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1984/06/13 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第20号
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1984/06/13 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 地方行政委員会 第20号

#1
第102回国会 地方行政委員会 第20号
昭和六十年六月十三日(木曜日)
   午後二時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     野田  哲君     丸谷 金保君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         金丸 三郎君
    理 事
                岩上 二郎君
                松浦  功君
                上野 雄文君
                三治 重信君
    委 員
                井上  孝君
                上田  稔君
               大河原太一郎君
                加藤 武徳君
                上條 勝久君
                古賀雷四郎君
                出口 廣光君
                吉川 芳男君
                佐藤 三吾君
                志苫  裕君
                丸谷 金保君
                中野  明君
                神谷信之助君
   国務大臣
       自 治 大 臣  古屋  亨君
   政府委員
       警察庁警備局長  柴田 善憲君
       自治大臣官房長  津田  正君
       自治省行政局長  大林 勝臣君
       自治省行政局公
       務員部長     中島 忠能君
       自治省財政局長  花岡 圭三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
   説明員
       法務省刑事局公
       安課長      原田 明夫君
       法務省入国管理
       局登録課長    黒木 忠正君
       大蔵省主計局主
       計官       小村  武君
       大蔵省主税局税
       制第三課長    津野  修君
       自治省行政局公
       務員部福利課長  松本 英昭君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○住民基本台帳法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(金丸三郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十二日、野田哲君が委員を辞任され、その補欠として丸谷金保君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(金丸三郎君) 住民基本台帳法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案については、前回、質疑を終局しておりますので、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 住民基本台帳法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#5
○委員長(金丸三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 上野君から発言を求められておりますので、これを許します。上野君。
#6
○上野雄文君 私は、ただいま可決されました法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
   住民基本台帳法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の諸点について善処すべきである。
 一、政令、省令の策定及び法の運用に当たっては、基本的人権の尊重を第一とし、関係団体の意見を十分に尊重するとともに、地方公共団体の窓口業務に混乱と支障を来さぬよう特段の配慮を行なうこと。
 二、台帳の閲覧、写しの交付及び戸籍の附票の写しの交付については、正当な目的によるものについて支障が生じないようにするほか、不当な目的による請求のチェック、請求者の本人確認を厳密に行なう等、厳正な運用を図るとともに個人情報の保護の在り方についてさらに検討を進めること。
 三、住民票の写しの交付については、住民票記載事項証明書の活用に努めるよう地方公共団体に対し徹底すること。
 四、磁気テープ等による事務処理の委託に当たっては、実効ある個人情報の保護、磁気テープ等の安全確保等について問題が生ずることがないよう、適正な管理の方法等に関する基準の設定等、国民が信頼するに足りる保護制度の確立を図ること。
 五、本法の運用に当たっては、個人情報の保持、提供、使用によって基本的人権を侵すことのないよう行政機関、法人及び個人を問わずその徹底を図ること。
  右決議する。
 何とぞ御賛同いただきますようにお願い申し上げます。
#7
○委員長(金丸三郎君) ただいま上野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#8
○委員長(金丸三郎君) 全会一致と認めます。よって、上野君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、古屋自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。古屋自治大臣。
#9
○国務大臣(古屋亨君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を尊重して善処してまいりたいと存じます。
#10
○委員長(金丸三郎君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#12
○委員長(金丸三郎君) 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。古屋自治大臣。
#13
○国務大臣(古屋亨君) ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
 この法律案は、地方公務員の退職年金等について、別途本国会において御審議をいただきました恩給法等の一部を改正する法律案による改正内容に準じてその額の引き上げ等を行うとともに、掛金及び給付額の算定の基礎となる給料の最高限度額の引き上げ等を行うほか、地方団体関係団体の職員の年金制度についてのこれらに準ずる所要の措置及び地方議会議員の退職年金等についての増額改定措置を講じようとするものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、地方公務員共済組合制度の改正に関する事項についてであります。
 まず、その一は、恩給における措置にならい、地方公務員等共済組合法に基づく退職年金等について、その年金の額の算定の基礎となった給料を昭和五十九年度の公務員給与の改善内容に準じて増額することにより、年金額を昭和六十年四月分以後平均三・四%程度増額する措置を講ずることとしております。
 その二は、恩給における最低保障額等の改善に伴い、長期在職者に係る退職年金等並びに公務による障害年金及び遺族年金の最低保障額を引き上げることとしております。
 その三は、昭和六十年四月分以後の掛金及び給付額の算定の基礎となる給料の最高限度額を公務員給与の改善内容を考慮し四十六万円に引き上げることとしております。
 第二は、その他の年金制度の改正に関する事項であります。
 すなわち、地方団体関係団体の職員の年金制度について、地方公務員共済組合制度の改正措置に準じて所要の措置を講ずるとともに、地方議会議員共済会が支給する退職年金等について、その額の増額改定を行うこととしております。
 以上が昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案の提案理由及び内容であります。
 なお、本法律案については、衆議院において、施行期日について、「昭和六十年四月一日」を「公布の日」に改め、これに伴う所要の規定の整備を図る内容で修正可決されております。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決下さいますようお願い申し上げます。
#14
○委員長(金丸三郎君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#15
○丸谷金保君 法案に入ります前に緊急な問題について、まず最初に自治大臣に御質問申し上げます。
 一昨日、大臣は、指紋押捺問題について地方で混乱が起きぬよう自治、法務両省の事務当局で対応を協議したい、こういうふうに述べておりますが、これは緊急を要する問題なので直ちに対応に入ったかと思うのですが、その後の対応のあり方について御報告願いたいと思います。
#16
○国務大臣(古屋亨君) この問題は、御承知のように、自治、法務、警察、外務四省の次官等で構成している会議がありまして、その定期会合には間に合いませんが、しかし法務大臣には御趣旨の点は十分私からも伝えておきました。
#17
○丸谷金保君 対応を協議するということは、一方的に伝えるだけでなくて、窓口業務その他で混乱が起きないように相談をしてもらわなきゃならないのですけれども、今のお話ですと法務大臣に伝えておいたというだけで、対応の相談というところまではまだ入っていないわけですか。
#18
○国務大臣(古屋亨君) もちろん法務大臣に話せば事務当局に連絡がありますので、事務当局同士で近く話し合うことと存じております。
#19
○丸谷金保君 大臣、この問題、衆参でいろいろ質疑がありまして、私もその記録をできるだけ読ませていただきました。
 結局、一番問題なのは何かというと、法治国家であるから法は守らなきゃならないという建前論と、それから実態としてそれぞれの住民の生活を守っていかなきゃならない地方自治体としての対応の苦労、ここいら辺がかみ合っていないというところが一番私は問題なんじゃないかと思うんですが、衆議院で横山委員が十一項目挙げて、もしこれで証明書を出さなければこういういろんなことについて地域に住んでいる住民が非常に困る問題があるのだ、こう言っているわけです。これは事実そのとおりだろうと思います。だから一方では、押捺しなさい、こういうことですね。しかし、それにもかかわらず押捺しない人たちという者の中には、これはもう歴史的な背景、朝鮮半島の人たちが多く日本に来られたときの状況その他、まだそういう意味での戦後が終わっていないんです。一方ではそういう問題があるのを無視して、法が決まっているのだから法のとおりにやりなさいということだけを押しつけても、地方自治体の長はやっぱりそういうわけにいかないんです。地域住民に対して血の通った行政をやらなきゃならない。そうすると、法は法だから、何でもいいからとにかく守らなきゃけしからぬぞということで、そのために一方で干ぼしになってもいいというふうなことはさせられないんです。そうですね。ここのところの食い違いがこの問題の解決をする上で一番何か抜けている点じゃないか。
 確かに、一般の公務員にしてみれば、自分の仕事に忠実であれば法のとおりにやれと言います。これは、それぞれの今までずっとこの問題で答弁してきておる方たちは、そういう意味でとにかく自分の仕事としてはこうやらなきゃならぬという立場での質問に対する答弁です。そうですね。しかし大臣、それは事務の分野であって、それだけじゃ片がつかないから政治があるんでしょう。そして、いみじくも大臣は、法務大臣とも混乱が起きないように相談すると。そうしますと、やはりそこいら辺からは政治の世界であって、法のとおりやって干ぼしになってもいいなんということにはならないんですよ。そうでしょう。そして、いろんなことがあるのは横山委員の指摘したとおりに、学校の入学の問題、小学校中学校はないといっても、高校の問題からもう事細かにいろいろございますが、どうあろうと、それらを市町村長はほうっておけませんよ。そういうことが一つあるということを念頭に置いて、やはりこれは政治の世界で現実的な解決をせざるを得ないと私は思うんですが、以下それらについてもう少し論評をしてみたいと思います。
 まず最初に警察庁、昨日押捺拒否の二名を逮捕いたしました。梁容子それから李敬宰という人ですか、そして即日これは釈放していますね。これで私が一つ不思議に思うのは、この逮捕するということが、逮捕される以前に各紙の朝刊あるいは早朝のテレビで報道されているんです。ということは、こういう措置をするということを事前に発表しているというふうに理解してよろしいでしょうか。
#20
○政府委員(柴田善憲君) 昨日大阪府警におきまして、御指摘の二名につきまして長期間にわたります任意捜査を推進してまいりましたけれども、どうしても再三の呼び出しにも応じないということから逮捕の必要性があると認めまして、裁判官の令状を得まして逮捕いたしました。所要の捜査を遂げまして、同じ昨十二日に検察庁に送致いたしましたことはただいま御指摘のとおりでございます。
 お尋ねの新聞報道の件でございますが、これは、実は先月神奈川県警で逮捕、送致いたしておりました押捺拒否者につきまして、六月十日の日に検察庁が起訴をいたしたわけでございます。このことから報道関係者の方が、川崎の方も起訴になったので大阪でも近く逮捕があるのではなかろうかという認識に立たれまして取材活動をされておられたわけですが、その中で、報道側の御判断でああいう形の報道が出たものと私どもは理解をいたしておるところでございます。御指摘の、警察があらかじめ発表したとか、あるいは警察が漏らしたとかといったようなことはなかったと信じております。
#21
○丸谷金保君 報道の判断で一斉にあの報道がなされているんです。しかも、朝の六時のニュースから流れているんです。これは全く報道側の独自の判断だとすると、私は問題あると思うんです。というのは、一体警察庁の職員には守秘義務というのはないんですか。
#22
○政府委員(柴田善憲君) 昨日の新聞報道ぶりを見ますと、いろんなニュアンスが新聞に多少ございますけれども、新聞によりましては、二人について十二日朝にも出頭を求め、逮捕状を用意して事情聴取をする、あるいはまたある新聞によりますと、外国人登録法違反で逮捕する見込みであるといったような報道がなされておるわけでございます。この点につきましては、先ほども申し上げましたけれども、やはり一つのきっかけは六月十日の神奈川県の起訴が引き金になっていると思います。神奈川県における事件が起訴になったということで、大阪でも押捺拒否後相当、三年近い歳月が流れておるものがあるが、これについても近く何か事件的な進展があるのではなかろうかということで報道関係の方が一斉に取材活動を展開された、その中でああいう報道側の判断での報道になったものと私どもは見ておるわけでございまして、したがいまして、発表いたしておるとか漏らしておるとかということはないものでございます。
#23
○丸谷金保君 十二日朝にも、年まではっきりして、この二人に限って見込みが立つということはまた非常に不自然だと思うんです。拒否している人たちたくさんいるんでしょう。新聞報道には、名前はまだこれは人権の面から、名前知っていたけれども書かなかったのだと思うんですが、名前もわかっていたはずなんです。しかし、明らかにそう特定できる、住所から年齢、性別まで出ています。この二人を逮捕するということ、この二人しかいないのならわかりますよ。たくさんの中からこの二人だけ逮捕するということが何にも漏れないで想像できるということが私にはちょっと理解できないんです。そういうものでしょうか。
#24
○政府委員(柴田善憲君) 大阪におきまして三年近い歳月が押捺拒否後流れております者はそうたくさんおるわけではございません。大体数名でございます。その中でこの二人につきましては間もなく三年の歳月が経過するということで、マスコミの側におきましても六月十日の神奈川の起訴後に取材に出ておりまして、中には、私たちも間もなく逮捕されるのじゃないでしょうかということで取材に応じた方もあるわけでございまして、そういう意味におきましては、大阪での事件に進展があると仮定すればまずこのお二人の方であろうという推理はつく形で事件は進行しておったと、このように見ております。
#25
○丸谷金保君 それで、なぜ三年たったら逮捕されるというふうに逮捕される側が思料するような状態、また事実も確かにもうすぐ三年切れるから逮捕した。三年たったらどうしてやらなきゃならないんです。
#26
○政府委員(柴田善憲君) これは三年という日時に決定的な意味を置いているわけではございません。ただ、この押捺拒否という法律に触れる行為がどういう形で時効というものを迎えるのかという点につきましては議論があるわけでございます。一つは、押捺を拒否した瞬間に時効が進み始めるという考え方でございます。もう一つは、押捺を拒否しておる限りは時効が進行しないという考え方でございまして、この両説がまだ判例その他で確立はいたしておりません。両説それぞれかなりの力を持って主張をされておる状況でございます。そこで、前説に立ちますと、三年がたちますと一応時効が経過した、こういうことになるわけでございます。私どももどちらの説が本当に裁判所等の御判断を仰ぐ場合に採用されるものかはわかっておらないわけでございますけれども、しかし今申しましたように両説相当な力を持ってあるということになりますと、三年の時効完成説というものもやはり頭の中にはあるということを申し上げなきゃいけないと思います。
 いずれにいたしましても、犯罪が発生いたしまして相当の期間がたちつつあるわけでございますので、やはりここらで締めくくるべきときが来ておるのではなかろうか。そういう意味で、これまで長い間にわたりまして任意の呼び出しを何度も何度もお願いするなど情理を尽くした捜査をしてきたわけでございますが、やむを得ずこのような事件処置になったもの、このように考えておる次第でございます。
#27
○丸谷金保君 そうしますと、法のもとに平等でなきゃならないというと、三年たったらみんな逮捕するんですね。
#28
○政府委員(柴田善憲君) 捜査は御案内のように一件一件が全く違う経路、帰結をたどるものでございまして、したがいまして、三年たったら逮捕、たたなかったらどうといったような一律にいくものではないだろうと思います。ただ、一般論的に申し上げますれば、犯罪の捜査でございますので、強制捜査による手法というものを最初から排除するといったようなものでもなかろう、このように考えております。
#29
○丸谷金保君 でも、三年たったら時効が完成するかもしらぬ、学説も分かれている、まだ判例は出ていない、そのために逮捕したというのでしょう。もう間近になってしまったから、あるいは時効が切れるかもしらぬ、そうしたら、ほかの人もそういう状態になったら逮捕しなきゃならないのじゃないですか、どうなんですか。
#30
○政府委員(柴田善憲君) これは事件捜査でございますので、一件一件の態様が、発生の仕方からその後の捜査の進み方から、全く違うわけでございます。したがいまして、まさにケース・バイ・ケースで、強制によるものもあり得る。ただ、申し上げますように、強制という手法は最初から排除してかかるべきものではなかろう、このように考えておる次第でございます。
#31
○丸谷金保君 ちょっとおかしいのでないですか。ケース・バイ・ケースがどうあろうと、拒否してから三年たったら時効が発生するかもしらぬということをフォローするために逮捕せざるを得ないんでしょう。そうしたら、三年たってケース・バイ・ケースがどうあろうと三年という時間は時間なんですから、三年たって逮捕しなければ時効完成するのを見逃すんですか。そうしたら、ほかのをケース・バイ・ケースによっては……。
#32
○政府委員(柴田善憲君) ケース・バイ・ケースと申し上げましたのは、事件の経過が事件ごとに違うさまざまな推移をたどるものという意味で申し上げたわけでございまして、強制の手法によるかどうかは、これはまた違う判断があるだろうと思います。
 例えば今回の場合には累次にわたる出頭をお願いしていたわけなんですけれども、ついに出頭がいただけなかったというわけでございますが、累次にわたる出頭をお願いしている中で出頭をしていただけるようなことがあれば強制の手法による必要はない、そういう意味で、どういう形になるかは事件ごとにやはり違ってくるであろう、このように思っておるわけでございます。
#33
○丸谷金保君 全然御答弁納得いかないんです。ケース・バイ・ケースで数次にわたって勧告したけれども応じなかった、そうすると、勧告しなかったものは三年たって時効が完成するようになっても仕方がないというふうにあなたの方は言っているわけですね。時効完成をフォローするために、三年で切れるから逮捕していくのだということになれば、全部そういう措置とらなければ、ケース・バイ・ケースがどうあろうと押捺拒否三年。中のケース・バイ・ケースは時効に関係ないじゃないですか。
#34
○政府委員(柴田善憲君) 先ほど申し上げましたように、この時効の問題につきましては、なお議論があるわけでございまして、結論が出ているというわけではございません。ただ、私どもはこの時効成立という説をも頭に置いて捜査をせざるを得ない立場にあるということを一つ申し上げたわけでございます。
 そこで、その三年間にどのような捜査を進めていくかという問題がございますが、これにつきましてはやはり累次任意出頭等を求めながら捜査を積み重ねていく、このようなことで事件ごとにやはり慎重な情理を尽くした捜査を重ねていく必要があるだろう、このように思うわけでございます。
#35
○丸谷金保君 あなたは繰り返しの答弁だけで、全然私の言うことに答弁してないんだ。
 いいですか。押捺拒否をして、学説が分かれているけれども、時効が完成する可能性もあるからこの両名は逮捕したというんでしょう。そういうことは前からいろいろ問題になっていたから、報道陣もこれは察知できて事前報道した。だから、学説がどうかなんて今もう一回言っているけれども、ここで時効が完成するかもしらぬ、しないかもしらぬという場合に、あなたたちは学説がどうあろうと、学説上は時効が完成したときのことを考えているからやったのでしょう。そこでまた再び学説が分かれているなんて、そういう答弁おかしくないですか。学説が分かれているから逮捕しないというならわかりますよ。学説が分かれているから逮捕したとすれば、学説が分かれているから逮捕はこれからもそうでなきゃならないんで、これから後は学説が分かれているから逮捕しないなんという、そんな答弁ありますか。そんなことは答弁になってないじゃないですか。
#36
○政府委員(柴田善憲君) 繰り返しになって恐縮でございますが、この三年で時効という説があるということを申し上げましたのは、これを一つ頭において捜査を進めてきておるということを申し上げたわけでございます。
 そこで、これからの事件というお尋ねでございますが、これにつきましても、それぞれ拒否をした日から警察が捜査を開始するわけでございますけれども、その捜査がどういう形をとりますかは、これは一件ごとの捜査ごとに違う経過をたどるであろうというわけでございます。つまり、ケースによりましては、例えば任意出頭に応じていただければ任意でできるわけでございます。
#37
○丸谷金保君 応じない場合を聞いている。
#38
○政府委員(柴田善憲君) 任意出頭に応じないというケースにつきましては、したがいまして強制という手段も最初から配慮してかかるわけにいかないだろう、このように申し上げておるわけでございます。
#39
○丸谷金保君 出頭したら問題ないんですね。拒否してから三年間出頭しないから強制なんでしょう。そうすれば、それは今私もしつこく聞いているし、あなたもしつこく同じことを言って私の質問に答弁しないが、まさに私が冒頭申し上げました混乱の問題がそこにあるんです。
 例えばこの大阪の該当区だけでも十数万という外国人がおります。そうすると、みんな出頭しなかったら、そんな全部逮捕したって入れるところないでしょう、第一、不可能なんですよ。だから、あなたも言を濁している。全部逮捕しますとは言えないんだ。自治大臣が言ったように、混乱が起きないようにするというのはそこのところなんです。いかに大阪の府警の留置場に数があったって、こういう形で大阪の中で出頭しない数がどんどんふえてきたら、逮捕して、逮捕したらみんな留置場使うんですから、そういうことがやれなくなってくるんです。そうすると、それは法律が法律だからということだけの強行では、この問題は解決しないのでないかと私が冒頭言ったことにつながってくるんです。そのために法は告発という方法を考えたんです。ところが、自治体で告発協力しないということが出てきた。
 大体、告発しなくても逮捕して警察庁と法務省でもって進めていくのなら、何で今まで一生懸命になって、告発せい、告発せいと地方自治体にまさに圧力的とも言えるような行政指導したんです。いろいろ案件を考えて、協力しない、出頭しない者については逮捕してやるのだし、時効が完成しないうちに連れてきて押捺させるということになれば、これは告発関係ないじゃないですか。これは法務省から聞きましょうか。
