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1984/05/31 第102回国会 参議院 参議院会議録情報 第102回国会 本会議 第19号
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1984/05/31 第102回国会 参議院

参議院会議録情報 第102回国会 本会議 第19号

#1
第102回国会 本会議 第19号
昭和六十年五月三十一日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十号
  昭和六十年五月三十一日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(昭和五十八年度決算の概要について)
 第二 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 児童扶養手当法の一部を改正する法律案(第百一回国会内閣提出、第百二回国会衆議院送付)
 第四 公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第五 国際観光振興会法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第六 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、九州運輸局福岡陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 第七 中小企業技術開発促進臨時措置法案(内閣提出、衆議院送付)
 第八 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、関東東北鉱山保安監督部及び同部東京支部の設置に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 第九 農業災害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一〇 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、長野営林局の管轄区域の変更及び名古屋営林支局の設置に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 第一一 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一二 日本開発銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一三 日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一四 登記特別会計法案(内閣提出、衆議院送付)
 第一五 昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、請暇の件
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(木村睦男君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 杉元恒雄君から海外旅行のため来る六月五日から十五日間、小西博行君から海外旅行のため来る六月六日から十一日間、秦豊君から海外旅行のため来る六月四日から十一日間、それぞれ請暇の申し出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(木村睦男君) 御異議ないと認めます。
 よって、いずれも許可することに決しました。
     ─────・─────
#5
○議長(木村睦男君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(昭和五十八年度決算の概要について)
 大蔵大臣から発言を求められております。発言を許します。竹下大蔵大臣。
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#6
○国務大臣(竹下登君) 昭和五十八年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 昭和五十八年度予算は、昭和五十八年四月四日に成立いたしました。
 この予算は、臨時行政調査会による改革方策の着実な実施を図るなど、歳出面においては、経費の徹底した節減合理化によりその規模を厳しく抑制しつつ、限られた財源の中で各種施策について優先順位の厳しい選択を行い、質的な充実に配意するとともに、歳入面においても、税外収入等につき極力見直しを行い、これにより、公債発行額を可能な限り抑制することを基本方針として編成されたものであります。
 さらに、補正予算が編成され、昭和五十九年二月二十四日その成立を見ました。
 この補正予算では、昭和五十八年の年内減税等に対処するとともに、特例公債の増額を行わず、既定経費の節減、予備費の減額、税外収入の増加、前年度剰余金の受け入れにより、義務的経費の追加等通常の追加財政需要を賄うこととし、災害復旧費の追加については、建設公債の追加発行によることといたしました。
 この補正によりまして、昭和五十八年度一般会計予算は、歳入歳出とも五十兆八千三百九十四億円余となりました。
 以下、昭和五十八年度決算につきまして、その内容を御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきまして歳入の決算額は五十一兆六千五百二十九億円余、歳出の決算額は五十兆六千三百五十三億円余でありまして、差し引き一兆百七十五億円余の剰余を生じました。
 この剰余金は、昭和五十九年度へ繰り越しました歳出予算の財源等に充てるものでありまして、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の昭和五十九年度の歳入に繰り入れ済みであります。
 なお、昭和五十八年度における財政法第六条の純剰余金は二千五百六億円余となります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額五十兆八千三百九十四億円余に比べて八千百三十四億円余の増加となるのでありますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加した額五千五百四十億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、昭和五十八年度の歳入の純増加額は二千五百九十四億円余となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入、雑収入等における増加額五千六百三十億円余、公債金における減少額三千三十六億円余となっております。
 一方、歳出につきましては、予算額五十兆八千三百九十四億円余に、昭和五十七年度からの繰越額五千五百四十億円余を加えました歳出予算現額五十一兆三千九百三十四億円余に対しまして、支出済み歳出額は五十兆六千三百五十三億円余でありまして、その差額七千五百八十一億円余のうち、昭和五十九年度に操し越しました額は六千百九十一億円余となっており、不用となりました額は千三百九十億円余となっております。
 なお、昭和五十六年度の決算上の不足に係る国債整理基金からの繰り入れ相当額二兆二千五百二十四億円余につきましては、法律の規定に従い、
同基金に繰り戻しております。
 次に、予備費でありますが、昭和五十八年度一般会計における予備費の予算額は二千百億円であり、その使用額は千八百四十七億円余であります。
 次に、昭和五十八年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は三十八でありまして、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。
 次に、昭和五十八年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済み額は三十三兆千二百八十四億円余でありまして、この資金からの一般会計等の歳入への組み入れ額等は三十三兆千八十三億円余でありますので、差し引き二百億円余が昭和五十八年度末の資金残額となります。これは、主として国税に係る還付金として支払い決定済みのもので、年度内に支払いを終わらなかったものであります。
 次に、昭和五十八年度の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。
 以上が、昭和五十八年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書の概要であります。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#7
○議長(木村睦男君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。目黒今朝次郎君。
   〔目黒今朝次郎君登壇、拍手〕
#8
○目黒今朝次郎君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました昭和五十八年度決算並びに決算に関連する諸問題について、中曽根総理及び関係各大臣に質問いたします。
 まず、五十八年度決算の背景となっている経済運営について伺います。
 五十八年二月を底に、戦後最大の不況と言われた第二次石油ショックに伴う経済の停滞は回復に向かい、それ以降、今日まで景気は回復拡大の方向に進んでまいりました。五十八年度政府経済見通しのGNPの実質成長率三・四%の見込みが実績は三・九%で、見通しを上回る好成績と表面的には言えます。しかし、政府は、四月に公共事業予算執行の前倒しを、さらに十月には内需拡大による景気振興を掲げた総合経済対策を打ち出したのであります。しかるに、五十八年度の名目国民総支出の内需の伸び率は、政府の当初見込み五・四%が実績は二・九%と、ほぼ半分の伸びにとどまり、逆に外需の伸びは、当初の〇・二%の見込みに対し一・三%と、実に著しい伸びを示し、政府の内需拡大による景気振興方針とは逆の結果となっております。
 さらに、国際収支の動向は、貿易黒字見込み二百億ドルが実績は三百四十億ドルに、経常収支の黒字見込み九十億ドルは実績では二・六倍の二百三十億ドルとなっております。これはアメリカの景気回復に支えられた輸出依存型成長の初年度版と言うことができ、その後の五十九年度は黒字幅が一段と拡大し、貿易収支で四百四十億ドル、経常収支で二百三十億ドルとなり、そして六十年度も、基調としては外需依存の経済成長パターンは改善されてはおりません。政府がここ両三年にわたって掲げてきた最終消費と国内投資を中心とした内需主導型の経済成長は実現しておりませんが、政府の経済運営方針が実現できなかった原因と責任について、総理並びに経済企画庁長官の答弁を求めます。
 さらに、海外の動向は、本年初めからの日米間の経済摩擦及び市場開放要求、そして五月のボン・サミットで、我が国の外需依存の経済成長と過剰な国際収支黒字累積の政策転換が強く求められております。自由貿易の発展と堅持こそが我が国の経済発展の基盤であることを自認している政府は、これらの問題にどう取り組み、どう対応しようとされるのか、具体案を明らかにした総理の答弁を求めます。
 次に、財政問題についてただします。
 五十年代後半の財政問題の焦点は、財政再建が最優先の政治課題とされたことであり、赤字国債の脱却をどう図っていくかということであったと思います。五十八年度決算は、政府が公約してきた五十九年度赤字国債脱却の目標が完全に失敗に帰した年度であります。鈴木前内閣の財政収支試算では、五十八年度の赤字国債発行額は二兆円程度となっておりましたが、決算では六兆六千七百六十四億円が発行され、計画の三倍を超える発行に追い込まれ、五十九年度赤字国債脱却が完全に破綻したことは御承知のとおりであります。赤字国債脱却の失敗の原因は何だったのか。そして、再びその失敗を繰り返さないために何をなすべきか、総理及び大蔵大臣の答弁を求めます。
 中曽根内閣は、これまでの財政再建が五年程度と期間が短過ぎたことが失敗の一因だとして、財政再建期間を七年間に延長し、五十九年度以降毎年度一兆円の赤字国債発行減額を行うことで六十五年度脱却の公約を国民の前に提示しております。しかし、初年度の五十九年度は五千二百五十億円、六十年度は七千二百五十億円の赤字国債減額にとどまり、計画達成には六十一年度以降毎年度一兆一千五百億円の発行減額を必要とします。これは、五十九年度対比で二・二倍、六十年度対比で一・五倍の赤字国債減額で、しかも五年間連続しなければなりません。この実行は安易でなく、過去何回かの財政再建が挫折、崩壊したと同じ軌道に落ち込んでいるように思われてなりませんが、再建期間を七年に延長した総理に、その評価と今後の見通しをただしたいと存じます。
 さらに政府は、財政再建のいま一つの目標として、財政の対応力の強化を掲げておりますが、決算の数字から見る限り、赤字国債依存度、国債残高、国債費率、建設国債と赤字国債の発行比率及び残高比率、さらに税収比率などのどれをとってみても対応力の強化されたものはなく、よくて横ばい、多くの指標は対応力が一段と弱まっております。財政再建を声高らかに主張する中曽根内閣のもとで、実体は財政体質が年々弱体化しているのであります。総理及び大蔵大臣の判断を伺います。
 次に、中曽根内閣の柱として増税なき財政再建、強力な歳出削減を行っていますが、その手法について若干の質問を行います。
