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1984/03/27 第102回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第102回国会 建設委員会 第7号
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1984/03/27 第102回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第102回国会 建設委員会 第7号

#1
第102回国会 建設委員会 第7号
昭和六十年三月二十七日(水曜日)
    午前十時五分開議
出席委員
  委員長 保岡 興治君
   理事 亀井 静香君 理事 北口  博君
   理事 桜井  新君 理事 中島  衛君
   理事 井上  泉君 理事 新井 彬之君
   理事 小沢 貞孝君
      池田 行彦君    榎本 和平君
      金子原二郎君    唐沢俊二郎君
      古賀  誠君    國場 幸昌君
      鈴木 宗男君    東家 嘉幸君
      中村喜四郎君    野中 広務君
      浜田 幸一君    東   力君
      上野 建一君    清水  勇君
      関  晴正君    前川  旦君
      山中 末治君    山花 貞夫君
      伏木 和雄君    薮中 義彦君
      瀬崎 博義君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 木部 佳昭君
 出席政府委員
        建設大臣官房長 豊蔵  一君
        建設省都市局長 梶原  拓君
        建設省道路局長 田中淳七郎君
        建設省住宅局長 吉沢 奎介君
 委員外の出席者
        警察庁交通局交
        通指導課長   山崎  毅君
        警察庁交通局交
        通規制課長   越智 俊典君
        大蔵省主計局主
        計官      涌井 洋治君
        大蔵省銀行局保
        険部保険第二課
        長       鏡味 徳房君
        文部省高等教育
        局学生課長   井上 孝美君
        運輸大臣官房国
        有鉄道部日本鉄
        道建設公団・本
        州四国連絡橋公
        団監理官    梅崎  壽君
        運輸省地域交通
        局自動車業務課
        長       永井 隆男君
        運輸省地域交通
        局陸上技術安全
        部保安・車両課
        長       松波 正壽君
        労働省労働基準
        局監督課長   菊地 好司君
        自治省財政局調
        局監督課長   横田 光雄君
        参  考  人
        (日本道路公団
        理事)     北村 照喜君
        参  考  人
        (本州四国連絡
        橋公団総裁)  高橋 弘篤君
        建設委員会調査
        室長      井之上俊一君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十六日
 辞任         補欠選任
  池田 行彦君     澁谷 直藏君
  榎本 和平君     藤尾 正行君
  金子原二郎君     渡部 恒三君
  國場 幸昌君     小坂徳三郎君
  東家 嘉幸君     三池  信君
  清水  勇君     左近 正男君
同日
 辞任         補欠選任
  小坂徳三郎君     國場 幸昌君
  澁谷 直藏君     池田 行彦君
  藤尾 正行君     榎本 和平君
  三池  信君     東家 嘉幸君
  渡部 恒三君     金子原二郎君
  左近 正男君     清水  勇君
同月二十七日
 辞任         補欠選任
  浜田 幸一君     鈴木 宗男君
  村岡 兼造君     中村喜四郎君
  森田  一君     古賀  誠君
  清水  勇君     山花 貞夫君
  坂井 弘一君     薮仲 義彦君
同日
 辞任         補欠選任
  古賀  誠君     森田  一君
  鈴木 宗男君     浜田 幸一君
  中村喜四郎君     村岡 兼造君
  山花 貞夫君     清水  勇君
  薮仲 義彦君     坂井 弘一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の
 一部を改正する法律案(内閣提出第三六号)
 住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進
 法の一部を改正する法律案(内閣提出第三七号
 )
     ――――◇―――――
#2
○保岡委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として日本道路公団理事北村照喜君及び本州四国連絡橋公団総裁高橋弘篤君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○保岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#4
○保岡委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上泉君。
#5
○井上(泉)委員 この法案を提出するに至った経緯等については今までもたびたび説明も受けたわけでありますが、これによって道路整備五カ年計画の地方道の整備のおくれ、あるいはまた問題箇所の消防の措置とか交通安全とかいろいろなところで必要な整備が促進をされるということで、これは結構な法律である、私どもはそういうふうに理解をしてこの法案の審議に当たりたいと思うわけであります。
 そうした中で、来年度は今年度と同じような規模のもので進まれていくのか、あるいはまた来年度はこれよりももっと多く計上される予定であるのかどうか、その点を承っておきたいと思います。
    〔委員長退席、中島(衛)委員長代理着席〕
#6
○田中(淳)政府委員 先生御指摘の新しい道路整備の交付金制度でございますが、とりあえず六十年度を初年度としまして三カ年、すなわち、第九次五カ年計画が終わりますまでの三カ年ということになっておりますので、一応国費でことしと同じく一千百十億程度を考えております。
 以上でございます。
#7
○井上(泉)委員 来年度も一千百十億程度ということですか。
#8
○田中(淳)政府委員 揮発油税の大体十五分の一、それがたまたま六十年度は国費で一千百十億になっておりますが、来年度も再来年度も今のところ十五分の一というふうに考えております。
#9
○井上(泉)委員 その交付金の額の算出の基礎についてはそういうふうに決定されておるから、それによって金額においては多少の変動があるということが理解されるわけですが、ところで、この地方道の措置法によって例えば教育施設の移転とか新設に伴う安全な通学環境をつくる、冬季交通確保のための道づくり、消防活動を円滑にし、暮らしを守る道づくり、非常に立派な発想の中でやられておるわけですが、これについては自治体自体の負担というものもかなり多くなるわけです。こういう自治体の持ち出し分については、今日の厳しい財政事情の中で当然考慮すべきことだと思うわけですけれども、これは考慮されておるのですか。
#10
○田中(淳)政府委員 非常にマクロ的な表現で申し上げますと、地方自治体の自主財源分の方が非常に伸びておりますので、個々の市町村を対象にしますとあるいは不足するところがあるかもしれませんが、日本全体を考えますと、新しい制度に基づく自主財源は十分確保されているものと考えております。
 以上でございます。
#11
○井上(泉)委員 まあ、あなたはそう思われるかもしらぬが、ところが自治体の方では、これをやりたいけれども、自己の、自治体としてこれを裏づけする財源がないから残念ながらできないということで要求をよう出さない、出せない、そういうところがあるわけですから、やはり政府は、自治省も含めて、この裏づけの財源措置については十分確保するようにするとかいうような、この工事施行について各地方から要求を出してくるに当たっては、そういう文書も入れるのですか、入れないのですか。
#12
○田中(淳)政府委員 まず、具体的な数字で申し上げますと、昭和六十年度におきます本事業に含みます一般道路事業の地方負担額は一兆二千百七十七億円と見込まれております。一方、地方の道路特定財源収入、譲与税三税、地方二税等々合計で一兆三千三百三十一億円となっておりますので、それの優先充当により一応、先ほど申し上げましたように一般的には十分対応が可能であると思われます。
 しかしながら、なお個々の地方公共団体の財政事情によりましては、事業実施上支障を生ずるような場合には、適切な措置を講じられるよう関係各省に十分お願いに上がりたい、そういうように考えております。
 以上でございます。
#13
○井上(泉)委員 こういういわば緊急措置としてでも道路財源を捻出し道路事業を推進せねばならないというほど、日本の一般道路事業というもの、道路に限りませんけれども、河川の関係にしてもあるいは下水道の関係にしても、そうした意味における公共投資というものは非常な立ちおくれを示しているわけですけれども、その中で、私は、道路の整備ということがいかに大事であるかということを、これはこの間の笹平ダムの転落事故によってもこのことが本当に如実に証明をされておると思うわけであります。
 この点について、これは国道十九号線の中でできた事故でありますし、そういう点で、この担当の木部建設大臣としてはこういう事故についてどういうお気持ちを抱いたのか、そのお気持ちを自分の所管する建設行政の中でどういうふうに反映をしようかとお考えになったか、その点を大臣にお伺いしたいと思います。
#14
○木部国務大臣 井上先生御指摘のとおり、今、第九次道路整備五カ年計画を実施中でございますが、この進捗状況なんかを見てまいりましても、地方道の整備というのは非常に進捗率がおくれておる、そういうことが言えると思うのです。
 私、いつも申し上げておりますが、それと同時に、今までのように中央から地方へというような時代は終わりまして、むしろ私は、地方の自主的な、地域の特性、そういうものを的確に把握した生活道路の整備ということが非常に大事でありますし、私から今さら申し上げる必要もありませんが、道路というものは、井上先生御存じのとおり高速道路から一般国道、そして主要地方道、それからまた市町村道、そういうものに至るまでの体系的な整備が推進されるということが一番大切なことでございます。そういう意味からいって、今いろいろ地域住民のニーズも大きく変化いたしております。そういう中にあって、今申し上げますように、もっと地方の的確な状態というものを把握して、ある意味では地方のニーズに沿った生活道路を整備していただこう、そういうようなことで交付金制度を創設して今御審議をお願いしている、こういう次第でございます。
#15
○井上(泉)委員 そういう交付金制度をつくって道路整備の促進を図るということは、法の提案をしたその意図は十分理解ができるわけでありますが、こうした法案が審議をされる中にあって、私が前段申し上げましたような笹平ダムでの転落事故という、二十三人、運転者を含めて二十五人というとうとい人命、しかも若い者の命が一挙に失われるという大惨事が惹起をしたわけであります。これについて大臣としてはどういう感じを持たれたのか、あるいはこの点について、その地域の道路整備は十分であったかどうか、そういうことについて研究をなされたのかどうか。その点ひとつ大臣。
#16
○木部国務大臣 大変胸の詰まるような痛ましい事故でございまして、ちょうどたまたま新しい橋を建設中である、そういうような中にあって、今申し上げますように大変胸の痛むような事故で、心から亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げたいと思います。
 それで、御承知のとおり政府部内におきましても関係省庁が、こうした事故を二度と起こすことのないようにできる限りの対策を講じていこうということで、五省による事故防止の協議会がつくられたわけでございます。私ども建設省としても、土木研究所とかそういうところでガードレールの問題なんかの点検を技術的にするとか、また、そうした問題のあるところについて点検をするとかいうような努力は、最善の努力を尽くしてまいりたい、そういうふうに考えております。
#17
○井上(泉)委員 そこで、道路局長にお伺いいたします。
 あそこに新しい橋を今つくっておられるわけです。今日の厳しい道路予算の中で三十億以上の資金を投入して橋をかけられておるわけですが、この橋をかけるに至った事情、背景というものはどこにあるのですか。
#18
○田中(淳)政府委員 具体的に橋の名前を申し上げますと大安寺橋でございますが、現在ございます橋梁が、昭和四年にできました老朽橋でございます。現在もう既に約五十六年たっておるわけでございます。耐震性の一層の向上を図るとともに、あわせて、先生御案内のように線形が必ずしもよくございませんので、それの改良を行うことを目的としまして実施しているものでございます。
 御案内のように、昭和五十六年度工事に着手しまして、昭和五十九年度には下部工の施工を終えまして、現在上部工の架設を実施しているところでございまして、昭和六十年の十二月ごろには新橋を利用して、できるだけ早く冬季交通にたえるような立派な線形にしたい、かように考えております。
#19
○井上(泉)委員 そういうことからこの新しい橋がかけられておるということは、現在の道路あるいは橋が今日のこの激増した交通量の状態に対して適合しない、いわば非常に危険な道路である、こういうことが認識をされての改良、新しい橋のつけかえ、こういうことになるわけですね。
#20
○田中(淳)政府委員 先生既によく御案内と思いますが、国道十九号線は主として山岳部を走る路線でございまして、全般的に線形が非常に厳しゅうございます。わかりやすい言葉で言いますと、曲線半径が比較的小さいとかあるいは、直角とは申しませんが、橋が直角に近いような状態にかかっているとか、山岳部特有の厳しさがありますので、線形上非常に厳しいという一つの自然条件がございます。したがいまして、道路管理者としましても、従来より交通安全施設の整備あるいは線形の改良などを鋭意行ってきたところでございます。
 今回の事故の現場につきましては、付近の地形等を考えまして、ガードレール、いろいろな警戒標識、例えば、「カーブあり」とか「すべりやすい」とか、「幅員減少」というふうな警戒標識を設置しているほか、いわゆる路面凍結注意喚起のための標示板、カーブの誘導標示板等を設置して道路の交通安全の確保に万全を期しているところでございます。
 以上でございます。
#21
○井上(泉)委員 そういうことをされねばならないほど大安寺橋周辺の道路は、国道としては、そしてまた交通安全の面から見ても非常に危険な箇所である、こういう認識を当然持っておられることは間違いないでしょうか。
#22
○田中(淳)政府委員 くどく申しませんが、道路整備の歴史は先生御案内のように昭和二十九年からでございまして、わずか三十年くらいの歴史しかございませんので、直轄国道といえども、御指摘の、特に国道十九号線のような山岳地帯あるいはそのほかいろいろございます。例えば先生の高知の補助国道あるいは愛媛県の補助国道等々御説明する必要もございませんが、非常に線形が悪くて満足な状態でない国道がございます。
 そういうことで漸次、一遍にはできませんので漸次一生懸命、しかも前後の道路と均衡をとりながら、鋭意第九次五カ年計画あるいは今後の第十次五カ年計画等々で、ない知恵を絞りながら整備してまいりたいと考えております。一生懸命やっておりますが、欠陥道路とは申しませんが、そういう不満足な道路が国道の中でもあるというのは事実でございます。
#23
○井上(泉)委員 それは一般的にはそういうことが言えるし、またそういう箇所もたくさんあるわけですけれども、きょうはその一般的なところではなしに、二十五人の命をのんだこの事故に関連をして、そういう欠陥道路がたくさんある中の一例として、大安寺橋付近の国道の整備状況、そしてまた安全に関する標識、そういうものについて質問を申し上げるわけでございます。
 ここの道路が欠陥であるということ、交通安全上非常に危険な箇所である、そういうことを言うと、何か責任がぶつかかってくるような気持ちを道路局長されておるかもしれませんけれども、何もそういうことで責任をぶっかけるとかいうものではないわけでありますので、その点安心をして現実の姿というものを率直に説明していただきたい、私はこういうふうに思うわけであります。
 そこで警察庁にお伺いするわけですが、警察庁の方としても交通安全については鋭意努力をされておると思うわけですが、この事故発生の原因あるいは事故発生の地点、こうしたものについて警察庁としてはどういうふうなとらえ方をしておるのか、警察庁の担当の方から説明を承りたいと思います。
#24
○山崎説明員 長野県警におきまして本件事故が起きました一月二十八日以降鋭意捜査をいたしておるところでございますが、まだ捜査中でございまして、原因その他についてはこの場での御報告を控えさせていただきたいと思います。
#25
○井上(泉)委員 この場における報告を控えさせていただきたいということは、それはあなた、今まで新聞にも公表されておる問題であるし、それに対して警察庁もどこに原因があるのかということは鋭意調査中でしょうけれども、こうしたことが起こったその道路事情というものが、交通安全上、そうしてまた気候的に見てあの時期における道路交通に対する安全対策といいますか、施設というものが万全であったのかどうか、そういう点の説明ならできるでしょう。そういう点、ひとつ説明してください。
#26
○越智説明員 国道十九号線の現場付近の安全対策の問題でございますけれども、十九号線は長野県にとりましては幹線道路でございます。私ども警察としましては、国道事務所と連絡をとりながら、この幹線道路の安全対策については現状の中でできる限りの措置をとってまいったつもりでございます。先ほど来道路局長さんの方から話がありましたように、カーブを示す警戒標識あるいは凍結を示す警戒標識、屈曲を示す警戒標識等々の警戒標識ないしはガードレール等につきましては、現場に即して十分な整備を図っていたものと考えております。
#27
○井上(泉)委員 万全を期してやったものだと思われるといっても、結果的に事故が起こったのでしょう。事故が起こったのだから、この地域についての交通安全の標識なり道路構造の指示なり、そうした点についてもっとやっておったらよかったという反省はないですか。十分やっておったからこれはもうよし、こういうお考えですか。
#28
○越智説明員 交通安全施設の整備の基準で標識令というものがあるわけですけれども、標識令の基準上必要なものは整備しておりました。ただ、この事故の原因が、詳細は現在捜査中でございますけれども、速度絡みの感じがございます。したがいまして、我々現場の安全対策をとる者としては、事故発生後現場における速度を下げるための看板等、こういうものによってさらにドライバーに対する情報の提供の密度を濃くしております。
#29
○井上(泉)委員 例えば、今言われたような速度制限をすることも、今までの速度制限の標識というものが不十分であった、そういう認識の上に立ってこうやったのでしょう。自分たちがやってきたことが万全であるという考え方の上に立って事故の対策というものを考えられては困る。やはりそこには、あの場合にはこうしておったらよかった、こうだったらよかった、こういうふうな反省というものがなければ、交通安全対策の前進はあり得ぬと思うわけであります。
 そこで、三差路になっておるわけですが、例えば三差路の標識にいたしましても、三差路に達するまで五十メートルもないぐらいのところにしか標識が立ってないし、標識の立て方が極めて不十分である。これを一々申し上げると大変な時間をとりますから申し上げませんけれども、そういうふうなものがたくさんあるわけです。だからやはり交通安全をやり、指導し、交通の規制をやっていく警察庁の担当者としては、こうした場合の安全施設なり交通規制なりそういうふうなものが反省される面が多々ありはしないか、私はこういうふうに思うわけでありますので、もう一度反省面に立った事故の現状について、そして可能な限りこれの原因究明についての説明を承りたいと思います。
#30
○越智説明員 現場の速度規制は五十キロメートルでございますけれども、最高速度制限といいますのはそれ以上出しちゃいけないという速度でございまして、車を運転する場合には、最高速度五十キロのところであってもその場所場所に応じたように安全な速度で走るということを当然期待しているわけでございます。
 反省面といいますと、先ほどちょっと触れましたけれども、その地点においての速度を落として走ってもらうことをより期待するために、事故発生後、看板とか族とかというようなものを立てまして、カーブ注意、速度落とせの看板四枚、それからバス転落事故現場の看板三枚、カーブ注意、スピード落とせの旗二枚を立てるほか、防護さくを二重にするなどの対策を講じたところでございます。
#31
○井上(泉)委員 これは説明を受けるまでもなく、交通標識に五十キロとこうやっておれば、五十キロ以上で走ってはならないけれども五十キロで行けば構わない。五十キロで行けば構わないということは、五十キロのスピードを出しておってもこの地域では十分安全だ、そういう安全度というものがまず前提にあって速度制限をしておるでしょう。速度があって安全があるのでなしに、安全度を確認をするための速度制限、こういう傾斜の地帯の中で、しかも冬季雪が降り凍結状態のところで五十キロとかいうような速度制限の標識というものは、これ自身が当を得てない。運転手さんにとりましては、これはバスの運転手に限らず、僕たちハンドルを握る者としては、五十キロの速度制限が出ておるからここは五十キロ以内で行けば大丈夫だ、こういう前提的な感覚で運転をするわけですから、そういう場合の、少なくともここでは五十キロとかいうような速度の標識というものは誤りである。
 だからこれを今度直したというが、今度は何キロになったのですか。
#32
○越智説明員 速度制限の値というのはそれ以上出して走ったらいけませんという速度でございまして、常にその速度で走りなさいという速度ではございません。
 それで、そういう最高速度制限五十キロの区間でありましても、例えばカーブの地点ですとかあるいは状況により路面が凍結しているという場合にはそれ以下の安全な速度で走るということは、道路交通法に書いてあるところでございまして、それはドライバーに我々期待しているところでございます。したがって、五十キロの速度制限そのものは、事故発生後も変更はいたしておりません。
 ただ、この場所につきましては、具体的にカーブとか橋に入る場所でございますので、速度を落としてほしいという看板でドライバーに注意を促しているところでございます。
#33
○井上(泉)委員 速度を落としてほしいという願望の標識というのはどんな標識でしょう。私、その辺のことは知識がないのですが、そういう願望の標識というのもあるのですか。
#34
○越智説明員 これは正規の標識令に基づく標識ではありません。看板でございます。広報看板でございます。
#35
○井上(泉)委員 それで、この事故原因については警察の方で究明をされておられるわけですから、そのことは今言えない、こういうことなればそのことはあえてここで追及してもむだなことですから言いませんけれども、こういう雪国の地域の――僕のところなんか雪が降ることはめったにないですから、むしろ真っ白い標識であればこれははっきりしてわかるわけです。ガードレールでも真っ白いガードレールでいいわけですけれども、こういう雪国のところのガードレールというようなものについてはもっと工夫をされるべきじゃないか、こういうふうに思うわけですけれども、そういう点についての反省はないのですか。
#36
○田中(淳)政府委員 実はちょっと細かい話になりますけれども、当該箇所のガードレールはA型ガードレールと申しまして、普通の一般国道のガードレールよりもより強い高速道路用のガードレールを使っておりまして、そういう点ではガードレール自身の強さは普通の国道よりもはるかに性能が強いと申しますか、ただ余りガードレールが強過ぎますと、先生御案内だと思いますが、ショックによりましてむち打ち症とかその他等々の逆の作用が起こりますので、ガードレールといいますものはある程度フレキシブルで、そこら辺が非常に難しい問題でございますが、過去建設省では土木研究所を中心に現物実験等々やっておりまして、相当配慮したつもりでございまして、結論的には通常区間よりも一級上の高速道路用のより強いと申しますかそういうガードレールを使用したところでございます。
#37
○井上(泉)委員 せっかくそういう強いガードレールを装置しておったといいましても、これが功を奏しなかった。こういうところを考えますと、そのガードレールの位置と同時にここに至るところの道に問題があるのではないか、こういうふうに思うわけなので、私は警察の方としても実地検証もなされたと思うわけですけれども、私たちも現地を調査して、それであの地点から五十メートルくらいのカーブのところからこれをフリーにして車をそのまま滑らしていったら、線形が十分でないのですから必ずダムヘ突っ込む、こういうふうに思うわけですが、実地検証した結果は警察の方はどういうようにこの道路の状態を見ておるのですか。
#38
○山崎説明員 長野県警におきまして事故直後に捜査活動の一環としての実況見分等を行っております。それからまた同型のバスを使った実験もいたしております。しかし、これらの内容につきましては、先ほども申し上げましたように捜査の一環でございまして、まだ全体の捜査を今鋭意進めておるところでございますので、個々のことについては答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
#39
○井上(泉)委員 警察の方はすぐ捜査の秘密とかいろいろなことで肝心なところはお答えにならないので非常に歯がゆく思うわけです。少なくともこうした事故が発生した場合にまず運転者に焦点を置いた考え方で対応される嫌いがあるわけですけれども、運転者よりもむしろ私は、この運転手が一時間前にチェーンを操作して、そして三台の車が連ねる中で、前の二台の車は無事に通った、この三台目の車が事故を起こした、そのことは雪が降っておるところであるし、雪国の特質として電圧が道路面で出て、そこで曲がれなければならないところで十分曲がることができずに、不可抗力の形の中でああいう事故が起こったのではないか、こういう想像をするわけであります。
 そこで質問が後戻りするわけでありますけれども、あそこで長野から来た長野の市道と国道十九号線の間で、きのうも私建設省の方といろいろ話をしたわけですけれども、あそこで両方の接点というものが非常に不十分だ、まずいように思うたわけです。段差があるわけですから、そういう段差というものはああいうところにあってよいものかどうか、その点は長野の国道事務所に問い合わせをして調査をしてみなさい、私どもが調査したときにはあの道路の中に明らかに段差がある。こういう段差があったときには、わずかな段差でも、雪の場合にはその段差によってスリップしてハンドルがなかなか十分切れない。ハンドルは、運転手は十分左へ切ってある状態であったということを考えても、やはり道路上における欠陥がありはしなかったか、こういうふうに思うわけでありますけれども、その点どうですか。
#40
○田中(淳)政府委員 当該事故が起こりました箇所は、国道十九号線の曲線半径が五十メートルのカーブでございます。また、橋の手前には御指摘の市道山平林一号線が交差しております。国道の車道部分につきましては、カーブであること等を考慮して拡幅及び所定の片勾配をつけておりまして、市道との交差部につきましては勾配のすりつけが必要となるわけでございますが、これにつきましても、既存の橋梁及び擁壁等構造物等によります制約はございましたが、極力滑らかなすりつけをやっております。したがいまして、御指摘のような段差はございません。
 しかし、当該箇所の線形等の厳しいことを十分考慮しまして、今後とも交通安全の確保を図るため当該箇所における橋梁のかけかえ工事の促進を一層早めたい、そういうふうに考えております。
#41
○井上(泉)委員 段差がない、こう言って断言をされたわけでありますけれども、それは局長、あなたの大変な認識不足ですよ。これは私だけが見たのじゃなしに、私ども調査団が、どうしてこんなに市道と国道の間に段差があるのか、国道はなるほど回りやすいようにカーブがつけてある、ところが市道の方はそのままで来ておるから勢い段差ができるのは当然で、そこのところを、道路の安全対策を考えたならばその段差のないような形で、市道と国道とが一緒にダムヘ突っ込むことのないような道路構造になっておらなければならないものだと思うのですけれども、それは局長、そういうふうに断言されると、いわば現場を一緒に見に行かなければいかぬようになって、そうした場合にそういう段差があったときには、これはあなた非常に困りますよ。
 それは、向こうの国道事務所では、ないと言ったのですか。
#42
○田中(淳)政府委員 私たち道路屋というのですか、そういう言葉で段差といいますといわゆるどんと落ちる、そういう状態ではなかった。先生御案内だと思いますが、国道十九号線は大安寺橋に向かいまして、一・四%ぐらいの下り勾配でございまして、先ほど申し上げました片一方の市道の方は同じようにこの十九号に対して下り勾配でございます。それが片方は、先ほど申し上げましたように、専門的になりますが、曲線半径が五十メートルのカーブ区間でございますので、どうしても左に向かって――進行方向に向かって右側に片勾配をつけなければいけない。片一方、市道の方はそれにすりつけないといけない。すりつけは完全に行われておりましたという意味でございまして、いわゆる片一方が片勾配がございまして、片方の市道がこうなって、ここに接点といいますか折れ線がある、そういう状態にあったことは事実でございます。
 しかしながら、いわゆる段違いがあったとか、そういうようなことは、事務所にも調査いたしまして、出張所にも調査いたしました結果、そういうものはなかった、そういう意味の答弁でございます。
#43
○井上(泉)委員 それなら私はもう一遍現地を見できますけれども、そのときに、こういう段差があるが、どうしたことであろうか。局長の言われるように、国道の方ではずっと左へ回りやすいように、右へ折れぬようにカーブをつける。市道の方もそれと並行するような形でひっつかなければいかぬわけです。それがひっついてなしに、そこに段差がある。これは私、現に自分自身で確認をしてきたことですから。
 それで、これはそこの場所の舗装の状態から見て、そう古い舗装の状態ではなかった。ごく最近そこにオーバーレイをやったんじゃないか、こう思うわけですが、それをやるときに市道との接点がうまくできていない。そこにああいう段があった。それが雪が降って、そこを二台のバスが通って電圧ができて氷状になってハンドルをとられた、こういうふうな認識を私自身がしておるので、もう一回これはまた現地を調査するということにいたします。
 そこで、こういうふうな危険な箇所、天候状態にいたしましても、雪が降るようなこういう危険な状態についての交通規制というものは、雪国ではあれくらいの雪はよくあることで、特別にこれに対して注意を喚起しあるいは交通を一時とめるとか、そういうことはやらないんでしょうか、あれだけの雪だったら、交通規制をするところが。
#44
○越智説明員 今回のは凍結が問題になっているかと思うのですけれども、十九号線は他に迂回路もございませんし幹線国道でございます。想定されるような状況のもとでは通行どめの規制をやるのはいかがなものかと思っております。
#45
○井上(泉)委員 まあいかがなものであるかということで、通行規制をやる必要も絶対ないということではない、それはどうかと疑問符を投げかけた形の交通状態ですが、私ら南の方の人間にとっては、こんな雪の中を車がどんどん通るということ、本当にえらいな、こう思っている。その日に長野の方へ参りましたが、長野の駅前でも随分雪が降って大変な状態であったので、こうしたところでのハンドルというものはなかなか苦労が要るな、こう思ったわけです。
 そこで私は、この運行を計画した、この行事を計画したスキーバスというか、この日本福祉大学の計画というものは日曜日の夜出ていくというような、普通常識では考えられぬような運行計画で実施をされたというのですが、この点について文部省の方はどう理解をしておるでしょう。
#46
○井上説明員 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、本年一月二十八日に長野県志賀高原へ向かっておりました日本福祉大学の学生らを乗せた三重交通のバス三台のうち一台が、長野市内の国道十九号線より、犀川笹平ダムに転落いたしまして、学生二十二人、教官一人、運転手二人の合計二十五人が死亡した事故でございます。日本福祉大学では、体育実技の野外授業といたしましてスキー実習を昭和五十二年度から実施しているわけでございますが、本年度につきましても、一年生百十八人、教職員十一人が三台のバスに分乗して、一月二十七日から三十一日の日程で志賀高原におけるスキー実習に向かう途中の事故であったわけでございます。
 この計画自体については、まさに大学における体育のスキー実習の一環として、スキー実習に参加するための移動中の事故でございまして、このような大変痛ましい事故によりまして将来ある若い人命が失われたことは、私どもとしても極めて残念に思っているわけでございます。
 本件の原因等につきましては、先ほど警察庁からも御答弁がありましたとおり、捜査中であるということでございますので、できるだけ早く事故の原因が究明されまして、その結果に基づき、今後二度とこのような痛ましい事故が起こらないよう、十分な対策が講ぜられることが必要であるというふうに考えておるところでございます。
#47
○井上(泉)委員 それで、その痛ましい事故が起こらないように対策についても考えるという、その考えの中に、こういう雪国で夜、夜行で運行するとかいうようなことは今後は注意をしなければいかぬとかいうような考えは起こらなかったですか。
#48
○井上説明員 お答えいたします。
 大学におきますこういう体育実習等につきましては、大学に一応その判断を任せられているところでございまして、今回の日本福祉大学のスキー実習は、体育実技の集中的授業として計画されたものでありますから、その実施自体に問題があるとは考えていないわけでございます。
 ただ、先生がおっしゃるとおり、そういうスキー実習等の際には、授業日程の組み方や交通手段をどのように選択するかということは、社会通念上一般に安全かつ妥当とされるものの中で各大学において自主的に決定する事柄でございますが、その計画に当たっては、事故等を起こさないように、私どもとしても従来からも十分注意を喚起をいたしておりますし、今後とも大学側に、そのように事故の起こらないような万全な体制を講ずるように指導してまいりたいというふうに考えております。
#49
○井上(泉)委員 事故が起こったらそういうようにするけれども、こういう場合に、日曜日の、しかも夜間、深夜にこういうスキーバスの現地への運行を計画するということ自体が非常に無理な、危険というものも予測されるような中で運行されたのではないか、こう思うわけなので、やはり若い将来ある者が教育を受けるものとして、学校当局の自主性、学校当局がやっておることであるからもうしようがないという形でこれを一般的に片づけるということでなしに、福祉大学に限らずすべての大学あるいは高校、これらのこういう研修旅行等の安全については、この教訓を生かして、さらに文部省としてはその辺の指導というものを徹底させる必要があるのではないか、こういうふうに私は思うわけですけれども、どうでしょう。
#50
○井上説明員 先生御指摘のとおり、私どもといたしましても、この事故を機会に、スキー実習等の交通手段の選択に当たりましては安全に十分配慮して万全の体制をとるように、今後各大学に対して指導してまいりたい、このように考えております。
#51
○井上(泉)委員 そこで私は労働省にお伺いをするわけですけれども、労働省の方でも、この事故が発生をして、これについての基準法等に違反がないかどうかということで調査をされたということで、現地でも基準局長やあるいは監督署長から説明を聞いたわけですけれども、この場合における、運転手が過労とかあるいは基準法に違反をした業務体系であったとかいうことではなかったという報告でありましたが、それは間違いないですか。
#52
○菊地説明員 労働省といたしましては、労働者の労働条件を守るという観点から労働基準法の履行確保を図っておりますことと、自動車の運転者につきましては、相対的に見て労働時間が長くなるという観点で、改善基準をつくりまして、適正な労働時間管理ができるように指導しております。
 この二点から本件について調べたわけですが、スキーバスの二人乗務の運転者、二人で運転していたわけですが、事故当時運転をされていたと思われる運転手につきましては、基準法違反の事実はございませんでした。改善基準に違反する点はございました。
 なお、再発防止という観点も含めまして三重交通全体について調査したわけですが、その結果、労働基準法違反については十名の運転手、改善基準違反につきましては九名の運転手、そういう事実がわかりましたので、基準法違反につきましては、三月十二日検察庁に書類送検いたしましたし、改善基準について遵守を図るべく強い指導を行ったところでございます。
#53
○井上(泉)委員 それでは、これは十名とか九名というのは別といたしましても、これを運転をしておった運転手については、基準法に違反をした勤務の状態ではなかった、こういう、私どもが現地で聞いたのと同じ御意見であるので、その点については確認をするわけであります。
 そうなりますと、これは運転手が過労で運転を誤ったとかいうような状態がここで起こったとは思われない。つまり、この転落地点の一時間手前でチェーンも操作をしておる、当然居眠り運転とかをするようなことも考えられない時間帯であるし、そしてその運転手自身は二十何年というものを無事故でやってきておる。そしてまた、この三十人以上の若い生命を預かった運転をしておるし、その点についても、私は極めて慎重に対応したものだと思うわけであります。
 その中でこれに関連をしてお伺いをしておきたいのは、こういう場合においても、運輸省の方も、この会社、三重交通に対して、自動車の整備状況その他についての特別監査をした、こういうことであり、またそれについての報告も現地で受けたわけですが、その現地で受けた報告によっても、このやったこと自体が事故に結びつくような三重交通の運行管理の状態ではなかった、こういう報告を受けたわけですが、これには間違いないのでしょうか。
#54
○松波説明員 お答えさせていただきます。
 今回の事故発生後、今先生の御指摘がございましたが、去る一月三十一日と二月一日の両日にわたりまして、中部運輸局におきまして、三重交通株式会社に対し、運行管理、車両管理両面にわたりまして特別保安監査を行ったところでございますが、その結果、運行管理面につきましては、当該運転者を初めとして長期連続勤務者が数名見受けられたこと、次に、連行経路中の要注意箇所等について、点呼時に運転者に対する適切な指示が行われていなかったこと、三番目でございますが、異常気象等の気象状況の把握が十分になされていなかったこと、四番目でございますが、運転者に対し計画的な教育訓練が行われていなかったこと、まだほかにもございますが、等が確認されております。以上のような特別保安監査結果に見られますように事業者の運行管理面等におきまして対応の不十分さが指摘されており、これらが今回の事故発生に至る背景にあったととらえまして、これらの点について是正を求め、安全確保命令を行ったのであります。
 しかし、今申し上げました点が直ちに今回の事故の運転者操作の原因になっておるかどうかを判断することは大変難しいと考えております。
#55
○井上(泉)委員 私どもが現地で運輸局の方から説明を受けたことと今あなたが力説されたこととは若干違いがあるようですけれども、そのことについては今ここで討論はいたしません。しかしこの事故に、今言われたようなことでこれが直接結びついたということは言えないというのは当然だと私は思うわけです。この運転手が基準法に違反をし、そしてまた連日夜おそくまでマージャンをしておったというようなことでもなしに、本当にまじめな運転手であったわけです。そしてまたお客を積んだバスの運転手というものは、お客の安全も自分の安全も一緒ですから、一歩過まれば自分の命もなくなるわけです。その点で安全運転というものに集中してやっておるわけです。だからその点について、そういうことで運転者がとがめられるというようなことがないのは当然だと思うわけです。
 そこで、これはついででありますけれども、自動車の損害保険等については自賠責、強制と任意とがあるわけですけれども、こういう三重交通にいたしましても、聞くところによると全部強制で、任意は掛けていない、こういうことを聞くわけです。これは三重交通に限らず、大手の交通業者というものほとんどがそういう状態である。ましてや大蔵省の車にしても建設省の章にしても役所関係は自賠責の強制はやるけれども任意はほとんどないというわけですが、任意の制度が生まれた背景を考えれば、これらの機関も、そしてまた公共交通を担当しておるバス会社等は、任意の保険にも当然加入しておるべきではないか、こういうふうに思うわけです。私の考え方が間違っておれば間違っておると指摘してもらって結構ですが、どうでしょう。
