能力の問題じゃないのじゃないですか。稼得能力とおっしゃるなら、稼得能力があるかないかを調べて、そして一定の能力があれば受給権はおくらせる、なければ受給資格を与える、これで稼得能力というものを基準に物差しで分けましたというのならわかります。違うでしょう。夫か妻で分けているのでしょう。まさに憲法十四条違反でしょう、明確に。いかがですか。
#61
○説明員(渡辺俊男君) 稼得能力云々ということでおっしゃられるわけでございますけれども……
#62
○神谷信之助君 いや、あなたが言ったのだよ。私が言っているのじゃない。
#63
○説明員(渡辺俊男君) 現在、夫につきましても年齢の制限というのは確かにございますけれども、仕事につけない障害の状態にあるというような方につきましては特に年齢の制限を設けていないという面もございますし、それから先ほど来申しておりますように、この遺族補償年金というものにつきましての受給資格というものについては稼得能力の有無というものを一般的なものとして、判断基準としているということでございます。
#64
○神谷信之助君 これは私は、今度この国会に出されました女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約、これの第五条の(a)にもありますように、「両性いずれかの劣等性若しくは優越性の観念又は男女の定型化された役割に基づく偏見及び慣習その他あらゆる慣行の撤廃を実現するため、男女の社会的及び文化的な行動様式を修正すること。」ということもありますし、家族給付についての差別も禁止していますね。というような問題もありますが、いずれにしても今度の条約を批准するに当たって国内法の整備ということを政府部内では検討されたのだけれども、この問題はこれは差別ではないという見解で国内法の整備はやらないということになっているのですか。どちらがいいか知らぬが、人事院の方がいいか、自治省がいいか、ちょっと答弁どちらですか。
#65
○説明員(渡辺俊男君) これは先ほど来も申しておりますように社会保障制度全般にわたる問題でございまして、妻に対する補償についての厚い保護というのは、今回のいわゆる条約の抵触関係と申しましょうか、それには当たらないということで処理されているというふうに理解しております。
#66
○神谷信之助君 今のは答弁にならぬですね。
 三月でしたか、岩手銀行の、子供を夫の扶養家族にするか妻の扶養家族にするかという判決もありましたね。それもあるし、それから夫が公務員で妻が教員で、妻の給料の方が上だという例は前回取り上げたことがありますけれども、そういう実態というのは非常にたくさんあります。芸術家の卵が夫である場合もあるでしょう。そういう人もいます。そういういろんな妻が主たる生計の維持をやっているという例はもう最近ずっとふえてきています。それだけじゃなしに、現実に婦人の就業が困難な状況を解決するために今雇用機会均等法もつくって出しているわけでしょう。だから、社会的環境も変わってきているわけですから、その点については、これを人事院は五十五歳を六十歳に、悪い方に変えることばかり考えているのじゃなしに、本当に男女の平等というものを憲法の角度から研究をしてもらうということが私は必要だというふうに思うんです。
 もう時間もありませんから、最後に大臣の見解をお聞きしておきたいのですけれども、男女差別をなくすという長い戦前からの運動の闘いの歴史の中で、「国連婦人の十年」のことしはもう最終年を迎えるわけですけれども、今大きく国際的にもそういう状態に来ているときに日本で、しかも公務員の災害補償のこの法案の中にそういう夫と妻との差別というものが厳然として存在をする。理屈はいろいろありますけれども、それを基準にしているのじゃないんで、夫であるか妻であるかによって対応を変えているのですから、もう明らかに私は問題があると思うので、ひとつ至急これを研究して、憲法十四条の平等の原則に基づく法改正というものを考えてもらいたいというように思うんですが、いかがですか。
#67
○国務大臣(古屋亨君) 男女平等という法案が今出ておりますし、あるいはまた国際会議が行われることになっております。これは当然一連の動向でございます。
