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1984/04/16 第102回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第102回国会 運輸委員会 第9号
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1984/04/16 第102回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第102回国会 運輸委員会 第9号

#1
第102回国会 運輸委員会 第9号
昭和六十年四月十六日(火曜日)
    午前十時三分開議
出席委員
  委員長 三ツ林弥太郎君
   理事 鹿野 道彦君 理事 久間 章生君
   理事 津島 雄二君 理事 三塚  博君
   理事 小林 恒人君 理事 吉原 米治君
   理事 近江巳記夫君
      加藤 六月君    佐藤 文生君
      関谷 勝嗣君    田中 直紀君
      近岡理一郎君    林  大幹君
      福家 俊一君    堀内 光雄君
      箕輪  登君    山村新治郎君
      若林 正俊君    兒玉 末男君
      左近 正男君    佐藤 徳雄君
      関山 信之君    田並 胤明君
      富塚 三夫君    小谷 輝二君
      薮仲 義彦君    中村 正雄君
      梅田  勝君    辻  第一君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 山下 徳夫君
 出席政府委員
        運輸省国際運輸
        ・観光局長   仲田豊一郎君
        運輸省国際運輸
        ・観光局観光部
        長       丹羽  晟君
        運輸省地域交通
        局長      服部 経治君
        気象庁長官   内田 英治君
 委員外の出席者
        科学技術庁計画
        局国際科学技術
        博覧会企画管理
        官       沖村 憲樹君
        外務大臣官房海
        外広報課長   小池 寛治君
        文部省初等中等
        教育局高等学校
        課長      阿部 憲司君
        気象庁地震火山
        部長      河村まこと君
        参  考  人
        (国際観光振興
        会会長)    梶本 保邦君
        運輸委員会調査
        室長      荻生 敬一君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十六日
 辞任         補欠選任
  関山 信之君     佐藤 徳雄君
  浅井 美幸君     小谷 輝二君
同日
 辞任         補欠選任
  佐藤 徳雄君     関山 信之君
  小谷 輝二君     浅井 美幸君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 国際観光振興会法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第五五号)
 地方自治法第百五十六条第六項の、規定に基づ
 き、九州運輸局福岡陸運支局の自動車検査登録
 事務所の設置に関し承認を求めるの件(内閣提
 出、承認第二号)
     ――――◇―――――
#2
○三ツ林委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、国際観光振興会法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案について、本日、参考人として国際観光振興会会長梶本保邦君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○三ツ林委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
#4
○三ツ林委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小林恒人君。
#5
○小林(恒)委員 既に先般提案をされております国際観光振興会法の一部を改正する法律案についてでございますが、基本的な部分で冒頭に一、二御質問申し上げておきたいと思うのであります。
 特に、近年我が国をめぐる国際観光については順調に拡大をしているというのが実情かと存じます。訪日外国人の各国ごとの訪問者数やその傾向などについては、年次を追って若干の変化があるように見受けられますけれども、国際観光そのものの意義について運輸省の側ではどのようにお考えになっているのか、この点について、まず冒頭御質問申し上げておきたいと思います。
#6
○山下国務大臣 非常に大きな大切な問題でございますが、浅学なる私が先生の御質問に十分お答えできるかどうか存じませんが、私は今から随分前、もう三十年ぐらい前に、内閣の諮問機関でございます観光事業審議会の委員をいたしておりました。東京オリンピックの前でございましたが、当時の観光事業審議会で議せられた問題というのは、オリンピックの時点に五十万ぐらいの人が来るかもしれない、実際にはそんなに見えなかったけれども、この急膨張する外国の観光客に対して何をやるべきかということで、いわゆるサイトシーイング的な観光の整備をやろうということでございました。したがって、当時としては、日光から東京を経て京都、奈良、大阪に至る、いわゆる日本の観光の大動脈の整備にこれ努めるというようなことがテーマであったのでございます。したがって、見て珍しいもの、きれいなもの、言うなればフジヤマ、ゲイシャ的な観光にかなりの力を入れたことは間違いないことでございます。
 しかしながら私は、今日の観光というのはそんな問題ではなくて、むしろ日本の国をよく知ってもらう、あるいはまたある意味では日米経済摩擦を初め、いろいろ外国から日本に対して無理解のゆえの御不満もあるわけでございますから、そこらあたりを知っていただく。言うなれば産業観光というところまでこれからの観光は意義を深めていかなければならない。あるいはまた観光の底辺も、今申し上げました大動脈から全国を一つの観光の対象として見ていくべきである。つまり観光というものは、そういう一つのサイトシーイング的なものから産業観光あるいは日本の家庭をよく理解してもらうためのホームステイというのでしょうかホームビジットというのでしょうか、そういうものまで含める。つまり観光というものは、何か中国の古書にあるんだそうでございますが、国の光を見るという本来の観光の意義に立って私どもは観光事業を推進すべきである、かように理解をいたしておる次第でございます。
#7
○小林(恒)委員 大臣は大変観光に堪能な方でございますようで、実はきのう札幌からの帰り、飛行機の中で「ウインズ」を見ましたら、日本航空が発行しております社内誌に大変知恵のあるところが披瀝をされておりまして、私自身もこの法案を審議するに当たって幾ばくかの勉強をさせていただいた経緯を踏まえて考えるならば、大臣は大変な勉強家だなと思って感心しておったのでありますが、過ぐる三月十九日付の毎日新聞の社説でございますが、「日本を訪れる外国人の数が、昨年二百万人の大台を超えた。」今も仰せのとおり、東京オリンピックが開催をされた「一九六四年の入国者数が三十五万人だったことを思えば、増加のピッチの速さに驚く。」こういう表現の一方で、昨年の入国者数の上位三国については、もう既に統計上も明らかになっておりますけれども、米国、台湾、韓国、特に近隣国と言われている台湾や韓国が、日本を訪れる観光客の数として大変増大をしているという実態が指摘をされているわけです。これは事実の問題であります。
 ただ、内容的に見ますると、この台湾あるいは韓国からの入国者そのものが、観光という中身よりは別な意味合いを持って入国するという、こういう傾向について数多くの議論が別な角度からなされてきた経過があるわけなんです。観光ではなくてお仕事にやってくるという、こういったことを考えるならば、いわゆる観光の範囲、観光旅券というものに対する定義そのものももう少し検討の余地がありはしないかという気がいたしますし、あわせてこの海外に出ていくという視点と、それから我が国内に誘致するという視点と、双方から観光問題というのは検討が深められていかなくてはいけないのではないだろうか、こういう気がいたしますけれども、昭和六十年度の予算を見る限りにおいては、甚だもって寂しい限りと指摘をせざるを得ないような気がいたします。国内観光地の整備等について、将来的な展望を踏まえながら、どのようなお考え方を持っておられるのか、お聞きをしておきたいと思います。
#8
○山下国務大臣 御指摘のとおり、昨年が二百十一万人でございましたか、既に二百万人を突破したという現状でございまして、観光の底辺がそれだけに広がったということがまず言えます。同時にまた、非常に観光の目的が多角化してきたというのでしょうか、中にはいかがわしいものもございましょう。何よりの証拠には、成田の旅客ターミナルがもうどうにもならなくなったということ、既に年間を通じてあそこが千百万人によって利用されるということ、短期滞在であるとかトランジット、そういう人が当初の予測より非常に多いということは、今おっしゃったような趣旨の観光客がかなりいるということでございますから、観光ビザの意義というのでしょうか、あるいはそれだけではなくて期間、そういうものまで含めて検討する必要があるのではないかと私は思っております。
 なお、観光に関する予算につきましては、一応一元的に、観光の問題について運輸省が窓口となってとり行い、また調整もするということでございますけれども、例えば国有林野内における遊歩道の整備であるとか、その他いろいろな問題を国有林が持っておりまして、これは農林省がやるとか、あるいはその他いろいろな保養基地等の問題につきましては厚生省であるとか、非常に多元化されておりますので、予算につきましては、ただ単に運輸省だけではとてもしょい切れるものではございません。多元的な観光につきましての取りまとめをやるという意味、もちろん運輸省の直接行う観光事業もございますけれども、そういう意味におきまして、今後とも関係する省庁と観光の伸展に対する整備等については大いに話を進めてまいりたいと思っております。
#9
○小林(恒)委員 あわせて、旅行される方、訪日外国人の場合もそうでございますし、また出国をする日本人の場合もそうでありますが、最近特にニーズの多様化ということが言われます。大変幅の広い質的変化があらわれていると言われているわけですけれども、具体的に、観光をしようという方々のニーズの多様化というのを観光部としてはどのように受けとめられているのか、認識をお示しをいただきたいと思います。
#10
○丹羽政府委員 お答え申し上げます。
 先生の御指摘のとおり、最近は観光客のニーズがいろいろございまして、私などが役所に入ったころですと、団体旅行も職場単位の大人数で行くとか、それで温泉地のようなところで一杯飲んで発散して帰ってくるとか、そういうような感じの旅行が大変多かったわけでございますが、ただいまの観光の現状といたしましては、グループもそういう大人数ではなくなって小さな単位で行くとか、あるいは家族だけの単位で行くとか、そういうような形に変わりつつございます。それからその観光する目的につきましても、自然を見るとか日本古来の神社仏閣を見るとかいうようなこと自身は依然としてあるわけでございますが、そのほかにもスポーツを行うとか、そういったようないろいろな目的を持ちまして、それで観光旅行に出るという傾向が大変強まってきております。
 私どもの方といたしましては、そのニーズに対応するということでいろいろ考えているわけでございます。例えば地方公共団体が中心に整備しております観光レクリエーション地区というのがございますが、これは中規模な観光レクリェーション地区を設定いたしまして、そこでの計画をつくりまして、そこは目的としましては、家族ぐるみといいますか、家族単位の保養地に適するような、そういうような感じの観光レクリエーション地区をつくろうということで、名称も家族旅行村というようなことでやっておりますが、そういう整備につきまして国の方も事業費の三分の一を補助するとか、そういったようなことを考えております。それから当然その観光旅行につきましては、旅行業者を中心とします旅行業界もいろいろ対応しておるわけでございますが、その辺のツアーづくりなんかにつきましても、きめ細かいそういうニーズに合う対応をしてもらおうとか、そんなようなことを考えております。
#11
○小林(恒)委員 結構幅広く御検討されているようでありますが、重点は何ですか。
#12
○丹羽政府委員 ただいま申し上げましたように、観光の行く先の地区づくりといいましょうか、そういうような話と、それからそこへ行くまでのいろいろな交通機関を、私ども運輸省の方としては、観光部以外のところで交通問題につきましても専門的に扱っているわけでございますから、その辺の行く手だてを便利にやっていくというようなこと、それからその行った先での宿泊の施設の整備を行う、それからそういう全体をオペレートする旅行業者、こういうような関係が総合的に考えられるわけでございまして、そういうのを全部総合的にうまく旅行しやすい環境づくりをしていきたい、こんなことで考えております。
#13
○小林(恒)委員 せっかくいらしていただいた外国人観光客の皆さん方の利便という問題は大変重要なことなんですが、現状においては、交通費や宿泊費など大変上昇しているなどというようなこともあって、容易には旅行できる状態ではないという問題も伺っているわけです。運輸省として、特に外国人観光客のための交通施策あるいは宿泊施策、こういったものなどについての御検討をされた経過があるのかどうなのか、この点についてお伺いしておきたいと思います。
#14
○丹羽政府委員 先生御指摘のとおり、これも先ほど国内旅客のニーズのことで御説明しましたが、外客のニーズもいろいろ多様化してまいりまして、それでちょっと前までは割とデラックスなというか高価な旅行という形を随分組んでいたという時代がございましたが、ただいまはそのニーズの中の一つに、低廉な日本旅行をしたい、こういうことが相当強く出ております。
 それで、それに対応いたしまして、交通機関の話でございますと、例えば国鉄のジャパン・レール・パスというのがございますが、これは海外で日本を訪れる外客に対して、日本航空の支店その他を使いまして発売するものでございますが、一週間、二週間、三週間の単位の三種類を相当低廉な値段で発売するというような形になっております。
 それから、私どもが今考えておりますのは、宿泊施設などにつきましても、安い宿泊施設を外客に提供できるような体制、そういったようなことを関係業界あるいは国際観光振興会、そういったようなところを含めまして検討を進めております。
#15
○小林(恒)委員 さらに、盛んに言われている事柄として、これから迎える高齢化社会、特に国民の観光旅行という問題は、高齢化社会と表裏一体の課題だと考えるわけですけれども、できるだけ安くまた容易にだれでも行ける方策というのは欠かせない課題のように考えます。この点について具体的なお考えはございますか。
#16
○丹羽政府委員 高齢化社会との関係でございますが、先生のお話のように、最近の日本の社会は、平均寿命が延びたというようなことを中心といたしまして、社会の中での高い年齢層の占める割合は相当ふえております。そういうことになってきますと、基本的には、自由時間が各人ふえてくるという方向の話になってくるのではないかと考えているわけでございます。そうなりますと、その余暇をどう使うかが大事な問題になるのではないかと思います。
 それで、ますます私どもの方としましても、余暇の利用方法としての観光旅行というのでしょうか、旅行をできるだけしやすいようにというようなことを考えていくわけでございますが、特に高年齢層の方々に対する対応といたしましては、民間の関係事業者の中で、例えばフルムーンパスとか、老年夫婦用の主催旅行を企画していくとか、それから節目旅行と言っておりますが、人生のいろいろな節目があるわけでございます。例えば卒業したときから始まって、だんだん年をとってきますと、金婚式だとか還暦とか、そういう節目に旅行をするというようなことを、例えば日本観光協会あたりが中心になって提唱いたしまして、そういう方々のために旅行しやすい環境づくり、運賃にしろ宿泊施設の問題にしろ、そういった検討を進めていくということを今現にやっております。
#17
○小林(恒)委員 今まで観光というのは国内、国際を問わず、ある意味ではぜいたくな遊びという認識がないわけではありませんでした。しかし、単にぜいたくな遊びといった考え方だけではなしに、観光そのものが生活の中に取り入れられているという状況が定着をしてくる。そんな実情の中で、当然需要も増加をするということが考えられるわけですけれども、特に国際観光について、もっと真剣な認識や、あるいは予算上の取り扱いというものも裏づけをして取り上げていくべきではないのか、こんな気がいたします。
 昭和六十年度の予算総体を見ても、国際観光振興を通じて諸外国との相互理解を増進するために二十億程度の予算がつけられたほかは、観光レクリェーション地区の整備というところで二億円程度の予算しかない。具体的に国鉄がどういうことをやります、あるいは航空会社がどういうサービスをしますというものは当然出てくるでありましょうけれども、運輸省として具体的に見るべきものというのは、予算を見る限りではどうも読み取れないわけですね。こういうことで果たして積極的な施策を運輸省として持っています、こういった言い切り方になり得るのかどうなのか、私は非常に疑問に思うのです。その点について、ちょっとしつこいようですけれども、指摘をすると同時に、御認識を賜っておきたいと思うのです。