#40
○説明員(黒木忠正君) お尋ねの件、刑事手続に関する問題につきましては、私の方からお答えするのはちょっといかがかと思います。罰則の適用につきましては、これは刑事局所管でございます。
#41
○丸谷金保君 だから法務省に私は局長の出席を要求したんです。局長が出てきておれば刑事局長でできるわけでしょう。出てきてないからだれも答弁できないというんですか。そしたら、出てくるまで待ちましょう。
#42
○説明員(黒木忠正君) 先生御承知のとおり、行政手続にはいろいろ罰則の規定があるわけでございます。これは一般的には間接強制と言われておりまして、法の目的を達成するために、法違反者があればこれに対して一定の制裁を加えると、そのことをもって逆に言えば法の目的を達成するというのが一般的な行政法現に定められた罰則の趣旨ということは一般的に言われておるわけでございます。私どもといたしましては、外国人登録法というものがございまして、その法の目的を達成するためにいろいろな義務規定が設けてあるわけでございますが、その義務規定に違反する者があれば、これについては法治国家である我が国においてはやはり法に照らして適正な処分がなされるというのは、これは当然のことであろうというふうに思っております。
#43
○丸谷金保君 これは当然のことでないんですよ。処分されない場合がたくさんあるんです。それはなぜかと言うと、刑事犯罪じゃないんですから、行政罰の場合にはもっと幅広い判断が必要なんです。
 自治省に聞きましょう。今言っておりました刑事訴訟法の二百三十九条ですか、ここでいう公務員というのは長だけですね。長以外の者は告発できませんでしょう。刑事訴訟法でいう公務員というのは、どうなんですか。
#44
○政府委員(大林勝臣君) 刑事訴訟法二百三十九条についての御質問でございますので、私どもとして確たるお答えを申し上げる立場にはございません。ただ、……
#45
○丸谷金保君 自治法上から考えてください。
#46
○政府委員(大林勝臣君) 地方自治法の中には告発という規定は、これはございません。
#47
○丸谷金保君 しかし、地方自治法の中には告訴とか応訴とか、裁判に関係するいろいろありますね。それらから考えて、どうですか、例えば告発を一職員にできると思いますか。
#48
○政府委員(大林勝臣君) 地方自治法で例えば議会の議決事項等に訴訟あるいは応訴の問題が規定をされておりますけれども、これはやはり団体として行う場合の規定でございます。
#49
○丸谷金保君 団体として行う規定以外のことならできるということになりますか。例えば地方公務員にはいろいろな服務規律がありますね。そういうふうな全体の法の流れからいって、長が承認しないのに補助職員ができますか。どうでしょう、できると言い切れますか、今のお答え聞いていると、できるという法解釈の有権解釈になりますけれどもね。
#50
○政府委員(大林勝臣君) 刑事訴訟法の公務員がその団体の長に限るというような考え方がとれるのかどうか、私どもお答えする限りではございませんけれども、実際の事務を遂行する場合に、内部の手続の問題として、あるいは公務員の内部秩序の問題として上司の決裁あるいは了解というものが前提になるのは通常の問題であろうと思います。
#51
○丸谷金保君 長の承認なくして、地方自治法の建前からいって、これは業務として行っていることですからできるという解釈は無理でしょう。法文にないからわしは知らぬというわけにはいかないのじゃないですか。例えばこういう問題について自治省に対して見解を照会されてきた場合には、あなたたちは答えなきゃならないんですよ。わしは知らぬというわけにはいかぬでしょう。地方自治体に関する問題で、そういうことでもって照会を受けた場合に答弁しなきゃならない立場のあなた方が、この場所では、法文にないから知らぬと、そういうことはないんじゃないですか。
#52
○政府委員(大林勝臣君) 現実にそういった照会がございますれば、通常役所の手続といたしましては、担当の法務省の方に送って、法務省から責任ある回答をしてもらうのが通例であります。
#53
○丸谷金保君 どうもそれは、法務省の方は担当がいないから答弁できないということですが、黒木さんほどのベテランだから、僕はあなた一人来ればもう全部快刀乱麻かと思って安心していたのだけれども、都合の悪いところはやはりちゃんと所管事項でお逃げになるんですね。
 それでは、刑事局長を呼んでください。こんな程度のものを刑事局長が来なければ答弁できないと言うんだから、進まないでしょう。
#54
○委員長(金丸三郎君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#55
○委員長(金丸三郎君) 速記を始めて。
#56
○丸谷金保君 それじゃ、そこのところは飛ばさせていただきまして、指紋押捺問題は一応置いておきます。本当は警察庁は、これが早く終わってお帰りいただこうと思ったのですが、こういうことなのでもう少しおつき合いください。
 大蔵省、この間の決算委員会で、地方自治との関連で交付税の問題と相続税の問題を申し上げたんです。交付税の問題はまた後でするとして、きょうは相続税の問題を先にやろうと思うんですが、前回、前々回の私の質問に対して、前々回は、わからないからそこのところは答弁をひとつ待ってくれということだったんです。ところが、その次の委員会で質問したときには、そこまでもいかない前段だけ答弁した。それはよくお調べになったらわかると思うんですがね。
 私が申し上げたのは、三十二年の租税特別措置法の前に二十二年の特別措置法でもって外国とみなすということになっていると、それが根拠だと言うから、それじゃおかしいではないか、北方四島は古来の領土だということで、例えば関税法のように特別に規定を設けて、「当分の間、外国とみなす。」というような特別な規定が相続税においても必要ではないか。それをなしにしておいて、二十二年のときの措置法の外国とみなすというのがそのまま生きて三十二年になりましたと言うから、それはおかしいということが一点。
 その場合にはしかるべき立法措置を関税法がやっているようにしなきゃならぬじゃないかということが一つ。
 それから、二十年の八月十五日以降もまだ占領されていなかったんです。その間の相続その他の問題についてはどうするのだ。ということは、一昨年北方領土に本籍地を移管してもいいということで二十数件の北方四島に対する本籍地の移管がなされた、調べてみると、みんな元の自分の財産のところに出しているんです。自分たちが所有した所有権のある住所に本籍を移しているんです。北方四島に移した人は、財産権としての継続をやはりその人たちも考えてそういう形をとっているというふうに思料されるわけです。そうすれば、相続の問題はきちんとしておかないと将来問題が起こると思ったので御質問申し上げたので、そこら辺が法的に不備だから直すなら直すでいいんですよ。ごまかさないで……。
#57
○説明員(津野修君) お答え申し上げます。
 この北方領土の相続税に関しまして、先生の御質問は、先日、内閣委員会それから決算委員会等で御指摘があったものでございますが、その際若干御答弁が不備だったものでございますのでもう一度繰り返さしていただきますと、原則といたしまして、相続税の施行地に住所がある人、そういう人が、相続により財産を取得した場合には、同法の施行地内にある財産のほかに同法の施行地外財産に対しても相続税が課税されるということになっております。しかし、その相続によって取得した財産の中で、昭和二十年八月十五日において相続税法の施行地外にあった財産等で相続の開始があった時点では的確な財産の評価をすることが難しいというものがございましたが、そういうことから、その時点で相続税を課税することが必ずしも適当でないというふうに考えられるものにつきまして、租税特別措置法の第六十九条、当時で租税特別措置法の七条でございますが、それにおきまして相続税の課税を留保するというようなシステムがとられてきたわけでございます。
 このように、この特例の適用対象となる財産につきましては、相続税法の施行地外にある財産等であるということで、「在外財産等」というようなことで今規定しているわけでございますが、これが昭和二十年八月十五日以後どうなっているかと言いますと、当時におきましては、北方領土に係る相続財産につきましては旧相続税法の規定に基づきまして法施行地内の財産として処理されたと当時は考えられます。しかしながら、これらの事案につきましても当時の租税特別措置法の七条が追加されましたのでこの規定の適用が法文上はあることになっておりまして、この規定に基づいて事後的な処理がなされたものであるというふうに我々考えております。
 それからもう一点答弁が漏れましたが、法施行地だという規定がないではないかとおっしゃったところでございますけれども、その規定は、実は昭和二十二年の相続税法の附則の中にございまして、この中で、「この法律は、本州、北海道、四国、九州及びその附属の島(政令で定める地域を除く。)に、施行する。」というふうになっております。そこで、「政令で定める地域」からは、御指摘がありましたような諸島あるいは沖縄とか、当時日本のいわゆる事実上行政権が及んでいなかった部分、そういうところにつきまして施行地域からこれを外しているという法律上の措置がとられております。
#58
○丸谷金保君 沖縄と北方領土の関係での違いは、政府は今言われた本州、北海道、四国、九州で、北海道に附属する地域というふうに北方四島を規定しているんですよ。だから、おかしいじゃないかと私が言っているんです。大蔵省は附属する島と認めないのかということなんです。返還要求の一番大きな柱はそこなんです。そうしたら、この前それは答えられないと言うから、よく調べて答えてくれと言ったのにまた同じ答弁でしょう。
#59
○説明員(津野修君) この施行地域に関します第二条の規定を読んでいただきますと、「本州、北海道、四国、九州及びその附属の島(政令で定める地域を除く。)」と書いてあるわけでございます。したがいまして、この附属の島に入っていることは明らかであるからこそ政令で定める地域を除いたというふうに考える方がいいのではないかと思います。
#60
○丸谷金保君 そうすると、そこで政令で除いてあるんですか。北方四島の各村々は行政区域としてちゃんとありますね。政令でどういうような書き方していますか。
#61
○説明員(津野修君) 除いている当時の条文を見ますと、昭和二十二年の政令の二十二号でございますけれども、「法附則第二條の規定により、法の施行地域から除かれる地域は、左に掲げる地域とする。」ということになっておりまして、一号で北海道根室支庁管内占守郡、これはちょっと読みにくいんですが、国後郡とか色丹郡とか択捉郡とかいろいろ書いてございます。択捉郡、色丹郡及び花咲郡歯舞村水晶島、それから多楽島、秋勇留島というようなのが一号に書いてございます。
#62
○丸谷金保君 質問にちゃんとそれを言ってくれればいいのです。それを今まで言わないで、しかも調査をしてきてくださいといって質問留保して、それなのに二回目のときにもそういう話言わないでしょう。二回目のときも時間がないからやめましたけれども、それが明らかになっていれば、まだもう少し調べる必要あるかもしれませんよ。それでいいかどうか、後でゆっくり見せてもらいます。というのは、今度本籍地、おととしに法律変わって移せるようになったんですから、移した。調べてみると全部それがもとの自分の住所地に本籍移しているんです。それはまだみんなおれの財産だということです。あるいはおやじの財産だということです。きちんとしておかないと問題が必ず起こってくるんです。そういうことなんで、決して意地の悪い意味で聞いたんじゃないことで、まるで何かひた隠しに隠すような答弁をされるんで、非常に残念でしたが、それでわかりました。
 それで、年金の問題に入らせていただきますが、大臣、年金の問題になるといつでも私特にスライドの問題で思い出すのですが、これは年金数理の問題なんです。というのは、四十八年に池田町で私が年金のスライド条例というのをつくったんです。それは、職員の退職者に対して、給料にスライドしていわゆる組合から来る年金の差額を町の予算で支給するということです。そのとき国の方は給料上がっているけれどもスライドやっていませんでしたから、やったんです。このときにこの数理の問題で随分言い合ったんです。それが依然として、この間も調べてみると、同じことがやっぱり現象としてあらわれているので、ここらを明らかにしておきたいと思うんです。
 というのは、当時私は、途中抜きますが、北海道市町村共済組合の場合に、四十七年末が長期の支払いの定期その他が二百二十億、これが四十八年には二百五十億、四十九年は予想でしたが、四十九年度は三百億を超えるであろう。こういうことでどんどんふえていくのにもかかわらずスライドをしないのは不作為の違法だ。国は食えない年金をそのままにほうっておいて、原資がどんどんたまっているにもかかわらず不作為の違法をやっている国が、自治体がやる独自の年金の制度を違法だからやめるという権利はないと、こういうことだったんです。