 ちょっとよそ道になりますけれども、実はお巡りさんにはどうするかというようなことを私ども警察で大変研究しておるのでありまして、自衛隊の医官には御婦人の方が今度採用された。私、非常に結構なことだと思うんです。そういう意味におきまして、十分検討いたしまして、法の趣旨に合いますように私どもも努力してまいります。
#68
○神谷信之助君 終わります。
#69
○委員長(金丸三郎君) 胡子参考人に申し上げます。
 本日は、御多忙のところ、本委員会に御出席をいただきましてまことにありがとうございました。
#70
○三治重信君 まず最初に、災害の資料をいただいているわけなんですが、災害件数が万を数えるというのが非常に多いと思うのですが、この中で死亡災害というのはどれぐらいあるのですか。
#71
○政府委員(中島忠能君) 五十六年度、五十七年度、五十八年度ということで申し上げますと、公務災害と通勤災害に分けて御説明いたします。
 まず、公務上死亡として認定された件数は、五十六年度で八十四件、五十七年度で九十五件、五十八年度で八十一件という数字でございます。
 通勤災害についてでございますが、五十六年度で三十五件、五十七年度で三十八件、五十八年度で四十四件ということでございます。
#72
○三治重信君 死亡災害は割合に少ないわけなんだが、そうすると、この災害の割合に多い種類というのはどういう災害の種類が多いのですか。災害の種類はやはり消防なんかが一番多いのだろう
と思うのだけれども、災害の種類全部じゃなくても、どういう災害が一番多いか、二、三多い順序で。
#73
○政府委員(中島忠能君) 五十八年度の件数で申し上げます。
 義務教育関係の職員では三千二百十八件、義務教育以外の教育職員では五千六十二件、警察職員では、少し多くなりますけれども、六千八百四十四件、消防職員で二千四百六十四件、多いところを上から申し上げますとそういうところになろうかと思いますが、それから清掃事業職員が六千三百六十九件ということで多くなっております。
 合計で申し上げますと、三万五千五百七十件という数字でございます。
#74
○三治重信君 やはり何というんですか、学校の先生の災害が多いんですな。これはやはり生徒の暴力関係が多いのか。教育関係の災害の中で死亡事故とかなんとかというのも相当あるのですか。
#75
○政府委員(中島忠能君) 教育関係の件数が多いというのは今申し上げたとおりでございますけれども、最近、校内暴力ということもございますし、また野外授業というのですか、それが非常に多くなっておりまして、それに関する災害というのも非常に多くなっておる。多くなっておる原因というのを私たちなりに分析いたしますと、その二つじゃないかというふうに思います。
 死亡件数でございますけれども、義務教育関係では二十一件、義務教育以外の教育関係では十三件という数字でございます。
#76
○三治重信君 絶対数では割合に少ないのですが、死亡すると、きょうの議論にあるように遺族補償とか、それから家庭も破壊されるし大変だし、一般の民間企業も災害防止というのは、死亡災害は必ず送検をするぐらいに非常に厳しい対策をとってやっているわけなんですが、そういうふうな死亡災害の防止対策、それから重大災害、半身不随になるとか、ここでも年金なんかをもらうような廃人になるようなことをやらせないように、特にひとつ労働省の例も見習ってほしい。これは民間企業ばかりでなくて、こういう公務についている人でも結果は同じですからね。それに民間の方は専門の機関があるけれども、こちらの方はどっちかというと災害防止の方には専門のがなくて、公務員部かなんかの一部でやってみえるのだろうと思うのですが、労働省のやり方をよく見習って、そういう災害防止のことをひとつ注意をしてやってほしいと思います。
 それから、最近非常に災害補償で労働省の労災補償なんかでも法定災害補償以外の補償というものがどんどん大きくなって、災害補償の実態が法定から一つごとに重大災害になってくると補償の争いが出てくるわけなんですが、こういうふうなもので裁判なんかへ持ち込まれて、災害補償の裁判の件数というのがどういうふうになっていますか、裁判に持ち込まれた件数。
#77
○政府委員(中島忠能君) 訴訟に持ち込まれております件数は、五十九年では九件、五十八年では五件、五十七年では十件、大体そういう件数でございます。