#18
○丹羽政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、私の見ております観光部関係予算というのは、全体で二十六億でございます。その中に、国際観光振興会の関係が二十億四千万ほど、それから観光レクリエーション地区の関係が二億八千五百万、このようなあたりが大きな金額のものでございますので、全体としては二十六億程度ということで、御指摘はまさにそのとおりでございますが、先生のお話の中にもございましたように、私どもの方としては、運輸省全体として物事を見たときに、観光旅行というのは、家を出てから家に帰ってくるまで、その全体のシステムだと考えておりますものですから、それの中には、当然交通機関の整備とか現地の宿泊施設の整備とかいろいろなことが考えられるわけでございまして、特に、その交通機関の関係は、鉄道とか空港の整備のような話というのは、観光の基盤施設となり得る問題であるかと思っておりますので、これは運輸省全体として、そういう意味で取り組んでいるのではないか、このように理解しております。
#19
○小林(恒)委員 実はきょう本当はこの委員会で、若干視点が違うという言い方があるのかもしれませんけれども、観光施設を持ち合わせるホテルの業界の皆さん方の御意見も伺いたい、こういう気持ちでおったのですが、たまたま御都合が悪いようでありますから、警鐘乱打をする意味合いも含めて若干申し上げておきたいと思っているのであります。
 ニューオータニが、経過はございますけれども、昭和五十二年に徳之島で、不二サッシの子会社である不二商事からホテルを買い受けて、ホテルニューオータニ徳之島というのを経営していた経過がございます。これがたまたま五十七年の段階でホテルを閉鎖をする。実は調査をしてみましたら、ホテルニューオータニ徳之島というのは、あの地域に約七十万坪にも及ぶ土地を所有をしておって、徳之島そのものの観光開発にも大変大きな支障を来しているという実情がありながら、将来計画自体も現在全く持っていないという、こういう極めて無責任な態度を表明しており、地元徳之島町としても、ぜひその広大な地域の有効な活用のために、一つはホテルを早く再開をしてほしい、あるいは当初計画をしたリゾート地としての観光開発のために尽力をしてほしいという町議会決議までいたしておって、過般、上京団も組織をして、関係各省に陳情したという経緯があるわけです。もちろんホテルの閉鎖の段階で雇用の問題が生じており、今なお二十五名のかつての職員が路頭に迷っているという実情がありますが、単にこの二十五名の雇用問題だけではなしに、徳之島にとって極めて大きな影響を与えている、こういう実情は、観光施設をある意味で監督をする官庁として見過ごしにできるという、そういうものではないのではないだろうか。これはもっと幅広く日本列島総体を眺めて、外国人誘致だけではなしに、国内観光のための施策を具体化させていかなくては、こういった問題が商業ベースだけで行われて問題点を続出させていく、こういったことになるのではないかという心配をするわけです。実は掘り下げて議論をしたかったのでありますが、こういった問題点も国内の一カ所に存在をする、ここにスポットを当てて、こういったことが再び起こらないようなことをも考慮した観光部の役割を果たしていただきたい、このことをきょうの段階ではつけ加えて要望しておきたいと思っているわけです。
 冒頭に大臣のお考えについてもお聞きをしておったところでありますが、アジア諸国への日本人旅行者の急増、一方ではアジア諸国からの我が国への外客の急増といった状況から見て、現在アジア関係の国際観光振興会の海外宣伝事務所は、バンコクと香港、二カ所よりないわけですけれども、百万を超えるこの地域からの我が国への観光客の流入、こういったことを考えた場合に、事務所の増設などについて、運輸省やあるいは観光振興会が中心になろうかと思いますけれども、特にお考えがあるのかどうなのか、お聞かせいただきたいと思います。
#20
○丹羽政府委員 ただいまの先生のお話のとおり、五十九年の日本においでになりました外客数は約二百十一万でございますが、その四九・五%がいわゆるアジア州というところからおいでになっていただきました。実数で言いますと、確かに百四万三千というような百万を超す数字になっております。この傾向はここ二、三年、たしか五十七年ぐらいから五〇%という形になってきたのではないかと思っております。その前の昭和四十年代の後半ぐらいのところでは、日本に来る外客の中心は、北米州というのでしょうか、北米諸国から来る方が約半分くらい、あと二割ぐらいがヨーロッパ、こういうようなことになっておりましたものですから、国際観光振興会の海外事務所も現在十六カ所ございますが、そのうち十一カ所は北米とヨーロッパ、こういう形で、あと残り二カ所が先生の御指摘のようにアジア、それから二カ所が南米、一カ所がオーストラリア、こういうような形で現在まで来ております。最近は、冒頭に申し上げましたように、アジア州からの外客がたくさんふえてまいりましたので、私どもも国際観光振興会といろいろお話をいたしまして、海外事務所もアジアを重点とすることを具体的に実施していかなければならないということで、そのあらわれの一つといたしまして、ことしの十二月に韓国のソウルに観光宣伝事務所を開設したいと考えております。
#21
○梶本参考人 ただいまの小林先生からの御意見、私は全く同感でございます。事務所の存在は、そのときそのときの国際情勢によって弾力的に考えてしかるべきものだ、かように考えております。
 実は、国際観光振興会をつくりましたのは二十一年前、私が運輸省の観光局長をしておりますときでございます。そのときの国際情勢と現在の国際情勢とは全然異なっております。二十年たって、私が自分のつくった振興会の会長になって、一番びっくりしているのは私なんです。と申しますのは、当時はドルの獲得、一ドルでも多く稼げというのが国を挙げての至上命令でございました。今そんなことを言ったんじゃ人に笑われます。むしろ貿易摩擦、経済摩擦をいかにして観光を通じて緩和するか、これが国際観光に与えられました大きな使命だと考えております。そういうふうに考えますと、事務所の場所、位置というものも日本へおいでになるお客様の多い地域、国際交流が問題になっているような地域、そういうところに配置転換をするのが当然だと考えております。それで、先ほど観光部長がお話しになりましたように、ことしの十二月にはソウルに国際観光振興会の事務所を開設いたしたいと考えております。
 それから、この席をかりて申し上げることが妥当かどうかわかりませんが、そういう点は承知の上で申し上げますと、台湾の問題がございます。台湾と日本との交流は、昨五十九年、百万人を突破いたしました。これは大変なことでございます。台湾から日本へおいでになるお客様が三十八万六千人、日本から台湾へ訪問いたしますお客が六十三万二千人、合わせて百一万、初めて百万人の大台を突破いたしました。この数字は十年前の十倍になっております。驚くべきことでございます。しかし、台湾との国交がないということだけでこれをほっておいていいかどうかという問題、これは観光に携わる者としてどうするかということを当然考えるべき問題だと私は考えます。さりとて、国交がございませんので、国の予算をちょうだいして国際観光振興会の事務所を開設するというわけにはまいりません。そこで社団法人日本観光協会というものがございます。これは純民間団体でございます。会員の会費で成り立っておる社団法人でございます。民間の浄財をちょうだいいたしまして、昨年の十一月に台北に社団法人日本観光協会台湾事務所というものを開設いたしました。日本から日本観光協会の職員を一名派遣いたしまして、現地職員を一名採用いたしまして、台湾へ日本からいらっしゃる方が楽しく旅行していただけるように、また台湾の方が日本へおいでになりますときに、日本の事情をあらかじめ十分知っていただくように、こういう意味でいたしております。
 根本的には、大変生意気なようでございますけれども、観光の本質は文化だと私は考えております。観光の本質は文化、観光の理念は国際親善の増進、国際平和の確立、それから国民生活の安定、日本国憲法の理想が即観光の理念である、このように私は考えております。
#22
○小林(恒)委員 大変具体的にお示しをいただきましてありがとうございます。私も、戦争状態の中で観光旅行をするなどという悠長な気風といいますか、そういったものが出てこようわけもありませんし、そんな意味では平和であり、豊かさを求めていく、そんな志向の中で観光というのは具体化されていく、より充実をしていくというのは、大変重要な課題だと考えますけれども、いかんせん現行の運輸省の施策等を見る限りにおいては、先ほど来指摘をいたしておりますように、必ずしも観光宣伝のあり方そのものについても十二分ではないのではないだろうか、こんな気がしてならないわけです。特にトラベルホンの制度、情報提供体制の整備というようなものだけではなしに、具体化をしていく一つの施策として、五十九年の意見具申の中では、外客受け入れ体制の整備を図るための方策として、国際観光モデル地区の指定の必要性を言っているわけですけれども、この取り組みがいかようにされているのか、御質問をしておきたいと思います。
#23
○丹羽政府委員 先生御指摘のとおり、昨年の三月に観光政策審議会から意見具申がございました。それで大変貴重な御意見をたくさん御提案いただいたわけでございますけれども、その中でもハイライトと考えておりますのは、今御指摘の国際観光モデル地区構想ではないかと考えております。
 若干御紹介いたしますと、外客の受け入れ体制というのをこれから私ども地方公共団体とも一緒に進めていかなければならないわけでございますが、地方公共団体の方にも、いろいろと国際化につきましてのやり方なりノーハウ、そういう話として若干戸惑いがある部分もございますので、そういうことを解消していただくために、ひとつモデル的に国際観光モデル地区というものを指定する、それで指定する場所といたしましては、個性豊かな観光資源があるとか、それから地方公共団体を初め関係の地元の方が外客誘致なり国際化について大変御熱意があるとか、現にそういうようなことを施策として進めているとか、そういうような場所をモデル地区として指定しまして、そこについて地元と国が一緒になって、そういう外客誘致のための規範となるような地区の整備をしていこう、こういう御提案でございます。
 それで、私どもの方としましては、同じ観光政策審議会の中に国際観光モデル地区構想検討小委員会というのをつくっていただきまして、そこで観光政策審議会の委員の方々と、それからさらに専門的な知識を有される学識経験者の方とが一緒になりまして、国際観光モデル地区というのをどういうような基準で今後考えていけばいいか、そういったようなことについて、その基準づくりというのでしょうか、現在検討をいただいておるところでございます。ことしの夏ぐらいまでの段階でその御結論をいただきまして、それから私どもとしては、具体的な調査を進めて、それで来年度以降具体的な地区指定を進めていきたい、こんなふうに考えております。
#24
○小林(恒)委員 何かお話を伺っておりますと、個性豊かであるということにも銭はかからないし、熱意があるかないかということにも銭はかからないわけですよ。具体的に何をやるのかということになると、一定の方向づけたものが示されておらない、このように指摘をせざるを得ないのですよ。
 そんなことではなしに、例えば観光モデル地区を具体化をしていくという意味では、これこれのものをという、それこそモデルが出てこなくてはいけないのであって、例えばホームビジット制度の活用状況なんかについて言いますと、昭和五十八年度二千七百五十七件あるわけです。年々その利用状況というのは増加傾向にあるわけですけれども、諸外国との相互理解の増進という見地からしますと、それらへの対応について具体的に示されなくてはいけないように思うわけです。
 こういった部分でも、先ほどホームビジットの話は出たけれども、それでは六十年度どうやっていこうとしているのか、あるいは七十年に向かってどういうことを構想しようとしているのか、こんなことは出てこないわけですね。加えて、この外客受け入れのための業務の実施に関する国内の観光地の整備、交通の利便、旅館やホテルの整備、こういった問題が一つはあります。
 まあ、政府機関がやるべき仕事というものと、国際観光振興会本体が推し進めなくてはいけない課題というものについては、表裏一体のものではありましょうけれども、運輸省は運輸省としての考え方を明示をして、関係自治体あるいは関係業界との間での十二分な意思疎通を図っていくという目安を示すことが大切なんだと思いますよ。ここら辺が、目下の状況ではほとんど見るべきものがない、こう指摘をせざるを得ないと思うのですが、この点についてはいかがですか。
#25
○丹羽政府委員 ただいまのお話の中にございましたように、日本を訪れる外客につきましての受け入れ体制という問題につきましては、外客を誘致することと表裏一体をなす話でございますので、私どもの方も、国際観光振興会といろいろ御相談しながら、大変力を入れてやっているところでございます。
 今の具体的なお話に出ましたホームビジットという制度につきましても、現在は東京都と神奈川県とそのほかの十一市というところでほぼ五百家庭ぐらいのところがそのホームビジットの対象となっておりますが、もちろんこれにとどまるということで考えているわけではございませんで、どんどん関係のそういう地方公共団体をふやして、それでホームビジットというのは、先ほど大臣も申し上げましたように、日本人の生活というものをこの日で見て、この肌で感じる、こういうところでございますので、私どもも振興会と一緒に力を入れていきたいと思います。
 それで、外客受け入れ体制の話はそれだけではございませんで、例えば外客に対する情報提供、そういったような話も国内ではまた必要でございまして、これは今、国際観光振興会の国内の総合案内所というのが、TICと称しておりますが、これが東京の有楽町と成田の空港と、それから京都の駅前と三カ所ございますが、当然その三カ所だけでは用が足りないわけでございますので、特に最近の外客は地方に行くという傾向が強うございますから、地方公共団体ともいろいろお話をして、地方公共団体の案内所とかあるいは地方の観光協会の案内所、そういったようなところと国際観光振興会とがいろいろと提携をいたしまして、それで外客に対していろいろな情報を外国語で提供できるという、そういうシステムづくりを今行っているところでございます。これは「i」システムといっておりますが、そういう「i」システムも今月を入れて進めているところでございます。
 それからさらに、日本で国際会議をいろいろ行われるわけでございますが、この国際会議の誘致ということは、おいでになる方は、会議でございますから、観光客というわけではございませんけれども、当然その前後とかいったようなところで日本の国内をごらんになるという機会がたくさんあると思いますし、それからそのおいでになる方は、基本的には、自国にお帰りになると、その国のオピニオンリーダーみたいな役割の方が多うございますので、そこで日本の印象というのが国に帰られてからしっかりと伝わる、こういう効果が絶大ではないかと思っておりますので、こういうコンベンションの誘致ということに関して、国際観光振興会は本部にコンベンション・ビューローというものを昔から持っておりまして、それでどのような国際会議の受け入れ体制をすればいいかという、その国内の会議の主催者の団体とかいう方々に対するコンサルティングとかいうことをやっておるわけでございますけれども、この面に関しましても、受け入れ体制の中心になるのはやはり地方公共団体でございますので、その地方公共団体との間で、そういう国際化を志向している都市との関係では、そういうコンベンションにつきましての推進協議会というのを最近つくりまして、それで振興会の方としては一生懸命地方公共団体とのそういう連絡調整ということを行い、お互いに、振興会の方のノーハウを出し、それから受け入れ体制の方もいろいろと考えていただく、こんなような会合を今始めたばかりでございます。
#26
○小林(恒)委員 不十分だ、不十分だという指摘ばかりしていてもしようがないのでありますけれども、それでは観光レクリェーション地区の整備状況と、もう一つは六十年度における予算はどのようになっているのかについてお知らせをいただきたいと思います。
#27
○丹羽政府委員 観光レクリエーション地区といいますのは、現在は、先ほど御説明いたしました家族旅行村という形で中規模の観光レクリエーション地区の整備を私ども地方公共団体と一緒になって進めておるところでございます。その家族旅行村につきましては、現在までのところ十四カ所整備が行われておりまして、それであと今年度に五カ所オーブンされる予定でございます。それからあと十一カ所を今後とも整備してまいりますが、今年度に新たにまた三カ所の調査を開始する、こんなような状況でございます。
 それで、六十年度の予算ということでございますが、先ほど申し上げましたように、現在整備中の地区の補助金が、これは三分の一補助でございますが、その補助金と、それからその三カ所の調査を開始する地区に対する調査費的な補助金とを合わせまして、六十年度予算は二億八千五百万円ということになっております。
#28
○小林(恒)委員 観光というのは非常に幅広いのですね。もちろん目下提案をされております国際観光の振興という課題が運輸省あるいは観光振興会の手によって施されていかなくてはなりませんし、加えて国内の場合を見ますと、観光資源の保護や公的なレクリエーション地区の整備、レクリエーション施設の整備、それから宿泊休養施設、観光基盤設備の整備等々大変幅広くあるわけです。
 旅行をする、観光するということを考えてみた場合に、もちろんこれは専門家に言わせると四原則があるのだそうでありまして、一つは準備をすること、そして移動すること、宿泊をすること、そして活動すること、こういった四原則に基づいて一つの観光が成り立っていく、こういうことを考えると、前段申し上げたとるべき課題というのは大変幅が広く、当然各省庁にもまたがっていくでありましょうし、関係をする業界やあるいは自治体の御協力をも仰がなくてはならない、こういうことになるんだと思うのです。その点については十二分に意思疎通が図れるような場というのを、正確を期していただきたいと思いますし、これは一つの目安なんでありましょうけれども、運輸省が監修をいたします「数字でみる観光」などの範囲というのは、一面で大変幅広く見受けられますけれども、内容的に見ますと、それでは運輸省観光部がどういった仕事をされているんだろうか、具体的にどことどこが重点なんだろうかということを考えますと、雲をつかむようなものしか受けとめることができない、こういう実情だと思うのです。この点について、せっかくある機構だからというそれだけのことではなしに、やはり将来に向かってなすべき業務というのは、可能な限り、重要な課題なんですから、取り組みを強化していくという姿勢を持っていただきたいことを特に要望しておきたいと思うのであります。この点について特に御見解がございますか。
#29
○丹羽政府委員 私ども、先生の御指摘のように、大変重要な仕事をしておると思っております。先ほど国際観光振興会の梶本会長のお話の一番最後に、観光は文化というようなお言葉があったかと記憶いたしますが、私ども運輸省、基本的には交通体系の整備ということをやっております経済的な側面の強い仕事をやっている官庁でございますが、その中の観光の問題というのは、極めて文化とのかかわり合いの強い仕事でございますので、私ども今後とも、観光政策審議会の場でいろいろお知恵を拝借しながら、しっかりした仕事をやっていきたい、こう考えております。
#30
○小林(恒)委員 昭和五十四年にこの国際観光振興会法の一部を改正いたしておりますが、その際にも相当幅広く議論をされているようでありまして、その中で特に取り上げられた課題の一つに、添乗員の資質の向上、このための研修内容の充実、こういったことを中心として附帯決議まで衆参両院でつけられているわけです。
 これまでの研修実施の状況について、どのような過程をとられてきたのか、研修指定所あるいは研修を修了された人員、それから今後さらに充実をしていくという考え方がどのような角度からおありなのか、この点について御質問申し上げます。
#31
○丹羽政府委員 ただいまの添乗員の研修の問題でございますが、御案内のように、旅行業に関しましては、二つの協会が法律上は旅行業協会と言っておりますが、ございまして、一つは一般旅行業の関係の旅行業協会、もう一つは国内の旅行業の関係の旅行業協会がございます。それで添乗員の研修につきましては、その公益法人でございます両協会が現在研修を行っているところでございますが、一般旅行業の関係の研修人員は約二千人、それから国内旅行業の関係は約三百人ということで、ちょっと正確な数字を今持っておりませんが、そのような状況でございます。
#32
○小林(恒)委員 その際に、研修の内容などを中心としながら、教育内容、研修所の指定、研修時期などについて業者団体や実際の業務に精通している労働者代表、いわゆる政労使三者で十分相談をして決めていくべきだ、こういう運輸省の見解もお聞きをいたした経過がございますけれども、これは五十七年の旅行業法の改正のときにも、質の向上という意味では、国際的な観光旅行を実施するに当たって充実したものをつくり上げていかなくてはいけない、目指していかなくてはいけない、こういう見地から議論をされましたけれども、この点について、教育内容や研修所の指定、時期、期間、こういったような問題については現行どのようになさっておるのか、これからどのようにされようとしているのかについてお聞きをしておきたいと思います。
#33
○丹羽政府委員 旅行業法を五十七年に改正いたしましたが、そのときの国会での御議論で、先生御指摘のような御議論があったことは承知しております。
 それで、法律改正後、五十七年から五十八年にかけまして、いわゆる官労使三者と申しておりますが、その三者のグループから成ります添乗員問題ワーキンググループという組織を運輸省の中に設けまして、どのような研修制度をやっていくかということを御議論いただき、その結果、現在の旅行業協会二つプラス若干の企業がやっている、そういう研修制度になっているわけでございます。それで現在は、一般旅行業の関係の旅行業協会、これをJATAと私どもは略して言っておりますが、そのJATAは一年に三回、それから国内旅行業の方は全旅と言っておりますが、そちらの方は年一回、今後JATAの方は六十年にもう一回ふやすということを考えております。それで場所的には全国をカバーしたい、こういうふうに考えております。
#34
○小林(恒)委員 五十七年の旅行業法の改正の際にも、附帯決議の中で「主催旅行に関する広告については、誇大広告とならないよう厳重な指導を行うこと。」こう明記をされました。これに対する措置が一体どのようになっているのだろうか、今後どのような指導監督をやろうとしているのかについてお知らせをいただきたいと思います。
#35
○丹羽政府委員 先生のお話のように、主催旅行について、主催旅行はもう御案内のように広告を中心にいたしまして一般の方々から旅行者を募る、こういうことでございますので、一般の旅行する方々は、その広告を信じて、それでその主催旅行に参加するということを意思決定するわけでございますから、その広告をいかにするかということは、非常に大事なことだと私ども受けとめております。それで五十七年の法改正以後に主催旅行広告の必要的記載事項というものにつきましての規定を定めたり、それから五十八年の春には、広告を適切に行うようにということを内容とした通達を行うとか、いろいろ具体的に、機会あるごとに旅行業協会を私ども指導しているわけでございます。ただ、これが必ずしもパーフェクトに旅行業界の方できちっと行われているかどうかという問題につきましては、まだ若干そうでない面も散見されるものですから、私どもの方としても、さらに広告を適正にやっていくということにつきましては、力を入れて指導していきたいと思っておりますし、いろいろとアンケート調査などをいたしまして、その内容を踏まえて今後とも旅行業界を指導していきたい、こう考えております。
#36
○小林(恒)委員 業法改正のときに所要の措置を講じてきたはずなんですけれども、いまだに無登録の業者が多く横行しているということをたびたび聞き及ぶわけです。運輸省として、これらの排除対策についてどのようなお考えがあるのかということが一つと、もう一つは、何といっても中小旅行業者が全体の八〇%を占めている、こういう実情でありまして、ここで起こることの問題点というのは、特に業者が倒産をした、あるいは種々のトラブルによって消費者に迷惑がかかったという場合の消費者保護対策がどのようになっているのか、五十七年の法改正以降の、大ざっぱで結構でございますから、状況について把握している範囲内でお知らせをいただきたいと思います。
#37
○丹羽政府委員 まず、無登録の関係でございますけれども、五十七年の旅行業法改正で無登録業者に対する罰則の強化を行いました。それは罰則の強化ということだけでございますので、その辺をもう少し実効あらしめるといいますか、一番重要な問題は消費者の方、旅行なさる方が無登録の業者を使わないようにするということに力を入れるのが、こういう問題を未然に防止することになりますので、私どもとしては一番力を入れてやっていきたいと考えておりますが、その具体的な方法としまして、一昨年度から旅行トラブル防止運動というようなキャンペーンを行っておりまして、一般の旅行者あるいは消費者の方に無登録の事業者を使わないようにということの呼びかけを具体的に、例えば旅行手配を申し込んだり何かするときは登録証というのを出している事業者のところへ行ってくださいとか、そういうようなことを内容とするキャンペーンを行い、また一方、旅行業界の方にもいろいろな旅行条件の説明とか、そういったようなことにつきましてもしっかりやっているかどうかというようなことについての私どもの立入検査なり何なりを行いまして、その両面から問題を改善していく、そういうようなことを今実施しております。それから、第二点の問題でございますが、消費者保護の立場から五十七年の法改正はいろいろの改正があったわけでございますけれども、まずは先ほどお話がございましたような広告の適正化とか、そういったような問題から始まりまして、それで私どもが標準約款というようなものの例をつくりまして、それによって消費者のサイドからも余り初めから問題が出ないような形で旅行取引の内容を説明していくとか、そういったようなことを行わせるとか、あるいは窓口といいますか営業所には、私どもの方の名前で言いますと旅行業務取扱主任者と言っておりますが、そういう主任者を選任しておく、そういった内容の消費者保護の規定を置きましたし、それから万が一トラブルが発生したときは、先ほど申し上げました旅行業協会に苦情処理の問題を取り扱わせることにいたしまして、そちらでいろいろと問題処理に当たってもらうとか、そういうようなことを考えております。それから本当に万が一の話でございますが、倒産とか、そういった事態が起きた場合の保証として営業保証金制度を拡充強化する、こういったことを私どもの施策としては行っております。
#38
○小林(恒)委員 一生懸命やっていただいているようですけれども、現実に、数が多くなることとも関連をいたしますけれども、トラブルが決して少なくなってはおりませんし、無免許の業者が横行しているという実態も目につく、こういう実情なんですから、正確な意味での指導方をお願いしておきたいと思っております。
 観光振興会法の法改正の趣旨がどうもすっきりとわからないのであります。特に、一つは役員の任免です。任命と解任について現行法との対比で、大臣が理事の任免をするのを、今回の改正で会長が任免すると改めることとした目的が正確にわからないのです。それから理事の任期を三年から二年に変更した。なぜ短くしなければならなかったのか。これは臨調の答申があったことについては承知をいたしますし、閣議決定があったことについても承知をいたしまするけれども、この種の業種の中であえて大上段に法律の一部改正、こう銘打った中で目玉はといって探せば、まずこれが一つ出てくることと、もう一つは、業務の縮小合理化をする、こういった内容になっているのですが、目的は一体何だったのか。なぜこうしなければいけないのかという理由について明らかにしていただきたいと思います。
#39
○丹羽政府委員 具体論に入ります前に、基本的に、政府関係機関、特に特殊法人につきましては、常々その内容、業務運営の効率化なりその活性化、そういったことを考えていかなければならないと私ども思っておりますが、国際観光の問題につきましては、先ほど来いろいろここで話題になりましたように、いろいろな外側の事情が移りつつあるわけでございますので、そういった事態を踏まえますと、ますますその辺、国際観光振興会ができるだけ効率的に活動するという必要性が強くなってくるのではないかと思っております。そういうことを基本的に踏まえまして、さらに先生も御指摘になられたように、臨時行政調査会の答申にも同趣旨の話がございます。
 具体的に御説明いたしますと、今の役員の話につきましては、国際観光振興会の役員は、今は会長、副会長、理事、監事全部運輸大臣が直接任命するという形になっております。このうち理事につきまして会長の任命にするといたしますことは、基本的には国際観光振興会側に自主性を与えるという効果が出るのではないかと考えております。そういうことによって国際観光振興会が活動しやすいようになる、このあたりがねらいでございます。
 それから、理事の任期の話でございますが、現在、三年を二年にという改正をお願いしているわけでございます。この考え方は、理事が任期の間にいろいろと業務を行うわけでございますが、その業務に対する信賞必罰というのでしょうか、責任体制を明確にするというところのチェックを行っていく必要があるわけでございますが、それを任期の改選時の話として行うのが一番行いやすかろうと思いますので、その評価の時期を短くすることによって、そういう面でのチェックなり何なりがしやすくなる、こういう形を考えておるわけでございます。
 それから、もう一つの柱でございます業務の内容の変更でございますが、これにつきましては、御案内のように、五十四年に国際観光振興会法を改正して、日本人の海外旅行者に対するいろいろな情報提供業務を国際観光振興会の業務につけ加えさせていただいたわけでございますが、その当時の背景としては、昭和五十年代初期というのは、日本人の海外に出る旅行者が急増していた時期でございます。まだそういう段階でございますので、現地の情報に疎いために無用なトラブルに巻き込まれたり、あるいはマナーが悪いということで現地で批判を受けたり、そんなような事態がいろいろ見られたことでございます。
 それに対する対策の一つといたしまして、世界十六カ所に事務所がある国際観光振興会で現地の情報提供をするというようなことを当時考え、有効に機能してきたと考えておりますが、その以後の事情といたしましては、先ほど来のお話がございました旅行業法の改正とか、そういうようなことで旅行業者が現地の法令に違反するようなことに関与してはならないという禁止規定を入れ、いわゆる不健全旅行と言われているものに対する禁止規定が一つできたということとか、それから最近日本の方で海外に行かれる方は、私どもリピーターと言っておりますが、何回も繰り返して行くという方の数がふえてきたわけで、慣熟度が上がったというような事情があって、五十四年の改正当時にあったマナーの問題というようなところはそろそろ問題が解決されてきたのではないかと考えておるわけでございます。
 ただ一方、諸外国でのいろいろな犯罪件数、これは全部の犯罪について数字を持っているわけではございませんが、例えば典型的な日本人の海外旅行者が遭う災難としての強盗とか、そういったような面での件数を見てみますと、最近はそういう面は外国ではふえつつある、主要国で増加しつつあるという傾向がわかりますので、その面につきまして、例えば旅行を安全にするための情報提供というのは依然として必要性が高いのではないか、こんなようなことを判断いたしまして、その結果、今回の法律改正の業務規定の関係は、日本人の海外旅行者の方々についての旅行の安全に関する情報提供、こういう形に整理合理化するということを考えております。言ってみれば、そういう点を重点化してそこを充実していきたい、こんなふうに考えておりまして、以上で国際観光振興会の運営の効率化に資するのではないか、こんなふうに思っております。
#40
○小林(恒)委員 役員の任期を三年から二年にするのはチェックのためだと言うんだが、だとすれば、今まではどうだったのか、こういう議論にもなるわけで、今まででたらめしてきたわけではないわけでしょう。たまたま臨調からそういう指摘があったから、チェックのためという大義名分をつけるのだろうけれども、ちょっと私どもの認識では、慌てて法律改正までしてやらなければならないような課題がどうかというのはいささか疑問ですな。目的がはっきりしないというのはここなんですよ、一つは。チェックだけですか。
 それからもう一つ、現行とり行ってきた国際観光振興会の業務内容ですね。旅客がふえていることは紛れもない事実で、それぞれお客さんの質問に答えるという、いわゆる業務量が非常に幅の広い観光旅客の層の中で、安全に限定をした質問にだけ答えていく、こういったことが果たして可能なのかどうなのか。
 これは性格的に役員の任期の問題と業務内容の問題というのは別ですから、これは別に議論すればいいのですけれども、目的という意味では二つの目玉をもって法改正をしたいという、この目的がどうも不明瞭なんですよ。具体的に示せるものがありますか。
#41
○丹羽政府委員 私の説明が余り上手でないものですから、なかなか御理解いただけなくて恐縮でございますが、わかりやすいのは、その業務の方でございますけれども、業務の情報提供の話は今二つのやり方でやっているわけでございます。
 それで二つのやり方というのは、一つは、パンフレットをつくりまして、その内容に旅行の安全に関するもの、例えばあるところの飲み水はそのまま生で飲んではいけないとか、その土地の水は飲めるとか、あるいはこういう都市の場所へ行くと大変危ない場所であるからできるだけそういうところは避けた方がいいとか、それからホテルで客室に入ったらば、だれかが外から訪問してきたときは必ずチェーンをかけたまま応対するようにとか、そういったような極めて常識的ではあるかもしれませんが、現地でなければわからないことも含めたそういう情報提供ということをパンフレットの中で重点的にやっていく、つまり今までの内容をさらに充実できる、そういう形がございまして、それでその結果、内容の充実とか増刷だとか、そういったようなことで、その面の情報提供につきましては重点化されていくという形になるかと思います。
 もう一つは、国際観光振興会の海外の事務所の窓口業務として、そこへおいでになった方とか、それからあるいは電話で照会してくる方とか、そういう方に対する応対という問題があるわけでございますが、これにつきましては、基本的には、今の旅行の安全に関する情報という形で積極的にはお答えする形になるかと思いますが、ただ現実の問題として、それに関連して知っていることを聞かれれば、それはそれなりの応対が可能かと考えております。
#42
○小林(恒)委員 日本人の旅行客が実際に在外事務所を利用する形態としては、一般情報と安全情報を明確に分けて考えるというのは、旅行客の心理からはちょっと考えられないことなんでありまして、実際にどういう業務区分をしたかという問題はありましょうけれども、私どもが調査をした五十九年一月から十二月までの実績でいいますと、総体の問い合わせ業務というのは一万六千百十五件、前年対比で一二七%に増大をしている。それだけの業務量があるわけですけれども、一万六千件の問い合わせに対して一般情報と言われるものが一万一千件、構成比で七〇%、旅行安全情報と言われるものが三千七百十件、構成比で二三%ということになるわけですね。この一般情報と言われるものの圧倒的に多い問い合わせ事項というものが省略をされてしまう、こういうことになるわけですね。