 第一は、国債整理基金特別会計への定率繰入停止問題は、五十七年度補正で緊急避難措置として実施されましたが、五十八年度は当初予算で措置され、以後六十年度まで毎年実施され恒常化しております。このやり方は、各年度予算の伸び率をゼロに圧縮する有力なてこでありますが、反面、六十年度末には同特別会計の国債償還の財源は枯渇に近く、このままでは六十一年度国債償還に事欠くところに追い込まれております。さらに、減債基金制度の機能と言われる国債信用の維持、有利な時点での国債買い入れ償却、国債の異常値下がりの場合の買い支えなど、全然その機能が働かなくなり、制度の崩壊を招くに至っております。六十年度末の国債残高は百三十三兆円に達し、その後もなお増し続けていく事態を前にして、減債基金制度を台なしにしてしまった政府の責任は重大であります。財政制度審議会も減債基金制度の維持強化を答申しておりますが、今後どう対処するつもりか、大蔵大臣の明快な答弁を求めます。
 第二に、中曽根内閣の緊縮型財政運営は、表面的な数字を見る限り成功しているように見えますが、その実態は、国が当然負担し、支出しなければならない費用の繰り延べ、後送りという当面の糊塗策が余りにも多いことであります。その結果、六十年度現在で後送りされた金額は九兆円から十兆円にも達し、財政再建も多分に見かけ倒しということになっております。また、予算編成で歳出の各費目に聖域は認められないというのが中
曽根総理のせりふでありますが、一般歳出伸び率はゼロないしマイナスという予算で、防衛費だけは五十八年度六・五%、五十九年度六・六%、六十年度六・九%と異常突出であり、しかも年々伸び率を引き上げておりますことは異常であり、聖域扱い以外の何物でもありません。他方、国民生活関連経費や社会保障費、農業、中小企業など経済的弱者向けの経費は血も涙もない切り込み削減を行っており、これでは防衛費捻出のための歳出削減としか国民には映りませんが、政府は財政運営の姿勢を改めるべきだと思いますが、いかがですか。
 さらに、歳出削減のしわ寄せは公共事業にも及び、五十六年度以降五年間にわたって伸び率ゼロないしマイナスとなっております。この結果、政府の公共事業長期計画は軒並みべたおくれとなっております。このことに関連して、中曽根内閣の経済政策の羅針盤とも言える「一九八〇年代経済社会の展望と指針」でうたっているように、我が国の社会資本サービスはおくれており、その一層の充実が求められております。これにこたえるため、「財政の制約のもとではあるが、快適な国民生活を実現する基盤の着実な整備を促進する」という公約がありますが、この公約に違反した政策運営になっているではありませんか。また、異常な政府の社会資本投資の削減が内需型経済成長の足を大きく引っ張っていることなどを考慮した場合に、社会資本整備に対する対策の変更を行うべきであるとも考えますが、いかがですか。総理、大蔵大臣の答弁を求めます。
 第三に、税問題について質問いたします。
 中曽根総理は、今国会で戦後税制の見直しを打ち出されましたが、今、国民が一番望んでいるのは公正、公平な税制ではないかと思います。不公平税制の象徴とも言われるクロヨンについても、財政当局は建前論に終始し、その存在すら真正面から認めていないように思われますが、そうした姿勢で本当に国民の期待する税制度への改革ができますか。
 五十八年度の会計検査院の決算検査報告では、百九十一の税務署において徴収不足等の事態を指摘しております。さらに、最近の新聞報道では、首都圏の赤字会社を調査したところ、八五%が税金逃れのインチキ赤字であり、弁護士の所得調査では九二%の人が税金をごまかしており、その他パチンコ業、不動産業など、例年脱税の高ランクの業種は相変わらず多額の脱税を行うなど、まことにまじめに働く納税者から見れば、やり場のない怒りが充満しているのが実情であります。また、我が国の企業の海外進出の増加に伴い、海外の系列会社を利用したり、税金逃避地を利用する税金逃れも年々ふえております。中曽根総理、シャウプ税制の根本見直しの前に、政府はまず脱税を許さないシステムと不公平税制の改革こそ緊急の課題ではありませんか。税制度に対する不信が蔓延することを放置しておいて税制改正を唱えても国民は政府を信頼しないと思いますが、税制改革の手順、方法の問題について、総理、大蔵大臣の見解を求めます。
 第四に、最近目に余る企業犯罪防止について政府の見解を求めます。
 私は、五十七年度決算審査を通じ、福島交通と日本債券信用銀行の問題、サラ金問題などについて議論し、不正の是正に努めてまいりました。しかし、最近ではリッカーミシンの粉飾決算、日本信販の不正融資、急成長産業ともてはやされている京セラの無許可の人工関節販売、さらに三菱石炭の高島砿業所、南大夕張砿業所の坑内爆発による多数の死傷者の発生等々、まさに企業のもうけ主義と自分の会社さえよければという姿勢が目に余るものがあります。民間活力の時代などと言われる世間の風潮に、企業の経営者は社会や国民に対し傲慢に振る舞い、社会との調和や社会的責任を忘れる傾向が強まっていることであります。一連の不祥事件に政府はどのように対処していこうとされるのか、総理並びに通産大臣の答弁を求めます。
 第五に、国鉄再建問題は国の財政再建に極めて重要なかかわりを持つ政治課題であります。しかるに、国鉄再建監理委員会は今日まで参議院の運輸、決算、予算委員会への出席に極めて消極的であり、出席しても亀井委員長の答弁は極めて抽象論で具体性がなく、参議院運輸委員会では一切議論がかみ合いません。しかし、一方ではテレビや新聞を悪用して、北海道、四国、九州の離島分割論や、本州を新幹線別に四つに分割するとか、自動車を十二分割するとか、あるいは余剰人員の首切り基準を示すなど、次々とアドバルーンを上げて世論の動向を見きわめております。あまつさえ、越権行為である仁杉国鉄総裁の更迭を表明するなど、その秘密主義、独善主義、思い上がりの運営に対して社会党は強い不満を表明し、かかる委員会の答申では国民全体の合意と納得を得られないし、財政再建にも寄与しないと信じます。
 政府はかかる運営のあり方に厳しく注目すべきだし、七月下旬の答申を控えた今日、亀井委員長はひとつ国会の関係委員会に具体的問題を提起して十分に意見の交換をすることはもちろん、現在教育臨調が実施しているような、例えば中央、地方の公聴会を開いて国民の意見を聞くこと、二つには各政党と意見を十分に交換すること、三つ目には関連する労使の意見を十分聞くこと、また国鉄の特異性から、利用者あるいは利用者の代表の意見を聞くこと、あるいは地方自治体の意見を聞くなど、十分に関係方面の意見を聞いた上で答申案づくりに着手すべきだと確信いたします。
 また、余剰人員対策で亀井委員長は特に特別立法を必要とするとしていますが、社会党は、答申のいかんを問わず、政府が国鉄職員の生首を切ったり、家族を路頭に放り出すような立法措置は絶対に行うべきではないと信じます。監理委員会の運営の改革並びに特別立法について、総理及び運輸大臣の見解と答弁を求めます。
 最後に、六年間もこの院で継続しておりますいわゆる会計検査院の院法改正について、総理大臣の決意を求めて私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(中曽根康弘君) 目黒議員にお答えをいたします。
 まず、内需主導型の経済運営方針についての御質問でございます。
 五十八年度までの数年間を見ますと、内需が下がってきたというのは御指摘のとおりでございます。これは第二次石油ショックの後遺症及びそれらに基づく世界経済の停滞、こういう関係が予想以上にひどかったということでございます。しかし、五十九年度は設備投資の順調な増加等から内需の伸びは政府当初見通しを上回りまして、さらに六十年度におきましても引き続き内需を中心に着実な拡大が見込まれております。
 すなわち、五十八年度におきましては、当初の経済成長見通し三・四%が三・九%ではございましたが、内需の寄与率は二・八%から二・二%に下がっておりまして、これは御指摘のとおりでございます。しかし、GNPは上がっておるわけであります。五十九年度におきましては、GNPの当初予想四・一が五・三に上がっておりまして、内需の寄与率も三・六から四に上がってきております。六十年度も大体順調に続いていると考えられております。今後とも政府としては機動的な経済運営に努めまして、民需を中心にいたしまして景気の持続的拡大を図ってまいるつもりでございます。
 自由貿易の発展と堅持のための取り組み方でございますが、我々は、貿易国家といたしまして、自由貿易体制の維持強化にさらに努力していくと同時に、調和ある対外経済関係の形成、さらに世界経済活性化、特に発展途上国の活性化に向かって積極的に努力してまいるつもりでございます。そのためには保護主義の抑止、貿易の拡大均衡を目指しまして、御指摘のとおり内需中心の経済活動に努力してまいり、さらに我が国市場へのアク
セスの一層の改善に努めると同時に、アメリカの高金利あるいは強いドル、ドル高の是正等についても努力してまいるつもりでございます。
 財政再建への姿勢でございますが、先ほど申し上げましたように、第二次石油危機という予期せぬ事態のために五十九年度赤字公債依存体質からの脱却の実現は不可能になりまして、まことに遺憾でございました。政府といたしましては、新しい内閣のもとに、六十五年度特例公債依存体質からの脱却という新しい努力目標をつくりまして、今全力を尽くしておるところでございます。そのためには歳出歳入の徹底的な見直し、あるいは税外収入の増大、あるいは民活の活用等々を今行い、さらに経済政策の運用も機動的に行うように努力しておるところでございます。五十九年度、六十年度予算におきましても、歳出歳入の一般的、総合的な見直しを行いまして、皆様方にもいろいろ御審議を願ったところでございます。
 我が国の財政事情は、中期的展望におきましても依然として厳しい状況に置かれております。したがいまして、六十五年度赤字公債依存体質からの脱却という努力目標の達成は容易ならざる課題ではあると思いますが、これが着実な実現に向けて今後とも努力してまいるつもりでございます。
 財政体質の改善に関する評価の問題でございますが、公債依存度の低下が見られてきておりまして、財政体質は徐々ではございますが改革されていると思うのでございます。歳出額に対する公債依存度を見ますと、五十四年度におきましては三四・七%でございましたが、本年度の見通しは二二・二%に公債依存度を下げておるわけでございます。しかし、なお我が国は巨額の公債残高を抱え、利払いについても相当の経費を今配当しておるわけでございまして、このために政府はさらに六十五年度特例公債依存体質からの脱却の目標に向けて全力を尽くさなければならないと考えておるわけでございます。
 次に、予算編成に関する繰り延べそのほかの措置に関する御質問でございますが、昭和六十年度予算は、行財政改革等を強力に推進するという基本方針のもとに、歳出の徹底した節減合理化を基本的に行うように努力したつもりで、そのために、それぞれの財政事情のもとに種々の工夫を行い、ぎりぎりの努力を払ったところでございます。福祉予算につきましても、老人であるとかあるいは心身障害者福祉施策の充実であるとか、保健事業や高齢者の就業機会の確保等についてはきめ細かく配慮したところでございます。防衛費につきましても、我が国に必要なぎりぎりの最小限の防衛費を計上したつもりでございます。社会保障費と防衛費の比率にいたしましても、本年度予算におきましては社会保障関係費が九兆五千億、防衛関係費が三兆一千億、約三分の一というところでございますので、バランスはとれているものと考えております。
 公共事業費の関係につきましては、この厳しい財政事情のもとにおきまして、実質的に社会資本の整備に重点を配慮しつつ事業費をふやすように努力したところでございます。大体、事業費といたしましては、昨年度に比べて三・七%上回る水準を確保する予定でございます。
 次に、税制改革の問題でございますが、おっしゃるように税制の基本は公平、公正というところが基本であると思います。さらに私は、シャウプ以来の税制の大改革を課題として受けとめておりまして、公平、公正、簡素、選択、活力という点に重点を置いて見直していただきたく存じておるところでございます。租税特別措置につきましても、一貫して整理合理化に努めているところでございますが、五十九年度の改正におきましても帳簿その他の納税環境の整備等につきまして御審議も願い、努力もしておるところでございます。なお、執行面につきましても、適正かつ公平な課税を実現するために努力しております。今後とも努力してまいるつもりでおります。
 企業経営者の社会的責任につきましては、最近、リッカーの事件その他が起こりまして、甚だ残念なことでございます。それぞれの内容に応じまして被害者の救済、事故原因の究明、法律的責任の追及等に努力し、今後ともこの方針は不変でございます。企業の経営者も社会的責任を自覚されてその社会的責任の遂行に努力することは、もとより企業が社会の構成員の一員であることから当然のことでありまして、この点は大いに企業の皆様方にも自戒を求めたいと思うところでございます。
 国鉄再建監理委員会の運営の方針でございますが、私は亀井委員長は実によくやってくだすっていると感謝しておるところでございます。ほとんど本業は放棄いたしましてこの審議会の仕事に専念するぐらいに努力しておられるのでございます。国会につきましても、出席いたしましていろいろ御答弁も申し上げておるところでございます。今後もできるだけ国会や国民の皆様方に御理解をいただくように要請いたしたいと思っておるところでございます。
 国鉄再建監理委員会の運営につきましては、国鉄当局あるいは組合の皆さん、学識経験者等関係方面の意見を幅広く聞いているものと承知しております。できるだけ各方面の意見を聞かれるように希望する次第でございます。
 国鉄の余剰人員対策の問題は、これは国鉄再建を進める上に非常に重大な問題であると政府も認識しております。答申が出ましたならば、それを検討いたしまして十分慎重に対処してまいる考え方であり、これは一運輸省の問題にあらずして、内閣全体として取り組むべき問題であると考えておる次第であります。