#56
○永井説明員 貸し切りバス事業などの自動車運送事業の免許申請の審査に当たりましては、当該事業者の損害賠償に係る補償能力をチェックし、その能力が十分でない者には免許しないというようなことにしておるわけでございますし、また既存の事業者に対しましても、個々の事業者の補償能力の程度に応じ、必要な任意保険への加入を指導しておるところでございます。
#57
○井上(泉)委員 私が質問をしておるのは、任意保険というものは全般的にこれに加入する義務はない。任意だから義務はない。義務はないけれども、少なくともこういうバス企業だとかあるいは役所は、任意の制度ができた過程から考えたら当然加入すべきではないか、こう思うわけですけれども、今言われたようなことで、加入することについての必要はない、こういう理解でいいですか。
#58
○永井説明員 文字どおり任意保険でございますので何が何でも入らなければいけないということはないのかもしれませんが、こういう旅客運送事業、お客さんを運ぶという事業におきましては、事故を起こさないことが何よりも肝要ではございますが、万々が一事故を起こした場合の被害者への賠償という問題がございます。その点に遺漏があってはなりませんし、事業の遂行という観点から見ましても、事業の安定性、継続性という観点からも、任意といえども必要な賠償能力は上乗せで確保することが必要だと考えておりまして、そういう観点から私どもできる限り任意保険にも入るように指導しておるというところでございます。
#59
○井上(泉)委員 指導しておるけれども、それは余り行き渡っていないというのが現実の姿であることには間違いないですね。
#60
○永井説明員 貸し切りバス事業者を例にとって申し上げますと、御指摘のようにすべての事業者が任意保険に加入しているという実態ではございません。ただ事業規模の大きな会社はそれだけ賠償能力もあるという場合が多いかと思いますが、そのような事業者が付保率が低いというのは御指摘のとおりでございます。ただ逆に、事業規模が小さくて賠償能力の乏しいと思われる中小事業者については、かなりの事業者が任意保険に加入しているという実態でございます。
#61
○井上(泉)委員 中小業者には入れ入れということを言うけれども、大手の業者に対しては運輸省は余り言わぬのじゃないですか。
 大蔵省銀行局の保険第二課長、今自動車の損害保険の中で強制と任意を掛けておるものの比率はどの程度になっておるのか、参考のために聞かしていただきたい。
#62
○鏡味説明員 ただいま御質問の強制保険は一〇〇%付保でございますので一〇〇%入っておりますけれども、任意保険の加入率というのは、定義が大変難しゅうございますが、実際に動いてないものも含めました登録台数に占める任意保険の加入率で見ますと、損害保険会社の任意保険に入っておりますのが約六割強でございます。それから農協共済の自動車保険がございますので、これを加えますと七三%程度になろうかと思います。あと相互扶助の制度としての共済制度がございますけれども、この数字については私ども余りつまびらかでございませんが、これを含めますと約八割程度でなかろうかと考えております。
#63
○井上(泉)委員 私は保険の関係をあえて申し上げたのは、道路事情が非常に悪い中で車の数は激増しておるし、交通事故の被害者が非常に多いわけだから、そういうものを救済するためにも保険制度がどの程度活用されておるのか、強制は一〇〇%ですけれども、任意がどの程度普及しておるのか、そのことを承知したくて質問申し上げたわけであります。
 今度の大安寺橋の事故の原因は、警察が事故究明をされておるからまだここでは説明できない、こういうように言われておるわけですから、それをあえて説明せよとは言わないけれども、一体この種の事故原因の究明はどれくらいかかるものですか。
#64
○山崎説明員 お答え申し上げます。
 交通事故の捜査でございますが、事故はそれぞれ形態も違い、規模も違い、その状況もいろいろあるわけでありまして、一概にこの種のものがどれくらいの捜査期間が必要かということは申し上げられないものでございます。
 さて本件の捜査でございますが、まれに見る大規模な事故でございまして、私ども多角的に慎重に捜査を進めております。現時点ではまだ終了の見通しについて申し上げられる段階ではございません。まだ相当に時日が必要ではなかろうかというぐあいに考えております。
#65
○井上(泉)委員 私は、この事故が発生をして、当該会社あるいは当該学校あるいはもちろん遺族の方、そういう方たちの心労というものは大変なものだ、こう思うわけであります。そういう点からも、事故原因の解明というのは必要でございますけれども、往々にしてこの事故原因というものが、ハンドルを握っておった者に責任が帰せられる嫌いがあるわけで、そういう点からも今幾つか問題点についてそれぞれ各省関係者に御意見を聞いたわけでありますけれども、やはり事故というものは運転者のなにによって起こったのではなしに、そういういろいろな客観的な条件の中で、そしてあの場所においては不可抗力の形で、この運転者は自分も含めてとうとい人命を失ってしまったのではないか、私自身はそう考えるわけです。
 その点では、道路管理者としての責任というのは非常に重い、そしてまた、道路交通の管理者である警察庁としても非常に責任を痛感してもらわなきゃいかぬわけですが、これは国民が安心をして道路交通ができるような状態につくるのが道路管理者の責任であり、無謀な運転あるいは危険箇所の標識、そういうものについて交通安全の指導をされるのが警察庁である。そしてまた、運輸省としては、旅客運送あるいは観光バス、そういうようなものの運送管理については遺漏のないような十分な措置をとっていくのが平素からのなにであって、こういうふうな事故が起こって、そして特別監査をして、そうして、たたけばほこりが出るということわざがあるようなもので、特別監査して、そうやって幾つかのものが出てきた。そうすると、これはこの会社が悪いぞ、だからこんな事故が起こったぞという世論をつくり上げる中で運転者が非常に追い詰められてくるわけなので、そういう点について、今度の事故は、道路管理者の責任というものはある程度免れることはできぬじゃないか、学校側にしてもこういう無理な、日曜日の運行の計画を立てて、そしてまた、雪の中を走っていく深夜のバス輸送をするとかいうことは、これは学校側もある程度の責任は免れぬのではないか、そういうふうに私は思うわけです。
 この点について、建設省、文部省、運輸省、警察庁、それぞれこの事故についての責任の自覚度といいますか、どの程度の責任を感じておるのか、ひとつ御答弁を願いたいと思います。
#66
○木部国務大臣 先ほど来井上先生から大変格調の高い御指摘や御提言をいただきまして、私ども伺っておって非常な感銘をいたしておるわけであります。
 先ほど私申し上げましたように、五省庁でその対策のあれを今努力もいたしておりますし、警察当局でも事件の解明ということに全力を挙げておるわけでありまして、私ども建設省といたしましても、先ほど来いろいろ大変貴重な御指摘いただきましたようなことをよき教訓としまして、できる限りの努力をさせていただきたい、こう考えております。
 私は、これは全くの思いつきで申しわけありませんが、さっき井上先生から、ああいう雪国のところなんかガードレールの色を変えたらどうか、景観を悪くしないような程度のものでそういうガードレールの色彩のことなんかも考えることも一つの提案だろう、そう実は思っておるのです。
 それで、これはそういうことに当てはまりませんけれども、アブダビとかサウジアラビアとかへ行きますと、ゴルフ場がありますが、もちろん砂ですから緑は何もないわけです。ゴルフのポールは真っ赤なポールを使ってやっているというようなことも、これは一つの思いつきですけれども、そういう点なんかでも、先ほどの御提言、御指摘のような点をできる限りの努力をさしていただきたい。これをよく戒めと教訓にしたい、そういうふうに考えております。
#67
○井上説明員 お答え申し上げます。
 日本福祉大学では、事故後直ちに今回の事故の原因等について学内として状況分析をし、学生、教職員に対しまして、合宿等の実施に当たりましては安全に十分配慮するよう周知徹底を図るとともに、今後の体育実技の野外授業の実施方法について検討を行っているというように聞いているところでございます。
 大学におきます教育研究活動を行う場合には安全に十分配慮し、事故を起こさないよう十分注意する必要があることは先生御指摘のとおりでございますが、万が一事故を起こした場合の救済措置といたしましては、文部省では、大学、短期大学に学ぶ学生の教育研究中の種々の災害に対する被害救済の措置といたしまして、財団法人学徒援護会の事業として学生教育研究災害傷害保険制度を設けているところでございまして、機会あるごとに各大学に対しこの保険制度への加入を呼びかけているところでございます。
 日本福祉大学はこの保険に加入しており、今回の事故に際しまして、体育担当教員の指導を受けつつ体育実技に出席するための移動中の事故でございましたので、正課中の事故として、死亡した学生二十二人に対し一人当たり千二百万円、総額二億六千四百万円の死亡保険金が支払われているところでございます。
#68
○越智説明員 警察庁といたしましては、この種事故の再発を防止するために、事故当日付で都道府県警察に対して緊急通達を発しまして、危険箇所の再点検を行うとともに、冬季における安全運転確保に必要な広報、指導及び取り締まりを強化するよう指示しておるところでございます。
#69
○井上(泉)委員 大臣はいろいろと非常に配慮した気持ちの中で答弁をされておりますし、その他の警察庁にしても文部省にしても、これより以上のことは自分でよう踏み出さぬという気持ちが強くあるから、何かこう、この事故発生の原因についての、あるいは生徒指導のあり方というようなことでの反省の面が余り感じられないし、警察庁もいつも言うわけで、何か事件が起こると、もう今後かかる事件のないようにやりますというのは、これはもう警察の一般的な用語、警察に当てはまる用語じゃないか、こういうようにも私思うわけであります。
 こういう場合に警察庁としても、私は、全国でこういう危険な箇所等についてはやはり道路管理者の建設省なりあるいは地方の自治体なりと随時そうした点についての話し合いを持つとか、あるいは危険な箇所の改良促進をさすとか、そういうふうな話し合いが持たれてしかるべきだと思うわけですけれども、そういう点について、道路が悪いから落石事故があった、これは警察は関係ないことだということではなしに、私は、もっと警察として交通安全対策というものに意を用いていただきたい。それをただ運転者、ドライバーの責任ということで問題を片づけるということではなしに、自分たち自身の責任、やはり職責というものを、それは個人の責任じゃないですよ、職責というものを強く反省をしてもらいたい、かように思うわけです。
 その点について、例えば文部省の場合、これは千二百万円のなにが出された。学習中の事故であるからということでこれが適用になったということは、事故原因が判明した場合には、こういう場合の賠償というか補償というようなものは普通事故原因者が責任を負うのが当然であるわけなので、そういう点でも、学校が無理な運行計画のもとにバスを走らせた、バスを走らせたところがこういう事故に遭ったということで、事故を学校側の責に帰する災害と認識をして千二百万という保険金が支払われたものだ、こういうふうに理解していいですか。
#70
○井上説明員 お答え申し上げます。
 本件の原因等については、先ほど警察庁から御説明がございましたとおり捜査中ということでございますから、その解明は今後にまつ必要があると思うわけでございますが、先ほど申し上げました学生教育研究災害傷害保険制度を今回適用したと申しますのは、正課中の事故であるということで保険金を適用したわけでございますので、今後私どもとしては、その原因解明を待って、先ほど申し上げましたとおりそのような交通手段の選択については十分慎重を期して、再びこのような事故が起こらないように大学側に対しては十分指導してまいりたいと考えておるところでございます。
#71
○井上(泉)委員 私はもうすぐ質問を終わりたいと思っておるわけです。
 そこで、問題のこの法律ですけれども、道路整備緊急措置法によって交付金が出されるわけです。その交付金をもらってもどうも自分のところの負担ができない、できないものについてはどうするかということを言うと、それは何とかできるような措置が講ぜられると思います、こういうことを道路局長は言われたのですけれども、道路局にその予算があるわけでもないんだし、道路局がそういう措置をできるわけでもないから、地方自治体のそういう財源措置についてはあくまでも責任を持って対応するのが自治省の任務なわけです。だから私は、この措置法に基づく事業を行う場合の地元が出さねばならない分については、自治省としてはその財源について責任を持って対応ができるのかどうか、そのことを自治省から答弁をお願いしたいと思います。
#72
○横田説明員 今回の道路整備緊急措置法の改正に伴います交付金でございますが、実は地方財政計画上は完全な単独事業ということになっております。したがいまして、当然の裏負担を予想している仕組みにはなっていないわけでございます。それからまた、本改正法を、私どもといたしましては、当然に裏負担が出るような仕組みにはなっていない、このように理解をしておるところでございます。仮に地方団体の判断に基づきまして交付金を超えました事業を実施する、こういう場合についてでございますが、財源といたしましては、道路目的財源もございますし、また交付税等でも基準財政需要額の中に算入している、そういうことから一般財源で対応すべきだろうと考えておるところでございます。
#73
○井上(泉)委員 それはあなた、そういうふうになっていなければそれをするのが地方自治体としてこの法律を生かすための当然の業務になりはせぬですか。せっかくいい法律をつくって乏しい財政の中から交付金を支給する。ところが、交付金が支給されても、自主財源がなかったら消防車が出動しやすいような道路改良をやるにも道路改良ができない、あるいはまた、通学路の安全を期するための通学道路の整備をやるためにもできない。せっかく立派な法律ができたのだから、それを裏づけするようなことを考えるのが自治省として当然じゃないですか。なってないからそれはできません、一般財源でやってくださいじゃ、俗な言葉で言えば余りにも薄情な行政の姿勢じゃないですか。
#74
○横田説明員 私どももこの制度は大変結構な制度じゃないかと思うわけでございます。お言葉を返すようで恐縮でございますが、先生御承知のとおり、通常の国庫補助金の伴う事業につきましても、道路についてはかなりいろいろな形での道路目的財源というのがございます。それから交付税の措置、こういうものでもともと対応しておるわけでございます。今回の交付金につきましても、仕組みはともかくとして、現実に地方でそれを超えてさらに事業をしようという場合には同様な形で一般財源で行えばいいのではないか、このように私どもは考えておるわけでございます。
#75
○井上(泉)委員 それを超えて道路事業をするというのじゃない、そういうことをしなければいかぬということについてこの法律ができたのだから、これはあなた――日本の官僚組織の中で自治省ほど官僚的な機構はない、こういうように言われるわけですが、まさに官僚の典型的な答弁であります。そういうことではこの法律は十分な効果を上げることができないわけですが、これはひとつ上司と相談をするとかいうようなこともないですか。今ここであなたが言ったようなことで、それは知りません、建設省が勝手につくった法律だから負担ができなければしなくても結構ですよ、そういう薄情な姿勢ですか。
#76
○横田説明員 私どもは決して冷たい態度をとりたいと思っているわけではございませんで、大変いい制度でございますので、当初の目的が達成されるように大いにやっていただけたらと思うわけでございます。
 ただ、お言葉を返して大変恐縮なんですが、通常の単独事業といいますのは一般財源で、せいぜい起債がある。ところが、この場合には少なくとも交付金という大変結構な制度もございます。そのようなバランスを考え、あるいは従来からの道路事業を行う場合の仕組みというものを総合的に判断した場合には、このものにつきましては一般財源でやっていただくのがいいのではないか、このように考えております。
#77
○井上(泉)委員 一般財源でやったらいいと思っても、一般財源がないからできないのでしょう。それで通常の単独事業というようなことは――道路整備五カ年計画の中で落ち込んでおる地方道の整備、学校ができたことによる学校の通学路をつくるとか、あるいは消防の道路をつくるとかいうようなことについて支障を来すから、そういうところを促進しようとしてこういう法律をつくった。あなたもお認めのような立派な法律ができたわけですから、その法律が本当に地域の住民に生かされるようにするためには、単独で考えてください、自主財源で考えてくださいというのではなしに、一般単独事業と同じように財政的な援助というか指導をするのが自治省の任務じゃないか、私はこう思うわけですが、これはあなた、上司と相談をしてやるとかいうような、そこまでの気持ちも起こらぬですか。ここでそう答弁したから、もう自治省は面倒見ぬでもようございますよ、そういうような報告を上司にして、それであなたの有能さを売り込むのですか。
#78
○横田説明員 交付金だけの問題ではございませんで、地方財政あるいは行政が全体として円滑にいくということにつきましては、当然私どもは十分注意しなければいけない責務があると考えておるところでございます。
 ただ、お言葉を返して大変恐縮なのですが、今回の交付金につきましては、法律に基づきますと当然裏負担が出てくるというような仕組みではもともとないのではないかと私ども考えておるところでございます。
 それから、一般財源につきましては、繰り返しで大変恐縮なのですが、もともと道路目的財源というものにつきましては、ほかの仕組みと違いましてかなりいろいろなものがございますし、さらに交付税措置もされている。したがいまして、その行政の、財政の中でもって各個々の団体では十分検討しながら必要な行政を進めていくことが必要なのではないか、このように考えておるわけでございます。
#79
○井上(泉)委員 本当にあなたしんの強い役人である。
 そこで、今この法律での交付金というのは事業費の一〇〇%じゃないでしょう。そのことは認識しておるでしょう、一〇〇%でないということは。事業に対する一定の交付金である。そうすれば、一〇〇%でない分については自治体が負担しなければならない。ところが自治体は今日どういう状態であるかということは、どのだれよりも自治省のあなたたちは承知をしておるわけです。だから、これが出るときは、建設省に、そんな法律をつくっても自治省の方ではこり財政的な面については面倒見ることできませんよ、そういうお答えを建設省にもしておるのですか。
#80
○田中(淳)政府委員 先ほどちょっと申し上げましたが、個々の地方公共団体の財政事情によりまして、事業実施上支障が生じるような場合には適切な処置が講じられますよう、関係方面、特に自治省を中心に私たちの方もいろいろ働きかけてまいりたいと考えております。
#81
○井上(泉)委員 そんな関係方面とは自治省も指しておるのですか、自治省なしですか。
#82
○田中(淳)政府委員 もちろん自治省さんが中心になろうと思います。
#83
○井上(泉)委員 今の道路局長の答弁を聞いて、自治省、どう思いますか。
#84
○横田説明員 もちろん、本件道路行政につきましては建設省さんの方が主管でございますが、私どもとしましても、いろいろの形で御協力していくことは当然のことであろうと考えておるところでございます。
#85
○井上(泉)委員 道路のことは、建設省所管のことはあなたが説明されるまでもなくはっきりしているわけです。ところが、その負担ができないような町村については各方面にお願いをしてと道路局長言われたでしょう。その道路局長が言われた中に自治省も含まれておる。こういうわけでこの同じ日本政府の官僚が、行政の担当者がそういうふうに言っておられるのだから、だからあなた、そこでこれに対して薄情に、すげなく建設省でやりなさいと言うのではなしに、道路局長ですよ、それはあなたよりは何階級か位が上でしょう。その道路局長がそういう見解を持ってなにしておるから、やはりあなた、帰って上司とも相談をしてこれに対する対応も考えないと、これはせっかくこんな法律ができたけれども、だめですよ、こう言って、何であなたそんなことが話ができないのですか。
#86
○横田説明員 私どもの上司には十分先生の御趣旨は御報告したいと思っております。
#87