 大体考えてみて、国際観光振興会、あちこちに十六カ所の事務所を設けていて、総体要員を考えますと、なるほど現地採用もあるんでしょうけれども、一カ所に一体どれくらいの人がいるのかというのは一つの問題になるのですよ。そんなにたくさんの数ではない。したがって、それを補完する意味も含めてJALなどを中心とした宣伝嘱託員を十七カ所に配置をしてやっている。仕事量としては、これは決して小さい仕事量だとは思わないのです。その仕事量の中でも、特に一般情報、構成比で七〇%もある部分が省略をされてしまうという。だとすると、この法改正が行われた以降、日本人旅行客というのは、海外の事務所を訪れても教えてもらえないということになるのですか。大変大きな問題だと思うのですよ。
    〔委員長退席、鹿野委員長代理着席〕
#43
○丹羽政府委員 ただいま私が説明したのは二点ございますが、その二点目の現地の国際観光振興会の事務所での問題につきまして、ただいま先生御指摘のように、相談件数の中の一般情報関係というのはまさに、とり方もございますが、一般的に七割程度ございます。ただ、その一般情報というのは、その中身はどんなことかといいますと、例えばバスの停留所はどこへ行けばあるかとか、パンアメリカンの飛行機の時間は次の時間はいつかとか、言ってみますと、割と簡単に解決できる情報でございまして、その件数ということでは、今の時間のかかり方のウエートというのが実はあらわれておりませんものですから、そういう意味ではその七割というような数字というのが極めて平らに出ているわけでございます。
 一方、トラブルの方のことは、これは結構大変でございまして、それでいろいろとその解決のために相談に乗ってあけたり、どういうやり方をしたらいいのかとか、あるいはこんなところに連絡なさったらどうですかとか、警察に届けたらどうですかとか、そういったようなことをいろいろやってあげるわけでございますので、こちらの方のかかる時間というのでしょうか、そういったようなものは比較的には相当大変なことではないかと考えておるわけでございます。
 それで現在、国際観光振興会のその十六の事務所には定員が三十四名、それに現地で約四十名ぐらい雇っておりますので、一カ所平均しますと三人か四人ぐらい、こういうようなところでその事務所の仕事に対応しているのかと思いますが、その辺の今の対応は、そういう意味では、窓口のその対応にしても、旅行の安全ということに関しては相当充実した対応が今後とも可能になっていく、こういうことではないかと思います。
 それで、もう一つ申し上げたパンフレットの問題につきましては、先ほど申し上げましたように、これは内容を充実したり量をふやしたりして、両方とも可能ではないかと考えております。
#44
○小林(恒)委員 業務内容、相談案内業務というものの中身ですけれども、旅行のトラブルを防ぐための案内、犯罪であるとか衛生、マナー、それから旅行トラブルを解決するための相談、盗難であるとか病気、こういった問題もさることながら、非常に地理不案内の地域内での観光に関する一般的な相談案内、こういった業務内容を極めて数少ない皆さんでやられている。私はそれだけではないと思うのです、この国際観光振興会が果たさなければならない役割というのは。国際的な見地から見て、それぞれのお国柄であるとか空港の実態であるとか観光地の交通事情であるとか、それから町づくりに至るまで、いろんな実情を調査をし、把握をし、旅行者に利便を与えていく、加えてそういったものは国内にもはね返ってこなくてはいけない、こういう業務内容を持っているとすれば、現行の要員体制というのは非常に希薄過ぎるのではないのか、こういう気がしてならないわけです。
 過般お聞きをいたしましたら、今も言われておりますように、十六の事務所に配置をしている三十四名、これだけで計算しますと、十六で割ると、一つの事務所に日本人というのは二人ぐらいずつしかいないことになってしまう。二人ちょっとですね、二人、三人という実情です。
 それからさらに、本部というのですか、観光振興会内部の業務内容を分類をしてみましたら、ここに示されているように、総務部、経理部、情報管理部、事業部、編集部、国際協力コンベンション・ビューロー、大体大きく分けて六つぐらいになるようですが、四月一日から若干機構改革をされたようで、企画第一課、第二課ですか、こんな形で分けられているようでありますけれども、総体要員五十名少々の要員の配置内容を見ますと、総務、経理で二十二名配置されている。これはちょっと多いんじゃないのかなという気がしないでもないわけですけれども、国際協力コンベンション・ビューローに八名の要員配置ですから、実際に振興会の職員の皆さん方が海外でそれぞれ得た知識というものの集積というのは、情報管理部であるとか事業部、編集部、こういったところでせいぜい二十数名で、この世界の観光地における実態を把握をしていく、こういうことになるわけです。企画第一、第二がどういう業務分担になるかわかりませんけれども、こんなことで、せいぜい何種類かのパンフレットを印刷していますよ。印刷しているけれども、十分な宣伝活動ができるとお思いなんでしょうか。不十分なんではないだろうかなという気がするのですけれども、これは素人的発想なんでしょうか。この点について運輸省の側の御見解をまず先にお伺いしたいと思います。
#45
○丹羽政府委員 まず、総務部、経理部の、これは三月までの組織の問題でございますが、先生御指摘のとおり、今総務部に十人、経理部に八人という形になっておりますが、この総務、経理で基本的には内部の分掌、人事、それから経理関係、そういうことと、それから総合案内所、国内にございますTICの三カ所のそういう今申し上げた面の調整、それから海外十六事務所のやはり経理、庶務その他の調整、そういったようなことを全部引き受けているわけでございます。そういうことから考えますれば、この程度ないとできないのではないかと私自身は考えております。
 それで、今の業務内容の関係でございますが、確かに今の予算は、こういう現下の状況でございますので、国の補助金というのはそう大きく伸びるという形にはなりません。ただ、今二十億程度の国の補助金に民間からの賛助金をいただいて約二十二億の事業をしておるところでございますけれども、その内容では、先ほど先生おっしゃいましたパンフレットも、今二百万部近く発行して、世界でそういう配布を行い、その他各国で行いますいろいろなトラベルエージェントに対するセミナーを開催し、それから観光ミッションと一緒に各地でいろいろな日本に対する外客誘致事業をやり、それからコンベンションのソリシターというのがニューヨークにおりますが、そういうコンベンションなどの誘致事業をするとか、割としっかりした充実した内容の仕事をしていると思いますが、その中でもさらにいろいろと工夫いたしまして、例えば六十年度から行おうと思っている仕事の中に、外国のマスコミの方を日本に招待して、それで日本を旅行していただいて、その結果を帰ってから外国のマスコミの方に書いてもらったり放映してもらったりということをしておりますけれども、この辺も六十年度からは、例えば日本に駐在なさっている外国の特派員、そういう方々を中心に日本の内部をもう一度見ていただき、それをまた自分の本国の方に打電していただくとか、そんなような工夫を凝らしながら内容を充実していこうとしております。
 そういうことでございますので、量の話はともあれ質の話としては相当高い仕事をしているのではないか、こう考えております。
#46
○梶本参考人 先ほど来の先生の御質問をじっと拝聴いたしておりまして、大変観光の真髄をおつきいただいた御質問と私承っております。観光部長がお答えになりました点とダブりますと、ただ時間をいたずらにちょうだいするだけということになりますので、観光部長のお話しにならなかった点、お触れにならなかった点について、私御説明を申し上げたいと思います。
 先ほど来先生も御指摘になりました五十七年の旅行業法の改正、五十八年の四月一日から実施されたわけでございますが、この旅行業法の改正と、それから五十四年の前回の国際観光振興会法の改正、それから総理府にございます売春対策審議会と観光政策審議会との何回となくやり合ったいろいろの事実、こういうふうな歴史的な事実のもとに旅行業法の改正なり国際観光振興会法の改正が行われたわけでございます。
 その間の事情をるる申し上げますと大変長くなりますので、省略させていただきますけれども、前回の国際観光振興会法の改正は、五十三年の十二月十二日に総理大臣あてに出されました意見具申の「最近における情勢の変化に対応し当面講ずべき国際観光対策について」この中に触れられているわけです、その当時非常に問題になりましたのが買春ツアー、麻薬ツアーというのですか、それだけを目的にしたような旅行があって問題になったことも間々ございます。それから日本人が海外旅行に出かけて至るところでトラブルを起こす。これは国際信用を大変失墜するじゃないかというふうな問題がございまして、それで総理府の観光政策審議会の中に国際観光部会が設けられたわけです。その国際観光部会長を仰せつかりましたのが実は私でございまして、私がこの提言を取りまとめたわけでございます。そのときに、日本人対策というものは一体どうなんだ、これは政府がすべきことなのか、それは過保護じゃないのか、これは第一義的には旅行に出かける本人自身が自覚すべき問題じゃないか、それからその旅行を売る旅行業者が美辞麗句を並べて行きなさい行きなさいと言って金もうけするだけが能じゃないぞ、それに対しては、切符を売れば売っただけにアフターケアをきちんとして十分旅行に対する情報を提供すべきじゃないか、政府がそこまでやらなければならぬのか、こういう議論が国際観光部会で延々と行われたわけでございます。それを取りまとめまして結局こういう表現にしたわけです。「このような事態の改善はそもそも旅行者個人の自覚と旅行業者の努力により措置されるべきことではあるが、一面このまま放置しておくことは我が国の国際信用にもかかわってくることでもある。」このようなことで大変トラブルが多いから「日本人海外旅行者に対し従来行ってきた指導が国内においてのみ行われ、その効果が限定的であった点に鑑み、海外にある我が国の政府関係観光機関の活用を図っていくことが指導を徹底する上で適切であると考えられる。」こういう提言が五十三年十二月十二日になされたわけでございます。この提言を受けて、五十四年の国際観光振興会法の改正が行われ、政府出資五千万円がついたという経緯でございます。
 その後、臨調でいろいろこのことについて問題になりまして、そこまで政府がやる必要はないじゃないか、もっともっと本人の自覚、旅行業者の責任というものを考えてもらわなければ困るというので、臨調の方から安全に限定すべきであるというふうな答申がなされまして、それが今度の振興会法の改正になったわけでございます。
    〔鹿野委員長代理退席、委員長着席〕
 私は国際観光部会長といたしまして、自分の意見よりもできるだけ部会員の皆さんにしゃべっていただいて、その意見を取りまとめるのが私の仕事でございましたから、先ほど申し上げたような表現に相なった次第でございますけれども、個人的な見解といたしましては、いかなる企業にも社会的責務がある、これが私の気持ちでございます。ですから、旅行業者にはもう少しそういう問題について、日本人が外国へ出かけていった場合に恥ずかしいような行動をしないように、ここへ行ったらこういう注意をしなさいよということをやっていただきたいと私は考えております。
 しかし、現実にはなかなかそういうわけにはいかないわけなんです。非常にトラブルが多うございます。失礼でございますが、トラブルの実例を二、三挙げさせていただきます。
 実は、ケネディ空港へおり立った日本人がかばんを持ってタクシーを待っておった。さあ、いらっしゃいというわけで、かばんを持ってさっと行ったわけです。これはタクシーの運転手だろうと思って乗りましたら、何とそれが白タクであった。空港から都心までは大体三十ドルというのがタクシー料金の相場でございますけれども、途中で、人里離れたところで二百五十ドルを要求された。身の危険を感じて二百五十ドルを払った、こういう話です。
 それからもう一つは、ダラスの例でございますけれども、日本の保険会社の女性外交員四十名の報賞旅行でございましょう、ツアーを組んで行った。それであるストアといいますかデパートというかそこへ行ったわけです。日本のバーゲンセールでよく見かける風景がございますけれども、我先にと土産物の売り場に殺到いたしまして、前からいらした現地のお客様をのけてみんながわっと行った。それのみならず、スカートをめくり上げて下着から現金を出して買い物をした。その苦情が振興会のダラス事務所へ来たわけなんです。もう恥ずかしくて恥ずかしくてどうにもこうにもならなかったとダラスの事務所長は申しております。
 それから、アメリカの例でございますけれども、日本人の男性が、いかがわしい女性でございましょう、ホテルヘ引っ張り込んだというのが当たっているのでございましょう。そしてあれしましたら、その間にホテルの自分の部屋のかぎがあけられて、すっからかんに洋服から何から財布等が盗まれておった。つまりぐるになっておるわけなんです。いつの間にやら引っ張り込んだ女性がわからないようにドアのかぎをあけておく。そうすると、相棒がやってきて、その間に取っていくという事例です。これはあえてアメリカだけではございません。
 今度はバンコクで起きた例でございますけれども、日本人の女性が旅に出て大変解放感を味わうのでございましょうか、現地の男性と水上スクーターに乗って遊んでいて暴行を受けた。しかし、これは警察ざたにすることは御本人の立場からいたしましていろいろはばかられるところがあったのでございましょう、その問題がバンコクの私どもの事務所の方へやってまいりました。こういうことでございます。
 東南アジアなんかにおきましては、かつて自分は日本へ留学しておったのだというので、片言の日本語を話しながら近寄ってきて、あっという間に懐から財布を抜き取るというふうな事例は幾らでも挙げれば切りがございません。
 日本人対策が始まりました五十四年には、日本人が外国へ行ったのが初めて四百万人の大台に乗ったのです。四百三万人。去年は四百六十五万人ですから、五年間に一割五分ふえております。ところが海外での事故あるいはどう言ったらいいんでしょうか、振興会の事務所の方へ御相談においでになります事故は、五十四年度は四千三百十二件、昨年度は、先ほど先生御指摘のように一万六千件ということで三・六倍になっておるのです。人数は一割五分だけれども、相談においでになる件数は三・六倍になっておる。こういう事実を踏まえますと、法律に「安全」と書いてあるから、相談に行ったら安全のことしかしないのかと思われますが、そんな非常識な人間は振興会の現地の職員にはおりませんから、これは法律があるからするのじゃなくして、日本人対策はたまたまそういうふうな表現になっておりますけれども、できるだけのお世話をさせていただきます。これが振興会の務めだと私は考えておる次第でございます。
 それからもう一つは、今度は内部の話でございます。今一番大きな問題は受け入れ体制の問題です。もちろん海外での観光宣伝も重要でございますけれども、受け入れ体制です。なぜ変わってきたかといいますと、日本の経済発展がすばらしい、このすばらしい経済発展を遂げた日本人というものはいかなる人間なんだ、どういう生活をしているんだ、精神構造は何なんだ、こういう日本人に対する興味と関心が大変高まってきております。
 一例だけ挙げさせていただきます。最近、銭湯が物すごく興味の対象になっています。有楽町の案内所へおいでになった方が、銭湯へ行ってみたいから銭湯の紹介をしてくれと言ってきます。聞きますと、銭湯ですからもちろん裸になる、大きな湯船の中で裸と裸で接すると、そこにえも言われぬ日本人のコミュニケーションの場が形成される、そのコミュニケーションの場が形成されることによって、長年日本人の精神構造が培われてきたんだ、その精神構造が今日の日本の経済発展を支えているんだ、こういう考え方なんですね。現にそう言うのです。本当なんです。それで東京都内に銭湯が十軒あるんです。私どもの方ではとうとうチラシを英語でちゃんとつくっちゃいました。いらっしゃると、これだと言って渡すんです。一番近いのは銀座一丁目の銀座湯と銀座八丁目の金春陽、これが一番近うございますと言っておりますけれども、東京都内に十カ所ございます。チラシを英語で書いております。それのみならず、最近は成田で銭湯を要求される。それはトランジットのお客様、それから早く空港に着き過ぎて、まだ時間があるから、そうだ、日本には銭湯というものがあった、この機会にひとつ銭湯へ行ってみたいというので、成田にございます私どもの総合案内所へいらっしゃるわけです。成田には松の湯という銭湯がただ一軒だけございまして、その銭湯を、また英語で地図をつくりまして、ここでございますと申し上げるのです。私がいかにも何だかおもしろおかしく並べておるようにお考えでしょうが、そうじゃございませんのです。事実なんです。成田で銭湯に入って帰るんですから。銭湯というものを通じて日本人の理解を取りつけたい、こう言うのです。
 私どもの方がエッセイコンテストをやって、ごく最近もイギリスから二名とフランスから二名、こちらへ招待いたしまして、そして日本の旅行十日間を提供したのです。そうすると、彼らが言い合わしたように、行程の中には座禅が入ってないけれども、ぜひ座禅を組ましてくれと言うんです。それで彼らを案内いたしまして、後で私会いまして、足が痛くなかったかと言いますと、足は痛かったけれども、いい経験になったと言うのですね。もう一つのエッセイの題は「塾」なんです。この塾というものが海外においては大変な興味と関心を持っているようである。苛烈な受験戦争の中に青少年が我と我が身を投入する、本人は何の生きがいがあってそういうふうな生活に甘んじるのであろうか、本人もそうであるけれども、親御さんも財政的な負担が大変だろう、一遍彼らに会ってみたいと言うわけです。これは塾は至るところにございますから、塾の学生さんと日本へ来られましたエッセイコンテストに合格した学生さんと会わせた。そこでいろいろ懇談の機会を持ったのです。その話が、余り私もびっくりしたものですから、つい記者クラブでお話しいたしました。朝日新聞の「自由席」で取り上げまして、彼女を写真に載せましたこともございましたけれども、私どもの想像以上に日本を研究し、日本人の生活の実態に迫ってきている、これが今日の国際観光の実情でございます。