 会計検査院法の改正問題につきましては、先般来いろいろ御答弁申し上げましたが、いわゆる政策金融に著しい支障を生ずることなく会計検査の充実強化を図ろう、そういう考えで積極的に会計検査院とも相談し、各省とも協議したところであり、いわゆる肩越し検査の実施に当たりましては、政府関係機関を指導監督する関係各省庁がその円滑な実施のために必要な指導を行う、そういうことで二月の十三日に内閣より主務官庁に対してその旨の通達を行い、会計検査院にも了承していただいたところでございます。
 残余の答弁は関係大臣からいたします。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(竹下登君) まず、目黒さんのお尋ねの第一は、赤字国債脱却が失敗した原因をどういうふうに認識しているか、こういう御指摘であります。
 確かに、五十九年脱却、これを目標として財政改革を進めてまいりました。しかし、第二次石油危機という予期せざる事態の発生を契機としまして、我が国経済の成長が大幅に鈍化し、これに伴って我が国財政の状況は一層厳しいものとなりました。すなわち、五十六年、五十七年度と引き続き税収の伸びが急激に鈍化したことによりまして、五十六年度決算では、先ほどの趣旨説明にも申しましたように、多額の決算調整資金からの繰り入れを行わなければならなかった。また、五十七年度は補正予算において三兆円以上の特例公債の追加発行を余儀なくされた。このような我が国経済、財政を取り巻く環境の大変化と、その結果、遺憾ながら従来の目標としてきた五十九年度脱却の実現を断念せざるを得なくなった、このような状況でございました。このため、政府は改めて「一九八〇年代経済社会の展望と指針」、これを五十八年の八月に閣議決定をして、そこで対象期間中に特例公債依存体質からの脱却に努める、そしていわば再度脱却目標を設定し、今後ともその努力目標の達成に向けて最大限の努力を続けていかなければならぬという状態であります。
 それから次の御質問は、数字を正確にお読みになりまして、財政の体質の弱体化に対する御指摘でありました。
 これは総理からもお答えがございましたが、五十四年ピーク時三四・七、そして五十八年は二
六・六、それが今日、議了していただきました予算におきましては二二・二、五十九年度予算に比べても二・八ポイント低下をいたしております。これは特例公債の発行が始まった昭和五十年度以降の実績と比べてみました場合には最低の水準と、こういうことになっております。しかし、六十五年度特例公債依存体質からの脱却は容易ならざる課題でありますが、財政改革の推進は、我が国経済社会の将来の安定と発展にとって避けて通れない国民的課題でございますので、これに向かって毎年毎年の予算で厳しく対応していかなければならないと考えております。そしていま一つは、いわば残高を見ますと、これは御指摘のようにまさに財政の体質、対応力というものがこれによって弱くなっておるということは否定いたしません。
 次に、国債整理基金特会への定率繰り入れ問題であります。
 これはやむを得ざる措置として定率繰り入れを停止したところでございますけれども、これは、定率繰り入れは現行の総合減債制度の基本である、したがってこの根幹は維持すべきだ、こういう財政審等の御意見もあります。私どももこの基本は維持していかなければならぬ。しかし、御指摘なさいましたとおり、六十一年度償還財源の繰り入れを行わなければ残高が空っぽになってしまう、そういう厳しい状態にあります。したがって、今後の償還財源の確保につきましては、現行の定率繰入制度を維持することを基本として予算編成に当たって対応してまいりたい。また、今般、電電株式等の売却可能分を国債整理基金特別会計に帰属させていただきますための法律案も提出をいたしておりますので、何とぞ御審議のほどを賜りたいと思います。
 それから防衛費突出、この問題についての御意見を交えた御質問でありました。
 あらゆる分野に聖域を設けることなく徹底した節減合理化に努めてまいる、この基本の考え方のもとに立って、防衛予算は結果として、他の諸施策との調和を図りながら、我が国防衛に必要なぎりぎりの調和を図った経費を計上しておるということに御理解を賜りたいと思います。
 それから公共事業の問題でございます。
 これも総理からお答えがありました。国民生活充実の基盤となる社会資本の整備に重点的に配意しつつも、国費の抑制が続いてきたことは事実であります。そこで、いろいろ工夫をいたしまして事業費確保に配慮していく、このことが精いっぱいの努力であったわけであります。
 次が、社会資本投資の削減と内需拡大についての問題の御指摘でございます。
 社会資本ストックが欧米先進諸国に比べ必ずしも十分でないことは否定できません。欧米諸国の整備水準は長い歴史の結果であります。我が国においても中長期的な課題として息の長い対応が必要であります。我が国の毎年の政府資本形成の水準それ自体を見てみますと、諸外国に比して相当高い、倍ぐらい対GNP比ではなるわけであります。したがって、この六十年度予算におきましても、国費総額で前年度を下回る水準としながらも、もろもろの配慮を行ってきたということでございます。
 税制の問題、これは総理からお答えがございました。したがいまして、私どもも、公平、公正、簡素、選択並びに活力、この基本理念に沿って、国会で議論された問題点を正確に整理いたしまして、そして政府税調で御議論をいただくべき課題であるというふうに考えます。一方、執行面、この問題につきましても、御指摘の趣旨を踏まえ、可能な限りの努力をこれからも重ねてまいるべき課題であるというふうに認識をいたしております。
 以上でお答えを終わります。(拍手)
   〔国務大臣金子一平君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(金子一平君) 内需主導型の経済成長が実現していないではないかという御指摘でございまするが、既に数字を挙げて総理からるるお話がございましたけれども、繰り返して申し上げますと、五十五年から五十八年度の間は、実質経済成長率に対する内需寄与度の実績は政府の見通しをある程度下回っておることは事実でございます。これは、日本の経済が第二次石油ショックによるデフレ効果の影響を受けたことに加えまして、その後、対外面でも米国景気の急速な後退に伴う世界経済の停滞とアメリカの高金利の影響を受けて、さらに在庫調整が長引いたというような、予想以上に調整局面が長期化したことによるものと考えます。
 しかし、五十九年度においては、技術革新投資を中心にいたしまして設備投資が順調に増加いたしましたために、内需の寄与度は政府見通しを上回り、さらに六十年度におきましても引き続いて内需中心の着実な成長が続くものと見込んでおる次第でございます。今後も、政府といたしましては、適切な、しかも機動的な経済運営に努力いたしまして、民需中心の景気の持続的拡大に努力してまいるつもりでございます。
 以上、お答えいたします。(拍手)
   〔国務大臣村田敬次郎君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(村田敬次郎君) 目黒議員にお答え申し上げます。
 まず、先生御指摘の四月二十四日に発生いたしました長崎県の高島炭鉱の事故、そしてまた、五月十七日に発生いたしました北海道南大夕張炭鉱の事故についてでございますが、この一連の事態につきましては、通産省といたしましても極めて遺憾なものと受けとめておりますと同時に、事故原因の究明等を徹底的に行っておるところでございます。今後とも保安問題に十分注意をいたしまして、御遺族の処遇等についても万全を期するよう指導してまいりたいと存じております。
 次に、リッカーミシン等一連の事件についての対応の問題でございますが、御指摘の事案は関係各省広範にわたっております。全般につきましては、総理から御答弁がございましたように、企業は社会の重要な構成員の一員であり、企業の経営者が社会的責任を自覚してその遂行に努力することは当然のことと認識をいたしております。法に抵触する問題につきましては、その事実があれば法の裁きを受けることは当然でございますが、通産省といたしましては、今後とも経営者が社会的責任を十分認識して行動していただくことを期待いたしております。
 以上、お答えを申し上げます。(拍手)
   〔国務大臣山下徳夫君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(山下徳夫君) 目黒議員の御質問にお答えいたします。
 効率的な経営形態の確立等の国鉄事業の再建方策につきましては、政府といたしまして国鉄再建監理委員会に審議をお願いいたしているところでございます。したがって、御質問の点につきましてどのように対処すべきかは、基本的には再建監理委員会みずからの適切なる御判断にお任せすべき問題であると考えております。
 なお、私の知る限りでは、亀井委員長は事情の許す限り国会に出席しておられ、今後もその方針で臨まれると理解をいたしており、また再建監理委員会は、従来から関係方面の意見を幅広く聞き、今後もどのような形かは別といたしまして、できる限り関係方面の意見を聞くように努めていかれるものと承知をいたしております。
 余剰人員問題を含む国鉄事業再建の方向につきましては、国鉄再建監理委員会で本年半ばごろには最終答申が取りまとめられる予定と伺っております。同委員会の最終答申が得られていない現段階では、解雇するかしないかの論議ができる状況ではないと考えられます。もちろん雇用の問題は国鉄の事業再建を進める上で極めて重要な問題であることはよく承知いたしておりますので、その安定には十分留意しながら再建対策を進めていくべきだと考えております。(拍手)
    ─────────────
#14
○議長(木村睦男君) 刈田貞子君。
   〔刈田貞子君登壇、拍手〕
#15
○刈田貞子君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました昭和五十八年度決算について、中曽根総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 まず最初に、昭和五十八年度財政運営についてでありますが、基本的には相も変わらぬ後年度へのツケ回し、つじつま合わせが行われた非常に問題が多い財政運営であったと言わざるを得ません。そして人事院勧告の凍結、これに伴う年金、恩給の物価スライド停止、私学助成の後退、生産者米価の据え置き、六年にわたる課税最低限の据え置きによる実質的増税、社会保険料、公共料金の引き上げなど、政府のとった政策はただ庶民を苦しめるだけのものでありました。特に、共産党を除く与野党間で、五十八年度中に景気浮揚に役立つ相当規模の所得税減税の実施が合意され、政府もこの合意を尊重すると言明していたにもかかわらず、約束が十分果たされなかったことはまことに遺憾であります。
 昭和五十八年度財政運営において不公平税制を温存させ、勤労者に過酷な負担を負わせ、十分な所得税減税を行わなかったために、実質可処分所得が伸び悩み、個人消費の回復に支えられた持続的な景気拡大が今もって実現していないのであります。内需拡大に消極的な総理は、これらについてどのように認識され、また、どのように反省をなさっておられるのか、お伺いをいたします。
 一方、昭和五十八年度の経常収支は、政府見通しの倍以上の二百四十二億ドルの黒字となりました。このような巨額な経常黒字の発生は、五十八年度経済がアメリカの景気回復と輸入原油価格の値下がりという外的要因に助けられたものであって、政府の経済政策の無策を外需がカバーしたという実態を物語っていると言っても過言ではないのであります。この内需拡大を怠った五十八年度経済運営の結果こそが、黒字幅拡大によって貿易摩擦を一層激化させ、今日アメリカを初めとした諸外国からの強い市場開放要求となってあらわれているのではないでしょうか。総理の御所見をお伺いするものであります。
 次に、当面している内需拡大に不可欠の所得税減税など税制問題についてお伺いをいたします。
 総理は、昨年来しばしば税制問題について言及されておりますが、その内容が全く示されないため、国民は先行きの不透明と不安感を募らせております。この際、総理が率直に真意を御披露されることを強く要望いたします。
 まず私は、大型間接税の導入について強く反対し、政府に対しその導入の画策をやめるよう要求するものであります。総理のお考えを伺います。
 また、減税問題は、当面、与野党間の減税協議、対外経済問題諮問委員会が答申した内需拡大のための税制上の配慮が課題になっているのでありますが、総理は、みずから強調されておられる税制の抜本改革とあわせてこれらをどのように調整し、いつその具体的方策を示されるのか、お伺いをいたします。
 特に与野党で合意され、私どもがその早期実施を要求している所得税減税及び政策減税は、アメリカ経済の減速が現実化しつつある上に、春闘の賃上げも実質ベースでは昨年と変わらないことなどから、今や待ったなしの実情にあります。私は、総理が国民生活を守るとともに内需拡大を図る見地から、速かやにその実施を御決断されるべきであると思うのでありますが、総理並びに大蔵大臣の御所見を伺います。
 次に、会計検査院の権限強化について伺います。
 五月十五日に開かれた最高会計検査機関アジア地域の第三回総会と第二回国際セミナーを兼ねた開会式に出席された総理は、「予算の執行が公正かつ効率的に行われることが肝要であり、その任に当たる会計検査院に寄せる国民の期待はますます大きい」と祝辞を述べておられます。会計検査院の今後の使命の重大さをそこまで御認識なさっておられるのならば、その役割をさらに強化するための院法改正をなぜなさいませんか、総理にお伺いいたします。これは我が党でも再三指摘してまいりました。また、衆参本会議でも幾たびか決議が行われたにもかかわらず、いまだ一度も国会提出がなされていないのは怠慢以外の何物でもありません。まさか肩越し検査に協力することでお茶を濁すようなことは考えていないと思いますが、お伺いをいたします。