 このとき、それは丸谷さんそう言うけれども、五十年からは戦後どっと入った職員がやめるので、五十年から五十五年にかけては、積立金がどんどん今度は減っていくと、こう言うのです。だからそう簡単にスライドはできないのだと、林という当時部長さんがいましたが、部長さんを中心にしてそういうことで数理の論争をやったんです。私はそのとき、あなたたちは五十五年定年制でもって計算しているからそういうことになるのだろうと。厚生省も同じことを言うのです。
 しかし、十年を経ずして当然六十になりますよ、六十に直して、五年間に一年ずつ上がっていって退職者六十という再計算をすれば全然そんなことにならないはずだと。この間調べてみましたら、二十年でそんなことしたらパンクしちゃうというのがもうそれから十数年たっているんですが、北海道市町村共済組合の長期の積立準備金は一千億を超えているんです。だんだんふえているんです。それもやっぱり今同じことを言っているんです。今はそうかもしらぬけれども、これからだんだん減っていくんだと、昭和四十九年から五十年のときも同じことを言ったんです。今もそう言っているんです。
 それから、厚生省は当時同じように、厚生年金の場合でもスライドにすれば――そのときは物価スライドだったんです。当時は物価スライドの方が給料スライドよりも安かったんです。物価スライドをすれば二十年でパンクすると言ったんです。それから十二年たって、今でも厚生省また二十年でパンクすると言っているんです。そうすれば、十二年前には三十年でパンクすると言わなければうそなんです。だから、このうその保険数理の上に立ってすべての年金の論議が行われているというところに私は一番問題があると思うんです。
 この点について自治省は、一体これからの十年、二十年、三十年間に地方共済組合の年金の経理がどうなる、そういうことをきちんと踏まえて今度の法案を出してきているのかどうか、このことを聞きたいのです。うそばかり言われてきたから、私は非常に懐疑的になっているんです。
#63
○政府委員(中島忠能君) 今先生が今度の法案とおっしゃいますのは額の改定法のことをおっしゃっているわけでございますか。
#64
○丸谷金保君 はい。
#65
○政府委員(中島忠能君) 年金の将来の見通しについて御説明申し上げるときに、どういう前提でそういうことを申し上げているかということがやはり一番重要ではないかというふうに思います。その前提というのは、いろいろ経済変動がございますのでなかなか前提の立て方は難しいのですけれども、そのときどきのいろいろな情勢を踏まえまして、まあここらが一つの常識だろうということで前提を立てさせていただいているわけでございますが、先生の今の御質問にお答えするために、ひとつ前提を立てさしていただきたいと思います。
 一つは、地方公務員共済組合連合会の関係でございますけれども、組合員数というものを昭和五十七年度末で固定さしていただきたいということが一つです。そして、財源率でございますけれども、積立金を保有している間は現在の財源率で据え置く、そして積立金がなくなった後は賦課保険料率とさしていただきたい。そして三番目の前提は、給与改定率及び年金改定率を年五%とさしていただく。積立金の運用利回りを年六・五%とさしていただく。そして最後に、その他につきましては、五十九年十二月に財源率の再計算をいたしましたが、そのときの基礎率を用いさしていただくということで計算いたしますと、昭和七十年には収支残が六千八百六十四億、黒字でございます。積立金は支出額に対しまして六・四倍、そのときの積立金は十五兆三千八百億ばかりということでございます。昭和八十年になりますと、単年度収支が昭和七十五年にマイナスになりますので昭和八十年にも当然マイナスになりますが、昭和八十年度の赤字額は一兆八千億ばかり、積立金は十一兆四千億ばかりでございますが、これは支出に対しまして二・〇倍というふうに積立金が減ってまいります。
 それから、先生今三十年後というふうにおっしゃいましたので昭和九十年のことを申し上げますと、昭和九十年には既に積立金もなくなります。八十四年度にゼロになりますので、先ほどの前提で申し上げますと、賦課保険料で運用せざるを得なくなるわけでございますけれども、そのときの財源率というものは五五一・六パーミルでございます。掛金率は二三二ということでございます。
 非常に粗っぽい御説明でございますけれども、そういう前提で計算さしていただくと今申し上げたとおりでございます。
#66
○丸谷金保君 それで、そのときに定年は六十で計算しているんですね。――それで保険、要するに生命保険その他のあれをちょっと取り寄せていただいてみたのです。それで問題は、一つはこの運用利回りなんです。運用利回りのとり方で保険会社なんかはもう少し上手なことを考えているから、もっとちゃんと心配なく掛金でやれるんです。しかし、それは会社と違いますから、公のものですから、全部非常にかたく抑えている。六・五というのは非常にかたい、もう定期預金の長期、要するに特別のあれくらいなところで抑えて、貸出金利というものから見れば随分低く抑えている。ですから、どんなに運用能力のない者が運用しても、ちゃんと運用すれば、実際にはこれよりもよくいくはずです。ただ、法律でがんじがらめで公的年金については運用を抑え込んでいるわけです。そして、起債の方に回すとか資金運用部へ回すとか、いろんなことで運用益抑えるところだけちゃんと抑え込んでおいて、そして足りなくなるかもしらぬというようなわけです。
 だから、このことは民間のあるいは企業年金とかそういうものと本質的に違う性格の年金なんだということを論議の焦点に置かないと、せっかくことしこうやってスライドしてもらったとしても、先行き今のような話にしかならぬわけです。今のような話にしたところで、大体二十年なり二十五年もつんです。経験からいうと、いつでもそうなんですから、そう言うのよりは余計にもつんです。そうすれば今の地方共済なんていうのは、官民格差がどうだとかこうだとかと言われなくても、自分たちで、しかもこれは地方の自治団体とそれから職員が積み立ててやっている年金ですから、国と一緒になり、あるいは今の年金の制度の改正の中でわずか一万何ぼかちょっと三階分に足すのだというふうな、そんなことになっていかなくてもいい仕組みにちゃんと私はなっていると思うんです。それをなぜ自治省は地方公務員のために声を大にして言えないのかということが不思議なんです。国に右へ倣えしてこの年金に移行しちゃうんでしょう。そうすると、こんな今のようなスライドだって、今言ったようなことにならないんですよ。ならなくなればうんと余っちゃうでしょう、どうなんですか。
#67
○政府委員(中島忠能君) いろいろな御指摘がございました。年金の専門家である丸谷先生の御意見ですから私たちも拝聴させていただいたわけでございますけれども、例えて言いますと、今の運用利回りの話でも、長期の積立金のうちの三〇%はいわゆる貸付経理に回す、そして貸付経理から職員に安く貸し付けろと、そういう仕組みになっております。そして、これは使途によって違いますけれども、その貸付経理に対して回すときには利率をできるだけ低くしなさい、そしてその額を多くしなさいという話になりますと、どうしても運用利回り全体としては抑えられてくる、こういうような結果になるわけでございますけれども、そういうことを踏まえながらも私たちといたしましては、共済組合に対して、先生の御指摘をまつまでもなく、できるだけ有利に運用するようにということはかねがね申し伝えております。
 今、六・五%という話を申し上げましたけれども、実際の運用利回りというのは、それはもう少しようございます。ようございますけれども、経済変動というものをずっと見ますと、大体六・五%ぐらいというのがいいところだろうということで、そういう計算をさせていただいたわけでございますけれども、私たちといたしましては、制度を所管している責任者といたしまして、やはりどちらかというとかたく見積もっていって、そして制度の改革というものを考えていかなければならないということでございます。何も国家公務員共済に盲従するというようなわけではございませんけれども、やはり共済年金として将来の姿を考えますと、国家公務員共済も地方公務員共済も、その間に大きな差はない、見通しが将来において大きな差はない。したがって、やはりこの際年金制度を改革して、給付の適正化と負担の適正化というものを図っていかなければならないだろうというのが私たちの考え方でございますけれども、こういう議論につきましては、恐らくまた落ちついたときにいろいろ先生からも御議論がございますし、私たちの御説明もさせていただきたいというふうに思います。
#68
○丸谷金保君 年金の問題は、また後に大きなのが来るでしょうが、今私は、せっかくこういうスライド制でこれでやっていけるんだ。実際の運用利回りももうちょっと高いんです。資金運用部に持っていかれたり、あるいは組合員にも低利で貸すとか、あれは四分の一ですか、四分の一は低利で福祉の方へ回すというふうないろんなことをやりながらもまだ高いんですから、もう少しあるんですよ。それをもうかたくかたく見るのはいいですが、実際はもう少しよくいくのだという前提に立ちますと、現行で三十年もつんです。少なくとも二十五年、三十年先までもてば、そんなに心配しなくてもいいんじゃないですか。だから、今こうしなきゃならぬというようなことにはならない。私は国家公務員の方も同じだと思うんです。
 大臣、これはお願いします。今の国家公務員、地方公務員は、守秘義務初め職務専念義務、いろいろたくさんあります。一般の会社勤めの人と違うんですよ。ところが、今何か官民格差で国家公務員や地方公務員の年金がえらい高いようなことを悪いように言われているんです。私はどこへ行ってもとんでもないということを言っているんですが、それは高くても当然なんだ、職務が違うじゃないか。例えばこれはしっかり僕は閣議でも地方公務員や国家公務員について言ってもらいたいと思うのは、会社勤めの人はうんともうかったら自分たちも重役にもなって、えらい給料もらったり、財産も残せる期待可能性のある職場で働いているんです。たまたまそうならない人もいるけれども、なる人もいるんですが、公務員の場合そうじゃないんです。それを同じ土俵で高いのけしからぬとかなんとか、細川隆元なんというのはあれこそ私はけしからぬと思っているんです、何にもわかっていない。ああいうことをのうのうと言わせて一言も反撃をしない今の自治省に対して僕は腹が立つんです。みんな一生懸命やっているんですから当然だということで自治大臣頑張っていただきたいと思います。どうですか。
#69
○国務大臣(古屋亨君) 今先生から専門的見地からお話しになりましたが、私もやはり地方公務員の現在の制度、これは頑張っていかなきゃならぬということは私もそういうように考えております。
 率直に言いまして、国家公務員の方、人の方のことを言ってあれでございますが、国鉄を合わして実際いろんな批判が出ております。幸い地方公務員にはそういう批判は出ておりませんし、また先生のおっしゃったような意見もありますので、今後地方公務員制度を維持するあるいは地方共済を維持する点につきましては、私も今の御意見どおり進んでまいるように努力をいたします。
#70
○丸谷金保君 これでいいんですが、今国鉄言われたのでちょっと言っておかなきゃならないんですが、世界じゅうで一本のレールの上にこれだけ汽車を走らせて、時間どおり走っているところないんですよ。だから、国鉄の職員だって非常に優秀なんです。経営者が悪いだけなんです。経営者を任命しているのは政府なんですから、国鉄が悪いということは政府が悪いということで、職員が悪いのじゃないんで、そういうすりかえはひとつやらないようにお願いしたい。国家公務員の方だって頑張っているんです。
#71
○国務大臣(古屋亨君) 私は昔から国鉄マニアでございますので、どうもそういうことを余計心配するのかもしれませんけれども、御意見の点はよくわかりました。
#72
○丸谷金保君 法務省おいでになっておりますので、元へ戻してお聞きしますが、刑訴法の二百三十九条の二項の告発義務の問題ですが、ここに言う公務員、これは自治法の全体の流れと精神から言いますと、長の承認なくして業務上のそういうことはできないことになっているんです。そうすると、ここで言う公務員というのはいわゆる長を指すというふうに理解していいかどうか、こういうことなんです。
#73
○説明員(原田明夫君) お答え申し上げます。
 先生ただいま御指摘のとおり、この公務員がだれを指すのかという点については解釈上若干難しい面があるかと思います。ただ、一般的に地方公共団体の場合、その首長だけが義務があるのだというふうには必ずしも言えないのではないだろうかと思われます。
 しかしながら、あくまで刑訴法が言っておりますのは、おおよそ犯罪があるということがわかった場合には告発してくださいということではございませんで、職務を遂行するに当たって犯罪があるということがわかったときというふうに解釈できますので、そういたしますと、地方公共団体の窓口で行われている事務にいたしましても個人的に行っているという事務ではないだろうと思いますし、それは一定の組織の中で、それぞれの組織における組織運営と申しますか、事務の分掌のやり方にのっとった形で行われているのだろうと思うわけでございます。
 そしてまた、例えばある一定の事態、本件の場合は指紋押捺を拒否するという事態が生じた場合に果たしてそれをどう取り扱うかという事態になりますと、まさに窓口で直接応対している職員が直ちに、はい、わかりました、そうですかということではなくて、その事態をしかるべき上司に御報告があるのだろうと思うわけです。そして、最終的に本人の意思も十分確認した上で、法律に違反する事態が生じたのかどうかということが確定されていく行政上の一定の作用があるだろうと思うわけです。そうした場合に、その行政事務の責任のある方、つまり最終的にその事態を確定したという段階での責任者に第一義的には告発の義務が生ずるというふうに考えるのが自然ではないかと思うわけでございます。
 もちろん、先生御指摘のとおり、各市町村において最終的責任者はその首長でございますから、その首長の判断においてその事態を確定したということになりますれば、その首長にその義務が生ずるということになると思いますけれども、そのあたりは、義務がこの公務員にはあってこの公務員にはないということでは必ずしも明確には分けられない面があるのではないかと思うわけです。
 しかしながら、逆に先生の御心配の点があると思いますが、全く窓口の職員がみずからの判断で物事を処理しているわけでは恐らくないと思いますし、特にそういう異常事態が生じた場合というのは、しかるべき上司に御相談をなさった上でその事態を確定するわけでございますので、そういう事態が生じたその責任者に義務が生ずるというふうにお考えいただければいいと思います。
 以上でございます。
#74
○丸谷金保君 質問にお答えを願いたいんです。これは本当にいつもそう思うんですが、私は今おたくには指紋押捺の件について聞いているのではないんです。いいですか。刑訴法の法文解釈を聞いているのに、何で指紋押捺の答弁をしなければならぬのです。そういうことで持ち時間がなくなってしまうんだ。そうするとまた次の機会にやらざるを得ないんで、これで済ませませんから、どんな委員会にも出てきてこれはやります。というのは、そういう答弁で終わってしまうと、皆さんの方はずるずると長くさえやって時間さえ来ればそれでおしまいだという気になるけれども、これは私はやはり国会としてはいけないと思っているんです。それでおしまいにするものだから、聞かれないことでも長々と曲げて答弁するということになるのです。そういう点では一般的に私は聞いたので、押捺のことを聞いたのじゃないんです。
 そういう一般論で言いますと、例えば窓口の職員は補助職員なんです。補助職員というのは長の命令によって仕事をしているんです。委任事務といえども法務省の命令によってやっているわけではないんです。首長が自分で全部できれば一人でやってもいいんです。できないから補助職員を使っているので、補助職員に告発義務があるかないかということなんです。
#75
○説明員(原田明夫君) お答えが、登録課長からのお話でここへ参りましたものでございますので、大変失礼いたしました。
 一般論としてお答え申し上げます。
 補助職員にあるかないかという形での一般的にお答えするのは大変難しいかと思いますけれども、ある面では先生御指摘のとおり首長にすべて責任があるとなれば、それ以外の方は補助職員だという感覚があるかもしれませんけれども、それはそれなりにその行政庁におきまして定められました事務分掌及びその権限の委任のさまざまのあり方の中で行政事務が処理されていくわけでございますので、その個々の事務の取り扱いの責任者に第一義的な義務が生ずるというふうに考えるのが妥当ではないかと考えます。
#76
○丸谷金保君 事務分掌の問題は、これは管理職のところまでなんです。事務分掌はあっても、これは全部一応管理職のところまで上がっての決裁ですから、あとは事務分掌で長がそれぞれに委譲して、ここまではおまえのところでやれという決裁を与えているのです。しかし、私の知る範囲で、告発義務まで事務分掌の中でそれぞれの所管におろしているという例を聞かないんです。これはまたよく調べてみます。多分それはないと思いますけれども、時間が来ましたので、きょうはここでやめます。
#77
○中野明君 最初に本題に入る前に私も大臣に見解をお聞きしたいんですが、連日当委員会でも、また他の委員会でも、指紋押捺のことにつきましてはあらゆる角度から質問が大変出ているわけですが、大臣も自治大臣として地方公共団体の現場で混乱が起きないように御心配にもなっておるようですし、関係省庁とお話をする、こうおっしゃっているわけですが、これは七月がもう目前ですし、大量の切りかえの時期になりますと大きな社会問題になるのじゃないかと心配をしております。また、翻ってこれが外交問題にも発展すれば、これは大変なことになりますが、自治大臣として混乱が起きないようにするというのにはどうしたらいいとお考えになっているのか、その辺何かお考えがありましたらお示しいただきたいんです。
#78
○国務大臣(古屋亨君) 私としては、この間からお話ございますように、窓口において混乱ということについては非常に自治省として強い関心を持っておる次第でございます。でございますので、先ほど黒木君も言いましたが、混乱のないように関係者の理解と協力を得る努力をもっと法務省の段階もしなきゃならぬということで、再度法務省にも事務的にそういうことを要請して、とにかくそういうところは例えば行くか指導して、できるだけ混乱を起こさないようにしてもらいたい。
 というのは、御承知のように機関委任事務でこれを任せておる、法務省が指導しておるのでございますから、私どもは責任逃れに言うのではなくて、こういうような混乱が起こらないように、自治体で困らないように法務省が係官を出すなり、あるいは再度そういう点で十分指導していただく努力を法務省に一層要請するということが一番私は手早い問題ではないかと思っております。
  〔委員長退席、理事岩上二郎君着席〕
 ただ、先生御承知のように、この問題は今に始まった問題でなくて、大変難しい問題ございます。本委員会でもたびたびお話しになりましたように、長年日本におる方、自分の意思によらないで日本に来て、ただ外国人でありますがために外国人と同じような扱い方、外国人平等に指紋とりやっておりますので、また相手方もそういうような日本人もとっておりますので、そういう点の問題につきまして中長期的には私もいろいろ考えております。今のところは、やはりそういう混乱のないようにできるだけ法務省に指導を再三お願いするということが一番私はなすべき仕事ではないかと思っておりまして、御承知のように、数市におきましてこういう問題が起こっておりますことは遺憾でございますが、率直に言いますと、今の行政姿勢で私どもの方が出ていってそれといろいろ交渉するということもなかなか自治省としては、法務省の機関委任事務でありますので、むしろ法務省と自治省とがあるいはそういうふうで個々的に連絡をして説得をするというような方策の方が適当ではないかと私は思っておりますが、先生の方におきましてもいろいろお考えでございますので、いろいろ御指導を仰げば私も大変幸いだと思っておる次第でございます。
#79
○中野明君 いずれにいたしましても現場が一番困るわけですから、今大臣の言われたように中長期的には何とかこれをせにゃならぬと私どもも考えておりますが、当面の問題として精力的にやはり法務省と相談をなさるなり要請なさるなりして、結果的にはもう現場の人が一番板挟みになって困られることですから、ぜひ善処方をお願いしておきたいと思います。
 それでは、法案に関連して申し上げてみたいと思いますが、昨年の十二月一日でしたか、地方公務員共済組合の長期給付に要する費用について第五回目の再計算が行われたわけですが、その結果として、新しく掛金の率、負担金の率が決められて、今回からは連合会を単位として計算をすることになったようですが、非常に今回の結果として前回に比べたならば引き上げ率が三一%から三七%というふうで、前々回等は大変な大幅な引き上げになっているんですが、今回このような大幅な引き上げをせざるを得なかったその要因といいますか、それはどういうふうに理解したらよろしいんですか。
#80
○政府委員(中島忠能君) 二つ申し上げて御説明したらいいのじゃないかと思います。
 一つは、平均余命というのが非常に長くなってきておりますので、年金の受給期間というのがそれにつれて長くなっているということで、年金費用の増加というものがやはりございました。
  〔理事岩上二郎君退席、委員長着席〕
 それともう一つは、積立金の不足というのがございます。なぜ積立金が不足するかということなんですが、給与改定が行われますと現職の公務員の給与が上がる、現職の公務員の給与が上がるということはその方が将来おやめになったときの年金額がそれだけ高くなるということですから、それに見合う積立金が当然必要になりますが、その積立金というのは財源率の再計算の前にはございません。したがって、そういう意味における積立金の不足がある。また、給与の改定がありますと、今回お願いしておりますように、年金額も改定されますから、やはり積立金に響いてくるということでございます。
 それから、積立金が不足するもう一つの理由は、これはちょっと専門的な話になりますけれども、財源率を計算しますときに、平準保険料方式というものを採用しておりまして、それで出てきた数字というものに対しまして修正率の八〇%というのを掛けております。そうしますと、それだけ積立金が不足するということに相なるわけでございますけれども、それが響いてきておるということで、昨年の十二月の財源率の引き上げというのは、先生がお話になりましたように相当な引き上げになったということでございます。
 整理して申し上げますと、そういうような御説明ができるかと思います。
#81
○中野明君 そうしますと、私ども、丸谷先生もおっしゃっておりましたことを含めまして、次回の再計算のときには、今の御説明でございますと、とても三〇%などでは済まないような大幅な引き上げになるという心配を私なりにするのですが、その点はどうなんでしょう。
#82
○政府委員(中島忠能君) 次回といいますとまた五十九年から数えて五年後というのが通常でございますけれども、仮にその財源率の再計算が現行制度のままで行われるという前提に立ちますと、先ほど御説明さしていただきましたが、平準保険料方式で算出しました数字に八〇%の修正率を昨年の十二月に掛けておりますので、その分の積立金の不足というのが現在もう既にございます。それが一つと、五十九年の財源率の再計算を行いました場合には五十八年度末の計算を基準時点にして計算したわけでございますけれども、その後給与の改定が行われまして、やはり積立金の不足というのがその面からも生じてきております。また、年金の成熟化というのが毎年毎年進んできておりますし、そういうことを考えますと、相当な財源率の引き上げというのが現行制度のままではやはり議論されなければならないだろうと思います。
 ただ、余分な話かもわかりませんけれども、今回別途法案を提出いたしまして、これは丸谷先生にしかられるかもわかりませんけれども、給付水準の適正化というものを図りながら現役の負担というものをそれだけ抑えていこうじゃないかということを考えておりますので、そういう面を勘案いたしますと、現行制度のままの財源率というものに対しまして若干上げ幅が少なくなるように別途法案が用意されておるというふうに御理解いただきたいと思います。
#83
○中野明君 そうしますと、今のお話にもありましたが、現在のままでいくということですから、現在のままの制度でいくとして、いつまでもこのやり方でどの程度までいけるものか、丸谷先生のお話ではかなり見通しのあるような御意見でございます。私どもも一応考えてみれば、非常に厳しく前提条件があるから、将来積立金もだめになって賦課方式にいかなきゃならぬというようなことを全面的に表に出して引き上げを納得させようとなさっているのじゃないかというふうな勘ぐりまでするわけですけれども、このままの制度でいつまでどの程度やれるというふうにごらんになっているか、その辺はどうでしょう。
#84
○政府委員(中島忠能君) 先ほど少し御説明させていただきましたが、現行制度のままで先ほどの申し上げました前提で計算さしていただきますと、昭和七十年半ばに収支が赤字に転落する、八十年半ばに積立金がなくなるということで、積立金がなくなるまでもたせれば、それは二十五年もつじゃないかという話になりますが、その後が実は賦課保険料方式になりますと、昭和八十五年ごろに現役の公務員というのが大変な負担をしなきゃならなくなる、それでないと共済制度というのが維持できなくなるというところに問題があるわけでございますので、一気にそこまでの引き上げというのは恐らく非常に無理があろうから、今から徐々に制度を改正して、大きな船を若干の時間をかけながら方向を転換していくというのが年金制度の改革じゃないだろうかというふうに私たちは認識しておるわけでございます。