 これ以上時間をいただきますと大変失礼でございますので、こういう話でしたら幾らでもいたしますが、そんなことでございます。どうもありがとうございました。
#47
○小林(恒)委員 国際観光という意味合いでは、ただいまも参考人から大変うんちくのある御説明を賜って、私も同感なんです。加えて観光旅客というのはふえている。間違いなくふえていっている。観光の意義そのものについては極めて重要な課題である。加えて日本の経済繁栄の過程では、これは国際観光振興会であるとかあるいは在外公館以外にも、ジェトロが進出をしたりあるいはJALが各所に事務所を持ったり国鉄が事務所を持ったり、さらに日通であるとか旅行業者の中では近畿ツーリストやあるいは日本旅行などがそれぞれに在外事務所を持っているという、こういう実情で、私はある意味ではこういった事務所との連係プレーの中でどうやらこうやら果たさなければならない役割を果たしてきたのかな、こういう気がしてなりません。しかし、これはまさに人のふんどしで相撲をとるようなものでありまして、そんな意味では正確な対応というのが必要なのではないだろうか。要員的に見ても、どう計算をしても、一つの事務所に二、三名程度の要員配置。国内でも、過般読ましていただきましたけれども、例えば国際空港としての位置づけをしております成田の市にしてみれば、外国人がいらっしゃる地元の自治体として、どういう町づくりを目指すべきなのかという、こういった諮問に対しても、国際観光振興会の英知を結集しながら将来はぜひこういう絵をかくべきだという立派な答申をなされている。そういった資料なんかにも接しまして、実は感激をいたしたのであります。そういう仕事量、仕事の質を考えますと、時間がありませんから、これ以上指摘をいたしませんけれども、大切なのにもかかわらず、国際観光振興会にせいぜい二十億程度の補助金を落として、それですべてを、あとは足らざる部分は各所と協力をしてやってくれと言わんばかりのこういった姿勢ではないのかということを指摘をせざるを得ません。
 そればかりではなしに、あえて国際観光振興会法の一部改正案と大義名分を打って法律改正案を国会に提起をしてきたその中身の一つは、役員の任期の問題であり、もう一つは、業務量の中で安全面にだけ限定をするという、極めて中途半端で、目的が一体何なのかということが不明確なこういった内容提起に対しては、逆に憤りさえ感ずるのです。
 最後に、大臣として国際観光に関する意義を含めた決意をお伺いをして、質問を終わりたいと思います。
#48
○山下国務大臣 小林先生からいろいろとありがたい御激励を含めての御質問、大変に私はきょうは意義深く拝聴いたしておったわけでございます。
 観光の持つ意義につきましては、冒頭に私から概略申し上げた次第でございますけれども、要するに、これから観光は、おっしゃるとおり行く人も来る人もだんだんふえていく。そのためには、底辺の拡大、また普及も必要であることはおっしゃるとおりでございます。そういう中に、この振興会というものの持つ役割、意義というものはますます深くなっていく。ですから、政府がやるべき仕事は、これからいよいよ業務というものは幅が広がり、また量もふえてくるから、どこまで国が国費でもってやるべきかというその線引きであろうと私は思います。
 ですから、観光の案内の面でも、例えばマナーということが書いてございますけれども、従来ありました、レストランで放歌高吟してはいけないよ、つまようじも使っちゃいけないし、人前で入れ歯を洗っちゃいけないよとかあるいはまた買い物に行っても糸の腹巻きから財布を出しちゃいけないよとか、そんなことを一体国の機関がやるべきであるか。やはりそこらあたりを整理しまして、いわゆるそういう一つの観光業者あるいは旅行業者あるいは航空会社等が広い意味における販売の中で処理し切れるものはそちらの方に移して、そういう広い意味における販売でも処理し切れない安全その他は、これは国がやっていこうということでございます。
 それは一つは、今申し上げたように、振興会の業務がだんだんふえてきたということでございます用意義も非常に重大になってきたということでございますから、そういう時期にジェトロその他と一緒になるということは、全くこれは異質のものを一緒にしてもできるわけがないのでございます。もしもできるとするならば、海外にございます日本の出先、今申し上げたジェトロとが御指摘の国鉄関係、いろいろございますが、せめて同じ建物の中で、一つの建物の中に事務所を持って、お互いに助け合うということは可能であっても、組織自体を一緒にするということは私は不可能であろうと思います。
 これからますます振興会は、この観光の意義を外しながら、重大な任務を負って活躍しなければならぬ、かように存じておる次第でございます。
#49
○小林(恒)委員 終わります。
#50
○三ツ林委員長 この際、暫時休憩いたします。本会議散会後直ちに再開いたします。
    正午休憩
     ――――◇―――――
    午後三時二十八分開議
#51
○三ツ林委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。薮仲義彦君。
#52
○薮仲委員 議題となっております国際観光振興会法の一部を改正する法律案、これに関しまして、大臣並びに関係省庁から何点かお伺いしたいと思います。
 もう国際化時代、こう言われておりますけれども、国際社会における相互理解、国と国、個人と個人の理解というのは非常に大切なことだと思います。特に、最近大変な深刻な問題となっております経済、貿易問題をめぐりまして、アメリカ、EC等深刻な状態に立ち至っております。これらの問題を未然に防ぐためにも、国家間の真の友好親善、またお互いの国民同士が理解を深めて、その社会あるいは文化、生活全般の違い等を理解し合って、これからの国際社会というのはさらに発展していかなければならぬと思います。こういうような意味合いにおきまして、国際観光といいますか、観光事業の果たす役割というものは大変重大な意味があると思います。国際親善、相互理解の増進を図る上で、この観光事業の果たす役割は大変重大でありますので、まず、運輸大臣の国際観光に関しての御決意を承っておきたいと思います。
#53
○山下国務大臣 国際観光の持つ意義につきましては、ただいま先生から御質問と同時に私の答弁まで言っていただいたようなことでございまして、私もそのように理解をいたしております。
 何分、資源を持ち合わせません我が国としては、貿易立国でございますから、やはり相互依存と申しますか、そういう形において貿易が行われる、相互依存の貿易という立場から見ますと、相互理解ということが根底になければいけないと思うのでございます。そういう関係で、多少でも摩擦があるとすれば、それを解消するには観光が非常に大きな役割を果たすことは、私自身も何回か経験をいたしておる次第でございます。したがって、我が国と諸外国との関係というものが、社会的な慣行あるいは経済の仕組みの違いあるいは商慣習等によってしばしば摩擦の原因になっているのであります。
 実は、私中米の幾つかの国といろいろつながりを持っておりまして、例えばホンジュラスとの議員連盟の会長とかいろいろやっております。最初にホンジュラスに参りましたのは、今から十一、二年ぐらい前でございますが、そのときに現地の大使館で大使にいろいろお聞きした中で、まだこの辺の国々では日本はチャイナの一部くらいの認識しかない住民がたくさんいますよということを聞いて唖然としたのでございますが、そんなことでお互いの貿易なんかがうまくいくわけがないのでございまして、やはりそういう意味から、今日までの観光を目的としたただ単なるサイトシーイング的な観光から、産業観光と申しましょうか、そこまでこれから入っていくべきである、そこまで入っていくことによって観光の意義というものが倍加する、そういう立場から、今後は国として観光の行政を進めていくべきである、かように私は理解をいたしております。
#54
○薮仲委員 ただいまの大変力強い御決意を伺って、私も意を強うするわけでございますけれども、それでは、今度は具体的な問題を何点かお伺いをしたいわけでございます。
 日本を訪れる外国人、いわゆる外人観光客も年年増加の一途をたどっておりまして、昨年、五十九年度では二百万人突破という最高の記録を示したわけでございますが、それでも世界の国々に比べてみますといかがかなという感じがするわけでございます。時間の関係で数字はこちらで申し上げますけれども、年間、イタリアですと四千六百五十七万人、スペインが四千百二十六万人、シンガポールで二百八十五万人等々見てみますと、けたが一けた二けた違うほどの外人観光客がイタリアあるいはスペインに訪れている。カナダもそうでございますし、アメリカもそうです。これはその国によって数の数え方、カウントの仕方が違う、あるいは国境を接しているというようないろいろな問題があってのことで、一概には言えないと思うのでございますけれども、日本は二百万人、正確には二百十一万人。これに対して運輸省はどういうお考えでございますか。
#55
○丹羽政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま先生の御指摘のとおり、日本は五十九年度で二百十一万人という外客がおいでいただいておりますけれども、確かにヨーロッパのスペインとかイタリアとかというのは四千万台のもっと高い方の数字を示しております。これは先生のお話の中にもございましたように、ヨーロッパ諸国はもともと国境を地続きで接している部分が相当ございますものですから、行きやすいというようなところもございますし、旅行するという習慣も日本よりもずっと早くからついているというような関係もいろいろございます。日本は周りが海でございますから、ちょっと離れている、したがって航空運賃その他そういうような関係についても、ヨーロッパの地続きの国と比べてそう有利ではないという、そういうようないろいろな事情がございますけれども、先ほどの先生の御指摘の中の、例えばシンガポールと比べても、なおかつ低い数字になっております。
 それで、国際観光の重要な意義から考えますと、インバウンド、アウトバウンド、両方ございますが、このインバウンドの外客の誘致につきましては、今後とも国際観光振興会の外客誘致活動あるいは日本での外客受け入れ活動、そういったものにつきまして私どもとしてはできる限りの支援を行いたいと思いますし、その国際観光振興会以外の民間の旅行業界を初めとするセクターにつきましても、種々の行政上の努力を払っていきたい、かように考えております。
#56
○薮仲委員 今お話のあったとおり、問題点とすれば、日本は島国で海を越えてこなければならない等々もあろうかと思いますが、これは大臣も御承知の観光政策審議会の五十九年三月の答申、これに幾つか問題点が指摘されておりますので、今後の日本が国際社会の中でよりよい観光事業を推進する上での問題点を何点か具体的にお伺いしますから、要点を簡潔にお答えをいただきたいと思うのでございます。
 この中で言われていますように、確かに海を越えてくる、そういう問題もありますけれども、現在の貿易摩擦でも言われますように、日本に泊まりにくいというようなことがあったのでは、これはよろしくないと思うのです。言葉などと違って、具体的に、日本では泊まりにくい、あるいは食べ物も問題であるとか、こういう問題を一つ一つ解決した方が私は好ましい結果が出ると思うのですね。
 この中でも二カ所にわたって指摘されておりますのは、最近訪日外客の数が増大してきているけれども、所得階層も次第に多様化して、できるだけ低廉な費用で旅行したい、こういうニーズがふえておりますよという点が指摘されておりますし、いわゆる利用に適した旅館があればいいのだ、こういうことが言われております。やはりこれは外国の方がいらっしゃる一番の問題点は、安い料金で快適な旅行を楽しめる、これが二つだと思うのですね。
 それから、さっき大臣もおっしゃいましたけれども、旅行してくる方のニーズに合わせてツアーをつくり直す、これは大事なことだと思うのです。例えばさっきの大臣のお話のように、産業ツアーといいますか、日本のすぐれた科学技術を勉強しよう、こういうことも非常に大事でしょうし、近代的な工場を見て回ろうというツアーも組み直さなければならぬと思います。あるいは学生のために、ユースホステルとかそういうコースをたどりながら、日本の生活あるいは風俗というものを身近に知っていただこうというコースもあっていいと思いますし、あるいはそれだけではなくて、伝統文化、芸術、そういうものを学んでいただくコースがあってもいいんじゃないか、こういう点が考えられます。
 それから、食事なども、日本の食事というものと、アメリカあるいはヨーロッパの方の食事に対する感覚が朝食の場合は極めて違うと思うのですね。これはもう大臣も御承知のように、向こうではパンと牛乳とコーヒーと卵なりハムなりベーコン等で終わってしまうという簡単なスタイルです。それが日本の朝食は高いよというイメージが定着している感がございます。
 それから、私も出身が静岡でございますけれども、静岡は観光地です。立派な旅館が数多く修善寺であるとか中伊豆の周辺にございますけれども、我々が泊まるようにはできておりますけれども、外国の観光客が来たときに、果たしてこの旅館は泊まれるのかな、食事や接客や従業員の訓練等に戸惑いがあるんじゃないかな等々問題点が考えられます。
 今、何点か申し上げました。このことについてやはりクリアしていかなければならないと思いますけれども、運輸省は今申し上げた点、どういうお考えでしょう。
#57
○丹羽政府委員 ただいまの御指摘の中の、まず低廉な宿泊施設の問題につきましてお答え申し上げますが、先生の御指摘のとおり、観光政策審議会での意見具申の中で、今のような、外客のニーズも、低廉な宿泊だけではなくて、低廉な旅行を志向しているという御指摘がございます。それで私ども昨年三月の提言をいただいた以降、具体的な指摘事項につきましていろいろと検討しておりますが、今の安い宿泊施設の話につきましては、ペンションとか民宿、そういったようなものを含めまして、低廉な外客に適する宿泊施設を整備していくというようなことを国際観光振興会を中心に検討を進めております。
 それから、それのためにも、今先生御指摘のように、従業員がいろいろと外客との話し合いができるようなことができませんとなかなか難しいという問題もございますので、国際観光振興会の講習会というようなものをいたしまして、外客向けの低廉な宿泊施設の従業員に対する講習というようなこと係を続けてやっております。
 それから、大臣も申し上げましたように、旅行業界で近代的な日本の産業を回るツアーを始めまして、多様なニーズに対応すると言われるツアーづくりというようなことも旅行業界の方も一生懸命やっておりますが、近代産業を回るツアーの話につきましては、若干企業秘密とかいったようなものとの関係が出る部分もございまして、なかなか一気がせいにという感じは今のところないわけですが、その辺は私どもの方としても一生懸命力を入れて関係業界を指導していきたいと考えております。
 それから、低廉な食事の話でございますが、まずは国際観光レストランという制度が今ございますが、外客向けの一応リーズナブルな値段で外客が食事ができる、そういうような施設を持つレストランを今百四十四軒ほどリストアップしております。それから旅館などでも、宿泊と食事を一緒に考えるということを、できたら宿泊は宿泊、食事は食事、そんなような切り離したやり方ができないだろうか、そういう検討を関係業界と進めているところでございます。
 大体今のお答えで、全部お答えしたかどうかと思いますが、そのようなことで考えておるところでございます。
#58
○薮仲委員 重ねてお伺いしますが、今おっしゃった国際観光レストラン、これは確かに大事なことなのですけれども、これは大都市に集中する傾向があるのです。これは適切に地方へ分散して、必要な地域に必要なレストランがある、そこまで努力していただきたい、この点が一つ。
 それからもう一つは、低廉なという中で、この中でも指摘されておりますけれども、国際観光民宿(仮称)、こういうものをつくってはどうかということがございますけれども、私は確かに民宿の方がいいと思うんですね。値段も安いけれども、そこでいわゆる日本の生活様式に肌で触れることができる。ですから、民宿等は外人の方にとっては、ある意味では値段も低廉であるかもしれませんし、日本の生活様式を知っていただく上で非常に好ましいと思いますけれども、国際観光民宿というような形のものをつくったらどうだ、指定することですね、こういうことが提言されておりますけれども、これはいかがですか。
#59
○丹羽政府委員 先生の御指摘のとおり、民宿はそこの宿屋の御家族と旅行者が一緒に食事をし、お話し合いをする、こういうあたりに一つの特徴のある制度でございますので、それが外客と日本の人ということになりますと、本当に肌で触れ合う触れ合いができるということはまことに御指摘のとおりだと思っております。観光政策審議会の御提言にもございますので、私どもの方も国際観光振興会ともよく相談しながら、国際観光ペンションのような話と国際観光民宿のような話をどのように定めていくか、こういうようなことについて今関係者の間で検討を進めている段階でございます。
#60
○薮仲委員 今指摘した点は非常に大事な点ですので、積極的にやっていただきたいと思うのです。