 次に、五十八年度会計検査院検査報告を見ますと、相も変わらぬ補助金不正に関する指摘が件数で七十四件、金額にして四十一億円と、過去五カ年度の中でも圧倒的に多くなっております。事態は改善されるどころか、恒常化、悪質化している感があるのでありますが、この改善について大蔵大臣の御所見を伺います。
 次に、対ASEAN関係について総理に伺います。
 ASEAN諸国から、日本は先進国に対しての市場開放は熱心だが、途上国に対しては冷淡であると批判を受けております。総理は、この五十八年度にASEAN諸国を訪問し、幾つかの約束をしてこられました。それに従って骨なし鶏肉、パームオイル、バナナの関税率の引き下げ等努力があったわけでありますが、これら一次産品に対するさらなる要求、不満を今日どうなさいますか。国内生産との調和を図りつつどのようにこたえていかれるのか、お伺いをいたします。
 また総理は、同時に借款等の約束もしておられるわけですが、必ずしも十分約束が実行されていないことに対するいら立ちが、今日ASEAN諸国の強い要求につながっているものと思いますが、この点については今後どのように対処していかれますか、お伺いをいたします。
 最後に、国連婦人の十年についてお尋ねをいたします。
 全世界の女子の地位向上を目指し、平等、発展、平和をスローガンに、国連主催による国際婦人年世界会議がメキシコにおいて開かれたのは一九七五年でありました。そして、ことしはその最終年であることは総理も御承知のとおりであります。この間、我が国においては一九七七年には婦人の十年国内行動計画が策定され、これに基づいて地位向上に関する作業が始められました。また、一九八〇年の国連婦人の十年中間年世界会議では女子差別撤廃条約に署名し、あわせて、この会議で決定した雇用、健康、教育のサブテーマに沿ってその後の五年間努力が続けられてまいりました。そして、先般男女雇用機会均等法の成立によって、一応女子差別撤廃条約の批准をという段階になったわけでありますが、まだまだ多くの問題が残されております。総理は、この十年の我が国における女子差別撤廃の現状をどう評価されておられるか、お伺いをいたします。
 さらに、男女平等社会の実現は確実に達成されなければならない課題でありますが、男女雇用機会均等法だけをとってみても、私どもが強く要望したにもかかわらず、雇用の入り口である募集、採用、さらに配置、昇進については企業の努力義務に終わっており、女子差別の解消にはほど遠いものがあります。差別撤廃条約の批准が行われれば、この条約の指し示すところに従ってこの均等法を着実に見直し、条約の趣旨に沿った形にしていくべきであります。この点について総理のお考えを伺います。
 また、本年七月のナイロビにおける世界会議は、国連婦人の十年の最終ゴールではなく、平等実現への第一歩であります。この最終年をもって国連婦人の十年の目指す努力が終わってはならないのであります。今後、平等の実現と女子差別撤廃に取り組む総理の御決意もあわせて伺い、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(中曽根康弘君) 刈田議員にお答えをいたします。
 まず第一問は、所得税減税と景気の問題でございます。
 我が国経済は五十八年初めより着実な回復を続け、五十九年に入って設備投資も大幅に増加するなど、景気は国内民需を中心に拡大をしつつあります。所得税減税につきましては、五十八年においていわゆる年内減税を実施し、五十九年には所得税、住民税合わせて一兆一千八百億円の本格減税を実施したところでございます。
 五十八年度の経済運営と貿易摩擦の問題でございますが、米国経済の急速な拡大、ドル高等に起因する我が国貿易収支の不均衡、あるいは我が国の市場が閉鎖的であるとの諸外国の不満等が対外経済摩擦の原因にございます。これらにつきましては、保護主義の抑止あるいは貿易の拡大均衡を目指し、内需中心の経済成長の達成を図るとともに、市場へのアクセスの一層の改善、輸入の促進等に努め、一方においては米国の高金利ドル高の是正等を主張して、今懸命に努力しておるところでございます。
 いわゆる大型間接税の問題につきましては、今後、税制調査会を中心として国民各層各方面の御意見をお聞きしたいと思っておるところでございますが、税体系の具体的なあり方については白紙であります。しかし、かねてから申し上げているとおり、いわゆる多段階、大規模な消費税云々といいまして、私はこれはとらないと申し上げております。いわゆる一般消費税あるいは旧取引高税、こういう型のものはやらないと申しておりますが、今後ともこれは変わらないところでございます。
 所得税の減税問題、いわゆる政策減税の問題については、当面、政府としては五月九日の幹事長・書記長会談の結果を踏まえた与野党政調・政審会長会談の推移を見守っておるところでございます。私は、これは将来の方針といたしまして、先般来申し上げているとおり、レーガン大統領が今度出しました税制改正の内容については目下調査中でございますが、重大な関心を持ってこの推移を見守りたいと思っております。かねてから私は所得税、法人税の税率軽減あるいは簡素化等を念願している、やりたいと申しておるのでありまして、この考え方は変わっておりません。そういう意味におきましても、レーガン大統領が提案している内容等につきましては、今後どういう取り扱いを国会で受けていくか、よく見守ってまいりたいと思っておるところでございます。
 会計検査院法の問題については、いわゆる肩越し検査の実施等について政府関係機関の調整を行いまして、先般二月十三日に内閣から主務官庁に対して通達を発出し、また会計検査院においても了承いただいたところでございます。
 ASEAN諸国よりの市場開放要求の問題でございますが、ASEAN諸国の立場は我々は最大限に重視しておるつもりでございます。特恵関税の問題、あるいは開発途上国からの製品輸入の一層の拡大問題等についても努力をしてまいりました。先般、藤尾政調会長をASEAN諸国へ派遣いたしまして、現地の皆さんの御意見も十分お聞きをしておるところであり、本年六月には日本・ASEAN経済閣僚会議も開催予定であります。したがいまして、個別品目の関税引き下げに係る決定は本年上半期中に行う所存でございます。
 さらに、フォローアップの問題でございますが、ASEAN地域は我が国が最重点地域としているところであります。大体日本のODAはアジア地域に約七〇%向けておるわけであり、そのアジア地域の重点はASEANにあると、こう言っても差し支えないのでございます。五十八年のASEAN訪問時に約束しました二国間の円借款、あるいは青年招聘計画、これは毎年七百五十人日本にお呼びするという計画、それからプラントリノベーション、これは目下実施中でございます。
 婦人の地位の問題でございますが、国連婦人の十年の目標を踏まえまして国内行動計画を策定し、これに沿って積極的に婦人に関する施策を推進し、相当の成果を達成していると思います。今後とも男女平等の推進に鋭意努力してまいるつもりであります。
 雇用機会均等法につきましては、我が国の社会経済情勢を踏まえ、現段階においてはこれによって条約の要請を十分果たし得るものと考えております。今後はこの施行状況を勘案、検討いたしまして、必要があると認めるときは見直しを行っていく所存でございます。
 婦人の地位向上は極めて重要な問題でありますので、今後も十分努力してまいるつもりであります。
 残余の答弁は関係大臣からいたします。(拍手)
   〔国務大臣竹下登君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(竹下登君) 私からお答えすべきものは二点ございます。
 まず一つは、与野党合意の所得減税、政策減税であります。
 この問題は、五月九日の幹事長・書記長会談の結果を踏まえた与野党政調・政審会長会談が二十九日にも第一回が行われたと承っておりますが、政府といたしましては、それの御審議に際しあらゆる資料提出等御協力を申し上げるとともに、今後その推移を見守るという立場に置かれておると承知いたしております。したがいまして、いわゆる税制固有の問題としていろいろな御論議がございますが、今、税の問題については三つの環境があると思っております。一つは総理から言明しております抜本改正を政府税調でお願いするという環境、いま一つは、今、刈田さんが御指摘なさいましたいわゆる与野党間の申し合わせ、いま一つは対外経済対策の諮問委員会から意見が出されておりますところの問題、この三つの調和をどのようにして進めていくかということに今日留意していなければならないと思うのであります。
 次の問題は、会計検査院から補助金が指摘されておるという問題でございます。
 まさにおっしゃいますとおり、まことに遺憾なことであります。これらの不当事項の原因の主なるものは、補助事業者等予算の執行に当たる者のモラルの欠如など関係者の不注意によるものが多いと考えられます。したがって、同じことが二度指摘されたりそのようなことがないように、再発防止のためには、不当事項に対する厳重な処分を通じモラルの一層の確立に努めますとともに、指摘を受けなかった補助事業者等においても類似の指摘を受けることのないよう留意するように絶えず注意を喚起したいと考えております。大蔵省といたしましても、各省の予算・決算担当者会議、補助金等適正化中央連絡会議、そのまた幹事会、これらを開きまして周知徹底を図ってきておるところでございますが、今後とも関係各省の協力を得ながら、引き続き強力に指導をしてまいるべきであると考えております。(拍手)
#18
○議長(木村睦男君) これにて質疑は終了いたしました。
     ─────・─────
#19
○議長(木村睦男君) 日程第二 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長金丸三郎君。
   〔金丸三郎君登壇、拍手〕
#20
○金丸三郎君 御報告いたします。
 ただいま議題となりました法律案は、地方交付税法を改正し、昭和六十年度の地方交付税の総額について一千億円の特例加算を行うなど所要の措置を講ずること、生活保護基準の引き上げ、教職員定数の改善、国庫補助負担率の引き下げその他制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため単位費用を改正すること、地方財政法、当せん金附証票法等を改正し、宝くじの最高賞金額に対する制限の緩和、収益金使途の拡大、公営企業金融公庫納付金制度の改善及び債券発行規定の整備を図ることなどを主な内容とするものであります。
 委員会におきましては、地方財源の充実強化、補助率削減のあり方、先行投資事業の財政負担、国民健康保険財政、地方行革大綱等の諸問題について熱心な質疑が行われたのであります。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、本法律案に対し、日本社会党を代表して上野委員、公明党・国民会議を代表して中野委員、日本共産党を代表して神谷委員、民社党・国民連合を代表して三治委員よりそれぞれ反対、自由民主党・自由国民会議を代表して岩上委員より賛成の意見が述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、本法律案は賛成多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対しましては、地方独立財源の保障等に関する附帯決議が行われました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#21
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#22
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ─────・─────
#23
○議長(木村睦男君) 日程第三 児童扶養手当法の一部を改正する法律案(第百一回国会内閣提出、第百二回国会衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長遠藤政夫君。
   〔遠藤政夫君登壇、拍手〕
#24
○遠藤政夫君 ただいま議題となりました児童扶養手当法の一部を改正する法律案につきまして、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 本法律案は、近年における離婚の急増等母子家庭をめぐる諸状況の変化にかんがみ、年金制度の補完として発足いたしました児童扶養手当制度を基本的に見直し、母子家庭の生活の安定と自立の促進を通じて児童の健全な育成を図ることを目的とする福祉制度に改めるものであります。
 その主な内容は、父母が婚姻を解消した児童についての手当は、当該児童の父の所得が政令で定める額以上であるときは、特別の事情がある場合を除き、支給しないものとすること。手当額を児童一人の場合月額三万二千七百円から三万三千円に引き上げること。手当の認定の請求期限を五年とすること。手当は、十八歳未満の児童を対象に、原則として七年間を限度として支給するものとし、七年経過後も義務教育終了まで支給できるものとすること。手当は、受給資格者の所得が政令で定める額以上であるときは、その全部または一部を支給しないものとすること。手当の支給に要する費用は、国が十分の八、都道府県が十分の二を負担するものとすること等であります。
 委員会におきましては、離婚した父の所得制限、手当額の段階制、支給期間の有期化、地方負担導入、父の扶養義務の履行確保等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、自由民主党・自由国民会議を代表し、佐々木理事より、手当の支給期間は、期限を設けることなく、支給すべき事由が消滅するまで支給することとする等の修正案が提出されました。