○井上(泉)委員 僕の趣旨ではなしに、この法律の持っておる趣旨というものをしかと認識をしてないとだめですよ。これはまた自治省にこの委員会に来てもらいます。今度どういうふうにあなたが上司に相談をして、上司がどういうふうなことを言うたのか、そのことの追跡調査もきちっとしていきたいと思いますので、ひとつ遺漏のないように上司とも相談をして、その結果を道路局長の方にもしかと伝えておいてください。そうしないと道路局長は、例えば僕のところでやりたいと思ってもおまえのところは負担ができぬから、せっかく大事なことだけれどもそれはできないぞ、こういうようなことのないようにこれはしたいと思います。
 その点ひとつ大臣も、せっかくこういういい法律を出してくれておるのですから、この法律が公平に行われるように、今日の地方財政の実情から考えてあるところとないところがあるが、その上に立って公平にこの事業が施行のできるような配慮をお願いしたいと思うわけですから、その点大臣から御見解を承って、私の質問を終わります。
#88
○木部国務大臣 この法案というのは、私から申し上げては失礼ですが大変立派な法案だと思うのです。そういう意味で生みっ放しではいけませんからしっかり育てなければいかぬ。そういう意味で、先ほど来お話のありましたことを私からも自治省の当局に、立派に育てるように、お互いに努力するように、こういうことでその趣旨をよく理解させるために努力をさせていただきます。
#89
○井上(泉)委員 終わります。
#90
○中島(衛)委員長代理 午後一時より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十一時三十六分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時一分開議
#91
○保岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。新井彬之君。
#92
○新井委員 私は、道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案につきまして質問をいたします。
 道路の問題につきましては、私も再三にわたって非常に重要である、このように言っておるわけでございますが、たくさん公共事業がある中で特に道路というものは昔から欠かすことができない、道路によってやはりその地域の発展、個人の幸せが大きく左右されてきたということは、今までも事実が示しているわけでございます。特に、総合交通体系の中にありましても、電車というのは電車までやはり歩いていかなければいけませんし、飛行機は、飛行機で長距離を飛ぶ場合においては非常に時間も短縮できますが、船舶あるいはまたバス、そういうところに行くにいたしましてもやはり道路のよしあしというのが私たちの生活に非常に影響している。こういう中で特に高速道の発達等自動車の進展に伴いまして、これから日本の国の交通網を考えますときに道路整備というのは総合交通体系の中でも一番大切にしなければならない問題である、このように考えるわけでございます。そういうことで、その中でも今回は、高速道あるいは一般国道、地方道、いろいろあるわけでございますが、おくれた地域に対して特に交付金をもって一つの事業をやる、道路局も一生懸命考えられまして、本当にその見識には敬意を表するところでございます。
 しかしながら、なぜ今回こういう法律案が出たか、こういうことになりますと、その一番の基本は自動車重量税のオーバーフローの問題である、こういうことになろうかと思うわけでございます。自動車税につきましては道路特定財源、重量税については法律的には一般財源、こういうことになっておりますけれども、道路というものがやはりそれだけ必要であるというところから、納税者の皆様方もみんな協力していただいて、そして第九次までの道路五カ年計画、こういうことでずっと進んでまいったわけでございますけれども、先ほど申しましたように今後これがますます必要になってくる、もっともっと財源が必要である、こういうぐあいに考えられるわけでございます。
 そういうことで、まず大臣にこの道路に対する基本的なお考えをお伺いをしておきたいと思います。
#93
○木部国務大臣 今新井先生御指摘のとおり、道路というものは我々の生活それから経済、ある意味では福祉の面、そういうような面で欠くことはできないわけですし、特に産業の面でも大きく貢献をしておる。そういう中にありまして、今御指摘になりましたように、第九次の道路整備五カ年計画が進行中でございますが、地方道が非常におくれておる。今御指摘になられましたように、道路というものは、高速道路から一般国道から主要地方道から市町村道から、そういう生活道路まで体系的に効果的に整備されるということがもちろん望ましい姿であるわけであります。
 また、今お話しのように財源の確保の問題につきましては、やはり何といっても特定財源だ、それからもちろん一般会計からの予算、それから建設国債というようなさまざまの方式のものがありますが、何しろ御承知のとおり非常に財政が厳しい中でございまして、そういう中にありましても今申し上げるように、先生からもお話がありましたようにやはり国民のニーズにこたえなければならぬ。ですから、財源を確保するためには第一番に特定財源ということが何よりも優先されなければならない、そういうふうに私どもも同じ考え方の上に立っておるわけでございます。
 そんなようなことで、市町村道や何かが非常におくれておるというようなことでございますから、私はさきにもお答え申し上げましたとおり、これは地方でも非常に期待していると思うのです。むしろ、これからの道路行政または道路を整備する面でも、建設省の方からこうしろああしろということで上からあれするとか、縦割り行政の時代は終わったわけです。むしろ、住民の皆さん方の的確なニーズといいますか、そういうものをとらえていただいて、そうして真の生活道路としての効果が満たされるようなそういう新しい発想で、今回の交付金の制度を御提案してお願い申し上げておるわけでございます。
 基本的な問題につきましては、今新井先生の御指摘の点とそう大きな差がないと思っております。ですから、今私が御答弁申し上げましたことが基本的な考え方でございます。
#94
○新井委員 私は、とにかく今回、こういう手法をもちまして揮発油税の収入の十五分の一を一般会計を通さないで道路整備特別会計に持ってきて、なおかつそういうような仕事をされる、これも一つの見識であろうとは思いますけれども、道路の必要性とかそれからそういう納税者の立場とかそういうことからいろいろ考えますと、道路予算というものがある程度特出するかもわかりませんけれども、やはりそういうことでおやりになることも大事ではなかったか、このように思うわけでございます。
 それで、オーバーフローの問題については再三にわたって委員会でも問題になっておったわけでございますが、私としてもちょっと確認だけさせていただきたいと思うのですけれども、ちょうど竹下大蔵大臣と水野建設大臣との間で、五十七年度、五十八年度の流用分は速やかに道路財源に返済する。それからもう一つが、五十九年度流用分は財政経済事情に応じ同年度中に返済する。もう一つは、六十年度からは道路整備に充当するような方策について検討するということで、この六十年度から道路整備に充当するような方策について検討されたと思います。五十七年度、五十八年度の流用分は速やかに道路財源に返済することになっておると思いますが、この分はどうなっておりますか。
#95
○田中(淳)政府委員 簡単に申し上げますと、先生御指摘の自動車重量税のオーバーフローでございますが、その額は昭和五十七年度分は一千四百十二億円、昭和五十八年度分が一千六百億円、昭和五十九年度分が一千九十六億円でございまして、五十七年から五十九年までの間で総トータル四千百八億円でございます。
#96
○新井委員 それで金額はよくわかったわけでございますが、五十七年度分と五十八年度分は私の知っておるところでは流用分は速やかに道路財源に返済するという約束になっておると思うのですけれども、それはどのようになっておるのか、現状をお伺いいたします。
#97
○田中(淳)政府委員 まだ返していただいておりません。ついででございますが、五十九年度分もまだ返していただいておりません。
#98
○新井委員 今までいろいろいきさつがあったと思うのでございますが、大蔵省としてはとにかく一般財源が非常に不足をしておる、あるいは財政再建途上で非常に大変である、そういうことで話し合いが再三にわたってあったと思うのですけれども、五十七年度、五十八年度の流用分は速やかに道路財源に返済する、こういうことが竹下大蔵大臣と水野建設大臣とであったのは事実でございますか。
#99
○田中(淳)政府委員 正確に読ませていただきますと、五十九年一月二十四日、大蔵大臣と水野建設大臣、さらに藤尾政調会長、当時の天野道路調査会長の中で
 一、自動車重量税については、制度の創設の趣旨、経緯から、今後とも、道路特定財源としての原則にしたがって運用を行うものとする。
 二、昭和五十九年度当初予算において、自動車重量税の国費分の八割に相当する額のうち、道路整備費以外に充てるものについては、経済・財政状況に応じ年度内に道路整備費に充当するものとする。
   昭和五十七年度及び昭和五十八年度における同趣旨のものについても、可及的すみやかに道路整備費に充当するものとする。
 三、昭和六十年度の予算編成においては、自動車重量税に係る道路特定財源は、全額道路整備費に充当するものとし、その方策について検討するものとする。以上でございます。
#100
○新井委員 そういうことであるならば、約束に従いまして、速やかということも入っておりますしいろいろあるわけでございますが、今後どのような交渉をされていくつもりなのか、それだけお伺いしておきます。
#101
○田中(淳)政府委員 先生先ほどから御指摘のように、揮発油税、自動車重量税等のいわゆる道路特定財源は、受益者負担あるいは損傷者負担の考えのもとに道路整備費に充てることとして道路利用者に特別の負担を求めるものでございます。したがいまして、建設省といたしましては、過去にお貸ししました分を経済その他の許す範囲内の適当な時期に返していただきたい、かように考えております。
#102
○新井委員 一生懸命に我々も全力を挙げたいと思いますが、とにかく早く返していただけるように、交渉をよろしくお願いしたいと思います。
 法案について二つだけ聞いておきますが、一つは、今回の千百十億は国費でございますが、事業費としては二千七百億です。そうしますと地方の負担がわりかた多くなるようでございますが、昨日もお伺いしましたらその六〇%の負担については地方の方は財源がありますという答弁でございますが、地方には財源がなくて困るというようなことがないのかどうか、その一点をお伺いします。
#103
○田中(淳)政府委員 昭和六十年度におきます交付金事業を含めます一般道路事業の地方負担額は約一兆二千二百億円でございまして、一方、地方の道路特定財源収入額は、譲与税三税、地方税二税合計で約一兆三千三百億円でございます。それらの優先充当により全体としては財源としては可能であると考えております。
 このような財源事情を踏まえまして、各地方公共団体は自主的に交付金の交付の申請を行うものと見られるために本事業の円滑な実施が図られると考えておりますけれども、個々の地方公共団体の財政事情によりましては、事業実施上支障が生ずるような場合には、適切な措置を講ずるよう関係方面に働きかけてまいりたいと考えております。
#104
○新井委員 財政が非常に許す地域は幾らでも申請が出てこようかと思いますが、財政が許さないけれどもなお今回の措置によって緊急性があるというような、財政的にかみ合わないような地域も出てこようかと思いますけれども、そういうところが出てきた場合にはそういうところにも漏れなく、日本全国を見た上で一番緊急性があるなということをやっていただけるかどうか、その辺だけもう一度お伺いしておきます。
#105
○田中(淳)政府委員 先生御案内のように、本事業は複数の道路管理者が複数の事業を一体的に行うものでございまして、しかも比較的小規模のものであります。したがって、あるものは県知事さんが道路管理者の場合もございますし市町村長さんが道路管理者の場合もございますが、もともとこの事業自体が地方の自主性を考えて、例の補助金と違いまして、県あるいは県の御指導のもとに各市町村がおつくりになるものでございます。そういうことを十分考えて、必要であればいろいろな財政的なことも考えさせていただきたいと考えておりますけれども、現在のところは計画そのものが非常に自主的でございますので、各市町村あるいは県段階で、自分のところの自主財源と申しますか、ほかにいろいろな財源がございますが、そういうものを勘案してお考えくださるものと考えております。
#106
○新井委員 最後に、緊急措置法第五条第一項で「建設大臣が定める基準を超えないもの」と書かれておりますが、基準ではどういうことを定めるのか、それだけお伺いして質問を終わりたいと思います。
#107
○田中(淳)政府委員 臨時交付金は、比較的小規模ではございますがまとめて一体的に実施すれば非常に効果が大きな事業を、交付の対象とするものでございます。比較的小規模な、目安として事業費で申し上げますと、都道府県道事業及び街路事業の場合には大体二億円以下、市町村道の場合には大体四千万円以下程度と考えております。ただ、都市内の街路のように非常に用地費を食うようなところがあると思いますので、そういうところは多少ケース・バイ・ケースで考えたいと考えております。
#108
○新井委員 終わります。
#109
○保岡委員長 薮仲義彦君。
#110
○薮仲委員 ただいま議題となっております道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部改正案、法案そのものについてはただいま新井委員の方からございましたので、私は、これに関連する道路に関しての周辺の問題を何点か大臣にお伺いしたいと思うのです。特にきょうは大臣が最も造詣の深いといいますか一番お詳しい問題について何点か具体的にお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。特にきょうは時間が余りございませんので、大変恐縮でございますが御答弁は要点を明快、簡潔にいただきたい。
 最初に伺っておきたいのは、大臣御承知のように昨日、大臣も党内では一番真剣であった地震財特法が衆議院を通過いたしました。この中で特に、大臣も先刻御承知でしょうけれども、道路に関することでお伺いいたしますが、避難路、計画に対する事業費ベースで結構でございますが、進捗率は全体が何%、避難路は何%、パーセントでちょっとお答えください。
#111
○木部国務大臣 きのう衆議院の財特法の法案が延長通過いたしたわけでございます。これは各党一致でございますから、各政党の皆さん方に大変な御協力をいただいたものである、そういうふうに感謝いたしておるわけでございます。
 御指摘になりました避難地、避難路の問題でございますが、進捗状況は全国では避難地が七七%、それから避難路が約三八%。この財特法の延長の一番大きなあれは、国土庁から答弁しなければならぬでしょうけれども、今お話のございましたように避難路が非常におくれておるというふうに私も理解をいたしておるわけでございます。
 静岡県、特に静岡市の分について申し上げれば、避難地が二二%しか行っておらない、それから避難路が二六%と非常に低い率にあるわけでございます。
#112
○薮仲委員 大臣先刻御承知ですから静岡市のことまでお答えいただいたわけでございますが、今お話しのように全国でも避難路は、大規模地震特別措置法にかかわる事業は全体で七六%の進捗に対して、五カ年経過して三八%、このように大変おくれております。静岡市においては、大臣御指摘のようにさらにそれより下回っているのが現状でございます。避難路について言えば、事業量では一三%、こういう状態なんです。
 そこで私がお伺いしたいのは、今度の法案の延長に際しましてこういうことがうたわれているわけでございます。法律の第二条第一項の事業計画は、昭和六十年四月一日から起算して五年以内に達成されるような内容のものでなければならない。今までのように五年間という単純な事柄ではなくて、事業そのものが五年以内に達成されなければなりませんというたががはまっております。
 そうしますと、避難地、避難路等について、用地買収等に非常に問題があるとか困難な幾多の問題があっても、これは五年以内に達成をしなければならないたががはまっておりますので、その辺担当大臣として、特に住民の生命の安全の上から避難路というものは重要な意味合いを持っておると思いますので、大臣の御決意を伺っておきたいのですが。
#113
○木部国務大臣 残事業につきましては、今薮仲先生御指摘のような趣旨でございます。私もよく理解いたしております。といいますのは、御承知のとおり財政が非常に厳しい中でございますし、これだけの高率の補助というのは、一律一割の補助率のカットというような緊急的な、ことし一年に限っておりますが、そういう措置まで行われておる、そういう中にあって財特法の場合には防災、地震、緊急上やむを得ないというようなことで五年の延長を政府も、大蔵省も認めた、そういうふうに私は思っているわけです。でありますから、こういう避難路とか避難地というようなものにつきましては、特に避難路の場合には住民の皆さん方の理解と協力がなければ達成できない、私はそういうふうな認識を持っているわけです。
 そういう意味で、とにかくこの法案の延長を認められた趣旨を我々もしっかり体して、この残事業の達成のために最善の努力を尽くす大きな責任が義務づけられておる、そういう認識で努力をさせていただきます。
#114
○薮仲委員 どうかただいま大臣の御決意のとおり、避難路というのは、地震発生の場合に非常に危険でございますので、おおむね五カ年以内には達成するということでございますので、重ねてお願いをいたしておきます。
 それから、避難路に伴いましてやはり大事なことは、都市の不燃化ということだと思うのです。避難路に隣接するといいますか、避難路に面した建物について防災不燃化を促進していくということになっておりますが、これをやるについては適用条件がございまして、三大都市圏の既成市街地、二番目は大規模地震対策特別措置法第三条第一項の規定により指定された地域、それから地震予知連絡会が指定する観測強化地域、こういうふうにたががはまっておりますけれども、全国で不燃化事業をやっているのは何カ所か。特に大規模地震対策特別措置法の強化地域の中で何カ所合計画されて、実行段階何カ所あるか、お答えいただきたいのですが。
#115
○木部国務大臣 この不燃化の問題も非常に大切な、都市形成をする基盤だと私は思っております。この事業は昭和五十五年度から御承知のとおり実施をいたしておりまして、現在十二カ所が事業を実施いたしておる。静岡市におきましては七間町通線というのですか、その三路線について今不燃化の促進調査を終わろうといたしておるわけでございまして、事業化につきましては現在地元と協議中であるというふうに受けとめております。
#116
○薮仲委員 これは全国的な箇所数と施工しているところ、数で言うとどうなんですか。
#117
○梶原政府委員 お答えいたします。
 都市防災不燃化促進事業、ただいま実施中のところは全国で十二地区でございます。
#118
○薮仲委員 これは大臣も今静岡市の例を挙げて御答弁になられたのですけれども、これも御答弁のとおり昭和五十五年からスタートをいたしたということでございますが、この事業がなかなか進まないという現状にあるわけですね。
 これはなぜ事業が促進をしないかというと、避難路に際して両側を三十メーターずつ耐火建築にしなさい。ところが、道路に面した方は理解できても、道路に面しない裏側の人は、木造の場合、それが耐用年数を過ぎて建てかえをしたい、そういうときに、木造ではだめですよ、耐火建築にしなければだめです、これは大臣も先刻御承知のように、木造ならば坪単価三十万ぐらいのものが耐火ならば五十万くらいになるわけです。
 しかし、これに対して財政的な見地での助成がある程度なされておりますけれども、これは木造から耐火建築にするときの金利負担分程度というようなことで、坪単価にすれば三万程度のことですから、三十万を五十万かけて建てかえするということについて、これはいかにも大変だ。それで周辺住民との協議ということになっておりますけれども、周辺の同意がなかなか得られないという問題があろうと思うのです。やはりこの問題点をもう一度見直していただきたい。
 と申しますのは、大臣の地元の伊豆大島近海で地震があったと思うのです。あのとき火災の件数はゼロであったと思うのです。私は日本海中部地震も行きました。あるいは宮城沖地震も行きました。でも、いずれも地震に対して火災という問題は今国民の間に非常に定着しておって、火を出しちゃいけないよという感じで、火をぱっととめるくせがついております。その中で今度の大規模地震に際しては、これは警戒宣言が出て避難するまで相当な時間があるわけです。プロパンだったらボンベの口を締められるのです。ガス会社もそれなりの対応をするわけです。ですから、直下型のいきなりぼーんと起きる群発地震と大規模地震、これは大規模地震の中の事業ではございませんが、大規模な地震に対してということになりますと火災という問題と多少ニュアンスが変わってくるのではないか。確かに起きないという前提はございませんので、これは必要ですけれども、三十メーターというと家にして大体二軒分ぐらいで、道路に面した表側ならばやむを得ないと思うかもしれませんけれども、裏側の人からなかなか賛同を得られないということを私は聞いております。