#85
○中野明君 結局問題は、今お答えになっているように、現行制度の公的負担というものをそのままでおられるからなんで、厚生年金よりもまだ公的負担が少ないという、こういう実情から考えましたら、やはりそういう面も考慮に入れて、今は国の財政がこんなときですから、なかなか今すぐ言い出すのは大変なことなんでしょうけれども、国家財政が好転した時点ではそういうことも含めて、ぜひこの是正をすることをやはり要素に入れておかないとならぬのじゃないか。これはプラス要素になってきますけれども、その辺はどうお考えになっていますか。
#86
○政府委員(中島忠能君) 先生のお話しになっておられますのは、厚生年金の場合には公的負担が二〇%じゃないか、公務員の場合には一五・八五%じゃないか、その差があるじゃないかというお話を恐らくしておられるのだと思います。そういう御指摘というのは、当委員会においても昨年も一昨年もいただいております。私はそういう指摘をいただくたびに御説明させていただいておるのですけれども、そういうサイドからの議論というのはそういうサイドからの議論として私たちは拝聴し、よく考えなきゃならない議論だと思います。
 ただ、公務員の共済年金と厚生年金というものの現実の受給額というのを比べてみますと、公務員の共済年金の方が若干多うございます。したがいまして、一人一人の受給者の受給する公務員の年金額の中に、あるいは民間のサラリーマンの厚生年金の中に公的負担分が幾ら入っているのだろうかというサイドからもよくながめてみる必要がある。そうしますと、公務員の共済年金の方が若干高いことも影響いたしまして、それぞれの受給者一人当たりのサイドから見ますと、公的負担というのは公務員の共済年金を受けている人一人当たりの方が若干まだ高うございます。したがいまして、そういうサイドからは新たな官民格差論というのが出てくるわけでございますけれども、やはりいろいろな立場からの議論というものを踏まえながらながめました場合に、一五・八五というのをこの際積極的に改正しなければならないというところまで我々は踏み切り得ないわけでございます。やはりいろいろな方の御意見を踏まえながら今後も考えていかなければならない問題提起だと思いますけれども、我々現在のところそういう考え方を持っております。
#87
○中野明君 先ほど丸谷委員もお話がありましたように、公務員は公務員としてのそれだけのいろいろの制約の中で一生懸命に仕事をしているわけですから、私どものこういう意見というものも一応考慮の中に入れておいてもらって、ただ、ほかの人が言うのなら我々も幾らかは理解できるのですけれども、自治省の方としてそういう面に消極的におなりになっているということは、何かしら寂しいなという感じかするものですから、今おっしゃっている意味は全然わからぬことはありませんけれども、それは第三者の発言ならばごもっともだというふうに私も聞きますけれども、やはり地方公務員の仕事の状況なりあるいは責任のあり方といいますか、そういうことについて一番よく御承知ですから、なるたけそういう人の立場に立って物事を考えていただいて、主張すべきときが来たら主張していただきたいな、こういう願望も込めて申し上げているわけです。
 それから、先ほど少し答弁が出ておりましたが、この年金財政の将来についてこの際もう一度お尋ねをしておきたいんですが、連合会とそれから公立学校共済と警察共済の三者について当該年度の収支がマイナスになったりあるいは年度末積立金がなくなるというようなことを試算されているということが伝えられておりますが、改めてもう一度この三者について御説明をいただきたいと思います。
#88
○政府委員(中島忠能君) そういう見通しを申し上げるときにまた重複することになりますが、正確を期するために前提を置かしていただきたいと思います。
 一つは、五十七年度末の組合員数で一定にさしていただきたい。二番目は、給与改定率と年金改定率を毎年五%というふうにしたい。三つ目は、運用利回りというものを六・五%にしたい。そして四番目は財源率の話ですが、現行財源率で据え置きまして、積立金がなくなった後は賦課保険料率でいきたい。そして最後でございますけれども、五十九年十二月の財源率再計算に用いた基礎率というものを用いさしていただきたいということで計算いたしますと、連合会の場合でございますけれども、単年度収支がマイナスになるのは七十五年度でございます。そして、積立金がゼロになるのは八十四年度でございます。積立金がゼロになった後の賦課保険料でピークとなる年度は昭和九十三年度の五六四・一パーミルということでございます。
 公立学校共済でございますが、同じように単年度収支がマイナスになるのは七十二年度、積立金がゼロとなるのは八十三年度、そして賦課保険料率でピークとなるのは昭和百年度の五三三・五パーミルでございます。
 警察共済でございますが、単年度収支がマイナスになるのは七十八年度、積立金がゼロになるのは八十六年度、そして賦課保険料率でピークになるのは昭和九十五年度の六七〇・七パーミルということで今計算しております。
#89
○中野明君 前提があるからこれは一概に言えないと思いますが、わかりました。
 それで、昨年も私お尋ねをしたんですが、この公立学校共済と警察共済の連合会への加入の問題ですが、これは前向きに話し合うということにお答えが出たように私思っておりますが、その後の状態、どういう見通しを持っておられるのか、どういうお話し合いになっているのか、その辺を。
#90
○政府委員(中島忠能君) 昨年当委員会で御指摘いただきまして、それぞれの共済組合を所管しております警察庁、文部省の方に話しました。警察庁の方からは現在前向きな回答が返ってきております。したがいまして、連合会の加入というのは基本的に問題がないというふうに心得ております。ただ、学校共済の方を所管しておる文部省の方の御返事では、なお関係者との間の調整に時間を要しておるということでございますので、精力的にやっていただくように再びお願いしておる現状でございます。両共済組合におきましてそれぞれこの一年間努力していただいたというふうに我々認識しておりますけれども、なお文部省の方には重ねて努力方をこれからも要請していかなきゃならないなというふうに思います。
#91
○中野明君 非常に高年齢、いわゆる老齢化時代というものに入ることによって、年金の一元化というのが御案内のように大変な課題になってまいっております。いわゆる政府の方でもこれについて法案を提出して、将来的な計画を段階的にとろうとしておるやさきでございますし、せっかくそういう状況の中で公立学校と警察共済が連合会から今独立しているということ、一遍に一緒にいけば一番よかったのでしょうけれども、それができなかったということ、それはそれなりの理由があると思いますが、ここまでまいりますと、なるたけ早い機会にやはり地方公務員共済は全部一本になっておいた方が将来のためにいいのじゃないかというふうに私どもは考えております。
 そういうことで、この問題につきましては早い機会にまず連合会に一本になれるように格段の努力をお願いしたいと思いますが、これは大臣からこの問題についてお答えを聞いて次に移りたいと思います。
#92
○国務大臣(古屋亨君) 今のお話の問題につきましては、公務員部長が申しましたように、警察につきましては大体私どもも近く一緒になれるという感じを持っております。ただ、文部省関係におきまして、これはいろいろ中の関係もありましてもうしばらく待ってもらいたいということで、今度の改正案におきましてもちょっと保留的な文句を入れておるのでございますが、とにかく一本にいずれなるのだから、なるべく早くこれも一緒になるように今後も努力してまいりたいと思っております。
#93
○中野明君 次は、行革特例法の関連でお尋ねをしたいんですが、行革特例法関連で国の負担分の四分の一がカットされた。この措置は三年で終わる予定だったのですが、本年の補助金特別委員会でも議論しましたが、さらに一年延ばされてしまいました。それで、そういたしますと六十年度、本年度までのこの四年間でどれだけのカットになるのか。まずその辺からお答えいただきたい。
#94
○説明員(小村武君) 先生御指摘のように、行革関連特例法は五十七年から五十九年までの措置でございました。これは、五十九年度において赤字公債脱却という一つの目安がございまして、そういった方針で臨んだわけでございますが、残念ながら財政状況というのはその後も厳しいということで、さらに一年延長させていただいたわけでございます。
 六十年度までの金額でございますが、国が公経済の主体として直接負担している部分として四年間で一兆二百十八億円ということになっております。
#95
○中野明君 その中で、いわゆる地方公務員の共済、ここからは金額どれぐらいになっていますか。
#96
○説明員(小村武君) ただいま御説明いたしました数字の中には地方公務員共済の金額が入っておりませんで、国庫負担ベースで地方公務員共済についての削減額は二百七十二億円でございます。
#97
○中野明君 そうしますと、年金財政安定のために我々も非常に心配をしておるのですが、国の財政再建というものが立ちおくれてなかなか大変な状況になっているんですが、行革特例法のときに、将来これは返していく、元利ともに返還をするということになっているんですが、これは今大蔵省の考え方でどういう返還の方法を考えておられるのか、その辺はどうなんでしょうか。
#98
○説明員(小村武君) 行革特例法のときも再三お約束をいたしましたのですが、将来の年金財政の安定を損なわないよう、国の財政状況を勘案してできるだけ速やかに返済に着手するということを申し上げておりまして、今回の延長に際してもその方針は何ら変更はないということでございます。ただ、残念ながら具体的にいつ、どういう方法でそれを返済をするかということにつきましては、今後の財政状況等も勘案しなきゃいかぬということで、具体的に現段階で申し上げる状況に至っていないということでございます。
#99
○中野明君 そうしますと、これは今後を見てみなきゃわからないということで絶えずあいまいな状態なんですが、どうなんでしょう。一定のやはり目標を決めて、そしてそれに向かって最大限の努力をなさっていくというのが、まあカットといえども一時貸してくれというようなことですから、借りた側としては、様子を見てみなきゃ今のところわかりません、そしてもうこれでやりませんと言うておいてまた一年延ばすと、そういうようなことですから、今ここの法案の関係で議論になっておりますように、将来のことを考えますと年金の財政というものも非常に逼迫してくるという見通しもある程度出ているわけですから、それをいつまでもいつまでも、国がもしそれじゃ財政再建ができなかったらもういつまでたってもこれは返さないということになってしまうわけですので、大体の見通しというのはどうなんですか。国の財政再建といいますか、赤字国債を脱却するとかいうような見通しを持っておられるが、それに合わしてお考えになっているんですか。
#100
○説明員(小村武君) ただいま申し上げましたように、大変残念なことでございますが、具体的にその返済の期日、方法等について現在お約束ができないということでございます。
 将来に向かっては私ども今一生懸命財政改革に取り組んでおりますが、具体的に責任あるお答えを申し上げるには、やはり現在でもなお六兆円近い赤字公債を発行しているという状況のもとでその返済財源を明確な形で、これは新たな収入の増加を図るかあるいは歳出をカットして財源を調達するか、こういったものしかほかに財源は出てまいらないわけでございまして、そういった点につきまして具体的に今まだお約束できるような状況にはないということは大変残念に思っております。
#101
○中野明君 そうしますと、一番わかりやすく言えばどういう状況になった時点ということが言えるんですか。赤字公債が発行しなくていいという時点なのか、その辺はどういうふうにお考えになっていますか。
#102
○説明員(小村武君) 年々財政状況というのは変化してまいります。私どもとしては、財政改革を遂行して一日も早く赤字公債からの脱却をいたしたい、さらにこれからの高齢化社会におきまして年金を初めとして多額な財政需要がある、こういった財政状況を勘案し、国の財政状況とともにさらに年金の財政状況も考えなきゃいかぬ。両方相まってこれから検討していく課題であるということを十分認識しております。
 具体的にどういう目安がついたらどういうふうな措置を講ずるかということについては、もうしばらく時間をいただかなきゃならないというふうに考えております。
#103