 次いで、討論に入りましたところ、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合より、それぞれ原案並びに修正案に反対、自由民主党・自由国民会議より原案並びに修正案に賛成する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって修正議決すべきものと決しました。
 なお、本法律案に対し、附帯決議が全会一致をもって付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#25
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案の委員長報告は修正議決報告でございます。
 本案を委員長報告のとおり修正議決することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#26
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は委員長報告のとおり修正議決されました。
     ─────・─────
#27
○議長(木村睦男君) 日程第四 公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案
 日程第五 国際観光振興会法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 日程第六 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、九州運輸局福岡陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 以上三件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長鶴岡洋君。
   〔鶴岡洋君登壇、拍手〕
#28
○鶴岡洋君 ただいま議題となりました二法案及び承認案件につきまして、運輸委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案は、大阪、福岡両空港周辺整備機構を統合して、その業務を一元的に行う組織とすることにより、周辺整備空港における空港周辺整備計画の実施等を効率的に行おうとするものであって、その主な内容は、第一に、周辺整備空港における空港周辺整備計画の実施等を行う空港周辺整備機構は、一を限り設立されるものとすること。第二に、空港周辺整備機構は、特定飛行場の設置者等の委託により、特定飛行場周辺の緑地帯等の造成を行うことができること。第三に、大阪国際空港周辺整備機構及び福岡空港周辺整備機構は、空港周辺整備機構の成立のときに解散するものとし、大阪、福岡両機構の一切の権利義務は、空港周辺整備機構が承継すること等であります。
 委員会におきましては、現地調査を行うとともに、熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、大木理事より、各派共同提案に係る、機構の統合によって大阪国際空港及び福岡空港の空港周辺対策が後退することのないよう十分配慮すること等三項目を内容とする附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 次に、国際観光振興会法の一部を改正する法律案は、臨時行政調査会の答申等を踏まえて、国際観光振興会の行う日本人海外観光旅客に対する業務を、旅行の安全に関する情報の提供等の業務に整理合理化するとともに、役員の任命方法及び任期等について所要の改正を行おうとするものであります。
 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論もなく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 最後に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、九州運輸局福岡陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件は、福岡県の筑豊地域における自動車の検査及び登録に関する事務の現状にかんがみ、福岡県嘉穂郡庄内町に、九州運輸局福岡陸運支局の下部組織として筑豊自動車検査登録事務所を設置するため、国会の承認を求めようとするものであります。
 委員会におきましては、質疑、討論もなく、採決の結果、本件は全会一致をもって原案どおり承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#29
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 まず、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#30
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、国際観光振興会法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#31
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、九州運輸局福岡陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件の採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#32
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、本件は全会一致をもって承認することに決しました。
     ─────・─────
#33
○議長(木村睦男君) 日程第七 中小企業技術開発促進臨時措置法案(内閣提出、衆議院送付)
 日程第八 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、関東東北鉱山保安監督部及び同部東京支部の設置に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 以上両件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長降矢敬義君。
   〔降矢敬義君登壇、拍手〕
#34
○降矢敬義君 ただいま議題となりました両件につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 まず、中小企業技術開発促進臨時措置法案は、最近における技術革新の急速な進展及び需要構造の著しい変化に中小企業が円滑に対処するため、それに必要な技術の向上を図る観点から、通商産業大臣が定めた技術開発指針に基づいて、中小企業者及び組合等が技術開発計画を作成し、都道府県知事がこれを認定すること、及び国は、認定組合等の構成員たる中小企業者の技術開発事業に必要な資金の確保に努めることなどを定めるとともに、中小企業投資育成株式会社法の特例及び課税の特例を設けようとするものであります。
 委員会におきましては、本法の適用対象となり得る中小企業の範囲、技術開発指針に盛り込まれる内容、本法で言う技術が著しい新規性を有するものに限定される理由などについて質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、関東東北鉱山保安監督部及び同部東京支部の設置に関し承認を求めるの件は、仙台鉱山保安監督部と東京鉱山保安監督部とを統合し、仙台市に関東東北鉱山保安監督部を設置するとともに、東京都に同部東京支部を設置することについて国会の承認を求めようとするものであります。
 委員会におきましては、鉱山保安行政の現状と今後の方向等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本件は多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#35
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 まず、中小企業技術開発促進臨時措置法案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#36
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、関東東北鉱山保安監督部及び同部東京支部の設置に関し承認を求めるの件の採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#37
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本件は承認することに決しました。
     ─────・─────
#38
○議長(木村睦男君) 日程第九 農業災害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 日程第一〇 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、長野営林局の管轄区域の変更及び名古屋営林支局の設置に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 以上両件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長北修二君。
   〔北修二君登壇、拍手〕
#39
○北修二君 ただいま議題となりました法律案及び承認を求めるの件につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 まず、農業災害補償法改正案は、最近の農業事情及び農家の保険需要の変化等に対応し、農業災害補償事業の健全な運営に資するため、農業共済組合等が危険段階別に共済掛金率を定めることができることとする方式の導入、農作物共済の共済掛金に係る国庫負担方式の合理化、家畜共済の共済目的の追加、果樹共済のてん補内容の充実等農業災害補償制度の改善・合理化の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、参考人の出席を求めてその意見を聴取するとともに、農業災害補償制度の意義と位置づけ、本制度に対する国庫負担の性格とそのあり方、農作物共済の共済掛金国庫負担率の引き下げの理由とその影響、各種共済事業の運営の適正化、共済団体の事業基盤の強化、政令改正による農作物共済の当然加入基準の引き上げの理由とその影響など各般にわたる質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、村沢理事より日本社会党を代表して、また下田委員より日本共産党を代表して、それぞれ本法律案に反対する旨の発言がありました。
 討論を終わり、採決を行いましたところ、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、各会派共同提案に係る、共済掛金及び事務費に係る国庫負担については、農業災害の特殊性と農家負担の現状を考慮し、必要額を確保しつつ、農業災害補償制度の健全かつ円滑な運営を期するため、適切に措置することなど九項目の附帯決議を全会一致をもって行いました。
 次に、長野営林局の管轄区域の変更及び名古屋営林支局設置承認の件は、国有林野事業の改善を図るため、長野営林局と名古屋営林局とを統合し、長野営林局の管轄区域を変更するとともに、名古屋市に名古屋営林支局を設置しようとするものであります。
 委員会におきます質疑の主な内容は、長野営林局と名古屋営林支局との業務分担のあり方、営林局の統廃合が国有林野事業改善に与える影響、森林・林業の活性化事業に対する財政措置、営林署統廃合についての今後の手順及びその選定基準等であります。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、下田委員より日本共産党を代表して本件に反対する旨の討論があり、採決の結果、本件は多数をもって原案どおり承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
    ─────────────
#40
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 まず、農業災害補償法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#41
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、長野営林局の管轄区域の変更及び名古屋営林支局の設置に関し承認を求めるの件の採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#42
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本件は承認することに決しました。
     ─────・─────
#43
○議長(木村睦男君) 日程第一一 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長大川清幸君。
    ━━━━━━━━━━━━━
  司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案
   司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律
 (司法書士法の一部改正)