 この法案が審議されるようになって、私もオーストラリアとかアメリカ、カナダ、ほとんどの政府観光局の発行しているパンフレットを目を通してみたわけでございますけれども、例えば大臣がオーストラリアヘ行こうというときに、オーストラリアの政府観光局で出しているこういう案内書があるわけです。ぱっと開きますと、旅館の案内が載っております。大臣も初めてシドニーに行こうかなというような感じのときに、こういうパンフレットを見て、オーストラリアってこういう国なんだな、こう感じられると思うのです。ここに載っているホテルあるいはエコノミークラスはどうなんだということがわかると思うのです。さっき観光部長はリーズナブル、最も適当な値段の旅館とおっしゃいましたが、国際観光振興会がこういうガイドブックを出しておるわけです。日本の最も適切な、格好なホテルですよ、旅館ですよ、こうやっているわけでございますが、私はやはり自分の県を見るわけですよ、どこに書いてあるのかなと。静岡を見ましたら、ここに載っているのはビジネスホテルときわ。このホテルがいいとか悪いとかじゃないのです。これは運輸省あるいは観光部あるいは国際観光振興会が、外人は泊めてくれますかと言うと、泊めてあげましょうと返事のあったところを載せていると思うのです、御迷惑のかからないように、トラブルが起きないように。であっても、私の静岡県、富士山そしてお茶とミカンで有名な静岡ですが、載っているのは清水の一軒だけなんです。交通公社発行の時間表がありますね。あの後ろにホテルやユースホステル、いろいろなビジネスホテルが載っているのですが、このホテルは載ってないですね。載っている載ってないということがいいとか悪いということで言うんじゃなくて、物すごい数のビジネスホテルあるいは通常のホテルがあるわけです。しかし、適当なホテルですよという紹介の数の中に我が静岡県で一カ所しか載ってない。ほかに旅館とかホテルとかいってパンフレットがあります。それは百も承知で、全部見ました。でもここに載ってくるのはやはり重要な事柄だと思いますので、もう少し積極的に外国のお客様に来ていただこう、日本の旅館の受け入れ体制をつくっていくということが大事だと思うのです。これを一つ見ても、言っていることとおやりになることと、観光部長、ちょっと違うと思うのですよ。さっき私が一番最初に言ったように、従業員の教育をどうやっていいか戸惑う、ノーハウがわからないわけです。もっと積極的にそういうことをきちっと教えてあげなければ、受け入れようという気持があっても具体的には進まない。それがやはり二百万という壁を破れない原因でありますので、そういうことは一しかも静岡の清水市ですよ。静岡市は一軒も載ってないのですよ。これは決して好ましいことじゃない。我々がカナダとかオーストラリアのこういう政府観光局のを見ますのは、これを一つのガイドとして、目安として見るわけでございますから、きょうはこのくらいにしておきますけれども、こういうのは積極的にやるべきだと思いますけれども、やりますか。
#61
○丹羽政府委員 ただいま先生がお示しになられている冊子は私も十分承知しております。確かに、そのリストアップするときに、相手方の意向を確かめながら、トラブルが起きないようにという配慮が慎重にされた結果、そのリストアップされている数はどうしても少な目になってしまったということかと聞いております。私ども、先生の御指摘まことにごもっともだと思いますので、今後振興会ともそこの内容の充実をさらに一層進めていきたいと思っております。
#62
○薮仲委員 大臣、今本会議場で農業白書が議題になったわけでございます。大臣も農業問題は一人の政治家として心を痛めていらっしゃると思います。私も静岡でございますから、オレンジの輸入枠の拡大という問題になりますと、いつも――農業白書に出ているのです。今温州ミカンは過剰生産ぎみなんです。この輸入枠の拡大というのはちくっと胸が痛むわけです。私はきょうはやめておきますけれども。
 ここにウィーンであるとかオーストラリア、カナダなど世界のいろいろなあれを、さっき申し上げたように、観光局からもらってきたのです。現地の言葉で書いてあるものもあれば日本語のものもありますけれども、これを私はずっと目を通してみて感ずるものがあるのですね。例えばカナダのパンフレットを見てみますと、政府の出しているものもあれば旅行社の出しているものもあります。でも、カナダというのは、森林あるいはきれいな湖、空気が澄んでいるのかなというイメージがあります。オーストラリア、私も行きましたけれども、冒頭からコアラがいたりカンガルーがいたり羊がいたり、ああ、こういう国なんだなというイメージがわいてくるわけです。今度はオーストリアの方ですと、ウィーンの森の物語のような音楽の、何となくああそうかなと感じます。そのように、観光案内というのは私は非常に重要な意味合いを持っておると思うのです。
 なぜ私がこれを申し上げるかというと、私は日本の国際観光振興会が一生懸命努力していらっしゃるのは百も承知で、嫌みじゃなくて聞いていただきたいのですが、これはいろいろなパンフレットがあるのですけれども、写真で日本を紹介している一つのパンフレットです。この中で、例えばここに富士、箱根、伊豆、こう出てくるのです。静岡、伊豆が出てくるわけでございますけれども、確かにここに、カットの写真は富士山が出てくるのです。でも、私はこういう観光パンフレットの中でも総合的に考えていただきたいのは、例えばこのパンフレットを見たときに――日本が抱えている農業問題の一番大きいのは、オレンジの自由化というのが国民にとっては非常に大きな課題なんです。あるいはこれから林業の問題もあると思うのですけれども、こういうちょっとしたカットの中に、ここには桜をバックにあるいは芦ノ湖等をバックにして富士山が三枚載っておるわけでございますけれども、これは私の希望でございますけれども、国民的な課題の――静岡がパンフレットを出しますと、富士山とミカンというのはひっついてくるわけです。たわわに実ったミカンと富士山というのをくっつけて静岡のパンフレットは出すわけですけれども、これは何も静岡ということではなくて、これが国際社会に、日本の国はミカンがたくさんとれるんだということが、暗にこのカットの中にはっと出てくれば、ああ、日本というのはミカンが相当とれるんだなというのがイメージとしてわくんじゃないかなと私は思うのです。これだけ見まして、農林省や外務省が盛んに経済摩擦を農業におっつけるのはどうだこうだというのはわかります。でも、やはりこういう一枚のカットの中にも、大臣、どうか御配慮いただいて、ミカンがたくさんとれる、あるいは冬のうっそうと茂った美林をワンカット入れておけば、ああ日本という国は木材資源も相当なものだなと。私はカナダの旅行案内を見ていて、ああカナダというのは森林国なんだなと思いました。やはりこういう中に、わざわざというのじゃなくて、富士山を紹介するときにちょっとワンショット入れてあげれば、あるいは森林資源というものはこんなに豊かなんだということを理解していただくためにも、こういうところに御配慮いただけないものかなと私は考えるのです。写真の一枚とおっしゃるかもしれませんけれども、非常に大きな役割がございますので、その辺、今後心にとどめておいていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょう。
#63
○山下国務大臣 観光というのは非常に底辺の広い仕事でございまして、先生の御指摘を承っておりますと、なるほどそういうところにもまだかゆいところに手の届かない面があるのかなと私も思った次第でございます。
 静岡だけでなくて、実は私の佐賀県は、温州ミカンは全国で第三位でございますから、これは大変いいことを教えていただいて意を強くする次第でございますが、先ほど申し上げましたように、やはりサイトシーイングということから、ミカンはただそこに行ってミカン狩りということではなくて、我が国の産業の紹介ということになれば、いわゆる産業観光ということで非常に重要なテーマかと思いますので、先生の御意見ごもっともだ、今後重要な問題として参考にさせていただきたいと思います。
#64
○薮仲委員 さっき大臣の観光事業に対する決意を聞いて、私も非常に意を強うしたのでございますけれども、観光白書を見ると、途端にがくっとくる部分がございます。これは予算ですべてが決まるわけではございませんし、国によっては国家がホテルを建てている場合もありますから、カウントの仕方が違うというのは百も承知の上で、ただ金額だけちょっと言っていただきたいのでございますが、ちょっと申し上げる国の観光予算、観光宣伝機関が使っている予算ですね、総予算をちょっと言ってください。これはドルで結構です。イギリス、イタリア、スペイン、トルコ、そして我が日本の国、この順番でちょっと言ってくれませんか。金額だけで結構です。
#65
○丹羽政府委員 これから私が申し上げます数字はOECDで取りまとめたものでございますが、OECDの取りまとめのその数字は、各国が自由に出す数字でございまして、一応のフォーマットがございますが、いろいろな各国ごとの考え方で出しておりますので、そういう意味では必ずしも統一されていないということの前提で申し上げます。
 イギリスは、ドルで申し上げまして九千六百万ドル、それからギリシャ、七千八百九十九万二千ドル、スペイン、五千六百九十二万一千ドル、イタリア、三千二百七十五万ドル、それから日本、九百七十一万ドル、それからトルコ、九千九百万ドル。
 それで、先ほど申し上げましたように、日本のこの九百七十万ドルというのは、国際観光振興会の予算そのものでございます。他国のその数字の中には、観光開発の投資とかそういった数字も含まれておる、そういうことだと理解しております。
#66
○薮仲委員 私も今観光部長の言ったことはもう十分承知の上で申し上げたわけでございまして、他の国のカウントの仕方が違いますよ、それはわかっておるわけでございます。それでもなおかつ、例えばあのトルコで九千九百五万ドル、イギリスが九千六百万ドル、イタリアで三千二百七十五万ドルという数字に対して、日本が九百七十一万ドル、まあ一けた違うわけでございます。これが二十数億ということだと思いますけれども、私は大臣にお願いしたいのは、こういう財政厳しい折でございまして、あちらもこちらもというのは大変なのは十分わかっておるわけでございますが、大臣、この観光事業、国家百年の大計の上で真剣に取り組んでいただきたい。これから申し上げる点を申し上げますと、大臣もまたもう一つ真剣になっていただけるとは思うのでございますが、それはこの次に御質問させていただきますけれども、やはりこの観光事業に大臣に積極的に、今までも取り組んできてくださったでしょうけれども、なおかつ予算面でも今後努力をしていただきたいと思いますが、いかがでございますか。
#67
○山下国務大臣 きのうの観光政策審議会のときもごあいさつで申し上げましたし、きょう午前中の答弁でも申し上げたのでございますが、私も三十年前に内閣の観光事業審議会の委員をいたしておりましたから、今日まで観光には、ささやかでございますけれども、私なりの熱意を示してきたつもりでございますし、今御指摘の点につきましては、私も十分留意いたしまして、今後とも努力をいたしてまいりたいと思います。
#68
○薮仲委員 それからもう一つ、これは運輸省の見解をお伺いしたいわけでございますが、やはりこれから国際的な催し物を日本の国が主催する、あるいは日本の国で行われるということが、観光事業を振興する上で非常に意義があることだと思うわけです。特に国際会議等が日本の国で行われますと、多くの外国の方が日本においでになる。そして日本に対する肌で感じた理解も深まると思います。そういう意味で、国際会議を積極的にこれから開かれる方向で努力をしていただきたい。特に国際会議場というと京都ということになるわけでございますけれども、国際会議場の必要性というのは国内にあろうかと思うのでございます。現在、ここに一九八〇年の国際会議がずっと載っておりますけれども、日本は大体二%程度という非常に開催回数が少ない国ではございますけれども、今後こういう国際会議を積極的に日本へ誘致するというとおかしいのですが、日本で開催するような方向性、さらには国際会議場も日本の国内に積極的につくっていくということが大事だと思うのでございますが、その具体的な構想等があればお聞かせいただきたいのでございます。
#69
○丹羽政府委員 国際会議の誘致の問題につきましては、先生の御指摘どおり、私どもも大変重要なものと考えております。それで現在、国際会議の誘致につきまして大変長い間経験を持っておりますのは国際観光振興会であります。国際観光振興会は、海外の事務所を通じまして国際会議の本部のある場所とも連絡をとって、具体的に日本の会議場施設とかその他の旅行事情のような御説明をしたりして誘致をするということから始まりまして、国際会議の日本国内の担当支部というのでしょうか、そういうところとも連絡をとりまして、そういうところに対するいろいろなコンサルトの活動をしております。いろいろなノーハウがそこで蓄積されているわけでございますが、それだけではなくて、地方公共団体が受け入れ側の中心になる話でもございますので、最近はその点に着目いたしまして、国際観光振興会と国際化を図る意向の強い地方公共団体との間の日本コンベンション推進協議会、こういうものが発足いたしました。そういう場を通じまして、国際観光振興会が持っているノーハウをいろいろとお伝えし、それから地方公共団体に対していろいろな御協力をする、こんなことを今始めたばかりでございますが、今後ともこの問題につきましては、私どもも力を入れて、いろいろな国際会議が日本でどんどん開かれるような対策をとってまいりたいと考えております。
 なお、国際会議場の問題につきましては、先ほどからの観光政策審議会の意見具申の中にも触れでございますが、現在、政府部内でもいろいろと調査をしているところがございますので、私どもの方もできるだけそういった関係者のいろいろな御努力に御協力してまいりたい、こう考えております。
#70
○薮仲委員 これは今大臣にずばっと聞くと大臣がお答えに困るということをわざと聞こうと思うのですけれども、日本の真ん中静岡県は、富士山がありまして、特に浜松は、テクノポリスといいますか、これから非常に新しい先端産業を中心とした、学術等を含めた都市づくりが始まっていくわけでございます。あそこは浜名湖もございますし、後ろに、バックグラウンドに観光資源を持っているわけです。土地も広い。新幹線もとまるし東名高速も通る、風光明媚、観光資源、いろいろな産業基盤等を含めて、ある意味では国際会議場にふさわしい場所がな、こう思うのですけれども、大臣、浜松などは国際会議場を設置するに好ましいところの一つにお考えにならないかどうか。とっさに聞いて失礼ですけれども、いかがでしょう。
#71
○山下国務大臣 私も実は残念ながら浜松にはほんのちょっとしか行ったことはございません。ただ東海道線あたりから見る限りにおいては、水と緑、すべて調和のとれた大変結構なところだと思います。問題は、あと外国からの空の優等の関係、それさえ解決できれば非常にいい場所だ、私は単純にしか見ておりませんので、率直にそんな感じがいたします。
#72
○薮仲委員 どうかそれをずっとあっためておいていただいて、何かのときには浜松を思い起こして、浜松に国際会議場をつくっていただくように御尽力いただきたいと思っております。
 これから質問させていただきますことは、大臣、なぜ観光が大事かという一番重要な課題を、具体的な例でちょっとお話しさせていただきたいと思うのでございます。
 相手の国に対する誤った認識が、国際社会においては大変大きな摩擦の原因にもなるし、国際間では好ましいことではないと思うのですね。我々が通常理解してもらっているなと思うことも、正確に数字の上で出してみますと、余り理解されてない部分が数多くあるように感ずるわけでございます。
 外務省の統計等からまずいってみたいと思うわけでございますが、その前に、ここにこういう指摘があるわけでございます。他国に関する知識を得る上で、新聞、雑誌、テレビ等も有力な手段である、しかし、これらから得られる知識は、その編集者や制作者の目を通して伝えられたものであって、必ずしも正確なものではない、やはりその人がその国へ行って自分の目、自分の肌、自分が感じたものが非常に重要な意味合いを持ちます、という指摘を前提としながら、これは外務省さんが米国における対日世論調査をやっているわけでございます。六十年一月。この中でまず数字の上でお答えいただきたいのは、いわゆる有識者と言われるアメリカのオピニオンリーダーにふさわしい方々の日本に関する調査でございますが、アメリカ大衆は日本を良く知っていると答えた方は何%ですか。
#73
○小池説明員 お答えいたします。
 数字をお答えする前に、先生が冒頭にお話しになられました、国際的に個人と個人との理解というのが極めて大切である、それから運輸大臣がおっしゃられました、日本という国は資源がなくて、貿易によって生きている国である、そういう国にとっては相互理解というのが極めて死活的な重要性を帯びている、私たちも全く同感で、海外に対する広報、文化交流ということに努めている次第であります。
 先生の御指摘のアメリカにおける日本に関する世論調査、これはことしの一月に実施したものですが、四月の初めに発表いたしました。それで一般大衆の日本に対する認識、どういうふうに日本を見ているかというものと、有識者といいますか、世論の指導層が日本をどう見ているかという二つの部類に分けて調査したわけですけれども、先生の御質問は、対日世論、有識者の部において、一般のアメリカ人は日本をどの程度知っていると有識者は見ているかという御質問かと思いますけれども、よく知っているというふうにアメリカ人の有識者が考えているパーセンテージが極めて低くて、一〇%となっております。むしろ余り知られていないという数字は八三%という高い数字に上っております。
#74
○薮仲委員 次の質問にまでお答えいただいたようですけれども、これはやはり外務省が行った対日世論調査、一般の方だと思うのですが、アメリカの大衆は日本を余りよく知っていない、これは何%ですか。
#75
○小池説明員 お答えいたします。