 こういう点で、五年を経過して大規模地震の強化地域内においてなかなか進まないということにかんがみて、これは今後問題点を精査なさって再検討をしていただく時期に来ているのではないかと思いますけれども、いかがでございますか。
#119
○梶原政府委員 今御指摘の中で、不燃化促進事業の要件といたしまして避難路の道路境界より三十メートルという区域の基準を見直すべきではないかというお尋ねでございます。
 これは技術的な問題でございますが、市街地の大火による炎は、過去の災害事例等から見まして、水平距離で三十メーターの長さになるということがわかっております。避難路の中を住民が安全に避難できるためにはどうしても水平距離で三十メーターは確保しなければならないということでございます。
 ただ、先生がおっしゃいました裏側の宅地の改造の場合の負担の問題もございます。そういった点につきまして六十年度から新たに、融資の面でございますが、中小企業金融公庫とか国民金融公庫で特別の枠を設定していただくとか、そういう配慮もいたしましたので、そういった点で側面的に促進するように図ってまいりたいというふうに思っております。
#120
○薮仲委員 これはまた何年間か私もその経過を眺めて、重ねてまたお伺いしたいと思いますけれども、やはりいろいろな助成ないしはその規模等について十分検討していただきたい。特に大規模地震の場合は、警戒宣言をやってから少なくとも三十分、四十分、一時間という時間の中での事柄ですから、十分その辺の具体的なケースを勘案なさって、事業が進むか進まないかよく見きわめていただきたい、これはお願いしておきます。
 次の問題に移らせていただきます。これは私何回も当委員会で要望したことでございますけれども、これからINS、高度情報化社会ということになるわけでございます。電電民営化が一日から始まるわけでございますが、そうすると、好むと好まざるにかかわらずそういう情報社会が出てくるわけです。大臣も車で東名高速を走行なさる、まあ一部に路側放送がございますけれども。あるいは国道一号線を走られる。大臣が沼津のインターからおりられて御自分の伊東へ帰られようと思って、下田街道から亀石峠を通られると思うのですが、あの土日の下田街道の、いわゆる踊り子街道の渋滞たるや大変なものだと思うのです。特にこれから観光シーズンになれば、どうなってんだ、渋滞の先はどうなってんのかって、よく落語で言いますけれども、大臣も車の中でのいらいらはたまらないと思うのです。
 私は、これから道路管理の一番大事なことは、ドライバーに欲しい情報を的確に与えるということが、安全運転の上からも事故防止からも役に立つと思うのです。例えば長野のあの事故もございましたけれども、危険な箇所について適切な情報が流れてくる、あるいは渋滞状況、地震発災、あるいは峠の非常に困難なところには適切な情報が流れている。何も高速道路だけではなくて一号線初め主要幹線、それからいわゆる難所、渋滞地域、そういうところに適切な情報を流す方向を検討なさることが、これから道路管理上安全運転を確保する上から非常に大事な事柄ではないかと思うのですが、将来にわたって、建設省が一つの周波帯を確保して道路情報をドライバーに提供しながら道路管理を円滑にするというお考えはございませんか。
#121
○木部国務大臣 今、非常に大事な御指摘をいただきまして、恐縮に存じております。今御意見をいただきましたようなことは、道路管理の面やまた安全運行の面で非常に大事なことだと思っております。したがって、高速道路だけでなくて一般国道と申しますかそういうものにも、将来の課題としてこれは真剣に検討し、研究し、取り組んでまいりたいと思っております。
#122
○薮仲委員 大変積極的な御答弁で、私も期待をいたしておりますので、どうかこれからの情報化社会に建設省が道路管理者として十分その機能を果たせるように御努力を重ねてお願いいたしておきます。
 それから、やはりさしあたって必要なのは高速道路の路側放送です。今試験的に建設省、日本道路公団が進捗をさせていらっしゃるようでございますけれども、東名、名神等の適切な運行管理のためには、あそこのパーキングエリアとかインターとインターの間の掲示板、それからインター手前の五百メーターの掲示板がありますけれども、あれだけの情報ではなくて、全線にわたって適切な情報がキャッチできるということを積極的に進めていただきたいと思いますが、道路公団が来ていらっしゃれば、計画等を簡単にお話しいただきたいと思います。
#123
○北村参考人 北村でございます。
 先生御指摘のハイウエーラジオの現況及び今後の計画いかんということでございますが、簡単に御説明を申し上げます。
 まず第一点といたしまして、現況はどうかということでございますけれども、現在高速道路では、東名高速道路におきまして、東京から下っていきますと多摩川の橋がございますけれども、あの箇所に一カ所、並びにもうしばらく走りますと港北のパーキングがございますけれども、その周辺に二カ所、昭和五十八年十二月一日から実用化いたしまして、ハイウエーラジオを実施いたしております。さらに、今年度、五十九年度におきましては、東名高速道路におきまして、先ほどの延長に当たります厚木に向けまして、厚木までの間に三地区、前の二カ所を含めまして五地区を整備するということで実施いたしております。
 今後の計画等でございますけれども、ハイウェーラジオは新しい道路交通情報提供の手段として非常に有効だと考えておる次第でございまして、道路公団におきましても、今後とも積極的にその整備を推進してまいりたいと考えております。
 先ほど渋滞地区その他必要な箇所という先生の御指摘もございましたけれども、整備の推進箇所につきまして二、三御説明申し上げますと、第一点といたしまして、交通量が多くて渋滞頻度の高い区間がまず一つ、それから積雪寒冷の程度が非常に著しく、気象が急変するような区間、それから第三点といたしまして、ジャンクションと称しておりますが高速道路の分岐点、及び主要なインター周辺を中心に整備を推進することにいたしております。
 さらに、先ほど五十九年度は申し上げましたが、六十年度におきましては厚木から御殿場間に、約五十キロございますけれども、三地区設置する。さらに、名神高速道路におきまして京都南−吹田間、それから、ことしの秋に新潟まで全通いたします関越自動車道におきましても、東京練馬の起点付近、並びに関越トンネルというのは十キロ以上ございますので、その周辺に整備を計画してございます。
 以上でございます。
#124
○薮仲委員 道路公団、建設省と協議の上でいろいろと具体化していらっしゃるようでございますが、どうか大臣、主要の幹線は全部建設大臣の所管でございますし、渋滞箇所、難所、非常に数多くございますので、試験的でも結構でございますから、幹線道路に必要な情報、そして交通渋滞箇所、危険箇所等にドライバーが適切な情報を得られるようなことで御検討いただきたいと思います。
 漏えい同軸ケーブルにしましても、今道路公団がやっているアンテナにしましても、メーター当たり数千円という単価でございます、そう高い金額でもないんじゃないかと思われます。この辺は十分御検討いただいて、よろしく解決を図っていただきたい、重ねてお願いを申し上げます。
 次に、これも大臣が一番詳しいところをきょうは選んで質問さしていただきますけれども、やはり国道一号というのは東京から名古屋、大阪を結ぶ日本の大動脈でございまして、これは建設省としても一番大事な幹線中の幹線だと思うのですね、骨格だと思うのです。これがやはり円滑な通行が確保できるということが、大臣としては一番心を痛めていらっしゃることだと思うのですが、最近車両台数がふえておる、車社会を迎えておりますので当然でございますけれども、非常に混雑度が激しくなってきておる。これは前々から私も何回か意見を述べてきたところでございますけれども、特に最近、これはひどいなというよりも、このままだと大変だなと思うことがございます。
 具体的に箇所を挙げてお伺いいたしますが、特に大臣が静岡にも関係ございますので、中部三県、静岡、愛知、三重、この三県に限って言えば、混雑度、車の容量に対して実際走っているのがどうなのかという混雑度で言いますと、静岡県の中ではどういうところがワーストテンに入るか、資料をお持ちでしたらお答えいただきたいと思うのです。
#125
○田中(淳)政府委員 静清バイパス、一生懸命やっておるつもりでございますが、先生御案内のように、金が続きませんで、大変御迷惑をおかけしておるというのが実情でございます。
 それで、御指摘の点でございますが、四車線の静岡、愛知、三重の一号線でございますが、静岡市の国吉田、これが混雑度一・三九でございましてワーストフォー、四番目でございます。それから清水市の江尻大和町、これが混雑度一・二三でございまして七番目でございます、混雑度という点で。それから、静岡市の栄町、これが一・二三でございまして、大体先ほどの大和町と同じでございますが、八番目でございます。
 以上でございます。
#126
○薮仲委員 大臣、今ちょっと局長から御答弁いただきましたように、中部三県、一号線が通っているわけでございますけれども、そこの中でワーストテンを挙げますと、今局長の御答弁ですと、静岡の国吉田、清水市の江尻、それから静岡市の栄町、これは局長が冒頭で静清バイパスをおっしゃいましたけれども、静清バイパスにかかっているところが三カ所ワーストテンの中に入っているわけでございます。この渋滞状況が非常に問題じゃないかと私は思うのですね。
 具体的な数値をちょっと参考にお伺いしたいのですが、今四車線とおっしゃいました、上下二車線計四車線、これは時間当たりの交通計画量というのは大体何台で計画なさるものですか。
#127
○田中(淳)政府委員 先生御案内のように、道路の計画を行います場合の基本となる容量を基本交通容量というような言葉で呼んでおりますが、これは道路の部分ごとに、あるいは道路の条件及び交通条件が基本的に達している場合に通過することが期待できる乗用車の最大数を言っております。
 四車線道路の場合には、通常中央分離帯があるわけでございますけれども、片側二車線ずつ。一車線で大体一時間当たり二千二百台と考えております。ただし、実際の道路は信号、交差点等々の有無あるいは車線の幅員、それから沿道の家の建ち方等々によって異なりますので、今申し上げました一車線一時間当たり二千二百台よりは多少小さ目の値になろうかと思います。
#128
○薮仲委員 御答弁のように二千台でございますけれども、私のところに交通センサスがあるわけでございます。ずっと年次を追って持っておりますが、それはやめまして、五十八年度の交通センサスで、今ちょっと出てまいりました国道一号線の静岡の国吉田、これは時間帯で出ているわけでございます。私の手元の資料をちょっと読みますけれども、間違っているかどうかだけ確認いただきたいのです。
 ほとんどこれは三千台、三千七百八十台あるいは三千五百台、三千六百台というのがずらっとありまして、最低でも二千三百四十九台というのが十二時から一時の間だけでございます。昼間においてはほとんど三千台ぐらい走っているということは、容量以上に走っているという認識で間違いございませんか。
#129
○田中(淳)政府委員 今おっしゃいました国吉田に関しましては、細かい点は多少先生のデータと違いますけれども、大体同じでございまして、容量以上走っているというのが事実でございます。
#130
○薮仲委員 これは大臣に御認識いただくために、きょうは警察庁にちょっとおいでいただいて、交通渋滞の状況を警察の目から見るとどうなるのかなということで参考の御意見を伺いたいのです。大臣にすれば余りうれしくない渋い話で申しわけないと思うのですが、やはり実態を認識する上で、警察にちょっとお伺いしたいのです。
 私のところには多少あるのでございますが、五十六年、五十七年、五十八、五十九と、もしもわかれば静岡−清水間の渋滞の発生回数といいますか、それと延べ時間、数字だけで結構でございますが、お知らせいただけますか。
#131
○越智説明員 静岡−清水間の国道一号線の渋滞状況、私どもの交通管制センターでとった数字でございますけれども、五十七年、発生回数でいきまして千二十九回、五十八年千百五十一回、五十九年千二百二十回、渋滞延べ時間で、五十七年二千三百十五時間、五十八年二千四百五時間、五十九年三千百八十七時間ということになっております。
#132
○薮仲委員 今大臣お聞きになったとおり、渋滞の発生回数並びに延べ時間が、五十七年で二千三百時間だったものが三千百時間というように伸びているわけでございます。これはいろんな事情もあろうかと思いますけれども、静清バイパスの区間では年々渋滞状況が頻発し、渋滞の延べ時間が長くなっている。
 これは警察庁にちょっとお伺いしたいのですが、やはり安全運行のために現状は非常に好ましいことじゃないと思うのですが、こういうことはある意味では慢性渋滞に近いのか、それからまた、安全運行上問題点についてはどうお考えか、警察庁の御意見を伺いたいのですが。
#133
○越智説明員 国道一号線の静岡−清水間につきましては、ピーク時間帯には一ないし二キロの渋滞が発生しております。交通量的には飽和状態になっております。
 安全の観点でございますけれども、やはりのろのろの状態になりますと、運転者のいらいらを誘発しますし、また渋滞区間を過ぎてからスピードを上げるというような形もございまして、全体としては交通渋滞というのは安全上も問題があるというふうに考えております。
#134
○薮仲委員 この問題、大臣よく聞いておいてもらいたいのですよ。
 これはもう少し具体的に申し上げますと、それでは今、一号線がほとんど飽和状態だ、これを緩和するのに、じゃ静清バイパスあるいは北街道、この二つがつくろうという道路です。北街道はあと何年間で全線開通するのか。この北街道の完成時期と、それから静清バイパスが現行の、例えば五十九年度の予算、これは七十二億、こういうことになっておって、ことしはさらに一〇%程度ふえるだろうという考えはありますけれども、北街道の開通する時間、あと何年間ぐらい、それから静清バイパス、本年の予算はまだ通っておりませんけれども、残事業量が金額にして幾ら、大体あと何年ぐらいかかるか、ちょっと御答弁いただきたいのですが。
#135
○梶原政府委員 北街道線でございますが、五十九年度事業費二億四千万投入いたしております。残事業は六十年度以降二十一億九千二百万円でございまして、事業費ベースでいきますと、進捗率が三四・二%にとどまっておりますが、今御指摘のとおり、静清地区の東西交通を担う大変重要な道路でございます。したがいまして、六十年度以降予算も重点的に配分いたしまして、かっちりいつまでということは現段階では申し上げられませんが、とにかく加速してやってまいりたいというふうに思っております。
#136
○木部国務大臣 私も、昨年の十一月に大臣に就任させていただいて一番最初に視察に伺ったのが静清バイパスでございます。それは、今薮仲さんおっしゃるとおり、地元にも過去いろいろ問題がありましたし、率直に言って私は一部民活でも導入して、橋なんかですね、そういうふうなことでやったらもっと早く促進ができたのじゃないかな、そういう気持ちが実はしております。しかし、いろいろ見ておりますと、住民の皆さん方が反対だとかそんないろいろな経緯が実はあったわけです。
 そういう意味で、最近は地元の方が何としても早期に静清バイパスを完成するためにというようなことで皆さん立ち上がっていただいておりますから、地元の皆さん方のせっかくみんなで早期の完成を期待し、また促進していこうという立場を尊重して、我々といたしましてもできる限りの努力をさせていただこう、私は去年も視察に伺って、そういう印象を強く受けておるわけです。
 したがって、今予算が審議中でございますから、どのくらいの予算云々ということは申し上げるわけにはまいりませんけれども、とにかくそういうふうなせっかく地元が皆さん一致して促進しようというその意気に対して、我々も大いにこたえて早期の完成のために努力をしなければならぬ、そういう考え方でおります。
#137
○薮仲委員 これは具体的な数値でお答えいただきたいのですけれども、確認の意味で伺います。昨年度の静清の事業費、それで五十九年度ベースの残事業額は幾らですか、金額で。
#138
○田中(淳)政府委員 五十九年度は、先生御指摘のように七十二億でございまして、弁解するわけじゃございませんが、建設省の直轄のバイパスの中では最高の箇所当たりの金でございます。これは、東京外郭環状とかそういう環状道路は別でございます。六十年度以降残事業は千二百九十億でございまして、とりあえず暫定施行を考えておりますので、暫定施行で申し上げますと八百五十八億ということに相なります。
#139
○薮仲委員 大臣、これはよく御承知だと思うのですけれども、今残事業でいくと大体八百億、これで、単純計算はできませんけれども約十年、北街道も事業費からいって約十年。これから十年間このまま静清バイパスが渋滞が続くということは決して好ましいことじゃない。これは大臣が静岡だからそういうことを言っておるということではなくして、幹線道路にそのような慢性渋滞、今建設省は穏やかに言っておりますけれども、私の手元の資料を見ると、これは大変な状態だなと、私も静岡−清水を走ってみて、朝と夕方の時間には道路上に車が満タンになっているわけです。ほかに逃げ道がないのです。
 これは、金がある、ないということは当然のことでございますけれども、やはり主要幹線が車でいっぱいになるということは重大問題であって、私は前に建設委員のときからもずっと、これは重大な課題ですよ、地元の賛成、反対ということも乗り越えてつくらないと麻痺状態になりますよということを何回か指摘しました。年々この交通戦争でいきますと、三年に一度見ておりますけれども、私が資料をもらってから、大体三年に二千台ぐらいふえていくのです、時間容量に対して交通量が。こうなりますと大変深刻な事態になってまいりますので、これは大臣として、地元とかなんとかじゃなくて、国道全体の重要な拠点としてこの対策を、今御説明がございましたけれども、継続してこれは解決に努力をしていただきたいと思いますが、いかがでございますか。
#140
○木部国務大臣 先ほど申し上げましたような、そういう認識の上に立って最善の努力を尽くさせていただきます。
#141
○薮仲委員 これも大臣にちょっと、もう時間も余りございませんからずばり言いますけれども、いわゆる静清バイパスができないことによってどういう支障が起きているか、これは具体的なあれで御指摘したいと思うのですが、この静清バイパスに関連して、静岡県内には藤枝バイパス、掛川バイパス、磐田バイパス、浜名バイパス、こうあるわけです。全国の有料道路の資料を私は持っておりますが、この中で、特に計画に対してどれだけ走行しているかという資料があるわけでございます。この中で、例えば一万台少ない、あるいは二分の一しか走っていない箇所がございますが、バイパスをつくっても三分の一しか乗っていない箇所が何カ所かあるわけです。ちょっと申し上げますと、西富士道路二万七千四百五十二台に対して九千五百二十九台、藤枝バイパス一万六千三百六十九台の計画に対して五千八百七十二台、同じく掛川バイパスが一万一千八百三十五台に対して三千五百二十五台、磐田バイパスは一万三千三十五台に対して四千三百二十一台、浜名バイパスは二万三百八十三台に対して七千二百三十台。ほとんどこれは三分の一というぐらいしか乗らないわけです。これはせっかくバイパスをつくったからといっても、三十年で、バイパスをつくったら償還しなさいという現行の道路公団方式でつくっても、実際利用したくても余りメリットがない、通行料金が高いということで使えない状態です。ですからこれは静清バイパスが通らないということ、決してこれは一建設省だけが悪いということではございませんけれども、全国の有料道路の中でも、関連したところが車が非常に乗りにくくなっているという点も御承知おきいただきたいと思うのです。
 と同時に、大臣も藤枝とか浜名バイパスについては心を砕かれて、夜間割引を継続していらっしゃるようですけれども、少なくとも私は、それによって夜間の台数は非常にふえているということは認識しております。ですから、これは本年の三月で切れるわけでございます、間もなく切れますが、今後ともこの割引については、非常に困難な問題かもしれませんけれども、継続していただきたいと思うのでございますが、いかがでございますか。
#142
○田中(淳)政府委員 先ほどいろいろ御指摘されました一号線に伴います有料区間で計画交通量よりも非常に悪いところがありますのは事実でございますが、これは先生御案内だと思いますが、現在工事中のところもございますので、それが全区間完了いたしますと、必ずしも今の状態が続くとは考えておりません。