第一条 司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)の一部を次のように改正する。
  第四条第一号中「終り」を「終わり」に改め、同条第五号中「登録の取消し」を「業務の禁止」に改め、同条第六号中「若しくは計理士の登録をまつ消され、土地家屋調査士の登録を取り消され、又は」を「の登録を抹消され、又は土地家屋調査士、」に改める。
  第六条中「その事務所を設けようとする地を管轄する法務局又は地方法務局に備えた司法書士名簿に」を「日本司法書士会連合会に備える司法書士名簿に、氏名、生年月日、事務所の所在地、所属する司法書士会その他法務省令で定める事項の」に改め、同条に次の一項を加える。
 2 司法書士名簿の登録は、日本司法書士会連合会が行う。
  第六条の五を削る。
  第六条の四中「その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「日本司法書士会連合会」に改め、同条に次の二項を加える。
 2 日本司法書士会連合会は、前項の規定により登録を取り消したときは、その旨及びその理由を当該司法書士に書面により通知しなければならない。
 3 第六条の三第一項後段及び第二項の規定は、第一項の規定による登録の取消しに準用する。
 第六条の四を第六条の九とし、同条の次に次の三条を加える。
  (登録拒否に関する規定の準用)
 第六条の十 第六条の五第一項及び第三項の規定は、第六条の八第一項又は前条第一項の規定による登録の取消しに準用する。
  (登録及び登録の取消しの公告)
 第六条の十一 日本司法書士会連合会は、司法書士の登録をしたとき、及びその登録の取消しをしたときは、遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならない。
  (登録事務に関する報告等)
 第六条の十二 法務大臣は、必要があるときは、日本司法書士会連合会に対し、その登録事務に関し、報告若しくは資料の提出を求め、又は勧告をすることができる。
  第六条の三中「その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「日本司法書士会連合会」に改め、同条第四号中「第四条第一号から第四号まで又は第六号」を「第四条各号の一」に改め、同条に次の一項を加え、同条を第六条の八とする。
 2 司法書士が前項各号に該当することとなつたときは、その者又はその法定代理人若しくは相続人は、遅滞なく、当該司法書士が所属し、又は所属していた司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会にその旨を届け出なければならない。
  第六条の二の見出しを「(登録の拒否)」に改め、同条第一項を削り、同条第二項各号列記以外の部分を次のように改め、同項を同条第一項とする。
   日本司法書士会連合会は、前条第一項の規定による登録の申請をした者が司法書士となる資格を有せず、又は次の各号の一に該当すると認めたときは、その登録を拒否しなければならない。この場合において、当該申請者が第二号又は第三号に該当することを理由にその登録を拒否しようとするときは、第十七条の五に規定する登録審査会の議決に基づいてしなければならない。
  第六条の二に次の一項を加える。
 2 日本司法書士連合会は、当該申請者が前項第二号又は第三号に該当することを理由にその登録を拒否しようとするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知して、相当の期間内に自ら又はその代理人を通じて弁明する機会を与えなければならない。
  第六条の二を第六条の三とし、同条の次に次の四条を加える。
  (登録に関する通知)
 第六条の四 日本司法書士会連合会は、第六条の二第一項の規定による登録の申請を受けた場合において、登録をしたときはその旨を、登録を拒否したときはその旨及びその理由を当該申請者に書面により通知しなければならない。
  (登録を拒否された場合の審査請求)
 第六条の五 第六条の三第一項の規定により登録を拒否された者は、当該処分に不服があるときは、法務大臣に対して行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。
 2 第六条の二第一項の規定による登録の申請をした者は、その申請の日から三月を経過しても当該申請に対して何らの処分がされないときは、当該登録を拒否されたものとして、法務大臣に対して前項の審査請求をすることができる。
 3 前二項の規定による審査請求が理由があるときは、法務大臣は、日本司法書士会連合会に対し、相当の処分をすべき旨を命じなければならない。
  (所属する司法書士会の変更の登録)
 第六条の六 司法書士は、他の法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を移転しようと
するときは、その管轄区域内に設立された司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会に、所属する司法書士会の変更の登録の申請をしなければならない。
 2 司法書士は、前項の変更の登録の申請をするときは、現に所属する司法書士会にその旨を届け出なければならない。
 3 第一項の申請をした者が第十五条の五第一項の規定による入会の手続をとつていないときは、日本司法書士会連合会は、変更の登録を拒否しなければならない。
 4 前二条の規定は、第一項の変更の登録の申請に準用する。
  (登録事項の変更の届出)
 第六条の七 司法書士は、司法書士名簿に登録を受けた事項に変更(所属する司法書士会の変更を除く。)が生じたときは、遅滞なく、所属する司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会にその旨を届け出なければならない。
  第六条の次に次の一条を加える。
  (登録の申請)
 第六条の二 前条第一項の登録を受けようとする者は、その事務所を設けようとする地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された司法書士会を経由して、日本司法書士会連合会に登録申請書を提出しなければならない。
 2 前項の登録申請書には、前条第一項の規定により登録を受けるべき事項その他法務省令で定める事項を記載し、司法書士となる資格を有することを証する書類を添付しなければならない。
  第七条第二項を削る。
  第十二条第三号を次のように改める。
  三 業務の禁止
  第十三条の見出しを「(聴聞)」に改め、同条第一項中「第六条の二第二項、第六条の四又は」を削り、「若しくは」を「又は」に、「当該登録の申請をした者又は」を「当該」に、「聴問」を「聴聞」に改め、同条第二項及び第三項中「聴問」を「聴聞」に、「当該登録の申請をした者又は」を「当該」に改める。
  第十五条中「左の」を「次の」に改め、同条第七号中「規定」の下に「(入会金その他の入会についての特別の負担に関するものを含む。)」を加える。
  第十五条の二第一項に次のただし書を加える。
  ただし、前条第一号、第八号及び第九号に掲げる事項に係る会則の変更については、この限りでない。
  第十五条の五第一項中「司法書士の登録又は登録の移転」を「第六条の二第一項の規定による登録の申請又は第六条の六第一項の変更の登録」に改め、同条第二項中「登録の移転」を「変更の登録」に改める。
  第十六条中「若しくは」を「又は」に、「違反し、又は第六条の四各号の一に該当する」を「違反する」に改める。
  第十七条第二項中「事務を」の下に「行い、並びに司法書士の登録に関する事務を」を加える。
  第十七条の二中第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。
  二 司法書士の登録に関する規定
  第十七条の四の次に次の五条を加える。
  (登録審査会)
 第十七条の五 日本司法書士会連合会に、登録審査会を置く。
 2 登録審査会は、日本司法書士会連合会の請求により、第六条の三第一項第二号若しくは第三号の規定による登録の拒否又は第六条の九第一項の規定による登録の取消しについて審議を行うものとする。
 3 登録審査会は、会長及び委員四人をもつて組織する。
 4 会長は、日本司法書士会連合会の会長をもつて充てる。
 5 委員は、会長が、法務大臣の承認を受けて、司法書士、法務省の職員及び学識経験者のうちから委嘱する。
 6 委員の任期は、二年とする。ただし、欠員が生じた場合の補充の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
  (公共嘱託登記司法書士協会)
 第十七条の六 司法書士は、その専門的能力を結合して官庁、公署その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者(以下「官公署等」という。)による不動産の権利に関する登記の嘱託又は申請の適正かつ迅速な実施に寄与することを目的として、公共嘱託登記司法書士協会と称する民法第三十四条の規定による社団法人(以下「協会」という。)を設立することができる。
 2 協会の社員は、同一の法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を有する司法書士でなければならない。
 3 協会の理事の定数の過半数は、社員でなければならない。
 4 協会は、第二項の司法書士が協会に加入しようとするときは、正当な理由がなければ、その加入を拒むことができない。
  (協会の業務)
 第十七条の七 協会は、前条第一項の目的を達成するため、官公署等の嘱託を受けて、不動産の権利に関する登記につき第二条第一項各号に掲げる事務を行うことをその業務とする。
 2 協会は、その業務に係る第二条第一項各号に掲げる事務を、司法書士会に入会している司法書士でない者に取り扱わせてはならない。
  (司法書士に関する規定の準用)
 第十七条の八 第八条の規定は、協会に準用する。
  (司法書士会の助言)
 第十七条の九 司法書士会は、所属の司法書士が社員である協会に対し、その業務の執行に関し、必要な助言をすることができる。
  第十八条中「業務執行」の下に「並びに協会の設立及び業務執行」を加える。
  第十九条の見出し中「取締」を「取締り」に改め、同条第一項中「司法書士でない者」の下に「(協会を除く。)」を加え、同条中第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。
 2 協会は、その業務の範囲を超えて、第二条に規定する業務を行つてはならない。第十九条に次の一項を加える。
 4 協会でない者は、公共嘱託登記司法書士協会又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。
  第二十条中「法務局又は地方法務局の長」を「日本司法書士会連合会」に、「十万円」を「三十万円」に改める。
  第二十一条中「二十万円」を「五十万円」に改め、同条に次の一項を加える。
 2 協会が第十七条の八において準用する第八条の規定に違反したときは、その違反行為をした協会の理事又は職員は、五十万円以下の罰金に処する。第二十二条中「十万円」を「三十万円」に改める。
  第二十三条第一項中「五万円」を「二十万円」に改め、同条第二項中「前項の罰」を「前項の罪」に改める。
  第二十五条中「十万円」を「三十万円」に改め、同条を第二十八条とする。
  第二十四条第一項中「十万円」を「三十万円」に改め、同条第二項を次のように改める。
 2 協会が第十九条第二項の規定に違反したと
きは、その違反行為をした協会の理事又は職員は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
  第二十四条を第二十五条とし、同条の次に次の二条を加える。
 第二十六条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
  一 第十九条第三項の規定に違反した者
  二 第十九条第四項の規定に違反した者
 第二十七条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第二十一条第二項又は前三条(前条第一号を除く。)の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。第二十三条の次に次の一条を加える。
 第二十四条 協会が第十七条の七第二項の規定に違反したときは、その違反に係る第二条第一項各号に掲げる事務を取り扱い、又は取り扱わせた協会の理事又は職員は、六月以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
 (土地家屋調査士法の一部改正)
第二条 土地家屋調査士法(昭和二十五年法律第二百二十八号)の一部を次のように改正する。
  第四条第五号中「登録の取消し」を「業務の禁止」に改め、同条第六号中「まつ消」を「抹消」に改め、同条第八号中「登録の取消し」を「業務の禁止」に改める。
  第六条中「その事務所を設けようとする地を管轄する法務局又は地方法務局に備えた土地家屋調査士名簿に」を「日本土地家屋調査士会連合会(以下「調査士会連合会」という。)に備える土地家屋調査士名簿に、氏名、生年月日、事務所の所在地、所属する土地家屋調査士会その他法務省令で定める事項の」に改め、同条に次の一項を加える。
 2 土地家屋調査士名簿の登録は、調査士会連合会が行う。
  第八条の三を削る。
  第八条の二中「その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「調査士会連合会」に改め、同条第一号及び第二号中「とき」を「とき。」に改め、同条に次の二項を加える。