○中野明君 それでは本当は困るんでして、何か一つの具体的な、今私が申し上げたように、赤字国債をもう発行せぬでもいいようになった時点とか、何か一つのものがなかったら、このままでいったら大蔵省が、もう何もかも済んでしまって、これなら大丈夫ですということだったら、これはいつになるやらわからぬ。そんなつもりで行革特例法をつくったのじゃないと、私どもは審議を通してそう理解をしております。
 要するに、わかりやすく言えば、国が苦しいから元金も一時貸しておいてください、立てかえておいてください、必ず元利を含めてお払いして年金の会計に御迷惑をかけないようにいたしますということなんですが、それが歯どめがなくなって、いつかということがわからぬということになると、これはしまいにはもう取られたなりで終わりになるのじゃないかという不安も出てきますし、その辺を大蔵省としてもかっちり何か一つの目安をつくって、これができたときには返しますと、それぐらいのことは詰めてもらわぬといかぬし、自治省の方としてもそういう点をただ大蔵の言いなりで、大蔵省がまだだめです、当分だめですというようなことでずるずる一寸延ばしにいかれたのでは、それこそ年金を預かっている者としてもこれは大変なことで、その辺はぜひ両省の話し合いで、何か一つの目安といいますか、めどをつけないと、今の御答弁では大臣とか局長と違うんですから答えにくいのかもしれませんけれども、何かのめどをつくってもらわないと取られっ放しで、それこそもうこれはいよいよ国がだめですからこらえてくださいというようなことになったらえらいことになります。その辺をぜひこの話し合いの中で目安をつくらせるように努力をしてもらいたいと、こう思うんですが、大臣いかがですか。
#104
○国務大臣(古屋亨君) 公的負担の削減分の取り扱いでございますが、今大蔵省の方から非常に財政の苦しい状況の説明がありました。貸しておるというか、融通している私の方の立場といたしましては、これは無期限にいつまでもというわけにもいきませんし、将来における地方公務員共済組合の長期給付に支障が生じては大変でございます。長期給付に関する事業の財政の安定が損なわれないように、そこを一つのめどといたしまして、国家公務員共済とも連携しながら大蔵省と相談しまして適切に対処してまいりたいと思っています。大体、今のめどはそういうことかと私考えております。
#105
○中野明君 終わります。
#106
○神谷信之助君 きょうは二つの問題をお尋ねしたいと思います。
 一つの問題は、既給一時金控除にかかわる問題で、この問題は五十三年の八十四国会以来、たびたび当委員会で取り上げてきたわけですが、いよいよ解決のめどがつきそうだということなんで、ひとつ具体的にどういうようにお考えなのかということをお聞きをしたい、こういうように思います。
 それで、話をわかりやすくするために、自治省の方に三つの事例をお示しをして試算をお願いをいたしました。それについて、まず御報告をしていただきたいと思うんです。
 まず事例の一つは、これは京都府職員の事例ですが、三つピックアップしたのですが、事例の一つとしては明治三十九年生まれで現在七十九歳ですか、三十四年の七月に地共済の組合員になっている。退職は三十八年の七月です。この人が昭和二十六年の三月五日に、雇いから吏員になったときに退職一時金として一万九千八百四十五円、当時もらいました。それから退職後、この一万九千八百四十五円もらったために三年前の五十七年三月末現在で十八年七カ月ですが、年金の総支給額が千八十二万三千六百八十九円に対して、総控除額、いわゆる控除された分は二百六十九万七千六十四円、こういう状況になっております。だから、一万九千八百四十五円、昭和二十六年のときに退職一時金としてもらったがために、三年前の時点で二百六十九万円余り控除されていても、これがなおずっと続くという状態であったわけです。それで、こういった問題が、これは単に生きている間だけではなしに、その本人が亡くなっても、遺族年金でも控除される。年金権がなくなるまでこれがずっと続くという問題で、ずっとこの委員会でも追及してきたわけです。これが第一例です。
 第二の例は、これは大正六年生まれで六十六歳です。地共済の組合員になったのは三十九年十一月で、退職は五十三年三月三十一日です。三十五年に退職一時金として十四万四千四百八十九円もらった。退職してから五十九年、去年の三月までで年金の総額は千百四十一万九千六百五十円でありますが、控除されたのは既にもう百五十四万三千六百九十八円。これは十四万四千円もらって百五十四万円、十倍以上もう既に控除をされています。
 第三の事例は、大正十四年生まれの人で五十九歳。三十六年の二月に地共済の組合員になって、五十七年の三月末で退職をしています。したがって、五十七年の四月から五十九年の三月末まででもらった年金額は三百五十九万九千八百二十五円。控除された額は九十五万二千三百七十四円ということになっています。これも同じように、もう既に三倍近くの金を返済をしているわけですけれども、これが続く。
 こういった問題を今まで何回も取り上げて、また附帯決議にもなってきたのですけれども、いよいよ解決の方向が出てきたというのですが、大体具体的に解決の方法はどういう方法をとろうとしておるのか。それで、今申し上げた三つの事例では具体的にどういうことになるのか、この二点について、まずお答えいただきたいと思います。
#107
○政府委員(中島忠能君) 私も公務員部長になりまして、地方行政委員会の速記録を読ませていただきました。そのたびに、神谷先生からこの問題が取り上げられておりますので、もう先生の顔を見ると既給一時金の文字が消えないような感じが実はしております。
 私も今度、年金制度の大改革をやるというので、こういう問題も解決できないかというので、うちの共済担当の課長を初め、みんないろいろ努力してくれまして一つの回答案というのが用意できたわけですけれども、先生のお気に入るかお気に入らないかは別にいたしまして、御説明させていただきますが、今までのように率で控除するということじゃなくして、もらった一時金に対して利子をつけて、それをとにかくこれから返還していただこうじゃないかということを考えております。
 具体的な内容につきましては、後ほどまた先生からも御質問あるでしょうから、その都度お答え申し上げたいと思いますけれども、今先生から提示がございました三つのケースについてこういうふうになるということにつきましては、若干技術的な問題もございますので、課長から説明させていただきたいと思います。
#108
○説明員(松本英昭君) 先生御指摘のケースにつきまして具体的に御説明をさしていただきたいと思いますが、先生の御指摘のケースはいずれも既裁定の年金でございまして、既に一定期間の既給一時金控除を受けているものでございます。今から年金権が発生いたします方につきましては、受けられましたいわゆる退職一時金、その総額に受けられましてから施行日までの金利をつけましてお返しいただければ将来にわたって既給一時金控除というのは行わない、こういう制度でございます。
 ただ、ただいま御指摘になりましたケースはいずれも既裁定年金でございますので、今回の制度改正は施行日以降、将来にわたって改善をするということでございます。ただ、それをそのままいたしますと、それぞれ相当の期間既給一時金控除を受けておられますので、既に既給一時金控除を受けられました期間に合理的な割り落としをする意味で、大体平均の受給期間を二十年と考えまして、その二十年の割合に応じてその返還額を割り落とす、こういうようなことをいたしておるわけでございます。
 ただいまお示しになりました例で申し上げさせていただきますと、ケース一のこの方は既に昭和三十八年七月に御退職なさっておりまして、この改革法が仮に通りまして予定どおり六十一年四月一日から施行いたしますとしますならば、既にもう二十年間既給一時金控除を受けておられます。したがいまして、ケース一の方は返還額なしでそれ以降控除なしの年金額が受けられる、こういうことになってまいります。
 それから、ケース二の方でございますが、ケース二の方は恐らく府の雇用人か何かじゃなかったのかと思うのでございますが、私どもこの資料で想像いたします限りのことしかお答えできませんけれども、そういうことを前提に仮に計算をいたしますと、三十四万八千七百七十八円をお返しいただければよろしい、こういうことになってきます。
 ケース三の方は若干新法期間も入っておりますので、同じような前提で計算さしていただきますと、九十三万九千五百三十九円をお返しいただければよろしい、こういうことでございます。
 ただ、ただいま申し上げましたのは、いずれも先生からいただきました資料で、かなりの仮定を置いて計算をいたしておりますので、さよう御理解を賜ればありがたいと思っております。
#109
○神谷信之助君 個々の例ではいろいろさらに複雑な条件がありますから、概算してもらったので御苦労かけたと思います。
 幾つか聞いていきたいんですが、まずケース一の点で、そういう一時金控除の問題の解決の新しい方法を施行するまで二十年を超えてもずっと控除されるということになりますね。二十年もう既に超えているわけですから、ケース一の場合は三十八年の七月にやめておられますから、五十八年の七月以降というのは、言うたら、今の解決方法でいうと二十年を超えるわけですから、それで超えた分というのは返してもらえるのかどうか、これはいかがですか。
#110
○説明員(松本英昭君) ただいま申し上げましたように、今回のこの既給一時金控除の制度の改革は、全体の共済年金制度の改革がいわゆる給付水準の適正化等を行うということでございまして、そういうものとの関連において将来に向かって改革をしていくということにいたしておりますので、過去についてさかのぼることはできないと私ども考えておるわけでございます。
#111
○神谷信之助君 それは一番初め五十三年当時に質問をしたときには、大体今のような高齢化社会というのは予想していなかったんですよ。公務員は退職してから大体ほとんど、運が悪いというのかわかりませんが、十年以内ぐらいで亡くなっている。したがって、その辺をめどに置いたこの一時金控除の制度だった。それが寿命がだんだん延びてきたのでそういう矛盾が起こってきたというのが当時の説明ですよ。
 本来から言うたら、例えばこの人の場合ですと一万九千円もらって、大体十年ぐらいで例えば五分五厘なら五分五厘の利子つけて、これは公企体の場合五分五厘でしたから、だから同じようになさるのだろうと思うので、五分五厘の利子つけて十年なら十年でこれだけ返したらよろしいという返すべき定額を決めて、そしてやる、こういう措置を早くやれば早くやっただけ年金財政の負担も少なくて済んで、そしてこういう矛盾をしたというか、不合理な状態というのを解消できたと私は思うのだけれども、それを現在の退職後の余命といいますか、そこら辺から二十年というのを考え出されたのだろうと思うのだけれども、現在この瞬間で、二十年過ぎてもまだ返していかなければならぬ。そして、新しい制度に移行したら、これから先は改善をして二十年で定額で切りますよ、この分もらうまでの人は二十年過ぎようがちゃんと控除しますよと、これは余りにもちょっと筋が通らぬ。自分の方が退職金渡して、それは返してもらうんだ、こう言うて、それの方は利子つけて計算をしておいて、今度自分の方が取り過ぎた分については利子どころの騒ぎじゃない、その取り過ぎた分も返さぬ。お上というのはえらい勝手気ままなものやと、こういう感じがする。さっきの中野先生じゃないが、大蔵省に貸したら損になるかわからぬというようなことになるので、ちょっと余りにもひどいじゃないかと思うんですが、この辺はどういう考えなんですか。
#112
○政府委員(中島忠能君) この既給一時金控除の問題というのは、実はいろいろな立場からのいろいろな意見がございます。先生が今返還させるのは筋が通らぬじゃないかという話がございましたが、この問題を考えるときには筋が一本だと考えずに、二本も三本もあるのだというふうに考えなければ、実はこういう解決案は出てこなかったというふうに私は思います。
 もともとこの既給一時金の控除というのは、先生に申し上げるのは釈迦に説法でございますけれども、一時金をおもらいになったときにその当時の法令で現在の控除方法というのがもう決められておって、それを御存じの上で一時金をおもらいになったわけでございますから、今のままでいいじゃないかという人に言わせますと、もうとにかく改正する必要ないじゃないかという議論も実はあったわけでございます。そういう議論もあった中で、私たちの方のスタッフがいろいろ努力しましてこういう回答案というものを用意させていただいたわけでございますから、先生が今おっしゃいます議論というのは一つの議論として私もよくわかりますけれども、やはりこの問題を解決するときの一つの妥協的な考え方といいますか、私たちのお示ししているのも一つの筋だというふうにやっぱりお考えいただかなければならないのじゃないかという感じがいたします。
#113
○神谷信之助君 二つも三つも筋があったら、それを前提での回答ですから、どうにもこうにもならぬですがね。