 それから料金の問題でございますが、とりあえずこの一年間は現在の料金を延ばしていただきたい、さように考えております。
#143
○薮仲委員 継続をするということでよろしいのでございますか。
#144
○田中(淳)政府委員 さようでございます。
#145
○薮仲委員 それじゃ時間が参ったので、いろいろ問題があるのですが、最後に大臣にこれだけは指摘しておきたいのです。
 いわゆる道路上と同じに、道路並びに道路に関連する駐車場に関して大臣のお考えを伺っておきたいのですが、ちょっと委員長、大臣に写真を見せたいのですけれども、よろしゅうございますか。――これはもう大臣、先刻御承知の場所ですけれども、一応参考にごらんください。これは静岡のど真ん中のふしみやというビルの屋上にある駐車場から車がおっこったわけです。三十メータ―おっこって、ドライバーの方は大変痛ましいことでございますがお亡くなりになった。この問題は、大臣ももう御承知だと思いますが、ここで私が問題を指摘したいのは、現在建築基準法上でいきますと――ちょっと大臣聞いておいてください、答弁できなかったら局長で結構だから。現在の建築基準法上は、これは問題ないのです。その建物が違法建築かというと建築基準法上は決して問題ない。これはエレベーターの箇所が異常な衝撃に対してまでの強度を要求しておりません。ですからそれが建築基準法上問題があったかというと、建築基準法上は何ら問題がございません。
 それから、建設省と運輸省の共管しております駐車場法がございます。これはいわゆる市街化区域においてビルを建てるときに、交通緩和のためにビルには駐車場を付設しなさいと法律に書いてあるのです。そのように高いビルを建てれば駐車場を付設する義務が課せられておる。ですから、付設して駐車場をつくります。しかし、付設の義務が課せられておりますけれども、安全についての事柄は何にもうたっておりません。五百平米以上のところは知事に届け出なさいということが駐車場法でうたっているだけです。ですから、建築基準法上も問題ございませんし、駐車場法も問題ございません。
 また管理上の問題ですね。例えば労働安全衛生法上何かあるかとか、そういうことになれば、現在、法制の中ではこの責任は一切ないというのが現状でございます。
 私が言いたいのは、不法でないということを非常に心配しているわけです。もしもこれが不法建築であったり、何かの法制の中で間違いがあるということがはっきりして事故が起きているのならこれはやむを得かいとわかりますけれども、現在の法制では何ら違法性がないのです。なのにこの静岡では命を落とされた。また大阪でも起きております。それから高知でも起きています。高知は二台おっこったのです。
 みんなトルコン車でおっこっているわけですけれども、この問題は大臣として非常に重要な課題だと認識なさっていただいて、さしあたって都市局長名で各都道府県に駐車場並びにそれに関することについては安全を確保しなさいという通達は出しました。でもそれだけでは具体的には解決はされておりませんので、これを技術的にクリアして建築基準法の中で安全を確保するか、駐車場法の中で安全を担保するか等々の万全の措置を講じていただきませんと、こういうことが今度起きたら私は建設省並びに建設大臣の責任はゆるがせにできないと思うのです。
 その点、検討委員会をつくって早急に安全について担保していただくような努力をいただきたいと思うのですが、これを伺って質問を終わります。
#146
○木部国務大臣 実は、私、各地方都市、特に静岡なんかもその最たるものであると思っておりますが、地方都市を見てまいりますと、地方の中堅都市を例えば新幹線のホームからずっと見てみますと、駐車場が、ずっと立体的なものが散在しているわけですね。あれを見ると都市の景観というものを非常に悪くしていますね。それからまた防災上とか安全の面であるとか、そういうことで非常に問題がある。だから、私、都市局長に命じまして全国総点検しろということを実は指示したわけです。それで三月の通達になっておると私は理解いたしておるわけであります。そういう意味で、これから都市の再開発をやるとか、また都市の景観を考えるとか、また災害の際にどういった対応をするとかというような問題について特に地方の中堅都市、中核都市を総点検するように、こう言って、今恐らく事務当局ではそういう問題を検討していると私は思っております。
 今お話のありました安全対策等につきましても、早い時期に管理面とか技術面とか、また今申し上げるように都市の再開発とか都市計画事業とか、そういうようなものを総合的に対策を講ずるように努力してまいりたいと思います。
#147
○薮仲委員 終わります。
#148
○保岡委員長 小沢貞孝君。
#149
○小沢(貞)委員 私は、ただいま議題となっております道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案についで若干の質問をいたしたいと存じます。
 質問の第一は、本法の提案理由説明によれば、道路整備五カ年計画の整合のとれた推進を図るため、一定の地方道路の整備に要する費用について交付金を交付する、こういうことになっております。
 地方道路の整備を推進しようとすることについては異存はないわけでありますが、従来から行われている補助金とは別に、新たにこれを立法して交付金を設けた理由は何でありましょうか、まず第一にそれを建設省にお尋ねをいたします。
#150
○田中(淳)政府委員 第九次道路整備五カ年計画の整合のとれた推進を図るために、特におくれております地方道の整備の促進が必要であり、このため昭和六十年度より新たに地方道路整備臨時交付金を交付することとしたところでございます。
 この交付金は、地方公共団体が作成する計画に基づき一体的に実施される複数の事業に対して一括して交付するものでございまして、補助金のように一件ごとの個別申請、個別審査による採択を決定する事業とは異なるものでございます。
 本制度により、地方の自主性を生かしつつ、地方の生活に密着した道路の整備が促進されるものと期待しているものでございます。
#151
○木部国務大臣 今局長が御答弁申し上げましたことで大体尽きておると思いますが、第九次の道路整備五カ年計画の進捗状況を見てまいりますと、地方道が非常におくれているわけですね。そういう意味で、私は先ほども申し上げましたが、これは何といつでも生活に一番関連のある密着している問題でございますから、今までのように縦割りの行政ではいかぬ、むしろこれは縦割りだけじゃなくて住民のニーズにこたえる、そういう意味で第九次の道路整備五カ年計画の地方道の進捗をよくするということと、また要望に、そういうニーズにこたえなければならぬということで、この法案を一応三年の時限立法ということでお願いを申し上げているわけでございます。
 したがって、もちろん建設省とすれば、先ほど申し上げましたように、高速道路から一般国道から主要地方道、市町村道、生活道路というようなものは体系的に効果的に整備されなければいけませんけれども、今申し上げましたように市町村道や何かが非常に立ちおくれておりますから、その中にあえて今申し上げるような精神が、また同時にニーズにこたえられるようにというようなことで、この法律案をお願いいたしておるわけでございます。
#152
○小沢(貞)委員 大蔵省からも、この新しく交付金という措置をつくったことについてやはり建設省と同じだろうか、ちょっとお尋ねをします。
 私、素人でよくわかりませんが、今のような建設省の趣旨だと、従来の補助制度に額を増額さえしてやればいいわけであって、千百十億増額すればいいわけであって、それを新たに交付金と、こういうようにつくったということは、私は素人なりに簡単に考えると、これは法律的なことを説明していただきたいが、補助金だとその法律に基づいて裏づけの地方財源ということも何か考慮してやらなければいかぬ、ところが交付金というのはそいつは何にもないんだからくれっ放しだ、こういうように素人なりに考えられるわけで、先ほども井上泉委員から大分質問があったわけですが、要するに補助金と交付金の違いはそういうところにあるだろう、この二点についてもお尋ねをしたいと思います。
#153
○涌井説明員 今回新たに交付金制度を導入した理由につきましては、先ほど建設省の方から答弁したとおりでございます。
 補助金と交付金との違いは何かということでございますけれども、端的に言えば、補助金の場合には一本一本につきまして建設省が審査してそれに対して補助金を交付するということであるわけでございますけれども、今回の交付金は従来の補助金とは異なりまして、地方の自主性を尊重する、地方の計画に基づいて交付金を交付するということでございます。その点において補助金と交付金とは違うわけでございます。
#154
○小沢(貞)委員 二番目には、本交付金は昭和六十二年度までの三カ年間の措置となっているが、この趣旨は道路整備五カ年計画が昭和六十二年度までの計画であることにかんがみてこれと整合性を保つためであり、五カ年計画を昭和六十三年度以降も引き続き存続させていく場合は本交付金も当然存続させていくものと考えられるか。
#155
○田中(淳)政府委員 本臨時交付金制度を次期五カ年計画においても継続するかどうかという御質問であろうかと思いますけれども、今後三カ年間の実施状況を踏まえ、地方公共団体等関係機関の意見も十分聞きまして、次期五カ年計画を検討する中でいろいろ考えてまいりたいと思いますが、現在のところあくまで三カ年の形をとっております。
#156
○小沢(貞)委員 答弁はそれだけであろうと思っておりましたが、果たしてそうでありました。
 そこで具体的にお尋ねしますが、交付金は単年度完工のものに限られるか、まずこれを……。
#157
○田中(淳)政府委員 先生御案内のように、本交付金の対象事業といたしましては、比較的小規模で、先ほど涌井主計官からも御説明ございましたように、一体的に行われるものであって、かつ短期間に整備効果が発揮されるものを考えております。したがいまして、主として単年度で完了できる事業が中心となると考えておりますが、別にそれに限定するつもりはございません。したがいまして、二ないし三年の継続工事につきましても、その内容が今回の事業の趣旨に沿うものであれば対象としてよいと考えておりますし、具体的なケースに即して地方公共団体の要望、意見をよく聞いてから運用してまいりたい、かように考えております。
 以上でございます。
#158
○小沢(貞)委員 今の答弁でわかりました。二年、三年の継続工事でも交付の対象になる、こういうように確認をさせていただきます。
 しからば、六十一年度を初年度とする三カ年計画で、対象事業の計画をやって申請してくるということになると、六十一年、六十二年、六十三年になりますから六十三年分の一年分だけは交付対象にならないで落としますぞということになるのですか。そこで冒頭の質問をしたわけです。どうなるでしょう。
#159
○田中(淳)政府委員 同じような答弁でまことに恐縮でございますが、次期五カ年計画にまでまたがるような事業、すなわち昭和六十二年度に終わらない交付金事業、六十三年度にまでまたがる、あるいは六十四年度にまでまたがるようなものは、今のところ三カ年のあくまでも臨時措置でございますので、先生にそう言われますと、立場上現時点では望ましくないと言わざるを得ません。
 しかしながら、本事業は地方の自主性を尊重しつつ運用することとしておりますので、具体的なケースごとに各地方公共団体の要望をよく踏まえまして適切に運用してまいりたいと考えております。
#160
○小沢(貞)委員 これ以上追及するとやぶ蛇になるので、その辺でうまく処理していただくようにお願いだけして進ませていただきます。
 三番目には、交付金は地方道路の整備を促進するために創設されるものであるが、他方、六十年度道路予算を見ると、地方道路関係予算は前年度に比べて、これは私の計算じゃないが、約四百億と言われているのだが減らされております。せっかく交付金をつくっても片っ方で補助金を減らしたのでは地方道路の整備が進まない。数字の上だけではそういうように考えられるのですが、一体これは矛盾してないでしょうか。
#161
○田中(淳)政府委員 先生御指摘のように都道府県道、市町村道、街路事業の合計の昭和六十年度の対前年度伸び率は、事業費で一・〇二、国費で〇・九五ということになっております。これに緊急地方道路整備事業を加えますと、その事業費はまだ決まったわけじゃございませんが、国費で一千百十億ということが決まっておりますけれども、大体二千七百億円程度であると仮定いたしますと、都道府県道、市町村道、街路事業の合計の昭和六十年度の対前年度の伸び率は、事業費で約一・二二、国費で一・〇八となっておりまして、これらによりおくれております地方生活道路の整備が促進され、第九次道路整備五カ年計画のバランスのとれた推進が図れるものと考えております。
#162
○小沢(貞)委員 事業費では伸びて国費で減っておるということは、今言うようにことしの予算が減額されておるということになるわけですが、これは高率補助金の一律カットのためにそれをカバーして地方が負担をする、こういうことでこの事業費は減っていないのだと述べているというふうに理解をするのですが、そのとおりですか。一言だけ。
#163
○田中(淳)政府委員 簡単に答えますと、高率補助金の一律カットとこの新しく設けられる予定のものとは全く関係がございません。あくまで五カ年計画のバランスのとれた推進のため新たに導入される地方道路整備臨時交付金事業等を念頭に置いて策定したものでございます。
#164
○小沢(貞)委員 ちょっと質問の趣旨と違うわけですが、今度大蔵省にお尋ねします。
 とにかく予算は前年度より減っているが、事業量は確保されているから伸びている。これは高率補助が一律カットされてその穴埋めといいますか、地方負担がふえて事業量が減らないのだ、これはえらい難しく質問しませんが、大体そういうことでしょう、大蔵省。
#165
○涌井説明員 六十年度の道路事業費でございますが、国費は御指摘のとおりマイナスになっているわけでございますけれども、事業費がふえる要因といたしましては、一つは補助率のカットでございます。そのほかに、道路の場合はこの交付金が一般会計を通らずに直接千百十倍入るということでございます。もう一つは、道路予算全体として運用部資金を導入したということで、その三つの要因で道路事業費がふえておるわけでございます。その中で地方道の関係は補助率のカット、もう一つは交付金千百十億を新たに導入したことによって大幅な増になっておるわけでございます。
#166
○小沢(貞)委員 四番目には、財政事情のよくない地方公共団体は事業費のうち自己負担分の経費を捻出するのに大変苦労しているのが実態であります。こういうことを考えると、補助採択された事業に本交付金を上乗せする、こういうことも考えてやらなければ親切ではないのじゃないか、こういうように考えるわけです。この道がふさがれておるわけですが、このように考えると本法の五条五項はどういうものかな、こういうように考えるのですが、これはどうでしょうか。
#167
○田中(淳)政府委員 本交付金制度は、補助事業としては採択がおくれがちな比較的小規模な地方道路整備事業でございまして、あくまでも一体的にまとまりを持って行うものでございます。そういうものを交付金で交付して事業を遂行する、そういうのがその趣旨でございます。このような一体的なまとまりを持った複数の事業に対して、補助金ではなく交付金を交付するものとする制度を創設する以上、補助事業に交付金を上乗せするなど補助金と交付金と重複させるようなことは適当でない、かように考えております。
#168
○小沢(貞)委員 端的にお尋ねをするのですが、これは大臣からでも局長からでもいいのですが、対象事業は要するに我々がよく言っている県単事業あるいは市町村単事業、こういうようなことでやっているのに対して交付金を出して援助をしてやる、細かい法律的なことはわかりませんが、我々はそういう感覚で受けとめていいのか、こういうお尋ねをします。
#169
○田中(淳)政府委員 先ほどから何回も申し上げておりますけれども、本交付金事業は、第九次道路整備五カ年計画のバランスのとれた進捗を図るという観点で、進捗状況のおくれております一般道路事業のうち、特に地方道にかかわる事業を一体的に実施するものに対して交付金を交付することとしたものでございます。したがいまして、本交付金事業は五カ年計画の区分上の地方単独事業ではございませんが、本制度がなければ県単、いわゆる県の単独事業または市町村単独事業で実施せざるを得なかったような事業が推進されることになるものと考えております。
#170
○小沢(貞)委員 前座が難しい理屈がくっつくものだからわからないんだけれども、大体私が質問しているような趣旨でこの交付金は交付される、こういうように理解をさせてもらって、次の質問に入ります。
 一つの道路で工事箇所が違う。こっちの方は特一改良だ、これは急いでやらなければいかぬから、こっちの方の工事箇所は舗装でやらなければいかぬが、従来はそういうものを県単とか市町村単でやったものです。そうすると、これは補助はいかぬ、こう言うが、そういう場合もだめですか。
#171
○田中(淳)政府委員 補助事業によりまして採択されました箇所を持つ一つの道路でありましても工事の場所が異なっている場合、例えば字何々からどこまでが舗装でやっておる、それから全く異なったところ――連続していると困るのでございます。それと離れたところであれば、計画目的さえこの交付事業に合うようなものであれば、総合的なものであれば結構でございます。
#172
○小沢(貞)委員 わかりました。
 補助事業の対象のところには交付金を出さぬ、こう言ったけれども、箇所が違えば同じ市道であっても、こちらの箇所は補助で改良なり何なりやっております、向こうの方は従来単独事業で早くやらなければいかぬからやった、こういう場所はそれじゃ交付対象になる、こういうようにもう一回、オーケーと一言だけ言っていただければ。
#173
○田中(淳)政府委員 先生のおっしゃりたいことはよくわかるのでございますけれども、あくまでこの交付金事業は複数の事業を一体的に実施するものでございますので、例えば県道あるいは市町村道で、ある箇所で舗装だけやっておる。その何キロか離れたところで改築か何かやる、あるいは特攻一種でも何でも結構でございますが、それだけではだめで、何かそれと一緒に、それに交差する市町村道あるいは何でも結構でございますが、複数の事業、要するにある計画を練ったものの中でたまたまそれがその路線上であれば結構でございます。
 そういう意味でございまして、あくまで市町村あるいは県が自分のお考えのもとにこの交付金の事業に適合する計画をつくっていただいて、たまたまその中の一つが補助事業でやっておる県道の路線上であって、かつ離れておれば、交付金の対象になる。だから、あくまでまとまった計画がないとまずいという意味でございます。おわかりにならぬと思いますが……。
#174
○小沢(貞)委員 さっきのはよさそうな答弁だが、またいけなさそうに変わってしまったのですが、この法律を読むと、なかなか難しいのですよ。
 「道路の舗装その他の改築又は修繕のうちその規模について建設大臣が定める基準を超えないものであって、公共公益施設の整備等に関連して、又は地域の自然的若しくは社会的特性に即して地域住民の日常生活の安全性若しくは利便性の向上又は快適な生活環境の確保を図るため一定の地域において一体として行われるべきものに関する事業のうち、」緊急なもの、こういうのだから、このことを考えてみたらよさそうで、また言い方によってはいけなそうで、わからぬ。
 市町村長困るのは、補助事業として計画はここからこの間は道路改良で、特一改良なら改良でやります、ところが向こうの方はまだそういう計画はないのだけれども、この道路は早くやらなければいかぬから、従来は県単なり市町村単でやったわけです。それで、そこをまた新たな計画を立ててやれば、同じ道路の上で、片方には補助、片方には交付金でやろう、こういうことができますか。これは一言でぱんと言ってもらわないと、難しくなっちゃってわからなくなっちゃう。
#175
○田中(淳)政府委員 先ほども申し上げましたように、補助金制度というのは箇所ごとに補助をつけておるわけです。例えば県道何々線の何々町。この交付金制度といいますのは、相互一体性を持ったもので、計画がないといけないわけでございます。先生お考えのように、そんな難しいものではございませんので、県の道路建設課長なり土本部長はちゃんと心得ておりますので、案をうまくつくってもらえば幾らでも採用するということであります。
#176
○小沢(貞)委員 そうすると、私の質問に対してもまた否定もしなければ肯定もしない。県の課長だか部長がよく心得ておるぞ、こういう御答弁と承って、そこは臨機応変に事業計画というか、補助対象事業の計画がよければ採択をしてもらえる、こういうふうに理解をさせてもらいたいが……。
#177
○田中(淳)政府委員 何遍も申し上げますが、交付金制度に合う一定の計画、面的な計画があれば結構でございます。
#178
○小沢(貞)委員 まあそのくらいで、先に進ませていただきます。