 2 調査士会連合会は、前項の規定により登録を取り消したときは、その旨及びその理由を当該調査士に書面により通知しなければならない。
 3 第八条第一項後段及び第二項の規定は、第一項の規定による登録の取消しに準用する。
  第八条の二を第八条の七とし、同条の次に次の三条を加える。
  (登録拒否に関する規定の準用)
 第八条の八 第八条の三第一項及び第三項の規定は、第八条の六第一項又は前条第一項の規定による登録の取消しに準用する。
  (登録及び登録の取消しの公告)
 第八条の九 調査士会連合会は、調査士の登録をしたとき、及びその登録の取消しをしたときは、遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならない。
  (登録事務に関する報告等)
 第八条の十 法務大臣は、必要があるときは、調査士会連合会に対し、その登録事務に関し、報告若しくは資料の提出を求め、又は勧告をすることができる。
  第八条中「その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長」を「調査士会連合会」に改め、同条第一号から第三号までの規定中「とき」を「とき。」に改め、同条第四号中「第四条第一号から第四号まで又は第六号から第八号まで」を「第四条各号の一」に、「とき」を「とき。」に改め、同条に次の一項を加え、同条を第八条の六とする。
 2 調査士が前項各号に該当することとなったときは、その者又はその法定代理人若しくは相続人は、遅滞なく、当該調査士が所属し、又は所属していた調査士会を経由して、調査士会連合会にその旨を届け出なければならない。
  第七条の見出しを「(登録の拒否)」に改め、同条第一項を削り、同条第二項各号列記以外の部分を次のように改め、同項を同条第一項とする。
   調査士会連合会は、前条第一項の規定による登録の申請をした者が調査士となる資格を有せず、又は次の各号の一に該当すると認めたときは、その登録を拒否しなければならない。この場合において、当該申請者が第二号又は第三号に該当することを理由にその登録を拒否しようとするときは、第十七条の五に規定する登録審査会の議決に基づいてしなければならない。
  第七条に次の一項を加える。
 2 調査士会連合会は、当該申請者が前項第二号又は第三号に該当することを理由にその登録を拒否しようとするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知して、相当の期間内に自ら又はその代理人を通じて弁明する機会を与えなければならない。
  第七条を第八条とし、同条の次に次の四条を加える。
  (登録に関する通知)
 第八条の二 調査士会連合会は、第七条第一項の規定による登録の申請を受けた場合において、登録をしたときはその旨を、登録を拒否したときはその旨及びその理由を当該申請者に書面により通知しなければならない。(登録を拒否された場合の審査請求)
 第八条の三 第八条第一項の規定により登録を拒否された者は、当該処分に不服があるときは、法務大臣に対して行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。
 2 第七条第一項の規定による登録の申請をした者は、その申請の日から三月を経過しても当該申請に対して何らの処分がされないときは、当該登録を拒否されたものとして、法務大臣に対して前項の審査請求をすることができる。
 3 前二項の規定による審査請求が理由があるときは、法務大臣は、調査士会連合会に対し、相当の処分をすべき旨を命じなければならない。
  (所属する調査士会の変更の登録)
 第八条の四 調査士は、他の法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を移転しようとするときは、その管轄区域内に設立された調査士会を経由して、調査士会連合会に、所属する調査士会の変更の登録の申請をしなければならない。
 2 調査士は、前項の変更の登録の申請をするときは、現に所属する調査士会にその旨を届け出なければならない。
 3 第一項の申請をした者が第十五条の五第一項の規定による入会の手続をとつていないときは、調査士会連合会は、変更の登録を拒否しなければならない。
 4 前二条の規定は、第一項の変更の登録の申請に準用する。
  (登録事項の変更の届出)
 第八条の五 調査士は、土地家屋調査士名簿に登録を受けた事項に変更(所属する調査士会の変更を除く。)が生じたときは、遅滞なく、所属する調査士会を経由して、調査士会連合会にその旨を届け出なければならない。第六条の次に次の一条を加える。
  (登録の申請)
 第七条 前条第一項の登録を受けようとする者は、その事務所を設けようとする地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された土地家屋調査士会(以下「調査士会」という。)を経由して、調査士会連合会に登録申
請書を提出しなければならない。
 2 前項の登録申請書には、前条第一項の規定により登録を受けるべき事項その他法務省令で定める事項を記載し、調査士となる資格を有することを証する書類を添付しなければならない。
  第九条第二項を削る。
  第十三条第一項第三号を次のように改める。
  三 業務の禁止
  第十三条第二項中「第七条第二項、第八条の二又は」を削り、「若しくは」を「又は」に、「当該登録の申請をした者又は」を「当該」に、「聴問」を「聴聞」に改め、同条第三項及び第四項中「聴問」を「聴聞」に、「当該登録の申請をした者又は」を「当該」に改める。
  第十五条中「左の」を「次の」に改め、同条第六号中「規定」の下に「(入会金その他の入会についての特別の負担に関するものを含む。)」を加える。
  第十五条の二第一項に次のただし書を加える。
   ただし、前条第一号、第七号及び第八号に掲げる事項に係る会則の変更については、この限りでない。
  第十五条の二第二項中「日本土地家屋調査士会連合会」を「調査士会連合会」に、「聞いて」を「聴いて」に改める。
  第十五条の五第一項中「調査士の登録又は登録の移転」を「第七条第一項の規定による登録の申請又は第八条の四第一項の変更の登録」に改め、同条第二項中「登録の移転」を「変更の登録」に改める。
  第十六条中「若しくは」を「又は」に、「基く」を「基づく」に、「違反し、又は第八条の二各号の一に該当する」を「違反する」に改める。
  第十七条の見出し及び同条第一項中「日本土地家屋調査士会連合会」を「調査士会連合会」に改め、同条第二項中「日本土地家屋調査士会連合会」を「調査士会連合会」に改め、「事務を」の下に「行い、並びに調査士の登録に関する事務を」を加える。
  第十七条の二(見出しを含む。)中「日本土地家屋調査士会連合会」を「調査士会連合会」に改め、第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。
  二 調査士の登録に関する規定
  第十七条の三及び第十七条の四中「日本土地家屋調査士会連合会」を「調査士会連合会」に改める。
  第十七条の四の次に次の五条を加える。
  (登録審査会)
 第十七条の五 調査士会連合会に、登録審査会を置く。
 2 登録審査会は、調査士会連合会の請求により、第八条第一項第二号若しくは第三号の規定による登録の拒否又は第八条の七第一項の規定による登録の取消しについて審議を行うものとする。
 3 登録審査会は、会長及び委員四人をもつて組織する。
 4 会長は、調査士会連合会の会長をもつて充てる。
 5 委員は、会長が、法務大臣の承認を受けて、調査士、法務省の職員及び学識経験者のうちから委嘱する。
 6 委員の任期は、二年とする。ただし、欠員が生じた場合の補充の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
  (公共嘱託登記土地家屋調査士協会)
 第十七条の六 調査士は、その専門的能力を結合して官庁、公署その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者(以下「官公署等」という。)による不動産の表示に関する登記に必要な調査若しくは測量又はその登記の嘱託若しくは申請の適正かつ迅速な実施に寄与することを目的として、公共嘱託登記土地家屋調査士協会と称する民法第三十四条の規定による社団法人(以下「協会」という。)を設立することができる。
 2 協会の社員は、同一の法務局又は地方法務局の管轄区域内に事務所を有する調査士でなければならない。
 3 協会の理事の定数の過半数は、社員でなければならない。
 4 協会は、第二項の調査士が協会に加入しようとするときは、正当な理由がなければ、その加入を拒むことができない。
  (協会の業務)
 第十七条の七 協会は、前条第一項の目的を達成するため、官公署等の依頼を受けて、第二条に規定する土地又は家屋に関する調査、測量、これらを必要とする申請手続又はこれに係る審査請求の手続を行うことをその業務とする。
 2 協会は、その業務に係る第二条に規定する土地又は家屋に関する調査、測量、これらを必要とする申請手続又はこれに係る審査請求の手続を、調査士会に入会している調査士でない者に取り扱わせてはならない。
  (調査士に関する規定の準用)
 第十七条の八 第十一条の規定は、協会に準用する。
  (調査士会の助言)
 第十七条の九 調査士会は、所属の調査士が社員である協会に対し、その業務の執行に関し、必要な助言をすることができる。
  第十八条中「業務執行」の下に「並びに協会の設立及び業務執行」を加える。
  第十九条の見出し中「取締」を「取締り」に改め、同条第一項中「調査士でない者」の下に「(協会を除く。)」を加え、同条中第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。
 2 協会は、その業務の範囲を超えて、第二条に規定する土地又は家屋に関する調査、測量、これらを必要とする申請手続又はこれに係る審査請求の手続をすることを業とすることができない。
  第十九条に次の一項を加える。
 4 協会でない者は、公共嘱託登記土地家屋調査士協会又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。
  第二十条中「法務局又は地方法務局の長」を「調査士会連合会」に「「十万円」を「三十万円」に改める。
  第二十一条中「二十万円」を「五十万円」に改め、同条に次の一項を加える。
 2 協会が第十七条の八において準用する第十一条の規定に違反したときは、その違反行為をした協会の理事又は職員は、五十万円以下の罰金に処する。
  第二十二条中「五十万円」を「百万円」に改める。
  第二十四条中「日本土地家屋調査士会連合会」を「調査士会連合会」に、「十万円」を「三十万円」に改め、同条を第二十七条とする。
  第二十三条第一項中「十万円」を「三十万円」に改め、同条第二項を次のように改める。
 2 協会が第十九条第二項の規定に違反したときは、その違反行為をした協会の理事又は職員は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
  第二十三条を第二十四条とし、同条の次に次の二条を加える。
 第二十五条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
  一 第十九条第三項の規定に違反した者
  二 第十九条第四項の規定に違反した者
 第二十六条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第二十一条第二項又は前三条(前条第一号を除く。)の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その
法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
  第二十二条の次に次の一条を加える。
 第二十三条 協会が第十七条の七第二項の規定に違反したときは、その違反に係る第二条に規定する土地又は家屋に関する調査、測量、これらを必要とする申請手続又はこれに係る審査請求の手続を取り扱い、又は取り扱わせた協会の理事又は職員は、六月以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。
   附 則
 (施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超え一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条中司法書士法第十七条の四の次に五条を加える改正規定(同法第十七条の五に係る部分を除く。)、同法第十八条及び第十九条の各改正規定、同法第三十条の改正規定(金額を改める部分に限る。)、同法第二十一条から第二十三条までの各改正規定、同法第二十五条の改正規定、同条を同法第二十八条とする改正規定、同法第二十四条の改正規定、同条を同法第二十五条とし、同条の次に二条を加える改正規定並びに同法第二十三条の次に一条を加える改正規定並びに第二条中土地家屋調査士法第十七条の四の次に五条を加える改正規定(同法第十七条の五に係る部分を除く。)、同法第十八条及び第十九条の各改正規定、同法第二十条の改正規定(金額を改める部分に限る。)、同法第二十一条及び第二十二条の各改正規定、同法第二十四条の改正規定、同条を同法第二十七条とする改正規定、同法第二十三条の改正規定、同条を同法第二十四条とし、同条の次に二条を加える改正規定並びに同法第二十二条の次に一条を加える改正規定並びに附則第三条及び第四条の規定は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
 (経過措置)