 解決方法というのは、もう当時から私は何遍も繰り返し、一定のところで切って利子なら利子をつけて計算定額にしてしまう、以後の発生をしないようにする以外にないということで、以後の発生をしないというのは、あれは五十六年でしたか五十七年でしたか、なくなりました。だから、今日現在では新たなそういう発生はなくなっている。その点はもういいのですけれども、それまでの人が今言ったように矛盾が起こるんです。
 新しい制度に変わるときに若干の矛盾が起こるのはわかるのだけれども、例えばケース一の場合でいくと、ざっと粗計算、今の方法で計算すると、元金で約八十万円ぐらいは返してもらうという計算になりますね。それから、その次ですが、額が決まると、これから後払っていく場合ですが、ケース二の場合は約三十五万、それからケース三の場合は約九十四万ですか、これを一遍でそれなら返しましょうという場合と、それから分割方式がありますね。それで分割の場合は、公企体の場合はもらう年金額の二分の一を限度として返済をするというようになっていたと思うんですが、今度の場合はどういうことになりましょうか。
#114
○説明員(松本英昭君) 私どもの今回の制度も同様でございまして、二分の一を限度内としております。ただ、ただいまのように、既裁定の方につきましては、今回そういうふうに制度改革をいたしますと、従来差し引かれておられました分の既給一時金の額がふえてまいります。ふえてまいりまして、従前額が保障されているその従前額までの範囲内で順次引いていく、こういうことになってまいろうかと思います。
#115
○神谷信之助君 従前額というのはもらった年金か。そのときの新しい制度に移行したときの年金額の二分の一という意味ですか、どういう意味ですか。
#116
○説明員(松本英昭君) 若干違いまして、新しい制度になってまいりますと、一般の既裁定の方についていわゆる通年ルール裁定がえというのをやります。もちろん、現在から通年ルールを適用されていらっしゃいます方は何ら措置はございませんが、一般ルールの方は裁定がえをいたします。そして従前額を保障することになりますので、裁定がえをいたしました年金額に既給一時金控除をしない分が重なるわけでございます。そのプラスになりまして従前額より超えましたその従前額の限度で順次控除していくと、こういう格好になろうかと思います。
#117
○神谷信之助君 例えば既裁定の人は一定部分を控除されていますから、残っている額というのはその分だけ減っていっていますから割合に返しやすい状況ができると思うのだけれども、今度、未裁定の場合になると、大体昭和二十六年ぐらいから三十六年ぐらいにかけてもらった人が多いのだけれども、この辺になると、五分五厘の利子をつけると相当の額になってきますね。これを大体今のもらう年金額の二分の一を上限として返すとすれば、大体の見込みとしては何年ぐらいで返せるであろうか。一時金を一遍に返すのは別にして、月割りで返すという人は、それはどういう見通しになりますか。
#118
○説明員(松本英昭君) ただいま具体的に、今回の制度改正後の年金額と絡んでまいりますので、先生がおっしゃいましたようにその二分の一の限度内で返しますと何年かかるかということは直ちにお答えできませんが、例えば今度裁定がえの年金額が二百万というのでございますれば、その金利をつけました額が百万返していただくということになれば半分ですから二年で済むと、こういうことになります。
 それから、ちょっと先ほどの御答弁申し上げました中で私がそういうふうになろうかと思いますと申し上げましたのは、これらの事項につきましては政令にゆだねておることでございまして、政令の改正につきましてはまだ関係省庁の間で協議が必要でございますので、それを前提にお受け取りいただきたいと思います。
#119
○神谷信之助君 今の政令にゆだねておる分というのは、上限二分の一とか五分五厘とかそういう部分ですか、その辺ちょっと。
#120
○説明員(松本英昭君) 二分の一は法律に書いてございます。ただ、利率の五分五厘とか従前額保障との関係とか、その辺が政令にゆだねておりますので、さようお受け取りいただきたいと思います。
#121
○神谷信之助君 これは大体、今の解決の方法をずっと聞いておりますと、本来、年金制度のそういう改悪、我々は改悪と呼んでいる、それを待たぬでも回答を見ていると、結果を見てみると、やろうと思ったら今までもやれたのじゃないかという感を強くするんです。だから、問題になったときに、さっき冒頭に申し上げましたように、早くやっておればそれだけ年金財政への影響も少なくて済んだし、それから年金受給者にも負担をかけずに済んだ。この辺は私は、自治省だけで単独で決められない、難関の大蔵省も抱えての話だから困難であったろうと思うけれども、その点では強い不満を持っているわけです。したがって、従前額との関係とか利率の関係とか、まだ協議の内容となっておるようですけれども、やはりこれだけ迷惑といいますか、不満を与えてきたわけですから、年金受給者にとって少しでもやはり有利になるように最大限の努力をしてもらいたいと思います。
 もしこれをもらったらこれだけは引かれますよと、こうやって言うと公務員部長は言うけれども、そんなことを説明した人は一人もありませんよ。ぽっともらうのだから、もらい放しで引かれるというようなこと夢にも思わない、やめてみて初めてわかるんだから。
 それから、市町村の場合はまた選択ができたわけでしょう。特にそれについてもそういう説明をしていないのが多いです。ほとんどです。だから、前にも一遍やりましたけれども、その点では、そういうのは法律では手続上はそうなっておっても、実際には現場には徹底していなかった。我々の方ももらえるものはもらった方がいい、いつ死ぬのやらわからぬのだしと、こうなりますから、それもそう。だから、それは冷たい苛酷な役人的答弁でぐあいが悪いと思う。だから、これから後のまだ折衝の残っている部分については、先ほども言いましたように、年金受給者にとってできるだけ有利なように努力してもらいたい。これは公務員部長特にお願いしておきたいと思うんですが、いかがですか。
#122
○政府委員(中島忠能君) いろいろ福利課長から御説明申し上げました。政令に残っている部分もございますので、政令を制定するときには先生の御議論も踏まえまして、政令の制定というものに当たってまいりたいというふうに思います。
#123
○神谷信之助君 次の問題にいきますが、次の問題は最低保障額の問題なんです。これは年金の受給者の中で最低保障の適用数というのはどのくらいのパーセントかということをお知らせいただきたいと思うのですが、これは市町村職員ですね、京都府の府下の市町村共済の方の調査をしてもらったんですが、五十四年度末が年金受給者数が二千四十三人でしたが、五年後の五十九年度末、去年の年度末で三千七十四人になってふえています。最低保障の適用数は五十四年度は二百人、それが五十九年度末が三百八十人と九・八%から一二・四%にふえているんです。なぜふえているのだろうかと見てみますと、いわゆる退職年金はパーセントとしては横ばいになるんです。五十四年度末が二・三一%ですが、五十九年度末は二・二八%だから、横ばいというか、若干減ってはきています。
 問題は遺族年金で、大体妻が中心になっているんですが、五十四年度末で二百十八人が全適用者ですが、それのうち最低保障をもらっているのが六十四人で二九・四%です。それが五十九年度末になりますと五百九人になりまして、最低保障の方が二百二十二人、四三・六%です。したがって、五十九年度末の最低保障適用数が三百八十人ですから、その大部分が遺族年金になってきているという状況があります。全国的な平均の状況と比べて、何か京都の方は最低保障給の適用者が多いように伺っていますが、こういう点、どういう状況でしょうか。
#124
○説明員(松本英昭君) まず全体的なお話の方から先にさせていただいて、あと市町村の部分をちょっと申し上げさしていただきたいと思いますが、全体的には、先生今御指摘のように、退職年金は年金受給者六十九万九千三百四十六人に対しまして約一%、七千百六十七人でございます。遺族年金はそれに対しまして十五万七千二百七十三人の二八・一%、四万四千二百四十五人でございます。ただ、市町村共済、今先生市町村の方をおっしゃいましたので市町村の方について申し上げますと、確かに遺族年金の最低保障を受けておられます方が、これはパーセンテージでだけしかちょっと資料を出しておらないのでございますが、四六・七%になっています。
#125
○神谷信之助君 これは、府県の職員の賃金水準と市町村職員の賃金水準の差がここに出てきているわけです。したがって、賃金格差、府県庁と市町村でこれだけ大きく違っているという状況がわかるのです。
 そこで、そういうように最低保障給しかもらっていないという人がこれだけふえているのに、今回人事院勧告よりもはるかに値切って三・四%しか上がらぬ、昨年は人勧が六・四七%に対して二%アップにすぎなかったし、一昨年は見送りによって凍結、こうなっていますから、単純に合わせますと、三年間の年金の引き上げは五・四%ということですから、物価の上昇率にも大きく差がついている状況です。
 だから、勤めているときにも大変な低賃金だったし、退職をしてからも、あるいは亡くなった遺族に対する年金の保障額も同じように、とりわけこういう最低のところが非常に苦しい状況になって深刻になってきているというのが実は実態で、毎年のようにその陳情といいますか、要望を受けているわけです。平均の方はそうやってアップして、最低保障給も今度三・四%と大体アップになっていますけれども、上薄下厚といいますか、下の底辺をいかに上げていくかということを、これからやる場合に十分念頭に置いてやってもらいたいということをお願いしたいと思うんですが、いかがですか。
#126
○政府委員(中島忠能君) 最低保障の話というのはよく話が出てまいります。私たちもそのたびに非常に苦しい答弁といいますか、苦しい胸のうちを御説明申し上げているわけでございますけれども、現在の年金の計算システムというものからいいまして、まことにやむを得ない状況だというふうに説明させていただいておるわけでございますけれども、ただ、これにつきましては厚生年金、恩給との関連において毎年アップというのが決まってまいりますので、先生のお話というのはお話として私たちもよく理解し、そういう心を持って年金の仕事に当たっていかなければならないと思いますけれども、現在の制度というものの中においてはまことにやむを得ない、私たちも非常につらい御説明をさせていただいておるわけでございます。ただ、先生のせっかくのお話でございますので、そういうことを胸に置きながらこれからも私たちは仕事をさせていただきたいと思います。
#127
○神谷信之助君 では終わります。
#128
○委員長(金丸三郎君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#129
○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#130
○神谷信之助君 私は、日本共産党を代表して、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する反対討論を行います。
 この改正案は、恩給法の改正に連動して地方公務員共済の退職年金等の額の改定を行うものでありますが、その引き上げ率は三・四%と極めて低くとどめられています。
 この改定率は昭和五十九年度の国家公務員の給与改定率に準拠したものでありますが、その給与改定は人事院勧告の六・四%を値切って、三・四%と低く抑えたものにほかなりません。
 こうした改定率の抑制は今年度だけではありません。昨年度は人事院勧告六・四七%に対して改定は二%、一昨年度は人勧見送りによる凍結、この三年間の年金引き上げはわずか五・四%にとどまっていますが、この間の物価上昇率は六・九%になっています。
 これでは年金生活者の生活はますます苦しくならざるを得ません。まして最低保障額の年金受給者にとっては、事態は一層深刻であります。
 この際、年金生活者の生活を保障するために、せめて人事院勧告並みに六・四%程度の引き上げを行うべきであることを主張して、私の反対討論を終わります。
#131
○委員長(金丸三郎君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#132
○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#133
○委員長(金丸三郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#134
○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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