 本交付金の交付額は、交付金総額に配分割合を乗じた額を基礎としてこれに各地方公共団体ごとの道路の整備状況その他の事情を勘案し、「建設省令で定める基準に従い補正した額」とされている。この建設省令というのは大変難しいものになりそうな気がするわけですが、どのような基準を定めようとしているか。実際の交付割合といいますか、補助金で言うならば、補助率はどのくらいになるでしょうか。
#179
○田中(淳)政府委員 正確に答弁いたしますとまた難しくなるわけでございますけれども、一応正確な答弁をさせていただきますと、交付金の交付金額は、本法律がもし採用されました場合に、第五条第四項で規定しているように、基本的には第二項の規定による交付金の限度額、具体的には六十年度で言いますと国費で一千百十億に配分割合、これは全国の総事業費分のその公共団体の事業費ですが、これを乗じて決まるものでございます。
 なお、建設省令では、若干の補正が必要な場合の補正方法について規定することになっておりますが、いずれにしましても、基本的には法律の規定する算定方法により決まるものでございます。
 また、交付金の実際の交付割合は、法律上は定めていませんが、同種の事業に係る従来の補助率、具体的には特攻種二分の一を若干下回る十分の四程度が目安となると考えております。
 事業量につきましては、地方公共団体の実施計画の提出を待って定まることとされておりまして、現時点では確定しておりませんが、第九次道路整備五カ年計画における本事業の残事業量等を勘案いたしますと、事業費で約二千七百億円程度になるものと見込んでおるわけでございます。
 以上でございます。
#180
○小沢(貞)委員 局長が難しく答弁をされてしまうので、我々はよくのみ込めないんだけれども、ことしは千百十億の財源でしょう。それで、事業量としてはどのくらいを予想されるわけですか。
#181
○田中(淳)政府委員 おおよその額で言いますと、二千七百億円程度を考えております。
#182
○小沢(貞)委員 そうすると事業量の、私の計算では四割ぐらいなものが交付金で行くんだ。まだおおよそですし、計画にもよるでしょうが、そう理解させていただいていいですか。
#183
○田中(淳)政府委員 おおよそそのように理解していただいて結構でございます。
#184
○小沢(貞)委員 しからば、法律の五条の四、これはいいことだということで地方から対象事業の計画がどんどん建設大臣に申請されます。そうすると配分割合ということが書いてあって、ある地方公共団体に幾ら交付されるかは、全国の地方公共団体の対象事業で割ったものが配分割合、こうなるわけです。全国で希望者がたくさんあって、どんどん出てきた。そうすると我が村、我が市には、その配分割合は今言ったような大体四割の交付がされない、半分になってしまうかもしれない、一割になってしまうかもしれない、こういうことに理論的にはなるわけです。それは認めますか。
#185
○田中(淳)政府委員 この交付金制度の導入に当たりまして第九次五カ年計画の対象事業に当たるものの中の残事業を調べまして、その結果財源の総額が決められまして、ほぼ実施計画書は予期していた数そのものが提出されるものとは考えております。もし仮にその数が予想した数よりも多い場合、先生が御指摘のようなそういう場合もあり得ると思いますが、その場合には緊急性の高いものから採択されるということになろうかと思います。
#186
○小沢(貞)委員 大体わかりました。緊急性の高いものから採択をして、うまく調整して四割ぐらいの交付金が行く。アバウトにはわかったわけです。
 ところが、希望はたくさん出てきた、これを一々、小規模のものをだれがどこで審査をして、大体事業量が二千七百億、補助の割合が四割になるようにする、こういうわけですから、これまた一件一件建設省で審査するということになると、冒頭御答弁のあったように地方の自主性というものはなくなってしまう。補助は、涌井主計官が言われたように一本一本審査して補助をするとか、あるいは局長だか大臣が言われたように住民のニーズにこたえるとか、こういうようには前提はあるわけですが、希望がたくさん出てきた場合には、おまえここはだめだぞ、計画が悪い、ここはいい、これを一件一件審査するという事務量はこれまた大変なことだし、そういうことをやられてはせっかく住民のニーズにこたえるという大前提が崩れてしまう、こういうことになりはしないかと思うのです。そこらはどうですか。
#187
○田中(淳)政府委員 今回の交付事業は一件ごとに交付する補助事業と異なりまして、あくまで地方の自主性を尊重し、各道路管理者が作成する実施計画に基づきまして、その費用の一部に対して交付金を一括して交付することとしておりまして、あくまでも事務の合理化、簡素化に寄与するものと考えております。
 なお、道路管理者が臨時交付金の交付を受けるために提出する事業の実施に関する計画といいますのは、当該年度に実施する事業の目的と概要を明らかにするものでございますので、そんなに膨大な労力とかあるいは調査を必要とするものとは考えておりませんし、あくまで道路整備五カ年計画で考えている事業の中で総合的に交付するというものでございますので、先生御心配のようなそんな複雑怪奇で難しくてというようなことは全然考えておりません。
#188
○小沢(貞)委員 最初の答弁と終わりの答弁とだんだん矛盾するようになってきておるようですが、願わくは極力簡単な交付採択基準でやってもらいたい。そうでなければ、一件一件審査して、建設省へお百度参りをして、そして交付金をもらうという従来の形に明らかになっていってしまいます。
 お尋ねをしますが、これを扱うところは、道路局は地方道課ですか、それから街路については都市局の街路課ですか。
#189
○田中(淳)政府委員 道路局は地方道課及び市町村道室になろうかと思います。それから、街路の場合には街路課が中心になろうかと思います。
 それから、何遍も申し上げますが、臨時交付金の採択基準あるいは交付手続につきましては、今回の臨時交付金事業が地域単位での複数のきめの細かい地方道路の整備を対象としているものでございまして、あくまでも我々のねらいは、地方の自主性を尊重して、各道路管理者が作成する実施計画に基づいて交付金を一括して交付することを考えております。したがいまして、一件ごとに申請交付いたします補助事業よりも事務の合理化、簡素化になるものと考えておりますし、また、そのようにしたいと考えております。
#190
○小沢(貞)委員 余りそこばかりあれしてはおれませんが、これは大臣にお尋ねしますが、千百十億ばかりの交付金で、対象事業が非常に小規模で、対象事業の計画を大臣にまで提出さして、それを審査というか調整をして、配分割合は大体交付が事業量の四割にいくようにして、それで省令で細かいことをいろいろやる、こういうことになれば、この事務は非常に膨大なものになっていくのではないかと私は思います。
 これは局長にもお尋ねをしますが、一般の補助事業は、長野県なら長野県の枠はことしはこの程度だぞ、大してふえちゃいない、こういうようにやっているらしいです。だからこの交付金だって、第九次なんという大義名分はどっちでもいいのだけれども、地方の事業のおくれているようなところに対して、県なら県へ、ことしの交付額はこのくらいだぞ、あるいは事業量はこのくらいだぞ、何々県はこのくらいだぞというぐあいに枠を渡しておいてやる。そうでなければ、建設省はこの忙しいのにこれを一件一件審査するなんといえば、地方道課、市町村道室あるいは街路課は人を山のごとくふやさなければ、これはことしで言えば二千七百億の事業量の枠の中におさまらない。こういう問題が出てくればこれは行政改革と逆行するようなことになりはしないか、あるいは地方の自主性を尊重するということと逆行するようなことになりはしないか、どうでしょうかね。
#191
○田中(淳)政府委員 補助事業の実施の経験は建設省非常に長うございますので、それを踏まえて御趣旨に沿うように簡素化いたします。個人的なことを申し上げて恐縮でございますが、私も五年間地方道課におって、やりようによっては幾らでも簡素化できますので、その点は御安心いただきたいと思います。
#192
○小沢(貞)委員 本交付金の交付申請は、道路管理者が事業実施計画を直接建設大臣に提出することとされているが、交付対象事業を年度内のしかも降雪期以前の施行が可能な間に完成させるためには交付手続を極力早く終わらせる必要があると思います。それで、さしあたって本年度は、法律がこれからできて、政令だか省令をつくって、さあやろうと県の担当者を集めてヒアリングをやって、それをまた市町村にまで話して、そして計画をつくって申請させて、大体いつごろになるんですか。
#193
○田中(淳)政府委員 本年度の交付決定の時期、それから交付金の交付時期につきましては、本法案成立後なるべく早く手続等に関する制度を整備した上で、各地方公共団体の要望を把握しまして交付を行いたいと考えております。
 ただ今年度は、新制度発足の年でございますので、第一・四半期を目標としたいと考えております。それから平年度、六十一年以降は補助事業と同じように予算成立後速やかに所定の手続を進めるように考えております。
 それから御心配の市町村長云々というお話がございますが、各県は大体補助のときも各市町村をうまく指導しておりますので、そういう点は余り御心配いただかない方が結構だと思います。
#194
○小沢(貞)委員 時間が参りましたのでこれで終わりたいと思いますが、私の質問で冒頭から申し上げているように、ぜひひとつ地方の自主性、手続その他は簡素化し、県等にある程度の権限をお任せをいただいて、せっかくの交付金が住民にとって生きたものになるように、そういうぐあいに御指導いただくようにお願いを申し上げて、質問を終わります。
#195
○保岡委員長 瀬崎博義君。
#196
○瀬崎委員 建設省は、今度の交付金制度をつくった理由として、一言で言って地方道整備が大きく立ちおくれているからこの交付金制度を設けてこの立ちおくれを克服する、こういうふうに述べているわけですね。そこで問題になるのは、なぜこの地方道整備のおくれが生じたか、こういうことだと思うのです。
 そこで、道路予算を他の公共事業の予算とちょっと比較してみたわけなんですが、第一次道路整備五カ年計画は昭和三十年に発足しておりますね。他の主な公共事業の五カ年計画を見ますと、治水が三十五年、下水道が三十八年、住宅が四十一年、公園が四十七年、まさに五カ年計画の先陣を切ったのが道路だった。しかも第一次から第九次までの実績ベースでの伸び率を見てみますと、一・七倍、二・四倍、一・八倍、一・六倍、一・八倍、二・六倍、一・八倍、こういうふうな状況になっているわけです。もちろん絶対額でも比較的金の要るはずの治水などは大きく抜いているわけですね。住宅など大幅に、計画そのものが半分近くに減っている極端な例になると、比べるまでもなく、道路の五カ年計画に基づく予算は他の公共事業に比した場合相対的にはいい方だった、まあまあ引け目を感ずるような状態ではなかったと思うのです。
 したがって、地方道整備のおくれを道路予算の総枠が極端に少なかったのでしわ寄せがいったんだとは言えないと思うのですが、いかがでしょうか。
#197
○田中(淳)政府委員 ほかの施設に対しまして、道路は過去比較的に恵まれていたとの御指摘は、事実そうであろうかと思います。
 ただ後者の御追跡でございますけれども、道路は、先生御案内のように日常生活や経済活動に欠かすことのできない交通施設でございまして、公共空間としても重要な役割を担っているものでございます。道路整備に当たりましては、このような道路の果たしております役割を踏まえまして、地域社会の日常生活の基盤としての市町村道から国土構造の骨格としての高速自動車国道に至る道路網を、体系的にかつバランスをとって整備し、国民生活の向上と国民経済の健全な発展に資するよう努めてきたところでございます。
 ただ、我が国の道路整備はまだ三十年ぐらいの経験しかございませんので、その整備水準の現状が非常におくれております。特にこの数年間におきます道路、まあ公共事業全体でございますが、伸びが国費でゼロまたはマイナスシーリングでございまして、そのために有料に相当金を食いましたために一般の道路がおくれている。その一般の道路の中でも特に地方道関係がおくれている。でございますので、別に地方道をべっ視した、我々の今までの計画が地方道を非常に抑えつけたというようなわけではないと考えております。
#198
○瀬崎委員 大臣に伺いたいのですが、別に地方道をべっ視したわけではない、局長はこう言われるんだけれども、しかし数字は正直だと思うのですよ。第四次五カ年計画終了時点、つまり昭和四十一年度末を起点にして考えますと、第八次五カ年計画の終了時点、つまり昭和五十七年度末の到達点はどうなっているのか。高速国道は百八十九キロメートルから三千二百三十二キロメートルに、実に十七・一倍の伸びになっているんです、供用区間ですね。これに対して都道府県道の改良延べ延長は二万五千四百五十四キロメートルから六万一千百六十九キロメートル、わずかに二・四倍ですね。完全に一けた違う。市町村道の改良は十万四千七百四十七キロメートルから二十九万六千四百四十七キロメートル、二・八倍にすぎないわけですね。
 じゃ、この直近の第八次五計で多少とも是正されているのか。高速道はそういうふうに伸びて相当整備が進んできているはずなのに、またこれが一・四七倍に対して、都道府県道の改良は一・一一倍、市町村道の改良は一・三一倍、ここでもやはり高速国道が群を抜いておる。これはやはりこういう五カ年計画の組み方そのものを変えるという、この転換が必要ではないかと思うのですが、大臣はいかがお考えですか。
#199
○田中(淳)政府委員 先ほども申し上げましたように、あくまでも体系的な整備を図っていく予定でございますが、具体的に申し上げますと、第九次道路整備五カ年計画の昭和五十九年度末の進捗率が事業費ベースで、一般道路事業が三二・八、この一般道路事業といいますのは、御案内のように直轄国道、補助国道、県道、市町村道であります。それから有料道路事業が三七・二%で、有料事業の方が約四%進んでいるのが現実でございます。
 それから、高速国道の供用延長が第九次五カ年計画では一応三千二百三十二キロメートルから四千三百三十一キロメートルヘ約一千百キロメートルを延ばすこととしているのに対しまして、昭和五十九年度末の供用延長が三千五百五十五キロメートルとなる見込みでございます。これも法定予定路線の約七千六百キロの約四七%の達成率でございまして、現実にはこれも多少おくれると私は踏んでおります。約百キロくらいおくれるんじゃないか。
 それから地方におきます道路に係ります道路改良率についてみますと、昭和五十八年四月一日現在で、都道府県道が約六万一千キロメートルで四八・三%、市町村道が約二十九万六千キロメートルで約三一・三%になっておりまして、多少おくれは、バランスを欠いているところもございますが、一生懸命努めていく予定でございます。
#200
○木部国務大臣 今道路局長から答弁いたしましたように、建設省とすればバランスのとれた道路網の整備ということが最大の課題でございまして、今までも十分とは言えませんが、今申し上げるようなそういう精神で努力を続けてきたと私は思っております。これからもそういう点を十分配慮しながら努力してまいりたいと思います。
#201
○瀬崎委員 局長の数字のとり方は錯覚を持たせようという比較をしていますよ。例えば、今進行しつつある第九次を見ても高速国道は一・三四倍の伸びですよ。しかも、これは全く新しくつくっていく道路なんですね。これに対して、都道府県道の改良、現在あるもので、すれ違いができぬとか、交差点がぐあいが悪いとか、危険だとか、そういう必要に差し迫った改良ですよ。これは一・一三倍なんですよ。同じく市町村道の改良が一・〇七倍なんですね、第九次五計の計画そのものが。やはりここでも高速道路が優先する。しかも現在の進捗状況はもう有料道路が先行して一般道路がおくれている。だからこういう交付金制度をつくったというわけですね。
 ですからもう、いろいろそちらの言いわけはいいので、そういう意味合いでつくられた臨時特例交付金制度である限り、こういう制度をつくったから今度はもともとの道路予算、つまり揮発油税の十五分の十四あるいは石油ガス税をもとにした本体の道路予算の地方道予算を減らしちゃったら、これは何にもならぬわけですね。そういうことは絶対にない、つまり従来の地方道予算の上乗せ措置である、このことだけははっきり約束してもらえますね。
#202
○田中(淳)政府委員 あくまでも均衡ある道路整備に努めてまいります予定でございますので、先生御指摘のような御心配はないように努力したいと思います。
#203
○瀬崎委員 特に臨調路線が出てから、私が今いろいろ指摘している国の予算の枠が狭くなればなるに従って、高速道路あるいはそれに似通った事業が優先してこの生活道路が後回しになるというのは、昭和五十四年度予算と六十年度予算を比較してみますと、あくまでも国費ベースですよ、一般国道はマイナス五%なんです。予算が純粋に減っている。都道府県道の場合は純粋に二〇%減っているのですね。ところが、高速道路の方は一・七倍、それから本四架橋に至っては八・六倍、こういう本当にだれが見ても明瞭な格差があるわけですよ。まあ、しかし手をつけたものだからしようがないということがあるのかもしれませんが、そういう本四架橋の予算の伸び率がとりわけ高いというだけではなく、せっかくそういう高い伸び率の予算を投入しているにもかかわらず、壮大な浪費とむだが依然続いている、こういう点を私としてはこの機会に指摘をしておきたいと思うのですね。
 そこで、ことし六月、目前です、大鳴門橋が開通するわけですね、九・九キロ区間が。この大鳴門橋はいろいろ問題があって、私去年の予算委員会でも質問をしているのだけれども、開通を前にして、結局道路の建設費が一千三百十七億、それから道路鉄道共用部が、これは五十九年価格で一千五百七十八億ですね。しかし、この共用部は道路負担分が一千四百二十五億、鉄道負担分が百五十三億とされているのですが、これには年々利子がついて回りますので、結局鉄道分は二百五十六億ということで、現在建設投資額が凍結されているわけです。この鉄道分の二百五十六億円の償還については一体どうするんだ。去年の三月五日質問したときには、将来鉄道事業者への貸付料で償還するんだという答弁を繰り返した、つまり建前を繰り返したわけです。だけれども、今や大鳴門橋は開通を迎えるわけですよ。やはりどうしてもこの問題には結論を出さなければならないのじゃないでしょうか。大臣いかがです。
    〔委員長退席、中島(衛)委員長代理着席〕
#204
○梅崎説明員 お答え申し上げます。
 大鳴門橋の鉄道の問題でございますけれども、御承知のとおり、大鳴門橋につきましては道鉄併用橋ということで計画されておりますけれども、鉄道に関しましては国鉄財政に与える影響にかんがみまして昭和五十三年度に計画の一部見直しを行いまして、当面必要最小限のものに限り工事を行うというようなことで進めてきております。
 これをどうするかにつきましては、長期的には四国新幹線の計画もございますので、新幹線計画全体をどうするかということの中で位置づけていくべき問題であると私どもは理解いたしております。
#205
○瀬崎委員 結局同じことを繰り返したわけだね。
 そこで、これは本四公団の方に聞きたいのだけれども、あくまで四国新幹線が通る前提で今物を言っているのだけれども、もしそうならなかったら、もしと言うよりもむしろその方が可能性ははるかに高いわけだけれども、この共用部の鉄道用建設投資額を道路利用料金にしわ寄せされる、こういう事態を絶対予想していないのかどうか、それを伺っておきたい。
#206
○高橋参考人 今の御質問でございますが、大鳴門橋はおかげさまで六月上旬に開通いたします。御指摘のとおり、鉄道部分はまだ未完成、工事中ということになっておるわけでございます。したがって、これも前回も御指摘のように、累積債務がございます。これは凍結して利子補給はなされております。これは公団の経営を圧迫しないようにという国の措置であろうかと思いますし、今後もそういう措置がしていただけるものと私は考えておる次第でございます。
 鉄道につきましては、これは国の御方針でございますけれども、せっかくつくった鉄道部分でございます。どういうふうに活用されるかは国の御方針、またどういうふうにするかということをお決めになるのですけれども、私としてはもちろんこれを使っていただいた方がいいと考えておる次第でございます。
#207
○瀬崎委員 そこで本四連絡道路の料金なんですが、これは既に道路審議会の答申が出ておって、一ルート四橋均一対距離料金制をとれということを前提にしながらも、部分供用をした場合には、一つは対距離料金制への移行、二つには代替フェリーの運賃、三つには当該供用区間の維持管理費及びインターチェンジの償還といった固有費用、四つには事業の採算性、五つには地域の交通事情の考慮、こういうことで決めろということになっているわけですね。