 日本を余り知らないというパーセンテージ、これは有識者が一般のアメリカ人は恐らくそういうふうに見ていると思うという数字ですけれども、昨年ほぼ同じ時期に調査した数字では、八四%が恐らく知らないと思うということでしたが、本年はそれより若干下がりまして、八三%という数字になっております。
#76
○薮仲委員 もう一つ外務省にお伺いしたいのは、今のアメリカにおける対日世論調査の一般の部で、日本はアメリカの信頼し得る友邦であるか否かという設問に対して、友邦であると答えたパーセント、そうじゃないというパーセント、まずこれだけお答えいただきたいのです。
#77
○小池説明員 お答えいたします。
 同じ時期に行われました一般の部の世論調査の結果ですけれども、「日本は米国の信頼しうる友邦であると考えるか否か。」という設問に対しまして、友邦であると「考える」という数字は五六%、そういうふうには「考えない」という数字は二〇%という数字でございます。
#78
○薮仲委員 大臣、これは設問の仕方によっても大分答えが変わってくるので、これで決定的な意見ではございませんけれども、今の、日本はアメリカの信頼し得る友邦国であるのかという問いに対して、そうですと答えたのは五六%、その人が、ではなぜ日本は友邦国なのだという問いに対して、その理由の一つとしては、第一番目が「日米間の良好な貿易関係」なのです。一一%。それから二番目は「戦後日本は友好的であることを実証した」ということなんです。それから三番目には、同じように八%が「経済的結びつき」、こうなっているわけです。
 これで何を言いたいかといいますと、一番目も貿易関係、三番目も経済的な結びつきということが出てくるわけです。
 では、先ほど来大臣もおっしゃっているように、人間対人間の本当の信頼関係、友好親善のパーセントはどうかというと、「日本は友好的である」というのは八%、この三番目と同じパーセントですけれども、本来経済的に良好な関係というのが信頼できるというパートナーシップの一番の基盤にあって、人間的な関係という部分では非常に低いという数字があるわけですね。しかも、友邦とは考えないという冒頭に「日本人は信頼できない」というのがトップで出てくるのです。そしてアメリカの国民の中で八三%の人が日本はよく知りませんと言う。また有識者に聞けば、アメリカの一割しか日本のことを知らないでしょうという答えが返ってくる。ということは、我々はアメリカというのは非常に近い国のように意識としては持っておりますけれども、意外と日本の国を知ってくれないのかなという感じがするわけです。
 これはアメリカだけじゃないのですね。これは観光部長お持ちだと思うのですが、観光政策審議会の「アセアン五カ国の国民に対する対日世論調査」、これをお持ちですか。ではそこで、ちょっと言っていただきたいのですけれども、ASEANというのはアジアの国々ですから、日本のことを一番よく知っている。例えばASEANの国々の人にどこの国を一番よく知っていますかと言うと、どこの国を一番知っていると挙がりますか。
#79
○丹羽政府委員 ただいま先生がおっしゃいました「アセアン五カ国の国民に対する対日世論調査」というのが観光政策審議会の答申の中にございますが、「一番良く知っている国」というので、調査対象国インドネシアは二番良く知っている国」に日本を挙げて七六%でございます。それからマレーシアはやはり日本を挙げて三二%、それからフィリピンはアメリカを挙げて五三%、それからシンガポールは日本を挙げて二四%、それからタイはアメリカを挙げて三〇%でございます。
#80
○薮仲委員 大臣、今観光部長が数字の上でお答えになりましたように、ASEAN五カ国も一番知っている国といって挙げてくるのが日本がほとんどなのです。よく知っていますよという理解をASEANの五カ国はそういうふうに言ってくれるわけです。
 ところが、私の言いたいのは、その知っている中身なのです。では、日本をよく知っているというけれども、何を知って日本を知っているのかというと、そのトップ、例えば今、インドネシアの七六%は一番よく知っている国として日本を挙げたわけです。その七六%のうち、中身はどうかといいますと、日本を知っているのは、日本の製品を知っております、日本の、いわゆるメード・イン・ジャパンの品物を知っておりますというのが八七%。それから日本の進出企業を知っております、これが三〇%です。では、肝心の文化とか芸術とかいうものを知っている人はといったら一四%です。これはASEANの他の国々も大体比率は同じなんです。ということは、日本の国はよく知っていますよというけれども、何で知られているかというと、日本の製品であるとかあるいはまた日本の企業の進出ということを知っているのであって、本当の日本の国を知っていることにはならない、この数字はこのことをいみじくも示しているのじゃないか。本当の理解は得られてないじゃないか。先ほど来私がいろいろな角度から観光というのは非常に必要なんですという点を申し上げたのは、こういう点なんです。
 さらに、まだあるわけでございますけれども、これは国際観光振興会が日本の国に来たお客様のデータをとったのです。観光部長、ページ数を言いましょう、三十八ページ。このデータのここの数字をちょっと言っていただきたいわけでございますが、日本に来る前は漠然としておったわけです。でも日本の国に来て一番トップに感じたのはどういうことですか。
#81
○丹羽政府委員 先生御指摘の国際観光振興会の資料でございますが、それによりますと、訪日後のイメージとしまして、「人々が親切で好感のもてる国」そういう数字が八一・六%でございます。
#82
○薮仲委員 今言われたように、日本に来る前には漠然としておったのですが、日本に来て一番感じたのは「人々が親切で好感のもてる国」という非常にいいイメージが書いてある。私はこれは観光事業の持っている非常にすぐれた、すばらしい点であろうと思うわけです。
 そこで、ここからもう少し具体的な点で大臣に御理解いただいて、観光事業というものの重要性についてちょっと話を進めさせていただきたいのですが、外務省がさっきアメリカの教科書等で理解すると言いましたけれども、これは日本の国が誤って紹介されているのを一生懸命訂正をしているわけです。国際教育情報センター、これがいろいろな教科書の中で日本の紹介の仕方が間違っていますということでずっとやっているのですが、外務省にお伺いしたいのは、一九八〇年のこの調査資料が一番新しいのですか、そうかどうかだけお答えください。
#83
○小池説明員 お答えいたします。
 先生御指摘の財団法人国際教育情報センターを通じて外国の教科書において日本に関する記述というのがどういうふうになっているか、さらに誤っている場合には、それに対する訂正の申し入れあるいは教科書をつくる前の資料の交換あるいは人の派遣ということをやっているわけですけれども、二国間ベースで報告書という形でまとめましたのが「日米社会科教科書交換調査報告書」、これが出されたのはたしか一九八〇年だと承知しております。
#84
○薮仲委員 これが一番最近の資料ということになるわけでございますが、大臣、この報告書の中で、いかにあのアメリカですら日本をこういうふうに理解しているのだという点を何点かお話しさせていただきたいのです。
 例えば日本の生活様式が日本の近代化に伴って東洋と西洋の混合という方向にトラスチックに変化しているわけですけれども、教科書がこれについていけない。どういう表現になっているかというと、日本を古い概念で理解している部分が相当あるのです。例えばここに書いてあるのです。「日本の経済活動を支えているのは主に農業である」というアメリカの教科書がまだあるのです。それからここにまだあるんですが、出典はここに書いてございますから、時間の関係で出典は省略しますけれども、「日本の重工業の発展が低賃金労働の上に成り立っている」という記述がまだあります。しかし、現実はもうそうではないんですね。日本の工業従事者の平均賃金は、既にヨーロッパ諸国のそれを超えているということもあるわけですから。まだアメリカですらそういうことが出ているわけです。また環境汚染についても誇張した表現が出てくる。それは何かというと、ここに写真がございますけれども、「交通整理の巡査がガスマスクをつけている」ということが出ているわけですね。それからまた日本のことをよく知っている人が書くわけですけれども、書いても、それを物すごく簡便、簡略化して書く、簡潔にして書く。そのことが非常に誤った理解を呼んでいるわけです。例えば筆者自身は日本のことをよく知っているつもりでいても、説明を過度に単純化すると、誤解される。それは例えば家の中で靴をぬぐという日本人の習慣に関する次の記述、それは「日本人が靴をぬぐのは床にしきつめたタタミを汚さないためである」こう書いてあるわけですね。これはもう全然違うわけですね。我々は外人と違って外と中というのは厳然と生活を区切っているわけです。ただ向こうでは「タタミを汚さないため」という簡単な紹介をしますと、誤解を招いている。またもっと、こういうこともあるのですね。例えばここにあります問題点で、ちょっとここをもう少し読ましていただきたいんですが、「日本の主婦が豪華な絹のキモノを着ている」こういう記述もあるのです。それから数字上の誤りならば簡単に直せるのですけれども、今申し上げたような生活習慣とか、そういうことの誤りというのは簡単にはいかないんじゃないか。やはり日本の国に来ていただくというのが非常に大事じゃないかなと思うのですね。ここにもっとおもしろいのがあるんですよ。「都会でも田舎でも、ほとんどの家に電灯がついている」こう書いているんです。これはいかにもろうそくと線香かランプみたいな認識でいるわけですよ。日本の国は電灯が普及してもう一世紀近くなるわけです。しかも電気洗濯機や扇風機、ラジオというのは普及率が世界一ですからね。いまだにやっと電灯が普及したような表現になっているのが、現に教科書の中にある。それからまた最も心配なのは、例えばこういうことが書いてあるわけです。ちょっと飛ばしますけれども、日本のエネルギー源について思い違いが見られる。日本は雨と山の多い国であるという記述は正しいわけですけれども、日本のエネルギーの主力は水力である、こういう書き方をされているのですね。これは大臣も御承知のように、通産省のエネルギーの長期需給暫定見通しがございますけれども、これに明らかなように、日本のエネルギーは原油である、あるいは原子力発電というものがだんだん大勢になってきているのは事実です。そういう基本的な問題が誤りがある。「料理や暖房に薪や木炭が使われている」と書いてある教科書もあるわけでございます。
 これはわずか数年前の教科書にこうあるということは、知っているようなアメリカが、本当に私たちの日本の国を知っているのかどうか。きょうは時間が来たようでございますので、この辺でやめなきゃならないですけれども、私は知っているアメリカがわかってくれてないんじゃないかという点を非常に心配するわけでございます。そういう意味におきまして、どうか大臣、観光事業というのを通じて多くの方に日本の国に来ていただいて、来やすい国にして、日本を理解して、国際親善あるいは貿易摩擦等々解消の最も重要な課題を観光事業というのは担えるんじゃないか、こう思うわけでございますが、最後に大臣の御決意を伺って、質問を終わらせていただきます。
#85
○山下国務大臣 大変どうもうんちくを傾けてのいろいろな広範な御意見、私もよくわかります。
 最近の例の日米の貿易摩擦に関しまして、日本に対するアメリカの世論が非常に悪い。そこで政府・与党としましては、アメリカの国会や政府等アメリカの世論づくりに非常に大きな影響力を持っている指導者層を夫人同伴で日本に招待したいという意思があることは、新聞でも御承知かと存じますが、やはり日本のことわざにも「百聞は一見にしかず」という言葉がございますけれども、やっぱり見てもらうことが一番早いんですね。そして日本に来てもらって、いわゆる商取引あるいは経済の仕組みであるとかあるいは日常の生活習慣等よく見てもらうことが一番大切である。そこから親善というものは私は始まっていくという気がいたします。
 いろいろ習慣等の違いについて今御指摘がありました。私は、それらの細々したいろんな問題、非常にたくさんお話しになりましたけれども、先ほど申し上げましたように、中米でわずか十年ぐらい前に、日本という国はチャイナの一部という理解しか持っていない人もたくさんいるということにびっくりしたのでございます。したがって私は、やっぱり観光というものは、そういうすべての面からして人の交流ということをもっと広めなければいかぬと思っております。
 それで、その障害になるのはやっぱり言葉でございましょう。先ほどインドネシアのお話がございましたが、一昨年中曽根総理にお供をして私も参りましたときに、ジャカルタでもってかつて日本に留学したことのある人々をお呼びしまして懇談会をやりました。五十人近くの方がおいでになって、商工会議所の会頭であるとか、それぞれジャカルタでは御活躍の方々が中心でございましたが、もしあなた方の子供さんを留学させるとするならば、あなた方は米国にやりますか日本にやりますかということに対して、自分たちが全部日本に留学した人でありながら、子供を日本にやりたいという人は、何か周囲に気兼ねするようにそっと一人だけ手を挙げただけでございました。私はそれを見たときに、やっぱりアメリカの有識者層というものが――非常に今英語が一つの必須要件になっている。高校を卒業してアメリカに行って帰ってきてべらべらしゃべる。日本に来て何年か留学して帰ると、日本語の片言を覚えていても、やがて忘れてしまうというようないろんなハンディがある、そういう言葉だけでも。ですから、アメリカで今第二外国語として日本語がだんだん学生たちの間に人気を博して、非常なウエートを持ってきているということをけさの新聞ですか見て、私も大変うれしく存じましたが、そういう意味におきましては、日本に来たいという気持ちをもっと駆り立てる――駆り立てるという言葉はよくないかもしれませんが、そういう意味におきましては、積極的にやはり日本語というものを、これからASEAN等に対しても普及をして、ひとつ言葉からまず理解をしてもらって、日本に来ていただくようにする。積極的にこちらからそこまで、ただ来ていただく以前にそこまでやることの方が大変大切であろうと思います。
 もう一つ思い出した話でございますが、私がポーランドにこれまた十四、五年前行ったときに、ワルシャワの郊外の林の中の非常に暗いところを私どものバスが通っておりましたら、向こうのポーランド人のガイドさんが小さな何か池があるのを見て、指さしながら「古池や蛙飛びこむ水の音」と言ったときに、みんなびっくりいたしまして、こんな人がだんだんポーランドにふえてくるときに日本とポーランドの真の親善はもっともっと進められるという気が私はいたしましたが、折に触れて人の交流、日本語ということを特に私どもは今後重視していかなければ、真の国際観光はあり得ないというふうに考えておる次第でございます。
 あわせてまた、日本の道路等にも親切に、あちらの方が初めておいでになって、日本語を知らなければ高速も乗れないというようなことではいけないんじゃないかなということも考えながら、今後ひとつ関係省庁ともそこらあたりも大いに話し合ってみたい、かように思っておる次第でございます。
#86
○薮仲委員 以上で終わります。どうもありがとうございました。
 文部省と科技庁の方、時間が参りましたので、どうも済みませんでした。
#87
○三ツ林委員長 梅田勝君。
#88
○梅田委員 今回の国際観光振興会法の一部改正案でありますが、第一条の目的ですね、「日本人海外観光旅客に対する旅行の安全に関する情報の提供等の業務を効率的に行う」ということに改正をされようとしておりますが、先ほど来の議論を聞いておりましても、「情報の提供等」と「等」という字句が入っておりますので、実際上相談に行かれた方を追い返すわけにはいかないということで、事実上、従来の旅行に関する情報の提供が引き続き行われるように感ずるのでありますが、いかがですか。
#89
○丹羽政府委員 お答え申し上げます。
 国際観光振興会法の業務規定を改正いたしまして、「旅行の安全に関する情報の提供」という形の改正をいたしたわけでございます。それで、今先生御指摘の第一条の目的規定の方は、それとの関連で若干簡潔にしたということでございますが、基本的には、前の規定にございましたように、「旅行の円滑化」という考え方の中の一環として取り扱っていきたいと考えております。
 それで、具体的な海外事務所での取り扱い問題でございますが、基本的には、業務としては「情報の提供」というのは安全情報に限定するという形でございまして、パンフレットその他の取り扱いは、全く内容はそういうことになると思いますが、現地でのいろいろな方との接触というのは、私も実は十五年ほど前に国際観光振興会の海外事務所で経験をいたしましたが、まだ五十四年の改正の前の話でございますが、それでもいろいろ、事実上は私どもの知っていることはお教えするというようなことはございました。
#90
○梅田委員 「旅行の安全に関する情報の提供」が重点的な業務ということになってきて、これが中心だというふうになってまいりますと、外務省の役割とどういう関係を持つのかということを少しお尋ねしたいのであります。
 言うまでもありませんが、外務省設置法によりますと、外務省の任務というのは、「海外における邦人の保護並びに海外渡航及び移住のあっせん」、そういう任務に応じて、権限におきましては、「日本人の海外渡航及び移住に関しあっせん、保護その他必要な措置をとること。」ということになっておりまして、本来、邦人の生命、身体及び財産を保護する任務あるいは権限というものは、外務省がやるべき仕事だと思うのです。
 こちらは「安全に関する情報の提供」、サービスという程度のものだというように、そちらの方は御理解されているのかもしれませんが、振興会の事務所なんかは、必ずしも世界の各地にあるわけじゃなくて、十六カ所あるだけですね。世界をすべてカバーするわけにはいかない。実際、在外公館は百六十七カ所もあるわけで、日本人が旅行したときに何か困ったことがありますと、大使館あるいは領事館へ行っていろいろ安全に関する情報を聞こうと思えば聞けるわけで、特別、振興会がどうしても必要であるということにもならないのではないかと思うのでありますが、いかがですか。