第二条 第一条の規定による改正後の司法書士法(以下「新司法書士法」という。)第四条第五号の規定及び第二条の規定による改正後の土地家屋調査士法(以下「新調査士法」という。)第四条第八号の規定又は新司法書士法第四条第六号の規定及び新調査士法第四条第五号の規定の適用については、第一条の規定による改正前の司法書士法(以下「旧司法書士法」という。)第十二条第三号の規定による登録の取消しの処分又は第二条の規定による改正前の土地家屋調査士法(以下「旧調査士法」という。)第十三条第一項第三号の規定による登録の取消しの処分は、新司法書士法第十二条第三号の規定による業務の禁止の処分又は新調査士法第十三条第一項第三号の規定による業務の禁止の処分とみなす。
2 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前において旧司法書士法又は旧調査士法の規定により法務局又は地方法務局の長に対して行つた登録の申請は、施行日において新司法書士法第六条の二第一項又は新調査士法第七条第一項の規定により日本司法書士会連合会又は日本土地家屋調査士会連合会に対して行つた登録の申請とみなす。
3 施行日前において旧司法書士法又は旧調査士法の規定により法務局又は地方法務局の長に対して行つた登録の移転の申請は、施行日において新司法書士法第六条の六第一項又は新調査士法第八条の四第一項の規定により日本司法書士会連合会又は日本土地家屋調査士会連合会に対して行つた変更の登録の申請とみなす。
4 旧司法書士法の規定による司法書士名簿の登録又は旧調査士法の規定による土地家屋調査士名簿の登録は、施行日以後は、新司法書士法又は新調査士法の規定による司法書士名簿の登録又は土地家屋調査士名簿の登録とみなす。
5 旧司法書士法又は旧調査士法の規定により法務局又は地方法務局の長がした登録の拒否又は登録の取消しの処分に不服がある者の不服申立てについては、なお従前の例による。
6 法務局又は地方法務局の長は、施行日において、法務局又は地方法務局に備えた司法書士名簿その他司法書士の登録に関する書類又は土地家屋調査士名簿その他土地家屋調査士の登録に関する書類を日本司法書士会連合会又は日本土地家屋調査士会連合会に引き継がなければならない。
第三条 第一条中司法書士法第十九条に一項を加える改正規定又は第二条中土地家屋調査士法第十九条に一項を加える改正規定(以下この条において「改正規定」という。)の施行の際現に公共嘱託登記司法書士協会若しくはこれに紛らわしい名称を用いている者又は公共嘱託登記土地家屋調査士協会若しくはこれに紛らわしい名称を用いている者については、新司法書士法第十九条第四項又は新調査士法第十九条第四項の規定は、改正規定施行後六月間は、適用しない。
第四条 この法律の各改正規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、それぞれなお従前の例による。
 (税理士法の一部改正)
第五条 税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)の一部を次のように改正する。
  第四条第九号中「まつ消」を「抹消」に、「の業務の禁止、司法書士の登録の取消し、」を「、司法書士若しくは」に改める。
 (税理士法の一部改正に伴う経過措置)
第六条 前条の規定による改正後の税理士法第四条第九号の規定の適用については、旧司法書士法第十二条第三号の規定による登録の取消しの処分は、新司法書士法第十二条第三号の規定による業務の禁止の処分とみなす。
 (技術士法の一部改正)
第七条 技術士法(昭和五十八年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。
  第三条第六号中「登録の取消し」を「業務の禁止」に改める。
 (技術士法の一部改正に伴う経過措置)
第八条 前条の規定による改正後の技術士法第三条第六号の規定の適用については、旧調査士法第十三条第一項第三号の規定による登録の取消しの処分は、新調査士法第十三条第一項第三号の規定による業務の禁止の処分とみなす。
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   〔大川清幸君登壇、拍手〕
#44
○大川清幸君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 本法律案は、司法書士及び土地家屋調査士の自主性の強化を図るとともに、官公署等が公共の利益となる事業に関して行う不動産の登記の嘱託等の登記手続の適正化を図ろうとするものでありまして、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、司法書士及び土地家屋調査士の登録は、日本司法書士会連合会及び日本土地家屋調査士会連合会が行うものとすること。第二に、一定の事由に該当することを理由に登録の拒否または取り消しをしようとするときは、登録審査会の議決に基づいてしなければならないものとすること。第三に、法務大臣は、登録事務に関し、日本司法書士会連合会及び日本土地家屋調査士会連合会に対し、報告を求め、または、勧告することができるものとすること。第四に、司法書士会または土地家屋調査士会の会則の変更のうち、会費に関する規定の変更等については、法務大臣の認可を要しないものとすること。第五に、官公署等が公共の利益となる事業に関して行う不動産の登記の嘱託等の手続の適正かつ迅速な実施に寄与することを目的として、司法書士または土地家屋調査士を社員とする民法第三十四条の規定による社団法人が当該嘱託等に係る事務を受託してこれを処理することができるものとする制度を創設することとすること。第六に、所要の罰則の規定を設けるとともに、罰金及び過料の多額を引き上げるも
のとすること等であります。
 委員会におきましては、登録審査会の構成、自主性の強化と懲戒権の付与、会則の変更、公共嘱託登記受託組織の法人化の理由、同法人の業務範囲及び理事会の構成、受注に際しての競合関係等について質疑が重ねられましたほか、参考人の意見を聴取するなど慎重に審査を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わりましたところ、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、寺田理事より、両連合会の自主性の確保、公共嘱託登記受託法人の適正かつ円滑な運営がなされるよう努めること等を内容とする、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合及び中山委員共同提案に係る附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ─────────────
#45
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#46
○議長(木村睦男君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ─────・─────
#47
○議長(木村睦男君) 日程第一二 日本開発銀行法の一部を改正する法律案
 日程第一三 日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案
 日程第一四 登記特別会計法案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上三案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長藤井裕久君。
   〔藤井裕久君登壇、拍手〕
#48
○藤井裕久君 ただいま議題となりました三法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、日本開発銀行法の一部を改正する法律案は、高度で新しい技術の研究開発等を促進するため、日本開発銀行の業務として技術の研究開発資金の貸し付け及び技術の研究開発に寄与する事業等に係る出資を追加するとともに、同行の業務の状況等を勘案し、利益金の処分の方法を変更する等の所要の措置を講じようとするものであります。
 次に、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案は、民間資金の活用による対外経済交流の促進等を図るため、日本輸出入銀行の業務範囲について、債務の保証に係るものを拡充するとともに本邦法人等の出資に係る外国法人に対する貸し付け等な追加し、あわせて同行の業務の状況等を勘案し利益金の処分の方法を変更する等の所要の措置を講じようとするものであります。
 次に、登記特別会計法案は、最近における登記申請件数、登記簿謄本の交付件数等の増加に対処するため、コンピューター化を図ることなどに伴い、登記所に係る事務の遂行に資するとともに、その経理を明確にするため、特別会計を設置し、一般会計と区分して経理しようとするものであります。
 委員会におきましては、三法律案を一括して議題とし、金融自由化がもたらす政府関係金融機関への影響、金融面からの実効性ある輸入拡大策のあり方、政策ニーズの変化に対応した開銀融資のあり方、登記特別会計新設の理由とコンピューター化導入の効用、登記所の窓口業務の現状と今後の改善策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、三法律案を一括して討論に入りましたところ、日本共産党を代表して近藤忠孝委員より三法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終了し、順次採決の結果、三法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、日本開発銀行法、日本輸出入銀行法の両改正案及び登記特別会計法案に対して、それぞれ附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#49
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 まず、日本開発銀行法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#50
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、日本輸出入銀行法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#51
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、登記特別会計法案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#52
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
     ─────・─────
#53
○議長(木村睦男君) 日程第一五 昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長大島友治君。
   〔大島友治君登壇、拍手〕
#54
○大島友治君 ただいま議題となりました法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、国家公務員等共済組合等から支給されている年金の額について、恩給の改善措置に準じその引き上げを図るほか、所要の措置を講じようとするものであります。
 その主なる改正点を申し上げますと、第一は、現行の年金額を本年四月分以降、五十九年度の国家公務員給与の改善内容に準じて平均三・四%程度引き上げることとしておりますが、五十七年度に仲裁裁定等による給与改定の適用を受けた者で同年度に退職したものに係る年金額については、五十八年度の仲裁裁定等の改善内容に準じて平均一・八三%程度引き上げることとしております。また、五十八年度に仲裁裁定等による給与改定の適用を受けた者で同年度に退職したもの及び国鉄共済組合から年金の給付を受ける者については、その年金額の引き上げは行わないこととしております。第二は、六十五歳以上の者の受ける退職年金及び公務関係年金等の最低保障額を引き上げることとしております。以上のほか、掛金及び給付額の算定の基礎となる俸給の最高限度額を引き上げることとする等所要の措置を講ずることとしております。
 なお、衆議院において施行期日等について所要の修正が行われております。
 委員会におきましては、人勧適用退職者と仲裁適用退職者の年金引き上げ率が異なる理由、国鉄共済年金の将来展望、財政調整五カ年計画についての諸問題、人事院勧告の完全実施等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して内藤委員より反対の旨の発言がありました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議及び民社党・国民連合の各派共同提案に係る共済年金増額指標の基本となる人事院勧告の完全実施に向けて最大限の努力をすること等二項目にわたる附帯決議が行われました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#55
○議長(木村睦男君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成著起立〕
#56
○議長(木村睦男君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時四十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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