 そこで、大鳴門橋の場合の代替フェリーの運賃は普通車で一台現在千九百円、これまた一つの目安になるわけですね。一方、因島大橋九・四キロが現在開通していますね。ここの道路利用料金ですが、普通車一台千二百円取っていますね。ですからこれはキロ当たり百二十八円になるわけでしょう。一ルート四橋の均一料金制への移行ということとかあるいは対距離料金制ということを考慮するならば、やはりこの因島大橋に合わすということも一つの条件になると思うのですね、道路審議会の答申から一言えば。
 そうしますと、キロ当たり百二十八円を大鳴門橋に当てはめると、普通車の場合千二百七十円になるのですね。フェリーの運賃から言えば千九百円ぐらいは取れるように見えるけれども、しかし他の橋との均一料金、しかも対距離料金を原則とするとなると、やはりこの千二百七十円ということを中心にして考えなくてはいけないんじゃないかと思いますが、いかがですか。
#208
○高橋参考人 料金の決め方につきましては先生十分御承知で、今御説明いただいたとおりでございます。そういう方針でございますけれども、これまた先生も御発言がございましたように、当面一ルート四橋が全部開通するまでは、その開通部分について、その便益だとか、代替フェリーの運賃の問題とか、そしてまた事業の採算性の問題とか、交通状況、その他をいろいろ勘案いたしまして決めるということになっているわけでございます。
 ただし、その際におきましても、対距離画一料金制というものに近づくというようなことは考慮しながら決めていくという方向でございますので、十分そういうものを勘案しながら料金の案をつくりまして、建設大臣の認可を得たいというふうに考えております。
#209
○瀬崎委員 そこで、大鳴門橋の共用部の建設費、五十二年価格で当初千五百二十七億円だったわけですね。これの道路分と鉄道分の負担比率は五九対四一、こうされておりましたですね。それでいきますと、金額で言えば道路部分が九百一億円、鉄道部分は六百二十六億円、こういう受け持ちになるわけです。
 ところが五十三年十二月の建設、運輸両事務次官覚書によって、まず工事全体を最小限にとどめるというので二百億円削った。さらにその残る共用部分の建設費を、この文書によれば、道路側の配意により道路優先支出方式に切りかえて八九対一一にした。この事実は間違いないと思いますね。その結果、道路の負担分というのは五十三年時点で結局一千百七十五億円にふえたわけですよね、二百億引いた部分の八九%になりますから。そうしますと、金額にしますと、あくまで五十三年価格ですが、もともと九百一億円でよかったものが千百七十五億円に上がったわけですから、二百七十四億円は道路部分で建設費の負担額がふえた、こういうことになりますね。
 そうしますとつまり、五十三年覚書によって新しくふえてきた二百七十四億円という道路の建設費負担部分にかかってくる金利相当額と、それから元金償還に充てるべき減価償却費は、もちろん大鳴門橋一橋そのものにかかるものではないが、将来全部ができてプール制の対距離均一料金になった場合には、その料金の中に入ってくるんではないですか。
#210
○高橋参考人 今の御質問の御主旨は、道路、鉄道のアロケーションの変更がありまして、それに基づきまして道路部分の負担が多くなった、それもプール制にしたときに現在工事中の一ルート四橋にみんな料金がかかってくるかということかと存じまして、お答え申し上げます。
 今先生御指摘のように事情変更がございまして、必要最小限度のものを鉄道部分はつくる、そして道路は、道路の優先支出主義というような考え方に基づきまして道路の負担をいたしたわけでございます。したがいまして、その部分につきましては通行料金で返すというのはもちろん原則でございます。したがって、真ん中のルートが開通しまして、一ルート四橋全部プール制ということになりますと、もちろんそれも含まれて計算されるということになると思います。
#211
○瀬崎委員 ですから、四国新幹線が極めてあやふやになってきて、しかも明石の方も現実にどうなるかわからなくなってきて、この大鳴戸橋の鉄道部分については利用されない危険も生まれてきた。それが道路の利用料金にかぶってくるのじゃないかという心配を申し上げたのだけれども、将来の話ではなしに現在もう既に、今総裁がお認めになったように、アロケーションを変えたことによって道路部分が当初予定されたよりも余計負担した二百七十四億円相当部分の、本来なら鉄道と分け持つべき建設費が全部道路で持っちゃって、それの金利と減価償却は道路利用料金にかぶってきてしまっているわけですね。こういうしわ寄せが現に起こっているということをまず確認しておかなければならぬと思うのですよ。
 さらに、事務次官覚書によりますと、「大鳴戸橋道路部分の供用後における本橋共用部の維持費の負担については、別途協議のうえ定めるものとする。」
 さて、この共用部の維持費の負担割合が決まらないと、そもそも六月開通の大鳴戸橋の料金そのものが決められないのじゃないですか。つまり、審議会の答申でも維持費は大鳴戸橋の料金に入れろと言っているのですから。さて、この協議はできているのですか、できていないのですか。
#212
○高橋参考人 維持費につきましては別途協議になっておりまして、その点につきましては運輸省と建設省でいろいろ御相談いただいておりまして、橋体共用部分につきまして道路が幾ら、鉄道は幾らというのを大体決めているわけでございまして、その比率によりまして、道路側が負担するという価格につきましては、これはもちろん料金の中に繰り込まれるということになるわけでございます。
#213
○瀬崎委員 それでは、これは建設省と運輸省で決めているという話ですから、建設省、幾らと決まっているのですか、負担割合は。
#214
○田中(淳)政府委員 メンテナンスの橋体共用部分は、道路が九五・五%、鉄道が四・五%でございます。
#215
○瀬崎委員 これ一つ見ても、まず建設費部分はもともと五九対四一で持つことになっておったのを八九対一一にして、うんと道路部分に負担をかけたわけですよ。今度は共用部分のメンテナンスですよ。もともと道路は専用部分のメンテナンスは全部道路の利用料金にかけるのですが、その上にかかってくる共用部分の維持費の分担が今度は九五・五%対四・五%、極端に道路の方で持つことにしたわけでしょう。結局、ますますもってむだな鉄道投資が利用者にかぶってきていることを既に示しているわけですね。全くこれは無責任な話だと思いますよ。
 そこで運輸省は、これまで、五十三年度末における鉄道部分建設有償資金残高二百五十六億円、実質建設費です、これを凍結状態にするために利子相当分を工事補助金として補助しておりますね。五十四年から五十九年までの六年間で百十九億円、年間約二十億円ずつ出している。四国新幹線、四国新幹線と言われますけれども、これは基本計画だけでまだ路線も決まってない、他の整備五線さえめどがついてない、こんな感じで、万々が一としてもそれこそ遠い先の、中曽根首相が好きな二十一世紀の話だと思いますよ。
 さて、こういう補助は一体どこまで続けるのですか。
#216
○梅崎説明員 大鳴門橋の鉄道施設に関連いたします債務に関しましては、御指摘のとおり本四公団の経営に障害を生じないようということで、五十四年度以降私どもの方で工事補助金ということで債務凍結のための利子補給を行っております。
 今後ともこのような経緯並びに公団の運営状況を見ながら適切に処置してまいりたいと考えております。
#217
○瀬崎委員 適切じゃわからない。私が聞いているのは、いつまで続けるのか、つまり、こういう状況がある限りは永遠にこの二十億円は払っていくのか、こういうことを聞いているわけです。
#218
○梅崎説明員 お答え申し上げます。
    〔中島(衛)委員長代理退席、委員長着席〕
 いつまでというのは現段階で申し上げるのはなかなか難しゅうございますけれども、先ほど申し上げましたように、公団の経営状況それからそのような措置をとるに至った経緯等を踏まえまして、適切に対処していきたいと思っております。
#219
○瀬崎委員 本来これは大臣が答えなければいかぬ問題なんですよ。
 そこで、本四公団法第三十二条で鉄道施設の利用料の額の基準は別途政令で定めるということになっていますけれども、この政令はいつつくるつもりですか。
#220
○梅崎説明員 お答え申し上げます。
 先生ただいま御指摘ございました政令は、本四公団が建設いたしました鉄道施設を有償で国鉄に利用させる場合における利用料の基準ということでございまして、この政令につきましては、大鳴門橋は近く道路部分が供用されますけれども、鉄道に関しましてはまだ未完成ということでございまして、この段階で政令を定めることは考えておりません。現段階では、六十二年度完成予定のDルートの本四備讃線の供用開始に合わせまして定めることになると考えております。
#221
○瀬崎委員 結局、道路部分は開通するというのに鉄道部分については法律の決めた政令さえ全く決まっていない。どういう形の利用をしてもらうか決まってないのですよ。しかも今言われたように、本四公団法では鉄道施設は国鉄に有償で貸し付けるということに規定されているわけですね。一方、再建監理委員会の方は何をやっているかというと、国鉄を分割して民営化させようとしているわけでしょう。
 さて、そうなったとき――私どもは反対ですよ。反対だけれども、政府はそういう方向を目指しているわけです。だからそうなったとき、未完成というだけでなくて事実上未利用の状況であるこの大鳴門橋の鉄道投資部分はどこへ持たすことになるのですか。大臣、どうお考えなんです。大臣、逃げてばっかりじゃいかぬですよ、これは政策判断の問題ですから。
#222
○高橋参考人 この御質問は大変難しい問題で、実は私が答える立場ではありませんけれども、これは私のところでつくっておりますし、鉄道部分を管理しておりますので、私の要望みたいなものを申し上げますと、先ほども申し上げましたように、鉄道部分は今未完成でございますが、政府の計画に基づいて将来のいつの時期かにはこれは完成されると思います。そういうときには利用できるわけです。そういうような、将来どうなるか、どこがどう持つかというのは今未知数ですし、一方国鉄がどういう分割をされるのかそれもわからないような状況ですから、まだ運輸当局も答弁できない、政府側も答弁できないとは思います。
 しかし、そういうような方向を十分に踏まえまして、将来しっかり管理ができるような、運営ができるようなところが管理してほしい、私ども鉄道部分をお貸しする立場としてそういうことを政府に要望申し上げたいと思う次第でございます。
#223
○瀬崎委員 結局答えるべき政府が答えないで、公団総裁がかわって希望を述べざるを得ないほど、政府の提案した法律の定めからいっても現実は矛盾してきているのですよ。本当に無責任のきわみです。
 その上、明石海峡大橋についても現在道路鉄道併用橋ということで調査が継続されているわけですね。その四一%分は将来鉄道事業者が負担することという建前にのっとっているわけでしょう。運輸省は五十九年度に一億一千万円の利子補給をやっているわけですね。その結果、大鳴門橋の方は二百五十六億円で凍結したけれども、明石海峡の方は依然として調査費と称する公団の借入金がふえ続け、これに運輸省が利子補給をしながら、そしてAルート全体の鉄道有償部分の借入残高は二百九十二億円とふえてきておるわけです。こういう状況を処理しないで、続ければ続けるほどこういうお荷物がふえてくる、こういう関係に今あるわけですね。だから、鉄道部分の借金はほっておけばまさに雪だるま式にふえていくわけで、こういう点では、公団はしっかりやるんだと言うけれども、使ってもらえるかもらえぬかわからぬようなものに金をどんどん借りてきて一生懸命やることが果たして国民に対する責任を果たしたことになるのかどうか。
 ここまで来ると、公団として果たしてこのまま何億という金をかけて明石海峡大橋について併用橋として調査を進めていていいのか。あるいは基本計画等の変更も考えなくてはいけないのじゃないかということがあってもいいと思うのですが、いかがですか。
#224
○田中(淳)政府委員 明石海峡大橋につきましては、近年の社会経済状況等を踏まえまして、道路単独橋の可能性の調査を本州四国連絡橋公団において現在行っていただいているところでございます。この調査結果が得られれば、これを十分検討しまして、道路単独橋の取り扱いについて関係省庁と協議し、対処してまいりたいと考えております。現在、道路の基本計画につきましては変更する考えは持っておりません。
#225
○瀬崎委員 問題は、一体単独橋でいくかいかぬかの結論をいつ出すか。その結論がおくれればおくれるほど、併用橋調査の方の金も額がふえるのですよ。今どんな調査をしているのか知りませんけれども、とにかく億単位の金を借りてきて、そして融資残高がふえると同時に運輸省の利子補給も年間一億以上の金が毎年出ていくわけですね。いつ結論を出すのですか。
#226
○田中(淳)政府委員 なるべく早く道路公団から調査結果をいただきまして、四省で調査することにいたします。
#227
○瀬崎委員 全くむだの屋上屋を重ねるものだ。片っ方で行革だとかなんとか言って極端に地方自治体の補助金なんかを削っておきながら、ひどいと思いますね。
 しかも、そもそも神戸−鳴門ルートの道路、鉄道の基本計画は四十八年九月二十一日に決定されているのです。大鳴門橋部分の工事実施計画は四十八年十月二十六日なんですね。肝心の本体の四国新幹線の基本計画というのは、その後の四十八年十一月十五日の決定なんです。本来なら、四国新幹線の基本計画があるからこそつなぐ橋が要るということになるはずなのに、橋の方の基本計画と工事実施計画が先にできておって、四国新幹線の計画は後から来るのですね。全くこれは本末転倒もいいところなんですよ。
 結局、そういう全く無責任な態度でこういうものをやったために、今極めて重大な、本当にむだ遣いが進行して屋上屋を重ねているということになるので、こういう点をやはりきちっと改めるように、これは大臣としても改めて一遍事態を直視して、このようなむだを一日も早く食いとめる策を講ずべきだと思います。大臣、御答弁をいただきたいと思います。
#228
○木部国務大臣 意見として承りました。
#229
○保岡委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#230
○保岡委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。
 道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#231
○保岡委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#232
○保岡委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、北口博君外四名より、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び日本共産党・革新共同の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動機が提出されております。
 提出者より趣旨の説明を求めます。北口博君。
#233
○北口委員 ただいま議題となりました道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案について、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び日本共産党・革新共同を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。
    道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について、適切な措置を図り、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一 地方道路整備臨時交付金の交付に当たっては、地方公共団体の意志を十分に配慮すること。
 二 道路整備事業に当たっては、地方公共団体の自主財源の確保を図るとともに、生活道路の整備や危険箇所の改修等にも、より一層の配慮を行うこと。
 三 揮発油税の収入の一部の道路整備特別会計への直接繰入れによる本交付金事業の取扱いについては、本法が三箇年間の臨時措置であることに鑑み、昭和六十三年度以降においては、慎重に検討すること。
 右決議する。
以上であります。
 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。
#234
○保岡委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#235
○保岡委員長 起立総員。よって、北口博君外四名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。
 この際、木部建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。木部建設大臣。
#236
○木部国務大臣 道路整備緊急措置法及び道路整備特別会計法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって議決されましたことを深く感謝申し上げます。
 審議中における各委員の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすように努めてまいりますとともに、ただいま決議になりました附帯決議につきをしても、その趣旨を十分に体して努力してまいる所存でございます。
 ここに、本法案の審議を終わるに際し、委員長初め委員各位の御指導、御協力に深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。ありがとうございました。
    ―――――――――――――
#237
○保岡委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#238
○保岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#239
○保岡委員長 次に、内閣提出、住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、趣旨の説明を聴取いたします。木部建設大臣。
    ―――――――――――――
 住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進
  法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#240
○木部国務大臣 ただいま議題となりました住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 住宅金融公庫は、昭和二十五年に設立されて以来、国民大衆の住宅建設に必要な資金等を融通することにより、国民の住生活の安定と社会福祉の増進に寄与してまいったところでありますが、今後なお一層国民の良質な住宅の取得の促進と良好な居住環境の確保を図っていくためには、現下の財政状況を考慮しつつ、諸般の改善措置を講ずることが必要であると考えられます。
 この法律案は、以上のような観点から、今国会に提案された昭和六十年度予算案に盛り込まれている住宅金融公庫の業務に係る貸付制度の改善等に関し、住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法について所要の改正を行おうとするものであります。
 次に、その要旨を申し上げます。
 第一に、宅地造成資金貸し付けの対象者に、土地区画整理組合の組合員で当該土地区画整理組合から委託を受けて土地の造成を行うものを追加することといたしております。
 第二に、災害復興住宅の購入を対象とする貸し付けを新設し、その貸付条件を定めることといたしております。
 第三に、住宅改良資金貸し付けの償還期間を十年以内から二十年以内に延長することといたしております。
 第四に、公庫は、貸し付けを受ける者から、その貸し付けに際して必要な事務に要する費用の額を超えない範囲内において、貸付手数料を徴収することができることといたしております。
 第五に、昭和六十年度から昭和六十五年度までの各年度の特別損失について、後年度に国が交付金を交付して補てんすることといたしております。
 第六に、役員の任期その他について所要の改正を行うことといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
#241
○保岡委員長 以上で趣旨の説明聴取は終わります。
 本案に対する質疑は後日に譲ります。
 次回は、来る二十九日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時二十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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