#91
○丹羽政府委員 ただいまの御質問の外務省との関係でございますが、外務省は、邦人保護の観点から、領事事務ということの一環で、外国の官憲との交渉とかいったことも含めまして情報の提供を邦人に対してする、そういう考え方であると思います。
 国際観光振興会の方は、五十四年の改正のときの文言をさっき私また申し上げましたが、「旅行の円滑化」ということをするという形でございまして、今回の改正は、その旅行の円滑化のための情報提供の内容として、従来もやっていた部分、つまり旅行を円滑化するという目的から国際観光振興会が情報を提供するという、そういう業務の間口を縮めた、こういう形で私ども理解しておりますので、基本的な考え方は五十四年とは変わっていない、したがって、外務省との関係もそのときの整理で変わっていない、こういうふうに考えております。
#92
○梅田委員 いずれにしても、最終的に在外邦人の安全につきましては、外務省は本来的な仕事としてやる。そちらの方はサービスの提供、情報提供にすぎないというように思うのでありますが、そこのところを「安全」ということだけに絞ってしまいますと、外務省の役割分担というものがわからなくなってくるので、そこはあくまでもサービスということで、在外公館がたくさんあるわけでありますから、そことの連携を強めながらやっていけば、もっと効率的な運営ができるのではないかと私は思いますので、要望しておきたいと思います。
 それから、外国からのお客様の受け入れ体制の整備の問題でございますが、最近は海外からの受け入れも非常に多くなって、二百万人を超えるようになってきた。しかし、日本人が外国へ行っておりますのは四百数十万だということでありますから、半分にも満たない。そういう点では昨今言われておりますような貿易摩擦の逆で、旅行の面における国際収支というのは大変な赤字になっておる。外貨獲得を中心目標にするならこんなことでは問題だということになってくるのであります。
 ところが、外客を受け入れる体制は十分なのかということになりますと、私はこれは十分でないと思っております。一昨年の秋田沖の日本海中部地震が起こりましたときに、外国人の観光客が亡くなっておりますが、覚えておられますか、大臣。
#93
○山下国務大臣 私はよく覚えておりませんが、たしか一人か二人お亡くなりになったという薄い記憶しかございません。
#94
○梅田委員 私はあの当時新聞で外国人の女性の方が亡くなったというのを見て非常にショックを受けたわけです。地震が起きて津波が来るという情報ですが、あの場合は十分ぐらいで来たのですか、警報を十四分ぐらいで出したのですか、大変早く来た。外国から来られたお客さん、あの方はスイス人で御夫婦でお見えになっておりまして、近く本国へ帰るということで、日本の各地を見たいというので男鹿の方へ、水族館がございますが、ちょうどそこへ行っておられたときに遭遇をされた。まだ三十七歳ですかの若い御婦人でした。たまたま私もあの地震がありました後数カ月してあそこへ行く機会があったのです。こんなところまで津波が来たというのは大変だったなということで、本当に地震の大きさというものを実感的に感じたわけですが、外国人の方だけが亡くなったわけではなくて、秋田県内におきましては八十三人、特に遠足で来ていた子供たちがたくさん亡くなったという点で非常に悲しい思いをしたわけであります。そういう点で、災害に対する安全対策というものは、観光行政におきましても欠かすことのできない重要な問題だと思うわけでございます。
 五十八年度の観光白書を見ますと、「気象庁では「昭和五十八年日本海中部地震」の教訓をいかし、一般住民のみならず観光旅行者等の安全確保のため、津波予・警報に係る業務の一層の改善を図った。」ということを述べておられるわけであります。そして火山対策といたしましても、「日本の観光地は火山地帯に多いことにかんがみ、気象庁では測地学審議会の建議に沿い、全国約七十の火山のうち特に活動的な十七の火山について常時監視を行うとともに、その観測施設の改良・強化を図っている。」というように述べられているわけでございますが、強化を図るというのでありますから、非常に結構なのでございますが、実際はどうかということが心配でございます。
 そこで、火山観測の体制の問題でちょっとお伺いしたいわけでありますが、約二百ほどの火山があるわけでございますが、うち火山機動観測業務というように位置づけをして、六十七カ所を対象にして、そのうち十七カ所は、先ほど言われておりますように、常時観測対象ということでやっておられますが、こういう火山業務に専任している職員というのはどれくらいいるのですか。
#95
○河村説明員 火山業務に専任しております職員の数は四十六人でございますが、六十年度の予算でなお二人増員になっております。
#96
○梅田委員 火山観測機動班というのがございますね。管区におきます地域機動班というのがあるようでありますが、札幌、福岡、仙台、これは各一名しか配置されてないというように聞いておりますが、そのとおりですか。
#97
○河村説明員 確かに一人でございますけれども、緊急に火山観測を必要とする場合には、その機動観測班が地元の気象官署の応援を得て観測を行っているわけでございます。また必要に応じ、随時本庁にございます全国機動班が支援する体制をとってございます。
#98
○梅田委員 班ですからね。普通、班というのは複数ですよ。少なくとも二人以上という感じがいたしますが、言葉としてはそうなんですが、ところが実際専任は一人で、いざ出動という場合には、そこの普通業務に勤務されている方を臨時に動員をして、ペアにして行動させるというのが実態だ。これでは観光白書で述べられておるように、「強化を図っている。」というようにはならないのじゃないか。確かにいろいろ事情があって、定員削減、削減ということで、毎年厳しい状況があるのはわかりますが、しかし日本人のみならず、外国から来たお客様の生命、安全を確保していくという点で、観測業務というものは欠かせないわけでありますから、私は一カ所少なくとも三人の専門官を配置する必要があるのではないか、これが一点。
 それから、常時観測体制でないところ、それ以外のところ、六十七から十七の常時観測を除きますと、五十カ所が活動的火山及び潜在的爆発活力を有する火山ということになろうかと思いますけれども、これの診断がなかなかできない。十年か二十年ぐらいたたないと一通りの基礎調査ができないというのでは非常に心配なわけで、私は少なくとも二、三年に一回は回れるような体制、調査費、旅費、こういうものを確保する必要があるのではないか。
 それから。基礎調査に行かれますときに、現在は二人をペアにして行かれるのでありますが、大学なんかがやる場合、五、六人で野外の作業をやっている。ところが気象庁はたった二人でやっている。これは万一のときには非常に危険で連絡のとりようもないという事態が起こるわけでありますが、安全対策上も、これはもっと人数をふやした調査体制にする必要があるんじゃないか。
 これらの点について改善が必要かと思いますけれども、いかがですか。
#99
○内田(英)政府委員 お答え申し上げます。
 先生の御指摘の体制という問題でございますが、御指摘のように、火山の機動観測班というのは、平常時並びに緊急時に機動観測を行っているわけでございますし、また気象庁は、御承知かと存じますが、火山噴火予知連絡会の事務局も担当しているわけでございまして、大学、研究機関と密接な連関を保ちながら火山活動の把握に努めているわけでございます。
 それで気象庁としましては、現在の非常に厳しい財政事情ではございますけれども、先生御指摘のように、火山業務というものが非常に重要であるということは十分受けとめております。それでございまして、今までも観測体制などにつきましては、充実ということにいろいろ努めてまいったところでございます。
 六十年度におきましても、先ほど一番初めお話が出ました地震の方の問題もいろいろございまして、例えば海底地震の問題であるとか、あるいは地震津波の監視体制問題であるとかもございますけれども、火山につきましても、火山の監視体制の強化ということを本当に私たちも重要だと思い、あるいは地震に関連いたしますが、直下型地震予知の研究などもございまして、こういうことを進めていきたい、推進していきたい、こういうふうに存じております。
 今までもこのようにしてまいりましたけれども、今後も、この火山業務、それから地震も含めて、地震、火山業務の充実ということ等に私たちも真剣に努めてまいりたいと思っている次第でございます。
#100
○梅田委員 なかなか体制が十分でないのが心配なんですけれども、五十八年十一月十三日に噴火をいたしました草津白根山ですか、これは常時観測体制に入っているのですね。対象の山ですね。
#101
○河村説明員 気象庁では、火山活動が非常に活発で危険度の高い火山につきましては、複数点の震動観測を行っておるわけでございます。しかし、御指摘のございましたように、草津白根山につきましては、一点観測ではございますけれども、観光客が非常に多く、また火口近くまで登り得る火山でございますので、その震動観測に加えて、テレビカメラ観測による監視の強化を計画しているところでございます。また異状が見出された場合には、機動観測班により対応することにしておるところでございます。
#102
○梅田委員 いや、私はまだそこまで質問してない。常時観測の対象の山かということを聞いたわけです。そうなんですね。――まあ、いいですわ。
 そこで、今、一点観測のことを言われましたけれども、一カ所だけでは正確な情報を得られないので、少なくとも三カ所に観測地点を置いた、いわゆる三点観測というものをやる必要があるのじゃないかというのがお尋ねしたいところなんです。聞きますと、これは一カ所二千五百万円ぐらいでできるということなんですけれども、これは非常に重大な山でしょう。それから三宅島ですね、三宅島の場合も一点観測をやっておるようでありますが、あの場合だって、もっと多数の観測点を持ってやる必要があるのじゃないかということが言われておるようでありますが、本当に現在活動している山でございますから、常時観測の山ぐらいは万全の体制をとるべきではなかろうか。
 そういう点で、機材の点につきましてもつけ加えて申し上げておきますと、地震計につきましても非常に旧式のを使っておる。どんどん新しいのができているから、もっとでかい地震が起こったときにぱっと針が振れてしまって、後は役に立たないというのじゃなくて、もっと中部大地震が起こったような大規模のものでもちゃんとした記録ができるような新式の地震計を置いたらどうだ、こういうように思うのでありますが、いかがでございますか。
#103
○河村説明員 旧式の火山観測用の震動観測装置というふうに先生おっしゃいましたけれども、常時監視火山につきましては、昨年度までで一応一回り測器の更新をいたしたところでございます。
#104
○梅田委員 旧式がまだ相当あるように聞いていたけど、全部更新したのですか。(河村説明員「はい」と呼ぶ)そうですか、それなら結構でございますが、先ほど言われました、火口の観察のテレビ装置でございますけれども、これはいわゆる静止画像ですね。電話線を利用して送ってきて、そして煙の状況なんかはぱっと写真を撮ったような感じで、これを連続的に見ていけば、ある程度煙がどう動いたかというのはわかるのだけれども、これでは今日のテレビや通信技術が相当発達しているときに、火口観察する道具としては、機材としてはちょっとお粗末じゃなかろうか。先般阿蘇へ行きましたときにも、テレビで観測したものをビデオで見せてもらいましたけれども、あれは測候所のものじゃないのですね。地元の何か博物館が持っているもので、それがマスコミを通じて逆に測候所へ来る。これでは最も権威のある我が国の気象庁の測候所の体制としては不十分ではないか。もっといい機械、カラーでちゃんとそこらが見ることができるような、遠隔地で見ることができるようなものを装備できないものか。これはどれくらい金かかるのですか。
#105
○河村説明員 静止画像でございますと、一台について約五千万かかるそうでございます。
#106
○梅田委員 いや、私が聞いたのは、静止画像のものじゃなくて、阿蘇で博物館がやっているようなのを設置したら何ぼかかるのかと聞いているのです。
#107
○河村説明員 お答え申し上げます。
 回線専用料等いろいろ問題がございますので、この席では適切にお答えできかねる状態でございます。
#108
○梅田委員 大体そんなもの入れようと思う心がないからそういうことになるんだ。それをどうしても入れたい――防衛庁を見てみなさい。P3Cを入れ、F15戦闘機を入れ、一機百億円からするのをどんどん入れろ入れるという要求をしているんだ。気象庁は遠慮せぬと、カラーテレビで火口がちゃんと観察できるようなものをどうしても設置したい、この金は何ぼ要る、一億なら一億要求したいとやりなさい。
#109
○河村説明員 先ほどの静止画像の問題でございますけれども、現在草津白根山に計画しておりますカメラは、確かに静止画像伝送ではございますけれども、この方法によりましても、一分ごとに一こまの鮮明な画像を自動的に送ることができます。そういうことで技術的には火山の監視には十分であると考えておるところでございます。(「時間終了だ」と呼ぶ者あり)
#110
○三ツ林委員長 梅田君、結論を急いでください。
#111
○梅田委員 まだたくさん質問することがございますが、時間でございますので、最後に大臣、三宅島の爆発がありましたときにも、山の裏側に行ったらトランシーバーが使えない、VHFの強力な通信装置が欲しいというような要望もあって、そして専門官の養成や研修につきましても、隔年ごとにやっておりますけれども、毎年やってほしい、こういう切実な要求があるのですよ。だから、外国から来るお客さんをも含めて、日本で観光地へ行かれる方々に対して、その身体、生命、安全を保障する上におきましても、地震、火山国であります我が国にとりまして、この体制を強化するということは非常に大事な問題でありますから、その点で余りにも貧弱な気象庁の体制につきまして、大いにこれから力を入れていくという点につきましての御決意をお伺いいたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
#112
○山下国務大臣 地震や火山は何も外国の観光客だけではなくて、日本国民自体を守らなければならぬ大変大切なことです。高度な技術のことにつきましては私はよりわかりませんので、また気象庁の幹部ともよく話し合いたいと思います。
#113
○梅田委員 努力するということでないと、ただ勉強だけではだめなんだよな。
#114
○三ツ林委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#115
○三ツ林委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 内閣提出、国際観光振興会法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#116
○三ツ林委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#117
○三ツ林委員長 次に、内閣提出、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、九州運輸局福岡陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。
 本件に対しましては、質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 内閣提出、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、九州運輸局福岡陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件について採決いたします。
 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#118
○三ツ林委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。
 この際、運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。運輸大臣山下徳夫君。
#119
○山下国務大臣 ただいま国際観光振興会法の一部を改正する法律案につきまして、慎重御審議の結果、御可決いただきましたこと、まことにありがとうございました。政府といたしまして、御審議の趣旨を十分に尊重し、努力してまいる所存でございます。
 また、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、九州運輸局福岡陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件につきましても、速やかに御承認をいただき、ありがとうございました。厚く御礼申し上げます。(拍手)
#120
○三ツ林委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました両案件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#121
○三ツ林委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#122
○三ツ林委員長 次回は、来る十九日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
   午後五時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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