#78
○三治重信君 割合に少ないですな。そうすると、法定外補償は、ここにある福祉施設の援護金や特別給付金で民間の法定外給付に相当するものがここで行われている、こういうふうに理解していいわけですか。
#79
○政府委員(中島忠能君) 先生の今お持ちの資料で申し上げますと、援護金とか支給金、給付金という三つの金銭給付がございますが、その金銭給付というのが民間の労働福祉事業に該当するものだというふうにお考えいただいていいのじゃないかと思います。
#80
○三治重信君 人事院にお尋ねしますが、改正の目的だと、人事院からの改正の要請に対して政府が災害補償の一部改正法案を出したと、こう書いてあるわけなんですが、その改正の中で受給資格の年齢の引き上げというのは、これは公務員の年金なんかの受給資格の年齢の引き上げに右へ倣えしたのか。公務員の年金なんかの経過措置はもっと長いのじゃないかと思っているのだが、これは割合に短い期間で六十歳までにするようになっているが、そういうふうな年金なんかの給付の支給年齢の引き上げなんかとの統一上必要のためにこういうものを出されたと、こういうふうに理解していいわけですか。
#81
○説明員(渡辺俊男君) 遺族補償年金の受給資格年齢の引き上げ、五歳引き上げになるわけでございますけれども、これの改正の理由といたしましては、他の公的年金制度におきまして、いわば遺族年金の支給開始年齢というのがほぼみんな六十歳になっている。公務員の場合には共済年金が遺族年金になるわけでございますけれども、それにつきましても五十四年の改正で経過的な措置は設けてございますけれども、既に六十歳への改定済みであるというようなこと。それから、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、この遺族補償年金と申しますのは、稼得能力との関係がございまして、いわば働ける年代というものではなくて、働けなくなるような年代について必要になってくるというような趣旨から申しますと、民間におきましても六十歳定年制というものがかなり普及してきているという実情にございますし、公務員につきましても本年から六十歳定年制が施行されたというようなことがございまして、いわばそういったものと総合勘案いたしまして、六十歳とするのが適当であるという判断のもとに六十歳に引き上げたということでございます。
 今ちょっとお話のございました経過的な措置のお話でございましょうか。――一応六十歳に引き上げるわけでございますけれども、五十五歳から六十歳にいっときに引き上げるということにつきましては問題があるということがございます。具体的にどういうことかと申しますと、この改正によりまして、その改正前に受給資格を得たという人とそれから改正直後に受給資格を得たというような人との関係で申しますと、いわば若い年齢の人が年金を受けられて、年齢の高い者が年金を受けられないというようなものが過渡的に生ずるということがございます。そういったようなことを防止するために、円滑に六十歳への移行ということで、五年間で五十五歳から六十歳に引き上げるということを考えているものでございます。
#82
○三治重信君 福祉施設の規定の整備であるわけなんですが、もう一つ福祉施設の中でやっている子及び孫の遺族補償の関係で奨学の援護期間というものは、遺族補償年金は十八歳未満ということになっているのだけれども、福祉施設だから子や孫の奨学金なんかはもっとこれに左右されないで支給する、殊にこういう遺族なんかだから大学とか何かまで奨学資金を出すというような弾力的なことは考えてないのですか。
#83
○政府委員(中島忠能君) 遺族補償年金の受給権者につきましては、今先生がお話しになられました奨学援護金というのを出すことになっております。その額は、現在小学生が四千五百円、大学生が一万五千円という額でございますけれども、中学生、高校生それぞれ額がございますけれども、そういうことで、それぞれの在学者につきましてその実態に応じて支給をするという制度になっております。
#84
○三治重信君 いいです。
#85
○委員長(金丸三郎君) 以上をもちまして本法律案に対する質疑は終局いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト